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「 創造的な 自治体経営」 を 目指し て
「創造的な自治体経営」を目指して 古紙パルプ配合率 80%の再生紙を使用 (ただし表紙を除く) 「協働」による「都市再生」と「コミュニティ創生」で 市民の皆様とともに、 「価値創造都市・三鷹」の推進を ~「三鷹市自治体経営白書 2015」の発行にあたって~ このたび、平成 26(2014)年度における三鷹市政の主な取り組みについて、その進捗度と成果、 今後の課題を明らかにした『自治体経営白書 2015』をまとめました。なお、この白書では、26 年 度が 23 年度に策定した『第4次三鷹市基本計画』の前期4年間(平成 23~26 年度)の最終目標 年次であったことから、前期4年間の達成状況等についても総括的に記載しています。 平成 26 年度は、 『第4次三鷹市基本計画』の前期4年間を検証しつつ、計画中期以降に向けて、 最重点プロジェクトである「都市再生」と「コミュニティ創生」などの施策を着実に推進しました。 「都市再生」の取り組みとしては、新川防災公園・多機能複合施設(仮称)整備事業が進展したほか、 井の頭・玉川上水周辺地区で三鷹台地区公会堂や五小学童保育所等を集約した複合施設の整備が完了 しました。また、 「コミュニティ創生」の取り組みとして、市内7か所目となる地域ケアネットワー クが大沢地区で設立され、市内すべてのコミュニティ住区において活動が展開されることとなりまし た。このほか、平成 26 年6月 24 日の大量の降ひょうに対して、庁内の組織間及び関係機関等との 連携による迅速な対応が行われるなど、危機管理対策の成果が表れるとともに課題も再確認しました。 一方、この4年間は、いわゆるリーマンショック以降の厳しい財政状況のもと、 「事務事業総点検 運動推進本部」を設置し、すべての事務事業をゼロベースで見直す事務事業の総点検に取り組み、財 政の健全性を維持しつつ的確な市政運営を進めました。平成 26 年度は、3年間の「事務事業総点検 運動」の成果を踏まえ、従来の行政評価制度を発展・拡充した「対話による創造的事業改善」を本格 的に実施し、事業改善に向けた庁内部門間の「対話」により多角的にきめ細かく検証しながら、サー ビスの質と量の適正化を図りました。あわせて、きめ細やかな配慮と創意工夫によって経費をかけず に事業の成果や市民満足度を高める「ゼロアップ創造予算」を積極的に推進しました。 冒頭に掲載している巻頭論文では、杏林大学のこれまでの三鷹市における事例などを踏まえて、杏 林大学の跡見裕学長に「大学と地域の連携~三鷹市の事例から~」についてご寄稿いただきました。 論文では、行政や市民の皆様とともに、大学の有する知的財産を積極的に活用する体制のあり方など、 「三鷹市の価値」をさらに高めていくために貴重なご提言をいただきました。 さて、私は平成 27 年4月執行の三鷹市長選挙において、改めて市民の皆様のご信任をいただき、 4期目の任期に入りました。これからも行財政についての真摯な検証を基礎に、徹底した情報公開と 情報提供を行うことに努め、市民の皆様の信頼に基づく市政運営を進めていきたいと考えています。 三鷹市では、これまで「民学産公の協働」の実践を重ねてきています。 「協働」の中から生まれる 「感動」が、三鷹のまちを「躍動」させるエネルギーとなると信じています。今まで以上に「いきい きと輝くまち」に向けて、 「都市再生」と「コミュニティ創生」をはじめとする「高環境・高福祉の まちづくり」の充実を通して、 「安全安心のまちづくり」を進め、市民の皆様とともに、 「価値創造都 市・三鷹」を推進していきたいと考えています。 この「自治体経営白書 2015」を市民の皆様がこれからの三鷹市の自治体経営のあり方をご一緒に 考えていただく資料として活用していただければ幸いです。 平成 27(2015)年7月 三鷹市長 三鷹市自治体経営白書 2015 目次 「協働」による「都市再生」と「コミュニティ創生」で 市民の皆様とともに、 「価値創造都市・三鷹」の推進を 三鷹市長 清原 慶子 特別寄稿 大学と地域の連携~三鷹市の事例から~ 跡見 第Ⅰ章 裕 杏林大学学長… 2 基本構想で定める「自治体経営の基本的な考え方」に基づく取り組み 平成 26 年度の主な「三鷹市らしい取り組み」…………………………………………… 12 平成 26 年度の三鷹の主な出来事…………………………………………………………… 13 1 納税課の収納率向上への挑戦…………………………………………………………… 14 2 庁内関係部署及び市内関係機関の連携による降ひょう、大雨への緊急対応……… 16 3 保育の質を確保した効率的な運営形態の展開 4 ~公設民営保育園の公私連携型民設民営化の取り組み~…………………………… 18 学力調査分析に基づいた「三鷹『学び』のスタンダード」を作成………………… 20 5 開館 50 周年を機に始まる新たな図書館づくり ~担い手の養成とロゴマークの作成~………………………………………………… 第Ⅱ章 1 22 第4次三鷹市基本計画の達成状況 第4次基本計画の概要…………………………………………………………………… 26 (1) 第4次基本計画………………………………………………………………………… 26 (2) 第4次基本計画の構成とまちづくり指標の設定…………………………………… 26 (3) 本章の構成とまちづくり指標の達成状況…………………………………………… 26 2 第4次基本計画全 33 施策の達成状況………………………………………………… 27 3 平成 26 年度事業評価 評価結果概要………………………………………………… 61 第Ⅲ章 「各部の運営方針と目標」の達成状況 1 企 画 部……………………………………………………………………………… 64 2 総 務 部……………………………………………………………………………… 73 3 市 民 部……………………………………………………………………………… 80 4 生 活 環 境 部……………………………………………………………………………… 85 5 健 康 福 祉 部……………………………………………………………………………… 92 6 子ども政策部…………………………………………………………………………… 100 7 都 市 整 備 部…………………………………………………………………………… 108 8 116 教 育 部…………………………………………………………………………… 第Ⅳ章 行財政改革アクションプラン 2022 の達成状況等 1 行財政改革アクションプラン 2022 の概要…………………………………………… 126 2 行財政改革アクションプラン 2022 の達成状況……………………………………… 127 (1) 主要な取り組みの達成状況………………………………………………………… 128 (2) 最重点、重点及び推進課題の達成状況一覧……………………………………… 129 3 事務事業総点検運動等の取り組み状況……………………………………………… 141 (1) 「事務事業総点検運動」と「公共施設総点検運動」の推進…………………… 141 (2) 「対話による創造的事業改善」の取り組み……………………………………… 141 (3) 事務事業総点検運動等による主な事業見直し等一覧…………………………… 142 (4) 事務事業総点検運動等に基づく事業見直し等による財源効果………………… 145 (5) 行財政改革アクションプラン 2022 の改定に向けて…………………………… 145 4 2014 年市長表彰及び平成 26 年度職員提案表彰の結果…………………………… 146 (1) 市長表彰(ベストプラクティス表彰)…………………………………………… 146 (2) 職員提案表彰………………………………………………………………………… 147 第Ⅴ章 三鷹市の財政状況 平成 25 年度 1 決算額の推移と平成 25 年度決算の特徴点………………………………………… 150 2 財政指標の目標達成状況……………………………………………………………… 154 3 財政比較分析表………………………………………………………………………… 163 4 経常経費分析表………………………………………………………………………… 168 5 財政状況等一覧表……………………………………………………………………… 172 6 「地方公共団体財政健全化法」による健全化判断比率…………………………… 173 7 決算カードによる財政状況検証……………………………………………………… 174 8 財務諸表………………………………………………………………………………… 178 別冊 資料編(目次) 第Ⅰ章 平成 26 年度事業評価の結果………………………………………………………… 第Ⅱ章 三鷹市の財務諸表(詳細版) 1 平成 25 年度 1 普通会計貸借対照表…………………………………………………………………… 92 2 普通会計行政コスト計算書………………………………………………………… 116 3 普通会計純資産変動計算書………………………………………………………… 125 4 普通会計資金収支計算書…………………………………………………………… 128 5 三鷹市全体の財務諸表……………………………………………………………… 134 6 連結財務諸表………………………………………………………………………… 146 三鷹市自治体経営白書 2015 構成 特別寄稿 平成 28 年4月に杏林大学井の頭新キャンパスがオープン予定ですが、 三鷹市におけるこれまでの事 例などを踏まえた地域における大学の役割等について、跡見 裕 杏林大学学長からの論考を掲載して います。 第Ⅰ章 基本構想で定める「自治体経営の基本的な考え方」に基づく取り組み 基本構想に定める自治体経営の基本的な考え方に則った施策展開の事例について、平成 26 年度の 取り組みとして「納税課の収納率向上への挑戦」など5事業について掲載しています。また、平成 26 年度中の三鷹市の主な出来事に関する一覧を掲載しています。 第Ⅱ章 第4次三鷹市基本計画の達成状況 平成 24 年3月に策定した第4次基本計画の概要や、全 33 施策の平成 26 年度の成果と第4次基本 計画(前期)の達成状況等について掲載しています。また、計画に掲載する主要事業等の個別事業の 取り組み状況及び成果に関して、平成 26 年度事業評価結果の概要を掲載しています。 第Ⅲ章 「各部の運営方針と目標」の達成状況 「各部の運営方針と目標」の達成状況を掲載しています。「各部の運営方針と目標」は、①部の使命・ 目標に関する認識、②職員数、予算規模等の部の経営資源、③部の実施方針及び個別事業の目標等で 構成されています。平成 26 年度の達成状況については、個別事業とその目標の実績について取りま とめています。 第Ⅳ章 行財政改革アクションプラン 2022 の達成状況等 平成 24 年3月に策定した行財政改革アクションプラン 2022 の概要や、平成 25 年度に効果等があ った主な取り組みを説明しています。また、事務事業総点検運動等の取り組み状況及び財源効果等に 関する説明や、2013 年市長表彰(ベストプラクティス表彰)の結果等についても掲載しています。 第Ⅴ章 三鷹市の財政状況 平成 25 年度までの決算データをもとに、市の歳入・歳出等に関する財政状況を説明するとともに、 平成 25 年度の財務諸表の概要版としてバランスシート、行政コスト計算書、キャッシュ・フロー計 算書を掲載しています。また、地方公共団体財政健全化法による健全化判断比率についても掲載して います。 別冊 資料編 平成 26 年度事業評価の対象である 88 事業の評価表全件を掲載するとともに、平成 25 年度の財務 諸表(詳細版)としてバランスシート(普通会計)、行政コスト計算書、市全体のバランスシート、 連結バランスシート及びキャッシュ・フロー計算書を掲載しています。 特別寄稿 三鷹市の自治体 経営分析 大学と地域の連携 ~三鷹市の事例から~ 跡見 1 裕 杏林大学学長 特別寄稿 三鷹市の自治体経営分析 大学と地域の連携~三鷹市の事例から~ 跡見 裕 杏林大学学長 始めに 杏林大学の歴史は昭和 41 年、現在の三鷹キャンパスに臨床検査技師を養成する杏林 学園短期大学が設立されたことに始まる。昭和 45 年には三鷹キャンパスに杏林大学医 学部が、その後八王子キャンパスに保健学部、総合政策学部、外国語学部が相次いで開 設された。建学の精神に「眞・善・美の探究」を掲げ、「優れた人格を持ち、人のため に尽くすことの出来る」人材育成のための教育・研究・社会貢献活動を行ってきている。 この間、医学研究科、保健学研究科、国際協力研究科の大学院研究科と医学部付属看護 専門学校が併設され着実に発展を遂げ、現在は在学生数 5,000 名、教職員数 3,000 名を 超える規模の大学となった。本学は良医を育成する医学部、臨床検査、救命・健康づく りを始めとして助産から高齢者のリハビリ・生活支援までを扱う保健学部、社会問題を 俯瞰的視野で扱う総合政策学部、創造的なコミュニケーションとホスピタリティのプロ を育成する外国語学部からなり、都市型高齢社会が抱えるさまざまな課題を解決する教 育・研究・社会貢献活動を指向している。平成 28 年は学園創立 50 周年を迎えるが、こ の記念事業の一環として八王子キャンパスにある学部・研究科を三鷹井の頭に移転する こととした。これを井の頭キャンパスと称しているが、医学部を中心とした現三鷹キャ ンパスとは 700 メートル位の距離に位置しており、全学部研究科が物理的に近いものと なる(図1)。この新キャンパスを開設するにあたり、三鷹市長をはじめとする行政の 方々やキャンパス近隣の住民の皆様には本当にご協力、ご指導をいただいた。心より御 礼を申し上げる。 図1 2 1 超高齢者時代を迎えて 井の頭キャンパスの開設により、本学は三鷹市に集中することになり、三鷹市と杏林 大学の関わりはますます密接なものとなろう。本学はこの移転を見据え、一昨年に三鷹 市を中心に八王子市、羽村市と共同し、文部科学省プロジェクト“地(知)の拠点整備 事業”に応募した。ヒアリングには当時の三鷹市副市長とともに参加し、採択された。 この事業は、本学と三鷹市の共同作業を加速するものであるが、その前に私が考えてい る超高齢者社会における“大学と地域”について述べる。 a)日本が世界に先駆けて、超高齢社会になりつつあることはよく知られている。世界 の高齢化率は、内閣府の報告(2012 年)によると 2010 年では、先進諸国で平均 15.9% であるところ、日本 23%、ドイツ、イタリア 20.4%であり、一方開発途上国では 5.8% となっている。わが国では少子化の影響もあり、2050 年には人口は8千万台に減少し、 高齢化率は 40%に上るとされ、他の先進諸国に比し上昇率は群を抜いて高い。図2は 2005 年を基準に 65 歳以上人口の推移予測を示したものである。全国的には 2005 年か ら 2020 年までに約 1.4 倍増加するが、2020 年以降はほぼ横ばいである。 それに対して、 東京都西部に位置する三鷹市、羽村市、八王子市では、全国平均を上回る速度で高齢者 人口が伸び、2035 年には 2005 年の2倍近い高齢者人口を抱えることになると予測され る。 65 歳以上人口の推移(2005 年=100) 八王子市 羽村市 三鷹市 全国 図2 さらに、その中でも 100 歳以上は現時点の6万人からなんと 50 万人を超えるように なる。住民の 100 人に1人が 100 歳を超えているような社会は、果たしてどのようなも のとなるのだろうか。このような超高齢社会ではまさにパラダイムシフトとも言うべき 社会の変換が必要となる。 b)2030 年にかけて死亡者数は 40 万人増加する。その 80%が病院などの医療施設で亡 くなっている現状から単純に計算すると、新たに 32 万人が死を入院施設で迎えること になる。このような状況になると真に医療を必要とする患者が入院できなくなる恐れが あり、入院に関する自己決定権の問題、予防医療、チーム医療などによる対応を検討せ 3 ねばならない。このほか、高齢者医療に関わる課題として、増大する総医療費の伸びと 高齢者などの医療費の負担の公平性(高齢者保険料など)などがあり、早急に方向性を しっかりと示さねばならないものである。 c)もっとも、高齢者として 65 歳の線引きにこだわる必要はない。健康で労働意欲が ある 65 歳以上が増えれば、法的な意味での高齢者を 70 歳や 75 歳以上とすることも可 能であろう。まさに健康寿命が延びつつあることは、さまざまな社会の仕組みをそれに あったものとせねばならない。例えば、高齢者の存在を社会的負担(福祉の受益者)と 見なす考えから、貴重な資源(社会の担い手)と見なして現役時代とは異なる形での社 会参加を促進する考えである(三菱総研・小宮山宏)。小宮山はこの社会を“プラチナ 社会”と名付けたものの中にみている。日本が今直面している少子高齢社会、環境・エ ネルギー制約などは物質的な豊かさを達成した先進国ならではの問題である。これらの 課題を解決するプラチナ社会とはどのようなものであろうか。そのイメージは①快適な 自然環境の再構築された社会 員参加できる社会 ②資源・エネルギーの心配のない社会 ④雇用の安定した社会 ③老若男女が全 ⑤生涯を通じて成長できる社会 として いる。いずれもそれほど容易に達成できるとは思われないが、超高齢社会に向かってい る社会の一員として何らかの行動が可能かどうか重要な問題が内包されている。 d)プラチナ社会構想の中で、“積極的な社会参加を実現する超高齢者のコミュニティ (CCRC) ”が述べられている。CCRC とは Continuing Care for Retirement Community の 略であり、一つの敷地の中で健康時から介護時まで継続的にケアを提供する高齢者コミ ュニティのことである。安全・安心を確保しつつ学習や就労を通じた多世代間交流で社 会参加を実現する高齢者のコミュニティで、そこには介護施設もあれば要支援の人たち の集合住宅もある。病院や大学、保育園も近くにあり大きな広場がある。要するに高齢 者が圧倒的な存在感を放つ小さな村で、そこでは高齢者が複数の世代をつなぐ大切な触 媒の役割を果たすのである(小宮山宏,これから 30 年日本の課題を解決する先進技術, 日本経済新聞出,2013) 。既にアメリカではいくつかの地域で CCRC が実際に運用されて いる。日本でも CCRC をビジネスチャンスとして捉えている事業体も少なくなく、これ からさまざまな動きがあろう。 e)ただ CCRC をそのまま日本に持ち込むことは難しい。アメリカでは、広大な敷地の 中で裕福な老人が生活をエンジョイする姿が容易に思い浮かぶ。では日本型の CCRC は どのようなものであろうか。CCRC は高齢化社会において有益なモデルであるが、狭い 国土の中で急速な少子・高齢化が進行している日本にあって、現段階でアメリカ的シス テムをそのまま当てはめることは困難であり、“Retirement”という枠組みにとらわれ ない日本型モデルを検討する必要がある。私はそのためには、大学機能と地域社会との 協力かつ密接な連携が不可欠であると考えており、日本型 CCRC として例えば、 Continuing Care for Regional Community のようなものもある。そこで私たちは日本 型 CCRC として、 “Center for Comprehensive Regional Collaboration”を提唱したい。 4 私たちの大学は医学部、保健学部、総合政策学部、外国語学部を有しており、さらに今 回の井の頭新キャンパスの開設により、三鷹市という都市型高齢化地域に全キャンパス が存在するようになることから、新しい日本型 CCRC 構想がより深化できるのではと期 待している。これは大学、行政、地域社会、地域産業体、シンクタンクを巻き込んだも のとなろう。 2 地(知)の拠点整備事業の概況 杏林大学では、教育と研究と社会貢献の改革を進めるため、「世界で活躍するスマー トでタフな日中英トライリンガル人材の育成」をテーマに平成 24 年度文部科学省グロ ーバル人材育成(経済社会の発展を牽引するグローバル人材育成支援)推進事業に応募 し、採択された。続いて、前述のごとく平成 25 年度には文部科学省の地(知)の拠点 整備事業(以下、COC 事業)に、三鷹市を中心とし八王子市、羽村市と連携して応募し 採択されている。そのテーマは「新しい都市型高齢社会における地域と大学の統合知の 拠点」である。 a) COC 事業ついて COC 事業とは「大学等が自治体を中心に地域社会と連携し、全学的に地域を志向した 教育・研究・社会貢献を進める大学等を支援することで、課題解決に資するさまざまな 人材や情報・技術が集まる、地域コミュニティの中核的存在としての大学の機能強化を 図ること」をめざしたものである。日本は世界に例を見ない少子高齢社会であり、都市 集中型社会でもある。本学の COC 事業で連携する三鷹市・八王子市・羽村市は首都圏の 都市型少子高齢社会の中にあり、いずれも退職し地域に戻った団塊世代の健康や介護の 問題、都市に特有なコミュニケーションの希薄化等、それぞれに程度や構造は若干異な るが共通の課題を有している。健康な勤労者が便利な生活を送るために膨張した都市は、 必ずしも退職・高齢者の優しい居場所になるとは限らない。都市の有する豊富な資源を、 高齢退職者向けに有機的に連携させることは重要な課題となろう。今後の都市圏には圧 倒的多数の地縁が乏しい高齢者が居住することになり、過疎ではあるが地縁社会の地方 圏とは大きく異なる対応が必要となる。特に少子高齢社会における医療と介護は日本全 国に共通のテーマであり、全国的にさまざまな模索が進んでいる。本学の COC 事業は、 今後の日本で最も深刻な課題である都市圏での団塊世代の高齢化に対し、 「地域に密着」 し「医療」と「社会科学」の大学知の活用に焦点を絞るところに特色がある。東日本大 震災以降、予期される関東地域での大災害に対する各自治体による対応策もその整備が 急務となっている。本学の持つ教育と研究の資源、特に医療関連の資源は地域の拠点と して大いに力を発揮せねばならないと考えている。 b) 杏林 CCRC 研究所について 本学の COC 事業の構想は、首都圏近郊という立地から「都市型高齢社会の健康と安心」 5 を重点的に取り組むべき地域課題と設定し、学生と地域関係者が共に学ぶ「生きがい創 出」 、退職団塊世代の「健康寿命延伸」 、大規模自然災害に備える「災害に備えるまちづ くり」の3テーマに基づいている。本学が中心となり教育・研究資源を動員し、連携三 市に包括的な地域連携、 杏林 CCRC (Center for Comprehensive Regional Collaboration) を構築することをめざしている。この中核として「杏林 CCRC 研究所」を JR 三鷹駅南口 三鷹産業プラザ内に設置した。杏林 CCRC 研究所は所長、副所長、特任助教2名で構成 されており、大学全体の地域交流を推進する地域交流推進室とともに、本プロジェクト の中心として活動している。 3 杏林大学からみた三鷹市との連携事業 COC 事業以前から本学と三鷹市はさまざまな連携事業を行っているが、今回のキャン パス移転を契機に私どもが考えている活動はさらに多岐にわたるものとなる。主として 学生によるボランティア活動、インターンシップ、サービスラーニングや教育実習、教 員による公開講座、「生きがいづくりコーディネーター」養成、健康教育、学園祭での 大学としての交流拡大などである。 例えば新川防災公園・多機能複合施設(仮称)における連携では、平成 28 年度に完 成予定の同施設において、三鷹市と連携し、災害時におけるボランティアの担い手とし て協力を行う。 本学はこの施設において、災害時における地域住民へのボランティア 活動の訓練などを行うとともに、学生が本施設の防災機能の使い方などを地域貢献の一 環として事前に習得することが可能となる。また NPO 法人三鷹ネットワーク大学機構 (以下、三鷹ネットワーク大学)との共同活動もある。三鷹ネットワーク大学による「み たか教師力養成講座」、「市民聴講生事業」への積極的協力・参加である。 生涯スポーツ機会の提供も企画されている。この一つとして、運動を始めたい人、継 続していきたい人に以下のようなサポートプログラムがある。プログラム1-①:運動 負荷試験による体力測定に基づく至適運動強度の提言を行う。加えて運動相談に対する アドバイスを行う。プログラム1-②:個別の問題点をお聞きし、身体機能評価(体力 測定や個々の問題の把握)を行った後、個別のホームエクササイズを主体としたトレー ニングプログラムを設定する。また状況に応じて、文部科学省「新体力テスト実施要項」 などを用いた集団体力測定や体脂肪測定等を行い、必要に応じて健康維持のための運動 をアドバイスする。あるいは、障がい者スポーツ「ボッチャ」による高齢者の体力づく りはどうであろうか。すでに軽度要介護状態にある高齢者の進展予防や、一般高齢者・ 要支援の認定をされなかった虚弱高齢者が生活状態を持続するために必要な運動機能 の維持をめざすものである。障がい者スポーツとして考案された「ボッチャ」による体 力づくり事業を計画し、事業前に体力測定や呼吸機能検査と問診(活動実態)を実施す る。2020 年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、さらに障がい者スポーツ 6 を支援するサポート体制を行政、大学、地域で考えることの手がかりとなろう。また本 学は、文部科学省のプロジェクト“グローバル人材育成推進事業”“大学教育再生加速 プログラム(テーマⅢ高大接続)”事業の採択校である。いずれも日英中教育を中心と したテーマで採択されている。その中で、本学の教員学生による外国語による交流事業 も計画している。案として、以下のものがある。三鷹市立小学校において、年間指導計 画に基づき国際理解教育などの教育活動に外国人教員や留学生を派遣し、外国語や異文 化を理解したり、日本の文化を紹介したりする体験学習を展開する。これは児童・生徒 にとって、直接異文化や外国の言語に触れる貴重な体験の機会となる。また、外国語で コミュニケーションを図らなければならない場を必然的に設定し、外国語で伝えたい、 わかりあいたいというモチベーションが高まる。さらには、そこで出会った外国人教員 や留学生を地域の行事や祭礼などに招待し、案内をさせる中で、実践的コミュニケーシ ョンの力をつける。このことは、外国人教員・留学生が日本文化を体感的に知る機会と なる。 ここまで本学の考えている三鷹市における地域交流活動の内容の一部を示したが、今 後の検討を進めるために、杏林 CCRC 研究所では市民を対象にアンケート調査を実施し た。そもそも COC 事業のめざすものは、大学と地域の知や力を結集統合して活力ある社 会を構築することである。それを実現する前提として、大学の持つ知的資源を地域社会 に周知すること、即ち「大学知の公開」が必要である。「大学知の公開」と連携自治体 や関係団体との地域課題に関する意見交換を介して、「大学と地域の知と力の協働と統 合」による地域課題解決をめざす地域志向教育研究を遂行できると考える。さらに地域 志向教育研究の成果を実際の地域貢献活動へと繋げていく必要がある。 本学においても従来、公開講演会などを介して大学の知的資源の積極的な公開に努め てきたが、平成 28 年度の井の頭新キャンパスへの移転を踏まえ、今後の活動について 見直す必要がある。そのため、平成 26 年度には三鷹ネットワーク大学と初めての共催 で、三鷹ネットワーク大学と本学医学部大学院講堂を会場とする講演会活動を積極的に 行い、その講演会来場者を対象としてアンケート調査を実施した。今回のアンケートの 目的は、大学の知材の活用に関する市民の方々の考えを知ることである。 a) アンケート調査の概要 平成 26 年度の講演会活動、即ち「大学知の公開」活動は大学広報・企画調査室、杏 林 CCRC 研究所及び COC 事業地域活動助成費によるもの等を合わせて公開講演会として 26 回実施した(なお公開講演会の開催数は平成 25 年度は 13 回であった)。そのうち 17 回でアンケート調査を実施した。 アンケート調査の項目は①性別と年代、居住地域、②講演会情報取得の方法、③COC 事業の認知、④来場動機、⑤満足度などであった。 b) アンケートのまとめ 17 講演で来場者は 1,148 人、アンケート回答者は 873 人であった。回答者・来場者 7 873 人の 50.5%(441 人)が三鷹市在住、来場動機は「講演のテーマに興味があった」 が 682 人(78.1%)、性別は男性 40.7%(355 人)に対し女性 54.1%(472 人) 、年代別 では 70 代以上が最多の 35.5%(310 人)であった。講演会の情報取得方法は広報みた か(以下、広報)が最多の 237 人(27.1%)であった。アンケート回答の性別未記入者 46 人を除いた 827 人を有効回答とし、各講演会の内容を性別でみると、 「まちづり」 「運 動とリハビリ」「防災から減災」「薬疹」「ジブリ」の講演会では男性が多く、「子育て」 ではほぼ女性で占められていた。その他では概ね女性の方が若干多い、ないしは性差は ない結果であった。 「防災から減災」は有意に男性、 「子育て」は有意に女性が多いこと が示された。アンケート回答の年代未記入者 20 人を除いた 853 人を有効回答とし、回 答者の年代別をみると、多くの講演会で 60 代以上が半数を超えており、30 代以下が少 なかった。また「まちづくり」「緩和医療」「アクティブシニア」「子育て」「薬疹」「ジ ブリ」では講演会では 60 代以上が少ない結果であった。 「まちづくり」 「緩和医療」 「子 育て」 「薬疹」 「ジブリ」で有意に若い層が多く、一方、 「眼の病気」では有意に 70 代以 上が多い結果であった。講演会情報を取得した方法を各年代別にみると、新聞や広報の 頻度は 30 代以下で著しく低いものの、広報は 40 代以降で主たる情報源になっていた。 ポスター(掲示)を見た人は、主に杏林大学および杏林大学医学部付属病院内で目にし ており、自身が通院中ないしは家族などの付き添いによるもの考えられた。また情報源 の「その他」に関しては主に本学・三鷹ネットワーク大学からのメールやはがきなどの 案内、講演会に参加した際の資料参照が大半を占めた。講演会情報取得項目は複数回答 可で、新聞 11.1%(102 回答) 、広報 24.8%(228 回答) 、杏林大学 HP14.9%(137 回答)、 友人・知人から 9.7%(89 回答) 、ポスター(掲示)15.3%(141 回答) 、その他 24.2% (223 回答)であった。新聞と広報からの情報取得に年代毎の顕著な差があった。 C) アンケート結果からみた今後の課題 今回のアンケート調査からテーマ選択や広報活動を含め幾つかの問題点が挙げられ る。 テーマ選択 医療系講演会は本学 COC 事業の「健康寿命延伸」に大きく寄与でき、健康な高齢者や 40~50 代世代の健康維持の予防医学をテーマにした講演会も必要である。今年度の講 演会で取り上げた疾患の多くは高齢者にとって身近であり、また複数罹患することも多 い。テーマ間で内容が繋がることがあることから、一定期間内で関連する講演会を連続 して行うことでより理解しやすくなると考えられる。 「子育て」講演会で 40 歳以下の女性が大半を占めたことは当然として、 「薬疹」の講 演会では他の講演会と異なり 30 代以下が半数を占めたことは、テーマ選択と参加者の 年代に示唆を与える。厚生労働省の国民生活基礎調査結果による有訴者率では 20 代以 下で鼻づまり・咳や痰・かゆみ(湿疹・水虫など)、30 代以降から腰痛・肩こりが高く なる。傷病別通院者率では 20~30 代で歯の病気・アトピー性皮膚炎・うつ病などのこ 8 ころの病気、40 代以降で高血圧・糖尿病・脂質異常症等のいわゆる生活習慣病が、60 代以降で高血圧・眼の病気・腰痛症等の加齢に伴う病気が高くなる。 このことから、「大学知の公開」においては、対象とする層を意識したテーマ設定を 心がける必要がある。若年層に身近なテーマを含めることのみならず、それに適した講 演会開催場所や日時なども考慮していくことが求められるといえる。 広報活動 アンケートの分析結果から講演会の情報取得方法における差が明確であった。広報は 60 代以上で多くの年代が目を通しており、有効なメディアである。50 代以下には新聞・ 広報などの紙媒体による情報伝達は不十分であると考えられる。ポスターが比較的各年 代に有効である点は興味深く、新聞や広報等の紙媒体を補うためには、テーマに関連す る地域施設に配布・掲示することが必要である。ポスターやチラシ置き場をリスト化し て情報拡散範囲対効果をアンケートで評価する必要がある。 さらに若年層にはソーシャルネットワーキングサービス(SNS)の活用、勤労層には 職域や職場を介した情報提供も検討していくことが必要となるだろう。 防災に関する講演では、行政との連携を問うコメントがあった。防災に関する講演は 本学 COC 事業の「災害に備えるまちづくり」に沿うものであり、連携3自治体(三鷹市・ 八王子市・羽村市)と今後さらなる連携が必要となる課題である。 おわりに わが国は、未だかって経験したことのない超高齢社会を迎える。三鷹市の現時点での 高齢化率は全国平均からみると必ずしも高くないが、これから 20 年先はやはり超高齢 社会に巻き込まれることになる。「住み慣れた場所において可能な限り長く自立した生 活を送り、ケアの必要性が生じた場合には途切れ目のない医療と介護が受けられる」と いう CCRC の基本的なコンセプトは、日本の高齢者住まいがめざす方向性である。日本 の高齢者ケアにおいては、医療と福祉(介護)が別個の制度として切り離され、両者の 連携が不十分なことが問題視されてきた。現在国が進めている地域包括ケアでも、急性 期病院への入退院から在宅での療養・介護までを結びつけることにより、高齢者が住み 慣れた場所で安心して暮らし続けられる環境作りがめざされている。 近年、社会的な交流を維持することが高齢者の介護予防や健康寿命の延伸につながる という理解が深まり、高齢者住まいのあり方にも影響を与えている。米国 CCRC の大き な特徴の一つは、さまざまなアクティビティや社会的交流を通して健康長寿を実現する 場として、高齢者住まいに積極的な価値を見出している点である。このような発想は、 超高齢化が進むわが国においてもより一層求められよう。一方米国の制度の下では、高 齢者介護のコストを自助で負担することが求められるために、所得や資産によっては高 いクオリティのサービスへのアクセスが事実上困難になることも多い。その一方で、日 9 本の「特養」のように参入規制や価格規制のために供給が限定され、アクセスが困難に なるという問題は生じにくい。アクセス・コスト・クオリティという観点から他国の高 齢者住まいのあり方を眺めることで、日本がめざすべき高齢社会像もより深く考えるこ とができよう。これらの問題の解決は容易でない。まさに行政の役割はきわめて大きい のであるが、大学は知材を有しており、さまざまな地域活動を通して浮き出た問題点を 科学的見地から検討することにより、解決の一助となるものと考えている。 大学は地域との連携を深めてこそ、その存在意義が増すものと考えている。大学には、 なによりも多様な教育的資源がある。本学には医学・医療・保健、人文社会科学系を含 め、さまざまの専門分野の教員がおり、病院には最新の設備が稼働している。その他、 図書館機能や語学サロン、食堂、会議室なども充実している。これを活用し、地域にお ける知の拠点として発展するのが本学の重要な任務でもあろう。本学はこれまで、三鷹 市と活発な交流活動を続けてきたが、これらをさらに発展・強化していかねばならない。 本学の杏林 CCRC 研究所は、まさにその目的を果たすことを役割としている。また今回 の市民の方々へのアンケートから、市民に参加を促すためにテーラーメイドに近い広報 活動の重要性も明らかとなった。井の頭キャンパス開設を迎え、三鷹市、市民の方々と ともにより積極的に知材に活用を行う体制を固めたい。 共同執筆者 蒲生 忍 杏林 CCRC 研究所 松井 孝太、相見 古本 泰之 祐輝 所長 杏林 CCRC 研究所 杏林大学地域交流推進室 10 室長 特任助教 第Ⅰ章 基本構想で定める 「自治体経営の基本 的な考え方」に基づく 取り組み 平成 26 年度 11 第Ⅰ章 基本構想で定める「自治体経営の基本的な考え方」に基づく取り組み 平成 26 年度 平成 13(2001)年9月に市議会で議決された基本構想で は、自治体経営の基本的な考え方として、 1 行政の役割転換 2 協働のまちづくりの推進 3 成果重視の行政経営システムの確立 4 柔軟で機動的な推進体制の整備 5 透明で公正な行政の確立 の5つを示しています。 この第Ⅰ章では、2014 市長表彰(146 ページ参照)を踏 まえ、基本構想に掲げる自治体経営の基本的な考え方に基 づく取り組みを掲載しています。 平成 26 年度は、 「行政の役割転換」の考え方に即した「保 育の質を確保した効率的な運営形態の展開」、「成果重視の行政経営システムの確立」の考 え方に即した「納税課の収納率向上への挑戦」、「柔軟で機動的な推進体制の整備」の考え 方に即した「庁内関係部署及び市内関係機関の連携による降ひょう、大雨への緊急対応」 など、「三鷹市らしい取り組み」を引き続き推進しました。 なお、三鷹市全体の取り組みについては、第Ⅱ章から第Ⅳ章の中で第4次三鷹市基本計 画及び行財政改革アクションプラン 2022 の概要及び取り組み状況等をまとめています。 ◆平成 26 年度の主な「三鷹市らしい取り組み」 三鷹市らしい取り組み 備考 1 納税課の収納率向上への挑戦 2014 年市長表彰「最優秀賞」 2 庁内関係部署及び市内関係機関の連携による降ひょう、 大雨への緊急対応 2014 年市長表彰「優秀賞」 3 保育の質を確保した効率的な運営形態の展開 ~公設民営保育園の公私連携型民設民営化の取り組み~ 2014 年市長表彰「優秀賞」 4 学力調査分析に基づいた「三鷹『学び』のスタンダード」 2014 年市長表彰「優秀賞」 を作成 5 開館 50 周年を機に始まる新たな図書館づくり 2014 年市長表彰「優秀賞」 ~担い手の養成とロゴマークの作成~ ※2014 年市長表彰は、2014 年1月から 12 月までを対象期間として審査しています。 12 ◆平成 26 年度の三鷹の主な出来事 年月 出来事 平成 26 年 「三鷹『学び』のスタンダード」を市内小・中学校の保護者へ配布 4月 「振り込め詐欺の電話撃退体験談」を配布 「マリー・ローランサン展」を開催 「夢を力に 2014 サッカー写真展」を開催 三鷹市消費者活動センター運営協議会が平成 26 年度消費者支援功労者表 5月 彰「内閣府特命担当大臣表彰」を受賞 三鷹市ホームページで外国語自動翻訳サービスを開始 市内に大量の降ひょう 6月 臨時福祉給付金・子育て世帯臨時特例給付金の申請受付開始 (申請受付期間は、10 月末まで) 三鷹市農業公園「開園 10 周年記念イベント」を開催 7月 三鷹市星と森と絵本の家開館5周年 特別展竹久夢二生誕 130 年「大正ロマンの恋と文(ふみ)~髙相コレク 8月 ションより~」を開催 市ホームページで新たに戦争体験の記録映像2作品を公開 三鷹市図書館開館 50 周年記念「図書館フェスタ」を開催 10 月 10 回目となる「ガーデニングフェスタ 2014」を開催 花と緑の広場観望会「皆既月食を見よう!」を開催 「秋のTAKA-1(タカワン)まつり」を開催 「地域ケアネットワーク・井の頭」設立 10 周年記念式典と講演会を開催 「三鷹市・矢吹町姉妹市町締結 50 周年記念交流会」を開催 11 月 「第 100 回アストロミー・パブ」を開催 連雀学園コミュニティ・スクール委員会が文部科学大臣表彰を受賞 新川防災公園・多機能複合施設(仮称)の工事現場見学会を開催 12 月 第 93 回全国高校サッカー選手権大会に都立三鷹高校・三鷹中等教育学校 サッカー部が出場 平成 27 年 1月 「写楽と豊国~役者絵と美人画の流れ~展」を開催 「地域ケアネットワーク・大沢」の設立により、地域ケアネットワーク 2月 が全市展開 「春のTAKA-1(タカワン)まつり」を開催 「東京空襲資料展」を開催 3月 三鷹のキャラクター「Poki(ポキ)」のイラストがデザインされた住 民票を発行 13 1 納税課の収納率向上への挑戦 収納率向上に向けた検討の概要 三鷹市では、財政の健全化の維持と市民の皆さんの負担の公平性の確保のため、平成 23 年度に庁内検討チームである「債権管理・回収検討プロジェクト・チーム」を設置し、市 の有する債権管理の適正化を図るとともに、効率的・効果的な徴収体制の確立を進めるた めに、調査研究を重ねてきました。 その検討の中で、①市の債権の収入未済額の約9割が市税と国民健康保険税であること、 ②国民健康保険税の滞納者の約半数が市税との重複滞納者であることなどが明らかになっ たことから、効率的・効果的な債権回収の望ましい組織として、市民部納税課と保険課国 保納税係の組織統合が提案されました。 組織統合による効果 提案を受けて平成 25 年7月1日に組織統合した新たな「納税課」では、納税相談や口座 振替の手続きなどが納税課窓口に一本化されたため、市民の利便性の向上が図られました。 また、市税と国民健康保険税や後期高齢者医療保険料の重複滞納者に対する対応について は、一人の担当者がそれぞれの税目について、総括的な納税相談業務を行うことができる ようになり、業務の効率性が高まりました。 さらには、新たな滞納整理手法を取り入れ、それまで体制的になかなか着手ができなか った高額・徴収困難案件について、組織力を活かした滞納整理を展開していくことで、市 税等の収入未済額の縮減に努めました。 効果的な徴収体制の整備による新たな取り組み 組織統合により新設された納税特別対策係 では、平成 26 年9月に滞納者から差押えをし た自動車のインターネット公売を実施しまし た。オークションサイトの官公庁オークション を活用したことで、日本全国からの問い合わせ があり、その後の入札に際しても多くの方々に 参加していただくことができました。この公売 はせり売り方式で行った結果、当初の見積価格 を大きく上回る高値で売却することができ、高 額滞納市税の回収を図ることとなりました。こ 差押えした自動車 の取り組みは、三鷹市のホームページや「広報みたか」への掲載だけでなく、各メディア に報道されたことにより、三鷹市の滞納整理に対する取り組みを広く知っていただくとと もに、滞納の抑止につながりました。 また、差押え不動産の公売については、長らく懸案事項となっていた相続人が不存在の 事案に関して、裁判所を通じて相続財産管理人の選任をしたうえで、最終的に売却につな げられたことにより滞納市税の回収を図ることができました。この事案以外にも、滞納者 14 が事務所として所有していた都内のマンション1室を公売し、滞納事案を完結することが できました。 この他にも、当市初となる捜索の実施や自動車・オートバイのタイヤロックにも着手す るなど、高額・徴収困難案件の早期完結に向けた取り組みを進めました。 納税整理係では、滞納整理の強化に向けた平成 26 年度の新規事業として、生活実態の把 握が困難である都外に転出した滞納者に対して、民間委託による居住実態調査を実施しま した。この結果、遠隔地に居住している滞納者の居住状況や財産保有状況を把握すること で、その後の効率的な滞納整理につなげることができました。徴収体制については、組織 統合前の地区担当制を見直し、滞納額別のグループ担当制を導入したことで、事案ごとに 丁寧かつきめ細かな納税相談の実施や早期着手による滞納処分の執行など、臨機応変な対 応が図れるようになりました。さらに、不動産の差押え強化月間など、係全体の月間目標 を設定し進行管理の徹底を図ったことで、一体感のある組織的な徴収体制の強化につなが りました。 より便利に 新たな収納方法を導入 三鷹市は、全国の自治体の中でも早くからコンビニエンスストアでの市税の納付を導入 するなど、市民の利便性向上に向けた取り組みを進めてきましたが、納税管理係では、さ らなる利便性向上の観点から、新たに平成 26 年 10 月からキャッシュカードによる口座振 替登録サービスを導入しました。このサービスは銀行届出印を持っていなくても、キャッ シュカードだけで口座振替の申込みができるため、窓口でのスムーズな登録手続きと業務 の簡素化を実現することとなりました。 さらに、後期高齢者医療保険料についても、利便性の向上を図るため、市税と同様にコ ンビニエンスストアでの納付ができるようにしました。 市税、国民健康保険税の収納率がさらに向上 これらの取り組みにより平 成 26 年度の市税の収納率は、 97.5 37,000 収入額・率推移 97 前年度 96.1%から 97.0%に、 国民健康保険税の現年度課税 分が前年度 92.2%から 93.1% 96.5 36,000 96 収 入 額 35,000 収 納 95.5 率 に引き上がるなど、着実な収納 95 34,000 率の向上につながっています。 今後も、市財政の健全性を維 94.5 33,000 94 22 (単位:百万円) 23 現年収入額 持するため、歳入の根幹である 市税等の早期自主納付の促進 24 滞繰収入額 25 26 (単位:%) 収納率 市税の収入額及び収納率の推移 対策に取り組むとともに、納税 相談機会の充実を図りながら、市民の利便性の向上と適切な滞納処分の執行などに取り組 み、税の公平負担を確保するとともに、収納率の向上に努めてまいります。 15 2 庁内関係部署及び市内関係機関の連携による降ひょう、大雨への緊急対応 高まる風水害のリスク 近年、積乱雲の急激な発達による局地的な雷雨や豪雨、いわゆるゲリラ豪雨による浸水 害が市内で多発しています。台風についても、6月から約半年という長期にわたり、日本 列島に接近・上陸して被害が発生しています。特に、ゲリラ豪雨は、警報等が発表される 間もなく激しい雨となり、雨水の排水が追い付かず道路冠水や住宅の床上や床下に浸水す る被害が発生しており、風水害発生のリスクは以前と比べ確実に高まっています。 ゲリラ豪雨については発生時期が早まる傾向にあるため、市では、例年7月に実施して いた総合水防訓練を、平成 26 年度は5月に実施し、市職員の水防対応力の強化と、警察署、 消防署、消防団、災害時応援協定を締結している建設業協会などとの連携強化を図りまし た。 また、大雪や台風の接近時には、総務部と都市整備部による対策会議を開催して、事前 の対策や警報発令時の人員態勢について協議・確認を毎回実施してきました。近年の風水 (雪)害は休日夜間に発生することが多いため、事前の対策会議により、情報の共有方法、 役割分担、参集態勢を確認し、風雨や積雪等の対応を行う人員態勢が追い付かない場合に は、総務部、都市整備部と消防団等の関係機関が相互に対応するなど、密な連携のもと迅 速な対応に努めてきました。 防災関係機関の連携により市民生活への降ひょうの影響を最小限に 総合水防訓練を実施してからおよそ1か月後の平成 26 年6月 24 日午後、三鷹市東部を 激しいひょうが襲いました。一部の地区では、大量のひょうが路上に堆積し、このひょう と直後に降った大雨により床上・床下浸水が発生したほか、農作物にも大きな被害が出ま した。一人のけが人も出なかったことは、本当に幸いでした。 ひょうは低地になっている京王つつじが丘通りに流れ集まり、100 メートル近くにわたっ て数十センチのひょうが道路や沿道の住宅の庭先等を覆いました。このため、車両の通行 ができなくなったり、住民の家屋からの出入りが困難になるなどの事態が発生しました。 市では、ひょうが降り積もっているという 情報をもとに、市長の指示により水防本部を 設置するとともに、現地に各機関が急行し、 警察署による交通規制など歩行者や車両の 安全確保、消防署による立ち往生した車両か らの救助活動、消防団による浸水家屋からの 排水活動、市職員と建設業協会等による深夜 に及ぶひょうの除去活動など、各防災関係機 関がそれぞれの役割を的確かつ迅速に果た しました。その結果、京王つつじが丘通りの ひょうの除去作業は 24 日中に終了し、通行 排水とひょうの除去作業 16 止めは解消されるなど、市民生活への影響を最小限に食い止めることができました。これ まで経験したことのない降ひょうへの応急対応において、総合水防訓練や日ごろの庁内外 の連携の取り組みが大いに活かされたのです。 庁内の組織連携による被害世帯への対応 また、市では、ひょうの被害にあわれた方に対応するため、水防本部を中心に、都市整 備部によるひょうの除去作業、総務部による被害状況の集約、市民部による家屋の被害調 査、り災証明書の発行、生活環境部による消毒とごみ処理など、庁内の関係する組織が情 報を共有し、被災世帯への対応や道路の復旧を迅速に進めました。 このように被災された方への対策が迅速に進められたのも、これまで行ってきた市災害 対策本部運営訓練をはじめとする各種訓練の成果であるとともに、市の危機管理対策の取 り組みの成果が表れたものです。 さらなる危機管理態勢の強化に向けて 市では、庁内の組織間の連携、関係機関等と の連携による取り組みが機能し、災害対応力の 向上が図られたことから、平成 27 年3月に「三 鷹市地域防災計画・風水害編」を改定し、これ までの災害対応の成果を反映させました。この 「三鷹市地域防災訓練・風水害編」は、降ひょ う被害のほかにも、平成 26 年2月に発生した 二度にわたる積雪、度重なるゲリラ豪雨など、 近年の市内の風水害や国内の土砂災害を踏ま えた風水害対策の強化を図るものとなってい 道路に堆積したひょう ます。特に、水防本部設置時や特別警報発令時の市の職員態勢、休日夜間の参集態勢など、 風水害対策に必要な人員を確保するために、初動時から全庁的に取り組む態勢を示してい ます。 市では、今後も、風水害に備え、改定した地域防災計画を踏まえ、市職員に風水害対策 の周知徹底を図るとともに、訓練の実施等により危機管理態勢のさらなる強化を図ってい きます。 17 3 保育の質を確保した効率的な運営形態の展開 ~公設民営保育園の公私連携型民設民営化の取り組み~ 市立保育園を取り巻く現状と課題 これまで三鷹市の市立保育園は、全国初の0歳児保育の開始や出前保育などの地域開放 事業の取り組みなど、先駆的な取り組みを行ってきました。また、「保育のガイドライン」 をまとめ、市立保育園の保育士のノウハウを市内の保育施設と共有することにより、三鷹 市全体の保育水準の確保に努めてきました。 一方で、平成 16 年度の国の三位一体の改革によって、公立保育園の整備・運営に対する 国の負担金が廃止され、公設公営保育園を新設して待機児童解消を図ることはもとより、 公設保育園全園を直営方式で堅持していくことは困難となりました。そこで、三鷹市は、 公立保育園の運営コストの削減に向け、公立保育園の公設民営化を検討し、実施してきま した。平成 13 年に全国で初めて株式会社に運営を委託したのを最初に、現在まで8園をさ まざまな運営形態の事業者に委託しています。このように、長い時間をかけて、市民の理 解を得ながら公設を堅持しつつ民営化を進めることで、保育の質を確保する一方で一定の コスト縮減を図ってきました。しかしながら、歳出縮減の効果には限界があるため、公立 保育園の維持には歳入の確保が課題となってきました。 また、近年、三鷹市では人口の増加が続いており、就学前児童人口も増加傾向にありま す。市では、公設民営保育園の増設のほか、民間保育園の誘致や家庭福祉員の増員、市立 保育園の定員の弾力化などにより保育定員数を増加してきましたが、待機児童の解消には 至っておらず、引き続き課題となっています。 三鷹市の提案が新制度に反映 保育の質を確保した効率的な運営形態が実現 三鷹市では、こうした市を取り巻く現状と課題を踏まえ、平成 27 年4月1日から施行さ れた子ども・子育て支援新制度において、保育園の民設民営化による国庫負担金などの歳 入確保の仕組みの導入を新制度の制度設計の議論の中で国に要望してきました。その結果、 子ども・子育て支援新制度の中に、三鷹市のように、公設民営方式を本格的に導入してい る自治体が公立保育所を民設民営方式に移行できる方策として、「公私連携型保育所」の制 度が児童福祉法の改正により創設されました。 三鷹市は、この制度をいち早く導入して最大限活用し、公の関与を明確化して、従来の 公設民営方式と同様の保育の質を確保しながら経営の効率化を図ることとしました。連携 のパートナーは、公設民営園の運営管理受託先で保育事業者として実績が十分であり、三 鷹市との間で職員の派遣実績があり人事交流が可能な三鷹市社会福祉事業団とすることと しました。 民設民営方式に移行する公設民営園として、これまで社会福祉事業団に公設民営園とし て運営委託してきた、ちどりこども園、西野保育園、駅前保育園、南浦西保育園の4園に ついて具体的な検討を進めてきました。その結果、南浦西保育園を除いた3園について、 施設・設備を事業団に移管し、市立保育園・こども園の保育内容・保育実践を継承するこ 18 とを担保する内容の基本協定及び個別協定を同事業団と締結し、公私連携型の民設民営認 定こども園または保育園として平成 27 年4月にスタートを切りました。また、これらの公 設民営園の移管とは別に、公設公営の三鷹台保育園と高山保育園について、平成 28 年4月 に移転統合する際に、三鷹市社会福祉事業団が設置運営する公私連携型の民間保育園とし て開設するための整備を進めています。 三鷹市では、三鷹市社会福祉事業団による民設民営移管が円滑に進められるよう、基本 協定及び個別協定を締結するなどして、同事業団の事務処理体制の確保及び保育士のキャ リアアッププランの構築を支援していきます。 こうした既存の公設民営園4園の民設民営化と公設公営園2園の統合園の新設により、 三鷹市は国と都から民間保育所運営費負担金として新たな歳入確保を見込んでいます。 幼保一体化への対応 新制度への移行にあたっては、幼 保一体化への対応も重要です。その 具体的な対応として、ちどりこども 園については、保育所型認定こども 園として開設した後、幼保連携型へ の移行を検討します。その他の園に ついては、保育需要や各園の定員状 況を勘案しながら、保育所から認定 こども園への移行を図りました。 今後は、ちどりこども園での幼児 教育の取り組みや市立幼稚園で行わ 子ども・子育て支援法の仕組み(国資料から抜粋) れていた取り組みを評価・検証し、市の直営園や事業団との公私連携型保育園・認定こど も園の現場で実践・検証していきます。 また、幼・保・小の連携の取り組みを踏まえ、三鷹市私立幼稚園協会や教育委員会と意 見交換をしながら、就学前の幼児教育のあり方を調査・研究し、市内教育・保育施設の認 定こども園への移行等幼保一体化への対応を検討していきます。 三鷹市子育て支援ビジョン等を踏まえた今後の市立保育園等のあり方の検討 今後は、三鷹市子育て支援ビジョン等を踏まえた以下の視点に基づいた展開を図ります。 ・拠点方式、公私連携型保育園を活用した公設公営保育園の効果的配置 ・社会福祉事業団運営以外の公設民営保育園の公私連携型保育園への移行の検討 ・老朽化施設の更新の際の運営形態の見直しなどファシリティ・マネジメントと連動し た公設公営園の民設民営化についての検討 ・育児休業制度を活用したワーク・ライフ・バランスの実現に向けた1・2歳児クラス の定員拡大 ・多様な主体の参画と協働による施設保育支援のコーディネート 19 4 学力調査分析に基づいた「三鷹『学び』のスタンダード」を作成 「三鷹『学び』のスタンダード」作成の背景 三鷹市教育委員会では、児童・生徒の学力向上を図るため、これまでも「全国学力・学 習状況調査」 (文部科学省) 「児童・制度の学力向上を図るための調査」 (東京都教育委員会) 「三鷹市学習到達度調査」(三鷹市教育委員会)の結果を分析し、授業改善などに反映して きました。さらに、これらの分析からは、学力と相関が高い生活習慣や学習習慣があるこ とも明らかになりました。 たとえば、起床時刻が不規則な生徒とそうではない生徒とでは正答率に最大 18 ポイント 近い差があることや、授業で話し合う活動をよく行っていると回答した子どもたちは中学 生で約 10 ポイント、小学生で約 23 ポイント正答率が高いことなどが分かりました。 児童・生徒の学力向上のためには学校、家庭、地域が連携した取り組みが必要なため、 三鷹市教育委員会では、これらの分析を踏まえて、学校と家庭それぞれで実践できる学力 向上の取り組みを提言したリーフレット「三鷹『学び』のスタンダード」の「家庭版」と 「学校版」を作成し、昨年4月に市内小・中学校の全保護者に配布しました。 「三鷹『学び』のスタンダード」の目的 「三鷹『学び』のスタンダード」は、児童・生徒の学力向上のために、学びの基盤とな る望ましい生活習慣や学習習慣の定着を図ることをねらいとして策定した指針であり、 「家 庭版」と「学校版」で構成されています。 「家庭版」のスタンダードは家庭の教育力の向上を図るために、児童・生徒が身に付け るべき生活習慣と家庭学習の習慣を「生活リズムを整える」「人との関わりを豊かにする」 「学ぶ姿勢をつくる」という3つの視点から8つの実践に整理して提示しました。 Ⅰ 生活リズム 生活リズム 生活リズムを整える 1 決まった時間に就寝・起床させましょう 2 毎日朝食をとる習慣つけましょう Ⅱ 人との関わりを豊かにする 1 毎日きちんとあいさつを交わしましょう 2 会話を大切にしましょう Ⅲ 学ぶ姿勢をつくる 1 学習時間を確保しましょう(学年×10~15 分) 2 学校で使ったプリントやテストを活用しましょう 3 本に親しむ習慣をつけましょう 4 携帯電話、ゲームテレビの利用ルールを決めましょう また「学校版」では、授業を中心とした学習に臨む児童・生徒の望ましい姿を「6つの 学習習慣」として示すとともに、そうした学習習慣を定着させるための具体的な指導方法 を「指導アイディア例」として例示し、学校における学習指導の充実・改善を図ることも 20 ねらいとしています。 1 先生の話を集中して聞き、大事だと思ったことは、黒 板に書かれなくてもノートに書く 2 授業中に自分の考えを述べたり、他者の発言を集中し て聞いたりする 3 考えたり調べたりしたことを文章にまとめる 4 分からないことはそのままにせず、自分でも調べたり 考えたりする 5 家庭学習は、いつ・何を・どんな方法で勉強するのか、 自分自身で決めて取り組む 6 学習内容の要点を自分自身で考えながら学習に取り 組む 「三鷹『学び』のスタンダード」の展開 「三鷹『学び』のスタンダード」を踏まえた取り組みを学校・家庭・地域の協働によっ て展開するために、三鷹市内の7つの学園では、コミュニティ・スクール委員会における 熟議等を通して、児童・生徒の実態に即した実践化を進めています。平成 26 年度には、従 来からの学園の取り組みも踏まえて「学園スタンダード」や「アクション・プラン」を策 定したり、児童・生徒の生活習慣・学習習慣に関わる喫緊の課題として「携帯電話・スマ ートフォン」の利用の仕方を取り上げ、家庭における具体的なルールを提示したりするな ど、各学園の特色ある取り組みが展開されました。 また、小・中学校の教員は、「学校版」をもとに学習指導力向上のための目標を設定し、 教育委員会指導課主催の研修会や校長、副校長との定期的な面接等による指導・助言を受 けながら、年間を通して授業の充実と改善に取り組んでいます。 このように、 「三鷹『学び』のスタンダード」は各学園・学校と家庭・地域の主体的な取 り組みを促す仕組みであり、実践の具体化に向けた検討の過程は、教職員、保護者、地域 住民など多くの方々が子どもたちを取り巻くさまざまな課題や地域・家庭における教育の あり方などについて共に考える契機となっています。 三鷹市教育委員会では、今後もこうした成果をもとに、実践化に向けた取り組みを推進 します。 21 5 開館 50 周年を機に始まる新たな図書館づくり 三鷹市立図書館開 館 50 周年記念事業 のマーク ~担い手の養成とロゴマークの作成~ 開館 50 周年記念事業の目的と概要 1964 年(昭和 39 年)10 月1日に開館した三鷹市立図書館が 50 周年を迎える平成 26 年 度に1年間を通して記念事業を行いました。ICT(情報通信技術)の高度化や出版不況 による市場縮小、電子書籍の普及など「読書」の環境が変化する中、貸出サービスを中心 に発展してきた図書館に求められるものも多様化しています。開館 50 周年記念事業は、こ れからの図書館のあり方を市民と共に考え、共有していくことを目的として、講座やイベ ントの開催、図書館サポーターの養成、ロゴマーク作成などを組み合わせて構成しました。 事業の一部は、文部科学省に採択された支援事業(「多世代交流・実践型のサポーター養成 プログラムで地域とつながる図書館活動の創設」)を受託した予算で実施したものです。 事業(1) 読書や図書館を考える連続講座と「図書館未来会議」 連続講座「本と図書館をめぐる冒険」(全5回)は、多彩な講師を迎えて広く一般の関心 を読書や図書館に向けることをねらいとして三鷹ネットワーク大学と共催しました。慶應 大学教授の糸賀雅児さん(図書館情報学)、編集者・書評家の松田哲夫さん、書評家・古本 ライターの岡崎武志さんらの講演のほか、最終回のワークショップ「図書館未来会議」で は、武蔵野美術大学教授の齋藤啓子さんをコーディネーターに、図書館協議会委員、図書 館サポーター、中高生の「図書部!」メンバーなどによるプレゼンテーションも交えてこ れからの図書館の可能性を探りました。合計 226 人参加。 事業(2) 「図書館サポーター」の養成 「図書館サポーター」は、前年度の南部図書館開館の際に導入され、図書館を応援し、 楽しみや賑わいを創り出してくれる存在として活躍しています。その活動を全館に広げ、 将来的に地域への出前型の活動に発展させたいというねらいで人財養成を行いました。5 月に開催した説明会に 37 人が集まるなど、市民の関心の高さがうかがわれます。 「本の修 理」「書架整理」「イベント企画」の3分野でそれぞれ実習や技術講習会等を行い、8月以 降定期的な活動として定着しました。また、2月には「ミドル・シニアから始める読み聞 かせ」の講座を開催しました。50 歳以上対象の、活動による健康増進や仲間づくりの効果 もうたった人財養成で、実践につなげるためのグループ育成を続けています。年度末の図 書館サポーター登録者は合計 122 人(南部図書館 65 人を含む)になりました。 事業(3) 「みたかとしょかん図書部!」創設 中学生・高校生世代を対象に、同世代への発信をめ ざす参加と交流の場として「みたかとしょかん図書 部!」を創設しました。メンバーが活動内容を話し合 って決定し、書評誌「Book Lovers」 (壁新聞版と冊子 版)の発行や、「図書館フェスタ」のプログラムのひ とつ「ビブリオバトル(書評合戦)」の企画運営など 図書部!企画運営のビブリオバトル 22 を行いました。初年度参加者は 19 人。国際基督教大学などの大学生も参加しています。 事業(4) 「図書館フェスタ」と各種展示・イベントの開催 開館 50 周年記念事業の中心イベント「図書館フェスタ~本で遊ぼう、人とつながろう」 を 10 月 31 日(金)、11 月1日(土)に開催しました。企画の 中心になったのは図書館サポーターのイベント企画チーム。本 の楽しみを通じた交流手法として最近話題の「一箱古本市」 「ブ ックカフェ」などを取り入れ、広範な市民団体等の協力により 2日間の多彩な魅力あるプログラムを実現しました。 事前の準備作業や当日スタッフは図書館サポーター全体で 担い、当日は天候に恵まれなかったものの、約 4,500 人の参加 がありました。 そのほか、三鷹市 ゆかりの2人の絵本 作家の展覧会、 「50 年後まで図書館に残したい本 50 冊」の選定、分館イベントとして「おおさわ 学園の読書活動の紹介」の展示、国立国会図書館 ツアー、南部図書館の開館1周年記念「みんなみ フェスタ」、三鷹市文庫連絡会・わたげの会と共 催の「おとなが楽しむおはなし会」などを実施 ジャズ演奏付きの夜のガーデンカフェ しました。 事業(5) ロゴマークの作成と図書館のイメージアップ 図書館の新たな出発を期して公式ロゴを 制定しました。シンボルマークは一般公募に より選定し、ロゴタイプ(文字)の作成とロ ゴマークを用いた図書館のイメージアップ 手法の検討を武蔵野美術大学視覚伝達デザ イン学科との共同プロジェクトとして行い 太宰治の直筆文字をもとにデザインしたロゴマーク ました。完成したロゴは、太宰治の直筆文字をもとにデザインした書体によって「文学の 香り高いまち・三鷹」を表現するもので、今も圧倒的な人気のある国民的作家の書体を用 いたことから、効果的なアピールができる話題性のある公式ロゴとなっています。 次の 50 年へ 図書館の新たな取り組み 50 周年を単なる記念行事とせず、新たな図書館活動に向けた出発点になるよう位置づけ て人財養成や図書館の新たなイメージの発信を行ってきました。すでにそこから多様な活 動が芽吹き、図書館内のみならず地域へも広がろうとしています。「図書館フェスタ」「図 書館未来会議」等の議論を通して浮かび上がった市民の求める未来の図書館像をさらに深 めながら、これからの 50 年に向けた取り組みを進めていきます。 23 第Ⅱ章 第4次基本計画の 達成状況 平成 26 年度 1 第4次基本計画の概要 2 第4次基本計画全 33 施策の 達成状況 3 平成 26 年度事業評価 評価結果概要 25 第Ⅱ章 第4次三鷹市基本計画の達成状況 平成 26 年度 1 第4次基本計画の概要 (1)第4次基本計画 基本計画は、基本構想(平成 13 年9月市議会議決)に示された基本 ・ ・ 目標「人間のあすへのまち」の実現に向け、計画的な市政運営の指針 としてなるものです。 市では、基本構想(目標年次:おおむね平成 27 年)に基づいて、第 4次三鷹市基本計画を策定(平成 24 年3月)し、施策を展開していま す。第4次基本計画は、市長の任期と連動して4年ごとの改選におけ る市長のマニフェストを反映させることができるよう、計画期間を 12 年間(目標年次:平成 34 年度)としています。また、自治基本条例に 基づき、個別計画についても法令などの定めがあるものを除き基本構 想及び基本計画と整合、連動するよう、同時に 23 の個別計画の策定・改定作業に取り組みま した。これにより、効果的な取り組みが可能となり、それぞれの機能的な役割分担と連携を 図ることができました。 (2)第4次基本計画の構成とまちづくり指標の設定 第4次基本計画は、 「第Ⅰ編 総論」、「第Ⅱ編 主要課題の展開」、 「第Ⅲ編 構成となっています。具体的な事業を記載した「第Ⅲ編 各論」の3部 各論」は、基本構想における「高 環境・高福祉のまちづくり」を進める8つの施策に基づく、8つの柱と 33 の施策によって構 成されています。 施策ごとに成果指標として「まちづくり指標」を設定し、施策のめざす目標を可能な限り数 値で示しています。各施策では、 「基本的な考え方」として、今後の取り組みの方向性を「施 策の方向」として明記するとともに、施策における主な推進主体の役割を明確にするため、 「施 策展開における協働と役割分担」として、 「市民、事業者・関係団体等の役割」と「市の役割」 を示しています。 第4次基本計画では 73 の「まちづくり指標」を設定していますが、指標の数値的な評価だ けでは判断しきれない事業の質的な面も考慮して、市民ニーズに応じた質の高い市民サービ スを提供するよう、きめ細かな事業実施を推進しています。 (3)本章の構成とまちづくり指標の達成状況 本章では、平成 26 年度が第4次基本計画の計画前期4年間(平成 23 年度~26 年度)の最 終目標年次であることから、その総括として、33 施策の達成状況や成果などについて説明し ています。また、「まちづくり指標」の前期目標値に対する達成状況とその理由について、グ ラフを用いて分かりやすく掲載しています。また、施策の成果や未達成の課題を明らかにす ることによって施策の評価を行い、この評価を踏まえた今後の展開も記載しています。 73 のまちづくり指標の前期目標値については、38 件が「達成」となっています。また、約 52%の指標が前年度と比べて向上しています。なお、達成状況等を踏まえて、第4次基本計 画第1次改定の中で、今後の目標値や指標等について検討を行います。 市では、この施策の評価とは別に、事業評価制度において、基本計画における主要事業等 の進捗状況や成果の評価を行っています。上記の全 33 施策の達成状況が「施策レベルの評価」 であるのに対して、この事業評価は、施策目標の達成に貢献する「事務・事業レベルの評価」 にあたるものです(別冊資料編参照)。 26 2 第4次基本計画全 33 施策の達成状況 (※次ページより、33 施策の取り組み状況を掲載しています。) 第4次三鷹市基本計画の各論の体系 第1部 世界に開かれた平和・人権のまちをつくる ◆第1 国際化の推進 第2部 ◆第3 男女平等社会の実現 魅力と個性にあふれた情報・活力のまちをつくる ◆第1 情報環境の整備 ◆第4 商業環境の整備 第3部 ◆第2 平和・人権施策の推進 ◆第2 都市型農業の育成 ◆第5 消費生活の向上 ◆第3 都市型産業の育成 ◆第6 再開発の推進 安全とうるおいのある快適空間のまちをつくる ◆第1 安全で快適な道路の整備 ◆第2 緑と水の快適空間の創造 ◆第3 住環境の改善 1 住環境の改善 2 安全安心のまちづくり ◆第4 災害に強いまちづくりの推進 ◆第5 都市交通環境の整備 第4部 人と自然が共生できる循環・環境のまちをつくる ◆第1 環境保全の推進 第5部 ◆第2 高齢者福祉の充実 ◆第5 健康づくりの推進 ◆第3 魅力ある教育の推進 創造性と豊かさをひろげる生涯学習・文化のまちをつくる ◆第1 生涯学習の推進 1 生涯学習活動 ◆第3 芸術・文化のまちづくりの推進 第8部 ◆第3 障がい者福祉の充実 いきいきと子どもが輝く教育・子育て支援のまちをつくる ◆第1 子どもの人権の尊重 ◆第2 子育て支援の充実 ◆第4 安全で開かれた学校環境の整備 第7部 ◆第3 水循環の促進(上下水道) 希望と安心にみちた健康・福祉のまちをつくる ◆第1 地域福祉の推進 ◆第4 生活支援の充実 第6部 ◆第2 資源循環型ごみ処理の推進 2 図書館活動 ◆第2 市民スポーツ活動の推進 ふれあいと協働で進める市民自治のまちをつくる ◆第1 コミュニティの展開と協働のまちづくりの推進 ◆第2 「21 世紀型自治体」の実現と都市自治の確立 【まちづくり指標の達成状況のグラフの見方】 次ページからの基本計画 33 施策の達成状況には、まちづく り指標の達成状況を表及びグラフで掲載しています。 グラフの数値は左から《平成 22 年度(計画策定時)の状 況》、《平成 23~26 年度達成値》となっており、それぞれ実績 値を「●」で表し、実線で結んでいます。 また、第4次基本計画に掲載している《目標値》については、 左から《平成 22 年度(計画策定時)の状況》、《平成 26 年度 (前期)、30 年度(中期)、34 年度(後期)目標値》となってお り、計画策定時の目標値を「○」で表し、点線で結んでいま す。 なお、実績値及び目標値がないものについては表記してい ません。 27 平和推進関連事業の参加者数 各年度の 実績値(●) 計画策定時の 目標値(○) 第1部 世界に開かれた平和・人権のまちをつくる 第1 国際化の推進 主な担当課:企 画 部 企 画 経 営 課 まちづくり指標の達成状況 達成値 計画策定時 平成22年度 英語版ホームページのアクセス件 数(行政指標) 通訳・翻訳ボランティア登録者数 (協働指標) 平成23年度 平成24年度 目標値 平成25年度 平成26年度 平成26年 (前期) 平成30年 (中期) 平成34年 34,677件 33,812件 52,699件 57,048件 60,359件 40,000件 45,000件 50,000件 142人 162人 178人 まちづくり指標について 英語版ホームページのアクセス件数については、平成 26 年5月に、英語、中国語(簡体字・繁体字)、ハングルに対 応した外国語自動翻訳機能を市ホームページに新たに追 加したことにより、外国語による情報提供が充実したため、 前年度に比べて増加しました。 三鷹国際交流協会における、通訳・翻訳ボランティア登 録者数については着実に増加しています。 193人 207人 150人 160人 170人 英語版ホームページのアクセス件数 70,000 60,359 60,000 57,048 50,000 40,000 52,699 50,000 34,677 45,000 33,812 30,000 H22 H23 H24 40,000 H25 H26 H30 H34 施策の評価~平成 26 年度を振り返っての評価 主な取り組みと成果 平成25年度に外国語版生活ガイドを改訂発行し、関連する英語版ホームページの掲載内容の更新を行いました。 また、同冊子の電子書籍版を新たに市政情報デジタル化公開サイトに掲載しました。平成26年度からは、市ホーム ページに外国語自動翻訳機能を追加し、外国籍市民等に対する市政情報や緊急情報の迅速な提供が可能となり、 外国語による情報提供が充実しました。 また、平成25年度からは、みたか国際化円卓会議の第8期の活動が始まり、国際化施策の推進に寄与する取り 組みを進めてきました。第8期後半となる平成26年度は、会議を3回開催し、主に「医療通訳制度」や「三鷹の観光 等」について議論を行いました。最終的に第8期の活動をとりまとめ、「みたか国際化円卓会議第8期報告」として三 鷹市長に国際化推進に関する提言を行いました。 さらに、三鷹国際交流協会との連携・協力により、「地球市民講座」や「国際交流フェスティバル」などの事業を推 進しました。 未達成の課題 三鷹国際交流協会における、通訳・翻訳ボランティア登録者数は着実に増えていますが、近年利用率増に結び ついていない状況にあることから、PR方法や利用方法の改善など創意工夫が求められています。また、2020 年オ リンピック・パラリンピック東京大会開催に伴い、外国籍観光客等へ向けた三鷹の観光情報や歴史・文化のPR方法 などについて、調査・研究が必要とされています。 第4次基本計画(前期)の達成状況等 外国籍市民等に対する情報提供については、市の英語版ホームページ、市ホームページの外国語自動翻訳機 能、MITKA CITY NEWS及び外国語版生活ガイド等を通じて行っています。ホームページについては利用者 の視点に立ったリニューアルの実施以後、着実にアクセス件数が増加しています。 みたか国際化円卓会議は、平成 23・24 年度に第7期、平成 25・26 年度に第8期の活動が行われました。これまで の会議では、「教育」「医療」「防災」「情報保障」という4つの分野を中心に議論が行われてきましたが、第7期では 特に「防災」について、第8期では「医療通訳」及び「観光」について、外国籍市民の観点から活発な議論、意見交 換が行われ、それぞれの期末には、さらなる国際化へ向けて市への提言が行われました。 また、三鷹国際交流協会との連携を強化し、外国籍市民の生活・教育支援や災害時・緊急時支援、地域での国 際交流等の充実を図りました。 28 第1部 世界に開かれた平和・人権のまちをつくる 第2 平和・人権施策の推進 主な担当課:企 画 部 企 画 経 営 課 まちづくり指標の達成状況 達成値 計画策定時 平和推進関連事業の参加者数 (行政指標) 目標値 平成22年度 平成23年度 平成24年度 平成25年度 平成26年度 平成26年 (前期) 平成30年 (中期) 平成34年 2,665人 2,729人 3,416人 2,818人 3,543人 2,900人 3,100人 3,300人 まちづくり指標について 平和推進関連事業であるつどいや講座、パネル展等へ の参加者数による指標です。平成 26 年度は、「憲法を記念 する市民のつどい」や「市民憲法講座」など、市民の多様な 意見を踏まえ、講演テーマや講師選定等に際しバランスに 配慮することで集客につなげることができたため、前年度を 大きく上回りました。 平和推進関連事業の参加者数 4,000 3,543 3,500 3,000 3,100 3,416 3,300 2,665 2,500 2,818 2,729 2,900 2,000 H22 H23 H24 H25 H26 H30 H34 施策の評価~平成 26 年度を振り返っての評価 主な取り組みと成果 「憲法を記念する市民のつどい」や「平和のつどい」を関連団体との協働で実施しました。3月には東京空襲資料 展、戦跡を訪ねるフィールドワーク講座を開催し、平和意識の醸成を図りました。平成 26 年度は、市民の多様な意 見を踏まえ、「市民憲法講座」の開催をこれまでの2回から3回に増やし、講演テーマや講師選定等に際してもバラ ンスに配慮することで集客につなげることができました。戦争体験談のアーカイブ化に関しては、関係団体の協力 も得ながら新たに4人の方の体験談の収録を実施し、これまで取材を行った体験談の一部については、市ホーム ページに掲載しました。この他、CAPワークショップについては、小学校5校、学童保育所1校、一般向け1回を実 施し、人権意識の啓発に努めました。 未達成の課題 戦後 70 年を迎え、戦争体験の記憶の風化や資料等の劣化が課題となっていることを踏まえ、より幅広く収集作業 を進めるとともに、取りまとめや活用方法について検討していく必要があります。 第4次基本計画(前期)の達成状況等 「三鷹市における平和施策の推進に関する条例」等に基づき、関連団体との協働により平和関連事業を実施しま した。例年、5月の「憲法を記念する市民のつどい」、8月の「平和のつどい」のほか、平成 22 年度からは毎年3月に 東京空襲資料展や戦跡フィールドワーク等を集中して実施することで、より効果的な事業となるように努めてきまし た。こうした取り組みを通じて、戦争などの直接的暴力がないだけでなく、環境、経済的格差などの問題を含めた積 極的平和の視点に立った平和意識の醸成を図ることができました。また、戦後 70 年を控え戦争体験の記憶の風化 が課題となっていることを踏まえ、これまでの取り組みに加えて、平成 25 年度からは関係団体等の協力を得ながら、 市民の戦争体験談を記録し、保存していくアーカイブ化事業に取り組みました。 この他、子どもの人権尊重の観点から、子ども自身が暴力から身を守るための教育プログラム(CAPワークショッ プ)の普及・啓発に取り組むなど、人権意識の総合的啓発を推進することができました。 29 第1部 世界に開かれた平和・人権のまちをつくる 第3 男女平等社会の実現 主な担当課:企 画 部 企 画 経 営 課 まちづくり指標の達成状況 達成値 計画策定時 市の行政委員会・審議会等における女 性委員の割合(行政指標) 目標値 平成22年度 平成23年度 平成24年度 平成25年度 平成26年度 平成26年 (前期) 平成30年 (中期) 平成34年 38.8% 35.7% 36.9% 36.1% 41.0% 42.0% 46.0% 50.0% 市の行政委員会・審議会における女性委員の割合 まちづくり指標について 市の行政委員会・審議会等の委員全体に占める女性委 55.0 員の割合であり、男女比率の均衡をめざしています。 50.0 女性委員の割合は、平成 26 年度には 41.0%となり、前期 42.0 50.0 45.0 目標に近い値になりました。平成 26 年度に発足した三鷹市 46.0 40.0 いじめ問題対策協議会や学校運営協議会、コミュニティス 41.0 クール委員会等の女性委員の割合が 50%以上となってお 35.0 38.8 36.9 36.1 35.7 り、全体の女性委員の割合増へとつながりました。引き続き、 30.0 女性委員割合の向上にむけて、関係各課に働きかけてい H22 H23 H24 H25 H26 H30 H34 きます。 施策の評価~平成 26 年度を振り返っての評価 主な取り組みと成果 平成24年3月に策定した「男女平等参画のための三鷹市行動計画2022」について、平成27年度に改定を迎える ことから、男女平等参画審議会において、平成23~25年の取り組みと今後について、意見交換を行いました。 「ワーク・ライフ・バランスのための民学産公協働講座」は、市民企画員と協働で子育て世代向けの講座を企画し、 子連れ参加を可能としたことで、若い世代を中心とした多数の集客がありました。男女平等参画のための啓発誌 「コーヒー入れて」については、市民編集委員を交えた編集会議において、これまでの取り組みを振り返るとともに、 新たなコンセプトや企画内容に合わせて紙面をリニューアルし、第59・60号を発行しました。 男女平等参画相談員制度については利用実績が低いことから、「男女平等参画講座」において、男女平等参画 相談員の弁護士を講師に招き、制度の紹介とPRを行いました。また、「女性のためのこころの相談」カウンセラーと の意見交換の場を設け、男女平等参画相談員制度の利用方法等について話し合いました。 その他、女性交流室の登録団体連絡会において、女性交流室の利用について意見交換を行い、登録要件の見 直しなど規則の改正を行いました。 未達成の課題 三鷹市女性交流室について、登録団体数及び利用率が減少傾向にあることから、引き続きホームページや広報、 関連事業等でのPRを積極的に行うとともに、登録団体連絡会等での議論を踏まえ、指定管理者である三鷹国際 交流協会とも協力しながら、女性交流室の更なる PR や利用方法等の改善に努めます。 第4次基本計画(前期)の達成状況等 平成24年3月に策定した「男女平等参画のための三鷹市行動計画2022」に基づき、各種事業を実施しました。 男女平等参画審議会や庁内の連絡会議を定期的に開催することで、各課における男女平等施策の取り組み状 況の進捗確認を行いながら、計画の実現に努めました。 「男女平等参画講座」、「男女平等参画のためのみたか市民フォーラム」の開催や、男女平等参画のための啓発 誌「コーヒー入れて」の発行を計画通り行うとともに、平成24年度末まで市民団体「女性問題懇談会」と協働で男女 平等参画に関する事業等を実施しました。「女性問題懇談会」が発展的に解散された後は、公募により募集した市 民企画員と協働で講座内容等を企画する「ワーク・ライフ・バランスのための民学産公協働講座」を、平成25年度よ り実施しています。 三鷹市役所第二庁舎1階の企画経営課執務室に新たに「男女平等参画情報提供コーナー」を設置し、男女平 等参画の推進を図る女性センター機能の拡充に取り組みました。また「女性のためのこころの相談」のカウンセラー や男女平等参画相談員、母子・父子自立相談員との定期的な会議を行うことで、配偶者等からの暴力やセクシュ アル・ハラスメントに対する連携の強化や情報共有に努めました。 30 第2部 魅力と個性にあふれた情報・活力のまちをつくる 第1 情報環境の整備 主な担当課:企 画 部 情 報 推 進 課 まちづくり指標の達成状況 達成値 計画策定時 インターネットなどで届出・申請がで きる手続きの種類(行政指標) 市ホームページのアクセス数 (行政指標) 目標値 平成22年度 平成23年度 平成24年度 平成25年度 平成26年度 平成26年 (前期) 平成30年 (中期) 平成34年 27種類 29種類 29種類 30種類 30種類 32種類 36種類 40種類 2,274,948件 2,242,743件 2,425,014件 2,592,655件 2,712,200件 2,500,000件 2,750,000件 3,000,000件 まちづくり指標について 市ホームページのアクセス数は概ね増加の傾向で推移し ており、平成 26 年度は、前年度に比べ約5%増加しまし た。 インターネット等で届出・申請ができる手続きの種類につ いては、増減はありませんでしたが、コンビニエンス・ストア 及び自動交付機における証明書発行件数、東京電子自治 体共同運営サービスを活用した電子申請の件数について は、前年度を上回りました。 市ホームページのアクセス数 3,000,000 3,000,000 2,712,200 2,592,655 2,750,000 2,425,014 2,500,000 2,274,948 2,500,000 2,242,743 2,000,000 H22 H23 H24 H25 H26 H30 H34 施策の評価~平成 26 年度を振り返っての評価 主な取り組みと成果 市ホームページについては、平成24年度に策定した「三鷹市ウェブアクセシビリティ方針」に基づき、平成26年度 にウェブアクセシビリティの日本工業規格(JIS規格)への適合試験を実施し、等級「AA」に準拠していることを確認 し、結果を市ホームページで公表しました。また、平成25年度に行った、「ICT街づくり推進事業(総務省)」の実証 成果を地域の課題や防災上の緊急課題の解決に活かして、事業として展開し、運用を開始しました。 社会保障・税番号制度導入に向けた準備・対応については、平成26年度10月に番号制度推進本部が設置され、 平成27年10月の個人番号の付番・通知に必要な住基システムの改修に着手、特定個人情報保護評価の実施に 向けた取り組みを行い、市の広報紙やケーブルテレビの広報番組で制度概要や特定個人情報の取り扱い等につ いて広報を行いました。 市政情報の電子化については、平成26年度は、「三鷹を考える基礎用語辞典2014」「三鷹を考える論点データ 集2014」を含む10種類の市内刊行物を電子化しました。また、市政情報デジタル化公開サイトの閲覧件数につい ては、平成25年度月平均約30,000ページに対し、平成26年度は月平均約32,000ページと増加し、市民サービスの 向上に繋がりました。 未達成の課題 インターネット等で届出・申請ができる手続きについて、手続きの種類の拡充を図ります。 第4次基本計画(前期)の達成状況等 平成23年度に策定した地域情報化プラン2022に基づき、庁内システムの最適化やICTの利活用などを推進しま した。平成24年度から、財務会計システムなど、LGWAN-ASP型のシステムを導入しました。庁内パソコン等につい ては、平成25年度に過半数をシンクライアント方式とするなど、セキュリティを高めながら更新を行いました。また、 総務省事業「ICT街づくり推進事業」において、多職種連携に係るシステムなどの構築や駅前Wi-Fi(三鷹駅南 口、三鷹台駅、井の頭公園駅)の整備を行いました。 事業推進に当たっては、三鷹市地域情報化推進協議会等、民学産公の協働により、ICTの活用による安全・安 心な地域社会の実現、より利便性の高い市民サービスの提供、市民間の豊かな情報交流に取り組みました。 情報提供手段の多様化については、CATVと連携し、市政情報などを分かりやすく紹介する番組を市ホームペ ージでも配信するとともに、防災行政無線で放送した内容をCATV(文字放送)、市ホームページ、安全安心メー ル及び公式Twitterでも配信しました。また、市ホームページについては、「三鷹市ウェブアクセシビリティ方針」を 策定し、「誰もが使いやすいホームページ」の提供に取り組みました。 31 第2部 魅力と個性にあふれた情報・活力のまちをつくる 第2 都市型農業の育成 主な担当課:生 活 環 境 部 生 活 経 済 課 まちづくり指標の達成状況 達成値 計画策定時 農家の直接販売所数(協働指標) 農地面積(協働指標) 目標値 平成22年度 平成23年度 平成24年度 平成25年度 平成26年度 平成26年 (前期) 平成30年 (中期) 平成34年 149か所 147か所 147か所 148か所 147か所 157か所 増加 増加 171ha 169ha 168ha 167ha 161ha 166ha 162ha 160ha (※)農地面積は、農地の宅地化が進み、毎年減少していることから、農地の減少を抑制し農地の保全に努めます。 まちづくり指標について 三鷹市を含む都市型農業の特徴である農家の直接販売 所数(庭先販売)とその基盤である農地面積を指標とします。 達成状況としては、直接販売所は1か所減となりました。 農地面積については、例年に比べ減少幅が大きくなりま したが、これは、例年の相続等の理由によるもののほか、東 京外かく環状道路に係る農地の用地買収が進んでいること などによるものです。 農地面積 175 171 169 170 168 167 165 161 160 目標値(平成 34 年)160ha 155 H22 H23 H24 H25 H26 H30 H34 施策の評価~平成 26 年度を振り返っての評価 主な取り組みと成果 市民との協働による農業公園の運営等を進めるため、市民参加による農業公園運営懇談会を記念事業検討部 会も含めて7回開催し、記念事業の開催、整備工事の実施等に向けて、協議を行いました。7月5日に開催した10 周年記念事業では多くの市民が参加し、農業や緑を通じた交流を深めたほか、実習農園を2か所整備し、農業公 園機能の拡充に取り組むことができました。 都市農地保全の取り組みについては、平成27年1月に策定された「三鷹市農地の保全に向けた基本方針」に基 づき、一定の要件に該当する農地について、保全すべき農地として優先的確保に努めることとしました。 援農ボランティアについては、新たに8人を認定し、平成26年度末で193人となり、多くの認定者が市内農地で農 地の手入れ等のボランティア活動を行っています。認定農業者制度については、10経営体(24人 うち新規認定者 3人)について、審査のうえ、再認定することとしました。認定農業者等に対する市独自の支援策である優良農地育 成事業補助金制度は、12件の申請に対し補助金を交付しました。 都市農業を育てる市民のつどいは、2回実施した結果、272人の参加がありました。 未達成の課題 農家の直接販売所数については、平成 26 年度は微減となり、低い値となっています。また、農地面積について は、相続等のほか、東京外かく環状道路に係る用地買収が進んでいることなどにより、前期目標を下回る値となりま した。今後は、直接販売所のPRなどによる利用者の拡大や「三鷹市農地の保全に向けた基本方針」に基づく農地 の保全など、具体的な対策を講じる必要があります。 第4次基本計画(前期)の達成状況等 平成23年度に策定した「農業振興計画2022」に基づき、都市型農業の育成や農のあるまちづくりの推進などに関 する施策を推進しました。また、関係機関と連携を密にしながら、都市農業パワーアップ事業など、各種補助金を 活用した農業支援、認定農業者制度による農業経営の改善、援農ボランティアの育成による担い手の確保、農業 公園での農業体験、各種講座等による市民の農業への理解の醸成、「三鷹市農地の保全に向けた基本方針」の 策定などの施策を展開しました。農業公園については、平成26年に開園10周年を迎え、記念事業を開催するとと もに、市内の農業振興及び緑化推進の拠点として、近隣農家と連携を図りながら各種講習会や体験農園を実施し ました。地産地消の取り組みについては、市内産農産物等のブランド化を推進するとともに、JA東京むさしと連携し、 農業体験や農業祭等を実施しました。 32 第2部 魅力と個性にあふれた情報・活力のまちをつくる 第3 都市型産業の育成 主な担当課:生 活 環 境 部 生 活 経 済 課 まちづくり指標の達成状況 達成値 計画策定時 平成23年度 (※1) 製造業事業所数(協働指標) 326事業所 (平成21年度)(※1) 製造品出荷額(協働指標) 146,539百万円 SOHO集積施設数及び入居 事業者数(協働指標) 8施設98事業者 (平成20年度)(※2) (平成22年度) 目標値 平成24年度 平成25年度 平成26年度 平成26年 (前期) 平成30年 (中期) 平成34年 274事業所 - - 平成27年度に 確定予定 維持 維持 維持 96,503 百万円 - - - 150,000 百万円 155,000 百万円 160,000 百万円 8施設 94事業者 8施設 98事業者 13施設 12施設 16施設 18施設 20施設 114事業者 104事業者 160事業者 180事業者 200事業者 (※1)経済センサス、(※2)工業統計調査 製造品出荷額 まちづくり指標について 製造業事業所の維持を図るとともに、付加価値の向上を めざし、製造品出荷額の増加を目標としています。また、民 間によるSOHO集積施設数の増加を図り、一層のSOHO 事業者の集積をめざしています。平成 26 年度時点で 12 施 設に 104 事業者が集積しています。(コワーキングスペース 利用者は事業者数には含まない。) 180,000 160,000 155,000 146,539 140,000 150,000 160,000 120,000 100,000 96,503 80,000 H20 H23 H24 H25 H26 H30 H34 施策の評価~平成 26 年度を振り返っての評価 主な取り組みと成果 三鷹産業プラザ内の「ミタカフェ」の運営については、起業や経営、NPO活動等に関わる相談及びレンタルデス ク等の提供、登記のできるビジネスブース、コワーキングスペースの運営など、多様な起業支援を行いました。また、 SOHO事業者に対する支援として、民間主導によるコワーキング施設等の整備に対する補助金の実績はありませ んでしたが、インキュベーション・マネージャー研修に1名を参加させることができました。 ものづくり産業集積推進事業については移転に関する補助金の活用はありませんでしたが、防音工事に対する 補助を1件行うことができました。また、精密測定機械室の機器更新を行いました。 都市型産業誘致については、新たに増設で指定企業1件、新設で指定企業1件の指定を行うことができました。 また、不動産事業者を中心とした情報共有を図るネットワーク化を推進し、Eメール等を活用した情報提供の取り組 みを進めることができました。 NPOや女性・若者・シニア起業家への融資に係る利子補給制度も引き続き運用しました。 未達成の課題 都市型産業誘致条例については、さらなる PR を推進し、優良企業の進出を促していく必要があります。 第4次基本計画(前期)の達成状況等 平成23年に策定した「産業振興計画2022」に基づき、都市型産業誘致や市内産業の活性化などに関する施策を 推進しました。また、都市型産業誘致の推進については指定企業3社の指定を行いました。今後更なるPRを推進 して、優良企業の市内への立地を推進するとともに条例適用外となる規模の事業者の誘致施策についても検討し ます。 SOHOの民間施設等への集積と多様化の促進としては、SOHO施設整備のための補助金を活用して、コワー キングスペースを含め3つの施設がオープンしました。補助金の制度については終了しましたが、(株)まちづくり三 鷹等の関係機関と連携して、民間主導の施設整備の取り組み等を支援していきます。 コミュニティビジネス、ソーシャルビジネス、NPO活動の支援としては、三鷹産業プラザ内の「ミタカフェ」において、 企業や経営に関する相談など多様な企業支援を行ってきました。また、NPOに対する利子補給制度等を通じて、 NPOの活動を支援しました。大規模土地利用転換については、三鷹商工会を通じて事業者に紹介を行いました。 33 第2部 魅力と個性にあふれた情報・活力のまちをつくる 第4 商業環境の整備 主な担当課:生 活 環 境 部 生 活 経 済 課 まちづくり指標の達成状況 達成値 計画策定時 平成24年度 平成25年度 平成26年度 平成26年 (前期) 平成30年 (中期) 平成34年 1,057店舗 - - 平成27年度に 確定予定 維持 維持 維持 104,302 百万円 - - - 132,000 百万円 135,000 百万円 138,000 百万円 平成23年度 (※1) 商店数(小売業及び卸売業) (協働指標) 小売販売額(協働指標) 観光案内所訪問者数 (協働指標) 1,134店舗 (平成21年度)(※1) 129,052百万円 (平成19年度)(※2) 24,876人 (平成22年度) 目標値 28,663人 25,652人 25,548人 28,265人 26,000人 28,000人 30,000人 (※1)経済センサス、(※2)商業統計調査 観光案内所訪問者数 まちづくり指標について 平成 26 年度は観光案内所の訪問者数が 28,265 人でし た。増加の要因としては、太陽系ウォークの参加者の増加、 TAKA-1の販売、外国人観光客の増加などが挙げられ ます。更なる観光案内所の訪問者増加をめざし、NPO法 人みたか都市観光協会と協働で、三鷹フィルムコミッション をはじめとする市内の観光振興の取り組みを推進します。 35,000 28,663 30,000 28,265 25,652 25,548 24,876 30,000 28,000 25,000 26,000 20,000 H22 H23 H24 H25 H26 H30 H34 施策の評価~平成 26 年度を振り返っての評価 主な取り組みと成果 「商店街の活性化及び商店街を中心としたまちづくりの推進に関する条例」に基づき、各商店街が実施するイベ ント事業等に対して支援しました。買物環境整備事業については、モデル地区となる12協議会(13商店会)におい て地区特性に合わせて行われた取り組みを支援し、買い物環境の利便性の向上に努めました。 観光案内所は、月平均2,355人の来訪者がありました。また、観光協会として引き続きFacebookやYou Tube等の ICT技術を活用した情報発信、Webサイトのリニューアル、三鷹フィルムコミッションの推進によるロケの誘致等に取 り組み、その活動を支援してきました。加えて、武蔵野市等と連携した井の頭公園検定(いのけん)の実施などを推 進しました。 また、三鷹の魅力的な商品や逸品を広める取り組みとして引き続き「TAKA-1」認定事業を行い、新たに4商品 を認定し、計21商品が認定されています。 未達成の課題 平成 25 年度まで実施していたむらさき商品券事業に代わる事業を検討する必要があります。 第4次基本計画(前期)の達成状況等 買物環境整備事業については、市内13商店会がモデル地区として地区特性に合わせた取り組みを推進しており、 消費者の利便性の向上と地域の商店会の活性化が図られました。今後もモデル地区の拡充と継続可能な実施方 法の検討を進め、将来的には商店会等の活動をサポートする法人組織の設置なども検討します。 みたか都市観光協会との連携・協働による観光の振興としては三鷹フィルムコミッションの立ち上げ、それに伴う Webサイトのリニューアルを行い、観光案内所の来訪者も増加傾向にあります。Facebook等のSNSの活用などの情 報発信の多様化も推進することができました。今後も様々な手段を通じて三鷹の魅力を情報発信していき、市内へ の観光客の誘致、市民の三鷹に対する愛着心の醸成に努めていきます。 井の頭公園検定(いのけん)については、平成26年度で3回目となり、認知度も上昇しています。「TAKA-1」認 定事業も認定商品が拡大し、三鷹のブランド化に寄与しています。 34 第2部 魅力と個性にあふれた情報・活力のまちをつくる 第5 消費生活の向上 主な担当課:生 活 環 境 部 生 活 経 済 課 まちづくり指標の達成状況 達成値 計画策定時 平成22年度 消費者活動センターの利用者数 (行政指標) 高齢者就業支援事業・就職面接会 の利用者(内定者)数(協働指標) 平成23年度 平成24年度 目標値 平成25年度 平成26年度 平成26年 (前期) 平成30年 (中期) 平成34年 35,949人 36,479人 37,687人 42,842人 35,691人 37,000人 38,000人 40,000人 4,372人 (198人) 4,062人 (177人) 3,115人 (159人) まちづくり指標について 消費者活動センターの利用者数は、空調機の故障により、 2か月弱の期間、一部施設の利用に支障をきたしたため、 35,691 人と前年度に比べ減少しましたが、今後も引き続き、 消費者活動センター運営協議会や消費者団体等と連携し た消費生活講座などを実施することにより、利用者の増加 に努めます。 高齢者就業支援事業・就職面接会の利用者数は 3,274 人となり前年度より増加しているため、今後も積極的な PR を推進します。 2,959人 (176人) 3,274人 (181人) 4,500人 (200人) 4,750人 (210人) 5,000人 (215人) 消費者活動センターの利用者数 45,000 42,842 40,000 40,000 35,949 36,479 37,687 37,000 35,691 35,000 H22 H23 H24 H25 H26 H30 38,000 H34 施策の評価~平成 26 年度を振り返っての評価 主な取り組みと成果 複雑・高額化している消費者被害に対応するため、各年代層、特に高齢者や若者を対象とした消費者被害防止 啓発活動を実施しました。具体的には、市民のくらしを守る会議の新たな取り組みの一環として実施した消費者被 害防止キャンペーンや消費生活展などのイベント会場において、消費者相談窓口の周知や悪質商法の手口など の情報提供を行いました。また、消費者教育の充実を図るため、都内初となる市内公立小学校全 15 校の5年生に 向けた出前授業や地域包括支援センターなどと連携して、高齢者や高齢者を見守る方々への出前講座など、消 費者被害防止の推進に取り組みました。また、平成 26 年度の消費者相談件数は、昨年度とほぼ横ばいの 1,088 件となりました。 雇用・就業の取り組みは、就職面接会を、ハローワーク三鷹と共催の5回、シニア向け無料職業紹介所であるわく わくサポート三鷹と共催で1回、東京しごとセンター多摩と共催で2回の計8回(73 人内定)を実施しました。また、 就職・再就職に向けた実践的なセミナーを 10 回実施(参加者 565 人)したほか、パートタイム就職支援セミナー(参 加者 78 人)や女性の再就職支援セミナー(参加者 67 人)、使用者向け労働セミナー(参加者 34 人)を実施しまし た。加えて、一般財団法人勤労者福祉サービスセンターの取り組みを支援しました。 未達成の課題 複雑・高額化している消費者被害、特に相談が最も多い高齢者の消費者被害に対応するため、PIO-NET(全 国消費生活情報ネットワークシステム)を活用しながら、適切かつ迅速な相談体制の充実を図ります。 わくわくサポート三鷹については、利用者数が増加傾向にありますので、より一層の利用者増をめざします。 第4次基本計画(前期)の達成状況等 相談体制・情報提供の充実については、適切かつ迅速な消費者相談に対応するため、PIO-NET(全国消費 生活情報ネットワークシステム)を活用した、相談体制の充実や情報提供事業を展開しました。また、消費者教育 については、市内公立小学校全校の5年生に向けた出前授業を実施するとともに、地域包括支援センターなどと 連携して、高齢者サービスに従事している方々への出前講座を実施しました。さらに、市民のくらしを守る会議の新 たな取り組みをまとめたアクションプログラムを策定し、それをもとに、消費者月間にあわせて、消費者被害防止キ ャンペーンを実施するなど、消費者被害防止の推進に取り組みました。 雇用・就業施策としては国や都の制度を活用するとともに、関係機関と連携して、就職支援セミナーや就職面接 会などを実施しました。また、高齢者の就業支援としてわくわくサポート三鷹に対する支援を行いました。 一般財団法人勤労者福祉サービスセンターについては、会員数・利用者数の増加に向けて支援を行いました。 35 第2部 魅力と個性にあふれた情報・活力のまちをつくる 第6 再開発の推進 主な担当課:都 市 整 備 部 ま ち づ く り 推 進 課 まちづくり指標の達成状況 達成値 計画策定時 「主要4事業(※1)」の達成状況(着 手・継続)(協働指標) 目標値 平成22年度 平成23年度 平成24年度 平成25年度 平成26年度 平成26年 (前期) 平成30年 (中期) 平成34年 0件 (-) 0件 (-) 0件 (-) 0件 (-) 0件 (-) 3件 (①②④) 3件 (①②④) 3件 (②③④) 0件 (-) 1件 (①) 0件 0件 「主要4事業(※1)」の達成状況(完 0件 0件 0件 0件 (-) (-) (-) (-) 了)(協働指標) (-) (-) (※1)「主要4事業」 ①三鷹駅南口中央通り東地区再開発事業、②区域内幹線道路第2期整備事業、③中央通りモール化整備事業、 ④三鷹台駅前周辺地区まちづくり推進地区整備方針の策定及び三鷹台駅前広場整備事業等の実施 まちづくり指標について 三鷹駅南口中央通り東地区について、事業化に向けて施設計画案の検討を進めるとともに、関係権利者の合意 形成を図りましたが、施設計画案の確定までには至らなかったことから都市計画手続きには着手できませんでした。 三鷹台駅前周辺地区まちづくり推進地区整備方針については、策定に向け、関係地権者との協議を重ねました。 施策の評価~平成 26 年度を振り返っての評価 主な取り組みと成果 三鷹駅周辺の再開発については、三鷹駅前地区再開発基本計画(平成17年改定)に基づき、各施策を推進し ました。三鷹駅南口中央通り東地区再開発事業では、市も地権者として勉強会に参加し、市街地再開発事業に向 けて、関係権利者やUR都市機構と分棟方式による施設計画案や商業床の管理運営形態について検討を行うとと もに、関係者の合意形成を図る調整等を進めました。三鷹台駅前周辺地区まちづくり推進地区整備方針について は、策定に向け、関係地権者との協議を重ねました。また、三鷹台駅前広場整備に関する用地として、駅前小広場 用地(105.20㎡)を取得しました。 新川防災公園・多機能複合施設(仮称)整備事業については、UR都市機構との連携を図り、平成25年10月に着 手した建設工事が平成26年度も徹底した安全管理のもと順調に進み、スポーツセンター(仮称)部分の基礎・躯体 工事が概ね完了しました。また、事業敷地周辺道路の無電柱化整備事業も概ね計画通りに進捗しています。 未達成の課題 三鷹駅南口中央通り東地区については、施設計画案の検討を進め、関係権利者の合意形成を図るとともに関係 機関と調整のうえ、都市計画手続きに着手するための準備を進めていきます。三鷹台駅前周辺地区まちづくり推 進地区整備方針については、策定に向け、関係地権者との調整を深めるとともに、地域住民の意見を広く聴きな がら進めていきます。 第4次基本計画(前期)の達成状況等 三鷹駅南口中央通り東地区再開発事業については、中央通りモール化整備事業及び区域内幹線道路第2期整 備事業と連動する事業となるよう三鷹駅前地区再開発基本計画(平成17年度度改定)に基づき、協働のまちづくり を推進しました。事業を確実に進めるため、土地開発公社により事業地内の敷地を一部(471.68㎡)購入するととも に、市は地権者として協議会に参加し、「三鷹駅南口中央通り東地区再開発事業における市の基本的な考え方」 を再開発協議会に提案し、関係権利者やUR都市機構とともに分棟方式による施設計画案の検討を進めるなど、 当該地区が市の「表玄関」のシンボルに相応しい地区の活性化の拠点施設となるよう取り組みました。また、上位 計画等との整合を図るため、三鷹駅前地区再開発基本計画の見直しに向けた検討を進めました。 三鷹台駅前周辺地区まちづくり推進地区整備方針については、策定に向け、関係地権者との協議を重ねました。 また、三鷹台駅前広場整備に関する用地として、駅前小広場用地(105.20㎡)を取得しました。 新川防災公園・多機能複合施設(仮称)整備事業については、平成24年度に市の暫定管理地であった多摩青 果株式会社三鷹市場跡地内の施設を解体撤去するとともに、実施設計をとりまとめました。平成25年度には、UR 都市機構との連携を図り、平成25年10月より施設の建設工事に着手し、順調に進んでいます。また、平成26年度 には、事業用地取得についてもUR都市機構との連携により、完了することができました。さらに、事業敷地周辺道 路の無電柱化整備事業も概ね計画通りに進み、平成25年度には西側道路(市道第226号線)の無電柱化が一部 完了しました。 36 第3部 安全とうるおいのある快適空間のまちをつくる 第1 安全で快適な道路の整備 主な担当課:都 市 整 備 部 道 路 交 通 課 まちづくり指標の達成状況 達成値 計画策定時 目標値 平成22年度 平成23年度 平成24年度 平成25年度 平成26年度 平成26年 (前期) 平成30年 (中期) 平成34年 都市計画道路整備率(行政指標) 41.9% 41.9% 43.8% 43.8% 43.8% 54.7% 59.9% 65.7% 特定道路(※1)の整備率 (行政指標) 63.2% 63.2% 63.2% 63.2% 63.2% 63.2% 82.6% 85.4% (※1)生活関連経路を構成する道路法による道路のうち多数の高齢者、障がい者等の移動が通常徒歩で行われるもので、国土交通大臣 がその路線及び区間を指定したものです。 まちづくり指標について バリアフリーのまちづくり基本構想 2022 に基づく、特定道 路の整備率は、市道第 135 号線(三鷹台駅前通り)及び都 道第 134 号線(連雀通り)が事業中であるため、事業完了後 に反映されます。 また、都市計画道路整備率については、調布保谷線や 東八道路等の事業期間の延伸により、未達成となっていま す。 都市計画道路整備率 65.7 70.0 59.9 54.7 60.0 50.0 40.0 41.9 41.9 43.8 43.8 43.8 H22 H23 H24 H25 H26 30.0 H30 H34 施策の評価~平成 26 年度を振り返っての評価 主な取り組みと成果 幹線道路整備については、三鷹都市計画道路 3・4・13 号(人見街道~連雀通り 延長 466m)の用地を 476.39 ㎡取得しました。また、三鷹都市計画道路 3・4・7 号(連雀通り)では、「新みちづくり・まちづくりパートナー事業」を 活用し 79.91 ㎡を用地取得するとともに、電線共同溝等の整備に向けて各関係機関と協議等を行いました。準幹 線道路の整備については、市道第 135 号線(三鷹台駅前通り・特定道路)整備に係る用地 35.18 ㎡を取得するとと もに、電線共同溝等の整備を行いました。生活道路の整備については、狭あい道路の拡幅を推進するなど安全性 及び防災面の向上に努めました。さらなるバリアフリー化を充実させるベンチのあるみちづくり事業については、市 民、事業者と協働で市道第 129 号線等に 15 基のほっとベンチを設置しました。 未達成の課題 山中通りの交差点あんしん歩行プラン(仮称)事業については、関係権利者等の意見を聞きながら、交通安全事 業として推進していきます。また、宮下橋の架け替えについては、交通安全等を考慮して、市道第 135 号線(三鷹 台駅前通り)整備事業の完了後に整備を推進していきます。 第4次基本計画(前期)の達成状況等 三鷹都市計画道路3・4・7号(連雀通り)の整備については、「新みちづくり・まちづくりパートナー事業」において 用地取得率89%を達成し、電線地中化工事に向けた取り組みを進めました。また、当該事業東側終点部から狐久 保交差点付近までの区間では、東京都が用地買収を進めており、市は、連雀通り商店街地区のまちづくりが、道 づくりと一体的に進むよう取り組みました。三鷹都市計画道路3・4・13号については、用地取得率が77%に達し、築 造工事に向けて関係機関と協議を進めました。東京外かく環状道路事業については、「対応の方針」の確実な履 行を事業者に要請するとともに、「北野の里(仮称)を中心としたまちづくりワークショップでいただいたご意見に対 する三鷹市の基本的な考え方」の反映について、国に要請しました。また、中央ジャンクション周辺を中心とする東 京都施行の都市計画道路については、順次、事業に着手しています。 市道第135号線(三鷹台駅前通り)の整備については、用地取得にあたり、関係権利者との交渉に時間を要しま したが、ほぼ計画通りに進捗しています。あんしん歩行エリア整備事業は、路側帯のカラー化等を行い、エリア内の 交通事故抑制をめざし7路線(延長2,603m)を完了しました。バリアフリーの道路整備について、急傾斜道路である 市道第76号線沿いに手すりを設置するとともに平成23年度から平成26年度までに市民や事業者と協働で、要望の 多い箇所等に「ほっとベンチ」70基を設置しさらなるバリアフリー化を推進しました。 37 第3部 安全とうるおいのある快適空間のまちをつくる 第2 緑と水の快適空間の創造 主な担当課:都 市 整 備 部 緑 と 公 園 課 まちづくり指標の達成状況 達成値 計画策定時 市域面積に対する公園緑地等の割 合(行政指標) 緑被率(協働指標) 目標値 平成22年度 平成23年度 平成24年度 平成25年度 平成26年度 平成26年 (前期) 平成30年 (中期) 平成34年 4.60% 4.61% 4.67% 4.79% 4.72% 4.90% 5.20% 5.45% 33.46% - - 32.00%(※) - 維持 維持 維持 (平成21年) ※平成 24 年度の東京都の調査結果をもとに算定 市域面積に対する公園緑地等の割合 まちづくり指標について 市域面積に対する公園緑地等の割合については、開発 事業に伴う提供公園等により、公園面積が増加しましたが、 東京外かく環状道路整備事業の事業化に伴い、これまで 国から借り受けていた北野遊び場広場や北野スポーツ広 場等を返還したことにより、減少しました。 6.00 5.45 5.20 5.50 4.90 5.00 4.50 4.60 4.61 4.67 H22 H23 H24 4.79 4.72 H25 H26 4.00 H30 H34 施策の評価~平成 26 年度を振り返っての評価 主な取り組みと成果 大沢の里整備事業については、大沢の里周辺地域・活用連絡会で出された意見を踏まえて整備内容の検討を 進めました。 また、野崎三丁目公園、三鷹台児童遊園及び新川あおやぎ公園などの用地取得を進め、公園の公有地化に取 り組むとともに、児童遊園等の改修整備については、中原すくすく児童遊園の遊具改修及び大沢四丁目児童遊園 のリニューアル工事を行い、誰もが安全に安心して利用出来る公園づくりに取り組みました。 NPO 法人花と緑のまち三鷹創造協会の活動への支援と連携を継続しながら、新川宿ふれあい通りの花壇につい て、市民参加による街かど花壇として整備しました。 さらに、ガーデニングフェスタ 2014 やふれあいの里のイベントを市民と協働で開催し、緑の保全や緑化を推進す る意識啓発、地域コミュニティの拡充を図りました。 未達成の課題 公園緑地等における行政指標を達成するため、公園緑地等の公有地化に向けた用地の取得を積極的に行い、 公園緑地等の確保に取り組んでいきます。 第4次基本計画(前期)の達成状況等 市域面積に対する公園緑地等の割合は4.72%と、前期の目標(4.90%)を達成することが出来ませんでしたが、 引き続き、緑と水の公園都市の将来像の実現に向けて、三鷹市緑と水の基本計画2022に基づき、大沢の里整備 事業を始めとする拠点整備を行うとともに、公園緑地等の公有地化について、積極的に取り組んでいきます。 市民との協働によるワークショップを開催し、安全に安心して憩える空間と地域における防災機能の強化を図る 公園整備を行うことにより、町会・自治会がない地域にコミュニティの芽をはぐくみました。 花と緑のまちづくり事業の推進については、NPO法人花と緑のまち三鷹創造協会と連携しながら、ガーデニング フェスタの開催や市民参加で取り組む街かど花壇づくり、花と緑の広場の運営等を市民と協働で取り組みました。 また、平成24年度には第29回全国都市緑化フェアが都立井の頭恩賜公園西園をメイン会場の一つとして開催さ れ、市も共催者として「ガーデニングフェスタ2012」を中心としたイベントを行うなど、花と緑における取り組みをアピ ールしました。 さらに、市内に残る都市農地については、まちづくりと連動した農地の保全・活用につながる三鷹市農地の保全 に向けた基本方針を平成26年度に確定しました。今後も、まちづくりの全般的な事業を通じて、緑と水の豊かで良 好な都市環境の創出に取り組んでいきます。 38 第3部 安全とうるおいのある快適空間のまちをつくる 第3 住環境の改善 1 住環境の改善 主な担当課:都 市 整 備 部 ま ち づ く り 推 進 課 まちづくり指標の達成状況 達成値 計画策定時 バリアフリー化を行った公共施設・ 店舗等の総件数(行政指標) 目標値 平成22年度 平成23年度 平成24年度 平成25年度 平成26年度 平成26年 (前期) 平成30年 (中期) 平成34年 225件 240件 265件 285件 300件 290件 355件 420件 まちづくり指標について 市内における建築物の新築等に伴って、バリアフリー化 の整備が順次進められ、平成 26 年度は 15 件の施設につ いて、バリアフリー化が行われました。 前期の目標値である 290 件を上回る 300 件のバリアフリー 化が進められました。 ※目標値は、東京都福祉のまちづくり条例・三鷹市福祉の まちづくり要綱の手続きを行った事業数です。 バリアフリー化を行った公共施設・店舗等の総件数 500 400 300 225 240 265 285 420 300 355 290 200 H22 H23 H24 H25 H26 H30 H34 施策の評価~平成 26 年度を振り返っての評価 主な取り組みと成果 平成25年度に実施した土地利用現況調査等から土地利用に課題のある箇所を抽出し、課題の整理を行いまし た。また、用途地域等の見直し方針についての検討を行い、関係部署との協議等を実施しました。 平成26年度におけるまちづくり条例の対象事業は、開発行為12件、中高層23件、解体事業9件が対象となり、周 辺環境に配慮した事業の実施を誘導することができました。 平成23年度に策定した「三鷹市バリアフリーのまちづくり基本構想2022」に基づき、バリアフリーのまちづくり推進 協議会を開催し、事業におけるバリアフリー化の進捗状況について検証を行いました。 景観については、景観審議会や景観アドバイザー協議会を開催し、事業者が建築等に伴い届出や事前協議を するにあたり、専門的な助言を得て、良好な景観づくりを推進することができました。また、中原一丁目地区の開発 行為の際に、市民が主体となって良好な景観づくりに取り組む景観協定の締結を事業者に働きかけ、事業者から の申請を受けて三鷹市初となる景観協定を認可しました。 未達成の課題 引き続き、適切に土地利用や景観の誘導が図れるよう、これまで取り組んできた各施策の推進に取り組んでいき ます。 第4次基本計画(前期)の達成状況等 「緑と水の公園都市」の実現に向けた土地利用等を推進するため、平成23年度に「土地利用総合計画2022」を策 定しました。また、平成24年度に、都から市に用途地域の都市計画決定権限が委譲されたことにより、平成25年度 に「三鷹市用途地域等に関する指定方針及び指定基準」を策定しました。 バリアフリーのまちづくりについては、平成23年度に策定した「三鷹市バリアフリーのまちづくり基本構想2022」に 基づき、バリアフリーのまちづくり推進協議会を開催し、事業におけるバリアフリー化の進捗状況について検証を行 いました。 景観については、平成25年2月に景観法に基づく景観行政団体へ移行し、東京都の景観行政事務を引き継ぎま した。また、平成25年3月に「三鷹市景観づくり計画2022」を策定し、平成25年4月から全面施行した「三鷹市景観 条例」に基づき、三鷹らしい景観づくりの誘導を推進しました。中原一丁目地区の開発行為の際には、市民が主体 となって良好な景観づくりに取り組む景観協定の締結を事業者に働きかけ、三鷹市初となる景観協定を認可しまし た。 このほか、日本無線(株)三鷹製作所の移転等に伴う跡地の利用について、住・工が調和した良好な市街地形成 を図るため、下連雀五丁目第二地区地区計画を策定しました。 39 第3部 安全とうるおいのある快適空間のまちをつくる 第3 住環境の改善 2 安全安心のまちづくり 主な担当課:総 務 部 安 全 安 心 課 まちづくり指標の達成状況 達成値 計画策定時 平成22年度 安全安心・市民協働パトロールへの 2,262人 参加人数(協働指標) 三鷹市内の刑法犯発生件数 1,767件 (協働指標) 目標値 平成23年度 平成24年度 平成25年度 平成26年度 平成26年 (前期) 平成30年 (中期) 平成34年 2,389人 2,549人 2,756人 3,109人 2,600人 2,900人 3,200人 1,733件 1,767件 1,585件 1,500件 1,650件 1,520件 1,400件 まちづくり指標について 安全安心・市民協働パトロールの参加人数は、町会・自 治会及び事業所の参加に加え、犬の散歩に合わせて防犯 活動を行う「わんわんパトロール」の参加者が増加したこと により、合計 3,109 人となっています。 犯罪発生件数は対前年より 85 件(5.4%)の減となりました。 主な要因は侵入窃盗の減少によるものです。 安全安心・市民協働パトロールへの参加人数 3,500 3,109 2,756 3,000 2,500 2,262 2,389 3,200 2,549 2,900 2,600 2,000 H22 H23 H24 H25 H26 H30 H34 施策の評価~平成 26 年度を振り返っての評価 主な取り組みと成果 防犯カメラ設置補助事業については、前年度に実施した三鷹駅南口周辺地区の皆さんの取り組みを契機に設 置が市内に広まりました。具体的には、井の頭公園駅前などの5地区の商店会や町会の皆さんが実施した防犯カ メラ設置事業に補助を行い、合計34台の防犯カメラを設置しました。 防犯活動を拡充する取り組みとしては、犬の散歩と合わせて防犯活動を行う「わんわんパトロール」を愛犬家の皆 さんにお願いし、139人の方が新たに参加し、累計で340人の方が「わんわんパトロール」に取り組んでいます。 また、井の頭地域で自家用車2台に着脱式青色回転灯を装着して市内で初めてとなる「民間青パト」としての活動 を開始した団体は、平成26年度に新たに1台追加するとともに活動区域を市内全域に拡大して活動しています。 被害が一向に減少しない振り込め詐欺対策として、冊子「振り込め詐欺の電話撃退体験談」の配布や詐欺電話 撃退のイメージキャラクター(チョット待ったさん・たしカメくん)を作成するとともに、東京都シルバーパスの発行手続 き、指定ごみ袋の減免手続きなど高齢者が集まる場所で集中的に啓発活動を実施したほか、警視庁が企業や自 治体の職員を対象に進める「特殊詐欺根絶アクションプログラム・東京」eラーニング研修に参加するなど、全職員 で振り込め詐欺の被害防止に取り組んでいます。 未達成の課題 子ども自身の防犯力を高める取り組みとして有効な「地域安全マップづくり」については、多くの小学生が経験で きるよう、指導者の養成や「地域安全マップづくり」を実施する場の多様性など関係者の協力を得ながら取り組んで まいります。 第4次基本計画(前期)の達成状況等 生活安全に関する事業の推進母体である「三鷹市生活安全推進協議会」での議論を踏まえ、市民の身近で起こ る自転車盗難や振り込め詐欺被害防止に向けて取り組みを進めました。あわせて、若い世代による防犯活動への 参加を推進するため、高校生や大学のサークル等の協力を得て、参加機会を増やしながら、市民協働パトロール 団体の活性化に努めています。 地域の皆さんや行政が街頭に設置した防犯カメラは合計 101 台(平成 27 年3月 31 日現在)となりました。 安全安心メールについては、防犯・防災・環境の3つの配信情報の分野から利用者が選択できるよう、平成 27 年 2月に再構築を行いました。なお、緊急情報については、選択の区分に関わらず配信するものとしました。 空き家対策については、平成 25 年度に部課長職で構成する「空き家等の適正管理プロジェクトチーム」により基 本方針をまとめました。平成 26 年 11 月に公布された「空家等対策の推進に関する特別措置法」を踏まえ、総合的 な空き家対策を進めるため、より一層の庁内連携を図ってまいります。 40 第3部 安全とうるおいのある快適空間のまちをつくる 第4 災害に強いまちづくりの推進 主な担当課:総 務 部 防 災 課 まちづくり指標の達成状況 達成値 計画策定時 平成22年度 平成23年度 平成24年度 防災訓練参加者数(協働指標) 目標値 平成25年度 平成26年度 平成26年 平成30年 (前期) (中期) 平成34年 16,666人 13,253人 20,694人 22,375人 24,521人 18,700人 19,400人 20,000人 建築物の不燃化率(協働指標) 53.7% 53.7% 53.7% 53.7% 54.0% 54.4% 55.1% 55.7% 「防災上重要な公共建築物」の耐震 化率(行政指標) 78.9% 85.3% 86.4% 84.7% 87.4% 96.3% 100% 100% まちづくり指標について 総合防災訓練は、七中をメーン会場として学校やPTA等 の協力のもと、中学生が実動する訓練を実施するとともに、 大学生によるトークライブを実施するなど、地域及び関係機 関との協力を強化し、実践的な訓練を主体に実施しました。 また、防災出前講座を積極的に実施し、防災訓練参加者 が大幅に増加しました。 防災上重要な公共建築物の耐震化率については、五小、 南浦小の体育館などの耐震化工事が完了したことから耐震 化率が向上しました。 防災訓練参加者数 30,000 22,523 25,000 24,521 20,694 20,000 16,666 15,000 18,700 19,400 13,253 20,000 10,000 H22 H23 H24 H25 H26 H30 H34 施策の評価~平成 26 年度を振り返っての評価 主な取り組みと成果 防災出前講座や防災訓練の実施により、市民の自助と地域の共助の取り組みを一層推進しました。 また、災害時応援協定締結機関等との連携による関係機関連携訓練の実施により、市と防災関係機関等との連 携強化を図るとともに、帰宅困難者対策や災害医療対策実施本部の設置・運営等に関する災害対策本部の運営 訓練の実施により、市組織の災害時活動態勢の強化を図りました。 平成26年に市内で発生した大雨・降雹・大雪の被害や、広島県で発生した土砂災害の教訓を踏まえ、三鷹市地 域防災計画[風水害編]を改定し、風水害対策の強化を図りました。事業継続計画[震災編]について、非常時優先 業務の見直しを含めた事業継続マネジメントシステムの推進体制(案)を作成し、検討しました。 学校施設の耐震化と施設・設備の整備については、第五小学校、南浦小学校の体育館耐震改修工事をおこな いました。また、防災拠点施設である牟礼コミュニティ・センターの耐震工事を行いました。 特定緊急輸送道路沿道建築物の耐震化については、実施義務のある耐震診断を2件実施し約70%が完了しまし た。耐震診断結果に基づく耐震補強設計についても1件、耐震補強工事は2件実施しました。 未達成の課題 事業継続マネジメントシステムについては、推進体制を確定させ、職員への周知及び各課による具体的な取り組 みにつなげていく必要があります。 第4次基本計画(前期)の達成状況等 「三鷹市地域防災計画」については、東日本大震災の教訓、市内で発生した大雨・降雹・大雪による被害等への 対応、新川防災公園・多機能複合施設(仮称)整備事業による防災拠点整備、事業継続計画の策定などを踏まえ て、震災編及び風水害編の改定を行いました。また、総合防災訓練や防災出前講座の実施による市民の自助と地 域の共助の強化による地域防災力の向上を図るとともに、防災関係機関連携訓練及び災害対策本部運営訓練等 の実施による公助の強化を図りました。防災行政無線については、要配慮者施設を中心に室内個別受信機の増 設を図るとともに、ICTを活用した情報伝達制御システムを構築し、市民への情報伝達の迅速化を図りました。災害 情報システムは、試験運用を通じて課題検討を進め、本格運用に向けた調整を進めています。 学校施設の耐震化と施設・設備の整備については、国・東京都の補助・助成制度の積極的な活用を図り、耐震 率の向上を図りました。 特定緊急輸送道路沿道建築物の耐震化については、制度の丁寧な説明を行い実施義務のある耐震診断の実 施率の向上を図り、設計や工事につなげました。 41 第3部 安全とうるおいのある快適空間のまちをつくる 第5 都市交通環境の整備 主な担当課:都 市 整 備 部 道 路 交 通 課 まちづくり指標の達成状況 達成値 目標値 平成26年 平成22年度 平成23年度 平成24年度 平成25年度 平成26年度 (前期) 平成30年 (中期) 平成34年 計画策定時 駅前地域の放置自転車の台数 (行政指標) コミュニティバスの輸送人員 (協働指標) 302台 205台 121台 99台 97台 200台 150台 100台以下 1,128,795人 1,185,031人 1,237,750人 1,245,893人 1,249,264人 1,250,000人 1,370,000人 1,500,000人 まちづくり指標について 三鷹市駐輪場整備基本方針に基づく駐輪場整備や適正 な受益者負担を進めた結果、三鷹駅前地域の放置自転車 の台数は、前期目標を達成しました。 コミュニティバスの輸送人員については、新川・中原ルー トをはじめ、堅調に推移していますが、平成 26 年(前期)の 計画目標値にはわずかに届きませんでした。 コミュニティバスの輸送人員 1,600,000 1,500,000 1,400,000 1,370,000 1,237,750 1,249,264 1,250,000 1,200,000 1,128,795 1,245,893 1,185,031 1,000,000 H22 H23 H24 H25 H26 H30 H34 施策の評価~平成 26 年度を振り返っての評価 主な取り組みと成果 放置自転車対策として、平成24年度の三鷹駅周辺駐輪場、平成25年度の井の頭公園駅及びつつじヶ丘駅周辺 駐輪場、そして平成26年度は三鷹台駅周辺駐輪場の有料化を実施し、公平な受益者負担の仕組みへの改善を 図り、市立駐輪場の料金体系の適正化を図ることができました。また、交通事故抑制の視点から交通ルールやマ ナーの周知を図るため、三鷹警察署や関係機関と連携し、一般向けの自転車安全講習会のほか、高齢者等を対 象にした自転車交通安全教室などの啓発活動に取り組みました。 コミュニティバス事業基本方針に基づき、三鷹台ルート及び西部ルートの見直しに取り組むため、起終点(OD)調 査と沿線住民ヒアリング調査を実施しました。これらの調査結果を踏まえ、地域公共交通活性化協議会で協議の上、 コミュニティバス第二期見直し方針を策定しました。また、方針の策定に向けた協議においては、新川防災公園・ 多機能複合施設(仮称)や杏林大学井の頭キャンパス、調布飛行場へのアクセスのほか、乗り継ぎ環境の改善など、 より利便性の高いバスネットの検討を進めました。 未達成の課題 コミュニティバス事業については、運行ルートにより輸送人員が横ばいとなっている路線もあるため、今後既存ル ートの見直しを進めていきます。 第4次基本計画(前期)の達成状況等 放置自転車対策については駐輪場の適正な利用の促進の視点から、駐輪場の利用料金については公平で適 正な受益者負担の仕組みへの改善などが課題となっていました。このため、駐輪場整備基本方針に基づき、平成 24年度より順次市立駐輪場の再整備を進め市内の各駅周辺駐輪場で概ね有料化を図ることで、市立駐輪場の料 金体系の適正化及び駐輪場の適正な利用を促進することができました。これらの施策により、市内の各駅周辺の 放置自転車の台数は大幅に減少し、誰もが安全にかつ安心して通行可能な交通環境の整備が推進されました。 「交通総合協働計画2022」を平成23年度に策定し、地域公共交通活性化協議会での協議を経て公共交通環境 の改善に向けた取り組みを進めました。コミュニティバス事業においては、平成23年度に新川・中原ルートの運行 を開始しました。 コミュニティバスの既存ルートの見直しについては、平成26年度にコミュニティバス事業基本方針に基づく第二期 見直し方針を策定しました。今後、この方針に基づき、見直し計画を策定し、新川防災公園・多機能複合施設(仮 称)の開設に合わせて三鷹台ルート、西部ルートだけでなく可能な限りコミュニティバスを乗り入れることを検討しま す。また、杏林大学井の頭キャンパス、調布飛行場、市民センターエリアへのアクセス等、より利便性の高いみたか バスネットの検討を進めました。 42 第4部 人と自然が共生できる循環・環境のまちをつくる 第1 環境保全の推進 主な担当課:生 活 環 境 部 環 境 政 策 課 まちづくり指標の達成状況 達成値 計画策定時 目標値 平成22年度 平成23年度 平成24年度 平成25年度 平成26年度 平成26年 (前期) 平成30年 (中期) 平成34年 三鷹市公共施設の温室効果ガス総 排出量(t-CO2)(行政指標) 24,582 29,970 20,690 8,950 平成27年度に 確定予定 8,722(※) 8,363 減少 新エネルギー(再生可能エネルギー)導入 助成による最大出力(発電量)の累積値 (協働指標) 917kW 1,352kW 1,846kW 2,405kW 2,860kW 2,517kW 4,117kW 5,717kW (※)平成 24 年度末で環境センターが稼働停止となるため、平成 25 年度以降大幅な削減が見込まれます まちづくり指標について 「地球温暖化対策実行計画(第3期計画)」(以下「第3期 計画」という。)に基づき、平成 25 年度における三鷹市の公 共施設温室効果ガス総排出量を調査した結果、計画の基 準年度である平成 22 年度と比較すると 63.6%削減しました。 これは、平成 24 年度末で稼働停止した環境センターからの 温室効果ガス排出量が大幅に削減されたことが主な要因 になっています。平成 26 年度の新エネルギー導入助成に おける太陽光発電は、103 件が導入され、最大出力の合計 で 434.81kW となりました。また、高効率給湯器導入助成に おける燃料電池コージェネレーションは、27 件が導入され、 最大出力の合計で 20.25kW となりました。 新エネルギー(再生可能エネルギー)導入 助成による最大出力(発電量)の累積値 6,500 5,717 4,500 2,500 917 1,352 1,846 2,405 2,860 4,117 2,517 500 H22 H23 H24 H25 H26 H30 H34 施策の評価~平成 26 年度を振り返っての評価 主な取り組みと成果 平成 26 年度は、「環境基本計画 2022」の3大プロジェクトの施策を推進するとともに、「第3期計画」に基づく温室 効果ガス総排出量調査を実施しました。 環境学習の機会として、エコミュージカルコンサート(参加者 693 人)や三鷹産野菜収穫体験&エコ料理教室(24 人)、省エネルギー講座(29 人)等、市民等の環境保全意識の向上と省エネ行動を支援するための施策等を推進 しました。また、平成 24 年度から設置している庁内プロジェクト・チーム「サステナブル都市政策検討チーム」を再 編し、サステナブル政策事業の検討を進め、5件の提案を第3次報告書にまとめました。環境マネジメントシステム は、定期審査を受審し、ISO14001 認証の継続が認められました。簡易版環境マネジメントシステムは、30 施設のう ち 10 施設を巡回し、適正なシステム運用を確認しました。各種公害発生源対策の強化と公害の監視測定、指導を 行うとともに、東日本大震災の原子力発電所の事故に伴う空間放射線量の測定を市内の公共施設を中心に継続 して実施しました。 未達成の課題 環境基金を活用した助成制度の中で太陽熱利用システム導入及び環境活動事業助成制度は、申請がいずれも 少ないため、周知方法等について検討を進め、普及促進に努めていきます。また、エコタウン開発奨励制度につ いては、2年間の期限を終え、その効果を検証し、新たなエコタウン開発奨励事業の創設を検討していきます。 第4次基本計画(前期)の達成状況等 「環境基本計画 2022」の進捗では、3大プロジェクトを中心に施策を展開し、「第3期計画」の推進では、温室効果 ガス排出量の調査を行うとともに、啓発等を行うなど、地球温暖化対策を実施しました。 エコタウン開発奨励制度による大規模土地開発の事業者に対して、環境配慮型住宅を奨励し、2件の申請を受 け、開発が行われました。サステナブル政策事業については、4つの事業化の提案を行いました。本庁舎等の環 境マネジメントシステムは、外部審査を受審し、ISO14001 認証を継続しました。簡易版環境マネジメントシステムで は、対象 30 施設のエネルギー削減効果等を確認しました。公共施設の省エネルギー対策では、施設改修時に真 空複層ガラスの導入やLED照明交換などエネルギーの有効活用を図りました。市内公共施設を中心とした空間放 射線量は、4年間で延べ約 1,100 箇所測定を実施し、測定値は、測定開始当初より概ね減少傾向にあります。クリ ーンプラザふじみでは、発電機能により、発電、熱エネルギー利用を開始しました。 43 第4部 人と自然が共生できる循環・環境のまちをつくる 第2 資源循環型ごみ処理の推進 主な担当課:生 活 環 境 部 ご み 対 策 課 まちづくり指標の達成状況 達成値 計画策定時 目標値 平成22年度 平成23年度 平成24年度 平成25年度 平成26年度 平成26年 (前期) 平成30年 (中期) 平成34年 一人一日あたりのごみ総排出量 (協働指標) 743g 746g 751g 755g 737g 727g 725g 減量 (一人一日あたりの可燃ごみと不燃ごみの排出量) (454g) (460g) (460g) (457g) (450g) (一人一日あたりの資源ごみの排出量) (205g) (203g) (211g) (221g) (217g) 0㎥ 0㎥ 0㎥ 0㎥ 0㎥ 0㎥ 0㎥ 0㎥ 最終処分場に埋め立てるごみの量 (行政指標) まちづくり指標について 平成 21 年 10 月に家庭系ごみの有料化を実施し、市民に 協力を得ながらごみの減量に取り組んできました。 平成 24 年 10 月に資源物の持ち去り禁止する条例を改正 したことにより、資源ごみが増加しました。 市民、事業者、行政の協働によるごみ減量キャンペーン 等の効果により、平成 26 年度は前年度に比べ一人一日あ たりのごみ総排出量は減少しましたが、前期の目標達成に 至りませんでした。引き続きごみ減量啓発活動を推進して いきます。最終処分場の埋め立てについては、今後も埋め 立てゼロをめざします。 一人一日あたりのごみ総排出量 800 743 746 751 755 700 737 727 725 減量 600 500 454 460 460 457 450 ※ 400 H22 H23 H24 H25 H26 H30 H34 ※ 一人一日あたりの可燃ごみと不燃ごみの排出量 施策の評価~平成 26 年度を振り返っての評価 主な取り組みと成果 平成26年度は、「ごみ処理総合計画2015(改定)」で定めた目標に向けて、ごみの減量・資源化と分別の徹底を 推進しました。また、ごみ発生抑制に向け、ごみ減量等推進員と協働し、ごみ減量キャンペーン等を実施するととも に、ごみ処理の現状やリサイクルの流れを広報みたかで公表しました。 事業系可燃ごみの減量を推進するため、大規模事業所の廃棄物責任者向け研修会をふじみ衛生組合(クリーン プラザふじみ)で開催し、ごみの減量・資源化と分別の徹底を働きかけました。 環境指導員(まち美化パトロール)が日々市内をパトロール行い、ごみ分別適正化、資源物持ち去り防止、不法 投棄防止などの指導を行い、ごみの資源化・分別の徹底の推進を行いました。 環境センター跡地について、課題を抽出し、利活用に向けた検討を行いました。 未達成の課題 ごみ減量等推進会議を中心とし、市民、事業者、行政が一体となってごみ減量・資源化について取り組んできま したが、ごみ処理総合計画 2015(改定)の目標一人一日あたりのごみ総排出量は平成 26 年度 736gでした。(前期 目標 727g)引き続き、目標達成に向け、施策を推進します。 第4次基本計画(前期)の達成状況等 「ごみ処理総合計画2015(改定)」に基づき、三鷹市と調布市で構成する一部事務組合ふじみ衛生組合に新焼 却施設「クリーンプラザふじみ」を建設し、平成25年4月より運転を開始しました。これに伴い、三鷹市環境センター について平成25年3月末をもって運転を停止し、平成26年度に洗浄工事を行い、閉鎖管理を行っています。リサイ クルセンターは、長寿命化について検討し、施設設備改修を行いました。また、平成28年度の完成をめざして建設 工事に着手した新川防災公園・多機能複合施設(仮称)については、クリーンプラザふじみのごみ処理過程で発生 する電力や低温水を活用するなど、環境配慮型の施設計画としました。 ごみ発生抑制の仕組みづくりとして、平成24・25年度の2年間にわたり、三鷹市ごみ減量等推進員からなる「みた か530(ゴミゼロ)プロジェクト」を行い、レジ袋削減の提言を行い、市内店舗店頭等でキャンペーン等を行い、市民・ 事業者にレジ袋削減を通したごみ減量を呼び掛けました。 小型家電について、市の施設において無料で収集を行いました。また、粗大ごみ収集については、利便性向上 のため、1,500円券を発行しました。平成24年度に「三鷹市廃棄物の処理及び再利用の促進に関する条例」 を一部改正し、古紙等の資源物の持ち去り行為を禁止しました。 44 第4部 人と自然が共生できる循環・環境のまちをつくる 第3 水循環の促進(上下水道) 主な担当課:都 市 整 備 部 水 再 生 課 まちづくり指標の達成状況 達成値 計画策定時 平成22年度 平成23年度 平成24年度 目標値 平成25年度 平成26年度 平成26年 (前期) 平成30年 (中期) 平成34年 防災拠点周辺の下水道施設耐震化 10施設 15施設 23施設 25施設 30施設 28施設 36施設 44施設 数(行政指標) 雨水浸透ますの設置数 51,537基 53,468基 55,661基 57,974基 60,726基 59,500基 67,500基 75,500基 (協働指標) まちづくり指標について 防災拠点周辺の下水道施設耐震化数については、計画 どおり順調に進捗しました。また、雨水浸透ますの設置へ の取り組みは、一般住宅については市で設置する制度を 有効に活用するよう PR する一方、開発行為や中高層建物 については、まちづくり条例に基づく指導を行った結果、順 調な進捗をみることができました。 防災拠点周辺の下水道施設耐震化数 50 40 23 30 20 10 25 30 44 36 15 28 10 0 H22 H23 H24 H25 H26 H30 H34 施策の評価~平成 26 年度を振り返っての評価 主な取り組みと成果 長寿命化及び地震対策事業から構成される「三鷹市下水道再生計画」を策定しました。また、地震対策事業とし て、防災拠点周辺の下水道施設(5施設)と下水道幹線までのマンホール接続部の耐震化を行いました。 都市型水害については、中原地区の雨水管等(440m)の整備及び野崎地区の浸水被害の恐れがある箇所に 道路雨水貯留浸透施設(125m)の設置を行いました。 平成21年7月に「多摩川・荒川等流域別下水道整備計画」に位置づけられた市の単独処理区である東部処理 区の流域編入については、東京都と関連6市で勉強会を開催し、三鷹市の流域編入に向けた意見交換を行いま した。 未達成の課題 中原地区の雨水管等の整備については、不明管が埋設されていたことにより、一部が未整備となりました。 第4次基本計画(前期)の達成状況等 下水道事業の基本的な方針などを定めた「三鷹市下水道経営計画2022」を策定するとともに、下水道施設の長 寿命化及び地震対策事業を推進するため「三鷹市下水道再生計画」を策定しました。 地震対策事業では、井の頭ポンプ場において非常用自家発電設備を設置したほか、防災拠点周辺の下水道施 設の耐震化などに取り組みました。また、都市型水害対策事業では、浸水被害の恐れがある箇所への道路雨水貯 留浸透施設の設置などを行いました。そのほか、下水道施設の長寿命化や合流式下水道改善事業等についても、 予定どおり事業を進めました。 下水道使用料については、施設の老朽化対策に伴い、今後の汚水処理経費に増加が見込まれるため、一定の 見直しを行い、引き続き安定した下水道サービスの提供に努めることとしました。 雨水浸透ますについては、雨水の地下浸透を推進するため、公共施設、民間建築物、住宅等への設置を促し、 目標基数を達成しました。 なお、東部処理区の流域下水道への編入については、関係機関との意見交換を行っているものの、基本合意に は至りませんでした。 45 第5部 希望と安心にみちた健康・福祉のまちをつくる 第1 地域福祉の推進 主な担当課:健 康 福 祉 部 地 域 福 祉 課 まちづくり指標の達成状況 達成値 計画策定時 平成22年度 平成23年度 平成24年度 目標値 平成25年度 平成26年度 平成26年 (前期) 平成30年 (中期) 平成34年 福祉ボランティアの参加者数 18,310人 21,760人 22,250人 22,630人 23,060人 22,300人 23,500人 24,600人 (協働指標) 地域ケアネットワークの設立住区数 4住区 4住区 5住区 6住区 7住区 7住区 充実 充実 (協働指標) まちづくり指標について 地域ケアネットワークの設立、運営が計画どおり順調に進 んでおり、そのことにより、福祉ボランティアの参加者数も 年々増加しています。今後も、ボランティアや活動団体の 自主性を尊重しつつ運営の支援を行うとともに、取り組みの 周知を図り「共に生きる社会づくり」に努めていきます。 福祉ボランティアの参加者数 30,000 22,630 25,000 20,000 21,760 18,310 22,250 23,060 22,300 23,500 24,600 15,000 H22 H23 H24 H25 H26 H30 H34 施策の評価~平成 26 年度を振り返っての評価 主な取り組みと成果 地域ケアネットワーク既存6か所の活動支援を継続するとともに、大沢地区で「地域ケアネットワーク・大沢」の設 立を支援し、地域ケアネットワークが全市展開しました。ケアネット・井の頭では、ケアネット委員をはじめ 80 人が参 加して 10 周年記念事業が行われ、記念講演会の実施や記念誌の発行などを支援しました。人財育成については、 地域福祉ファシリテーターや傾聴ボランティアの養成講座や研修などを実施しました。特に傾聴ボランティアにつ いては、年度当初登録者 102 人から 132 人に増員し、体制の拡充を図りました。 そのほか、災害対策基本法に基づき、6月1日付で約 18,000 人の避難行動要支援者名簿を作成しました。また、 平常時からの個人情報提供に同意を得た約 6,300 人と、災害時要援護者支援事業登録者約 900 人のうち、移行 について同意が得られた約 600 人を合わせた約 6,900 人分の名簿を作成しました。避難支援等関係者(三鷹消防 署等)とは、順次、避難行動要支援者名簿の提供と支援に関する協定を締結し、名簿提供を行っています。見守り ネットワーク事業については、新たに6団体と協定締結し、見守り協力団体が 31 団体になりました。引き続き事業P Rに努めるとともに、「見守りネットワーク事業連絡協議会」を開催し、連携・協働を強化することで、事業の一層の推 進を図りました。 未達成の課題 引く続き「共助」のまちづくりをより一層推進し、コミュニティ創生を図るために、各事業への参加と協働に向けた啓 発に努めていきます。 第4次基本計画(前期)の達成状況等 平成 23 年度に策定した健康福祉総合計画 2022 に基づき、高齢者、障がい者、子どもなどすべての市民の健康 と福祉に関する施策を推進しました。 地域ケアネットワーク推進事業では、すでに活動を開始している井の頭、新川中原、にしみたか、東部地区に加 えて、連雀、三鷹駅周辺、大沢地区で設立し、全市展開を図るとともに、地域ケアネットワークの活動支援を継続し、 「共助」のまちづくりを一層推進しました。また、地域福祉ファシリテーター養成講座や傾聴ボランティアの活動支援 等を行い、活動の担い手の養成を行いました。避難行動要支援者支援事業については、法に基づく名簿を作成 するとともに、支援の仕組みづくりに努めました。見守りネットワーク事業については、一層の事業PR活動等を行う とともに、地域で見守りや安否確認を協働して行うために、民生・児童委員や地域包括支援センター、地域ケアネ ットワーク、見守り協力団体等との連携を強化し、取り組みました。 その他、福祉会館や総合保健センター、北野ハピネスセンター幼児部門が移転を予定している新川防災公園・ 多機能複合施設(仮称)の建設工事に着手しました。 46 第5部 希望と安心にみちた健康・福祉のまちをつくる 第2 高齢者福祉の充実 主な担当課:健 康 福 祉 部 高 齢 者 支 援 課 まちづくり指標の達成状況 達成値 計画策定時 高齢者社会活動マッチング推進事 業の会員数(行政指標) 介護予防事業への参加者数 (行政指標) 認知症サポーターの養成者数 (協働指標) 目標値 平成22年度 平成23年度 平成24年度 平成25年度 平成26年度 平成26年 (前期) 平成30年 (中期) 平成34年 2,034人 2,187人 2,323人 2,452人 2,554人 2,400人 2,700人 3,000人 1,360人 1,383人 1,437人 1,583人 1,596人 1,450人 1,550人 1,650人 1,950人 2,714人 3,696人 4,575人 5,542人 4,000人 5,500人 7,000人 まちづくり指標について 高齢者社会活動マッチング推進事業の会員数は、講演 会、ICT講習会等を開催し会員を募集したことで、2,554 人 となり、目標を達成しました。 介護予防事業については、介護予防事業と新たなフォロ ーアップ事業の実施により参加者が増加しています。 認知症サポーターについては、平成 26 年度に 964 人を 養成し、平成 20 年度からの累計で 5,542 人となり、目標を 1,500 人以上上回っています。 認知症サポーターの養成者数 9,000 7,000 5,542 4,575 3,000 7,000 3,696 5,000 1,950 5,500 2,714 4,000 1,000 H22 H23 H24 H25 H26 H30 H34 施策の評価~平成 26 年度を振り返っての評価 主な取り組みと成果 「第六期介護保険事業計画」については、公募市民や学識経験者、介護保険事業者等各団体からの推薦を受 けた委員で構成する市民会議を6回開催し検討しました。また、パブリックコメントを実施したことで、幅広い市民の 方の意見を計画に反映し策定することができました。 認知症高齢者について市民の理解を深め、地域で支える仕組みづくりとして認知症サポーターを養成するため、 主に高齢者と接する機会が多い企業や団体を対象に認知症サポーター養成講座を開催しました。そのほか、小学 生向けのプログラムを活用し、小学生と保護者を対象に養成講座を開催するなど、計39回の講座を開催し、多くの サポーターを養成することができました。また、介護予防事業では、65歳以上の高齢者で介護保険の要支援・要介 護の認定を受けていない方を対象に、生活機能の低下の兆しがみられる方向けに二次予防事業として25の教室 を実施し、それ以外の元気な高齢者には、一次予防事業として、15の教室を実施しました。さらに、平成26年度は、 各教室を終了した人を対象に、フォローアップ教室を実施し、参加者が介護予防教室の取り組みを自主的に実践 し、継続・定着化していけるように支援しました。その他、介護予防事業後の自主グループ化の支援や市民健康講 座など高齢者の健康づくりの取り組みを支援しました。 未達成の課題 高齢者社会活動マッチング推進事業においては、会員数の目標は達成していますが、インターネットを十分に活 用できない会員も多くいるなど、いかにICTの利活用を浸透させていくかが課題となっています。 第4次基本計画(前期)の達成状況等 「高齢者の生活と福祉実態調査」を踏まえて、第六期介護保険事業計画を策定し、医療・介護・予防・住まい・生 活支援が一体的に提供される「地域包括ケアシステムの構築」を基本目標に設定しました。 生きがい活動の支援・充実については、高齢者社会活動マッチング推進事業において、会員数の目標を達成す るとともに、講演会の開催などの地域活動の推進を図ることができました。介護予防事業については、介護予防基 本チェックリストを実施し、要支援・要介護状態に陥る可能性の高い高齢者を把握し、介護予防事業への参加勧奨 を行うなど、住み慣れた地域で安心して年齢を重ねることができるように高齢者の健康づくりに取り組みました。 認知症予防・早期発見の推進については、認知症サポーター養成講座を開催するとともに、認知症啓発のイベ ントの開催、もの忘れ相談シートの活用などにより、地域の連携体制を構築し、「認知症にやさしいまち三鷹」の推 進を図ることができました。 47 第5部 希望と安心にみちた健康・福祉のまちをつくる 第3 障がい者福祉の充実 主な担当課:健 康 福 祉 部 地 域 福 祉 課 ※平成 26 年4月から健康福祉部障がい者支援 課 まちづくり指標の達成状況 達成値 計画策定時 平成22年度 平成23年度 平成24年度 障害福祉サービスの受給者証発行 数(行政指標) 障害福祉サービスの利用率(利用 者数/発行数)(行政指標) 市内グループホーム・ケアホームの 入居定員(行政指標) 目標値 平成25年度 平成26年度 平成26年 (前期) 平成30~34年 (中・後期) 951人 1,061人 1,174人 1,258人 1,254人 1,150人 増加 86.0% 85.6% 88.2% 85.7% 89.1% 90.0% 増加 103人 107人 129人 144人 164人 130人 増加 まちづくり指標について 障害福祉サービス受給者証発行数は、平成 26 年度で 1,254 人となり、目標値 1,150 人を大幅に上回りました。利 用率については、89.1%と目標値 90.0%には及びません でした。これは短期入所サービス等の将来的なニーズを見 越して受給者証を取得するケースが増加したためと思われ ます。 また、市内グループホーム(平成 26 年 4 月、ケアホームは、 グループホームに一元化。)入居定員は、平成 26 年度末 で 164 人と目標値 130 人を大幅に上回りました。 市内グループホーム・ケアホームの入居定員 180 164 144 160 129 140 120 103 107 H22 H23 増加 130 100 80 H24 H25 H26 H30 H34 施策の評価~平成 26 年度を振り返っての評価 主な取り組みと成果 「障がい福祉計画(第4期)」については、障がい者地域自立支援協議会(計画検討部会)において、学識経験者、 障がい当事者、福祉関係者等からご意見をいただいたほか、パブリック・コメントにおいて、8個人、4団体からのべ 64件のご意見が寄せられ、市民の意見を十分に反映した計画策定を行うことができました。 また、平成27年度に改定する障がい者計画に関する意見も数多く集約することができました。 平成29年度に開設予定の子ども発達支援センター(仮称)については、平成25年10月より庁内関係部署との庁内 検討チームなどで、同センターにおける関係機関との効果的な連携について協議し、庁内検討チームによる一定 の報告書をまとめることができました。 また、社会福祉法人に業務委託した北野ハピネスセンター成人部門(生活介護等)については、受託法人の専門 性を活かし、利用者の状況に応じた支援の実施や医療的ケアの充実に加え、定期的な家族会の開催などにより、 利用者の家族からも好評を得ることができました。 未達成の課題 主な事業については、当初計画どおり実施することができました。引き続き、障がい者地域自立支援協議会(計 画検討部会)等で示された方向性を踏まえ、課題の洗い出しと検討を進めます。 第4次基本計画(前期)の達成状況等 障がい福祉施策の一層の推進を図るため、平成 26 年度には「障がい者等の生活と福祉実態調査」を踏まえて、 障がい福祉計画(第4期)を策定しました。また、平成 25 年 4 月施行の障害者優先調達推進法に基づき、優先調 達方針を策定することに加え、庁内に連絡会議を立ち上げ、自主製品等の情報共有や市内就労継続支援事業所 等と方針目標の共有化を図りました。 北野ハピネスセンター成人部門については、平成 25 年度にプロポーザル方式で委託事業者を選定し、平 成 26 年度より社会福祉法人に事業を委託しました。また、幼児部門については、新川防災公園・多機能複 合施設(仮称)に設置予定の「子ども発達支援センター(仮称) 」の整備に向けて、平成 25 年 10 月に庁内 関係部署による検討会議を設置し、必要な機能や効果的な縦横連携による支援のあり方を検討し、報告書 としてまとめました。 48 第5部 希望と安心にみちた健康・福祉のまちをつくる 第4 生活支援の充実 主な担当課:市 民 部 保 険 課 まちづくり指標の達成状況 達成値 計画策定時 就労支援事業による就労者数 (行政指標) 目標値 平成22年度 平成23年度 平成24年度 平成25年度 平成26年度 平成26年 (前期) 平成30年 (中期) 平成34年 55人 72人 68人 103人 94人 70人 70人 70人 まちづくり指標について 生活保護受給者の就労自立支援プログラムによる新規就 労者数は、昨年実績を下回りましたが、目標数値を十分達 成しています。 実績減の理由として、対象となる稼働年齢層の就労意欲 の高い若年層が減り、主として中高年層と複合的な課題を 抱える人が就労支援の対象となってきていることによるもの です。地区担当員のみによる支援から複数の者がかかわっ ていくという重層的な支援体制、すなわち就労支援員によ る支援、就労支援担当ケースワーカーによる支援に加え、 事業者委託による支援がますます重要となっています。 就労支援事業による就労者数 103 110 94 90 72 70 68 55 70 70 70 H26 H30 H34 50 H22 H23 H24 H25 施策の評価~平成 26 年度を振り返っての評価 主な取り組みと成果 平成27年3月末の生活保護受給世帯数は、2,716世帯3,511人で前年比10世帯38人の減となりました。 平成26年度は就労自立支援プログラム実施要綱に基づき、前年度に引き続き就労支援員、就労支援地区担当 員による一般就労支援と就労に向けて多くの課題を抱える生活保護受給者を対象とした事業者委託による就労支 援事業との重層的な就労支援を行いました。これにより、ハローワーク等との連携が一層深まり、94人の新規就労 を実現し、自立助長を図ることができました。また、平成27年4月に施行される生活困窮者自立支援法に基づく自 立相談支援事業等の円滑かつ効果的な実施に向けて、都の補助金を活用し、パンフレットの作成や窓口整備等 の準備を行いました。国民年金は、窓口相談機能の充実を図るため、武蔵野年金事務所との連携を図るとともに、 専任嘱託員2人を窓口に配置し、市民からの問い合わせや相談に対応しました。また、年金制度の改善・充実を図 るため、引き続き全国都市国民年金協議会や東京都国民年金協議会等を通じて国へ要請を行いました。 国民健康保険は、財政健全化を図るため、国民健康保険税の課税限度額と均等割額を引上げました。同時に 低所得者に対する国民健康保険税軽減の対象世帯を拡充しました。患者負担の軽減と医療費適正化を図るため、 慢性疾患等により薬を服用している被保険者に対して、ジェネリック医薬品利用差額通知を年3回送付しました。 また、健康や医療に対する関心を深めていただくため、被保険者一人ひとりに、一年間の医療機関等の受診状 況が載っている「医療費のお知らせ」(医療費通知)を年3回に分けて送付しました。 後期高齢者医療制度は、市民に十分定着してきており、引き続き分かりやすく丁寧な説明に努めました。 未達成の課題 平成 27 年度に開始する生活困窮者自立支援制度を含め、セーフティーネット機能を果たす諸施策の一層の周 知を図るとともに、庁内及び関係機関との連携による窓口・支援機能の充実に取り組みます。 第4次基本計画(前期)の達成状況等 生活保護受給者の就労自立支援プログラムに基づき、ハローワーク等と連携した就労支援をはじめ、健康管理 支援員等を活用した精神障がい者等の自立支援に取り組み、新規就労者数の増加を達成しました。また、生活保 護の適正実施については、年金・資産調査を行う自立支援員を配置し、収入状況の把握や年金申請の支援を強 化するとともに、生活福祉課に福祉3係を設置し、運用体制の強化を図りました。 国民年金は、引き続き窓口相談機能の充実と、年金制度の改善・充実に向けた要請に取り組みます。 国民健康保険事業は、その制度を維持し財政の健全化を図るため、国民健康保険税の収納率向上と医療費の 適正化に努めます。被保険者の健康増進のため、平成 24 年度に策定した「第二次特定健康診査等実施計画」で 定めた目標の達成に努めます。 また、国や東京都に対して、財政基盤の拡充・強化や医療保険制度の一本化推進について要請を行い、国民健 康保険制度の改善に努めます。 49 第5部 希望と安心にみちた健康・福祉のまちをつくる 第5 健康づくりの推進 主な担当課:健 康 福 祉 部 健 康 推 進 課 まちづくり指標の達成状況 達成値 計画策定時 平成22年度 健康づくり事業への参加者数 (協働指標) 健康診査の受診者数(行政指標) 9,998人 平成23年度 平成24年度 目標値 平成25年度 9,157人 10,127人 10,365人 平成26年度 平成26年 (前期) 平成34年 9,699人 10,200人 10,400人 10,600人 27,505人 28,542人 30,368人 31,147人 31,570人 28,500人 まちづくり指標について 平成 26 年度の健康づくり事業の参加者数は、牟礼コミュ ニティ・センター及び駅前コミュニティ・センターの空調工事 のため、各コミュニティまつりが開催できなかった影響で、 減少しましたが、目標値に対しては全体として堅調に推移 しています。 健康診査の受診者数については、成人歯科健診や特定 健診等の対象者の増加及び積極的な勧奨の実施によって、 順調に推移しています。 平成30年 (中期) 増加 増加 健康づくり事業への参加者数 11,000 10,127 9,998 10,365 10,200 10,000 10,400 10,600 9,699 9,000 9,157 8,000 H22 H23 H24 H25 H26 H30 H34 施策の評価~平成 26 年度を振り返っての評価 主な取り組みと成果 健康づくりの推進については、第8回ウォーキング大会を、井の頭公園御殿山にゴール会場を変更して実施しま した。大会を通して運動や栄養の大切さの周知に努め、当日は医師会、歯科医師会、薬剤師会、助産師会、接骨 師会、栄養士会、スポーツ推進委員協議会の参加を得て、ロコモティブ・シンドローム(運動器症候群)の予防や健 康相談のコーナーを設置しました。参加者は 303 人となりました。 がん検診については、平成 21 年度から 24 年度に実施した、「子宮がん・乳がん検診の無料クーポン事業」の対 象者のうち、未受診の市民には再度無料クーポンを送付し、受診者には受診勧奨を行うとともに、新たに対象年齢 となる市民(子宮がん:20 歳、乳がん:40 歳)に無料クーポンを送付しました。また、新たに胃がんリスク検診(ABC 検診)を導入しました。予防接種関係では、平成 26 年 10 月に定期接種化された、水痘ワクチン及び高齢者肺炎球 菌ワクチン接種事業を円滑に実施しました。また、新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づき、平成 21 年 10 月に策定した「三鷹市新型インフルエンザ(強毒型)対策行動計画」を見直し、住民接種の実施などの規定を追加 した「三鷹市新型インフルエンザ等対策行動計画」を策定しました。 特定健康診査の受診率については、未受診者への勧奨等に努め、3月末時点速報値では、52.3%となりました。 特定保健指導の実施率は、平成 22 年度より4年連続で 26 市の中で、一番高い結果となり、平成 26 年度において も高い実施率が見込まれます。 未達成の課題 平成 25 年6月の厚生労働省の勧告を受け、子宮頸がん予防ワクチンの接種については、現在、積極的勧奨を差 し控えていますが、今後も国の動向などを踏まえ、適切に対応していきます。 第4次基本計画(前期)の達成状況等 平成24年度に策定した「第二期特定健康診査等実施計画」に基づき、特定健康診査・特定保健指導を円滑に実 施し、実施率の向上に取り組みました。健康づくりにおいては、病気にならないための予防に重点を置き、乳幼児 期から高齢期までのライフステージに応じたサービスを提供できるよう、保健・医療・福祉の連携を図りながら総合 的に健康づくりに取り組みました。また、平成28年度の完成をめざして建設工事に着手した新川防災公園・多機能 複合施設(仮称)において、スポーツを取り入れた健康づくりを推進できるよう、事業展開についての検討を行いま した。母子保健においては、妊娠・出産・育児に関する親の不安の軽減を図り、安心して育児ができ、子どもの健 やかな成長を育むために、三鷹市医師会等関係機関と連携して取り組みました。がん検診等については、一部費 用負担制を導入するとともに、新たな検診を実施するなど、拡充を図りました。 その他、「三鷹市新型インフルエンザ等対策行動計画」の策定など、感染症に対する危機管理体制の整備を行 いました。また、自殺予防対策として、ゲートキーパー養成講座を実施するなどこころの健康づくりを推進しました。 50 第6部 いきいきと子どもが輝く教育・子育てのまちをつくる 第1 子どもの人権の尊重 主な担当課:子 ど も 政 策 部 子 ど も 育 成 課 まちづくり指標の達成状況 達成値 計画策定時 平成22年度 子ども家庭支援センターの利用者 数(行政指標) 平成23年度 平成24年度 目標値 平成25年度 平成26年度 平成26年 (前期) 平成30年 (中期) 平成34年 68,038人 60,918人 66,258人 71,689人 76,073人 75,000人 78,000人 80,000人 まちづくり指標について 子ども家庭支援センターが実施する主要事業の利用者 数内訳は、のびのびひろば 13,014 人、一時保育 5,603 人、 トワイライトステイ 721 人、すくすくひろば 56,735 人、合計 76,073 人となり、増加しています。出生数、児童人口の増 加及び乳児家庭全戸訪問事業による在宅支援事業の紹 介などによる効果も大きいと考えられます。子ども家庭 支援センターについては、相談からサービス提供まで包括 的な子育て支援サービスを提供することにより、利用者数 の向上を図ります。 子ども家庭支援センターの利用者数 78,000 80,000 76,073 80,000 75,000 70,000 71,689 68,038 66,258 60,000 H22 H23 60,918 H24 H25 H26 H30 H34 施策の評価~平成 26 年度を振り返っての評価 主な取り組みと成果 子ども家庭支援センターのびのびひろばに、平成 24 年度から配置し3年目となる虐待対策コーディネー ターの活動を中心に、民生・児童委員や幼稚園園長会、私立保育園なども含めた関係機関との調整、連携 の強化をさらに図りました。また「子ども家庭支援ネットワーク」の組織的対応力を高め、児童虐待の防 止・早期発見・早期対応の取り組みを推進するために活用している「三鷹市子ども虐待防止対応マニュア ル」が策定から5年目が経過し、平成 27 年度内の改訂をめざし子ども家庭支援ネットワーク会議において 検討を重ねています。養育家庭(ほっとファミリー)制度の普及についても、杉並児童相談所と連携し、 養育家庭への支援充実に努めました。親子ひろば事業では、来館者数がすくすくひろば・のびのびひろば 合計延べ人数は 69,749 人で、特に0歳児を連れての来館者が増加しています。のびのびひろばにおける一 時保育事業でも、利用延べ人数 5,603 人で昨年度より 1,391 人増加し、特に0歳児の保育利用が増えてい ます。どちらも、民生・児童委員の訪問による乳児家庭全戸訪問事業の効果と考えられ、0歳児家庭の把 握による孤立化の防止につながっています。ファミリー・サポート・センター事業においては、子育てサ ポーターのスキル向上に努め、事業実施時に地域のサポートリーダーとし活躍しています。子ども・若者 支援については、相談窓口を設置し、東京都と連携して相談を実施しています。 スクールソーシャルワーカーについては、ニーズに対し迅速に対応できるよう、現行体制の中で人財の活用を図 り、教育相談員の中から1人配置し4人体制としたことにより、関係機関との連携件数が平成 25 年度(161 件)の 1.3 倍の 206 件に増えました。 未達成の課題 すくすくひろばにおける「利用者支援事業」は、平成 27 年度からの本格実施に向け、パンフレットなど の情報提供の場所を固定するなどして、目に留まるようにし、また相談室の設置準備等、子ども家庭支援 センターのさらなる充実のために、条件整備等の工夫を進めていきます。 第4次基本計画(前期)の達成状況等 子ども家庭支援センターのびのびひろばの虐待対策コーディネーターを中心とした「子ども家庭支援ネットワーク」 の関係機関との調整、連携強化を継続し、児童虐待防止・早期発見・早期対応の取り組みを組織的に推進しまし た。実施から3年が経過した乳児家庭全戸訪問事業は、地域に定着し、新生児訪問事業との相乗効果により、ひ ろば事業の来館者の増加や0歳児家庭の把握につながっています。引き続き、すくすくひろば・のびのびひろば・ 総合保健センターとの連携強化を図り、乳児家庭の孤立化の防止、乳児とその家族の健全な育成環境の確保に 努めます。スクールソーシャルワーカーを平成 24 年度に2人体制、平成 25 年度に3人体制、平成 26 年度に4人体 制と拡充することにより、福祉・保健・医療等関係機関との連携件数も増え、それぞれの家庭のニーズに対し、必要 な支援を進めることができました。ファミリー・サポート・センター事業において、子育てサポーター事業を 実施し、地域のサポートリーダーとしての人財育成を推進しました。 51 第6部 いきいきと子どもが輝く教育・子育てのまちをつくる 第2 子育て支援の充実 主な担当課:子 ど も 政 策 部 子 ど も 育 成 課 まちづくり指標の達成状況 達成値 計画策定時 保育園待機児童の解消 (行政指標) 市内の保育施設における保育定員 数(協働指標) 目標値 平成22年度 平成23年度 平成24年度 平成25年度 平成26年度 平成26年 (前期) 平成30年 (中期) 平成34年 243人 197人 128人 160人 179人 0人 0人 0人 2,491人 2,665人 2,982人 2,993人 3,122人 2,950人 3,000人 3,000人 まちづくり指標について 市内の保育施設における保育定員数については、既に 平成 24 年度当初に前期目標を達成しています。しかし、三 鷹市では、就学前児童人口及び入所申込率が依然として 増加傾向にあるため、保育需要が高水準で推移していま す。今後も待機児童の解消と保育ニーズに対応した定員 拡充に取り組みます。 市内の保育施設における保育定員数 3,500 2,982 2,993 3,000 3,122 2,665 2,950 3,000 3,000 2,491 2,500 2,000 H22 H23 H24 H25 H26 H30 H34 施策の評価~平成 26 年度を振り返っての評価 主な取り組みと成果 待機児童解消を図るため、国や東京都の補助金を活用した私立認可保育所の開設支援等により、170 人の定員 数の増加を図りました。また、山中保育園については、平成 26 年度に東京都による耐震補強工事及びリニューア ル工事を実施し、平成 26 年 10 月中旬より新園舎において安全な保育を実施しています。また、新園舎において は、1・2歳児の定員について段階的に拡充を行いました。 三鷹市社会福祉事業団に運営を委託している公設民営保育園について、平成 27 年度からの子ども・子育て支 援新制度の施行を見据え、三鷹駅前保育園、西野保育園、ちどりこども園の3園を、平成 27 年4月より公私連携型 の民設民営保育園と認定こども園へ移行しました。三鷹市社会福祉事業団と基本協定を締結し、運営等における 連携内容を明確にして保育の質を保ちながら、国と東京都からの新たな財源確保を図ります。また、三鷹台保育園 と高山保育園の統合保育園を整備する三鷹市社会福祉事業団に対して、設計費の助成を行いました。施設整備 は平成 27 年度を予定していますが、定員を 10 人拡充し 131 人(現在 121 人)とする予定です。 また、井の頭・玉川上水周辺地区複合施設の整備については、五小学童保育所の整備を行い、児童定員の拡 充を図りました。 未達成の課題 保育園、学童保育所の入所希望者の増加等に伴い、保育定員の増加を図ってきましたが、現在も待機児童の解 消には至らず、課題となっています。 第4次基本計画(前期)の達成状況等 平成 26 年度に子ども・子育て会議での意見等を踏まえて、「子ども・子育て支援事業計画」を策定しました。待機 児童解消に向けて、民間認可保育所7園(平成 23 年 3園、平成 25 年 3園、平成 26 年 1園)の開設支援を行い ました。また、家庭的保育ニーズに対応するため、新たに開設するグループ型家庭的保育室に対し運営の支援を 行いました。さらに、多様化する保育ニーズへの対応のため、新たに事業所内保育施設及び小規模保育施設各1 園(平成 27 年4月開園)の施設整備に向けた開設支援を行いました。事業所内保育については、事業主行動計画 の策定等ワーク・ライフ・バランスの推進や、中小企業の人材確保(雇用支援)につながるものと考えています。学 童保育所については、保育ニーズに応えるため、効率的な運営に努めるとともに、三小・高山小・井口小学童保育 所の整備のほか、五小学童保育所、障がい児通所サービス施設、三鷹台地区公会堂を集約した複合施設を整備 しました。 52 第6部 いきいきと子どもが輝く教育・子育てのまちをつくる 第3 魅力ある教育の推進 主な担当課:教 育 部 指 導 課 まちづくり指標の達成状況 達成値 計画策定時 平成22年度 平成23年度 平成24年度 目標値 平成25年度 平成26年度 市立小学校卒業者の市立中学校へ 78.3% 78.5% 77.4% 77.2% 81.1% の進学者数の割合(協働指標) 学校支援ボランティアの参加者数 7,835人 10,070人 15,762人 16,303人 17,807人 (協働指標) まちづくり指標について 市立小学校卒業者の市立中学校への進学者数の割合は、 平成 25 年度と比べ 3.9%増加し、目標値を達成しました。 学校支援ボランティアの参加者数は、ボランティアの研修 会の開催や広報誌の充実、メールを利用した募集など、各 学園及びコミュニティ・スクール委員会の創意工夫により、 平成 25 年度と比較して 1,504 人増加しており、当初目標を 大幅に超える参加者数を確保できました。 平成26年 (前期) 平成30年 (中期) 平成34年 79.0% 80.0% 81.0% 8,000人 9,000人 10,000人 学校支援ボランティアの参加者数 16,303 17,807 17,000 12,000 15,762 7,835 8,000 10,070 9,000 10,000 7,000 H22 H23 H24 H25 H26 H30 H34 施策の評価~平成 26 年度を振り返っての評価 主な取り組みと成果 「三鷹市立学校小・中一貫教育の推進に係る実施方策」(平成24年12月)を踏まえ、三鷹市のコミュニティ・スクー ルを基盤とした小・中一貫教育校(以下、学園)の運営や教育活動が、一層効果的かつ系統的に運営できるよう 「三鷹市立学校人財育成方針」(平成25年3月)に基づき三鷹市のめざす教育を実現できる教員の人財育成に努 めるとともに、小学校の高学年における一部教科担任制の実施や、小・中相互乗り入れ授業や学園研究等による 小・中学校教員の積極的な学園内の連携・指導交流の推進を図りました。また、コミュニティ・スクール委員会の協 力のもと、学校評価・学園評価を着実に実施し、学校の自己評価及び学校関係者評価の結果の公表と、改善策が 次年度計画に反映されるようにする等、自律的な学園・学校運営を推進しました。 「三鷹コミュニティ・スクール推進会議」(文部科学省委託事業)では、「三鷹『学び』のスタンダード」(平成26年3 月策定)を活用し、学力の向上に向け、学園の児童・生徒の望ましい生活習慣や学習習慣の定着を図るために、 学校と家庭、地域が一体となった取り組みについて、活発な意見交換が行われ、各学園における進捗状況等を共 有し、報告書を作成しました。また、CSガイドを新たに2学園で作成するなど広報活動の充実を図りました。 さらに、「学校支援者養成講座」では、新たに教育ボランティアの経験に応じた3コースを開設し、コミュニティ・ス クールを支える学校支援者の養成に努めました。 未達成の課題 コミュニティ・スクールを基盤とした小・中一貫教育をさらに充実、発展するとともに、効果的かつ持続可能な仕組 みとしていくため、「三鷹コミュニティ・スクール推進会議」での検討内容を参考に、委員改選後のコミュニティ・スク ール委員会の円滑な運営の支援と、更なる活性化に向けた各学園の具体的な取り組みを推進します。 第4次基本計画(前期)の達成状況等 「教育ビジョン 2022」を推進するため、学園の運営や教育活動のさらなる充実をめざし、「三鷹市立学校小・中一 貫教育の推進に係る実施方策」並びに「三鷹市立学校人財育成方針」に基づいた実践を進めました。また、文部 科学省の委託事業を活用し、コミュニティ・スクール委員会におけるCSガイドの作成等広報活動の充実を図るとと もに、コミュニティ・スクール委員会会長、校長等を委員とした「三鷹コミュニティ・スクール推進会議」で、効果的か つ持続可能なコミュニティ・スクールの在り方と活性化に向けた取り組みや、「三鷹『学び』のスタンダード」を活用し て、児童・生徒の望ましい生活習慣、学習習慣の定着に向けた学校、家庭、地域の取り組みについて協議し、学 園間の情報を共有することができました。 「教育支援プラン 2022」に基づく教育支援の充実については、通常の学級及び教育支援学級において、「個別 指導計画・個別の教育支援計画作成のガイドライン」の簡易版の周知に努め、共通の様式を用いた児童・生徒の 実態把握と的確な個別指導計画・個別の教育支援計画の作成と活用により、一人ひとりの教育的ニーズに的確に 応える教育支援の推進を図りました。 53 第6部 いきいきと子どもが輝く教育・子育てのまちをつくる 第4 安全で開かれた学校環境の整備 主な担当課:教 育 部 総 務 課 まちづくり指標の達成状況 達成値 計画策定時 平成22年度 平成23年度 平成24年度 目標値 平成25年度 平成26年度 平成26年 (前期) 平成30年 (中期) 平成34年 学校施設の大規模改修工事実施校 0校 0校 0校 0校 0校 1校 7校 15校 数(行政指標) 地域子どもクラブ事業の参加者数 167,247人 177,448人 186,447人 188,586人 208,710人 170,000人 175,000人 180,000人 (協働指標) まちづくり指標について 学校施設の大規模改修工事については、体育館の耐震 補強工事や非構造部材の耐震点検等の結果を踏まえ、 「三鷹市公共施設維持・保全計画」と整合した大規模整備 計画を策定し、今後、総合的に取り組むこととしました。 地域子どもクラブ事業では、小学校単位に組織された各 実施委員会が積極的に事業を実施し、目標値を上回る参 加者数となっていることから、今後も関係団体等と連携し、 放課後の子どもの活動拠点としての充実を図ります。 地域子どもクラブ事業の参加者数 220,000 208,710 200,000 186,447 177,448 180,000 167,247 160,000 H22 H23 H24 188,586 180,000 175,000 170,000 H25 H26 H30 H34 施策の評価~平成 26 年度を振り返っての評価 主な取り組みと成果 学校施設については、国・東京都の補助・助成制度を活用し、財政負担の軽減に努める中で、小学校2校の体 育館耐震補強工事及び、小・中学校4校の体育館耐震補強工事実施設計を完了しました。また、中学校6校で、 一部未整備となっている61教室の特別教室等への空調設備整備実施設計が完了しました。 子どもの安全安心の確保の充実を図るため、東京都の補助事業を活用し、北野小学校の通学路5か所に防犯カ メラを設置しました。 「学校・学童保育所の規模の適正化検討チーム」での検討内容等を踏まえ、平成29年度から教室不足が発生す る可能性が高いことが明らかになった高山小学校について、教育委員会として学級数増加に伴う対応策の検討を 行い、不足教室分を校舎増築により対応することとする、対応の方針と計画を策定しました。 川上郷自然の村については、効率的な施設運営の取り組みにより、経費削減を達成することができました。一般 利用者拡大に向けて、指定管理者と連携し、各種ツアーや大学への積極的なPR活動などを行った結果、過去最 高を記録した平成21年度(11,252人)に次ぐ一般利用者10,822人となりました。また、関係各課によるプロジェクト・ チームにより、効率的な施設運営の検証や自然教室のあり方、施設の管理運営形態などの検討を行いました。 未達成の課題 学校施設の大規模改修工事については、平成 26 年度に実施した非構造部材の耐震点検及び老朽度調査の結 果を基に、「三鷹市公共施設維持・保全計画」と整合した市立小・中学校大規模整備計画の策定を進め、できるだ け早期に施設の長寿命化及び防災機能の強化を図ります。 第4次基本計画(前期)の達成状況等 学校施設の耐震補強については、体育館を含めた三鷹市立小・中学校施設の耐震化率は 94.2%となりました。 学校校庭芝生化は、小学校5校、中学校3校で整備が完了し、環境負荷の軽減等を図るとともに、平成 24 年5月 から全校で学校版環境マネジメントシステムを導入し、児童・生徒の環境意識の向上と主体的な環境行動の促進 を図りました。 また、東京都の補助事業を活用して新たに通学路へ防犯カメラを設置したほか、全市立小・中学校に設置されて いる防犯カメラの点検、不良箇所の改善を行うなど、児童・生徒の安全安心の確保の拡充に努めました。 給食調理業務については、前期4年間で6校の委託化を実施し、委託校は小・中学校全 22 校中 12 校となりまし た。委託実施校ごとに設置している学校給食運営協議会を毎年度開催し、委託業務の履行状況等を常に確認し、 安全でおいしい給食の充実と効率的な運営を図りました。 地域子どもクラブ事業については、放課後子ども総合プランに基づき、地域子どもクラブと学童保育所の連携を 図りながら、それぞれの機能を活かした放課後対策事業に取り組みました。 54 第7部 創造性と豊かさをひろげる生涯学習・文化のまちをつくる 第1 生涯学習の推進 1 生涯学習活動 主な担当課:教 育 部 生 涯 学 習 課 まちづくり指標の達成状況 達成値 計画策定時 平成22年度 平成23年度 平成24年度 目標値 平成25年度 平成26年度 平成26年 (前期) 平成30年 (中期) 平成34年 生涯学習情報システムへのアクセ 764,635件 809,715件 817,205件 834,599件 850,155件 780,000件 800,000件 820,000件 ス数(行政指標) 生涯学習活動への参加者数 187,045人 186,198人 195,115人 196,874人 203,327人 200,000人 210,000人 220,000人 (協働指標) 三鷹ネットワーク大学推進機構の講 11,256人 10,072人 7,931人 8,859人 12,385人 12,000人 13,000人 14,000人 座申込者数(協働指標) まちづくり指標について 平成 26 年度は、前年度と比較して社会教育会館事業情 報等の生涯学習情報システムへのアクセス件数が増加す るとともに、学校開放施設等の利用者数の増に伴い、生涯 学習活動への参加者数が増加しました。 また、三鷹ネットワーク大学推進機構の講座申込者数に ついても、杏林大学と共催した公開講演会などにより、前年 度より増加しました。 生涯学習活動への参加者数 220,000 210,000 200,000 195,115 187,045 203,327 220,000 196,874 210,000 200,000 190,000 180,000 H22 186,198 H23 H24 H25 H26 H30 H34 施策の評価~平成 26 年度を振り返っての評価 主な取り組みと成果 新たな生涯学習の拠点となる新川防災公園・多機能複合施設(仮称)に関する現時点までの検討を踏まえた「管 理運営計画(案)の概要」を作成しました。 「生涯学習プラン2022」の推進については、前期の社会教育委員から活動のまとめとして、プランや生涯学習施 策に対する提案や意見の提出を受けました。また、生涯学習計画推進会議において、庁内各課や外郭団体等が 所管する生涯学習事業の調査と自己評価を実施しました。 生涯学習のまちづくりに資する人財の育成と活用については、市民大学ボランティア養成講座等を開催し、生涯 学習人財登録バンク「まちの先生」の登録に結び付けるなど、「学びの循環」を推進しました。 三鷹ネットワーク大学と連携して、定年後の地域活動を考えている方を対象にした地域福祉人財養成基礎講座 や、三鷹市立図書館50周年事業として、公共図書館の「次の50年」を市民の皆さんと考えるための連続講座などを 行い、地域の人財育成、学習機会の提供など協働の取り組みを進めました。 未達成の課題 新川防災公園・多機能複合施設(仮称)の管理運営計画については、計画の内容が新施設における今後の事業 展開等に係る部分が多いことから、市長選挙後に策定することとしました。 生涯学習人財バンク「まちの先生」事業を推進してきましたが、今後も市民大学ボランティア養成講座の受講者に 登録していただくなど、登録者数の増加に努め市民講師等を活用した学習機会の拡大に努めます。 第4次基本計画(前期)の達成状況等 新川防災公園・多機能複合施設(仮称)については、平成 28 年度の完成をめざし、建設工事に着手しました。ま た、生涯学習の一層の推進を図れるよう、管理運営体制のあり方や事業展開についての検討を行いました。 まちづくりに資する人財の育成と活用の推進については、市民大学ボランティア養成講座等各種講座を開催し、 生涯学習人財登録バンク「まちの先生」の登録に結び付けるなど、「学びの循環」や人のつながりを創出しました。 実施した事業については、アンケート等を通じて市民ニーズの把握に努めるとともに、ライフステージ別講座事業 を推進してきました。また、「生涯学習事業情報」を通じて多様な生涯学習機会の情報提供を行うとともに、家庭教 育学級や地域SNS家庭教育支援コミュニティサイト「かきしぶ」の推進に努めました。 また、三鷹ネットワーク大学と協働して地域の人財育成、学習機会の提供などに取り組みました。 今後も、こうした地域全体が発展して将来にわたって受け継がれていくような生涯学習社会の構築に向けた取り 組みを通じて、生涯学習プラン 2022 を推進していきます。 55 第7部 創造性と豊かさをひろげる生涯学習・文化のまちをつくる 第1 生涯学習の推進 2 図書館活動 主な担当課:教 育 部 図 書 館 まちづくり指標の達成状況 達成値 計画策定時 平成22年度 平成23年度 平成24年度 平成25年度 目標値 平成26年度 平成26年 (前期) 平成30年 (中期) 平成34年 図書館の利用者数(協働指標) 996,849人 946,049人 904,341人 892,963人 936,886人 1,050,000人 1,100,000人 1,150,000人 図書館の資料数(行政指標) 674,346点 673,145点 677,942点 703,541点 822,061点 750,000点 870,000点 1,000,000点 まちづくり指標について 平成 26 年度は南部図書館みんなみが通年開館となった ため、三鷹駅前図書館の長期休館(平成 27 年 1 月 4 日~2 月 27 日)の影響にもかかわらず、図書館利用者数・資料数 ともに大きな伸びがありました。しかし、各館での利用者数 は近年続いている漸減傾向は脱したとは言えない状況で す。資料数については、南部図書館の蔵書計画に基づく 購入の推進に加え、配信型の視聴覚資料の導入により前 期目標値を達成しました。 図書館の利用者数 1,300,000 1,150,000 1,100,000 1,050,000 1,100,000 996,849 900,000 904,341 936,886 946,049 892,963 700,000 H22 H23 H24 H25 H26 H30 H34 施策の評価~平成 26 年度を振り返っての評価 主な取り組みと成果 三鷹市立図書館50周年事業を契機に、図書館サポーターの募集と人財養成を行い、市民との協働により記念事 業「図書館フェスタ」を実施しました。三鷹図書館では書架整理や資料の修理など日常的な図書館運営にも図書 館サポーターの協力を得ています。南部図書館みんなみでもおはなし会や館内装飾、開館1周年記念事業に図 書館サポーターが活躍しました。また、50周年記念事業としてロゴマークの作成や、三鷹ネットワーク大学との共催 連続講座、「図書館未来会議」など、これからの図書館活動を市民とともに考える機会を持ちました。 みたか子ども読書プランの取り組みとしては中高校生向きの取り組みの強化として、「みたかとしょかん図書部!」 の設立と書架の飾りやPOP作成、ビブリオバトル(書評合戦)の企画実施などの活動に取り組みました。 市民サービスの向上の一環で、障がいのある利用者へのサービスとして「サピエ図書館」に加入し、デイジー図 書の提供方法の充実に努めました。また、三鷹市、三鷹市教育委員会、三鷹ネットワーク大学、(株)まちづくり三鷹 との間で結ばれた共同開発協定に基づき、新たな図書館システムの共同開発を行いました。 南部図書館みんなみの開館に伴い近隣の移動図書館車ステーションの見直しを検討し、6月に2か所を廃止、7 月から新たに2か所の増設と巡回時間・曜日の見直しを行い、図書館ネットワークを整備しました。 未達成の課題 コミュニティ・センター図書室について、図書館所蔵図書の検索・予約・貸出・返却機能を持たせ、かつ分館と同 様に配送網に加えるなどの図書館との連携に向けて、コミュニティ・センターと協議を開始したところですが、目標 達成に向けて、今後も引き続き協議を進めていきます。 第4次基本計画(前期)の達成状況等 平成 24 年3月に「みたか子ども読書プラン 2022」を策定し、ブックスタート事業の改善により乳児や保護者の図書 館利用の拡充を図り、POP 大賞の設置やみたかとしょかん図書部!の創設など、中高校生世代向けの取り組みの 強化を行ってきています。平成 23 年度には WEB レファレンスを導入して市民の利便性の向上を図りました。平成 25 年 11 月には公益財団法人アジア・アフリカ文化財団との協働により、南部図書館みんなみを開館し、特色ある 展示やイベントを実施しています。また、その開館を契機として、移動図書館車のステーションの配置見直し等を行 いました。 緊急雇用創出事業臨時特例基金を活用して既存音源のデイジー化をはかり、さらにサピエ図書館に参加するこ とでハンディキャップサービス用資料の充実を図り、地域資料のデジタル化作業マニュアルの作成や、ICT環境の 進展に対応するため図書館システム及びホームページの開発についても実施してきています。 56 第7部 創造性と豊かさをひろげる生涯学習・文化のまちをつくる 第2 市民スポーツ活動の推進 主な担当課:教 育 部 ス ポ ー ツ 振 興 課 まちづくり指標の達成状況 達成値 計画策定時 平成22年度 平成23年度 平成24年度 目標値 平成25年度 平成26年度 平成26年 (前期) 週1回以上スポーツ活動を行ってい 36% ― ― ― 44.6% 38% る市民の割合(協働指標) 市のスポーツ施設等の利用者数 876,497人 886,973人 879,887人 864,332人 870,177人 900,000人 (協働指標) まちづくり指標について 週1回以上スポーツ活動を行っている市民の割合につい ては、散歩等の日常生活での軽い運動などもスポーツ活動 とする東京都の調査方法に準拠して調査を実施したことも あり、前期の目標値を上回りました。 市のスポーツ施設等の利用者数については、前年度の 利用者数は上回ったものの、東京外かく環状道路事業の 進捗に伴い、北野スポーツ広場の利用を終了したこともあり、 大幅な伸びは示せず、前期の目標値には達しませんでし た。 平成30年 (中期) 平成34年 42% 50% 1,100,000人 1,200,000人 市のスポーツ施設等の利用者数 1,200,000 1,200,000 1,100,000 1,100,000 1,000,000 900,000 886,973 800,000 876,497 879,887 H22 H23 H24 900,000 870,177 864,332 H25 H26 H30 H34 施策の評価~平成 26 年度を振り返っての評価 主な取り組みと成果 新たな健康・スポーツの拠点となる新川防災公園・多機能複合施設(仮称)に関する現時点までの検討を踏まえ た「管理運営計画(案)の概要」を作成しました。 「三鷹市スポーツ推進計画2022」を策定し、地域スポーツクラブと連携した事業を実施するとともに、スポーツボラ ンティアの育成に向けた取り組みなどに着手しました。また、健康体力づくり相談員の配置時間を充実させ、日頃ス ポーツを行う機会の少ない市民への対応を図りました。 スポーツ施設については、経年劣化が進む第二体育館のシャワー室床補修工事やプール天井補修工事を実施 し、安全で快適な施設の改善を図りました。また、富士重工業(株)東京事業所の体育館を借り受け、市民の利用に 供しました。 未達成の課題 新川防災公園・多機能複合施設(仮称)の管理運営計画については、計画の内容が新施設における今後の事業 展開等に係る部分が多いことから、市長選挙後に策定することとしました。 また、スポーツ活動の場と機会の確保を図るため、東京都や民間の体育施設等との連携や地域スポーツクラブの 拡充に引き続き取り組んでいきます。 第4次基本計画(前期)の達成状況等 新川防災公園・多機能複合施設(仮称)については、平成 28 年度中の完成をめざし、建設工事に着手しました。 また、新施設における管理運営体制のあり方やスポーツを取り入れた健康づくりを推進できるよう、事業展開につ いての検討を行いました。 「スポーツ祭東京 2013」を平成 25 年 9 月 28 日~10 月 14 日に開催し、国体正式種目 3 競技、デモンストレーシ ョンとしてのスポーツ行事1種目、障害者スポーツ大会 1 競技の競技運営を関係団体や多くの市民ボランティアの 協力を得て、円滑に競技運営を行うことができました。三鷹市の開催競技参加者数約 13,800 人のうち、一般の観 覧者や学校観戦で来場した児童・生徒の数は約 8,200 人に及び、取り組みを通して地域の活性化が図られ、三鷹 の魅力を発信することができました。 「三鷹市スポーツ推進計画 2022」については、平成 26 年 5 月に策定し、地域スポーツクラブと連携した事業を実 施するとともに、スポーツボランティアの育成に向けた取り組みなどに着手しました。 スポーツ施設については、経年劣化に対応した補修工事を行うなど、安全・快適な施設への改善を図るとともに、 民間施設の借用などにより、スポーツ施設の確保に努めました。 57 第7部 創造性と豊かさをひろげる生涯学習・文化のまちをつくる 第3 芸術・文化のまちづくりの推進 主な担当課:生活環境部コミュニティ文化課 まちづくり指標の達成状況 達成値 計画策定時 平成22年度 平成23年度 平成24年度 目標値 平成25年度 平成26年度 平成26年 (前期) 平成30年 (中期) 平成34年 市の芸術文化施設で実施される事 84% 90% 89% 84% 87% 86% 89% 92% 業の入場者率(行政指標) 歴史・文化財関連の見学者・参加 52,348人 47,097人 61,885人 64,996人 66,198人 54,000人 56,000人 58,000人 者数(行政指標) 三鷹型エコミュージアム事業等への 6,546人 7,967人 8,670人 7,346人 7,364人 20,000人 30,000人 35,000人 参加者数(行政指標) まちづくり指標について 市の芸術文化施設で実施された事業の入場者率は、平 成 24 年度以降低下傾向にありましたが、平成 26 年度には 上昇に転じ、目標値を達成しました。歴史・文化財関連の 見学者・参加者数は、山本有三記念館、太宰治文学サロン の見学者増が主な要因となって、年々増加し、目標値を大 きく上回る達成値となりました。 三鷹型エコミュージアム事業等への参加者数は、大沢の 里水車経営農家の見学者数は増加しましたが、遺跡調査 会展示室等の見学者数が減少したことにより、ほぼ横ばい となっています。 歴史・文化財関連の見学者・参加者数 64,996 65,000 61,885 60,000 55,000 66,198 52,348 54,000 50,000 56,000 58,000 47,097 45,000 H22 H23 H24 H25 H26 H30 H34 施策の評価~平成 26 年度を振り返っての評価 主な取り組みと成果 平成 26 年に竹久夢二生誕 130 年、没後 80 年を迎えたことから、(公財)三鷹市芸術文化振興財団との協働により、 特別展竹久夢二生誕 130 年「大正ロマンの恋と文(ふみ)~髙相コレクションより~」を開催し、三鷹市在住で夢二 と親交のあった故髙相利郎氏から寄贈された数多くの竹久夢二の作品等を一堂に公開しました。 「みたか・子どもと絵本プロジェクト」では、引き続き担い手養成講座を実施するとともに「大人の楽しむ絵本」をキ ーワードに三鷹ネットワーク大学との共催事業や絵本を仲立ちとして新たな協働の取り組みである「三鷹まるごと絵 本市」を開催しました。「三鷹型エコミュージアム事業」の推進に関しては、「大沢の里水車経営農家」の特別公開、 みたか民俗資料収蔵庫・展示室の公開、三鷹市登録無形民俗文化財「野崎八幡社薬師殿団子まき」行事の文化 財解説板の作成、文化財関連の講演会や講座の実施により、広く伝統文化に対する市民意識の向上に努めまし た。また、庁内プロジェクト・チームを立ち上げ、「三鷹型エコミュージアム事業」の全市的な展開に向けた方針・方 策等の検討を行いました。3年に一度、矢吹町に三鷹市管弦楽団を派遣している姉妹市町交流事業については、 姉妹市町締結 50 周年記念事業として実施しました。市立アニメーション美術館指定管理者とは緊密な連携を図り 市内外への情報発信を積極的に取り組みました。また、周辺地域との協働による魅力ある観光振興に努めました。 未達成の課題 「三鷹型エコミュージアム事業」の推進については、平成 26 年度の検討結果を踏まえ、引き続き全市的展開に向 けた検討に取り組みます。大沢二丁目古民家(仮称)については、新たな整備方針の策定等に取り組みます。 第4次基本計画(前期)の達成状況等 太宰治賞の実施や太宰治文学サロンにおける関連資料の展示・情報の発信、市民からの寄附も得ながら実施し た中田喜直の歌碑の建立など、三鷹ゆかりの文化人顕彰事業を通じて、「文化の薫り高い三鷹」のまちづくりを推 進しました。市立アニメーション美術館では、年に一度の企画展替えを行うとともに、市と同美術館指定管理者の 共催で三鷹の森アニメフェスタを実施しました。子どもと絵本プロジェクト及びまるごと絵本市では活動の担い手を 育成し、絵本を仲立ちとして地域のさまざまな活動や資源をつなぎ、市民との協働により人々の交流と創造の場を つくりだす取り組みを進めました。また、芸術文化の拠点施設である公会堂の耐震補強工事を行うとともに、公会堂 別館の建替工事を行い、リニューアルオープンしました。「三鷹型エコミュージアム事業」の推進については、プロ ジェクト・チームを立ち上げ、全市的展開に向けた基本的な方針・方策の検討を行いました。大沢二丁目古民家 (仮称)については、整備方針の見直しを行っています。 58 第8部 ふれあいと協働で進める市民自治のまちをつくる 第1 コミュニティの展開と協働のまちづくりの推進 主な担当課:生 活 環 境 部 コ ミ ュ ニ テ ィ 文 化 課 まちづくり指標の達成状況 達成値 計画策定時 平成22年度 平成23年度 平成24年度 コミュニティ・センター、地区公会堂 の利用者数(協働指標) 市民協働センターの利用者数 (協働指標) 市内のNPO認定団体の数 (協働指標) 目標値 平成25年度 平成26年度 平成26年 平成30年 (前期) (中期) 平成34年 837,244人 835,525人 913,239人 903,226人 877,236人 850,000人 860,000人 870,000人 57,681人 62,563人 63,583人 63,324人 60,271人 58,500人 59,500人 60,500人 74団体 73団体 73団体 まちづくり指標について 三鷹駅前コミュニティ・センター空調設備改修による施設 の一部休館及び三鷹台地区公会堂の建て替えによる利用 停止の影響により、コミュニティ・センター、地区公会堂の利 用者数が前年度と比較して減少しました。 市民協働センターの利用者数は、平成 26 年度は会議室 の工事等の影響で、前年度より減少しました。また、市内の NPO認定団体の数については、前年度より2団体増えまし た。 79団体 81団体 82団体 90団体 98団体 コミュニティ・センター、地区公会堂の利用者数 950,000 913,239 900,000 850,000 903,226 877,236 837,244 870,000 860,000 850,000 835,525 800,000 H22 H23 H24 H25 H26 H30 H34 施策の評価~平成 26 年度を振り返っての評価 主な取り組みと成果 コミュニティ創生については、庁内検討チームを再編して、コミュニティ創生の担い手について調査・研究を行い ました。さらに、住民協議会の「多世代交流事業」に対し、助成金の交付等支援を行いました。 町会等地域自治組織活性化事業(がんばる地域応援プロジェクト)については、新規団体1団体を含む11団体12 事業に助成金を交付しました。なお、地域自治組織の年間スケジュールにも配慮し、説明会の時期を変更するな どの工夫をしました。また平成26年度は、大学生との協働による取り組みが複数見られるなど、協働の広がりや本 プロジェクトの波及効果が確認できる年となりました。 地区公会堂については、平成25年度に引き続き受付専用電話を2か所携帯電話に切り替え予約受付の円滑化 を図りました。また、三鷹台地区公会堂については、複合施設として多世代交流の場としても機能するよう建て替え 工事を行いました。市民協働センターでは、次の10年に向けた新たなるスタートを切るとともに、大学との協働で学 生が企画したトークサロンの開催やサービスラーニングの受け入れなどにより、市民活動団体と学生との新たなる 協働が生まれました。また、商店街との協働の可能性について考える機会としてシンポジウムを開催しました。 未達成の課題 コミュニティ・センターでは、「多世代交流」を念頭に置き、幅広い市民にとって快適な空間となるよう取り組みを進 めます。また、地区公会堂では、携帯電話による受付対応を更に進めるなど、利用者の利便性向上を図ります。 第4次基本計画(前期)の達成状況等 三鷹まちづくり総合研究所の「コミュニティ創生研究会」からの報告書をうけて、庁内に「コミュニティ創生検討プロ ジェクト・チーム」を設置するとともに、町会・自治会等地域自治組織などの活性化に向けた「情報の受発信と共有」、 「『担い手』に係る人財育成、人財発掘、他団体との連携」等の調査・研究を行いました。 「がんばる地域応援プロジェクト」については、その認知度が確実に地域自治組織に浸透しており、地域自治組 織の活性化に効果を現しています。住民協議会では、「三鷹市住民協議会活性化委員会」による報告書で提起さ れた課題を受けて、平成 26 年度に、持続可能な住民協議会のこれからの役割と活動の在り方等について、「住民 協議会の在り方検討委員会」において検討を行いました。 市民協働センターでは、市民活動を始めるきっかけづくりや市民活動団体の連携・協力・交流の機会を提供する 事業等のほか、市民活動支援事業として各種講座の開催等を行い、協働の拠点としての取り組みを行いました。 市民参加については、みたか防災まちづくりディスカッションや北野の里(仮称)を中心としたまちづくりワークショ ップを実施し、市民意見を計画等に反映しました。 59 第8部 ふれあいと協働で進める市民自治のまちをつくる 第2 「21 世紀型自治体」の実現と都市自治の確立 主な担当課:企 画 部 企 画 経 営 課 まちづくり指標の達成状況 達成値 計画策定時 目標値 平成22年度 平成23年度 平成24年度 平成25年度 平成26年度 平成26年 (前期) 平成30~34年 (中・後期) (基準年) 14人 27人 44人 48人 30人 削減 平成22年度 平成23年度 平成24年度 平成25年度 平成23~34年 (前・中・後期) 経常収支比率(行政指標)(※2) 90.4% 92.1% 93.4% 91.9% 概ね80%台を維持 公債費比率(行政指標) 7.9% 7.5% 7.0% 6.6% 概ね10%台を超えないこと 実質公債費比率(行政指標) 4.1% 4.0% 3.9% 4.1% 概ね7%を超えないこと 17.2% 17.6% 15.2% 16.2% 概ね22%を超えないこと 職員定数見直し数(行政指標) (※1) 人件費比率(行政指標) (※1)各年度4月1日現在の見直し数、(※2)特殊要因による場合にあっても 90%台前半に抑制 まちづくり指標について 職員定数見直し及び財政指標については、すべての目標を達成しています。なお、財政指標の確定が平成 27 年9月のため、前年度の数値を記載しています。 施策の評価~平成 26 年度を振り返っての評価 主な取り組みと成果 新川防災公園・多機能複合施設(仮称)については、平成 26 年度の管理運営計画策定に向け、利用団体等との 意見交換、庁内関係部署との調整を行い、管理運営体制やランニングコストの試算等の検討を重ね、現時点まで の検討を踏まえた「管理運営計画(案)の概要」を作成しました。また、新施設に導入する情報通信システム(災害 情報システム、施設予約等システム、健康・体力相談支援システム)については、平成 25 年度に策定した基本計 画をもとにシステム内容の要件定義や費用分析等を行い、開発に向けた実行計画と調達仕様書を作成しました。 行財政改革については、一定の歳入と質を確保した保育サービスを安定的に提供する公私連携型民設民営保 育園への移行の取り組みなど、事務事業総点検運動等を継続し、持続可能な自治体経営に向け取り組みました。 また、無作為抽出方式で選ばれた市民の皆様に市民会議等の委員に就任いただき幅広い意見を市政に反映す ることができました。市民会議等公募委員候補者名簿の有効期間が平成 26 年5月に満了を迎え、新たに無作為 抽出方式により公募し 87 人を名簿に登録しました。職員の人財育成については、平成 25 年度に改定した「三鷹市 人財育成基本方針」に沿って、組織的な人財育成を推進するとともに、人事考課制度の見直しを行いました。 未達成の課題 新川防災公園・多機能複合施設(仮称)の管理運営計画については、計画の内容が新施設における今後の事業 展開等に係る部分が多いことから、市長選挙後に確定することとしました。 第4次基本計画(前期)の達成状況等 新川防災公園・多機能複合施設(仮称)の開設後の効率的・効果的な管理運営の実現をめざし、その基本方針 となる管理運営方針を策定し、管理運営体制やランニングコストの試算等の検討を進め、「管理運営計画(案)の概 要」を作成しました。また、新施設に導入する情報通信システムについて調達仕様書等を作成しました。ファシリテ ィマネジメントの取り組みとして、上連雀分庁舎(仮称)(第二分庁舎)の整備事業の推進、三鷹台団地周辺子育て 支援施設等の整備・再配置のほか、公共施設維持・保全計画 2022 に基づき着実な推進を図りました。 行財政改革については、リーマンショック後の厳しい社会経済状況下、事務事業総点検運動、公共施設総点検 運動などを通じて、平成 26 年度末の基金残高が 100 億円規模となるなど、財政状況に一定の回復が見られました。 こうした財政状況の変化、新たな行政評価制度の確立などを総合的に勘案し、26 年度末に「事務事業総点検運動 推進本部」を解散しました。また、「行財政改革」と「参加と協働」に積極的に取り組む「職員力」を高めるため、25 年 8月に「三鷹市人財育成基本方針」を改定し、組織的な人財育成を推進しました。職員定数については、業務の委 託化・民営化等により削減を図りながら、行政サービスの維持向上を図るため、適正な管理を行いました。 60 3 平成 26 年度事業評価 評価結果概要 事業評価の概要 平成 14 年度から開始した事業評価は、平成 26 年度 で 13 年目の取り組みとなります。平成 25 年度には、 事業評価制度を事業の効率化、重点化の視点から見直 しました。対象事業を、これまでの「重点管理事業」 「部内管理事業」から、「各部の運営方針と目標」に 掲載する事業とするとともに、「部内管理事業」につ 平成 26 年度 事業評価対象事業 企画部 11 事業 総務部 11 事業 市民部 7事業 生活環境部 11 事業 健康福祉部 14 事業 子ども政策部 11 事業 都市整備部 12 事業 教育部 11 事業 総 計 88 事業 いては、各部の部長を中心としたマネジメントによるものに改めました。なお、平成 26 年 度の事業評価対象事業は、88 事業でした(平成 25 年度は、83 事業)。 あわせて、平成 25 年度に、市が実施している全ての事業を評価対象とした新たな事業評 価の手法である「対話による創造的事業改革手法」を試行し、この結果を踏まえ 26 年度は 「対話による創造的事業改善」を本格的に実施しました(詳細は次ページ及び 141 ページ 参照)。 「各部の運営方針と目標」の概要 平成 15 年度から定めた「各部の運営方針と目標」は、各部長が市長に対して部の経営視 点を踏まえた運営方針を明確にするとともに、施政方針等に基づく重要な事業の目標を設 定し、これを公開するものです。事業評価による全体的な評価に加え、部の経営方針や事 業の優先度を明らかにし、年度終了後にその結果を公表することで、総合的な評価システ ムの展開を図っています。平成 26 年度の「各部の運営方針と目標」の達成状況については、 第Ⅲ章に掲載しています。 平成 26 年度の事業評価の取り組み 平成 26 年度の事業評価については、8月から 10 月にかけて中間評価を行い、平成 27 年 3月から4月にかけて事後評価を行いました。 中間評価では、平成 26 年度事業の進捗状況等の確認と平成 27 年度に向けた提案を評価 します。主管課による1次評価と事業評価審査会(企画部長、総務部長、企画部調整担当 部長、企画経営課長、財政課長、職員課長で構成)による2次評価に続き、市長をはじめ とした理事者による政策会議で最終評価が行われました。 一方、事後評価では、主管課の1次評価と事業評価審査会における2次評価を行いまし た。評価は、進捗状況、成果、効率性、経済性を踏まえた総合的な観点からの4段階(下 表)で行いました。また、 執行結果における問題点・ 1 課題や平成 27 年度の取り組 2 みにおける留意点等につい て総括的にコメントする 3 4 評価レベルのガイドライン 当初計画時に想定していた成果を上回るもの 概ね計画通りの成果があったもの 当初計画時に想定していた成果の7割未満だったもの 年度途中に取組方針等が大きく変更した等、 当初計画の目標を達成できなかったもの 61 「総合評価」も行いました。これらの評価結果は担当課にフィードバックされ、市民の皆 様から寄せられたご意見などとあわせて、平成 27 年度の事業執行や平成 28 年度の予算編 成に反映させることになります。 平成 26 年度の事後評価結果 事業評価審査会では、客観的で正確な評価を進めるために審査基準の適切な運用を図っ ています。特に、評価レベル1とするには、当初設定を上回る結果やコスト削減、財源確 保などの多大な成果を達成したものとの基準に基づき、評価を行いました。 平成26年度の評価結果としては、 評価レベル 4 の事業が1件あった ものの、約90%の事業が当初の予定 どおりに執行され、目標を達成して いることが特徴としてあげられま 主管課による事後評価結果の集計 評価レベル 1 2 3 4 事業数 12事業 68事業 7事業 1事業 事業評価審査会による事後評価結果の集計 評価レベル 1 2 3 4 事業数 12事業 66事業 9事業 1事業 す。 三鷹市では、事業の適切な進捗状 評価レベル1 12事業一覧 ◇市内大規模土地利用転換に伴う総合的なまちづくりの調整 況等の把握に取り組む中で、国や東 ◇矢吹町姉妹市町締結50周年の取り組み 京都の補助金の積極的な活用や市民 ◇市税等の収入の把握と収納率の向上 等への適切な周知などにより、事業 ◇臨時福祉給付金の円滑な支給 の成果や市民満足度の向上に努めて ◇生活保護受給者の自立支援と適正な制度運用及び生活困窮者自 います。 ◇認知症にやさしいまち三鷹の推進 今後も、社会経済状況の変化や法 ◇竹久夢二顕彰事業の実施 立支援制度への対応 ◇公設民営保育園の民設民営化に向けた検討・準備 ◇子育て世帯臨時特例給付金の円滑な支給 律の成立など外的環境の変化を注視 ◇グループ型家庭的保育室の運営支援 し情報収集に努めながら、関係機関 ◇コミュニティ・スクールを基盤とした小・中一貫教育の充実と 等との連携など参加と協働の取り組 ◇三鷹市立図書館50周年記念事業の実施 発展 みを進め、行財政改革の視点に立った効率的・効果的な事業執行に取り組みます。 なお、事業評価対象事業88事業の評価結果は、別冊の資料編と市ホームページに掲載し ています。 対話による創造的事業改善の実施 平成26年度は、25年度に試行した新たな行政評価の手法である「対話による創造的事業 改革手法」を踏まえ、 「対話による創造的事業改善」を本格的に実施しました。 「対話によ る創造的事業改善」では、市が実施している全ての事業から、より検証の必要性の高い事 業を選び、庁内部門間の「対話」による必要性やあり方等の検証・検討を行い、見直しに 取り組みました(詳細は141ページ参照)。 62 第Ⅲ章 「各部の運営方針と 目標」の達成状況 平成 26 年度 1 企 画 部 2 総 務 部 3 市 民 部 4 生活環境部 5 健康福祉部 6 子ども政策部 7 都市整備部 8 教育委員会 「各部の運営方針と目標」は、①部 の使命・目標に関する認識、②職員 数、予算規模等の部の経営資源、③部 の実施方針及び個別事業の目標等で 構成されています。本章では、平成 26 年度の「各部の運営方針と目標」の達 成状況として、個別事業とその目標の 実績について掲載しています。 ※「個別事業とその目標」の達成状況 以外の記載内容は、平成 26 年5月確 定の「各部の運営方針と目標」の内容 39 です。 企画部の「運営方針と目標」の達成状況 企画経営課 1 財 政 課 秘書広報課 情報推進課 都市再生推進本部事務局 企画部長 河野 康之 企画部調整担当部長兼企画部行財政改革担当部長 土屋 宏 企画部都市再生担当部長 田口 久男 企画部三鷹ネットワーク大学担当部長 山口 亮三 部の使命・目標に関する認識 部の使命・目標 ◇市民のニーズや社会の変化に対応した計画等の策定により、市のビジョンや運営方針を市民に 明らかにするとともに、効率的な市政運営と健全な財政運営をめざした自治体経営の確立を図り ます。 ◇開かれた行政をめざして市政情報の積極的な提供を行うとともに、市民ニーズや市の実勢に関 する調査と情報提供を通して庁内の効果的な政策形成への支援を図ります。 ◇地域情報化の推進に取り組むとともに、庁内情報の適切なマネジメントを確立します。 ◇公共施設の整備・再配置に関する基本的な方針の調整等を行い、都市再生の総合的な推進を図 ります。 各課の役割 企画部は、企画経営課、財政課、秘書広報課、情報推進課及び都市再生推進本部事務局の5課 で構成され、基本構想・基本計画等に掲げる理念を実現するスタッフ部門として機能するため、 ①政策立案、 ②財政(予算・決算) 、③行政評価、④行財政改革、⑤行政事務の情報化、地域情 報政策、⑥秘書・広報、⑦男女平等参画・平和・国際化施策、⑧統計調査、⑨都市再生、⑩総合 調整を推進する役割を担っています。 また、個別計画の策定や財政、情報施策、広報などを各部で実施する際の支援業務も行ってい ます。 2 部の経営資源(平成 26 年4月1日現在) 職員数 ・企画部職員 45 人 ・職員比率(正規職員) 企画部 45 人/ 市職員 993 人 職員比率 約 4.5% 予算規模 ・平成26年度企画部予算額 一般会計 13,012,847,000 円 そのうち特別会計への繰出金、市債の償還費及び予備費を除く事業費 一般会計 4,605,651,000 円 64 3 部の実施方針及び個別事業の目標等 実施方針 ◇第4次三鷹市基本計画等の着実な推進と第1次改定に向けた準備 市民が躍動する「価値創造都市・三鷹」を推進し、第4次基本計画の積極的かつ着実な推進を 図るため、「最重点プロジェクト」である「都市再生」「コミュニティ創生」と「緊急プロジェク ト」である「危機管理」の3つを重点施策として、市民が安全で安心に暮らせるまちづくりを進 めます。 また、企画部の所管する「男女平等参画のための三鷹市行動計画 2022」に基づく男女平等参画 社会の実現に向けた取り組み、「地域情報プラン 2022」に基づくICTの利活用の推進、社会保 障・税番号制度への積極的な対応を図ります。 平成 27 年度に予定される第4次三鷹市基本計画第1次改定、関連する個別計画の改定に向けた 準備として、基礎的調査の実施や各市民会議・審議会等での評価・検証などに取り組みます。 ◇徹底した行財政改革による「持続可能な自治体経営の創造」に向けた取り組み 将来的にはこれまでのような人口増加による税収増が見込めないことから、 「低成長時代」にお ける緊縮財政を常に想定し、厳しい財政状況においても、財政の健全性を維持しつつ的確な市政 運営を行うことが求められています。このため、「行財政改革アクションプラン 2022」で主要な 取り組みとして位置づけた「事務事業総点検運動」及び「公共施設総点検運動」を積極的に展開 し、選択と集中による「施策の重点化」と「行政のスリム化」を図ります。 また、平成 22 年度から取り組んできた「事務事業総点検運動」を継続し、その運動を踏まえた 対話による創造的事業評価に基づく事業見直し及びこれと連動した予算編成を行うとともに、細 かな配慮と創意工夫によって経費をかけずに市民満足度を高める「ゼロ-アップ創造予算」を推進 するなど、「持続可能な自治体経営」の確立に向け取り組みます。 ◇新川防災公園・多機能複合施設(仮称)整備事業の推進と都市再生の取り組み 第4次基本計画の最重点プロジェクトである「都市再生」の取り組みとして、その中核事業で ある「新川防災公園・多機能複合施設(仮称)整備事業」について、平成 25 年度に着手した建設 工事を、引き続き徹底した安全管理のもと、計画的に推進します。また、効率的・効果的な管理 運営体制の構築をめざし、平成 24 年度から検討を進めてきた管理運営計画を策定します。 また、公共施設の効率的な整備、運営及び計画的な再配置などに取り組み、既存社会資本の有 効な活用と環境との調和を図りながら、ハード、ソフト両面における「都市の質的向上」による 命と暮らしを守るまちづくりを推進します。 市内の大規模土地利用転換については、三鷹のまちの価値をさらに高めるため、 「民学産公」の 協働による総合的なまちづくりを推進します。 ◇基礎自治体としてのセーフティーネット機能の確立 国の経済は、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動の影響を受けつつも、基調的には緩 やかな回復を続け、雇用・所得環境も改善されていくとみられる中、国・東京都等の動向の的確 な把握に努めながら、市民に最も身近な基礎自治体として市民の暮らしを守るセーフティーネッ ト機能の確立を図り、市民及び市にとって必要とされる事業の推進に向けた総合調整を進めます。 ◇自治基本条例の定着と協働のまちづくりの推進 自治基本条例の普及・啓発に取り組むとともに、パブリックコメント制度や市民会議・審議会 65 等の会議の公開の制度など、同条例に基づく自治の仕組みの円滑な運用を図ります。また、地域 の人財、情報、文化、自然環境、民間活力などのあらゆる資源を活用し、三鷹市政で培われてき た民学産公の参加と協働のまちづくりを総合的に展開します。 ◇地方分権の推進と自治基盤の強化 「地域主権改革一括法」 (第4次)の国における動向を注視しつつ、同法(第1次・第2次・第 3次)に伴う、義務付け・枠付けの見直し、東京都からの事務権限移譲等への適切な対応を図り ます。また、自治基本条例で掲げた「適切な政府間関係の確立」を図るために、地方交付税不交付 団体である基礎自治体の立場から国等に積極的に問題提起を行う一方、自らも行政評価を始めと したマネジメント・システムの改革を進め、財政健全化法も踏まえたストックとフローの適切な 管理を行うなど、持続可能な自治体経営の確立、自治基盤の強化に取り組みます。また、新地方 公会計制度の導入についての検討を行います。 個別事業とその目標 (個別事業の掲載は、重点課題順になっています。) 1新川防災公園・多機能複合施設(仮称)の整備の推進及び管理運営計画の策定に向けた取り組 み(都市再生推進本部事務局ほか) 当初計画 平成 28 年度の竣工をめざし、平成 25 年 10 月に着手した建設工事を徹底した安全管理のもと、 UR都市機構との連携により計画的に推進し、防災公園部分の整備に係る経費の一部を負担する とともに、多機能複合施設部分の整備委託に対する経費を支出します。また、事業敷地周辺道路 の無電柱化整備では、北側道路(市道第 372 号線)について、拡幅用地を取得するとともに、工 事に着手します。 新施設開設後の効率的・効果的な管理運営の実現に向け、利用団体等との意見交換、庁内関係 部署との調整を行いながら、平成 24 年度から検討を進めてきた管理運営計画を策定します。指定 管理者制度を活用した管理運営体制のあり方を検討する中で、行財政改革の観点からランニング コストの縮減や組織の見直しについても検討を進めていきます。 新施設に導入する情報通信システム(災害情報システム、健康・体力相談支援システム、施設 予約システム)については、平成 25 年度に作成した基本計画をもとに、調達仕様書を作成します。 目標指標 新施設の建設工事及び事業敷地周辺道路の無電柱化整備を推進します。また、管理運営計画を 策定するとともに、情報通信システム調達仕様書を作成します。 達成状況 新施設の建設工事は、スポーツ施設部分の基礎・躯体工事は概ね完了するなど順調に進みまし た。これに伴い防災公園部分の整備に係る経費の一部を負担するとともに、多機能複合施設部分 の整備委託に対する経費を支出しました。また、昨年度に引き続き、多機能複合施設の整備にあ たって都補助金を獲得しました。無電柱化整備については、UR都市機構より北側道路(市道第 372 号線)の拡幅用地を取得するとともに、北側道路(市道第 372 号線)と東側道路(市道第 582 号線)の工事に着手しました。なお、継続的に行ってきた事業用地取得に向けた取り組みについ ては、UR都市機構との連携により完了することが出来ました。さらに、本整備事業の周知の一 環として工事現場見学会を2回に分けて実施し、市民と関係者のみなさん、計 41 人の方に参加し ていただきました。 管理運営計画については、平成 26 年度の策定に向け、利用団体等との意見交換、庁内関係部署 との調整を行い、管理運営体制やランニングコストの試算等の検討を重ねてきましたが、計画の 内容が新施設における今後の事業展開等に係る部分が多いことから、市長選挙後に確定すること 66 とし、今年度は現時点までの検討を踏まえた「管理運営計画(案)の概要」を作成しました。 3つの情報通信システムについては、基本計画をもとにワーキンググループでシステム内容の 要件定義や費用分析等を行いながら、開発に向けた実行計画と調達仕様書を作成しました。なお、 健康・体力相談支援システムと施設予約等システムについては、平成 24 年 10 月に市、教育委員 会、株式会社まちづくり三鷹、NPO法人三鷹ネットワーク大学推進機構の4者で締結した「共 同研究開発協定書」に基づき、オープンソースプログラム言語 Ruby を活用したシステム開発を実 施することとしました。 2「第4次三鷹市基本計画」の第1次改定に向けた準備(企画経営課、秘書広報課) 当初計画 平成 27 年度に予定している第4次三鷹市基本計画の第1次改定、関連個別計画の改定に向けて、 基礎的調査の実施や各市民会議・審議会での評価・検証など準備に取り組みます。 計画改定に向けた基礎資料として、 「三鷹を考える論点データ集」、 「三鷹を考える基礎用語事典」、 「市民満足度・意向調査報告書」及び「計量経済モデルによる三鷹市経済の長期予測報告書」を 作成します。また、三鷹まちづくり総合研究所に設置した研究会において第4次三鷹市基本計画 の中・後期に向けた政策課題について調査・研究し、その成果を報告書にとりまとめます。 目標指標 三鷹を考える論点データ集、三鷹を考える基礎用語事典など基礎資料を作成します。これらを 踏まえつつ、まちづくり総合研究所設置の研究会の調査・研究を通して、基本計画改定にあたっ ての政策課題を明らかにします。また、第4次基本計画、関連個別計画の評価・検証等の準備に 関する総合調整を図ります。 達成状況 近隣市との比較データなどを掲載し、市の課題や取り組み状況を視覚的に分かりやすくま とめた三鷹を考える論点データ集、三鷹を考える基礎用語事典を平成 26 年 10 月に作成、ホ ームページ等で公表しました。市民満足度・意向調査では、約8割の方が市政に満足してい るとの結果が明らかとなったほか、計量経済モデルによる三鷹市経済の長期予測では、3つ の経済ケースを設定し人口推計等を行いました。まちづくり総合研究所内設置の研究会(持 続可能な都市経営と基本計画改定等の将来課題に関する研究会)を計7回開催し、オープン データ、観光、学生との連携による地域活性化、地域での支え合いの仕組み、子ども家庭福 祉、協働によるまちづくりなどの政策課題について調査、研究し報告書に取りまとめました。 また、平成 26 年 10 月に基本計画第1次改定・個別計画改定の進め方及び改定に向けた準 備に関する通知を作成し庁内に周知を図るなど、総合調整等を図りました。 第1次改定にあたっては、社会経済状況の変化、国等の制度改正、市の人口構成の変化を 踏まえ、多様な市民参加により的確な計画改定を行います。 3持続可能な自治体経営をめざした行財政改革の推進及び行財政改革アクションプラン 2022 の 改定に向けた検討(企画経営課、財政課) 当初計画 低成長時代における厳しい財政状況においても、財政の健全性ときめ細かいサービスの提供を 両立するため、 「事務事業総点検運動」を継続します。経費をかけずに成果や市民満足度を高める 「ゼロ-アップ創造予算」の推進や「対話による創造的事業評価」による事業見直しと予算編成と のさらなる連動を図ります。 行財政改革アクションプラン 2022 の達成状況等について評価・検証し、平成 27 年度の改定に 向けた検討を行います。 また、引き続き新川防災公園・多機能複合施設(仮称)の整備などを見据え、柔軟で機動的な 67 組織のあり方について検討します。 なお、新たな地方公会計制度への対応については、プロジェクト・チームを設置し、課題を整 理するなど検討を進めます。 目標指標 対話による創造的事業評価やゼロ-アップ創造予算などによる事業見直しを実施します。組織改 正について検討するとともに、行財政改革アクションプラン 2022 の改定に向けた検討を行います。 新たな地方公会計制度への対応について検討します。 達成状況 平成 22 年7月に「事務事業総点検運動推進本部」を設置し、全庁一丸となって取り組みを進め てきましたが、事業見直しの成果などにより、基金残高の確保が図られたこと、行政評価制度が 確立されたことから、同本部を平成 26 年度末に解散しました。 さらに、昨年度の試行を経て、 「対話による創造的事業改善」として今年度から本格的に取り組 み、26 の対象事業について庁内部門間による「対話」を実施し、11 事業を改善につなげました。 また、事務事業総点検運動を継続し、 「ゼロ‐アップ創造予算」を含む 37 事業を見直し、約 5,900 万円の経費削減を図りました。これらの取り組みを踏まえ、行財政改革アクションプラン 2022 の改定に向けた検討を進めました。 組織改正については、市長選挙を見据え、国等の制度改正に伴う係名称の変更にとどめました。 今後は、新川防災公園・多機能複合施設(仮称)開設後の管理運営体制を踏まえ、組織のあり方 などを速やかに検討します。 新地方公会計制度への対応については、平成 26 年7月に設置した「新地方公会計制度検討チー ム」により検討を行うなど、制度の開始に向けた取り組みを推進しました。 4社会保障・税番号制度への対応(情報推進課) 当初計画 社会保障・税番号制度については、平成 27 年 10 月に個人番号が通知され、平成 28 年1月から 個人番号カードの配布と個人番号の利用が開始されます。従来の業務の流れが変わることから、 市民サービスの向上に向けた検討のほか、平成 26 年度は窓口業務の見直し、条例等の整備、職員 研修等制度導入に向けた検討・準備を行います。 検討にあたっては、個人情報保護、情報セキュリティに留意し、平成 25 年度に設置した「社会 保障・税に関わる番号制度検討チーム」において、引き続き、全庁的な検討を進めるとともに、 制度に必要な情報システムの構築に取り組みます。 また、国の取り組みにあわせて市民や事業者への適切な周知を検討します。 目標指標 条例改正、情報システムの構築、窓口業務の見直しをはじめ、社会保障・税番号制度の導入に 向けた対応を行います。 達成状況 「社会保障・税に関わる番号制度検討チーム」を中心に、国からの情報収集に努めながら準備 作業を進めてきましたが、番号制度の円滑な導入に向けた庁内推進体制を強化するために、平成 26 年 10 月に「三鷹市番号制度推進本部」を設置し、あわせて事務局体制を整備しました。社会 保障・税番号制度の導入に当たって必要となる作業について全体調整を行うとともに、特定個人 情報保護評価の実施、条例等の整備に関する検討、システム構築及び国庫補助金の確保などに取 り組みました。 特定個人情報保護評価については、実施予定の 18 事務について評価書の作成を進め、そのうち 「住民基本台帳に関する事務」の評価書について市民からの意見募集、個人情報保護委員会の特 定個人情報保護評価部会による第三者点検を実施し、国の特定個人情報保護委員会へ提出しまし 68 た。また、国等の動向に留意しながら市広報紙「広報みたか」やケーブルテレビの市広報番組「み る・みる・三鷹」を活用し、社会保障・税番号制度に関する広報活動を行いました。 5市内大規模土地利用転換に伴う総合的なまちづくりの調整(企画経営課) 当初計画 日本無線三鷹製作所の移転については、平成 25 年6月に締結した連絡会に関する覚書に基づき、 連絡会等で三鷹製作所の跡地活用や都市計画等に関する意見交換・協議を行います。意見交換・ 協議にあたっては、平成 26 年3月に締結したまちづくりに関する協力協定に基づいて、跡地に立 地する事業分野等に関することや、都市整備部と連携した地区計画の策定に向けた検討を行いま す。関連して、市内事業者の操業支援につながるものとして、生活環境部と連携した取り組みを 進めます。 杏林大学の井の頭キャンパスの移転については、平成 28 年4月の開設に向け、周辺の交通・道 路環境の整備や連携事業を大学と協議するともに、文部科学省「地(知)の拠点整備事業」との 連携事業を推進します。 目標指標 日本無線(株)との連絡会を開催し周辺環境と調和したまちづくりを検討するとともに、地区計 画を策定します。杏林大学との連絡会及び作業部会を開催しキャンパス移転に向けた周辺環境の 整備及び連携事業を整理するとともに、 「地(知)の拠点整備事業」に係る連携事業を推進します。 達成状況 日本無線三鷹製作所の移転に伴う取り組みについては、まちづくりに関する協力協定に基づき、 三鷹製作所の敷地全体に対する「下連雀五丁目第二地区地区計画」を策定しました。先行売却す る土地については、市内事業者を含む都市型産業等に資する事業用途となるよう適宜意見交換を 行い、協定に基づいた取り組みを進めることができました。引き続き、連絡会等を通して売却予 定の土地利用について、関係機関等との協議を進めます。 杏林大学との取り組みでは、「地(知)の拠点整備事業」に伴う教育・研究活動の一環として、 庁内各部署と連携した職員の派遣を実施し、連携の充実を図りました。また、井の頭キャンパス 周辺の交通環境の整備や自転車対策等について、都市整備部と連携した協議を行いました。平成 28 年度の開設に向け、連絡会等を通した協議を進めます。 6地域情報化プラン 2022 の推進及びICT街づくりの充実(情報推進課) 当初計画 地域情報化プラン 2022 に基づき、庁内システムの最適化をめざすとともに、地域の課題を解決 する手段として、ICT利活用方策を引き続き検討します。その際、 「情報セキュリティの確保及 びプライバシー保護の推進」に最大限留意するとともに、民学産公の協働による取り組みを推進 し、「誰もが利用可能なICTの社会」の実現をめざします。 また、平成 24 年度及び 25 年度に行った、総務省のICT利活用に関する実証事業において構 築した各システムの運用を行うとともに、引き続き国の補助事業等の活用についての検討を行い ます。 なお、平成 26 年度は地域情報化プラン 2022 の前期が終了するため、これまでの取り組みの総 括や課題の整理等、見直しに向けた準備を行います。 目標指標 地域情報化プラン 2022 に基づき新たなICT施策を推進します。 達成状況 平成 26 年度は、昨年度に行った、 「ICT街づくり推進事業(総務省)」の実証成果を地域の課題や 防災上の緊急課題の解決に活かして、事業として展開し、運用を始めました。 69 ICT人財の育成については、 「中高生国際 Ruby プログラミングコンテスト 2014in Mitaka」を三鷹 市も共催者とした民学産公の実行委員会方式で継続実施しました。応募件数は、77 件(内市民(市民 講座含む。)56 件)で、平成 25 年度に比べ増加し、海外からの応募もありました。みたか地域SNS ポキネットのスマートフォン対応とあわせて、スマホ向け機能「ポキネットプラス」の運用を開始し、 サービス内容の充実を図りました。庁内システムでは、子ども子育て新制度に対応するシステム構築 を行いました。 ICTに係る全庁的な調査を行い、次年度以降の事業推進とプランの改定に係る基礎資料とし、地 域情報化推進協議会等、民学産公の協働により事業に取り組みます。 7三鷹ネットワーク大学事業の充実に向けた協働の推進 (企画経営課)〈「ゼロ-アップ創造予算」該当事業を含む〉 当初計画 三鷹ネットワーク大学については、NPO法人三鷹ネットワーク大学推進機構との協働により、 「三鷹まちづくり総合研究所」などの取り組みを推進します。引き続き、正会員・賛助会員との 関係を充実させ、大学、研究機関、事業者、市民との協働による民学産公の取り組みを通じて、 地域の活性化や人財の育成等を図ります。また、 「三鷹の森 科学文化祭」については、みたか太 陽系ウォークを中心に、関係団体と連携を図り、より充実した内容での開催をめざします。 正会員である杏林大学が文部科学省の「地(知)の拠点整備事業」に採択されたことから、N PO法人三鷹ネットワーク大学推進機構とともに、これまで以上に連携を深めた事業展開を行っ ていきます。 目標指標 講座の充実により、講座申込者数及び満足度の増加をめざします。また、みたか太陽系ウォー クの参加人数の増加をめざします。 達成状況 「三鷹まちづくり総合研究所」については、「将来課題研究会」を7回、「次世代まちづくり人 財養成塾」 (視察を含む)を9回開催しました。 「三鷹の森 科学文化祭」については、太陽系ウォ ークスタンプラリーを実施しました(参加人数 2,665 人、参加店舗・施設数 217 箇所)。また、市 内の飲食店等4か所でまちなかサイエンスカフェを実施しました。杏林大学との連携としては、 公開講演会等を 22 回開催しました。 なお、三鷹ネットワーク大学における年間講座開催数は 233 件、受講満足度 88.0%と、各事業 において概ね当初計画通り実施することができました。今後も受講者獲得に向けた丁寧な情報発 信等に取り組んでいきます。 8男女平等参画のための三鷹市行動計画 2022 の推進(企画経営課) 当初計画 男女平等参画のための三鷹市行動計画 2022 に基づき、各種啓発事業の実施などにより、男女平 等意識の醸成に努めます。ワーク・ライフ・バランスの推進では、平成 25 年度から実施している 「ワーク・ライフ・バランスのための民学産公協働講座」について、その実施状況等を検証し、 市民との協働事業として更なる充実を図ります。女性センター機能の拡充については、女性交流 室の活用と活性化を図るとともに、市役所第2庁舎1階執務室に設置した男女平等参画情報提供 コーナーやホームページなどを活用した情報提供・啓発活動に努めます。 計画の推進にあたっては、平成 26 年度が計画期間の前期の最終年度であることを踏まえ、男女 平等に関する意識を調査するなど、進捗状況の把握や検証を十分に行い、男女平等参画審議会での 意見も踏まえ、関連施策の実施主体である庁内関係各課と連携して進めます。 70 目標指標 男女平等参画のための三鷹市行動計画 2022 に基づく各種啓発事業の実施により、男女平等意識 の醸成を図ります。また、男女平等に関する意識調査を実施します。 達成状況 「ワーク・ライフ・バランスのための民学産公協働講座」については、公募による市民企画員 との協働の取り組みを推進し、積極的なPR活動、保育等の充実を図ったことから、平成 25 年度 を大幅に上回る参加者数となり、広くワーク・ライフ・バランスの意識啓発を図ることができま した。 また、男女平等参画のための啓発誌を発行するとともに、男女平等参画情報提供コーナーを充 実させ、男女平等参画意識の醸成を図りました。男女平等参画講座及び市民フォーラムについて は、相談事業との連携など、市民ニーズを反映した講座内容となるよう、さらなる検討を行い、 充実を図る必要があります。 なお、男女平等参画に関する市民意識については、市民満足度・意向調査に含めて実施したこ とから、平成 27 年度に予定している基本計画及び個別計画改定の基礎とします。 9非核・平和施策の推進(企画経営課) 当初計画 関連団体との協働により平和関連事業を実施します。5月の憲法を記念する市民のつどい、8 月の平和強調月間での事業(戦没者追悼式並びに平和祈念式典、平和展等)のほか、3月には、 東京空襲資料展、戦跡を訪ねるフィールドワーク講座等を集中して実施することで、啓発効果が 高まるように取り組みます。平成 27 年が戦後 70 年であることや、戦争体験の記憶の風化が課題 となっていることを踏まえ、関係団体等の協力を得ながら、市民の戦争体験談や資料を記録し、 保存していくアーカイブ化事業を積極的に推進します。 このほか、子どもの人権尊重の観点から、子ども自身が暴力から身を守るための教育プログラ ム(CAPワークショップ)の普及・啓発に取り組むなど、人権意識の総合的啓発を推進します。 目標指標 戦争体験談のアーカイブ化を推進するとともに、平和推進関連事業の参加者数の増加をめざし ます。 達成状況 憲法を記念する市民のつどいや平和のつどい、各種講座やパネル展等を計画どおり実施するこ とができました。参加者数も目標値を上回ることができ、それぞれの事業に対する市民の声も、 アンケート等から概ね好評価を得ることができました。特に、市民憲法講座や憲法を記念する市 民のつどい等については、市民の多様な意見を踏まえ、講演テーマや講師選定等に際しバランス に配慮することで集客につなげることができました。 戦争体験談のアーカイブ化事業については、関係団体の協力も得ながら新たに4人の方の証言 の収録を行うとともに、これまで収録した体験談の一部を、市ホームページに掲載しました。今 後は、戦後 70 年を迎えるに当たり、より幅広く収録作業を進めるとともに、取りまとめや活用方 法等について検討していく必要があります。 10 矢吹町姉妹市町締結 50 周年の取り組み(秘書広報課) 当初計画 三鷹市と矢吹町は、昭和 39 年7月2日に姉妹市町の締結を行ってから、職員や議会の交流をは じめ、芸術文化、スポーツ、子どもの交流など住民同士の幅広い交流を行っています。平成 26 年 度に、姉妹市町締結 50 周年を迎えることから、矢吹町と連携を図り、 「50 周年記念セレモニー(仮)」 や交流事業(「三鷹市民駅伝大会」、 「三鷹市管弦楽団コンサート事業」 、 「三鷹市・矢吹町子ども交 71 流会」、 「三鷹の森フェスティバル事業」)を通じて、住民交流等の活性化を図ります。また、特集 記事を掲載した広報みたかを発行し周知を図るとともに、矢吹町が作成した記念ロゴデザインを 活用し 50 周年の気運醸成に努め、姉妹市町であることの意義を確認し合い、より一層の絆を深め る 50 周年とします。 目標指標 特集記事を掲載した広報みたかを発行します。交流事業等を通じて、住民交流等の活性化を図 ります。 達成状況 特集記事を掲載した広報みたかを平成 26 年7月6日に発行しました。また、各交流事業の実施 や「広報みたか」 「ホームページ」 「みる・みる・三鷹」等の各種媒体により、50 周年を広くアピ ールすることで住民交流等の活性化を図りました。 主な交流事業の参加者数は、前回実施と比較すると、三鷹市・矢吹町子ども交流会では 110 人 から 119 人に、三鷹市民駅伝大会では約 16,000 人から約 17,000 人に、三鷹の森フェスティバル では約 5,000 人から約 5,500 人に増加し、両市町の行政、議会及び住民同士の交流が図られまし た。 平成 26 年 11 月 29 日に開催した記念交流会では覚書締結式が行われ、さらなる友好の発展と災 害時の相互支援について、両市町からの参加者のもと三鷹市長と矢吹町長による覚書への署名と 宣誓が行われました。 72 総務部の「運営方針と目標」の達成状況 政策法務課 職 員 課 契約管理課 防 災 安全安心課 土地対策課 相談・情報課 1 課 総務部長兼総務部調整担当部長 馬男木 総務部危機管理担当部長 大倉 賢一 誠 部の使命・目標に関する認識 部の使命・目標 ◇市民のニーズや市の行政課題に対応した主体的な政策活動を推進するために必要な政策法務能 力を育成・向上し、自治立法権と自治解釈権を活用した積極的な法務行政の推進に取り組みます。 ◇市民要望や社会状況の変化に対応するため、職員の適正な人事管理を図り、市政推進の原動力 として積極果敢に改革に取り組む人財の確保と育成に努めます。 ◇市庁舎など市民センター内の施設・設備について適切な管理を行うとともに、適正な契約事務 の執行に取り組みます。 ◇災害等から市民の生命と財産を守るため、防災施設を整備するとともに、地域や関係機関等と の連携・協力体制を強化し、災害等に強いまちづくりを推進します。 ◇市民の安全と安心を確保するため、防犯設備の整備等を支援するとともに、市民・事業者・関 係機関等と協働で、安全安心のまちづくりを推進します。 ◇良好な地域環境を計画的に整備するため、公共事業の執行に不可欠な公共用地などの円滑な取 得に取り組みます。 ◇透明で公正な市政の確立のため、情報公開制度と個人情報保護制度を適切に運営するとともに、 総合オンブズマン制度及び市民相談により市民の苦情や相談に的確に対応します。 各課の役割 総務部は、政策法務課、職員課、契約管理課、防災課、安全安心課、土地対策課、相談・情報 課の7課で構成され、効率的で開かれた自治体・21 世紀型自治体の実現に向けて、市役所内の人 的、物的及び事務的な管理部門として、①条例、規則等の制定改廃、②市議会との調整、③職員 人事管理、人財育成及び労働安全衛生、④庁舎管理、⑤契約事務、⑥災害時等の危機管理、⑦安 全安心のまちづくり、⑧公共用地取得、⑨市民相談、⑩情報公開・個人情報保護、など幅広い業 務に取り組んでいます。 73 2 部の経営資源(平成 26 年4月1日現在) 職員数 ・総務部職員 54 人 ・職員比率(正規職員) 総務部 54 人/ 市職員 993 人 職員比率 約 5.4% 予算規模 ・平成26年度総務部予算額 一般会計 13,900,464,000 円 (人件費9,687,051,000円を含む。) そのうち人件費を除く事業費予算額 一般会計 4,213,413,000 円 3 部の実施方針及び個別事業の目標等 実施方針 ◇政策法務力の充実強化 条例等の立案段階から政策法務の視点による支援・協力を強化するとともに、効果的な研修の 実施により、職員の法務に関する知識と経験を深め、組織としての政策法務力の充実を図ります。 ◇職員定数の見直し・適正配置と職員の健康管理への取り組み 事務事業の見直し、業務の委託化、再任用化等を進め、継続的に職員定数の見直しと職員の適 正配置を行うとともに、優秀な人財を確保し、組織力の維持向上を図ります。また、ワーク・ラ イフ・バランスの推進を図るため、各主管課においてより徹底した時間外勤務の自主管理を行い、 職員の時間外勤務縮減に取り組むとともに、職員の総合的な健康管理の推進に努めます。 ◇入札制度等の見直し 入札の透明性、競争性及び公正性の向上を図るとともに、市内事業者の育成や受注機会の確保 への配慮、社会経済状況への対応等を勘案しながら、入札制度等の継続的な見直しを行います。 ◇市民と地域の防災力向上と市等の震災等災害時活動態勢の強化・確保 震災等災害時の被害を最小限に食い止めるため、防災出前講座の実施や生活支援設備の整備な どにより、市民と地域の防災力を高めるとともに、事業継続計画[震災編]の見直し・検証、災 害対策本部運営訓練や防災関係機関連携訓練の実施などにより、市及び防災関係機関の震災等災 害時活動態勢の強化・確保を図ります。 ◇安全安心のまちづくりの推進 市民の安全と安心を確保するため、 「安全安心・市民協働パトロール」の拡充を進め、安全安心 パトロール車によるパトロールの強化を図るなど、総合的な安全安心体制を充実させます。また、 「振り込め詐欺」をはじめとした犯罪被害防止に向けた対策を三鷹警察署と連携して推進すると ともに、適正に管理されていない空き家等の対策に取り組みます。 ◇社会保障・税番号制度を踏まえた個人情報保護制度の整備 社会保障・税番号制度の導入に向けて、個人情報保護制度を適切に運用するため、市における 74 実績や現状、国・東京都等の動向等を踏まえて、個人情報保護条例の見直し等の個人情報保護制 度の整備に向けた検討を行います。 個別事業とその目標 (個別事業の掲載は、重点課題順になっています。) 1市民の自助と地域の共助の強化等による防災力の向上(防災課)〈「ゼロ-アップ創造予算」該当事業を含む〉 当初計画 より実践的かつ効果的で小規模な自主防災訓練(ミニ防災訓練)の実施、積極的な防災出前講 座の開催等により、市民の自助と地域の共助を強化し、防災力の向上に取り組むとともに、生活 支援施設の拡充を図ります。また、NPO法人三鷹ネットワーク大学推進機構と連携して、市民 による地域の防災リーダー育成に努めます。 目標指標 ミニ防災訓練及び防災出前講座を計 40 回以上実施するとともに、生活支援施設を3箇所整備し ます。防災出前講座の講師養成講座を開催します。 達成状況 市民の要望に応じた防災出前講座及びミニ防災訓練を 63 回、のべ約4千人の参加により実施 し、市民一人ひとりの自助と共助の防災力の向上に取り組みました。 また、災害時在宅生活支援施設を三鷹台児童公園、中原青少年広場、東野児童公園の3か所整 備するとともに、三鷹ネットワーク大学推進機構と連携して防災リーダー養成講座を2月1日 (日)に自主防災組織や消防団等から 32 人の参加を得て開催し、防災出前講座の講師養成等を図 りました。 2防犯カメラの設置や「空き家」の適正管理等による安全安心のまちづくりの推進(安全安心課) 当初計画 市内における犯罪の抑止と防犯力の向上を目的とし、商店会や町会などの地域団体が連携して 行う防犯カメラの設置事業の支援を行います。 また、空き家の適正管理を進めるため、平成 25 年度に設置した「空き家等の適正管理プロジェ クト・チーム」の検討を踏まえ、引き続き、庁内連携を強化するとともに、国の動向を注視しな がら条例制定も視野に入れて空き家対策に取り組みます。 目標指標 街頭防犯カメラの設置 4地区 36 台をめざします。 達成状況 井の頭公園通り商店会8台、井の頭公園駅前商店睦会9台、ことぶき商栄会(野崎地区)6台、 三鷹駅南口周辺地区防犯カメラ設置協議会8台増設、五小通り商栄会3台の5地区から防犯カメ ラ設置補助申請があり、合計で 34 台設置され、市内の街頭防犯カメラは 101 台(教育委員会が北 野小学校周辺に設置した5台を含む。)となりました。 防犯カメラの設置拡充に向けて、町会・商店会等を対象に防犯カメラの果たす犯罪抑止効果に ついて地域の理解を得るよう、引き続き三鷹警察署と連携して啓発を進めます。 3防災関係機関連携訓練の実施等による公助の強化(防災課) 当初計画 災害時応援協定締結機関等と関係機関連携訓練を実施し、市と防災関係機関による公助連携を 強化するとともに、事業継続計画[震災編]の見直し・検証、災害情報システムの運用、災害対策 本部運営訓練等を実施し、市職員の危機管理能力の強化及び市組織の初動態勢の確保等を図りま す。 75 目標指標 関係機関連携訓練及び災害対策本部運営訓練を実施します。 達成状況 災害時応援協定締結機関等との連携による関係機関連携訓練の実施により、市と防災関係機関 等の連携強化を図るとともに、今回初めて、帰宅困難者対策や災害医療対策実施本部の設置・運 営等に関する災害対策本部の運営訓練を同時実施し、市組織の災害時活動態勢の強化を図りまし た。また、平成 26 年に市内で発生した大雨・降雹・大雪の被害や広島県で発生した土砂災害の教 訓を踏まえ、三鷹市地域防災計画[風水害編]の見直しを行い、風水害対策の態勢強化を図りま した。 事業継続計画[震災編]について、非常時優先業務の見直しを含めた事業継続マネジメントシス テムの推進体制(案)を作成しました。災害情報システムは、試験運用を通じて明らかになった 課題等に係る検討を行っており、継続して効率的な運用に向けた調整を進めています。 4上連雀分庁舎(仮称)整備事業の推進 (契約管理課、都市再生推進本部事務局、障がい者支援課、緑と公園課) 当初計画 老朽化した第二分庁舎について、耐震性の確保と利便性向上を図るため、平成 25 年度に作成し た「上連雀分庁舎(仮称)整備に向けた基本的な考え方」に基づき、上連雀分庁舎(仮称)として整 備を進めます。整備にあたっては、庁内関係部署と連携し、関係団体との調整を図ります。 目標指標 平成 27 年度の建替工事の着工、平成 28 年 10 月の完成に向けて、第二分庁舎の解体工事設計及 び上連雀分庁舎(仮称)の建設工事設計を行います。 達成状況 関係部署と連携し、利用団体と調整を行いつつ、第二分庁舎解体工事設計業務及び上連雀分庁 舎(仮称)建設工事設計業務を完了しました。第二分庁舎解体工事については、上連雀分庁舎(仮称) の平成 28 年8月完成をめざして関係部署及び利用団体と調整を行い、工事に伴う近隣への住民説 明会を開催し、平成 26 年度末に着手しました。 5社会保障・税番号制度への対応(相談・情報課、政策法務課) 当初計画 社会保障・税番号制度の導入に向けて、個人情報保護制度を適切に運用するため、市における 実績や現状、国・東京都等の動向等を踏まえて、個人情報保護条例の見直し等の個人情報保護制 度の整備に向けた検討を進めます。 目標指標 個人情報保護制度の整備に向けた検討を進め、課題の整理・対応を図ります。 達成状況 個人情報保護制度の整備については、個人情報保護委員会の審議事項に特定個人情報保護評価 に関することを加えるなどの個人情報保護条例の一部改正を実施するとともに、特定個人情報保 護に関する条例整備に向けた検討を行いました。また、個人情報保護委員会に部会を設け、住民 基本台帳事務に係る特定個人情報保護評価書の特定個人情報保護評価(第三者点検)を行いまし た。 個人番号利用条例等の整備については、番号法施行に伴う条例等整備に関する調査を実施し、 各課の個人番号利用等の意向を確認しました。 また、上半期には「社会保障・税に関わる番号制度検討チーム」の個人情報保護WG及び条例 改正WGにおいて、個人番号利用条例等の整備についての検討を進め、下半期には番号制度推進 76 本部事務局と連携して国・東京都・近隣市等の動向の確認等を実施しました。 6人財育成システムの検証と改善(職員課) 当初計画 平成 25 年8月に改定した三鷹市人財育成基本方針に基づき、人財育成システムの継続的な見直 しと適正な運用を図ります。人事制度・職員研修の検証と改善を進めるとともに、組織的な人財 育成を推進し、「職員力」の向上を図ります。 目標指標 人事制度・職員研修の検証と改善を図ります。 達成状況 人事考課制度については、被考課者は目標設定(期首)と結果の振り返り(期末)の2回自己 申告するとともに、考課者による面談を期首と期末に実施することとし、一層、人財育成に活用 できるように改善を図りました。 OJT研修において、新任職員、チューター(指導者)に対してだけではなく、所属長・係長 に対しても研修を実施することで、組織的な人財育成を推進しました。 職員研修については、各職場の研修推進員とのヒアリングを通じて、充実すべき研修や研修内 容への意見などの把握を行いました。今後、対応すべき内容等の整理を行い、各職場の職員ニー ズに対応した研修の実施をめざしていきます。 7ワーク・ライフ・バランスの推進及び時間外勤務の縮減(職員課) 当初計画 職員の時間外勤務の縮減と、職員の健康管理の推進の両面から、職員のワーク・ライフ・バラ ンスを推進します。 各課における時間外勤務時間縮減の目標設定ときめ細かな自主管理を進め、時間外勤務時間の 縮減を図るとともに、年次有給休暇の取得を促進します。 また、過重労働による健康障がいを防止するため、過重労働対象職員及び所属長に対して産業 医との面談を実施するなど、職員の健康管理に努めます。 目標指標 時間外勤務時間数を、104,000 時間以内に縮減します。 達成状況 各課において時間外勤務の進行管理を行ったものの、平成 26 年度時間外勤務時間数は、目標時 間数を約 9,000 時間上回り、目標を達成することはできませんでした。これは、子ども・子育て 支援新制度・番号制度・衆議院の解散などへの対応が主な要因と考えられます。 全庁的な時間外勤務縮減の取り組みについては、水曜日に設定している完全一斉定時退庁日や 進行管理を一層推進し、今後も、時間外勤務縮減の取り組みの周知を図るとともに、産業医面談 を通じた健康管理に取り組み、職員のワーク・ライフ・バランスを推進していきます。 8無作為抽出方式による市民会議、審議会等への市民参加の推進(職員課) 当初計画 平成 24 年度及び平成 25 年度に作成した無作為抽出方式による公募委員候補者名簿の有効期間 の満了に伴い、新たな名簿を作成します。名簿から公募委員を選任するとともに、市民会議等に おける公募枠の設置を徹底するなど、市民会議等への市民参加を推進します。 目標指標 公募枠設置可能な市民会議等における公募枠について、100%設置を維持します。 77 達成状況 新たな公募委員候補者名簿を作成するため、無作為抽出方式による 1,000 人の市民に登録の依 頼文を送付し、そのうち 87 人の方に同意をいただきました。また、公募枠設置可能な市民会議等 における公募枠について、100%設置を維持しました。 これまで市政に参加する機会の少なかった市民を含め、広く多様な意見を市政に反映させてい けるよう市民参加を推進していきます。 9条例等の適切な制定・改正・運用など政策法務力の向上(政策法務課) 当初計画 条例等の立案段階から政策法務の視点による支援・協力を強化するとともに、効果的な政策法 務研修の実施により、職員の法務に関する知識と経験を深め、組織としての政策法務力の充実を 図ります。また、地方分権による「義務付け・枠付け」の見直しや国の制度改正等に的確に対応す るために、各部課と協力して必要な条例・規則等の整備を計画的に進めます。 目標指標 政策法務研修の定期的な実施により、政策法務力の向上を図ります。 達成状況 「事例から学ぶ住民訴訟―訴訟と日常業務との関係」と「行政指導の基礎~その行政指導、ア ウトかセーフか」をテーマとして政策法務研修を2回実施し、政策法務力の向上を図りました。 また、文書実務基礎研修を2回実施するとともに、文書審査及び指導能力の向上を図る法制執務 基礎研修「法令の読み方入門」を実施しました。 地方分権による「義務付け・枠付け」の見直しや国の制度改革等への対応については、子ども ・子育て支援法や介護保険法の関係条例等の改正をはじめ、各種の条例改正等を行いました。 10 職員定数の見直しと適正配置(職員課) 当初計画 事務事業の見直し、業務の委託化、再任用化等を進め、職員定数の見直しと職員の適正な配置 を推進するとともに、組織力の継続的な維持向上を図るため、職員採用試験の実施方法等を検討 し、より優秀な人財確保に努めます。また、雇用と年金の接続を踏まえつつ、職員の知識・経験・ 技術を継承・活用するため、再任用職員の適正な配置を進めます。 目標指標 各部ヒアリングに基づき職員定数の見直しを実施し、適正な職員定数とするとともに、組織力 の維持向上に必要な職員の採用と再任用職員等の適正配置を行います。 達成状況 職員の普通退職等に対応するため、通常の採用試験に加え、1月に一般事務(経験者採用)、保 育士、保健師、土木技術(経験者採用)、建築技術(経験者採用・一般採用)を行い、人財の確保 を図るとともに、定年退職職員を再任用し、専門性の確保、組織力の維持向上を図りました。 職員定数については、学校給食調理業務の委託化等により削減を図る一方、番号制度への対応、 生活保護支援体制の強化などのため、定数増を行い、行政サービスの維持向上を図りました。 11 入札制度等の継続的な見直し(契約管理課) 当初計画 入札の透明性、競争性及び公正性の向上を図るとともに、市内事業者の育成や受注機会の確保 への配慮、社会経済状況への対応等を勘案しながら、入札制度の継続的な見直しを行います。 また、平成 26 年4月より運用を開始した、三鷹市小額契約受注希望者登録制度の活用を図りま す。 78 目標指標 入札制度の継続的な見直しを行うとともに、三鷹市小額契約受注希望者登録制度の活用を図り ます。 達成状況 三鷹市小額契約受注希望者登録制度について、平成 26 年4月1日から実施し、33 事業者の登 録がありました。また、平成 26 年8月と平成 27 年1月に庁内アンケートを実施し、制度の周知 を図るとともに登録リスト掲載内容の充実を図りました。 また、三鷹市プロポーザル方式実施ガイドラインの制定、三鷹市総合評価方式実施ガイドライ ンの見直しを行いました。 79 市民部の「運営方針と目標」の達成状況 市 1 民 課 市民税課 資産税課 納 税 課 保 険 課 市民部長 佐藤 好哉 市民部調整担当部長 岡本 弘 部の使命・目標に関する認識 部の使命・目標 ◇窓口での手続きや制度変更に関して、市民への分かりやすい説明や行政手続きの電子化に努め、 迅速で質の高い市民サービスを提供することにより、市民満足度の向上に努めます。 ◇自治体経営の基盤である財政の健全性維持のため、市の財源の根幹である市税等の収入の確保 に努めます。 ◇国民健康保険財政の健全化に努めます。 各課の役割 市民部は、市民課、市民税課、資産税課、納税課、保険課の5課で構成され、各種届出、証明 等市民サービスの提供と自治体経営の基盤となる財源の確保を行うため、①戸籍、住民記録、国 民年金等の業務及び市政窓口の運営、②市民税、固定資産税等市税の課税業務、③市税等の収納 業務、④国民健康保険・後期高齢者医療業務を行っています。 2 部の経営資源(平成 26 年4月1日現在) 職員数 ・市民部職員 126 人 ・職員比率(正規職員) 市民部 126 人/ 市職員 993 人 職員比率 約 12.7% 予算規模 ・平成26年度市民部予算額 一般会計 2,415,371,000 円 そのうち特別会計への繰出金を除く事業費 一般会計 412,336,000 円 ・国民健康保険事業特別会計 ・後期高齢者医療特別会計 17,449,865,000 円 3,657,006,000 円 80 3 部の実施方針及び個別事業の目標等 実施方針 ◇窓口サービスの質の維持向上に向けた取り組みを推進するとともに、コンビニ交付等の利用拡 大を図ります。 ◇市歳入の根幹である市税等の収入の的確な把握と収納率の一層の向上を図ります。 ◇国民健康保険財政の健全化を図ります。 ◇市税等の債権管理の適正化を進めるため、債権管理マニュアルの整備に取り組みます。 ◇社会保障・税番号制度の運用開始に向けて、個人番号の付番及び通知、個人番号カードの発行 等業務についての検討と準備に取り組みます。 ◇生活習慣病の予防・改善を進めるため、特定健康診査・特定保健指導を着実に実施するととも に、実施率の向上に取り組みます。 ◇市政窓口の効率的運営に向けた取り組みを推進するとともに、市政窓口を活用した市民サービ スのあり方について、必要な課題を整理しながら検討を進めます。 個別事業とその目標 (個別事業の掲載は、重点課題順になっています。) 1窓口サービスの質の維持向上(部内全課) 当初計画 各課窓口における日常的なスキルアップの取り組みのほか、窓口対応に関する職場研修を実施 し、窓口サービスの質の維持向上を図ります。 また、窓口における職員の対応について市民の満足度を検証するため、市民満足度調査を実施 します。 あわせて、市民の利便性の向上と行政の効率化を図るため、社会保障・税番号制度の動向を注 視しながら、コンビニ交付と自動交付機の利用拡大に向けて、市民への周知に努めます。 目標指標 市民満足度 94%をめざします。 達成状況 平成 25 年度に引き続き、再任用職員を含む全職員を対象とした市民部合同接遇研修を実施しま した。今年度は 49 人の職員が参加し、これにより前年度と合わせてほぼ全ての職員の受講が完了 しました。 市民満足度調査も例年どおり実施し、満足度 95.7%という結果を得ました。 コンビニ交付と自動交付機の利用拡大に向けて、広報みたかやホームページでの周知を行った 結果、コンビニ交付は前年度の件数を上回り、自動交付機による件数はほぼ横ばいとなりました が、コンビニ交付と自動交付機で発行可能な証明書については、窓口での交付が 49.5%、コンビ ニと自動交付機からの交付が 50.5%という割合となりました。 81 2市税等の収入の把握と収納率の向上(市民税課、資産税課、納税課、保険課) 当初計画 厳しい財政状況の中で市財政の健全性を維持するため、歳入の根幹である市税等の収入を的確 に把握するとともに、納付の利便性向上に取り組み、きめ細かな納税相談と滞納整理の強化に努 め、収納率の一層の向上を図ります。 目標指標 予算達成率(*)100%、現年課税分の市税収納率(*)98.9%、保険税収納率 92.5%、後期保険料収納 率 99.4%をめざします。 (*)予算達成率=(決算収入額÷予算現額)×100 (*)収納率=(収入額÷課税額)×100 達成状況 市税収入の把握にあたっては、各種の統計情報、経済情勢に関する情報などを収集し、より的 確な把握に努めました。本年度の市税収入は、一部法人の業績回復による法人市民税の増等によ り、当初予算と比較して 19 億 5,600 万円余の増となりました。 市税の現年課税分収納率は、99.1%となり、平成 25 年度現年課税分収納率 99.0%に対し 0.1 ポイントの増となりました。また、全体の収納率は 97.0%となり、平成 25 年度市税収納率 96.1% に対し 0.9 ポイントの増であり、予算達成率は、100.7%となりました。 国民健康保険税の現年課税分収納率は、93.1%となり、平成 25 年度現年課税分収納率 92.2% に対し 0.9 ポイントの増であり、予算達成率は、99.8%となりました。 後期高齢者医療保険料の現年課税分収納率は、99.4%となり、平成 25 年度現年課税分収納率 99.4%と同じ数値であり、予算達成率は、102.8%となりました。 なお、平成 26 年度新規事業として、遠隔地滞納者現地調査、キャッシュカードによる口座振替 登録サービス、後期高齢者医療保険料のコンビニ収納を実施しました。 3国民健康保険財政の健全化(保険課) 当初計画 国民健康保険財政の健全化を図るため、医療費等の適正化を推進し、一般会計からの繰入金の 削減に努めます。そのため、国民健康保険加入者の健康課題の把握に努めるとともに、ジェネリ ック医薬品の利用促進と医療費通知による意識啓発に取り組みます。 あわせて、国の動向を見極めながら、国民健康保険税負担のあり方について、必要な検討と対 応を行います。 目標指標 ジェネリック医薬品普及率 42%(数量ベース)をめざします。 達成状況 ジェネリック医薬品利用差額通知を送付するとともに、40 歳以上の国民健康保険加入者にジ ェネリック医薬品希望シールを特定健康診査受診票に同封して配布し、ジェネリック医薬品 の利用促進を図りました。ジェネリック医薬品普及率(数量ベース)は、平成 26 年 12 月診療分 で目標値 42%を上回る 47%となっており、着実に切り替えが進んでいます。 医療費通知は、平成 26 年度から送付回数を年3回とし、加入者の健康意識啓発に努めまし た。 国の改定に合わせて平成 27 年度の国民健康保険税の均等割額軽減判定所得を改定し、きめ細か な低所得者対策を実施しました。 82 4市債権管理の適正化(納税課) 当初計画 市税等の債権管理の適正化を進めるため、前年度までの庁内プロジェクト・チームでの検討の 成果を引き継ぎ、債権管理マニュアルの整備に取り組みます。 目標指標 債権管理マニュアルの整備を進めます。 達成状況 平成 26 年9月に債権管理・回収業務を所管する庁内各部署の担当者等が出席する債権管理・回 収業務庁内連絡会を開催し、「平成 25 年度債権管理・回収プロジェクト・チーム報告書」の説明 と各部署の具体的な債権管理・回収業務の取組事例の報告を行い、業務マニュアルの見直し・整 備に取り組むことを確認しました。 その後、同年 12 月に各部署の債権管理・回収業務の実態と業務マニュアルの見直し・整備状況 を把握するためのアンケート調査の実施により、取り組みの進展が確認されました。 5社会保障・税番号制度への対応(市民課) 当初計画 社会保障・税番号制度の運用開始に向けて、住民記録システムの改修とその検証を実施すると ともに、平成 27 年 10 月の個人番号の付番及び通知に向けた準備に取り組みます。 また、平成 28 年1月から開始する個人番号カードの発行と交付業務について、業務量を勘案し た適切な業務実施形態の検討を行うなど、その準備に取り組みます。 目標指標 個人番号の付番及び通知、個人番号カードの交付に向けた準備を進めます。 達成状況 番号制度に円滑に対応するため、住民記録システムの改修とその検証を実施しました。 また、職員に対して制度の概要や基本的な方針についての研修を行うなど、運用の開始に向け た準備を開始しました。 個人番号の通知後の市民対応や、1日当たりの番号カードの交付可能枚数等を想定しながら業 務の実施形態の検討を行いました。 6特定健康診査・特定保健指導の推進(保険課) 当初計画 生活習慣病の予防・改善を進めるため、第二期特定健康診査等実施計画に基づき、特定健康診 査・特定保健指導を着実に実施するとともに、実施率の向上に取り組みます。 目標指標 特定健康診査の実施率 54%、特定保健指導の実施率 53%をめざします。 達成状況 特定健康診査・特定保健指導については、未受診者への個別勧奨通知、受診啓発のための広報、 ポスターの掲示、横断幕の設置などを実施し、それぞれの実施率の向上を図りました。 特定健康診査実施率は、第二期特定健康診査等実施計画で定めた目標値 54%に対し、実績は 52.3%(速報値)と目標には達しませんでしたが、過去最高の実施率となる見込みです(平成 27 年 11 月確定予定)。 特定保健指導実施率は、目標値 53%に対し、ほぼ目標どおりの実施率となる見込みです(平成 27 年 11 月確定予定)。 83 7市政窓口を活用した市民サービスのあり方の検討(市民課) 当初計画 市政窓口の窓口業務の民間委託化による結果を分析し、効率的運営に向けた取り組みを推進し ます。 また、市政窓口を活用した市民サービスのあり方について、社会保障・税番号制度の動向や市 民ニーズを把握しながら課題等の整理・検討を進めます。 目標指標 市政窓口を活用した市民サービスのあり方について、課題等の整理・検討を進めます。 達成状況 市政窓口連絡会を毎月開催し、各市政窓口の運営状況を確認するとともに、課題等を洗い出し、 関係各課と連携を図りながら、その検討と解決に努めました。 窓口業務の委託先である(株)まちづくり三鷹から市民課総合窓口での社員研修を受け入れ、市 政窓口との相違点や市政窓口での課題等のヒアリングを実施しました。 また、番号制度の動向を見据え、市政窓口の職員(委託会社の従事者を含む。 )を対象とした制 度の概要や基本的な方針についての研修会を開催しました。 84 生活環境部の「運営方針と目標」の達成状況 コミュニティ文化課 1 環境政策課 ごみ対策課 生活経済課 生活環境部長 清水 富美夫 生活環境部調整担当部長 宇山 正幸 部の使命・目標に関する認識 部の使命・目標 ◇生活環境・住環境を守り、地域の特性を活かした快適なコミュニティの形成や、NPO等市民 活動を支援するとともに、芸術文化の振興など、高環境のまちづくりを市民と協働で進めます。 ◇商業・工業・農業等の特性にあわせた振興策を展開し、産業の活性化を図ります。 ◇消費者・勤労者としての市民を支援し要望に応えられる施策の推進を図ります。 各課の役割 生活環境部は、コミュニティ文化課、環境政策課、ごみ対策課、生活経済課の4課で構成され、 ①市民活動の支援、協働の推進、芸術文化の振興、②環境保全・公害防止や地球温暖化対策など の施策の推進、③環境にやさしいごみ処理・リサイクルの推進、④産業の振興、消費者への支援 及び雇用の確保等の推進をする部門からなり、各種事業を通じて、幅広い市民生活のニーズに対 応する役割を担っています。 2 部の経営資源(平成 26 年4月1日現在) 職員数 ・生活環境部職員 47 人 ・職員比率(正規職員) 生活環境部 47 人/ 市職員 993 人 職員比率 約 4.7% 予算規模 ・平成26年度生活環境部予算額 一般会計 4,123,404,000 円 85 3 部の実施方針及び個別事業の目標等 実施方針 ◇協働型まちづくりの推進とコミュニティ創生及び芸術文化の振興 コミュニティを基調とした防災・環境保全等をはじめ、市民生活と密接に関わりのある市民活 動を支援するため、その拠点となるコミュニティ・センター及び市民協働センターの運営を通し て、市民との協働を一層推進します。また、これまでのコミュニティの醸成を基礎として、地域 の多様な課題を新たな共助や協働によって解決するあり方をめざすコミュニティ創生の取り組み を推進していきます。 芸術文化の振興については、 「文化の薫り高い三鷹」のまちづくりをめざして、太宰治をはじめ とし、山本有三や竹久夢二など三鷹ゆかりの文化人を顕彰するとともに、まち全体が活性化する 協働型の芸術文化のまちづくりを推進します。 ◇持続可能な都市を実現するための環境施策の推進 環境問題は公害問題から地球温暖化などの地球環境問題まで複雑で多様化しています。環境基 本計画 2022 に基づき、持続可能な社会の形成に向け、省エネルギー対策や新エネルギー(再生可 能エネルギー)の利用拡大に取り組みます。また、事業者を対象としたエコタウン開発奨励制度 を推進するなど、エネルギーの有効利用を進める地域を創造し、環境負荷の少ないサステナブル 都市の実現に向けた政策を推進します。 市庁舎や公共施設で実施している環境マネジメントシステムの取り組みを進めるとともに、公 害発生の原因となる各種発生源対策の強化や監視測定、指導体制等を一層整備していきます。 さらに、公共施設等での空間放射線量の測定を継続します。 ◇ごみ減量・資源化と環境にやさしいごみ処理・リサイクルの推進 市民・事業者及びごみ減量等推進会議委員と協働して、ごみ質の変化等に対応した適切なごみ の減量・資源化を推進します。また、リデュース(ごみの発生抑制) 、リユース(資源の再使用)、 リサイクル(再生利用)の推進、ごみの適正処理の確保など、資源循環型社会の形成に向けて、 高環境のまちづくりを推進します。 また、環境センターの跡地の利活用について、循環型社会の推進に向けた施設等整備を含めた 跡地利用の調査・研究を行っていきます。 いわゆる「ごみ屋敷」を解消し、地域の生活環境を保全するための方策の検討を行います。 ◇産業振興と生活者支援の推進 産業振興計画 2022 に基づき、産業と生活が共生する都市の創造に向けて、市民・事業者・関係 団体と協働でSOHO事業者、ものづくり産業を含めた価値創造都市型産業の振興及び都市農業 の環境変化に対応し、農業者、市民、市が協働で「農のあるまちづくり」の推進を図るとともに、 産業観光の取り組みなど観光と産業の連携や買物支援の取り組みの充実を進め、賑わいの創造を 推進します。なお、今後予定される大規模な土地利用転換については、関係部署と連携して効果 的な施策を検討します。 また、昨今の景況は上向きつつあるといわれているものの、足元の景気動向はまだ不安定であ ること等を考慮し、セーフティーネット保証制度等の認定事務を適正に実施するとともに、雇用 確保や就労支援にも努めます。さらに、消費者行政の充実に向けた取り組みを関係団体等と連携・ 協力しながら積極的に推進するとともに、消費者教育の充実を図るため、市内公立小学校の5年 生に向けた出前授業や地域包括支援センター等への出前講座を実施します。 86 個別事業とその目標 (個別事業の掲載は、重点課題順になっています。) 1コミュニティ創生の推進(コミュニティ文化課) 当初計画 平成 23 年度の「コミュニティ創生研究会」の研究報告、平成 24 年度及び平成 25 年度の検討プ ロジェクト・チームによる報告を踏まえ、住民同士の支え合いによる新たな「共助」と協働によ り、地域の関係性の希薄化などの多様な課題を地域で解決していく「コミュニティ創生」の取り 組みについて、プロジェクト・チームを再編して推進していきます。 今年度は、要援護者支援事業や地域ケア事業等の自助や共助の取り組みの支援に、総務省IC T街づくり推進事業として行った多職種連携システム事業とスポーツを通じたコミュニティ創生 事業などを加えた事業をプロジェクトの対象主要事業として定めます。また、こうした主要事業 において、関係セクション間の実践的連携、市民間のしなやかな連携と多層・多元的なネットワ ークの形成を進め、地域の絆づくりや地域交流の活性化の実現に必要な具体的方策について研究 します。 さらに、各住民協議会で取り組まれる「これからのコミュニティの在り方検討委員会」と歩調 を合わせながら連携し、協働によるコミュニティ創生に取り組みます。 目標指標 「コミュニティ創生検討プロジェクト・チーム」を再編し検討を進め、年度末に報告書を作成 します。 達成状況 プロジェクト・チーム会議において、地域の担い手に係る人財育成、人財発掘、他団体との連 携等について検討を行いました。また、新たにワーキング・チームを編成し、地域の担い手に係 る人財育成等について関係各課に現状等を確認するとともに、担い手の高齢化・固定化などの課 題について整理を行い、地域の絆づくりや地域の活性化の実現に必要な方策等を報告書にまとめ ました。 なお、昨年度に引き続き、三鷹市井の頭地区住民協議会が実施する「多世代交流事業」に助成 金を交付し、住民協議会活性化事業の支援を行いました。 「多世代交流事業」では、生き物の観察 会や子どもの居場所作り等を実施し、子どもから高齢者まで来館者数が増加しました。 2ものづくり産業等の集積・強化及び都市型産業誘致の推進(生活経済課) 当初計画 東京都の「創造的都市型産業集積促進助成事業」及び「ものづくり産業集積強化支援事業」の 補助金を活用します。SOHO事業者に対する支援として、インキュベーション・マネージャー の育成、コワーキング、シェアオフィスを含めた施設整備に対する補助、ミタカフェの運営など 引き続き一体的に支援をしていきます。ものづくり産業に対する支援としては、市内事業者の移 転に係る費用の補助、周辺環境と調和を図るための工事に係る補助、産業プラザ地下1階の精密 測定機械室の機器更新などを行います。日本無線三鷹製作所の跡地における市内事業者の操業支 援に向けて企画部と連携して取り組みを進めます。 「三鷹市都市型産業誘致条例」のPR・周知活動により、市内への優良企業の誘致を推進しま す。また金融機関や不動産事業者などとのネットワークを強化し、市内の土地情報や空き事務所 情報等の共有を進めます。 目標指標 SOHO施設整備補助金利用 地継続支援事業補助金利用 4社 3施設 集積促進事業補助金利用 指定企業・指定誘致協働事業者 87 3社都内ものづくり企業立 各2社をめざします。 達成状況 ものづくり産業等の集積・強化事業については、ものづくり企業立地継続助成金を活用し1社 が防音工事を行いました。ものづくり産業集積促進事業助成金の利用はありませんでしたが、次 年度に向けて商工会の工業部会等へ周知し、PRを推進します。 都市型産業誘致促進事業については新たに2社を指定しました。また指定誘致協働事業者とし て1社を指定しました。 SOHO集積強化推進事業については施設整備事業の利用者はいませんでした。 ミタカフェ運営については、順調に運営し、昨年度より利用者が増加しました。また、産業プ ラザ地下1階の精密測定機械室機器を更新し、利用者の利便性向上を図りました。 3農業公園の機能拡充による農のあるまちづくりの推進(生活経済課) 当初計画 市民が農業について学び、体験し、交流できる総合的な拠点として、平成 16 年4月1日に開園 した農業公園が 10 周年を迎えるにあたり、記念事業を実施するとともに、東京都の補助金を活用 して実習農園の整備を行うなど、農業公園運営懇談会の検討を踏まえて、農業公園機能の拡充に 取り組みます。 目標指標 農業公園運営懇談会を5回開催し、事業内容の検討を進め、記念事業を実施するとともに、実 習農園2か所の整備、拡充を図ります。 達成状況 農業公園運営懇談会については、記念事業検討部会の開催も含めて7回開催し、記念事業の開 催や整備工事の実施に向けて、十分な検討を行いました。 記念事業については7月5日に開催し、多くの市民のみなさんに参加いただき、農業や緑を通 じた交流を深めることができました。 実習農園の整備については、運営懇談会での意見等を十分に盛り込むとともに2か所の工事を 行い、新たに果樹や野菜などを混植した実用と草花鑑賞の両目的を兼ね備えたポタジェでの利用 実施をするなど、農業公園機能の拡充を図りました。 4エコタウン開発奨励制度の推進(環境政策課) 当初計画 平成 25 年度にサステナブル都市の実現に向けた取り組みの一つとして、開発事業者を対象とし た「エコタウン開発奨励制度」を創設し、 「(仮称)三鷹市大沢三丁目計画」と「(仮称)三鷹市中 原一丁目プロジェクト」の2件のエコタウン認定を行いました。 平成 26 年度は、引き続き対象となる大規模開発事業に対し、積極的に情報提供を行い、環境配 慮型住宅の形成を奨励し、サステナブル都市の実現をめざします。 目標指標 2件のエコタウン開発認定をめざすとともに、省エネルギーや新エネルギー等(再生可能エネ ルギー)の利用拡大を支援し、エネルギーの有効利用と地球温暖化対策を推進します。 達成状況 平成 26 年度は、認定条件に該当する開発事業がなかったためエコタウン認定の実施がありませ んでしたが、平成 25 年度までのエコタウン認定により、環境配慮型住宅群が形成され、点在する 個々の設備導入から開発地域全体の面への広がりが進みました。平成 25 年度に認定した2件につ いては、順調に建設が進み、うち1件の認定事業者(中原1丁目プロジェクト)に対し戸別プレ ートを授与しました。 その他、2件の認定事業者に対しアンケート調査を実施し、その結果を踏まえ、事業継続に向 88 けた検討を行いました。 また、エネルギーの有効利用と温室効果ガスの削減、周辺への啓発、環境意識が高い消費者の 誘導及び経済の活性化等、複数の視点での効果が得られ、市と事業者との協働によるまちづくり 等サステナブル都市の実現を進めました。 5三鷹台団地周辺子育て支援施設等整備事業の推進(三鷹台地区公会堂の整備及び牟礼地区公会 堂の設計) (コミュニティ文化課) 当初計画 三鷹台地区公会堂の整備については、平成 25 年度に実施している設計業務や利用者の意見を反 映しながら、地区公会堂、五小学童保育所及び障がい児通所サービス施設を集約した複合施設を 整備します。旧三鷹台保育園舎(三鷹台地区公会堂併設)の解体後、整備工事に着手し、平成 27 年3月から施設利用を開始します。 また、牟礼地区公会堂の設計については、地区公会堂と災害対策備蓄倉庫を集約した複合施設 の整備に向けた設計業務に取り組み、同じ敷地内に統合保育園が整備されることから、多世代の 交流の場としても機能する施設整備をめざします。なお、施設整備は平成 27 年度を予定しており ます。 目標指標 三鷹台地区公会堂は、平成 26 年度内に新築工事を完了することを目標とし、牟礼地区公会堂は、 平成 26 年度内に設計業務の完了をめざします。 達成状況 (新)三鷹台地区公会堂について、工事は予定どおり進み、新築工事が完了しました。また、 関係部署で連携を図り、開所式及び内覧会を開催しました。なお、平成 27 年4月1日からの利用 開始に向け、備品の購入、三鷹市地区公会堂条例施行規則の改正も行いました。その他、利用開 始に先立ち、利用者の利便性向上のため、三鷹台地区公会堂の予約専用電話を設置しました。 (新)牟礼地区公会堂について、設計業務が完了しました。また、地域住民向けに平成 27 年度 から開始する解体工事の説明会を実施しました。今後も、地域住民への情報交換や意見交換を丁 寧に行いながら、平成 28 年3月の完成をめざします。 6コミュニティ・センターの空調設備改修及び耐震補強の実施(コミュニティ文化課) 当初計画 三鷹駅前コミュニティ・センターの空調設備は、平成5年の開館以降、20 年が経過し老朽化が 進んでいることから、全館の空調設備の改修を行い、設備機能の充実を図ります。 また、牟礼コミュニティ・センターについては、平成 25 年度に実施している体育館の耐震補強 工事に続き、平成 26 年度は、経年劣化が進んでいるプールサイド及びプール更衣室の改修を含め、 本館の耐震補強工事を行い、災害に強いまちづくりを推進します。 目標指標 三鷹駅前コミュニティ・センターは空調改修工事を実施し、年度内の工事完了をめざします。 牟礼コミュニティ・センター本館の耐震補強工事を実施し、11 月の工事完了をめざします。 達成状況 三鷹駅前コミュニティ・センター空調設備改修工事については、予定どおり年度内に工事が完 了し、センター内の良好な空調環境及び管理が維持できるようになりました。また、利用者に不 便が生じることのないよう、フロア毎に工期をずらすことにより、全面休館することなく改修工 事を実施しました。良好な空調環境により、利用者の利便性向上を図ることができました。 牟礼コミュニティ・センター本館耐震補強等工事についても、本館部分の耐震補強やプールサ イドの改修を行い、予定どおり 11 月に工事が完了しました。また、利用者の利便性を優先するた 89 め、休館することなく工事を実施しました。 7「サステナブル都市三鷹」の実現に向けた事業の検討(環境政策課) 当初計画 平成 23 年度に三鷹まちづくり総合研究所に設置した「サステナブル都市三鷹研究会」の報告を 受け、平成 24、25 年度で「サステナブル都市三鷹」の実現に向け研究を推進してきました。 平成 26 年度は、平成 25 年度に提案を行った2件のサステナブル政策事業「まちなかグリーン ベルト創出事業」 「地域経済循環システム構築事業」について事業化をめざし、継続検討を進めま す。また、新たなサステナブル政策事業の検討を進めるとともに、各部等が自主的にサステナブ ル政策事業を検討・推進する仕組みを検討します。 目標指標 サステナブル政策事業の事業化に向けた検討を進め、3月に報告書をまとめます。 達成状況 サステナブル都市政策検討チームを再編し、各ワーキング・チームにおいてサステナブル政策 事業の検討を行いました。 継続事業として①「まちなかグリーンベルト創出事業」②「地域経済循環システム構築事業」、 新規事業として③「スマートコミュニティ推進のためのサイクルシェア事業」④「市民協働型グ ローバル観光化推進事業」、その他の事業として⑤「再生可能エネルギー等導入推進基金(グリー ンニューディール基金)事業」の検討を行い、事業化に向けた提案を含め、報告書にまとめまし た。 8買物環境の整備(生活経済課) 当初計画 引き続き買物支援モデル事業を実施します。実施にあたっては市や関係団体で組織した買物支 援事業本部の支援の下、公募等によって選定された協議会(商店会単位)が各地域の特性にあわ せて検討した事業実施を推進します。また、平成 25 年度、新川・中原地区で作成した宅配事業を 行う店舗リストについて、他の地区への拡充を図ります。なお経費については、一般財源に加え て、東京都の「緊急雇用創出事業臨時特例補助金」を活用します。 目標指標 買物環境の整備を通じて、地域商店会の活性化と消費者の利便性の向上を図ります。 達成状況 買物支援モデル地区については、大沢下原商店会と山中商栄会の2地区が新たに加わり、13 商 店会(12 協議会)での実施となりました。新たに加わった2地区で、宅配等のサービスを集約し た冊子を作成し、周辺住民への配布を行い、商店会の認知度アップと消費者の利便性の向上を図 ることができました。また、山中商栄会では、市内で初めて大型店舗と連携し、利用者の拡大等 利便性の向上を図りました。 次年度以降も引き続きモデル地区の増加に努めるとともに、地区特性に応じた買物環境の整備 を推進します。 9環境センター跡地の利活用の研究(ごみ対策課) 当初計画 環境センターの跡地利用について、循環型社会の推進に向けた施設等の整備を含めた跡地利用 の課題等の抽出など調査・研究を行います。 目標指標 環境センター跡地の利活用の調査・検討を行います。 90 達成状況 平成 26 年度は環境センター施設解体後の跡地の利活用について、課題に関する検討事項の洗い 出しを実施し、利活用に向けた当面のスケジュールを作成しました。また、都市再生の観点によ る関係部署との庁内検討会議を実施し、跡地の利活用における方向性について検討しました。 10 竹久夢二顕彰事業の実施(コミュニティ文化課) 当初計画 市では、竹久夢二の作品等を、三鷹市在住で夢二と親交のあった故高相利郎氏から寄贈され、 数多く所蔵しています。平成 26 年に生誕 130 年、没後 80 年を迎えることから、三鷹市所蔵の直 筆書簡等資料を公開するとともに、(公財)三鷹市芸術文化振興財団と協働で、8月 30 日から 10 月 19 日まで、三鷹市美術ギャラリーにて「竹久夢二展~大正浪漫の恋と文~」(仮称)を開催し、 竹久夢二の功績を広く市民に周知します。 目標指標 平成 26 年8月 30 日から 10 月 19 日まで「竹久夢二展」を開催し、竹久夢二の功績を広く市民 に周知を図ります。 達成状況 竹久夢二展について、三鷹市所蔵の直筆書簡や文などをはじめとする多くの資料を公開し、(公 財)三鷹市芸術文化振興財団との協働により開催しました。展示数の豊富さや、竹久夢二展として 特色のある「恋文」を中心に展示企画するなど、市内だけでなく市外の方からも好評であり、当 初予定していた来館者数(3,800 人)を上回る 4,158 人の方にご来館いただきました。 「文化の薫り高い三鷹」を市内外にアピールするとともに市民にも芸術・文化に触れる機会を 提供することができました。今後も、三鷹ゆかりの文化人の顕彰事業を推進していきます。 11 衛生的な家屋管理等に向けた居住者への支援策等の検討(ごみ対策課) 当初計画 家屋や敷地内にごみ等をため込み、悪臭や害虫を発生させるなど、近隣住民の生活環境に大き な影響を及ぼすため社会問題となっている、いわゆる「ごみ屋敷」については、多様な検討が必 要です。福祉・保健・医療も包含した総合力のある体制が必要であることからプロジェクト・チ ームを設置し、 「ごみ屋敷」を解消するための居住者への支援策等の検討を行い、基本的な方針を 策定します。 目標指標 「ごみ屋敷」の実態把握、基本的な方針の策定を行います。 達成状況 当初プロジェクト・チーム検討会議において、ごみ屋敷の対応に係る基本的な方針の策定をめ ざしましたが、関係部署によるきめ細やかな対応及び調査が必要であるため、基本的な方針の策 定ができず、現状の対応状況のとりまとめ及び課題の洗い出しに論点を絞ることに留まりました。 課題集約の結果、ごみ屋敷解決のための庁内連絡会議の設置、ごみ屋敷解決のための具体的支 援を図るワーキング・チームの設置等の提言及びごみ屋敷再発防止の支援、条例の必要性等を記 載した中間報告書を作成しました。 91 健康福祉部の「運営方針と目標」の達成状況 地域福祉課 1 障がい者支援課 高齢者支援課 生活福祉課 健康推進課 北野ハピネスセンター 健康福祉部長 伊藤 幸寛 健康福祉部調整担当部長 濱仲 純子 部の使命・目標に関する認識 部の使命・目標 高齢者、障がい者、子どもなどすべての市民が、地域において、健康で安心して、いきいきと 豊かな生活を送ることができるよう、市民・事業者・関係機関等との協働により福祉・保健・医 療施策の充実を図り、高福祉のまちづくりを推進します。 具体的には、第4次基本計画や健康福祉総合計画 2022 に基づく事業実施はもとより、高齢者計 画・第五期介護保険事業計画に基づく介護保険事業の適切な運営や、障がい福祉計画(第3期) に基づく障がい者施策の一層の推進に取り組むとともに、市民の健康づくりと介護予防事業、保 健事業の推進、さらには生活保護法等に基づく適切な制度運営を図ります。 各課の役割 健康福祉部は、地域福祉課、障がい者支援課、高齢者支援課、生活福祉課、健康推進課の5課 と北野ハピネスセンターで構成され、福祉・保健・医療施策の総合的な推進を図るため、①健康 福祉施策の企画調整、②地域ケアの推進と地域福祉の人財の養成、③高齢者及び障がい者への福 祉サービスの提供と介護保険事業の運営、④生活保護法に基づく援護等、⑤健康づくりと保健事 業、⑥心身障がい者(児)の相談・療育・訓練などの業務を行っています。 なお、平成 26 年度は、暫定的・臨時的な組織として「臨時福祉給付金・子育て世帯臨時特例給 付金支給事業実施本部事務局」を設置(平成 26 年3月1日)し、臨時福祉給付金等の支給事業を 実施します。 2 部の経営資源(平成 26 年4月1日現在) 職員数 ・健康福祉部職員 135 人 ・職員比率(正規職員) 健康福祉部 135 人/ 市職員 993 人 職員比率 約 13.6% 予算規模 ・平成26年度健康福祉部予算額 一般会計 15,456,537,000 円 そのうち特別会計への繰出金を除く事業費 一般会計 14,014,887,000 円 介護サービス事業特別会計 介護保険事業特別会計 949,634,000 円 11,497,113,000 円 92 3 部の実施方針及び個別事業の目標等 実施方針 ◇各個別計画に基づく福祉・保健施策の総合的な推進 市民・市民活動団体・事業者等と行政の協働で策定された健康福祉総合計画 2022 はもとより、 高齢者計画・第五期介護保険事業計画、障がい福祉計画(第3期)等を推進し、お互いに支え合 う地域社会の構築、ライフステージの様々な場面での困難に対応できる福祉・保健・医療の充実 したセーフティーネットの構築を図り、高齢者や障がい者などすべての市民が地域で安心して心 豊かに生活できる環境とサービスを整備します。 ◇住民、関係団体等との協働に基づく地域ケアの推進とコミュニティ創生 住み慣れた地域でいつまでも安心していきいきと暮らすことができるよう、サポートが必要な 高齢者、障がい者等を支える地域ケアネットワーク事業の一層の拡充に努めます。事業の実施に あたっては、見守りネットワーク事業、災害時要援護者支援事業、認知症にやさしいまち三鷹へ の取り組みなど、地域での支え合いを核とした事業との連携を図り、重層的に取り組むことで、 「コミュニティ創生」をさらに進めます。 このほか、引き続き傾聴ボランティア活動の支援や認知症サポーター、地域福祉ファシリテー ター等の養成など地域福祉を担う人財の育成を進めます。 ◇各種検診及び予防接種事業の拡充、健康づくり・介護予防事業の充実 がんの早期発見、早期治療に向け、がん予防施策の一層の強化や、がん検診の質の向上、受診 率向上等、がん予防に向けた取り組みを受益と負担の適正化を図りながら推進します。 予防接種については、正しい知識の普及啓発に努めるとともに、国の補助事業等を活用しなが ら接種費用への助成を行い、接種率の向上を図ります。 また、高齢者が今暮らしている地域で、いつまでも元気で健康な生活を営めるよう、生活機能 の低下を防止するための総合的で効果的な介護予防事業の推進や健康寿命の延伸と地域からの健 康づくりをめざす健康増進事業を、特定健診・保健指導事業、後期高齢者健診との連携を強化す る中で、一層の充実を図ります。 ◇障がい者(児)福祉施策の充実 障がい者施策については、障がい福祉計画(第3期)において新たに「だれもが障がいの有無 によって分け隔てられることなく相互に人格と個性を尊重し合いながら共生できるまち」を3番 目のビジョンとして掲げています。ビジョンに沿って地域生活移行に向けた環境整備や就労支援 など、多様な障がい者自立支援諸施策の充実を進めます。また、市内の民間法人に対して、施設 整備や安定した運営等に向けた情報提供及び支援を引き続き行います。 ◇セーフティーネット支援施策の充実等 高齢者、障がい者、生活困窮者等がライフステージのさまざまな場面で直面する障壁や困難に 対して、制度的な支援施策を踏まえたセーフティーネットの構築を図ります。生活保護制度の適 切な運用や生活困窮者自立支援制度への対応とともに、見守りネットワーク事業等の展開により、 セーフティーネット機能のより一層の充実を図ります。 93 個別事業とその目標 (個別事業の掲載は、重点課題順になっています。) 1地域ケアネットワーク推進事業の全市展開(地域福祉課) 当初計画 誰もが住み慣れた地域で安心していきいきと暮らすことができる共助のまちづくりをめざし、 既存6か所の地域ケアネットワーク(井の頭、新川・中原、にしみたか、東部、連雀、三鷹駅周 辺)の活動の充実に向けた支援をするとともに、大沢地区における地域ケアネットワークの設立 に取り組み、全市展開を図ります。 設立 10 周年を迎える井の頭地区については、記念事業等の実施を支援します。また、地域ケア ネットワーク相互の情報共有や合同研修等を企画・実施するため、代表者会議を開催します。 福祉人財の養成と活動支援については、地域福祉ファシリテーターや傾聴ボランティアの養 成・研修、活動の支援を関係機関等と連携しつつ実施します。 目標指標 地域ケアネットワーク既存6か所の活動支援を継続するとともに、大沢地区での設立に取り組 み、全市展開を図ります。設立 10 周年を迎える井の頭地区において記念事業等の実施を支援しま す。 達成状況 地域ケアネットワーク既存6か所の活動支援を継続するとともに、大沢地区で「地域ケアネッ トワーク・大沢」の設立を支援し、地域ケアネットワークが全市展開しました。ケアネット・井 の頭では、ケアネット委員をはじめ 80 人が参加して 10 周年記念事業が行われ、記念講演会の実 施や記念誌の発行などを支援しました。 人財育成については、地域福祉ファシリテーターや傾聴ボランティアの養成講座や研修などを 実施しました。特に傾聴ボランティアについては、年度当初 102 人の登録者を 132 人に増員し、 体制の拡充を図りました。 2第六期介護保険事業計画の策定(高齢者支援課) 当初計画 平成 27 年度から 29 年度までの3か年を計画期間とする第六期介護保険事業計画を策定します。 策定にあたっては、平成 25 年度に実施した高齢者の生活と福祉に関する実態調査の結果を参考に し、検討市民会議の設置やパブリックコメントの実施などにより、幅広い市民参加を図りながら、 取り組みを進めます。 目標指標 第六期介護保険事業計画を策定します。 達成状況 策定にあたっては、三鷹市介護保険事業計画検討市民会議を全6回開催しました。市民会議で は、 「高齢者の生活と福祉実態調査」の結果に基づき三鷹市の高齢者の現状について確認したほか、 第五期介護保険事業計画の達成状況、介護保険制度の改正を踏まえて議論・検討を重ね、12 月に 素案を確定しました。その後、パブリックコメント(3人から 13 件の意見)を実施し、意見を反 映させたのち、健康福祉審議会に計画案を諮問しました。審議会からは諮問案どおりの答申を受 け、平成 27 年3月に本計画を確定しました。 3三鷹市障がい福祉計画(第4期)の策定(障がい者支援課) 当初計画 障害者総合支援法に基づき、平成 27 年度から 29 年度までの3か年を計画期間とする三鷹市障 がい福祉計画(第4期)を策定します。策定にあたっては、平成 25 年度に実施した障がい者等の 94 生活と福祉に関する実態調査の結果を参考にし、障がい者地域自立支援協議会計画検討部会の設 置やパブリックコメントの実施などにより、幅広い市民参加を図りながら、取り組みを進めます。 目標指標 三鷹市障がい福祉計画(第4期)を策定します。 達成状況 障がい者地域自立支援協議会に計画検討部会を設置し、障がい当事者や公募市民、関係機関、 学識経験者など 26 人の委員による6回の会議を開催しました。検討部会では、 「障がい者等の生 活と福祉実態調査」の結果や障がい福祉計画(第3期)の達成状況、法律・制度の整備等を踏ま えて議論・検討を重ね、12 月に素案を確定しました。その後、パブリック・コメント(12 団体・ 個人から 64 件の意見)を実施し、意見を反映させたのち、健康福祉審議会への諮問・答申を経て 平成 27 年3月に本計画を確定しました。 4臨時福祉給付金の円滑な支給 (臨時福祉給付金・子育て世帯臨時特例給付金支給事業実施本部事務局) 当初計画 消費税率の引上げに際し、所得の低い方々への負担の影響を考慮し、暫定的・臨時的な措置と して実施する臨時福祉給付金について、広報特集号等による適切な周知とコールセンターの設置 など丁寧な対応に努めつつ、円滑かつ確実に給付金を支給します。 目標指標 適切な周知と丁寧な対応に努めつつ、臨時福祉給付金を円滑かつ確実に支給します。 達成状況 臨時福祉給付金については、6月下旬から 10 月末までの約4か月を申請受付期間として事業を 実施しました。支給対象者となる可能性のある方には郵送による個別勧奨を行うとともに、広報 みたかやホームページなどを通じてPRに努めました。対象者 30,363 人(非課税者 25,302 人、 未申告者 5,061 人)のうち、23,506 人(非課税者 21,979 人、未申告者 1,527 人)から申請があ り、申請率は全体で 77.4%(非課税者では 86.9%)となりました。平成 27 年度においても当該 事業が予定されており、より一層の適切な周知と丁寧な対応に努めます。 5災害時要援護者支援事業の推進(地域福祉課) 当初計画 災害対策基本法に規定された「避難行動要支援者名簿」を作成します。また、避難支援等関係 者(三鷹消防署等)への情報提供に同意された方については、これら機関等と市が協定を締結し たうえ名簿を提供し、避難支援体制の整備を進めます。 「災害時要援護者支援事業」については、市と協定を締結し「災害時要援護者台帳」を作成し た町会・自治会等の理解を得ながら、 「避難行動要支援者名簿」への統合に努めます。また、事業 の周知を図りつつ、市と協定を締結し避難支援体制の整備を進める団体の拡充を図ります。 目標指標 災害対策基本法に基づく「避難行動要支援者名簿」を作成するとともに、避難支援等関係者と の協働により避難支援体制の整備を進めます。 達成状況 災害対策基本法に基づき、6月1日付で約 18,300 人の避難行動要支援者名簿を作成しました。 また、平常時からの個人情報提供に同意を得た約 6,300 人と、災害時要援護者支援事業登録者約 900 人のうち、避難行動要支援者名簿への移行について同意が得られた約 600 人を合わせた約 6,900 人分の名簿を作成しました。避難支援等関係者(三鷹消防署等)とは、順次、避難行動要 支援者名簿の提供と支援に関する協定を締結し名簿を提供するとともに、自助、共助、公助の連 95 携の基に、協働による避難支援体制の整備を進めます。 6見守りネットワーク事業の推進(地域福祉課) 当初計画 高齢者や障がい者など市民の「孤立死」を防ぐため、民生・児童委員、地域包括支援センター をはじめ、町会・自治会、地域ケアネットワーク、ボランティア団体、民間事業者等見守り協力 団体との一層の連携を深め、さりげない見守り活動を行いながら、緊急事態に速やかに対応する 見守りの仕組み「見守りネットワーク事業」を拡充します。また、見守り協力団体や民生・児童 委員等で構成する「見守りネットワーク事業連絡協議会」を開催し、相互の情報共有と連携の強 化による事業の充実を図ります。さらに、見守り協力団体に対し、見守り協力団体を示す看板や 携帯カードの配布を行い、事業の周知と円滑な見守り活動を支援します。 目標指標 事業のPRに努めるとともに、見守りネットワーク事業連絡協議会等を活用した協力団体相互 の情報共有と連携強化により、見守りネットワーク事業の充実を図ります。 達成状況 新たに6団体と協定を締結し、見守り協力団体は 31 団体になりました。また、見守り協力団体が地域で 活動しやすいように、 「見守り協力団体証プレート」と「見守り協力団体証付き安心見守り電話カ ード」等を作成・配布し事業PRに努めました。入電状況は、安否確認 23 件(内救急搬送1件)、見 守りに関わる相談等 11 件で、それぞれ適切に対応しました。また、見守り協力団体をはじめ、三鷹警察 署、三鷹消防署や各地域ケアネットワーク等 50 人で「見守りネットワーク事業連絡協議会」を開催し、連 携・協働を強化し、事業の一層の推進を図りました。 7 生活保護受給者の自立支援と適正な制度運用及び生活困窮者自立支援制度への対応(生活福祉課) 当初計画 生活保護受給者に対する自立支援を総合的、組織的に実施するため、自立支援プログラムに基 づき、重層的な就労支援に取り組むなど、就労をはじめ社会生活及び日常生活の自立支援を促進 します。また、生活保護法の改正を踏まえ、就労による自立を目的とした就労自立給付金の支給 を行うとともに、不正・不適正受給対策の強化や医療扶助の適正化により、一層の適正な制度運 用に努めます。 さらに、平成 27 年度に施行される「生活困窮者自立支援法」への適切な対応を図るため、国の 支援制度を活用しつつ、体制整備に向けた準備を進めます。 目標指標 就労自立支援プログラムによる新規就労者数 80 人(うち、就労自立による生活保護廃止世帯数 20 世帯) 達成状況 2年目となる就労支援の委託事業については、37 人(前年度 22 人)の就労が実現し、うち 11 人(前年度3人)が自立による保護廃止となりました。全体では、新規就労実現者数は 94 人(前 年度 103 人)で、就労自立による保護廃止者数は 31 人(前年度 60 人)となりました。また、就 労自立給付金については、27 件の実績がありました。 生活保護制度の適正な運用に関しては、不正・不適正受給対策として長期未訪問の解消を図っ たほか、課税調査及び収入申告の徹底及び生活歴の確認など未申告就労の解消に努めました。ま た、医療扶助の適正化については、昨年度に引き続き、後発医薬品の薬価差額の通知など啓発活 動を行い、利用率の向上(後発医薬品新指標:平成 26 年4月と平成 27 年1月の対比 5.7%増) を図りました。 生活困窮者自立支援制度への対応については、4月の施行に向けて制度施行円滑化特別対策事 96 業補助金を活用し、市役所2階に窓口のカウンターから情報端末に至るまでの環境と相談員体制 を整備しました。 8北野ハピネスセンターの効果的な運営と子ども発達支援センター(仮称)の整備に向けた取り 組み(北野ハピネスセンター) 当初計画 平成 26 年度より委託を開始した成人部門については、事業者との緊密な連携を図り、利用者の 重度化への対応や医療的ケアの充実など、社会福祉法人の専門性を活かした円滑かつ効果的な運 営を行います。 新川防災公園・多機能複合施設(仮称)に設置予定の「子ども発達支援センター(仮称) 」の整 備に向けて、関係部課で構成する庁内検討会議を活用し、必要な機能や効果的な事業連携のあり 方を検討します。 目標指標 委託化した成人部門の円滑かつ効果的な運営を行います。子ども発達支援センター(仮称)の 整備に向けて、必要な機能や効果的な事業連携のあり方を検討し、基本的な考え方をまとめます。 達成状況 成人部門については、事業者と連携し、利用者の状況にあった丁寧な対応、医療的ケアの充実(週 2日から5日)、指定特定相談の実施、家族会の定期的な開催など受託法人の専門性を活かした円 滑かつ効果的な運営を行いました。 子ども発達支援センター(仮称)の整備に向けては、関係部署で構成する庁内検討会議で検討を 行い、必要な機能や関係機関との効果的な事業連携のあり方について報告書をまとめました。 9定期予防接種の拡充とがん検診等の推進(健康推進課) 当初計画 平成 26 年 10 月から新たに定期接種となる水痘(水ぼうそう)ワクチン及び高齢者肺炎球菌ワ クチンの接種を円滑に実施します。 がん検診については、血液検査で将来の胃がんリスクを判定する「胃がんリスク検診(ABC 検診)」を新たに導入します。また、子宮がんと乳がん検診の無料クーポン事業の対象者に再度受 診勧奨を行うとともに、新たに対象年齢となる市民(子宮がん:20 歳、乳がん:40 歳)に無料ク ーポンを送付するなど、働く世代の女性の受診率向上に取り組みます。 目標指標 水痘及び高齢者肺炎球菌ワクチンの定期接種化に向けて、円滑に事業を実施します。新規の胃 がんリスク検診(ABC検診)及び働く世代の女性支援のためのがん検診推進事業を着実に実施 します。 達成状況 水痘ワクチン接種事業については、対象者(1、2歳児)に勧奨通知を送付するとともに、経過 措置として3、4歳児にも実施し、接種件数は 2,625 件となりました。高齢者肺炎球菌ワクチン 接種事業については、9月までは昨年度に引き続き、65 歳以上の市民を対象とした任意接種費用 助成事業として実施し、接種者は 923 人(申込者 1,057 人)でした。10 月からは定期接種に位置 付け、65 歳以上の節目年齢対象者に勧奨ハガキを送付し、接種者は 2,726 人で、多くの市民の感 染症予防・健康保持を図りました。 新たに導入した胃がんリスク検診(ABC検診)は、特定健診等との同時受診を勧めるなど周 知に努めた結果、2,899 人の受診がありました。また、平成 21 年度から 24 年度に実施した、 「子 宮がん・乳がん検診の無料クーポン事業」の対象者のうち、未受診の市民には再度無料クーポン を送付し、受診者には受診勧奨を行うとともに、新たに対象年齢となる市民(子宮がん:20 歳、 97 乳がん:40 歳)に無料クーポンを送付しました。クーポンによる受診者は、子宮がん 2,341 人、 乳がん 1,585 人と働く世代の女性の健康管理を支援しました。 10 認知症にやさしいまち三鷹の推進(高齢者支援課) 当初計画 認知症の人が住み慣れた地域で、いつまでも安心して暮らせるまちづくりを進めるために、 「認 知症にやさしいまち三鷹」の取り組みを進めます。 具体的には、地域包括支援センター・関係市民団体と協働してイベントを開催して、認知症に 対する啓発に努めるとともに、企業や団体に働き掛けて、認知症サポーター養成講座を開催し、 サポーターの養成に努めます。また、 「三鷹・武蔵野認知症連携を考える会」において検討・作成 し、地域包括支援センター等で運用している「もの忘れ相談シート」を活用した、連携体制の充 実を図ります。 さらに、認知症疾患医療センターに指定されている杏林大学医学部付属病院と連携して、認知 症の疑いのある人を把握・訪問して支援を行うために、認知症コーディネーターを配置し、地域 における認知症対応力の向上を図ります。 目標指標 地域包括支援センターなどと連携して認知症に対する啓発を図ります。また、認知症の疑いの ある人の早期発見・診断・対応のためのシステムづくりを進めます。 達成状況 タクシー会社などの企業や各種団体に働きかけ、認知症サポーター養成講座を 39 回開催し、964 人が講座を修了しました。また、小学生向けのプログラムを活用し養成講座を開催するとともに、 小中学生と保護者を対象とした養成講座も開催しました。 「もの忘れ相談シート」を活用する中で、地域包括支援センターなどの相談機関、かかりつけ 医、専門医療機関等が地域における連携体制の推進を図ることができました。また、 「認知症にや さしいまち三鷹」の取り組みの一環として、認知症イベント、パネル展を開催し、市民を対象に 啓発活動を行いました。 11 三鷹市地域包括ケア会議モデル事業の実施と多職種連携の推進(高齢者支援課) 当初計画 すべての高齢者が、住み慣れた地域で自分らしい暮らしを続けることができるよう、利用者の ニーズに合わせ、医療・介護・予防・住まい・生活支援のサービスが一体的に提供される「地域 包括ケアシステム」の構築に向けて、「地域包括ケア会議モデル事業」を実施します。 具体的には、地域包括支援センターが主体となり、医師、介護事業者など多職種で構成され た会議を開催し、地域課題の抽出・分析等を行うとともに、個別困難事例の解決に取り組む中 で、地域に共通した課題の明確化や地域資源の開発・ネットワーク化を進めます。 目標指標 モデル事業として、市内2か所の地域包括支援センターにおいて「地域包括ケア会議」を開催 し、多職種の連携による地域課題の抽出・分析、個別困難事例の解決に向けた検討を行うととも に、その成果を検証します。 達成状況 駅周辺地域包括支援センター及び西部地域包括支援センターの市内2か所で、平成 26 年9月と 平成 27 年2月にそれぞれ「地域包括ケア会議」を開催しました。個別ケースの課題解決及び地域 課題の抽出という点において、モデルケースとしての実践が出来ました。地域包括ケア会議の開 催までのプロセスを検証・評価し、27 年度は、市内全7か所での本格的な地域包括ケア会議の実 施に取り組みます。 98 12 自殺予防対策の推進(健康推進課) 当初計画 自殺の現状や自殺予防について理解し、適切な支援につなぐことができるよう、市職員向け にゲートキーパー養成講座を実施します。平成 26 年度は、市職員研修としての養成講座を開催 するとともに、今後の普及啓発事業などの実施方針を検討し、相談支援に係る庁内及び地域の ネットワークづくりに取り組みます。 目標指標 職員向けにゲートキーパー養成講座を5回実施するとともに、今後の事業の方向性を検討しま す。 達成状況 自殺の現状や予防に対する基礎的な知識の理解と意識の向上を図るため、職員向けにゲートキ ーパー養成講座を5回開催し、292 人が受講しました(管理職向け2回:89 人、一般職向け3回: 203 人)。今後は、市職員以外への対象者の拡充を検討するなど、ゲートキーパーの養成に努める とともに、関係者と事例検討会を開くなど連携を強化していきます。また、市民向けに相談窓口 のパンフレットを作成し、相談体制の充実を図ります。 13 三鷹市新型インフルエンザ等対策行動計画の策定(健康推進課) 当初計画 新型インフルエンザ等対策特別措置法第8条に基づき、平成 21 年 10 月に策定した「三鷹市 新型インフルエンザ(強毒型)対策行動計画」を見直し、インフルエンザワクチンの接種態勢 などの規定を追加した「三鷹市新型インフルエンザ等対策行動計画」を策定します。策定にあ たっては、国及び東京都の行動計画との整合を図るとともに、パブリックコメントの実施など、 幅広い市民参加を図りながら、取り組みを進めます。 目標指標 三鷹市新型インフルエンザ等対策行動計画を策定します。 達成状況 新型インフルエンザ等の感染拡大を可能な限り抑制し、市民の生命及び健康を保護するととも に、市民生活及び経済活動への影響を最小限にすることを目的に、三鷹市新型インフルエンザ等 対策行動計画を 12 月に策定し、基本的な方針及び発生段階に応じた対策を示しました。 策定にあたっては、多摩府中保健所管内の6市で方向性を検討するとともに、市で取りまとめ た素案について、有識者へ意見依頼、パブリックコメントの実施や東京都への意見照会、健康福 祉審議会への諮問・答申など、多様な意見の反映に努め計画を策定しました。 99 子ども政策部の「運営方針と目標」の達成状況 児童青少年課 1 子ども育成課 子育て支援課 子ども政策部長 竹内 冨士夫 子ども政策部調整担当部長 宮崎 望 部の使命・目標に関する認識 部の使命・目標 三鷹市に生活するすべての子どもが地域の中で健やかに成長ができ、子育て家庭が孤立せず安 心して子育てができる環境や基盤を確立し、次世代を担う子どもたちの健全な育成を地域社会全 体で支えることができる高福祉のまちづくりをめざします。 そのために、三鷹子ども憲章、三鷹市子育て支援ビジョンの理念の実現に向けて子育て支援施 策の推進と充実を、地域の子育て支援や児童青少年健全育成を担っている関係機関・団体やNP O法人との連携を図り推進します。 同時に、ライフスタイルや就業形態の多様化、核家族化や地域関係の希薄化が進行する中、地 域、学校、企業、家庭と連携、協力を行い、 「仕事と家庭生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)」 の実現を図ります。 各課の役割 子ども政策部は、児童青少年課、子ども育成課、子育て支援課の3課から構成されています。 子ども・子育て支援施策の総合的な推進を図るため、①子ども施策全般の企画調整、②児童青少 年の健全育成や各種団体への支援、③保育所、学童保育所、児童館等の整備と運営、④母子及び 寡婦福祉法に基づく支援、⑤児童手当・その他児童に係る各種手当の支給、⑥児童及びひとり親 家庭等の医療費助成、⑦私立幼稚園等園児保護者への助成などの業務を行っています。 2 部の経営資源(平成 26 年4月1日現在) 職員数 ・子ども政策部職員 231 人 ・職員比率(正規職員) 子ども政策部 231 人/ 市職員 993 人 職員比率 約 23.3% 予算規模 ・平成26年度子ども政策部予算額 一般会計 9,337,998,000円 100 3 部の実施方針及び個別事業の目標等 実施方針 ◇子ども・子育て支援新制度に向けた検討・準備、子育て支援ビジョン及び次世代育成支援行動 計画(後期計画)に基づく子ども子育て支援施策の推進 子ども・子育て支援新制度への移行に向けて関連条例の整備に取り組むとともに、 「三鷹市子ど も・子育て会議」の意見を聴きながら、「三鷹市子ども・子育て支援事業計画(仮称)」を策定し ます。 また、引き続き、次世代育成支援行動計画(後期計画)及び健康福祉総合計画 2022 に基づく子 ども・子育て支援施策を推進し、すべての子どもの健やかな「育ち」と「成長」を社会全体で支 える仕組みづくりと、子どもたちがいきいきと輝き、誰もが安心して子育てができる地域社会の 実現に向けて環境の整備を行い、子育て支援ビジョンに掲げられている課題に取り組みます。そ のために、 「子ども・子育て会議」において、計画の進行管理や評価・検証を行うとともに、関係 機関と連携を図り子ども・子育て支援施策を推進します。 ◇地域における在宅子育て支援の充実 子ども家庭支援センターや親子ひろば等の事業の充実と子育てグループの育成、親同士の交流 等のサポート事業の充実を図ります。同時に、乳児家庭をはじめとした子育て家庭の地域での孤 立や児童虐待を防ぐため、見守り活動やさまざまな支援の一層の充実を図り、子どもの育ちと子 育て家庭を支援する地域ネットワークの充実を推進します。 ◇保育園待機児童の解消と保育サービスの充実に向けての取り組みの推進 保育園待機児童を解消する保育施設整備については、ニーズ調査の結果を踏まえ、民間認可保 育所や認証保育所等の民間事業者による保育所開設支援や公立保育園における保育定員弾力運用 など多様な取り組みを進める中で、待機児童の減少を図り、仕事と生活の両立が可能となるよう 支援の充実を図ります。 ◇ひとり親家庭自立支援事業等の推進 母子家庭等の自立が促進されるよう、子育てや生活・就労等の相談機能強化に取り組むととも に、母子生活支援施設を活用して支援します。また、女性の生活支援の観点からDV被害者につ いても関係機関と連携して支援します。 ◇青少年の健全育成と団体活動への支援の推進 新しい時代の担い手である子どもたちや青少年が地域社会で豊かな心を持ち、心身とも健康に 成長できるように、青少年委員協議会、青少年対策地区委員会や青少年補導連絡会等の関係機関・ 団体や地域の多くの人たちが協力連携し、児童青少年健全育成活動の基本方針に沿って活動がで きる支援体制の整備を図ります。 また、子ども・若者育成支援推進法を踏まえ、児童館機能の充実を図りながら教育委員会、地 域の大学などの研究機関、地域で子ども・若者への支援活動を行っているNPO法人等との連携 や協働による取り組みを推進します。 ◇学童保育所や地域子どもクラブ等の放課後支援対策の充実と安定的な運営の推進 子どもたちが遊びやスポーツ、学習を通じて仲間づくりや社会参加ができるよう、子どもコミ ュニティ推進計画に基づき、地域、学校、家庭が一体となり子どもたちの放課後等の活動の拠点 101 づくりを進めます。 また、子どもたちが安全で安心して生活ができる「居場所」としての学童保育所のサービスの 向上と地域子どもクラブの活動の充実を図り、相互の連携を進め、学童保育所については、通所 児童の安全、待機児解消、施設の老朽化等の視点から計画的に整備を進めます。 ◇各種手当や医療費助成制度等をはじめとした子育て支援施策の推進 児童手当・その他児童に係る各種手当や、乳幼児をはじめとする医療費助成、また、幼稚園就 園奨励費等の助成も含め各制度の確実な執行と適正な運用を図り、子育て世帯に対する経済的負 担の軽減と支援を進めます。 ◇災害に強い児童施設等の整備による子育て環境の充実 耐震化の推進等災害に強い児童施設等の整備に向けて、子育て支援施設等の統合・再配置を含 め、複数の施設の複合化に向けた取り組みを進めるとともに、保育施設、児童施設等の災害時に おける危機管理マニュアル等に基づいて訓練を行うなど、災害に強い子育て環境の整備を進めま す。また、引き続き保育施設における食の安全確保にも努めます。 個別事業とその目標 (個別事業の掲載は、重点課題順になっています。) 1子ども・子育て支援新制度に向けた検討・準備(児童青少年課、子ども育成課、子育て支援課) 当初計画 子育て支援ビジョンと次世代育成支援行動計画(後期計画)及び健康福祉総合計画 2022 に基づ き、子どもたちの「育ち」を地域全体で支え、次世代育成に向けて、 「未来への投資」を効果的に 行っていくことを基本とした施策を展開します。計画を着実かつ効率的に推進していくため、 「子 ども・子育て会議」において、計画の進行管理、評価・検証を行うとともに、目標事業量の達成 状況を公表します。 また、子ども・子育て支援新制度に向けて、庁内プロジェクト・チーム等を活用しながら、 「子 ども・子育て会議」の開催、関連条例の整備、システムの構築、ニーズ調査の結果を踏まえた「子 ども・子育て支援事業計画(仮称) 」の策定、就学前教育カリキュラム(仮称)の作成などに取り 組むとともに市民への周知を十分に図りながら、検討・準備を進めます。 さらに、国の公定価格の決定を踏まえ、市としての利用者負担の基準を定めます。 目標指標 子ども・子育て会議における事業の評価・検証と、新制度関連条例の整備や子ども・子育て支 援事業計画(仮称)の策定を行います。 達成状況 新制度施行に向けて「子ども・子育て支援法等に基づく事業の運営及び設備の基準等に関する 条例」を6月に制定し、同条例の一部を改正する条例を9月、12 月に追加制定しました。また、 これに関連する条例・規則をあわせて整備するとともに、公私連携型民設民営園へ移行する公立 園(3園)の関連条例・規則の改廃を行いました。 「子ども・子育て支援事業計画」は、子ども・子育て会議において意見を求め、計画素案を策 定し、平成 27 年1月にパブリックコメントを実施、2月の子ども・子育て会議を経て、3月に確 定しました。また、関係者や学識経験者等の意見を聴きながら、3月に「乳幼児期保育・教育共 通カリキュラム」を作成しました。 102 2在宅子育て支援の推進(子ども育成課) 当初計画 家庭における子育て不安や孤立感の解消を図るため、保育園における地域開放や親子ひろば事 業において保護者同士の交流の場を提供するとともに、子ども家庭支援センターすくすくひろば における各種育児講座・育児相談等の実施や子育て支援活動を行っているNPO法人との連携な どにより在宅子育て支援を推進します。 また、新制度の「利用者支援事業」として、今まで行ってきた内容をさらに充実させ、 「相談支 援」「地域支援」「情報提供」の3つの柱で子育て家庭の支援を展開します。 さらに、ファミリー・サポート・センター事業について、地域のサポートリーダーの育成に取 り組むことにより、協働型地域子育て環境の充実を図ります。その中で、子育てサポーターの活 動の場の充実を図るための検討を進めます。 目標指標 親子ひろばや各種育児講座の参加者数の増加を図るとともに、利用者支援等の事業展開につい て検討・準備します。 達成状況 保育園における地域開放や親子ひろばは、安定した事業展開が図られており、育児講座の参加 についても常に定員を超える申し込みがあり、ニーズの高さを感じています。 乳児家庭全戸訪問事業は、丸3年を経過し、市民の中にも浸透してきており、訪問する民生・ 児童委員も訪問家庭への対応に慣れ、その後の関係機関との連携もスムーズに行われ、重篤なケ ースの場合にも連携は活かされています。訪問率は、90%を超えていますが伸び悩んでいるため、 訪問マニュアルを活用し、地域の見守りのスタートとしての意義を活かした取り組みとして進め ていきます。 「利用者支援事業」については、平成 27 年度実施に向けてパンフレットなど情報提供の場所を 固定して見やすくしたり、相談室の設置準備を進めてきたことなどを検証し、本格実施に向けて 子ども家庭支援センターのさらなる充実のために条件整備等の工夫を進めていきます。 ファミリー・サポート・センター事業及び子育てサポーターの活動については、事業内容を精 査し、さらに効率的な運営ができるように進めていきます。 3公設民営保育園の民設民営化に向けた検討・準備(子ども育成課) 当初計画 既存の公設民営保育園のうち、社会福祉事業団に運営を委託している保育園について、平成 27 年度からの子ども・子育て支援新制度の施行を見据え、新制度に盛り込まれた公私連携型の運営 形態を活用し、民設民営化に向けた検討・準備を進めます。 この方式を採用することにより、社会福祉事業団との連携を深めるとともに基本協定を締結し、 運営等における市の関与を明確にして保育の質を保ちながら、国と東京都からの新たな財源確保 を図ります。 目標指標 社会福祉事業団と基本協定を締結したうえで、既存の公設民営園の公私連携型民設民営化を検 討・準備します。 達成状況 三鷹駅前保育園、西野保育園、ちどりこども園の3園については、園の運営委員会や保護者へ の説明、関連条例の改廃などを経て、平成 27 年4月より公私連携型の民設民営の保育園(三鷹駅 前、西野保育園)と認定こども園(三鷹ちどりこども園)へ移行しました。民設民営化による新 たな歳入として、平成 27 年度予算に国と都の負担金 94,403 千円を見込んでいます。 移行に当たっては、基本協定と園ごとの個別協定を締結し、社会福祉事業団の保育部門として 103 の事務処理体制の確保及び保育士のキャリアアッププランの構築を支援していくこととしていま す。 また、南浦西保育園については、公私連携型の制度を活用するに当たり必要となる保育用地の 転貸について、引き続き東京都に働きかけていきます。 4子育て世帯臨時特例給付金の円滑な支給(子育て支援課) 当初計画 消費税率の引上げ(5%→8%)に際し、子育て世帯への影響を緩和するとともに、子育て世 帯の消費の下支えを図る観点から、平成 26 年1月分の児童手当(特例給付を含む。)の受給者で、 その平成 25 年の所得が児童手当の所得制限額に満たない方を支給対象者とし、対象となる児童1 人につき 10,000 円を支給します。 目標指標 円滑なシステム開発、事業実施要綱の制定等を行い、事業実施への適切な対応を図るとともに、 丁寧な勧奨を行うことにより、子育て世帯臨時特例給付金を円滑かつ確実に支給します。 達成状況 円滑なシステム開発、事業実施要綱の制定等を行い、積極的な広報、未申請者に対する繰り返 しの丁寧な申請勧奨、やむを得ない事由による期限後申請への柔軟な対応を図ったことなどによ り、支給対象者(公務員を除く)の申請率は 99.5%となりました。 支給金額は、152,630,000 円(支給対象児童 15,263 人)でしたが、申請に対する決定通知書の 送付及び給付金の支給も遅滞なく行い、円滑かつ確実な支給事業が実施できました。 5三鷹台団地周辺子育て支援施設等整備事業の推進(五小学童保育所の整備及び統合保育園の整 備支援)(児童青少年課、子ども育成課) 当初計画 五小学童保育所、障がい児通所サービス施設及び三鷹台地区公会堂を集約した複合施設につい ては、平成 25 年度に行った実施設計に基づき、利用者の意見を反映しながら、平成 27 年3月か らの利用開始に向けて、旧三鷹台保育園舎(三鷹台地区公会堂併設)の解体後、整備工事を進め ます。 また、三鷹台保育園と高山保育園の統合保育園については、社会福祉事業団が「公私連携型民 設民営保育園」として整備を進めており、設計費用の助成を行います。なお、平成 27 年度に予定 している施設整備のスムーズな着工に向けて、年度内に既存施設の解体工事請負契約の締結を行 います。 目標指標 新施設を整備し、保育環境の改善を図るとともに、公私連携型民設民営方式による統合保育園 の整備に向けて社会福祉事業団を支援します。 達成状況 複合施設(五小学童保育所)は、近隣及び保護者向けに説明会を開催するとともに、関係団体 との連絡会を開催し、今後の交流やスケジュール等について情報交換を行いました。また、平成 27 年3月には、建物の完成に合わせて、関係者による開所式及び保護者や近隣住民向けの内覧会 を行いました。その後、新施設に移転し保育を開始しています。また、移転にともない定員拡充 を図りました。 統合保育園については、平成 26 年度に設計費用の助成により社会福祉事業団が基本・実施設計 を行いました。整備計画については、三鷹台・高山保育園の保護者、近隣住民対象に丁寧な説明 会を開催しており、平成 27 年度に既存施設の解体、統合保育園(三鷹赤とんぼ保育園)の建設工 事が開始されます。平成 28 年4月開園に向けて、保育園の統合がスムーズに行われるように事業 104 団と十分に連携しながら整備を進めていきます。 6公立保育園の弾力運用による保育定数の拡大(子ども育成課)〈「ゼロ-アップ創造予算」該当事業〉 当初計画 保育ニーズの拡大に伴う入園希望者及び待機児童の増加に対応するため、大きな改修を行わず 既存の公立保育施設での運用定数の拡充を図ることにより、子育て世代のワーク・ライフ・バラ ンスの実現を推進するとともに、弾力化後の職員配置については、効果的で効率的な配置を行い ます。 また、公立保育施設の運用定数の拡充に向け、各園での検討結果をもとに課内検討チームにお いて、待機児童数(エリア別・年齢別)、入所児童数の現状、各保育園保育室の面積のバランス及 びその効果・効率性を考え、平成 27 年度の運用定数及び実施園を決定します。 なお、今年度は平成 25 年度の検討結果により、平成 26 年4月から4つの公立保育園において 3歳児クラスの弾力運用による定員拡充を行いました。 目標指標 待機児童の分析を行って、効果的な定員枠の拡充をめざします。 達成状況 公立保育園の運用定数の拡充に向け、各園で弾力運用について検討した提案をもとに、課内検 討チームにおいて、待機児童数(エリア別・年齢別)の分析、各園の保育室の面積及びその効果・ 効率性を踏まえ、平成 26 年4月に計7人(中央1人、あけぼの2人、新川2人、西野2人)の定 員増を図りました。 また、平成 27 年度に向けて弾力運用実施に向けた検討を行い、平成 27 年4月に4園で計 10 人(新川2人、野崎2人、上連雀2人、駅前4人)の定員増を行うことを決定し、これに必要な準 備を進めました。 7私立認可保育所の開設支援(子ども育成課) 当初計画 平成 27 年4月からの民間認可保育所1園(90 人以上、0~5歳児)の開設に向けて、設立運 営事業者をプロポーザル方式により選定します。開設に係る整備費の支援については、東京都の 安心こども基金を財源とした「マンション等併設型保育所設置促進事業補助金」などを活用しま す。 目標指標 質の確保された認可保育所の開設を支援し、待機児童の解消を図ります。 達成状況 事業者の募集は、26 年4月当初に行うことで、事業者が建築工事、内装工事、施設長、保育士 等の募集を計画的に行うことができるよう実施しました。開設に向けての準備を進め、入所定員 についても、事業者と調整の結果、予定していた 90 人から 96 人(0歳6人、1歳 14 人、2歳 16 人、3歳 20 人、4歳 20 人、5歳 20 人)へ増員を図りました。当初の予定通り、27 年4月に 新園が開園しました。 8グループ型家庭的保育室の運営支援(子ども育成課) 当初計画 待機児童の解消を図るとともに、家庭的保育ニーズに対応するため、新制度の小規模保育事業 への移行を視野に入れて、新たに開設するグループ型家庭的保育室に対し運営の支援を行います。 目標指標 グループ型家庭的保育室の開設及び運営の支援を行います。 105 達成状況 グループ型家庭的保育室と協働して開設の準備を進め、平成 26 年7月1日に開設(定員 10 人) しました。運営は市内のNPO法人で、安定した運営を継続しており、地域の待機児童解消に貢 献しています。また、同法人は、子ども・子育て新制度においては、地域型保育事業(小規模保 育事業)に位置付けられるグループ型家庭的保育室の開設に向けての準備を進め、平成 27 年4月 に小規模保育室として開設しました。 さらに、小規模保育事業(定員 19 人)2園、事業所内保育事業(定員 14 人、うち地域枠 11 人)1園についても、開設準備を行い開設することができました。今後は保育の質の向上を図り ながら、地域型保育事業の量的拡充を推進していきます。 9山中保育園のリニューアル工事と保育定員の拡充(子ども育成課) 当初計画 山中保育園本園舎が設置されている都営上連雀七丁目アパート(昭和 49 年建設)について、東 京都による耐震補強工事完了後、保育環境の向上及び定員拡充に伴う改修などのリニューアル工 事を実施します。仮園舎から本園舎への移転については、リニューアル工事完了後の平成 26 年 10 月を予定しています。 また、待機児童解消のため、平成 26 年4月1日以降に1・2歳児の定員について段階的に7人 の拡充を行います。 目標指標 山中保育園の耐震補強工事を実施し、児童の安全を確保するとともに、定員を拡充して待機児 童の解消を図ります。 達成状況 山中保育園の耐震補強工事について、子ども育成課、保育園、公共施設課及び東京都において、 事前に十分な打ち合わせを行うことにより、安全面に配慮しながら、耐震補強工事及びリニュー アル工事を完了し、スムーズな移転を行うことができました。10 月 14 日からリニューアル後の 園舎で運営を開始し、11 月1日から1歳児の入所枠の定員を2人増員しました。 10 幼稚園就園奨励費補助事業の実施(子ども育成課) 当初計画 幼稚園就園奨励費補助金について、国の制度改正にあわせて、補助単価の引き上げや第2子以 降に係わる所得制限の撤廃を行います。これにより、幼稚園と保育園の保護者負担の平準化を図 ります。 目標指標 支給条件に該当する対象者に対する助成の円滑な実施を図ります。 達成状況 支給条件に該当する対象者に対する助成事業の円滑な実施を行いました。第2子以降の所得制 限撤廃により、支給対象者が大幅に増加しましたが、当初計画したスケジュール通りに進めるこ とができました(支給実態:平成 25 年度 1,364 人、平成 26 年度 1,907 人 約 40%増加)。平成 27 年度は、子ども・子育て支援新制度により、新制度に移行した幼稚園に在園する園児の保護者 の就園奨励費補助金の支給がなくなることや、非課税世帯の補助単価引き上げ、就学猶予者等の 取り扱いの変更等により、要綱・要領改正が必要となるため、引き続き、確実な事務手続きを行 っていきます。 106 11 学童保育所の定員拡充(児童青少年課) 当初計画 庁内の「学校・学童保育所の規模の適正化検討チーム」における入所児童数の予測等を踏まえ、 教育委員会と連携し、学童保育所の規模の適正化、定員の見直し等を行い、待機児童の解消に努 めます。 目標指標 学童保育所の定員の見直しを行います。 達成状況 学童保育所の定員は、施設整備に伴う定員増や弾力運用を行い待機児童解消に向けて取り組ん できましたが、平成 27 年度の入所希望者は、入所見込数を大きく上回る申込みがあったことから、 例年 20 人前後である待機児童数を上回る 66 人の待機児童が発生しました。今後も入所児童数の 増加が見込まれる中で、施設整備や定員の弾力運用に加え、入所基準の見直し、地域子どもクラ ブ事業の拡充、児童館やその他の施設の活用も含め、児童の放課後の居場所づくりについて再検 討します。 107 都市整備部の「運営方針と目標」の達成状況 まちづくり推進課 1 公共施設課 道路交通課 建築指導課 水再生課 緑と公園課 都市整備部長 内田 治 都市整備部技監兼都市整備部調整担当部長 若林 俊樹 都市整備部広域まちづくり等担当部長 板橋 弘二 部の使命・目標に関する認識 部の使命・目標 ◇「高環境・高福祉のまち」、「緑と水の公園都市」の実現に向け、まちづくり事業を総合的に推 進します。具体的には、災害に強い都市基盤の整備を図るとともに、バリアフリーのまちづくり を重点的に推進し、安全でうるおいのある快適空間のまちづくりを、市民、事業者との協働で進 めます。 ◇緑と水のネットワーク整備、景観や環境への配慮、市民が主体となった地域のまちづくり支援、 地域特性を活かした魅力と活力のある再開発事業等を推進します。 ◇データベースシステムを活用して、施設保全情報の一元的管理を行うとともに、公共施設の効 率的な維持・保全・活用や長寿命化に努めます。 ◇下水道施設の更新と広域的な視点からの再構築を図るとともに、合流式下水道の改善、防災拠 点周辺の下水道施設の耐震化、都市型水害対策の促進を図ります。 各課の役割 都市整備部は、まちづくり推進課、公共施設課、道路交通課、建築指導課、水再生課、緑と公 園課の6課で構成され、 「人間のあすへのまち」の実現をめざし、安全とうるおいのある快適空間 のまちをつくるため、①都市計画、再開発及び住宅政策、②公共施設の一元管理、③道路、橋り ょう等及び都市交通、交通安全対策、④建築基準行政、⑤下水道、⑥緑化及び公園などの推進及 び整備を行っています。 2 部の経営資源(平成 26 年4月1日現在) 職員数 ・都市整備部職員 120 人 ・職員比率(正規職員) 都市整備部 120 人/ 市職員 993 人 職員比率 約 12.1% 予算規模 ・平成26年度都市整備部予算額 一般会計 3,631,699,000 円 下水道事業特別会計 2,682,492,000 円 108 3 部の実施方針及び個別事業の目標等 実施方針 ◇緑と水の公園都市をめざす事業の推進 緑と水の公園都市の実現に向けて、緑と水の基本計画 2022 に基づき、大沢の里整備事業をはじ めとする拠点整備、自然緑地等の保全、公園緑地等の公有地化や整備の促進など、市民が安全で 安心して憩い集える空間等の創出を進めます。また、市民との協働の取り組みを引き続き推進す るため、NPO法人花と緑のまち三鷹創造協会と連携を図りながら、ガーデニングフェスタ 2014 の開催、市民参加で取り組む街かど花壇づくり、花と緑の広場の運営等を推進します。さらに、 市内に残る都市農地については、平成 25 年度に取りまとめた都市農地保全方針(案)について、 関係部署・団体等との調整や説明等を行い、本方針を確定したのち、運用を開始します。土地利 用では、大規模土地利用の用途変更等の把握に努め、適切な時期に用途地域の見直しを行うため の検討や地区計画・景観協定の活用を図ります。また、三鷹らしい景観づくりに向けて、 「三鷹市 公共建築物景観づくりガイドライン(仮称)」の策定に取り組み、公共施設整備を通じて景観づく りの先導的な役割を担うようにまちづくりを進めます。こうした取り組みやまちづくりの全般的 な事業を通して、緑と水の豊かで良好な都市環境の創出に取り組みます。 ◇都市計画道路の整備 都市計画道路等の幹線道路の適切なネットワーク化を図るため、優先順位の高い路線から順次 整備が進められるよう取り組みます。 市施行の都市計画道路の整備としては、引き続き三鷹都市計画道路3・4・13 号及び「新みち づくり・まちづくりパートナー事業」を活用して事業着手した三鷹都市計画道路3・4・7号の 八幡前交差点~下連雀七丁目交差点間約 235mについて、用地買収や電線類の地中化に向けた取 り組みを進めます。 また、安全なみちづくりの観点から、市民参加によるみちづくり・まちづくりへの取り組みが 始まっている地域では、これを支援し、協働の取り組みを推進します。 ◇東京外かく環状道路事業 三鷹地区検討会等で提案された課題について、国・東京都が策定した「対応の方針」が、確実 に実行されるよう、引き続き国・東京都に対し強く要請します。 また、市へ与える影響と対策については、多岐にわたる検討課題について、助言者会議等の意 見を聴きながら、慎重に調査・検討を行うとともに、新たにふれあいの里として土地利用総合計 画 2022 等で位置づけした「北野の里(仮称)」の整備に向けて、蓋かけ上部空間等の利活用の検 討を進めます。 「北野の里(仮称)」の整備においては、 「北野の里(仮称)を中心としたまちづく りワークショップ」の意見を踏まえ、北野の里(仮称)まちづくり方針の策定をめざします。ま た、北野地区の交通安全対策に関する協議会を事業者とともに設立し、工事期間中等の交通安全 が図られるよう、地元住民と協働で取り組みます。さらに、周辺都市計画道路の事業化に向けて 関係機関と協議を進めるなど、協働によるまちづくりの展開を図ります。 ◇三鷹駅前再開発事業の推進 三鷹駅前地区再開発基本計画に基づき、安全と安心のまちづくり、都市の活性化、良好な市街 地の形成、まちの個性の創出という4つの基本的な視点にバリアフリーのまちづくりや、協働の まちづくりの視点を加えて積極的に取り組みます。 また、三鷹駅南口の核となる三鷹駅南口中央通り東地区については、UR都市機構と連携し、 109 三鷹駅前地区の活性化の拠点施設となるよう、市街地再開発事業等を活用した面的なまちづくり を検討するとともに、事業化に向けた取り組みを進め、都市計画決定をめざします。 ◇都市交通環境の整備 交通総合協働計画 2022 に基づき、地域公共交通活性化協議会において協議を行いながら、公共 交通環境の充実に向けた事業実施を検討します。バス交通については、コミュニティバス事業基 本方針に基づき、既存路線について、都市再生事業と連携を図る等の見直しを進め、市域全体の 交通利便性の向上に向けて、みたかバスネットの推進を図ります。 また、駐輪場整備基本方針に基づき、利便性の高い駐輪場の運営・整備や受益者負担の適正化 などについて推進します。さらに、鉄道駅周辺の放置自転車対策として、駐輪場を拡充するため 民有地の有効活用等を図り、自転車利用環境の改善を推進します。あわせて、自転車に関係する 事故が多いことから、三鷹警察署と連携して自転車の安全利用や交通ルール・マナーの周知に関 する啓発活動等の取り組みを推進します。 ◇耐震改修の促進 先の東日本大震災を機に建築物の耐震性への関心が高まる中、平成 24 年度に改定した耐震改修 促進計画に基づいて、対象建築物の耐震化を計画的に進めていきます。具体的な施策としては、 老朽化し耐震性に課題のある公共施設等を集約する新川防災公園・多機能複合施設(仮称)整備 事業等を推進するとともに、平成 24 年度から耐震診断が義務付けられた特定緊急輸送道路沿道建 築物について、東京都と連携を図りながら優先的に耐震化を進めます。 ◇下水道事業の推進 集中豪雨による都市型水害に対応するため、雨水管等の整備を推進します。また、地震対策及 び長寿命化を統合した「下水道再生計画」を策定するとともに、下水道施設の耐震化整備を行い、 安全安心な生活環境の確保に努めます。 さらに、市単独処理区である東部処理区の東京都流域下水道への編入について、関係機関との 協議を進めるとともに、編入までの間、東部水再生センターの延命化に取り組みます。 ◇建築基準行政の推進 市民の生活基盤である建築物の建築基準法令等を遵守することは、安全で安心なまちづくりの 根幹となるものです。建築物の安全性確保のため、建築安全マネジメント計画に基づき、庁内関 係部課はもとより警察、消防及び保健所と積極的な連携を図り取り組みを進めます。 ◇公共施設ファシリティ・マネジメントの推進 公共施設の効率的な維持・保全・活用や長寿命化をめざし、施設の現状を踏まえた工事内容の 精査、的確な修繕・更新工事の実施等を重視しながら、公共施設維持・保全計画 2022 の第一次計 画を着実に進めます。また、防災上重要な公共建築物の耐震化を最優先に、第二次計画について 検討するとともに、市有地の利活用や施設の更新・再配置等に取り組み、ファシリティ・マネジ メントの推進を図ります。 さらに、 「公共施設総点検運動」を庁内全体での経常的取り組みとするために、施設所管課によ る安定した施設管理等を進め、予算編成時に継続的に成果を検証するなど、一層の推進を図りま す。 110 個別事業とその目標 (個別事業の掲載は、重点課題順になっています。) 1用途地域等の見直しの検討(まちづくり推進課) 当初計画 平成 25 年 12 月に策定した「三鷹市用途地域等に関する指定方針及び指定基準」及び土地利用 現況調査(平成 25 年実施)の結果を踏まえ、まちづくりにおいて課題のある地域の抽出を行い、 対象地域の土地利用等における具体的な課題及び用途地域等の見直しに向けた進め方等を調査、 整理し、景観にも配慮して用途地域等の見直しの方針の検討を行います。 目標指標 課題のある地域の抽出、具体的な課題の整理、見直しの方向性を検討します。 達成状況 まちづくりに課題のある地域を抽出し、課題の整理を行い、具体的に土地利用転換が図られる 箇所について、詳細調査を行いました。 あわせて、用途地域等の見直しの方針について検討し、関係部署との協議、庁内プロジェクト・ チームによる検討会を開催するなど、用途地域等の見直し方針の策定に向けて取り組みました。 2三鷹駅南口中央通り東地区再開発事業の推進(まちづくり推進課) 当初計画 三鷹駅南口中央通り東地区(三鷹センター周辺・文化劇場跡地)の再開発事業が、市の「表玄 関」のシンボルとして、地区の活性化の拠点施設となるよう、 「三鷹駅南口中央通り東地区再開発 事業における市の基本的な考え方」に基づく検討を進め、地元の合意形成を図るとともに、UR 都市機構との連携を強化し、市街地再開発事業等に向けた取り組みを進めます。 また、都市計画手続きについては、まちづくりや景観の観点から高度利用地区と市街地再開発 事業に加えて、地区計画等の面的なまちづくりについて検討し、都市計画決定をめざします。 目標指標 高度利用地区・市街地再開発事業等の都市計画図書を作成します。 達成状況 UR都市機構を中心とした関係地権者が当該地区の再開発事業に向けた勉強会を開催し、市が 示した「三鷹駅南口中央通り東地区再開発事業における市の基本的な考え方」に基づいて、分棟 方式による施設計画案などについて検討しています。 市は、事業地内の土地を先行取得したことを踏まえ、地権者として協議会に参加するとともに、 事業化に向けて関係権利者と施設計画案について検討するなど、都市計画図書の作成に必要な取 り組みを進めました。 3東京外かく環状道路に関する対応の推進(まちづくり推進課) 当初計画 三鷹地区検討会等で市民から提案された課題に対し、国・東京都が示した「対応の方針」が確 実に実行されるよう、引き続き国・東京都に強く要請します。 用地買収等の事業実施に伴う現況のコミュニティへの影響や中央ジャンクション上部利用につ いて、 「北野の里(仮称)を中心としたまちづくりワークショップ」で示された意見を具体的な施 策に反映できるよう、北野の里(仮称)まちづくり方針の策定に取り組みます。また、北野地区 の交通安全対策に関する協議会を事業者とともに設立し、工事期間中等の交通安全が図られるよ う、地元住民と協働で取り組みます。さらに、周辺都市計画道路の事業化に向けて関係機関と協 議を進めるなど、協働によるまちづくりが進むよう積極的に取り組みます。 多岐にわたる課題について、柔軟に対応できるよう助言者会議等で検討を行うとともに、農業 111 法人と締結した「都市農地の保全等に関するパートナーシップ協定」に基づき、引き続き代替農 地の維持管理に係る実証実験に取り組み、代替農地の確保についても国・東京都に強く働きかけ ます。 目標指標 地域環境への保全対策を国及び東京都に要請するとともに、北野の里(仮称)まちづくり方針 の策定をめざし、ジャンクション周辺地域のまちづくりと連携したみちづくりについて調査・検 討を行います。 達成状況 「北野の里(仮称)を中心としたまちづくりワークショップでいただいたご意見に対する三鷹 市の基本的な考え方(以下、「考え方」という。 )」の反映について国土交通省に要望書を提出し、 三鷹市のまちづくりに対する協力・支援とともに、「対応の方針」の確実な履行を要請しました。 今後は、 「考え方」をもとに、市民の意見を聴きながら、北野の里(仮称)まちづくり方針の策定 に取り組みます。 工事期間中等の交通安全対策等が図られるよう、 「外環整備に伴う安全・安心のまちづくり連絡 協議会」を地元住民との協働で設立しました。引き続き、地域の交通安全対策・防犯対策等をめ ざしていきます。また、農業法人と締結した「都市農地の保全等に関するパートナーシップ協定」 に基づき、代替農地の維持管理に係る実証実験に取り組みました。 4災害に強い下水道の整備及び下水道施設の長寿命化等の推進(水再生課) 当初計画 災害に強い下水道の整備の推進として、集中豪雨による都市型水害に対応するため、浸水被害 が発生する恐れがある箇所に道路雨水貯留浸透施設の設置及び緊急を要する中原地区において雨 水管等の整備を引き続き実施します。 また、長寿命化と耐震化を統合した「下水道再生計画」を策定するとともに、震災時にも継続 して使用可能な下水道施設をめざし、平成 20 年度に策定した下水道再生計画(下水道地震対策整 備計画)に基づいた耐震化工事と次年度の実施設計を行い、災害に強い下水道施設の推進を図り ます。さらに、下水道施設の老朽化対策として、国の下水道長寿命化支援制度の活用を図り、管 路施設、東部水再生センター等の詳細調査を行います。 目標指標 下水道再生計画の策定、雨水管等の整備 540m、道路雨水貯留浸透施設の設置 100m、防災拠点 に関連した下水道施設の耐震化の整備及び平成 27 年度に向けた実施設計、下水道施設の詳細調査 及び実施計画の策定を行います。 達成状況 集中豪雨による都市型水害に対応するため、中原地区に雨水管等の整備(440m)、野崎地区に 道路雨水貯留浸透施設の設置(125m)に取り組みました。 新川防災公園・多機能複合施設(仮称)など、防災拠点に関連した下水道施設の耐震化(5施 設)の整備及び平成 27 年度に向けた実施設計、下水道施設の詳細調査等を行いました。 また、長寿命化及び地震対策事業計画を統合した「三鷹市下水道再生計画」を策定しました。 今後は、 「三鷹市下水道再生計画」に基づき、効果的、効率的に下水道施設の改築・更新等(長寿 命化)を推進するとともに、引き続き災害に強い下水道をめざし、地震対策事業に取り組みます。 5特定緊急輸送道路沿道建築物の耐震化の推進(まちづくり推進課、建築指導課) 当初計画 緊急輸送道路は震災時の救急救命活動及び物資輸送などの生命線となり、復旧・復興の大動脈 112 として重要な役割を果たします。 このため東京都は、特定緊急輸送道路沿道建築物に耐震化状況の報告と耐震診断を義務付ける 「東京における緊急輸送道路沿道建築物の耐震化を推進する条例」を策定し、平成 23 年6月に三 鷹通りと東八道路の一部を特定緊急輸送道路に指定しました。市では、これらの道路沿道の建築 物について、平成 23 年度から耐震診断助成を、平成 24 年度からは耐震の補強設計と耐震改修の 助成を行っており、平成 26 年度末までに耐震診断及び設計を、平成 27 年度末までに耐震改修を 終了するよう、引き続き、これらの耐震改修事業について国・東京都・市共同で助成を行い、耐 震化を促進します。 目標指標 特定緊急輸送道路沿道建築物の耐震化を促進し、耐震診断については対象建築物数の 100%の 完了をめざします。 達成状況 当該事業の対象となる件数 23 件のうち、本年度 2 件の耐震診断が完了し、累計で 16 件完了し ました。このことにより、耐震診断の完了は、約 70%となりました。 耐震診断を完了したもので、2 件が耐震基準を満たしており、改修等が必要な建物は 14 件でし た。そのうちの 3 件の補強設計が平成 25 年度に完了しており、本年度 1 件の補強設計が完了し、 累計で 4 件完了しました。また、耐震改修工事については、平成 25 年度に完了した補強設計 3 件のうちの 2 件について実施し、年度内に完了しました。 なお、耐震診断と補強設計への補助金の助成期間は平成 27 年度まで延長されました。また、耐 震改修工事や建て替え工事については、平成 27 年度中に着手し、平成 28 年度内に完了するもの に補助金の助成期間が延長されました。 耐震診断未実施の約 30%について、早期実施に向けて、引き続き働きかけていきます。 6都市計画道路整備の促進(3・4・13 号(牟礼)及び3・4・7号(連雀通り)) (まちづくり推進課) 当初計画 三鷹都市計画道路3・4・13 号(牟礼)は、都道である連雀通りから人見街道までの区間であ り、平成 12 年度に完了した人見街道から三鷹都市計画道路3・2・2号(東八道路)を南北に結 び、周辺地域の生活道路に進入している通過交通を分散し、交通渋滞の緩和と安全性を高めるこ とを目的としています。 今後、引き続き用地買収を進めるとともに、事業の進捗状況にあわせて安全で快適な歩行空間 の確保及び都市景観の向上等の目的のために、電線類の地中化に向けて関係機関と協議を行いま す。 三鷹都市計画道路3・4・7号(連雀通り)については平成 21 年4月に東京都と「新みちづく り・まちづくりパートナー事業」の協定を結び、八幡前交差点~下連雀七丁目交差点間約 235m について事業に着手しました。今後、引き続き用地買収を進めるとともに、都市防災機能の向上、 安全で快適な歩行空間の確保及び都市景観の向上等の目的のために、電線類の地中化に向けた取 り組みを実施していきます。 また、本事業にあわせて、東京都が本区間の東側から狐久保交差点付近までの間について街路 事業を行っていることから、東京都と調整・連携を図りながら、事業を進めていきます。 「連雀通り商店街地区」については、東京都が施行する街路事業と一体的に、 「まちづくり推進 地区整備方針」に基づくまちづくりが推進できるよう、東京都と協議を進めます。 目標指標 3・4・13 号(牟礼)は用地取得率 77%、また3・4・7号(連雀通り)は用地取得率を 100% とし、電線共同溝の詳細設計等を行います。 113 達成状況 3・4・13 号(牟礼)については、用地買収を進め、用地取得率は 77%となりました。 3・4・7号(連雀通り)については、電線共同溝の予備補足設計を行うとともに、用地買収 を進め、用地取得率は 89%となりました。 7三鷹台駅前周辺地区のまちづくりの推進(まちづくり推進課、道路交通課) 当初計画 三鷹市の東部地区の玄関口にふさわしい都市空間を創出するため、関係権利者や地元住民等の 意見を聴きながら、 「まちづくり推進地区整備方針」の策定に取り組みます。三鷹台駅前通りにつ いては、地域住民や関係権利者の意向を踏まえ、都市計画道路の幅員や駅前広場のあり方等につ いて検討し、都市計画変更手続きに向けて取り組みます。地域のまちづくり活動については、引 き続き、(株)まちづくり三鷹とともに支援を行います。 また、平成 17 年 10 月に策定した「三鷹市道第 135 号線緊急整備方針」に基づき、三鷹台駅前 周辺地域(三鷹台駅前交番~立教女学院区間、延長約 232m)について、バリアフリーに配慮し た歩行空間の整備を行うため、引き続き用地取得及び電線類の地中化等に取り組みます。 目標指標 まちづくり推進地区整備方針の策定に取り組み、用地取得率を 96%とし、電線共同溝等の整備 工事を行います。 達成状況 三鷹台のまちづくりを進めるため、整備方針の策定に向け、関係地権者と協議を重ねました。 また、協議会活動については、㈱まちづくり三鷹と連携し支援しました。 市道第 135 号線(三鷹台駅前通り)整備に係る用地取得率については、96%となりました。 また、電線共同溝等の整備については、想定外の支障物処理が発生しましたが、各関係機関との 工程調整及び近隣要望等に対応しながら取り組みました。 8花と緑のまちづくりの推進(緑と公園課) 当初計画 緑と水の公園都市の実現に向けて、大沢の里整備事業に係る調査・設計を行うとともに、児童 遊園の改修、児童遊園及び都市公園の公有地化を進め、市民が安全で安心して憩い集える空間等 の創出を進めます。 NPO法人花と緑のまち三鷹創造協会が行う講座、人財の育成事業、緑の保全・緑化推進事業 等への支援を行います。また、ガーデニングフェスタの開催、街かどの花壇づくり、公園緑地を 活用したコミュニティガーデンの整備、ふれあいの里のイベント等を同協会に委託し、市民、事 業者との協働による花と緑のまちづくり事業の展開を図ります。 目標指標 公園整備とともに花と緑のまち三鷹創造協会が主催する講座等を通じて、花と緑のまちづくり の推進に取り組みます。 達成状況 新川あおやぎ公園及び大沢青少年広場などの用地取得を行い、公園の公有地化が一層進んでい ます。NPO法人花と緑のまち三鷹創造協会との協働により、ガーデニングフェスタ 2014 を開催 し、多くの市民の方々にご来場いただきました。これらの取り組みを通じて、緑の保全や緑化を 推進する意識啓発、地域コミュニティの拡充が図られました。 114 9みたかバスネットの見直しの検討(道路交通課) 当初計画 みたかバスネットについては、既存コミュニティバスの利用状況等の現状を踏まえ、地域公共 交通活性化協議会で協議して路線バスとの連携を図り、より利便性の高いバスネットの検討を進 めます。あわせて、新川防災公園・多機能複合施設(仮称)や杏林大学井の頭キャンパス、調布 飛行場へのアクセス等の検討も進めます。 目標指標 既存のコミュニティバスルートの見直し方針を策定します。 達成状況 コミュニティバス事業基本方針に基づき、三鷹台ルート及び西部ルートの見直しに取り組むた め、利用実態を把握するための「起終点(OD)調査」と「沿線住民ヒアリング」を実施しまし た。これらの調査結果などを踏まえ、地域公共交通活性化協議会で協議し、コミュニティバス見 直し方針を策定しました。また、協議において新川防災公園・多機能複合施設(仮称)や杏林大 学井の頭キャンパス、調布飛行場へのアクセスのほか、乗り継ぎ環境の改善など、より利便性の 高いバスネットの検討を進めました。 10 三鷹駅南口西側中央地区再開発事業共同ビル建設の支援(まちづくり推進課) 当初計画 三鷹駅前地区再開発基本計画に基づき、駅前広場と一体的な市の表玄関にふさわしい顔づくり に向けて、旧みずほ信託銀行周辺の共同ビル建設の事業化を支援します。地元地権者による事業 化に向けた合意形成状況を踏まえ、総合設計制度の導入やまちづくり条例、開発行為等について 指導・助言を行うとともに、市道の一部廃止手続きに係る調整を進め、事業化に向けて支援しま す。 目標指標 共同ビルの事業化に向けて支援します。 達成状況 権利者で構成される再開発組合で、事業化について土地建物所有者全員の合意が得られたこと を踏まえ、市道第 14 号線(通称赤鳥居通り)の一部廃止にむけて地区内で関係者の調整が進めら れています。また、10 月より事業地内の一部で解体工事に着手しています。 市では、建築計画に対して、総合設計やまちづくり条例、開発行為等について指導・助言した ほか、地元商店会と事業者の意見交換の場を設けるなど、共同ビル化に必要な調整を行いました。 また、景観審議会や景観アドバイザー協議会などを通じて、本事業が周辺の景観や環境に配慮し た計画となるよう調整しました。 115 教育委員会事務局教育部の「運営方針と目標」の達成状況 総 務 課 学 務 課 スポーツ振興課 総合スポーツセンター建設推進室 1 指 導 課 社会教育会館 生涯学習課 図 書 館 教育部長兼教育部調整担当部長 山口 忠嗣 教育部生涯学習担当部長 髙階 豊彦 部の使命・目標に関する認識 部の使命・目標 ◇「人間力」と「社会力」を兼ね備えた子どもの育成をめざし、コミュニティ・スクールを基盤 とした小・中一貫教育を柱に、学校・家庭・地域との連携・協働による学校教育の推進を図りま す。 ◇ともに学び、学びを活かし、学びの成果や絆が地域に受け継がれていく心豊かな社会の実現を めざし、生涯学習基盤の整備や施策の充実により、市民の主体的な生涯学習を支援します。 各課の役割 教育部は、総務課、学務課、指導課、生涯学習課、スポーツ振興課、総合スポーツセンター建 設推進室で構成する事務局と、社会教育会館、図書館などの所管施設で構成され、それぞれ、① 教育委員会会議、委員会内人事・予算等の総合調整、川上郷自然の村管理運営、教育施設の営繕・ 維持管理、②通学区域、学級編制、学校給食・保健運営、教育相談、就学相談、③学校の教育指 導の援助、教職員人事、教科書採択、④生涯学習の推進、文化財保護、社会教育団体の育成等、 ⑤生涯スポーツの普及・振興、スポーツ施設の管理運営、⑥社会教育会館の管理運営、⑦図書館 での資料収集・貸出、読書活動の推進などの役割を担っています。 2 部の経営資源(平成 26 年4月1日現在) 職員数 ・教育委員会事務局等職員 172 人 他団体からの派遣職員3人 計 175 人 ・職員比率(正規職員) 教育委員会事務局 175 人/ 市職員 993 人 職員比率 約 17.6% 予算規模 ・平成26年度教育委員会事務局予算額 一般会計 3,957,323,000 円 そのうち人件費を除く事業費の予算額 一般会計 3,547,776,000 円 116 3 部の実施方針及び個別事業の目標等 実施方針 ◇コミュニティ・スクールを基盤とした小・中一貫教育の充実と発展 コミュニティ・スクールの充実と発展をめざし、コミュニティ・スクール委員会の機能の充実 を図るとともに、保護者、地域住民が積極的に学校運営に参画し、組織的かつ継続的に学校支援 が可能となるような体制づくりを推進します。 効果的かつ持続可能な学園運営システムの構築をめざし、各学園の学園運営や教育活動の充 実・発展を図るとともに、義務教育9年間の一貫した指導を通して、知・徳・体の調和のとれた 子どもを育てる教育内容の充実を図ります。 ◇学級数増への適切な対応と学校規模の適正化に向けた取り組み 市立小・中学校において、児童・生徒数が特定の学校に偏在化している現状を踏まえ、学級数 増に対し適切な対応策を検討・実施するとともに、今後の中・長期的な視点から、引き続き学校 規模の適正化に向けて取り組みます。 ◇総合教育相談の充実 三鷹市教育支援プラン 2022 に基づき、コミュニティ・スクールを基盤とした小・中一貫教育の 特長を活かして、義務教育9年間を通した継続的かつ系統的な教育支援の充実を図ります。一人 ひとりのニーズに的確に応える教育支援を推進するために教職員への研修と、スクールソーシャ ルワーカー等総合教育相談室職員による福祉・保健・医療等関係機関との連携の推進を図り、0 歳から 18 歳までの乳幼児・児童・生徒等の生活や学習上の困難さの改善と自立や社会参加の促進 をめざします。 ◇安全で快適な教育環境の整備 児童・生徒が安全で快適な教育環境で学べるよう、引き続き体育館の耐震補強工事、学校校庭 等の芝生化を推進します。また、ファシリティ・マネジメントの視点に基づき、学校施設の長寿 命化と地域防災機能の強化を図るため、非構造部材の補強、トイレ改修、バリアフリー施設の整 備など、計画的な整備に向けた検討を進めます。なお、これらの事業実施にあたっては、国・東 京都からの補助・助成制度を活用し、財源確保に努めます。 さらに、平成 24 年度から 25 年度に再整備を実施した学校ICT環境・機器等の利活用を進め、 教職員の業務の効率化と情報セキュリティの向上を図るとともに、学校・家庭・地域の情報共有 を推進します。 ◇健康・スポーツ及び生涯学習の拠点整備の推進 平成 28 年度の完成をめざし、新川防災公園・多機能複合施設(仮称)の建設工事を徹底した安 全管理のもと、計画的に進め、健康・スポーツ及び生涯学習の拠点整備を推進します。また、引 き続き、市長部局と連携し、庁内検討や関係する審議会、団体等との調整を図りながら、効率的・ 効果的な施設管理と質を確保したサービスを提供するための管理運営計画を策定します。 ◇三鷹市生涯学習プラン 2022 に基づく生涯学習施策の充実 三鷹市第4次基本計画及び三鷹市生涯学習プラン 2022 に基づき、三鷹型エコミュージアム事業 を推進するとともに、大沢二丁目古民家(仮称)を復原し、市民が様々な体験学習を行う施設と して大沢地区にある他の地域文化財を含め、エコミュージアムのモデル事業として推進します。 117 また、市民一人ひとりが、生涯を通して主体的に学習する機会を持ち、学んだことを地域に返し て活かしていく「学びの循環」の構築を推進します。 ◇地域の情報拠点としての図書館サービスの充実 みたか子ども読書プラン 2022 に掲げる施策を推進するとともに、地域資料の収集・提供やレフ ァレンスサービスなど地域の情報拠点としての機能を強化し、多様な利用者に対応する図書館サ ービスの充実を図ります。また、市民満足度の高いサービスの提供をめざして、図書館システム の共同開発を行います。 ◇三鷹市スポーツ推進計画 2022 の策定と推進 新川防災公園・多機能複合施設(仮称)整備事業における「健康・スポーツの拠点施設」の整 備を踏まえ、三鷹市スポーツ推進計画 2022 を策定し、市民の健康・体力の増進を図り、いつでも、 どこでもスポーツに親しむことができる市民スポーツ活動を推進します。 ◇行財政改革の推進 学校給食の充実と委託化の推進、川上郷自然の村の効率的な運営の推進など、行財政改革アク ションプラン 2022 に基づく取り組みを推進するとともに、事務事業総点検運動の継続的な実施を 進めます。 個別事業とその目標 (個別事業の掲載は、重点課題順になっています。) 1コミュニティ・スクールを基盤とした小・中一貫教育の充実と発展(指導課) 当初計画 コミュニティ・スクールの充実・発展をめざし、学校評価・学園評価(検証)を活用した自律 的な学園・学校運営をコミュニティ・スクール委員会と協働で進める体制整備を推進します。ま た、各学園でのコミュニティ・スクールガイドの作成など広報活動の充実や教育ボランティア向 けの研修の充実など、地域人財の養成に努めます。 義務教育9年間の一貫した指導を通して、知・徳・体の調和のとれた子どもを育てる教育内容 の充実を図るため、「三鷹市立学校人財育成方針」に基づく教員の人財育成に努め、「三鷹市立学 校小・中一貫教育の推進に係る実施方策」を踏まえた小・中相互乗り入れ授業や交流活動、学園 研究等により、学園として一体感のある教育を推進します。 目標指標 市立小学校卒業者の市立中学校への進学者数の割合の増加を図ります。また、コミュニティ・ スクールの充実に向けて学校支援ボランティアの参加数の増加を図ります。 達成状況 市立小学校卒業者の市立中学校への進学者の割合は 81.1%、学校支援ボランティアの参加者数 は 17,807 人でした。 コミュニティ・スクール委員会の協力のもと、学校評価・学園評価を着実に実施し、その結果 と改善策が次年度計画に反映されるようにする等、自律的な学園・学校運営を推進しました。ま た、各コミュニティ・スクール委員会では、教育委員会での「三鷹『学び』のスタンダード」(家 庭版)の策定を受けて、児童・生徒の望ましい学習習慣・生活習慣の定着に向け、自律的・発展 的に各々の地域特性を踏まえた学園のスタンダードの作成に取り組みました。さらに、CSガイ ドを新たに2学園で作成するなど広報活動の充実を図るとともに、「学校支援者養成講座」では、 新たに教育ボランティアの経験に応じた3コースを開設し、コミュニティ・スクールを支える学 校支援者の養成に努めました。 118 学園運営や教育活動が、一層効果的かつ系統的にできるよう「三鷹市立学校人財育成方針」に 基づき三鷹市のめざす教育を実現できる教員の人財育成に努めるとともに、 「三鷹市立学校小・中 一貫教育の推進に係る実施方策」を踏まえ、小学校の高学年における一部教科担任制や、小・中 相互乗り入れ授業や学園研究等による小・中学校教員の積極的な学園内の連携・指導交流の推進 を図りました。 2健康・スポーツ及び生涯学習の拠点整備の推進(新川防災公園・多機能複合施設(仮称)の整 備に向けた取り組み) (総合スポーツセンター建設推進室、社会教育会館) 当初計画 平成 28 年度の完成をめざし、新川防災公園・多機能複合施設(仮称)の建設工事を徹底した安 全管理のもと、計画的に進めます。また、引き続き、市長部局と連携し、庁内検討や関係する審 議会、団体等との調整を図りながら、効率的・効果的な施設管理と質を確保したサービスを提供 するための管理運営計画を策定します。 目標指標 施設の建設工事を進めるとともに、市長部局と連携し、庁内検討や関係する審議会、団体等と の調整を図りながら、管理運営計画を策定します。 達成状況 施設の建設工事は順調に進んでおり、スポーツ施設部分の基礎・躯体工事は概ね完了しました。 管理運営計画については、平成 26 年度の策定に向け、市長部局と連携し、庁内検討や関係する審 議会、団体等との調整を図りながら、検討を進めてきましたが、計画の内容が新施設における今 後の事業展開等に係る部分が多いことから、市長選挙後に策定することとし、今年度は現時点ま での検討を踏まえた「管理運営計画(案)の概要」を作成しました。 3大沢二丁目古民家(仮称)の整備の推進(生涯学習課) 当初計画 大沢二丁目古民家(仮称)について、大沢の里公園内の中核的な文化財の1つとして、平成 27 年度の公開をめざし、復原工事を行います。整備後は、今年度策定予定の管理運営計画に沿って、 市民に向けた様々な体験学習や民具の展示を行うなど、地域文化財・地域観光の情報発信等の拠 点として、三鷹型エコミュージアム事業の推進を図ります。 目標指標 平成 27 年度の公開に向けて、公開後の管理運営計画の策定と、年度内の復原工事の完了をめざ します。 達成状況 平成 26 年度は、大沢二丁目古民家(仮称)の復原工事を実施する予定でしたが、入札不調を契 機として、これまでの整備方針を見直すことになったため、関係部課と協議しながら、新たな整 備方針の検討を行いました。 4新たな図書館システムの開発(図書館) 当初計画 平成 24 年 10 月に三鷹市、三鷹市教育委員会、(株)まちづくり三鷹、NPO法人三鷹ネットワ ーク大学推進機構の4者で締結したオープンソースプログラミング言語 Ruby を活用した地域活 性化に関する「共同研究開発協定書」に基づき、平成 27 年9月の本格稼働に向けて、新たな図書 館システムの開発に取り組みます。開発に当たっては、新たなICT環境に適応した機能の追加 等を検討するなど、図書館の利用に対する市民満足度の更なる向上をめざすとともに、市内事業 者との連携による地域活性化を推進します。 119 目標指標 平成 27 年9月の新システムの本格稼働に向けて、年度内の開発完了をめざします。 達成状況 (株)まちづくり三鷹とオープンソースプログラミング言語 Ruby を使用した新たな図書館シス テムの共同開発を行いました。ICT環境の進展に対応する新たな機能として、返却期限お知ら せメールや順次予約機能、お気に入りバスケットなどを追加しました。利用者側の入り口となる 三鷹市立図書館ホームページについても、迅速で的確な検索や情報発信を可能にし、アクセシビ リティ確保やスマートフォン対応を図るため、ホームページ作成システムの開発を行いました。 また、システム開発とともに、インフラ・ネットワーク、ハードウエア等の詳細設計を行い、平 成 27 年9月の新システム稼働に向けた準備を行いました。 5学校体育館の耐震補強の実施(総務課) 当初計画 平成 23 年度から 24 年度にかけて実施した耐震診断内容再調査の結果に基づき、耐震補強工事 が必要となった学校体育館について計画的に耐震補強工事を行います。平成 26 年度はこのうち2 校の耐震補強工事を実施するとともに、4校の耐震補強実施設計を行います。これにより、平成 27 年度中の耐震補強完了をめざします。 目標指標 学校体育館2校(第五小学校、南浦小学校)の耐震補強工事の実施と4校(第三小学校、中原 小学校、北野小学校、第六中学校)の耐震補強設計を実施します。 達成状況 学校体育館耐震補強工事が必要な6校のうち、第五小学校、南浦小学校の2校の耐震補強工事 及び、第三小学校、中原小学校、北野小学校、第六中学校の4校の耐震補強工事実施設計が完了 しました。平成 27 年度は、実施設計が完了した4校の耐震補強工事を実施し、国の指針である平 成 27 年度耐震化率 100%に向けた安全・安心な学校づくりに取り組みます。 6中学校特別教室等の空調設備整備の推進(総務課) 当初計画 児童・生徒の更なる良好な学習環境を整備するため、平成 22 年度から 24 年度にかけて実施し た市立小・中学校への空調設備整備事業に続き、中学校の一部の空調設備が未整備の特別教室等 への追加整備に向け、実施設計業務を行います。 なお、各校への空調設備の整備にあたっては、財政負担を考慮し、計画的に工事を実施すると ともに、国等の補助・助成制度を活用し、財源確保に努めます。 目標指標 学校空調整備の追加整備に係る実施設計(6校)を実施します。 達成状況 整備が完了している第三中学校を除き、6校の市立中学校の中で、一部未整備となっている 61 教室の特別教室等への空調設備整備実施設計が完了しました。平成 27 年度は、このうち、熱源を 使用する理科室、家庭科室の 17 教室を優先して整備を実施します。 7総合教育相談の充実(学務課) 当初計画 乳幼児・児童・生徒等の一人ひとりのニーズに応じた支援を推進するために、市が作成したガ イドラインに基づく確かな実態把握と、個別指導計画・個別の教育支援計画の作成を行い、活用 を図ります。 120 学校管理職、教員等への質の高い研修を実施し、アンケート調査により、 「研修内容理解度」を 検証します。 また、福祉・保健・医療等関係機関と連携した支援を進めるスクールソーシャルワーカーを新 たに現行の教育相談員の中から 1 人配置して4人体制とし、その成果を検証するとともに、教育 支援推進委員会において、授業改善の観点から、三鷹市教育支援プラン 2022 の推進状況を検証し ます。 目標指標 市で作成したガイドラインに基づく確かな実態把握と個別指導計画・個別の教育支援計画の作 成を行い、活用を図ります。学校管理職、教員等へ研修内容のアンケート調査を実施し、理解度 を検証します。スクールソーシャルワーカーを4人体制とした成果を検証するとともに、教育支 援推進委員会において授業改善の観点から、三鷹市教育支援プラン 2022 の推進状況を検証します。 達成状況 「個別指導計画・個別の教育支援計画作成のガイドライン」の簡易版の周知が図られたことに より、各学校において、共通の様式を用いた児童・生徒の実態把握と的確な個別指導計画・個別 の教育支援計画の作成と活用が図られました。 夏季を中心とした教員等への教育支援関係の研修会を実施し、研修アンケートから、56%の「と てもよく理解できた」、44%の「理解できた」の結果を得ることができ、学校における教育支援の 充実を図りました。また、学校管理職が教員に対し、適切な指導が行えるよう、管理職研修の充 実を図りました。 教育相談員・スクールカウンセラーを活用したスクールソーシャルワークについては、現行体 制の中で人財の活用を図り、配置体制を4人に拡充したことにより、ニーズに対し迅速に対応が 行えるようになり、関係機関との連携件数が、25 年度(161 件)の 1.3 倍の 206 件に増加しまし た。 教育支援推進状況調査を全小・中学校において実施し、その結果を基に、教育支援推進委員会 において、授業改善の観点から教育支援プラン 2022 の推進状況の検証を行いました。小・中学校 の通常の学級においても、児童・生徒の実態把握を前向きに行い、集中して課題に取り組むこと ができるような教室内の環境づくりや指導方法の工夫等を行っていることがわかりました。 8学校給食の充実と効率的な運営の推進(学務課) 当初計画 安全でおいしい学校給食の充実と効率的な運営を図るため、新たに北野小学校及び第六中学校 で給食調理業務の民間委託を実施します。また、平成 27 年度から新規委託予定の第一小学校と、 委託開始から5年目を迎える中原小学校について、事業者の選定を行います。 委託実施校ごとに設置している「学校給食運営協議会」を通して、実施状況の確認と必要に応 じた改善の検討を行い、学校給食の充実と効率的な運営を推進します。 目標指標 給食調理業務について、平成 27 年度から新たに1校での委託実施に向けた準備を行い、委託校 を計 13 校とします。 達成状況 新たに北野小学校及び第六中学校で給食調理業務の民間委託を平成 26 年4月から実施しまし た。また、平成 27 年度から委託を開始する第一小学校及び委託開始から5年目を迎える中原小学 校の事業者の選定をプロポーザル方式により行い、決定しました。 平成 26 年度から委託を開始した北野小学校及び第六中学校に保護者、学校、委託業者、教育委 員会職員で構成する「学校給食運営協議会」を設置し、7月に第一回の会議を開催しました。北 野小学校及び第六中学校を含む他の委託実施校の「学校給食運営協議会」についても1・2月に 121 会議を開催し、良好な委託運営状況を確認し、安全でおいしい給食の充実と効率的な運営を図る ことができました。 9学級数増への適切な対応と学校規模の適正化に向けた取り組み(総務課、学務課) 当初計画 児童・生徒数の増加により、新たに普通教室の確保が必要となる可能性のある学校について、今 後の学級編制基準の見直しや市内の宅地開発の動向等を踏まえ、通学区域の見直しや校舎の増築な ど総合的な視点から、庁内の「学校・学童保育所の規模の適正化検討チーム」において引き続き検 討を進め、年次ごとに必要な対応を行います。 目標指標 「学校・学童保育所の規模の適正化検討チーム」において検討を進め、総合的な視点から最も 適切な対応策を取りまとめます。 達成状況 「学校・学童保育所の規模の適正化検討チーム」での検討内容等を踏まえ、平成 29 年度から教 室不足が発生する可能性が高いことが明らかになった高山小学校については、教育委員会として 学級数増加に伴う対応策の検討及び取りまとめを行い、不足教室分を校舎増築により対応するこ ととする、対応の方針と計画を策定しました。 今後は、平成 29 年度の増築校舎の供用開始に向けて、年次ごとに必要な対応を図るとともに、 住宅開発状況等を注視しながら将来推計の更新を継続し、適切な対応を図ります。 10 三鷹市立図書館 50 周年記念事業の実施(図書館) 当初計画 三鷹市立三鷹図書館(昭和 39 年 10 月開館)が開館 50 周年を迎えることから、市民・団体との 協働により、前年度開館した南部図書館(愛称:みんなみ)など5つの分館との連携を図りなが ら記念事業を実施します。実施にあたっては実行委員会を設置し、市民に対する図書館のPR、 NPO法人三鷹ネットワーク大学推進機構と連携して、読書のきっかけづくりや図書館の未来像 を市民と語り合う場となるようなイベントを行うほか、新たな図書館活動につながる市立図書館 全体の図書館サポーターを育成するとともに、中学生・高校生の参加の場として「図書部!」を 発足します。 目標指標 50 周年記念市民交流イベントを開催し、図書館サポーター新規登録者数 50 人、中学生・高校 生「図書部!」参加者 15 人及びネットワーク大学共催連続講座受講者数延 150 人をめざします。 また、分館イベントを開催し、50 周年記念誌を発行します。 達成状況 図書館サポーター(企画、書架整理、本の修理、シニア読み聞かせの4チームで 57 人が登録) の養成や中学生・高校生の「図書部!」(参加者 19 人)の活動を進め、これらの新たな人財と既 存の市民団体(三鷹市文庫連絡会や音訳ボランティア等)が企画、準備、運営を行い開催した 50 周年記念イベント「図書館フェスタ」 (参加者数2日間で約 4,500 人)は、協働と交流の拠点とし ての図書館を市民にアピールする成果をあげました。 また、三鷹ネットワーク大学推進機構と共催の連続講座を5回(延べ 226 人参加)開催し、最 終回のワークショップ「図書館未来会議」は 50 周年記念クロージングイベントとして実施しまし た。分館イベントとしては、 「おとなが楽しむおはなし会」 「おおさわ学園の読書活動の紹介展示」 「国会図書館を見に行こう」ツアー、南部図書館の開館1周年記念みんなみフェスタなどを実施 しました。 さらに、公募により決定した三鷹市立図書館シンボルマークの活用について武蔵野美術大学と 122 共同研究を行い、ロゴタイプ作成及び図書館ブランディング(印刷物、ウェブサイト、グッズ、 館内サイン等)の提案を受けました。 11 川上郷自然の村の効率的な運営の推進と今後のあり方の検討 (総務課) 〈「ゼロ-アップ創造予算」該当事業を含む〉 当初計画 平成 24 年度に取りまとめた「市保有宿泊施設・校外学習施設のあり方検討チーム報告書」の内 容を踏まえ、施設の管理運営における経営改善や一層の効率的な運営に向けた取り組みを行いつ つ、指定管理者と連携して集客につながる魅力ある自主事業などを実施することにより利用者の 拡大を図ります。 また、施設の運営状況等を検証するとともに、自然教室実施プログラムの検証や代替施設の実 地踏査の実施、施設の管理形態の検討など、引き続き今後の施設のあり方を検討します。 目標指標 一般利用者数 12,000 人以上をめざすとともに、施設のあり方検討結果について報告書として取 りまとめます。 達成状況 川上郷自然の村については、効率的な施設運営に向けて厨房事業の見直しを行い、メニューの 構成・内容に工夫を凝らすことで、利用者満足度の向上を図りつつ、経費削減を達成することが できました。一般利用者拡大に向けては、指定管理者である川上村振興公社と連携して、年間を 通じた各種ツアーの実施(11 回実施で計 243 人が参加)や大学への積極的なPR活動などを行っ た結果、年間目標(12,000 人)には届かなかったものの、過去最高を記録した平成 21 年度(11,252 人)に次ぐ一般利用者 10,822 人となりました。 また、平成 26 年度には、教育委員会内の関係課によるプロジェクト・チームを設置し、効率的 な施設運営の検証や自然教室のあり方、施設の管理運営形態などの検討を行いました。平成 27 年度に報告書として取りまとめ、市長部局と調整を図りながら、総合的な視点から施設の方向性 に係る方針を確定します。 123 第Ⅳ章 行財政改革 アクションプラン 2022 の達成状況等 平成 26 年度 1 行財政改革アクションプラン 2022 の 概要 2 行財政改革アクションプラン 2022 の 達成状況 3 事務事業総点検運動等の取り組み 状況 4 2014 年市長表彰及び平成 26 年度職 員提案表彰の結果 125 第Ⅳ章 行財政改革アクションプラン 2022 の達成状況等 平成 26 年度 1 行財政改革アクションプラン 2022 の概要 市では、平成 24 年3月に策定した行財政改革アクションプラン 2022(目標年次:平成 34 (2022)年度)に基づき改革改善の取り組みを進めています。 行財政改革アクションプラン 2022 では、これまでの行財政改革の取り組みを踏まえ、従来 型の数量的削減を行うのみならず、質的な変革を進めるなど、施策の「重点化」と「スリム 化」を徹底するとともに、昨今の厳しい財政状況を踏まえて、税収の増加を前提としない「低 成長時代」における緊縮財政を想定した行財政改革を進めることとしています。 また、 「持続可能な自治体経営の創造」を実現するため、①行政のスリム化と財政の健全性 の維持、②将来の人口構成を見据えた行政サービスのあり方の検討、③自助・共助としての 「市民力」と公助としての「職員力」の向上による協働の深化、の3点を基本的方向として 掲げています。さらに、第4次基本計画で「政策の基礎」に位置付けている行財政改革を着 実に進めるため、事務事業総点検運動及び公共施設総点検運動を課題解決に向けた「主要な 取り組み」に位置付け、全庁で横断的かつ経常的に推進するとともに、11 の体系を設定し、 体系ごとに最重点課題を掲げています。 行財政改革アクションプラン 2022 の体系 体系№1 コスト削減の徹底と施策の重点化による行政のスリム化 体系№2 財政基盤の強化を図るための歳入確保に向けた工夫 体系№3 危機管理能力の向上 体系№4 公共サービスのあり方の検討と民営化・委託化の推進 体系№5 都市再生の取り組みとファシリティ・マネジメントの推進 体系№6 持続可能なサステナブル都市の創造に向けた環境等における取り組み 体系№7 コミュニティ創生による「市民力」を高める協働の深化 体系№8 「職員力」を高める人財育成の充実 体系№9 基礎自治体としてのセーフティーネット機能の確立 体系№10 情報システムの再構築と最適化に向けた取り組み 体系№11 柔軟で機動的な推進体制の整備及び透明で公正な行政の推進 126 2 行財政改革アクションプラン 2022 の達成状況 本章では、行財政改革アクションプラン 2022 に掲げる全課題について、その達成状況と成 果を掲載しています。計画前期4年間(平成 23 年度~26 年度)の最終目標年次である平成 26 年度の達成状況は、課題 102 件のうち、達成 94 件、一部達成6件、一部着手2件、未着 手0件となりました。達成率は、92.1%となり、目標をほぼ達成したといえます。また、現 時点で確定している平成 25 年度決算までの主要な財政目標については、すべて目標値を達成 しました。なお、前年度に引き続き事務事業総点検運動等を展開しました(詳細は 141 ペー ジ参照)。 アクションプラン 2022 に掲げる課題 102 件の4年間の達成状況 達成 2 15 27 50 94 92.1% 主要な取り組み 最重点課題 重点課題 推進課題 合計 割合 一部達成 0 0 3 3 6 5.9% 一部着手 0 0 0 2 2 2.0% 未着手 0 0 0 0 0 0.0% 主要な財政目標の達成状況 区分 経常収支比率 公 債 費 比 率 実質公債費比率 人 件 費 比 率 平成23年度 実績 目標値 概ね80%台を維持 (特殊要 因による場合であっても 90%台前半に抑制) 概ね10%を超えないこと 概ね7%を超えないこと 概ね22%を超えないこと 平成24年度 実績 92.1% 93.4% 91.9% 7.5% 4.0% 17.6% 7.0% 3.9% 15.2% 6.6% 4.1% 16.2% アクションプラン 2022 の実施による財源効果 ≪参考≫ 取 り 組 み 項 目 【体系№1】 コスト削減の徹底と施策の重点化 による行政のスリム化 【体系№2】 財政基盤の強化を図るための歳入 確保に向けた工夫 【体系№4】 公共サービスのあり方の検討と民 営化・委託化の推進 【体系№5】 都市再生の取り組みとファシリテ ィ・マネジメントの推進 【体系№6】 持続可能なサステナブル都市の創 造に向けた環境等における取り組み 【体系№8】 「職員力」を高める人財育成の充 実 【体系№10】 情報システムの再構築と最適化に 向けた取り組み 【体系№11】 柔軟で機動的な推進体制の整備及 び透明で公正な行政の推進 合 計 127 平成25年度 実績 各年度決算額 (単位:千円) 23 年度 24 年度 25 年度 540,901 683,341 404,606 747,680 880,877 350,009 85,857 50,408 57,119 1,214,142 1,652,995 129,068 0 0 9,589 55,092 93,732 217,759 0 9,177 2,775 0 0 1,073 2,643,672 3,370,530 1,171,998 (1) 主要な取り組みの達成状況 体系1 コスト削減の徹底と施策の重点化による行政のスリム化 改善項目 1 事務事業総点検運動の推進(企画部企画経営課・企画部財政課) 改善の取り組みの概要 年次計画 限られた経営資源の中で財源確保を図り、堅実な財務体質を確立するため、前例にとら 平成 23 年度に われることなく客観的な事業見直しを行う。 集中的に推進 平成 22 年 7 月に設置した事務事業総点検運動推進本部を中心に、市のすべての事業に 平成 24 年度か ついてその必要性を再検討し、大胆な事業見直しに取り組む。このことにより、施策の重点 ら成果を踏まえ、 化を図り、行政のスリム化を推進しながら、増加する社会保障関連経費や公共施設の維持・ 継続的に推進 更新等、新たな行政ニーズに的確に対応する。 平成 23 年度は市の全ての事務事業を見直し対象とし、「見直し対象事業選定基準」等に 達成 基づき、各部からの意見等を踏まえつつ、対象事業の抽出を行う。さらに、政策会議におい て、事前に各部から事業見直しを踏まえた削減可能額の提示を求めるなどして、経常経費 全体の大幅な削減を目指す。その上で、翌年度の予算編成の中で検討を行い、前倒しし て実施可能なものは事業の緊急見直しを実行する等、積極的な見直しを実施する。 その成果を踏まえ、平成 24 年度以降「低成長時代における行政評価、予算編成のあり方 の検討」の中で取り組みの推進を図る。 平成 26 年度までの実績と取り組み効果 事務事業総点検運動を推進するとともに、平成 26 年度は庁内部門間の対話による事業改善の取り組みである 「対話による創造的事業改善」を本格的に実施した。あわせて、できるだけ経費をかけずに事業の成果や市民 満足度を高める取り組み「ゼロ-アップ創造予算」も継続して進め、市民サービスの充実を図った。その結果、平 成 26 年度の事務事業総点検運動(ゼロ-アップ創造予算を含む)としては、37 事業を見直し、約 5,900 万円の経 費を削減した。 平成 22 年度に事務事業総点検運動推進本部を設置し、すべての事務事業をゼロベースで見直 す事務事業総点検運動を実施した。平成 25 年度からの新たな行政評価「対話による創造的事業改 革手法」の試行や「ゼロ‐アップ創造事業」、平成 26 年度からの「対話による創造的事業改善」の本 総括 格実施により、平成 23 年度から平成 26 年度までに、372 事業約8億円の削減を図るとともに、市民 サービスの充実も図った。また、基金残高や行政評価制度の確立などを総合的に勘案し、平成 26 年度末に事務事業総点検運動推進本部を解散した。 改善項目 2 公共施設総点検運動による維持管理費の縮減 (総務部契約管理課・都市整備部公共施設課) 改善の取り組みの概要 年次計画 ファシリティ・マネジメントの視点から、公共施設の長寿命化を目指した適切な維持管理を 実現するため、公共施設総点検運動に取り組む。取り組みに当たっては、「公共施設の管 理適正化調査・検討チーム」の調査・研究を踏まえ、公共施設の管理業務の見直しを図る。 具体的には、公共施設の維持管理業務に関して①仕様書を見直すことにより適正な業務 の内容と作業量を設定し、②適正な最低制限価格を設定するとともに、③業務の品質チェ ックと履行確認の体制を強化することにより、公共施設の維持管理費等の経常経費の縮減 及びサービスの質の維持・向上を図る。 平成 23 年度か ら調査・研究 (モデル4施設) 平成 25 年度か ら実施 達成 平成 26 年度までの実績と取り組み効果 平成 23~25 年度に文化施設・一般事務庁舎・福祉関連施設における維持管理業務仕様の見直しを行い、用 途別の施設管理の基本形を確立した。また、施設管理のポイントについて庁内研修を実施し、平成 26 年度から は経常的な取組みへと移行した。 文化施設・一般事務庁舎・福祉関連施設について、用途別の施設管理の基本形を確立するととも に、維持管理業務仕様の見直しにより、一定の施設について経費の削減を図ることができた。引き続 総括 き、維持管理費の縮減に向けて、平成 26 年度からは庁内全体での経常的・継続的な取組みへと移 行した。 128 (2) 最重点、重点及び推進課題の達成状況一覧 行財政改革アクションプラン 2022 に掲載したすべての最重点(15 項目)、重点(28 項目)及び推進 課題(50 項目)については、平成 23 年度から平成 26 年度までの取り組みを振り返り、その総括を掲載 しています。なお、達成区分については、 「達成」、 「一部達成」、 「一部着手」、 「未着手」の4段階です。 体系1 体系 コスト削減の徹底と施策の重点化による行政のスリム化 改善項目 達成区分 実施概要(総括) 低成長時代における行政評価、予算編成のあり方の検討 (2) 緊縮財政を想定し た予算編成のあり 方の検討 1-3 達成 最重点 (1) 事務事業の定期的 な検証の実施と行 政評価のあり方の 検討 達成 事務事業総点検運動の成果を踏まえ、従来の重点事業を中 心とした進行管理型の行政評価制度を発展・拡大する形で、 全ての事務事業を検証の対象とする「対話による創造的事業 改革手法」を平成 25 年度に新たに試行した。26 年度からは 「対話による創造的事業改善」として本格的に実施し、チェック リストを活用して課題を抽出するとともに、庁内の部門間の「対 話」による事業の必要性やあり方等を検証し、見直しに取り組 み、事業内容や手法、経費等の見直し、改善を図った。 事務事業総点検運動及び公共施設総点検運動の成果を踏 まえ、事務事業の見直し等により、予算のスリム化を図った。ま た、「ゼロ-アップ創造予算」の取り組みにより、経費の増額を 伴わずに市民サービスの拡充や事業展開を図った。「対話に よる創造的事業改善」により、予算編成と事務事業の円滑な連 携を推進し、更なる予算の適正化を図った。 行政サービスの適正化の推進 (2) 市保有宿泊施設の あり方の検討 達成 重点 (1) 各種料金、手当・補 助金等の適正化 1-4 1-6 スポーツバス運行 業務の見直し 推進 交通公園の配置見 直し 推進 1-5 達成 達成 達成 事務事業総点検運動の検討を踏まえ、各年度において、積 極的に事務事業等の見直しを推進することで、受益と負担の 公平性を確保することとし、保育所保育料、学童保育所育成 料、心身障がい者福祉手当等の適正化を図った。 箱根みたか荘については、近年の利用者数の減少と施設・ 設備の老朽化を踏まえて、施設を売却処分することを含めた 市の基本方針を定め、平成 26 年3月末をもって営業を終了し た。 川上郷自然の村については、指定管理者と連携し利用者拡 大・経費削減に努め、施設の効率的な運営に取り組んできた ことにより、指定管理料の削減を達成した。 中原交通児童遊園については、利用状況を踏まえて、平成 23 年度末に指導員等の配置を廃止し、児童遊園として存続す ることで経費の縮減を図った。 上連雀交通公園については、交通公園の機能を維持しつ つ、職員配置を見直し、運営方法を外部委託に変更すること で経費の削減を達成した。 高速道路使用料及び駐車料金に加え、平成 24 年度からは バス運転手の宿泊代を利用団体負担とした。また、平成 25 年 度に、スポーツバス利用団体ごとの年間使用回数の上限を、7 回から2回に見直し、より多くの団体の利用が可能となった。 129 体系2 体系 財政基盤の強化を図るための歳入確保に向けた工夫 改善項目 2-1 最重点 市債権管理の適正 化と効率的な収納 体制の確立 達成区分 実施概要(総括) 達成 平成 25 年7月に、納税課と保険課国保納税係の組織統合を 行い、より効率的・効果的な収納体制を確立したことから、収 納率が向上した。また、各部署における債権管理・回収業務 に係る業務マニュアルの見直し・整備の推進を図った。 市税等の収納率の向上 市税収納率の向上 (2) 国民健康保険税収 納率の向上 (3) 介護保険料、保育 所保育料、学童保 育所育成料等 達成 達成 重点 都市型産業誘致条 例を活用した地域 成長戦略の推進 2-3 達成 重点 2-2 (1) 一部達成 納税環境の利便性向上ときめ細やかな納税相談と滞納整理 の強化を進めてきた結果、市税の収納率については、平成 23 年度 94.7%、平成 24 年度 95.3%、平成 25 年度 96.1%、平成 26 年度 97.0%となり、収納率の向上が図られた。 納税環境の利便性向上ときめ細やかな納税相談と滞納整理 の強化を進めてきた結果、国民健康保険税の現年課税分収 納率については、平成 23 年度 92.0%、平成 24 年度 91.9%、 平成 25 年度 92.2%、平成 26 年度 93.1%と収納率の向上が 図られている。 介護保険料については、コンビニ収納の周知を図るととも に、電話催告などにより、収納率の向上を図った。 保育所保育料、学童保育所育成料については、口座振替率 の向上を図るなど、過年度分を含めて収納率の向上を図っ た。 都市型産業誘致条例に基づく指定企業を3件、指定誘致協 働事業者を2件指定した。また、不動産事業者等と E メール等 を活用した情報提供の取り組みを推進した。 各種料金、手数料等の見直しの推進 使用料・手数料等 の定期的な見直し 達成 (2) 下水道料金の見直 し 達成 (3) 国民健康保険税の 見直し 達成 (4) 市立駐輪場の料金 体系の適正化 達成 重点 2-4 (1) 事務事業総点検運動における検討を踏まえ、各年度におい て、積極的に事務事業の見直しを推進することで、使用料・手 数料等の見直しを行い、受益と負担の適正化とともに、事業費 と使用料・手数料等のバランスを図った。この結果、一定の財 源を確保することで安定したサービス提供が可能となった。 下水道施設の老朽化対策に伴い、今後の汚水処理経費に 増加が見込まれるため、下水道使用料の見直しを行い、引き 続き安定した下水道サービスの提供に努めることとした。 保険基盤の安定化及び財政健全化を図るため、課税限度 額の引き上げなど、国民健康保険税の見直しを行うとともに、 ジェネリック医薬品の利用促進を図り、医療費の適正化に取り 組んだ。 公平で適正な受益者負担を図るため、平成 24 年度から順次 市内各駅周辺の市立駐輪場の有料化を行い、市立駐輪場の 料金体系の適正化を図った。また、有料化に向けて駐輪場の 再整備も行い、利便性を高めた。 広告収入等による歳入確保 (1) ネットオークション の利活用 (2) (3) 広告つき封筒の作 成による収入確保 の検討 広告つき庁舎案内 板設置による収入 確保 達成 達成 平成 24 年 4 月から広告付き庁舎案内板を設置し、庁内案内 サービスの向上を図るとともに、新たな財源を確保した。 達成 推進 2-5 一般競争入札による市有地の売却にあたり、ネットオークショ ンを活用したことで、4件の売却が成立し、歳入確保を図ること ができた。また、差押え物件を官公庁オークションにより公売し たことにより、見積価格を大きく上回る落札価格となり、滞納市 税の回収につながった。 平成 25 年度から市が作成する定形封筒の裏面に民間事業 者の広告を掲載し、広告料収入を確保した。 130 (4) ネーミングライツ導 入の検討 達成 (5) 図書館での広告事 業の導入の検討 一部着手 推進 寄付が生み出すま ちづくりの推進 2-6 達成 新川防災公園・多機能複合施設(仮称)等において、他市事 例を参考としながら、ネーミングライツ導入についての検討を 行った。 平成 27 年度の図書館ホームページのリニューアルの際に、 バナー広告の掲載ができ、広告収入を得ることができるよう検 討を行った。 寄附文化の醸成を図るため、年1回行っていた広報みたか における公表を平成 25 年1月から寄付があった翌月に行うこと とし、更なる周知を行った。 教育振興基金については、平成 24 年3月に制定し、「みたか の教育」及びホームページにより周知を図った。 また、平成 25 年度には、中田喜直記念歌碑建立について、 市内外から多くの寄付があった。 国及び都の補助金・交付金等の有効活用 (2) 体系3 体系 推進 (1) 2-7 国の補正予算に伴 う交付金等の既存 事業への積極的な 活用 都型学童クラブ事 業補助制度を活用 したサービスの充 実 達成 達成 国や東京都の補正予算に伴う交付金等について、各部にお いて情報収集に努め、積極的な活用を図った。あわせて、国 庫補助負担金に係る地方超過負担や一方的な地方への負担 転嫁の解消を図ることなどについて要望を行った。 平成 23 年4月から、学童保育所の保育時間(土曜日、長期 休業期間中を含む)の延長、拡充を行うとともに、補助金の活 用を図りながら利用者の保育ニーズに応え、サービスの向上 を図った。 危機管理能力の向上 改善項目 重点 3-2 新川防災公園・多 機能複合施設(仮 称)を活かした防災 センター機能の確 立 最重点 3-1 各種事業継続計画 (BCP:Business Continuity Plan)の 策定及び運用の推 進 達成区分 達成 達成 実施概要(総括) 平成 22 年度に策定したICT-BCPについては、リスク対策の 実施及び教育・訓練活動等を行い、適正な運用と見直しによ り、市の情報システムに係る事業継続性を確保できた。 事業継続計画(震災編)については、各部課に対するヒアリ ング等を行い策定したことで、実効性の確保を図った。 また、新型インフルエンザ等対策行動計画については、法律 の施行に伴い見直しを行うなど、新型インフルエンザ等に対す る危機管理能力の向上に努めた。 平成 25 年 10 月に新川防災公園・多機能複合施設(仮称) の建設工事に着手し、計画どおりに進捗している。 災害情報システムの導入について、システム内容の要件定 義の検討、費用分析等を行い、調達仕様書等を作成した。ま た、構築済みの一部災害情報システムについて、試験運用を 開始し、本部機能の強化を図った。 危機管理・リスクマネジメント体制の強化・拡充 (2) 災害時における関 係機関との連携強 化 (3) 学校及び児童施設 等における危機管 理体制の整備 達成 重点 3-3 (1) 非常時における広 報活動の強化 達成 達成 複数の情報媒体へ一斉に情報を伝達する「情報伝達制御シ ステム」を構築し、迅速・正確かつ効率的に伝達する体制を整 備した。また、安全安心メールについては、市民の多様なニー ズに対応できるよう再構築を行った。 災害時応援協定締結機関等との連携による関係機関連携 訓練を隔年で実施し、市と防災関係機関等の連携強化を図っ た。また、市内の自主防災組織等と防災訓練や避難所運営に 係る協議等を行うことで、災害時における関係団体との連携強 化を図った。 「三鷹市立保育園危機管理マニュアル」、「三鷹市学童保育 所災害時行動マニュアル」を策定するとともに、災害時保育園 メールの運用を開始し、子どもや保護者の安全を確保するた めの体制を整備した。また、各小・中学校で学校安全計画の 見直しを図るとともに、避難訓練の実施や発災時における連 131 絡方法・連絡体制の整備などを行った。 (4) 体系4 体系 ※再掲・体系 10-4 推進 3-4 情報セキュリティマ ネジメントの整備と 運用 都営水道事業の委 託解消に伴う災害 時の給水体制の確 立 達成 「多摩水道連絡会」を通じて、災害時における給水体制の確 立を図った。 公共サービスのあり方の検討と民営化・委託化の推進 改善項目 4-5 効率的な保育園の 運営の推進 4-6 効率的な学童保育 所の運営の推進 4-7 図書館の整備とあり 方の検討 重点 学校給食の充実と 委託化の推進 重点 4-4 達成 重点 窓口サービスのあり 方の検討 重点 4-3 達成 最重点 提案型アウトソーシ ングの導入 達成 最重点 4-2 最重点 4-1 新川防災公園・多 機能複合施設(仮 称)における集約施 設の利用時間等の 拡大によるサービス の充実 達成区分 達成 達成 達成 達成 実施概要(総括) 開設後の効率的・効果的な管理運営をめざし、平成 23 年度 に新施設の管理運営の基本方針となる「管理運営方針」を策 定し、管理運営計画策定の検討過程で平成 26 年度に「管理 運営計画案(案)の概要」を作成した。 情報通信システム(災害情報システム、施設予約等システ ム、健康・体力相談支援システム)については、平成 26 年度に 調達仕様書等を作成した。 リーマンショック後の厳しい財政状況の中で、民間活力の導 入も目的の一つとして、制度の導入の検討・推進を位置づけ た。同時並行的に推進した、事務事業総点検運動、公共施設 総点検運動、対話による創造的事業改善を実施する中で、健 全な財務体質を堅持してきているため、当該事業目的は概ね 達成された。 今後の窓口のあり方について、課題の検討を行った。また、 すべての市政窓口の民間委託化を図るとともに、窓口サービ スの充実を行った。コンビニ交付と自動交付機によるサービス については、社会保障・税番号制度の動向を注視しつつ、そ の拡充に努めた。 平成 23 年度から平成 26 年度まで、6校の委託化を実施し、 委託校は小・中学校 22 校中 12 校となった。(委託を開始した 平成 19 年度から 26 年度までの累計の財源効果は、約4億6 千万円) 委託実施校ごとに学校給食運営協議会を開催し、委託業務 の履行状況等を常に確認しながら、安全でおいしい給食の充 実と効率的な運営を図った。 保育定員については、主に私立認可保育園を中心に平成 23 年度から 26 年度までの4年間で 693 人の定員を拡充した。 また、子ども・子育て支援新制度への移行に伴い、公私連携 型の民設民営の保育園への移行や、保育園の建替えなど、保 育ニーズに合わせ、効率的な保育園の運営を進めた。 一部学童保育所について、公募による指定管理者の選定に より、効率的な運営による保育サービスの向上とコスト縮減を 図った。また、保育時間の延長による利用者ニーズに応えた サービスの提供を行うとともに、学童保育所育成料の見直しを 図った。 南部図書館の整備を行い、アジア・アフリカ文化財団との協 働により、知的財産の活用及び人的ネットワークを活かした特 色ある事業を展開した。 (株)まちづくり三鷹等と共同研究開発の協定を締結し、新た な図書館システムの共同開発を進めた。 132 北野ハピネスセンタ ーのあり方の検討 推進 4-9 推進 4-8 介護保険事業制度 の円滑な運営 達成 達成 第四期及び第五期介護保険事業計画に基づいて、適正な 運営、介護保険サービスの質の向上に努めた。また、必要な 介護サービスが提供できるように負担と給付のバランスを踏ま えて、保険料を設定した。 幼児部門については、新川防災公園・多機能複合施設(仮 称)への移転を踏まえ、庁内関係部署との効果的な事業連携 と療育支援施設としての必要な機能について検討を行った。 また、成人部門については、委託により経費削減を図るととも に、受託法人の専門性を活かし医療的ケアの導入など利用者 のニーズに合わせた運営につながった。 外郭団体等への適切な支援 (2) 外郭団体等との事 業の協働のあり方 の検討と適切な支 援 達成 推進 (1) 外郭団体等におけ る基金等の活用・ 運用の検討 4-10 4-12 みたかバスネットの 推進 体系5 体系 達成 達成 都市再生とファシリティ・マネジメントの推進 改善項目 達成区分 再掲 公共施設総点検運 動による維持管理 費の縮減 5-1 推進 事務事業の外部委 託化の検討と推進 推進 4-11 達成 三鷹国際交流協会及び三鷹市芸術文化振興財団について は、基本財産を取り崩し、基本財産及び内部留保資金の適正 化を図ったことにより、市からの補助金を削減した。また、三鷹 市勤労者福祉サービスセンターについては、基本財産の一部 を市へ返還した。 三鷹市勤労者福祉サービスセンターについては、補助金額 の圧縮を図るとともに、平成 25 年4月から一般財団法人化し た。 社会福祉事業団在宅福祉サービスについては、平成 25 年 度に「あり方検討会」を設置し、サービスに係る金額を見直すと ともに、モデル事業として短時間サービスを設定し、利用者の 利便性を図った。 三鷹市遺跡調査会については、平成 25 年度から発掘調査 の一部を民間発掘会社が直接受託できる方式に移行するとと もに、組織の適正なあり方について検討した。 マイクロバスの借上げについては、平成 24 年度より総価契約 から単価契約に変更し、経費節減を行った。 市営大沢住宅集会所については、指定管理期間が平成 27 年度までのため、運用の見直しについて検討を行った。 新川・中原ルートについては、平成 23 年度に運行を開始し た。また、コミュニティバスのルート見直しについては、平成 26 年度にコミュニティバス事業基本方針に基づく第二期見直し 方針を策定した。 実施概要(総括) ※再掲・体系 1-2 公共財産の所有、利用形態を最適化する「公的資産のマネジメント」 (PRE-パブリックリアルエステート)の確立 (2) 公共施設の再配置 等に伴う市有地の 有効活用及び売却 の検討 5-2 最重点 (1) 新川防災公園・多 機能複合施設(仮 称)の整備 達成 達成 平成 24 年度に実施設計をとりまとめ、UR都市機構との連携 により平成 25 年 10 月より建設工事に着手した。また、平成 25 年度に西側道路(市道第 226 号線)の無電柱化が一部完了 し、平成 26 年度には北側道路(市道第 372 号線)及び東側道 路(市道第 582 号線)の工事にも着手した。 新川防災公園・多機能複合施設(仮称)の集約対象施設で ある総合保健センター用地について、当該施設の機能を維持 しつつ、一部売却した。また、協力地権者に市が保有する代 替用地を売却した。そのほか、新川一丁目用地(新川市営住 宅跡地)などを売却し、財源確保を図った。 133 ファシリティ・マネジメントの推進 (1) (2) 公共施設の電力供 給手法の多様化 5-4 体系6 体系 達成 一部達成 公共施設維持・保全計画 2022 に基づき、第一次計画の時点 修正を行いながら、防災上重要な公共建築物の耐震化を最 優先に、公共施設の維持・保全に取り組むとともに、データベ ースシステムの内容の充実を図った。 ※再掲・体系 6-2-(3) 東部処理区の流域下水道への編入について、関係機関と引 き続き協議を行った。なお、流域編入までの期間、東部水再 生センターを延命化する必要があるため、劣化状況等の詳細 調査を行い、「三鷹市下水道再生計画」を策定した。 持続可能なサステナブル都市の創造に向けた環境などにおける取り組み 改善項目 最重点 「サステナブル(持 続可能)都市三鷹」 の研究と推進 6-1 推進 東部処理区の流域 下水道への編入 最重点 5-3 公共施設の効率的 で効果的な保全整 備の実施 達成区分 実施概要(総括) 達成 サステナブルな都市の創造を目指して、サステナブルの5つ の視点から事業の研究・検討を行い、「エコタウン開発奨励制 度」、「市民の防災意識向上のための備蓄食料品の有効活用 事業」などの事業化を図るとともに、サステナブル政策策定の 考え方や手法・指標を検討した。 エネルギーコストマネジメントの推進 達成 (2) 効果的な省エネル ギー活動の推進 一部達成 (3) 公共施設の電力供 給手法の多様化 達成 (4) 公共施設の水道料 金の適正化 一部達成 重点 6-2 (1) 新ごみ処理施設の 発電機能を活かし た電力の有効利用 新川防災公園・多機能複合施設(仮称)において、クリーン プラザふじみのごみ処理過程で発生する電力や低温水を活 用するとともに、高効率の空調機器の設置やBEMSの導入、 西日の日射対策や建物への緑化を施すなど、環境配慮型の 施設計画とした。 平成 24 年度から、夏季における節電対策の一環として職員 のほか来庁する市民や事業者にも電力使用状況の周知を行 った。 パソコンでリアルタイムに確認できるシステムについては、費 用対効果の視点などを踏まえて検討を行った。 市立小・中学校、コミュニティ・センター及び三鷹市民センタ ーなど電気料金の節減が見込める施設について、特定規模 電気事業者からの電力調達に取り組み、電気料金を節減し た。 給水装置改善に伴う工事等の着手については、償却期間等 費用対効果を考慮して、各施設管理者が個別に順次取り組み を進めた。また、水道料金の削減を目指して、節水意識の周 知・徹底を図った。 環境活動の推進 環境マネジメントシ ステムの推進とあり 方の検討 (2) 環境基金活用の推 進 6-3 達成 推進 (1) 達成 本庁舎等の環境マネジメントシステム(EMS)については、 外部機関による審査を活用し、継続的改善を進めながら適正 な運用を行い、職員の環境保全意識の向上と環境負荷低減 を図った。簡易版EMSは、施設ごとの創意工夫による取り組 みと適正な運用により、環境負荷低減を行った。 学校版 EMS については、モデル校での実施・検証を踏ま え、平成 24 年5月から全校に導入し、環境意識の向上と環境 負荷低減の取り組みを推進した。 環境基金を活用した助成制度について、「新エネルギー導 入助成金」に蓄電池を加え、燃料電池コージェネレーションの 助成額を改定するなど、助成対象設備の技術発展等による変 化に応じた見直しを行った。また、地球温暖化防止対策やエ ネルギーの有効利用を進めるため、「エコタウン開発奨励金」 134 などの新たな制度の創設を行った。 (3) 街路灯の LED 化 の推進 ごみの発生抑制の 推進 体系7 体系 推進 6-5 推進 6-4 スーパーエコ庁舎 の取り組みの検証 と地球温暖化対策 の推進 達成 達成 一部達成 市内に設置している街路灯の一部をLED化するとともに、全 市的なLED化については、維持管理経費(ランプ交換等の修 繕費用)及び電気料金の削減の観点から契約手法等を検討し た。 スーパーエコ庁舎推進事業として、庁内照明の LED 化を行 い、エネルギー削減を図った。また、来庁者に事業内容やエ ネルギー削減効果等をPRし、地球温暖化対策の普及啓発を 図った。 ごみゼロプロジェクトからのレジ袋削減によるごみ減量の提言 などを踏まえて、ごみ減量のキャンペーン等を行い、ごみ減量 削減施策を推進した。(平成 26 年度の実績:①1人1日当たり のごみ総排出量 737g、②総資源化率 33.5%、③ごみの焼却 量 32,509t) コミュニティ創生による「市民力」を高める協働の深化 改善項目 達成区分 コミュニティ創生の 研究と推進 7-2 地域自治組織等と の協働のあり方の 検討と適切な支援 重点 7-3 三鷹まちづくり総合 研究所及び三鷹教 育・子育て研究所 の活用 重点 最重点 7-1 達成 達成 達成 実施概要(総括) 庁内プロジェクト・チームを設置し、町会・自治会等地域自治 組織などの活性化に向けて、「『担い手』に係る人財育成、人 財発掘、他団体との連携」などの調査・研究を行った。 また、がんばる地域応援プロジェクトを推進したほか、共助の 仕組みづくりとして、地域ケアネットワークの活動を支援すると ともに、避難行動要支援者支援事業や見守りネットワーク事業 の充実に取り組んだ。 「がんばる地域応援プロジェクト」については、協働の新たな 担い手として学生と連携した取り組みが採択されるなど、協働 の取り組みが着実に浸透した。また、「住民協議会の在り方検 討委員会」において、コミュニティ・センターの効率的な管理運 営の在り方及び事務局体制等について検討を行った。 三鷹ネットワーク大学推進機構と共同設置した三鷹まちづく り総合研究所及び三鷹教育・子育て研究所において、「オー プンソース・ソフトウェアを活用した地域活性化に向けた研究 会」の開催など調査・研究を行うとともに、教師力養成講座など を通じて人財育成を図った。 市民との協働によるまちづくりの推進 多元的・多層的な 市民参加手法の拡 充 (2) 市民会議、審議会 等における無作為 抽出による公募市 民委員選任の推進 7-4 達成 推進 (1) 達成 多元的・多層的な市民参加の取り組みとして、「第4次基本 計画策定に向けたまちづくりディスカッション」、「みたか防災ま ちづくりディスカッション」、「北野の里(仮称)を中心としたまち づくりワークショップ」を実施した。また、大学生との協働事業と して「学生トークサロン」を開催し、地域貢献等の可能性を検討 した。 無作為抽出による市民会議等の無作為抽出公募委員候補 者名簿の有効期間満了に伴い、名簿の更新を行ってきた。市 民会議等委員への就任は、平成 24 年5月末までに 73 人、平 成 26 年5月末までに 66 人となり、協働のまちづくりを推進し た。 パートナーシップの強化 (1) 外郭団体等との連 携による協働事業 の拡充 推進 7-5 達成 市の外郭団体等と連携を図り、イベントの開催などを通じて 市民との交流を推進するとともに、都市型観光や福祉施策な どの市の施策について周知を図った。また、連携を推進するこ とで、民学産公の協働の取り組みの充実を図った。 135 (2) NPO 法人等との協 働による公共サー ビス提供の推進 一部着手 市民提案型協働事業及び行政提案型協働事業を推進する ために、市の事業の検証や先行自治体の情報収集等により、 NPO法人や市民活動団体との協働による公共的サービスの 提供の可能性について、検討を行った。 協働の担い手の育成 地域の人財発掘・ 育成への取り組み 達成 (2) 福祉人財の育成 達成 (3) 子育てサポーター の育成 (4) コミュニティ・スクー ルを基盤とした協 働の推進 7-6 体系8 体系 達成 達成 推進 住民参加型市場地 方債の発行の検討 7-7 推進 (1) 達成 市民協働センターで実施する講座において、三鷹市民が講 師になることで、人財の紹介及び活躍の場の提供を推進し、 新たな協働事業を推進した。 各種ボランティアの養成、フォローアップ、スキルアップ講座 を実施し、認知症サポーター、地域福祉ファシリテーターなど 福祉人財の養成、育成に努め、地域ケアネットワーク等の福祉 施策の拡充を図った。 子育てサポーターの育成については、フォローアップ研修に よりスキルアップを図り、出前型ひろばでの活動も定着し、地 域の子育てリーダーとして活躍を推進した。また養成講座の実 施によりファミリー・サポート・センターの援助会員を定期的に 養成した。 「三鷹コミュニティ・スクール推進会議」において、現状及び 課題を整理するとともに、今後の目指す取り組みの方向性を 整理した。 また、学校支援者の裾野を広げるため、コミュニティ・スクー ルの仕組み等を掲載したCSガイドを4学園が作成したほか、 学校支援者養成講座を実施し、学校支援者の養成、研修機 能の充実を図った。 都市再生を中心とした事業を着実に推進するため、将来負 担に配慮しながら地方債の活用を図るとともに、資金調達の手 法として、住民参加型市場地方債の発行について検討を行っ た。低金利状況が継続する中で、資金調達の柔軟性等を優先 した対応を図った。 「職員力」を高める人財育成の充実 改善項目 8-2 職員の退職に伴う 事務事業ノウハウ の継承に向けた取 り組みの推進 重点 人財マネジメントの 効率的な推進 最重点 8-1 達成区分 達成 達成 実施概要(総括) 業務の委託化・民営化、事務の移管、職員の再任用化等に より職員定数を削減する一方で、地方分権改革による事務権 限の移譲や新制度への対応のため定数を増やした結果、計 48 人を削減した。 職員採用試験については、退職者の状況や年齢構成を勘 案しながら、人財と専門性の確保、組織力の維持向上を図っ た。また、定年退職等職員を再任用し、職員の知識・経験・技 術の継承を図った。 「改革の DNA」を着実に引継ぎ、発展させるよう、職員として 求められる知識・技術の取得に向け、研修のカリキュラムの充 実や実務研修を実施するとともに、研修において、部課長職 の登壇の機会を拡充した。また、定年退職等職員を再任用す ることにより、職員の知識・経験・技術の継承を図った。 人財育成の充実 (1) 人財育成基本方針 の見直し 重点 8-3 達成 三鷹市を取り巻く状況や第4次三鷹市基本計画の策定を踏 まえながら、「改革の DNA」を着実に継承し、「行財政改革」と 「参加と協働」に積極的に取り組む「職員力」を高めるため、平 成 25 年8月に三鷹市人財育成基本方針を改定した。なお、改 定に当たって、職員の納得性を高めるため、アンケートを実施 した。 136 (2) 能力開発環境の制 度の検証・拡充 推進 人事任用制度の適 正な運用・改善 8-4 達成 達成 職員の資質・能力の向上を図るため、選択による研修やキャ リア・ビジョン研修等の能力開発研修について、職員の研修に 対する評価を踏まえながら、カリキュラムの検証・改善を図っ た。また、三鷹ネットワーク大学推進機構等と連携した研修の 実施により、専門性を高め、能力の向上に努めた。 人事考課制度の見直しを行い、職員の職務に対する意欲を 高め、効果的な人財育成を図った。 職場環境の改善 (1) (2) (3) 職員提案制度の改 善 三鷹まちづくり総合 研究所及び三鷹教 育・子育て研究所 の活用 達成 8-7 外郭団体等との人 事交流及び合同研 修の実施 推進 8-8 非常勤特別職職員 の報酬の支給方法 の見直しの検討 推進 体系9 体系 達成 推進 8-6 達成 推進 8-5 ワーク・ライフ・バラ ンスの推進と総労 働時間(時間外勤 務)の縮減 「職員力」を発揮し やすい職場環境の 整備と組織風土の 醸成 達成 達成 時間外勤務の縮減、年次有給休暇の計画的取得、完全一 斉定時退庁日や絶対退庁時間の徹底等により、業務の成果・ 効率を高めるよう、職員のワーク・ライフ・バランスの取り組みを 推進した。 組織的に人財育成を推進し、「職員力」を発揮しやすい職場 環境を整備するため、OJT 研修の実施方法の検証と改善に取 り組むともに、職員提案制度を始めとする様々な制度を活用 し、改善を推進する組織風土の醸成を図った。 市の施策や市民サービス向上の取り組みに反映することを 目的とし、平成 23 年度~26 年度の4年間で、計 48 件の提案 があった。うち受賞数(優秀賞、優良賞、努力賞)は 18 件とな り、受賞提案については、施策への反映に向けた検討を行っ た。また、審査方法について、より客観的な評価が可能となる よう採点基準等を変更した。 ※再掲・体系 7-3 平成 23 年度に外郭団体等(8団体)と「三鷹市関連団体人事 交流基本協定」を締結し、平成 24 年度に国際交流協会、芸術 文化振興財団の職員の人事交流を実施した。また、外郭団体 との合同研修を実施し、共通する課題の解決や習得すべき資 質・能力の向上に共に取り組み、協働のまちづくりを推進し た。 行政委員会等の非常勤特別職職員の報酬の支給方法につ いては、他団体の状況も確認しながら、それぞれの職の特性、 勤務の実態等を踏まえて、そのあり方を検討した。 基礎自治体としてのセーフティーネット機能の確立 改善項目 達成区分 9-1 セーフティーネット 機能の拡充に向け た庁内連携体制の 強化 最重点 9-2 生活保護受給者の 自立促進と適正な 制度運用 重点 達成 達成 実施概要(総括) ハローワーク三鷹などの関係機関と協働で、就職支援セミナ ーや就職面接会を実施し、就労支援につなげることができた。 また、スクールソーシャルワーカーの体制を拡充したことで、福 祉・保健医療等関係機関との連携を強化し、必要な支援を行 った。 国の法令・制度等の整備に的確に対応し、個々の状況に応 じた適切な支援を行うため、庁内各課及び関係機関との情報 共有と連携の強化を図った。 生活保護受給世帯を対象とし、就労支援員、就労担当ケー スワーカー及び事業者委託による重層的就労支援を実施した ことにより、就労支援により、4年間で 337 人の就労につなげ た。また、家庭訪問の実施や課税調査の徹底により、所在確 認・収入認定など保護費の適正運用を図った。 137 セーフティーネット の取り組みの推進 体系 10 推進 9-6 推進 9-5 納税相談の充実と 過払い金回収等に よる生活再建の支 援 国民健康保険、介 護サービス、介護 保険、後期高齢者 医療の各特別会計 の的確かつ適正な 運営 推進 9-4 推進 9-3 緊急不況対策や緊 急雇用事業等の推 進 達成 達成 達成 達成 セーフティーネット保証制度、東日本大震災復興緊急保証 制度については、認定事務を適切に運用し、事業継続のため の資金繰りに対応した。また、緊急雇用制度の活用による雇用 の確保、就職支援セミナーなどの就労支援事業を実施し、就 労支援につなげた。 ひとり親家庭の自立促進を図るため、就労に必要な教育訓 練の受講費用の一部助成や就職に有利であり、かつ生活の 安定に資する資格を取得する費用の一部助成を行うとともに、 母子・父子自立支援プログラム策定員による就業支援を行っ た。 就学援助については、申請書と案内文を配布しているほか、 個別にはスクールソーシャルワーカーなどが案内するなど周 知を図った。 市税等の滞納者と積極的に接触を図るとともに、その生活実 態の把握に努め、生活困窮と判断される案件は、生活再建に 繋がる支援を行いながら、滞納税の回収に取り組んだ。 医療費通知、ジェネリック医薬品利用促進などにより給付の 適正化を図るとともに、2年毎に国民健康保険税を改定し、一 定の財政健全化を図った。 介護保険事業については、必要な介護サービスが提供でき るように、負担と給付のバランスを考えて介護保険財政の健全 性を確保した。 情報システムの再構築と最適化に向けた取り組み 10-1 情報システムの再 構築と行政事務の 効率化 10-2 各種事業継続計画 (BCP:Business Continuity Plan)の 策定及び運用の推 進 10-5 情報セキュリティマ ネジメントの整備と 運用 10-6 市刊行物等の電子 化の推進 推進 地域情報化におけ る民間活力の活用 推進 10-4 推進 社会保障・税番号 制度への対応 重点 10-3 達成区分 達成 再掲 改善項目 最重点 体系 達成 一部達成 達成 達成 実施概要(総括) 財務会計システムについて、LGWAN-ASP型のシステムを 導入することで、約3千8百万円の経費削減と事業継続性を含 むセキュリティの向上につながった。また、庁内パソコンの入替 えにおいて、シンクライアント方式を採用することでセキュリティ を確保した。 ※再掲・体系 3-1 番号法の公布などを踏まえて、三鷹市番号制度推進本部を 設置し、導入体制を整備するとともに、適切な市民サービスが 行えるよう特定個人情報保護評価、システム構築、条例の整 備・検討、市民への広報などの具体的な準備作業を行った。 また、住民記録システムの改修、職員への研修等を実施した。 総務省事業「ICT 街づくり推進事業」の枠組みを活用した実 証を行い、その成果を地域の課題や防災上の緊急課題の解 決に活かして、事業として展開し、運用を始めた。また、みたか 地域SNSポキネットのスマートフォン対応により、利便性が向 上した。 ISMSの認証取得課を含め、情報セキュリティに係る取り組 みを全庁的に行い、情報漏えいや改ざんなどの事故が発生す ることなく、情報セキュリティを維持した。 平成 24 年度から「第4次三鷹市基本計画」や各個別計画な ど 44 種類の市政刊行物の電子ブック化を行い、市政情報デ ジタル化公開サイトに掲載した。電子ブック化により、パソコン やタブレット端末から市政情報が閲覧可能になり、月平均で 10,000 件のアクセスがあるなど市民の利便性向上及び印刷費 用の抑制につながった。 138 体系 11 体系 柔軟で機動的な推進体制の整備及び透明で公正な行政の推進 改善項目 11-2 経営本部体制に基 づく「さらなる選択と 集中」の推進 重点 組織見直しによる 柔軟で機動的な推 進体制の整備 最重点 11-1 達成区分 達成 達成 実施概要(総括) 新川防災公園・多機能複合施設(仮称)管理運営計画の検 討を進め、「管理運営計画(案)の概要」を作成するとともに、 新施設の管理運営主体の範囲などを含め、組織のあり方につ いても見直しを進めた。臨時福祉給付金・子育て世帯臨時特 例給付金の支給準備や社会保障・税番号制度導入にあたっ て推進本部を設置するとともに、事務局を整備するなど、重点 課題に柔軟に対応した。また、水道事務委託の解消に伴い、 応急給水を都市整備部水再生課の所管としたほか、国の制 度改正や社会状況の変化に応じて、総務部に安全安心課を 移管、健康福祉部に障がい者支援課を新設するなど体制を 整備した。 事務事業総点検運動及び公共施設総点検運動の実施によ り、持続可能な自治体経営に向けた取り組みを進めた。また、 「各部の運営方針と目標」の設定、事業評価やプロジェクト・チ ームによる横断的な取り組みを通じて、第4次三鷹市基本計 画の重点課題等について着実な推進を図った。 地方自治法改正を踏まえた分権改革・制度改正への対応の推進 (2) 地方税財政制度の 改善要望 11-3 入札制度の継続的 な見直し 11-6 公会計改革の取り 組みに関する方針 の策定 推進 11-5 推進 広域連携の推進 達成 推進 11-4 達成 推進 (1) 事務事業の権限移 譲への適切な対応 と地方自治法抜本 改正への対応策の 検討 達成 達成 達成 都市計画法関連の権限移譲のメリットを活かすよう、用途地 域等に関する指定方針及び指定基準を策定した。また、母子 保健法、障害者自立支援法などの権限移譲についても、市民 に身近な基礎自治体として市民の利便性向上を図った。権限 移譲に対する財源措置については、市長会等を通じて「基礎 自治体への権限移譲に係る支援要請(平成 23 年8月)」を行う など積極的な対応を図った。 都市財政の充実確保を図りながら、積極的に「地域主権改 革」を推進すること、国庫補助負担金に係る地方超過負担や 一方的な地方への負担転嫁の解消を図ること等について、国 に対する要望を継続して行った。また、東京都に対しても、地 方交付税交付団体との格差是正のための補助制度を創設す るとともに、都市財政の充実確保を積極的に推進することなど の要望を行った。 四市行政連絡協議会(三鷹市、武蔵野市、小金井市及び西 東京市)やふじみ衛生組合などスケールメリットを活かした広 域連携に取り組み、市民サービスの向上を図った。また、東京 都市公平委員会を共同設置する団体となり、専門性と安定的 な審査体制を確保しつつ、職員定数を見直し経費の削減を 図った。 平成 25 年度に、小額契約受注希望者登録制度の導入に向 け都内 25 市への調査、実施要綱の制定及び登録リストの作 成を行った。平成 26 年度より制度の運用及び随時登録の受 付を開始するとともに、庁内アンケートを実施し、制度の周知 及び登録リスト掲載内容の充実を図った。 新公会計制度への移行にあたっては、発生主義・複式簿記 の導入、固定資産台帳の整備等が必要不可欠とされることか ら、新地方会計制度への移行に向けた検討を行うとともに、資 産・負債の管理や予算編成、行政評価など、財務諸類等を活 用した新たな分析手法等について調査研究に取り組んだ。 積極的かつ迅速な情報公開と開かれた市政運営 (1) パブリックコメントの 推進 推進 11-7 達成 平成 23 年度から 26 年度までに、38 件の案件についてパブ リックコメントを実施し、727 件の意見が寄せらせた。意見の反 映状況については、市民に分かりやすい対応表を作成し市ホ ームページで公開し、結果については、広報みたかに掲載し た。 139 (2) 市民会議・審議会 等の会議の公開制 度の推進 達成 (3) 広報紙、ホームペ ージ等による情報 提供の充実 達成 (4) 第三者評価の実施 及び効果的運用 達成 (5) 行財政改革の実効 的な評価検証と公 表 達成 市ホームページ及び市政情報コーナーで会議開催の事前 公表を行うとともに、会議録の公表を行った。また、広報みた かに毎年1回その運用状況の公表を行い、広く市民に公開し た。 各種の広報媒体による迅速かつ正確な情報提供を行うとと もに、「三鷹市ウェブアクセシビリティ方針」の策定、市ホーム ページに外国語自動翻訳機能の追加、広報みたかにユニバ ーサルデザインフォントの導入などを行い、情報提供の充実 を図った。 第三者機関によるサービス評価を実施することで、事業者の 質の向上を図るとともに、各種福祉サービスを利用者の選択 基準に資することが出来た。 行財政改革アクションプラン 2022 の取り組み状況を評価検 証し、効果等があった取り組み状況及び主要な財政目標の実 績等について自治体経営白書に掲載した。 また、自治体経営白書の第Ⅱ、Ⅲ章の様式について、市民 にわかりやすく見やすい様式に見直した。 140 3 事務事業総点検運動等の取り組み状況 (1) 「事務事業総点検運動」と「公共施設総点検運動」の推進 市では、財政の健全性を確保する観点から、平成 22 年7月に「事務事業総点検運動推進本 部」を設置し、全庁一丸となってコストの徹底的な検証・削減や、大胆な事業見直し等を進め てきましたが、市の財政状況に一定の回復の兆しが見られるようになったことや新たな行政評 価制度の確立などを総合的に勘案し、平成 26 年度末に解散しました。 なお、「事務事業総点検運動」を通して確立してきた評価の視点を「対話による創造的事業 改善」(下記参照)として発展的に継承しているため、今後は「対話による創造的事業改善」 により常なる事業の見直し・点検を継続していきます。 また、「公共施設総点検運動」として、これまで行ってきた仕様や作業量の検証の成果を踏 まえ、引き続き施設管理の質とコストの最適化を図りました。 (2)「対話による創造的事業改善」の取り組み 市では、平成 25 年度に試行的にスタートした「対話による創造的事業改革手法」を、平成 26 年度から「対話による創造的事業改善」として本格的に実施しています。 この手法は、従来の行政評価制度を発展・拡充する形で、全ての事務事業を評価の対象とし ます。評価にあたっては、市民の皆様のニーズを的確に把握し、事業量及び事業手法の妥当性 等を市の施策全般の中でのバランスを勘案して検証します。こうした評価・検証を踏まえて、 企画部・総務部と事業の所管部による事業改善に向けた「対話」を行うことによって、対象事 業をきめ細かく多角的に検証しながら、サービスの量と質の適正化を図るものです。 平成 26 年度は、次の基本的な考え方に基づいて対象事業を選定し、 「評価」、 「検証」、 「改善 提案の検討」を行うこととしました。 ① 現時点での市民ニーズを踏まえ、市の事業として実施することの意義・効果等について 再確認、再検証を行う必要があるもの ② 事業実績、効果とそれに伴う経費について総合的に検証・検討する必要があるもの ③ 新川防災公園・多機能複合施設(仮称)の整備に伴う施設運営、社会保障・税番号制度 や子ども・子育て支援新制度の実施に伴う事業展開など、事業全体を体系的に検証する 必要があるもの。 対象事業選定のプロセスとしては、まず、市が実施している全事務事業から、所管部による 各事業の自己点検(セルフチェック)をもとに事業の洗い出しを行いました。次にこれらの事 業について、市長をはじめとする理事者による協議を行い、より検証の必要性の高い 26 事業 を見直し・検証の対象事業としました。 この 26 事業について、庁内部門間の「対話」により必要性やあり方等を検証・検討し、見 直しに取り組んだ結果、平成 26 年度は、11 事業で事業内容や手法、経費等の見直し・改善を 図りました。なお、平成 26 年度に一定の結論に至らなかった事業については、引き続き検証 を進めていきます。 141 (3) 事務事業総点検運動等による主な事業見直し等一覧 平成 26 年度に実施した事務事業総点検運動等では、37 件の事業見直しにより約 5,900 万円 の削減を図りました。また、経費削減のみならず、「ゼロ‐アップ創造予算」や「対話による 創造的事業改善」の取り組みを通して、市民サービスの充実を図りました。 ここでは、主な事例 21 件を掲載します。 ※公共施設総点検運動・ゼロ‐アップ創造予算・対話による創造的事業改善に該当するものは、 その旨を記載しています。 平成27年度予算における見直し内容 No 1 所属 企画部 件 名 情報系システム関係費 (回線使用料) 平成27年度 予算(千円) 平成26年度 予算(千円) 2 喫煙マナーアップキャン ペーン関係費 (調査委託料) 3 エコ野菜地域循環事業費 【対話による創造的事業改 善】 4 5 6 生活 環境部 健康 福祉部 △709 △5.0% 107 △52 △48.6% 現在の堆肥化センターが暫定地に移転することを契機に、堆肥の新規 作成を一時休止とするとともに、各保育園・小学校に配置している生ご み処理機についても、台数の見直しを行う。 3,984 生活 環境部 14,240 キャンペーンの前後1回実施していた路上喫煙実態調査について、キャ ンペーン後1回の実施に見直して経費の削減を図るととともに、これまで の調査結果を踏まえた、経年比較と現状分析に変更する。 55 生活 環境部 増減率(%) 情報推進課と図書館が、それぞれ図書館等に引いていた光回線を1本 に集約することで、回線費用を低減する。 13,531 生活 環境部 増減額(千円) 9,122 △5,138 △56.3% 市民農園管理運営費 (圃場整備費を除く。) 【対話による創造的事業改 善】 市民農園と老人レジャー農園の所管部署を統合し、管理運営の効率化 を図る。なお、平成27年度予算額は、中原市民農園及び新川第1農園 が閉園したことから減額となる。 三鷹市市民のくらしを守る 会議関係費 【対話による創造的事業改 善】 くらしを守る会議の新たな取り組みとして、国庫補助金を活用して「消費 者被害防止キャンペーン」を実施し、消費者被害の未然防止及び消費 者相談室等の周知を図る。 高齢者・障がい者入居支 援・居住継続支援事業費 (居住継続支援事業委託 料) 8,032 394 (※1) 9,303 33 △1,271 361 △13.7% 1093.9% 高齢者の民間賃貸住宅入居後の見守りに係るコーディネーター業務に ついて、実績を勘案して委託を廃止し、市職員を中心に対応するととも に、状況に応じて地域包括支援センター等と連携して実施する。また、 宅地建物取引業協会と連携して民間賃貸住宅の情報リストを作成し、窓 口対応に活用するとともに、平成22年度に協定を締結している一般社団 法人賃貸保証機構と一層連携し、民間賃貸住宅への入居を支援する。 0 ※1 平成26年度予算額には、統合前の民生費分を含む。 142 388 △388 △100.0% 平成27年度予算における見直し内容 No 7 所属 健康 福祉部 件 名 老人クラブ関係費 (活動事業費補助金) 平成27年度 予算(千円) 平成26年度 予算(千円) 8 健康 福祉部 8,700 9 10 健康 福祉部 若年・一般健康診査関係 費、がん検診関係費、乳 幼児等予防接種事業費等 (委託料) がん検診関係費 【ゼロ-アップ創造予算】 (※2) 10,180 11 12 都市 整備部 子どもショートステイ事業 費 【対話による創造的事業改 善】 交通安全施設維持管理費 (清掃委託料) 719,493 (※3) 756,649 13 幼児二人同乗用自転車レ ンタル関係費(自転車修 繕料) 14 都市 整備部 △6.1% △37,156 △4.9% 605 △65 △10.7% 従前、児童養護施設の受入定員を3人としていたが、同時に3人以上利 用するケースが少ないことから、定員を3人→2人に見直し、経費削減を 図る。 2,167 2,198 △31 △1.4% カーブミラー等の交通安全施設の清掃業務について、汚れの程度が少 ないことから、業者への委託を見直し、職員が直接行う。 500 △500 △100.0% 管理運営業務をまちづくり三鷹に委託していたが、平成27年度から貸出 台数が4台と大幅に減少することから、市直営で対応することにより経費 の削減を図る。(貸出台数:H26 22台、H27 4台) 133 上連雀交通公園運営事業 費 【対話による創造的事業改 善】 △618 胃がんABC検診における勧奨通知について、国保加入者に対しては 特定健診の案内に同封することで、経費削減及び受診率向上を図る。 0 都市 整備部 △5.1% 健康診査、がん検診、予防接種等に係る単価について、三鷹市医師会 と調整し、単価算出ルールについて見直しを行い、経費の削減を図る。 540 子ども 政策部 △441 65歳以上の住民税非課税世帯の高齢者に対し、市内4か所の公衆浴場 で利用できる無料入浴券を発行している。本事業については、平成17年 度税制改正による、激変緩和措置を継続してきたが、老齢者非課税措 置の廃止から一定期間が経過したことから、平成27年度から本措置を廃 止する。 9,562 健康 福祉部 増減率(%) 市内老人クラブへの活動補助金について、会員数に応じた基準額により 算定する方法から定額分と人数割分により算定する方法に変更すること で、各クラブへの公平性を確保するとともに、経費の削減を図る。 8,259 高齢者公衆浴場利用助成 事業費(利用助成金) 【対話による創造的事業改 善】 増減額(千円) (※4) 2,342 △2,209 △94.3% 管理運営体制を直営から委託に見直すことにより、運営の安定性と経費 の削減を図る。 H26年度 市政嘱託員2名配置 H27年度 シルバー人材センター委託(2名配置) 3,270 ※2 平成26年度事業費は、平成27年度予算時の単価等により算出している。 ※3 平成26年度予算欄には、単価見直し前の平成27年度予算を記載。 ※4 平成26年度までは委託料、平成27年度からは修繕料で計上。 143 5,198 △1,928 △37.1% 平成27年度予算における見直し内容 No 15 16 所属 都市 整備部 都市 整備部 件 名 違法駐車対策事業関係費 (美術館周辺指導員等業 務委託料) コミュニティバス関係費 平成27年度 予算(千円) 平成26年度 予算(千円) 17 市議会議員改選に係る経 費(議会及び事務局運営 管理費) 26,730 18 19 20 教育部 教育部 29,808 (※5) 778 教育部 △10.3% △351 △45.1% 委託を見直し、名札の作成等を庁内処理による方法に変更するととも に、委託していた記念写真の撮影を職員が撮影することで経費の削減 を図る。 (※6) 1,118 △355 △31.8% 市議会議員及び市長選挙 執行費(しろばら通信印刷 費、梱包・配送委託料、配 布委託料) 広報みたかの記事の内容を拡充することにより、同等の効果が見込まれ るため、市議・市長選のしろばら通信特集号の発行を行わず、経費の削 減を図る。 科学教育事業費 【対話による創造的事業改 善】、【ゼロ-アップ創造予 算】 教育センターで実施する小学生対象の「科学発明教室」の運営を、業者 委託から三鷹ネットワーク大学を活用することに見直すことで定員の拡 充や経費の削減を図る。 就学通知等関係費 0 (※7) 1,277 1,916 学校教育振興費[小・中学 校費](学習到達度調査等 委託料) 1,951 △1,277 △35 △100.0% △1.8% 就学通知に係る書類について、三枚複写式の書類を外部発注していた が、システム改修により事務機器から出力できるようにすることで印刷費 の削減を図る。 印刷費の減△62、トナー購入費の増+23 23 21 △3,078 バス停に設置しているバスロケーションシステム(運行状況表示機)につ いて、故障する頻度がきわめて少ないことから、保守委託契約を行わ ず、故障した場合は修繕することで対応する。 763 選挙 管理 委員会 増減率(%) 井の頭恩賜公園第二駐車場が開設したことなどから、指導員の配置を 見直し、経費の削減を図る。 427 議会 事務局 増減額(千円) 62 △39 △62.9% 平成25年度から国の学習調達度調査が抽出方式から悉皆方式に変更 になったことにより、市単独の学習到達度調査を中断する。 なお、小中一貫による効果が分かるような市独自の調査方法を検討す る(検討に係る予算計上はなし)。 0 ※5 平成26年度は委託料、平成27年度からは修繕料で計上。 ※6 前回実施した平成23年度の予算と比較。 ※7 平成26年度予算欄の額は、前回実施時(平成23年度)の実績額である。 144 2,234 △2,234 △100.0% (4) 事務事業総点検運動等に基づく事業見直し等による財源効果 平成24~27年度の財源効果 (単位:千円) No 27年度 所 属 件数 26年度 効果額 件数 25年度 効果額 件数 24年度 効果額 件数 効果額 1 企画部 1 △709 8 △7,320 19 △7,495 15 △4,722 2 総務部 1 △43 6 △3,407 10 △99,239 6 △13,192 3 市民部 0 0 8 △46,253 4 △428 3 △460 4 生活環境部 5 △6,130 16 △16,481 20 △10,821 30 △43,217 5 健康福祉部 9 △38,989 22 △48,097 33 △49,932 23 △152,181 6 子ども政策部 2 △116 4 △1,032 3 △12,964 6 △16,629 7 都市整備部 8 △8,657 9 △1,722 16 △13,862 5 △8,841 8 教育部 8 △2,866 18 △116,255 18 △40,740 26 △27,361 9 行政委員会その他 複数の部にまたがるもの 3 △1,642 1 △226 2 △11,271 4 △7,314 37 △59,152 92 △240,793 125 △246,752 118 △273,917 合 計 ※財源効果額は、歳出予算の削減と歳入予算の確保を加えた額で、マイナス(△)で表記しています。 (5) 行財政改革アクションプラン 2022 の改定に向けて 行財政改革アクションプラン 2022 の前期期間(平成 23 年度~26 年度)においては、「事務 事業総点検運動」や「公共施設総点検運動」などによって、サービスの適正化に努めるととも に、職員の定数見直しや適正配置を進めるなど、行財政改革の取り組みを積極的に推進し、課 題をおおむね達成しました。 平成 27 年度の改定にあたっては、引き続き財政の健全化を図りながら行政サービスの「質」 を確保し、行政への信頼性を高めるとともに、施策の「重点化」と「スリム化」の徹底を図り ます。また、リーマンショック後の厳しい財政運営や、 「事務事業総点検運動」、 「公共施設総点 検運動」、 「対話による創造的事業改善」の実践から得た発想を反映させるとともに、新たなニー ズ等への対応、最小の経費で最大の効果をあげるためのさらなる創意工夫などに取り組み、持 続可能な自治体経営を推進します。 145 4 2014 年市長表彰及び平成 26 年度職員提案表彰の結果 (1) 市長表彰(ベストプラクティス表彰) ①各課推薦事業(応募 31 課 39 事業) テーマ 最優秀賞 ☆☆☆ 優秀賞 ☆☆☆ 受賞課 納税課の収納率向上への挑戦 納税課 防災課、資産税課、ごみ対策 平成 26 年6月 24 日の降ひょう及び大雨等への緊急対 課、まちづくり推進課、公共施設 課、道路交通課、建築指導課、 応 水再生課、緑と公園課 公設民営保育園の公私連携型民設民営化の取り組 子ども育成課、社会福祉事業団 み 「三鷹『学び』のスタンダード」の策定 優良賞 ☆☆ 指導課 開館 50 周年を機に「つながる図書館」に向けたサポー 図書館 ター養成 北野ハピネスセンター成人部門の委託化による効果 北野ハピネスセンター 的・効率的運営への取り組み 臨時福祉給付金・子育て世帯臨 臨時福祉給付金・子育て世帯臨時特例給付金支給事 時特例給付金支給事業実施本 業 部事務局 3つの学童保育所の新施設での保育開始と複合施設 児童青少年課 の整備 災害時保育園メールの開始 子ども育成課 北野の里(仮称)を中心としたまちづくりワークショップ まちづくり推進課 の開催 努力賞 ☆ パブリシティ 部門賞 ☆ 三鷹市小額契約受注希望者登録制度の導入 契約管理課 市民協働センター設立 10 周年記念事業、「学生トーク サロン」の実施 三鷹市エコタウン開発奨励制度の推進と景観協定の 認可 都内初の小学校出前授業(消費者教育・情報モラル 教育) 心のバリアフリーの推進と三鷹市障がい者ヘルプカー ドの作成・配布 コミュニティ文化課、市民協働セ ンター 2014 年井の頭池かいぼり観察日記 秘書広報課 環境政策課、まちづくり推進課 生活経済課 障がい者支援課 都内初のセアカゴケグモ(毒グモ)発見の緊急対応に 環境政策課、健康推進課、道路 よる安全・安心の確保 交通課、緑と公園課 「振り込め詐欺の電話撃退体験談」冊子作成による被 安全安心課 害防止啓発の実施 146 ②市長特別賞 市長特別賞 日本無線三鷹製作所跡地利用に向けた取り組み、大 企画経営課、まちづくり推進課 規模土地利用に係る条例等の整備 新川防災公園・多機能複合施設(仮称)整備事業の着 都市再生推進本部事務局 実な推進 ③平成 26 年度予算創造型節減事例(対象5課4事業) 経営改善 努力賞 ☆ 「対話による創造的事業改善」の取り組み 企画経営課、財政課 土地開発公社における借入利率の見直し 土地対策課 各小・中学校敷設の2通信回線統合による経費削減 総務課、情報推進課 ④ISO14001 による環境改善事例(対象9課9取組) 環境 マネジメント 努力賞 ☆ 手と手と手をつないで、みんなの協力と工夫で環境 下連雀保育園 にやさしく(~職員・子ども・委託業者と一緒に~) 児童会(委員会活動)による啓発活動 井口小学校 環境にやさしい製品の購入努力 防災課 冬場の電力使用の抑制、夏季の太陽熱の遮断及び 星と森と絵本の家 水使用量の削減 (2) 職員提案表彰 ①政策提案部門 (応募数 7点 優秀賞 1点 優良賞 2点 努力賞 1点) テーマ 優秀賞 優良賞 努力賞 Happy❤Lunch!! ~みんなで食べて、心も身体も健康に~ スポーツ「振興」から「推進」へのシフト ~総合型地域スポーツクラブの拡充~ 「いつか」に備えて「いま」始めよう ~誰でも・いつでも・何度でも参加できる危機管理連続講座~ 農地と地域社会の調和が産み出す新しい三鷹 ~農のある風景の保全と活用を目指して~ ②業務改善提案部門 (応募数 1点 努力賞 1点) テーマ 努力賞 地域力向上に貢献できる人財育成に向けた職員研修のありかた 147 第Ⅴ章 三鷹市の財政状況 ~普通会計による分析~ 平成 25 年度 1 決算額の推移と平成 25 年度決算 の特徴点 2 財政指標の目標達成状況 3 財政比較分析表 4 経常経費分析表 5 財政状況等一覧表 6 「地方公共団体財政健全化法」に よる健全化判断比率 7 決算カードによる財政状況検証 8 財務諸表 第Ⅴ章 三鷹市の財政状況 本章では、三鷹市の普通会計決算 1 の数値に基づき、過去 10 年間の経年変化や平成 25 年度決算の特徴点をみるとともに、「第4次三鷹市基本計画」で設定している主要財政 指標の分析等を行います。 1 決算額の推移と平成 25 年度決算の特徴点 (1) 決算規模 【図Ⅴ-1】は、平成 16 年度から平成 25 年度までの決算額を年度別に比較したも のです。 三鷹市では、平成 20 年度までは歳入歳出とも 500 億円台の決算額でしたが、平成 21 年度に定額給付金支給事業費の影響などで 600 億円を超える規模となり、平成 22、 23 年度も子ども手当支給事業費の増や社会保障関連経費の伸びを反映して 600 億円台 の決算規模で推移しました。また、平成 24 年度は、新川防災公園・多機能複合施設(仮 称)整備事業など、都市再生に積極的に取り組んだことから、歳出決算額が 670 億円 を超え、過去最大の規模(これまでは平成9年度が過去最大)となりました。 平成 25 年度は、引き続き都市再生に取り組みましたが、新川防災公園・多機能複合 施設(仮称)整備事業における用地取得費などが減となったことなどから、前年度を 下回り、平成 23 年度と同程度の決算規模となりました。 (2) 市税 ~三鷹市の歳入の根幹~ 市税は、三鷹市の歳入の5割以上を占めており、市の財政運営における重要な財源 となっています(【図Ⅴ-2】参照)。また、市税収入のうち、個人市民税、固定資産 税(都市計画税を含む)がともに4割~5割を占めており、こうした安定的な財源が、 市政運営の根幹を支えています。 市税収入のこの 10 年間の推移を見ると、平成 20 年度まではほぼ一貫して増加傾向 にありました。特に、平成 18 年度以降は、個人市民税における定率減税の廃止や所得 割税率のフラット化が行われるとともに、納税義務者が増加してきたことなどから、 個人市民税の伸びがみられました。 しかし、平成 22 年度に、リーマンショックの影響によって、個人市民税が前年度 比で 10 億円を超える大幅な減収となりました。平成 25 年度は、新増築家屋の増など 1 地方 自 治 体 の 会計 に は 、 一 般会 計 と 特 別会計があります。このうち、特別会計の設置は、法律で義務 づけられ てい るものを 除き 、それぞ れの 自治体の 自主 性に委ね られ ています 。そ のため、 一般 会計・特 別会計の 範囲 が自治体 によ って異な ると いう状況 が生 じ、その まま では自治 体間 の財政比 較や 統一的な 把握がで きま せん。そ こで 、財政統 計上 、共通の 会計 区分とし て「 普通会計 」と いう概念 が用 いられて います。 普通会計は、おおむね、一般会計に、公営事業会計以外の特別会計を加えたものであり、平成 18 年度 までの三 鷹市 の普通会 計は 、一般会 計( 介護サー ビス 事業に係 る経 費を除く )と 再開発事 業特 別会計を 対象としていました。しかし、平成 19 年度から、再開発事業特別会計を廃止するとともに介護サービス 事業に係 る経 費を特別 会計 に計上し たこ とから、 原則 として一 般会 計の額が 普通 会計の額 とな っていま す(ただし、障がい者福祉センターの運営に関する経費を控除)。 150 による固定資産税の増や、納税義務者数の増加などにより個人市民税が増となり、歳 入全体に占める市税収入の割合も平成 24 年度を上回ったものの、リーマンショックの 影響を受ける前の平成 20 年度の水準までには回復していません。 このように市税収入が伸び悩む一方で、社会保障関連経費が増加傾向を続けている ことから、財政の健全性を維持しながら安定したサービスを提供していくため、適正 な受益者負担などによる歳入の確保が行財政改革の重要な課題となっています。 【図Ⅴ-1】歳入歳出決算額の推移 決算額(億円) 800 歳入 歳出 686.6 700 640.7 632.3 600 558.8 552.3 551.0 540.0 632.1 626.3 575.8 573.3 568.1 556.0 646.6 640.6 625.1 618.6 673.0 539.2 531.1 500 400 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 【図Ⅴ-2】歳入決算額の推移 決算額(億円) 686.6 700 632.3 640.7 646.6 640.6 108.9 600 500 556.0 105.7 25.4 400 104.6 300 568.1 102.7 31.2 107.7 573.3 575.8 551.0 94.3 91.5 19.2 100.7 100.9 109.4 35.6 35.8 145.1 154.3 75.6 103.2 27.6 69.2 97.4 その他 36.5 市債 164.5 国・都 支出金 市税 19.6 22.4 109.0 126.9 国から地方への税源移譲 ~三位一体の改革~ 165.2 164.9 リーマンショック による影響 200 320.3 326.5 339.6 347.6 100 353.7 350.7 341.2 344.6 343.6 348.2 H23 H24 H25 市 税 収 入 の 伸 び 悩 み 0 H16 H17 H18 H19 H20 H21 151 H22 H25 (3) 普通建設事業費 ~「都市再生」の取り組み~ 普通建設事業費は、公共施設の新増設や大規模改修などの建設事業に要する経費の ことです(【図Ⅴ-3】参照)。 三鷹市では現在、市制施行直後から整備を進めてきた公共施設の老朽化が進み、大 規模改修や建替えなどの時期を迎えています。また、東日本大震災の経験を踏まえた 都市防災機能の強化も求められているところです。そのため、 「 第4次三鷹市基本計画」 では、 「都市再生プロジェクト」を最重点プロジェクトに位置づけ、既存の社会資本を 有効に活用し、環境との調和を図りながら、 「都市の質的向上」に向けた取り組みを推 進するとともに、「三鷹市公共施設維持・保全計画 2022」を策定し、公共施設の「予 防的な保全」を着実に進めています。平成 25 年度は、こうした取り組みとして、新川 防災公園・多機能複合施設(仮称)の平成 28 年度の完成に向け、建設工事に着手する とともに、牟礼コミュニティ・センター体育館の耐震補強工事を実施したほか、平成 23 年度から取り組んできた三鷹中央学園三鷹市立第三小学校の建替工事が完了しま した。 (4) 扶助費 ~続く増加傾向~ 社会保障制度の一環として、生活困窮者や障がい者等の生活を維持するために支出 する扶助費は、この 10 年間で 68.7 億円の増となっています(【図Ⅴ-3】参照)。 これは、昨今の社会・経済状況を反映した生活保護費の増や、障がい者自立支援給 付費の増、さらには、待機児童の解消として積極的に進めている保育定員の拡充が大 きく影響しています。平成 25 年度は、サービス利用者の伸びを反映して障がい者(児) の自立支援給付費が増となったことなどから、前年度比で約 1.3 億円の増となってい ます。なお、扶助費の増に連動し、目的別経費における民生費も同様に増加傾向を示 しており、歳出総額の 48.6%を占めるに至っています(【図Ⅴ-4】参照)。 (5) 市債・公債費 ~発行額の抑制と後年度負担の軽減~ 歳入の市債は、市の借入金のことで、普通建設事業費の財源としています。平成 25 年度は、南部図書館や学童保育所の整備に係る事業債が増となったものの、新川防災 公園・多機能複合施設(仮称)整備事業、三鷹中央学園三鷹市立第三小学校建替事業 などに係る事業債が減となったほか、臨時財政対策債 2 について地方交付税の不交付団 体への配分を行わない方式へ移行したことから皆減となったため、市債総額では前年 度比約 32.7 億円の減となっています(【図Ⅴ-2】参照)。 歳出の公債費は、市債の償還金のことで、平成 18 年度にピークを迎えましたが(繰 上償還を除く通常分)、以後は減少傾向にあります(【図Ⅴ-3・4】参照)。今後、 「都 市再生」の取り組みを進めるに当たり、一定額の市債の借入が必要となりますが、計 画的かつ適正な活用を図ることで、長期的には公債費は減少していくものと見込んで います(【図Ⅴ-8】参照)。 2 国 の地 方 財 政 対 策上 見 込 ま れ る地 方 の 財源不足に対処するため、各地方公共団体が発行する地方財政 法第5条 の特 例となる 地方 債のこと で、 通常の地 方債 とは異な り、 一般財源 とし て取り扱 うこ ととされ ています。 152 【図Ⅴ-3】歳出決算額の推移(性質別) 決算額(億円) 都市再生の推進 700 三鷹駅南口 駅前広場整備 673.0 定額給付金支給事業 540.0 65.2 57.9 400 64.7 300 632.1 625.1 626.2 61.3 56.6 68.0 66.6 66.4 65.3 66.1 106.5 その他 108.5 600 500 618.6 558.8 552.3 539.2 60.0 53.9 41.1 54.1 60.0 53.3 531.1 67.7 61.5 63.9 87.7 92.2 47.7 48.0 98.5 100.5 111.5 H16 46.5 59.9 97.2 普通建設事業費 68.9 繰出金 70.7 61.8 補助費等 103.2 98.0 93.8 物件費 45.3 44.3 43.8 公債費 153.7 161.8 165.9 167.2 63.0 64.4 62.6 92.9 71.7 100.6 100.1 108.5 46.1 50.5 48.1 46.1 100.2 109.6 118.6 124.9 111.0 106.0 107.8 107.8 104.7 107.8 110.0 102.4 102.1 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 618.6 625.1 626.2 35.5 632.1 36.2 36.9 38.2 44.3 34.2 その他 46.0 46.1 45.3 43.8 公債費 80.8 71.9 71.5 教育費 82.7 49.4 64.6 土木費 46.2 35.5 衛生費 47.9 200 扶助費 100 人件費 0 【図Ⅴ-4】歳出決算額の推移(目的別) 決算額(億円) 700 673.0 600 540.0 38.5 500 47.7 66.6 552.3 531.1 41.2 36.7 48.0 64.9 400 55.3 300 41.0 558.8 539.2 35.6 34.5 50.5 48.1 47.9 69.5 67.9 60.5 57.3 50.2 41.4 43.4 47.2 42.2 44.0 67.7 41.1 51.9 207.7 215.4 213.6 47.8 48.6 46.0 民生費 39.3 281.4 242.0 200 78.3 227.7 299.8 295.4 307.0 225.1 民 生 費 の 増 子ども手当等 支給事業 29.4億円 定額給付金 支給事業 26.5億円 加 100 83.2 84.1 78.8 84.3 82.1 H16 H17 H18 H19 H20 113.6 89.4 77.2 H22 H23 103.2 75.5 0 H21 153 H24 H25 総務費 新川防災公園・多 機能複合施設(仮 称)整備事業 43.8億円 2 財政指標の目標達成状況 市町村は、市民に最も身近な自治体として、その日常生活や経済活動に深くかかわっ たサービスを提供しています。そのため、市町村が実施する事務事業は経常的な要素を もったものが多くなりがちですが、その一方で、社会経済環境の変化に応じた新たなニ ーズに適切に対応することも求められます。したがって、財政構造の弾力性の維持が、 財政運営における重要な要素となります。 こうした弾力性を図る主要な指標が、 「経常収支比率」、 「公債費比率」、 「実質公債費比 率」、「人件費比率」です。そのため、三鷹市では、基本計画においてこれらの指標の具 体的な数値目標を設定し、安定した行財政運営の推進を図ることとしています(【図Ⅴ -5①②】参照)。 ここでは、主要な財政指標の過去 10 年間の推移をみるとともに、近隣市との比較等を 行います。 【図Ⅴ-5①】第3次基本計画期間における主要な財政目標 13年度 14年度 15年度 16年度 17年度 18年度 19年度 20年度 21年度 22年度 前 期 中 期 後 期 経常収支比率 概ね80%台を維持 概ね80%台を維持 概ね80%台を維持 公債費比率 概ね15%を超えないこと 概ね13%を超えないこと 概ね12%を超えないこと 実質公債費比率 (準公債費比率) 概ね19%未満であること 概ね17%を超えないこと 概ね16%を超えないこと 人件費比率 (120人の職員定数の見直し) 概ね25%を超えないこと 概ね24%を超えないこと ※ 第3次基本計画は、計画期間を4年ごとの3期(前期・中期・後期)に分け、見直し(ローリング) を規定しています。この場合、前期の最終の年度であり中期の最初の年度である16年度と、中期の 最終の年度であり後期の最初の年度である19年度については、調整期間としています。 【図Ⅴ-5②】第4次基本計画期間における主要な財政目標 23年度 24年度 25年度 26年度 27年度 28年度 29年度 30年度 31年度 32年度 33年度 34年度 前 期 中 期 後 期 概ね80%台を維持 経常収支比率 (特殊要因による場合にあっても 90%台前半に抑制) ― ― 公債費比率 概ね10%を超えないこと ― ― 実質公債費比率 概ね7%を超えないこと ― ― 人件費比率 概ね22%を超えないこと ― ― ※ 第4次基本計画は、計画期間を4年ごとの3期(前期・中期・後期)に分け、見直し(ローリング) を規定しています。 154 (1) 経常収支比率 ≪目標値 概ね 80%台を維持、特殊要因による場合にあっても 90%台前半に抑制≫ ア 経常収支比率とは 経常収支比率は、地方税、地方消費税交付金を中心とした経常一般財源のうち、 どの程度が、人件費、扶助費、公債費等の義務的性格の経常経費に充当されたかを みるものです。 この比率が低いほど、臨時の財政需要に対応できると判断されます。また、通常 は、経常経費に充当された一般財源(分子)より、経常的な一般財源(分母)の方 が大きいため、100%を下回ります。 近年、都市部の自治体では、一定の都市基盤整備が整い、都市としての成熟期を 迎えたことで維持管理経費が中心となっていることから、比率が上昇する傾向にあ ります(【図Ⅴ-7】参照)。 【経常収支比率の算出方法】 A 経常収支比率(%)= ――――――― × 100 B+C A 経常経費充当一般財源等(毎年度経常的に支出される経費に充当された一般財源) B 経常一般財源等(市税等の毎年度経常的に収入される一般財源) C 臨時財政対策債発行額等 イ 経常収支比率の推移 三鷹市における経常収支比率の推移をみると(【図Ⅴ-6】参照)、厳しい財政状 況の中で人件費の削減や事業見直しなど経常経費の抑制に取り組んだことなどから、 平成 21 年度までは 80%台を維持してきました。 しかし、平成 22 年度に市税収入の減や扶助費の増などの影響によって 90.4%に 上昇しました。その後、引き続き経常経費の抑制に取り組んでいるものの、平成 25 年度も 90%台となっています。 ウ 平成 25 年度の経常収支比率 三鷹市の平成 25 年度の経常収支比率は 91.9%で、前年度の 93.4%と比較して 1.5 ポイント改善しました。 比率算定の分母においては、一定の活用を図ってきた臨時財政対策債が、地方交 付税の不交付団体への配分を行わない方式への段階的な移行が完了したことから皆 減となる一方、新増築による固定資産税の増などにより市税全体で 4 億 4,418 万 7 千円の増となったほか、景気の動向を反映して株式等譲渡所得割交付金が 2 億 2,675 万 5 千円の増となりました。その結果、分母全体では 2 億 1,196 万 9 千円、0.6%の 増となりました。 分子となる「経常経費充当一般財源」では、前年度比 3 億 1,752 万 9 千円、1.0% の減となりました。これは、 「事務事業総点検運動」及び「公共施設総点検運動」の 推進、事業改善提案による見直しを行う「対話による創造的事業改革手法」の試行 155 や、経費をかけずに市民満足度を高める「ゼロ-アップ創造予算」の推進により全体 的な経常経費の削減に取り組んだほか、平成 24 年 12 月に環境センターの焼却炉の 運転停止に伴い、ごみ処理場管理運営費が減となったことなどによるものです。 このように、分子が減少し、分母が増加したことにより、経常収支比率は前年度 と比較して改善することとなりました。 【図Ⅴ-6】三鷹市経常収支比率の推移 指数 億円 400 93.4% 92.1% 89.8% 380 87.6% 87.2% 95.0% 91.9% 90.4% 88.8% 88.3% 90.0% 86.5% 85.0% 369.9 360 364.2 361.6 359.0 356.1 357.4 352.7 340 349.7 348.4 346.9 80.0% 75.0% 70.0% 320 65.0% 300 60.0% H16 H17 H18 H19 H20 H21 経常一般財源等 H22 H23 H24 H25 経常収支比率 【図Ⅴ-7】近隣市の経常収支比率の比較 比率(%) 99.0 100 97.0 96.7 95.0 95 93.4 92.1 92.2 91.9 88.8 90 86.2 H23 89.6 88.6 H24 87.4 87.0 85.8 H25 85 80 武蔵野市 三鷹市 府中市 156 調布市 小金井市 (2) 公債費比率 ア ≪目標値 概ね 10%を超えないこと≫ 公債費比率とは 公債費比率は、地方自治体が負担する地方債の元利償還金(公債費)の標準財政 規模 3 に対する比率で、この比率が大きいほど、標準的に収入しうる一般財源に占め る借金返済額の割合が高くなり、他の事業に充てる財源の余力が少なくなると判断 されます。 【公債費比率の算出方法】 A-B-C 公債費比率(%)= ――――――― × 100 D-C A B C D イ 地方債の元利償還金(繰上償還等を除く。) 元利償還金に充当した特定財源 普通地方交付税の基準財政需要額に算入された公債費 標準財政規模(標準税収入額+普通交付税+臨時財政対策債発行可能額) 公債費比率の推移 三鷹市では、市債の発行額の抑制と高金利債の繰上償還などによって、後年度負 担の抑制に努めており、平成 13 年度以後は 10%を下回る状況が続きました。平成 16・17 年度は、武蔵野三鷹地区保健衛生組合の解散(平成 15 年度)に伴い、同組 合債を引き継いだことから、一時 10%台となりましたが、その後は減少傾向が続い ています(【図Ⅴ-8】参照)。 ウ 平成 25 年度の公債費比率 三鷹市の平成 25 年度の公債費比率は 6.6%で、前年度と比較すると 0.4 ポイント 減少しています。 比率算定の分母においては、標準税収入額が増となったものの、臨時財政対策債 が皆減になったことなどから、前年度比 4 億 5,493 万 8 千円、1.4%の減となりまし た。一方、分子では、地方債の元利償還金に充当した一般財源(上記算式中、 「地方 債の元利償還金(A)」から「元利償還金に充当した特定財源(B)」を控除した額) が、前年度比 1 億 6,746 万円、7.2%の減となりました。これは、再開発用地取得事 業債の償還が完了したことに加え、低金利債への借換えや高金利債の繰上償還など、 後年度負担の軽減を図ってきた効果によるものです。 このように、分子の減少幅が分母の減少幅を上回ったことから、公債費比率は改 善することとなりました。 3 地方自治体が標準的に収入しうる経常一般財源の規模を示すもので、概ね、標準税収入(地方税を標 準的な税率で徴収したときの収入額)と普通交付税、臨時財政対策債発行可能額の合計額です。基本的 な財政指標や財政健全化指標の母数となるため、大きな意味を有しています。 157 (3) 実質公債費比率 ア ≪目標値 概ね7%を超えないこと≫ 実質公債費比率とは 実質公債費比率は、自治体が負担する地方債の元利償還金に準元利償還金(公営 企業の公債費に対する繰出金、一部事務組合の公債費への負担金、債務負担行為に 基づく支出のうち公債費に準ずるものなど)を加えた額の、標準財政規模に対する 比率です。 この実質公債費比率の3か年の平均が 18%を超えると、地方債を発行するために は国の同意ではなく許可が必要になります。また、 「地方公共団体財政健全化法」に おいては、25%以上になると「財政健全化団体」となり、一部の地方債の発行が制 限され、35%以上になると「財政再生団体」となり、多くの地方債の発行が制限さ れます。 【実質公債費比率の算出方法】 ((A+B)-(C+D)) 実質公債費比率(%)= ―――――――――――――――― × 100 (3か年平均) (E-D) A B C D E イ 地方債の元利償還金(繰上償還等を除く。) 地方債の元利償還金に準ずるもの(「準元利償還金」) 元利償還金及び準元利償還金に充当される特定財源 普通地方交付税の基準財政需要額に算入された元利償還金及び準元利償還金 標準財政規模 実質公債費比率の推移 実質公債費比率は、平成 17 年度決算から、従来の準公債費比率にかわる新たな財 政指標として加わったものです。また、平成 19 年度からは「地方公共団体財政健全 化法」に基づく財政健全化指標の一つに位置づけられるとともに、算出方法が変更 されました(元利償還金に充当される特定財源に都市計画税を加えるなど)。 公債費比率と同様、市債発行の抑制と繰上償還等により後年度負担の抑制に努め ていることなどから、現在の算出方法が導入された平成 19 年度以降、毎年減少傾向 を示しています(【図Ⅴ-8】参照)。そのため、第4次三鷹市基本計画では、さら に厳しい数値目標を設定し、財政の弾力性の維持に努めることとしています。 ウ 平成 25 年度の実質公債費比率 平成 25 年度の実質公債費比率は 4.1%で、前年度と比較すると 0.2 ポイント上昇 しています。 比率算定において分母となる標準財政規模は、臨時財政対策債発行可能額の見直 しなどにより減となりました。また、分子となる元利償還金・準元利償還金におい ても、再開発用地取得事業債の償還終了に加え、低利債への借換え、高金利債の繰 上償還など後年度負担を軽減する取り組みを行ってきたことから、単年度の比率は 減となりました。しかし、平成 22 年度の単年度の比率を上回ったことから、実質 公債費比率(3か年平均)は前年度と比べて 0.2 ポイントの増となりました。 158 【図Ⅴ-8】公債費比率・実質公債費比率の推移と見込み 億円 70 15.5% 15.9 13.4% 60 13.0% 13.0% 13.0% 13.1% 13.5% 12.9% 16.2 50 11.4 12.7 10.9 13.6 10.7 13.9 12.6 12.6 12.6 12.7 12.8 11.5% 12.0 12.2 12.6 40 9.8% 9.9% 10.0% 10.2% 9.8% 9.5% 12.1 20 41.8 6.6% 46.5 47.5 47.8 35.8 35.3 11.9 45.8 7.0% 45.5 47.5 5.6% 44.9 39.3 5.7% 41.3 39.6 5.9% 34.2 4.1% 43.1 5.5% 4.6% 4.6% 4.5% 4.3% 4.0% 3.9% H16 H17 H18 H19 H20 公債費(経常経費充当一般財源等) ※ 4.5% 3.5% 4.1% 3.7% 3.5% 3.4% 3.6% 3.2% 2.8% 2.6% 2.5% 2.4% H31 H32 H33 H34 0 H15 34.5 5.1% 10 H14 9.5% 7.5% 36.6 5.2% 43.7 5.9% H13 11.6 7.5% 7.0% 46.2 45.5 12.0 7.9% 30 42.5 12.0 8.3% 7.6% 42.7 12.2 9.1% H21 H22 H23 H24 H25 H26 公債費類似経費(準公債費) H27 H28 H29 H30 公債費比率 1.5% 実質公債費比率(準公債費比率) 平成18年度から準公債費比率(公債費比率の分子に、債務負担行為を設定した実質的な債務 に係る支出額を加算した比率)の算定が廃止され、「地方公共団体財政健全化法」による新し い財政指標として実質公債費比率が用いられています。そのため、本図の平成17年度以前は準 公債費比率、平成18年度以降の数値は、実質公債費比率を表示しています。 ~「都市再生」の取り組みと公債費の推計~ 三鷹市では、高度経済成長期に整備した施設の老朽化が進み、社会資本の改修や建替 えの時期が順次到来しつつあります。今後、公共施設の計画的な保全と施設の老朽度等 に応じた緊急的な対応を図りつつ、着実に「都市再生」を推進するには、集中的な資本 投下が必要な状況にあります。 こうしたことから平成 24 年度、新川防災公園・多機能複合施設(仮称)の整備に着手 しました。この事業の推進に当たっては、独立行政法人都市再生機構の防災公園街区整 備事業として国庫補助金を活用するなど財源確保の創意工夫を図っています。 また、暫定利用している井口特設グラウンド用地などの売払いを行い、市民負担の抑 制を図ったうえで、世代間負担の公平の観点から、一定の地方債を活用することとして います。公債費は、現状水準以下で推移することから、今後も財政の健全性を確保しな がら、持続可能な自治体経営を推進していきます。 なお、【図Ⅴ-8】では、平成 25 年度までは実績額、平成 26 年度は決算見込額、平成 27 年度は補正後予算額、平成 28 年度以降は推計額(新川防災公園・多機能複合施設(仮 称)整備事業に係る起債見込額を含む)を記載しています。また、平成 28 年度以降は、 井口地区の総合スポーツセンター(仮称)建設用地などの売却時期を平成 29 年度と仮定 し、新川防災公園・多機能複合施設(仮称)整備事業に係る市債発行見込額約 143 億円 のうち、売却収入見込額約 65 億円分を繰上償還する想定で試算しています。 159 【図Ⅴ-9】近隣市の公債費比率の比較 比率(%) 10 9 7.7 7.5 8 7.0 7.7 7.5 6.6 7 6 H23 4.8 5 4.1 4.2 4.0 4.3 4.2 H24 4 3 2 1 1.5 H25 1.3 0.6 0 武蔵野市 三鷹市 府中市 調布市 小金井市 【図Ⅴ-10】近隣市の実質公債費比率の比較 比率(%) 10 9 8 7.1 7 6.2 5.7 5.5 6 5 4.0 3.9 H23 5.1 4.1 4.1 H24 4 2.8 3 2.1 2.2 H25 2 1 △1.6 △1.9 △1.4 0 武蔵野市 三鷹市 府中市 160 調布市 小金井市 (4) 人件費比率 ア ≪目標値 概ね 22%を超えないこと≫ 人件費比率とは 歳出決算に占める人件費の構成比率を人件費比率といいます。 人件費は、報酬、給料、職員手当など、勤務の対価として支払われる経費で、義 務的経費 4 の代表的なものです。また、この比率が高いと、財政運営の硬直化につな がるとされています(ただし、定年退職者数によって年度間で大きく増減する傾向 があります。)。 【人件費比率の算出方法】 人件費比率(%)= イ 人件費 ――――――-― × 100 歳出決算額 人件費比率の推移 三鷹市では、行財政改革に積極的に取り組み、民間委託化、事務事業の見直しや 再任用職員・嘱託職員の配置による職員定数の見直しを進めています。 普通会計の一般職員数は、平成 16 年度に 999 人であったものが、平成 25 年度に は 928 人となり、この 10 年で 71 人の減となっています。また、給料月額の引き下 げや各種手当の見直し・縮減などを進めていることから、退職金を除いた職員人件 費は年々減少してきました。 ウ 平成 25 年度の人件費比率 平成 25 年度の人件費比率は 16.2%で、前年度と比較すると 1.0 ポイントの増と なっています(【図Ⅴ-11】参照)。 退職者数の増により退職手当が増加したものの、給料月額の引下げ、各種手当の 見直しによる給与の適正化の取り組みや、保育園の公設民営化、学校給食調理業務 の委託化などにより、人件費総額では前年度と比べて減となりました。しかし、新 川防災公園・多機能複合施設(仮称)の用地取得費が減となったことなどから、分 母となる歳出決算額が前年度を大きく下回ったため、人件費比率としては上昇して います。 4 義務的経費とは、地方自治体の歳出のうち、その支出が義務づけられ任意に節減できない経費をいい ます。歳出のうち経常的経費とされている人件費、物件費、維持補修費、扶助費、補助費等、公債費の 6費目は広い意味ではすべて義務的経費としての範疇に属しますが、その中でも人件費、扶助費、公債 費の3つの費目が、厳密な意味での義務的経費とされています。 近時、地方自治体の財政構造においては、生活保護費をはじめとした扶助費の増加などにより、義務 的経費が増加しています。 161 【図Ⅴ-11】三鷹市人件費比率の推移 億円 指数 120 25.0% 115 20.7% 20.1% 20.0% 20.0% 19.3% 110 111.5 20.0% 111.0 17.2% 107.8 107.8 16.9% 106.0 105 110.0 107.7 17.6% 16.2% 15.2% 104.7 15.0% 102.4 102.1 H24 H25 100 95 10.0% H16 H17 H18 H19 H20 H21 人件費 H22 H23 人件費率 【図Ⅴ-12】近隣市人件費比率の比較 比率(%) 25 20 18.6 17.6 16.3 16.5 16.9 16.2 14.9 15.7 15.7 15.2 H23 16.6 15.3 H24 15 12.8 12.6 H25 12.2 10 武蔵野市 三鷹市 府中市 162 調布市 小金井市 3 財政比較分析表 「財政比較分析表」は、各地方自治体の①財政力指数、②経常収支比率、③人口1人 当たりの人件費・物件費等の決算額、④将来負担比率、⑤実質公債費比率、⑥人口 1,000 人当たりの職員数、⑦ラスパイレス指数について、類似団体 5 との比較を分かりやすく図 示するとともに、その結果について、要因や指標の改善に向けた取り組みなどを分析し たものです。 なお、三鷹市では、総務省の定める類似団体との比較に加え、より身近な分析を行う ため、都内 26 市の「財政比較分析表」を独自に作成しています。 (1) 財政力 ≪財政力指数 1.05≫ 財政力指数は、地方交付税法の規定により算定した「基準財政収入額」を「基準財 政需要額」で除して得た数値の過去3か年の平均値をいい、地方自治体の財政力を示 す指標として用いられます。この指数が1を超える場合、すなわち基準財政収入額が 基準財政需要額よりも大きい場合は、当該自治体は普通交付税の不交付団体となりま す。 三鷹市では、市税が歳入の5割以上を占めるなど、安定した収入に支えられている ことなどから、財政力指数は、昭和 52 年度以降「1」以上で推移してきました。 しかし、近年は、リーマンショックの影響による市税収入の減少などによって下降 傾向となっています。また、平成 23~25 年度にわたり、地方交付税不交付団体への「臨 時財政対策債発行可能額」の段階的見直しなどにより、平成 25 年度の財政力指数は 1.05 まで減少しています。 1.80 1.80 類似団体内最大値 1.50 1.25 1.20 1.50 1.47 1.15 1.08 1.20 1.04 1.01 0.82 0.85 0.60 1.20 1.15 1.20 1.05 0.90 26市最大値 1.25 0.82 0.90 1.41 1.08 1.05 0.96 1.10 1.06 1.01 0.97 0.65 0.60 0.43 0.30 類似団体内平均値 0.00 H21 H22 三鷹市 H23 類似団体内最小値 H24 H25 26市最小値 0.30 0.00 類似団体内順位 [5/50] 全国平均 0.49 東京都平均 0.73 26市平均値 H21 三鷹市 H22 H23 H24 H25 26市内順位 [6/26] ※ 数値が高いほど、財政力が強いと判断 5 類似団体とは、人口および産業構造等により全国の市町村を 35 のグループに分類した結果、当該団体 と同じグループに属する団体をいいます。三鷹市と同類型の「Ⅳ-1」に属する 50 団体(人口 15 万人 以上、二次、三次産業就業人口が 95%未満で、三次産業が 55%以上)は、次のとおりです。 ひたちなか市 小山市 狭山市 釧路市 帯広市 苫小牧市 弘前市 石巻市 福島市 上尾市 新座市 久喜市 市川市 松戸市 野田市 佐倉市 習志野市 市原市 流山市 八千代市 浦安市 八王子市 立川市 三鷹市 府中市 調布市 町田市 小平市 日野市 東村山市 西東京市 藤沢市 秦野市 高岡市 上田市 大垣市 津市 松阪市 鈴鹿市 宇治市 和泉市 伊丹市 出雲市 東広島市 宇部市 山口市 徳島市 今治市 佐賀市 都城市 163 (2) 財政構造の弾力性 ≪経常収支比率 91.9%≫ 市税収入が低迷する一方で、生活保護費などの扶助費が増加する中、行財政改革を 推進することで、平成 21 年度までは経常収支比率を概ね 80%台に維持してきました。 しかし、平成 22 年度には、生活保護費国庫負担金の一部が、翌年度の追加交付とな ったことなどから、90%を超えることとなりました。また、平成 23 年度以降も待機児 童解消に向けた私立認可保育園開設等に伴う私立保育園運営費の増や、障がい福祉サ ービス利用者の伸びによる扶助費の増などにより、同様の傾向となりました。 平成 25 年度の三鷹市の比率は、類似団体や都内 26 市の平均と比較すると若干高く なっていますが、比率算定において分母に算入される「臨時財政対策債発行額」が、 地方交付税の不交付団体への配分を行わない方式に移行したことが一つの要因となっ ています。しかし、全体的な経常経費の削減に取り組んだほか、平成 24 年 12 月に環 境センターの焼却炉の運転を停止したことによりごみ処理場管理運営費が大幅に減と なったことなどから、前年度比で 1.5 ポイント改善しました。 地方自治体全体の歳出構造が、社会保障関連経費や施設の維持管理経費が中心とな るなど、経常経費の占める割合が増える中、引き続き行財政改革の推進によって経常 経費の削減に取り組み、財政の弾力性の確保を図っていきます。 (%) (%) 75.0 75.0 80.0 85.0 88.3 85.0 90.4 90.1 91.2 90.3 90.4 90.0 91.9 92.1 95.0 93.4 91.4 91.1 90.9 91.7 91.0 91.9 92.1 93.4 96.3 100.0 96.7 100.0 類似団体内平均値 105.0 84.1 88.3 90.0 90.8 90.0 95.0 80.0 80.7 H21 H22 26市平均値 三鷹市 H23 H24 H25 105.0 類似団体内順位 [31/50] 全国平均 90.2% 東京都平均 90.9% H21 三鷹市 H22 H23 H24 H25 26市内順位 [12/26] ※ 数値が低いほど、財政の柔軟性が高いと判断 (3) 人件費・物件費等の状況 ≪人口1人当たり人件費・物件費等決算額 105,663 円≫ 人口 1 人当たりの人件費、物件費及び維持補修費の合計額は、都内 26 市の平均をや や上回ったものの、類似団体の平均を下回ることとなりました。 人件費については、職員定数の見直しや各種手当の引き下げなど給与水準の適正化 に取り組んでいます。 164 物件費等については、毎年度、予算編成においてマイナスシーリングを実施し、総 額での抑制を図っています。また、平成 22 年度からは「事務事業総点検運動」に取り 組み、全庁一丸となって経費削減に努めるとともに、 「 公共施設総点検運動」によって、 施設の維持管理に関する仕様と作業量の検証を行い、維持管理経費の適正化を進めて います。平成 25 年度は、事業改善提案による見直しを行う「対話による創造的事業改 革手法」の試行や、経費をかけずに市民満足度を高める「ゼロ-アップ創造予算」の推 進など、更なる行財政改革を実施したほか、環境センターの焼却炉の運転停止により ごみ処理場管理運営費が減となったことなどから、物件費等が減となりました。 (円) (円) 0 0 50,000 50,000 102,197 100,576 110,476 106,084 100,000 150,000 118,133 116,663 115,636 109,168 73,581 105,663 106,704 104,193 105,190 101,558 118,133 116,663 115,636 109,168 83,741 100,967 100,000 107,592 150,000 105,663 155,255 200,000 200,000 250,000 300,000 類似団体内平均値 三鷹市 250,000 292,530 300,000 H21 H22 H23 H24 H25 116,288円 東京都平均 115,912円 (4) 将来負担の状況 H21 H22 三鷹市 H23 H24 H25 26市内順位 [17/26] 類似団体内順位 [34/50] 全国平均 26市平均値 ※ 数値が低いほど、人件費・物件費等が抑制されていると判断 ≪将来負担比率 40.8%≫ 6 三鷹市の将来負担比率 は、類似団体及び都内 26 市の平均をともに上回ることとな りました。これは、市債と基金の現在高の影響などによるものです。 平成 25 年度の三鷹市の比率は、職員定数の見直しや退職手当支給率の改定などによ り退職手当負担見込額が減となったほか、地方債現在高が減となったことなどにより、 前年度比 0.7 ポイントの減となっています。 6 将来負担比率は、一般会計等が将来的に負担すべき実質的な負担額の、標準財政規模に対する比率で す。「地方公共団体財政健全化法」に基く健全化判断比率の一つで、次により算出します。 将来負担比率 = A-(B+C+D) / E-F A 将来負担額(地方債の現在高、債務負担行為に基づく支出予定額、退職手当見込額など) B 充当可能基金額 C 特定財源見込額 D 地方債現在高等に係る基準財政需要額算入見込額 E 標準財政規模 F 元利償還金・準元利償還金に係る基準財政需要額算入額 165 (%) (%) -50.0 -50.0 0.4 0.0 35.6 35.3 41.9 35.3 50.0 33.4 100.0 150.0 150.0 類似団体内平均値 250.0 H21 H22 三鷹市 H23 H24 40.8 250.0 H25 51.0% 東京都平均 0.0% 33.4 26市平均値 200.0 206.6 35.3 35.6 H21 41.5 62.9 三鷹市 H22 類似団体内順位 [29/50] 全国平均 0.0 0.0 50.0 40.8 42.0 100.0 200.0 4.1 32.6 41.5 53.1 6.8 7.6 14.9 0.0 H23 H24 H25 26市内順位 [22/26] ※ 数値が低いほど、将来的な財政圧迫の可能性が低いと判断 (5) 公債費負担の状況 ≪実質公債費比率 4.1%≫ 実質公債費比率は、類似団体平均は下回っているものの、都内 26 市の平均を上回っ ています。これは、市債の元利償還金と準元利償還金の影響などによるものです。 平成 25 年度の三鷹市の比率は、再開発用地取得事業債の償還終了に加え、これまで の低金利債への借換え、高金利債の繰上償還などによって後年度負担を軽減してきた ことから、単年度の比率は減となりました。しかし、平成 22 年度の単年度の比率を上 回ったことから、前年度比 0.2 ポイントの増となっています。 (%) (%) -5.0 -5.0 △ 1.7 0.0 5.1 4.0 4.1 3.9 10.0 6.3 6.8 4.0 4.1 5.1 3.9 7.1 10.0 7.6 15.0 15.0 20.0 類似団体内平均値 25.0 1.7 4.1 5.0 5.9 5.6 △ 1.7 2.1 3.1 4.1 4.1 5.0 2.5 0.0 H21 H22 20.3 三鷹市 H23 H24 H25 20.0 26市平均値 25.0 H21 類似団体内順位 [16/50] 全国平均 東京都平均 8.6% △0.4% (6) 定員管理の状況 三鷹市 H22 H23 H24 H25 26市内順位 [21/26] ※ 数値が低いほど、公債費による財政負担の度合いが低いと判断 ≪人口 1,000 人当たりの職員数 5.15 人≫ 三鷹市では平成7年度以降、国や他団体に先んじて定員管理の適正化に取り組んで きました。また、現在も、平成 24 年3月策定の「三鷹市行財政改革アクションプラン 2022」に基づき、更なる職員定数の見直しに取り組んでいます。その結果、取り組み 前の職員数 1,334 人(平成7年4月現在)が、964 人(平成 26 年4月現在)となり、 166 27.7%削減されました(公益法人等派遣職員を除く。)。この削減率は、当該期間に おける全国市町村の平均の約 1.4 倍の数値となっています。 引き続き、事務事業の見直し、業務の委託化、再任用化などに着実に取り組むとと もに、職員の適正配置を推進し、組織力の維持向上を図っていきます。 (人) (人) 4.00 4.00 5.00 5.50 4.43 5.24 5.39 5.44 5.00 5.15 6.00 5.89 6.00 6.11 5.81 6.15 6.31 7.00 5.18 5.06 5.44 5.39 5.24 5.50 4.61 5.02 5.15 6.11 7.00 8.00 8.00 9.00 10.00 5.22 5.42 類似団体内平均値 H21 三鷹市 H22 H23 9.00 9.15 H24 26市平均値 10.00 H25 H21 H22 類似団体内順位 [10/50] 全国平均 6.96人 東京都平均 6.06人 (7) 給与水準(国との比較) 三鷹市 H23 H24 H25 26市内順位 [14/26] ※ 数値が低いほど、定員管理が進んでいると判断 ≪ラスパイレス指数 100.3≫ ラスパイレス指数は、国家公務員の給与水準を 100 とした場合の地方公務員の給与 水準を示す指数で、国が定めたルールにより、各年4月1日を基準日として算定しま す。「財政比較分析表」では、決算年度の翌年度の数値を表記しています。 三鷹市では、職務の困難度や責任の度合いに応じた給与制度を平成 12 年度から導入 して以降、ラスパイレス指数は 6.2 ポイント低下しました。制度導入後も国における 給与構造改革への対応も含めて給与の適正化に継続的に取り組んできました。今後も 地方分権時代にふさわしい給与制度の確立に向けて見直しを行っていきます(平成 23・24 年度は、国家公務員を対象とした時限的な給与改定・臨時特例法による給与減 額措置を踏まえた指数)。 93.0 96.0 99.0 93.0 類似団体内平均値 94.4 三鷹市 96.0 100.0 100.9 101.7 100.3 102.0 105.0 102.6 99.0 101.3 105.0 101.8 102.6 100.9 100.3 100.6 100.9 108.3 103.6 108.7 108.0 108.0 108.7 111.0 114.0 三鷹市 96.7 102.0 103.5 108.3 26市平均値 H21 H22 H23 109.1 H24 114.0 類似団体内順位 [26/50] 全国市平均 98.6 全国町村平均 95.6 109.1 109.0 111.0 H25 109.0 H21 H22 H23 H24 26市内順位 [11/26] ※ 数値が低いほど、給与水準が低いと判断 167 H25 4 経常経費分析表 「経常経費分析表」は、財政構造の弾力性を示す指標である経常収支比率を、①人件 費、②扶助費、③公債費、④物件費、⑤補助費等、⑥その他の経費、⑦公債費以外、の 7区分に分け、類似団体との比較結果を分かりやすく図示するとともに、その結果につ いて、要因及び指標の改善に向けた取り組み等を公表するものです。 なお、三鷹市では、「財政比較分析表」と同様に、都内 26 市の「経常経費分析表」を 独自に作成しています。 (1) 人件費 ≪経常収支比率 25.7%≫ 三鷹市では、以前から職員数を低く抑えるとともに、行財政改革の取り組みの中で、 定数の見直しを継続して行ってきました。また、給料や諸手当全般にわたって見直し を図り、給与水準の適正化に努めています。 平成 25 年度は、退職者数が増となった一方、給料月額の引下げ、退職手当の見直し とともに、保育園の公設民営化、学校給食調理業務の委託化などにより職員定数の見 直しを図ったことから、人件費に係る経常収支比率が減となりました。なお、平成 23 年度に比率が上昇しているのは、公益法人等への派遣職員人件費を補助金等による支 給から市の直接支給に切り替えたことなどの影響によるものです。 今後も、職員配置と給与水準の適正化を進めていきます。 (%) (%) 15.0 15.0 19.2 19.1 20.0 24.7 25.0 25.8 27.0 20.0 24.7 25.3 25.9 25.0 30.0 29.9 26.8 26.3 30.0 28.5 32.5 35.0 24.8 25.5 27.3 25.9 28.0 28.1 35.0 類似団体内平均値 40.0 26.2 25.7 25.7 27.3 25.8 H21 H22 26市平均値 三鷹市 H23 H24 40.0 H25 23.7% 東京都市町村平均 24.9% H22 H23 H24 26市内順位 [16/26] 類似団体内順位 [30/50] 全国市町村平均 H21 三鷹市 168 H25 (2) 扶助費 ≪経常収支比率 12.2%≫ 昨今の厳しい社会経済状況の中、生活保護費が大きな割合を占めるとともに、障が い福祉サービス利用者の伸びを反映して、障がい者(児)自立支援給付費が増加して います。また、待機児童の解消として積極的に進めている私立認可保育園の増設の影 響などもあり、扶助費に係る経常収支比率は、年々上昇傾向を示しています。 平成 25 年度は、生活保護費が前年度と比較して微減となるとともに、生活保護費国 庫負担金の前年度不足額が交付されたことにより充当財源が増となったことなどから、 前年度比 0.9 ポイントの減となっています。 (%) (%) 6.0 6.0 7.5 8.0 10.5 10.0 11.1 14.0 12.0 12.2 11.3 12.1 10.2 11.0 11.1 12.0 12.9 12.8 16.0 16.4 18.0 13.1 12.2 13.7 14.0 11.5 14.0 13.1 16.0 10.5 10.0 12.0 10.7 12.0 8.0 11.0 18.0 20.0 20.0 類似団体内平均値 22.0 24.0 H21 H22 三鷹市 H23 26市平均値 22.0 H24 24.0 H25 H21 H22 H23 H24 H25 26市内順位 [9/26] 類似団体内順位 [25/50] 全国市町村平均 11.3% 東京都市町村平均 13.7% (3) 公債費 21.1 三鷹市 ≪経常収支比率 12.1%≫ これまで、低金利債への借換えや高金利債の繰上償還などに取り組んできたことか ら、公債費に係る経常収支比率は、類似団体内平均値を下回っています。また、都内 26 市の平均とほぼ同水準で推移しています。 なお、新川防災公園・多機能複合施設(仮称)整備事業など「都市再生」への取り 組みを進めるに当たり、今後も一定の市債の活用を見込んでいますが、計画的かつ適 正な活用によって、公債費の後年度負担の軽減に努めていきます。 (%) (%) 5.0 10.0 5.0 12.0 12.3 12.4 7.9 12.3 10.0 12.1 15.0 14.1 13.6 16.1 20.0 15.0 15.4 15.9 35.0 11.4 11.4 6.3 11.4 11.1 12.0 12.1 12.3 12.4 12.3 17.2 20.0 25.0 30.0 11.7 25.0 類似団体内平均値 H21 H22 29.3 三鷹市 H23 H24 30.0 35.0 H25 類似団体内順位 [12/50] 全国市町村平均 18.6% 東京都市町村平均 11.2% 26市平均値 H21 H22 三鷹市 H23 H24 26市内順位 [18/26] 169 H25 (4) 物件費 ≪経常収支比率 17.1%≫ 三鷹市では、公立保育園の民営化や学校給食調理業務の民間委託化をはじめとする 事業の民営化・委託化を推進しています。そのため、人件費に係る経常収支比率が低 い一方で、物件費に係る比率が高くなっています。 今後も、「三鷹市行財政改革アクションプラン 2022」に基づき、民営化・委託化の 一層の推進を図っていきます。 5.0 (%) (%) 5.0 8.6 10.0 16.4 15.0 14.9 16.1 15.3 11.7 16.2 15.0 17.1 16.6 20.0 10.0 15.8 17.1 17.7 16.5 16.8 17.2 17.1 16.6 20.0 17.3 16.2 17.1 17.7 17.3 25.0 25.0 26.8 30.0 類似団体内平均値 30.0 三鷹市 26市平均値 32.0 35.0 35.0 H21 H22 H23 H24 H21 H25 H22 H23 H24 H25 26市内順位 [15/26] 類似団体内順位 [34/50] 全国市町村平均 13.7% 東京都市町村平均 17.2% (5) 補助費等 三鷹市 ≪経常収支比率 13.0%≫ 類似団体内や都内 26 市と比較して、補助費等に係る経常収支比率が高くなっていま す。これは、様々な事業実施において、市民・NPO・事業者等との協働を推進して いるためです。 平成 25 年度は、ふじみ衛生組合負担金が同組合の積極的な財源確保及び歳出の抑制 によって減となるなど、前年度比 0.1 ポイントの減となりました。 今後も、予算編成などを通じて、事業の内容精査を徹底し、目的に沿った適切な執 行がなされるよう、一層の適正化に取り組んでいきます。 0.0 (%) 0.0 (%) 2.5 5.0 5.0 9.1 8.9 8.3 8.6 8.6 10.0 10.0 12.3 12.1 7.6 12.0 11.8 11.2 13.0 15.0 13.4 14.0 13.1 15.0 13.1 18.4 20.0 類似団体内平均値 25.0 H22 三鷹市 H23 14.0 26市平均値 H24 H25 類似団体内順位 [39/50] 全国市町村平均 10.0% 東京都市町村平均 11.3% 13.1 13.1 16.4 20.0 25.0 H21 13.0 13.4 H21 三鷹市 H22 H23 H24 26市内順位 [19/26] 170 H25 (6) その他 ≪経常収支比率 11.8%≫ 「その他」の経費は、人件費、物件費、扶助費、公債費、補助費等を除いた経費で す。その大部分は特別会計への繰出金であり、長寿化の進展などによる介護保険給付 費や後期高齢者医療制度への負担金の増などにより、比率が増加傾向にあります。 (%) (%) 3.0 3.0 6.3 6.0 10.0 9.0 6.0 10.6 11.2 11.7 11.8 12.0 11.0 11.1 12.5 15.0 18.0 21.0 H21 H22 11.8 11.6 18.0 18.0 H24 11.8 26市平均値 21.0 H25 H21 類似団体内順位 [17/50] 12.0 12.7 12.5 三鷹市 H22 H23 18.4 H24 H25 26市内順位 [12/26] 全国市町村平均 12.9% 東京都市町村平均 12.6% (7) 公債費以外 11.7 12.0 15.0 三鷹市 H23 7.5 10.6 11.2 12.9 12.7 類似団体内平均値 10.0 9.0 ≪経常収支比率 79.8%≫ 「事務事業総点検運動」により経常的な業務の見直しを行っていますが、平成 25 年度は、「対話による創造的事業改革手法」の試行や「ゼロ-アップ創造予算」の推進 など、更なる行財政改革を実施したほか、平成 24 年 12 月に環境センターの焼却炉の 運転を停止したことによるごみ処理場管理運営費の減などにより、前年度比 1.3 ポイ ントの減となりました。 (%) (%) 55.0 55.0 60.0 60.0 60.7 65.0 類似団体内平均値 70.0 75.0 80.0 76.3 76.7 三鷹市 74.0 90.0 74.6 75.0 79.8 79.7 85.0 H22 H23 79.7 81.1 H24 77.1 73.9 78.1 79.6 80.4 79.7 81.1 79.7 85.0 90.0 H25 類似団体内順位 [42/50] 79.9 85.5 H21 H22 H23 H24 26市内順位 [11/26] 全国市町村平均 71.6% 東京都市町村平均 79.7% 79.8 80.0 84.4 H21 三鷹市 70.0 74.9 77.1 78.1 26市平均値 65.0 171 H25 5 財政状況等一覧表 地方自治体が市民の理解と協力を得ながら、財政の健全化を推進していくためには、 総合的な財政情報の一覧性をもった開示が求められています。 そのため、一般会計等に加え企業会計などの特別会計や第三セクター等の経営状況及 び財政援助の状況も含めた財政状況をお示しする方策の一つとして、「財政状況等一覧 表」を作成・公表しています。 各会計、関係団体の財政状況(平成25年度) 1 一般会計等の財政状況 会計名 1 一般会計 一般会計等 計 (単位:百万円) 歳入 歳出 形式収支 他会計等から の繰入金 実質収支 地方債 現在高 備考 64,749 63,299 1,450 1,423 2,295 42,525 64,749 63,299 1,450 1,423 2,295 42,525 2 公営企業会計等の財政状況 会計名 1 国民健康保険事業特別会計 2 下水道事業特別会計 3 介護サービス事業特別会計 4 介護保険事業特別会計 5 後期高齢者医療特別会計 公営企業会計等 計 (単位:百万円) 総収益 (歳入) 資金剰余額 / 他会計等から 不足額 の繰入金 (形式収支 ) (実質収 支) 総費用 (歳出) 純損益 企業債 (地方債) 現在高 17,286 17,106 180 180 2,449 - - 3,318 3,312 5 5 1,170 11,009 6,473 1 ふじみ衛生組合 2 東京たま広域資源循環組合 3 1,047 4 4 244 612 167 47 47 1,566 - - - 3,421 3,416 5 5 1,443 - - - 35,810 35,568 242 242 6,872 11,621 6,640 - 企業債 (地方債) 現在高 左 のうち一般 会計等 繰入 見込 額 - (単位:百万円) 総収益 (歳入) 資金剰余額 / 他会計等から 不足額 の繰入金 (形式収支 ) (実質収 支) 総費用 (歳出) 純損益 1,484 402 402 - 3,148 1,406 10,443 464 464 266 10,230 307 東京市町村総合事務組合(一般会計) 932 910 21 21 23 - - 4 東京市町村総合事務組合 (交通災害共済事業特別会計) 515 399 117 117 85 - - 5 東京都後期高齢者広域連合(一般会計) 6 東京都後期高齢者広域連合 (後期高齢者医療特別会計) 5,719 5,659 59 59 1,598 - - 1,161,940 1,129,127 32,812 32,812 16,486 - - 1,181,900 1,148,022 33,875 33,875 18,458 13,378 1,713 4 地方公社・第三セクター等の経営状況及び地方公共団体の財政的支援の状況 純資産又は 正味財産 経常損益 係る 債務残高 係 る債務残高 (一財) 三鷹市勤労者福祉 サービスセンター 2 (公財) 三鷹市芸術文化振興財団 △13 3 (公財) 三鷹国際交流協会 △14 4 ○ 株式会社 まちづくり三鷹 38 503 285 3 5 ○ 三鷹市土地開発公社 - 9 5 41 4 1,311 990 342 - △7 147 備考 (単位:百万円) 当該 団体から 当 該団体から 当該団体から 当該団体から 当該団体から の債 務保証に の 損失補償に の出資金 の補助金 の貸付金 1 地方公社・第三セクター等 計 - 法非適用企業 10,687 1,887 地方公社・第三セクター等名 備考 1,051 10,907 一部事務組合等 計 資金不足 比率 10,734 3 関係する一部事務組合等の財政状況 一部事務組合等名 左 のうち一般 会計等 繰入 見込 額 - 100 21 146 100 268 - - - - 506 500 9 - - - - - - 185 19 - 9,044 - - 9,044 185 19 ※地方公共団体が①25%以上出資している法人又は②財政支援を行っている法人を記載している。 ※地方公共団体財政健全化法に基づき将来負担比率の算定対象となっている法人については、法人名の前に○印を付与している。 172 - - 一般会計等 負担見込額 - 備考 6 「地方公共団体財政健全化法」による健全化判断比率 本市の平成 25 年度決算に基づく健全化判断比率 7 は、【図Ⅴ-13】のとおりです。 実質赤字比率 8 、連結実質赤字比率 9 とも、分子に当たる実質赤字額が発生していない ため、表示される数値はありません。 実質公債費比率は 4.1%で、前年度と比べて 0.2 ポイントの増となりました。平成 25 年度は、再開発用地取得事業債などの償還が終了したほか、低利債への借換え、高金利 債の繰上償還など後年度負担を軽減する取り組みの効果として、公営企業や一部事務組 合を含む元利償還金・準元利償還金が減となり、単年度の数値としては減となったもの の、平成 22 年度の単年度の比率を上回ったことなどから、3か年平均の数値としては 増となりました。 また、将来負担比率は 40.8%で、前年度と比較すると 0.7 ポイントの減となりました。 平成 25 年度は、退職手当支給率の改定などによる退職手当負担見込額の減や地方債現 在高の減となったことにより、数値が減少したものです。 公営企業(下水道事業特別会計)に係る資金不足比率についても、分子となる資金不 足額の発生がありませんでしたので、表示される数値はありません。 以上のように、本市の平成 25 年度決算に基づく健全化判断比率等は、いずれも法律に 規定される早期健全化基準及び財政再生基準を超える状況にはありません。今後も「自 治基本条例」に定める自治体経営の趣旨に従い、財政状況をはじめとして適切な情報公 開、情報提供を行いながら、健全な財政運営を進めていきます。 【図Ⅴ-13】健全化判断比率等 早期健全化 基 準 財政再生 基 準 平成25年度 平成24年度 増 △減 実質赤字比率 - - - 11.60% 20.00% 連結実質赤字比率 - - - 16.60% 30.00% 35.0% 区 分 実質公債費比率 将来負担比率 資金不足比率 4.1% 3.9% 0.2ポイント 25.0% 40.8% 41.5% △0.7ポイント 350.0% - - - ※ 20.0% ※ 経営健全化基準 7 「地方公共団体財政健全化法」が平成 19 年6月に成立し、平成 19 年度決算から、財政の健全度を測 る指標と して 、①実質 赤字 比率、② 連結 実質赤字 比率 、③実質 公債 費比率、 ④将 来負担比 率の 4つの健 全化判断 比率 を算定し 、公 表するこ とと なりまし た。 また、公 営企 業の経営 の健 全性に関 する 指標とし て、資金不足比率を算定し、公表することとなりました。さらに、平成 20 年度決算からは同法が全面的 に施行さ れ、 健全化判 断比 率が一定 の基 準以上と なっ た場合の 「財 政健全化 計画 」の策定 の義 務付けな どの規定も適用されることとなりました。 8 一般会 計等 におけ る実 質 的な赤 字額 ( 歳出総 額が 歳 入総額 を上 回 る場合 の赤 字 額)の 標準 財 政規模 に 対する比率で、次により算出します。 実質赤字比率 = 一般会計等の実質赤字額 / 標準財政規模 9 すべて の会 計の実 質赤 字 額(ま たは 資 金不足 額) の 標準財 政規 模 に対す る比 率 で、次 によ り 算出し ま す。 連結実質赤字比率 = 連結実質赤字額 / 標準財政規模 173 7 決算カードによる財政状況検証 (『 』内は決算カードの項目を記載) 普通会計の決算額などの基礎数値を1枚のペーパーにまとめた決算カードには、その 年度の歳入、歳出の状況や財政指標などが簡潔に記載されています。以下では、決算カ ードを活用した財政状況検証のポイントをご紹介します 。なお、平成 25 年度以前の三鷹 市の決算カードは、市のホームページや相談・情報課(市役所2階)で閲覧できます。 また、総務省のホームページ(http://www.soumu.go.jp/iken/zaisei/card.html)から は、全国自治体の決算カードが入手可能です。 (1) 他団体との比較 ⇒ 『市町村類型』 行政権能の相違を踏まえながら、人口と産業構造により全国の市町村を分類したも のです。分類した結果、同じ類型に属する団体を類似団体といいます。 (2) 収支から見た経営状況 ⇒ 『決算収支の状況』 その年度の歳入総額から歳出総額を差し引いた歳入歳出差引額(形式収支)から、 翌年度へ繰り越すべき財源 10 を差し引いた額を実質収支といい、その年度の経営状況 を示しています。地方自治体は営利を目的とせず、市税などの財源を住民福祉の向上 などに充てることを基本としているため、民間企業のように実質収支の黒字が多いほ ど経営状況が良好であるとは断定できません。標準財政規模 11 に占める実質収支の割 合を実質収支比率といい、一般的には3~5%程度が望ましいとされています。 (3) 財政運営の健全性・弾力性等 ア 財政力と地方交付税の依存度 ⇒ 『指数等』 ―― 『財政力指数』 地 方交 付 税 制 度に 基 づ き 算出 し た 基 準財 政 収 入 額 12 を基 準 財 政需 要 額 13 で 除 し た 数値(単年度の財政力指数)の過去3か年の平均値を財政力指数といいます。単年 度の数値が「1」を下回ると標準的な行政を行う財政力がないとされ、その不足分 を補うために普通交付税が交付される仕組みになっています(前掲3(1))。 10 性質上、年度内に支出を終わらない見込みがある費用について、予算の定めるところにより翌年度に 繰り越して支出する繰越明許費などに充てるべき財源のことをいいます。 11 地方交付税制度上の数値で、全国統一の画一的な基準によって算定された標準的な状態で通常収入さ れるであろう一般財源の標準規模を示すものです。 12 標準財政規模のおおよそ 75%を基準財政収入額といいます。これは、自治体の一般財源(=標準財政 規模)のうち 75%が標準的な水準の行政に使用され、残りの 25%は標準的な水準を超えた行政経費や各 自治体独自の行政需要に使われるという仮定の上に立って算定されることによります。 13 地方交付税の算定に用いるため、標準的な水準の行政を行うための経費を全国画一的に仮定して算出 するものです。人口や面積などの数値を基礎に、それぞれの財政需要に関する費目ごとに計算されます。 国の地方 財政 計画で保 障す る行政経 費な どを中心 に算 定するた め、 各団体で 現実 に必要と する 行政経費 を算定するものではありません。 174 イ 財政構造の弾力性 ―― 『経常収支比率』 財政構造の弾力性を判断するための指標として用いられています(前掲2(1))。 『性質別歳出』では、人件費や物件費などの性質別の経常収支比率が記載されてお り、市税を中心とした経常一般財源がどの程度充当されているのかを把握できます。 ウ 公債費の財政負担 ―― 『公債費比率、公債費負担比率』 公債費の財政負担を示す指標です(公債費比率については、前掲2(2))。 公債費負担比率とは、公債費に充当された一般財源(「性質別歳出」の充当一般財 源等)の一般財源等総額に対する比率をいいます。一般的には 15%を超えると警戒 ライン、20%を超えると危険ラインとされています。 エ 将来の財政運営 ―― 『地方債現在高、債務負担行為の翌年度以降支出予定額、積立金現在高』 地方債現在高は、借入金の残高を示しています。また、債務負担行為 14 の翌年度 以降支出予定額は、債務負担行為を設定し今後の支出を約束した経費を示していま す。いずれも、将来において支出が義務づけられた経費であり、こうした後年度負 担に十分留意した財政運営を行う必要があります。 一方、積立金現在高は、将来の施策実現等のために積み立てた市の預金残高で、 安定的な財政運営ができるよう、一定額の確保が必要となります。 (4) 財政運営の健全性・弾力性等 ⇒ 『健全化判断比率』 平成 19 年6月に「地方公共団体財政健全化法」が成立し、財政の健全度を測る指標 として、実質赤字比率、連結実質赤字比率、実質公債費比率、将来負担比率の4つの 健全化判断比率を算定し、公表することとなりました(前掲6)。 (5) 職員の配置状況と給与支給状況等 ⇒ 『一般職員』『特別職等』 一般職員の職員数や1人当たり支給月額などが記載されており、その推移により、 職員定数の見直しなど、行財政改革の取り組み状況を把握することができます。 (6) 各公営事業会計の経営状況 ⇒ 『公営事業の状況』 国民健康保険事業や下水道事業などの公営事業会計の収支状況と、収支の補塡であ る普通会計からの繰入金をみることにより、各公営事業の経営状況を把握できます。 (7) 市税の収入状況等 ⇒ 『市町村民税』 税目区分ごとの決算額、構成比、増減率等が記載されており、税収構造の特徴点が 把握できます。 14 複数年度にわたる大規模な建設事業や、将来買い取ることを前提に土地開発公社に取得を依頼した用 地の取得経費などに対して、翌年度以降に支出を行う際に設定します。債務負担行為は、事項、期間、 限度額について予算の内容の一つとして定める必要があります。 175 平成 25 年度 決算カード 平 成 決 2 5 算 年 度 状 団 況 人 体 団 ド 132047 市 型 Ⅳ-1 名 三鷹市 25年 度交 付税 種地 区分 Ⅱ-10 指定団体等の状況 186,083 人 住 民 基 本 台 帳 180,194 人 5.1 % 対前年度増減率 ー 体 口 国 22年 調 増減率(22年/17年) 26.1.1 コ 事務の共同処理の状況 過疎 首都 山村 近郊整備 離島 既成市街地 不交付 広域行政圏 37,198 人 指 歳 入 総 歳 出 政 需 要 額 25,781,125 千円 東京たま広域資源循環組合 基 準 財 政 収 入 額 26,425,620 千円 ふじみ衛生組合 標 模 34,843,711 千円 2. 財 歳 入 歳 出 差 引 額 3.(A-B) 翌年度に繰り越すべき財源 D 実 質 収 5.(C-D) 単 年 6. 積 E 収 繰 上 積 金 還 取 崩 職 育 消 臨 公 員 務 防 職 時 職 合 公 営 事 業 業 比 率 4.1 % 率 10.5 常 収 支 比 % 率 91.9 % A 67,297,382 東京都後期高齢者医療広域連合 債 務 負 担 行 為 翌 年 度 以 降 支 出 予 定 額 B 22,458,831 千円 1,450,388 1,359,405 積立金現在高 C (う ち財 政調 整基 金) 26,896 12,755 将来 にわ たる 財政 負担 A + B - C 1,423,492 1,346,650 67,828 G 224,974 562,250 ( 積 H 53,100 0 750,000 0 立 益 基 実 事 取 業 崩 56,213,199 千円 収 額 2,291,796 千円 入 0 千円 率 - (11.61) % 連 結 実 質 赤 字 比 率 - (16.61) % 率 4.1 (25.0) % 率 40.8 (350.0) % 実 将 △ 395,084 質 赤 字 ( 員 員 数 人 26.4.1 4月分給料支払 総額 B 千円 現在 ) 特 1人当り支給月 額 B/A 円 85 28,720 副 員 3 1,415 員 0 0 法 適 用 国民健康保険 (事業勘定) 介護保険 (保険事業勘定) 0 0 928 305,832 実 質 収 支 額 千円 180,232 47,040 後期高齢者医療 普 通 会 計 か ら の 繰 入 金 千円 2,449,496 1,565,838 337,882 町 市 村 町 村 育 比 負 債 費 担 0 議 議 職 員 副 数 会 262,251 4 1,199,112 18 介護サービス事業 無 4,282 244,130 0 26.4.1 現在 ) 1 人 当 り 平 均 給 料 ( 報 酬 )月 額 円 長 25.1.1 1,030,000 長 25.1.1 870,000 長 25.1.1 810,000 議 議 長 7.12.1 640,000 長 7.12.1 580,000 員 7.12.1 28 人 ) 550,000 ( 員 加 入 世 帯 数 29,521 世帯 被 保 険 者 数 44,909 人 1世帯当り保険税調定額 134,174 円 事 被保険者1人当り保険税 調 定 額 業 被 保 険 者 1人 当り 費用 88,200 円 380,904 円 21 5,140 比 議 人 17 ( 改定実施年月日 比 . . 329,560 4,872 国 保 会 況 来 公 等 0 無 状 職 分 471,700 教 下水道事業 の 別 区 329,099 市 員 質 630,078 304,416 名 金 8,770,786 千円 3,736,273 ) 健 全 化 判 断 比 率 ※ 925 計 事 比 担 42,525,154 千円 76,842 職 うち技能労務職 教 支 負 (特定資金公共投資事業 債除 く) F J 職 A 0 千円 1.048 1.025 ) 数 単年度( 額 般 分 般 収 費 地 方 債 現 在 高 実 質 単 年 度 収 支 一 質 債 東京市町村総合事務組合 金 10.(F+G+H-I) 一 指 経 収 I 区 力 金 償 立 9. 政 <その他> 支 立 8. 規 支 度 7. 68,656,787 63,213,557 4. 政 平成24年度 64,663,945 C 財 16.50 k㎡ 額 B 準 う ち 臨 時 財 政 対 策 債 発 行 可 能 額 額 総 等 財 <収益事業> 面 積 平成25年度 A 数 準 公 1. 類 基 実 決算収支の状況(千円) 村 <ごみ・し尿処理> 0.0 % (参考)65才以上人口 26.1.1 町 ) 3,921,947 千円 費 11,131,543 千円 の 後 期 高 齢 者 支援 金等 2,474,572 千円 計 保 保 険 定 数 険 税 ( 給 料 付 状 前 期 高 齢 者 納付 金等 2,544 千円 況 介 護 給 付 費 納 付 金 1,065,228 千円 ※()書きは、早期健全化基準である。 176 歳 区 決 分 算 額 構成比 千円 地 方 地 方 税 譲 与 税 利 子 割 交 付 金 配 当 割 交 付 金 株 式 等 譲 渡 所得 割交 付金 地方消費税交付金 ゴルフ場利用税交 付金 特別地方消費税交 付金 軽 油 引 取 税 ・ 自 動 車 取 得 税 交 付 金 地 方 特 例 交 付 金 地 方 交 付 普 通 特 別 税 震災復興特別 交 通 安 全 対 策特 別交 付金 国 有 提 供 施 設 等 所 在 市 町 村 助 成 交 付 金 小 計 分 担 金 ・ 負 担 金 使 用 手 数 国 庫 料 料 支 都 支 財 産 出 金 出 金 収 入 寄 附 金 繰 入 金 繰 越 金 諸 収 入 地 方 債 うち減収補填債特例分 うち臨時財政対策債 合 ( ( 計 千円 % 34,820,322 53.8 261,025 0.4 287,969 0.4 196,265 0.3 256,028 0.4 1,848,544 2.9 0 0.0 0 0.0 160,825 0.3 97,512 0.2 61,140 0.1 0 0.0 59,976 0.1 1,164 0.0 22,194 0.0 0 0.0 38,011,824 58.8 341,961 0.5 925,257 1.4 461,795 0.7 9,121,540 14.1 7,330,736 11.3 173,331 0.3 447,539 0.7 2,295,200 3.6 1,359,405 2.1 542,657 0.8 3,652,700 5.7 0 ) ( 0.0 ) 0 ) ( 0.0 ) 64,663,945 100.0 32,385,415 261,025 287,969 196,265 256,028 1,848,544 0 0 160,825 97,512 0 0 90.6 0.7 0.8 0.5 0.7 5.2 0.0 0.0 0.5 0.3 0.0 0.0 決 算 9,472 構成比 千円 % 46.6 5.0 37.2 0.2 2.7 0.0 0.0 0.0 8.3 0.0 1.3 7.0 0.0 外 目 的 税 に よ る 税 0 0.0 34,820,322 100.0 税 軽 自 動 車 税 市 町 村 た ば こ 税 鉱 産 税 特 別 土 地 保 有 税 法 定 外 目 普 通 的 入 税 湯 事 税 業 都 市 税 所 計 税 画 税 合 計 % 千円 千円 % 一時借入金 利子 16.2 10.4 26.5 6.9 6.9 0.0 9,175,052 5,598,728 4,368,263 4,362,249 4,361,496 753 9,170,102 5,595,971 4,368,263 4,309,149 4,308,396 753 25.7 15.7 12.2 12.1 12.1 0.0 小 31,312,523 49.6 17,905,564 17,847,514 50.0 う ち 職 員 給 扶 助 費 公 債 費 元 利 償 還 金 計 物 件 維 持 補 補 助 積 9,382,055 14.8 290,450 0.5 6,176,337 9.8 1,978,584 3.1 10,000 0.0 6,895,777 10.9 0 0.0 7,167,831 11.3 110,445 0.2 7,167,831 11.3 1,848,336 2.9 8.3 5,273,964 45,531 0.1 0 0.0 0 0.0 63,213,557 100.0 費 修 費 費 等 立 金 出 金 0.1 前 年 度 繰 上 充 用 金 0.0 投 資 的 経 費 う ち 人 件 費 99.4 普 通建 設事 業費 0.0 補 助 0.6 単 独 0.0 内 訳 そ の 他 0.0 失 業対 策事 業費 計 6,837,948 6,127,147 17.1 282,203 280,006 0.8 5,072,250 4,647,018 13.0 1,956,091 0 0 0.0 6,494,449 3,960,665 11.1 0 1,453,745 歳 入 一 般 財 源 等 110,445 1,453,745 41,452,638 千円 58,226 経常経費充当一般財源等 1,389,988 5,531 32,862,350 千円 0 0 減収補填債特例分及び 40,002,250 臨時財政対策債を歳入経常 0.0 91.9 % 35,740,246 100.0 法 産 出 経 常 経 費 経常収支 率 充当一財等 比 の経常収支比率 1,287 定 資 歳 充 当 一 般 財 源 等 構成比 一般財源等に加えない場合 旧 定 別 額 千円 費 合 法 法 人 分 固 算 10,207,761 6,543,447 16,724,652 4,380,110 4,379,357 753 件 災 害復 旧事 業費 16,219,548 1,758,677 12,966,003 68,730 932,309 0 0 0 2,875,055 5 440,143 2,434,907 0 個 人 分 市町村民税 分 人 繰 22,194 0 35,515,777 0 213,710 0 村 額 区 質 決 投資及び出資金・貸付 金 町 分 性 構成比 % 市 区 入 経 常 一 般 財 源 等 税 増減率 基準 100 × 75 税額 目 超過課税分 収入済額 区 千円 千円 0.6 16,121,328 2.1 1,709,423 1.8 12,749,183 1.4 68,531 8.8 912,621 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.8 448,884 150.0 0 1.9 448,884 0.6 0 0.0 0 0 153,825 0 0 % 0.0 費 総 務 費 民 生 費 衛 生 費 労 働 水 費 産 業 費 商 工 費 土 木 費 0消 0教 防 費 災 育 害 費 復 公 旧 費 債 諸 支 費 出 金 算 歳 額 153,825 合 計 ①新川防災公園・多機能複合施設(仮称) 2,034 整備事業 ②三鷹中央学園第三小学校建替事業 604 ③都市計画道路3・4・7号(連雀通り)整備事業 561 個人均等割 ④南部図書館事業 381 ⑤高山小学童保育所整備事業 266 ⑥自転車等駐車場整備事業 266 ⑦三鷹中央学園第四中学校用地取得事業 238 92,875 人 ⑧児童遊園整備事業 220 ⑨都市計画道路3・4・13号(牟礼)整備事業 209 法人税割 ⑩井口小学童保育所整備事業 108 区 徴 出 充 当 一 般 財 源 等 千円 % 千円 0.8 12.0 48.6 5.6 0.3 0.2 0.5 10.2 3.4 11.3 0.0 6.9 0.2 525,441 6,473,863 15,186,885 2,262,267 102,587 123,831 267,121 3,423,758 1,901,464 5,236,562 0 4,362,249 136,222 0 0.0 0 63,213,557 100.0 40,002,250 (単位:百万円) 納 税 義 務 者 数 構成比 525,881 7,555,802 30,696,655 3,551,996 157,448 151,594 328,939 6,457,997 2,120,257 7,150,656 0 4,380,110 136,222 0前 年 度 繰 上 充 用 金 1.3 32,009,970 平 成 25 年 度 大 規 模 事 業 分 会 林 別 決 議 0農 0 的 現 年 課 税 分 分 滞 納 繰 越 分 % 市 収 町 村 税 合 ( 徴 収 猶 予 分 除 く ) 市 純 町 固 村 定 民 資 産 99.0 計 ( 合 計 % 30.9 % 96.1 99.0 ) ( 30.9 ) ( 96.1 ) 税 98.5 28.8 94.4 税 99.4 37.3 97.8 92.4 27.2 79.6 率 4,488 人 国民健康保険税(料) 177 8 財務諸表 近年の長期的な不況の下で国・地方を問わず厳しい財政状況が続き、地方債等の長期 債務が増大する中で、現金の動きを中心とした現行財務会計制度の問題点として、資産 という概念が希薄で、負債と資産のバランスなども見えにくい点が指摘されるようにな り、こうした不備を補完する資料として、バランスシートなどの企業会計的手法の活用 が注目されるようになりました。 三鷹市においても、平成 12 年に総務省から示された「旧総務省方式」により財務諸表 を作成・公表してきましたが、平成 18 年には「地方公共団体における行政改革の更な る推進のための指針」が示され、関連団体等も含めた連結財務諸表の整備が求められま した。そのため、平成 21 年度決算から新たに「総務省方式改訂モデル」による財務諸 表4表(貸借対照表、行政コスト計算書、純資産変動計算書、資金収支計算書)を作成 しています(【図Ⅴ-14】)。 これは、財務諸表4表それぞれについて、決算統計における普通会計をベースとした 「普通会計財務諸表」、これに5つの特別会計を加えた「三鷹市全体の財務諸表」、地方 自治法上、市が予算の執行に関する調査権等を有する外郭団体(土地開発公社、市が資 本金等の 1/2 以上を出資している法人・株式会社等)や一部事務組合を加えた「連結財 務諸表」の3パターンを作成するものです(【図Ⅴ-15】)。 財務諸表(平成 25 年度)については、その詳細版を 別冊資料編に掲載しています。 178 【図Ⅴ-14】財務諸表4表の関係 貸借対照表(バランスシート) 資産 行政コスト計算書 負債 市、連結団体所有の財産の内容と金額 【内訳】 経常行政コスト(A) 市債や職員の退職金など、将来世代の負 担で返済する債務 【内訳】 人にかかるコスト 職員の給与・退職手当など 公共資産 道路、公園、学校、庁舎など 純資産 物にかかるコスト 現世代が既に負担して、支払いが済んで いる正味財産 投資等 出資金、特定目的基金など 物品購入、施設修繕費、減価償却費など 移転支出的なコスト 国民健康保険や生活保護費などの社会保障給付、 他団体への補助金など 流動資産 現金預金、未収金など その他のコスト うち歳計現金 借入金の利子など 資産合計 負債・純資産合計 経常収益(B) 行政サービスの利用に対する使用料や手数料など 純経常行政コスト(A)-(B) 純資産変動計算書 資金収支計算書 期首(平成24年度末)資金残高 期首(平成24年度末)純資産残高 当期収支 当期変動高 【内訳】 【内訳】 経常的収支 純経常行政コスト 公共資産整備収支 一般財源等 投資・財務的収支 その他 期末(平成25年度末)資金残高 期末(平成25年度末)純資産残高 【図Ⅴ-15】財務諸表の連結の範囲 連 結 一部事務組合等 一般会計 普通会計 一般会計 市全体 東京都市町村総合事務組合 東京都後期高齢者広域連合 ふじみ衛生組合 東京たま広域資源循環組合 国民健康保険事業特別会計 下水道事業特別会計 介護サービス事業特別会計 介護保険事業特別会計 後期高齢者医療特別会計 地方三公社 三鷹市土地開発公社 第三セクター等 (公財)三鷹市芸術文化振興財団 (公財)三鷹国際交流協会 (一財)三鷹市勤労者福祉サービスセンター (社福)三鷹市社会福祉事業団 (株)まちづくり三鷹 179 (1) 貸借対照表(バランスシート) ア 貸借対照表(バランスシート)とは 貸借対照表とは、会計年度末において保有するすべての資産、負債等のストック の状況を総括的に表示した報告書です。 貸借対照表では、 【図V-16】のように、借方(左側)には資産、貸方(右側)に は負債と純資産が表示されます。負債と純資産は、行政活動に必要な資金がどこか らきたか(資金の調達)を、資産はその調達した資金を何に使ったか(資金の使途) を表しています。 そして、借方である資産(財産)合計と、貸方である負債・純資産(財源)合計 は、資産=負債+純資産という関係にあり、必ず一致し釣り合う(バランスする) ことから、バランスシートとも呼ばれます。 なお、自治体の貸借対照表では民間企業における「資本」という概念がなく、 「純 資産」と表現し、これまでの世代がすでに負担した金額を表しています。また、負 債は、これからの世代が今後負担していく金額を表しています。 【図Ⅴ-16】貸借対照表の構造 貸 方 借 方 借 方 貸 方 (資金の調達先) 負 債 (資金の使途) 資 産 (地方債、退職手当引当金等) (土地、建物、基金、現金等) 純資産 (国庫支出金、都支出金、一般財源等) イ 貸借対照表の分析 平成 25 年度の普通会計における貸借対照表では、資産の合計 2,428 億 9,625 万 6 千円のうち、94.6%が有形固定資産となっており、有形固定資産の内訳は、道路や 公園などの「生活インフラ・国土保全」が最も多く、有形固定資産全体の 50.0%、 次いで小中学校や体育館などの「教育」が 27.4%、庁舎、コミュニティ・センター、 芸術文化センターなどの「総務」が 15.9%となっています。また、負債の合計は 544 億 2,772 万 1 千円で、その大半が有形固定資産を取得する際の財源となった地方債 で占められています。 市全体の貸借対照表を見てみると、普通会計と比較し、負債の増加率が資産の増 加率を上回っています(【図V-18】)。これは、三鷹市が全国に先駆けて整備してき た下水道のインフラ資産の建設など、普通会計以上に地方債を活用した資金調達を 行ってきたことによります。 180 連結貸借対照表では、固定負債である地方債のうち、土地開発公社の平成 25 年度 末の借入金残高が、83 億 5,725 万 2 千円(国の生活再建制度に基づく事業に係る借 入金を除く)で、負債総額の約 10.7%を占めています。土地開発公社の健全性の維 持と将来負担の低減は、今後の三鷹市の財政運営を考えるうえで非常に重要な課題 となっています。 【図Ⅴ-17】平成 25 年度 貸借対照表 ○バランスシート(普通会計・市全体・連結) 〔平成25年度〕 (平成26年3月31日現在) (単位:億円) 借 方 普通会計 市全体 貸 方 連結 〔資産の部〕 普通会計 市全体 連結 〔負債の部〕 1 公共資産 1 固定負債 (1) 有形固定資産 2,298.3 2,510.3 2,690.2 380.8 490.5 600.8 (2) 無形固定資産 0.0 0.0 0.9 (2) 長期未払金 11.5 11.5 12.1 (3) 売却可能資産 2.7 2.7 2.7 (3) 退職手当引当金 88.5 88.5 91.3 2,301.0 2,513.0 2,693.8 (4) その他 0.2 0.2 1.8 固定負債合計 481.0 590.7 706.0 公共資産合計 (1) 地方債 2 投資等 (1) 投資及び出資金 13.5 13.5 3.8 (2) 基金等 50.3 55.4 67.2 (1) 翌年度償還予定地方債 44.5 51.0 51.9 (3) 長期延滞債権 12.0 18.8 18.8 (2) 未払金 4.2 4.2 4.7 △3.0 △5.1 △5.1 (3) 翌年度償還退職手当 9.3 9.3 9.3 0.0 0.1 0.1 (4) 賞与引当金 5.3 5.6 5.7 72.8 82.7 84.8 (5) その他 0.0 0.0 2.6 流動負債合計 63.3 70.1 74.2 544.3 660.8 780.2 純資産合計 1,884.7 1,995.0 2,071.2 負債・純資産合計 2,429.0 2,655.8 2,851.4 (4) 回収不能見込額 (5) その他 投資等合計 2 流動負債 3 流動資産 (1) 現金・預金 (2) 未収金 51.9 54.3 3.3 5.8 65.4 (3) その他 0.0 0.0 1.1 流動資産合計 55.2 60.1 72.8 2,429.0 2,655.8 2,851.4 資産合計 負債合計 6.3 〔純資産の部〕 【図Ⅴ-18】貸借対照表の比較 (単位:億円) 普通会計 A 市全体 B 倍率 B/A 連結 C 倍率 C/A 資産合計 2,429.0 2,655.8 1.09倍 2,851.4 1.17倍 負債合計 544.3 660.8 1.21倍 780.2 1.43倍 1,884.7 1,995.0 1.06倍 2,071.2 1.10倍 純資産 181 (2) 行政コスト計算書 ア 行政コスト計算書とは 貸借対照表が一定時点で保有する資産、負債などの状況を表示する報告書である のに対し、行政コスト計算書では、当該年度に実施された資産形成につながらない 行政活動(人的サービスや給付サービスなど)にかかる費用(行政コスト)とその 財源となった対価(使用料・手数料等)を表示しています。 行政コスト計算書は、 「経常行政コスト」と「経常収益」から構成され、これらを 差引きしたものが「純経常行政コスト」となります。 経常行政コストは、「人にかかるコスト(人件費等)」、「物にかかるコスト(物件 費・維持補修費等)」、「移転支出的なコスト(社会保障費・補助金等)」、「その他の コスト」の4つの性質に分類されます。 また、経常収益は、行政サービスの直接の対価として得られた財源のみを計上し、 使用料・手数料と分担金・負担金・寄附金に分けて表示しています。それぞれの項 目については、発生主義の考え方に基づき、1年間の調定額を計上しています。 イ 行政コスト計算書の分析 普通会計における平成 25 年度の状況では、「福祉」の割合が最も多くなっていま す。貸借対照表における有形固定資産の割合は低い「福祉」ですが、生活保護費や 児童手当の支給など、人的・給付サービス(移転支出的なコスト)の比重が大きく、 行政コストの面では高い割合を占めています。 同様に、三鷹市全体の行政コスト計算書では、国民健康保険事業や介護保険事業 などの保険給付が加算されることにより、移転支出的なコストの増大が見られます が、特別会計は「特定の歳入をもって特定の歳出に充てる」性格を持っているため、 使用料や保険料といった経常収益の割合も高くなっています。 【図Ⅴ-19】平成 25 年度 行政コスト計算書 (単位:億円) 人にかかるコスト 普通会計 生活インフラ ・国土保全 100.9 10.2 教育 福祉 21.8 環境衛生 総務 市全体 その他 32.9 4.5 24.5 7.0 105.7 連結 117.3 物にかかるコスト 131.6 16.9 33.0 20.3 23.7 33.8 3.9 171.3 194.0 移転支出的なコスト 323.3 33.0 12.1 239.2 8.0 8.0 23.0 543.6 701.5 その他のコスト 経常行政コスト 計 使用料・手数料 分担金・負担金・寄附金 7.6 0 0 0 0 0 7.6 15.1 40.8 563.4 60.1 66.9 292.4 36.2 66.3 41.5 835.7 1,053.6 13.8 0.5 0.5 5.0 3.6 1.9 2.3 13.8 15.8 8.0 0.2 0 3.1 0.2 0.2 4.3 94.4 200.8 保険料 0 0 0 0 0 0 0 80.9 80.9 事業収益 0 0 0 0 0 0 0 22.9 61.3 その他サービス収入 0 0 0 0 0 0 0 2.4 8.9 経常収益 計 21.8 0.7 0.5 8.1 3.8 2.1 6.6 214.4 367.7 (差引)純経常行政コスト 541.6 59.4 66.4 284.3 32.4 64.2 34.9 621.3 685.9 182 (3) 純資産変動計算書 ア 純資産変動計算書とは 純資産変動計算書【図Ⅴ-20】は、貸借対照表(バランスシート)の純資産の部 に計上されている数値(資産から負債を差し引いた残余額)が、年度内にどのよう に変動したか、どのような財源や要因で変動したかを示したものです。 イ 純資産変動計算書の分析 普通会計をみると、経常行政コストから直接の対価収入である経常収益を引いた 純経常行政コストが 541 億 6,395 万 8 千円であり、それに対して地方税など直接の 対価でない一般財源からの財源調達が 385 億 5,068 万 9 千円、国や東京都からの補 助金などが 164 億 5,227 万 6 千円ありました。さらに臨時損益や資産評価替えによ る変動額の増減などにより、最終的な期末純資産残高は期首に比べ 18 億 4,723 万 6 千円の増となりました。 この期末純資産の残高が年度当初から年度末に比べ増加していれば将来的な負担 が軽減されたことであり、逆に減少した場合は、将来的な負担が増大したことを示 します。 【図Ⅴ-20】平成 25 年度 純資産変動計算書 (単位:億円) 普通会計 期首純資産残高 市全体 連 結 1,866.2 1,979.4 2,060.5 △ 541.6 △ 621.3 △ 685.9 一般財源 地方税 地方交付税 その他行政コスト充当財源 347.0 0.6 37.9 347.0 0.6 26.1 347.0 0.6 31.9 補助金等受入 164.5 253.1 310.1 0.0 △ 1.8 0 0 0 0 0 0 0.0 △ 1.8 0 0 0 0 0 0 0.0 △ 1.8 0 0 0 0 0 0 11.9 11.9 11.8 無償受贈資産受入 0 0 0 その他 0 0 △ 3.0 1,884.7 1,995.0 2,071.2 純経常行政コスト 臨時損益 災害復旧事業費 公共資産除売却損益 投資損失 収益事業純損失 損失補償履行確定額 損失補償等引当金繰入等 第三セクター等に対する出資金の増資 勧奨退職による割増退職金 資産評価替えによる変動額 期末純資産残高 183 (4) 資金収支計算書 ア 資金収支計算書(キャッシュ・フロー)とは 資金収支計算書(キャッシュ・フロー) 【図Ⅴ-21】とは、一会計年度中における 資金の流れ(増加又は減少)を表示した計算書です。 自治体では、従来からキャッシュ・フローを意識した単式簿記を採用しており、 既に「歳入歳出決算書」を作成することで、資金収支の増減を把握していますが、 さらにこの資金収支計算書を作成することにより、一定の活動区分における資金調 達の源泉とその使途が明確になります。 資金収支計算書では、資金の流れについて、経常的に行われる地方公共団体の行 政活動にかかわる資金の流れを示す「経常的収支」、いわゆる公共事業に伴う収支 (資金の使途とその財源の状況)を示す「公共資産整備収支」、出資・貸付・基金の 積み立て、借入の返済などによる支出とその財源を示す「投資・財務的収支」の大 きく三つの区分で示しています。 区分相互の関係は、「経常的収支」の部で生じた余剰で「公共資産整備収支」と 「投資・財務的収支」の部の収支不足を補てんする関係になっていて、例えば「経 常的収支」の部の余剰よりも「公共資産整備収支」と「投資・財務的収支」の部の 赤字額が大きい場合、期首にあった歳計現金が減少していることを示しています。 イ 資金収支計算書の分析 普通会計における平成 25 年度資金収支計算書では、公共資産整備収支の部と投 資・財務的収支の部の合計で 77 億 3,910 万 4 千円の赤字となっていますが、経常的 収支の部で 78 億 3,008 万 7 千円の黒字となっていることから、平成 25 年度の歳計 現金は 9,098 万 3 千円の増となり、期末の歳計現金残高は 14 億 5,038 万 8 千円にな りました。 【図Ⅴ-21】平成 25 年度 資金収支計算書 (単位:億円) 普通会計 経常的収支 市全体 78.3 連 結 88.6 130.6 支 出 495.7 765.4 1,000.8 収 入 574.0 854.0 1,131.4 △13.7 △13.7 △35.2 支 出 70.7 76.4 116.8 収 入 57.0 62.7 81.6 △63.7 △69.2 △87.2 支 出 65.7 72.6 91.3 収 入 2.0 3.4 4.1 公共資産整備収支 投資・財務的収支 当年度歳計現金増減額 期首歳計現金残高 負担割合変更に伴う差額 期末歳計現金残高 0.9 5.7 8.2 13.6 17.0 26.6 0 0 0 14.5 22.7 34.8 184 三鷹市自治体経営白書 2015 ~「創 造 的 な自 治 体 経 営 」を目 指 して~ 平成 27 年 7 月 三鷹市 企画部企画経営課行政評価担当 〒181-8555 東京都三鷹市野崎 1-1-1 tel 0422‐45‐1151 内線 2112・2150 fax 0422‐48‐1419 E-mail : [email protected] (本誌への、ご意見・ご感想をお寄せください。) この冊子は庁内で印刷・製本しています。