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Page 1 Page 2 Page 3 Page 4 Page 5 昭和35年7 月 (ー960) 総 括 と
一23一
昭 和35年7月(1960)
白 米 の腐 敗 に よ る 成 分 変 化 の 研 究
鈴
緒
言
木
佐
に 存 す る ア ミ ノ 酸 をPaper
米 は 日本 人 の 主 食 糧 で あ り殊 に精 製 して 白米 とし た
も の は,日 常 主 食 と して 用 い てい る 。 近 年 米 は 豊 作 が
和
子馨
chromatography
yこ依
定 性 じ た 。19日
間 腐 敗 さ せ た 白 米 か ら は,・leucine,
phenylalanine,
Valine,
threonine,
tyrosine,proline,
glycine,
serine,
り
alanine,
gtutamic
acid,
続 き多 量 に 生 産 され 貯 蔵 され てい るが そ の貯 蔵 中,取
histidine,
arginine,
lysine,
aspartic
acid,
cystine
扱 い 中 に 腐 敗 す れ ば 成 分 が 如 何 に変 化 す るか が 問 題 と
の15種
な る。
米 の 貯 蔵 に 関 す る 研 究 は19美1年 河 野 氏 に 依 り俵 貯 蔵
の 研 究 が な され てい る。 そ れ に 依 る と貯 蔵 中 の 細 菌 に
よ る腐 敗 は,水
分 含 量,温 度 に 関係 し水 分 含量16劣 以
上 の 米(14∼150以
下 の 米 を 硬 質 米,ユ5∼ ユ6%以 上 の
米 を 軟 質 米 と云 う。)は,病
菌 の 発生 が 多 く,米
自身
の 呼 吸 作 用 も 旺 に行 わ れ 品 質 が 悪 くな る 。 又 】50C以
下 で あ れ ば,米
の 呼 吸 は 遅 鈍 で あ り品 質 の 劣 変が 殆 ど
4)
つ 病 菌 の 繁 殖 も ほ と ん ど な い,と
な く,且
る 。 ま た1920年
吉 村,陳
両 氏 に よ り白 米 の 腐 敗 生 成 物
の 研 究 が 行 わ れ て お り,白
モ ニ ア態 窒 素,燐
れ,イ
米 腐 敗 液 よ り全 窒 素,ア
ン
ウ ォル フ ラム 酸 沈 澱 窒 素 が 定 量 さ
ミ ダ ゾ リル ェ チ ル ァ ミ ン,プ
ア ミン,ア
言わ れ てい
ト レ シ ン,ア
3)
ミル
ンモ ニ ア等 が 分 離 され てい る 。
白米 とは,糠
層 と胚 部 を 取 り去 られ た 澱 粉 の 部 分 で
あ つ て精 白 度 の 進 まな い も の は 糊 粉 層 を 残 し,強 度 の
揚 精 を 行 え ば 糊 粉 層 も取 り去 られ 全 々澱 粉 層 の み とな
と 不 明 のspot
か ら も 同 じ く15種
ine,
tyrosine,
cine,
当 す る も の で あ る。
私 は 精 白度 重 量 に 於 て91%の
aspartic
acid,
り91ucoseの
量 し,白 米 に蒸 溜 水 を 加 え10日 間30∼320Cで
放置 し
た 腐 敗 液 よ り乳 酸 を 亜 鉛 塩 と して分 離 した 。 又19日,
33日 間 各 々30∼32。Cに
放 置 した 白 米 と,腐
白 米 との一
一般 成 分 の 比 較,腐
酸,糖,腐
敗以前 の
敗 米 の 中 に 存 す る ア ミノ
敗 液 中 の ア ミノ酸 の 定 性 分 析 を 行 つ た 。
そ の 結 果s酸 量,ア
ンモ ニ ア態 窒 素 量 は 放 置 時 間
(30,50,75,100,125,175時
一 般 成 分 で は ,粗 蛋 白 質,粗
間)と
共 に 増 加 し,
脂 肪,粗 繊 維,灰 分 及 び
可 溶 性 無 窒 素 物 は 腐 敗 時 間 が 長 い 程 減 少 して い る 。 澱
粉,全
窒 素,蛋
白質 窒 素 も時 間 と共 に減 少 し,冷 水 可
溶 性 窒 素 に全 々変 化 が なか つ た 。 次 に 腐 敗 した 米 の 中
米 昭和34年 度卒 業生
平教授指 導
val-
threonine,
histidine,
cystineと
gly-
arginine,
不 明 のspot
2個
chromatographyに
み を 検 出 し た 。
ご依
又19日,33日
間 腐 敗
さ せ た 液 に つ い て 窒 素 の 定 量 を 行 い,全
窒 素 及 び燐 ウ
ォ ル フ ラ ム 酸 沈 澱 窒 素 は 前 者 が 多 く,ア
ン モ ニ.ア 態 窒
素 と非 蛋 白 質 窒 素 は 後 者 が 多 か つ た 。 腐 敗 液 中 の ア ミ
ノ 酸 と し て は,腐
inine,
敗 日 数19日
histidine,
lys1ne.
か
arginine,
の も の か らlysine,
cadaverineで
る も の と 不 明 のSpot
3個
は な い か
を,33日
histidine,
arg
と思わ れ
の も の か ら は,
cadaverineで
と 思 わ れ る も の と 不 明 のSpot
5個
は な い
を 検 出 した 。 こ
れ ら不 明 の もの は 塩 基 性 の もの と思 わ れ るが 確 か め る
こ とが 出 来 なか つ た 。
実
1
ン モ ニ ア態 窒 素 を 定
acid,
を 検 出 し た 。 糖 は 同 様Paper
白米 を 用 い て 白 米 の 腐
敗分 解 生 成 物 につ い て,酸 度,ア
phenylalanine,
alanine,
glutamic
る 。而 して 玄 米 に 対 し て 白 米 の 占む る割 合 は 重 量 に 於
て約92/Y=相
3日 間 腐 敗 さ せ た 白 米
即,leucine,
proline,
serine,
1ysine,
1個 を,
試
験
料
..
本 実 験 に使 用 し た 試 料 は,1959年5月
∼10月 迄京 都
市 内で 市 販 され た 新 潟 産 精 白度 重 量 に 於 て91/の
白米
で あ る。
H
酸 及 びAmmonium態
窒 素の定量
(1)試料 調 製
白 米 ユ009に 蒸 溜 水250ccを
定 時 間 室 温(30∼32。C)に
加 え,綿 栓 を し て一
放 置 しそ の 腐 敗 液 を 用 い
た 。 一 定 時 間 は 酸 の場 合 は30,5D,75,100,125,
175,240,456,i92時
間, Ammonium態
合 は30,50,75,loo,125,175時
窒素の場
間 放 置 した も の
で あ る。
②
方
法
酸 はN/10NaOHで
滴 定 し乳 酸 と して, Ammonium
一24
食物学 会誌 ・第8号
態 窒 素 は 腐 敗 のpHをKOHで10.5に
し て 定 量 した 。
(3)結
し揮 発 性 窒 素 と
し 定 量 した 。
第二 図
果
Ammonium態
窒素
第一 表 の結果を 得た。
酸 及 び ア ン モ ニ ア態 窒 素
放置時剛
酸
量(9)1態
ン轟(9)
30h.
!11:・
11i/:
50h.
0.0297
0.00116
75h.
0.0639
0.00253
100h.
0.0972
0.00329
125h.
0.1197
0.00411
175h.
0.1395
0.00428
240h.
0.1476
456h.
0.2016
792h.
0.2394
白 米100gに つ き
第一図
腐敗液 の酸量
③ 結
果
白 米100gに 対 して
揮 発 酸(酷 酸 と し て)
不 揮 発 酸(乳 酸 と して)…
N
0.37g
… …1.05g
乳酸 亜 鉛の分 離
(1)試
料調 製
白 米1kgに 蒸 溜 水21を 加 え,綿 栓 を し て30∼32。C
に10日 間 放 置 し,そ の 源 液 を 用 い た 。
②
方
法
腐 敗 液300ccに
炭 酸 亜 鉛 を 加 え 湯 煎 上 に て30分 間 加
熱 し温 い 内 に炉 過 す る 。 炉 液 を 濃 縮 し後 放 冷 して 乳 酸
亜 鉛 の 結mmmをφ 離 した 。
(3)証
明
a鏡 検,乳 酸 亜 鉛 は 透 明 柱 状 の 結 晶 を 示 す 。
b灼 熱 法,析 出 した 結 晶 を ル ッボで 焼 い てZnOを
定 量 す る。
乳 酸 亜 鉛 の 化 合 式 は(C3H503)2Zn+3H,O(不
光 性)でZnO.27.27%で
あ る。
(4)結
旋
果
a鏡 検 に よ り第 三 図 を 得 た 。
皿
揮 発酸及 び不揮発 酸 の定量
(1)試 料 調 製
白 米1kgに 蒸 溜 水21を 混 じ,綿 栓 を して30∼32。Cに
て10日 間 放 置 し,そ の 腐 敗 液 を 用 い た 。
②
方
法
腐 敗 液100ccを 水 蒸 気 蒸 溜 し,が 液 につ き て揮 発 酸
を,残 液 に つ き ては 不 揮 発 酸 をN/10NaOHで
滴定
b灼 熱 法 に よ りZnO.27.27%を
得 た。
以上 二 つ の 検 知 よ り不 旋光 性 の 乳 酸 亜 鉛 の結 晶 を 分
離 した 。
V
白米 の腐敗生成 窒素 の定量
(1)試
料調製
白 米1k9に
蒸 溜 水1Zを 加 え,時 々振 盈 しつ つ 室 温
(30∼32。C)に
放 置 す る こ と19日IA}と33日(BI間.夫
々 の 腐 敗 液 を 炉 過 して 用 い た 。
昭 和35年7月(1960)
第三 図
一一一25-一
乳 酸亜鉛 の結 晶
9)
水 分 は105∼110°C常
9)
圧 加 熱 乾 燥 法 灰 分 は 灰 化 法,
9)
粗 脂 肪 はether抽
出 法,粗
$1
粗 繊 維 はAOAC法)可
9}
蛋 白 質 はKjeldahal氏
溶 性 無 窒 素 物,澱
で 加 水 分 解 の 後Bertrand法
冷 水 可 溶 性 窒 素(160Cで20分
法
粉 はHC1
全 窒 素,蛋
白 質 窒 素,
9)
抽 出)はKjeldaha1氏
法
に依 り各 々定 量 を 行 つ た 。
(3)結
果
第 三表 の結果を得 た。
第三表
調 A言
71'C
%摺 翻1璽勢 轡 維1㌦糠 甥性醗
1.Ox80
②
方
き・全 窒 素 はKjeldahal氏
法 に 依 り,ア
窒 素 はKOHでpH10・5に
0.41
0.54
1
81.36
17.59
3.83
0.48
0.25
0.30
1
77.36
ユ8.99
3.65
0.37
1
0.27
1
74.28
69.22
0.64
0.35
66.85
asL
0.17 0.44
皿
第二 表
料 調製
を 加 え湯 浴 中 で5時
腐 敗 生 成 窒 素
で3∼4回
繍 る膝 宅
礁 酸
魑
beritelR-4Bに
0.019
24.233
1.116
(300)
(0.07)
(95.54)
(4.39)
②
21.350
0.023
21.185
0.142
(0.67)
Paper
(0.11)
(99.22
試 料 の 白 米 を 粉 砕 した も の と,19副A).33日(B澗30
∼32。Cで 腐 敗 させ た 白 米 夫 々を25%天
然 乾 燥 し粉 砕
した も の とを 用 い た 。
②
方
法
換 樹 脂Am
除 き,約1ccに
濃縮
して 試料 と した 。
方法
chromatography二
次元上 昇法
展開剤騰:7500Ph
n-Butan:離
盤id+
Water(411:5)
100に 対 す る%
料調 製
加 え て24時 間 加
通 してHCIを
白 米1kgに 対 して括 弧 内 の 数 値 は全 窒 素
一 般 成分 の 比 較
液
間 加熱 後 吸 引 炉 過 し,残 渣 を 熱 水
洗 溝 し,20%HCIgOccを
水 分 解 を 行 い 濾 過 す る 。 後 濾 液 をIon交
25.368
Ciao
(1)試
0.01
丸 底 フ ラス コに 入 れ,1500ccの5%CCI3000H溶
第二表 の 結果を 得た 。
W
o.of
Wで 用 い た 所 の 紛 砕 した 試料A,B各159を21容
果
Cgs
0.29
腐 敗 白 米 中 に存 す る ア ミ ノ酸 の 定 性 分 析
(1)試
量 した 。
隆 窒素
・
シ ケ ー タ ー中 に て 乾 燥 し,後
Kj・ld・h・1氏法 に 依 り燐 ウ ォル フ ラ ム酸 沈 澱 窒 素 を 定
B
0.88
73.221.・60.9210.・40.・
ンモ ニ ア態
し揮 発 性 窒 素 と して 定 量
え て 沈 澱 物 を 取 り,デ
A
6.33
瀾(%)!全(箋
礁 白謝 馨 躍1塗妻可蕩
した 。 又 この 炉 液 に10°o'タ ン グス テ ン酸 水 溶 液 を 加
結
14.78
法
19日(A}・33日IBI間 放 置 した 腐 敗 液 夫 々 に塩 基 性 酷 酸
鉛 を 加 え て 飽 和 性 液 と し蛋 白 質 を 除 く,そ の 溶 液 につ
③
一 般 成分 の比 較
発 色 剤;0.2°oNinhydrin
濾
紙;東
展
開;30。C恒
(3)結
n-Butanol溶
洋 濾 紙No.5040cm×40cm
温器 にて一昼 夜展 開
果
写 真 第 一 及 び 第二 の 結 果 を 得 た 。
液
一26
食物 学会誌 ・第8号
Wで 用 い た 試 料A,B各509に90%alcoho1300cc
を 加 え241き 問 浸 出,濾
を 加 え て 同 様24碍
濃 紬 後3倍
別 し残 渣 に80%alcohol200cc
浸出濾 過す る。 このが液を半量位 に
量 のChloroformを
層(Chloroform)を
Chloroformが
加 え よ く振 盈 し て 下
除 く,分 離 し た 上 層 に は ま だ
残 つ て い る の で 更 に 遠 心 分 離 し上 層 を
濃 縮 して 試 料 と した 。
②
方法
Paper
chromatography一
次元上 昇法
展 開 剤;75%phenol水
溶 液
発 色 剤;Benzidine+Trichlor
acetic
(BenzidinO.5g
acid10cc添
炉
紙;東
展
開;300C恒
(3)結
Trichlor
acid
acetic
屯 alcohol80cc)
洋 が 紙No.5040。m×2cm
温器 中 に て 一 昼 夜 展 開
果
写 真 第三 及 第 四 表 の 結 果 を 得 た 。
第 四表
1.
leucine.
2,
phenylalanine.
3.
valine.
4.
tyrosine.
5.
proline.
6.
alanine.
7.
threonine.
8.
glycine.
9.
11.
glutamic
hi,tidine.
13.
15.
acid.
10.
serine.
12.
arginine.
lysine.
14.
aspartic
cystine.
ユ6
糖 の 一・次 元Paper
糖 類 のRf
chromatogram.
ら
acid.
?
糖
類
91u・ ・se
Il試
料(Rf)1
A'B
対
照(Rf)
0.39
llO.391d.39
白米 の 腐 敗 液 中 の ア ミ ノ酸 定 性 分 析
試料 調製
白米1kgに
蒸 溜 水llを
加 え,時 々 振盗 しつ つ 室
温(30∼32。C)に
放 置す る こ と19日{AI,33日{B}間,
腐 敗液 夫 々 に塩 基 性 酷 酸 鉛 を 加 え て 飽 和 溶 液 と し,そ
の が 液 に 沈 澱 が 生 じ な くな る 迄10%燐 タ ング ス テ ン酸
0、 a
1 1
4
1
6。
1
glutamic acid.
histidine.
lysine.
cystine.
&
praline.
tnreonine
&
leucine.
valine.
a 4
1.
3.
5.
7.
9.
11.
13.
15.
17.
?
W
腐 敗白米 中の糖 の定 性分析
(1) 試料調 製
phenylalanine.
tyrosine.
alanine.
glycine.
serene.
arginine.
aspartic acid.
?
水 溶 液 を 加 え る。 沈 澱 を 炉 別 し,デ シ ケ ー タ ー中 で 乾
燥 す る 。 この 乾 燥 した 沈 澱 物 に 水 酸 化 バ リウム と水 を
加 え て 乳 鉢 で す りつ ぶ し,遠 心 分 離 を 行 つ て 過 剰 の水
酸 化 バ リ ウ ムを 除 く,炉 液 を5°oH2SO4とBa(O
H)yで 中和 し濁 つ て い る の で 再 び 遠 心 分 離 を 行 つ た 。
これ を 濃 縮 しIon交
換 樹 脂AmberlitelR-120に
通
して ア ミ ノ酸 を 分 離 し中 和 後 約1ccに
した 。
②
方 法
Paper chromatography二
濃 縮 して 試 料 と
次元上 昇法
展 開 剤,発 色 剤,炉 紙,展 開 全 て 粗 と同 じ方 法 で あ る。
(3)結
果
写 真第四 及び第五 の結 果を 得 た。
___.27一
昭 和35年7月(1960)
i⊥
5.
5.
ンモ ニ ア態 窒
素,非 蛋 白 質 窒 素,燐 ウ ォル フ ラ ム酸 沈 澱 窒 素 を 定
量 した 。 長 時 間 腐 敗 させ る程 非 蛋 白 質 窒 素 が 増 し燐
ウォ ル フ ラ ム酸 沈 澱 窒 素 が 減 少 した 。 これ は 腐 敗 し
て ア ンモ ニ ア態 窒 素 に な る為 と思わ れ る。
8
旋光 性の乳 酸亜鉛 の結 晶で あつた。
白 米 の腐 敗 生 成 物 と し て全 窒 素,ア
?
0ソ
4.
argln111e・
7置
同 じ様 な カ ー ブ を 示 した 。
2.腐
敗 液 の 酸 は 揮 発 酸 よ り不 揮 発 酸 の 方が 多 い 。
3.腐
敗 液 中 の 乳 酸 を 亜 鉛 塩 と して分 離 した 結 晶 は不
?
histidine.
lysine.
ρ
0
窒 素量 は放 置時 間 と共 に 増 加 し最 初 は か な り急 な,
?
2.
4
1.
cadanerine
ロ
り0
総
括
と
考
察
白米 の 腐 敗 に よ りそ の 液 の 酸 量 及び ア ンモ ニ ア態
?
?
一 般 成 分 の 比 較 は 粗 蛋 白 質,粗
分 及 び 可 溶 性 無 窒 素 物 は,腐
減 少 す る 。 又 澱 粉,全
脂 肪,粗
繊 維,灰
敗 時 間 の ます に 従 っ て
窒 素,蛋
白 質 窒 素 も減 つ て 行
くが 冷 水 可 性 窒 素 は 変 化 が 見 ら れ な か つ た 。
6.腐
敗 米 中 に 存 す る ア ミ ノ酸 は19日{Al,33日{B)聞
敗 さ せ た も の 共 に,leucine.
line,
tyrosine,
glycine,
inine,lysine,
alanine,
glutamic
aspartic
は1個,Bは2個
7.腐
phenylalanine,
proline,
serine,
acid,
acid,
va
threonine,
histidine,
arg
cystineの15種
の 不 明 のspotを
とA
検 出 した 。
敗 し た 白 米 の 〕糖
は19日lts),33日{B澗
も の 共 にglucoseの
腐
腐 敗 させ た
み を 検 出 し た がBの
方は発色
が 薄 く含 量 が 少 い 事 が わ か る 。
8.白
米 の 腐 敗 液 中 の ア ミ ノ 酸 は,
e,histidine,
cadaverilleで
1ysine,
は な い か と思 わ れ る も
の と19日{A}間 の も の は3個,33日IRI間
の 不 明 なspotを
putresine,
arginin
の も の は5個
検 出 し た 。 こ れ ら 不 明 の も の は,
guanidine,
amylamin等
の 塩#:性
の
もの と考 え られ るが 確 認 す る こ と は 出 来 な か つ た 。
1 2 3 4 5 6 7
9.以
止 の結 果 は 長 時 間 腐 敗 さ せ た 場 合 で あ ります が
cadaverine.
貯 蔵 中 の 米 が 水 に つ い て 蒸 れ た り,又
夏期 等 に米 を
?
長 く水 に 浸 け て 於 い た りす れ ば こ れ 等 の ご く初 期 の
lysine.
現 象 が 起 つ て い る の で は な い か と考 え ら れ ま す 。
?
arginine.
histidine.
ロ
?
最 後 に 本 実 験 に 際 し,終
教 授 は じ め,岡
部 講 師,研
始 御 指 導 と激 励 を 賜 つ た 平
究 室 諸 姉 に 深 く御 礼 を 申 し
上 げ ます 。
参
1)尾W
-一著;食
考
献
糧 化 学,
2)佐
竹 一 夫 著;ク
3)吉
村 ・陳 共 同 研 究;白
て,日
文
ロ マ トグ ラ フ イ,
米 の腐敗分 解生成 物につい
本 化 学 総 覧,第
一 集,第
五巻
(42.22-
37),
4)河
野 常 盛 著;米
殻 貯 蔵 の 研 究,
5)宮
道 悦 男 著;植
物 成 分 研 究 法,
6)吉
村 清 尚 著;生
物 有 機 塩 基 の 研 究,
7)Bertrand著;生
理 化 学 実 験 法,
8)永
原 太 郎 著;食
糧 分 析,
9)永
原 太 郎 ・岩 尾 裕 之 共 著;食
10)日
本 薬 学 会 編;衛
11)E.LEDERER&M.
CHROMA
12)THE
LEDERER;
TOGRAPHY
BIOCHEMICAI
CHEMICAI
品 分 析 法,
生 試 験 法 註 解,
ROCIETY;THE
JOURNAL,1951.
BIO
vol.49,
No.5
Fly UP