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平成21年度決算パンフレット(PDF形式:6050KB)
平成21年度 決算のあらましから こうべの 財政事情 神戸市の財政状況は、 神戸市のホームページ ➡「IR・財政情報」からも ご覧いただけます。 http://www. city.kobe.lg.jp/ 神戸市 市民のみなさんへ ɰबષṜṛभॄὀẩइἿἠἨἹࠡҹậࠡোὣࠠὛἕἷἕἠἰὒẩ ịቒોṜṚṛṚᾗὼᾫᾷỌ Ἱ ịͳಓផᄏỌἼἣἰ ịҥἹᱺՆὣԻỌ ịἤ ἺὓἹჟܻὣᓈἷỌ ịባቊἹѡॊὣࠠỌ ὣೲἹἨἰጇἿࠣἼὑ ἢἷᇎἼגὛᎲὐὣᥳὒἷἕὛἨἰẪ 神戸市長 ɰ͜ẩቒોइἿबષṜṛभॄጚၛປἸὀẩइኈאҸὀͪᄖᆋἻో ᥗἻἺἿথᮧἼὙὛຢαइኈἝݸटἼ༓ὛẩṟभὛἼ༓אἹἻὛἨἰẪ ɰθὓᬺᄄթἼׅἨἦἝีἻἺइኈאҸἿՠἝͤᥟటἸἓὛẩ ᄀᄁभᵨαךἝ༓ἪἤἹἻἺἜݸटἻুۂὀὒἻἕ͜ẩ ࠄậᢩ᱔ᵨցἿᥳἼϡἕቅϜЩᬣᡯậ֑ᅯᡯἝܾՉἨᏐἢἻἺẩ ቒોइἿᡝோၛປὀׅἨἕᥨἨ ἹἻἴἷἕἪẪ ɰἤὝἸὓৈाἨἰᜊᡝோைᮀὣᜊἨἷἨἰἝẩθὓషχἿݪց ἼࡠἨἰᜊோᎷڀὣᜊἰὒẩ௹ἰἻᜊᡝோᎷڀផᄏὣጇࠪậᜊἨẩ ଡᏐפᓞἻᜊᡝோඥᥬὣඥጭἨἷἕἠৌᝯἝἓ ὛἪẪ ɰἤἿᾕᾷᾙᾰᾇᾌὣᥨἩἷẩቒોइἿᡝோၛປὣἥႵឍἕἰἱẩइ ό̵ᾗώἿἓ ὛὕᡝோᦀڀἿ৮Ἴἵἕἷẩ͜ᏭἼᒈἙἷἕ Ἠ Ẫ 目次 3 一般会計 決算の状況 7 特別会計・企業会計 決算の状況 9 全会計の市債残高 10 平成21年度 各分野の主な事業実績 13 財政健全化法に基づく 財政指標の状況 14 神戸市の財政状況 (他の政令指定都市との比較) 18 19 時代の変化に対応した 行政経営の推進と 市民サービスを守る 仕組みづくり 平成21年度全会計決算 歳 入 歳 出 総 額 1兆7,519億 400万円 1兆8,116億1,600万円 一般会計 7,825億3,200万円 7,767億6,100万円 特別会計 7,268億3,500万円 7,259億1,200万円 企業会計 2,425億3,700万円 3,089億4,300万円 一般会計…福祉、教育、道路・公園の整備など、市の基本的な事業を行う会計です。もっぱら 市税や地方交付税などによってまかなわれます。 特別会計…特定の事業を特定の歳入によって実施するための会計の総称です。一般会計から切り 離して整理することで、個々の事業の収支や運営実績が明確になります。国民健康 保険事業費や介護保険事業費、市営住宅事業費など、本市では17会計あります(平 行政経営方針の達成にむけて ∼21年度の主なポイント∼ 成21年度末)。 企業会計…地方公共団体が直接、社会公共の利益を目的として経営する地方公営企業の会計の総 称で、主に利用者の皆さんが支払う料金収入で事業を行います。交通事業や上下水 道事業など、本市では7会計あります(平成21年度末)。 2 一般会計 決算の状況 ① 歳入 市の収入には、どのようなものがあるのですか? 歳入 7,826億円 譲与税・交付金 使用料・手数料 351億円(4.5%) 142億円(1.8%) 市税 2,731億円 (34.9%) 国県支出金 1,591億円 (20.3%) 地方交付税 809億円 (10.3%) 諸収入 1,002億円 (12.8%) その他 330億円 (4.3%) 市債 財産収入 720億円 150億円 (9.2%) (1.9%) 1,000億円 2,000億円 3,000億円 4,000億円 5,000億円 6,000億円 7,000億円 8,000億円 一般会計の歳入には、市税収入、地方交付税、国県支出金、市債などがあります。 このうち、最も基礎的な財源である市税収入が全体の約1/3を占めています。 平成21年度の市税収入は、世界的な景気後退などに伴う企業収益の悪化により法人市民税が大幅な 減収となったほか、たばこの売渡本数の減少に伴い、市たばこ税が減収となりました。一方で固定資 産税・都市計画税が評価替えにより増加しましたが、市税収入全体では5年ぶりに減収となりました。 今後も雇用情勢に引き続き厳しさが残るなど市税収入を取り巻く環境は厳しさを増しつつあります。 ② 歳出 (1)市税収入などはどのような分野に使われているのですか? 歳出 7,768億円 環境・衛生の向上に 722億円 (9.3%) 福祉の充実に 2,591億円 (33.3%) 教育・文化 の振興に 748億円 (9.6%) 市債の返済に 1,211億円 (15.6%) 住宅・まちづくりに 471億円 (6.1%) 1,000億円 2,000億円 産業の振興に 区役所等の運営に 463億円 906億円 (6.0%) (11.6%) 3,000億円 道路・公園に 471億円 (6.1%) 4,000億円 5,000億円 消防・救急に 185億円(2.4%) 6,000億円 7,000億円 8,000億円 限られた収入の中から支出をしていかなければなりませんので、最も効果的な支出を行うという ことを常に心掛けています。 そのため、保育所の運営など福祉の充実や、市立学校・図書館運営といった教育・文化の振興な ど、市民のみなさんの生活に密着した分野に重点的に支出しています。 3 (2)市民1人当たりでは、50万6千円の市民サービスを行っています 住 宅 ・ まちづくりに 教 育 ・ 文化の振興に 福祉の充実に 16万9千円 3万1千円 4万8千円 産業の振興に 道路・公園に 環境・衛生の 向 上 に 3万円 3万1千円 4万7千円 市債の返済に 区役所等の運営に 消防・救急に 1万2千円 5万9千円 7万9千円 ※神戸市の人口 1,535,886人(平成22年4月1日)で割っています (3)人件費や市債の返済などは、どのようになっているのですか? 歳出 7,768億円 投資的経費 (道路整備や学校の耐震改修など) 670億円(8.6%) 貸付金(中小企業への融資など) 695億円(8.9%) 人件費 扶助費(生活保護や 公債費 (職員の給料など) 保育所運営など) (借金の返済) 1,270億円 1,469億円 1,211億円 (16.4%) (18.9%) (15.6%) 物件費等 1,602億円 (20.6%) 繰出金 (特別・企業会計への支援) 851億円(11.0%) 1,000億円 2,000億円 3,000億円 4,000億円 5,000億円 6,000億円 7,000億円 8,000億円 今度は、先ほどの歳出の内容について、その性質ごとに分類してみました。 法律などにより義務付けられている支出である義務的経費(職員の給与などの人件費・生活保護や保育所 運営などの扶助費・過去に借入れた借金の返済にあたる公債費)が、全体の50.9%を占めており、財政の硬直 化を招いています。 人件費については、現在、定数削減などに取り組んでおり、抑制に努めています。 扶助費については、超高齢化社会の進展に伴い、今後も医療費等の社会保障費が増加するものと見込まれ ます。 また、公債費については、震災のために借入れた借金返済のピークを16年度に迎えましたので、今後は 徐々に減少していくことになります。 4 (4)市の財政状況は厳しいと聞きますが、本当ですか? 平成21年度も、安定的かつ弾力的な財政基盤の構築を目指し、行政経営方 歳出 7,768億円 歳入 7,826億円 億円 不足を補うために財源対策(60億円)を実施しました。 土地の売却 収支不足が生じており、市の財政は依然として厳しい状況です。なお、収支 億円 しかし、市税収入の減少や、生活保護費等社会保障費などの増加により、 退職手当債の発行 針に基づく事務事業の再構築や徹底した経費削減等に取り組みました。 40 20 7,768億円 21年度 財源対策額 60億円 毎年見込むことのできる歳入 7,709億円 ✚ 翌年度に繰り 越す支出の ための財源 57億円 実質的な黒字 1億円 歳入が7,826億円であるのに対し、歳出が7,768億円となっており、一見して、58億円もの大きな黒字を 達成しているように見えます。この58億円の大部分は21年度から22年度へ繰り越される支出に使われるお 金です。繰り越される支出とは、例えば、道路改良や学校の耐震化などで、様々な理由により21年度中に 完了しなかった工事等を22年度も引き続き実施する場合の支出を言います。 そのため、実質的な21年度の黒字は1億円(四捨五入前では6,661万円)を計上しています。 ③ 市民全体の負担により特定の方々の負担を軽減・免除しています 市税、使用料・手数料や各種料 金など、市民サービスを行うため に市民の皆さんに負担いただいて いるもののうち、児童や高齢者・ 障害者などを対象として、平成21 年度も右表のような負担軽減策を 実施しました。軽減された負担 対象者と軽減の内容及び平成21年度影響額 1.児童・生徒を対象とするもの 1億200万円 ⑴ のびのびパスポートの提示による施設の使用料 4,100万円 ⑵ その他学校行事等で施設を利用する場合の使用料 6,100万円 2.高齢者・障害者を対象とするもの ⑴ 敬老優待乗車証・福祉乗車証の交付 ⑵ 民間社会福祉施設の上下水道料金 59億円 53億3,100万円 3億1,400万円 ⑶ 駐車場などの使用料 6,600万円 は、市税などにより、広く市民全 ⑷ 文化・観光施設(文化ホールなど)の入場料等 6,900万円 体で担ったことになります。 ⑸ 福祉施設(しあわせの村など)の使用料等 6,600万円 ⑹ 社会教育施設(博物館など)の入場料等 5,400万円 これらは、公共的な理由で実施 されていますが、減免を始めた頃 からの時代の変化や他の納税者と の公平性などの観点から、今後の あり方について考えていく必要が あります。 3.低所得者を対象とするもの ⑴ 国民健康保険料 83億600万円 78億4,400万円 ⑵ 学校授業料(幼稚園・高校など) ⑶ その他(介護保険料など) 4.その他のもの 3億円 1億6,200万円 69億8,600万円 ⑴ 市税の減免 12億8,200万円 ・市民税(失業者など) 2億4,800万円 ・固定資産税・都市計画税(震災による特例など) 7億9,700万円 ・その他 2億3,700万円 ⑵ 保育所保育料 15億4,800万円 国の保育料基準から20∼50%を軽減 ⑶ 市営住宅使用料 36億4,100万円 病気や災害などの事情がある場合 ⑷ その他 5億1,500万円 計 212億9,400万円 5 ④ 神戸市の一般会計を家計簿に置き換えてみました 市の歳入・歳出を、家庭における収入・支出に置き換えることで、少しでも市の財政構造をご理解いた だこうとするものです。そのためあえて10万分の1に市の財政を圧縮して、家計簿を作成してみました。 家計の状況 (単位:万円) 支 出 食費 (市職員の人件費) 収 入 127 給料 (市税、地方交付税など) 389 医療費・介護サービス利用料 (医療費・生活保護などの扶助費) 147 奨学金や医療費、家や庭の大きな修繕などに対する助成金 (国・県支出金) 159 金融機関からの借入(ローン)の返済 (市債の返済である公債費) 121 家や庭の大きな修繕のための金融機関からの借入 (市債) 68 67 自宅から会社勤めをしている子が毎月家に納める食費など (諸収入など) 86 160 敷地を駐車場として貸している賃料や株・預貯金の利子 (財産収入など) 13 家や庭の大きな修繕、家電製品の買い替え (福祉施設・道路・公園などの整備、学校の耐震化などの投資的経費) 学費・光熱水費・日用品費 (施設管理などの物件費) 結婚して独立した長女夫婦の家計を助けるための貸付 (貸付金) 70 結婚して独立した長女夫婦の家計を助けるために貸し たお金の返済(貸付金元利収入) 62 下宿している次男への仕送り (企業会計への繰出金など) 85 来年度の支払のために (翌年度繰越財源) △6 合 計 777 合 計 771 収 入 不 足 △6 収入不足6万円を補う手段(財源対策) 家財を売却 (財産収入) 一時的な出費をまかなうために認められた特別な借金 (退職手当債の発行) 合 計 777 合 計 2 4 777 ※市債残高や基金を置き換えてみると… ・ローン残高(市債残高)……1,017万円 ・預貯金(基金)……………… 252万円 『神戸市』の毎年見込むことのできる収入は、来年度の支払いのための貯金を除く と、給料や各種助成金などで、合計771万円です。 それに対して支出は、食費に127万円、医療費・介護サービス利用料に147万円、 神戸市の台所事情 借金(ローン)の返済に121万円、その他学費・光熱水費・日用品費、子供への仕送 りなどで、合計777万円かかっており、6万円の収入不足となりました。 そのため、家財の売却などでなんとかやりくりしています。 さらに、経済の長期低迷などが懸念される中、今後の収入の確実な見通しも立たな いため、引き続き節約しながら支出を抑えていく必要があります。 6 特別会計・企業会計 決算の状況 市民の皆さんの税金で市民サービスを行う一般会計のほかに、特別会計・企業会計があります。 ① 特別会計の決算状況 (主なもの) (単位:億円) 会 計 名 歳 入 歳 出 7,268 7,259 費 3,909 3,909 国民健康保険事業費 1,475 介 護 保 険 事 業 費 特定の事業を特定の歳入によって実施するための会計です。一般会計から 切り離して整理することで、個々の事業の収支や運営実績が明確になります。 神戸市には、国民健康保険事業費や介護保険事業費、市営住宅事業費な ど17会計があります(平成21年度末)。 差 引 9 前年度からの 歳出の増減額 歳入のうち一般 会計からの繰入 備 考 33 1,830 − 102 1,211 1,475 − 23 131 職場の健康保険やその他の医療保険に加入していない方が、平素から保険料を 出し合い、国や県の支出金等とあわせて医療費を負担する制度です。1人あたり の医療費の増加などにより、事業費が増加しました。 964 962 2 49 140 介護を社会全体で支えるため、介護保険料と、国や県、市の支出金等に よって介護を実施する制度です。 認定者数の増加などにより、事業費が増加しました。 市 営 住 宅 事 業 費 337 335 2 △6 101 市営住宅の修繕などの管理業務と、「市営住宅マネジメント計画」に基 づいた市営住宅の再編・改善を行う会計です。建替え事業が進捗したこ とにより、事業費が減少しました。 後期高齢者医療事業費 254 253 1 18 131 75歳(一定の障害があり、申請により認定を受けた65歳)以上の方を対象とした医療制度において、 被保険者が納めた保険料を、保険者である広域連合に納付金として支出することを主な目的としている 会計です。制度は平成20年より始まりましたが、被保険者数等の増により、事業費が増加しました。 市街地再開発事業費 137 136 1 9 80 建物の共同化などにより土地の高度利用を図りながら、住環境の改善や道路などの公共施設の整 備を一体的に行い、快適で安全なまちに再生する事業を行う会計です。市街地再開発事業のため に発行した市債の既発行分にかかる元利等の返還が増加したため、事業費が増加しました。 空 港 整 備 事 業 費 74 74 − △ 20 5 神戸空港の整備や管理運営を扱う会計です。 国庫補助認証に伴う空港施設用地の取得費用が減少したため、事業費が 減少しました。 市 40 40 − △4 5 中央卸売市場の運営や維持管理を行う会計です。 新施設の供用開始により建設に要する費用が減少したため、事業費が減 少しました。 特別会計 全体 公 債 場 事 業 費 市全体の市債返済を扱う会計です。 全ての会計から一旦この会計を通過して、市債が返済されます。 前年度に比べ満期を迎えて償還する市債の額が増加しました。 ※ 差引の値は、22年度に財源として繰り越します。 ② 企業会計の決算状況 (単位:億円) 会 計 名 企業会計 全体 収 入 支 出 地方公営企業の会計です。主に利用者の皆さんが支払う料金収入で事業を 行う民間企業に近い形態の会計です。 神戸市には、下水道、港湾、新都市整備、自動車(市バス)、高速鉄道(地下 鉄)、水道、工業用水道の7会計があります(平成21年度末)。 損 益 前年度からの 損益の増減額 一般会計 からの繰入 備 考 1,327 1,273 54 △ 32 232 下 水 道 事 業 会 計 233 219 14 △2 72 使用料収入が2年連続の減収となったものの、徹底した経費削減や支払利 息の減少などにより、単年度黒字となりました(6年連続)。 港 湾 事 業 会 計 206 173 33 △1 72 景気後退により、使用料等が減少しましたが、土地売却に努めたことな どから、単年度黒字となりました(6年連続)。 新都市整備事業会計 159 151 8 △ 25 0 景気後退により、土地処分の環境は極めて厳しい状況にあるものの、進 出支援制度を活用し、企業誘致などに努めた結果、単年度黒字となりま した。 自 動 車 事 業 会 計 137 135 2 0 19 新型インフルエンザなどの影響で、乗車料収入が減少となったものの、 市バス営業所の管理委託の継続や、総人件費の抑制など経営の効率化に 勤めた結果、4年連続で単年度黒字となりました。 高速鉄道事業会計 222 235 △ 13 1 48 新型インフルエンザなどの影響で、運輸収入が減少となったものの、高 金利債の繰上償還に伴う支払利息の減少などにより、前年度を大きく下 回る単年度赤字となりました。 水 道 事 業 会 計 356 350 6 △2 21 給水収益の減等により、収入は前年度より減少したものの、支出におい て、支払利息の減並びに経費節減等に努めた結果、黒字決算となりまし た。 工業用水道事業会計 14 10 4 0 0 給水収益は減少したものの、受託工事収益の増等から収入は前年度より 増加しました。また支出においては、支払利息の減少や経費節減等に努 めたことにより、黒字決算となりました。 ※ 「一般会計からの繰入」については、国の基準に基づく一般会計の負担や、企業会計と一般会計との取り決めによる負担額です。また損益勘定・資本勘定に対する繰入の総額を掲載しています。 ※ 平成21年4月の地方独立行政法人化に伴い、病院事業会計を廃止しました。 7 ③ 企業会計損益(単年度)収支の状況 (億円) H元 H5 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 200.0 黒字計 173.8 バス 1.6 黒字計 153.9 下水道 26.6 黒字計 116.5 150.0 工業用水道 2.4 バス 2.5 下水道 31.1 港湾 2.0 131.1 黒字計 99.7 バス 6.1 100.0 下水道 17.4 76.9 水道 25.3 黒字計 66.4 黒字計 60.2 黒字計 28.5 港湾 1.0 病院 1.9 下水道 39.1 新都市 53.2 工業用水道 2.3 水道 11.5 18.3 新都市 13.9 新都市 16.7 0.0 病院 △ 1.9 △50.0 地下鉄 △ 65.9 地下鉄 △ 40.8 地下鉄 △ 74.3 △ 33.2 △ 25.7 地下鉄 △ 58.9 赤字計 △ 39.6 病院 △ 5.8 バス △ 8.8 病院 △ 6.8 バス △ 5.1 △100.0 工業用水道 △ 3.8 バス 2.2 新都市 64.9 地下鉄 △ 32.8 病院 △ 9.9 赤字計 △ 42.7 工業用水道 3.1 水道 9.0 工業用水道 3.8 水道 8.4 病院 3.3 新都市 32.9 新都市 33.3 工業用水道 3.8 水道 5.9 新都市 8.5 地下鉄 △ 14.2 地下鉄 △ 13.3 赤字計 △ 14.2 赤字計 △ 13.3 54.1 港湾 32.6 地下鉄 △ 29.6 病院 △ 10.0 赤字計 △ 39.6 赤字計 △ 55.4 病院 △ 12.2 水道 △ 6.4 黒字計 67.4 下水道 14.4 港湾 31.8 港湾 4.9 水道 3.8 85.5 港湾 33.7 水道 9.2 水道 0.5 新都市 24.4 地下鉄 △ 37.7 港湾 75.3 黒字計 73.7 工業用水道 1.9 工業用水道 1.7 下水道 6.0 バス 1.5 下水道 15.7 下水道 14.2 50.0 新都市 63.3 港湾 71.0 工業用水道 0.5 114.3 港湾 バス △ 26.4 △ 15.6 下水道 △ 3.1 △ 92.8 赤字計 △ 92.1 赤字計 △ 93.4 バス △ 28.3 赤字計 △ 121.3 ④ 企業会計の主な経営指標の状況 指 標 20年度 21年度 増 減 汚水処理原価 (円/㎥) 113.8 112.2 △ 1.6 家庭などから出る汚水1㎥を処理するためにかかる費用 です。経費の削減に努めた結果、原価が下がりました。 港湾事業会計 取扱貨物量 (千トン) 95,163 77,027 △ 18,136 産業機械や完成自動車を含む金属機械工業品等の取 扱量の減少により、総取扱貨物量は減少しました。 新都市整備事業会計 産業団地操業企業数 (社) 169 183 14 ポートアイランド (第2期) での操業が9社増加して100 社に、神戸複合産業団地(神戸テクノ・ロジスティック パーク) での操業が5社増加して83社となりました。 下水道事業会計 自動車事業会計 1日当たり乗車人員 (人/日) 211,176 198,540 △ 12,636 路線の変更・増便など、お客様サービスの向上に努めま したが、新型インフルエンザの影響などを受け乗車人員 が減少しました。 高速鉄道事業会計 1日当たり乗車人員 (人/日) 309,447 304,258 △ 5,189 都心回遊切符の発売・ 「KOBE鉄人PROJECT」 との連携 など乗客増対策・お客様サービスの向上に努めましたが新型 インフルエンザの影響などを受け、乗車人員が減少しました。 水道事業会計 給水原価 (円/㎥) 188.4 189.3 0.9 水1㎥を供給するためにかかる費用です。有収水量の減 少により原価が増加しました。 工業用水道事業会計 給水原価 (円/㎥) 32.0 32.2 0.2 水1㎥を供給するためにかかる費用です。契約水量等の 減少により原価が増加しました。 8 全会計の市債残高 市民生活や産業振興などに必要な都市施設の整備や、安全で安心なまちづくりを進めるために市債を発 行(借金)しています。 施設の整備のために市債を発行することは、多額の経費を一度に捻出することが難しいということも理 由の一つですが、完成した施設は現在の市民だけでなく、将来の市民も利用することから、世代間で公平 に経費を負担すべきとの考え方によります。 神戸市の全会計の市債残高は2兆4,266億円と高い水準にあります。将来の世代に過重な負担を残さない ために、今後も既存ストックの有効活用や重点的・効率的な投資により、市債の発行(借金)を抑制し、 市債残高の削減に努めていく必要があります。 全会計市債残高 2兆4,266億円 一般会計残高 1兆167億円 福祉・環境に 851 道路・公園などの まちづくりに 3,431 教育施設の整備に 891 0 関係団体 への出資に 1,515 特別な市債 2,216 その他 1,037 災害の復旧に 226 3,000 6,000 9,000 12,000(億円) ※「関係団体への出資に」は、阪神高速道路㈱や本州四国連絡高速道路㈱など、本市と関係の深い団体へ出資 するための借り入れです。 ※「特別な市債」は、臨時財政対策債など、地方交付税の代わりに市債の発行(借金) を認められた借り入れです。 返済額については、後の地方交付税の積算に含まれることになります。 特別会計残高 3,787億円 再開発に 1,138 市営住宅の 整備に 1,413 その他 979 空港の整備に 257 0 3,000 6,000 9,000 12,000(億円) 企業会計残高 1兆312億円 その他 118 下水道整備に 1,511 港湾整備に 2,769 住宅用地や産業用地の整備に 3,375 地下鉄整備に 2,112 上水道整備に 427 0 3,000 6,000 9 9,000 12,000(億円) 平成21年度 各分野の主な事業実績 市民生活を守るための 経済・雇用緊急対策 ● 緊急雇用創出事業 ● 中小企業融資制度 人と人とのつながりが活きる 市民が主役のまち ● 次期基本計画の策定 旧神戸生糸検査所 ● 「デザイン都市・神戸」の推進 ・旧神戸生糸検査所の取得及び (仮称)デザイン・クリエイティブセンターKOBEとして 活用するための検討 ● 「神戸ビエンナーレ2009」の開催 ● 公共交通機関のバリアフリー化の推進 ・ノンステップバス導入補助、 鉄道駅舎エレベーター等設置補助 ● ユニバーサル歩道整備事業 神戸ビエンナーレ2009 10 安心で健やかなくらしと 福祉・医療・教育のまち ● 保育所待機児童の解消 ・平成21年度整備 564人分 ● 保育サービスの充実 ・一時保育の拡充 H20 115ヶ所 → H21 125ヶ所 ● 学童保育の充実 保育サービスの充実 ・学童保育施設 新設 3ヶ所 ● 妊産婦健康診査の拡充 ● 認知症疾患医療センターの設置 ● 発達障害支援の推進 ・発達障害者の相談窓口開設 4ヶ所 ● 新型インフルエンザ対策の推進 ● 幼児・児童への季節性インフルエンザ 予防接種の一部公費助成 ● 神戸市民病院機構の設立 ● 中央市民病院整備運営事業の推進 ● 教育・地域連携センターの設置 新中央市民病院施設整備イメージ図 (本図はイメージ図であり実際は異なることがあります) 持続可能な環境共生のまち ● 次世代自動車の普及促進 ● ごみの減量・資源化の推進 ● 生物多様性神戸戦略の策定・推進 ごみの減量・資源化の推進 11 都市の魅力と 活力を高める産業・観光のまち ● 都心・ウォーターフロントの将来像検討 神戸空港 ● 神戸医療産業都市構想の推進 ● 次世代スーパーコンピュータ事業の推進 ● 神戸空港事業の推進 ・平成21年度利用者数 約233万5千人 ・平成21年度取扱貨物量 約1万7千t ● 神戸ポートタワーのリニューアル あらゆる危機に対応できるまち 神戸ポートタワー ● 危機管理センターの建設 ● 街灯の増設 ∼明るく住み良いまちをめざして∼ ・防犯灯の増設及び照度アップ ● すまいの耐震化促進事業 ・住宅耐震診断の実施、耐震改修工事助成 ● 学校施設の耐震化 ・幼稚園3園・小学校20校・中学校16校・高校1校 ● みなとのもり公園(神戸震災復興記念公園)の開園 危機管理センターイメージ図 (本図はイメージ図であり実際は異なることがあります) 明日の神戸づくりの展開 ●市制120周年プランの展開 ●区役所業務改善 ・区役所における時間外特別窓口の実施 12 財政健全化法に基づく財政指標の状況 神戸市の平成21年度決算は いずれの指標も健全化に関する基準を下回りました 財政健全化法では、地方公共団体の財政の健全性に関する比較として①実質赤字比率、②連結実質赤 字比率、③実質公債費比率、④将来負担比率の4つの指標(以下「健全化判断比率」という)と、公営企 業の経営状況を表す指標として資金不足比率が定められています。 神戸市では、平成21年度決算の結果、地方公共団体全体の財政状況を示す4つの財政指標では、実質赤 字比率、連結実質赤字比率はともに黒字のため算定されず、実質公債費比率、将来負担比率について も、早期健全化基準を下回りました。 また、各公営企業の資金不足比率では、自動車事業会計で資金不足比率が算定されたものの、いずれ も経営健全化基準を下回りました。 今後も、行政経営方針に基づく行財政改革を着実に推進していくことにより、自主的・自律的な財政 運営を確保できるように努めていきます。 21年度決算 (神戸市) − ③実質公債費比率 13.9% 25% 175.6% 400% 30% 35% 経営健全化基準 10.6% 健全団体 その他の公営企業(11会計) 20% 経営健全化団体 − 早期健全化団体【自主的に健全化を図る予防的段階】 ①∼④の健全化判断比率のうち、いずれか一つでも早期健全化基準以上の場合には、 「財政健全化計画」を策定し、基準値を下回るまで改善をしなければなりません。 財政再生団体【国等の関与による財政再生段階】 ①∼③の再生判断比率のうち、いずれか一つでも財政再生基準以上の場合には、 「財政再生計画」を策定し、国等の関与のもと厳しい歳出削減などに取り組むこととなります。 経営健全化団体【公営企業の経営の健全化を図る段階】 資金不足比率が経営健全化基準以上の場合には、「経営健全化計画」を策定し、 改善に取り組まなければなりません。 13 ︵財政悪化︶ 資金不足比率 自動車事業会計 16.25% ︵財政健全︶ ④将来負担比率 20% 財政再生団体 ②連結実質赤字比率 11.25% 早期健全化団体 − 財政再生基準 健全団体 健全化判断比率 ①実質赤字比率 早期健全化基準 神戸市の財政状況(他の政令指定都市との比較) ここでは、神戸市の財政の状況を過去からの推移と、他の政令指定都市との比較を通じて考えていきます。 (特に断りのない場合、統一した基準で比較するために、「普通会計」(下記参照)という分類で比較します) ① 歳入に占める市税収入の割合 市民サービスを提供するために必要な歳入が、基礎的な財源である市税でどの程度まかなえているかを示す割合です。 (億円) 12,000 (%) 50.0 神戸市の市税収入割合 市税収入割合(目盛右) (9,849) 10,000 (8,750) (8,876) (8,420) (8,261) (8,295) 8,000 (8,106) 40.0 (7,490) (7,461) (7,377) (7,193) 歳入総額 37.7 37.0 6,000 35.0 33.7 4,000 30.8 30.0 29.8 29.9 30.3 31.0 市税収入 2,481 40.0 (6,357) 35.1 34.5 2,000 45.0 H21年度指定都市平均 市税収入割合 H21年度 指定都市 平均歳入 総額 30.0 2,540 25.0 2,951 2,697 2,642 2,517 2,506 2,568 2,626 2,759 2,779 2,731 指定都市 平均市税 収入 H5 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 (参考) 0 20.0 H元 (%)60.0 50.0 市税収入割合の他都市比較 50.1 48.8 48.5 48.1 47.7 46.5 45.0 43.1 40.0 41.3 40.3 37.6 37.3 19都市中 15番 36.0 34.9 33.7 33.2 33.1 32.8 京都 新潟 30.0 29.9 20.0 10.0 0.0 さいたま 相模原 川崎 千葉 名古屋 横浜 浜松 岡山 静岡 仙台 堺 大阪 広島 福岡 神戸 札幌 北九州 普通会計とは? 神戸市では、一般会計・特別会計・企業会計の3区分に分けて、会計を整理しています(2ページを参照してください)。しかし、 神戸市で一般会計に含まれる内容が、他都市でも同じように一般会計で整理されているとは限らず、お互いの一般会計どうしを比べて みても、きちんとした比較をしたことになりません。そこで、国は「普通会計」という全国統一の考え方を設けており、地方公共団体 はこの「普通会計」の考え方に従って計算した金額によって、お互いの財政状況を比較することになります。 14 ② 経常収支比率と歳出に占める義務的経費の割合 経常収支比率とは、市税や地方交付税のような経常的に見込むことのできる収入のうち、人件費や公債費 といった経常的に必要になる経費に充てられた割合を示す数値です。この数値が低いほど、時代とともに変 化する行政課題に対応するための財源に余裕があり、財政運営の柔軟性が高いことを示します。 また、義務的経費とは、人件費(職員の給料など)、扶助費(生活保護や児童手当など)、公債費(過去 に発行した市債の返済)の合計で、この割合が低いほど政策的な経費に充てる財源が多いことになります。 (%)110.0 60.0(%) 神戸市の経常収支比率・義務的経費の割合 103.3 101.7 義務的経費割合(目盛右) (56.0) (54.2) (55.3) (55.6) (54.1) (54.2) 100.4 100.0 97.5 100.9 90.0 経常収支比率 (目盛左) 96.6 98.0 55.0 97.9 97.3 95.6 (49.9) 50.0 (50.2) (49.3) (47.1) 87.9 45.0 H21年度指定都市平均 義務的経費割合 80.0 40.0 H21年度 指定都市 平均経常 収支比率 (36.9) 70.0 72.3 35.0 (34.3) 30.0 60.0 25.0 50.0 H元 H5 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 20.0 (参考) (%)110.0 経常収支比率の他都市比較 100.0 90.0 89.2 89.5 90.5 90.9 浜松 新潟 さいたま 岡山 静岡 89.9 94.0 95.8 95.9 96.4 96.8 96.9 97.4 97.9 97.9 99.2 98.1 99.8 99.8 100.2 19都市中 13番 80.0 70.0 60.0 50.0 福岡 横浜 京都 川崎 堺 相模原 仙台 神戸 広島 名古屋 千葉 札幌 北九州 大阪 (%)70.0 60.0 義務的経費の割合の他都市比較 50.0 40.0 39.3 41.7 42.6 静岡 横浜 42.8 43.1 44.4 44.7 45.0 47.1 47.7 48.0 49.3 49.6 49.9 50.2 49.9 51.2 53.4 54.7 大阪 岡山 19都市中 16番 30.0 20.0 10.0 0.0 新潟 福岡 さいたま 仙台 浜松 北九州 京都 相模原 札幌 名古屋 広島 千葉 川崎 神戸 堺 神戸市の21年度の経常収支比率は、他都市と比較しても、依然として高い水準にあります。また、義務的経費(人件 費・扶助費・公債費)の割合も高く、50%を越えています。そのため、柔軟性の低い、硬直した財政運営を強いられてい る状況です。これらの比率が他都市に比べて高いのは、震災のために借入れた借金返済(公債費)の負担などが大きいた めです。公債費は、返済のピークが平成16年度でしたので、今後少しずつ減少していきますが、扶助費は、少子高齢社会 に伴う医療費等の増大によりさらに増加が見込まれます。また、人件費については、行政経営方針に基づく職員総定数の 削減により抑制に努めていきますが、今後数年間は団塊世代の大量退職による退職手当の増加が見込まれます。 15 ③ 市民1人当たりの市債残高(一般会計) 市民1人当たりの市債残高(一般会計)は約66万2千円ですが、震災関連事業にかかる市債を除くと、 約46万7千円となります。 現在、神戸市では、将来の世代に過重な負担を残さないために、市債残高の圧縮に努めています。具 体的には、借入れる額を返済する額以下に抑えることで、残額を減らしていっています。その結果、市 民1人当たりの市債残高は、今後も減少していく見込みです。 (千円) 1,200 神戸市の市民1人当たり市債残高 1,055 1,045 1,024 1,000 969 800 735 710 687 663 662 631 600 534 400 408 H21年度 指定都市 平均市民 1人当り 市債残高 200 0 H元 (千円)1,200 H5 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 (参考) 市民1人当たり市債残高の他都市比較 1,053 1,000 19都市中 11番 800 484 400 273 312 346 348 526 755 783 805 815 京都 名古屋 広島 940 福岡 北九州 震災関連 195 540 401 震災関連以外 467 200 0 662 658 650 600 713 934 相模原 さいたま 浜松 堺 岡山 新潟 静岡 札幌 横浜 川崎 16 神戸 仙台 千葉 大阪 ④ 財政力指数と地方交付税収入額 財政力指数とは、地方公共団体が平均的に仕事をするために必要になる財源と、実際の市税等との割合を示すもの で、指数が1を下回ると、必要な仕事をするための収入が足りないということで、国から地方交付税が交付されます。 (億円) 1,400 1.00 神戸市の地方交付税収入 1,200 地方交付税収入額 (目盛左) H21年度指定都市平均 財政力指数 1,253 1,225 1,193 1,212 1,201 0.90 財政力指数(目盛右) 979 1,000 800 0.88 0.83 825 811 0.80 809 0.76 708 600 0.74 0.72 440 0.70 0.69 0.69 0.67 400 0.66 0.66 0.65 316 0.64 0.60 H21年度 指定都市 平均地方 交付税収入 200 0.50 0 H元 (億円)1,400 H5 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 (参考) H21 地方交付税収入の他都市比較 1,200 1,000 1,017 19都市中 2番 809 800 664 600 600 489 414 400 391 380 333 244 230 200 193 130 49 0 札幌 神戸 京都 北九州 新潟 福岡 広島 大阪 岡山 堺 仙台 浜松 静岡 32 相模原 さいたま 12 6 6 5 横浜 千葉 名古屋 川崎 神戸市は、政令指定都市の中では財政力指数が低く、市税等の財源のみでは標準的な業務ができない状況にあり ます。そのため、国からの地方交付税に頼っている度合いも、政令市の中で非常に高くなっています。 平成21年度の地方交付税収入は、地方財政計画において、生活防衛のための緊急対策に基づき地方交付税が増額 されましたが、景気の悪化に伴う市税収入の減収などにより、地方交付税と臨時財政対策債とをあわせた実質的な 地方交付税総額は、対前年度62億円の増額となりました。 ⑤ プライマリーバランス 【プライマリーバランス】=(歳入総額−市債収入)−(歳出総額−市債元利償還金) プライマリーバランスと は、財政の健全性を表す目 安の一つです。黒字を達成 しているということは、そ の年度の借金の返済(元金 +利子)が新たな借入を上 回っている状態ということ です。 1,800 (億円) 1,600 プライマリーバランスの他都市比較 1,400 1,200 1,000 800 19都市中 3番 689 642 559 600 465 421 400 神戸市は市債残高の圧縮 に努めていることから、プ ライマリーバランスは大幅 な黒字となっています。 371 314 241 230 200 212 125 121 37 35 16 相模原 仙台 京都 さいたま 0 △ 26 △ 200 大阪 横浜 神戸 札幌 福岡 名古屋 17 川崎 岡山 北九州 浜松 広島 千葉 △ 54 静岡 △ 56 堺 △ 78 新潟 時代の変化に対応した行政経営の推進と 市民サービスを守る仕組みづくり 今の世代だけでなく、子どもや孫たちの世代にわたって市民のくらしと 安全・安心をまもるため、神戸市では、2010年度(平成22年度)を目標年 次とする「神戸2010ビジョン」の実現をめざしています。この目標を実現 するためには、時代や社会の変化に対応できるよう、確固たる行財政の基 盤を整える必要があります。そこで、市の行財政構造を抜本的に改革する ため、神戸市では、平成15年12月に策定した「行政経営方針」に基づい て、行財政改善に取り組んでいます。 行政経営方針(平成15年12月策定) 平成22(2010)年度の達成を目標にしています。 市債発行額の着実な抑制を図る。そのため既存ストックの有効活用や重点 的・効率的な投資により市債発行額を元金償還額の範囲内とし、一般会計にお ける実質市債残高を現在の3分の2程度まで圧縮する。(削減額 約5,000億円) ※19ページ「①一般会計実質市債残高の削減」もあわせてご覧ください。 時代や社会環境の急激な変化にあわせて、事業や施設の休廃止、市の上乗せ 事業の見直し、受益と負担の適正化を行う。 民営化、民間委託など積極的に民間活力の導入を行う。特に、公の施設につ いては、地方自治法改正の趣旨を十分に踏まえ運営体制の見直しを実施する。 大学、公営企業において地方独立行政法人制度を活用するなど、さらなる経 営改革を実施する。 職員・組織体制については外郭団体への派遣職員も含めて、概ね3,000人削減 を目指す。 ※19ページ「②職員総定数の削減」もあわせてご覧ください。 18 行政経営方針の達成にむけて ∼21年度の主なポイント∼ ① 一般会計実質市債残高の削減 将来世代の負担の軽減をはかるた め、実質市債残高(市債残高から市債 (億円) 18,000 返済のための積立金を除いたもの)の 削減に努めています。16年度から22年 度までに約5,000億円削減する目標を2 15,000 年前倒しで達成したため、現在は目標 額を増やして22年度までに約6,000億円 の削減を目指しています。 21年度末の実質市債残高は8,809億円 (うち臨時財政対策債1,518億円)とな り、累計で5,657億円(臨時財政対策債 を除くと6,569億円)の削減となりまし 一般会計実質市債残高の推移 14,773 当初目標(約5,000億円)を達成したので 約6,000億円の削減を新たな目標に 13,841 5,657億円の削減 12,000 10,385 9,925 9,523 9,000 14,502 13,860 9,094 8,809 8,507 7,728 7,291 6,659 12,993 6,000 9,356 8,752 8,245 3,000 0 た。 引き続き行財政改革に取り組み、実 271 606 848 1,029 1,173 1,278 1,366 1,518 1,848 H14決算 H15決算 H16決算 H17決算 H18決算 H19決算 H20決算 H21決算 H22見込 臨時財政対策債の実質市債残高 臨時財政対策債を除く実質市債残高 質市債残高の約6,000億円の削減に向け て取り組んでまいります。 ② 職員総定数の削減 14,466 臨時財政対策債……地方交付税の振替の市債で、返済は後年度の地方交付税で 全額まかなわれます。 地域や民間事業者との協働、社会環境の変化への対応などのため、 職員体制の再構築をめざしています。そのため、平成16年度から22年 度までの間に、職員総定数を3,379人削減しました。 (人) 22,000 21,728 21,000 20,000 平成16∼22年度で 3,379人を削減。 19,543 8∼22年度で5,564人 (職員全体の▲25.6%) を削減 19,000 18,000 平成8∼15年度で、2,185人を削減。 平成16∼22年度で更に3,379人を削減。 17,000 16,164 16,000 平成22年度は542人を削減 平成16∼22年度で3,379人を削減 15,000 H7 H8 H9 H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22(年度) 【現在進めている主な取り組み事例】 ①市民サービスの向上 ●総合コールセンターの設置(平成23年4月開設予定) ●区役所窓口の時間延長(毎月第2・4木曜日) ②民間活力の導入 ●図書館、市営住宅など新たに334施設に指定管理者制度を導入 ●戸籍入力業務、市営住宅退去者の滞納家賃徴収の民間委託 ③財産の有効活用・財源確保 ●旧大黒小学校跡地を活用した須磨区役所新庁舎等の整備 ●旧二葉小学校を活用した地域人材支援センターや二葉公園の整備 ●社会教育施設へのネーミングライツの導入 19 発行 神戸市 行財政局 財政部 財務課 このパンフレットについて、ご意見をお待ちしています。 電 話:078-322-5134・5141(直通) F A X:078-322-6025 E-MAIL:zaisei@office.city.kobe.lg.jp 平成22年11月発行 神戸市広報印刷物登録 平成22年度第69-1号(広報印刷物規格A-6類)