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Twinkle:Tokyo Women`s Medical University

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Twinkle:Tokyo Women`s Medical University
Title
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Journal
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各種神経疾患における髄液および血清apolipoprotein E 測
定の意義 : 脱髄との関連を中心に
降矢, 芳子
東京女子医科大学雑誌, 61(10/11):977-987, 1991
http://hdl.handle.net/10470/7965
Twinkle:Tokyo Women's Medical University - Information & Knowledge Database.
http://ir.twmu.ac.jp/dspace/
27
〔東女医大誌 第61巻 第10・11号頁
原
977∼987 平成3年11月〕
著
各種神経疾患における髄液および血清apolipoprotein E測定の意義
一脱髄との関連を中心に一
東京女子医科大学 神経内科学教室(主任 丸山勝一教授)
ブリ
ヤ
降 矢
ヨシ
芳
コ
子
(受付 平成3年7月17日)
Significance of Apolipoprotei血EDetermination in Plasma and Cerebrospinal
F111id in Vadous Neurological Disorders
Yoshiko FURIYA
Department of Neurology(Director:Prof. Shoichi MARUYAMA)
Tokyo Women’s Medical College
It is well known that apolipoprotein E(Apo E), an important mediator of lipid transport and
metabolism, is secreted by non・neural cells, such as astrocyte in the central nervous systems and
macrophages in the peripheral nervous systems, in士espons to nerve injuries. Plasma Apo E plays a
role in the transport of myelin l三pids in prepalation for remyelination.
For this study, Apo E and albumin concentrations in serum and cerebrospinal fluid(CSF)were
determined and the CSF Apo E index was calculated in 65 patients with neurological d量sorders。 The
diagnosis included demyelinating diseases such as multiple sclerosis(MS), acute disseminated
encephalomyelitis(ADEM), Guillain−Barr6 syndrome(GBS), Fisher syndromes and chronic inflama−
tory demyelinating polyneurit圭s(CIDP)as well as a variety of other neurological diseases such as
cerebrovascular disorders(CVD), herpes simplex encephalitis(HSVE), aseptic mening三tis, tuberculous
meningitis and mycotic meningitis. Seventeen normal controls were also studied. CSF Apo E was
increased in patients with MS, ADEM, GBS, CIDP, Fisher syndrome and CVD indicating that either
primary or secondary demyelination. Serum Apo E was decreased in all of the forementioned
demyelinating diseases. The low levels of Apo E were presumed to reflect some degree of
immunosuppression as Apo E concentlation below 20 mg/J have been demonstlated to suppress
Iymph㏄yte−mediated immunofunction. The decreased serum Apo E and increased CSF Apo E seen in
the demyelinating diseases produced an elevation in the Apo E index. In following the clinical course of
apatient with MS, we found that serum Apo E decreased and CSF Apo E increased during
exacervations, while the converse, a decrease in CSF Apo E and an increase in serum Apo E,㏄curred
during remissions. Similar changes were seen in』
≠垂≠狽奄?獅?with GBS. A patient with mycotic
meningitis initially has a slightly depressed serum Apo E levels which rose remarkably during
remission and had returned to normal by the time the patient was fully recovered. To elevated serum
Apo E concentlation seemed to be related to changes in lymphocyte−med童ated immunofunction.
緒
り,肝細胞および末梢実質細胞のLDL(low den−
言
アポリポ蛋白E(apolipoprotein E;Apo E)は
sity lipoprotein)受容体あるいはApo E受容体と
VLDL(very low density lipoprotein), HDL
強い結合能を有しcho.lesterolの輸送,代謝に重
(high density lipoprotein)などに広く分布してお
要な役割をはたす蛋白として注目されてい
一977一
28
表1 対象
る1)2).
最近,神経損傷時に生体反応として,中枢神経
中枢神経系脱髄疾患
多発性硬化症(MS)
急性散在性脳脊髄炎(ADEM)
系ではastrocyteより3)4),また末梢神経系では
macrophage5)6)より, Apo Eの分泌が起こり,髄
8例
2例
末梢神経系脱髄疾患
鞘の再生に関与することが動物実験により明らか
Guillain−Barrε症候群(GBS)
7例
にされた.
慢性炎症性脱髄性多発根神経炎(CIDP)
5例
Fisher症候群
7例
臨床的には脱髄疾患である多発性硬化症(mul−
その他の神経疾患
tiple sclerosis;MS)の回復過程で髄液中のApo
脳血管障害(CVD)
ヘルペス脳炎(HSVE)
Eの増加とそれに伴うApo E indexの増加が報
髄膜炎:無菌性(Asept M)
告されている7)8).一方lApoEは血中に約40mg/
1の濃度で存在し,in vitroでリンパ球幼若化反応
9例
8例
化膿性(Bact M)
3例
結核性(TbM)
2イ列
真菌性(Mycot M)
を抑制する働きがあること7),細胞表面の受容体
13例
非神経疾患患者(対照者)
1例
17例
認識決定因子として作用し,抑制作用を示す部分
であることが明らかにされ,神経疾患における免
疫学的機序への関与を示唆する報告8)もある.し
例.その他の神経疾患として脳血管障害
かしMS以外の神経疾患における髄液および血
清中Apo Eに関する検討は過去に行われていな
(cerebro−vascular disorder;CVD)13例,ヘルペ
い.
HSVE)9例,各種髄膜炎14例である(表1).
患者対照群としては,当科入院または外来受診
そこで著者は,MS以外の脱髄疾患をはじめと
ス脳炎(herpes simplex virus encephalopathy;
し,脳血管障害や各種感染性神経疾患患者につい
し,診断目的で髄液検査を受け,炎症性,脱髄性
て髄液および血清のApo E値の測定を行い,臨床
などの各種器質的神経疾患を除外された者,およ
面への有用性および,これらの各種疾患における
び虫垂炎等で外科手術を受けた症例で,神経疾患
特徴や発症機序への関与等について,検討および
を有さず,腰椎麻酔時に髄液を採取された患者計
考察を行った.同時に髄液および血清albumin値
17例とした.悪性腫瘍を有し,放射線治療中の者
の測定も行い,Apo E indexを算出し,その値に
や抗癌薬,免疫抑制薬投与中の者は対象から除外
ついても同様に検討した.また中枢神経系で産生
した.
されるApo Eは血清中に存在するApo E・に比し
方
法
シアル酸結合量が多量であることの報告3)があ
1.髄液および血清Apo E値の測定
り,シアル酸残基に関する検討を電気泳動法およ
Apo E indexの算出:
び免疫化学的手技により行い,疾患との関連を調
脳脊髄液は,発症後または再発後1週間以内に
腰椎穿刺により採取し,ただちに一80℃で凍結し,
べた.
対
象
疾患群は,1986年4月から1990年3月の間,当
測定に供するまで保存した.同時に採血を行い血
清を分離し同様に保存した.Apo E値はアポオー
科の入院または外来患者のうち,診断の確定した
ト第一を用い,免疫比濁法9)10)で測定した.albu−
65例である.その内訳は中枢神経系脱髄疾患とし
min値はBehring社製laser nepherometerを用
てMS 8例,急性散在性脳脊髄炎(acute dis−
い,免疫二二法1Dで測定した.血液脳脊髄液関門
seminated encephalomyelopathy;ADEM)2
(blood CSF barrier;BCB)の破壊による影響を
例,末梢神経系脱髄疾患としてGuillain−Barr6
考慮し,IgG 量ndex12)の算出法に習い, Apo E
症候群(GBS)7例,慢性再発性脱髄性末梢神経
indexを以下の式により算出した.
炎(chronic inHammatory demyelinating
polyneuropathy;CIDP)5例, Fisher症候群7
一978一
29
CSF Apo E index=
判定した.
[AoE]csF/[A o E]serum
[albumin]csF/「albumin]serum
結
1.髄液および血清Apo E値の測定
但し[Apo E]csF:髄液中Apo E濃:度,[Apo
Apo E indexの算出:
E]、e,。m:血清中Apo E濃度,[albumin]csF:髄
1)Apo Eと」[血液脳関門
液中albumin濃:度,[albumin]ser。m:血清中albu−
min濃度
また同時に,BCB透過性の指標としてalbumin
quotientを以下の式により算出した.
果
albumin quotientと髄液中Apo E値の間には
一定の傾向を認めず(図1),albumin quotientと
Apo E indexの間には相関係数一〇.53で1%の危
険率で負の相関を認めた(図2).
alburnin quotient=
[albumin]csF/[albumin]serum×1,000
BCB透過性の堺町による髄液中Apo E値への影
2.0
響を検討するため,髄腔内でApo Eの産生がない
s
と考えられる患者対照群17例および各種炎症性神
o
岳
経疾患群23例の計40例において髄液中Apo E値,
,・:3
a1.0
託
Apo E indexの各々とalbumin quotientとの関
●
?1・
8
●
●
5
連も比較した.経過を追うことが可能であった症
70.’
例については,数回にわたり検査を行い,臨床経
●
0
過とともに検討を行った.血清Apo E値に影響を
与えると考えられる合併症として糖尿病,高脂血
0
50
albumin quotient
100
図1 対照および各種髄膜炎患者における髄液中
症,肝機i胃障害13)の有無も検討した.
Apo E値とalbumin quotientの関係
患者対照者17例,ヘルペス脳炎9例,無菌性髄膜炎
2.髄液および血清Apo Eシアル酸残基の検討
8例,化膿性髄膜炎3例,結核性髄膜炎2例,真菌
約1mlの髄液を透析膜(サイズ:8/32)にとり,
性髄膜炎1例の計40例において,髄液中Apo E値と
Sephadex G−25を用いて約4倍の濃:度に濃縮し
albumin quotientの間には一定の傾向を認めな
た.濃縮した髄液および血清を等量のサンプル処
かった.
理後(2%SDS,10%メルカプトエタノール,40%
glycerol,20mM Tris−HCI緩衝液, pH 6.8)を
10
Pく0.01
加えて加熱処理したものを泳動用試料とした.
r卍一〇.527
Y=一〇.049X+3.32
10∼20%濃度勾配ポリアクリルアミドゲルを用い
o
鍾
●
缶
てSDS一スラブ電気泳動を行い, western blotting
婁5
によりnitrocellulose膜に転写後,膜を二分した.
’、♂、
塾
7
一方について,一次抗体として抗ヒトApo E抗ヤ
},..
一、
一.一,
ギ血清,二次抗体としてペルオキシダーゼ標識抗
ちち
0
ヤギIgウサギ抗血清を用いて酵素抗体法による
ちへ
■ 『し・\
、、
0
ヘ
●
一\
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50
やち
100
abumin quotient
染色を行った.他片についてはamid blackを用
』 regression Ilrle
冒一一−95%GQn歪idence Iimits
いて蛋白質の染色を行った.
neuraminidase(EC 3,2,1,18,半井化学)
を加えて25℃で3時間反応させ,反応前後の髄液
図2 対照者および各種髄膜炎患者におけるApo
E
indexとalbumln quotientの関係
患者対照者17例,ヘルペス脳炎9例,無菌性髄膜炎
8例,化膿性髄膜炎3例,結核性髄膜炎2例,真菌
について前述と同様に泳動試料を調整してApo
Eの同定および蛋白質の染色を行い,移動度から
性髄膜炎1例の計4G例において, Apo E indexと
albumin quotientの間には相関係数一〇.53で1%
の危険率で負の相関を認めた.
シアル酸残基の存在は,1mlの髄液に0.IUの
一979一
30
2)名種神経疾患における髄液中Apo E値
11.9mg/1,34.2±12.1mg/1と低値の傾向を示し
髄液中Apo E値は対照群0.69±0.19mg〃に
た(図5).その他の神経疾患では対照群とほぼ同
対し脱髄疾患ではADEM 1.71±o.01mg〃, Fi−
様の値を示した(図6).
sher症候群1.01±0.23mg/1と,ともに1%の危
4)各種神経疾患におけるApo E index
険率で有意に高値を示し,MS, GBSの場合もそ
Apo E indexは対照群3.37±1.12に対し脱髄性
れぞれ1.02±0.49mg/1,1.01±0.43mg/1と高値
疾患ではMSで6.48±2.44と1%の危険率で:有
の傾向を示した(図3).その他の神経疾患では
意に高値を示し,ADEMで9.67と高値の傾向を示
CVDで0.97±0.42mg〃と5%の危険率で高値
した(図7).一方,その他の神経疾患ではHSVE
を示した(図4).
2.11±1,45,化膿性髄膜炎1.15±1.04,結核性髄
3)各種神経疾患における血清中Apo E値
膜炎。.40±Q.10とそれぞれ5%,5%,1%の危
血清中Apo E値は対照群42.4±11.6mg/1に
険率で有.意に低値を示し,無菌性髄膜炎では
対し脱髄性疾患ではMS 31.2±12.1mg/1, CIDP
2.41±2.09と低値の傾向を示した(図8).
34.8±11.6mg/1と5%の危険率で有意に低値を
5)臨床経過との関連
示し,GBS, Fisher症候群でもそれぞれ32.3±
経過を追った症例については,脱髄疾患のうち,
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葱へ駕鴨葱%
図3 脱髄性疾患における髄液中Apo E値
図5 脱髄性疾患における血清中Apo E値
対照群42.4±11.6mg〃に対し, MS 312±12.1
対照群0.69±0.19mg〃に対し, ADEM 1.71±0.01
mg〃, Fisher症候群1.01±0.23!ug〃,ともに1%の
危険率で有意に高値を示し,MS, GBSの場合もそれ
mg〃, CIDP 34.8±11.6mg/1と5%の危険率で有
意に低値を示し,GBS, Fisher症候群でもそれぞ.れ
ぞれ1.02±0.49mg〃,1.01±0.23mg〃と高値の傾向
32.3±11.9mg〃,34.2±12.lmg/1と低値の傾向を示
を示した.
した.
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腕%触1檎腕錫
図4 その他の神経疾患における髄液中Apo E値
図6 その他の神経疾患における血清中Apo E値
対照群0.69±0.19mg/1に対し, CVDで0,97±9.42
その他の神経疾患では対照群42.4±11.6mg〃とほぼ
mg〃と5%の危険率で高値を示した.
同様の値を示した.
一980一
31
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・一4CSF Apo E
い一◎serum APQ E
図7 脱髄性疾患におけるApo E index
ム.一ゆApo E lnde×
対照群3.37±1.12に対し,MSで6.48±2,44と1%の
危険率で有意に高値を示し,ADEMで9.67と高値の傾
図9 GBS患者の臨床経過と髄液中および血清中
Apo E値とApo E indexの変化
向を示した。
発症後1ヵ月経過した回復期で,血清中Apo E値
の低下と髄液中Apo E値およびApo E indexの増
加を認めた。血清中Apo E値は18.5mg〃まで低下
一・…華仁=[
垂1。
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騎%写⑧競錫
§40
諺30
図8 その他の神経疾患におけるApo E index
20
10
対照群3.37±1.12に対し,HSVE 2.11±L45,化膿性
髄膜炎1.15±0.4,結核性髄膜炎0.40±0.10とそれぞれ
0
5%,5%,1%の危険率で有意に低値を示し,無菌
外・一.『
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6.o尋
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M
●一●CSF Apo E
性髄膜炎では2.41±2.09と低値の傾向を示した.
⊂》一〇seτurn APQ E
o一.4Apo E Index
図10MS患者の臨床経過と髄液中および血清中
末梢神経の脱髄性病変を示すGBSの1例で発症
後1ヵ月経過した回復期で血清中Apo E値の低
Apo E indexの変化
増悪期に比し,回復期で血清中Apo E値の低下
と髄液中Apo E値およびApo E indexの増加を認
めた.血清中Apo E値は28.5mg〃まで低下した.
6ヵ月後の再発時には再び血清中Apo E値の増加と
髄液中Apo E値およびApo E indexの低下を認め
下と,髄液中Apo E値およびApo E indexの増
加を認めた(図9).
MSの1例では急性期に比し回復期で血清中
Apo E値の低下と,髄液中Apo E値およびApo
た.
Eindexの増加を認めた(図10).
真菌性髄膜炎の1・例では髄液中Apo Eは全経
過を通じて明らかな変化を認めなかったが,血清
Eは34KD前後のものが主であり,髄液中Apo E
は血清中のものに比し移動度が小で36KDあるい
中Apo Eは発症時比較的三値を示し,経過ととも
はそれ以上の分子量をもつものが認められた(図
に異常高値を示したのち発症時の値に復した(図
12,13).
考
11).
察
2.髄液および血清Apo Eシアル酸残基の検討
1.Apo Eと血液脳脊髄液関門(BCB)
髄液中Apo Eの増加の認められたMS, Fisher
Apo Eは分子量約34,000の糖蛋白であり,血中
症候群,GBS, CIDP各1例計4例の髄液および血
リボ蛋白の重要な構成成分として,receptorを介
清について電気泳動を行ったところ,血清中Apo
した血中脂質の排除および輸送に携わっており,
一981一
32
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HCSFApoE
o・鴫serum Apo E
6『噛ApoEl噛x
図11 真菌性髄膜炎患者の臨床経過と髄液中および血
清中Apo E値とApo E indexの変化
髄液中Apo E値は全経過を通じてほぼ一定の値を
示したが,血清中Apo E値は発症時には23.4mg〃
とやや低値を示していたが,後に102.9mg〃と異常
高値を示し,臨床症状の軽快とともに25.4mg/1と
aalabcdalblcld。
serum
CSF
図13 Apo E酵素抗体法染色による髄液および血清
の電気泳動像
lane a, b, c, dは患者血清を10倍希釈したも
の,lane a’, b’, c’, d’は患者髄液を透析膜を用いて
発症時の値に復した.
約4倍に濃縮したものをサンプルとして,10/20%
濃度勾配SDS・ポリアクリルアミドゲル電気泳動を
行ったのち,western blottingによりnitrocellulose
膜に転写を行い,左31aneはamid blackによる蛋
白染色を,右81aneは酵素抗体法染色を行った.Iane
.一一94KD
a,a’ C b’, b’, c, c’, d, d’は図12に用いた検体と同
芒
一患者のものである,最左laneは分子量マーカーを
『67KD・9
い《
示す.
れている.
8
髄液中Apo Eを測定するにあたり, Apo Eの
BCB透過性に関してまず検討する必要がある.髄
Σ
三一20.1KD
液中Apo Eとalb㎜in quotientの間には有意な
相関は認められず,むしろApo E indexとalbu・
d,clb騨ald C b a
min quotientの間に負の相関を認めた, BCB透
図12 蛋白銀染色による髄液および血清の電気泳動像
過性が増加する時,Apo E index値は髄液中albu・
1ane a, b, c, dは患者血清を100倍希釈したもの,
lane a’, b’, c’, d’は患者髄液を透析膜を用いて約4
min値の増加に従い減少しており,このことは,
倍に濃縮したものをサンプルとして,10/20%濃度勾
髄液中Apo E値に比し髄液中albumin値の方
配SDS・ポリアクリルアミドゲル電気泳動を行い,
蛋白銀染色を行った.1ane a, a’はGBS患者,1ane
が,炎症等によるBCB透過性変化の影響をより
b,b’はCIDP患者,1ane c, c’はMS患者,1ane d,
受けやすいことを示している.以上の結果から
d’はFisher症候群患老である.最左laneは分子量
Apo Eは分子量約66,000のalb㎜inに比しBCB
マーカーを示す.
を透過しにくいことが示唆された.BCB透過性を
規定する因子としては,分子量18),分子半径18},荷
他のアポリポ蛋白と異なり,脾臓,肺,macrophar−
電19)等があげられているが,特に分子量に関して
ge等の食細胞の発達した肝外臓器でも広く産生
は,その値に反比例してBCB透過性が変化する
が認められている13)旬16).一方,髄鞘のミエリン脂
ことが確められている18}.松島ら20}によればモル
質は主にcholestero1から成るため,大脳では
モヅトのApo EはPi螺旋構造をとる両親媒性物
cholesterolの代謝回転が非常に活発であり17)多
質であり,albuminのようにほぼ球形をなす物質
量のApo Eがその代謝に関与することが報告さ
に比べるとBCBを透過しにくいことが予想され
一982一
33
表2 各種神経疾患における血清および髄液中Apo Eおよびalbumin値, Apo E index, albumin quotient
Se「 C監、甥oE
Serum alb
c主部3E
img/dl)
CSF alb
img/dl)
Apo E index
Albumin
曹浮盾狽奄?獅
Contro1 (n=17)
42.4±11.6
0.69±0.19
3290.1±501.8
17.0± 4.0
3.37±1.12
MS
ADEM
GBS
31.2±12.1皐
1.02±0.49
3806.1±350,2寧
22.0± 6.9
6.43±2.44串
5.79±1.80
49.4
1.71±0,01.
4535.0
16.4
9.67
3.61
32.7±11.9
1.01±0.43
3439.1±772.8
47.0±37.4
4.66±3,96
13.74±10.91
34.2±12.1
1.01±0,23串奉
3739,7±657.6
36.2±23.2
4.67±3.45
9.87±6.32
Fisher
(n=8)
(n=2)
(n=7)
(n=7)
5.26±1。35
CIDP
(n=5)
34.8±11.6寧
0.85±0.42
3902.2±131.3寧
29.0±18,6
3.99±2.64
7.45±4.86
CVD
(n=13)
40.2±4.7
0.96±0.42寧
3340.1±584.9
21.3± 9.2
4.26±2.56
6.40±2.46
HSVE
(n=9)
12.32±7.75噛
41.5±8.8
0.82±0.43
3590.2±484.0
42.6±23.9廓
2.11±1.45廓
Aseptic M (n=8)
37.7±10.1
0.87±0.38
3153,1±844.9
36.5±11.6串
2,41±2.09
12.11±3.85騨
Bact M
45。3±16.7
0.91±0.18
2600.0±1054.0
124.6±150.7
1.15±1.04寧
43.80±44.5
49.9±3.9
0.61±G.19
3230.0± 65.0
110,0±70.5
0.40±0,10拳
33,84±21,1
23.4
0.43
3026.0
TbM
(n=3)
(n=2)
Mycot M (n=1)
19.8
2.82
6.54
事P〈0.05vs patient controls,鱒P〈0.01 vs patient controls.
せず,神経系には独立した代謝系が存在すること
彰 94KD一.
ニ
が予測され,神経系による産生を反映するものと
勲:⇒
考えられた.千葉ら21)も,正常人20例の髄液中およ
び血清中Apo E値の測定を行い,同様の結果を得
薯
ている.髄液中に存在するApo Eが血清中のもの
830KD一癖
と比べ,高度にglycosylateされ,多数のシアル酸
墓2α1KD_麟
残基を有し,より大きな分子量であること9》から
a c abalbl c dcldl
も,中枢神経系で産生されたApo Eは血清中のも
before after before a髄er
serum
のと区別されうると考えた.
CSF
2.各種神経疾患とApo E
図14neulaminidase処理前後の髄液および血清の電
対照群における髄液中Apo E値は0.69±0.19
気泳動像の変化
非神経疾患患者対照者の血清について,neur・
mg/1であった.この値は既知の報告による値
aminidase処理前を1ane a, bに,処理後を1ane a’,
0.52∼2.20mg/110),2.86±1.86mg/121)とほぼ同
b’に示した.同様に髄液についても,処理前を1ane
様の結果が得られたことになるが,むしろぼらつ
c,dに,処理後を1ane c’, d’に示した. lane a, a’,
きが少なく,信頼性が高いと考えられた.
c,c’およびlane b, b’, d, d’は同一患者である。図
今回の検討における対照群の血清中Apo E値
12と同様に左31aneはamid blackによる蛋白染色
を,右81aneは酵素抗体法染色を行った,最左1ane
は42.4±11.6mg/1であった.血清においては多
は分子量マーカーを示す.
くの検索がされており,赤沼ら22)は22施設1,127名
を対象とした検討から40.7±12,1mg/1を正常値
る.また陽性に荷電した物質の方がBCBを透過
として報告しており,既知の正常値とほぼ同様の
しやすいことが報告されている19).Apo Eはar・
結果が得られた.
ginineに富む好塩基性蛋白であり,血液中では陰
1)脱髄性疾患
性に荷電している可能性があり,その意味でも
(1)中枢神経系脱髄疾患
BCB透過性が低いことが予測される. Apo Eが
MS患者およびADEM患者において髄液中
BCBを透過するかどうかに関しては核医学を用
Apo E値が高値を示した.神経損傷時,特に脱髄
いた基礎的な検討が必要であるが,いずれにせよ
がみられるとき,cholesterolがmyelin膜から放
今回の検討では,髄液中Apo E値は血清値を反映
出されるが,髄鞘再生に備え,これらの脂質は回
一983一
34
収され再利用される.中枢神経系ではastrocyte
る.臨床経過の面からみても,MS患者において血
から分泌されたApo Eがcholesterolと結合し
清中Apo E値の変化は細胞性免疫能の変化と何
lipoproteinを形成し, oligodendrogliaや再生線
らかの関連があるものと推測される.
維に内在するApo E受容体を介して取り込まれ,
(2)末梢神経系脱髄疾患
そして髄鞘再生にあずかるといわれているD.両
GBS, CIDP, Fisher症候群等の末梢神経系脱髄
疾患において髄液中Apo E値が高値を示したこ
疾患でも,中枢神経系脱髄疾患と同様に髄液中
とは,上記の機序により脱髄後の修復機転として
Apo Eの高値と血清中Apo Eの面前を認めた.
astrocyteからApo Eの分泌を来したことを示す
末梢神経系では神経損傷時にmacrophargeから
ものと考えられた.過去の報告ではMSの回復期
Apo Eが分泌され,神経再生のためのcholesterol
のみに髄液中Apo E値が高値を示し,急性期の髄
の回収にあたる5)6).今回対象にした末梢神経系脱
液中Apo E値は特に高値を示していないとされ
髄疾患はいずれも神経根に病変が及ぶものであ
ている6).今回の検討では髄液中Apo E値は発症
り,これらの疾患における髄液中Apo Eの高値は
または再発1週間以内の急性期の時点で既に高値
脱髄に対する修復過程でのApo E分泌を反映す
の傾向を示した.ラットを用いた実験では坐骨神
るものと考えた.
経損傷後3日以内に末梢神経系でのApo E産生
GBS, CIDP等の末梢神経系脱髄性疾患患者で
細胞であるmacrophageの集積が起こり,3週間
血清中Apo E値が低値を示したことから, MSだ
以内にApo E分泌量が最:大となることが明らか
けでなくGBS, CIDP患者においても末梢血の
にされている23).中枢神経系においても急性期に
suppressor T cell機i能の変化が起こることが推
既にApo E分泌が起こっていた可能性がある.
測される.文献的にはGBS患者では末梢血CD4/
MSとADEM患者の血清のApo Eは対照群
CD8比が上昇する例,低下する例と様々である
に比し低値の傾向を認めた.Germannら8)はMS
が28),CIDP, Fisher症候群については検討されて
の回復期でApo E indexが高値を示す原因とし
いない.今後はリンパ球サブセットなど細胞性免
て,髄液中Apo Eが高値を示すことよりむしろ血
疫能検査も併用した検討を行う心要があると考え
清中Apo Eが害鳥を示すことが強く影響すると
る.
述べており,MS患者の末梢血におけるsuppres・
末梢神経系脱髄疾患では,中枢神経系脱髄疾患
sor T cell機能の変化と,血清中Apo Eが低値を
と同様に,髄液中Apo E高値,血清Apo E低値
示すことに関係があるのではないかと推測してい
を示しながらも,Apo E indexは高値を示してい
る8).一方,Apo Eはin vitroで20mg/1の濃:度で
ない.これは,GBS等では,神経根や脊髄髄膜血
リンパ台岳弱化反応を抑制することが実験的に確
管の透過性の漸進やBCBにおけるalbuminの
かめられている9).また脳内では活性化されたT
turn over雨隠等29)のため,髄液中albuminが高
cellに対しdown regulateの役割を担うneuro−
値を示したためと思われた.GBS患者で臨床経過
mediatorとして働くとの報告もある24). MS患者
とともにリンパ球サブセットの変化を追った検討
では末梢血で増悪期にsuppressor cytotoxic T
はないが,GBS回復期でもMS回復期と同様に
cell(CD4+)が減少しているという報告25)や慢性
血清中Apo Eが10mg/1台まで低下しており,
進行性の症例で選択的にCD4+の欠損がみられ
GBS患者でもMS患者に類似の傾向が認められ
るという報告26)がある.一方,経過を追った症例で
た.
は,MS回復期の血清中Apo Eが,リンパ球幼弱
2)その他の神経疾患
化反応が抑制されている可能性のある20mg/1台
(1)脳血管障害(CVD)
まで低下している.Bachら27)はMS患者で6例
CVDでは髄液中Apo Eが高値を示した. CVD
中5例で回復期に比し増悪期でCD4が減少し
では二次的に脱髄が起こるため,前述のMS,
GBS等と同様の機序で,その修復過程でApo E
CD8が増加しCD4/8比が低下したと報告してい
一984一
35
が分泌され,髄液中Apo E値が高値を示したもの
味深い.
と考えられた.
(3)各種髄膜炎
血清中Apo E値は特に対照群との問に大きな
差が認められなかった.CVD患者では基礎疾患
として糖尿病や高脂血症等の動脈硬化およびその
各種髄膜炎ではBCB破壊による髄液中albu−
min高値の影響を受けたため, Apo E indexが低
危険因子が高頻度に存在する.III型高脂血症や肝
値を示した.この傾向はBCB破壊が高度である
結核性髄膜炎および化膿性髄膜炎で特に著明で
障害,糖尿病患者で血中Apo Eが高値を示すこと
あった.このようにApo E indexはむしろalbu−
が報告されている13).また近年,Apo蛋白と動脈
min等Apo E以外の物質の影響を受けており,
硬化の関連については様々の検討がなされてい
BCB透過性の変化の影響を受けやすいIgGと異
る.動脈の硬化性変化が生じる時,血小板由来成
なり,中枢神経系での純粋な産生量を知るために
長因子が血小板から分泌され平滑筋細胞の増殖が
indexをあえて算出する必要はないものと思われ
起こるが,同時にmacrophageや単球がcholes−
tero1で泡沫化され,これらの細胞からApo Eが
る.しかしMSにおいては前述のように血清値の
低下および髄液値の増加が起こるため,他疾患と
分泌されることが確められている30).しかし血清
の鑑別や増悪期および回復期の病期判断のために
中Apo B/A1濃度比は冠動脈狭窄の程度と正の相
は,やはりApo E indexの算出は有意義であり必
関を示し,そのriskの指標となるという報告31)が
要であると思おれた.
あるが,血清Apo E値と動脈硬化の相関を示す報
真菌性髄膜炎の1例で,血清中Apo Eが発症時
告はない.また一方,肝硬変患者ではHDL中Apo
E含有量が異常高値を示し,HDL中Apo E量と
示し,のちに発症時の値に復した.cryptococcus
血小板凝集能との間に正の相関を認めたという報
感染症ではkiller T cellを中心とした細胞性免疫
やや低値を示しながら,経過とともに異常高値を
告32)もあり,肝硬変患者における血中Apo Eの血
が感染防御の主体をなすといわれており,その発
液凝固異常への関与が示唆されている.本研究に
動時期は感染初期よりやや遅れ数日後と報告され
おいては血清中濃度で明らかな差を認めなかった
ている34).このことも,血清中Apo Eが細胞性免
が,脳血栓症患者において血小板凝集能充進は危
疫能の変化と何らかの関連を示唆するものと思わ
険因子の一つであり,脂質分画中の分布の異常や
れる.
局所的な集積が起こっている可能性がある.
(2)ヘルペス脳炎:(HSVE)
3.髄液および血清Apo Eのシアル酸残基の検
討
CVDの他に二次的脱髄をきたす疾患にHSVE
があるが,HSVE患者の髄液中Apo E値は高値
による検討において,中枢神経系で産生される
を示さなかった.herpes simplex virusは壊死性
Apo Eはシアル酸結合量が血清中に存在するも
脳炎を起こすが,oligodendrogliaよりastrocyte
のに比し多量であるとの報告3)がある.今回の検
を強く障害することが報告されている33).Apo E
討でも髄液中Apo Eは血清中Apo Eに比し移動
度が小であり高分子であった.neuraminidase処
は中枢神経系では主にastrocyteから分泌される
イヌおよび正常人の髄液および血清の電気泳動
ため,HSVEでは二次性脱髄が存在するにもかか
わらず髄液中Apo E値が高値を示さなかったも
理による検討により,その差はシアル再結合によ
のと推測された.一方,herpes simplex virusは
られた疾患の中からMS, GBS, Fisher症候群患
01igodendrogliaよりastrocyteを強く障害する
者のそれぞれ検体について比較検討したが,ma−
ことが脱髄および壊死の機序に重要な意味をもつ
crophage由来のApo Eとastrocyte由来のApo
との報告33)もあり,逆に壊死性脳炎においてApo
Eとの間に明らかな差異は認められなかった.
ることが示唆された.髄液中Apo Eの増加の認め
E分泌の増加がないという事実と,再生機転の欠
結
如および壊死の機序との関連を考えると非常に興
語
1.髄液中Apo Eとalbumin quotientとの間
一985一
36
に相関を認めず,髄液中Apo Eは.BCB透過性変
5)Moller HW, Mi醜wegen P:Nonresident ma−
crophages in peripheral nerve of rat:Effect of
化の影響を受けないことが明.らか..になった.
silica on migration, myelin phagocytosis, and
2.髄液中Apo Eは脱髄性疾患およびCVDで
apolipoprotein E expression during Wallerian
高値の傾向を認めた.この事実は,これらの疾患
degeneration. J Neurosci Res 18:222−229,1987
6)Boyles JK, Zoe11Rer CD, Anderson IJ et aL
における一次性または二次性脱髄の存在を示し,
Arole for apolipoprotein E, apolipoprotein A−1,
髄鞘再生,修復機転発動の結果生じたものと考え
and low density lipoprotein receptors in choles・
られた.
terol transport during
3.血清中Apo Eは脱髄性疾患では低値の傾向
regeneration
and
rernyelination of the rat sciat量。 nerve。 J Clin
Invest 83:1015−1031, 1989
を.認め,脱髄性疾患における免疫学的機序の関連
のあることが推測された.またGBSの回復期で
髄液中Apo Eの増加と」血清中Apo Eの低下を認
7)Rifai N,. Christenson RH, Germann BBβt al:
Changes in cergbrospinal fluid IgG and apolipo−
protein E indecies in patients with mu正tiple
sclerosis during demyelination and remyelina・
め,MSの回復期と同様の結果が得られた.
tion. Clin Chem 33:1155−1157,1987
4.髄液中に存在するApo Eは血清中に存在す
るApo Eより移動度が小であり,分子量約36KD
のものが多く認められた.neuraminidase処理に
8)Gerluan皿BB, Rifai N, Christenson R et al:
Cerebrospinal nuid and plasma apolipoproteins
in patients with multiple sclerosis. Ann Clin
Labo Sci 18:46−52, 1988
よる検討により,その差はシアル.酸結合によるこ
9)Avila EM, Holdsworth G, Sasaki N et al:
とが示唆された.
Apoprotein E suppresses phytohemagglutinin−
activated phospholipid turnover in peripheral
b五〇〇dmononuclear cells. J Biol Chem 257二
稿を終えるにあたり,御指導,御高閲を賜りました
神経.内科丸山勝一教授に深謝致します.また終始御指
5900−5909,.1982
10)Refai N, German皿BB, Christenson R et al:
Automated determination of apolipoprotein AI
導頂きました.神経内科村上博彦講師に深謝致します.
実験手技に関し御教示頂ぎました生化学教室の三野
and apolipoprotein E in cerebrospinal fluid,
純恵先生,伊東栄子先生,松田隆子先生ほ.かの諸先生.
Clin Chem 32:2207,.1986
11)Rifai N, Silvermann LM:A simple iln−
方に深謝致します.
munotechnique.for the determination of serum
さらに検体の呈示に御協力.頂きました神経内科教
concentration of apolipoprotein E. Clin Chi由
室の諸先生方,総合研究室技師小原三千代氏,橋口孝
Acta 163:207−213,1987
子氏に深謝致します.
12)Tibbli皿g G, Link II, Ohman S: Principles of
また本論文の一部は第36,37回臨床病理学会総会,
albumins and IgG analysis in neurological dis−
orders.1. Establishment Qf reference values.
および第31回日本神経学会総会で発.表した.
Scand J Clin Lab Invest 37:385−390, 1970
文 献
13)板倉弘重:Apo E.第一化学薬品株式会社クリニ
1)Hui DY, Innerarity TL, Mahley RW:Lipo・
カルニュース 4:144−159,1983
14)Reue K正, Quon DH,0’Donnell KL et al:.
Cloning and regulation of mRNA for mouse
protein binding to caninβhepatic membranes. J
Biol Chem 256:5646−5655,1981
2)Mahley RW, Hui I)Y, Innerarity TR:Two
independent lipoprotein receptors on hepatic
apolipoprotein E. J Biol Chem 259:2100−2107,
1984
membrane of dog, swine and.man. J Clin Invest
15)Blue ML, Williams肌, ZuckαSet a】:
68:1197−1206, 1981
Apolipoptotein E synthesis in human kidney,
3) Pites RE, Boy翌es JK,1・ee SII et a置: Lipo・
adrenal gland, and liver. Proc Nat1.Acad Sci
proteins and thier receptors. in central nervous
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system. J Biol Chem 262:14352−14360,1987
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1368.一1379, 1984
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(Abstr):1301,1985
Apolipopt.otein E mRNA is abundant in the
一986一
37
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アポリポ蛋白の定量一.臨床病理 36:122,1988
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tion of piatelet aggrigation by abnormal high
23)赤沼安夫,板倉弘重,鵜沢春生ほか:SRID法によ
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density lipoprotein particles ln plasma from
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