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自己点検・評価と認証評価制度について

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自己点検・評価と認証評価制度について
【6.高等教育の 質の 保証 システムの 構築 】関 連
自己点検 ・評価と認証評価制度について
1.自己点検・評価
自 己 点 検・評 価とは・・・
大 学 が 、教 育 研 究 水 準 の 向 上 や 活 性 化 に努 めるとともに 、その 社 会 的
責 任 を果 たしていくため 、その 理 念 ・目 標 に照 らして自 らの 教 育 研 究 活 動
等 の 状 況について自 己 点 検 し、現 状 を正 確に把 握 ・認識 した上 で、その 結
果 を踏まえ、優 れている点や 改善 を要する点 など自己評価 を行うこと
平成 3年 大学設置基準を改正し、大学の自己点検・評価を努力義務化
平成 11年 大 学 設 置 基 準を改 正し、自己点検 ・評価 の実 施と結果の 公表 を義務
化するとともに、その結果の学外者による検証を努力義務化
平成 14年 学校教育法を改 正し、自己点検・評価 の実 施と結果 の公表 に係 る規
定を法律上明示(施行は平成16年度から)
○大学の自己点検・評価の実施状況(平成13年10月現在)
調査項目
自己点検・評価を実施
実施結果を公表
結果の第三者による検証を実施
合計
国立
公立
私立
合計
国立
公立
私立
合計
国立
公立
私立
実施校数(割合%)
616校
( 92%)
99校
(100%)
61校
( 82%)
456校
( 92%)
505校
( 75%)
99校
(100%)
49校
( 66%)
357校
( 72%)
212校
( 32%)
79校
( 80%)
18校
( 24%)
115校
( 23%)
(参考)
○ 大学設置基準(昭和三十一年文部省令第二十八号)(抄)
第二条 大学 は、その教育研究水準の向 上を図り、当該大学の目的及び社会的使命を達成するた
め、当該大学における教 育 研 究 活 動 等の状況 について自ら点検及び評価 を行い、その結 果を公
表するものとする。
2 前項の点検及び評価を行うに当たっては、動向の趣旨に則し適切な項 目を設 定するとともに、適
当な体制を整えて行うものとする。
3 大学は第一項の点検及び評価の結果について、当該大学の職員以外の者による検証を行うよう
努めなければならない。
○
学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)(抄)
第六十九条の三 大学は 、その教育研究水準 の向上に資するため、文部科学大臣の 定めるところ
により、当該大学の 教育及び研究、組織及 び運営並 びに施設及び設備 (次項において「教育研究
等」という。)の状況について自ら点検及び評価を行い、その結果を公表するものとする。
2.認証評価制度
平 成14年の臨時国会 において学校教育法 を改正 し、国 公 私の全 ての 大学は 、定期
的に、文部科学大臣の 認証 を受けた者(以 下「認証評価機関」という)による評価(以下
「認証評価」という)を受けることとする制度を導入(平成16年度から施行)
○
○
目的
・ 認証評価機関が評価結果 を公表することにより、
大学が社会 による評価 を受ける
・ 評価結果を踏まえて大学が自ら改善することを促 す
大 学の教育研究
水準の向上に
資する
制度の概要
・ 認 証 評 価は 、大学からの 求 めにより、認証評価機関自 らが定 める大学評価基準
に従って実施
・ 大学は複数の認証評価機関から評価を受けることが 可能な多元的な評価制度
・ 認証評価の種類
① 機関別評価
当 該 大 学の 理念 ・目 標に照らし、その 教育研究 、組織運営及び施設設備 の総
合的な状況(大学全体の組織体としての状況)について、7年以内ごとに評 価
②
専門職大学院評価
当該専門職大学院の設置の 目的に照 らし、当該専門職大学院の 教育課程、教
員組織 その他教育研究活動の状況について、5年以内ごとに評価
機関別評価とは別に実施。
○
文部科学大臣による認証評価機関の認 証
認証評価機関になろうとする者が 実施しようとする評 価の基準 、方法、体制等 につ
いて、文 部 科 学 大 臣が中央教育審議会 の意見 を聴いた上 で、公 正か つ適 確に認証
評価を行うための一定の基準に適合すると認めるときに認 証
<認証評価機関になることを検討中の主な機関>
‐機関別評価‐
大学評価・学位授与機構 、大学基準協会、短期大学基準協会、
日本私立大学協会が設立準備中の評価機関 等
‐専門職大学院評価(法科大学院の場合)‐
大学評価・学位授与機構 、日弁連法務研究財団、大学基準協会
(参考)
○ 学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)(抄)
第六十九条の三(略)
2 大学 は、前項の 措置に加え、当該大学 の教育研究等 の総 合 的な状況について、政 令で定める
期間ごとに、文部科学大臣の認証 を受けた者(以 下「認証評価機関」という。)による評価(以下「認
証評価 」という。)を受けるものとする。ただし、認証評価機関が存在 しない場合その他 特 別の事由
がある場合であつて、文部科学大臣の定める措置を講じているときは、この限りでない。
3 専門職大学院を置く大学にあつては、前項に規定するもののほか、当該専門職大学院の設置の
目的に照らし、当該専門職大学院の教育課程、教員組織その他教育研究活動の状況について、政
令で定める期間 ごとに、認証評価を受けるものとする。ただし、当該専門職大学院の課程に係る分
野について認証評価を行う認 証 評 価 機 関が存 在しない場 合その 他特別 の事由 がある場合であつ
て、文部科学大臣の定める措置を講じているときは 、この限りでない。
4 前二項の認証評価は、大学からの 求めにより、大学評価基準(前二項の認 証 評 価を行うために
認証評価機関が定める基準をいう。次条において同じ。)に従つて行うものとする。
第六十九条の四
認証評価機関になろうとする者は 、文部科学大臣の定 めるところにより、申請
により、文部科学大臣の認証を受けることができる。
2 文部科学大臣は、前項の規定による認証の申請が次の各号のいずれにも適合すると認めるとき
は、その認証をするものとする。
一 大学評価基準及び評価方法が認証評価を適確に行うに足りるものであること。
二 認証評価の公正かつ適確な実施を確保するために必要な体制が整備されていること。
三 第四項に規定する措置(同項に規定する通知を除く。)の前に認証評価の 結果に係る大学から
の意見の申立ての機会を付与していること。
四 認証評価を適確かつ円滑に行うに必要な経理的基礎を有する法人(人格のない社団又は財団
で代表者又は管理人の定めのあるものを含む。次号において同じ。)であること。
五、六 (略)
参
考
大 学 の 自 己 点 検 ・ 評 価 項 目 ( 例 )
<大学審議会答申「大学教育の改善について」(平成3年2月8日)より抜粋>
◇教育理念・目標等
◇教育活動
(学生の受け入れ)
○
〇
〇
〇
大学(学部)の教育理念・目標の設定
教育理念・目標の点検・見直し
大学(学部)の将来構想
教育研究の活性化・充実のためのこれまでの取り組み
etc.
〇 学生募集・入学者選抜の方針・方法
〇 学生定員充足状況(志願者数,合格者数,入学者数,在学者数
等)
〇 編入学の方針と状況
etc.
(学生生活への配慮)
〇 奨学金制度(大学独自の奨学金,企業等からの奨学金等),授
業料減免の状況
〇 学生生活相談
〇 課外活動
etc.
(カリキュラムの編成)
○ カリキュラムの編成方針と教育理念・目標との関係
○ 一般教育の内容とカリキュラム全体における位置付け
○ 外国語教育の内容とカリキュラム全体における位置付け
○ 保健体育の内容とカリキュラム全体における位置付け
○ 専門教育の内容とカリキュラム全体における位置付け
〇 カリキュラムの編成及び見直しの方法・体制
etc.
(教育指導の在り方)
○ 各授業科目ごとの授業計画(シラバス)の作成状況
○ カリキュラム・ガイダンスの実施状況
○ クラスの大きさ,編成方法
○ 教員1人当たりの授業時間数
○ 各授業科目担当者間での授業内容の調整
○ 演習・実験等の実施状況
○ 視聴覚教育の実施状況
○ 他学科,他学部聴講の方針と状況
○ 転学部,転学科の方針と状況
○ 他大学との単位互換の方針と状況
○ 進級状況(留年,休学,退学)
etc.
(教授方法の工夫・研究) ○ 教授方法の工夫・研究のための取り組み
○ 教員の教育活動に対する評価の工夫(学生による授業評価等)
etc.
(成績評価,単位認定)
○ 成績評価,単位認定の在り方・基準
etc.
(卒業生の進路状況)
○ 卒業生の就職状況
○ 学部卒業生の大学院への進学状況
etc.
◇研究活動
◇教員組織
◇施設設備
◇国際交流
◇社会との連携
◇管理運営,財政
◇自己評価体制
〇
〇
〇
〇
構成員による研究成果の発表状況
研究誌の発行状況と編集方針
共同研究の実施状況
研究費の財源(学外からの資金の導入状況,科学研究費補助金
の採択状況等)
〇 研究費の配分方法
〇 学会活動への参加状況
etc.
〇 専任教員・非常勤講師の配置状況
〇 教育補助者,研究補助者の配置状況
〇 出身大学の構成
〇 年齢構成
〇 採用,昇進の手順・基準
〇 教員の兼職の方針と状況
〇 教員人事についての長期計画
etc.
〇 施設設備の整備・運用状況
〇 図書館の利用状況
〇 学術情報システムの整備・活用状況
etc.
〇 留学生の受け入れ状況(受け入れ数,奨学金,宿舎等),指導
体制
〇 在学生の海外留学・研修の方針と状況
〇 教員の在外研究の方針と状況
〇 海外からの 研究者の招致状況
〇 海外の大学との交流協定の締結状況と活用状況
etc.
○ 公開講座の開設状況
○ 社会人の受け入れ(特別選抜制度,特別の履修コ−ス等)
○ 教員の学外活動状況
○ 学外の意見を教育研究に反映させるしくみ
etc.
○ 教育研究に関する意志決定の方法・体制
○ 事務組織
○ 予算の編成と執行の方針と状況
○ 学外資金の導入状況
etc.
〇 自己評価を行うための学内組織
〇 教育研究活動等の公表
〇 評価をフィードバックするためのしくみ
etc.
参考
大学評価・学位授与機構の実施する評価の例
1.評価のプロセス
2.評価の対象・内容
<分野別教育評価>
評価実施手引書
Ⅰ
分野別教育評価「人文学系」(平成14年度着手分)より抜粋
評価の対象となる活動
対象組織において行われている教育活動等は,学生に対する教育活動のみならず,社会貢献や
地域社会との連携・交流など幅広く多岐にわたっている。平成14年度に機構が着手する分野別
教育評価 は,これらの 全般的な活動を網羅的に評価するのではなく,「正規の課程に在籍してい
る学生に対する教育活動」を対象に行う。
ただし,教育目的及び目標を達成するための教育の質的向上や改善についての取組として,「正
規の課程に在籍している 学生に対する教育活動」と,それ以外の諸活動を併せて評価する必要が
ある場合は,それに沿った評価を行う。
Ⅱ
評価の内容
分野別教育評価 「人文学系」は,教育活動の活性化や教育の質的向上・改善などに向けた取組
などについて ,対象組織 の教育目的及び目標に即して,次に掲げる評価項目ごとに評価を行う。
これらの評価項目及びその内容は,基本的には学部,研究科で共通としているが,それぞれ固
有の取組が行われており,教育活動の方針も異なるので,評価に際しては,学部,研究科それぞ
れに適切な観点を設定して評価を行う。
なお,学科・専攻ごとに独自に教育目標 を設定し,教育活動等が行われている場合は,当該学
科・選考における取組や活動等の状況を明らかにした上で,学部,研究科の教育目的及び目標に
照らし,総体的に判断して評価を行う。
(1 )
(2 )
(3 )
(4 )
(5 )
(6 )
教育の実施体制
教育内容面での取組
教育方法及び成績評価面での取組
教育の達成状況
学習に対する支援
教育の質の向上及び改善のためのシステム
<分野別研究評価>
評価実施手引書
Ⅰ
分野別研究評価「農学系」(平成14年度着手分)より抜粋
評価の対象となる活動
(1) 分野別研究評価 では,「研究活動等」を対象とする 。「研究活動等」とは ,「研究活動」及び「研
究を推進し又は支援するための体制(諸施策及び諸機能を含む 。)」(以下「体制」という。)を意
味する。
ここでいう 「研究活動」とは,狭義の研究(基礎研究 ,応用研究)活動にとどまらず,技術・
品種の創出,学術書,教養書や教科書類の出版,政策形成等に資する調査報告書の作成,総合雑
誌などのジャーナリズム論文の発表等を含む教員の創造的活動全般をいう。
また ,「体制」には,対象組織 が研究を推進し又は支援するために取る組織体制 のほか,諸施
策及び諸機能が含まれる 。「諸施策」とは,学科・専攻間の連携やプロジェクト研究の振興,人
材の発掘・育成,研究資金の運用,施設設備等研究支援環境 の整備,国際的又 は地域的な課題に
取り組むための共同研究や研究集会の実施方策など,研究を推進するための施策をいい ,「諸機
能」とは,大学共同利用機関や附置研究所,学部・研究科附属施設 における共同利用等のサービ
ス機能など,研究を支援するための機能をいう。
(2) 大学共同利用機関 や附置研究所,学部・研究科附属の共同利用装置や施設から生み出される成
果がある場合には,その成果についても評価の対象となる。
(3) 評価項目のうち「研究内容及び水準」及び「研究の社会(社会・経済・文化)的効果」につい
ては,教員から提出される個別の研究業績 を基に学問的内容及び水準等を判定し,それらの状況
を,原則として対象組織の全体及び領域ごとに明らかにするなどの評価を行う。
この判定は,教員個々人の研究業績 の学問的内容及び水準等を判定すること自体を目的とする
ものではなく ,他の評価項目と同様,前記二つの評価項目を対象組織全体の評価として実施する
上での根拠となるデータを得ることにある 。したがって,教員個々人の研究業績の学問的内容及
び水準等の判定結果並びにその 根拠となる研究業績に関する資料は,一般に公表したり,他の目
的に利用されたりすることはない。
Ⅱ
評価の内容
分野別研究評価「農学系」は,対象組織の研究活動の状況について,次に掲げる評価項目ごと
に評価を行う。
( 1)
( 2)
( 3)
( 4)
( 5)
研究体制及び研究支援体制
研究内容及び水準
研究の社会(社会・経済・文化)的効果
諸施策及び諸機能の達成状況
研究の質の向上及び改善のためのシステム
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