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1 第1回子育てワンストップ検討タスクフォース 議事要旨 1.日 時 平成28

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1 第1回子育てワンストップ検討タスクフォース 議事要旨 1.日 時 平成28
第1回子育てワンストップ検討タスクフォース
議事要旨
1.日
時
平成28年3月14日(月)15:30~17:30
2.場
所
尚友会館1階
3.議
題
会議室
(1)開会
(2)子育てワンストップ検討タスクフォースの運営について
(3)子育てワンストップ検討タスクフォースの検討の方向性について
(4)構成員からのご意見等
(5)意見交換
(6)閉会
4.配布資料
【資料1-1】 子育てワンストップ検討タスクフォースの開催について
【資料1-2】 子育てワンストップ検討タスクフォースの運営について
【資料1-3】 子育てワンストップ検討タスクフォース
【資料
名簿
2】 子育てワンストップ検討タスクフォースの検討の方向性について
【資料3-1】 駒崎構成員
ご提出資料
【資料3-2】 谷川構成員
ご提出資料
【参考資料1】 新戦略推進専門調査会分科会について
5.出席者
(構成員)
荒尾主査、小原構成員、鈴木構成員代理、駒崎構成員、谷川構成員、徳倉構成員
(関係省庁)内閣官房
社会保障改革担当室
内閣府
子ども・子育て本部
総務省
情報通信国際戦略局 情報通信政策課
情報流通行政局 情報流通高度化推進室
情報流通行政局 地方情報化推進室
自治行政局住民制度課
文部科学省
初等中等教育局幼児教育課
幼児教育企画官
厚生労働省
政策統括官付情報政策担当参事官室
雇用均等・児童家庭局家庭福祉課
雇用均等・児童家庭局母子保健課
(事務局)
遠藤政府CIO、向井副政府CIO、内閣官房情報通信技術(IT)総合戦略室
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6.概要
○事務局
それでは、定刻になりましたので、ただいまから、第1回「子育てワンストップ検
討タスクフォース」を開催いたします。
皆様には、御多忙の中、お足元の悪い中、お集まりいただきまして、ありがとうございます。
よろしくお願いいたします。
○私どものアスコエというところで、私どもは何をしているかと申しますと、子育て、シニア、
防災等、さまざまな行政サービスというものを整理して、市民にわかりやすく、使いやすくす
るようなITを活用した、さまざまな取り組みをさせていただいております。今回、その中でも、
子育てに関しましては、現在、約100以上の自治体様の子育ての公式ポータルサイトというもの
を、運営させていただいております。
今回、子育てワンストップサービスの検討に当たりまして、自治体のサイトを運営している
中で、課題と感じる点が、大きくは2つございました。
1つ目が、子育て世帯が、自分の状況に応じて、必要なときに必要な制度を知る方法が、少
ないのではないかというところで、それによって、支援が行き届いていない可能性があるので
はないかということを、アスコエとしては、感じております。
2つ目で、せっかく多種多様で、きめ細かい行政サービスがあるのですけれども、それらの
支援情報を子育て世帯に、抜け漏れなく、かつスピーディーに知らせるための仕組みや管理方
法が、ないのではないかとこちらも感じております。
例えば市民の方にとって、制度の名前を知らない人、その制度、情報を知ることができない
という状況ですとか、自治体では、年齢別や世帯別の状況に合わせて、情報発信をしようとい
う、さまざまな取り組み、工夫というものをしているのですけれども、なかなかその情報にた
どり着けないという現状が、あるのではないかと感じています。
そもそもウェブサイトに、自治体のウェブサイトに、そういう支援情報が載っていないとい
う状況もあると感じております。それを自治体の窓口に来て、相談できるような方に対して、
人手のほうで、対応しているという状況かと思うのですけれども、そういったものにITを活用
して、解決していけることがあるのではないかと、私たちは、課題意識を持っております。
もう一点、行政サービスには、制度の情報というものが、いっぱいあるのですけれども、そ
れの名前が、それぞれついてはいるのですが、多種多様であるがゆえに、例えば子育ての医療
費を助成するものを1つとっても、乳幼児医療費助成といっていたり、子供医療費の助成とい
っていたり、それが高校生になったら、名前が違っていたりとか、1つの制度、そのものにも、
いろんな名前があって、そういったことをアスコエでは、1つずつ、同じような制度には、ID
を振って、同じような制度であるということを仕組化して、管理して、100の自治体の制度を網
羅的に、管理するということをやっております。
そういったことを踏まえて、今回の子育てワンストップサービスの実現のためには、ITを活
用することで、状況に応じて、必要な情報に、素早くアクセスできること、同時に、行政の運
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営の効率化ということも、実現する仕組みを検討していくということが、必要なのではと感じ
ております。
それでは、本日の資料の確認を事務局からお願いいたします。
○事務局
(資料確認)
○ありがとうございました。
それでは、御質問や御意見等がございましたら、後ほど、まとめて承りたいと思いますので、
御了承いただければと思います。
続きまして、これより議事の(2)子育てワンストップ検討タスクフォースの運営について、
事務局から資料1-1、資料1-2、資料1-3の説明をお願いします。
○事務局
(資料1-1、資料1-2、資料1-3について説明)
○ありがとうございました。
議事(2)子育てワンストップ検討タスクフォースの運営につきまして、特に御意見等はご
ざいませんでしょうか。よろしいでしょうか。ありがとうございます。
それでは、資料1-2については、原案にて、決定とさせていただきます。
続きまして、議事(3)子育てワンストップ検討タスクフォースの検討の方向性について、
こちらは事務局から資料2の説明をお願いいたします。
○事務局
(資料2について説明)
○ありがとうございました。
それでは、御質問や御意見等がございましたら、後ほどまとめて、承りたいと思いますので、
御了承いただければと思います。
続きまして、これより議事(4)として、構成員からの御意見に移らせていただければと思
います。
本タスクフォースについてですが、今回が第1回ということもございまして、御挨拶も兼ね
て、本タスクフォースに関連した御意見を、お一人8分程度で、頂戴したいと思っております。
よろしくお願いいたします。
○一番最後だと思っていたのですが、トップバッターですので、軽やかにという感じで思って
おります。
私、普段は、香川県の高松市に住んでおります。所属は先ほど申しましたが、NPO法人ファザ
ーリング・ジャパンという父親支援を軸として、ことしで10年目のNPOでございます。
きょうのお話でいきますと、ちょうど私は、昨年3月に、埼玉県の上尾市から、香川県の高
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松市に、住居を移しました。Uターンという形で、向こうで起業して、妻も働いておるのです
が、ちょうど子育て世代であり、ことしの春に、小学校2年生の男の子と年中さんになる、幼
稚園に行って、延長保育を使っている次男と3歳になる長女の3人がおります。
ちょうどこのテーマとぴったりでございまして、小学校の転入、転出であるだとか、幼稚園
であるだとか、保育園であるだとかということで、ちょうど打ち合わせのときに、アスコエさ
んや皆さんとお話したのですが、例えば現況届について、疑問を持っています。
ことし、待機児童は、高松市は少し出ているのですけれども、そんなに地方で緩やかな場合
だと、余り気にせずやるのだけれども、例えばその現況届が、果たして必要なのでしょうか。
私は地方に戻っているので、都会型の話ばかりが先行して、地方が置いてきぼりになってい
るのではないかと、よく聞くのですけれども、そこの通訳の部分も含めて、私はどちらかとい
うと、保護者の目線からの発信を中心にしていきたいと思います。
最近、幾つかある中で、あっと思ったのは、例えば今もひとり親という言い方をして、母子
家庭であろうと、父子家庭であろうと、例えば児童扶養手当にしても、何にしても、そこで分
け隔てなく、同じように給付はされているのだけれども、どうしても父子家庭に情報がなかな
か行き届いていない。要は先ほども情報で、例えば99%、98%掲載はされているとなってはい
ても、よくあるのは、掲載はしていますということだけで、掲載しているだけではなくて、そ
こからもう一つ突っ込んでいる自治体に関しては、恐らく情報も行き届いていて、正しく給付
も受けている。
そうではないケースが、先日ありました。ある父子家庭の方が、児童扶養手当がひとり親の
部分の加算があるのを知らなかったのです。ついこの間の話で、5、6年前の話ではありませ
ん。そういう方が、まだまだ点在をしているような状態があるということを知るまで、この子
育てワンストップやマイナンバー自体について、正直言うと、私は興味、関心がなかったので
す。
ただ、ちょうど昨日届いたのですけれども、例えば、高松市の春の手続の一覧ということで、
11項目ぐらいあるのです。転入、転出する人どうぞみたいな感じで、これが例えばマイナンバ
ーカードがあって、ある程度1枚で、1カ所で、そのまま自動的に幾つかがクリアしていくと
いう部分に関しては、保護者の立場からしても、例えば共働きで、平日行かないといけない。
先ほど御説明の中にもありましたけれども、保護者の利便性もそうですし、私は普段、働き方
の講演会もしておりますけれども、職員一人一人が働き方の改善にもなっていく。時間も短く
なっていく。ITを使うということは、そこで仕事量がふえるのではなくて、どんどん簡素化を
していくというのが、基本ベースになると思うのです。
きょうは、先ほどひとり親の給付の話を中心にさせていただきましたけれども、そういう観
点で、保護者の目線から、これはもっと便利になればいいのではないか、行くのは基礎自治体
の市役所だったり、区役所だったり、町役場だったりというところの中で、知らないがゆえに、
できていないこと、給付できていないことというのは、かなりのケースののぼるのではないか
と思うので、それを逆にしっかりできますとなると、変な話、子育て世代は、一気に加速する
のかという期待を込めて、参加させていただきたいと思っております。よろしくお願いいたし
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ます。
○ありがとうございました。
それでは、続きまして、よろしくお願いいたします。
○弊社は、株式会社ミラボと申しまして、子育て、子供に関してのソリューション事業を行っ
ている会社でございます。広く子育てをやるというよりも、1つ何か困っていることとか、課
題に対して、解決を提案していくような会社になってございます。その中でも、予防接種のス
ケジューラーを開発いたしまして、それを自治体さんに向けて、展開しているという会社にな
ってございます。
なぜ予防接種なのかというところなのですけれども、私自身が、ずっと長年、民間の会社で、
子供に関する商品とか、コンテンツの開発をずっと行っておりまして、その中で、民間になり
ますので、数字が求められるわけです。子育てのコンテンツ等を何百個も行ってきたのですけ
れども、まず必ずぶち当たるのが、利用してもらえない。使ってもらえないというのが、子育
ての業界では、必ず起こります。こちらも恐らくそのうち起こると思います。
その中で、使っていただくというところで、黒字になるためには、きちっと事業として成り
立つということになっていますので、その中で、予防接種という課題が大きくありまして、そ
れに対するところで、特にスケジュール等々の問題は、民間でも解決できる。それに対するこ
とで、プログラム等々を開発して、特許を取って、自治体さんのほうに展開させていただいて
おります。
こちらをやって、もう4、5年ぐらいたつのですけれども、利用率が過去にないぐらい、非
常に御利用をいただいておりまして、もちろん生まれて最初、生後1か月から使うものになり
ますので、そのまま高い利用率のまま、いろんな例えば保育とか、そういったものに展開して
いけるというところで、非常にありがたいというか、やさせていただいております。
今回、資料3-2を配付させていただいたのですけれども、予防接種という今回、1回目に
しては、コアな議題になってしまって、大変恐縮なのですけれども、予防接種というものをキ
ーにして、使っていただけるというところで、捉えていただけたらと思っております。
予防接種は、長年、余りにも複雑なので、ミスとか、そういったものが非常に多い業界にな
っております。ただ、このミスのほとんどが、こちらにありますように、年間で4,596件のうち
の69%が間隔、スケジュール間違いなのです。なので、逆にいってしまえば、スケジュールを
解決すれば、かなりの数が解消できるという非常にわかりやすい課題なのかと思っておりまし
て、こちらのスケジュールのミスということは、要は計算ミスになりますので、コンピュータ
の領域だろうというところで、プログラムを開発して、展開させていただきました。
そうしたら、主に3つの効果があらわれたのですけれども、効果①が、事故防止の部分です。
望ましいタイミングで、望ましいもの、いつ何を受けるかというところが、効果的にあらわれ
まして、弊社のシステム導入前は、半分以下だったのが、導入後は、約倍で80%になってござ
います。これも利用率が物すごくいいからの数字だと思って、弊社も安どしているところでご
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ざいます。
めくっていただきまして、効果②の部分です。こちらは、もちろん使っていただくだけです
と、費用対効果という部分で、民間の会社なので、費用対効果が非常に求められるというとこ
ろで、職員の皆様、課題があるということは、誰かのところにしわ寄せが寄っていて、職員の
皆様が、電話なり、窓口なりとか、かなりの時間をかけて対応しておりました、こちらは自治
体さんの規模にもよるのですけれども、そちらは、かなりの部分で減少されたというところの
数字が出ております。こちらは、自治体さんによって、大分違いますので、あくまで参考値と
お考えいただければと思うのですけれども、サービスをアップさせるというだけではなくて、
民間のお母さんとか、保護者様だけではなく、提供する側に関しても、メリットがあるという
内容が②になってございます。
効果③に関しましては、市民の皆様の満足度の向上部分で、私も長年、子育ての商品等々、
プロモーション等をやってきたのですけれども、漠然としたプロモーションとか、こういった
ことを何でもできるので使ってくださいというのだと、なかなか今、使っていただけない傾向
が強いです。なので、例えば0~1歳に関しては、とにかくこの予防接種をやってくれとか、
3~5歳に関しては、とにかく保育の待機児童問題を解決してくれというところで、ターゲッ
トを絞って展開していくと、かなりの部分で、数字的な成功が見込めると思っておりますので、
その部分で、ターゲットを絞って、その部分にわかりやすいコンテンツを提供していくという
ところで、もし何らかのお役立ちができればと思っております。
そういうところで、以上になります。
○ありがとうございました。
続いて、よろしくお願いいたします。
○きょうは資料3-1を中心に、お話させていただきたいと思っております。
私どもは、全国小規模保育協議会は、小規模認可保育所というものを運営している事業者が
集まっている業界団体です。私が経営しております、認定NPO法人フローレンスで、病児保育と
いう、子供が熱を出したり、風邪を引いたりしたときに、保育園にかわって、お預かりすると
いう保育事業をしています。いずれにしても、子育て支援とか、児童福祉に10年ぐらいかかわ
ってきた者です。私は2人の子供を今、育てていまして、2回育休を取っております。ですの
で、現場の父親という立場から、保育事業者という立場から、お話させてください。
まず私は、このマイナンバーは非常に期待しているのです。なぜなら、多くの子供たちを救
えるだろうからです。その1つが、居所不明児童という子たちです。マイナンバーを使って、
居所不明児童のゼロを目指すべきだと提言させていただきたいと思います。
昨年の5月に、厚木市において、5歳のお子さんが、父親のネグレクトによって、亡くなり
まして、白骨化して見つかるという事件を、皆さん、覚えていらっしゃいますでしょうか。こ
の子は、居所不明児童でした。
また、おととしの春でいいますと、北関東で、当時17歳の少年による強盗殺人事件が起きた
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のですけれども、この少年は、11歳から学校に通っていなくて、一家で各所を転々としながら、
ホームレス生活を続けている居所不明児童だったのです。11歳で学校に通えなくなるという、
義務教育を通えなくなるという、すさまじい状況で、でも、誰も助けてもらえないという状況
が、この日本でもあるということなのです。
こうした虐待、貧困、家庭崩壊などが原因で、ある日突然、どこにいるかわからなくなる子
供たちというのが、この半世紀で、累計2万4,000人いるといわれています。文字通り、小中学
生が、学校や地域から消えているという状況なのです。もちろんこの子供たちは、教育も福祉
も受けられませんので、虐待されることもあれば、殺人事件の被害者になるという状況になり
ます。
この問題が、一昨年、取り立たされたので、厚労省さんが一生懸命調べてくれて、当時、二
千数百人いたのですけれども、居所不明児童が結局、141人だろうとデータを出してくれたので
すけれども、住民票が削除された子供というのは、厚労省の調査でも追えていないのです。だ
から、141人というのは、恐らく氷山の一角と思われていて、もっといるだろうという状況なの
です。これはゆゆしき事態です。何百人の子供たちが、恐らく誰の助けの手も差し伸べられず
に、今のなお、どこかで、ネグレクトされることもあれば、もしかしたら殺されているのかも
しれないという状況になっています。
こうした子たちを、恐らくマイナンバーが導入されることによって、救える可能性があるの
ではないかと思っています。横串で、どこかで、病院にいたとか、行った瞬間に、居所不明だ
ったけれども、どこかの病院にいるとかというのが、捕捉できたら、その瞬間に助けに行こう
とか、警察に連絡、児童相談所が出動するなど、そういった形で、それぞれ制度と制度のはざ
まで、落ちてしまっている子たちを捕捉できるようなツールとして、ぜひ使えるようにしてい
ただきたいと思います。子育てにとって、何か便利な仕組みというのは、もちろん重要なので
すけれども、殺されたり、厳しい状況にいる子供たちを助けるツールとしても、ぜひ使えるよ
うに、していただきたいと思います。
2つ目です。養育費不払い者を捕捉できるようにというお話です。これはヘビーな話なので
すが、ひとり親の方々、先ほどおっしゃっていただきました、ひとり親の人たちなのですけれ
ども、54%が貧困状態というデータが出ています。その子供たちというのは、もちろん貧困状
態になります。そうしたことが、今、子供の貧困といわれていて、6人に1人の子供たちが、
貧困ライン以下の生活をしているという状況です。一億総中流とかいっていたのが、昔の話で、
今はそういう厳しい状況にあるということなのです。
その要因の1つが、ひとり親の貧困なのですけれども、なぜひとり親の貧困になるのだと、
いろいろな理由があるのです。ひとり親は特にシングルマザーが多いので、女性の年収が低い
とかということもあるのですが、1つは、養育費の不払いという問題なのです。これは、主に
シングルマザーの話だと、別れた夫が、払うべき養育費を払ってくれない状況です。払ってい
る率が、日本だと、たった2割なのです。これは離婚大国のアメリカでも、7割です。
なぜかというと、日本だと罰則がない。払わなかったとしても、別に何もないという話なの
です。アメリカだと、例えばパスポートが取れなかったりとか、弁護士をしていたら、弁護士
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資格をはく奪されるとか、そういったサンクションがあることによって、それがある種、歯止
めになっているということなのですけれども、今だと、この不払いの人たちが、例えば引っ越
しとか、あるいは銀行口座の移転を行うと、銀行口座がわかっていたら、差し押さえというの
は、裁判所に頼めばできるのですけれども、越してしまうとわからなくなるのです。そういう
ことで、結局、それで逃げられてしまったらおしまいという、まるでざるのような仕組みにな
っているわけなのです。
でも、マイナンバー施行後は、それが捕捉できるようになるのではないかということが、希
望です。この養育費の不払いを防止していくことによって、子供の貧困率を下げられますので、
子供の貧困問題の解決に貢献し得ることになりますので、ぜひこの養育費の不払いの方々を、
マイナンバーで捕捉できるという仕組みは、ぜひ知恵を絞って、お考えいただけたら、うれし
いと思います。
最後3つ目で、子供の健診のリマインドと健診で、健診とだけ書いてあっても、訳がわから
ないのですが、これは健診未受診者の捕捉です。どういうことかといいますと、先日、皆様も
御記憶に新しいのではないかと思うのですが、埼玉県の狭山市で、3歳の羽月ちゃんが、虐待
によって命を落としました。これは母とその内縁の夫が、LINE(ライン)で虐待のやりとりを
していたとかということで、大変残虐だったので、皆さん御存じだと思うのですけれども、こ
の件は、私は防げたと思っております。
そういうのも、シグナルが出ていたからなのです。それは何かと申しますと、この実母は、
健診というものを受けていませんでした。子供がいる場合、半年のところで、健診があったり、
1歳児健診、1歳半健診、3歳児健診、これは自治体によって、多少違うのですけれども、健
診というものがあります。この健診に行って、子供を見せて、発達に問題がないとかという形
になるのですけれども、これに行っていないという親御さんが、ときどきいます。この行って
いないというのは、実は虐待の大きなシグナルなのです。子育てに対しての向き合い方が、向
き合えていないとか、課題があって行けなかった、親に精神障害があって、行けないなどがあ
るので、健診未受診というのが、大変大きなヒントだと思うのです。
この未受診の親で、かつ2回虐待の通報があったので、警察が家庭訪問をしているのです。
この情報がすり合わされていたら、恐らく一時保護しようとなったはずなのです。そうだけれ
ども、悲しいことに、警察は、その健診未受診の情報は知らなかったし、警察が2回行ったと
いうことを、児童相談所は知らなかった。この情報の共有がされていなかったことによって、
最後まで、この子は助けることはできなかったという状況だったのです。
なので、この健診は、先ほどワクチンの情報もありましたが、ワクチンも大切なので、プッ
シュでワクチンですというのと同時に、健診もありますということを、プッシュして、それで
も来ないという親は、何らかのリスクを抱えていますので、そこで、保健所の保健師さんがす
ぐ行きましょうということで、家庭訪問に行くということで、かなり児童虐待というのは、減
らせる、気づけるということがあります。
ですので、このマイナンバーを健診情報とひもづけていただいて、未受診だとなったら、ア
ラートが自治体側や保健所側に鳴らされて、よし行くぞとできるようにする。そういうことだ
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けで、虐待死を有意に減らせるというチャンスがありますので、ぜひそうした形で、マイナン
バーをひもづけていただけたら、うれしいと思います。
今回は以上です。
○ありがとうございました。
続いて、お願いいたします。
○よろしくお願いします。
千葉市なのですけれども、28年1月に、マイナンバー制度を開始したところなのですが、子
供分野に関しましては、実際に添付書類が廃止になるとかいうのは、まだなので、特に目立っ
た動きは、まだないのですが、これがスタートだと捉えていまして、そういう地方自治体ごと
の連携が始まるときに向かって、千葉市は、特にマイナンバー自体もそうですし、それを取り
巻く制度、カード自体もそうですし、そのシステムですとか、そういうものを最大限利用しよ
うと思っている自治体ということで、この場に来ていると聞いております。
私は、こども企画課で、どちらかというと、今は現場の職員なのですけれども、現場としま
しては、日ごろの業務と市民対応で、いっぱいいっぱいなのが、現状なのです。しかし、実際
にそういったいろんな方々が言われているものは、どれも対応できていないと思いまして、や
らなければいけないという気持ちは、ずっと思っていました。今回のマイナンバー制度がきっ
かけになるのだろうと考えています。今まで、なかなかやらなければいけないものをやってこ
なかったものというのが、これで半強制的に、やらされるというタイミングは、すごく大事だ
と思っていまして、これを逃してはいけないと思っています。
千葉市では、マイナンバーにて、やらなければいけない事務というのがあるのですけれども、
今、これから活用するのは、やらなければいけないわけではないのだけれども、最大限利用し
ましょうということで、千葉市も子供に限らず、各部署で、それを最大限使おうと手続の電子
化で、その市民サービスの向上を図ることもそうですし、あとは先ほどから皆さんがおっしゃ
っている、お知らせサービスです。マイナポータルというのができるはずですので、そういっ
たものでのお知らせサービスというのが、どこまでできるのか、そういうものを見定めながら、
国の制度で利用できるものは、最大限利用して、それでできない部分は、千葉市独自で、何か
やらなければいけないという気持ちでやっていますので、こういった場で、いろんな意見をい
ただいて、自治体の考え、国の考えというものをまとめながら、どんどん進んでいけたらと思
っています。
以上です。
○ありがとうございました。
続いて、よろしくお願いします。
○私は、NPO法人ゆったりーのというものを運営しておりますが、簡単に紹介しますと、新宿区
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で、行政の運営していた公立保育園の跡地をお借りしまして、地域住民で運営する子育て広場、
難しく言いますと、地域子育て支援拠点事業をやっております。NPO法人ではありますが、地域
のママさんたちの集まりの小さな団体ですので、恐らく事業者ということではなく、保護者の
目線の意見を求められて、ここに呼ばれていると思っています。
私自身は、今、高1と中2と小2の3人の子育て中です。きょう、ここに出席するに当たっ
て、広場に来ているお母さんたちに、私はこういう会議に出ることになったのだけれども、何
かマイナンバーのことで、意見あるかしらと聞いてみたりもしたのですが、まずお母さんたち
は、そもそも行政用語もよく理解しづらいですし、マイナンバーからして、片仮名も非常に苦
手でして、意見を求められても、何がわからないかもよくわからないという状況です。事業者
としても、行政とお仕事をしているので、たくさん勉強しなければいけないのですけれども、
まず行政用語が、なかなか私たち自身も頭に入りづらいし、せっかく覚えたところで、どんど
ん制度も変わっていくので、本当に追いつかないというのが、まず印象です。そこにきて、こ
のマイナンバーとひもづいていくとかという話が、何かついていけないというのが、率直な感
想です。
私自身も、今、高1の一番上の娘の子育てのときから考えましても、当時は、まだ携帯メー
ルというのが、そんなに一般的ではなくて、情報交換は、インターネットのメーリングリスト
とか、掲示板でやっていて、それから、どんどんmixi(ミクシィ)とか、変化してきて、twitter
(ツイッター)とか、Facebook(フェイスブック)、今はLINE(ライン)だと言われるのです
けれども、またこれから先も、どんどん変わっていくであろう、この早い変化のものに、行政
の方たちも、それに対応した情報発信をしなければいけないけれども、私などでいうと、昔の
つながりの人たちとも、まだつながっているので、昔のメーリングリストも残しつつ、新しい
LINE(ライン)とかもやらなければいけないというところで、どんどんメニューがふえて、大
変だということを聞いていて、思いました。
お母さんたちとしては、膨大な量の子育てに関しての情報を、取捨選択しなくてはいけない
というところがありまして、つい先日も、10代の妊婦さんの相談を受けていたのですけれども、
私どもの自治体とは、違うところに住んでいる方なので、まず母子手帳をもらったときに、も
らった資料を持ってきてと言って、一つ一つ、今、見なければいけない資料なのか、子供が生
まれたら読んだほうがいい資料なのかなどということを、分けるところから一緒にやりました。
とにかくどれを読んだらいいかわからないし、読んだけれども、準備したらいいものも、本当
に絶対必要なのか、あったほうがいいぐらいなのか、全然わからないという状況でした。その
中に、妊婦さんが登録すると、定期的に情報が、メールで送られてくる、恐らく何カ月、何週
目だから、こういうことをしたほうがいいですという情報サービスではないかと思ったのです
けれども、「これを登録した?」と聞いたら、「何だかよくわからないし、迷惑メールみたい
なのが、いっぱい来るのではないかと思って、やっていませんでした」ということでした。そ
ういうツールがいっぱいあっても、なかなか「これは大丈夫だからやってごらん」と、背中を
押してもらえないと、あるからと言って、すぐに飛びつくということでもないのかと思ってい
ますし、私は、比較的は余りそういうものに登録はしないほうなのですけれども、それでも、
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子供が3人いますと、小中高校の緊急連絡メールだの、PTAのメールだの、何だので、非常にた
くさんのメーリングリストにも、入っていて、1日で見なければいけないメールの数というの
も、仕事のメールと変わらないぐらい、自分の子育てのことだけでも、あるという状況です。
その話と、先ほど全国小規模保育協議会さんが提案してくださった、意見書の内容には、私
もこういうことがこれで解決していくといいと思うのですけれども、その一方で、いろんな困
難なことを抱えている方ほど、転居の回数が多かったり、携帯の番号やメールを頻繁に変える
という傾向がありまして、恐らくこうやってひもづけられることをおそれて、何かどんどんそ
ういうところから逃げていく人たちも、一定数いるのではないかと思っているのが、1点です。
貧困家庭もふえているという中で、基本的にメールとか、インターネットの検索が、できな
いぐらい貧困状態になってしまっている弱者の方たちが、こういうものがどんどん普及するこ
とで、逆に抜け落ちていくようなことがあるといけないと思いました。
最後に、割と皆さん、マイナンバーに否定的な意見が多かったのですけれども、1点、これ
は言ってほしいという方がいらっしゃって、「夫婦別姓を選んでいくときに、違う名字を名乗
っていると、手続上、面倒なことが多いのだけれども、マイナンバーを出すことで、すぐ親子
が証明してもらえて、そこが楽になるなら、そこだけは評価したい」という意見をいただいた
ので、それはお伝えしておきます。
今の時点では、こんな感じです。よろしくお願いします。
○ありがとうございました。
これより、議事(5)として、意見交換を行いたいと思います。先ほどいただいた構成員の
皆さんからの御意見に対する御質問、御意見でも結構ですし、先に御説明させていただいた、
資料2の子育てワンストップ検討タスクフォースの進め方についてで、こちらについての御意
見もいただければと思います。
それでは、何か御意見、御質問等がある方は、いらっしゃいますでしょうか。ございました
ら、挙手でお願いします。
どうぞ。
○お話を聞いていて、これは確認したいと思ったのが、何か使ってもらいたいみたいな感じで、
おっしゃるのですけれども、でも、それこそこういう行政サービスは、使う人もいれば、使わ
ない人もいるというものに過ぎなくて、本当に大切なのは、行政側から、きちんとその市民や
区民の情報を捕捉できるというのが、マイナンバーの意味合いとしては、大きいのです。
つまりどういうことかというと、マイナポータルをみんな使って、こんな便利だと言って、
何か100%使ってもらおうと言っても、それは無理な話で、なるべく使いやすいほうがいいです
けれども、そうではなくて、せっかくマイナンバーを付与して、横串で刺して、その家庭の状
況がわかるのだから、変な話、例えば今までだと、所得はフローでしかわからなかったのです。
毎月幾ら入ってくるかで、低所得ですとか、高所得ですとかの話になるのですけれども、資産
とひもづいていなかったから、例えば銀行口座に2,000万あって、でも、フローで月々8万円し
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かない人というのは、これは低所得者になるわけではないですか。
そういうことを資産に組み合わせて、低所得者対策をターゲッティングしようということが
できるという未来がすばらしいというか、より効率的なセーフティーネットをはれるようにな
るという話です。まだ銀行口座のひもづけとかというタイムラインには、なっていないのだけ
れども、それは絶対にすべきで、そうではないと、いわゆるセーフティーネットという部分に
関して、より密なセーフティーネットがはれなくなるからなのです。なので、考え方として、
議論で、マイナポータルをみんな使って、いかに行政間、縦割りの行政が、ちゃんと横串を刺
して、その市民の状況というものを、きちんと把握できて、適切なサポートをできるかという
ところに、多分労力を使ったほうが、いろんな社会問題の解決につながるのではないかと思う
のです。
○ありがとうございます。
続いて、どうぞ。
○今のお話にかぶせる感じなのですけれども、イメージとして、便利になれば、ある一定数普
及すると思っているのですけれども、ここの9ページのところに、出生届というところに、濃
い色で入れていただいていますが、私は不勉強なもので、総務省さんがどういう感じのイメー
ジかは、私はわからないのですが、戸籍というものに、どういうふうに、マイナンバーがリン
クづけされるのか、そういう部分も、まだ理解はしていないのです。
私も先ほどお話いただいた内容とほぼ同じような意見で、例えばですけれども、平成35年以
降とか、2025年以降を生まれた人に関しては、マイナンバーは、今でもそうなのですけれども、
しっかりとこの人たちは、ずっと追いかけられますという前提にきて、その年以降から、生ま
れた人たちが、就労していく、結婚していく、ずっと年金が給付されるというときには、完全
に追えるというようなイメージで、私たちも話をすればいいのか、それとも、普及率を上げま
しょう、そのためには、行政サービスとして、こういうアテンションがあれば、普及率がきっ
と上がっていくだろうとか、それは高齢者なのか、働いている人なのか、子育て世代なのか、
1人世代なのかみたいな、そこだけ整理をいただくだけでも、我々としても、現状はこうなっ
ています、こういう方向を向いていますということを、御説明いただけると助かると思います。
○まずマイナンバーは、そう簡単に捕捉できないようになっています。マイナンバーの使える
ものは、全部法律で、一個一個書いてあるし、使える情報をどこに流すかも、全部法律で書い
てあるので、したがって、そのマイナンバーをつけた情報を、別のところに使うためには、必
ず法律改正が必要になってきます。
もう一つは、マイナンバーがあれば、捕捉できる、人をつかまえられるというのも、ややい
き過ぎというか、そこまでの制度になっていなくて、要するにマイナンバーがあると、先ほど
おっしゃっていただいたような、例えば健診があった場合に、マイナンバーをつけて、手続が
多くて、それを拾うというのは、そういうのはできますけれども、住所不定になってしまった
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ら、これはわからないです。行政とかかわるときに、マイナンバーを使えば、そこで復活する
という、そういうイメージはあります。
○そういうイメージですか。だから、住所不定になり、あるお医者に行ったときには、マイナ
ンバーとひもづいた保健所情報というのは、出すわけではないですか。そうしたら、そこまで
追えなかったけれども、医者に行った瞬間に、ここに出没したというのがわかれば、そうした
ら、追えますね。
○それをやると、かわいそうな人をそうやるというのは、わかるけれども、要するに誰が何の
ために、全国民をやってしまったら、行政が全ての監視の目になってしまうので、そういうこ
とはできないので、どういうふうな人をどういうふうな場合に、どうなったらどうするかとい
うのを、きっちり書き込んでいかないといけない。
○そのプロトコルは、多分つくればよくて、人命とかにかかわりますといったときには、それ
をやりましょうということです。
○だから、むしろその場合には、対象者のマイナンバーを、今までの例でいうと、対象者のマ
イナンバーを病院とかにあれですが、そこは病院とかにはしんどいので、結局健診情報だと、
あちらでいって、そこでできますね。そちらのほうでいくしかないのです。
○支払い基金に、リストを持っておいてもらってということですか。
○そういうことはあるかもしれません。ただ、かなり気をつけないと、批判が浴びそうなとこ
ろではあります。むしろ今、おっしゃったような、そういうものは、できなくもないけれども、
かなりうまくやっていかないと、難しいのです。
マイナンバーは、基本的に住民票にのっとった制度なので、住民票は、今時点でない人は、
マイナンバーはつかないので、出生届の出ない人もマイナンバーつかないので、そこまでの裏
社会まではいけません。
○でも、そのうちマイナンバーがないと、医者に行けないとか、そういうふうには、徐々にし
ていくのではないですか。
○それは何十年もかかります。まずは預貯金に、任意でマイナンバーをつけますのは、3年後
ですけれども、これを強制するのに、多分10年はかかると思っています。強制というのは、過
去の部分も含めてです。
○新規はできるようになるのではないですか。
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○新規は割と早目にできるようになると思います。ただ、それでも3年後任意だから、新規で
強制が5年で、過去のものも全部、要するにマイナンバーをつくれていないと、ATMが使えない
というところまでには、10年かかるという、そんなイメージです。
戸籍の資産でいうと、不動産の登記、これも難しいところがあって、不動産の登記というの
は、本物の所持金をあらわしていないのです。ほとんど田舎に行くと、相続されていないもの
がいっぱいあって、そこが1つの難問ということもありますけれども、そういうことを考えて
はいます。
○そうでないと、空き家対策で、本当に空き家かというので、それを壊そうかとか、利用しよ
うかというのは、できなくなります。
○今、おっしゃったような、命の危険にかかわるような話の限界事例において、こういうふう
に使うというのは、多分可能だと思うので、そういうものを提案していけばいいではないか。
ところで、この会議の話なのですが、もともとこれは私が言い出して、1年前に言い出した
のが、やっと1年後にここまできたのですが、もともとの社会保障の予算を6年もやっていた
というのがあって、介護保険はつくったけれども、子育ては残っているということで、保育保
険と思っていたら、よくわからない制度になってしまって、非常に不満なのですけれども、今
の子育て対策が、必ずしもうまくいっていないというのは、一番の原因は、子育て政策をやっ
ている人たちが、今の若い人たちの現状を知らないというところに尽きると私は思っています。
そういう中で、今の自分の立場で、できることといえば、要するにITを使って、まさにその
中でも、特にマイナンバーをやってみると、福祉の部分のいわゆる新制度が、そういう面での
IT化が進んでいない。一方で、民間のいろんな若い女性の話を聞くと、保育は大変。特に働い
ている人の保育は大変です。一方で、若干議論も出ていましたけれども、いわゆる離婚した場
合、特に今までのものは、20前後で、できちゃった人が離婚して、それは確かにおっしゃると
おり、つかまえきれないというのもあるけれども、離婚した原因というのが、男がだめだから、
離婚したというのが、結構多いので、そういう場合、どうするというと、もっと社会的に支え
ていかないといけないのではないかという、そういう意味で、今の保育制度は、非常に不満な
のですけれども、そのようなことを、こういうITというやりとりを通じて、見える化をしてい
けば、そういう不満が吸収できるのではないかとか、そんなことも考えながら、こういうこと
を始めているので、その辺でいいますと、いろんなことを言っていただいた中で、拾えるもの
をどんどん拾っていって、やれるものはやっていくということが、基本的なスタンスなのです。
そういう意味で、そういうことを気にされずに、むしろ思ったことを自由に言っていただい
て、そういう御意見の中で、できるだけどうやったら制度、仕組みにできるかというのは、我々、
行政のアイデアの出しところなので、その辺を議論させていただきたいのが、本音でございま
す。ぜひよろしくお願いいたします。
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○ぜひお願いします。ありがとうございます。
○どうぞ。
○それを踏まえて、先ほどNPO法人ゆったりーのの方もおっしゃっていましたけれども、この精
度を使っているときに、自分たちはITとかかわっていない。極論な言い方ですけれども、ITと
は無縁だけれども、結果的にITを利用しているという感覚がいいと思うのです。
すごく変な話ですが、クレジットカード、Suica(スイカ)を持っていて、自分はITとは無縁
だけれども、そういうサービスと使っている。
なので、もちろん先ほど自己紹介の中のくだりで、お話したときに、去年もそうだったので
すけれども、高松市役所に行ったときに、当然住民票を異動していく。そこだけで、新しく住
民票を取得して、3カ所ぐらい行くわけです。こども課というところでも、2カ所か3カ所行
きます。当然子供も多いですし、例えばいろんな申請も、当然あって行くとなった場合に、例
えば今後、そこの住民票を異動させたタイミングで、自動的にひもづけを、例えば市役所の中
でされていく。あなたもこのタイミングで、これとこれの手続は終わっています。どこかのタ
イミングで、この手続は、行ってもらわないといけないとか、あなたの場合だと、特殊な事例
があるから、ここにいてもらわないといけないというところが、ある意味、ワンストップとい
うところで、一番しっくりくるところと思います。
私自身も考えていきますけれども、ITという情報通信のものを使うのですが、ほとんどの子
育て世代の方が、簡便でというか、わかりやすく使えるようなものをイメージしたものが、子
育てワンストップという、今、お話を伺ったところでいくと、しっくりくるのかと思いました。
○今、構成員からお話があったように、こういうことに困っているのだという、具体的なもの
をできるだけ、精緻に引っ張り出すことによって、先ほどの話で、これはできる。誰にでも同
じようにできるようにする必要はなくて、こういう人たちには、ちゃんとやらなければいけな
いとか、そういうことだったら、許される可能性が十分あるので、何しろ具体的に整理をしよ
う。
今、副CIOからお話があった、皆さんからこういうふうにできるのではないかという案は、後
で結構ですから、何しろこれを直してということを、どんどん挙げていただくというのが、私
は一番皆さんがやっておられる、現在の仕事の中から出てくる、大切な世の中に対する貢献で
はないかと思うのです。先ほどの予防接種だってそうです。ちゃんと覚えて、メモしている人
なんていません。要するにそういうことを困っているわけです。困っているものを、どんどん
言っていただきたいと思います。
私は、この間、高松に行ってきたのですけれども、あそこの市長さんは、ぐちゃぐちゃ話し
ていたら、何しろ私のところを直さなくてはいけないところが、どんとあるのですということ
を言われていましたから、地方の行政も、全員ではないかもしれないけれども、そういうふう
なことには、すごく今、関心を払っておられるので、そういうことをきちっとやらないと、人
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口減少の原因を自分でみずからつくっていることになってしまうのです。ぜひ今回、短い期間
ですけれども、何しろ日ごろおかしいと思っていることを、どんどん言っていただきたい。
多分、こちらの連中は、知っているものもあるし、知らないものもあるので、ぜひ教えてい
ただきたいと思います。
○続いて、どうぞ。
○それでは、遠慮なく、いろいろ投げ込ませていただくのですけれども、児童扶養手当という
のがありまして、低所得のひとり親とかに、払われるのですけれども、これは4カ月に1回支
払いなのです。低所得の人のものにもかかわらず、4カ月に1回なのです。年金ですら2カ月
に1回なのに、4カ月に1回というのは、どうかという感じです。皆さん、厚労省の官僚の方
の給料は、4カ月に1回でいいですかという感じなのです。
でも、厚労省的には、計画に使ってくださいという話なのですけれども、無理ですというこ
とで、結局、3カ月の途中ぐらいで、キャッシュアウトしてしまって、闇金から借りて、闇金
の利息が物すごいことになってしまって、それで、この前の銚子市のお母さんが、子供を殺し
て、自分も死のうとなったという話があるのですけれども、これは何でできないと聞いたら、
自治体が要は手間で、毎月払いは手間なのですという話で、4カ月に1回ですという話なので
す。児童手当とも連動しているからみたいな話なのですけれども、それは手で払っているのだ
ったら、手間だけれども、システムを組んで、ちゃんとマイナンバーでIDをやって、ユニーク
で番号を振れば、普通にシステムを変えるだけではないかと思ったので、マイナンバーが出る
ことによって、そういう給付の頻度をある程度自分で調整できるようになれば、貧困問題にか
なりいいインパクトを与えられると思うので、ぜひそれは考えていただきたいと思いました。
○ありがとうございます。
ほかの御意見はよろしいですか。大丈夫ですか。ありがとうございます。
それでは、今までの議論を踏まえまして、各省からお一人ずつ、御意見をいただければと思
うのですけれども、よろしいですか。
厚生労働省の母子保健課様から、御意見をいただいてもよろしいですか。
○母子保健課として、関係がございますのは、市町村に妊娠の届け出をした時に市町村より交
付される、母子健康手帳の件ですが、基本的には、こちらはIT化というよりも、母子健康手帳
を取りに行く際に、お住まいの市町村の保健師さんですとか、そういった方と面談を行うこと
に大変意義があるという意見が当課としてはあったところです。
○健診、福祉配信の関係もないですか。母子保健課ではないですか。
○乳幼児健診で母子保健法に基づくものは、1歳6か月児健診と3歳児健診がありますが、こ
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の他、自治体独自の乳幼児健診も含め、自治体から連絡がいくことになっております。
○プッシュで配信したほうがいいですね。そんなことはないですか。
つまり忘れてしまうから。もうすぐ3歳半健診とか、1歳半健診と、LINE(ライン)とかで
きたとかいうほうがいいかと思うのです。
○連絡方法に関する自治体の個々の状況については、当課では把握はしていないところです。
○わかりました。
○ありがとうございます。
各省ということでいくと、厚労省さんからほかにも御意見があればということで、どうです
か。
どうぞ。
○厚生労働省の家庭福祉課です。ひとり親関係の支援を行っている担当でございます。
私どもで、今回の子育てワンストップサービスタスクフォースに、御参加させていただきま
して、今後、構成員の皆様方のさまざまな御意見をお伺いしながら、マイナンバーという制度
で、これが例えば児童扶養手当だとか、それに限らず生活支援だとか、就労支援とかに、さま
ざまのひとり親関係というのがあるのです。
今の私どもの施策で、昨年の12月に、ひとり親家庭・多子世帯等自立応援プロジェクトとい
うことを立ち上げまして、これは内閣府さんとか、法務省さん、国土交通省さん、文部科学省
など、一体となってやるわけなのですが、その中でも、支援につながるという意味での自治体
窓口のワンストップ化の推進というのが、今年の4月から、予算をお認めいただければ、スタ
ートして、我々としても、これを強力に進めていこうと思っております。そういったプロジェ
クトを着実に進めていくと同時に、こういったタスクフォースの議論も、うまくかみ合うよう
な形になるように、期待をしたいと考えております。
以上です。
○ありがとうございます。
お一人ずつではなくて、御意見がある場合で結構です。
○情報政策担当です。よろしくお願いいたします。
マイナンバー制度が始まりまして、マイナポータルの開設が来年の1月に予定されておりま
して、そこで少なくともマイナンバーカードを持てば、いろんな行政手続の入り口ができると
いうことになるわけです。それを活用して、支援が必要な方に、これは自治体が手続をもって
おりますけれども、そこにまさにプッシュ型で、先ほど自治体でも実態の実例があるところの
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予防接種の御案内だとか、あるいは健診などもお知らせしてきめ細かい行政サービスを自治体
側から支援をする人ということに対して、提供するという基盤ができることになりますので、
このプッシュ型のサービスのお知らせということをするということを、進めていくということ
のために、この会議があるのではないかと私は理解しておりました。一方で、プッシュ型のサ
ービスのみで対応されない方に対しては、引き続き郵送等の案内も必要だと思いますが、実際
の手続そのものを対面でやるかどうかということについては、それはきめ細かいサービスでい
う母子、あるいは父親教室とか、そういうものは、実際には対面でしなければいけないので、
それはそれの話として、少なくとも手続としては、申請ができたり、あるいはお知らせができ
たりというのは、せっかくのこういう国を挙げての基盤が整うので、利用していこうというこ
とと理解しています。
それがまずそういういろんなサービスがある中で、今、子育て支援というものは、安倍内閣
を挙げての大きな課題になっておりますので、このマイナンバーを起点として、まず手続がど
うなっているのかということを洗い出して、これは実際のところは、恐らく自治体のほうが取
り組んでいかなければいけないことが、かなり多いと思うので、そういったものをこのタスク
フォースのところで横串を通していただいて、検討を進めていただくというところに意味があ
ると思うので、構成員の方々からのいろんな御注文をいただいて、進めていけたらいいと思っ
ております。
○ありがとうございます。
文科省から、お願いします。
○文科省でございます。幼児教育課で、幼稚園の担当などをさせていただいております。
幼稚園とか、認定こども園を含めて、先ほど副CIOからお話のあった、子ども・子育て新制度
というのが、始まっております。これは、これとITを絡めてみると、よく言われているのが、
事業者さんの事務負担が、かなり今回、支援制度で大変だったと伺っております。そういった
ところで、親御さんとの関係もそうですけれども、うまくこういうITというのが、使えてきた
かと思っております。
もう一つ、特に保育園もそうですけれども、幼稚園に関しては、プライベートというか、学
校法人率というか、民間がやっている幼稚園が全体の3分の2で、園児数ベースで大体83%ぐ
らいという形になっていますので、この辺もどうやって例えばワンストップを進めていくかと
か、どこら辺を重点的にやっていくかというところを含めて、それぞれの会で、いろんな御意
見をいただければと思います。
以上です。
○ありがとうございます。
総務省から、お願いします。
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○総務省住民制度課です。
当課では、マイナンバーカードを担当しているのですけれども、本日のここで出席をさせて
いただいていますのは、特に子育てワンストップというもののIT空間でもって、いろんな登録
をしたり、あるいは現況確認で、わざわざ国民一人一人が、市役所に行ったり、そこで住民票
をとったりしなくてもいいようになるために、マイナンバーカード電子証明書というものを無
料で格納できるのですけれども、これが住民票情報、これをいわゆるトラストアンカーとして、
そこの情報を書き込んで、住民票の情報が変わると、直ちにそれを受け取った人は、問い合わ
せることで、引っ越して、住所が変わるということがわかるような仕組みになっています。
これは、行政だけでなくて、民間も使えるようにということで、この1月から制度が変わっ
ていまして、まだまだ認知度は高くないのですけれども、900万人を超える方々にマイナンバー
カードの申請をいただいていて、広報がおくれていることは、おしかりをいただいているとこ
ろもあって、そこは頑張らないといけないのですけれども、9割ぐらいは電子証明書を登録い
ただいていますので、国民の方がいっぱい持つと、官であれ、民であれ、子育てサービス側が、
それを受けることで、確実にいらっしゃる方を確実に登録して、まだ現況確認もわざわざ負担
をかけなくて、その事業者が裏で確認すれば、確実にできるということで、そうすると、制度
なども、住民に負担をかけなくてもいいですということで、どんどん変えていけば、住民にと
っても、事業者にとっても、官民ともに、負担が軽くて、正確な官民サービスがやっていける
基盤になると、我々としても考えておりまして、その説明活動であるとか、あるいは政府の中
での制度のあり方を変えていくというのも、内閣官房様と連携させていただきながら、皆様の
声を踏まえて、進めていかなければいけないと思っているところですので、現場のお知恵を幅
広く御指導賜りたいと思っております。よろしくお願いします。
○ありがとうございます。
○同じく総務省でございます。情報通信分野を担当している、情報通信政策課でございます。
今、住民制度課で、カードの企画、制度、発行自体を担当していらっしゃることに対して、
私どもがそのマイナンバーカード自体をどういうふうに皆様に便利にしていくかということを、
住民制度課や内閣官房などと御相談しながら、進めているところでございます。
具体的には、マイナンバーカードのICT利活用について実証実験という皆様の目に見える形で、
お見せして、皆様からフィードバックをいただいて、改善できないかということも行っており
ます。そういう意味では、先ほど審議官が申し上げましたとおり、本当にここで困っているこ
とを、ITで何か解決するところができないか、そういったところをどしどし言っていただくこ
とも、私どもは参考にしてまいりたいと思います。
本日の話の中で出た、育児関連情報をプッシュでお知らせという観点で、申し上げると、マ
イナンバーカードを活用して、テレビを立ち上げたら、そのテレビに自治体から様々なお知ら
せがきている、簡単に見ることができるということの完成に向けて取り組んでいます。
ところが、これもやってみると、実際にお母様方から、または使っている方々から、思いも
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よらない様々な御指摘をいただくところがあり、続々と改善点が出てきているというところも
あり、お母様方から、スマホでマイナンバーカードを読めるようにできないのかという御要望
があり、それについても、検討しておりますが、これはまた様々な改善点があり、この場で様々
なアイデアをいただければ、私どもで、どうお手伝いができるか、ITでできることをどう目に
見える形にしていくかということについて、ぜひ御相談してもらいたいと思っております。よ
ろしくお願いいたします。
○ありがとうございます。
よろしいですか。
○内閣府の児童手当管理室でございます。内閣府は、私は児童手当の立場と、きょうはきてい
ないのですけれども、先ほどもお話が出ましたが、子ども・子育て新制度で、これを厚労省さ
んと文科省さんと一緒にやらせていただいております。
児童手当の関係について、申し上げますと、まず先ほど千葉市さんからもお話がありました
ように、ことしの1月からマイナンバー制度が導入されたのですけれども、まだそれに伴って、
手続の簡素化ということは、まだ全然できていないという状況です。これは来年の7月目標に、
国と地方公共団体の情報をつなぐ、情報提供ネットワーク、これができて、初めて情報の簡素
化、具体的には、添付書類を省略できるとかというのがあるのですけれども、今、この時点で
いいますと、むしろマイナンバーの申請のときに、あわせて書いていただくようにしたという
ことで、むしろ手間がふえている状況ですので、私どもの課題としては、まず来年7月に向け
て、自治体の方も含め、あるいは申請者の方も含め、いかに効率的な手続で、ストレスなく申
請をしていただける、そういうことを考えていきたいと思っている状況であります。
今回の子育てワンストップのことに関していいますと、その文脈のさらに延長上にある話で
ありまして、いろんな事務負担の効率化に結びつくというものであれば、積極的に検討してい
きたいと思っております。
課題として、幾つかは考えられるのですけれども、例えば児童手当について、申し上げます
と、一番もらい始めるのが多いというのは、当然出生で、お子さんが生まれたときに、児童手
当を受け取り始めるということがあるわけなのですけれども、そういう場合というのは、大概、
基本的には、皆さん出生届を役場に持っていって、出生届は、大体24時間受付されるわけです
けれども、そのときに、お子さんが生まれたときは、こんな手続とか、こんなお金がもらえた
りとか、こんなサービスがあったりとかしますというものが、いただくような形になると思う
のです。
ですので、この子育てワンストップの中でも、そこだけ切り出して、児童手当を切り出して
やっても、その出生届を出しに行きました。いろんな申請がそこでできるのですけれども、児
童手当だけは帰って、オンラインでやってくださいという話になると、これは多分逆効果だと
思っていますので、そういう余り縦割りということで、考えるのではなくて、いかにユーザー
目線で、使い勝手のいいものにできるかということを考えていきたいと思っておりますし、そ
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のような観点からの御意見も、たくさんいただければと思っております。どうぞよろしくお願
いします。
○ありがとうございます。
よろしいですか。どうぞ。
○内閣官房でマイナンバー担当をしておるセクションなのですけれども、そのうち、私どもの
グループは、マイナポータルの構築を担当しております。
マイナポータルは、御存じのとおり、ウェブでのサービスコンテンツであるのですけれども、
皆さんと意見交換したいことがいっぱいあるのです。その中でも、きょう、特にピックアップ
をしてお伝えしたいところがあるのですが、マイナポータルでは、番号にひもづく御自身の情
報を見たり、その情報が、役所間で、いつどのような理由でやりとりされたかとか、そういっ
た記録が見られるというのはあるのですが、一方で、ある方に対して、ピンポイントにメッセ
ージを送ることが可能になります。問題は、どういう人に何の情報を送るかという中身の抽出
だと思います。それがこのタスクフォースの中で、いっぱい出てくるものだと思って、期待を
しているところです。
もう一つ大きなコンテンツとして、ワンストップサービスを提供したいと考えています。こ
こで我々が目指しているのは、抜け漏れなく、自分が受けられるサービスをきちんと補足でき
るということです。特に自治体が変わったりすると、制度やサービスの名称が変わってしまっ
たりするのです。ただ、実際に移動される方は、同じ方なのです。ここでサービスが途切れて
はならない。こういったものには、ITこそが出番だと思っているのです。なので、そういった
サービスを抜け漏れなく御提供して、確実にサービスをデリバリーする、それが一番重要な使
命だと思っています。
ウェブサイトで、我々が一番認識しているところは、先ほどもファザーリング・ジャパンの
方がおっしゃったのですけれども、ITを意識しない時代になっているのです。我々のマイナポ
ータルは、パソコン用につくってはいるのですけれども、主戦場は、スマホ、コンビニエンス
ストアだと思っているのです。どこでも同じサービスが受けられなければ、だめだと思ってい
ます。特にスマホというのは、パソコンの1.8倍流通しているのです。お母さん方も、パソコン
は持っていなくても、スマホは持っているのです。なので、お子さんを手で抱えて、余った手
で行政手続ができるような世界をつくっていきたいと思っているのです。
先ほど副CIOからも提案があったのですけれども、困っていることをどんどん挙げてほしいの
です。我々にも多少なりとも知見がありますので、こういった方法はどうでしょうかとか、そ
ういったものをどんどん提案していきたいと思っていますので、この場こそが、我々のコンテ
ンツの中身だと思っています。仕掛けをつくるのは簡単なのですが、コンテンツをつくるのは
大変です。そこで皆さんのお力をかりたいと思っていますので、どうぞよろしくお願いいたし
ます。
21
○ありがとうございます。
よろしいですか。どうぞ。
○いろいろと御議論ありがとうございます。
今、聞いていますと、どうも霞が関というのは、俺たちは何をやっている、聞いている人た
ちがどのようになるのかと言うと、誰も知らないというのが多いので、マイナンバーのときも、
マイナンバー関係のものをホームページで見せるようにしているのですけれども、いろんな省
に点在していて、リンクをはろうとしても、我々でも探せないものがいっぱいあったりしてい
て、その辺で一番大事なのは、利用者目線です。我々が何をしているかではなくて、利用者か
ら見たらどういうものがあるかということは、今、話がありましたように、わかるというのが
大事です。
それから、ITといっても、スマホが主戦場というのは、そのとおりです。
もう一つ、おっしゃったとおり、ITというのは、意識してしまうと、話が矮小化されてしま
う。だから、例えば児童扶養手当の話などでも、ITにすれば、もっと早くなるのではないかと
いう話は十分にあるし、預金口座に番号をつけて、マイナンバーをつけて、ひもづけてしまえ
ば、そんなものは振り込めば、おしまいではないかという話になると思うので、そういうこと
もいろいろ御提案いただければいいのではないか。
あと、子育てワンストップというもので、各省の局長さんあたりを回ったときに、ワンスト
ップでは困る、対面は絶対に必要だ、なかなか対面に来てくれないと言っていました。来ても
らうのにITを使えばいいのではないかと、単純に思うわけです。もっと言うと、上から目線の
対面をやっているよりは、LINE(ライン)でお友達でもつくったほうが、よほどいいのではな
いかと思わず思ったりするわけです。そういうこともあっていいのではないか。今の若い世代
のITというか、LINE(ライン)などに関する感覚だったら、対面よりも、むしろLINE(ライン)
のほうが、本音がわかったりするということも十分にあり得る。そういうことも考えながら、
御議論いただければいいのではないかと、追加で思いました。
○ありがとうございます。
さまざまな御意見をいただいたのですが、ほかにございますか。どうぞ。
○私、いっぱいしゃべってしまって、済みません。でも、具体例ということなので、たくさん
放り投げます。
障害児の件です。障害児はいろんな障害がありますけれども、例えば発達障害のお子さんが
います。障害児の教育のことを療育というのですけれども、治療と教育という意味です。発達
障害のお子さんは、いろんな療育ができる通所施設に行きます。いろんな療育を受けるのです
けれども、療育の記録をためておいて、うちの子はこういう療育を受けてきた、今、発達段階
としてはこういうあれで、しかし、挙動としては、こういうものがあるので、注意してくださ
いみたいなことを、行く医者、行く幼稚園、行く小学校とか、毎回、しかも、担当が変わるた
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びに親は説明しなければいけないということで、すごく大変なのです。
だから、そういう障害児の療育の軌跡というか、履歴みたいなものは、一覧できるようにし
ておいて、例えば保育園から小学校に上がったときに、担任の先生は知っていて対応してくれ
るようにしないと、入ってきて、立ったり、歩いたり、お母さん、なんて悪い子なのですかみ
たいな感じになってしまう。でも、この子は、発達障害で、20分以上座っていられないという
ことがわかっておけば、気分転換をしようという話に最初からなれるのです。
文科省さんなども関係あるのですが、保幼小連携の話で、特に障害児の場合、そういうカル
テ的なものを、マイナンバーがひもづけられるのかどうかはわからないのですけれども、マイ
ナポータルの外部のオプションがあって、その情報をポータルできるというか、持って、関係
各所と話ができると、すごく話が早くなるし、誤解が生まれなくなるということなので、ぜひ
お願いしたいと思います。
○ありがとうございます。
ほかはよろしいですか。どうぞ。
○今の御意見は、同じ気持ちも半分ありながら、ただ、そういう情報、蓄積されたものが上が
っていくことに、すごく抵抗がある方たちが、一方でいらっしゃるということがあります。
○ミュートできるようにしておけばいいのではないでしょうか。選択できるようにしておいて、
それが嫌な人は、ミュートして、使わないようにすればいいと思うのですけれども、それをさ
まざまなところで連携してほしい。担任の先生にわかってほしい場合は、公開みたいな、チェ
ックできるようにしておけばいいだけだし、しかも、公開しておいても、全員が見られるわけ
ではなくて、すごく限られた関係者しか見られないことになると思うので、そこは選べればい
いのではないかと思います。
○運用の方法をきちんと考えなければいけないケースもあるのではないかということです。
○そこの議論がいつも難しいと思いまして、何年か前に母子手帳の改訂の委員をさせていただ
いたときにも、同じように、母子手帳に履歴をどんどん書いていくことで、いろんなことがス
ムーズにという御意見があったのですけれども、一方で、お受験とか、そういうときに、母子
手帳の提出を求められて、そこにいろんなことが書かれていることで、ふるい落とされる要因
になったりするから、書いてほしくないという人がいるという、そういう話があって、そこが
課題だと思いました。うまくいけばいいと思います。
○ありがとうございます。双方の面があるということです。
○否定はしていません。
23
○ありがとうございます。
○特例だけを挙げてしまうと、できなくなってしまいます。
○そうですね。でも、困っていらっしゃる方がいるところは、記録して、解決していけるので
はないかという御意見です。ありがとうございます。
ほかにはよろしいですか。どうぞ。
○うちが困っているといいますか、そういう事例がいいと思って、先ほどのお話のソフトラン
ディング版でいくと、子供たちのアレルギーが物すごくふえているわけです。保育園、幼稚園
は、すごくきめ細やかに対応してくれています。ただ、それが小学校に上がるときに、何をす
るかというのは、親が全部手書きで、これはと書いた上で、学校もチェックはするのですが、
保護者も毎月チェックをしていくみたいな、こういう仕組みが子育てワンストップ、マイナン
バーを持つことによって必要だと思います。
例えば小麦がだめだとか、私自身はそばアレルギーがあるので、そばがだめです。私は香川
に住んでいて、うどん県なので、18歳まで食べていなかったのです。東京に出てきて、3回救
急車で運ばれたのです。アナフィラキシーショックになって、死ぬ。それはかなりレアケース
ですけれどもね。
実際、学校現場でも、今、かなり減りましたし、そういうアレルゲンがある食事というのは、
例えばそばが出ることはほとんどなくなってきましたけれども、例えばそばとピーナッツは非
常に危険であるとか、甲殻類というのは、高頻度であれだとか、卵とか、牛乳というのは、人
は多いけれども、症状は軽いとか、いろんなケースがあるのですが、子供たちを守るために、
かつ保護者がそういうことを気にせず働けるとか、生活できる、そういうモチベートになるよ
うな意義づけで、今、子供たちが抱えている問題でいくと、幾つかあると思うのですけれども、
アレルギー対策ということは、比較的ソフトに入っていきながら、これからの運用をどうして
いくかということは、非常にしやすいのではないかと、今、議論を聞きながら思いました。
○ありがとうございます。
○今のことにかぶせると、学童もその情報をさらに共有してということが必要になるので、付
随すると思います。小学校だけではなくて、学校外の学童とか、あるいは学童ではなくて、今、
厚労省さんがやっている学童保育と、文科省さんがやっている全児童対策というものがあって、
学童が2種類あるのです。その両方に情報共有しなければいけないみたいなことがあるので、
今のアレルギーは典型です。障害の情報とか、アレルギーの情報などをそこで共有できると、
すごくいいと私も思います。
24
○ありがとうございます。
皆様、よろしいでしょうか。どうぞ。
○現在のマイナンバーの制度は、本人の意思にかかわらず、ひもづける、ひもづけないみたい
になっていますけれども、むしろ意思によってひもづける、ひもづけないを分けるような制度
もつくっていこうというのは、もともとありまして、もともと医療をどうするかという話で、
医療IDということになっているのですが、医療IDもある程度同意が必要です。どういう同意の
仕方なのかは別にして、同意を前提にするような話になるので、マイナンバーの世界でも、同
意を前提とするような、ひもづけみたいなものがあってもいいと思っています。今、お二人の
間で議論されたことというのは、解決の道が少しあるという気はしています。
○ありがとうございます。
どうぞ。
○あと、特別養子縁組という制度がありまして、普通に出産するのではなくて、いわゆる養子
という形で、託されるという仕組みがあるのですけれども、特別養子縁組の子供の場合、通常
の出産などと違うから、役所の手続などがすごく煩雑になったりするのです。本当のお子さん
ではないのに、何でという感じになったりするのです。でも、マイナンバーで、最初に振って
もらえていたら、それは特別養子縁組だということで、役所側のあれもすごく簡単になる。
今だと、出生届を出したところは、理解してくれたのだけれども、その後、違う部署に行っ
て、保育園に入りたいと言ったときに、何で名字が違うのですかということを、もう一回、説
明し直して、本当なのですかと言われたりすることがあったりするので、すごく大変です。
あと、特別養子縁組の子で、小学校へ行って、2分の1成人式とか、生まれたときの話を何
とかという、余りデリカシーのない指導がされて、結局、子供が傷つくみたいなこともあった
りするのです。
そういう情報を学校側が知っていたとしたら、そういうふうにはしないということもあった
りするから、もちろんそれも許諾をつければいいと思います。親御さんの側で、共有したい、
したくないは、チェックをつければいいと思うのだけれども、そういう形で、出生の多様とい
うか、子供を迎える形も多様で、今、特別養子縁組の例を出しましたが、里親というケースも
あって、里親の場合もまたいろいろ手続があるので、子供のありようも多様なので、それにち
ゃんと対応できるマイナンバーだと、すごく手続も簡単になるし、情報をきちんとみんなで共
有して、社会で育てようという形になるので、いいと思っています。
○貴重な御意見をありがとうございます。
ほかにございますか。大分語っていただいたような状況でしょうか。大丈夫ですか。
それでは、さまざまな御意見をいただきまして、ありがとうございました。
本日は時間の関係がございますので、ほかに御質問や御意見等がある場合は、事務局宛てに
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メールでいただければと思っております。
これで、本日の意見交換を終えたいと思います。さまざまな御意見をありがとうございまし
た。
最後にCIOから一言いただければと思います。よろしくお願いいたします。
○きょうは、本当にありがとうございました。1回目でどうなるかと思ったのですけれども、
皆さんは実例をよく御存じなので、こちらとしては、大変有益な御示唆をいただきました。こ
れからもまだまだいろいろ御存じのことがあると思いますので、ぜひいろいろお知らせいただ
きたいと思います。
これは子育てワンストップサービスと書いてありますが、それは中心としてやることなので
すけれども、いろいろな問題があちこちに隠れている、あるいはどうしようもないと思って、
諦められてしまっている、こういうものを引っ張り出して、マイナンバーをてこにして、ITを
うまく使って、解決をしていこうという趣旨でありますので、これは関係があるのかと思わず
に、おかしいのではないかと思っているものは、どんどん言っていただく。そうすると、5年
後くらいには、マイナンバーがその分野で使えるようになるから、そのときまでにいろいろと
整理をしましょうとか、そういう準備もできますので、ぜひ言っていただきたいと思います。
きょうは、マイナンバーだけではなくて、子育てを中心として、いろんなところで、いろん
な方が苦労されていることを明らかにして、そして、それに対して、改善、改革をどうやって
進めたらいいかということを検討する場に、皆さんに参加していただいたと御理解をいただい
て、今後もひとつよろしくお願いしたいと思います。
先ほど3カ月に一遍とは何事だという話がありました。
○4カ月に1回です。
○2カ月もあるし、いろいろあるのですけれども、高等学校等就学支援金というものがあるの
です。あれは、4月に入学して、申請をすると、10月にやっと出てくるのです。それを問題に
して、文科省が取り組みたいと言ってきたわけではなくて、やっている人の作業が大変だから、
何とかしたいという話だったのですが、そうではないでしょう。皆さん御存じかもしれません
けれども、あれは申請した家庭にお金が戻るわけではないのです。よそに使われてしまわない
ようにするために、学校にいくのです。学校はそのお金をもらわないと、その間、ただで、高
校生を教えて、費用を負担しているのです。どんどん人数が少なくなっているので、資金繰り
にも相当効いてきてしまう可能性がある。地域的に言えば、そういう人が多い学校もあり得る
わけで、そういうことを全く考えていないのです。
今回こういうことを通じて、当事者がいろんなところにいる。こちらからだけ見ていると、
スポットライトが当たってしまっているから、全体にライトが当たっていないものだから、こ
このことばかりを考えた仕組みをつくってしまうわけです。その辺を私がいろいろ聞いていっ
たら、文科省からこういうところもありますと、自然に出てきたのです。皆さんが言われたこ
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とだけを取り上げるということではなくて、よく理解すると、こうやってつなげてやったほう
がいいものも結構多いと思うので、そういう形で、生かさせていただくというつもりで、お応
えをしていきたいと、きょう、改めて思いましたので、1回言ったことについて、後で思いつ
いたことがあったら、幾らでも言っていただくというのは、ありということで、よろしくお願
いしたいと思います。
それから、ここには精鋭がそろっています。何しろそういうつもりでやろうということに、
政府全体がなっていますので、期待をして、いろいろ御支援いただきたいと思います。
以上です。
○ありがとうございました。
それでは、以上で、本日の会合を閉会したいと思います。
本日さまざまな御意見があったと思うのですけれども、今後のタスクフォースの議題や進め
方に関しては、本日の御意見を踏まえて、事務局とも相談の上で、決定していきたいと思って
おります。きょういただいた御意見をできるだけ多く、きちんと議論していけるように、工夫
したいと思っておりますので、議題等の進め方に関しては、私に一任していただければと思い
ます。よろしくお願いします。
また、本日の資料及び議事要旨につきましては、ホームページで公表させていただきます。
本日の議論に関して、会議終了後に、事務局より記者へのブリーフィングを行いますので、
よろしくお願いします。
本件は、現時点でマスコミの十数社から問い合わせが来ており、世間の関心が非常に高いと
いうことがうかがえますので、その点も御承知いただき、引き続きよろしくお願いいたしたい
と思います。
次回の会合に関しましては、改めて事務局から御連絡をさせていただきます。
それでは、本日はこれで閉会させていただきます。長時間、どうもありがとうございました。
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