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釧路市 - 北海道教育委員会

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釧路市 - 北海道教育委員会
体験活動推進プロジェクト
防災キャンプ推進事業
釧路市防災キャンプ
釧路市教育委員会
【事業のポイント】
○防災キャンプ内の様々な体験プログラム実施背
景の想定にストーリー性を持たせる。
(段階的なライフライン回復など)
○市教委事業として実施している「ジュニアリーダ
ー育成」と本防災キャンプによる「高校生リーダ
ー育成」の2つのリーダー育成を盛り込む。
参加者集合写真
津波発生メカニズムの学習
1.企画
(1)事業実施の背景
平成23年3月11日に発生した東日本大震災による津波により、釧路市では床上・床下浸水をはじめ、
港湾などにも被害をもたらした。当市は太平洋沿岸部に位置し、平成24年6月に北海道より公表された
「太平洋沿岸の津波浸水予想図」では、従来の500年間隔地震の予想を上回る浸水範囲が示されるな
ど、大きな津波の到来が予想されることから、日頃から震災や津波に備え、災害発生時における避難
行動や避難所生活を学習・体験する機会として実施することとし、参加した児童生徒及びその保護者や
学校が一体となり、体験活動等を通じて地域の防災力の向上を資するよう実施することとした。
(2)ねらい
災害発生時における避難行動や避難所生活などの体験により、参加者が災害を正しく理解するととも
に、状況に適切に対応し、自らの命を守ることができるよう主体的に行動できる実践的態度を培う防災
教育を推進するため実施することとした。
2.事業概要
(1)運営体制
釧路市教育委員会
(キャンプ実施主体)
(2)開催実績
月 日
6 月 5 日
6 月 26 日
7 月 2 日
7 月 24 日
8 月 9 日
8 月 10 日
8 月 11 日
実行委員会(実施内容等の企画立案・検討や防災キャンプ運営にも参画)
内容検討
北海道教育大学釧路校、釧路市小中学校校長会、釧路地方気象台、釧路市連合町内
会、第1地区防災推進協議会、釧路市PTA連合会、学校運営協議会、災害支援く
しろネットワーク、釧路野外教育研究会、北海道教育庁釧路教育局、釧路市
内 容
関係機関事前打ち合わせ
第1回 高校生防災リーダー研修会(キャンプ実施会場近隣地域を知る防災学習)
第1回 実行委員会(事業内容の検討等)
第2回 実行委員会(参加者報告、事業内容の確定、当日の運営体制の確認等)
釧路市防災キャンプ(1日目)
釧路市防災キャンプ(2日目)
釧路市防災キャンプ(3日目)
3.防災キャンプ実施概要
(1)運営体制
釧路市教育委員会
(キャンプ実施主体)
実施内容
の報告等
助言・
運営支援
内容検討
実行委員会(実施内容等の企画立案・検討や防災キャンプ運営にも参画)
北海道教育大学釧路校、釧路市小中学校校長会、釧路地方気象台、釧路市連合町内
会、第1地区防災推進協議会、釧路市PTA連合会、学校運営協議会、災害支援く
しろネットワーク、釧路野外教育研究会、北海道教育庁釧路教育局、釧路市
運営協力団体等(実行委員会オブザーバー
北海道教育委員会
等)
釧路市社会福祉協議会、釧路市赤十字奉仕団、自衛隊、釧路小学校地域住民、釧路
市消防本部、釧路市上下水道部 など
(2)実施内容
<1日目> 8月9日(金)
【開 始 式】
【オリエンテーション】
事業趣旨の説明、リーダー・ボランティア紹介、避難訓練時の注意事項
市防災危機管理課より5mの津波の高さの表示と説明
【プログラム① 避難訓練】
港町かもめホールより釧路小学校(避難場所)まで徒歩による避難
【オリエンテーション】
想定事例説明、スケジュール確認、避難所での注意事項
【プログラム② 応急手当学習】 講師 釧路市消防本部警防課
三角巾を使用した応急手当(三角巾の結び方・頭部止血法)、AED講習
【プログラム③ 避難所開設体験】
避難所開設説明、救護場所及び各グループの生活場所の設営
【夕食】 協力:釧路市社会福祉協議会、釧路赤十字奉仕団、地域住民等
・メニュー・・・おにぎり(仕出し)、豚汁(炊出し)
【プログラム④ 緊急時体験学習】 講師:釧路地方気象台
避難所で何が役立つかイメージトレーニングにより考え、理解する。(暗闇体験を兼ねる)
【ふりかえり】 講師:釧路教育局
【就 寝】
避難訓練
オリエンテーション
応急手当学
開始式
避難所開設体
<2日目> 8月10日(土)
【起 床】
【朝 食】(非常食体験)
・メニュー・・・アルファ米、味噌汁、サンマ缶、きんぴらごぼう缶(すべて非常食)
【オリエンテーション】
想定事例の説明、2日目のスケジュール確認
【プログラム⑤(フィールド学習) ぼうさいラリー 】
支援物資・食糧調達(ミッションをクリアにより)、避難所周辺の実地調査(地域の防災設備等を知る)
【プログラム⑥ 被災地派遣者の講話】 講師:災害支援くしろネットワーク
被災地派遣者(一般3名・高校生7名)の講話(活動の様子をスライドや資料をまじえて)
【昼食】 協力:釧路市社会福祉協議会、釧路赤十字奉仕団、地域住民等
・メニュー・・・焼きそば(炊出し)、フランクフルト(炊出し)、スープ(炊出し)
【プログラム⑦ 津波発生メカニズムの学習】 講師:北海道教育大学釧路校、釧路地方気象台
・講義・・・自然災害って?津波・液状化・共振のメカニズム、自然災害から身を守るために
・体験・・・津波発生のしくみ、液状化のしくみ、共振のしくみ
【プログラム⑧ 災害救助体験】 講師:自衛隊
災害救助時使用機材の展示・説明(20機材)、即席のタンカ作り実演(毛布と木、衣服と木を使用して)
【プログラム⑨ 自炊体験】 協力:釧路市社会福祉協議会、釧路赤十字奉仕団、地域住民等
・メニュー・・・カレーライス(自炊 ※ごはんのみ炊出し)、サラダ(自炊) ※火起こし体験を兼ねる
【プログラム⑩ 入浴体験】 協力:自衛隊
野外仮設風呂の体験(施設概要・入浴時の注意説明)
【ふりかえり】 講師:釧路教育局
【消 灯】
非常食体験
防災ラリー
被災地派遣者講話
災害救助体
<3日目> 8月11日(日)
【起 床】
【朝 食】(非常食体験)
・メニュー・・・缶入りパン、野菜炒め、ソーセージ缶、(すべて非常食)、牛乳
【オリエンテーション】
想定事例の説明、3日目のスケジュール確認
【プログラム⑪ 家で防災の話をしよう】 講師:釧路地方気象台
震度6強の地震時、自宅で危険な物や場所をイメージし、改善のための配置や工夫を考える。
緊急地震速報の音を知り理解し、緊急地震速報の音が鳴った時に身を守る行動をとる。
学んだことを家庭で話しをしてもらい、家族で情報共有できるよう子どもたちに意識させる。
【プログラム⑫ 避難所撤去】
2泊3日過ごした避難所を撤去し、各グループの居住区、共有部分の清掃・ゴミ捨て
【終 了 式】
【終 了】
非常食体験
家で防災の話をしよう
避難所撤去
終了式
4.普及啓発の実施概要
・市内高等学校へ参加募集チラシ及びポスターを配布(5月29日、6月14日)
・市内小中学校へ参加募集チラシ及びポスターを配布(7月1日)
・広報誌を活用した普及啓発(7・8月号へ掲載)
・実施校地域住民へ周知チラシの配布(8月1日)
・報道機関への報道依頼(8月8日)
・一般参加プログラムの設定により、参加機会の拡充に努めた。(プログラム⑥・⑦)
3.成果と課題
(1)事業成果
当事業の3日間の体験学習及び生活体験を通じ、災害に対して日頃から備えること、友だちと協力す
ることの大切さをしっかり学んでいただいた。そのことは参加者からの感想に裏打ちされている。
【参加者の感想】
・電気や水のない生活はとっても不便で、被災地の人たちの気持ちがよくわかった。みんなで協力し
あったら、色々な事ができるということを学んだ。(小4)
・みんなが「このキャンプで学んだことを生かしていきたい。」と言っていたから、こういう人がたくさん増え
ると、もし地震や津波がきても、犠牲者を減らせるんじゃないかと思った。(小6)
・入浴体験は、想像していたよりも立派なお風呂で、1日お風呂に入れなかっただけで、普段当たり前の
ように入っているお風呂は災害がおきた時にはとても貴重なものなんだとわかった。(高校生)
・ご飯や電気、水道、いろんなところに感謝があった。1つ1つのことに感謝することができる。(高校生)
(2)事業運営上の課題・留意点
参加者の募集において、2泊3日の日程だと参加しづらい状況が見られた。参加しやすい状況を考え
た場合は、泊数を少なくするなどの柔軟な日程設定も考えられるのではないか。
(3)その他
今回実施した内容について事業検証を行ったうえ、参加者が災害を正しく理解するとともに、状況に適
切に対応し、自らの命を守ることができるよう主体的に行動できる実践的態度を培う防災教育の推進に
資する学習・体験の機会を創出できるよう今後の事業展開を検討していきたい。
4.団体プロフィール
【釧路市】
北海道の東部、太平洋岸に位置し、「釧路湿原」「阿寒」の二つの国立公園をはじめとする雄大な
自然に恵まれた街であり、東北海道の中核・拠点都市として社会、経済、文化の中心的な機能を担
う。また、特別天然記念物「タンチョウ」や阿寒湖の「マリモ」をはじめとする世界的にも貴重で魅力あ
ふれる地域資源が豊富にあるほか、夏季冷涼な気候を
生かし、「涼しいくしろで避暑生活」をキャッチフレーズに
長期滞在にも取り組んでいる。
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