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堀川再生事業(案)について
資料4 堀川再生事業(案)について 平成25年3月 堀川再生の方針(案) 堀川再生のテーマ 「アート」と「交流」をテーマとした再生 – 「アート」=西陣織をはじめとする伝統産業、京の七夕の取組みなどを生かし、「伝統と革新の邂逅」に よる新しい活力を創造 – 「交流」=地域の触合い、多様な世代の触合い、国際的な触合いが図られる活発な交流を創造 再生後に果たす役割 多様な人々が関わりあい、育んでいく「賑わい」「まちづくり」「暮らし」の拠点であり、「堀川通りの新しい顔」 地域の「ゲートとしての機能」 事業実施の考え方 「段階的整備」 …… 将来の変化にも応えられるよう現状を踏まえながら段階的な整備を図る。 「デザインコントロール」 …… 「新しい顔」づくりのため、一定のデザインコントロール手法を導入する。 「全体のプロデュース&マネジメント」 …… 6棟全体で商業等のプロデュース・マネジメントを行う。 「周辺の公共空間の活用」 …… 歩道空間や堀川散策路などの活用を図る。 「市場原理の導入」 …… 市場原理を導入し、公的主体はその補完や環境整備を行うよう役割を分担する。 「現居住者の居住安定」 …… 堀川再生に当たり、現居住者の居住の安定を確保する。 堀川再生方針(案)のイメージ 町家旅館 町家SOHO 町家カフェ 堀川通りの新しい顔 ゲートとしての機能 町家活用施設など西側の地域とのリンケージ デザイン コントロール 段階的整備 晴明神社 西陣織会館 二条城 市場原理の 導入 アートと交流をテーマとした再生 ~ 「まちづくり会社」等による団地全体のプロデュース&マネジメント~ 既居住者の 居住安定 周辺の公共 空間の活用 堀川再生の枠組みについて(案) 民間事業 「中4棟改修、両端2棟新築」 多世代・多様な共助をテーマとした団地再生 ⇒「高齢者・障害者・子育て世帯居住安定化推進事業」導入(中3棟) 南端(福祉系開発)、北端(商業系開発)は個別の民間事業 ⇒民間事業者の条件付き公募 民間事業 国庫補助導入 (高齢者・障害者・子育て世帯居住安定化推進事業) 府主導の核施設導入 国庫補助の内示 職人工房 留学生センター 申請:約1.9億円 →内示:約1.4億円 マスターアーキテクトによるデザイン・コントロール (建築協定等) アートと交流による再生 「中2棟改修、4棟新築」(さらに検討) 「アートと交流」をテーマとした再生 ⇒「職人工房(仮称)」「留学生センター(仮称)」府主導の核施設整備 ⇒国際交流や職住近接など新たな概念を含むコミュニティ再生 (高齢者・障害者・子育て世帯居住安定化推進事業:変更(中2棟) ) ⇒従前居住者用住戸を借上げ等により新設整備 ⇒原則として下層階は賑わい集客機能、上層階は居住機能 事業スキーム等については引き続き検討 ⇒現テナントの対応については事業スキームに合わせて検討 国際交流 コミュニティ再生 留学生センター(仮称) 伝統産業振興 職人工房(仮称) 従前居住者用住戸 高齢者・障害者・子育て世帯 居住安定化推進事業 (借上げ等により新設) 堀川再生の全体イメージ(素案) 階数、各機能・施設の位置や規模、建築物の形状、事業実施順などは今後大きく変わる場合がある。 現居住者・現テナントの移転などについては、当事者と合意を得る必要がある。 新しい顔づくりのため、現アーケードを撤去する方向で調整し新しい沿道空間を形成する。 ④ ③ 想定実施順 ⇒ ② ① ② 現居住者、テナントが他と比 べ少ない上長者町から着手 ③ 続いて、従前より建替え予定 とされていた椹木町に着手 「アートと交流」をテーマとした再生 6棟全体のデザインコントロール、まちづくり会社等によるプロデュース・マネジメント 民間住宅事業? 椹木町 従前テナント、 民間テナント事業等 公社賃貸:空き店舗が出た場合は「アート 公社賃貸:現居住者・子育て世帯・クリエ と交流」に沿ったテナントと契約 イティブな若者世帯などが混在 下立売 出水1 留学生センター(仮称) 2階:留学生センター設置(国際交流スペースを含む。) 3階:留学生シェアハウス(30人程度以上) 外国人研究者用世帯向け住戸(5世帯程度以上) 条件付き民間開発の場合の事業者公募要件の項目イメージ ① ② ③ ④ ⑤ ⑥ ⑦ ⑧ 【外観デザインに関する条件】 【留学生センター(仮称)に関する条件】 【西陣アート&クラフトセンター(仮称)に関する条件】 【現居住者対応に関する条件】 【現テナント対応に関する条件】 【アーケードに関する条件】 【全体プロデュース・マネジメント、エリアマネジメントに関する条件】 【公的支援に関する条件】 出水2 民間住宅事業? ホテル事業? 民間賃貸:府が一部借上げ (従前居住者用住戸) 出水3 西陣アート&クラフトセンター(仮称) 1階:セレクトショップ、カフェ等 2階:工房、アトリエ、ギャラリー、交流スペース等 3階:職人・クリエイター等向け住戸(5~10戸程度) 上長者町 従前テナント、 民間テナント事業等 留学生センター(仮称)のイメージ概要 <民設民営> 2階:留学生センター設置(国際交流スペースを含む。サポート体制構築) 3階:留学生シェアハウス(30人程度以上) 外国人研究者用世帯向け住戸(5世帯程度以上) 西陣アート&クラフトセンター(仮称)のイメージ概要 <公設民営> 1階:セレクトショップ、カフェ等 2階:工房、アトリエ、ギャラリー、交流スペース等 3階:職人・クリエイター等向け住戸(5∼10戸程度) 留学生センター(仮称)の整備について 1 目指す方向性 大学のまち京都にふさわしい、留学生や研究者が住み、地域住民には開 かれた交流・憩える空間 2 活用の例(案) 新築を想定 階 階層別の活用イメージ 4階~ 留学生等の居住空間 ・戸数(案) 個人用(シェアハウス)・・・ 30人程度以上 2~3階 世帯用 ・・・・・・・・・・・・・ 5世帯程度以上 人が集まる空間 ・留学生センター(サポート体制の構築) ・交流スペース(地域に開かれた交流スペースの設置) 1階 店舗等 西陣アート&クラフトセンター(仮称)の整備について(案) 1 基本コンセプト 京都の悠久の歴史と文化に培われた伝統産業の振興を核に若手職人やク リエイター等が集い、文化振興や地域活性化にも繋がる拠点整備を目指す。 2 活用の例(案) 新築を想定 階 階層別の活用イメージ 4階~ 民間住宅 3階 職人やクリエイター等の居住空間 ・戸数(案) 5戸~10戸程度 2階 職人やクリエイター、地域の人たちが集い、交流し、学び合う空間 ・工房、アトリエ、ギャラリー、交流スペースなど 1階 ショッピング空間(テナント部分) ・セレクトショップ、カフェなど ※ 集客性、回遊性創出の観点から別棟との連携をイメージ 中2棟における再生事業の先行実施(案) 堀川再生のテーマ「アートと交流」のもと、中2棟(出水1、2)について、耐震化、設備改修、コミュニティ再生関連事業等 を先行して実施(今年度から着手)。 先行事業範囲 職住近接住戸 コミュニティ関連施設 スケルトン賃貸+DIYの検証 バリアフリー化 まちカフェ コミュニティ関連施設 事業概要 SOHO、職住近接住戸 現居住者への対応(案) • 現居住者の居住安定は事業実施に当たり非常に重要。 • 現状の家賃が市場家賃に比べ非常に低い(1/5程度)ことから、対応に当たってはセーフティネットの観点を考慮 する必要。 • また、これまでの経緯・事業の円滑かつ迅速な実施の観点も踏まえる必要。 堀川団地内に従前居住者用住戸を新たに整備する。 従前居住者用住戸の家賃は、セーフティネットの観点から「応能応益家賃」とし、居住者の所得 水準に応じたものとする。 これにより、現居住者の選択肢が拡大し、①新たな従前居住者用住戸への移転、②改修する 中2棟住戸への移転、③地区外移転、の3つとなる。 新たな従前居住者用住戸における年収と床面積に応じた入居者負担額 (単身世帯の場合のおおよその目安) 注1) 年収は、収入全額が給与所得と仮定した場 合の、所得税法上・公営住宅法上の控除前のも の 注2) 入居者負担額は、バス・トイレ、バリアフリー、E V付で、堀川に新築したと想定した場合のもの 注3) 実際の入居者負担額は、それぞれの入居者 に応じて算定する必要がある。 年収(万円) 間取り・床面積 1DK・25㎡ 2DK・50㎡ 204以下 13,900円 27,900円 204超~236以下 16,100円 32,200円 236超~264以下 18,400円 36,800円 264超~296以下 20,700円 41,500円 296超~344以下 23,700円 47,400円 344超~388以下 27,300円 54,700円 事業推進上の課題と開発スキーム(案) 堀川再生事業は、現居住者・現テナントの協力がなければその推進が困難であるため、開発スキームは、事業の早期実施のみ ならず円滑な事業実施に配慮したものとする必要。 したがって、現居住者・現テナントの移転(意向確認∼移転交渉(条件合意)∼移転先の位置・規模・移転時期等の調整=事業計画 の策定∼移転という一連の流れ)を円滑にするため、「6棟一体開発」とする必要。 さらに、特に現テナントについては従前権利の保護の観点から、再入居が可能な再開発手法等の導入が望ましい。 6棟を一体的に開発 現居住者の移転 (事業円滑化のため6棟全体での移転計画が必要) (現地で住み続けたいとの意向) 居住のセーフティネットを措置 ←低所得者の居住の安定確保は重 要な政策課題の一つ (低所得者に対する借上げ府営住宅の供給) 6棟を一体的に開発 現テナントの移転 (事業円滑化のため6棟全体での移転計画が必要) (個別事情で意向が異なる) 従前権利の保護 (再開発手法等により借家権者の再入居に配慮) 地域の魅力創造 6棟を一体的に開発 (6棟全体のプロデュース&マネジメントが必要) (「アートと交流」による堀川通りの 新しい顔づくり) マスターアーキテクト方式の採用 (6棟全体のデザイン・コントロールが必要) ←1棟1棟の個別開発では移転に関 する計画の立案が非常に困難 ←1棟1棟の個別開発では移転に関 する計画の立案が非常に困難 ←従前権利を確実に保護する手法 の導入が必要 ←1棟1棟の個別開発では堀川通り 600mの新たな魅力づくりは困難 ←堀川通り600mの新たな顔づくり のためには景観の調整役が必要 再開発手法等を活用した6棟一体開発により、全体のプロデュース&マネジメント 居住の安定確保のため低所得者に対する借上げ府営住宅を供給 堀川通りの新しい顔づくりのためマスターアーキテクト方式を採用 現テナントへの対応(案) • • • • 契約期間満了後、普通借家契約は原則契約が更新されるが、定期借家契約は更新なし(両者合意による再契約はあり得る)。 契約期間内に賃貸人都合で移転等が必要となる場合正当事由の補完材料として補償が発生。 堀川団地の現テナントの定期借家期限は、再契約時点で堀川再生事業の実施が不明確だったため、H26年3月とした経緯。 これまでの経緯・事業の円滑かつ迅速な実施の観点も踏まえる必要。 市場ルールを踏まえた対応が原則。ただし、事業円滑化のため、以下の工夫を行なう。 借家権者の権利を保護し再入居(地区内移転を含む。以下同じ。)を選択肢の一つとするため、再開発手法等を導 入し6棟全体を一体的に開発。これにより普通借家権者は再入居(新築棟・改修棟※1)を可能にする。 定期借家契約者については、市場ルールに則り現契約満了後は公社と再契約しない。ただし、① 「事業参画希望者 登録制度※2 」により新築棟への参入機会を確保、② 入居している建物の解体撤去までの間の営業について猶予期 間として柔軟に対応、等の工夫を行なう。 ※1 改修棟の空き店舗には限りがある。 ※2 事業参画希望者登録制度は、本事業への参画を希望する民間事業者(ディベロッパー、分譲住宅事業者、賃貸住宅事業者、テナント リーシング事業者、プロデューサー、テナント(現定借テナントを含む。)等)が、「アートと交流」というテーマにどのように参画・貢献するか明示 した上で事前に登録し、事業に応募するパートナーを組みやすくする仕組み(事業参画を確約するものではない)。 普通借家契約 定期借家契約 市場ルール (原則) ・契約期間満了後は原則契約更新(賃借人判断) ・移転の場合は移転補償 ・契約期間満了後は契約更新なし(再契約は賃貸人判断) ・(契約満了後は移転補償なし) 事業上の工夫 (案) ・再開発手法等を導入し6棟全体を一体的に開発 →現テナントの選択肢を増やし、地区外移転 だけでなく地区内移転(新築棟又は改修 棟)を可能とする ・事業参画希望者登録制度により契約満了後の新築棟へ の参入機会を確保 ・入居している建物の解体撤去までの間の営業について 柔軟に対応 デザイン・コントロールについて(案) マスターアーキテクト方式を採用。一定の条件を定め公募・選定する。 主要部分は建築協定(建築基準法第69∼77条)を定め、詳細は「デザイン・ガ イドライン」を事業者に対し予め提示したうえで、実際の設計はマスターアーキテ クトと事業者間でデザイン調整を行い決定。 事業者公募の際、「デザイン・ガイドライン」を提示するとともにマスターアーキ テクトとデザイン調整を行う必要がある旨を条件として明記。 公社改修 (先行事業) 建築協定制度とは…… マスターアーキテクトの公募・選定 (公募型プロポの実施) • 建築協定案とデザインガイドラ イン策定の業務委託 • デザイン調整業務の随意契約 を行うことを明記(要調整) 建築協定の締結 デザインガイドラインの策定 【パブコメを経て策定】 事業者 公募・選定 外観設計 事業者公募開始は、マス ターアーキテクトを公募・ 選定し、デザイン・ガイドラ イン等の策定後 基本設計 実施設計 デザイン調整 土地所有者等同士が建築物の基準(建築基準法による最低基準を 超えた高度な基準)に関する一種の契約を締結するときに、特定行 政庁がこれを認可することにより、契約に通常の契約には発生しない 第三者効を付与して、その安定性・永続性を保証し、良好な環境のま ちづくりを促進しようとする制度。その区域内における建築物の「敷 地」「位置」「構造」「用途」「形態」「意匠」「建築設備」に関する基準の ほか、協定の目的となっている土地の区域、協定の有効期間などを 定めることができる。 建築協定を締結するためには、原則として、区域内の土地所有者、 借地権者の全員合意(借地については、借地人のみの合意)に基づ き、特定行政庁の認可を受けることが必要。 建築物の用途形態等に関する土地所有者等の自主的協定であり、 協定の締結後は、新たな土地所有者等も協定の内容に拘束される (第三者効)。 また、建築協定区域に隣接した土地のうち、将来的に建築協定区 域の一部となることが望ましい土地については、「建築協定区域隣接 地」を定めることにより、将来的にその土地の所有者が簡素な手続き で協定に参加することが可能。 事業実施 堀川再生マスターアーキテクト選定イメージ 求める役割 「アートと交流」をテーマに、賑わい・暮らし・まちづくりの拠点となり、堀川通りの「新しい顔」となるよう、 新築棟と改修棟が混在する6棟全体についてデザインをコントロールする。 求める要件と評価方法 ① まちづくりへの貢献 【小論文を評価】 ・堀川再生に対する理解と思い ・地域の記憶の継承と新たなデザインの周辺地域への波及に関する考え方 ② 堀川再生全体の統一感とバリエーション 【小論文とイメージスケッチを評価】 ・多様性を認めつつ統一感を持ったデザインへの調整 ・制約のある改修棟のデザインと新築棟のデザイン ③ 堀川の新しい顔となるデザイン 【イメージスケッチを評価】 ・堀川や堀川通り、西側町家との関係性をふまえつつ新たな賑わいを生むデザイン ・建築におけるアートの可能性を表現するデザイン ※ 【異なる設計者による複数棟からなる建築群の外観デザイン調整実績を有する者】等を条件に公募 デザイン・コントロールの視点・要素(イメージ) 堀川通り側との関係性、沿道空間 葭屋町通り側との関係性 新築棟・改修棟の調和 公開空地 スカイラインの統一・ニュアンス 沿道空間の例 辻空間(コーナー部)の例 堀川通り側の景観 葭屋町通り側(敷地西側エリア)の景観 辻空間(コーナー部) 連続する隣接棟との関係性 等 公開空地の例 低層部分の統一感の例 堀川再生事業の流れ(案) H25.2.15 事業推進委 ⇒ 事業者公募プロポーザルの要件概要(素案) • 留学生センター(仮称)に関する要件 • 西陣アート&クラフトセンター(仮称)に関する要件 • 現居住者・現テナント対応に関する要件 等 H25.2∼3 マスターアーキテクト公募 公募要件に反映 現居住者・現テナント 事業協力確認 公募要件の詰め 建築協定(案)の策定 デザイン・ガイドライン(案)の策定 アーケードの取扱いに 関する合意(商店街) 民間ヒアリング (事業可能性の確認) 事業参画希望者登録の先行実施 ―事業パートナーを組みやすくする仕組みの導入− ※ 堀川再生事業への参画を希望する民間事業者(ディベロッパー、分 譲住宅事業者、賃貸住宅事業者、テナントリーシング事業者、プロ デューサー、テナント(現定借テナントを含む)等)を事前に登録、事業 パートナーを組みやすくする(府・公社は登録を受け付けるだけ)。 ※ 社名、連絡先だけでなく、事業参画アピール(「アートと交流」という テーマへの貢献など)も登録。 H25.秋 西陣アート&クラフトセン ター(仮称)検討 民間開発事業者公募要件の決定 プロデューサーの選考 施設計画(案)の検討 運営方針・運営計画(案)の検討 資金計画(案)の検討 ※ 民間開発事業者公募の際は 「概ね3フロア分は府が買取り (又は●年間の定期借上げ)に より西陣アート&クラフトセン ター(仮称)を設置」「その際の 買取り料(又は借上げ料)は● 円/㎡とする」などの要件と概要 を示し、西陣アート&クラフトセ ンター(仮称)の施設整備の詳 細検討をさらに行なう。 公募要件 に反映 民間開発事業者公募プロポーザルの実施 4∼6か月 H25年度内 民間開発事業者決定 H26年度上半期 事業計画策定、基本設計 計画・設計に反映