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(隔月発行) 2016年(平成 28年)3月号

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(隔月発行) 2016年(平成 28年)3月号
(隔月発行)
2016年(平成28年)3月号
可睡斎(袋井市)の「ひな祭り」
かつては怖くて恐ろしいところ …2
オウム真理教の跡地が今は「日本盲導犬センター」に
訪日客急増で宿泊施設が足りない …4
「民泊」解禁に期待…トラブル発生に不安
静岡不動産流通活性化協議会より …6
東・中・西 3ヵ所で「空き家相談会」を開催
おめでとうございます …22
宅建ローン特別キャンペーン2015:当選者発表
提携金融機関より …23
静岡県労働金庫(ろうきん)
News …24
横浜の傾斜マンション、浜岡原発の防波壁 他
高齢者の財産管理と生活支援について …8
高齢者向けサービス付き住宅 多様化・規制も
連載:不動産広告について …10
取引態様・物件の所在地・交通の利便性・物件の形質
最近の賃貸住宅における事情 …12
据付式洗濯機の漏水事故による賃借人の損害について
取引紛争の事例と解決 …13
購入申込メール、契約着手金、物件の内覧をもって契約成立?
今なら特典多数 …14
全国賃貸不動産管理業協会(全宅管理)入会のご案内
Topics …16
「ツタヤ図書館」は町おこしの起爆剤となれるか
TOKAI ブロードバンド …17
インターネットを希望する入居者を紹介して下さい!
UGRのグリーンテスト …18
地盤の3大リスクを調査してトラブル回避!
宅建ファミリー共済より …20
「水漏れ事故」への備えは入居者も大家さんも必要です!
415
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宅建しずおか 第 415 号(2016. 3)
宅建しずおか 第 415 号(2016. 3) 3
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10 宅建しずおか 第 415 号(2016. 3)
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最近の賃貸住宅における事情 RETIO. No.97 より
据付洗濯機の漏水事故による賃借人の損害につき、
賃貸人の工作物責任(民法 717 条)が否定された事例
事 例 の 概 要
物防止のストッパーがついており、排水部分で障害
平成 16 年 6 月、借主Xは、貸主Y(不動産業者)
を起こす事故が多発しているとの報告はなく、異物
との間で、同年 3 月建築の居室を 「賃料月額 15 万 8
ストッパーの手入れを怠った事、緩んだ状態での使
千円、契約期間 2 年間」 の条件で、賃貸借契約を締
用等が排水異常の原因とみられる。Xは、取扱説明
結した。その後、同条件で 2 回更新された。
書に反した扱いを否定し、定期的な清掃を主張する
平成 21 年 2 月、Xが帰宅すると、居室内が水浸
が、これと符合する事実は認められず、また、X以
しになっていた。平成 22 年 2 月、Yの提案により、
外の者の使用を伺わせる事情もあり、通常の態様で
Xは本件契約を合意解除した。同年 3 月の調査によ
使用していたと認められない。一方、Yが管理する
り、漏水原因は、流し台下設置のドラム式洗濯機の
同型洗濯機設置物件において、排水部分の詰まりに
排水ホース接続先の排水トラップ等排水管部分に異
よる事故発生は、平成 25 年 5 月時点で本件以外に 1
物が詰まった事による逆流が原因と判明した。
(洗濯
件しかない事、本件建物の築年数を考慮すれば、Y
機ははめ込み形で、その側面に板が設置されており、
に排水部分の清掃義務があったと言えない。よって、
排水部分を直接目視する事は出来ない)
本件事故に関し、Yに不法行為上の過失又は賃貸人
平成 22 年 10 月、Xは保険会社より 606 万円余(う
としての債務不履行があったと認められない。
ち物損分 461 万円余)の保険金を受領した。
2.前述の通り、Xが通常の態様で使用していたと認
平成 24 年 2 月、XはYに対し 2738 万円余の損害
められない一方、本件全証拠によっても、通常の態
賠償を求める通知を行い、その後 「①本件洗濯機及び
様で使用している場合において、排水部分を清掃し
排水部分から、Yには漏水事故の発生の予見が可能
ない事から漏水事故が発生し得たと認められない。
であり、排水部分の定期清掃実施や入居者自身が清
そうすると、本件事故に関し、Xが排水部分を目視
掃出来るような工夫があれば本件漏水事故は免れて
確認が出来ず、その清掃の必要性を認識する事も出
いた事から、Yには不法行為上の過失があり、また、
来なかったという事実をもって、排水部分に 「設置又
排水部分の適切な保守管理を怠った本件契約上の付
は保存に瑕疵がある」 と評価する事が出来ない。
随義務の債務不履行がある。 ②排水部分の目視確認、
ま と め
清掃並びに排水異常の早期発見を防ぐ形態で洗濯機
共同住宅における漏水事故は、一旦起きると多大
等が設置されていた事は、民法 717 条 1 項本文又は
な負担がかかる事から、極力その発生を回避する対
保存の瑕疵にあたる。 ③本件事故により、金銭評価が
策が事前に取られる事が重要で、居室の賃借人にお
困難な家財が使用不要となり、また、Yの不誠実な
いては、水回りの設備や機器についての取扱説明書
対応で事故処理が長期化した事により精神的苦痛を
の使用方法の厳守及び定期的な清掃が、賃貸人 ・ 管理
受けた。」 等として、計 1151 万円余(うち、家財の損
会社においては、賃借人に対する設備 ・ 機器の使用方
失額 831 万円余)を請求する本件訴訟を提起した。
法の注意喚起が必要である。賃貸人設置の設備や機
裁 判 所 の 判 決
器につき、賃借人の使用等に問題がない場合に起き
裁判所は、以下のように判示し、いずれも理由が
た漏水事故は、賃貸人に民法 717 条 1 項の工作物責
ないとして、Xの請求をすべて棄却した。
任が問われ、また、当該責任は無過失責任と解され
1.本件漏水事故は、何らかの原因で排水部分に異常
る事から、賃貸人においてはその維持管理につき、
が生じた事によるものであるが、本件排水管には異
定期点検や定期清掃が欠かさない事が重要である。
12 宅建しずおか 第 415 号(2016. 3)
取引紛争の事例と解決
購入申込メール、契約着手金の送金、売買物件の内覧をもって
売買契約が成立したとする売主の主張を否定した事例
中古マンションの購入を検討していた買主が、内金(契約着手金)の振込後、購入を取り止める意思を示
したが、売主が売買契約は成立していると主張して内金を返還しなかったため、売主に対し不当利得として
内金の返還を求めた事案。<東京地裁 H26.12.18>
事 案 の 概 要
基づき、本件金員を送金したことが認められる。
平成 25 年 10 月頃、売主Yは、買主Xに対して、
売主Yは、上記勧誘が売買契約の申込み、買主X
自己が所有する中古マンションの 1 室を 3,080 万円
の上記電子メールが売買契約の承諾に当たり、同月
で売却することを申し出た。Yは、本件建物は 6,000
4 日に本件建物の売買契約が成立し、そうでなくて
万円で購入したものであること、部屋の三方から海
も、Xの上記電子メールが売買契約の申込み、Yの
が見えること、間取りが 2 LDKであること等につ
上記電子メールが売買契約の承諾に当たり、同月 6
いては説明したが、所在地や名称については「個人
日に売買契約が成立した旨主張する。しかしながら、
情報だから教えない」また「内金を支払わないと内
買主Xの電子メールには「金額、図面、条件等、教
覧はさせない」とした。
えてください」とも記載されており、Yからこれら
平成 25 年 11 月 6 日、買主Xは、Yの指定により、
の条件の提示を受け、その条件について検討した上
本件建物の売買代金の内金 323 万 4,000 円を送金し
で購入を決めることを前提としたものと解されるた
たが、翌 7 〜 8 日にかけて内金の返還を受けたいと考
め、上記電子メールをもって、購入の申込み、また
えるようになり、Yに対して返還を申し入れた。
は申込みに対する承諾と評価することはできない。
Yは、Xの知人を通して、Xと連絡をとり、同月
また、売主Yは、買主Xが本件建物を内覧した同
10 日、Xに本件建物を内覧させ、本件建物を含むマ
月 10 日に至るまで、本件建物の情報として、Yが所
ンションのカタログ及び間取りが記載された図面
有していること、代金は 3,080 万円であり、内金と
集、Xの依頼に基づく内金の領収書をXに交付した。
して 323 万 4,000 円を支払うべきことを伝えたのみ
Xは、平成 25 年 11 月 18 日付で、Yに対し、本件
で、正確な所在地、床面積等については伝えていな
建物の購入の決断を見合わせること、内金の返還を
かったことが認められる。そうすると、Xが売買契
請求する通知を送ったが、Yが既に売買契約は成立
約の目的物を特定するに足りる情報が提供されてい
しているとして、その返還を拒んだため、XはYに
なかったというべきであるから、この点においても、
対して、金員の詐取による不法行為に基づく損害賠
同月 4 日や、同月 6 日の時点で売買契約が成立した
償を請求し、選択的に、Yが本件金員(内金)を不
ということはできない。したがって、売主Yは、買
当に利得したとして返還を求めて提訴した。
主Xに対し、不当利得として、本件金員(内金)を
判 決 の 要 旨
返還する義務を負う。
裁判所は次のとおり判示してXの請求を認容した。
ま と め
売主Yが、買主Xに対し、所有するマンションの
類似案件として、買付証明と売渡承諾を取り交わ
1 室の購入を勧誘したこと、XがYに対し、同年 11
したが、売買契約書までは作成していない段階で、
月 4 日「マンション決めました」との電子メールを
売買契約が成立したかどうかが争われることがある
送信し、同月 6 日「売却契約着手金のご案内をいた
が、そういった場合、裁判所では売買契約の成立を
します」と記載されたYからの電子メールの指示に
否定する傾向にあることも併せて覚えておきたい。
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海老名市立中央図書館。中央部分は3階
まで吹き抜けで、開放感抜群。カフェと
書店も館内に設置されている
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お知らせ
2015年12月 宅建ローン等の実績
提携金融機関
県労働金庫
11/21〜12/20
磐田信用金庫
12/₁〜12/31
静岡信用金庫
12/₁〜12/31
三島信用金庫
12/₁〜12/31
全宅住宅ローン
12/₁〜12/31
項目\取扱支所
件数
融資実行
金額
件数
融資実行
金額
件数
融資実行
金額
件数
融資実行
金額
件数
融資実行
金額
下田
0
伊豆
2
三島
13
沼津
15
富士
17
清水
3
静岡 しだはい
19
11
中遠
18
浜松
39
S.C.
―
計
137件
0
0
0
0
0
0
0
0
1
11
―
12件
0
0
0
0
0
1
12
0
0
0
―
13件
0
2
8
6
0
0
1
0
0
1
―
18件
0
2
3
2
3
0
0
0
2
0
34億9,149万円(土地₆、土地購入新築85、中古戸建25、新築戸建16、中古マンション₃、新築マンション₂)
3億8,720万円(土地₁、土地購入新築10、新築マンション₁)
2億5,641万円(土地₁、中古戸建₁、新築戸建10、増改築₁)
5億3,505万円(土地購入新築₈、中古戸建₂、新築戸建₈)
3億2,467万円(中古戸建₃、新築戸建₉)
26 宅建しずおか 第 415 号(2016. 3)
0
12件
2016年₁月 本部活動概要
月 日
1月4日
5日
7日
8日
12日
13日
14日
18日
19日
20日
22日
〃 25日
26日
28日
場 所
静 岡
本 部
静 岡
本 部
本 部
静 岡
本 部
牧之原
本 部
本 部
沼 津
函南他
本 部
本 部
本 部
〃 〃 29日
〃 平日毎日
〃
〃
本 部
名古屋
本 部
会 議・事 業 等
静岡新聞社 新春祝賀会
仕事始め・官庁挨拶廻り・県知事表敬訪問
静岡市立地適正化計画策定会議
月例法律相談
会計帳票検査(10〜11月分)
政治資金規正法 講習会
正副会長・委員長 合同会議
牧之原市との移住定住促進・空き家バンクに係る協定
静岡不動産流通活性化協議会・空き家対策部会
第8回 会務運営協議会
取引士法定講習会
JA三島函南 研修会、㈱ミサワホーム静岡 勉強会
月例法律相談
県指定講習会
第4回 理事会
①宅建協会 平成28年度 事業計画
②保証協会 平成28年度 事業計画・収支予算
③仮決算による公益比率・遊休財産保有上限の判定 他
宅建ローン特別キャンペーン・抽選会
第1回 次期会長候補者選考委員会
顧問公認会計士との打合せ
東海不動産公取協 総務・調査指導 合同委員会
定例相談(受付総数)
内 容 等
(来館相談3件)
(委員会答申とりまとめ)
(受講者76名)
(講師派遣)
(来館相談5件)
(受講者53名)
(来館相談15件、電話相談200件)
平成27年10月21日〜平成28年₁月15日の新入会者・退会者 第₄回理事会(平成28年₁月28日)で承認
●新入会者
商号・名称
代表者
専任取引士
〒
事務所住所
TEL
会員区分 免許番号
支所
㈱永真
永久保真生 吉田美智子 411-0907 駿東郡清水町伏見14-9
055-946-6326 正会員
(1)13810
知事
IRコモンズ㈱
鈴木 勝一 鈴木真智子 410-0005 沼津市双葉町4-3
055-946-5318 正会員
(1)13800
知事
沼 津
054-297-5568 準会員
(11)3454
知事
静 岡
大石 真司 大石 真司 420-0801 静岡市葵区東千代田1-20-16-12 102号 054-297-5665 正会員
(1)13803
知事
静 岡
設樂 真 設樂 真 426-0071 藤枝市志太3-10-5
054-641-5515 正会員
(1)13809
知事
しだはい
しだはい
㈱アイワ不動産 アパマン
ショップ新北街道店
㈱ライフ
金毘羅不動産㈱
清水 英人 清水 英人 420-0816 静岡市葵区沓谷6-2-2
三 島
水野建設工業㈱
水野 勝也 廣川 純大 421-0501 牧之原市東萩間2918-2
0548-27-3556 正会員
(1)13801
知事
アソシオ不動産
長谷川久彰 長谷川久彰 437-0125 袋井市上山梨965-1
0538-48-6667 正会員
(1)13812
知事
中 遠
0538-86-3936 正会員
(1)13811
知事
中 遠
0538-84-9172 正会員
(1)13805
知事
中 遠
053-450-7300 準会員
(1)6157
大臣
浜 松
053-425-9111 正会員
(1)13799
知事
浜 松
パルエステート
矢部 里美 矢部 里美 430-0944 浜松市中区田町231-8-301 053-458-0210 正会員
(1)13797
知事
浜 松
丸つね㈱
河合 剛 河合 晴美 430-0929 浜松市中区中央2-15-6 TKビル 053-453-9507 正会員
(1)13813
知事
浜 松
竹村 曜子 竹村 曜子 430-0947 浜松市中区松城町214-10 053-450-5030 正会員
(1)13806
知事
浜 松
エネリス㈱
むつみ不動産㈱
本間 啓一 本間 啓一 438-0067 磐田市草崎2735
高橋 裕人 高橋 裕人 437-0123 袋井市下山梨138-3
㈱アーネストワン 浜松営業所 松本 謙司 松本 謙司 430-0928
㈱エースアセット
㈱WAI
浜松市中区板屋町571-1
セントラルイースト1階
髙橋 武浩 宮澤 力 430-0821 浜松市南区西町92
●退 会 者
㈱髙谷開発コーポレーション
伊豆支所 東日本観光土地㈱
ライズ不動産
三島支所 フジモト
エス・ケイホーム
沼津支所 コジマ・ホーム
誠不動産
富士支所 ㈲樫山
清水支所 ㈱アクティー
静岡支所 サテライト建設㈱
浜松支所
㈱ITBエンタープライズ
不動産センター
㈱オグラコーポレーション
小松不動産
浜松支所
㈱セントラル・パイピング
大協土地㈱
㈱ナカミチ
以上、新入会者14名、退会者16名、平成28年₁月15日現在の会員数は、2,865名。
宅建しずおか 第 415 号(2016. 3) 27
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