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図書館・アーカイブズ分野の主要国際機構とその情報源(II)
研究ノート 図書館・アーカイブズ分野の主要国際機構とその情報源(II) 金 容 媛 [要旨] 1960 年代から情報や資料・アーカイブの重要性の認識や情報技術の発展により図書館・アーカイ ブズ分野における国際協力が増大した。国境を越えた情報・記録の生産・流通が展開され、さまざまな分野 に国際的協力が必要となったため、国レベルを超えたユネスコ、ISO のような政府間機構や IFLA、FID、 ICA のような非政府間機構による図書館・アーカイブズ分野における国際的計画が積極的に進められてい る。国際機構により生産される有用な情報・記録を国際社会が共有するために公開は必然である。本稿では、 図書館・アーカイブズ分野の国際協力の歴史的背景と現況を考察し、その中で国際的に重要な役割を果たし ている国際機構であるユネスコ、IFLA、ICA の情報源、基本情報および情報の生産と普及・流通について 紹介した。続編では、他の関連国際機構である EU、CE、UN、WBGA などについて紹介する。 [キーワード] 図書館、アーカイブズ、文書館、国際機構、協力、UNESCO、IFLA、ICA、EU、CE、 UN、WBGA、ARMA、ACARM、AIAF 目 次 (続編のはじめに) 1.はじめに 4.他の関連国際機構の情報源 2.国際機構とその情報源 4. 1 2. 1 国際機構とは(定義・分類・現状) 2. 2 国際機構の情報源(生産と流通、類型、 主な国際機構の図書館・アーカイブズ 部門と情報源 4.1. 1 特徴など) 4.1. 2 際機構と情報源 図書館・アーカイブズ分野における国 4.1. 3 国連(UN)アーカイブズ・記録管 理部門 図書館・アーカイブズ分野における国 4.1. 4 際協力の現状 3. 3 欧州評議会(CE)図書館・アーカ イブズ部門 際協力の歴史的背景 3. 2 図書館・ アーカイブズ部門 3.図書館・アーカイブズ分野における主要国 3. 1 欧州連合(EU)委員会 ユネスコ(UNESCO)アーカイブ ズ部門 ユ ネ ス コ(国 連 教 育 科 学 文 化 機 関: 4.1. 5 UNESCO) 世界銀行グループ(WBGA) アー カイブズ部門 3. 4 IFLA(国際図書館連盟) 3. 5 ICA(国際文書館評議会) 4. 2 図書館・アーカイブズ関連の専門家団体 4.2. 1 〈以上、前号〉 4.2. 2 国際記録管理者協会(ARMA) 英連邦アーキビスト・記録専門家 協会(ACARM) 4.2. 3 ― 31 ― フランス語圏の国際記録専門家協 文化情報学 第 17 巻2号(2010) 会(AIAF) れぞれの機構の基本情報および情報の生産・流通・ 5.おわりに 普及について紹介した。そして、情報へのアクセス 引用・参考文献 可能性(accessibility)と活用可能性(availability) についても考察した。 続編のはじめに 第 4 章では、他の図書館・アーカイブズ関連の国 際機構とその情報源について紹介した。最近の統計 今日の国際化時代は国境を越えて相互依存関係に (Yearbook of International Organizations あり、それは科学技術・経済的側面のみならず、教 2009/2010)によれば、国際機構は政府間機構(IGO) 育、文化、社会など、すべての分野に影響を及ぼし が 989、非政府組織(NGO)が 12,446 となっている ている。国際政治、経済、貿易、文化等の国際関係 が、そのうち図書館・アーカイブズ関連の国際機構 の情報を生産する主軸は、国際化時代の重要な役割 (IGO/NGO)は約 40 機関と考えられる。その中で、 を担う国際機構である。国際社会の急激な進展によ 図書館・アーカイブズ関連の専門家団体および主な り、国際機構による情報の生産および流通は複雑に 国際機構の概要・情報源について紹介した。 多様化している。このような国際機構から生産され る情報・資料を国際社会・人類が共有するために、 4 他の関連国際機構の情報源 その公開は必然である。また有用な国際機構の情報 の共有のための協力は国際社会および国際競争にお いて、国の発展のために必須である。 前号では、図書館・アーカイブズ分野において国 際的に大きな影響力をもち重要な役割を果たしてい 本稿では国際機構の情報源の本質を理解するため る国際機構として、ユネスコ、IFLA、ICA の活動 に、第 2 章で国際機構の定義、組織構造、類型など などをとりあげ、それぞれの機構の基本情報および 一般的な背景について考察した。国際機構の情報源 情報の生産・流通・普及について紹介した。図書館・ の理解を深めるために国際機構の情報・資料の生産 アーカイブズ関連の国際機構は約 40 であるとされ、 と流通、類型、特徴などについても言及した。一般 その内訳は専門家団体および専門機関であり、分野 的に、国際機構とは非営利の共同目標を達成するた 別・主題別にも多様である。図書館・アーカイブズ めに少なくとも 3 カ国以上の加盟国の間で協力をも 関連の専門家団体としては、英連邦アーキビスト・ とに設置される有機体である。その設立目標に合致 記録管理者協会(ACARM)、フランス語圏の国際 する活動計画により関連分野が多様であり、加盟国 記 録 専 門 家 協 会(AIAF)、 国 際 記 録 管 理 者 協 会 が増加することで、公式言語が増え、また地域も拡 (ARMA International)、 国 境 な き ア ー キ ビ ス ト 大する。そこで、情報・資料は個別機構の組織単位 (Archivist without Borders: AsF)、国際書籍およ が機能を遂行するための手段であると同時に、機構 び紙保存専門家協会(International Association of の活動舞台である国際社会とのコミュニケーション Book and Paper Conservators:IADA)などがある。 の手段でもある。大多数の国際機構は情報および資 ここでは、英連邦アーキービスト・記録管理者協会 料の生産と普及のための独自の組織、予算、プログ (ACARM)、フランス語圏の国際記録専門家協会 ラムをもっている。 (AIAF)、国際記録管理者・行政家協会(ARMA 第 3 章では、まず図書館・アーカイブズ分野にお ける国際協力の歴史的背景について考察し、現状に International)の 3 つの組織について簡潔に紹介す る。 ついて紹介した。その中で、国際的に大きな影響力 他方、分野別・主題別の国際機関も多くあり、主 をもち重要な役割を果たしている国際機構として、 な組織として、音響記録コレクション協会(Associ- ユネスコ、IFLA、ICA の活動などをとりあげ、そ ation for Recorded Sound Collections: ARSC)、 国 ― 32 ― 金:図書館・アーカイブズ分野の主要国際機構とその情報源(II) 際音楽情報センター協会(International Association この組織の主な生産物は公式文書類と外部配布用の of Music Information Centers: IAMIC)、国際音響・ 出版物がある。 視聴覚アーカイブズ協会(International Association 情報源: of Sound and Audiovisual Archives: IASA)、 国 際 ・Official Journal: 代表的な公式刊行物 映像アーカイブズ連盟(International Federation of ・General Report on the Activities of the European Film Archives: IFFA/FIAF)、国際健康記録機構連 盟(International Federation of Health Record Or- Union:EU 全体の年次報告書 ・Bulletin of the European Union:(月刊)EU の現 ganization: IFHRO)、国際テレビジョンアーカイブ ズ連盟(International Federation of Television Ar- 況紹介の一般広報誌 ・European Documentation:EU の政策・活動に関 chives: IFTA/FITA)、などがある。 する広報資料としてすべての加盟国の言語で生産 主な国際機構の図書館・アーカイブズとしては、 欧州連合(EU)委員会の図書館・文書館、欧州ドキュ され、無料で配布している。 ・European Perspective:EU 関連の外部研究者に メ ン テ ー シ ョ ン セ ン タ ー(European Documenta- よる委託研究資料で、選定された言語で生産され、 tion Center: EDC)、欧州寄託図書館ネットワーク 販売経路による流通される。 (European Depository Library Network)、欧州評 ・COM Documents:EU 委員会が生産する公式文 議会(CE)の図書館・アーカイブズ部門(Council 書類で 3 つに大別される: of Europe, Library and Archives Division: CE- 1 )法律案資料(Proposals for Legislation, EU 関 LAD)、 国 連 の ア ー カ イ ブ ズ 記 録 管 理 部 問(UN 係法案資料) Archives and Records Management Section: 2 )白書類(Broad policy documents ARMS)、国連ドキュメンテーションセンター(UN 政策調査 資料) Documentation Center)、 ユ ネ ス コ ア ー カ イ ブ ズ 3 )施策報告書(Reports on the Implementation (UNESCO Archives)、世界銀行グループアーカイ of Policy 政策結果報告書類) ブズ(The World Bank Group Archives: WBGA)、 COM Documents は、大部分が意思決定の過程に などがある。ここでは、欧州連合、欧州評議会、国 関するもの、評価資料および行政機能の履行過程で 連、ユネスコ、世界銀行グループの図書館・アーカ 外部の研究機関などに委託した研究資料であり、資 イブズに部門について紹介する。 料の主題と形式が多様である。詳細な事実情報を豊 富に扱っているため、EU 外からの需要が高く、外 4. 1 4.1. 1 主な国際機構の図書館・アーカイブズ部門と 部公開用として寄託図書館(European Depository 情報源 Library) と 欧 州 ド キ ュ メ ン テ ー シ ョ ン セ ン タ ― 欧州連合(EU)委員会(European (European Documentation Center:EDC)に配布さ Commission)図書館・アーカイブズ部門 れる。 EU 委員会(European Commission)、EU 閣僚理 事 会(EU Council)、 欧 州 議 会(European Parlia- 情報提供・配布組織: 1 )Information Office: ment)の 3 つの機構は、EU 全般に影響を与える立 EU の対外広報の中心となる組織として、加盟 法・行政の機能を相互補完的に共有している。EU 国の首都に 1 カ所と必要に応じ地方に sub-office の加盟国数は 2011 年 1 月現在 27 カ国で、全加盟国 が設置され、非加盟国と国際機関には Informa- の公用語(23 言語)が EU の公用語となっている。 tion Unit が設置される。主要任務は、EU の活動 EU 全体を代表する公式の情報生産部署(出版部 を知らせることと EU に関する外部の意見を収集 署)として Office for Official Publications があり、 ― 33 ― することである。 文化情報学 第 17 巻2号(2010) 2 )欧州寄託図書館ネットワーク(European De- 4.1. 2 pository Library Network) 欧州評議会 図書館・アーカイブズ部門 (Council of Europe Library and EU は創設初期から加盟国および非加盟国の Archives Division:CE-LAD) 大規模図書館を寄託図書館として指定し、EU 欧州評議会は欧州協議会、欧州会議とも呼ばれ、 資料を提供している。また、大学や研究機関に 人権、民主主義、法の支配という共通の価値の実現 は EDC を設置し、情報サービスを実施するこ を目的とする国際機構で、EU とは別個である。主 とで、EU 内の情報の移転や利用、さらに文化 要な組織として閣僚委員会(Committee of Minis- の発展を促進している。 ters)、議員会議(Parliamentary Assembly)、欧州 3 )EU 委員会図書館(Commission Library) 人権裁判所(European Court of Human Rights)等 EU の 各 機 構 は 独 自 の 図 書 館 を も っ て い る がある。1949 年に創設され、47 か国の加盟国以外 が、その中で委員会図書館は EU と主要国際機 に、オブサーバーとして 5 カ国(米国、カナダ、日 構の資料および各国から収集したコレクション 本、メキシコ、バチカン)が参加している。 をもつ EU の代表図書館である。この図書館は 図 書 館・ ア ー カ イ ブ ズ 部 門 は、[The Giuseppe EU 加盟国のみならず、一般・研究者などに幅 Vedovato Library]と[Archives]とに分けて運営 広くサービスを提供している。また、委員会所 されており、47 の加盟国に関連の刊行物および公 属の専門資料室から構成される図書館ネット 式文書類を提供する機関として 1949 年に設立され ワークを構築・運営している。 た。 4 )文書館(General Archives) 図書館・アーカイブズ部門では加盟国に対し、以 ブリュッセルにある文書館は歴史的な記録を機 下の情報および資料の目録類を提供している。 構内および一般・研究者に提供することを目的と 基本資料:Catalogue of Publications している。欧州石炭共同体(1952∼1967) 、EEC ・ARCHIVES: Council of Europe Archives (1958 ∼ 1967) 、 欧 州 原 子 力 共 同 体(1958 ∼ ・CENTRAL & VEDOVATO: The Giuseppe Vedo- 1967) 、EC に関する文書を保管している。 vato Library 5 )欧州デジタル図書館(European Digital Library: ・CID-BN: Information Office in Sarajebo, Bosnia Europeana) and Herzegovina 欧州デジタル図書館は、現在公開されている ・CID-SK: Information Office in Bratislava, Slovakia 欧州図書館のシステムのもとに作られたもの ・CP: Cultural Policies Collection で、EU 内の各国の国立図書館、博物館、文書 ・DE-CENTRAL: Documentation Centres 館 な ど と の 協 力 に よ り、2008 年 11 月 20 日 か ・EG: Equality Man and Women ら一般に公開されている。27 カ国が提供する ・MM: Mass Media 200 万点以上の図書、地図、記録、手稿、写真、 ・RI: Racism and Intolerance 絵画、映画フィルムなどがウェブ上で閲覧可能 ・DIGITAL: E-Library であり、2010 年までに 600 万点以上の閲覧を ・ECRI: Documentation Centre against Racism and 目標としている。 Intolerance 所在地:18 rue Van Maerlant, 1040 Brussels, Bel- ・EDQM: European Directorate for the Quality for gium Medicines http://ec.europa.eu/archives/ ・EYC: European Youth Centre, Strasbourg http://ec.europa.eu/information_society/ ・EYCB: European Youth Centre, Budapest ・HR-LIB: Library of the European Court of Hu- ― 34 ― 金:図書館・アーカイブズ分野の主要国際機構とその情報源(II) man Rights Rights ・MIGRATION: Migration Documentation Centre 政府間の人権関連活動、欧州社会憲章、男女平 ・LISBON: North-South Documentation Centre, Lis- 等に関連する内容提供 bon ・DGIII(1949∼): Directorate General of Social ・POINT I: Infopoint Cohesion 情報源: 社会、移民、欧州評議会開発銀行などに関する 1 )情 報 源 配 布:[The Giuseppe Vedovato Li- 内容提供 brary]と[Archives]とに分けて加盟国関連 ・DGIV(1949∼): Directorate General of Educa- の刊行物および公式文書類を提供している。目 tion, Culture and Heritage, Youth and Sports 録以外にオンラインで原文の閲覧も可能である。 2 )情報源:[The Giuseppe Vedovato Library] 教育・文化遺産、青少年、スポーツに関する内容 ・DSAP: Directorate General of Political Affairs 図 書 および 定 期 刊 行 物:6 万 以 上 の 蔵 書 と ・DSP: Directorate of Strategic Planning 400 タイトル以上の定期刊行物を所蔵しており、 ・DGAL: Directorate of General Administration 主な分野は法律、政治、経済、社会、教育など ・DCR: Directorate of Communication and Re- である。欧州評議会の出版物および関連文書類、 search 他の国際機関(UN、OECD、EU など)からの ・Internal Audit 寄贈資料などを所蔵している。 所在地:Avenue de l Europe, F- 67075 Strasbourg [Archives]では、欧州評議会の記録類を以下の Cedex France 15 の主題で分類している。 http://www.coe.int/t/e/com/library archives ・Thematic Historical File(1948∼1980):テーマ別 の 3 千以上のファイルの提供 ・Referenced Documents(1949∼ 4.1. 3 ):欧州議会の 国連(UN)アーカイブズ・記録管理部門(UN Archives and Record Management 公式文書を提供 Section: ARMS) ・Private Office(1949∼):事務総長の演説文など の資料提供 国連の記録管理部門は国連および国際平和維持の 歴史的研究のための膨大な情報を収集・提供する機 ・Committee of Ministers(1949∼):大臣の演説文、 主題別ファイル提供 構である。ARMS は国連のアーカイブズ・記録管 理組織として、次の目標を掲げている。 ・Parliamentary Assembly(1949∼):総会資料の ・多様なサービスと情報資源を通じ、国連記録物に 提供 関する直接の支援および指針を提供する。 ・CLRAE(1958∼) ・ニューヨーク本部のみならず国連の多くの事務所 Conference of Local and Regional Authorities のコレクション・参考情報源、保存などに関する of Europe(1958∼1992) 関連事例や情報サービスを提供する。 Congress of Local and Regional Authorities of ・記録管理における情報の組織化、照会方法、維持 Europe(1993∼) 等に関する幅広いノウハウを提供する。 ・DGI(1949∼): Directorate General of Legal Affairs: ARMS はアーカイブズ・記録管理に関する 3 つ のプロジェクトを推進している。 欧州評議会の条約・協定文、主題別ファイル、 ⑴ 書信内容など提供 アーカイブズおよび記録管理実務グループ (United Nations Working Group on Archives ・DGII(1949∼): Directorate General of Human ― 35 ― and Records Management: WGARM) 文化情報学 第 17 巻2号(2010) ・国連システム全般を通じて、情報を共有し協力す 評価などを実行している。 ることで、記録保存・管理プログラムを開発・奨 情報源: 励する。 ⑴ 情 報 源 の 配 布:[Search Archives Database] ・情報管理の一環として、記録保存(recordkeeping) で は、 国 連 の す べ て の 文 書 を 基 本 検 索(Basic とアーカイブズが備えるべき情報および情報技術 search)と上級検索(Advanced search)より検 に関する基準を遵守する。 索できる。 ・記録物の評価とデジタル記録の開発のための戦略 ・[Photo Gallery]から、国連の各種活動に関する 的計画に関するプロジェクトを遂行する。 映像記録を閲覧することができる。 ・1997 年から事務総長の改革イニシアチブにより ・[UN Records] で は、ARMS に 関 連 す る 指 針 や 活 発 に 推 進 さ れ、 最 近 は[Common Services 利用者登録など各種文書をダウンロードできる。 Task Forces]による支援をうけている。 ⑵ ・このプロジェクトのメンバーは国連本部、国連児 童基金(UNICEF)、国連開発計画(UNDP)、国 ・UN Recordkeeping Learning Programme ・UN Recordkeeping Toolkit for Peacekeeping Op- 連人口活動基金(UNFPAP)、国連プロジェクト 担当事務所などの代表で構成される。 ⑵ 国連の主な文書関連規定および案内書: erations ・UN Recordkeeping Texanomy 企業コンテンツ管理プロジェクト(United Na- ・UN Retention Schedule tions Enterprise Content Management Project: ・UN Recordkeeping Policies and Standards ECM) ・UN Glossary of Recordkeeping Terms 国連本部は全ての情報のための統合された安 ・Peacekeeping Operations Retention Schedule 全で総合的なシステムの構築により知識の共有お よび情報管理支援のための企業コンテンツ管理シ (PORS) ・Retention Schedule by Department excluding ステム構築を計画中である。 peacekeeping operations こ の シ ス テ ム は 電 子 文 書 管 理、 作 業 フ ロ ー (workflow)、ウェブコンテンツ管理、ウェブポー ・Retention Schedules by Subject、などがある。 所在地:ARMS FF-109, United Nations, New York, タル、記録および記録管理、デジタル情報資源管 NY 10017, USA 理および協同機能(collaboration functionalities) http://archives.un.org/unarms を提供する。ARMS はこの新システムが国連の 記録保存(recordkeeping)の模範事例となるよ 4.1. 4 う文書保存の専門家を配置している。ARMS は ⑶ アーカイブズ部門(UNESCO Archives) 適切な管理スケジュールおよび機能中心の分類法 を開発する予定である。 ユネスコ 概要:1947 年に設立されたユネスコアーカイブ ズは、ユネスコのすべての文書と記録を収集し、保 情報へのアクセス向上のための改革プロジェク 存し提供する機関である。ユネスコの設立目的は教 ト(Reform: Improved Access to United Nations 育、科学、文化を通じた国家間の協力増進をもって Information) 世界の平和と安全保障に寄与することである。アー 2006 年国連事務総長の改革報告書には、責任 カイブズの主要事業は、 1 )ユネスコの知識宝庫の と透明性に関する行政プロセスに適切な実行計画 役割、 2 )ユネスコの歴史と記録に基づいた情報提 と模範事例が含まれている。ARMS はアクセス 供と情報の配布、 3 )ユネスコ本部の効率的な記録 向上のために現在の政策評価、分類法適用に関す 管理、などである。アーカイブズはユネスコの加盟 る評価、国連本部の情報公開に対する実行要件の 国を基本とし、現在 188 カ国が参加している。 ― 36 ― 金:図書館・アーカイブズ分野の主要国際機構とその情報源(II) 情報源: スコ各支部のアーカイブズ ア ー カ イ ブ ズ の「記 録 シ リ ー ズ(Archival Se- ・AG 10:SA(Archives of Staff Associations) ries)」は原文記録、文書、写真、音響記録、マイ 1946∼:職員の記録 クロフィルム等で構成され、国際十進分類法(UDC) ・AG 11:(Microcopies)マイクロ資料 により整理されている。「電子記録(Electronic Ar- ・AG 12:(Audio-visual Archives)1946∼: 視聴覚 chives)」は別途提供され、一般のアクセスは制限 されている。その他、「オンライン文書(Files On- 資料 ・AG 13 :(Archives of Colour Reproductions of line)」、「ユ ネ ス コ 関 連 サ ー ビ ス(Related UNES- Paintings) CO Service)」、 「リンク(Links)」、 「新刊出版物(Just ・AG 14 :(Publications, documents and records on Published)」等からユネスコの膨大な情報源にアク UNESCO):ユネスコ関連出版物、ドキュ セスできる。 メント、記録類 主な資料として、ユネスコの合意文書、協定書、 ・AG 15 :(Archives and Documentation of Inter- 書信、報告書、原稿、文書、出版物、写真・映像記 national Organizations) 録、マイクロ資料等が所蔵されている。また、視聴 覚資料部門と広報事務所でも膨大なコレクションを 国際機関の記録とドキュメンテーション ・AG 16 :(Electronic and Machine-Readable Re- 保有している。 cords) ユ ネ ス コ ア ー カ イ ブ ズ で は 下 記 の 16 の 記 録 グ 電子資料および機械可読記録 ループ(Archive Groups: AG)で記録物を分類して いる。16 のグループと各々の主な索引を紹介する。 上記の記録グールプ(AG)のうち、AG I および AG 8 の一部分はオンラインで閲覧可能である。 ・AG 1 :(IICI: International Institute of Intellectual Cooperation)1925∼1946 情報サービス:ユネスコおよび記録管理関連の情 報サービスが提供されており、主なサービスは以下 国際知的協力機構の記録 の通りである。 ・AG 2 :(CAME: Conference of Allied Ministers of Education)1942∼1945 ・Library: http://www.unesco.org/library ・Archives Portal: http://www.unesco.org/cgi-bin/ 加盟国教育担当大臣の連合会議記録 webworld/portal_archives/ ・AG 3 :(PREP. COM: Preparatory Commission of ・Photobank: http://www.unesco.org/photobank/ UNESCO)1945∼1946 exec/index/ ユネスコ準備委員会の記録 ・Guide to the Archives of Intergovernmental Or- ・AG 4 :(C: General Conference Documents)1945 ganizations ∼:ユネスコ総会のドキュメント http://www.unesco.org/archives/sio ・AG 5 :(EX: Executive Board Documents)1946 ∼:常任理事会のドキュメント ・A Chronology of UNESCO,1945-1987 所在地:7 Place de Fontenoy, 75352 Paris 07 SP ・AG 6 :(S: Secretariat Documents)1946∼:事務 France 局のドキュメント http://www.unesco.org/archives ・AG 7 :(UNESCO Publications)1946 ∼: ユ ネ ス コの出版物 4.1. 5 ・AG 8 :(Secretariat Records)1946∼: 事 務 局 の 世界銀行グループ アーカイブズ部門(The World Bank Group Archives: WBGA) 記録類 1946 年に設立された世界銀行は、初期には第 2 ・AG 9 :(Archives of Field Units)1947 ∼: ユ ネ 次世界大戦の戦後復旧のため尽力したが、1949 年 ― 37 ― 文化情報学 第 17 巻2号(2010) 頃からは経済開発のための貸付など、途上国地域の & Central Asia)、南米とカリビアン(Latin Ameri- 経済と生活向上に重点を移している。世界銀行グ ca & Caribbean)、中東と北アフリカ(Middle East ループは、国際復興開発銀行(IBRD)とその姉妹 & North Africa)、 南アジア(South Asia) で区分 機 構 で あ る 国 際 開 発 協 会(IDA)、 国 際 金 融 公 社 される。 (IFC)、国際投資保証機構(MIGA)、国際投資紛 サイト所有者別には、5 つの地域の事務所および 争 解 決 セ ン タ ー(ICSID) 等 を 含 む。 そ の 中 で、 4 つの部門別のサイトがある。 IBRD と IDA を合わせて世界銀行と称する。組織 地域事務所: は、総裁、常務理事会で構成され、総会は年 1 回開 ・East Asia and Pacific Regional Office 催される。世界銀行のアーカイブズには、加盟国と ・Europe and Central Asia Regional Office 関連する 16 万件以上の開発情報(1946 年∼)のコ ・Latin America and Caribbean Regional Office レクションが所蔵・提供されている。 ・Middle East and North Africa Regional Office 情報源: ・South Asia Regional Office 1946 年から現在までの各国の文書、プロジェク 部門別: ト報告書、政策文書、歴史資料、経済報告書、フィ ・Human Development Network ルム、ビデオ、写真などを所蔵している。世界銀行 ・Legal Department の情報源は一般に公開を原則としているが、世界銀 ・Environmentally and Socially Sustainable Devel- 行の政策決定により制限される文書もある。世界銀 行グループのアーカイブズは、国際標準記録物記述 opment Network ・Poverty Reduction and Economic Management (ISAD(G): International Standard for Archival Network Description General)に依拠し、目録を記述する。 トピックは、農業・地方開発(Agriculture & Ru- Web アーカイブズの検索は、日付別、年度別、 ral Development) 、 経 済 政 策(Economic Policy) 、 国別検索が可能である。その他、ブラウジング検索 教 育(Education) 、 エ ネ ル ギ ー(Energy) 、環境 は、事業活動、言語(language)、サイト所有者(Site 、健康(Health) 、 (Environment) 、統治(Governance) Owner)、トピック(Topic)別に区分されている。 社会開発(Social Development) 、貿易(Trade) 、都 ⑴ 市開発(Urban Development) 、水資源(Water Re- 事業活動(Business Activity) ・ 国 家 プ ロ グ ラ ム・ サ ー ビ ス(Country Programs and Services) sources)などの分野で区分されている。 所在地:World Bank Group Archives、MSN MC C3- ・開発研究(Development Research) 302 The World Bank, 1818 H Street, NW ・財務サービス(Financial Services) Washington DC 20433, USA ・国際プログラム・サービス(Global Programs http://www.worldbank.org/archives and Services) ⑵ ・健康サービス(Health Services) 4. 2 ・地域開発(Regional Development Work) 4.2. 1 言語(Language) 図書館・アーカイブズ関連の専門家団体 国 際 記 録 管 理 者 協 会(Association of Records Managers and Administrators, 言語は英語、フランス語、スペイン語、ロシア語、 International: ARMA International) ポルトガル語の他に、アルバニア語、アラビア語、 ARMA は米国とカナダを含む世界 30 カ国以上の アセルバイジャン語、ウクライナ語で区分される。 政府、法律、医療、金融サービス分野などの幅広い また地域区分は、アフリカ、東アジアと太平洋(East 範囲の多様な活動をする記録管理者(records man- Asia & Pacific)、ヨーロッパと中央アジア(Europe agers)、アーキビストなどの専門家を代表とする協 ― 38 ― 金:図書館・アーカイブズ分野の主要国際機構とその情報源(II) 会として 1995 年に設立された。北米、アジア、英国、 連政策をリアルタイムでアップデートし、提供し ヨーロッパの記録管理機関および専門協会が機関会 ている。例えば、⑴ Washington Policy Brief、⑵ 員であり、個人会員は約 1 万人となっている。個人 Canadian Policy Brief、⑶ EU Policy Brief などが 会員は記録管理者、アーキビスト、図書館員(li- ある。 brarian)、 映 像 専 門 家(imaging specialist)、 法 律 ⑶ 専門家、情報通信管理者、コンサルタント、教育担 当者から構成されている。ARMA は、記録管理分 Newswire 報道資料関連の目録とコンテンツを提供している。 所在地:13725 W. 109 th Street, Suite 101 , Lenexa, 野における国際ネットワークと専門的技術を共有す KS66215, USA ることで、会員を支援し、教育を奨励している。組 http://www.arma.org 織 は 理 事 会(Board of Directors) と 執 行 委 員 会 (Executive Officers)からなる。 4.2. 2 主な事業は、次の資源およびサービスの提供を行 英 連 邦 ア ー キ ビ ス ト・ 記 録 専 門 家 協 会 (Association of Commonwealth うことであり、 Archivists and Record Managers: ・関連法律および諸規程のアップデート ACARM) ・基準作成および優れた事例の紹介 英連邦アーキビスト・記録管理者協会は英国と英 ・新技術のトレンドおよびその適用 連邦地域の共同遺産と共同記録の構築を実現させ、 ・Web 基盤の教育プログラムの作成および実施 記録の共有と関連の人々の連携を提供するために ・市場調査 1984 年に設立された。ACARM は英連邦の記録専 ・記録および情報管理に関する書籍および映像資料 門家の間のネットワークを構築し、公共行政の記録 の提供 を維持・発展させるための問題の解決の実際的な戦 ・会員に対するグローバルネットワークの提供 略を開発している。 ・ARMA に関する動画記録の提供、などがある。 設立目的として: ARMA は記録および記録管理の非営利専門協会 ・英連邦のアーキビストと記録管理者の専門家とし であり権威ある専門家団体として、国際標準化機構 (ISO)の国際記録管理基準(ISO 15489)の重要 ての啓発促進 ・国の遺産と開発プログラムでの記録保存と記録物 な貢献者でもある。 の重要性の強調 情報源: ⑴ ・英連邦地域での専門的な記録保存と記録物管理の 配布: 教育および研修・訓練の開発促進 記録管理と関連する「基準・ガイドライン」な ・共同遺産を比較・交換・共有し、発展させること どを刊行 による、アーキビストと記録管理者の養成 [Publications]から出版物、政策概要、報道資 料、報告書などを原文で提供し、閲覧が可能であ ・情報の共有・配布の奨励 ・記録保存と記録物に関する教育による英連邦に対 る。 する認識の促進、などがある。 [Search IMJ Articles]で keyword 検索が可能 で、記事検索ができる。 あり、総会はアーカイブズに関する国際ラウンド 定 期 刊 行 物「Information Management Journal」を刊行している。 ⑵ 組織は、執行委員会(Executive Committee)が テ ー ブ ル(International Conference of the Round Table on Archives: CITRA) が 年 1 回 開 催 さ れ、 規程等アップデート アーカイブズに関する国際会議(International Con- 各国の主要記録および記録管理関連の規程、関 gress on Archives) が 4 年 に 1 回 開 催 さ れ る。 ― 39 ― 文化情報学 第 17 巻2号(2010) ACARM は英連邦の非政府機構として機関会員に Canada は英連邦の 50 カ国および香港・スイスが参加して http://www.aiaf.org いる。 5 .おわりに 情報源: Newsletter、 論 文、 年 次 報 告 書 等 を 刊 行、PDF 国際機構から種々の多様な情報・資料が生産され で検索・閲覧できる。 るが、その大部分は個別機構の規程に基づいて、各 主な刊行物としては、 ・Guide to the Internet and World Wide Web for 機構の活動報告や機構の公式活動を遂行するために 作られた情報・資料である。その設立目標に合致す Archivists and Record Managers ・Conservation and Preservation Activities in Ar- る活動計画により関連分野が多様であり、加盟国が 増加することで、公式言語が増え、また地域も拡大 chives and Libraries in Developing Countries: する。そこで、情報・資料は個別機構の組織単位が Advisory Guidelines on Policy and Planning ・Colonial Related Archive and Manuscript Collec- 機能を遂行するための手段であると同時に、機構の 活動舞台である国際社会とのコミュニケーションの tions in the UK ・Archival Legislation for Commonwealth Coun- 手段として無償で広く配布されており、多くの国際 機構は情報・資料の生産と普及のための独自の組 tries、などがある。 所在地:c/o IMRT, 7 Hatton Garden, London EC1N 織、予算、プログラムをもっている。 国際機構で生産される情報・資料には、 1 )各機 8AD, UK 構の定款や内規を含む基礎資料、 2 )機構内の各種 http://www.acarm.org 組織の会議に関する公式記録、 3 )各種報告書、 4 ) 4.2. 3 フランス語圏の国際記録専門家協会 勧告・指針書、 5 )統計集、 6 )決議案、 7 )広報 (Association Internationale des 資料、 8 )書誌類、 9 )参考資料、などが含まれる。 Archives Francophones: AIAF) 刊行の形態は単行本の他、シリーズもの、定期刊行 概要:フランス語圏国家の記録専門家で構成され 物として継続的に刊行されるものが多く、印刷媒 た記録関連業務の相互協力を実行する国際的協会で 体、映像資料、マイクロ資料、機械可読資料、電子 ある。1989 年マドリードで開催された国際アーカ 資料、ネットワーク情報源と多様である。 イブズ円卓会議に出席したフランス語圏国家の 20 国際機構で生産される大量の文書・ドキュメント 名の専門家により設立され、現在 50 国余りが参加 類は機構の加盟国には公式経路を通じ配布されると している。 ともに当該ホームページから全文(full text)また 情報源: は PDF で公開される。 Quoi de Neuf:ここでは AIAF が作成したフラン 国際機構の情報・資料は、その機構の設立と存続 ス語圏の国際記録専門家ポータル(Portail Interna- が幅広い国際理解と協力に依存するという前提で、 tionale Archivistique Francophone: PIAF)につい その活動と業績を一般に広く広報することが目的で て説明し、PIAF のホームページにリンクしている。 あるが、また、多くの国際機構は専門的な研究を支 ⑴ ⑵ Portail:AIAF の最新のフランス語圏国際アー 援するため、その成果である研究資料の内容を国際 カイブに関する報告書を検索できるようにし、全 社会が共有する観点から広く普及することも多い。 文および PDF でダウンロード可能である。 刊行物として、広報資料、専門研究報告書(当該機 Statuts:AIAF の規定項目が掲載されている。 構の主要関心分野)、統計資料、各種会議録、多様 所在地: Case postale 10540 , Quebec, G 1 V 4 N 1 , な主題の定期刊行物、各種名簿と年鑑類、書誌類な ⑶ ― 40 ― 金:図書館・アーカイブズ分野の主要国際機構とその情報源(II) どがあり、販売価額は一般商業出版物の定価より低 引用・参考文献: く設定され、適切な販売ルートを通じて流通される。 このような国際機構の情報・資料のほとんどは 1 .Union of International Associations,ed. Year- 様々なメディアによって世界の利用者に広く伝達さ book of International Organizations, 2009 / 2010 . れる。国際機構の情報・記録資料の一次的利用者は 加盟国である。二次的利用者は国際機構の情報・記 Editions 46, Vol. 5, p. 3, New York: Saur 2 .国際法学会編. 国際関係法辞典 (第 2 版) , 三省堂 , 録資料に含まれる特定および最新の専門情報を必要 とする世界の経済界・産業界・学界などである。特 2005, p. 259 3 .横田洋三編著 . 国際機構入門 . 国際書院 , 1999, に、国際問題に関する国際機構の役割の増大と世界 p. 253-257 の秩序・平和や安全保障問題等は社会科学の研究者 4 .Williams, R. The Role of Intergovernmental Or- に、環境・医療・科学技術の発展などは自然・応用 ganizations in International Information 科学研究者の情報ニーズに有用な情報源である。こ Transfer and Policy. Special Libraries. Vol. 79 , のような重要な情報源に必要な時に迅速にアクセス No. 1(Winter 1988),p. 1-8. できるよう様々な書誌情報データを共有・公開する 5 .Feather, J. & P. Sturges, ed. International Ency- ことで情報へのアクセス可能性を保障する必要があ clopedia of Information & Library Science. る。必要情報・資料へのアクセスを提供するだけで London, Routledge, 1996, 465p なく、必要な情報・資料を入手できるようにしなけ 6 .Shaff, R.W. Information Policies of International ればならない。主な国際機構は寄託図書館や情報セ Organizations. Government Publications Re- ンターなどを世界各地に設置して、身近なサービス を実施している。このような寄託図書館の利用や寄 view, Vol. 17(1990),p. 49-61 7 .金 容媛.European Union(欧州連合)の情報 託図書館間の相互協力を積極的に推進することで、 インフラストラクチャー.文化情報学:駿河台大 貴重な国際機構の情報・記録資料を全世界の利用者 学文化情報学部紀要,第 1 巻(1995. 3) , p. 23- が利用できるように、また国際機構の資料の書誌的 38. アクセスと物理的なアクセス提供のために、図書 8 .金 館・アーカイブズ分野の国際的な組織が情報資源の 共同利用を推進していくことが必要であり、今後の 重要課題である。 ― 41 ― 容 媛 著. 図 書 館 情 報 政 策. 東 京. 丸 善, 2003,234p 文化情報学 第 17 巻2号(2010) International organizations and their information resources in library and archives fields. —for advancing accessibility and availability of international organizations information— Yong Won KIM [Abstract] The increasing complexity of the issues involved the international flow of information has had serious effects on the roles of intergovernmental organizations(i. e: UNESCO, ISO)and non-governmental organizations(ie: IFLA, ICA).This paper aims at advancing the awareness and use of the information materials originating and distributing by International organizations. This paper reviews the various types of international cooperation in library and archives fields, particularly UNESCO, IFLA and ICA, to promote high standard of provision and delivery related with libraries and archives information service help guarantee that free access and availability of information. ― 42 ―