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半導体工学(8)
PN接合(1) 復習 界面の電子と正孔が結合して界面にキャリアの ない層(空乏層)が形成される 半導体工学(8) P型 N型 正孔 電子 PN接合(1) PN接合(2) 1 空乏層 2 PN接合の電気特性 復習 PN接合に電界を印加する PN接合はP型領域からN型領域へ電流が流れ る整流特性を有する⇒ダイオードを形成する 順バイアス:界面で電子と正孔が結合することに より電流が流れる z 逆バイアス:空乏層の幅が広がるだけで電流は 流れない z I + 正孔 電子 - P - 復習 電流(I) 電子情報デザイン学科 藤野 毅 + + P N ⎡ ⎛ eV ⎞ ⎤ I = Is ⎢exp⎜ ⎟ − 1⎥ ⎣ ⎝ kT ⎠ ⎦ - N 降伏電圧 電圧 (V) 3 電流 順バイアス 逆バイアス 電流 4 PN接合の形成法 イオン注入法 Siウエハは,不純物があらかじめ混入されており,P型またはN型 である.P型不純物:[ アクセプタ ],N型不純物:[ ドナー ] 不純物拡散法やイオン注入法などによって基板と逆極性の不純 物を導入(ドーピング)するとPN接合ができる. 逆極性の不純物は,基板の不純物より多くしなければならない. (教科書第3章,p.30) 現在の半導体製造プロセスでは,基板中にp型,n型の半導体を作 りこむためにはイオン注入によるドーピングを使用する イオン注入機はイオン源から必要なイオンのみを質量分離器で選 択し,加速してウェハに入射する. 注入したイオンをドナーまたは,アクセプタとして活性化するために はアニールと呼ばれる昇温熱処理が必要 酸化シリコン インゴット 数十kV~数MVで加速 加速器 偏向器 P型基板 レジスト レジスト As+ 質量分離器 AsやPなどのドナー不純物を注入 5 ウエハ Nウエル N型 P型 As+ As+ イオ ン源 PN接合 6 ガス 酸化シリコン N型Si層 Siウェーハ (P型) 1 P型N型半導体を接触させると P,N半導体とキャリア密度&フェルミ準位 ドナー密度NDまたはアクセプタ密度NAが決まると,キャリ ア密度(p,n)とフェルミ準位(EF)は決定される. 復習事項 真性キャリア密度ni ni ≈ 1.5 ×10 −16 [m −3 ] (必須記憶) 伝導電子 (多数キャリア) 伝導電子 (少数キャリア) 2 n= ⎛N ⎞ k BT ln⎜⎜ A ⎟⎟ ⎝ ni ⎠ ⎛N ⎞ E F = Ei − k BT ln⎜⎜ A ⎟⎟ ⎝ ni ⎠ 2 ni n ≈ i p NA ⎛N ⎞ E F = Ei + k BT ln⎜⎜ D ⎟⎟ ⎝ ni ⎠ Ei n ≈ ND ⎛N ⎞ k BT ln⎜⎜ D ⎟⎟ ⎝ ni ⎠ EF> Ei Ei EF< Ei p ≈ NA 2 P型半導体 2 n n p= i ≈ i n ND 正孔 (少数キャリア) 正孔 (多数キャリア) 7 ドナー 接合面の両側では「伝導電 子」および「正孔」のキャリ ア密度に大きな差がある 伝導電子と正孔は,それぞ れの濃度勾配を解消する方 向に移動(拡散)し,互いに 再結合して消滅する 境界面には,伝導電子も正 孔も存在しない「空乏層」が 形成される 空乏層には移動できないド ナーおよびアクセプタイオン が存在するので,「空間電 荷領域」とも呼ばれる. N型半導体 ⎧ E −E ⎫ nn = ni ⋅ exp⎨ F in ⎬ = N D ⎩ k BT ⎭ ⎛N ⎞ k BT ln⎜⎜ A ⎟⎟ ⎝ ni ⎠ 11 EF 正孔 N型半導体 エネルギーバンド図の縦軸は は電子に対するポテンシャル であり, ・伝導電子:上に行くほどポテ ンシャルが高い ・正孔:下に行くほどポテンシャ ルが高い と理解する アナロジー 10 P型半導体 N型半導体 わき水[伝導電子]は下へ流れる 泡[正孔]は上に浮き上がる 水位 [フェルミ準位]はどこでも一定 練習問題(教科書例題4・1) アクセプタ密度NA=1X1025[m-3]のP型Siとドナー密度 ND=1X1022[m-3]のN型SiのPN接合におけるビルトインポ テンシャルVbiを求めよ. ⎛ N ⋅N ⎞ ⎛N ⎞ ⎛N ⎞ = k BT ln⎜⎜ A ⎟⎟ + k BT ln⎜⎜ D ⎟⎟ = k BT ln⎜⎜ A 2 D ⎟⎟ ⎝ ni ⎠ ⎝ ni ⎠ ⎠ ⎝ ni k BT ⎛ N A ⋅ N D ⎞ ⎟ ln⎜⎜ 2 ⎟ q ⎠ ⎝ ni EF Ei Ei Ei EF q ⋅V bi= Eip − Ein V bi= 伝導電子 qVbi ビルトインポテンシャルの導出 ⎛N ⎞ E F − Ein = k BT ln⎜⎜ D ⎟⎟ ⎝ ni ⎠ N型半導体 P型およびN型領域のキャリア密度の差によりキャリアは 拡散しようとする ビルトインポテンシャルVbiは,このキャリアの拡散を抑制 するための電位である(空乏層内の空間電荷起因) 外部に電圧として取り出せる電位ではないので注意する P型領域では N型領域では P型半導体 ビルトインポテンシャルの物理的意味 ビルトインポテンシャル Vbi X q ⎧ E −E F ⎫ p p = ni ⋅ exp⎨ ip ⎬ = NA ⎩ k BT ⎭ 電気的 中性 P型半導体 イオン化したドナーおよびア クセプタにより,キャリアの移 動を妨げる方向の電界が発 生し、エネルギーバンドは曲 がる. キャリアの移動は、同一エネ 電気的 電気的 電界E 中性 中性 ルギー準位における,キャリ アの存在確率が等しくなると、 停止する。すなわち,N型領 P型半導体 N型半導体 域とP型領域のいたるところ 同じ存在確率 でフェルミ準位が一致する. 空乏層領域内の電界により 発生する電位差Vbiを「拡散 Ei E 電位」または「ビルトインポテ F ンシャル(内蔵電位)」と呼ぶ. ⎛N ⎞ Eip − E F = k BT ln⎜⎜ A ⎟⎟ ⎝ ni ⎠ アクセプタ 電気的 中性 8 空乏層とビルトインポテンシャル 9 空乏層 k BT ⎛ N A ⋅ N D ⎞ 1× 10 22 × 1×10 27 ⎟ = 0.026 × ln ln⎜⎜ 2 2 ⎟ q 1.5 × 1016 ⎝ ni ⎠ = 0.026 × 33.7 = 0.88[V ] V bi= (4・2) ( ) qVbi ⎛N ⎞ k BT ln⎜⎜ D ⎟⎟ ⎝ ni ⎠ Eip EF Ein P型半導体 N型半導体 12 2 PN接合とダイオード PN接合の順方向特性 PN接合に外部からバイアス電圧VDを印加する 順方向バイアスとは z P型シリコンを(+)N型シリコンを(-) I z 電圧印加によって急激に電流が流れる + - z この特性を順方向特性と呼ぶ P N 逆方向バイアスとは アノード カソード z P型シリコンを(ー)N型シリコンを(+) z 電圧印加によってほとんど電流が流れない z この特性を逆方向特性と呼ぶ 上記のような片方向だけに電流が流れる特性を整流特性とよ び,このような半導体素子をダイオードとよぶ. ダイオードのP型電極をアノード(陽極),N型電極をカソード(陰 極)と呼ぶ 13 順方向電圧VD (>0)を印加するとビルトイン電圧VbiがVDだけ小さくなり, N型領域の多数キャリアである伝導電子がP型領域へ,P型領域中の 多数キャリアである正孔がN型領域へ注入され電流が流れる. 注入されるキャリアは,高いエネルギーを持っている.あるエネルギー 以上の電子数はボルツマン分布に比例するので、順方向電圧VDの exponentialに比例した電流が流れる。 空乏層領域は電圧印加により薄くなる 電界E P型 N型 qVbi P型 N型 キャリア(電子)の注入 順方向 電圧印加 EF 電界E EF EF q(Vbi-VD) 14 キャリア(正孔)の注入 PN接合の逆方向特性 PN接合におけるキャリア密度(1) 逆方向電圧VD(>0)を印加すると,ビルトイン電圧がVDだけ小さくなり, N型領域の少数キャリアである伝導電子がP型領域へ,P型領域中 の少数キャリアである正孔がn型領域へ注入され電流が流れる. 流れる電流は少数キャリアの濃度により制限され非常に小さい。 空乏層領域は電圧印加により厚くなる。 真性フェルミ準位からのフェルミポテンシャルΦを導入 熱平衡状態におけるキャリア密度は0添字で表す z N型領域 多数キャリアnn0 ,少数キャリアpn0 z P型領域 多数キャリアpp0 ,少数キャリアnp0 電界E P型 N型 P型 電界E ⎛ qφ p ⎞ n p 0 = ni ⋅ exp⎜⎜ ⎟⎟ ⎝ k BT ⎠ (4・4) N型 少数キャリア(電子)の拡散 qVbi 逆方向 電圧印加 pn 0 ⋅ n p 0 = ni EF q(Vbi+VD) 少数キャリア(正孔)の拡散 15 ⎞ ⎟⎟ ⎠ ⎛ E −E ⎞ ⎛ qφ ⎞ nn 0 = ni ⋅ exp⎜⎜ F i ⎟⎟ = ni ⋅ exp⎜⎜ n ⎟⎟ (4・5) ⎝ k BT ⎠ ⎝ k BT ⎠ qVbi qΦ P Ei EF n p 0 ⋅ pn 0 = ni p p0 ⎛ E −E F = ni ⋅ exp⎜⎜ i ⎝ k BT 16 ⎛ qφ ⎞ ⎞ ⎛ qφ ⎞ pn 0 = ni ⋅ exp⎜⎜ − n ⎟⎟ (4・6) ⎟⎟ = ni ⋅ exp⎜⎜ − p ⎟⎟ (4・3) ⎝ k BT ⎠ ⎠ ⎝ k BT ⎠ ⎛ qφ ⎞ ⎟ p = ni ⋅ exp⎜⎜ − ⎟ ⎝ k BT ⎠ PN接合におけるキャリア密度(2) PN接合電流の導出(1) 空乏層をはさんだ,N型およびP型領域におけるキャリア密度の 違いは,ビルトインポテンシャルVbiで関連付けられている. 順方向電流は下記の2つのパスから成り立つ n p0 nn 0 n p0 ⎛ qφ ⎞ = ni ⋅ exp⎜⎜ p ⎟⎟ ⎝ k BT ⎠ ⎛ qφ p ⎞ = ni ⋅ exp⎜⎜ ⎟⎟ ⎝ k BT ⎠ ⎛ qV ⎞ ⎛ qφ ⎞ ni ⋅ exp⎜⎜ n ⎟⎟ = exp⎜⎜ − bi ⎟⎟ ⎝ k BT ⎠ ⎝ k BT ⎠ z (4・7) z ⎛ qφ ⎞ nn 0 = ni ⋅ exp⎜⎜ n ⎟⎟ ⎝ k BT ⎠ qVbi qΦ P 電子がN型からP型へ注入され,P型領域で拡散・再結合するこ とで流れる電流 Jn 正孔がP型からN型へ注入され,N型領域で拡散・再結合するこ とで流れる電流 Jp 空乏層 拡散 q(Vbi-VD) 注入 電子による電流 Jn EF p p0 ⎛ qφ p ⎞ ⎟⎟ = ni ⋅ exp⎜⎜ − ⎝ k BT ⎠ qΦn ⎛ qφ ⎞ pn 0 = ni ⋅ exp⎜⎜ − n ⎟⎟ p p0 ⎝ k BT ⎠ ⎛ qφ ⎞ pn 0 = ni ⋅ exp⎜⎜ − n ⎟⎟ ⎝ k BT ⎠ ⎛ qV ⎞ ⎛ qφ ⎞ ni ⋅ exp⎜⎜ − p ⎟⎟ = exp⎜⎜ − bi ⎟⎟ ⎝ k BT ⎠ ⎝ k BT ⎠ 再結合 n p ( x = 0) nn 0 ⎧ q(Vbi − VD ) ⎫ = exp⎨− ⎬ (4・75) k BT ⎩ ⎭ 再結合 (4・8) ⎧ q (Vbi − VD ) ⎫ p n ( x = 0) = exp ⎨− ⎬ (4・85) p p0 k BT ⎩ ⎭ 正孔による電流 Jp EF ⇒電圧印加によってビルトインポテンシャルVbiがVD変化したとき も空乏層の両境界で同じ関係が成り立つ 0添字がないこと 17 に注意 2 qΦn EF EF 2 ⎛ qφ n = ni ⋅ exp⎜⎜ ⎝ k BT 注入 18 P型 拡散 N型 3 電子電流の導出(2) 電子電流の導出(3) 順方向電圧VDを印加したときにN型領域の多数キャリアである電子 が,空乏層を通過してP型領域に少数キャリアとして注入される P型領域に注入された少数キャリアnp(x=0)とP型領域での熱平衡少 数キャリアnp0との関係を求める 拡散電流の大きさを求めるのには,注入された過剰キャリアが拡散 する速さを求めることが必要. キャリア数連続の式(3・47)を使用する. nn 0 (4・7)より n p0 n p ( x = 0) 空乏層 拡散・再結合 n − n0 dn d 2 n dn = Dn ⋅ 2 + ⋅ μ n ⋅ E + Gn − τn dt dx dx ⎧ q (Vbi − VD ) ⎫ ∴ n p ( x = 0) = nn 0 exp⎨− ⎬ k BT ⎭ ⎩ ⎧ q(Vbi − VD ) ⎫ = exp⎨− ⎬ k BT ⎩ ⎭ ⎛ qV ⎞ ⎧ q (Vbi − VD ) ⎫ = n p 0 exp⎜⎜ bi ⎟⎟ exp⎨− ⎬ k BT ⎝ k BT ⎠ ⎩ ⎭ ⎛ qV ⎞ = n p 0 exp⎜⎜ D ⎟⎟ (4・9) ⎝ k BT ⎠ ⎧ qV ⎫ nn 0 = n p 0 ⋅ exp⎨ bi ⎬ ⎩ k BT ⎭ nn 0 注入 n p 0 ( x = 0) P型 ⎧ ⎛ qV ⎞ ⎫ = n p 0 ⎨exp⎜⎜ D ⎟⎟ − 1⎬ ⎩ ⎝ k BT ⎠ ⎭ N型 (4・10) d 2 n p ( x) dx 2 dx z z = n p ( x) − n p 0 Ln 2 P型 Jn = q ⋅ np0は定数なので 境界条件①:x=∞で np(x)=np0 z = とおくと n p ( x) − n p 0 Ln 2 (4・11) (4・15)’ Jp = q⋅ Dp Lp ⎛ x ⎞ ⎧ ⎛ qV ⎞ ⎫ pn 0 ⎨exp⎜⎜ D ⎟⎟ − 1⎬ exp⎜ − ⎟ ⎜ L ⎟ p ⎠ ⎩ ⎝ k BT ⎠ ⎭ ⎝ L p = D p ⋅τ p ただし 全電流密度JDは (4・13) B=0 ⎧ ⎛ qV ⎞ ⎫ A = n p 0 ⎨exp⎜⎜ D ⎟⎟ − 1⎬ ⎩ ⎝ k BT ⎠ ⎭ ⎧ ⎛ qV ⎞ ⎫ ⎛ x ⎞ ′ (4・14) n p ( x) = n p ( x) − n p 0 = n p 0 ⎨exp⎜⎜ D ⎟⎟ − 1⎬ exp⎜⎜ − ⎟⎟ ⎝ Ln ⎠ ⎩ ⎝ k BT ⎠ ⎭ dn 拡散電流の式 J n = q ⋅ Dn ⋅ (3 ⋅ 37) より dx ⎧ ⎛ qV ⎞ ⎫ ⎛ x ⎞ D J n = − q ⋅ n n p 0 ⎨exp⎜⎜ D ⎟⎟ − 1⎬ exp⎜⎜ − ⎟⎟ (4・15) Ln ⎝ Ln ⎠ ⎩ ⎝ k BT ⎠ ⎭ ⎛D ⎞ Dp J S = q⎜ n n p 0 + pn 0 ⎟ ⎜L ⎟ Lp ⎝ n ⎠ ⎧ ⎛ qV ⎞ ⎫ J D = J S ⎨exp⎜⎜ D ⎟⎟ − 1⎬ ⎩ ⎝ k BT ⎠ ⎭ (4・16) J D = J n ( x = 0) + J p ( x = 0) ⎛D ⎞⎧ ⎛ qV ⎞ ⎫ Dp = q ⋅ ⎜ n n p0 + pn 0 ⎟⎨exp⎜⎜ D ⎟⎟ − 1⎬ ⎜ ⎟ Lp ⎝ Ln ⎠ ⎩ ⎝ k BT ⎠ ⎭ ⎧ ⎛ qV ⎞ ⎫ = J S ⎨exp⎜⎜ D ⎟⎟ − 1⎬ (4・17) ⎩ ⎝ k BT ⎠ ⎭ − JS 電圧(V) 逆方向飽和電流密度は 22 J D ( rev) = J S PN接合ダイオードの降伏現象 降伏現象 PN接合に逆バイアスを印加すると,逆方向飽和電流が流れる.さら に逆方向電圧を大きくするとある電圧で急激に大きな電流が流れる. これを降伏現象といい,この電圧を降伏電圧と呼ぶ 大きな電流が流れるメカニズムは以下の2つ ⎧ ⎛ qV ⎞ ⎫ J D = J S ⎨exp⎜⎜ D ⎟⎟ − 1⎬ z 電子雪崩(なだれ)降伏 ⎩ ⎝ k BT ⎠ ⎭ PN接合に印加された電界に より,大きな運動エネルギー を得て加速された電子が, 結晶格子を構成している原子 に衝突して電子正孔対を発生 させて電流となる. 降伏電圧 z ツェナー降伏 電圧(V) 高濃度にドーピングされたPN 接合の空乏層は非常に狭い. 逆方向飽和 電流 この狭いダイオードに高電圧を 印加するとトンネル効果により 電流が流れる. 雪崩降伏とツェナー降伏 電流(I) 21 ⎞ ⎫ ⎟⎟ − 1⎬ ⎠ ⎭ ⎧ ⎛ qV ⎞ ⎫ ⎛ x ⎞ Dn n p 0 ⎨exp⎜⎜ D ⎟⎟ − 1⎬ exp⎜⎜ − ⎟⎟ Ln ⎝ Ln ⎠ ⎩ ⎝ k BT ⎠ ⎭ 正孔電流も電子と同様にもとめられ (4・12) ⎧ ⎛ qV 境界条件②:x=0で n p ( x) = n p 0 ⎨exp⎜⎜ D ⎩ ⎝ k BT τn N型 電子電流((4・15)式をx軸に関して電流の 流れる方向にxをとる)は 一般解は ⎛ x ⎞ ⎛ x ⎞ n p ( x) − n p 0 = A exp⎜⎜ − ⎟⎟ + B exp⎜⎜ ⎟⎟ ⎝ Ln ⎠ ⎝ Ln ⎠ n p ( x) − n p 0 PN接合の電流特性 (4・11) d 2 {n p ( x) − n p 0 } n p ( x ) − n p 0 = 2 dx 2 Ln = q(Vbi-VD) 20 電子電流の導出(4) 2 dx 2 Ln = Dn ⋅τ n EF EF 方程式を解く d 2 n p ( x) d 2 n p ( x) 電子の拡散距離Lnとして ′ n p ( x = 0) = n p ( x = 0) − n p 0 q(Vbi-VD) 19 Dn ⋅ x 注入された電子は,P型半導体の 熱平衡状態でのキャリア密度より EF 大きい,この増加したキャリアの 密度を,過剰キャリア密度と呼ぶ. 過剰キャリア密度np’(x=0)は EF 定常状態:dn/dt=0 電子正孔対の発生なし:Gn=0, 電界なし:E=0 ⎧ ⎛ qV ⎞ ⎫ n p 0 ⎨exp⎜⎜ D ⎟⎟ − 1⎬ ⎩ ⎝ k BT ⎠ ⎭ n p0 (3・47) 電流(I) n p ( x = 0) (4・75)より 23 24 4