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ダイヤモンドナース通信 第10号(2016.3.25発行)
秋田大学医学部附属病院 認定・専門看護師の会 第10号 平成28年3月25日発行 今回は手術部における褥瘡予防について、手術看護認定看護師の活動を報告します。 手術部では、手術体位により発生する褥瘡を予防するために、マットレスや除圧物品、 皮膚保護剤の検討、体位固定シミュレーションなど様々な取り組みをしています。 しかし、長時間手術や特殊な手術体位があり、ハイリスク患者では予防することが困難な 場合があります。特に腹臥位、側臥位、脳外科手術におけるパークベンチ体位などの特殊 体位は、褥瘡発生頻度の高い手術体位です。 今年度、手術部看護師、皮膚排泄ケア認定看護師、脳外科医師とともに実施してきた、 パークベンチ体位における褥瘡予防について報告します。 ①皮膚保護剤の正しい貼付方法を習得 リモイスパット®はセラミドを含有させたハイドロコロイド皮膚保護剤で、外層 にはナイロンニットを貼り合わせており、摩擦・ずれの予防に効果があります。 パークベンチ体位で褥瘡好発部位である、側胸部・腸骨部に貼付しています。 しかし、貼付方向が異なると、リモイスパット®の十分な効果は得られません。 皮膚排泄ケア認定看護師に正しい貼付方法を学びました。 リモイスパット® ②除圧用具の検討 テンピュールマット PUREFIX® +ソフトナース® +テンピュールマット® へ変更しました。 パークベンチ体位 ③体位固定シミュレーション・除圧トレーニング 手術体位が崩れないように除圧を行うことは容易ではありません。 安全な除圧を行うために手術部看護師間でトレーニングを行いました。 その後、医師からの協力が得られ術中に定期的に除圧を行っています。 体位シミュレーションでは体圧測定器で体圧を測定し、体型や除圧用 具による体圧の違いについて検討しています。 体圧測定器で体圧測定中 手術部では、褥瘡予防について日々取り組んでいますが、病棟看護師・医師と連携し、さらに対策を 行っていきたいと考えています。術前にハイリスク患者と予測される場合には、手術部まで連絡をお願 いします。また、術後に褥瘡がみられた場合にも情報提供をお願いします。 ダイヤモンドナース通信は 看護部ホームページにも掲載しています! 担当:手術看護認定看護師 髙敷 倫子 イラスト出典:http://pancos-sozai.com/