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Instructions for use Title 良心的兵役拒否権:ボン基本法第四条三項の
Title Author(s) Citation Issue Date 良心的兵役拒否権:ボン基本法第四条三項の構造と特質 (一) 笹川, 紀勝 北大法学論集 = THE HOKKAIDO LAW REVIEW, 18(1): 156-200 1967-09 DOI Doc URL http://hdl.handle.net/2115/27857 Right Type bulletin Additional Information File Information 18(1)_P156-200.pdf Instructions for use Hokkaido University Collection of Scholarly and Academic Papers : HUSCAP はじめに 第一章総説 第一節概観 心的兵役拒否権 l ボン基本法第四条三項の構造と特質i 第一一項 第四項 付 第二項﹁義務の衝突﹂ 第三項良心的決定 第一一項良心的理由 , , l i E r 高 己 第三項まとめ(以上次号) 第二項審査の問題 第一項状況による良心と兵役義務法二五条 第三節ニつの問題 第四項まとめ 第三項比較法的整理 第二節西ドイツ 第三節まとめ 第二章ボン基本法四条三項 第一節前提問題 第一項制定経過と再軍備 (以上本号) 良心的理由と良心的決定 まとめ 四条三項後段 原則と例外の論議 笹 第一項良心とは何か 第二節 項 "料 i i 良 次 第一項良心的兵役拒否者の歴史 第 i i資 H 目 料 資 勝 北法 1 8 ( 1‘ 1 5 6 )1 5 6 良心的兵役拒否権ーボン基本法 4条 3項の構造と特質ー(1) 第三章判例 第四項まとめ 第四章結論 題だから、我国の憲法とは直接には関係がない。しかし、我国の 憲法の﹁良心﹂をより豊かにする一つの研究として、私は努力し ト ιλノ。 この﹁良心的兵役拒否権﹂は、一般的兵役義務と直接関連があ るから、一般的兵役義務が存在しない現在の我国においては、現 実の課題とはなり得ない。ところが、一般的兵役義務の存在する アメリカ、イギリス、フランス、西ドイツなどの国々では、良心 的兵役拒否者は現実問題である。ではどの位良心的兵役拐否者が いるか。アメリカでは、第二次大戦中に七万二千人が兵役拒否を 申請して、そのうち二万人が兵役拒否を認められず、イギリスで は、第二次大戦の初めから数年までに六万二千人(そのうち一千 人が女性﹀が兵役拒否を申請して、そのうち一万八千人が申請を 拒否され勺西ドイツでは、兵役義務法施行(一九五六年)後六 年間に二万三千人が申請して、そのうち六千五百人が承認された。 兵役を拒否する者が少数であろうとも、良心の問題は、すでに (2) 西ド千ツでは、徴兵された青年層のなかで、兵役を拒否する者は てもそれゆえに取り扱いの難かしいものの一つである。我国では 述べたように、重大である。以下では、良心的{丘一九役拒否権の法制 ﹁毎年一%たらず﹂の少数者である。 憲法一九条と七六条をめぐって一論じられている問題である。私が 獲がいかなる構造を持ち ( U理論)、かっ、その法制疫の現実の 良心の問題は、個人にとっては人生の課題であり、国家におい め 第三項良心的決定の審査方法 第二項良心的決定の存在の判断基準 第一項良心的決定の特徴 第三節審査の問題 第三項まとめ 第二項良心的理由・良心的決定 第一項良心概念 第二節良心・良心的理由・良心的決定 第三項まとめ 第二項連邦行政裁判所一九六一一年五月一一日判決 第一項連邦行政裁判所一九五八年一 O月三日判決 第一節原則と例外 . じ ﹄れから論究しようとする﹁良心的兵役拒否権﹂は、外国法の問 北法 1 8 ( ら1 5 マ ) 15 7 』 主 ﹀ 会のキリスト者たちにまで行く。一世紀から一一二三年のミラノ勅 て徹底した平和主義の立場をとりつづけている﹂。これら三つの ﹁歴史的平和教会﹂と呼ばれるものの他に、例えばエホバの証人 やドホボ lル派がある。近年になるに従い、無抵抗主義、ナシヨ (5) ナリズムや社会主義の立場から兵役を拒否する者がでできてい る 。 次に、これら兵役拒否者たちが法的にいかに取り扱われて来た 北法 1 8 ( 1・ 1 5 8 )1 5 8 3 ハ 令までは一般的にキリスト教会は兵役拒否の立場であった、と言 へ4) 特質は何か われている。それ以後キリスト教会は戦争肯定の側に立った、と (U実際)、を追求する。そして、アメリカ、イギリ ス、フランス、西ドイツを比較法的に見つつも、西ドイツに焦点 大雑把に皆同われるが、宗教改草が起り聖書に帰ろうとし、初代教 会への信仰の復帰の気運から、初代教会のキリスト者が兵役を拒 否した平和主義への復帰の試みもなされるようになった。一六 世紀から一八世紀にかけての諸教派(メノナイト、フレンド、 彼らは徹底した平和主義の そのために、彼らは国家 ブレズレンなど) がそうであった。 立場をとり、 戦争への参加を拒否し、 ﹁アナバプテスト運動に 起源を持つメノナイトは、火責め水責めによる死の脅威にさらさ や国教会から激げしい迫害を受けた。 れ、ブレズレンは発生の地ドイツから追放され、フレンド(クエ 同 口 ganFO HOEDZ25同(略して COo なお 思う。しかし、アメリカやイギリスでは使い慣れた言葉であるら しい。この言葉は、 852gtogczonzcロも C O と略して使われることがある J (2) の訳語である。 この良心に基づいて兵役を拒否する良心的兵役拒否者の歴史は きわめて古く、良心的兵役拒否者の源流をさかのぼると、初代教 ーヵ l)はしばしば投獄された。しかしながら、今日まで一貫し 良心的兵役拒否者の歴史 (筑摩書房、昭 (有斐閣法律学全集、昭和三三年)六 を絞りたい。 杉村敏正﹁防衛法﹂ (1) 宮田光雄﹁西ドイツーーその政治的風土﹂ 二ページ。 (2) 和三九年)二五三ページ。 第一章 第一節 説 観 良心的兵役拒否者という言葉は、我国では比較的目新しい、と 第一項 総 概 料 資 良心的兵役拒否権ーボン基本法 4条 3項の構造と特質ー(1) か、を見ょう。 もっとも古い例としては、オランダで、一五七五年にメノナイ ノナイトに軍務免除の赦免特権(のB母ロ宮正。間三自)を一七八O 年三月二五日に発布し、永久に軍務を免除するかわりに、年五千 タi レルの支払を命じたが、一七八九年七月三 O 日の勅令による トは﹁見張につき土工作業につく﹂という条件で軍務(宅丘町 g s と、これら免除者の土地所有・営業の自由を制限するにいたり、 内 6﹂ ハ ロ ﹀ ﹁旧ドイツ帝国建設後の一八六七年一一月九日の徴兵法 は、このような例外をみとめることをしなくなった﹂。 しかも、 円)を免除され、一五七七年にも国王はメノナイトを免除して 仏 5 5 いる。 イギリスにおいては、一六四七年一 O月 二 八 日 の 人 民 協 定 ージ以下。 ︽凶 ﹀ cgr、叶}足何日々︻ UFE2Y白ロ色丹}︼巾君。ュιい由印日・および、ロ l (3) 初代キリスト教会における兵役拒否についてはわ・﹄・ n守 ゲ﹄ゆえ色白の項目をみればよい。 C W c市虫色E 切 (2﹀C Oの概観を得ょうとするならば、 Hロ ユgE, 円 三FDE B や開ロロヨ一D宮a E C pomcnE 伊庁出円。 ωの85口符E ﹃ について﹂∞(わだつみのこえ、一九六五年一二月号)七ペ る o なお訳語の問題については、高田哲夫﹁良心的兵役拒否 日露戦争のときに﹁非戦論者﹂と呼んだことは、有名であ 程度にしかまだすぎない。しかし日本ではすでに内村鑑三が る o ここ数年は新聞にみられる。一部の人々の中で使われる (1) 人々が日常用語として使うほどではない、という意味であ 用と同時に、良心的兵役拒否を法的に認めるようになっている。 ︿ U こうして、良心的兵役拒否者は、兵役を免れる法的取り扱いを 5pm 耳同片田町白間同gEC日 ( ﹀ 四 円2ヨ g円。ごropo立。)に﹁我々の何人にであれ軍務につくこ 円 話 D ﹃ gzmm 受けるようになってきたし、今日では約二0 カ国が、徴兵制の採 ﹃ とを強制することは我々の自由に反している﹂(昨日待自己片R i---え 門 88555間E V ハ 8) FoacS)と述べられており、さらに、 ﹁宰相ピットの発布した軍 役法(一七五七年﹀の条項の中に、良心的反戦者にたいしては軍 役を免除し、その代償として国家により指定された代人のため に、費用を負担すべきことが規定され、もしこの費用を支払わな (9) いときには、本人の財産を没収する旨が規定されていた。 アメリカでは、二ハ六一年にマサチユ一セヅツ、一六七三年にロ ード・アイランドが、兵役義務に代り、高い租税を納めることに ︿印) よって兵役を免除し、一七五七年三月二九日のペンシルヴアニア の法律が良心的兵役拒否者を認めている。 ドイツでは、フリードリヅヒ大王(明﹃庁舎 FnyL2の5ロ立が、メ 北法 1 8( 1・ 1 5 9 ) 1 5 9 、/ ランド・H ・ペイント γ ﹁戦争・平和・キりスト者﹂ (中村 高岡﹁前掲﹂一四ページ。 G - H・C- マ ッ ク グ レ 1 ガ l 妙子訳、新教出版社、一九六三年)八一ページ以下。 (4) 利彦﹁一九三九│四九年の英国における良心的兵役拒否の樫 史﹂一九六六年二月を残念ながら見ることができなかった。) 一九六五年一二月﹀。白井健三郎﹁徴兵忌避者の回想﹂(前 阿部知二﹁良心的兵役拒否研究の立場﹂(わだつみのこえ、 掲)。古川勇一﹁非暴力直接行動の実際につい℃﹂(前掲、四 ﹁新約聖書の平和主義﹂(小黒薫訳、日本YMCA同 盟 、 昭 和 三O 年)一四二一ページ以下。彼によるならば、紀元一七O 年 正瑛訳、暴力の失脚、昭和三四年)。ベトナムの日委員会 ﹁徴兵忌避のための一七方法﹂(東京大学新聞、昭和四O 年一 月)。さらに M ・ ニ l メラ l ﹁国家権力と良心の命令﹂(篠原 一月二二日。同記事は世界平和運動資料、一九六六年一月九 頃までは﹁教会の態度は全く一貫して平和主義﹂であった、 高田﹁前掲﹂。なお、木村毅﹁トウホボール教徒の話﹂(講 と雪国ぅ。詳しくはベイ γトン﹁前掲﹂八三ページ以下。 談社一九六五年)は実に感銘深い。更に近年の良心的兵役拒 (5) 号二六ページに転載されている。)。アメリカの平和運動に 司 ︽凶作三 出色}自己﹁ 出 (6) 2WFU -82222問。日ロ開 序 列 日 間 色 mnrggLEm-ELPmnr白河え由民uE2mg問。問。 gロきロ ι2 c a n rロロ間協同町}FE円 ︿u-waHREEL 自己批口同仕切nygmRE る﹂。更に、恵庭事件がある。 役義務づけよ﹂と昭和四一年九月一九日﹁適格者名簿つく 自衛隊員適格者﹂ゃ、北海道新聞、昭和四一年九月五日﹁兵 ることである。毎日新聞、昭和四一年九月二八日﹁あなたは 隊員適格者名簿を防衛庁が市町村の窓口に移して作成してい ている。今日、とても刺激的なのは、二一矢作戦であり、自衛 このような文献が出てくる背景について、種々に論じられ 学新聞、昭和四一年五月二五日)。 と、ハワ lド ・ ジ ン ﹁ ア メ リ カ 反 戦 運 動 の 現 状 ﹂ ( 北 海 道 大 ついては、世界平和運動資料﹁アメリカの平和運動﹂特集 否者に関する研究文献をあげておく。法制度を扱ったものは o 高田哲夫 (東京大学新聞、昭和四O 年一一月一一一一 一一一月六日)。同﹁良心的兵役矩苔について劃﹂ ﹁良心的戦争拒否﹂ 次に譲って思想面におけるものをここにかかげる 目、二九日、 (わだつみのこえ、一九六六年四月号)。同氏が日本の良心 的兵役拒否の歴史を紹介している。同﹁良心的戦争拒否ーー その今目的意義﹂(福音と世界、一九六六年八月号)。石賀修 ﹁憲兵と兵役拒否の間﹂(文芸春秋、昭和四一年三月号﹀。同 )O 氏の手記である。高良とみ﹁イタリーの最近の C ・ O-問題﹂ (日本友和会 (FOR)良 心 的 拒 否 研 究 会 、 一 九 六 六 年 七 月 E ・M ・ボ lジ lズ ﹁ 戦 争 へ の 断 罪 ﹂ ( 思 想 、 一 九 六 六 年 七 浦谷道三﹁第二次犬戦中のアメリカにおける﹃良心的戦争拒 月)八六ページ以下。 否﹄の実際﹂(友和会、同年六月)。(友和会が発行した田中 ヨ 料 費 北法 1 ' 8( 1・ i ( 0 )1 ' 60 良心的兵 役拒否権 ーボン基 本法 4条 3項の構造と特質ー(1) L2CE2axe 河ω z﹃ ヨr ∞ -NN四 ・ 3 2・ ︼ (7)﹀-FO、 平 野 義 太 郎 ﹁ 良 心 に も と つ く 戦 争 役 務 の拒 (法律時報二九巻一号)一六ページ。 ﹃同 否権﹂ (8﹀ の gavzzmrwU5 開門 rEE出向島司云gmnF215L 出Z? 2 8 ・ な お 、 巧ω}5Ego--AUVHbgω!gL 間 2rFHSPm ・ 025Emg Ez-- ゅ の ロ 仏 E H R r g F R E r E L L 市 門 叶 Z D 内 山 岡ν E H H m 舟吋の円ロロ骨RrHP52" ∞ C口 -HS によれば実施 ゆ ユ さ れなかったと言う。 ( 9 ) 平野﹁前掲﹂一八ページ。 (叩)平野﹁前掲﹂。内田晋﹁米国における良心的兵役拒否﹂( レ 印刷 フアレンス六四号)六一一一、六六ページ。己]ユ円}凶∞円﹁ 2 5 H W ロω NREωEHハユ内問一&百E才q 02 仏 d2 司m 円 ﹁ 。 0 ω 5 ω c 今 回 口 問 ・ L m神 宮 L2 ﹀口豆諸︿ ︿ 止 め 2 C ロ U 5 F n y c E C H m g w ロ 問 自 門日2 ztgghegsE各耳ロロ仏旬。ErF ︿・ 5 5 . F 邑品. 5zwω ・Nω 印 に よ れ ば 、 一 七 五 六 年 に 巧BEE聞き口、がヴア 。 E r F E自己口明H -ロが、議会に、クエ lジ ニ ア で 、 ク エ ー カ ー を 土 工 作 業 だ け に つ か せ た と 言 う さらに一七七五年に、 ーカーを兵役に入れるのではなくて、丘一役に相当する費用 ( ﹀g mrwygσ 問白﹃巾)を払わせることを、提案じたとも言って いる。槍山武夫﹁アメリカ憲法と基本的人権﹂(学術振興会、 昭和三五年)四九八ページによると、第一回議会で、マテイ ソンが、良心的兵役拒否者のために﹁憲法上にも何らかの特 別規定を設ける必要を提案している。なぜ否決されたかと一言 一 L六 一 一 ぺ ν ) o 憲法典と えば、﹁この問題は州の立法に委ねるのが適当であるという 理由﹂だと言われる(内問﹁前掲 の関係で論じられた一番古い例である。こうしてアメリカで は連邦憲法で良心的兵役拒否について規定されなかったが、 その後、州の憲法で規定するものがでてきた。各州について の詳細な研究は、固め円﹁ぬ門司 F P C m ω に・こうした良心的 ・- 兵役拒否を承認する動機は様々あるだろうが、信仰の自由と 最も深く結びついていると思う。信仰の自由については、熊 )0 本信夫﹁アメリカ合衆国における政教分離の原則﹂(北大法 学論集第一五巻三号、四号、第一六巻一号、四号、第一七巻 一号 ( 日 ﹀ 平 野 ﹁ 前 掲 ﹂ 一 八 ペ ー ジ 以 下 。 国RZ pmW O ・ 川 町 ♂ ・-∞ ω zmEm--PP0.ω ・80u ∞円}拓国ロFFPC- ∞- Mω 印 ・ (臼)高田﹁良心的兵役拒否について ﹂(わだつみのこえ、 ﹁義務の衝突﹂ 九六五年一二月号﹀二五ページ以下。 第二項 それでは、良心を根拠にして兵役を拒否する良心的兵役拒否者 の本質は何であろう明それは﹁義務の衝突﹂である。このこ と (法学セ に つ い て 重 要 な 文 献 は 、 宮 沢 俊 義 教 授 の ﹁ 憲 法E ﹂ (有斐閣法 律 学全集)と佐藤功教授の﹁﹃良心的反戦論者﹄の問題﹂ ミナ l 、一九六四、八)である。 U 北法 1 8( 1 1 6 1・ )1 6 1 料 資 宮沢教授によると、抵抗の概念には二つの特質がある。第一 は、それは実定法上合法的に成立している義務を守ることの拒否 を内容とする。第二は、﹁抵抗権は何らかの実定法以外の秩序に 基づく義務を根拠として、実定法上の義務を拒否しようとする。﹂ 研究は、 ugu ( u r 国ミ2・ O同 凶 器 申 30pnp 吋}百 mgミ 一一色唱えの C ロ lSA叩 噌 同H U N t E に D E n -作目立 OE目 。ZR吉田 ﹃岳ゅの C よっているのは問題がないが、イギリスの﹁政治的理由﹂に o 杉村敏正﹁防衛法﹂(有斐閣、昭和三二一 ついての取り扱いには疑問がある。この点がそのまま我闘に 紹介されている こうして、抵抗権は﹁義務の衝突﹂あるいは﹁価値の衝突﹂ある シヨイナ!と藤田に基づいている。そうして、この点を藤田 年 ) 五 九i 六 二 ペ ー ジ も イ ギ リ ス の 理 解 に つ い て は や は り たっているのではないか、と思うが、はっきりした政治的理 つみのこえ、六五年一二月)一一ページは直接へイエスにあ 二一ページも引き継いでいる。更に高田哲夫﹁前掲﹂(わだ に関する立法例﹂(レフアレンス、一九六五年一二月号)一 初太郎・小田垣祥一郎・中川文寿﹁主要国の良心的兵役拒否 そして﹁良心的反対 内 3v いは﹁忠誠の衝突﹂としてとらえられる。 (4V 者﹂による兵役の拒否が﹁受動的抵抗﹂の一例としてあげられて いる。さらに﹁義務の衝突﹂をいかにして、事前に、最少限度に 食いとめるかという問題が賢明な立法者の課題で、その努力の一 5} ハ つが、良心的反対者のために兵役を拒否する権利を規定すること であった、とする。 っ た 最 初 の 文 献 と 思 わ れ る の だ が 、 残 念 で あ る o イギリスに 由についての説明がない。我国では多分直接へイエスにあた ルギーの兵役矩否法﹂(法学セミナー、一九六六年二月号﹀ ついて、全く別な側からの我国への紹介がある。森下忠﹁ベ 各国の良心的兵役拒否の法制度を、﹁義務の衝突﹂の見方に従 (1﹀ 法 制 度 の 面 か ら 良 心 的 兵 役 拒 否 者 が 研 究 さ れ た 主 た る 文 献 -K うことを認めた若者を、良心的反対者の中に数えた。﹂と言 ギリスのためには戦わないが、アイルランドのためならば戦 るようになった。それだから、ブリトンの特別裁判所は、イ SEg) を 認 め さ え す スは実際に政治的動機(一ggc丘町田宮E 戸 N によれば、﹁イギリ 581g" 司・斗N 志g-2325c m H 0・ 口令 85282・河内︿ E e L H D Z いる。 MF 切OHP .CERCC 、 問 五 七 ペ ー ジ 。 森 下 教 授 は 、 戸 回 CHDの 論 文 に よ っ て 説 明 し て って考察しよう。 をあげよう。藤田嗣雄﹁軍隊と自由﹂(河出書房、昭和二八年) 同 O 七i 一 一 四 ペ ー ジ 。 残 念 な が ら 、 藤 田 氏 の 文 献 は 、 一 gzrロ包間仏何回﹀ユ 肝﹀﹃凹・ ω 内山何回 d ωnZERNE ﹀ ・ 。ロ包門戸向伶E Ng- 。22N聞各Em己員同日開閉島mgZ巾門垣内炉問。HE同 B﹀ grg Y U F O O止めロEnyo ︿局者回目ZZ間切 suym-mHR をほとんど全訳したものであって(引用文献名はあげられて いないが)、設国の研究がこのレベルまで進んでいる、と言 え な い 。 な お 後 述 す る が 、 シ ヨ イ ナ l のイギリスについての 北法1 8( 1・ 1 6 2 )162 われているだけで、文献が引用されていないからはっきりし ないが、へイエスに負っているだろうと思う。なお、ベルギ 口内田 ー に つ い て は も う 一 つ 文 献 が あ る 。 当-FnFHhRhEE E 2 K O B } H S H H m 官同与すEG 0852332F-H 問A S mmg巾舟︽凶HOI-s-235ロ o D問5・5S18 匂 N82F アメりカについての研究では、すでに述べたことのある内 この法律の訳が前述の﹁世界平和運動資料﹂に転載されてい る。また前述の内田タミ論文にも転載されている。フランス についての詳しいことはわからないが、 H N g A ψ わ 冨釦岡田 D M F 恥 57F85223nZE85ymo c z ﹂ω E5 問 5・3 S の二O 五 ペ ー ジ 以 下 に 関 係 文 献 が あ げ ら れ て い る 。 最後に西ドイツについては、杉村﹁前掲﹂と平野、各論文(法 律時報)が詳しい。藤田・小田垣・中川﹁前掲﹂にはアメリ o ・﹄ z H良 心 的 戦 争 拒否 H 関係法について﹂(友和会、一九六六 否について仰﹂(わだつみのこえ、六五年一二月)一一べ l 良心的兵役拒否者の本質の理解について高田﹁良心的兵役拒 兵役拒否者の全体像の中で占めるべき位置がわかるはずであ るし、さらに各国の特色も正しく理解できるのではないか。 このポイントがわかれば、各国のそれぞれが、適格に良心的 に求められるべきか。あるいは、良心的兵役拒否者に関する 各国の法制度を比較法的に検討するときのポイントは何か。 (2﹀ 良 心 的 兵 役 拒 否 を 総 合 的 ・ 統 一 的 に 考 察 す る 見 方 は ど こ 年四月﹀の労作があげられる。 る ﹁前掲﹂の﹁良心的兵役忌避の運動﹂二四七ページ以下であ る。また、高田哲夫﹁ドイツ連邦共和国(西ドイツ)におけ 法 と し て の 兵 役 義 務 法 二 五l 二 七 条 が 紹 介 さ れ て い る 。 西 ト イツについての色々な問題点を教えてくれるのが、宮田光雄 この論文の、﹁第二章│第二次大戦下にお 回晋論文がある C - カ・イギリス・西ドイツが主として取り上げられているか ら、西ドイツについて知り得る。基本法四条三項後段の施行 の問題については、宮己﹃C み ける良心的兵役拒否の立法とその運用﹂の﹁良心的兵役拒否 者の分類手続﹂の説明は、アメリカの関係判例を読むとき には実に 有 ι 益である。こ ﹂ 同門 mFgqgLEMM}GHU mgy(UGERHZ 0528円ク ロO同 わ 唱D 吋 Zkrggg ロ ∞ gzg仏HyoncaggrogoZR昨日、包8l S A F叶ug認の、∞ぬ明ES己口伺同Z32U 吾刊の gu 同, O B g nFE5nRFC口氏 CZ020au・日ωi由 印 や 、 吋V O わD g nぽロtog s 2 5 2号﹀B 色 町0 5 4・ giHS が教えてくれる。 この文献では、法制度の分析によりも、社会的な考察に重点 が置かれている。豊富な実例が指摘されている。また、アメ リカの判例につ い て は 槍 山 武 夫 ﹁ 前掲﹂四九九ページ以下。 高柳信一﹁己口町amg序回戸 ω22 問 人格信仰にもとづかない 良心的戦争参加反対﹂(アメリカ法、日米法学会、一九六六 │ 一一)三O 二ページ以下。 フランスについては、武井淳﹁良心的兵役拒否に関する法 律﹂(外国の立法、昭和三九年九月二二号)七ページ以下。 北法 1 8 ( 1・ 1 6 3 )1 6 3 ボン基本 法 4条 3賓の構造と特質ー(1) 良心的兵 役拒否権 料 資 ジは私にとって暗示的であった。すなわち﹁単なる怠惰や卑 怯 か らC Oを 区 別 す る 点 ﹂ は ど こ に あ る か 、 と 高 田 氏 は 考 え る。﹁敵に殺されても略奪されても武器をとらず、また国家 宮沢﹁前掲﹂ご二八 i o 一四0 ページ。 ージ以下と佐藤二二ページ以下である (3) するかどうかの議論があるから、ここで、以下の説明に必要 宮沢﹁前掲﹂一五六ページ以下。抵抗権が法秩序に内在 なか、ぎりで検討しておこう。まず、宮沢教授によれば、﹁抵 (5) (4︺ 宮 沢 ﹁ 前 掲 ﹂ 一 四0 ページ。 ても、更に近代では銃殺や投獄の難を受けてもなお自己の信 や国教によって火責め水責めの迫害や追放の憂自に合わされ ずるところを守って戦争への参加の拒否をつらぬくために の義務を拒否すること﹂にある(一一一一九ページ)とするか ら、それは﹁実定法以外の秩序│自然法秩序ーのうちにその 抗権の本質﹂を﹁実定法以外の秩序を根拠として、実定法上 国籍を有する﹂ことになり、﹁制度化をうけつけない本質を は、国家をささえている﹃価値の体系﹄とは異なった﹁別の さえられているということがなくては不可能であろう。すな 価値の体系 L をそれぞれがしっかりと持っていて、それにさ わち、国家が守ろうとしている諸価値、そしてそれに従わねば して、小林教授は﹁人間の自由と平等あるいは人間性の尊厳 を 、 自 然H 基 本 権 と し て 認 め 、 民 主 政 治 の 出 発 点 を こ の 価 値 有 す る と 見 な く て は な ら な い ﹂ ( 二 ハ0 ページ)が、これに対 原点におくならば、その下での法秩序と基本権のなかには、 国家が彼らから奪おうとしている諸価値よりも、他の価値を 刑法で確信犯人について述べられるところと同じである。す 高次の意味での抵抗権がつねに内在している﹂(小林直樹、 重しとする態度﹂であると。ここで述べられていることは、 なわち、団藤重光﹁刑法綱要総論﹂(創文社、昭和三八年) 究 所 、 昭 和 四O 年 、 三 六 ペ ー ジ ) 、 そ し て 、 か つ て は 抵 抗 権 味しな﹂く(問、憲法における順法と抵抗、抵抗権、憲法研 憲法性は﹂﹁具体的な実定憲法上の﹃権利﹄であることを意 ページ)と考える。だが、﹁抵抗権のこのような意味での合 憲法の構成原理、東大出版会、一九六四年、二一六!二一七 二四四ページによると、確信犯人を﹁行為に駆り立てるの は、附随事情や人格的能力の弱さではなくて白かれの世界観 │それが社会性をもつにせよーである。﹂﹁それは﹃義務の 衝突﹄の一種の場合であるが、法的義務と超法的な義務とも いうべきものとの相刻、法的価値といわば超法的価値との相 旭の問題である。﹂こうして良心的兵役拒否者の本質が﹁義 ページ)。 一旦﹁制度化された抵抗権﹂たる権利を前提 い﹃制度化された抵抗権﹄だといってもよい。﹂(問、三七 の名で主張された﹁今日の権利章典の諸条項は﹂﹁それじた は、いかに考えられるべきかというと、抵抗権論においてで 私は、だから、 務の衝突﹂として理解してよいと思うが、さらに、法哲学上 ある。このことに関した重要な文献は、前述の宮沢二三一ぺ 北 法1 8 ( 1・ 1 6 4 )1 6 4 良心的兵役拒否権ーボン基本法 4条 3項の構造と特質ー(1) / ii • ジ。 ︽ 2 ﹀ こ 壬(C222 E q ω項である。まず、良心的 SH包括 ω昆∞均三日﹀円円)四五六条 隊における戦闘岡訓練と役務を負うべきだというように、本章の いても戦争に参加することを拒否する請であっても、合衆国軍 ﹁宗教的な修養と信念に基づいて良心的にいかなる形にお 兵役拒否者として承認される要件に注目しよう。 、 , H 月一九日制定の﹁普通軍事訓練及び兵役法﹂ アメリカの良心的兵役拒否者に関する現行法は、一九五一年六 アメリカ アメリカ、イギリス、フランス、西ドイツについて考えよう。 比較法的撃浬 まる。﹂からである。向、法理学上、岩波書庖、二四九ペー 化しても、理論上はいちおう﹃法秩序内﹄の価値相魁にとど この場合には、権力者と対抗者間の政治斗争が、どれほど激 │、それは特定の法規や命令の解釈をめぐる争いになろう。 値であるときには後述する﹃制度化された抵抗権﹄の場合 授によれば、﹁抵抗の正当性の根拠が、法秩序に内在する価 どうかを問題にする必要はないと思う。なぜならば、小林教 する範囲においては、もはや抵抗権が憲法に内在しているか J 項 いかなる規定も解釈されてはならない。ここで言う宗教的な修 養と信念とは、いかなる人間関係から生ずる義務よりも高次の 義務を含む至高なる存在に対する関係での個人的信念を意味 し、本質的に、政治的、社会的あるいは哲学的見解を、あるい は単に個人的にすぎない道徳律を含まない。﹂ この定義規定のすぐ後に﹁この意味での良心的兵役拒否を理由 として、戦闘訓練と役務の免除を請求する者﹂との文章があり、 その他二個所にも同文が見られる。 さて、前節で良心的兵役拒否の本質は﹁義務の衝突﹂と見たか ら、その考え方を適用してみよう。実定法上の義務としては﹁戦 闘訓練と役務﹂が、実定法以外の秩序に基づく義務としては﹁宗 教的な修養と信念に基づいて良心的にいかなる形においても戦争 に参加することを拒否すること﹂が考えられる。そして後者が本 ﹁宗教的な修養と信念に基づいて﹂いる 法で言う﹁良心的兵役拒否の理由﹂であるが、更に、﹁良心的兵役 拒否の理由﹂の要件は、 ﹁良心的に﹂ということは﹁宗教的な修養と ことと、﹁いかなる形においても戦争に参加することを拒否する﹂ ことであり、また、 信念に基づいて﹂を内容としているより広い概念であるから、重 要な要件ではない。 イギリス 北法 1 8 ( 1・ 1 6 5 ) 1 6 5 第 料 民ギ 兵リ 役ス 法の 芝公1 」良 5 ・兵 印 仲 F害 E役 辻者 g v こ 〉 関 門-r )る ー「 ー現 七行 条 法Z ー はv 項官 で)ー あ九 る四 。八 年 の 川 川円であるが、実定法以外の秩序の義務は、川 付のいずれか ﹁義務の衝突﹂の見方をあてはめると、実定法上の義務としては これがイギリスで良心的兵役拒否者であることの要件である。 を良心的に拒否すること﹂。 付戦闘任務を遂行すること ω兵役を遂行すること、または、 判兵役簿に登録されること、または、 ﹁兵役簿へ登録されるべき者が、 国イ 4} ︻旬 できだ σ現行法は、一九六三年一二月一二日の﹁徴兵法によって 課せられた義務の履行に関する法律第六三│一二五五号﹂であ る。第一条が良心的兵役拒否の要件をきめている。 ﹁兵役に編入されるまえに、宗教上の信条若しくは哲学的な 信念を理由として、いかなる場合においても、軍による使役に 反対を表明した青年男子﹂。 ﹂こでは実定法上の義務は﹁軍による使役﹂である。実定法以 外の秩序に基づく義務としては﹁宗教上の信条若しくは哲学的な 円 ) 8 信念を理由として、いかなる場合においても﹂箪による使役に ﹁反対﹂することである。 アメリカとフランスを比較すると、実定法上の義務には変りが ないだろう。実定法以外の秩序に基づく義務については、アメリ アメリカとイギリスを比較すると、実定法上の義務の範囲すな カが﹁宗教的な修養と信念﹂に拘るが、フランスは﹁哲学的な信 ギリス型がありそうに思われる。 ﹂うしてみると、法律の規定の仕方において、アメリカ型とイ の場合と同様のことが言えよう。 イギリスとフランスを比較すると、イギリスとアメリカの比較 念﹂を加わえたことである。 カとフラ γスはよく似ている。違うところの重要な点は、アメリ フランス フランスでは良心的兵役拒否者の法律がようやく近年になって 三 定しないが、アメリカは内容を特定している。 実定法以外の秩序に基づぺ義務については、イギリスが内容を特 っている実定法上の義務としてはイギリスの方が明らかに広い。 わち兵役義務は同じであるだろうが、良心的兵役拒否の対象とな 務の内容は特定されていない。 (6) であって、良心の義 ω wを拒否するようなもの、すなわち良心の義務ω w 資 北 法1 8 ( 1・ 1 6 6 )1 6 6 J / │ 西ドイツ 西ドイツの良心的兵役拒否の根拠法規は、ボン基本法四条一一一項 である。 ﹁何人も、自己の良心に反して、武器を持つ兵役を強制され 基本法四条三項に比較すれば、実定法以外の秩序に基づく義務 の内容に大きな相違が見られるように思う o兵役義務法二五条 ﹁良心的理 ﹁国家間におけるあらゆる武器使用 の、実定法以外の秩序に基づく義務の要件を見ると、 由に基づ﹂いていることと、 理由に基づき﹂とするだけで内容を特定していないが、アメリカ 法以外の秩序に基づく義務に比較すると、西ドイツでは﹁良心的 に参加することに反対﹂することである。そこで、アメリカの実定 実定法上の義務は﹁武器を持つ兵役﹂であり、実定法以外の秩 てはならない。﹂ 序に基づく義務は﹁良心﹂において武器を持つ兵役を拒否するこ では、 四条三項の施行法として﹁兵役義務法﹂二五条があり(一九五六 言上は、イギリス型に属しよう。ところが、西ドイツには、この 西ドイツを、アメリカ型とイギリス型に比較すれば、単純に文 ると、兵役義務法二五条は、アメリカ型に近いと言えるが、 加すること﹂であるから、両者は類似している。このことを考え 参加すること﹂と、アメリカの﹁いかなる形においても戦争に参 ば内的な義務の対象は、西ドイツの﹁国家聞のあらゆる武器使用に ﹁宗教的な修養と信念に基づき﹂としており、次に、いわ とである。 年七月一一一日制定)、次のように規定されている。 わば、兵役義務法二五条は、アメリカ型一とイギリス型の中間型で 心的理由﹂の内容を特定しない点ではイギリス型に似ている。い 現行法に至る過程については、藤田・小田垣・中川、前 (2) この条文は普通以下のように訳されている。例えば藤田・ 来の関係法の歴史と制定経過が詳しい。 掲、一一八l 一一九ページ。内田晋、前掲は、第一次大戦以 (1) あると考えられる。 ﹁良心的理由に基づき、国家間におけるあらゆる武器使用に が、実定法以外の秩序に基づく義務は﹁良心的理由に基づき、国 である。実定法上の直接的な義務は﹁武器を持つ兵役﹂である L一 、J 参加することに反対し、それゆえに、武器を持つ兵役を拒否する ー 「 小回垣・中川、前掲、一一九ページによれば﹁本章のいかな 良 四 者自 家聞におけるあらゆる武器使用に関ることに反対﹂することであ る 。 北法 1 8( 1・ 1 6 7 )167 ボン基本法 4条 3項の構造と特質ー(1) 良心的兵役拒否権 料 資 と き 、 大 統 領 の 指 定 す る 非 戦 闘 役 務 ︿gRcggg良部門誌円。) れぼ、その後の取り扱いは次のようになる。軍に徴集された 同' NN ・ 司 ・ 印 叶 ・ (Lg528己 主 に 、 更 同 上 訴 裁 判 所 (8己見 L H W ι戸 (5) 民主mr51mmEZRmch 開口問一釦ロι m o n Dロ 門 戸 DP ︿oZ自作 5 8・藤田・小田垣・中川、前掲、二二一ページ。 ージ。 (4) 現 行 法 に 至 る 過 程 は 藤 田 ・ 小 田 垣 ・ 中 川 、 前 掲 、 三 二 ペ をもっている。 え名古巳)、そして連邦最高裁判所に訴訟を提起する可能性 のは地方裁判所 定は確定する。こうしてなお、訴願委員会の決定に不満なも 法では、大統領が異議を申し立でなければ、訴願委員会の決 会は、必ずしも司法省の解答に拘束はされない。なお、現行 請求を司法省に付託して調査及び審問を依頼する。訴願委員 σS邑)に異議を申し立てることができる。訴願委員会はその 地方委員会で認められなかったとき、訴願委員会(名刃包 つ非軍事的作業 ( 2 2 -当 25﹂ を 命 ぜ ら れ る 。 次 に 申 請 者 が するときには﹁国民の健康、安全あるいは利益の維持に役立 に配置される。この非戦闘役務従事をも良心に基づいて拒否 る規定も、宗教上の教育及び信念に基づき、良心的に、いか 円 円 (6) 良 心 的 兵 役 拒 否 者 の 承 認 手 続 を 見 ょ う 。 同 条 に 規 定 さ れ て いる。前述の例制的のいずれかを良心的に拒否することを主 まず仮登録される。﹁丘一役簿への登録義務ある者が登録を拒 張する者ば、﹁良心的兵役拒否者名簿﹂に登録を申請する。 否した場合も、良心的兵役拒否者であると考えるべき合理的 ・ なる形式においても戦争に参加することを拒否する者に対し て、合衆国軍隊の戦闘訓練及び役務を課そうとするものに解 されてはならない。﹂しかし、この訳文では意味がとらえに くいので、私は本文のようにした。なお、精確を保つため 丹 ﹁ 門 E邑百テルmEF に、原文をかかげておく。 Z275m8ロ RE--gggHEOLSB 官5 8可胃aggggER同件。 gBgszq巳包括 ω 邑 ω2inos- Z 生 R ah0520 同任命 自 C28LgRgd︿﹁ L r u 出 。 ﹃ 同 包 括 可 巳 昆 出 向 印 ロ 0 5 8 0 5 5 ・ r巾一昨ゆ子仲印向。口出口Fmwロ丘。戸回一可 D官匂O印巾︽凶円。匂何回A F巳匂由ZDロトロ当面H Fロ 自 工cgw(528 c s c Z H F S﹀自主 ﹀事)事 N∞酌usa-u o n r 2 司氏門司・ ω品・またドイツ訳も参考になるozwyF 内 唱 凶 器 5ι5ωmg 、口件。-gp巳広口﹄ω78--gωE問巳σ四件当。丘2 ・ 仕切片常EYEEιqdzmgE 在DmZHWHN55ぬ & 2 8Z四 5mgo一回忌命日全作吋2-Evg めE25B 剛山口。四百﹄色白 ﹃ 明 め fE﹃間角川町ca23己・ m H n r D H g E ωの E口同日自己L} ぬg J Z ω m o g m ιoFREFB EFS11﹀gzzgmcロ 又巴 gm門 戸 口 今 ロ Eロ goEMN戸E 25ロロ2 2 ∞片岡合同同町田町広口仏日︿R22Z H H m w 悶 ロω N572・出。nrFPO・C・ω・ 2 . ω ( 3 )良 心 的 兵 役 拒 否 者 の 承 認 手 続 を み よ う 。 や は り 四 五 六 条 項に規定されている。先に述べた要件での﹁良心的兵役拒否 ま ず 地 方 委 員 会( }cg-g恒三)に行く。地方委員会で認められ を理由として、戦闘訓練及び役務の免除を請求する者﹂は、 北法1 8( 11 6 8 )168 良心的兵役拒否権ーボン基本法 4条 3項の構造と特質ー(1) 同 一 円 roYA︻ ﹄ ロ EZW D同 は一定の地域ごとにあるが、この地方委員会の上級機関たる ランド四、ウエ l ル ズ 一 、 ス コ ッ ト ラ ン ド 一 。 但 し 現 在 は 、 訴 願 委 員 会 は 、 六 つ の 支 部 (U255ロ)に分れている(イング な根拠ありと大臣(ここで言う大臣とは、 rro日 ωEZ呉5 5}ωσ ﹃︿戸免であって、。・出ミ2 は 労 働 大 る。申請人は﹁有効と思料する証明事項を具えた請求を国防 (8) 良 心 的 拒 否 者 と し て 承 認 さ れ る べ き 手 続 は 、 次 の よ う で あ きと伝えている。 いる。内回タミ、前掲、は現行法の制定以前の状態を生き生 (7) からである出 aF E ・ 閉 武井、前掲、九ページが現行法の成立経過を詳しく述べて るらしい。﹁らしい﹂というのは、はっきりした説明がない はさらにいくつかの支部(第一部、第二部等)に分れてい エスによれば、この訴願委員会は、例えばロンドンの場合に イングランド二、ヴェールズなし。出ミ宮、司・おω ム g。 へ イ 臣と一言っている。﹀が認めるときは、大臣はその者を良心的 兵役拒否者名簿に仮登録することができる。﹂仮登録を受け R己 主 宮E た 者 は 、 所 定 の 期 間 内 に 、 地 方 委 員 会( ) に対し て、前述の仲川別的のいずれで拒否するかを申請する。大臣が 職権で仮登録した者は、大臣が地方委員会に付託する。地方 良心的丘(役拒否者名簿に登録されるこ 委員会が、申請を認めたときには、付申請者は無条件で (ZFD己 8L I a ) ロ ω 申請者は条件つきで良心的兵役拒否者名簿に登録さ と 、 軍 事 的 な 性 格 の も の で あ っ て 、 文 官 の 指 図 (nErg825ご 大臣に﹂提出する。この請求は﹁司法権のもとにおかれた委 れること、この条件とは、﹁委員会によって指定された、非 良心的兵役拒否 する作業につく﹂というものであること、付兵役に召集さ れるが非戦闘任務にのみ従事すべき者として 員会に付託される。﹂﹁委員会の事務局は国防大臣のもとに o﹂ こ の 非 公 開 への配属﹂及び﹁請求の却下﹂ ランスの委員会の構成メンバーを比較してみる。イギリスで である。ここでイギリスの地方委員会及び訴願委員会と、フ 事 組 織( Z5rBgZDロ円 E F ) るかと言えば、﹁武器を持たない箪事組織﹂もしくは﹁非軍 することができる。この委員会の決定はどのようなものであ で、驚く。この委員会の決定に不服な者は行政裁判所へ控訴 主義は、アメリカ、イギリス、西ドイツにも見られないこと おかれる。﹂﹁委員会の会議は公開されない 者名簿に登録されることのいずれかを、命ずる。(り・出向凶﹃ g u ω によれば、良心的兵役拒否者としての要件たる糾削 司 ・ 印 N!日 付を、委員会が承認するときの条件として付似付と対応さ ー ωω 、 付i 付 と す る こ と は 誤 り で せる、すなわち判例、 ている申請人の氏名を良心的兵役拒否者名簿から抹消するこ ある。)地方委員会が申請を認めなかったときは、仮登録され とを命ずる。この地方委員会の決定に不服な者は、訴願委員 会合唱丘一色伶E EE}) に訴願(昌司自})することができるO L かし、これ以上の数済手続はない。地方委員会(一九ある) 北法 1 8( 1・ 1 6 9 ) 1 6 9 / 市 ヰ 資 は、地方委員会は大臣の任命する委員長と六名の委員によっ 者は、﹁代役に従事する義務﹂があり、﹁代役の期間は、兵 (日)基本法四条三項による良心的兵役拒否者として承認された 旦 同 ︽ 凶 24司凶﹃F222問 F 。H 凹 Z51221F巾 E 2・4 弓 き EFny仲間巾EN--ハ ( 日) ω円 3 5ロ仲間 N印 巧 Fnrω5 のめ3nog﹀ 口 町 一 5Sω N日 2 ・ 同 ∞ ﹀ 2 ω 問 。 ・ ・ 言語邑gmN5・ 四吋位出血何回雪固め51mS問 自 玄 2JFRg mnrgιgωgmえめロ唱正常zg同ロロLLgyとσιg 関口め白山丘庁器時 ギリス、フランスにもこの代役制度はある。 代役(何百忠弘符口洋)を負う義務があり、以上見たアメリカ、イ 六年)。この規定から明らかなように、良心的兵役拒否者は い﹂(基本法一二条二項﹀(世界憲法集、岩波書庖、昭和一二 隊となんら関係のない代役の可能性を規定しなければならな る、法律は良心の決定の自由を侵害してはならず、かっ、軍 役の期間をこえてはならない。詳細は、法律で、これを定め て構成され、大臣は、公平な人を選ぶことと委員長を除く委 員のうち二名以上は労働者の代表機関と協議した上で任命し なければならなく、委員長は法曹関係者でなければならない し 、 訴 願 委 員 会 で は 、 イ ン グ ラ ン ド 及 び ウ ェ l ルズ内の支部 に関しては大法官が委員長を任命し、スコヅトランド内の支 部に関しては控訴裁判所長官が委員長を任命する。フランス では、﹁司法大臣によって任命された委員長たる一名の特別 ﹁内閣によって任命された三名の者﹂によって、委員会は構 職裁判官﹂、﹁国防大臣によって任命された三名の将官﹂、 成されている。イギリスでは労働者の代表機関が委員の選出 について権利をもっているが、フランスでは、軍人がメンバ ーに入っており、相当に委員会の性格は違うのでなかろう か。その他、フランスの良心的兵役拒否者の規定は厳絡であ るし、他国の良心的兵役拒否者の地位と比較して、フランス C P口 E M n rロ ∞ 対 す る 決 定 は 、 兵 役 拒 否 者 審 査 委 員 会 ( 司H 問ω う。申請人が申し出てはじめて手続は開始される。申し出に (ロ)良心的兵役拒否者として承認される手続と司法手続を見よ 者の権利保護が実際どうであるかという問題があるが、余裕 のそれはかなり冷遇されている。フランスの良心的兵役拒否 がないので、これだけに止める。 E E 宮 FEmZ2522) も異議を申 し立てることができる。この異議は、兵役拒否者審査院 兵局長(含 停止的効果がある。この審査委員会の決定に対しては、郡徴 g h y ) には 役拒否者審査委員会の決定に対する異議(宅五巾﹃回目u 者の全人格と倫理的態度を考慮しなければならない。この兵 L 5 5言。門司2四叩一円。同)によって下される。その際申請 ﹃皆同止命問ω a w g自己 ( 9 )基 本 法 四 条 三 項 の 日 本 語 訳 に は ま だ 定 訳 が な い 。 H 251EBR手法回目百四gL32岳百四国間22N向日・﹀ロpmP A F ﹀Z・ωHZ庁自問ロ品仏阻止 mag 自5 38ω-MO少﹀吋F 025gNEFFommpEB広 島2 当防止命官NZ出2 2? 向 4 ppogZ包括同m H O m己件。宮回ロロLgm宮市F 北法 1 8 ( 1・ 1 7 0 ) 1 7 0 良心的兵役拒否権ーポン基本法 4条 3項の構造と特質ー(1) す。そこで不服な者は下級行政裁判所に上告(貝2EEM) (PEPロ四∞EE52EHF-百悶&弓ロω 円︿句者2m22)が決定を下 ( Uぽ号吋)の全範囲をあるいはい、ずれにせよ武器を持つ役務と兵役 R25R)はつねに個人的な良心の表現であり、要求された役務 まずシヨイナ!(d・mwZE2)。﹁兵役拒否反日間&耳EH︿ 222・ ﹁義務の衝突﹂として考えていることにおいては同じで ﹁武器を持つ兵役を原則的なそしてより高次の 門町田 ﹀ oした mRZE﹃同内乱。m&55225仲間ゆEロ肉増 り2円山市三閉口宮ωGEE-ロL2﹀円ヨ24DDEC吋閣P ・NR内 ω (1)C-mnZER 教授の見方と同じであることが確認された。 ﹂うして、シヨイナ!とマンゴルト -Fラインの見方が、宮沢 人は三項の基本権を主張できる﹂と。 (4) がって﹁武器を持つ兵役が﹃自己の良心に反﹄するときだけ、個 に、武器を持つ兵役拒否は基づいていなければならない﹂ (3 倫理的義務のために遂行するな、 という倫理的(良心的)確信 ある。すなわち、 程度で、 ヨイナ lに比べて、基本法四条三項にそくして言うところが違う 次にマンゴルト・クライン(ヲ宮ω口問。一弘7Eaロ)を見ると、シ ずる﹁個人の良心の問責﹂を救うためである。 (2 ﹀ 家が要求する兵役と、個人の信念である義務が衝突するときに生 いるのである。﹂したがって、良心的兵役拒否を認めるのは、国 行しではならない、という宗教的あるいは倫理的信念に由来して 門 ( 巧 ω﹃﹃glE-F5mm仏55同)をより高次の倫理的義務のために遂 し、さらに上告が認められなければ連邦行政裁判所に抗告 n r 君 。LSすることができる。このことは一九六O年一月 ( 甲ω 二一日の行政裁判所法(︿。ヨ岳民口問掲2fzg邑E口問)第一 九二条によって改正された結果である(兵役義務法三四条三 項)。改正前の問題点については、。20F与え・者。FG﹃一Hnz・ 山 O N ¥ N C ω ・ mgZNEL 列RygnEF 同月Z E ι LS F 国民円 N 3勾・ω・ωHIa-なお、この要約が、杉村、前掲、五八│五九 ページにある。また改正後に、バホフが感想を述べている、 ぐ2rng岡田HREi︿RSFg閥均2Zt︿良吾553nZ5旨 西ドイツ RZm望。円宮口問品。出回己邑222同一Z口開閉mEnrgN・﹀えFmp 閉山 H由由A F ω ・ ] 戸 市 山 ∞ 同 ・ 第二節 以上比較法的に良心的兵役拒否者の関係法を見た。そうする と、西ドイツが困難な問題を持っているように考えられる。以下 では西ドイツの良心的兵役拒否を考察しよう。そこで、良心的兵 役拒否者を﹁義務の衝突﹂として見ることが誤っていないかどう かを検討しておいた方がよいと思う。 代表的な二人にあたっておこう。 北法 18( 1 ・1 7 1 )1 7 1 (3) ・ 同 ・ 。 ・ω N品。・ MM印 ・ 忍ω口 0 1芭gpU世 師 団CERmE邑mgoR-Nl ﹀戸Emp 問5 (2Ukr 印叶伊 まとめ ﹀・白・。-m-NN ・ 。 FEFZ (4) 第三節 良心的兵役拒否を比較法的に見た。法哲学上は抵抗権論で考 えられる。そこで宮沢教授の考えに基づいた。抵抗権は実定法 突﹂を避けようとして、良心的兵役拒否者を承認する法律が生れ 化することのできないものであり、立法者が賢明にも﹁義務の衝 た。この法律は、各国の文化、生活感情、歴史的条件の相違にも かかわらず、基本的には先の見方で整理される。ただそれぞれの 個性・特殊性が、出ていることも確かである。 アメリカ、イギリス、フランスそして西ぶイツの関係法規の構 実定法以外の秩序と、その秩序から出てくる義務の対象でるる。 ハ 1)(2﹀ 前者は良心的理由として、後者は﹁何を拒否するのか﹂としてま とめることにする。 上 練 と 役 務 上 造を比較しやすくするために一覧表にしよう o表の作り方を次の ようにする。実定法上の義務の対象と実定法以外の秩序に基づい た義務の対象が区別されている場合(アメリカ、 西ドイツ兵役 よ る 使 役 右 義務法、フランス)と区別されていない場合(イギリス、西ドイ ツ・ボン基本法)とがある。しかし両者にとって重要なことは、実 定法以外の秩序とそれに基づいた義務の内容である。すなわち、 訪 " 実 定 法 上 の 義 務 戦 闘 軍 i Jミ よ』乙 同 同 同 基 ず く 義 務 何 を 拒 否 す る の すい るてい こもか と戦な 争る に形 参に 加お 由 イ 学のン 的信ス 信念 念若 定 し て L、 な 哲上ラ D る はさ す( c )こ ( 正b 己 ) れ る( 兵 a ) る戦と こ闘 、役 こ役 と佳まを と簿 、k こ 務た遂 をは行 ま登 た録 す 遂 るお 使いい 役てか もな 、 る 軍場 に合 する る武国武 こ器家器 と使間を 用の持 にあっ 参ら兵 加ゆ役 理 なリ 修カ 養 と リ ス 定 実 , 心 法 以 外 の 秩 序 的 的 教 ア メ ギ 良 付 芯 A 示 , 三~ 白 信 L、 fヘ )特 し 臼 く宗 は教フ L、 し四伺 な五(2)て条 ( 1 ) い条(い三(西 )も兵な項ボド 特役いでンイ 定義)は基ツ し務特本 て法定法 料 資 北法 1 8 ( 1・ 1 7 2 ) 1 7 2 良心的兵役拒否権ーボン基本法 4条 3項の構造と特質ー(1) 応して行く (1) このことは、後述する良心的理由、良心的決定に当然に対 r m ω 印∞ ) 0 すなわち、第一ば、良心 門凶作 ω (2﹀シヨイナ lは、比較法的に各国を研究するとき、四つのポ 耳目問 22N2・ロ C︿ 3 日Hm- N 5 ﹀EEZE同母 ω ﹀ え 品 ﹀ イ ン ト を 持 っ て く る( 。E 的理由から兵役拒否者の範囲を制限すること、第二は、兵役 免除の範囲、第三は、免除の承認手続、第四は、非軍事的な 代役の制度、である。良心的兵役拒否者の承認の問題・要件 の第一点の分析を見ると、アメリカについては、﹁宗教的 を考えるうえでは、第一点が重要である。そこでツヨイナ l な修養と信念﹂の要件に考察が限られている。したがって、 もう一つの要件の考察がなされていない。このことは、比較 ︽凶 回 一 法的研究として詳細なヘヅカーにもあてはまる (ERrRO片 貝号向島g mzoZ忠q 岡 g mE 25rgg 仏E Epnrg づ度 義二 くは 務つ な素 ら要 する。したがって、ボン基本法四条三項の良心的兵役拒否を検討 規定する。その場合立法者は良心的理由と拒否すべき対象を規定 するにしても、以上の見方を維持する。しかし、この解釈論だけ に問題は尽きていない。そこで四条三項についての一般的な問題 を多少明らかにし、その次に解釈論、最後に良心的兵役拒否者の 審査の問題をごく簡単に扱う。この問題は非常に大切だが、今は 制定経過と再軍備 前提問題 検討の余裕がなく、判例の分析の手がかりを得るに留める。 第一項 ボン基本法が制定されるよりも前に、英米仏が占領する西 側のラント (FEL) の 中 に 、 ラ ン ト 憲 法 を 制 定 す る も の が 出 て 来 た。その中には、兵役拒否権を規定するものがあったし、法律で 兵役拒否権を規定するものもあった。この規定の仕方は後述する ︹ 2) ように、平和を求める要求と密接に終びついていた。 ( N E ωヨ53Rr一色)を破 付 ヴ ユ ル テ ム ベ ル ク ・ パ lデン憲法(↑4 4 5 │l諸国民の平和的協同活動 四七条 5吋包写完妥当)意図を持って行われる行為はすべて憲 壊 す る 、 と く に 戦 争 に 通 じ る 準 備 を す る ( 任 命 司zrE口問巴ロ由 関ユ認2 法違反である。 北法 1 8 ( 1・ 1 7 3 ) 1 7 3 伊 ωN) 。この原因は、良心的兵役拒否の本質を﹁義務 っす mRZw かの の衝突﹂として理解しながら、それに基づいて論理的、体系 以兵 外役 の拒 秩否 序の に法 基 制j ボン基本法四条三項 実良 定心 法的 ている。立法者はさらに実定法以外の秩序に基づく義務の内容を のよ 義う 務に と 節 / に 述 べ た 実 定 法 上 第 / 的に分析しなかったことにあるのではないだろうか。 第二章 な わす ちで ﹀ o (3 一九四八年四月には﹁何人も武器を持つ兵役を強制されない﹂ へツセン鼠際主主一一) というただ一カ条からなる法律が発布された u 六九条││ヘヅセンは平和、自由そして諸国民の協調 grq話aSロ LFmE問 ) を 信 奉 す る 。 戦 争 は 追 放 さ れ た ツ オ ノ レ ン レ ー ー 、 雲 B 五九 月四 七 年一 五畑七) されるべきである。 五七条1 1諸 国 民 の 平 和 的 協 同 活 動 を 破 療 す る 、 と く に 戦 争 に通じる準備をすることの力を持っている行為はすべて、憲法 違反であり、禁じられる。永久平和のために努力することおよ び労することを促進することは国家の任務でもある。 バイエルンは﹁兵役拒否を罰しないことに関する法曾 ( トM胆七)を発布した。 バイエルンは平和、自由そして国際協調を信奉する。戦争は 国際法によって追放されている。バイエルン人民代表はこの国 かなる市民も軍務あるいは戦争行為に参加することを強制され 際法の諸原則に基づき、以下の法律を発布する。第一条││い ない。この権利を主張することによって、彼にいかなる不利益 も生じてはならない。 ベルリン官出(ト山知一位一一山刊) 一一一条一項││諸国民の平和的協同活動を破壊するカをもっ た行為は憲法の精神に反し罰せられるべきである。二項││す てはならない。 べての男子は兵役を拒否する権利を有し、彼には不利益が生じ された。但し新法では﹁すべての男子﹂乙代って﹁誰でも﹂とな こ の 条 文 と 同 一 の 条 文 が 一 九 五O年 九 月 の ベ ル リ ン 憲 法 で 採 用 三条││バ lデン市民は軍務の遂行を強制されてはならない。 った。 (ι 二六条││少年少女は:::平和を愛する精神の中で:::教育 ハlデ ン 鼠 配 国 ( ︿ ( 問 。 酢n Z2)0 戦 争 を 準 備 す る 意 図 を も っ て 行 わ れ る 行 為 は す べ て憲法違反である。 ︿ 5) 一九四八年三月にヘヅセンの社会民主党から、ヘヅセン憲法六 九条の施行法草案が出されていた。これは次のようなものであっ た 。 ESE-g民)あるいは戦争行 一条││いかなる市民も軍務(豆- ン 約 為への参加を強制されない、かえって、軍務と兵役(民江花田・ ι55け)を拒否する権利を持っている。二条lllこの権利の主張 ニ x : . によっていかなる不利益も彼に生じてはならない。 ヴユルテムベルク オ ミ ヴユルテムベルク・パ lデン憲法と同一規定を持っている。 同 制 料 資 北法 1 8 ( 1・ 1 7 4 ) 1 7 4 良心的兵役拒否権ーボン基本法 4条 3項の構造と特質一(1) ー iie;!ii i= -fj 以上一フ γト の 憲 法 と 法 律 を 見 た 。 平 和 主 義 に 基 づ く 国 際 平 和 と 戦 争 準 備 行 為 の 禁 止 が 先 に 出 て 来 た が 、 兵 役 拒 否 は 後 か ら パ lデ ン憲法の中に生じた。その後は両者が独立別個な条項になる例も あるが、バイエルンのようにむしろ両者は密接不可分に扱われる た;三 は!と 事の E讐 宅た . . . + . . "? あそ ろし うQ て 。〉ボ 義 もぷ 同ン 否権との聞には大きな開きがある。前者においては良心と関係が なくきわめて広いが、後者においては個人の倫理的な良心の問題 に限られている。それだけ内面的な性質を良心的兵役拒否は持つ ている。大きな、政治的な、国家的な意味における平和の問題と いうより、個人主義的、自由主義的なものが良心的兵役拒否には 強くうかがわれるように思う。 スによって破られた。一九四五年一一月、フランスは、どの ようなドイツ中央機関の設置にも反対であることを声明し 、 一一一九ページ)フランスが反対した理由は、パウル・ゼ i テ た 。 ﹂ ( 斎 藤 孝 、 西 ド イ ァ 、 現 代 の 国 家 、 岩 波 講 座 現 代8 、 ボンとモスクワの間(朝広正利訳、岩波新書、二ページ以 の隣国にとってつねに危険を意味し、事実フランスは三回も 襲撃を受けたというのである。ヒットラーからうけた痛手が まだ記憶に鮮かに刻みこまれていたころでもあり、フランス うになった。もちろんゼ l テ は ﹁ か り に こ れ ら の 中 央 事 務 局 国民のこうした反感はわれわれに対して宿命的な力を持つよ 展したであろうかは誰も確信をもって答えることできない﹂ が本当に設置されたとして、それらがのちにどんなものに発 ということを承認する。しかし、ばらばらにされたドイツ国 の残骸に、せめて国家的統一の鎚をいくらかでもとどめたい して扱われることになっていた。具体的にはドイツ国中央行 定がもっとも重要である。この協定では、トイツは統一体と 波 講 座 現 代6 、 四 六 ペ ー ジ ) 。 こ の 経 済 統 合 は ﹁ 財 政 負 担 に 年一二月末)によって破られた﹂(斎藤孝、冷戦の歴史、岩 ﹁アメリカ、イギリスの両占領地区経済統合協定(一九四六 しまった﹂と嘆いているのである。次に、この統一の願いは という最初の希望はこうして世界政治の、渦巻のなかに沈んで 政省で、将来ドイツ政府となり得るものであったが、﹁この 悩むイギリスだけの賛成﹂を得たが、アメリカでは﹁一九四 ( 1 )第 二 次 大 戦 後 の ド イ ツ 国 家 の 処 理 に つ い て は 、 ポ ツ タ ム 協 ランスの言い分は周知の通りだ。それは統一ドイツ国家は西 人が抱いていた反感﹂にあった。﹁この態度を理由づけるフ 空基 下)によれば、﹁あらゆる形のドイツ統一に対してフランス 姿杢 例も見られるようになって来た。兵役拒否権を認めたいずれも平 作 ヨ; る"、 和を求めての切実な気持の表現であっただろう。こうしたラント 面型 を斗 しかしながら、ラントの兵役拒否権とボン基本法の良心的兵役拒 生手 一体的取扱いは、まずポツダム会議に招かれなかったフラン 北法 1 8( 1 ・1 7 5 ) 1 7 5 / ンの 基国 本際 法協 の調 重主 要義 料 資 七年一月、ジョン・フォスター・タレスはニュ l ・ ヨ l pで ない。へヅカ!の方を採った。 (5)E2rRPP0・ 平 野 、 前 掲 、 で は ﹁ 草 案 ﹂ と い う 言 葉 が (6﹀ 司 位 巴EPFPC-ω ・ω出品・ 演説して、アメリカの経済的・軍事的基地として西トイツと ス の 創 案 で は な く 、 す で に 前 年 末 、 元 大 統 領 フ lヴァーによ 日本の重工業を復活させる必要があると語った。これはダレ 国際的な 町 ・ ω6H岳 いずれにしろ、ラントのこのような空気が一方にあり、他 あろう。なおまた、平野、前掲、一二│二二ページ。 主義との関連において研究しなければならないものの一つで ないが、我国の憲法のもっとも重要な原則の一つである平和 基本法の国際主義・平和主義について、詳細に論ずる余裕が は、ボン基本法の﹁平和主義の表象﹂である。ここではボン 学会雑誌、六三巻四五一二ページによれば'基本法四条三項 (日)田中二郎、ドイツ連邦共和国基本法(一九四九年)、国家 ,包 (印)mt Eppp 。・ ( 9 )出 c・ RrFFmw・ いが、この前文との関連で第一条を読まなければならない。 (7﹀ 司CEos-FF0・ω・記w H O N H c m w - 平野、前掲。 (8)EonrFFP 。 ・ 平 野 、 前 掲 、 で は 、 こ の 法 律 の 前 文 が な って公然と唱えられ、また下院外交委員会国際関係小委員会 でも賛成を得ていたところである。﹂アルフレヅド・グロセ ー ル 、 西 ド イ ツ 、 大 島 利 次 訳 、 白 水 社 、 文 庫 F セジヱ、一九 六五年二五ページ)も、西側三地区の漸次的合併の理由とし て、﹁経済的能率をよくするために関税取立門の撤廃﹂と、さら に﹁新しい敵対関係における賭金として、しばらくすると一九 四七年から定着した冷たい戦争の味方﹂をあげている。 こうした統一の願いとそれに相反する分裂は、国際政治の 中で次第に進んでいった。そしてついに一九四八年三月に、 )o ソ速は今迄あったドイツ管理理事会を脱退してしまった(こ の 間 の 事 情 は 斎 藤 、 現 代 の 国 家 、 二 ニ0 ページ において﹁それぞれ異なった既成事実が作られていった﹂ 対立の進行とともに、米英仏の占領地区とソ連の占領地区と 方には国際関係の緊張、冷戦があった。そうした中においてボン ドイツ降伏後、ドイツは英米仏ソの四カ国によって分割占領さ 付一般的な制定経過 定経過を見ることにする。 た。以下では、ボン基本法の一般的な制定経過と、四条三項の制 基本法が制定され、当面の課題である良心的兵役拒否権が作られ (山田及、ドイツ近代憲法史、東犬出版会、一九六三年、一 四0 ページ)ことはあげておかなければならない。 2 伊 (2)HFJ司・ 害 5 己 2 5 Z ︿司法周回同調3・Hgym-ω怠・ (3﹀民Rro♂日)ぽ Fwm 回 会 。g2022m 刷。包括百分三mnrロロ邑 ωEEpmnrZMR 凶Z -ω-H0・ 平 野 、 良 心 に も と づ く 戦 争 役 務 由民 の拒否権、二一ページ。 ∞ ・ (4﹀ 司 ι包a p p P 0 N ω 北法1 8( 1 ・1 7 6 ) 1 7 6 良心的兵役拒否権ーボン基本法 4条 3項の構造と特質ー(1) (1) れた。その後いわゆる西側三国は三占領地区を統合してこれに適 用されるべき憲法の制定を、一一のラントの首相に命じた(一九 E ∞﹃貸出口 M江田向。ロ)(一 O名)、﹁連邦組 ﹁財政委員会﹂(﹀5 3口 E 町E 織委員会﹂(﹀ E ∞Z 二)門B tS ︽吉田EL虫)(一O名)、 5 月 丘 25mmg q FEREazh︿ 四s yc ﹃gLm27同省止め問。)(一O名 ) 、 ﹁憲法裁判所と裁判委員会﹂ 側三占領地区に﹁決定的な国家型態をあたえることを不可とし、 邑-mrotzrm司ロN 宗 門 NES E問)(一O名)。 ﹁権限画定委員会﹂(﹀gREa ドイツ全体について憲法を制定することが可能となり、かっ、ド 一九四八年九月一五日に委員名は確定。 四八年七月一日)。彼ら首相たちはコブレンツに会議を開き、西 イツの主権が回復されるまで憲法制定の国民会議を召集すべきで 今総則問題委員会はどういう仕事をしたかを見ると、のちにボ ︿ (8) ないことを決定し、その代りに、一二国占領地区のラ γト議会の代 ン基本法の前文、第一章、第二章になった部分が、主な問題であ 9) 表者からなる基本法制定会議をボンに召集し、三国占領地区の統 った。 E L ) 議員の司会の下に一九 本委員会はシユミヅト( CユO 伊Y 2 ︿) 一的行政を行なうための基本法を制定することにした。﹂次に、 彼らは基本法制定会議議員の選挙と、へレンヒムゼーでの会議を 四八年一一月一一日から活動を始めた。この委員会の仕事は、全 U これまでに至る経過は、次のようである。ドイツをどのよ 年三月一 O から四月二四日にかけての米英仏ソ四国外相がモ うな国家体制にするか、これが明らかにされたのは一九四七 (1) 一一一日に基本法制定会議の議長によって公布された。 九年五月八日の総会の第三読会で承認された。一九四九年五月二 五・六日の本委員会第四読会によって決定された草案が、一九四 を下すことであった。会は第四読会まで聞かれ、一九四九年五月 草案と問題になっていない条文をも論究して、そして政治的決断 この会議は、専門委員によって構成され、基本法制定会 開いた 議の討議の基礎となる基本法草案をつくった。基本法制定会議 は、同年九月一日にボンに集会し、六五名の代表者と表決権を有 (SJ しないベルリンの代表者五名からなっていた。 基本法制定会議は一九四八年九月一日に関かれ、アデナウア l ( 5 v FLOBE与を議長に選ん沼会議の活動は﹁一九四八年九月八 日および九日に亘って聞かれた第一回総会から始められた。﹂九 ハ 6) 臼に、制定会議は﹁長老委員会の提案に基づいて﹂諸委員会の設 ﹁本委員会﹂(出自立E m m n宮田)(一二名)、 74 ハ スクワにおいて会議を開いたときであった(山田、前掲、一 置をきめた。すなわち、 官民主吋。EESEg向。ロ)(一二名)、 ﹁総則問題委員会﹂ Ezgn 北法 1 8 ( 1・ 1 7 7 ) 1 7 7 る一 O 人 の 議 員 と か ら な っ て い た ( 憲 法 調 査 会 、 ド イ ツ 連 邦 けるために設けられた。これは、正副副議長と、各派を代表す 共和国基本法制定の経過、憲資・総第四九号、一一五ペー 五一 1 一 五 二 ペ ー ジ 。 田 中 、 前 掲 、 四 五 三 ペ ー ジ ﹀ 。 ソ 連 は を主張したために一致しなかった。﹁この二つの根本の対立 中央集権国家を作ることを主張し、西側三閣は地方分権国家 ジ﹀。 u c g は、一九四八年六月の西欧六ヶ国のロンドン協定とソビエト 号 -EEapJ zhFMVE (7﹀同-P ︿ ヨロ四戸・巧 ・ 弓 ﹃ ロnrιg mmgnrwrzι2 ﹀﹃伸長。-L2CEE岡山間自己N2・TY円 ロ ロm 陣営八ヶ国のワルシャワ外相会議を契機として、二つの憲法 に分裂﹂した。すなわち西ドイツの﹁ドイツ連邦共和国基本 RFE53HUng 舎のめ問85HFZEMU-mo¥FEY H申切回 PC(叩)﹀- 山田、前掲、一五二一ページ。 ・ 州・ (mM)﹀ w 基本法四条一一一項の制定経過 舟ロ F 5maEMHSF二氏巧え円。包括ヨ丘町巾ヨ・) 252面開門位昆 がある。﹂(﹄aRE自 己EZHRFC開門司自由。 g ﹁だれでも良心上の理由から武器を持つ兵役を拒否する権利 いての取扱いを求めた。 2r。Z昼間)社会民主党婦人議員が、次の規定の採択につ (虫色 員 会 で ノ ル ト ラ イ ン ・ ヴ エ ス ト フ ア l レ ン 選 出 の ナ l デイッヒ 一 九 四 八 年 九 月 二 九 日 で あ る 。 二 ヶ 月 後 の 一 一 月 三O 日 の 総 則 委 現行法四条のもとになったものが総則委員会で討論されたのは 何 法﹂と東ドイツの﹁ドイツ民主共和国憲法﹂。また、西側三 国の内部でも必ずしも一致していたわけではなく、一九四八 H ω・ (U﹀﹀・ P 0・ω ∞-H0・ ・ ∞ m V A V (8) ﹀-P ω・ 品 ・ 。 早急に基本法議会を召集し、西ドイツ基本法草案を起草せし 年二月一一一一一日よりのロγドン米英仏三国会談では、﹁米英は m w (9﹀﹀・印-0・ω め、フランクフルトに中央政府を樹立せしめようとするに対 山田、前掲。 c・ し、フランスは強大な中央政府の出現をおそれ、あくまで各 州の権限に重きをおく連邦体制を主張した。連邦制の上に立 つ中央政府を主張する米英側がフランスを押しきり六国協定 にもとづき米英仏三国長官が西ドイツ十一州の首相に対し制 憲議会を召集するように命じた﹂のである(平野義太郎、第 (2) 二次大戦後の憲法、日本評論社、昭和二七年、八ページ)。 (3) 憲法調査会、ドイツ連邦共和国基本法制定の経過、憲資・ ( 4 ) 山田、前掲。 (5) 。 総第二ハ号、二ハベ l ジ さ2EEllこ れ は 、 制 憲 議 会 の 議 事 に つ い て 議 長 を 助 (6) ( : : ) 料 資 北法 1 8 ( 1・ 1 7 8 )17& 良心的兵役拒否権ーポン基本法 4条 3項の構造と特質ー(1) l a -J 議論は、そうした規定が基本法のどの条文の中に位置づけられ (2) るべきかであった。良心の自由、信仰の自由の規定の中に入れら れ、文言はマンゴルトの提案で次のようになったのである。 ﹁何人も自己の良心に反しては武器を持つ兵役を強制されな 3円借POE 03nB い。詳細は法律がきめる。﹂ (2552仏含円問問。間何回目g の EEF-a&52Brι 月 巧 白 志 向 尽 き ロ 問 2 ﹀ 一二月一一二日に﹁法律﹂とあったのが﹁連邦法律﹂と変えられ 肝 ZF ragmCB百件 Eロの22F) 門 8 た 。 一九四九年一月一八日の本委員会第二読会に舞台は移った。後 らタ 次り のス よト う」 に「 言ア T ニ Zチ 。)ノミ γ シ イ ブ しー ス ト L、 わ れ る と 抗 28 は 削 除 を 提 案 。 彼 に大統領となった自由民主党のホイスヨ し「 っ と る。しかしながら今ここにこの良心(条項)をあっさり入れて へKU﹂ 律できめようとするときには、そうした宣言は正当なものであ しまうと、戦時には、たくさんの人々がこの良心(条項)を利 ことになろう。﹂﹁さらに、特に不適当と思われることは、武 (6) 用すること(玄自由自活円REaaL自 の2 5月号)を憲法で認める とである。﹂ 器を持つ兵役が武器を持たないものと区別されているというこ なぜ両者が区別されていることが問題であるかと言えば、ホイ スの見るところでは、武器を持たないものの方が武器を持つ兵役 よりも軍事的であるということがあり得るからで、武器を持つ兵 とと思われる。ホイスは次のように言う。 役だけがとくに取り出されることは不都合ではないか、というこ ﹁ある者がバンバンなる鉄砲(問屋ロ伶)を持ってどこかある ところでなにかあるものを見張っているあるいは防衛のために ひっばってこられるとき、そうしたことが、ある者、が高い賃金 で爆弾を一つ/¥製造しそれゆえになにも武器を持たないが、 しかし、軍事政策的にはとてもよくないことをしているときの ( E z s s n y ) である、とはとんでもない ことである o ﹂ そ こ で ホ イ 九 は 提 案 す る 。 ﹁ 立 法 者 は 、 将 来 、 ようにそんなに軍事的 (7) るのであって、﹁もはや古い意味の軍惨をもうけ﹂ないことは イギリスやアメリカで考えられているような意味で、かつて我 きないことだと思う。﹂﹁アングロ・十クソンがグエーカーやメ である。 国でもメノナイトに適用されたそうした法律を制定すること﹂ だから﹁基本法制定に際して、そのように宣畳一周することは、で 明らかであるし、また﹁私もそうしたことを望んではいない。﹂ た c ﹂今は民主主義的な﹁新しい国家の基﹂を作ろうとしてい ﹁一般的兵役義務は民主主義の正統な子で、フランスに生れ なミ カ1 り ノナイト等々にしているように、そうしたことをなんらかの法 北法 1 8( 1・ 1 7 9 ) 1 7 9 議は 料 一九四九年五月五日の総会第二読会で、兵役拒否の項の削除案 (一二人のキリスト教民主党員と一人のキリスト教社会民主党員に シユミヅト議員は、戦争で射殺されることから身を守る権利を だれにでも与えることがここで問題になっているのではなくて、 よる)は否決され、現行法に至った。 (8) ﹀- F 0・ 議 会 議 事 録 を 直 接 見 る こ と が で き な か っ た か ら 、 条項)は、私が入れて意味を補った積りである。 吋 E 2 2えRY 仏自 杉村、前掲、はここを﹁武器をもってする戦務を武器製造 シュミットとホイスの論争点は、ホイスが殺されたくない 者を四条三項は保護することになると考えていることに対し (8) への従事と区別する根拠がないこと﹂と要約する。 (7) の巾垣53252N8 RL25 開口 EP--25ロ忍俗的回g 4 ︿ H B e ・ 耳目nE巳aLEの2EωR52HF協同ロma出mSFmr淳一伶m O H M - H 者自口三円守同区 い。なお原文は、﹀Z 憲とする虞があること﹂と意訳するが、意味がはっきりしな (6) 杉 村 、 前 掲 、 は 、 ﹁ こ の 規 定 は ﹁ 良 心 の 集 団 的 小 売 ﹄ を 合 (5)( . なると思った。﹀・ ω・0 ないとしても、前述の制定史を訳することによって明らかに かし、意味がよくわからないから、議事録を見ることができ (4) ホ イ ス の 説 明 は す で に 杉 村 、 前 掲 、 で 紹 介 さ れ て い る 。 し ( 3 )﹀ -P0 寸 寸 ・ ・ω・ ナ lディヅヒの提案理由は不明。 (2) 否権、二二ページ。杉村、防衛法、五九ページ。 ( 1 )﹄ CHPPP0 ・ω・ 芯 ・ 平 野 、 良 心 に も と づ く 戦 争 役 務 の 拒 近代戦争では、戦開員も非戦闘員も一般的に危険にさらされてい るとして、次のように反論した。 ﹁戦争においても他を殺すことを自己の良心と一致させるこ とのできない者はすべて、次のように一言一口う可能性を持っている べきである、すなわち﹃私は私の祖国の緊急にさいしてこの方 (9 ﹀ 法とは別な方法で私の役務をなし得ることを望む。﹂と。その ために我々は法的可能性を作るべきなのだ。﹂ また、社会民主党のエ l ベルハルト(肘ZF間三)議員は、この 条項の予想し得る教育的作用を言った。すなわち、 従来﹁命令は命令だ﹂という不幸な原則が適用されたが、今 後は、命令が自己に課せられることを自分が欲するか否かが、 (刊) 個人の良心的決定に帰せられるのだ。 削除案は一五対二で否決された。 ﹁良心上の理由による兵役拒否のこの項の代 一九四九年五月五日の本委員会第四読会で、共産党のレンナ l 議員が、 た﹂が、これは否決された。 りに、﹃戦争は追放された﹄という文を挿入することを提案し ( Fロロゆ﹃) 資 北 法1 8( 1 ・1 8 0 ) 1 8 0 J み 宮田教授の﹁西ドイツーーその政治的風土﹂の中に西ドイ ι 、 mg少 し 長 く な る が 重 要 ツ再軍備の過程が詳しく述べられていれ ﹁第二次大戦が終ったとき、トイツは七O O万 の 同 胞 を 失 なので引用する。 ぃ、一二五O O万 の 戦 傷 者 を 出 し 、 二O O方 の 住 居 を 完 全 に 破 摸 ﹀ はじめたのも、その頃のことです。それは﹃根も葉もない﹄風 の国防軍将官の名前とともに西ドイツ再軍備の噂が巷間に流れ 封鎖が行われたのは、この年から翌年にかけてです。ナチ時代 編入しようとする動きが強くなり、それに対応して、ベルリ γ ます。東西の冷戦が激化するにつれて、西トイツを西欧体制に ﹁こうした中で、一九四八年は一つの転換点を形づくってい するものと信ずる﹄と。﹂ 的に中立化されるとしても、ドイツ国民の大多数はそれに同意 それのみでなく、わたしは、われわれがスイスのように国際法 武装を解かれ、純軍需産業を破壊されることに同意した。:・・ 言明することをはばかりませんでした。﹃われわれは、完全に の要求にこたえて、アデナウァ lは四六年暮に、つぎのように 武装にとどまるべきことを主張していました。こうした連合軍 解除と非軍事化﹄を誼い、﹃好戦国民﹄トイツが﹃永遠に﹄非 しょう。四五年八月のポツダム宣言は、﹁ドイツの全面的武装 るとすれば、それは、ほかならぬドイツ再軍備であったことで こうした状況の中で、ひとびとが夢想だにしなかった一事があ (S されて、大都市のほとんど四分の三が廃撞と化していました。 の場合ホイスは軍事的観点よりすれば武器を持たないもので 杉村、前掲。 ﹀ ・ 白 ・ 0・杉村、前掲。 a - ナーにうかがえた程度にすぎなかった。次にこの四条三項は西ド 由主義的観点で論議され、ラントの兵役拒否権の考え方は、レン 四条三項の制定過程では、この条文はもっぱら個人主義的、自 再軍備の過程と四条コ一項 (ロ)﹀-FC- 叶 申 ・ (日)﹀・ F C・ω・ ∞ (叩)﹀- F 0・ (9) ようとするのだと反論する。議論の対応を私はこう思う。 ではなくて、戦争においても人を殺せないという者を保護し 点でもって武器を持つ兵役を拒否する者を保護しているわけ る o これに対してシユミヅトは、後述するように、軍事的観 あっても軍事的には重大なものがあるのだ、と言うわけであ たない兵役が区別されていることをホイスは問題という。こ ない、ということと思う。次に、武器を持つ兵役と武器を持 を四条三項は保護しているわけではなく、保護しても意味が 戦闘員でも殺されることがあるのだから、殺されたくない者 て、シュミットは、近代戦争は全菌戦争であり、たとえ非 ¥、 イツの再軍備の過程で一定の役をさせられたから、再箪備の過程 を明らかにしつつ、四条三項の問題に進みたい。 北法 1 8 ( 1・ 1 8 1 ) 1 8 1 4条 3項の構造と特質一(1) 良心的兵役拒否権ーボン基本法 料 資 ﹃国際的な西欧軍の結成にさいして、ドイアの用兵員 の形式のもとに参加する用意のある﹄ことを骨子としていまし イツが、 の主権回復を狙ったものといえるでしょう。ただ彼は、連合国 た。アデナウァ l は 、 ド イ ツ 師 団 の 提 供 と 引 替 え に 、 西 ド イ ツ 聞として、公式にはくりかえし否定されていました。しかし事 アデナウ 7 lは 、 ひ そ か に シ ユ パ イ デ ル 元 将 軍 に 西 ド イ ツ の 軍 実は、すでに四八年秋に、当時、制聖思議会議長の地位にあった 事貢献の可能性についての調査を委嘱していたのです。 側から西ドイツ政府にたいして参加を要請する形をとることを 求め、こうした﹃形式的な迂路﹄をとることによって、彼がド 四九年春に成立したボン基本法には、この再軍備問題につい イツ再軍備を望んでいるという非難を回避しようとしたので ヨーロッパ防衛共同体 B (何百D胃 この条約批准を否決してしまった。そこで、フランスを含む西欧 (4) 調印されたが、西ドイツに不安を抱いていたフランスの議会は、 ヅクス三国聞に﹁ヨ l ロ ヅ バ 防 衛 共 同 体 の 設 立 に 関 す る 条 約 ﹂ が にはパリにおいて、西ドイツ、フランス、イタリアおよびベネル ツ連邦共和国と一一一国との関係に関する条約﹂が調印され、二七日 方針にもとづいて、一九五二年五月一一六日、ボンにおいて﹁ドイ ﹃ 。 を創設して、西ドイツをこれに参加させる方針を決定した。この gmomuc自 B55J 何回)わ)という機構をつくり、ヨ l ロヅバ軍 に、ソ連に対する必要上、 こうして、米英仏は、西ドイツの占領状態を終結すると同時 す。﹂ する旨を決定し、西ドイツの参加も一致して承認されていま 用しうるいっさいの人的資源と生産力を結合した戦闘軍を実現 す 。 事 実 、 こ の 九 月 のNATO理 事 会 は 、 西 欧 防 衛 の た め に 使 てなんらふれられていませんでした。しかし、すでにその基本 忌避の権利が明記されていました。(傍点筆者﹀その秋には、 権の規定の中には、将来の可能性を見込んで、良心による兵役 アデナウ 7 1は 首 相 に 選 出 さ れ 、 連 邦 議 会 で は 、 は じ め て ﹃ 防 ドイツ世論に一致して、トイツ再軍備に反対する決意を表明し 衛論争﹄が行われています。むろんここでは全政党が当時の西 ています。アデナウァーもまた年末のインタビューで、西ドイ ツの再武装に原則的に反対する自分の態度には、なんらの変更 ロッパ防衛のため連合軍から要求があるなら﹃独立の国防軍﹄ がないことを強調しています。しかし、すでにそこでは、ヨー ではないが、﹃ヨ l ロ ヅ パ 同 盟 軍 内 部 の 用 兵 員 ﹄ を 認 め る 用 意 のあることを洩らしていました。 五O 年 夏 に 国 際 化 さ れ た 朝 鮮 戦 争 は 、 西 ド イ ツ 政 府 の こ う し た計画を速かに実現する機会を提供するものでした。この八月 ツの安全に関する覚書﹄をマクロイ米高等弁務官に提出して、 にアデナウア l は 閣 議 に は か る こ と な し に 、 い わ ゆ る ﹃ 西 ド イ この覚書は、いまだに全文の公表をみていない代物ですが西ド 再軍備に反対する内相ハイ不マンの辞任をひき起しています。 北法1 8 ( 1・ 1 8 2 ) 1 8 2 良心的兵役拒否権ーポン基本法 4条 3項の構造と特質ー(1) 諸 国 は 、 西 ヨ l ロヅバの協力関係にひびの入ることをおそれて、 ル)、﹁E O C崩壊をめぐって﹂(一一月、ヴアヨ)、﹁E D C 改訂﹂(一一九年五月)、﹁社会主義者とトイツ軍隊﹂(岡、コー ける共存﹂(同、スタイ γ)、﹁ドイツの民衆は起ちあがった﹂ ﹁西独国会のパリ協定批准論議﹂(五月)、﹁ヨ I ロヅパにお ﹁ボンからの警告再軍備に対する反逆﹂(岡、ヵロラス)、 会の決定﹂(三月、ヴアヨ)、﹁ソビエトの対独政策﹂(四月)、 の時期﹂(向、ヴアヨ)、﹁パリの暗雲│西独再軍備とパリ議 再軍備ーその反対者と愛益者﹂(問、スタイン)、﹁対ソ会談 カロラ久)、﹁マンデス・フランス提案以後﹂(二月﹀、﹁西独 流産以後﹂(同)、﹁ドイツの上に戦いの星﹂(三O 年一月、 ロンドン会議を聞き、さらに、一九五二年調印されたままになっ ていた﹁ドイツ連邦共和国と三国との関係に関する条約﹂もパリ 会議の議定書で確認され、一九五五年五月五日その効力が生じ、 ここにドイツの占領は終結し、西ドイツは完全な主権を回復した (但し西ベルリンについては留保っき)。 (1﹀宮田、前掲、五九│六一ページ。 記事を通読することによってかなり詳しく知ることができ ( 2 )西ドイツの再軍備の過程を雑誌、世界、岩波書庖、の関連 年九月﹀、﹁徴兵制をめぐる西独の動き﹂(一一月、小林直 (向、ユュ l ステイツマン誌)、﹁﹃鉛の兵隊﹄の誕生﹂(コ二 o ﹁西欧防衛の問題をめぐ る。以下題名をあげることにする ゼ l テ、前掲、は﹁びっくりし当惑したドイツの世論は、 練﹂(二一O 年三月)。 スト者と戦争﹂(三四年九月、ュ l メラ l)、 ﹁ フ ラ ン ス の 試 樹﹀、﹁アデナウア l の道﹂(三七年二月、笹本駿二)、﹁キリ って﹂(昭和二六年一月号)、﹁ドイツ再軍備の条件﹂(同年二 月)、﹁西独の再武装﹂(四月)、﹁平和を索める世界の良心﹂ (向、堀江忠男)、﹁西独と﹃平和取決め﹄交渉﹂(一一一月)、 ﹁北大西洋同盟リスボン会議の背景﹂(二七年二月)、﹁自由の 西欧とくにアメリカからの再軍備要請をいろいろ複雑な気持 (3) で見守った。ときには途方に暮れ、ときには冷笑し、ときに 再軍備について﹂(問、 K ・バルト)、﹁西ドイツの再軍備問 危機との闘い﹂(問、武田清子)、﹁共産主義の脅威と西独の 題﹂(五月﹀、﹁シユマヅハ l の死﹂(一一月﹀、﹁戦争への道│ には唖然としておどろくだけであった。だが最後に、﹃長い 物にはまかれろ﹄で、再軍備と折れあうのが政治的に賢明だ は久しぶりに自覚がよみがえるような気持になり、またとき ア統一問題の新局面﹂(九月)、﹁ドイツと日本﹂(一一月、小 ページ﹀。 という気持が一般の人達を支配しはじめた。﹂と言うつ一九 再軍備﹂(問、ヵロラス)、﹁西ドイツの再軍備と欧州情勢﹂ 幡操)、﹁西ドイツの総選挙﹂(向、クロスマン)、﹁ドイツの (二八年一月)、﹁トイツ問題とロシアの切札﹂(七月﹀、﹁ドイ 軍備化とアデナウア l の勝利﹂(問、ヴアヨ)、﹁西独の憲法 北法 1 8( H . 8 3 )1 8 3 (4) 。 一九五四年八月三O 目 2)。 ﹁ E D C流産以後﹂二ページ(注 o パリ協定と総称される諸協定は一九五四年一 ﹁連邦議会を(賛成二二四、反対一六五)、五月一五日連邦参議院 を(賛成二三、反対一五﹀通過﹂した。最後に提出された野党の 確認請求は、一九五三年五月一一日の訴訟であった。他方この間 ﹁その後、その請求は大統領自身によって撤回されるに至っ,た。﹂ {2} 大統領もこの問題に関する裁判所の意見(のERZg)を求めたが、 パリ協定の批准をめぐっての西ドイツでの論議は﹁西独国 O月一一一二 (5﹀フランス下院での論議は﹁フランスの試練﹂(注 2) に詳 しい 日に決められた。 (6) こうした法律上の争いに終止符を打とうとして、憲法改正の動 L。その後一九五三年三月一九日に 河原峻一郎、西ドイツにおける再軍備・自衛権・兵役義務 ジ。 藤田桐雄、西独の再軍備と憲法改正、ンユリスト、 (3) 四年五月一目、四ページ。 戦闘部隊の設置、 軍需品の製 造、一般兵役義務の施行等を実行しなければならないのだが、基 衛について義務を負うのであり E D C条約に加入することによって、西ドイツはヨーロッパ防 限りにおいて見て行く。 理は重大な問題を含んでいたのである。それゆえに、以下必要な ない。しかし、この法律論争によって明らかにされた政府側の論 臼あるいは改正により法律論争に終止符が打たれるかもしれ' 一九五 論争の焦点、ジユリスト、一九五三年一 O月一五日、二ペー (2) (1) 前注ハ21 宮田、前掲、六一六一二ページ。 きが具体的に現われて来た(一九五四年一月一四日)。 (QU) 会のパリ協定批准論議﹂(注 2﹀がある。一九五五年二月の ことであった。 斎藤、前掲、現代 8、一一一一一一│一三五ページ。同﹁西ドイ (7) ツにおける主権と軍事協定﹂(思想、一九六一年一一一月)二八 一ページ。 世界史的な大きな歴史の流れの中で、西ドイツの内部では 論と呼応していただろう。 また調印後に、 問題はどういうことであったか。 先の E D C条約の調印前、 了その他の理由で却下された による。しかし、この提訴は、﹁同条約に関する立法機関の討議未 が 、 E D C条約の違憲確認請求を連邦憲法裁判所に提出したこと 社会民主党議員他 うまでもないのだが、政府に反対の法律論争は、再軍備反対の世 他に譲るとして、以下では法律論争に焦点を絞ろう。しかし、言 いかなる論争が展開されたかを見たく思う。再軍備反対の世論は ロ 料 資 北 法1 8 ( 1・ 1 8 4 )184 良心的兵役拒否権ーボン基本法 4条 3項の構造と特質ー(1) EDC条 約 に 加 入 す る に は 、 先 ず 基 本 法 を 改 木法には、これに必要な規定が・欠けている、と社会民主党は主張 した。したがって、 o これに対して、連邦政府側は、 ﹁国防制度を規 正して、特定機関に対し国防制度を担任する権限を附与すること が必要なのだと 律且実施する権限は、憲法上の特別規定がなくても憲法に内在す る﹂と主張した。 o しかるに、政府は国民の負担と不利に於て、これを国家 機関に与えたのである。民主的法治国家の基本原則は、国家機 ある 関は憲法上与えられた以上の権限を有しないことである。﹂ ︿ 3) 次に、こうした国権の観念の下で丘︿役義務はいかに論じられた か。政府は言う。 ﹁連邦国家には、憲法中に明示された管轄権の外明示されな い管轄権のあることは国家の実際において承認されている。:・ :・第四条の三の﹃何人もその良心に反し戦闘員として戦争役務 もう少し、河原、前掲、によって見ておこう。﹁国防権と基本法 第二四条﹂をめぐって、連邦政府は、﹁政府は憲法上特別の規定が を強いられない﹄は一般兵役義務を前提とした規定﹂である。 スその他の国に於ても憲法上の規定、がない。国家がその防衛目 するとの論は承服できない。古くから徴兵制度を有するフラン さらに、﹁一般兵役義務の施行に憲法上の明示的規定を必要と H F o r a円 な く て も 、 明 白 な 禁 止 規 定 が な い 限 り は 国 防 権 ( 岳σ当。r ) を行使することができる﹂として、その中心観念に﹁国権﹂ ︹ 2U のである。フランス憲法中に兵役義務に関する規定がないこと 的のために、国民を徴用する権利は一般国権の観念から生ずる (任命∞冨主的問。話回一円)をもって来て言う。 ﹁ 国 権 の 近 代 的 観 念 は 、 個 々 の 国 家 公 権 ( 出crEHRZ伶)の のである o ﹂ ﹁ 勿 論 兵 役 義 務 に 関 し て 言 及 し て い る 憲 法 も 少 な は、却ってそれが民主国に於ける本質的意義たることを示すも 集積ではなく、法の制約の下に於ける完全な支配権である。放 に問題は共和国基本法が国防権の行使を明示的又は暗黙に許容 V} ﹁もし一般的国権の観念から、丘一役義務を強制する権利を引 れに対して社会民主党は反論する。 兵役義務の施行を是認したものと解すべきである。﹂ あることを示すものではない。基本法第四条の三の規定は寧ろ くないが、それは言及されていない場合はその施行が不可能で しているか否かではなく、占領終了後に於て国防の行使を禁止 する障壁が存在するか否かである。﹂ ﹂れに対して社会民主党は反論する。 ﹁政府側の主張は、結局、立法機関は憲法が禁止しない限り 凡てのことをなすことができるとすることに尽きている。この 原則は民主的法治国においては国民に対して適用されるもので 北法1 8( 1 ・1 8 5 ) 1 8 5 き出すことができるとすれば、共和国基本法はドイツ国民にと って全く擁護する価値のないものである。憲法は本来白ら定め た領域を有し、立法権は特別の権限付与なくしては、この領域 に介入することは許きれない。立法機関はその権能を憲法から 法律関係を権限を有しないのである。米国においては、国権・: 引き出すのであり、国家と国民との間に憲法自体の許容しない ・:を根拠として兵役義務を施行したのではなく、憲法第一条八 項に基いたものである。トイツの法的伝統において、直接憲法 (1) 河原、前掲、三ページ。 河原、前掲。 L (2) 河原、前掲、五 1 六 ペ ー ジ 。 藤 田 、 ボ ン 憲 法 と 再 軍 備 問 上の恨拠なくして兵役義務が施行されたことはない。 (3) 題、ジユリスト、一九五二年四月一五日、二一三ページでは、政 府側の意見しか紹介されていない。 政府と社会民主党は真向うから対立した。しかも、憲法の の代表的な主張と、その対立点を見ればすむだろう。 ここではそれぞれを詳細に検討する必要はないであろう。両者 主党を支持するものに分れた。 か、これが残されている。ここでも政府側を支持する者と社会民 念に立ち入る必要はないだろう。四条三百慣を学者はいかに考えた 本質的な問題にかかわるものであった。ここではもはや国権の観 同 料 資 ー、政府を支持するショイナーを見よ一口彼は、基本法では少 なくとも間接的あるいは暗黙に兵役義務が認められているのだと ﹁基本法の中にこの規定を採択していることは、すでに 四条三項は解釈される、とする立場をもっと進めるのである。す なわち、 明白に、軍隊と兵役義務の実施(恒三 52ロ間)が考慮されている、 ということの一見して十分な証拠(司円gmp♀内2 = F = E ω ) であ る。なぜならば、兵役拒否権の承認は、兵役義務というものが存 在するときだけ、意味、があるからである。﹂﹁四条三項は兵役を 前提しており、しかも、単純な法律(ゆ5pnr2022N) によって 実現される可能性が前提されている。﹂ (2) 2、しかしながら、フォルストホフ(開・明,D E r -ロ)は四条コ一 項の意味を次のように言う。四条三項を解釈するときには﹁基本 権がすなわち個人のための保護規範が問題であるのだということ から、まず出発しなければならない。この保護規範の背後には、 第二次大戦の経験と、占領軍によってドイツ人兵士に行われた戦 争犯罪者の裁判の経験があるのである。﹂ ﹁基本法四条三項の単 純な論理は、武器を持って近代戦争に加わることに責任を負い得 o﹂そして、フ ない、と信じている者の良心的決定を認めるということである。 こうしたことがこの規範の第一次的な意味である 北法1 8( 1・ 1 8 6 ) 1 8 6 良心的兵役拒否権ーボン基本法 4条 3項の構造と特質ー(1) (3) オルストホフはこの規定から連邦の潜在的な軍事高権 rzmBnF円)を推論することに反対した。 rc, ( 戸 司 己 戸 ﹄ ﹁ 以上両者は根本的に対立しているが、基本権として存在する四 条三項の意味からすれば、フォルストホフの主張に理由があると 思う。 F E m -∞E L M - N (1)mnZSFFH 関3 1 E回忌ロ要。可Z 5FPZNS印ω・∞ -HC 印 同 町 ・ g邑・︿20止めロユ WVE口問。ロ円四gHazzgHE g 出巳r zrrB ﹃ s MVD-EFP ︿・ 己 ロι 憲法裁判所に出された他の専門家の意見で、四条三項につ いて、政府側に立つものを見ょう。まず我国に関した説明が -FZEE m -コ 竺 - お 一 声 岩 手 R F F 。になって行く手・ F 0・m FPC m -芯日) 山開・巧CEFFPC- ∞-NO ∞一切 ・ ・ ロ 閉 山 ・ 同 ,rcgω││こ の 自 由 権 の 保 護 が 、 一 般 的 兵 役 義 務 の 実 施を憲法上禁じているのだ、という意見は支持できない。四 条三項によって兵役義務を実施することから、困難なことが 生ずるだろう、ということはたしかにそうである。しかし、 ることの可能性﹂を基本法は認めている(彼は、二四条の侵 全く不可能なわけではない!﹁一般的兵役義務を将来実施す 略戦争の規定と関連して言っている)(﹀-F 。・ ω・弓印)。 集録されている。 51cgrロ 巧mZZFEm ω口﹃・ (2) 3270R-F﹃関 ・ 何 ・ ∞ そ の 他 を 見 て お こ う 。 こ の 諸 意 見 ( のEREE) も、前掲に 同F b d z a R E -四条三項は﹁宗教の自由の特別な強調﹂ 宗教的な兵役拒否者の良心の自由の意識的な保護規定から逆 で あ る 。 戦 後 の 平 和 主 義 的 メ γ タ リ テ l トに由来している。 連 邦 政 府 の 見 解 の 中 に 出 て く る ( ﹀-P。・ ω・ 5 )。﹁日本の 憲法によれば、軍隊を放棄することによって﹂一般的兵役義 務をできなくしているのだと。つまり、ボン基本法には、日 ω・880 うか(﹀- F 0 ・ のものすなわち兵役義務をどうやってひき出すことができよ 本のような禁止規定がないということの例として日本が出て g n z g ) 25聞 に 集 録 さ れ て い る 。 以 は り2 F B又 ロ ヨ 母 ロ 巧 各 号 くるのである。(なお、ここに出てくる諸意見(のロ 開 ・ 阿 内 田 口 ﹃ BSロl l l四 条 三 項 は 一 般 的 兵 役 義 務 を 前 提 し て い m 主 義 的 性 格 を 明 ら か に し 強 化 ﹂ し て い る の で あ る ( ﹀-PC ・ でもないことで、四条三項は、﹁基本法の反軍国主義的平和 直接は占領軍に対してである。再軍備の根拠になるとはとん ︼ TJ52口111将来兵役義務を導入することは認めているが、 る。なぜならば、もしも武器を持つ兵役が違憲であれば、こ む∞お同)。 下もこれによっている。) の規定は意味がないからである。彼は、基本法の﹁以下の基 HN 58ιlll後で久メ γト に つ い て は ふ れ る こ と が あ る ・ω 本権は、直接適用される法﹂(一条三項﹀を根拠にしている のである。それで、法律で一般的兵役義務を施行できること 北法 1 8 ( 1・ 1 8 7 ) 1 8 7 ¥ c から省略するが、クラインやフオルストホフと同旨(﹀ -m・ w ・ ω・ 印 日 由 F U印 品 由 民 ・ ) 。 ー 巧 ・ ω E 5- l 他の人々と同じことを主張しつつも、よ 円 り制定当時の平和主義的感情を考慮することを強調する。ラ こうした法律は連邦議会議員の一一一分のこと連邦参議員の表決数の 三分のニの同意があれば、制定されるから、日本国憲法の改正方 法と非常な違いである。 基本法の変更と補充の議決方法が同じであるから、立法機 統にある。なぜならば、この手続によって、政府は続々と﹁基本 闘がどちらを選んでも大差はない。問題は、かかる容易な改正手 ントの反戦的傾向の憲法を指摘。そして一九四八年八月一八 のもっとも重要な権利たる自衛権を孜々は放棄すべきだ﹂と 日のへレンヒムゼ lの憲法会議では関cE 博士が﹁主権国家 のこの同意﹂が必要である。したがって、 ﹁基本法の文言を明文をもって﹂、 ﹂こに﹁志願兵 この一連の再軍備の過程の最終段階が、一九五六年七月一一一日 ︾ いわゆる憲法改正に の第三章二五l 二七条が﹁兵役拒否者に関する規定﹂である。 M n r円四22N) である。そしてこの法律 の﹁兵役義務法﹂ (巧岳吋℃2 ︻ は﹁軍人法﹂ ( ω c -含円。口問22N) が公布されたのである。 qd 法﹂(口忠明E as--Mmgm22N) が生れ、一九五六年一一一月一一一日に 連邦議会に対して﹁志願兵法案﹂を提出した。 この規定に基づいて、一九五五年六月二七日に、連邦政府は、 九五五年五月五日発効した。 を含む国防。これは一九五四年三月二六日の法律で補充され、一 ー、七三条││一八才以上の男子の兵役義務および市民の保護 げる。 (2v けていったからである。四条三項に関係の深い、重大なものをあ 法を補充する法律﹂を制定して、再軍備に必要な基本法規定を設 二八巻一二号、九七ページも、政府の考え方に強く反対して (3) 平野義太郎、西ドイツ基本法﹁改正﹂の行方、法律時報、 昔一一日アたと彼は言っている(﹀・ F 0・ ∞-E∞ 同 ・ ) 。 U ﹁変更﹂する場合と﹁補 は、連邦議会議員の一一一分の二、および連邦参議員の表決数の三分 することができる﹂のであり、二項によれば﹁このような法律 をもって変更し、または補充する法律によってのみ、これを変更 基本法七九条一項によれば、﹁基本法は、基本法の文言を明文 ボン基本法の改正手続を調らべておく必要があろう。 再軍備の完成としての憲法改正 いる。 四 付 充﹂する場合があり、いづれにしろ、形式的意味の法律による。 t 土 料 資 北法1 8( 1 ・1 8 8 ) 1 8 8 ι , J : ? F J Ja 序 & ¥ {! 2、一二条││良心上の理由にもとマついて、武器をもってする 兵役を拒否したものは、これに代役に従事する義務を負わせるこ とができる。代役の期聞は、兵役の期聞をこえてはならない。詳 細は、法律で、これを定める、法律は、良心の自由を侵害しては ならず、かつ軍隊となんら関係のない代役の可能性をも規定しな ければならない。女子は、軍隊における役務給付の義務を、法律 によって負わせられではならない。女子は、いかなる場合にも、 武器をもってする役務に使用されてはならない。これは一九五六 平野、前掲、九六ページでは、﹁改正﹂ではなくて﹁補充﹂ 年三月一九日の法律で補充された。 (1) という手段を政府がとったことを非常に強く非難する。しか し、疑問である。また、九七ページでは、﹁与党三二一四葉対 で、この﹃基本法を補充する法律﹄がきめられたのであっ 野党一四四票、つまり議員三分の二以上の同意を得たこと た﹂といいながら、問、核武装・軍国主義と非常状態法西 ドイツの経過は日本に何を教えるか、日本平和委員会平和運 動資料、一九六六年一月一日、五ページで、﹁あからさまに u 憲法﹃改正﹄とはいわないで、一 補 充﹄だから、改正手続き に必要な議席三分のこの賛成を要せず、過半数すなわち単純 多数決で﹃改正﹄をおこなったことである﹂と言うのは、明 らかに誤りである。 (2) 西 ド イ ア 心 再 軍 備 の た め に 行 わ れ た 憲 法 改 正 の 解 説 と し 一九五六年八月一五日、五二ページ以下。および同、ドイツ て、藤田嗣雄、西ドイツの再軍備と憲法改正、ジユリスト、 の再軍備│憲法法的考察、憲法調査会資料・戦第五号、四0 ページ以下。 藤田、前掲、四六ページ。なお、平野、徴兵法制定のため 原則と例外の論議 の西ドイツ基本法の修正、法律時報、二八巻五号、六六ペー (3) ジ以下。 第二項 問題の所在 ア デ ナ ウ ア l政府は、ボン基本法の補充という手段によって、 七三条一号にご八才以上の男子の兵役義務および市民の保護を ふくむ国防﹂に関する権限を﹁専属的立法権﹂として連邦議会に 与えることに成功した。そこで連邦政府が七三条一号にもとづい て兵役義務を規定しようとしたとき、四条三項の兵役拒否権の取 り扱いを次のようにしようとした。もちろん政府は前述の国権の 観念に基づいていると考えなければならないだろう。 ﹁一般的にいえば、あらゆる国家はその国民に対して兵役義 務を課す権利をもっているのであるから、この﹃良心による戦 北法 1 8 ( 1・ 1 8 9 ) 1 8 9 ボン基本法 4 条 3~買の構造と特質ー(1) 良心的兵役拒否権 争反対﹄の規定はその﹁例外﹄規定で、したがってその例外の ても多くの立場から考えられている。 則と例外の論議の問題を整理しなければならない。この議論はと ジ。 同日岡田島 4司・ 32・ω gえ話門垣内仲間03H・2 ロ (2) 例 え ば 、 国 mwHE耳 C F N戸円切225Z2FB ︿qprB HWロロロロ四回 同 一 。 ロ ﹄ ︼ 己 ロm m同 ・ ∞ NWHmv白0 -H 一 凶 ﹃ ﹃ ・ ω ] u ∞同町﹃・山口。巳2wwNロ同切22UF2 宙開山ユ角川町&符ロω22当2 問中 ﹀同固め EHh の問題、法学セミナー、一九六四年八月、一四│一五ペー 一号、七八ページ以下。なお、佐藤功、﹃良心的反戦論者﹄ (1) 平野、西トイツ徴兵法と兵役拒否者、法律時報、二八巻一 内容は﹃細目は連邦法律により定められる﹄ものである﹂。 ﹂れに対して社会民主党は反論する。 ﹁この良心による戦争反対の権利は憲法で決められた基本的 人権で、例外規定どころか、憲法秩序全体とくに人権の規定全 体に拘束される人権の基本的制度である。﹂ ただ純粋に ﹁政治的理由﹂ ﹁良心にもとづく戦争反対﹂というのは、 こうした主張から、前者は、兵役拒否権を兵役義務の例外規定 だから ﹁宗教的および倫理的理由﹂によるだけに限り、 良心的兵役拒否権が基本権であるかどうかについてはほと んど問題になっていない。そこで、良心の自由の問題に直接関係 による良心的反対を認めないことを引き出そうとするのであり、 後者は、兵役拒否権は基本的人権であり制限され得るものではな してこない見解と、そうでないものとに分けて考えよう。 ﹀ ﹁自由の優位﹂を主張する者で、良心的兵役拒否権を原則 り、この点からこの主張には疑問である。 (3) しかし、そもそも自然法がいかにして認識できるかが問題であ 言う。 (2 法的に、国家が原則的に国民を兵役に入れる権利を持っていると 1、キヅプ(出・自宅)の立場である。彼は自然法を認め、自然 (1) 第一のグループには次の二つがある。 くて、具体的には﹁人道的理由﹂も﹁政治的理由﹂と区別するこ となく、ともに兵役拒否権の中に含まれ得るということを引き出 そうとするのである。 さらに、良心的兵役拒否者の承認手続における挙証責任の分配 に関しても、論じられる。兵役義務は原則で良心的兵役拒否権は 例外だから、例外を主張する者が挙証責任を負うべきだ、いやそ (2) の逆であるという議論である。 それだから、良心的兵役拒否権の本質を理解するには、この原 付 2 料 資 北法 1 8( 1・ 1 9 0 )190 良心的兵役拒否権ーボン基本法 4条 3項の構造と特質ー(1) J10411! f g ) と考えている。テイ lトゲン(声、吋ぽ仲間 は次のように言う。 ﹁﹁自由﹄権であり、それゆえに消極的あるいは自由 ﹁国家 のである。したがってテイ lトゲンが言う﹁自由の優位﹂という すなわち自由が制限される、ということは全く考えられていない 承認されているか。後述するが、この四条三項に保障された権利 では基本法四条三項に保障された自由を制限することが特別に て保障された自由を制限することが他方にある。 ﹁特別な承認﹂を受けて自由を制限するすなわち基本権とし テイ i トゲンが﹁自由の優位﹂と言うとき、基本権が一方にあ ある。 めには、特別な承認( C m c自己5ロ)が必要である﹂ということで が暴力を自由にするためにではなくて、国家が自由を制限するた 由の優位﹂であり、具体的には何を意味するかと言えば、 この命題を根拠づけるものが﹁国家的利益に対する﹃個人的﹄自 本権が原則であり、暴力を行使する国家の権利は例外である。﹂ な地位(目E55E822-HZEZ) を保障するところの基 すなわち、 、 、 説明では兵役拒否権がすなわち四条三項の基本権が原則で、丘︿役 義務が例外だと言うことはできな叫 ω 自 のE H M L B n r片 品2 -ハ 仏 (1) 巴・民司同Y U ユ ゆ 問ω 552222問 。 円 ロ ロ 悶 ・ 問 。E F n rロ 仏2Hロ丘町三ω ぐ角川﹃﹃俗的回口口問ロロ仏ぐ司君主Zロ ロm m -︿20問 mロ ﹃ 皆 ωHmmESBELF--trF ︿・ 5 冨巳ロN-FEω ・忌印N U ∞ ・ ∞ 叫 ﹃ ﹃ ・ ﹀-FC・m・ 8 A F・ ﹁ 国 家 は 原 則 的 に 国 民 を 防 衛 役 務 (巧各三凶作同協同)につかせる権利を持って﹂おり、﹁良心的理 (2) 由による拒否権は、原則の例外いわば 2 2宮芯である﹂。 ・凶器・﹁自由 ω・∞ω キヅプの自然法観と認識方法については、﹀-F0 ・ ・ ﹃ s s ω 巧-d2問。P ﹀呂志H E Z問・ロ︿回一 ∞ω﹀自己 - N と ω・ ・ (3) (4) 由 門田 門 凹色町内 開門戸 マγは、基本法二一条一項後段の問題として﹁自由の優位﹂ 昨日 E の優位﹂は、 PFB巳 内 庁 吋 司Eraご ︿C H H S四分片岡昆ELE-同 月F 2 m E N仏司︼JEFE片の訳語として用いる。 Y 2 H U M M弘司C F﹁自由の優位﹂を主張するものに、出.国 ggz♂NR∞伶耳目的 75 由 民 ﹀EFS55間 mrFwm E 耳2 2 E253旨 h m m H R ロ︿盟・ 32・ω・ω戸 さ ら に 、 cgFSch-F h gHNmnrgS22・︿RRrEEE口町内ロ 一 Eι当gg 25NE ι2︿222 mL2 ロ2znroロ∞ZえωBnyzrZ2国民同 H N W 間 口 口 ,o r gEC p o m w m g $ 2 3 Z L E H F ω ロロL H2 ω・ 斗ω町、H R B ω ロ 旬司 ・ m -。問己口問 - 戸 閉 山 ∞0・ω・ 品 叶Y OEロ 岡 山 ﹃2r E ω﹃・このオヅパー Kむ A F叶 ということを扱っている。彼は﹁自由の優位﹂の考え方を シナミットの﹁法治国家の根本的配分の原理﹂(﹃E含BEg- 巾 ・ 遡って、ヵ l ル ・ シ 品 ミ ッ ト に 行 く 。 す な わ ち 、 ヵ l ル 北法 1 8 ( 1・1 9 1 ) 1 9 1 り gsg) ︿ mRY 仲間的 2Z己ZDmω 間同5N︼℃H 門a だと言うのである。 そこで、カール・シ品、、、ザトの﹁根本的配分の原理﹂を調 べ よ う 。 わR -mnvEFF ︿R F m m c z悶mFrs H∞ ・ 由N ∞ ∞ -印 ・ 同 町 F A によれば、﹁個人の自由は原則的に﹃無制限﹄であり、国家 の権限は原則的に﹃制限﹄されている﹂という内容である。 この原理が妥当とするのは、個人権すなわち﹁孤立化した個 えに﹁個人主義的な自由権﹂にだけである o すなわち、﹁良 人の権利﹂(列Rrzι220Z2Rロ回目。-ggRZロ)それゆ 心の自由、人身の自由(恋意的逮捕に対する特別保護)、住 居及び信書そして私有財産の不可侵﹂。しかし、﹁他者と関 係する個人の権利﹂では、﹁社会的な活動﹂を持っているか ら規制の必要があり、もはや配分の原理は妥当しなくなる。 しかしながらこれらの権利(表現の自由、出版の自由、集会 って﹂とは﹁原則的に制限された、測り得る、かっ一般的に の自由など)の制限はあくまで例外なのである。﹁法律に従 規制された例外﹂でしかない。﹁法律に従って﹂基本権が保 障されているのではない。シュミヅトのこのような考えと、 テ ィ l トゲンの﹁自由の優位﹂とは一致するのであり、この ことを考慮すると、基本法四条三項がなんら﹁例外﹂の場合 の 規 定 を 認 め て い な い の だ か ら 、 ﹁ 自 由 の 優 位 L を持ち出し てきて、良心的兵役拒否権を原則で、兵役義務を例外とする ことはできないのではないかと思う。 次に、良心の自由の理解に根本的にかかわってくるものを t コ 料 資 見ょう。 ー、第一のものは、ショイナ l の見解である。彼は四条一項の 良心の自由と、四条三項の良心的兵役拒否権は密接な関係にある ことを認めつつも、四条三項は四条一項の拡張だと見ている。こ ﹂に基本権として意味があるのである。 ﹁兵役拒否は近代の一般的兵役義務の発展と関係している。 として兵役拒否が出てくる。﹂そして、国家が兵役拒否を認め (1) 国家が国民を兵役に入れる場合にはじめて、国家と個人の問題 ようとするのは、﹁良心の強制を否定する近代国家の原則的立 場﹂であり、国家は、﹁法律義務の例外を許すことによって兵 役拒否の態度の中に現われている良心的決定を尊敬﹂している (2 ﹀ のである。ここでは﹁寛容の行為すなわちその真剣さのために 他人の確信も認めるという行為が問題になっているのであり、 (S ﹂ ﹁法律一般の厳格な施行が真実な良心の負担になる場合には、 例外を容認できるかどうかの問題﹂が国家に生じているのであ る。このように考えると、兵役拒否は﹁一般的な良心の自由﹂ ﹀ 一般的自由の程度を越えている﹂のである。 (4 から単純には出てこない。兵役拒否の﹁容認は、信仰と良心の ところで、基本法四条=一項は、国民に﹁一定の条件下で、基 本権、すなわち、武器を持つ兵役に対する良心のためらい (5 ﹄ 3 m月号g分ロrg) の権利(何回口凹ロ﹃すE22 河内円宮)を与えて (のめ いる。﹂﹁この権利は、国家によって与えられた、良心の自由 北法1 8 ( 1・ 1 9 2 ) 1 9 2 良 心 的 兵 役 拒 否 権 ー ボ ン 基 本 法 4条 3項の構造と特質ー(1) ﹂﹁それ o﹂﹁四条三項の免除は、明白ロ真剣 ( の ) の根本思想の拡張である G (7) な良心のためらいが存在する者にしか与えられない ﹃ 8) ゆえに、四条三項を容認するところの、原則的な国民の義務の 例外である。﹂ (9) こうしてショイナ lは、四条三項の中に含まれている兵役義務 と良心の関係を問題にした。さて、四条一項の良心の自由と、四 条三項の良心の自由とはどういう関係にあるか。四条一項でいう (刊) 良心の自由は、伝統的には、個人の内面に限られていて、外に表 わされるものは制限を受けることがあり得ると解されている。し 仰、宗教または政治的見解によって、不利益をうけ、または特権 0 を受けてはならない﹄と言っている。こうした原則によフて、明 らかに武器を持つ兵役の免除は、著るしい例外である﹂ ﹁兵役拒否権は良心 2、ハ l メルは全くちがう。彼は、良心的兵役拒否を四条一項 の良心の自由の拡張と見ることに反対して、 ﹁戦争にお の自由の中に含まれている﹂と言うのである。では、なぜ良心的 兵役拒否権が四条三項で規定されているかと言えば、 ける軍務拒否権は良心の自由の中に含まれているから、四条三項 の特別な承認は良心の自由の法律解釈(戸高佐22官己主 g ) を意 たがって、伝統的な良心の自由の理解からすれば、﹁良心的﹂兵 味する﹂のだと。 ハl メルはアルント(﹀・﹀E会)を引用し、アルントはスメン (同) 役拒否であっても、良心の自由の中には含まれないことになる。 それだから、﹁良心的﹂兵役拒否者は処罰されざるを得ないので ト(同 -mgge に基づいているから、ハ l メルの主張は終局スメ (日)(げ) ある。しかし、立法者が、﹁良心的﹂兵役拒否者を﹁良心﹂なる ントに行き着く。スメントの理解するところによれば、 へ時﹀ ﹂うして見ると、ショイナ!とハ lメルは根本的に違う。ショ 統合する要素﹄であ引︺。 ば、﹁兵役拒否の基本権は﹃例外権﹄ではなくて﹃良心の自由を of命日口町)と見られる。﹂それだから、アルントの言葉で言え ( 司 (伶 55gm号BER∞gSEz--) あるいは、良心の自由の結果 の兵役拒否権は、四条との関連では、良心の自由を統合する要素 ﹁基本法 がゆえに認めることがある。ここにおいて、良心の自由は拡張さ ﹁良心的﹂兵役拒否は例外である。 れたわけで、良心の自由と併存した一般的平等な兵役義務の除 外、例外が生ずる。だから、 こうした理解に立つものとして、ト l吋一戸、 E 0 5 ) とシュラ (沼﹀ イパ l( m w z g g司)が主張するところも認められよう。ト l マ ・ ﹄ は言う、 ﹁平等条項と差別禁止を見ょう。三条三項は、 ﹃何人 も、その性別、門地、種族、言語、故郷、および家系、その信 北法 1 8 ( 1・ 1 9 3 ) 1 9 3 料 資 イナlは伝統的な理解に立つ。この理解は、人聞の内面の自由を 絶対として尊重する。しかし、人聞を実際に見ると、良心の働き は、内面に限られず行動に現われるから、スメントには十分聞か 出てくるのである。ハlメルはこの点を考慮して、四条三項で四 る良心的反対ハ例えば納税拒否、強制種痘拒否)を認める方向が なければならない。だが、スメントの理解を押し進めるとあらゆ (9) なおまた、 W725FNE﹀戸田町zrEロ伺仏g ﹀H F 品﹀宮・ ω Lgの円ロロ仏間22N2・ω・ 印 、 吋 ・ -内 同 (叩﹀わ-wrgzpJN 司pagmωrvFω ・同品目u 舟目。一zwのEEn r H O 己 邑 のEロ z-Fnz ハ ザ25VHopgωNW ︿2F自 己 ロ 問ω n 。 円 円 ﹀ ロ ﹃ ∞ N O 斗N 白色PF。 PC-mω r N P H u g l H C U A ζgmoEl ・ ︿ u m wユ出口口町出m N N印同・(また、 n EP のEロ毎月﹃円ロロ仏 093凹再ロ PEEL口 岡 山 間22N・5由 自由によれば﹁のめrE円 印 ・ ω・ω H H MのE一 HH・ 日 ︿2pgE口 開 会 切 り2znrgMN2nrm D ︿S cggg雷同 N い 条一項を﹁法律解釈﹂したのだと言う。つまりあらゆる良心的反 A F は、ワイマ l ル憲法二二五条で ﹀ 戸mE 53.5ωN.ω ・8 一一一項との本質的な理解によるよりも次のようである。すなわ (臼)ト l マやシュライバ l に対する批判としては、四条一項と m v・ 22PUB︿お印品∞・ ω 間 司各三5E222mH (ロ)﹄日mgmnyEZF4 巾 EmsιのEE ] 戸 ∞ ω・ 国 向 凶 口ι wH由日ゲ ω・ zr口内三月EEL-mRElgE7巧吉田円宮町同 同位﹃門間何回gL何 回 円 。 宮r ルH MOEロ ιm22N ( 日) M N F n y m wユ 吋 705pcrqι502ロ︽昨日rz H 一 ベ l シ)。 一、良心の自由と謝罪広告の強制、憲法判例百選、三Ol 一 コ きなかった。)我国では、この説が通説と思われる(深瀬忠 は兵役拒否は保護されない、と述べているそうだが、確認で 片 対に絞りをかけているのである。四条一項で保障された良心の自 由をなぜ﹁法律解釈﹂しなければならないのか、良心的兵役拒否 を、他の良心的反対から区別するのはなぜか、等々。これら法と 道徳の困難な疑問にぶつかる。私は最終的には法秩序の安定とい うことからショイナiの理解を認めざるを得ない。 c F 0・ω-N品 。 ・ ﹀ ・ 内・ w ・ y o ω 口 広 三 宮 含H﹀ロロお︿Cロ50﹃ (1)ω 口﹃25H-口氏門目。戸門的n 町 内 口 、 ω・ Nω 日 ・ (3) ( 2 )﹀・ (4) 内F F D︿ ∞ 一 ・ w n E C口問仏gchFEChyg河 ロ 件 当H 山 印 ら 、 平 等 だ 、 と 主 張 さ れ る 。 例 え ば 、 さ2ロめHOSPUFF 5 Y ω ・ω ミu ち、四条三項で承認された良心的兵役拒否者が代役を負うか (5) ﹀ ・ P 0・ ﹀ -pc・∞ - N叶ω・ ・F0・ (6)kr 品 ・ ( 7 ) ﹀-P 。・ ω ・N叶 0・ (8)kr ・P 北法 1 8 ( 1・ 1 9 4 ) 1 9 4 良 心 的 兵 役 拒 否 権 ー ボ ン 基 本 法 4条 3項の構造と特質ー-(1) 3 マやシュライハーが平等条項の例外を主張した頃には、基本 Rrz口問-U︿回一・ 53h-Sω ・しかし、 l l 芳、吋呂仲間。P ﹀ロB 適当である。むしろ四条三項では、普遍的な前国家的超国家 免れさせるところの﹃例外権﹄が言われるとすれば、全く不 ﹁したがって、共通な国民的義務から、一部の兵役義務者を 原理は、そのようなものとして、国家によって作られた兵役 的法原理の具体化が問題になっている。﹂(傍点筆者﹀この 義務より上に立っており、そのような兵役義務のために限界 を引くのである。(﹀-P0 ) ・ω-SR・ ハl マ ン の 説 を 少 し 検 討 し て お こ う 。 彼 に よ れ ば 、 良 心 の働きは必ず外部に行動となって現われるもので、良心の自 あって、四条一項の告白の自由がなくても、なんらさしっか 由とはそもそもそのような良心に従った行動ができることで 利﹂である。このことは基本法一条との緊密な関連から出て 由の基本権は、その本質によって、前国家的超実定法的権 ハl マγが こ う 述 べ る と こ ろ に よ れ ば 、 良 心 の 自 由 を 伝 統 的 ・ 。 に反しないかぎり﹂という制限だけは受ける(﹀・ ω m v S )。 人は他人の権利を侵害せず、かっ、憲法的秩序または道徳律 えはない(﹀- F 0・ ω-g)。 し か し 、 基 本 法 二 条 一 項 の ﹁ 各 と解して、基本法一条の﹁人間の尊厳﹂に四条三項 くるのであり、そうしたことは﹁四条三項にもあてはまる﹂。 は、このような制限を受けている四条一項(目前者)と四条 障するものとして四条一項におかれた﹃良心の自由﹄と、も は緊密な関係にあることは確かでも、単純に次のように言う ば、ハ l マ ン が 言 う よ う に 、 四 条 一 項 の 良 心 の 自 由 と 後 者 と あるから、良心的兵役拒否者は処罰され得る。そうするなら に理解する立場と接近するはずだと思う。なぜなら、問題 ると、わけでも重大なのは、特別に造られた人格(岳め司O B。守 ユ 仏22R各百ロ EFS ZSE28 ﹀臣官位m nrZ E m ) に からすれば、兵役義務という憲法的秩序は何人にも拘束力が コ一項 (H後 者 ﹀ と の 関 係 で あ る か ら 。 す な わ ち 、 前 者 の 考 え o そしてこの良 同 帰 せ ら れ る と こ ろ の 人 間 の 尊 厳 が 侵 さ れ る の で あ る ﹂ ( ﹀-P っ と も 緊 密 で 実 質 的 な( E n y r r ) 関連にある こ と は で き な い と 思 う 。 す な わ ち 、 四 条 一 項 の 良 心 の 自 由1 心の自由は、さらに、人間の尊厳を保障している一条一項の 口 0・∞ -m叶 w )。四条三項の﹁基本権は原則にしてかつ基本権を保 ﹁行動を良心の決断に合致させることを人間がさまたげられ 刷 の根拠を求めて行く。すなわち、﹁信仰・良心及び告白の自 N R r c (M) 巧 -Fzr Egg-EιP32E5727ω ・52・ LBE ハI メ ル と ほ と ん ど 一 致 す る 考 え と し て 、 ハ 1 7 ン ( ﹀ ロ 国 B E F U自 の2邑mag-何回ロ対OBBE仲良﹃E 巧2 2 ・ REPEL E U-gg-mtshF) がいる。彼は基本権を﹁前 匂M 国 家 的 超 実 定 法 的 権 利 ﹂ (522岳会ggLEZH吉田町宮巾印 慮していない。 。 法 に 代 役 制 度 が な か っ た こ と を 、 グ ロ ス も テ ィ l ト ゲ γも考 1 主要基本権(司自立四百足百円 FC か ら の 必 然 的 帰 結 で あ る o ﹂ 北 法1 8 ( 1・ 1 9 5 ) 1 9 5 . 良心の決断は必然的に外部に現われる、そしてそれが保障さ 二条一項に拘束されている四条一項の考え方と、むしろ四条 れ る 自 由H 四 条 三 項 の 良 心 的 兵 役 拒 否 権 と 。 ハ l マンには、 一項を制限している憲法的秩序を排除して行く四条三項の考 は、ボン基本法をハ l マンのように解釈するなら、やはり え方との相違が論じられていない、と思う。そして私自身 ﹁例外﹂が出てくるのではないか、と思っている。 d H O ω・ (お)﹀m・o・ω 印川町噌 (日)﹀︽目。一同﹀g門日アロ曲目。自己毎月Zι 可欠ユめ岡田会mggqd司包問。. 5nrd司cnZEnyユP S 印 メω・ω色一町内・彼は ﹄ 2 日ロmwZ2 伶 5 mBBLCEmwnZP02Fg又 ロSL34そめFroHEm-ωmg ﹃・一日$!日誌に依っている。結局ハ i メルの解釈方法、 Y ロ曲目岡山宮宮内庁﹃E g 態 度 は 、 ス メ ン ト に 帰 す るomEg︽ ζ2ロロロ四品ロaRロ r m凶ロ内山一ロロ向。p g s n z r n r。 ﹀r ロm-ωgえm 伊叩由﹃・前述のハ 1 7ン も 同 じ で あ る 。 こ う し た 、 シ ヨ イ ナ I等 と の 本 質 的 な 相 違 と 最 近 の 西 ド イ ツ 憲 法 学 の 傾 向 に つ い ては、田口精一﹁ボン基本法における人聞の尊厳について﹂ 州 的 ∞ 213 品。口当めZZEa- 汁 切 。 聞 ハ 巾 ロ ロE BHrgpNovgnrHFrE円︽出。mmvgg5gsz三回目。守 M m﹃ 印 2 R 批判は、﹀︽EVm円同市 D缶百r nzr. 回L ω・ w . H i 3 . 3ω F n r g U20何者岡田再g g岡江町ごヨ河内wnzagぇ・﹀RY宮内山由民﹃g } g l N O③・なお、ハlメルの反論があ Honrzg-wι-SEm・M る、巴ぬのゆき目。gpgrxE のE E向。R Fkrom-回PS- 印印申. 口 同RES-U2 関 (日﹀ ω5EW 。 (叩﹀﹀吋口弘foERY符P F 0・ω・ω2・ ・ 田 (初)西ドイツでは良心の自由の範囲を四条三項の良心的兵役拒 にある。そこで興味あることは、憲法に良心的兵役拒一合権が 否者にまで拡張した。そして良心的兵役拒否は基本権の地位 規定されていない国では、良心の自由あるいは宗教の自由の る。西ドイツの理解によれば、四条三官官がなければ良心的兵 保障の中に、良心的兵役拒否権が含まれているかどうかであ 役拒否者は憲法上の保障を受けないわけであるから、もしも 良心の自由を他国で西ドイツのように考えるとすれば、消極 czg仏 ω S R ω ︿ ・ 的になってしまう。このことがアメリカでは繰り返し確認さ れ て い る 。 リ l デイ γグ・ヶ l スは、 冨ωnEZSFN∞ ω d ω ∞ 828H) で あ る ( こ の 判 例 は 内 田 、 (慶応大学、法学研究、三三巻一二号)一六七ページ以下。 (向、三六巻一一号)一ページ以下。阿部昭哉、憲法解釈に 同﹁ボン基本法における人格の自由な発展の権利について﹂ こともある。帰化の問題を通して、そこにアメリカの修正第 さ れ る ( 槍 山 、 ア メ リ カ 憲 法 と 基 本 的 人 権 、 五O 九ページ﹀ この判例はアメリカに帰化する場合の宣誓の問題として引用 米 国 に お け る 良 心 的 兵 役 拒 否 、 八 九 九0 ページに詳しい。)。 口町 ついての一考察、京都大学、法学論叢、七六巻一・二号)一 九四ページ以下。 (口)ハ i メ ル の 考 え 方 を 知 る に は 、 さ ら に 、 彼 の 料 資 8 ( 1・ 1 9 6 )196 北法 1 み。然しながら良心の審問に於ては国家より高き道徳的権力 フオ 1 ヲム 一条の本質的な問題が論じられたと恩われる。内田、前掲、 に対する義務が常に認められて来た 教上の信念ないし良心と市民としての責任ないし義務とが衝 この判例の理解するところによれば、﹁個人の内心の宗教 力をもってこれに干渉することは許されないのであるが、宗 的信念ないし良心それ自体は絶対的至高性を有し、国家が権 教的信念を表現する自由﹂は、制限される場合があるわけで ある。したがって、アメリカの良心の自由は西ドイツの四条 一項の良心の自由と同じく理解される。アメリカでは、西ド イツの四条三項による良心の自由の拡張がないために、﹁自 己の宗教的信念の故に武器をとることを拒否する良心的兵役 拒否者に如何なる法的保護を与えるべきかということは、議 会が自らの意思によって決定すべき立法政策の問題﹂(内問、 反対説として、ダグラス、基本的人権、奥平康弘訳有信堂、昭 前掲)でしかないことになる。 化が認められるようになってきた)。小数意見の中で、良心 って、良心的兵役拒否者の範囲を狭くしているから、法の正 和コ一五年一四一一ページ。また、アメリカでは西ドイツとちが て難かしい問題があり、私は伝統的な理解に立って原則(前者) るとしても、兵役義務と良心的兵役拒否権との関係では、きわめ 以上を振り返って見ると、良心的兵役拒否権が基本権であ のスイ l ガ l事 件 ( 一 九 六 五 年 ) で も 確 認 さ れ て い る 。 こうした良心の自由の理解は現在でも変っていなく、後述 当な手続の問題となることはあろう。 の自由の問題が扱われた。ヒューズ判事(他に、ホームズ、 ないことを正当とした(なお、今日では、この種の場合に帰 れなかった。連邦最高裁は、マッキントッシュに帰化を認め をすることができない、と彼は一言ったために、帰化を認めら しいと信ずることができない限り、予め包括的に応諾の誓約 について、自分の宗教上の信念によって自分がその戦争を正 カのため、いかなる戦争にも武器をとって従軍するかどうか る。アメリカに帰化しようとして、その宣誓の際に、アメリ マッキントッシュはェ l ル 大 学 神 学 部 教 授 の カ ナ ダ 人 で あ する信教の自由の中に含まれているか否か﹂である。 突する場合、前者に絶対的優位を認めることが、憲法の保障 o﹂(内回、前掲) によれば、マッキントッシュ事件のポイントは、﹁個人の宗 伺 ,フランダイス、ストーン)は次のように言った。﹁国家に対 する至上の義務について多くの主張がなされた。即ち、神に 対する義務の信念と紙触する場合と雄もなお国家に対する義 務を認むべしとの主張がなされた。疑いもなく国家に対する かかる義務は、権力関係の範囲内に於て存する o政府は個人 的良心問題に顧慮なく法規への服従を強制し得るのである。 個人の信仰が国家の権力と衝突する時、後者はその範囲内に 於ては至上であり、従って服従か処罰か何れかの道あるの 北法 1 8( 1 ・1 9 7 )197 (1) 良 心 的 兵 役 拒 否 権 ー ボ ン 基 本 法 4条 3項の構造と特質 料 資 と例外(後者)を認めた。しかし例外であることから、政府のよ うに主張できるかどうかは疑問である。 そこでこの例外としての一面を強調するものを見ておこう。こ (2v 立花俊士口訳、美濃部達士口関、中央大学発行、明治三九年﹀ -wrgmRrF35・(イエリネッ夕、公権論、木村鋭一、 z w 円 O この例外を強調する立場のねらいは、次のことに思われ れには、ト 1 7、シュライパ lそして政府がいる。シユライパ l 5 5・m -注 目wR 一 ﹀--m255gEZFY3・ U2昭 o・∞ - ∞ H u mr OFrRpm・o-m・8h 切ロロ・ (2) 叶rcgppm・ 口H 白E LggmN-Jそ Z -常呂田・ PRrgZB8・m-ωご・ によれば、例外は制限的に解釈されなければならな・いと。ここで る。後述するように四条三項前段を後段の施行法は制限でき めたことになることと、基本法一条三項の、基本権は直接効 限できるとは言えない。なぜならば、認めれば法律の留保を認 ないという見解が強いから、後段の施行法が前段の内容を制 ﹁例外は厳格に解釈 は二つのことが問題になると思う。第一は、 きれなければならない﹂という法諺は確かにあるが、そこに言わ れている意味は、原則たるものの内容が例外によって破壊されて らである はならないことであり、主た、例外を設けたことにはそれだけの ものであれば、後段は狭く解釈された前段の内容をそのまま ない。例外であることを制限的に解釈できる根拠とすること ば、実質的に基本権は制限されるわけで、とうてい認められ l、 政 府 の 考 え 方 で あ る 。 し か し こ う し た こ と が 許 さ れ れ 具体化することになる。このことは、ト l マ、シユライパ o そこで前段の内容がそもそも制限的に解釈できる 必要があったからで、その場合には例外は尊重されなければなら 力を持っているということに矛盾すること、が考えられるか ないのである。こうした意味から、例外の取り扱いは慎重を要す るのであり、カール・シュミットが施行法によって権利が生ずる qd} のではないということと共に、すでにワイマ l ル憲法について論 ︹ は誤りである。だが、こうした無茶な考えであれ、それによ じたところである。第二に、例外だとして、四条三項前段の基本 権の内容を怒意的に制限して解釈することはできないとすれ 。 四条三項後段 (4) 第三項 ハりの註の って権力は目的を達したのである。 (3) ば、次に、四条三項後段の施行法は前段を制限できるか、どう 同 また、自由 四条三項が基本権であることは一般に承認されている。 か。この問題を次項に見ょう。 (1) 仏2 2 rτrH230﹃伊豆・ -c・m・ NN魚・・ ω・3 ︿・ 7向 自問。E7EEPF 権については、。・ 75ロ 岳 、 ω3zg 北法 1 8 ( 1・ 1 9 8 ) 1 9 8 る5 1 54111 ・ 11 後段の施行法は法律の留保を定めたものではなく、前段を制限 1}(2) ︿ ω 品、吋山叶rcghrp c m ] C F P Cm ・ ・ 由 、 盟 ・ 包 ∞(2﹀ぐ・宮山口mczlE2FFs・o-m-NN ﹃ 。 め できない、というのが通説と忠われる。マンゴルト・クライ γの 第四項 と ﹁制定経過と再軍備﹂では、基本法の制 基本法の平和に対する姿勢の中にこの四条三項が入れられるゆ 結びついている。 のであり、そうした意味において、ラントの兵役拒否権と内的に この可能性がある。ここにおいては、やはり平和主義、が出て来る 深いところで兵役に対する厳しい倫理的な対決が迫られている、 由主義的である。そして後者の良心においては、もっとも個人の 心﹂において兵役拒否権を考えていた。この点で個人主義的で自 底して厳格でそれだけ平和主義的であるが、後者は個人の﹁良 ち、ラントの兵役拒否権の方が基本法のそれより兵役に対して微 兵役拒否権の背景をなしていることは否定できなかった。すなわ 権とは性質が違う。しかしラントの兵役拒否権が基本法の良心的 否権をみた。このラントの兵役拒否権と基本法の良心的兵役拒否 定とくに四条三項の良心的兵役拒否権と類似したラントの兵役拒 上の論争点を見て来た。 以上ボン基本法四条三項の一般的な背景とそれに関連した法律 ま 考えを紹介するに留める。 コ二項の形式的(条文の)改正なしにすなわち三項後段に規定 ﹁施行 された施行法を回り道して、とくに良心上の理由による武器を持 つ兵役拒否権は拒否者に不利に制限されてはならない。 法﹄という概念から出てくることは、そのような法律が、三項に 含まれた基本権の本質的内容を侵害してはならないだけではなく て、この基本権に別な制限を入れて三項の内容を変えてはならな いということである。﹂ こうして、四条三項の後段は、前段の形式手続と要件を決める に留らなければならない。 しかし、以上は原則論にすぎない。具体的には解釈にかかって いる。なぜならば、表面的には、後段が前段を制限できるとは言 わないで、なおかっ、前段の内容を狭く解釈しようとする人々が いるからである。そうした解釈の問題が中心と思われるから、以 色。 白 pc ・m-HNU ERZF一念ニロ 下ではもっぱら基本法四条三項前段の解明に努める。 罰事 (1) m-P0 Rロ 2 0uω Z 口E ・ω ・5 内目。同﹀口語ぬぐ C ロ gOHms-ω・NAFUZRrF 北法 1 8 ( 1・ 1 9 9 ) 1 9 9 (1) 良心的兵役拒否権ーボン基本法 4条 3項の構造と特質 料 資 しかしながら、四条三項は冷戦という世界史的な出来事の中で 再軍備の過程で利用された。本質的には、良心的兵役拒否権が兵 り、兵役義務の例外としての性格を持っているから、西ドイツの 良心的兵役拒否権が四条三項に規定されることによって、良心 翻弄される運命にあった。西ドイツは再軍備を決意した。再軍備 役義務の例外であると論じても、具体的な利益(連邦政府の主張) えんは理解された。このことは制定過程の中では当然祝されてい を遂行しようとする者は様々な論理を用いた。この論理の最も極 はないのであり、更に、前段の内容を後段の施行法が制制限するこ の自由は確かに拡張された。この点で、四条三項の持つ意義は大 端なものが、四条三項から兵役義務を引き出したことに見られた ともできないのである。むしろ問題は、前段の解釈にある。そし たようである。例えばホイスはミリタリストあるいはアンチパシ と思う。フォルストホフが言うように四条三項は基本権を規定し て次の課題である。なぜならば、後段の施行法は前段の内容を具 きい。しかし、四条三項は良心と兵役義務との結合した構造にあ ているのである。基本権から逆に兵役義務が法律で実施できると 体化するからである。 フイストと非難されることを不服とした。 は、実に驚くべき論理、形式論理である。再軍備を遂行しようと する政府は、 一応法秩序に則ったが、そこに見られた理念、それ に組みした法学者の思想、これは私を強く激しく揺り動かした。 それはともあれ、再軍備を遂行しようとする勢力は基本法の改正 補充によって、法律上の争いを防いだ。 ﹂うした再軍備の進行過程は、ついに兵役義務の実施にまで、 終点に来た。もはや兵役義務を前提とせずして議論はきれなくな った。このいわば、個人にとって、ぎりぎりのところに良心的兵役 拒否権がある。そこでこの権利をいかにして実現するか。こうし た問題は原則と例外の論議に端的に現われた。 北法 1 8 ( 1・ 200)200