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中小企業EDIソリューションガイド

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中小企業EDIソリューションガイド
JEDIC第70回 普及研修会
−− 新しいビジネスインフラの構築に向けて −−
中小企業EDIソリューションガイド
2009年3月5日
ビジネス推進部
上級コンサルタント
EDI/SCM企画推進担当
藤野 裕司
はじめに
• 2008年11月 中小企業EDI促進委員会が設置された。
委員長:
業界代表:
オブザーバ:
事務局:
データ・アプリケーション
共通XML/EDI
実用化推進協議会、日本電線工業会、石油化学工業会、カミネット、
共通XML/EDI実用化推進協議会、日本電線工業会、石油化学工業会、カミネット、
建設業振興基金、電子情報技術産業協会
経済産業省 商務情報政策局
日本情報処理開発協会 電子商取引推進センター
• [委員会の設置主旨] 中小企業へのEDI普及促進を図るため、大企業と中小企
業との間のEDIの課題を調査し、大企業−中小企業間EDI促進による産業波及
効果を分析する。
• [委員会での検討のポイント] 2004年4月より「下請代金支払遅延等防止法(通
称、下請法)」が改正され、「自己の指定する物や役務を強制して利用させる行
為」に対する制限が定められた。
それを受けて、2008年12月経済産業省素形材産業室は、EDIによる適切な運
用について具体的に記述した「素形材産業取引ガイドライン」を発表した。
本委員会は、これをもとに、大企業−中小企業間EDIが適切に行われるよう、
「中小企業EDIソリューションガイド」の策定を目指す。
• 本委員会の期日は2009年3月までとなっており、本セミナーでは、その検討内容
と方向性について解説を行う。
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目次
1.背景
2.中小企業EDIソリューションガイドとは
3.中小企業におけるEDI実施上の問題点
4.中小企業EDIに対する考慮点
(1)EDIの構成
(2)システム連携
(3)業務連携
(4)VAN/ASPの利用
(5)考慮点のまとめ
5.これからの課題
(1)業界標準とは
(2)企業が所属する業界
(3)解決手段としての共通辞書
3
5
9
10
別添資料:[1]システム連携
25
10
11
15
19
21
23
23
23
24
2
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1.背景-1
・2008年12月、経済産業省素形材産業室が300のヒアリングをまとめて
下請法に基づく「素形材産業取引ガイドライン」を作成した。
・その中でEDIの適切な運用について具体的な記述がなされた。
・下請法とは
「下請代金支払遅延等防止法」
・下請法の適用範囲
①資本金が3億円超の企業が、資本金3億円以下の企業(注)に対し製
造委託等をする場合
②資本金1,000万円超3億円以下の企業が、資本金1,000万円以
下の企業(注)に製造委託等をする場合
(注)個人を含む
3
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1.背景-2
・素形材産業とは
「金属プレス」「熱処理」「金型」「鋳造」「鍛造」
・EDI の適切な運用とは
委託事業者(発注者:大手)が受託事業者(受注者:中小)にEDIの実施を要請
する場合 「自己の指定する物や役務を強制して利用させる行為」 をしては
ならない。。。ということ。
これではよくわからない・・・
幅広い見地から、中小企業にとっての 「適切なEDIとは何か」 を考え、下請法
に基づく、わかりやすい 「中小企業EDIソリューションガイド」 の策定を目指す。
特に、大手企業が中小企業を守るため、どのような考慮点が必要かについて
まとめる。
今回は、大手発注企業が中小受注企業に対してEDIを要請する場合を前提とする。
4
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2.中小企業EDIソリューションガイドとは-1
「素形材産業取引ガイドライン」におけるEDIについての記述
<取引先から業界標準に準拠していない固有のEDIのソフトウェアや端末の導入を
求められる例>
受注情報の入手や納期回答を行うためのシステムであるEDI
について、取引先から業界標準に準拠し
受注情報の入手や納期回答を行うためのシステムであるEDIについて、取引先から業界標準に準拠し
ていないWebEDI
(ソフトウェアやサービス)やEDI
EDI専用端末の導入を求められた結果
専用端末の導入を求められた結果
ていないWebEDI(ソフトウェアやサービス)や
①
取引先ごとにシステムの月額使用料
取引先ごとにシステムの月額使用料を徴収され膨大な費用負担を強いられる。
②
受注情報がデータで提供されないため
に社内システムに直接取り込めず印刷と入力という無駄が
受注情報がデータで提供されないために社内システムに直接取り込めず印刷と入力という無駄が
発生する。
③
④
データ提供されていたとしても業界標準に準拠していないため複雑な変換プログラムを開発しない
限り社内システムに取り込めない。
IDやパスワードを取引先ごとに入力する手間が生じる。
IDやパスワードを取引先ごとに入力する手間が生じる。
⑤
取引先ごとに膨大な量の指定の専用帳票の保管を強いられる。
などの負担が発生している。
加えて、取引先の仕様に基づいたWeb
図面や仕様書がFAX
で
加えて、取引先の仕様に基づいたWeb--EDIを導入しているにもかかわらず、
EDIを導入しているにもかかわらず、図
面や仕様書がFAXで
送られてくることがあるため、受注情報との整合ミスを誘発する、図面の一部がつぶ
れてしまうため
送られてくることがあるため、受注情報との整合ミスを誘発する、図面の一部がつぶれてしまうため
加工ミスにつながるなどの問題が発生している。
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2.中小企業EDIソリューションガイドとは-2
素形材産業での取引とEDIの実態
ガイドラインには「業界標準」とあるが、素形材産業は自業界の標準を
持っているわけではなく取引先業界の標準が対象。
しかも複数の業界と取引があるので複数の標準が対象となる。
つまり、中小企業にとって「業界標準」を採用することが、適切なEDIの
導入となるわけではない。
電気電子
建設
電力
自動車
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2.中小企業EDIソリューションガイドとは-3
こんなEDIは要注意!!
発注者が受注者に業界標準に準拠しない固有のEDI導入を強いること
例え業界標準のEDIメッセージに準拠していても、取引先に固有のシス
テム導入や人手による作業負荷を強制する仕組みを要求すること
『自己の指定するものや役務を強制して利用させる行為に該当する』
おそれがある
業界標準だからいい
こちらでシステムを用意するから、それを利用するだけでよい
は、通じない!
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2.中小企業EDIソリューションガイドとは-4
中小企業EDIソリューションガイドの目指すもの
・EDIの本来の目的は
企業間や組織間の壁を越えてビジネスプロセスをシームレスにつなぐ事により
全ての無駄を省き、関与者全員が情報を共有してタイムリーな施策を打つ事に
よりお互いの企業の経営効率向上に結び付けていくこと。
・しかし、大手では容易にできても、中小では容易にできないこともある。
大手のEDI要請に対して、中小企業側が対応が不可能と判断したとき、下請法
に抵触するおそれがある。
そのようなことが起こらないよう、
大手企業が中小企業に対して必要となる考慮事項をまとめたもの
現在取りまとめ中。 2009年5月ごろ発行予定。
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3.中小企業におけるEDI実施上の問題点
取引先から有償のソフトを購入させられる場合がある
相手先ごとにEDI実施コストが発生することがある
複数のVAN/ASP利用料、相手先ごとに発生するシステム使用料、等
自社システムへの連携が難しい
自動連携できる仕組みがあればよいが、ない場合自身で方法を考える必要が
ある。プリント&再入力だと非効率だし、システム化するには費用がかさむ
複数の取引先・業界から異なるEDIを要請されることがある
コストもさることながら運用および社内業務との整合性確保に混乱をきたす
ITリテラシーの高い要員を持つ場合は少ない
取引先に言われるまま、意図が理解できず有効に活用できない
など、、、
中小企業とEDIをする大手企業は、相手先に負担がかからないような
配慮をすることが重要
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4.中小企業EDIに対する考慮点-1
(1)EDIの構成 : 企業間における情報交換
業務連携
企業間における業務情報
の交換
システム連携
コンピュータ間における
情報の伝達
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4.中小企業EDIに対する考慮点-2
(2)システム連携 : データそのものを伝える方法
1980年初頭より利用されている「レガシーEDI」とインターネットの登場と
ともに生まれた「インターネットEDI」に、大きく分けて考えるのが一般的。
①レガシーEDI
①レガシーEDI
②インターネットEDI
②インターネットEDI
全銀手順
全銀手順
a.
a. WebEDI
WebEDI
(伝票入力型)
(伝票入力型)
d.
d. RosettaNet
RosettaNet
JCA手順
JCA手順
b.
b. WebEDI
WebEDI
(ファイル転送型)
(ファイル転送型)
e.
e. ebXML
ebXML MS
MS
全銀TCP/IP手順
全銀TCP/IP手順
[拡張Z手順]
[拡張Z手順]
c.
c. EmailEDI
EmailEDI
f.f. EDIINT
EDIINT AS2
AS2
※レガシーEDIは全てファイル転送型
ファイル転送型EDI
ファイル転送型EDI
g.
g. JX手順
JX手順
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4.中小企業EDIに対する考慮点-3
① レガシーEDI : 全銀/JCA手順、全銀TCP/IP手順
•
日本独自方式のため国際EDI
に利用できない。インターネットも利用できない。
日本独自方式のため国際EDIに利用できない。インターネットも利用できない。
•
全銀/JCA
手順は、公衆回線仕様で、対応機器が販売中止になり速度も低速。
全銀/JCA手順は、公衆回線仕様で、対応機器が販売中止になり速度も低速。
•
全銀TCP/IP
手順は、全銀/JCA
/JCA手順の問題点を解消はしたが暗号化ができずイン
手順の問題点を解消はしたが暗号化ができずイン
全銀TCP/IP手順は、全銀
ターネットの利用もできない。現在、
ターネットの利用もできない。現在、製造業界での中心的方式。
【考慮点】
考慮点】
•
全銀/JCA
手順は、もう対応機器が無いため、使用継続は難しい。
全銀/JCA手順は、もう対応機器が無いため、使用継続は難しい。
•
全銀TCP/IP
手順は、現在の主要方式であるため、必ず準備したい。
全銀TCP/IP手順は、現在の主要方式であるため、必ず準備したい。
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4.中小企業EDIに対する考慮点-4
② インターネットEDI
通信にインターネットを利用したEDI。その実現方法で以下に分類する。
a. WebEDI(伝票入力型)
WebEDI(伝票入力型)
EDI環境提供者は、インターネット上にWebアプリケーションサーバを置き、利用者は
ブラウザによりアクセスする。
b. WebEDI(ファイル転送型)
WebEDI(ファイル転送型)
WebEDI画面上の指定されたボタンを操作することにより特定ファイルのアップロード
WebEDI画面上の指定されたボタンを操作することにより特定ファイルのアップロード
/ダウンロードを行う。
c. EmailEDI
EmailEDI
E-mail本文、もしくは、
Emailにファイルを添付しデータ交換を行う。
にファイルを添付しデータ交換を行う。
mail本文、もしくは、Email
[ファイル転送型EDI]
d. RosettaN
osettaNet
RosettaNetは、主に電子部品業界向けのグローバル・サプライ・チェーン構築を目指
RosettaNetは、主に電子部品業界向けのグローバル・サプライ・チェーン構築を目指
す標準化団体が策定したもの。
e. ebXML MS
ebXML MSとは、
CEFACTと
とOASISが共同で開発した次世代
EDIの国際標準
の国際標準ebXML
ebXMLの
の
MSとは、CEFACT
OASISが共同で開発した次世代EDI
通信プロトコル部分。
f. EDIINT AS2
IETFが制定したインターネット
EDIの国際標準。
の国際標準。
IETFが制定したインターネットEDI
g. JX手順
JX手順は、流通業界の新しい標準プロトコルの一つであり、EDI
、EOSの後継プロトコ
JX手順は、流通業界の新しい標準プロトコルの一つであり、EDI、
EOSの後継プロトコ
ルとして普及を目指している。SOAP
-RPCをベースとしている。
ルとして普及を目指している。SOAPRPCをベースとしている。
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4.中小企業EDIに対する考慮点-5
【考慮点】
• WebEDI(伝票入力型)
– PC側に
システムを持たないことにより、安価に
安価にEDI
EDIを実施できるが、取引先側では
を実施できるが、取引先側では自社の
自社の
PC側にシステムを持たないことにより、
基幹業務と連携ができず利用者は二重入力せざるを得ない。
• WebEDI(ファイル転送型)
– Web画面経由となるため手動操作が必要となる。そのため、コンピュータの自動連携を前
Web画面経由となるため手動操作が必要となる。そのため、コンピュータの自動連携を前
提としたEDI
の根本は崩れてしまう。また、操作するための人的コストも発生する。
提としたEDIの根本は崩れてしまう。また、操作するための人的コストも発生する。
• EmailEDI
– Emailの仕様上、追い越しや不達が起きる可能性がある上に、送達確認が難しく、エラー
Emailの仕様上、追い越しや不達が起きる可能性がある上に、送達確認が難しく、エラー
の判別も困難。
• RosettaNet、ebXML MS、 EDIINT AS2
– インターネット上でサーバ常時稼動を前提とするPush
型であるため、中小企業の利用は難
インターネット上でサーバ常時稼動を前提とするPush型であるため、中小企業の利用は難
しい。
しい。
• JX手順
– Pull
型クライアント方式であるため中小企業でも利用可能。
Pull型クライアント方式であるため中小企業でも利用可能。
– ただし、インターネット利用であるため、証明書やセキュリティの管理は少々難しさを伴う。
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4.中小企業EDIに対する考慮点-6
(3)業務連携 : データの意味や業務情報を伝える
一定のルール(シンタックスルール)のもとにデータを構造化して利用する「構造
化データ方式」と、アプリケーションデータをそのままの状態で利用する「非構造
化データ方式」とがある。
①構造化データ方式
①構造化データ方式
a.
a. CII標準
CII標準
b.
b. UN/EDIFACT
UN/EDIFACT
②非構造化データ方式
②非構造化データ方式
e.
e. 業界標準方式
業界標準方式
f.f. 個別企業方式
個別企業方式
c.
c. ANSI
ANSI X.12
X.12
d.
d. XML
XML
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4.中小企業EDIに対する考慮点-7
①構造化データ方式
業務アプリケーションが扱うデータを、EDIに必要な情報を付加するなど一定の
ルール(シンタックスルール)のもとに構造化し、そのデータを互いに交換し合う。
構造化データ方式のEDI標準としては、現在日本標準の「CII標準」、国際標準の
「UN/EDIFACT」、米国標準の「ANSI X.12」の3つが制定されている。
また、XMLはシンタックスルールではないものの、構造化データを容易に扱うこと
ができるため、EDIになくてはならない技術として普及を始めた。
アプリケーションが使う業務データとの変換には、トランスレータというソフトを用い
る。
【考慮点】
• 関与する業界が1つである場合は、その業界標準を採用することで業務の統一化を図
ることができる。
• 中小企業向けには、業務パッケージを用意することですべての取引先に対応できる業
務システムを構築することができる。
• ただし、同じ業界標準を使用しても、企業毎に使い方が異なったり独自性を盛り込んだ
りすると、標準が崩れ相手先ごと異なる業務システムになってしまう。
また、製造業界では、作る製品ごとに企業の特性が異なるため、業界標準ということも
難しい。
• まして関与する業界が複数ある場合、個別の対応が必要となり、業務の統一は難しい。
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4.中小企業EDIに対する考慮点-8
②非構造化データ方式
アプリケーションが扱うデータをそのままの状態で(構造化することなく)交換
する方式。データとしては、固定長データと可変長データがある。固定長の場
合は、メインフレーム系のシステムで使われるデータ形式が多く、可変長の場
合はオープン系のシステムで使われるCSV形式が多い。
取引先とのデータ交換は、一般的には個別プログラムを開発することになる
が、非構造化データを対象とした変換ツールもパッケージ化されつつある。
a. 業界標準方式
業界団体やVAN事業者、中心となるメンバー企業が集まり、項目・メッセージ・運用
などの標準を策定する。
日用品雑貨業界のプラネット標準、加工食品業界のファイネット標準、医薬品業界
のJDPEDI標準など、多くの業界で策定・利用が進ん
JD-NET標準、紙パルプ業界の
NET標準、紙パルプ業界のP
でいる。
ただし、特定のVAN
事業者が、自社仕様で顧客を集めるため「標準」と称するのは、
ただし、特定のVAN事業者が、自社仕様で顧客を集めるため「標準」と称するのは、
ここでいう「業界標準」とは言い難い。
b. 個別企業方式
業界標準がない場合、中心となる企業が独自方式で実施している。
また、業界標準があっても個々の企業が独自の仕様で進める
EDIは、①構造化
は、①構造化
また、業界標準があっても個々の企業が独自の仕様で進めるEDI
データ方式と同じく、標準を崩すこととなる。
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4.中小企業EDIに対する考慮点-9
【考慮点】
考慮点としては、構造化データと同じであるが、こちらの個別企業方式の場合、相
手先毎のプログラム開発が一般的で、それだけに非効率性が顕著に表れる。
PC用アプリケーションパッケージも作られてはいるが、あくまで個別企業が開発して
PC用アプリケーションパッケージも作られてはいるが、あくまで個別企業が開発して
いるものであるため、汎用的に利用するのは難しい。
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4.中小企業EDIに対する考慮点-10
(4)VAN/ASPの利用
発注側企業は、自社指定のASP
1社を送受信窓口としてデータを振り分けてもらい、受注側
発注側企業は、自社指定のASP1社を送受信窓口としてデータを振り分けてもらい、受注側
企業は、発注者指定のVAN/
ASPに接続
に接続しデータを授受する
しデータを授受する。
。
企業は、発注者指定のVAN/ASP
この場合、発注者ごとにVAN/
ASPが異なると、多
が異なると、多ASP
ASP現象が発生してしまう。
現象が発生してしまう。
この場合、発注者ごとにVAN/ASP
発注側企業
企業A
企業B
企業B
ASP-Ⅰ
ASP-Ⅱ
ASP-Ⅲ
受注側企業
企業X
企業Y
企業Z
企業α
企業β
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4.中小企業EDIに対する考慮点-11
【考慮点】
どこかのASP
一箇所に接続すれば、どの取引先ともEDI
EDIが実現できるのが理想
が実現できるのが理想。
。
どこかのASP一箇所に接続すれば、どの取引先とも
そのためには、ASP
間連携の手順を標準化しユーザに意識させないようにすべき。
。
そのためには、ASP間連携の手順を標準化しユーザに意識させないようにすべき
図のようにどこか一つのASP
に繋ぎさえすれば、希望の相手とEDI
EDIが実現できる環境の提供
が実現できる環境の提供
図のようにどこか一つのASPに繋ぎさえすれば、希望の相手と
が必要となる。このためには、次のような事項をASP
業者同士で標準化し実装することが望ま
が必要となる。このためには、次のような事項をASP業者同士で標準化し実装することが望ま
れる。
企業A
企業B
1.
2.
通信手順
ASP間接続振り分け機能
ASP間接続振り分け機能
企業X
ASP-Ⅰ
ASP−Ⅱ
企業C
企業Y
企業Z
(振り分け単位、振り分けルール、
ASP−Ⅲ
振り分け処理、エラー対応など)
3.
転送機能
4.
送達確認方式
5.
運用ルール
企業α
企業β
(責任分界点、データ保存期間、
障害対応、テスト方法など)
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4.中小企業EDIに対する考慮点-12
(5)考慮点のまとめ
【発注側企業】
• レガシーEDI
を実施しつつインターネットEDI
EDIへの対応も必要。
への対応も必要。
レガシーEDIを実施しつつインターネット
→ 取引先へ、可能な範囲で多くの選択肢を用意する。
取引先に対して接続方法を指定するのは下請法に抵触する。
• 標準ビジネスプロトコルの対応は必須。
• WebEDIは、電話・FAXの替わりとしては優れているが、人間系の操作が前提となる。
WebEDIは、電話・FAXの替わりとしては優れているが、人間系の操作が前提となる。
これのみに限定すると、EDIの原点である「コンピュータとコンピュータを直接接続し、
業務をシームレスに自動連携する」ことができなくなる。
• 接続先が業務システムを保有する場合、 WebEDIだけではその業務の連携に多大な
WebEDIだけではその業務の連携に多大な
コスト負荷をかけることになる。
• インターネットEDIはセキュリティに対する配慮が重要。これまでになかった、証明書、
署名、暗号化といった機能を取り入れる必要がある。
• EmailEDIは、安価で簡単に構築できるが、インターネット特有の不安定さを併せ持つ。
EmailEDIは、安価で簡単に構築できるが、インターネット特有の不安定さを併せ持つ。
確実さを求める場面で利用すべきでない。
• VAN/ASPは、発注者側の接続先集約には有効であるが、受注先が複数の
VAN/ASPと
と
VAN/ASPは、発注者側の接続先集約には有効であるが、受注先が複数のVAN/ASP
接続しなくてはならないとなると負担が大きくなり、下請法に抵触するおそれがある。
• 中小企業に向けた普及啓蒙の体制が必要。
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4.中小企業EDIに対する考慮点-13
【受注側企業(中堅・中小) 】
• EDI有効活用策の検討。
EDI有効活用策の検討。
(社内システムとの有機的連携、通信手段の選択)
• 発注側企業へ標準ビジネスプロトコル採用の依頼。
• 押し付けられたと捉えず、経営効率向上の好機と考える。
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5.これからの課題-1
(1)業界標準とは
• 日本には、業界団体が作ったEDI
の業界標準が数多くある。
日本には、業界団体が作ったEDIの業界標準が数多くある。
EIAJJAMA・・JAPIA EDI標準、
JPCA標準ビジネスプロトコル、流通
標準ビジネスプロトコル、流通BMS
BMS、等
、等
EIAJ-EDI標準、
EDI標準、JAMA
EDI標準、JPCA
• 企業コンソーシアムや業界VAN
が作ったEDI
EDI規約も業界標準とみなされている。
規約も業界標準とみなされている。
企業コンソーシアムや業界VANが作った
ロゼッタネット、プラネット標準、等
• それらには、国の公式に定めた標準(連携指針:14標準)や準公式に定めた標準
(CIIビジネスプロトコル:17標準)に含まれないものも多い。
CIIビジネスプロトコル:17標準)に含まれないものも多い。
(2)企業が所属する業界
業界
• 企業が複数の業界に所属することは珍しくない。
• EDIでは複数の業界標準に対応する必要あり。
EDIでは複数の業界標準に対応する必要あり。
業界団体
セットメーカー
業界
業界団体
汎用部材
メーカー
業界
EDI
業界団体
「業界標準に準拠」した EDIとは何かにつ
き 、 定義するための基準なり、手続なりを
あらためて考え直す時期に来ている
部品メーカー
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5.これからの課題-2
(3)解決手段としての共通辞書
•
JEDICと
JEDICとECOMの共同で進めて
ECOMの共同で進めて
電気電子
建設
電力
自動車
いる国際相互運用性推進委員会
で検討しているEDI
共通辞書は、
で検討しているEDI共通辞書は、
共通辞書
複数業界標準対応を抜本的に解
業際EDIメッセージ
消する手段。
(注)EDI
共通辞書については、JEDIC
JEDIC
(注)EDI共通辞書については、
ホームページ
ステップ 1
ステップ 2
業界標準EDIから共通
辞書ベースの業際メッ
セージにマッピング
共通辞書ベースで業界
標準EDIを策定
(http://jedic.ecom.jp
)参照
http://jedic.ecom.jp)参照
•
発注側業界の協力の基に、自動車業界や電気電子業界のEDI
業界標準のデータ項目を
発注側業界の協力の基に、自動車業界や電気電子業界のEDI業界標準のデータ項目を
EDI共通辞書の情報項目(コア構成要素と呼ぶ)で表現し、それぞれの業界標準を整合
EDI共通辞書の情報項目(コア構成要素と呼ぶ)で表現し、それぞれの業界標準を整合
化してコア構成要素で組み立てた「業際EDI
標準」を策定すれば、受注側業界では異なっ
化してコア構成要素で組み立てた「業際EDI標準」を策定すれば、受注側業界では異なっ
た業界の取引先でも同じ規約のEDI
で対応することが可能となるはず。
た業界の取引先でも同じ規約のEDIで対応することが可能となるはず。
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別添資料:
[1] システム連携
①レガシーEDI
②インターネットEDI
a.W ebEDI (伝票入力型)
b.W ebEDI (ファイル転送型)
c.Em ailEDI
[ファイル転送型EDI ]
d.R osettaN et
e.ebX M L M S
f.EDI I N T AS2
g.JX 手順
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中小企業EDIに対する考慮点
[1] システム連携 : データそのものを伝える方法
1980年初頭より利用されている「レガシーEDI」とインターネットの登場と
ともに生まれた「インターネットEDI」に、大きく分けて考えるのが一般的。
①レガシーEDI
①レガシーEDI
②インターネットEDI
②インターネットEDI
全銀手順
全銀手順
a.
a. WebEDI
WebEDI
(伝票入力型)
(伝票入力型)
d.
d. RosettaNet
RosettaNet
JCA手順
JCA手順
b.
b. WebEDI
WebEDI
(ファイル転送型)
(ファイル転送型)
e.
e. ebXML
ebXML MS
MS
全銀TCP/IP手順
全銀TCP/IP手順
[拡張Z手順]
[拡張Z手順]
c.
c. E-mail
E-mail EDI
EDI
f.f. EDIINT
EDIINT AS2
AS2
※レガシーEDIは全てファイル転送型
ファイル転送型EDI
ファイル転送型EDI
g.
g. JX手順
JX手順
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中小企業EDIに対する考慮点
① レガシーEDI : 全銀/JCA手順・全銀TCP/IP手順
•
日本独自方式のため国際EDI
に利用できない。インターネットも利用できない。
日本独自方式のため国際EDIに利用できない。インターネットも利用できない。
•
全銀/JCA
手順は、公衆回線仕様で、対応機器が販売中止になり速度も低速。
全銀/JCA手順は、公衆回線仕様で、対応機器が販売中止になり速度も低速。
•
全銀TCP/IP
手順は、全銀/JCA
/JCA手順の問題点を解消はしたが暗号化ができずイン
手順の問題点を解消はしたが暗号化ができずイン
全銀TCP/IP手順は、全銀
ターネットの利用もできない。現在製造業界での中心的方式。
【考慮点】
考慮点】
•
全銀/JCA
手順は、もう対応機器が無いため、使用継続は難しい。
全銀/JCA手順は、もう対応機器が無いため、使用継続は難しい。
•
全銀TCP/IP
手順は、現在の主要方式であるため、必ず準備したい。
全銀TCP/IP手順は、現在の主要方式であるため、必ず準備したい。
ダイアルアップ接続
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中小企業EDIに対する考慮点
② インターネットEDI
通信にインターネットを利用したEDI。その実現方法で以下に分類する。
a. WebEDI(伝票入力型)
– EDI環境提供者は、インターネット上にWebアプリケーションサーバを置き、利用者は
ブラウザによりアクセスする。
– 利用者は特別なシステムを用意する必要がなく、安価にEDIを利用できる。
【考慮点】
考慮点】
– システムを持たないことにより、自社の基幹業務と連携ができず利用者は二重入力
せざるを得ない。
– 特に、端末側が手動操作前提となるため、大量データ対応できないという点が運用面
特に、端末側が手動操作前提となるため、大量データ対応できないという点が運用面
から問題になる場合がある。
EDI環境提供者
利用者
ブラウザ
インターネット
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中小企業EDIに対する考慮点
b. .WebEDI(ファイル転送型)
– WebEDI画面上の指定されたボタンを操作することにより特定ファイルのアップロード/
WebEDI画面上の指定されたボタンを操作することにより特定ファイルのアップロード/
ダウンロードを行う。
– Web画面からのデータ入力ではないため、自社で作ったファイルを送ったり、受信した
Web画面からのデータ入力ではないため、自社で作ったファイルを送ったり、受信した
データを自社のアプリケーションに取り込んだりすることができる。
【考慮点】
考慮点】
– Web画面経由となるため手動操作が必要となる。そのため、コンピュータの自動連携を
Web画面経由となるため手動操作が必要となる。そのため、コンピュータの自動連携を
前提としたEDI
の根本は崩れてしまう。また、操作するための人的コストも発生する。
前提としたEDIの根本は崩れてしまう。また、操作するための人的コストも発生する。
– それを回避するためには自社アプリケーションとの連携自動化が望ましいが、実現が
難しいという問題がある。
– あくまで、ファイル転送型の補助的手段と限定すべき。
EDI環境提供者
利用者
ブラウザ
インターネット
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中小企業EDIに対する考慮点
c. EmailEDI
– Email本文、もしくは、
Emailにファイルを添付しデータ交換を行う。
にファイルを添付しデータ交換を行う。
Email本文、もしくは、Email
– システムが簡単であるため、比較的安価に実現できる。
【考慮点】
考慮点】
– Emailの仕様上、追い越しや不達が起きる可能性がある上に、送達確認が難しく、エ
Emailの仕様上、追い越しや不達が起きる可能性がある上に、送達確認が難しく、エ
ラーの判別も困難。
– 標準の運用プロトコルがないため、企業毎に個別のEDIシステムとなる。
– アプリケーションとの連携が難しい。
– EmailEDIの国際標準としてEDIINT
EmailEDIの国際標準としてEDIINT AS1が存在するが、あまり使われていない。
ファイル添付も可
インターネット
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中小企業EDIに対する考慮点
[ファイル転送型EDI]
– ファイル転送ツールを用いて、相互にデータを交換する。
– 通信プロトコルとしては下記のものがある。しかしEDIとして利用するためには、アプリ
ケーションとの連携を考慮してシステム構築する必要がある。
– HTTP・
HTTP・HTTP/S
٠ Web利用のみならずファイル転送用プロトコルとしても注目されている。セキュリティ面
Web利用のみならずファイル転送用プロトコルとしても注目されている。セキュリティ面
でも優れており、現在EDIでの利用が加速している。
٠ 国際標準のRosettaNet(RNIF
、EDIINT AS2、(いずれも
Push型)と日本標準
型)と日本標準
国際標準のRosettaNet(RNIF)) 、ebXML
ebXML、EDIINT
AS2、(いずれもPush
のJX手順(
Pull型)がある。
型)がある。
JX手順(Pull
– FTP
• ファイル転送用通信プロトコルとしては最も普及している。
• ただし、EDIに利用するには、セキュリティ、エラー検知、等に問題がある。 。
インターネット
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中小企業EDIに対する考慮点
d. RosettaNet
– RosettaNetは、主に電子部品業界向けのグローバル・サプライ・チェーン構築を目指す
RosettaNetは、主に電子部品業界向けのグローバル・サプライ・チェーン構築を目指す
標準化団体が策定したもの。
– 通信はHTTP
をベースとした独自のRNIF
RNIF (RosettaNet
通信はHTTPをベースとした独自の
(RosettaNet Implementation Framework)
– メッセージフォーマットはXML
。
メッセージフォーマットはXML。
– PIP(Partner Interface Process)と呼ばれる、企業間で情報交換する際の手順(ワークフ
Process)と呼ばれる、企業間で情報交換する際の手順(ワークフ
ロー)と個々のプロセスで交換される文書の項目(メッセージガイドライン)が規定されて
いる。
インターネット上で高速安全なEDI
環境を構築できる。
インターネット上で高速安全なEDI環境を構築できる。
リアルタイムのEDI
(メッセージング)を実現可能
可能。
。
リアルタイムのEDI(メッセージング)を実現
データ発生のつどプッシュ型で相手に送るサーバ方式。
通常のファイル転送(文字情報)のほか、ファイル添付(Word
、Excel、
通常のファイル転送(文字情報)のほか、ファイル添付(Word、
Excel、PowerPoint、
PowerPoint、PDF、
PDF、
CAD、画像、音声、動画、等)も可能。
CAD、画像、音声、動画、等)も可能。
【考慮点】
考慮点】
インターネット上でサーバ常時稼動を前提とするPush
型であるため、中小企業の利用
インターネット上でサーバ常時稼動を前提とするPush型であるため、中小企業の利用
は難しい
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中小企業EDIに対する考慮点
e. ebXML MS
– 日本国内の標準EDI
でebXML MSを採用している
のは、電子部品業界の
日本国内の標準EDIで
MSを採用しているのは、電子部品業界の
JEITA/ECALGAと
JEITA/ECALGAと流通業界のebXML
流通業界のebXML MS(流通BMS
MS(流通BMS))、の2つがある。
の2つがある。
– ebXML MSは、
OASIS並びに
並びにUN/CEFACT
UN/CEFACTの
の2つの標準化団体が共同で開発したもの。
MSは、OASIS
– ebXML国際標準のうち、プロトコル部分(
ebXML Message Service/略して
ebXML MS も
ebXML国際標準のうち、プロトコル部分(ebXML
Service/略してebXML
しくは ebMS)を指している。
ebMS)を指している。
インターネット上で高速安全なEDI
環境を構築できる。
インターネット上で高速安全なEDI環境を構築できる。
リアルタイムのEDI
(メッセージング)を実現可能
可能。
。
リアルタイムのEDI(メッセージング)を実現
データ発生のつどプッシュ型で相手に送るサーバ方式。
通常のファイル転送(文字情報)のほか、ファイル添付(Word
、Excel、
通常のファイル転送(文字情報)のほか、ファイル添付(Word、
Excel、PowerPoint、
PowerPoint、PDF、
PDF、
CAD、画像、音声、動画、等)も可能。
CAD、画像、音声、動画、等)も可能。
【考慮点】
考慮点】
インターネット上でサーバ常時稼動を前提とするPush
型であるため、中小企業の利用
インターネット上でサーバ常時稼動を前提とするPush型であるため、中小企業の利用
は難しい
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中小企業EDIに対する考慮点
f. EDIINT AS2
– AS2手順
を採用しているのは、日用雑貨品を扱うプラネット
日用雑貨品を扱うプラネット(VAN)
(VAN)や、流通
や、流通BMS
BMS標準プロ
標準プロ
AS2手順を採用しているのは、
トコルの一つとして、また、欧米のEDI
では一般的に良く利用されている。
トコルの一つとして、また、欧米のEDIでは一般的に良く利用されている。
– AS2手順は、
IETFというインターネット技術の標準化組織よって定められ
というインターネット技術の標準化組織よって定められたもの。
たもの。
AS2手順は、IETF
– RFC4130として公開されている。
RFC4130として公開されている。
– HTTPプロトコルをベースとする。
HTTPプロトコルをベースとする。
インターネット上で高速安全なEDI
環境を構築できる。
インターネット上で高速安全なEDI環境を構築できる。
リアルタイムのEDI
(メッセージング)を実現可能
可能。
。
リアルタイムのEDI(メッセージング)を実現
データ発生のつどプッシュ型で相手に送るサーバ方式。
通常のファイル転送(文字情報)のほか、ファイル添付(Word
、Excel、
通常のファイル転送(文字情報)のほか、ファイル添付(Word、
Excel、PowerPoint、
PowerPoint、PDF、
PDF、
CAD、画像、音声、動画、等)も可能。
CAD、画像、音声、動画、等)も可能。
デジタル署名による、送信元の身元確認(なりすまし防止)・データの改竄検知
【考慮点】
考慮点】
インターネット上でサーバ常時稼動を前提とするPush
型であるため、中小企業の利用
インターネット上でサーバ常時稼動を前提とするPush型であるため、中小企業の利用
は難しい
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中小企業EDIに対する考慮点
g. JX手順
– JX手順は、流通業界の新しい標準プロトコルの一つであり、EDI
、EOSの後継プロトコル
JX手順は、流通業界の新しい標準プロトコルの一つであり、EDI、
EOSの後継プロトコル
として普及を目指している。SOAP
-RPCをベースとしている。
として普及を目指している。SOAPRPCをベースとしている。
– 専門の運用要員を置けない企業では、データ発生のつど
Push型で送られてくるサーバ方
型で送られてくるサーバ方
専門の運用要員を置けない企業では、データ発生のつどPush
式の常時運用は難しいため、
型の手
手
式の常時運用は難しいため、 データ受信側がセンターへデータを取りに行くPull
データ受信側がセンターへデータを取りに行くPull型の
順。
– 流通業界以外の業界からも注目が集まり、採用が進むといわれている。
インターネット上で高速安全なEDI
環境を構築できる。
インターネット上で高速安全なEDI環境を構築できる。
データ受信側が任意のタイミングで相手に取りに行くクライアント方式。
通常のファイル転送(文字情報)のほか、テキスト以外の情報(Word、Excel、
、PowerPoint、
通常のファイル転送(文字情報)のほか、テキスト以外の情報(
PDF、CAD、画像、音声、動画、等)も送受信可能。
、画像、音声、動画、等)も送受信可能。
【考慮点】
考慮点】
– Pull
型クライアント方式であるため中小企業でも利用可能。
Pull型クライアント方式であるため中小企業でも利用可能。
– ただし、インターネット利用であるため、証明書やセキュリティの管理は少々難しさを伴
う。
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中小企業EDIに対する考慮点
(3)業務連携 : データの意味や業務情報を伝える
一定のルール(シンタックスルール)のもとにデータを構造化して利用する「構造
化データ方式」と、アプリケーションデータをそのままの状態で利用する「非構造
化データ方式」とがある。
①構造化データ方式
①構造化データ方式
a.
a. CII標準
CII標準
b.
b. UN/EDIFACT
UN/EDIFACT
②非構造化データ方式
②非構造化データ方式
e.
e. 業界標準方式
業界標準方式
f.f. 個別企業方式
個別企業方式
c.
c. ANSI
ANSI X.12
X.12
d.
d. XML
XML
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中小企業EDIに対する考慮点
①構造化データ方式
業務アプリケーションが扱うデータを、EDIに必要な情報を付加するなど一定の
ルール(シンタックスルール)のもとに構造化し、そのデータを互いに交換し合う。
構造化データ方式のEDI標準としては、現在日本標準の「CII標準」、国際標準
の「UN/EDIFACT」、米国標準の「ANSI X.12」の3つが制定されている。
また、XMLはシンタックスルールではないものの、構造化データを容易に構築で
きるため、EDIになくてはならない技術として普及を始めた。
a. CII標準
1986年に電子機械業界が開発したEIAJシンタックスルールを、全産業で使
用できるよう拡張(CIIシンタックスルール)し、1992年にリリースされた日本の
EDI標準。業界毎に標準メッセージ、データ項目を開発しており、電子機器業界、
石油化学業界、建設業界、鉄鋼業界、物流業界などで採用されている。
この標準を使ったVANサービスとしてCII−EDIサービスがある。
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中小企業EDIに対する考慮点
b. UN/EDIFACT
行政、商業、運輸のための電子データ交換。1988年にその第1版が誕生し、
UN/CEFACTでその開発及びメンテナンスを行っている。現在は改版され第
4版となってその規格から運用に至るまで、様々な情報がインターネット上に
公開されている。
日本では自動車業界が採用している。
c. ANSI X.12
米国規格協会(ANSI)のもとで1979年に初版が開発され現在もメンテナンス
が続けられている。1992年にはUN/EDIFACTに移行すると表明されたもの
の、米国内で広く普及していたため今後も継続的に利用されることとなり、現
在に至っている。
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中小企業EDIに対する考慮点
d. XML
SGMLを起源としHTMLに代表されるタグ付き表現形式データであるXMLは、
タグでデータをコントロールできるところから構造化データを容易に扱うことがで
きるため、EDIへの応用を大いに注目されている。現在ebXMLとして国際標準
が開発されており、今後インターネットEDIの本命として期待されている。
日本では電子部品業界(ECALGA)や流通業界(流通BMS)が採用している。
[XMLデータ例]
XMLデータ例]
<lineID>
lineID>
<lineNumber>01</
lineNumber>
>
lineNumber>01</lineNumber
</lineID
>
</lineID>
<itemID>
itemID>
<gtin>04902106843603</
gtin>
>
gtin>04902106843603</gtin
<orderItemCode codeType="005">4902106843603
>
codeType="005">4902106843603 </orderItemCode
</orderItemCode>
<name>こだいらカップ
<name>こだいらカップ 本格的コーンクリーム 10P</name>
10P</name>
<name_sbcs>
name_sbcs>
>
name_sbcs>コダイラカップホンカクテキコーンクリーム</
コダイラカップホンカクテキコーンクリーム</name_sbcs
</itemID
>
</itemID>
・
・
・
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中小企業EDIに対する考慮点
【考慮点】
• 関与する業界が1つである場合は、その業界標準を採用することで業務の統一化を図
ることができる。
• 中小企業向けには、業務パッケージを用意することですべての取引先に対応できる業
務システムを構築することができる。
• ただし、同じ業界標準を使用しても、企業毎に使い方が異なったり独自性を盛り込んだ
りすると、標準が崩れ相手先ごと異なる業務システムになってしまう。
また、製造業界では、作る製品ごとに企業の特性が異なるため、業界標準ということも
難しい。
• まして関与する業界が複数ある場合、個別の対応が必要となり、業務の統一は難しい。
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中小企業EDIに対する考慮点
②非構造化データ方式
アプリケーションが扱うデータをそのままの状態で(構造化することなく)交換
する方式。データとしては、固定長データと可変長データがある。固定長の場
合は、メインフレーム系のシステムで使われるデータ形式が多く、可変長の場
合はオープン系のシステムで使われるCSV形式が多い。
a. 業界標準方式
– 業界団体やVAN事業者、中心となるメンバー企業が集まり、項目・メッ
セージ・運用などの標準を策定する。この場合、IT構築・運用力のある大
手企業が集まらないと実運用に耐えられない標準となってしまうことがあ
る。
– 日用品雑貨業界のプラネット標準、加工食品業界のファイネット標準、医
薬品業界のJD-NET標準、紙パルプ業界のPEDI標準など、多くの業界で
策定・利用が進んでいる。
– 流通業界で長年運用されてきたJCA標準については、多くの場合標準
フォーマットに手を加えて利用されることから、どちらかといえば個別企業
方式に近いものであったが、現在は流通BMS標準への置き換えが進めら
れている。
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中小企業EDIに対する考慮点
b. 個別企業方式
– 業界標準がない場合、中心となる企業が独自方式で実施している。
– また、業界標準があっても個々の企業が実施したい内容がその標準にな
い場合、個別企業の独自方式による実現が始まる。
例)商流EDI標準があっても物流EDI標準がない場合、各企業は独自に
物流EDIを行い始める。
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中小企業EDIに対する考慮点
【考慮点】
考慮点としては、構造化データと同じであるが、こちらの個別企業方式の場合、相
手先毎のプログラム開発が一般的で、それだけに非効率性が顕著に表れる。
PC用アプリケーションパッケージも作られてはいるが、あくまで個別企業が開発して
PC用アプリケーションパッケージも作られてはいるが、あくまで個別企業が開発して
いるものであるため、汎用的に利用するのは難しい。
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ご清聴ありがとうございました
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東京都中央区日本橋人形町1-3-8
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http://www.dal.co.jp//
http://www.ediblog.jp
http://www.ediblog.jp//
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http://www.AnyTran.jp//
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情報館」
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DAL,ACMS,
ACMS,AnyTran,
AnyTran,E2X,BUYSELWAREは株式会社データ・アプリケーションの日本および海外での登録商標です。
BUYSELWAREは株式会社データ・アプリケーションの日本および海外での登録商標です。
・その他記載の社名および製品名は、各社の商標または登録商標です。
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