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ケーススタディ5 - ユラボジャパン

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ケーススタディ5 - ユラボジャパン
ケーススタディ5
エースグラス製30リットルのジャケット反応容器を、
ドイツ、ユラボ社製高低温サーキュレーター『FP52−SP+HSTヒーター』で温度
制御を行いました。
これは、ユラボ・アメリカの技術者により実施されました。
【目的】
30リットルという大きなガラス反応容器の温度を一定にしたり、目標温度へ達成させた
りすることは、製薬化学、石油化学工業にとって極めて重要です。
【ユラボサーキュレーターとガラス反応容器の仕様例】
蒸留、クロマトグラフィーや化学反応などは反応容器の中で特別明確な温度を要求されま
す。また、化学的腐食に耐性の要求があるため、そのようなアプリケーションでガラス容
器は一般的に使用されています。
しかし、ガラス反応容器は通常断熱材を使用しません。よって、加熱・冷却には非常に高
い能力のものが必要となります。
【解決策】
ユラボ社製高低温サーキュレーター『FP52−SP+HSTヒーター』を使用すること
により、解決出来ます。また、ソフトウェア=ユラボ EasyTemp(無料)を使用すること
により、内部温度(FP52バス側)と外部温度(容器側)の両方の温度制御データが取るこ
とができます。
HSTのオプションヒーターはFP52バスのフタと取り替えて使用します。
【装置構成 FP51−SP と リアクター】
【HST ブスーターヒーター】
【テスト目的】
反応容器は2種類の温度幅でテストします。
1つ目は周囲温度(+20℃)よりも高い温度で。
2つ目は+20℃よりも低い温度で。
実際の目的により、反応容器の媒体は以下より選択します
循環媒体例
1、エタノール
2、水
(T=+20から−10℃)
(T=+20から+80℃)
このテストでキーとなるのは、一定のテストを繰り返し最も安定した温度精度を得るため
に最適なPID値を得る事です。
【テスト結果】
ユラボ・アメリカでは、FP52−SP+HST(オプションヒーター使用)で要求され
た以上の結果が適切な時間枠で出ました。
1)+20から−10℃を250分以内
2)+20から+80℃を300分以内
サーキュレーター内部バスの温度範囲は使用するガラスリアクターの持つ特性や、ガラス
の材質によって制限があります。
1)反応容器内容液がエタノールの場合
サーキュレーター内温:Imin=―20℃
&
Imax=+40℃
&
Imax=+100℃
2)反応容器内容液が水の場合
サーキュレーター内温:Imin=―20℃
上記のテストは両方、外部制御で行います。
外部センサーの寸法は24インチ×1/4インチφ、ステンレス製です。
センサーは少なくとも反応媒体に12.7cm浸けます。
循環液または槽内の循環用に、ユラボバスリキッド「サーマルH10S」を45リットル
使用します。
(ガラスジャケットには約15リットル、FP52バスには約30リットル)
媒体を循環する為、ユラボ社製三重断熱構造メタルチューブを循環の出入口に接続します。
写真1は研究室内でのテスト装置です。
テストデータはユラボ社製ソフトウェア MessboxTM と Watch&Contorol2000 を使用しまし
た。研究所のパソコンよりダウンロードできます。
【写真1−テスト風景】
写真2は30リットル反応容器の外面と内面拡大です。
反応容器はメーカーより用意された、メタルフレームに装備されています。
また、反応容器の内をガラスの他にPTFE製の部品でも対応できます
【写真2−30リットル反応容器の外面】
【内面拡大】
・テスト結果と結論
ユラボの装置には最高制限温度と最低制限温度の温度設定があります。
加熱は+80℃までと冷却は−10℃で設定しました。
機器等(ガラス反応容器と循環媒体)を変えることにより、さらに広い温度範囲で使用す
ることができます。
グラフ1はエタノールで+20からー10℃まで約4時間で冷却したテスト結果です。
FP52−SPの内部温度に注目してください。媒体は循環しているのにもかかわらず、
あらかじめ設定した制限よりも越えていません。
この内部制限安全機能、器具一式の作動範囲を越える温度になるのを妨げます。
2時間以内で反応容器は+20℃に温調できます。
グラフ2は水を+20から+80℃まで5時間掛けて加熱したグラフです。
熱伝導率がシリコンオイルの1/3なので、このテスト環境は最悪のケースを想定してい
るといえます。
【グラフ1】
【グラフ2】
このグラフ1と2の結果は、大型ガラス容器(断熱無し)で、いくつかの PID 値による繰
り返しテストにから得られた、最も良い結果です。
また、制御モデルのシュミレーションプログラムによって、温度制御を更に最適化する事
が出来る事でしょう。
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