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pdf形式 - 全国科学館連携協議会

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pdf形式 - 全国科学館連携協議会
科学館の活動への期待と
JSTの科学コミュニケーション
の取り組み
2014年7月2日
科学技術振興機構
大竹 暁
1
自己紹介
• 名前:大竹 暁(おおたけ さとる)
• 大学・大学院での専攻:物理学-素粒子・原子核実験
(KEKの加速器を使って、ハイパー核の実験等)
• 日本に科学、特に基礎科学が根付いていないことに危機
感を抱き、1984年に科学の仕事の一つとして科学技術ア
ドミニストレーションを選ぶ。
• 以降、主として科学技術政策の企画立案、基礎研究の推
進、科学技術についての国際協力などの業務に従事。そ
の関係で、法律の改正、予算の執行なども経験。
• 科学と社会の関係は重要だと考え、科学館は最大関心事
•
項の一つ。ドイツ博物館の研修を受けたり、科学技術館
の改修に関与。
職場でのモットー:明るく、楽しく、前向きに
科学技術を巡る内外の情勢
• 社会や経済の発展の原動力として、科学技術は大きく期
待される。特に、資源小国の日本にとっては、人間の知
恵が唯一の資源とも言える
(例)IMD(国際経営開発研究所)世界競争力ランキング2014
日本は全体では60カ国中21位だが、科学インフラは上位。
(2012年は2位)
• 世界的にも、科学技術は社会の中にあり、社会に発展を
もたらすものとの見方。
(例)全米科学振興協会(AAAS) のモットーはAdvancing science,
serving society
EUが科学技術政策の標語はOpen, data-driven, people
focused
• 科学技術の社会への貢献はもとより、科学技術の現場、
科学者が社会につながることが重要。
科学館への二つの期待
• 理科教育の補完、生涯教育も含めて、身近
な場で科学技術に触れる機会を提供。
• これは大変大切。
• 個人的な経験からも科学館、科学雑誌、科学
番組に大変お世話になった。
• 科学コミュニティと社会が、その関係や社
会問題の解決に向けた議論の場を提供。
• 3.11以降、科学技術と社会の関係が変化、こ
れまで潜在的だった課題が一挙に噴出。
• 科学者など科学技術に実際に携わる者が社会
と真摯に向き合うことが必要。
科学と社会の関係
人々
“身近な科学”
(例:科学コミュニケーション)
政策決定者:社会のリーダー
“より良い判断”をなすため
社会
現代
古くは
リソース
“公共財” の提供
“私財”
組織的
非組織的
制度的
非制度的
支援の
要請
『科学(の営み)』
真理の探究
疑問の解決
「考える葦」の知的な営み
触
発
新
知
見
人類共通の財産(知識の蓄積)
ニーズ
問題意識
新たな技
術・方法
新しい経済
的価値
(例:新製
品)
新しい社会
的価値
(例保険)
社会的な課題の解決・解明に科学技術が寄与することへの期待
・社会的な課題の解決・解明に科学技術が寄与することへの期待の動向は、長期的に見れば、ほぼ全ての課題において上
昇傾向にある。震災直後(第Ⅱ期→第Ⅲ期)は、「資源・エネルギー問題の解決」や「自然災害の予知・被害の軽減」といった
課題への期待の上昇幅が大きくなっている(図9) 。
図9 社会的な課題の解決・解明に科学技術が寄与することへの期待(インターネット調査)
4.1
震災前
平均点
震災後
震災前
震災後
資源・エネルギー問題の解決
4.0
3.9
3.8
高い水準の医療の提供
自然災害の予知・被
害の軽減
3.7
3.6
地球規模の食糧・水
3.5
問題の解決
インフルエンザ等の感
染症対策の推進
3.4
3.3
食の安全の確保
3.2
3.1
安全・安心な原子力
の開発・利用
09年11月
~10年6月
(第Ⅰ期)
10年7月
~11年2月
(第Ⅱ期)
11年3月
~10月
(第Ⅲ期)
11年11月
~12年2月
(第Ⅳ期)
全期間の平均
1位 資源・エネルギー問題の解決
3.85
3.91
4.06
4.01
3.95
2位 高い水準の医療の提供
3.84
3.94
3.99
3.94
3.92
3位 自然災害の予知・被害の軽減
3.73
3.75
3.90
3.86
3.80
4位 地球規模の食料・水問題の解決
3.75
3.79
3.86
3.81
3.80
5位 資源の再生利用等による循環型社会の実現
3.70
3.73
3.89
3.85
3.79
6位 インフルエンザ等の感染症対策の推進
3.72
3.78
3.81
3.75
3.77
7位 自然環境の保全、環境浄化技術の向上
3.69
3.73
3.86
3.81
3.77
8位
3.65
3.71
3.76
3.73
3.71
9位 CO2の削減等による低炭素社会の実現
3.63
3.65
3.74
3.73
3.69
10位 安全・安心な原子力の開発・利用
3.62
3.70
3.71
3.55
3.66
11位 日本の経済的な国際競争力の維持・向上
3.41
3.50
3.62
3.57
3.52
12位 迅速・安全な交通システムの整備
3.38
3.43
3.56
3.55
3.47
13位 宇宙や海洋等の未知の領域の解明
3.33
3.42
3.53
3.51
3.44
14位 新しい産業や雇用の創出
3.37
3.36
3.50
3.46
3.43
15位 日本の学問水準の向上
3.33
3.40
3.48
3.42
3.40
16位 高齢者が自立して生活できる社会の実現
3.39
3.39
3.40
3.36
3.39
17位 快適な住環境の確保
3.29
3.34
3.44
3.43
3.36
18位 情報の利用が高度化した効率的で便利な社会の実現
3.23
3.28
3.39
3.34
3.32
19位 テロ等の不安や脅威の解消
3.25
3.29
3.37
3.35
3.31
20位 科学的知識・思考力の普及した社会の実現
3.21
3.25
3.40
3.37
3.30
21位 仕事や生活の利便性の向上
3.22
3.29
3.37
3.34
3.30
食の安全の確保
注: 調査では、「あなたは、以下のような社会の実現や、社会的な課題が解決・解明されることが重要だと思いますか。また、科学技術の発展が、そのような社会の実現や、社会的課
題の解決・解明にどの程度寄与できると期待しますか」と質問し、期待度を測る回答欄は「期待しない=1点」~「ある程度期待する=3点」~「強く期待する=5点」まで5段階に設定
し、提示した21の課題ごとに科学技術が社会的な課題の解決・解明に寄与することへの期待を1つ選べるようにしている。本図は、各課題の各期間における平均点の推移である。
科学技術に対する国民意識の変化に関する調査から
(科学技術政策研究所:平成24年8月1日科学技術・学術審議会総会資料)
科学技術のニュースや話題に対する関心度
・科学技術のニュースや話題に関心を有する者の割合を調べたところ、東日本大震災があった2011年3月など大きな科学技
術に関する話題があった月で女性の関心度が上がるなど、国民の科学技術に対する関心度は関連する話題の影響を一時
的に受ける場合があるものの、全体的に見れば、調査を行った月の近辺にあったニュースや話題が国民の科学技術に対す
る関心度に与える影響は、あまり大きくないものと考えられる(図7)。
図7 科学技術のニュースや話題に関心を有する者の割合(インターネット調査)
震災前←
100
90
%
84.8
80.4
80
79.1
79.0
84.8 84.7
72.6
70
66.9
68.5
66.8 68.7
64.9
80.7
71.4
68.9
60.3
55.1
54.8
87.0 83.3
83.0
79.0
71.8
57.5
70.1
59.6
68.5
69.2
84.1
67.8
70.7
70.8
60.4
56.2
55.1
15歳未満の移植を
可能にした改正臓
器移植法の施行
30
20
69.9
84.2
72.2
81.9
71.2
84.6
71.0
81.2
69.4
81.3
83.8
82.7
78.5
67.6
68.8
66.3
53.7
53.7
54.3
70.0
63.9
58.9
60.3
60.6
57.5
52.7
57.9
57.4
東日本大震災、
緊急地震速報
システムの活用
「はやぶさ」の採取した
微粒子が小惑星イトカワ
のものと判明
男性
全体(男女計)
女性
新型インフルエンザ猛威、
事業仕分け第1弾、
エコポイントの継続検討、
NASAの月面探査
10
81.2
75.1
57.5
レアアース問題
日本人宇宙飛行士の山崎
さんと野口さんの活躍、
事業仕分け第2弾
86.1
81.0
50
40
87.8
76.6
71.6
71.1
58.9
58.1
55.9
52.8
51.8
83.2
65.5
61.0
59.8 58.1
50.8
84.3 84.1
81.9
78.4
72.9
69.3
60
日本人の
ノーベル化学賞受賞
チリの巨大地震
85.9
→震災後
小惑星探査機
「はやぶさ」が
地球へ帰還
多剤耐性菌の出現
(日本国内)
0
11月 12月
734 726
2009年
1月
740
2月
741
3月
741
4月
768
5月
777
6月
786
7月
772
2010年
8月
764
9月
768
10月 10月 11月 12月
上旬 下旬 785 795
779 790
1月
797
2月
777
3月
801
4月
756
5月
744
6月
770
7月
761
8月
768
9月
772
10月 11月 12月
790 775 768
2011年
1月
783
2月
769
平均
2012年
注: 調査では、「あなたは、科学技術についてのニュースや話題に関心がありますか。この中から1つだけお答えください。」と質問し、 「非常に関心がある」、「どちらかといえば関心がある」、
「どちらかといえば関心がない」、 「全く関心がない」の4つの選択肢から1つだけ答えを選べるようにしている。本図の値は、「非常に関心がある」と「どちらかといえば関心がある」の合計
割合である。
科学技術に対する国民意識の変化に関する調査から
(科学技術政策研究所:平成24年8月1日科学技術・学術審議会総会資料)
科学者や技術者に対する信頼度
・科学者の話は信頼できると思うかについて聞いたところ、インターネット調査では、「信頼できる」又は「どちらかというと信頼
できる」と答えた者が震災前は7割を超えていたのに対し、震災後は6割台に低下している(図2)。
・技術者の話は信頼できると思うかについて聞いたところ、インターネット調査では、「信頼できる」又は「どちらかというと信頼
できる」と答えた者が震災前は8割を超えていたのに対し、震災後は7割台に低下している(図3)。
図2 科学者の話は信頼できると思うか
図3 技術者の話は信頼できると思うか
震災後
インターネット調査
震災前
震災後
インターネット調査
震災前
面接調査
面接調査
注:1)調査では、「あなたは、科学者の話は信頼できると思いますか」又は「あなたは、技術者の話は信頼できると思いますか」と聞いた上で、「信頼できる」、「どちらかというと信頼できる」、
「どちらかというと信頼できない」、「信頼できない」、「わからない」の5つを提示し、その中から1つだけ選べるようにしている。
2)インターネット調査は、各2ヶ月分の計の結果である。
科学技術に対する国民意識の変化に関する調査から
(科学技術政策研究所:平成24年8月1日科学技術・学術審議会総会資料)
福島第1原子力発電所の事故に関する科学者等からの意見表明
・福島第1原子力発電所の事故に関し、科学者・学会等が専門家・専門家集団としての意見表明を行っていると思うかについ
て聞いたところ、震災直後の4月の調査では、「積極的に行っていると思う」又は「どちらかというと行っていると思う」と答えた
者の割合は2割に届かず、その後の調査でも少しずつ低下している(図4)。
・一方、福島第1原子力発電所の事故に関し、科学者・学会等による専門家・専門家集団としての意見表明を聞いてみたいと
思うかを聞いたところ、6割強は「是非とも聞いてみたい」又は「どちらかというと聞いてみたい」と答えている(図5)。
図4 原子力発電所の事故に関し、科学者・学会等による意見表明が
行われていると思うか
積極的に
行っている
と思う
面接
調査
0%
18.3
(17.1)
15.5
(16.7)
(13.8)
12.9
12.7
11.5
(14.6)
13.9
(16.1)
(13.5)
11.5
28.1
12.1
20%
30%
6.0
5.2
22.2
26.9
60%
9.0
22.1
31.0
50%
7.5
19.6
28.6
40%
8.0
21.8
28.1
29.1
6.3
18.4
29.9
27.1
6.3
21.9
31.2
30.5
6.9
22.1
29.9
25.3
7.3
21.2
27.9
23.8
70%
80%
是非とも
聞いてみたい
5.4
21.4
26.9
27.1
わからない
18.5
23.3
28.0
(14.1)
10%
29.7
26.3
(12.8)
行っていない
と思う
27.0
28.1
(17.1)
15.3
どちらかというと
行っていない
と思う
29.5
(18.4)
17.2
14.5
(19.6)
どちらとも
いえない
6.1
90%
100%
注:1)調査では、「今回の福島第1原子力発電所の事故に関して、日本の科学者・学会等が、それぞ
れの分野における専門家・専門家集団としての意見表明を行っているか(メッセージを発信して
いるか)どうかについて、お伺いいたします。」と前書きしたうえで、「あなたは、今回の福島第1
原子力発電所の事故に関して、科学者・学会等は、専門家・専門家集団としての立場から、政
府や国民に対して意見表明を行っていると思いますか。あなたの考えに最も近いものを一つだ
けお選びくださ い。」と聞いている。
2)面接調査では、「わからない」は提示せずに、調査員の聞き取りにより位置づけている。
インターネット調査
インターネット調査
2011年4月調査
1.3
n=756
2011年5月調査
1.2
n=744
2011年6月調査
1.6
n=770
2011年7月調査
2.2
n=761
2011年8月調査
0.9
n=768
2011年9月調査
1.8
n=772
2011年10月調査
1.9
n=790
2011年11月調査
1.3
n=775
2011年12月調査
2.2
n=768
2012年1月調査
2.0
n=783
2012年2月調査
2.0
n=769
どちらかというと
行っている
と思う
図5 原子力発電所の事故に関し、科学者・学会等による意見表明を
聞いてみたいと思うか
2011年4月調査
n=756
2011年5月調査
n=744
2011年6月調査
n=770
2011年7月調査
n=761
2011年8月調査
n=768
2011年9月調査
n=772
2011年10月調査
n=790
2011年11月調査
n=775
2011年12月調査
n=768
2012年1月調査
n=783
2012年2月調査
n=769
どちらかというと
聞いてみたい
どちらとも
いえない
どちらかというと
聞いてみたいとは
思わない
31.5
34.3
27.9
35.1
26.7
39.7
28.9
35.9
25.2
(63.2)
40.5
24.6
(64.2)
37.8
20%
30%
40%
(64.8)
50%
60%
わからない
18.8
4.1 3.3
3.4
22.0
6.0 4.4 5.1
19.1
5.2 5.8 6.4
19.4
6.6
(66.4)
(58.3)
32.2
22.7
(63.0)
(60.2)
37.9
26.2
(63.5)
(64.4)
39.2
22.3
10%
(62.4)
35.9
29.2
0%
(70.4)
38.9
26.5
聞いてみたい
とは思わない
20.3
5.9 5.1
4.3 4.3 4.7
19.9
5.4 4.1 5.7
20.3
4.6 4.7 6.1
6.8 4.3 7.1
21.5
23.8
6.3
21.7
5.4 4.9 4.9
21.1
70%
6.3 5.3
5.2 6.8 4.6
80%
90%
100%
面接
調査
注:1)調査では、「あなたは、今回の福島第1原子力発電所の事故に関して、科学者・学会等による
専門家・専門家集団としての意見表明を聞きたいと思いますか。あなたの考えに最も近いも
のを一つだけお選びください。」と聞いている。
2)面接調査では、「わからない」は提示せずに、調査員の聞き取りにより位置づけている。
科学技術に対する国民意識の変化に関する調査から
(科学技術政策研究所:平成24年8月1日科学技術・学術審議会総会資料)
3.11以降、日本と科学技術の関係
• 日本人は科学技術に信頼を寄せているか?
• 東日本大震災の影響はあったか?
→日本人は依然、科学技術を信頼している。
• 科学者、技術者は信頼されているか?
• 科学者、技術者からの情報は伝わっているか?
→科学者は信頼を失っている。
• 科学や科学的考え方が日本の社会に根付くため
に、科学技術と社会を繋がなければならない。
科学コミュニケーションセンターの方向性
科学コミュニケーションの多様化
「つたえる」から「つくる」への拡充
社会
科学コミュニケーションのひろがり
ジャーナリズム
出版
まちづくり
パブリックコメント・公聴会
研究機関広報
科学番組
生涯学習
学校教育
市民参加型会議
参加型テクノロジーアセスメント
リスクコミュニケーション
サイエンスショップ
サイエンスフェスティバル
これまで
ソーシャルメディア
住民説明会
消費者生活相談
科学館
個人
遺伝カウンセリング
実験教室
出前授業
セカンドオピニオン
サイエンスカフェ
インフォームドコンセント
知識や楽しさを
「つたえる」
社会や生活を
ともに「つくる」
科学コミュニケーションの目的
11
科学と社会とのコミュニケーション
• まず、今科学が、科学者が何を行っているか、社
会に説明すべき。
• 説明するだけでなく、社会や人々の意見にも真摯
に耳を傾け、科学研究に反映も。
• ところが、研究にしか目を向けていない者が多い。
• 科学技術振興機構が今年行った科学コミュニケーションのア
ンケート調査では回答率がわずか7.3%。
• 12万人もいる研究者の意識の低さが露呈。
(一応、7.3%の回答者の6割は科学コミュニケーションの経験有)
地域の科学コミュニケーションの活動支援
JSTはこれまで科学技術への興味関心の深化、
科学リテラシーの向上を目的に地域での科学コ
ミュニケーションの活動を支援
→人々が科学コミュニケーション活動
に触れる場を拡大
13
地域の科学コミュニケーションの活動支援
これまでの支援
•身近な場で理科や科学技術に触れる 機会を増加
•科学コミュニケーション活動を効果的に実践するための
手段として地域での活動のネットワークを構築
人々の科学技術に関する
興味・関心の向上や知識の深化
14
地域の科学コミュニケーションの活動支援
これからの支援①
•科学コミュニケーション活動を通して、社会と科学との関
係を築く
•科学コミュニケーション活動を通した社会問題・社会ニー
ズに対する課題の解決を図る
よりよい社会を築く取り組みを充実
15
地域の科学コミュニケーションの活動支援
これからの支援②
•活動の資金提供だけでなく、各地域での活動の紹介や活
動に関するノウハウなど、これまで支援の中で蓄積された
情報を収集・分析・提供
科学コミュニケーション活動のための有用情報として活用
16
科学コミュニケーションの輪を広げる
地域の科学コミュニケーションの活動支援
(1)機関活動支援
科学館、大学、研究機関、地方自治体等が、地域の児童生徒や住民を対象に
実施する科学コミュニケーション活動を支援(単年度)
17
科学技術コミュニケーション推進事業機関連携推進
平成26年度は、以下の2つの形式で募集、支援
(1) 機関活動支援型
社会問題等に対する課題の解決を図るために主に単独の機関が単年度で実施する
科学技術コミュニケーション活動(イベント等)を支援
支援額 30~100万円/年度
支援期間 平成26年7月1日~平成27年5年3月31日
(2) ネットワーク形成型
地域の機関間における科学技術コミュニケーションに関するネットワークを活用
・構築し、複数年掛けて社会問題等に対する課題の解決を図る活動を支援
支援額 500万円/年度
支援期間 最長3ヵ年度(初年度は平成26年8月1日から)
18
科学コミュニケーションの輪を広げる
地域の科学コミュニケーションの活動支援
(2)ネットワーク形成支援
科学コミュニケーション活動の質の向上や自立的な科学コミュニ
ケーション活動の実施を可能とする、地域ネットワーク構築の支援
地域ネットワーク
JST
公的研究機関
公募・採択・支援
企
業
報告
提案機関
期待される効果
大学・高専
自治体
自治体又は大学・
高専・公的研究機関
+
+
運営機関
●情報の共有・活用
●効果的広報
●活動の場の広がり
●活動の質の向上
●新たな連携活動の創出
運営機関
連携機関
科学館
ボランティア
公益法人 NPO等
●活動計画の企画・立案
●活動ニーズの把握
●活動手法の収集・普及
●共同広報、広報対象拡大
●活動の場の相互乗入れ
地域住民の科学技術に
対する興味・関心の一
層の喚起・知識の深化
社会教育施設
アンケート
ヒアリング
認知度調査
NPO
ニーズ把握
活動実施
地域住民
実験教室。工作教室、自然観察
サイエンスカフェ、講演会、
科学コミュニケータ養成講座等
19
JSTの業務
研究開発
戦略
戦略的基礎研究
イノベーション型研究
企業化開発
社会実装
研究開発戦略の立案
研究開発戦略センター
中国総合研究交流センター
科学技術イノベーション創出の推進(別紙)
戦略的な基礎研究の推進
(戦略プログラム
パッケージ)
グリーン
イノベーション
産学が連携した研究開発成果の展開
東日本大震災からの復興・再生への貢献
低炭素化社会実現のた
めの社会シナリオ研究
重点分野戦略
国際的な科学技術共同研究等の推進
知的財産の活用支援
ライフ
イノベーション
ナノテクノロ
ジー・材料
情報通信技術
科学技術基盤
知識インフラの構築:科学技術イノベーションの創出のための研究基盤
科学技術イノベーション の整備として、科学技術情報の整備や流通を促進。
創出のための科学技術
次世代人材の育成: 「伸びる子を伸ばす」施策と「科学技術教育能力を
基盤の形成
社会技術・
社会基盤
向上させる」施策を通じた優れた才能を有する次世代人材の育成
科学コミュニケーション:双方向の対話活動の推進、科学者によるアウトリー
チ活動の促進、未来館などの場の運営・提供、人材育成などを一層促進。
20
将来に向けて
• 科学技術コミュニケーションは重要だが、一般的には予
算が潤沢にはつきにくい。
• 大規模プロジェクトについては一定の予算を割いて
アウトリーチを行うべきとの方針もある。
(第4期科学技術基本計画)
• 厳しい状況の下で、重要な仕事を進めていくか?
• 様々な制度の終了後に何をするかアイディアを。
• 科学技術関係者ではない人の支持を得る。
• 科学者を巻き込むなど裾野を広げる。
• その上で、大きな支援を獲得する。
21
知恵を出し合って、将来を拡げて
いきましょう。
22
参考資料
23
科学技術コミュニケーション推進事業機関連携推進「機関活動支援型」
平成26年度新規採択企画 一覧
都道府県
提案機関名称
提案企画名
青森県
八戸市視聴覚センター・児童科学館
熱気球教室~大空へ夢を飛ばそう~
秋田県
一般社団法人 あきた宇宙コンソーシアム
能代山本地域における体験型宇宙科学教育を通した人づく
りとまちづくり
茨城県
公益財団法人 つくば科学万博記念財団
被災地支援サイエンスキャンプ
東京都
大学共同利用機関法人 情報・システム研 シンポジウム「ビッグデータは社会に何をもたらすのか~統
究機構 統計数理研究所
計学と計算機科学の知見から~」
京都府
京都市動物園
ゾウを通してアジアとのつながりを知る~ラオスとの国際共
同保全プロジェクト~
福井県
国立大学法人 福井大学
地域の医療・教育・市民視点による科学技術双方向アウト
リーチ活動の展開とその実現モデルの検証
香川県
徳島文理大学
香川県東部志度湾を中心とした子供から大人、障害者まで
一体となった地域活性化の促進活動
島根県
独立行政法人 国立高等専門学校機構
松江工業高等専門学校
手作りロボットによる石見神楽演舞コンテスト
長崎県
長崎総合科学大学
バイオディーゼルフューエル(BDF)製造を利用した知と地
のコミュニケーション
鹿児島県
独立行政法人 国立高等専門学校機構 鹿 小中学生のためのものづくり・科学教室「鹿児島高専の日2
児島工業高等専門学校
014」
24
ネットワーク形成地域型の実施状況
平成25年度採択
平成24年度採択
平成23年度採択(支援終了)
平成22年度採択(支援終了)
平成21年度採択(支援終了)
平成20年度採択(支援終了)
(支援終了時点または現況)
国際交流都市函館の地域ネットワークを
活かした科学文化の醸成
科学系博物館・図書館の連携による実物科学教育の推進
[提案機関:函館市、支援地域:函館市]
~CISE(Community for Intermediation of Science
Education)ネットの構築~
[提案機関:北海道大学、支援地域:札幌市、小樽市、石狩市、
北広島市]
やまがた『科学の花咲く』プロジェクト
~「科学の花咲かせ隊」養成および
新たな科学体験手段・機会の創出~
自然と健康のハーモニー”大雪(たいせつ)”
~自然と子どもと健康~
[提案機関:山形県、支援地域:山形県]
[提案機関:旭川医科大学、支援地域:旭川市]
まほろば・けいはんな科学ネットワーク
[提案機関:奈良女子大学、支援地域:奈良市、大和郡山市、桜井市、
精華町、木津川市、生駒市、天理市、橿原市、京田辺市、枚方市]
復興教育と協調したポスト3.11型科学人
材育成のための「未来をつくるイーハトー
ブサイエンスネットワーク」の構築
巻き起こせ!コメッセムーブメント
[提案機関:新潟大学、
支援地域:新潟県、新潟市]
ひょうごサイエンス・クロスオーバーネットの構築
を通じたサイエンスコミュニティの醸成
北海道
[提案機関:岩手大学、支援地域:岩手県]
[提案機関:神戸大学、支援地域:兵庫県]
地域の科学技術理解ネットワーク構築とリーダー
養成プログラム-ものづくり道場の創設-
清流の国 ぎふエネルギー・
環境科学ネットワーク
[提案機関:鳥取大学、支援地域:鳥取県]
[提案機関:岐阜大学、
支援地域:岐阜県]
神話の国シマネの縁結び(ENMSB)ネットワーク
山形
[提案機関:松江工業高等専門学校、
支援地域:島根県]
栃木
宮城
[提案機関:宮城県、支援地域:宮城県]
茨城
地域の自然と文化と科学にふれて学ぶ
「ふくしまサイエンスぷらっとフォーム」の構築
[提案機関:福島大学、支援地域:福島県]
長州科楽維新プロジェクト
~山口県に科学を楽しむ輪を広げよう~
岐阜
東京
[提案機関:山口大学、支援地域:山口県]
島根
京都
鳥取
兵庫
福岡
「科学・技術の地産地消モデル」構築による、持続可
能な学都「仙台・宮城」サイエンスコミュニティの形成~知的
好奇心がもたらす心豊かな社会の創造にむけて~
福島
新潟
Science for All Fukuokans
ネットワーク(SAFnet)の構築
~「サイエンスモール in 福岡」~
岩手
三重
大阪
愛知
奈良
山口
和歌山
静岡
栃木の自然と先端技術に学ぶ「サイエンス
らいおんプロジェクト」
[提案機関:帝京大学、支援地域:栃木県]
ジオネットワークつくばの構築:環境モデル都市とジオパークを目指して
[提案機関:産業技術総合研究所、支援地域:つくば市、桜川市]
香川
[提案機関:九州大学、
支援地域:福岡県、福岡市、北九
州市]
東京サイエンスネットワーク -地域の絆を世界の絆に-
[提案機関:国立天文台、支援地域:東京都]
ものづくり理科地域支援ネットワーク:浜松RAIN房
沖縄
[提案機関:静岡大学、支援地域:浜松市、磐田市、湖西市、袋井市、森町]
あいちサイエンス・コミュニケーション・ネットワークの構築
ALLやんばる 科学と教育のまちづくり
[提案機関:沖縄工業高等専門学校、
支援地域:名護市、島尻郡伊是名村、伊江村]
目指せ未来の平賀源内「かがわ源内ネットワーク」
[提案機関:香川大学、支援地域:香川県]
[提案機関:名古屋大学、支援地域:愛知県]
きのくにものづくり人材育成支援ネット
ワークの構築
[提案機関:和歌山工業高等専門学校、
支援地域:和歌山県]
地域産業が育てる未来の科学者「みえサイエンスネットワーク」
~農水商工から学ぶみえサイエンスネットワークの構築~
[提案機関:鈴鹿工業高等専門学校、支援地域:岐阜県]
25
科学技術コミュニケーション推進事業 採択・応募件数の推移
2.ネットワーク形成地域型
1.機関活動支援(旧 活動実施支援) (平成20年度~)
(平成20年度~)
例年、2倍以上の倍率。H25年度~は8倍を越える。
H26年度※1
採択件数
10
10
-
応募件数
82
82
-
単独活動型
H25年度
※1
H24年度
H21年度※2
H20年度※2
※1
※2
※3
※4
※5
合計
H25年度
12
5
2
19
-
応募件数
96
46
20
162
-
採択件数
46
46
-
応募件数
234
234
-
単独型
H22年度
成人
対象型
採択件数
( うち個人※3 )
H23年度
機関
連携型
機関
連携型
研修会
実施型
合計
※4
テーマ
設定型
採択件数
59
-
36
10
105
2
応募件数
177
-
96
29
302
25
採択件数
74
-
32
2
108
-
応募件数
145
-
74
9
228
採択件数
186
(71)
56
6
248
-
応募件数
557
(272)
145
23
725
-
採択件数
229
(85)
48
-
277
-
応募件数
506
(208)
138
-
644
-
平成24・26年度は活動形式の区分を設けずに募集を実施。
平成20・21年度は、年度中2回の募集を実施。
平成22年度より法人格を有さない団体、個人を募集対象外。
平成21~23年度で実施。
科学と芸術を組み合わせたイベント実施支援として別途募集を実施。
取組実施の希望は継続的に多く、例年、5倍以上の高い
倍率。平成26年度は選考中。
H24年度
H23年度
※5
H22年度
H21年度
H20年度
採択件数
2
応募件数
14
採択件数
5
応募件数
28
採択件数
2
応募件数
25
採択件数
3
応募件数
48
採択件数
6
応募件数
45
採択件数
6
応募件数
59
【H25年度時点の支援地域別の区分】
※括弧内は採択
北海道・東北地区34(7) 、関東45(3) 、中部38(4)、
近畿37(4) 、中国・四国36(4) 、九州・沖縄29(2)
地域の科学コミュニケーションの活動支援
支援事業から見出された蓄積情報の収集・分析
活動を行う上でのポイントを整理(以下、例)
• 草の根型プログラム事業から:地域の科学ボランティアが活動する場合
– ①主体的な活動
– ②交渉力
– ③実験教室の工夫
• 機関活動支援事業から:機関が活動する場合
– ①地域ニーズに合わせる
– ②地域の自治体・機関をはじめとする地域資源の協力を得る
– ③安全を意識して取り組みを実施する
• ネットワーク形成支援事業から:ネットワークを構築して活動する場合
–
–
–
–
①科学フェスティバルや科学コミュニケーションの拠点の設置
②多様な機関のネットワークへの参画
③共有できる情報発信ツール・コンテンツの構築・活用
④科学コミュニケーターの育成
27
平成25年度機関活動支援 事例①
サロン・ド・科学の散歩
(京都府:特定非営利活動法人知的人材ネットワーク・あいんしゅたいん)
分野横断型の話題をとりあげ、科学フアンと
科学者の交流を深める成人を対象としたサ
ロンを開催。
【ポイントの詳細】
・NPO法人が持つその道の専門家とのネットワーク
の強みを生かして、膝を交えてじっくり議論する場を
提供。
・科学最先端の話題を豊富に盛り込み、市民、科学
者、学生たちが対等に話し合え、知識を市民と共有
する場を提供して、時間を気にせず議論できる場を
提供。
〔平成25年度支援〕
28
平成25年度機関活動支援 事例③
医食同源バイオカフェ
(東京都:特定非営利活動法人くらしとバイオプラザ21)
•医食同源を切り口として果物、菓子、飲み
物、健康食品の科学的知見に基づく情報を
、日常生活と密着させた、楽しく、気楽なバ
イオカフェを実施。
【ポイントの詳細】
・日常生活で食の健康情報の多くはマスメディアから受け
とるが、宣伝色が強く、怪しげなデータで専門家らしき人が
発信し、不安を抱いている一般市民は惑わされる。科学的
根拠を客観的に話せる専門家が講師となり、簡単な実験
交えて話題を提供。
・身近なテーマの科学的根拠などを気楽な雰囲気で聞け
る場を提供。
〔平成25年度支援〕
29
平成25年度機関活動支援 事例②
アカメディカルキャンプ
(東京都:一般社団法人アカデミーキャンプ)
•福島県の中学・高校生を関東圏に招待し、
現役の医師や看護師、医学系の教授やコメ
ディカル分野の方々などが提供する授業や
ワークショップをキャンプ形式で実施。
【ポイントの詳細】
・キャンプを通じて、医師不足に悩む福島県の復興支援の
一助となることを目指すことと併せ、医療現場の方々・医
療系学校に通う学生・子どもたちという異なる3つの世代
間での医療コミュニケーションを展開。
・テーマを「医療とスポーツ」と「医療とICT」と「震災から命
を守る」といった医療だけには留まらない他分野からの視
点も交え、医療系学生のモチベーションやコミュニケーショ
ンスキルの向上にもつながった。
〔平成25年度支援〕
30
ネットワーク形成地域型の事例集①
地域の科学技術理解ネットワーク構築とリーダー養成プログラム
-ものづくり道場の創設-
提案・運営機関:鳥取大学、支援地域:鳥取県(平成20年度~平成22年度)
3つの地域にものづくりの拠点を設置
鳥取県の将来ビジョン
自治体との強力な連携と
多様な参画機関による組織化
(平成20年12月26日策定)
共有ツール・コンテンツの構築・活用
ものづくり指導者養成講座用の教材の共有
<参加機関・団体の増加>
14機関→46機関
<イベント回数・参加者数の増加>
イベント
H20:2回 → H21:17回 → H22:23回
参加者数 H20:650人 → H21:約5千人→ H22:約3.5千人
出典:鳥取県HP
ネットワーク形成地域型の事例集②
国際交流都市函館の地域ネットワークを活かした科学文化の醸成
提案機関:函館市、運営機関:公立はこだて未来大学、支援地域:函館市(平成20年度~平成22年度)
平成26年度科学技術分野の文部科学大臣賞
科学技術賞 理解増進部門 受賞
はこだて国際科学祭
共有ツール・コンテンツの構築・活用
毎夏9日間実施
のべ1万人を超える参加者
・観光との融合などの情報
ネットワークの活用
・共通Webを活用した科学イ
ベントの情報発信,情報端末
の開発
・これにより、ネットワーク間
での連携活動が推進
実行委員会形式で
3事業を継続
函館市を中心とする
自治体が
強力なサポート
科学コミュニケーター人材の育成
<参加機関・団体の増加>
・集中講座形式、単発講座形式で講座を実施
・活動を支えるコミュニティを形成、ボランティアス
タッフを育成
・多くの活動の場を提供
7機関→9機関
<イベント回数・参加者数の増加>
イベント
H20:8回 → H21:25回 → H22:19回
参加者数 H20:約7千人 →H21:約10千人→ H22:約4千人
ネットワーク形成地域型の事例集③
長州科楽維新プロジェクト~山口県に科学を楽しむ輪を広げよう~
提案機関・運営機関:山口大学、支援地域:山口県(平成20年度採択)
活動地域の拡大
平成20年度
参加機関の増加
平成20年度
8機関
平成22年度
萩地区
美祢地区
→
平成21年度
15機関
→
平成22年度
77機関
→
平成22年度
約7万人
岩国地区
参加者の増加
宇部・山口地区
下関地区 宇部・山口地区
周南地区
平成20年度
約3万人 →
初年度の宇部・山口地区(赤色の地域)での活動を、その周辺地域(緑色、紫色
の地域)へ展開し、活動拠点形成を行い、県下全域に活動範囲を拡大。
情報ネットワーク基盤の本格運用
平成21年度
約6万人
・参加型活動の実施回数(平成22年度):99回
(実験教室50回、体験学習16回、参加機関合同イベント33回)
多様な機関の連携による、
多様な参加者を対象とした活動(教室、イベント等)の実施
ギネス認定された
PETボトルタワー
教材の開発・テキストの作成、ノウハウの蓄積
イルミネーションコンテスト
おもしろ科学実験
指導者養成講座
活動主体:大学、高専、科学館、
自治体、NPO法人、
企業等
参加対象:児童、生徒、保護者、
一般市民
作業部会を開催し、教材の検討及びネットワーク構築を推進
(大学、高専、NPO法人等)。これまでに16教材を開発。
・・・
33
手作り工作体験教室
夏休みジュニア科学教室
ネットワーク形成地域型の事例集④
やまがた『科学の花咲く』プロジェクト
~「科学の花咲かせ隊」養成および新たな科学体験手段・機会の創出~
提案機関:山形県、運営機関:山形大学、支援地域:山形県(平成21年度採択)
※参加機関数(採択時から6機関増)
庄内
最上
村山
置賜
地域
参加機関数
村山地方
(8→)14
庄内地方
5
最上地方
2
置賜地方
1
合計
22
科学情報の発信・共有
※ 参 加 者 の 増 加
H21年度
H22年度
H23年度
約3.5千人→ 約9.2千人→ 約28.1千人
※イベント回数の増加
H21年度
15回 →
H22年度 H23年度
56回 → 82回
ポータルサイトの構築・運用
多様な機関の連携による科学コミュニケーション活動
人材の養成と活用
マイスター養成講座
マイスター認定
マイスターによる科学教室
科学にふれる機会の創出・拡大
ネットワークを活用した活動
実験教材の作成
ネットワーク会議
各種イベントの開催
実験装置の共同開発
活動主体:大学、高専、科学館、自治体、NPO法人、公的研究機関、各種団体
参加対象:児童、生徒、保護者、一般市民
ネットワーク形成地域型の事例集⑤
Science for All Fukuokans ネットワーク(SAFnet)の構築~「サイエンスモールin福岡」~
提案機関:九州大学、運営機関:(財)九州先端科学技術研究所、支援地域:福岡県、福岡市、北九州市(平成22年度採択)
構築された地区拠点の構成
北九州地区拠点
北九州工業大学(戸畑)
多様な機関の連携による、
多様な参加者を対象とした活動(教室、イベント等)の実施
北九州市立大学/西日本工業大学
福岡地区拠点
北九州市立いのちのたび博物館
九州先端科学技術研究所
北九州市環境ミュージアム
九州大学/福岡教育大学
北九州イノベーションギャラリー
西南学院大学/福岡大学
福岡市少年科学文化会館
マリンワールド海の中道 他
世界一行きたい科学広場in宗像
36ブースの出店、参加者:約1000名
筑豊地区拠点(参加機関)
筑後地区拠点
近畿大学産業理工学部
ミュージアム横断
ワークショップ
キッズ・カフェ☆
科学館等5館による開催、
参加者:約210名
久留米大学
久留米工業大学
久留米工業高等専門学校
福岡県青少年科学館
●福岡県、福岡市の他、支援期間中に、久留米市、
北九州市、宗像市が新たに連携自治体として参画。
●参加機関は当初の15機関から、H24年度末には
48機関に増加。
フクオカサイエンスマンス2012
他催事との連携、参加者:約11500名
<イベント回数・参加者数の増加>
イベント
H22:11回 → H23:20回 → H24:19回
参加者数 H22:約13.1千人 → H23:約18.6千人
→ H24:約20.2千人
SAFnetキックオフシンポジウム記念ワークショップ
サイエンスワールドカフェin福岡
科学者・行政・市民等の対話の場、
参加者:約220名(シンポジウム参加者含む)
活動主体:大学、高専、科学館、
自治体、NPO法人、
企業等
参加対象:児童、生徒、保護者、
35
一般市民
ネットワーク形成地域型の事例集⑥
あいちサイエンス・コミュニケーション・ネットワークの構築
提案・運営機関:名古屋大学、支援地域:愛知県(平成23年度採択)
<サイエンス・コミュニケーターの育成>
サマースクールを開催
(サイエンスイラストレーション入門)
<ネットワーク構築と
情報収集・発信拠点の設立>
各参加団体がイ
ベントを登録
→日付や実施形
態から、イベント
を検索すること
が可能
ウェブサイトの構築
<サイエンス・コミュニケーションの場としくみの提供>
あいちサイエンス・コミュニケーション・ネットワーク
※本会場の様子をサテライ
ト会場に同時中継。併せて
関連するトークも実施。
ウェブサイトの
サテライト会場
構築(蒲郡)
市民向け講演会
本会場
(名古屋市内)
さかえサイエンストーク
(サイエンスカフェ)
<参加機関・団体の増加>
7機関→16機関
<イベント回数・参加者数の増加>
イベント
H23:42回 → H24:76回 → H25:242回
参加者数 H23:約13千人 → H24:約70千人→ H25:約46千人
愛知県内各所を会場に、約1ヶ月間にわたり
「あいちサイエンスフェスティバル」を開催
36
36
ネットワーク形成地域型の事例集⑦
「科学・技術の地産地消モデル」構築による、持続可能な学都「仙台・宮城」
サイエンスコミュニティの形成 ~知的好奇心がもたらす心豊かな社会の創造にむけて~
提案機関:宮城県、運営機関:特定非営利活動法人natural science、支援地域:宮城県(平成25年度採択)
【2】レストラン
【1】土壌づくり
①地域リソースのヒアリング
②地域リソースを活用した
科学講座の開発・試行実施
③シェフ(科学コミュニケータ
ー人材)の養成
①情報の集約・発信・一元管理
②連携のコーディネート
③相互理解の増進
④新たな連携活動の創出
⑤自律的なフィードバック
②地域リソースを活用した科学講座の
開発・試行実施
①情報配信・会員情報管理シス
テムの開発・試験運用
【開発】科学講座の教材を開発
【実施】 国際物理オリンピックの
体験イベントと一緒に
試行的 に実施
※今後、広く展開は図っていく。
~科学イベントの募集・告知、事前
申込、受付処理を自動化~
学都「仙台・宮城」サイエンス・デイ2013の実施
~科学のプロセスを五感で感じる体験型イベント~
科学講座の教材を開発
東北の仙台にて多様な連携団体が出展
地域の題材などを使い、市民が身近に
感じられる科学フェスティバルを実施。
科学コミュニケーター人材の育成
・東北大学の大学生・大学院生
・科学講座の開発・実施等の実践を通じて、
サイエンスコミュニケーター人材を養成中。
37
〔平成25年度は機関活動支援で実施し、
その後ネットワーク形成地域型で引き継いだ〕
参加機関:45団体(14年1月現在)
『研究者による科学コミュニケーション活動に
関するアンケート調査報告書』の概要
JST 科学コミュニケーションセンター
調査の概要
■調査の目的
研究者による科学コミュニケーション活動の実態や課題、科学コミュニケーション
活動のために要請される支援を明らかにすること
■実施機関
JST科学コミュニケーションセンターの大学・研究機関などにおける研究者の科学
コミュニケーション活動を課題とする調査研究ユニット(JSTフェロー/大学共同利用
機関法人 自然科学研究機構 生理学研究所 准教授 小泉 周)において実施
■実施方法
JSTの ReaD&Researchmap(22万件におよぶ日本の研究者情報をデータベース
化した国内最大の研究者総覧) に登録の122,164のメールアドレスにアンケートを
送信
アンケートの期間は平成25年3月8日から16日
■回収数・有効回答数
回収数は8,964(7.3%)
有効回答数※ は7,908(6.5%)
※全問回答であった回答数
結果の概要(研究者の意識・現状)
■「国民との対話」を促す政府の施策
・・・ 70.9%が「賛成/やや賛成」
■科学コミュニケーションの活動の経験の有無
・・・ 64.4%が「ある」
→ 研究者によるコミュニケーション活動は、その必要性について研究者自身に自覚
され、現状において広がりをみせている
■科学コミュニケーション活動の目的
・・・ 「そもそも研究者の役割として、研究の経緯や成果を社会に公開するため」
「科学技術や学術への興味を喚起するため」
「研究者の義務として、研究者の能力を社会的課題の解決に役立てるため」
が8割超
・・・ 「自分の研究分野に対する自身の多面的理解を深めるため」も6割超
→ 科学コミュニケーション活動が研究者の社会的責任として意識されており、加え
て、研究分野に対する自身の多面的理解を深めるためであると考えられて
いることが示唆
その一方で、研究者の自発的活動として根付いてきたとの回答は28.1%に過ぎ
ず、活動を実施するうえでの障壁の存在があることが判明
結果の概要(活動を実施する上での障壁)
■活動を支援する所属組織の部署や人材などの支援体制の有無
・・・ 活動歴のある研究者では51.2%、活動歴のない研究者では23.3%
支援体制のある場合の方が、科学コミュニケーション活動を行っている割合が高い
→ 科学コミュニケーション活動を促進するためには、組織に科学コミュニケーション
活動を支援する体制を整備することが重要
■科学コミュニケーション活動を行う上での「障壁」
項目
活動経験がある人
活動経験がない人
時間的余裕がない
82.9%
86.3%
活動に必要な事務作業が多い
74.5%
85.8%
業績として評価されない
51.2%
49.4%
費用の捻出が難しい
49.9%
68.6%
活動の場づくりが難しい
42.2%
64.0%
→ 研究者の事務的な負担を軽減したり、科学コミュニケーション活動を業績として
評価するなど適切な施策を講ずることにより、研究者による自発的な科学コミュ
ニケーション活動を社会に根付かせることができると考えられる
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