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第109期 報告書

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第109期 報告書
事業報告
1. 企業集団の現況
(第109回定時株主総会招集ご通知添付書類)
(自 平成20年4月1日 至 平成21年3月31日)
⑴事業の経過および成果
①全般的な概況
当期において、世界経済は、上期には
米国の景気減速や原材料価格の高騰など
の不安定要素を抱えつつも堅調に推移い
たしましたが、下期には、金融危機を発
端に、深刻な景気後退にみまわれまし
た。国内経済は、世界的な経済情勢の悪
化に加え、急激な円高の影響を受けて輸
出全般が冷え込んだことから厳しい状況
となりました。
このような経済情勢のもと、IT市場に
おいて、下期にかけてハードウェア分野
を中心に企業の投資抑制傾向が強まりま
した。個人消費についても、パソコンの
買控えや低価格志向の高まり、および携
帯電話の買替えサイクルの長期化などに
より、低迷いたしました。また、HDD、
LSIや電子部品については、IT機器の需
要の減退に加え、デジタル家電や自動車
などの最終製品の在庫調整の影響を受
け、所要が急速に減少いたしました。
当期は、国内のソリューション事業を
強化するとともに、海外ビジネスの拡大
に向けた施策に取り組み、北米事業の組
織再編の実施や、ドイツのシーメンス社
との合弁会社であった富士通シーメン
ス・コンピューターズ社の完全子会社化
を決定するなど、海外事業推進体制の強
化を図りました。また、下期の景気後退
の影響によりHDDやLSIなどの収益性が
急速に悪化したことから、これらの分野
において、事業構造改革への取り組みを
加速いたしました。HDD事業については、
ヘッド開発および製造は当期末で終息
し、ドライブ事業は株式会社東芝へ、メ
3
ディア(媒体)事業は昭和電工株式会社
へ事業譲渡することで両社と合意に至り
ました。また、LSI事業については、所要
の急減を受けて生産体制の見直しを行い、
これに伴い、当社グループ内での人員の
再配置を決定いたしました。
当期の連結売上高については、国内で
はサービスやネットワーク製品が増収と
なったものの、海外ではUNIXサーバが
減収となったほか、下期の円高の影響に
より、海外事業全般が円換算額では減収
となりました。また、パソコン、HDD、
LSIおよび電子部品が、深刻な景気後退
の影響により、下期にかけて国内外で大
幅な減収となり、携帯電話も買替えサイ
クル長期化の影響を受けて減収となりま
した。これらの結果、連結売上高は、4
兆6,929億円(前期比12.0%減)となりま
した。
連結営業利益は、テクノロジーソリ
ューションが、厳しい市況環境にもかか
わらず増益となりましたが、下期以降
HDDやLSIの損失が拡大したため、687億
円(前期比1,362億円減)となりました。
経常利益は、持分法による投資損失を
計上したことなどにより、150億円(前
期比1,477億円減)となりました。
当期は、HDDの事業譲渡に伴う損失や、
LSIの生産体制見直しに伴う損失および
株価下落に伴う保有株式の評価損などを
特別損失として計上いたしました。これ
らの結果、連結当期純損益は1,123億円の
損失(前期比1,604億円減)となりました。
②年初計画との比較
連
結
売
上
(単位:億円)
年初計画
平成20年度実績
年初計画比
高
53,500
46,929
△6,570
連
結
営
業
利
益
2,200
687
△1,512
連
結
経
常
利
益
1,850
150
△1,699
連 結 当 期 純 利 益
1,000
△1,123
△2,123
年初においては、原材料価格の高騰に
よる米国の景気減速影響が欧州やアジア
へ及ぶことが懸念されるなか、IT投資に
ついては、企業のグローバルな展開に向
けた需要の拡大が見込まれたことを背景
に、 当 社 グ ル ー プ は、 連 結 売 上 高 5 兆
3,500億円、連結営業利益2,200億円、連
結経常利益1,850億円、連結当期純利益
1,000億円を平成20年度の業績目標(年初
計画)といたしました。
当社グループは、製品開発と販売の連
携強化により、サーバなどのプロダクト
ビジネスの収益力向上に引き続き取り組
むとともに、お客様の視点から継続的な
改善を提案する「フィールド・イノベーシ
ョン」の実践に向けた取り組みを行いまし
た。さらに、下期以降、急速に経済情勢が
悪化するなか、企業体質の強化を図るた
め、徹底したコストダウン、サービスを
中心とした国内ビジネスの収益力の強化、
海外ビジネスの構造改革の推進、さらに
事業の選択と集中に取り組んでまいりま
した。
連結売上高については、国内におい
て、システムインテグレーションが比較
的堅調に推移したものの、パソコン、携
帯電話、LSI、電子部品などが減収とな
り、海外においては、市況悪化の影響を
受 け たUNIXサ ー バ、 パ ソ コ ン、HDD、
LSI、電子部品が減収となったほか、円
高の影響を受けたことにより、年初の計
画を大きく下回りました。
連結営業利益については、徹底したコ
ストダウンや費用効率化を推進したもの
の、パソコン、HDD、LSI、電子部品な
どが市況悪化により減益となったことか
ら、年初の計画には至りませんでした。
連結経常利益については、営業利益の
減少に加え、急激な円高進行に伴う為替
差損を営業外損失に計上したほか、持分
法損益が悪化したことなどにより年初計
画を下回りました。
当期においては、ケーブルテレビ会社
などの株式売却益を特別利益に計上した
一方で、今後の利用計画を見直した三重
工場第2棟の建屋および設備などに係る
減損損失やHDDの事業譲渡に伴う損失、
ならびに時価が著しく下落した上場株式
に係る評価損などを特別損失に計上いた
しました。
これらにより、連結当期純利益は年初
の計画を大幅に下回りました。
4
③セグメント別の概況
テクノロジーソリューション
(単位:億円)
32,722
31,570
29,839
30,770
国 内
1,530
平成17年度
売上高
売 上 高
営業利益
1,636
平成18年度
1,801
1,887
平成19年度
平成20年度
営業利益
3兆770億円(前期比6.0%減)
1,887億円(前期比85億円増)
テクノロジーソリューションは、シス
テムインテグレーション、アウトソーシ
ングなどのサービスと、それを支えるIT
基盤であるシステムプラットフォームに
より構成されます。
当期における売上高は、3兆770億円(前
期比6.0%減)となりました。国内では、
システムインテグレーションを中心に伸
長し、前期を上回りました(前期比1.2%
増)。海外では減収(前期比18.8%減)と
なりましたが、欧州大陸向けにサービス
が伸長し、為替の影響を除くと前期並と
なりました。
営業利益は、欧州での民需系ビジネス
拡大に伴う初期コストの負担、UNIXサー
バの減収などの影響がありましたが、コ
スト効率化および国内のサービスビジネ
スの増収効果などにより、英国サービス
5
売上高構成比
21,267億円
30,770億円
60.8%
(当期)
海 外
9,503億円
注:売上高はセグメント間の内部売上高を含む。
事業で不採算損失が発生した前期に比べ
て増益となり、1,887億円(前期比85億円
増)となりました。
サービス
サービスでは、国内において、アウト
ソーシングビジネスの拡大に対応するた
め、データセンターの能力増強を進めた
ほか、海外ビジネス強化の施策として、
戦略の統一化と迅速な意思決定を支援す
る社内体制を構築するとともに、平成20
年10月に北米のサービス系子会社3社の統
合などの事業再編を推進いたしました。
サービスの売上高は、2兆4,277億円(前
期比5.1%減)となりました。国内は、シ
ステムインテグレーションが公共および
金融部門を中心に伸長したほか、アウト
ソーシングサービスが増収となりまし
た。海外では、為替の影響により減収と
なりましたが、欧州大陸向けを中心に民
需系ビジネスが伸長し、為替影響を除く
と5%の増収となりました。
営業利益は、欧州の民需系ビジネス拡
大に伴う初期コストの負担や、円高によ
る為替の影響があったものの、英国サー
ビス事業で不採算損失が発生した前期に
比べ、国内のシステムインテグレーショ
ンの増収効果やコスト効率化などによ
り、増益となり、1,633億円(前期比228
億円増)となりました。
サービスでは、フィールド・イノベー
ションによるシステム品質向上、販売体
制の強化、およびデータセンターの能力
の強化などにより、さらなる収益力向上
に努めるとともに、一層のコストダウン
に取り組んでまいります。また、グロー
バルに一貫性のあるサービスを提供する
ことにより、ビジネスの拡大と強化を進
めてまいります。
システムプラットフォーム
システムプラットフォームでは、厳し
い市況のなか、収益性を上げるため、さ
らなるコストダウンに努めるとともに、
グローバルな統一ラインナップによる価
格競争力の強化などに取り組んでまいり
ました。
システムプラットフォームの売上高は、
6,493億円(前期比8.9%減)となりました。
国内では、携帯電話基地局などが伸び悩
んだものの、キャリア向けルータ装置が
伸長し、ほぼ前期並となりました。海外
では、UNIXサーバが欧州や北米での景
気悪化影響を受けたほか、英国の光伝送
システムなども減収となりました。
営業利益は、携帯電話基地局のコスト
効率化やキャリア向けルータ装置の増収
効 果 が あ っ た も の の、 海 外 向 けUNIX
サーバの減収影響や、北米向け光伝送シ
ステムのコスト効率化の遅れなどによ
り、前期を下回り、253億円(前期比143
億円減)となりました。
システムプラットフォームでは、グ
ローバルに統一されたサプライチェーン
の体制の確立に取り組み、コスト競争力
の強化を図るとともに、プロダクトビジ
ネスの拡大と海外ビジネスの収益力強化
を図ってまいります。
当社は、平成20年11月にドイツの富士
通シーメンス・コンピューターズ社(現
富士通テクノロジー・ソリューションズ
社)について、ドイツのシーメンス社が
保有する50%の株式の買取りについて合
意し、平成21年4月に完全子会社化いた
しました。
当社グループでは、富士通テクノロ
ジー・ソリューションズ社をグローバル
ビジネス拡大のためのひとつの機軸と位
置づけ、グローバルに競争力のあるサー
バの開発および販売体制の強化を推進す
るとともに、英国の富士通サービス社と
のシナジーにより、サービスビジネスを
グローバルに拡大してまいります。
6
ユビキタスプロダクトソリューション
売上高構成比
(単位:億円)
11,889
11,183
10,599
9,491
525
国 内
416
348
6,587億円
5
平成17年度
売上高
売 上 高
営業利益
平成18年度
平成19年度
営業利益
9,491億円(前期比20.2%減)
5億円(前期比520億円減)
ユビキタスプロダクトソリューション
は、これからのユビキタス社会に不可欠
なパソコンや携帯電話、HDDなどにより
構成されます。
当期は、厳しい市況環境のもと、コス
トダウンと商品力の強化に取り組むとと
もに、HDDについては、事業譲渡を決定
するなど、構造改革を推進いたしました。
パソコンでは、高いデザイン性や使いや
すさを意識した製品を投入し、販売拡大
を目指しました。平成20年11月には、初
心者向けパソコン「FMVらくらくパソコ
ン」を発売いたしました。携帯電話では、
ユニバーサルデザイン機種を強化すると
ともに、薄型防水機種や有名ブランドと
のコラボレーションなどの新商品を販売
し、他社との差別化を図りました。
ユビキタスプロダクトソリューション
の売上高は、9,491億円(前期比20.2%減)
となりました。国内は、パソコンの価格
7
平成20年度
9,491億円
18.8%
海 外
2,903億円
(当期)
注:売上高はセグメント間の内部売上高を含む。
競争の激化や、企業向け販売不振の影響
を受けたほか、携帯電話の買替えサイク
ルが長期化した影響などから、減収とな
りました。海外は、HDDが競争激化の影
響を受けたほか、パソコンが市況悪化に
より、欧州向けを中心に販売が低迷した
ことなどにより、減収となりました。
営業利益は、パソコンやHDDがグロー
バルな競争激化の影響を受けたほか、携
帯電話が高機能化に伴いコストが増加し
たことに加え、減収影響などがあったこ
とにより、全体で5億円(前期比520億円
減)となりました。
ユビキタスプロダクトソリューション
では、お客様の様々なニーズに対応した
高付加価値な製品を提供するとともに、
携帯電話においても、今後の市場の反応
をみながらグローバルな展開を推進して
まいります。また、一層のコストダウン
および開発の効率化に取り組んでまいり
ます。
なお、HDDにつきましては、平成21年
7月を目標に事業譲渡を完了する予定で
す。
デバイスソリューション
売上高構成比
(単位:億円)
7,967
7,626
7,075
国 内
3,722億円
5,876
海 外
295
190
2,154億円
182
△719
平成17年度
売上高
売 上 高
営業利益
平成18年度
平成19年度
営業利益
5,876億円(前期比26.2%減)
△719億円(前期比902億円減)
デバイスソリューションは、デジタル
家電、自動車、携帯電話、サーバなどに
搭載されるLSIや電子部品などにより構
成されます。
当期は、LSIにおいて従来より注力し
ているASIC(*1)に加え、高い市場成
長が見込めるASSP(*2)などを強化す
る一方で、中国を中心とするアジア市場
の営業力の強化を推進してまいりました。
デバイスソリューションの売上高は、
5,876億円(前期比26.2%減)となりまし
た。国内は、LSIが第2四半期後半以降、
デジタル家電、自動車などを中心に幅広
い分野で不況による在庫調整の影響を受
け、減収となり、携帯電話向けフラッシ
ュメモリ、電子部品も市況悪化の影響に
より、減収となりました。また、海外に
おいても、電子部品を中心とした市況悪
化や為替の影響により、減収となりました。
営業利益は、不況の影響により第2四
半期後半以降、LSIの製造ラインの稼働
5,876億円
11.6%
平成20年度
(当期)
注:売上高はセグメント間の内部売上高を含む。
率が大幅に低下したほか、電子部品など
でも急激な所要減少や為替影響があった
ことにより、719億円の損失(前期比902
億円減)となりました。
デバイスソリューションでは、基盤テ
クノロジー製品(130ナノメートル世代
以前)製造ラインの統廃合や、間接業務
の効率化を行い、当社グループ内での人
員の再配置を含む構造改革に着手してお
ります。また、ASSPを中心とした成長
分野への開発リソースの一層の集中を実
施し、グローバル市場において競争力の
ある製品の創出に取り組んでまいりま
す。さらに、40ナノメートル世代以降に
ついては、ASSPおよびASICの設計、開
発に経営資源を集中し、製造は他社へ委
託することを前提としたビジネス体制へ
変更いたします。
*1 A
SIC:Application Specific Integrated
Circuitの略。特定用途向け専用LSI。
*2 A
SSP:Application Specific Standard
Productの略。特定分野向けに機能特化した
汎用LSI。
8
●その他
「その他」には、オーディオ・ナビゲー
ション機器、自動車制御用電子機器など
の事業を行う富士通テン株式会社や、グ
ループ内へサービスや製品を提供する子
会社が属しております。売上高は4,462億
円(前期比15.3%減)となり、営業利益
は41億円(前期比101億円減)となりま
した。
⑵設備投資の状況
当期においては、1,676億円(前期比
32.7%減)の設備投資を行いました。
テクノロジーソリューションでは、国
内での主要な事業所のひとつである富士
通ソリューションスクエアの土地および
建物の所有権を取得したほか、英国にお
けるアウトソーシング商談拡大に向けた
設備および国内データセンターの設備の
拡充を行い、877億円を投資いたしました。
ユビキタスプロダクトソリューション
では、パソコン、携帯電話の新機種対応
に向けた設備投資のほか、HDDの垂直磁
気記録方式用設備などで、187億円を投
資いたしました。
デバイスソリューションでは、先端ロ
ジックLSI関連で、三重工場300mm第2棟
への投資および基盤ロジックLSIの設備
の更新投資を行ったほか、電子部品関連
の設備を含め、396億円を投資いたしま
した。
上記セグメント以外では215億円の設
備投資を行いました。
9
⑶資金調達の状況
当期において、当社グループは、募集
株式の発行および社債発行などによる重
要な資金調達は実施しておりません。
⑷研究開発の状況
お客様の新たな価値の創造や、ユビキ
タス社会の発展に貢献することを方針と
して、次世代のサービスやサーバ、ネッ
トワーク、さらにそれらを支えるデバイ
スや、グリーンIT技術まで、様々な先端
技術の研究開発を推進いたしました。
当 期 に お け る 研 究 開 発 費 の 総 額 は、
2,499億円となりました。なお、各セグメ
ントに配賦していない基礎的研究費用は
312億円となりました。
各セグメント別の主な研究開発内容お
よび研究開発費は以下のとおりです。
●テクノロジーソリューション
サーバ、ストレージシステム、ソフト
ウェア、光伝送システム、モバイルシス
テムなどのIT基盤製品およびその技術な
らびにそれらを活用したシステム開発技
術や運用技術などの研究開発を行ってお
ります。
・当社のテクニカルコンピューティング
サーバ「FX1」およびミドルウェア製
品「Parallelnavi」 な ど に よ り 新 た に
構築したスーパーコンピュータシステ
ムで実施したLINPACK(*1)ベンチ
マーク性能測定において、110.6テラフ
ロップス(*2)の実行性能と、91.19
%の実行効率(*3)を達成いたしま
した。この結果は最新のTOP500(*4)
リスト(平成20年11月発表)において、
実行効率で世界1位、実行性能で日本1
位に位置づけられるものです。
本システムは、独立行政法人宇宙航
空研究開発機構様の新スーパーコンピ
ュータシステムとして、平成21年4月
より本格稼動を開始しております。
*1 L
INPACK:コンピュータの性能計測プログラム。
*2 テラフロップス:1テラフロップスは毎秒1兆
回の浮動小数点演算速度。
*3 実 行効率:ピーク性能に対して実際に達成し
た性能の割合。
*4 TOP500:世界のスーパーコンピュータの性
能比較を行うプロジェクト。
・ITシステムでは、サーバの高性能化と
ともに、環境に配慮して省電力化や小
型化が求められております。
複数のサーバを組み合わせて高性能
化するブレードサーバの通信経路とし
て利用されるバックプレーンにおい
て、毎秒10ギガビットの伝送を実現す
る、低消費電力で小型の多チャネル高
速送受信回路を開発いたしました。新
しい制御方式により、伝送損失の補償
とノイズの低減を両立させました。
これにより、4チャネル×10ギガビッ
トの受信回路を、従来に比べ約4分の1
の消費電力と約2分の1の実装面積で実
現することが可能となりました。
・携帯電話でブロードバンドを活用でき
る移動通信システムの構築が望まれて
おります。総務省が平成20年に創設し
たユビキタス特区の札幌市地域におい
て、株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコ
モ と 共 同 で、 次 世 代 移 動 通 信 方 式
LTE(*5)のフィールド実証実験を
実施いたしました。共同で開発した
LTE無線基地局試作装置を用い、空間
多重伝送技術(4×4 MIMO)(*6)に
より伝送特性を評価した結果、最大で
120Mbps(帯域幅:10MHz)の高速伝
送を実現いたしました。これは、LTE
の最大帯域幅換算で、現在、サービス
が提供されている3.5世代携帯電話の約
35倍の伝送速度に相当いたします。
これにより、高画質の動画などの大
容量データや様々なシーンでのデータ
の送受信が可能となります。
*5 L
TE(Long Term Evolution)
:3GPP(IMT2000 W-CDMAの詳細な仕様を作成するプ
ロジェクト)メンバーにより策定された移動
通信方式。
*6 空 間多重伝送技術(4×4 MIMO):同一時刻
に、同一周波数を用いて、複数のアンテナから
異なる信号を送受信する伝送技術。今回の実証
実験では4つのアンテナを使用いたしました。
当 セ グ メ ン ト に 係 る 研 究 開 発 費 は、
1,360億円となりました。
●ユビキタスプロダクトソリューション
パソコン、携帯電話、HDDなどのユビ
キタス社会に不可欠な製品、技術の研究
開発を行っております。
・画面の見やすさや書き換え速度を従来
より向上させた、高精細なカラー電子
ペーパーを開発いたしました。液晶分
子の配列を揃えることにより、画面の
明るさを当社比1.5倍、コントラストを
1.5倍向上いたしました。また、駆動回
路の高速化により、書き換え速度を1.7
倍に改善いたしました。
これらの技術を用いて、平成21年3
月に世界で初めてカラー電子ペーパー
10
を採用した携帯情報端末「FLEPia(フ
レッピア)」の一般販売を開始いたし
ました。
この「FLEPia」を利用することに
より、インターネットを通じた電子書
籍の購入および閲覧ができ、外出先で
も読書を楽しむことができます。また、
デジタルフォトフレーム機能により、
デジタル写真立てとしても利用できる
ほか、表計算や電子メールなど各種ソ
フトウェアも使用できます。
当 セ グ メ ン ト に 係 る 研 究 開 発 費 は、
361億円となりました。
●デバイスソリューション
ロジックLSI、電子部品(半導体パッケー
ジ、SAWデバイス)などの各種デバイス製
品およびその技術の研究開発を行っており
ます。
・90ナノメートル世代CMOS技術を適用
した77ギガヘルツの高周波信号を処理
する車載レーダ用のRF送受信ICを世
界で初めて開発いたしました。新規開
発の信号分配回路や回路設計などの小
型化技術により、送受信機能の1チッ
プ化を実現いたしました。
これにより、現在、複数チップで構
成されている車載レーダ用信号処理回
路を1チップのICに集積し小型化する
ことが可能となり、車載レーダの大幅
な低価格化と普及が期待できます。
・フルHD(1,920ドット×1,080ライン)
の映像をH.264(*7)方式での圧縮と
復元処理が可能なH.264コーデックLSI
を開発いたしました。映像圧縮時の消
11
費電力がメモリ内蔵で500ミリワット
という、業界トップレベルの低消費
電力を実現したLSI「MB86H55」、お
よびフルHDでの毎秒60フレーム処理
によりさらなる高画質を実現するLSI
「MB86H56」を平成21年4月よりサンプ
ル出荷を開始しております。
両製品は、デジタルビデオカメラな
どのポータブル機器やAV機器、業務
用放送機器などの小型・省電力化と、
高精細映像を高画質で記録・再生・伝
送することを可能といたします。
*7 H
.264:動画圧縮規格のひとつ。MPEG-2な
ど従来方式に比べて圧縮率が高いことが特徴。
当 セ グ メ ン ト に 係 る 研 究 開 発 費 は、
372億円となりました。
●その他
「その他」に係る研究開発費は、91億
円となりました。
⑸他の会社の株式その他の持分または新
株予約権等の取得または処分の状況
・当社グループは、北米におけるソリ
ューションビジネス基盤の強化を図る
ため、平成20年10月1日付で、株式の
現物出資により、富士通コンサルティ
ング社、富士通コンピュータシステム
ズ社、および富士通トランザクション
ソリューションズ社の3社の持株会社
として、富士通ノースアメリカ・ホー
ルディングズ社を設立いたしました。
・当社は、平成21年4月1日付で、当社と
ドイツのシーメンス社との合弁会社で
ある富士通シーメンス・コンピュー
ターズ社の株式のうち、シーメンス社
が 持 つ 5 0 % の 株 式 を 買 取 り、 富 士 通
シーメンス・コンピューターズ社を当
社の完全子会社といたしました。同社
は、平成21年4月1日をもって「富士通
テクノロジー・ソリューションズ」に
社名を変更いたしました。
・当社子会社である富士通オーストラリ
ア社は、平成21年4月30日付で、オー
ストラリアの通信会社テルストラ社か
ら、同社の子会社であるITサービス企
業カズ社の全株式を取得いたしまし
た。これにより、オーストラリア市場
のお客様に、コンサルティングからア
プリケーションやITインフラサービス
まで、包括的サービスを提供すること
が可能となります。
また、買収資金に充当するため、富
士通オーストラリア社は増資を実施
し、当社はこれを引き受けました。
・当社は、平成21年5月1日付で、持分法
適用関連会社であったFDK株式会社が
実施した第三者割当増資を引き受け、
同社を連結子会社といたしました。
⑹対処すべき課題
当社グループは、常に変革に挑戦し続
け、快適で安心できるネットワーク社会
づくりに貢献し、豊かで夢のある未来を
世界中の人々に提供することを企業理念
としております。そのためには、健全な
利益と成長を実現し、企業価値を持続的
に向上させることが重要と考えておりま
す。
当社グループは、グローバルな事業展
開から地域に密着した事業展開に至るま
で、お客様の事業に貢献することを通じ
て、お客様にとってかけがえのないパー
トナーとなり、お客様とともに成長する
ことを目指してまいります。
現在、世界経済は、米国に端を発する
金融不安を受けて先行きが非常に不透明
な情勢となっております。IT市場に関し
ましても、お客様の新規投資や消費支出
の減速傾向が、ハードウェア分野を中心
に影響を及ぼすと見ております。一方で、
ITは社会やビジネスのインフラを支えて
おり、その維持・強化の重要性に変化は
ないと考えております。また、不透明な
経済情勢のもと、効率化や経営革新を実
現する手段としてITが担うべき役割は大
きいと考えております。
このような環境において当社グループ
が収益力の維持・向上を図るためには、
事業全体の効率化をさらに推進するとと
もに、新たな成長機会を追求していくこ
とが不可欠と認識しております。当社グ
ループは、グローバルなビジネス体制の
強化をすすめるとともに、当社グループ
が提唱する「フィールド・イノベーショ
ン」により、自らの革新とお客様への価
値提供を追求いたします。また、地球環
境保護が世界的な命題とされる中で、す
べての事業領域において地球環境保護ソ
リューションを提供していきます。
●テクノロジーソリューション
当社グループは、プロダクトとサービ
スの両輪で、グローバルにビジネスの拡
大を図ってまいります。
その一環として、ドイツのシーメンス
社との合弁会社で、欧州市場でサーバな
どのプロダクトビジネスを展開してい
た、富士通シーメンス・コンピューター
12
ズ社(現 富士通テクノロジー・ソリュー
ションズ社)を平成21年度より完全子会
社といたしました。これを契機に、グ
ローバルビジネスの社内体制の再編をす
すめ、グローバル視点で考えるととも
に、地域に根ざした事業活動を展開して
まいります。
また、IT利用の形態が所有から使用へ
と変化しつつあることを先取りし、将来
に向けた事業領域を引き続き開拓してま
いります。
事業の効率化への取り組みも一層強化
してまいります。トヨタ生産システムに
よる改革は製造部門での活動を一層加速
しつつ、ソフトウェア開発へ適用を拡大
してまいります。加えて、サービスの工
業化(*)および標準化を推進し、品質
とコストの改善を図るとともに、システ
ムインテグレーションのリスク管理を引
き続き徹底してまいります。また、運用
を含めたシステム全体の品質は重要な価
値と認識し、ビジネスや社会の基盤を支
えるシステムの安定稼動を保証するた
め、総力をあげて取り組んでまいります。
*サ
ービスの工業化:工程の定型化・自動化を行
うことにより、安定した品質のサービスを迅速
に提供することをめざす取り組み。
●ユビキタスプロダクトソリューション
ユビキタスプロダクトソリューション
は、売上規模の拡大をグローバルに追求
してまいります。パソコンについては、
製品ブランドをグローバルに統一し、よ
り付加価値の高い製品ポートフォリオを
拡充するとともに、グローバルなサプラ
イチェーン管理によりコスト競争力を高
めてまいります。携帯電話については、
13
無線技術を含め、最先端技術が集約され
ており、今後のユビキタス社会における
キープロダクトと位置づけ、パソコンと
の融合化を見据えて成長戦略を強化して
まいります。また、日本市場で培った技
術をベースに海外市場への展開を図って
まいります。HDDについては、景気後退
の影響を特に強く受け、単独での事業継
続は困難と判断し、ドライブ事業は株式
会社東芝へ、メディア(媒体)事業は昭
和電工株式会社へ事業譲渡することで両
社と合意に至りました。平成21年7月を目
標に両社への譲渡を完了する予定です。
なお、HDD用ヘッドの開発および製造は
当期末で終息いたしました。
●デバイスソリューション
LSIについては、平成20年9月以降の急
速な市場環境悪化によってお客様におけ
る景況感が急速に悪化し、LSIの市場規
模が急激に縮小いたしました。この急激
な事業環境の変化を受け、縮小した市場
規模の中でも利益を上げられる費用構造
へ変革すべく、特に市場縮小が著しい基
盤テクノロジー製品(130ナノメートル
世代以前)の生産体制を見込み需要に見
合った規模に最適化するとともに、当社
グループ内における人員の再配置を決定
いたしました。基盤テクノロジー製品に
つきましては、既存設備の活用を図ると
ともに、成長が期待できるアジア市場を
はじめグローバル市場に向けた汎用製品
に注力してまいります。さらに、最先端
テクノロジーの開発および量産にかかる
費用が巨額化しているだけでなく、LSI
の付加価値がプロセス、テクノロジーか
ら、設計、企画にシフトしていることか
ら、今後は先端テクノロジー製品(90ナ
ノメートル世代以降)のうち、40ナノメー
トル世代以降については、様々なデジタ
ル機器の付加価値の源となるASSPおよ
びASICの設計、開発に経営資源を集中
し、製造は他社へ委託することを前提と
したビジネス体制へ変更いたします。
重ねることにより解決し、快適で安心で
きるネットワーク社会づくりに貢献でき
るグローバルな企業としてお客様や社会
から信頼されるよう一層の自己革新を図
ってまいります。
●全社的な取り組み
以上のような各事業での取り組みに加
え、今後とも、グローバルなビジネス展
開を加速するために企業買収や他社との
アライアンスも引き続き活用してまいり
ます。また、グローバルな人材育成や組
織体制の強化にも取り組んでまいりま
す。
当社グループでは、「フィールド・イ
ノベーション」を推進するため、お客様
の業務を深く理解し、業務の視点から改
善を提案できる人材「フィールド・イノ
ベータ」を育成してまいります。
また、ものづくりにおける生産革新運
動に継続して取り組むとともに、社内の
あらゆる活動において徹底的に無駄を排
除する全社活動を発展させ、総コストマ
ネジメントに取り組んでまいります。
環境活動については、平成20年7月に
地球環境問題の解決に向けて、当社グ
ループが果たすべき役割と方向性を示し
た 中 期 環 境 ビ ジ ョ ン「Green Policy
2020」を策定しました。本ビジョンは、
「創
造」「協働」「変革」をキーワードに、自
らと社会の環境イノベーションを起こす
ことで、低炭素で豊かな社会の実現を目
指すものです。当社グループは、平成32
年(2020年)には国内で年間約3,000万ト
ンのCO2 排出量の削減に貢献することを
目指します。
以上のような課題を不断の努力を積み
14
⑺重要な子会社等の状況
重要な子会社等の状況(平成21年3月31日現在)を系統図に示すと概ね以下のとおりです。
顧 客
テクノロジーソリューション
区 分
会 社 名
富士通フロンテック㈱
開発・製造・ 富士通テレコムネットワークス㈱
販売会社
Fujitsu Network
Communications, Inc.
開発・製造会社 ㈱富士通ITプロダクツ
議決権比率
区 分
53.78 (0.44)
100
100
100(45.00)
区 分
ユビキタスプロダクトソリューション
区 分
開発・製造
会社
会 社 名
㈱島根富士通
富士通モバイルフォンプロダクツ㈱
富士通アイソテック㈱
Fujitsu(Thailand)Co., Ltd.
Fujitsu Computer Products
Corporation of the Philippines
議決権比率
会 社 名
㈱富士通ビジネスシステム
ニフティ㈱
㈱富士通ビー・エス・シー
開発・販売・ ㈱富士通エフサス
サービス
富士通エフ・アイ・ピー㈱
提供会社
㈱PFU
Fujitsu Services Holdings PLC
Fujitsu Australia Limited
Fujitsu Asia Pte. Ltd.
当
社
100
100
100
100
会 社 名
議決権比率
53.21 (0.06)
66.59
56.44
100
100
78.59
100 (3.63)
100
100
議決権比率
開発・販売・ Fujitsu North America Holdings,Inc.
サービス
台湾富士通股份有限公司
提供会社
100
100
開発・製造・ Fujitsu Siemens
販売会社
Computers(Holding)B.V.※
50.00
区 分
販売会社
100
会 社 名
㈱富士通パーソナルズ
Fujitsu Computer Products
of America, Inc.
議決権比率
100
100 (100)
デバイスソリューション
区 分
会 社 名
富士通マイクロエレクトロニクス㈱
開発・製造・
新光電気工業㈱
販売会社
富士通コンポーネント㈱
議決権比率
100
50.06 (0.03)
50.32
区 分
販売会社
会 社 名
富士通エレクトロニクス㈱
Fujitsu Microelectronics
Asia Pte. Ltd.
議決権比率
100 (100)
100 (100)
その他
区 分
会 社 名
開発・製造・
富士通テン㈱
販売会社
研究・開発会社 ㈱富士通研究所
議決権比率
55.00
100
(注₁)上記の会社のうち、※を付した会社は持分法適用関連会社であります。
(注₂)議決権比率の欄の( )内の数字は間接所有割合で内数です。
15
区 分
関連会社
会 社 名
㈱富士通ゼネラル※
FDK㈱※
富士通リース㈱※
議決権比率
46.35
39.80 (0.01)
22.50
・平成20年7月1日付で、当社のフォトニクスネットワーク事業の製造部門および国内向
け開発部門を簡易吸収分割により富士通アクセス株式会社に承継し、同日、「富士通
テレコムネットワークス株式会社」に商号変更いたしました。
・平成20年10月1日付で、Fujitsu Consulting Holdings, Inc.、Fujitsu Computer Systems
Corporation、 お よ びFujitsu Transaction Solutions Inc.の 3 社 の 持 株 会 社Fujitsu
North America Holdings, Inc.を設立いたしました。また、平成21年4月1日付で、持株
会社のもとで上記事業会社3社を1社に統合し、商号をFujitsu America, Inc.に変更い
たしました。
*事業年度の末日後の重要な子会社等の異動の状況は以下のとおりです。
・Siemens AGか ら の 株 式 取 得 に 伴 い、 平 成 21 年 4 月 1 日 付 で、Fujitsu Siemens
Computers(Holding)B. V.( 平 成 2 1 年 4 月 1 日 付 で、Fujitsu Technology Solutions
(Holding)B.V.に商号変更)を当社の連結子会社としております。
・平成21年5月1日付で、当社の持分法適用関連会社であったFDK株式会社の第三者割当
増資を引き受け、同社を連結子会社としております。
・HDD事 業 の 譲 渡 に 伴 い、Fujitsu(Thailand)Co., Ltd.お よ びFujitsu Computer
Products Corporation of the Philippinesを平成21年7月を目標に株式会社東芝へ譲渡
を完了する予定です。
16
⑻企業集団の直前3事業年度の財産および損益の状況の推移
売上高
営業利益
億円
億円
60,000
2,500
53,308
51,001
47,914
50,000
46,929
40,000
2,000
1,814
1,820
2,049
1,500
30,000
1,000
20,000
687
500
10,000
0
平成17年度
平成19年度
平成18年度
平成20年度
0
(当期)
平成17年度
経常利益
(当期)
1,500
1,628
1,472
1,500
0
600
-500
300
150
平成17年度
平成18年度
平成19年度
区 分
売
上
高
(億円)
( う ち 海 外 )
業
利
常
期
利
純
685
481
500
900
0
1,024
1,000
1,260
1,200
経
平成20年度
億円
1,800
当
平成19年度
当期純利益
億円
営
平成18年度
利
平成20年度
-1,000
-1,500
(当期)
△1,123
平成17年度
平成18年度
平成19年度
平成20年度
(当期)
平成17年度
(第106期)
47,914
平成18年度
(第107期)
51,001
平成19年度
(第108期)
53,308
平成20年度
(当 期)
46,929
(15,915)
1,814
(18,252)
1,820
(19,236)
2,049
(14,998)
687
益
(億円)
益
(億円)
1,260
1,472
1,628
150
益
(億円)
685
1,024
481
△1,123
1株当たり当期純利益
(円)
32.83
49.54
23.34
産
(億円)
38,071
39,437
38,219
△54.35
32,219
純
資
産
1株当たり純資産額
(億円)
9,170
443.20
11,607
469.02
11,301
458.31
9,256
362.30
総
資
(円)
(注₁)「1株当たり当期純利益」は、期中平均株式数に基づき算出しております。
(注₂)「1株当たり純資産額」は、期末発行済株式数に基づき算出しております。
(注₃)
「純資産」の算定にあたり、第107期より「貸借対照表の純資産の部の表示に関する会計基準」(企業会計基準第5号)および「貸借対照表
の純資産の部の表示に関する会計基準等の適用指針」(企業会計基準適用指針第8号)を適用しております。
17
(単位:億円)
区 分
テクノロジー
ソリューション
ユビキタス
プロダクト
ソリューション
デ バ イ ス
ソリューション
そ
の
他
消去/全社
合
計
外部顧客に対する売上高
セグメント間の内部売上高
売
上
高
計
営
業
利
益
( 営 業 利 益 率 )
外部顧客に対する売上高
セグメント間の内部売上高
売
上
高
計
営
業
利
益
( 営 業 利 益 率 )
外部顧客に対する売上高
セグメント間の内部売上高
売
上
高
計
営
業
利
益
( 営 業 利 益 率 )
外部顧客に対する売上高
セグメント間の内部売上高
売
上
高
計
営
業
利
益
( 営 業 利 益 率 )
売
上
高
営
業
利
益
外部顧客に対する売上高
セグメント間の内部売上高
売
上
高
計
営
業
利
益
( 営 業 利 益 率 )
平成17年度
平成18年度
平成19年度
(第106期) (第107期) (第108期)
29,036
802
29,839
1,530
(5.1%)
9,264
1,335
10,599
348
(3.3%)
6,551
523
7,075
295
(4.2%)
3,062
1,411
4,473
76
(1.7%)
△4,073
△435
47,914
―
47,914
1,814
(3.8%)
30,647
923
31,570
1,636
(5.2%)
9,932
1,250
11,183
416
(3.7%)
7,071
555
7,626
190
(2.5%)
3,350
1,552
4,903
105
(2.2%)
△4,282
△527
51,001
―
51,001
1,820
(3.6%)
31,589
1,132
32,722
1,801
(5.5%)
10,565
1,324
11,889
525
(4.4%)
7,365
602
7,967
182
(2.3%)
3,788
1,479
5,268
142
(2.7%)
△4,539
△603
53,308
―
53,308
2,049
(3.8%)
平成20年度
(当 期)
29,830
940
30,770
1,887
(6.1%)
8,403
1,087
9,491
5
(0.1%)
5,401
475
5,876
△719
(△12.2%)
3,294
1,167
4,462
41
(0.9%)
△3,671
△526
46,929
―
46,929
687
(1.5%)
(注)第107期に行った営業費用の配賦方法の見直しに伴い、第106期の数値については、比較のため第107期より用いている配賦方法により
配賦した場合の数値に組替えて表示しております。
18
⑼当社の直前3事業年度の財産および損益の状況の推移
売上高
営業利益
億円
億円
700
35,000
29,790
28,692
28,502
30,000
590
600
24,235
25,000
500
407
400
20,000
15,000
300
10,000
200
5,000
100
0
0
平成17年度
平成19年度
平成18年度
平成20年度
(当期)
188
88
平成17年度
経常利益
平成18年度
平成19年度
平成20年度
(当期)
当期純利益
億円
億円
1,500
1,000
1,272
614
500
1,200
948
900
626
555
600
478
174
0
△500
300
0
平成17年度
平成18年度
平成19年度
区 分
売
営
経
当
上
業
利
常
期
利
純
利
平成20年度
△3,000
(当期)
平成17年度
△2,492
平成18年度
平成19年度
平成20年度
(当期)
平成17年度
(第106期)
平成18年度
(第107期)
平成19年度
(第108期)
平成20年度
(当 期)
高
(億円)
28,502
28,692
29,790
24,235
益
(億円)
188
88
590
407
益
(億円)
555
626
1,272
948
益
(億円)
174
△2,492
614
478
△120.58
29.80
23.16
1株当たり当期純利益
(円)
8.37
総
資
産
(億円)
28,370
25,128
25,365
23,023
純
資
産
(億円)
9,395
6,208
6,368
6,290
1株当たり純資産額
(円)
454.35
300.37
307.82
304.29
(注₁)「1株当たり当期純利益」は、期中平均株式数に基づき算出しております。
(注₂)「1株当たり純資産額」は、期末発行済株式数に基づき算出しております。
(注₃)「純資産」の算定にあたり、第107期より「貸借対照表の純資産の部の表示に関する会計基準」(企業会計基準第5号)および「貸借対照表
の純資産の部の表示に関する会計基準等の適用指針」(企業会計基準適用指針第8号)を適用しております。
(注₄)当期の営業利益については、サービス事業の増収効果などはありましたが、携帯電話の減収影響、パソコンやHDDの競争激化影響などに
より、減益となりました。当期純利益については、HDD事業再編に係る事業構造改善費用、関係会社株式や上場株式に係る評価損を特別
損失として計上した結果、減益となりました。
19
⑽主要な事業内容 (平成21年3月31日現在)
当社および子会社は、IT分野において、各種サービスを提供するとともに、これらを
支える最先端、高性能、かつ高品質のプロダクトおよび電子デバイスの開発、製造、販
売から保守運用までを総合的に提供する、トータルソリューションビジネスを行ってお
ります。各セグメントにおける主要な製品およびサービスは次のとおりであります。
区 分
主要製品・サービス
ソリューションSI
・システムインテグレーション(システム構築)
・コンサルティング
・フロントテクノロジー(ATM、POSシステム等)
インフラサービス
サービス
テクノロジー
ソリューション
・アウトソーシングサービス
(デ ータセンター、IT運用管理、SaaS、アプリケーション運用・管理、
ビジネスプロセスアウトソーシング等)
・ネットワークサービス
(ビジネスネットワーク、インターネット・モバイルコンテンツ配信)
・システムサポートサービス
(情報システムおよびネットワークの保守・監視サービス)
その他
・セキュリティソリューション(情報システムおよびネットワーク設置工事)
システムプロダクト
システム
プラット
フォーム
・各種サーバ(メインフレーム、UNIXサーバ、基幹IAサーバ、PCサーバ)
・ストレージシステム
・各種ソフトウェア(OS、ミドルウェア)
ネットワークプロダクト
・ネットワーク管理システム
・光伝送システム
・携帯電話基地局
ユビキタスプロダクト
ソ リ ュ ー シ ョ ン
・パソコン
・携帯電話
・光送受信モジュール
・HDD
デ
ソ
ス
ン
・LSI
・電子部品(半導体パッケージ、SAWデバイス等)
・機構部品(リレー、コネクタ等)
他
・オーディオ・ナビゲーション機器
・自動車制御用電子部品
・プリント板
そ
リ
バ
ュ
ー
の
イ
シ
ョ
20
⑾主要な事業所 (平成21年3月31日現在)
①当社
本
店
本 社 事 務 所
神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番1号
東京都港区東新橋一丁目5番2号
北海道営業本部(札幌市)、東北営業本部(仙台市)、首都圏営業本部(東京都新宿区)、
関東甲信越営業本部(東京都港区)、北陸営業本部(石川県金沢市)、
東海営業本部(名古屋市)、関西営業本部(大阪市)、中国営業本部(広島市)、
四国営業本部(香川県高松市)、九州営業本部(福岡市)
営 業 拠 点
事
業
所
研究開発拠点
/
工
場
(平成21年4月1日以降)
中央支社(東京都港区)、北海道支社(札幌市)、東北支社(仙台市)、 関越支社(さいたま市)、神奈川支社(横浜市)、千葉支社(千葉市)、
長野支社(長野県長野市)、静岡支社(静岡市)、東海支社(名古屋市)、
北陸支社(石川県金沢市)、関西支社(大阪市)、京都支社(京都市)、
神戸支社(神戸市)、中国支社(広島市)、四国支社(香川県高松市)、
九州支社(福岡市)
札幌システムラボラトリ(札幌市)、青森システムラボラトリ(青森県青森市)、
市ヶ谷オフィス(東京都千代田区)、麹町オフィス(東京都千代田区)、
芝公園オフィス(東京都港区)、Enterprise Innovation Support Center(東京都港区)、
世界貿易センタービル(東京都港区)、富士通ソリューションスクエア(東京都大田区)、
幕張システムラボラトリ(千葉市)、関西システムラボラトリ(大阪市)、
高知富士通テクノポート(高知県南国市)、九州R&Dセンター(福岡市)、
大分システムラボラトリ(大分県大分市)、
熊本システムラボラトリ(熊本県上益城郡益城町)
川崎工場(川崎市)、熊谷工場(埼玉県熊谷市)、小山工場(栃木県小山市)、
那須工場(栃木県大田原市)、長野工場(長野県長野市)、沼津工場(静岡県沼津市)、
明石工場(兵庫県明石市)
②子会社
国
21
内
㈱富士通研究所(川崎市)、新光電気工業㈱(長野県長野市)、
㈱富士通ビジネスシステム(東京都文京区)、富士通フロンテック㈱(東京都稲城市)、
富士通コンポーネント㈱(東京都品川区)、ニフティ㈱(東京都品川区)、
㈱富士通ビー・エス・シー(東京都港区)、
富士通マイクロエレクトロニクス㈱(東京都新宿区)、㈱富士通エフサス(東京都港区)、
富士通テレコムネットワークス㈱(川崎市)、富士通テン㈱(神戸市)、
㈱PFU(石川県かほく市)、富士通エレクトロニクス㈱(東京都新宿区)、
富士通エフ・アイ・ピー㈱(東京都江東区)、富士通アイソテック㈱(福島県伊達市)、
㈱富士通パーソナルズ(東京都港区)、㈱島根富士通(島根県簸川郡斐川町)、
㈱富士通ITプロダクツ(石川県かほく市)、
富士通モバイルフォンプロダクツ㈱(栃木県大田原市)
海
外
Fujitsu Services Holdings PLC(英国)、
Fujitsu Network Communications, Inc.(米国)、
Fujitsu Computer Products of America, Inc.(米国)、
Fujitsu North America Holdings, Inc.(米国)、
Fujitsu Computer Products Corporation of the Philippines(フィリピン)
、
Fujitsu Australia Limited(オーストラリア)、Fujitsu(Thailand)Co., Ltd.(タイ)、
Fujitsu Asia Pte. Ltd.(シンガポール)、
Fujitsu Microelectronics Asia Pte. Ltd.(シンガポール)、
台湾富士通股份有限公司(台湾)
⑿使用人の状況 (平成21年3月31日現在)
①企業集団の使用人の状況
区 分
テクノロジーソリューション
ユビキタスプロダクトソリューション
デ バ イ ス ソ リ ュ ー シ ョ ン
そ
の
他
全
社 (
共
通
)
合
計
使用人数
108,446
14,950
22,784
17,082
2,350
165,612 名
前期末比増減
+4,705
△4,148
△914
△1,042
△363
△1,762 名
②当社の使用人の状況
使用人数
25,899 名
前期末比増減
△1,411 名
平均年齢
41.1 歳
平均勤続年数
18.1年
⒀企業集団の主要な借入先の状況 (平成21年3月31日現在)
会 社 名
借入金残高
株式会社みずほコーポレート銀行
39,063
三菱UFJ信託銀行株式会社
23,769
株 式 会 社 三 井 住 友 銀 行
17,692
朝 日 生 命 保 険 相 互 会 社
15,000
明治安田生命保険相互会社
13,000
百万円
22
2. 会社の現況
⑴株式の状況 (平成21年3月31日現在)
①発行可能株式総数 ………………………………………………………………………… 5,000,000,000株
②発行済株式の総数および資本金
発行済株式総数 …………………………………………………………………………… 2,070,018,213株
資 本 金 ………………………………………………………………………… 324,625,075,685円
③当期中の株式の発行
当期中の株式の発行はありません。
④株 主 数 …………………………………………………… 201,818名(前期末比7,575名減)
⑤大 株 主
当社への出資状況
持株数
出資比率
株 主 名
当社の当該株主への出資状況
持株数
出資比率
日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(信託口4G) 122,789千株
5.94%
―千株
―%
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口) 111,956
5.42
―
―
日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(信託口) 100,434
4.86
―
―
富 士 電 機 ホ ー ル デ ィ ン グ ス 株 式 会 社
4.58
74,333
10.40
94,663
ステートストリートバンクアンドトラストカンパニー
84,900
4.11
―
―
富 士 電 機 シ ス テ ム ズ 株 式 会 社
81,868
3.96
―
―
社
40,743
1.97
―
―
株 式 会 社 み ず ほ コ ー ポ レ ー ト 銀 行
朝
日
生
命
保
険
相
互
会
32,654
1.58
―
―
富 士 通 株 式 会 社 従 業 員 持 株 会
28,394
1.37
―
―
ザ チェース マンハッタンバンク エヌエイロンドンエスエルオムニバスアカウント
21,900
1.06
―
―
(注₁)出資比率は自己株式を除いて計算しております。
(注₂)平成21年3月30日付でアライアンス・バーンスタイン株式会社ほか2社の連名により、当社株式に係る大量保有報告書の変更報告書が関東財務
局長に提出されておりますが、当社として平成21年3月31日現在における実質所有株式数の確認ができておりませんので、上記大株主には含
めておりません。なお、当該変更報告書によると、アライアンス・バーンスタイン・エル・ピーが197,947千株、アクサ・ローゼンバーグ証券
投信投資顧問株式会社が20,704千株、アライアンス・バーンスタイン株式会社が8,127千株、合計226,778千株(発行済株式総数に対する
保有株券等の割合10.96%)所有しております。
(注₃)日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(信託口4G)
、日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)および日本トラスティ・サービ
ス信託銀行株式会社(信託口)の持株数は、各行の信託業務に係るものです。
(注₄)富士電機ホールディングス株式会社および富士電機システムズ株式会社の所有株式のうち、それぞれ1,412千株、66,067千株は退職給付信託
としてみずほ信託銀行株式会社に信託され、資産管理サービス信託銀行株式会社に再信託された信託財産であり、議決権の行使については、そ
れぞれ各社の指図により行使されることとなっております。
なお、富士電機ホールディングス株式会社およびその連結子会社は、当社株式を、退職給付信託財産として所有する株式(123,042千株)を含
め、合計236,370千株(出資比率11.43%)所有しております。
(注₅)株式会社みずほコーポレート銀行の所有株式のうち、212千株は退職給付信託としてみずほ信託銀行株式会社に信託され、資産管理サービス信
託銀行株式会社に再信託された信託財産であり、議決権行使については、株式会社みずほコーポレート銀行の指図により行使されることとなっ
ております。
⑥所有者別出資比率の状況
平成19年度
(平成20年3月31日現在)
平成20年度
(平成21年3月31日現在)
金融機関・証券会社
その他法人
外国人
個人・その他
24.44%
13.99%
38.29%
23.28%
28.35%
13.84%
34.28%
23.53%
(注)富士電機ホールディングス株式会社およびその連結子会社が退職給付信託として信託銀行に信託している当社株式123,042千株は、
「その他法人」に含めております。
23
⑵新株予約権等の状況
①当社役員が保有している職務執行の対価として交付された新株予約権の状況
(平成21年3月31日現在)
ストックオプション
名 称
役 員 の
ストックオプション
(平成12年6月29日
第100回定時株主総会決議)
(平成13年6月26日
第101回定時株主総会決議)
取 締 役( 社 外 取 締 役 を 除 く ) 保有者数2名、保有数115千株
保有者数4名、保有数150千株
社
役
保有者数0名、保有数0千株
保有者数0名、保有数0千株
役
保有者数1名、保有数20千株
保有者数1名、保有数20千株
新株予約権の目的となる株式の種類と数
普通株式 275,000株
普通株式 385,000株
新株予約権の行使時の払込金額
3,563円/株
1,450円/株
平成12年8月1日~
平成13年8月1日~
平成22年6月29日
平成23年6月26日
新株予約権の行使により株式を発行する場合
発行価格
発行価格
の株式の発行価格および資本組入額
資本組入額 1,782円
資本組入額
新 株 予 約 権 の 行 使 の 条 件
⑴権利を付与された者は、当
社の取締役または従業員た
る地位を失った後も、これ
を行使することができる。
また、権利を付与された者
が死亡した場合は、相続人
がこれを行使することがで
きる。ただし、いずれの場
合にも、⑵に定める新株引
受権付与契約に定める条件
による。
⑵こ の 他、 権 利 行 使 の 条 件
は、平成12年6月29日開
催の定時株主総会決議お
よびその後の取締役会の
決 議 に 基 づ き、 当 社 と 付
与対象者との間で締結す
る新株引受権付与契約に
定めるところによる。
⑴権利を付与された者は、当
社の取締役または従業員た
る地位を失った後も、これ
を行使することができる。
また、権利を付与された者
が死亡した場合は、相続人
がこれを行使することがで
きる。ただし、いずれの場
合にも、⑵に定める新株引
受権付与契約に定める条件
による。
⑵こ の 他、 権 利 行 使 の 条 件
は、平成13年6月26日開
催の定時株主総会決議お
よびその後の取締役会の
決 議 に 基 づ き、 当 社 と 付
与対象者との間で締結す
る新株引受権付与契約に
定めるところによる。
新株予約権の譲渡に関する事項
権利を付与された者は、付与
された権利を第三者に譲渡、
質入その他の処分をすること
ができない。
権利を付与された者は、付与
された権利を第三者に譲渡、
質入その他の処分をすること
ができない。
保有状況
新
株
外
取
監
予
約
締
査
権
の
行
使
期
間
3,563円
1,450円
725円
(注)上記のストックオプション(新株引受権)は旧商法第280条ノ19第1項の規定に基づき発行しております。
24
②当事業年度中に職務執行の対価として使用人等に対し交付した新株予約権の状況
該当する事項はありません。
③その他の新株予約権等の状況
⒜平成14年5月7日開催の取締役会決議に基づき発行した平成21年満期円貨建転換社債型新株予約権付
社債
発行決議の日
〔転換社債型新株予約権付社債の内容〕
新株予約権付社債の残高(平成21年3月31日現在)
社債の発行日
〔新株予約権の内容〕
社債に付された新株予約権の数
新株予約権の目的となる株式の種類と数
新株予約権の行使時の払込金額
新株予約権の行使期間
新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格
および資本組入額
新株予約権の行使の条件
新株予約権の譲渡に関する事項
平成14年5月7日
250,000百万円
平成14年5月27日
50,000個
普通株式 208,159,866株
1,201円/株
平成14年6月10日~平成21年5月13日(注)
発行価格
1,201円
資本組入額
601円
⑴当社が本社債につき期限の利益を喪失した場合には、
以後本新株予約権の行使はできないものとする。
⑵各新株予約権の一部行使はできないものとする。
譲渡制限はない。
(注)本転換社債型新株予約権付社債に付されている新株予約権は平成21年5月13日が行使期限となり、平成21年5月27日が償還期限となります。
⒝平成19年8月6日開催の取締役会決議に基づき発行した平成22年満期ユーロ円建転換社債型新株予約
権付社債および平成23年満期ユーロ円建転換社債型新株予約権付社債
発行決議の日
〔転換社債型新株予約権付社債の内容〕
新株予約権付社債の残高
(平成21年3月31日現在)
社債の発行日
〔新株予約権の内容〕
社債に付された新株予約権の数
新株予約権の目的となる株式の種類と数
新株予約権の行使時の払込金額
新株予約権の行使期間
新株予約権の行使により株式を発行する
場合の株式の発行価格および資本組入額
新株予約権の行使の条件
新株予約権の譲渡に関する事項
25
平成22年満期ユーロ円建
転換社債型新株予約権付社債
平成19年8月6日
平成23年満期ユーロ円建
転換社債型新株予約権付社債
平成19年8月6日
100,000百万円
100,000百万円
平成19年8月31日
平成19年8月31日
1,000個
普通株式 111,111,111株
900円/株
平成21年5月28日~平成22年5月24日に
おける新株予約権行使受付代理人の営
業終了時(行使請求地時間)まで(注)
発行価格
900円
資本組入額
450円
各新株予約権の一部行使はできないも
のとする。
譲渡制限はない。
1,000個
普通株式 111,111,111株
900円/株
平成21年5月28日~平成23年5月24日に
おける新株予約権行使受付代理人の営
業終了時(行使請求地時間)まで(注)
発行価格
900円
資本組入額
450円
各新株予約権の一部行使はできないも
のとする。
譲渡制限はない。
(注)①当社が本社債を繰上償還する場合(繰上償還を受けないことが選択された本社債を除く)には、繰上償還日の東京における3営業日前の日
における新株予約権行使受付代理人の営業終了時(行使請求地時間)後、②本社債が本新株予約権付社債所持人の選択により繰上償還される
場合には、償還請求通知書が本新株予約権付社債の要項に従って本社債の支払代理人の営業所に預託された時より後、③買入消却の場合には、
当社が本社債を消却した時より後、④当社が本社債につき期限の利益を喪失した場合には、期限の利益の喪失日後は、それぞれ、本新株予約
権を行使することはできないものとする。
た だし、いかなる場合も平成22年満期ユーロ円建転換社債型新株予約権付社債については、平成22年5月24日より後は、平成23年満期
ユーロ円建転換社債型新株予約権付社債については、平成23年5月24日より後は、本新株予約権を行使することはできないものとし、また、
当社が組織再編行為を実行するために本新株予約権の行使の停止が必要であると当社が合理的に判断した場合は、本新株予約権は、当社が定
める期間(かかる期間は、30日を超えることはできず、当該組織再編行為の効力発生日以降14日以内に終了するものとする)は行使するこ
とができないものとする。
⑶会社役員の状況
①取締役および監査役の氏名等 (平成21年3月31日現在)
地 位
氏 名
代表取締役会長
間 塚 道 義
野 副 州 旦
伊 東 千 秋
葊 西 光 一
富 田 達 夫
大 浦 溥
野 中 郁次郎
伊 藤 晴 夫
岡 田 晴 基
秋 草 直 之
小 倉 正 道
加 藤 晃
稲 葉 善 治
石 原 民 樹
山 室 惠
代表取締役社長
取 締 役 副 会 長
取 締 役 副 社 長
取 締 役 副 社 長
取
締
役
取
締
役
取
締
役
取
締
役
取 締 役 相 談 役
常 勤 監 査 役
常 勤 監 査 役
監
査
役
監
査
役
監
査
役
担当、重要な他の法人等の代表状況および兼職の状況
サービスビジネス担当
プロダクトビジネスグループ担当
株式会社アドバンテスト相談役
一橋大学名誉教授
富士電機ホールディングス株式会社代表取締役 取締役社長
富士通マイクロエレクトロニクス株式会社代表取締役社長
ファナック株式会社代表取締役社長
清和綜合建物株式会社特別顧問
弁護士、東京大学大学院法学政治学研究科教授
(注₁)取締役 野中 郁次郎、伊藤 晴夫の両氏は、会社法第2条第15号に定める社外取締役であります。
(注₂)監査役 稲葉 善治、石原 民樹、山室 惠の3氏は、会社法第2条第16号に定める社外監査役であります。
(注₃)常勤監査役 小倉 正道氏は、当社における長年の経験があり、財務および会計に関する相当程度の知見を有するものであります。
常勤監査役 加藤 晃氏は、当社における長年の経験があり、財務および会計に関する相当程度の知見を有するものであります。
監査役 石原 民樹氏は、金融機関における長年の経験があり、財務および会計に関する相当程度の知見を有するものであります。
(注₄)取締役 小野 敏彦氏は平成20年4月8日をもって辞任、取締役 黒川 博昭、小倉 正道の両氏および常勤監査役 藪内 裕久氏は、平
成20年6月23日をもってそれぞれ退任いたしました。
(注₅)平成20年6月23日開催の第108回定時株主総会において、新たに野副 州旦、葊西 光一、富田 達夫の3氏は取締役に、また、小倉
正道氏は監査役に選任され、それぞれ就任いたしました。
②取締役および監査役の報酬等の総額
区 分
取
締
人 数
役
( う ち 社 外 取 締 役 )
監
査
役
( う ち 社 外 監 査 役 )
報酬等の総額
13人
414百万円
(2人)
(19百万円)
6人
92百万円
(3人)
(28百万円)
(注₁)上記には、当事業年度に辞任および退任した取締役および監査役を含んでおります。
(注₂)小倉 正道氏は、平成20年6月23日開催の第108回定時株主総会において取締役を退任した後、監査役に就任したため、人数および支給
額について取締役在任期間は取締役に、監査役在任期間は監査役に含めて記載しております。
(注₃)取締役の報酬額は、平成18年6月23日開催の第106回定時株主総会において、年額6億円以内と決議いただいております。
(注₄)監査役の報酬額は、平成18年6月23日開催の第106回定時株主総会において、年額1億円以内と決議いただいております。
(注₅)当事業年度においては、役員賞与は支給いたしません。
(注₆)当社は、平成19年6月22日開催の第107回定時株主総会において「退任取締役および退任監査役に対する退職慰労金贈呈ならびに退職慰
労金制度廃止に伴う打ち切り支給の件」を決議いただきました。当該決議に基づき、当事業年度に支払った退職慰労金の打ち切り支給額は
以下のとおりであります。なお、以下の報酬は当事業年度の報酬ではないため、上記の報酬等の総額には含めておりません。
・取締役2名 231百万円
・監査役1名 10百万円
また、当事業年度末現在における今後の打ち切り支給予定額は、以下のとおりであります。なお、支給時期は各役員の退任時としております。
・取締役5名 684百万円(うち社外取締役1名 8百万円)
・監査役3名 15百万円(うち社外監査役3名15百万円)
26
③社外役員の状況
⒜社外役員の兼任の状況等
区 分
社 外 取 締 役
社 外 監 査 役
氏 名
野 中 郁次郎
重要な他の会社との兼任および他の社外役員の兼任
一橋大学名誉教授
三井物産株式会社社外取締役
株式会社セブン&アイ・ホールディングス社外取締役
伊
藤
晴
夫
富士電機ホールディングス株式会社代表取締役 取締役社長
稲
葉
善
治
ファナック株式会社代表取締役社長
石
原
民
樹
清和綜合建物株式会社特別顧問
日本ゼオン株式会社社外監査役
古河機械金属株式会社社外監査役
山
室
惠
弁護士、東京大学大学院法学政治学研究科教授
株式会社アドバンテスト社外監査役
(注₁)取締役 大浦 溥氏(株式会社アドバンテスト相談役)は、元当社常務取締役であるため会社法上の社外取締役には該当いたしませんが、
当社は同氏を社外取締役として招聘し、経営監督機能を強化しております。当社と株式会社アドバンテストには、営業取引関係があります。
(注₂)取締役 伊藤 晴夫氏が、代表取締役 取締役社長を兼任している富士電機ホールディングス株式会社を持株会社とする富士電機グループ
全体において、退職給付信託を含め、当社の株式を11.43%所有しております。また、当社は同社の株式の10.40%を所有しております。
(出資比率は自己株式分を除いて計算)
(注₃)監査役 稲葉 善治氏は、ファナック株式会社の代表取締役社長を兼任しており、当社と同社には営業取引関係があります。また、当社は
同社の株式を5.76%所有しております。(出資比率は自己株式分を除いて計算)
(注₄)監査役 石原 民樹氏は、清和綜合建物株式会社の特別顧問を兼任しており、当社と同社には営業取引関係があります。
⒝社外役員の主な活動状況
区 分
氏 名
野 中 郁次郎
社 外 取 締 役
社 外 監 査 役
主な活動状況
当期開催の取締役会に94%出席し、主に経営学の高い見地か
ら発言を行っております。
伊
藤
晴
夫
当期開催の取締役会に88%出席し、当社事業内容についての
深い見識に基づき発言を行っております。
稲
葉
善
治
当期開催の取締役会に75%出席し、監査役会に88%出席し
ております。また、取締役会および監査役会において、当社事
業内容についての深い見識に基づき発言を行っております。
石
原
民
樹
当期開催の取締役会に94%出席し、監査役会に100%出席し
ております。また、取締役会および監査役会において、財務お
よび会計に関する専門的見地から発言を行っております。
山
室
惠
当期開催の取締役会に88%出席し、監査役会に100%出席し
ております。また、取締役会および監査役会において、主に弁
護士としての専門的見地から発言を行っております。
(注₁)当社は、当期において、取締役会を16回(内 臨時取締役会4回)開催し、また、監査役会を8回(内 臨時監査役会3回)開催しており
ます。
(注₂)取締役 大浦 溥氏は会社法上の社外取締役ではありませんが、経営監督機能を強化するため社外取締役として招聘しております。同氏は、
当期開催の取締役会に94%出席し、当社事業内容についての深い見識に基づき発言を行っております。
⒞責任限定契約の内容の概要
当社と社外取締役および社外監査役は、会社法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結
しております。当該契約に基づく損害賠償責任の限度額は、法令に定める最低責任限度額としておりま
す。なお、当該責任限定が認められるのは、当該社外取締役または社外監査役が責任の原因となった職
務の遂行について善意かつ重大な過失がないときに限られます。
27
⑷会計監査人の状況
①会計監査人の名称
新日本有限責任監査法人
(注)新日本監査法人は、平成20年7月1日付で有限責任監査法人に移行したことにより、新日本有限責任監査法人となっております。
②報酬等の額
⑴ 当事業年度に係る会計監査人としての報酬等の額
⑵ 当社および子会社が会計監査人に支払うべき金銭その他の財産上の利益の合計額
550百万円
1,290百万円
(注₁)当社は会社法に基づく監査の報酬等の額と金融商品取引法に基づく監査の報酬等の額を区分しておりませんので、⑴の報酬等の額には、
金融商品取引法に基づく監査の報酬等を含みます。
(注₂)当社の一部の子会社は、当社の会計監査人以外の監査法人の監査を受けております。
③非監査業務の内容
該当する事項はありません。
④会計監査人の解任または不再任の決定方針
会計監査人が会社法第340条第1項各号に定める項目に該当すると認められる場合、監査役全員の同意に
基づき会計監査人を解任するほか、取締役会は、会計監査人の独立性および審査体制その他監査の遂行状
況などを考慮し、必要があると判断した場合、監査役会の同意を得て、または監査役会の請求により、会
計監査人の解任または不再任を株主総会に提案いたします。
28
⑸業務の適正を確保するための体制
当社は、会社法第362条第5項の規定に基づき、同条第4項第6号ならびに会社法施行規則第100条第1項各号
および第3項各号に定める体制(内部統制体制)の整備に関する基本方針を決議しております。
1.目的
富士通グループは、「常に変革に挑戦し続け、快適で安心できるネットワーク社会づくりに貢献し、豊か
で夢のある未来を世界中の人々に提供すること」を企業理念とすることを、富士通グループの行動の原理原
則である「FUJITSU Way」において宣言しております。
この「FUJITSU Way」の実践を通じて、グループとしてのベクトルを合わせることにより、更なる企業
価値の向上と社会への貢献を目指しております。
また、富士通グループの企業価値の持続的向上を図るためには、経営の効率性を追求するとともに、事業
活動より生ずるリスクをコントロールすることが必要であり、このためのコーポレート・ガバナンスの強化
が不可欠であるとの基本認識のもと、引き続き以下に掲げる諸施策の継続的な実施を推進してまいります。
2.当社および富士通グループの業務の適正を確保するための体制
⑴取締役の職務執行が効率的に行われることを確保するための体制
①当社は、経営の監督機能と執行機能を分離し、取締役会は、経営会議等の執行機能の監督および重要
事項の意思決定を行う。執行機関のうち、経営会議は、経営に関する基本方針、戦略を討議し決定す
るとともに経営執行に関する重要事項について決定する。経営会議に付議された事項は、その討議の
概要も含め取締役会に報告し、そのうち重要な事項については取締役会において決定する。
②当社は経営の監督機能を強化するため、社外取締役・社外監査役を積極的に任用する。
③取締役会は、職務執行に係わる取締役、経営執行役、常務理事(以下「経営者」という。)およびその
他の職務執行組織の職務権限を明確化し、おのおのの職務分掌に従い職務の執行を行わせる。
④経営者は、「取締役会規則」、「経営会議規程」、「稟議規程」等に基づく適切な意思決定手続のもと、職
務の執行を行う。
⑤経営者は、経営方針等の周知徹底を行うとともに、経営目標達成のため具体的な達成目標を設定しそ
れを実現する。
⑥経営者は、事業の効率性を追求するために、内部統制体制の継続的な整備と業務プロセスの改革を推
進する。
⑦取締役会は、経営者およびその他の職務執行組織に毎月の決算報告・業務報告等を行わせることによ
り、経営目標の達成状況を監視・監督する。
⑵取締役および社員の職務の執行が法令および定款に適合することを確保するための体制
①経営者は、法令・定款遵守を含むコンプライアンスの基本理念として「FUJITSU Way」を遵守する
とともに、経営者としての倫理に基づいてグループ全体のコンプライアンスの推進に積極的に取り組
む。
②経営者は、継続的な教育の実施等により、社員に対し「FUJITSU Way」の遵守を徹底させるとともに、
グループ全体のコンプライアンスを推進する。
③経営者は、富士通グループの事業活動に係わる法規制等を明確化するとともに、それらの遵守のため
に必要な社内ルール、教育、監視体制の整備を行い、グループ全体のコンプライアンスを推進する。
④経営者および社員は、事業活動の遂行に関連して、重大なコンプライアンス違反の恐れのある事実を
認識した場合は、直ちに通常の業務ラインを通じてその事実を取締役会および監査役会に通知する。
⑤経営者は、通常の業務ラインとは独立した情報伝達ルートによりコンプライアンス問題の早期発見と
適切な対応を実施可能とするため、通報者の保護体制等を確保した内部通報制度を設置・運営する。
⑥取締役会は、職務の執行者から職務執行状況の報告を定期的に受け、職務の執行においてコンプライ
アンス違反がないことを確認する。
29
⑶損失の危険の管理に関する規程その他の体制
①経営者は、富士通グループの事業継続性、企業価値の向上、企業活動の持続的発展を実現することを
目標とし、これを阻害する恐れのあるリスクに対処するため、リスク毎に所管部署を定め、適切なリ
スク管理体制を整備する。
②経営者は、富士通グループに損失を与えうるリスクを常に評価・検証し、重要なものについては取締
役会に報告する。
③経営者は、上記②で認識されたリスクおよび事業遂行上想定されるその他のリスクについて、未然防
止対策の策定等リスクコントロールを行い、損失の最小化に向けた活動を行う。
また、リスクの顕在化により発生する損失を最小限に留めるため、リスク管理委員会等を設置し必要
な対策を実施するとともに、顕在化したリスクを定期的に分析し、取締役会等へ報告を行い、同様の
リスクの再発防止に向けた活動を行う。
④経営者は、上記によって捕捉できないリスク情報の収集のため内部通報制度を設け、通報者の保護体
制等を確保のうえ、これを運用する。
⑷ 取締役の職務の執行に係る情報の保存および管理に関する体制
①経営者は、その職務の執行に係る以下の文書(電磁的記録を含む。以下同じ。)その他の重要な情報に
つき、社内規定に基づき、保管責任者を定めたうえで適切に保存・管理を行う。
・株主総会議事録およびその関連資料
・取締役会議事録およびその関連資料
・その他の重要な意思決定会議の議事録およびその関連資料
・経営者を決裁者とする決裁書類およびその関連資料
・その他経営者の職務の執行に関する重要な文書
②取締役および監査役は、職務の執行状況を確認するため、上記①に定める文書を常時閲覧することが
できるものとし、各文書の保管責任者は、取締役および監査役からの要請に応じて、いつでも閲覧可
能な体制を整備する。
⑸富士通グループにおける業務の適正を確保するための体制
①当社は、グループ各社の経営者に対し、富士通グループの企業価値の持続的向上を目的に、
「FUJITSU
Way」を基本として、上記の(1)から(4)に定めるグループとしての効率的かつ適法・適正な業務
遂行体制の整備に関する指導・支援を行う。
②当社は、上記①を具体化するため、グループにおける各社の役割、責任と権限、意思決定のあり方等
を規定した「富士通グループ運営指針」をはじめとするグループ運営に関する共通ルール等を制定する。
③当社およびグループ各社の経営者は、定期的な連絡会等を通じて富士通グループの経営方針、経営目
標達成に向けた課題の確認等を行う。
また、富士通グループの監査役は富士通グループ監査役連絡会等を通じて、監査の視点からの富士通
グループにおける課題の確認等を行う。
④当社およびグループ各社の経営者は、上記③によって抽出された経営目標達成に向けた課題の解決の
ために必要な施策について、十分な協議を行ったうえでこれを実施するものとし、必要に応じ、別途
定める当社への報告または承認の手続きを得るものとする。
⑤当社の内部監査組織は、グループ各社の内部監査組織と連携して、富士通グループ全体に関する内部
監査を実施し、その結果を定期的に当社および当該グループ会社の取締役会および監査役に報告する。
グループ会社に関する事項のうち重要な事項については、当社の取締役会および監査役会に報告する。
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⑹監査役の監査の適正性を確保するための体制
<独立性の確保に関する事項>
①当社は監査役の職務を補助すべき社員の組織として監査役室を置き、その社員は監査役の要求する能
力・知見を有する適切な人材を配置する。
②経営者は、監査役室の社員の独立性を確保するため、その社員の任命・異動および報酬等人事に関す
る事項については監査役と事前協議のうえ決定する。
③経営者は、監査役室の社員を原則その他の組織と兼務させないものとする。ただし、監査役の要請に
より特別の専門知識を有する社員を兼務させる必要が生じた場合は、上記②による独立性の確保に配
慮する。
<報告体制に関する事項>
①当社およびグループ各社の経営者は、監査役に重要な会議への出席の機会を提供する。
②当社およびグループ各社の経営者ならびに社員は、経営・業績に影響を及ぼすリスクが発生した場合、
または事業活動の遂行に関連して重大なコンプライアンス違反となる事実を認識した場合、直ちに監
査役に報告を行う。
③当社およびグループ各社の経営者ならびに社員は、定期的に監査役に対して職務執行状況を報告する。
<実効性の確保に関する事項>
①当社およびグループ各社の経営者は、定期的に監査役と情報交換を行う。
②内部監査組織は、定期的に監査役に監査結果を報告する。
③監査役は、会計監査人に対して会計監査の結果等について随時説明および報告を行わせるとともに定
期的に情報交換を実施する。
以 上
●実施状況
当社は、内部統制体制の整備に関する基本方針については、執行担当部門を定め、責任を持って内部
統制体制を構築しております。また、諸規定および業務の見直しを通じ、より健全な業務執行体制の整
備および運用に向けて継続的に取り組んでまいります。
また、「FUJITSU Way」の浸透、定着を一層加速させ、業務の適正性を確保するための体制として、
経営会議直属の委員会である「FUJITSU Way推進委員会」、
「リスク管理委員会」、
「行動規範推進委員会」
および「環境委員会」の4つの委員会を設置し、事業活動の執行における健全性と効率性を追求しており
ます。
各委員会の機能は以下のとおりです。
・FUJITSU Way推進委員会
「FUJITSU Way」の浸透、定着を図るとともに、金融商品取引法に対応した財務報告の有効性・
信頼性に係る内部統制システム構築に向けた全社活動である「プロジェクトEAGLE」を推進し
ております。このプロジェクトは専任の推進体制を整え、当社グループ全体で展開しており、
財務報告上の不備の改善はもとより、グループ全体の業務プロセス改革による業務の効率性も
追求しております。
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・リスク管理委員会
当社グループにおけるリスクマネジメントを推進しております。リスクに対する意識の浸透と
潜在的なものも含めたリスク情報の抽出を行うことにより、予防対策の実行状況の確認を継続
的に行うとともに、具体的な発生事案に関する情報の把握とお客様および当社グループ全体へ
の影響を極小化するための対策を行っております。また、大規模災害などの不測の事態の発生
時にも、お客様が必要とする高性能・高品質な製品やサービスを安定的に供給するために事業
継続マネジメント(BCM)を推進しております。重要な事項は、経営会議や取締役会に報告し、
対応を協議するとともに、当社グループ全体への周知徹底を行っており、当社グループ全体で
の危機管理体制の強化を図っております。
・行動規範推進委員会
社会規範および社内ルールの浸透の徹底、規範遵守の企業風土の醸成とそのための社内体制・
仕組みの構築を推進しております。社員からの内部通報・相談の窓口として「ヘルプライン制度」
を設け、行動規範の徹底に努めております。
・環境委員会
「富士通グループ環境方針」、「富士通グループ環境行動計画」に基づき、当社グループ全体での
環境活動の推進・強化を図っております。
⑹剰余金の配当等の決定に関する方針
当社定款第41条に規定される剰余金の配当等における取締役会に与えられた権限の行使に関する基本的な
方針は、株主のみなさまに安定的な剰余金の配当を実施するとともに、財務体質の強化および業績の中長期
的な向上を踏まえた積極的な事業展開に備えるため、内部留保を充実することにあります。また、利益水準
を勘案しつつ内部留保を十分確保できた場合には、自己株式の取得など、より積極的な株主のみなさまへの
利益の還元を行うことを目指しております。
当期におきましては、上期は、国内ビジネスを中心に堅調に推移いたしましたが、下期に入り、景気後退
や円高の進行などが業績に影響いたしました。このため、期末配当につきましては、前期および年初計画か
ら2円減配し、1株当たり3円とし、中間配当(1株当たり5円)と合わせた年間配当は、前期同様、1株当たり
8円といたします。
なお、剰余金の配当につきましては、第2四半期末日、期末日を基準とした年2回の配当を継続する予定で
す。
⑺会社の支配に関する基本方針
企業価値を向上させることが、結果として防衛にもつながるという基本的な考え方のもと、企業価値の向
上に注力しているところであり、現時点で特別な防衛策は導入いたしておりません。
今後とも、企業価値・株主様共同の利益を第一に考え、社会情勢などの変化に十分注意しながら、継続的
に防衛策の必要性も含めた検討を進めてまいります。
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