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事業原簿 - 新エネルギー・産業技術総合開発機構
第1回「電子デバイス製造プロセスで使用する エッチングガスの代替ガス・システム及び代替 プロセスの研究開発」(事後評価)分科会 資料 5-1 「電子デバイス製造プロセスで使用するエッチング ガスの代替ガス・システム及び代替プロセスの 研究開発」 事業原簿 担当部署 独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 電子・情報技術開発部 ―目次― 概要 プログラム・プロジェクト基本計画 プロジェクト用語集(別紙2) Ⅰ.事業の位置付け・必要性について 1. NEDOの関与の必要性・制度への適合性............................................................................................................1 1.1 NEDOが関与することの意義 ...........................................................................................................................1 1.2 実施の効果(費用対効果) ..................................................................................................................................1 2. 事業の背景・目的・位置づけ .......................................................................................................................................2 Ⅱ.研究開発マネジメントについて 1. 事業の目標 ........................................................................................................................................................................3 2. 事業の計画内容...............................................................................................................................................................9 2.1 研究開発の内容 .....................................................................................................................................................9 2.2 研究開発の実施体制 ...................................................................................................10 2.3 研究の運営管理 ..........................................................................................................15 3. 情勢変化への対応...............................................................................................................27 4. 中間評価結果への対応 ............................................................................................................................................. 29 5. 評価に関する事項........................................................................................................................................................ 33 Ⅲ.研究開発成果について 1. 事業全体の成果............................................................................................................................................................ 34 2. 研究開発項目毎の成果 ............................................................................................................................................. 37 Ⅳ.実用化、事業化の見通しについて 1. 実用化、事業化の見通し ........................................................................................................................................... 68 2. 今後の展開 ..................................................................................................................................................................... 69 概 要 平成 16 年 2 月 1 日 作成日 制度・施策(プログラ ム)名 次世代半導体デバイスプロセス等基盤技術プログラム 事業(プロジェクト)名 電 子 デ バ イ ス 製造 プ ロ セ ス で使 用 す る エッチングガスの代替ガス・システム及 びプロセス技術研究開発 担当推進部/担当者 電子・情報技術開発部/山中崇己 0.事業の概要 Ⅰ.事業の位置付け・必 要性について プロジェクト番号 P99019 電子デバイス製造プロセスでは、集積回路の微細加工技術として、多層配線構造を形成するた めのドライエッチング工程が不可欠である。しかし、この電子デバイス製造プロセスのエッチング 工程で使用される PFC ガスは、地球温暖化効果が大きく、地球温暖化防止京都会議において 新たな削減対象物質に指定され、2010 年までにできる限り使用・排出量を削減することが求め られている。この対策として、エッチング効率・省エネルギー性が高く、かつ地球温暖化効果の少 ない PFC 代替ガスを使用するドライエッチングプロセス技術の研究開発、及びこれらに代替する 新たなドライエッチングプロセス技術の研究開発を行う。 地球温暖化問題に対する各国の認識は非常に高く、COP3 はもとより様々な国際会議において も議論されている。これらの会議の中で、本分野における、技術開発を含めた協力体制の必要 性が相互に認識されている。よって、本問題の解決に積極的に取り組むことは、環境問題にお いて世界に対してリーダーシップをとっていく良い機会となる。 Ⅱ.研究開発マネジメントについて 事業の目標 エッチングプロセスの効率化、ガスの反応性の向上、新プロセスの開発等により、現状エッチン グに比べ、50%以上のエネルギー消費量の低減を目指すとともに、最終的には、エッチングプロ セスからの PFC 排出量の大幅な削減を開発目標とする。 主な実施事項 H11fy H12fy H13fy H14fy H15fy エッチングガスの使用量の削 減に向けた技術の研究 開発 事業の計画内容 代替ガスを用いるトライエッチ ング技術の研究開発 低誘電率層間絶縁膜を 用いたドライエッチング技術 の研究開発 新配線構造及びその形 成技術の研究開発 会計・勘定 開発予算 (会計・勘定別に実績 額を記載) (単位:百万円) 開発体制 情勢変化への対応 H11fy H12fy H13fy H14fy H15fy 総額 一般会計 特別会計 (電多・高度化・石油) 総予算額 1,500 1,523 1,250 1,500 925 6,698 1,500 1,523 1,250 1,500 925 6,698 経産省担当原課 運営機関 プロジェクトリーダー 商務情報政策局情報通信機器課 新エネルギー・産業技術総合開発機構 委託先 技術研究組合超先端電子技術開発機構 基本計画の変更:平成12年10月、「5.その他の重要事項(1)研究開発成果の取扱 い②知的所有権の扱い」について改訂。 平成14年3月、産構審電子デバイス製造プロセスで使用するエッチングガスの代替ガ ス・システム及び代替プロセスの研究開発評価検討会の中間評価結果を踏まえ、「研究 開発の目的」について改訂。平成14年3月、省庁再編に伴う経済産業省とNEDOの 役割分担の見直し、プログラム/プロジェクト制度の導入を受けて、研究開発の目的、 内容、目標を統一的に明記する等の改訂。 0ⅰ 既存のシリコン酸化膜を基本とした層間絶縁膜のドライエッチング技術では、PFC ガスの使用が必須である。これに対して、ドライエッチング技術の効率を改善すること により使用するPFCガス量の削減および排出ガスの削減とエネルギー消費量の削減を 図り、また大気中寿命の短いPFC代替ガスを用いたドライエッチング技術を開発し た。これにより、約40%の省PFC・省エネルギーを実現した。 低誘電率有機層間絶縁膜を用い、アンモニアガスまたは窒素と水素との混合ガスを エッチングガスに用いたドライエッチング技術を開発し、省PFC効果90%以上、省 エネルギー40%以上を実現した。 ドライエッチング技術を用いない新配線プロセスを開発した。これによる省PFC効 果は100%、省エネルギー効果は50%以上の見込みである。 (1)高効率エッチング技術の研究開発 シリコン酸化膜のエッチング機構を解明し、エッチング条件の最適化を図ることによ り、加工の選択比、形状を維持したままで、従来のエッチング速度に比較して1.4倍 の高効率エッチング技術を開発した。これは、省PFC、省エネルギー30%に相当す る効果がある。 Ⅲ.研究開発成果につい て (2)代替ガス技術を用いたドライエッチング技術の研究開発 PFC代替ガスの分子構造、分子量、フッ素/炭素比に注目して、PFC代替ガスの エッチング特性、PFC排気の抑制効果を調べ、PFC代替ガスの選定基準を構築し た。成果として、直鎖状C4F6ガスの実用化を実現した。 (3)低誘電率有機層間絶縁膜を用いた非PFCドライエッチング技術の研究開発 低誘電率層間絶縁膜を用いる場合、ハードマスク、エッチングストッパーおよび配線 材料である銅の拡散防止膜を必要とする。これらに使用する目的で、比誘電率2.5∼ 3.0であり、非PFCガスのドライエッチングで加工できるボラジン・シロキサンポ リマーを開発した。この新開発ポリマーと市販の有機層間絶縁膜とを組み合わせた構造 により、省PFC効果90%以上、省エネルギー40%以上であり、最大900nm/ minの高速なエッチング速度を有するドライエッチング技術を開発した。 (4)新構造及びそれを用いた配線プロセスの研究開発 プラズマCVD技術、ドライエッチング技術、化学的機械的研磨技術を用いない新配 線形成プロセスを開発した(ライン・ピラープロセスと呼ぶ)。このプロセスは、パター ニングしたレジストをマスクとして電解めっきで銅を形成する技術と、銅配線および上 下の配線層を接続するためのピラーを形成したウェハに絶縁膜を熱圧着する絶縁膜の貼 り付け技術からなる。これら新開発の技術により省PFC効果100%、省エネルギー 効果50%以上であることを実証した。 Ⅳ.実用化、事業化の見 通しについて Ⅴ.評価に関する事項 Ⅵ.基本計画に関する事 項 投稿論文 「査読付き」90件、 「その他」507件 特 許 「出願済」26件(外国出願9件) 、 「登録」4件、 「実施」0件 シリコン酸化膜の高効率ドライエッチング技術は、研究開発成果を公表し、日本のド ライエッチング装置メーカが自社の装置開発に応用研究している。順次実用化される見 込み。 PFC代替ガスを用いたドライエッチング技術の研究開発では、直鎖状C4F6ガス の日本ガスメーカにより、量産化が展開された。 低誘電率層間絶縁膜を用いた非PFCドライエッチング技術の研究開発で開発された ボラジン・シロキサンポリマー材料は、日本のデバイスメーカに持ち帰り、数年の実用 化研究を経て、実用化することが検討されている。 ライン・ピラープロセスは、日本のデバイスメーカで数年の実用化研究を検討する。 このプロセスで必須の絶縁膜貼り付け技術は、他の用途で実用化研究が開始されてい る。 評価履歴 平成 13 年度 中間評価実施 評価予定 平成 15 年度 事後評価実施予定 策定時期 平成 11 年 4 月 策定 変更履歴 平成 14 年 4 月 変更 ⅱ 1 次世代半導体デバイスプロセス等基盤技術プログラム 電子デバイス製造プロセスで使用するエッチングガスの 代替ガス・システム及び代替プロセス技術研究開発プロジェクト基本計画 1.研究開発の目的・目標・内容 (1)研究開発の目的 電子デバイス(半導体集積回路、液晶デバイス)製造プロセスでは、集積回路の微 細加工技術として、多層配線構造を形成するためのドライエッチング工程が不可欠で ある。 エッチング工程では、PFC(Per Fluoro-compound)ガスに大電力をかけ、これ を高密度プラズマ化し、酸化シリコン膜と反応させて微細なパターンを形成している。 これは、電子デバイス製造プロセスの中でも、最もエネルギーを消費する工程の1つ である。 現状では、PFCガスは酸化シリコン膜のエッチング工程において利用可能な唯一 のガスである。しかし、このガスは、地球温暖化効果が大きく、平成9年12月に行 われた地球温暖化防止京都会議(COP3)において、新たに削減対象物質として指 定され、2010年までにできる限り使用・排出量を削減することが求められている。 このため、ドライエッチング効率・省エネルギー性が高く、かつ地球温暖化効果等 の環境負荷の少ないガスを使用するドライエッチングプロセス技術の研究開発、及び これらに代替する新たなドライエッチングプロセス技術の研究開発の必要性が高まっ ており、それらの研究開発を行うこととする。 (2)研究開発の目標 ドライエッチング効率・省エネルギー性が高く、かつ地球温暖化効果等の環境負荷の 少ないガスを使用するドライエッチングプロセス技術及びこれらに代替する新たなド ライエッチングプロセス技術に係る研究開発、及び 新プロセスの開発によるエッチン グの効率化、ガスの反応性の向上等により、最終的には現状エッチング時に比べてエネ ルギーの50%以上の低減を目指すとともに、エッチングプロセスからのPFC排出原 単位にて70%の削減を目指す。 (3)研究開発の内容 上記目標を達成するために、以下の研究開発項目について、別紙の研究開発計画に基づ き研究開発を実施する。 ① エッチングガスの使用量の削減に向けた技術の研究開発 ② 代替ガスを用いるドライエッチング技術の研究開発 ③ 低誘電率層間絶縁膜を用いたドライエッチング技術の研究開発 ④ 新配線構造及びその形成技術の研究開発 2.研究開発の実施方式 (1)研究開発の実施体制 本研究開発は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下「NEDO」という。)が 企業、民間研究機関、独立行政法人、大学等(委託先から再委託された研究開発実施者 を含む)から公募によって、研究開発実施予定者を選定後、共同研究契約等を締結する 研究体を構築し委託して実施する。 (2)研究開発の運営管理 研究開発全体の管理・執行に責任を有する NEDO は、経済産業省及び研究開発責任者 と密接な関係を維持しつつ、本研究開発の目的及び目標に照らして適切な運営管理を実施 する。また必用に応じて、NEDO に設置する技術審議委員会及び技術検討委員会等、外部 有識者の意見を運営管理に反映させる他、四半期に一回程度プロジェクトの進捗について 報告を受けること等を行う。 3.研究開発の実施期間 本研究開発の期間は、平成11年度から15年度までの5年間とする。 4.評価に関する事項 NEDO は、国の定める技術評価に係わる指針及び技術評価実施要領に基づき、技術的及 び産業技術政策的観点から、研究開発の意義、目標達成度、成果の技術的意義並びに将来 の産業への波及効果等について外部有識者による研究開発の中間評価を平成13年度に、 また、事後評価を平成16年度に実施する。なお、評価の時期については、当該研究開発 に係わる技術動向、政策動向や当該研究開発の進捗状況等に応じて、前倒しする等、適宜 見直すものとする。 5.その他重要事項 (1)研究開発成果の取り扱い ①成果の普及 得られた研究開発成果については、NEDO、実施者とも普及に努めるものとする。 ②知的所有権の帰属 委託研究開発の成果に関わる知的所有権については、「新エネルギー・産業技術総 合開発機構産業技術研究開発等業務方法書」第 19 条の規定などに基づき、原則とし て、すべて委託先に帰属させることとする。 (2)基本計画の変更 NEDO は、研究開発内容の妥当性を確保するため、社会・経済的状況、内外の研 究開発動向、産業技術政策動向、プログラム基本計画の変更、第三者の視点からの評 価結果、研究開発費の確保状況、当該研究開発の進捗状況等を総合的に勘案し、達成 目標、実施期間、研究開発体制等、基本計画の見直しを弾力的に行うものとする。 (3)根拠法 本プロジェクトは、エネルギーの使用の合理化に関する法律(昭和54年法律 第49号)第21条の2第1号に基づき実施する。 (4)その他 本プロジェクトで開発された評価手法等については、化学物質審議会における審査 を受けるものとし、委託先は NEDO の要請により同審議会審議に資する上で必要な 協力を行うものとする。 6.基本計画の改訂履歴 (1)平成11年5月、通商産業省工業技術院 エネルギー技術研究開発課 によって制 定。 (2)平成12年10月、 「5.その他の重要事項(1)研究開発成果の取扱い②知的所有 権の扱い」について改訂。 (3)平成14年3月、産構審電子デバイス製造プロセスで使用するエッチングガスの代 替ガス・システム及び代替プロセスの研究開発評価検討会の中間評価結果を踏まえ、 「研究開発の目的」について改訂。 (4)平成14年3月、省庁再編に伴う経済産業省とNEDOの役割分担の見直し、プロ グラム/プロジェクト制度の導入を受けて、研究開発の目的、内容、目標を統一的 に明記する等の改訂。 (別紙)研究開発計画 研究開発項目①「エッチングガスの使用量の削減に向けた技術の研究開発」 1.研究開発の必要性 PFC ガスプラズマを用いて酸化膜エッチングを行った場合、エッチング装置から排出 されるガスには、未分解の PFC ガス(例えば、C4F8)、PFC 分解物(CxFy、F2) 、および エッチングの際に生成された反応生成物(SiFx、COx、COFx、SiOFx 等)が含まれる。 PFC ガスプラズマ中のイオン種、ラジカル種は、非常に多く存在し、エッチングチャンバ ー内および排気系での振る舞いは複雑で、気相・表面反応の解析を困難にしている。 エッチング効率を向上し、プロセス時間の短縮と PFC 排出量削減を実現するためには、 プラズマ制御技術、反応機構のモデル化とシミュレーション技術、PFC 再合成防止技術、 エッチング原料ガスの高分解率反応制御技術、PFC ガス測定手法等の多くの技術項目を詳 細に検討する必要がある。 一方、各種のプラズマ制御技術を駆使して PFC 削減を行ったとしても、排出ガス中に 含まれる PFC ガス種と量を正確に測定する手法がなければ、その効果を評価できないば かりか、これらの技術レベルを向上することは不可能である。PFC ガス分析手法として幾 つかの方法が提案されているが、それぞれの PFC ガス測定値には大きな差異があること が先導研究で明らかになっている。よって、新たな真に高信頼性・高精度の PFC 測定技 術の実現が必要である。 以上の理由から、研究開発項目①では、プラズマ制御技術、PFC 測定技術等の基礎的 技術開発を行ない、他の研究項目とともに省エネルギー・非 PFC 化に向けた技術開発を 行う。 2.研究開発の具体的内容 PFCあるいはその他のガスを用いたエッチングプロセスの効率の向上、ガス使用量の削減 に向けて、エッチング反応工程の高度な制御を実現するため、ガスのプラズマ励起、ウエハ 表面での反応、再合成機構等の分析・解明を行う。このために、in situのモニタリング技術 を確立するとともに、これを用いて反応シミュレーション、反応制御を行う技術を開発する。 3.達成目標 本研究開発項目では、省エネルギー30%、省PFC 30%を自主的数値目標とする。 研究開発項目②「代替ガスを用いるドライエッチング技術の研究開発」 1.研究開発の必要性 低 GWP の PFC 代替ガスを使用するエッチング技術が、比較的短期間のうちに PFC 排 出量低減の実現を可能とする手段として、日本半導体業界および世界の半導体業界で検討 されている。 本研究項目では、PFC 代替ガスについて、詳細なプロセス基礎データ(エッチング特 性、PFC 排気ガス種・量、等)を取得し、反応制御技術などを研究することにより、一層 の排出ガスの低 GWP 化を図る。 一方、低 GWP の PFC ガスを用いても、プラズマで分解された後、高 GWP の PFC が 再合成されて排出されることが知られており、代替ガス利用のメリットを生かすためには ガス分解・再合成制御技術の確立が不可欠である。さらに、ガス使用における安全性のデ ータ(毒性、安定性)を取得する。これらの研究開発と研究開発項目①の成果によって、 省エネルギーおよび PFC 排出量の大幅な削減が可能となる。 2.研究開発の具体的内容 HFE等のPFC代替ガスを用いた高効率なエッチングプロセスの研究を行う。このために、 PFC代替ガスのプラズマ励起、ウエハ表面反応等に関する反応メカニズムの研究を行うとと もに、エッチング性能の検証を行う。また、代替ガスによるPFC再合成の防止に向けて、 使用後のプラズマ反応ガスの制御技術等の関連技術の研究開発を行う。 3.達成目標 本研究開発項目では、排出ガスのGWP、エッチング速度、選択比等のエッチング特性な どを含めたPFC代替ガスの総合的特性評価を目標とし、省PFC 70%、省エネルギー30%を 自主的数値目標とする。 研究開発項目③「低誘電率層間絶縁膜を用いたドライエッチング技術の研究開発」 1.研究開発の必要性 平成 10 年度に行った先導研究によれば、層間絶縁膜材料を従来の SiO2(比誘電率 k∼ 4)から有機材料に変更することで、アンモニア(NH3)ガスなどによるエッチングが可能と なり、同時に低誘電率化が図れることから、配線工程の非 PFC 化と LSI の高性能化が両 立できる可能性がある。さらに、低誘電率層間絶縁膜を用いることで、層内の配線間隔を 密に詰めることができ、層当たりの配線の高密度化が可能となり、従来の材料系に比べて 配線層数が低減できるため、配線工程の省エネルギー化も可能となる。本研究項目では、 低誘電率層間絶縁膜の非 PFC ガスによるエッチング技術を開発する。 2.研究開発の具体的内容 PFCを用いない高効率ドライエッチング技術の実現を目指し、有機絶縁膜等の酸化シリコ ン以外の層間絶縁膜を、アンモニア等のPFC以外のガスを用いて加工精度が高く、高効率 にエッチングするためのプロセス研究開発を行う。これに加えて、新たな絶縁膜材料の研 究・評価、その材料を用いた薄膜形成技術の開発等関連技術の研究開発を行うとともに、銅 (Cu)ダマシン技術等の金属配線プロセス技術との整合性についての研究を行う。 3.達成目標 低誘電率有機層間絶縁膜を用いることで、配線層数が削減できる。0.13μm 世代を例に 取ると、従来の SiO2/Al 配線の場合に 11 層必要であった配線層数が、Low-k/Cu 配線では 7 層に削減できる。従って、配線層数を削減した分のエッチング時間が短縮でき、エッチ ング工程に必要なエネルギーは 36%削減できることになる。配線層数削減と研究開発項目 ①の成果によって、自主的省エネルギー目標として 40%以上削減する。 現状のダマシンプロセスによる配線工程を考えた場合、有機絶縁膜を保護するために SiO2 や SiN 等のエッチストッパー層が用いられる。有機絶縁膜自体は非 PFC で加工でき ても、エッチストッパーを PFC または代替ガスでエッチングする必要があり、配線工程 全体を非 PFC プロセスで行うことは難しい。しかし、仮に、0.8μm 厚の有機層間絶縁膜 に 0.1μm 厚のエッチストッパーSiO2 が積層された場合、SiO2 層間絶縁間(0.8μm 厚) の場合に比べて、エッチングに必要な PFC 使用量は約 80%削減できるという効果がある。 このため、PFC 削減目標 80%は十分に実現可能である。また、層間絶縁膜の機械強度の向 上、CMP 工程の改善、エッチストッパーを不要とする新たな配線プロセス等を実現する ことにより、PFC 削減率 80%を自主的数値目標とする。 研究開発項目④「新配線構造及びその形成技術の研究開発」 1.研究開発の必要性 配線構造を究極に単純化することにより、配線層数、プロセス工程数を大幅に削減し、省 エネルギー化を進めるために、空中配線構造等の新配線構造及び配線構造形成技術の開発を 行う。このため、新たな配線構造設計を行うとともに、それらに対応した保持材等の材料研 究、エッチングあるいは熱処理等を用いた加工プロセス開発、成膜工程等の他プロセス・材 料との整合・評価に関する基盤研究を行う。 2.研究開発の具体的内容 LSI 製造プロセスの省エネルギー・省 PFC を実現するためには、配線構造の単純化、 配線層数の削減、およびそれらを非 PFC プロセスで実現するための技術開発が必要であ る。本研究開発項目では、研究開発項目③の成果を基に、配線層数を大幅に削減するため のプロセスインテグレーション技術と、新規な配線構造技術について研究開発することに よって、最終目標に記載の数値目標を達成する。 3.達成目標 層間絶縁膜の多孔化によるさらなる低誘電率化、エアギャップによる空中配線構造の実 現等により、配線の層厚および層数が大幅に削減できる。さらには、層間絶縁膜の多孔質 化による低密度の結果、エッチング時間が短縮できることから、配線プロセス全体の省エ ネルギー化を向上する。このため、自主的省エネルギー目標として、50%以上削減する。 研究開発項目①、②、③の技術成果を活用し、非 PFC プロセスが可能な多孔質有機絶 縁膜を用いた配線プロセスを実現する。SiO2 エッチストッパーを用いる CMP 工程を不要 とする新たなプロセスインテグレーション技術を構築することにより、ドライエッチング 工程における PFC 使用量および排出量を 100%近くまで削減することを自主的目標とする。 Ⅰ.事業の位置付け・必要性について Ⅰ.事業の位置付け・必要性について 1. NEDO の関与の必要性・制度への適合性 1.1 NEDO が関与することの意義 地球温暖化に影響が少なくかつ大気寿命の短いエッチングガスは、現在の段階では発見されて おらず、研究開発はその重要性に反して非常に困難な局面に直面している。これに関する研究の リスクは非常に高く、半導体業界が自主的に行うことのインセンティブはほとんどないに等しい。 また、本研究を進めるに当たっては、ガスの合成をガス製造メーカが、ガスの寿命測定や温 暖化係数測定等ガスの基本特性を大学・国立研究所が、エッチング可能性テストを半導体製造会 社及び半導体メーカがそれぞれ研究開発を行わなければならず、これら複数の業界が協力、分担 して研究を実施していくことが不可欠であることから、効果的な開発のためには、国が強力な リーダーシップを発揮し進めていくことが必要である。 さらに、地球温暖化防止という命題が、地球的・国家的な問題であり、この観点から本命題を 解決するためにも、国が積極的に技術開発を進めていく必要がある。 1.2 実施の効果(費用対効果) 電子デバイス(半導体集積回路、液晶デバイス)製造プロセスでは、集積回路の微細加工技術 として、多層配線構造を形成するためのドライエッチング工程が不可欠である。 エッチング工程では、PFC(PerFluoro-compound)ガスに大電力をかけ、 これを高密度プラズマ化し、酸化シリコン膜と反応させて微細なパターンを形成している。これ は、電子デバイス製造プロセスの中でも、最もエネルギーを消費する工程の1つである。 現状では、PFCガスは酸化シリコン膜のエッチング工程において利用可能な唯一のガスであ る。しかし、このガスは、地球温暖化効果が大きく、平成9年12月に行われた地球温暖化防止 京都会議(COP3)において、新たに削減対象物質として指定され、2010年までにできる 限り使用・排出量を削減することが求められている。 このため、ドライエッチング効率・省エネルギー性が高く、かつ地球温暖化効果等の環境負荷 の少ないガスを使用するドライエッチングプロセス技術の研究開発、及びこれらに代替する新た なドライエッチングプロセス技術の研究開発の必要性が高まっており、それらの研究開発を行う こととする。 【政策効果の算出】 本プロジェクトの主目的は「半導体製造過程中のエッチングプロセスにおけるエネルギー消費 量の抑制」である。高効率エッチング技術及び代替ガス技術は、従来のエッチング装置 1 台当た りのエネルギー消費量を 30%削減するものであり、また代替プロセス技術は 50%削減するもの であるから、ある単年度における政策効果は、 (高効率エッチング技術及び代替ガス技術適用による効果) 従来型エッチング装置 1 台当たり年間エネルギー消費量×0.30×既実用化台数 (代替プロセス技術適用による効果) 従来型エッチング装置 1 台当たり年間エネルギー消費量×0.50×既実用化台数 の合計と見ることが可能である。 2010 年度には、半導体工場の 8 インチウェーハ 2 万枚/月の生産ラインには平均 25 台のエッ チング装置があり、全国の半導体生産ラインは 240 ラインあることから、合計 25×240=6000 台のエッチング装置が稼動していると推定される。 従来型エッチング装置 1 台の単位時間当たり電力消費量は 60kW、年間稼動時間は平均 7,200 時間である。また、本技術開発成果のうち、高効率エッチング技術及び代替ガス技術は、既設ラ インに後付的な設置が可能であるため既設ラインにおいて順次導入されるものと推定され、代替 1 プロセス技術の導入は、ライン設備の老朽化等に伴う入れ替えの時期に新ラインに適用されるも のと推定されることから、2010 年度、2020 年度及び 2030 年度の各技術導入量を以下のように 想定した。 2010 年度:高効率エッチング技術及び代替ガス技術を 75%適用 代替プロセス技術を 25%適用 2020 年度:代替プロセス技術を 100%適用 2030 年度:代替プロセス技術を 100%適用 2010 年時点: 技術適用は,高効率エッチング技術及び代替ガス技術が 75%,代替プロセス技術が 25%と推定。 (高効率エッチング技術) 6000 × 7200 × 60kW × (0.30 × 0.75)=5.83 億 kWh/年 エッチング装置台数 稼働時間 現装置消費電力 (代替プロセス技術) 6000 × 7200 × 60kW エッチング装置台数 稼働時間 現装置消費電力 エネルギー削減率 × 導入割合 (0.50 × エネルギー削減率 0.25)=3.24 億 kWh/年 導入割合 以上から、高効率エッチング技術及び代替プロセス技術の適用による省電力量は、 5.83 億 kWh + 3.24 億 kWh = 9.1 億 kWh/年 2020 年,2030 年時点: 技術適用は、代替プロセス技術が 100%と推定。 6000 × 7200 × 60kW × 0.5 × エッチング装置台数 稼働時間 現装置消費電力 エネルギー削減率 1 =12.96 億 kWh/年 導入割合 以上から、代替プロセス技術の適用による省電力量は、12.96 億 kWh/年。 省エネ効果量の推計のまとめ ① 2010 年度の省エネ効果量 0.256 リットル/kWh × ② 8.1 億 kWh/年 = 232,960 kl/年 2020 年度,2030 年度の省エネ効果量 0.256 リットル/kWh × 12.96 億 kWh/年 = 331,776 kl/年 2. 事業の背景・目的・位置づけ 電子デバイス製造プロセスでは、集積回路の微細加工技術として、多層配線構造を形成するた めのドライエッチング工程が不可欠である。 エッチング工程では、PFC ガスに大電力をかけ、これを高密度プラズマ化し、酸化シリコン 膜と反応させて微細なパターンを形成している。これは、電子デバイス製造プロセスの中でも、 最もエネルギーを消費する工程(半導体製造全工程の約 12%(8 インチ、0.18μm、64MDRAM、 20,000 枚/月規模を想定))の一つである。 現状では、PFC ガスは酸化シリコン膜のエッチング工程において、利用可能な唯一のガスで ある。しかし、この電子デバイス製造プロセスのエッチング工程で使用される PFC ガスは、地 球温暖化効果が大きく、COP3 において新たな削減対象物質に指定され、2010 年までにできる 限り使用・排出量を削減することが求められている。 この対策として、エッチング効率・省エネルギー性が高く、かつ地球温暖化効果の小さい PFC 代替ガスを使用するドライエッチングプロセス技術の研究開発、及びこれらに代替する新たなド 2 ライエッチングプロセスの研究開発を行う。 上記の目的を実現するために、以下のとおりに研究開発を実施する。 ①エッチングガスの使用量の削減に向けた技術の研究開発 ②代替ガスを用いるドライエッチング技術の研究開発 ③低誘電率層間絶縁膜を用いたドライエッチング技術の研究開発 ④新配線構造及びその形成技術の研究開発 Ⅱ.研究開発マネジメントについて 1. 事業の目標 電子デバイス(半導体集積回路、液晶デバイス)製造プロセスでは、集積回路の微細加工技 術として、多層配線構造を形成するためのドライエッチング工程が不可欠である。 エッチング工程では、PFC(PerFluoro-Compounds)ガスに大電力をかけ、これを高密度 プラズマ化し、酸化シリコン膜と反応させて微細なパターンを形成している。これは、電子デバ イス製造プロセスの中でも、最もエネルギーを消費する工程の一つである。 現状では、PFC ガスは酸化シリコン膜のエッチング工程において、利用可能な唯一のガスであ る。しかし、このガスは、地球温暖化効果が大きく、平成9年12月に行われた地球温暖化防止 京都会議(COP3)において、新たに削減対象物質として指定され、2010年までにできる 限り使用・排出量を削減することが求められている。 このため、エッチング効率が高く、かつ地球温暖化効果等の環境負荷の少ないPFC代替ガス を使用する省エネルギー型ドライエッチングプロセス技術の研究開発、及びこれらに代替する新 たなドライエッチングプロセス技術の研究開発を行う。 研究開発の内容は、以下の4項目である。 研究開発項目① エッチングガスの使用量の削減に向けた技術の研究開発 PFCあるいは、PFC代替ガスを用いたエッチングプロセスの効率向上、ガス使用量の削減 に向けて、エッチング反応工程の高度な制御を実現するため、ガスのプラズマ励起、ウェハ表面 での反応、再合成機構等の分析・解明を行う。このため、エッチング工程中のモニタリング技術 を確立するとともに、これを用いた反応シミュレーション、反応制御技術を開発する。 研究開発項目② 代替ガスを用いるドライエッチング技術の研究開発 HFE(Hydro-Fluoro-Ether)等のPFC代替ガスを用いた高効率なエッチングプロセスの研究 を行う。このため、PFC代替ガスのプラズマ励起、ウェハ表面反応等に関する反応メカニズム の研究を行うとともに、エッチング性能の検証を行う。また、代替ガスによるPFC再合成の防 止に向けて、使用後のプラズマ反応ガスの制御技術等の関連技術の研究開発を行う。 研究開発項目③ 低誘電率層間絶縁膜を用いたドライエッチング技術の研究開発 PFCフリーな高効率エッチング工程の実現を目指し、有機絶縁膜等の酸化シリコン以外の層 間絶縁膜を酸素等のPFC以外のガスを用いて、加工精度が高く高効率にエッチングするための プロセス技術の研究開発を行う。これに加えて、新たな絶縁膜材料の研究・評価、その材料を用 いた薄膜形成技術の開発等の関連技術の研究開発を行うとともに、金属配線プロセス技術との整 合性についての研究を行う。 研究開発項目④ 新配線構造及びその形成技術の研究開発 配線構造を究極に単純化することにより、配線層数、プロセス工程数を大幅に削減し、省エネ ルギー化を進めるために、空中配線構造等の新配線構造及び配線構造形成技術の開発を行う。こ 3 のため、新たな配線構造設計を行うとともに、それらに対応した保持材等の材料研究、エッチン グあるいは熱処理を用いた加工プロセス開発、成膜工程等の他プロセス・材料との整合・評価に 関する基盤研究を行う。 これら研究項目の相互関係は、図1.1および1.2に示すように次のとおりである。 図1.1には、実際の半導体製造工場のドライエッチング装置をそのエッチングガス配管シス テムおよび排気ガスの処理システムまでを含めて、概略的に説明している。通常、半導体製造工 程に用いられる半導体特殊ガス等は、集中管理された保管場所に高圧ボンベ等の形で保管される。 4つの つの研究開発項目(その1) つの研究開発項目(その1) 環境エッチング技術研究室 1. エッチングガス使用 量の削減に向けた技 術の研究開発 2. 代替ガスを用いる ドライ エッチング技術の研究開発 処理系 Plasma PFC ↓ SiO2 Wafer 代替ガス ガス 排気系 3. 有機層間絶縁膜を 用いたドライエッチン グ技術の研究開発 エッチング装置 環境プロセス技術研究室 4. 新配線構造及びその 形成技術の研究開発 図1.1 4つの研究項目の位置付け(その1) 4つの研究開発項目(その2) つの研究開発項目(その2) 1. エッチングガスの使用量の削減に向けた技術の研究開発 2. 代替ガスを用いるドライエッチング技術の研究開発 3. 低誘電率層間絶縁膜を用いたドライエッチング技術の研究開発 4. 新配線構造及びその形成技術の研究開発 研究開発目標1 少ないPFC量で効率 的にSiO2を加工する。 (PFC/SiO2) 研究開発目標3 PFC以外の完全に無害 研究開発目標4 なガスで有機膜を加工 ドライエッチングレスプ ロセスを開発する。(有機) する。(非PFC/有機) 研究開発目標2 PFC以外の比較的無 害なガスでSiO2を加 工する。(代替 PFC/SiO2) 図1.2 4つの研究項目の位置付け(その2) 4 これらガスボンベから、ステンレス配管でクリンルーム内に設置されたドライエッチング装置に エッチングガスは供給される。圧力、流量を制御してエッチングチャンバに供給され、高周波電 力の印加とともにプラズマが形成され、プラズマ中で精製したイオン、ラジカルなどの活性種に より、ウェハ上の所望の領域がドライエッチングされる。ドライエッチングに使用されないエッ チングガスおよびドライエッチング反応で生じた反応生成物は、ターボ分子ポンプ等の真空排気 装置でチャンバ外に排気される。これら排気ガスは、除害装置で無害化され、さらに半導体製造 工場内で集中管理する排気装置(スクラバー、水シャワー等)を経て、大気に放出される。 このうち、研究項目①は、従来のPFCガスを使用するが、エッチング条件の最適化あるいは プラズマ設計の工夫により、ドライエッチングの高効率化を図り、使用するPFC量の削減ひい てはPFC排出量の削減および消費エネルギーを削減することを研究開発目標とする。このため、 SiO2のエッチング機構を理解することにその研究開発の中心を置いた。 研究項目②は、同様にPFCに似た化学組成のエッチングガスを使用するが、大気中寿命が短 い化学物質、いわゆるPFC代替ガスを用いたドライエッチング技術を開発する。ドライエッチ ング工程で使用するPFCエッチングガスの大半は、原料ガスのまま排気ガスに垂れ流しになる。 これは、ウェハ表面のエッチング特性の均一性を維持するため、エッチングガスのチャンバ内滞 留時間を短くすることが必要で、高速でガスを流すため大部分のエッチングガスは未使用のまま 排気されるのが常である。この場合、万が一大気に放出したとしても、大気寿命の短いPFC代 替ガスであれば、すぐに地球温暖化能力の小さい他の化合物に変化するため、地球温暖化防止の 観点からは、PFC代替ガスの使用は有望と考えられる。しかし、このようなPFC代替ガスの ドライエッチング特性はほとんど解明されていないため、研究項目②でPFC代替ガスを用いた ドライエッチング技術の研究開発をする。 研究項目③では、ドライエッチングされる被加工物をエンジニアリングすることにより、PF C以外のエッチングガスを用いたドライエッチング技術を研究開発する。研究項目④では、LS I製造の多層配線工程を再度見直して、ドライエッチング技術を用いないで配線を形成するプロ セスを研究開発する。研究項目③と④とは、図1.1を見る限り理解しにくいが、同じく4つの 研究項目を概略した図1.2をみれば、その目的とするところが理解しやすい。 今後LSIの多層配線を形成する上で重要なことは、配線遅延を抑制することである。配線遅 延は、配線材料の抵抗率と層間絶縁膜の比誘電率の積に比例する。配線抵抗を下げるために、従 来配線材料に用いられていたアルミニウム合金(抵抗率2.5)から銅(抵抗率1.5)に配線 材料が変わろうとしている。一方、絶縁物材料もその比誘電率の小さい材料を用いる研究開発が 盛んである。 研究項目③では、低誘電率材料の一つである有機膜を層間絶縁膜材料に用いる。これは、有機 膜は、NH3またはN2−H2混合ガスのエッチングガスで加工できるからである。このように、 被エッチング材料を設計することにより、必ずしもPFCガスを用いなくても加工できることが、 研究項目③の根底にある。しかし、これら有機膜のLSIプロセスでの使用は、過去に例がなく、 またそのドライエッチング技術の開発も未知の領域である。研究開発項目③では、この新領域の 研究開発を行う。 一方、図1.2に示すように、研究開発項目④では、多層配線工程そのものを再検討する。 ウェハ全面に薄膜を堆積し、感光材料を塗布して、リソグラフィにより所望のパターンを転写し、 不必要な部分をドライエッチング技術で加工して、いわゆる所望のパターンを逐次形成していく のがLSI発明当初からの製造プロセスである。しかし、この製造プロセスを今後とも踏襲する ことが経済的に得か損であるかは、これまで議論されてこなかった。研究項目④では、PFCガ ス使用量削減、およびエネルギー使用量削減の観点から、従来の多層配線プロセスを再検討し、 新たなプロセス構築の可能性を研究開発する。 これら研究項目の実施計画を図1.3に示す。図1.3には、年度別の予算及び研究員数の推 移も示した。各研究項目の開発の相互関係及び数値目標を以下に示す。 事業の中間評価の実施年を3年目の2001年と想定し、5ヶ年の事業期間を、1999∼2 001年度の前期研究期間、後期研究期間に分けた。 前期研究期間では、4つの研究項目とも要素技術の研究開発に重きを置き、後期研究期間では 前期研究期間で開発した要素技術の統合による研究開発成果の実証に重きを置いた。 5 研究開発計画および予算等の推移 研究項目 年度 1. エッチングガスの使用 量の削減に向けた 技術の研究開発 2. 代替ガスを用いた ドライエッチング技術の 研究開発 3. 低誘電率層間絶縁 膜を用いたドライエッチン グ技術の研究開発 4. 新配線構造及び その形成技術の 研究開発 年度別予算(百万円) (特別会計:石油) 研究員数 環境エッチング技術研究室 環境プロセス技術研究室 平成11年度 平成12年度 イオンビーム装 置設計・製作 CFx+イオンでの Siエッチング実験 CFx+でのSiO2 エッチング実験 排出ガスの定量 測定実験 PFC計測技術開発 (QMS、FTIR相補) 排ガス測定の 再現性検討 既存代替ガスの プラズマ分解特性、 エッチング特性 研究 l-C4F8、c-C5F8、 C3F8のエッチング 特性評価 PACT基礎検討 代替ガスエッチン グプロセス技術 開発 PACT性能向上 既存有機膜の 非PFCガスによる エッチング特性 評価 有機膜物性 設計技術開発 新規配線構造の 研究、有機層間 膜材料評価 1,500 (26) 15 11 有機膜の非PFC ガス(NH3)高速、 高制御エッチング 技術開発 有機膜物性評価 ボラジンポリマー開 発 新配線構造の 設計、配線プロ セス技術の立上 げ 平成13年度 中 間 モ ニ タ 微細パターン 加工精度向上、 リ ン エッチングプロ グ セス整合性評 評 価、ボラジンポリ 価 マー開発 ラインピラープ ロセスの検討、 二層配線構造 を用いたプロセ ス整合性の基 礎検討 1,523 (29) 1,250 (30) 17 12 平成14年度 平成15年度 高効率・高選択 エッチング装置 技術開発 高効率・高選択 エッチング技術 および総合評価 代替PFCエッチ ング技術のまと め、PACTの評価 代替ガスエッチ ング技術総合 評価 エッチング特性 評価、プロセス 整合性評価、配 線信頼性評価、 ボラジンポリマー集 積技術開発 エッチング装置 要素技術実証、 ボラジンホリマー集 積技術開発 要素プロセスの インテグレーショ ン、材料プロセス 信頼性評価 二層配線評価 構造での省PFC 省エネ数値目標 検証、プロセス 整合性評価 1,500 18 (27) 10 925 (27) 10 12 17 17 備考 総予算額 6,698 図1.3 研究開発計画および予算、研究員数の年度推移 研究項目①: 前期研究期間では、SiO2の高効率エッチング技術及びPFC計測技術の要素技術開発を実 施した。具体的には、イオンビーム装置の設計、製作、CFx+イオンでのSiおよびSiO2の エッチング実験、排出ガスの定量測定実験、四重極質量分析器とフーリエ変換型赤外吸収分光器 を併用したPFC計測技術の開発、排ガス測定の再現性検討等の研究開発を実施した。 後期研究期間では、これらの要素技術を統合し、高効率省PFC省エネルギー技術開発を実施 した。具体的には高効率、高選択エッチング装置の技術開発および総合評価を実施した。 研究項目②: 前期研究期間では、代替ガスエッチング技術及び除害技術の要素技術開発を実施した。具体的 には、既存代替ガスのプラズマ分解特性、エッチング特性の研究開発、直鎖状C4F8、環状C5 F8、直鎖状C3F8ガスのエッチング特性、および代替ガスエッチングプロセス技術の開発、大 気圧プラズマ触媒除害技術(PACT)の基礎検討、性能向上のための研究開発を実施した。 後期研究期間では、これらの要素技術を統合し、代替ガス省PFC省エネルギードライエッチ ング技術の研究開発を実施した。具体的には、代替PFCエッチング技術のまとめ、除害技術と して研究したPACTの評価、代替ガスエッチング技術の総合評価を実施した。 研究項目③: 前期研究期間では、有機膜非PFCドライエッチング技術及び有機層間絶縁膜の物性評価の要 素技術開発を実施した。具体的には、既存有機膜の非PFCガスによるエッチング特性評価、そ の高速、高制御エッチング技術開発、微細パターン加工精度向上、エッチングプロセス整合性、 および有機膜物性評価、有機層間絶縁膜を用いた多層配線設計技術開発を実施した。 後期研究期間では、これらの要素技術を統合し、非PFC省エネルギー高精度ドライエッチン グ技術開発を実施した。エッチング特性およびプロセス整合性の継続的評価、配線信頼性の評価、 6 エッチング装置としての要素技術を研究開発した。 研究項目④: 前期研究期間では、要素プロセス技術の調査研究、配線プロセスの設計、評価の要素技術開発 を実施した。具体的には、新規配線構造の研究、有機層間絶縁膜の材料物性評価、新配線構造の 設計、配線プロセス技術の要素技術開発、およびライン・ピラープロセスの検討、二層配線構造 を用いたプロセス整合性の基礎検討を実施した。 後期研究期間では、これらの要素技術を統合し、プロセスインテグレーションの研究開発を実 施した。具体的には、要素プロセスの集積化、プロセス、材料の信頼性評価および二層配線評価 構造(TEG)での省PFC省エネルギー数値目標の検証、プロセス整合性評価を実施した。こ れら実施項目の事業期間における研究開発の数値目標を次に示す。 本事業では、エッチングプロセスの効率化、ガスの反応性の向上、新プロセスの開発等により、 現状エッチングに比べ、 (1) 50%以上のエネルギー消費量の低減を目指すとともに、最終的には、 (2) エッチングプロセスからのPFC排出量の大幅な削減 を開発目標とする。 エッチングプロセスの高効率化、ガスの反応率の向上、新プロセスの開発等により、現状の多 層配線プロセスに比べ、50%以上のエネルギー消費量の低減を目指すとともに、最終的には多 層配線プロセスからのPFC排出量の大幅な削減を目指す。図1.4に中間評価までの前期研究 期間(1999∼2001年度)での自主的に設定した数値目標値およびプロジェクト終了時の 数値目標値を示す。 中間目標(自主)と最終目標 研究開発目標 中間目標(自主) 1. エッチングガスの 使用量削減に向け た技術の研究開発 省PFC70% 省エネ30% 2. 代替ガスを用いる ドライエッチング技術の 研究開発 省PFC70% 3. 低誘電率層間 絶縁膜を用いた ドライエッチング技術の 研究開発 省PFC80% 省PFC80%省エネ40% (研究提案) 近未来 の技術 4. 新配線構造及び その形成技術の 研究開発 省PFC大幅 省エネ20% 省PFC大幅省エネ50% 以上(基本計画) 画期的 技術 最終目標 省PFC30%省エネ %省エネ30% %省エネ % (中間評価後修正、 研究提案) 図1.4 中間目標(自主)と最終目標 7 対象 現在の 技術 現在+α 現在 α の技術 本目標値は、次の理由により設定した。 研究項目①「エッチングガスの使用量の削減に向けた技術の研究開発」及び研究項目②「代替ガ スを用いるドライエッチング技術の研究開発」 省エネルギー目標:30%以上削減の妥当性 代替ガスを用いることでSiO2のエッチング速度が従来のPFCガスに比べて増加している 場合が見られる。従って代替ガスおよびプラズマ生成方式によっては、エッチング速度を20% 程度向上できる可能性の有ることがわかる。 一方、研究項目①の高効率エッチング技術の成果を利用すれば、さらにエッチング速度の向上 ができる。エッチングイールドを1.4倍にすることで30%以上削減は達成可能になる。 PFC削減目標:70%以上削減の妥当性 先導研究(1998年度)で検討した代替ガスについて、PFC排出量削減率は50%以上の PFC排出量の削減率は期待できる研究結果も出ている。さらに、エッチング特性等の成果をふ まえて、評価するガスを絞り込むと同時に、研究項目①の高効率エッチング技術の成果を用いる ことで、目標の70%の達成は十分に可能と考えられる。 研究項目③「低誘電率層間絶縁膜を用いたドライエッチング技術の研究開発(有機膜非 PFC ガス エッチング技術の研究開発)」 省エネルギー目標:40%以上削減の妥当性 誘電率の低い有機膜を用いると配線総数を削減できる。0.13μm世代を例に取ると、従来 のSiO2/Al配線の場合に11層必要であった配線層数が、有機膜/Cu配線では7層に削 減できる(先導研究成果報告書576ページ)。削減できる配線層数分のエッチング時間が短縮 できるため、エッチング工程に必要なエネルギーは36%削減できることになる。 従って、これらの配線層数削減と研究項目①の成果によって、省エネルギー目標40%以上の 達成は十分可能と考えられる。 PFC削減率:80∼100%削減の妥当性 有機層間絶縁膜を用いることで、水素(H2)/窒素(N2)混合ガスやアンモニアガス(NH 3)などの非PFCガスでエッチングが可能になる。ただし、非PFCガスを用いたドライエッ チング技術の開発が必要になるが、微細な溝(トレンチ)及び接続孔(ビア)を実用的なエッチ ング速度で、実用的な形状に加工する技術の開発が必要である。しかし、有機膜を層間絶縁膜に 用い、非PFCガスでドライエッチングすることにより、PFC削減率80∼100%は、十分 達成可能と考えられる。 研究項目④「新配線構造及びその形成技術の研究開発」 省エネルギー目標:50%以上削減の妥当性 半導体製造プロセスの工程で最もエネルギー消費量の大きい技術の一つであるドライエッチン グ技術を用いる限り、50%以上の省エネルギー効果を生み出すことは困難である。このため、 研究項目④では、省エネルギーの観点からもドライエッチング技術を用いない多層配線プロセス を構築することを目的とする。この条件のもとで、省エネルギー50%は、実現可能と考えられ る。 PFC削減率:大幅削減(80%以上)の妥当性 研究項目④では、ドライエッチング技術を使用しない多層配線プロセスを構築するのであるか ら、そのようなプロセスが実現できればPFC使用量大幅削減(80%以上)は十分実現可能と 考えられる。 8 2. 事業の計画内容 2.1 研究開発の内容 上記目標を達成するために、以下の研究開発項目について、別紙の研究開発計画に基づき研究 開発を実施する。 ① エッチングガスの使用量の削減に向けた技術の研究開発 ② 代替ガスを用いるドライエッチング技術の研究開発 ③ 低誘電率層間絶縁膜を用いたドライエッチング技術の研究開発 ④ 新配線構造及びその形成技術の研究開発 上記4つの研究項目について、以下の研究開発を行う。 研究開発項目① エッチングガスの使用量の削減に向けた技術の研究開発 PFCあるいは、PFC代替ガスのプラズマ励起、ウェハ表面での反応、再合成機構等の分 析・解明を行い、エッチング反応工程の高度な制御技術の研究開発に着手する。 省エネルギーのプロセス・装置の開発およびガスの使用量の削減には、エッチング反応を高速 化することが有効であり、そのための高効率エッチング技術の開発が必要である。そこで、エネ ルギーと質量(化学種)を選別したビームをウェハ表面へ供給し、それぞれのエッチングイール ドを計測することにより、ウェハ表面で起こる反応を in-situ で観察する「高効率エッチング過 程解析装置」を開発、導入する。この実験装置を使用して、高効率のエッチングに必要な化学種 とそのエネルギーを特定する。 また、排気配管内でのPFCガスを分解・合成反応を制御する「排気系PFC反応制御装置」 をエッチング装置に接続し、排気ガス中のPFC再合成の制御方法についての検討を行う。 PFCガスの排出量削減の技術開発を行うためには、排気ガス中に含まれるPFCガスを高精 度に定量計測する手段が必要となる。現在、この方法として、四重極質量分析計(QMS)およ びフーリエ変換赤外吸収分光法(FT−IR)が標準的に使用されている。しかし、計測結果の 再現性、精度に問題がある。これは計測データの再現性、精度を決定する要因が多岐に亘り、例 えば検量ガスに対する標準ガスの選択や計測装置自体の計測原理的な制約に起因する問題に加え、 分析対象の排気ガスを分析装置へ導入するサンプリング方法等の諸条件が影響しているためであ る。そこで、装置の排気系に「検量・標準ガス混合導入装置」および「排気ガス分析評価システ ム」を接続した実験系を構築し、計測原理、計測条件、サンプリング方法による課題を明らかに する。 研究開発項目② 代替ガスを用いるドライエッチング技術の研究開発 HFE等のPFC代替ガスを用いた効率的なエッチングプロセスの研究を行う。また、代替ガ スによるPFC再合成の防止に向けて、使用後のプラズマ反応ガスの制御技術等の関連技術の研 究開発を行う。 代替ガスは、地球温暖化係数の低いCF系ガスであるため、エッチングプラズマ中で未反応で あった代替ガスがそのまま放出されても、地球温暖化に大きな影響は与えない。しかし、プラズ マおよび排気配管内での再合成により、PFCが生成される。また、代替ガスは大気寿命が短い ことに由来する毒性を必然的に持つため、ガスの安全性データ、利用技術、除害技術などの周辺 共通技術を構築する必要がある。このように代替ガスの実用化には、PFC排出量を低減する代 替ガスプロセス・装置の総合的な技術開発が重要となる。また、それらの手法、装置が比較的容 易に量産工場に受け入れられるための、安全性、効果対コストなどアセスメントも必要となる。 そこで、エッチング特性とPFC排出量の観点から有望なガスおよび未評価のガスについて エッチング特性をさらに詳細に評価することで、短期的にPFC放出量削減に寄与が見込まれる 代替ガスを絞り込む。また、排気配管内でのPFCガスの分解・合成反応を制御する「排気系P FC反応制御装置」を使用し、導入ガスとプラズマ反応、エッチング特性、配管内での再合成機 構を経て排出される PFC ガス種・量の関係を把握することで、再合成の抑制方法を検討する。 9 研究開発項目③ 低誘電率層間絶縁膜を用いたドライエッチング技術の研究開発 PFCフリーな高効率エッチング工程の実現を目指し、有機絶縁膜等の酸化シリコン以外の層 間絶縁膜を、酸素等のPFC以外のガスを用いて加工精度が高く、高効率にエッチングするため のプロセス技術の要素研究を行う。 有機絶縁膜のドライエッチングにおける問題点として、プラズマ照射による絶縁膜特性の劣化 やエッチングプロセスによるPFC再合成等がある。PFCフリーのエッチングプロセスをLS I製造工程に適用するためには、これらの現象の発生メカニズムを解明することが必要となる。 そこで、実験室(クリーンルーム)を整備し、「スピンプロセッサ(洗浄装置)」や「スピンコー ター」などの実験装置を導入し、低誘電率有機層間絶縁膜の基礎成膜実験を行うと共に、酸素等 の非PFCガスによる有機絶縁膜の基本エッチング性能(形状、エッチング速度、選択比等)を 確認し、プラズマ照射による損傷(物性劣化)等に関する技術的課題を抽出する。これらの実験 結果を基に、最適エッチング装置及びガス条件等を明らかにする。 現状の低誘電率層間絶縁膜材料の誘電率は、将来の0.1μm世代に適用するには不十分であ り、より低い誘電率材料の開発が必要である。そこで、次世代の低消費電力・高性能LSIに適 用可能な低誘電率層間絶縁膜材料を開発すべく「分子設計システム」を導入し、各種の分子設計 手法(分子軌道計算、密度汎関数法等)を用いて、分子構造と物性定数間の関係を整理し、新た な材料設計手法の基礎検討を行う。 研究開発項目④ 新配線構造及びその形成技術の研究開発 配線構造を究極に単純化することにより、配線層数、プロセス工程数を大幅に削減し、省エネ ルギー化を進めるために、空中配線構造等の新配線構造及び配線構造形成技術の開発を行う。 配線層数を削減し、LSI製造工程の省エネルギー化、非PFC化を進めるためには、層間絶 縁膜の誘電率を極限まで下げることが望まれる。空中配線構造はその一つの方法であり、従来の 層間絶縁膜を除去し、エア(比誘電率k=1.0)に置換えたものである。その形成方法として、 層間絶縁膜に空孔を導入し、その領域を可能な限り拡張して行く方法が考えられる。 そこで、このような空中配線等の新配線構造形成(プロセスインテグレーション)のための要 素プロセス技術開発を目的に、「電極膜形成装置」、「脱ガス分析装置」等の各種プロセス装置、 評価装置を導入し、配線構造形成プロセスに必要となる多孔質層間絶縁膜の基礎成膜技術、膜中 の空孔サイズ・密度の制御技術、および材料評価技術等の研究開発を行う。 また、LSI製造工程の更なる省エネルギー化と非PFC化を図るため、アーキテクチャ・回 路・トランジスタ・プロセス・材料等、広範囲に亘る新配線プロセス技術の可能性について、大 学等との情報交換や技術動向調査等による調査研究を行う。 2.2 研究開発の実施体制 本研究開発は、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下「NEDO」とい う。)が企業、民間研究機関、独立行政法人、大学等(委託先から再委託された研究開発実施者 を含む)から公募によって、研究開発実施予定者を選定後、共同研究契約等を締結する研究体を 構築し委託して実施する。 具体的には、技術研究組合超先端電子技術開発機構(ASET)がプロジェクトを受託し、集 中研究室方式で研究開発を実施した。図2.1に示す組織をASET内に設置し、研究を推進し た。 NEDOのプロジェクト管理のもとに、ASET第1研究部に半導体デバイスメーカ11社と 半導体装置メーカ3社が参加して、集中研究体制を構築し、関係者間の連携・競争が十分行われ る効率的な体制を構築し、運営した。 ASET第1研究部は、NEDO委託事業「超先端電子技術開発事業」の運営を目的とする研 究組織である。本事業発足当時、第1研究部内に「環境エッチング技術研究室」及び「環境プロ セス技術研究室」を設け、更に部長代理を設けて、2研究室の運営選任とした。 10 管理体制(1999~2002/3) 総会 監事 技術研究組合 超先端電子技術開発機構 理事会 (プロジェクト運営組織) 理事長 環境エッチング技術研究室 (横浜研究センタ) 参加組合員(略称):14 社 富士通、日立製作所、松下電器産業、三 菱電機、日本電気、沖電気工業、三洋電 機、シャープ、ソニー、東芝、アネルバ、 日本真空技術、東京エレクトロン、サム ソン電子 副理事長 業務委員会 専務理事 技術委員会 事務局長 研究本部長 環境プロセス技術研究室 (横浜研究センタ) 総務部 参加組合員(略称):10 社 富士通、日立製作所、松下電器産業、三 菱電機、日本電気、沖電気工業、三洋電 機、シャープ、ソニー、東芝 第1研究部 省PFC支援委員会 大学 (再委託研究) 図2.1 研究管理体制(1999∼2002/3) 管理体制(2002/4~2004/3) 総会 監事 技術研究組合 超先端電子技術開発機構 理事会 (プロジェクト運営組織) 理事長 環境エッチング技術研究室 (横浜研究センタ) 参加組合員(略称):13 社 富士通、日立製作所、松下電器産業、三 菱電機、日本電気、三洋電機、シャープ、 ソニー、東芝、アネルバ、日本真空技術、 東京エレクトロン、サムソン電子 副理事長 業務委員会 事務局長 専務理事 技術委員会 研究本部長 環境プロセス技術研究室 (横浜研究センタ) 総務部 参加組合員(略称):10 社 富士通、日立製作所、松下電器産業、三 菱電機、日本電気、沖電気工業、三洋電 機、シャープ、ソニー、東芝 環境技術研究部 省PFC支援委員会 大学 (再委託研究) 図2.2 研究管理体制(2002/4∼2004/3) 11 あえて新たに部を起こさず、第1研究部内で研究管理をした背景には、第1研究部内には「超先 端電子技術開発事業」の一研究項目を推進するために「プラズマ研究室」があり、この研究室と 研究開発において切磋琢磨することが、その研究開発効率が高いと考えたことによる。部長代理 を設けて、2研究室の研究管理に専念したため、円滑な研究管理が遂行できた。 第1研究部はその担当プロジェクト(超先端電子技術開発事業、1996∼2001年度)の 終了と共に平成14年(2002年)9月30日に解散した。これに先立ち、本事業を担当する 環境技術研究部を平成14年(2002年)4月1日、ASET内に設け、これより本プロジェ クトは環境技術研究部の運営管理のもと、研究開発を推進した(図2.2)。第1研究部の解散 が平成14年(2002年)9月30日であるのは、超先端電子技術開発事業の終了作業と、本 事業の運営の環境技術研究部への引継ぎ作業のために6ヶ月間の期間を設けたことによる。 研究期間を中間評価(平成13年下期)の前半と後半とに分けると、研究期間の前半は、ガス 使用量の削減とSiO2の代替ガスエッチングに重点を置き、後半は有機膜非PFCガスエッチ ングと新規代替プロセス開発に重点を置き、その方向に沿ったリソースの配分を行って、プロ ジェクトを運営した。 また、図2.1および図2.2に示すように、研究開発は、環境エッチング技術研究室 ( Environmentally benign Etching Technology Laboratory ) と 環 境 プ ロ セ ス 技 術 研 究 室 (Environmentally benign Process Technology Laboratory)に分けて推進した。このうち、環 境エッチング技術研究室は、研究項目①と②とを主に担当し、環境プロセス技術研究室は研究項 目③と④とを主に担当した。 後期研究期間に研究項目③と④とに重きを置くことをふまえ、環境プロセス技術研究室内には 更に研究項目③を主に担当する有機膜エッチング技術開発グループと、研究項目④を主に担当す る新プロセスグループとにわけ、環境エッチング技術研究室内にはエッチング基礎研究グループ を設置し、2研究室3グループ体制でプロジェクトを運営した。 事業参加企業の変遷 発足時 (1999年) 環境エッチング技 術研究室 (研究項目①、②) 環境プロセス技術研 究室 (研究項目③、④) 変更点 平成13年度 (2001年度) 平成14年度 (2002年度) 平成15年度 (2003年度) 富士通、日立製作所、 日本電気、松下電器 産業、三菱電機、 沖電気工業、三洋電機、 シャープ、ソニー、 東芝、アネルバ、 日本真空技術、 東京エレクトロン、 サムソン電子 富士通、日立製作所、 日本電気、松下電器 産業、三菱電機、 三洋電機、シャープ、 ソニー、東芝、 アネルバ、 東京エレクトロン、 アルバック、 サムソン電子 富士通、ルネサステクノロジー ルネサステクノロジー、 富士通、日立製作所、 ルネサステクノロジー NECエレクトロニクス、 NECエレクトロニクス、 NECエレクトロニクス 松下電器産業、三菱電機、 松下電器産業、三菱電機、 三洋電機、シャープ、 三洋電機、シャープ、 ソニー、東芝、 ソニー、東芝、 アネルバ、 アネルバ、 東京エレクトロン、 東京エレクトロン、 アルバック、 アルバック、 サムソン電子 サムソン電子 富士通、日立製作所、 日本電気、松下電器 産業、三菱電機、 沖電気工業、三洋電機、 シャープ、ソニー、 東芝 富士通、日立製作所、 日本電気、松下電器 産業、三菱電機、 沖電気工業、三洋電機、 シャープ、ソニー、 東芝 富士通、日立製作所、 富士通、ルネサステクノロジー ルネサステクノロジー、 ルネサステクノロジー NECエレクトロニクス、 エレクトロニクス、 NECエレクトロニクス、 松下電器産業、三菱電機、 松下電器産業、三菱電機、 沖電気工業、三洋電機、 沖電気工業、三洋電機、 シャープ、ソニー、 シャープ、ソニー、 東芝 東芝 ・日本真空技術(株)が (株)アルバックに社名 変更。 ・沖電気工業(株)が研究 項目①、②の研究開発 から撤退。 ・NECエレクトロニクスが日本 電気(株)から分社(9月)。 日本電気の代わりに NECエレクトロニクス(株)が 事業に参加(10月)。 図2.3 事業に参加した企業の変遷 12 ・日立製作所および三菱 電機の半導体事業部門が 合併し、(株)ルネサステクノロジー が発足(2003年2月)。 ルネサステクノロジーが日立製作 所の代わりに事業に参加 (4月)。 環境エッチング技術研究室の担当事業(研究項目①と②)に参加した会社は、(株)富士通、 (株)日立製作所、日本電気(株)、松下電器産業(株)、沖電気工業(株)、三菱電機(株)、三 洋電機(株)、シャープ(株)、ソニー(株)、(株)東芝、アネルバ(株)、日本真空技術(株)、 東京エレクトロン(株)、サムソン電子(株)の14社である。沖電気工業(株)は、平成13 年度(2001年)以降、研究項目①と②の研究開発の参加を取りやめた。 環境プロセス技術研究室の担当事業(研究項目③と④)に参加した会社は、(株)富士通、 (株)日立製作所、日本電気(株)、松下電器産業(株)、沖電気工業(株)、三菱電機(株)、三 洋電機(株)、シャープ(株)、ソニー(株)、(株)東芝の10社である。 尚、日本真空技術(株)は、平成13年(2001年)に社名を(株)アルバックに変更した。 日本電気(株)の半導体事業部門であるエレクトロンデバイスが平成14年(2002年)分 社化し、NECエレクトロニクス(株)の成立と共に、平成14年度(2002年)10月以降 は、日本電気(株)の代わりにNECエレクトロニクス(株)が本事業に参加した。 平成15年(2003年)2月、三菱電機(株)および(株)日立製作所のそれぞれの半導体 部門が合併し、(株)ルネサステクノロジーが発足した。これに伴い、平成15年度は、(株)日 立製作所の代わりに(株)ルネサステクノロジーが本事業に参加した。三菱電機(株)はルネサ ステクノロジー発足後も本事業に参加している。事業に参加した企業の推移を図2.3に示す。 本事業で実施した再委託研究の一覧を図2.4に示す。平成11年度(1999年度)は、事 業を開始したのが同年9月であり、再委託研究は行わなかった。平成12∼13年度は、4研究 機関、5人の先生に再委託研究をお願いした。平成14年度(2002年度)は、中間評価での 指摘も踏まえ、また環境技術研究部にその研究管理が移ったこともあり、事業の補助である再委 託研究を大幅に増やし、6研究機関、9人の先生に再委託研究をお願いした。更に、平成15年 度(2003年度)は、平成14年度にお願いした再委託研究を継続すると同時に、新たに1人 の先生の再委託研究を追加して、総勢10人の先生への再委託研究を実施した。 本事業で実施した再委託研究 年度 再委託先 勝 助教授 名古屋大学大学院工学研究科 「PFC代替ガス技術の研究」 山下 晃一 教授 東京大学大学院工学系研究科 「低誘電率有機高分子の理論設計技術の研究」 堀 平成12~ 13年度 平成14年度 吉川 公麿 教授 広島大学ナノデバイスシステム研究センター 「感光性低誘電率層間絶縁膜の研究」 霜垣 幸浩 助教授 東京大学大学院工学系研究科 「低誘電率材料のCVD成膜プロセス技術の研究」 松浦 孝 助教授 東北大学電気通信研究所 「チップ内光配線技術の基礎研究」 浜口 智志 助教授 京都大学大学院エネルギー科学研究科 「分子動力学シミュレーションを活用した層間絶縁膜反応性イオン エッチング機構の解明」 松尾 二郎 助教授 京都大学大学院工学研究科 「Si-SiO2エッチングにおけるイオン衝突誘起反応過程の動的研究」 堀 勝 助教授 名古屋大学大学院工学研究科 「PFC代替ガス技術およびエッチング閉システムの研究」 大阪大学産業科学研究所 「有機層間絶縁膜のプラズマ反応基礎過程の解明及び高密着性薄膜 開発のための基礎研究」 田川 精一 教授 古屋 謙治 助手 九州大学大学院総合理工学院 「ドライエッチング過程で再合成される有害物質の生成機構に関する研究」 京都大学大学院工学研究科 「有機Low-k膜のエッチングにおける表面反応の診断」 土井 正男 教授 名古屋大学大学院工学研究科 「機械的強度を中心とした有機膜材料物性の研究」 榎 学 助教授 東京大学大学院工学系研究科 「有機層間膜の力学的信頼性に関する研究」 橘 邦英 教授 平成15年度 研究テーマ 研究機関 平成14年度の再委託研究に加えて新規に、 霜垣 幸浩 助教授 東京大学大学院工学系研究科 「PFC 再合成反応制御のための反応解析に関する研究」 図2.4 本事業で実施した再委託研究 13 共同研究及び研究協力体制(2002/4~2004/3) 環境エッチング技術研究室 (横浜研究センタ) 環境プロセス技術研究室 (横浜研究センタ) 環境技術研究部 ASET名古屋大学分室 共同研究(平成14~15年度) 「PFC代替ガス及びエッチング閉システムに関する研究」 ASET府中分室(アネルバ(株)) 共同研究(平成15年度) 「PFC再合成反応制御のための計測技術に関する研究」 産業技術総合研究所環境調和技術研究部門 共同研究(平成14~15年度) 「ボラジン分子を構成要素の一部とするポリマーのULSI応用に関する研究」 大日本スクリーン製造(株) 共同研究(平成15年度) 「絶縁膜貼付け技術の量産技術化に関する研究」 図2.5 共同研究及び研究協力体制(2002年4月∼2004年3月) 本事業で実施した研究協力および共同研究を図2.5に示し、以下に詳述する。 研究項目②の代替ガスを用いるドライエッチング技術の研究開発において、「PFC 代替ガス 及びエッチング閉システムに関する研究」を再委託研究で開発してきた。この研究から生まれた PFC無排出エッチングシステムの概念を具体化するために、名古屋大学と平成14∼15年共 同研究を実施し、名古屋大学工学部にASET名古屋大学分室を設置した。「PFC無排出エッ チングシステム」の概念とは、代替ガス源として固体ソースを用い、固体ソースにレーザを照射 することにより発生するフロロカーボンラジカルをSiO2のドライエッチングに使用し、さら に排出ガス中のPFCを排気ポンプ後段の大気圧プラズマによる重合でマイクロボールとして集 塵、回収、精製し、固体ソースとして再利用するドライエッチング閉システムを指す。エッチン グ化学種にフロロカーボンを使用するが、原料ガスとしてPFCガスおよび代替PFCガスを用 いず、また大気中への放出ガスにもPFCガスが存在しない、画期的な技術である。 研究項目②で、排気ガス中のPFC削減のための一つの研究として、エッチング反応室のプラ ズマ領域で分解したPFC活性種が、排出のためのプラズマ領域下流域での再結合反応を制御す る研究を平成14∼15年度に展開した。PFC活性種の再結合反応を制御するためには、排気 ガス中のPFC活性種の計測が必須である。このPFC活性種の測定は平成11年度から展開し てきたが、さらにこの研究開発を加速するため、平成15年度、事業参加企業の一つであるアネ ルバ(株)と共同研究を展開し、同社の府中本社内にASET府中分室を設置した。イオンア タッチメント質量分析法により、排気ガス中PFC活性種の測定技術の研究開発を推進した。 研究項目③低誘電率層間絶縁膜を用いたドライエッチング技術の研究開発では、低誘電率層間 絶縁膜を使用する多層配線技術では必須の材料である、ハードマスク、エッチングストッパー、 14 銅の拡散防止膜等が必要である。これらの付加的な薄膜材料は、一般にPFCガスを使用したド ライエッチング技術で加工する。このため、非PFCガスのドライエッチング技術で加工できる 有機膜を層間絶縁膜として用いても、これらの付加的な薄膜材料を使用する限り、完全にPFC ガスの使用を抑制することは難しい。本事業では、この点を鑑み、PFCガス以外で加工できる 低誘電率材料の調査を行い、ボラジン・シロキサンポリマーを選定し、研究開発を開始した。こ の技術を研究開発するにあたり、独立行政法人産業技術総合研究所に指導を仰ぎ、平成12∼1 3年度は技術指導契約を結び、技術開発を展開した。その成果を踏まえ、平成14∼15年度は 共同研究契約を結び、ボラジン・シロキンサンポリマーの研究開発を加速した。 研究項目④新配線構造及びその形成技術の研究開発において、ライン・ピラープロセスの構築 を目指した。このライン・ピラープロセスの重要な要素技術の一つに、絶縁膜貼り付け技術があ る。これは、日本で考案された技術であるが、まだ試作研究開発の段階の技術であった。この技 術の実用化を加速するため、平成12∼14年度大日本スクリーン製造(株)と秘密保持契約を 結んで、貼り付け技術の開発及びその量産装置化を展開した。この成果を踏まえ、平成15年度 共同研究を実施し、絶縁膜貼り付け技術及びその量産装置化の技術開発を加速した。 これらの共同研究は、環境技術研究部の管理のもとで進めた。 2.3 研究開発の運営管理 研究開発全体の管理・執行に責任を有するNEDOは、経済産業省及び研究開発責任者と密接 な関係を維持しつつ、本研究開発の目的及び目標に照らして適切な運営管理を実施する。また必 用に応じて、NEDOに設置する技術審議委員会及び技術検討委員会等、外部有識者の意見を運 営管理に反映させる他、四半期に一回程度プロジェクトの進捗について報告を受けること等を行 う。表2.1にNEDO技術検討委員会の委員名を、表2.2に同委員会の開催経緯を示す。 図2.1の研究開発の管理・執行組織において、研究の運営管理は次のように行った。 研究開発を統括するのは、環境エッチング技術研究室および環境プロセス技術研究室を統括し て指揮する部長であり、1999∼2001年度は第1研究部部長、2002∼2003年度は 環境技術研究部部長である。尚、1999∼2001年度は第1研究部部長の下に部長代理を置 き、部長代理が本事業の管理・執行に専念した。第1研究部部長は、石谷明彦、環境技術研究部 部長は伊藤仁、第1研究部部長代理は1999∼2000年度は穂刈泰明、2001年度は伊藤 仁がそれぞれ勤めた。 ASET専務理事直轄で、技術委員会および業務委員会がある。両委員会は、プロジェクト参 加メーカから選出された技術委員および業務委員で構成される。技術委員会は主に技術開発戦略、 プロジェクトの運営方針等の指導、チェックに当り、業務委員会は研究開発資金を含めたプロ ジェクト全体の運営管理をする。両委員会はそれぞれ3∼4回/年開催され、部長は適宜プロ ジェクト運営管理の妥当性を諮問する。表2.3及び表2.4にそれぞれ技術委員名、技術委員 会の開催経緯を示す。また、表2.5、2.6に業務委員名および業務委員会の開催経緯をそれ ぞれ示す。 技術的な指導、チェックを仰ぐため、PFC支援委員会が部長直属で組織された。この委員会 は、当初、環境エッチング技術研究室の技術的な諮問委員会として2000年度に設立されたが、 その後2003年度にプロジェクト全体の技術諮問委員会として昇格し、主に本プロジェクトの 技術開発内容に対して、討議を含めた技術的指導を行う使命を負う。表2.7に、PFC支援委 員会の委員名を、表2.8にPFC支援委員会の開催経緯を示す。 知財権の取得に関しては、次のように運営、管理した。特許のアイデアを見いだした研究員は、 所属の研究室長に申告する。研究室長は、特許提案の申告を元に、各研究室内で特許委員会を開 催し、研究員と特許アイデアのブラシュアップを図ると共に、その特許アイデアに寄与した研究 員の選定と、権利の寄与を明確にする。その後、研究部長の承認を得て、特許審議委員会の開催 15 を研究本部長に申請する。特許審議委員会は、参加企業の技術委員会から構成され、特許アイデ アの妥当性と、発明者の寄与率を協議する。特許として、出願する価値があると判定した場合に は、研究本部長は、特許審議委員会の議事録を添えて、事業参加各社の技術委員を介して、参加 企業に出願手続き申請をお願いする。出願申請の要請を受けた参加企業は、原則その参加企業の 特許担当部署から、出願する。出願手続きが終了したときには、参加企業は、研究本部長に特許 出願の通知をする。その通知を受けた研究本部長は、研究部長にその旨をれんれ楽する。研究部 長は、研究室長を介して研究員に出願手続きの完了したことを通知する。図2.6に特許出願ま でのASET内手続きの流れ図を示す。 研究部長は、特許出願の増進を図るため、随時研究員と特許出願のためのブレン・ストーミン グを開催し、研究開発成果を議論すると共に特許出願のための活動を展開した。 特許出願までの経緯 出願 出願 参加企業内での支援活動 参加企業内での支援活動 参加企業知財部門 出願保留または出願通知 出願要請 参加企業技術委員 出願保留または出願通知 出願要請 発明審議会 (委員長:研究本部長、部長、室長、技術委員) 発明審議会開催要請 ASET内での知財活動 ASET内での知財活動 出願保留または出願通知 研究部長 特許内容の再検討または出願通知 発明審議会開催要請 研究室長 出願アイデアの申請 特許内容の再検討または出願通知 研究員 特許の発掘およびブラシュアップ 特許の発掘およびブラシュアップ 図2.6 特許出願までの手続きの流れ 本事業の推進にあたり、研究開発で得られた実験事実は、特許出願または論文として公表し、 優先権の確定した成果は、原則公開した。その場として、ASET多層配線技術フォーラムを年 1回開催し、ASET配線技術研究会を年3回開催してきた。多層配線技術フォーラム、配線技 術研究会の開催経緯を表2.9に示す。多層配線プロセスは、薄膜形成、ドライエッチング、集 積技術、信頼性評価、材料技術開発などの多種・多様な技術の協力が必要である。このため、多 層配線プロセスを開発するには、多種・多様な技術開発にかかわる研究者、技術者の緊密な連絡、 技術の共有が必要である。研究会、フォーラムとも多層配線プロセスの研究開発に携わる研究者、 技術者の情報収集の場、議論の場、相互の理解を深める場として利用するために開催した。当初、 環境プロセス技術研究室の主催する研究会、フォーラムとして企画されたが、平成14年度(2 002年)より、環境技術研究部の主催する研究会、フォーラムに昇格し、以後、環境エッチン 16 グ技術研究室も参加して、プロジェクト全体の研究会、フォーラムとして開催した。毎回約10 0名の参加者が会議に参加して、活発な議論を展開した。この会議の開催は、日本の多層配線プ ロセスの研究者、開発者のポテンシャルアップに大いに寄与したと自負する。 17 表2.1 NEDO技術検討委員会の委員 (役職は、平成14年3月20日現在のものを記す) 委員名 役 職 所属 後藤 俊雄 副総長 名古屋大学大学院工学研究科 簱野 嘉彦 名誉教授 東京工業大学大学院 安田 幸夫 教授 名古屋大学大学院工学研究科 吉田 豊信 教授 東京大学大学院工学系研究科 中條 善樹 教授 京都大学大学院工学研究科 上野 智雄 助教授 東京農工大学大学院工学研究科 松下 圭成 JEITA 半導体環境安全専門委員会委員 松下電器産業(株)半導体社 注:JEITA:社団法人電子情報技術産業協会 表2.2 NEDO主催技術検討委員会の開催経緯 開催日時 平成 12 年度第 1 回省エネルギー省 PFC 平成 12 年 5 月 24 日(水) ドライエッチング新プロセスの技術開発 14:00∼17:00 推進委員会 平成 12 年度第 2 回省エネルギー省 PFC 平成 12 年 11 月 30 日(木) ドライエッチング新プロセスの技術開発 14:00∼17:00 推進委員会 平成 12 年度第 3 回省エネルギー省 PFC 平成 13 年 3 月 9 日(金) ドライエッチング新プロセスの技術開発 13:00∼16:00 推進委員会 場所 NEDO 特別会議室 ASET 横浜研究センタ 会議室 C かんぽヘルスプラザ 東京 5F「ききょう」 の間 第 4 回省エネルギー省 PFC ドライエッチ 平成 13 年 7 月 9 日(金) NEDO 特別会議室 ング新プロセスの技術開発推進委員会 13:00∼16:00 第 5 回省エネルギー省 PFC ドライエッチ 平成 13 年 12 月 27 日(木) かんぼヘルスプラザ 東京 5F 「やまぶき」 ング新プロセスの技術開発推進委員会 15:30∼17:00 の間 第6回省エネルギー省 PFC ドライエッチ 平成 14 年 3 月 8 日(金)、 池袋文化会館 703 会 ング新プロセスの技術開発推進委員会 15:00∼17:00 議室 平成 14 年度第一回エッチングガス省 PFC 平成 14 年 7 月 2 日(火)、 NEDO 特別会議室 研究開発検討委員会 13:30∼16:00 第 2 回エッチングガス省 PFC 研究開発検 平 成 14 年 12 月 20 日 NEDO 270 会議室 討委員会 (金)、16:00∼18:00 第 3 回エッチングガス省 PFC 研究開発検 平成 15 年 7 月 8 日(火) NEDO 272 会議室 討委員会 13:00∼16:00 第 4 回エッチングガス省 PFC 研究開発検 平成 16 年1月9日(金) かんぼヘルスプラザ 東京 「せきれい」 討委員会 14:30∼17:30 の間 18 表2.3 ASET技術委員会の技術委員名(平成15年1月5日現在) 斎藤 塚田 田中 小倉 松井 小林 長尾 深瀬 宮武 守屋 福島 飯室 林 平尾 委員名 修一 勉 均 基次 安次 元樹 眞樹 健二 久和 茂 伸 俊一 俊雄 宏明 所属会社 NECエレクトロニクス(株) アネルバ(株) 富士通研究所(株) 松下電器産業(株) 三菱電機(株) 沖電気工業(株) (株)ルネサステクノロジー 三洋電機(株) シャープ(株) ソニー(株) (株)東芝 東京エレクトロンAT(株) (株)アルバック 日本サムソン(株) 19 備考 技術委員長 技術副委員長 表2.4 ASET技術委員会の開催経緯 会議名 第 16 回技術委員会 第 17 回技術委員会 第 18 回技術委員会 第 19 回技術委員会 第 20 回技術委員会 開催日時 平成 11 年 5 月 28 日(金)午後 2:00∼5:00 平成 11 年 7 月 1 日(木)午後 2:00∼5:00 平成 11 年 10 月 27 日(水)午後 2:00∼6:00 平成 11 年 12 月 14 日(火)午後 2:00∼5:00 平成 12 年 3 月 29 日(水)午後 2:00∼5:00 備考 ASET 本部会議室 ASET 本部会議室 ASET 本部会議室 ASET 本部会議室 ASET 本部会議室 第 21 回技術委員会 平成 12 年 7 月 26 日(水)午後 2:00∼5:00 ASET 本部会議室 第 22 回技術委員会 平成 12 年 9 月 12 日(火)午後 2:00∼4.30 第 23 回技術委員会 第 24 回技術委員会 第 25 回技術委員会 第 26 回技術委員会 第 27 回技術委員会 第 28 回技術委員会 第 29 回技術委員会 第 30 回技術委員会 成 12 年 12 月 20 日(水)午後 3:00-5:00 平成 13 年 2 月 21 日(水)午後 3:00-5:00 平成 13 年 4 月 13 日(金)午後 2:00∼4:00 平成 13 年 5 月 17 日(金)午後 2:00-4:30 平成 13 年 8 月 1 日(水)午後 2:00∼5:00 平成 13 年 9 月 7 日(金)午後 2:00∼5:00 平成 13 年 11 月 22 日(木)午後 2:00∼5:00 平成 13 年 12 月 10 日(月)午後 2:00∼5:10 第 31 回技術委員会 第1回技術委員会 平成 14 年 1 月 29 日(火)午後 2.00∼5:00 平成 14 年 7 月 23 日(火)午後 2:00∼5:00 プランニングルーム1 (タイム 24 ビル) ASET 本部会議室 ASET 本部会議室 ASET 本部会議室 ASET 本部会議室 ASET 本部会議室 ASET 本部会議室 ASET 本部会議室 タイム 24 ビル 1F 交流 サロン 平成 13 年度中間成果 報告会 ASET 本部会議室 ASET 本部会議室 環境技術研究部として 開催 第2回技術委員会 平成 14 年 10 月 2 日(水)午後 3:00∼5:00 第3回技術委員会 平成 15 年 3 月 17 日(月)午後 3:00∼5:00 第4回技術委員会 平成 15 年 6 月 24 日(火)午後 3:00∼5:00 第1回技術・業務合同 平成 15 年 9 月 25 日(木)午後 3:00∼5:00 委員会 第5回技術委員会 平成 15 年 12 月 25 日(木)午後 3:00∼5:00 第6回技術委員会 平成 16 年 1 月 27 日(木)午後 3:00∼5:00 20 ブレゼンテーション ルーム 1(タイム 24 ビ ル 2 階) ブレゼンテーション ルーム 2(タイム 24 ビ ル 2 階) プランニングルーム 1 ( タ イ ム 24 ビ ル 2 階) プランニングルーム 1 ( タ イ ム 24 ビ ル 2 階) プランニングルーム 1 ( タ イ ム 24 ビ ル 2 階) ASET 本部会議室 表2.5 ASET業務委員会の業務委員名(平成15年1月15日現在) 委員名 富澤 賢治 山崎 ひかる 二梃木 克洋 岡田 久雄 法元 寛 関 浩一 片岡 暁夫 佐藤 雄一 小川 透 中川 雅俊 柳沼 宏昭 太田 与洋 江上 洋一 李 東根 所属会社 富士通(株) NECエレクトロニクス(株) 松下電器産業(株) 三菱電機(株) 沖電気工業(株) (株)ルネサステクノロジー 三洋電機(株) シャープ(株) ソニー(株) (株)東芝 アネルバ(株) 東京エレクトロンAT(株) (株)アルバック サムソン電子(株) 21 備考 業務委員長 平尾 宏明(代理) (日本サムソン(株) ) 表2.6 ASET業務委員会の開催経緯 会議名 第 25 回業務委員会 第 26 回業務委員会 第 27 回業務委員会 第 28 回業務委員会 第 29 回業務委員会 第 30 回業務委員会 第 31 回業務委員会 第 32 回業務委員会 第 33 回業務委員会 第 34 回業務委員会 第 35 回業務委員会 第 36 回業務委員会 第 37 回業務委員会 第 38 回業務委員会 第 39 回業務委員会 第 40 回業務委員会 第 41 回業務委員会 第 42 回業務委員会 第 43 回業務委員会 第 44 回業務委員会 第 45 回業務委員会 第 46 回業務委員会 開催日時 平成 11 年4月 22 日(木)午後 3:005:20 平成 11 年 5 月 6 日(木)午後 3:305:10 平成 11 年 7 月 30 日(金)午後 3:006:30 平成 11 年 10 月 6 日(水)午後 1:003:30 平成 11 年 10 月 22 日(金)午後 2:405:00 平成 12 年 1 月 7 日(金)午後 3:005:00 平成 12 年 3 月 2 日(木)午後 3:005:00 平成 12 年 5 月 8 日(月)午後 3:005:00 平成 12 年 6 月 21 日(水)午後 3:005:00 平成 12 年 8 月 31 日(木)午後 3:004:30 平成 12 年 11 月 10 日(金)午後4:406:40 平成 13 年 1 月 25 日(木)午後 3:005:30 平成 13 年 2 月 27 日(火)午後 3:005:00 平成 13 年 5 月 8 日(火)午後 3:005:00 平成 13 年 6 月 20 日(水)午後 3:004:30 平成 13 年 9 月 12 日(水)午後 3:004:30 平成 13 年 11 月 8 日(木)午後 3:004:30 平成 13 年 12 月 7 日(金)午後 3:005:30 平成 14 年 1 月 31 日(木)午後 3:305:30 平成 14 年 3 月 12 日(火)午後 10:0011:30 平成 14 年 5 月 9 日(木)午後 3:005:00 平成 14 年 8 月 29 日(木)午後 4:005:30 22 備考 ASET 本部会議室 ASET 本部会議室 ASET 本部会議室 ASET 本部会議室 オークラアカデミアパークホテル 「有明の間」 タイム 24 ビル 1階 「ビジネス交流サロン」 タイム 24 ビル 1階 「ビジネス交流サロン」 タイム 24 ビル 1階 「ビジネス交流サロン」 タイム 24 ビル 1階 「ビジネス交流サロン」 タイム 24 ビル 1階 「ビジネス交流サロン」 ホテル花月 「花鳥の間」 タイム 24 ビル 1階 「ビジネス交流サロン」 タイム 24 ビル 1階 「ビジネス交流サロン」 タイム 24 ビル 1階 「ビジネス交流サロン」 タイム 24 ビル 1階 「ビジネス交流サロン」 タイム 24 ビル 1階 「ビジネス交流サロン」 タイム 24 ビル 2 階 「トレーニングルーム」 ホテル 高知三翠園 「富士の間」 タイム 24 ビル 1階 「ビジネス交流サロン」 タイム 24 ビル 1階 「ビジネス交流サロン」 タイム 24 ビル 1階 「ビジネス交流サロン」 タイム 24 ビル 1階 「ビジネス交流サロン」 第 47 回業務委員会 第 48 回業務委員会 第 49 回業務委員会 第 50 回業務委員会 第 51 回業務委員会 第 52 回業務委員会 第 53 回業務委員会 第 54 回業務委員会 第 55 回業務委員会 平成 6:30 平成 5:00 平成 5:00 平成 5:00 平成 5:30 平成 5:00 14 年 11 月 15 日(金)午後 4:00- 伊香保グランドホテル 15 年 1 月 15 日(水)午後 3:00- タイム 24 ビル 2 階 セミナールーム 2 15 年 3 月 14 日(金)午後 3:00- タイム 24 ビル 2 階 セミナールーム 2 15 年 5 月 9 日(金)午後 3:00- タイム 24 ビル 1階 「ビジネス交流サロン」 15 年 6 月 17 日(火)午後 4:30- タイム 24 ビル 2 階 セミナールーム 2 15 年 8 月 27 日(水)午後 3:00- タイム 24 ビル 2 階 セミナールーム 2 平成 15 年 11 月 5 日(水)午後 3:00- タイム 24 ビル 2 階 5:00 セミナールーム 2 平成 16 年 1 月 29 日(木)午後 3:00- タイム 24 ビル 2 階 5:00 セミナールーム 2 平成 16 年 3 月 12 日(水)午後 4:00- いわき湯本温泉 6:00 吹の湯旅館「蓬莱」 表2.7 PFC支援委員会の委員名(平成15年1月5日現在) 委員名 塚田 勉 堀内 敬 久保田 正文 大寺 廣樹 前島 幸彦 池上 尚克 高松 朗 山田 哲也 森下 敏 青山 純一 大岩 徳久 渡邊 昌英 林 俊雄 曺 道鉉 所属会社 アネルバ(株) 富士通研究所(株) 松下電器産業(株) 三菱電機(株) NECエレクトロニクス(株) 沖電気工業(株) (株)ルネサステクノロジー 三洋電機(株) シャープ(株) ソニー(株) (株)東芝 東京エレクトロンAT(株) (株)アルバック サムソン電子(株) 堀 勝 山中 崇己 名古屋大学大学院工学研究科 NEDO電子・情報技術開発部 23 備考 支援委員長 平尾 宏明(代理) (日本サムソン(株) ) 助教授 オブザーバー 表2.8 PFC支援委員会の開催経緯 会議名 第 1 回 EEL 支援委員会 開催日時 平成 12 年 6 月 15 日(木)14:00∼17:00 第 2 回 EEL 支援委員会 平成 12 年 8 月 24 日(木)14:00∼17:00 第 1 回省 PFC 支援委 員会 平成 13 年 8 月 21 日(火) 15:00∼17:00 第 2 回省 PFC 支援委 員会 平成 13 年 10 月 1 日(月) 15:00∼17:00 第 3 員会 第 4 員会 第 5 員会 第 6 員会 第 7 員会 回省 PFC 支援委 平成 13 年 11 月 27 日(火) 15:00∼17:00 回省 PFC 支援委 平成 14 年 1 月 17 日(木) 15:00∼17:00 回省 PFC 支援委 平成 14 年 9 月 13 日(金) 15:00∼17:00 備考 プラニングルーム 2 (タイム 24 ビル 2F) ASET 横 浜 研 究 セ ン タ・大会議室 B ASET 横 浜 研 究 セ ン タ・大会議室 A 環境技術研究部の支援 委員会として開催 ASET 横 浜 研 究 セ ン タ・大会議室 C(3 F) ASET 横 浜 研 究 セ ン タ・大会議室 C (3F) ASET 横 浜 研 究 セ ン タ・大会議室 A (2F) ASET 本部会議室 回省 PFC 支援委 平成 15 年 1 月 24 日(金) 15:00∼17:00 ASET 本部会議室 回省 PFC 支援委 平成 15 年 7 月 10 日(木) 15:00∼17:00 ASET 本部会議室 第 8 回省 PFC 支援委 平成 15 年 11 月 25 日(火) 15:00∼17:00 員会 24 プランニングルーム 1 ( タ イ ム 24 ビ ル 2 階) 表2.9 ASET多層配線技術フォーラムおよび配線技術研究会の開催経緯 会議名 開催日時 参加者 第 1 回 ASET 多 層 配 線 技 術 平成 12 年 10 月 30 日(月) フォーラム 13:00∼19:00 −技術トレンドの限界とブ 140 レークスルーを目指して− 第 2 回 ASET 多層配線技術 2001 年 11 月 15 日 ( 木) フォーラム 13:00∼17:00 −多層配線技術を変革する− 第 3 回 ASET 多 層 配 線 技 術 フォーラム −半導体配線技術革新へ の新たな視点とその展開 − 123 備考 東洋大学白山校舎・ スカイホール 主催:技術研究組合 超先端電子技術開発 機構(ASET) 協賛:(社)応用物 理学会、ADMETA 委 員会 池袋メトロポリタン プラザ 主催:ASET、 協 賛:応用物理学会、 ADMETA 委員会、 後援:NEDO 日本科学未来館 7F みらい CAN ホール 協賛:(社)応用物 理学会, ADMETA 委員会 後援:NEDO(新エ ネルギー・産業技術 総合開発機構) 日本科学未来館 7 F みらい CAN ホー ル 主催:ASET(技術 研究組合超先端電子 技術開発機構) 協賛:ADMETA 委 員会 後援:独立行政法人 新エネルギー・産業 技術総合開発機構 (NEDO) タイム 24 ビル 1F タイムプラザ タイム 24 ビル 1F タイムプラザ 100 タイム 24 ビル 1F タイムプラザ 150 2002 年 12 月 11 日(水) 13:00∼16:50 123 第 4 回 ASET 多層配線技術 2004 年 1 月 21 日(水) 13:00 フォーラム ∼17:00 −地球温暖化問題の解決と先 端多層配線技術開発との両立 を目指して− 第 1 回 ASET 配線技術研究会 −k<1.5 の本命は何か− 第 2 回 ASET 配線技術研究会 − Low-k Etch の Break Through を探る− 第 3 回 ASET 配線技術研究会 −Cu 配線信頼性向上のキー技 術− 第 4 回 ASET 配線技術研究会 −シミュレーションと物性− 2001 年 2 月 2 日 13:00 ∼ 17:00 2001 年 5 月 24 日 ( 木 ) 13:00∼17:00 2001 年 9 月 21 日 ( 金 ) 13:30∼17:00 2002 年 2 月 28 日 ( 木 ) 13:00∼17:40 25 120 90 タイム 24 ビル 1F 交流サロン 第 5 回 ASET 配線技術研究会 −SiO2 と low-k 材料のエッチ ング解析− 第 6 回 ASET 配線技術研究会 − Cu/Low-k イ ン テ グ レ ー ションの最新技術 − 第 7 回 ASET 配線技術研究会 −Low-k 材料と物性− 第 8 回 ASET 配線技術研究会 −SiO2, Low-k, high-k 材料の エッチング− 第 9 回 ASET 配線技術研究会 −Low-k 材料のインテグレー ション− 2002 年 5 月 27 日 ( 月 ) 13:00∼16:30 93 日本科学未来館 7F みらい CAN ホール 2002 年 9 月 2 日(月) 13:00 ∼16:35 129 日本科学未来館 7F みらい CAN ホール 2003 年 2 月 19 日 ( 水 ) 13:00∼17:00 2003 年 4 月 9 日 ( 水 ) 13:00∼17:00 2003 年 8 月 20 日 ( 水 ) 13:00∼17:00 26 130 114 日本科学未来館7F みらい CAN ホール 日本科学未来館7F みらい CAN ホール 169 日本科学未来館7F みらい CAN ホール 3. 情勢変化への対応 基本計画の変更: 平成12年10月、「5.その他の重要事項(1)研究開発成果の取扱い②知的所有権の扱 い」について改訂。 平成14年3月、産構審電子デバイス製造プロセスで使用するエッチングガスの代替ガス・ システム及び代替プロセスの研究開発評価検討会の中間評価結果を踏まえ、「研究開発の目 的」について改訂。 平成14年3月、省庁再編に伴う経済産業省とNEDOの役割分担の見直し、プログラム/ プロジェクト制度の導入を受けて、研究開発の目的、内容、目標を統一的に明記する等の改訂。 エッチング工程の PFC 除害装置技術の進歩等、本事業以外の研究開発状況も考慮し、平成1 4年度と15年度の研究開発実施計画を再検討した。エッチング工程における省PFCのみに着 目するならば、有効な除害技術が存在するが、エネルギー消費量を増加させ、省エネルギーに反 する。また、COP3で決定された2010年までの地球温暖化ガスの削減目標を達成したとし ても、次には更に厳しい削減目標を設定するであろうことは、想像に難くない。ゆえに、SiO 2層間膜エッチングに対しては、本事業における省PFC技術と除害技術の併用が、省PFC、 省エネルギーを同時に達成するための有効な手段である。 前期の研究開発において、SiO2層間絶縁膜のドライエッチングに対する対策は結論の目 処が立ったので、後期は有機層間膜に係わる研究開発項目③及び④に研究開発の中心を移した。 ただし、SiO2絶縁膜はSiデバイスでは必須の材料であり、今後も使用されるので、そのド ライエッチング技術の研究開発は必要であり、研究項目①と②とでは、主にSiO2のエッチン グ機構の解明とそこから生まれる新技術の発見に注力した。 ここで、情勢変化にもとづく対応とそれを反映した後期年度別実施計画を研究開発項目毎に 記す。 研究項目①:エッチングガスの使用量削減に向けた技術の研究開発 [情勢変化への対応] 平成 11 年度∼平成 13 年度の 3 年間で、SiO2 層間膜エッチングにおける省 PFC 省エネル ギー効果の技術的見通しが得られたため、平成 14 年度∼平成 15 年度においては実証的な研究開 発として位置付け、前期 3 年間で得られた成果(効率化技術、計測技術)の実証とSiO2を中 心とした絶縁膜のエッチング機構の解明研究を行った。また、有機層間膜における前期 3 年間の 本エッチング技術の適用可能性を図った。 [実施計画] 実際のエッチングでは、エッチング速度だけではなく、エッチング時の下地材料やマスクの ポリマー材料に対する選択性も重要となる。また、同じポリマー系の有機低誘電率層間絶縁膜材 料と組み合わせて使用する場合も、ハードマスク SiO2 加工時、有機低誘電率層間絶縁膜材料加 工時のそれぞれで高エッチング選択性が必要になる。ゆえに、各種材料に対して個々の活性種の 役割を明らかにし、高効率でかつ選択性の高いエッチング技術を開発した。 平成14年度 PFC あるいは代替 PFC 使用量削減技術の実証、高効率・高選択性を発現する エッチング装置の要素技術の開発 27 平成15年度 高効率高選択性を発現するエッチング装置の要素技術の開発、本項目における総 合評価 研究項目②:代替ガスを用いるドライエッチング技術の研究開発 [情勢変化への対応] 平成 11∼13 年度の前期 3 年間の代替 PFC に関する研究開発により、この技術的見通しが得 られたため、平成 14 年度∼平成 15 年度は、実証的な研究開発をする。本研究で詳細にエッチン グ特性、PFC排出ガス削減特性などのデータを元に、直鎖状C4F6は、日本のガスメーカー から量産化が進められ、平成16年1月に化審法による許可がおり、量産化体制が整えられた。 [実施計画] 平成 11∼13 年度 3 年間の前期成果を、適切な技術の組み合わせ(省 PFC 効果、エッチング 特性、除害特性)による代替ガス・システムをプロセス技術及び装置技術として実証を行った。 また、テフロンを中心とした固体ソース(再委託研究)と除害技術評価は継続して実施した。数 値目標としては、研究開発項目(1)と合わせて40%の省 PFC、省エネルギー(エッチング工 程)を実現した。 平成14年度 代替 PFC ドライエッチング技術のまとめ、大気圧プラズマ除害装置技術の評 価 平成15年度 総合評価 研究項目③:低誘電率層間絶縁膜を用いたドライエッチング技術の研究開発 [情勢変化への対応] 地球環境問題の観点から、水素、窒素等のガスを用いた有機層間絶縁膜ドライエッチング技 術の重要性・必要性はますます高まっており、今後ますます高まっていくことが予想される。平 成 14∼15 年度は、PFC の大幅な削減(自主数値目標80%、除害技術を用いて100%)、省 エネルギー(ドライエッチング技術の高効率化および低誘電率層間膜を使用することによる層数 削減の効果を含み、数値目標40%)を図るため、リソースを集中して本研究開発項目を加速促 進し、地球環境を損なわない有機層間絶縁膜ドライエッチング技術を確立する。 [実施計画] 水素−窒素またはアンモニアガスによるエッチング特性評価及びプロセス信頼性評価等の計 画を加速した。また、有機層間絶縁膜および銅配線材料を用いる場合には、ハードマスク、エッ チングストッパー、銅の拡散障壁層などの付加的な薄膜を必要とする。平成14∼15年度には、 それまで要素技術の研究開発をすすめていた前期成果を踏まえ、PFC以外のエッチングガスで 加工でき、比誘電率の比較的小さいボラジン・シロキサンポリマーの開発、集積化を加速した。 このため、前期3年間では、SiO2および有機膜と層間膜材料で分類していたエッチング技術 の研究開発者の集結等、研究室体制の効率的な再編を行い、リソースを集中した。さらに、平成 12∼13年度に実施した再委託研究を見直して本研究開発項目の効率的な推進を図った。 平成14年度 有機層間絶縁膜のエッチング特性評価、ボラジン・シロキサンポリマーの開発、 銅材料と有機層間絶縁膜とのプロセス適合性評価、信頼性関連薄膜物性評価 平成15年度 ボラジン・シロキサンポリマー/有機層間絶縁膜構造で省PFC効果90%以 28 上のドライエッチング技術の実証、同配線構造のプロセス信頼性評価 研究項目④:新配線構造及びその形成技術の研究開発 [情勢変化への対応] 前期に提案した、「ライン・ピラープロセス」は、画期的な新配線形成技術としての位置付け は前期と変わらない。プロジェクト当初目標達成のため平成14∼15年度は、TEG 注 2-11) レベ ルでの試作を実施し、2層配線構造を実証した。合わせて、電気的信頼性評価もユニットで進め た。 [実施計画] 平成14∼15年度は、パターニングしたレジストをマスクとした銅のめっき技術と絶縁膜 貼り付け技術(STP)とを重要な要素技術とするライン・ピラープロセスを実証した。実証に用 いた配線構造は有機層間絶縁膜および有機SOGを用いる二層銅(Cu)配線 TEG とし、最終目 標達成を実デバイス配線構造に換算して検証した。 平成14年度 平成15年度 要素プロセスのインテグレーション、材料・プロセス信頼性評価 二層配線評価構造での省 PFC 省エネルギー数値目標検証、プロセス整合性 評価 4. 中間評価結果への対応 2003年度に開催された中間評価では、概ね良好の評価を得たものの、次のようないくつか の重要な指摘もあった。これに対応するため、プロジェクトの運営管理を含めた対応を図った。 以下に詳述する。 中間評価での主な重要指摘事項として、 (1) 既存シリコン酸化膜のドライエッチング技術の研究開発の余地の再検討、 (2)地球温暖化問題は、地球的規模の課題であり、その対策を研究開発するプロジェクトの使 命から考えて、さらに国際的活動を展開してもいいのではないか、 の2点が上げられる。 既存シリコン酸化膜のドライエッチング技術の研究開発では、代替PFCガスを用いても、 エッチング室のプラズマでばらばらになったPFCガスの成分が、プラズマ領域の下流域で再合 成することにより、安定なCF4等が生成することが判明した。このため、中間評価前の省PF C効果70%とする数値目標は実現できず、研究項目①と②との成果を併用しても、約40%の 省PFC、省エネルギー効果しか実現できないことが明確になった。 このため、プラズマ下流域でのPFCガス分解化学種の再合成反応制御の研究を加速した。 一方、シリコン酸化膜は今後ともLSIで使用されること、また高効率エッチング技術を開発 するために国家プロジェクトでなければできない研究開発もあることを鑑み、中間評価後の研究 項目①では、シリコン酸化膜のエッチング機構を理解することに研究開発を注力した。 中間評価での指摘を踏まえ、研究開発の重点を研究項目③と④とに移した。図4.1、4.2 に中間評価でご指摘を元に、研究開発の重みを研究項目③と④とに移した様子を示す。 図4.3に後期研究期間(平成14∼15年度)での研究開発体制を示す。研究開発の重みを 研究項目③と④とに移すために、環境エッチング技術研究室、環境プロセス技術研究室の2研究 室体制は維持しながらも、環境プロセス技術研究室内に有機膜エッチンググループおよび新プロ セスグループを設け、それぞれ研究項目③および④を集中的に研究開発した。 注 2-11) TEG: Test Element Group の略。プロセス評価用に特別に設計配置したデバイス構造を持つチップ。 29 実行計画(1999~2001) 研究開発目標 11年度(99) 12年度(00) 13年度(01) 14年度(02) Phase 1 要素技術の研究開発 (1)エッチングガスの 高効率化・使用量 削減技術 15年度(03) Phase 2 要素技術の総合による実証 高効率エッチング技術 高効率省PFC省エネエッチング技術開発 PFC計測技術 要素技術で省PFC 要素技術で省 70%省エネ 省エネ30% 省エネ 代替ガスエッチング技術 (2)PFC代替ガスを PFC代替ガスを 用いるSiO2 用いるSiO2ドライエッ SiO2ドライエッ チング技術 実プロセスで省PFC 実プロセスで省 70%省エネ 省エネ30% 省エネ 装置での実証 要素数値の積算 代替ガス省PFC省エネエッチング技術開発 除害技術 有機膜非PFCエッチング技術 (3)非PFC )非PFCガスを PFCガスを 用いる有機層間 絶縁膜ドライエッチンク ゙技術 非PFC省エネ高精度エッチング技術 有機層間絶縁膜技術 要素技術で省PFC 要素技術で省 80%省エネ 省エネ20% 省エネ (4)新配線構造及 びその形成技術の 研究開発 要素プロセス技術 実配線構造で省PFC 実配線構造で省 大幅及び省エネ50% 大幅及び省エネ 装置とTEGでの実証 要素数値の積算 配線プロセス設計・評価 プロセスインテグレーション 図4.1 中間評価前の実行計画 実行計画(2002~2003) 研究開発目標 11年度(99) 12年度(00) 13年度(01) 14年度(02) Phase 1 要素技術の研究開発 (1)エッチングガスの 高効率化・使用量 削減技術 Phase 2 要素技術の総合による実証 高効率エッチング技術 高効率省PFC省エネエッチング技術開発 PFC計測技術 要素技術で省PFC 要素技術で省 70%省エネ 省エネ30% 省エネ (2)PFC代替ガスを PFC代替ガスを 用いるSiO2 SiO2ドライエッ 用いる SiO2ドライエッ チング技術 (3)非PFC )非PFCガスを PFCガスを 用いる有機層間 絶縁膜ドライエッチンク ゙技術 代替ガスエッチング技術 実プロセスで省PFC 実プロセスで省 40%省エネ 省エネ40% 省エネ 装置での実証 要素数値の積算 代替ガス省PFC省エネエッチング技術開発 除害技術 有機膜非PFCエッチング技術 非PFC省エネ高精度エッチング技術 有機層間絶縁膜技術 要素技術で省PFC 要素技術で省 80%省エネ 省エネ20% 省エネ (4)新配線構造及 びその形成技術の 研究開発 15年度(03) 要素プロセス技術 要素数値の積算 配線プロセス設計・評価 図4.2 中間評価後の実行計画 30 実配線構造で省PFC 実配線構造で省 80%及び省エネ 及び省エネ50% 及び省エネ 装置とTEGでの実証 プロセスインテグレーション 開発体制および役割分担 環境プロセス技術研 環境エッチング技術研 Gr 分 野 役 割 エッチング基礎 グループ 有機膜エッチング グループ 非PFC有機膜エッチング、 ボラジン・ ボラジン・シリコンポリマー/ シリコンポリマー 有機膜構造、 有機膜構造 イオンエネルギーの単色化、 65 nmテクノロジーノード、 イオンエネルギーの単色化 代替ガス特性評価、 コンベンショナルDプロセス、 PFC計測技術他 SiO2、有機膜、 ビーム実験等、 エッチング装置・ プロセス技術への フィード・バック、 世界一のActivity 世界一の (日本の知恵袋) PFC削減 削減80%以上 以上、 削減 以上、 装置化要素技術 新プロセス グループ ラインピラープロセス、 有機膜物性評価、 PFC削減 削減100%、 、 削減 エネルギー削減50% エネルギー削減 以上提示、 以上提示 有機膜実用化支援 (密着性評価) 図4.3 開発体制および役割分担(2002/4∼2004/3) 中間評価での指摘を受け、研究開発リソースの配分変更に基づき、運営組織も一部変更。 有機膜エッチンググループの研究開発分野は、有機層間絶縁膜の非PFCドライエッチング技 術開発であり、新開発ボラジン・シロキサンポリマー/有機層間絶縁膜構造を採用して、省PF C削減効果を実験で実証する。微細化に対しては、65ナノメートルテクノロジーノードを目標 にし、最小110nmの溝(トレンチ)および接続孔(ビア)の加工技術を開発した。具体的な 数値目標は、PFC削減80%以上である。 新プロセスグループの研究開発分野は、ライン・ピラープロセスの構築であり、主に有機層間 絶縁膜を使用することから、有機膜物性評価を第二の研究開発項目とした。具体的な数値目標は、 PFC削減100%、エネルギー消費量削減50%以上である。 これに伴い、環境エッチング技術研究室は、エッチング基礎グループと呼ぶ。これは、環境 エッチング技術研究室では、後期研究期間に前期研究開発成果を元に要素技術の総合化による省 PFC、省エネルギー効果を実証すると同時に、SiO2のエッチング機構の研究に注力するこ とによる。エッチング基礎グループの研究開発分野は、独自に開発した世界に類のないイオン ビーム実験装置を用いた、SiO2および有機膜のドライエッチング機構の解明であり、そこか ら生まれたエッチング速度のイオンエネルギー依存性の独自のデータ、それを利用したイオンエ ネルギーの単色化技術の開発、代替ガス特性評価等である。これらの成果を元に、世界一のアク ティビティを持つ研究集団となることがその役割の大きな部分である。 すなわち、環境エッチング技術研究室、環境プロセス技術研究室の2研究室体制は維持しなが ら、エッチング基礎グループ、有機膜エッチンググループ、新プロセスグループに細分化し、こ れをもとに研究開発リソースの重点配分を行った。 31 中間評価での第二の指摘事項に対して、地球温暖化問題に対する国際協業を目的として、 ISEMATECH (International SEMATECH) 、imec (International meicroelectronics center)と技 術討議を開催し(2004年1月)、地球温暖化防止技術開発に関する情報の共有化を積極的に 図ることで相互に合意した。 更に、NEDO研究開発検討委員会の指導を得、ヨーロッパの基礎・応用研究グループと日本 の基礎・応用の研究者との情報交換を行うため、プラズマプロセスに関するジョイントシンポジ ウムを、2003年7月ヨーロッパで、2004年2月日本でそれぞれ開催した。ヨーロッパ側 は、イギリスの Open Univrsity の Nigel J. Mason 教授を中心とする、The European Atomic, Molecular, Optical Plasma Physics (AMOP)のメンバーを中心に、イギリス、フランス、ベル ギー、ドイツ、デンマーク、オーストリア、セルビア・モンテネグロ等の8ヶ国と韓国から、日 本からはASETのメンバーを中心として、6大学からの先生が集まって討議した。また、日本 で開催した第2回シンポジウムでは、さらに米国からの研究者も参加し、総勢60人の規模でプ ラズマプロセスに関して討議した。基礎と応用のそれぞれの分野の研究者のよりよい共同研究を 図るために、研究紹介、技術討議がなされ、今後の研究開発の効率化に大いに寄与するとの高い 評価を得ている。 32 5. 評価に関する事項 評価の履歴 事前評価なし 中間評価 平成13年度 事後評価(今回) 評価手法(外部評価、第三者評価) 評価事務局 評価項目・基準 評価委員 33 Ⅲ.研究開発成果について 1. 事業全体の成果 図 3.1 にプロジェクト終了時の成果をまとめて示す。図 3.1(a)にプロジェクト成果の数的まと め、図 3.1(b)に特筆すべきプロジェクト成果をまとめて示す。 研究項目①では、ドライエッチングの選択性を保持して従来の SiO2 エッチング技術に比較し て、1.4 倍高効率なドライエッチング技術を開発した。これは、エッチングに使用する PFC の消 費量およびエネルギー消費量の 30 %削減を可能とする技術を開発したことに相当する。 当初計画に盛り込んであった、自主的な数値目標省 PFC 効果 70 %という数値は、代替 PFC ガスを用いても、高効率エッチング技術の研究成果を用いても、実現できないことを実証した (中間評価で説明した)。これは、高効率エッチング技術および代替 PFC ガスを用いたドライ エッチング技術でも、ブラズマ領域でばらばらになった PFC ガス分解化学種が、プラズマ領域 の下流域の冷たい部分で再結合反応を起こし、安定な CF4 等の PFC ガスを精製することによる。 SiO2 エッチング過程のより深い理解を目ざし、質量分離イオンビーム照射実験やプラズマ ビーム照射実験を進め、SiO2 のエッチング機構を明確にした。そこで、ドライエッチング速度 の特異なイオンエネルギー依存性を見いだし、イオンエネルギー制御高選択エッチング技術を開 発した。 プロジェクトの成果 研究開発目標 成 果 1. エッチングガスの使用量 の削減に向けた技術の 研究開発 ・ 選択性保持してエッチング速度1.4倍、 ・ SiO2 エッチング機構の理解の深耕 ・ イオンエネルギー制御高選択エッチング技術 2. 代替ガスを用いる ドライエッチング技術の 研究開発 ・ 直鎖状-C4F6ガスの量産化 ・代替ガス選定基準の構築 ・ ゼロエミッションシステム(再委託研究) (PFC固体ソース、マイクロボール化回収再利用) 3. 有機層間絶縁膜を 用いたドライエッチング 技術の研究開発 ・ 新ハードマスク材料(ボラジン・シロキサンポリマー)の 開発 ・ 省PFC ≧90%のドライエッチング技術 (ボラジンポリマー/有機膜構造) 4. 新配線構造及び その形成技術の研究 開発 ・ ライン・ピラープロセスの開発 (ローカル配線、上層配線) ・ 絶縁膜貼付け装置の開発 ・ Cu の拡散・ドリフト機構の理解の深耕 図 3.1 プロジェクトの成果 34 目標到達度 省PFC・省エネ 30~40 % 省PFC≧90 % 省エネ ~40 % 省PFC 100 % 省エネ≧ 50 % 成果まとめ(数的) H11 0 H12 4 H13 20 H14 32 H15 34 合計 90 1 6 10 5 4 26 特許件数 (国外) 0 1 2 3 3 9 Proceedings 数 3 23 40 47 44 157 講演数 6 60 89 101 94 350 報道等 0 2 3 3 2 10 論文数 特許件数 (国内) 博士号取得者:3 博士号取得者:3名、ベンチャー企業家:4 名、ベンチャー企業家:4名 図 3.1(a) 成果のまとめ(数的) 成果のまとめ (数的) (2) • 博士号取得者 – 獅子 口清一(NECEL) – 菊池 幸子(東芝) – 石川 健二(富士通)(予定) • ベンチャー企業家 – 石谷 明彦(imec日本(株)) – 古村 雄二(フィルテック(株)) – 林 祐二 – 福田 琢也((株)未来先端技術研究所) 35 図 3.1(b) 成果のまとめ(数的)(2) PFC 計測技術の研究開発では、GC-MS、FT-IR、QMS を相補的に用いた測定技術の研究開発 を実施し、90 %以上のマスバランスを確保できることを明確にした。この技術は、実際の半導体 量産工場での PFC 測定管理での重要な指針を与えた。 研究項目②では、PFC 代替ガスとしてエッチング特性がもっとも優れていることを報告した 直鎖状 C4F6 ガスの、日本のガスメーカによる量産化に多いに寄与した。また、数多い PFC 代 替ガスの選定基準を構築した。 名古屋大分室で、固体 PFC 代替ソースと排ガス中 PFC の固体化による回収技術を用いたゼ ロエミッション・クローズドエッチングシステムの開発を進めた。PFC の中で最も分解しにく いガスである CF4 の分解効率を、水素ガスの添加により 80 %以上に改善することに成功した。 水素ガス添加によりフッ化水素ガスが発生するが、これはカルシウム剤や水により除去できる。 PFC 代替ガスを用いて SiO2 をエッチングした際の排出ガスの分析評価を行うとともに、ガ スプラズマ分解した後に生成するガスのプラズマ除害技術の効率を向上させる研究を行った。特 に、SiO2 エッチングプロセスへの干渉が少ないポンプ下流設置型の大気圧プラズマ除害技術及 び除害装置を研究した。具体的には、触媒電極を利用した大気圧プラズマによる PFC ガスの除 害技術の研究開発を行った。しかし、同方式は、少量の排気ガスに対しては効果あるものの、量 産工場で使用している窒素ガス 10 litter/min 以上の大希釈条件下では、その省電力の効果を原 理的に発揮できないことが判明し、平成 14 年度で研究開発を終了した。 研究項目③では、ドライエッチング工程でのPFC使用量大幅削減を目指し、ボラジン・シロ キサンポリマー・ハードマスク材料の開発を推進した。ボラジン・シロキサンポリマーと有機層 間絶縁膜との組合せ構造で、省 PFC 効果 90 %以上のドライエッチング技術の開発に成功した。 しかし、本研究開発項目では、半導体製造プロセスにおいて 1 ないし 2 番目に電力エネルギーの 省費の大きいドライエッチング技術を使用するため、省エネルギーの効果は、40 %と見積もるこ とができ、これはプロジェクトの最終目標に未達である。さらに、同構造におけるプロセスの信 頼性評価を行い、実用化のための課題を整理し、今後の実用化に向けての研究開発の指針を示し た。 研究項目④では、ドライエッチング技術も化学的機械的研磨法も用いない多層配線プロセスで あるライン・ピラープロセスを開発した。ライン・ピラープロセスの構築により、省 PFC 効果 100 %、省エネルギー効果 50 %以上の多層配線技術開発に目処をつけた。同プロセスを採用す ることにより、プロジェクト目標を十分達成できることを実証した。これは、ライン・ピラープ ロセスが、ドライエッチング技術も使用しないほか、層間絶縁膜形成にプラズマ CVD 技術も使 用しない。また、化学的機械的研磨技術も用いないため、脆弱な有機膜の集積化に有利と考えら れる。 これらを総合すると、SiO2 を基本とする既存の層間絶縁膜のドライエッチング技術では、高 効率エッチング技術および PFC 代替ガスを用いたドライエッチング技術の開発により、省 PFC 省エネルギー効果 40 %を実現した。低誘電率層間絶縁膜を用いたドライエッチング技術の開発 およびボラジン・シロキサンポリマーという薄膜材料の開発により、省 PFC 効果 90 %以上、省 エネルギー効果 40 %を達成した。さらに、新配線構造およびその形成技術の研究開発において、 ライン・ピラープロセスを研究開発し、省 PFC 効果 100 %、省エネルギー50 %以上というプロ ジェクト目標を達成した。量産工場の旧ライン、新ラインでそれぞれ適宜これらの研究開発成果 を実用化することにより、COP3 で決められた 2010 年の目標値は十分達成できると予想される。 36 2. 研究開発項目毎の成果 ① エッチングガスの使用量の削減に向けた技術の研究開発 高効率エッチング技術: 被エッチング物であるSiO2とレジストとの選択性を維持して、SiO2のエッチング速度を1.4倍 に向上する高効率エッチング技術を開発した。これにより、エッチング時間を従来のエッチング 技術に比較して、1/1.4=0.71に短縮することが可能になり、エッチングガスであるPFCの消費量 およびエッチングに要するエネルギー消費量を約30 %削減することができる。 SiO2の高効率エッチング技術を開発するにあたり、図3.2に示すように、SiO2のエッチングに 有効な反応種の同定に研究の中心を絞った。すなわち、量産工程のエッチングチャンバーの中で は、基板に入射するイオンとラジカルは多種多様であり、さらに分布をもつ運動エネルギーをも ち、さらにエッチング反応で生成するエッチング生成物は、多種多様な脱離物からなる。このよ うな系は、SiO2のエッチング機構を研究するには大変複雑である。 上記SiO2の高効率エッチング技術を開発するために、フロロカーボンプラズマから、質量分離、 エネルギー分離したCF+、CF2+、CF3+イオン等を引き出し、それらCF3+、CF2+、CF+イオンによ るSiO2のエッチング効率を測定した。この測定のために、フロロカーボンプラズマから上記CF3+、 CF2+、CF+の各イオン種のみを分離して引き出し、イオンのエネルギーを指定して、SiO2に照射 し、そのエッチングイールドを測定する装置を開発して、実験に使用した。 高効率エッチングの考え方 エッチングチャンバー 分離用磁石 CxFy プラズマ イオンソース イオン、 ラジカル 生成物 ウェハ 単純化 QMS 減衰器 ラジカル 基板に入射するイオンとラジカル 基板に入射するイオンとラジカル --多種多様な反応種 多種多様な反応種 --分布のある運動エネルギー 分布のある運動エネルギー エッチング生成物 エッチング生成物 -多種多様の脱離物 -多種多様の脱離物 イオン エッチング 生成物 試料 (Si, SiO2・・・etc) SiO SiO22エッチングに有効 エッチングに有効 な反応種の同定 な反応種の同定 エッチング機構を研究するには複雑 図 3.2 高効率エッチング技術開発の考え方 37 図 3.3 質量分離・エネルギー分離イオンビーム実験装置の外観図 質量分離したスペクトル 6 CF3+ Ion Intensity (a.u.) CF4 4 BF2+ N2+ 2 F+ CF2+ CF+ BF2+ C+ N+ B+ 0 BF+ 0 20 40 60 Mass (a.m.u.) 図 3.4 質量分離したスペクトル例 38 80 図3.3には、このために開発制作したBEAM実験装置の概観を示す。単一のCFx+イオンを取り 出し独立に制御することができ、1013∼1014 cm-2s-1のイオンフラックスが得られ、エネルギーは 単色化できる。図3.4にCF4をソースガスとした時に質量分離スペクトルの例を示す。 図3.5に示すように、フロロカーボンのブラズマで生じる各種イオンの内、CF3+ > CF2+ > CF+ の順番でSiO2のエッチング効率がよいことを正確に検証した。また、その脱離物を正確に調べる ことにより、主な脱離物は、SiF2であり、その並進エネルギーは0.01 eVにピークがあることを 世界で初めて見いだした。SiO2エッチング機構の研究では世界トップレベルの研究成果を出すこ とに成功した。 PFC あるいはその他のガスを用いたエッチングプロセスの効率の向上、ガス使用量の削減に 向けて、エッチング反応工程の高度な制御を実現するため、ガスのプラズマ励起、ウェハ表面で の反応、再合成機構等の分析・解明を行った。このために、in situ のモニタリング技術を確立 するとともに、これを用いて反応シミュレーション、反応制御を行う技術を開発するという本 テーマの研究目標は十二分に達成できた。 エッチングイールド (SiO2/ion) エッチングイールドのイオン種依存 2.0 SiO2, 1 keV 1.5 1.0 0.5 0.0 F+ CF1+ CF2+ CF3+ イオン種 図 3.5 各イオン種の SiO2 エッチングイールド PFC 計測技術: 現 在 、 使 用 さ れ て い る ガ ス 分 析 装 置 で 、 排 出 ガ ス 中 の PFC お よ び 副 生 成 物 の HAP (Hazarsous Air Pollutsnts; COFx、HF、NOX、…)を単独でかつ精度良くその場で計測する手 段はない。図 3.6 に PFC 排出ガスの各種測定方法を比較して示す。ガスクロメトリ・質量分析 法(GC-MS)は正確な PFC ガス計測技術であるが、サンプリング方法によって結果が異なり、大 型で計測に時間がかかるために半導体の量産工場には不適である。ゆえに世界半導体会議では、 フーリエ変換赤外分光法(FT-IR)を用いる方法が提案された。FT-IR を実用的に用いるためには、 CFx 測定方法の研究や、データーベースの充実が必要である。さらに FT-IR には F2 分子を測定 できないという欠点がある。一方、小型で測定の比較的容易なもう一つの方法である四重極質量 分析器(QMS)では F2 を計測できるが、含まれるガス種とそのクラッキング特性を把握していな いと正確な計測ができない。ゆえに、GC-MS、FT-IR、QMS を相補的に用いる測定技術の研究 39 開発が必要である。 PFC 排出ガスの各種測定方法 短所 長所 測定方法 フーリエ変換 赤外分光法 (FT-IR) リアルタイム計測 質量分析器 (QMS) リアルタイム計測 ガスクロメトリ・ 質量分析器 (GC-MS) 業界 標準 F2 分子計測不可 O2 添加プラズマ除害 以外では問題なし フラグメントにより 化学種間の干渉あり 測定時間が長い ~30 min 優れた分解能 測定精度の確認: 測定精度の確認 「マスバランス」 測定精度の確認: 測定精度の確認: :「マスバランス」が 「マスバランス」が 「マスバランス」が が100 100± ±10 10% %以内 以内 「マスバランス」= 測定した / 装置に入れた 「マスバランス」=(測定した (測定した 測定したFF又は 又はC C量 量)/ )/ /(装置に入れた (装置に入れた 装置に入れたFF又は 又はC C量 量)) 図 3.6 PFC 排出ガスの各種測定方法 測定結果(IAMS) ) 質量数 200 以上 測定結果( IAMS c -C 4F 8 /Ar/O 2 =21/510/11 sccm 5th data C4F8 C5F8 + + MLi /Li 相対信号強度 2.E-05 1.E-05 C F (?) C4F10 C5F10 5 11 C5F12 マスバランス 90% % 0.E+00 200 250 300 質量数 (m/e) O2 11 sccm( (SiO2エッチ標準条件):FT-IRで測定されない高分子が多い で測定されない高分子が多い エッチ標準条件): C4F8 IAMS c -C 4 F 8 /Ar/O 2=21/510/33 sccm 2nd data C4F8O(?) マスバランス + + MLi /Li 相対信号強度 2.E-05 1.E-05 C5F10O(?) C4F10 100% % 0.E+00 200 250 300 質量数 (m/e) O2 33 sccm :高分子は明確に減少 マスバランスがとれない理由は、FT-IRで測定されない高分子のためと考えられる で測定されない高分子のためと考えられる マスバランスがとれない理由は、 図 3.6 (b) イオンアタッチメント質量分析法(IAMS)を用いた PFC 排出ガス分析例 40 測定精度を確認する手法として、マスバランスが保たれているかどうかをチェックする方法が よく用いられる。しかし、往々にしてマスバランスは保たれないことが多い。マスバランスとは、 装置にいれたフッ素(F)または炭素(C)の量で規格化した測定 F または C 量の値を指す。このマス バランスが 100±10 %の値になることが、精度の許容条件である。 マスバランスを確認するため、イオンアタッチメント質量分析器(IAMS)を用いた、排ガス分 析を行った。IAMS は、Li イオンを測定ガスに付着して質量分離をするため、電子衝撃で測定ガ スをイオン化する通常の QMS に比較して測定ガスの分解(フラグメント化)を起こさず、スペ クトルを直接被測定ガス中の化学種と考えることができる優れた分析手法である。図 3.6(b)に IAMS を用いた PFC 排出ガスの分析例を示す。図 3.6(b)によれば、質量数の大きいフロロカー ボンが生成してすることが明瞭にわかる。これらの質量数の大きい CxFy は一般に FT-IR で測定 されないものが多い。この IAMS を用いた実験によれば、インテルプロトコルでマスバランスが とれない理由の一つとして、FT-IR で測定されない高分子の生成があげられる。 先導研究(平成 10 年度)で行った GC-MS 測定を基準とし、FT-IR 測定技術とともに QMS による PFC ガス計測技術の研究開発を行った。QMS、FT-IR、GC-MS による PFC 計測結果を 比較し、計測方法及び条件の違いによる精度劣化原因を解析して、インテルプロトコルで示され ている全てのガスに対して適用できる高精度計測技術を開発した。さらに、開発された計測技術 を高効率省 PFC エッチング技術、代替ガスエッチング技術等を研究開発していく際のツールと して使用した。 ② 代替ガスを用いるドライエッチング技術の研究開発 代替ガスエッチング技術: 図3.7にPFC代替ガスの一部をその物性とともに示したが、数百種類もあるPFC代替ガスを実 際の量産工程で使用するためには、その中から有効なものを選択しなければならない。このため 本研究項目では、図3.8に示すように、代替ガスの選定基準を構築した。PFC代替ガスのエッチ ング特性、PFC排出ガス特性を調べるため、代替ガスの分子量、分子構造、エッチング特性の3 つの項目から評価し、分子量が同じであれば、環状の構造の分子よりも直鎖状の分子の方がエッ チング特性、PFC排出ガス特性にすぐれることを見いだした。 代替ガス一覧(抜粋) Gas c-C4F8 Name Formula octafluorocyclobutane GWP100/ lifetime Toxic level Flammability -5.7 9100/3200 non non toxic B.P. (℃) C2F4 tetrafluoroethylene CF2CF2 -76 negligible/ <0.05 l -C3F6 hexafluoro-propene CF3CF=CF2 -29 <100/<1 toxic, LC50=750 c -C3F6 hexafluorocyclopropane <100/<1 non C3F6O HFE-1216 C3F6O hexafluoro-propanone C3F4 perfluoro-allene l -C4F6 hexafluorobutadiene hexafluorocyclobutene hexafluorocyclobutanone c-C4F6 C4F6O Reference non Hitachi ECR and Anelva DFR: similar to C4F8 HDP etcher: relatively good non Sumitomo OZ-4000 & Ulvac NLD: a little worse than C4F8 Mass production of gas is difficult. CF3OCF=CF2 -22 <100/<1 CF3COCF3 CF2=CF- CF=CF2 Gas molecule is unstable. toxic CF2=C=CF2 5 toxic, LC50=667 highly, LC50=50 highly, toxic ? toxic 6 C3F7 heptafluoro-propyl CF2=C2F5 l -C4F8 perfluoro-2-butene CF3CF=CFCF3 1.3 l -C4F8 octafluoro-1-butene CF2=CFC2F5 7 C5F8 octafluorocyclopentene pentafluoro-trifluorometyl-cyclobutene C5F8 Process Evaluation (mainly selectivity) 50/<1 7.4-29.4% AMAT HDP & middle density chambers: better than C4F8 Toxic level is high. Gas molecule is unstable. 27 90/0.98 CF3C4F5 toxic, LC50=459 toxic 図 3.7 代替ガス一覧(抜粋) 41 non TEL DRM, IEM: better than C4F8 ; NLD: similar to C4F8 代替ガス技術開発の考え方 PFC 代替ガスの選択方針を明らかにする 1) F/C 比 - C4F8 (F/C = 2), C5F8 (F/C = 1.6), C4F6 (F/C = 1.5) 2) 分子量 - C2F4, C3F6, C4F8 3) 構 造 - c-C4F8 vs. l-C4F8 エッチング性能と コンタクト穴加工 のエッチング性能 PFC 排出量 (FT-IR) ポリマー分析 (QCM & XPS) プラズマ特性の関係 (EAMS, Ions) ガス構造・組成と特性の相関 エッチング性能に優れ、 エッチング性能に優れ、PFC PFC排出量が少ない 排出量が少ない PFC PFC代替ガス選択方針の提案 代替ガス選択方針の提案 図 3.8 PFC 代替ガスを用いたドライエッチング技術開発の考え方 F/C 比、分子量の違い 研究した代替ガス 沸点(℃) l-C4F8 c-C5F8 1.3 27 l-C4F6 6 寿命(年) < 100 <1 90 50 0.98 毒性 (LC50=459) <1 毒性 (LC50=667) 9100 3200 Toxic Level 毒性 無 400 300 200 c-C4F8 c-C5F8 l-C4F6 100 0 110 140 190 230 コンタクト径 (nm) 60 6 40 4 20 0 300 Si SiN PR 2 C 4 F8 C5F8 C4F Gas 6 図 3.9 PFC 代替ガスを用いたドライエッチング技術(F/C、分子量の違い) 42 0 PR Selectivity 8 Si & SiN Selectivity エッチング速度 (nm/min) c-C4F8 (参照) -5.7 GWP100 図3.9にPFC代替ガス分子のフッ素(F)/炭素(C)比および分子量の違いによるエッチング特性を 示す。直鎖状C4F6はエッチング速度が加工するコンタクト孔の径に依存しないという特異な性質 を示すことを見出した。直鎖状C4F6ガスのエッチング特性を調べ公表すると、関東電気化学工業 (株)を初めとする日本のガスメーカ3社が直鎖状C4F6ガスの量産化のための法的手続きを進め、 平成16年1月に各社とも量産体制を構築した。 c-C4F8 と l-C4F8 の比較 (構造の違い) Etching Performance GWP Hole etch rate Selectivity Parent Emission during (0.2μ μmφ φ) gas to SiN (nm/min) (GWP100) etching* Gas c -C4F8 362 33.6 l -C4F8 409.3 37.7 8700 < 100 100 75.7 (*c-C4F8 を100とする) l-C4F8 はc-C4F8に比較して、24 に比較して、 % CE の削減効果 (エッチング速度の増減は考慮しない場合) (CE : Carbon Equivalent, PFC ガスの総流量を GWP 値を考慮して CO2 量に換算した値) 量に換算した値 図 3.10 環状 C4F8 と直鎖状 C4F8 の比較(構造の違い) c-C4F8 と l-C4F8 の比較 (2) c-C4F8 After Etching l-C4F8 After Ashing After Etching After Ashing 0.5 um 0.5 um 0.5 um PR TEOS 0.5 um 0.34μmφ and 2.2μm deep contact hall etching was achieved using both cyclo and linear C4F8. 図 3.11 環状 C4F8 と直鎖状 C4F8 の比較(エッチング形状の比較) 43 図3.10および3.11に環状C4F8と直鎖状C4F8を例に、分子量が同じ場合の構造の違いによる排出 ガス中PFCガスの削減効果を示す。もちろん、両方のガスを用いたドライエッチングで、エッチ ング形状がほぼ同じになるよう制御して(図3.11)、排出ガス中のPFC削減効果を調べなければ ならない。図3.10は、他のエッチング特性をなるべくそろえて比較した結果である。一般に、環 状PFCよりは直鎖状PFCガスの法が排ガス中のPFC削減効果が大きい。この事実は、図3.12に示 した直鎖状CxFyでも見受けられる。この理由として、CxFyの主鎖にある炭素・炭素の二重結合 が電子衝撃で切れやすく、C2F4ラジカルを生成しやすいためと考えている研究者もいるが、その 正確な原因は今後究明しなければならない。 排ガス測定結果 放電中の 導入PFC/O2/Ar 排出生ガス (sccm) 量(sccm) 放電中の 全排出ガス 総CE値(sccm) CE削減率 (%) l -C3F6 18/9/500 0 30,500 43.6 l -C4F8 l -C4F6 c -C5F8 18/10/500 18/24/500 18/24/500 0 0 0 34,500 46,800 48,600 36.1 13.5 10.1 c -C4F8 18/8/500 1.93 54,100 0.0 測定ガス種: CF4, C2F4, C2F6, C3F8, CHF3, CO, CO2, COF2, HF, SiF4 直鎖状不飽和ガスの中でも、 l-C3F6 はPFC排出削減効果が大きい。 図 3.12 PFC 代替ガスを用いた SiO2 ドライエッチング時の排ガス測定結果 省 PFC 効果を上げるためには、図 3.13 に示すようにプラズマ下流域でのフロロカーボン化学 種の再合成反応制御技術の研究開発が必要であることがわかり、平成 14∼15 年度九州大学の古 屋謙治助手、および平成 15 年度東京大学の霜垣幸浩助教授にそれぞれ、再合成反応制御のため の再委託研究を実施した。図 3.14 に九州大学古屋助手の研究例を紹介する。電子衝撃発光法に よれば、CF4+イオン濃度を直接測定することができ、QMS 測定を併用することにより、プラズ マ下流域での気相再合成反応の研究が進むことが期待できる。研究は途中成果ながら制御可能性 があり、この研究の今後の発展を必要とする。 PFC 代替ガスを用いた高効率なエッチングプロセスの研究を行うために、PFC 代替ガスのプ ラズマ励起、ウェハ表面反応等に関する反応メカニズムの研究を行うとともに、エッチング性能 の検証を行った。また、代替ガスによる PFC 再合成の防止に向けて、使用後のプラズマ反応ガ スの制御技術等の関連技術の研究開発を行った。しかし、PFC 代替ガスを使用したドライエッ チング技術を使用しても、省 PFC、省エネルギー効果は最大 40 %程度である。このため、研究 項目②において、省 PFC 効果 80 %以上、省エネルギー効果 50 %以上とするプロジェクト目標 に対しては、未達である。これは、研究項目①でも述べたように、代替 PFC ガスを用いても、 プラズマ領域でバラバラになったフロロカーボン活性種が、プラズマ下流域で再合成反応を起こ し、安定な PFC を生成するためである。 44 再合成反応制御技術 排出ガス測定 emission gas CF4 parent gas CO2 PFC他 他 HAP C4F8/C5F8/ C F 2 6 C4F6 CHF3 C2F4 CO COF2 HF Total CE* c-C4F8 2.26 0.35 1.77 1.17 1.12 19.66 2.56 14.65 9.76 53946 c-C5F8 2.75 1.06 0.28 1.51 1.02 19.30 7.08 31.30 7.54 43652 l-C4F6 2.46 1.06 0.00 1.92 1.07 10.97 7.48 31.46 4.88 46227 (CO2 換算、FT-IR 測定) 地球温暖化計数の小さい代替ガスを用いても プラズマ領域を経ると、 ・親ガスはほぼ分解する ・安定であるPFC( (CF4等)ができてしまう 等)ができてしまう ・安定である 再合成反応制御技術が重要 図 3.13 再合成反応制御技術の必要性 電子衝撃発光法および質量分析法による 気相化学反応の解析 九州大・古屋助手(再委託研究) 電子衝撃発光法および質量分析法による CF4 濃度の計測: CF4+、CF32+、CF22+、CF2+ 再合成反応の解析 電極 PFCガス 排気 オリフィス 電子衝撃発光法 実験装置 距離可変 (反応時間制御) 基板 RF電力 図 3.14 再合成反応制御技術開発のための研究例(九州大学古屋助手の研究例) 45 除害技術: 代替ガスや非 PFC ガスで層間絶縁膜をエッチングしても、排気系で再合成反応による PFC の 発生やその他の有害なガスが発生する場合がある。ゆえに、エッチングチャンバから排出される ガスについて研究する必要がある。その対策として、有害な排出ガスの発生を抑制する技術の研 究と同時に、発生が避けられないガスに対する除害技術の研究が必要である。また、省エネル ギーの観点から小型でエネルギー効率の優れた除害技術の開発が望まれる。 PFC 除外技術は活発に研究開発されており、図 3.15 に示すように触媒方式、吸着方式、燃焼 方式、プラズマ除外方式等の除外技術がある。どの方法も一長一短があり、除外すべき対象ガス によって、ケースバイケースで使い分けているのが現状である。 除外装置をエッチング装置に付加するときの課題の一つが、エネルギー消費量が増大すること である。エネルギーを電力と考えると、現在電力を産出するために火力発電所の役割が大きい。 火力発電所では化石燃料を燃焼させて、そのエネルギーで電力を生産するとともに大気中に反応 生成物である CO2 を排出している。つまり、除外装置を使用するということは、エッチング排ガ ス中の PFC ガスを除去するために、大量の CO2 を排出することになり、今後ともこの手法のみ で温暖化問題に対応できるか不明である。本事業の成果の重要性が理解していただけるものと考 える。 PFC除害技術 既存の除害技術 方式 CF4 装置 Running 床面積 使用電力 コスト コスト 分解率 触媒 99 % 中 高い 低い 吸着 99 % 大きい 中 高い 燃焼 95 % 中 高い 中 プラズマ 99 % 非常に 小さい 中 安い その他 4 kW 最終処理? 高温でNOx発生 発生 高温で 省エネ? 3.5 kW ドライポンプの上流 (JEITA調査及びTELデータより) 既存の除害技術で、PFC の 99 % 除害ができる。 既存の除害技術で、 しかし、省エネ・小型化・低コスト化と、 プロセスへの影響が少ない「大気圧処理」の要請。 プロセスへの影響が少ない「大気圧処理」の要請 大気圧プラズマの利用 (目標: 目標:2 以下) 目標: kW以下 以下 図 3.15 PFC 除外技術 本研究項目では、この点を鑑み、省エネルギー、低コスト、小型化が可能な触媒電極を併用し た大気圧プラズマ除外技術(PACT)を検討した。図 3.16 に PACT の概要を示す。PACT 技術は、 SiO2 エッチングプロセスへの干渉が少ないドライポンプ下流設置型の触媒電極を併用した大気圧 プラズマを利用しており、除外装置のメンテナンスにエッチング装置を停止する必要がなく、良 好なエッチング装置の保守性をもつ。 46 PACT の概要 Plasma Assisted Catalytic Technology (PACT) 常温・常圧のプラズマ触媒反応チューブ Plasma 触媒電極 Gas In ~ Gas Out 特 徴 小型 長さ15cm、太さ1/2inch、複数本使用で数10l/min流量に対応 省エネルギー 冷却水不要、最大消費電力0.2kW以下(高電圧微小電流電源) 良好なメンテ性 DP後段に設置し、エッチング装置停止なし 高効率高性能 触媒反応利用(Nox、SOxの除害効果が確認済み) PFCとHAPsの除害に有効 図 3.16 触媒電極併用大気圧プラズマ PFC 除外技術 (PACT) PACT のメカニズム (1) 濃度一定・全流量変化時の分解量 (c-C4F8/希釈 希釈N 希釈 2) 10/1000 8/1000 全流量が変化しても 分解量は一定 6/1000 C4F8 分解量 (sccm) 4/1000 2/1000 PFC分子の PFC分子のプラズマ中 分子のプラズマ中 滞在時間に依存しない C4 F8 濃度 = 1/1000 Cu-Tube 3 pcs. 全流量 (slm) 図 3.17 PACT の PFC 除外機構 (1) 47 プラズマ中での 分解ではない PACT のメカニズム (2) 濃度と分解量の関係 c-C4F8 分解量 (sccm) Y ∝ (Kp)1/2 /(1+ (Kp)1/2 ) 解離を伴う吸着反応時の Langmuirの等温式 の等温式 Y = 5.6 ( 22X )1/2 / (1+ ( 22X )1/2 ) ( R2 = 0.99 ) Cu-Tube 3 pcs. PFC分解は電極上の 分解は電極上の 吸着反応で行われる 大流量対応 → 電極面積拡大 c-C4F8 15 sccm (SiO2 etch 条件) で、PACTチューブ チューブ 60 本必要 で、 濃度 (c-C4F8 流量/ 流量/ N2 流 量) → 総消費電力は 6 kW に上り エネルギー的に不利 図 3.18 PACT の PFC 除外機構 (2) 図 3.17 および 3.18 に PACT 技術における PFC 除外機構を示すように、排ガスの全流量が変 化しても分解量は一定であり、PFC 分子のプラズマ中滞在時間に依存しないことから、プラズ マ中での PFC 分解ではないことがわかり(図 3.17)、PFC 濃度と分解量の依存性が、解離を伴 う Langmuir 吸着等温式で説明できることが判明した(図 3.18)。このことは、PFC 分解は放電 電極上の吸着反応であることを示す。このため、実際の量産工場では、ドライポンプの保護のた め大流量の窒素(N2)ガスで希釈しており、排ガスの大流量対応には、放電電極の面積の増大が重 要である。この対策では最大の特徴である低消費電力の効果が、実用的なガス流量では発揮でき ないことが明確になったため、平成 14 年度で PACT 技術の研究開発は終了した。除外技術開発 に対しては、名古屋大学の堀助教授への再委託研究に研究開発を絞った。 名古屋大学工学部の堀 勝助教授への再委託研究でゼロエミッションシステムを開発研究した。 固体原料に強力なレーザ光を照射し、ハイドロフロロラジカルを生成し、エッチング反応室に導 入し、プラズマを形成する。このプラズマで形成するCFx+イオンを用いてSiO2をエッチングす る(図3.19、3.20)。排出ガス中に含まれるPFCガスは、真空排気のためのドライポンプの後段 において大気圧プラズマで重合し、マイクロボールとし(図3.21)、回収する。回収したマイク ロボールは精製し、再度代替PFCの原料として固体ソースとして再利用する(図3.22)。これは、 危険で取り扱いの難しい代替PFCガスを用いずに、エッチングにハイドロフロロカーボンを利用 し、排出ガス中のPFC固化することにより、まったく大気にPFCガスを放出しない画期的な考え 方に基づく。 48 図 3.19 PFC 代替固体ソース(名古屋大学堀助教授の研究例) PFC 代替固体ソース (2) (名古屋大・堀助教授) Ar dilution effect Anisotropic Taper Higher dilution/Lower pressure (Ar90%,0.4Pa) Resist φ0.6 µm hole SiO2 0.08 µm Trench Resist Ar 0% Ar 50% Ar 90% 1 µm Taper Angle θ (degree) 90 SiO2 2.8 µm 88 86 Si 84 1 µm θ 82 80 0 25 50 75 100 0.5 µm Selectivity: SiO2/Si = 31 SiO2/Resist = 6.4 SiO2 Etching Rate: 340 nm/min Ar concentration [%] 図 3.20 PFC 代替固体ソース (2) 49 図 3.21 大気圧非平衡プラズマによる PFC の微粒子化 ゼロエミッション閉ループ装置の概略図 Gas Outlet RF 60MHz Gas Inlet フルオロカーボンガス の選択注入 RF 2MHz PTFE CO2 レーザ Turbo Pomp Turbo Pomp Dry Pomp Rotary Pomp Heater 固体ソースを用いた 排ガス処理 ガス生成装置 Microwave (2.45 GHz) Gas Inlet 大気圧マイクロ 固体化回収 プラズマ 大気圧除害装置 図 3.22 ゼロエミッション閉ループ装置の概略 50 二周波励起エッチング装置 Gas Outlet ③ 低誘電率層間絶縁膜を用いたドライエッチング技術の研究開発 有機膜非PFCエッチング技術: PFCを用いない高効率ドライエッチング技術の実現を目指し、有機膜等のSiO2膜以外の層間絶 縁膜を用い、アンモニア(NH3)等のPFC以外のガスを用いて加工精度が高く、高効率にエッチ ングするためのプロセス研究開発を行った。 層間絶縁膜には、市販の有機絶縁膜を用いた。図3.23に示すように、窒素(N2)−水素(H2)混合ガ スからなるエッチングガスまたはアンモニアを主体としたエッチングガスを用い、市販の有機層 間絶縁膜を用いて、900 nm/minの実用的なエッチング速度で、150 nmの溝(トレンチ)または 接続孔(ビア)を加工できるドライエッチング技術を開発した。これにより、80 %の省PFC効果 が見込まれる。省エネルギー効果は、40 %である。 有機膜の非PFCエッチング アンモニアガス(NH3/N2)による有機層間絶縁膜のエッチング特性 Φ0.10μ μm Φ0.16μ μm Φ0.25μ μm ハードマスク (SiO2) 有機膜 基板 ボーイング ( ASET & (株)アルバック) 実用的なエッチング技術 (900 nm/min) ) 高効率エッチング (エッチングガス使用量の削減) 図 3.23 有機膜の非 PFC エッチング技術 実際のLSIの製造プロセスでは、層間絶縁膜以外に、ハードマスク、エッチングストッパー、 配線材料である銅(Cu)の拡散防止膜等の補助的材料を必要とする。これらの補助的薄膜は、 従来SiO2を基本とした材料を用いている。例えば、シリコン窒化膜(Si3N4)、オキシナイトライ ド(SiON)、炭化ケイ素(SiC)等の材料である。これらの材料の加工には、一般にPFCガスを使用 する。このため、層間絶縁膜に有機膜を用いても、これら補助的な膜に従来の材料を用いては、 図3.24に示すようにPFC削減効果が薄れる。また、これらの補助的材料は、比誘電率が高く、い くら誘電率の低い層間絶縁膜を用いても、全体の誘電率(実効的比誘電率)が高くなるという欠 点もある。 本プロジェクトでは、PFC削減効果を高めるためPFC以外のガスで加工でき、またその比誘電 率も低いポラジン・シロキサンポリマーという新ハードマスク材料を開発した(図3.24)。この開 発は、独立行政法人産業技術総合研究所との共同研究である。 図3.25にボラジン・シロキサンポリマーの合成反応例を示す。合成には、ボラジンユニットと シロキサンとをヒドロシリル化反応による重合反応を利用し、無機有機ハイブリッドポリマーを 作った。このようにして作成ボラジン・シロキサンモノマーを、図3.26に示すように塗布法 51 (Spin-Coat)により基板上に塗布し鎖状ポリマーを形成する。これを熱処理することにより、基 板上にネットワークポリマーが形成できる。 PFC 使用量 ハードマスクの問題点とASETの解決方法 配線層数: 9層, 配線厚: 0.8 µm, 層間膜厚: 0.8 µm, SiO2 保護膜厚:0.1 µm 1 HM: : SiO2 ハードマスク 0.5 PFC以外のガスで加 工できるハードマスク 材料の開発 HM あり HM なし ボラジンシロキサン 高分子 0 配線 : Al 層間膜: SiO2 Cu ポーラスシリカ PFCエッチング エッチング Cu 有機膜 (有機-無機ハイブリッドポり (有機-無機ハイブリッドポりマー) 非PFCエッチング エッチング 省PFC 80 %+除害 +除害 (産総研との共同開発) 図 3.24 省 PFC の観点からみたハードマスクの問題点と本事業での解決方法 このようにして作成したボラジン・シロキサンポリマーのエッチング特性を評価した。図3.27 に示すように、実験には(株)アルバック製NLDエッチング装置を用い、PFCガス、塩素(Cl2)、 酸素(O2)、窒素(N2)-水素(H2)のエッチングガスによるエッチング特性を調べた。結果を図3.28に まとめて示す。ボラジン・シロキサンポリマーはCl2ガスを用いたドライエッチングで加工でき ることが判明した。また、有機膜のドライエッチングのハードマスクとして使用する場合には、 N2-H2ガスでのエッチングにおいて有機膜に比較して選択比が大きくとれることが重要であるが、 代表的な市販有機膜であるSiLKと比較して選択比7程度とれることが判明した。 図3.29に示すように、ボラジン・シロキサンポリマーを有機膜のハードマスクとして使用する ことにより、PFCガスをまったく用いないドライエッチング技術を開発するため、ボラジン/有 機膜構造で実際にドライエッチング特性を研究した。ボラジン・シロキサンポリマーをCl2ガス のドライエッチングで加工し、それをマスクとして有機層間膜をN2-H2プラズマで加工した。図 3.3.0にボラジン・シロキサンポリマーのCl2ガスを用いたドライエッチングで加工したときの加 工形状を示す。溝の幅はまだ大きいものの、垂直な形状で加工できることがわかる。図3.31に、 このようにして形成したボラジン・シロキサンハードマスクを介して、有機膜をN2-H2エッチン グガスを用いたドライエッチングで加工したときの加工形状を示す。図3.31では、孔のサイズも 大きく、加工形状もテーパがついているが、最終的に150 nmサイズの溝、接続孔が十分な垂直 形状をもって加工できることを確認した。 PFC以外のガスで加工できるボラジン・シロキサンポリマーをハードマスク、銅の拡散障壁層 として用い、市販の有機絶縁膜を層間絶縁膜として用いるボラジン・シロキサンポリマー/有機 膜構造により、省PFC≧90 %のドライエッチング技術を最大エッチング速度900 nm/minという 実用的な加工速度開発することに成功した。これによる省PFC効果は90 %以上、省エネルギー 効果40 %である。 52 ボラジン‐ ボラジン‐シロキサンポリマー合成 ヒドロシリル化反応による重合 R1 R1 R1 | | | H - C ≡ C - R ' - C ≡ C - H + H - S|i - R - S|i - H → H - C ≡ C - R ' - C H = C H - S|i - R - S|i - H R2 R2 R2 R2 R1 | CH3 H CH3 Si O −CH=CH C H = C H −Si N O B B O O Si Si N N B CH3 H CH CH3 H3C 3 CH=CH− CH3 CH3 CH≡C B N H3C N B C≡CH B H + N CH3 C≡CH triethynylborazine CH3 H CH3 Si Si O O O O Si C H 3 Si H H CH3 Cat. ethylbenzene tetramethylcyclosiloxane (1:1 mol/mol) Borazine-siloxane polymer 産総研:内丸他、第10 10回ポリマー材料フォーラム( 回ポリマー材料フォーラム(2001 産総研:内丸他、第10 回ポリマー材料フォーラム(2001) 2001) 図 3.25 ボラジン・シロキサンポリマーの合成 ボラジン‐ ボラジン‐シロキサンポリマー層間絶縁膜材料の概念 有機・無機ハイブリッドポリマー R H-Si C≡CH CH≡ CH≡C R CH=CH‐ ‐Siー SiーR R C≡ CH C≡CH 重合 + H R-Si- Si-R R H-Si R R R-Si-CH=CH Si- R Si- Si-H R CH=CH‐ ‐Si Si‐ ‐R R 室温 R Si- Si-H R CH≡ CH≡C 原料モノマー : ボラジン R Si- -H Si R B B N N B R Si ‐CH2‐Si- Si-R R CH‐ R CH=CH アニ-ル 200~ ~500℃ ℃ C≡CH 鎖状ポリマー スピンコート塗布 N R-SiSi-CH=CH : ケイ素化合物 シロキサン カルボシラン R Si-CH=CH R-Si- R Si- Si-R CH=CH‐ ‐Si‐ Si‐R CH=CH R R-Si- Si-R CH=CH ネットワークポリマー R : 有機基 図 3.26 ボラジン・シロキサンポリマーの層間絶縁膜材料としての薄膜化 53 R-Si- Si-R ボラジンシロキサンポリマーのエッチング特性 ~エッチング装置とプロセスガス~ 使用装置 ULVAC社製NLDエッチャ CH3 H CH3 Si O −CH=CH C H = C H −Si N O B B O O Si Si N N B CH3 H CH CH3 H3C 3 CH=CH− CH3 有機膜チャンバー、Alチャンバー Magnet Fig.1 A molecular structure of Borazine-siloxane polymer Antenna 13.56MHz RF Waf Ex PFCガス、Cl2、O2… RF 2 or 13.56MHz NLDエッチング装置の概念図 エッチング装置の概念図 図 3.27 ボラジン・シロキサンポリマーのエッチング特性 ボラジンシロキサンポリマーのエッチング特性 (2) NLDエッチング装置によるエッチング特性 エッチング装置によるエッチング特性 etch rate selectivity Cl2 460nm/min vs PR =1.6 O2 with bias 47nm/min - 11nm/min vs PR =33 Ar 20nm/min - N2/H2 50nm/min vs SiLK* =7 C4F8/O2/Ar 220nm/min vs SiO2 =1.4 gas plasma O2 non bias SiO2に比べると選択比は劣るもののHMとして十分使用可能。 に比べると選択比は劣るもののHMとして十分使用可能。 膜自体がLow-kである為厚膜化も可能である。 である為厚膜化も可能である。 膜自体が 層間膜に単独使用した場合アッシング耐性も期待できる。 図 3.28 ボラジン・シロキサンポリマーのエッチング特性 (2) 54 有機膜と組み合わせた PFC-フリードライエッチング技術 P.R Borazine -S polymer Organic Low-k film (SiLK*) ) Etching 1st : H M etch by Cl2 plasma 2nd : SiLK etch by N2/H2 plasma Si-sub 図 3.29 ボラジンポリマー/有機膜構造を用いた PFC フリードライエッチング技術 ハードマスクエッチング:Cl2プラズマによるエッチング形状 抜きパターン部 P-Resist 残しパターン部 残しパターン部最外部 5600A Borazine 1400A Si 2500A 溝0.6um 溝0.45um Cl2により良好なエッチング形状を得られる。 残サ等の発生も無し 図 3.30 ボラジンポリマーの Cl2 プラズマによるドライエッチング 55 溝0.35um ボラジンハードマスクを用いた有機膜エッチング形状 Φ0.6um Hole 1.0um形状は良好 0.6umにて残サあり。 微細パターンへの適用には プロセスの最適化が必要 図 3.31 ボラジンハードマスクを用いた有機膜エッチング形状 Φ1.0um Hole 有機層間絶縁膜技術: 国際半導体ロードマップ 1999 年版によれば、技術開発の進展およびニーズの高度化により、 2004 年には比誘電率 2.1∼2.6、2005 年には 1.6∼2.1 の有機層間絶縁膜が求められると予想し ている。これを実現するために、単に配線遅延低減を目的とするならば、比誘電率の値が小さけ れば良い。しかし、このように性能向上のみを重視する開発を行うと、地球環境を破壊するおそ れがある。ゆえに、有機層間膜材料に対する非 PFC エッチング技術評価を行い、安全なガス・ システムでエッチングが可能な信頼性の高い多層配線エッチングプロセス技術を開発する必要が ある。 先に示したボラジン・シロキサンポリマーの材料物性を評価した。例として、ボラジン・シ ロキサンポリマーの機械特性、熱特性を図 3.32、図 3.33 にそれぞれ示す。このほか、吸湿性、 下地材料との密着性など調べなければならない項目は多い。これらの特性評価を本事業ですべて カバーできたわけではなく、実用化に当たってはさらなる評価を必要とする。なお、ボラジン・ シロキサンポリマー単体の比誘電率は 2.5∼3.0 である。 図 3.34 に示すボラジン・シロキサンポリマー/有機膜の積層構造を想定し、その実効誘電率を 計算で求めた。結果を図 3.35 に示す。ハードマスク、エッチングストッパー、銅の拡散障壁膜 にそれぞれボラジン・シロキサンポリマーを用いた場合、約 2.7 の実効誘電率を示し、他の材料 に比べて圧倒的に有利であることが明らかとなった。 このほか、図 3.36 および 3.37 に示すように、有機膜のドライエッチングでは、エッチング イールドが入射するイオンのエネルギーに特異な依存性を示すことを見出した。この現象を解明 することで、高い選択比を実現する有機膜のドライエッチング技術を開発することが可能となる。 新開発ボラジン・シロキサンポリマーと有機層間絶縁膜とを用い、非 PFC ドライエッチング 技術を評価して、安全なガス・システムでエッチングできる有機層間膜プロセス技術を開発した。 すなわち、配線構造材料としての物性評価(機械的強度や密着性等)、プロセス整合性評価、信 頼性評価等の研究開発を行った。これらの成果は、今後実用化する上での、研究開発の指針とな ると考えられる。 56 機械特性 100 Elastic modulus (GPa) 18 16 Force P (μN) 14 12 Loading → 10 Loading 8 6 ← Unloading Unloading 4 弾性率 Borazine-Siloxane Silica 10 Porous Silica Organic Polymer 1 1 2 10 2 4 hr 6 8 10 12 14 16 18 20 Displacement h (nm) 22 24 hmax ボラジン‐ ボラジン‐シロキサンポリマーの荷重-変位曲線 Hardness (GPa) 0 ナノ・インデンテーション Silica Borazine-Siloxane 1 Porous Silica Organic Polymer 0.1 図 3.32 ボラジン・シロキサンポリマー薄膜の機械特性 4 硬さ 2 0 3 1 2 3 4 Dielectric constant (ε (ε) 熱特性 101 55 700 5% weight loss DTA (μV) ) 564℃ ℃ 30 10% weight loss 75.8 725℃ ℃ 50.5 0 -20 -45 Weight loss % 405℃ ℃ 25.3 0 250 500 750 0 1000 Weight loss temp. (℃ ℃) 1% weight loss 600 15 16 115 500 8 1 2 1213 3 7 11 6 4 400 9 10 14 300 200 1 Heating temp. (℃ ℃) 5 2 3 4 Dielectric constants 各種ポリマーの比誘電率と加熱重量減少温度 ボラジン-シロキサンポリマーの熱分析カーブ 1. Polyimide 2. Polyimide-siloxane 3. Polyimide-siloxane 4. Polyimide-amantane 5. Polybenzimidazole 6. Polybennzoxazole 7. Polyoxyphenylene 8. Polyarylether 9. Polyethersulfone 10. Nonpolar-polyolefine 11.Polyindane 12. Polyquinoline 13. Polyphenylquinoxaline 14. Teflon AF 15, Borazine-Siloxane polymer 図 3.33 ボラジン・シロキサンポリマーの熱特性 57 ボラジン‐ ボラジン‐シロキサンポリマーを用いた配線構造 有限要素法による配線容量のシミュレーション Intermediate wiring A/R wire : 1.7 via : 1.6 Line: Space = 1:1 Cu エッチストッパー(ES) エッチストッパー SiLKTM 拡散バリヤー(DB) 拡散バリヤー ハードマスク(HM) ハードマスク HM Dielectric constant 2.7 SiLKTM: Borazine-Si : 2.8 4.3 SiO2 : SiC : 4.5 7.0 Si3N4 : Cu ES SiLKTM DB Cu HM : BorazineBorazine-Si, SiO2, SiC, SiC, Si3N4 HS : BorazineBorazine-Si, SiO2, SiC, SiC, Si3N4 DB : BorazineBorazine-Si, SiC, SiC, Si3N4 計算に用いたモデル配線構造 図 3.34 ボラジンポリマー/有機膜配線構造の実効的誘電率(1) 実効的誘電率 1 2 3 4 5 HM Borazine-Si SiO2 SiC SiO2 Si3N4 ES Borazine-Si SiO2 SiC SiO2 Si3N4 DB Borazine-Si SiC SiC Si3N4 Si3N4 keff 2.7 3.4 3.5 3.7 4.4 Ef fe ctive die lec tric con stant 5 Case 4 .5 4 3 .5 3 2 .5 2 1 .5 1 1 2 3 Case 4 5 有機系層間絶縁膜と各種膜材料の組み合わせによる実効的誘電率の比較 65 nmテクノロジーノードで必要な nmテクノロジーノードで必要な 実効的誘電率(2.6 実効的誘電率(2.6~ (2.6~3.1)を達成 3.1)を達成 有機ポリマー層間絶縁膜 ボラジン-シロキサン膜 ボラジン シロキサン膜 図 3.35 ボラジンポリマー/有機膜配線構造の実効的誘電率(2) 58 エッチングイールド vs. イオンエネルギー (プラズマビーム照射装置による) エッチングイールド (C/ion) 2 N2 /H2 plasma 1.5 N2 plasma 1 Ar plasma 0.5 N を含むプラズマが ポリマーエッチに有効 H2 plasma 0 0 200 400 600 800 1000 1200 Ion energy (eV) イオンエネルギー (eV) 閾値と飽和特性 GX-3TM (k = 2.6) :FLARETM改良品 Honeywell Electronic Materials社製 膜組成比 C/H = 1/0.8 図 3.36 有機膜のエッチングイールドのイオンエネルギー依存性 エッチングイールド vs. イオンエネルギー (2) Etch Yield (CH0.8 /ion) 2 NH3 plasma GX-3 1.5 1 Stopper 0.5 “SiC” SiO2 Si3N4 0 0 200 400 600 800 Ion Energy (eV) 1000 ストッパーのエッチレートは 入射イオン質量に比例 膜の密度に反比例 物理スパッタリング 1200 ポリマーのエッチング特性と相まって イオンエネルギー制御(単色化)で 高選択比が得られた。 図 3.37 有機膜のエッチングイールドのイオンエネルギー依存性(2) 59 ④新配線構造及びその形成技術の研究開発 配線プロセス設計・評価: LSI 製造プロセスの省エネルギー、省 PFC を実現するためには、配線構造の単純化、配線層 数の削減、およびそれらを非 PFC プロセスで実現するための技術開発が必要である。本研究開 発項目では、研究開発項目③の成果を基に、配線層数を大幅に削減するためのプロセスインテグ レーション技術と、新規な配線構造技術について研究開発することによって、最終目標に記載の 数値目標を達成した。 具体的には、層間絶縁膜形成にプラズマ CVD を用いず、配線形成のためにドライエッチング 技術を用いず、また銅配線の形成と基板表面の平坦化のために化学的機械的研磨法を用いない、 ライン・ピラープロセスを開発した。ライン・ピラープロセスの概略を図 3.38 に示す。ライン・ ピラープロセスは、パターニングしたレジストをマスクとして、銅の配線を電解めっきで形成し、 一度レジストを除去した後に、絶縁膜を貼り付ける。 省PFC・省エネルギーな配線技術の提案 新規提案プロセス 新規提案プロセス (ライン・ピラープロセス) (ライン・ピラープロセス) 従来プロセス(ダマシン) 有機膜成膜 基板 ①ドライエッチング工程不要 省エネルギー、PFCレス ②CMP工程不要 脆弱な有機膜に適する レジスト塗布& パターニング レジスト塗布& パターニング 有機膜 エッチング メタル 埋め込み レジスト除去 メタル 埋め込み レジスト除去 CMP 平坦化 有機膜貼付け 平坦化 図 3.38 ライン・ピラープロセスの概略 ライン・ピラープロセスを構成する要素技術とその課題を図 3.39 に示す。ライン・ピラープ ロセスの重要な要素技術として、パターニングしたレジストをマスクとした銅(Cu)のめっき技術、 電解めっきに使用するシード Cu の選択的除去技術、形成した Cu の配線およびピラーに自己整 合的に形成できるバリア膜の形成技術、絶縁膜の貼り付け技術があげられる。 例えば、図 40 に示すように、レジストマスクの Cu めっき技術では、シード Cu 上に形成し たレジストへのリソグラフィ技術、レジストのメッキ液に十分な耐性をもつことなどが重要な技 術的課題であった。本研究では、非化学増幅型レジストを選択したが、この技術開発では最適な レジスト材料の選択が重要になる。図 3.41 にこのようにして形成したラインおよびピラーのそ 走査型電子顕微鏡(SEM)写真を示す。同図より銅配線と銅ピラーが安定して形成できていること がわかる。尚、「ライン・ピラープロセス」の命名の由来は、図 3.41 に示すように、このプロセ スでは、先に配線とピラーを形成することによる。 60 ライン・ピラープロセスの技術課題 シードCu PR レジスト剥離 シードCuエッチ エッチ シード Cu めっき Cu Low-k STP* SiO2 要素技術 課題 対策 レジストマスクのCu めっき レジスト材料の選択 非化学増幅型レジスト シードCu加工 ライン/ピラーの形状維持して、 シード層の選択エッチング ドライエッチプロセス バリア層形成 ライン/ピラーにバリアの選択形成 Cuのプラズマ窒化 グローバル配線:有機SOG 材料選択 STP ローカル配線:有機絶縁膜 図 3.39 ライン・ピラープロセスの技術的課題 レジストマスクのCuメッキ技術 レジスト材料 項目 Cu上リソ めっき液耐性 露光時間 非化学増幅型 化学増幅型 感度変化なし 感度低下 Al犠牲膜→プロセス不安定 膨潤なし 膨潤・形状劣化 UVキュアー→剥離困難 20 1 スループット低下 新プロセスグループとしては非化学増幅型レジストを選択。 レジスト材料の選択 キー因子 図 3.40 パターニングしたレジストをマスクとした銅(Cu)のめっき技術 61 めっきによるライン・ピラー形成 1200 nm 図 3.41 パターニングしたレジストをマスクとした銅のめっき技術(レジスト除去後) ライン・ピラープロセスのもう一つの重要な要素技術は、絶縁膜貼り付け技術(STP)である。 これは、図 3.41 に示した銅の配線、ピラーを形成した基板に、絶縁膜を圧着することで絶縁膜 を形成する(図 3.42)。この技術により、ライン・ピラープロセスではドライエッチング技術を 使用しない。図 3.43 に絶縁膜貼り付け技術の長所を、他の代表的な絶縁膜形成技術である、塗 布法(スピンコート)、プラズマ CVD 法と比較して示す。STP 技術では、貼り付けた絶縁膜の 表面平坦性、省 PFC、省エネルギーの点で優れるが、使用する材料に貼り付けプロセスが大き く左右されることが短所である。 図 3.44 に STP 技術の特徴の一つである貼り付けた絶縁膜の表面平坦性を配線間のスペースの 関数として表した図を示す。図 3.44 では、比較のため塗布法で形成した場合の表面平坦性も示 した。図 3.44 より、有機膜の形成では、STP 技術の法が塗布法よりも表面平坦性に優れている ことがわかる。 図 3.45 に図 3.41 に示したように、レジストマスクで形成した銅の配線、ピラーの構造を持つ 基板表面に、有機膜を STP 法で貼り付け試料の断面 SEM 写真を示す。絶縁膜か配線およびピ ラー間に隙間なく埋め込まれ、表面が平坦であることがわかる。図 3.46 にライン・ピラープロ セスで作成した 2 層配線構造の SEM 写真を示す。2 層目の銅配線まで形成できていることが確 認できる。 実際の LSI デバイスでは、配線設計の厳しいローカル配線の部分と、配線設計の比較的緩いグ ローバル配線の部分とがある。両方に実用化されることを想定して、それぞれにライン・ピラー プロセスを構築した。 62 STPによるLow-k膜形成プロセス *Spin Coating Film Transfer and Hot-Pressing !STPプロセスシーケンス プロセスシーケンス Basefilm Low-k Basefilm Pillar Line Dielectric Si Wafer Low-k Basefilm 1) Spin Coating on basefilm 2) Heating and Pressing Low-k Pillar Line Dielectric Si Wafer 3) Peeling off basefilm Chamber !転写チャンバー 転写チャンバー Wafer holder (Heater) Wafer Valve Exhaust Dielectric Base film Motor Motor Base film holder (Heater) * K. Machida et al., J. Vac. Sci. Technol. B 16, 1093 (1998) 図 3.42 STP による Low-k 膜形成プロセス STPプロセスの長所 STPプロセスの長所 成膜方法 平坦性 プロセス制約 省PFC・省エネ STP ○ スピンコート △ キャップ層必要 (プラズマ-CVD必須) △ プラズマ-CVD × 表面平坦化必要 (CMP技術必須) × 材料敏感 図 3.43 絶縁膜貼り付けプロセス(STP)の長所 63 ○ Local Flatness 評価結果(スペース幅依存) L:S=2:2um Local Flatness (A) 5000 4000 STP STP Spin Coating 3000 2000 1000 スピンコート 0 0.1 1 10 100 Space width at L:S=1:1(um) 膜厚:STP 14000A 膜厚: Spin Coating 11000A STP法はスピンコート法 より平坦化できる 図 3.44 貼り付け技術で形成した絶縁膜表面の平坦性 ライン・ピラー構造へST STP ライン・ピラー構造へ ST P技術で絶縁膜貼り付け Low-k: 有機 SOG Line/Space = 0.28/0.28 Line/Space = 0.40/0.40 Line/Space = 0.60/0.60 Hole/Space = 0.14/0.42 Hole/Space = 0.20/0.60 Hole/Space = 0.30/0.90 図 3.45 配線ライン、ピラーを形成したウェハに貼り付け技術で絶縁膜を貼り付け 64 要素プロセス技術: 数値目標達成を検証するためには、ライン・ピラープロセスと通常プロセスによる配線構造 と定量的な比較が必要である。ライン・ピラープロセスによる配線構造を形成するために、その 要素プロセス技術を検討した。 数値目標検証用の配線構造(ライン・ピラー構造、通常構造、その他の構造)形成に必要な 要素プロセス装置と技術を準備し、相互比較して、ライン・ピラープロセスの省 PFC、省エネ ルギー効果を実証した。また、要素技術として絶縁膜貼り付け技術および貼り付け技術用装置の 量産化、有機絶縁膜の機械的強度の確保、配線材料である銅(Cu)の有機膜中への拡散防止等の要 素技術を検討した。 さらに、ライン・ピラープロセス同様、ドライエッチング技術を用いない多層配線プロセス として、平成 12∼13 年度に再委託研究で研究開発をお願いした広島大学の吉川教授の感光性層 間絶縁膜材料を用いるプロセスがある。これは、レジストに感光性の機能をもたせ、リソグラ フィでパターン転写を行うと同時に、そのままレジストを層間絶縁膜として使用するというアイ デアに基づく。図 3.48 にパターン転写後のレジスト膜(層間絶縁膜としてそのまま使用)、図 3.49 に感光性層間絶縁膜の材料構造と感光性が生じる機構を示す。 ライン・ピラープロセスによる2層配線の形成 シードCu形成 リソ、2Mめっき エッチバック レジスト 2M-Cu STP膜 ピラー シードCu 1M-Cu シードCu 図 3.46 ライン・ピラープロセスによる 2 層配線の形成 層間絶縁膜形成のためにプラズマ CVD も用いず、ドライエッチング技術も用いず、さらには 銅配線形成と基板表面平坦化をはかる機械的化学的研磨法(CMP)も用いない、ライン・ピラープ ロセスを開発した。ライン・ピラープロセスでは、ドライエッチング技術を使用しないので、当 然 PFC ガスは使用しない。すなわち、省 PFC 効果 100 %である。また、新たに開発した絶縁膜 貼り付け技術(STP)は、質の高い高真空度を必要とする真空装置も使用しない。このため、省電 力効果は 50 %以上と見積もることができた。そもそも、ライン・ピラープロセスは多層配線プ ロセスを簡略化できる。 本プロセスを摘要することにより、省 PFC 効果 100 %、省エネルギー効果 50 %以上が実現で 65 きることを実証した。本プロセスを摘要することにより、本プロジェクトの数値目標は達成でき る。 ライン・ピラープロセスの重要な要素技術の一つである絶縁膜貼り付け技術および貼り付け装置 を大日本スクリーン製造(株)と共同開発した。この技術は、日本で発明された、日本発の技術 である。 エッチングレスプロセス(他の例) 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 従来プロセス(有機lowk膜) 有機lowk膜形成 エッチストッパ層(Si3N4)形成 有機lowk膜形成 反射防止膜形成 <Via層リソグラフィ> フォトレジスト塗布 露光 現像 ポストベーク <Via層エッチング> lowk膜エッチング エッチストッパ層エッチング レジスト除去 反射防止膜形成 <Line層リソグラフィ> フォトレジスト塗布 露光 現像 ポストベーク <Line層エッチング> lowk膜エッチング レジスト除去 エッチストッパ層エッチング (広大・吉川 教授) 感光性層間絶縁膜プロセス 感光性層間絶縁膜形成 - - - <Via層リソグラフィ> - 露光 現像 ポストベーク <Via層エッチング> - - - 感光性層間絶縁膜形成 <Line層リソグラフィ> - 露光 現像 ポストベーク <Line層エッチング> - - - 有機 Line開口部 Lowk膜 Via開口部 デュアルダマシン構造 工程数削減 19工程 → 8工程 (SOG利用:各社) 図 3.47 エッチングレスプロセスの例(広島大・吉川教授の研究例) 66 エッチングレスプロセス(他の例)2 SEM images of patterned dielectric films (広大・吉川 教授) (b) Via hole (a) Line & space 図 3.48 エッチングレスプロセスの例 2(広島大・吉川教授の研究例) エッチングレスプロセス(他の例)3 Novel approach to zero PFC (広大・吉川 教授) Photo-sensitive mechanism of developed dielectrics 図 3.49 エッチングレスプロセスの例 3(広島大・吉川教授の研究例) 67 Ⅳ.実用化、事業化の見通しについて 1. 実用化、事業化の見通し SiO2 の高効率エッチング技術開発から得られた技術成果およびノウハウは、日本の装置メー カに情報として開示されている。これを各メーカが使用することにより、日本の装置メーカの全 体のポテンシャルが向上することが期待できる。 PFC 代替ガスの選定基準を構築し、この成果を用いて日本の各装置メーカは、新規 PFC 代替 ガスの採用を検討している。特に、ASET の成果で注目され、量産化された直鎖状 C4F6 ガスは、 日本のガスメーカから量産化されている。 新開発のボラジン・シロキサンポリマーは、その低い比誘電率からすぐにでも使用したいとす る希望がある。同材料を各メーカに持ち帰り、膜の安定性、プロセス構築での信頼性を検討した 後に、実用化される見込みである。 まったく新規な多層配線プロセスであるライン・ピラープロセスは、実用化までにはまだ時間 がかかると思われる。しかし、その重要な要素技術の一つである絶縁膜貼り付け技術は、プロセ スコストが極端に低くなるので、既存のアルミニウム合金配線との組み合わせで実用化される可 能性もある。 実用化への展望と省PFC省エネルギー効果 年度 2002~2003 ノード フェーズ 要素技術の総合による実証 高効率エッチング技術 SiO2系ドライ エッチング技術 イオンエネルギー制御技 術 PFC代替ガス特性評価 2004~2005 90 nm 2004/3 100 nm 終了時の達成度 2006 70 nm 民間での実用化検討 装置要素技術として 提案(低消費、高効率) 装置メーカー、デバイスメー カーで実用化検討 実用化 SiO2エッチング 機構明確化 代替ガス選定の 指針明確化 公 約 年 実プロセスで省PFC、 省エネ30~40% PFC無排出 エッチング システム ミニシステムでの原理の検証 固化回収率90%以上 ボラジンポリ マー/有機膜 の配線構造 微細形状の加工精度制御 技術 装置メーカー、デバイス 実 メーカーで実用化検 用 討 化 装置メーカーと量産装置化実験 (装置メーカー協力の枠組み作り) 固化技術の効率改善 ボラジンポリマーの高品質 化 8インチウェハで安定して成 ラインピラー 膜:Cuメッキ技術、 プロセス 有機膜貼付け技術 低コスト化 2010 45 nm 実配線構造で、 2層配線構造の試作 省PFC≧90%、 信頼性のための材料 省エネ30% 物性評価 2層配線構造の試 作、電気的特性評 価、 種々の絶縁膜の貼 り付け技術 実配線構造で、 省PFC 100%、 省エネ50%以上 装置メーカー、デバイ スメーカーで実用化 検討 実用化 装置メーカーで 量産装置化実 験 (枠組み作り) 実用化 デバイスメーカーで実用化検 討 (2001ITRS) 効果の推定 効果の推定 図4.1 実用化への展望と省PFC、省エネルギー効果 図 4.1 に各成果の実用化への展望と実用化の再の省 PFC 省エネルギー効果を示す。 研究項目①および②は、SiO2 系ドライエッチング技術および PFC 無排出エッチングシステム としてまとめた。まず、SiO2 系ドライエッチング技術は、SiO2 系層間絶縁膜を使用する限り、 PFC または代替 PFC ガスの使用が必須である。このとき高効率エッチング技術および PFC 代 68 替ガスドライエッチング技術の組合せで、省 PFC、省エネルギー効果が 30∼40 %見込まれる。 この削減効果では、PFC ガス除害装置の併用が必要である。除害装置を使用する場合、省エネル ギーの効果は更に薄れることになる。しかし、既存の製造ラインでは、新たな装置および多層配 線プロセスを入れることは、経済的に不利であるので、除害装置を導入せざるを得ない。このと き、研究項目①および②の研究開発成果は、省 PFC、省エネルギー効果が 30∼40 %寄与し、地味 ではあるが確実に省PFC、省エネルギー効果を生む。 さらには、SiO2エッチング機構の理解から生まれた、イオンエネルギー制御高選択ドライ エッチング技術は、今後の日本のドライエッチング技術の強力なセールスポイントになると期待 できる。ASETが作成したPFC代替ガス選定基準に則った新代替ガスも製造する試みも見え 始めている。 これらの成果は、革命的に省PFC効果、省エネルギー効果を生み出すものではないが、AS ETの戦略にのっとり、装置メーカ、デバイスメーカが独自に実用化検討することにより、実用 化されると見込まれる。 名古屋大学の堀先生が提案し、研究開発してきた、PFC無排出エッチングシステムおよびそ の基礎となるコンセプトは画期的であり、実用化に至るまでには、まだ少し研究開発期間を要す る。ミニシステムでの原理の検証と固化技術の効率改善に注力し、固化回収率90%以上を実現 した。小規模な装置であれば、研究開発機関の実験用装置としてその需要が見込まれるが、量産 装置として使用するためには、あと10年程度の研究開発期間を必要とする。せっかくの画期的 な技術であるので、その育成プランを是非とも考えていただきたいと希望します。 低誘電率層間絶縁膜を用いたドライエッチング技術の研究開発では、ボラジン・シロキサンポ リマー材料の開発と同薄膜をハードマスク、エッチングストッパーおよび銅の拡散障壁層として 用いて有機層間絶縁膜と組合せ構造により、省PFC効果90%以上のドライエッチング技術を 開発した。この技術の実用化にあたっては、水素ガス、窒素ガスとも半導体製造工場では使用実 績が十二分にあり、エッチング技術を導入する大きな障害はないように思える。課題は、有機層 間膜の信頼性の確保であり、集積化技術と組合せて検討するために、デバイスメーカで数年の実 用化研究が必要である。 ボラジン・シロキサンポリマーに関しては、優れた薄膜物性と低い比誘電率のため、今すぐに でも使用したいというメーカもある。実際の量産ラインで数年の実用化研究を経た後、新ライン の導入と同時に採用される可能性が高い。同材料が単独で使用されても、省PFC効果はあり、 少しずつ実用化されていくものと期待できる。 ライン・ピラープロセスは、省PFC、省エネルギー効果の観点からは画期的技術であるが、 現状の多層配線プロセスを大幅に変えるために、すぐの実用化を期待するのは難しい。デバイス メーカで数年の実用化研究の後に、新製造ラインを建設するときに導入される可能性が高い。 2. 今後の展開 SiO2の高効率エッチング技術は、日本の装置メーカによって少しずつ取り入れ、省PFC 省エネルギー効果を生み出していくものと期待される。PFC代替ガスの選定基準に基づき、さ らに高効率で、省PFC効果の高いエッチングガスが今後開発されると考えられる。また、ボラ ジン・シロキサンポリマーをハードマスクまたはエッチングストッパーに用いて、アルミニウム 合金配線または銅配線と組み合わせた配線構造は、ボラジン・シロキサンポリマーの低い比誘電 率から積極的に実用化されると期待できる。 ドライエッチング技術も、化学的機械的研磨法も用いないライン・ピラープロセスは、脆弱な 層間絶縁膜の使用が必須の状況の中で、今後積極的に使用されると予想できる。特に、デザイン ルールの緩いグローバル配線から実用化され、その後もっと設計ルールの厳しいローカル配線に 使用されると考えられる。このライン・ピラープロセスがLSIの多層配線工程に使用されれば、 PFCガスはまったく使用せず、またエネルギー消費量も従来の半分以下となるので、地球温暖 化対策には効果的なプロセスとなると考えられる。 いずれの技術もハイエンドな先端技術でなければ摘要できないという技術ではない。むしろ、 69 今後ますます比重の大きくなる多層配線工程のコストを低減する観点から、本プロジェクトで研 究開発した各技術成果は実用化されるものと期待できる。その暁に、省PFC、省エネルギーの 観点からも大いに日本の産業界に寄与するものと期待する。 70 (別紙) 11FY 国内特許 1件 ・「層間絶縁膜およびその形成方法」「青井信雄」「出願日:H12.3.17、出願番号:200075130」 外国特許 論文 「査読付き」 0件 0件 「その他」 6件 1. 「R&D Program for Reduction of PFC Emission at ASET」「Advanced Metallization Conference 1999: Asian Session(東京)」「H11.10.4」 2. 「 Review of New Technologies in Japan 」「 International Conference of Recent Development of Fero-electric RAM(台湾)」 「H11.11.09」 3. 「低誘電率化をめざした層間絶縁膜材料」「精密工学会:超精密加工専門委員会(第 40 回研究 会)「次世代 ULSI の薄膜技術」「H12.1.27」 4. 「ドライエッチング・新プロセス開発プロジェクトの報告−ASET における省 PFC 技術の研 究開発−」 「(社)日本電子機械工業会「国家プロジェクト報告会」 「H12.1.27」 5. 「 PFC Emission Evaluation in Oxide Etching using RIE System 」「 7th Annual International Semiconductor Environmental Safety and Health Conference(ドレスデ ン)」「H12.2.29」 6. 「ULSI プロセス技術と環境問題」「日本学術振興会未来開拓研究推進事業研究プロジェクト」 「次世代 ULSI 用薄膜材料のナノスケールプロセスインテグレーション」 「H12.3.10」 12FY 国内特許 6件 1. 「線形不飽和化合物 C4F8 ガスを利用した酸化膜乾式触刻」「姜 昌珍」「出願日: H12.8.29、出願番号:P2000-50358(大韓民国出願)」 2. 「半導体装置およびその製造方法」「福田琢也」「出願日:H12.10.27、出願番号:特願 2000-329610」 3. 「ガス処理処理装置と方法」「林 祐二、古村雄二」「出願日:H13.2.19、出願番号:200141487」 4. 「半導体装置の製造方法」「青山純一」「出願日 H13.2.27、出願番号:特願 2001-052197」 5. 「層間絶縁膜、その形成方法および配線の形成方法」「青井信雄」「出願日:H13.3.13、出 願番号:特願 2001-070745」 6. 「低誘電率ボラジン−ケイ素系高分子からなる層間絶縁膜及びこれにより構成された半導体 素子」「井上正巳(三菱電機)、内丸祐子(産業技術総合研究所)」「出願日:H13.3.27、 出願番号:特願 2001-091460」 外国特許 1件 1. 「層間絶縁膜、その形成方法および配線の形成方法」「青井信雄」「出願日:H13.3.16、出 願番号:US09-809043(米国)」 論文 「査読付き」 0件 「その他」 42 件 1. 「PFC Emission Evaluation in Oxide using RIE System」「7th ISESH(ドレスデン)」 71 「H12.6.26」 2. 「Characterization of Emission Gases during Oxide Etching using Octafluoro-cyclobutane and Perfluoro-2-buten」 「第 61 回応用物理学連合講演会(北海道)」「H12.9.7」 3. 「C4F8 ガス系プラズマによる酸化膜エッチング装置からの排気ガスの分解反応研究」 「第 61 回応用物理学連合講演会(北海道)」「H12.9.7」「第 61 回応用物理学連合講演会(北海道)」 「H12.9.7」 4. 「酸化膜エッチング装置から排出される PFC ガスの分析」「第 61 回応用物理学連合講演会 (北海道) 」「H12.9.7」 5. 「質量分離イオンビームを用いたエッチングプロセスにおける表面反応の研究」「第 61 回応 用物理学連合講演会(北海道)」「H12.9.7」 6. 「Etching and Emission Properties of Hexafluoro-buradiene, Octafluoro-cyclopenten, and Octafluorocyclobutane Gas in Oxide Etching」 「第 13 回プラズマ化学シンポジウム 2001」 「H13.1.24」 7. 「Hazardous Gases Decomposition using Plasma-Assisted Catalytic Technology, PACT」 「第 13 回プラズマ化学シンポジウム 2001」 「H13.1.24」 8. 「質量分離イオンビームを用いたエッチングプロセスにおける表面反応の研究」「第 13 回プ ラズマ化学シンポジウム 2001」「H13.1.24」 9. 「Comparison of Process Performance and Emission Gases during Oxide Etch using Octafluoror-cyclobutane and Perfluoro-2-bytene 」「 APS Conference ( シ ア ト ル )」 「H13.3.12」 10. 「質量分離イオンビームを用いたエッチングプロセスにおける表面反応の研究(2)」 「第 48 回 応用物理学連合講演会(東京)」「H13.3.28」 11. 「クラスタードハードマスク法による有機膜 Cu デュアルダマシン配線の形成」「セミコン関 西 2000(ULSI 技術セミナー)(大阪)」 「H12.6.1」 12. 「R&D Program of Interconnect Technology at ASET」「JRCAT Workshop(つくば)」 「H12.6.23」 13. 「次世代半導体チップと高分子材料(レジスト材料、層間絶縁膜)」「第一回先端材料研究会 (和歌山) 」「H12.6.30」 14. 「低誘電率膜研究の今後の展開」「フロンティアプロセス 2000(鎌倉)」「H12.7.29」 15. 「低誘電率層間絶縁膜の機械強度の解析評価」「第 61 回応用物理学会学術講演会(北海道) 」 「H12.9.7」 16. 「Low-k 材開発を目指した誘電率の解析評価」「第 61 回応用物理学会学術講演会(北海道) 」 「H12.9.7」 17. 「原子層 CVD 法により形成した Cu 拡散バリア膜の評価」「第 61 回応用物理学会学術講演 会(北海道)」「H12.9.7」 18. 「分子軌道法による有機基本分子構造の誘電率予測」「第 61 回応用物理学会学術講演会(北 海道)」「H12.9.7」 19. 「プラズマ照射が有機系低誘電率膜に与える影響」「第 61 回応用物理学会学術講演会(北海 道)」「H12.9.7」 20. 「有磁場 ICP による有機 Low-k 膜エッチング特性評価(1)」「第 61 回応用物理学会学術講演 会(北海道)」「H12.9.7」 21. 「有機・無機ハイブリッド CVD による Low-k 膜」「ULSI 多層配線新技術シンポジウム (東京)」 「H12.9.28」 22. 「Novel method of estimating dielectric constant for development of ultra low-k (k<1,5) materials」「Advanced Metallization Conference AMC2000: US Session (サンディエ ゴ)」「H12.10.5」 23. 「低誘電率化を目指した材料技術と集積化技術」「低誘電率材料開発の現状と展望」講習会 (東京)「H12.10.13」 24. 「Novel method of estimating dielectric constant for development of ultra low-k (k<1.5) materials 」「 Advanced Metallization Conference AMC2000: Asia Session ( 東 京 )」 72 25. 26. 27. 28. 29. 30. 31. 32. 33. 34. 35. 36. 37. 38. 39. 40. 41. 42. 「H12.10.20」 「 地 球 温 暖 化 ガ ス 削 減 を 目 指 し た 多 層 配 線 技 術 」「 フ ォ ト ポ リ マ ー 講 演 会 ( 東 京 )」 「H12.10.24」 「ASET 環境プロセス技術研究室の目指すもの」「ASET 多層配線技術フォーラム(東京)」 「H12.10.30」 「ASET 環境プロセス技術研究室の開発技術内容」「ASET 多層配線技術フォーラム(東 京)」「H12.10.30」 「Novel method of estimating dielectric constants for ulra low-k (k<1.5) materials」「2nd International Workshop on Development of Future ULSI’s and Nano-scale Process Integration(伊勢)」「H12.11.24」 「 低 誘 電 率 層 間 絶 縁 膜 の 機 械 強 度 の 評 価 解 析 」「 Interconnect Japan 2000 ( 幕 張 )」 「H12.12.7」 「 Low-k 材 用 の 誘 電 率 の 理 論 的 導 出 」「 シ リ コ ン 材 料 ・ デ バ イ ス 研 究 会 ( 東 京 )」 「H13.1.30」 「誘電率の理論的導出とその適用例」 「第 1 回 ASET 配線技術研究会(東京) 」「H13.2.2」 「高強度超低誘電率を目指した材料開発」「第 1 回 ASET 配線技術研究会(東京)」 「H13.2.2」 「分子軌道計算による有機物質の誘電率予測」「第 1 回 ASET 配線技術研究会(東京)」 「H13.2.2」 「Low-k 材料の機械的強度と低誘電率化の限界」「CMP 技術の基礎と実例講座シリーズ第 14 回(東京)」「H13.3.16」 「低誘電率層間絶縁膜材料の開発動向」「第 15 回エレクトロニクス実装学術講演大会(横 浜)」「H13.3.23」 「ボラジンユニットを含む低誘電率高分子膜の評価」「第 48 回応用物理学会関連連合講演会 (東京)」 「H13.3.30」 「イオン分極を考慮した分子軌道法による誘電率の予測」「第 48 回応用物理学会関連連合講 演会(東京)」「H13.3.30」 「Cu 電界ドリフトによるシリコン酸化膜絶縁破壊過程の評価」「第 48 回応用物理学会関連 連合講演会(東京)」「H13.3.30」 「有機 Low-k 膜エッチング時のボーイング形状発生機構(1)」「第 48 回応用物理学会関連連 合講演会(東京) 」「H13.3.30」 「第 3 章第 4 節多孔質膜」「次世代 ULSI 多層配線の新材料・プロセス技術」「吉川公麿監修、 (株)技術情報協会、2000 年 12 月」 「環境シリーズ/地球号のために PFC 削減を−国内の動き Part.II、エッチングでの PFC 削減に向けて ASET(EEL 研/ EPL 研)が活動中」 「Semiconductor FPD World(2000/5 月号、 p.118)(株)プレスジャーナル」 「ニッポン半導体/最先端技術プロジェクトの全貌−ASET の研究成果を追う!第 6 回 PFC 削減」「半導体産業新聞(平成 12 年 9 月 6 日」 73 13FY 国内特許 10 件 1. 「半導体装置の製造方法」「山岡義和、中村守孝」「出願日:平成 13 年 3 月 20 日、出願番 号:特願 2002-077862 号」 2. 「」「青井信雄」「出願日:平成 13 年 5 月 11 日、出願番号:2001-141055」 3. 「化学反応装置」「林佑二」「出願日:平成 13 年 10 月 25 日、出願番号:特願 2002327313 号」 4. 「ガス浄化装置」「林祐二、中村守孝、江上明宏」「出願日:平成 14 年 3 月 20 日、出願番 号:2002-077862」 5. 「半導体製造装置の製造方法」「青山純一」「出願日:平成 13 年 5 月 11 日」 6. 「半導体装置の製造方法」「青山純一、福田琢也、獅子口清一」「出願日:平成 13 年 5 月 24 日」 7. 「半導体装置の製造方法」「福田琢也」「出願日:平成 13 年 10 月 23 日」 8. 「半導体装置の製造方法」「青山純一、福田琢也、獅子口清一」「出願日:平成 13 年 10 月 23 日」 9. 「半導体装置の製造方法」「獅子口清一、福田琢也、青山純一」「出願日:平成 13 年 10 月 30 日」 10. 「低誘電率材料」「松浦 東」「出願日:平成 14 年 3 月 25 日」 外国特許 2件 論文 「査読付き」 3件 1. 「Early-stage modification of a silicon oxide surface in fluorocarbon plasma for selective etching ofer silicon」「Journal of Applied Physics」「H14.1.31」 2. 「 An Automated Xe Adsorption Technique to Measure Small BET Surface Area of Several Square Centi-meters 」 「 Journal of Vaccum Science and Technology, B, 19,2262(2001).」「H13.11.20」 3. 「Novel Method of Estimating Dielectric Constant for Low-k Materials」「Japanese Journal of Applied Physics,41,L307(2002)」「H14.2.28」 「その他」 70 件 1. 「Direct observation of surface dangling bonds during Etching Processes New in-site Observation Technique Using Electron-Spin-Resonance」「第 14 回プラズマ科学シンポ ジウム(京都)」「H13.6.13-14」 2. 「PFC Gases Decomposition for SemiconductorProcess using Plasma-assisted Catalytic technology, PACT」「8th-ISESH(台湾)」「H13.6.16-22」 3. 「 HIGH PERFORMANCE OXIDE ETCHING WITH LOW PFC EMISSION USING PERFLUORO-2-BUTENE GAS」「8th-ISESH(台湾)」「H13.6.16-22」 4. 「 Decomposition of PFC Gases for Semiconductor Process using Plasma-Assisted Catalytic Technology, PACT」「ICOPS(ラスベガス)」「H13.6.21」 5. 「 Decomposition of PFC Gases for Semiconductor Processes using Plasma-Assisted Catalytic Technology, PACT」「ISAPS'01(フェアバンクス)」「H13.7.3」 6. 「エッチングプラズマ曝露試料の真空搬送電子スピン共鳴分光(in-vacuo ESR)法による観 察 3」「第 62 回応用物理学会学術講演会(愛知)」「H13.9.11-14」 7. 「質量分離イオンビームを用いたエッチングプロセスにおける表面反応の研究(3)」「第 62 回応用物理学会学術講演会(愛知)」「H13.9.11-14」 8. 「プラズマビーム照射実験装置による有機ポリマー膜エッチングの表面反応解析」「第 62 回 応用物理学会学術講演会(愛知)」「H13.9.11-14」 74 9. 「質量分離イオンビームを用いたエッチングプロセスにおける表面反応の研究(4)」「第 62 回応用物理学会学術講演会(愛知)」「H13.9.11-14」 10. 「プラズマビーム照射実験装置による表面反応過程解析(Ⅱ)」「第 62 回応用物理学会学 術講演会(愛知)」「H13.9.11-14」 11. 「 Study of surface reaction on organic low-k dielectric etching by plasma beam irradiation」「AVS48th(サンフランシスコ)」「H13.10.29-11.2」 12. 「 In-vacuo Electron-Spin-Resonance Study on Fluorocarbon Films SiO2 Plasma Etching」「AVS48th(サンフランシスコ)」「H13.10.29-11.2」 13. 「Study of plasma-surface interaction on SiO2 and organic low-k dielectric using plasma beam irradiation」「AVS48th(サンフランシスコ)」「H13.10.29-11.2」 14. 「Dangling bond observation during Fluorocarbon plasma etching processes using in vacuo electron-spin-resonance technique」「電気学会 第 23 回ドライプロセスシンポジ ウム(早稲田)」「H13.11.20-21」 15. 「 Study of plasma-surface interactions on SiO2 and organic low-k dielectric using plasma-beam irradiation」「電気学会 第 23 回ドライプロセスシンポジウム(早稲田)」 「H13.11.20-21」 16. 「 Dangling Bond Observation during Plasma Etching Processes Using In-vacuo Electron-Spin-Resonance Technique 」 「 2001 年 JRCAT シ ン ポ ジ ウ ム ( 東 京 ) 」 「H13.12.11-12」 17. 「プラズマ加工の技術開発を促進させる計測技術」「日本技術士会 第 219 回先端複合技術 研究会(東京)」「H13.12.14」 18. 「SiO2 ドライエッチングの表面反応解析」「応物研究会「極薄シリコン酸化膜の形成・評 価・信頼性」(熱川)」「H14.1.25-26」 19. 「in-vacuo ESR によるフルオロカーボンフィルムの解析」「日本学術振興会 プラズマ材料 科学 153 委員会 (麹町)」「H14.1.28」 20. 「Measurments of SiO2 Etch Yield under F+ and CFx+ Ion Irradiation」「AVS-3rd ICMI(サンタクララ)」「H.14.2.11-14」 21. 「Study of low-k polymer etching by plasma-beam irradiation」「4th International Workshop of Fluorocarbon Plasmas(グルノーブル)」「H14.3.17」 22. 「プラズマビーム照射実験装置による有機ポリマー膜エッチングの表面反応解析(2)−高 選択比の実現−」「第 49 回応用物理学会連合講演会(伊勢原)」「H14.3.27-30」 23. 「CFx(x = 1∼3)イオンビーム照射による SiO2 エッチング反応の評価(1)−反応脱離種 の測定−」「第 49 回応用物理学会連合講演会(伊勢原)」「H14.3.27-30」 24. 「CFx(x = 1∼3)イオンビーム照射による SiO2 エッチング反応の評価(2)−エッチング イールドの測定−」「第 49 回応用物理学会連合講演会(伊勢原)」「H14.3.27-30」 25. 「シリコン酸化膜エッチングのその場時間分解赤外分光研究(4)」「第 49 回応用物理学会 連合講演会(伊勢原)」「H14.3.27-30」 26. 「大気圧プラズマ触媒技術(PACT)を用いた PFC 除害−電極形状と触媒の効果−」「第 49 回応用物理学会連合講演会(伊勢原)」「H14.3.27-30」 27. 「c-C4F8 酸化膜エッチング装置排出ガスの IAMS(イオン付着方式質量分析器)測定」 「第 49 回応用物理学会連合講演会(伊勢原)」「H14.3.27-30」 28. 「次世代ULSI用薄膜材料の開発とナノスケールプロセスインテグレーション」「日本学術振興会未来開拓 研究推進事業研究プロジェクト(東京)」「H13.4.5」 29. 「ボラジン−ケイ素ポリマーの合成、薄膜化とその誘電率」「第50回高分子年次大会(東 京)」「H13.4.17」 30. 「Novel Method of Estimating Dielectric Constant for Low-k Materials」「2001MRS Spring Meeting(サンフランシスコ)」「H13.4.18」 31. 「Prediction on Lower Limits of Dielectric Constant for Low-k Dielectrics Resticted by Merchanical Strength 」 「 2001MRS Spring Meeting ( サ ン フ ラ ン シ ス コ ) 」 「H13.4.19」 75 32. 「ASETにおけるLow-kエッチング技術開発の取り組み」「第2回ASET配線技術 研究会(東京)」「H13.5.24」 33. 「低誘電率膜の機械強度の解析・評価」「第 60 回半導体・集積回路シンポジウム(東 京)」「H13.6.7」 34. 「高分子の高次構造制御による高強度超低誘電率材料を目指した材料開発」「第 20 回無機 高分子シンポジウム(東京)」「H13.7.13」 35. 「低誘電率膜の機械強度の解析、評価への有限要素法の適用」「200 年秋季第 62 回応用物 理学会学術講演会(愛知工業大学)」「H13.9.11」 36. 「フォトレジスト開口部への鍍金法によるCu配線の形成」「200 年秋季第 62 回応用物理 学会学術講演会(愛知工業大学)」「H13.9.11」 37. 「ab initio 分子軌道法によるCu拡散のモデル計算」「200 年秋季第 62 回応用 物理学会学術講演会(愛知工業大学)」「H13.9.11」 38. 「Cu電界ドリフトによるシリコン酸化膜絶縁破壊過程の評価(1)」「200 年秋季第 62 回応 用物理学会学術講演会(愛知工業大学)」「H13.9.11」 39. 「有機 Low k 膜エッチング時のボーイング形状発生機構(2)」「200 年秋季第 62 回応用物 理学会学術講演会(愛知工業大学)」「H13.9.11」 40. 「ボラジンユニットを含む低誘電率高分子膜の評価」「200 年秋季第 62 回応用物理学会学 術講演会(愛知工業大学)」「H13.9.11」 41. 「層間絶縁膜のリーク電流における含有電荷の影響」「200 年秋季第 62 回応用物理学会学 術講演会(愛知工業大学)」「H13.9.11」 42. 「 Ultra-high sensitive and automated Kr gas adsorption technique, A trial to characterize low k porosity 」 「 Ultra low k workshop ( コ ロ ラ ドス プ リ ン グ ス ) 」 「H13.9.17」 43. 「Evaluation and analysis for mechanical strengths of low-k dielectrics by a finite element method 」 「 Advanced Metallization Conference2001 ( モ ン ト リ オ ー ル ) 」 「H13.10.9」 44. 「Analysis of dielectric breakdown of SiO2 film induced by copper ion drift」「Advanced Metallization Conference2001(モントリオール)」「H13.10.9」 45. 「 Mechanism producing bowed profiles in the etching of low-k organic films 」 「Advanced Metallization Conference2001(モントリオール)」「H13.10.9」 46. 「One Force Driving Cu Diffusion into interlayer Dielectrics」「Advanced Metallization Conference2001(モントリオール)」「H13.10.9」 47. 「低誘電率ボラジン−ケイ素系ネットワークポリマーの開発」「第 51 回ネットワークポリ マー講演討論会(東京)」「H13.10.26」 48. 「高強度超低誘電率材料を目指した材料開発と評価技術」「ADMETA2001(東京)」 「H13.10.30」 49. 「One Force Driving Cu Diffusion into interlayer Dielectrics」「ADMETA2001(東 京)」「H13.10.30」 50. 「Evaluation and analysis for mechanical strengths of low-k dielectrics by finite element method」「ADMETA2001(東京)」「H13.10.30」 51. 「Analysis of dielectric breakdown of SiO2 film induced by copper ion drift」「ADME TA2001(東京)」「H13.10.30」 52. 「Mechanism producing bowed profiles in the etching of low-k organic films」「ADME TA2001(東京)」「H13.10.30」 53. 「低誘電率層間絶縁膜の機械強度の評価、解析」「シリコン材料・デバイス研究会(東 京)」「H13.11.6」 54. 「Analysis of Leakage Current of Low-k Materials for Use As ILD」「2001MRS Fall Meeting(ボストン)」「H13.11.26」 55. 「Relationships between elastic modulus and pore formation mode in low k inter-metal dielectrics for ULS application by a finite element method」「2001MRS Fall Meeting 76 56. 57. 58. 59. 60. 61. 62. 63. 64. 65. 66. 67. 68. 69. 70. (ボストン)」「H13.11.26」 「Evaluation of low-k polymer thin film containing borazine-unit」「2001MRS Fall Meeting(ボストン)」「H13.11.26」 「 Synthesis and dielectric property of a borazine-silicon polymer 」 「 222nd ACS National Meeting(東京)」「H13.11.26」 「ボラジンーケイ素ユニットを含む低誘電率高分子膜」「第10回ポリマー材料フォーラム(東 京)」「H13.11.29」 「低誘電率材料と配線技術の展開」「応用電子物性分科会スクール(東京)」 「H13.12.11」 「 Low-k 低 誘 電率層 間 絶 縁 膜 の 機 械 強 度」 「 C M P プ ロ セ ス と材 料 技 術 ( 東 京 ) 」 「H13.12.17」 「層間絶縁膜の低誘電率化と機械強度」「多層配線技術並びに Low-k 材料技術の動向セミ ナー(東京)」「H14.2.5」 「ダイヤモンド構造高強度低誘電率膜を目指した有機絶縁材料の開発」「2002年春季第49 回応用物理学会学術講演会(東海大学)」「H14.3.29」 「低誘電率膜の機械強度の解析,評価への有限要素法の適用(2)」「2002年春季第4 9回応用物理学会学術講演会(東海大学)」「H14.3.29」 「脱ガスさせたP−TEOS膜の電機特性」「2002年春季第49回応用物理学会学術講 演会(東海大学)」「H14.3.29」 「アダマンタンユニットを含む低誘電率高分子膜の評価」「2002年春季第49回応用物 理学会学術講演会(東海大学)」「H14.3.29」 「PFC 排出削減技術調査報告書(SiO2 エッチング用代替ガスの開発)」「JEITA 電子デ バイス地球温暖化対策実効委員会排出削減技術 WG」 「エッチング技術」「電子ジャーナル(株)」「Electronic Journal2001 年 12 月号」 「酸化膜エッチング技術」「電子ジャーナル(株)」「Electronic Journal 別冊」「2002 半 導体テクノロジー大全」」 「C4F6 の SiO2 エッチング特性と PFC 排出量」「SEMI ジャパン」「セミコンジャパン 2001 関東化学工業(株)の展示」 「層間絶縁膜用低誘電率材料(ボラジン-ケイ素ポリマー)の開発」「日刊工業新聞、日経 産業新聞、 日本工業新聞他」 77 14FY 国内特許 5件 1. 「ガス処理装置と方法」、「林 佑二、中村 守孝、江上 明宏」、「出願日:平成 14 年 5 月 24 日、出願番号:2002-150807」 2. 「低誘電率層間絶縁膜材料の形成方法」、「井上 正巳」 、 3. 「低誘電率層間絶縁膜材料の形成方法と構造」、「青井 信雄」 、「出願日:平成 14 年 4 月 8 日、 出願番号:2002-105114」 4. 「絶縁膜の形成方法」 、「下川 公明」 5. 「低誘電率絶縁膜材料および電子部品」「松浦 東」「出願日:平成 14 年 8 月 30 日、出願番 号:2002-252834」 外国特許 3件 1,2. 「ガス処理装置と方法」「林佑二、古村雄二」「出願日:平成 14 年 6 月 13 日、出願番 号:PCT 米・独出願 PCT/JP02/01001」(日本出願:2001-041487、H13.2.19) 3. 「低誘電率層間絶縁膜材料の形成方法と構造」、「青井 信雄」、「出願日:平成 14 年 4 月 24 日、出願番号:10-128296(米国)」 論文 「査読付き」 17 件 1. 「In-vacuo Electron-Spin-Resonance Study on Amorphous Fluorinated Carbon Films for Understanding of Surface Chemical Reactions in Plasma Etching」「Applied Physics Letters 81, pp.1773-5」「2002.9.2」 2. 「Surface and gas-phase observations of Ar-diluted c-C4F8 plasma by using real-time infrared spectroscopy and planar laser-induced fluorescence」「Journal of Applied Physics 93, pp. 1403-8」「2002.2.1」 3. 「Transition change to amorphous fluorinated carbon film deposition under energetic irradiation of mass-analyzed carbon mono-fluoride(CF1+)ions on silicon dioxide (SiO2) surfaces」「Journal of Vacuum Science and Technology」「in press」 4. 「Etching yield of SiO2 irradiated by F+, CFX+ (X = 1, 2, 3) ion with energies from 250 to 2000 eV」「Applied Physics Letters」「in press」 5. 「LIF」「JJAP」「」 6. 「PACT」「応用物理 4 月号」 7. 「Force Driving Cu Diffusion into Interlayer Dielectries」「Japanese Journal of Applied Physics, 41, L537 (2002)」「2002.5.1」 8. 「Analysis of dielectric breakdown of silicon thermal oxide induced by copper ion drift」 9. 「Journal of Applied Physics, (投稿中)」「」 10. 「Development of ultra-high sensitive Kr adsorption technique to evaluate pore-size distribution of thin films materials」「Journal of Vacuum Science and Technology, B20, 1833 (2002).」「H14.11」 11. 「Anomalies in standard gas adsorption isotherms of N2 and Ar on graphite at 77K」 「Carbon, 41,151 (2003).」「H14.11」 12. 「Reduction of Point-defect Concentration in NMOS-FET Source/Drains by Low-Energy Arsenic and Phosphorus Mixed Implantation」「Journal of Electrochemical Society (投 稿中)」「H15」 13. 「Reduction of Point-defect Concentration in PMOS-FET Source/Drains by Sub-keV Boron Implantation and Germanium Pre-amorphization」「Journal of Electrochemical Society (投稿中)」「H15」 14. 「Study on Radiation-Induced Reaction in Microscopic Region for Basic Understanding of Electron Beam Patterning in Lithographic Process (I)」「T. Kozawa, A. Saeki, Y. 78 Yoshida and S. Tagawa」「Jpn. J. Appl. Phys., 41 (2002) 4208-4212」 15. 「Study on Radiation-Induced Reaction in Microscopic Region for Basic Understanding of Electron Beam Patterning in Lithographic Process (II) 」 「 A. Saeki, T. Kozawa, Y. Yoshida and S. Tagawa」「Jpn. J. Appl. Phys., 41 (2002) 4213-4216」 16. 「Dynamics of Diblock Copolymer Melts under Electric Fields」「Akahiro Yukimura, Takashi Taniguchi, and Masao Doi」「Proc. International Conference on Adv. Polymers and Processing」「pp. 237-243, (2002)」 17. 「Simulation of particles in a binary mixture」「Masato Makino, Takashi Taniguchi and Masao Doi」「Proc.International Conference on Adv. Polymers and Processing, 171-177, (2002)」 「その他」 86 件 1. 「大気圧プラズマ触媒技術(PACT) を用いた PFC 除害」、「江上 明宏」「第 44 回社内研究 発表大会」 、「H10.5.24」 2. 「PCF abatement Technology using Plasma Assisted Catalytic Technology (PACT)-Effect of electrode shape and catalyst」、 「ICOPS」、 「H14.5.226-30」 3. 「Dangling Bond Observation during Plasma Etching Processes Using In-vacuo ElectronSpin-Resonance Technique」、「16th ESCAMPIG/ 5th ICRP」、「H14.7.15-18」 4. 「Measurement of desorbed products and etching yield be CFx+(x=1, 2, 3) ion irradiation on SiO2」、「16th ESCAMPIG/5th ICRP」「H14.7.15-18」 5. 「Study of surface reaction in SiO2 erching by fluorocarbon plasmas wirh mass separated CFx+ion beam and plasma beam irradiation」「2002 Gordon Research Conference on Plasma Processing Sience」「H14.7.21-26」 6. 「プラズマ加工の技術開発を促進させる計測技術」「先端複合技術研究発表年次大会」 「H14.8.30-9.1」 7. 「国家プロジェクト ASET」「JEITA 電子デバイス地球温暖化対策実行委員会 PFC はい集削 減計測測定 WG」「H10.9.20」 8. 「質量分離イオンビーム照射実験による SiO2 エッチング反応解析-a-C:F 膜堆積挙動」「秋季 第 63 回応用物理学会」「H14.9.24-27」 9. 「有機酸蒸気による銅表面処理の検討」「秋季第 63 回応用物理学会」 「H14.9.24-27」 10. 「CFx(x=1-3)イオンビーム照射による SiO2 エッチング反応の評価(3)」「秋季第 63 回応用物 理学会」「H14.9.24-27」 11. 「CFx(x=1-3)イオンビーム照射による Si3N4 エッチング表面反応の評価」「秋季第 63 回応 用物理学会」「H14.9.24-27」 12. 「プラズマビーム照射実験による Si、SiO2 エッチング表面反応層の解析」「秋季第 63 回応 用物理学会」「H14.9.24-27」 13. 「Cu 膜表面の有機酸処理」「日本化学会第 82 回秋季年会」「H14.9.25-28」 14. 「 Using Real-time Infrared Spectroscopy and In-vacuo Electron-Spin-Resonance Technique in the Analysis of Surface Reaction during Etching of Organic Low-k Film by a Plasma of N2 and H2」 「Dry Process Symposium」「H14.10.10-11」 15. 「Decomposition Mechanism of c-C4F8 in Plasma Assisted Catalytic Technology(PACT)」 「Dry Process Symposium」「H14.10.10-11」 16. 「Study of SiO2 plasma etching and fluorocarbon film deposition with mass separated CF2+ion irradiation」「American Vacuum Society」「H14.11.4-10」 17. 「 Measurements of desorbed products and etching yield by CFx+ (x = 1,2,3) ion irradiation on SiO2」 「American Vacuum Society」「H14.11.4-10」 18. 「国家プロジェクトに見るプラズマ技術開発と今後の展開」「名古屋大学 COE プログラム」 「H14.3.2」 19. 「Study of selective etching of SiO2-to-SiN4 and a-C:F film deposition with massanalyzed CFx+ion beam irradiation」「AVS(ICMI)」「H15.3.3-6」 79 20. 「斜め照射 CFx+(x=1-3)質量分離イオンビームによる SiO2 エッチング表面反応評価」 「春季 第 50 回応用物理学会」「H15.3.27-30」 21. 「有機酸蒸気による銅表面処理の検討(その 2)」「春季第 50 回応用物理学会」「H15.3.2730」 22. 「有機酸蒸気による銅表面処理の検討(その 3):生成物の化学構造解析」「春季第 50 回応 用物理学会」「H15.3.27-30」 23. 「プラズマビーム照射実験による Si,SiO2 エッチングのイオン入射角度依存性」「春季第 50 回応用物理学会」 「H15.3.27-30」 24. 「Evaluation of low-k polymer thin containing borazine-unit」「MRS 2002 Spring Meeting」 「H14.4.3」 25. 「 A NOVEL CU/LOW-K INTEGRATION TECHNOLOGY BY CU LINEPILLAR PROCESS」「MRS 2002 Spring Meeting」「H14.4.3」 26. 「ONE FORCE DRIVING CU DIFFUSION INTO INSULATOR」「MRS 2002 Spring Meeting」 「H14.4.3」 27. 「 Ultrahigh-sensitive and automated Kr gas adsorption technique : A trial to characterize the porosity of thin materials」「201st Meeting of the Electrochemical Society」 「H14.5.12」 28. 「 Analyses of etched low-k organic material surface 」「 201st Meeting of the Electrochemical Society」「H14.5.12」 29. 「Mechanism producing bowed profiles in the etching of low-k organic films」「201st Meeting of the Electrochemical Society」「H14.5.12」 30. 「Analysis of Leakage current of Low-k Materials for Use as ILD」「201st Meeting of the Electrochemical Society」「H14.5.12」 31. 「低誘電率層間絶縁膜材料」「微細集積デバイスおよびグローバルインテグレーションプロ セス調査研究委員会」「H14.5.12」 32. 「Process and Design of Production-Ready Equipment for Cu Line-Pillar/Low-k STP Interconnect Technology 」「 International Interconnect Technology Conference 」 「H14.6..3」 33. 「A Novel Method of Removing Impurities from Multilevel Interconnect Materials」 「International Interconnect Technology Conference」「H14.6.4」 34. 「Ultra-high Sensitive and Automated Kr Gas Adsorption Technique」「Ultra low-k Workshop」「H14.6.6」 35. 「Evaluation of low-k Organic/inorganic Hybrid Polymer Thin Film Containing borazineunit」「Ultra low-k Workshop」「H14.6.7」 36. 「Evaluation and analysis for mechanical strengths of low k dielectrics by a finite element method」「International Interconnect Technology Conference」 「H14.6.4」 37. 「Direct patterning of low-k dielectric films using SOR X-ray lithography」「Conference on Solid State Devices and Materials 2002」「h14.9.17」 38. 「超臨界 CO2 を用いた層間絶縁膜絶縁膜の不純物除去効果」「2002 秋季応用物理連合講演 会」「H14.9.24-27」 39. 「ULSI微細配線工程への適用に向けた 200mmウェハ用STP装置の開発」 「2002 秋季 応用物理連合講演会」「H14.9.24-27」 40. 「超臨界乾燥法による高アスペクト比 70-nm-L/S パターンの形成」 「2002 秋季応用物理連合 講演会」「H14.9.24-27」 41. 「 STP 法に よ る Low-k Polymer SiLK の成 膜」「 2002 秋季 応用物理 連合講 演会」 「H14.9.24-27」 42. 「Cuダマシン配線間リーク電流の比較:有機絶縁膜とp−TEOS膜」「2002 秋季応用物 理連合講演会」「H14.9.24-27」 43. 「ラインピラープロセスのための化学増幅型レジストパターン形成」「2002 秋季応用物理連 合講演会」 「H14.9.24-27」 80 44. 「ボラジンーシロキサン系有機・無機ハイブリッドポリマーの応用」「2002 秋季応用物理連 合講演会」 「H14.9.24-27」 45. 「 Elecrical Characteristics ofConnventional,Degassed and Dehydrated P-teos 」 「Advanced metallization conference 2002」「H14.10.1-3」 46. 「 A Sacrificial Al-seed Cu-plating Technology for Cu Line-Pillar/STP Scheme 」 「Advanced metallization conference 2002」「H14.10.1-3」 47. 「A Novel Ultra Tough Organic Low-k Film with a Highly Cross-Linked Low Density Structure」「Advanced metallization conference 2002」「H14.10.1-3」 48. 「低誘電率ケイ素ーボラジンポリマーの合成、薄膜化と特性評価」「第 51 回高分子討論会」 「H14.10.3」 49. 「Low-k 膜の評価(Tutorial)」「Advance metallization conference 2002」「H14.10.28」 50. 「A Sacrificial Al-seed Cu-plating Technology for Cu Line-Pillar/STP Scheme」「Advance metallization conference 2002」「H14.10.29-30」 51. 「STP Application for Low-k Polymer SiLK resin」 「Advance metallization conference 2002」「H14.10.29-30」 52. 「A Novel Ultra Tough Organic Low-k Film with a Highly Cross-Linked Low Density Structure」「Advance metallization conference 2002」「H14.10.29-30」 53. 「低誘電率ボラジン-ケイ素ポリマーのハードマスクとしての利用」「第 11 回ポリマー材料 フォーラム」「H14.1030」 54. 「絶縁膜技術」「LSI 配線技術基礎講座シリーズ」「H14.11」 55. 「高強度超低誘電率材料の設計指針と材料開発」「誘電体薄膜材料応用調査専門委員会 第 二回委員会」「H14.11.5」 56. 「ボラジン-ケイ素系低誘電率高分子の薄膜化と物性」「第 21 回無機高分子研究討論会」 「H14.11.17」 57. 「ボラジンーシロキサン系有機・無機ハイブリッドポリマーの応用」 「第 2 回誘電体薄膜材料 応用調査専門委員会」「H14.11.5」 58. 「ボラジン-ケイ素系低誘電率高分子の薄膜化と物性」「第 21 回無機高分子研究討論会」 「H14.11.17」 59. 「The Effect of Adamantane Unite on the Characteeristics of Polymers Containing This Unit」「2002 MRS」「H14.12.3」 60. 「 ボ ラ ジ ン − シ ロ キ サ ン ポ リ マ ー 」「 第 63 回 半 導 体 集 積 回 路 技 術 シ ン ポ ジ ウ ム 」 「H14.12.12-13」 61. 「 高 強 度 低 誘 電 率 剤 利 用 の 設 計 と 材 料 開 発 」「 日 本 学 術 振 興 会 薄 膜 第 131 委 員 会 」 「H15.2.6」 62. 「インターコネクト技術と Low-k 膜技術」「第 6 回ソリューショナカデミー」「H15.2.26」 63. 「A completely PFC-free ILD etching process employing Borazine Siloxane hard mask」 「 Fourth International Conference on Microelectronics and Interfaces (2003) 」 「H15.3.3-6」 64. 「Flatness of SiLK film by STP technology」「Fourth International Conference on Microelectronics and Interfaces (2003)」「H15.3.3-6」 65. 「ボラジンーシロキサンポリマー薄膜の Cu 拡散バリア効果」 「2003年春季第50回応用 物理学関連連合講演会」 「H15.3.27-28」 66. 「Kr ガス吸着法による薄膜状態でのポロシティ評価」2003年春季第50回応用物理学 関連連合講演会」 「H15.3.27-28」 67. 「XPS による UV 光を用いた有機 Low-k 膜表面処理の検討」2003年春季第50回応用 物理学関連連合講演会」 「H15.3.27-28」 68. 「Cu ダマシン配線間電流への超臨界洗浄処理効果」2003年春季第50回応用物理学関 連連合講演会」「H15.3.27-28」 69. 「最先端 Low-k 材料開発の現状と将来」2003年春季第50回応用物理学関連連合講演 会」「H15.3.27-28」 81 70. 「シリコン酸化膜の Cu 電解ドリフトに及ぼす酸素、水分の影響評価」2003年春季第5 0回応用物理学関連連合講演会」「H15.3.27-28」 71. 「PFC 代替ガスエッチング技術」「SEAJ Journal No.79, pp. 21-27 (2002.7)」「2002.7.15」 72. 「 Etching Technology of PFC Substitution Gas 」「 Journal of Korean Society of Semiconductor Equipment Technology vol. 1. No.1(1) pp.57-63 (2002.8)」「2002.8.31」 73. 「電子線・X線用化学増幅型レジストの酸発生機構と解像性の関係」「古澤孝弘・佐伯昭 紀・吉田陽一・田川精一」「第 49 回応用物理学関係連合講演会、2002 年 3 月 27 日ー30 日、平 塚、日本」 74. 「電子線レジスト中での中間活性種の空間分布・時間挙動の研究」「佐伯昭紀・古澤孝弘・ 吉田陽一・田川精一」「第 49 回応用物理学関係連合講演会、2002 年 3 月 27 日ー30 日、平塚、 日本」 75. 「 Molecular Dynamics Simulation of Si and SiO2 Etching 」「 S. Hamaguchi, in Proceedings of Joint Conference of ESCAMPIG16 and ICRP5, Grenoble, France (ed. by N. Sadeghi and H. Sugai, European Physical Society and Japan Society of Applied Physics, Grenoble, 2002), Vol.~II, pp ~5-6」 76. 「Interatomic potentials for MD simulation of polymer etching by N2/H2 and NH3 plasma」「H. Yamada and S. Hamaguchi, in Proceedings of International Symposium on Dry Process (DPS2002), Tokyo 2002 (The Institute of Electrical Engineers of Japan, Tokyo, 2002), 189-194」 77. 「浜口智志」「Molecular Dynamics Simulation of Si and SiO$_2$ Etching」「The 16th Europhysics Conference on Atomic &Molecular Physics of Ionized Gases (ESCAMPIG)/ the 5th International Conference on Reactive Plasmas (ICRP), (14-18 July 2002) World Trade Center, Grenoble, France, 17 July, 2002」 78. 「太田裕朗」「プラズマエッチングにおける表面反応シミュレーションのための原子間ポテ ンシャルモデル「2002 年秋季応用物理関係連合講演会(新潟大学)2002/9/26」 79. 「浜口智志」「表面反応分子動力学シミュレーションと原子間ポテンシャル」「平成 14 年度 東北大学電気通信研究所共同プロジェクト研究会「サブサーフェス制御知能プラズマプロセスに 関する研究」プログラム、東北大学電気通信研究所 2 号館大会議室、2002 年 10 月 5 日」 80. 「浜口智志」「表面反応分子動力学シミュレーションと原子間ポテンシャル」「プラズマプロ セス調査専門委員会、独立行政法人産業技術総合研究所関西センター、大阪府池田市、2002 年 10 月 9 日」 81. 「浜口智志」「Numerical Simulation of Plasma-Surface Interactions for Plasma Etching」 「The 2002 Fall Conference of the Korean Physical Society Han Yang University, Seoul, Korea, Oct. 26, 2002」 82. 「浜口智志」「Surface Reaction Analyses for Si/SiO2 Selective Etching Processes using Molecular Dynamics Simulations」「The 49th International Symposium of American Vacuum Society, Colorado Convention Center, Denver, Colorado, Nov. 5, 2002」 83. 「山田英明」「H2/N2 プラズマによるポリマーエッチングの分子動力学シミュレーション」 「2003 年春季応用物理関係連合講演会(神奈川大学)2003/3/30」 84.「太田裕朗」「Si/SiO2 への CF ビーム照射に対する表面緩和過程を含む分子動力学シミュ レーション」「2003 年春季応用物理関係連合講演会(神奈川大学)3/30」 85.「反応性プラズマ中での原子分子過程に関する研究 −反応機構解析装置の試作−」「古屋謙 治、籏野嘉彦」「原子衝突研究協会第27回研究会講演概要集 (2002) p.91(2002/8/7)」 86. 「代替パーフルオロカーボンプラズマ中で再合成されるCF4の高感度検出」「古屋謙治、籏野 嘉彦」「分子構造総合討論会要旨集 (2002) p.708(2002/10/4)」 82 15FY 国内特許 4件 1. 「絶縁膜の構造と形成方法」「青井信雄」「15環研発−0029」「日本、米国」 2. 「絶縁膜の構造と形成方法」「青井信雄」「15環研発−0030」「日本、米国」 3. 「低誘電率絶縁膜の形成方法とそれを使用した半導体装置およびその製造方法」「井上正巳、 内丸祐子」「15環研発−0034」「日本」「産総研、三菱電機共願」 4. 「半導体装置の配線構造およびその製造方法」「内田陽子」「15環研発−0038」「日 本、米国」 外国特許 3件 1. 「絶縁膜の構造と形成方法」「青井信雄」「15環研発−0029」「日本、米国」 2. 「絶縁膜の構造と形成方法」「青井信雄」「15環研発−0030」「日本、米国」 3. 「半導体装置の配線構造およびその製造方法」「内田陽子」「15環研発−0038」「日 本、米国」 論文 査読付き 19 件 1. 「Analysis of leakage current in Cu/SiO2/Si/Al capacitor under bias-tempeature stress」 「Japanese Journal of Applied Physics, 41, 6384 (2003)」「H.15.7.9」 2. 「 Optimized source/drain ion implantation conditions for P-chanel metal-oxidesemiconductor field-effect-transistor formation」「Japanese Journal of Applied Physics, 41, 7265 (2003)」「H15.12.19」 3. 「Analysis of leakage current of low-k materials for use sa ILD」 「Japanese Journal of Applied Physics, 43, 86 (2004)」「H15.8.10」 4. 「 A nobel method of removing impurities from multilevel interconnect materials 」 「Japanese Journal of Applied Physics」「H15.9.16」 5. 「Water sorbability of low k dielectrics measured by thermal desorption spectroscopy」 「Surface Science」「H15.12.24」 6. 「Borazine-siloxane polymer, A nobel low-k material」「Review on Advanced Material Science」 「」 7. 「 X-ray photoelectron spectroscopic study of surface modification of low k organic materials by plasma treatment」 「Surface and Interface Analysis」 「」 8. 「 Effects of Air Exposure on SiO2 Surface Irradiated with Fluorocarbon Plasma 」 「Japanese Journal of Applied Physics」「」 9. 「Relation between spatial resolution and reaction mechanism of chemically amplified resists for electron beam lithography」 「T. Kozawa, A. Saeki, A. Nakano, Y. Yoshida and S. Tagawa」「J. Vac. Sci. Technol. B21 (2003) 3149-3152」 10. 「ソフトマテリアルレオロジーの理論的研究」「レオロジー学会誌 32 11-16 (2004)」 11. 「Challenges in polymer physics,」「Masao Doi,」 「Pure Appl Chem., 75, 10, 1395-1402 (2003)」 12. 「On Interatomic Potential Functions for Molecular Dynamics (MD) Simulations of Plasma-Wall Interactions,」「S. Hamaguchi, H. Ohta, and H. Yamada」「J. Plasmas and Fusion Research 2004 (to appear)」 13. 「Effects of Van der Waals interactions on SiO2 etching by CFx plasmas」「H. Ohta and S. Hamaguchi」「J. Plasmas and Fusion Research 2004 (to appear)」 14. 「 Plasma Beam Irradiation into Organic Polymer Surfaces 」「 H. Yamada and S. Hamaguchi」「J. Plasmas and Fusion Research 2004 (to appear)」 15. 「Molecular Dynamics Simulations of Organic Polymer Etchings by hydrocarbon beams」 「H. Yamada and S. Hamaguchi」「J. Chem. Phys. 2004 (submitted)」 16. 「Quantitative Analysis of CF4 Produced in the SiO2 Etching Process by c-C4F8, C3F8, 83 「Kenji Furuya and Yoshihiko and C2F6 Plasmas Using In-Situ Mass Spectrometry」 Hatano」 「Atomic Collision Research in Japan, 29 (2003) pp.1-2」 17. 「c-C4F8、C3F8、および C2F6 プラズマを用いた SiO2 エッチングプロセスで生成した CF4 の In Situ 質量分析法による定量分析」「古屋 謙治, 籏野 嘉彦」「九州大学中央分析センター報告, 第 21 号, pp.33-41」 18. 「Quantitative Analysis of CF4 Produced in the SiO2 Etching Process Using c-C4F8, C3F8, and C2F6 Plasmas by In Situ Mass Spectrometry」「Kenji Furuya and Yoshihiko Hatano」 「Jpn. J. Appl. Phys., 43 (1) (2004) pp.342-346」 19. 「Strong increase in PFC emissions from PTFE in a c-C4F8 plasma」「Kenji Furuya, Shinobu Yukita and Akira Harata」 「Jpn. J. Appl. Phys.(投稿中)」 その他 79 件 1. 「Vapor Treatment of Copper Surface Using Organic Acids 」「 MRS Spring Meeting 2003」「H15.4.21-25」 2. 「CLEANING OF COPPER SURFACE USING VAPORPHASE ORGANIC ACIDS」 「ECS 203rd Meeting」「H15.4.27-5.2」 3. 「Study of fluorocarbon plasma etching and film deposition with mass separated CFx+ion beam irradiation 」「 The 16th International Symposium on Plasma Chemistry 」 「H15.6.21-27」 4. 「プラズマビーム照射実験による Si,SiO2 エッチングのイオン入射角度依存性(I I)」 「秋季第 64 回応用物理学会」「H15.8.30-9.2」 5. 「斜め照射 CFx+(x=1-3)質量分離イオンビームによる Si3N4/SiO2 エッチング表面反応評価 (2)」「秋季第 64 回応用物理学会」「H15.8.30-9.2」 6. 「有機酸蒸発による銅表面処理の検討(その 4:還元/エッチングメカニズムの検討」 「秋季第 64 回応用物理学会」「H15.8.30-9.2」 7. 「プラズマビーム照射実験による有機高分子薄膜エッチングの研究」「秋季第 64 回応用物理 学会」「H15.8.30-9.2」 8. 「MECHANISMS OF VAPOR CLEANING OF COPPER SURFACE ORGANIC ACIDS」 「ECS 204rd Meeting」 「H15.10.12-17」 9. 「Study of Organic Polymer Thin Film Etching by Plasma Beam Irradiation」「Dry Process Symposium」「H15.11.13-14」 10. 「 Study of SiO2 Plasma Etching with Off-normal Mass-analyzed CFx+ Ion Beam Irradiation」「American Vacuum Society」 「H15.11.4」 11. 「Angular Dependence of SiO2,Si and Si3N4 Etch Yield in Fluorocarbon Gas Chemistries by using Plasma Beam」 「American Vacuum Society」「H.15.11.5」 12. 「Study of surface reactions in SiO2 etching by mass-separated CFx+ ion beam」「EUJPN Joint Symposium on Plasma Processing」「H15.7.21」 13. 「Study of Si and SiO2 etching by plasma-beam irradiation」EU-JPN Joint Symposium on Plasma Processing」 「H15.7.22」 14. 「Incident angular dependence of SiO2 and Si3N4 etching with mass-analyzed CFx+ ion beam irradiation」 「EU-JPN Joint Symposium on Plasma Processing」 「H15.7.22」 15. 「プラズマエッチングの基礎と最新動向」「プラズマエレクトロニクスサマースクール」 「H15.8.6-8」 16. 「絶縁膜のドライエッチング」 「ADMETA2003」「H15.9.28」 17. 「Incident Angular Dependence of SiO2 and Si3N4 Etching with Mass-analyzed CFx+ Ion Beam Irradiation」 「Dry Process Symposium」「H15.11.13-14」 18. 「Cleaning of Copper Surface Using Vapor-Phase Organic Acids」 「第 65 回半導体集積回 路技術シンポジウム」「H15.12.17」 19. 「有機酸蒸発による銅表面処理の検討(その 5):有機酸蒸気処理に対する Low-k 膜の耐性 84 20. 21. 22. 23. 24. 25. 26. 27. 28. 29. 30. 31. 32. 33. 34. 35. 36. 37. 38. 39. 40. 41. 42. 評価」「春季第 51 回応用物理学会学術講演会」「H16.3.28-31」 「プラズマビーム照射実験による有機高分子薄膜エッチングの研究(2)」「春季第 51 回応用物 理学会学術講演会」「H16.3.28-31」 「Angular Dependence of SiO2, Si and SiN Etch Yield in Fluorocarbon Gas Chemistries」 「プラズマナノテクノロジーとその将来ビジョンに関する国際ワークショップ」「H16.2.46」 「Incident Angular Dependence of SiO2 Etching with Mass-analyzed CFx+ Ion Beam Irradiation」「第 21 回プラズマプロセシング研究会」「H16.1.28-30」 「 One Element of Leakage Current of Insulator 」「 302nd Elelctrochemical Society Meeting」 「H15.4.28」 「X-ray photoelectron spectroscopic study of surface modification of SiLK by diluted oxygen under UV-irradiation」「302nd Elelctrochemical Society Meeting」「H15.4.28」 「Comparison of water sorbability of various dielectric films by thermal desorption spectroscopy」「302nd Elelctrochemical Society Meeting」「H15.4.28」 「An Improvement of I-V Characteristics in Cu-Damascene Interconnects by Use of Supercritical Fluid Treatments」「302nd Elelctrochemical Society Meeting」「H15.4.28」 「Molecular Design and Syntheses of Ultra Tough Organic Low-k Dielectrics」「第 64 回 半導体集積回路シンポジウム」「H15.6.5」 「Porosity evaluation of thin film materials by Kr adsorption」「ACS Colloid & Surface Science Symposium」 「H15.6.15」 「省エネ、省 PFC の多層配線プロセス」「SEMI FORUM JAPAN 2003:多層配線技術セミ ナー」「H15.6.24」 「Completely PFC-free ILD etching process emplying hard mask of Borazine Siloxane Polymer」「第 10 回国際半導体環境会議(ISESH)」 「H15.6.30」 「Ion-beam bombardment effect of borazine-siloxane polymer surface treatment」「1st EU-Japan Joint Conference on Plasma Processing」「H15.7.21-22」 「プラズマ表面処理による有機 Low-k 膜/金属膜密着性の検討」「第 64 回応用物理学学術講 演会」「H15.8.29」 「バリアフリー配線を目指した有機 Low-k 膜の電気特性」「第 64 回応用物理学学術講演会」 「H15.8.29」 「Borazine-siloxane polymer and its application」「Nanomaterials and Nanotechnologies 2003」「H15.8.31」 「Water sorbability of Low-k dielectrics measured by thermal desorption spectroscopy」 「European Conference on Surface Science」「H15.9.10」 「 Study of improved adhesion of low-k organic material to metal due to surface modification by plasma treatment 」「 10th European Conference on Application of Surface and Interface Analysis」 「H15.10.6」 「 Low-k Film Not Containing Oxygen for Barrier-Free Interconnects 」「 Advanced Metalization Conference, Asian Meeting」「H15.9.29」 「 New method to Improve Electrical Characteristics of Low-k Dielectrics in CuDamascene Interconnections 」「 Advanced Metalization Conference, Asian Meeting 」 「H15.9.30」 「 SiLK STP on SiLK technology for Cu Line-Pillar/STP Scheme 」「 Advanced Metalization Conference, Asian Meeting」「H15.9.30」 「 Low-k Film Not Containing Oxygen for Barrier-Free Interconnects 」「 Advanced Metalization Conference」「H15.10.20」 「The mechanical properties of borazine-siloxane polymer thin films」「2003 Material Research Society Fall Meeting」 「H15.12.2」 「 Reliability Improvement Challenges of Advanced Low-k Dielectric for 65-nm Technology Node」 「2003 Material Research Society Fall Meeting」「H15.12.3」 85 43. 「Low-k Film Not Containing Oxygen for Barrier-Free Interconnects」「2nd EU-Japan Joint Conference on Plasma Processing」「H16.2.17-19」 44. 「Cu Line-Pillar Process:A Noble Cu/Low-k Integration Process Technology」「2nd EUJapan Joint Conference on Plasma Processing」 「H16.2.17-19」 45. 「Borazine-siloxane polymer: A Noble Organic-Inorganic Hybrid Polymer for Low-k Dielectrics」 「2nd EU-Japan Joint Conference on Plasma Processing」 「H16.2.17-19」 46. 「Chabges in Mechanical Characteristics of Borazine-Siloxane Polymer due to Plasma Etching Process」「2nd EU-Japan Joint Conference on Plasma Processing」 「H16.2.1719」 47. 「Study of Improved Adhesion of Low-k Organic Material to Metal due to Surface Modification 」「2nd EU-Japan Joint Conference on Plasma Processing」「H16.2.1719」 48. 「Water sorbability of Low-k dielectrics measured by thermal desorption spectroscopy」 「2nd EU-Japan Joint Conference on Plasma Processing」「H16.2.17-19」 49. 「国家プロジェクト ASET」「JEITA」「」 50. 「P2ID 報告書」「プラズマエレクトロニクス分科会」「」 51. 「優れたエッチング特性を持つ C4F6 Hexafluoro-1,3-butadiene」「セミコンジャパン 2003 (関東化学工業) 」「」 52. 「 Pulse radiolysis study on proton and charge transfer reactions in poly (methyl methacrylate)」「A. Nakano, K. Okamoto, T. Kozawa and S. Tagawa,」「12th International Congress of Radiation Research 2003, Aug. 17-22, 」「Brisbane, Australia.」 53. 「 The relation between spatial resolution and reaction mechanism of chemically amplified resists for electron beam lithography」「T. Kozawa, A. Saeki, A. Nakano, Y. Yoshida and S. Tagawa」「The 47th International Conference on Electron, Ion and Photon Beam Technology and Nanofabrication 2003, May 27-30, Florida, USA.」 54. 「化学増幅型レジストの放射線誘起反応機構の研究−放射線化学初期過程と解像度の関係 −」「古澤孝弘・佐伯昭紀・中野温朗・岡本一将・吉田陽一・田川精一」「原子力学会春の年会、 2004 年 3 月 29 日ー31 日、岡山、日本」 55. 「レオロジー学会 ソフトマテリアルのレオロジー」「土井正男」「03-05-16」 56. 「SME-IIP/ASME-ISPS Joint Conference on Micromechatronics for Information and Precision Equipment」 「"Simulation Technology Supporting Nanotechnology",」「Masao Doi」 「03-06-17」 57. 「International Conference on Advances in Perochemicals and Polymers in the new Millennium, Bangkok keynote lecture "Mechanical Properties of ABA triblock copolymers, a study using OCTA"」 「Masao Doi」「03-07-25」 58. 「 Korea-Japan joint symposium on Nanoengineering 2003 KAIST, Daejeon Korea 」 「"OCTA (Open Comoutational Tool for Advanced Material Technology")」「Masao Doi」 「0311-27」 59. 「 MD simulations of (H,C,N) systems for investigation of plasma-polymer surface reaction mechanisms 」「 H. Yamada and S. Hamaguchi 」「 in Proceedings of the 20th Symposium on Plasma Processing (SPP-20) (ed. by K.~Ono) (Organizing Committee of SPP20, Kyoto, 2003) p. 191-192」 60. 「Simulations of flattening processes on ion--bombarded silicon surfaces」「T. Tani and S. Hamaguchi」「in Proceedings of the 20th Symposium on Plasma Processing (SPP-20)} (ed. by K.~Ono) (Organizing Committee of SPP-20, Kyoto, 2003) p. 201-202」 61. 「Molecular Dynamics simulation of polymer etching by H2 and N2 plasmas」「H. Yamada and S. Hamaguchi 」「 in Proceedings of the 16th International Symposium on Plasma Chemistry (ISPC) (ed. by R.~d'Agostino, P.~Favia, F.~Fracassi, F.~Palumbo) (Department of Chemistry, University of Bari, Institute of Inorganic Methodologies and Plasmas (IMIP), CNR Bari) pp. 209」 86 62. 「Numerical simulation of thermal relaxation processes during SiO2 etching by CFx beams」 「H. Ohta, S. Hamaguchi, M. Wakatani, and H. Yamada」「in Proceedings of the 26th International Conference on Phenomena in Ionized Gases (XXVI ICPIG) (ed. by J.~Meichner, D.~Loffhagen, and H.~E.~Wagner) (XXVI ICPIG Committee, Greifswald, 2003) vol.3 pp.9798」 63. 「Molecular Dynamics Simulation of Organic Polymer Etching」「H. Yamada and S. Hamaguchi」「in Proceedings of International Symposium on Dry Process (DPS2003), Tokyo 2003 (The Institute of Electrical Engineers of Japan, Tokyo, 2003), 49-54」 64. 「山田英明」「有機ポリマーエッチングの分子動力学シミュレーション」「2003 年秋季応用 物理関係連合講演会(福岡大学)9/1」 65. 「太田裕朗」「酸化物 SiO2 の CFx ビームによるエッチング・堆積過程の数値シミュレーショ ン」「2003 年秋季応用物理関係連合講演会(福岡大学)9/1」 66. 「浜口智志」「プラズマ照射下における表面化学反応の数値シミュレーション」「第4回プラ ズマナノテクノジー研究会、名古屋大学VBL、2003 年 3 月 7 日」 67. 「浜口智志」「数値シミュレーションによるプラズマ表面相互作用解析」「光量子・プラズ マ・流体科学分科会オープンワークショップ、日本原子力研究所関西研究所 2003 年 12 月 5 日」 68. 「浜口智志」「Plasma-Surface Interactions during Reactive Ion Etching」「The 13th International Toki Conference (ITC-13) on Plasma Physics and Controlled Nuclear Fusion,Toki, Gifu, Japan: December 12, 2003」 69. 「浜口智志」「プラズマプロセス表面反応モデリング」「インテリジェント・ナノプロセス研 究会、東北大学流体科学研究所 2003 年 12 月 19 日」 70. 「山田英明」「Molecular Dynamics Simulation of Organic Polymer Etching」「第 3 回国際 ドライプロセスシンポジウム(早稲田大学)11/13」 71. 「太田裕朗」「CFx ビームによる SiO2 エッチングの数値計算による研究」「2004 年春季応用 物理関係連合講演会 (東京工科大学)(3/29 予定)」 72. 「山田英明」「(H,C,N)系原子間ポテンシアルを用いた有機ポリマーエッチングの分子動力学 シミュレーション」「2004 年春季応用物理関係連合講演会(東京工科大学)(3/29 予定) 」 73. 「代替パーフルオロカーボンプラズマプロセスで再合成されるCF4の高感度検出とその除去」 「古屋謙治、籏野嘉彦」 「2003年春季応用物理学会学術講演会講演要旨集 No.1 (2003) p.160. (2003/3/29)」 74. 「ドライエッチング過程で再合成される有害物質の生成機構に関する研究」「古屋謙治」「平 成14年ASET環境技術研究部研究成果報告会要旨pp.91-113.(2003/5/14) 」 「古屋 75. 「C2F6, c-C4F8プラズマプロセス中におけるCF4の生成 −高感度検出と反応機構−」 謙治、籏野嘉彦」 「第19回化学反応討論会講演要旨集 (2003) p.220.(2003/6/13) 」 76. 「Quantitative Analysis of CF4 Produced in the SiO2 Etching Process by c-C4F8, C3F8, 「Kenji Furuya」 「EU-JPN Joint and C2F6 Plasmas Using In Situ Mass Spectrometry」 Symposium on Plasma Processing (Stockholm, Sweden), 21-22 Jul. 2003(2003/8/22)」 77. 「代替パーフルオロカーボンプラズマプロセスにおけるCF4の生成 −高感度検出と反応機構 −」「古屋謙治」 「原子衝突研究協会第28回研究会講演概要集 (2003) pp.37-42.(2003/7/21)」 78. 「代替パーフルオロカーボンプラズマプロセスで再合成されるCF4の高感度検出(2). CF3ラジ カルの質量スペクトルにCF32+は現れるのか?」「古屋謙治、籏野嘉彦」「2003年秋季応用物理学 会学術講演会講演要旨集 No.1 (2003) p.100.(2003/9/1) 」 79. 「c-C4F8プラズマ中におけるPTFEからのPFCガス放出量の顕著な増大」「雪田忍、古屋謙治、 原田明」「2004年春季応用物理学会学術講演会講演要旨集 No.1 (2004)(2004/3/31) 」 87 (別紙1) 研究開発に利用した主な施設・装置 番号 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 装 置 概 略 説 明 代替ガス評価用エッチ エッチング装置。多種類のエッチングガスを試験できるよう ング装置(DFR) 配管数が多く、エッチング室、排気ガス中のガス分析のた め、電子付着式四重極質量分析計、フーリエ変換赤外吸収分 光分析計等の分析計を取り付けてある。 高効率エッチング過程 プラズマから質量分離、エネルギー分離したイオンビームを 解析装置 取り出し、試料(SiO2 等)に照射し、そのエッチングイールド を測定する実験装置。 表面解析装置 エッチング室と分析室から構成され、エッチングされた試料 表面を大気に出さずに分析することができる。エッチング室 には電子密度計、赤外分光計、入射イオンエネルギー測定装 置、マイクロバランスなどの測定装置が取り付けられてい て、プラズマ状態を観察することができる。 X 線 光 電 子 分 光 装 置 試料に X 線を照射し、出てくる光電子を解析して、表面状態 (XPS) を分析する装置。表面構成原子、組成、及びその結合状態が わかる。また、イオン散乱分析計も取り付けてある。 PFC 計測装置 触媒電極を用いた大気圧放電プラズマ除害(PACT)の実験装 置。CCD カメラを用いた発行スペクトル計を用いてプラズマ 状態を解析でき、排ガス中の PFC を計測するためのガス分 析計、質量分析計等が取り付けられている。 IEM プラズマ実験装置 主に代替ガス l-C5F8 のエッチング特性を研究するための エッチング装置。 電極膜形成装置 スパッタリング装置。配線材である銅(Cu)、アルミニウム (Al)、タンタル(Ta)等の金属薄膜を試料に形成する。 塗布成膜装置 有機膜を塗布法で形成する装置。スピンコーター ウェハ洗浄システム 配線プロセスを経るウェハを洗浄する装置。一枚ずつ処理す る。 分子設計システム 有機膜のモデル構造から、いろいろな計算プログラムを使用 して、比誘電率などの分子特性を計算、評価するための計算 機システム。 電気特性評価装置 有機膜の電気的特性を評価するための測定装置。誘電率、 リーク電流などを測定できる。 ウェハ表面検査装置 ウェハ表面に付着した微粒子(ゴミ、異物)を測定する装置。 パーティクルカウンター 光学特性評価装置 フーリエ変換赤外吸収分光計。有機膜の物性評価に用いる。 ウェハアニールシステ ウェハを熱処理するための装置。ウェハに形成した金属膜、 ム 有機膜の熱処理に用いる。 脱ガス分析システム 昇温脱離スペクトル計(TDS)。試料を加熱しながら出てくる ガスを質量分析計で解析する装置。試料に形成されている薄 膜表面の付着化合物、試料内でのガス成分、有機物の熱的安 定性などの評価に用いる。 88 番号 16 17 18 19 装 置 Low-k エッチング装置 フルオートプローバー 寿命試験装置 蒸着装置 概 略 説 明 有機膜のエッチングを研究するための装置。NLD 方式の高 密度プラズマを利用する。最高 900 nm/min のエッチング速 度でポリエーテル系の有機膜を加工できる。 ウェハ上に製作した素子の電気的特性を評価する装置。8 イ ンチサイズのウェハ上素子の自動測定に対応している。 配線を形成した試料の電気的信頼性評価に用いる。熱的、電 気的に加速してを配線寿命を測定する。 ウェハ上に金属薄膜を堆積する装置。原料の金属を真空中で 加熱して蒸発させ、ウェハ上に堆積する。 89 (別紙2) 用語解説 (1) 用語 番号 用 語 PFC 1 エッチング 2 3 地球温暖化効果 4 炭酸ガス換算 5 6 GWP HFE-227 低誘電率材料 7 層間絶縁膜 8 9 配線層数 10 SiO2 11 Al 12 Cu 解 説 パーフルオロカーボン(Per-Fluoro-Carbon)、フッ化炭素。炭 素-炭素の結合以外の結合手にフッ素のついた化合物。シリコ ンやシリコン酸化膜のエッチングガスとして用いられてい る。 LSI の製造工程で、ウェハ上に堆積した種々の薄膜に所望の 形状を形作るために、パターンを転写したレジストを介して 不要な部分を除去する工程、あるいはその工程で用いる技 術。プラズマで生成したイオン、ラジカルを用いて加工する ドライエッチング技術が主流。 炭酸ガス(CO2)のように地球から放出される熱(赤外線)を 吸収し、再度地球に熱を放射する効果により、地球の温度が 上がる現象。炭酸ガスの他に、メタン、水蒸気、PFC などの ガスが寄与する。 炭酸ガス(CO2)の絶対 GWP を基準とした温室効果ガスの地 球温暖化係数 地球温暖化係数(Global Warming Potential) C3HF7、大気中の寿命 36.5 年、地球温暖化係数 2,900(100 年値) Low-K(ローケー)材料と呼称され、LSI の多層配線技術で 従来用いられてきたシリコン酸化膜(SiO2)の比誘電率 4∼4.3 よりも小さい比誘電率を持つ絶縁膜材料。シリコン酸化膜に 空孔(ポア)をいれて密度を下げたポーラスシリカ、有機膜 などが次世代多層配線技術の層間絶縁膜として有望視されて いる。 LSI の集積度が向上するにつれて、素子を接続するための配 線は、複数層用いられるようになった。各配線の層を絶縁す るために間には絶縁性の薄膜を用いる。従来は、プラズマ CVD で堆積したシリコン酸化膜(SiO2)が用いられてきた。 LSI の集積度が向上するにつれて、素子を接続するための配 線は縦方向に複数層用いられるようになった。この配線材の 層の数をいう。0.18μm のロジック製品では、6∼7 層の AlCu 配線が用いられている。 シリコン酸化膜、いわゆるシリカゲル。絶縁材料である。 LSI では絶縁膜材料として用いられてきた。 アルミニゥム、比抵抗(2.50μΩcm(0℃))と低いためこれま で、LSI の配線材料として用いられてきた。 銅、比抵抗(1.55μΩcm(0℃))とアルミニゥムより低いため、 今後の配線材料として期待されており、現在一部の配線材料 に用いられている。 90 番号 用 語 ダマシンプロセス 13 14 SiN CMP 15 エアギャップ 16 17 多孔質化 18 HAP 19 GC-MS 20 21 22 23 FT-IR QMS 比誘電率 配線遅延 ラインピラープロセス 24 25 26 活性種 フロロカーボン 解 説 絶縁膜の中に形成した、溝や孔に配線材料を埋め込み、表面 を平坦化にすることで配線層を形成する配線形成工程。ダマ シン(Damascene)は、欧米のダマスコ細工に由来する。ダマ スコ細工とは、鉄や鋼に細い溝を彫って金銀で象眼して模様 を表わす工芸方法、または刀身に波状の紋様を出す工芸方 法。 シリコン窒化膜。化学量論的には Si3N4 であるが、薄膜では その中間の化学組成のものもあり、総称して SiN と表わす場 合もある。比誘電率 7 の絶縁膜。 化学的機械的研磨法(Chemical Mechanical Polish)。シリコ ンウェハの鏡面加工工程で使用されていた表面平坦化技術 で、多層配線の配線層形成工程、絶縁膜の表面平坦化工程に 使用されるようになった。研磨布(パッド)やスラリーと呼 ばれる研磨剤を含んだ研磨液を用いて、機械的及び化学的に ウェハ表面を研磨する技術。 配線の間の絶縁膜の代わりに誘電率 1 の真空を用いて多層配 線を形成する技術がある。このとき配線間の真空領域をエア ギャップと呼ぶ。配線間を真空にできたとしても、ガスが拡 散してきて、何らかのガスで充満される考えたことによる。 このような構造を空中配線構造等と呼ぶ。 絶縁膜の誘電率は、その密度と正の相間があり、密度が低く なると比誘電率も小さくなる。密度を小さくするために、絶 縁膜中に空孔(ポア)を入れること。 大 気 汚 染 ガ ス (Hazardous Air Pollutants) 。 主 な も の に COFx、HF、Nox などがある。 ガスクロマトグラフィ(GC)と質量分析器(MS)と相補的に用い る化学分析法 フーリエ変換赤外吸収分光分析(器) 四重極型質量分析器 誘電体の誘電率εと真空の誘電率ε0 との比 k=ε/ε0 LSI で、配線材料の比抵抗 R とそのまわりの絶縁材料容量 C の積 RC に比例して、信号伝達が遅れる減少。 ASET で提唱する省エネルギー省 PFC な多層配線形成プロ セス。パターン転写のマスク材である感光剤(フォトレジス ト)をマスクとして、メッキ技術で銅(Cu)配線材を形成し、 感光剤を除去後に有機相間絶縁膜を形成する。このプロセス では、原理的にドライエッチング技術が不要である。配線材 料の Cu の配線部分(ライン)または上下配線層を接続する 部分(ピラー)を先に作り、その後絶縁膜を形成する特徴に 由来する。 イオン、ラジカルなど反応性に富む化学物質(種)。プラズ マ、化学反応などで生成される。ドライエッチングでは、電 気的放電で形成したプラズマ中の活性種を利用して、薄膜を 加工する。 フッ素化炭素(CFx)の総称。PFC もフロロカーボンの一種。 91 番号 用 語 エッチングイールド 27 28 インテル・プロトコル 29 PACT 大気圧プラズマ 30 31 32 33 有機層間絶縁膜の圧着 除害技術 COP3 バリアメタル 34 原子層 CVD 法 35 解 説 あるエッチング種(通常イオン)の単位量をエッチングされ る材料(被エッチング物質)に当てたときに、エッチングさ れた被エッチング材の量をエッチングイールドという。これ は、エッチング種のイオンエネルギーに依存する。 (株)インテルが提唱した、半導体製造工程で排出される PFC、HFC 等の地球温暖化ガスの定量測定手続き。 Plasma Assisted Catalytic Technology 放電で形成するプラズマは、通常減圧下で生成される。これ は、気体は放電耐圧が大きく、放電耐圧は気体の圧力に比例 するためである。これに対して、トリガーをかける等して放 電開始を工夫すると、大気圧下でも放電を起こすことができ るようになった。大気圧で生成したプラズマをいう。真空に する手段が不要になるなど、これまでの減圧下のプラズマと は異なった長所がある。 Spin Coating Film Transfer and Hot Pressing (STP)。 テフロン製のシートの上に塗布法で形成した絶縁膜をウェハ に圧着することで、ウェハに絶縁膜を形成する技術。 LSI 製造工程で排出される有害ガスを無害化する技術。吸着 剤等への固定、化学反応で無害化するなどの方法がある。 気候変動枠組条約第 3 回締約国会議。1997 年 12 月、京都で 開催された。 互いに異種の層と層の間に設けて、互いの原子が拡散などで 入り混じらないようにする目的で設けた層を障壁層(バリア 層)と呼ぶ。特に、そのバリア層が導電性の材料の場合に は、バリアメタルと呼ぶ。配線材料の銅は、シリコン酸化膜 中に拡散しやすいため、それを防止する目的で、窒化チタン (TiN)、窒化タンタル(TaN)等を設けるが、これらの材料がバ リアメタルと呼ばれる。 2 成分以上の構成原子からなる化合物をウェハ上に大成する 場合に、1 成分の原子の化合物をガスとして基板表面に供給 し、1∼数原子層分の厚みの吸着膜を形成し、次に供給原料 ガスを切り替えて、他成分の原子を含む化合物を適当量供給 して、先に基板表面に形成した吸着層で化学反応を起こさ せ、目的とする薄膜を形成する薄膜形成方法。基板上での化 学反応十分に行わせながら、1∼数原子層分の薄膜を順に形 成していくため、不純物の取り込みの少ない薄膜が形成でき る。薄膜の原料をガスで基板表面に供給し、化学反応を利用 して薄膜を形成する方法を化学的堆積法(Chemical Vapor Deposition、CVD)と呼ぶ。これに対して、スパッタリング 等物 理的に原 料を供給する 薄膜堆積 方法を物理的 堆積 法 (Physical Vapor Deposition、PVD)と呼ぶ。 92 番号 36 用 語 超臨界洗浄技術 解 説 臨界温度および臨界圧力を超えた温度および圧力下のガスを 超臨界ガスあるいは長臨海流体という。超臨界状態ではガス の密度が急激に上昇し、気体とも液体ともつかない状態なっ ている。超臨界ガスは化学的親和性のある物質を溶解する能 力を持つので、これを利用して物質の分離を行うことができ る。ASET では、CO2 を用いた超臨界洗浄技術の研究開発を 進めている。 93 (2)組織略称 番号 略 ASET 1 2 EIAJ 3 SIA EECA 4 5 KSIA 6 TSIA 7 WSC RITE 8 9 Selete 10 SEAJ 11 NEDO 称 正 式 名 称 技術研究組合 超先端電子技術開発機構 The Association of Super-Advanced Electronic Technologies (社)日本電子機械工業会 Electronic Industries Association of Japan 米国半導体工業会 Semiconductor Industry Association 欧州電子部品工業会 European Electronic Component Manufactures Association 韓国半導体産業協会 Korean Semiconductor Industry Association 台湾半導体産業協会 Taiwanese Semiconductor Industry Association 世界半導体協会 World Semiconductor Council (財)地球環境産業技術研究機構 Research Institute of Innovative Technology for the Earth (株)半導体先端テクノロジーズ Semiconductor Leading Edge Technologies, Inc. 日本半導体製造装置協会 Semiconductor Equipment Association of Japan 独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 New Energy and Industrial Technology Development Organization 94