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水戸市歯科保健計画(PDF形式 1026キロバイト)
水戸市歯科保健計画 いつまでも おいしく食べて 生き生きライフ けんこう ~ 生涯健口 水 戸 キープ 28 ~ 市 みとちゃん ・ はじめに 世界有数の長寿国となったわが国においては,人生のなかで,日常的に介護を必 要とせず自立した生活を営める期間である健康寿命の延伸が求められております。歯 と口腔の健康を保つことは,食べ物をおいしく食べ,会話を楽しむなど生活の質を向 上させ,人生を豊かに生き生きと送るための基礎となるばかりでなく,生活習慣病の予 防にも深く関わっていることが明らかになっております。 本市では平成 24 年 3 月に水戸市健康増進・食育推進計画を策定し「みんなで支え る一人一人の健康づくり」を基本理念として,市民の健康づくりの取組を推進しており ます。「歯と口腔の健康づくりの推進」はその重要性から,柱の一つとして取り組んで おりますが,生涯を通じた歯や口腔の健康維持には,ライフステージに合わせた市民 一人一人の取組が重要であり,その支援となる施策をさらにきめ細かく総合的に実施 するために,この水戸市歯科保健計画を策定いたしました。 けん こ う 本計画は「いつまでも おいしく食べて 生き生きライフ ~生涯健口 キープ 28~」 を基本理念として,市民の生涯にわたる歯と口腔の健康づくりを推進するために,ライ フステージに応じて,課題と取組を整理し,より具体的な行動計画といたしました。 市民の皆様が歯と口腔の健康を通じて,いつまでも健やかで心豊かに暮らせること を願い,水戸市歯科医師会等の関係機関や団体等と連携をさらに深めながら,本計 画の推進に努めてまいりますので,皆様の一層のご理解とご協力を賜りますようお願 いいたします。 最後に,本計画の策定にあたり,各アンケート調査にご協力いただきました市民の 皆様をはじめ,水戸市健康づくり推進協議会及び関係者の皆様に心からお礼申し上 げます。 平成 26 年1月 水戸市長 高橋 靖 目次 第1章 総論 1 2 3 4 計画策定の背景 計画の位置づけ 計画の期間 アンケート調査について 5 基本理念 6 基本目標 7 施策の体系 1 2 2 2 4 4 4 第2章 各論 1 乳幼児期(0~5 歳) 2 学童期・思春期(6~19 歳) 3 青年期・壮年期(20~64 歳) 6 10 15 4 高齢期(65 歳以上) 21 第3章 計画の推進・評価 1 計画の推進体制 2 計画の評価 26 26 資料編 計画策定の経過 水戸市健康づくり推進協議会条例 水戸市健康づくり推進協議会委員名簿 水戸市歯科保健計画策定関係課長会議要項 水戸市歯科保健計画策定作業部会要項 歯科口腔保健の推進に関する法律 茨城県歯と口腔の健康づくり 8020・6424 推進条例 27 28 30 31 32 33 36 第1章 総論 1 計画策定の背景 わが国においては,保健医療の水準が向上するとともに生活環境が改善されたことなどに より,平均寿命が大幅に延び,今や世界有数の長寿国となりました。それらとあいまって,急速 な高齢化やライフスタイルの多様化が進むとともに,健康で豊かな生活を送ることへの関心が 高まり,健康寿命の延伸が課題となっています。 歯と口腔の健康を保つことは,食生活を送るための基礎となるばかりでなく,生活習慣病や 寝たきりの予防にもつながるなど,健康寿命の延伸にも大きく関わっていることが知られるよう になってきています。 国においては,2011(平成 23)年度に「歯科口腔保健の推進に関する法律」を制定し,日常 生活における歯科保健の向上に向けた取組を推進しています。また,茨城県においても, 2010(平成 22)年 11 月 8 日(いい歯の日)に「茨城県歯と口腔の健康づくり 8020・6424 推進条 例」を施行し,8020・6424 運動を推進しています。 こうした中,水戸市においても,2012(平成 24)年 3 月に策定した「水戸市健康増進・食育推 進計画」において,柱の一つとして歯と口腔の健康の推進に係る基本方針等を定め,市民自 らの歯と口腔の健康づくりへの取組を支援してきたところですが,生涯を通じたライフステージ ごとの施策を総合的に実施する必要があるため「水戸市歯科保健計画」を策定し,具体的な 取組を推進するものです。 ※「8020・6424(ハチマルニイマル・ロクヨンニイヨン)運動」は,80 歳で 20 本以上の歯を保つこと及び 64 歳で 24 本以上の歯を保つことを目的とした運動です。 1 2 計画の位置づけ 本計画は,市民の歯と口腔の健康づくりを推進するため,健康増進計画の柱の一つである 「歯と口腔の健康の推進」の施策を具体的に示すものです。策定に当たっては,本市の総合 計画との整合性や各種関連計画と連携を図るとともに,国の「健康日本21」,県の「健康いば らき21プラン」の内容を踏まえました。また,本計画は,「茨城県歯と口腔の健康づくり 8020・ 6424 推進条例」第 10 条に基づく「市町村歯科保健計画」に位置づけるものです。 水戸市総合計画 水戸市健康増進・食育推進計画 【 関連計画 】 水戸市次世代育成支援対策 行動計画 水戸市高齢者保健福祉計画・ 介護保険事業計画 連携 水戸市歯科保健計画 【 国 】 【 県 】 健康いばらき21プラン 健康日本21 3 計画の期間 2014(平成 26)年度から 2018(平成 30)年度までの 5 年間とします。 4 アンケート調査について 本計画の策定に当たり,歯科保健に対する状況等を把握し,計画策定の基礎資料とするた め,「歯科保健に関するアンケート調査」を実施しました。 また,健康増進計画策定に当たり,市民の生活習慣や健康づくり,食に対する意識等を把握 し,計画策定の基礎資料とするために「水戸市健康増進計画・食育推進計画策定のための健 康と食に関するアンケート調査」(以下「健康と食に関するアンケート調査」という。)を実施しま した。 2 ■歯科保健に関するアンケート調査の概要 区分 対象者 調査の時期及び場所 内 容 2012(平成 24)年 11 月から 妊娠中の歯や口腔 妊娠期に関わる 新生児訪問を受 2013(平成 25)年1月 の様子,歯科健診の アンケート調査 けた産婦 助産師による新生児訪問場所 受診状況等について 回収数 205 件 (自宅もしくは市内の里帰り先) 青年期,壮年 健康診査受診者 2013(平成 25)年 1 月から 2 月 フッ化物配合歯みが 期,高齢期に関 (リフレッシュ健 健診会場(保健センター,常澄 き剤の使用,よくかむ わるアンケート 診,特定健診, 保健センター,内原保健セン こと等について 調査 高齢者健診) ター) 167 件 妊娠期に関わるアンケート調査の結果によると,重度の歯周病は早産等のリスクが高まる可 能性のあることを知っている人の割合は 24.9%にとどまり,また,妊娠中に歯科健康診査を受 けていない人は 46.8%にも上っており,妊娠中の歯や口腔の変化やそれらの胎児への影響 等についての認知度は低くなっています(18 ページ図-16,図-17 参照)。 また,青年期,壮年期,高齢期に関わるアンケート調査の結果によると,よくかんで食べるこ とを意識している人の割合は 36.5%と低い割合となっており,しっかりよくかんで食べる習慣が 十分に定着していない状況となっています(22 ページ図-21 参照)。 ■健康と食に関するアンケート調査の概要 対象者 調査の方法等 市内に在住す 2010(平成 22) る 20 歳以上の 年8月 市民から無作 郵送による配付 為抽出 及び回収 歯科に関する内容 配付数 回収数 回収率 2,000 件 854 件 42.7% 歯の本数,歯や口の悩み,歯 の健康のために行っていること 等について 健康と食に関するアンケート調査の結果によると,歯や口腔の悩み等の状況に関する問い に対して,歯肉の出血やはれ,口臭を自覚している人は約 20%,歯がぐらつく人は約 10%と なっており,青年期以降に歯周病等の自覚症状が現れています。(16 ページ図-12 参照) また,水戸市民の青年期以降の歯の本数を見てみると,全部(28 本)ある人の割合は,30 歳代までは 60%以上になっていますが,40 歳代になると 42%と大幅に減尐し,50 歳代では 23.9%,60 歳代では 15.6%,70 歳代以降では 7.6%と 40 歳代以降に急激に減尐しています。 一方,歯が喪失し 19 本以下となった人は,30 歳代では 2.4%と尐ない割合であったものが, 40 歳代になると 5.8%に増え,50 歳代で 18.3%,60 歳代で 34.5%,70 歳代以降では 49.5% となっています。 このように,40 歳代になると歯の本数が減る傾向が強くなり始め,年齢を重ねるごとにそれ が顕著となり,70 歳代以降はまったくない人も多くなっています(16 ページ図-10 参照)。 3 5 基本理念 乳幼児期から高齢期に至るまで,生涯を通じて健やかで心豊かに暮らすことはすべての市 民の願いであり,歯と口腔の健康を保つことは,食べ物をおいしく食べ,会話を楽しむなど生 活の質を向上させ,人生を豊かに生き生きと送るための基礎となります。また,健康を保ち健 康寿命を延伸するためには生活習慣の改善など,市民一人一人の主体的で継続的な健康づ くりへの取組が必要となってきます。 そのため,本計画においては,乳幼児期から高齢期までのそれぞれのライフステージにあ わせた取組により市民の生涯にわたる歯と口腔の健康を目指します。 いつまでも おいしく食べて 生き生きライフ けんこう ~生涯健口・キープ28~※ けんこう ※全ての永久歯である 28 本の歯を保ち,喪失した場合は義歯等で補いながら,生涯,健口(歯や 口腔の健康な状態を意味する造語。)で過ごす,あるべき姿を示すもの。 6 基本目標 基本理念を踏まえ,生涯における各ライフステージを通じて健全な歯と口腔を維持するため, 以下のとおり基本目標を設定します。 ○むし歯及び歯周病等の予防 正しい知識の普及・啓発,健康相談,歯科健康診査や事後指導等を行い,市民自らのむし 歯及び歯周病等の予防や早期発見,早期治療に向けた取組を推進します。 ○口腔機能の発達及び維持・向上の促進 口腔機能の発達や維持・向上を図るため,正しい知識の普及・啓発や健康相談等を行い, 市民意識の醸成と市民自らの取組を推進します。 7 施策の体系 本計画においては,基本目標を具体的に展開していくため,ライフステージごとの施策の基 本的方向及び基本施策を位置づけることとします。 4 【ライフステージ】 1 乳幼児期 0~5 歳 2 学童期・思春期 6~19 歳 3 青年期・壮年期 20~64 歳 4 高齢期 65 歳以上 施策の基本的方向 1 乳幼児期 基 本 施 策 1 1 乳歯のむし歯予防対策の推進 乳歯のむし歯予防 2 歯科健康診査(診断)と歯科保健 指導の推進 健全な歯と口腔を育む生活 づくり 口腔機能の成長・発達に関する 2 2 学童期 ・ 思春期 口腔機能の成長・発達の促進 1 1 1 知識の普及・啓発 永久歯のむし歯等の予防対策の 推進 永久歯のむし歯等の予防 2 歯科健康診断と事後指導の推進 歯と口腔に関する正しい知 識・習慣を身に付け,実践す る生活づくり 3 青年期 ・ 壮年期 2 1 健全な口腔機能の確立の促進 1 健全な口腔機能の確立に向けた 知識の普及・啓発 1 歯周病等の予防対策の推進 2 妊婦の歯科保健の推進 歯周病等の予防 生涯を通じて健康な歯と口 腔を維持する生活づくり 4 高齢期 2 口腔機能の維持の促進 1 1 かめる歯の維持の促進 1 健全な口腔機能の維持に向けた 知識の普及・啓発 かめる歯の維持の促進 しっかりかめる歯と口腔機能 を維持・向上する生活づくり 1 2 口腔機能の維持・向上の重要性 の普及・啓発 口腔機能の維持・向上の促進 2 5 口腔機能の向上の促進 第 2 章 各論 1 乳幼児期 (0~5 歳) 【現状と課題】 ○ 乳幼児期は,乳歯が生えそろう時期です。また,健康的な生活習慣や食習慣を身につけ るとともに,味覚やそしゃく等の口腔機能を育てる重要な時期であるため,離乳食の頃から, 発育段階に応じて,よくかみ味わって食べる習慣をつけることが大切です。 ○ この時期のむし歯は,全身の発育や,そしゃく機能の発達に影響するほか,永久歯や今 後のむし歯の発生にも関連が認められていることから,乳歯のむし歯を予防し,健康な歯や 口腔を守ることが必要です。 ○ 3歳児のむし歯のある割合及び1人平均むし歯数は,本市においては県と比較すると尐 なく,全国と同じ位の値で推移し,減尐傾向にありますが,乳幼児の健やかな成長のために, むし歯はさらに減尐させる必要があります(図-1,図-2)。 ○ 3歳までにフッ化物塗布を受けた経験のある幼児の割合は増加傾向にありますが,60% 台にとどまっており,さらに増加させていく必要があります(図-3)。 ○ 乳歯のむし歯予防のためには,甘味食品の飲食の回数に注意することや,保護者による 仕上げみがき,フッ化物の活用など,保護者が育児の一環として乳幼児の歯と口腔の健康 づくりに取り組むとともに,幼児自身にも働きかけるなど,親子での歯と口腔の健康づくりの 取組を促進する必要があります。 6 ■図-1 むし歯のある 3 歳児,2 歳児及び 1 歳 6 か月児の割合の推移 (%) 40 30.0 市 3歳児 30 26.9 28.1 24.6 25.9 25.2 24.5 23.0 20.4 22.3 20 21.6 県 3歳児 23.2 23.3 全国 3歳児 21.5 18.1 17.7 市 2歳児 10 2.2 1.8 1.9 3.9 2.1 1.4 1.7 0 2007年度 2008年度 2009年度 市 1歳6か月児 2010年度 2011年度 2012年度 (平成19年度) (平成20年度) (平成21年度) (平成22年度) (平成23年度) (平成24年度) 〔資料:茨城県子ども家庭課「母子保健事業実施状況調査」,水戸市3歳児,2歳児及び1歳6か月児歯科健康診査結果〕 ■図-2 1人平均むし歯数の推移 (本) 1.5 1.3 市 3歳児 1.1 1.2 1.0 1.0 0.9 1.0 0.8 1.0 県 3歳児 0.9 0.9 0.9 全国 3歳児 0.7 0.9 0.8 0.6 0.7 0.5 市 2歳児 市 1歳6か月児 0.07 0.08 0.06 0.11 0.06 0.05 0.05 0.0 2007年度 2008年度 2009年度 2010年度 2011年度 2012年度 (平成19年度)(平成20年度)(平成21年度)(平成22年度)(平成23年度)(平成24年度) 〔資料:茨城県子ども家庭課「母子保健事業実施状況調査」,水戸市3歳児,2歳児及び1歳6か月児歯科健康診査結果〕 ■図-3 3歳までにフッ化物塗布を受けた経験のある幼児の割合 (%) 80 70 62.8 60 市 64.7 67.7 県 60.0 0 2010年度 2011年度 2012年度 (平成22年度) (平成23年度) (平成24年度) 〔資料:茨城県「県民歯科保健基礎調査」,水戸市3歳児歯科健診健診問診票〕 7 【施策の基本的方向】 1 健全な歯と口腔を育む生活づくり 【基本施策】 1-1 乳歯のむし歯予防 1-1-1 乳歯のむし歯予防対策の推進 1-1-2 歯科健康診査(診断)と歯科保健指導の推進 1-2 口腔機能の成長・発達の促進 1-2-1 口腔機能の成長・発達に関する知識の普及・啓発 【具体的な取組】 1-1-1 乳歯のむし歯予防対策の推進 番号 事 業 取組内容 離乳食教室,妊婦教室等や療育センター,市民 1 乳歯のむし歯予防に関 センターでの教室等において,保護者による仕上 する知識の普及・啓発 げみがき等,むし歯予防についての情報提供を 行います。 2 3 4 5 育児相談においての歯 科相談の推進 等について,相談に応じた情報の提供を行いま 障害福祉課 生涯学習課 保健センター す。 フッ化物塗布を実施し,フッ化物を活用したむし 歯予防対策の推進 歯予防の取組を支援します。 子育て支援施設等にお 子育て支援・多世代交流センター等において,乳 いての歯科保健の推進 幼児の歯の健康に関する情報提供を行います。 のむし歯予防の推進 保健センター 育児相談において,家庭でのむし歯予防の取組 フッ化物を活用したむし 保育所及び幼稚園等で 担当課 保 健 センター 子 ど も 課 絵本や紙芝居の読み聞かせ等を通じて,歯の大 切さを伝えます。また,昼食後に歯みがきを行い, 食後の歯みがき習慣の定着に努めます。 8 幼児教育課 1-1-2 歯科健康診査(診断)と歯科保健指導の推進 番号 事 業 取組内容 担当課 1歳6か月児,2歳児及び3歳児を対象に歯科健 1 歯科健康診査の推進 康診査を実施し,歯と口腔の状況を確認するとと 保健センター もに,必要に応じて受診を勧奨します。 7か月児,1歳6か月児,2歳児及び3歳児を対象 2 歯科保健指導の推進 に歯科保健指導を実施し,むし歯等の予防や口 腔機能の発達等について,正しい知識の普及に 保 健 センター 努めます。 3 4 歯科健康診査マニュア 歯科健康診査マニュアルを作成し,歯科健康診 ルの作成 (新規) 査や歯科保健指導の充実を図ります。 保育所及び幼稚園等 歯科健康診断を実施し,歯と口腔の状況を確認 での歯科健診断の推 するとともに,結果を保護者にお知らせし,必要に 進 応じて受診を勧奨します。 保 健 センター 幼児教育課 1-2-1 口腔機能の成長・発達に関する知識の普及・啓発 番号 1 2 事 業 担当課 口腔機能の成長・発達 発育段階に応じた口腔機能の成長・発達に関す に関する知識の普及・ る情報提供を行います。また,よくかんで食べる習 啓発 慣の定着を促進します。 離乳食教室等におい ての歯科保健の推進 保育所及び幼稚園等 3 取組内容 での食育と連携した歯 科保健の推進 保 健 センター 離乳食の進め方や望ましい食習慣についての情 報に併せて,かむ機能など口腔機能の発達に関 保 健 センター する情報提供を行います。 食育や昼食時の指導等を通じて,よくかんで食べ る習慣の定着を推進します。 幼児教育課 〔市民の取組〕 ○ 食事は,よくかんで食べる習慣をつけましょう。 ○ 間食は,時間と量を決めて食べる習慣をつけましょう。 ○ 毎日,保護者による仕上げみがきを行いましょう。 ○ 歯科健康診査(診断)を受診し,歯と口腔の発育と健康の状態を確認しましょう。 ○ フッ化物の効果を理解し,正しく活用しましょう。 【目標指標】 番号 指 標 現状値 目標値 1 むし歯のない3歳児の割合 81.9% 85% 2 3歳までにフッ化物塗布を受けたことのある幼児の割合 67.7% 80% 9 2 学童期・思春期 (6~19 歳) 【現状と課題】 ○ 学童期から思春期にかけて,乳歯は永久歯に生え変わりますが,この時期は,乳歯と永 久歯が混在するため口腔内の清掃が難しく,むし歯等の増加がみられます。そのため,基 本的な生活習慣や食習慣の確立を図りながら,発達段階に応じて,むし歯等の予防に取り 組むことができるように支援する必要があります。本市のむし歯のある小学生の割合は, 2012(平成 24)年度では 59.0%となっており,経年的に見ると,全国や県と同様に減尐傾向 にありますが,全国と比較するとやや高い割合で推移しています(図-4)。 ○ 思春期は永久歯列が完成し,今後の歯と口腔の健康づくりの基礎になる大切な時期で す。本市のむし歯のある中学生の割合は,2012(平成 24)年度では 48.3%となっており,経 年的に見ると,全国や県と同様に減尐傾向にありますが,小学生と同様に,全国と比較する とやや高い割合で推移しています(図-5)。 ○ 永久歯がほぼ生えそろう時期である中学 1 年生においても,むし歯のある者の割合は減 尐傾向にありますが(図-6),新しく生えた永久歯はむし歯になりやすく,中学 1 年生の永 久歯の1人平均むし歯数は,2012(平成 24)年度は 1.13 本で,県の平均よりはやや低く,全 国平均と近い値ですが,中学 3 年生では 1.93 本に増加していることから,永久歯のむし歯 予防に対する意識を高める必要があります(図-7)。 ○ 思春期は,ホルモンの影響で,歯肉炎が発生しやすい時期です。初期の歯肉炎(GO)の ある者の割合は,小学6年生で 20%を超え,中学 1 年生では 22.7%に増加しています(図 -8,図-9)。思春期の歯肉炎予防は,青年期以降の歯周病対策にもつながる重要な課題 です。また,思春期は,次第に保護者から自立し,自らの生活習慣が確立していく時期のた め,歯と口腔の健康づくりに関しても自己管理が行えるように,支援する必要があります。 ○ よくかんで食べることは,唾液の分泌を促し,生活習慣病の予防や,口腔機能の発達,顎 の発育を促す効果があります。また,顎の発育は歯並びに影響することがあります。よくかん で味わって食べる習慣の重要性を広め,よくかんで食べる習慣が身につくように,家庭と連 携を図りながら支援する必要があります。 10 ■図-4 むし歯のある小学生の割合(市,県,全国) (%) 80 69.5 70 66.7 市 64.3 65.9 60 63.8 62.6 59.0 66.4 61.8 50 60.0 59.6 60.9 57.2 56.4 2011年度 2012年度 55.8 県 全国 0 2008年度 (平成20年度) 2009年度 2010年度 (平成21年度) (平成22年度) (平成23年度) (平成24年度) 〔資料:水戸市児童生徒健康診断結果,学校保健統計調査〕 ■図-5 むし歯のある中学生の割合(市,県,全国) (%) 70 61.6 60 56.2 58.1 市 55.4 56.0 51.0 55.9 50 55.7 52.9 51.2 51.1 50.6 40 48.3 県 全国 48.3 45.7 0 2008年度 2009年度 (平成20年度) (平成21年度) 2010年度 2011年度 (平成22年度) (平成23年度) 2012年度 (平成24年度) 〔資料:水戸市児童生徒健康診断結果,学校保健統計調査〕 ■図-6 むし歯のある中学 1 年生の割合 (%) 80 59.2 60 53.2 49.8 49.0 44.2 40 20 0 2008年度 2009年度 2010年度 2011年度 2012年度 (平成20年度) (平成21年度) (平成22年度) (平成23年度) (平成24年度) 〔資料:水戸市児童生徒健康診断結果〕 11 ■図-7 永久歯の1人平均むし歯数 (本) 3 市 1.93 2 県 1.3 1 0.77 0.67 0.04 0.12 小1 小2 0.31 0.39 小3 小4 1.48 県 1.13 全国 全国 1.10 0 小5 小6 中1 中2 中3 (学年) ※県の公表は小数第1位まで 〔資料:2012(平成 24)年度水戸市児童生徒健康診断結果,学校保健統計調査(中 1 のみ実施)〕 ■図-8 学年別 初期の歯肉炎(GO)と歯肉炎(G)のある者の割合 (%) 40 30 1.9 20 2.7 1.7 3.2 2.5 5.1 GO 0.7 0.5 10 0.2 6.3 11.0 15.9 G 19.5 19.2 20.1 22.7 21.0 22.0 小4 小5 小6 中1 中2 中3 0 小1 小2 小3 (学年) ※GO は Gingivitis under Observation の略で,初期の歯肉炎,G は Gingivitis の略で,歯肉炎 〔資料:2012(平成 24)年度 水戸市児童生徒健康診断結果〕 ■図-9 中学 1 年生 初期の歯肉炎(GO)と歯肉炎(G)のある者の割合 (%) 50 全国 25.7 40 30 2.6 4.9 4.0 2.5 G 3.2 GO 20 10 19.8 27.3 22.6 25.0 22.7 2008年度 2009年度 2010年度 2011年度 2012年度 0 (平成20年度) (平成21年度) (平成22年度) (平成23年度) (平成24年度) ※全国は中高生で歯肉に炎症の所見がある者,県の統計はない 〔資料:2012(平成 24)年度水戸市児童生徒健康診断結果,歯科疾患実態調査〕 12 【施策の基本的方向】 2 歯と口腔に関する正しい知識・習慣を身に付け,実践する生活づくり 【基本施策】 2-1 永久歯のむし歯等の予防 2-1-1 永久歯のむし歯等の予防対策の推進 2-1-2 歯科健康診断と事後指導の推進 2-2 健全な口腔機能の確立の促進 2-2-1 健全な口腔機能の確立に向けた知識の普及・啓発 【具体的な取組】 2-1-1 永久歯のむし歯等の予防対策の推進 番号 事 業 取組内容 担当課 ○ 歯と口腔の健康を保持するための知識や技術を 身に付けるため,学校歯科医や養護教諭による指 導,講話等を行うとともに,歯みがき習慣の定着の促 進を図ります。 1 小中学校での歯科 保健の推進 ○ 児童や生徒による保健委員会等を中心に歯科保 健活動を行い,自らの歯と口腔の健康に対する興味 学校教育課 関心を高めます。 ○ 保健だよりを通して,「歯と口腔の健康づくり」につ いて,家庭への情報提供に努めます。 ○ 正しい歯のみがき方の習得のため,歯科専門学 校の学生によるブラッシング指導等を行います。 2 3 4 5 歯と口の健康づくり 「歯と口の健康づくり推進校」を定め,歯科医師による 学校教育課 推進校 (新規) 指導等,他校のモデルとなる取組を行います。 総合教育研究所 水戸市口腔衛生優 良児童生徒表彰 よい歯の学校表彰 養護教諭歯科保健 研修の推進 「歯と口の健康週間」にちなみ,口腔衛生の優良な児 童生徒の表彰,児童による歯科保健活動の発表,歯 学校教育課 科医師による講話等を行います。 歯科保健活動に積極的に取り組み,成果を上げた学 校を「水戸市学校保健大会」において表彰します。 学校教育課 歯と口腔の健康教育や健康管理の充実を図るため, 小中学校の養護教諭を対象に,歯科医師による研修 会を行います。 13 学校教育課 2-1-2 歯科健康診断と事後指導の推進 番号 1 2 事 業 取組内容 担当課 小中学校での歯科 歯科健康診断を実施し,歯と口腔の状態を確認すると 健康診断及び事後 ともに,むし歯や口腔の疾患等が発見された児童生 指導の推進 徒に対し,早期受診を促します。 養護教諭歯科保健 研修の推進(再掲) 学校教育課 歯と口腔の健康教育や健康管理の充実を図るため, 小中学校の養護教諭を対象に,歯科医師による研修 学校教育課 会を行います。 2-2-1 健全な口腔機能の確立に向けた知識の普及・啓発 番号 事 業 よくかむことの重要性 1 に関する知識の普 及・啓発 2 3 4 5 6 取組内容 担当課 よくかむことの重要性に関する情報提供を行うととも に,よくかんで食べる習慣の定着を促進します。 保 健 センター 食育と連携した歯科 食育と連携し,バランスの取れた食習慣や,よくかん 保健の推進 で食べる習慣の定着を促進します。 歯と口の健康づくり 「歯と口の健康づくり推進校」を定め,歯科医師による 学校教育課 推進校(再掲) 指導等,他校のモデルとなる取組を行います。 総合教育研究所 水戸市口腔衛生優 「歯と口の健康週間」にちなみ,口腔衛生の優良な児 良児童生徒表彰 童・生徒の表彰,児童による歯科保健活動の発表,歯 (再掲) 科医師による講話等を行います。 よい歯の学校表彰 歯科保健活動に積極的に取り組み,成果を上げた学 (再掲) 校を「水戸市学校保健大会」において表彰します。 養護教諭歯科保健 研修の推進(再掲) 学校教育課 学校教育課 学校教育課 歯と口腔の健康教育や健康管理の充実を図るため, 小中学校の養護教諭を対象に,歯科医師による研修 学校教育課 会を行います。 〔市民の取組〕 ○ 規則正しい食習慣を心がけ,食事はよくかんで食べましょう。 ○ 小学生は,食後に自らみがく習慣の定着を目指しましょう。また,定期的に保護者による点 検や仕上げみがきを行いましょう。 ○ 中学生は歯肉の健康にも関心を持ち,ていねいな歯みがきを行いましょう。 ○ 学校から受診の勧奨を受けたときには,早めに歯科を受診しましょう。 ○ むし歯予防効果のある,フッ化物を活用しましょう。 【目標指標】 番号 指 標 現状値 目標値 1 むし歯のない中学 1 年生の割合 55.8% 60% 2 中学 1 年生の 1 人平均むし歯数 1.13 本 1.0 本 3 初期の歯肉炎(GO)のある中学 1 年生の割合 22.7% 20% 14 3 青年期・壮年期 (20 歳~64 歳) 【現状と課題】 ○ 青年期・壮年期には歯の本数の減尐が見られる時期です。28 本全ての歯を有している 人の割合は,20 歳代及び 30 歳代では 60%以上ですが,40 歳代になると 42%と大幅に減 尐しています。また,24 本以上の歯を有している人は,20 歳代及び 30 歳代では 90%以上 ですが,やはり 40 歳代から年代ごとに減尐しています(図-10)。歯を失う原因は,歯周病 が 41.8%,むし歯が 32.4%であるため,歯周病等の予防が大変重要です(図-11)。 ○ 健康と食に関するアンケート調査によると,歯周病の症状と見られる,歯肉の出血やはれ, 口臭を自覚している人は約 20%,歯がぐらつく人は約 10%となっていますが(図-12),厚 生労働省の調査によると,成人の約 8 割の人が歯周病にかかっているという結果がでていま す。歯周病は慢性的に進行し,初期には自覚症状が尐なく,進行してから自覚症状が出る ことが多いため,歯周病の予防に関する知識の普及・啓発が必要です。 ○ 具体的な予防として,デンタルフロス(糸ようじ)等を使用している人の割合は 17.2%で, 県の 15.2%とは大きな差はありませんが,定期的に歯科健康診査を受けている人の割合は 20.0%で,県の 14.5%よりは高いものの,全国の 34.1%よりかなり低い状況です(図-13, 図-14)。歯周病等の予防には,日常生活における習慣や自己管理の取組による影響が 大きいため,具体的な予防方法等の普及・啓発を図る必要があります。 ○ 歯を失った場合に,そのまま放置しておくと,そしゃく力の低下や歯列不正の原因となる ことがあるため,義歯の装着等により,失った歯を補うことの重要性についても普及・啓発が 必要です。 ○ よくかんで味わって食べることは,食べ過ぎを防ぎ生活習慣病の予防にもつながります。 また,糖尿病などの生活習慣病と歯周病との関係性が明らかになっていることから,よくかん で食べることの効果や,歯周病を予防することで,糖尿病などの生活習慣病の予防や治療 効果が高まることなどについて情報提供に努める必要があります。 ○ 歯周病に対する喫煙の影響が指摘されていますが,歯周病に対する喫煙の影響の認知 度は,肺がんに対する影響の認知度に比べ,低くなっています(図-15)。そのため,喫煙 は歯周病のリスクを高めることなどについて情報提供に努める必要があります。 ○ 妊娠中は,つわりやホルモンの影響によって,むし歯や歯周病等が進行しやすく,歯周 病が早産等のリスクを高めると考えられていますが,そのことについて知っている人の割合 は 24.9%にとどまっています(図-16)。 ○ 妊娠中に歯科健康診査を受けた人の割合は 53.2%ですが,その中で「妊娠中には必要 なので」と,重要性を認識して受けた人は 12.7%と低い割合です(図-17,図-18)。妊娠 中は,普段以上に歯や口腔の健康に注意が必要ですが,妊娠中の歯や口腔の変化や胎 児への影響等については,認知度が低いため,知識の普及・啓発に努める必要がありま す。 15 ■図-10 年代別 歯の本数 全部ある(28本) 5本以上抜いたが20本以上ある(23~20本) まったくない 全体(849人) 30.7 ほとんどある(27~24本) 19本以下(19~1本) 無回答 29.3 20~29歳( 83人) 14.3 16.5 63.9 30~39歳(122人) 26.5 60.7 40~49歳(138人) 32.0 42.0 50~59歳(142人) 60~69歳(180人) 35.9 15.6 70歳以上(184人) 26.1 7.6 0% 17.4 10% 4.9 41.3 23.9 20% 10.1 21.1 19.4 19.0 30% 6.3 2.9 1.2 2.4 2.4 3.6 50% 60% 17.4 70% 0.7 2.8 6.7 4.4 27.8 32.1 40% 15.5 0.8 0 1.6 0.7 5.1 0.7 80% 6.5 90% 100% (%) 〔資料:健康と食に関するアンケート調査〕 ■図-11 歯を失う原因 その他・無 効・無回答 13.2 矯正 1.2 むし歯 32.4 歯折 1.4 歯周病 41.8 (%) 〔資料:財団法人 8020推進財団「永久歯の抜歯原因調査」〕 ■図-12 歯や口についての悩み (複数回答) 45.1 ものがはさまる 22.2 歯が痛んだり,しみたりする 歯ぐきから血がでたり,はれたりする 19.9 口臭がある 19.8 気になることは何もない 17.7 10.9 歯がぐらつく 6.2 その他 7.3 無回答 0 10 (計:854 人) 20 30 40 50(%) 〔資料:健康と食に関するアンケート調査〕 16 ■図-13 歯の健康のために行っていること ほぼ行っている 時々行っている ほとんど行っていない 22.4 22.7 毎日1回は10分位歯磨きする 17.2 糸ようじや歯間ブラシを使う 12.2 毎日歯ぐきを観察する 16.2 定期的に歯石等を除去 0% 45.6 26.5 44.4 34.2 39.2 18.7 20.0 定期的に歯科健診を受ける 無回答 9.4 11.9 14.4 51.9 16.7 13.2 51.9 11.4 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% (%) (計:854 人) 〔資料:健康と食に関するアンケート調査〕 ■図-14 定期的に歯科健診を受けている人の割合 市 20.0 県 14.5 国 34.1 0 (市:854 人) 10 20 40 (%) 30 〔資料:健康と食に関するアンケート調査,県民歯科保健基礎調査〕 ■図-15 喫煙による影響の認知度 喫煙で罹りやすくなる 喫煙とは関係ない 歯周病 どちらともいえない 15.0 41.0 29.5 咽頭がん 14.5 2.1 80.2 肺がん 無回答 63.9 6.3 8.4 9.3 17.0 12.8 心臓病 56.1 9.0 22.6 12.3 脳卒中 57.4 7.7 22.8 12.1 1.3 9.6 13.3 妊婦への影響 75.8 0% 10% 20% 30% (計:854 人) 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%(%) 〔資料:健康と食に関するアンケート調査〕 17 ■図-16 妊娠中の歯や口腔の変化や,胎児等への影響で知っていたこと 妊娠中はむし歯が進みやすい (複数回答) 59.5 妊娠中は歯周病が進みやすい 39.0 重度の歯周病は早産などのリスクが高まる 24.9 親(特に母親)の不健康な口腔状況は子どものむし歯の リスクが高まる 22.0 変化や影響のあることを知らなかった 13.2 0 (計:205 人) 20 40 60 (%) 〔資料:歯科保健に関するアンケート調査(妊娠期)〕 ■図-17 妊娠中の歯科健診の受診状況 (複数回答) 歯科医院で受けた 40.0 保健センターで受けた 15.1 その他(職場)で受けた 1.5 受けていない 46.8 0 10 20 (計:205 人) 30 40 50 60 (%) 〔資料:歯科保健に関するアンケート調査(妊娠期)〕 ■図-18 受けた理由 (複数回答) 治療や歯石除去のついでに 17.1 妊娠中には必要なので 12.7 定期的に受けているから 6.8 その他(産科で勧められたからなど) 4.9 0 (計:205 人) 80 5 10 15 20 (%) 〔資料:歯科保健に関するアンケート調査(妊娠期)〕 18 【施策の基本的方向】 3 生涯を通じて健康な歯と口腔を維持する生活づくり 【基本施策】 3-1 歯周病等の予防 3-1-1 歯周病等の予防対策の推進 3-1-2 妊婦の歯科保健の推進 3-2 口腔機能の維持の促進 3-2-1 健全な口腔機能の維持に向けた知識の普及・啓発 【具体的な取組】 3-1-1 歯周病等の予防対策の推進 番号 事 業 取組内容 担当課 ○ 歯周病等の予防のための自己管理の取組を 促進します。 ○ デンタルフロス(糸ようじ)や歯間ブラシの使用 やフッ化物の活用等,具体的な予防法について, 情報提供を行います。 ○ 歯周病等の予防や早期発見,早期治療のた め,定期的な歯科健康診査を受けることの重要性 保 健 センター の普及に努めます。 歯周病等の予防に 1 関する知識の普及・ 啓発 ○ 喪失歯を補うための義歯の装着等の重要性に ついて,普及に努めます。 ○ 歯周病と全身疾患との関連や,喫煙が歯周病 や口腔がんのリスクを高めること等について,情報 提供を行います。 障害者団体等と連携し,障害者や家族等を対象 に,口腔ケア研修会を開催し歯周病等の予防に ついて,情報提供を行います。 (新規) 2 歯周病予防教室等 の開催 歯周病検診及び事 3 後指導の推進 (新規) 保健センター 障害福祉課 出前講座を活用し,地域や職域において,歯周病 生涯学習課 等の予防について,情報提供を行います。(新規) 保 健 センター 歯周病予防教室,生活習慣病教室等において, 歯周病予防についての知識の普及や歯周病と全 保 健 センター 身疾患との関連について,情報提供を行います。 40 歳,50 歳,60 歳,70 歳及び 80 歳を対象に,指 定の医療機関において,歯周病検診を実施し,歯 周病の予防や早期発見に努めるとともに,定期的 な歯科健康診査を受ける動機付けを図ります。 19 保 健 センター 3-1-2 妊婦の歯科保健の推進 番号 1 2 事 業 取組内容 担当課 妊婦 教 室に おい ての 妊娠中の口腔内の変化や,歯周病の胎児への影 歯科保健の推進 響等についての知識の普及に努めます。 妊婦歯科健康診査の 推進 保健センター 妊娠中はむし歯や歯周病が進行しやすく,また, 重度の歯周病は早産の原因になることもある た 保健センター め,妊婦を対象に歯科健康診査を実施します。 3-2-1 健全な口腔機能の維持に向けた知識の普及・啓発 番号 1 2 事 業 取組内容 担当課 口腔機能の維持に関 健康診査会場等において,口腔機能の維持の重 保健センター する知識の普及・啓発 要性について,情報提供を行います。 国保年金課 歯周病予防教室等の 開催(再掲) 歯周病予防教室,生活習慣病教室等において口 腔機能の維持の重要性について,情報提供を行 保健センター います。 〔市民の取組〕 ○ よくかんで食べることを心がけましょう。 ○ 歯ブラシに加え,デンタルフロス(糸ようじ)や歯間ブラシなども使用して,効果的な歯みが きを行いましょう。 ○ 定期的に歯科健康診査や歯石除去を受け,歯周病の予防や早期発見,早期治療に努め ましょう。 ○ 妊娠中に歯科健康診査を受け,必要があれば安定期のうちに治療しましょう。 ○ フッ化物配合の歯みがき剤を活用しましょう。 【目標指標】 番号 指 標 現状値 目標値 1 64 歳で 24 本以上,自分の歯を持つ人の割合 ※ 41.7% 70% 2 定期的な歯科健康診査を受ける人の割合 20.0% 30% 3 デンタルフロス(糸ようじ)や歯間ブラシを使用する人の割合 17.2% 30% 4 喫煙が歯周病に及ぼす影響について知っている人の割合 41.0% 100% 5 妊娠中に歯科健康診査を受けた人の割合 53.2% 70% ※現状値は 22 ページ,図-19 における市の値を参照 20 4 高齢期 (65 歳以上) 【現状と課題】 ○ 高齢期は,青年期・壮年期に引き続き,歯の喪失が進行する時期です。8020・6424 運動 では,64 歳で 24 本,80 歳で 20 本の自分の歯を保つことを目標としていますが,本市の 6424 達成者は約 40%にとどまり,県の 55.7%と比較すると,低い割合です(図-19)。 また,8020 達成者は,約 40%で,県の 38.4%,国の 40.2%と同じくらいの割合となってい ます(図-20)。かめる歯を維持するためには,歯を失う主な原因である歯周病やむし歯の 予防が重要であり,また,歯を失った部分は義歯等で補い,自分の歯も含めてかめる状態 を良好に保つことが重要であることから,これらの普及・啓発に努める必要があります。 ○ よくかんで食べることを意識している人は 36.5%と低い割合となっており,あまりかむことを 意識していない傾向があります(図-21)。しっかりよくかんで食べる習慣は,そしゃく力の低 下や誤えんを防ぐとともに,望ましい食生活につながり,健康維持に重要なことから,よくか んで食べることの大切さの普及・啓発に努める必要があります。 ○ この年代は,加齢により口腔機能が低下し,固いものが食べにくい,お茶や汁物等でむ せる,口が渇きやすいなどの症状が現れる時期です。口腔機能の低下が明らかになり,介 護予防に取り組む必要がある高齢者の割合は 16.7%ですが,年齢が上がるにつれ,その 割合は増加しています(図-22,図-23)。口腔機能を維持し,向上させることは,介護予 防につながるほか,誤えんによる肺炎の予防等にも効果があることから,口腔機能の向上の 重要性の普及・啓発を図る必要があります。 21 ■図-19 6424 達成者 市 41.7 県 55.7 国 65.8 0 10 20 30 40 50 60 70 80 (%) (市:180 人) 市:健康と食に関するアンケート調査「60 歳から 69 歳で 24 本以上の歯を持つ人の割合」 県:県民歯科保健基礎調査「64 歳で 24 本以上の歯を持つ人の割合」 国:歯科疾患実態調査「60 歳で 24 本以上の歯を持つ人の割合」 ■図-20 8020 達成者 市 40.9 県 38.4 国 40.2 0 10 20 30 40 50 (%) (市:66 人) 市:健康と食に関するアンケート調査「75 歳以上で 20 本以上の歯を持つ人の割合」 県:県民歯科保健基礎調査「80 歳で 20 本以上の歯を持つ人の割合」 国:歯科疾患実態調査「75 歳以上 80 歳未満,80 歳以上 85 歳未満で 20 本以上の歯を持つ人の割合」 ■図-21 よくかむことを心がけているか 日頃から,よくかんで食べるようにしている ときどきは,よくかんで食べるようにしている 特に意識をしていない 36.5 0% (計:167 人) 20% 26.3 40% 37.1 60% 80% 100% (%) 〔資料:歯科保健に関するアンケート調査(青年期・壮年期・高齢期)〕 22 ■図-22 二次予防事業対象者 項目別該当者数とその割合 (人) 20,000 該当者数 (%) 35 該当者の割合 31.2 30 15,000 24.6 21.1 16.7 16.7 10,000 12,153 9,579 8,222 6.8 5,000 10 2,611 1.9 5 728 0 生活機能全般 20 15 6,488 6,479 25 運動器の機能 (回答者数:38,907 人) 栄養状態 0 口腔機能 閉じこもり 認知機能 うつ傾向 〔資料:2012(平成 24)年度水戸市二次予防事業対象者把握事業調査〕 ※二次予防事業とは,要支援・要介護状態になるおそれの高い高齢者を対象に実施される介護予防 事業のこと。 ■図-23 口腔機能低下 年齢別該当者の割合 (%) 40 27.2 30 22.5 19.7 20 11.8 32.2 14.1 10 0 65~69歳 70~74歳 75~79歳 80~84歳 85~89歳 90歳以上 (図-22 中 口腔機能の低下が明らかになった 6,488 人に対する割合) 〔資料:2012(平成 24)年度水戸市二次予防事業対象者把握事業調査〕 【施策の基本的方向】 4 しっかりかめる歯と口腔機能を維持・向上する生活づくり 【基本施策】 4-1 かめる歯の維持の促進 4-1-1 かめる歯の維持の促進 4-2 口腔機能の維持・向上の促進 4-2-1 口腔機能の維持・向上の重要性の普及・啓発 4-2-2 口腔機能の向上の促進 23 【具体的な取組】 4-1-1 かめる歯の維持の促進 番号 1 2 事 業 か め る 歯の 維 持に 関 する知識の普及・啓発 介護予防講座等の推 進 取組内容 歯を失う主な原因である,歯周病やむし歯予防 の重要性についての普及や,歯周病等の具体的 すべての高齢者を対象として,介護予防講座等 を開催し,口腔ケアの重要性や歯の喪失予防に 関する情報提供を行います。 介護予防教室の推進 保健センター な予防法について,情報提供を行います。 要介護状態になるおそれの高い高齢者を対象と 3 担当課 して,要介護状態になることの予防を目的として, 歯の喪失防止に関する情報提供を行います。 保健センター 高齢福祉課 保健センター 高齢福祉課 40 歳,50 歳,60 歳,70 歳及び 80 歳を対象に, 4 歯周病検診及び事後 指導の推進(再掲) 指定の医療機関において,歯周病検診を実施 し,歯周病等の予防や早期発見に努めるととも 保健センター に,定期的な歯科健康診査を受ける動機づけを 図ります。 けん こ う 5 生涯健 口 の認定の推 80 歳で 20 本以上の自分の歯を維持している人 進(新規) を,生涯健口達成者として認定します。 けん こ う 保 健 センター 4-2-1 口腔機能の維持・向上の重要性の普及・啓発 番号 事 業 口腔機能の維持・向上 1 に関する知識の普及・ 啓発 2 3 介護予防講座等の推 進(再掲) 取組内容 担当課 出前講座等を活用し,口腔機能の維持・向上の 生涯学習課 重要性について,情報提供を行います。 保健センター 介護予防講座,講演会等において,すべての高 齢者を対象として,口腔機能の維持・向上につ いて,情報提供を行います。 保健センター 高齢福祉課 口腔ケア講習会の推 歯と口腔の健康づくりについて,歯科医師による 保健センター 進(新規) 講話や指導等を行います。 高齢福祉課 24 4-2-2 口腔機能の向上の促進 番号 1 事 業 介護予防教室の 推進(再掲) 取組内容 担当課 要介護状態になるおそれの高い高齢者を対象とし て,要介護状態になることの予防を目的として,口腔 機能の向上の支援を行います。 保健センター 高齢福祉課 ○ 「居宅療養管理指導」について情報提供を行い, 在宅の要介護者や家族等が,必要に応じて療養上の 2 要介護者の歯科 保健の推進 口腔ケア等の指導や管理を受けられるよう,サービス の利用促進に努めます。 介護保険課 ○ 介護保険サービス事業者に対して,利用者の口 腔ケアの実施の促進を図るため,情報提供や指導を 行います。 〔市民の取組〕 ○ ゆっくりよくかんで食べることを心がけましょう。 ○ 歯や口腔の健康が維持できるよう,ていねいに歯をみがきましょう。 ○ 定期的に歯科健康診査や,歯石除去を受けましょう。 ○ 歯の数が尐ない場合は,入れ歯を使用するなどし,よくかめるようにしましょう。 ○ 口腔機能の維持・向上の方法を学び,家庭で実践しましょう。 【目標指標】 番号 指 標 現状値 目標値 1 64 歳で 24 本以上,自分の歯を持つ人の割合(再掲) 41.7% 70% 2 80 歳で 20 本以上,自分の歯を持つ人の割合 40.9% 45% 3 日頃からよくかんで食べる人の割合 36.5% 50% 25 第3章 計画の推進・評価 1 計画の推進体制 本計画については,市における取組に加え,市民,医療機関,教育機関及び関係団体等 が連携し,推進に努めることが重要です。 市民は,本計画の趣旨を理解し,日常生活の中で,歯と口腔の健康づくりに取り組むことが 大切です。 保健推進員や食生活改善推進員などの関係団体においては,身近な地域における市民の 歯と口腔の健康づくりの取組につながる活動が期待されます。 水戸市歯科医師会においては,引き続き専門的な立場で,歯科健康診査や健康教育の実 施協力,支援等を通じて,市民の歯と口腔の健康づくりをリードすることが期待されます。 医療機関等は,むし歯や歯周病等の予防や治療で重要な役割を担っています。専門性を 生かして,市民の歯や口腔の健康づくりの取組につながる働きかけや支援が求められます。 学校などの教育機関においては,家庭や地域と連携しつつ,児童生徒が自らの歯と口腔の 健康づくりについて考え,それを実践するための健康教育を実施し,児童生徒の歯と口腔の 健康づくりを支援していくことが必要です。 市においては,本計画について「広報みと」やホームページなどにより広く市民に周知を図 り,市民の理解が得られるよう努めます。また,上記の関係機関と連携協力し,総合的かつ一 体的に歯と口腔の健康づくりの推進に努めます。 2 計画の評価 年度ごとに計画に沿った事業の進捗状況等を把握するとともに,実績の評価を行った上で 健康づくり推進協議会に報告し,事業内容の見直し,改善につなげていきます。また,計画の 最終年度には,本計画の達成状況等に係るアンケート調査を実施し,評価を行います。 26 資 料 編 計画策定の経過 年 月 日 内 容 平成 22 年 8 月 健康と食に関するアンケート調査 ・市内に在住する 20 歳以上の市民 配布数 2,000 件 (有効回答数 854 件) 平成 24 年 3 月 水戸市健康増進・食育推進計画(歯と口腔の健康の推進)策定 平成 24 年 11 月 歯科保健に関するアンケート調査(妊娠期) ~平成 25 年 1 月 ・新生児訪問を受けた産婦(有効回答数 205 件) 平成 25 年 1 月 歯科保健に関するアンケート調査(青年期,壮年期,高齢期) ~ 2 月 ・健康診査受診者(有効回答数 167 件) 10 月 9 日 第 1 回水戸市歯科保健計画策定関係課長会議開催 ・水戸市歯科保健計画(案)について 10 月 16 日 第 1 回水戸市歯科保健計画策定作業部会開催 ・水戸市歯科保健計画(案)について 10 月 28 日 第2回水戸市歯科保健計画策定関係課長会議開催 ・水戸市歯科保健計画(案)について 11 月 13 日 水戸市健康づくり推進協議会開催 ・水戸市歯科保健計画(案)について 11 月 25 日 政策会議開催 ・水戸市歯科保健計画(案)について 12 月 5 日 パブリック・コメント手続きの実施 ~平成 26 年 1 月 10 日 1 月 31 日 庁議開催 水戸市歯科保健計画策定 27 水戸市健康づくり推進協議会条例 昭 和 62 年 3 月 30 日 水 戸 市 条 例 第 21 号 (設置) 第1条 市民の健康づくりを推進するため,水戸市健康づくり推進協議会(以下「協議会」と いう。)を置く。 (所掌事項) 第2条 協議会は,市長の諮問に応じ,次の各号に掲げる事項を協議する。 (1) 水戸市保健センター条例(昭和 62 年水戸市条例第 19 号)第 3 条各号(第 1 号を除く。) に規定する事項に関すること。 (2) その他必要と認める事項に関すること。 (組織) 第3条 協議会は,関係機関,団体の役職員及び学識経験者のうちから,市長が委嘱する 30 人以内の委員をもって組織する。 (任期) 第4条 委員の任期は,2 年とする。ただし,補欠により委嘱された委員の任期は,前任者の 残任期間とする。 (会長及び副会長) 第5条 協議会に,委員の互選により会長及び副会長を置く。 2 会長は,協議会の会務を総理する。 3 副会長は,会長を補佐し,会長に事故あるとき,又は会長が欠けたときは,その職務を 代理する。 (会議) 第6条 協議会は,会長が招集し,会長は,会議の議長となる。 2 協議会は,委員の 2 分の 1 以上の出席がなければ開くことができない。 3 協議会の議事は,出席委員の過半数をもって決し,可否同数のときは,議長の決するとこ ろによる。 (専門部会) 第7条 協議会に,第 2 条に規定する事項を調査研究するため専門部会を置くことができ る。 2 専門部会の委員は,第 3 条に規定する委員のうちから会長が指名する。 3 専門部会に,部会長及び副部会長を置く。 4 部会長及び副部会長は,部会の委員の互選により選出し,その運営については,前条の 規定を準用する。 5 専門部会において調査研究を行った場合は,その結果を協議会に報告するものとする。 (庶務) 第8条 協議会の庶務は,保健福祉部において行う。 (補則) 第9条 この条例に定めるもののほか,必要な事項は,別に定める。 28 付 則 この条例は,昭和62年4月1日から施行する。 付 則(平成元年2月8日条例第1号)抄 (施行期日) 1 この条例は,平成元年4月1日から施行する。 付 則(平成4年9月22日条例第27号) この条例は,平成 4 年 10 月 1 日から施行する。 29 水戸市健康づくり推進協議会委員名簿 所属機関及び団体名 役職名 氏名 茨城県水戸保健所 所 長 水戸市医師会 会 長 水戸市医師会 副 会 長 原 関 水戸市医師会 理 事 細田弥太郎 の 水戸市医師会 理 事 青木かを里 水戸市歯科医師会 会 長 ○ 猿田 範雄 水戸市歯科医師会 副 会 長 大澤 賢祐 水戸薬剤師会 会 長 奥田 水戸市国民健康保険運営協議会 委 員 澤 水戸市住みよいまちづくり推進協議会 常任理事 岩間 秀男 水戸市高齢者クラブ連合会 副 会 長 板越 玲子 水戸市食生活改善推進員会 副 会 長 立原美智子 水戸市社会福祉協議会 会 長 岩上 職 水戸市民生委員児童委員連合協議会 会 長 渡邊 和雄 員 水戸農業協同組合 関 係 機 役 職 員 団 体 大和 慎一 ◎ 上甲 宏 毅 猛 則子 の 役 学 識 代表理事組合長 堯 八木岡 努 水戸市保健推進員連絡協議会 会 長 礒嵜 禮子 石渡産婦人科病院 院 長 石渡 勇 水戸市議会 文教福祉委員会副委員長 大津 亮一 水戸市議会 文教福祉委員会委員 安藏 水戸市議会 文教福祉委員会委員 中庭 次男 経 験 者 ◎会長 30 栄 ○副会長 水戸市歯科保健計画策定関係課長会議要項 (設置) 第1条 水戸市歯科保健計画(以下「計画」という。)の策定を総合的かつ円滑に推進する ため,水戸市歯科保健計画策定関係課長会議(以下「課長会議」という。)を設置する。 (所掌事項) 第2条 課長会議は,次の各号に掲げる事項を所掌する。 (1) 計画案の策定に関すること。 (2) その他課長会議が必要と認める事項に関すること。 (組織) 第3条 課長会議は,会長,副会長及び委員をもって組織する。 2 会長には,保健福祉部長をもって充てる。 3 副会長には,保健福祉副部長をもって充てる。 4 委員には,次に掲げる者をもって充てる。 政策企画課長,行政改革課長,財政課長,福祉総務課長,障害福祉課長,高齢福祉課長, 子ども課長,国保年金課長,介護保険課長,学校教育課長,幼児教育課長,生涯学習課 長,総合教育研究所副所長 (会長及び副会長) 第4条 会長は,必要に応じて課長会議を招集し,課長会議の事務を掌理し,会議の議長と なる。 2 副会長は,会長を補佐し,会長に事故あるとき,又は会長が欠けたときは,副会長がその 職務を代理する。 (関係職員の出席) 第5条 課長会議は,必要があると認めるときは,関係職員の出席を求め,説明又は意見を 聴くことができる。 (事務局) 第6条 課長会議の庶務は,保健福祉部保健センターにおいて行う。 (補則) 第7条 この要項に定めるもののほか,必要な事項は,別に定める。 付 則 この要項は,平成25年9月6日から施行する。 31 水戸市歯科保健計画策定作業部会要項 (設置) 第1条 水戸市歯科保健計画(以下「計画」という。)の策定を総合的かつ効果的に推進する るため,水戸市歯科保健計画策定作業部会(以下「作業部会」という。)を設置する。 (所掌事項) 第2条 作業部会は,次の各号に掲げる事項を所掌する。 (1) 計画策定に係る調査,検討に関すること。 (2) 計画の原案の作成に関すること。 (3) その他作業部会が必要と認める事項に関すること。 (組織) 第3条 作業部会は,会長,副会長及び委員をもって組織する。 2 会長には,保健センター所長をもって充てる。 3 副会長には,保健センター次長をもって充てる。 4 委員には,次に掲げる所属の職員をもって充てる。 障害福祉課,高齢福祉課,子ども課,国保年金課,介護保険課,学校教育課,幼児教育課, 生涯学習課,総合教育研究所 (会長及び副会長) 第4条 会長は,必要に応じて作業部会を招集し,作業部会の事務を掌理し,会議の議長と なる。 2 副会長は,会長を補佐し,会長に事故あるとき,又は会長が欠けたときは,副会長がその 職務を代理する。 (関係職員の出席) 第5条 作業部会は,必要があると認めるときは,関係職員の出席を求め,説明又は意見を 聴くことができる。 (事務局) 第6条 作業部会の庶務は,保健福祉部保健センターにおいて行う。 (補則) 第7条 この要項に定めるもののほか,必要な事項は,別に定める。 付 則 この要項は,平成25年9月6日から施行する。 32 歯科口腔保健の推進に関する法律 平 成 23 年 8 月 10 日 法 律 第 9 5 号 (目的) 第1条 この法律は,口腔の健康が国民が健康で質の高い生活を営む上で基礎的かつ重 要な役割を果たしているとともに,国民の日常生活における歯科疾患の予防に向けた取組 が口腔の健康の保持に極めて有効であることに鑑み,歯科疾患の予防等による口腔の健 康の保持(以下「歯科口腔保健」という。)の推進に関し,基本理念を定め,並びに国及び地 方公共団体の責務等を明らかにするとともに,歯科口腔保健の推進に関する施策の基本と なる事項を定めること等により,歯科口腔保健の推進に関する施策を総合的に推進し,もっ て国民保健の向上に寄与することを目的とする。 (基本理念) 第2条 歯科口腔保健の推進に関する施策は,次に掲げる事項を基本として行われなけれ ばならない。 1 国民が,生涯にわたって日常生活において歯科疾患の予防に向けた取組を行うとともに, 歯科疾患を早期に発見し,早期に治療を受けることを促進すること。 2 乳幼児期から高齢期までのそれぞれの時期における口腔とその機能の状態及び歯科疾 患の特性に応じて,適切かつ効果的に歯科口腔保健を推進すること。 3 保健,医療,社会福祉,労働衛生,教育その他の関連施策の有機的な連携を図りつつ, その関係者の協力を得て,総合的に歯科口腔保健を推進すること。 (国及び地方公共団体の責務) 第3条 国は,前条の基本理念(次項において「基本理念」という。)にのっとり,歯科口腔保 健の推進に関する施策を策定し,及び実施する責務を有する。 2 地方公共団体は,基本理念にのっとり,歯科口腔保健の推進に関する施策に関し,国と の連携を図りつつ,その地域の状況に応じた施策を策定し,及び実施する責務を有する。 (歯科医師等の責務) 第4条 歯科医師,歯科衛生士,歯科技工士その他の歯科医療又は保健指導に係る業務 (以下この条及び第 15 条第2項において「歯科医療等業務」という。)に従事する者は,歯 科口腔保健(歯の機能の回復によるものを含む。)に資するよう,医師その他歯科医療等業 務に関連する業務に従事する者との緊密な連携を図りつつ,適切にその業務を行うとともに, 国及び地方公共団体が歯科口腔保健の推進に関して講ずる施策に協力するよう努めるも のとする。 (国民の健康の保持増進のために必要な事業を行う者の責務) 第5条 法令に基づき国民の健康の保持増進のために必要な事業を行う者は,国及び地方 公共団体が歯科口腔保健の推進に関して講ずる施策に協力するよう努めるものとする。 (国民の責務) 第6条 国民は,歯科口腔保健に関する正しい知識を持ち,生涯にわたって日常生活にお いて自ら歯科疾患の予防に向けた取組を行うとともに,定期的に歯科に係る検診(健康診 査及び健康診断を含む。第8条において同じ。)を受け,及び必要に応じて歯科保健指導 を受けることにより,歯科口腔保健に努めるものとする。 33 (歯科口腔保健に関する知識等の普及啓発等) 第7条 国及び地方公共団体は,国民が,歯科口腔保健に関する正しい知識を持つとともに, 生涯にわたって日常生活において歯科疾患の予防に向けた取組を行うことを促進するため, 歯科口腔保健に関する知識及び歯科疾患の予防に向けた取組に関する普及啓発,歯科 口腔保健に関する国民の意欲を高めるための運動の促進その他の必要な施策を講ずるも のとする。 (定期的に歯科検診を受けること等の勧奨等) 第8条 国及び地方公共団体は,国民が定期的に歯科に係る検診を受けること及び必要に 応じて歯科保健指導を受けること(以下この条及び次条において「定期的に歯科検診を受 けること等」という。)を促進するため,定期的に歯科検診を受けること等の勧奨その他の必 要な施策を講ずるものとする。 (障害者等が定期的に歯科検診を受けること等のための施策等) 第9条 国及び地方公共団体は,障害者,介護を必要とする高齢者その他の者であって定 期的に歯科検診を受けること等又は歯科医療を受けることが困難なものが,定期的に歯科 検診を受けること等又は歯科医療を受けることができるようにするため,必要な施策を講ず るものとする。 (歯科疾患の予防のための措置等) 第 10 条 前3条に規定するもののほか,国及び地方公共団体は,個別的に又は公衆衛生の 見地から行う歯科疾患の効果的な予防のための措置その他の歯科口腔保健のための措置 に関する施策を講ずるものとする。 (口腔の健康に関する調査及び研究の推進等) 第 11 条 国及び地方公共団体は,口腔の健康に関する実態の定期的な調査,口腔の状態 が全身の健康に及ぼす影響に関する研究,歯科疾患に係るより効果的な予防及び医療に 関する研究その他の口腔の健康に関する調査及び研究の推進並びにその成果の活用の 促進のために必要な施策を講ずるものとする。 (歯科口腔保健の推進に関する基本的事項の策定等) 第 12 条 厚生労働大臣は,第7条から前条までの規定により講ぜられる施策につき,それら の総合的な実施のための方針,目標,計画その他の基本的事項を定めるものとする。 2 前項の基本的事項は,健康増進法(平成 14 年法律第 103 号)第7条1項に規定する基本 方針,地域保健法(昭和 22 年法律第 101 号)第4条第1項に規定する基本指針その他の法 律の規定による方針又は指針であって保健,医療又は福祉に関する事項を定めるものと調 和が保たれたものでなければならない。 3 厚生労働大臣は,第1項の基本的事項を定め,又はこれを変更しようとするときは,あら かじめ,関係行政機関の長に協議するものとする。 4 厚生労働大臣は,第1項の基本的事項を定め,又はこれを変更したときは,遅滞なく,こ れを公表するものとする。 第 13 条 都道府県は,前条第1項の基本的事項を勘案して,かつ,地域の状況に応じて, 当該都道府県において第7条から第 11 条までの規定により講ぜられる施策につき,それら の総合的な実施のための方針,目標,計画その他の基本的事項を定めるよう努めなければ ならない。 34 2 前項の基本的事項は,健康増進法第8条第1項に規定する都道府県健康増進計画その 他の法律の規定による計画であって保健,医療又は福祉に関する事項を定めるものと調和 が保たれたものでなければならない。 (財政上の措置等) 第 14 条 国及び地方公共団体は,歯科口腔保健の推進に関する施策を実施するために必 要な財政上の措置その他の措置を講ずるよう努めるものとする。 (口腔保健支援センター) 第 15 条 都道府県,保健所を設置する市及び特別区は,口腔保健支援センターを設けるこ とができる。 2 口腔保健支援センターは,第7条から第 11 条までに規定する施策の実施のため,歯科 医療等業務に従事する者等に対する情報の提供,研修の実施その他の支援を行う機関と する。 附 則 この法律は,公布の日から施行する。 35 茨城県歯と口腔の健康づくり 8020・6424 推進条例 平 成 22 年 9 月 28 日 茨 城 県 条 例 第 3 7号 (目的) 第1条 この条例は,歯と口腔の健康づくりが県民の健康づくりに果たす役割の重要性にか んがみ,県民の生涯にわたる歯と口腔の健康づくりに関し,その基本理念を定め,県,保健 医療関係者,福祉関係者及び教育関係者等の責務並びに市町村及び県民等の役割を明 らかにするとともに,歯と口腔の健康づくりの推進に関する計画の策定等について定めるこ とにより,80 歳で 20 本以上の歯を保つこと及び 64 歳で 24 本以上の歯を保つことを目的と した 8020・6424 運動(以下「8020・6424 運動」という。)の下,歯と口腔の健康づくりに関する 施策を総合的かつ計画的に推進し,もって県民が豊かな生活を送ることに寄与することを 目的とする。 (基本理念) 第2条 歯と口腔の健康づくりは,県民が自らむし歯や歯周疾患等の予防及び口腔機能の 向上に取り組むとともに,県内すべての地域において生涯を通じて必要な歯と口腔の保健 医療サービスを受けることができる環境が整備されることを基本理念として行われなければ ならない。 (県の責務) 第3条 県は,前条に規定する基本理念(以下「基本理念」という。)にのっとり,歯と口腔の健 康づくりの推進に関する総合的かつ計画的な施策を策定し,及び実施する責務を有する。 (市町村との連携協力等) 第4条 県は,前条に規定する施策を策定し,及び実施するに当たっては,住民に身近な歯 と口腔の保健サービスを実施している市町村との連携協力及び調整に努めなければならな い。 (歯と口腔の健康づくりの業務に携わる者の責務) 第5条 歯科医師,歯科衛生士,歯科技工士その他の歯科医療又は保健指導に係る業務 に携わる者(第 11 条第 7 号において「歯と口腔の健康づくりの業務に携わる者」という。)は, 基本理念にのっとり,県が実施する歯と口腔の健康づくりの推進に関する施策及び市町村 が実施する歯と口腔の保健サービスに協力するよう努めなければならない。 (保健医療関係者,福祉関係者,教育関係者等の責務) 第6条 保健医療関係者,福祉関係者及び教育関係者等は,基本理念にのっとり,県民の 歯と口腔の健康づくりの推進並びに他の者が行う歯と口腔の健康づくりに関する活動との 連携及び協力を図るよう努めるものとする。 (事業者及び保険者の役割) 第7条 事業者は,基本理念にのっとり,県内の事業所で雇用する従業員が歯科検診(健康 診査又は健康診断において実施する歯科に関する検診を含む。次条第 2 項において同 じ。)及び歯科保健指導(次項において「歯科検診等」という。)を受けるための機会の確保そ の他の歯と口腔の健康づくりに関する取組を推進するよう努めるものとする。 2 保険者は,基本理念にのっとり,県内の被保険者が歯科検診等を受けるための機会の 確保その他の歯と口腔の健康づくりに関する取組を推進するよう努めるものとする。 36 (県民の役割) 第8条 県民は,歯と口腔の健康づくりに関する知識及び理解を深めるよう努めるものとする。 2 県民は,県及び市町村が実施する歯と口腔の健康づくりに関する施策を活用すること及 びかかりつけ歯科医等の支援を受け定期的な歯科検診を受けること等により,自ら歯と口 腔の健康づくりに取り組むよう努めるものとする。 (県歯科保健計画) 第9条 県は,県民の生涯にわたる歯と口腔の健康づくりを効果的に推進するための具体的 な目標を定めた歯と口腔の健康づくりに関する基本的な計画(以下「県歯科保健計画」とい う。)を策定するものとする。 (市町村歯科保健計画) 第 10 条 市町村長は,当該市町村の実情に応じた住民の歯と口腔の健康づくりに関する施 策をより継続的かつ効果的に推進するため,県歯科保健計画の内容を踏まえ,当該市町 村における歯と口腔の健康づくりに関する基本的な計画(次項において「市町村歯科保健 計画」という。)を策定することができる。 2 県は,市町村が市町村歯科保健計画を策定しようとする場合には,当該市町村の求めに 応じ,情報の提供及び専門的な又は技術的な助言を行うものとする。 (基本的施策の実施) 第 11 条 県は,県民の歯と口腔の健康づくりを推進するため,次に掲げる基本的施策を実 施するものとする。 (1) 県民の歯と口腔の健康づくりの推進に資する情報の収集及び提供並びに歯と口腔の 健康づくりに関する活動に関わる者等との連携体制の構築に関すること。 (2) 生涯にわたる歯と口腔の健康づくりについての関心と理解を深め,かつ,歯と口腔の健 康づくりに関する自主的な努力を促進するため,8020・6424 運動を推進すること。 (3) 幼児期及び学齢期におけるフッ化物応用等の科学的根拠に基づいたむし歯や歯肉炎 の予防対策等の実施を推進すること。 (4) 成人期における歯周病の予防対策等の実施を推進すること。 (5) 障害を有する者,介護を必要とする者及び高齢者の適切な歯と口腔の健康づくりに関 すること。 (6) 喫煙等による歯周疾患への影響対策に関すること。 (7) 歯と口腔の健康づくりの業務に携わる者の確保及び資質の向上に関すること。 (8) 前各号に掲げるもののほか,歯と口腔の健康づくりを推進するために必要な事項に関 すること。 (茨城県 8020・6424 運動推進期間) 第 12 条 県は,毎年 11 月 8 日から同月 21 日までを茨城県 8020・6424 運動推進期間と定 め,8020・6424 運動に関する県民の理解及び意識の高揚を図り,県民運動として定着する よう普及啓発に努めるものとする。 (県民歯科保健基礎調査等) 第 13 条 知事は,県民の歯と口腔の健康づくりの総合的な推進を図るための基礎資料とす るため,おおむね 5 年ごとに,県民の歯科保健の基礎調査(次項において「県民歯科保健 基礎調査」という。)を行うものとする。 37 2 茨城県教育委員会は,学齢期からの県民の歯と口腔の健康づくりを効果的に推進するた め,県民歯科保健基礎調査のほか,児童及び生徒のむし歯及び歯肉炎の罹患状況につ いて,調査を実施するものとする。 (財政上の措置) 第 14 条 県は,県民の歯と口腔の健康づくりの推進に関する施策を推進するため,必要な 財政上の措置を講ずるよう努めるものとする。 付 則 1 この条例は,平成 22 年 11 月 8 日から施行する。 2 この条例の施行の際,平成 20 年 3 月に策定された「健康いばらき 21 プラン」は,平成 25 年 3 月 31 日までの間に限り,第 9 条の規定に基づき策定された県歯科保健計画とみなす。 38 水戸市歯科保健計画 発行:平成 26 年 3 月 編集:水戸市 保健福祉部 保健センター 〒310-0852 水戸市笠原町 993-13 TEL:029-243-7311 FAX:029-244-0157 39