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教育訓練成果ガイド - 独立行政法人 高齢・障害・求職者雇用支援機構

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教育訓練成果ガイド - 独立行政法人 高齢・障害・求職者雇用支援機構
平成 26 年度
教育訓練
成果ガイド
□開発課題
□総合制作実習
四国職業能力開発大学校
高知職業能力開発短期大学校
四国職業能力開発大学校
応用課程(4年次)開発課題
NCフライス盤精度計測装置の開発
現在工作機械の精度を評価する方法は、静的精度を評
価するレーザー測長法と動的精度を評価する円運動試験
法が主に用いられている。しかし、いずれの方法も実際
の運動経路の誤差評価の挙動に対して、十分な計測・評
価が可能ではない。そこで、実際の2次元平面のおける
運動経路の誤差や高速運転時の挙動を計測ができ、評価
を可能とする装置の開発を行うことで、加工現場におけ
る工作機械の保守・保全に貢献することを目的とした。
にんにく仕上げ機の開発
香川県はにんにくの生産量が青森県に次ぐ全国第2位であり、年間約
600トンを生産しています。にんにくは収穫後に乾燥され、出荷前に根
切り,茎切り,皮むきの3つの仕上げ作業と、サイズ分けが行われます。仕
上げ作業は、大きな労力が必要で危険を伴います。現状では、全てが手
作業で行われているため、1日の作業量も限られています。この仕上げ
作業を自動化することにより、作業者の負担の軽減や作業の効率化に貢
献できます。
昨年度同様の仕上げ装置ではありますが、タクトタイムを短縮するた
めの制御部及び機構部を改良し、より精度よく動作することが可能であ
ります。さらに画像処理部においては、仕上げ装置に一体化されさらに
精度よく判別も行うことができます。11月に東京ビッグサイトにて開催
されたアグリビジネス創出フェアにも出展及び講演を行い、多くの企業
様から良い評価を頂き、実用化及び製品化に非常に近い装置であります。
今回の開発コンセプトはユーザーの目線に立って、よ
り使いやすい装置を製作すること、また従来の測定器で
は不可能であった矩形運動試験や二軸間の直角度試験も
可能にすることである。
自動搬送装置システムの開発
本課題では、メカナムホイールを用い
た全方向移動型の搬送装置を設計製作し
た。また、搬送装置を走行させるための
走行制御システムと監視制御する運行管
石膏モデルの研削作業支援装置の開発
本課題は、橋本義肢製作株式会社との共同開発テーマ
である。
中でも、石膏モデルのバイスへの取付け、計測のため
の取り外し、計測後バイスへの再取付け作業は、労力を
要するとともに、その位置の再現性に問題を抱えている。
本課題では、石膏モデルハンドリングの簡素化と、定位
置再現性システムを装備する「石膏モデルの研削作業支
理システムを開発した。
搬送装置は、最大で40kg積載可能で、
60分稼働することを目標として開発を
進めた。さらに、機構部のユニット化に
よるメンテナンス性の向上とバンパーセ
搬送装置
ンサや表示灯により安全性を高めた。
運行管理システムと走行制御システム
また、走行制御システムでは、タブレット端末を使用した手軽な手動操作と指定ルートを走行する自動操作が行える。運
行管理システムでは管理PCを使用し、搬送装置上のセンサの値をワイヤレス計測で読み取ることにより、監視計測やメン
テナンスが行え、安全で正確な走行ができる。
援装置の開発」に取り組むことを目的としている。
今年度は、昨年度の問題点を元に、操作性や可搬性の
向上に取り組む。
FCVの開発
本課題では、2015
WEM(ワールド・エ
コノ・ムーブ)に参加
する燃料電池自動車
(FCV:Fuel
Cell
Vehicle)を開発す
る。WEMには鉛蓄電
池部門と燃料電池部門
があり、大会側の支給
図1. FCV
図2. シミュレータ
するバッテリー又は水素燃料をエネルギー源とし、2時間以内での走行距離を競う省エネルギー競技である。今回参加する
燃料電池部門では、2時間の走行で水素使用量が120Lまでと決められており、超過した場合はペナルティとなり、走行距
離からペナルティ分の距離を差し引いたものが記録となる。
製作した車両は炭素繊維強化プラスチックで作られており、高い強度と軽さを併せ持っている。電装系では回生ブレーキ
を採用し、ブレーキの際に発生する運動エネルギーを電気エネルギーとして回収できるようになっている。大会での走行時
には、2時間の走行で水素120Lを使い切るため、あらかじめ決めた走行計画に沿った走行をし、水素などが計画通りに消
費されていない場合は、ピットから走行速度などの指示をして、計画通りの走行になるよう走行支援を行う。
1
四国職業能力開発大学校 応用課程(4年次)開発課題
四国職業能力開発大学校 応用課程(4年次)開発課題
2
四国職業能力開発大学校
応用課程(4年次)開発課題
四国職業能力開発大学校・高知職業能力開発短期大学校
専門課程(2年次)総合制作実習
装具用シャフトオートベンダの開発
加工材選別機の製作
本開発は橋本義肢製作㈱からの依頼であり、装具の部
近年、生産現場では顧客のニーズの多様化に合
品としての金具を図面読み取りから自動で加工するまで
わせて多品種小ロット生産が行われています。そ
の自動ベンド装置を開発することを目的とした。本開発
のため生産ラインは、部品の供給や検査等の各工
の装具用シャフトオートベンダで製作する部品は、全自
程に応じた作業ユニットで構成されており、それ
動で加工できかつ綺麗な円弧出しとねじれが起こらない
らを変えることにより多品種の生産に対応してい
ことが要求事項であり、これを目指して開発を進めた結
ます。
果について報告する。
そこで今回、3種類の材質や高さの異なる機械
加工材(ワーク)を選別・収納することを目標に
作業ユニットである本機を製作しました。
搭乗型多脚歩行ロボットの製作
モバイル連携によるCE業務支援システムの開発
プリンタやコピー機などのオフィス機器の販売・保守を行う企業の「CE業務支援システムの開発」を行う。現行、CE保
守業務の受付記録・保守内容記録・伝票印刷等におけるデータ管理は自動化されていない。本開発では、顧客先での保守内
容をインターネットに接続したモバイル端末で入力し、社内の一元管理されたデータベースにリアルタイムに反映すること
で業務の効率化を図る。レスポンシブデザインで各種端末に対応するWebアプリケーションとすることで保守を容易にして
いる。
昨年度の社内システムおよびモバイル端末用アプリケーションの部分的プロトタイプに加え、今年度は、伝票出力機能、
総合制作において専門課程で学んだ知識や技能
を活かすことを目指す中で、3次元CAD、各種
加工機等を活用し、多脚歩行ロボットについて製
作した。
具体的には、見た目や動作の面白さから興味を
持ってもらえるリンク機構を用いた設計をし、
レーザー加工を使用した各部品の製作、モータ制
御を行い、搭乗タイプの操縦型ロボットを製作し
たので、展示を行いたい。
未実装ページ、ユーザインターフェースの改善等に取り組み、実運用を目指す。
ETロボコンにおける取り組み
ETソフトフェアデザインロボットコンテスト(通称ETロボコン)とは、社団法人組込みシステム技術協会が主催するレ
ゴ社MINDSTORMSを用いた組み込みソフトフェア技術を競うコンテストである大会には2部門3クラスがある。大会は競
技とモデルがあり、両方で得た
得点の積で総合評価が決定され
る。本テーマはプログラムの攻
略・制作のための教材作成し、
後輩に継承することを目的とし
た。
3
四国職業能力開発大学校 応用課程(4年次)開発課題
四国職業能力開発大学校・高知職業能力開発短期大学校 専門課程(2年次)総合制作実習
4
四国職業能力開発大学校・高知職業能力開発短期大学校
専門課程(2年次)総合制作実習
Verilog-HDLによるFANコントローラの制作
専門課程の実習としてマイコンを使用したFANコントローラの制
作を行っている。このマイコンと同等以上の機能をFPGAで実装さ
せる。
マイコンによるソフトウェア処理をハードウェア化することによ
四輪電動カートの製作
高齢者が日常の足として利用している電動車いすは非常に便利な道具であるが、長年
利用され古くなった電動車いすは中古車としての価値がないため処分に困るケースも少
なくない。そのような状況から、近隣企業の依頼を受け、使われなくなった電動車いす
の再利用方法として、公園等を散策するための四輪電動カートの製作に取り組んだ。
公園散策や観光地の移動手段として利用することを想定し、視界を広げるために立っ
て乗車しても安全に移動できる四輪電動カートを目標とした。
本課題では、企画・設計から各部品の機械加工と溶接などの加工技術を複合的に経験
することで、2年間で習得した技能・技術に加え、問題解決力や応用力の向上を目指し
ている。
りどのようなメリット・デメリットがあるかを考察しながら
Verilog-HDLによるFANコントローラの制作を行う。
振り子時計の製作
学生による総合製作として、「振り子時計」の製作を行った。振り子時計とは、
1583年にガリレオ・ガリレイによって振り子の等時性が発見され、1657年
にクリスティアーン・ホイヘンスによって発明されたものである。現在では、
様々な時計が作られているが、時計の原点ともいえる振り子時計を製作すること
災害に備えた避難所スペースの有効活用に関する提案
−Cubic Room−
東日本大震災では多くの人が長い避難所生活を強いられた。避難所での1人分のスペースは約2㎡と狭く、またプライバ
シーの確保が不十分などの問題が発生した。
四国職業能力開発大学校の体育館は準避難施設とされており、南海トラフの地震時には多くの人がここで避難所生活を送
ることが予測される。県が定めた収容人数は200人となっており、1人あたりのスペースは1畳(1.7㎡)ほどしかなく、
で、主な機械要素とその使用方法及び各部品の製作方法を理解し、専門課程2年
間で習得した技能・技術の向上をさせることを目的とし、製作に取り組んだ。
振り子時計の構造は、調速機、脱進機、輪列、動力の4つから構成されている。
設計仕様として、1657年に発明された振り子時計と同等のものを作成するた
め、電気的なエネルギーを必要としない構造とした。それぞれの構成部品は、学
生自らが工作機械を使用して製作できるように設計した。また、設計については、
3次元CADの解析機能を活用し、検証しながら製作を行った。
難民キャンプの設置基準3.5㎡を大きく下回っている。そこで、この1人当たりの面積の拡大や、プライバシーの確保など、
避難所スペースの有効活用について提案する。
提案する建造物はルービックキューブをイメー
ジした形状であるため、ルービックキューブを捩
モノづくりフェスタ受付システムの構築
Room(キュービックルーム)と名付
当校ポリテクフェスタでは、ものづくりの体験コーナーが数多く設置、
今回は1/10スケールの軸組模型と1/50の配置
ため、抽選を実施している体験コーナーも多い。この抽選受付では、抽
り、Cubic
けた。
模型を展示する。
多数の方々に参加していただいているが、参加者希望者が定員を超える
選券待ちの行列が発生する、また、抽選結果の連絡がうまくいかないな
どにより当選者が、時間に体験コーナーに現れない等の課題がある。
今回、これら課題を解決すべく担当者の要望を聞き、抽選券の配布、
新設コンクリートの強度推定に関する検討
建築・土木構造物の劣化による事故が、社会的に注目されており、
建築構造物の検査を通して建物が健全であるかを調査することが必要
とされている。その中でも、躯体コンクリートの強度を確認すること
は、劣化診断の重要な要素のひとつである。
コンクリートの強度を確認するためには、テストハンマーや超音波
試験を用いた非破壊試験による方法と、供試体やコアの圧縮試験によ
る破壊試験の方法がある。
そこで本研究では、試験体、および供試体を対象とした、反発度法、
超音波法等の非破壊試験を「日本建築学会コンクリート強度推定のた
めの非破壊試験方法マニュアル」に基づき実施し推定強度を算出した。
そしてコンクリート圧縮強度試験で得られた圧縮強度と推定強度との
関係性を材齢ごとに考察した。
今回の試験体における非破壊試験、破壊試験の検査結果をもとに、実際の新設構造体コンクリートの強度確認における、
強度推定に関し検討し提案することを目的とする。
5
四国職業能力開発大学校・高知職業能力開発短期大学校 専門課程(2年次)総合制作実習
抽選、抽選結果の印刷、(イベント中継TVへの)掲示を自動化、次年度
以降も容易に利用できるよう予約画面などの構築機能を有するシステム
の構築を行ったので、このシステムの概要について展示を行う。
サーバ兼中継画面
クライアント
変光式目覚まし時計の製作
不眠症で悩む人は多く、体内時計が正しく機能していないことが原因
に挙げられている。毎朝規則正しく朝日を浴びることで、不眠症を解消
しやすくするとされているが、遮光性の高いカーテンを閉めた状態では
朝日を浴びにくく、体内時計が正しく働かない。そこで、ブザー音だけ
でなく、目覚まし時計自体から光を発し、徐々にその光を強めながら光
で目覚めを支援するディジタル時計を製作することとした。
本製作はAVRマイコンを使用して開発した。光量は電流制限抵抗値
の異なる4個の白色パワーLEDをオン・オフ制御しながら、順次切り替
えることで変化させた。また、ブザー音は人が認識しやすい音の周波数で発振させることで、聞きやすい音を実現するとと
もに、ディジタル式の時刻表示は、スマートフォンなどに用いられているカラーTFT液晶を採用することで可読性を高めた。
四国職業能力開発大学校・高知職業能力開発短期大学校 専門課程(2年次)総合制作実習
6
開発者一覧
四国職業能力開発大学校 応用課程
四国職業能力開発大学校 専門課程
NCフライス盤精度計測装置の開発
加工材選別機の製作
●生産機械システム技術科:岡部 友治、片山 裕貴、木下 研吾、
原 圭祐、
恵太
●生産電子システム技術科:中川 富雄、湯川 修平
●生産技術科:内田 憂紀、三谷 勇統、宮本 健司
[指導教員]穴田 悦生
搭乗型多脚歩行ロボットの製作
●生産情報システム技術科:松岡 智彦、山岡 聖卓
●生産技術科:荒井 翔吾、幸内 雅弥、平川 湧太
[指導教員]八崎 透、成田 義也、千知岩 浩一
[指導教員]孫入 弘安
石膏モデルの研削作業支援装置の開発
ETロボコンにおける取り組み
●生産電子システム技術科:福岡 稜也、櫻田 国孝
●電子情報技術科:西河 僚平、吉田 椋、金井 優太
[指導教員]天野 隆
[指導教員]鳥谷部 太
にんにく仕上げ機の開発
●生産機械システム技術科:池地 良介、岡田 吉容、尺長 弘樹、
浜田 晃吉、藤原 敏晃
●生産電子システム技術科:角南 知巳、長江 大助、和田 亮嗣
●生産情報システム技術科:石原 誠、大野 峻平、金久 俊喜、
松尾 智仁
[指導教員]池本 和夫、千知岩 浩一、下
洋一
Verilog-HDLによるFANコントローラの制作
●電子情報技術科:濱田 泰考
[指導教員]土山 博剛
災害に備えた避難所スペースの有効活用に関する提案
−Cubic Room−
●住居環境科:澤田 陽史、橋本 賢明、藤本 雄登、渡邊 泰輝
自動搬送装置システムの開発
[指導教員]齋藤 慎一郎
●生産機械システム技術科:佐藤 聖仁、廣瀬 建太郎、
新設コンクリートの強度推定に関する検討
松木 基、三宅 悠介
●生産電子システム技術科:武田 秀和、村崎 大誠、森本 康寛
●生産情報システム技術科:宇髙 尚史、小片 章弘、塩谷 東吾、
●住居環境科:貝塚 真国、曽根 優人、藤澤 輝城
[指導教員]磯野 重浩
田中 一成、山川 賢
[指導教員]亀山 寛司、武藤 正昭、稲益 悦夫
FCVの開発(酸素と水素の電気エネルギーで走る車)
●生産機械システム技術科:池内 海、磯野 隆洋、竹崎 龍一、
福西 亮介、藤澤 光介、松岡 航、
三宅 浩樹
●生産電子システム技術科:大池 達也、小出 浩貴、久道 憲悟
●生産情報システム技術科:穂積 誠也、小野寺 萌、白石 洋介、
西岡 芳朋
●生産機械システム技術科:清水 吉彦、西森 勇貴、
山本 晃司
●生産技術科:畠山 湧、長岡 壮平、植田 光、松岡 昇吾
本 翔、
●生産情報システム技術科:澤田 尚弥、増田 千尋、吉松 幹真
洋一
モバイル連携によるCE業務支援システムの開発
●生産情報システム技術科:細川 裕司、市川 魁秋、楠目 悠平、
[指導教員]木村 吉伸
●生産技術科:池田 結、大西 和也、刈谷 帆、小松 弘員
[指導教員]宮西 大輔
[指導教員]真鍋 佳樹
●生産電子システム技術科:上田 開斗、宮川 淳、村下 薫
[指導教員]石田 俊郎、天野 隆、下
四輪電動カートの製作
振り子時計の製作
[指導教員]岩永 禎之、成田 義也、谷本 富男
装具用シャフトオートベンダの開発
高知職業能力開発短期大学校 専門課程
モノづくりフェスタ受付システムの構築
●電子情報技術科:古谷 隆之介、和田 拓也、川田 隆誠
[指導教員]小松 一美
変光式目覚まし時計の製作
●電子情報技術科:飯塚 祐太、高橋 秀明
[指導教員]吉岡 誉吏
舛市 優司
独立行政法人 高齢・障害・求職者雇用支援機構
四国職業能力開発大学校附属
〒763-0093 香川県丸亀市郡家町3202
TEL.0877-24-6298(援助計画課)
〒781-5232 高知県香南市野市町西野1595-1
TEL.0887-56-4100(学務援助課)
四国職業能力開発大学校
http://www3.jeed.or.jp/kagawa/college/
高知職業能力開発短期大学校
http://www3.jeed.or.jp/kochi/college/
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