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地域防災活動拠点会議

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地域防災活動拠点会議
18
19
共助
地域ぐるみの防災対策
住民防災組織
「住民防災組織」
とは?
●住民防災組織構成図
〈例〉
●
●自然や人為による災害から、生命・財産・わ
が家・わがまちを守るための、地域の人々の
まとまった力──これを「住民防災組織」
と言
います。
●この「まとまった力」
は、むろん自然にできあ
がるものではなく、地域の人々の意思と意気
込みと協力でつくられるものです。
総会
役員会
本部
会長
副会長
各部長
給食給水部
避難誘導部
救出救護部
火 部
防
報 部
情
区内の住民防災組織
正・副部長 正・副部長 正・副部長 正・副部長 正・副部長
●区内の住民防災組織は、各町会・自治会を母体と
して、防災訓練を実施するなど防災意識の普及・
啓発に努めています。
隊員
隊員
隊員
隊員
隊員
《住民防災組織/平常時・発災時の活動》
平 常 時
発 災 時
情 報 部
*防災意識を高めるために、広報紙の発
刊や研修会等を開く。
*情報伝達・収集の訓練を行う。
*正しい情報を伝える。
*防災関係機関との連絡を行う。
*デマの防止に努める。
防 火 部
*消火器の取扱い方法と初期消火訓練を
行う。
*火気の取扱い方法の指導を行う。
※いずれも消防署等の協力を得る。
*火の始末を徹底させる。
*初期消火活動を行う。
救出救護部
*救出救護訓練を行う。
*応急救護法の指導を行う。
*救出救護を行う。
*負傷者の応急手当や搬送をする。
避難誘導部
*避難訓練を実施する。
*地域の危険箇所を確認し、対策を考え
る。
*避難誘導を行う。
*避難所での秩序維持を図る。
給食給水部
*炊き出し等の訓練を行う。
*物資の備蓄・管理を検討する。
*炊き出し及び飲料水を確保する。
*物資の配給を行う。
区民消火隊
●区民消火隊は、住民防災組織の防火部として、
災害時の初期消火、延焼拡大防止など、地域
の安全確保の役割を担っています。
●現在、55隊が結成されており、全隊に可搬
式小型消防ポンプを配備しています。
20
地域防災活動拠点会議
「地域防災活動拠点会議」
とは?
●大災害の発生に備えて、各町会や自治会の住民
防災組織が小学校等の学区域単位で集まり、災
害時の避難所ともなる小学校等を拠点に、防災
活動を行う組織です。災害発生時には、区の災
害対策本部などの活動に協力するほか、非常事
態では事実上の住民代表組織となります。
◎組織の構成
・小学校等学区域の町会・自治会、学校、PTAなど
で構成されています。
(必要に応じて、商店街、事業所、消防団などが
参加しています。
)
◎活動内容
・日ごろから会議を開催し、災害発生時の対策など
について意思の疎通を図っています。
・小学校等に備えてある備蓄物資の資器材などを使
用した訓練を行っています。
●地域防災活動拠点会議の組織図〈例〉●
拠点本部長
(代表町会・自治会長)
副本部長
副本部長
副本部長
(代表町会・自治会の副会長)
(町会・自治会長)
(町会・自治会長)
役 員
役 員
役 員
住民防災組織
住民防災組織
住民防災組織
(各町会・自治会)
(各町会・自治会)
(各町会・自治会)
21
副本部長
[学校管理者]
(校 長)
副本部長代理
[学校管理者]
(副校長)
PTA
共助
地域ぐるみの防災対策
地域の連携
大地震の災害が発生したときには地域の力が重要になります。
そのために日ごろから、地域が連携して防災活動に取り組みましょう。
地域連携の効果
【効果1】 平常時からの地域連携が、
「安全・安心なまち」
をつくります
◎日ごろからのコミュニティが大切です
個人や事業所が、それぞれに災害時の活動を予定
していても、日ごろからのコミュニティが形成され
ていないと、連携はうまくいきません。
日ごろから、町会・自治会等が行う防災訓練など
で、地域連携を確認しましょう。その活動が災害時
だけでなく、平常時からの防犯を含めた「安全・安心
なまち」
をつくることにつながります。
【効果2】「地域の力」
で、速やかで細かな対応が可能になります
同時多発的に被害が発生したときには、公的機関
の活動が間に合わないことがあります。そのときに
最も速やかに活動ができるのは、地域の力です。ま
た、日ごろのコミュニティの上に成り立っているた
め、支援を必要とする人の状況に応じた細かな対応
が可能です。
阪神・淡路大震災のときに、救出・救助を
地域の力
受けた人の約8割は、近所の人や家族の力で助
けられています。
【効果3】 地域の「防災資源」
を活用することで、被害が軽減できます
◎隣近所の防災資源
◎事業所の防災資源
地域には、様々な知識や経験などの専門的な能力
を持っている人がいます。このような方々が、災害
時に地域と協働し
て、 専 門 能 力 を い
かした活動をする
こ と に よ り、 二 次
的な被害を含めた、
大幅な被害の軽減
が図れます。
事業所は、業務内容によって、特別な資器材を持
つところがあり、それを活用した救出・救助などが
できます。また、従業員の災害対策活動や、要配慮
者のための避難施設・水害時の避難場所の提供など
は、地域の大きな力になります。
地域連携を通じてコミュニティが向上すれば、事
業の円滑化や災害発生時の被害軽減による早期の復
興が期待できるなど、事業所にとっても大きなメリ
ットがあります。
22
地域連携の体制づくり
【連携方法1】 町会・自治会と事業所との応援協定
区内の町会・自治会には、地域内の事業所等と災
害時協力協定を締結して、事業所が要配慮者支援や
救出・救助、施設開放などを行うこととしていると
ころがあります。
地域と事業所による連携は、事業所資器材の活用
や従業員の災害対策活動を円滑にできるほか、地域
の人が事業所への支援を行うことで、事業所の顧客
や従業員の安全確保も図れることから、帰宅困難者
の発生を抑止することにもつながります。
まずは、地域の事業所との話し合いから始めて、
連携体制をつくりましょう。
【連携方法2】 区との協定を締結する事業所等との連携
区と協定を締結している団体には、災害発生直後
からの救出・救助活動や避難生活支援などを行う団
体があります。
このような活動には、支援を必要とする人の情報
提供など、地域の協力が必要なため、防災訓練など
での連携体制向上が必要です。
地域の防災訓練で、このような団体との連携も確
認しましょう。
【連携方法3】 地域の専門家の防災まちづくり参加促進
町会・自治会などの地域活動を行っている人たち
の中には、防災や建築、福祉など、様々な専門能力
を持って、活動している人たちがいます。
現在、地域活動に参加している人だけではなく、
地域に潜在する専門家の掘り起こしなどを行ってみ
てはどうでしょうか。
墨田区の連携体制
墨田区では、区内外の民間企業や他自治体
との協定を締結して、区内の連携体制を構築
するとともに、広域連携も進めています。
区 内
区 外
自治体
墨田区
町会・自治会
事業所
事業所
NPO等
地域にいるすべての人が、連携して対応することが、被害軽減につながります。まず、声をかけあい、
災害に強いまちづくりをはじめましょう。
23
共助
地域ぐるみの防災対策
要 配 慮 者
と地域の協力
「 要 配 慮 者 」と は ?
突然の出来事や身の危険を感じたときは、人はとっさに身の安全を確保したり、情報収集をします。
しかし、身の安全を素早く確保しようと思っても、そうはできない人たちも大勢いるということを忘れ
てはなりません。高齢者や障害をもつ方など、災害時に自力では迅速な避難行動をとることが困難な方々
を一般に「要配慮者」
と表しています。
日ごろの備え
■視覚障害のある方
震災発生時に、移動や意思伝達に障害のある方に
とって、日ごろの備えは「自分の命は自分で守る」
と
・室内の整理整頓をしておきましょう。
いう観点から、とても大切なことです。障害特性に
・白杖は常に身近な場所に置くようにしましょう。
■内部障害のある方
も配慮をした、より具体的な方策を考える必要があ
ります。
・通院治療をしている方は
①地震についての話合いをしておきましょう。
主治医と相談して、あら
②身のまわりの安全点検と対策をしましょう。
かじめアドバイスを受け
生活している場所が、地
ておきましょう。
震の揺れによる倒壊の恐
・ 外 出 す る と き は、 病 歴、
れがないか、家具等の転
常備薬、医療機関、主治
倒の恐れがないかなど、
医などを記載した「緊急
念入りに点検しましょ
連絡カード」を身につけ
う。
ておきましょう。
③非常持ち出し用品と備蓄品の用意をしましょう。
■肢体不自由のある方
一般的な防災用品のほかに、自分の障害や病気に
・家の中は、車いすや歩行補助具が十分通れるよう
関係するものも、必ず用意しておきましょう。
に居住空間を広くしましょう。
④避難経路図の作成をしましょう。
■聴覚障害のある方
自分が避難する「指定避難所」などがどこにあるの
・大切な情報などは、筆談により行うことになります。
か、 自 宅 か ら ど の よ
筆記用具は、普段から身につけておきましょう。
うな経路を通って行
・外出時に備えて、あらかじめ携帯カードを作成し、
くのが一番安全なの
持つようにしましょう。
か、 を 事 前 に 確 か め
〈例〉
「私は聴覚障
て書き込んでおきま
害者です。
」
「情報を
しょう。
教えてください。
」
⑤地域との交流をしましょう。
「次のところへ電話
介助される立場だけでなく、
して(私)は無事だと
地域の防災活動を知ることも
伝えてください。
」
大切なことです。地域での防
など
災訓練などに積極的に参加し、
■知的障害のある方
地域活動に参加するという意
・日ごろから、地震や火事のときの身を守る行動を
識を持つことが大切です。
繰り返し練習することが大切です。
24
災害発生時の行動
災害発生時には、まず自分の身を守り、安全を確保することが必要です。また、まわりの人に助けを求める
場合は、自分がどのような手助けを必要としているかを分かってもらうことが大切です。
※か か り つ け の 病 院 の 状 況 を、 早 め に 確 認 し ま し ょ う。
連絡が取れない場合は、最寄りの病院か、区の施設、警察、
消防などに相談しましょう。
■視覚障害のある方
●家にいる場合
・災害発生の直後は、室内の様子が普段とは異なり
ます。出入口まで移動する場合は、やみくもに手
探りせず、頭と顔を保護し、もう一方の手で壁や
家具等を伝いながら、例えば、右回りですり足で
出入口に向かうとよいでしょう。
・外に出た方がよいかどうかは、とにかく大声で視
覚障害者であることを告げ、近くの人に外の状況
を聞いたうえで判断しましょう。
■肢体不自由のある方
●家にいる場合・外出中の場合
●外出中の場合
・震 災が発生したら、ちゅうちょせずに大声を出し
て視覚障害者であることを告げ、状況を教えても
らいましょう。そして、安全な場所や最寄りの「指
定避難所」
へ誘導してもらいましょう。
・誘導を受ける場合、自分にあった誘導方法
(例えば、
ひじや肩などにつかまるなど)
に合わせてゆっくり
歩いてもらいましょう。また、段差や階段につい
ても教えてもらうことが大切です。
・交 通機関を利用しているとき、震災状況について
の放送や避難の指示があって
も、誘導や周囲の状況がつか
みにくいことが予想されます。
あわてて一人で動こうとせず、
誘導を頼みましょう。
■内部障害のある方
・自分のできる範囲で頭を守りましょう。
・介 助者を呼びましょう。言語が困難な場合は、笛
や携帯ブザーを鳴らして知らせましょう。
・車 いすを利用している場合は、地震の揺れが収ま
るまでは車いすのブレーキをかけ、落下物から身
を守るために近くにあるもので頭を保護し、車い
すから振り落とされないようにしましょう。
※し がみついたりバランスをとることが困難な場合
に備え、日ごろからシートベルトを締めておくこ
とが大切です。
・立 位バランスが困難な場合は、転倒して骨折する
こともあります。とにかく座る、はうなど姿勢を
低くするほか、何かにつかまるなどして、体が放
り出されないようにしましょう。
・障 害物などで車いすでの移動が困難な場合、車い
すから降りて自力で移動ができる方は、はうなどの
あらゆる手段を使い、安全
と思われる場所に向かいまし
ょう。
・車 いすから降りられない場
合は、 安全と思われる場所
で助けを待ちましょう。
■聴覚障害のある方
●家にいる場合
・あわてて無理な行動をとることは、心肺への負担
が強く、病状の悪化や急性心不全を引き起こす可
能性があります。揺れが収まったら、周囲の状況
を確かめ、安全な場所に移動し、救援を求め救出
を待ちましょう。
●家にいる場合
・室内にいるときに地震が発生したら、揺れが収ま
ってから、家族や近所の人に地震の状況やまわり
の様子などを教えてもらいましょう。
・笛や携帯ブザーなど、音の出るものを携帯し、万
一、地震で建物に閉じ込められたときなど、これ
らを使い、自分の居場所を知らせましょう。
●外出中の場合
・外から見ただけでは障害があることが分かりにく
いので、自分から進んで周囲の人に救援を依頼し
ましょう。
・体力の消耗を少しでも防ぐために、ゆっくりと呼
吸しながら救援を待ちましょう。救援者に障害者
であることを告げ、近くの避難場所か医療機関に
誘導してもらいましょう。
●外出中の場合
・外出しているときに地震が
発生したら、周囲の人に筆
談などでまわりの情報を教
えてもらい、安全な場所へ
の誘導を頼みましょう。
25
共助
地域ぐるみの防災対策
地域の皆さんの役割
大災害の際には、初期消火、安否確認、避難行動など、地域の皆さんの連携による初動対応が不可欠です。
中でも、身体の状態などから一人で行動することが難しい高齢者などへの支援は切実な問題です。
「けがはないですか?」と声をかける、町会・自治会で事前に決められた一時集合場所まで一緒に行動する
など、手を携えて行動を共にしてくれる援助者が必要です。地震の揺れの大小に関わらず、自分の安全を確保
した後に、高齢者世帯や障害のある方等のお宅に駆け付け、その方々の身の安全の確保と火の始末の確認をし
ましょう。
この場合、危険であることを本人に知らせてくだ
援助者としての行動
さい。例えば、
両手を交差して「バツ」を作る、
「け
■視覚障害のある方への支援
が を す る! い け な い!」
「大丈夫ですか?」
「けがはありませんか?」などと声
と声かけをするなどが伝
をかけてから、手を貸してあげましょう。
わり易いようです。それ
■内部障害のある方への支援
でも誘導が困難な場合
災害が起きて通院先の医療機関と連絡が取れない
(特定の物や行動にこだ
ときは、最寄りの病院や区、警察、消防などに相談
わって次の行動に移るこ
しましょう。
とを強く拒否するなど)
■肢体不自由のある方への支援
には大人2、3人で抱え
複数で対応するようにしましょう。
も考えられます。
ていかざるを得ない状況
災害が起きたときは、声を掛け合って3〜4人の
■聴覚障害のある方への支援
筆記用具が無いときなどは、筆談にこだわらず次
の方法で対応しましょう。
要配慮者対策
・顔 を相手に向け、口を大
■要配慮者支援事業
きくゆっくり動かして言
葉で伝達してみる。
①サポート隊結成支援
・手 のひらに指先で字を書
地震などの非常災害時に、要配慮者の身の安全
いて伝達する。
を確保するため、地域ぐるみによる連帯とふれあ
・表 情ひとつで伝わる内容
いの中での協力態勢を目的として、平成12 年度か
もあります。
ら「要配慮者サポート隊」の結成を進めています。
■知的障害のある方への支援
災害発生時には、本人の状態を理解している家族
区では、サポート隊に対して支援マニュアルの
や援助者でも予測できない行動に出ることも考えら
配布や、普通救命講習受講費用の負担、資器材の
れます。受けとめる側が不安な状態になると、本人
交付等の支援を行っています。
もより不安定な状態になりますので、あわてず落ち
②避難行動要支援者名簿の共有
着いて周囲の状況を確かめ対応しましょう。
平成19 年度から、避難行動要支援者名簿を作成
誘導するときには、次のようなことに配慮しまし
し、警察署、消防署・消防団、社会福祉協議会、
ょう。
民生委員・児童委員との避難行動要支援者名簿共
・災 害が起きたときは、まず本人の気持ちを落ち着
有制度を開始しています。
かせるようにしましょう。
③要配慮者を支援するためには
・言 葉が理解できる場合は、具体的な指示(
「ここに
いるとけがをするから避難所に一緒に行こう」など)
を伝えてください。
平成19 年度から、
「墨田区要配慮者避難支援プラ
ン」
を策定しています。総合支援プランは、サポート
隊、名簿共有機関、区、その他区民などが行う、
・言 葉の理解が困難な場合には、手を引くか、軽く
要配慮者支援の活動内容や、名簿の共有範囲など
肩に手をかけて誘導してください。
・状況判断ができないため、
パニック
(大声を出したり、
自 傷 行 為 な ど )を 起 こ す こ と も 考 え ら れ ま す。
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について、体系的に整理したもので、墨田区にお
ける要配慮者支援策の基本となるものです。
応急 手 当 の 知 識
応急手当
いざというとき
困らないために
応急手当の方法を知っていれば、災害時にけがをした人、倒れた人を救うことができます。消防署
の講習や防災訓練などで実施している応急手当に積極的に参加して覚えておきましょう。
止血の方法
●布、ハンカチ、ガーゼなどを直接、傷に当ててし
っかり圧迫する。
●片手で止血できないときは、両手で体重をかけて
圧迫する。
●あてる布類はできるだけ清潔な物を使う。
●血液を媒介する感染症を防ぐために、血液に直接
触れないよう、できればビニールの手袋を着用する。
●圧迫したのにもかかわらず血がにじみ出る場合は、
さらにその上にガーゼなどを重ねて圧迫する。この
骨折の手当
固定する
際は、はじめにあてたガーゼなどは外さないこと。
※押さえつづけても止血しそうにない腕や足のけがは、幅の
ある布を、傷より心臓に近い場所に巻いて棒で締める。た
だし、30 分おきくらいでゆるめること。このやりかたで止
血するときは、開始の時刻をメモすること。
副木のあてかた
●副木は、骨折部位の上下の関節を越えて当て、固定する
(骨折の部位に当てるのではない)
。
●骨折は、とにかく動かないようにすること
が第一。動かすことで損傷がひどくなるの
で、それを防ぐために固定する。
●骨折かどうかわからない場合も、固定する。
●固定は、副木(そえぎ)を当ててする。
副木はありあわせのものでよい
●副木は、傘、杖、靴べら、週刊誌、
段ボールなどなんでもよい。
●くるぶしなど突起の部位では当
て物を当てがって摩擦の痛みを
感じないようにする。
やけどの手当
●できる限り早く冷やす。
●衣服の上から水をかける
(服をすぐに脱がすと水泡を破ってしまい、
感染の恐れがある)
。
●手や足など器の水につけることのできる部位は、
水に浸して冷やす。
●顔は、ビニール袋に水を入れてそっと当てて冷やす。
※油やみそを塗るなど民間療法的な手当はしない。医師の手当の妨げになるだ
けでなく、細菌感染を起こしやすい。
※ 脱水症状を防ぐために、本人が求めるなら水を飲ませてもよい。 27
応急手当
AED(自動体外式除細動器)を用いた応急手当の要領
1 肩を軽くたたきながら声をかける
6 AEDが到着したら
まず、
電源を
入れる。
わかりますか?
ふたを開けると
自動的に電源が
入る機種もあり
ます。
7 電極パッドを胸に貼る
電極パッドを貼る位置
は電極パッドに書かれ
た絵のとおりに、皮膚
にしっかりと貼ります。
体が汗などで濡れてい
たら、タオル等で拭き
取ってください。
反応がない、又は判断に迷う場合は、大声で助け
2
を求め、119番通報とAED搬送を依頼する
誰か来てください!
人が倒れています。
あなたは119番
通報してくださ
い。
あ な た はAED
を持ってきてく
ださい。
119番通報時や出場する
救急隊から応急手当の方
法について電話でお伝え
する場合があります。
※おおよそ6歳ぐらいまでは、
小児用電極パッドを貼りま
す。小児用の電極パッドが
なければ、成人用の電極パ
ッドを代用します。
8 電気ショックの必要性は、AEDが判断する。
3 呼吸を確認する
離れて下さい。
胸と腹部の動きを
見て、
「普段どおり
の呼吸」をしてい
るか、10秒以内で
確認します。
4
普段どおりの呼吸がない、又は判断に迷う場合
は、すぐに胸骨圧迫を30回行う
心臓
心電図解析中は、
傷病者に触れてはいけません。
圧迫位置
9 ショックボタンを押す
胸骨圧迫は胸の真ん中
誰も傷病者に触れていないこ
とを確認したら、点滅してい
るショックボタンを押します。
胸骨圧迫30回
5 胸骨圧迫の後、人工呼吸を2回行う
ショックボタン
約1秒かけて、胸
の上がりが見える
程 度の量を、2回
吹き込みます。
人工呼吸の方法を訓練していない場合
人工呼吸用マウスピース等がない場合
●
血液や嘔吐物などにより感染危険があ
る場合
●
●
人工呼吸を行わず、胸骨圧迫を続けま
す。
※人工呼吸用マウスピース等を
使用しなくても感染危険は極
めて低いといわれています
が、感染防止の観点から、人
工呼吸用マウスピース等を使
用したほうがより安全です。
以 降 は、A E Dの 音 声
メッセージに従います。
心肺蘇生とAEDの手順は、救急隊に引き継ぐか、何らか
の応答や目的のあるしぐさ
(例えば、嫌がるなどの体動)
が出現したり、普段通りの呼吸が出現するまで続けます。
胸骨圧迫30回と人工呼吸
2回を繰り返して行います。
出典:東京消防庁
28
公助
区の防災対策
墨田区の防災対策
防災対策 1
墨田区災害対策本部
■災害対策本部の設置
■平常時の警戒待機
●地震等により大規模な災害が発生した場合、又は
災害の発生が予想される場合には、区長を本部長
とする災害対策本部が区役所内防災センターに設
置されます。
●災害対策本部では、被害情報の収集・伝達をはじ
め、指定避難所の開設や医療救護活動、関係機関
との連絡調整など、区民の皆さんの救助や救護に
向けた対策の検討・実施を行います。
●区では、いつ起きるかわからない災害発生に備え
て、区職員の勤務時間外の夜間・休日には管理職
の職員が宿日直にあたるなど、24時間態勢で警戒
を行っています。
■総合防災訓練の実施
●区及び防災関係機
関・区民が合同の
防 災 訓 練 を 行 い、
相互の意思疎通と
協力態勢を確保す
るため、年1回実
施しています。
■区職員の初動態勢
●夜間・休日等の勤務時間外に、震度5(弱)以上の
地震が発生したときには、指令を待つことなく、
あらかじめ指定された場所に自発的に緊急参集す
ることになっています。
防災対策 2
防災センター(区役所5階)
●万一の災害発生時に墨田区災害対策本部が設置されるところです。この防災センターは災害時の迅速な救援
活動を行うための情報収集・伝達機能などを備えています。
◎映像情報
(高所カメラ 区内4か所、5台)
●災害発生時に被災現場の状況を正確に把握するた
めに、高性能カメラを区役所・リバーサイド隅田
( 堤 通 一 丁 目 )・ ア ル カ ウ エ ス ト(錦 糸 一 丁 目 )
・
東京スカイツリーに設置しています。
●このカメラは、昼夜
を問わず、ほぼ区内
全域を映像でとらえ
ることができ、防災
センター内の大型ス
クリーンに映し出し
ます。また、警察署・
消防署に画像を送信
することもできま
す。
[設置場所/区立小・中学校、区の施設、警察署、
消 防 署、 病 院、 電 力 会 社、 ガ ス 会 社、 水 道 局、
NTTなど]
●区民の皆さんへ重要な情報を同時にお知らせする
ために、屋外スピーカーを小・中学校の屋上や公
園等に設置しています。また、各町会・自治会の
会長宅等にも受信専用の無線機を配備しています。
●防災行政無線が聞き取れ
ない場合等に、放送内容
を電話で確認することが
[専 用 ダ イ ヤ
で き ま す。
ル ]0 3 - 5 6 0 8 - 6 2 7 4
(24時間対応)
◎東京都との情報連絡
(東京都防災行政無線)
●区役所と都庁の間の連絡は、音声・映像・情報端
末による東京都の無線整備網により災害情報の伝
達を行います。また、地震計ネットワークシステ
ムにより、都内の震度情報を即時に把握・伝達で
きるようになっています。
◎防災無線機の配備
●災害発生時には、有線の通信が途絶えることが予
想されますので、防災行政無線機を配備し、情報
連絡態勢の整備・充実を図っています。
29
公助
区の防災対策
防災対策 3
防災意識の普及・高揚
区では、区民の皆さん自らが防災意識を高める手がかりになるような施策を推進しています。
■墨田区防災の日
■防災ビデオ・DVDの貸出し
●毎月1日
(1月は17日)
を「墨田区防災の日」
と定め、
身の回りの点検を行い、防災意識の高揚に努める日
としています。
●防災意識や防災知識を普及するためのビデオテー
プやDVDを貸し出しています。町会・自治会等で
行う訓練や研修会などに、御活用ください。
■防災フェアの実施
■印刷物の発行
●毎年9月1日の防災の日を含め開催し、震災への
関心と防災意識の高揚を図っています。
●区の広報紙
(お知らせ)
や小冊子等を作成し、区民
の皆さんへ配布しています。
■地震体験車「すみだぐらぐら号」の運行
●震度7までの地震を体験す
ることができる人工地震発
生装置を備えています。町
会・自治会・学校等の防災
訓練会場で幅広く活躍して
います。
防災対策 4
耐震補強の勧め
◎建築物の耐震診断や耐震改修助成事業
◎家具転倒防止器具・ガラス飛散防止フィルム取付事業
区では、区民の皆さんが安心して生活できるよう
に、耐震化の支援事業を行っています。
高齢者のいる世帯や心身に障害のある方の世帯に対
して、家具転倒防止器具やガラス飛散防止フィルムの
取付けを行います
(以前に取付けた方は除きます。
)
。
【問合せ先】
防災まちづくり課
不燃化・耐震化担当 電話:03-5608-6269
【問合せ先】
高齢者世帯の方は
高齢者福祉課支援係 電話:03-5608-6168
障害者のいる世帯の方は
障害者福祉課障害者給付係
電話:03-5608-6163
防災対策 5
備蓄物資
●災害発生時の罹災者保護を目的に、生活物資の備
蓄を行っています。
【主な備蓄品】
ビスケット/クラッカー/発熱剤付きアルファ
米/おかゆ/けんちん汁/粉ミルク(飲料水・哺
乳びんを含む。
)/毛布/紙おむつ/トイレットペ
ーパー/応急医療用品/ビニールシート/煮炊き
レンジ/発電機/仮設トイレ/マンホール対応型
トイレなど
● 区 で は、 防 災 備 蓄 倉
庫を整備しているほ
か、 指 定 避 難 所 が 開
設 さ れ る 区 立 小・ 中
学校内にも備蓄倉庫
を 設 置 し、 応 急 対 策
用物資を備蓄してい
ます。
30
防災対策 6
飲料水
●人は、1日3リットルの水が必要といわれています。区では、上水道の断水に備えて防災貯水槽の設置・飲
料水ろ過機の配備を行っています。
[防災貯水槽58か所 合計3,363トン]
●東京都により、文花公園と両国公園の応急給水槽にそれぞれ1,500トンと100トン、白鬚東地区防災拠点に
2,700トンの飲料水が確保されています。
[東白鬚公園と防災拠点(住宅棟内)]
[応急給水槽(文花公園)]
防災対策 7
消火器・防災用品のあっせん
区では、区民の方の防災に関する備えに役立てていただくため、家庭用防災用品などのあっせんを行ってい
ます。区のホームページやパンフレット(区役所5階 防災課窓口にあります。)などで確認のうえ、その申込方
法に従って購入してください。
【消火器】
【防災用品】
家具転倒防止安定板/家具転倒防止具/ガラス飛散
防止フィルム/保存用即席乾燥餅/アルファ化米/
おかゆ/非常持出袋/避難セット/保存水/非常時
用排便収納袋/家庭用簡易トイレ
防災対策 8
粉末消火器/強化液消火器
消火器等の地域配備
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[主要道路消火器箱]
[街頭消火器箱]
●地域の「まちかど」
や「主要幹線道路」
に消火器を備
えています。地域の皆さんの協力による初期消火
は、火災の拡大を防止できる重要な活動の一つで
す。
●町会設置及び個人所有の消火器を火災に使用した場
合には、薬剤の詰め替え助成を行っています。
(火
元の方を除きます)
。
●平成25年度から2ヵ年計画で、住民防災組織を構成
する町会・自治会に対し、消火栓に接続して使用す
るスタンドパイプセットを配布しました。
公助
区の防災対策
防災対策 9
緊急地震速報の導入
■緊急地震速報端末の設置
気象庁では、平成19年10月1日から「緊急地震速報」をテレビやラジオで放送するなど、一般向けの運用を
始めました。この速報は、地震発生時、その大きな揺れが来る前に、地震の強さと到着までの時間を瞬時に
予測して伝えます。これにより、大きな揺れが来る前に身を守ることができ、地震による被害の軽減につな
がります。
そこで区では、
「緊急地震速報」
の受信端末を区立小・中学校と子どもたちや高齢者、障害者などが利用する区
施設に設置し、施設利用者等の安全性の向上を図っています。
[設置施設]
区立保育園・幼稚園・小・中学校、児童館、高齢者施設、障害者施設等
防災対策 10
消防団の活動支援
●区内には、本所消防団
(8個分団)
・向島消防団
(9個分団)
があり、それぞれ担当区域を受け持っています。
●消防団員は、生業を持つかたわら、地域住民の生命財産を守るために活動を行っており、火災のときは昼夜
の区別なく出動し、消防署隊とともに活動を行っています。
●また、春・秋の火災予防運動期間中や年末における警戒・広報活動、地域の防災訓練の協力・指導など地域に密
着した活動を行っています。
●区では、このような消防団の活動に対して、様々な支援を行っています。
防災対策 11
「 暮 ら し の 復 興 」に 向 け て
■災害復興への備え
●区では、災害による被害に備えて、迅速な復興・再建への様々な対
策を講じる「墨田区災害復興基本条例」
を制定しています。この条例
は、災害が発生した場合、住民主体で復興を行う「復興区民組織
(地域復興協議会)」
を結成し、区民・事業者・区の三者協働で、計画
的に「暮らしの復興」
を図ることにより、区民の皆さんが安心して住
み続けられる地域づくりを目指しています。
●区では、国家資格等を有する各種の専門家により構成される「墨田
区災害復興支援組織」
を設置しており、復興区民組織等に対し、専
門能力を活用した支援を行うことができる体制を整備しています。
防災対策 12
災害時の協力協定
■民間団体との協力協定
■自治体との防災対策に関する協定
●区では、震災時に積極的、効率的な協力が得られる
よう、あらかじめ協力内容等について協議のうえ、
民間団体と物資の供給、施設への一時避難収容、人
材の派遣等に関しての協力協定を締結しています。
●災害時における応急対策の万全を期すため、区が他
の区市町村に対し応援を求め、又は応援する場合、
その事務が円滑に行われるよう、あらかじめ隣接区
市町村と応援、手続等必要な事項についての相互応
援協定を締結しています。
32
地震の知識
東海地震
予知と防災対策
●東海地方には安政地震
(1854年)
以来、150年以上も
大地震が起きていないため、地震を起こすエネルギ
ーが蓄積し、放出されるのを待っているといわれて
います。それは駿河湾沖の海底を震源とするマグニ
チュード8程度の海溝型地震で、明日起こっても不
思議でないといわれています。これが「東海地震」
で
す。
●「東海地震」
の与える被害は、広範囲にわたり大きい
とみられます。そこで、その被害をできる限り小さ
くするためにあらかじめ地震襲来を
“予知”
して、地
震に備える準備をとるという体制が法律によって施
行されました。これが『大規模地震対策特別措置法』
(1978年制定)
です。
●この法律は、また「地震防災対策強化地域」を定め、
地震防災対策強化地域
特別の対策をとるようにしています。指定地域は、静岡県全域、東京都
(新島村、神津島村、三宅村)
・神奈川・
山梨・長野・愛知・岐阜・三重各県の一部です。
●墨田区は、この強化地域には指定されていませんが、東海地震が起これば震度5弱程度の揺れが予想されます。
■東海地震に関する情報体系と防災対応■
◎すべての情報は、テレビ、ラジオ等で直ちに伝えられます。区でも、防災無線や広報車で皆さんにお知らせします。
主 な 防 災 対 応 等
情 報 名
「警戒宣言」に伴って発表
東海地震予知情報
東海地震が発生するおそれがあると認めら
れ、
「警戒宣言」が発せられた場合に発表
される情報
(カラーレベル 赤)
住民の方は、テレビ・ラジオ等の情報に注意し、東海地震の発生に十分警戒して、
「警戒宣言」および自治体等の防災計画に従って行動して下さい
東海地震注意情報
東海地震の前兆現象である可能性が高まった場合に発表
観測された現象が東海地震の前兆現象であ
る可能性が高まった場合に発表される情報
(カラーレベル 黄)
●東海地震に対処するため、以下のような防災の「準備行動」がとられます
○必要に応じ、児童・生徒の帰宅等の安全確保対策が行われます
○救助部隊、救急部隊、消火部隊、医療関係者等の派遣準備が行われます
住民の方は、テレビ・ラジオ等の情報に注意し、政府や自治体などからの呼びか
けや、自治体等の防災計画に従って行動して下さい
臨 時
東海地震に関連する調査情報
東海地震に関連する現象について調査
が行われた場合に発表される情報
●警戒宣言が発せられると
○地震災害警戒本部が設置されます
○津波や崖崩れの危険地域からの住民避難や交通規制の実施、百貨店等の営業
中止などの対策が実施されます
観測データーに通常とは異なる変化が観測された場合、その変化の原因について
の調査の状況を発表
●防災対応は特にありません
●国や自治体等では情報収集連絡体制がとられる
住民の方は、テレビ・ラジオ等の最新の情報に注意して、平常通りお過ごしください
定 例 (カラーレベル 青)
毎月の定例の判定会で評価した調査結果を発表
●防災対応は特にありません
日頃から、東海地震への備えをしておくことが大切です
■警戒宣言は「東海地震」にだけ適用されるものです。■どんな地震も事前に“予知”ができるというものではありません。
■警戒宣言は避難宣言ではありません。
33
わが家の防災メモ
■地域の避難メモ
避難先など
名 称
所 在 地
一時集合場所
避 難 場 所
指定避難所(最寄りの小・中学校)
■家族の緊急避難先[自宅で生活できないとき](家族が離ればなれになったときの待ち合わせ場所)
優先順位
名 称
所 在 地
電話番号
第1順位
第 2 順位
第 3 順位
■家族との連絡方法[地方の親せきや知人など](家族と直接連絡がとれないときの中継連絡先)
優先順位
所 在 地
名 称
電話番号
第1順位
第 2 順位
第 3 順位
■家族メモ
氏 名
生年月日
性別・血液型
明・大・昭・平 年 月 日生
連絡先名称(勤務先・通学先など)
所 在 地
電 話 番 号
区・市
男・女/ 型
明・大・昭・平 年 月 日生
男・女/ 型
─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ 区・市
男・女/ 型
明・大・昭・平 年 月 日生
─ ─ 区・市
男・女/ 型
明・大・昭・平 年 月 日生
─ ─ 区・市
男・女/ 型
明・大・昭・平 年 月 日生
─ ─ 区・市
男・女/ 型
明・大・昭・平 年 月 日生
─ ─ 区・市
男・女/ 型
明・大・昭・平 年 月 日生
─ ─ 区・市
男・女/ 型
明・大・昭・平 年 月 日生
治療中の病名など
かかりつけの医療機関名称
電 話 番 号
区・市
編集・企画/墨田区都市計画部危機管理担当防災課 墨田区吾妻橋1ー23ー20 電話03-5608-6206
(直通)
制作・印刷/(株)コンヴィヴ
この冊子は再生紙を使用しています。
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