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高専便り111号を発行しました。

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高専便り111号を発行しました。
111号
第
平成28年
3月15日
2 校長からのメッセージ
CONTENTS
3 別れの言葉
10 高専ロボコン2015 四国地区大会出場報告
第26回 プログラミングコンテスト
11 第12回 全国高等専門学校デザインコンペティション2015
四国移動型&自律型ロボットトーナメント2015(SMART2015)
4 卒業を祝う
・機械コース
・電気コース
・情報コース
・建設コース
12 人権教育便り
8 修了を祝う
・専攻科
14 図書館便り
13 第37回 四国地区高等専門学校総合文化祭
第10回 蒼阿祭
16 各種大会報告
9 海外インターンシップ感想 編集後記
台湾研修旅行について
発行/阿南工業高等専門学校 徳島県阿南市見能林町青木265 TEL(0884)23ー7100
校長からのメッセージ
1%の価値
校 長 寺 沢 計 二
〈日本の15歳になった人のうち、毎年約1%が高校とは別の道に進んでいる。彼らはフ
ルタイムの専門特化した訓練に入り、学校でロボットをつくり、ソフトウェアを書き、
ダイオードを試験し、英語を学び、工場で手を汚し、そして殺到してくる求人を待つ―〉
こんな2011年のワシントンポスト紙の記事を引用する書き出しで始まる高専に関す
る特集記事が文藝春秋12月号に掲載されました。「ルポ 地方企業を支える高専の底
力」と題するこの記事を目にされた方も少なくないものと思います。
この記事では、阿南高専を筆頭に3高専での現地取材をもとに、高専の特徴やその高
い評価などとともに、地域企業とのかかわりとその期待について企業の生の声も交えな
がら高専の「実像」が綴られています。
高専の当事者、また学校の現場を預かる責任者として、たいへん良く書いていただい
ているのは嬉しい限りなのですが、この記事には冒頭で「1%」、また副題として「最
先端の技術と人材を供給する“知られざる拠点”」と書かれていて、裏を返せば高専の
ことは世間一般にはあまり知られていない、ということが前提となっているのです。
高専の保護者、OBや卒業生を多く採用していただいている企業にとっては当たり前
のことでも、多くの方にとっては「工業高校の延長線で5年間勉強するところ」位の認
識しかなく、ロボコンのことを知っていればまだましな方なのかもしれません。
いま、日本の産業をはじめとして技術の高度化を背景にグローバル化が急速に進展し
つつある現代社会において、これまで一貫して高度で実践的な技術者を養成、輩出して
きた高専は、新たな社会の要請に対しても引き続き的確に応えていく責務があります。
数の上ではたった「1%」に過ぎない小さな存在だけれども、今まで以上にその数字の
何倍もの価値を発揮し社会に貢献できる人材を送り出していくという意気込みと自覚を
もってすれば、自ずと社会の認識はより大きなものに変わってくるに違いありません。
次に取材を受けるときには、「あの阿南高専」と書いてもらえるような、一層キラリ
と光る高専を目指してまいります。
2
別れの言葉
別れの言葉
電気コース 民間企業の研究所と製作所で25年間務めた後、平
成18年4月に阿南高専に着任し、あっという間の10
年間でした。教育現場は初めての経験であり、最初は
戸惑うことばかりでしたが、教職員並びに学生の皆様
に支えられて定年を迎えることができました。本当に
ありがとうございました。
企業では研究・開発の仕事が多く、若い研究・開発
者への指導を行ってきましたが、高専での学生の専門
教育は全く別物でした。研究・開発者は教える内容が
仕事に直結しますから真剣に吸収しますが、学生は教
える内容が将来どのように活かされるかわからないた
め真剣さがありません。思い出してみると私も学生時
代は同じでした。私の授業では将来必要になり勉強す
るときに役立つだろうキーとなる内容に重点を置きま
したが、果たしてその効果は? ただ、企業経験者か
ら言えることは企業では「自分の考え・意見を常に持
砂 原 米 彦
っていること」が重要であると思います。常に今行っ
ている仕事のやり方に対して疑問を投げかけることが
重要であると思います。
最後に、皆様の健康と発展を祈願いたしまして最後
の挨拶といたします。
最初に担任した学生(5E)たち
全力で走った一歩先へ
情報コース 平成21年に阿南高専に赴任して約7年の月日が経ち
ましたが、平成28年1月末で退職することになりまし
た。これまでに寮、担任、サッカー部、プロコン部顧
問、あるいは授業、卒研などで多くの皆さんと関わっ
てきましたが、こちらが教えるというより皆さんから
学ぶことの方が多かった気がしています。
思い出を語ってはきりがないので、皆さんの将来の
役に立てばと思うことを書きます。進化論において
「赤の女王仮説」というのがあります。これは生物の
種が環境に対して常に進化し続けなければ絶滅してし
まうという仮説です。「鏡の国のアリス」という物語
に登場する赤の女王の「同じ場所にとどまるためには、
絶えず全力で走っていなければならない」という言葉
にちなむものです。皆さんも本校に入学し新しい環境
の中、寮や学校で何とかやっていくためにがむしゃら
に走り続けてきたと思います。7年間私もそうでした。
ただし、ここには1つ落とし穴があります。「全力
で走り続けても同じ場所にしか留まれない」、つまり、
ルームランナーのように走っても走っても前には進め
ないのです。世界で活躍する科学者・技術者は一体ど
うやってこの落とし穴を回避しているのでしょうか。
サッカー部員
一ノ瀬 元 喜
私は、その人たちは「未来を先取りし、一歩先の所で
走り続けているのではないか」と思うのです。もちろ
ん、今の環境でも全力で走りながら。
皆さんには本校で一生懸命走り続けながら、自分や
世界の未来も先取りし、一歩先の視野で様々なことに
挑戦するような人に育ってほしいです。私は2月1日
から静岡大学工学部へ異動しますが、皆さんが全力で
走り続け一歩先へジャンプする姿を遠くから見守って
いきたいと思います。
H27年度3S学生
H26年度3S学生
3
ലࣞɬ୳Ƞ
機械コース
5年生の言葉
■機械工学科
1年担任 川崎敏和、谷中俊裕、一森勇人、田中広志
2年担任 中 島 一 3年担任 松 浦 史 法
4年担任 大 北 裕 司 5年担任 原 野 智 哉
■バレーを通して 石 川 雅 登
見学旅行(マツダ自動車)
贈る言葉
高専入学後、どの部活に入ろうか悩むことなく私はバレ
ー部に入部した。小学校の頃からバレーをしていたことも
あり、高専でも続けようと決めていた。1年生の頃は先輩
のアドバイスを聞きプレーしていた自分が、気がつけば最
高学年となり副キャプテンを務めていた。やはり、5年間
共に同じコートでプレーをしていた仲間とは、絆が生まれ
るものである。毎日体育館で練習した日々は、私の最高の
思い出である。
■バスケットボール 川 崎 瀬 波
感謝の気持ちを持って
機械コース 主任 多 田 博 夫 卒業おめでとうございます。そして保護者の皆様、指導に尽力され
た皆様、お疲れ様でした。卒業生はこれまでの支えを思いかえし、お
蔭様で頑張れたという感謝の気持ちから社会へと旅立って欲しいと思
います。進学を選んだ人たちもいつか教育を受ける立場から卒業し、
社会に貢献する立場へと歩みを進めます。誰もが幸せになりたい、成
功したいと望みますが、それは個人の能力で奪い取るものでなく、お
金も地位も周囲があなたを認めた成果として与えられます。共に働き、
共に学ぶ仲間を大切にし、まずは教えがいのある社員になって自身を
磨き、次は周囲を支える立場へと成長してください。次の世代につな
がる「ものづくり」と「ひとづくり」に貢献してください。
至誠にして動かざるものは
未だこれあらざるなり(吉田松陰)
機械コース 5M担任 原 野 智 哉 ご卒業おめでとうございます。昨年大河ドラマでも吉田松陰が取り
上げられ山口県出身である担任にとっても大変勉強になることが多く
ありました。その中で吉田松陰の名言を挙げさせてもらいました。こ
の意味は「誠意を尽くして事にあたれば、どのようなものでも必ず動
かすことができる。逆に不誠実な態度で事にあたれば、何ものをも動
かすことは決してできない。
」もともとは孟子の言葉だそうですが、
こみ上げてくる思いすなわち志を持てば必ず人は動かされることを意
味します。何かを成し遂げようとするときは、なんとしてもやり遂げ
るやる気を持って事に当たれば、思いのほか同僚などから不思議に助
けが来て意外にも容易に達成できます。逆にやる気がなく他力本願の
人は助けが得られにくく物事の達成には困難がよく発生します。「案
ずるより産むが易し」です。とにかく何事もやる気をもって積極的に
やってみましょう。本当の仲間が得られ、大きな成果も得られるはず
です。なにはともあれチャレンジしてみましょう。
見学旅行(JFE スチール)
私は、この夏、8年間のバスケットボール人生を終えま
した。中学校の時は、ひたすら練習をこなすだけでしたが、
高専では、勝つために自ら練習メニューを考え、こなして
きたので、さらにバスケットボールが好きになりました。
良い先輩や後輩に出会え、時に泣きながら時にふざけあい
ながら過ごした5年間は、大切な宝物です。最終試合、接
戦を勝ち抜き、みんなで嬉し泣きをしたあの日は絶対に忘
れません。
■入学時と今の差異 表 木 直 斗
5年間に及ぶ高専生活が私にくれたものは、工学への興
味でした。就職が良いからと入学した阿南高専。年々機械
工学を学習するにつれ、自動車産業や鉄鋼産業へますます
惹かれていきました。機械の道を究めるべく、進学という
進路を選ばせてくれたのも、辛く楽しかった高専生活です。
この恩を返すために、優秀で博識な研究者になり、いつか
は、何らかの形で阿南高専に貢献したく思っています。
■初めてのテント泊 佐 光 望
ワンダーフォーゲル同好会の活動に最も力を入れました。
中でも3年生の時の合宿での初めてのテント泊が印象に残
っています。長い距離の登山、重い荷物に強い日差し。今
までに経験のない苦しさにあきらめそうになりましたが、
仲間と助けあって前に進みました。登頂後に寝そべって夜
空を見た時には、あきらめずに頑張ってよかったと感じま
した。これからも仲間と協力して困難を乗り越えていきた
いと思います。
■経験するということ 竹 内 秀 行
阿南高専に入学してから様々なことを経験してきた。何
か一つのことに集中してものごとを行うのが苦手な私は、
興味のあるイベントにはとにかく参加することにしていた。
部活は文化部と運動部の両方に入部し、5年生まで続けた。
ドイツプロジェクトという企画、球技大会、蒼阿祭等いろ
いろなものに参加した。様々なことを経験することは私の
人生を華やかに彩り、それらがあることで私は生きている
のだろう。
■素晴らしき明正寮 中 川 燎
自分の力で生活する。今まで当たり前のように親に頼っ
ていたことを自分でこなさなければならない。寮生活は不
安でいっぱいでした。しかし、入ってみるとすぐにその不
安は消え去りました。あいさつや生活態度について厳しか
ったものの、互いに支え励ましあい、笑いあえる素晴らし
き友人を得ることができました。また、このような環境に
身を置くことで、人としてとても成長できたことを実感し
ています。寮生活をしてよかったです。
■初めての校歌 米 田 稜
見学旅行(宮島)
4
野球に力を入れました。一人一人がキャプテンの意識で
練習に取り組み、自ら考えて行動してきました。チームと
して個人としての課題をミーティングで発言することで明
確にし、一つ一つのプレーに対して仲間と互いに評価し合
って切磋琢磨してきました。それらを継続することで最後
の夏の大会では初めて球場で校歌を仲間と歌うことができ、
喜びも最高でした。仲間と共にいろいろな面で成長させて
くれた野球に感謝しています。
ലࣞɬ୳Ƞ
電
電気コース
5年生の言葉
■電気電子工学科
1年担任 川崎敏和、谷中俊裕、一森勇人、田中広志
2年担任 藤 井 浩 美 3年担任 釜 野 勝
4年担任 松 本 高 志 5年担任 松 本 高 志
■海外経験を生かして 朝井加奈子
教室にて
贈る言葉
■蒼阿祭の裏側 鴻 上 朝 香
上り道と下り道は、
ひとつのおなじものである
電気コース 主任 中 村 厚 信 ご卒業おめでとうございます。4月から新しい環境で新たな人生の
スタートを切ることになりました。今後は、今までに出会った人の何
十倍・何百倍の人に出会うことになるでしょう。社会は様々な人間で
構成されていますので、皆さんを助けてくれる人もいれば意見の異な
る人もいるはずです。人生は良いことばかりではありません。どうし
てよいのかわからなくなることもあるでしょう。そのような時、一歩
引いたところから自分の今の状況を見直してみてください。冒頭のヘ
ラクレイトスの言葉は、一見相反するように見えても実は同じものだ
ということです。困ったときは視野が狭くなりがちですが、一歩引い
て見ると新たな道への道標かもしれません。皆さんの実りある未来を
信じています。
継続は力なり
電気コース 5E担任 日本は素晴らしい国である。これは私が留学を終えた後
に抱いた想いである。40日間という短期間ではあるが、
初めて海外の地(インドネシア)を経験した私にとっては
非常に貴重な時間であった。自分の考えが伝わらないもど
かしさ、受け入れられた時の喜び。中でも最も勉強になっ
たのは文化の違いを尊重し合う重要性である。私は専攻科
へ進学する。留学や学会で様々な国の人たちと接する機会
があるだろう。その時は日本の素晴らしさを自信をもって
伝えたい。
松 本 高 志 ご卒業おめでとうございます。就職する人も進学する人もこれから
新しい始まりです。人生の道は自分で切り開いていかなければならず、
そして近道はありません。そのために、自分の進む道で更なる努力を
しなければなりません。努力を続けていれば必ず成功がついてきます。
“継続は力なり”は昭和初期に活躍された住岡夜晃の著書の一節にある
名セリフですが心に沁みる詩ですのでぜひ一節を読んで下さい。人生
に成功した偉人は、途中であまり道を変えていません。どんな困難に
向き合っても、志を強く持ち最後までやり通してください。これから
前途ある皆さんの活躍に期待していますし、その過程や成果を聞かせ
てもらえる日を楽しみにしています。
蒼阿祭執行部での活動に最も尽力した。2年生の時に入
部してから3年間、案内班の一員として先輩や後輩と共に、
楽しい蒼阿祭になるように努力してきた。執行部は主に裏
方と呼ばれる仕事である。蒼阿祭当日も各班ごとに任され
た仕事があり、自分が楽しむ時間は少ない。それでも私が
3年間執行部を続けて来られたのは、周りの友人の励まし
や外部からの来場者の笑顔、そして部員全員の一つの目標
があったからであろう。
■専門展示 笹 山 智 洸
2学年から4学年にわたって蒼阿祭の専門展示を担当し
ました。専門展示は、私たちの学習、実験している内容を
外部の方に知ってもらうためのものです。私は電気電子工
学科の学生代表として、来ていただいた方に楽しんでもら
えるようLEDのイルミネーションや電子部品を使用したゲ
ームなどをメンバーと協力して作製しました。大変なこと
もたくさんありましたが、楽しんでいる皆さんの顔を見た
時、頑張ってよかったと感じました。
■ありがとう阿南高専 武 田 恭 佳
私はずっと家の近くの学校に通っています。小、中学校
に通っている時も阿南高専を遠目に見ながら、「いつか通
えたらいいな」と思っていました。そしてついに入学の日、
お気に入りの制服に身を包み、ドキドキしながら玄関を出
たのを覚えています。あれから5年間、あっという間に時
間は過ぎました。でも、阿南高専で学んだことはこれから
先、一生私の励みになるものばかりです。15歳から20
歳の私を育ててくれて、ありがとう阿南高専。
■高専生活をふりかえって 中 尾 愛
もし、中学3年の私が今の私を見たならば、ひっくり返
るほど驚くでしょう。それほどに自分自身が大きく変わっ
た5年間でした。大の運動嫌いで引っ込み思案だった私が、
硬式テニス部に入って、ましてや総合文化祭の実行委員長
を務めるとは、想像もできませんでした。今私は、高専生
活で得た経験や自信をもって、春から始まる新たな大学生
活に期待に胸を膨らませています。周りの方々や環境に恵
まれていたと、心から感謝しています。
■高専で学んだこと 米 田 大 輔
体育大会
蒼阿祭
1年生の時、とても頑張る人にたくさん出会った。2年
生の時、苦い経験を味わった。3年生の時、自分のやりた
いことを頑張った。4年生の時、人とのつながりを大切に
感じた。そして5年生で、社会というものを意識した。こ
んな私に、すばらしい出会いと経験を与えてくださった友
人、チームメイト、教員の皆様、そして阿南高専に最大級
の感謝を。この経験を糧に、どこまでも進み続けます。
■高専生活をふり返って 宮 田 優 一
私は高専5年間でいろんなことを経験した。部活動では
ワンダーフォーゲル同好会の他にボランティア部、再生可
能エネルギー研究会で活動し、また学生会では監査委員を
務めた。5年生の時には夏季休業を利用してインターンシ
ップとしてドイツに1ヵ月滞在した。あっという間の5年
間だった。しかし、とても充実していた。今そう思えるの
も家族や先生方の協力、共に過ごした仲間の存在があった
からだろう。感謝したい。
5
ലࣞɬ୳Ƞ
情報
情報
情報コース
5年生の言葉
■制御情報工学科
1年担任 川崎敏和、谷中俊裕、一森勇人、田中広志
2年担任 今 田 浩 之 3年担任 安野恵実子
4年担任 安野恵実子 5年担任 福 田 耕 治
■5年という年月 大 場 優 里
体育祭
4S 研修旅行(東工大研究室訪問)
贈る言葉
大ヒットの方程式
見学旅行(マツダ自動車)
情報コース 主任 杉 野 隆三郎 諸君らは「大ヒットの方程式」というものを知っているだろうか。
この方程式は数理情報学の分野で注目されている方程式であり、映
画や音楽のヒットから選挙の当確までを予測できるものであり、最近
ではアイドルの人気投票結果までわかるという研究まで出てきている。
方程式の形式は、パーセプトロン方程式を単純化した形であり、コン
ピュータシミュレーション学的にいうとそんなに難しいものではない
が、様々な項が足し込まれているので数学が苦手な人には少々きつい
かもしれない。方程式の中身をごく簡単に言うと、関心の強さを表す
量の時間変化が、減衰効果・費用効果・直接ならびに間接コミュニケ
ーションによって駆動されることを示した分布系の微分方程式である。
この方程式を解いてわかることは、大ヒットを飛ばすには、飽きられ
ず、手間と暇(コスト)をかけて、直接の対話を絶やさず、マスコミ
やソーシャルメディアを大いに活用する、ということだ。
この難しい方程式が教える事実は、諸君らがこれから世の中に出て
行って社会的に活躍するときに参考にならないだろうか。すなわち、
仕事でヒットを飛ばすには、人に飽きられないように、手間と暇をか
けて知識と体験を積み、周囲のコミュニケーションを盛り上げる努力
をする必要があるということである。
社会に出ると学生時代よりもチームプレーで成果を出していかなく
てはならないわけで、映画監督やアイドルなみの努力をしなくてはい
けないということがこの方程式からも理解できよう。これからの日本
社会は、どのような分野においても、これまでの定型業務だけしてい
れば済む世の中ではなくなり、オリジナリティに富む新しい価値(ヒ
ット)を生む必要がある。特に若く有意な諸君らには、その責任が課
せられているといって
も過言ではないだろう。
今、卒業していく諸
君に送る言葉は唯一つ
「センターを張る努力
を怠るな」と。
待っています
4S 研修旅行(空港)
情報コース 5S担任 福 田 耕 治 新たな出発をされる卒業生の皆さんへ。多くの学生が20年間のう
ちの5年間(これまでの人生の1/4)を阿南高専の学生として過ごし
てきたわけですが、それは皆さんの人生のごく一部になるはずです。
これから出会う新しい環境や人々、そして仕事や勉学・研究など、頑
張れば頑張るほど、日々の生活に一生懸命になるほどに過去を振り返
り一息つくことは無くなるでしょう。
それはそれで良いのです。多くの卒業生が、各分野で活躍してくれ
ることを願っています。ただ、時には休息も必要です。地元から離れ
る人は休暇で実家に戻った時、地域に残る人は地元を離れた友人・知
人が戻ってきた時、ネットで繋がって
いるだけでなくぜひ連絡を取り合って
会う機会を作ってください。そして、
ついでに阿南高専にも立ち寄ってくだ
さい。在学中にどんなことがあったと
しても、それを喜ばない教職員はいな
いと思います。学校は、卒業した皆さ
んが来てくれるのを待っているのです。
積もった話をしましょう。
3S 研修旅行(京コンピュータ)
6
思い返してみれば、この5年間はとても充実していた。
阿南高専を選んだことに後悔し、悩んだ時期もあった。そ
れでも私は今、人生の4分の1もの長い時間を、ここで過
ごせて本当に良かったと思っている。それはやはり、先生、
友人、家族など、私を支えてくれた人がいたからこそであ
る。その人たちには感謝してもしきれない。あっという間
の5年間。この5年間は私にとってかけがえのない時間で
あり、大きく成長できた大切な時間である。
■理想のクラス 尾 崎 竜 樹
私が高専で頑張ったと思うのは、クラスを盛り上げるこ
とだ。学校行事ではクラスメイトを巻き込んで一緒に楽し
むことができたと思う。イベントを消化して学年が上がる
ごとに、クラスの雰囲気が良くなっていくのが目に見えた。
最初は、互いにぎこちない会話だったあの頃も今となって
は笑い話だ。自己満足かもしれないが、私はこのクラスを
誇りに思う。なぜならクラスメイトに会うのが好きだから。
■プログラミング 居 石 峻 寛
私は今まで何もかもいい加減にしてきた。高専での部活
動も友人に誘われ、なんとなくで始めた。しかし、部員た
ちと過ごす時間は大変であったが楽しく、プログラミング
スキルを研鑽し合う日々は充実したものとなった。特に3
年生でのプログラミングコンテストでは自分で考えた案が
予選通過し、審査員の前でプレゼンテーションとデモを行
った時に「お疲れ様」と言われた時は嬉しいなんてもんじ
ゃなかった。過去最高の5年間だった。
■仲間への感謝の気持ち 清 重 飛 向
「友情は成長の遅い植物である。それが友情という名の花
を咲かすまでは、幾度かの試練・困難の打撃を受けて堪え
ねばならぬ」。阿南高専での5年間、何度も試練や困難が
あったが、仲間たちに常に助けられてきた。私の16歳か
ら20歳までの5年間は、これまでの人生の中で最も大き
なものだった。仲間たちと共に助け合いながら成長してき
たこの5年間を私は忘れることはないだろう。私は全ての
仲間たちに感謝している。ありがとう。
■蒼阿祭 郡 尚 太
「蒼阿祭」それは学校全体が一つとなり協力し合い、競
い合う場である。私は、クラスの出し物のほかにも、落語、
化学ととても忙しかった。しかし、
それは自分だけではない。
蒼阿祭は全体が協力し合う。そのおかげで私は無事に自分
の仕事を終わらせることができ、他の人の手伝いに回れた
のだ。蒼阿祭は私が学校生活の中で最も力を入れた行事で
あり、人と協力し合う大切さを学んだ場でもありました。
■私を変えた弓道 大 黒 嵩 浩
高専時代に最も力を入れたことは弓道だ。弓道がなけれ
ば今の自分はない。初めての試合で先輩の足を引っ張った
ことや主将を務めたこと、最後の県総体や高専大会で入賞
を収めたことは私を大きく成長させた。報われない努力は
あるかもしれないが、努力しなければ絶対に結果を残せな
いことを弓道に教えてもらった。現在、私の後輩は素晴ら
しい成績を残しており、とても嬉しく思う。全て含めて高
専弓道人生は最高のものであった。
■I love track and field 中 野 政 利
5年間陸上競技部に所属し、活動してきました。部活と
勉強の両立が厳しく、部活にいけないことも多くありまし
たが、最後の高専大会で胴上げをされた時、陸上をやって
いてよかったと思いました。練習に励み、駅伝などの大会
に出られたことは、おそらく忘れられないでしょう。卒業
にあたり、阿南高専陸上部を去りますが、駅伝やマラソン
などは続けていきたいと思います。後輩たちには更なる高
みを目指してもらいたいです。
ലࣞɬ୳Ƞ
建
建設コース
5年生の言葉
■建設システム工学科
1年担任 川崎敏和、谷中俊裕、一森勇人、田中広志
2年担任 田 上 隆 徳 3年担任 長 田 健 吾
4年担任 長 田 健 吾 5年担任 長 田 健 吾
■高専の宝 明 石 直 也
5年生球技大会
贈る言葉
ご活躍を期待します
建設コース 主任 笹 田 修 司 卒業を迎えられた皆さん、ご卒業おめでとうございます。卒業まで
の学生生活は有意義に過ごせたでしょうか。長い人生の中では、あっ
という間の学生生活の中で、人それぞれ色々な経験をしてこられたと
思います。さて、4月から新しい生活が始まります。いつもいつも皆
さんが思った通りに順調にいくわけではないでしょう。時には困難な
出来事に直面することもあるでしょうし、失敗したりすることもある
でしょう。でも、失敗を恐れることはありません。大切なのは、その
後の行動です。そ
こから立ち直り、
3 年生集合写真
再び挑戦する強い
意志を持ってくだ
さい。失敗から学
び、そして確実に
前進してください。
皆さんの新しい社
会でのご活躍を期
待しています。
道を切り開く開拓者(技術者)で
あるために
建設コース 5C担任 長 田 健 吾 ご卒業、おめでとうございます。3年間、担任として皆さんととも
に歩んで来られたこと、大変うれしく感じています。私は教員として
はまだまだ経験も浅く、私から教示できたことは少なかったと思いま
すが、私は皆さんと接する中で多くの経験を積むことができ、教員と
して多くの考え方を学び得る貴重な機会となりました。皆さんとの出
会いに心より感謝いたします。
私が大切にしている言葉の中の1つに「道は無限」という言葉があ
ります。私が本校を卒業した際に、書道の先生から頂いた言葉です。
若者には将来を切り開く力があり、努力を重ねればその可能性を無限
に広げることができると解釈できます。会社に入れば技術者の一員と
なりますが、単に利用される技術者ではなく、自ら道を切り開き可能
性を広げていける開拓者(Pioneer)であってほしいと願います。こ
れを実行するために、私が大切と思う3点を列挙します。
1.
知的好奇心を持つこと、
2.
粘り強くあること、
3.
健康であること
単純な好奇心ではなく、何事にも知的好奇心を持って知識・知恵(考
え方)の習得に努めてください。そしてどのような事も粘り強く対応
してください。これらが実行できる人は、いろいろな事にチャレンジ
でき、成功できると思います。ただし、これを続けるためには健康で
あることが必要です。体調管理には十分に気をつけて、将来を切り開
く技術者
として活
躍される
ことを心
より祈念
いたしま
4 年生研修旅行
す。
7
私が高専に来たのは「大学に行きたくないから」だった。
あまり勉強したくなかったのだ。入学してからは成績は下
がるのみだった。しかし、友達がいて、一緒に頑張ってく
れたおかげで5年生まで来ることができた。今、卒業を目
の前にして、高専で何を得たのだろうと考えると、まずは
じめに輝かしい友達の笑顔が浮かぶ。おそらく卒業しても
忘れることはない。そんな私の高専で得た宝を大切にして
いきたい。
■5年間の高専生活 柴 田 佳 奈
高専生活を振り返って初めに思い出したのは、入学した
ばかりの頃の寮生活でした。家族と離れることがイヤだっ
たし、寮ではおこられてばかりだったので、日曜日の夕方、
寮に戻ることをイヤがっていたのを覚えています。しかし、
慣れると友だちがすぐにできたし、ご飯は毎日とてもにぎ
やかで友だちの部屋に何人も集まって話をする時間が大好
きでした。この5年間の思い出を胸に新天地でも頑張りま
す。
■テニスとの出会い 栗 山 桃 子
高専に入学して始めたテニス。試合に負けた悔しさに何
度泣いたか、わかりません。しかし、毎日休みなく暑い日
も寒い日も取り組んだ硬式テニス部での練習は、迷いなく
私の高専時代で一番力を入れたことと断言できます。その
練習も、先輩、顧問の先生方のご指導、共に努力した同期
生、後輩がいなければ続くことはありませんでした。周り
の人の力によって、今、胸をはって努力したと言える自分
があることを、私は光栄に思います。
■感 謝 虎 尾 朱 里
思い返せば5年間、いろんなことに挑戦し、たくさんの
人に出会い、様々な経験を得ることができ、毎日充実して
いました。毎日一緒に笑いあったクラスメイト、蒼阿祭を
成功させるために協力し合った執行部の皆、愉快なバスケ
部、忙しい中面倒を見て下さった外部コーチ、素敵な先生
が集まった建設システム工学科、そして私に関わってくれ
た全ての人に感謝しています。本当にありがとうございま
した!
■
「誇り」といえるもの 坂 東 和 将
小・中学校と続けてきた吹奏楽をこの高専でもやろうと
決意したのは、1年生の後期でした。演奏では主にドラム
を任され、当初は苦労もありましたが、先生の指導と兼部
していた軽音楽部での活動のおかげで、随分上達したよう
に思います。この5年間、先生方や同級生、そして先輩、
後輩といった多くの人たちの温かさのおかげで、吹奏楽部
で非常に充実した毎日を送ることができました。これは私
の大きな誇りです。ありがとうございました。
■経 験 三 木 和 真
阿南高専に来て、様々なことに取り組んできました。ソ
フトボール部、蒼阿祭執行委員長、指導寮生、コーオプ教
育プロジェクトなどたくさんあります。それぞれに自慢で
きる実績や経験を積み上げてきた自信がありますが、これ
らは全て「阿南高専だからできたこと」だと思います。友
人、先生、環境など、何か一つでも欠けては成り立たなか
ったと思います。この一つ一つの出会いに感謝して、これ
からの人生を歩んでいきたいです。
■日々成長 山 本 浩 平
私の学生生活は部活と共にあったといえるくらい、部活
に力を入れました。私はバレーボール部で活動しましたが、
高専での部活で驚いたことがあります。それは、未経験者
とプレーをするということです。基礎から練習しなければ
ならなかったので大変でした。しかし、日々成長する仲間
の姿を見て、自分も頑張ろうと思えました。5年間、恵ま
れたチームでバレーボールができたことを心から嬉しく感
じました。
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専攻科
2年生の言葉(構造設計工学専攻)
■挑 戦 2MC 豊
一輝
本科の5年間と専攻科での2年間の7年間、自身をとても成長させ
てくれた阿南高専に感謝しています。7年が過ぎた今、私が一番大
切にしている考え方は「最大の失敗は挑戦しないこと」というある
人の名言です。学校生活を通して、なにかに挑戦してみて失敗する
よりも、挑戦しないで逃げることのほうが失敗だったと気づくこと
が多くありました。僕は機械工学について7年間学習してきました
が、大学院でこれまでとは全く関係ない分野に進学します。全く知
らない分野なので不安になることも多いですが、毎日目標に向かっ
て「挑戦する」気持ちを持っています。これまでの人生でお世話に
なった方々に感謝の気持ちを常に持ち、恩を返せるように頑張りま
す。
■専攻科 2MC 吉
出身学科の異なるメンバーが協力して課題に取り組んだ「創造工学演習」
贈る言葉
つとめて、やむな
専攻科長 西 野 精 一 専攻科修了おめでとうございます。専攻科での2年間は、
長期間のインターンシップ、海外留学、特別研究とその成果
の学会発表、そして多くの自学自習課題等、忙しい日々を過
ごしたことと思います。皆さんは、専門知識と課題解決能力、
コミュニケーション能力等のエンジニアの基礎を身につけ、
本校の学習・教育到達目標を達成しました。
最後に皆さんに「つとめて、やむな」という言葉を贈りま
す。これは、磁性鋼を開発し、鉄の神様と呼ばれた本多光太
郎博士の言葉であり、私の出身小学校の校訓です。努力し続
けることの大切さを謳っています。皆さんはこれから社会に
出て様々な困難に直面することと思いますが、どんなときで
も努力を忘れず課題に立ち向かうことを望みます。今後も、
企業や大学院でさらに自己研鑽を積み、プロのエンジニアと
して日本の発展に貢献してくれることを期待しています。
伸
専攻科では、ポジティブに生きていく重要性を強く感じることが
できました。素敵な授業・今では愛おしい課題・楽しい研究は私の
専攻科生活を彩るうえで素晴らしいコンテンツでした。しかし、専
攻科入学当初の私にはそれらに適応できず、無気力な日々を淡々と
過ごしていました。そんな時に行われた海外留学は新鮮で、世界中
の学生、隣に住んでいたアフリカの難民としたコミュニケーション
は貴重な体験でした。彼らはポジティブで勢いがあり、グローバル
社会が浸透している現代ではライバルになると考えた時、態度を改
めもっとハングリーに生きていく重要性を感じました。今の学校生
活・私生活はより明るいものとなりました。専攻科に感謝です。
■走れ走れまだ見ぬ未来へ 2MC 渡 辺 て い
専攻科では、インターンシップ、特別研究、学位試験などを経験
し、濃密な2年間を過ごしました。その中でもオーストラリアの国
際学会に参加したことが記憶に残っています。出発前日のお昼にな
っても、発表用ポスターが完成していない、発表練習も出来てない、
という前代未聞の状態でしたが、結果だけみると大成功を収めるこ
とが出来ました。この2年間は本当にあっという間でした。今後は、
大学院に進学しますが、これからも常に走り続けていきたいと思い
ます。指導教員や専攻科長、担任をはじめとする先生方、クラスメ
イトのみんな、本当にお世話になりました。
2年生の言葉(電気・制御システム工学専攻)
修了にむけて
2MC担任 吉 村 洋 2MCの皆さん、ご修了、誠におめでとうございます。皆さ
んがこれまで行ってきた様々な学習や経験は、これからの、
それぞれの進路において、非常に有効に役立つものと確信し
ます。専攻科の課程では専門分野を掘り下げるとともに、ほ
かの分野の知識などにも目を広げ、複眼的な視野を育成でき
たものと思います。これからも、同じように、ほかの人たち
との連携や協力を惜しみなく、しっかりと夢を保持しながら
自分の途を突き進んでください。さらに、専攻科では期限を
守ることの大切さについても、身をもって理解できたことと
思います。これからの大学院での学生生活に役立てください。
徳島に戻ってきたときには、ぜひ、高専にも寄ってください。
皆さんから、いろいろな話を聞かせてもらいたいと思います。
新たな刺激へ
2ES担任 中 村 雄 一 本年度、電気・制御システム工学専攻修了生のみなさん、
おめでとうございます。みなさんは全員本科から専攻科に進
学し、本校で7年間を過ごしました。本科とは異なった少人
数による教育・研究環境である専攻科での2年間はいかがで
したか?長期インターンシップ、特別研究活動や学会・国際
会議での発表などを体験し、学問の奥深さや技術の展望につ
いて触れ、多くの刺激を受けたことでしょう。
さて、みなさんはこれから企業や大学院での新たな環境で、
新たな刺激を求めて活躍していくものと思います。たまには
母校を訪れて新しい環境で得られた知識・体験を後輩達に話
し、刺激を与えてくれることを願っています。
■敬意を払う 2ES 三 島 啓 寛
私は本科・専攻科合わせ7年間この学校に通い続けました。この
7年、普段の学業に加え、部活動、インターンシップ、卒業研究、
学会発表、就職活動と経験してきました。これらの経験で得たもの
は色々ありますが、共通して他人への尊敬と感謝に繋がっています。
学ぶことや経験によって苦労することは、先人、先生、先輩、友人
他多くの人たちの偉大さに気づかせてくれます。
清掃員、事務の方含め阿南高専で働く職員の方々、まだぼんやり
と過ごしていた低学年の頃、将来の進路について意識させてくれた、
普通高校に進学した友人達、5年間を共に過ごし、後に社会人の先
輩として多くの助言をくれた本科卒業の友人達、多忙な2年間、共
に協力し合った専攻科のクラスメイト、全てに感謝。
■チャレンジ 2ES 井 上 秀 文
私は阿南高専で7年間過ごしてきました。私は、専攻科の電気・
制御システム工学専攻に所属しています。専攻科に進学してからは、
ドイツへの短期留学や、電気主任技術者の資格の取得、学会発表な
ど様々なことを経験しました。ドイツへの短期留学では、他国の人
たちと交流することで自分の価値観が変わりいろんな視点から物事
を見ることができるようになったと思います。電気主任技術者の資
格の取得には4年かかりました。諦めずに何度もチャレンジしたか
らこそ電気主任技術者の資格を取得できたと思っています。まず、
何事もやり始めることが大切なことだと思います。私は東京工業大
学の大学院に進学しますが、受験の時には周りから合格は難しいだ
ろうと言われていました。私自身もそう思っていましたが、最後ま
で諦めずに受験勉強をがんばった結果、無事合格することができま
した。大学院にいっても勉強、研究をがんばり、また新しいことに
チャレンジして自分を成長させていきたいと考えています。
8
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4S 樫 福 智 哉
4S 山 本 浩 輝
Taiwan is one of the Asian countries where English is most
commonly used and some Taiwanese also speak Japanese, so
I could communicate with them smoothly and made many
friends. It seemed many Taiwanese were interested in Japan
and like it, and always treat us splendidly. I had a good time
with them. The more days have passed, the better I like Taiwan
and Taiwanese. I recommend Taiwan as your first place for
overseas studying experience.
(留学先:國立聯合大学,台湾)
The most necessary thing is ‘positiveness.’ I felt that in my
studying abroad. Many students studying abroad from other
countries cannot fully speak and write in English. But they are
different from Japanese (including me). Even if their English
was wrong, they expressed their opinions in English. I think this
attitude is ‘key’ to improve my English. I had a good experience
in America. This experience and positiveness change into my
power, and I want to make use of this power from now on. I will
never forget studying abroad last summer!!
(留学先:ソノマ大学,アメリカ)
4S 川 上 千 夏
I went to Vietnam as an exchange student for one month last summer. Before I went there, I couldn’ t tell
what I wanted to say. So I decided to go to Vietnam to improve my English skill and reunite with some of
Vietnamese students who used to study in our school. In Vietnam, I encountered many cultural differences
and I came to know that I didn’ t know anything about the world.
Vietnamese people were kind and funny, foods were very spicy
but delicious, and the nature was beautiful. I can’ t say my
speaking skill became much better than before. However the
memories I had in Vietnam always encourages me. I want to
be an engineer who can work all over the world and talk with
many foreigners in my future. Vietnam inspired me to think that
way. It’ s important to go abroad in reality, even if the reason
was a simple one in the beginning. I’ m sure that the experience
(留学先:ベトナム中央電気短大,ベトナム)
will be your treasure. Let’s go abroad and find the world!
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本校で初となる台湾研修旅行が、9月7日から10日に実施され、
2、3年生全クラスの希望者34名が参加しました。本校との協定
校である台湾國立聯合大学との学校交流、新竹サイエンスパーク
での工場見学、班別自主研修、国立故宮博物館見学、台湾最古の
寺「龍山寺」参拝などを通して、学生たちは文化の違いと同時に
日本との強いつながりを体感し、充実した研修旅行となりました。
■台湾研修旅行感想
3E 早
瀬拓深
台湾研修旅行で私が一番思い出に残っているのは台湾の企業見
学だ。新竹サイエンスパーク内にある企業で、その企業の幹部の
方と日本企業から台湾の企業に出向している方の説明を聞いた。
台湾がハイテク産業で大きなシェアを占めていることなど、知ら
なかったことが多くとても興味深かった。その後、飲み物を頂き、
社員の皆さんが台湾の歌を歌ってくださった。お土産まで頂いて
しまった。
台湾の人々はとても友好的で親切だった。馴染みの深い日本の
コンビニなども多くあり、町も安全だったのでぜひまた行きたい
と思った。
3S 荒井寿美麗
夏季休業中、4日間程、研修旅行で台湾を訪れた。その内、最
も印象に残っているのが4日目に訪れた「龍山寺」での出来事だ。
突然、1人の老人に話しかけられた。「日本人の方ですか?」と。
頷くと日本語で自己紹介をしてくださり、最後に「日本は素晴ら
しい国です。ありがとうございます。」と言って老人は去ってい
った。私は状況を理解できずにいたが、昔、祖母が「台湾は昔の
日本と似ていて懐かしい気持ちになれる。」と言っていたのを思
い出した。何か関係があるのかと興味が沸いた。正直、台湾では
日本語でしか話していない。一言、あの老人と話していたら何か
知れたかもしれないと後悔している。
言語が違っても積極的に話すことが大事だと学んだ。また、外
国と日本の繋がりを事前に知っておく事も重要だと感じた。もし、
また外国を訪れる機会があるとすればこの反省を生かしたいと思
う。旅行に行って少し視野が広がったような気がする。
9
2I
新見優里
台湾は、私に
とって初めての
海外旅行でした。
現地の大学や企
業の訪問、台北
市内の観光など、
すべてが新鮮で
した。特に印象
に残っていることは、やはり「文化の違い」です。食べ物、言語、
町の雰囲気など、日本とは違う面白さがありました。しかし、現
地で日本語を話せる方々が多くいて、また日本のコンビニエンス
ストアや商品もあり、気候も似ていたので初めての私にとっては
とても過ごしやすい場所でした。新しい世界を見てみたい!とい
う人や、海外に行くのが初めてという人に、ぜひ一度行ってみて
もらいたいです。
2C 海 部 登 生
僕は海外に行くのが初めてで、何もかもが新鮮だった。海外旅
行においてのパスポートの大切さを身にしみて実感して、少し緊
張していた。しかし、向こうに行くと、日本語表記や日本語を話
す人が多くて驚いた。伝統的な建造物と温かい人達のおかげで、
より一層楽しむことが出来た。特にB&Sプログラムでは、台湾の
大学生に案内してもら
ったり、食事をしたり
と、現地の人と交流で
きたのは、自分にとっ
て貴重な経験となった。
今後、こういった海外
での研修で、国際交流
や国際経験が学校内で
広がり、興味を持つ人
が増えることを願う。
高専ロボコン2015 四国地区大会出場報告
機械コース 川
畑成之
本年度、高専ロボコン四国地区大会は 2015年10月25日、香川高専詫間キャンパス第 2 体育館で開催されました。本年度の競技は
輪投げをモチーフとした「輪花繚乱(わっかりょうらん)
」でした。敵味方陣地およびフィールド中央に設置された計9本のポールに
輪(散水用ホースで作った輪)を投げ入れ、その得点を競う競技となっています。
本校から出場した2チームを紹介します。
C ロボット名「 C O P -N (コップン)」
ʙĜʸ
B ロボット名「 AQSen t (アクセント)」
ʙĜʸ
四国地区大会唯一の9発同時投射機構を備えた大型ロボット
で、試合開始直後の9発同時発射披露時には観衆からどよめき
が起こった独創性豊かなロボットでした。そのこだわりを実現
したアイデアと技術力を評価していただき、アイデア賞と特別
賞(ROHM)のダブル受賞となりました。また、テレビ放送で
も何度も得点シーンが取り上げられ、注目されたロボットでした。
輪をパチンコのごとく輪ゴムにかけて力強く輪を投げ、一
瞬でポールに輪が入るスピードと迫力を特徴とするロボット
です。他のチームには無い低空弾道による得点と遠方ポール
へ一瞬で入る技術を評価され、特別賞(H ONDA )を受賞し
ました。
以上のように、両チームとも大きな注目を集めたロボットを完成させることができましたが残念ながら3年ぶりの全国大会出場と
はなりませんでした。独創性に優れるロボットを開発することはできましたが、優勝を争うチームと比較して総合力において一歩及
ばないくやしさを学んだ大会となりました。今回の経験を活かし、本校チームは今後もオンリーワンのロボットによる勝利、そして
全国大会への出場を目指して挑戦を続けてまいります。皆様からの変わらぬご支援をいただきますようお願い申し上げます。
第26回 プログラミングコンテスト
情報コース 吉
田 晋
第26回プログラミングコンテストは10月11〜12日、長野市(長野高専主管)で開催されました。課題部門と自由部門の両方で
予選通過し競技部門を含め全部門で全国出場しました。防災・減災テーマの課題部門作品「Local Hazard Alarm(防災局地情報
通知)」は防災情報が広域に発令されるため、今自分がいる場所の危険度を把握しづらい問題を解決するシステムを提案。自由部
門の「NY BATH GUIDE(入浴見守りシステム〜バスガイド〜)」は、高齢者の方など一人暮らしでお風呂に入る際の体調管理ア
ドバイスや入浴中の無事を見守るアヒル型のシステムを提案しました。課題部門は 5S 居石君、
4S 森君、3S 森下君が開発、
2I 澤口君、
酒井君がデモ準備。自由部門は、4S 高橋君、3S 平田君、中野さん、2I 谷口君が開発、3S 加藤君、2I 小野瀬君がデモ準備などみ
んなで協力して夏休み返上、現地入り後も開発や準備に奮闘しました。本選では、居石君、高橋君がプレゼンを、チーム全員でデ
モ審査やマニュアル審査をがんば
りました。課題・自由ともに敢闘
競技部門
課題部門
賞を受賞、自由部門はブロードリ
ーフ社企業賞を受賞しました。学
生達は大きな充実感を得ました。
競技部門のテーマは様々な形を
した石のブロックを隙間無く敷き
詰めることを目指すプログラムで、
出てくる順に使う必要があるなど
最適解を求めるのが難しい問題で
した。5S 里谷君、4S 樫福君、3S
宮川君がそれぞれ解を求めるプロ
第26回全国プロコン参加メンバー
グラムを開発し本選に臨みました。
1回戦で準決勝進出を逃しました
が、一晩でプログラムを改善し敗
者復活戦で準決勝進出を果たし、
決勝進出へもう一歩のところでし
た。学生達は来年度こそは決勝進
出と燃えています。また、競技は
12 月に高知で行われた総合文化
祭において四国6キャンパス中準
優勝となりました。今後とも変わ
らない皆様からのご声援・ご協力
よろしくお願いします。
10
第12回 全国高等専門学校デザインコンペティション2015
田博夫
ルできました。
構造デザイン部門「メタルブリッジ」は銅線で製作した模型
の耐荷性能、質量、デザイン性等の競技に55チーム(35高専)が参
加し、本校からは「こんなはずでは」
(5C 中村亨、4C 増金沙織、
中島樹理)
、
「スペーストラス V3X」
(5C 大平澪、4C 武市彰太、
柴原一帆)の2チームが参加しました。銅線加工に苦しみ、作
品の重量や仕上げで順位を下げましたが、十分な耐荷重を持っ
たブリッジを製作することができました。
AM デザイン部門「フライングプレーンⅡ」には「わたんぽぽ」
(4M 谷穂乃香、尾崎志帆、蛭子明日佳、4S 西岡成生)の1チ
ームが参加、遊星歯車機構で綿毛の様な軽量小型のプロペラを
高速回転させて飛翔させ、大会唯一のアイデアとプレゼンが評
価されました。
11月14日㈯、15日㈰に全国高専デザコンが和歌山県民文化会
館に於いて開催され、本校から3部門に5チーム17名の学生が
参加しました。
創造デザイン部門「生活環境を災害から守る」には 4C 環境
デザインの授業で取り組み、夏休み期間中に改良を加えた6作
品を応募、予選総数26作品(12高専)に対し本校の2作品を含
む 10 作品(6高専)が本選に進みました。
「ミミズの生ゴミ処理」
(4C 中野恭平・永久晴海・三原弘暉・山本喬介)は災害により
停止したごみ処理場の機能に対し、避難所で発生するゴミをミ
ミズの力を用いて解決するという提案、
「海水を蒸留して飲める
ようにしよう!」
(4C 多田彩奈・柏谷浩平・福山慎太郎・井上雅都)
は上水道インフラが停止した孤島でペットボトルなど用いて海
水から蒸留水を作成するという提案を行いました。両作品とも
ポスター発表時にデモンストレーションを行い来場者にアピー
創造デザイン部門 ポスターセッション
機械コース 多
構造デザイン部門 耐荷性能試験
四国移動型&自律型ロボット
トーナメント2015(SMART2015)
AM デザイン部門 飛行競技
化学コース 釜
野 勝 情報コース 安野恵実子
一般教養 中 島 一 電気コース 西 尾 峰 之
「四国移動型&自律型ロボットトーナメント2015(SMART2015)」(当番校:阿南工
業高等専門学校)が、11月15日㈰に本校高志会館にて開催されました。今回は15回目を
数え、徳島大学、徳島文理大学、津山高専、本校より1チーム3人編成で総勢25チーム
75名の参加がありました。
今年の競技課題は「進撃のRobot」。
競技内容は2分間の競技時間内に、壁を越え、フィールドに配置されたそれぞれの飲
料缶上の岩(ピンポン球)を取得し、自陣の穴(鶏卵の容器)を塞ぐ対戦型競技です。
ロボットは、スタートの合図で発進します。競技フィールドには、高さの異なる25本の
「たけし」対戦の様子
飲料缶が格子状に配置され、中央、中間、外側に張り巡らされた3つの壁(角材)を越
えながら岩の取得を目指します。
実際の競技はグループに分かれる予選リーグと各グループの上位が進出できる決勝ト
ーナメントで構成されています。
今回、本校からは下記の3チームが出場しました。出場した各チームは予選通過を目
指し健闘した結果、「トリガー・ハッピー」と「たけし」が決勝トーナメントに進出す
ることができました。しかし、決勝トーナメントではくじ引きの結果、運悪く1回戦で
「トリガー・ハッピー」vs「たけし」が対戦することになり、残念ながら惜しくも「た
けし」は姿を消すこととなりました。
優勝メンバー
その後、「トリガー・ハッピー」は大量得点を連発し快進
撃を続け、見事優勝しました。阿南高専勢としての優勝は3
「トリガー・ハッピー」※ 阿部廉太朗(4C) 佐藤圭太(4S)
武市伊織(4S)
年ぶりですが、LEGO研究会からの優勝は初めての快挙です。
※ 坂野陽一
「
た
け
し
」
(2
I
)
櫻田雄一
(2
I
)
樫野元晴
(2I)
来年は連覇に向けてさらに頑張って欲しいと期待します。
「0.3m級マスカネット」
岡田美那
(4E)
鈴江瑠衣
(4E)
増金沙織
(4C)
今後ともご支援、ご声援の程、よろしくお願い申し上げます。
※はLego同好会所属
集合写真
「0.3m 級マスカネット」対戦の様子
11
人権教育便り
副学生主事 福 見 淳 二(情報コース)
本校の人権教育
阿南高専では「大学人権を基軸」として人権教育に取り組んでいます。
具体的には、中学・高校人権と大学人権との融合により、実践的技術者に
必須の技術者倫理への接続を行っていきます。
低学年では各教科学習における包含的な人権教育に加え、LHR におい
ても人権学習を実施しています。専攻科では「技術者倫理」の授業等で、
具体的な事例を通じて倫理的問題を考え、将来技術者として社会に貢献し
ていく上で必要な工学的倫理観の育成を行っています。
♥身元調査お断りワッペン運動
本校は、阿南市人権教育協議会高校・高専・特別支援
学校教育部会の一員として人権啓発活動の推進に取り組
んでいます。その中心的活動が、
「身元調査お断り」ワッ
ペン運動です。今年度も8月24日にフジグラン阿南店
で啓発活動を実施し、本校学生と教員も参加しました。
技術者
倫理
大学人権
中学・高校人権
阿南高専の目指す人権教育モデル図
♥「インターネットと人権」
への新しい取り組み
阿南市人権教育協議会高校・
高専・特別支援学校教育部会では、
学校教育部会では、
と人権」への新
「インターネットと人権」への新
して啓発リーフ
しい取り組みとして啓発リーフ
本校学生と
レットを作成し、本校学生と
しました。
教職員にも配布しました。
ついては、
リーフレットについては、
ジ
次のホームページ
ty.anan.
(http://www.city.anan.
ocs/
tokushima.jp/docs/
/)
2014121000038/)
す。
でも閲覧できます。
阿南市「人権啓発標語・ポスター及び人権作文」入選作品の紹介
毎年本校では、人権教育の一環として阿南市の人権啓発標語・ポスター及び人権作文へ学年単位で取り組んでいます。
今年度の入選作品の受賞者(敬称略)を紹介します。
人権啓発ポスター
人権作文
1年1組 西 條 賢 人
1年3組 椀 田 文 子
「違 い」 2M 高 橋 里 帆
1年1組 瀧 根 風 香
1年4組 佐 藤 良 祐
「向き合って初めて分かること」 2E 木 戸 駿 介
1年1組 林 田 翔
1年4組 英 美 波
1年2組 鎌 田 夏 綺
1年4組 藤 田 岳 大
「会社の雇用問題について」 2C 西 野 彰 馬
「生きることは一人じゃない」 2C 丸山あすか
1年2組 正 瑞 来 夢
人権
啓発
標語
「考えて、そのつぶやきが 刃物かも」 3M 東 陽 介
「認めることからはじめよう、他者と自分の心のちがい」 3M 小 原 涼 香
「匿名だからって 許されると思うのか 人権侵害」 3M 濱 口 翔 太 「闇の中 救えるのは あなたの手」 3C ⻆ 亜矢香 12
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഍ਗဦ‫ݛ‬੥
12月12日㈯、13日㈰の2日間、高知高専主催により、高知県立県民文化ホールに
於いて第37回四国地区高等専門学校総合文化祭が開催されました。
今年は『若意志(わかいし)
』をテーマに掲げ、
「若い衆(若者たち)
」という高知
の方言を基に、
「総合文化祭で賞を取りたい、他校の人と交流したい、と強い意志を
持った同士が集う」ことを目的とし、四国5高専6キャンパスの文化系クラブ活動を
披露する場として35部門が参加しました。
初日の全体交歓会では、高知高専生による「よさこい踊り」が披露されましたが、
閉会式では、各高専からの代表者が舞台上で一緒によさこいを踊るというパフォーマ
ンスも行われました。同じ意志を抱き、その強い意志を表現する者同士親交を深める
ことができ、さらに若者のパワーを感じ取ることができました。
なお、本校の受賞は、写真部門で多田彩奈さん(4C)が優秀賞を獲得しました。
学生主事 堀 井 克 章
(建設コース)
閉会式合同よさこい
写真展示
吹奏楽合同演奏
൦21 ‫ޑ‬
全員で夕飯
ഓ!!‫!!چ‬੥
第10回蒼阿祭を終えて
蒼阿祭執行委員長 建設システム工学科4年 尾 崎 航 洋
茶道部の
お点前 阿南高専の毎年恒例の行事になりました蒼阿祭ですが、今年度
で第10回目を迎えることができました。昨年度の蒼阿祭では、
もち投げやその他いくつかの新しいイベントを実施したことで、
例年にない盛り上がりを見せました。今年度はそれを超える蒼阿
祭を目指して、執行委員一同、準備に励んできました。
今年度の蒼阿祭で注目していただきたかった大きなイベントは
「アニクラ」です。蒼阿祭当日には、教室がすしづめ状態になり、
すごい熱気で包まれていました。蒼阿祭を盛り上げてくれたイベ
ントの1つです。アニクラ同好会の方は、ありがとうございました。
その他にも、学生自身が日々学んでいる各コースの専門展示や、
各クラス・部活動による模擬店、茶道部や演劇部などの文化部に
よる展示や公演などの様々なイベントもありましたが、どれも大
盛況でした。また、昨年度に引き続き、アイドルのゆきなさんに
も蒼阿祭を盛り上げていただきました。
最後になりましたが、蒼阿祭にご来場くださった方々や、蒼阿
祭を盛り上げる為に頑張ってくださった学生やゲストの皆様、準
備・運営の手助けをしてくださった先生方や学生課の方々には、
深く感謝しております。本当にありがとうございました。
保健展
模擬店
もち投げ
吹奏楽
13
図書館便り
読書感想文優秀作品紹介
なりたい自分
2年機械コース 人は自分を見失ったとき、何を愛すのだろう。家族、友人、
恋人。いろいろな答えが出てくると思う。だがどうだろう。本
当に大事なものは、「自分」なのではないだろうか。
町行く人に「自分のことが好きか」と問えば、YESと答え
る人はきっとひと握りだろう。実際私もそうだ。けれど、命の
危機に襲われたとき私は周りに気を配る余裕などないだろう。
そう、自分が嫌いな私も一番かわいいのは自分なのだ。
この本では「普通の」中学生が謎の人物によって集められ、
数人の「貴族」と多数の「奴隷」に分けられてしまう。自らの
「肩書き」を変えられた伸也たちはどんどんそれらしくなって
ゆく。心優しく、正義感の強かった人たちが大事な仲間の死や
貴族への恨みで心を失ってゆく。私はこのことに、心に穴があ
くようななんとも言えない気持ちになった。
私たちは生きてゆく上で自分の背景にある「肩書き」にとら
われすぎていないだろうか。真面目な人、暗い人、よく話す人。
いくつかの肩書きが集まって人間一人一人に対する「イメー
大切なこと
ジ」がつくられてゆくのだと私は思う。それが事実でなく、想
像だったとしても。
自分のことが嫌いだという人は、イコール自分の「肩書き」
が嫌いという人なのではないだろうか。少なくとも私はそうだ。
人の想像通りの肩書きを背負って生きていくのはもう嫌だと思
わないか?本当の自分を、かっこいい自分を周りの人に知って
ほしいと思うだろう?
誰しも心のどこかで理想の自分がいるのではないだろうか。
自分が嫌いで自分を変えたいと思っている人は、きっと心のど
こかに自分が好きな自分がいるのだ。
肩書き一つでその人の人生が、生き方が変わる。いや、変え
られる。それとともに人の肩書きの重さ、そして儚さを教えて
くれているのだ。
●書 名:貴族と奴隷
●著者名:山田悠介 ●出版社:文芸社
2年電気コース 人生にはいろいろな闘いがある。
闘いには必ず勝ち負けがつきものだ。その闘いに負けたいな
んて思う人はいないだろう。でも途中であきらめる人は少なか
らずいる。実際、自分自身も何度もあきらめたことがある。あ
の時あきらめてなかったら・・。結果的には闘いに勝てなかっ
たとしても、何か得るものがあったのではないか。他にもこの
本には、何度読んでも答えが出ない。そのところにこの本を読
む楽しさがある。
単純と言えば単純な話だ。老漁師サンチャゴが漁に出て、巨
大なカジキマグロを4日間にわたる死闘の末につかまえる。だ
がその帰りに今度はサメの群れに襲われ、港に帰ってきたとき
には巨大な魚の骨しかなかった。たったこれだけの話。だが、
そこに闘いが幾度となく登場する。その全てにおいて共通して
いることは何か。それはあきらめない精神だ。サンチャゴの相
手は巨大なマグロ、サメの群れ、怪力の男、自然そして自分自
身である。どれも一筋縄ではいかない存在。途中心が折れそう
言葉の魔法
14
大 和 恭 弥
にもなったが、彼は決してあきらめない。そんなこと誰にでも
できるであろうか。いや、無理である。口だけなら誰にでも言
える。だが老人はやってのけた。結果的に骨だけだったかもし
れない。でもそんなことはどうだっていい。大事なのはそこに
至るまでの過程である。それを否定する権利は誰にもない。あ
ってはならないのだ。そのことに気づかせてくれた。
このことに気づくチャンスは何度もあったと思う。なぜ気づ
かなかったのだろう。いや、気づいていたのかもしれない。た
だ目をそむけていただけ。そんな風に思えて仕方がないのだ。
だがそんなことをする必要はもうない。そんなことをしたとこ
ろで自分は何も成長しない。はっきりとそう言える。失敗なん
て恐れなくていい。そうすることで、自分はかけがえのないも
のを得られるのだから。
●書 名:老人と海 ●著者名:ヘミングウェイ(翻訳者名 福田恆存)
●出版社:新潮社
2年建設コース その頃の私は、進級のこと、部活のこと、色々なことで悩ん
でいた。昔から何か壁にぶつかると、本の世界へ逃げていた。
現実逃避することが良くないのは分かっている。けれど、こう
でもしないと、何か得体の知れない塊に心を飲み込まれそうに
なってしまうのだ。
そんな訳で、新しい世界を求めて、古本屋へ向かった。紙独
特の匂い、無数に並ぶ本の数々。店の中に居るだけで、ワクワ
クする。今日はどんな物語にしようかと歩いていると、ふと、
とある背表紙が目に留まった。「少年アリス」、何となく甘く
て、儚い響き。表紙をめくり、少し読んでみる。楊柳、露台、
凌霄花…聞いたことの無い単語が飛び出してきて、少し面食ら
ってしまった。しかし、前後の文脈や漢字から何となくの意味
は伝わってくる。気がつくと、私はこの本の魅力に憑かれてい
た。これが、「少年アリス」との出会いだった。
それから、何回もこの本を読み返した。大抵の小説は、1、
2回読むと飽きてしまい、本棚の海で眠りにつき、滅多なこと
がない限り、二度と日の目を見ることは出来ない。何度読んで
も違う顔を見せる。まるで空のようだ。流れゆく雲のように、
刻一刻と移り変わる空の色のように、時には激しい雷雨のごと
高 橋 里 帆
地 道 愛 心
く、心に入り込んでくる。
何故、繰り返し読んでも飽きないのか?それは、言葉の魔法
にかかっているからではないだろうか。先ほど書いたもの以外
にも、天鵞絨幕、薄靄など、日常生活ではまず耳にしないであ
ろう単語がたくさん出てくる。また、「秋の使者は茨の蔓に摑
って来る」や「此処の星は剥落してしまったんだ」という文は、
この作者独特の表現で、ぱっと読んだだけでは、その文の真意
をつかみ取ることは出来ない。詩のように抽象的で、概念とい
う枷から解放されている。それこそが飽きないことの最大の理
由で魅力である。
夏と秋がすれ違い、人と鳥との境界線が曖昧になる中庭を中
心として展開される少年達の葛藤、友情、夜空を飛びながらも
ずっと拭いきれない不安を抱き続ける主人公、物語を構成する
全ての要素が星屑の瞬きと、湧き出る水の清らかさを持ってい
る。読後の何とも言えぬ楽しさと静かに流れる言葉の旋律を求
めて、私はまた、表紙をめくる。
●書 名:少年アリス ●著者名:長野まゆみ ●出版社:河出書房新社
図書館からの推薦図書 平成27年度の新着図書から紹介します。
『本で床は抜けるのか』
『くまとやまねこ』
西牟田 清 著
湯本香樹実 文 酒井駒子 絵
読書の方法は人それぞれ。図書館で借りる
人、電子書籍で読む人、買う人……
本を買って読む人がいつかは直面するであ
ろう、家中にあふれかえる本をどうするか。
そもそも本で床が抜けてしまうのか?
床抜け寸前の蔵書家たちはどう対策してい
るの?蔵書を残す人、捨てる人も必見!あな
たの蔵書は大丈夫?
*閲覧室:024.9 | | N84
この絵本は、こども向けとはいえない絵本
で、身近な人を失うことについて考える、大
人向けの絵本です。
悲しい別れのテーマですが、物語も絵も、
とても素晴らしい1冊です。手にとって読む
と、物語にでてくるクマのような新しい一歩
を踏み出すきっかけが、この絵本の中から見
つかるかもしれません。 *閲覧室:726.6 | | Y97
図書館利用統計〔平成27年度4月~12月期〕
◎図書貸出ランキング(上位10冊)
◎クラス別利用状況
順位
回数
1
66
TOEICテスト新公式問題集 Vol. 5
貸出冊数
(冊)
500
2
48
TOEICテスト新公式問題集 Vol. 6
450
3
36
TOEICテスト新公式問題集 Vol. 4
400
4
33
TOEICテスト公式問題で学ぶボキャブラリー
5
25
新編高専の数学 3問題集
250
6
19
新編高専の数学 2問題集
200
7
18
編入数学入門 : 講義と演習
150
8
16
TOEICテスト公式プラクティス リスニング編
9
15
TOEICテスト新公式問題集 Vol. 3
書 名
15
クロソイドポケットブック
9
15
新TOEICテストこれ
新TOEICテストこれ1冊で600点はとれる!
図書館からの
お知らせ
貸出者数
(人)
300
250
350
200
300
150
100
100
50
50
0
9
貸出冊数 貸出者数
1111222 2 2333344445555専専
年年年年MES Z CMESCMESCMESC攻攻
1234
科科
組組組組
12
クラス
年年
0
開館時間 ・ 平 日 9時∼19時(休業期間中は、9時〜17時)
・ 土曜日 11時∼17時(休業期間中は、土曜日休館)
・ 日曜日・祝日 休館
★図書館は保護者の方、一般の方もご利用になれます。
(貸出を希望される場合は、身分証明書(運転免許証など)をご持参ください。)
貸出冊数 5冊まで(長期休業期間中は10冊) 貸出期間 14日間
館内資料の文献複写(著作権法の範囲内での有料複写)や、DVD・ビデオコーナーもご利用になれます。
詳しくは図書館までお問い合わせください。
TEL 0884­23­7106 E-mail [email protected]
★ホームページにて、蔵書検索や利用案内、図書館開館カレンダーなどご利用いただけます。 URL http://www.anan-nct.ac.jp/library/
投書箱
図書館では、
学生のみなさんのリクエストを受け付けています。
読みたい本や、学習や研究で使う本などがありましたら、図書館の投書箱へ投函してください。
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各種大会報告
日付
団体・個人
部 門
賞
クラス
氏 名
日付
団体・個人
部 門
第31回阿南市会長杯バドミントン大会
徳島県高等学校弓道選抜大会
H27.10.4
H27.11.1
第3位
個 人 弓道
優秀選手 3E 池 下 大 翔
第3位
個 人 弓道
優秀選手 3C 山 下 裕 也
個 人 弓道
優秀選手 3C 谷 口 泰 我
個 人 弓道
優秀選手 3M 福 岡 智 也
団 体 男子団体一部
団 体 女子団体二部
第26回プログラミングコンテスト
敢闘賞 5S 居 石 恭 宏
5C 栗 山 桃 子
第52回四国地区高等専門学校体育大会ラグビーフットボール競技
4S 森 公 希
H27.11.15 団 体
3S 新 見 彩 夏
SMART2015 四国移動型&自立型ロボットトーナメント
2I 酒 井 和 也
H27.11.15 団 体
準優勝
優勝
敢闘賞 4S 高 橋 遼
3S 加 藤 滉 基
第37回四国地区高等専門学校総合文化祭
2I 谷 口 響
H27.12.13 団 体 プログラミングコンテスト 準優勝
2I 小野瀬博貴
個 人 写真の部
優秀賞 4C 多 田 彩 奈
ブロードリーフ企業賞
個 人 写真の部
第 3 位 2M 溝 渕 貴 大
英語スピーチコンテスト
個 人 暗唱の部
第 3 位 2I 新 見 優 里
英語スピーチコンテスト
個 人 自由弁論の部
第 5 位 4S 四 宮 将 士
徳島県高等学校新人テニス大会
H27.10.18 団 体 男子団体
佳作
3S 寺井亜彩未
2I 藤 本 優 輔
個 人 書道の部
佳作
5E 鴻 上 朝 香
2C 大 西 友 樹
個 人 絵画の部
佳作
2Z 平田茉安里
2M 芝 井 尚 輝
個 人 絵画の部
佳作
4M 尾 崎 志 帆
2E 後 藤 亘
2015徳島県冬季ジュニアテニス大会
2E 吹 上 優 心
H27.12.20 個 人 U17 女子ダブルス
第 3 位 1-1 瀧 根 風 香
1-2 多 田 魁 登
個 人 女子ダブルス
4C 阿部廉太郎
「トリガー 4S 佐 藤 圭 太
・
ハッピー」
4S 武 市 伊 織
3S 中野由美子
団 体 自由部門
氏 名
第3位
優勝
団 体 自由部門
クラス
団 体 女子団体
団 体 男子団体二部
H27.10.12 団 体 課題部門
賞
2C 吉 原 千 尋
2Z 元 木 友 也
第6回将棋学校別対抗戦
2M 板 垣 尚 弥
H27.12.27 団 体
第 3 位 5E 大 宮 誠
第 3 位 2C 吉 原 千 尋
5E 氏 師 和 希
1-1 瀧 根 風 香
3S 油 谷 拓 磨
アイデア対決・全国高等専門学校ロボットコンテスト2015 四国大会
H27.10.25
ロボット名:
COP-N(コップン)
ロボット名:
COP-N(コップン)
特別賞(ローム株式会社)
アイデア賞
ロボット名:
AQSent(アクセント) 特別賞(本田技研工業株式会社)
編 集
後 記
平成27年度
高専便り第111号をお送りします。
今号は、卒業・修了特集号です。
卒業・修了おめでとうございます。
4月から新たな場所でご活躍ください。
広報情報室高専便り編集委員
山田耕太郎(一般教養) 中 島 一(一般教養)
松 浦 史 法(機械コース) 一ノ瀬元喜(情報コース)
阿南工業高等専門学校 総務課 総務広報係 電話(0884)
23-7100
徳島県阿南市見能林町青木265 E-mail : [email protected]
〒774−0017
16
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