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音声メールの Cisco CallManagerへの接続性
C H A P T E R 22 音声メールの Cisco CallManager への接続性 企業内のクラスタの規模と量が増加するに従い、システム管理者は音声メッセー ジング システムを多数配置する必要が増えると予想されます。 Cisco CallManager では、音声メッセージング システムの数を増やすことをサポー トします。また、ユーザが回線を見かけ上共有するメッセージ待機インディケー タの設定を提供しています。 システム レベルの設定は、次のとおりです。 • 音声メール システム アクセス(P. 22-2) • 音声メール パイロット番号(Voice Mail Pilot Numbers)(P. 22-3) • 音声メール プロファイル(P. 22-3) • マルチプル音声メッセージング システム環境におけるコール転送(P. 22-4) • メッセージ待機(P. 22-7) • メッセージ待機インディケータ(P. 22-8) • 音声メール インターフェイス(P. 22-9) • 参考情報(P. 22-10) Cisco CallManager システム ガイド 78-1742-01-J 22-1 第 22 章 音声メールの Cisco CallManager への接続性 音声メール システム アクセス 音声メール システム アクセス ディレクトリ接続型の音声メール システムでは、Cisco CallManager は Cisco CallManager Administration がディレクトリ番号を割り当てる音声メッセージン グ ポートのプロビジョニングをサポートしています。システム管理者は、通常、 ある音声メッセージング ポートを他の音声メッセージング ポートに直接転送し ます。したがって、複数のユーザが同時に音声メッセージング システムにアク セスする場合でも、音声メッセージング システムのアクセスに必要なポートが 利用可能になります。 コールが行われるときに、実際に使用される音声メッセージング ポートがどれ でもあっても、ユーザが音声メールにアクセスするときは、転送チェインの最初 の音声メッセージング ポートに関連付けられているディレクトリ番号にダイヤ ルします。このディレクトリ番号は、音声メッセージング パイロット番号と呼 ばれています。 ゲートウェイ ベースの音声メッセージング システムでは、Cisco CallManager は ルート リストのプロビジョニングをサポートします。ユーザがルート リスト番 号をコールすると、ルート リスト番号は、検索アルゴリズムを使用して、音声 メッセージング システムの各ポートへの着信コールを提供します。ゲートウェ イ ベースの音声メッセージング システムでは、音声メッセージング パイロット 番号は、ルート リスト自体のパイロット番号です。 コールが音声メッセージング システムに関連付けられているディレクトリ番号 に行われると、コールされた音声メッセージング システムはコールを処理しま す。コールが音声メッセージング システムに直接行われると、その音声メッセー ジング システムは、通常、プロンプトをユーザに出し、メールボックスとその メッセージの取り出しに必要なパスワード情報を求めます。ユーザは、音声メッ セージング パイロット番号がある場合はその番号を指定するか、または Cisco 7900 シリーズの IP フォン上のメッセージ ボタンを押すかして、音声メッセージ ング システムにアクセスします。メッセージ ボタンを押すと、システム管理者 が設定してある回線に対してユーザから音声メッセージング パイロット番号宛 のコールが確立されます。または、Cisco IP Phone 上で現在使用中のデバイスの 各回線に対しても同様に確立されます。アクティブの回線に対して音声メッセー ジング パイロット番号が設定されていない場合は、Cisco CallManager は音声メー ル コールをデフォルトの音声メッセージング パイロット番号に経路指定をしま す。このデフォルトのパイロット番号は、Cisco CallManager Administration のサー ビス パラメータにより設定されています。 Cisco CallManager システム ガイド 22-2 78-1742-01-J 第 22 章 音声メールの Cisco CallManager への接続性 音声メール システム アクセス 音声メール パイロット番号(Voice Mail Pilot Numbers) 音声メール パイロット番号は、本人の音声メッセージにアクセスするときにダ イヤルする番号です。電話機の Messages ボタンが押されると、Cisco CallManager はこの音声メッセージング番号を自動的にダイヤルします。各パイロット番号 は、異なる音声メール メッセージング システムに属することが可能です。 音声メッセージング番号は、Cisco CallManager Administration の Voice Mail Pilot Configuration ウィンドウで指定します。 Cisco CallManager には、デフォルトの Voice Mail Pilot Number があります。現在 のデフォルト番号を削除して、新規のデフォルト番号を設定することができま す。 『Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド』の「Cisco Voice Pilot の設 定」の章を参照してください。 音声メール プロファイル 音声メール プロファイルでは、ディレクトリ番号に関連付けられている(デバ イスではありません)回線に関連する音声メール情報を指定できます。音声メー ル プロファイルに含まれている情報は、次のとおりです。 • Voice Mail Profile Name(音声メール プロファイル名) • Description(説明) • Default(この指定のプロファイルをデフォルトにするか検討してください) • Voice Mail Pilot Number(音声メール パイロット番号) • Voice Message Box Mask(音声メッセージ ボックス マスク) デバイスに異なる回線がある場合は、異なる音声メール プロファイルが存在し ます。例えば、ある管理者のセカンダリ回線をその人の補佐役に割り当てておけ ば、管理者宛の音声メッセージング システムはその補佐役の電話に経路指定さ れます。補佐役の回線は、補佐役本人の音声メッセージング システムに経路指 定されます。 事前設定の Default Voice Mail Profile は、自動的に、システム管理者が追加した 回線に割り当てられます。Voice Mail Profiles を検索すると、リスト内のプロフィ ル名の横に「default」が表示されます。 Cisco CallManager システム ガイド 78-1742-01-J 22-3 第 22 章 マルチプル音声メッセージング システム環境におけるコール転送 音声メールの Cisco CallManager への接続性 音声メール プロファイルは、コールが音声メッセージング システムが経路指定 されるときに、その他の設定値に優先します。 『Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド』の「音声メール プロファ イルの設定」を参照してください。 マルチプル音声メッセージング システム環境におけるコー ル転送 音 声 メ ッ セ ー ジ ン グ シ ス テ ム で は、サ ポ ー ト す る 最 大 ユ ー ザ 数 は Cisco CallManager がサポートする最大ユーザ数と一致します。 コールが意図した相手に関連付けられている音声メール システムに確実に転送 されるように、コール転送(Call Forward)機能はコールが音声メール システム に転送されるように修正されています。 Cisco CallManager では、マルチプル音声メール パイロット番号(profiles)がサ ポートされています。各パイロット番号は、異なる音声メール システムに属す ることが可能です。音声メッセージ パイロットプロファイルは、1 行単位で設定 されます。Cisco CallManager は、音声メール コールを元のリダイレクト終端に ある音声メール システムに転送します。ただし、この転送は、音声メール シス テムに音声メッセージ パイロットプロファイルが存在する場合に限られます。 クラスタ間コール転送には、制限が 1 つあります。 あ る ク ラ ス タ に 転 送 さ れ た 後 に 音 声 メ ー ル に 転 送 さ れ る コ ー ル は、Cisco CallManager は他のクラスタの最後のリダイレクト終端にある音声メール システ ムにそのコールを転送します。この理由は、Cisco CallManager は他のクラスタの 元の終端にある音声メッセージ パイロットプロファイルをもっていないことに よります。 Cisco CallManager Administration の Directory Number Configuration ウィンドウに は、Call Forward および Pickup Settings が含まれています。音声メール チェック ボックスを選択することにより、Cisco CallManager は選択した音声メールプロ ファイルに対するすべてのデバイスに、 Forward All、Forward Busy、または Forward No を転送します。 Cisco CallManager システム ガイド 22-4 78-1742-01-J 第 22 章 音声メールの Cisco CallManager への接続性 マルチプル音声メッセージング システム環境におけるコール転送 例 クラスタ間コール転送は、 転送している電話が最後に Forward To Voice Mail オ プションを使用するまで転送をチェインします。 コール転送(call forwarding) :ある音声メッセージング パイロットがサービスす るすべてのコールは、別の音声メール プロファイルがサービスする電話に転送 されます。2 番目の電話は、音声メールに転送されます。Cisco CallManager は、 最初の電話に関連付けられいる音声メッセージング パイロット番号にコールを 送り届けます。 クラスタ間コール転送は、 転送している電話が最後に Forward To Voice Mail オ プションを使用しなくなるまで転送をチェインします。 コール転送(call forwarding) :ある音声メッセージング パイロットがサービスす るすべてのコールは、別の音声メール プロファイルがサービスする電話に転送 されます。2 番目の電話は音声メールに転送されますが、音声メール パイロット 番号には特定の宛先の番号が入力されているので、音声メールには転送されませ ん。Cisco CallManager は、最後の電話に関連付けられている音声メッセージング パイロット番号にコールを届けます。 CTI とチェインするクラスタ間自動転送コール 電話に着信するコールで、そのコールは WebAttendant、dials-by-name を使用する 発信者に転送されます。Cisco CallManager はそのコールを宛先まで送り届けま す。宛先は、音声メールに転送します。Cisco CallManager は、コールを WebAttendant ではなくて最後の電話に関連付けられている音声メッセージング 番号に送り届けます。 WebAttendant または他の CTI アプリケーションがコールを支配している時は、最 終宛先が音声メッセージを引き受けるとの理由で、オリジナル コールの情報を 削 除 す る こ と を 選 択 す る 場 合 が よ く あ り ま す。Cisco CallManager は、Cisco CallManager が宛先の音声メッセージング ボックスとしてレポートする音声メッ セージング ボックスを管理する音声メッセージング システムにそのコールを経 路指定しなければなりません。 Cisco CallManager システム ガイド 78-1742-01-J 22-5 第 22 章 マルチプル音声メッセージング システム環境におけるコール転送 音声メールの Cisco CallManager への接続性 RDNIS とチェインするクラスタ間自動転送コール PBX 上の Phone A は、同一 PBX 上の phone B にコールします。Cisco CallManager へ自動転送されたコールは、phone C まで送り届けられます。Phone C は、音声 メールに向かいます。Cisco CallManager は、コールを phone C に関連付けられて いる音声メッセージング システムまで送り届けますが、phone B の内線番号とし て報告します。 phone B に関する音声メッセージング パイロット番号は、クラスタ間のバウンダ リにより、存在しません。したがって、Cisco CallManager は、コールを最終宛先 に関連付けられている音声メッセージング パイロット番号に送りません。しか し、PBX から Cisco CallManager にパスされたディレクトリ番号をその音声メー ルボックスとして報告します。 Cisco CallManager システム ガイド 22-6 78-1742-01-J 第 22 章 音声メールの Cisco CallManager への接続性 メッセージ待機 メッセージ待機 Cisco CallManager Administration の configuration ウィンドウに対して、ディレク トリ接続ベースのメッセージ待機用の集中メッセージ待機コンフィギュレー シ ョ ン が あ り ま す。Cisco CallManager Administration の Message Waiting Configuration ウィンドウは、メッセージ待機インディケータの設定値により、 メッセージ待機 on または off のディレクトリ番号を指定します。指定されたディ レクトリ番号は、ディレクトリ接続ベースの音声メッセージング システムに使 用され、特定の Cisco IP Phone に対してメッセージ待機インディケータを設定す るかクリアするか指定します。 Message Waiting Configuration ウィンドウでは、次の作業ができます。 • Cisco CallManager クラスタごとに、マルチプルメッセージ待機 on/off 番号の プロビジョニング • 各メッセージ待機 on/off 番号についてメッセージ待機検索スペースを明示 的に関連付ける。 • Cisco CallManager Administration は、メッセージ待機番号とコール検索スペー ス エントリの検証、および番号計画の中で番号が重複していないか検索を します。 Cisco CallManager システム ガイド 78-1742-01-J 22-7 第 22 章 音声メールの Cisco CallManager への接続性 メッセージ待機インディケータ メッセージ待機インディケータ 発信者がメールボックスにメッセージ を残すと、音声メッセージング システム は、その音声メッセージが宛てられた相手にメッセージ待機インディケータを送 信する必要があります。同様に、音声メッセージング システムは、ある音声メッ セージング ボックスの所有者が保留中のすべての音声メッセージを削除したと きに、その音声メッセージング ボックスの所有者にメッセージ待機インディ ケータを送信して、保留をしているメッセージ がなくなったことを知らせる必 要があります。 Cisco CallManager では、システム管理者がメッセージ待機ランプ ポリシーを各 デバイスに対して回線ごとに設定することが可能です。システム管理者はこの機 能により、メッセージ待機のポリシーを指定でき、Cisco CallManager は保留の音 声メッセージに対して Cisco IP Phones 7940 および 7960 の受話器に付属のライト を制御することが可能になります。例えば、管理者を補佐する人はその管理者の デイィレクトリ番号をセカンダリ 番号として共有している場合は、管理者の回 線に音声メッセージが保留しているかは一目瞭然であり、また その他の従業員 がコワーカー回線を共有している場合は、コワーカーに着信するコールに応答す ることはもとより、プライマリ回線にメッセージ が保留されるときに表示され るメッセージ待機インディケータに応答することができます。 Cisco CallManager Administration の Directory Number Configuration ウィンドウに は、回線特有の設定値(Message Waiting Lamp Policy)が表示されます。このポ リシーは、Cisco CallManager 受話器のライトを点灯させないときか、Cisco 7900 シリーズ IP Phone 上のプライマリ回線か特定回線に音声メッセージが保留して いるときに点灯するか、Cisco 7900 シリーズ IP Phone 上の任意の回線に音声メー ルが保留しているときにライトを点灯するのを指定します。 Cisco CallManager Administration の Enterprise Parameter Configuration ウィンドウで は、ある設定値(MessageWaitingLampPolicy)を提供し、その指定値により、Cisco CallManager は受話器のライトを点灯させないか、Cisco CallManager プライマリ 回線のメッセージが保留されているときだけライトを点灯させるか、Cisco CallManager は音声メールが保留しているときに常にライトを点灯するか指定し ます。 高度のメッセージ待機インディケータの要件を満たせないお客様に対しては、 サービス全般に有効な特別の Cisco CallManager パラメータは、Cisco CallManager はメッセージ待機インディケータを点灯させます。 Cisco CallManager システム ガイド 22-8 78-1742-01-J 第 22 章 音声メールの Cisco CallManager への接続性 音声メール インターフェイス 音声メール インターフェイス Cisco CallManager は、次のインターフェエイスを使用して、ユニファイド メッ セージング システムと相互に会話をします。 • Skinny Protocol:Skinny Protocol ベースの音声メッセージング システムは、む しろ直接接続型の音声メッセージング システムと呼ばれています。他のプ ロトコルは理論上はこれらのシステムと通信するときに使用されます。直接 接続型の音声メッセージング システムは、Cisco CallManager Administration に特別に設定されているメッセージ待機 on/off 番号をコールしてメッセー ジ待機インディケータを送信します。Cisco CallManager Administration では、 音声メッセージング ポートを作成して直接接続型の音声メッセージング シ ステムと通信します。多重同時コールは、多重同時音声ポートを作成すれ ば、音声メッセージング システムで利用可能になります。そこでは、多重 コールは一個ずつ順次転送されます。 『Cisco CallManager アドミニストレー ション ガイド』の「Cisco 音声メール ポートの設定」を参照してください。 • PSTN Gateway インターフェイス:この インターフェイスは、H.323 ベース の音声メッセージング システムおよび従来の音声メッセージング システム により使用されます。これらの音声メッセージング システムは、通常(必 ずしもそうとは限りませんが)、SMDI オーバー RS-232 インターフェイスを 使用して、メッセージ待機インディケータを送信します。Cisco Messaging Interface(CMI)は Windows 2000 サービスの 1 つですが、これらのインディ ケータを Cisco CallManager までリレイします。Cisco CallManager Administration では、ゲートウェイをプロビジョニングさえすれば、ゲート ウェイ ベースの音声メッセージング システムにプロビジョンが可能になり ます。同時コールは、個々のゲートウェイポート用にルート グループを作 成すれば、音声メッセージング システムで利用可能になります。その上に、 音声メッセージング システムで SMDI を使用する場合は、CMI の設定と稼 動が必要です。詳細は、 『Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド』 の「Cisco Messaging Interface の設定」を参照してください。 • クラスタ間インターフェイス:1 クラスタ内の Cisco CallManager は、システ ム管理者がクラスタ間トランク上の音声メッセージング パイロット番号を プロビジョニングをしておけば、別のクラスタの音声メッセージング シス テムにアクセスが可能になります。しかしながら、Cisco CallManager クラス タは、オーバー クラスタ間トランク機能をなんら提供していないので、音 声メッセージング システムは他のクラスタの音声メッセージング システム を設定することはできません。 Cisco CallManager システム ガイド 78-1742-01-J 22-9 第 22 章 音声メールの Cisco CallManager への接続性 参考情報 参考情報 参考資料 • Cisco 音声メール ポートの設定:Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド • Cisco Voice Pilot の設定:Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド • メッセージ待機の設定:Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド • 音声メール プロファイルの設定:Cisco CallManager アドミニストレーショ ン ガイド • Cisco 音声メール ポート ウィザード:Cisco CallManager アドミニストレー ション ガイド • Service Parameter の設定:Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド Cisco CallManager システム ガイド 22-10 78-1742-01-J