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SPS2004-11

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SPS2004-11
社団法人 電子情報通信学会
THE INSTITUTE OF ELECTRONICS,
INFORMATION AND COMMUNICATION ENGINEERS
信学技報
TECHNICAL REPORT OF IEICE
SPS2004-11 (2005-02)
多様なエネルギー源とその役割
-革新的エネルギー技術の開発意義-
岡野邦彦†
†財団法人
電力中央研究所 〒201-8511 東京都狛江市岩戸北 2-11-1
E-mail: †[email protected]
あらまし 未来のエネルギー技術(あるいは新しいエネルギー源)は、様々な要求を満たすことが望まれる。本稿
では、これから長期にわたって使われうるエネルギー技術のうち、要求の多くの部分を満たすと思われる5つの候
補について、それらの特徴と役割を考えてみる。どの候補もそれぞれに特長を持つが、すべての要求を完全に満た
しうる候補は存在していない。すなわち、どのエネルギー技術もかならず何らかの弱点も持っている。したがって、
それらをうまく組み合わせて使っていくための、適材適所やベストミックスという考え方が大切である。
キーワード 将来エネルギー、エネルギー需要、地球温暖化、エネルギー比較評価
Comparison of various energy systems and their roles
-The Significance of Advanced Energy Technologies-
Kunihiko OKANO†
†Central Research Institute of Electric Power Industry,
2-11-1, Iwado-kita, Komae-shi, Tokyo 201-8511, Japan
E-mail: †[email protected]
Abstract There are various requirements for future energy technologies (or new energy sources). Features and roles of
five options of advanced energy technologies, which are expected to satisfy the most part of these requirements, are considered.
Each option has various merits, but at the same time, no prospective energy option satisfies the requirements completely, i.e.,
every option has a certain degree of drawback(s). An optimized combination to make the best use of these technologies will be
required.
Keyword Future energies, Energy demand, Climate change, Comparison study of energy systems
1. エ ネ ル ギ ー と 環 境 問 題
最 近 の エ ネ ル ギ ー 資 源 量 の 調 査 結 果 [1,2] に よ
れ ば 、化 石 燃 料 や 他 の 炭 化 水 素 系 の エ ネ ル ギ ー 資
源 が 21 世 紀 中 に 枯 渇 す る こ と は な い と 考 え ら れ
て い る 。図 1 は 、人 類 が 使 用 す る 全 エ ネ ル ギ ー の
将 来 予 測 と 、 仮 に そ の エ ネ ル ギ ー の 90%を 石 油 、
天 然 ガ ス 、石 炭 の 化 石 燃 料 で 賄 う と し た 場 合 、ど
の程度の期間にわたりエネルギーを供給可能か
を 示 し た 図 で あ る [2]。石 炭 は 膨 大 な 埋 蔵 量 が あ り 、
こ の よ う な 極 端 な 仮 定 を し て も 、 現 行 の 10 ド ル
/bbl 以 下 の 価 格 が 15~ 30 ド ル /bbl ま で 上 昇 す る こ
と を 許 せ ば 、 実 に 22 世 紀 後 半 ま で 不 足 し な い と
い う こ と に な る 。(注:bbl=バ レ ル 。本 来 は 石 油 量
の 単 位 だ が 、 こ こ で は 石 炭 の 発 熱 が 石 油 何 bbl に
相当するかを考えた石炭の石油換算量を表して
い る 。) 加 え て い え ば 、メ タ ン ハ イ ド レ ー ト の よ
うな非在来型化石燃料はこの計算に入っていな
い の で あ る 。そ れ で も 数 百 年 と い う 時 間 で 考 え れ
図1
化石燃料のエネルギー供給可能量[2]
ば 、化 石 エ ネ ル ギ ー は 枯 渇 す る と は 言 え る 。し か
し 、そ れ だ け を も っ て 新 エ ネ ル ギ ー 技 術 の 開 発 を
今 の 時 点 で 急 ぐ 理 由 に す る の は 無 理 が あ ろ う 。新
エ ネ ル ギ ー 技 術 に 求 め ら れ る 役 割 は 、エ ネ ル ギ ー
-1-
7)
枯渇への対応だけでなはいのである。
こ の ま ま 化 石 エ ネ ル ギ ー を 使 い つ づ け れ ば 、そ
の枯渇よりずっと早い時期に地球環境問題で破
綻 が 訪 れ る と 考 え ら れ て い る 。 図 2 は 西 暦 1000
年 か ら 2000 年 の 期 間 に 、 人 類 の 総 エ ネ ル ギ ー 消
費 量 と そ の 内 訳 が ど の よ う に 変 化 し た か と 、そ の
間 の 地 球 大 気 中 の CO 2 濃 度 の 変 化 を 示 し て あ る 。
産 業 革 命 以 後 、人 類 の エ ネ ル ギ ー 消 費 は 急 増 す る 。
そしてその増大の大部分を化石燃料で供給した
こ と が 示 さ れ て い る 。そ れ に 同 期 し た CO 2 濃 度 の
上 昇 は 、そ の 原 因 が 人 類 の エ ネ ル ギ ー 消 費 に あ る
ことを明確に物語っている。
具 体 的 に 心 配 さ れ て い る の は 、 CO 2 の 温 暖 化 効
果 に よ る 気 温 上 昇 で あ る 。図 3 は 、過 去 1 世 紀 間
・
石
油
換
算
億
ト
ン
・
80
エ
ネ
ル
ギ
・ 40
消
費
量
エネルギー消費量
360
340
320
300
280
260
1000
産
業
革
命
全エネルギー消費量
0
1000
(ppm )
380
二
酸
化
炭
素
濃
度
化石エネルギー
2000
1500
CO2濃度
1500
2000
西暦(年)
図2 人類の 1 次エネルギー消費の歴史と大気中
の 二 酸 化 炭 素 濃 度 変 化 [3]。
0.2
0
気
温
CO2
-0.2
℃
平
均
値
か
ら
の
偏
差
a
0
b
CO2+火山
の 気 温 実 測 値( 点 線 )と 、計 算 機 シ ミ ュ レ ー シ ョ
ン に よ る 計 算 値 の 比 較 の 例 で あ る 。気 温 の 変 化 は 、
火山の噴火による噴煙の太陽光遮蔽効果や太陽
活 動 そ の も の の 変 化 に よ る 影 響 も 受 け る 。図 3 の
a は CO 2 濃 度 変 化 だ け を 考 慮 し た 計 算 値 、 b は 火
山活動を、c はさらに太陽活動の影響を考慮に入
れた計算結果である。c になると、微少な変動を
除 け ば 、実 測 値 を ほ ぼ 再 現 し て い る 。こ の 計 算 結
果 か ら 、 CO 2 濃 度 の 上 昇 に よ る 1 世 紀 間 の 気 温 上
昇 は 約 0.6℃ と 推 定 さ れ た 。1995 年 の IPCC( 気 候
変 動 に 関 す る 政 府 間 パ ネ ル )は 、同 様 の 計 算 結 果
に 基 い て 、こ の ま ま の ペ ー ス で CO 2 放 出 を 続 け れ
ば 、今 後 100 年 間 の 気 温 上 昇 は 過 去 の 1 世 紀 を 大
き く 超 え 、1.0-3.5℃ 程 度 に 達 す る と 予 想 し た 。さ
ら に 2000 年 に は 1.4-5.8℃ に 達 す る と 修 整 さ れ て
い る 。こ の よ う な 気 温 上 昇 が も た ら す 影 響 は 色 々
考 察 さ れ て い る が 、も っ と も 定 量 化 し や す い も の
としてよく指摘されるのが海水面の上昇である。
2.5℃ の 上 昇 で 50-100cm の 水 位 上 昇 が 予 測 さ れ 、
例 え ば 、日 本 国 内 で は 砂 浜 の 90%が 消 失 、中 国 で
は 35000km 2 に 影 響 が 及 ぶ 、 な ど と 予 想 さ れ て い
る。消滅する島も現れるであろう。
し か し 、こ の よ う な 水 位 変 化 は 、あ る 朝 起 き て
み た ら 突 然 水 没 し て い る わ け で は な く 、 100 年 か
か っ て ゆ っ く り 起 こ る も の で あ り 、十 分 に 対 策 を
立 て る 時 間 的 余 裕 が あ る と も 考 え ら れ る 。本 当 に
心 配 す べ き は 、現 在 の 知 見 で は 予 想 し き れ な い カ
タストロフィックな気候の変化ではないだろう
か 。わ ず か な 気 温 の 変 化 が 大 き な 気 候 変 化 を も た
ら し 、人 類 や 生 物 の 活 動 に 大 き な 影 響 を 及 ぼ す 可
能 性 は 否 定 で き な い 。現 時 点 で は 、気 候 に 関 連 す
る災害の発生頻度が増加しているといった説の
多 く は 統 計 的 根 拠 が 希 薄 な よ う だ が [5]、生 物 が 数
十 億 年 か け て 固 定 し た CO 2 を 、人 類 は わ ず か 数 百
年 で 大 気 に 放 出 し よ う と し て い る の で あ り 、こ れ
で地球環境に今後もなんの変化も起こらないと
主張するのはむしろ不自然である。
-0.2
0
2. 新 し い エ ネ ル ギ ー 技 術 へ の 期 待
上 記 の よ う な 問 題 意 識 の も と 、「 2100 年 に お い
て の CO 2 濃 度 が 産 業 革 命 前 の 約 2 倍 の 550ppm と
す る 」と い う の が 、IPCC が 1995 年 に 示 し た 実 現
可 能 な ひ と つ の 目 標 例 で あ っ た が 、こ れ が 今 後 の
100 年 に わ た る 共 通 の 目 標 と な り つ つ あ る 。 こ れ
は 550ppm ま で な ら 大 丈 夫 で あ る と い う こ と で は
な く 、未 来 世 代 へ の 責 任 を 果 た す た め に 、で き る
限 り の こ と を す る た め の 目 標 で あ る 。現 実 に 人 類
は 化 石 燃 料 に 大 き く 依 存 し て お り 、そ れ を 急 に 置
c
CO2+火山+太陽
-0.2
-0.4
モデル
実測値
1900
1940
1980
西暦年
図 3 過 去 100 年 間 の 気 温 変 化 実 測 値 と シ ミ ュ
レ ー シ ョ ン モ デ ル に よ る 計 算 値 [4]
-2-
7)
CO2排出量,炭素換算トン
換 で き る 技 術 も 未 開 発 で あ る 。今 後 、少 な く と も
50 年 程 度 に わ た り 、CO 2 排 出 は 増 大 す る の は 恐 ら
く 避 け ら れ な い 。そ の よ う な 認 識 の 上 で 実 現 が で
きそうなぎりぎりの選択したのが上記の目標な
の で あ る 。こ こ で は 当 面 こ れ を 目 標 と し て 受 け 入
れるとして考えていこう。
3億
無制約
2億
図 5 ア ジ ア 諸 国 に お け る CO 2 排 出 の 将 来 見 通 し
伊 藤 浩 吉 、 第 41 回 原 子 力 総 合 シ ン ポ ジ ウ ム 資 料
より
1億
2100年550ppm安定化
0
2000
2050
西暦年
2100
1次エネルギー生産量(106 石油換算トン)
10,000
550ppm安定化ケース
(CO2処分あり、革新技術あり)
革新的技術
25,000
太陽光
風力
20,000
水力
バイオマス
15,000
従来型原子力
天然ガス
10,000
5,000
0
2000 2010 2020
原油
石炭
2030
2040
2050 2060 2070
2080 2090 2100
西暦年
図 4 CO 2 排 出 量 と 供 給 源 内 訳 予 測 の 例 。 上 図 の 破
線 は 成 行 き 任 せ (BAU)ケ ー ス 、 実 線 は 2100 年 で CO 2
濃 度 550ppm 安 定 化 を め ざ す 例 。下 図 は 、550ppm 制 約
を か け た シ ナ リ オ の 供 給 内 訳 例 。NEDO/RITE「 地 球 再
生 計 画 」 の 実 施 計 画 作 成 に 関 す る 調 査 事 業 (平 成 10 年
3 月 )に よ る 。
図 4 は 、 NEDO/RITE に よ る 地 球 再 生 計 画 に お
い て 示 さ れ た CO 2 排 出 削 減 シ ナ リ オ の 例 で あ る 。
CO 2 削 減 の た め の 努 力 を 特 に し な い ケ ー ス (BAU:
Business as usual)で は 、 今 後 100 年 は コ ス ト で 有
利 な 石 炭 が 圧 倒 的 に 増 大 し 、 2100 年 の CO 2 排 出
量 は 2000 年 時 点 の 6 倍 に も 達 し て し ま う 。 こ れ
で は 到 底 550ppm の 達 成 は で き な い 。 2100 年 に
550ppm と い う 規 制 を か け て 展 開 し た シ ナ リ オ の
代 表 的 例 も 示 し た 。こ の シ ナ リ オ の 特 徴 を 見 る と
以 下 の と お り で あ る 。ま ず 。21 世 紀 中 頃 ま で は ど
う し て も CO 2 排 出 は 増 大 す る 。 し か し 、 2050 年
以 後 、石 炭 の 急 増 を 抑 え 、そ れ ら を 主 に 風 力 、太
陽 光 、そ し て CO 2 排 出 が 少 な い 革 新 的 技 術 が 置 換
-3-
し な け れ ば な ら な い 。 そ れ に よ っ て 、 CO 2 排 出 は
2070 年 以 後 漸 減 し 、2100 年 に は 2000 年 を や や 下
回る排出量にいたる。
こ の よ う な シ ナ リ オ が 可 能 と な る に は 、 2050
年頃までに投入が可能な革新的エネルギー技術
の 開 発 が 望 ま れ る 。こ の 革 新 的 技 術 と し て 寄 与 で
き な い よ う な 新 エ ネ ル ギ ー 技 術 は 、現 時 点 で 大 き
な予算を使って開発することを正当化できると
は 思 え な い 。図 4 下 図 の と お り 、新 技 術 が 導 入 さ
れ て も 、そ の 瞬 間 か ら 大 量 の エ ネ ル ギ ー を 供 給 で
き る わ け で は な い こ と も 忘 れ て は い け な い 。従 っ
て 、 技 術 開 発 の 目 標 も 、 こ の 2050 年 ま で の 実 用
化というポイントに置かれていなければならな
い 。も ち ろ ん 、さ ら に 遠 い 将 来 に 役 立 つ 技 術 も 基
礎 研 究 と し て 進 め て い く 価 値 は 常 に あ る が 、そ れ
ら は 今 の 時 点 で は 、あ え て 研 究 を 加 速 す る 投 資 が
必要ということにはならないだろう。
2005 年 2 月 16 日 に 、 先 進 国 に 温 暖 化 ガ ス の 発
生 削 減 を 義 務 付 け た 京 都 議 定 書 が 発 効 し た 。新 聞
記 事 な ど で は 6%削 減 と い う 日 本 の 義 務 が ク ロ ー
ズ ア ッ プ さ れ 、そ れ を 守 れ ば 日 本 の 役 割 を 果 た せ
る か の よ う に 思 え て し ま う 。議 定 書 の 義 務 を 守 る
の は も ち ろ ん 大 切 だ が 、温 暖 化 ガ ス の 問 題 が 世 界
規 模 の 問 題 で あ る と い う 観 点 で 、ひ と つ 付 け 加 え
て お こ う 。図 5 は ア ジ ア 諸 国 に お け る CO 2 排 出 の
将 来 予 測 で あ る 。一 見 し て わ か る よ う に 、た と え
日 本 の CO 2 排 出 だ け を 減 ら せ た と し て も 、他 の ア
ジア諸国の排出を下げられなければほとんど温
暖化防止の効果はないのである。
一 次 エ ネ ル ギ ー 消 費 の 80%分 と い う 大 量 の 輸
入 エ ネ ル ギ ー を 消 費 し て き た 我 国 は 、自 国 の CO 2
削 減 に 取 り 組 む だ け で な く 、世 界 に 寄 与 す る 革 新
的 技 術 の 開 発 こ そ が 責 務 で あ る 。革 新 的 エ ネ ル ギ
7)
然 に は ほ と ん ど な い た め 、リ チ ウ ム を 原 料 に 、核
融合炉自身で次世代機の分まで増殖しなければ
な ら な い 。そ の 結 果 、三 重 水 素 の 増 殖 率 に よ っ て 、
初代機以後の増設速度が制約される可能性が高
い こ と が 示 さ れ て い る [7]。
ー開発の目標を日本の国内問題に矮小化すべき
で な く 、開 発 す べ き 革 新 的 技 術 は 、日 本 だ け で な
く世界で使える技術でなければならない。
3. 革 新 的 エ ネ ル ギ ー 技 術 へ の 要 求
21 世 紀 に お け る 環 境 問 題 へ の 寄 与 を 目 指 し て
開発される革新的なエネルギー技術に対しての
要 求 事 項 は 、以 下 の よ う な 5 つ の 条 件 と 考 え ら れ
る。
1. 豊 富 で 偏 在 性 の な い エ ネ ル ギ ー 資 源 の 利 用
2. CO 2 お よ び 他 の 望 ま し く な い 物 質 の 排 出
や廃棄物が少ないこと
3. 合 理 的 な エ ネ ル ギ ー コ ス ト と プ ラ ン ト 規 模
4. 安 定 し た 供 給( 原 理 的 安 定 性 と 社 会 的 効 果 に
対する堅牢性)
5. 安 全 性 と 理 解 さ れ や す い 安 心 感
Power Plant
太陽光
Reserve
(tons)
無尽蔵
宇宙太陽光
無尽蔵
核融合
D(seawater):
2.2x10 1 3
Li(seawater):
2.4x10 1 1
U (mine):
5.8x10 6
U(seawater):
4.7x10 9
9.8x10 1 1
核分裂
本稿では、これらの条件の大部分を高いレベ
ル で 満 た し う る 技 術 オ プ シ ョ ン と し て 、以 下 の 5
つを例にとり、その特長と役割を考えてみる。
1)CO 2 回 収 付 の 石 炭 火 力 ( reference)
2)太 陽 光 発 電 (Solar)
3)静 止 軌 道 (GEO)上 の 宇 宙 太 陽 光 発 電 (SPS)
4) 海 水 ウ ラ ン 利 用 軽 水 炉 と 高 速 増 殖 炉
(Ad-Fission)
5)核 融 合 炉 (Fusion)
石炭火力
(CO 2 回 収 )
Available energy(ZJ)
無 尽 蔵 だが年 間 制 約 あり:
~0.8 ZJ/year[8]*
無 尽 蔵 だが GEO 上 の設 置
基 数 に制 約 ?
(~0.006 ZJ/year 程 度 ?)**
5.1x10 6
増 設 速 度 は三 重 水 素 増 殖 率
が 制 約 す る 可 能 性 あ り 。 100GW
(約 100 基 )まで 20 年 必 要 [7]
280 (FBR)
2600(LWR S W once through)
2.3x10 5 (FBR)
26
表 1 資 源 制 約 「 Zetta (10 2 1 ) jouls: ZJ、 1Q=1.053ZJ]
世 界 の 一 次 エ ネ ル ギ ー 消 費 量 は 0.443 ZJ (1996 年 )。
*陸 地 面 積 の 0.1%に 太 陽 電 池 を 設 置 [8]
**1GW 衛 星 180 機 を GEO 上 に 2 度 お き に 配 置 の 場 合
[筆 者 自 身 に よ る 想 定 値 ]
それぞれの要求に対する特徴を考えるにあたり、
要 求 項 目 で 相 互 に 関 連 す る 事 項 は 、で き る 限 り 矛
盾なく取り込むこととした。
4. 各 候 補 の 特 性 比 較
4.1 資 源 量
表 1 に は 、各 技 術 オ プ シ ョ ン で 用 い る 燃 料 資 源
の量と実際に供給可能と思われるエネルギーを
ZJ 単 位 で 示 し た (ZJ=10 21 J) 。 年 間 の 世 界 の 一 次
エ ネ ル ギ ー 消 費 量 は 、 1996 年 で 0.443ZJ で あ る 。
し た が っ て 、石 炭 を 除 け ば 、各 オ プ シ ョ ン の 資 源
量 制 約 は 事 実 上 な い に 等 し い 。し か し 、実 用 上 の
観点から、いくつかの制約が考えられる。
太 陽 光 発 電 は 、利 用 可 能 な エ ネ ル ギ ー 密 度 で は 、
国 に よ っ て 二 倍 程 度 の 偏 差 が あ る [6]。全 陸 地 面 積
の 0.1%程 度 に 太 陽 電 池 を 設 置 し た 場 合 の 利 用 可
能 エ ネ ル ギ ー は 年 間 0.8ZJ 程 度 で あ る 。 SPS で の
発 電 設 備 容 量 は 静 止 軌 道 (GEO)の 容 量 に よ っ て 制
約 を 受 け る だ ろ う 。 例 え ば 一 機 が 1G W で 2 度 ご
とに配置するなら可能なエネルギー量は年間
0.006ZJ で あ る 。 核 融 合 炉 は 燃 料 の 三 重 水 素 が 天
-4-
4.2 環 境 に 関 す る 項 目
CO 2 排 出 量 に つ い て は 、 石 炭 ( CO 2 回 収 付 ) が
85 炭 素 g/kWh*と や や 高 い が 、他 は 、太 陽 光 34.3、
SPS: 5.5, Fission: 5.7, Fusion: 6-12,( す べ て 炭 素
g/kWh*)な ど と 予 測 さ れ て お り 、石 油 火 力 (同 200)、
天 然 ガ ス ( 同 178) な ど の 現 行 火 力 に 比 べ れ ば 十
分 に 低 い と 考 え ら れ る [9,10,11]。 [*: 排 出 量 を 炭
素 重 量 に 換 算 。CO 2 g/kwh 単 位 な ら 3.7 倍 に な る 。]
一 方 、他 の 廃 棄 物 の 観 点 か ら 考 え れ ば 、太 陽 光
は、パネル製造時に出るとされる有毒物の処理
な ど に 注 意 を 払 え ば 、リ サ イ ク ル し や す い と い う
点 も 含 め て 環 境 負 荷 で は ベ ス ト で あ ろ う 。SPS に
お い て は 、運 用 終 了 後 に GEO 上 に 残 る 質 量( 約 2
万 ト ン [12] ) の 処 分 方 法 に 懸 念 が 残 っ て い る 。
Ad-Fission の 廃 棄 物 は 、 FBR を 上 手 に 使 え ば 使 用
済み燃料からの長寿命放射性廃棄物は減らせる
と さ れ る が 、高 レ ベ ル の 放 射 性 廃 棄 物 が 残 る と い
う 事 実 は か わ ら な い 。核 融 合 炉 は 、超 寿 命・高 レ
ベ ル 放 射 性 廃 棄 物 は な い が 、 そ れ で も 廃 炉 後 100
年程度は簡単には廃棄できない放射能レベルで
あり、また量的にも 2 万トンに達するとされる
[13]。 こ れ は 軽 水 炉 か ら 出 る 低 レ ベ ル 廃 棄 物 量 の
2 倍以上にあたる。
7)
4.3 コ ス ト と プ ラ ン ト 運 用 性
い か に よ い エ ネ ル ギ ー 技 術 で あ っ て も 、エ ネ ル
ギ ー コ ス ト が 高 価 で だ れ も 使 え な け れ ば 、そ の 技
術はエネルギーコストの急騰を防ぐバックスト
ップ技術としてしか意義を持たない。それゆえ、
革新的エネルギー技術のコストを考えることに
は 大 き な 意 義 が あ る が 、一 方 で 、将 来 の 技 術 に 関
してのコスト予測は大きな未知の要素を仮定し
な け れ ば 出 す こ と が で き ず 、 結 局 の と こ ろ 、「 開
発 目 標 値 」が 示 さ れ て い る に 過 ぎ な い ケ ー ス が 少
な く な い 。そ れ ら を 無 条 件 に 受 け 入 れ て コ ス ト を
比 較 す る の は 不 適 切 で あ る と 思 わ れ る の で 、こ こ
では各オプションの直接コストを比較するのは
避けることにしたい。
一 方 、コ ス ト に 間 接 的 に 関 係 す る エ ネ ル ギ ー 技
術 固 有 の 運 用 上 の 特 性 な ら ば 比 較 可 能 だ ろ う 。ひ
と つ の 重 要 な 項 目 は 、実 現 可 能 な プ ラ ン ト 規 模 と
運用上のフレキシビリティーである。
太 陽 光 発 電 は 、ス ケ ー ル メ リ ッ ト が 大 き く な い
た め 、逆 に プ ラ ン ト ス ケ ー ル の 自 由 度 が 大 変 大 き
く 、そ の 意 味 で は 小 規 模 な も の か ら 導 入 し や す い
エ ネ ル ギ ー 技 術 で あ る 。SPS は 、太 陽 光 と 同 様 に
原 理 的 な 発 電 規 模 の 最 小 値 は な い が 、現 実 に は 送
電 ア ン テ ナ や rectena の 大 き さ が 、 送 電 電 力 よ り
は ビ ー ム 収 束 で 制 約 さ れ る た め 、比 較 的 強 い ス ケ
ールメリットがある。利用可能なスケールは
0.5GW-1GW 以 上 か ら で あ ろ う 。 一 方 、 運 用 性 か
ら 見 れ ば 、SPS( 正 確 に は rectena)は お そ ら く 負 荷
追 従 性 が 極 め て 優 れ た 、大 型 電 源 と し て は 画 期 的
な特性の電源になりうる点には注目すべきであ
る。
磁場閉じ込め方式を採用した場合の核融合炉
は 、自 己 点 火 条 件 と い う 物 理 的 な 原 理 で の 最 小 規
模 制 約 が あ る 。有 意 の 電 力 を 生 産 す る と い う 意 味
か ら は 、熱 出 力 2-3GW th 以 上 、電 気 出 力 は 1GW e
程 度 以 上 に な ら ざ る を 得 な い と 思 わ れ る 。ま た 核
融 合 炉 は そ の 起 動 に 大 き な 電 力 (20-30 万 kW) を
要 す る と さ れ る 点 も 、電 力 ネ ッ ト ワ ー ク 上 で の 運
用 で は 重 大 な 弱 点 で あ る [13]。 ま だ 原 理 実 証 段 階
で は あ る が 、も し 、高 速 点 火 と 呼 ば れ る 新 し い レ
ーザー核融合方式によって最小規模と起動電力
の 制 約 が 緩 和 さ れ る の で あ れ ば [14]、 そ れ は 重 大
なブレークスルーと言えよう。
4.4 エ ネ ル ギ ー 供 給 の 安 定 度
ここでいう安定度には2つのカテゴリがある。
一つ目は連続的で安定な出力を出すことに対す
る原理的な事実に起因する制約である。第二は、
-5-
国際紛争などの社会現象に対する堅牢性である。
いずれも安定してエネルギーを供給するために
は重要な項目といえる。
・原理的安定度
IGCC、 Ad-Fission、 Fusion は 、 連 続 運 転 に 原 理
的 な 制 約 は な い 。 SPS も ほ と ん ど 制 約 は な い が 、
あ え て い え ば 、春 分 点 と 秋 分 点 の 前 後 で は 、掩 蔽
による最大1時間程度の原理的停止期間がある。
但 し 、こ れ は 事 前 に 計 画 に 組 み 込 む こ と が 可 能 な
現象である。
太陽光はこの点では非常に脆弱であるのは議
論 を 待 た な い 。も し 、エ ネ ル ギ ー 貯 蔵 を 併 用 し て
安 定 化 を 計 れ ば 、そ の 分 の コ ス ト は 増 大 す る 。ま
た 、そ の 貯 蔵 方 法 が 水 素 で あ れ ば 、そ の 貯 蔵 タ ン
ク群がプラント内に存在するための潜在的ハザ
ードポテンシャルを抱え込むデメリットも同時
に発生する。
・社会現象に対する堅牢度
こ の 観 点 で は 、一 転 し て 太 陽 光 は 非 常 に 堅 牢 で
あ る 。国 内 世 論 の 支 持 も 高 く 、そ の 利 用 を 海 外 か
ら 批 判 さ れ る 理 由 も な い 。SPS に つ い て は 、静 止
軌 道 が 世 界 共 通 の 資 産 で あ る こ と か ら 、国 際 的 社
会現象に対していくらかの脆弱性を持つ可能性
が あ る だ ろ う 。 Ad-fission の 評 価 は 、 現 行 軽 水 炉
と 大 き く 変 わ ら な い と 考 え ら れ 、国 内 世 論 や 国 際
的環境がその利用に大きな影響を及ぼしうるだ
ろ う 。Fusion は 、核 分 裂 炉 よ り は 国 際 的 社 会 現 象
に は 堅 牢 と 思 わ れ る が 、国 内 世 論 に 対 す る 脆 弱 性
は残る可能性がある。
4.5 安 全 性 と 安 心 感
実用プラントが技術的安全性を確保している
の は 当 然 な の で( そ う で な け れ ば 実 用 化 は な さ れ
な い )、 こ こ で は 議 論 し な い 。 安 全 性 に 加 え て 重
要なのが、わかりやすい安心感である。
こ の 観 点 で 、実 質 的 に ハ ザ ー ド ポ テ ン シ ャ ル を
内 在 し な い 太 陽 光 は 圧 倒 的 に 有 利 と い え る 。そ の
正 反 対 に 、高 い 放 射 性 毒 性 を 内 在 す る た め に 安 心
感 を 得 に く い の が Ad-fission で あ る 。 Fusion も 放
射性毒性によるハザードポテンシャルを持つが、
同出力規模の軽水炉と比較すれば放射性毒性指
数 *は 1/1000 以 下 と さ れ る 。( *: 有 害 で な い と さ
れる濃度にまで希釈するのに要する水または空
気 量 で 表 す )。 SPS の 衛 星 本 体 に よ る ハ ザ ー ド ポ
テ ン シ ャ ル は 無 視 可 能 な レ ベ ル と 思 わ れ る が 、送
電用マイクロ波の人体影響に若干の懸念ありと
さ れ て い る ( Rectena 上 で 23mW/cm 2 [12])。 石 炭
火力は化学プラントと同程度のハザードとみな
7)
冒 頭 で 記 し た と お り 、こ れ さ え あ れ ば す べ て 解
決 と な る 夢 の エ ネ ル ギ ー 技 術 は 、残 念 な が ら ま だ
知 ら れ て い な い 。そ れ ぞ れ の 特 長 を で き る だ け 生
かせる上手な組み合わせを考えていくことが未
来の環境問題を解決するためには必須であろう。
さ れ る で あ ろ う ( 環 境 影 響 と は 別 の 問 題 )。
考えられる役割
太 陽 光 なそれぞれに適し
ど の 自 然 た 場 所 で 、最 大 限
エ ネ ル ギ に利用する
ー
SPS
ベ ー ス ロ ー ド 、水
素 製 造 、脆 弱 な ネ
ットワークでも
利用可?
オン
デマンド送電?
Fusion
ベ ー ス ロ ー ド 、水
素 製 造 、大 需 要 地
近郊立地?
表2
大規模に導入する場合に
制約となる懸案事項
安定性に起因する導入量の
制約(特に電力ネットワー
ク上で)
本 稿 は 、電 力 中 央 研 究 所 の 朝 岡 善 幸 、日 渡 良 爾 、
吉 田 智 朗 、苫 米 地 顕 各 氏 の ご 協 力 の 下 に 進 め た 研
究 を 元 に し た も の で す 。 当 所 で は 2004 年 度 よ り
新 た に 研 究 委 員 会 を 設 置 し て 、デ ー タ を 更 新 す る
た め の 再 調 査 を 開 始 し て い ま す が 、本 稿 に は ま だ
そ れ を 反 映 し て お ら ず 、一 部 デ ー タ が 古 い ま ま で
あ る こ と を お 詫 び し ま す 。ま た そ の 不 備 の 責 任 は
筆者個人にあります。
静止軌道上での設置基数の
制約、軌道利用権の確保
トリチウム自己生産率によ
る増設速度の制約、起動電
力の大きさによる導入制約
革新的エネルギー技術に期待しうる役割例
文
5. 革 新 的 エ ネ ル ギ ー 技 術 の 役 割
以 上 の よ う な 考 察 を ベ ー ス に 、各 革 新 的 エ ネ ル
ギー技術の特長を生かせる役割例を考えてみた
の が 表 2 で あ る 。こ こ で は 、太 陽 光 な ど の 自 然 エ
ネ ル ギ ー 、宇 宙 太 陽 光 発 電 SPS、核 融 合 Fusion を
取り上げた。
地 上 に お け る 太 陽 光 な ど 自 然 エ ネ ル ギ ー は 、適
した立地点を選んで最大限効率的に利用するこ
と が 望 ま し い 。電 力 ネ ッ ト ワ ー ク の 安 定 性 か ら は
10%程 度 ま で な ら 受 け 入 れ ら れ る で あ ろ う 。 エ ネ
ル ギ ー 貯 蔵 な ど と の 無 理 な 併 用 を 考 え る の は 、か
えってそのメリットをスポイルする結果につな
がりやすい。
単 機 出 力 が 大 き い SPS は 、ベ ー ス ロ ー ド の 利 用
や 、水 素 製 造 へ の 転 用 が ふ さ わ し い 。運 用 上 に お
い て は 、大 規 模 電 源 と し て は 画 期 的 な 負 荷 追 従 性
が 期 待 で き 、脆 弱 な 電 力 ネ ッ ト ワ ー ク 内 に お い て
も 基 幹 電 源 の 役 割 を 果 た し う る し 、大 き な ネ ッ ト
ワ ー ク 上 で は 負 荷 変 動 を 吸 収 し 、系 統 安 定 度 に 寄
与 す る こ と が 期 待 で き る 。 ま た Rectena の 複 数 設
置 に よ り 、デ マ ン ド に 応 じ て 送 電 地 区 を 変 更 す る
こ と さ え 可 能 か も し れ な い 。こ れ ら は 従 来 電 源 で
は あ り え な か っ た 運 用 特 性 で あ り 、こ う い っ た 特
性を生かす方向での使い方を工夫したい。
同 様 に 大 規 模 プ ラ ン ト で あ る 核 融 合 ( Fusion)
も ベ ー ス ロ ー ド や 水 素 製 造 [15]で 用 い ら れ る べ き
と 思 わ れ る が 、起 動 電 力 が 大 き い こ と と 負 荷 追 従
が 不 得 意( レ ー ザ ー 方 式 を 除 く )と 予 想 さ れ る こ
と か ら 、脆 弱 な ネ ッ ト ワ ー ク 上 で の 利 用 は 困 難 が
伴 う だ ろ う 。一 方 、Fission 以 上 の 安 心 感 を 一 般 に
認 め ら れ れ ば 、大 需 要 地 近 郊 に 設 置 し て 大 き な ネ
ットワーク上での大規模基幹電源の役割を果た
すことが期待できる。
献
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resources”, Annu. Rev. Energy Environ. 1997, 22
217-62
[2] 人 類 の 危 機 ト リ レ ン マ( エ ネ ル ギ ー 濫 費 時 代 を 超
え て )、 電 力 中 央 研 究 所( 依 田 直 監 修 )、電 力 新 報
社 、 東 京 都 、 1998.
[3] 日 本 エ ネ ル ギ ー 経 済 研 究 所 「 省 エ ネ ル ギ ー と 文
化 」 な ら び に IPCC95 レ ポ ー ト に よ る 。
[4] 小 宮 山 宏「 地 球 温 暖 化 問 題 に 答 え る 」東 京 大 学 出
版 会 (1995)
[5] B. ロ ン ボ ル グ 、「 環 境 危 機 を あ お っ て は い け な
い 」、 (株 )文 芸 春 秋 、 (2003)
[6] K. Yamaji, K. Okada, K. Nagano et al., “World
Energy Resources: Endowments, Supply/Demand,
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CRIEPI Report Y94001, Central Research Institute
of Electric Power Industry(CRIEPI), Tokyo, 1994
[7] Y. Asaoka et al., Fus. Technol. 39(2001)518-522.
[8] 苫 米 地 顕 、将 来 の エ ネ ル ギ ー 資 源 、電 力 中 央 研 究
所 研 究 調 査 資 料 、 No.T99928( 2000)
[9] 内 山 洋 二 、発 電 シ ス テ ム の ラ イ フ サ イ ク ル ア セ ス
メ ン ト 、 電 力 中 央 研 究 所 報 告 Y94009, Tokyo,1994
[10] 時 松 宏 治 、 他 、 エ ネ ル ギ ー 資 源 学 会 誌 、 Vol.21、
(2000)pp.452-458
[11] NEDO 調 査 報 告 書 「 地 球 再 生 計 画 の 実 施 計 画 作 成
に 関 す る 調 査 事 業 」NEDO-GET-0007, NEDO, 2001
[12] エ ネ ル ギ ー 技 術 の 新 パ ラ ダ イ ム 、茅 陽 一 監 修 、オ
ー ム 社 、 東 京 、 1995
[13] 核 融 合 エ ネ ル ギ ー の 技 術 的 実 現 性 - 計 画 の 拡 が
り と 裾 野 と し て の 基 礎 研 究 、原 子 力 委 員 会 、2000
年 5月
[14] レ ー ザ ー 核 融 合 エ ネ ル ギ ー 開 発 の 進 め 方 、 IFE フ
ォ ー ラ ム (大 阪 )、 2003 年 11 月
[15] 岡 野 邦 彦 、他 、核 融 合 炉 の 遮 蔽 部 廃 熱 を 利 用 し た
高 効 率 水 素 製 造 、 J. Plasma and Fusion Research,
Vol.77 (2001) pp.601-608
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