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評価書 - 経済産業省
平成21年度予算概算要求等に係る事前評価書 平成20年8月 政策名 1.経済産業政策 施策名 10.経済産業統計の整備 主管課名 施策目的 ※長期的インパクト 施策目標・指標 ※中・短期的な アウトカム 経済産業政策局 調査統計部 総合調整室 主管課長名 参事官 佐伯 俊則 経済産業統計の整備及び着実な実施を図り、経済産業政策の企画立案及び事前・事後評価に必要な基礎情報を提供するとともに、経済産 業統計が事業者や個人にも幅広く利用されるものとする。 施策目的を実現するため、以下の《施策目標》の実現を図っていく。 (1) 経済社会の変化に対応した統計整備や統計制度改革への対応 (2) 調査結果の利用拡大 (3) 統計調査の効率的かつ着実な実施 (4) 統計分野の国際協力・交流の推進 を通じて、経済産業政策の企画立案及び事前・事後評価に必要な基礎情報を提供するとともに、経済産業統計が事業者や個人にも幅広く利 用されるものとする。 《指標》 (1)統計調査の見直し実績数(新設等含む) サービス産業の構造統計の対象業種数 (平成 21年度までに「特定サービス産業実態統計調査」の拡充を進めることによって、サービス産業の構造統計の対象業種数を、28業種に 拡充する。 (2)インターネットアクセス件数(平成 22 年度に 200 万件/年度) 統計表インターネット提供率、統計表スプレッドシート整備率(平成 21 年度以降 100%) ホームページの共通メニュー及び共通掲載項目準拠率(平成 21 年度以降 100%) 10−1 (3)民間委託件数 公表遅延ゼロ継続日数(365 日/年度) 統計情報システムの最適化の実施による費用削減効果 (平成 23 年度までに年間約 4.6 億円(業務処理時間の削減による効果含む))※最適化による費用削減効果は様々な条件を置いて現時点 で算出したものであり、状況の変化等により費用削減効果は変動しうる。なお、数値は「経済財政運営と構造改革に関する基本方針 2006」 を踏まえた予算の平準化、運用開始年度変更後の実目標。 施策の必要性 ※施策の背景、行 政関与の必要性 統計は、国・地方公共団体の政策運営や事業者・国民の意思決定に不可欠なデータを幅広く提供する情報基盤となっている。他方で、今日 の我が国の統計は、以下のような課題に直面しており、経済社会の実態を十分的確に反映したデータを提供するものとなっていない。 (1) 経済社会の変化に対応した統計整備 現状の課題として下記が挙げられる。 ① 各事業所における経済活動がより業種横断的・複合的に行われるようになっている中で、経済産業政策の企画立案のためには、各事 業所が行う経済活動を網羅的に捉える必要がある。しかしながら、現在の統計では、工業・商業といった業種毎に細分化されて統計 がとられており、また、各事業所における代表的な活動のみを捉える仕組みとなっている。 ② 我が国名目GDPの約7割を占めるに至るサービス産業に係る統計は、必ずしも十分に整備されていない。このため、サービス産業の 生産性は、諸外国と比べて総じて低いと指摘されており、その生産性の向上が喫緊の課題となっているものの、サービス産業に係る 生産性を計測するのにも支障がある。 ③ 近年市場規模が急速に大きくなっていると言われる消費者向け電子商取引等の新たな取引形態を捕捉する統計が未整備のため、これ らに関する政策の策定に支障を来している。 これらの状況を踏まえ、①産業構造を網羅的に把握するための経済センサスの創設、②サービス統計の抜本的拡充、③消費者向け電子 商取引の調査の創設等を行い、経済産業政策の企画立案に必要な基礎資料を提供するとともに、事業者や個人が客観的な意思決定を行う ための統計データを提供できるよう経済社会の変化に対応した経済産業統計を整備することが必要である。 10−2 (2)ユーザーニーズを踏まえた統計データの公表・提供 公的統計は政府のみならず全ての国民にとって合理的な意志決定を行うための基盤となる重要な情報であり、公共財である。近年の情 報処理技術の飛躍的な発展により、統計利用者のデータ処理能力が向上したため、利活用者自らが利用・編集・加工することが可能 な多種多様なデータ提供に対するニーズが極めて高くなってきている。 そのような状況を踏まえ、ユーザーニーズを踏まえた統計データの公表・提供を行うため、ホームページにおける統計データの 公表・提供の拡大やコンテンツの充実、新統計法の中で規定された、オーダーメード集計や匿名データの作成・提供など高度な二 次的利用の促進、分析・解析結果の更なる提供等により一層の調査結果の利用拡大を進めることが必要である。 (3)行政効率化の観点を踏まえた、統計調査業務の着実かつ効率的な実施 行政効率化に資するよう、統計調査業務については、公表遅延ゼロを継続するなど着実に実施するとともに、統計調査に係る業務・システ ムの全体最適化、統計調査業務の民間開放、標本化の導入等を通じて、業務の効率化を進めトータルコストや業務処理時間を削減していく 必要がある。 (4)グローバル化に対応した東アジア地域における統計分野の国際協力・交流の推進 東アジア諸国の統計は一定程度整備されてきたものの、各国の「産業分類」等が統一されておらず、東アジア地域の実情に応じた産業実 態の国際比較には課題が存在。東アジアにおける国際的な事業展開を拡大させる我が国企業・産業界のニーズに応えるためには、各国の 事業環境・経済諸制度等を含む幅広い共通インフラが必要であり、統計についても、東アジア経済圏のビジネス環境の整備の一環として、各 国統計データの相互比較可能な共通の「産業分類」や「品目の定義」を構築するとともに、統計手法の「最良事例」の研究・共有化を行う必要 がある。 以上の課題を解決するに当たっては、統計の真実性を確保しつつ、統計調査の重複を除き、統計の体系を整備し、制度の改善発達を図るた めには、関係する行政機関が統一的に関与する必要がある。また、経済産業省としても、経済社会の実態を的確に反映する統計データを提供 するため、必要な調査等を行い経済産業統計の整備を進めていく必要がある。 10−3 施策目標実現 へ向けた 取組の全体像 施策目標である次の4項目を実現するために、当省としては以下に述べる取組を展開していく。 (1) 経済社会の変化に対応した統計整備や統計制度改革への対応 経済センサスの実施に向けた具体的な調査手法・調査内容等の検討、サービス統計や企業関係統計など分野別統計の整備等を行う。ま た、統計法改正による、統計整備の司令塔機能の強化等に対して積極的な対応を行う。 (今後のスケジュール) 平成 21 年度 経済センサスの実施(事業所・企業の捕捉に重点を置いた調査(名簿整備))(総務省) 特定サービス産業実態調査の拡充(平成 18 年から平成 21 年まで段階的に実施)(経済産業省) 平成 23 年度 経済センサスの実施(経理項目の把握に重点を置いた調査)(総務省・経済産業省) 平成 23 年度以降 経済センサスの実施後サービス産業を幅広く捉えた構造統計の整備 (2) 調査結果の利用拡大 ユーザーニーズを踏まえつつ、ホームページにおける統計データの公表・提供の充実を図りユーザーの利便性向上を図る。具体的には、 平成 21 年度までに全統計表のインターネットへの掲載を行う。また、過去の統計データについても随時電子媒体を進めホームページにおい て提供を行う。 統計法改正により平成 21 年度以降可能となるオーダーメード集計や匿名データの作成・提供といった高度な二次的利用を促進する。 統計調査の結果を分かり易い形で幅広く国民に提供するため、四半期ごとに行っている「産業活動分析」を継続して着実に実施し、インタ ーネット等により公表を行う。 (3) 統計調査の着実かつ効率的な実施 統計調査業務に関して、公表遅延ゼロ(365 日/年)を継続するなど着実に実施する。 また、次期調査統計システムの構築(第1リリース:平成 21 年度予定、第2リリース:平成 22 年度予定)に向け、統計調査等業務の業務・シ ステムの最適化を図り、プロジェクトを推進する。 加えて、政府全体における民間開放・市場化テストに関する議論を踏まえつつ、統計調査業務の民間開放を進め統計調査業務の効率化 の取組を進める。経済産業省企業活動基本調査については平成 20 年度から公共サービス改革法に基づく民間競争入札を実施しており、 平成21年度も引き続き実施する。 併せて、調査方法・調査項目等の見直しによる調査客体の負担軽減や統計調査を実施する人材育成を図る。 (4) 統計分野の国際協力・交流の推進 アジア諸国の産業統計の充実に係る協力を行うとともに、国際機関、関係国等との連携を図り、統計調査データの提供、関係する国際会 議への出席、人材育成のための研修等を行う。 アジア諸国の産業統計の充実については、東アジア製造業統計専門家会議(平成 19 年1月立ち上げ)等において、平成 22 年度に予定し ている共通な製造業産業分類(4桁分類)の構築に向けた検討、を進める、またERIA(東アジア・アセアン経済研究センター)において、統計 手法の「最良事例」の研究・共有化を行う。 10−4 (取組の全体像) 経済産業統計の整備 (1)統計整備や 統計制度改革への対応 ○統計整備 ・経済センサスに向けた検 討(平成21年:総務省、23 年:総務省、経済産業省) ・サービス統計 【構造統計】 「特定サービス産業実態調 査」の拡充(平成18年∼平 成21年度:経済産業省) 【動態統計】 「特定サービス産業動態統 計調査」の拡充(平成20年 度:経済産業省) ○統計制度改革への対応 ・統計法改正への対応(統 計委員会の設置、基本計 画の策定等) (2)調査結果の利用拡 大 ○ホームページ等における 統計データ提供の拡充 ・ホームページコンテンツの 充実・共通化(平成19年度 中に100%) ・今後公表される統計結果 のホームページへの掲載 (平成21年度までに100%) ・オーダーメード集計・匿名 データの作成・提供に関す る対応(平成21年度以降) ○産業活動分析の着実な 実施の継続 (3)統計調査の 効率的かつ着実な実施 ○公表遅延ゼロの継続 ( 公 表 遅 延 継 続 日 数 365 日) ○次期調査統計システム の構築(平成21年度:第1 リリース、平成22年度:第2 リリース) ○民間開放・市場化テスト への対応 ・公共サービス改革法に基 づく「経済産業省企業活動 基本調査」の民間競争入札 の実施(平成20年度) ・指定統計や承認統計の民 間委託の推進 ○調査客体の負担軽減 ○統計調査業務に関する 人材育成 10−5 (4)統計分野の 国際協力・交流の推進 ○東アジア地域における統 計基盤の整備 ・東アジア製造業専門家会 議の開催(平成19年1月第 1回開催、以降随時開催) ・共通の製造業産業分類の 作成(平成22年) ○アジア諸国の産業統計 の充実に係る協力 ・ベトナム、中国等への技 術協力、産業統計セミナー の開催 ○国際機関(OECD等)へ のデータ提供 ○関係する国際会議への 出席 <施策のロジックツリー> 施策の効果が発現するまでのロジック 10−6 施策の実施状況 《施策の開始時期》 平成18年度 《事後評価の前回の時期∼次回の時期》 平成−年度 ∼ 平成22年度 《目標達成状況・指標の推移》 指標 H17 年度 H18 年度 H19 年度 H20 年度 (目標値) H21 年度 (目標値) H22 年度 (目標値) (1)統計制度改革、大規模統計の見直し、新たな統計の創設 ①統計調査の見直し実績数(新設等含む)(注1) 6 4 7 ②サービス分野の構造統計の対象業種数 7 7 11 21 28 28 104 97 101 160 180 200 - 84.7% 87.5% 89.7% 90.5% 95% 95% 100% 100% 100% 100% - 0% 100% 100% 100% 100% 15 2 - 15 2 - 15 4 - 15 5 1 365 365 365 365 365 365 14 62 8 17 5 33 15 25 7 40 6 10 (2)統計結果の利用拡大 ③インターネットアクセス件数(万件) ④インターネット提供状況(上段:統計表インター ネット提供率、下段:統計表スプレッドシート整備 率)(注1)(注3) ⑤ホームページの共通メニュー及び共通掲載項目 準拠率(注1) (3)統計調査の着実かつ効率的な実施 ⑥民間委託件数(上段:民間委託件数、中段:うち 包括的民間委託件数、下段:うち公共サービス 改革法に基づく民間委託件数)(注1)(注2) ⑦公表遅延ゼロ継続日数(日)(注1) (4)統計分野の国際協力・交流の推進 ⑧国際協力数(受入実績)(注4) (上段:件、下段:人) ⑨国際協力数(派遣実績) (上段:件、下段:人) (注1)調査統計部実施分。統計調査によっては毎年実施しないものもあるため、対象となる統計調査が毎年変化することに注意。 (注 2)経済産業省企業活動基本調査については平成20年度に公共サービス改革法に基づき包括的民間委託を実施した。 (注3)スプレッドシート整備率は、インターネット掲載を行っている統計表に対しての割合である。 (注4)相手国の要請に基づき行うため、要請が無かった場合など他律的要因により変動する。 10−7 《投入コスト》 H18 年度 総予算執行額(億円) 24.8 H19 年度 H20 年度 29.8 (予算額) 54.7 H21年度 30.1 (見込額) ※総予算執行額は、施策の各年度における事業構成(前年度の事前評価書)に基づいて集計された額であるため、 予算要求書における額とは必ずしも一致しない。 ※平成 18 年度の執行額は、34施策への整理が未実施であったため、参考値として記載する。 ※総予算執行額には、独立行政法人運営費交付金事業及び再掲事業、共通管理経費、事務費を含まない。 平成21年度 における 施策の展開 平成 20 年度においては、サービス統計の抜本的拡充に関する事項を中心に施策を展開した。具体的には、予算においては特定サービス 産業動態調査の拡充を実施、機構定員においては、サービス産業動態統計の定員を1名増員した。 引き続き経済産業統計の整備を進めるためには、サービス統計の抜本的拡充に関する取組を継続するほか、統計調査業務の民間開放、調 査結果の利用拡大を図ること等が重要な課題となっている。そのため、平成 21年度要求に当たっては、以下の施策の改善・見直しを行う。 《予算》 ・サービス統計の抜本的拡充に資するため、特定サービス産業実態調査について拡充を図るための経費を要求する。 ・消費者向け電子商取引の実態を把握するための予算を要求する。 ・オーダーメード集計の一部業務委託、匿名データ作成に係る予算を要求する。 ・経済産業省企業活動基本調査について、公共サービス改革法に基づく民間競争入札を平成 20 年度より実施し引き続き 21 年も実施するた め、民間委託に係る経費を要求する。 ・生産活動の基調判断、先行き見通しの精度向上に資するため、製造工業生産予測調査の拡充に係る経費を要求する。 《機構定員》 ・サービス統計の抜本的拡充に資するよう、サービス統計の統計調査業務を担当する定員を要求する。 ・統計法改正に伴う統計データ二次利用に関する新規業務を担当する定員を要求する。・東アジア諸国等との産業統計国際比較体制整備 の推進及び統計専門家育成事業の拡充に伴う追加業務を担当する定員を要求する。 10−8 施策の 有効性・効率性 ※施策効果 ※施策効果と施策 コストとの関係、他 の施策手段との比 較等 《施策効果・有効性》 経済産業統計は、国・地方公共団体の政策運営や事業者・国民の客観的な意思決定に必要不可欠なデータを幅広く提供しており、有効性 は高い。 また、重点的に取り組みを行う4項目の有効性は以下のとおり。 (1)経済センサスの創設やサービス統計の抜本的拡充等経済社会の変化に対応した統計を整備することにより、これまで未整備であった第 三次産業等の経済活動の動向把握が可能となる。また、四半期GDP(QE)の精度向上、生産性推計の向上にも資する。 (2)(3)既存統計調査を着実に実施するとともに、インターネットを中心とした統計データの公表・提供の拡充など調査結果の利用拡大を促進 することにより、効率的かつ的確に政策の企画立案及び事前・事後評価に基礎情報を提供し、事業者や個人にも広く情報基盤となる統計 データを供給することが可能となる。また、新たな統計データ利用形態(匿名データ作成・提供、オーダーメード集計)に対応することによ り、より広い統計利用ニーズへの対応が可能となる。 (4)アジア各国の統計データの相互比較可能な共通の「産業分類」や「品目の定義」を作るなど、統計分野の国際協力・交流を進めることによ り、東アジアにおける国際的な事業展開を拡大させる我が国企業・産業ニーズに応えることが可能となる。 《効率性》 経済センサスの実施に伴う既存大規模統計調査等の統廃合、簡素・合理化、統計調査業務の民間委託、統計調査に係る業務・システムの 全体最適化等により、統計調査業務を効率的に実施することができる。 また、経済社会の変化に応じた統計の見直しを進め、必要な統計を重点的に整備することにより、新たな政策立案や利用者のニーズに的確 に対応したきめ細やかな情報提供を効率的に行うことができる。 関連する閣議決 定や施政方針演 説等における 位置付け ○「基本方針 2004」(平成 16 年 6 月、閣議決定) 第1部 「重点強化期間」の主な改革 2.「官の改革」の強化 (3)行政改革 国・地方で、時代の変化を反映した的確な情報把握と迅速な情報開示のため、農林水産統計などに偏った要員配置等を含めて、既存統計 を抜本的に見直す。一方、真に必要な分野を重点的に整備し、統計制度を充実させる。 ○「基本方針 2005」(平成 17 年 6 月、閣議決定) 第4章 当面の経済財政運営と平成 18 年度予算の在り方 2.民需主導の経済成長を確実なものにするために−活性化のための政策転換− (4)活性化を目指した歳出の見直し (統計整備の推進) 10−9 「基本方針 2004」に基づいて、経済社会の実態を的確に捉える統計を整備するとともに、統計制度の改革を推進する。 ・統計整備に関する「司令塔」機能の強化等のために、統計法制度を抜本的に見直す。 ・産業構造の変化等に対応した統計(経済活動を同一時点で網羅的に把握する経済センサス(仮称)、サービス統計、観光統計等)を整備す る。 ・サービス統計等を整備するため、既存統計に係る要員の活用も視野に入れた組織体制の整備を検討する。 ○「基本方針 2006」(平成 18 年 7 月、閣議決定) 第2章 成長力・競争力を強化する取組 1.経済成長戦略大綱の推進による成長力の強化 (1)国際競争力の強化 ②アジア等海外のダイナミズムの取組 ・APECへの取組の強化に加え、東アジアにおいて、新たに、OECDのような、統計整備や貿易、投資・金融市場、産業政策、エネルギー・環 境等に関する政策提言・調整機能を持つ国際的体制の構築に向け、アジア太平洋地域にわたる協力も得ながら、取り組む。 第2章 成長力・競争力を強化する取組 1.経済成長戦略大綱の推進による成長力の強化 (2)生産性の向上(ITとサービス産業の革新) ②サービス産業の革新 ・サービス産業全体の生産・雇用等の状況を月次ベースで概括的に把握できる統計を 2008 年度に創設するなど、サービス統計の抜本的拡 充を図る。 第3章 財政健全化への取組 2.「簡素で効率的な政府」への取組 ・統計整備の「司令塔」機能の中核を成す組織を内閣府に置くこととし、同組織は、基本計画の調査審議や内閣総理大臣等への建議等を行う 統計委員会(仮称)として設置する方向で検討する。統計法制度を抜本的に改革するための法律案を次期通常国会に提出するとともに、「基 本方針 2005」に基づく統計整備を進める。あわせて、統計の構造改革の推進や市場化テストの導入・民間開放等により、既存の統計部門の スリム化を推進する。 ○基本方針 2007(平成 19 年 6 月 19 日閣議決定)P33,34 第3章 21 世紀型行財政システムの構築 7.市場化テストの推進 【具体的手段】 (1)対象業種の抜本的拡大 10−10 監理委員会が平成 19 年2月に選定した「ハローワーク等」、「統計調査」、「公物管理」、「窓口」、「徴集」、「施設・研修等」の6つの重点分野を 中心に、各府省・独立行政法人において、監理委員会と十分に協議しつつ、市場化テストの対象事業の拡大について自主的・積極的な検討を 行い、検討結果を平成 19 年の「公共サービス改革基本方針」の改定に反映する。 (3)統計調査関連業務 統計調査関連業務について、統計調査の民間開放を促すためのガイドラインの改定等を踏まえ、「統計法」の本格施行を視野に入れて、市 場化テストの導入を積極的に推進する。 ○「経済成長戦略大綱」(平成18年7月、財政・経済一体改革会議決定、平成20年6月改定) 第1 国際競争力の強化 2.アジア等海外のダイナミズムの取り込み (1)日本のイニシアティブによる東アジア経済統合の推進とWTOドーハ・ラウンドへの積極的取組 ④アジアにおける諸制度の調和・高度化の推進 (本文) 日本の知恵や経験を活かしつつ、アジアの成長基盤たる法制度を調和・高度化させるとともに、その整備・運用を支援する。これにより、日系 企業の海外での事業環境も改善することが期待される。具体的には、投資促進枠組等を通じて法制度の調和・高度化を働きかけるとともに、ア ジア諸国の民事訴訟法・民商事法等の基本法制や知的財産法制・競争法制等の経済法制などの法令の整備並びにその運用に必要な制度の 構築及び人材の育成を支援する。また、中小企業診断士、情報処理技術者試験、物流管理士、公害防止管理者や環境管理規格・手法など、 日本で産業発展の基盤を果たした技術や制度をいわば「アジア標準」として展開する。さらに、アジア域内の国際標準化体制の強化を図り、我 が国を含めたアジア発の国際標準の獲得を促進する。加えて、アジア地域における産業統計の国際比較性の向上のための産業統計整備を実 施する。 (工程表) 短期(08 年度内) ○東アジア地域における国際比較性の向上のための産業統計整備を実施。 ○統計手法の共通化(最良事例)に関する共同研究及びワークショップ等による人材育成を実施。 中期(∼10 年) ○東アジア地域における国際比較性の向上のための産業統計整備を実施。 ○統計手法の共通化(最良事例)に関する共同研究及びワークショップ等による人材育成を実施。 長期(∼15 年) ○東アジア製造業産業分類に適応したデータベースの構築等を行うため、引き続き、産業統計整備を実施。 ○統計手法の共有化(最良事例)のとりまとめを行う。また、事業成果については、ASEAN統計局長会議等へ報告するとともにセミナー等で域 内への普及・啓蒙を図る。 10−11 第2 生産性の向上(ITとサービス産業の革新) 4.経済社会や産業構造の変化に即応した統計改革の加速化 (本文) 我が国経済・産業における生産性を向上させるためには、業種別、規模別、国際間等の生産性比較が可能となるよう経済社会や産業構造 の変化に迅速に対応した統計整備が不可欠である。 そのような状況の下、戦後60年ぶりに抜本的に改正された統計法(平成 19 年 5 月 23 日公布)に基づき、施策の総合的かつ計画的な推進を 図るため、統計委員会の調査・審議を踏まえ、政府全体として 2008 年度中に公的統計の整備に関する基本的な計画を定めるなど、統計改革 を加速化する。 具体的には、我が国における、包括的な産業構造等の経済活動を同一時点で網羅的に把握するとともに、より高い精度の事業所母集団情 報の整備を行うため、2009 年及び 2011 年に経済センサスを実施する。 また、サービス統計の抜本的拡充、統計作成の効率化のための行政情報の活用、定量的な経済社会・産業分析に必要な統計データの二次 利用等を積極的に推進する。 (工程表) 短期(08 年度内) ○2008 年度中に基本計画の策定を行う。 ○特定サービス産業実態調査の調査対象業種を 2009 年までに7業種(2006 年)から 28 業種に段階的に拡充することについて検討する。 ○オーダーメード集計への対応、匿名データの提供等統計データの二次利用に必要な環境を整備する。 中期(∼10 年度) ○2009 年に経済センサス−基礎調査を実施する。 ○2009 年度中に統計データの二次利用を開始する。 長期(∼15 年度) ○2011 年に経済センサス−活動調査を実施する。 ○母集団名簿の整備を進め、サービス産業を幅広く捉えた構造統計を整備する。 ○eコマースに関する統計を整備する。 ○内閣府統計制度改革検討委員会報告(平成 18 年 6 月取りまとめ) 平成 18 年6月経済社会統計整備推進委員会の後継組織として設置された統計制度改革検討委員会により、新たな法制度の基本的な枠組 み、「司令塔」の在り方について委員会報告が行われた。 10−12 また、統計整備の「司令塔」については、平成 18 年 5 月 18 日の経済財政諮問会議において、内閣官房を中心に検討を進めるとされたことを 受け、政府部内で調整がなされた結果、統計整備の「司令塔」機能の中核を成す組織を内閣府に置くこととし、同組織は、基本計画の調査 審議や内閣総理大臣等への建議等を行う統計委員会(仮称)として設置する方向で検討が行われている。 ○「経済センサスの枠組みについて」(平成 18 年 3 月経済センサス(仮称)の創設に関する検討会決定) 経済センサスは、(中略)平成 23 年調査は、総務省(統計調査部)と経済産業省(調査統計部)が中心となって実施する。 ○「規制改革・民間開放推進3か年計画(再改定)」(平成 18 年 3 月、閣議決定) 関係府省は指定統計調査について、総務省が平成 18 年度に実施する「科学技術研究調査」及び「個人企業経済調査」の試験調査等の結 果を活用しながら、市場化テスト・民間開放の実施に向けた取組を速やかに推進する。 ○「公共サービス改革基本方針別表」(平成 18 年 12 月、改定を閣議決定) 1.統計調査関連業務 (3)統計調査の民間開放に向けた措置等 総務省における統計調査の民間開放の検討状況を踏まえ、総務省は、関係府省と連携して、統計調査の民間開放を促すためのガイドライン の改定を平成 19 年 5 月末までに措置する。各府省は、ガイドラインの改定作業と並行して、法に基づく対象業務とすることが適切な統計調査業 務の洗い出しを含め、民間開放に向けた具体的方策について検討を行い、同年 5 月末までに結論を得る。 事後評価の時期 平成 22 年度 ○(社)日本経済団体連合会の政策提言(平成 16 年 11 月 統計の利用拡大に向けてー景気関連統計を中心として) 統計は国民が合理的な意思決定を行っていく上でも欠くことができない重要な情報源である。早期公表化と高度の精度の、両課題が同時に 達成されることを望んでいる。(標本調査の精度向上を図る手法としての)標本数の拡大は、多大の予算と要員を要することが予測される。 施策に対する ユーザーや有識 者の意見 ○有識者(大学教授)の意見(平成 19 年 10 月 「第31回ESRI経済政策フォーラム」において) 今までの統計のあり方がだんだん時代に合わなくなってきている。第三次産業統計というのが、ウエートが非常に高くなっているにもかかわら ず、第一次産業、第二次産業の統計と比べると、非常に不十分である。 ○有識者(大学教授)の意見(平成 19 年 10 月 統計委員会基本計画部会第 1 回・第 2 回において) 匿名データやオーダーメード集計の作成方法や手続等の具体化を図り、早めに提供体制を整えるべき。また、オーダーメード集計を実施す るに当たっては、特定の機関が効率的な集計システムにより集中的に実施し、安価な料金で利用できるようにすべき。 10−13 ○有識者(大学教授)の意見(平成 18 年 9 月経済統計学会において) 事業所・企業を対象とする産業統計の調査は、それぞれ異なる年次及び周期で実施されてきたために、すべての産業分野を同一時点で捕 捉した包括的な産業構造統計の作成が極めて困難であった。サービス産業統計については、調査対象とすべき事業所・企業の捕捉が不十 分であるとの指摘がなされている。経済センサスの目的と意義は、何よりもまず、経済活動の実態に則した包括的な産業構造統計を整備する ことにある。加えて統計精度の向上に資する母集団名簿の拡充を図ることにある。 10−14 10 経済産業統計の整備 施策目標を実現するための具体的措置 【予算措置】 番号 補助金・委託費・調査費 等名 会計名 再掲 (施策名) 新規 継続 終了 見直 補助・ 委託等 事業 開始 年度 直近 見直 年度 事業 終了 年度 19年度 予算額 (億円) 19年度 執行額 (億円) 20年度 予算額 (億円) 21年度 要求額 (億円) 事業概要 各種統計調査を円滑に実施するための管理的経費、各種 データの提供に要する経費及び共通的経費。 【経済産業政策局調査統計部 総合調整室、統計企画室、 統計情報システム室、広報・国際室、経済解析室、鉱工業動態 統計室】 鉱工業指数作成、産業連関表作成分析、国際統計分析データ の整備、管内地域経済情勢の把握等。 【経済産業政策局調査統計部 経済解析室】 (1) 一般事務処理費(商工) 一般会計 - 継続 事務 M38 M38 − 0.7 0.6 0.7 0.7 (2) 統計解析業務 一般会計 - 継続 事務 S25 S25 − 0.4 0.2 0.5 0.7 (3) 工業動態統計 一般会計 - 継続 事務 委託 S23 S23 − 4.1 2.7 4.0 4.1 生産動態統計調査の実施、新世代統計システムの運用等。 【経済産業政策局調査統計部 鉱工業動態統計室】 商業統計調査、特定第三次産業構造統計調査、特定第三次 産業動態統計調査の実施、地域産業連関表作成、経済センサ ス創設に向けた検討会議等。 【経済産業政策局調査統計部 産業統計室、サービス統計 室、統計企画室、経済解析室】 (4) 中小商業等統計調査 一般会計 - 継続 事務 委託 S27 S27 − 35.7 34.7 6.8 9.3 (5) 中小工業等統計調査 一般会計 - 継続 事務 委託 M42 M42 − 11.2 10.9 14.6 11.8 (6) 中小商工業等企業統計 一般会計 調査 - 継続 事務 S42 S42 − 1.2 1.1 2.2 2.3 (7) 一般事務処理費(中小) - 継続 事務 M42 M42 − 1.3 1.3 0.9 1.3 各種統計調査を円滑に実施するための共通的経費及び統 計データ二次利用関連経費 【経済産業政策局調査統計部 統計企画室、経済解析室、 産業統計室、サービス統計室、企業統計室】 8.8 中小企業政策の的確な立案のためには、中小企業の実態 や直面する課題等の把握が必要であり、次の2種類の調査 を実施する。 1)中小企業実態基本調査の実施 中小企業の財務情報等を継続的に調査・集計し、中小企 業の実態に関する基礎的なデータを提供する。 2)中小企業実態・対策調査の実施 中小企業白書の作成や、中小企業政策の立案のため、事 業環境の変化が中小企業に与える影響等を調査する。 【中小企業庁調査室】 (8) 一般会計 ○ (20中小 中小企業実態調査委託 一般会計 企業事業 費 環境の整 備) 新規 委託 H21 H21 H25 10 − 15 7.6 6.9 8.8 工業統計調査の実施、工業統計調査票の電子保存、調査環 境対策・統計調査員安全対策事業等。 【経済産業政策局調査統計部産業統計室】 企業統計調査、海外現地法人四半期調査、外資系企業動向 調査の実施等。 【経済産業政策局調査統計部 企業統計室】 ○ (26 エネル ギー源の エネルギー消費状況調査 エネルギー (9) 多様化・エ 委託費 需給勘定 ネルギ ーの高度 利用) ○ 成果重視事業電子経済 (06 ITの (10) 産業省構築事業中小商 一般会計 利活用 工業等統計調査費 の促進) ○ 東アジア大等の対外経済 (11) 一般会計 (11 通商 政策推進対策費 政策) 継続 委託 H17 H17 − 3.1 2.8 7.6 6.4 エネルギー消費統計(仮称)の実施、調査の企画立案等。 【資源エネルギー庁 総合政策課】 継続 庁費 H16 H16 H22 2.4 1.9 1.9 1.4 個別統計システムのメンテナンス及びアウトソーシング等、 電子政府推 進の観点から既存システムの適切な運用を図る。 【経済産業政策局調査統計部 統計情報システム室】 H32 1.4 (0.3) 1.4 (0.4) 1.4 (0.4) 1.4 (0.4) 東アジア域内での事業環境・経済諸制度の調和・統一化を図 るため、各国の諸制度を把握するとともに、企業ヒアリング、専門 家を交えた研究会等を実施(括弧内は統計関係予算の内 数)。 【経済産業政策局調査統計部 広報・国際室】 継続 委託 H18 H18 10 − 16 10 経済産業統計の整備 【法令・ガイドライン等】 関連する法令・ガイドライン等名 統計法 統計報告調整法 統計調査の民間委託に係るガイドライン 法令・ガイドライン等の概要 統計の真実性を確保し、統計調査の重複を除き、統計の体系を整備し、及び統計制度の改善発達を図ることを目的とする。 (全面改正された統計法案が平成19年5月16日成立、平成19年5月23日に公布された。公布の日から6月を超えない範囲内 において一部施行、2年を超えない範囲内において全面施行の予定。) 統計報告の徴集方法、報告様式その他統計報告の徴集について必要な調整を行い、もって統計報告の作成に伴う負担を 軽減するとともに、行政事務の能率化を図ることを目的とする。(統計法の改正により、統計法公布の日(平成19年5月23日) から2年を超えない範囲内において、統計報告調整法は廃止され、統計法に一本化の予定。) 統計調査の民間委託を推進するため、各府省が講ずべき措置について標準的な指針を示したもの。(平成17年3月31日各 府省統計主管課長等会議申合せ、平成17年8月15日改正、平成19年5月30日改正) 【審議会等】 審議会等名 統計委員会 関連する検討内容 新設・改定を行う統計調査について、諮問し、答申を得る。平成20年度においては、特定サービス産業実態統計、特定サー ビス産業動態統計の答申を得ている。平成21年度においては、特定サービス産業実態統計、経済産業省企業活動基本調 査の諮問を予定している。 また統計委員会においては1)公的統計の整備に関する基本的な計画、2)国民経済計算の作成基準の設定、3)基幹統計の 指定、4)基幹統計調査の承認・変更・中止、5)統計基準の設定、6)匿名データの匿名性の確保、などを審議することとなって おり、公的統計の整備に関する「司令塔」機能の中核としての役割を担っている。 【独立行政法人等】 独立行政法人名 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO) 産業技術総合研究所(産総研) 関連する業務概要 我が国の産業技術政策、新エネルギー・省エネルギー政策の中核的実施機関。研究開発事業(技術シーズ発掘事業、中長 期プロジェクト事業、実用化開発事業等)、新エネルギー・省エネルギー導入普及業務、石炭経過業務等を実施。 平成15年10月から平成20年3月までが第1期中期目標期間であり、平成20年4月から第2期中期目標期間。 我が国の経済と産業の発展に貢献するため、先端技術の研究開発と地質分野、標準・計測分野の知的基盤整備を実施。平 成17年度からの第2期中期目標期間に、非公務員型に移行し、そのメリットを最大限活かした産業界等との連携の促進等を 実施。 10 − 17 10 経済産業統計の整備 【実施体制】 施策に関連する主な課室 関連する業務概要 当該業務の実施体制 経済産業政策局 調査統計部 (1)経済社会の変化に対応した統計整備や統計制度改革への対応 (2)調査結果の利用拡大 (3)統計調査の効率的かつ着実な実施 (4)統計分野の国際協力・交流の推進 統計法改正に伴う統計データ二次利 用に関する新規業務の発生に伴う増3 調査統計部長、参事官(3人)、統括経 人、東アジア諸国等との産業統計国際 済産業調査官(3人)、経済産業調査官 比較体制整備の推進及び統計専門家 (3人)、統計企画調査官(1人)を含 育成事業の拡充に伴う追加業務の発 め、調査統計部235人 生に伴う増1人、サービス産業統計の 整備・拡充に伴う業務の増加による増2 人 資源エネルギー庁 総合政策課 エネルギー消費状況調査の実施 資源エネルギー庁総合政策課3人 − 中小企業庁 調査室 中小企業実態基本調査の実施 中小企業庁調査室2人 − 10 − 18 関連する機構定員要求概要 事前評価書 平成20年8月 事業名 施策名 事業担当課室名 予算費目名 工業動態統計 10 経済産業統計の整備 【次回事後評価時期】 平成22年度 経済産業政策局調査統計部鉱工業動態統計室 ( 項 ) (大事項) (中事項) (小事項) ( 目 ) 課室長名 鉱工業動態統計室長 新井 勝美 経済産業統計調査費 商工鉱業統計調査に必要な経費 工業動態統計 統計調査員手当、商工鉱業統計調査諸謝金、商工鉱業統計調査旅費、委員等旅費、商工鉱業統計調査費、商工業 統計調査事務地方公共団体委託費 (目 細) (テーマ) 21年度 予算要求額 406,319千円 (前年度予算額 398,390千円 (対前年度比 7,929千円増)) 統計法、統計法施行令、経済産業省生産動態統計調査規則等に基づき、経済産業省所管物資について、生産事業所における毎月 の生産高、出荷高、在庫高等を生産動態統計調査として実施している。 本調査は、経済局及び都道府県を経由し、調査員やメールにより調査票の配布・回収を行っているが、さらに平成7年度から新世代統 計システム(注)の開発に着手し、オンラインによるデータの回収等について12年1月分調査から本格運用を開始した。 事業の概要 なお、これらの調査結果は、個別産業施策の基礎資料はもとより、関係業界においても生産計画等の経営指標として活用されている。 このうち、主要品目のデータは景気判断指標として鉱工業生産・出荷・在庫指数(IIP)等の作成にも用いられ、広く利用されている。 (注)新世代統計システムは、調査客体、経済局及び都道府県と経済省(本省)間をインターネット等で結び、データ収集、審査・集計、 指数計算、データ還元・提供等をオンラインにより行う広域ネットワーク統計システムである。 10 − 19 事業の必要性 事業の 目標と効果・ モニタリング 本調査は、当省所管物資の鉱工業品について、月々の生産高などの動態を明らかにし、鉱工業に関する施策の基礎資料を得ることを 目的としており、また、製造業の景気判断指標としての鉱工業生産指数などの基礎データとして必要不可欠な調査である。したがって、 当省行政施策を的確に遂行する上での基礎資料提供として、本事業を引き続き当省で実施する必要がある。 【事業の目標と効果】 我が国鉱工業の動態を明らかにし、施策上の基礎資料とする。有効な基礎資料とするための、調査品目の見直しを引き続き行い、公 表予定を遅延させることの無いよう着実に調査を実施する。 【モニタリング方法】 公表日、調査品目数 【実施方法】 調査対象事業所に対し、調査関係書類を送付及び配付し、都道府県または経済産業局を通じて調査票を回収・審査し経済産業本省 において審査・集計・公表する。 【基本的な積算】 ・ 統計調査員手当 ・ 諸謝金 ・ 旅費 ・ 委員等旅費 ・ 調査費 ・地方公共団体委託費 58,067 58 067 14 10,223 401 80,553 257,061 千円 千円 千円 千円 千円 千円 10 − 20 【事業のスキーム図】 事業の実施方法 【地方局に求める役割】 地場産業要素の高い事業所を対象としている都道府県に対し、経済産業局は、一定規模以上の事業所を対象とすることで、ブロック管 内における生産活動の把握及び地域レベルでの経済分析等によって、ブロック管内の行政ニーズへの貢献。 握 域 経済分析等 、 管 行政 貢 。 対前年度 増減理由 ・21年度予算要求単価の変更による増額 ・分析用データ加工の外注化による増額 【事業スペック】 (補助金、委託費、交付金) (直接交付先) (間接交付先) (交付先件数) (補助率) (事業開始時期) (直近の見直し時期) (終了時期) 予算執行状況等 事業費 都道府県 − 47 − 昭和23 昭和23 − 件 % 年度 年度 年度 一件当たり単価 - 千円 【過去5年間の執行状況(当初予算、執行額;千円単位)】※16年度の執行欄は総額の内数とした。 年度 予算額 平成16年度 平成17年度 平成18年度 平成19年度 平成20年度 569,818 530,296 451,467 10 − 21 413,618 398,390 総額 2,363,589 執行額 610,696の内数 421,707 397,013 319,620 − 1,138,340 【後年度負担金(千円単位)】 年度 予算額 平成21年度 平成22年度 平成23年度 平成24年度 平成25年度 406,319 404,575 400,552 − − 総事業費 1,211,446 【得られた成果/効果】 調査結果を、調査翌月末に速報として公表。また、鉱工業指数の基礎データとしても用いられ我が国経済の動向を示す、最も早い景 気指標として利用されている。 事業の有効性 毎月公表される調査結果は、鉱工業指数や内閣府の四半期別国民所得統計速報(QE)にも用いられ速報性の高い景気指標として幅 広く用いられている。 事業の効率性 インターネットを利用したオンライン調査の導入により、平成16年度に比べて2割以上の経費縮減を実現している。 組み合わせる他の 政策ツール 【税制】 なし 【政策金融】 なし 【規制】 なし 関連する閣議決定 − や施政方針演説等 における位置付け 事業に対するユー ○統計委員会基本計画部会第2WG報告書 ザーや有識者の意 「利用者の利便性の向上を図る見地から、各府省所管の生産動態統計調査間の調査事項や用語などの統一化が求められている。」 見 10 − 22 事前評価書 平成20年8月 事業名 施策名 事業担当課室名 中小商業等統計調査 10 経済産業統計の整備 【次回事後評価時期】 平成22年度 経済産業政策局調査統計部産業統計室 経済産業政策局調査統計部サービス統計室 経済産業政策局調査統計部統計企画室 経済産業政策局調査統計部経済解析室 課室長名 産業統計室長 小林 真一郎 サービス統計室長 山根 一久 統計企画室長 今井 洋夫 経済解析室長 志村 勝也 予算費目名 ( 項 ) (大事項) (中事項) (小事項) ( 目 ) (目 細) (テーマ) 経済産業統計調査費 中小商工業等統計調査に必要な経費 中小商業等統計調査 特殊要因、非特殊要因 中小商工業等統計調査諸謝金、中小商工業等統計調査旅費、中小商工業等統計調査費 21年度 予算要求額 927,963千円 (前年度予算額 683,815千円 (対前年度比 244,148千円増)) 事業の概要 我が国商業等の実態を明らかにし、各種施策の基礎資料を得ることを目的とする調査を実施する。具体的には、①全国の卸売業・小売 業に属する事業所を対象に、従業者数、商品販売額等を調査する商業統計調査②全国の卸売・小売業に属する事業所及び企業を対象 に毎月の販売額等を把握する商業動態統計調査③一般消費者との間で物品及びサービスの受注等を電子商取引により行う原則すべて の法人企業を対象に、各産業の消費者向け電子商取引(BtoC)等の実態を明らかにすることを目的とする消費者向け電子商取引(Bto C)実態調査④特定のサービス産業の業種を対象にサービス産業の構造把握の観点から調査する特定サービス産業実態調査⑤特定の サービス産業の業種を対象にサービス産業の月次の動向把握の観点から調査する特定サービス産業動態統計調査を実施する。 また、⑥平成23年経済センサスの調査設計や円滑な実施のため、関連大規模統計調査の在り方等を検討するための学識者等を交えた 研究会の開催や調査実施者・統計ユーザーである都道府県等との意見交換等のための検討会議の開催、⑦各地域の産業構造の把握及 び各種政策の効果分析に資するため、地域産業連関表等の作成及び分析を行う。 なお、これらの調査等の実施により作成された統計等は、冊子及びインターネットによる公表を行う。 10 − 23 事業の必要性 事業の 目標と効果・ モニタリング 本事業の統計調査により作成される統計は、国民経済計算(GDP等)、政府の月例経済報告、日銀の金融政策決定会合を始め、官民に おける景気判断、経済分析等のための重要な基礎資料に欠くことのできない統計であるとともに、中小商業施策、サービス産業施策、電 子商取引関連施策を始め国の基本的な政策を企画立案するために不可欠なものである。 また、統計の作成にあたっては、成果の精度向上及び継続性等を図ることが重要であるが、これらは市場原理の中ではコストパフォーマ ンスの関係から必ずしも国が求める統計作成が行われないことが想定されることから、市場に委ねることなく国自ら実施することが必要不可 欠である。中でも、本事業の統計結果が利用される中小商業施策、サービス産業施策、電子商取引関連施策等の実施主体である経済産 業省が行うことが適切である。 さらに、経済センサスは平成23年(経理項目把握調査)に第一回調査を経済産業省と総務省が実施するとされており、政府をあげての 産業統計の整備に向け、経済センサスの調査設計に向けた検討について、当省が積極的に行うことが必要である。 【事業の目標と効果】 本事業により正確な統計を作成・公表することで、国・地方公共団体の政策運営や事業者・国民の客観的な意思決定に必要不可欠な データを幅広く提供することができる。 具体的には、国民経済計算(GDP等)、県民経済計算、産業連関表、地域産業連関表、月例経済報告、各種白書等の作成の基礎デー タを提供するとともに、中小商業施策、サービス産業施策、電子商取引関連施策を始め国の基本的政策の企画立案及び事前・事後評価 に基礎情報を提供し、事業者や個人にも広く情報基盤となる統計データを供給することが可能となる。 調査の実施に当たっては、調査結果に対する信頼性を維持するため、質の高い統計を適切に提供することが重要である。このため、統 計の質に影響する既存統計調査の回収率を維持・向上すること、予め決められた調査結果や作成物等の公表時期を遅延しないことが重 計 質 影響す 既存統計調 回収率 維持 向 す 、予 決 れ 調 結果や作成物等 表時期 遅延 要である。 【モニタリング】 各既存調査の回収率を維持・向上すること、公表時期を遅延しないこと 【実施方法】 ①調査員調査(市区町村経由)(商業統計) 都道府県、市区町村の法定受託事務として、市区町村が募集、推薦し、都道府県知事が任命した統計調査員が調査票の配付、回収等 を行う調査員調査方式により実施する。経済産業省は、調査関係用品の作成、都道府県説明会の実施、提出された調査票(電子データ、 紙)の審査、照会、修正、集計及び統計表の作成・公表等を行う。都道府県は、市区町村説明会の実施、統計指導員及び統計調査員の 任命等、市区町村から提出された調査票の電子化、審査、照会、修正及び経済産業省への提出等の事務を行う。市区町村は、統計指導 員及び統計調査員の募集、推薦、説明会の実施等、調査対象事業所からの問い合わせ対応、回収した調査票の審査、整理、都道府県 への提出等の事務を行う。 ②調査員調査(商業動態、サービス実態) 都道府県の法定受託事務として、都道府県が募集、推薦し、都道府県知事が任命した統計調査員が調査票の配付、回収等を行う調査 員調査方式により実施する。経済産業省は、調査関係用品の作成、都道府県説明会の実施、提出された調査票(電子データ、紙)の審 査、照会、修正、集計及び統計表の作成・公表等を行う。都道府県は、統計指導員及び統計調査員の募集、推薦、説明会の実施等、調 査対象事業所からの問い合わせ対応、回収した調査票の審査、整理、経済産業省への提出等の事務を行う。 10 − 24 事業の実施方法 ③本社等一括調査(商業統計) 一部企業については、経済産業省又は都道府県が直接企業の本社に対して郵送により、傘下事業所の調査票を配付・回収する本社一 括調査方式(経済産業省が扱うものについては民間外注)により実施する。経済産業省が回収した調査票は、各事業所が所在する都道府 県に回送する。 ④メール(郵送)調査(商業動態、電子商取引実態調査、サービス動態) 経済産業省が直接又は都道府県の法定受託事務として実施している。 ⑤オンライン調査(商業動態) 経済産業省が直接実施している。 ⑥地方経済産業局の作成指導(地域産業連関表) 経済産業局は調査対象よりデータを入手し、当該ブロックの地域産業連関表を作成する。調査統計部経済解析室は経済産業局の作成 にあたって作成指導等の補助を行う。 【基本的な積算】 ・中小商業等統計調査 ・商業動態統計調査業務 ・電子商取引実態調査業務 ・特定第三次産業構造統計調査 ・特定第三次産業動態統計調査 ・経済センサス創設関連経費 ・地域産業連関表作成分析業務 27,644 346,872 175 977 175,977 331,941 31,930 10,198 3,401 千円 千円 千円 千円 千円 千円 千円 【事業のスキーム図】 ①調査員調査(市区町村経由) 統計指導員 経済産業省 都道府県 市区町村 統計調査員 調査対象事業所 ②調査員調査 経済産業省 都道府県 10 − 25 統計調査員 調査客体 ③本社等一括調査 事業所A 経済産業省 事業所B ⋮ 都道府県 調査対象企業 (本社) 事業所n ④メール(郵送)調査 都道府県 経済産業省 調査客体 ⑤オンライン調査 調査客体 経済産業省 ⑥地方経済産業局の作成指導 経済産業省 作成指導 経済産業局 データ 調査客体 【地方局に求める役割】 統計調査の回収率向上等統計精度の向上のためには調査員を活用した「調査への協力依頼、配布、回収・督促」を行うことが重要であ る。そのため、商業統計、商業動態、サービス実態統計において、調査員を活用するノウハウを有する都道府県に対し、業務を委託する。 また、経済産業局では、それぞれの経済状況に応じた実効ある政策展開を行うために、各経済産業局が地域経済情勢について正確に 把握することが必要であり、各ブロックの経済構造が把握できる地域産業連関表を作成するとともに、それぞれ鉱工業指数の作成及び経 済分析を行っている。 10 − 26 対前年度 増減理由 【増額要求】 ①商業統計における産業分類の定義・格付見直し等のための調査経費(新規) +15,729千円 無店舗小売業の新設を始めとする卸売・小売業に係る日本産業分類の大幅な改定に対応するため、新たな産業分類の定義・格付、業態 分類及び商品分類の見直し、平成19年本調査結果による検証等の調査研究を行う。 ②商業統計における匿名データ作成(新規) +6,638千円 新統計法(平成21年4月全面施行)に基づく一般からの匿名データ(個体識別情報を除去した調査票情報)の提供要請に対応するため、 商業統計調査結果に係る匿名データを整備する。 ③商業動態統計における広報費(新規) +3,020千円 個人情報保護意識の高まりなどを背景に調査環境が厳しさを増しており、特に個人事業所などを中心に商業動態統計調査に対する協力 拒否が増大している。非協力事業所の増加は統計精度の確保に深刻な影響を及ぼすことから、商業動態統計調査の重要性、指定統計調査 の意義等について、広く周知するための新聞広告に要する経費を新規要求する。 ④商業動態統計における標本設計用システムメンテナンス費(新規) +9,124千円 本調査は、商業統計調査(全数調査)を母集団とする標本設計及び標本(事業所)抽出を行っており、直近の平成19年商業統計本調査の 結果を基に新たな標本替えを予定している。その際、ドラッグストアの台頭等最近の業種・業態の変化、新たな統計ニーズ等に対応した標本 設計の大幅な見直しを併せて実施することとしており、そのためには平成14年に開発した「標本設計用システム」の補修が必要不可欠であ る。この補修に必要な経費を新規に要求する。 ⑤消費者向け電子商取引(BtoC)実態調査の新設(新規)+175,977千円 ⑥サービス産業実態調査の対象業種拡充のための増額+133,269千円 ⑥ 産業実態調 対象業種拡充 増額 , 千円 ⑦サービス産業動態調査の結果検証作業のための増額+6,377千円 ⑧統計データ分析調査費 +4,626千円 等 【減額要求】 ①平成19年商業統計表の作成終了による減 ▲84,151千円 商業統計表(1巻∼4巻)、立地環境特性別統計表、業態別統計表、流通経路別統計表、商店街別統計表、我が国の商業等の印刷製本 費等を減額要求する。 ②経済センサス試験調査 ▲23,867千円 ③調査方式見直しに係る表章水準の検証作業 ▲2,373千円 等 【事業スペック】 (補助金、委託費、交付金) (直接交付先) (間接交付先) (交付先件数) (補助率) (事業開始時期) 委託費(一部) 都道府県 市区町村 47件 − 昭和27年度 10 − 27 (直近の見直し時期) (終了時期) 昭和27年度 − 【過去5年間の執行状況(当初予算、執行額;千円単位)】※16年度の執行欄は総額の内数とした。 年度 予算執行状況等 平成16年度 平成17年度 平成18年度 平成19年度 平成20年度 総額 予算額 1,843,066 587,940 807,198 3,565,134 683,815 7,487,153 執行額 3,043,143の内数 525,168 670,214 3,515,523 − 4,710,905 【後年度負担金(千円単位)】 年度 予算額 平成21年度 平成22年度 平成23年度 平成24年度 平成25年度 927,963 765,493 5,005,859 − − 総事業費 6,699,315 【得られた成果/効果】 ①商業統計の結果は、商業統計表、立地環境特性別統計表、業態別統計表、流通経路別統計表、商店街別統計表として、②商業動 態統計の結果は、商業販売統計(速報、月報、年報)として、③サービス産業実態統計調査の結果は、特定サービス産業実態調査速報(7 月)、同報告書(12月)として、④サービス産業動態統計調査の結果は、特定サービス産業動態統計月報として、毎月冊子及びインターネッ トによる公表を行っている。また、⑤これまで地域産業連関表の作成・公表を行っている。 事業の有効性 本事業により作成される統計は、国・地方公共団体の政策運営や事業者・国民の客観的な意思決定に必要不可欠なデータを幅広く提 供しており、有効性は高い。 具体的には、国民経済計算(GDP等)、県民経済計算、産業連関表、地域産業連関表、月例経済報告、各種白書等の作成の基礎デー タを提供するとともに、中小商業施策、サービス産業施策、電子商取引関連施策を始め国の基本的政策の企画立案及び事前・事後評価 に基礎情報を提供し、事業者や個人にも広く情報基盤となる統計データを供給することが可能となる。 特に、経済における比重が拡大しているものの統計が未整備であったサービス産業や電子商取引(eコマース)等の分野において、経済 社会の変化に対応した統計を実施することにより、従来は必ずしも明らかにされていない経済活動の動向把握が可能となるとともに、各種 政策の企画立案及び事前・事後評価に基礎情報を提供することが可能となることから、有効性は極めて高い。 事業の効率性 各調査や研究会の開催において民間事業者の活用を行うとともに、メール(郵送)調査やオンライン調査を導入することにより統計調査 業務を効率的に実施することができる。 10 − 28 組み合わせる他の 政策ツール 【税制】 なし 【政策金融】 なし 【規制】 なし ○「基本方針2005」(平成17年6月、閣議決定) 第4章 当面の経済財政運営と平成18年度予算の在り方 2.民需主導の経済成長を確実なものにするために−活性化のための政策転換− (4)活性化を目指した歳出の見直し (統計整備の推進) 「基本方針2004」に基づいて、経済社会の実態を的確に捉える統計を整備するとともに、統計制度の改革を推進する。 ・産業構造の変化等に対応した統計(経済活動を同一時点で網羅的に把握する経済センサス(仮称)、サービス統計、観光統計等)を整 備する。 ・サービス統計等を整備するため、既存統計に係る要員の活用も視野に入れた組織体制の整備を検討する。 ○「経済成長戦略大綱」(平成18年7月、財政・経済一体改革会議決定、平成20年6月改定) 第2 生産性の向上(ITとサービス産業の革新) 4.経済社会や産業構造の変化に即応した統計改革の加速化 (本文) 我が国経済・産業における生産性を向上させるためには、業種別、規模別、国際間等の生産性比較が可能となるよう経済社会や産業構 造の変化に迅速に対応した統計整備が不可欠である。そのような状況の下、戦後60年ぶりに抜本的に改正された統計法(平成19年5月 23日公布)に基づき、施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、統計委員会の調査・審議を踏まえ、政府全体として2008年度中に公的 統計の整備に関する基本的な計画を定めるなど、統計改革を加速化する。具体的には、我が国における、包括的な産業構造等の経済活 動を同一時点で網羅的に把握するとともに、より高い精度の事業所母集団情報の整備を行うため、2009年及び2011年に経済センサスを 関連する閣議決定 実施する。また、サービス統計の抜本的拡充、統計作成の効率化のための行政情報の活用、定量的な経済社会・産業分析に必要な統計 や施政方針演説等 データの二次利用等を積極的に推進する。 における位置付け (工程表) 短期(08年度内) ・特定サービス産業実態調査の調査対象業種を2009年までに7業種(2006年)から28業種に段階的に拡充することについて検討する。 中期(∼10年度) ・2009年に経済センサス−基礎調査を実施する。 長期(∼15年度) ・2011年に経済センサス−活動調査を実施する。 ・母集団名簿の整備を進め、サービス産業を幅広く捉えた構造統計を整備する。 ・eコマースに関する統計を整備する。 10 − 29 ○平成20年4月18日経済産業委員会の大臣答弁 【近藤洋介議員の質問要旨】 国内総生産の6割を占める消費に関する調査として、代表的な家計調査はサンプル数が少ない。日本の消費動向がどこまで分かるの か。統計の精度を上げるために政府として努力すべき。 【甘利大臣答弁要旨】 消費形態のうちネットを通じた消費がどうなっているか、その辺の正確なデータが余りない。シェアに見合ってその分析は詳細にすべき で、そこにピンポイントで届くようなきめ細かな景気対策をすべき。今後の課題は、消費の分析をもっときめ細かにやるというのが課題の一 つ。 事業に対するユー ザーや有識者の意 見 ○統計審議会産業統計部会(平成20年4月)舟岡座長 本調査は、サービス産業分野のうち、経済産業省所管の特定業種を対象に、その事業活動の詳細な実態を把握し、業種特性を明らか にすることを目的とするものである。サービス産業分野の統計が未整備である中、従来、広く概括的な統計として5年ごとに「サービス業基 本調査」が実施されてきたが、サービス業は改廃が激しく、その活動内容も目まぐるしく変化していることから、より短い周期で広くサービス 業分野に網を掛けた統計の整備が求められるところであり、本調査は、その一翼を担う役割をも有するものとなる。 ○第5回サービス産業統計検討会 株式会社ワーナー・マイカル(一般ユーザーとしての意見) 特定サービス産業動態統計調査についてだが、マーケティングや経営判断に活用させていただいている。映画館業界はヒット作の有無 によって業績が大きく変動する。そのため当社のみの売上の推移を見てもあまり意味はなく、業界動向と比較して伸びているのか、そうで はないのかを見ることが重要である。ベンチマークとしての業界動向を把握するために有用である。絶対値ではなく、業界全体の中で比較 をしないといけない。 10 − 30 事前評価書 平成20年8月 事業名 施策名 事業担当課室名 予算費目名 算費 中小工業等統計調査 10 経済産業統計の整備 【次回事後評価時期】 平成22年度 経済産業政策局調査統計部産業統計室 課室長名 産業統計室長 小林 真一郎 ( 項 ) 経済産業統計調査費 (大事項) 中小商工業等統計調査に必要な経費 (中事項) 中小工業等統計調査 (小事項) 特殊要因 非特殊要因 特殊要因、非特殊要因 ( 目 ) 中小商工業等統計調査旅費、中小商工業等統計調査費、中小商工業等統計調査事務地方公共団体委託費 (目 細) (テーマ) 21年度 予算要求額 1,178,164千円 事業の概要 工業統計調査は、全国の製造業に属する事業所を対象に、事業所数、従業者数、製造品出荷額等を調査し、我が国製造業の実態を 明らかにすることを目的とした調査で、「製造業の国勢調査」とも呼ばれる最も基本的な経済構造統計調査のひとつである。 本調査は、西暦末尾が0,3,5,8の年に製造業の全事業所について調査票を配布・回収する全数調査を実施。他の年は、従業者数 3人以下の事業所については、調査票を配付しないで、従業者数及び事業内容の確認のみの調査を行う非全数調査を実施している。 平成21年は、非全数調査の実施年に当たる。 本調査は、明治42年に5年に1回の「工場統計調査」としてスタートし、大正9年から毎年調査となった。その後、統計法第2条に基づく 指定統計調査(指定統計第10号)として、毎年12月31日時点で実施している。調査は主として、都道府県及び市区町村を経由し、統 計調査員によって対象事業所の確認、調査票の配布・回収等を行っている。 (成果物) 工業統計表、地域別統計表として、冊子及びインターネットによる公表を行っている。また、全数年調査の結果として、工業 メッシュデータ統計(電子媒体)の公表を行っている。 (前年度予算額 1,464,477千円 (対前年度比 ▲286,313千円減)) 10 − 31 事業の必要性 事業の 目標と効果・ モニタリング 事業の実施方法 工業統計調査は、国民経済計算(SNA)に欠くことのできない重要な基礎統計であるとともに、中小企業施策を始め国の基本的な政 策を企画立案し、これを実施する上において特に重要な統計であり、統計法第2条に基づく指定統計に指定されている。本調査は、都 道府県及び市区町村の法定受託事務として、主として、都道府県知事の任命する統計調査員による調査方式によって実施している。 また、民間開放については、一部国直轄調査において民間活用を推進しており、平成20年度から経済産業省が直接製造企業の本社 に対して調査票を配付し、傘下事業所を調査する本社一括調査方式を導入し、その業務を民間外注により実施している。 【事業の目標と効果】 平成21年暦年の状況について平成21年12月31日現在で調査を実施する。厳しさを増す調査環境の下、工業統計の品質の維持・ 向上を確保するため、高回収率の維持及び調査票審査業務を的確かつ効率的に実施し、平成22年9月までに速報、平成23年3月以 降順次確報を公表する。 調査結果は、中小企業施策を始めとする行政施策の企画、実施等(経営基盤の強化、産業集積の活性化支援等)の基礎資料、国民 経済計算(SNA)、鉱工業指数、産業連関表作成等の基礎資料、各種白書における製造業の構造変化の分析資料、中小製造業を主 に対象とした各種統計調査の母集団、地方交付税の算定基準、研究機関、民間企業等における市場予測、需要予測などの基礎資料 に利用されている。 【モニタリング方法】 − 【実施方法】 ①調査員調査 本調査は、都道府県及び市区町村の法定受託事務として、市区町村が募集・推薦し、都道府県知事が任命した統計調査員が調査票 の配付、回収等を行う調査員調査方式によって実施する。 ②本社一括調査 一部企業については、経済産業省が直接製造企業の本社に対して郵送により、傘下事業所の調査票を配付・回収する本社一括調査 方式(民間外注)により実施する。なお、経済産業省が回収した調査票は、各事業所が所在する都道府県に回送する。 ③市区町村は、統計指導員及び統計調査員の募集、推薦、調査員等への説明会の実施、調査対象事業所からの問い合わせ対応、回 収した調査票の審査、整理、都道府県への提出等の事務を行う。 ④都道府県は、市区町村説明会の実施、統計指導員及び統計調査員の任命、市区町村から提出された調査票の電子化、調査票の審 査・照会・修正及び経済産業省への提出等の事務を行う。 ⑤経済産業省は、調査関係用品の作成、都道府県説明会の実施、提出された調査票(電子データ、紙)の審査、照会、修正、集計及び 統計表の作成・公表等の事務を行う。 【基本的な積算】 ・中小商工業等統計調査旅費 ・中小商工業等統計調査費 ・中小商工業等統計調査事務地方公共団体委託費 10 − 32 2,010 千円 140,813 千円 1,035,341 千円 【事業のスキーム図】 ①調査員調査 統計指導員 経済産業省 都道府県 市区町村 統計調査員 調査対象事業所 ②本社一括調査 事業所A 経済産業省 調査対象企業 事業所B ⋮ 都道府県 事業所n (増額要求) ①コールセンターの設置(新規) +11,749千円 調査時に集中的に発生する問い合わせ、苦情に対する統一的な窓口を設置し、地方自治体の事務負担の軽減を図るとともに、調査 客体の利便性向上を図ることにより調査への協力を促進する。 ②匿名データ作成(新規) +6,638千円 新統計法(平成21年4月全面施行)に基づく一般からの匿名データ(個体識別情報を除去した調査票情報)の提供要請に対応するた め、工業統計調査結果に係る匿名データを整備する。 ③利活用促進・啓蒙普及活動(新規) + 48,270千円 新統計法の理念(公共財としての統計の利用促進)を踏まえ、工業統計調査結果の更なる利活用の促進を図るため、工業統計表のう ち電子データ化しているものについて、時系列データ(接続データ)化を行うとともに、工業統計表のうち主要統計表について、電子デー タ化されていない年次の電子データ化を行う。また、平成21年が工業統計調査開始から100年目の節目に当たることから、工業統計調 査の普及・啓蒙のための表彰等の事業を行う。 10 − 33 対前年度 増減理由 (減額要求) ①非全数調査年のための減 ▲349,368千円 ・ 本調査対象数の減に伴う減 : ▲455,627千円 ・ 確認調査の発生に伴う増 : +106,259千円 平成21年度は、非全数調査年のため、確認調査(1日)は発生するものの、本調査(4日)の対象数が減少するために減額要求する。 21年度 (20年度) 調査対象数 : 702,372 (702,372) 本調査 : 449,542 (702,372) 確認調査 : 252,830 ( 0) 調査員数 : 34,864 ( 34,864) 本調査 : 22,222 ( 34,864) 確認調査 : 12,642 ( 0) ②産業分類改定に伴う資料の作成終了 ▲8,886千円 平成20年度に作成した産業分類改定に伴う関係資料の作成終了のため。 【 【事業スペック】 】 (補助金、委託費、交付金) (直接交付先) (間接交付先) (交付先件数) (補助率) (事業開始時期) (直近の見直し時期) (終了時期) 事業費 都道府県 市区町村 47件 − 明治42年度 明治42年度 − 【過去5年間の執行状況(当初予算、執行額;千円単位)】※16年度の執行欄は総額の内数とした。 予算執行状況等 年度 平成16年度 平成17年度 平成18年度 平成19年度 平成20年度 総額 予算額 1,233,220 1,560,880 1,164,634 1,120,416 1,464,477 6,543,627 執行額 3,043,143の内数 1,458,256 1,117,603 1,089,802 − 3,665,661 10 − 34 【後年度負担金(千円単位)】 ※複数年度の場合は、最長5年 年度 予算額 平成21年度 平成22年度 平成23年度 平成24年度 平成25年度 1,178,164 137,331 94,477 − − 総事業費 1,409,972 【得られた成果/効果】 (成果物) 工業統計表、工業地域別統計表として、冊子及びインターネットによる公表を行っている。また、全数年調査の結果は、工業 メッシュデータ統計(電子媒体)の公表を行っている。 事業の有効性 ①国民経済計算(GDP等)、県民経済計算、産業連関表、地域産業連関表等の作成の基礎データ ②鉱工業指数、企業物価指数、規模別製造工業生産指数等のウエイト算定の基礎データ ③企業立地促進策の基本計画策定の基礎資料 ④都市計画策定の基礎資料 ⑤工業用水、下水道計画策定の基礎資料 ⑥生産動態統計調査、容器包装・製造等実態調査、食品産業活動実態調査、中小製造業設備投資動向調査等の母集団情報の提供 ⑦中小企業白書 ものづくり白書等の製造業の構造変化の分析資料 ⑦中小企業白書、ものづくり白書等の製造業の構造変化の分析資料 ⑧地方交付税の算定の基礎資料 ⑨国連、OECD、WTO等の国際機関への資料提供 事業の効率性 統計精度の維持向上及び調査の円滑な実施を確保するため、統計指導員を配置し、統計調査員の指導に万全を期す。 一部の調査対象については、本社企業と国が直接調査票の配布、回収を行う本社一括調査を導入することにより統計調査業務を効 率的に実施することができる。 組み合わせる他の 政策ツール 【税制】 − 【政策金融】 − 【規制】 − 関連する閣議決定 や施政方針演説等 − における位置付け 事業に対するユー ザーや有識者の意 − 見 10 − 35 事前評価書 平成20年8月 事業名 中小商工業等企業統計調査 施策名 10 経済産業統計の整備 事業担当課室名 予算費目名 【次回事後評価時期】 平成22年度 経済産業政策局調査統計部企業統計室 課室長名 ( 項 ) 経済産業統計調査費 (大事項) 中小商工業等統計調査に必要な経費 (中事項) 中小商工業等企業統計調査 企業統計室長 中村 宏 (小事項) ( 目 ) 中小商工業等統計調査諸謝金、中小商工業等統計調査旅費、中小商工業等統計調査費 (目 細) (テーマ) 21年度 予算要求額 228,679千円 (前年度予算額 218,516千円 (対前年度比 10,163千円増)) 10 − 36 事業の概要 【経済産業省企業活動基本調査】 企業の事業の多角化、ソフト化、国際化が進展している中で、我が国産業の活動及び産業構造の変化の実態を的確に把握し、経済 産業政策等各種施策の立案を実施するための基礎資料を得ることを目的に、資本金または出資金3千万円以上、かつ従業者50人以 上で、主に経済産業省所管の業種に属する事業所を有する企業を対象に実施。 平成21年度は、調査の準備、調査の実施(オンライン関係費を含む)、未提出企業への督促、調査結果の審査及び報告書(速報・確 報)の編集・公表を実施。なお平成21年度も前年に続き公共サービス改革法に基づく民間委託として、調査の準備から結果表作成ま でを包括的に外注することとし、契約期間を3年として実施する。 【海外現地法人四半期調査】 最近の企業活動の急速なグローバル化、それに伴う国内産業の空洞化が懸念される中で、企業活動の海外生産等の実態を動態的 に把握するため、金融・保険業及び不動産業を除く、海外現地法人を保有する資本金1億円以上、かつ常時従業者数50人以上の企 業を対象に実施。 平成21年度は、調査の準備、調査の実施、未提出企業への督促、調査結果の審査及び報告書の編集・公表を実施。 【海外事業活動基本調査】 我が国企業の対外直接投資等の実態を把握することを目的として、金融・保険業、不動産業を除く、海外に現地法人を有する我が国 企業を対象に実施。 平成21年度は、調査の準備、調査の実施、未提出企業への督促、調査結果の審査及び報告書(概要版、詳細版)の編集・公表を実 施。なお、平成21年度においても、前々年に引き続き調査の準備から結果表作成までを包括的に業務外注によって実施することとす 施。なお、平成 年度 お も、前 年 引き続き調査 準備 ら結果表作成 を包括的 業務外注 実施する す る。 【外資系企業動向調査】 外資系企業の対日投資等の実態を把握することを目的として、金融・保険業及び不動産業を除く、外国投資家が株式または持分3分 の1超を所有している企業等を対象に実施。 平成21年度は、調査の準備、調査の実施、未提出企業への督促、調査結果の審査及び報告書(概要版、詳細版)の編集・公表を実 施。なお、平成21年度においても、前々年に引き続き調査の準備から結果表作成までを包括的に業務外注によって実施することとす る。 事業の必要性 【経済産業省企業活動基本調査】 ・我が国企業の事業活動の多角化、国際展開、ソフト化等の実態を包括的に把握することを目的としており、幅広い分野の施策の基礎 資料として、又、企業の経営計画策定や民間機関、大学における企業行動についての実証分析の基礎資料として利用されている。 【海外現地法人四半期調査】 ・機動的な産業施策及び通商政策立案に資するための資料として、また、学術的な研究や実証分析のための基礎資料として利用され ている。 【海外事業活動基本調査】 ・我が国企業の海外事業活動の実態を把握することにより、通商白書、中小企業白書での活用や、海外事業活動円滑化施策などの基 礎資料として広く利用されている。 【外資系企業動向調査】 ・対日投資の促進などの産業施策及び通商政策等の推進に資するための基礎資料として利用されている。 ・上記より、経済産業省の行政施策を的確に遂行する上で、基礎資料の提供を行う統計調査として、本事業を引き続き当省で実施する 必要がある。 10 − 37 事業の 目標と効果・ モニタリング 【事業の目標と効果】 【経済産業省企業活動基本調査】 ・平成20年度の状況について平成21年3月31日時点で調査を実施する。調査の実施に当たっては、調査準備(調査票等の印刷)か ら結果表作成までを包括的に外注して実施することから、外注業者との綿密な打合せ等により、調査を効率的かつ着実に実施させると ともに、統計精度の維持・向上の観点から、特に回収率の維持や審査業務等について進捗状況の管理等、必要な指導を行うことによ り、平成22年3月までに速報、平成22年内に確報を公表する。 ・調査結果については、通商白書、中小企業白書での利用、産業構造、企業行動等の分析や中小企業施策の基礎資料として活用さ れるほか、民間、学術研究団体における研究・分析等、広範囲に利用されている。 【海外現地法人四半期調査】 ・平成21年1−3月期∼10−12月期の各四半期毎の海外現地法人の状況について調査を実施する。調査の実施に当たっては、調査 を効率的かつ着実に実施するとともに、統計精度の維持・向上の観点から、回収率の維持や審査業務等を的確かつ効率的に実施し、 翌期末までに公表する。 ・調査結果については、機動的な産業施策及び通商政策立案に資するための資料として、また、学術的な研究や実証分析のための基 礎資料として利用されている。 【海外事業活動基本調査】 ・平成21年3月末時点で海外に現地法人を有する我が国企業を対象として、平成20年度の状況につき調査を実施する。調査の実施 に当たっては 調査準備(調査票等の印刷)から結果表作成までを包括的に外注して実施することから 外注業者との綿密な打合せ等 に当たっては、調査準備(調査票等の印刷)から結果表作成までを包括的に外注して実施することから、外注業者との綿密な打合せ等 により、調査を効率的かつ着実に実施させるとともに、統計精度の維持・向上の観点から、特に回収率の維持・向上や審査業務等につ いて進捗状況の管理等、必要な指導を行うことにより、平成22年4月までに概要版、以降なるべく早期に詳細版を公表する。 ・調査結果については、通商白書、中小企業白書での活用や、海外事業活動円滑化施策などの基礎資料として広く利用されている。 【外資系企業動向調査】 ・平成21年3月末時点で外国投資家が株式または持分3分の1超を所有している企業等を対象として、平成20年度の状況につき調査 を実施する。調査の実施に当たっては、調査準備(調査票等の印刷)から結果表作成までを包括的に外注して実施することから、外注 業者との綿密な打合せ等により、調査を効率的かつ着実に実施させるとともに、統計精度の維持・向上の観点から、特に回収率の維 持・向上や審査業務等について進捗状況の管理等、必要な指導を行うことにより、平成22年6月までに概要版、以降なるべく早期に詳 細版を公表する。 ・調査結果については、対日投資の促進などの産業施策及び通商政策等の推進に資するための基礎資料として利用されている。 【モニタリング】 ・業務における進捗状況の管理 ・回収率の維持・向上 ・公表時期を遅延しないこと 【実施方法】 ・本省直送の郵送調査。 ・経済産業省企業活動基本調査については、公共サービス改革法に基づく外注により実施。16年調査からオンラインによる調査票提 出システムの運用を開始、平成21年からは「政府共同利用オンラインシステム」へ切り替える予定。 10 − 38 【基本的な積算】 ・ 委員謝金 ・ 旅費 ・ 事業費 ・ その他経費 498 千円 1,745 千円 226,436 千円 千円 【事業のスキーム図】 経済産業省企業活動基本調査 事業の実施方法 10 − 39 対前年度 増減理由 増額理由 1.匿名データ作成経費 6,638千円【新規要求】 ・新統計法(H21年4月施行)において、統計データの二次的利用の1つとして匿名データの利用依頼が予定されていることから、その 作成経費につき要求するもの。 2.企業統計利用・分析手法調査研究費 3,792千円【増額要求】 ・企業活動基本調査の調査対象の全業種化に向けた研究等、企業関係統計の整備・拡充を図るため、必要な経費について増額要 求するもの。 3.アルバイト単価の見直し 333千円【単価見直し】 減額理由 1.オンライン対象の増加によるパンチ等の減 ▲115千円 2.事業見直しによる減 ▲485千円 10 − 40 【事業スペック】 (補助金、委託費、交付金) (直接交付先) (間接交付先) (交付先件数) (補助率) (事業開始時期) (直近の見直し時期) (終了時期) − − − − − 昭和42 昭和42 − 件 % 年度 年度 年度 【過去5年間の執行状況(当初予算、執行額;千円単位)】※16年度の執行欄は総額の内数とした。 年度 予算執行状況等 予算額 執行額 平成16年度 平成17年度 平成18年度 平成19年度 平成20年度 131,670 3,043,143の内数 117,339 106,241 117,504 88,115 93,020 112,413 218,516 − 総額 691,270 293,548 【後年度負担金(千円単位)】 年度 予算額 平成21年度 平成22年度 平成23年度 平成24年度 平成25年度 228,679 252,939 252,939 − − 総事業費 734,557 【得られた成果/効果】 ①経済産業省企業活動基本調査の結果は、企業活動基本調査報告書(第1巻総合統計表、第2巻事業多角化等統計表、第3巻子会 社等統計表)として、②海外現地法人四半期調査の結果は、海外現地法人の動向(3,6,9,12月)として、③海外事業活動基本調査 の結果は、我が国企業の海外事業活動として、④外資系企業動向調査の結果は、外資系企業の動向として、それぞれ冊子及びイン ターネットによる公表を行っている。 10 − 41 (1)経済産業省企業活動基本調査 我が国企業の事業活動の多角化、国際展開、ソフト化等の実態を把握することによって、企業の経営戦略や産業構造の変化の実態 を明らかにし、経済産業施策等の各種行政施策の基礎資料を得ることを目的としたもので、わが国において初の本格的かつ包括的な 企業ベースの統計調査である。 調査結果については、通商白書、中小企業白書での利用、産業構造、企業行動等の分析や中小企業施策の基礎資料として活用さ れるほか、民間、学術研究団体における研究・分析等、広範囲に利用されるなど、非常に重要な統計調査であると考える。 事業の有効性 (2)海外現地法人四半期調査 企業にとって魅力ある事業環境整備に努め、国際的には多国間協議における国際ルール策定など、企業活動のグローバル化を引き 続き支援していくため、また国内諸制度の見直し及び海外事業活動円滑化の施策を含めた経済産業政策を円滑かつ適切に進めてい く上で、我が国企業の海外事業活動を的確に把握することは必要不可欠。 海外現地法人四半期調査は、魅力ある市場を求めて海外展開を進めていく企業の動きを機動的に把握する基礎データとして有用で ある。 (3)海外事業活動基本調査 海外事業活動基本調査の調査結果については、産業政策、通商政策の企画・立案・実施に関する各種資料として活用されるなど、 省内外で広範囲において活用されている。活用例としては、国会議員、予算委員会からの資料要求、「経済財政白書」「通商白書」「製 造基盤白書( 造基盤白書(ものづくり白書)」「新経済成長戦略」などのほか、OECD等の国際機関への資料提供、省内原局、大学及び研究機関か 白書) 「新経済成 戦 等 際機 資料 内 大学 究機 らの分析研究のための調査票目的外申請や資料要求、企業や民間の利用者からの問い合わせ等、広範囲に活用されている。 (4)外資系企業動向調査 外資系企業動向調査の調査結果については、政府の対日直接投資の促進に関する各種施策の資料や「ドイツ経済と日独経済関 係」「対日直接投資に係る経済的・社会的効果に関する調査研究」「都ものづくり産業の集積のあり方」などの活用のほか、OECD等の 国際機関への資料提供、省内原局、大学及び研究機関からの分析研究のための資料要求、企業や民間の利用者からの問い合わせ 等、広範囲に活用されている。 事業の効率性 ・国の行う統計調査業務については、「国の行政組織等の減量、効率化等に関する基本計画」(平成11年4月閣議決定)により「統計事 務については、包括的民間委託を含め、民間委託を進め組織の減量化を図る。」とされた。また、「公共サービス改革基本方針」(平成 18年7月閣議決定)においては「公共サービス改革法に基づく対象業務とすることが適切な統計調査業務の洗い出しを含め民間開放 に向けた具体的方策について検討を行い、平成19年5月までに計論を得る。」としている。 このような状況の下、平成19年度から「海外事業活動基本調査」及び「外資系企業動向調査」につき、包括的民間委託として外注に より実施。また平成20年度においては「経済産業省企業活動基本調査」について、公共サービス改革法に基づく包括的民間委託を実 施するなど、事業の効率化について対応しているところ。 10 − 42 組み合わせる他の 政策ツール 【税制】 ・なし 【政策金融】 ・なし 【規制】 ・なし ○「公共サービス改革基本方針の改定」(平成19年10月26日、閣議決定) ○経済産業省企業活動基本調査(指定統計調査)について、民間競争入札を実施する。その内容は、原則として次のとおりとする。 関連する閣議決定 【業務の概要及び入札の対象範囲】 調査関係用品の印刷、調査票の送付・回収・受付、督促、照会対応、個票審査、集計に係る業務 や施政方針演説等 【入札等の実施予定時期】 における位置付け 平成19年12月に入札公告し、平成20年4月から落札者による事業を実施 【契約期間】 平成20年4月から平成21年3月までの1年間 平成 年 月 ら平成 年 月ま 年間 ○「統計審議会 企業統計部会」(平成18年9月∼11月)において審議(企業統計部会 舟岡部会長、清水委員、廣松委員 他) 「本調査は、企業活動に関する統計体系の中で中核的なものとして、関係各省庁の統計整備の参考とされる役割を担っている。本調査 については、企業の事業活動をより的確に把握するため、調査対象範囲、調査事項等を見直すことにより、統計体系の一層の整備及 事業に対するユー び統計需要に的確に対応すること等が求められている。」等。 ザーや有識者の意 ○「統計委員会 基本計画部会」(平成20年2月∼8月)において審議(第2WG 舟岡座長、大守委員、野村委員、門間委員 他) 見 「企業のサービス活動は、例えば製造業などサービス業以外の業種においても生み出され、近年増大している。現状では、企業のサー ビス活動を把握できる統計は企業活動基本調査に限定されるため、本調査を中心に整備・拡充すべき。また、網羅的な情報が不足し ている情報通信サービスに関する統計や知的財産活動に関する統計についても本調査を中心に整備する必要がある。」等。 10 − 43 事前評価書 平成20年8月 事業名 施策名 事業担当課室名 予算費目名 一般事務処理業務 10 経済産業統計の整備 【次回事後評価時期】 平成22年度 経済産業政策局調査統計部統計企画室 経済産業政策局調査統計部経済解析室 経済産業政策局調査統計部産業統計室 経済産業政策局調査統計部サービス統計室 経済産業政策局調査統計部企業統計室 課室長名 ( 項 ) 中小商工業等統計調査費 (大事項) 中小商工業等統計調査に必要な経費 (中事項) 一般事務処理費 (小事項) 特殊要因、非特殊要因 ( 目 ) 中小商工業等統計調査費 統計企画室長 今井 洋夫 経済解析室長 志村 勝也 産業統計室長 小林 真一郎 サービス統計室長 山根 一久 企業統計室長 中村 宏 (目 細) (テーマ) 21年度 予算要求額 129,402千円 事業の概要 (オーダーメード集計) 調査票情報を用いた統計の作成等を希望する者から、調査実施者が個別の委託を受けて集計等を実施し、依頼者に対しては、作成 した結果のみを提供する、いわゆる「オーダーメード集計」を行うことが、21年4月より全面施行される新統計法において可能となる。本事 業では、その「オーダーメード集計」に係る集計作業を行う。 (インサイト利用) 総務大臣の承認を得ることにより本来の目的以外で調査票を使用できる「目的外利用」において、行政機関以外の者に調査票情報を 提供し利用させる場合に、調査票情報の利用を庁舎内に限定させて研究活動に利用させる、いわゆる「インサイト利用」を行う。 (その他) 中小商工業統計調査を円滑に実施するための共通的経費。 (前年度予算額 93,115千円 (対前年度比 36,287千円増)) 10 − 44 事業の必要性 事業の 目標と効果・ モニタリング (オーダーメード集計) 統計法改正法案が第166回通常国会に提出され、19年5月に成立。本法案により、政府統計の位置付けは、国家統治や国・地方の政 策運営のためだけではなく、国民・事業所の意志決定等に不可欠な情報であり社会の発展を支える「公共財」へと変化。また、新たに利 用者の個別の求めに応じて統計を集計する「委託による統計の作成等(オーダーメード集計)」に関する規定が整備されたところ。平成21 年4月の新統計法の全面施行後、統計を所管する省庁は統計データの利活用促進への対応が、求められることとなる。 (インサイト利用) また、目的外利用制度において、大学、研究所等が行政機関又はそれに準ずる機関による当該使用が公益性を有する旨の文書を もって目的外利用申請を行った場合、調査実施者が、申込者による調査票情報の利用が公益性を有すると判断すれば調査票情報の利 用を認め得る。この場合、調査票情報の秘密保護をより厳格に行うためには、調査票情報の利用を庁舎内に限定させて研究活動に利用 させるいわゆる「インサイト利用」を行える環境を整備することが必要である。 (その他) 本事業の統計調査により作成される統計は、国民経済計算(SNA)、政府の月例経済報告、日銀の金融政策決定会合を始め、官民に おける景気判断、経済分析等のための重要な基礎資料に欠くことのできない統計であるとともに、中小商業施策、サービス産業施策、電 子商取引関連施策を始め国の基本的な政策を企画立案するために不可欠なものである。 【事業の目標と効果】 (オーダーメード集計) 本事業の実施を通じて、公的統計を国家統治や国・地方の政策運営のためだけではなく、「公共財」として活用することにより、広く国 民・事業所の客観的な意志決定等に必要不可欠な情報として提供することが可能になる。 (インサイト利用) 目的外利用制度における一形態である「インサイト利用(庁舎内に限定して統計データを利用)」を活用することにより、調査票情報の 秘密保護をより厳格に行いかつ、迅速・きめ細やかな対応が可能となる。 【モニタリング】 (オーダーメード集計、インサイト利用)申請件数をもって事業の活用状況の把握が可能。 10 − 45 【実施方法】 (オーダーメード集計) ①申請者からの申請受付。その後、申請内容の確認、提供諾否の判断、仕様・計画の決定、手数料の収受を行う。 ②集計作業を外部委託先へ外注。 ③委託先より集計結果の受取。その後、集計内容の最終審査を行う。 ④申請者へ集計結果の提供。 (インサイト利用) ①目的外利用申請の受付。その後、申請内容の確認。 ②使用承認。 ③インサイト利用(庁舎内に限定した統計データの利用)の実施。 ④成果のみを持ち帰り、研究への活用を行う。 【基本的な積算】 ・ 事業費 129,402 千円 事業の実施方法 【事業のスキーム図】 オーダーメード集計に係る一部業務の委託 ①申請 経済産業省 申請者(民間研究機関等) ④集計結果 ②外注 ③集計結果 ③インサイト利用 ○経済産業省○ ○集計作業○〈外注〉 <input> ・ 申請者からのオーダーメード集計 の仕様 ・ オーダーメード集計を行うために必 要な統計データ インサイト利用 申請者(行政機関以外) ①申請 ②使用承認 <output> ・ オーダメード集計の結果 10 − 46 ④成果 庁舎内に限定した統計データの 利用 対前年度 増減理由 統計法改正に伴う統計データ二次利用に係る経費の増額 20年調査に係る審査・照会作業経費の増額 21年度予算要求単価の変更に伴う増額 等 【事業スペック】 (補助金、委託費、交付金) (直接交付先) (間接交付先) (交付先件数) (補助率) (事業開始時期) (直近の見直し時期) (終了時期) − − − − − 明治42 明治42 − 件 % 年度 年度 年度 一件当たり単価 − 千円 【過去5年間の執行状況(当初予算、執行額;千円単位)】※16年度の執行欄は総額の内数とした。 年度 予算執行状況等 平成16年度 平成17年度 平成18年度 平成19年度 平成20年度 総額 予算額 142,613 131,696 144,491 133,427 93,115 645,342 執行額 3,043,143の内数 122,558 89,448 81,041 − 293,047 【後年度負担金(千円単位)】 年度 予算額 平成21年度 平成22年度 平成23年度 平成24年度 平成25年度 129,402 128,899 128,513 10 − 47 − − 総事業費 386,814 【得られた成果/効果】 (オーダーメード集計) 申請者のオーダーに応じて作成された統計表は、これを用いて行った研究成果を公表することとしており、学術研究の発展に寄与。ま た、大学または高等専門学校において教育目的で使用する場合、高等教育の発展に寄与することができる。 (インサイト利用) 結果は申請者の研究成果に反映。学術研究の発展に寄与することができる。 事業の有効性 (オーダーメード集計・インサイト利用) 本事業による成果は、申請者自身の研究に活用されることによる学術研究の発展への寄与、または、大学または高等専門学校におけ る教育目的での使用による高等教育の発展に寄与することとなり有効性は高い。 事業の効率性 (オーダーメード集計) 申請受付にあたっては、実費を徴収することとされているため、投資額は回収可。 組み合わせる他の 政策ツール 【税制】 なし 【政策金融】 なし 【規制】 なし 関連する閣議決定 や施政方針演説等 における位置付け 改正統計法において定めることが明記されている「公的統計の整備に関する基本的な計画(基本計画)」に統計データの二次利用につ いて盛り込まれる予定。なお、基本計画は平成21年春に閣議決定予定。 事業に対するユー ザーや有識者の意 見 以下の各種研究会等で統計データの二次利用について提言がされている。 「統計行政の新たな展開方向」(平成15年6月各府省統計主管部局長等会議)、「政府統計の構造改革に向けて」(平成17年6月内閣府 経済社会統計整備推進委員会)、「統計制度改革検討委員会報告」(平成18年6月内閣府統計制度改革検討委員会)、「統計法制度に 関する研究会」(平成18年6月総務省統計法制度に関する研究会) 10 − 48