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当院における PBI 検査の取り組み
17 当院における PBI 検査の取り組み ◎髙住 奈緒子 1)、佐々木 美穂 1)、山本 仁美 1)、星 恵美子 1)、高橋 佐知子 1)、三國 宰子 1)、高木 尚広 1)、小山 淳太朗 2) 白河厚生総合病院 検査科 1)、白河厚生総合病院 泌尿器科 2) 【はじめに】泌尿器科領域において、骨盤内の血行動態を 顔を合わせることのないようにした。感染対策として、防 把握する検査の一つに PBI(penile brachial index)検査がある。 水シートを陰茎に巻くことで、カフが陰茎に直接触れない PBI 検査は陰茎にカフを装着し計測するため、患者羞恥心 よう対策を取った。 の軽減が重要であり、女性技師が対応するが故のリスクも 【測定方法】機器のカフ接続および設定を TBI 検査用にす 高いと考える。今回我々は PBI 検査を実施する際に生じる る。その後技師が上腕カフのみ患者に装着し、男性泌尿器 問題と対応策を考え、検査導入に至ったので報告する。 科医が陰茎にカフを装着し、計測開始となる。なお TBI 検 【PBI 検査とは】PBI は陰茎と上腕の血圧の比である。陰 茎血流は骨盤内血流を反映しており、PBI は勃起不全の指 査用カフは 2 サイズ用意し、陰茎にあうカフを使用する。 標などとして用いられている。PBI を測定するにあたって、 【まとめ】我々生理検査室は女性技師 7 名で構成されてい 足趾上腕血圧比を計測する TBI(toe brachial index)検査に着 る。はじめは倫理的な面から患者と技師が 1 対 1 での検査 目し、足趾用小型カフを陰茎に装着することにより PBI 検 実施は不適切と考え、患者 1 人に対して技師 2 名での対応 査を実施した。 を考えた。また、技師 2 名体制となれば人員確保の点から 【使用機器】フクダ Vasera VS-1500N 予約制での実施を検討した。しかし、実際には前述のよう 【機器配置および感染対策】PBI 検査に用いる検査室の扉 な機器配置や泌尿器科医の協力で、技師 1 名での検査実施 は 2 箇所に設置されており、検者と患者の間はカーテンで が可能となった。検査時間も ABI 検査と変わらず簡便に実 仕切った。患者側はプライバシーに配慮し施錠可能な扉と 施できた。患者プライバシーも尊重し検査を実施できたと し、また検者側は開放し密室とならないよう配慮した。コ 感じている。 ード及びカフを患者側に通し、検査中に患者と女性技師が 連絡先:0248-22-2211(内線 2157) 計測後、泌尿器科医が陰茎よりカフを取り外し終了となる。