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平成24年度
特許庁大学知財研究推進事業
理工系学生向けの知的財産権制度講座の
在り方に関する研究報告書
平成25年2月
大阪大学知的財産センター
目
次
要約
第1章
本調査研究の目的と手法 ·················································1
第2章
基礎調査 ·······························································1
第3章
アンケート・ヒアリング調査 ·············································2
第4章
カリキュラム・講義用資料の開発 ·········································4
第5章
検証講義の実施 ·························································7
第6章
カリキュラム・講義用資料の改訂とまとめ ·································8
本編
はじめに
第1部
本調査研究の概要
第1章
本調査研究の背景と目的 ················································14
第2章
本調査研究の内容及び手法 ··············································15
1.専門委員会による検討 ······················································15
2.本調査研究における検証講義用カリキュラムのイメージ ························16
3.本調査研究の実施手順 ······················································17
第2部
第1章
理工系学生向けの知的財産講座の現状と課題
調査結果 ······························································20
1.インターネットにより把握した理工系学部における知的財産講座の内容 ··········20
2.研究者・開発者に対するアンケート調査結果 ··································21
3.大学に対するアンケート・ヒアリング調査結果 ································39
4.企業に対するアンケート・ヒアリング調査結果 ································47
5.企業と大学のアンケート・ヒアリング総合結果 ································56
第2章
調査結果の分析 ························································57
1.産業界が研究者・開発者が知っておくべきと考える知的財産制度に関する知識 ····57
2.産業界が大学に求める知的財産教育の内容 ····································57
3.大学の知的財産講座の現状 ··················································60
4.理工系学部学生向けの知的財産講座に求められること ··························65
第3部
第1章
カリキュラムの提示と検証
カリキュラムの提案 ····················································69
1.作成するカリキュラム・講義用資料 ··········································69
2.カリキュラムの提案 ························································69
3.アンケート・ヒアリング調査結果からの示唆 ··································74
4.カリキュラムの再提案 ······················································75
第2章
カリキュラムの検証 ····················································81
第3章
検証結果の分析 ························································83
1.受講学生の属性 ····························································83
2.検証講義アンケート結果 ····················································85
第4章
検証結果から明らかになった点 ·········································108
1.カリキュラムの時間配分 ···················································108
2.演習の導入 ·······························································108
3.講義用資料 ·······························································108
第4部
総合分析
第1章
検証講義を踏まえたカリキュラムの提示 ·································109
1.講義時間 ·································································109
2.演習の導入 ·······························································109
3.講義用資料 ·······························································109
第2章
活用するにあたっての留意点 ···········································114
1.カリキュラム ·····························································114
2.講義用資料 ·······························································114
第3章
まとめにかえて‐提言‐ ···············································116
1.大学における理工系学生向けの知的財産講座の充実化 ·························116
2.知的財産人材育成に関する産学の役割分担や教育内容の検討 ···················117
3.知的財産教育の教育レベルに応じた内容の検討と実務家教員や法学部系教員などが
果たす役割の検討 ··························································118
4.調査研究を通じて得られた成果物の自由な利用の配慮 ·························119
5.特許庁への期待 ···························································120
資料編
1.掲載図表索引 ·······························································121
2.掲載図表数値データ
(1)研究者・開発者に対するアンケート調査票 ································125
(2)大学に対するアンケート・ヒアリング調査票 ······························139
(3)企業に対するアンケート・ヒアリング調査票 ······························153
(4)検証講義アンケート調査票 ··············································166
(5)研究者・開発者に対するアンケート調査結果 ······························175
(6)大学に対するアンケート・ヒアリング調査結果 ····························189
(7)企業に対するアンケート・ヒアリング調査結果 ····························225
(8)検証講義アンケート調査結果 ············································246
3.参考文献一覧 ·······························································287
委員会名簿
要
約
第1章
本調査研究の目的と手法
1. 目的
本調査研究は、産業界、大学双方において理工系学生に対する知的財産教育のニーズ
が高まる中で、理工系学生に対する知的財産制度教育の現状を調査し、また理工系学生
向けに研究者として知っておくべき実践的な知的財産の知識を得るための知的財産講座
1
の在り方を検討し、その結果を講義用カリキュラムとして提示することを目的としてい
る。このような目的の下、本調査研究は、産業界、大学での研究開発活動の実態に即し
て理工系の研究者が知っておくべき事項を抽出し、当該事項を中心にカリキュラムの開
発、講義用資料の開発、検証講義を行い、その結果を報告書として取りまとめたもので
ある。
2. 手法
本調査研究においては、専門的な視点から助言を得て調査研究の実施を行うため、専
門分野の異なる 複数の有識者から構成される学際的な委員会を設置した(6 回開催の他、
メール等を利用して随時助言を受けた)。そしてその助言等を得ながら、主に 5 つのステ
ップにて調査研究を行った。
まず①基礎調査として、インターネット調査、及びインターネットを利用した研究者・
開発者に対するアンケート調査を実施し、本調査研究の目的である理工系学生に対する
知的財産教育の基礎的な情報を収集した。次に、②現状調査として、企業等に対するア
ンケート・ヒアリング調査を行い、理工系学生が知っておくべき知的財産に関するニー
ズを把握した。また同時に大学に対するアンケート・ヒアリング調査を通じて、現在行
われている理工系学生に対する知的財産教育のカリキュラム等を把握した。
その上でこれらの調査の結果得られた情報を元に、③理工系学生に対する知的財産教
育を行う上でのモデルカリキュラムを開発し、またそのカリキュラムを実施するための
講義用資料も開発した。そして④開発されたカリキュラム・講義用資料を実際の講義に
おいて検証し、その有効性や課題等を把握した。その上で最後に、⑤これらを総合して
最終的な理工系学生に対する知的財産教育用カリキュラム・講義用資料を開発し、また
総合的な分析を加えている。
第2章
基礎調査
基礎調査においては、わが国における理工系学生に対する知的財産教育の概要を把握し、
後に続く現状調査のための準備として、主にインターネットを用いた情報収集を行った。
1. インターネット調査
国内の理工系学部(大学院を含む)を有する 104 大学を対象として、「文部科学省 平
成 22 年度大学等における産学連携等実施状況について」より共同研究実績 50 件以上を
抽出した上で、抽出大学の理工系学部についてホームページで照会可能なシラバスなど
の情報に基づいて調査を行った。
1
本調査研究報告書では、知的財産権講座、知的財産制度講座等を含めた広い概念として、知的財産講座と
いう言葉を用いる。
-1-
その結果、専門課程として 3 年次、4 年次対象に、特に工学部・理学部において開講
されている例が多かったことや、教育する事項として、
「特許の活用」
「特許戦略」
「特許
管理」といった活用の場面、あるいは「特許情報検索」
「特許電子図書館」といった調査
の場面について、特徴的なカリキュラムを実施していることも見受けられた。また、多
くの講座において、最近の具体的な事例を積極的に利用していることも確認された。
2. インターネットを利用した研究者・開発者に対するアンケート調査
企業の研究開発者及び理工系大学教員・学生の知的財産に関する知識について意識調
査を行った。具体的には、アンケート被験者の知的財産教育を受けた時期やその内容に
ついて、また現状の従事業務に必要とする知的財産の知識や現在生じている課題などに
ついて設問を作成し、NTTレゾナント株式会社
リサーチ部門 goo リサーチを通じて、
企業の研究開発者及び理工系大学教員・学生約 500 人程度(有効回答数 213)を対象と
するインターネット調査を実施した。
その結果、調査対象者のうち、知的財産制度に関する教育を受けた経験のある者は
60%であったが、そのほとんどは、社会に出てから、主に社内教育において知的財産教
育を受けており、その受講のタイミングは特に入社 5 年目以内に多かった。また調査対
象者の多くが、基本的なレベルでの知的財産に関する教育の必要性を肯定していた。
第3章
アンケート・ヒアリング調査
前章の基礎調査を前提に、企業(公的機関含む)
・大学に対するアンケート・ヒアリング
調査を実施した。企業に対しては主に、企業内における知的財産教育の有無や内容、また
理工系の就職する学生や共同研究に携わる学生が身に付けておいてほしいと考えている知
的財産制度に関する事項等について調査を行った。また大学に対しては主に、大学におい
て実施されている知的財産講座の有無や内容、また企業に対する調査と同様(実際に教育
しているか否かにかかわらず)理工系の就職する学生や共同研究に携わる学生が身に付け
ておいてほしいと考えている知的財産制度に関する事項等について調査を行った。
1. 大学に対するアンケート・ヒアリング調査結果
◆大学アンケート:67 校にアンケート実施(回答数:32 校、回収率 47.7%)
◆大学ヒアリング:国立大学 15 校、私立大学 3 校)
理工系学生を対象とする知的財産講座の内容は、特許法を中心とするものがほとんど
であった。形式としては原則として講義形式であるが、一部に実際に検索課題を与えて
独立行政法人工業所有権情報・研修館が提供する特許電子図書館(以下「IPDL」という。)
などの検索データベースを用いた検索実習や、自分で考えた発明や事例を与えての明細
書作成実習などを取り入れているなど、実習形式の講義手法を取り入れている例が多く
みられた。
また、大学から見た理工系学生に身に付けておいてほしいと考えている知的財産制度
に関する事項に関しては、以下のような結果であった。
-2-
◆図表 3-1
大学アンケート・ヒアリング結果
※縦軸の数値=(必須×2+望ましい×1-不必要×2+無回答×0)/大学数
このように、基本的にいずれの事項についても教育の必要性が認められている。ただ
し、
「安全保障貿易管理」については、理工系学生がある程度は知っておくべきであると
の認識があるとはいえるものの、知的財産講座において取り扱うべきであるか否かは、
時間的な制約などを考慮して決定すべきものと考えられる。また「独占禁止法」につい
ても、賛否両論のあるところであった。
2. 企業に対するアンケート・ヒアリング調査結果
◆企業アンケート:5 社にアンケート実施(回収率 100%)
◆企業ヒアリング:企業 13 社、公的研究機関 1 機関
理工系学生に対する知的財産講義用カリキュラムを開発する上では、企業において入
社時や入社後 2~3 年経過後などに実施している社内研修の内容が参考となる。ここでは、
特許制度が中心となっていること、
「先行技術調査手法」、
「明細書の記載方法」、
「発明の
把握・発明提案書の書き方」を内容に取り入れている企業が多いこと等が把握された。
また、十分な研修体制を用意できない企業が存在することにも鑑みると、大学における
知的財産教育の必要性が裏付けられるものといえる。
企業が理工系学生に身に付けておいてほしいと考えている知的財産制度に関する事項
は、全体として基本的な事項を正確に習得することが必要との意見が多く聞かれた。他
者の権利の尊重や、研究と知的財産制度の関わりに注意した教育を求める声も聞かれた。
-3-
◆図表 3-2
企業アンケート・ヒアリング結果
※縦軸の数値=(必須×2+望ましい×1-不必要×2+無回答×0)/企業数
「特許出願と論文発表などの発表行為との関係性
個別の事項としては、以上のように、
に関する事項」と「秘密情報の取り扱い」の項目を筆頭に、
「特許要件」、
「先行技術調査」、
「職務発明と権利帰属」などについての必要性が多く指摘されていた。
第4章
カリキュラム・講義用資料の開発
1. カリキュラム・講義用資料の概要
以上の調査結果を元に、理工系学生に対する知的財産教育用のカリキュラム、及びそ
れを実施するための講義用資料の開発を行った。
(1)カリキュラム
ここでのカリキュラムは知的財産権に関する事項を画一的に網羅したものではなく、
理工系学生として身につけておくべき実践的な知的財産の知識を得ることに特化した
内容として、講義で扱う内容の深浅・時間の長短をつけたものとし、90 分×13 コマ(半
期の講座を想定したもの)及び 120 分×4 コマ(集中講義を想定したもの)の 2 種類を
作成した(ただし時間配分の点については後述の通り修正を行なっている)。
(2)講義用資料
講義用資料については、カリキュラムに沿った 90 分×13 コマ(半期の講座を想定し
たもの)及び 120 分×4 コマ(集中講義を想定したもの)の 2 種類をマイクロソフト
PowerPoint(PowerPoint はマイクロソフトの登録商標)にて作成した(講義用資料に
-4-
ついても、カリキュラム同様、後述の通り修正を加えている)。なお、講義用資料にお
いては、原則として各スライドとセットでティーチングノートも作成した。これは講義
用資料の利用に際して教員が留意すべき点等をまとめたものである。
2. カリキュラム・講義用資料に盛り込むべき内容
第 2 章、第 3 章での調査結果等を踏まえ、専門委員の助言等も受けた上で、以下のよ
うなカリキュラムを開発し、これに合わせて講義用資料も開発した。
(1)集中講義用カリキュラム
①講義の全体について
アンケート・ヒアリング調査結果からの示唆を踏まえ、知的財産制度のうち特許制
度の概論を説明して、続けて具体的な研究開発の場面に関する事項の説明に進む構成
とした。その他の知的財産制度については最後にまとめてその他の制度として説明す
ることとした。
講義をする事項の順序としては、特許制度に関する概論の説明後、研究者の研究開
発活動の場面毎に、関連する知的財産制度について、具体的に説明することとした。
これにより学生は知的財産制度が身近なもので、かつ自分の研究活動に関連するもの
であることを理解しやすくなるものと考えられる。
②個別の項目について
基礎的なものに特化しつつ、研究開発活動の流れ(研究の着想、実際の研究活動、
研究成果の発生)に沿って、学生が研究者として直面すると考えられる場面毎に説明
を行うこととした。
また第 3 章において触れたとおり、アンケート・ヒアリング調査結果では必要性を
感じないとの意見の多かった「安全保障貿易管理」については、企業においては知的
財産部の担当ではないものの、企業のコンプライアンスの観点から重視されており、
また最近は大学においても重要性が指摘されていることから、カリキュラムで扱うこ
ととした。「独占禁止法」については、特許の活用において学習するパテントプール
との関係で触れる程度に留めた。
-5-
◆図表 4-1
時
限
集中講義用カリキュラム
目的
講義の中身
留意事項
理工系の学生にとって重要である実体
面の事項を中心に説明し、手続面の事
項は可能な限り省略する。知的財産に
関わる制度の外観の紹介と特に関わり
が深い特許制度を中心に行う。自分が
権利を取得する場合に加え、他人の権
利を侵害しないことについても留意す
る。
第 1 時限
知的財産制度概要
知的財産制度全体を概説し、
(特許発明の一生、特
どのような制度があるか、ま
許からみた世界での日
た日本の現状などを理解し
本の位置づけ、知的財
てもらう。
産関連制度概要など)
第 2 時限
研究活動と知的財産
日常的な研究活動に焦点を当て、学生
学生が研究活動を行うに際 (先行技術調査など) の主体的な学習を促す。自身の行為の
意味や重要性を理解し、適切な処理を
して関わる特許制度につい
秘密情報の管理
することができるよう、注意する。研
て、研究プロセスと並行して
究成果の公開は、新規性喪失の例外等、
理解してもらう。
他人の知的財産の利用 これらを両立する方法等も紹介する。
職務発明・職務著作
第 3 時限
実際に権利化される研究成果であって
も、その権利が誰に帰属するかは別問
研究活動を行うに際して関 共同・受託研究におい
題であり、そもそも誰が発明者である
わる特許制度についての理 て留意すべきこと
か、また職務発明等で権利が移転して
解を深める。実際の活用事例
いないか、といった検討順序を明らか
先端領域研究と知的財
についても認識させる。
にする。また取得した権利の活用方法
産
として権利化の重要性を認識させる。
知的財産の活用
第 4 時限
その他の知的財産制度
(著作権、意匠制度、 特許制度の理解を通じ、その他の知的
知的財産に関わる制度やそ 不競法など)
財産制度へ視点をむける。基本的な制
の関連制度などについて概
度の理解を促す。また最近の動向とし
説し、どのような制度がある
その他の知的財産関連 て、知的財産に関連する諸制度につい
かを理解してもらう。
制度-安全保障貿易管 ても言及する。
理、PL 法など
(2)通常講義用カリキュラム
通常講義用カリキュラムについても、集中講義用カリキュラムを元に、より詳細に構
成し直した。また時間的余裕を生かして演習を講義に取り入れた。演習の内容としては、
アンケート・ヒアリング調査においてその重要性が指摘されていた明細書に関する演習
を取り入れることとした。
-6-
第5章
検証講義の実施
1. 検証講義の実施
検証講義については、3 大学を委員会において選定し、平成 24 年 10 月〜11 月上旬に
おいて、集中講義用カリキュラムを用いて実施した。なお、受講した学生は国立、私立
を含める 6 大学の学生で、のべ 52 名が受講した。各時限終了後には、担当教員と受講学
生に対して講義内容や講義用資料(講義内容の量、見易さ等)についてのアンケートを
実施した。既習者については、初学者が本講義を受講した際に、どのように考えるかに
ついての視点をもって回答することとした。
2. 改善点
検証講義の結果、講義に供したカリキュラム・講義用資料については、以下のような
点が改善点として指摘された。これを元に、カリキュラム・講義用資料について改善を
施した最終版については、次章にて提示する。
(1)カリキュラムの時間配分
検証講義で使用した集中講義用カリキュラムについて、通常の大学の講義時間である
90 分を基準とすべきとの指摘があった。また専門委員からは、通常講義用カリキュラ
ムについても、大学における単位取得に必要な講義回数に合致させた方がよいとの指摘
があった。そのため、通常講義用カリキュラムについては、90 分×13 コマを 90 分×15
コマに、集中講義用カリキュラムについては、120 分×4 コマを 90 分×6 コマとして、
それぞれコマ割の変更を行った
(2)演習講義の追加
通常講義用カリキュラムにおいては、時間的な余裕があることから、復習用の事例問
題を検討する演習を取り入れることとした。また先行技術調査においては、座学形式で
の説明を前提としつつも演習形式で行うことが有効であることなどについて説明を追
加すると共に、初心者にも分かりやすいテキスト検索事例を最初に提示するなどの改善
を行った。
(3)その他の諸制度について
「安全保障貿易管理」や「PL 法」などのその他の諸制度については、知的財産制度
との関連が分かりにくいとの指摘があったことから、そのつながりを理解できるよう改
善を行った。
(4)その他
講義を受ける学生が、知的財産を身近に感じられるよう、講義の導入部に身近な特許
や発明の事例を追加するなどの改善を行った。また内容が重複するスライドを削除する
などの全体調整を行った。
-7-
第6章
カリキュラム・講義用資料の改訂とまとめ
1. 最終的なカリキュラム・講義用資料の提示
以上のような調査、開発、検証講義を経た結果である講義用カリキュラムを以下に提示
する。
なお参考書名については、第 2 章、第 3 章での調査結果等も踏まえ、平易な内容である
こと、入手しやすいこと等の観点から選定し、各講義と対応させている。
◆図表 6-1
時
限
通常講義用モデルカリキュラム(最終版)
目的
講義の中身
留意事項
第 1 時限
知的財産とは何か、特許
制度を中心に、知的財産
特許制度概要(1)
の種類と、保護の対象と
(特許発明のあらまし前編)
なるものとの関係を図
などを用いて、体系的に
理解させる。
通常馴染みのないものと誤解
されやすい知的財産権につい
て、学生の身近にあるもので
あり、また学生自身の将来に
も大きく関係するものとして
認識してもらうことで、当事
者意識を育みつつ、敬遠され
ないよう誘導する。
第 2 時限
学生が研究活動を行う
に際して関わる特許制 特許制度概要(2)
度について、研究プロセ (特許発明のあらまし後編)
スと並行して理解して ・特許制度と研究・開発者
もらう。特許とは何か、 ・特許を受けることができる発明
どのような発明が保護 ・新規性・進歩性について
されるのかを中心に、特 ・特許権について
・外国での特許権の取得
許についての概略を理
解させる。
理工系の研究活動を行う上
で、知的財産がどのような関
わりをもち、さらにどのよう
な発明が保護され、特許とな
るために必要な要件につい
て、新規性、進歩性に重点を
おき理解を深めるようにす
る。
研究活動と知的財産(1)
研究者として最先端の技術を
・研究ノート
把握することは当然である
研究テーマの選定の際、 ・先行技術調査とは
が、同時に特許権等の取得を
現状の水準を確認する ・なぜ、先行技術調査が必要か?
目指す上でも、新規性・進歩
ことや、出願の際に、そ ・誰か先に研究・開発をしていないか?
性等との関係で先行技術の調
第 3 時限 の特許性等を検討する ・特許出願をすれば、特許となるか?
査が重要である点を、概説で
ために、先行技術調査が ・どのような特許が取得できるか?
の説明を具体化する形で説明
(基本特許、改良特許、利用関係)
重要であることを理解
する。その上で、特許につい
・先行技術調査の方法
させる。
てどのような方法で先行技術
・IPDL、有料データベース等の紹介
を調査するのかを紹介する。
・先行調査事例
先行技術調査をいかに
第 4 時限 活用させて研究にいか
せるかを理解させる。
特許マップの活用‐演習
研究中・研究終了後の秘
密情報の取り扱いにお 研究活動と知的財産(2)
ける注意点や留意点を ・秘密情報とは何か?
第 5 時限 理解させる。また、論文 ・守秘義務とは?
発表と特許出願の先後 ・秘密を漏らすとどうなるのか?
のタイミングをはかる ・共同研究、受託研究の際の留意点
ことで、プライオリティ
-8-
先行技術調査により研究テー
マの現状を把握することによ
り、研究の方向性を理解する
ことが可能となる。これらの
結果をマッピングしておくこ
とで、より明確な研究目標に
向かって研究遂行をするため
の演習を行う。
秘密情報の管理が、理工系の
学生にとって、学生時代のみ
ならず、研究者やエンジニア
として社会に出てからも極め
て重要であることを説明しな
がら、実際の事例を通じて学
生の当事者意識を高める。特
の確保と権利化の関係
についても理解させる。
に在学中、在職中だけでなく、
所属を離れてからも一定の制
限がかかることに注意しても
らう。
学生の現在・将来の研究
活動と、職務発明・職務
研究活動と知的財産(3)
著作等の関係について
・発明は誰のものか
理解させる。
・特許を受ける権利
第 6 時限
共同・受託研究契約の際
・職務発明
に留意すべきこと、発明
・職務著作
の帰属の問題などを理
解させる
知的財産演習
・発明者の認定
・守秘義務
・進歩性
前半の講義内容の復習を兼ね
て、演習を行うことにより理
解を深める。教員の裁量で適
切な問題を選定する。
知的財産の活用につい
て理解させる。
知的財産の利用
・試験・研究のための実施
・著作物の利用
・先行研究等他人の知的財産への
言及・引用
(コピー&ペースト問題)を具体的
事例を通じて説明。
・知的財産の活用事例
知的財産の利用について、研
究段階における試験研究のた
めの実施、論文執筆や学会報
告においての他人の先行研究
への言及は、倫理的な問題だ
けでなく、法律的な問題をも
含みうることを理解し、適切
な研究成果の公表方法を体得
してもらう。さらに、特許取
得・利用の実例をあげ、その
重要性を明らかにする。
特定領域分野と知的財
産
特定領域分野と知的財産
・医療分野
・医薬分野
・バイオテクノロジー分野
・ソフトウエア関連分野
特徴的な性質をもつ分野の知
的財産について取り扱い、知
的財産としてどのように保護
されるかについて分野別に理
解を深める。
第 7 時限 知的財産演習
第 8 時限
第 9 時限
在学中、あるいは就職後の研
究活動において、その成果が
誰にどのように帰属するの
か、という点について、発明
者等の認定にも触れながら、
発明者等に帰属する単純な場
合と、大学や企業に帰属する
例外的なルールである職務発
明等が適用される場合を対比
する。
特許明細書の書き方
・研究者と明細書
第 10 時限 特許明細書の書き方‐1
・発明の把握
・従来技術の把握
特許明細書を書くために必要
な視点を説明する。
できるだけ事例を用いて、説
明する。
特許明細書の書き方
特許明細書の書き方‐2
・特許請求の範囲
第 11 時限
&演習
・演習
書き方についてのコツを例示
するなどして、実際に演習を
行いながら、権利化をするた
めに必要なポイントへの理解
を深める。
その他の知的財産制度
第 12 時限 ‐1
(著作権)
その他の知的財産制度(1)
著作権制度の概要
・著作者の権利(著作権)
・他人の著作物を利用する方法
・例外的な無断利用ができる場合
・ウェブや SNS、クラウドサービス
-9-
研究活動に限らず学生生活全
般において、学生自身が大き
く関わっている著作権法につ
いて、説明する。また研究活
動において、いかに多くの著
作物を創作し利用している
における諸問題
か、またウェブ上のサービス
について、情報のアップロー
ド、頒布等に際して生じる問
題を、今までの知識を前提に
して、横断的に解説する。
その他の知的財産制度(2)
・意匠制度の概要
その他の知的財産制度とし
て、意匠制度についてもふれ、
制度趣旨や保護対象について
の制度概要を中心に解説す
る。
その他の知的財産制度
第 14 時限 ‐3
(商標)
その他の知的財産制度(3)
・商標制度の概要
その他の知的財産制度とし
て、商標制度についてもふれ、
制度趣旨や保護対象について
の制度概要を中心に解説す
る。
その他の知的財産制度
‐4
第 15 時限
(不競法、種苗法など)
その他の関連制度
その他の知的財産制度(4)
・不競法・種苗法などの概要
その他の関連制度
・水際措置と知的財産
・PL 法
・安全保障貿易管理制度
その他の知的財産制度に加
え、グローバルな研究活動を
するにあたって必要な諸制度
についても事例などを含めて
紹介し、適切な研究活動の方
針を示す。
その他の知的財産制度
第 13 時限 ‐2
(実用新案、意匠)
◆図表 6-2
時
限
集中講義用モデルカリキュラム(最終版)
目的
講義の中身
留意事項
知的財産制度全体を概説
し、どのような制度がある 特許制度概要(1)
第 1 時限
か、また日本の現状などを ・特許発明のあらまし
理解させる。
理工系の学生にとって重要である実
体面の事項を中心に説明し、手続面の
事項は可能な限り省略する。知的財産
に関わる制度の外観の紹介と特に関
わりが深い特許制度を中心に行う。自
分が権利を取得する場合に加え、他人
の権利を侵害しないことについても
留意する。
特許制度概要(2)
・特許制度と研究・開発者
学生が研究活動を行うに
・特許を受けることができ
際して関わる特許制度に
る発明
第 2 時限
ついて、研究プロセスと並
・新規性・進歩性について
行して理解してもらう。
・特許権について
・国際出願
日常的な研究活動に焦点を当て、学生
の主体的な学習を促す。自身の行為の
意味や重要性を理解し、適切な処理を
することができるよう、注意する。研
究成果の公開は、新規性喪失の例外
等、これらを両立する方法等も紹介す
る。
研究テーマの選定の際、現
状の水準を確認すること
や、出願の際に、その特許 研究活動と知的財産(1)
第 3 時限
性等を検討するために、先 (先行技術調査など)
行技術調査が重要である
ことを理解させる。
特許についてどのような方法で先行
技術を調査するのかを紹介する。先行
技術調査により研究テーマの現状を
把握することにより、研究の方向性へ
の理解を深める。
学生の現在・将来の研究活
動と、職務発明・職務著作 研究活動と知的財産(2)
等の関係について理解さ
・発明は誰のものか
第 4 時限 せる。共同・受託研究契約 ・秘密情報の管理
の際に留意すべきこと、発 ・共同・受託研究において
明の帰属の問題などを理
留意すべきこと
解させる。
実際に権利化される研究成果であっ
ても、その権利が誰に帰属するかは別
問題であり、そもそも誰が発明者であ
るか、また職務発明等で権利が移転し
ていないか、といった検討順序を明ら
かにする。また取得した権利の活用方
法として権利化の重要性を認識させ
る。
- 10 -
研究活動を行うに際して
関わる特許制度について
の理解を深める。実際の活 特定技術分野と知的財産
用事例についても認識さ 知的財産の利用と活用
第 5 時限
せる。
その他の知的財産制度(1)
(商標制度、意匠制度)
知的財産に関わる制度に
ついても概説し、理解させ
る。
特徴的な性質をもつ分野の知的財産
について取り扱い、知的財産としてど
のように保護されるかについて分野
別に理解を深める。さらに学んできた
知的財産について、適切な利用と活用
について、事例を用いて解説する。ま
た特許以外の知的財産制度について
も基本的な制度の理解を促す。
その他の知的財産制度(2)
(著作権制度、不競法など)
知的財産に関わる制度や
その関連制度などについ その他の諸制度
第 6 時限
て概説し、どのような制度 ・水際措置
があるかを理解させる。
・PL 法
・安全保障貿易管理
特許以外の知的財産制度の解説に加
え、グローバルな研究活動をするにあ
たって必要な諸制度についても事例
などを含めて紹介し、適切な研究活動
の方針を示す。
2. まとめ
本調査研究では、様々な調査を元に、理工系学生に対する知的財産教育において有用
なカリキュラム・講義用資料を開発し、その検証を行った。もっとも、今回開発された
カリキュラム・講義用資料はあくまで一例(モデルカリキュラム)であり、これが最善
のものということではなく、実際に教育を担当する講師の創意工夫で内容を充実させて
いくことを想定している。例えば、このカリキュラムは、理工系学生が日常的に行う研
究活動と知的財産の関係に主眼をおいた内容としているものの、初学者が理解できるよ
うに、一般的に必要な基本的事項を中心に取り上げている。そのため、各研究分野にお
ける特性や、講義を受ける対象学生の学年などに応じて具体的な講義事項の調整までは
踏み込んでいないので、講義を受ける学生の専門性に応じて事例を適宜変更するなどの
工夫をすることが望ましい。
本調査研究の結果が、理工系学生に対する知的財産教育の一助となることを期待する。
- 11 -
- 12 -
本
編
はじめに
大学には創出した知的財産を産業界に移転してイノベーションの促進につなげる役割が期
待されており、これまでに諸施策が講じられ、大学における知的財産管理・活用体制等の整
備は一定程度進んだ状況にあります。産業界においては、科学技術の複雑化、研究開発活動
の大規模化、経済社会のグローバル化の進展に伴い、外部の知的資産を活用して新たな仕組
みを創出するオープンイノベーションの取り組みが急速に進む中、大学や公的研究機関の優
れた研究成果を迅速かつ効果的に産業界に移転しイノベーションにつなげる仕組みの必要性
が指摘されており、産学連携はその重要性をさらに増してきています。
また、大学は優れた研究成果を生み出す知の拠点としてのみならず将来イノベーション創
出を担う優秀な人材を産業界に輩出する場としても当然期待されており、産業界からは将来
研究者・開発者として活躍する可能性がある理工系学生に対し、研究者として必要となる知
的財産に関する基礎知識を在学中から身につけておいてほしいとの意見があります。
しかし、大学では法学部・経営学部などの文系学部の学生向けの知的財産講座、すなわち
知的財産権法や知的財産マネジメントを教授するカリキュラムは一定程度整備されているも
のの、将来研究者となる理工系の学生に特化した実践的な知的財産の知識を教授する体系的
なカリキュラムは整備されていないのが現状です。
そこで、本調査研究は理工系学生向けに研究者として知っておくべき実践的な知的財産の
知識を得るための知的財産講座のあり方を検討するとともに実証実験を行い、これをカリキ
ュラムとして提示することを目的として行われました。
国立大学法人大阪大学知的財産センターは、産業構造やイノベーションモデルが変容・多
様化したといわれる現在の状況に鑑み、それに応じた知的財産の活用ができる人材を育成す
べく全学の学生を対象に知的財産教育を行うことを目的に設置され、理工系学生に対しても
知的財産教育を実施している機関であることから、本調査研究を担うこととしました。
本調査研究では、国内の理工系学部を有する 104 大学を対象として、産学連携実績で共同
研究 50 件以上の大学を抽出してインターネットを利用して調査し、また理工系学部学生に対
して知的財産講座を開講している大学の講座担当教員を中心にヒアリング調査を実施し、大
学における理工系学生向け知的財産制度教育の現状について調査を行いました。
さらに、産業界のニーズを調査するために、業界別にヒアリング調査、アンケート調査を
行ない、それらの調査の結果を踏まえて、伊藤正実先生を委員長とした専門委員会を設置し
平成 24 年 7 月より 2 月まで合計 6 回の議論を重ね、理工系学生向けの知的財産講座のカリキ
ュラムを作成しました。その上で、そのカリキュラムに基づくスライド形式の講義用資料を
作成し、専門委員会において検討して頂くとともに、その講義用資料を用いて検証講義を行
い、その結果に基づいて本報告書をとりまとめました。
本調査研究報告書及び講義用教材が、研究者として必要な知的財産の知識を得るための理
工系学生向け知的財産講座の導入および活性化の一助となれば幸いです。
最後に、本調査研究の遂行にあたっては、多くの方々のご協力を頂いた。委員会に参加頂
いた伊藤委員長をはじめ、委員の先生の方々、オブザーバーの皆様、アンケート、ヒアリン
グにご協力頂いた大学や企業の皆様に対して、この場を借りてお礼を申しあげます。
平成 25 年 2 月
国立大学法人 大阪大学 知的財産センター長
- 13 -
青江
秀史
第1部
本調査研究の概要
第1章
本調査研究の背景と目的
大学には創出した知的財産を産業界に移転してイノベーションの促進につなげる役割が
期待されており、これまでに諸施策が講じられ、大学における知的財産管理・活用体制等
の整備は一定程度進んだところである。
産業界においては、科学技術の複雑化、研究開発活動の大規模化、経済社会のグローバ
ル化の進展に伴い、外部の知的資産を活用して新たな仕組みを創出するオープンイノベー
ションの取り組みが急速に進む中、大学や公的研究機関の優れた研究成果を迅速かつ効果
的に産業界に移転しイノベーションにつなげる仕組みの必要性が指摘されており 2 、産学
連携はその重要性をさらに増してきている。
こうした取り組みの中、産学連携における共同研究に学生が参画する機会も増えてきて
いるが、共同研究に参画する学生が研究途中段階で研究内容等を公の場で話してしまう 3
例も散見され、産業界より学生の知的財産に関する知識が十分でないことが指摘されてい
る。
また、大学は優れた研究成果を生み出す知の拠点としてのみならず、将来イノベーショ
ン創出を担う優秀な人材を産業界に輩出する場としても当然期待されており、産業界から
は将来研究者・開発者として活躍する可能性がある理工系 4 学生に対し、研究者として必
要となる知的財産に関する基礎知識を在学中から身につけておいてほしいとの意見も聞
かれるところである。
このような背景から、大学の知的財産活動の質を一層向上させ、イノベーション創出に
向けた産学連携を推進するためには、理工系学生に対する知的財産制度の普及・啓発を強
化することが喫緊の課題である。
これに対して大学では、法学部・経営学部など文系学部の学生向けの知的財産講座 5 、
すなわち知的財産権法や知的財産マネジメントを教授するカリキュラムは一定程度整備
されているものの、将来研究者となる理工系の学生に特化した実践的な知的財産の知識を
教授する体系的なカリキュラムは整備されていないのが現状である。
以上を踏まえ、本調査研究は、理工系学生向けの知的財産制度教育の現状を調査し、理
工系学生向けに研究者として知っておくべき実践的な知的財産の知識を得るための知的
財産講座の在り方を検討し、カリキュラムとして提示することを目的としている。
総合科学技術会議「諮問第 11 号「科学技術に関する基本政策について」に対する答申」(2010 年 12 月
24 日)12 頁 http://www8.cao.go.jp/cstp/output/toushin11.pdf(2013/02/16)
3 知的財産による競争力強化・国際標準化専門調査会 知的財産推進計画 2011 策定に向けた検討第 4 回会合
における発言(2011 年 1 月 14 日)
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/tyousakai/kyousouryoku/2011dai4/gijiroku.html(2013/02/16)、知
的財産による競争力強化・国際標準化専門調査会 知的財産推進計画 2012 策定に向けた検討第 5 回会合にお
ける発言(2012 年 2 月 20 日)
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/tyousakai/kyousouryoku/2012dai5/gijiroku.html(2013/02/16)
4 本調査研究報告書においては、
「理工系」という用語を、理学、工学、農学、医学、歯学、薬学などを含
む広い意味で用いる。
5 本調査研究報告書では、知的財産権講座、知的財産制度講座等を含めた広い概念として、知的財産講座と
いう言葉を用いる。
2
- 14 -
第2章
本調査研究の内容及び手法
本調査研究は、研究者・開発者、さらには、将来の知的財産活用人材となる理工系学生
が知っておくべき知的財産に関する事項を盛り込んだ理工系学生向けの知的財産講座の在
り方とカリキュラムを開発することを目的としており、国内の大学の理工系学部を有する
大学での理工系学生を対象とした知的財産講座の現状調査を行なうとともに、産業界、大
学での研究開発活動の実態に即して理工系の研究者が知っておくべき事項を抽出し、当該
事項を中心にカリキュラムの開発、講義用資料の開発、検証講義を行い、その結果を報告
書として取りまとめたものである。
1. 専門委員会による検討
(1)目的
本調査研究においては、専門的な視点から助言を得て調査研究の実施を行うため、
専門分野の異なる 複数の有識者から構成される学際的な委員会を設置した。
(2)専門委員会の構成
委員会は、大学において知的財産教育を担当する教員、大学産学連携機関を担当する
教職員、有識者として知的財産紛争に詳しい弁護士など、計7名で構成した。
専門委員会の構成
<委員長>
伊藤正実
<委員>
群馬大学共同研究イノベーションセンター教授
(氏名にて 50 音順。敬称略。平成 25 年 2 月現在)
久保浩三
奈良先端科学技術大学院大学 先端科学技術研究推進センター教授
佐伯とも子
東京工業大学イノベーションマネジメント研究科教授
塩谷克彦
東北大学産学連携推進本部知的財産部長・特任教授
正城敏博
大阪大学産学連携本部知的財産部長・教授
村尾治亮
弁護士(東啓綜合法律事務所)
渡辺久士
豊橋技術科学大学産学連携推進本部客員教授
<事務局>
青江秀史
大阪大学知的財産センター長・教授
尾崎淳史
同
特任教授
錦織憲治
同
特任教授
青木大也
同
特任講師
吉田悦子
同
特任研究員
村上画里
同
特任講師(ヒアリング)
勝久晴夫
同
特任助教(ヒアリング)
(3)開催日時、場所、概要
①第 1 回専門委員会:平成 24 年 7 月 2 日(月)11:00~13:00
場所:発明会館 7 階会議室
調査研究の進め方、スケジュール、現状把握調査内容、ヒアリング調査項目を中心
に検討・議論を行った。
- 15 -
②第 2 回専門委員会:平成 24 年 7 月 26 日(木)15:00~17:00
場所:発明会館 7 階会議室
現状調査の途中経過報告、カリキュラムに組み入れる項目、講義用教材の開発方針
を中心に議論を行った。
③第 3 回専門委員会:平成 24 年 9 月 27 日(木)13:00~16:30
場所:発明会館 7 階会議室
現状調査、ヒアリング調査結果、検証講義用のカリキュラム、講義用資料、検証講
義の実施方法を中心に検討・議論を行った。
④第 4 回専門委員会:平成 24 年 11 月 12 日(月)13:00~15:00
場所:特許庁 16 階第 1 共用会議室
アンケート・ヒアリングのまとめ、検証講義報告書、集中講義用カリキュラム・講
義用資料改訂案、90 分×15 コマの通常講義用カリキュラム案・講義用資料案、調査
研究報告書案の内容を中心に検討・議論を行った。
⑤第 5 回専門委員会:平成 25 年 1 月 7 日(月)15:00~17:30
場所:発明会館 7 階会議室
調査研究報告書、90 分×15 コマ講義用資料の内容を中心に検討・議論を行った。
⑥第 6 回専門委員会:平成 25 年 2 月 8 日(金)10:00~11:30
場所:大阪大学中之島センター
調査研究報告書の内容について事務局からプレゼンテーションが行われ、調査研究
報告書、開発したカリキュラム・講義用資料の最終案について承認がされた。
2. 本研究における検証講義用カリキュラムのイメージ
(1)講義対象者について
理工系学部(理学部、工学部、農学部、医学部、歯学部、薬学部など)の学生を想定
(2)講義の目的
知的財産制度のルールを活用できる研究者・開発者につながる基盤づくり
(3)講義内容
講義内容は、入門程度の基礎的なレベルとする。
知的財産制度の枠組みやルール(知的財産法の概略)については講義の内容とするが、
法律の解釈論などは講義の内容には盛り込まない。
- 16 -
3. 本調査研究の実施手順
(1)基礎調査
①インターネット調査(調査対象大学)
国内の理工系学部(大学院を含む)を有する 104 大学を対象として、
「 文部科学省 平
成 22 年度大学等における産学連携等実施状況について」より共同研究実績 50 件以上
を抽出した上で、抽出大学の理工系学部についてホームページで照会可能なシラバス
情報に基づいて調査を行った。具体的には、まず各大学・学部のホームページを閲覧
し、シラバスが公開されているか否かを調査した。そして、シラバスが公開されてい
る場合には、そのシラバスに基づき知的財産講座が開講されているか否かについて調
査を行い、開講されている場合には、当該科目についてシラバスに公開されている情
報を調査・記録した。
調査結果の記録では、知的財産に関する授業が 5 回以上の開講科目について全て記
録し、5 回以下の場合は当該大学・学部が他に知的財産講座を有していない場合に記
録することとした。
※主な調査項目:理工系学生を対象とした講義の有無、カリキュラム内容、教科書、
参考資料、担当教官(連絡先)
②インターネットを利用した研究者・開発者に対するアンケート調査
企業の研究開発者及び理工系大学教員・学生の知的財産に関する知識について意識
調査を行った。具体的には、アンケート被験者の知的財産教育を受けた時期やその内
容について、また現在の従事業務に必要とする知的財産の知識や現在生じている課題
などについて設問を作成し、NTTレゾナント株式会社
リサーチ部門 goo リサーチ
を通じて、企業の研究開発者及び理工系大学教員・学生約 500 人を対象とするインタ
ーネット調査を実施した。
(2)現状調査
知的財産教育を行っている大学のほか、国内の民間企業、公的研究機関などに直接赴
いてヒアリング調査を実施し、各分野における知的財産教育へのニーズや想定される課
題等について文献調査では取得できない情報を中心にヒアリングを行った。
ヒアリング調査内容と同様の内容により、大学については、ヒアリングを実施した大
学などを除く 67 校に対してアンケート調査を実施した。企業については、日本知的財
産協会関西支部にご協力を頂き、5 社に対して実施した。
①企業・公的研究機関等を対象とした調査
(i)ヒアリング調査
公的研究機関、関係団体や特許庁からの推薦に基づき、主要な企業を選定して実
施した(企業 13 社、公的研究機関 1 機関)。
企業、公的研究機関の立場から、理工系学生が知っておくべきと考えられる知的
財産制度に関する内容を収集するとともに、企業内での知的財産教育の内容、大学
での教育に期待することなどを中心に調査を行った。
※現状についての調査は、以下の項目を中心に実施した。
- 17 -
・学生に知得しておいてほしい知的財産業務に係る事項には何があるか
・知的財産制度についての知識レベルはどの程度を望むのか
・明細書が読めることと書けることは必須か否か
・知的財産制度について学生に要求する法律にはどのような法律が挙げられるか
(ヒアリング調査票については、付録編参照)
(ii)アンケート調査
企業の開発者に教育している知的財産の項目、不足していると思われる項目、理
工系学生が知っておいてほしいと考えている項目について調査を実施した(5 社)。
アンケート項目はヒアリングと同様。
②大学を対象とした調査
(i)ヒアリング調査
基礎調査の結果を踏まえて、理工系学生を対象とした知的財産講座が開講されて
いることが確認できた大学のうちヒアリング調査への協力が得られた大学について、
担当教員や産学連携本部の知的財産部教職員に対して実施した(国立大学 15 校、私
立大学 3 校)。
理工系学生に対する知的財産講座の実施状況、内容、教材などの実態について調
査するとともに、理工系学生が知っておくべき知的財産制度に関する事項について、
理工系学生向けの知的財産講座の在り方について調査した。
※現状についての調査は以下の項目を中心に行った。
・知的財産講座を開講の有無、その内容、現状成果
・現状の課題及び留意点とその解決策
・知的財産講座の開講にあたって教員の充足度、望まれる教員像
・知的財産講座を開講していない場合、その理由と今後の方策
(ヒアリング調査票については、付録編参照)
(ii)アンケート調査
インターネット調査を行なった 104 大学のうち、ヒアリングを実施した大学や
送付先が不明な大学を除く 67 校に対してアンケートを実施した。
回答数は 32 校(回収率 47.7%)、アンケート項目はヒアリングと同様とした。
(3)検証講義用カリキュラム・講義用資料の検討・作成
基礎調査(各大学の講座の内容)及び現状調査の結果(大学、企業、学術団体のニー
ズ)を基に、理工系学生として知っておいてほしいと考えられる項目を抽出しカリキュ
ラム案を作成した。検証講義用資料として、120 分×4 コマ用講義用資料を開発、カリ
キュラムに沿った講義用資料をスライド形式で作成した。
- 18 -
(4)カリキュラムの検証
検証講義用カリキュラム(集中講義用カリキュラム(第 2 版))及び講義用資料によ
り、以下の 3 大学にて検証講義を実施した。
①東京工業大学
日時:平成 24 年 10 月 24 日(水)、31 日(水)10 時~15 時
場所:東京工業大学
大岡山キャンパス
講義担当:佐伯とも子(同大
宮垣 聡(同大
イノベーションマネジメント研究科演習室
イノベーションマネジメント研究科・教授)
イノベーションマネジメント研究科・客員教授
弁護士:アンダーソン・毛利・友常法律事務所)
記録担当:吉田悦子(大阪大学知的財産センター・特任研究員)
受講者数:7 名(全て大学院生:イノベーションマネジメント研究科等所属)
②奈良先端科学技術大学院大学
日時:平成 24 年 11 月 8 日(木)、16 日(木)9 時 20 分~12 時 30 分
場所:奈良先端科学技術大学院大学
バイオサイエンス研究科 大講義室
講義担当:久保浩三(同大 先端科学技術研究推進センター・産官学連携推進本部・
教授)
記録担当:吉田悦子(大阪大学知的財産センター・特任研究員)
受講者数:20 名(全て大学院生:バイオサイエンス研究科所属)
③大阪大学
日時:平成 24 年 11 月 2 日(木)、9 日(木)9 時 20 分~12 時 30 分
場所:大阪大学吹田キャンパス
アライアンス棟 セミナー室
講義担当:第 1 回:錦織憲治(同大知的財産センター・特任教授)、
青木大也(同大知的財産センター・特任講師)
第 2 回:尾崎淳史(同大知的財産センター・特任教授)、
錦織憲治(同上)
第 3 回:青江秀史(同大 知的財産センター長・教授)、錦織憲治(同上)
第 4 回:茶園成樹(同大 知的財産センター副センター長・教授)、
錦織憲治(同上)
記録担当:吉田悦子(大阪大学知的財産センター・特任研究員)
受講者数:第 1、2 回 25 名(学部生 12 名、修士課程 9 名、博士課程 4 名)
第 3、4 回 21 名(学部生 9 名、修士課程 11 名、博士課程1名)
(5)検証講義用カリキュラム、講義用資料の改善及び通常講義用カリキュラム・講義用資
料開発
検証講義において明らかになった問題点をフィードバックして、集中講義用カリキュ
ラムの内容及び講義用資料を改善し、最終版とした。またこれに合わせて、90 分×15
コマ分の通常講義用カリキュラム・講義用資料の開発・作成を行った。
- 19 -
第2部
理工系学生向けの知的財産講座の現状と課題
第1章
調査結果
1. インターネットにより把握した理工系学部における知的財産講座の内容
アンケート・ヒアリングに先立ち、各大学のホームページにアクセスして、シラバス
などを調査することにより、各大学の理工系学部における知的財産講座の開講状況の基
礎的な事前調査を行なった。
全学共通教育科目として全ての学生に共通の科目として開講する講座や学部全体共通
に開講する科目は少数であり、専門課程として 3 年次、4 年次対象に、学科ごとに個別に
開講する例が多かった。
学部別では、工学部・理学部において知的財産講座が開講されている例が多く、反面、
薬学・医学系で開講されている例はほとんど見つからなかった。
ホームページからの情報により確認できた範囲ではあるが、理工系学生に対する知的
財産講座を担当する講師は、ほとんどが理工系をバックグラウンドとする弁理士や企業
の知的財産部出身の特許等実務家であって、法律系出身者はほとんどみられなかった。
シラバスの記載によると、
「特許の活用」
「特許戦略」
「特許管理」について取り扱って
いる講座が多く、特許発明をビジネス分野において、いかに管理・活用するかを理解さ
せることを重視している傾向がみられた。
また、「特許情報検索」「特許電子図書館」について取り扱う講座が多く、特許情報の
検索手法を習得させることを重視する傾向がみられた。
なお、特許情報検索は演習形式を用いている大学が多かったが、実際の検索手法を習
得させるためには、演習などで実際に体験させることが有効であることによるものと考
えられる。
「特許書類の書き方」を扱う講座も多かったが、そのほとんどは明細書の作成に特化
していた。外部の弁理士に委託している講座では、明細書の作成だけではなく「(審査時
の)拒絶理由通知に対する反論(意見書、補正書)の作成」「(侵害訴訟時の)無効抗弁
に対する反論の作成」を含めて授業を行っている講座もあった。
最近の事件を例に挙げながら授業を行う講座が多くみられた。興味深い事件や身近な
事件を例示して理解を深めることが、知的財産制度を理解する上で有効であると考えら
れる。
その他、それほど多くはないが、外国での特許出願や条約について取り扱っている講座
や、知的財産管理技能検定や弁理士試験を意識した内容の講座もみられた。
- 20 -
2. 研究者・開発者に対するアンケート調査結果
(1) 調査対象者の属性について
本調査対象(500 人)のうち、回答は 213 人で、調査対象者の所属(図表 2-1-1)、専門
分野(図表 2-1-2)、業種(図表 2-1-3)は、次のとおりであった。
◆図表 2-1-1
所属について
- 21 -
◆図表 2-1-2
専門分野について
- 22 -
◆図表 2-1-3
業種について
(2)調査対象者の社会経験年数について
調査対象者の社会に出てからの経験年数は、そのほとんどが 10 年以上であった。
◆図表 2-1-4
社会に出てからの経過年数(学生、院生を除く)
- 23 -
(3)知的財産制度に関する教育の有無
調査対象者のうち、いままで知的財産制度に関する教育を受けた経験のある者は
図表 2-1-5 にあるとおり、60%であった。
◆図表 2-1-5
知的財産制度に関する教育の有無
知的財産制度に関する教育を受けた時期については、図表 2-1-6 のとおりであった。
ほとんどの人が、社会に出てから教育を受けており、49%の人が入社 5 年目以内に教育
を受けていた。
◆図表 2-1-6
知的財産制度に関する教育を受けた時期
知的財産制度に関する教育を受けた場所は図表 2-1-7 のとおりである。
67.2%の人が社内教育により知的財産制度に関する教育を受けていた。
- 24 -
◆図表 2-1-7
知的財産制度に関する教育を受けた場所
(4)知的財産制度に関する教育の内容
知的財産制度に関する教育の内容については、図表 2-1-8 のとおりであった。
◆図表 2-1-8
知的財産制度に関する教育の内容
- 25 -
(5)学生時代の知的財産制度に関する教育の必要性について
学生時代に知的財産制度に関する教育を受けておく必要性を感じている人がほとん
どであった。
◆図表 2-1-9
学生時代の知的財産制度に関する教育の必要性
学生時代に受けておくべきと考えられる知的財産制度に関する教育レベルについて
は、図表 2-1-10 のとおりであった。80%以上の人が入門レベルの教育が必要であると
回答している。
◆図表 2-1-10
知的財産制度に関する教育の必要レベル
(6)現在の研究遂行に必要と認識している事項
現在の研究遂行に必要と考えている知的財産に関する事項は図表 2-1-11 のとおりで
あった。特許情報や秘密情報の取り扱い、先行技術調査、研究ノートの重要性、契約上
の注意点や問題点についての知識が必要と考えている割合が多かった。
- 26 -
◆図表 2-1-11
現在の研究遂行に必要と認識している事項
- 27 -
(7)研究ノート 6 の利用状況について
85%の人が研究ノートを利用しているとの結果であったが、電子化された研究ノート
を利用している人が 25%であった。
◆図表 2-1-12
研究ノートの利用状況
(8)業務・活動と知的財産制度の関連について
業務・活動が特許・実用新案制度に何らかの関わりがある人は約 85%であった。
◆図表 2-1-13
業務・活動に際しての特許・実用新案制度との関わり
業務・活動が研究成果物の取り扱いに何らかの関わりがある人は 82%であった。
6
「研究ノート」は、「ラボノート」、「実験ノート」ともよばれる。ここでは「研究ノート」と統一して用
いることとした。
- 28 -
◆図表 2-1-14
研究成果物(譲渡・管理)の取り扱いについての関わり
業務・活動に際して著作権制度に何らかの関わりがある人は約 64%であった。
◆図表 2-1-15
業務・活動に際しての著作権制度との関わり
業務・活動に際してノウハウ・営業秘密の取り扱いに関わる制度と何らかの関わりがあ
る人は約 64%であった。
◆図表 2-1-16
ノウハウ・営業秘密の取り扱いについての制度(不正競争防止法等)との関わり
- 29 -
業務・活動に際してその他の知的財産制度との関わりについては以下のとおりであった。
◆図表 2-1-17
業務・活動との関わりの深いと思われる知的財産関連の項目
業務・活動で知的財産制度と関わりがある場面は、研究開発、学会等への発表、研究成
果の公開などであった。
- 30 -
◆図表 2-1-18
業務・活動と知的財産制度との関わりの場面
- 31 -
(9)知的財産制度の業務・活動への影響について
知的財産制度が業務・活動に及ぼす影響をプラスと考えている人が約 48%であった
が、約 40%の人はどちらともいえないと考えている。
◆図表 2-1-19
知的財産制度との関わりが業務・活動に及ぼす影響
- 32 -
◆図表 2-1-20
業務に対して知的財産制度が与える好ましい影響
- 33 -
◆図表 2-1-21
業務に対して知的財産制度が与える好ましくない影響
- 34 -
(10)産学連携活動の状況について
産学連携については、60%以上が行われていると回答しているが、産学連携を実施す
る際に知的財財産制度の重要性を感じている人は 71%であった。
◆図表 2-1-22
所属先での産学連携活動について
◆図表 2-1-23
産学連携を実施する際の知的財産制度の重要性
- 35 -
(11)その他の質問について
◆図表 2-1-24
知的財産権の出願(特許出願など)を行う際に生じている課題
- 36 -
◆図表 2-1-25
大学、公的研究機関の特許権等の契約に関しての課題
◆図表 2-1-26
知的財産権を獲得することは研究活動のインセンティブとなるか
- 37 -
◆図表 2-1-27
知的財産権がもたらす研究活動へのインセンティブはどのようなものか
- 38 -
3.大学に対するアンケート・ヒアリング調査結果
理工系学生向けに研究者として知っておくべき実践的な知的財産知識とはどのよう
なものかを中心として、将来企業に入社する学生、共同研究に参画する学生に分けて調
査票を作成し、アンケート、ヒアリングを行った。理工系学生が知っておくべき事項に
関する質問については、まず理工系学生にとって関わりの深いと考えられる、知的財産
に関する事例を調査し、それを類型化したものの中から事項を抽出した。その上で、専
門委員等の意見も取り入れて、これらの事項についてその要否・重要性についてヒアリ
ングを行った。この事項はカリキュラムにおける教育事項とも直結するものである。
◆大学アンケート:67 校にアンケート実施(回答数:32 校、回収率 47.7%)
◆大学ヒアリング:国立大学 15 校、私立大学 3 校
◆図表 2-1-28
理工系学部の学生を対象とした知的財産教育講座の開講の有無
◆図表 2-1-29 理工系学部を対象とした知的財産教育講座の対象学年(複数回答可)
- 39 -
◆図表 2-1-30
理工系学部を対象とした知的財産教育講座の対象学年の学部(複数回答可)
- 40 -
貴大学における理工系学部の学生を対象とした知的財産教育講座の具体的な内容はどのよ
うなものですか。(複数回答可)
◆図表 2-1-31
大学アンケート
- 41 -
◆図表 2-1-32
大学ヒアリング
- 42 -
理工系学生が知っておくべきと考える知的財産に関する知識について
◆将来就職:研究者・開発者・技術者として入社する理工系学生について
◆共同研究:企業・大学などと共同研究に参加する学生について
◆図表 2-1-33
大学アンケート(将来就職する学生)
N=32
- 43 -
◆図表 2-1-34
大学アンケート(共同研究に参加する学生)
- 44 -
◆図表 2-1-35
大学ヒアリング(将来就職する学生)
- 45 -
◆図表 2-1-36
大学ヒアリング(共同研究に参加する学生)
- 46 -
4.企業に対するアンケート・ヒアリング調査結果
企業についても、理工系学生向けに研究者として知っておくべき実践的な知的財産知
識とはどのようなものかを中心として、将来企業に入社する学生、共同研究に参画する
学生に分けて調査票を作成し、アンケート、ヒアリングを行った。理工系学生が知って
おくべき事項に関する質問については、大学におけるものと同様である。
アンケート実施の際については、日本知的財産協会関西支部にもご協力を頂いた。
◆企業アンケート:5 社にアンケート実施(回収率 100%)
◆企業ヒアリング:企業 13 社、公的研究機関 1 機関
◆図表 2-1-37
研究者等への知的財産制度に関する社内教育の実施の有無
- 47 -
御社で入社後数年程度の研究者・開発者・技術者に対して実施している知的財産制度に
関する社内教育の具体的な内容はどのようなものですか。(複数回答可)
◆図表 2-1-38
企業アンケート
- 48 -
◆図表 2-1-39
具体的な内容
入社年数
回数
研修時間
内容・狙い
1 年目
1
1 時間
職務発明制度
1 年目
1
2 時間
初級研修
1 年目
1
3 時間
1 年目
1
6 時間
新人用導入教育
1 年目
1
2 週間
大卒全新入社員・座学・実習
2-3 年目
1
2 時間
知的財産の基礎
3 年目
5
6 時間
特許要件と社内発明届出
4-10 年目
1
2 時間
知的財産の中級編
5 年目
1
5 時間
上級研修
5 年目
5
6 時間
進歩性について
5 年目
3
6 時間
発明の展開について
5 年目
3
12 時間
クレーム解釈について
5-10 年目
1
1 週間
中堅社員(技術)・座学・実習
15 年目
3
3 時間
特許戦略について
知的財産四法の制度、内容についての基本。簡
単な事例。
教育ニーズがある部門、教育の必要性がある部
門に、その部門の製品分野について他者の出願
限定せず
不定期
2 時間
状況、自社の係争事例、その部門の発明分野に
おける権利判断の仕方、発明(出願)の考え方
を教育。
- 49 -
◆図表 2-1-40
企業ヒアリング
- 50 -
◆図表 2-1-41
入社年数
具体的な内容
回数
研修
時間
内容・狙い
1 年目
2 時間
社員・社会人として知財の注意点を教育
1 年目
1 日間
基礎的なコース。知的財産概論
1 年目
1
1 時間
特許とはどのようなものか、契約、情報検索の概要
1 年目
1
4 時間
特許の基本的な学習
1 年目
1
4 時間
特許侵害対策セミナー
1 年目
1
1 日間
企業における知的財産の意味理解
1 年目
1
2 日間
特許に関する実務的な知識
1-2 年目
1
4 時間
アイディア作成ペーパー作成研修
2 年目
1
4 時間
明細書作成実践
5 時間
知財制度の概要を説明
2 年目
2 年目
2-3
2-3 年目
1
3 年目
2-3
入社後数年
4 年目
4 年目-
先願調査実践
7 時間
明細書起案
1泊2日
1
知的財産権リスク全般(主に知識)
(営業部門向け)
2 日間
社外研修
演習を含めた実務研修、制度・クレーム解釈・鑑定
実習等
実習
グループリーダークラスの研修として
6 年目
2
3 時間
特許戦略基礎
7-9 年目
1
7 時間
知的財産権リスク全般(主に実例)(営業部門向け)
10 年目
2
3 時間
管理職
1
1日
主任昇格時
特許戦略活用、権利化の例、紛争事例研究、マネジ
メント
契約などのマネジメント:共同開発契約等
再確認のため知的財産の研修
希望者
1
2 時間
特許侵害対策セミナー
希望者
1
3 時間
著作権セミナー(トピック中心)
e-learning
全員対象
全員対象
半年に
一回
随時
製品開
発時
開発系は特許中心、一般職には著作権・商標中心
知的財産法の基礎(e-learning)
発明相談、発掘会議、個別出願相談(OJT)
事例演習、簡単な論文からどのような発明が内在し
ているのかを抽出する演習
特に決めていない
技術説明書を自己の業務から発明を抽出して作成
が、研究所が人選
する演習
アドバンス研修
出願手続きは行わないが、拒絶理
由への対応、侵害警告への対処法など
- 51 -
◆図表 2-1-42
企業アンケート(将来就職する学生)
- 52 -
◆図表 2-1-43
企業アンケート(共同研究に参加する学生)
- 53 -
◆図表 2-1-44
企業ヒアリング(将来就職する学生)
- 54 -
◆図表 2-1-45
企業ヒアリング(共同研究に参加する学生)
- 55 -
5.企業と大学のアンケート・ヒアリング総合結果
以上の大学・企業のアンケート・ヒアリングについて、理工系学生が知っておくべき
事項として、とりまとめると次のとおりである。大学においては、教育的観点から広く
浅く取り扱う傾向にあり、企業においては知的財産に関する項目の内、より必要なもの
に絞った回答をしている傾向がみられた。
◆図表 2-1-46
企業と大学のアンケート・ヒアリング結果
※縦軸の数値=(必須×2+望ましい×1-不必要×2+無回答×0)/企業数又は大学数
- 56 -
第2章
調査結果の分析
1. 産業界が研究者・開発者が知っておくべきと考える知的財産制度に関する知識
企業の研究者・開発者が研究開発業務を行う上で必要となる知的財産制度に関する知
識がどのようなものであるかを検討するにあたっては、企業において入社時や入社後 2
~3 年経過後などに実施している社内研修の内容が参考となるものと考えられる。企業
が行っている社内研修は、時間的制約もあることから、必要な項目にしぼって実施して
いるものと考えられる。
アンケート・ヒアリング結果から判明した企業における研修内容は、第 1 章の調査結
果のとおりである。
◆知的財産制度の社内研修を行っている全ての企業において、特許制度を中心とした知
的財産制度に関する基礎的内容を取り扱っている。知的財産制度に関する基礎的内容
を習得しておくことは、知的財産権の取得、利用、活用のいずれにおいても必要とな
ることであるから、当然のことであろう。
◆先行技術調査手法、明細書の記載方法、発明の把握・発明提案書の書き方については、
多くの企業が社内研修で取り扱っている。企業の研究者・開発者が、研究・開発対象
技術の状況を把握することや、他者特許の動向などを調査することは、必須であるこ
と、自ら成した発明を特許出願する際に必要となる知識を身に付けておく必要がある
ことなどがその理由と考えられる。
先行技術調査手法や特許を出願する際に必要な知識が、理工系学生にとって必要で
あるということは、企業アンケート・ヒアリング結果において、理工系学生が身に付
けておくべき知的財産に関する項目のうち、
「先行技術調査の重要性」や「論文発表に
先駆けた特許出願」、「職務発明と権利帰属」について、知っていることが望ましい、
必須であると回答した企業が多かったことからも裏付けられる。
◆企業の規模によっては、知的財産に関する研修体制が必ずしも十分でない場合がある。
このような企業の存在に鑑みるに、知的財産制度に関する基本的な知識や上記企業の
社内研修で行っている項目について、理工系学生が大学在学中に身に付けていること
が望ましいものと考えられる。
以上のことから、企業が自社の全ての研究者・開発者が知っておくべきと考える知的
財産制度に関する知識は、知的財産制度に関する基礎的な知識、特許情報調査に関する
知識及び明細書や発明提案書の作成能力であると結論づけることができる。
2. 産業界が大学に求める知的財産教育の内容
企業アンケート・ヒアリング調査においては、「他人の権利を尊重する」という意識、
「知的財産マインド」を教えてほしいとの声が聞かれた。また企業に入社してくる研究・
開発者が大学において知的財産に関する講義を受けた経験者の割合はそれほど多くない
という回答が複数みられ、大学在学時に知的財産教育を受けた理工系学生の割合はそれ
ほど大きくはないと考えられる 7 。
本調査研究の研究・開発者に対するインターネットアンケート(goo research、2012.7 実施)では、最初に
知的財産制度に関する教育を受けた場所については、
「社内(学内)教育」
(67.2%)が最も多く、以下「大
学」(25.8%)、「外部セミナー」(5.5%)の順であった。
7
- 57 -
同アンケート・ヒアリング調査結果からも、理工系学生は、知的財産を創出・活用す
る人材となることが期待されており、また自分の権利、他人の権利を尊重する意識を備
えることが必要であるとの認識も明確に把握できる。それだけにとどまらず、具体的に
研究・開発を行う上で、他者の権利を侵害しないように注意することなどの重要性を意
識できることが必要であるといえる。
また、研究開発を行う上で、知的財産制度の関わりなどを理解することが重要である
との回答が多かった。これは、研究者・開発者が、知的財産制度と自己の関わりを意識
することができれば、知的財産制度を意識した研究開発活動を展開できるようになると
の考えによるものと思われる。
アンケート・ヒアリング調査票の、理工系学生が知っておくべき事項に関する質問の
調査結果(調査票の Q2 参照)について、アンケート・ヒアリング結果をあわせたグラフ
を次に示す。
◆図表 2-2-1
企業アンケート・ヒアリング結果
※縦軸の数値=(必須×2+望ましい×1-不必要×2+無回答×0)/企業数
◆「特許出願と論文発表などの発表行為との関係性に関する事項」と「秘密情報の取り
扱い」の項目が、知っていることが必須あるいは望ましいと回答する企業が特に多い
項目であった。
「秘密情報の取り扱い」について知っていることが必須である理由とし
て、企業のコンプライアンスとしての基本的事項であることをあげる企業が複数みら
れた。
◆「特許要件」、「先行技術調査」、「職務発明と権利の帰属」についても、知っているこ
- 58 -
とが必須あるいは望ましいと回答する企業が多い結果となった。
ヒアリングの際のコメントとして、
「職務発明」に関しては、発明者の権利の面のみ
を強調するのではなく、職務発明制度が、企業の利益と発明者の権利の調和を目的と
した制度である点を教えることが必要であるという指摘が多くなされていた。
◆「著作権法の留意点」については、知っていることが望ましいと回答した企業が多か
った。著作権は、通常の業務における著作物の取り扱いや研究論文における引用など、
日常的に業務と関係するところがあることから、著作権に関する基本的知識が必要で
あると考えているためと思われる。
◆「安全保障貿易管理」は、知的財産制度に関連する事項ではないとして、必要性を感
じないと回答する企業が多かった。しかしながら、複数の企業が「安全保障貿易管理
は、知的財産部では扱っていないが、他の管理部署が研修などを実施している」とコ
メントしているように、知的財産制度に関する事項ではないとしても、別途研修が実
施されていることが理解できる。
◆「発明者の認定」や「他人の特許権の利用等」については、知っていれば望ましいと
回答する企業が多く、また必要性を感じないと回答する企業もあったため、上のグラ
フでは、必要度が低くなっている。しかしいずれにおいても、必須又は知っていれば
望ましいとの回答が過半数となっているので、理工系学生が知っておくべき事項と取
り扱うべきと考えられる。
◆「研究ノート」については、知る必要がないと回答する企業が多かったが、反面、製
薬系や化学系の企業においては必須の事項であるとの回答がされており、業種によっ
て認識が異なる回答となっている 8 。
◆「独占禁止法」についても必要性を感じないと回答する企業が多かった。他方、電機
産業や機械産業の業種の企業からは、パテントプールと関連させた説明程度はしても
良いのではとのコメントがあった。
◆その他、個別事項の指摘として、
「特許公報の読み方を学んでおいてほしい」という意
見や「大学において行う知的財産教育が制度論や法律論に終始したものであると学生
が知的財産に興味を失ったり、抵抗感を持ったりするようになるから、大学での知的
財産教育においては、技術開発を行うこととなる理工系学生にとって特許、発明が日
常的に関連する身近なものであることが実感できる教育をしてほしい」との意見があ
った。
また、学生が中途半端に誤った知識を持つ者がいたり、特許制度を難しいものとし
て拒否感をもっている者がいたりするなどの事例をあげ、
「 必要な知識は社内教育で身
に付けられることから、特に大学では、知的財産に関して、基本的な事項を教える程
度で十分である」との意見もあった。
アンケート・ヒアリング調査では、理工系学生が知っておくべき事項について、
「将
来企業に入社する学生」と「共同研究に参加する学生」とに分けて、各項目の必要性
について調査を行なったが、ほとんどの項目において有意な差は見られなかった 9 。
8
大学でのヒアリングにおいては、知っておくべき事項とする回答が多くみられた。また、専門委員会にお
ける検討においても「研究ノート」の必要性については、専門分野によっては必要となるとの指摘があっ
たことから、大学では取り扱うべきとの結論となった。
9 「共同・受託研究契約における知的財産の帰属等に関する取り決めについて」
、
「発明者の認定」及び「他
- 59 -
以上、アンケート・ヒアリング結果からは、企業が理工系学生に身に付けておいてほ
しいと考えている知的財産制度に関する事項としては、
「 特許出願と論文発表などの発表
行為との関係性に関する事項」と「秘密情報の取り扱い」、
「特許要件」、
「先行技術調査」、
「職務発明と権利の帰属」であると結論づけることができる。
「安全保障貿易管理」については、知的財産講座で取り扱うことについては検討すべ
き点であるが、研究者・開発者がコンプライアンスの一部として知っておくべき事項で
あると結論づけることができる。
3. 大学の知的財産講座の現状
(1)講義内容について
①理工系学生を対象とする知的財産講座の内容は、特許法を中心とするものがほとんど
であった。特許制度は、発明を創出・活用する人材となる理工系学生に最も関連する
制度であることから、理工系学生に開講する知的財産講座は特許法を中心としている。
特許制度以外には、意匠法の入門又は初級、商標の入門又は初級について取り扱う程
度であった。著作権法については、多数の大学において講義で取り扱っているが、そ
の大半は、基本的な内容を 1 コマか 2 コマで取り扱う程度である。ただし、情報工学
系の学科においては、比較的多くの時間を用いて詳しく著作権法を取り扱っている例
もみられた。不正競争防止法などのその他の法律については、簡単に触れるところが
ある程度であった。
②講義の実施方法は、すべて講義形式(座学)であったが、講義形式の中でも、実際に
検索課題を与えて独立行政法人工業所有権情報・研修館が提供する特許電子図書館
(以下「IPDL」という。)などの検索データベースを用いた検索実習や、自分で考え
た発明や事例を与えての明細書作成実習などを取り入れるなど、実習形式の講義手法
を取り入れている例が多くみられた。
明細書作成実習については、特許出願の際の明細書の作成能力を習得させる目的で
行うのではなく、明細書に記載すべき内容を検討する過程で、特許明細書すなわち特
許公報の読み方が習得できることから、公報の読み方を習得することを目的として行
われているようであった。その他、特許庁の行っているパテントコンテストへの参加
を講義の題材として取り込むことで、実際に、発明の創成や把握、先行技術調査、明
細書作成などの一連の流れを実感させるという講義を行っている例もあった。
学生に知的財産制度に関する興味を持たせるための工夫としては、新聞記事などを
例示して知的財産に関する時事問題や有名な事件を取り上げて説明をしたり、身近な
特許事例(菓子、電気製品など)を紹介して、知的財産と社会との関わりを理解させ
たり、企業の知的財産活用事例を紹介して、知的財産の役割や機能、意義を実感させ
たりすることなどが有効であるとの指摘がみられた。
また、知的財産制度に関する基本的な事項については e-ラーニングにより補完し
て講義時間の制約をカバーする例や、講義の内容を記録したビデオを携帯端末で視聴
可能に提供することで復習を可能としている例などもあった。
人の特許権の利用」について若干の差異はあったが、いずれも「必須」または「知っていれば望ましい」
との回答が合計で半数を超えている。
- 60 -
③アンケート・ヒアリング調査票の、理工系学生が知っておくべき事項に関する質問(調
査票の Q2 参照)に提示した各項目についての調査結果は、第 1 章で示したとおりで
あるところ、提示したすべての項目について、ほとんどの大学が必須又は知っている
ことが望ましいと回答していた。
◆図表 2-2-2
大学アンケート・ヒアリング結果
※縦軸の数値=(必須×2+望ましい×1-不必要×2+無回答×0)/大学数
「安全保障貿易管理」については、必要性を感じないとの回答が多かったが、「学
内の問題として講義をするときは留学生に関する点などデリケートな問題を含むこ
とから取り扱いが微妙であるが法令遵守が大事であることを理解させる材料となる」
との意見や、「知っておくに越したことはない」、「留学生が増えてきたことから講義
に取り込むべき」などの今後を見据えた積極的な回答もみられた。その他、「別の研
修等で行うべき事項と思われる」、
「教員が知っておくべきこと」との意見や、時間的
制約がある中、何故ことさら「安全保障貿易管理」について取り上げるのかが疑問で
あるという回答もあった。
以上のことを総合すると、「安全保障貿易管理」については、理工系学生がある程
度は知っておくべきであるとの認識があるとはいえるものの、知的財産講座において
取り扱うべきであるか否かは、時間的な制約などを考慮して決定すべきものと考えら
れる。
「独占禁止法」についても必要性を感じないとの意見が比較的多かったものの、
「独
占と自由の意味と弊害を検討することは意味がある」、
「 特許の独占をあまりやりすぎ
- 61 -
ると独占禁止法上問題となることについては、説明をした方がよい」との肯定的な意
見もみられた。
(2)講義用テキストについて
理工系学部学生向けに開講されている知的財産講座では、特許庁が作成した『産業財
産権標準テキスト総合編」、『産業財産権標準テキスト特許編』、『知的財産権制度入門』
を用いて講義を行っている例が多くみられた。
『産業財産権標準テキスト総合編』及び『産業財産権標準テキスト特許編」は、工業
所有権情報研修館が希望する大学に対して毎年度無料配布をしており、『知的財産制度
入門」は、特許庁のホームページからダウンロードすることにより無料で入手が可能で
あることから、これらの教科書を用いる例が多いものと考えられる。ヒアリングにおい
ても、教科書が無料配布である点が、受講者に好評であるという指摘が多くあった。
ただし、この『産業財産権標準テキスト総合編』、『産業財産権標準テキスト特許編』
や『知的財産権制度入門』は、特に理工系学部学生を対象として作成されたものではな
く、大学生、専門高校などを対象として作製されたものである。なお、来年度からは、
産業財産権標準テキストの無料配布がなくなることから、これらに代わる講義用資料が
必要である 10 。
その他に理工系学生向け知的財産講座において用いられているテキストとして、『企
業人・大学人のための知的財産権入門‐特許法を中心に‐
京化学同人発行)、
『標準特許法
(田村善之著
第 4 版』
(高林龍著
第 2 版』(廣瀬隆行著
有斐閣)、
『知的財産法
有斐閣)、『理工系のための実践・特許法
東
第 5 版』
第 2 版』(古谷栄男著
共立
出版)、『特許ワークブック「書いてみよう特許明細書・出してみよう特許出願」」、『科
学技術と知的財産権』
(文化創造研究所)、
『技術開発と産業財産権」
(講師作成、有料)、
『知っておきたい特許法』(工業所有権法研究グループ編
財産法概論
第 4 版』(後藤憲秋・植村元雄著
財教育
ぱてナニ』(堤宏守他著
基礎講座
晃編著
Ⅱ
3
知的財産法
財務省印刷局発行)、『知的
名古屋知的財産法研究会)、『実践的知
有限会社山口ティー・エル・オー)、『実務法律
第 3 版』(伊藤真監修
弘文堂)、『バイオ知財入門』(森康
三和書籍)などが、インターネット調査などにより把握できた。これらの結果
から明らかなように、理工系学生向けの知的財産講座であっても、理工系学生向けに特
化されたテキストを用いている例は、意外に少ない 11 。
(3)開講年次、対象学部、対象学生について
理工系学部学生向けの知的財産講座の開講年次は、学部 3、4 年次で開講している事
例が多かった。その理由としては、研究活動に入る前にある程度の知的財産に関する知
識を身に付けるため(3 年次開講)、卒業論文等研究が始まる時期に合わせて知的財産
を認識させるため(4 年次開講)などが挙げられる。反面、専門科目で多忙であること
を理由に 3、4 年次の開講を避けている大学もみられた。なお、1 年次に開講している
産業財産権標準テキストを用いている大学の講義担当者は、平成 25 年度以降の無料配布の継続を望んで
いる。
11 これらの状況を踏まえると、担当講師が自由に利用可能な、理工系学生向けの知的財産講座用の講義用
資料を提供することは有益であると考えられる。
10
- 62 -
大学では、その理由として、技術倫理を早い段階で身に付けてほしい、専門と知的財産
の関わりを感じてほしいなどが挙げられたが、開講時期については、他の講義の兼ね合
いという消極的な理由で決定されている場合もみられた。
開講年次をどの年次とするかは、専門課程教育との兼ね合いなどにより決定されるこ
ととなるが、一般には、研究活動に入る前に知的財産に関する講座を修了していること
が、知的財産を意識した研究活動が行える点で望ましいと考えられる。ただし、学部 4
年生は、研究室での卒業研究が開始され時間的な余裕があまりないことからすれば、3
年次に割り当てるのが適当ではないかと考えられる。
理工系学部学生向けの知的財産講座の開講対象範囲に目を向けると、全学を対象とす
る知的財産講座や理工系学部単位を対象とする知的財産講座を開講している大学はご
く少数であった。全学を対象とする知的財産講座を開講している大学では、全学的な知
的財産教育を担当する学内組織体制を確立し、その講義の実施を行っているところがみ
られた。そのような例を除けば、理工系学部学生向けに開講されている知的財産講座は、
各学科単位で個別に実施している例がほとんどであった。
理工系学部学生向けの知的財産講座が必修とされている例はほとんど見られなかっ
たが、一部の大学では、特定の学科についてのみ必修化されている例があった。しかし
ながら、ほとんどの大学では、選択、または、選択必修として開講されていた 12 。なお、
インターネット調査結果からの判断ではあるが 13 、理工系学部学生向けの知的財産講座
が開講されていない例も多くみられた。
したがって、現状においては、知的財産制度教育を大学在学中に受ける機会が、すべ
ての理工系学部学生に対して提供されているとはいえない状況であると推定される 14 。
(4)講義担当講師について
理工系学部学生向けの知的財産講座の講義担当講師は、実務経験をもつ技術経営戦略
学科所属の教員や産学連携本部に所属する職員が担当する場合のほかは、弁理士や企業
の知的財産部の現役社員、所管省庁(特許庁、税関、文化庁など)の職員などの外部講
師が担当している。企業や大学でのアンケート、ヒアリング調査でも、理工系学部学生
向けの知的財産講座の講義を担当する講師は、企業の知的財産部経験者や弁理士、弁護
士、特許庁の審査官などの実務経験者が望ましいという回答が多くを占めた。この理由
は、理工系学部学生に知的財産制度を講義するにあたっては、法律解釈や判例解釈を中
心とした法制度面についての内容だけではなく、発明の創成過程、発明創成後の権利取
得、権利取得後の活用などの権利の創造、活用に関する内容について講義をすることが
必要との考え方によるものと考えられる。
◆理工系学部学生向けの知的財産講座を担当する外部講師にヒアリングを行ったとこ
ろ、講義を依頼される際、「特許制度が分かる内容の講義をして下さい」といったよ
一大学で来年度すべての学部で 1 単位の知的財産制度入門講座の必修化を予定している例があった。ま
た、特定の学科の学生に対して必修化している例もあった。
13 インターネット調査では、大学のホームページにおいてアクセスできるシラバスや時間割により知的財
産講座の存在の有無を調査しただけである。ホームページにおいて、理工系学生向けの知的財産講座の存
在を確認できなかった大学であっても、必ずしも知的財産講座が存在しないことが確定するわけではない。
14 企業のヒアリングにおいても、入社した理工系学生のうち大学時代に知的財産についての講義を受けた
者はそれほど多くはないとの回答が得られている。
12
- 63 -
うな漠然とした依頼のみであったという回答が複数例みられた。このような事情から、
外部講師に依頼をする場合には、講義内容について依頼する講師に一任する場合が多
いのではないかと思われるところである。
◆知的財産講座では、幅広い内容を扱うので、複数の講師で分担し、オムニバス形式で
実施する例も多く見られる。この方式で講義を分担して実施するにあたっては、各担
当講師の実施する講義の内容が重複したり、カバーできない部分ができたりするなど
の課題が起こりやすいという声も聞かれた。一方、外部講師に依頼する場合やオムニ
バス形式で複数の講師により講義を分担して実施する場合であっても、学内のコーデ
ィネートを行う責任者が、知的財産講座の狙いや到達目標を明確にした上で、外部講
師と打ち合わせを綿密に行ない、狙いや到達目標を共有し、それぞれの講師の講義内
容を調整しているところがあった。このようなコーディネータがいるところでは講義
内容の充実が図れているようであった。これらの場合には、コーディネータが大きな
役割を果たす存在となることが理解できる。
◆一部大学において、全学を対象とした知的財産共通教育の実施担当機関が教育を行っ
ている例がみられた。そのような大学においては、知的財産教育用の教材を開発する
取り組みや、知的財産専門の担当教員がカリキュラムを開発して、その他の理工系教
員に提供することや、担当講師間での講義内容の共有などを行うなどの連携を行うこ
とで、全学教育を実施する態勢を構築するなどの取り組みがみられた。
(5)理工系学部学生に対して知的財産教育を推進する講師間の情報交換の必要性
大学において理工系学部学生に対しての知的財産教育の現状のヒアリングを実施す
るにあたって、ヒアリング依頼先の決定が困難な場合が多かった。結局、大学ヒアリン
グの依頼は、理工系学部学生向けに開講されている知的財産講座の講義を担当されてい
る教員に直接お願いすることがほとんどであった 15 。
ヒアリングを行う際も、自分の講義や学科の状況について、あるいは個人的な考えに
ついては回答できるが、他学部・他学科の状況や大学全体、学部全体の考え方について
は、不明または回答できないという方がほとんどであった。このようなことから、理工
系学部学生向けの知的財産講座の講義の在り方や内容については、各学科単位で、各講
座担当者が個々に決定している現状があるものと推測される。複数の学科において、そ
れぞれ知的財産講座を開講している大学の例では、複数の講座の担当者同士の連絡が密
にとられていない状況のものもあった。
以上のことからすると、学内の理工系学部学生向けの知的財産講座の担当者が他の教
官と情報交換や講義用資料の相互提供などはあまり行われていないものと推測される。
知的財産講座の内容の充実を図るためには、学内の知的財産講座の担当者の情報共有を
行うことが望まれる。
また、すべての理工系学部学生に知的財産教育を受ける機会を保障するためにも、学
科単位での検討のみならず、学部単位、全学単位で知的財産教育の実施について検討し
ていくことが重要であることからすれば、他学科の担当教員との協力関係を構築するこ
とが望まれる。その際、大学内に、法学部で知的財産を担当する教員などが所属してい
15
共通教育に責任を持つ教員や、産学連携本部の知的財産担当教員が理工系学部学生を対象に知財入門講
座を開講している教員もヒアリング対象者に含まれている。
- 64 -
る場合には、そのような方々との協力関係を構築することも求められるところである。
その他、産学連携本部の知的財産部門の職員に協力を求めることも有益である。
4. 理工系学部学生向けの知的財産講座に求められること
(1)講義に盛り込むべき知的財産に関する事項について
①企業アンケート・ヒアリング結果からは、理工系学部学生向けの知的財産講座は、特
許を中心とした知的財産制度の基礎的知識を中心とし、それに加えて先行技術調査、
職務発明や権利帰属、明細書の記載手法などの事項をその内容に含むことが必要との
結果となった。
他方、大学で行われている理工系学部学生向け知的財産講座の内容について見てみ
ると、調査結果の分析で触れたように、ほとんどの講座において、これらの事項が取
り扱われている。これは、講義を実施している担当教員が、これらの事項を理工系学
生向けの知的財産講座において講義をする必要があると考えている結果と思われる。
また、大学アンケート・ヒアリングでは、調査票の Q2 において提示した理工系学
生が知っておくべきと考えられる知的財産に関する事項については、そのほとんどに
ついて、必須または知っていることが望ましいとの回答が寄せられた。このことに鑑
みると、今回提示した理工系学生が知っておくべきと考えられる知的財産に関する事
項は、本調査研究において提示すべき理工系学部学生向けの知的財産講座のカリキュ
ラムにおいて講義すべき内容と結論付けることができる。
②「安全保障貿易管理」については、「必要性を感じない」との回答が比較的多く寄せ
られた事項であったので、本調査研究で提示するカリキュラムにおいて取り扱うべき
項目とすべきか否かについて考察しておく。既述のように、企業アンケート・ヒアリ
ング結果では、
「安全保障貿易管理」は、
「知的財産部以外の部署が管理を行うと共に
研修を実施している」との回答が複数みられたことや、大学アンケート・ヒアリング
調査においても、別の研修として行うべきとの意見や、取り組むべきとの意見があっ
た。これらのことから、「安全保障貿易管理」は、研究者・開発者がその存在を知っ
ていることが必要であるということはできよう。
以上のことから、「安全保障貿易管理」についての知識は、研究者・開発者となる
理工系学生が、詳細に知る必要はないものの、理工系学生が生み出す知的財産である
技術成果の管理についての法律の一つとして知っておく必要がある事項であると結
論づけることとした。ただし、理工系学生が知っておくべき知的財産制度に関する事
項は幅広いものであることから、時間的制約上、安全保障貿易管理については、その
他の関連する法律として、このような規制があるという点を学生に伝える内容程度に
留めるべきと考えられる。
なお、「安全保障貿易管理」を取り扱うにあたっては、知的財産法の領域とはいえ
ず、知的財産講座を担当する講師が十分に「安全保障貿易管理」についての知識がな
い場合なども考えられること、留学生についての説明など、学生に教える際にはデリ
ケートな問題点もあることに、留意が必要である。
③「研究ノート」については、企業のアンケート・ヒアリング結果では、必要性を感じ
ないとする回答が多い結果となったが、製薬系や化学系の企業においては、強くその
必要性が認識されている。また、大学のアンケート・ヒアリング結果においては知っ
- 65 -
ておくことが望ましいとの回答が多かった。また、「研究ノート」は、特に研究活動
との関わりを直接的に説明する事例ともなり得るものである。
以上のことから、「研究ノート」については、研究活動と知的財産との関係を説明
する際に取り扱うべき事項として位置づけた。 16
④「独占禁止法」に関する項目についても、「必要性を感じない」との回答が比較的多
く寄せられた。しかし企業及び大学アンケート・ヒアリング結果では、特許制度との
関わりの点で「パテントプールの説明において簡単に説明する程度」が望ましいなど
の声もあったことから、「独占禁止法」については、パテントプールの説明の中で、
差別的条項などを定めると独占禁止法上問題となることなどを例示しながら、その存
在について言及するようにすることが望ましいのではないかと考えられる。
⑤今回調査票で提示した理工系学生が知っておくべき事項に関する質問項目以外に、つ
ぎの内容について盛り込むべきとの意見があった。一つ目は、知的財産制度に関わる
人たちについて講義内容に含めることである。このような内容を理工系学部学生に講
義することで、理工系学生が、研究者・開発者としてどのように知的財産制度に関わ
ることとなるのかが理解できること、また、将来知的財産に関わる仕事をする場合に
どのような職種があるのかを理解できることから有益であると考えられる。二つ目は、
世界の中での日本の位置、海外での権利取得についてである。この内容も、知的財産
活用が全世界的な規模で行われている現状であることから講義内容に盛り込むこと
が望ましいと考えられる。
(2)講義の実施についての工夫
大学ヒアリングでは、講義を担当している講師が講義の実施に際して、学生に知的財
産制度に関する興味を持たせるために、様々な工夫をしていることが明らかとなった。
特に、講義の導入部において、身近な特許事例(家電製品、菓子など)を紹介して知
的財産と自分との関わりを理解させるようにすることや、知的財産事件に関する新聞報
道事例を提示し時事問題や有名事件を取り上げて解説を行う、企業の知的財産活用事例
を紹介することで知的財産の役割や機能、意義を実感させたりすることは、知的財産に
対する学生の興味、関心を高める上で有効なものであった。今回の講義用資料において
も、これらの内容を踏まえることが望ましい。
先行技術調査や明細書の記載方法については、座学形式で講義を行うだけではなく、
可能な限り、実習形式で行うことが望ましい。例えば、インターネット接続環境が整っ
たコンピュータが利用できる場合には、IPDL を利用した検索実習を行うことは、学生
の興味・関心を引き出すことができる点で有効な講義方法であると考えられる。そのよ
うな環境を確保できない場合は、IPDL の操作画面を表示して、実際に操作を行いなが
ら説明を行うことも理解を高める上で有効であると考えらえる。また、検索課題を提示
して、学生に自宅のコンピュータで検索させる課題形式での実習方法も有効である。
その他、一般的に、双方向講義が学生の理解を深める上で有効であるといわれている
が、知的財産講座においても例えば設問事例を用意して、学生に検討させるなどの講義
形式も効果的である。
16
専門委員会での検討においても、
「研究ノート」の必要性については、専門分野によっては必要性が高い
と考えられることから、取り扱うべきとの結論となった。
- 66 -
(3)カリキュラムの構成について
理工系学部学生の知的財産制度に対する理解を深め、興味を強めるためには、講義を
受ける学生が知的財産制度に関わりを持つことを実感させることや知的財産制度の意
義を実感させることが必要である。そのためには、理工系学部学生が大学において日常
的に経験している研究活動と知的財産制度の関わりを中心に解説することが有効では
ないかと考えられる。したがって、講義用資料の構成を研究活動の流れと、それぞれの
場面での関連する知的財産の事項が理解できる構成とすることが必要となる。また、知
的財産制度の意義を実感するためには、研究成果の保護がどのように実現されるのかに
ついて理解をさせることが有効であると考えられる。アンケート・ヒアリング調査では、
このような観点で講義を組み立てている事例を把握することができなかったが、このよ
うな観点で講義を組み立てることについてヒアリングで意見を伺うと肯定的な評価を
得ることができた。
以上のことから、カリキュラムの構成を研究活動との関連で構成することや講義用資
料の中で、研究活動との関連を強調して説明するようにすることを試みることで、学生
が知的財産制度を身近なものとしてその意義を実感できるような講義が実施できるの
かを検証することとした。
(4)講義時間について
理工系学部学生向けの知的財産講座は、集中講義で行うか、あるいは、半期 2 単位で
実施しているものが多かった。ただし、必修科目として提供されているものや、必修科
目として予定されている講座は、1 単位科目として提供されている。半期 2 単位で講義
を実施している講義担当教員の中で、取り扱う内容が幅広いことから、2 単位 2 コマで
講義を行う方が望ましいと考えているが、講義時間の制約の点から実現が困難であると
の声も聞かれた。
以上のように、理工系学部学生向けの知的財産講座に割り当てる時間は、専門講義な
どとの関係で、現状は、1 単位あるいは、2 単位程度が限界となっている。このような
限られた時間の中で充実した知的財産教育を行うためには、モデルカリキュラムの開発
が必須となる。
(5)講座の開講及び必修化について
「知的財産活用人財」を育てるためには、知的財産マネジメントを含むビジネス活動
への準備として、知的財産の基礎知識をしっかりと身に付けた人材の育成が求められる
とされ、大学においても知的財産教育の拡充が求められている。また、理工系学生は、
将来大学の研究者、企業の研究者・開発者として活躍する人材であることからすれば、
知的財産制度に関する知識を身に付けておくことが必要である。以上のことからすれば、
すべての理工系学生に知的財産制度に関する教育を受ける機会を提供することが必要
である。このことは、研究者・開発者に対するアンケートで、学生時代に知的財産制度
に関する教育を受けておくべきと考える者が 92%であったことからも裏付けられる。
理工系学部のすべての学生に対して、知的財産教育を受ける機会を提供するためには、
すべての理工系学部において知的財産講座を開講することが望まれる。理工系学部学生
- 67 -
向けの知的財産講座を開講していない大学・学部においては、知的財産講座の開講に向
けた検討が早急に望まれる。
既に理工系学部学生向けの知的財産講座を開講している大学や学部においては、次の
段階として、当該講座を必修科目とする検討を行うことが望まれる。必修化の検討にお
いては、なぜ知的財産講座を理工系学生に必修化しなければならないのかについて、学
内理解を進めて全学的合意の形成を図ることが必須であると考えられる。必修化に伴う
対象学生数の増加に対応するための態勢(講師の確保など)の構築、知的財産教材の開
発なども課題としてあげられる。そのような必修化の課題に対応するために、e-ラー
ニングや遠隔講義システムを用いた講義の実施を検討することも一つの方策である。
(6)その他
理工系学生向けの知的財産講座の内容をどのようなものとするかは、現状では、担当
する教員が個別に模索しているところである。理工系学生向けの知的財産講座の内容を
検討する際には、産業界がどのような内容を必要とすると考えているかを大学が知るこ
とや、反対に、産業界も大学で行われている知的財産教育の内容を知った上で、企業内
教育の内容を再検討することなど、理工系学生に対する知的財産教育の役割を大学、産
業界がどのように分担するのかを検討することも必要となる。
また、一般社団法人日本知財学会知財教育分科会や知的財産教育・研究専門職大学院
協議会などで、大学院や大学の教員が知的財産教育の在り方などについて意見交換や研
究を行う学会等も存在する。このような場で、理工系学生向けの知的財産講座の在り方
について担当する講師が、意見交換や研究を行う場を設けることが有効と考えられる。
以上のことから、学学、産学、あるいは、産官学が、理工系学生に対して求められる
知的財産講座の内容について情報交換をする場の構築が望まれるところである。
- 68 -
第3部
カリキュラムの提示と検証
第1章
カリキュラムの提案
本章以下では、第 1 部で述べた調査結果を元に、理工系学生のための知的財産講座に関す
るカリキュラム及び講義用資料の作成・検証について記述する。まず本調査研究において準
備したカリキュラム及び講義用資料の作成について説明し、次に検証講義の実施及びその結
果分析について説明する。
1. 作成するカリキュラム・講義用資料
本調査研究において作成するカリキュラム・講義用資料は、以下のようなものである。
(1)カリキュラム
調査結果により得られた研究者に必要な知的財産の事項を中心に、大学において理工
系の学生に対しどのような事項を教授すべきかを示したカリキュラムを作成して提示
する。
ここでのカリキュラムは知的財産権に関する事項を画一的に網羅したものではなく、
理工系学生として身につけておくべき実践的な知的財産の知識を得ることに特化した
内容として、講義で扱う内容の深浅・時間の長短をつけたものとし、90 分×13 コマ(半
期の講座を想定したもの)及び 120 分×4 コマ(集中講義を想定したもの)の 2 種類を
作成する。ただし時間配分の点については、後述のとおり検証講義を経て修正を加えて
いる。
カリキュラム作成の際には、時限毎に以下の事項について言及する。
 目的(どのような能力・態度・知識等を育むために行うものか)
 講義の中身
 留意事項(指導にあたって留意すべき事項)
 時間配分
 参考書名
これらの事項をカリキュラムに取り入れることを目的としている。
(2)講義用資料
(1)で言及したカリキュラムに基づいた講義用資料(90 分×13 コマ(半期の講座を想
定したもの)及び 120 分×4 コマ(集中講義を想定したもの)の 2 種類)をマイクロソ
フト PowerPoint(「PowerPoint」はマイクロソフトの登録商標)にて作成する。講義
用資料についても、カリキュラム同様、時間配分の観点から修正を加えている。
なお、講義用資料においては、原則として各スライドとセットでティーチングノート
も作成した。これは講義用資料の利用に際して教員が留意すべき点等をまとめたもので
ある。
2. カリキュラムの提案
第 2 部第 1 章でも触れたとおり、ヒアリング調査を行うにあたっては、理工系学生が
身に着けておくべき知的財産の事項として幾つかの項目を仮定し、これらを中心にカリ
キュラムを構築した。具体的には以下のようなものである。
- 69 -
(1)通常講義用カリキュラム(第 1 版)
◆図表 3-1-1
時限
通常講義用カリキュラム(第 1 版)
目的
講義の中身
知的財産とは何か、知的財
(1)知的財産権制度の概要
産の種類と、保護の対象と
・知的財産権とは
なるものとの関係を図な
何か
どを用いて、体系的に理解
・知的財産権の種類
させる。
第 1 時限 特許とは何か、どのような
発明が保護されるのかを
中心に、特許についての概
略を理解させる。また、出
願前に発表された発明が
特許を受けることができ
ないことを十分に理解さ
せる。
実用新案制度において保
護されるもの、無審査早期
登録が可能であること、権
利行使の際に、特許と異な
る制限があることを中心
に実用新案制度の概要に
ついて理解させる。
留意事項
通常馴染みのないものと誤解されや
すい知的財産権について、学生の身近
にあるものであり、また学生自身の将
来にも大きく関係するものとして認
識してもらうことで、当事者意識を育
みつつ、敬遠されないよう誘導する。
(2)特許制度の概要
・特許制度の目的
・特許を受けることができる
発明
・新規性・進歩性について
・特許権について
知的財産権法の基本であり、また理工
系の学生にとって最も関係の深い特
許法について、他の法律よりも優先し
て、かつ時間をかけて概要を説明す
る。学生にとって些末な事項は可能な
限り省略し、学生自身が実際の研究に
おいて意識すべきポイントを中心に
検討していく。
(1)実用新案制度の概要
・実用新案制度の目的と
保護対象
・実用新案制度と特許制度
の違い
・実用新案権について
特許法の概要に関する知識を前提に、
特許法よりも簡易迅速な制度として
実用新案制度を紹介する。学生にとっ
て特許より更に身近な制度として意
識してもらう一方で、その権利の限界
も説明し、特許法と比較したメリッ
ト、デメリットを中心に説明する。
意匠制度において保護さ (2)意匠制度の概要
第 2 時限 れ るデザインがどのよう ・意匠制度の目的と保護対象
なものであるかを中心に、・登録を受けることができる
意匠制度の概要について
意匠
理解させる。
・意匠権について
商標制度において保護さ (3)商標制度の概要
れるものがブランドイメ ・商標制度の目的と保護対象
ージであることを中心に、・登録を受けることができな
商標制度の概要について
い商標
理解させる。
・商標権について
(1)著作権制度の概要
著作権法の概要について
・著作者の権利(著作権)
理解させる。主に、理工系
・他人の著作物を利用する
の学生については、論文引
方法
用等の問題、プログラムの
・例外的な無断利用ができる
保護などを中心に解説す
場合
る。
第 3 時限
特に、営業秘密の保護や技
術的制限手段を解除する
製品等の販売禁止や不正
(2)不正競争防止法の概要
アクセス禁止などの観点
を中心に、不正競争防止法
の概要を理解させる。
- 70 -
意匠制度について、特に近年の画面デ
ザインの発達等を例に、その重要性に
ついて指摘する。学生においても、自
らの研究が最終的な製品として社会
に還元される際にはデザインが大き
く絡むことを説明しつつ、特許法の知
識を前提とした意匠制度の紹介を行
う。
特許法の概要に関する知識を前提と
しつつ、創作法ではなく標識法である
点を中心に、商標制度を紹介する。優
れた技術・製品が優れたブランドイメ
ージを伴う例を挙げながら、技術自体
ではなくそのブランドイメージを保
護する制度であることを意識させる。
もう一つの知的財産権法の基本であ
り、既に研究活動に限らず学生生活全
般において、学生自身が大きく関わっ
ている著作権法について、その学生の
体験を引き出しながら説明する。また
研究活動においていかに多くの著作
物を創作し利用しているかを意識さ
せ、また特に今後必須となるネットを
介在した著作物の利用について、注意
を促す。
不正競争防止法には多様な条文が存
在していることを示しつつ、理工系の
学生の将来に関わりの深い営業秘密
等を中心に説明する。
理工系の学生にとって必須の研究ノ
ートについて、知的財産制度との関係
共同研究などでの発明者
でどのようなインパクトを持つもの
(1)研究ノートとは
の認定などで紛争が生じ
(2)研究ノートはなぜ必要?
であるかを説明する。研究ノートは発
ることがあることから、研
・米国でのインタフェアレンス 明者、関係者の寄与度、発明日や実施
第 4 時限
究ノートの作成をするこ
の例(結晶性ポリプロピレン事 日の認定、更には秘密情報管理のツー
とが重要であることを理
件)
ルとしても機能するものであり、その
解させる。
取り扱いには細心の注意が必要であ
ることを、事例と共に説明する。
(1)先行技術調査の必要性
・誰か先に研究・開発したか
・特許出願をすれば特許にな 研究者として最先端の技術を把握す
ることは当然であるが、同時に特許権
研究テーマの選定の際、現 るか
状の水準を確認すること ・どのような特許が取得
等の取得を目指す上でも、新規性・進
歩性等との関係で先行技術の調査が
や、出願の際に、その特許 できるか
第 5 時限
重要である点を、概説での説明を具体
性等を検討するために、先 (基本特許、改良特許、
利用関係)
行技術調査が重要である
化する形で説明する。その上で、特許
についてどのような方法で先行技術
(2)先行技術調査の方法
ことを理解させる。
・IPDL、有料データベース等 を調査するのかを紹介する。
の紹介と先行調査事例
(3)特許マップの活用
共同研究や受託研究においては、その
発明者や権利の帰属等について紛争
共同研究、受託研究契約などの
共同・受託研究契約の際に
が生じやすいことを、事例検討を中心
事例を紹介し、その際に気を付
に、概説で説明した概念を用いつつ説
留意すべきこと、発明の帰
ける点や発明者の認定の際の
第 6 時限
属の問題などを理解させ
明する。そして事前に契約やガイドラ
考え方、共同発明の出願の留意
る。
イン等で明示しておくことが重要で
点などについて解説する。
ある等、予防的に解決することの重要
性を理解させる。
秘密情報の管理が、理工系の学生にと
・秘密情報とは何か
って、学生時代のみならず、研究者や
研究中・研究終了後の秘密 ・守秘義務とは
エンジニアとして社会に出てからも
情報の取り扱いにおける ・秘密を漏らすとどのようなこ 極めて重要であることを説明しなが
第 7 時限
とになるのか
注意点や留意点を理解さ
ら、実際の事例を通じて学生の当事者
せる。
・米国経済スパイ法の事例を 意識を高める。特に在学中、在職中だ
Q&A 形式で紹介
けでなく、所属を離れてからも一定の
制限がかかることに注意してもらう。
グローバルな研究協力もあり得る理
工系研究室・学生にとって、試料の輸
・安全保障輸出管理とは何か 送や留学生への技術提供等に、安全保
先端技術と知的財産や安
・貨物および技術の該非判定 障貿易管理上のリスクが存在してい
第 8 時限 全保障貿易管理とは何か、
事例紹介等
ることを、その当事者として認識させ
その注意点を理解させる。
・安全保障貿易管理の手続き る。その上で事例を紹介しながら、学
内での対応等を理解させることで、適
切な研究活動の方針を示す。
知的財産権獲得の意義を漠然とした
知的財産の企業等におけ
学内での出願事例や、電機・機 もので終わらせないよう、大学等研究
る活用事例を紹介し、知的
械・製薬業界における各活用事 組織内での特許出願や著名な企業の
第 9 時限
財産の価値や企業活動に
例もとに、活用方法を紹介する 特許取得・利用や紛争等実例を掲げつ
おける役割を認識させる。
つ、その重要性を明らかにする。
論文の発表についてプライオリティ
の重要性と共に、特許出願についても
論文発表と特許出願の先
早期に行う必要があることを、概説を
後により、権利化の可否が 事例集を用いつつ、具体的な順
振り返る形で説明する。その上で、新
第 10 時限 決せられる等、プライオリ 序や期間等を確認しつつ、早期
規性喪失の例外規定等にも触れなが
ティの確保と権利化との の出願の重要性を説明する
ら、研究者としてのプライオリティと
関係について理解させる。
特許出願をどう両立させるか、具体的
事例を参照しながら検討する。
- 71 -
研究や成果発信をサポートするツー
ルとして重要なウェブ上のサービス
ウェブや SNS、クラウドサービ
について、情報のアップロード、頒布
研究活動において利用さ
スを介した情報のやり取りに
れるウェブ上のサービス
等に際して生じる問題を、今までの知
おいて生じる知的財産権の問
第 11 時限
と、知的財産法上の問題に
識を前提にして、横断的に検討するこ
題を、具体的事例を通じて説明
とで、知識の確認を行うとともに、実
ついて理解させる。
する。
際的で学生に身近な問題として認識
してもらう。
在学中、あるいは就職後の研究活動に
おいて、その成果が誰にどのように帰
職務発明制度や職務著作制度
属するのか、という点について、発明
学生の現在・将来の研究活
等を確認した上で、契約関係の
動と、職務発明・職務著作
者等の認定にも触れながら、発明者等
有無によって研究成果の帰属
第 12 時限
等の関係について理解さ
に帰属する単純な場合と、大学や企業
が変動することを、具体的事例
に帰属する例外的なルールである職
せる。
を通じて説明する。
務発明等が適用される場合を対比す
る。
論文執筆や学会報告において先行研
著作権法上の問題を中心に、先 究への言及は必須であるが、他人の先
行研究等他人の知的財産への 行研究への言及は、倫理的な問題だけ
論文や研究発表等で必要
言及・引用(コピー&ペースト でなく、法律的な問題をも含みうるこ
第 13 時限 となる他人の知的財産の
問題)がもたらす問題につい とを注意してもらう。同時に、論文や
利用について理解させる。
て、具体的事例を通じて説明す データの引用等の場面を想定しなが
る。
ら、適切な研究成果の公表方法を体得
してもらう。
通常講義用カリキュラムについては、先述のとおり 90 分×13 コマを想定している。
カリキュラム構成としては、まず概論を最初に行うことで、全体のイメージを掴んで
もらい、その後に研究に関わる場面で学生が直面すると推測される事項について具体的
に勉強するというカリキュラム構成とした。
また概論においては、特許制度に限らず、他の知的財産制度についてもある程度教育
することを想定した。
もっとも、時間配分から見て、理工系学生が知的財産について知っておくべき事項と
して重要なものとそうでないものとがあると想定された上、アンケート・ヒアリング調
査等によって、ここでは取り入れられていない事項が必要と判断される可能性もあるた
め、アンケート・ヒアリング調査等の結果を待って再調整することとした。
(2)集中講義用カリキュラム(第 1 版)
◆3-1-2 集中講義用カリキュラム(第 1 版)
時
限
目的
講義の中身
特許法
知的財産制度全体を概説
第 1 時限 し、どのような制度がある
著作権法
かを理解してもらう。
意匠法など他の法律
研究ノートとは
学生が研究活動を行うに際
して関わる知的財産法上の 先行技術調査
第 2 時限
問題について理解してもら
う。
共同・受託研究において留意
すべきこと
- 72 -
留意事項
理工系の学生にとって重要である実体
面の事項を中心に説明し、手続面の事
項は可能な限り省略する。自分が権利
を取得する場合に加え、他人の権利を
侵害しないことについても留意する。
日常的な研究活動に焦点を当て、学生
の主体的な学習を促す。自身の行為の
意味や重要性を理解し、適切な処理を
することができるよう、注意する。
秘密情報の管理
研究発表等、研究成果を公
第 3 時限 開することと知的財産制度
の関連を理解してもらう。
研究発表
他人の知的財産の利用
先端領域研究と知的財産
研究成果の公開は、研究者として急ぎ
行いたいものであることを前提に、他
方権利化という観点からは特許法など
において問題が生じるということを理
解してもらうとともに、新規性喪失の
例外等、これらを両立する方法等も紹
介する。また、一般に研究成果は適切
な公表までは秘密情報であり、学生が
実際に扱っている情報もこれに含まれ
うることを十分に認識させながら、そ
の適切な取り扱いを学ばせる。
職務発明・職務著作による発 実際に権利化される研究成果であって
も、その権利が誰に帰属するかは別問
明者名義、成果物の帰属
題であり、そもそも誰が発明者である
知的財産権の帰属や活用に
か、また職務発明等で権利が移転して
第 4 時限
ついて理解してもらう。
いないか、といった検討順序を明らか
知的財産の活用
にする。また取得した権利の活用方法
として権利化の重要性を認識させる。
集中講義用カリキュラムは通常講義用カリキュラムを集中講義用に圧縮したものと
して構成されており、同時に後述する検証講義の対象ともなるものである。集中講義用
カリキュラムについても、アンケート・ヒアリング調査等の結果を待って再調整するこ
ととした。
(3)参考書
本調査研究ではカリキュラムに沿って、後述する講義用資料を作成し、それを活用し
た講義により理工系学生に対する知的財産教育を実施することが想定されている。しか
し、学生が講義の内容を確認・補完したり、自分でより深く勉強しようとしたりする場
合には、参考書を参照することが適切である。そこで、事前のインターネットにおける
調査等も参照しつつ、以下のような観点を中心に選定を行った。これらについては、最
終的なカリキュラムに応じ、対応させて表記することとした。
①平易な内容であること
対象となる理工系学生は知的財産に関しては初学者であることに鑑みて、重厚な概説
書や教科書ではなく、内容的に平易なテキストを中心に選定している。
②入手しやすいこと
理工系学生が入手することを躊躇するようなものであると、その準備に支障を来す上、
特に後述する理工系学生に対する知的財産教育の必修化等にも鑑みると、学生が入手し
やすいものであることが必要である。そのため、分量や価格等の観点からの選定も行っ
ている。
以上の観点から選択したものとして、例えば以下のものが挙げられる。
 特許庁『知的財産権制度入門』 17
知的財産権制度説明会(初心者向け)用のテキストである。初心者向けであって、
17
平成 24 年度版につき、http://www.jpo.go.jp/torikumi/ibento/text/h24_syosinsya.htm
- 73 -
内容が平易であることに加えて、特許庁ウェブサイトにて無償で公開されているた
め、有用である。
3. アンケート・ヒアリング調査結果からの示唆
企業・大学に対するアンケート・ヒアリング調査結果等から、以下の点について示唆を
得た。
(1)企業に対する調査結果からの示唆
第 2 部第 2 章で触れたように、アンケート・ヒアリング調査の結果把握された企業に
おける社内研修や、理工系学生に対する知的財産教育として企業が求めるニーズに鑑み
ると、カリキュラム構成に関する示唆として以下の点を指摘することができる。
まず全体的な事項として、基礎的な事項を中心に、かつ特許制度を中心とした教育が
適切と考えられる。これは、理工系学生としていずれ研究・開発に携わる者については、
研究・開発活動をする上で比較的広く関わる特許制度を中心に据えた教育が適切である
こと、また一般に知的財産制度に関する高度の知識までは要求されず、基礎的な事項を
正確に理解する必要性が指摘されていることから導かれる。もっとも、これは他の知的
財産に関する制度についての学習が不要であることを意味しない。特に著作権制度等に
ついては、レベルこそ様々であるが、学習の必要があるとの意見がみられたことも既述
のとおりである。
またこの際には、他人の権利を尊重する・侵害しないことの重要性も強く説かれてお
り、カリキュラムにおいても取り入れるべき事項と言える。更に、研究開発を行う上で、
知的財産制度の関わりについて焦点を当てて理解すべきであるとの指摘からは、研究開
発活動の場面毎に知的財産制度の関わりを説明することが有効との考えを導くことが
できる。
個別のカリキュラム内容については、既に言及されているとおり、知的財産制度の概
要などを前提として、更に一定の事項について強いニーズが存在していると考えられる。
これらは研究開発活動の特定の場面に密接に関連する事項でもあり、先に述べた研究開
発活動と関連付けての学習に適切な事項であるといえよう 18 。他方で、独占禁止法や安
全保障貿易管理については、理工系学生に対する知的財産に関する教育としてはそこま
での必要性は求められていない。
(2)大学に対する調査結果からの示唆
第 2 部第 2 章において触れたように、各大学において実施されている理工系学生向け
の知的財産制度に関する講義や、ヒアリングにおける回答等から、カリキュラム構成に
関する示唆として以下の点を指摘することができる。
まず全体的な事項として、大学において実施されている理工系学生に対する知的財産
教育においては、特許制度を中心としたものが多いことが確認された。この点は先ほど
触れた企業に関する調査結果からも把握される事項である。また、実際の知的財産教育
に際しては、特徴的な事例などを用いて、学生が興味を持ってもらえるような教育が重
18
例えば、先行技術調査は、研究開発活動の開始の段階から実施すべき事項であり、講義の流れの中では
比較的早期に学習すべき事項に位置付けられる。
- 74 -
要である旨が指摘されていた。これには知的財産制度を身近に感じてもらうことも含ま
れる。
更に個別の内容としては、アンケトート・ヒアリング調査結果においては、概ね提示
した事項については教育の必要性が認められている(ただし、独占禁止法、安全保障貿
易管理については、一定の留保が必要である)。またそれ以外の項目として、明細書等
特許文献を実際に学生が読む講義、あるいは実際に IPDL 等を利用して特許文献の検索
を行う講義等、学生が主体的に参加できるような講義を行なっているとするケースも把
握されている。
4. カリキュラムの再提案
以上のようなアンケート・ヒアリング調査結果に基づき、提案時のカリキュラムに以下
のような修正を施した。なお、検証講義の実施が予定されていたことから、いったん集中
講義用カリキュラム・講義用資料を準備し、これらを拡充する形で通常講義用カリキュラ
ム・講義用資料を作成している。ここではまずカリキュラムについて説明した上で、講義
用資料については主にその様式等について説明する。講義用資料の具体的内容については、
検証講義を経た最終的な成果物を参照されたい。
(1)集中講義用カリキュラム(第 2 版)
◆3-1-3
時
限
集中講義用カリキュラム(第 2 版)
目的
講義の中身
留意事項
理工系の学生にとって重要である実体
面の事項を中心に説明し、手続面の事
項は可能な限り省略する。知的財産に
関わる制度の外観の紹介と特に関わり
が深い特許制度を中心に行う。自分が
権利を取得する場合に加え、他人の権
利を侵害しないことについても留意す
る。
第 1 時限
知的財産制度概要
知的財産制度全体を概説し、
(特許発明の一生、特
どのような制度があるか、ま
許からみた世界での日
た日本の現状などを理解し
本の位置づけ、知的財
てもらう。
産関連制度概要など)
第 2 時限
研究活動と知的財産
日常的な研究活動に焦点を当て、学生
学生が研究活動を行うに際 (先行技術調査など) の主体的な学習を促す。自身の行為の
意味や重要性を理解し、適切な処理を
して関わる特許制度につい
秘密情報の管理
することができるよう、注意する。研
て、研究プロセスと並行して
究成果の公開は、新規性喪失の例外等、
理解してもらう。
他人の知的財産の利用 これらを両立する方法等も紹介する。
職務発明・職務著作
第 3 時限
実際に権利化される研究成果であって
も、その権利が誰に帰属するかは別問
研究活動を行うに際して関 共同・受託研究におい
題であり、そもそも誰が発明者である
わる特許制度についての理 て留意すべきこと
か、また職務発明等で権利が移転して
解を深める。実際の活用事例
先端領域研究と知的財 いないか、といった検討順序を明らか
についても認識させる。
にする。また取得した権利の活用方法
産
として権利化の重要性を認識させる。
知的財産の活用
- 75 -
第 4 時限
その他の知的財産制度
(著作権、意匠制度、 特許制度の理解を通じ、その他の知的
知的財産に関わる制度やそ 不競法など)
財産制度へ視点をむける。基本的な制
の関連制度などについて概
度の理解を促す。また最近の動向とし
説し、どのような制度がある
その他の知的財産関連 て、知的財産に関連する諸制度につい
かを理解してもらう。
制度‐安全保障貿易管 ても言及する。
理、PL 法など
①講義の全体について
当初は全ての概論について最初に説明してから具体的な事項について学習すること
を想定していたが、アンケート・ヒアリング調査結果からの示唆を踏まえ、知的財産制
度の特許制度の概論を説明して、そのまま具体的な研究開発の場面に関する事項の説明
に進む構成とした。もっとも、その他の知的財産制度が不要ということはないため、こ
れらについては最後にまとめてその他の制度として説明することとした。
講義する事項の順序としては、特許制度に関する概論の説明後、研究者の研究開発活
動の場面毎に、関連する知的財産制度について、具体的に説明することとした。これに
より学生は知的財産制度が身近なもので、かつ自分の研究活動に関連するものであるこ
とを理解しやすくなるものと考えられる。
②個別の学習事項について
基礎的なものに特化しつつ、研究開発活動の流れ(研究の着想、実際の研究活動、研
究成果の発生)に沿って、学生が研究者として直面すると考えられる場面毎に説明を行
うこととした。
また第 2 部第 2 章にて触れたとおり、アンケート・ヒアリング調査結果では必要性を
感じないとの意見の多かった安全保障貿易管理については、企業においては知的財産部
の担当ではないものの、企業のコンプライアンスの観点から重視されており、また大学
においても近時重要性が指摘されていることから、カリキュラムで扱うこととした。独
占禁止法については、特許の活用において学習するパテントプールとの関係で触れる程
度に留めた。
更に特許の属地主義、また出願数の国ごとの対比等、知的財産制度が世界に関連する
ことについて概観する時間を設けた。これは、我が国で特許を取得すれば全て解決する
わけではなく、属地主義の原則を前提として、世界規模でどのように知的財産を保護す
るか考える必要である(国ごとに権利が存在し、それぞれの国の法律制度によって定め
られている)ことを理解させるためのテーマであり、企業や大学からの意見にもみられ
たものである。
- 76 -
(2)通常講義用カリキュラム(第 2 版)
◆3-1-4
時
限
通常講義用カリキュラム(第 2 版)
目的
講義の中身
留意事項
第 1 時限
知的財産とは何か、知的財
産の種類と、保護の対象と
なるものとの関係を図な
どを用いて、体系的に理解
させる。
知的財産制度概要
・特許発明のあらまし
・特許からみた世界での日本
の位置づけ
・知的財産関連制度概要
通常馴染みのないものと誤解さ
れやすい知的財産権について、学
生の身近にあるものであり、また
学生自身の将来にも大きく関係
するものとして認識してもらう
ことで、当事者意識を育みつつ、
敬遠されないよう誘導する。
第 2 時限
学生が研究活動を行うに
際して関わる特許制度に
ついて、研究プロセスと並
行して理解してもらう。特
許とは何か、どのような発
明が保護されるのかを中
心に、特許についての概略
を理解させる。
(1)研究活動と知的財産
・研究活動と知的財産
・特許制度の目的
・特許を受けることができる
発明
・新規性・進歩性について
・特許権について
理工系の研究活動を行う上で、知
的財産がどのような関わりをも
ち、さらにどのような発明が保護
され、特許となるために必要な要
件について、新規性、進歩性に重
点をおき理解を深めるようにす
る。
第 3 時限
(2)研究活動と知的財産
・研究ノート
・先行技術調査とは
研究者として最先端の技術を把
・なぜ、先行技術調査が必要か
握することは当然であるが、同時
研究テーマの選定の際、現 ・誰か先に研究・開発をして
に特許権等の取得を目指す上で
いないか
状の水準を確認すること
も、新規性・進歩性等との関係で
や、出願の際に、その特許 ・特許出願をすれば、特許と
先行技術の調査が重要である点
なるか
性等を検討するために、先
を、概説での説明を具体化する形
行技術調査が重要である ・どのような特許が取得可能か
で説明する。その上で、特許につ
(基本特許、改良特許、利用関係)
ことを理解させる。
いてどのような方法で先行技術
(3)先行技術調査の方法
を調査するのかを紹介する。
・IPDL、有料データベース等の
紹介
・先行調査事例
第 4 時限
先行技術調査をいかに活
用させて研究にいかせる
かを理解させる。
(4)特許マップの活用‐演習
先行技術調査により研究テーマ
の現状を把握することにより、研
究の方向性を理解することが可
能となる。これらの結果をマッピ
ングしておくことで、より明確な
研究目標に向かって研究遂行を
するための演習を行う。
第 5 時限
研究中・研究終了後の秘密
情報の取り扱いにおける
注意点や留意点を理解さ
せる。また、論文発表と特
許出願の先後のタイミン
グをはかることで、プライ
オリティの確保と権利化
の関係についても理解さ
せる。
秘密情報の管理が、理工系の学生
にとって、学生時代のみならず、
・秘密情報とは何か
研究者やエンジニアとして社会
・守秘義務とは
に出てからも極めて重要である
・秘密を漏らすとどのようなこと
ことを説明しながら、実際の事例
になるのか
を通じて学生の当事者意識を高
・共同研究、受託研究契約など
める。特に在学中、在職中だけで
共同発明の際の秘密情報の
なく、所属を離れてからも一定の
取り扱いについて解説する。
制限がかかることに注意しても
らう。
- 77 -
知的財産の利用
・試験・研究のための実施
・著作物の利用
・先行研究等他人の知的財産へ
の言及・引用
(コピー&ペースト問題)を
具体的事例を通じて説明。
・知的財産の活用事例
第 6 時限
知的財産の利用・活用に
ついて理解させる。
第 7 時限
学生の現在・将来の研究活
動と、職務発明・職務著作 ・発明は誰のものか(特許を
受ける権利、職務発明など)
等の関係について理解さ
・共同研究、受託研究契約など
せる。
共同発明の成果の帰属や出願
共同・受託研究契約の際に
の留意点などについても解説
留意すべきこと、発明の帰
する。
属の問題などを理解させ
る。
知的財産の利用について、研究段
階における試験研究のための実
施、また論文執筆や学会報告にお
いての他人の先行研究への言及
は、倫理的な問題だけでなく、法
律的な問題をも含みうることを
理解し、適切な研究成果の公表方
法を体得してもらう。さらに、大
学等研究組織内での特許出願や
著名な企業の特許取得・利用の実
例をあげ、その重要性を明らかに
する。
在学中、あるいは就職後の研究活
動において、その成果が誰にどの
ように帰属するのか、という点に
ついて、発明者等の認定にも触れ
ながら、発明者等に帰属する単純
な場合と、大学や企業に帰属する
例外的なルールである職務発明
等が適用される場合を対比する。
特定領域分野と知的財産
・医療分野
・医薬分野
・バイオテクノロジー分野
・ソフトウエア関連分野
特徴的な性質をもつ分野の知的
財産について取り扱い、知的財産
としてどのように保護されるか
について分野別に理解を深める。
特許明細書の書き方‐1
特許明細書の書き方
・研究者と明細書
・発明の把握
・従来技術の把握
特許明細書を書くために必要な
視点を説明する。
できるだけ事例を用いて、説明す
る。
特許明細書の書き方‐2
第 10 時限
演習
特許明細書の書き方
・特許請求の範囲
・演習
書き方についてのコツを例示す
るなどして、実際に演習を行いな
がら、権利化をするために必要な
ポイントへの理解を深める。
第 8 時限
第 9 時限
特定領域分野と知的財産
研究活動に限らず学生生活全般
において、学生自身が大きく関わ
その他の知的財産制度‐1
っている著作権法について、説明
(1)著作権制度の概要
する。また研究活動において、い
・著作者の権利(著作権)
その他の知的財産制度‐1 ・他人の著作物を利用する方法 かに多くの著作物を創作し利用
第 11 時限
・例外的な無断利用ができる場合 しているか、またウェブ上のサー
(著作権)
・ウェブや SNS、クラウドサービ ビスについて、情報のアップロー
ド、頒布等に際して生じる問題
スにおける諸問題
を、今までの知識を前提にして、
横断的に解説する。
その他の知的財産制度‐2
その他の知的財産制度‐2
(2)意匠法の概要
第 12 時限
(意匠、商標)
(3)商標法の概要
- 78 -
その他の知的財産制度として、意
匠制度や商標制度についてもふ
れ、制度趣旨や保護対象について
の制度概要を中心に解説する。
その他の知的財産制度‐3
(4)不競法・種苗法などの概要
その他の知的財産制度‐3
その他の知的財産関連制度
(不競法、種苗法など)
第 13 時限
その他の知的財産関連制 (1)安全保障輸出管理とは何か?
・制度概要と事例紹介等
度
(2)PL 法
(3)水際措置と知的財産
グローバルな研究協力もあり得
る理工系研究室・学生にとって、
試料の輸送や留学生への技術提
供等に、安全保障貿易管理上のリ
スクが存在していることを、その
当事者として認識させる。その他
知的財産関連制度についても紹
介し、適切な研究活動の方針を示
す。
①講義の全体について
概ね集中講義用カリキュラムを充実させたものとして構成している。これについては、
全体的に講義用資料を質的・量的に増加させることに加えて(ただし、内容をあまりに
詳細にすることは適切ではないため、より分かりやすくするようなスライドを用意する
等の充実化を図った)、時間的な余裕があることから、具体的な演習の時間も用意する
こととした。
②個別の学習事項について
集中講義用カリキュラムにて取り入れた個別的な学習事項に加えて、時間的な余裕が
あることから、学生の主体的な演習の時間を取り入れた。この点については実際に学生
に手を動かしてもらうことで理解が進むものと考えられるため、カリキュラム内に取り
入れている。ただし後述するティーチングノートにもあるとおり、教員や対象学生毎に
実施方法を調整する必要がある。取り入れた事項としては、一部の企業研修や大学で教
育されていた特許マップの学習効果が高いと考えられたことから、先行文献調査から派
生させる形で、特許マップの作成を組み込んだ。また、企業においては研究者に明細書
の記載が要求される場合もあり、また一部の大学ではこれを実際に演習として取り入れ
ていることもあり、実際に学生において明細書を作成する演習を組み入れた。
(3)講義用資料
これらのカリキュラムを前提に、実際の講義で使用する講義用資料を作成した。その
際には、既に触れたように、検証講義での使用が想定される集中講義用カリキュラムに
ついての講義用資料を優先し、それを拡充する形で通常講義用カリキュラムについての
講義用資料を作成した。
①スライド
実際の講義において、学生に提示・配布するためのものである。講義用資料のスライ
ド作成にあたっては、アンケート・ヒアリング調査結果に鑑みて、なるべくビジュアル
化した図表を用いて作成し、また具体的な数値などを取り入れて、学生の理解に資する
ように作成している。
他方で具体的な法解釈論等には踏み込まず、各事項の基礎的な知識の習得を目的とし
て、その限度での説明に留めている。
②ティーチングノート
- 79 -
具体的な講義内容や留意事項等を記載したティーチングノートを作成している。これ
により教員はその講義時間やスライドにおいてどのような事項を教育すればよいかが
把握でき、講義用資料の活用に資するものとなっている。また、事例の例示や、学生に
議論させてみるとよいポイント等も掲げ、講義用資料が実際の教育に役立つよう配慮を
している。
ティーチングノートは同時に、一定内容の教育を確実に実施するための指標ともなる
ものである。資料の利用にあたりティーチングノートを参照することで、実施者に依存
せず一定の教育内容を実施することが担保される。
なお以上のように、ティーチングノートには具体的なスライド活用の手引きとしての
機能と、教育内容について一定の内容実施を担保するための機能を有しているが、これ
らは講義内容の画一化を追求するものではない。講義用資料であるスライドやティーチ
ングノートは、講義を担当する教員が適切に活用し、効果的な教育を実施できるようサ
ポートするためのものである。そのため、その活用に際しては、講義対象者である学生
のレベルや人数等諸事情に鑑みて、講義を実施する教員により積極的な最適化がなされ
ることが期待される。
(4)参考書
参考書については、ヒアリング等の際に、理工系学生に対する知的財産教育を行って
いる大学においてどのようなテキストを使用しているかについても適宜聴取を行い、そ
の結果を反映させている。具体的には以下の書籍を参考書として選択した(書籍名後ろ
には、後述のモデルカリキュラム(最終版)において対応する時限を示した)。
 (前掲)『知的財産権制度入門』〔通常 1-6、8-9、12-15、集中 1-6〕
 独立行政法人工業所有権情報・研修館『産業財産権標準テキスト総合編』(2012)
〔通常 1-6、8-9、13-15、集中 1-6〕
平易な記述であって有用であり、また書籍形態ながら無償提供がなされている。
 辻本一義他『大学と研究機関のための知的財産教本』(EME パブリッシング、2004)
〔通常 1-6、8-9、13-15、集中 1-5〕
研究機関に関わる知的財産をまとめて記述してある。
 文化庁『著作権テキスト』 19 〔通常 12、集中 6〕
詳細で、またインターネット上から入手できる。
 産学連携学会『研究者のための安全保障貿易管理ガイドライン』 20 〔通常 15、集中
6〕
安全保障貿易管理を学ぶのに適切なものであ る。インターネットから入手できる。
 経済産業省『営業秘密管理指針』 21 〔通常 5〕
事例も豊富で、ディスカッションのテーマとしても使用できる。
 特許庁編『特許ワークブック‐書い てみよう特許明細書出してみよう特許出願』
(発
明推進協会)〔通常 7、10、11〕
通常講義用カリキュラム明細書演習用に有効である。
19
20
21
http://www.bunka.go.jp/chosakuken/text/pdf/h24_text.pdf
http://j-sip.org/info/pdf/anzenhosho1_1.pdf
http://www.meti.go.jp/policy/economy/chizai/chiteki/pdf/111216hontai.pdf
- 80 -
第2章
カリキュラムの検証
上記提案のカリキュラム内容とそれに基づいた講義用資料の検証を行い、120 分×4 コマ
(集中講義を想定したもの)のカリキュラムに基づいた講義を 3 大学(一部複数大学と連携)
で行った。学部・大学院生を対象として、以下の3大学において、各大学の講義態様に対応
させる形で実施した(正規の 90 分講義で実施する場合は、90 分での対応とした)。
検証講義詳細と実施カリキュラムは次のとおりである。
(1)東京工業大学
日時:平成 24 年 10 月 24 日(水)、31 日(水)10 時‐15 時
場所:東京工業大学
大岡山キャンパス
イノベーションマネジメント研究科演習室
講義担当:佐伯とも子(同大イノベーションマネジメント研究科・教授)
宮垣
聡
(同大イノベーションマネジメント研究科・客員教授、弁護士:
アンダーソン・毛利・友常法律事務所)
記録担当:吉田悦子(大阪大学知的財産センター・特任研究員)
受講者数:7 名(全て大学院生:イノベーションマネジメント研究科所属)
(2)奈良先端科学技術大学院大学
日時:平成 24 年 11 月 8 日(木)、16 日(木)9 時 20 分‐12 時 30 分
(正規の講義で実施)
場所:奈良先端科学技術大学院大学
バイオサイエンス研究科 大講義室
講義担当:久保浩三(同大先端科学技術研究推進センター・産官学連携推進本部・教授)
記録担当:吉田悦子(大阪大学知的財産センター・特任研究員)
受講者数:20 名(全て大学院生:バイオサイエンス研究科所属)
(3)大阪大学
日時:平成 24 年 11 月 2 日(木)、9 日(木)13 時 00 分‐17 時 15 分
場所:大阪大学吹田キャンパス
アライアンス棟セミナー室
講義担当:第1回:錦織憲治(同大知的財産センター・特任教授)、青木大也
(同大 知的財産センター・特任講師)
第2回:尾崎淳史(同大知的財産センター・特任教授)、錦織憲治(同上)
第3回:青江秀史(同大知的財産センター長・教授)、錦織憲治(同上)
第4回:茶園成樹(同大知的財産センター副センター長・教授)、
錦織憲治(同上)
記録担当:吉田悦子(大阪大学知的財産センター・特任研究員)
受講者数:第 1、2 回 25 名(学部生 12 名、修士課程 9 名、博士課程 4 名)
第 3、4 回 21 名(学部生 9 名、修士課程 11 名、博士課程 1 名)
◆カリキュラム・講義用資料:各大学共通
- 81 -
◆図表 3-2-1 カリキュラム検証実施型
◆図表 3-2-2 大阪大学の場合
日
第 1 時限
第 2 時限
第 3 時限
第 4 時限
程
講 義 内 容
11/2(金)
知的財産制度の概説
13:00-15:00
諸外国と日本の知財動向
11/2(金)
研究に関連する特許制度
15:15-17:15 ‐研究活動と知的財産①‐
11/9(金)
研究に関連する特許制度
13:00-15:00 ‐研究活動と知的財産②‐
11/9(金)
15:15-17:15
目
的
理工系の学生が研究するにあたり、
また社会で役に立つ知財の諸制度を
概説する。
日常的な研究活動に焦点を当て、研
究活動と知財の関わりについて解説
する。
ライフサイエンスやコンピュータ分
野における知財やその他知財の活用
方法を中心に解説する。
意匠、商標などのその他の知財制度
知的財産関連制度の概説
を概説とその他技術に関連する諸制
度を概観する。
- 82 -
第3章
検証結果の分析
本調査研究における検証講義の実施にあたっては、各大学の学生の学部・専攻、学年は、
それぞれ異なるが、知的財産教育を受けた経験のない学生を中心に実施した。検証講義の
各時限終了後には、担当教員と受講学生に対して講義内容や講義用資料についてのアンケ
ートを実施した。既習者については、初学者が本講義を受講した際に、どのように考える
かについての視点をもって回答することとした。
検証講義アンケート表については、資料編に掲載する。以下に、カリキュラム・講義用
資料の検証・改善に関する質問事項を掲載し、そのアンケート結果と受講生の意見をとり
まとめた。
1. 受講学生の属性
検証講義の受講学生は、大学内で告知をするなど、できるだけ異なる分野の学生を集め
ることとした。当初は学部生を対象としたが、大学院生からの希望も多く、初学者でもあ
るので大学院生を含めた形で実施した。また国立大学だけでなく私立大学の学生について
も参加を募った。属性は次のとおりである。
◆図表 3-3-1 学部・研究科
- 83 -
◆図表 3-3-2
学年
◆図表 3-3-3 あなたは今までに知的財産に関する勉強をしたことありますか
- 84 -
2.検証講義アンケート結果
<第 1 時限>
第 1 時限の「知的財産制度の概説」においては、
「新規性・進歩性」、
「特許になる発明
とは何か」、「世界の出願動向」などに関心をもつ意見が多くみられた。
講義の難易度については、8 割の学生が「普通」、「やや簡単」との回答で、初学者を
対象とした一定のレベルを提供しているといえる(図表 3-3-4)。講義用資料の見易さは、
約 7 割の学生が「見易い」、
「やや見易い」、
「普通」と回答している(図表 3-3-5)。講義
用資料の分量については、約 7 割が「適切」との回答であった(図表 3-3-6)。
全体として、7 割の学生が分かりやすいとの回答がみられ、身近な事例を挙げた説明、
研究活動との関わりを具体的に取り上げたことで、理解が深まったとの意見がみられた
(図表 3-3-7)。また、内容が盛りだくさんであることや初めて聞く用語が難しく感じた
などの意見もあった。
◆図表 3-3-4 講義の難易度につきどう感じられましたか(検証講義アンケート Q4)
- 85 -
◆図表 3-3-5 講義用資料の見易さにつき、どう感じられましたか(検証講義アンケート Q5)
◆図表 3-3-6
講義用資料の分量につきどう感じられましたか(検証講義アンケート Q6)
- 86 -
◆今回の講義で関心を持ったテーマがありましたら、教えてください。
(検証講義アンケート
Q7)
新規性・進歩性の定義(他 5 件:薬学、理学、情報科学、技術経営)
特許になる発明とは(他 4 件:薬学、情報科学)
外国の特許出願数の動向(他 4 件:工学、理学、薬学、情報科学、技術経営)
海外への特許申請方法について(他 2 件:理学、基礎工、バイオ)
特許の定義(他 2 件:バイオ)
特許権の効力(バイオ)
どの範囲まで特許出願していくかについて(バイオ)
特許の取り消しについて(バイオ)
どこまで研究内容を話してもよいのか議論した点。(バイオ)
外国での出願の際に摩擦はないのか。(バイオ)
研究者・開発者の使命(理学)
出願から登録までの流れ(理学)
- 87 -
◆講義用資料に関する印象をお聞かせください。(検証講義アンケート Q8)
(5:よく分かった
◆図表 3-3-7
→
4
→
3:普通
→
2
→
11:よく分からなかった)
全体として
意見:身近なものの例があって分かりやすかった(薬学)、特許制度の必要性が分かった(バ
イオ)、用語説明も適切であった(バイオ)、少し内容が多い(技術経営)
◆図表 3-3-8
特許の一生
意見:消滅するときの解説がほしい(技術経営)、図が多く分かりやすいが少し詰め込み過ぎ
である印象(物理)、普段の研究でも役立ちそうな情報が入手できた(薬学)
- 88 -
◆図表 3-3-9
特許からみた世界での位置づけ
意見:グラフを見ると一目で分かった(薬学)、各国の市場について特性などはどうなのか気
になった(技術経営)、日本の特許出願件数の減少傾向が意外だった(工学)
◆図表 3-3-10
知的財産制度が自分の研究において重要だと思いましたか。(検証講義アンケー
ト Q10)
- 89 -
◆図表 3-3-11
知的財産につき自分に関わるものとして興味・関心が高まりましたか(検証講義
アンケート Q11)
- 90 -
<第 2 時限>
第 2 時限「研究に関連する特許制度」では、
「先行技術調査」や「研究ノート」や「守
秘義務」などに関心をもつ意見が多くみられた。
講義の難易度については、8 割が「普通」、「やや簡単」、見易さについても、「普通」、
「やや見易い」
「見易い」と 8 割の回答があり、おおむね適切なレベルといえる。講義用
資料の分量については、「少し多い」との意見もみられた(図表 3-3-12,13,14)。
また、IPDL の検索や守秘義務については、実際に研究活動を行っている学生にとって
も関心が高く、この時限においては 8 割の学生が自分の研究において重要と考え、興味
をもっているとの回答があった(図表 3-3-19,203)。研究活動との関連を重点的にとり
あげている点が反映された結果といえる。
◆図表 3-3-12
講義の難易度につきどう感じられましたか(検証講義アンケート Q4)
◆図表 3-3-13
講義用資料の見易さにつきどう感じられましたか(検証講義アンケート Q5)
- 91 -
◆図表 3-3-14
講義用資料の分量につきどう感じられましたか。(検証講義アンケート Q6)
◆今回の講義で関心を持ったテーマがありましたら、教えてください。
(検証講義アンケート
Q7)
先行技術調査の仕方(他 8 件:理学、化学、物理、薬学、バイオ、情報科学、
技術経営)
研究ノート(他 5 件:薬学、理学、バイオ、技術経営)
守秘義務について(他 4 件:理学、化学、バイオ)
企業の情報管理(他 3 件:物理、化学、情報科学)
パテントマップ(他 2 件:バイオ)
共同研究の守秘に関するディスカッション(他 2 件:バイオ)
研究発表と秘密情報(理学)
パロディについてどこまで OK なのか(工学)
- 92 -
◆講義用資料に関する印象をお聞かせください(検証講義アンケート Q8)
(5:分かりやすい → 4 → 3:普通 → 2 → 1:よく分からなかった)
◆図表 3-3-15
全体として
意見:特許の仕組みや検索が学べた(化学)、具体的事例の説明が分かりやすかった(バイオ)、
少し授業のペースが早かった(薬学)、秘密情報の管理や知的財産権の利用などが関連して分
かりやすかった(化学)、知財の利用については、大学の研究にまつわる例があって分かりや
すい(技術経営)
◆図表 3-3-16
研究活動と知的財産
意見:研究と知的財産のつながりという観点が興味深かった(技術経営)、自分の研究活動に
も生かせるような内容だった(薬学、)実際に検索できて分かりやすかった(化学)
- 93 -
◆図表 3-3-17
秘密情報の管理
意見:特許関係だけでなく、一般的に必要なことと感じた(物理)、秘密情報の管理のトラブ
ルの事例があって分かりやすい(バイオ)、ディスカッションが興味深かった(バイオ)
◆図表 3-3-18
他人の知的財産の利用
意見:「試験又は研究のための実施」の意味を初めて理解した(理学)、適切な文献の引用の
仕方が分かった(薬学)他の特許を調査することは、トラブルを防げるために必要だと分か
った(バイオ)技術調査は、PC を使う演習と組み合わせるのが効果的(技術経営)
- 94 -
◆図表 3-3-19
知的財産制度が自分の研究において重要だと思いましたか。(検証講義アンケー
ト Q10)
◆図表 3-3-20
知的財産制度につき自分に関わるものとして興味・関心が高まりましたか。(検
証講義アンケート Q11)
- 95 -
<第 3 時限>
第 3 時限「研究に関連する特許制度」では、
「ソフトウエアの保護」、
「医薬発明」など
に関心をもつ意見が多くみられた。
講義の難易度については、発明の帰属や職務発明など具体的なイメージが湧きにくい
こともあり、難しいとの意見がみられた(図表 3-3-21)。分量においても難易度に比例
した回答がみられた(図表 3-3-23)。
この時限では、7 割の学生が自分の研究において重要と考え、興味をもっているとの
回答があったが(図表 3-3-29,30)、日頃の研究活動などとなじみの薄いテーマでは、用
語などを難しく感じるとの意見が他の時限と比べて多くみられた。
◆図表 3-3-21
講義の難易度につきどう感じられましたか。(検証講義アンケート Q4)
◆図表 3-3-22
講義用資料の見易さにつきどう感じられましたか。(検証講義アンケート Q5)
- 96 -
◆図表 3-3-23
講義用資料の分量につきどう感じられましたか。(検証講義アンケート Q6)
◆今回の講義で関心を持ったテーマがありましたら、教えてください。
(検証講義アンケート
Q7)
ソフトウエアの保護(他 5 件:物理、情報科学、技術経営)
医薬発明(他 5 件:薬学、バイオ)
職務発明;発明者と企業の取り決め(他 2 件:化学、工学、バイオ)
知的財産の活用(他 2 件:技術経営)
標準化(他 2 件:工学)
グループディスカッション(他 1 件:バイオ)
発明と著作物の違い(バイオ)
職務発明と職務著作の違いについて(薬学)
特許保護の対象と違いについて(工学)
- 97 -
◆講義用資料に関する印象をお聞かせください。(検証講義アンケート Q8)
(5:分かりやすい
◆図表 3-3-24
→
4
→
3:普通
→
2
→
1:分かりにくかった)
全体として
意見:基本的に分かりやすかったが、深部についても知りたいと感じた(物理)、用語が聞き
なれず、流れがつかめなくて難しく感じた(薬学)、なじみのないトピックなので難しく感じ
た(化学)講義用資料は見やすかったが、内容を理解しきれなかった(薬学)
◆図表 3-3-25
発明は誰のものか
意見:例が分かりやすく、イメージがつきやすかった(薬学)、青色発光ダイオードの裁判に
ついて理解できた(物理)、新聞を中心に帰納的な話をもう少し聞きたい(化学)、職務発明
の利益配分についてのグループ討論が興味深かった(バイオ)
- 98 -
◆図表 3-3-26
特定技術分野と知的財産
意見:特許法と特定技術分野の特性との関係について、もう少し詳しく知りたい(技術経営)、
医薬発明において特許保護される範囲とされない範囲の理解が深まった(薬学)
◆図表 3-3-27
共同・受託研究において留意すべきこと
意見:研究室で共同研究をしているチームがあるため、契約について詳しく知ることができ
た(化学)、身近なトピックで分かりやすかった(化学)、抽象的で実感があまりわかなかっ
た(薬学)学生であっても頭に入れておかなければならない内容(情報科学)、普段の研究に
近いので聞きやすかった(薬学)
- 99 -
◆図表 3-3-28
知的財産の活用
意見:基礎発明と利用発明についてもう少し詳しい説明を聞いてみたい(技術経営)、活用の
分類が分かりやすかった(情報科学)医薬品や電気製品などの業界による知財の活用形態の
違いが分かった(化学)
◆図表 3-3-29
知的財産制度が自分の研究において重要だと思いましたか。
( 検証講義アンケ
ート Q10)
- 100 -
◆図表 3-3-30
知的財産制度につき自分に関わるものとして興味・関心が高まりましたか。(検
証講義アンケート Q11)
- 101 -
<第 4 時限>
第 4 時限「知的財産関連制度」では、
「著作権制度」、
「その他の知的財産制度」などに
関心をもつ意見が多くみられた。
講義の難易度も 8 割が「普通」、「やや簡単」と回答しているが、一部その他の諸制度
については、知的財産制度との関連性を理解することが難しかったとの意見もみられた
(図表 3-3-31,34)。見易さは、8 割が「普通」、
「やや見易い」
「見易い」と回答している
(図表 3-3-32)。分量については、8 割が「適切」であると回答している(図表 3-3-33)。
この時限でも 7 割の学生が自分の研究にも重要と考え、興味をもっているとの回答が
あったが(図表 3-3-37,38)、知的財産制度全般について理解できたこと、前述のその他
の諸制度(安全保障貿易管理、PL 法)との関連性が理解しづらいとの意見がみられた。
◆図表 3-3-31
講義の難易度につきどう感じられましたか。(検証講義アンケート Q4)
- 102 -
◆図表 3-3-32
講義用資料の見易さにつきどう感じられましたか。(検証講義アンケート Q5)
◆図表 3-3-33
講義用資料の分量につきどう感じられましたか。(検証講義アンケート Q6)
- 103 -
◆今回の講義で関心を持ったテーマがありましたら、教えてください。
(検証講義アンケート
Q7)
著作権制度(他 6 件:情報科学、技術経営、化学、バイオ)
その他の知的財産制度とその権利全般(他 2 件:化学、薬学、情報科学)
製品ひとつに多数の権利、法が存在し各ジャンルに特化した法が存在する点(薬学)
PL 法(他 2 件:薬学、技術経営)
特許法以外の制度。(情報科学)
知的財産制度と各種制度間の関連性について(理学)
サムスンの特許戦略(工学)
特許権と実用新案権について(薬学)
- 104 -
◆講義用資料に関する印象をお聞かせください。(検証講義アンケート Q8)
(5:分かりやすい
◆図表 3-3-34
→
4
→
3:普通
→
2
→
1:よく分からなかった)
全体として
意見:講義用資料が見易かったので理解しやすかった(薬学)、質疑応答の時間があったので、
疑問に思ったことが解決できてよかった(薬学)、その他の制度は、興味深いが知財の関連制
度として理解することが難しかった(技術経営)
◆図表 3-3-35
その他の知的財産制度
意見:アニメやキャラクターなどの事例も聞いてみたい(技術経営)、学生との間で議論する
形式でよく理解できた(薬学)、スライドは簡潔にまとまっていた(物理)、知的財産制度の
複雑さがよく分かった(情報科学)、特許権とその他の権利(著作権、意匠権など)との区別
を理解できた(薬学)
- 105 -
◆図表 3-3-36
その他の知的財産関連制度
意見:初めて聞く制度で難しかった(化学)、用語が難しかった(バイオ)、具体例が多く分
かりやすいが、知的財産との接点が分かりにくかった(薬学)
◆図表 3-3-37
知的財産制度が自分の研究において重要だと思いましたか。(検証講義アンケー
ト Q10)
- 106 -
◆図表 3-3-38
知的財産制度につき自分に関わるものとして興味・関心が高まりましたか。(検
証講義アンケート Q11)
- 107 -
第4章
検証結果から明らかになった点
集中講義用カリキュラムの検証講義を実施したことにより、講義用資料作成時には、想
定しなかった課題や実施教員や受講生の意見より明らかになった点を検討する。
1. カリキュラムの時間配分
ほとんどの大学においては、通常の講義時間が 90 分であることが多く、今回の 120
分×4 コマでは、大学において利用しにくいとの指摘が担当教員よりあった。また学生
においても講義時間が長くなることにより、1 コマの項目が多すぎるとの意見があった。
2.演習の導入
(1)先行技術調査の演習
今回の集中講義用カリキュラムにおいて、「先行技術調査」を取り扱っているが、座
学での講義が主となることもあり、できるだけ詳細に記載をしていたが、初学者にはイ
メージがつかみにくく、理解するに至らなかったなどの意見がみられた。また演習を実
施する点においても大学によってインターネット環境の整備の必要性などの検討が必
要となるなどの問題点の指摘が担当教員よりあった。
(2)グループ討論の実施
検証講義を実施した一部の大学においてグループ討論を実施していた。グループ討論
に参加した学生の意見においてもグループ討論により座学だけでは気づかなかった点
が明確になったなど、肯定的な意見があった。
3.講義用資料
(1)講義用資料の構成について
特に第 1 時限、第 4 時限での知的財産制度の説明においては、短時間での理解度を増
すためにできるだけ詳細に図解していたが、担当教員の意見として、説明する際には、
詳細に記載されすぎて内容が重複するスライドがみられた、との指摘があった。
(2)講義導入部の概念説明について
今回の検証講義においては、導入部において、知的財産に関する身近な事例や、知的
財産制度の意義について説明を試みた。その中で、特に知的財産活動における無形財産
の創出や事業化との関係について説明を行った際には、初学者にとってはイメージが湧
きにくいとの意見があった。
(3)知的財産制度とその他の制度
知的財産制度に関連する制度として、第 4 時限では、「水際規制」に加え、従前の知
的財産講座においては取り扱ってこなかった「安全保障貿易管理」、「PL 法」などを取
り上げてみたが、知的財産制度とは全く別の制度であるという印象が強いため、知的財
産制度との関係が分かりにくいとの意見が、担当教員、学生ともにあった。
- 108 -
第4部
総合分析
第1章
検証講義を踏まえたカリキュラムの提示
1.講義時間
検証講義を実施した結果、実施教員の意見として、通常の大学の講義時間である 90
分を基準とすべきとの指摘があった。それに関連して専門委員より、大学における単位
取得に必要な講義回数に合致させた方が利用しやすいとの指摘もあった。これらの指摘
に応じて、通常講義用カリキュラムについては、90 分×13 コマを 90 分×15 コマに、集
中講義用カリキュラムについては、120 分×4 コマを 90 分×6 コマとして、各カリキュ
ラムについてコマ割の変更を行った。
(1)通常講義用カリキュラム
13 コマから 15 コマへの変更に伴い、新たにグループ討論の実施を想定した演習の追
加、後半の他の知的財産制度に関する説明についても分割することで内容の充実を図っ
た。
(2)集中講義用カリキュラム
120 分×4 コマでは、1 コマに対して取り上げる項目が多かった点について、90 分×6
コマに変更することにより、バランスよく配置することが可能となった 22 。
2.演習の導入
(1)先行技術調査演習について
先行技術調査の時限においては、演習を導入できない場合も含めて、テキスト検索を
用いた事例を中心とした解説に変更する等、検索用語や検索方法などがより理解しやす
くなるように変更を加えた。
(2)グループ討論の実施
検証講義を実施した大学においては、グループ討論の導入が効果的であった。座学と
してインプットしたものをアウトプットしていくことで、実践的な知的財産の理解にも
つながり、大変有益であるので、時間の限りのある集中講義用カリキュラムでの実施は
難しいが、通常講義用カリキュラムにおいて演習問題について取り組む時限を設けるこ
ととした。具体的には、講義の丁度中間となる回において、それまで学習した事項につ
いての復習問題として、学生間での議論を想定した事例問題を用意した。これにより、
学生は実際に勉強したことがどのように役立つのかを理解することができ、同時にこれ
までの学生の学習に係る達成度を測ることができると考えられる。なお、これらはあく
まで例題であり、講義を担当する教員により変更をすることも十分考えられる。
3.講義用資料
(1)講義用資料の構成について
重複する内容については、適宜内容の整理を行った。
22
また、集中講義用カリキュラムは、技術経営や技術者倫理等、他の講義内容とセットにして半期の講義
を実施する際にも、有用と思料される。
- 109 -
また第 1 時限の身近な事例の紹介について、モデルカリキュラムでは、すべての領域
に共通する事例を例示するようにした。この点については、実際の活用の際に、講義を
担当する教員の手により、適宜調整することが想定される。
(2)講義導入部の概念説明について
先述の導入箇所の概念説明については、一部「知的財産の利用と活用」の時限に移動
させることによって、知的財産の知識が増えていると思われる後半に取り上げることと
した。
(3)知的財産制度とその他の制度
知的財産制度とその他の制度については、将来研究・開発に関わる以上、理工系学生
も関わらざるをえないため、知的財産制度との繋がりを明確にしつつ、学習する必要が
あると判断した。
◆図表 4-1-1 通常講義用モデルカリキュラム(最終版)
時
限
目的
講義の中身
留意事項
第 1 時限
知的財産とは何か、特許制
度を中心に、知的財産の種
特許制度概要‐1
類と、保護の対象となるも
(特許発明のあらまし前編)
のとの関係を図などを用
いて、体系的に理解させ
る。
通常馴染みのないものと誤解
されやすい知的財産権につい
て、学生の身近にあるもので
あり、また学生自身の将来に
も大きく関係するものとして
認識してもらうことで、当事
者意識を育みつつ、敬遠され
ないよう誘導する。
第 2 時限
学生が研究活動を行うに
特許制度概要‐2
際して関わる特許制度に
(特許発明のあらまし後編)
ついて、研究プロセスと並
・特許制度と研究・開発者
行して理解してもらう。特
・特許を受けることができる発明
許とは何か、どのような発
・新規性・進歩性について
明が保護されるのかを中
・特許権について
心に、特許についての概略
・外国での特許権の取得
を理解させる。
理工系の研究活動を行う上
で、知的財産がどのような関
わりをもち、さらにどのよう
な発明が保護され、特許とな
るために必要な要件につい
て、新規性、進歩性に重点を
おき理解を深めるようにす
る。
第 3 時限
研究活動と知的財産(1)
・研究ノート
研究者として最先端の技術を
・先行技術調査とは
把握することは当然である
・なぜ、先行技術調査が必要か?
が、同時に特許権等の取得を
研究テーマの選定の際、現
・誰か先に研究・開発をしていない
目指す上でも、新規性・進歩
状の水準を確認すること
か?
性等との関係で先行技術の調
や、出願の際に、その特許
・特許出願をすれば、特許となる
査が重要である点を、概説で
性等を検討するために、先
か?
の説明を具体化する形で説明
行技術調査が重要である
・どのような特許が取得できるか?
する。その上で、特許につい
ことを理解させる。
(基本特許、改良特許、利用関係)
てどのような方法で先行技術
・先行技術調査の方法
を調査するのかを紹介する。
・IPDL、有料データベース等の紹介
・先行調査事例
- 110 -
先行技術調査により研究テー
マの現状を把握することによ
り、研究の方向性を理解する
ことが可能となる。これらの
結果をマッピングしておくこ
とで、より明確な研究目標に
向かって研究遂行をするため
の演習を行う。
第 4 時限
先行技術調査をいかに活
用させて研究にいかせる
かを理解させる
第 5 時限
研究中・研究終了後の秘密
情報の取り扱いにおける
注意点や留意点を理解さ 研究活動と知的財産(2)
せる。また、論文発表と特 ・秘密情報とは何か?
許出願の先後のタイミン ・守秘義務とは?
グをはかることで、プライ ・秘密を漏らすとどうなるのか?
オリティの確保と権利化 ・共同研究、受託研究の際の留意点
の関係についても理解さ
せる。
秘密情報の管理が、理工系の
学生にとって、学生時代のみ
ならず、研究者やエンジニア
として社会に出てからも極め
て重要であることを説明しな
がら、実際の事例を通じて学
生の当事者意識を高める。特
に在学中、在職中だけでなく、
所属を離れてからも一定の制
限がかかることに注意しても
らう。
第 6 時限
学生の現在・将来の研究活
動と、職務発明・職務著作
研究活動と知的財産(3)
等の関係について理解さ
・発明は誰のものか
せる。
・特許を受ける権利
共同・受託研究契約の際に
・職務発明
留意すべきこと、発明の帰
・職務著作
属の問題などを理解させ
る。
在学中、あるいは就職後の研
究活動において、その成果が
誰にどのように帰属するの
か、という点について、発明
者等の認定にも触れながら、
発明者等に帰属する単純な場
合と、大学や企業に帰属する
例外的なルールである職務発
明等が適用される場合を対比
する。
第 7 時限
第 8 時限
第 9 時限
特許マップの活用‐演習
前半の講義内容の復習を兼ね
て、演習を行うことにより理
解を深める。教員の裁量で適
切な問題を選定する。
知的財産演習
知的財産演習
・発明者の認定
・守秘義務
・進歩性
知的財産の活用について
理解させる。
知的財産の利用について、研
究段階における試験研究のた
知的財産の利用
めの実施、論文執筆や学会報
・試験・研究のための実施
告においての他人の先行研究
・著作物の利用
への言及は、倫理的な問題だ
・先行研究等他人の知的財産への
けでなく、法律的な問題をも
言及・引用
含みうることを理解し、適切
(コピー&ペースト問題)を具体的事
な研究成果の公表方法を体得
例を通じて説明。
してもらう。さらに、特許取
・知的財産の活用事例
得・利用の実例をあげ、その
重要性を明らかにする。
特定領域分野と知的財産
特定領域分野と知的財産
・医療分野
・医薬分野
・バイオテクノロジー分野
・ソフトウエア関連分野
- 111 -
特徴的な性質をもつ分野の知
的財産について取り扱い、知
的財産としてどのように保護
されるかについて分野別に理
解を深める。
特許明細書の書き方
・研究者と明細書
・発明の把握
・従来技術の把握
特許明細書を書くために必要
な視点を説明する。
できるだけ事例を用いて、説
明する。
特許明細書の書き方
特許明細書の書き方‐2&
・特許請求の範囲
第 11 時限
演習
・演習
書き方についてのコツを例示
するなどして、実際に演習を
行いながら、権利化をするた
めに必要なポイントへの理解
を深める。
第 10 時限 特許明細書の書き方‐1
研究活動に限らず学生生活全
般において、学生自身が大き
く関わっている著作権法につ
その他の知的財産制度‐1
いて、説明する。また研究活
著作権制度の概要
動において、いかに多くの著
・著作者の権利(著作権)
その他の知的財産制度‐1
作物を創作し利用している
・他人の著作物を利用する方法
第 12 時限
(著作権)
・例外的な無断利用ができる場合 か、またウェブ上のサービス
・ウェブや SNS、クラウドサービス について、情報のアップロー
ド、頒布等に際して生じる問
における諸問題
題を、今までの知識を前提に
して、横断的に解説する。
第 13 時限
第 14 時限
その他の知的財産制度‐2 その他の知的財産制度‐2
(実用新案、意匠)
・意匠制度の概要
その他の知的財産制度とし
て、意匠制度についてもふれ、
制度趣旨や保護対象について
の制度概要を中心に解説す
る。
その他の知的財産制度‐3 その他の知的財産制度‐3
(商標)
・商標制度の概要
その他の知的財産制度とし
て、商標制度についてもふれ、
制度趣旨や保護対象について
の制度概要を中心に解説す
る。
その他の知的財産制度‐4
・不競法・種苗法などの概要
その他の知的財産制度‐4
その他の関連制度
第 15 時限 (不競法、種苗法など)
・水際措置と知的財産
その他の関連制度
・PL 法
・安全保障貿易管理制度
その他の知的財産制度に加
え、グローバルな研究活動を
するにあたって必要な諸制度
についても事例などを含めて
紹介し、適切な研究活動の方
針を示す。
◆図表 4-1-2 集中講義用モデルカリキュラム(最終版)
時
限
目的
講義の中身
知的財産制度全体を概説
し、どのような制度がある 特許制度概要‐1
第 1 時限
か、また日本の現状などを ・特許発明のあらまし
理解させる。
- 112 -
留意事項
理工系の学生にとって重要である実
体面の事項を中心に説明し、手続面の
事項は可能な限り省略する。知的財産
に関わる制度の外観の紹介と特に関
わりが深い特許制度を中心に行う。自
分が権利を取得する場合に加え、他人
の権利を侵害しないことについても
留意する。
特許制度概要‐2
・特許制度と研究・開発者
・特許を受けることができ
学生が研究活動を行うに
際して関わる特許制度に る
第 2 時限
ついて、研究プロセスと並
発明
行して理解してもらう。
・新規性・進歩性について
・特許権について
・国際出願
日常的な研究活動に焦点を当て、学生
の主体的な学習を促す。自身の行為の
意味や重要性を理解し、適切な処理を
することができるよう、注意する。研
究成果の公開は、新規性喪失の例外
等、これらを両立する方法等も紹介す
る。
研究テーマの選定の際、現
状の水準を確認すること
や、出願の際に、その特許 研究活動と知的財産(1)
第 3 時限
性等を検討するために、先 (先行技術調査など)
行技術調査が重要である
ことを理解させる。
特許についてどのような方法で先行
技術を調査するのかを紹介する。先行
技術調査により研究テーマの現状を
把握することにより、研究の方向性へ
の理解を深める。
学生の現在・将来の研究活
動と、職務発明・職務著作 研究活動と知的財産(2)
等の関係について理解さ
・発明は誰のものか
第 4 時限 せる。共同・受託研究契約 ・秘密情報の管理
の際に留意すべきこと、発 ・共同・受託研究において
明の帰属の問題などを理
留意すべきこと
解させる。
実際に権利化される研究成果であっ
ても、その権利が誰に帰属するかは別
問題であり、そもそも誰が発明者であ
るか、また職務発明等で権利が移転し
ていないか、といった検討順序を明ら
かにする。また取得した権利の活用方
法として権利化の重要性を認識させ
る。
研究活動を行うに際して
関わる特許制度について
の理解を深める。実際の活 特定技術分野と知的財産
用事例についても認識さ 知的財産の利用と活用
第 5 時限
せる。
その他の知的財産制度‐1
(商標制度、意匠制度)
知的財産に関わる制度に
ついても概説し、理解させ
る。
特徴的な性質をもつ分野の知的財産
について取り扱い、知的財産としてど
のように保護されるかについて分野
別に理解を深める。さらに学んできた
知的財産について、適切な利用と活用
について、事例を用いて解説する。ま
た特許以外の知的財産制度について
も基本的な制度の理解を促す。
その他の知的財産制度‐2
(著作権制度、不競法など)
知的財産に関わる制度や
その関連制度などについ その他の諸制度
第 6 時限
て概説し、どのような制度 ・水際措置
があるかを理解させる。
・PL 法
・安全保障貿易管理
特許以外の知的財産制度の解説に加
え、グローバルな研究活動をするにあ
たって必要な諸制度についても事例
などを含めて紹介し、適切な研究活動
の方針を示す。
- 113 -
第2章
活用するにあたっての留意点
1. カリキュラム
今回、本調査研究において提案したカリキュラムは、理工系学生が知っておくべき知
的財産制度に関する項目を大学や企業への調査を通じて抽出し、それらの事項を盛り込
み理工系学生向け知的財産講座として提案したものである。しかしこれはあくまで一例
的なものであって、講義を実施する講師の参考となるものを提示したものである 23 。
例えば、本調査研究の講義用資料は、講義対象を理工系学部学生一般と設定したこと
から、研究活動との関連で知的財産制度を説明する内容としたが、専門性に特化した内
容とはしていない。知的財産講座を特定の学科で行う場合には、その学科の専門性に対
応した特許事例などを選択して講義をすることが望ましいし、学部 3 年生や 4 年生であ
れば、もう少し研究活動との関連を詳細に説明することも考えられる。
このカリキュラムは、一般的な講義での使用を前提としているため、座学形式で講義
を行うことを想定して作成されている。講義を実施するにあたっては、このカリキュラ
ムに囚われることなく、適宜課題を設定してグループ討論を実施したり、学生がコンピ
ュータを利用できる実習環境を確保したりして、IPDL を利用した検索実習を実施するな
ど、講義する講師が、このカリキュラムを基礎として、講義で取り扱う事項を自由に取
捨選択、追加して実施するなどの工夫が望まれる。
2.講義用資料
(1)講義用資料の利用方法について
①講義用資料は、カリキュラムに基づいた講義を実施する上で必要十分なものとして作
成したことから、各時限のスライド枚数は、講義時間に比較して比較的多めに作成さ
れている。講義を行う際には、講師の判断で適宜枚数を調整して用いることが望まし
い。
②講義用資料は、学生に配布及び提示するためのスライドと、講義を実施する講師に対
してのティーチングノート 24 により構成されている。ティーチングノートは、各スラ
イドのポイントを記載した〔狙い〕と説明すべき内容や参考となる情報を簡単に記載
した〔説明〕により構成されている。講義を行うにあたっては、〔狙い〕と〔説明〕
を参考にして、各時間の内容を組み立てて実施することを想定している。
③この講義用資料は、知的財産講座を担当する講師が講義用レジュメ等の教材を作成す
るにあたり、自由に利用可能な素材としての活用も視野に入れている。このような活
用方法により、講師の教材作成負担の軽減に貢献することも本調査研究の目的の一つ
である。その際、各講師が工夫して作製した新たな教材を、他の講師に利用可能なも
のとして開放していただければ、知的財産講座の内容のさらなる充実が図れるものと
考えられる。
23
ヒアリングで、
「海外制度についても講義すべき」との声も聞かれたが、海外制度については取り扱って
いない。
24 ティーチングノートは、知的財産権制度の知識を有している講師に対するものとして作成している。
- 114 -
(2)講義用資料の作成された時期について
この講義用資料の内容は、2013 年 2 月現在の法律や事実 25 に基づいて作成されてい
るため、その後に行われた法律改正の内容や知的財産をめぐる状況の変化などは反映さ
れていない。講義を実施するにあたっては、その後の法律改正や状況の変化などに応じ
適宜内容の変更、差し替えなどが必要となるものである点に、留意が必要である。
(3)講義用資料で提示されている事例について
知的財産の権利処理の関係から、講義用資料の中では、説明に用いるべき事例や新聞
記事は、その出典を示すのみとしている。身近な特許の事例紹介についても、実際に講
義で実物を見せたりすることや、実物を用意できないとしてもその写真を学生に見せる
方が効果的であると思われるが、講義用資料では、写真を用いずに事例を示すのみに留
めている。
実際に講義を行う際には、写真を追加したり、実物を用意したりして学生に見せるよ
うにすることが望ましい。
講義で用いる事例は、新聞などで報道されて話題となった事例など、その時に話題と
なったものを講師が適宜選択して用いることが効果的である。
25
例えば、統計値や意匠、商標の検討状況などの事実は変更、差し替えなどが必要である。
- 115 -
第 3 章 まとめにかえて‐提言‐
1. 大学における理工系学生向けの知的財産講座の充実化
(1)すべての理工系学生に知的財産教育の機会を提供すること
グローバルネットワーク時代の到来による変化の中で、知的財産マネジメントも従来
の研究開発成果の事後的な権利化にとどまらず、より高度で戦略的なものが求められる
ようになっている。このような変化の中で我が国の国際競争力を強化するためには、高
度で戦略的な知的財産マネジメントを実践できる「知的財産マネジメント人財」を育成
することが急務であることが指摘されている。この「知的財産マネジメント人財」を輩
出するためには、そのリソースとなるべき知的財産人材の裾野の一層の拡大が必要であ
り、大学には、知的財産教育の一層の充実が求められているところである 26 。
これに加え、理工系学生は、研究活動や開発活動を通して知的財産を創出し、活用す
る存在となるべき人材である。我が国が国際競争力を維持するためには、その源泉とな
る技術を開発し、その成果である知的財産を適切に保護することは、依然として重要な
ことであることからも、理工系学生にとって知的財産に関する知識の必要性は高いもの
といえる。
以上のことからすれば、すべての理工系学生に対して大学在学中に、知的財産教育を
受ける機会を提供することが必要であると考えられる。
それにもかかわらず、本調査研究の結果によれば、大学在学中に知的財産に関する講
義を受講した経験を持つ研究者・開発者は少なく、多くは、研究活動を通じた実体験で
トピック的に知的財産に関する知識を習得しているにすぎない。
また、我が国のすべての理工系学部に知的財産講座が開講されているわけではなく、
理工系学生に対して知的財産講座を開講している場合であっても、そのほとんどは、選
択、あるいは、選択必修科目である場合が多く、必修科目として取り入れることができ
ていない状況である。
知的財産講座を開講していない理工系学部・学科においては、知的財産講座の開講を
検討することが望ましい。そして、知的財産講座を開講している理工系学部・学科にお
いては、その必修化を急ぐ必要がある。
しかし、このような要請がある一方で、技術が多様化する中、理工系学生が学ぶべき
内容は、ますます増加している状況であるので、知的財産教育のために確保できる時間
は、限られたものとならざるを得ない。そこで、限られた時間で知的財産教育講座の内
容を充実化して実施するためのモデルカリキュラムの開発が必須である。
すべての理工系学生に知的財産教育の機会を提供するために、モデルカリキュラムを
活用する等しつつ、講座を開講していない理工系学部・学科では、知的財産講座の開講
の検討を、既に開講している理工系学部・学科においては、その必修化を急ぐべきであ
る。
(2)学内での知的財産教育人材の連携
理工系学生に対する知的財産教育の内容をいかに充実化していくかについては、知的
財産教育を担う教職員が個々に模索している現状にある。
26
知財人財育成プラン
2012 年 1 月 20 日
知的財産による競争力強化・国際標準化調査会
- 116 -
理工系学生への新たな知的財産講座の開設、あるいは既存の知的財産講座の必修化な
どにあたっては、学内において理工系学生に対する知的財産教育の重要性についての認
識を共有し、講義時間、必要な教員の確保などを図ることが必要である。
そのためには、理工系学部間の知的財産担当教員の連携・協力はもちろんのことであ
るが、それにとどまらず、法学研究科、技術経営専攻科などに所属する教員、産学連携
本部の職員など知的財産教育や活用に関わる学内の教職員と情報ネットワークを活用
し、知的財産教育に関するカリキュラム、教材、教育方法などの総合的な双方の情報共
有が行われるよう、学内での知的財産教育人材の連携環境を作ることが必要である。
(3)知的財産講座のコーディネータによる外部講師との協働
理工系学部における知的財産講座を開講している場合であっても、外部実務家を招聘
して実施する場合には、講義内容について講師に一任している例や複数の講師によるオ
ムニバス形式で行われている例が多く見られる。その場合には、外部の実務家教員に知
的財産教育のレベルや質について、その内容を委ねてしまうこととなり、学生の研究内
容や他の受講科目との整合性が取れないなどの課題があった。
また、オムニバス形式での講義では、講義全体の調和が取り難くそれぞれの講義の内
容が重複したり、カバーできない部分が生じたりするなどの課題が山積している。
このような課題を解決するには、知的財産教育の目的や内容を明確にし、外部講師と
の共有を行うことや、複数の担当講師間の講義内容について調整を行うなど、外部講師
と協働するコーディネータが必要である。充実した講義内容とすることができる知的財
産教育を担当するコーディネータとなる教員の配属または設定が好ましい。
実際にこれらのコーディネータを導入することで、充実した知的財産教育を行ってい
る例もみられ、外部講師に講義を依頼する場合やオムニバス形式を採用する場合には、
学内コーディネータの果たす役割は大きい。
外部講師の活用により、知的財産講座を開講する場合には、学内コーディネータを配
置または設定して外部講師との協働する体制を構築するべきである。
2. 知的財産人材育成に関する産学の役割分担や教育内容の検討
(1)大学と企業が知的財産教育で果たすべき役割を連携して検討するための枠組み
本調査研究の調査結果では、研修体制が整備されている企業の担当者からは、大学で
の知的財産教育は「知的財産マインド」と基礎的な内容を正確に教えてほしいとの回答
が多く見受けられた。他方、研修体制が十分構築されていない企業にあっては、外部機
関のセミナーの活用、知的財産の知識を有する者の中途採用などによる補完をしている
状況がみられたが、このような企業の担当者からは、研究者・開発者として入社する社
員には、大学在学中に知的財産についての制度知識から活用までの総合的な知識を習得
していることが望ましいとの声が聞かれた。
企業の知的財産部の役割は、従来型の知的財産の啓発・教育から保護・権利化を中心
としたフェーズを過ぎ、経営戦略に基づき或いは経営戦略そのものに影響を与える、知
的財産戦略を策定して実行する役割など、多様化しているにもかかわらず、知的財産部
が自社内の知的財産教育に留まっているとの経営層や有識者からの指摘も見受けられ
た。
- 117 -
産業の発展、わが国の国力増強のためには、企業が発展していく必要があるが、自社
のための知的財産教育だけでは産業を牽引するリーディング・カンパニーとはなりえな
いとの立場に立って企業においても知的財産に関する総合的な戦略を再検討していく
ことが必要と考えられる。
このように、知的財産部の期待される役割が知的財産の啓発・教育から、企業経営へ
の知的財産の活用戦略の策定・実行へと変化していく中、知的財産部員そのものの知的
財産に取り組む意識改革、望まれる素養などについて、大学と企業が連携して検討する
枠組みが強く望まれている。
(2)大学において行うべき理工系学生向けの知的財産教育の内容の検討視点
本調査研究においては、理工系学生向けの知的財産講座の在り方について検討したが、
今回の検討は、将来、研究者・開発者となるであろう理工系学生が一般的に知っておく
べき知識内容がどのようなものかを中心に検討が行われた。今後大学における知的財産
教育がどうあるべきかを考える上においては、さらに、下記の点について検討すること
が望まれる。
①基礎的な知的財産制度に関する知識を備える学生を送り出すことは当然のこととし、
大学と各産業分野別の企業毎に、分野特有のきめの細かい知的財産に関する総合教
育の役割分担などの検討
②知的財産の創造・開発フェーズにおける産学間の連続性のある教育を行うべき分野
と、自社内の知的財産戦略を構築する能力を養成するために企業独自で行う教育や
大学の技術経営戦略学科などで行うべき知的財産活用教育との違いを意識した検討
③研究者・開発者として必要な知的財産基礎教育の分野と、自らの研究開発成果をど
のように知的財産権化するかを策定できる能力を養成するために必要となる知的財
産教育分野とを整理した上での検討
グローバルネットワーク時代の到来による知的財産戦略の過渡期にある現代におい
て、自社の活動枠を超えた業界全体、日本全体を見据えた知的財産戦略を企画・推進で
きる知的財産人材の育成が急務であるところ、そのためには、産官学が共同し、知的財
産の法的制度面のみならず、技術的側面と活用・戦略的側面を分析の上で、新たなフレ
ームを構築し、産業界を牽引していく次世代の人材輩出が重要な使命である。
3. 知的財産教育の教育レベルに応じた内容の検討と実務家教員や法学部系教員などが果
たす役割の検討
本調査研究での調査結果では、大学、企業ともに、
「理工系学生向け知的財産講座の教
員は、企業での知的財産部や研究開発の経験を有する実務家が望ましい」と回答してい
る。その理由は、研究者・開発者となる理工系学生にとって必要となる知的財産に関す
る知識として、一般的な法律的知識に加えて、知的財産が研究・開発活動においてどの
ように関連するか、知的財産が企業活動でどのように利用されるかなどを学生に教える
ことを期待していることによると考えられる。
知的財産の内容は、法律的側面、技術的側面、経営的側面の 3 つの側面が存在し、知
的財産教育を行うにあたっては、この 3 つの側面をどのような割合で講義・演習すべき
かを検討することが必要となる(図表 4-3-1)。知的財産教育の教育レベルに応じて、初
- 118 -
学者、中級者、上級者のそれぞれの教育内容は、この 3 つの側面の割合を変化させてい
くことが必要であると考えられるが、これらのレベルを踏まえたカリキュラムについて
の検討は、いまだ確立できていない状況にある。
今後、これらの点を踏まえたカリキュラム構成、それぞれの側面について講義を担当
すべき講師の素養・キャリア別の役割分担などを検討していくことが望まれる。
その検討においては、企業の知的財産部を経験した実務家教員、弁理士・弁護士や特
許庁審査官、裁判官経験者などの実務家教員、法学系教員などが果たすべき役割につい
ても合わせて検討し、各側面の講義をそれぞれの教員が担当するなどの検討を行うこと
が望まれる。
◆図表 4-3-1
知的財産教育のレベルに応じた教育内容の変化(イメージ)
4.調査研究を通じて得られた成果物の自由な利用の配慮
調査研究で得られた成果物は、製本した紙媒体での配布又は電子媒体及びホームページ
を通じた公表など電子データで公表がされることが通常であるが、電子データでの公表で
あっても、その内容が改変できないような形式で提供される場合がほとんどである。
本調査研究の成果物である講義用資料については、大学、あるいは企業での講義を担当す
る講師が自由に取捨選択・変更ができるなど、可能な限り自由な利用ができるよう配慮す
ることを期待する。
なお、外国によっては、知的財産教育を行う人材が 育っていない状況があるとの指摘も
見られる。他国の国民が知的財産に関する知識・理解を深めることは、その国において知
的財産権を適切に保護することに通じることとなり、ひいては我が国の権利の適切な保護
にもつながる。 したがって、そのような国に向けてカリキュラムや講義用資料をモデル と
して提供するなどの活用も期待されるところである。
- 119 -
5.特許庁への期待
(1)すべての理工系学生が知的財産教育を受ける機会を提供するための中核的役割を
期待する
我が国の理工系学生の知的財産教育については、大学によっては、積極的な取り組み
がなされている大学がある一方、知的財産講座が開講されていないところもあるなど、
大学により知的財産教育への取り組み方に違いがある。知的財産に関する総合的な知識
を有する理工系学生の裾野を拡大するためにも、わが国の理工系学部において、今まで
以上に知的財産教育へ積極的に取り組むことが必要となるが、そのためには、大学の置
かれている地方の事情や大学の規模をふまえた実態に則した対応が必要であり、官学が
連携した戦略的な議論を行う会合の場を特許庁が提供することも必要である。
(2)海外における知的財産人材育成の現状調査研究を主導することを期待する
知的財産制度は、日本国内のみならず海外においてもその重要性が高まっているとこ
ろであるが、日本における知的財産人材育成への取り組みを充実させるためには、海外
における知的財産人材育成の実情を調査研究することが必要であると考えられる。この
ような調査研究を主導して行う役割が特許庁に期待されるところである。
(3)さらなる知的財産教育カリキュラムの開発に向けた調査研究を主導することを期待
する
今回の調査研究は、研究者・開発者として必要な事項を含む基礎的知識を教育するた
めの理工系学生向けの知的財産講座の在り方を検討したが、大学における知的財産教育
の内容は、知的財産制度教育に限られているわけではない。
知的財産戦略を策定できる能力を有する人材の育成が必要とされていることからす
れば、今後は、例えば、知的財産を権利化する能力を向上させる実践教育方法の開発、
知的財産関係の訴訟対応能力を向上させるためのカリキュラムや教科書の開発、知的財
産マネジメントを含む実際の事件を扱う臨床法教育カリキュラムなどの開発が必要と
なるものと考えられる。
これからも、このようなカリキュラムや教材の開発に向けた調査研究を主導して行う
役割が特許庁に期待される。
- 120 -
資
料
編
1.掲載図表索引
図表 3-1
大学アンケート・ヒアリング結果 ························································ 3
図表 3-2
企業アンケート・ヒアリング結果 ························································ 4
図表 4-1
集中講義用カリキュラム ···································································· 6
図表 6-1
通常講義用モデルカリキュラム(最終版)············································· 8
図表 6-2
集中講義用モデルカリキュラム(最終版)··········································· 10
図表 2-1-1
所属について ·············································································· 21
図表 2-1-2
専門分野について ········································································ 22
図表 2-1-3
業種について ·············································································· 23
図表 2-1-4
社会に出てからの経過年数(学生、院生を除く) ······························· 23
図表 2-1-5
知的財産制度に関する教育の有無···················································· 24
図表 2-1-6
知的財産制度に関する教育を受けた時期··········································· 24
図表 2-1-7
知的財産制度に関する教育を受けた場所··········································· 25
図表 2-1-8
知的財産制度に関する教育の内容···················································· 25
図表 2-1-9
学生時代の知的財産制度に関する教育の必要性 ·································· 26
図表 2-1-10
知的財産制度に関する教育の必要レベル ········································· 26
図表 2-1-11
現在の研究遂行に必要と認識している事項 ······································ 27
図表 2-1-12
研究ノートの利用状況 ································································· 28
図表 2-1-13
業務・活動に際しての特許・実用新案制度との関わり ······················· 28
図表 2-1-14
研究成果物(譲渡・管理)の取り扱いについての関わり ···················· 29
図表 2-1-15
業務・活動に際しての著作権制度との関わり ··································· 29
図表 2-1-16
ノウハウ・営業秘密の取り扱いについての制度
(不正競争防止法等)との関わり ····································································· 29
図表 2-1-17
業務・活動との関わりの深いと思われる知的財産関連の項目··············· 30
図表 2-1-18
業務・活動と知的財産制度との関わりの場面 ··································· 31
図表 2-1-19
知的財産制度との関わりが業務・活動に及ぼす影響 ·························· 32
図表 2-1-20
業務に対して知的財産制度が与える好ましい影響 ····························· 33
図表 2-1-21
業務に対して知的財産制度が与える好ましくない影響 ······················· 34
図表 2-1-22
所属先での産学連携活動について ·················································· 35
図表 2-1-23
産学連携を実施する際の知的財産制度の重要性 ································ 35
図表 2-1-24
知的財産権の出願(特許出願など)を行う際に生じている課題············ 36
図表 2-1-25
大学、公的研究機関の特許権等の契約に関しての課題 ······················· 37
図表 2-1-26
知的財産権を獲得することは研究活動のインセンティブとなるか········· 37
図表 2-1-27
知的財産権がもたらす研究活動へのインセンティブはどのようなものか 38
図表 2-1-28
理工系学部の学生を対象とした知的財産教育講座の開講の有無············ 39
図表 2-1-29
理工系学部を対象とした知的財産教育講座の対象学年 ······················· 39
図表 2-1-30
理工系学部を対象とした知的財産教育講座の対象学年の学部··············· 40
図表 2-1-31
大学アンケート ·········································································· 41
図表 2-1-32
大学ヒアリング ·········································································· 42
- 121 -
図表 2-1-33
大学アンケート(将来就職する学生) ············································ 43
図表 2-1-34
大学アンケート(共同研究に参加する学生) ··································· 44
図表 2-1-35
大学ヒアリング(将来就職する学生) ············································ 45
図表 2-1-36
大学ヒアリング(共同研究に参加する学生) ··································· 46
図表 2-1-37
研究者等への知的財産制度に関する社内教育の実施の有無 ················· 47
図表 2-1-38
企業アンケート ·········································································· 48
図表 2-1-39
具体的な内容············································································· 49
図表 2-1-40
企業ヒアリング ·········································································· 50
図表 2-1-41
具体的な内容············································································· 51
図表 2-1-42
企業アンケート(将来就職する学生) ············································ 52
図表 2-1-43
企業アンケート(共同研究に参加する学生) ··································· 53
図表 2-1-44
企業ヒアリング(将来就職する学生) ············································ 54
図表 2-1-45
企業ヒアリング(共同研究に参加する学生) ··································· 55
図表 2-1-46
企業と大学のアンケート・ヒアリング結果 ······································ 56
図表 2-2-1
企業アンケート・ヒアリング結果···················································· 58
図表 2-2-2
大学アンケート・ヒアリング結果···················································· 61
図表 3-1-1
通常講義用カリキュラム表(第 1 版)·············································· 70
図表 3-1-2
集中講義用カリキュラム表(第 1 版)·············································· 72
図表 3-1-3
集中講義用カリキュラム表(第 2 版)·············································· 75
図表 3-1-4
通常講義用カリキュラム表(第 2 版)·············································· 77
図表 3-2-1
カリキュラム検証実施型 ······························································· 82
図表 3-2-2
大阪大学の場合 ··········································································· 82
図表 3-3-1
学部・研究科 ·············································································· 83
図表 3-3-2
学年 ·························································································· 84
図表 3-3-3
あなたは今までに知的財産に関する勉強をしたことがありますか ·········· 84
<1 時限>
図表 3-3-4
講義の難易度につきどう感じられましたか ········································ 85
図表 3-3-5
講義用資料の見易さにつき、どう感じられましたか ···························· 86
図表 3-3-6
講義用資料の分量につきどう感じられましたか ·································· 86
図表 3-3-7
全体として ················································································· 88
図表 3-3-8
特許の一生 ················································································· 88
図表 3-3-9
特許からみた世界での位置づけ ······················································ 89
図表 3-3-10
知的財産制度が自分の研究において重要だと思いましたか ················· 89
図表 3-3-11
知的財産につき自分に関わるものとして興味・関心が高まりましたか ··· 90
- 122 -
<2 時限>
図表 3-3-12
講義の難易度につきどう感じられましたか ······································ 91
図表 3-3-13
講義用資料の見易さにつきどう感じられましたか ····························· 91
図表 3-3-14
講義用資料の分量につきどう感じられましたか ································ 92
図表 3-3-15
全体として················································································ 93
図表 3-3-16
研究活動と知的財産 ···································································· 93
図表 3-3-17
秘密情報の管理 ·········································································· 94
図表 3-3-18
他人の知的財産の利用 ································································· 94
図表 3-3-19
知的財産制度が自分の研究において重要だと思いましたか ················· 95
図表 3-3-20
知的財産につき自分に関わるものとして興味・関心が高まりましたか ··· 95
<3 時限>
図表 3-3-21
講義の難易度につきどう感じられましたか ······································ 96
図表 3-3-22
講義用資料の見易さにつきどう感じられましたか ····························· 96
図表 3-3-23
講義用資料の分量につきどう感じられましたか ································ 97
図表 3-3-24
全体として················································································ 98
図表 3-3-25
発明はだれのものか ···································································· 98
図表 3-3-26
特定技術分野と知的財産 ······························································ 99
図表 3-3-27
共同・受託研究において留意すべきこと ········································· 99
図表 3-3-28
知的財産の活用 ·········································································100
図表 3-3-29
知的財産制度が自分の研究において重要だと思いましたか ················100
図表 3-3-30
知的財産につき自分に関わるものとして興味・関心が高まりましたか ··101
<4 時限>
図表 3-3-31
講義の難易度につきどう感じられましたか ·····································102
図表 3-3-32
講義用資料の見易さにつきどう感じられましたか ····························103
図表 3-3-33
講義用資料の分量につきどう感じられましたか ·······························103
図表 3-3-34
全体として···············································································105
図表 3-3-35
その他の知的財産制度 ································································105
図表 3-3-36
その他の知的財産関連制度 ··························································106
図表 3-3-37
知的財産制度が自分の研究において重要だと思いましたか ················106
図表 3-3-38
知的財産につき自分に関わるものとして興味・関心が高まりましたか ··107
図表 4-1-1
通常講義モデルカリキュラム(最終版)·········································· 110
図表 4-1-2
集中講義モデルカリキュラム(最終版)·········································· 112
図表 4-3-1
知的財産教育のレベルに応じた教育内容の変化(イメージ) ··············· 119
- 123 -
2.掲載図表数値データ
(1)研究者・開発者に対するアンケート調査票
(2)大学に対するアンケート・ヒアリング調査票
(3)企業に対するアンケート・ヒアリング調査票
(4)検証講義アンケート調査票
(5)研究者・開発者に対するアンケート調査結果
(6)大学に対するアンケート・ヒアリング調査結果
(7)企業に対するアンケート・ヒアリング調査結果
(8)検証講義アンケート調査結果
- 124 -
(1)研究者・開発者に対するアンケート調査票
理工系のための知的財産教育に関するアンケート
本アンケートは、現在もしくは過去に、お勤め先/在学中の大学・大学院において
研究業務を行っている(行っていた)方へのアンケートになります。
【対象は下記のいずれかの方です】
事前登録属性より
ビジネスモニター(属性:研究開発)
過去調査より
理工学部の大学生
それ以外の方には、お答えいただけない内容になっております。
アンケートにご協力いただける方は、予めご了承いただいた上でご回答をお願い致します。
特許庁 平成24年度大学知財研究推進事業
「理工系学生向けの知的財産権制度講座の在り方に関する研究」に関するアンケート調査ご
協力のお願い
大阪大学 知的財産センター
<アンケート調査の趣旨>
大学は、将来イノベーション創出を担う優秀な人材を産業界に輩出する場としても期待され
ており、産業界からは将来研究者として活躍する理工系学生に対し、研究者として必要となる
知的財産に関する基礎知識を在学中から身につけておいて欲しいとの意見も聞かれるところ
です。また、産学連携における共同研究へ学生が参画する機会が増加する中、その学生が研
究途中段階で研究内容等を公の場で話してしまう例など、産業界より学生の知的財産に関す
る知識が十分でないことが指摘されているところです。
以上を背景として、今回の研究では理工系学生向けに研究者として知っておくべき実践的な
知的財産の知識を得るための知的財産権制度講座の在り方を検討するとともに実証実験を
行い、これをカリキュラムとして提示することを目的としています。
御多忙中、誠に恐縮ですが、本調査の趣旨を御理解いただき、御協力の程、お願いいたし
ます。
<御記入にあたって>
本質問調査票は、知的財産教育に関係する取組や制度について伺うものです。事実関係を
御記入ください。あなたの研究分野における研究者としての個人的な御意見で結構ですの
- 125 -
で、ぜひ忌憚ない御意見をお聞かせください。
本調査において「知的財産権」とは特許権、著作権、商標権、意匠権などの法律で定められ
た権利を指します。「知的財産」とは「知的財産権」に加え、ノウハウや営業秘密、及び権利化
できないが価値のある知的成果も含みます。「知的財産制度」とは知的財産とその保護・活用
に関連する制度全般を指します。「特許制度」、「著作権制度」は、それらの権利の保護・活用
に関連する制度全般を指します。
本調査から得られた情報は集計が行われ分析されますが、本調査の実施に当たっては、個
人情報保護法を遵守し、個人情報が外部に流出しないよう管理には細心の注意を払い、調査
以外の目的にはこれらの情報は使用致しません。
※次のページへ進んでアンケートにご回答ください。
1.基本情報について
問 1-1
あなたの所属に当てはまるものをお答えください。【必須】【単一】
学部生(学年
年生)
大学院生
大学教員(研究員含)
大学職員
公的研究機関
大企業
(中小企業基本法に基づく定義による。製造業であれば従業員が 300 人を越えかつ資本
金が三億円を越える)
中小企業
(中小企業基本法に基づく定義による。製造業であれば従業員数 300 人未満又は資本
金 3 億円以下)
その他
- 126 -
問 1-1 で「大学院生」と回答いただいた方にお伺いします。
問 1-1-2
大学院での現在の課程はどちらになりますか。当てはまるものをお答えください。【必須】【単一】
修士課程
博士課程
その他
問 1-1 で、学部生、大学院生、大学教員(研究員含)、大学職員に所属しているとお答えの方に伺い
ます。
問 1-2-1
あなたの分野に当てはまるものをお答えください。(複数回答)【必須】【複数】
工学系分野
薬学分野
情報科学系分野
医学・生物学系分野
実験系が中心の分野
実証研究が中心分野
理論研究が中心分野
実用志向の分野
融合学際領域の学術分野
その他
- 127 -
問 1-1 で、公的研究機関、大企業、中小企業に所属しているとお答えの方に伺います。
問 1-2-2
あなたの業種に当てはまるものをお答えください。(複数回答)【必須】【複数】
電機
機械
化学
製薬
情報通信
食品・飲料
その他
問 1-3
社会に出て何年が経過していますか。【必須】【単一】
(社会人学生の方も以下の選択肢よりお選びください)
1~3 年
4~6 年
7~9 年
10 年以上
問 1-4
あなたは今までに知的財産制度に関する教育を受けたことがありますか。【必須】【単一】
ある
ない
- 128 -
問 1-4 で、知的財産制度に関する教育を「受けたことがある」とお答えの方に伺います。
問 1-5
最初に知的財産制度に関する教育を受けたのは、どのタイミングですか。【必須】【単一】
大学
年次
大学院
年次
入社(勤務)1 年目
入社(勤務)2~5 年目
入社(勤務)6 年目以上
問 1-6
どこで受けましたか。【必須】【単一】
大学
社内(学内)教育
外部セミナー
その他
問 1-7
具体的にどのようなものですか。(複数回答可)【必須】【複数】
知的財産制度概論(特許法、実用新案法、意匠法、商標法の制度全般)
特許制度入門(特許制度概要など基礎的な内容)
特許制度実践(領域や事例に特化した実践的な内容)
意匠制度
商標制度
著作権制度
不正競争防止法
その他
- 129 -
問 1-8
学生時代に知的財産教育は行ったほうがいいと思いますか。【必須】【単一】
思う
思わない
(理由)
問 1-8 で、知的財産教育は「行ったほうがいい」とお答えの方に伺います。
問 1-9
どのようなレベルが必要だと考えますか。【必須】【単一】
知的財産制度概論レベル(特許法、実用新案法、意匠法、商標法の制度全般)
特許制度入門レベル(特許制度概要など基礎的な内容)
特許制度実践レベル(法律系ではなく、領域や事例に特化した実践的な内容)
その他
- 130 -
問 1-10
現在の研究遂行に必要と認識しているものをお選びください。(複数回答)【必須】【複数】
※現在は必要としていなくても、今後必要になる場合はそちらについてお答えください。
特許要件(どのような発明が特許を受けることができるのか)
研究ノートの知的財産制度の側面からの重要性について(発明者の認定や各人の貢献度を決
定する上での根拠とされることなど)
先行技術調査の意義とその必要性・重要性
共同・委託・受託研究の際の契約上の注意点や問題点についての知識
秘密情報(研究開発に関する情報、営業秘密など)の取り扱い
安全保障貿易管理に関する知識
特許出願と論文発表や学会発表の時期との関係について
職務発明とその権利帰属について
特許権の利用に関する知識(他人の権利との関係)
著作権法の留意点(著作権法に関して、職務著作、他人の論文や著作物の引用の可否など)
必要と認識しているものはない
問 1-11
現在、研究ノート(ラボノート)を記していますか。(複数回答)【必須】【複数】
紙媒体で記している
所属先のシステムなどを利用し、記録している(電子ラボノート)
記していない
(理由)
- 131 -
◎以降の質問における「業務・活動」については、企業などに属する方は研究開発業務、大学に属
する方は教育研究活動をさすものとします。
2.関わりがある知的財産の種類
問 2-1
あなたの業務・活動に際して、特許・実用新案制度との関わりはどの程度ありますか。 【必須】【単
一】
関わりが深い
関わりがある
関わりが少しある
関わりはない
問 2-2
あなたの業務・活動に際して、研究成果物の取扱い(譲渡・管理)についての関わりはどの程度あり
ますか。【必須】【単一】
関わりが深い
関わりがある
関わりが少しある
関わりはない
問 2-3
あなたの業務・活動に際して、著作権制度との関わりはどの程度ありますか。【必須】【単一】
関わりが深い
関わりがある
関わりが少しある
関わりはない
- 132 -
問 2-4
あなたの業務・活動に際して、ノウハウ・営業秘密の取扱いにかかわる制度(不正競争防止法等)と
の関わりはどの程度ありますか。【必須】【単一】
関わりが深い
関わりがある
関わりが少しある
関わりはない
問 2-5
あなたの業務・活動と関わりの深いと思われる知的財産関連の項目を選択してください。(複数回
答)【必須】【複数】
商標制度
意匠制度
種苗法
(植物新品種の保護にかかわる制度)
輸出入管理規制、安全保障管理にかかわる制度
独占禁止法
外国の知的財産制度
TRIPS 協定
生物多様性条約
(遺伝資源へのアクセスとベネフィットシェアリングにかかわる制度)
事実データを収集したデータベースの法的保護
(欧州において EU 指令で定められている制度)
その他の国際条約
その他
- 133 -
3.知的財産制度全般との関与:あなたの業務・活動と知的財産制度との関わりについて伺います。
問 3-1
あなたの業務・活動と知的財産制度との関わりは主に下記のいずれの場面で生じていると考えられ
ますか。(複数回答)【必須】【複数】
教育
研究開発
産官学連携
研究成果公開
学術論文誌、学会などでの発表
外国との交流
その他
問 3-2
知的財産制度との関わりが、あなたの業務・活動に及ぼす影響について該当するものを1つお選びく
ださい。【必須】【単一】
研究開発・技術開発・学術研究・教育活動などに大いにプラスの影響がある
研究開発・技術開発・学術研究・教育活動などにある程度プラスの影響がある
研究開発・技術開発・学術研究・教育活動などに対する影響はどちらともいえない
研究開発・教育活動を阻害する影響がある程度はある
研究開発・技術開発・学術研究・教育活動などを阻害する影響が大きい
問 3-3
あなたの業務・活動に対して、知的財産権制度が与える好ましい影響をお選びください。(複数回
答 )【必須】【複数 】
研究成果の社会還元に役立つ
知識の保護と活用に関する公正なルールの徹底に役立つ
研究活動に必要な権利取得が可能となる
研究が促進される
産学連携に役立つ
海外との連携に役立つ
研究成果の公開に役立つ
研究成果を知的財産とすることで科学技術への国税の投入に対する説明責任が果たせる
- 134 -
(例:NEDO、JST などの技術開発支援プログラムなど)
知的財産を介して学会や研究機関の研究費が獲得しやすくなる
知的財産を介して研究者が報酬を得やすくなる
その他
問 3-4
あなたの業務・活動に対して、知的財産権制度が与える好ましくない影響をお選びください。(複数回
答)【必須】【複数】
研究成果の社会還元を制約する
権利意識が高まりすぎて自由な学術研究活動ができなくなる
外国の研究機関や外国人との学術交流に支障が生じる
研究方法の権利の存在によって研究活動が阻害される
学生の研究への参加に支障が生じる
研究成果の公開が遅れることがある
秘密主義になりやすく研究発表などの支障が生じる
利益相反の問題に結び付きやすい
知的財産権を獲得することが目的化して研究の方向性が歪められる
学生への教育が知的財産制度を介した商業主義で歪められる
発明者の認定などでトラブルを生じる
知的財産制度が発展途上国に不利益を与える
(エイズ薬特許問題など)
その他
- 135 -
4.産学連携と特許等:産学連携とこれに関係する特許等について伺います。
問 4-1
あなたの所属先での産学連携活動は盛んでしょうか。【必須】【単一】
極めて盛んである
かなり盛んである
ある程度は行われている
あまり行われていない
ほとんど行われていない
問 4-1 で、所属先での産学連携活動が「極めて盛ん」「かなり盛ん」「ある程度は行われている」とお
答えの方に伺います。
問 4-2
産学連携を実施する際に知的財産制度はどの程度重要と思われますか。【必須】【単一】
極めて重要である
かなり重要である
どちらともいえない
あまり重要でない
全く重要ではない
問 4-3
産学連携を実施する際の知的財産に関する知識について、企業が期待するレベルと大学、公的研
究機関の対応のレベルに差異があると思われますか。【必須】【単一】
企業のレベルのほうが大学、公的研究機関より高い
大学、公的研究機関のレベルのほうが企業より高い
どちらともいえない
- 136 -
引き続き、問 4-1 で、所属先での産学連携活動が「極めて盛ん」「かなり盛ん」「ある程度は行われて
いる」とお答えの方に伺います。
問 4-4
あなたの所属先における産学連携について、大学、公的研究機関の研究者等が知的財産権の出願
(特許出願など)を行う際に生じている課題を選択してください。(複数回答)【必須】【複数】
発明者(創作者)の認定や寄与率の決定が困難
発明者(創作者)に対する知的財産権の譲渡対価の手当てが困難
研究成果の論文・学会発表との兼ね合いを調整するのが困難
知的財産権の獲得を目指して特許出願等を行う価値があるほどの発明(創作)であるのかどう
かの評価が難しい
学生が発明者(創作者)に含まれる研究成果の取扱いが困難
知的財産権の出願に際して専門家の支援が不足
大学、公的研究機関の知的財産部門の機能が不足
大学、公的研究機関の組織の知的財産権の出願経費の手当てが困難
大学、公的研究機関の事情に合致した知的財産管理の不在
その他
問 4-5
産学連携に関係して、大学、公的研究機関の特許権等の契約に関して課題と考えることを選択して
ください。(複数回答)【必須】【複数】
共同研究の際の知的財産の帰属に関する契約が困難
多くの大学や法人が関与するプログラム(プロジェクト)における知的財産の帰属に関する契約
が困難
国際的な協力における知的財産に関する契約が困難
マテリアルトランスファーを伴う契約や制度運用が困難
プログラム著作権に関する取り決めや契約が困難
ノウハウなど秘密情報の管理に関する契約が困難
その他
- 137 -
5.あなたの学術分野における、知的財産制度と研究活動のインセンティブとの関係について伺いま
す。
問 5-1
あなたの分野に関わりを持つ知的財産権を獲得することは、あなたの研究活動のインセンティブとな
ると思われますか。【必須】【単一】
大いにインセンティブにつながっている
どちらかといえばインセンティブにつながっている
あまりインセンティブにはならない
全くインセンティブにはならない
その他
問 5-1 で、「大いにインセンティブにつながっている」「どちらかといえばインセンティブにつながってい
る」とお答えの方に伺います。
問 5-2
知的財産権がもたらす研究活動へのインセンティブはどのようなものですか。(複数回答)【必須】【複
数】
個人への金銭的報酬(特許の発明報奨など)がある
業績として評価される
名声や評判につながる
発明者、創作者の名誉が守られる
研究資金や開発予算の獲得につながる
所属機関に貢献する
産業界・社会への貢献
その他
- 138 -
(2)大学に対するアンケート・ヒアリング調査票
特許庁
平成24年度大学知財研究推進事業
「理工系学生向けの知的財産権制度講座の在り方に関する研究」に関するアンケート調査
ご協力のお願い
大阪大学 知的財産センター
<アンケートの趣旨>
大学は、将来イノベーション創出を担う優秀な人材を産業界に輩出する場としても期待さ
れており、産業界からは将来研究者として活躍する理工系学生に対し、研究者として必要と
なる知的財産に関する基礎知識を在学中から身につけておいて欲しいとの意見も聞かれると
ころです。また、産学連携における共同研究へ学生が参画する機会が増加する中、その学生
が研究途中段階で研究内容等を公の場で話してしまう例など、産業界より学生の知的財産に
関する知識が十分でないことが指摘されているところです。
以上を背景として、今回の研究では理工系学生向けに研究者として知っておくべき実践的
な知的財産の知識を得るための知的財産権制度講座の在り方を検討するとともに実証実験を
行い、これをカリキュラムとして提示することを目的としています。
今回の調査は、上記の観点から、主に以下の点をお伺いいたしたく、アンケートを実施さ
せていただければと考えております。
1.産学連携などで、大学と企業とで共同研究を行うにあたり、参加する学生が知っておく
べきと考える知的財産に関する知識とはどのようなものか。
2.将来、研究者・開発者・技術者として入社する理工系学生が知っておくべきと考える知
的財産に関する知識とはどのようなものか。
3.貴大学において、研究者・開発者・技術者となる学生に対して、教育している、または
教育すべきと考えられる知的財産に関する知識とはどのようなものか。
【アンケート調査結果について】
ご回答いただいた内容は、本調査研究におけるカリキュラムの検討において活用させてい
ただきます。
また、アンケート結果につきましては、本研究の報告書において、大学名を伏せた上で統
計的にとりまとめて公表いたします。
上記目的以外には、調査結果は一切使用いたしませんし、個別情報を公表するなどは致し
ません。
- 139 -
特許庁
平成24年度大学知財研究推進事業
「理工系学生向けの知的財産権制度講座の在り方に関する研究」に関するヒアリング調査
ご協力のお願い
大阪大学 知的財産センター
<ヒアリングの趣旨>
大学は、将来イノベーション創出を担う優秀な人材を産業界に輩出する場としても期待さ
れており、産業界からは将来研究者として活躍する理工系学生に対し、研究者として必要と
なる知的財産に関する基礎知識を在学中から身につけておいて欲しいとの意見も聞かれると
ころです。また、産学連携における共同研究へ学生が参画する機会が増加する中、その学生
が研究途中段階で研究内容等を公の場で話してしまう例など、産業界より学生の知的財産に
関する知識が十分でないことが指摘されているところです。
以上を背景として、今回の研究では理工系学生向けに研究者として知っておくべき実践的
な知的財産の知識を得るための知的財産権制度講座の在り方を検討するとともに実証実験を
行い、これをカリキュラムとして提示することを目的としています。
今回の調査は、上記の観点から、主に以下の点をお伺いいたしたく、ヒアリングを実施さ
せていただければと考えております。
1.産学連携などで、大学と企業とで共同研究を行うにあたり、参加する学生が知っておく
べきと考える知的財産に関する知識とはどのようなものか。
2.将来、研究者・開発者・技術者として入社する理工系学生が知っておくべきと考える知
的財産に関する知識とはどのようなものか。
3.貴大学において、研究者・開発者・技術者となる学生に対して、教育している、または
教育すべきと考えられる知的財産に関する知識とはどのようなものか。
【ヒアリング調査結果について】
ご回答いただいた内容は、本調査研究におけるカリキュラムの検討において活用させてい
ただきます。
また、ヒアリング結果につきましては、本研究の報告書において、大学名を伏せた上で統
計的にとりまとめて公表いたします。
上記目的以外には、調査結果は一切使用いたしませんし、個別情報を公表するなどは致し
ません。
- 140 -
【問い合わせ先】
〒560-0043 大阪府豊中市待兼山町1丁目6番地
大阪大学知的財産センター内
Tel:06-6850-5007 Fax:06-6850-6593
Mail:[email protected]
http://www.iprism.osaka-u.ac.jp
貴大学名
お名前
所属部署名
役職
住所
電話番号
メールアドレス
<ご回答いただく方のお立場>
1.
産学連携推進担当教職員
2.
専門職大学院大学教職員(知的財産関連)
3.
法学部・法学研究科教職員
4.
理工系学部教職員
5.
その他(
)
<理工系学生に対する知的財産教育講座の現状について>
Q1-1.理工系学部の学生を対象とした知的財産教育講座を開講していますか?
A1.開講している
開講していない(Q1-8へ)
Q1-2.理工系学部の学生を対象とした知的財産教育講座の対象学年
Q1-2-1
なぜ、その学年を対象としているのですか?
Q1-2-2
その他の学年を対象とする計画等がありますか?
- 141 -
Q1-3.理工系学部の学生を対象とした知的財産教育講座の対象学生の学部
Q1-3-1
なぜその学部を対象としているのですか?
Q1-3-2
複数の学部を対象としている場合に、学部によって講座の内容はどのように
していますか?
Q1-3-3
その他の学部を対象とする計画等がありますか?
Q1-4.貴大学における理工系学部の学生を対象とした知的財産教育講座の具体的な内容
はどのようなものですか?
(あてはまるものすべてに○をつけてください。)
(1)知的財産制度全般の概要(目的・種類・保護対象など基礎的な内容)
(2)特許制度についての
①入門編(目的・権利期間・保護対象・出願手続の概要など基礎的な内容)
②初級編(入門編の内容に加え、出願手続の具体的内容、発明とは、特許権者、特許要
件の具体的内容などの内容)
③中・上級編(初級編の内容に加え、領域や事例に特化した新規性喪失の例外、職務発
明、権利侵害、新規性・進歩性の判断手法、権利侵害の判断手法、など、実際の判断
方法が理解できる内容)
(3)意匠制度についての
①入門編(目的・権利期間・保護対象・出願手続の概要など基礎的な内容)
②初級編(入門編の内容に加え、出願手続の具体的内容、意匠とは、意匠権者、意匠の
登録要件の具体的内容などの内容)
③中・上級編(初級編の内容に加え、領域や事例に特化した新規性喪失の例外、職
務意匠、権利侵害、新規性・類似、創作容易性の判断手法、権利侵害の判断手法、な
ど、実際の判断方法が理解できる内容)
- 142 -
(3)商標制度について
①入門編(目的・権利期間・保護対象・出願手続の概要など基礎的な内容)
②初級編(入門編の内容に加え、出願手続の具体的内容、商標の種類、商標の三大機能、
商標権者、商標の登録要件の具体的内容などの内容)
③中・上級編(初級編の内容に加え、権利侵害、商標の類否判断の判断手法、権利侵害
の判断手法など、実際の判断方法が理解できる内容)
(4)著作権について
(5)その他知的財産権制度について
例:不競法など
Q1-5現在の講座についての課題及び留意点とその解決策はどうですか?
Q1-6
知的財産権制度講座の開講に当たって教員の充足度についてはどうですか?
Q1-7
知的財産権制度講座を担当する教員が必要とする資質や経験についてはどう思
われますか?
Q1-8
知的財産権制度講座を開講していない場合、その理由と今後の方策について
- 143 -
Q1-9
知的財産権教育講座の内容として、追加することが必要と考えている項目、科目
等ありましたら、お答えください。
※シラバス、講義に用いている教材等ありましたら、ご提供いただけますでしょうか?
提供していただいた教材等を今回の調査研究で作成する講義資料等において利用すること
についてはいかがでしょうか?
利用してもらってもよい。
利用不可
利用時に相談してほしい
(なお、今回の調査研究において作成する講義資料などに、提供していただいた教材等を実
際に利用する場合には、書面等による許諾手続を改めてさせていただきます。)
Q2.研究者・開発者・技術者として入社する理工系学生が知っておくべきと考える知的財
産に関する知識や、企業・大学と共同研究を行うにあたり、それに参加する学生が知ってお
くべきと考える知的財産に関する知識として以下の項目が重要と考えられるところですが、
各項目についての必要性についてお答えください。
Q2-1
特許要件の理解
※どのような発明が特許を受けることができるのかについて理解することは、研究開発を通じ、発明をな
す理工系学生にとって重要と考えられる。
事例:発明の成立性に関する事例(2002年)
:最高裁平成12年2月29日判決(平
成10年(行ツ)第19号:自然法則の利用について、反復可能性がどの程度そなわっ
ていればよいかを判示した事例
・将来企業に入社する学生
(そのように考える理由:
必須
知っていれば望ましい
必要性を感じない
)
・共同研究に参加する学生
(そのように考える理由:
必須
知っていれば望ましい
必要性を感じない
)
- 144 -
特許要件について、特に理解が必要と思われる要件やそれに関する事例がありまし
たら、ご教示ください。
Q2-2.研究ノートの重要性について
※研究ノートは米国における先発明主義の時代においては、先発明を立証する、発明の完成日を立証する
上で重要な資料として位置づけられてきたが、米国は先願主義に移行したものの、依然として、最先の発
表にかかる発明者の立証の資料として位置づけられるものであることから、その重要性については、変わ
らない。また、共同研究においては、発明者の認定の根拠となる資料であることから、その点からも研究
ノートが重要である。
事 例 : 結 晶 性 ポ リ プ ロ ピ レ ン 事 件 (1 9 8 3 年 ): 米 国 の イ ン タ フ ェ ア レ ン ス の 例 、
University of Pittsburgh v. Mare Hedrick 事件(2009年):ラボノートの記載か
ら、発明者が認定された例
・将来企業に入社する学生
(そのように考える理由:
必須
知っていれば望ましい
必要性を感じない
)
・共同研究に参加する学生
(そのように考える理由:
必須
知っていれば望ましい
必要性を感じない
)
研究ノートに関して御社において参考となる事例などがあれば、ご教示ください。
- 145 -
Q2-3.先行技術調査の重要性:先行技術調査方法の事例紹介(IPDL、有料データベ
ースなど主なサイトの紹介)
※研究開発を行うに当たり、当該研究テーマについての先行的な研究内容を把握することや、特許出願を
するに際して、権利付与の可能性を検討するにあたって、先行技術調査が有用であること、具体的にどの
ようにすればよいかを理解するようにすることは重要であると考えられる。
・将来企業に入社する学生
(そのように考える理由:
必須
知っていれば望ましい
必要性を感じない
)
・共同研究に参加する学生
(そのように考える理由:
必須
知っていれば望ましい
必要性を感じない
)
先行技術調査に関して御社において参考となる取り組み、事例などがあれば、ご教
示ください。
Q2-4.
ついて
共同・委託・受託研究契約における知的財産の帰属等に関する取り決めに
※ これらの契約に関して、生じうる問題点などを理解することは重要と考えられる。
例えば:成果物の取り扱い、寄与率、契約社員が発明を完成した場合の事例など
・将来企業に入社する学生
(そのように考える理由:
必須
知っていれば望ましい
必要性を感じない
)
・共同研究に参加する学生
(そのように考える理由:
必須
知っていれば望ましい
必要性を感じない
)
共同研究や受託・委託研究についての権利の帰属について参考事例や実際に生じた
問題点などがあれば、ご教示ください。
- 146 -
Q2-5.研究中・研究終了後の秘密情報の取り扱いについて
※研究中にその内容を公表してしまうと、特許が取れなくなってしまうことをはじめ、競業者に対しての
情報漏えいのデメリットや、営業秘密としての管理などを理解することにより、秘密保持の重要性を理解
することは必須と考えられる。
事例:米国経済スパイ法の事例
東京高裁平成16年3月 29 日判決(平成16年(て)第20号):元研究員が DNA
と細胞系の試薬を搾取した事件(2004年):
・将来企業に入社する学生
(そのように考える理由:
必須
知っていれば望ましい
必要性を感じない
)
・共同研究に参加する学生
(そのように考える理由:
必須
知っていれば望ましい
必要性を感じない
)
秘密情報の取り扱いについて、参考となる事例があれば、ご教示ください。
Q2-6.安全保障貿易管理に関する知識
※安全保障貿易管理については、その知識を知らずに、海外の特定の国の関係者に法規に触れる情報を流
してしまったり、製品や部品を輸出した場合に外国為替及び外国貿易法上問題となることから、その概略
等理解しておくことは重要と考えられる。
東芝ココム事件:日本で発生した外国為替及び外国貿易法違反事件(1987年)
米国テネシー大学教授不正輸出事件(2009年):中国人留学生に政府の輸出許可を
得ずに国防関連技術データを開示したことにつき、みなし輸出として罪に問われた事件
・将来企業に入社する学生
(そのように考える理由:
必須
知っていれば望ましい
必要性を感じない
)
・共同研究に参加する学生
(そのように考える理由:
必須
知っていれば望ましい
必要性を感じない
)
安全保障貿易管理に関する知識として、知っておくべきことや参考となる事例があ
れば、ご教示ください。
- 147 -
Q2-7.論文発表に先駆けた特許出願の必要性:新規性の判断時点の基準、学会発表
や学位論文発表と特許出願の関係性について
※特許出願と学会発表論文発表との関係性を理解することは、企業の研究者・発表者も学会発表を行うこ
とから重要と考えられる。
・将来企業に入社する学生
(そのように考える理由:
必須
知っていれば望ましい
必要性を感じない
)
・共同研究に参加する学生
(そのように考える理由:
必須
知っていれば望ましい
必要性を感じない
)
特許出願前の発表行為(例えば展示など)が必要な理由、参考事例などがありまし
たらご教示ください。
Q2-8.知的財産の活用の方法:電機・機械・製薬業界で行われている事例をもとに
活用方法を紹介する
※知的財産が、企業経営においてどのような役割を果たすのかを理解することは重要と考えられる。
・将来企業に入社する学生
(そのように考える理由:
必須
知っていれば望ましい
必要性を感じない
)
・共同研究に参加する学生
(そのように考える理由:
必須
知っていれば望ましい
必要性を感じない
)
知的財産活用事例で参考となるものがありましたらご教示ください。
- 148 -
Q2-9.発明者の認定について
※特許を受ける権利を有する者である発明者の要件、発明者の認定がどのように行われるのか、どのよう
な争いがあるのかを理解することは、将来発明者となる立場の学生には重要であると考えられる。
ガラス多孔体事件(知財高裁平成20年5月29日判決)
:大学における研究課程でなされ
た発明についてその発明者が誰であるかが争われた事件
・将来企業に入社する学生
(そのように考える理由:
必須
知っていれば望ましい
必要性を感じない
)
・共同研究に参加する学生
(そのように考える理由:
必須
知っていれば望ましい
必要性を感じない
)
発明者の認定事例について参考となるものがありましたらご教示ください。
Q2-10.職務発明と権利帰属の明確性
※職務発明制度の内容については、社員となった場合や大学との共同研究で、大学の担当教員の下で研究
に従事する学生の発明者としての取り扱いがどのようになるのかを考慮すべき場合のいずれにおいても関
係する内容であり重要と考えられる。
オリンパス光学事件:最高裁平成15年4月22日判決(民集57巻4号477頁)
・将来企業に入社する学生
(そのように考える理由:
必須
知っていれば望ましい
必要性を感じない
)
・共同研究に参加する学生
(そのように考える理由:
必須
知っていれば望ましい
必要性を感じない
)
職務発明制度についての教育事例や参考となる事例等がありましたらご教示くださ
い。
- 149 -
Q2-11.他人の特許権の利用について(基本特許と改良特許の権利関係・試験研究
のための他人の特許権の利用等)
※他人の権利との関係、特に利用発明についての考え方を理解しておくことは、研究・開発を行う技術者
には重要と考えられる。
がん転移モデルマウス事件:東京地裁平成13年12月20日判決(平成11年(ワ)
第15238号)
・将来企業に入社する学生
(そのように考える理由:
必須
知っていれば望ましい
必要性を感じない
)
・共同研究に参加する学生
(そのように考える理由:
必須
知っていれば望ましい
必要性を感じない
)
研究開発の際の留意点として、他人の特許の利用等に関して参考となる事例があり
ましたらご教示ください。
Q2-12.知的財産権の行使における独占禁止法上の留意点について
※知的財産権を行使するにあたっては、独占禁止法との関係が問題となる場合があるが、そのような考え
方を理解しておくことは、知的財産制度のルールを理解するために重要であると考えられる。
パチンコ機パテントプール事例(平成9年8月6日公正取引委員会審決):X社ら 10 社
が特許権の管理をY連盟に委託し、第三者にライセンスをしないこと等の方法により新
規参入を抑制していたことが独占禁止法第 3 条違反とされた事例
・将来企業に入社する学生
(そのように考える理由:
必須
知っていれば望ましい
必要性を感じない
)
・共同研究に参加する学生
(そのように考える理由:
必須
知っていれば望ましい
必要性を感じない
)
知的財産権と独禁法に関する事項として参考となる事例がありましたらご教示くだ
さい。
- 150 -
Q2-13.著作権法の留意点(職務著作、引用、例外的使用)
※プログラマーやSEには職務著作については、直接関係する内容であること、引用については、論文作
成の際には知っておくことが望ましい事項であり、いずれも重要と考えられる。
職務著作に関する事例:RGB 事件:最高裁平成 15 年 04 月 11 日判決(平成 13(受)第21
6号)
引用に関する事例:最高裁昭和55年3月28日判決(昭和51年(オ)第923号)
・将来企業に入社する学生
(そのように考える理由:
必須
知っていれば望ましい
必要性を感じない
)
・共同研究に参加する学生
(そのように考える理由:
必須
知っていれば望ましい
必要性を感じない
)
著作権に関して、そのほかに知っておくべき事項があれば、ご教示ください。
Q2-14.ネットワーク社会における知的財産法に関する留意点一般について
※最近は、ネットワーク上でのコミュニケーション手段が発達してきており、仲間内での発言の感覚で
twitter 上に研究に関する話題を書き込んだり、クラウドサービスの文書蓄積等の利用が日常的になってい
ることから、それらに研究内容や秘密情報を書き込むことの危険性を理解させることは、重要と思われる。
・将来企業に入社する学生
(そのように考える理由:
必須
知っていれば望ましい
必要性を感じない
)
・共同研究に参加する学生
(そのように考える理由:
必須
知っていれば望ましい
必要性を感じない
)
ネットワークに関する知的財産法に関する事例で参考となる事例がありましたらご
教示ください。
- 151 -
Q2-15.その他必要と考えられる知的財産に関する知識や学生に足りない知識はど
のようなものがあるかについてお答えください。
・特許に関するもの
・意匠に関するもの
・商標に関するもの
・著作権に関するもの
・その他知財に関するもの
◇◆◇◇◆◇◆◇◇◇◆◇◇ ご協力有難うございました。 ◇◇◆◇◆◇◇◆◇◆◇◇
- 152 -
(3)企業に対するアンケート・ヒアリング調査票
特許庁
平成24年度大学知財研究推進事業
「理工系学生向けの知的財産権制度講座の在り方に関する研究」に関するアンケート調査
ご協力のお願い
大阪大学 知的財産センター
<アンケートの趣旨>
大学は、将来イノベーション創出を担う優秀な人材を産業界に輩出する場としても期待さ
れており、産業界からは将来研究者として活躍する理工系学生に対し、研究者として必要と
なる知的財産に関する基礎知識を在学中から身につけておいて欲しいとの意見も聞かれると
ころです。また、産学連携における共同研究へ学生が参画する機会が増加する中、その学生
が研究途中段階で研究内容等を公の場で話してしまう例など、産業界より学生の知的財産に
関する知識が十分でないことが指摘されているところです。
以上を背景として、今回の研究では理工系学生向けに研究者として知っておくべき実践的
な知的財産の知識を得るための知的財産権制度講座の在り方を検討するとともに実証実験を
行い、これをカリキュラムとして提示することを目的としています。
今回の調査は、上記の観点から、主に以下の点をお伺いいたしたく、アンケートを実施さ
せていただければと考えております。
1.産学連携などで、大学と企業とで共同研究を行うにあたり、参加する学生が知っておく
べきと考える知的財産に関する知識とはどのようなものか。
2.将来、研究者・開発者・技術者として入社する理工系学生が知っておくべきと考える知
的財産に関する知識とはどのようなものか。
3.御社において、研究者・開発者・技術者に対して、教育している、または教育すべきと
考えられる知的財産に関する知識とはどのようなものか。
【アンケート調査結果について】
ご回答いただいた内容は、本調査研究におけるカリキュラムの検討において活用させてい
ただきます。
また、アンケート結果につきましては、本研究の報告書において、企業名を伏せた上で統
計的にとりまとめて公表いたします。
上記目的以外には、調査結果は一切使用いたしませんし、個別情報を公表するなどは致し
ません。
- 153 -
特許庁
平成24年度大学知財研究推進事業
「理工系学生向けの知的財産権制度講座の在り方に関する研究」に関するヒアリング調査
ご協力のお願い
大阪大学 知的財産センター
<ヒアリングの趣旨>
大学は、将来イノベーション創出を担う優秀な人材を産業界に輩出する場としても期待さ
れており、産業界からは将来研究者として活躍する理工系学生に対し、研究者として必要と
なる知的財産に関する基礎知識を在学中から身につけておいて欲しいとの意見も聞かれると
ころです。また、産学連携における共同研究へ学生が参画する機会が増加する中、その学生
が研究途中段階で研究内容等を公の場で話してしまう例など、産業界より学生の知的財産に
関する知識が十分でないことが指摘されているところです。
以上を背景として、今回の研究では理工系学生向けに研究者として知っておくべき実践的
な知的財産の知識を得るための知的財産権制度講座の在り方を検討するとともに実証実験を
行い、これをカリキュラムとして提示することを目的としています。
今回の調査は、上記の観点から、主に以下の点をお伺いいたしたく、ヒアリングを実施さ
せていただければと考えております。
1.産学連携などで、大学と企業とで共同研究を行うにあたり、参加する学生が知っておく
べきと考える知的財産に関する知識とはどのようなものか。
2.将来、研究者・開発者・技術者として入社する理工系学生が知っておくべきと考える知
的財産に関する知識とはどのようなものか。
3.御社において、研究者・開発者・技術者に対して、教育している、または教育すべきと
考えられる知的財産に関する知識とはどのようなものか。
【ヒアリング調査結果について】
ご回答いただいた内容は、本調査研究におけるカリキュラムの検討において活用させてい
ただきます。
また、ヒアリング結果につきましては、本研究の報告書において、企業名を伏せた上で統
計的にとりまとめて公表いたします。
上記目的以外には、調査結果は一切使用いたしませんし、個別情報を公表するなどは致し
ません。
- 154 -
【問い合わせ先】
〒560-0043 大阪府豊中市待兼山町1丁目6番地
大阪大学知的財産センター内
Tel:06-6850-5007 Fax:06-6850-6593
Mail:[email protected]
http://www.iprism.osaka-u.ac.jp
企業名
ご担当者お名前
所属部署名
役職
在職経験年数
住所(会社)
電話番号(会社)
メールアドレス
<ご回答いただく方のお立場>
1.
人材育成全般を担当する部署(人事部など)
2.
企業の社員に対して知的財産教育を担当する部署(知的財産部など)
3.
法務部・法規部など法務を担当する部署
4.
産学連携など大学との共同研究を推進する部署
5.
その他(どのような役割の部署ですか
)
<御社での知的財産教育の現状について>
Q1.御社では、研究者・開発者・技術者に対して、知的財産制度に関する社内教育を実施
していますか?
A1.実施している
実施していない
(実施されている場合)
Q1-2.御社で実施している社内教育の対象者、時期、頻度、期間などについて
研修対象(入社年数) 年間実施回数
(
)年目
(
)年目
(
)年目
(
)年目
(
)年目
(
)年目
各回の研修時間
- 155 -
内容・狙い
Q1-3.御社で入社後数年程度の研究者・開発者・技術者に対して実施している知的財産
権制度に関する社内教育の具体的な内容はどのようなものですか?
(あてはまるものすべてに○をつけてください。)
(1)知的財産制度全般の概要(目的・種類・保護対象など基礎的な内容)
(2)特許制度についての
①入門編(目的・権利期間・保護対象・出願手続の概要など基礎的な内容)
②初級編(入門編の内容に加え、出願手続の具体的内容、発明とは、特許権者、特許要件の
具体的内容などの内容)
③中・上級編(初級編の内容に加え、領域や事例に特化した新規性喪失の例外、職務発明、
権利侵害、新規性・進歩性の判断手法、権利侵害の判断手法、など、実際の判断方法が理解
できる内容)
(3)意匠制度についての
①入門編(目的・権利期間・保護対象・出願手続の概要など基礎的な内容)
②初級編(入門編の内容に加え、出願手続の具体的内容、意匠とは、意匠権者、意匠の登録
要件の具体的内容などの内容)
③中・上級編(初級編の内容に加え、領域や事例に特化した新規性喪失の例外、職
務
意匠、権利侵害、新規性・類似、創作容易性の判断手法、権利侵害の判断手法、など、実際
の判断方法が理解できる内容)
(3)商標制度について
①入門編(目的・権利期間・保護対象・出願手続の概要など基礎的な内容)
②初級編(入門編の内容に加え、出願手続の具体的内容、商標の種類、商標の三大機能、商
標権者、商標の登録要件の具体的内容などの内容)
③中・上級編(初級編の内容に加え、権利侵害、商標の類否判断の判断手法、権利侵害の判
断手法など、実際の判断方法が理解できる内容)
(4)著作権について
(5)その他知的財産権制度について
例:不競法など
Q1-4
知的財産教育における大学の役割として期待することは何ですか?
- 156 -
Q2.研究者・開発者・技術者として入社する理工系学生が知っておくべきと考える知的財
産に関する知識や、企業・大学と共同研究を行うにあたり、それに参加する学生が知ってお
くべきと考える知的財産に関する知識として以下の項目が重要と考えられるところですが、
事例はあくまで参考例ですので、各設問項目の必要性についてお答えください。
Q2-1
特許要件の理解
※どのような発明が特許を受けることができるのかについて理解することは、研究開発を通じ、発明をな
す理工系学生にとって重要と考えられる。
事例:発明の成立性に関する事例(2002年)
:最高裁平成12年2月29日判決(平
成10年(行ツ)第19号:自然法則の利用について、反復可能性がどの程度そなわっ
ていればよいかを判示した事例
・将来企業に入社する学生
(そのように考える理由:
必須
知っていれば望ましい
必要性を感じない
)
・共同研究に参加する学生
(そのように考える理由:
必須
知っていれば望ましい
必要性を感じない
)
特許要件について、特に理解が必要と思われる要件やそれに関する事例がありまし
たら、ご教示ください。
- 157 -
Q2-2.研究ノートの重要性について
※研究ノートは米国における先発明主義の時代においては、先発明を立証する、発明の完成日を立証する
上で重要な資料として位置づけられてきたが、米国は先願主義に移行したものの、依然として、最先の発
表にかかる発明者の立証の資料として位置づけられるものであることから、その重要性については、変わ
らない。また、共同研究においては、発明者の認定の根拠となる資料であることから、その点からも研究
ノートが重要であると考えられる。
事 例 : 結 晶 性 ポ リ プ ロ ピ レ ン 事 件 (1 9 8 3 年 ): 米 国 の イ ン タ フ ェ ア レ ン ス の 例 、
University of Pittsburgh v. Mare Hedrick 事件(2009年):ラボノートの記載か
ら、発明者が認定された例
・将来企業に入社する学生
(そのように考える理由:
必須
知っていれば望ましい
必要性を感じない
)
・共同研究に参加する学生
(そのように考える理由:
必須
知っていれば望ましい
必要性を感じない
)
研究ノートに関して御社において参考となる事例などがあれば、ご教示ください。
Q2-3.先行技術調査の重要性:先行技術調査方法の事例紹介(IPDL、有料データベ
ースなど主なサイトの紹介)
※研究開発を行うに当たり、当該研究テーマについての先行的な研究内容を把握することや、特許出願を
するに際して、権利付与の可能性を検討するにあたって、先行技術調査が有用であること、具体的にどの
ようにすればよいかを理解するようにすることは重要であると考えられる。
・将来企業に入社する学生
(そのように考える理由:
必須
知っていれば望ましい
必要性を感じない
)
・共同研究に参加する学生
(そのように考える理由:
必須
知っていれば望ましい
必要性を感じない
)
先行技術調査に関して御社において参考となる取り組み、事例などがあれば、ご教
示ください。
- 158 -
Q2-4.
ついて
共同・委託・受託研究契約における知的財産の帰属等に関する取り決めに
※ これらの契約に関して、生じうる問題点などを理解することは重要であると考えられる。
例えば:成果物の取り扱い、寄与率、契約社員が発明を完成した場合の事例など
・将来企業に入社する学生
(そのように考える理由:
必須
知っていれば望ましい
必要性を感じない
)
・共同研究に参加する学生
(そのように考える理由:
必須
知っていれば望ましい
必要性を感じない
)
共同研究や受託・委託研究についての権利の帰属について参考事例や実際に生じた
問題点などがあれば、ご教示ください。
Q2-5.研究中・研究終了後の秘密情報の取り扱いについて
※研究中にその内容を公表してしまうと、特許が取れなくなってしまうことをはじめ、競業者に対しての
情報漏えいのデメリットや、営業秘密としての管理などを理解することにより、秘密保持の重要性を理解
することは重要であると考えられる。
事例:米国経済スパイ法の事例
東京高裁平成16年3月 29 日判決(平成16年(て)第20号):元研究員が DNA
と細胞系の試薬を搾取した事件(2004年):
・将来企業に入社する学生
(そのように考える理由:
必須
知っていれば望ましい
必要性を感じない
)
・共同研究に参加する学生
(そのように考える理由:
必須
知っていれば望ましい
必要性を感じない
)
秘密情報の取り扱いについて、参考となる事例があれば、ご教示ください。
- 159 -
Q2-6.安全保障貿易管理に関する知識
※安全保障貿易管理については、その知識を知らずに、海外の特定の国の関係者に法規に触れる情報を流
してしまったり、製品や部品を輸出した場合に外国為替及び外国貿易法上問題となることから、その概略
等理解しておくことは重要であると考えられる。
東芝ココム事件:日本で発生した外国為替及び外国貿易法違反事件(1987年)
米国テネシー大学教授不正輸出事件(2009年):中国人留学生に政府の輸出許可を
得ずに国防関連技術データを開示したことにつき、みなし輸出として罪に問われた事件
・将来企業に入社する学生
(そのように考える理由:
必須
知っていれば望ましい
必要性を感じない
)
・共同研究に参加する学生
(そのように考える理由:
必須
知っていれば望ましい
必要性を感じない
)
安全保障貿易管理に関する知識として、知っておくべきことや参考となる事例があ
れば、ご教示ください。
Q2-7.論文発表に先駆けた特許出願の必要性:新規性の判断時点の基準、学会発表
や学位論文発表と特許出願の関係性について
※特許出願と学会発表論文発表との関係性を理解することは、企業の研究者・発表者も学会発表を行うこ
とから重要であると考えられる。
・将来企業に入社する学生
(そのように考える理由:
必須
知っていれば望ましい
必要性を感じない
)
・共同研究に参加する学生
(そのように考える理由:
必須
知っていれば望ましい
必要性を感じない
)
特許出願前の発表行為(例えば展示など)が必要な理由、参考事例などがありまし
たらご教示ください。
- 160 -
Q2-8.知的財産の活用の方法:電機・機械・製薬業界で行われている事例をもとに
活用方法を紹介する
※知的財産が、企業経営においてどのような役割を果たすのかを理解することは重要であると考えられる。
・将来企業に入社する学生
(そのように考える理由:
必須
知っていれば望ましい
必要性を感じない
)
・共同研究に参加する学生
(そのように考える理由:
必須
知っていれば望ましい
必要性を感じない
)
知的財産活用事例で参考となるものがありましたらご教示ください。
Q2-9.発明者の認定について
※特許を受ける権利を有する者である発明者の要件、発明者の認定がどのように行われるのか、どのよう
な争いがあるのかを理解することは、将来発明者となる立場の学生には重要であると考えられる。
ガラス多孔体事件(知財高裁平成20年5月29日判決)
:大学における研究課程でなされ
た発明についてその発明者が誰であるかが争われた事件
・将来企業に入社する学生
(そのように考える理由:
必須
知っていれば望ましい
必要性を感じない
)
・共同研究に参加する学生
(そのように考える理由:
必須
知っていれば望ましい
必要性を感じない
)
発明者の認定事例について参考となるものがありましたらご教示ください。
- 161 -
Q2-10.職務発明と権利帰属の明確性
※職務発明制度の内容については、社員となった場合や大学との共同研究で、大学の担当教員の下で研究
に従事する学生の発明者としての取り扱いがどのようになるのかを考慮すべき場合のいずれにおいても関
係する内容であり重要であると考えられる。
オリンパス光学事件:最高裁平成15年4月22日判決(民集57巻4号477頁)
・将来企業に入社する学生
(そのように考える理由:
必須
知っていれば望ましい
必要性を感じない
)
・共同研究に参加する学生
(そのように考える理由:
必須
知っていれば望ましい
必要性を感じない
)
職務発明制度についての教育事例や参考となる事例等がありましたらご教示くだ
さい。
Q2-11.他人の特許権の利用について(基本特許と改良特許の権利関係・試験研究
のための他人の特許権の利用等)
※他人の権利との関係、特に利用発明についての考え方を理解しておくことは、研究・開発を行う技術者
には重要であると考えられる。
がん転移モデルマウス事件:東京地裁平成13年12月20日判決(平成11年(ワ)
第15238号)
・将来企業に入社する学生
(そのように考える理由:
必須
知っていれば望ましい
必要性を感じない
)
・共同研究に参加する学生
(そのように考える理由:
必須
知っていれば望ましい
必要性を感じない
)
研究開発の際の留意点として、他人の特許の利用等に関して参考となる事例があり
ましたらご教示ください。
- 162 -
Q2-12.知的財産権の行使における独占禁止法上の留意点について
※知的財産権を行使するにあたっては、独占禁止法との関係が問題となる場合があるが、そのような考え
方を理解しておくことは、知的財産制度のルールを理解するために重要であると考えられる。
パチンコ機パテントプール事例(平成9年8月6日公正取引委員会審決):X社ら 10 社
が特許権の管理をY連盟に委託し、第三者にライセンスをしないこと等の方法により新
規参入を抑制していたことが独占禁止法第 3 条違反とされた事例
・将来企業に入社する学生
(そのように考える理由:
必須
知っていれば望ましい
必要性を感じない
)
・共同研究に参加する学生
(そのように考える理由:
必須
知っていれば望ましい
必要性を感じない
)
知的財産権と独禁法に関する事項として参考となる事例がありましたらご教示く
ださい。
Q2-13.著作権法の留意点(職務著作、引用、例外的使用)
※プログラマーやSEには職務著作については、直接関係する内容であること、引用については、論文作
成の際には知っておくことが望ましい事項であり、いずれも重要であると考えられる。
職務著作に関する事例:RGB 事件:最高裁平成 15 年 04 月 11 日判決(平成 13(受)第21
6号)
引用に関する事例:最高裁昭和55年3月28日判決(昭和51年(オ)第923号)
・将来企業に入社する学生
(そのように考える理由:
必須
知っていれば望ましい
必要性を感じない
)
・共同研究に参加する学生
(そのように考える理由:
必須
知っていれば望ましい
必要性を感じない
)
著作権に関して、そのほかに知っておくべき事項があれば、ご教示ください。
- 163 -
Q2-14.ネットワーク社会における知的財産法に関する留意点一般について
※最近は、ネットワーク上でのコミュニケーション手段が発達してきており、仲間内での発言の感覚で
twitter 上に研究に関する話題を書き込んだり、クラウドサービスの文書蓄積等の利用が日常的になってい
ることから、それらに研究内容や秘密情報を書き込むことの危険性を理解させることは、重要であると考
えられる。
・将来企業に入社する学生
(そのように考える理由:
必須
知っていれば望ましい
必要性を感じない
)
・共同研究に参加する学生
(そのように考える理由:
必須
知っていれば望ましい
必要性を感じない
)
ネットワークに関する知的財産法に関する事例で参考となる事例がありましたらご
教示ください。
Q2-15.その他必要と考えられる知的財産に関する知識や学生に足りない知識はど
のようなものがあるかについてお答えください。
・特許に関するもの
・意匠に関するもの
・商標に関するもの
- 164 -
・著作権に関するもの
・その他知財に関するもの
◇◆◇◇◆◇◆◇◇◇◆◇◇ ご協力有難うございました。 ◇◇◆◇◆◇◇◆◇◆◇◇
- 165 -
(4)検証講義アンケート調査票
検証講義
アンケート
(学生用:第 1 回)
授業担当教員
授業科目名
[1]あなた自身について
Q1
あなたの所属・学年
(大学名:
Q2
学部・研究科:
学年
)
あなたは今まで知的財産に関する勉強をしたことがありますか。
(
Q3
)
この講義に関し、あなたはどのような事項を勉強したいと思って受講しましたか。
(
)
[2]講義内容について
Q4
講義内容の難易度につきどう感じられましたか。
(1.簡単すぎる
2.やや簡単
3.適切
4.やや難しい
5.難しすぎる)
→簡単、あるいは難しいと感じられた場合、それは何が理由と思われますか。
(
)Q5
講義資料の見易さにつきどう感じられましたか。
(1.見易い
Q6
2.やや見易い
4.やや見難い
5.見難い)
講義資料の分量につきどう感じられましたか
(1.少なすぎる
Q7
3.普通
2.やや少ない
3.適切
4.やや多い
5.多すぎる)
今回の講義で関心を持ったテーマがありましたら、教えてください。
(
)
[3]各講義項目について
Q8
講義項目に関する印象をおきかせください。
(5:よく分かった
→
4
→
3:普通
3
・
2
・
→
2
→
1:よく分からなかった)
全体として:
(
5
・
4
・
1
)
(理由:
)
<1時限目>
① 特許の一生
(
5
・
4
・
3
・
2
・
1
)
(理由:
)
裏面へつづく
- 166 -
特許から見た世界での日本の位置づけ
(
5
・
4
・
3
・
2
・
1
)
(理由:
)
[4]全体的に
Q9
講師の講義態様は分かりやすかったですか。
(5.そう思う
Q10
3.普通
2.あまりそう思わない
1.思わない)
知的財産制度が自分の研究活動において重要だと思いましたか。
(5.そう思う
Q11
4.ややそう思う
4.ややそう思う
3.普通
2.あまりそう思わない
1.思わない)
知的財産につき自分に関わるものとして興味・関心が高まりましたか。
(5.そう思う
4.ややそう思う
3.普通
2.あまりそう思わない
1.思わない)
○その他授業に対する意見や感想(良い点、悪い点等)、希望などがあれば書いてください。
- 167 -
検証講義
アンケート
(学生用:第 2 回)
授業担当教員
授業科目名
[1]あなた自身について
Q1
あなたの所属・学年
(大学名:
Q2
学部・研究科:
学年
)
あなたは今まで知的財産に関する勉強をしたことがありますか。
(
Q3
)
この講義に関し、あなたはどのような事項を勉強したいと思って受講しましたか。
(
)
[2]講義内容について
Q4
講義内容の難易度につきどう感じられましたか。
(1.簡単すぎる
2.やや簡単
3.適切
4.やや難しい
5.難しすぎる)
→簡単、あるいは難しいと感じられた場合、それは何が理由と思われますか。
(
)Q5
講義資料の見易さにつきどう感じられましたか。
(1.見易い
Q6
2.やや見易い
4.やや見難い
5.見難い)
講義資料の分量につきどう感じられましたか
(1.少なすぎる
Q7
3.普通
2.やや少ない
3.適切
4.やや多い
5.多すぎる)
今回の講義で関心を持ったテーマがありましたら、教えてください。
(
)
[3]各講義項目について
Q8
講義項目に関する印象をおきかせください。
(5:よく分かった
→
4
→
3:普通
3
・
2
・
→
2
→
1:よく分からなかった)
全体として:
(
5
・
4
・
1
)
(理由:
)
<2 時限目>
② 研究活動と知的財産
(
5
・
4
・
3
・
2
・
1
)
(理由:
)
裏面へつづく
- 168 -
秘密情報の管理
(
5
・
4
・
3
・
2
・
1
)
(理由:
)
③ 他人の知的財産の利用
(
5
・
4
・
3
・
2
・
1
)
(理由:
)
[4]全体的に
Q9
講師の講義態様は分かりやすかったですか。
(5.そう思う
Q10
3.普通
2.あまりそう思わない
1.思わない)
知的財産制度が自分の研究活動において重要だと思いましたか。
(5.そう思う
Q11
4.ややそう思う
4.ややそう思う
3.普通
2.あまりそう思わない
1.思わない)
知的財産につき自分に関わるものとして興味・関心が高まりましたか。
(5.そう思う
4.ややそう思う
3.普通
2.あまりそう思わない
1.思わない)
○その他授業に対する意見や感想(良い点、悪い点等)、希望などがあれば書いてください。
- 169 -
検証講義
アンケート
(学生用:第 3 回)
授業担当教員
授業科目名
[1]あなた自身について
Q1
あなたの所属・学年
(大学名:
Q2
学部・研究科:
学年
)
あなたは今まで知的財産に関する勉強をしたことがありますか。
(
Q3
)
この講義に関し、あなたはどのような事項を勉強したいと思って受講しましたか。
(
)
[2]講義内容について
Q4
講義内容の難易度につきどう感じられましたか。
(1.簡単すぎる
2.やや簡単
3.適切
4.やや難しい
5.難しすぎる)
→簡単、あるいは難しいと感じられた場合、それは何が理由と思われますか。
(
)Q5
講義資料の見易さにつきどう感じられましたか。
(1.見易い
Q6
2.やや見易い
4.やや見難い
5.見難い)
講義資料の分量につきどう感じられましたか
(1.少なすぎる
Q7
3.普通
2.やや少ない
3.適切
4.やや多い
5.多すぎる)
今回の講義で関心を持ったテーマがありましたら、教えてください。
(
)
[3]各講義項目について
Q8
講義項目に関する印象をおきかせください。
(5:よく分かった
→
4
→
3:普通
3
・
2
・
→
2
→
1:よく分からなかった)
全体として:
(
5
・
4
・
1
)
(理由:
)
<3 時限目>
① 発明は誰のものか
(
5
・
4
・
3
・
2
・
1
)
(理由:
)
次頁へつづく
- 170 -
特定技術分野と知財
(
5
・
4
・
3
・
2
・
1
)
(理由:
)
② 共同・受託研究において留意すべきこと
(
5
・
4
・
3
・
2
・
1
)
(理由:
)
③ 知的財産の活用
(
5
・
4
・
3
・
2
・
1
)
(理由:
)
[4]全体的に
Q9
講師の講義態様は分かりやすかったですか。
(5.そう思う
Q10
3.普通
2.あまりそう思わない
1.思わない)
知的財産制度が自分の研究活動において重要だと思いましたか。
(5.そう思う
Q11
4.ややそう思う
4.ややそう思う
3.普通
2.あまりそう思わない
1.思わない)
知的財産につき自分に関わるものとして興味・関心が高まりましたか。
(5.そう思う
4.ややそう思う
3.普通
2.あまりそう思わない
1.思わない)
○その他授業に対する意見や感想(良い点、悪い点等)、希望などがあれば書いてください。
- 171 -
検証講義
アンケート
(学生用:第 4 回)
授業担当教員
授業科目名
[1]あなた自身について
Q1
あなたの所属・学年
(大学名:
Q2
学部・研究科:
学年
)
あなたは今まで知的財産に関する勉強をしたことがありますか。
(
Q3
)
この講義に関し、あなたはどのような事項を勉強したいと思って受講しましたか。
(
)
[2]講義内容について
Q4
講義内容の難易度につきどう感じられましたか。
(1.簡単すぎる
2.やや簡単
3.適切
4.やや難しい
5.難しすぎる)
→簡単、あるいは難しいと感じられた場合、それは何が理由と思われますか。
(
)Q5
講義資料の見易さにつきどう感じられましたか。
(1.見易い
Q6
2.やや見易い
4.やや見難い
5.見難い)
講義資料の分量につきどう感じられましたか
(1.少なすぎる
Q7
3.普通
2.やや少ない
3.適切
4.やや多い
5.多すぎる)
今回の講義で関心を持ったテーマがありましたら、教えてください。
(
)
[3]各講義項目について
Q8
講義項目に関する印象をおきかせください。
(5:よく分かった
→
4
→
3:普通
3
・
2
・
→
2
→
1:よく分からなかった)
全体として:
(
5
・
4
・
1
)
(理由:
)
<4 時限目>
④ その他の知財制度
(
5
・
4
・
3
・
2
・
1
)
(理由:
)
次頁へ続く
⑤ その他の知財関連制度
(
5
・
4
・
3
・
2
・
1
)
(理由:
)
- 172 -
[4]全体的に
Q9
講師の講義態様は分かりやすかったですか。
(5.そう思う
Q10
3.普通
2.あまりそう思わない
1.思わない)
知的財産制度が自分の研究活動において重要だと思いましたか。
(5.そう思う
Q11
4.ややそう思う
4.ややそう思う
3.普通
2.あまりそう思わない
1.思わない)
知的財産につき自分に関わるものとして興味・関心が高まりましたか。
(5.そう思う
4.ややそう思う
3.普通
2.あまりそう思わない
1.思わない)
○その他授業に対する意見や感想(良い点、悪い点等)、希望などがあれば書いてください。
- 173 -
検証講義
アンケート
(教員用)
授業担当教員
授業科目名
[1]講義資料について
Q1
講義資料の難易度につきどう感じられましたか。
(簡単すぎる
やや簡単
適切
やや難しい
難しすぎる)
→簡単、あるいは難しいと感じられた場合、それは何が理由と思われますか。
(
Q2
)
講義資料の見易さにつきどう感じられましたか。
(見易い
Q3
やや見易い
やや見難い
見難い)
講義資料の分量につきどう感じられましたか。
(少なすぎる
Q4
普通
やや少ない
適切
やや多い
多すぎる)
事例集の有用性については如何でしたか。
(便利
やや便利
普通
やや不便
不便
)
[2]全体的に
Q5
全体的に,講義資料は使いやすかったですか
(使いやすい
やや使いやすい
普通
やや使いにくい
使いにくい)
その他講義内容又は資料につき、ご意見やご感想(良い点、悪い点、修正点)等について、
ご記載願います。
- 174 -
(5)研究者・開発者に対するアンケート調査結果
研究者・開発者に対するアンケート結果
Q1-1.あなたの所属に当てはまるものをお答えください。【択一】
除く無回答
n
(%)
全体(%)
1
-
0.5
35
-
16.4
大学教員(研究員含)
44
-
20.7
大学職員
8
-
3.8
公的研究機関
11
-
5.2
大企業
71
-
33.3
中小企業
34
-
16.0
その他
9
-
4.2
学部生(学年
大学院生(学年
)
)
合計
213
100.0
Q1-1-2. Q1-1 で「②大学院生」と回答された方にお聞きします。
大学院での現在の過程はどちらになりますか。【択一】
除く無回答
n
(%)
全体(%)
修士課程(学年
)
25
-
71.4
博士課程(学年
)
10
-
28.6
その他
0
-
0
合計
65
- 175 -
100.0
Q1-2-1.Q1-1 で「①学部生~④大学職員」と回答された方にお聞きします。
あなたの分野に当てはまるものはどれですか。【複数選択可】
除く無回答
n
(%)
全体(%)
工学系分野
39
-
44.3
薬学分野
3
-
3.4
情報科学系分野
6
-
6.8
医学・生物学系分野
24
-
27.3
実験系が中心の分野
28
-
31.8
実証研究が中心分野
7
-
8.0
理論研究が中心分野
7
-
8.0
実用思考の分野
10
-
11.4
融合学際領域の学術分野
6
-
6.8
その他
2
-
2.3
合計
65
100.0
Q1-2-2.Q1-1 で「⑤公的研究機関~⑦中小企業」と回答された方にお聞きします。
あなたの業種に当てはまるものはどれですか。【複数選択可】
除く無回答
n
(%)
全体(%)
電機
34
-
29.3
機械
27
-
23.3
化学
12
-
10.3
製薬
6
-
5.2
情報通信
13
-
11.2
食品・飲料
5
-
4.3
その他
26
-
22.4
合計
116
- 176 -
100.0
Q1-3.社会に出て何年が経過していますか。【択一】
除く無回答
n
(%)
全体(%)
1~3 年
4
-
2.3
4~6 年
9
-
5.1
7~9 年
14
-
7.9
10 年以上
150
-
84.7
合計
177
100.0
Q1-4.あなたは今までに知的財産制度に関する教育を受けたことがありますか。
【択一】
除く無回答
n
(%)
全体(%)
ある
128
-
60.1
ない
85
-
39.9
合計
213
100.0
Q1-5.Q1-4 で教育を「受けたことがある」と回答された方にお聞きします。
最初に知的財産制度に関する教育を受けたのは、どのタイミングですか。【択一】
除く無回答
n
(%)
全体(%)
10
-
7.8
12
-
9.4
入社(勤務)1 年目
29
-
22.7
入社(勤務)2~5 年目
34
-
26.6
入社(勤務)6 年目以上
43
-
33.6
合計
128
大学
年次
大学院
年次
100.0
Q1-6. Q1-4 で教育を「受けたことがある」と回答された方にお聞きします。
どこで受けましたか。【択一】
除く無回答
n
(%)
全体(%)
大学
33
-
25.8
社内(学内)教育
86
-
67.2
外部セミナー
7
-
5.5
その他
2
-
1.6
合計
128
- 177 -
100.0
Q1-7.Q1-4 で教育を「受けたことがある」と回答された方にお聞きします。
具体的にどのようなものですか。【複数選択可】
除く無回答
n
(%)
全体(%)
99
-
77.3
93
-
72.7
(領域や事例に特化した実践的な内容)
37
-
28.9
意匠制度
21
-
16.4
商標制度
22
-
17.2
著作権制度
31
-
24.2
不正競争防止法
18
-
14.1
その他
2
-
1.6
知的財産制度概論(特許法、実用新案法、意匠法、
商標法の制度全般)
特許制度入門
(特許制度概要など基礎的な内容)
特許制度実践
合計
116
100.0
Q1-8.学生時代に知的財産教育は行ったほうがいいと思いますか。【択一】
除く無回答
n
(%)
全体(%)
思う
196
-
92.0
思わない
17
-
8.0
合計
213
100.0
Q1-9. Q1-8 で知的財産教育は「行ったほうがいい」と回答された方にお聞きします。
どのようなレベルが必要だと考えますか。【択一】
除く無回答
n
(%)
全体(%)
77
-
39.3
83
-
42.3
例に特化した実践的な内容)
33
-
16.8
その他
3
-
1.5
知的財産制度概論レベル(特許法、実用新案法、
意匠法、商標法の制度全般)
特許制度入門レベル
(特許制度概要など基礎的な内容)
特許制度実践レベル(法律系ではなく、領域や事
合計
128
- 178 -
100.0
Q1-10.現在の研究遂行に必要と認識しているものをお選びください。【複数選択可】
除く無回答
n
(%)
全体(%)
137
-
64.3
根拠とされることなど)
89
-
41.8
先行技術調査の意義とその必要性・重要性
105
-
49.3
88
-
41.3
の取り扱い
107
-
50.2
安全保障貿易管理に関する知識
32
-
15.0
ついて
82
-
38.5
職務発明とその権利帰属について
75
-
35.2
特許権の利用に関する知識(他人の権利との関係)
62
-
29.1
作物の引用の可否など)
59
-
27.7
必要と認識しているものはない
17
-
8.0
合計
213
特許要件(どのような発明が特許を受けることが
できるのか)
研究ノートの知的財産制度の側面からの重要性に
ついて
(発明者の認定や各人の貢献度を決定する上での
共同・委託・受託研究の際の契約上の注意点や問
題点についての知識
秘密情報(研究開発に関する情報、営業秘密など)
特許出願と論文発表や学会発表の時期との関係に
著作権法の留意点
(著作権法に関して、職務著作、他人の論文や著
100.0
Q1-11.現在、研究ノート(ラボノート)を記していますか。【複数選択可】
除く無回答
n
(%)
全体(%)
139
-
65.3
子ラボノート)
54
-
25.4
記していない
32
-
15.0
合計
213
紙媒体で記している
所属先のシステムなどを利用し、記録している(電
- 179 -
100.0
◎以降の質問における「業務・活動」については、企業などに属する方は
研究開発業務、大学に属する方は教育研究活動をさすものとします。
Q2-1.あなたの業務・活動に際して、特許・実用新案制度との関わりは
どの程度ありますか。【択一】
除く無回答
n
(%)
全体(%)
関わりが深い
31
-
14.6
関わりがある
50
-
23.5
関わりが少しある
80
-
37.6
関わりはない
52
-
24.4
合計
213
100.0
Q2-2.あなたの業務・活動に際して、研究成果物の取扱い(譲渡・管理)についての
関わりはどの程度ありますか。【択一】
除く無回答
n
(%)
全体(%)
関わりが深い
24
-
11.3
関わりがある
46
-
21.6
関わりが少しある
85
-
39.9
関わりはない
58
-
27.2
合計
213
100.0
Q2-3.あなたの業務・活動に際して、著作権制度についての
関わりはどの程度ありますか。【択一】
除く無回答
n
(%)
全体(%)
関わりが深い
18
-
8.5
関わりがある
39
-
18.3
関わりが少しある
79
-
37.1
関わりはない
77
-
36.2
合計
213
- 180 -
100.0
Q2-4.あなたの業務・活動に際して、ノウハウ・営業秘密の取扱いにかかわる制度
(不正競争防止法等)との関わりはどの程度ありますか。【択一】
除く無回答
n
(%)
全体(%)
関わりが深い
16.
-
7.5
関わりがある
46
-
21.6
関わりが少しある
74
-
34.7
関わりはない
77
-
36.2
合計
213
100.0
Q2-5.あなたの業務・活動と関わりの深いと思われる知的財産関連の項目を
選択してください。【複数選択可】
除く無回答
n
(%)
全体(%)
商標制度
67
-
31.5
意匠制度
55
-
25.8
(植物新品種の保護にかかわる制度)
8
-
3.8
輸出入管理規制、安全保障管理にかかわる制度
48
-
22.5
独占禁止法
12
-
5.6
外国の知的財産制度
70
-
32.9
TRIPS 協定
3
-
1.4
32
-
15.0
(欧州においてEU指令で定められている制度)
31
-
14.6
その他の国際条約
3
-
1.4
その他
12
-
5.6
合計
213
種苗法
生物多様性条約
(遺伝資源へのアクセスとベネフィットシェアリ
ングにかかわる制度)
事実データを収集したデータベースの法的保護
- 181 -
100.0
Q3-1.あなたの業務・活動と知的財産制度との関わりは主に下記のいずれの場面で
生じていると考えられますか。【複数選択可】
除く無回答
n
(%)
全体(%)
教育
41
-
19.2
研究開発
167
-
78.4
産官学連携
45
-
21.1
研究成果公開
86
-
40.4
学術論文誌、学会などでの発表
78
-
36.6
外国との交流
17
-
8.0
その他
2
-
0.9
合計
213
100.0
Q3-2.知的財産制度との関わりが、あなたの業務・活動に及ぼす影響について
該当するものを1つお選びください。【択一】
除く無回答
n
(%)
全体(%)
30
-
14.1
73
-
34.3
84
-
39.4
19
-
8.9
7
-
3.3
研究開発・技術開発・学術研究・教育活動などに
大いにプラスの影響がある
研究開発・技術開発・学術研究・教育活動などに
ある程度プラスの影響がある
研究開発・技術開発・学術研究・教育活動などに
対する影響はどちらともいえない
研究開発・教育活動を阻害する影響がある程度は
ある
研究開発・技術開発・学術研究・教育活動などを
阻害する影響が大きい
合計
213
- 182 -
100.0
◎Q2-1~4 で「④関わりがない」と回答された方は Q4 に進んでください。
Q3-3.あなたの業務・活動に対して、知的財産制度が与える好ましい影響を
お選びください。【複数選択可】
除く無回答
n
(%)
全体(%)
69
-
37.3
役立つ
73
-
39.5
研究活動に必要な権利取得が可能となる
74
-
40.0
研究が促進される
61
-
33.0
産学連携に役立つ
46
-
24.9
海外との連携に役立つ
19
-
10.3
研究成果の公開に役立つ
29
-
15.7
19
-
10.3
しやすくなる
24
-
13.0
知的財産を介して研究者が報酬を得やすくなる
34
-
18.4
その他
4
-
2.2
研究成果の社会還元に役立つ
知識の保護と活用に関する公正なルールの徹底に
研究成果を知的財産とすることで、科学技術への
国税の投入に対する説明責任が果たせる(NEDO、
JST などの技術開発支援プログラムなど)
知的財産を介して学会や研究機関の研究費が獲得
合計
185
- 183 -
100.0
Q3-4.あなたの業務・活動に対して、知的財産制度が与える好ましくない影響を
お選びください。【複数選択可】
除く無回答
n
(%)
全体(%)
13.5
研究成果の社会還元を制約する
25
-
53
-
28.6
10
-
5.4
れる
19
-
10.3
学生の研究への参加に支障が生じる
20
-
10.8
研究成果の公開が遅れることがある
48
-
25.9
る
71
-
38.4
利益相反の問題に結び付きやすい
38
-
20.5
31
-
16.8
歪められる
24
-
13.0
発明者の認定などでトラブルを生じる
28
-
15.1
イズ薬特許問題など)
13
-
7.0
その他
5
-
2.7
権利意識が高まりすぎて自由な学術研究活動がで
きなくなる
外国の研究機関や外国人との学術交流に支障が生
じる
研究方法の権利の存在によって研究活動が阻害さ
秘密主義になりやすく研究発表などの支障が生じ
知的財産権を獲得することが目的化して研究の方
向性が歪められる
学生への教育が知的財産制度を介した商業主義で
知的財産制度が発展途上国に不利益を与える(エ
合計
185
100.0
Q4-1.あなたの所属先での産学連携活動は盛んでしょうか。【択一】
除く無回答
n
(%)
全体(%)
極めて盛んである
6
-
2.8
かなり盛んである
37
-
17.4
ある程度は行われている
92
-
43.2
あまり行われていない
42
-
19.7
ほとんど行われていない
36
-
16.9
合計
213
- 184 -
100.0
Q4-2.所属先での産学連携活動が「①極めて盛ん~③ある程度は行われている」と
回答された方にお聞きします。
産学連携を実施する際に知的財産制度はどの程度重要と思われますか。【択一】
除く無回答
n
(%)
全体(%)
極めて重要である
19
-
14.1
かなり重要である
77
-
57.0
どちらともいえない
38
-
28.1
あまり重要でない
1
-
0.7
全く重要ではない
0
-
0.0
合計
135
100.0
Q4-3.産学連携を実施する際の知的財産に関する知識について、企業が期待する
レベルと大学、公的研究機関の対応のレベルに差異があると思われますか。
【択一】
除く無回答
n
(%)
全体(%)
80
-
59.3
い
19
-
14.1
どちらともいえない
36
-
26.7
合計
135
企業のレベルのほうが大学、公的研究機関より高
い
大学、公的研究機関のレベルのほうが企業より高
- 185 -
100.0
Q4-4.あなたの所属先における産学連携について、大学、公的研究機関の研究者等が
知的財産権の出願(特許出願など)を行う際に生じている課題を選択してくだ
さい。【複数選択可】
除く無回答
n
(%)
全体(%)
42
-
31.1
37
-
27.4
52
-
38.5
40
-
29.6
扱いが困難
28
-
20.7
知的財産権の出願に際して専門家の支援が不足
22
-
16.3
大学、公的研究機関の知的財産部門の機能が不足
26
-
19.3
24
-
17.8
理の不在
11
-
8.1
その他
3
-
2.2
発明者(創作者)の認定や寄与率の決定が困難
発明者(創作者)に対する知的財産権の譲渡対価
の手当てが困難
研究成果の論文・学会発表との兼ね合いを調整す
るのが困難
知的財産権の獲得を目指して特許出願等を行う価
値があるほどの発明(創作)であるのかどうかの
評価が難しい
学生が発明者(創作者)に含まれる研究成果の取
大学、公的研究機関の組織の知的財産権の出願経
費の手当てが困難
大学、公的研究機関の事情に合致した知的財産管
合計
135
- 186 -
100.0
Q4-5.産学連携に関係して、大学、公的研究機関の特許権等の契約に関して課題と
考えることを選択してください。【複数選択可】
除く無回答
n
(%)
全体(%)
71
-
52.6
48
-
35.6
19
-
14.1
が困難
12
-
8.9
プログラム著作権に関する取り決めや契約が困難
16
-
11.9
ノウハウなど秘密情報の管理に関する契約が困難
25
-
18.5
その他
3
-
2.2
共同研究の際の知的財産の帰属に関する契約が困
難
多くの大学や法人が関与するプログラム(プロジ
ェクト)における知的財産の帰属に関する契約が
困難
国際的な協力における知的財産に関する契約が困
難
マテリアルトランスファーを伴う契約や制度運用
合計
135
100.0
Q5-1.あなたの分野に関わりを持つ知的財産権を獲得することは、
あなたの研究活動のインセンティブとなると思われますか。【択一】
除く無回答
n
(%)
全体(%)
15
-
7.0
る
90
-
42.3
あまりインセンティブにはならない
87
-
40.8
全くインセンティブにはならない
21
-
9.9
その他
0
-
0
大いにインセンティブにつながっている
どちらかといえばインセンティブにつながってい
合計
213
- 187 -
100.0
Q5-2. Q5-1 で「①大いにインセンティブにつながっている」「②どちらかといえば
インセンティブにつながっている」と回答された方にお聞きします。
知的財産権がもたらす研究活動へのインセンティブはどのようなものですか。
【複数選択可】
除く無回答
n
(%)
全体(%)
る
58
-
55.2
業績として評価される
68
-
64.8
名声や評判につながる
22
-
21.0
発明者、創業者の名誉が守られる
23
-
21.9
研究資金や開発予算の獲得につながる
26
-
24.8
所属機関に貢献する
24
-
22.9
産業界・社会への貢献
14
-
13.3
その他
0
-
0.0
個人への金銭的報酬(特許の発明報奨など)があ
合計
105
- 188 -
100.0
(6)大学に対するアンケート・ヒアリング調査結果
大学に対するアンケート結果
Q1-1.理工系学部の学生を対象とした知的財産教育講座を開講していますか?
除く無回答
n
(%)
全体(%)
開講している
26
86.7
81.3
開講していない
4
13.3
12.5
無回答
2
-
6.3
合計
32
100
Q1-2.理工系学部の学生を対象とした知的財産教育講座の対象学年(複数回答可)
n
除く無回答
(%)
全体(%)
学部 1 年
6
10.0
9.2
学部 2 年
7
11.7
10.8
学部 3 年
19
31.7
29.2
学部 4 年
18
30.0
27.7
修士 1 年
5
8.3
7.7
修士 2 年
2
3.3
3.1
博士 1 年
2
3.3
3.1
博士 2 年
1
1.7
1.5
無回答
5
-
7.7
合計
65
- 189 -
100
Q1-3.理工系学部の学生を対象とした知的財産教育講座の対象学生の学部(複数回答可)
n
除く無回答
(%)
全体(%)
工学
10
32.3
28.6
理工学
9
29.0
25.7
理学
3
9.7
8.6
薬学
2
6.5
5.7
医学
2
6.5
5.7
海洋工学
1
3.2
2.9
基礎工学
1
3.2
2.9
情報工学
1
3.2
2.9
工学資源
1
3.2
2.9
全学部
1
3.2
2.9
無回答
4
-
11.4
35
100
Q1-4.貴大学における理工学部の学生を対象とした知的財産教育講座の具体的な内容はどの
ようなものですか? (複数回答可)
除く無回答
知的財産制度全般の概要
n
実施している
26
-
81.3
無回答
6
-
18.8
合計
32
特許制度(入門)
n
実施している
22
-
68.8
無回答
10
-
31.3
合計
32
特許制度(初級)
n
実施している
23
-
71.9
無回答
9
-
28.1
合計
32
- 190 -
(%)
全体
100.0
除く無回答
(%)
全体
100.0
除く無回答
(%)
全体
100.0
除く無回答
特許制度(中・上級)
n
実施している
13
-
40.6
無回答
19
-
59.4
合計
32
意匠制度(入門)
n
実施している
21
-
65.6
無回答
11
-
34.4
合計
32
意匠制度(初級)
n
実施している
10
-
31.3
無回答
22
-
68.8
合計
32
意匠制度(中・上級)
n
実施している
0
-
0.0
無回答
32
-
100.0
合計
32
商標制度(入門)
n
実施している
22
-
68.8
無回答
10
-
31.3
合計
32
商標制度(初級)
n
実施している
7
-
21.9
無回答
25
-
78.1
合計
32
- 191 -
(%)
全体
100.0
除く無回答
(%)
全体
100.0
除く無回答
(%)
全体
100.0
除く無回答
(%)
全体
100.0
除く無回答
(%)
全体
100.0
除く無回答
(%)
全体
100.0
除く無回答
商標制度(中・上級)
n
実施している
1
-
3.1
無回答
31
-
96.9
合計
32
(%)
全体
100.0
Q2. 研究者・開発者・技術者として入社する理工系学生が知っておくべきと考える知的財産
に関する知識や、企業・大学と共同研究を行うにあたり、それに参加する学生が知っておく
べきと考える知的財産に関する知識として以下の項目が重要と考えられるところですが、各
項目についての必要性などについてお答えください。
Q2-1.特許要件の理解
除く無回答
将来就職する学生
n
必須
9
28.1
28.1
知っていれば望ましい
18
56.3
56.3
必要性を感じない
5
15.6
15.6
無回答
0
-
0.0
合計
32
共同研究に参加する学生
n
必須
10
31.3
31.3
知っていれば望ましい
20
62.5
62.5
必要性を感じない
2
6.3
6.3
無回答
0
-
0.0
合計
32
取扱いの有無
n
取り扱っている
20
69.0
62.5
取り扱っていない
9
31.0
28.1
無回答
3
-
9.4
合計
32
- 192 -
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
Q2-2.研究ノートの重要性について
除く無回答
将来就職する学生
n
必須
6
18.8
18.8
知っていれば望ましい
21
65.6
65.6
必要性を感じない
5
15.6
15.6
無回答
0
-
0.0
合計
32
共同研究に参加する学生
n
必須
8
25.0
25.0
知っていれば望ましい
21
65.6
65.6
必要性を感じない
3
9.4
9.4
無回答
0
-
0.0
合計
32
取扱いの有無
n
取り扱っている
12
46.2
37.5
取り扱っていない
14
53.8
43.8
無回答
6
-
18.8
合計
32
- 193 -
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100
Q2-3.先行技術調査の重要性:先行技術調査方法の事例紹介(IPDL、有料データベースなど主
なサイトの紹介)
除く無回答
将来就職する学生
n
必須
16
50.0
50.0
知っていれば望ましい
15
46.9
46.9
必要性を感じない
1
3.1
3.1
無回答
0
-
0.0
合計
32
共同研究に参加する学生
n
必須
15
46.9
46.9
知っていれば望ましい
16
50.0
50.0
必要性を感じない
1
3.1
3.1
無回答
0
-
0.0
合計
32
取扱いの有無
n
取り扱っている
18
62.1
56.3
取り扱っていない
11
37.9
34.4
無回答
3
-
9.4
合計
32
- 194 -
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
Q2-4.共同・委託・受託研究契約における知的財産の帰属等に関する取り決めについて
除く無回答
将来就職する学生
n
必須
2
6.5
6.3
知っていれば望ましい
27
87.1
84.4
必要性を感じない
2
6.5
6.3
無回答
1
-
3.1
合計
32
共同研究に参加する学生
n
必須
9
28.1
28.1
知っていれば望ましい
23
71.9
71.9
必要性を感じない
0
0.0
0.0
無回答
0
-
0.0
合計
32
取扱いの有無
n
取り扱っている
13
44.8
40.6
取り扱っていない
16
55.2
50.0
無回答
3
-
9.4
合計
32
- 195 -
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
Q2-5.研究中・研究終了後の秘密情報の取扱いについて
除く無回答
将来就職する学生
n
必須
14
43.8
43.8
知っていれば望ましい
16
50.0
50.0
必要性を感じない
2
6.3
6.3
無回答
0
-
0.0
合計
32
共同研究に参加する学生
n
必須
19
59.4
59.4
知っていれば望ましい
12
37.5
37.5
必要性を感じない
1
3.1
3.1
無回答
0
-
0.0
合計
32
取扱いの有無
n
取り扱っている
19
65.5
59.4
取り扱っていない
10
34.5
31.3
無回答
3
-
9.4
合計
32
- 196 -
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
Q2-6.安全保障貿易管理に関する知識
除く無回答
将来就職する学生
n
必須
2
6.3
6.3
知っていれば望ましい
26
81.3
81.3
必要性を感じない
4
12.5
12.5
無回答
0
-
0.0
合計
32
共同研究に参加する学生
n
必須
3
9.4
9.4
知っていれば望ましい
23
71.9
71.9
必要性を感じない
6
18.8
18.8
無回答
0
-
0.0
合計
32
取扱いの有無
n
取り扱っている
5
17.9
15.6
取り扱っていない
23
82.1
71.9
無回答
4
-
12.5
合計
32
- 197 -
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
Q2-7.論文発表に先駆けた特許出願の必要性:新規性の判断時点の基準、学会発表や学位論文
発表と特許出願の関係性について
除く無回答
将来就職する学生
n
必須
18
56.3
56.3
知っていれば望ましい
13
40.6
40.6
必要性を感じない
1
3.1
3.1
無回答
0
-
0.0
合計
32
共同研究に参加する学生
n
必須
22
68.8
68.8
知っていれば望ましい
8
25.0
25.0
必要性を感じない
2
6.3
6.3
無回答
0
-
0.0
合計
32
取扱いの有無
n
取り扱っている
24
82.8
75.0
取り扱っていない
5
17.2
15.6
無回答
3
-
9.4
合計
32
- 198 -
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
Q2-8.知的財産の活用の方法:電気・機械・製薬業界で行われている事例をもとに活用方法を
紹介する
除く無回答
将来就職する学生
n
必須
15
46.9
46.9
知っていれば望ましい
16
50.0
50.0
必要性を感じない
1
3.1
3.1
無回答
0
-
0.0
合計
32
共同研究に参加する学生
n
必須
13
40.6
40.6
知っていれば望ましい
18
56.3
56.3
必要性を感じない
1
3.1
3.1
無回答
0
0.0
合計
32
100.0
取扱いの有無
n
取り扱っている
17
60.7
53.1
取り扱っていない
11
39.3
34.4
無回答
4
-
12.5
合計
32
- 199 -
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
除く無回答
(%)
全体(%)
全体(%)
100.0
Q2-9.発明者の認定について
除く無回答
将来就職する学生
n
必須
12
37.5
37.5
知っていれば望ましい
17
53.1
53.1
必要性を感じない
3
9.4
9.4
無回答
0
-
0.0
合計
32
共同研究に参加する学生
n
必須
15
46.9
46.9
知っていれば望ましい
16
50.0
50.0
必要性を感じない
1
3.1
3.1
無回答
0
-
0.0
合計
32
取扱いの有無
n
取り扱っている
16
57.1
50.0
取り扱っていない
12
42.9
37.5
無回答
4
-
12.5
合計
32
- 200 -
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
Q2-10.職務発明と権利帰属の明確性
除く無回答
将来就職する学生
n
必須
12
38.7
37.5
知っていれば望ましい
18
58.1
56.3
必要性を感じない
1
3.2
3.1
無回答
1
-
3.1
合計
32
共同研究に参加する学生
n
必須
14
45.2
43.8
知っていれば望ましい
17
54.8
53.1
必要性を感じない
0
0.0
0.0
無回答
1
-
3.1
合計
32
取扱いの有無
n
取り扱っている
14
51.9
43.8
取り扱っていない
13
48.1
40.6
無回答
5
-
15.6
合計
32
- 201 -
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
Q2-11.他人の特許権の利用について(基本特許と改良特許の権利関係・試験研究のための他
人の特許権の利用等)
除く無回答
将来就職する学生
n
必須
15
46.9
46.9
知っていれば望ましい
16
50.0
50.0
必要性を感じない
1
3.1
3.1
無回答
0
-
0.0
合計
32
共同研究に参加する学生
n
必須
13
41.9
40.6
知っていれば望ましい
16
51.6
50.0
必要性を感じない
2
6.5
6.3
無回答
1
-
3.1
合計
32
取扱いの有無
n
取り扱っている
16
57.1
50.0
取り扱っていない
12
42.9
37.5
無回答
4
-
12.5
合計
32
- 202 -
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
Q2-12.知的財産権の行使における独占禁止法上の留意点について
除く無回答
将来就職する学生
n
必須
2
6.3
6.3
知っていれば望ましい
27
84.4
84.4
必要性を感じない
3
9.4
9.4
無回答
0
-
0.0
合計
32
共同研究に参加する学生
n
必須
1
3.1
3.1
知っていれば望ましい
25
78.1
78.1
必要性を感じない
6
18.8
18.8
無回答
0
-
0.0
合計
32
取扱いの有無
n
取り扱っている
4
14.3
12.5
取り扱っていない
24
85.7
75.0
無回答
4
-
12.5
合計
32
- 203 -
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
Q2-13.著作権法の留意点(職務著作、引用、例外的使用)
除く無回答
将来就職する学生
n
必須
13
40.6
40.6
知っていれば望ましい
19
59.4
59.4
必要性を感じない
0
0.0
0.0
無回答
0
-
0.0
合計
32
共同研究に参加する学生
n
必須
14
43.8
43.8
知っていれば望ましい
18
56.3
56.3
必要性を感じない
0
0.0
0.0
無回答
0
-
0.0
合計
32
取扱いの有無
n
取り扱っている
18
62.1
56.3
取り扱っていない
11
37.9
34.4
無回答
3
-
9.4
合計
32
- 204 -
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
Q2-14.ネットワーク社会における知的財産権法に関する留意点一般について
除く無回答
将来就職する学生
n
必須
17
53.1
53.1
知っていれば望ましい
15
46.9
46.9
必要性を感じない
0
0.0
0.0
無回答
0
-
0.0
合計
32
共同研究に参加する学生
n
必須
18
56.3
56.3
知っていれば望ましい
14
43.8
43.8
必要性を感じない
0
0.0
0.0
無回答
0
-
0.0
合計
32
取扱いの有無
n
取り扱っている
10
37.0
31.3
取り扱っていない
17
63.0
53.1
無回答
5
-
15.6
合計
32
- 205 -
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
大学に対するヒアリング結果
Q1-1.理工系学部の学生を対象とした知的財産教育講座を開講していますか?
n
除く無回答
(%)
全体(%)
開講している
17
94.4
94.4
開講していない
1
5.6
5.6
無回答
0
-
0.0
計
18
100.0
Q1-2.理工系学部の学生を対象とした知的財産教育講座の対象学年(複数回答可)
n
除く無回答
(%)
全体(%)
学部 1 年
7
-
17.9
学部 2 年
4
-
10.3
学部 3 年
9
-
23.1
学部 4 年
10
-
25.6
大学院
9
-
23.1
合計
39
100.0
※M1:2 件、M2:1 件、大学院:3 件 修士課程:1 件、博士課程:1 件、の回答を大学院とし
て一つにまとめた。
Q1-3.理工系学部の学生を対象とした知的財産教育講座の対象学生の学部(複数回答可)
n
除く無回答
(%)
全体(%)
工学
8
-
40.0
理工学
3
-
15.0
理学
2
-
10.0
薬学
1
-
5.0
医学
1
-
5.0
全学
5
-
25.0
合計
20
- 206 -
100
Q1-4.貴大学における理工学部の学生を対象とした知的財産教育講座の具体的な内容はどの
ようなものですか? (複数回答可)
除く無回答
知的財産制度全般の概要
n
実施している
16
-
88.9
実施していない
2
-
11.1
無回答
0
-
0.0
合計
18
特許制度(入門)
n
実施している
17
-
94.4
実施していない
1
-
5.6
無回答
0
-
0.0
合計
18
特許制度(初級)
n
実施している
14
-
77.8
実施していない
4
-
22.2
無回答
0
-
0.0
合計
18
特許制度(中・上級)
n
実施している
8
-
44.4
実施していない
10
-
55.6
無回答
0
-
0.0
合計
18
- 207 -
(%)
全体
100.0
除く無回答
(%)
全体
100.0
除く無回答
(%)
全体
100.0
除く無回答
(%)
全体
100.0
特許制度についてのコメント:
「発明の創成、特許を受ける権利の発生、出願、出願公開、権利発生などの全体
の流れをまず説明する。そのようにしないと学生は混乱してしまう。明細書の記
載要件などは省略している。特許出願のところで、明細書、請求の範囲、図面、
要約書などを説明している。」(技術経営、教員)
「3 年生に教えているのは、発明提案書、先行技術調査、明細書の書き方である。
学生には、題材となる発明の具体例を日常品から選んで、書かせている。」(技術
経営、教員)
「発明の把握、学生の専門技術分野に特化した特許情報検索と分析、特許発明の
技術的範囲の解釈等、特許法にかなりの比重を置き理系学生に合わせた体系的な
教育を実施。」(産学連携、教員)「特許制度」(工学、教員)
除く無回答
意匠制度(入門)
n
実施している
9
-
50.0
実施していない
9
-
50.0
無回答
0
-
0.0
合計
18
意匠制度(初級)
n
実施している
3
-
16.7
実施していない
15
-
83.3
無回答
0
-
0.0
合計
18
意匠制度(中・上級)
n
実施している
0
-
0.0
実施していない
18
-
100.0
無回答
0
-
0.0
合計
18
意匠制度についてのコメント:
「保護対象に着目した内容」(技術経営、教員)
- 208 -
(%)
全体
100.0
除く無回答
(%)
全体
100.0
除く無回答
(%)
全体
100.0
商標制度(入門)
n
実施している
12
-
66.7
実施していない
6
-
33.3
無回答
0
-
0.0
合計
18
商標制度(初級)
n
実施している
3
-
16.7
実施していない
15
-
83.3
無回答
0
-
0.0
合計
18
商標制度(中・上級)
n
実施している
0
-
0.0
実施していない
18
-
100.0
無回答
0
-
0.0
合計
18
全体
100.0
除く無回答
(%)
100.0
除く無回答
(%)
商標についてのコメント:
「保護対象に着目した内容」(技術経営、教員)との回答もあった。
- 209 -
全体
全体
100.0
その他コメント:
・著作権について
6 大学が実施している知財教育の具体的内容にあたるとの回答を示した。
「概要」(理工学、非常勤)
「入門」(経営、教員)
「若干」(工学、教員)
「ソフトウェアの発明とプログラム著作物の相違点など、技術分野での
研究開発時に発生する問題処理等」(産学連携、教員)、
「目的、保護対象、著作者、権利、制限、保護期間、隣接権、利用、
民事上の救済、刑事上の制裁」(産学連携、非常勤)
・実用新案権について
3 大学が実施している知財教育の具体的内容にあたるとの回答を示した。
・種苗法について
2 大学が実施している知財教育の具体的内容にあたるとの回答を示した。
・不正競争防止法について
3 大学が実施している知財教育の具体的内容にあたるとの回答を示した。
「入門」(経営、教員)
「営業秘密中心」(産学連携、教員)
・外為法について
1 大学が実施している知財教育の具体的内容にあたるとの回答を示した。
・半導体集積回路法について
1 大学が実施している知財教育の具体的内容にあたるとの回答を示した。
・その他
「知的財産概論・演習、コンテンツ知的財産、産学連携」(技術経営、教員)
- 210 -
Q2. 研究者・開発者・技術者として入社する理工系学生が知っておくべきと考える知的財産
に関する知識や、企業・大学と共同研究を行うにあたり、それに参加する学生が知っておく
べきと考える知的財産に関する知識として以下の項目が重要と考えられるところですが、各
項目についての必要性などについてお答えください。
Q2-1.特許要件の理解
除く無回答
将来就職する学生
n
必須
11
-
61.1
知っていれば望ましい
5
-
27.8
必要性を感じない
2
-
11.1
無回答
0
-
0.0
合計
18
共同研究に参加する学生
n
必須
12
70.6
66.7
知っていれば望ましい
2
11.8
11.1
必要性を感じない
3
17.6
16.7
無回答
1
-
5.6
合計
18
取扱いの有無
n
取り扱っている
16
-
88.9
取り扱っていない
2
-
11.1
無回答
0
-
0.0
合計
18
- 211 -
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
Q2-2.研究ノートの重要性
除く無回答
将来就職する学生
n
必須
7
41.2
38.9
知っていれば望ましい
6
35.3
33.3
必要性を感じない
4
23.5
22.2
無回答
1
-
5.6
合計
18
共同研究に参加する学生
n
必須
8
53.3
44.4
知っていれば望ましい
4
26.7
22.2
必要性を感じない
3
20.0
16.7
無回答
3
-
16.7
合計
18
取扱いの有無
n
取り扱っている
5
31.3
27.8
取り扱っていない
11
68.8
61.1
無回答
2
-
11.1
合計
18
- 212 -
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
Q2-3.先行技術調査の重要性:先行技術調査方法の事例紹介(IPDL、有料データベースなど主
なサイトの紹介)
除く無回答
将来就職する学生
n
必須
11
64.7
61.1
知っていれば望ましい
5
29.4
27.8
必要性を感じない
1
5.9
5.6
無回答
1
-
5.6
合計
18
共同研究に参加する学生
n
必須
11
73.3
61.1
知っていれば望ましい
4
26.7
22.2
必要性を感じない
0
0.0
0.0
無回答
3
-
16.7
合計
18
取扱いの有無
n
取り扱っている
14
-
77.8
取り扱っていない
4
-
22.2
無回答
0
-
0.0
合計
18
- 213 -
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
Q2-4.共同・委託・受託研究契約における知的財産の帰属等に関する取り決めについて
将来就職する学生
n
除く無回答
(%)
全体(%)
必須
6
37.5
33.3
知っていれば望ましい
10
62.5
55.6
必要性を感じない
0
0.0
0.0
無回答
2
-
11.1
合計
18
共同研究に参加する学生
n
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
必須
9
60.0
50.0
知っていれば望ましい
6
40.0
33.3
必要性を感じない
0
0.0
0.0
無回答
3
-
16.7
合計
18
取扱いの有無
n
取り扱っている
9
56.3
50.0
取り扱っていない
7
43.8
38.9
無回答
2
-
11.1
合計
18
- 214 -
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
Q2-5.研究中・研究終了後の秘密情報の取扱いについて
除く無回答
将来就職する学生
n
必須
9
52.9
50.0
知っていれば望ましい
7
41.2
38.9
必要性を感じない
1
5.9
5.6
無回答
1
-
5.6
合計
18
共同研究に参加する学生
n
必須
10
62.5
55.6
知っていれば望ましい
6
37.5
33.3
必要性を感じない
0
0.0
0.0
無回答
2
-
11.1
合計
18
取扱いの有無
n
取り扱っている
8
50.0
44.4
取り扱っていない
8
50.0
44.4
無回答
2
-
11.1
合計
18
- 215 -
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
Q2-6.安全保障貿易管理に関する知識
除く無回答
将来就職する学生
n
必須
2
13.3
11.1
知っていれば望ましい
9
60.0
50.0
必要性を感じない
4
26.7
22.2
無回答
3
-
16.7
合計
18
共同研究に参加する学生
n
必須
5
33.3
27.8
知っていれば望ましい
5
33.3
27.8
必要性を感じない
5
33.3
27.8
無回答
3
-
16.7
合計
18
取扱いの有無
n
取り扱っている
5
-
27.8
取り扱っていない
13
-
72.2
無回答
0
-
0.0
合計
18
- 216 -
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
Q2-7.論文発表に先駆けた特許出願の必要性:新規性の判断時点の基準、学会発表や学位論文
発表と特許出願の関係性について
除く無回答
将来就職する学生
n
必須
14
-
77.8
知っていれば望ましい
4
-
22.2
必要性を感じない
0
-
0.0
無回答
0
-
0.0
合計
18
共同研究に参加する学生
n
必須
15
88.2
83.3
知っていれば望ましい
2
11.8
11.1
必要性を感じない
0
0.0
0.0
無回答
1
-
5.6
合計
18
取扱いの有無
n
取り扱っている
14
-
77.8
取り扱っていない
4
-
22.2
無回答
0
-
0.0
合計
18
- 217 -
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
Q2-8.知的財産の活用の方法:電気・機械・製薬業界で行われている事例をもとに活用方法を
紹介する
除く無回答
将来就職する学生
n
必須
7
50.0
38.9
知っていれば望ましい
6
42.9
33.3
必要性を感じない
1
7.1
5.6
無回答
4
-
22.2
合計
18
共同研究に参加する学生
n
必須
7
50.0
38.9
知っていれば望ましい
6
42.9
33.3
必要性を感じない
1
7.1
5.6
無回答
4
-
22.2
合計
18
取扱いの有無
n
取り扱っている
12
80.0
66.7
取り扱っていない
3
20.0
16.7
無回答
3
-
16.7
合計
18
- 218 -
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
Q2-9.発明者の認定について
除く無回答
将来就職する学生
n
必須
8
50.0
44.4
知っていれば望ましい
7
43.8
38.9
必要性を感じない
1
6.3
5.6
無回答
2
-
11.1
合計
18
共同研究に参加する学生
n
必須
8
50.0
44.4
知っていれば望ましい
7
43.8
38.9
必要性を感じない
1
6.3
5.6
無回答
2
-
11.1
合計
18
取扱いの有無
n
取り扱っている
8
50.0
44.4
取り扱っていない
8
50.0
44.4
無回答
2
-
11.1
合計
18
- 219 -
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
Q2-10.職務発明と権利帰属の明確性
除く無回答
将来就職する学生
n
必須
10
58.8
55.6
知っていれば望ましい
6
35.3
33.3
必要性を感じない
1
5.9
5.6
無回答
1
-
5.6
合計
18
共同研究に参加する学生
n
必須
10
62.5
55.6
知っていれば望ましい
6
37.5
33.3
必要性を感じない
0
0.0
0.0
無回答
2
-
11.1
合計
18
取扱いの有無
n
取り扱っている
16
-
88.9
取り扱っていない
2
-
11.1
無回答
0
-
0.0
合計
18
- 220 -
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
Q2-11.他人の特許権の利用について(基本特許と改良特許の権利関係・試験研究のための他人
の特許権の利用等)
除く無回答
将来就職する学生
n
必須
9
-
50.0
知っていれば望ましい
8
-
44.4
必要性を感じない
1
-
5.6
無回答
0
-
0.0
合計
18
共同研究に参加する学生
n
必須
8
47.1
44.4
知っていれば望ましい
8
47.1
44.4
必要性を感じない
1
5.9
5.6
無回答
1
-
5.6
合計
18
取扱いの有無
n
取り扱っている
12
75.0
66.7
取り扱っていない
4
25.0
22.2
無回答
2
-
11.1
合計
18
- 221 -
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
Q2-12.知的財産権の行使における独占禁止法上の留意点について
除く無回答
将来就職する学生
n
必須
1
5.9
5.6
知っていれば望ましい
11
64.7
61.1
必要性を感じない
5
29.4
27.8
無回答
1
-
5.6
合計
18
共同研究に参加する学生
n
必須
1
6.3
5.6
知っていれば望ましい
9
56.3
50.0
必要性を感じない
6
37.5
33.3
無回答
2
-
11.1
合計
18
取扱いの有無
n
取り扱っている
4
25.0
22.2
取り扱っていない
12
75.0
66.7
無回答
2
-
11.1
合計
18
- 222 -
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
Q2-13.著作権法の留意点(職務著作、引用、例外的使用)
除く無回答
将来就職する学生
n
必須
9
56.3
50.0
知っていれば望ましい
7
43.8
38.9
必要性を感じない
0
0.0
0.0
無回答
2
-
11.1
合計
18
共同研究に参加する学生
n
必須
9
60.0
50.0
知っていれば望ましい
6
40.0
33.3
必要性を感じない
0
0.0
0.0
無回答
3
-
16.7
合計
18
取扱いの有無
n
取り扱っている
13
81.3
72.2
取り扱っていない
3
18.8
16.7
無回答
2
-
11.1
合計
18
- 223 -
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
Q2-14.ネットワーク社会における知的財産権法に関する留意点一般について
除く無回答
将来就職する学生
n
必須
6
46.2
33.3
知っていれば望ましい
6
46.2
33.3
必要性を感じない
1
7.7
5.6
無回答
5
-
27.8
合計
18
共同研究に参加する学生
n
必須
6
46.2
33.3
知っていれば望ましい
6
46.2
33.3
必要性を感じない
1
7.7
5.6
無回答
5
-
27.8
合計
18
取扱いの有無
n
取り扱っている
5
38.5
27.8
取り扱っていない
8
61.5
41.4
無回答
5
-
27.8
合計
18
- 224 -
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
(7)企業に対するアンケート・ヒアリング調査結果
企業に対するアンケート結果
Q1.御社では、研究者・開発者・技術者に対して、知的財産制度に関する社内教育を実施して
いますか?
n
除く無回答
(%)
全体(%)
実施している
5
-
100.0
実施してない
0
-
0.0
無回答
0
-
0.0
合計
5
100.0
Q1-2.御社で実施している社内教育の対象者、時期、頻度、期間などについて
入社年数
回数
研修時間 内容・狙い
1 年目
1
1 時間 職務発明制度
1 年目
1
2 時間 初級研修
1 年目
1
3 時間
1 年目
1
6 時間 新人用導入教育
1 年目
1
2 週間 大卒全新入社員・座学・実習
2~3 年目
1
2 時間 知的財産の基礎
3 年目
5
6 時間 特許要件と社内発明届出
4~10 年目
1
2 時間 知的財産の中級編
5 年目
1
5 時間 上級研修
5 年目
5
6 時間 進歩性について
5 年目
3
6 時間 発明の展開について
5 年目
3
12 時間 クレーム解釈について
5~10 年目
1
1 週間 中堅社員(技術)・座学・実習
15 年目
3
3 時間 特許戦略について
知財 4 法の制度、内容についての基本。簡単な事
例。
教育ニーズがある部門、教育の必要性がある部門
限定せず
不定期
2 時間
に、その部門の製品分野について他者の出願状
況、自社の係争事例、その部門の発明分野におけ
る権利判断の仕方、発明(出願)の考え方教育。
- 225 -
Q1-3.御社で入社後数年程度の研究者・開発者・技術者に対して実施している知的財産権制度
に関する社内教育の具体的な内容はどのようなものですか?
除く無回答
知的財産制度全般の概要
n
実施している
3
-
60.0
無回答
2
-
40.0
合計
5
特許制度(入門)
n
実施している
4
-
80.0
無回答
1
-
20.0
合計
5
特許制度(初級)
n
実施している
5
-
100.0
無回答
0
-
0.0
合計
5
特許制度(中・上級)
n
実施している
4
-
80.0
無回答
1
-
20.0
合計
5
意匠制度(入門)
n
実施している
1
-
20.0
無回答
4
-
80.0
合計
5
意匠制度(初級)
n
実施している
3
-
60.0
無回答
2
-
40.0
合計
5
- 226 -
(%)
全体
100.0
除く無回答
(%)
全体
100.0
除く無回答
(%)
全体
100.0
除く無回答
(%)
全体
100.0
除く無回答
(%)
全体
100.0
除く無回答
(%)
全体
100.0
除く無回答
意匠制度(中・上級)
n
実施している
1
-
20.0
無回答
4
-
80.0
合計
5
商標制度(入門)
n
実施している
2
-
40.0
無回答
3
-
60.0
合計
5
商標制度(初級)
n
実施している
2
-
40.0
無回答
3
-
60.0
合計
5
商標制度(中・上級)
n
実施している
0
-
0.0
無回答
5
-
100.0
合計
5
- 227 -
(%)
全体
100.0
除く無回答
(%)
全体
100.0
除く無回答
(%)
全体
100.0
除く無回答
(%)
全体
100.0
Q2-1.特許要件の理解
除く無回答
将来就職する学生
n
必須
1
20.0
20.0
知っていれば望ましい
3
60.0
60.0
必要性を感じない
1
20.0
20.0
無回答
0
-
0.0
合計
5
共同研究に参加する学生
n
必須
1
20.0
20.0
知っていれば望ましい
3
60.0
60.0
必要性を感じない
1
20.0
20.0
無回答
0
-
0.0
合計
5
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
Q2-2.研究ノートの重要性について
除く無回答
将来就職する学生
n
必須
1
20.0
20.0
知っていれば望ましい
3
60.0
60.0
必要性を感じない
1
20.0
20.0
無回答
0
-
0.0
合計
5
共同研究に参加する学生
n
必須
1
20.0
20.0
知っていれば望ましい
2
40.0
40.0
必要性を感じない
2
40.0
40.0
無回答
0
-
0.0
合計
5
- 228 -
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
Q2-3.先行技術調査の重要性:先行技術調査方法の事例紹介(IPDL、有料データベースなど主
なサイトの紹介)
除く無回答
将来就職する学生
n
必須
2
-
40.0
知っていれば望ましい
3
-
60.0
必要性を感じない
0
-
0.0
無回答
0
-
0.0
合計
5
共同研究に参加する学生
n
必須
1
-
20.0
知っていれば望ましい
4
-
80.0
必要性を感じない
0
-
0.0
無回答
0
-
0.0
合計
5
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
Q2-4.共同・委託・受託研究契約における知的財産の帰属等に関する取り決めについて
除く無回答
将来就職する学生
n
必須
3
-
60.0
知っていれば望ましい
2
-
40.0
必要性を感じない
0
-
0.0
無回答
0
-
0.0
合計
5
共同研究に参加する学生
n
必須
2
-
40.0
知っていれば望ましい
3
-
60.0
必要性を感じない
0
-
0.0
無回答
0
-
0.0
合計
5
- 229 -
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
Q2-5.研究中・研究終了後の秘密情報の取扱いについて
除く無回答
将来就職する学生
n
必須
2
-
40.0
知っていれば望ましい
3
-
60.0
必要性を感じない
0
-
0.0
無回答
0
-
0.0
合計
5
共同研究に参加する学生
n
必須
3
-
60.0
知っていれば望ましい
2
-
40.0
必要性を感じない
0
-
0.0
無回答
0
-
0.0
合計
5
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
Q2-6.安全保障貿易管理に関する知識
除く無回答
将来就職する学生
n
必須
2
-
40.0
知っていれば望ましい
2
-
40.0
必要性を感じない
1
-
20.0
無回答
0
-
0.0
合計
5
共同研究に参加する学生
n
必須
0
-
0.0
知っていれば望ましい
5
-
100.0
必要性を感じない
0
-
0.0
無回答
0
-
0.0
合計
5
- 230 -
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
Q2-7.論文発表に先駆けた特許出願の必要性:新規性の判断時点の基準、学会発表や学位論文
発表と特許出願の関係性について
除く無回答
将来就職する学生
n
必須
2
-
40.0
知っていれば望ましい
3
-
60.0
必要性を感じない
0
-
0.0
無回答
0
-
0.0
合計
5
共同研究に参加する学生
n
必須
4
-
80.0
知っていれば望ましい
1
-
20.0
必要性を感じない
0
-
0.0
無回答
0
-
0.0
合計
5
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
Q2-8.知的財産の活用の方法:電気・機械・製薬業界で行われている事例をもとに活用方法を
紹介する
除く無回答
将来就職する学生
n
必須
2
-
40.0
知っていれば望ましい
3
-
60.0
必要性を感じない
0
-
0.0
無回答
0
-
0.0
合計
5
共同研究に参加する学生
n
必須
0
-
0.0
知っていれば望ましい
5
-
100.0
必要性を感じない
0
-
0.0
無回答
0
-
0.0
合計
5
- 231 -
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
Q2-9.発明者の認定について
除く無回答
将来就職する学生
n
必須
1
-
20.0
知っていれば望ましい
2
-
40.0
必要性を感じない
2
-
40.0
無回答
0
-
0.0
合計
5
共同研究に参加する学生
n
必須
1
-
20.0
知っていれば望ましい
3
-
60.0
必要性を感じない
1
-
20.0
無回答
0
-
0.0
合計
5
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
Q2-10.職務発明と権利帰属の明確性
除く無回答
将来就職する学生
n
必須
1
-
20.0
知っていれば望ましい
3
-
60.0
必要性を感じない
1
-
20.0
無回答
0
-
0.0
合計
5
共同研究に参加する学生
n
必須
0
-
0.0
知っていれば望ましい
5
-
100.0
必要性を感じない
0
-
0.0
無回答
0
-
0.0
合計
5
- 232 -
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
Q2-11.他人の特許権の利用について(基本特許と改良特許の権利関係・試験研究のための他
人の特許権の利用等)
除く無回答
全体
(%)
(%)
1
25.0
20.0
知っていれば望ましい
2
50.0
40.0
必要性を感じない
1
25.0
20.0
無回答
1
-
20.0
合計
5
共同研究に参加する学生
n
必須
将来就職する学生
n
必須
100.0
除く無回答
全体
(%)
(%)
0
0.0
0.0
知っていれば望ましい
4
100.0
80.0
必要性を感じない
0
0.0
0.0
無回答
1
-
20.0
合計
5
100.0
Q2-12.知的財産権の行使における独占禁止法上の留意点について
除く無回答
全体
(%)
(%)
0
-
0.0
知っていれば望ましい
4
-
80.0
必要性を感じない
1
-
20.0
無回答
0
-
0.0
合計
5
共同研究に参加する学生
n
必須
将来就職する学生
n
必須
100.0
除く無回答
全体
(%)
(%)
0
-
0.0
知っていれば望ましい
4
-
80.0
必要性を感じない
1
-
20.0
無回答
0
-
0.0
合計
5
- 233 -
100.0
Q2-13.著作権法の留意点(職務著作、引用、例外的使用)
除く無回答
全体
(%)
(%)
1
-
20.0
知っていれば望ましい
2
-
40.0
必要性を感じない
2
-
40.0
無回答
0
-
0.0
合計
5
共同研究に参加する学生
n
必須
将来就職する学生
n
必須
100.0
除く無回答
全体
(%)
(%)
1
-
20.0
知っていれば望ましい
3
-
60.0
必要性を感じない
1
-
20.0
無回答
0
-
0.0
合計
5
100.0
Q2-14.ネットワーク社会における知的財産権法に関する留意点一般について
除く無回答
全体
(%)
(%)
3
-
60.0
知っていれば望ましい
2
-
40.0
必要性を感じない
0
-
0.0
無回答
0
-
0.0
合計
5
共同研究に参加する学生
n
必須
将来就職する学生
n
必須
100.0
除く無回答
全体
(%)
(%)
2
50.0
40.0
知っていれば望ましい
2
50.0
40.0
必要性を感じない
0
0.0
0.0
無回答
1
-
20.0
合計
5
- 234 -
100.0
企業に対するヒアリング結果
Q1.御社では、研究者・開発者・技術者に対して、知的財産制度に関する社内教育を実施して
いますか?
n
除く無回答
(%)
全体(%)
実施している
12
-
85.7
実施してない
2
-
14.3
無回答
0
-
0.0
合計
14
100.0
Q1-2.御社で実施している社内教育の対象者、時期、頻度、期間などについて
入社年数
回数
研修時間 内容・狙い
1 年目
2 時間 社員・社会人として知財の注意点を教育
1 年目
1 日間 基礎的なコース。知的財産概論
特許とはどのようなものか説明、契約、情報検索
1 年目
1
1 時間
1 年目
1
4 時間 特許の基本的な学習
1 年目
1
4 時間 特許侵害対策セミナー
1 年目
1
1 日間 企業における知的財産の意味理解
1 年目
1
2 日間 特許に関する実務的な知識
1 年目
2~3
1-2 年目
1
1-3 年目
2 年目
特許法概要。説明書の読み方
4 時間 アイディア作成ペーパー作成研修
5~6(8~2 月)
1
2 年目
4 時間 明細書作成実践
5 時間 知財制度の概要を説明
2 年目
2~3
2~3 年目
1
3 年目
2~3
入社後数年
4 年目
の概要
先願調査実践
7 時間
4 年目~
け)
明細書起案
1泊2日
1
知的財産権リスク全般(主に知識)(営業部門向
演習を含めた実務研修。制度・クレーム解釈・鑑定
実習等
2 日間 実習
社外研修 グループリーダークラスの研修として
6 年目
2
3 時間 特許戦略基礎
7~9 年目
1
7 時間
10 年目
2
3 時間
研究部門
知的財産権リスク全般(主に実例)(営業部門向
け)
特許戦略活用、権利化の例、紛争事例研究、マネ
ジメント
5~6(8~2 月)
- 235 -
管理職
1
主任昇格時
1 日 契約などのマネジメント:共同開発契約等
再確認のため知的財産の研修
希望者
1
2 時間 特許侵害対策セミナー
希望者
1
3 時間 著作権セミナー(トピック中心)
e-learning
全員対象
全員対象
半年に 1
回
随時
製品開発
時
開発系は特許中心、一般職には著作権・商標中心
知的財産法の基礎(e-learning)
発明相談、発掘会議、個別出願相談(OJT)
事例演習、簡単な論文からどのような発明が内在
しているのかを抽出する演習
特に決めていないが、
研究所が人選。
技術説明書を事故の業務から発明を抽出して作成
する演習
アドバンス研修 出願手続きはやらないが、拒絶理
由への対応、侵害警告への対処法など
いろんなくくり、階層別、事業所、研究所単位で
その他
スポット的に知財の実例を紹介する研修をしてい
る。
- 236 -
Q1-3.御社で入社後数年程度の研究者・開発者・技術者に対して実施している知的財産権制度
に関する社内教育の具体的な内容はどのようなものですか?
除く無回答
知的財産制度全般の概要
n
実施している
11
-
78.6
実施していない
3
-
21.4
無回答
0
-
0.0
合計
14
特許制度(入門)
n
実施している
11
-
78.6
実施していない
3
-
21.4
無回答
0
-
0.0
合計
14
特許制度(初級)
n
実施している
10
-
71.4
実施していない
4
-
28.6
無回答
0
-
0.0
合計
14
特許制度(中・上級)
n
実施している
5
-
35.7
実施していない
9
-
64.3
無回答
0
-
0.0
合計
14
意匠制度(入門)
n
実施している
5
-
35.7
実施していない
9
-
64.3
無回答
0
-
0.0
合計
14
- 237 -
(%)
全体
100.0
除く無回答
(%)
全体
100.0
除く無回答
(%)
全体
100.0
除く無回答
(%)
全体
100.0
除く無回答
(%)
全体
100.0
除く無回答
意匠制度(初級)
n
実施している
3
-
21.4
実施していない
11
-
78.6
無回答
0
-
0.0
合計
14
意匠制度(中・上級)
n
実施している
1
-
7.1
実施していない
13
-
92.9
無回答
0
-
0.0
合計
14
100.0
商標制度(入門)
n
全体
実施している
7
-
50.0
実施していない
7
-
50.0
無回答
0
-
0.0
合計
14
商標制度(初級)
n
実施している
3
-
21.4
実施していない
11
-
78.6
無回答
0
-
0.0
合計
14
商標制度(中・上級)
n
実施している
1
-
7.1
実施していない
13
-
92.9
無回答
0
-
0.0
合計
14
- 238 -
(%)
全体
100.0
除く無回答
(%)
全体
100.0
除く無回答
(%)
全体
100.0
除く無回答
(%)
全体
100.0
Q2-1.特許要件の理解
除く無回答
将来就職する学生
n
必須
3
-
21.4
知っていれば望ましい
8
-
57.1
必要性を感じない
3
-
21.4
無回答
0
-
0.0
合計
14
共同研究に参加する学生
n
必須
3
-
21.4
知っていれば望ましい
9
-
64.3
必要性を感じない
2
-
14.3
無回答
0
-
0.0
合計
14
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
Q2-2.研究ノートの重要性について
除く無回答
将来就職する学生
n
必須
1
-
7.1
知っていれば望ましい
5
-
35.7
必要性を感じない
8
-
57.1
無回答
0
-
0.0
合計
14
共同研究に参加する学生
n
必須
3
-
21.4
知っていれば望ましい
3
-
21.4
必要性を感じない
8
-
57.1
無回答
0
-
0.0
合計
14
- 239 -
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
Q2-3.先行技術調査の重要性:先行技術調査方法の事例紹介(IPDL、有料データベースなど主な
サイトの紹介)
除く無回答
将来就職する学生
n
必須
4
-
28.6
知っていれば望ましい
9
-
64.3
必要性を感じない
1
-
7.1
無回答
0
-
0.0
合計
14
共同研究に参加する学生
n
必須
4
30.8
28.6
知っていれば望ましい
8
61.5
57.1
必要性を感じない
1
7.7
7.1
無回答
1
-
7.1
合計
14
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
Q2-4.共同・委託・受託研究契約における知的財産の帰属等に関する取り決めについて
除く無回答
将来就職する学生
n
必須
0
-
0.0
知っていれば望ましい
9
-
64.3
必要性を感じない
5
-
35.7
無回答
0
-
0.0
合計
14
共同研究に参加する学生
n
必須
3
-
21.4
知っていれば望ましい
8
-
57.1
必要性を感じない
3
-
21.4
無回答
0
-
0.0
合計
14
- 240 -
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
Q2-5.研究中・研究終了後の秘密情報の取扱いについて
除く無回答
将来就職する学生
n
必須
5
38.5
35.7
知っていれば望ましい
6
46.2
42.9
必要性を感じない
2
15.4
14.3
無回答
1
-
7.1
合計
14
共同研究に参加する学生
n
必須
8
61.5
57.1
知っていれば望ましい
5
38.5
35.7
必要性を感じない
0
0.0
0.0
無回答
1
-
7.1
合計
14
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
Q2-6.安全保障貿易管理に関する知識
除く無回答
将来就職する学生
n
必須
1
-
7.1
知っていれば望ましい
5
-
35.7
必要性を感じない
8
-
57.1
無回答
0
-
0.0
合計
14
共同研究に参加する学生
n
必須
2
15.4
14.3
知っていれば望ましい
5
38.5
35.7
必要性を感じない
6
46.2
42.9
無回答
1
-
7.1
合計
14
- 241 -
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
Q2-7.論文発表に先駆けた特許出願の必要性:新規性の判断時点の基準、学会発表や学位論文
発表と特許出願の関係性について
除く無回答
将来就職する学生
n
必須
8
61.5
57.1
知っていれば望ましい
3
23.1
21.4
必要性を感じない
2
15.4
14.3
無回答
1
-
7.1
合計
14
共同研究に参加する学生
n
必須
8
61.5
57.1
知っていれば望ましい
5
38.5
35.7
必要性を感じない
0
0.0
0.0
無回答
1
-
7.1
合計
14
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
Q2-8.知的財産の活用の方法:電気・機械・製薬業界で行われている事例をもとに活用方法を
紹介する
除く無回答
将来就職する学生
n
必須
3
-
21.4
知っていれば望ましい
7
-
50.0
必要性を感じない
4
-
28.6
無回答
0
-
0.0
合計
14
共同研究に参加する学生
n
必須
2
15.4
14.3
知っていれば望ましい
7
53.8
50.0
必要性を感じない
4
30.8
28.6
無回答
1
-
7.1
合計
14
- 242 -
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
Q2-9.発明者の認定について
除く無回答
将来就職する学生
n
必須
1
7.7
7.1
知っていれば望ましい
8
61.5
57.1
必要性を感じない
4
30.8
28.6
無回答
1
-
7.1
合計
14
共同研究に参加する学生
n
必須
3
23.1
21.4
知っていれば望ましい
8
61.5
57.1
必要性を感じない
2
15.4
14.3
無回答
1
-
7.1
合計
14
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
Q2-10.職務発明と権利帰属の明確性
除く無回答
将来就職する学生
n
必須
4
-
28.6
知っていれば望ましい
7
-
50.0
必要性を感じない
3
-
21.4
無回答
0
-
0.0
合計
14
共同研究に参加する学生
n
必須
5
-
35.7
知っていれば望ましい
6
-
42.9
必要性を感じない
3
-
21.4
無回答
0
-
0.0
合計
14
- 243 -
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
Q2-11.他人の特許権の利用について(基本特許と改良特許の権利関係・試験研究のための他人
の特許権の利用等)
除く無回答
将来就職する学生
n
必須
1
-
7.1
知っていれば望ましい
7
-
50.0
必要性を感じない
6
-
42.9
無回答
0
-
0.0
合計
14
共同研究に参加する学生
n
必須
2
-
14.3
知っていれば望ましい
9
-
64.3
必要性を感じない
3
-
21.4
無回答
0
-
0.0
合計
14
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
Q2-12.知的財産権の行使における独占禁止法上の留意点について
除く無回答
将来就職する学生
n
必須
0
-
0.0
知っていれば望ましい
1
-
7.1
必要性を感じない
13
-
92.9
無回答
0
-
0.0
合計
14
共同研究に参加する学生
n
必須
0
-
0.0
知っていれば望ましい
1
-
7.1
必要性を感じない
13
-
92.9
無回答
0
-
0.0
合計
14
- 244 -
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
Q2-13.著作権法の留意点(職務著作、引用、例外的使用)
除く無回答
将来就職する学生
n
必須
2
-
14.3
知っていれば望ましい
9
-
64.3
必要性を感じない
3
-
21.4
無回答
0
-
0.0
合計
14
共同研究に参加する学生
n
必須
2
-
14.3
知っていれば望ましい
11
-
78.6
必要性を感じない
1
-
7.1
無回答
0
-
0.0
合計
14
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
Q2-14.ネットワーク社会における知的財産権法に関する留意点一般について
除く無回答
将来就職する学生
n
必須
6
46.2
42.9
知っていれば望ましい
5
38.5
35.7
必要性を感じない
2
15.4
14.3
無回答
1
-
7.1
合計
6
46.2
42.9
共同研究に参加する学生
n
必須
6
46.2
42.9
知っていれば望ましい
5
38.5
35.7
必要性を感じない
2
15.4
14.3
無回答
1
-
7.1
合計
14
- 245 -
(%)
除く無回答
(%)
全体(%)
全体(%)
100.0
(8)検証講義アンケート調査結果
検証講義アンケート結果
第一回
〔1〕あなた自身について
Q1
あなたの所属・学年
除く無回答
学部・研究科
n
薬学
8
-
21.1
工学
8
-
21.1
理学
2
-
5.3
イノベーションマネジメント
4
-
10.5
情報科学
2
-
5.3
バイオサイエンス
13
-
34.2
法学
1
-
2.6
経済学
0
-
0.0
外国語学
0
-
0.0
基礎工学
0
-
0.0
その他
0
-
0.0
合計
38
学年
n
B1
0
-
0.0
B2
0
-
0.0
B3
1
-
2.6
B4
6
-
15.8
B5
2
-
5.3
B6
0
-
0.0
M1
17
-
44.7
M2
10
-
26.3
D1
0
-
0.0
D2
1
-
2.6
その他
1
-
2.6
合計
38
- 246 -
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
Q2
あなたは今まで知的財産に関する勉強をしたことがありますか。
n
除く無回答
(%)
全体(%)
ある
11
32.3
28.9
ない
23
67.6
60.5
無回答
4
-
10.5
合計
38
100.0
〔2〕講義内容について
Q4
講義内容の難易度につきどう感じられましたか。
n
除く無回答
(%)
全体(%)
1
簡単すぎる
0
0.0
0.0
2
やや簡単
2
5.4
5.2
3
適切
29
78.3
76.3
4
やや難しい
6
16.2
15.7
5
難しすぎる
0
0.0
0
無回答
1
-
2.6
合計
38
Q5
100.0
講義資料の見易さにつきどう感じられましたか。
n
除く無回答
(%)
全体(%)
1
見易い
5
-
13.1
2
やや見易い
10
-
26.3
3
普通
18
-
47.3
4
やや見難い
5
-
13.1
5
見難い
0
-
0
無回答
0
-
0
合計
38
- 247 -
100.0
Q6
講義資料の分量につきどう感じられましたか。
n
除く無回答
(%)
全体(%)
1
少なすぎる
0
0.0
0.0
2
やや少ない
1
2.7
2.6
3
適切
30
81.0
78.9
4
やや多い
4
10.8
10.5
5
多すぎる
2
5.4
5.2
無回答
1
-
2.6
合計
38
100.0
〔3〕各講義項目について
Q8
講義項目に関する印象をお聞かせください
(5:よく分かった
→
4
→
3:普通
→
2
→
1:よく分からなかった)
除く無回答
全体
n
5
6
-
15.8
4
19
-
50.0
3
13
-
34.2
2
0
-
0.0
1
0
-
0.0
無回答
0
-
0.0
合計
38
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
① 特許の一生
n
5
11
29.7
28.9
4
14
37.8
36.8
3
9
24.3
23.6
2
3
8.1
7.8
1
0
0.0
0.0
無回答
1
-
2.6
合計
38
- 248 -
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
② 特許から見た世界での日本の位置付け
n
5
2
5.7
5.3
4
7
20.0
18.4
3
20
57.1
52.6
2
5
14.2
13.1
1
1
2.8
2.6
無回答
3
-
7.8
合計
38
(%)
全体(%)
100.0
〔4〕全体的に
Q10
知的財産制度が自分の研究活動において重要だと思いましたか。
n
除く無回答
(%)
全体(%)
5
そう思う
12
-
31.5
4
ややそう思う
13
-
34.2
3
普通
10
-
26.3
2
あまりそう思わない
3
-
7.8
1
思わない
0
-
0.0
無回答
0
-
0.0
合計
38
Q11
100.0
知的財産につき自分に関わるものとして興味・関心が高まりましたか。
n
除く無回答
(%)
全体(%)
5
そう思う
11
29.7
28.9
4
ややそう思う
17
45.9
44.7
3
普通
9
24.3
23.6
2
あまりそう思わない
0
0.0
0
1
思わない
0
0.0
0
無回答
1
-
2.6
合計
38
- 249 -
100.0
第二回
〔1〕あなた自身について
Q1
あなたの所属・学年
除く無回答
学部・研究科
n
薬学
8
-
14.8
工学
8
-
14.8
理学
6
-
11.1
イノベーションマネジメント
4
-
7.4
情報科学
3
-
5.5
バイオサイエンス
22
-
40.7
法学
0
-
0
経済学
1
-
1.8
外国語学
1
-
1.8
基礎工学
1
-
1.8
無回答
0
-
0
合計
54
学年
n
B1
5
9.4
9.2
B2
0
0.0
0.0
B3
2
3.7
3.7
B4
3
5.6
5.5
B5
2
3.7
3.7
B6
0
0.0
0.0
M1
27
50.0
50.0
M2
11
20.3
20.3
D1
1
1.8
1.8
D2
2
3.7
3.7
その他
1
1.8
1.8
合計
54
- 250 -
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
Q2
あなたは今まで知的財産に関する勉強をしたことがありますか。
n
除く無回答
(%)
全体(%)
ある
18
35.2
33.3
ない
33
64.7
61.1
無回答
3
-
5.5
合計
54
100.0
〔2〕講義内容について
Q4
講義内容の難易度につきどう感じられましたか。
n
除く無回答
(%)
全体(%)
1
簡単すぎる
0
0.0
0.0
2
やや簡単
3
5.7
5.5
3
適切
41
78.8
75.9
4
やや難しい
8
15.3
14.8
5
難しすぎる
0
0.0
0.0
無回答
2
-
3.7
合計
54
Q5
100.0
講義資料の見易さにつきどう感じられましたか。
n
除く無回答
(%)
全体(%)
1
見易い
15
29.4
27.7
2
やや見易い
10
19.6
18.5
3
普通
22
43.1
40.7
4
やや見難い
3
5.8
5.5
5
見難い
1
1.9
1.8
無回答
3
-
5.5
合計
54
- 251 -
100.0
Q6
講義資料の分量につきどう感じられましたか。
n
除く無回答
(%)
全体(%)
1
少なすぎる
0
0.0
0.0
2
やや少ない
3
5.7
5.5
3
適切
38
73.0
70.3
4
やや多い
11
21.1
20.3
5
多すぎる
0
0.0
0.0
無回答
2
-
3.7
合計
54
100.0
〔3〕各講義項目について
Q8
講義項目に関する印象をお聞かせください
(5:よく分かった
→
4
→
3:普通
→
2
→
1:よく分からなかった)
除く無回答
全体について
n
5
16
29.6
29.3
4
25
46.2
46.2
3
11
20.3
20.3
2
0
0.0
0.0
1
0
0.0
0.0
無回答
2
-
3.7
合計
54
①研究活動と知的財産
n
5
19
35.8
35.1
4
22
41.5
40.7
3
9
16.9
16.6
2
3
5.6
5.5
1
0
0.0
0.0
無回答
1
-
1.8
合計
54
- 252 -
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
②秘密情報の管理
n
5
24
45.2
44.4
4
19
35.8
35.1
3
10
18.8
18.5
2
0
0.0
0.0
1
0
0.0
0.0
無回答
1
-
1.8
合計
54
③他人の知的財産の利用
n
5
11
22.4
20.3
4
15
30.6
27.7
3
18
36.7
33.3
2
5
10.2
9.2
1
0
0.0
0.0
無回答
5
-
9.2
合計
54
- 253 -
(%)
全体(%)
100.0%
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
〔4〕全体的に
Q10
知的財産制度が自分の研究活動において重要だと思いましたか。
n
除く無回答
(%)
全体(%)
5
そう思う
24
-
44.4
4
ややそう思う
24
-
44.4
3
普通
6
-
11.1
2
あまりそう思わない
0
-
0.0
1
思わない
0
-
0.0
無回答
0
-
0.0
合計
54
Q11
100.0
知的財産につき自分に関わるものとして興味・関心が高まりましたか。
n
除く無回答
(%)
全体(%)
5
そう思う
27
-
50.0
4
ややそう思う
18
-
33.3
3
普通
9
-
16.6
2
あまりそう思わない
0
-
0.0
1
思わない
0
-
0.0
無回答
0
-
0.0
合計
54
- 254 -
100.0
第三回
〔1〕あなた自身について
Q1
あなたの所属・学年
除く無回答
学部・研究科
n
薬学
9
20.9
20.4
工学
9
20.9
20.4
理学
2
4.6
4.5
イノベーションマネジメント
5
44.2
11.3
情報科学
2
4.6
4.5
バイオサイエンス
15
34.8
34.0
法学
1
2.3
2.2
経済学
0
0.0
0.0
外国語学
0
0.0
0.0
基礎工学
0
0.0
0.0
無回答
1
-
2.2
合計
44
学年
n
B1
0
-
0.0
B2
0
-
0.0
B3
1
-
2.2
B4
6
-
13.6
B5
2
-
4.5
B6
0
-
0.0
M1
18
-
40.9
M2
14
-
31.8
D1
0
-
0.0
D2
1
-
2.2
その他
2
-
4.5
合計
44
- 255 -
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
Q2
あなたは今まで知的財産に関する勉強をしたことがありますか。
n
除く無回答
(%)
全体(%)
ある
15
35.7
34.0
ない
27
64.2
61.3
無回答
2
-
4.5
合計
44
100.0
〔2〕講義内容について
Q4
講義内容の難易度につきどう感じられましたか。
n
除く無回答
(%)
全体(%)
1
簡単すぎる
2
4.6
4.5
2
やや簡単
5
11.6
11.3
3
適切
22
51.1
50.0
4
やや難しい
13
30.2
29.5
5
難しすぎる
1
2.3
2.2
無回答
1
-
2.2
合計
44
Q5
100.0
講義資料の見易さにつきどう感じられましたか。
n
除く無回答
(%)
全体(%)
1
見易い
7
16.2
15.9
2
やや見易い
11
25.5
25.0
3
普通
17
39.5
38.6
4
やや見難い
8
18.6
18.1
5
見難い
0
0.0
0
無回答
1
2.3
2.2
合計
44
- 256 -
100.0
Q6
講義資料の分量につきどう感じられましたか。
n
除く無回答
(%)
全体(%)
1
少なすぎる
0
0.0
0.0
2
やや少ない
7
16.6
15.9
3
適切
24
57.1
54.5
4
やや多い
10
23.8
22.7
5
多すぎる
1
2.3
2.2
無回答
2
-
45.4
合計
44
100.0
〔3〕各講義項目について
Q8
講義項目に関する印象をお聞かせください
(5:よく分かった
→
4
→
3:普通
→
2
→
1:よく分からなかった)
除く無回答
全体について
n
5
5
11.6
11.3
4
20
46.5
45.4
3
14
32.5
31.8
2
3
6.9
6.8
1
1
2.3
2.2
無回答
1
-
2.2
合計
44
① 発明は誰のものか
n
5
17
40.4
38.6
4
12
28.5
27.2
3
10
23.8
22.7
2
3
7.1
6.8
1
0
0.0
0.0
無回答
2
-
4.5
合計
44
- 257 -
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
②特定技術分野と知財
n
5
11
26.8
25.0
4
11
26.8
25.0
3
13
31.7
29.5
2
4
9.7
9.0
1
2
4.8
4.5
無回答
3
-
6.8
(%)
合計
全体(%)
100.0
除く無回答
② 同・受託研究
n
5
7
17.0
15.9
4
15
36.5
34.0
3
13
31.7
29.5
2
5
12.1
11.3
1
1
2.4
2.2
無回答
3
-
6.8
合計
44
④知財の活用
n
5
5
12.5
11.3
4
12
30.0
27.2
3
17
42.5
38.6
2
5
12.5
11.3
1
1
2.5
2.2
無回答
4
-
9.0
合計
44
- 258 -
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
〔4〕全体的に
Q10
知的財産制度が自分の研究活動において重要だと思いましたか。
n
除く無回答
(%)
全体(%)
5
そう思う
17
41.4
38.6
4
ややそう思う
16
39.0
36.3
3
普通
6
14.6
13.6
2
あまりそう思わない
2
4.8
4.5
1
思わない
0
0.0
0.0
無回答
3
-
6.8
合計
44
Q11
100.0
知的財産につき自分に関わるものとして興味・関心が高まりましたか。
n
除く無回答
(%)
全体(%)
5
そう思う
15
37.5
34.0
4
ややそう思う
16
40.0
36.3
3
普通
7
17.5
15.9
2
あまりそう思わない
2
5.0
4.5
1
思わない
0
0.0
0.0
無回答
4
-
9.0
合計
44
- 259 -
100.0
第四回
〔1〕あなた自身について
Q1
あなたの所属・学年
除く無回答
学部・研究科
n
薬学
8
-
21.0
工学
8
-
21.0
理学
2
-
5.2
イノベーションマネジメント
4
-
10.5
情報科学
2
-
5.2
バイオサイエンス
13
-
34.2
法学
1
-
2.6
経済学
0
-
0
外国語学
0
-
0
基礎工学
0
-
0
無回答
0
-
0
合計
38
学年
n
B1
0
0.0
0.0
B2
0
0.0
0.0
B3
1
2.7
2.6
B4
6
16.2
15.7
B5
2
5.4
5.2
B6
0
0.0
0.0
M1
17
45.9
44.7
M2
10
27.0
26.3
D1
0
0.0
0.0
D2
1
2.7
2.6
その他
1
-
2.6
合計
38
- 260 -
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
Q2
あなたは今まで知的財産に関する勉強をしたことがありますか。
n
除く無回答
(%)
全体(%)
ある
11
32.3
28.9
ない
23
67.6
60.5
無回答
4
-
10.5
合計
38
100.0
〔2〕講義内容について
Q4
講義内容の難易度につきどう感じられましたか。
n
除く無回答
(%)
全体(%)
1
簡単すぎる
0
0.0
0
2
やや簡単
2
5.4
5.2
3
適切
29
78.3
76.3
4
やや難しい
6
16.2
15.7
5
難しすぎる
0
0.0
0.0
無回答
1
-
2.6
合計
38
Q5
100.0
講義資料の見易さにつきどう感じられましたか。
n
除く無回答
(%)
全体(%)
1
見易い
5
-
13.1
2
やや見易い
10
-
26.3
3
普通
18
-
47.3
4
やや見難い
5
-
13.1
5
見難い
0
-
0
無回答
0
-
0
合計
38
- 261 -
100.0
Q6
講義資料の分量につきどう感じられましたか。
n
除く無回答
(%)
全体(%)
1
少なすぎる
0
0.0
0.0
2
やや少ない
1
2.7
2.6
3
適切
30
81.0
78.9
4
やや多い
4
10.8
10.5
5
多すぎる
2
5.4
5.2
無回答
1
-
2.7
合計
38
100.0
〔3〕各講義項目について
Q8
講義項目に関する印象をお聞かせください
(5:よく分かった
→
4
→
3:普通
→
2
→
1:よく分からなかった)
除く無回答
全体について
n
5
6
-
15.7
4
19
-
50.0
3
13
-
34.2
2
0
-
0.0
1
0
-
0.0
無回答
0
-
0.0
合計
38
① その他の知財
n
5
11
29.7
28.9
4
14
37.8
36.8
3
9
24.3
23.6
2
3
8.1
7.8
1
0
0.0
0.0
無回答
1
-
2.6
合計
38
- 262 -
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
② その他の知財関連制度
n
5
2
5.5
5.2
4
7
19.4
18.4
3
20
55.5
52.6
2
5
13.8
13.1
1
1
2.7
2.6
無回答
3
8.3
7.8
合計
38
(%)
全体(%)
100.0
〔4〕全体的に
Q10
知的財産制度が自分の研究活動において重要だと思いましたか。
n
除く無回答
(%)
全体(%)
5
そう思う
12
-
31.5
4
ややそう思う
13
-
34.2
3
普通
10
-
26.3
2
あまりそう思わない
3
-
7.8
1
思わない
0
-
0.0
無回答
0
-
0.0
合計
38
Q11
100.0
知的財産につき自分に関わるものとして興味・関心が高まりましたか。
n
除く無回答
(%)
全体(%)
5
そう思う
11
29.7
28.9
4
ややそう思う
17
45.9
44.7
3
普通
9
24.3
23.6
2
あまりそう思わない
0
0.0
0.0
1
思わない
0
0.0
0.0
無回答
1
-
2.6
合計
38
- 263 -
100.0
教員アンケート結果
教員用
第一回
[1]講義資料について
Q1
(学生に対するものとして)講義資料の難易度につきどう感じられましたか。
n
除く無回答
(%)
全体(%)
簡単すぎる
0
-
0.0
やや簡単
0
-
0.0
適切
4
-
80.0
やや難しい
1
-
20.0
難しすぎる
0
-
0.0
合計
5
-
100.0
Q2
(学生に対するものとして)講義資料の見易さにつきどう感じられましたか。
n
除く無回答
(%)
全体(%)
見易い
0
-
0.0
やや見易い
0
-
0.0
普通
4
-
80.0
やや見難い
1
-
20.0
見難い
0
-
0.0
合計
5
Q3
100.0
(学生に対するものとして)講義資料の分量につきどう感じられましたか。
n
除く無回答
(%)
全体(%)
少なすぎる
0
-
0.0
やや少ない
1
-
20.0
適切
3
-
60.0
やや多い
1
-
20.0
多すぎる
0
-
0.0
合計
5
- 264 -
100.0
Q4
事例集の有用性については如何でしたか。
除く無回答
n
(%)
全体(%)
便利
0
0.0
0.0
やや便利
1
33.3
20.0
普通
2
66.6
40.0
やや不便
0
0.0
0.0
不便
0
0.0
0.0
無回答
2
-
40.0
合計
5
100.0
(内、未使用のため無回答:1)
[2]各講義項目について
Q5
講義項目に関する(学生に対するものとしての)印象をおきかせください。
(5:分かりやすかった
→
4
→
3:普通
→
2
→
1:よく分からなかった)
<全体として>
n
除く無回答
(%)
全体(%)
5
0
-
0.0
4
2
-
40.0
3
3
-
60.0
2
0
-
0.0
1
0
-
0.0
合計
5
100.0
<1時限目>
除く無回答
① 特許の一生
n
5
0
-
0.0
4
3
-
60.0
3
1
-
20.0
2
1
-
20.0
1
0
-
0.0
合計
5
- 265 -
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
② 特許から見た世界での日本の位置づけ
n
5
1
-
20.0
4
1
-
20.0
3
2
-
40.0
2
1
-
20.0
1
0
-
0.0
合計
5
(%)
全体(%)
100.0
[3]全体的に
Q6
全体的に、講義資料は使いやすかったですか。
n
除く無回答
(%)
全体(%)
使いやすい
0
-
0.0
やや使いやすい
3
-
60.0
普通
0
-
0.0
やや使いにくい
2
-
40.0
使いにくい
0
-
0.0
合計
5
- 266 -
100.0
教員用
第二回
[1]講義資料について
Q1
(学生に対するものとして)講義資料の難易度につきどう感じられましたか。
n
除く無回答
(%)
全体(%)
簡単すぎる
0
-
0.0
やや簡単
0
-
0.0
適切
4
-
66.6
やや難しい
2
-
33.3
難しすぎる
0
-
0.0
合計
6
Q2
100.0
(学生に対するものとして)講義資料の見易さにつきどう感じられましたか。
n
除く無回答
(%)
全体(%)
見易い
1
-
16.6
やや見易い
0
-
0.0
普通
3
-
50.0
やや見難い
2
-
33.3
見難い
0
-
0.0
合計
6
Q3
100.0
(学生に対するものとして)講義資料の分量につきどう感じられましたか。
n
除く無回答
(%)
全体(%)
少なすぎる
0
-
0.0
やや少ない
1
-
16.6
適切
4
-
66.6
やや多い
1
-
16.6
多すぎる
0
-
0.0
合計
6
- 267 -
100.0
Q4
事例集の有用性については如何でしたか。
除く無回答
n
(%)
全体(%)
便利
0
0.0
0.0
やや便利
0
0.0
0.0
普通
3
100.0
50.0
やや不便
0
0.0
0.0
不便
0
0.0
0.0
無回答
3
-
50.0
合計
6
100.0
(内、未使用のため無回答:1)
[2]各講義項目について
Q5
講義項目に関する(学生に対するものとしての)印象をおきかせください。
(5:分かりやすかった
→
4
→
3:普通
→
2
→
1:よく分からなかった)
<全体として>
n
除く無回答
(%)
全体(%)
5
1
-
16.6
4
3
-
50.0
3
2
-
33.3
2
0
-
0.0
1
0
-
0.0
合計
6
- 268 -
100.0
<2 時限目>
除く無回答
① 研究活動と知的財産
n
5
0
-
0.0
4
3
-
50.0
3
3
-
50.0
2
0
-
0
1
0
-
0.0
合計
6
② 秘密情報の管理
n
5
2
-
33.3
4
3
-
50.0
3
1
-
16.6
2
0
-
0.0
1
0
-
0.0
合計
6
③ 他人の知的財産の利用
n
5
0
-
0.0
4
2
-
33.3
3
4
-
66.6
2
0
-
0.0
1
0
-
0.0
合計
6
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
[3]全体的に
Q6
全体的に、講義資料は使いやすかったですか。
n
除く無回答
(%)
全体(%)
使いやすい
1
-
16.6
やや使いやすい
2
-
33.3
普通
2
-
33.3
やや使いにくい
1
-
16.6
使いにくい
0
-
0.0
合計
6
- 269 -
100.0
教員用
第三回
[1]講義資料について
Q1
(学生に対するものとして)講義資料の難易度につきどう感じられましたか。
n
除く無回答
(%)
全体(%)
簡単すぎる
0
-
0.0
やや簡単
1
-
25.0
適切
2
-
50.0
やや難しい
1
-
25.0
難しすぎる
0
-
0.0
合計
4
Q2
100.0
(学生に対するものとして)講義資料の見易さにつきどう感じられましたか。
n
除く無回答
(%)
全体(%)
見易い
1
-
25.0
やや見易い
1
-
25.0
普通
1
-
25.0
やや見難い
1
-
25.0
見難い
0
-
0.0
合計
4
Q3
100.0
(学生に対するものとして)講義資料の分量につきどう感じられましたか。
n
除く無回答
(%)
全体(%)
少なすぎる
0
-
0.0
やや少ない
2
-
50.0
適切
1
-
25.0
やや多い
1
-
25.0
多すぎる
0
-
0.0
合計
4
- 270 -
100.0
Q4
事例集の有用性については如何でしたか。
除く無回答
n
(%)
全体(%)
便利
1
-
25.0
やや便利
2
-
0.0
普通
1
-
25.0
やや不便
0
-
0.0
不便
0
-
0.0
合計
4
100.0
[2]各講義項目について
Q5
講義項目に関する(学生に対するものとしての)印象をおきかせください。
(5:分かりやすかった
→
4
→
3:普通
→
2
→
1:よく分からなかった)
<全体として>
n
除く無回答
(%)
全体(%)
5
1
-
25.0
4
2
-
50.0
3
0
-
0.0
2
1
-
25.0
1
0
-
0.0
合計
4
100.0
<3 時限目>
除く無回答
① 発明はだれのものか
n
5
0
-
0.0
4
2
-
50.0
3
0
-
0.0
2
2
-
50.0
1
0
-
0.0
合計
4
- 271 -
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
② 特定技術分野と知財
n
5
0
-
0.0
4
2
-
50.0
3
0
-
0.0
2
2
-
50.0
1
0
-
0.0
合計
4
③ 共同・受託研究において留意すべきこと
n
5
0
-
0.0
4
0
-
0.0
3
3
-
75.0
2
1
-
0.0
1
0
-
0.0
合計
4
④ 知的財産の活用
n
5
0
-
0.0
4
1
-
25.0
3
2
-
50.0
2
1
-
25.0
1
0
-
0.0
合計
4
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
(%)
全体(%)
100.0
[3]全体的に
Q6
全体的に、講義資料は使いやすかったですか。
n
除く無回答
(%)
全体(%)
使いやすい
0
-
0.0
やや使いやすい
1
-
25.0
普通
3
-
75.0
やや使いにくい
0
-
0.0
使いにくい
0
-
0.0
合計
4
- 272 -
100.0
教員用
第四回
[1]講義資料について
Q1
(学生に対するものとして)講義資料の難易度につきどう感じられましたか。
n
除く無回答
(%)
全体(%)
簡単すぎる
0
-
0.0
やや簡単
1
-
16.6
適切
4
-
66.6
やや難しい
1
-
16.6
難しすぎる
0
-
0.0
合計
6
Q2
100.0
(学生に対するものとして)講義資料の見易さにつきどう感じられましたか。
n
除く無回答
(%)
全体(%)
見易い
0
-
0.0
やや見易い
3
-
50.0
普通
2
-
33.3
やや見難い
1
-
16.6
見難い
0
-
0.0
合計
6
Q3
100.0
(学生に対するものとして)講義資料の分量につきどう感じられましたか。
n
除く無回答
(%)
全体(%)
少なすぎる
0
-
0.0
やや少ない
1
-
16.6
適切
3
-
50.0
やや多い
2
-
33.3
多すぎる
0
-
0.0
合計
6
- 273 -
100.0
Q4
事例集の有用性については如何でしたか。
除く無回答
n
(%)
全体(%)
便利
1
20.0
16.6
やや便利
1
20.0
16.6
普通
2
40.0
33.3
やや不便
1
20.0
16.6
不便
0
0.0
0.0
無回答
1
-
16.6
合計
6
100.0
(内、未使用のため無回答:1)
[2]各講義項目について
Q5
講義項目に関する(学生に対するものとしての)印象をおきかせください。
(5:分かりやすかった
→
4
→
3:普通
→
2
→
1:よく分からなかった)
<全体として>
n
除く無回答
(%)
全体(%)
5
1
-
16.6
4
2
-
33.3
3
2
-
33.3
2
1
-
16.6
1
0
-
0
合計
6
100.0
<4時限目>
除く無回答
① その他の知財制度
n
5
1
-
16.6
4
4
-
66.6
3
1
-
16.6
2
0
-
0.0
1
0
-
0.0
合計
6
- 274 -
(%)
全体(%)
100.0
除く無回答
② その他の知財関連制度
n
5
0
0.0
0.0
4
0
0.0
0.0
3
2
50.0
33.3
2
2
50.0
33.3
1
2
-
33.3
合計
6
(%)
全体(%)
100.0
[3]全体的に
Q6
全体的に、講義資料は使いやすかったですか。
n
除く無回答
(%)
全体(%)
使いやすい
0
-
0.0
やや使いやすい
3
-
50.0
普通
3
-
50.0
やや使いにくい
0
-
0.0
使いにくい
0
-
0.0
合計
6
- 275 -
100.0
<アンケート意見とりまとめ>
良い点:
<1 時限>特許のあらまし
今まで勉強したことがない分野で興味深かった。
・マイケルやルンバの具体例が多くて分かりやすかった。(同意見 2 件)
・図やグラフが多くかつ、分かりやすかったため、総じて資料が見やすかった。
(同意見 7 件)
・特許申請の仕方や効力を知ることが出来てよかった。
・特許や発明になるには、新規性や進歩性など細やかな要件が多くあるというこ
とが分かった。(同意見 2 件)
・項目分けされていて整理して話を聞くことができた。
・日本と外国の違いが分かってよかった。(同意見 3 件)
・あまり難しい単語等もなく分かりやすかった。
・特許に全く無知だったので勉強になった。(同意見 2 件)
・特許活用の具体的場面、特許提出を知ることが出来てよかった。
・近年の日本の特許の出願率、外国からの注目度の低さを知って意外に思った。
・研究との関わりと制度を説明する内容がよい。
・身近なところが勉強できるので、知財ってなんだろうという疑問に対する答え
が得やすい。
・スライド又は資料が見やすい。(同意見 3 件)
・イラストが分かりやすかった。
・具体例が多くて分かりやすかった。
・全く知らなかったので勉強になった又は驚いた。(同意見 5 件)
・比較して説明してもらえたので分かりやすかった。
・難しい用語が出てこなかったので分かりやすかった。
・いくつか理解の難しい部分の説明が十分でなかった。
・特許制度は研究開発のロスをなくすために必要なことが分かり、特許制度の必
要性が分かった。
・日本以外の特許も説明していたが、一番気になる国の特許は中国。どのように
なっているのか知りたかった。
・以前受講したことがあったが、再確認できてよかった。
・海外で特許を取る場合どうするのかが分かった。かなり高いのには驚いた。
・再現性のところが特に面白かった。
・特許制度は「発明を守るためのもの」くらいにしか考えていなかったが、「発
明」にも明確な定義や審査があることに驚いた。
・授業が面白くて分かり易かった。ノットの必要性についてよく分かった。
- 276 -
・知財を概観する点ではわかりやすい(初学者には駆け足すぎるかもしれません)
(教
員)
・制度だけでなく、研究との関わりを説明する内容になっている点が良い。(教員)
・秘密情報管理と特許出願を対比して説明している点が、それぞれの位置づけを分か
り易くしていると思う。(教員)
・先生方の学生に伝えたいという熱意が強く感じられ、身が引き締まる思いがした。
(教員)
・理工系の学生の知財に対する意識も年々高まっており、学生たちが熱心に講義を受
けているもの感心した。(教員)
- 277 -
<2 時限>先行技術調査、秘密管理、知財活用
・特許検索の実演があったのがよかった。(同意見 8 件)
・論文だけでなく特許や商標の検索方法も学べてよかった。(同意見 8 件)
・研究をするときに特許のあるツールを用いてはいけないなど、身近な具体例を
提示してもらえてよかった。(同意見 4 件)
・研究ノートの取り方が具体的で有益であった。
・スライド又は資料が見易かった。(同意見 3 件)
・秘密の守り方など、実用的で分かりやすかった。
・企業の情報管理はとても興味深く、情報管理の重要性が分かった。(同意見 3
件)
・特許出願と研究発表の関係が分かりやすかった。(同意見 2 件)
・他人の知財の利用と取り扱いのむずかしさがわかった。
・研究と知的財産のつながりという視点は、あまり聞いたことがないので興味深
かった。
・知財の利用については、大学での研究が今は身近なので、それにまつわる例が
あって分かりやすい。
・著作物の例が身近で分かりやすかった。
・自分たちに起こり得ることだから興味を持った。(同意見 2 件)
・研究ノートの重要性を再確認できた。(同意見 2 件)
・具体例を説明してくれたので、分かりやすかった。(同意 4 件)
・守秘義務について、管理トラブルの事例などを通じて、身近に感じることがで
きた。(同意見 2 件)
・業界によって守秘義務に対するレベルが違うことに驚いた。
・就職活動の面接の事例が分かりやすかった。
・面接ディスカッションでは、法律や守秘義務が自分の身近にあることが分かっ
た。
・特許調査の重要性が分かった。
・文献調査についても理解できた。
・情報管理は、非常に役立つと思う。
・最後の議論でどの班も同様の意見であったことから、知的財産には法律で決め
られた制度の他に、マナーのようなものが存在すると感じられた。
・知的財産の創立と保護は個人・団体としてはもちろん国家としても早急な課題
だと考える。特に近年ではバイオサイエンスの分野でも ips 細胞の開発法を始め
とする臨床・医療分野の国際特許競争が行われている。我々学生にとっても知財
の勉強は関係があり、将来転職等で特許出願た行われた場合は、自分の研究が先
行研究にあたるのか意識する必要がある。
・先行技術や研究を調べるのに役立てたいと思う。身近な講義テーマで面白かっ
た。
- 278 -
・守秘契約について、自身が署名しなければ大丈夫なんだと安心した。
現在自分が所属しているのが外部の企業なので、少し気になっていたのですが、
これからは公にしていきたいと思う。
・研究における企業との提携は秘密管理が大切だということが分かった。就職活
動でも注意していきたいと思う。
・共同研究しているラボの学生は、自分の研究を他人に話す時、話す範囲を考えて
いなかったことが悪かったと思う。
・秘密情報と特許出願を対比して説明している点が、それぞれの位置づけをわかり
やすくしていると思う。(教員)
・研究ノートの項目は分かり易い。(教員)
・資料等分かり易くかつ正確に講義された。学生にとって最も面白い内容であろう。
(教員)
<3 時限>発明帰属、特定技術分野、共同受託研究
・特許権の存在意義についての話が面白かった。
・新聞資料が興味深かった。(同意見 3 件)
・企業出身の人で、話が具体的でイメージしやすく面白かった。(同意見 7 件)
・医療分野の自分にとっては、医療発明について勉強になった。
・医療発明において特許保護される範囲と保護されない範囲があることが分かっ
てよかった。
・身近なトピックであり、共同研究にかかる契約についても当事者意識を持って
いるため、分かりやすい。研究室においてもよく聞く話。(同意見 6 件)
・青色発光ダイオードの事件の説明がわかりやすかった。
・標準化が分かった。
・職務発明と職務著作の違いが分かってよかった。(同意見 2 件)
・秘密管理の重要性が分かってよかった。
・医薬品や電気製品との知財の活用形態の違いが分かってよかった。
・知財の活用について、p10 の分類が分かりやすかった。
・網羅的で、様々な分野を広く浅くて知れた。(同意見 3 件)
・発明者の権利を守る仕組みが興味深かった。
・議論ができたことがよかった。(同意見 3 件)
・発明者が一人のときにはお金の問題は簡単に考えられるけれど、もし複数にな
ればより複雑になると思った。
- 279 -
・引用の境を学んだことで、今までの商業パロディー作品の良しあしが分かった。
(同意見 3 件)
・著作物とそうでないものの境界が分かってきた。
・発明が誰のものかという考えは大事。
・発明と著作物の違いを理解することができた。
・特許にかかわることは、モラルやマナー、経済、倫理という観点から共通の意識
があると分かった。
・発明の課程と関与する人との関係で説明がされている。(教員)
・学生の意見発表やグループ討論を誘導するような講義資料があれば是非使いたい。
(教員)
・職務発明の利益配分について出席者に議論させた点。(教員)
・発明の過程と関わる人との関係が説明されているのがよい。(教員)
<4 時限>知財制度、関連制度
・質疑応答が丁寧でよかった。(同意見 6 件)
・具体例がわかりやすかった。(同意見 3 件)
・意匠権など初めて知った。
・あまり知らない制度(PL 法など)も含めて、知財制度について理解を深めること
ができた。(同意見 3 件)
・知的財産制度間の違いがわかりやすい資料であった。(同意見 2 件)
・偽物に関する取り締まりに知財が関わることが理解できた。
・議論ができたことがよかった。議論内容が面白い。(同意見 2 件)
・比較表が良かった。(教員)
・資料は見易かった。営業秘密については、6 つの類型の説明図があるとよい。(教
員)
・著作権について議論させた点。(教員)
- 280 -
気になった点:
<全体>
・企業の新入社員向けであれば申し分ないが、大学生向けとして、講義を受けるだけ
の 3 年生までか、それとも卒業研究をする 4 年生以上なのか、講義対象がよく分から
なった。(教員)
・学生に何を教えるべきか、社会人になってから知ればよいこととの内容の精査が必
要だと感じた。(教員)
<1 時限>特許のあらまし
・手元資料は字が見えないものがあった。
・様々な法律名が出てきて、理解が追い付かないところがあった。
・特許の一生として 9 つの小章があるが、各スライド間のつながりが分かりにく
かった。(同意見 2 件)
・具体的なイメージがしづらかった。
・図が多くて分かりやすいが、少し詰め込み過ぎである印象を受けた。
・進歩性の判断基準についてもう少し知りたかった。
・説明が丁寧過ぎて眠たかった又は退屈であった。(同意見 4 件)
・「身近にある知財」の説明が長い。
・①と②をわざわざ分ける意味が分からない。
・一般教養など授業で習ったことがあり、既知のことが多かった(同意見 5 件)
・日本が何故近年特許出願件数を落としているのかその理由がよく分からなかっ
た。
・初めて聞いた専門用語や概念には面食らった。
・イントロに時間をかけすぎている印象。
・自然法則の範囲について説明が欲しかった。
・海外との比較についてもう少し詳しい説明が欲しかった。(同意見 2 件)
・企業の知財部や弁理士の立場からの内容を増やしてほしい。
・用語集があったほうがいい。
・導入は事例紹介だけでいいかと思う。
・実務はやはり漠然と感じてイメージがわかない。
・「発明は誰のものか」、どんな人がなれるかを詳しく説明してほしい。
(指示のみ、作業したのみなどの例をあげる)
・研究発表と特許出願との関連について、もう少し詳細な説明があってもよい。
・情報量が多すぎる。もう少し情報量を減らしてもよい。(同意見 2 件)
・専門用語が難しい。横文字、略語は説明が必要。(同意見 2 件)
・法律用語は固い。
- 281 -
・もっと実例を教えてほしかった。
・説明者が資料の流れや意図を理解していないのではないか。資料と説明者の乖離。
(同意見 3 件)
・知的財産とは特許のことなのか。
・特許の取り消しがあるのか気になった。
・PCTの説明が曖昧であった。
・法律・手続き面の内容の重複がみられる。(教員)
・一生として、生まれるところに重点がありすぎる。一生のどの部分に関する話題
なのかを区分けして説明できるとよい。(教員)
・どういう時に終わるのか、次につながっていくのかの説明があるとよりわかりや
すい。(教員)
・理解度を把握する手段が必要。(教員)
・日本での位置づけは、時代、経済状況等によって変わってくる。業種別に細分化
が必要か。(教員)
・日本の出願が少ないから何をいいたいのか考える必要がある。(教員)
・件数だけでの説明だが、特許庁の役割(ハイウェイ審査での日本の役割、ペーパ
ーレスへの貢献など)もあるとより具体的になるように思う。(教員)
<2 時限>先行技術調査、秘密管理、知財活用
・講義のペースが早かった。(同意見 7 件)
・授業の進め方が一方的
・検索方法が難しかった。(同意見 2 件)
・後半部分が、ケースバイケースの場合があったりして難しかった。
・「試験又は研究のための実施」が少し複雑だった。(同意見 2 件)
・「発明の利用」の意味が分からなかった。
・「実施権」の意味が分からなかった。
・スクリーニングの意味が分からなかった。
・スライドに権利の説明が少なかったので分かりにくかった。
・i-Pad の検索はいらないと思う。
・2-3-1 の具体例に対して、それぞれどのような注意が必要なのか言ってほしかっ
た。
・検索内容の情報量が多い気がする。もう少し時間をかけてほしい(同意見 2 件)
・検索は実際に使用してみたかった。(同意見 3 件)
・資料は講義用なのか、参照用なのか明確でないと感じた。講義用なら時間配分等
をもっと調整すべき。参照用ならもっと細かい解説をすべき。
・資料と説明者の間に乖離がある。(同意見 2 件)
- 282 -
・スライドに見にくいところがあった。
・FI、IP などの略語が分かりにくかった。
・技術調査では、PC を使う演習と組み合わせるのが効果的。(教員)
・調査内容については、少し専門的すぎる。(教員)
・活用態様は、後半で取り上げるにしても少し量が少ない。(教員)
・先行技術文献調査については、専門的すぎる(特に F タームなど)と思う。
(教員)
商標、意匠は簡単な紹介でよい。(教員)
・実際にやるとなると、注意が必要(もっと、使うレベルでの記入)(教員)
・他人の知的財産の利用については、馴染みがないか。(教員)
・活用の態様で説明があるとより分かり易くなると思う。(教員)
・秘密上納の管理について、社会では非常に重要な問題だが、学生に対して講義す
べきかは検討する必要があると思う。どこまで学生が自分のこととして考えられる
かは疑問。(教員)
<3 時限>発明帰属、特定技術分野、共同受託研究
・流れがつかめなくて難しかった。
・発明の帰属の判断の仕方が難しかった。
・スライド及び資料と説明者の間の乖離。(同意見 2 件)
・馴染みのないトピックで難しかった。(同意見 2 件)
・法律用語や専門用語が難しかった。(同意見 3 件)
・新聞をもっと活用してほしかった。
・知財の活用は何がポイントかわかりにくかった。(同意見 2 件)
・「標準化」が難しかった。
・内容が多すぎる。(同意見 3 件)
・特許法がそもそも機械などの発明を前提としているため、特定技術分野がある
ことの説明があったほうがよい。
・知財活用の事例がもう少し聞きたい。
・発明者の定義がちょっと分かりにくかった。
・基礎発明と利用発明の違いについての説明があったほうがよい。初学者には実
施権など実施の定義がわからないかもしれません。
・活用の主体が誰なのかを明確にしてほしかった。
・講義のスピードが少し早かった。(同意見 3 件)
・発明の帰属が結局はっきりしない印象を受けた。
・スライドを流している点が気になった。
・ディスカッションのメンバーは適宜入れ替えてほしい。そうでないと意見が偏
る。
・もっと新しい社会問題を取り上げてほしい。
- 283 -
・発明について、米国ならどんな判決が出るのか気になる。
(中村さんの話題より)
・医薬品の特許は難しい問題。特許はあっても独占権はないなどの決まりはないの
かと思った。
・著作権の話で、「パロディー」を法律的に取り締まることは、新しい芸術作品を
生み出せなくなるという意見があったが、された側の不愉快さや気持ちは守られな
いのかと思った。
・中国・韓国などでのコピー商品は著作権や国際条約で取り締まれないのか、何故
政府や企業は権利を履行しないのか気になる。黙殺されている気がする。
・ライフサイエンスと特許の話をもう少し聞きたかった。
・短い(時間不足)(教員)
・活用の説明が繰り返しになっている。(教員)
・特定技術分野と知財については、特許された事例を紹介するのが分かり易いと思
う。(教員)
・特許を取った際に発生する利益の計算方法を詳しく知りたい。
・特許された事例紹介があったほうがよい。(同意見 1 件)(教員)
- 284 -
<4 時限>知財制度、関連制度
・境界がわかりにくい概念があった。
・プレゼン資料に文字が多すぎる嫌いがあった。
・内容が多すぎて、授業の進みがよくなかった。(同意見 6 件)
・授業が早かった。(同意見 4 件)
・各知財権に関する項目をサラッとやるのは難しいと思います。
・興味を持った部分について自ら勉強したいので、参考文献を示してくれるとあ
りがたかった。
・学生にとって著作権が一番身近だと思うので、著作権だけ別にしっかり説明す
べきだと思った。
・特許と実用新案を比べる以外の比較の意図がわかりませんでした。
・前後半で、内容が大きく違うので、罰則や規制などの項目としてまとめたほう
がいい。
(他 2 件)
・知財関連制度は、興味深いが関連制度として理解することが難しかった。
・アニメやキャラクターなどの事例があってもよかったのでは。(他 1 件)
・議論も大事だけど、スライドの説明もちゃんとしてほしい。(同意見 3 件)
・講義のスピードが速すぎる。理解が追い付かない。
・漫画の二次的著作物について疑問を持った。
・著作権以外の話もしてほしかった。
・標準化の対応が分かりにくかった。
・ディスカッションはいろんな人の考えが聞けるので面白い。ただ、だらだら話
す人がいるので、簡潔に纏めて頂きたい。
・著作権の問題については、基準が分かりづらい気がした。
・著作権に関する事例をもう少したくさん学びたい。
・肖像権の話があったが、facebook などの SNS に他人の写真を挙げることは法
律的にはどうなるのか知りたい。
・知的財産侵害物品の差止というのは、偽ブランド(コピー品)等を差止すると
いうことなのか。
・営業秘密について、6 つの類型の説明図があるとよい。(教員)
・安全保障管理は、知財制度とは異なるので別に説明すべき。他の項目としてあ
げればいいのではないか。(教員)
・短い(時間不足)(教員)
・具体例を追加して説明することにより、理解を促す必要がある。(教員)
・輸出管理に関する項目、PL 法は知的財産との関連が少ないので、ほかの項目
と置き換えた方が良い。(教員)
・知財制度とは異なる制度(安全保障管理、PL 法)は別に説明すべき。(教員)
・「その他の知財制度」について、スマホ、パソコンを例にすると、特に意匠制
度の説明が難しくなると思われる。(教員)
- 285 -
<その他意見>
・PPT の配色の背景の濃色箇所が見にくく、また白黒印刷では見えない。
・ここまで特許に注意を払わなければいけないということを知らなかった。
・判例をスライドにとりあげてもいいのではないか。
・いつもは 90 分なので、少し長く感じてしまう。90 分×5 回してはどうか。
(他
5 件)
・世界各国での特許の取り方の違いが知りたい。
・弁理士の主な活動と役割を知りたい。
・日本の特許出願件数が中国より少ないことに驚いた。
・特許を保有するにもお金がかかることに驚いた。
・集中講義が 11 月から始まるのは遅いと思う。9 月や 10 月くらいの方がよい。
・経済大国日本の行く末に不安を感じた。
・ますます弁理士になりたくなった。
・面接で共同研究について話をする際には、事前の準備も十分しておいてから臨
むべきなのではないか。
・初めは興味がなかったが、授業が面白かったので、これからの回も出席したい。
・知財分野への就職を少し考えているので現状が知りたい。
・講義の話し方が速すぎる、授業の進め方が一方的(第 2 回)
・講義資料について:
事例に対して公報・図面等を添付すべきか。(教員)
初学者向けには用語など難しい表現が含まれていると思う。(教員)
法律、手続きの内容が重複している。(教員)
先行技術文献調査については、専門的すぎる。(教員)
審査基準からの定義は、文章表現のみとなるので見づらいし、理解しにくい
と思う。(教員)
個々のテーマについて、もう少し踏み込んだ資料でもよいと思う。(教員)
重複して説明する箇所が出ててくるので時間が不足する。(教員)
・講義資料に沿って授業を進めるのか、講義用資料をテキスト又は参照する資料
として用いるのか明確ではないと感じた。講義用であれば時間配分の目安などが
必要だと思う。資料用であれば、もう少し細かい点の解説が必要ではないかと思
う。(教員)
・講義時間が 120 分は長すぎるので 90 分講義で回数を増やすのが良い。
(教員)
・学生の意見発表やグループ討論を誘導するような講義資料があれば是非使いた
い。(教員)
・理工系の人材には知財の創造という役割があるので、単に講義をする、教える
だけではなく、学生に考えさせる要素を入れていただきたいと強く感じた。(教
員)
・今回は、パソコンを使った演習ができなかったが、演習を組み合わせるのが効
果的だと思う。(教員)
- 286 -
3.参考文献一覧

経済産業省
特許庁『産業財産権標準テキスト(総合編)』(独立行政法人
工業所有
権情報・研修館、2012 年)

特許庁『特許行政年次報告書
2012 年版
グローバルな知的財産システムの実現に向
けた競争と協調』(特許庁、2012 年)

特許庁『特許行政年次報告書

経済産業省
経済産業省
<統計・資料編>』(特許庁、2012 年)
特許庁『なるほど、日本の素敵な製品
例集‐2』
(経済産業省

2012 年版
特許庁
総務部
特許庁『がんばろう日本!
デザイン戦略と知的財産権の事
企画調査課/審査業務部
意匠課、2012 年)
知的財産権活用企業事例集 2011
知恵と知
財でがんばる中小企業 50 の物語【第 1 版】』
(経済産業省特許庁総務部企画調査課・普
及支援課、2011 年)

経済産業省
特許庁『現代の発明家から次世代へのリレーメッセージ』
(経済産業省特
許庁総務部総務課、2011 年)

経済産業省
のすすめ
特許庁『「産業財産権標準テキスト(総合編)を活用した産業財産権学習
産業財産権指導カリキュラムと指導マニュアル‐教師(指導者)用指導資
料‐』(行政独立法人

経済産業省
工業所有権情報・研修館、2011 年)
特許庁『事業戦略と知的財産マネジメント』
(独立行政法人
工業所有権
情報・研修館、2011 年)

経済産業省
特許庁『産業財産権標準テキスト(特許編)』(独立行政法人
工業所有
権情報・研修館、2011 年)

経済産業省
特許庁『地域団体商標

経済産業省
特許庁『特許ワークブック
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書いてみよう特許明細書出してみよう特許
出願‐創造的研究成果を特許に‐』(独立行政法人
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- 287 -
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泉通博『研究開発プロフェッショナルのための発明バイブル
第 2 版』
(一般社団法人
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京本直樹『知的財産マネジメントの神髄‐理論と実践‐』(神鋼リサーチ、2004 年)
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後藤憲秋、上村元雄『知的財産法概論[第 4 版]』
(名古屋知的財産法研究会、2012 年)
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さとう秀徳『発明を生む基本書‐技術者・研究者なら必ず身につけたい発明の要所‐』
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社団法人日本化学会『研究室マネジメント入門‐人・資金・安全・知財・倫理‐』
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菅野政孝、大谷卓史、山本順一『未来へつなぐデジタルシリーズ 12
メディアと ICT
の知的財産権』(共立出版、2012 年)
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杉光一成『理系のための法学入門‐知的財産法を理解するために』
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高林龍『標準
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中山信弘、大渕哲也、小泉直樹、田村善之編『著作権判例百選[第 4 版]』(有斐閣、
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- 288 -
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中山信弘、大渕哲也、小泉直樹、田村善之編『特許判例百選[第 4 版]』
(有斐閣、2012
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中山信弘、小泉直樹『新・注解
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中山信弘、小泉直樹『新・注解
特許法【下巻】』(青林書院、2011 年)
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中山信弘、小泉直樹『新・注解
特許法【別冊】‐平成 23 年改正特許法解説』(青林
書院、2012 年)
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廣瀬隆之『企業人・大学人のための知的財産権入門‐特許法を中心に‐』
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古谷栄男『理工系のための実践・特許法』(共立出版、2007 年)
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増井和夫、田村善之『特許判例ガイド[第 4 版]』(有斐閣、2012 年)
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山口大学、2010 年)
木村友久『現場感覚を反映した著作権対応‐リスクマネジ
メント感覚でグレーゾーンの海を渡る‐』(国立大学法人
- 289 -
山口大学、2010 年)
平成 24 年度大学知財研究推進事業
-理工系学生向けの知的財産権制度講座の在り方に関する研究-
委員会名簿
(敬称略、所属・役職等は平成 25 年 2 月現在)
委員長
伊藤
正実
群馬大学
共同研究イノベーションセンター教授
久保
浩三
奈良先端科学技術大学院大学 先端科学技術研究推進センター教授
佐伯
とも子
東京工業大学大学院 イノベーションマネジメント研究科教授
塩谷
克彦
東北大学 産学連携推進本部知的財産部長・特任教授
正城
敏博
大阪大学 産学連携本部知的財産部長・教授
村尾
治亮
東啓綜合法律事務所(パートナー・弁護士)
渡辺
久士
豊橋技術科学大学 産学連携推進本部客員教授
委員
オブザーバー
桂
正憲
特許庁
総務部
企画調査課
企画調査課長
河合
弘明
特許庁
総務部
企画調査課
知的財産活用企画調整官
木村
真己
特許庁
総務部
企画調査課
大学特許管理専門官
安藤
一道
特許庁
総務部
企画調査課
活用企画班長
菊地
拓哉
特許庁
総務部
企画調査課
活用企画係長
青江
秀史
大阪大学 知的財産センター長・教授
錦織
憲治
同
特任教授
尾崎
淳史
同
特任教授
青木
大也
同
特任講師
吉田
悦子
同
特任研究員
村上
画里
同
特任講師(ヒアリング)
勝久
晴夫
同
特任助教(ヒアリング)
事務局
○本研究の実施と報告書の作成にあたっては、本研究のために設置された上記委員か
ら構成される委員会の助言を活用した。
平成24年度特許庁大学知財研究推進事業
理工系学生向けの知的財産権制度講座の在り方
に関する研究報告書
発
行
平成25年2月
国立大学法人 大阪大学知的財産センター
住所:大阪府豊中市待兼山町1-6
電話:06‐6850‐5007
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