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バイオリソース品質管理支援ユニット

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バイオリソース品質管理支援ユニット
バイオリソース品質管理支援ユニット
Support Unit for Quality Management
ユニットリーダー 茂木 久雄
Hisao MOTEGI
バイオリソース品質管理支援ユニットは、バイオリ
組織であることを保証するとともに、提供するバイオリ
ソースの収集、保存及び提供に係る業務の品質の維持及
ソースが一定の品質基準を満たすことを確実にするもの
び管理並びにそれらに関連する技術等に関する支援業務
である。
を行うため、平成 19 年 2 月に新しく設置された。
当支援ユニットは、提供するバイオリソースの品質の
ISO は、国際標準化機構(International Organization for
向上を図ることにより、理研 BRC への信頼性を一層高
Standardization)が設定する国際統一規格で、ISO 9001
め、広く研究開発に活用していただくため、品質マネジ
は品質に関するマネジメントシステムの規格である。
メントシステム(QMS)に関する取り組みをリードし
ISO 9001 の認証取得は、理研 BRC が高い信頼性を持つ
ている。
事業内容
1. ISO 認証取得及び維持
5. ISO 内部監査の事務局
2. ISO 文書管理(品質マニュアル、理研 BRC 共通規定
6. マネジメントレビューの事務局
の整備)
7. 是正処置・予防処置の支援
3. ISO 記録管理
8. 品質管理の支援
4. ISO 共通教育の計画と実施
9. 品質マネジメントシステムの継続的改善
職員とメンバー構成
ユニットリーダー
久保田 勉(平成 19 年 2 月∼平成 20 年 3 月)
茂木 久雄(平成 20 年 4 月∼)
メンバー
主査
茂木 久雄(平成 19 年 6 月∼平成 20 年 3 月)
専任研究員
高島 昌子(平成 19 年 6 月∼)
鈴木 基文(平成 19 年 6 月∼)
研究協力員
飯村 恵美(平成 19 年 6 月∼)
栗田 香苗(平成 19 年 6 月∼)
井原 彩絵(平成 19 年 6 月∼)
業務委託
都筑 智子(平成 19 年 6 月∼)
派遣職員
石川 加奈子(平成 19 年 6 月∼)
アシスタント
秋元 寿美子(平成 19 年 6 月∼平成 20 年 3 月)
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佐々木 浩司(平成 19 年 6 月∼)
RIKEN BRC Annual Report 2006 ∼ 2007
バイオリソース品質管理支援ユニット
Support Unit for Quality Management
鈴木、都筑、秋元、井原、栗田、石川
佐々木、茂木ユニットリーダー、山田宜人氏(コンサルタント)、久保田前ユニットリーダー、飯村、高島
年次計画と成果
では、より高品質なバイオリソースが要求されており、
1. ISO9001 認証取得
その品質の低下やばらつきは、実験の再現性や研究論文
理研 BRC が取り扱うバイオリソースの中で「細胞材
の信頼性にも影響する。このため、理研 BRC は、産業
料」と「微生物材料」は基礎から応用までの幅広い研究
界などへも提供実績が多い細胞材料開発室と微生物材料
分野で使われる研究材料で、特に基礎から応用への橋渡
開発室の 2 部門で、平成 19 年 8 月に「ISO 9001」の認
しになる研究領域(トランスレーショナルリサーチ領域)
証を取得した(図 1)
。本件について、平成 19 年 8 月 29
においてもニーズの高い研究材料である。こうした分野
日にプレスリリースを行った。
■ 組織:理研 BRC 細胞材料開発室(筑波)
、微生物材料開発室(和光)
■ 適用規格:ISO9001:2000、JIS Q 9001:2000
■ 認証範囲:バイオリソース(研究用生物遺伝資源)の収集・保存・提供
■ 産業分類:38. 医療及び社会事業
■ 認証書有効期限:2010 年 7 月 19 日 ( 認証番号:378358)
■ 認証審査機関:ビューローベリタスジャパン株式会社(BVJC)
図 1 認証ロゴマーク及び範囲
認証審査の結果は、品質マネジメント(QM)文書審
に是正処置を実施し、報告書を提出した結果、審査機関
査及び初期審査では不適合 0 件、本審査においても軽微
BVJC から、現地での追加審査なしで認証合格の判定を
な不適合が 2 件のみという、
良好な結果であった(表 1)。
得ることができた。
また、この 2 件の軽微な不適合について、迅速かつ適切
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表 1 ISO9001 認証審査
認証審査
日付
BVJC 審査員
場所
審査の結論
QM 文書審査
平成 19 年 5 月 11-25 日
伊藤和枝主任審査員
BVJC
不適合なし
初期審査
平成 19 年 6 月 12 日
伊藤和枝主任審査員
筑波
不適合なし
筑波
本審査において規格の要求事項に適合した
QMS の構築と運営をされていることを確
認した。軽微な不適合 2 件の是正処置完了
をもって、認証取得とする。
平成 19 年 7 月 18 日
本審査
平成 19 年 7 月 19 日
伊藤和枝主任審査員
小野寺勝雄主任審査員
平成 19 年 7 月 20 日
和光
筑波
2. 品質マネジメントシステムの組織体制
者兼監査責任者、細胞材料開発室長及び微生物材料開発
品質マネジメントシステムの組織は BRC センター長
をトップマネジメント、副センター長を ISO 管理責任
室長をミドルマネジメントとする体制で構成されている
(図 2)。
図 2 品質マネジメントシステムの組織体制
久保田勉 前副センター長が平成 19 年 2 月∼平成 20 年 3 月 31 日の期間、ISO 管理責任者兼監査責任者として在任した。
同氏のご退職により、平成 20 年 4 月 1 日から阿部訓也副センター長が ISO 管理責任者兼監査責任者に任命された。
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RIKEN BRC Annual Report 2006 ∼ 2007
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3. 文書及び記録の管理
品種マネジメントシステム(QMS)に係る文書及び
書である品質マニュアルの改訂履歴を表 3 に示す。
記録の整備状況を表 2 に示す。また、QMS の最高位文
表 2 文書及び品質記録の整備
階層
文書/記録
1次
品質マニュアル(QM)
2次
3次
4次
件数(件)
規定類
(BRC 規定、開発室規定)
作業手順書類
(作業手順所・SOP)
品質記録
備考
1
(理研決裁文書)
BRC
7
細胞
17
微生物
17
ISO 規格要求の 6 文書:①文書管理規定、②品質記録管
理規定、③内部監査規定、④不適合製品管理規定、⑤是
正処置規定、⑥予防処置規定
+ 組織が必要とする文書
細胞
34
微生物
60
BRC
11
細胞
71
微生物
組織が必要とする文書
ISO 規格要求の 21 種類の記録
+ 組織が必要とする記録
26
合計
244
内訳 文書:136 件、記録:108 件
表 3 品質マニュアルの改訂履歴
版数
改訂理由
承認日
1
新規制定
平成 19 年 2 月 23 日
2
内部検討(平成 19 年 4 月)及び
第 1 回内部監査による見直し
平成 19 年 5 月 10 日
3
認証審査及び内部検討による見直し、
並びに品質方針の修正
平成 19 年 10 月 19 日
4
組織変更(平成 20 年 4 月)及び
内部検討による見直し
平成 20 年 5 月 22 日
4. ISO 共通教育
ISO 共通教育の実施状況を表 4 に示す。
表 4 ISO 共通教育の実施状況(平成 20 年 4 月 1 日現在)
教育コース
実施場所
受講者数
内部
63
ISO 導入教育
ISO 教育
外部
9
内部又は外部
38
ISO9000 審査員養成コース
外部
3
ISO9000 トップマネジメント研修
外部
ISO9000 内部監査員養成コース
合計
6
119
図 3 ISO9001 共通教育
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5. 内部監査
ISO9001 内部監査の実施状況をまとめて表 5 に示す。
表 5 内部監査の実施状況
通算回数
(時期)
計画管理
番号
実施日
被監査部門
監査チームリーダー
不適合
(件数)
改善の機会
(件数)
第1回
(認証取得前)
1
平成 19 年 5 月 11 日
BRC センター長
辨野義己
0
0
2
平成 19 年4月 20 日
管理責任者及び
支援ユニット
西條薫
2
4
3
平成 19 年 4 月 20 日
細胞材料開発室
高島昌子
6
1
第2回
(第 1 回維持審査前)
第3回
(第 2 回維持審査前)
4
平成 19 年 4 月 24 日
微生物材料開発室
飯村恵美
18
1
5
平成 19 年 11 月 8 日
BRC センター長
中村幸夫
0
0
6
平成 19 年 11 月 6 日
管理責任者及び
支援ユニット
辨野義己
0
0
7
平成 19 年 11 月 7 日
細胞材料開発室
鈴木基文
2
2
8
平成 19 年 11 月 12 日
微生物材料開発室
深海薫
1
2
9
平成 20 年 6 月 20 日
BRC センター長
中村幸夫
0
1
10
平成 20 年 6 月 4 日
管理責任者及び
支援ユニット
寛山隆
1
2
11
平成 20 年 5 月 29 日
細胞材料開発室
伊藤隆
1
5
12
平成 20 年 5 月 30 日
微生物材料開発室
須藤和寛
3
4
6. マネジネントレビュー
ISO9001 マネジメントレビューの実施状況をまとめて
施を通して、品質マネジメントシステム(QMS)の継
表 6 に示す。これらのマネジメントレビューの適切な実
続的改善を図っている。
表 6 マネジメントレビューの実施状況
通算回数
実施時期
実施日
出席者
第1回
第 1 回内部監査後
認証取得審査前
平成 19 年 5 月 21 日
小幡裕一、久保田勉、
中村幸夫、辨野義己
第2回
第 2 回内部監査後
第 1 回維持審査前
平成 19 年 12 月 18 日
小幡裕一、久保田勉、
中村幸夫、辨野義己
第3回
第 3 回内部監査後
第 2 回維持審査前
平成 20 年 6 月 27 日
小幡裕一、阿部訓也、
中村幸夫、辨野義己
7. 品質管理の支援
品質管理をリードする人材を継続的に育成するため、
について、フィジビリティスタディを開始した。
教育訓練計画を立案した。統計的品質管理ソフトウエア
8. ISO9001 の維持
ISO9001 認証の第 1 回(平成 20 年 1 月 8 日)及び第
概要をまとめて表 7 に示す。いずれも不適合なしで維持
2 回(平成 20 年 7 月 18 日)維持審査を受審した。その
審査に合格し、認証を維持した。
表 7 ISO9001 維持審査
維持審査実施日
審査員
被監査部門
審査の結論
第1回
平成 20 年 1 月 8 日
BVJC 水島智明主任審査員
BRC センター長
管理責任者
細胞材料開発室
支援ユニット
組織の QMS は運用開始から間もないが、よく浸透し
ており確実な運用がなされている。
本維持審査では不適合に該当する箇所は摘出されず
適切に維持されていると判断する。
第2回
平成 20 年 7 月 18 日
BVJC 伊藤和枝主任審査員
BRC センター長
管理責任者
微生物材料開発室
支援ユニット
不適合に該当する所見はなく品質マネジメントシス
テムは当組織において目的達成するうえで活用され
ておりました。よって認証維持を推奨することを結論
とする。
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