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平成 27 年度 事 業 報 告
平成 27 年度 事 業 報 告 一般社団法人 日本ボイラ協会 平成27年度 事 業 概 報 告 況 日本経済は、円安基調を背景とした緩やかな景気回復が続いてきたが、平成 27 年度 に入り、中国経済や新興国経済の減速が鮮明となり、世界貿易の停滞等を通じて我が国 の輸出を下押しするなど、景気の回復は鈍い状態が続いた。 企業部門は、輸出・生産に勢いを欠くものの、企業収益は底堅さを維持し、良好な 雇用環境の持続に加え、設備投資等にも持ち直しの兆しがみられた。 家計部門では、賃金増や原油安が消費にプラスの効果をもたらしてきたが、物価上昇 への根強い警戒感や株安などの影響もあり、個人消費には停滞感がみられた。 こうした経済状況の中にあって、平成 27 年度は、厚生労働省が定めた第 12 次の 「労働災害防止計画」の第 3 年度目であり、本計画においては、特に、リスクアセスメ ントの実施、機械災害が発生した事業場における原因究明、機械設備の本質安全化など、 機械災害の防止対策の推進が重点事項の一つとして掲げられているが、平成 26 年度は 木くず焚きボイラーの炉内爆発事故や炉筒煙管ボイラーの煙道爆発事故が発生し、また 平成 27 年度は第二種圧力容器の破裂事故が複数発生しており、ボイラー等の事故防止 が引き続き重要な課題となっている。 省エネルギーについては、電気需要の平準化の推進、建築材料等に係るトップランナ ー制度が盛り込まれた改正省エネルギー法が平成 26 年 4 月に全面施行され、その取り 組みの強化が求められている。さらに、地球温暖化対策については、平成 27 年末にパ リで開催された国連の気候変動枠組条約締約国会議(COP21)において、平成 32 年以 降の新たな枠組みとなる「パリ協定」が採択された。 以上のような状況の下、平成 27 年度において、当協会は、ボイラー等の安全の確保、 地球温暖化の防止、省エネルギーの推進等を図るため、次の事業を実施した。 調査・研究活動としては、常設の技術委員会を中心に、幅広く各種知見の収集・分析・ 取りまとめを行い、技術基準の作成等に反映させるとともに、各種大会などの機会や、 機関誌の「ボイラ・ニュース」「ボイラ研究」の発行、その他の各種出版活動を通じ 普及を図った。 また、ボイラー・圧力容器に関連した科学技術研究分野の調査研究課題への助成を行 1 う研究助成事業を推進するとともに、その成果を発表するための報告会を開催した。こ のほか、関係学術団体等の技術委員会等に職員を委員として派遣することにより、関係 学術団体等の活動への協力、連携を図った。 ボイラーデーに因んで開催される全日本ボイラー大会では、ボイラー・圧力容器の製 造・取扱いなどに携わる関係者が一堂に会し、研究発表、パネルディスカッションを行 い相互に研鑽を図るとともに、優良なボイラー技士やボイラー管理が模範的であるボイ ラー管理優良事業場等の表彰を行った。また、協会の発展に永年にわたり貢献した方々 に対し感謝状を授与した。全国工作責任者大会では、ボイラー・圧力容器の材料、生産 技術、工作方法の進歩等に対応しつつ、これらの分野における諸課題について討議を行 ったほか、出席者間の情報交換を行った。 講習活動については、都道府県労働局長の登録機関として、ボイラー技士などボイラ ー・圧力容器の取扱等を行う者の養成のため、ボイラー実技講習、ボイラー取扱技能 講習などの講習を全国において実施したほか、その能力向上を図るための講習を実施 した。また、講習の効果的な実施のため、講習テキストの改訂を行うとともに、「ボイ ラーの水管理」等の各種図書の発行を行った。 検査・検定活動については、ボイラー・圧力容器の安全の確保を図るため、厚生労働 大臣の登録検査・検定機関として、ボイラー及び第一種圧力容器の性能検査、第二種 圧力容器等の個別検定等を引き続き実施したほか、平成 25 年度より開始したボイラー 及び第一種圧力容器の製造時等検査の実施体制の拡充を進めた。 また、公益財団法人日本適合性認定協会から認定を受けた審査登録機関として、ボイ ラー・圧力容器等の製造に係る品質マネジメントシステム審査登録事業を推進した。 1. 会員等の動き 平成 27 年度 3 月末の会員総数は 7,261 で、その内訳は特級会員 502、一級会員 601、 二級会員 1,472、三級及びその他の会員 4,686 である。 この結果、前年度末会員総数 7,442 と比べて 181 の減少となった。 2.会議、研修等の開催 (1) 定時総会 平成 27 年 6 月 16 日に平成 27 年度定時総会を開催し次の議案を審議可決した。 2 1) 平成 26 年度決算報告の件 2) 役員の一部改選の件 3) 定款細則の改正の件 また、次の報告を行った。 1) 平成 26 年度事業報告について 2) 平成 26 年度公益目的支出計画実施報告書について 3) 平成 27 年度事業計画書について 4) 平成 27 年度収支予算書について (2) 理事会、監事会及び顧問会 1) 理事会 平成 27 年 5 月 28 日 同 6 月 16 日 (臨時理事会) 同 9月 4日 同 12 月 4 日 平成 28 年 3 月 18 日 2) 監事会 平成 27 年 5 月 25 日 3) 顧問会 平成 27 年 7 月 17 日 (3) 全国支部事務局長会議 平成 28 年 2 月 18 日・19 日に開催し、マイナンバー制度、情報セキュリティ対 策の研修を併せて実施した。 (4) ブロック別支部事務局長会議 次のとおりブロック別支部事務局長会議を開催した。 1) 北海道・東北ブロック 平成 27 年 9 月 10 日 宮城県 2) 関東ブロック 平成 27 年 10 月 1 日 神奈川県 3) 中部ブロック 平成 27 年 9 月 17 日 愛知県 4) 近畿ブロック 平成 27 年 9 月 24 日 和歌山県 5) 中国・四国ブロック 平成 27 年 9 月 17 日 島根県 6) 九州・沖縄ブロック 平成 27 年 9 月 30 日 福岡県 (5) 全国支部事務職員研修 平成 28 年 1 月 28 日・29 日に開催し、マイナンバー制度の研修を併せて実施し た。 (6) 新任支部事務局長研修及びフォローアップ研修 3 新任支部事務局長研修を平成 27 年 7 月 9 日・10 日に実施した。(参加支部:北 海道支部、東京支部、島根支部) また、新たに、事務局長就任後 3 年程度の経験 者を対象とするフォローアップ研修を 7 月 10 日に実施した。 (7) 全国検査事務所長会議 平成 27 年 9 月 9 日及び平成 28 年 3 月 4 日に開催した。第 2 回の会議ではマイ ナンバー制度、情報セキュリティ対策の研修を併せて実施した。 (8) 全国検査事務所事務職員研修 平成 28 年 1 月 18 日にマイナンバー制度の研修を実施した。 (9) 新任検査事務所長等研修 新任検査事務所長等を対象とした研修を平成 27 年9月 10 日に実施した。 (10) 整備業者等との連絡会議 検査事務所においては、ボイラー等の整備に関する問題等について検討するため、 整備業者等との連絡会議を開催した。 3.調査・研究活動 (1) 技術委員会(常設) 1) ボイラー構造委員会 イ.平成 27 年度全国工作責任者大会におけるボイラー構造規格関連の質疑への回 答を作成した。 ロ.JIS B8201 について安全率を 3.5 とすることについて検討した。 2) 圧力容器構造委員会 イ.平成 27 年度全国工作責任者大会における圧力容器構造規格に関連する質疑に 対する回答を作成した。 ロ.圧力容器構造規格の板の厚さ、腐れ代等に係る規定とその例示基準の見直し案 について審議した。 ハ.JIS B8265(圧力容器の構造‐一般事項)の改正の審議状況を踏まえ、圧力容器 構造規格等への影響について審議した。 3) 溶接委員会 イ.平成 27 年度全国工作責任者大会における溶接に関連する質疑に対する回答を作 成した。 4 ロ.全日本ボイラー溶接士コンクールの開催に協力した。 ハ.全日本ボイラー溶接士コンクールの概要及び成績等についてボイラ研究に寄稿 した。 4) 燃焼委員会 イ.低 NOx燃焼技術等について審議した。 ロ.平成 28 年度の全日本ボイラー大会のパネルディスカッションについて審議し た。 5) 水管理委員会 イ.ボイラーの水管理に関する実務的手法とその普及について審議した。 ロ.平成 27 年度全日本ボイラー大会のパネルディスカッションの実施に協力した。 6) 取扱い・制御委員会 イ.「ボイラ研究」特集号に掲載予定のボイラー取扱い作業のためのリスクアセスメ ントに関する内容について審議した。 ロ.「第一種圧力容器定期自主検査基準の解説」の見直しについて審議した。 7) 地震対策委員会 「ボイラ研究」の地震対策に係る小特集の掲載内容について審議した。 8) 省エネルギー委員会 イ.「ボイラーシステムの省エネルギーのための具体的手法」について審議した。 ロ.「ボイラ研究」に新・省エネルギー講座を連載した。(ボイラー本体及び補機 2 回、蒸気の輸送と使用 2 回、計測制御 1 回) 9) 附属品委員会 2013 年に改正された ISO4126 Part 1、同 Part 7 を踏まえて、JIS B 8210:2009 「蒸気用及びガス用ばね安全弁」の改正素案について審議した。 (2) 調査研究活動推進会議 平成 27 年 4 月 17 日に開催し、技術委員会活動及び研究助成事業の実施方法につ いて意見交換を行った。 (3) 研究助成 1) ボイラー・圧力容器に関連した科学技術分野の調査研究課題として、次の 4 課題 の研究について助成を行った。 ① 「小型高周波数爆発溶射装置によるボイラー伝熱管保護皮膜形成技術に関す る研究」 5 広島大学 大学院 工学研究院 ② エネルギー・環境部門 教授 遠藤 琢磨 教授 大川 富雄 教授 小澤 「ミニチャンネル貫流ボイラーの成立性評価」 電気通信大学 大学院 情報理工学研究科 知能機械工学専攻 関西大学 社会安全学部 安全マネジメント学科 守 ③ 「管軸方向の渦の同期特性のモデル化によるボイラー管群気柱共鳴現象の発生 予測法の高精度化」 大分大学 大学院 工学研究科 機械・エネルギーシステム工学専攻 長崎大学 大学院 工学研究科 生産システム工学専攻 湘南工科大学 大学院 機械工学専攻 教授 濱川 洋充 教授 林 秀千人 教授 西田 英一 ④ 「極小領域からのサンプリング試料による高経年ボイラーチューブの健全性評 価とクリープ余寿命推定」 千葉大学 大学院 工学研究科 東洋大学 人工システム科学専攻 教授 小林 謙一 理工学部 教授 藤岡 照高 機械工学科 2) 平成 26 年度に実施した助成課題 4 件について、平成 27 年 6 月 23 日に研究成果 報告会を開催した。 (4) 外部技術委員会 次表のとおり関係学術団体等の主催による技術委員会に委員を派遣した。 委員会名 主要団体等 内 JIS Z 2323 浸透探傷試 日本非破壊検査協会 容 JIS Z 2323 改正原案の作成 験及び磁粉探傷試験- 観察条件 改正原案作 成委員会 JIS Z2343-1 浸透探傷 日本非破壊検査協会 JIS Z2343-1~3 改正原案の作成 試験-第1部:一般通 則、JIS Z2343-2 浸透 探傷試験-第2部:浸 透探傷剤の試験、JIS Z2343-3 浸 透 探 傷 試 験-第3部:対比試験 片 改正原案作成委員 会 6 JIS B 8247「圧力容器 日本鏡板工業会 JIS B 8247 改正原案の作成 用鏡板」改正原案作成 委員会 圧力容器国際規格委員 高圧ガス保安協会 ISO/TC11 における国際規格案の策定及び 会 関連事項の調査・研究 鉄工製缶作業委員会 中央職業能力開発協会 製缶作業に関する学科及び実技試験の問 題作成、成績結果の評価等 ISO/TC161 国 内 対 策 日本ガス石油機器工業会 ガス・石油燃焼装置の制御装置と安全装置 委員会 の審議 圧力容器技術委員会 日本規格協会 JISB8265・B8267 への対応 圧力容器規格委員会 日本高圧力技術協会 圧力容器材料規格等の分科会活動報告の 審議 ISO/TC109 国 内 対 策 日本工業炉協会 一体型ガスバーナ及び油バーナの審議 委員会 検査機関技術委員会 日本適合性認定協会 検査機関の認定に関する技術基準作成の ための審議 ISO/TC185 対 策 委 員 日本バルブ工業会 ISO/TC185(安全弁関係)と JIS との関連、 会 TC185 審議事項の検討 フランジ計算基準等 日本バルブ工業会 フランジ計算基準及びガスケットの性能 標準化委員会 評価方法の標準化についての審議 ISO/TC135 国 内 対 策 日本非破壊検査協会 ISO/TC135 関連会議及び活動状況報告 委員会 ISO 4126-9 ISO 4126-9(安全装置の選定及び取付け) 日本バルブ工業会 と整合した JIS 規格化 JIS 原案作成委員会 水素発電に関する安全 みずほ情報総研株式会社 水素発電に関する安全性の調査及び 性調査委員会 (経済産業省) 「火技省令」及び解釈の具体的な改正案検 討 発電用火力設備に関す みずほ情報総研株式会社 小規模バイオマスボイラー・有機ランキン る保安技術等動向調査 (経済産業省) サイクル等の発電設備に関する動向調 査・検討 委員会 7 機能安全を用いた機械 厚生労働省 一定の危険性を有する産業用の機械等に 関して、機能安全の安全度水準に応じた機 等の取扱規制のあり方 械等の取扱いに関する規制のあり方につ に関する検討会 いて検討 4.広報・周知啓発活動 (1) 機関誌等の発行 機関誌等を次のとおり発行した。 1) 「ボイラ研究」 隔月 (普通号 5 回、特集号「ボイラー取扱い作業のためのリスクアセスメント」1 回) 2) 「ボイラ・ニュース」 毎月 なお、ボイラ研究及びボイラ・ニュースの編集委員会を 4 回、ワーキング グループを 11 回開催した。 3) 「ボイラー年鑑」(平成 27 年版)を発行した。 (2) ボイラーデー及び各種大会の実施 厚生労働省等の後援のもとに次の大会等を実施した。 全日本ボイラー大会と全国工作責任者大会とを連続した日程で開催した。 1) 第 65 回全国工作責任者大会 期 日 平成 27 年 11 月 5 日(木) 場 所 東京都 参加者 375 名 京王プラザホテル イ.特別講演 ①「ボイラー及び圧力容器の安全行政の動向」 厚生労働省労働基準局安全衛生部安全課 副主任中央産業安全専門官 ② 安井 省侍郎 「我が国の生産機械の発達史―博物館から見た生産機械の歴史―」 日本工業大学 工業技術博物館 館長 松野 建一 ロ.質疑応答 ① 氏 規則関係 (7 問) ② 規格関係(14 問) 8 ③ 溶接一般(3 問) 氏 2) 第 53 回全日本ボイラー大会 期 日 平成 27 年 11 月 6 日(金) 場 所 東京都 参加者 598 名 イ.表 ① 京王プラザホテル 彰 2 事業場 ボイラー管理優良事業場 住友化学(株)千葉工場 (千 日本冶金工業(株)川崎製造所 (神奈川) ② 優良ボイラー技士等 ③ 技術賞 葉) 80 名 3件 ⅰ.「石炭焚きボイラー用低 NOx バーナ技術」 三菱日立パワーシステムズ㈱ボイラ技術本部 天野 五輪磨 氏(神奈川) ⅱ.「ボイラー水による水管のオンライン腐食モニタリング技術の開発」 三井化学㈱ 生産・技術本部エンジニアリング部 大阪府立大学 第 3 学系群 小野 雅史 氏(大 阪) 松岡 誠 氏(大 阪) 山本 宝志 氏(大 阪) 氏(大 阪) 物質科学系 井上 博之 ⅲ.「ボイラー・自家発電設備を対象とした数理計画手法による最適運転 支援システムの開発」 花王㈱ ④ 功労賞 技術開発センター 正人 氏(和歌山) 1名 長野支部 ⑤ 馬場 和田 俊明 氏 千葉支部 栗林 康司 氏 富山支部 浅井 三郎 氏 長野支部 田 勝義 氏 静岡支部 大川 正水 氏 兵庫支部 旭 政則 氏 感謝状 5名 9 また、上記日程とは別に、都度表彰として以下の方に感謝状を授与した。 本部 川本 裕次 氏 本部 原 純夫 氏 本部 鈴木 善三 氏 ロ.特別講演 ① 「当面の安全行政について」 厚生労働省労働基準局安全衛生部 ② 安全課長 野澤 英児 氏 東京海洋大学教授 刑部 真弘 氏 東京海洋大学客員准教授 さかなクン 「海と環境」 ハ.研究発表 ① 「フレキシブル生産に対応した蒸気システムの構築」 (株)ブリヂストン 栃木工場 ② 佐藤 重敏 氏 「製油所におけるボイラー給水脱気器の蒸気使用量削減による 省エネルギー」 出光興産(株) 千葉製油所 ③ 洋平 氏 要 氏 敏 氏 「大規模製油所におけるボイラー設備の省エネルギー化」 JX エネルギー(株) ④ 塚野 根岸製油所 城谷 「燃焼ガス中の CO2 放射スペクトルの熱エネルギーを利用した 農業用ハウス加温機の省エネルギー技術の開発」 (株)AP ロウマテリアルズ ⑤ 岡島 「地域冷暖房におけるエネルギーの面的利用の取り組みとその効果」 丸の内熱供給㈱ 矢﨑 淳史 氏 水野 孝之 氏 日機装(株) 旭 義文 氏 栗田工業(株) 井口 徹 氏 オルガノ(株) 金井 修 氏 ニ.パネルディスカッション テ ー マ:「ボイラー取扱者のための水管理の実情」 コーディネータ:水管理委員会委員長 (三重大学名誉教授) パ ネ リ ス ト: 10 三浦工業(株) (株)日本サーモエナー 元(一財)電力中央研究所 上笹 政仁 氏 下門 隆之 氏 平野 秀朗 氏 また、全日本ボイラー大会及び全国工作責任者大会の会場に設置した「カタロ グ・パネル展示コーナー」において、ボイラーメーカー、ボイラー附属品・周辺 機器メーカーなどのパネルを展示するとともに、大会参加者に対しカタログの 提供を行った。 なお、カタログ・パネル展示コーナーに参加した企業は、次のとおりである。 ㈱IHI汎用ボイラ、㈱エヌサイト、㈱オーバル、勝川熱工㈱、 川重冷熱工業㈱、栗田工業㈱、興研㈱、高信化学㈱、㈱サムソン、 ㈱重松製作所、システム環境㈱、㈱島倉鉄工所、昭和鉄工㈱、㈱髙尾鉄工所、 中央労働災害防止協会、㈱日本サーモエナー、ハネウェル・ジャパン㈱、 ㈱ヒラカワ、ホダカ㈱、㈱前田鉄工所、三浦工業㈱、ミドリ安全㈱、 ㈱ミヤワキ、八洲化工機㈱、㈱よしみね、ロームヘルド・ハルダー㈱ (計 25 社、1 団体) 3) 第 44 回全日本ボイラー溶接士コンクール 開催日 平成 27 年 5 月 14 日(木)~15 日(金) 参加者 68 名 JBA ビル (被覆アーク溶接:厚板の部 23 名、中板の部 26 名 炭酸ガスアーク溶接の部:19 名) 入賞者 (入賞者は全日本ボイラー大会において表彰した) イ. 被覆アーク溶接厚板の部 厚生労働大臣賞 会 長 賞 (成績順、以下同じ) 三菱重工業(株) 清水慎太郎 氏(兵 庫) 三浦マシン(株) 上田 宏 氏(愛 媛) 三菱重工業(株) 田渕 達也 氏(兵 庫) 三浦マシン(株) 藤岡 高志 氏(愛 媛) (株)IHI 佐藤 拓磨 氏(神奈川) 藤島 孝晴 氏(福 岡) 藤井 昭成 氏(岡 山) 山九プラントテクノ(株) ロ. 被覆アーク溶接中板の部 厚労省労働基準局長賞 会 長 賞 三井造船(株) 三菱日立パワーシステムズ(株) (成績順、以下同じ) 佐藤 11 匠 氏(神奈川) (株)ヒラカワ 稲田 守宏 (株)IHI 横浜 伸 (株)IHI 起塚 透雄 氏(兵 庫) 山九(株) 伊藤 昭吾 氏(三 重) 芝 祐二 氏(兵 庫) 成光 氏(神奈川) 氏(京 滋) 氏(神奈川) ハ. 炭酸ガスアーク溶接の部 会 長 会 賞(優勝) 長 三菱重工業(株) JFE エンジニアリング(株) 賞 林 5.本部の講習・相談・出版活動 (1) 講習会等 1) 特級ボイラー技士免許試験受験準備講習会 開催地支部の協力のもと、本部主催により次の 3 ヶ所で開催した。 東京、大阪、福岡 平成 27 年 6 月~7 月 111 名 2) 二級ボイラー技士免許試験通信講座の実施 受講申込者 47 名、修了者 25 名 [平成 12 年 4 月以降平成 27 年 3 月迄の累計受講者 1,374 名、修了者 779 名] (2) 技術的な相談 本部及び検査事務所において、ボイラー製造者等からの電話、メール、訪問等に よる相談に対応した。 (3) 図書等の発行 1) 図書等の販売状況 図書等の販売部数は、全体では 111,146 冊で、平成 26 年度に比べ、▲11.4% の大幅な減少となった。 販売部数 区 増 減 分 平成 27 年度 平成 26 年度 部 数 増減比(%) 法令関係図書 25,558 27,407 ▲1,849 ▲6.7 受験準備関係図書 35,144 46,619 ▲11,475 ▲24.6 登録講習等関係図書 49,750 51,002 ▲1,252 ▲2.5 12 技術関係図書 671 337 334 99.1 DVD、ビデオ 23 28 ▲5 ▲17.9 111,146 125,393 ▲14,247 ▲11.4 合 計 2) 図書の新規・改訂発行状況 「(新版)2 級ボイラー技士試験標準問題集」(4 月発行)、「全国工作責任者大会 質疑応答集総集編(増補改訂版)」 (8 月発行) 、 「ボイラーの水管理 小型貫流・中 型ボイラーユーザーのための水管理」 (10 月発行)、 「平成 28 年版 2 級ボイラー技 士試験公表問題解答解説」(1 月発行)、「平成 28 年版 1 級ボイラー技士試験公表 問題解答解説」(1 月発行)を新たに発行した。その他の改訂等を行った図書は、 次のとおりである。 ・平成 26 年度特級ボイラー技士免許試験公表問題及び解答(5 月発行) ・一級ボイラー技士免許試験平成 26 年後期公表問題及び解答・解説(6 月発行) ・二級ボイラー技士免許試験平成 26 年後期公表問題及び解答・解説(6 月発行) ・化学設備関係第一種圧力容器取扱作業主任者テキスト(7 月発行) ・ボイラー及び圧力容器安全規則(8 月発行) ・ボイラー及び圧力容器安全規則の解説(8 月発行) ・ボイラー年鑑 平成 27 年版(11 月発行) 3) 図書の販売活動の強化 インターネットを利用して図書販売を行う図書オンラインショップを平成 27 年 12 月から開始した。 また、全日本ボイラー大会及び全国工作責任者大会の会場並びに平成 28 年 1 月 に開催された「ENEX2016 地球環境とエネルギーの調和展」において、協会の発 行図書の販売を行った。 4) 図書事業プロジェクトによる検討 プロジェクトチームにより、オンラインショップの設置等の販売方法の見直し等 による販売数量の増加方策、販売管理方法の見直し等を検討した。 (4) ホームページ等による情報提供 協会ホームページを通じ、検査・検定やボイラー・圧力容器に関する技術情報、 検査・検定の受検に関する情報、品質マネジメントシステムに関する情報、全国各 支部主催の講習会の開催計画等の情報を提供した。 13 また、協会会員専用の Web ページである「会員のページ」を通じ、ボイラ研究誌 に掲載された論文、ボイラ・ニュースの「検査の目」のほか、事故情報、各種統計 データ等の情報を提供した。 さらに、メールアドレスを登録した希望者に対し、 「お知らせメール」を毎月配信 し、協会本部主催の各種大会等の開催案内、新刊図書の紹介等の情報を提供した。 6.支部の講習・相談活動 (1) 講習 1)技術講習等 支部主催の技術講習会 支部において、ボイラーの定期自主検査等 9 テーマについて技術講習会を開催した。 回 38(34)回 数 ( 2) 受講者 584(639)名 )内は、平成 26 年度実績である。以下 4)まで同様。 登録講習等 支部において、ボイラー実技講習、ボイラー取扱技能講習等の登録講習、並びに 小型ボイラー取扱特別教育(以下「登録講習等」)を次のとおり実施した。 登録講習等の受講者数は、ボイラー実技講習が 7.3%減少、技能講習が 2.8%増加、 小型特別教育が 18.6%減少した結果、受講者の合計では 3.7%減少した。 講 習 種 別 数 受 講 者 数 ボ イ ラ ー 実 技 講 習 390 (409)回 16,228 (17,513)名 ボイラー取扱技能講習 254 (235)回 9,218 (8,709)名 普 通一圧作業主任者講習 80 (73)回 3,081 (3,084)名 化 学一圧作業主任者講習 33 (33)回 1,717 (1,845)名 小型ボイラー取扱特別教育 73 (88)回 1,370 (1,683)名 830 (838)回 31,614 (32,834)名 計 3) 回 能力向上教育及び安全衛生教育 支部において、能力向上教育・安全衛生教育を次のとおり実施した。 14 イ. 能力向上教育 講 習 種 別 回 受 講 者 数 ボ イラー取扱作業主任者 34 (33)回 473 (459)名 普 通 一圧取扱作業主任者 4 (2)回 169 (115)名 化 学 一圧取扱作業主任者 6 (4)回 168 (103)名 44 (39)回 810 (677)名 計 ロ. 安全衛生教育 講 習 種 別 回 数 受 講 者 数 ボイラー技士等 26 (27)回 432 (482)名 ボイラー溶接士 1 (0)回 5 (0)名 ボイラー整備士 0 (1)回 0 (3)名 27 (28)回 437 (485)名 計 4) 数 受験準備講習 ボイラー技士等の免許試験の受験準備講習を次のとおり実施した。 講 習 種 別 1) 数 受 講 者 数 一級ボイラー技士受験準備講習 24 (27)回 248 (312)名 二級ボイラー技士受験準備講習 79 (80)回 1,244 (1,339)名 ボイラー溶接士受験準備講習 6 (6)回 140 (136)名 ボイラー整備士受験準備講習 13 (14)回 322 (327)名 122 (127)回 1,954 (2,114)名 計 (2) 相 回 談 ボイラー相談員活動等の実施 支部において、ボイラー相談員による個別相談を次のとおり実施した。 実施支部 2) 6 支部 相談事業場数 40 事業場 技術的な相談の実施 支部において、ボイラー設置事業場、ボイラー技士免許試験受験者等からの相談 に対応した。 15 7. 支部事業の改善のための本部の取組み等 (1) 支部に対する個別指導等 収支状況、業務運営体制等の見直しが必要と考えられる支部に対し、個別指導や 支部長を交えた意見交換等を実施した。 (2) 本部による支部講習等への支援 小型ボイラーの増加に伴い、取扱者の水管理に関する知識、運用技術の低下が懸 念されることから、本部において水管理の講習のカリキュラムを作成するとともに、 同講習のテキストとして使用する「ボイラーの水管理 小型貫流・中型ボイラーユ ーザーのための水管理」を編纂発行した。 また、支部における本講習の内容の充実及び効果的な実施を図るため、講師とな る者を対象に、講師養成の研修を行った。 8.ボイラーメーカー懇談会の開催 ボイラーの製造に関して、協会の事業に係るニーズを把握するとともに関係者の意 見交換ができる場として、会員であるボイラーメーカーを構成員とする懇談会を平成 27 年 9 月 15 日、平成 28 年 3 月 1 日に開催した。 参加企業:㈱IHI汎用ボイラ、川重冷熱工業㈱、㈱サムソン、㈱髙尾鉄工所 ㈱日本サーモエナー、㈱ヒラカワ、㈱前田鉄工所、三浦工業㈱ 三菱日立パワーシステムズインダストリー㈱、㈱よしみね (計 10 社) 9.品質マネジメントシステム審査登録活動 (1) 審査登録機関として、12 事業者の更新審査・登録及び 5 事業者の定期審査(サー ベイランス)を行った。 (2) 顧客を対象に ISO 規格(ISO9001、JIS Q9001)改定の説明会を東京、名古屋、及 び大阪において実施した。 16 10.検査・検定活動 (1) 検査・検定実施状況 検査・検定件数は、ボイラー及び第一種圧力容器の性能検査が 83,978 件、第二種 圧力容器等の個別検定が 102,274 件であった。ボイラー・圧力容器の設置数の減少、 小型温水ボイラーの生産台数の減少により、前年度に比べ検査・検定件数が減少した。 また、製造時等検査の件数は 270 件と前年度から約 2.1 倍の増加となった。 増 区 分 種 別 平成 27 年度 件 6 85.7 257 119 138 116.0 270 126 144 114.3 ボイラー 16,251 17,152 ▲901 ▲5.3 第一種圧力容器 67,727 68,863 ▲1,136 ▲1.6 83,978 86,015 ▲2,037 ▲2.4 第二種圧力容器 70,248 71,024 ▲776 ▲1.1 小型ボイラー 29,118 34,512 ▲5,394 ▲18.5 (24,415) (29,553) (▲5,138) (▲17.4) 2,908 2,571 337 13.1 102,274 108,107 ▲5,833 ▲5.7 1,450 1,425 25 1.8 554 1,171 ▲617 ▲52.7 1,720 1,536 184 12.0 3,724 4,132 ▲408 ▲9.9 190,246 198,380 ▲8,134 ▲4.3 第一種圧力容器 計 計 個別検定 内、小型温水ボイラー 小型圧力容器 計 国等の検査 特別検査 輸出検査 等 その他 計 合 注) 増減比(%) 7 検査 性能検査 数 13 ボイラー 製造時等 減 平成 26 年度 計 ①製造時等検査の件数は、構造検査、溶接検査及び使用検査の合計である。 ②種別欄の国等の検査とは、国等のボイラー及び第一種圧力容器の落成検査、性能検査等を 国等からの依頼に基づき行ったものである。 ③種別欄のその他とは、水圧試験、ひずみ測定試験等を依頼に基づき行ったものである。 17 (2) 検査員の研修 検査員の養成の効果的・効率的実施を図るため、昨年に引き続き、1 月及び 4 月採 用者を対象とした性能検査員・個別検定員養成研修の学科研修について、本部を中心 に実施したほか、次のとおり研修を実施した。 1) 本部での検査・検定員養成研修 平成 27 年 4 月 6 日~24 日 2) 検査事務所での検査・検定員養成研修 3) 検査員実務研修 4) 製造時等検査員研修 随 9名 2名 時 平成 28 年 2 月 3 日~5 日 平成 28 年 1 月 18 日~29 日、2 月 15 日~19 日 14 名 9名 5) 開放検査周期認定に係る事前審査業務研修 平成 27 年 12 月 14 日~18 日 6) 10 名 ブロック別検査員技術研修 イ. 北海道ブロック 平成 28 年 3 月 10 日~11 日 札幌市 ロ. 関東ブロック 平成 28 年 3 月 8 日~9 日 東京都 ハ. 中部ブロック 平成 28 年 2 月 12 日 ニ. 近畿ブロック 平成 28 年 2 月 9 日 大阪市 ホ. 中四国ブロック 平成 28 年 2 月 23 日~24 日 岡山市 ヘ. 九州ブロック 平成 28 年 2 月 25 日~26 日 福岡市 名古屋市 (3) 製造時等検査の実施体制の拡充 製造時等検査を実施する事務所として中四国検査事務所を新たに登録するととも に、既に実施している近畿検査事務所の実施地域として滋賀県を追加した。 (平成 27 年 11 月 1 日) (4) 輸出検査の見直し 輸出検査のあり方を見直し、ASME 規格による検査を平成 27 年 6 月をもって終了 した。 (5) 技術図書等の整備 計画的に関係技術図書等を購入し、整備を行った。 18 11.会員の級別基準の改正 近年の協会を取り巻く環境の変化に対応するとともに、会員への入会勧奨を図る目 的で、小型ボイラーの設置事業者やボイラーの運転管理受託事業者に係る入会基準を 整備するなど、会員の級別基準を改正した。 12.監査・指導の実施 協会における業務の遵法性、健全性及び適正化を一層図る目的で「監査規程」及び 「監査実施項目」を改正し、それに基づき監査指導を実施した。 (1) 検査事務所に対して、総務・経理業務について、本部による監査・指導とともに 統括検査事務所による監査を実施した。また、検査・検定業務については、監査 技師による監査を実施した。 (2) 支部に対して、公認会計士による経理監査とあわせて本部による監査(総務・講 習事業)を実施した。 13.経理処理の適正化対策 支部及び検査事務所における経理処理について、「経理事務処理に関する留意事項 等について」等に基づき、その適正化に努めた。 14.新規事業の創出のための検討と会員サービスの向上 新規事業の実施についてはプロジェクトチームにより引き続き検討を行った。 また、会員サービスの向上については、協会の会員を対象とした機械保険制度であ る「ボイラ安心保険」等について、加入者増に向け引き続き会員に対する情報提供を 行った。 15. 情報セキュリティ対策の強化 情報セキュリティマニュアルを作成するとともに、職員に対する研修を実施した。 19 16. マイナンバー制度への適切な対応 「特定個人情報等の適切な取扱いに関する基本方針」及び「特定個人情報等取扱規 程」を作成するとともに、職員に対する研修を実施した。 17. 一般社団法人への移行後の対応 公益目的支出計画実施報告書等の関係書類を内閣府に提出した。 18.厳しい収支状況等への対応 「収支改善の新たな取り組み方策について」を策定し、本部・支部・検査事務所の 各部署において今後取り組むべき事項をリストアップし、提示した。 (平成 27 年度事業報告の附属明細書について) 「一般社団法人及び一般財団法人に関する法律施行規則」第 34 条第 3 項 に規定する事業報告の附属明細書として記載するべき「事業報告の内容 を補足する重要な事項」が存在しないため作成しない。 20