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会社案内 - PARCO

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会社案内 - PARCO
株式会社パルコ
会社案内
株式会社パルコ
2005
経
営
戦
略
2005
会社案内
事
業
概
況
Contents
経営戦略
連結財務ハイライト
特集:市場の変化とパルコの進化
A new phase of evolution
CEOメッセージ
コーポレート・ガバナンス
CSRへの取り組み
事業概況
グループの事業概況
ディベロッパー事業
・営業本部
・開発本部
・管理本部・その他の組織
総合空間事業
専門店事業
その他の事業
財務セクション
2004年度財務報告
財務諸表
パルコグループ主要各社 経営推移
会社概要
会社概要/沿革
組織図/株式の状況
01
3
5
9
15
16
17
財
務
セ
ク
シ
ョ
ン
会
社
概
要
17
19
20
25
26
27
28
29
30
31
37
43
45
45
46
47
A new phase of evolution
Corporate Profile 2005
店舗一覧
3
「札幌PARCO」新館エントランス
02
連結財務ハイライト
経
営
戦
略
売上高
本業に経営資源を集中させ、
営業の活性化や財務体質の改善を実施しました。
2000年度
307,482
2001年度
310,624
2002年度
297,614
2003年度
257,625
0
営業の活性化のための積極的な投資を推進しました。
事
業
概
況
281,478
2004年度
既存店舗の改装、新規店舗の出店など、
50,000
100,000
150,000
200,000
250,000
事
業
概
況
営業利益
2000年度
財
務
セ
ク
シ
ョ
ン
会
社
概
要
300,000(百万円)
財政面では、当社の自己株式の売り出し、固定資産減損会計の早々期適用などを実施し、
財務体質の改善を実施しました。
連結財務ハイライト
(百万円)
2000年度
(2000/3∼2001/2)
2001年度
(2001/3∼2002/2)
2002年度
(2002/3∼2003/2)
2003年度
(2003/3∼2004/2)
営業利益
8,325
2002年度
8,348
2003年度
8,894
2004年度
8,441
0
2,500
5,000
7,500
307,482
7,587
310,624
8,325
297,614
8,348
281,478
8,894
257,625
8,441
2000年度
当期純利益
6,205
683
7,082
2,454
7,328
2,373
7,792
2,791
8,079
2001年度
7,082
2002年度
7,328
7,792
2004年度
8,079
0
1,742
会
社
概
要
6,205
2003年度
経常利益
(百万円)
財
務
セ
ク
シ
ョ
ン
経常利益
経営成績
売上高
7,587
2001年度
2004年度
(2004/3∼2005/2)
経
営
戦
略
2,500
5,000
7,500
(百万円)
当期純利益
財政状態
総資産
株主資本
有利子負債
デット・エクイティ・レシオ※1(倍)
2000年度
248,268
230,561
222,541
203,688
187,993
683
2001年度
2,454
2002年度
44,536
52,916
55,209
54,575
61,760
100,480
79,829
80,150
67,341
48,732
2.26
1.51
1.45
1.23
0.79
2,373
2003年度
2,791
2004年度
1,742
0
500
1,000
1,500
2,000
2,500 (百万円)
有利子負債/デット・エクイティ・レシオ
0
普通株式1株あたり情報
0.5
1.0
デッ
ト・エクイティ
・レシオ
1.5
2.0
(倍)
2000年度
当期純利益(円)
株主資本(円)
12.18
794.52
34.38
702.97
30.94
717.59
36.97
767.07
21.87
763.90
1.51
2001年度
8.00
8.00
8.00
8.00
10.00
79,829
1.45
2002年度
1.23
2003年度
年間配当金(円)
2.26
100,480
0.79
2004年度
0
22,000
80,150
67,341
48,732
44,000
66,000
88,000
(百万円)
有利子負債
株主資本当期純利益率(ROE)※2
1.5
5.0
4.4
5.1
3.0
総資産経常利益率(ROA)※3
2.5
3.0
3.2
3.7
4.1
※1 デット・エクイティ・レシオ=有利子負債残高÷株主資本
株主資本に対する有利子負債の割合を指し、財務の安定性を示す指標。
※2 ROE(Return On Equity)=当期純利益÷株主資本×100 株主資本を「元手」として、1年間でどれだけの利益をあげたかを見る企業の経営効率を測定する指標。
※3 ROA(Return On Asset)=経常利益÷総資産×100
企業に投下された総資産が、利益獲得のために どれほど効率的に利用されているかを見る総合的な収益性指標。
見通しに関する注意事項
本冊子の記載内容の計画および業績予測は現在活用できる情報を基礎としており、潜在的なリスクや不確実性を含んでいます。
したがって、予測の基礎としたさまざまな要因の変化により、実際の事業内容や業績が記述の予測とは大きく異なる結果となる可能性があることをご承知おきください。
03
総資産/株主資本
2000年度
248,268
44,536
2001年度
52,916
2002年度
55,209
2003年度
54,575
2004年度
230,561
222,541
203,688
61,760
0
100,000
187,993
200,000
(百万円)
総資産
A new phase of evolution
Corporate Profile 2005
主な指標
株主資本
04
特集 市場の変化とパルコの進化
経
営
戦
略
“都市型商業施設ディベロッパー、
パルコ”の
次なるステージ。
1969年、東京丸物百貨店から、専門店集積ビル「池袋PARCO」への
事
業
概
況
業態転換に始まったパルコの歩みは、常に時代・市場の変化を捉えた、
商業施設編集のあり方を「PARCO」を通じて具現化してきた歴史でもあります。
その歩みのなかで培われたトータルプロデューシングのノウハウは、
全国19の「PARCO」のみならず、1995年、
シンガポールにおける
財
務
セ
ク
シ
ョ
ン
国内の小売年間販売額は、1997年を頂点に減少し続けています。この一方で、小売全体市況に
占めるショッピングセンター
(SC)の売上シェアは、2002年の大店立地法施行の影響はあるものの
確実に増加を続け、縮小傾向にある百貨店・スーパー業態との業態間競争を中心とした小売市場
経
営
戦
略
の構造変化が進んでいます。また、郊外立地におけるSC開発の活発化・大型化とともに、SCの再
編・淘汰が本格化しています。パルコは、
こうした事業環境の変化をビジネスチャンスと捉え、
トータ
ルプロデューシング力を活かした差別化による競争力ある店舗の開発・運営を通じ、新規ビジネスの
創出に取り組んでいます。
事
業
概
況
小売市況とSCの全体売上シェアの推移
商業施設の開発・運営事業者としての高い評価へと結実し、
0
また、数々のコンサルティング案件の受託成果へとつながっています。
1991年
そして、
これらのノウハウは、昨今の小売市場の再編・淘汰や
1994年
国内REIT市場の活性化、全国の都市再生・再開発事業の本格化に伴い、
1997年
商業施設の開発・運営ニーズが高まるなかで、
ますます求められています。
会
社
概
要
進む小売業態の再編・淘汰
5
11.38
1,422,911
15.49
1,433,250
1,438,326
2002年
18.91
19.33
1,351,253
2004年
1,281,240
0
500,000
1,000,000
財
務
セ
ク
シ
ョ
ン
17.33
1,477,541
1999年
今、パルコは、次なる進化に向けて新たな成長ステージへの一歩を歩み始めています。
全小売業総売上高に占めるSC総売上高シェア
(%)
15
20
10
20.59
1,500,000
2,000,000
(億円)
全小売業総売上高
会
社
概
要
<経済産業省「商業統計調査」、
(社)日本ショッピングセンター協会「SC白書2005」より作成>
In The Market
小売市場の変化を捉え、
開発スキームの多様化を見据えて。
商業施設における“所有と運営の分離”が進展
2000年11月、投資信託および投資法人に関する法律が施行され、不動産投資信託(J−REIT)、
市場の規模が拡大しています。なかでも商業施設を投資対象とする市場が増加傾向にあり、
キャッ
シュ・フローの最大化を追求する必要性から商業施設の“所有と運営の分離”が進展。商業施設
の価値を継続的に維持・向上させる運営事業者の存在が求められています。パルコは、
こうした市
場環境の変化を見据え、
プロパティマネジメント
(PM)市場へも参入しています。
不動産投信の組入不動産全体の状況
総賃貸可能面積
0
500,000
オフィス 商業・店舗 住宅
(m2)
2,000,000
1,500,000
448,788
46
2001年
830,236
9
227,478
18,367
19
2003年
123
1,250,233
29
663,635
167
51,251
1,751,718
2004年
342,350
0
150 1,721,308
53
50
100
組入物件数
212
(件)
150
200
オフィス 商業・店舗 住宅
A new phase of evolution
6
2002年
Corporate Profile 2005
1,000,000
<(社)投資信託協会データより作成>
05
「Pedi(ペディ)汐留」エントランス
06
「PARCO」業態のさらなる拡大へ
「浦和PARCO」
「仙台PARCO」
県都の玄関口にふさわしい機能をもつ大型商業施設
「PARCO」の出店を計画。
経
営
戦
略
仙台のシンボル拠点の一角を形成する
商業施設として。
さいたま市が進めるJR浦和駅東口の再開発事業に
仙台市の再開発事業の一環として進む、JR仙台駅
おける「PARCO」の新店準備を進めています。郊
西口の再開発ビル内に、
「PARCO」の新規出店を
外型のSCの出店が加速し、競争が激化する浦和エ
計画しています。地上9階から地下1階までの商業フ
リアにおいて、公共施設やコミュニティ機能も付加し
ロアを取得し、2008年のオープンをめざして具体的な
た県都の玄関口にふさわしい地域に愛される大型
開発段階に入っています。パルコにとって東北への
商業施設開発をめざしています。
初出店となり、広域からの集客を見込んでいます。
開発物件概要
開発物件概要
種別
竣工
商業構成
延べ床面積
種別
竣工
商業構成
延べ床面積
浦和駅東口駅前地区第二種市街地再開発事業
2007年秋予定
地下1F、地上7F
約66,000m2
事
業
概
況
財
務
セ
ク
シ
ョ
ン
中央一丁目第2地区市街地再開発事業
2008年春予定
地下1F、地上9F
約26,000m2
To The Next Bussiness
会
社
概
要
商業施設開発のあらゆるシーンへ。
パルコは2004年度、仙台、浦和へ「PARCO」の新規出店を決定したほか、
イトーヨーカ堂からSC「アリオ川口」のPM案件を受託、
低層・郊外型モールなど
新業態開発
「PARCO」の
新店・周辺開発
さらには、パルコ初となるオフィスビルイン型の商業施設「ペディ汐留」のオープン、
Marketing
2005年3月には、居抜き物件の転換による「札幌PARCO新館」をオープンするなど、
Planning
パルコ
新事業創出に向けた取り組みを具体化してきました。
今、パルコは、
アライアンスやM&A、居抜き物件の獲得など多彩なアプローチにより、
Operations
Designing
「PARCO」の新店・周辺開発を積極的に推進するとともに、
PM市場への参入
これまでの「PARCO」にとどまらない多様な業態開発、新事業領域への進出を通じて、
あらゆる商業施設開発のシーンで、期待され、求められるディベロッパーをめざしています。
A・
アライアンス・M&A
居抜き物件の獲得
新業態・スキームの開発へ
東京汐留ビルディング 汐留住友ビル
ペディ汐留
オフィスビルイン型商業施設のモデルケースとして
「ペディ汐留」を展開。
「Ario(アリオ)川口」
本格的なPM案件として、
専門店モールの開発・PM業務を受託。
オフィス、ホテル、商業フロアで構成される都心最大
SC開発を進めるイトーヨーカ堂から、パルコ初の本格
規模の複合開発「汐留シオサイト」内に、
オフィスワー
的なPM案件として、
「アリオ川口」の専門店モール
カーのライフサポート型商スペース「ペディ汐留」
をオー
部分の開店前支援業務とPM業務を受託。マーケッ
プン。昼と夜2つの表情をもつ飲食店、利便性を考
トポテンシャルの高い埼玉県川口市において、GMS
慮した物販のほかリラクセーション、
クリニックなど、パ
と専門店モールの融合による魅力的なSCの2005年
ルコ初となるテナントを中心に誘致。オフィスビルイ
秋オープンに向けた準備を進めています。
SC計画概要
営業面積 4,470m2
施設構成 地下1・2F、地上2F
商業構成 物販・飲食・サービス25店舗
イトーヨーカドー
イトーヨーカ堂
ン型店舗のモデルケースとして運営しています。
「ペディ汐留」施設概要
「アリオ川口」のスキーム
敷地面積
営業面積
竣工
商業構成
約37,750m2
約34,650m2
2005年11月予定
GMS(約14,650㎡)、専門店(約14,700㎡)、
シネコン(約5,300㎡)
専門店モール
(パルコ担当)
A new phase of evolution
「Pedi(ペディ)汐留」
08
CEOメッセージ
経
営
戦
略
事
業
概
況
中期経営5カ年計画の背景
そのために、パルコとして取り組まなければならないテーマが3つあります。第一
増収増益に向けて
中期経営計画をスタート
に、収益の柱である既存店舗の売上を維持していくことです。第二に、収益の
2004年度、パルコは、引き続きパルコグループの再編を進め、本業への経営
の開発にこだわらず、場合によっては既存商業施設のM&Aや居抜き物件の
資源の集中による体質強化に努めてきました。既存店舗については、
「ストア
転換も視野に入れていく必要があります。第三は、本業と隣接する周辺ビジネ
by ストア」の方針に基づき、
「渋谷PARCO」や「名古屋PARCO」、
「調布PARCO」
スの可能性を追求し、新しい収益事業の育成にトライアルすることです。
といった基幹店舗や郊外型PARCOなど、各店舗のマーケット状況、競合状況
こうした考えに立ち、
「中期経営5カ年計画」を推進し、
さらなる飛躍に向けて業
などに応じた大規模改装を順次実施するとともに、新規テナントの導入を積極
容の拡大、収益力の強化を一層加速していきます。
柱となる新店舗開発を進めることです。新店舗の開発にあたっては、土地から
経
営
戦
略
事
業
概
況
的に推進しました。
また、パルコグループにおいては、株式会社ヌーヴ・エイの積極的な新規出店
や株式会社パルコスペースシステムズにおける内装工事の受注増など積極
的な営業活動を推進する一方、2003年度の株式会社リブロ売却に続き2004
会
社
概
要
次なる成長ステージへ。
代表執行役社長CEO
伊東 勇
「渋谷PARCO」に代表される先鋭的な宣伝スタイルやテナント構成を全店舗
果、2004年度の連結売上高は、2,576億25百万円(前年同期比91.5%)、営
にも波及させる、
スケールメリットを活かしたオペレーション――これが、1990年
業利益は84億41百万円(前年同期比94.6%)
となりました。
代まで当社が推し進めてきた運営手法でした。
しかし、数年前からは、個々の店
ここ数年増益を続けてきたパルコ単体の営業利益は2004年度は11期ぶりに
舗のマーケット特性に対応したMD構築、
店舗運営を素早く展開していくために、
減益となりました。これは競合の激化などさまざまな要因によるものですが、今
新たなオペレーション――「ストア by ストア」政策を導入しました。また、
この
後ますます厳しくなる小売市場においてさらなる飛躍を遂げるために、2005年
政策を着実に推進していくために、各店長の権限強化を進め、
それぞれのマー
度に当該年度よりスタートし2009年度を最終年度とする「中期経営5カ年計画」
ケットで何が求められているのかを各店舗が自ら考える体制を構築。そして、店
を策定しました。
舗の規模やマーケット状況、競合状況などに適した改装を迅速に実施し、新規
収益の柱である既存店舗は、直近3年間で改装に50億円を超える大型投資を
テナントの導入を推進し、店舗の活性化を図ってきました。
続けており、実際、改装した売り場の売上は高い伸びを示しています。
しかしな
しかし、一方で「ストア by ストア」政策の課題も浮上してきました。たとえば、
そ
がら、
それがディベロッパー事業全体の売上を大きく押し上げるには至っていま
れぞれの店が置かれたマーケット環境には違いがあり、地域によってテナント企
せん。これは、
それだけ国内の小売市場が厳しさを増しているということです。
業の出店意欲も差が出てきます。そのような状況では、
いくら店長に権限を与
小売市場全体を見ると、消費の絶対量は減っていないものの、
インターネットな
えたとしても、
マーケットによっては単独の店だけでの出店交渉となり、交渉の
ど販売チャネルの多様化が進んだことで、店頭消費は減少傾向にあります。加
成果には限界があります。こうした問題に対応するために、本部が株式会社パ
えて、各都市で大型店のオーバーストア状態が現出し、企業間競争がますます
ルコとして交渉にあたり、店をサポートすることが必要になってきました。
激しくなっています。こうした環境変化のなかでは、増収増益に向けた事業の
さらに、店舗オペレーションにも課題が浮上してきました。これまで、パルコのビ
根本的な再構築が急務の経営課題となっています。
ジネスは、店舗の付加価値を高め、
それに見合う家賃をテナントからいただいて
∼
∼
0
20,000
30,000
40,000
113.0
50,000
2000年度
改装面積
(㎡)
2001年度
39,600
2002年度
改装規模
44,500
42,000
2004年度
116.7
渋谷PARCO
∼
∼
会
社
概
要
主な改装内容
105テナント/9,700㎡ 141.7% ・Quattroの企画刷新
・PART3全面改装
118.4
・PART2上層階の改装
119.3
59,100
0
改装区画
(導入テナント数/改装面積) 売上前期比
116.4
財
務
セ
ク
シ
ョ
ン
2004年度の主な改装
45,500
2003年度
Corporate Profile 2005
収益の柱を強化
――商業施設運営力と開発力の強化
年度は株式会社ウェィヴの売却など、
グループの一層の再編を進めました。結
既存店の改装状況
09
中期経営5カ年計画①
名古屋PARCO 71テナント/5,100㎡
109.4% ・西館6Fの子供服ゾーン全面改装
調布PARCO
105.5% ・30代ヤングミセス層をメインに
・西館3・4F/南館の改装
90
100
110
120
(%)
改装区画売上前期比
62テナント/4,800㎡
フロア再編成
新所沢PARCO 36テナント/6,000㎡
150.2% ・地域密着型SCとして食品フロ
アを全面改装
A new phase of evolution
財
務
セ
ク
シ
ョ
ン
10
時代を切り取るマーケティング、新規テナントの開拓・育成、
そして市場に応じた集客・運営手法の構築――。
都市型商業施設ディベロッパーとして培った
パルコのノウハウが、今、まさに求められている。
経
営
戦
略
経
営
戦
略
中期経営5カ年計画の全体像
(2005年∼2009年)
商業施設運営力と開発力の強化
事
業
概
況
会
社
概
要
きましたが、全国で競争激化が進むなか、
マーケットによってはこうしたビジネス
即した「ストア by ストア」型の機動的な店舗運営を推進していきます。2005
が成立しにくくなってきました。全店舗横並びのオペレーションでは、多様なマー
年度は、
こうしたオペレーションの抜本的改革をスタートさせます。
ケット状況に適切に対応できないケースも出てきたのです。
以上のような収益基盤としての店舗運営力の強化に加えて、新店については
これらの課題に対して、業務改善レベルでない、抜本的な解決策としてのオペ
2007年に浦和、2008年には仙台での出店を決定しましたが、今後も政令指
レーション改革が必要と判断し、パルコは2005年、
「中期経営5カ年計画」の
定都市を中心に、土地からの開発はもちろん、居抜き物件の獲得、M&A、
マ
重要なテーマとして、
“戦略的店舗グルーピング政策”を打ち出しています。
スターリースなどさまざまな手法で「PARCO」の新規出店の可能性を追求し
“戦略的店舗グルーピング政策”とは、店舗をそれぞれの特性ごとにグルーピ
ていきます。
2 政令指定都市を中心とした出店開発
「戦略的店舗
●「ストア by ストア」による基幹店舗の拡充強化に加え、
グルーピング政策」を主軸とするオペレーション手法を取り入れ、
テナン
トと“企業対企業”の取り組みを強化する。
マーケットニーズに呼
● 店舗のテーマ別・アイテム別グルーピングにより、
応した「オリジナル商品体制・新業態提案・革新的ゾーニング」を実現
し、競合との差別化促進・客数拡大を図る。
経営目標
店舗によっては、本部のコントロールによるオペレーションに切り替え、現場の
中期経営5カ年計画②
人員を最適化してオペレーションコストを低減することもできます。一方で、超都
強みを活かし新領域へ
――PM、
AM、周辺ビジネスの育成
(百万円)
2004年度
実績
2009年度
目標
2004年度差異
257,625
300,000
+42,375
現在のオーバーストア状況を考えると、既存店舗運営の抜本改革や新規出店
の推進だけでなく、
より広く事業成長の機会を求めていかねばなりません。
政令指定都市を中心とした
出店開発状況
経常利益
8,079
12,000
+3,921
事業の拡大やアセットマネジメント
(AM)の手法を活用した新事業の開発など、
当期純利益
1,742
6,000
+4,258
出店済み(政令指定都市のみ)
従来の形にこだわらない新事業領域へのトライアルが必要と考えています。
ROE
3.0%
8.2%
+5.2%
出店予定
今、小売市場はトレンドの変化が早く、消費者のライフスタイルや価値観の多
未出店
様化が進み、百貨店であれ、量販店であれ、
どの企業も厳しい競争のなかにさ
仙台
らされています。
しかし、専門店業態であるパルコは、
こうした状況はむしろ絶好
広島
北九州
名古屋
大阪
神戸
福岡
さいたま
(浦和)
千葉
のビジネスチャンスであると捉えています。なぜなら、専門店ビルという業態は時
静岡
新規ビジネスの育成と挑戦
――株式会社パルコ エンタテインメント事業局
すいビジネスモデルだからです。事実、パルコは毎年、平均して1万5千坪(約5
万㎡)
もの改装を実施し、絶えず市場の変化に対応し続けてきました。こうした
取り組みを35年以上にわたって実施するなかで、人気ブランドの開拓や新規
周辺ビジネスの深耕拡大
1 コンテンツ活用事業の拡大
代の変化や市場の要求にスピーディかつ柔軟に対応可能な、差別化を図りや
川崎
京都
横浜
1 プロパティマネジメント事業の推進
商業施設の不動産投資ニーズの高まりを背景に、所有者、運営者
両方の立場から物件へのアプローチを推進。新たな開発スキームの
創造を図る。
演劇部門 PARCO劇場だけでなく、外部/地方の他劇場における公
演プロデュースの拡大を図る。また、公演のDVD制作・販
売/脚本の書籍化など2次利用ビジネスを拡大する。
映像部門 単館映画館の運営だけでなく、映像ソフトにおける権利ビ
ジネスへの参入を図る。
2 ビルマネジメント事業の強化と新規事業の展開
受託/コンサルビジネスの
主な実績
2 新たな開発スキームへの挑戦
コクーン新都心
アミュプラザ長崎
Corporate Profile 2005
売上高
拡大する不動産流動化ビジネスの動向を見据えたプロパティマネジメント
(PM)
札幌
新たな開発スキームの一環として、商業施設を中心としたアセットマ
ネジメント
(AM)業務などに挑戦する。
――株式会社パルコスペースシステムズ
ビルマネジメント事業の強化とともに、
コールセンタービジネス、代理
店ビジネスなどの新規事業の展開を推進する。
3 積極的な出店による業容拡大
1995
財
務
セ
ク
シ
ョ
ン
会
社
概
要
ングし、
グループごとに特性に合ったオペレーションを実施していくことです。また、
心型の高付加価値型店舗グループについては、
これまで以上にマーケットに
11
政令指定都市における未出店地区を中心に、新規および既存施設の転
換も含めた出店開発を促進。開発においては土地からはもちろん、居抜き
物件の獲得、M&A、
マスターリースなどあらゆる手段を活用する。また、新
店として2007年秋に「浦和PARCO」、2008年春に「仙台PARCO」の
開業を予定。
事
業
概
況
2000
パルコ・ブギス・ジャンクション
(シンガポール)
2004
――株式会社ヌーヴ・エイ
2005
アミュプラザ鹿児島
2005年秋
初のPM案件「アリオ川口」
オープン予定
「PARCO」外への出店比率を高め、5年間で48店舗の出店を計画
するなど、積極的な業容拡大を図る。
A new phase of evolution
財
務
セ
ク
シ
ョ
ン
1 戦略的店舗グルーピング政策の推進
12
事
業
概
況
財
務
セ
ク
シ
ョ
ン
会
社
概
要
またPM事業のほかに、AMビジネスにおける開発スキームが求められる引き合
オペレーション力やノウハウを培い、
また劇場などエンタテインメント事業の運営
いもあり、商業ディベロッパーとして開発に必要なさまざまなスキーム提案のノ
や販促イベントを開催することで物販との相乗効果を生み出し、
お客様の回遊
ウハウを積み、新事業創出を推進していきたいと考えています。
性を高めるノウハウを蓄積してきています。これら市場変化に対応するノウハウ
2005年度は、
このようなさまざまな事業を進めていくための組織改定・人事異
こそが、今、小売市場で必要とされているのです。そして、
こうした強みをもつ当
動を実施しました。具体的には、
従来、
株式会社パルコスペースシステムズが担っ
社であればこそ、PMやAMなどの新しいビジネスチャンスのなかで大きな成長
ていたPM業務を株式会社パルコに移管し、
プロパティマネジメント局を新設し
機会があると確信しています。
ました。新店開発を含む新規事業の創出を担ってきた事業開発局とともに、新
このような認識のもと、
すでにパルコでは、新規ビジネス創出に向けた布石とし
設の開発本部のもと、
テナントリーシング業務において経営資源の共有化と
て商業施設開業のコンサルティング業務に取り組んできました。2004年度は、
業務の効率化を推進していきます。また、
開発本部は、
これら商業ディベロッパー
経営体制の改革
CSR(企業の社会的責任)への取り組みについては、2005年3月に私が委員
その成果として、九州旅客鉄道株式会社(JR九州)
から受託した「アミュプラ
としての業容拡大・強化を牽引していくとともに、営業本部が既存店に対して
ガバナンスの強化とCSRへの取り組み
長を務める「CSR委員会」を立ち上げました。ここでは、
グループのCSR活動
ザ鹿児島」、片倉工業株式会社から受託したさいたま新都心の「コクーン新都
進める戦略的店舗グルーピング政策との連携を高め、
オペレーションノウハウ
パルコでは、経営構造改革を進めるにあたり、経営の透明性・公正性の向上を
の方針・優先順位などを決定するとともに、個々の取り組みを総括していきます。
心」をオープンさせました。また、当社にとって、初のオフィスビル内出店の取り
の相乗的な強化にも寄与していきます。
主眼とするコーポレート・ガバナンスの強化に取り組んできました。経営構造改
組みとして、東京汐留ビルディング内の商業施設「ペディ汐留」もオープンしま
このほか、
「中期経営5カ年計画」では、周辺ビジネスへの取り組みも新たな収
革を進めるためには、株主や投資家にパルコの現状を十分にご理解いただくと
次代の経営資源――“人財”の育成
した。これらの案件を通じて、新しい事業領域における“手応え”を得ることが
益拡大策の一つの柱として盛り込みました。
ともに、社員の意識改革が不可欠であることから、経営情報の開示や共有化
10年後もパルコがより成長し続けていくために
できました。
パルコのエンタテインメント事業では、店舗の集客装置としての機能を担うだけ
を進め、社員一人ひとりの健全な経営参加意識の向上を促してきました。
パルコのような業態にとって、最も重要な経営資源は“人”であると考えていま
さらに2005年度は、株式会社イトーヨーカ堂が秋に開業を予定している埼玉
ではなく、劇場部門のコンテンツを外部に活用したビジネスを拡大し、
さらなる
その一環として、2002年度には諮問委員会制度を設け、2003年度からは、同
す。先に述べたように、新事業創出へのトライアルを進めている状況では、
目の
県川口市の「アリオ川口」の専門店モール部分の開発と、開業後のPM業務
収益事業として育成していきます。
年の商法改正で導入された「委員会等設置会社」への移行を行いました。
前の業務に意識が傾きがちですが、会社の成長を本当に考えるなら、今こそ人
を推進していきます。これは今後のPM事業の本格展開を見据える上で試金
株式会社パルコスペースシステムズは、商業施設の効率的な運営のためのア
また、経営の執行にあたってはミッションカスケードという仕組みを導入しました。
材育成が必要な時期だと考えています。
石となる案件であり、当社のノウハウを活かす絶好の機会となります。
ウトソーシングや低コスト化といったニーズの高まりを見据えたコールセンター
これは、社長が掲げた全社のミッションを達成するために、
まず執行役がそれぞ
こうした考えをもとに、パルコでは2003年度から、人材採用において、新卒者に
郊外立地では、
これまでの超都心型立地における高付加価値型オペレーショ
事業の拡大などをはじめ、新事業の創出を進め、経営基盤の強化を図っていき
れの立場で年度ごとのミッションを具体的に約束し、
さらに配下のマネジャーや
こだわらず幅広く有用な資質をもった人材を採用する「U-29 パルコトライアル」
ンではなく、個性化することで他施設との差別化を図りつつ、一方でローコスト
ます。
店長が執行役の掲げるミッションを具現化するミッションを表明するというもの
(経歴を問わず29歳以下の人材を対象に定期採用する制度)
をスタートさせた
運営というハードルも越えなければなりません。この仕組みをいかにつくっていく
株式会社ヌーヴ・エイは、経営基盤の確立期を終え、本格的な成長ステージ
です。その上で、四半期ごとに、
それぞれのミッションがどれくらい実現できてい
ほか、意欲のある社員に対してさまざまな研修・教育・資格取得の機会を設け、
かがテーマと考えており、従来の「PARCO」にこだわらないオペレーション手
へ移行していることから、今後5年間で現状の約1.5倍の140店舗体制をめざ
るのかを取締役がチェックする仕組みになっています。こうした仕組みとともに「委
“市場価値の高い人材”、
“経営感覚をもった人材”の育成に取り組んでい
法を見据えたモデルケースとして、新たなノウハウを蓄積していきたいと考えて
していきます。出店にあたっては、郊外マーケットへも積極的にトライアルして
員会等設置会社」としての機能を適切に運用することで、経営の透明性が高
ます。
います。
いきます。
まり、
また、外部からの評価を得られるようになったことで良い意味で経営の緊
2003年度下期からは、
「パルコビジネスカレッジ」
という取り組みも開始しました。
張感も増したと感じています。
将来の幹部候補として、各セクションから30代の中堅社員を選抜し、3年間に
2005年度からは、社外取締役として、
日本IBM株式会社取締役専務執行役
わたって毎月、経営についての勉強会を開催しています。勉強会では、
“人財”
員を務める内永ゆか子氏に参加いただくことを決定しました。これにより、社内
――つまり知識や情報力、社外ネットワーク、
あるいは人格を含めた人間として
取締役と社外取締役が5名ずつの同数となり、
より一層のガバナンスの強化を
の幅を広げるすべてのことを能力として捉え、
その向上に資するテーマを設定し
推進します。内永氏には、役員としての経験、知見に加え、女性の視点からパ
ています。初年度のメンバーは2年目を迎えていますが、全員が1年目よりも確
ルコのCSやCSRへの取り組みに評価、助言をいただきたいと考えています。
実に成長していることを実感しています。また、2004年度からは、
メンバーを指
組織面では、
2005年度から最高経営責任者(CEO)
と最高執行責任者(COO)
名するだけでなく参加希望者の公募を行い、1年目のメンバーに続いて勉強を
を新設しました。CEOは経営の最高責任者として、当社ならびに当社グループ
始めています。
に関わる経営全般の方針や戦略を立案し、COOは業務執行の最高責任者と
小売業は短期的に成果を問われる業種ですが、
それだけを追求しても持続的
して経営方針および戦略に基づく具体的な業務をマネジメントします。この体
な企業の成長は望めません。2005年度から着手した「中期経営5カ年計画」
制によって業務執行の迅速化と一層の透明性の向上を図っていきたいと考え
の実現と、
さらにその先の10年後のパルコに何が求められているのかを見据え
ています。
た“人財育成”を同時に追求しながら、着実に経営構造改革を進めていきた
さらに、
パルコの内部監査室とグループ主要子会社の監査室を統合して「グルー
いと考えています。
パルコグループ
新しい業務執行体制
新規出店の加速
ヌーヴ・エイ
企画室
株式会社
パルコ
管理本部
営業本部
Corporate Profile 2005
13
総合空間事業
専門店事業
その他の事業
グループ価値の最大化へ
開発本部
パルコスペースシステムズ
ディベロッパー事業
既存店改装による収益向上
PM事業の本格展開/新規業態の創造
受託案件拡大/新事業の展開
プ監査室」
とし、
パルコ単体だけでなくグループ全体の監査機能を強化しました。
経
営
戦
略
事
業
概
況
財
務
セ
ク
シ
ョ
ン
会
社
概
要
A new phase of evolution
経
営
戦
略
直面する市場競争を勝ち抜き、
10年先の変化にどう対峙するのか。
「PARCO」ブランドの市場価値向上とともに、
もうひとつの経営資源――
“人財”の育成・強化を進め、株式会社パルコと
しての持続的な成長を果たしていく。
導入時のスピード、店舗の鮮度維持など、消費者に飽きられない店舗づくりの
14
コーポレート・ガバナンス
経
営
戦
略
CSRへの取り組み
業務執行のさらなる迅速化と、経営の透明性の
一層の向上に取り組んでいます。
CSR三委員会を設置して、
CSR推進体制の構築に取り組んでいます。
経営の監督と執行の仕組み
事
業
概
況
報告、指示、監査、選任など
経営の監督
社外取締役
大野取締役
松田取締役
土岐取締役
宮澤取締役
CSR三委員会の設置
パルコでは、1999年に経営理念を策定。2003年に経営理念体系としてまとめ、
当社グループのCSRへの取り組みを統括し、活動の方針・優先順位などを決
継続して社内への浸透を図ってきました。また同時に、パルコグループにおけ
定する機関として社長を委員長とする「CSR委員会」を新設しました。取り組
るCSR(企業の社会的責任)活動の実態調査を続けてきました。これを経て、
みにあたっては、CS(顧客満足)委員会とリスクマネジメント委員会とを合わせ
2005年3月には当社の経営理念の具現化を通じた企業価値の向上をめざし、
たCSR三委員会が全社のCSR活動を推進していきます。
株主総会
指名委員会(5名、
うち社外取締役4名)
議長/土岐取締役
委員/松田取締役、大野取締役、内永取締役、伊東取締役
監査委員会(5名、
すべて社外取締役)
取締役会(10名、
うち社外取締役5名)
CS委員会
委員長 伊東代表執行役社長
事務局長 平野執行役(企画室担当)
当社にとってのCSR課題を抽出・整理し、優先活動
テーマとCSR活動のあるべき姿を検討し、CSR推進
体制の構築を行っていきます。
報酬委員会(5名、
うち社外取締役4名)
議長/松田取締役
委員/土岐取締役、大野取締役、内永取締役、伊東取締役
経営監督
経営の執行
リスクマネジメント委員会
委員長 坂口代表執行役副社長
事務局長 牧山執行役(店舗運営局長)
委員長 藤島代表執行役専務
副委員長 海永執行役(人材統括局長)
山田執行役(施設局長)
連携
議長/宮澤取締役
委員/松田取締役、土岐取締役、大野取締役、内永取締役
会
社
概
要
事
業
概
況
内永取締役
CSR委員会
財
務
セ
ク
シ
ョ
ン
経
営
戦
略
各店舗のCS委員会と連動し、店舗に来店されるお
客様が便利に気持ち良くお買い物ができ、
テナント
のスタッフがより働きやすく感じられる環境づくりをめ
ざし、
お客様やテナントからの意見を反映したサービ
スの改善に取り組んでいます。
企業活動に内包されるリスクの洗い出し、評価、対策
の検討、社内啓蒙活動を行うとともに、緊急時の対
策本部設置、情報管理などリスク発現時に迅速に対
応できる社内横断的な管理体制の整備に努めてい
ます。
財
務
セ
ク
シ
ョ
ン
会
社
概
要
パルコの経営理念体系
グループ監査室
代表執行役社長(CEO)
代表執行役副社長(COO)
<経営理念>
経営会議
各執行役
内部監査
各部門
訪れる人々を楽しませ、
テナントを成功に導く、
先見的、独創的、
かつホスピタリティあふれる商業空間の創造
<経営理念体系>
顧客価値
業務価値
先見的、
訪れる人々を楽しませ、
取締役会 2004年度−19回開催
グループ監査室
取締役会は経営の基本方針に関する意思決定、取締役および執行役の業
株式会社パルコの内部監査室とグループ主要子会社の監査室を統合して「グ
務執行の監督を行います。
ループ監査室」とし、当社グループの内部監査機能の強化を図りました。また、
毎月1回定期開催するほか、必要に応じて機動的に臨時開催します。
監査委員会の要請または指示により適宜監査委員会の職務遂行の補助を行っ
事業領域(ドメイン)
独創的、
テナントを成功に導く、
成果としての
商業空間の創造
財務価値
の向上
かつホスピタリティあふれる
人材価値
日々の活動を通じて現実のものにしていく社員の力
ています。
Corporate Profile 2005
コンプライアンスへの取り組み
執行役・経営会議
た。また、各委員会の活動を補佐するため委員会事務局を設置し、専従スタッ
執行役は取締役会の決定した基本方針に基づき具体的な業務執行を行います。
当社の事業は社員の日々の行動の積み重ねで成り立っています。
コンプライアンス体制整備の一環として、全社員が遵
フを配置しています。
2005年3月には、業務執行のさらなる迅速化を図るため、代表執行役社長を当
この行動は、常に経営理念と結びついたものでなければなりません。
守し実践すべき「コンプライアンス基本理念」、
「行動
・指名委員会 2004年度−9回開催
社および当社グループに関わる経営全般の方針および戦略の立案を行う最高
そこで、
日ごろの行動を、
より経営理念に近づけるものとして、
規範」を制定しているほか、
「社内通報制度」を定め、
取締役の選解任に関する議案内容の決定、代表執行役・執行役候補者
経営責任者(CEO)
とし、代表執行役副社長を決定された経営方針および戦
パルコ社員の「10の行動指針」を定めています。
の推薦、解任提案をする権限を有します。
略に基づき業務執行を行う最高執行責任者(COO)
としました。経営会議は、
・監査委員会 2004年度−12回開催
15
10の行動指針
各委員会それぞれの権限に基づき経営監督および取締役会報告を行いまし
取締役・執行役の業務執行の監査、会計監査人の選解任・不再任に関す
る議案内容の決定をする権限を有します。
・報酬委員会 2004年度−8回開催
取締役・執行役の個人別報酬内容を決定する権限を有します。
COOが具体的な業務執行上の意思決定をするための審議機関とし、全執行
役および取締役である監査委員会議長の出席のもと、毎週開催しています。
社内の通報・相談を受け付け
るための専用窓口を設置して
<経営理念に基づく行動指針>
<企業人としての行動指針>
1. 顧客第一主義
2. テナントとのイコールパートナー主義
3. 先見性
4. 独創性
5. おもてなしの心(ホスピタリティ)
6. 責任・誠実
7. 挑戦・情熱
8. 個性・共有
9. ヒト・協力
10. 発展・成長
います。さらにコンプライアン
ス活動の指針を盛り込んだ「パ
ルコ社員ハンドブック」を全役
員・全社員に配布するなど社
内啓蒙活動を進めています。
A new phase of evolution
委員会
16
グループの事業概況
経
営
戦
略
当期セグメント別売上高の構成比
コア・コンピタンスを結集し、
グループ価値の最大化を追求。
5.4%
総合空間事業 9.1%
パルコは、全国の「PARCO」を運営するディベロッパー事業を中核に、
事
業
概
況
その他の事業
専門店事業
0.9%
当期セグメント別営業利益の構成比
3.4%
総合空間事業 6.8%
専門店事業
1.0%
その他の事業
個性あるさまざまな専門店や専門サービスを展開。
経
営
戦
略
事
業
概
況
各社はパルコグループをバックボーンとするノウハウの蓄積と、
各社間のシナジー発揮を強みに、
グループ価値の最大化を追求しています。
また、
「PARCO」をはじめとしたグループ内にサービスを提供するだけではなく、
財
務
セ
ク
シ
ョ
ン
ディベロッパー事業
個々の事業のコア・コンピタンスをもとにした成長戦略に沿って
84.6%
ディベロッパー事業
88.8%
「PARCO」外への市場開拓と新事業・サービスの開発に注力しています。
さらに、
こうした活動を通じて得た新たな情報やノウハウ、知見は
グループ各社で共有化され、次の戦略立案に活かされています。
会
社
概
要
ディベロッパー
事業
19
P
パルコグループ
商業施設におけるトータルプロデューシング力をベー
の創出を積極的に推進しています。また、
シンガポー
スに、全国19(海外1)の都市で「PARCO」を開発・
ルにおいて、商業施設「パルコ・ブギス・ジャンクショ
運営。
「ストア by ストア」の方針に基づく積極的
ン」を運営。その他の東南アジアへの展開を見据
な改装を通じ、店舗の競争力強化を図るほか、既
えた活動を進めています。
財
務
セ
ク
シ
ョ
ン
会
社
概
要
存「PARCO」物件の周辺開発や新規物件の開発、
居抜き物件やM&Aなどによる物件開発や新業態
「PARCO」外商業施設への
積極出店へ
「PARCO」の新規物件開発や
新業態開発、PM事業の展開へ
開発、
プロパティマネジメント
(PM)事業の推進な
ど、都市型商業ディベロッパーとして培ったトータ
ルプロデューシング力を活かした新たな収益事業
株式会社パルコ
PARCO (Singapore) Pte Ltd
Straits Parco Retail Management Pte Ltd
専門店事業
商業施設への雑貨、
食品の各専門店の出店
総合空間
事業
27
P
ディベロッパー事業
商業空間の企画・デザインから内装・設備・電気
「PARCO」外の商業施設への新規開拓を進め
ビル環境を快適に維持するための保守・清掃・警
るほか、市場変化を見据えた新規事業の開発を
備業務を受託する「ビルマネジメント事業」を中核
積極的に進めています。
に、商業施設の開発・運営における多彩な事業を
「PARCO」の開発、経営、管理、運営
通じて培った長年のノウハウ・知見を活かして、
工事までを実施する「スペースプロダクト事業」と、
展開。
「PARCO」の空間デザイン、施設管理を
株式会社パルコスペースシステムズ
総合空間事業
専門店
事業
28
P
案をコンセプトに、
ファッションパーツのセレクトショッ
営の効率化、事業基盤の強化を図るとともに、既
Corporate Profile 2005
顧客コミュニケーションサービスの
受託拡大へ
存店の改装を通じ、専門店としての魅力向上を追
求。また、都心のみならず、郊外商圏も視野に
新規受託案件の創出と
新事業・サービスの開発へ
その他の
事業
P
29
門店単独での収益拡大をめざしています。
株式会社ヌーヴ・エイ
株式会社ハーレーダビッドソンシティ
株式会社パームガーデン
Webを活用した情報サービスを提供するIT事業と
大しています。また、ホテル運営事業においては、
ホテル運営事業など、
日々を豊かに過ごすための
4店のホテルを運営しています。
事業・サービスを展開。小売業ならではのマーケティ
ングノウハウとITノウハウを融合したサービスを通じ、
「PARCO」の対顧客コミュニケーション機能の深
化を図るとともに、
「PARCO」外からの受注を拡
※当連結会計年度より「カルチャー&IT等事業」を「その他事業」として表示しています。
※各セグメント別売上高は営業収入を含みます。
※各セグメント別売上高・営業利益はセグメント間取引を含みます。
17
「PARCO」外への出店を積極的に推進し、各専
プ、バイク、食品を扱う専門店を展開。一層の経
その他の事業
ITを活用した顧客
コミュニケーション
サービスの展開
既成の専門店にはない、新しいライフスタイル提
株式会社パルコ・シティ
株式会社ホテルニュークレストン
A new phase of evolution
商業施設の設備、内装工事、
ビルメンテナンス
18
経
営
戦
略
トータルプロデューシング力を核に、
市場で存在感を発揮する商業ディベロッパーへ。
ディベロッパー事業
ディベロッパー事業
営業本部
既存店の営業活性化を通じ、
オペレーション力強化を推進。
経
営
戦
略
<店舗運営局>と顧客接点をもつ<宣伝局>、<エンタテインメント事業局>で構成され、
財
務
セ
ク
シ
ョ
ン
りの遅れ、
大規模改装工事期間中の売上減少な
屋PARCO」をはじめ、
「ストア by ストア」の方針
どが響き、2004年度業績は売上高2,384億10百
に基づき、
各店舗の規模・マーケット状況などに適
万円(前年同期比97.6%)、
営業利益72億57百
した改装を順次実施しました。
これら当期の改装
万円(前年同期比93.8%)
となりました。
規模は、606区画、約59,100㎡となり、当該区画
2005年度は、
中期経営5カ年計画の初年度として、
の売上高は前年同期比116.7%を記録しました。
計画の具体化に取り組むとともに、
新規出店を決
また、
オフィスビル複合施設内への初出店となる、
定した「浦和PARCO」、
「仙台PARCO」の開店
「ペディ汐留」をオープンしました。
準備を進めていきます。
売上高/営業利益
0
売上高
100,000
200,000
(百万円)
2002年度
246,810
7,369
2003年度
244,348
7,739
0
しかしながら、
一部店舗の競合影響からの立ち直
既存店舗のオペレーション改革を主導的に担い、店舗の業務改革・意識改革を牽引。
同時に、
これらの成果を最大化すべく、開発本部や管理本部との連携を強め、
事
業
概
況
市場競争力の源泉――“商業施設の運営力強化”を推進していきます。
また、
エンタテインメント事業における版権ビジネス拡大をめざしています。
238,410
7,257
2004年度
∼
∼
事
業
概
況
2004年度は、
「渋谷PARCO PART3」や「名古
6,000
7,000
(百万円)
営業利益
財
務
セ
ク
シ
ョ
ン
店舗運営局
既存店舗の運営から政策までを緻密かつスピーディに支援。
宣伝・販促活動
会
社
概
要
PARCO
営業本部
P20
マーケティング情報の共有
宣伝・販促活動
Marketing
Planning
業態・MD研究
環境演出
管理本部
ディベロッパー事業
(株式会社パルコ)
P26
テナント会の運営
イ
コ
ー
ル
パ
ー
ト
ナ
ー
主
義
来店
テナント
販売
P25
シング力をベースに、
「ストア by ストア」戦略に基
タルに担うことで、パルコとテナント企業との中長
づく既存19店舗の政策立案・運営支援を通じ、
期的な成長戦略をより緻密に、
スピーディに構築
「PARCO」のマーケットにおける存在感を高める
していく体制を整備しました。
ことをそのミッションとしています。活動のコンセプ
一方、
こうした取り組みの実効性を高めるために、
トは、
テナント企業とともに成長をめざす“イコール
各店舗担当者のスキルアップにも取り組んでいま
パートナー主義 ”です。たとえば、約800法人、
す。その一環として、2004年度から、個々の店舗
2,600テナントで構成される「パルコ会」においては、
や担当者が収集・蓄積してきたテナントに関する
ウを獲得していくテナント研修会を開催。また、中
消費者
Designing
開発本部
発などのテナントインキュベーション機能までをトー
ラッピングやディスプレイに関する実践的なノウハ
各種研修・勉強会の開催
Operations
<店舗運営局>は、
商業施設のトータルプロデュー
●新しい「PARCO」物件の開発
●既存「PARCO」の周辺開発
●居抜き物件の取得、
M&Aなどによる物件開発
●プロパティマネジメント
(PM)案件の受託
会
社
概
要
情報・知見・ノウハウや立案した仮説や目標、施策
店舗でのテナント研修
の成果をリアルタイムにデータベースとして蓄積す
堅オーナーを対象に、小売業界の幅広いテーマに
地に“戦略的店舗グルーピング政策”という抜本
るシステムを稼動し、全社においてナレッジの共有
関するセミナーや海外ショッピングセンターの視察・
的な店舗オペレーション手法の改革に主導的に
を図っています。
分析などを行う
「PDC
(パルコディレクターズクラブ)
」
取り組んでいます。これは、
「都心」
「地方」
「郊外」
このほかにも、<宣伝局>と連携したPECカード
を主催し、新しい発想・視点の獲得や次代の消費
などの既存型タイプ別カテゴリーによるものでは
による顧客サービス戦略の推進、<施設局>と
トレンドの把握を支援しています。
なく、まず総 合 的にマーケット状 況を分 析し、
連携した売場のアメニティ環境の整備、
バックヤー
また、2004年度からは店舗運営局内に店舗政策
「PARCO」各店の現状のビルフレームや店舗運
ド・社員休憩室の改善、商業施設全体の老朽化
担当を配置し、本部と各店舗の機動的な連携を
営スキームなどを整理した上で形成される「パルコ
対策など、各店舗の状況に応じたテーマに総合的
強化してきました。2005年度からは、
この体制を下
の企業力」と「テナントの機動力」が相乗的に発
かつ優先順位をつけて取り組み、CS(顧客満足)
揮され、企業間連動をより高めていくためのグルー
政策を推進していきます。
ピングです。さらにはテーマ別、
アイテム別の、
グルー
ピングに応じたオリジナル商品や新業態提案、革
19
Planning
Designing
Operations
マーケティング
プランニング
デザイニング
オペレーション
● 施設基本コンセプト立案
● ターゲット決定、MD基本計画
● 事業損益試算
● テナント出店条件設定
● 建築、内装基本設計提案
● 全体プロジェクト管理
● テナント折衝戦略、
テナントリーシング
● MD―損益シミュレーション
● MDプラン決定
● ビル、
フロアネーミング
● 開店宣伝、
プロモーション計画
● 建築、内装実施設計提案
● テナント管理システム
● 顧客管理システム
● 経理システム
● 営業計画、宣伝・プロモーション企画
● 店舗管理計画
● テナント教育
● 広報計画
● 都市調査、分析
● 立地、商圏調査、分析
● 競合店調査、分析
● 顧客調査、分析
● 施設規模、業種、業態提案
● 事業試算、事業計画
場における差別化促進・客数拡大を図っていくこ
とを狙いとしています。このため、従来の店舗政策
担当を営業開発担当と改称し、既存店舗のプラ
ンニング、
リーシング、
マーケティング機能の主幹は
2005年パルコ会定時総会
もちろんのこと、新規テナントの開拓支援・業態開
テナント情報データベース画面
A new phase of evolution
Corporate Profile 2005
新的ゾーニングを本部主導で展開することで、市
Marketing
20
宣伝局
経
営
戦
略
事
業
概
況
財
務
セ
ク
シ
ョ
ン
会
社
概
要
映像
マーケットの共感を生む効果的な宣伝プロモーションを。
独自のポジションを確立した
「シネクイント」で次々に話題作を提供。
経
営
戦
略
「シネクイント」はシネマコンプレックス隆盛の流れのなかで、
単独ロードショー館として数々
それぞれの「PARCO」がそのマーケットで支持され、
的に実現させるために、各エリアの特性に合わせ
動 員 企 画を実
より多くの人に共感を呼び動員と話題性を獲得
た宣伝展開に取り組みました。また、新たな客層
施し、効 果 的
する宣伝・プロモーションを構築することが<宣
の開拓をめざし、
グランバザール「嵐」
「タップダン
な宣 伝プロ
伝局>のテーマです。その実現のために「ストア
サー熊谷」、XMAS「佐藤江梨子」など、旬で話
モーションを
by ストア」のリ・マーケティングを通じてより効果
題性のあるタレントや有名人を起用した注目度の
図るほか 、
的媒体・手法を選択し、個々のマーケットに新た
高い広告展開により、認知度アップと話題づくり
情報の即時性を活かせる有効な情報伝達媒体
なモチベーションを提案し続けており、
こうした個々
に努めました。さらに、催事場イベントにおいても、
であるITメディア、パーソナルアプローチ・双方向
の緻密な宣伝活動の集積が、
「PARCO」ブラン
「ペヨンジュン・映画スキャンダル展」、
「フジテレ
コミュニケーションツールとしてのパルコのハウスカー
ドを強くしています。
ビ ワンナイミュージアム」
「ファンタスティポ・バレ
ド「PECカード」を通して、
お客様に向けての宣伝
2004年度は、
「渋谷・調布・新所沢・津田沼
ンタイン」など、TV局や映画タイアップの展覧会
の精度を高めていきます。
PARCO」などの改装リニューアルキャンペーン
などに取り組み、動員強化に努めました。
これら宣伝手法の立体的な組み立てによる企画
や「名古屋PARCO」15周年、
「池袋P’
PARCO」
多様化する価値観のなかで、2005年度も引き続
展開が、
新たな「PARCO」の宣伝アプローチです。
10周年企画などの大型プロモーションをより効果
きマーケットに適切な広告表現やメディア戦略、
の魅力ある作品を提供してきたほか、
「チケットリターンシステム※」など、他館との差別化
を図るオリジナルサービスにより、
マーケットにおける独自のポジションを確立しています。
2004年度は「キネマ旬報ベスト・テン」で邦画部門第3位となった『下妻物語』
(当社権利
PECカード
事
業
概
況
作品)、公園通りライブを実施して話題となった『スウィングガールズ』などのヒット作を提供し
ました。また、国内外映画作品への権利参加、配給、
ビデオ化権、
テレビ放映権の販売などを
通して、映像ビジネスの確立にも積極的に取り組んでいきます。
※チケットの半券で、次回1,000円で入場
(左)
『スウィングガールズ』
(右)深田恭子主演『下妻物語』
出版
財
務
セ
ク
シ
ョ
ン
独自の視点・ネットワークによる
個性的な出版事業を展開。
パルコ出版では、芸術書・文芸書・実用書を中心とした書籍、
またオリジナルのカレンダーなど多様な出版
活動を展開しています。圧倒的な支持を誇る美輪明宏の著作は、最新作『霊ナァンテコワクナイヨー』も好
会
社
概
要
調、パルコ出版の顔として定着しています。一方、宮藤官九郎戯曲集『鈍獣』、池松江美(辛酸なめ子)
処女小説集『知恵熱』など、旬の著者による刺激的な文芸書や、演劇ポスター集『ジャ
パン・アバンギャルド』など斬新な書籍を相次いで刊行、
出版界や読者の間で話題となっ
ています。さらに実用書では、
『アトリエ・
ド・フロマージュのチーズレシピ』など人気ショップ
のレシピ集をいちはやく出版、若い女性読者のアンテナにキャッチされる企画を発信してい
ます。
2004クリスマスキャンペーン
「VERY CHRISTMAS PARCO」
そのほか、社内各部門やエンタテインメント事業を通じて培ったネットワークを活用し、展覧会・
2004ギフトキャンペーン
「PARCO GIFT DAYS」
2004夏
PARCOグランバザール
2005冬
PARCOグランバザール
(左)
『ジャパン・アバンギャルド』
(右)
『アトリエ・ド・フロマージュのチーズレシピ』
音楽
エンタテインメント事業局
1988年に東京・渋谷でスタート以来、翌1989年に名古屋、1991年に大阪・心斎橋、
そして2001年には広島
多様なコンテンツをプロデュースし、
ビジネスを拡大。
にオープンし、業界内唯一の4店舗によるチェーン・オペレーションを展開するライブハウスとなった「CLUB
QUATTRO」。国内外を問わず、新進のバンドや先鋭的な活動を行う良質なアーティストを独自の観点で切
新作の上演、
DVD化の促進など
劇場
演劇ビジネスの発展拡大に取り組む。
り取り集積する“情報発信型”ライブハウスとして、
日本の音楽シーンにおいて不動の地位を獲得しています。
この「CLUB QUATTRO」の運営を核に、若手アーティストのマネジメント、
コンサートの企画制作やライセ
2004年度は「PARCO劇場」企画として宮藤官九郎作『鈍獣』、
後藤ひろひと作『ミッ
ンス・ビジネスなどにも注力しており、専属バンド「モーサム・
トーンベンダー」
「アナログフィッシュ」のCD制
ドサマーキャロル』、三谷幸喜作『なにわバタフライ』などの新作書き下ろし舞台を
作からコンサート・ツアーの企画運営までをプロデュースするなど、多面的に展開しています。
提供し、恒例の美輪明宏企画の芝居、音楽会など意欲的な作品で年間297ステージ
また、毎月発行のフリーペーパー「FLYER」を2005年3月発行号より
を上演したほか、外部会場ではミュージカル『キャンディード』や上川隆也主演の翻訳
大幅リニューアル。
“LIVE&DIRECT”をテーマに、
「CLUB QUATTRO」
Corporate Profile 2005
喜劇の上演などを展開し、地方も含めて518ステージを実施し34万人のお客様にご覧い
ただきました。
また、三谷幸喜作品『笑の大学』の映画制作に出資したほか、上演作品のDVD化を促進し、2004年度は
「CLUB QUATTRO」を核に
音楽シーンを多面的にフォロー。
当社所属アーティスト「アナログフィッシュ」
4拠点のライブと連動したカルチャー情報を発信、
Web版の「net-flyer」
(左)美輪明宏演出・主演『椿姫』
(中央)三谷幸喜作 映画『笑の大学』
(右)三谷幸喜作・演出『なにわバタフライ』
とともに音楽エンタテインメント・シーンを多面的にフォローしています。
寺山修司伝説の舞台『青ひげ公の城』など5タイトルを新規に発売しました。今後もタイトルを増やし、公演
グッズの販売などをPARCO劇場独自のネット会員システムを利用しつつ充実化させる予定です。
次世代につながる才能の発掘も含め、
エンタテインメントとしての演劇ビジネスを発展拡大する意気込みで
当社所属アーティスト「モーサム・トーンベンダー」
A new phase of evolution
2004年9月渋谷PARCO PART3 NEW OPEN
「SHIBUYA TO PARCO」
催事企画など、幅広い範囲で企画提案力を高めていきます。
取り組んでいきます。
21
22
経
営
戦
略
事
業
概
況
主な店舗の活動
渋谷
PARCO
財
務
セ
ク
シ
ョ
ン
経
営
戦
略
一連の大規模リニューアルを通じて
より上質な都市型ライフスタイルを提案。
吉祥寺
PARCO
2003年の開業30周年を節目とした大規模改装に
吉祥寺PARCO店長 浜田
取り組み、常に刷新を続けてきた「渋谷PARCO」が、
吉祥寺という街は、多彩な商業施設や路面店がそれぞれの独自性を追求し、街全体で一
事
業
概
況
和子
2004年秋の「PART3」全面リニューアルと「PART2」
つの商業ゾーンを形成しているという特徴をもっています。そのなかで「吉祥寺PARCO」は、
上層階改装により、一つの完成形へと至りました。
“ファッションリーディングビル”としてのポジションを確立するべく、2000年から積極的に改装を推進してきました。その結果、4
年連続で売上高前年実績を上回る堅調な業績を維持しています。
「PART3」では、東京初登場の店舗を含む80店を
導入し、
フロアごとのコンセプトに基づく多様なショッ
会
社
概
要
「PARCO」としての存在感を発揮しながら
街とともに魅力を高めていきたい。
「バビロン」
2005年春の改装では、
「あたらしい」をキャッチフレーズに17店舗を新規導入、8店舗をリニューアル。特に2階には、都心型セ
「シーバイ クロエ」
プを展開。また、
ビル中央にエスカレーターを設置し
レクトショップ「Q 」や東京コレクション参加ブランドの「リミ フゥ」など、
“感度の高い大人の女性”をターゲットにフロアのグ
たほか、1、2階部分の外壁にはガラスを多用し、開放
レードアップを図りました。また、7階のキッズブランドも大幅に増強、
マルチスポーツブランドのアディダスが世界で初めて展開
感のある空間を創出しました。
「PART2」はインテリ
する「アディダス キッズショップ」をはじめとする個性派ブランドを揃えました。さらに、
お客様へのホスピタリティ向上を目的に、
ア・雑貨を強化、大人のカップルをターゲットに上質
授乳室などを備えたベビールームを新設したほか、
エスカレーター横に休憩用のベンチも設置しました。
なライフスタイルを提案しています。
2005年秋には開店25周年を迎える「吉祥寺PARCO」。今後もマーケットにおける存在感を発揮しながら、街全体の魅力度向
一連のリニューアルで生まれ変わった「渋谷PARCO」。
上にも貢献していきたいと考えています。
今後も時代をリードする都市型ライフスタイルを発信
「ランゲージ」
財
務
セ
ク
シ
ョ
ン
会
社
概
要
「ABCクッキングスタジオ」
し続けていきます。
札幌
PARCO
より幅広いお客様層を対象とした新館をオープン、
次なる「札幌PARCO」の姿を追求する。
札幌PARCO店長 篠塚
「Q 」
「リミ フゥ」
「キッチン キッチン」
「アディダス キッズショップ」
博志
2005年に30周年を迎える「札幌PARCO」は、先鋭的なファッションを提案するトレンドセッ
ターとして、長く札幌のヤングファッションマーケットを牽引してきました。
しかし、近年では近
接エリアに一大商業ゾーンが立ち上がるなど、競争が激しさを増しています。
こうしたなか、2005年3月に「札幌PARCO」新館をオープンしました。その狙いは、
ヤングファッションにこだわる本館の隣に、
カッ
プルやファミリー層が買い物を楽しめる商空間を創出することで「札幌PARCO」を再認知いただくこと、
さらには「大通り」エリ
アの魅力づくりにつなげていくことにあります。新館には、世界で600店以上を展開するスペイン発の人気ブランド「ZARA」な
ど、札幌初登場となる6店舗をはじめ、
インパクトのある新規テナントを導入しました。また、両館の相乗効果を意図した改装を進
め、本館の7階雑貨ゾーン・8階レストランフロアも大幅に増強しました。
こうした新しい取り組みの一方で、既存テナントや販売スタッフの強化を図るなど、競争力の向上にも努めていきます。30年の真
価が問われる今、
「PARCO」ビジネスの原点に立ち、次なる「札幌PARCO」のあるべき姿を創り上げていきたいと考えています。
名古屋
PARCO
競合状況が激化するなか、間断なき改革を続けビルの総合力を高める。
西・東・南の3館から構成される
「名古屋PARCO」は、
ファッ
ション、
雑貨、
スポーツ、
インテリア、
音楽など350を超える
ショップと映画館、
フィットネスクラブ、
ホテルなどを有する
パルコ最大規模の店舗です。2004年に開店15周年を
迎え、
メインのお客様層が、開店当初のヤング中心から
20代後半の女性や団塊ジュニアファミリーにまで拡大し
キッズゾーン
「エディション」
てきました。これに対応し、2004年夏にはキッズゾーンを
大人服同様にファッション性の高い売場へと全面改装、
2004年秋から2005年春にかけてはレディスフロアを中
「名古屋PARCO」は、今後も洗練されたショップイメー
ジをさらに向上させ、
マーケット内でのポジションを高め
「フランフラン デザインフォーライフ」
23
「パープル&イエロー」
「ローリーズファーム」
新館エントランス
ていきます。
「島村楽器」
「プロフィール スタイリッシュセレクト
ギャラリー」
A new phase of evolution
Corporate Profile 2005
心に大幅なリニューアルを実施し、
こだわりをもつ大人
やカップルに向けてファッションの充実を図りました。
24
ディベロッパー事業
経
営
戦
略
事
業
概
況
財
務
セ
ク
シ
ョ
ン
ディベロッパー事業
管理本部
商業施設の開発・運営における多彩なノウハウを蓄積。
多彩な“機能・ノウハウ”をベースに、利益創出をサポート。
<開発本部>は、<事業開発局>と株式会社パルコスペースシステムズから
<管理本部>は商業ディベロッパーとしての強みであるプロデューシング力を
移管した<プロパティマネジメント局>を統括する組織として新設。
効率的かつ効果的に運用していくことをミッションとしています。
「PARCO」の新店開発からプロパティマネジメント
(PM)、
アセットマネジメント
(AM)案件の受託まで、
そのために、店舗や本部に分散して蓄積されてきた商業施設の運営、経営に関する
新たな収益事業の創出を図るとともに、新業態開発や新事業領域へのトライアルを通じて、
各種の機能・ノウハウを集約し、利益創出部門と有機的に連携していく体制を構築しています。
既存の「PARCO」にこだわらない知見・ノウハウ・情報の獲得をめざしています。
また、各部門がそれぞれに専門的なテーマに取り組み、得られた各分野の最新情報やノウハウを
財務統括局
事業開発局
<人材統括局>は「人事」
「総務」に関わる諸
<施設局>は、
「ビルメンテナンス」、
「管財」に
アクロス」の運営、
クライアントからの調査案件受託、
<財務統括局>は、パルコおよびパルコグルー
政策の立案・実施を担当しています。人事制度
M&A物件の開発、
さらには、商業施設づくりに伴
業施設”を、
“競争力を発揮し続ける仕組み”とと
関わる業務を担当しています。経営理念にある“訪
では、能力・成果主義の制度を導入するとともに、
れる人々を楽しませ、先見的、独創的、
かつホスピ
20万ユニークホスト)
を超える人気Webマガジン「Web
社員のモチベーション向上に取り組む。
施設局
戦略的な財務政策の展開と
情報インフラ整備を担う。
パルコならではの総合的かつきめ細かなストアプランニングを実施。
きめ細かな計画を立案し、
“街に最もふさわしい商
人材統括局
商業施設の資産価値向上を推進。
う新規ビジネスなど、
商業施設のトータルプロデュー
もに提案しています。2004年度は、
これらの成果
既存店舗のマーケティング、
ストアプランニング案
プによる連結経営を財務面から支える多彩な活
シング力を活かした新たな収益事業の創出をミッショ
として、都市型オフィス複合ビル内への出店として
件の支援など、新規事業開発に関連するさまざま
動を行っています。具体的には、既存事業、新規
年俸制など社員全員が意欲的に業務に取り組め
タリティあふれる商業空間の創造”を実践すべく、
なプロジェクトを推進しています。
事業への積極的な投資を実施するほか、
グルー
るような制度改革を行っています。また次世代の
商業施設の施設運営、地権者契約に至るまで、
プ各社の戦略的位置づけをより明確化し、有利
経営を支える社員育成に向けた教育・研修制度
不動産資産の一元管理業務を担っています。特
ンとしています。開発にあたっては、
マーケットのポ
パルコ初となる「ぺディ汐留」をオープンしたほか、
テンシャル検証から、
ターゲット政策の立案、
テナ
居抜き物件の獲得により札幌新館をオープンしま
ント誘致計画まで、事業の可能性を探るフィージビ
した。こうした店舗開発における新たなアプローチ
子負債の圧縮と収益力の強化による財務体質
の実施、
グループ企業間での人材交流、人物重
に近年、
「環境」、
「バリアフリー」、
「安全」、
「危
手法やプランニング・リーシングを通じて、事業展
の改善、資産の有効活用を図っています。
視の採用計画「U-29パルコトライアル」を推進し
機管理」、
「ライフサイクルコスト」などが重要なキー
開のさらなる拡大・強化を図っています。2005年
今後は、店舗ごとに適正な予算・経費配分ができ
ています。その他、
グループの給与業務などの集
ワードとなるなかで、企業の社会的責任を果たす
度以降は、
「浦和PARCO」
(2007年秋開業予定)
、
る仕組みづくりやナレッジの共有化に注力するほ
中処理化を進めています。一方、総務関連業務
ためのファシリティマネジメントに注力するとともに、
か、四半期決算・業績開示への対応にも取り組
では、
グループ各社を含め、
リスクマネジメントや個
施設の資産価値と機能性の向上を促す諸施策
業務を推進していきます。
んでいきます。また、パルコの基幹系および情報
人情報保護法対応をはじめとしたコンプライアン
の立案・実行に取り組んでいます。
じめ組織の横断的な連携により、
日々のオペレーショ
このほか、定点観測によるストリートマーケティング
系システムの整備と活用支援を通じて、中期経
スに関する体制を構築するとともに、<企画室>
ンまで視野に入れたパルコならではの総合的かつ
のパイオニアとして月間約150万ページビュー
(約
営目標の達成に向けたシステム基盤づくりを進
と連動した株主政策にも取り組んでいます。
リティスタディを詳細に実施。政令指定都市を中
心に新店開発の検討を進めています。
また、事業化にあたっては、MD構成のプランニン
グとともに「テナントデータベース」を用いた迅速
な誘致交渉を進め、<施設局><宣伝局>をは
「仙台PARCO」
(2008年春開業予定)の開発
「浦和PARCO」完成予想イメージ
経
営
戦
略
事
業
概
況
スピーディにフィードバックしていくことで、変化に即した各種施策の立案・実行を支えています。
<事業開発局>は、
「PARCO」の新店開発や
会
社
概
要
開発本部
財
務
セ
ク
シ
ョ
ン
会
社
概
要
めています。
プロパティマネジメント局
25
その他の組織
不動産の金融ビジネス化の流れが本格化するなか、
とりわけ、パルコでは次の3点をPM事業における
果に結びついています。
国内においても不動産の“所有と運営の分離”
強みとして位置づけています。一つめは、商業ディ
2005年度は、株式会社パルコスペースシステム
が進み、商業開発におけるプロパティマネジメント
ベロッパーとして長年にわたりオルガナイズした“テ
ズより、PM業務を移管し新設された<プロパティ
(PM)の存在が求められています。現在では、
さま
ナントネットワーク力”。次に、国内19店舗・海外1
マネジメント局>を通じて、
当社が30年以上にわたっ
グループ監査室
企画室
委員会事務局
<グループ監査室>は、パルコおよびパルコグ
<企画室>はグループ全体の企業価値向上
<委員会事務局>は、指名・監査・報酬の3委
ループ各社に存在する経営リスクをできる限り
をめざし、収益事業の開発・育成に努めるととも
員会の運営および実効性を担保するため、執行
早急に発見し、
最小化した上で新たなビジネスチャ
に、連結ベースでのガバナンス体制の強化を
部門から独立した合同組織として設置されてい
ンスにつなげるべく努力しています。また、
その
推進しています。2005年度からは、
「中期経営
ます。各委員会の年間計画の立案・推進に関す
実現のために不可欠となるグループ全体の内
5カ年計画」の推進・進捗管理を担当。また新
る業務、議案の設定・立案、招集、議事録作成
部統制プロセスの整備およびリスクマネジメン
設されたCSR委員会の事務局としての機能も
など、会議開催に関する業務、各委員会からの
ト環境の整備に取り組んでいます。グループ監
もち、関連部門と連動しながら、CSR体制の構
委嘱業務など、各委員会の運営全般に関する
ざまな業種の企業がPM事業に取り組み、市場は
店舗の継続的な運営・管理を通じて培った“リア
て時代の最先端で培ってきたリアルな経験値とお
活性化と規模拡大が進んでいます。
しかし、
オフィ
ルタイムの情報収集力”。最後に、商業施設の
客様を楽しませる環境演出計画やホスピタリティ
スや住居系不動産とは異なり、商業施設のPMに
価値を絶えず高め、付加価値を追求してきた“パ
をベースに、パルコネットワークのノウハウを総合
は集客力の維持・向上のための長期的な戦略が
ルコの企業ポリシーとそれを支える人的資産”です。
的に提供し、商業施設の収益最大化・コスト最適
欠かせません。この点で、
パルコが培ってきた豊富
これらの強みは、
ショッピングセンター
(SC)開発の
化を図ることで、PM業務のさらなる受託を進めて
査室はグループ全体の横断的監査活動を通し
築に取り組んでいきます。さらに経営計画に基
業務を担当しています。また各委員(社外取締
なデータと経験値に基づいたトータルプロデューシ
活発化に伴い、SCの画一化・標準化が進むなか
いきます。
てリスクの最小化に努め、パルコおよびパルコ
づいた広報活動、投資家向けIR、情報の共有・
役中心)に対する会議資料の事前説明・配布
ング力が、PM市場において優位性を発揮する強
でますます求められており、パルコにとって初となる
グループ各社の健全な経営環境づくりの一翼
活用により社員のもつ能力の最大化をめざす
により、議案に対する事前理解を深め、各委員
みとなります。
本格的なPM案件をイトーヨーカ堂から受託する成
を担います。
ナレッジマネジメントの統括も担当しています。
会の実効性の向上・効率的運営を図っています。
A new phase of evolution
Corporate Profile 2005
長年の経験で培ったネットワーク力とリアルな経験値を活かして。
26
事
業
概
況
2004年度は、
「渋谷PARCO PART3」をはじめ
は257億29百万円(前年同期比109.1%)、営業
とする大型店舗改装に伴い、
テナントからの内装
利益は5億59百万円(前年同期比401.8%)
と大
工事受注が大幅に増加したほか、当社がコンサ
幅に伸長しました。
ルティングを受託していた商業施設や外部ディベ
2005年度は、新規ビジネスの開発をさらに積極
ロッパーなどの工事受注が増加しました。
また、
新
的に進め、
成長事業の育成・強化を図っていきます。
売上高/営業利益
0
2003年度
など新事業への取り組みを積極的に進めるととも
財
務
セ
ク
シ
ョ
ン
会
社
概
要
23,577
139
25,729
2004年度
559
0
率の改善を推進しました。
これらの結果、売上高
200
400
(百万円)
営業利益
株式会社 パルコスペースシステムズ
2004年度は、株式会社ヌーヴ・エイにおいて、新
期比40.6%)、営業利益は2億77百万円(前年
規出店10店舗、撤退3店舗のスクラップ&ビルド
同期比47.7%)
となりました。
専門性と総合性を備えた、
商業施設の開発・運営におけるオンリーワン企業へ。
0
を実施し、店舗数を92店舗に拡大するとともに、
2005年度は、
「中期経営5カ年計画」における周
既存16店舗の改装による既存店強化を行い、
売
辺ビジネスの深耕拡大の一環として、
株式会社ヌー
上高が2003年度同期比104.1%と伸長。設立以
ヴ・エイの新規出店を積極的に展開。5年間で48
来、4期連続で増収を達成しました。一方、2003
店舗の新規出店を計画しており、全国140店舗
年度の株式会社リブロおよび2004年度の株式
体制をめざし、
「PARCO」外への出店を加速させ、
会社ウェィヴの株式譲渡などによる連結子会社
グループへの収益貢献を図っていきます。
60,000(百万円)
事
業
概
況
279
37,703
2003年度
の減少もあり、
売上高は153億20百万円(前年同
40,000
51,770
2002年度
2004年度
売上高
20,000
580
15,320
277
0
200
400
600 (百万円)
営業利益
当社は、商業施
<ビルマネジメント事業局>は、
「PARCO」の機能
ンとして提供していくために、<開発事業局>を
当社は、時計の
運営を行っています。2001年の設立以来、
当社は、
して育成・強化を図っていきます。また、女性MDの
設の不動産化
維持部門としての役割を担うとともに、
ビルオーナー・
新設。
「PARCO」で培ってきた“デザイン力”や“提
専 門 店「 T I C -
こうした異なるターゲット・商品構成を有する5つの
強化の一環として、
「annabeille」
と
「ROSE-MARY」
や競合激化によ
ディベロッパー側での工事監理業務を行っています。
案力”に磨きをかけて、新業態・新規顧客の開拓
TAC」、眼鏡の
専門店によるポートフォリオ経営に磨きをかけ、着
の併設店を計画するなど、当社の独自性を活かし
実に財務体質の強化と事業基盤の整備を進めて
たアプローチも積極的に実施していきます。さらに、
る商業施設再編
特に内装監理業務では、培ったノウハウを広く提
に取り組んでいます。また、
「安全性」や「健康」、
「環
専門店「POKER
などの市場動向
供し、
デザインディレクション、
プロモート、施工管理
境配慮」などが、商業施設における品質を左右す
FACE」、
メンズ
きました。2005年度以降は、2009年度を最終年
既存店改装についても注力し、常に話題性のあ
を見据え、パルコ
業務を推進しています。また、業務の効率化やコス
る重要なテーマとして着目されるなかで、
これらに
ギア のセレクト
度とする「新中期5カ年計画」を策定し、各専門店
る専門店業態を多数展開する存在感のある企業
の新規出店をさらに加速させていきます。
とりわけ、
として、
さらなる成長をめざしていきます。
武田 克彦 グループにおけ
トダウン、環境への配慮といった時代ニーズに応え
確実に応えCS向上につなげていくために、新たに
代表取締役社長
鈴木 大三郎 ショップ「CLLEC-
る“戦略会社”として、パルコとの連携による新た
た新商材(超硬度半永久的コーティング材やシッ
<品質監査室>を設置。これらの各部門横断的
な収益事業の創出と、単独での事業展開を通じ
クハウスなどに対応する廃棄クロスも出さない無
な機能によって、
さまざまな変化をキャッチアップし、
「ROSEMARY」、
そして昨年度、新たに立ち上げ
店舗への拡大を計画。従
た収益貢献をミッションに事業の拡大を図ってい
公害工法など)
を梃子とする代理店ビジネスに取り
PSSとしての総合力を磨きつつ、各事業において
た女性向けファッション雑貨のセレクトショップ
来の都心圏に加え、
出店ラッ
ます。2004年度は各事業において、
新たな事業・サー
組むなど、外部拡販を積極的に推進しています。
はより専門性の高い事業・サービス・商材開発を
「annabeille(アンナベール)
」など、
“ファションパー
「annabeille」においては2004年度の2店舗から21
シュの続く郊外SCへの出
店も見込むなど、
「PARCO」
ビスの開発を積極的に推進しました。
2005年度は、
こうした個々の取り組みやその背景
進めることで、高い市場競争力をもつ企業へと一
ツのセレクトショップ”を事業コンセプトとして、既
<スペースプロダクト事業局>は、
全国の「PARCO」
にある社会・市場・技術の変化を的確に捉え、
各サー
層の躍進を図っていきたいと考えています。
存の専門店では充足できない、新しいライフスタイ
外への出店先を積極的に
のほか、2004年度は「アミュプラザ鹿児島」や「コ
ビス・商材を顧客ニーズに応じた最適なソリューショ
ルを求める生活者に向けた専門店の業態開発・
開拓し、
“第5の事業”と
商業不動産への
投資ニーズ
設開発プロジェクトにおいて、環境デザイン、内装
監理および内装工事などを担ってきました。30年
開発事業局
クを活用し、新規顧客の開拓を推進しています。
パームガーデンは、2003年3月、従来の酒類専門店から総合的な食品事業会
<総合設備事業局>は、ユビキタス社会の到来
スペースプロダクト
事業局
に向けて、情報・通信関連の設備工事を戦略的
が高まる飲食関連のチェーンストア企業をメインター
商業施設の
高付加価値ニーズ
「
サービスを展開。設備工事の豊富な経験やノウハ
AR
P
ゲットに、設備メンテナンスにおけるコールセンター
ビルマネジメント
事業局
CO
ハ
ウ
に推進していくとともに、
アウトソーシングのニーズ
PSS
総合設備事業局
ウ
トノ
」で
培ったマネジメン
フットワークが功を奏し、着実に受託案件を増やし
オペレーションコストの
最適化
業務効率化ニーズ
「annabeille(アンナベール)」
「POKER FACE」
新しいバイクライフスタイルの提案を通じ、
お客様の満足・感動・共感を。
ハーレーダビッドソンジャパン株式会社の正規販売店として、渋谷店・田無店
社としてスタートしました。事業内容は、高質スーパー「パームガーデン」、百貨
の2拠点においてオートバイ、
パーツ、
グッズの販売・サービス提供を行っていま
店型総合食品館「フードマーケット」、
ワインを中
す。創業10周年を迎え、今後のさらなる発展へ
心に据えたリカー専門店「ヴィーノ・メルカート」の
向けて、高速道路ペアライド解禁など、
さまざまな
3業態を展開しており、調布・ひばりが丘・大泉
モチベーションを活かした「バイクのある新しいラ
NOS VOS(ノボ)の各「PARCO」内にそれぞれ
イフスタイル」を提案するとともに、お客様の満
出店しています。
ウをもとにした適切なアドバイス、全国をカバーする
http://www.neuve-a.com/
株式会社 ハーレーダビッドソンシティ
株式会社 パームガーデン
地域に密着、
未来を見据える
「食」のスペシャリティカンパニーへ。
以上にわたる「PARCO」でのノウハウ・ネットワー
http://www.palmgarden.co.jp/
財
務
セ
ク
シ
ョ
ン
会
社
概
要
“ファションパーツのセレクトショップ”をコンセプトに。
TORS」、化粧品・化粧雑貨のセレクトショップ
ています。
売上高/営業利益
経
営
戦
略
株式会社 ヌーヴ・エイ
クーン新都心」、
「ペディ汐留」などの大型商業施
Corporate Profile 2005
(百万円)
230
に、
経費削減や業務改善を引き続き実施し、
利益
代表取締役社長
27
20,000
26,949
2002年度
商材の代理店ビジネス、
コールセンタービジネス
売上高
10,000
マーケットの先を見据え、
時代を捉えた個性あふれる専門店を展開。
専門店事業
「パームガーデン」
足と感動と共感をいただけるよう、社員の質の向
上と販売体制の確立に努めていきます。
「ハーレーダビッドソンPARCO」
A new phase of evolution
経
営
戦
略
市場・技術・社会の変化を捉え、
商業施設における多彩な新事業を開発。
総合空間事業
http://www.hd-parco.com/
28
その他の事業
経
営
戦
略
株式会社パルコ・シティにおいては、
パルコグルー
事
業
概
況
専門ノウハウを活かして、
付加価値の高いサービスを提供。
古屋クレストンホテル」
「調布クレストンホテル」
プのI
T運用業務、
PECカード企画といった顧客コ
など4店のホテルを運営しています。
これらの結果、
ミュニケーション業務を推進するとともに、Webを
2004年度は売上高は25億10百万円(前年同期
活用した顧客コミュニケーションサービスのグルー
比83.0%)、営業利益は79百万円(前年同期は
プ外への拡販を強化しました。
また、顧客情報の
営業損失4百万円)
となりました。
財
務
セ
ク
シ
ョ
ン
会
社
概
要
売上高/営業利益
△1,000
2002年度
2,000
3,000
(百万円)
△100
事
業
概
況
3,025
△4
2,510
2004年度
いては引き続き、
「PARCO」の集客機能を担う「名
1,000
3,484
2003年度
した。
また、株式会社ホテルニュークレストンにお
売上高
0
△26
取り扱いをはじめ情報関連の安全性を高めるため、
個人情報保護関連認証(TRUSTe)を取得しま
経
営
戦
略
79
0
100
200
財
務
セ
ク
シ
ョ
ン
300(百万円)
営業利益
株式会社パルコ・シティ
会
社
概
要
“IT”
ノウハウと
“CRM”
ノウハウを統合した「コミュニケーション・コンサルティング」。
パルコ・シティは、2000年にインターネット業務を
やアンケート回答の分析、
ダイレクトメールの計画、
推進するスペシャリスト集団として設立されました。
カード顧客向け情報誌「PEC NEWS」の編集な
以来、Webサイト運用やEメール配信などを通じて
ど、
実務遂行をレベルアップさせる一方で、
リレーショ
「PARCO」とお客様との結びつきの強化を図る
ンの適正化と顧客満足度の向上を実現する
とともに、
ネット通販、顧客データ管理運用、各種
“CRM”ノウハウを体系化してきました。
調査・分析などのさまざまな“IT”ノウハウを蓄積。
こうした経緯を通じて身につけた“商業施設のマー
また、
お客様以外のステークホルダーとのコミュニ
ケティングサポート”と“実務に根ざしたIT活用”、
ケーション業務である人事やIRなどにも事業領域
そして“CRMソリューション”の3つのノウハウを
を拡大してきました。これら「PARCO」とのリアル
武器に、企業の顧客関連業務を支援する「コミュ
な業務を基盤に培われたノウハウやサービスは、
ニケーション・コンサルティング企業」
として活動中。
パルコネットワーク外の企業からも、経験に富み
クライアントの優良顧客探索、業務プロセス改革、
実戦的であるとの評価を得て、数多くのショッピン
ブランド価値向上などのさまざまな課題を解決し、
グセンターや小売チェーンなどにこれを提供できる
お客様、
クライアント、パルコ・シティの三者が継
までに成長しました。
続的に成長していけるような目標設定に基づく多
さらに2003年からは、パルコのハウスカード「PEC
彩なサービスを開発、提供しています。
カード」の企画運用業務もスタート。購買データ
http://www.parco-city.co.jp/
財務セクション
Contents
2004年度財務報告
財務諸表
31-36
37
連結貸借対照表
37
連結損益計算書/連結剰余金計算書
39
連結キャッシュ・フロー計算書
41
parco-city.co.jp TOPページ
パルコグループ主要各社 経営推移
43
カード顧客向け情報誌「PEC NEWS」
株式会社ホテルニュークレストン
“お客様と心の通うサービス”をテーマに、
オンリーワン事業を展開。
29
より、食の安全性の確保はもちろんのこと、旬のバ
よび渋谷、
伊豆の4カ所でホテルを運営しています。
ラエティに富んだヘルシーなメニューづくりなど、
オ
“お客様と心の通うサービス”をテーマに、
ホスピ
リジナル商品の充実に力を注いでいます。また、
ホ
タリティあふれるきめ細かなサービスを追求。お客
テル業界では慣行となっていた「サービス料」を廃
様一人ひとりのニーズに応えるオンリーワンウェディ
止するなど、
オンリーワンのホテル運営に取り組ん
ングの企画や、料理長自ら市場に出向き、
自分の
でいます。
眼で見て自分の手で触って食材を仕入れることに
http://www.crestonhotel.co.jp/
A new phase of evolution
Corporate Profile 2005
「名古屋PARCO」、
「調布PARCO」の上層階お
渋谷クレストンホテル
30
2004年度財務報告
経
営
戦
略
連結財務ハイライト
(百万円)
1997年度
1998年度
1999年度
2000年度
2001年度
2002年度
2003年度
2004年度
(1997/3∼1998/2) (1998/3∼1999/2) (1999/3∼2000/2) (2000/3∼2001/2) (2001/3∼2002/2) (2002/3∼2003/2) (2003/3∼2004/2) (2004/3∼2005/2)
経営成績
売上高
事
業
概
況
285,096
275,689
264,849
307,482
310,624
297,614
281,478
257,625
営業利益
6,268
6,227
6,360
7,587
8,325
8,348
8,894
8,441
経常利益
5,364
5,546
4,897
6,205
7,082
7,328
7,792
8,079
826
△ 2,935
484
683
2,454
2,373
2,791
1,742
当期純利益
財
務
セ
ク
シ
ョ
ン
2000年度
売上高
307,482
2001年度
パルコグループの当期の連結売上高は、
「総合空間事業」の売上高増加もあった
2002年度
ものの、
「専門店事業」の子会社の売却による売上高減少や「ディベロッパー事業」
2003年度
の競合激化の影響などにより、前期に比べ、238億53百万円(8.5%)減少して
2004年度
310,624
281,478
257,625
0
2,576億25百万円となりました。
50,000
100,000
150,000
200,000
250,000
300,000(百万円)
事
業
概
況
(百万円)
財
務
セ
ク
シ
ョ
ン
セグメント別概況
セグメント別の売上高※/売上比率
総資産
223,303
241,836
239,439
248,268
230,561
222,541
203,688
187,993
株主資本
51,919
49,476
49,469
44,536
52,916
55,209
54,575
61,760
有利子負債
71,622
92,827
97,594
100,480
79,829
80,150
67,341
48,732
1.38
1.88
1.97
2.26
1.51
1.45
1.23
0.79
セグメント別売上高・営業損益
ディベロッパー 総合空間
事業
事業
その他の事業
2,510百万円
(0.9%)
専門店事業
15,320百万円
(5.4%)
株主資本(円)
14.75
△ 52.36
8.63
12.18
34.38
30.94
36.97
21.87
926.22
882.64
882.52
794.52
702.97
717.59
767.07
763.90
8.00
8.00
8.00
8.00
8.00
8.00
8.00
10.00
年間配当金(円)
総合空間事業
25,729百万円
(9.1%)
株主資本当期純利益率(ROE)
(%)
1.6
−
1.0
1.5
5.0
4.4
5.1
3.0
総資産経常利益率(ROA)
(%)
2.4
2.4
2.0
2.5
3.0
3.2
3.7
4.1
(1)外部顧客に対する
売上高
当連結会計年度におけるわが国経済は、輸出や設備投資の増加を背景に企業
収益の改善がみられ、景気全般は緩やかな回復基調となりました。
しかしながら、小
消去又は
全社
連結
237,849
14,534
4,675
2,216
259,275
561
11,195
10,645
294
22,696
計
238,410
25,729
15,320
2,510
281,971
(22,696) 259,275
営業費用
231,152
25,170
15,043
2,431
273,797
(22,963) 250,833
ディベロッパー事業
238,410百万円(84.6%)
営業利益
7,257
559
277
79
8,173
−
(22,696)
267
259,275
―
会
社
概
要
8,441
※ 各セグメント別売上高は営業収入を含みます。
●ディベロッパー事業
概況
計
売上高※
(2)セグメント間の
内部売上高
又は振替高
主な指標
専門店
事業
その他の
事業
売上高及び営業損益
普通株式1株あたり情報
当期純利益(円)
経
営
戦
略
297,614
財政状態
デット・エクイティ・レシオ(倍)
会
社
概
要
売上高
経営成績の状況
<津田沼PARCO>
このような情勢のもと当社グループは、本業に経営資源を集中させた事業展開を
当期のディベロッパー事業については、既存店舗の改装、新規店舗の出店および
新規ショッピングセンター開店による競合激化に対して、
「駅前立地を生かし、
ファッ
進めてきました。その一環として、既存店舗の改装・新規店舗の出店などの「営業
営業企画を継続的に展開しました。既存店舗については、
「ストア by ストア」の方
ションを中心とした専門店ビル」としてのポジションを再強化するため、改装を実施
の活性化」や、当社の自己株式の売出し、固定資産減損会計の早々期適用など
針に基づき、各店舗の規模・マーケット状況・競合状況などに適した改装を順次実
しました。併せてエントランスの拡幅、
フロアの共用環境の改善を実施しました。
(62
の「財務体質の改善」を実施しました。
施し、新規テナントの導入を積極的に推進しました。また施設・環境面においても、
区画 約5,700㎡)
売業界においては、記録的な猛暑、度重なる台風などの天候不順による影響や大
パルコグループは子会社10社すべてを連結子会社とし、関連会社4社にはいずれ
安全・快適・清潔で美しい空間とサービスを提供する商業施設の創造に努めました。
<新所沢PARCO>
規模商業施設の新設が相次ぐなど企業間の競争が激化し、厳しい経営環境が継
も持分法を適用しています。前期15社であった連結子会社のうち5社は、株式の売
<渋谷PARCO>
パルコ館地下1階の食品フロアの全面改装とともに、
ライフスタイル提案型のテナ
続しました。
却あるいは清算により子会社でなくなったため、連結範囲から除外しています。
2004年4月のQuattroリニューアルに引き続き、9月のPART3全館と10月のPART2
ントの導入・再編による改装を実施し、全館買い廻り性を強化しました。
(36区画
上層階の改装を実施、PART3は下りエスカレーターの新設による来店客利便性の
約6,000㎡)
向上を図るとともに、1∼2階部分のガラス張りにより明るい自然光が差し込む、開
放感あふれる空間を創造しました。これにより、2001年にスタートした渋谷地区の
主な事業内容
ディベロッパー事業
ショッピングセンターの開発・経営・管理・運営
Corporate Profile 2005
総合空間事業
内装工事の設計および施工/清掃・保安警備・設備保全などのビルメンテナンス
専門店事業
会社名
株式会社パルコ
<子会社>
<子会社>
株式会社パルコスペースシステムズ 他子会社1社
<子会社>
株式会社ヌーヴ・エイ
株式会社ハーレーダビッドソンシティ
株式会社パームガーデン
衣料品・雑貨などの販売
その他の事業
インターネットを利用した情報提供/ホテルなどの経営
PARCO (Singapore) Pte Ltd
Seiyo Investment (S) Pte Ltd
Straits Parco Retail Management Pte Ltd 他関連会社2社
<子会社>
株式会社パルコ・シティ
株式会社ホテルニュークレストン 他関連会社2社
※上記の他、
その他の関係会社として
(株)森トラストグループ本社・森トラスト
(株)があります。
※2004年度より、
「カルチャー&IT等事業」を「その他の事業」として表示しています。
※2005年4月14日に、PARCO (Singapore) Pte Ltd が保有するSeiyo Investment (S) Pte Ltd の株式をCapitaLand Retail (BJ) Investments Pte. Ltd に譲渡しています。
31
これらをはじめとする当期の改装は過去最大規模の606区画、約59,100㎡となり、
全館改装が一巡し、渋谷地区各館ごとのビルイメージの明確化、相互の連動性が
当該区画の売上高前年同期比は116.7%となりました。
向上しました。
(105区画 約9,700㎡)
このような積極的な改装がお客様の支持を得て、当期の客単価は3,632円と3年
<名古屋PARCO>
連続で前期を上回りましたが、全体としての客数は前期比97.7%と減少しました。
開店来となる西館6階「子供服ゾーン」の共用環境刷新をはじめ、2005年3月開店
また、一部店舗の競合影響からの立ち直りの遅れ、大規模改装工事期間中の売
の三越新館「ラシック」を見据えて、西館3∼4階と南館のファッションゾーンの改装
上減少などが響き、当期の売上高は、前期比59億38百万円(2.4%)減少し、
を実施しました。また、
「大人の女性のためのファッションゾーン」の新設、次世代ファ
2,384億10百万円となりました。
ミリーへの対応強化やヤングファッションの新陳代謝、客層のワイド化を図り新規
顧客の取り込みを推進しました。
(71区画 約5,100㎡)
新規店舗の出店については、2005年2月に「東京汐留ビルディング」内に、当社初
<調布PARCO>
の取り組みとなるオフィスビル複合施設内への出店、
「ペディ汐留」をオープンしま
2004年の開店15周年を機に1∼4階ファッションフロアを全面再編しました。エント
した。さらに、30周年に向けた札幌PARCOの活性化策として、2005年3月に札幌
ランスの刷新などを含めて開店来最大規模となる改装により、
オープンからさらに成
PARCO「新館」
(営業面積約3,200㎡)の出店、2007年秋に埼玉県さいたま市「浦
熟したマーケットに対応しました。
(62区画 約4,800㎡)
和駅東口駅前」
(延床面積約67,000㎡)、2008年春に宮城県仙台市「仙台駅西
A new phase of evolution
パルコグループの概要
口駅前」
(延床面積約26,000㎡)への出店を決定しました。
32
90
92
94
客数前期比推移
98
(%)
96
2002年度
3,597
98.0
2003年度
97.7
事
業
概
況
0
800
1,600
2,400
3,200
3,632
(円)
客単価推移
●その他の事業
●その他の事業
株式会社パルコ・シティは、パルコグループのIT運用業務、PECカード企画といった
その他の事業の営業利益は、前期比83百万円改善され79百万円となりました。
歩合高控除後
収納金支払
(専門店仕入高)
お客様
ディベロッパー事業は、主として株式会社パルコ
(以下パルコと称す)によって営まれ
ています。パルコは発掘したテナントと出店契約を締結、
テナントはパルコ店内に店
この結果、経常利益は前期比2億86百万円(3.7%)増加し、80億79百万円となり
株主資本を「元手」として、1年間でどれだけの利益をあげたかを見る企業の経営効率を測定
ました。売上高経常利益率は前期の2.8%から、当期3.1%と改善されています。
する指標。
高営業総利益率は前期の15.8%から当期14.8%に減少しました。
販売費及び一般管理費は前期比58億31百万円(16.4%)
と大幅に圧縮し、297
億22百万円となりました。この結果、売上高販管費率は前期の12.6%に対し11.5
人件費や借地借家料を中心に減少したことによります。
0
2002年度
売上高営業利益率
3.0
(%)
2.0
7,587
2.7
8,325
2.8
2003年度
8,894
3.3
8,441
2004年度
2,500
5,000
7,500
(百万円)
営業利益
セグメント別概況
株式会社パルコスペースシステムズは、当社が実施した渋谷PARCO PART3をは
●ディベロッパー事業
ディベロッパー事業は前期比4億81百万円(6.2%)減の72億57百万円となりまし
か、当社がコンサルティングを受託していた商業施設や外部ディベロッパーなどの
た。この結果営業利益率は前期の3.2%に対し、当期3.0%となりました。減少は主
工事受注増により、売上高が前年同期比111.1%と伸長しました。
として、一部店舗の競合影響からの立ち直りの遅れ、大規模改装工事期間中の売
また、2005年秋開店予定の株式会社イトーヨーカ堂「アリオ川口」については、
プ
上減少などに伴う、営業利益減少によるものです。
Corporate Profile 2005
ロパティマネジメント受託を前提とした開業前支援業務を受託しました。
33
以上の結果、当期の売上高は前期比21億52百万円(9.1%)増加し、257億29百
●総合空間事業
万円となりました。
総合空間事業の営業利益は、前期比4億19百万円(301.8%)
と大幅に増加し5
億59百万円となりました。これは内装等の工事受注増加に伴う、売上高および営
株式会社ヌーヴ・エイにおいては、新規出店10店舗、撤退3店舗と積極的にスクラッ
1.0
2.0
3.0
4.0
5.0
ROE
ROA
※ROA( Return On Asst:総資産経常利益率)=経常利益÷総資産×100
企業に投下された総資産が、利益獲得のために どれほど効率的に利用されているかを見る
総合的な収益性指標。
2.0
2000年度
6,205
2.3
2001年度
株式会社パルコは、株主の皆様への利益還元を最重要政策の一つと位置づけて
7,328
2.8
2003年度
5,000
います。利益の配分につきましては、株主の皆様へ安定配当を行うことを基本とし、
7,792
3.1
2004年度
2,500
財
務
セ
ク
シ
ョ
ン
配当
2.5
2002年度
0
事
業
概
況
7,082
業績と配当性向を勘案して実行していきます。また、将来の事業展開に備えて、内
8,079
7,500
会
社
概
要
部留保による財務体質の充実に努め、経営基盤の強化を図っていきます。当期は
(百万円)
経常利益
これら中期的な方針に基づき、将来の経営基盤の強化に努めるとともに、株主の
皆様のご支援にお応えするため、年間の配当金は前期より2円増配し、1株あたり
10円としました。
全体売上高に対して企業の経営活動で得た利益(経常利益)の比率を見る指標。
は投資有価証券売却益、非基幹事業の固定資産売却益など特別利益7億30百
業利益増加によるものです。この結果営業利益率は前期の0.6%に対し、当期2.2
%となりました。
財政状態
資産
百万円に加え、固定資産売却損5億16百万円、固定資産除却損6億95百万円を
総資産は前期比156億95百万円(7.7%)減少し1,879億93百万円となりました。
計上したことによります。
この結果、総資産回転率は前期と変わらず1.32となりました。流動資産は前期比
当期純利益
及び預金が40億56百万円減少したのに加え、受取手形及び営業未収金が23億
これらの結果、当期純利益は10億48百万円(37.6%)減少し17億42百万円となり
45百万円減少したことなどによります。
ました。1株あたり当期純利益は前期の36.97円から当期21.87円に減少しています。
固定資産は前期比70億53百万円(4.2%)減少し、1,617億50百万円となりました。
8,348
3.2
じめとする大型店舗改装に伴いテナントからの内装工事受注が大幅に増加したほ
●専門店事業
売上高経常利益率
(%)
万円を計上する一方、固定資産減損会計の早々期適用に伴う特別損失24億13
2.5
0
●総合空間事業
1.0
2000年度
率は低下します。こうしたディベロッパー事業の粗利率は、他の小売業に比べ低くな
利益率は百貨店などの小売業よりも若干高くなります。一方で、
ディベロッパー事業
3.0
特別損益は前期比2億13百万円損失が増加し、38億77百万円となりました。これ
2001年度
は在庫の保有リスク、売掛金の貸倒れリスクをもたないという利点があります。
2.0
0
(%)
特別損益
営業利益/売上高営業利益率
上高が拡大すると、パルコの収受する歩合高の絶対額は増加し、一方、
テナントの歩
ることもありますが、販売人件費をはじめとする販管費が少なく済むため、売上高営業
1.0
※売上高経常利益率=経常利益÷売上高
改善されています。
本となる歩率(以下基本歩率と称す)
を乗じた金額となりますが、基準となる売上高
部分については逓減的な歩率が適用されます。従って、顧客購入によるテナントの売
0
3.0
※ROE( Return On Equity:株主資本当期純利益率)=当期純利益÷株主資本×100
経常利益/売上高経常利益率
%と、1.1%減少しました。これは主として専門店事業における子会社の売却により、
この結果、営業利益は前期比4億53百万円(5.1%)減少し、84億41百万円となり
に基本歩率を乗じた金額を最低保証歩合高として設定し、
さらに一定額以上の売上
4.1
円となりました。
ました。売上高営業利益率(以下、営業利益率)
は前期の3.2%から当期3.3%と
高として支払います。一般的な出店契約における歩合高は、毎月の売上高に対し基
2004年度
5.1
は有利子負債の圧縮による金融収支の改善等によるものです。
舗(専門店)
をオープンします。パルコは宣伝催事などの営業・販促活動を実施し、顧
に基づく歩合高控除後の金額を、パルコは一定期間経過後、
月2回テナントに仕入
4.4
3.7
2003年度
以上の結果、当期の売上高は前期比5億14百万円(17%)減少し、25億10百万
客の来店を促進するとともに、
テナントは販売活動を実施し、顧客の商品購入を促し
ます。顧客の購入代金はテナントから売上高として日々パルコに収納され、出店契約
2002年度
営業外損益は前期比7億39百万円改善し3億61百万円の損失となりました。これ
比62億84百万円(14.1%)減少し381億63百万円となりました。この結果、売上
専門店仕入高
の収納
5.0
3.2
した。
は前期比1億16百万円(7.6%)増加し16億49百万円となり、営業総利益は前期
購入代金
テナント
3.0
営業外費用・収益、
経常利益
高売上総利益率は前期の15.2%から1.0%減少し14.2%となりました。営業収入
PARCO
経
営
戦
略
2.5
1.5
情報関連の安全性を高めるため、個人情報保護関連認証(TRUSTe)
を取得しま
売上総利益は前期比64億6百万円(14.9%)減少し365億11百万円となり、売上
宣伝催事等活動
専門店売上高
の収納
ROE/ROA
2000年度
顧客コミュニケーション業務を柱に、顧客コンサルティング機能を強化するとともに、
売上総利益、
販売費及び一般管理費、
営業利益
ディベロッパー事業の収益構造
販売活動
会
社
概
要
%)減少し、153億20百万円となりました。
期1.8%となりました。
2001年度
※客数・客単価は店舗総合売上高によるものです。店舗総合売上高とは、店舗の総合的な販売力を
表示するため、専門店売上高に、パルコ劇場などの売上高・固定賃料テナントの売上高を加えたも
のです。
財
務
セ
ク
シ
ョ
ン
社を売却したことによるものです。この結果、営業利益率は前期の1.5%に対し、当
99.2
3,626
2004年度
どによる連結子会社の減少もあり、当期の売上高は前期比223億82百万円(59.4
86億42百万円(24.8%)減少し262億42百万円となりました。これは主として現金
さらに、ROE(株主資本当期純利益率)
は前期5.1%に対して、当期3.0%となりま
これは新規投資による増加があったものの、固定資産減損会計適用による減少な
した。
どにより、有形固定資産が前期比4億81百万円減少、
また差入保証金・敷金の回
普通株1株あたり当期純利益
当期純利益/普通株1株あたり当期純利益
0
10
683
2000年度
20
30
40
30.9
2002年度
21.9
1,000
2,454
総資産/総資産回転率
0
2,373
37.0
2003年度
500
資産経常利益率)
は継続的な総資産の圧縮と経常利益の増加により、前期の3.7
%から当期4.1%に改善されました。
2001年度
0
(円)
12.2
34.4
2004年度
50
収等により投資その他の資産が63億78百万円減少したことによります。ROA(総
2,791
2,000
る既存店強化を行った結果、売上高が前年同期比104.1%伸長し、設立以来4年
●専門店事業
連続の増収となりました。
専門店事業の営業利益は、前期比3億3百万円(52.3%)
と大幅に減少し2億77
また、前期の株式会社リブロおよび当期実施した株式会社ウェィヴの株式譲渡な
百万円となりました。これは主として、前期実績が約4億円の営業利益をもつ子会
0.9
総資産回転率
1.5
(回)
1.2
1.26
2000年度
248,268
1.30
230,561
1.31
222,541
2,500(百万円)
当期純利益
2002年度
2003年度
203,688
2004年度
187,993
0
プ&ビルドを実施し、店舗数を92店舗に拡大するとともに、既存16店舗の改装によ
0.6
2001年度
1,742
1,500
0.3
50,000
100,000
150,000
1.32
1.32
200,000
250,000(百万円)
総資産
※総資産回転率=売上高÷総資産(期首期末の平均値)
事業年度において、企業が総資本をどの程度効率的に活用しているかをみる指標。
A new phase of evolution
客数前期比推移/客単価推移
経
営
戦
略
34
設備投資額/減価償却費
株主資本/自己資本比率
0
2001年度
2003年度
2004年度
4,140
0
会
社
概
要
2,000
4,000
6,000
減価償却費
(百万円)
設備投資額
55,209
26.8
54,575
2003年度
7,300
52,916
24.8
2002年度
5,100
4,342
4,213
4,102
61,760
2004年度
0
財
務
セ
ク
シ
ョ
ン
44,536
4,435
2002年度
事
業
概
況
17.9
自己資本比率
(%)
30
23.0
7,085
2001年度
20
2000年度
5,008
4,659
2000年度
10
20,000
40,000
32.9
60,000
※自己資本比率=自己資本÷総資本(自己資本+負債)×100
出となりました。自己株式の売却および第三者割当増資による収入47億24百万
2005年3月に札幌PARCO「新館」
を札幌パルコ隣接地にオープンしました。
「新館」
円があったものの、有利子負債の圧縮を進めたことから長期借入金による収入が
は変化と成熟を続ける札幌のマーケットに新たな話題を提供すべく、札幌初登場
減少したことによるものです。なお、有利子負債の残高は前年同期比186億9百万
のブランドショップなどを集積しました。併せて、本館も、OL層を中心に支持されて
円減少し、487億32百万円となりました。
いるエレガンス系のMDの拡充などの改装を実施します。
2000年度
<池袋PARCO>
池袋駅コンコースと直結し、池袋PARCOの顔である「本館1階」および「本館地
△20,903
2001年度
これらをはじめとし、<名古屋PARCO><千葉PARCO>なども順次店舗改装を
450
2003年度
△11,048
実施していきます。
2004年度
△12,731
また、新規店舗開発については、
「浦和駅東口駅前」
「仙台駅西口駅前」の開店
△500
0
500
(百万円)
準備業務を推進するとともに、居抜き物件取得およびM&Aなどによる物件開発に
取り組んでいきます。
資金調達と流動性マネジメント
現金及び現金同等物
新規ビジネスの育成については、株式会社パルコスペースシステムズのプロパティ
流動負債は、前期比86億17百万円(15.8%)減少し、458億34百万円となりました。
パルコグループは、
設備投資および配当金の支払を基本的に、
営業活動からのキャッ
上記の結果、現金及び現金同等物は前期比40億56百万円減少し、119億84百
マネジメント業務を当社に移管し、今後の新規店舗開発物件の進捗を踏まえ、
テナ
これは主として短期借入金が53億8百万円減少したことによります。
シュ・フローで賄うこととしています。当期のフリーキャッシュ・フローは前期比15億
万円となりました。
ントリーシング業務において、経営資源の共有化を図り、
さらなる業務の効率化と
固定負債は、前期比139億48百万円(15.2%)減少し、776億51百万円となりまし
99百万円(15.6%)減少し、86億70百万円となりました。
既存ビジネスとの相乗効果をめざしています。
た。これは主として長期借入金が120億64百万円減少したことによります。
※フリーキャッシュ・フロー=営業利益×(1−実効税率)+減価償却費−設備投資±運転資本の増減額
周辺ビジネスの深耕拡大については、株式会社ヌーヴ・エイが積極的に出店を進
企業が本来の事業活動によって生み出すキャッシュ・フロー
(純現金収支)のことを指す。
されました。
有利子負債/デット・エクイティ・レシオ
0
0.5
1.0
デッ
ト・エクイティ
・レシオ
2.0
(倍)
1.5
2000年度
1.51
2001年度
79,829
1.45
2002年度
0.79
2004年度
0
22,000
44,000
気の回復を期待する向きもあるものの、小売業界においては、個人消費の動向は
株式会社パルコスペースシステムズについては、パルコグループ内におけるビルマ
依然として不透明感が強く、競合激化が継続するなど経営環境は引き続き厳しい
ネジメント業務の機能統合を具体化することにより、経営基盤を強化します。
となりました。これは主として前期に比べその他の資産及び負債の減少によるもの
状況が続くものと予測されます。パルコグループは、中期経営5カ年計画の初年度
です。
として、計画の具体化とそれに基づく事業展開を推進していきます。
以上を踏まえ、パルコグループの次期の見通しは、売上高は2,550億円(前年比
PARCO既存店舗については、店舗の改装計画を推進し、
グループオペレーション
99.0%)、営業利益は85億円(前年比100.7%)、経常利益は82億円(前年比
を具体化し、一部店舗に導入するとともに、店舗運営力を強化していきます。
66,000
88,000 (百万円)
有利子負債
101.5%)、当期純利益は32億円(前年比183.6%)
を見込んでいます。
13,242
3,000
6,000
9,000
12,000 (百万円)
投資活動によるキャッシュ・フロー
4.8
2000年度
投資活動によるキャッシュ・フローは前期比10億7百万円増加し、19億65百万円
6.7
2001年度
の支出となりました。これは主として、有形固定資産の売却による収入増加、
「専
7.7
2002年度
11.7
2003年度
11.4
2004年度
4.0
6.0
8.0
10.0
門店事業」子会社の売却による収入増加によるものです。投資活動によるキャッシュ・
フロー支出の主なものは、店舗改装などによる有形固定資産取得による支出67
億37百万円です。
(倍)
※インタレスト・カバレッジ・レシオ=営業利益+受取利息・有価証券利息+受取配当金÷支払利息
事業により得た利益が融資における支払利息等、金融費用の何倍であるかを測定。金利の
支払能力を示す指標。
投資活動によるキャッシュ・フロー
2000年度
資本は前期比71億84百万円(13.2%)増加し、617億60百万円となりました。これ
2002年度
2003年度
2004年度
△7,162
△2,972
△1,965
△5,000
が、状況によっては、パルコグループの業績や財務状況に重大な
影響を及ぼす可能性があります。
③法的規制を受けるリスク
パルコグループは、
事業活動を営む上で、
大規模小売店舗立地法、
建築業法、
建築基準法などさまざまな法規制を受けています。今後、
新規出店や増床の際に法規制の対象となり出店計画・運営計
画に影響を受けたり、事業活動に制限を受ける可能性があり、
そ
の場合は当社グループの業績や財務状況に重大な影響を及ぼ
す可能性があります。
①需要状況の変動リスク
パルコグループは、商業施設の運営を行っているディベロッパー
事業をはじめ、
専門店事業、
総合空間事業などを展開していますが、
経済情勢の悪化や消費税率引き上げなど税制改正に伴う消費
マインドの低下・企業収益の低迷などによる売上減少、受注減少
や冷夏・暖冬といった気候条件による季節的商品の販売不振な
どにより、パルコグループの業績や財務状況に重大な影響を及ぼ
す可能性があります。
④業界・市場動向によるリスク
パルコグループは、綿密なマーケティングに基づき、商業施設の
開発・専門店の出店を行っています。
しかしながら、当初予期し得
なかった競合激化、
マーケット状況の変化が生じた場合、店舗の
売上や新規出店計画が影響を受ける可能性があります。そのよ
うな環境変化に迅速に対応すべく、店舗運営体制の合理化、
ス
クラップ&ビルドなどを行っていますが、
状況によっては、
パルコグルー
プの業績や財務状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。
②自然災害・事故によるリスク
△705
は主に自己株式の売却・第三者割当増資および転換社債の株式の転換によりま
す。自己資本比率は前期26.8%から当期32.9%に上昇しました。
本資料に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼ
す可能性のある事項には、以下のようなものがあります。パルコグ
ループは、
これらのリスクを認識した上で、事態の発生の回避およ
び発生した場合の対応に努める所存です。
なお、文中における将来に関する事項は、本資料の発表日現在
においてパルコグループが判断したものです。
△6,134
2001年度
資本
事業等のリスク
10,635
0
インタレスト・カバレッジ・レシオ
2.0
10,788
2003年度
株主資本に対する有利子負債の割合を指し、財務の安定性を示す指標。
0
11,344
2002年度
2004年度
※デット・エクイティ・レシオ=有利子負債残高÷株主資本
会
社
概
要
10,147
2001年度
48,732
財
務
セ
ク
シ
ョ
ン
めるとともに、郊外ショッピングセンターの出店加速に対応して、郊外(シティ・エッジ)
営業活動によるキャッシュ・フローは前期比26億6百万円減少し、106億35百万円
2000年度
事
業
概
況
マーケットへの出店にトライアルし、100店舗体制をめざしていきます。
営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フロー
67,341
将来展望
今後の経済情勢を展望しますと、一部企業の収益改善や設備投資に牽引され、景
80,150
1.23
2003年度
2.26
100,480
経
営
戦
略
下1階」のショップを中心に改装を実施します。
△14,464
キャッシュ・フロー
ましたが、
デット・エクイティ・レシオは前期の1.23倍から当期0.79倍と、大幅に改善
Corporate Profile 2005
<札幌PARCO>
億9百万円(27.6%)
と大幅に減少し、487億32百万円となりました。
以上の結果、
インタレスト・カバレッジ・レシオは前期の11.7倍から当期11.4倍となり
35
財務活動によるキャッシュ・フローは16億82百万円減少し、127億31百万円の支
2002年度
負債
した。有利子負債は、短期借入金、長期借入金の削減を図った結果、前期比186
主な改装計画
財務活動によるキャッシュ・フロー
(百万円)
株主資本
総資産に対する株主資本の割合を指し、経営の健全性を示す指標。
負債合計は、前期比225億66百万円(15.5%)減少し、1,234億85百万円となりま
財務活動によるキャッシュ・フロー
0
5,000
(百万円)
パルコグループは、国内主要都市および国外(シンガポール)に
商業施設を展開しているほか、国内各地の商業施設にテナント
出店するなど全国に事業拠点を有しています。これらの拠点は地
震・火災などの災害やテロ・騒じょう行為が発生した場合、営業
活動上支障が生じ、特に大規模地震が想定される東海地区・関
東地区にはパルコグループが店舗・拠点を有しているため、損害
を受けることが想定されます。対策としては耐震補強の実施、
「大
規模地震対応マニュアル」などの整備・周知徹底や大規模地震
を想定した店舗防災訓練を実施するなど、有事の際に損害を最
小限に抑えるためのリスク対応体制の整備・強化を進めています
⑤企業再編によるリスク
パルコグループは株式会社パルコおよび国内外の関係会社が
有機的に連携しながら一体となって営業活動を展開しています。
今後、新たに合併、営業の譲渡・譲受、関係会社の売却・整理な
どで企業集団の規模・事業領域が変動することにより、
パルコグルー
プの業績や財務状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。
⑥取引先・関係先に関するリスク
パルコグループは、
ディベロッパー事業・専門店事業において、土
地・建物所有者などへ保証金・敷金を差し入れています。また、総
合空間事業におきましては取引先に対して売掛債権などを有して
います。これらの取引先・関係先については与信管理を十分に行っ
ていますが、土地・建物所有者などの財務状況の悪化により差
入保証金・敷金が回収困難になったり、取引先の信用状態悪化
による債権の貸倒れなどにより、パルコグループの業績や財務状
況に重大な影響を及ぼす可能性があります。
⑦商品・サービス提供に関するリスク
パルコグループは、衣料品をはじめ雑貨・食料品を取り扱うほか、
ホテル・レストラン運営、
内装・建築工事の施工、
ビル管理運営サー
ビスの提供などを行っています。商品・サービスの品質管理、衛生
対策には細心の注意を払っていますが、万が一、取扱商品・サー
ビスの欠陥や不良などにより顧客に損害を与える事態となった場
合、
社会的信用の失墜や顧客離れが生じることにより、
パルコグルー
プの業績や財務状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。
⑧保有固定資産に関するリスク
パルコグループは、事業活動上、店舗用土地・建物をはじめとする
事業用固定資産を保有していますが、事業収益・キャッシュフロー
の悪化や地価の下落に伴う減損会計の適用などにより、
当社グルー
プの業績や財務状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。
⑨個人情報管理に関するリスク
パルコグループは、営業活動上お客様の個人情報を保有してい
ます。個人情報漏洩による企業経営・信用への影響を十分に認
識し、各種規程マニュアルの整備、社員への周知徹底、個人情
報に関する認証の取得など、個人情報の管理体制の整備を行っ
ていますが、
万が一情報が漏洩した場合は、
損害賠償費用の発生、
社会的信用の失墜などにより、パルコグループの業績や財務状
況に重大な影響を及ぼす可能性があります。
A new phase of evolution
経
営
戦
略
36
財務諸表
事
業
概
況
連結貸借対照表
2003年度
2004年度
2002年度
2003年度
2004年度
(2004年2月29日現在)
(2005年2月28日現在)
(2003年2月28日現在)
(2004年2月29日現在)
(2005年2月28日現在)
負債の部
Ⅰ 流動資産
Ⅰ 流動負債
現金及び預金
16,830
16,041
11,984
受取手形及び営業未収金
12,289
11,561
9,216
たな卸資産
前渡金
43
−
10
8,920
3,914
2,668
242
61
11
前払費用
846
725
740
繰延税金資産
693
1,525
750
44
69
11
1,803
1,007
863
短期貸付金
会
社
概
要
2002年度
(2003年2月28日現在)
資産の部
有価証券
財
務
セ
ク
シ
ョ
ン
その他
貸倒引当金
流動資産合計
△ 25
△ 22
△ 14
41,688
34,884
26,242
23,860
21,972
短期借入金
30,154
20,012
14,704
未払金
2,505
2,931
2,221
未払費用
1,456
1,438
1,193
446
804
1,994
1,043
891
908
返品調整引当金
10
13
10
単行本在庫調整引当金
65
60
65
未払法人税等
賞与引当金
販売促進引当金
一年以内償還社債
一年以内償還転換社債
39,461
39,181
253
326
286
1,383
1,256
1,273
41,510
40,642
40,114
47
−
349
85,496
81,687
81,205
11,015
11,015
11,014
連結調整勘定
508
333
134
その他
712
665
671
12,235
12,013
11,820
13,004
12,897
13,000
長期貸付金
2,431
1,796
1,696
関係会社長期貸付金
1,648
1,500
1,514
資本の部
長期前払費用
1,260
1,117
1,025
58,562
53,912
48,467
4,288
2,327
−
2,203
2,592
432
130
貸倒引当金
△ 667
△ 1,084
△ 1,879
投資その他の資産合計
83,119
75,103
68,724
180,852
168,804
161,750
222,541
203,688
187,993
器具及び備品
土地
建設仮勘定
有形固定資産合計
(2)無形固定資産
借地権
無形固定資産合計
差入保証金・敷金
繰延税金資産
長期未収金
その他
固定資産合計
資産合計
社債
69
107
−
―
−
1,237
―
3,204
3,133
2,656
66,613
54,452
45,834
12,000
14,000
14,000
1,337
−
―
長期借入金
34,658
32,092
20,028
長期未払金
−
8
281
退職給付引当金
933
1,070
801
役員退職慰労引当金
626
384
63
47,372
44,043
42,476
114
−
―
転換社債
受入保証金
その他
97,042
91,599
77,651
163,656
146,052
123,485
3,674
3,061
2,746
Ⅰ 資本金
25,892
25,942
26,867
Ⅱ 資本剰余金
25,318
25,368
27,107
2,699
Ⅲ 利益剰余金
5,189
7,332
8,385
2,069
Ⅳ その他有価証券評価差額金
(3)投資その他の資産
投資有価証券
−
2,000
経
営
戦
略
事
業
概
況
財
務
セ
ク
シ
ョ
ン
会
社
概
要
Ⅱ 固定負債
42,301
機械装置及び運搬具
Corporate Profile 2005
25,725
流動負債合計
(1)有形固定資産
建物及び構築物
支払手形及び営業未払金
その他
Ⅱ 固定資産
37
(百万円)
(百万円)
固定負債合計
負債合計
少数株主持分
少数株主持分
△ 506
314
465
27
△ 337
△ 316
Ⅵ 自己株式
△ 712
△ 4,043
△ 750
資本合計
55,209
54,575
61,760
222,541
203,688
187,993
Ⅴ 為替換算調整勘定
負債、少数株主持分及び資本合計
A new phase of evolution
経
営
戦
略
38
事
業
概
況
財
務
セ
ク
シ
ョ
ン
連結損益計算書
2004年度
2002年度
2003年度
2004年度
( )
( )
( )
( )
( )
( )
自2003年3月21日
至2004年2月29日
自2004年3月21日
至2005年2月28日
297,614
281,478
257,625
Ⅱ売上原価
251,597
238,560
221,114
46,017
42,917
36,511
返品調整引当金繰入額
0
2
―
返品調整引当金戻入額
−
−
2
46,016
42,915
36,513
差引売上総利益
Ⅲ営業収入
営業総利益
営業利益
Ⅴ営業外収益
1,605
1,532
1,649
47,622
44,448
38,163
39,273
35,553
29,722
8,348
8,894
8,441
934
653
872
90
104
131
持分法による投資利益
201
171
204
雑収入
643
376
536
受取利息
自2002年3月21日
至2003年2月28日
Ⅵ営業外費用
1,954
1,755
1,234
支払利息
1,244
960
732
社債利息
127
176
174
社債発行費
―
−
203
384
600
123
7,328
7,792
8,079
Ⅶ特別利益
923
631
730
−
−
335
342
145
286
30
22
29
383
−
―
−
435
55
167
27
24
固定資産売却益
投資有価証券売却益
貸倒引当金戻入益
厚生年金基金代行部分返上益
子会社株式売却益
その他
4,132
4,296
4,608
固定資産売却損
20
666
516
固定資産除却損
2,073
951
695
固定資産評価損
−
1,030
―
減損損失
−
−
2,413
―
Ⅷ特別損失
投資有価証券売却損
7
8
投資有価証券評価損
1,524
195
―
−
930
868
特別退職金
185
245
105
その他
320
269
9
4,119
4,128
4,201
貸倒引当金繰入額
Corporate Profile 2005
18
−
経常利益
雑支出
税金等調整前当期純利益
法人税、住民税及び事業税
法人税等調整額
少数株主利益又は少数株主損失(△)
当期純利益
39
198
590
934
2,233
1,086
432
194
68
△ 30
31
2,373
2,791
1,742
自2003年3月21日
至2004年2月29日
自2004年3月21日
至2005年2月28日
経
営
戦
略
資本剰余金の部
24,649
25,318
25,368
668
50
1,739
増資による新株式の発行
−
−
306
自己株式処分差益
−
−
815
668
50
617
25,318
25,368
27,107
Ⅰ利益剰余金期首残高
3,467
5,189
7,332
Ⅱ利益剰余金増加高
2,373
2,814
1,742
2,373
2,791
1,742
−
23
―
650
672
688
610
615
688
40
56
―
Ⅰ資本剰余金期首残高
Ⅱ資本剰余金増加高
転換社債の転換による資本剰余金増加高
Ⅲ資本剰余金期末残高
利益剰余金の部
当期純利益
連結子会社の減少に伴う利益剰余金増加高
Ⅲ利益剰余金減少高
配当金
自己株式売出費用
(百万円)
2003年度
Ⅰ売上高
売上総利益
連結剰余金計算書
2002年度
自2002年3月21日
至2003年2月28日
Ⅳ販売費及び一般管理費
会
社
概
要
(百万円)
取締役賞与金
自己株式処分差損
Ⅳ利益剰余金期末残高
−
0
―
5,189
7,332
8,385
事
業
概
況
財
務
セ
ク
シ
ョ
ン
会
社
概
要
A new phase of evolution
経
営
戦
略
40
連結キャッシュ・フロー計算書
(百万円)
2003年度
2004年度
2002年度
2003年度
2004年度
( )
( )
( )
( )
自2002年3月21日
至2003年2月28日
( )
自2003年3月21日
至2004年2月29日
( )
自2002年3月21日
至2003年2月28日
自2003年3月21日
至2004年2月29日
自2004年3月21日
至2005年2月28日
Ⅰ営業活動によるキャッシュ・フロー
事
業
概
況
会
社
概
要
4,128
4,201
有形固定資産の取得による支出
△ 4,512
△ 3,818
△ 6,737
減価償却費
4,342
4,135
4,214
有形固定資産の売却による収入
203
640
1,416
−
−
2,413
投資有価証券の取得による支出
△ 623
△ 265
△ 964
連結調整勘定償却額
188
189
202
投資有価証券の売却による収入
2,122
1,387
1,537
社債発行費
198
18
―
−
−
741
貸倒引当金の増減額
△ 152
899
786
差入保証金・敷金の差入による支出
△ 416
△ 180
△ 416
賞与引当金の増減額
△ 62
△ 89
39
差入保証金・敷金の返還による収入
1,293
4,237
4,907
0
2
△2
△ 4,586
△ 3,515
△ 2,193
△ 11
△4
4
△ 642
△ 1,457
△ 255
販売促進引当金の増減額
−
69
38
△ 7,162
△ 2,972
△ 1,965
退職給付引当金の増減額
35
296
△ 125
△ 80
△ 204
49
△ 1,833
△ 5,260
△ 6,097
△ 139
△ 149
△ 189
19,900
10,094
900
1,371
1,136
907
△ 18,049
△ 11,854
△ 11,474
△ 201
△ 171
△ 204
社債の発行による収入
11,801
1,982
―
1,520
1,144
455
社債の償還による支出
△ 10,000
△ 2,000
―
−
1,030
―
転換社債の償還による支出
−
−
△3
△ 334
△ 137
△ 286
株式の発行による収入
−
−
614
投資有価証券評価損
1,524
195
―
自己株式の取得による支出及び売却による収入
−
△ 3,332
4,109
売上債権の増減額
2,771
△ 1,260
1,505
△ 610
△ 615
△ 688
683
212
△ 260
△ 28
△ 62
△ 91
△ 3,747
1,726
△ 1,194
△ 730
−
―
その他の資産及び負債の増減額
381
1,585
△ 282
450
△ 11,048
△ 12,731
その他
305
4
△ 37
△0
△5
4
12,712
14,755
12,236
4,075
△ 784
△ 4,056
139
150
345
Ⅵ現金及び現金同等物の期首残高
12,750
16,825
16,041
△1,406
△ 1,131
△ 934
Ⅶ現金及び現金同等物の期末残高
16,825
16,041
11,984
△ 657
△ 532
△ 1,012
10,788
13,242
10,635
返品調整引当金の増減額
役員退職慰労引当金の増減額
受取利息及び受取配当金
支払利息
持分法による投資利益
固定資産売却損及び除却損
固定資産評価損
投資有価証券売却損益
たな卸資産の増減額
仕入債務の増減額
Corporate Profile 2005
小計
利息及び配当金の受取額
利息の支払額
法人税等の支払額
営業活動によるキャッシュ・フロー
経
営
戦
略
Ⅱ投資活動によるキャッシュ・フロー
4,119
単行本在庫調整引当金の増減額
41
自2004年3月21日
至2005年2月28日
税金等調整前当期純利益
減損損失
財
務
セ
ク
シ
ョ
ン
(百万円)
2002年度
連結範囲の変更を伴う子会社株式の売却による収入
受入保証金の増減額
その他
投資活動によるキャッシュ・フロー
事
業
概
況
財
務
セ
ク
シ
ョ
ン
会
社
概
要
Ⅲ財務活動によるキャッシュ・フロー
短期借入れの純増減額
長期借入れによる収入
長期借入金の返済による支出
配当金の支払額
少数株主への配当金の支払額
その他
財務活動によるキャッシュ・フロー
Ⅳ現金及び現金同等物に係る換算差額
Ⅴ現金及び現金同等物の増減額
A new phase of evolution
経
営
戦
略
42
パルコグループ主要各社 経営推移
(百万円)
経
営
戦
略
2002年度実績
2003年度実績
2004年度実績
財
務
セ
ク
シ
ョ
ン
会
社
概
要
244,936
242,421
236,359
営業利益
7,371
7,701
7,212
経常利益
6,352
6,893
6,557
当期利益
1,401
1,914
1,262
201,572
193,523
183,890
58,737
57,508
64,171
0
0
0
52
88
211
売上高
総資産
資本の部
PARCO (Singapore) Pte Ltd *
売上高
本 社 所 在 地 230 Victoria Street, #04-01 Bugis Junction Towers, Singapore 188024
設 立 年 月 日 1991年11月25日
(シンガポールドル)
資
本
金 47,778千S$
営業利益
経常利益
△ 31
△ 127
205
当期利益
△ 39
△ 114
150
総資産
6,702
5,997
6,066
資本の部
3,643
3,201
3,306
9,576
10,218
10,636
㈱ヌーヴ・エイ
売上高
本 社 所 在 地 東京都渋谷区道玄坂1-20-8 寿パークビル5・6F
TEL.03-5428-2600
設 立 年 月 日 2001年6月1日
資
本
金 4億9,000万円(2005年6月1日現在)
代
表
者 代表取締役社長 鈴木大三郎
従 業 員 数 345名(2005年6月1日現在)
事 業 所 数 98店舗(2005年6月1日現在)
取扱品目構成比 時計 25.6%、眼鏡 16.9%、雑貨 17.0%、化粧品・化粧品関連雑貨 40.5%
営業利益
98
216
255
経常利益
255
215
274
当期利益
13
91
127
3,515
3,497
3,826
資本の部
555
646
773
㈱パームガーデン
売上高
164
3,775
3,548
営業利益
※2002年12月に商号変更
総資産
本 社 所 在 地 東京都渋谷区道玄坂1-20-8 寿パークビル6F
TEL.03-3476-8740
設 立 年 月 日 1973年9月13日
資
本
金 1,000万円(2005年6月1日現在)
代
表
者 代表取締役社長 草島尚三
従 業 員 数 30名(2005年6月1日現在)
事 業 所 数 4店舗(2005年6月1日現在)
取扱品目構成比 食品 100%
5
9
△ 18
経常利益
5
9
△ 14
当期利益
3
△ 36
△ 28
総資産
44
598
457
資本の部
17
△ 19
△ 47
934
1,039
1,031
売上高
94
89
97
㈱ハーレーダビッドソンシティ
売上高
本 社 所 在 地 230 Victoria Street, #04-01 Bugis Junction Towers, Singapore 188024
設 立 年 月 日 1992年5月21日
(シンガポールドル)
資
本
金 1,000千S$
営業利益
88
84
91
営業利益
26
37
34
経常利益
89
84
91
本 社 所 在 地 東京都西東京市田無町1-8-26
田無:TEL.0424-65-0080
渋谷:TEL.03-5458-0080
設 立 年 月 日 1995年9月19日
資
本
金 3,000万円(2005年6月1日現在)
代
表
者 代表取締役社長 上村富彦
従 業 員 数 21名(2005年6月1日現在)
事 業 所 数 2店舗(2005年6月1日現在)
オートバイパーツ 17.8%、
ウェア・アクセサリー他 15.4%
事業種目構成比 車両 66.8%、
経常利益
23
34
32
当期利益
24
34
14
247
235
241
△ 80
△ 45
△ 30
売上高
−
1,501
1,895
営業利益
総資産
資本の部
70
66
74
163
151
160
70
130
138
㈱パルコスペースシステムズ
売上高
本 社 所 在 地 東京都渋谷区渋谷2-12-24 東建長井ビル
TEL.03-5467-7820
設 立 年 月 日 1969年4月1日
資
本
金 31億9百万円(2005年6月1日現在)
代
表
者 代表取締役社長 武田克彦
(2005年6月1日現在)
従 業 員 数 1,245名(内正社員344名)
事 業 所 数 24事業所(2005年6月1日現在)
ビルマネジメント 38.7%、
その他 2.3%
取扱品目構成比 スペースプロダクト 59.0%、
営業利益
* の各社は12月決算
総資産
資本の部
事
業
概
況
財
務
セ
ク
シ
ョ
ン
会
社
概
要
その他の事業
総合空間事業
Corporate Profile 2005
2004年度実績
Straits Parco Retail Management Pte Ltd *
当期利益
26,228
23,167
25,729
216
170
614
経常利益
318
248
694
当期利益
100
△ 414
△ 97
17,706
16,870
16,472
8,008
7,643
7,461
総資産
資本の部
㈱ホテルニュークレストン
※2003年6月に営業開始
本 社 所 在 地 東京都渋谷区宇田川町42-12 第2育真ビル2F
TEL.03-5456-4821
設 立 年 月 日 2003年4月30日
資
本
金 5,000万円(2005年6月1日現在)
代
表
者 代表取締役社長 篠崎周二
従 業 員 数 77名(2005年6月1日現在)
事 業 所 数 4事業所(2005年6月1日現在)
事業種目構成比 ホテル業 100%
−
24
46
経常利益
−
24
47
当期利益
−
13
42
総資産
−
470
418
資本の部
−
63
105
㈱パルコ・シティ*
売上高
388
565
539
本 社 所 在 地 東京都渋谷区宇田川町4-3
TEL.03-3477-8910
設 立 年 月 日 2000年3月1日
資
本
金 1,000万円(2005年6月1日現在)
代
表
者 代表取締役社長 大倉正美
従 業 員 数 19名(2005年6月1日現在)
事業種目構成比 インターネット関連事業全般 86%、顧客企画運用(CRM)事業 14%
営業利益
32
50
57
経常利益
32
51
58
当期利益
20
28
37
149
250
259
59
87
124
総資産
資本の部
* の各社は12月決算
43
2003年度実績
A new phase of evolution
㈱パルコ
2002年度実績
経
営
戦
略
専門店事業
ディベロッパー事業
事
業
概
況
(百万円)
44
経
営
戦
略
沿革
会 社 名 株式会社パルコ
本社所在地 東京都豊島区南池袋1-28-2
本部所在地 東京都渋谷区宇田川町4-3
TEL.03-3477-5710(広報・IR担当)
設立年月日 1953年2月13日
事
業
概
況
財
務
セ
ク
シ
ョ
ン
会
社
概
要
資 本 金 268億6,738万円(2005年5月31日現在)
役
員 取締役会議長兼代表執行役社長
最高経営責任者(CEO)
伊東 勇
取締役兼代表執行役副社長
最高執行責任者(COO)
坂口 俊郎
取締役兼代表執行役専務営業本部長
藤島 基照
取締役兼常務執行役開発本部長兼
事業開発局長
吉岡 猛
取締役兼常務執行役管理本部長兼
企画室長
小嶋 一美
取締役(社外取締役)
大野 宗彦
取締役(社外取締役)
松田 修一
取締役(社外取締役)
土岐 敦司
取締役(社外取締役)
宮澤 乘自
取締役(社外取締役)
内永 ゆか子
執行役施設局長
山田 潤一
執行役人材統括局長
海永 修司
執行役財務統括局長
平出 浩朗
執行役企画室担当
平野 秀一
執行役グループ監査室長
長嶋 高志
執行役店舗運営局長
牧山 浩三
執行役宣伝局長
井上 肇
執行役エンタテインメント事業局長
山崎 浩一
執行役名古屋パルコ店長
阿部 正明
執行役プロパティマネジメント局長
村田 真人
(2005年5月31日現在)
従 業 員 数 541名〈男性330名 女性211名〉
(連結従業員数1,627名)
(2005年2月28日現在)
売 上 高 2,364億円(2004年度)
売 場 面 積 372,530㎡(2004年度)
Corporate Profile 2005
テナント数 2,615(2004年度)
1953年 2月 池袋ステーションビル株式会社を設立
1954年 10月 株式会社丸物の資本参加を得て、
事業目的をステーションビル運営から百貨店業に変更
1957年 5月 株式会社東京丸物に商号変更
12月 店名「東京丸物」で百貨店業を開始
1963年 7月 株式会社東京丸物が
社団法人日本証券業協会大阪地区協会の「登録銘柄」に登録
1969年 6月 「東京丸物」を閉店し、
「PARCO」開設準備体制に着手
11月 「池袋PARCO」開店
1970年 4月 株式会社パルコに商号変更
1973年 6月 株式会社東京パルコ
(1972年9月設立)が
「渋谷PARCO」を開店し、
「西武劇場(現・PARCO劇場)」を開設
1974年 3月 株式会社東京パルコを吸収合併し、
「渋谷PARCO」を承継
1975年 8月 「札幌PARCO」開店
12月 「渋谷PARCO PART2」開店
1976年 9月 「岐阜PARCO」開店
12月 「千葉PARCO」開店
1977年 4月 「大分PARCO」開店
7月 「津田沼PARCO」開店
1980年 9月 「吉祥寺PARCO」開店
1981年 9月 「渋谷PARCO PART3」開店
1983年 6月 「新所沢PARCO」開店
1984年 8月 「松本PARCO」開店
1986年 5月 「熊本PARCO」開店
1987年 1月 東京証券取引所市場第二部に株式上場
1988年 6月 渋谷「Quattro by PARCO(現・PARCO Quattro)」開店
8月 東京証券取引所第一部銘柄に指定
9月 株式会社パルコプロモーション設立
1989年 4月 ハウスカード「PEC(ペック)
カード」を発行開始
5月 「調布PARCO」開店
6月 「名古屋PARCO」開店
1990年 9月 東京・大泉学園に「NOS VOS by PARCO(ノボ・バイ・パルコ)」開店
1991年 5月 「心斎橋PARCO」開店
9月 株式会社西電工に資本参加
11月 PARCO(Singapole)Pte Ltd設立
1992年 9月 「心斎橋PARCO−2(デュエ)」開店
1993年 10月 「ひばりが丘PARCO」開店
PARCO(ピーダッシュパルコ)」開店
1994年 3月 「池袋P’
「厚木PARCO」開店
4月 「広島PARCO」開店
1995年 9月 「パルコ・ブギス・ジャンクション」シンガポールにグランドオープン
1996年 4月 「松本PARCO」増床開店
11月 「大津PARCO」開店
1997年 3月 「宇都宮PARCO」を開店し、国内外20店舗体制を確立
1998年 11月 「名古屋PARCO南館」開店
2000年 3月 株式会社パルコ・シティ設立
9月 株式会社西電工、株式会社パルコプロモーション合併
株式会社パルコスペースシステムズに商号変更
2001年 6月 株式会社ヌーヴ・エイ設立
9月 「広島PARCO新館」開店
2002年 4月 渋谷「ZERO GATE」開店
2003年 4月 株式会社ホテルニュークレストン設立
5月 「委員会等設置会社」に移行
2005年 2月 「Pedi(ペディ)汐留」開店
3月 「札幌PARCO新館」開店
組織図
株主総会
指名委員会
取締役会
監査委員会
CS委員会
CSR委員会
報酬委員会
社長(CEO)
リスクマネジメント委員会
グループ監査室
●グループ監査担当
副社長(COO)
施設局
●
管
財
担
当
●
ビ
ル
メ
ン
テ
ナ
ン
ス
担
当
人材統括局
●
人
事
担
当
●
総
務
・
秘
書
担
当
事務センター
事
業
概
況
経営会議
企画室
●経営企画担当
●情報企画担当
管理本部
営業本部
財務統括局
エンタテインメント事業局
● ●
事 経
務 理
・ ・
シ 財
ス
テ 務
ム 担
担 当
●
劇
場
担
当
当
●
開発本部
店舗運営局
●
営
業
開
発
担
当
音
楽
・
映
像
・
出
版
担
当
経
営
戦
略
委員会事務局
●
店
舗
運
営
担
当
熊 大 広 心
大 名
岐 松 厚 千
斎
古
本 分 島 橋 津 屋 阜 本 木 葉
宣伝局
事業開発局
プロパティマネジメント局
●
宣
伝
担
当
● ● ● ● ● ●
仙 浦 国 建 ス 店
台 和 際 築 ト
ア 舗
プ プ プ
プ
ロ ロ ロ 企 ラ 開
ジ ジ ジ 画 ン 発
ェ ェ ェ 担 ニ 担
ク ク ク
ン
ト ト ト 当 グ 当
●
︵ プ
コ ロ
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サ ィ
ル マ
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︶ 担
当
担
当
津
田
沼
調 吉
祥
布 寺
ひ
ば
り
が
丘
渋 池 新
所
谷 袋 沢
宇
都
宮
財
務
セ
ク
シ
ョ
ン
会
社
概
要
札
幌
株式の状況(2005年2月28日現在)
会社が発行する株式の総数
発行済株式の総数
株主数
131,000,000株
82,210,781株
4,553名
大株主(上位10名)
株主名
当社への出資の状況
所有株式数(千株) 議決権比率(%)
19,179
23.88
日本トラスティ・サービス信託銀行㈱(信託口)
8,614
10.72
日本マスタートラスト信託銀行㈱(信託口)
7,080
8.81
㈱クレディセゾン
6,740
8.39
資産管理サービス信託銀行㈱(年金信託口)
2,094
2.61
㈱みずほコーポレート銀行
1,899
2.36
日興シティ信託銀行㈱(投信口)
1,499
1.87
ザ チェース マンハッタン バンク エヌ エイ ロンドン エス エル オムニバス アカウント
1,450
1.81
日本トラスティ・サービス信託銀行㈱(信託口4)
1,388
1.73
モルガン・スタンレー・アンド・カンパニー・インターナショナル・リミテッド
1,305
1.62
森トラスト㈱
注)当社は自己株式1,362千株を保有しておりますが、当該株式には議決権がないため上記の大株主か
ら除いております。
所有者別分布状況
株主数
金融機関・証券会社
90名
2.0%
その他法人
299名
6.6%
所有株式数
自己株式
1,362千株
1.7%
外国法人等
90名
2.0%
個人
4,073名
89.4%
個人
5,688千株
6.9%
外国法人等
12,098千株
14.7%
金融機関・証券会社
35,300千株
42.9%
その他法人
27,760千株
33.8%
株価・出来高の推移
(円)
800
700
600
500
400
月間合計(千株)
12,000
300
200
8,000
100
4,000
0
0
A new phase of evolution
会社概要
3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月
(2002年)
(2003年)
(2004年)
(2005年)
45
46
店舗一覧
※建物は商業部分のみを表示しています。
経
営
戦
略
経
営
戦
略
事
業
概
況
愛知県名古屋市中区栄3-29-1
新所沢PARCO
札幌PARCO
北海道札幌市中央区南1条西3-3
財
務
セ
ク
シ
ョ
ン
事
業
概
況
名古屋PARCO
本館
宇都宮PARCO
新館
栃木県宇都宮市馬場通り3-1-1
地下1F-地上10F
1997(H9).3.20 オープン
地下1F-地上5F
2005(H17).3.31 オープン
地下2F-地上8F
1975(S50).8.24 オープン
埼玉県所沢市緑町1-2-1
P館:地下1F-地上5F
L館:地下1F-地上4F
1983(S58).6.23 オープン
松本PARCO
長野県松本市中央1-10-30
地下1F-地上6F
1984(S59).8.23 オープン
西館・東館
西館:地下1F-地上11F(9-11Fホテル)
東館:地下1F-地上8F
1989(H1).6.29 オープン
岐阜PARCO
南館
岐阜県岐阜市神田町9-12
地下1F-地上8F
1976(S51).9.23 オープン
地下1F-地上10F
1998(H10).11.6 オープン
会
社
概
要
財
務
セ
ク
シ
ョ
ン
会
社
概
要
千葉PARCO
千葉県千葉市中央区中央2-2-2
地下1F-地上8F
1976(S51).12.1 オープン
津田沼PARCO
池袋PARCO
P'PARCO(ピーダッシュパルコ)
大津PARCO
千葉県船橋市前原西2-18-1
A館:地下1F-地上6F
B館:地下1F-地上6F
1977(S52).7.1 オープン
東京都豊島区南池袋1-28-2
地下2F-地上8F
1969(S44).11.23 オープン
地下2F-地上8F
1994(H6).3.10 オープン
滋賀県大津市打出浜14-30
地上1F-8F
1996(H8).11.2 オープン
心斎橋PARCO
広島PARCO
大阪府大阪市中央区心斎橋筋1-9-1
地下1F-地上9F
1991(H3).5.31 オープン
広島県広島市中区本通10-1
地下1F-地上10F
1994(H6).4.9 オープン
PARCO‐2(デュエ)
新館
地下1F-地上4F
1992(H4).9.3 オープン
地下1F-地上9F
2001(H13).9.21 オープン
大分PARCO
大分県大分市府内町1-1-1
地下2F-地上7F
1977(S52).4.29 オープン
札幌PARCO
渋谷PARCO
東京都渋谷区宇田川町15-1
PART1
PART2
PART3
ZERO GATE
Quattro
地下1F-地上6F
1975(S50).12.5 オープン
地下1F-地上8F
1981(S56).9.10 オープン
地下1F-地上4F
2002(H14).4.27 オープン
地下1F-地上5F
1988(S63).6.28 オープン
地下1F-地上9F
1973(S48).6.14 オープン
熊本PARCO
熊本県熊本市手取本町5-1
地下1F-地上9F
1986(S61).5.2 オープン
Pedi(ぺディ)汐留
東京都港区東新橋1-9-1
東京汐留ビルディング
地下2F・地下1F・地上2F
2005(H17).2.16オープン
松本PARCO
宇都宮PARCO
大分PARCO
熊本PARCO
ひばりが丘PARCO
東京都西東京市ひばりが丘1-1-1
地下1F-地上5F
1993(H5).10.8 オープン
NOS VOS by PARCO(ノボ・バイ・パルコ)
東京都練馬区東大泉4-4-21
地上1F-4F
1990(H2).9.29 オープン
47
新所沢PARCO
ひばりが丘PARCO
吉祥寺PARCO
調布PARCO
パルコ・ブギス・ジャンクション
(シンガポール)
吉祥寺PARCO
東京都武蔵野市吉祥寺本町1-5-1
地下2F-地上8F
1980(S55).9.21 オープン
調布PARCO
東京都調布市小島町1-38-1
地下1F-地上10F(8-10Fホテル)
1989(H1).5.25 オープン
厚木PARCO
神奈川県厚木市中町2-12-15
地下1F-地上9F
1994(H6).3.25 オープン
200 Victoria Street,
Parco in Bugis Junction,
Singapore 188024
地下1F-地上4F
1995(H7).4.27 オープン
厚木PARCO
名古屋PARCO
岐阜PARCO
大津PARCO
心斎橋PARCO
NOS VOS by PARCO
渋谷PARCO
池袋PARCO
P′
PARCO
Pedi(ペディ)汐留
津田沼PARCO
千葉PARCO
A new phase of evolution
Corporate Profile 2005
広島PARCO
48
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