(10) 融解熱の計算問題

2013 年度 看護学部「化学」(担当：野島 高彦)
(10) 融解熱の計算問題
–20 °C の氷 100 g 全量を融解させて 25 °C の液体の水にするために必要な熱エネルギーを
求めよ．単位に kJ を用いて答えよ．氷の比熱は 2.1 kJ K–1 kg–1，液体の水の比熱は
4.2 kJ K–1 kg–1，氷の融解熱は 335 kJ kg–1 とする．有効数字 2 桁で解答せよ．
計算の指針→ (1) –20 °C の氷を 0 °C にする段階，(2) 0 °C の氷を 0 °C の水にする段階，(3) 0 °C
の水を 25 °C にする段階，(4) 以上を合計する段階，に分けて計算する．
温度変化→ (熱エネルギー) = (質量)×(比熱)×(温度変化)
状態変化→ (熱エネルギー) = (質量)×(融解熱)
(1) –20 °C の氷を 0 °C にする段階
(熱エネルギー) = (質量)×(比熱)×(温度変化)
= (0.100 kg)(2.1 kJ K–1 kg–1)(20 K)
= 4.2 kJ
(2) 0 °C の氷を 0 °C の水にする段階
(熱エネルギー) = (質量)×(融解熱)
= (0.100 kg)(335 kJ kg–1)
= 33.5 kJ
(3) 0 °C の水を 25 °C にする段階
(熱エネルギー) = (質量)×(比熱)×(温度変化)
= (0.100 kg)(4.2 kJ K–1 kg–1)(25 K)
= 10.5 kJ
(1)から(3)を合計する．
4.2 kJ + 33.5 kJ + 10.5 kJ = 48.2 kJ
= 48 kJ