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2013 年 1 月 24 日
ネパール便り(第 4 報)
青年海外協力隊 平成 23 年度 3 次隊
村落開発普及員(ネパール)
バグルン郡開発委員会
-नेपालको जीवन-
大塚 喜美
第 3 報からずいぶん間があいてしまいました。この 5 カ月はネパールで最大のお祭りもあり、活動以外にもい
ろいろなことを経験できました!ネパールの絶大な景色を写真と共にお伝えします。
ネパールの最大のお祭りはダサイン!! 11 月 20 日から 11 月 29 日は、政府機関はお休みになります。ネパールと
いえば世界一のエベレストを始め、素晴らしい山々が存在する国です。私は、ダサイン休暇は Annapurna Base
Camp(ABC)に行ってきました。
Annapurna Base Camp in Nepal (約4300m)
見渡す限りの
絶景!
私の大好きなネパールは
大自然の宝庫です。
そして、すぐに迎えるのがティハールという光のお祭り。
この時期は各々、家にライトを灯すため町全体が華やかになります。
そして、3 日間牛をお祈りする日、犬をお祈りする日、
お金の神をお祈りする日、自分の弟にティカをつける日と
色々な行事もあります。
ここも任地で過ごさず、ノープランの旅に出かけてきました。
フラっと立ち寄った町の、全く知らない人の家で
ティハールの儀式も経験しました。
そして、辿りついたのは仏教の開祖・釈迦の生まれたとされる地、ルンビニ!!! バスで揺られること合計
14 時間くらい?一度行けて良かったです。
【村の四季の変化】
【活動紹介】
ネパール政府は、2017 年までにネパール国の Open Defecation Free(野外排泄根絶:以下 ODF)を達成する
ことを目的としており、2013 年 4 月 7 日に我がバグルン郡は ODF を宣言することを Mission としています。
現在急ピッチで各村での ODF 宣言が行われています。現在、私は Mission 達成のために各村で Total Behavior
Change のためのトレーニングを行う事が活動の一つの柱です。
トレーニングでは、私たちが「うんち」を食べ続けていることを認識してもらいます。
「トイレを作ろう!!」という言葉は使用せず、いかに理解してもらうか。私たちはモチベーションを与える、酵
素における触媒の役割を果たします。
糞便を介して私たちは、下痢、腸チフス、赤痢、A 型・E 型肝炎といった病気にかかると言われています。私
の任地、バグルン郡は人口 27 万人の郡ですが、1年間に郡保健局から各村に消費される医薬品額が 15000 万円
※。1村の1年間の村予算(ネパール政府から送られる開発予算)が約 150 万円。
(※:ネパールでは政府の病院、ヘルスポスト、サブヘルスポストでは決められた医薬品が検査後、無料で支給
されます。この額は正確ではありません)病気を予防できたら、この多額医薬品にかかるコストでどんなに開発
ができることかとも思ってしまいます。
ネパール人がかかる病気の 80%以上が品質管理の出来ていない食べ物・飲み水や清潔さの不足が原因である
ことが 2003 年にネパール政府より発表されています。
糞便が口に到達する経路のうち、最も分かりやすいのが「手」です。ネパールではご飯は手で食べます。石け
んを使用し、正しい方法で手を洗うことで、45%の下痢等、伝染病や不潔が原因で起こる病気を防ぐことができ
るというデータもあります。
多くの住民は、「なぜ洗う、いつ洗う、どのように洗う」を知っていますが、水がない、石けんがないなどの
理由で習慣づいていません。水が飲めず死ぬ人はいませんが、汚れた手が原因となり病気で死ぬことは、今なお
あります。
そこで、2012 年 10 月 15 日の Global Hand Washing Day に合わせ、翌々日に ODF 宣言を控えた Resha 村
で、清掃活動に合わせ Hand washing のカリキュラムを開きました。
早朝は Community Awareness Center にて
地域清掃活動の前に、全員学校に集め、Hand
Washing のプログラムを実施。
すぐに実践する素直な子供たち♪
【モチベーショントレーニング】
2012 年 9 月 23~25 日に Righa 村にてトレーニング実施。当時は一時的なトイレもない家が 140 件あり、多
くの住民が野外で排便している現状でした。3 カ月後の 2012 年 12 月 27 日、Righa 村も ODF を達成しました。
トレーニング実施により住民のモチベーションが上がり、自分達で決めた日にちを目標に住民たちが住民たちを
動かす。通過点ではあるものの、ODF 宣言という一つの区切りがあるため、トレーニングのし甲斐があります。
まずは政党リーダーも含め
村会議!!
誰がトレーニングに参加し、
先導してODFを達成するかと
いうところ。。。。
残念ながら、みんな責任逃
れを望みます。
参加者主導で地域住民が協力することの大
切さをゲームを通じて教えてくれました。
村を引っ張っていくモチベーターの仲間
水の問題はまだまだあります。ヒマラヤ、多くの川を国の資源にもつネパールは、世界で2番目に水資源に恵
まれた国であると聞きます。しかしながら、今なお川水を飲料水としている村、数時間しか水のでない共有水道
に毎朝水を汲みに行く村があるのが現状です。
てつだい
水道から水が出るのは6:00~7:30。
近くの水道が修理中なため本日は、
200件の家族が水を汲みに来ています。
手伝い?
水道から出る水が乾燥してしまったので、
貯蔵庫から出すしかない!!!
邪魔し?
満足!!
私も水汲み、水運び、掃除、料理等、村では何でもします。ただ、水牛の乳しぼり、山羊に与える餌の草刈り
だけは出来ていません。
【International 16 days Activism on violence against women】
2012 年 11 月 25 日から 16 日間、女性に対する暴力の啓発運動がありました。初日は朝 7 時からプラカードを持
ってバザール中を宣言しながら回りました。
【村開発委員会の仕事】
日本で言う村役場、それがネパールの村開発委員会に当たります。この村は、村役場の建物すらなく、青空役
場。村開発委員会と言っても、選挙のない現状のネパールにおいては、村長の役割を果たす職員(Secretary:
サチブ)が1名のみ。そして、下記に示す Devisthan 村のサチブは、一人で3つの村で村長の役割を果たしてい
ます。3 つの村と簡単に言いましたが、Devisthan 村の人口は約 8000 人居ます。
村役場の仕事はいろいろがありますが、この日は 70 歳以上の高齢者にお金を配る日でした。多くのサチブは、
郡庁所在地に住み、仕事がある時のみ、村に向かいます。その為、サチブのサインが必要な資料(住民登録、結
婚登録、出産登録、推薦状など)を入手するため、多くの住民が集まります。ここでは悲しい現実も良く目にし
ます。まだまだ勉強する必要のある年齢の子供が、自分の年齢を偽り、住民登録をします。その理由は海外に出
稼ぎに行くために。。
。いろいろな登録をしなければ、生活に支障がでるようになった今、やっと住民登録等の重
要性を理解し、過去の登録をする人が増えました。
(あくまで、私の任地のリモートエリアの状況であり、その他の郡の状況とは異なる部分が多いです)
お金を受取り、指紋を残します。も
ちろん、指紋を読み取るシステムは
ありませんが。。。
住民登録の仕事。
村開発委員会の仕事はまだまだ沢山あります。年間計画の策定もひと段落しました、すぐに、第 5 報でご報告
予定です!!!
ネパールに来て1年が経過しました。活動の折り返し地点かと思いきや、まだまだスタートを切れていない気も
しています。毎日新しいことの発見の日々!とにかく残り1年は思いっきり、そしてのんびりとネパールでの生
活を楽しみたいと考えています。
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