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健診・人間ドック市場に関する調査を実施(2016 年)
2016 年 6 月 6 日 プレスリリース 健診・人間ドック市場に関する調査を実施(2016 年) 【調査要綱】 矢野経済研究所では、次の調査要綱にて、国内の健診・人間ドック市場に関する調査を実施した。 1.調査期間:2015 年 12 月~2016 年 2 月 2.調査対象:健診センター、健診・人間ドックを実施している病院・診療所等 3.調査方法:当社専門研究員による直接面談、郵送によるアンケート調査、電話によるヒアリング、文献調査併用 <健診・人間ドック市場とは> 本調査における健診・人間ドック市場とは、自治体が実施する住民健診や労働安全衛生法に基づき企業・団体など が従業員向けに行う定期健診、母子保健法・学校保健法などに基づく健康診断、40 歳以上 74 歳以下の公的医療保 険加入者全員が受診する特定健康診査(特定健診)等の法定健診と、利用者が任意で受診する人間ドック等の任意健 診を対象とする。 【調査結果サマリー】 受診者数は増加するが、健診単価は低迷し、健診・人間ドック市場は横ばい傾向と予測 2015 年度の国内の健診・人間ドック市場(受診金額ベース)は、9,040 億円の見込である。特定健診の 受診率は今後もアップしていくものの、少子化などの影響により、法定健診の市場は横ばいから微増傾 向にとどまると考える。健診・人間ドック市場全体として、今後、受診者数は増加するが、健診単価は伸び 悩むことで、2016 年度の健診・人間ドック市場(同ベース)を前年度比 100.7%の 9,100 億円に、それ以 降もほぼ横這いで推移すると予測する。 受診者のニーズに応える豊富なオプション検査により他施設との差別化図る 本調査に関連した健診施設向けのアンケート調査結果によると、標準検査以外のオプション検査とし て実施している項目(複数回答)を尋ねたところ、骨/骨密度検査が最も多く、アンケート回答施設 87 件の うち 60 件(構成比 69.0%)であった。次いで PSA 検査が 57 件(同 65.5%)、乳房触診+乳房画像診断が 55 件(同 63.2%)と続いている。健診施設は、多様な検査ニーズに対応することで、他施設との差別化を 図ろうとする意向が伺える。 ◆ 資料体裁 資料名:「健診・人間ドック市場の実態と展望 発刊日:2016 年 2 月 29 日 体 裁:A4 判 299 頁 定 価:120,000 円(税別) 2016 年版」 株式会社 矢野経済研究所 所在地:東京都中野区本町2-46-2 代表取締役社長:水越 孝 設 立:1958年3月 年間レポート発刊:約250タイトル URL: http://www.yano.co.jp/ 本件に関するお問合せ先(当社 HP からも承っております http://www.yano.co.jp/) ㈱矢野経済研究所 マーケティング本部 広報チーム TEL:03-5371-6912 E-mail:[email protected] 本資料における著作権やその他本資料にかかる一切の権利は、株式会社矢野経済研究所に帰属します。 本資料内容を転載引用等されるにあたっては、上記広報チーム迄お問合せ下さい。 Copyright © 2016 Yano Research Institute Ltd. 2016 年 6 月 6 日 プレスリリース 【 調査結果の概要 】 1. 健診市場の背景 法定健診には、自治体が実施する住民健診や企業・団体等が従業員向けに実施する定期健診、結 核・肺がん検診、母子健康法・学校保健法などに基づく健康診断、後期高齢者向けの高齢者健診などが 含まれる。そのうち、40 歳以上 74 歳以下の公的医療保険加入者全員が受診する特定健康診査(以下、 特定健診)が 2008 年から実施されている。その他に、利用者が任意で受診する人間ドック等の任意健診 も実施されており、本調査における健診・人間ドック市場はそのいずれも対象として算出した。 厚生労働省によると、特定健診の受診率は、2013 年度で 47.6%となっている。2011 年度が 44.7%、 2012 年度が 46.2%と年々受診率は向上しているものの、第2期特定健康診査等実施計画で 2017 年度ま での全国目標値として設定している 70%に対しては未だ低い水準にとどまっている。受診率の上昇により、 メタボリックシンドロームの該当者及び予備群の減少につなげ、将来的な医療費の抑制を図るという取り 組みではあるが、未だ改善の余地が大きいと考える。 2. 市場規模推移と予測 2015 年度の国内の健診・人間ドック市場(受診金額ベース)は、9,040 億円の見込である。市場を考察 すると、特定健診の受診率は今後もアップしていくものの、少子化などの影響により法定健診の市場は横 ばいから微増にとどまると考える。また、人間ドックなどの任意健診の受診者数の伸びが市場を牽引する が、任意健診の受診料については今後予定されている消費税増税分を値上げにより吸収できない可能 性もあり、市場規模の大幅な増加は望めない見通しである。健診・人間ドック市場全体として、今後、受診 者数は増加するが、健診単価は伸び悩むことで、2016 年度の健診・人間ドック市場(同ベース)を前年度 比 100.7%の 9,100 億円に、それ以降もほぼ横這いに推移すると予測する。 図 1.健診・人間ドック市場規模推移 (単位:億円) 10,000 9,140 9,140 9,040 9,040 9,100 2012年度 2013年度 2014年度 2015年度見込 2016年度予測 9,000 8,000 7,000 6,000 5,000 4,000 3,000 2,000 1,000 0 矢野経済研究所推計 注1.健診の受診金額ベース、但し地方自治体や健康保険組合からの補助金額を含む 注2.特定保健指導に関する費用は含まない 注3.2015 年度は見込値、2016 年度は予測値 Copyright © 2016 Yano Research Institute Ltd. 2016 年 6 月 6 日 プレスリリース 3. 注目すべき動向~多様化するオプション検査項目 本調査に関連し、健診施設に対してアンケート調査を行い、87 件の施設から回答を得た。標準検査以 外のオプション検査として実施している検査項目を尋ねたところ、骨/骨密度検査が最も多く、60 件(構成 ※ 比 69.0%)であった。次いで PSA 検査 が 57 件(同 65.5%)、乳房触診+乳房画像診断が 55 件(同 63.2%)と続いている。健診施設では、多様な検査ニーズに対応することで、他施設との差別化を図ろうと する意向が、調査の結果から伺える。 図 2.健診施設で実施しているオプション検査項目(上位 5 位まで) 矢野経済研究所作成 注4.調査期間:2015 年 12 月~2016 年 2 月、調査対象(集計対象):全国健康保険協会(協会けんぽ)の健診実施施設 87 件、調査方法:郵送アンケート、複数回答 ※PSA(Prostate Specific Antigen=前立腺特異抗原)検査とは、前立腺がんを早期発見するための検査 Copyright © 2016 Yano Research Institute Ltd.