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食品衛生だより vol.4(PDF形式, 300.92KB)
川崎市中央卸売市場 食 品 衛 生 検 査 所 ℡:975-2245 平成27年度 検査所だより 平成28年1月5日発刊(vol.4) 昨年は食品衛生検査所業務に御協力いただきありがとうございました。 本年もよろしくお願いいたします。 ○ノロウイルス食中毒警戒情報発令中○ ノロウイルスを原因とする食中毒は、毎年、秋から冬にかけて多く発生して います。食品従事者の方は手洗い、消毒、健康管理に十分注意して、食品の二 次汚染による食中毒を発生させないよう十分注意してください。 有毒魚について 魚介類の中には、食べると人体に害を及ぼすような毒を持つ有毒魚がいます。 有毒魚には、販売を禁止されているものと、販売を自粛するよう厚生労働省か ら通知のあるものがあります。 ▼厚生労働省通知により指定されている有毒魚介類 魚種 通達内容 原因となる物 質 有毒部位 オニカマス 販売禁止 全部廃棄 シガトキシン 筋肉 イシナギ 販売禁止 肝臓廃棄 ビタミン A 肝臓 イシナギ(オオクチイシナギ) バラムツ 販売禁止 全部廃棄 ワックス 筋肉 肝臓に含まれるビタミン A の過剰 アブラソコムツ 販売禁止 全部廃棄 ワックス 筋肉 摂取により激しい頭痛、発熱、吐き気、 ゴマシズ 販売自粛 脂質成分 筋肉 嘔吐などが生じる。肝臓を取り除くこ ホシゴマシズ 販売自粛 脂質成分 筋肉 アオブダイ 販売自粛 パリトキシン 筋肉 とで販売可能となります。 この他、中 毒 事 例 が あ る も の は 販売を自粛するよう指導しているものも あります。 魚を購入する場合は、魚種を確認し、見慣れない魚については販売者に毒性、 食用できる部位などを問い合わせましょう。 ☆川崎市食品衛生法に基づく営業に係る公衆衛生上 講ずべき措置の基準に関する条例について☆ こちらの条例には、川崎市において食品関係営業者が守るべき基準が定めら れており、平成 27 年 7 月 1 日から改正条例が施行されています。 今回は改正のポイント3点のうち、HACCP(危害分析・重要管理点方式) 型基準の導入について説明します。 食品の製造又は加工における衛生管理の手法については、HACCPが国際 標準として広く普及が進んでおり、HACCPの導入により食品の安全性の向 上が期待されています。また、食品の輸出にあたり、他国からHACCPによ る衛生管理を求められる場合があります。これらの流れから管理運営基準につ いて、従来の基準に加え、HACCP型基準を追加し、食品等事業者はいずれ かの基準により衛生管理を実施することが定められました。 <HACCP とは> HACCP とは原材料の受入から最終製品まで各工程ごとに、微生物による汚 染や異物の混入などの危害を予測(HA:危害要因分析)した上で、危害の防 止につながる特に重要な工程を監視し、記録する(CCP:重要管理点)ことに より、製品の安全性を確保する衛生管理手法です。これまでの最終製品の抜き 取り検査に比べて、より効果的に、安全性に問題のある製品の出荷を未然に防 止できるとともに、原因の追究を容易にすることが可能となるものです。 メ リ ッ ト の 一 例と し て は、品質のばらつきが少 なくなる、工程ごとに確 認 す る こ と が 明確 に な る、取引先からの評価が あ が る 等 が 考 えら れ ま す。 HACCP の詳細については厚生労働省ホームページで確認ができます。