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EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド
EMC® NetWorker® バージョン 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド P/N 300-009-120 リビジョン A01 EMC ジャパン株式会社 東京都渋谷区代々木 2-1-1 新宿マインズタワー 〒 151-0053 お問い合わせは フリーダイヤル 0120-588543 受付時間:月∼金 9:00 ∼ 17:30(祝日を除く) URL:http://japan.emc.com Copyright © 1990 - 2009 EMC Corporation. All rights reserved. 発効日 2009 年 3 月 このドキュメントに記載されている情報は、ドキュメントの出版日時点の情報です。これらの情報は、予告なく変更される ことがあります。 このドキュメントの情報は「現状のまま」提供されます。EMC Corporation は、この資料に記載される情報に関する、どの ような内容についても表明保証条項を設けず、特に、商品性や特定の目的に対する適応性に対する黙示の保証はいたしません。 この資料に記載される、いかなる EMC ソフトウェアの使用、複製、頒布も、当該ソフトウェア・ライセンスが必要です。 EMC 製品名の最新の一覧については、EMC.com の「EMC Corporation Trademarks」を参照してください。 記載されている他のすべての商標は、各社の所有物です。 2 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド はじめに EMC では、製品ラインのパフォーマンスと機能の増強と拡張の一環として、ハード ウェアとソフトウェアの改訂版を随時リリースしています。したがって、このド キュメントに記載された機能が、現在使用されているソフトウェアまたはハード ウェアのすべてのバージョンでサポートされるとは限りません。製品の機能に関す る最新情報については、ご使用になっている製品のリリース・ノートを参照してく ださい。 製品が正しく機能しない場合、またはこのドキュメントに記載されたとおりに機能 しない場合は、EMC 担当営業にお問い合わせください。 対象読者 コマンドのオンライン・ ヘルプ このドキュメントは、NetWorker 7.5 のドキュメント・セットの一部であり、オペ レーティング・システムのコマンド・ラインのコマンドを実行するシステム管理者を 対象としています。 コマンド・ラインからコマンドのヘルプを利用することもできます。 ◆ このドキュメントで紹介するコマンド情報の詳細は、Windows を除いた任意の プラットフォームのコマンド・ラインからも確認できます。このヘルプにコマン ド・ラインからアクセスするには、以下のように man command_name と入力 します。 man recover 注 : man コマンドを使用してヘルプにアクセスするには、オプションのパッケージであ る LGTOman をインストールする必要があります。また、オペレーティング・システム のパスや環境変数には、man ページのロケーションが含まれている必要があります。含 まれていない場合は、man ページのインストール場所から man コマンドを実行する必要 があります。 ◆ 任意のプラットフォームのNetWorkerコマンドに関する基本的なヘルプにアクセ スするには、コマンド・ラインから以下のように command_name -help と入力 します。 recover -help 注 : 基本的なヘルプに含まれる情報は、コマンドの引数やオプション、パラメータのリス トに限られます。詳しい情報については、このドキュメントを参照してください。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 3 はじめに 問い合わせ先 EMC のサポート、製品、ライセンスに関する情報は次の方法で入手できます。 製品情報 — マニュアル、リリース・ノート、ソフトウェアのアップデート、または EMC の製品、ライセンス、サービスに関する情報については、以下の EMC Powerlink の Web サイト(登録が必要)を参照してください。 http://Powerlink.EMC.com テクニカル・サポート — テクニカル・サポートについては、Powerlink の EMC カ スタマー・サービスにお問い合わせください。Powerlink を通じてサービス・リク エストを開くには、有効なサポート契約が結ばれている必要があります。サポート 契約の締結またはアカウントに関するご質問については、EMC 担当営業までお問い 合わせください。 お客様のご意見 お客様のご意見は、ユーザー向けドキュメントの正確性や構成、総合的な品質を向 上させるうえで大きな役割を担っています。このドキュメントに関するご意見を下 記までお寄せください。 [email protected] 特定の情報や手順に関する問題やご意見、ご質問がある場合は、題名を添えてお問 い合わせください。また、お問い合わせいただいた内容にすぐに対応できるよう、 ドキュメントのパート番号や改訂番号(A01 など)、ページ番号など、その他の情報 もお分かりになる範囲でお知らせください。 4 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド ansrd(8) Maintenance Procedures ansrd(8) 製品名(A-Z) nsrd - NetWorker サービスを提供するデーモン 形式 nsrd [ -k virtual-service-name ] ansrd [ コメント ] DESCRIPTION nsrd デーモンは、RPC ベースの保存サービスおよびリカバリサービスを提供します。このサービスにより、ユーザ はネットワーク上でファイルを保存、検索、リカバリできます。RPC プログラム番号として nsrd によって提供さ れる番号は 390103 です。 通常、nsrd は、起動時にシェルのスタートアップスクリプト (rc.local、r.boot) など ) によって呼び出され、 ユーザが直接起動する必要はありません。起動されると、nsrd は、NetWorker サービスを提供するのに必要な他 のデーモンを起動します。 nsrd コマンドは、適切なリソースのあるマシン上で実行される必要があります。このリソースには、メディアマル チプレクシングソフトウェア (nsrmmd(8) を参照 ) によって制御されるデバイス ( テープドライブなど ) と、保 存されたユーザファイルおよびファイルを含むボリュームのインデックスをインデックスデーモンが保持するため の十分なディスク領域 (nsrindexd(8) および nsrmmdbd(8) を参照 ) が含まれます。 バックアップ、リカバリ、または他のセッションが開始するたびに、nsrd はプログラム ansrd を起動して、要求 されたセッションを処理します。ansrd プログラムはエージェントと呼ばれます。エージェントは、バックアップ、 リカバリ、または他のセッションを監視する役割を担い、セッションが完了すると自動的に終了します。ps(1) ま たは他のプロセス監視ツールを使用すると、ansrd の後続のパラメータを検査して、監視しているセッションの種 類を確認できます。必要な場合は、エージェントを強制的に終了してバックアップまたはリカバリセッションを中 断できます。エージェントを直接実行することはできません。エージェントを起動できるのは nsrd だけです。 nsrd を -k オプションを指定して起動すると、nsrd は、クラスタサービスとしてインストールされたかどうか、 および /nsr/res を所有する仮想ホストが virtual-service-name と一致するかどうかを確認します。この確 認手順のいずれかが失敗すると、nsrd はすぐに終了します。(NetWorker がクラスタサービスとしてインストー ルされたかどうかをチェックするために、nsrd は NetWorker.clustersvr というファイルをチェックします。 ファイルは、nsrd バイナリがあるディレクトリ内にあります。/nsr/res が virtual-service-name によって 所有されているかどうかをチェックするために、nsrd はクラスタ管理ソフトウェアに問い合わせます。) -k オプションを使用せずに NetWorker をクラスタで起動した場合、サーバは /nsr/res を所有する仮想ホストの ID を適用します。/nsr/res を所有する仮想ホストがない場合、nsrd は起動しません。 オプション -k virtual-service-name ホスト名 /ID として nsrd に対して、virtual-service-name を使用してクラスタフェイルオーバモー ドで起動するように指示します。このオプションは、NetWorker を起動する NetWorker クラスタ制御ス クリプトによって使用されます。 ファイル /nsr/logs/daemon.raw nsrd および他の NetWorker デーモンが、NetWorker のイベントメカニズムでは記録できないさまざま なエラー状態に関する情報を送信するファイル。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 5 ansrd(8) /nsr/res/nsrdb NetWorker サービスとそのリソースを記述する情報 (nsr_service(5) を参照 )。 NetWorker.clustersvr NetWorker のデーモンが含まれているディレクトリにこのファイルが存在する場合、NetWorker サーバ がクラスタサービスとしてインストールされたことを示します。 参照先 nsr(8)、 nsr_service(5)、 nsr_render_log(8)、 nsrmmd(8)、 nsrmmdbd(8)、 nsrindexd(8)、 ps(1)、 rc(8) 6 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド ascdcode(8) Maintenance Procedures ascdcode(8) 製品名(A-Z) ascdcode - ASC/ASCQ エラーコード用のエラーメッセージを出力する 形式 ascdcode [ -o ベンダー ID [ -p 製品 ID ] ] ASC ASCQ 機能説明 ascdcode プログラムは、Additional Sense Code (ASC) と Addi-tional Sense Code Qualifier (ASCQ) データを解釈し、適切なエラーメッセージを返します。ascdcode プログラムは、-o および -p オプション で指定されたベンダおよび製品 ID、SCSI-3 仕様 (http://www.ncits.org) で定義されたすべてのライブラリ またはデバイス、または個々のベンダに関して、解釈された ASC/ASCQ データを返します。実装されていない ASC/ASCQ コードでは、ascdcode プログラムは、以下のメッセージを返します。実装されていません オプション -o vendor id ベンダが OEM かどうかを確認し、ライブラリまたはデバイス用の元のベンダが定義した ASC/ASCQ エラー コードを検索します。-p オプションが指定されていない場合、ascdcode はこのオプションで指定され た vendor id のベンダ固有の情報を返します。vendor id は、inquire プログラムの実行時に報告さ れるベンダ文字列と同じであることが必要です。ベンダ ID 割り当ての完全なリストについては、 http://www.t10.org/lists/vid-alph.htm を参照してください。このオプションは、ベンダ固有の ASC/ASCQ コードで、0x7f より大きい値に対してのみ適用されます。 -p product id -o と使用して、OEM ベンダとライブラリまたはデバイスタイプを提供します。product id は、 inquire プログラムの実行時に報告されるベンダ文字列と同じでなければなりません。 ASC 引数は、ライブラリまたはデバイスが報告する ASC/ASCQ エラーコードのペアの前者でなければな りません。値は 0x. の値で始まる 16 進形式の数値で指定できます。デフォルトの値は、10 進数であると 仮定されています。 ASCQ 引数は、ライブラリまたはデバイスが報告する ASC/ASCQ エラーコードのペアの後者でなければな りません。値は 0x. の値で始まる 16 進形式の数値で指定できます。デフォルトの値は、10 進数であると 仮定されています。 ファイル /INSTALL_PATH/lgtovendors ベンダ固有のファイルをインストールしたディレクトリ。 /INSTALL_PATH/lgtovendors/OEM_MAP OEM ベンダおよびそれに対応する製品を元のベンダにマップするファイル。新規 OEM ベンダと製品のエン トリの追加方法については、ファイルを参照してください。 参照先 libscsi(8) 制限 ascdcode プログラムは、必ずインストールされたベンダ固有ファイルを使用してベンダ固有のエラーメッセージを 検索します。 ASC/ASCQ エラーコードおよびそれに対応するエラーテキストの表記の規則は、次のとおりです。 0x[ASC], 0x[ASCQ], [ エラーメッセージ ] EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 7 ascdcode(8) 8 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド cdi_block_limits(8) Maintenance Procedures cdi_block_limits(8) 製品名(A-Z) cdi_block_limits - テープデバイスのブロックサイズ制限を照会する 形式 cdi_block_limits -f デバイス [ -v ] [ -t { s | t | g | n | m | i } ] 機能説明 cdi_block_limits プログラムは、テープデバイスのブロックサイズ制限を検索します。cdi_block_limits プ ログラムは、指定された SCSI デバイス(-f オプションで指定)のブロックサイズ制限を返します。デバイスブ ロックサイズ制限は、オペレーティングシステムの制限より大きい場合があることに注意してください。このプロ グラムでは、特にデバイスブロックサイズ制限を返します。 オペランド -f デバイス ブロックサイズ情報を取得するデバイスを指定します。 オプション -t -v -t オプションを使用すると、ブロックサイズ制限の検索に使用するテープ機能の方式を指定できます。-t オプションが指定されていない場合は、デフォルトの方式として OS テープドライバの SCSI パススルー機 能が使用されます。libcdi(8) マンページを参照して、cdi_block_limits プログラムで現在サポート されているアクセス方式の完全なリストを確認してください。 プログラムを冗長モードで実行します。このオプションは、プログラムで使用される CDI ライブラリの バージョン番号を出力します。 使用例 ドライブステータス情報を含むサンプル出力 : % cdi_block_limits -f /dev/rmt/2cbn /dev/rmt/2cbn からアクセスされたデバイスブロックサイズ制限 許される最大ブロックサイズは 16776128 です。 許される最小ブロックサイズは 61301 です。 cdi_info.drivestat: ステータス = 1, DRIVE_STATUS_NO_ERROR メッセージ = ドライブレポートにエラーはありません - ただし状態は不明です 参照先 libcdi(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 9 cdi_block_limits(8) 10 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド cdi_bsf(8) Maintenance Procedures cdi_bsf(8) 製品名(A-Z) cdi_bsf - backward space file SCSI コマンドをテープデバイスに発行する 形式 cdi_bsf -f デバイス -n カウント [ -v ] [ -t { s | t | g | n | m | i } ] 機能説明 cdi_bsf プログラムは、backward space file (bsf) SCSI コマンドをテープデバイスに対して発行します。 cdi_bsf プログラムはまた、指定された SCSI デバイス(-f オプションで指定)のステータスを返します。 オペランド -f デバイス bsf SCSI コマンドを送信するデバイスを指定します。 -n カウント bsf SCSI コマンドのファイルカウント。"-n count" パラメータが必要です。 OPTIONS -t -v -t オプションを使用すると、bsf SCSI コマンド発行に使用するためのテープ機能の方式を指定できま す。-t オプションが指定されていない場合は、デフォルトの方式として OS テープドライバの SCSI パス スルー機能が使用されます。libcdi(8) マンページを参照して、cdi_bsf プログラムで現在サポートさ れているアクセス方式の完全なリストを確認してください。 プログラムを冗長モードで実行します。このオプションは、プログラムで使用される CDI ライブラリの バージョン番号を出力します。 使用例 ドライブステータス情報を含むサンプル出力 : % cdi_bsf -f /dev/rmt/2cbn -n 2 CDI_BSF 2 は成功しました。 コマンドの経過時間は 0 秒です cdi_info.drivestat: ステータス = 0, DRIVE_STATUS_READY メッセージ = テープドライブの準備ができました 参照先 libcdi(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 11 cdi_bsf(8) 12 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド cdi_bsr(8) Maintenance Procedures cdi_bsr(8) 製品名(A-Z) cdi_bsr - backward space record コマンドをテープデバイスに発行する 形式 cdi_bsr -f デバイス -n カウント [ -v ] [ -t { s | t | g | n | m | i } ] 機能説明 cdi_bsr プログラムは、backward space record (bsr) SCSI コマンドをテープデバイスに発行します。 cdi_bsr プログラムはまた、指定された SCSI デバイス(-f オプションで指定)のステータスを返します。 オペランド -f デバイス bsr SCSI コマンドを送信するデバイスを指定します。 -n カウント bsr SCSI コマンドのレコードカウント オプション -t -v -t オプションを使用すると、bsr SCSI コマンド発行に使用するためのテープ機能の方式を指定できま す。-t オプションが指定されていない場合は、デフォルトの方式として OS テープドライバの SCSI パス スルー機能が使用されます。libcdi(8) マンページを参照して、cdi_bsr プログラムで現在サポートさ れているアクセス方式の完全なリストを確認してください。 プログラムを冗長モードで実行します。このオプションは、プログラムで使用される CDI ライブラリの バージョン番号を出力します。 使用例 ドライブステータス情報を含むサンプル出力 : % cdi_bsr -f /dev/rmt/2cbn -n 2 -v CDI_GET_VERSION は 1 を返します CDI_BSR 2 は成功しました。 コマンドの経過時間は 0 秒です cdi_info.drivestat: ステータス = 0, DRIVE_STATUS_READY メッセージ = テープドライブの準備ができました 参照先 libcdi(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 13 cdi_bsr(8) 14 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド cdi_eod(8) Maintenance Procedures cdi_eod(8) 製品名(A-Z) cdi_eod - end of data SCSI コマンドをテープデバイスに送信する 形式 cdi_eod -f デバイス [ -v ] [ -t { s | t | g | n | m | i } ] 機能説明 cdi_eod プログラムは、end of data (eod) SCSI コマンドをテープデバイスに送信します。cdi_eod プログ ラムはまた、指定された SCSI デバイス(-f オプションで指定)のステータスを返します。 オペランド -f デバイス eod SCSI コマンドを送信するデバイスを指定します。-f オプションは必須オプションです。 オプション -t -v -t オプションを使用すると、eod SCSI コマンド発行に使用するためのテープ機能の方式を指定できま す。-t オプションが指定されていない場合は、デフォルトの方式として OS テープドライバの SCSI パス スルー機能が使用されます。libcdi (8) マンページを参照して、cdi_eod プログラムで現在サポートさ れているアクセス方式の完全なリストを確認してください。 プログラムを冗長モードで実行します。このオプションは、プログラムで使用される CDI ライブラリの バージョン番号を出力します。 使用例 ドライブステータス情報を含むサンプル出力 : % cdi_eod -f /dev/rmt/2cbn CDI_EOD を完了しました。 コマンドの経過時間は 0 秒です cdi_info.drivestat: ステータス = 0, DRIVE_STATUS_READY メッセージ = テープドライブの準備ができました 参照先 libcdi(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 15 cdi_eod(8) 16 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド cdi_filemark(8) Maintenance Procedures cdi_filemark(8) 製品名(A-Z) cdi_filemark - write filemark/setmark コマンドをテープデバイスに発行する 形式 cdi_filemark -f デバイス [ -a ] [ -n カウント ] [ -s ] [ -v ] [ -t { s | t | g | n | m | i } ] 機能説明 cdi_filemark プログラムは、write filemark/setmark SCSI コマンドを指定したデバイスに発行します。 cdi_filemark プログラムはまた、指定された SCSI デバイス(-f オプションで指定 ) のステータスを返します。 デフォルトでは、指定されたデバイスに単一のファイルマークを書き込みます。 オペランド -f デバイス write filemark SCSI コマンドを送信するデバイスを指定します。 オプション -a 操作に対して非同期 I/O を使用します。このプログラムは、完了するまでブロックすることはなく、すぐ に返ります。デフォルトでは同期 I/O です。 -n カウント write filemark SCSI コマンドのファイルマークのカウント。デフォルトのカウントは 1 です。 -s ファイルマークではなく、セットマークを書き込みます。 -t -t オプションを使用すると、write filemark SCSI コマンドで使用するテープ機能の方式を指定でき ます。-t オプションが指定されていない場合は、デフォルトの方式として OS テープドライバの SCSI パ ススルー機能が使用されます。libcdi (8) マンページを参照して、cdi_filemark プログラムで現在サ ポートされているアクセス方式の完全なリストを確認してください。 -v プログラムを冗長モードで実行します。このオプションは、プログラムで使用される CDI ライブラリの バージョン番号を出力します。 使用例 ドライブステータス情報を含むサンプル出力 : % cdi_filemark -f /dev/rmt/2cbn -n 2 -v CDI_GET_VERSION は 1 を返します CDI_WRITE_FILEMARKS 2 は成功しました。 コマンドの経過時間は 0 秒です cdi_info.drivestat: ステータス = 0, DRIVE_STATUS_READY メッセージ = テープドライブの準備ができまし 参照先 libcdi(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 17 cdi_filemark(8) 18 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド cdi_fsf(8) Maintenance Procedures cdi_fsf(8) 製品名(A-Z) cdi_fsf - forward space file SCSI コマンドをテープデバイスに発行する 形式 cdi_fsf -f デバイス -n カウント [ -v ][ -t { s | t | g | n | m | i } ] 機能説明 cdi_fsf プログラムは、forward space file (fsf) SCSI コマンドをテープデバイスに発行します。 cdi_fsf プログラムはまた、指定された SCSI デバイス(-f オプションで指定)のステータスを返します。 オペランド -f デバイス fsf SCSI コマンドを送信するデバイスを指定します。-f オプションは必須オプションです。 -n カウント fsf SCSI コマンドのファイルカウント。 オプション -t -v -t オプションを使用すると、fsf SCSI コマンド発行に使用するためのテープ機能の方式を指定できま す。-t オプションが指定されていない場合は、デフォルトの方式として OS テープドライバの SCSI パス スルー機能が使用されます。libcdi (8) マンページを参照して、cdi_fsf プログラムで現在サポートさ れているアクセス方式の完全なリストを確認してください。 プログラムを冗長モードで実行します。このオプションは、プログラムで使用される CDI ライブラリの バージョン番号を出力します。 使用例 ドライブステータス情報を含むサンプル出力 : % cdi_fsf -f /dev/rmt/2cbn -n 2 CDI_FSF 2 は成功しました。 コマンドの経過時間は 0 秒です cdi_info.drivestat: ステータス = 0, DRIVE_STATUS_READY メッセージ = テープドライブの準備ができました 参照先 libcdi(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 19 cdi_fsf(8) 20 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド cdi_fsr(8) Maintenance Procedures cdi_fsr(8) 製品名(A-Z) cdi_fsr - forward space record コマンドをテープデバイスに発行する 形式 cdi_fsr -f デバイス -n カウント [ -v ] [ -t { s | t | g | n | m | i } ] 機能説明 cdi_fsr プログラムは、forward space record (fsr) SCSI コマンドをテープデバイスに発行します。 cdi_fsr プログラムはまた、指定された SCSI デバイス(-f オプションで指定)のステータスを返します。 オペランド -f デバイス fsr SCSI コマンドを送信するデバイスを指定します。 -n カウント fsr SCSI コマンドのレコードカウント。 オプション -t -v -t オプションを使用すると、fsr SCSI コマンド発行に使用するためのテープ機能の方式を指定できま す。-t オプションが指定されていない場合は、デフォルトの方式として OS テープドライバの SCSI パス スルー機能が使用されます。libcdi (8) マンページを参照して、cdi_fsr プログラムで現在サポートさ れているアクセス方式の完全なリストを確認してください。 プログラムを冗長モードで実行します。このオプションは、プログラムで使用される CDI ライブラリの バージョン番号を出力します。 使用例 ドライブステータス情報を含むサンプル出力 : % cdi_fsr -f /dev/rmt/2cbn -n 2 -v CDI_GET_VERSION は 1 を返します CDI_FSR 2 は成功しました。 コマンドの経過時間は 0 秒です cdi_info.drivestat: ステータス = 0, DRIVE_STATUS_READY メッセージ = テープドライブの準備ができました 参照先 libcdi(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 21 cdi_fsr(8) 22 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド cdi_get_config(8) Maintenance Procedures cdi_get_config(8) 製品名(A-Z) cdi_get_config - テープデバイスの設定情報を取得する 形式 cdi_get_config -f デバイス [ -v ] [ -t { s | t | g | n | m | i } ] 機能説明 cdi_get_config プログラムは、テープデバイスの設定情報を取得します。このコマンドの出力データは、SCSI Mode Sense ディスコネクト / リコネクト、データ圧縮、およびデバイスの設定ページから集められます。 オペランド -f デバイス 設定情報を取得するデバイスを指定します。 オプション -t -v -t オプションを使用すると、設定情報のデバイス検索で使用するテープ機能の方式を指定できます。-t オプションが指定されていない場合は、デフォルトの方式として OS テープドライバの SCSI パススルー機 能が使用されます。libcdi (8) マンページを参照して、cdi_get_config プログラムで現在サポート されているアクセス方式の完全なリストを確認してください。 プログラムを冗長モードで実行します。このオプションは、プログラムで使用される CDI ライブラリの バージョン番号を出力します。 使用例 ドライブステータス情報を含むサンプル出力 : % cdi_get_config -f /dev/rmt/2cbn -v CDI_GET_VERSION は 1 を返します /dev/rmt/2cbn の SCSI 構成情報 : active_format 000d active_partition 00b8 write_full_ratio 0000 read_empty_ratio 007e write_delay_time c950 flags 000000009cef2080 保存可能なパラメータ アクティブな形式の変更 データバッファのリカバリ サポートされているブロック ID セットマーカー報告 通算ファイルマークの停止 : 3 通算ファイルマークで停止 バッファの順序をリカバリ 早期警告報告 EOD 定義:予約済 (4) EOD 生成が有効 早期警告の同期 ソフトの書き込み保護 buffer_size_early_warning data_compress_algorithm discon_buffer_full 00b80000 0000 00ad EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 23 cdi_get_config(8) discon_buffer_empty 00b8 discon_bus_inactive 007e discon_time_limit c950 discon_connect_time_limit ef75 discon_max_burst_time 9eb8 compression_algorithm 007ec950 decompression_algorithm ef759eb8 cdi_info.drivestat: ステータス = 1, DRIVE_STATUS_NO_ERROR メッセージ = ドライブレポートにエラーはありません - ただし状態は不明です 参照先 24 libcdi(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド cdi_get_status(8) Maintenance Procedures cdi_get_status(8) 製品名(A-Z) cdi_get_status- ステータス情報をテープデバイスから取得する 形式 cdi_get_status -f デバイス [ -v ] [ -t { s | t | g | n | m | i } ] 機能説明 cdi_get_status プログラムは、ステータス情報をテープデバイスから取得します。テープ密度とブロックポジ ションを含むデータが返されます。 オペランド -f デバイス ステータス情報を取得するデバイスを指定します。 オプション -t -v -t オプションを使用すると、ステータス情報のデバイス検索で使用するテープ機能の方式を指定できま す。-t オプションが指定されていない場合は、デフォルトの方式として OS テープドライバの SCSI パス スルー機能が使用されます。libcdi (8) マンページを参照して、cdi_get_status プログラムで現在 サポートされているアクセス方式の完全なリストを確認してください。 プログラムを冗長モードで実行します。このオプションは、プログラムで使用される CDI ライブラリの バージョン番号を出力します。 使用例 cdi_get_status からのサンプル出力 : % cdi_get_status -f /dev/rmt/2cbn CDI_GET_STATUS の返り値 : DRIVE_STATUS_READY 現在の密度コード = 00 ポジションは絶対ブロック番号 0 参照先 libcdi(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 25 cdi_get_status(8) 26 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド cdi_inq(8) Maintenance Procedures cdi_inq(8) 製品名(A-Z) cdi_inq - インクワイアリ情報をテープデバイスから取得する 形式 cdi_inq -f デバイス [ -v ] [ -t{ s | t | g | n | m | i } ] 機能説明 cdi_inq プログラムは、インクワイアリ情報をテープデバイスから取得します。重要な製品データ (VPD) ページを 含むデータが返されます。inquire (8) コマンドは、シリアル番号 ID の総合的な出力に使用されることに注意し てください。 オペランド -f デバイス インクワイアリ情報を取得するデバイスを指定します。 オプション -t -v -t オプションを使用すると、インクワイアリ情報のデバイス検索で使用するテープ機能の方式を指定でき ます。-t オプションが指定されていない場合は、デフォルトの方式として OS テープ ドライバの SCSI パ ススルー機能が使用されます。libcdi (8) マンページを参照して、cdi_inq プログラムで現在サポート されているアクセス方式の完全なリストを確認してください。 プログラムを冗長モードで実行します。このオプションは、プログラムで使用される CDI ライブラリの バージョン番号を出力します。 使用例 cdi_inq からのサンプル出力 : % cdi_inq -f /dev/rmt/2cbn 標準インクワイアリ データ : ベンダ : 製品 : Rev: サポートされる VPD ページ : ページ cdi_info.drivestat: ステータス = 1, DRIVE_STATUS_NO_ERROR メッセージ = ドライブ レポートにエラーはありません - ただし状態は不明です % cdi_inq -f /dev/rmt/0cbn 標準インクワイアリ データ : ベンダ : QUANTUM 製品 : DLT8000 Rev: 0232 サポートされる VPD ページ : 6 ページ 00 80 83 c0 c1 シリアル番号ページ (80) CX940P2410 デバイス ID ページ (83) IENN:00E09E600006A114 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 27 cdi_inq(8) -v パラメータでのみ表示される非標準ページ cdi_info.drivestat: ステータス = 1, DRIVE_STATUS_NO_ERROR メッセージ = ドライブ レポートにエラーはありません - ただし状態は不明です 参照先 28 libcdi(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド cdi_load_unload(8) Maintenance Procedures cdi_load_unload(8) 製品名(A-Z) cdi_load_unload - テープデバイスをロードまたはアンロードする 形式 cdi_load_unload -f デバイス { -l | -u } [ -a ] [ -e ] [ -r ] [ -v ] [ -t { s | t | g | n | m | i } ] 機能説明 cdi_load_unload プログラムは、テープデバイスへまたはテープデバイスからメディアをロードまたはアンロー ドします。 オペランド -f デバイス ロード / アンロード操作を行うデバイスを指定します。 { -l | -u } ロード (-l) またはアンロード (-u) メディア操作を行います。 オプション -a 操作に対して非同期 I/O を使用します。このプログラムは、完了するまでブロックすることはなく、すぐ に返ります。このフラグが設定されており、ロード / アンロード操作で CHECK CONDITION ステータスが 返される場合、ロードまたはアンロード操作は行われません。デフォルトでは同期 I/O です。 -e メディアをアンロードする前にメディアの終わりに位置付けます。このフラグが -l フラグ(メディアの ロード)とともに指定されている場合、SCSI デバイスは CHECK CONDITION ステータスを返し、センス キーにはセンスデータの ILLEGAL REQUEST が設定されます。 -r メディアに正しいテンションを適用します。すべてのデバイスにメディアをリテンションする機能がある わけではありません。それぞれのデバイスマニュアルを参照して、リテンション機能がデバイスで利用で きるかどうかを確認してください。 -t -t オプションを使用すると、メディアのロードまたはアンロードに使用するテープ機能の方式を指定でき ます。-t オプションが指定されていない場合は、デフォルトの方式として OS テープドライバの SCSI パ ススルー機能が使用されます。libcdi (8) マンページを参照して、cdi_load_unload プログラムで現 在サポートされているアクセス方式の完全なリストを確認してください。 -v プログラムを冗長モードで実行します。このオプションは、プログラムで使用される CDI ライブラリの バージョン番号を出力します。 使用例 cdi_load_unload からのサンプル出力 : % cdi_load_unload -l -f /dev/rmt/2cbn /dev/rmt/2cbn で CDI のロードまたはアンロードに成功しました : コマンドの経過時間は 0 秒です cdi_info.drivestat: ステータス = 0, DRIVE_STATUS_READY メッセージ = テープ ドライブの準備ができました 参照先 libcdi(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 29 cdi_load_unload(8) 30 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド cdi_locate(8) Maintenance Procedures cdi_locate(8) 製品名(A-Z) cdi_locate - テープデバイスにマウントしたテープの、指定されたブロックに位置付ける 形式 cdi_locate -f デバイス -n block [ -a ] [ -v ] [ -t { s | t | g | n | m | i } ] 機能説明 cdi_locate プログラムは、テープデバイスにマウントしたテープの指定されたブロックに位置付けます。 オペランド -f デバイス 位置づけるデバイスを指定します。 -n ブロック マウントされたテープの位置づけるブロックを指定します。 オプション -a 操作に対して非同期 I/O を使用します。このプログラムは、完了するまでブロックすることはなく、すぐ に返ります。デフォルトでは同期 I/O です。 -t -t オプションを使用すると、テープ上の指定されたブロックへの位置付けで使用するテープ機能の方式を 指定できます。-t オプションが指定されていない場合は、デフォルトの方式として OS テープドライバの SCSI パススルー機能が使用されます。libcdi (8) マンページを参照して、cdi_locate プログラムで 現在サポートされているアクセス方式の完全なリストを確認してください。 -v プログラムを冗長モードで実行します。このオプションは、プログラムで使用される CDI ライブラリの バージョン番号を出力します。 使用例 cdi_locate からのサンプル出力 : % cdi_locate -f /dev/rmt/2cbn -n 300 CDI_GET_STATUS の返り値 : 場所の特定に成功 : ブロック 300 への位置付けに 0 秒かかりました cdi_info.drivestat: ステータス = 0, DRIVE_STATUS_READY メッセージ = テープ ドライブの準備ができました 参照先 libcdi(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 31 cdi_locate(8) 32 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド cdi_offline(8) Maintenance Procedures cdi_offline(8) 製品名(A-Z) cdi_offline - offline SCSI コマンドをテープデバイスに発行する 形式 cdi_offline -f デバイス [ -v ] [ -t { s | t | g | n | m | i } ] 機能説明 cdi_offline プログラムは、offline SCSI コマンドをテープデバイスに発行します。cdi_offline プログラム はまた、指定された SCSI デバイス(-f オプションで指定)のステータスを返します。この操作は、リテンション なしでのロード発行と同じで、テープの先頭まで巻き戻します。 オペランド -f デバイス オフライン要求を送信するデバイスを指定します。-f オプションは必須オプションです。 オプション -t -v -t オプションを使用すると、offline SCSI コマンド発行に使用するためのテープ機能の方式を指定で きます。-t オプションが指定されていない場合は、デフォルトの方式として OS テープドライバの SCSI パススルー機能が使用されます。libcdi (8) マンページを参照して、cdi_offline プログラムで現在 サポートされているアクセス方式の完全なリストを確認してください。 プログラムを冗長モードで実行します。このオプションは、プログラムで使用される CDI ライブラリの バージョン番号を出力します。 使用例 ドライブステータス情報を含むサンプル出力 : % cdi_offline -f /dev/rmt/2cbn CDI_OFFLINE を完了しました。 コマンドの経過時間は 11 秒です cdi_info.drivestat: ステータス = 0, DRIVE_STATUS_READY メッセージ = null 参照先 libcdi(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 33 cdi_offline(8) 34 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド cdi_pr(8) Maintenance Procedures cdi_pr(8) 製品名(A-Z) cdi_pr - persistent reservation SCSI コマンドをテープデバイスに発行する 形式 cdi_pr -f デバイス [ -v ] 以下のいずれかを追加 : -r { k | r } -c 以下のいずれかを追加 : r -k key [ -A ] i -k key [ -A ] c -k key p -k new -K old -t { e | E | A | w | W | a } a -k key -K old -t { e | E | A | w | W | a } -E -k key -R -k key -t { e | E | A | w | W | a } -Q 機能説明 cdi_pr プログラムは、各種 Persistent Reservation SCSI コマンドをテープデバイスに発行します。このコ マンドは主に Persistent Reserve(永続的な予約)の動作の調査ツールとしての使用を目的としているため、 通常は、日常の操作には使用しないでください。 永続的予約キーを指定することもできます。このキーは、テープドライブ上で実行されているホストの識別に使用 され、8 文字の文字列(NetWorkr など)または 64 ビットの 16 進数(0x123456789abcdef0 など)で指定でき ます。デフォルトの予約キーは NetWorkr です。このユーティリティは常に、"exclusive access"(排他的ア クセス)タイプの永続的予約を使用します。 cdi_pr プログラムはまた、指定された SCSI デバイス(-f オプションで指定)のステータスを返します。 オペランド -f サブコマンド : -r -c デバイス 予約リクエストを送信するデバイスを指定します。 {r|k} ドライブの現在の予約( r )またはキー( k ) を Per-sistent Reserve In SCSI コマンドを使用 して読み取ります。 r -k key [-A] Persistent Reserve Out register コマンドを、オプションの APTPL ビットを使用して送信します。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 35 cdi_pr(8) -c i -k key [-A] Persistent Reserve Out register コマンドを、オプションの APTPL ビットを使用して、確認メッ セージを表示せずに送信します。 -c c -k key Persistent Reserve Out をクリアするキーコマンドを送信します。 -c p -k key -K oldkey -t { e | E | a | w | W | A } Persistent Reserve Out preempt コマンドを送信して、 「 oldkey 」によって保持されている予約を 無効化し、-t で指定されたタイプの「key」の予約で置き換えます。 -a p -k key -K oldkey -t { e | E | a | w | W | A } Persistent Reserve Out preempt コマンドを送信して、キー oldkey によって保持されている予約を 先行して行うコマンドを中断し、key に対する予約でこれを置き換えます。このキーのタイプは -t で指定 し、現在実行されているテープコマンドを中断します。 -c r -k key [-A] key に対して、Persistent Reserve Out Regis-ter コマンドを、オプションの APTPL ビットを使 用して送信します。 -E -k key 指定されたキーを使用した Persistent Reserve Out Release コマンド。 -R -k key -t { e | E | A | w | W | a } 指定されたキーと予約タイプを使用した Persistent Reserve Out Reserve コマンド。 -Q デバイスの Persistent Reserve 機能を照会します。 (ただし、既存の予約やキーがクリアされるので 注意が必要です) パラメータ : -k -K 永続的予約キー永続的予約に使用するキーを指定します。 無効化する永続的予約キーこの永続的予約で無効化するキーを指定します。 永続的予約キーは 64 ビット値です。この値には、8 文字の文字列または 64 ビットの数値を使用できます。 このパラメータには前述のどちらでも指定できます。入力した「key」の先頭が 0x(ゼロ x)の場合は、 64 ビットの数値とみなされます。それ以外の場合は、8 文字の文字列として処理されます。キーが指定さ れない場合のデフォルト値は、NetWorkr です -t 予約タイプ実行する予約のタイプを指定します。以下の値を使用できます。 a 排他的書き込み - すべての登録者 A 排他的アクセス - すべての登録者 e 排他的アクセス - 登録者のみ E 排他的アクセス w 排他的書き込み - 登録者のみ 36 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド cdi_pr(8) W 排他的書き込み これらのパラメータに指定できる値については、SCSI-3 仕様(ANSI NCITS 351-2001(SPC-2)または SPC-3 working draft T10/1416-D など)を参照してください。 オプション -v プログラムを冗長モードで実行します。このオプションは、プログラムで使用される CDI ライブラリの バージョン番号を出力します。 使用例 ドライブステータス情報を含むサンプル出力 : 異なる複数のドライブに対してその永続的予約機能を照会 cdi_pr -f /dev/rmt/1cbn -Q Device /dev/rmt/1cbn (HP Ultrium 2-SCSI ): Persistent Reserve をサポートしますが、Activate Persist Through Power Loss ビッ トはサポートしません。 cdi_pr -f /dev/rmt/0cbn -Q Device /dev/rmt/0cbn (HP Ultrium 1-SCSI Persistent Reserve をサポートしません。 ): キー "Solaris" を使用してこのホストから登録 cdi_pr -c r -k Solaris -f /dev/rmt/1cbn CDI_PR コマンド Register が正常に実行されました。 キー "Solaris " は正常に登録されました。 cdi_info.drivestat: ステータス = 0, DRIVE_STATUS_READY メッセージ = テープ ドライブの準備ができました このドライブからキーを読み取り cdi_pr -f /dev/rmt/1cbn -r k CDI_PR コマンド読み取りキーの登録に成功しました。 読み取りキーの返り値 : generation = 12 data length = 16 Keys: "Solaris " "Windows " cdi_info.drivestat: ステータス = 0, DRIVE_STATUS_READY メッセージ = テープドライブの準備ができました 以前に登録されたキー "Solaris" を使用して予約タイプ Exclusive でこのドライブを予約 cdi_pr -f /dev/rmt/1cbn -R -k Solaris -t E CDI_PR コマンド Reserve が正常に実行されました。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 37 cdi_pr(8) キー "Solaris " を使用したタイプ Exclusive Res only (3) の予約に成功しました。 cdi_info.drivestat: ステータス = 0, DRIVE_STATUS_READY メッセージ = テープ ドライブの準備ができました このドライブから予約を読み取り cdi_pr -f /dev/rmt/1cbn -r r CDI_PR コマンドの読み取り予約に成功しました。 読み取り予約の返り値 : generation = 12 data length = 16 Reservations: キー :"Solaris ", タイプ :Exclusive Res only (3), 範囲 :LU, 範囲のアドレス :0 cdi_info.drivestat: ステータス = 0, DRIVE_STATUS_READY メッセージ = テープ ドライブの準備ができました タイプ Exclusive のキー "Solaris" を使用して実行されたこのドライブの予約を解放 cdi_pr -f /dev/rmt/1cbn -E -k Solaris -t E CDI_PR コマンド Release が正常に実行されました。 キー "Solaris " による解放に成功しました。 cdi_info.drivestat: ステータス = 0, DRIVE_STATUS_READY メッセージ = テープ ドライブの準備ができました ドライブが別のホストによって予約されている場合は、以下のようなメッセージが表示されます : cdi_pr -f /dev/rmt/1cbn -r r CDI_PR コマンドの読み取り予約に成功しました。 読み取り予約の返り値 : generation = 12 data length = 16 Reservations: キー :"Windows ", タイプ :Exclusive Res only (3), 範囲 :LU, 範囲のアドレス :0 cdi_info.drivestat: ステータス = 0, DRIVE_STATUS_READY メッセージ = テープ ドライブの準備ができました cdi_pr -f /dev/rmt/1cbn -R -k Solaris -t E CDI_PR コマンドの予約に失敗しました。 cdi_info.st ステータス = CDI_RESERVATION_ERROR (c) cdi_info.drivestat: ステータス = 0, DRIVE_STATUS_READY メッセージ = テープ ドライブの準備ができました 参照先 38 libcdi(8), cdi_release(8), cdi_reserve(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド cdi_release(8) Maintenance Procedures cdi_release(8) 製品名(A-Z) cdi_release - release SCSI コマンドをテープデバイスに発行する 形式 cdi_release -f デバイス [ -T { s | p } ] [ -k 永続的予約キー ] [ -v ] [ -t { s | t | g | n | m | i } ] 機能説明 cdi_release プログラムは、release SCSI コマンドをテープデバイスに発行します。これは、 「シンプル」な SCSI の解放(デフォルトまたは -T s s)か、永続的予約の解放のいずれかとなります(-T p p を指定した場合) 。 Persistent を指定する場合は、永続的予約キーも指定できます。このキーは、テープドライブに対する操作を実 行しているホストの識別に使用され、8 文字の文字列(NetWorkr など)または 64 ビットの 16 進数 (0x123456789abcdef0 など)を指定できます。デフォルトの予約キーは NetWorkr です。 使用するキー(コマンドラインまたはデフォルトのいずれで指定する場合でも)は必ず予約の作成に使用したキー と一致している必要があります。特定のドライブに対するキーと永続的予約は、cdi_pr ユーティリティを使用し て確認できます。このユーティリティは、常に「exclusive access」(排他的アクセス)タイプの永続的予約を 使用します。 cdi_release プログラムはまた、指定された SCSI デバイス(-f オプションで指定)のステータスを返します。 オペランド -f デバイス 解放リクエストを送信するデバイスを指定します。 -T タイプ 発行する release コマンドのタイプを指定します。Simple reserve(単純な予約)の場合は 's' また は 'S' を使用し、per-sistent reservation(永続的予約)の解放の場合は 'p' または 'P' を使用し ます。このオペランドを指定しない場合のデフォルトは、単純な予約用の 's'(または 'S')となります。 -k 永続的予約キー永続的予約の解放に使用するキーを指定します。永続的予約キーは 64 ビット値です。この 値には、8 文字の文字列または 64 ビットの数値を使用できます。このパラメータには前述のどちらでも指 定できます。入力した「key」の先頭が 0x(ゼロ x)の場合は、64 ビットの数値とみなされます。それ 以外の場合は、8 文字の文字列として処理されます。キーが指定されない場合のデフォルト値は、 NetWorkr です。 オプション -t -v -t オプションを使用すると、release SCSI コマンド発行に使用するためのテープ機能の方式を指定で きます。-t オプションが指定されていない場合は、デフォルトの方式として OS テープドライバの SCSI パススルー機能が使用されます。cdi_release プログラムで現在サポートされているアクセス方式の完 全なリストについては、libcdi (8) マニュアルページを参照してください。 プログラムを冗長モードで実行します。このオプションは、プログラムで使用される CDI ライブラリの バージョン番号を出力します。 使用例 ドライブステータス情報を含むサンプル出力 : CDI_RELEASE を完了しました。 cdi_info.drivestat: ステータス = 0, DRIVE_STATUS_READY EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 39 cdi_release(8) メッセージ = テープ ドライブの準備ができました ドライブが別のホストによって予約されている場合は、以下のようなメッセージが表示されます : CDI_RELEASE に失敗しました。 cdi_info.st ステータス = CDI_RESERVATION_ERROR (c) cdi_info.drivestat: ステータス = 0, DRIVE_STATUS_READY メッセージ = テープドライブの準備ができました 参照先 40 libcdi(8), cdi_reserve(8), cdi_pr(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド cdi_reserve(8) Maintenance Procedures cdi_reserve(8) 製品名(A-Z) cdi_reserve - reservation SCSI コマンドをテープデバイスに発行する 形式 cdi_reserve -f デバイス [ -T { s | p } ] [ -k 永続的予約キー ] [ -v ] [ -t { s | t | g | n | m | i } ] 機能説明 cdi_reserve プログラムは、reservation SCSI コマンドをテープデバイスに発行します。これは、"simple" な SCSI の解放(デフォルトまたは -T s)か、永続的予約のいずれかとなります(-T p を指定した場合)。 Persistent を指定する場合は、永続的予約キーも指定できます。このキーは、テープドライブ上で実行されてい るホストの識別に使用され、8 文字の文字列(NetWorkr など)または 64 ビットの 16 進数 (0x123456789abcdef0 など)で指定できます。デフォルトの予約キーは NetWorkr です。このユーティリティ は常に、"exclusive access"(排他的アクセス)タイプの永続的予約を使用します。 cdi_reserve プログラムはまた、指定された SCSI デバイス(-f オプションで指定)のステータスを返します。 オペランド -f デバイス 予約リクエストを送信するデバイスを指定します。 -T タイプ発行する reservation コマンドのタイプを指定します。Simple reserve(単純な予約)の場合 は 's' または 'S' を使用し、per-sistent reservation(永続的予約)の場合は 'p' または 'P' を 使用します。このオペランドを指定しない場合のデフォルトは、単純な予約用の 's'(または 'S')とな ります。 -k 永続的予約キー永続的予約に使用するキーを指定します。persistent reser-vation コマンドは 64 ビット値です。この値には、8 文字の文字列または 64 ビットの数値を使用できます。このパラメータには 前述のどちらでも指定できます。入力した「key」の先頭が 0x(ゼロ x)の場合は、64 ビットの数値とみ なされます。それ以外の場合は、8 文字の文字列として処理されます。キーが指定されない場合のデフォ ルト値は、NetWorkr です オプション -t -v -t オプションを使用すると、reserve SCSI コマンド発行に使用するためのテープ機能の方式を指定で きます。-t オプションが指定されていない場合は、デフォルトの方式として OS テープドライバの SCSI パススルー機能が使用されます。libcdi(8) マンページを参照して、cdi_reserve プログラムで現在サ ポートされているアクセス方式の完全なリストを確認してください。 プログラムを冗長モードで実行します。このオプションは、プログラムで使用される CDI ライブラリの バージョン番号を出力します。 使用例 ドライブステータス情報を含むサンプル出力 : CDI_RESERVE を完了しました。 cdi_info.drivestat: ステータス = 0, DRIVE_STATUS_READY メッセージ = テープドライブの準備ができました EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 41 cdi_reserve(8) ドライブが別のホストによって予約されている場合は、以下のようなメッセージが表示されます : CDI_RESERVE に失敗しました。 cdi_info.st ステータス = CDI_RESERVATION_ERROR (c) cdi_info.drivestat: ステータス = 0, DRIVE_STATUS_READY メッセージ = テープドライブの準備ができました 参照先 42 libcdi(8), cdi_release(8), cdi_pr(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド cdi_rewind(8) Maintenance Procedures cdi_rewind(8) 製品名(A-Z) cdi_rewind - rewind SCSI コマンドをテープデバイスに発行する 形式 cdi_rewind -f デバイス [ -v ] [ -t { s | t | g | n | m | i } ] 機能説明 cdi_rewind プログラムは、rewind SCSI コマンドをテープデバイスに発行します。cdi_rewind プログラムは また、指定された SCSI デバイス(-f オプションで指定)のステータスを返します。 オペランド -f デバイス 巻き戻し要求を送信するデバイスを指定します。 オプション -t -v -t オプションを使用すると、rewind SCSI コマンド発行に使用するためのテープ機能の方式を指定でき ます。-t オプションが指定されていない場合は、デフォルトの方式として OS テープドライバの SCSI パ ススルー機能が使用されます。libcdi(8) ページを参照して、cdi_rewind(8) プログラムで現在サポー トされているアクセス方式の完全なリストを確認してください。 プログラムを冗長モードで実行します。このオプションは、プログラムで使用される CDI ライブラリの バージョン番号を出力します。 使用例 ドライブステータス情報を含むサンプル出力 : % cdi_rewind -f /dev/rmt/2cbn CDI_REWIND を完了しました。 コマンドの経過時間は 2 秒です cdi_info.drivestat: ステータス = 0, DRIVE_STATUS_READY メッセージ = テープドライブの準備ができました 参照先 libcdi(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 43 cdi_rewind(8) 44 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド cdi_set_359x_eod(8) Maintenance Procedures cdi_set_359x_eod(8) 製品名(A-Z) cdi_set_359x_eod - IBM 3590、3592 および TS1120 のテープドライブの「Disable Crossing EOD」ビッ トの設定またはクリア 形式 cdi_set_359x_eod -f デバイス [ -r ][ -t { s | t | g | n | m | i } ] 機能説明 cdi_set_359x_eod プログラムは、モードセンスコマンドおよびモード選択コマンドを使用して、IBM 3590、 3592、および TS1120 のテープドライブにベンダー固有のビットを設定します。これらのドライブでは通常、プロ グラムが過去の典型的な end of data マークを読み取ることができ、上書きされたデータをリカバリできる可能 性があります。ただし、この動作により NetWorker の scanner ユーティリティに混乱が生じます。それにより、 一部のプラットフォームではテープデバイスがロックされ、通常のオペレーションをリストアするために再起動ま たは電源のオフ / オンが必要になる場合があります。 IBM 3590、3592、または TS1120 のテープドライブで scanner を使用する場合は、先に cdi_set_359x_eod を 実行して、テープドライブが過去の end of data を読み取らないように設定する必要があります。 テープドライブをデフォルトの状態にリストアするには、-r フラグを指定して cdi_set_359x_eod を実行するこ とで、'Disable Crossing EOD' ビットがリセット(クリア)されます。このビットを設定またはクリアすること により、通常の NetWorker のオペレーションが影響を受けることはないと思われるため、特定のテープドライブで scanner を使用した後でこのビットをリセットする必要は実際にはありません。 オペランド -f オプション -r -t デバイスモードセンスコマンドおよびモード選択コマンドを実行するデバイスを指定します。 cdi_set_359x_eod は、デバイスの照会データが IBM 3590、3592、または TS1120 のテープドライブ に存在するかチェックします。存在しない場合は、コマンドが終了し、指定されたデバイスから取得され た照会データを含むメッセージが表示されます。 cdi_set_359x_eod に、'Disable Crossing EOD' ビットをデフォルトの(クリアされた)状態に戻 すように指定します。 -t オプションを使用すると、SCSI モードセンスコマンドおよびモード選択コマンドの発行に使用するため のテープ機能の方式を指定できます。-t オプションが指定されていない場合は、デフォルトの方式として OS テープドライバの SCSI パススルー機能が使用されます。cdi_mode_sense プログラムによって現在サ ポートされているアクセス方式の完全なリストについては、libcdi (8) manpage を参照してください。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 45 cdi_set_359x_eod(8) 使用例 % cdi_set_359x_eod -f /dev/rmt/47cbn 359x Mode Page 0x25 Disable Crossing EOD ビットは正常にセットされました % cdi_set_359x_eod -f /dev/rmt/47cbn -r 359x Mode Page 0x25 Disable Crossing EOD ビットは正常にデフォルト値にリセットされました % cdi_set_359x_eod -f /dev/rmt/11cbn (EXABYTE Mammoth2 で)使用中のドライブは IBM 3590、3592、または TS1120 ではありません。 参照先 46 libcdi(8), cdi_mode_sense(8),cdi_mode_select(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド cdi_set_compression(8) Maintenance Procedures cdi_set_compression(8) 製品名(A-Z) cdi_set_compression - テープデバイスに対して圧縮の設定または設定解除を行う 形式 cdi_set_compression -f デバイス [ -v ] [ -c {Yes | y | 1 | No | n | 0} ] [ -t { s | t | g | n | m | i } ] 機能説明 cdi_set_compression プログラムは、テープデバイスに圧縮を設定または解除します。このプログラムは NT 上 でのみ機能します。その他すべての OS プラットフォームの場合、このプログラムは SUC-CESS を返すだけです。 オペランド -f デバイス SCSI コマンド操作を行うデバイスを指定します。-f オプションは必須オプションです。 オプション -c [Yes | y | 1 | No | n | 0] テープデバイスに圧縮を設定するか解除するかを指定します。テープデバイスに圧縮を設定するには、 Yes、y、または 1 を使用します。テープデバイスの圧縮を解除するには、No、n、または 0 を使用しま す。デフォルトではテープデバイスの圧縮は設定されていません。 -t -t オプションを使用すると、デバイス圧縮の設定 / 解除に使用するテープ機能の方式を指定できます。-t オプションが指定されていない場合は、デフォルトの方式として OS テープ ドライバの SCSI パススルー 機能が使用されます。libcdi(8) ページを参照して、cdi_set_compression プログラムで現在サポー トされているアクセス方式の完全なリストを確認してください。 -v プログラムを冗長モードで実行します。このオプションは、プログラムで使用される CDI ライブラリの バージョン番号を出力します。 使用例 cdi_set_compression プログラムのサンプル出力 % cdi_set_compression -f /dev/rmt/2cbn -c 1 CDI_SET_COMPRESSION 0 は成功しました。 % cdi_set_compression -f /dev/rmt/0cbn -c No CDI_SET_COMPRESSION 0 は成功しました。 参照先 libcdi(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 47 cdi_set_compression(8) 48 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド cdi_space(8) Maintenance Procedures cdi_space(8) 製品名(A-Z) cdi_space - さまざまなテープ位置づけ機能を提供する 形式 cdi_space -f デバイス -T { b | f | sf | eod | sm | ssm } –n カウント [ -v ] [ -t { s | t | g | n | m | i } ] 機能説明 cdi_space プログラムは、ユーザにさまざまなテープ位置付け操作を提供します。cdi_space プログラムは、ブ ロック、ファイルマーク、セットマークを有効なテープ位置付け単位として使用します。cdi_space プログラムは また、指定された SCSI デバイス(-f オプションで指定)のステータスを返します。 オペランド -f デバイス テープの配置操作を行うデバイスを指定します。 -n カウント space SCSI コマンドのユニットカウント。カウントに 0 が指定された場合は、テープ位置に変更があり ません。カウントの値が 0 より大きい場合、テープの位置が前方に移動します。カウントフラグの値が負 数の場合は、テープの位置が後方に移動します。テープ位置付け単位のタイプが eod(データの終わり) の場合は、このフラグとその値は無視されます。 オプション -T { b | f | sf | eod | sm | ssm } 使用する space 位置付け単位のタイプを指定します。有効な単位タイプは次のようになります。 記号 b f sf eod sm ssm 単位のタイプ ブロック ファイルマーク シーケンシャル ファイル マーク データの終わり セットマーク シーケンシャル セットマーク デフォルトのタイプはブロックです。 -t -t オプションを使用すると、space SCSI コマンド発行に使用するためのテープ機能の方式を指定できま す。-t オプションが指定されていない場合は、デフォルトの方式として OS テープドライバの SCSI パス スルー機能が使用されます。libcdi (8) マンページを参照して、cdi_space プログラムで現在サポー トされているアクセス方式の完全なリストを確認してください。 -v プログラムを冗長モードで実行します。このオプションは、プログラムで使用される CDI ライブラリの バージョン番号を出力します。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 49 cdi_space(8) 使用例 ドライブステータス情報を含むサンプル出力 : % cdi_space -f /dev/rmt/2cbn -T b -n 2 CDI_SPACE 2 は成功しました。 コマンドの経過時間は 0 秒です cdi_info.drivestat: ステータス = 0, DRIVE_STATUS_READY メッセージ = テープ ドライブの準備ができました 参照先 50 libcdi(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド cdi_ta(8) Maintenance Procedures cdi_ta(8) 製品名(A-Z) cdi_ta - TapeAlert 情報をテープデバイスから取得するか、またはテープデバイスに TapeAlert を設定する 形式 cdi_ta -f デバイス [ -d ] [ -i interval ] [ -l ] [ -m MRIE ] [ -n testflag ] [ -s ] [ -v ] [ -t { s | t | g | n | m | i } ] 機能説明 cdi_ta プログラムは、テープデバイスの TapeAlert 情報を取得または設定します。cdi_ta プログラムはまた、 指定された SCSI デバイス(-f オプションで指定)のステータスを返します。すべてのデバイスが TapeAlert 機 能をサポートしてはいないことに注意してください。デバイスが TapeAlert 機能をサポートしてないか、デバイ スから返された TapeAlert データが無効な場合、cdi_ta はステータス CDI_IOCTL_ERROR (11) を返します。 TapeAlert 設定操作は、現在では機能していません。 オペランド -f デバイス ta SCSI コマンドを送信するデバイスを指定します。 オプション -d DExcept フィールドに 1 を設定します。1 を設定した場合は、すべての情報の例外操作が無効となり、 MRIE フィールドが無視されます。ソフトウェアは TapeAlert ログページをポーリングする必要がありま す。DExcept フィールドのデフォルト値は 0 です。 -i interval 例外条件の報告のために間隔タイマを設定します。interval に 0 を設定した場合、情報例外条件の報告 は一度だけ行われます。間隔タイマのデフォルト値は 0 です。 -l 記録する例外条件のタイプを設定します。0 を設定した場合(デフォルト値)は、ベンダ固有の例外条件 だけを記録します。このフラグはログエラー状態に 1 を設定します。デフォルト値は 1 です。現在サポー トされている値は、0 と 1 だけです。 -m MRIE 情報の例外条件を報告するために使用する方法を定義します。MRIE の 0x0 から 0x5 の値は次のように定 義されます。 VALUE 0x0 0x1 0x3 0x4 0x5 0x6 METHOD 報告なし 非同期イベントの報告 条件付きでリカバリされたエラーを生成 無条件にリカバリされたエラーを生成 生成センスなし 要求された情報の例外条件だけを報告 現在サポートされている値は、0x0 だけです。MRIE フィールドのデフォルト値は 0 です。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 51 cdi_ta(8) -n testflag ログページの TapeAlert テストフラグを設定または解除します。testflag が値 1 から 64 の間である場 合、ログページの TapeAlert フラグを testflag の値に設定します。testflag が -1 から -64 までの 値の場合、ログページの TapeAlert フラグを testflag の値に解除します。"testflag が 32727(0x7FFF) の場合、ログページのすべての TapeAlert フラグを設定します。testflag のデフォ ルト値は 0 です。 -s TapeAlert データを設定します。このフラグが指定されていない場合、このプログラムは TapeAlert データを取得します。 -t -t オプションを使用すると、get/set TapeAlert SCSI コマンドで使用するテープ機能の方式を指定 できます。-t オプションが指定されていない場合は、デフォルトの方式として OS テープドライバの SCSI パススルー機能が使用されます。libcdi(8) ページを参照して、cdi_ta プログラムで現在サポー トされているアクセス方式の完全なリストを確認してください。 -v プログラムを冗長モードで実行します。このオプションは、プログラムで使用される CDI ライブラリの バージョン番号を出力します。 使用例 ドライブステータス情報を含むサンプル出力 : % cdi_ta -f /dev/rmt/2cbn CDI Get_TapeAlert が返す値(設定されたフラグだけが表示されます): テープの致命的フラグ : テープの警告フラグ : テープの情報フラグ : チェンジャの致命的フラグ : チェンジャの警告フラグ : チェンジャの情報フラグ : _info.drivestat: ステータス = 1, DRIVE_STATUS_NO_ERROR メッセージ = ドライブレポートにエラーはありません - ただし状態は不明です 参照先 52 libcdi(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド cdi_tapesize(8) Maintenance Procedures cdi_tapesize(8) 製品名(A-Z) cdi_tapesize - テープデバイスのテープ容量をレポートする 形式 cdi_tapesize -f デバイス [ -v ] [ -t { s | t | g | n | m | I } ] 機能説明 cdi_tapesize プログラムは、テープデバイスのテープ容量をレポートします。cdi_tapesize プログラムはま た、指定された SCSI デバイス(-f オプションで指定)のステータスを返します。テープデバイスによっては、 テープ容量のレポート機能を備えていません。それぞれのデバイスマニュアルを参照して、テープ容量報告がデバ イスで利用できるかどうかを確認してください。 オペランド -f デバイス テープ容量情報を取得するデバイスを指定します。 オプション -t -v -t オプションを使用すると、テープ容量情報を取得するために使用するテープ機能の方式を指定できま す。-t オプションが指定されていない場合は、デフォルトの方式として OS テープドライバの SCSI パス スルー機能が使用されます。libcdi(8) ページを参照して、cdi_tapesize プログラムで現在サポート されているアクセス方式の完全なリストを確認してください。 プログラムを冗長モードで実行します。このオプションは、プログラムで使用される CDI ライブラリの バージョン番号を出力します。 使用例 ドライブステータス情報を含むサンプル出力 : % cdi_tapesize -f /dev/rmt/2cbn cdi_cmd failed - cdi_info. ステータス = CDI_UNSUPPORTED_CMD (5) エラーメッセージ = 選択されたターゲットでは、コマンドがサポートされていません cdi_info.drivestat: ステータス = 1, DRIVE_STATUS_NO_ERROR メッセージ = ドライブ レポートにエラーはありません - ただし状態は不明です 参照先 libcdi(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 53 cdi_tapesize(8) 54 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド cdi_tur(8) Maintenance Procedures cdi_tur(8) 製品名(A-Z) cdi_tur - テープデバイスに test unit ready SCSI コマンドを送信する 形式 cdi_tur -f デバイス [ -v ] [ -t { s | t | g | n | m | i } ] 機能説明 cdi_tur プログラムは、test unit ready SCSI コマンドをテープデバイスに送信します。cdi_tur プログラ ムはまた、指定された SCSI デバイス(-f オプションで指定)のステータスを返します。 オペランド -f デバイス SCSI コマンドを送信するデバイスを指定します。 オプション -t -v -t オプションを使用すると、このオペレーションを実行するためのテープ機能の方式を指定できます。-t オプションが指定されていない場合は、デフォルトの方式として OS テープドライバの SCSI パススルー機 能が使用されます。libcdi(8) ページを参照して、cdi_tur プログラムで現在サポートされているアク セス方式の完全なリストを確認してください。 プログラムを冗長モードで実行します。このオプションは、プログラムで使用される CDI ライブラリの バージョン番号を出力します。 使用例 ドライブステータス情報を含むサンプル出力 : % cdi_tur -f /dev/rmt/2cbn CDI_TUR を完了しました。 cdi_info.drivestat: ステータス = 0, DRIVE_STATUS_READY メッセージ = テープ ドライブの準備ができました 参照先 libcdi(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 55 cdi_tur(8) 56 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド changers(8) Maintenance Procedures changers(8) 製品名(A-Z) changers - システムに接続された SCSI オートチェンジャを一覧表示する 形式 チェンジャ [ -dpv ] [ -a b.t.l | -f ファイル名 ] [ -l ] 機能説明 changers プログラムは、現在のシステムに接続されているすべての SCSI オートチェンジャ(ジュークボックス)を 一覧表示します。 オプション -a b.t.l 特定の SCSI アドレス番号を選択します。ここで、b は論理 SCSI バス、t は SCSI ターゲット、l はその ターゲットの SCSI 論理ユニット番号(LUN)です。libscsi(8) を参照してください。 -d オートチェンジャのメディアエレメント(テープドライブなど)の名前とアドレスを決定します。 -f filename ジュークボックスのデバイスファイル名の直接使用をサポートしているプラットフォーム上で changers が使用する、明示的なデバイスファイル名を指定します。現時点で直接使用をサポートしているプラット フォームは、Solaris 10 以上、AIX、Linux です。 -l システムにあるすべての SCSI アダプタについて LUN を完全に検索します。この引数はすべてのシステム で使用できますが、HP-UX システムでは無効です。HP-UX システム上で使用可能なデバイスをスキャンす る場合、アクセス可能なデバイスが常にすべて表示されるので、-l オプションは無効になります。他のす べてのプラットフォームでは、通常 SCSI デバイスに対して LUN 0 で検査を開始します。空の LUN が検出 されると、指定したターゲット ID の検索は終了します。-l オプションを使用すると、システム内にある すべての SCSI バスのターゲット ID の LUN がすべてデバイスに対して検査されます。この処理には非常 に長い時間がかかる場合があるので、必要なときにのみ使用してください。たとえば、Fibre Channel アダプタは 126 個のターゲット ID をサポートすることができ、各ターゲット ID には 80 以上の LUN があ ります。この単一アダプタの LUN をすべて検査するには 10 分以上かかることがあります。 -p 永続名がサポートされているプラットフォーム上で、ジューク ボックスに永続デバイス名を使用するよ う、チェンジャに指示します。現在これは Linux だけでサポートされています。 -v 各オートチェンジャに関する詳細情報を一覧表示します。この詳細情報には、オートチェンジャに含まれ るメディアトランスポート(MT、ロボットアームなど)、ストレージトランスポート(ST、スロットな ど) 、インポート / エクスポートエレメント(IE、メールスロットなど)、およびデータトランスポート (DT)エレメントの数が示されます。-v オプションで、オートチェンジャでサポートされるエレメント ムーブメントマトリクスに関する情報も提供されます。 使用例 出力例は次のとおりです。hal$ changers -dv -a 0.2.0 [email protected]: ベンダー <SPECTRA>, 製品 <4000> アドレス 80 のデータ転送エレメントは [email protected] デバイス : ベンダー <HP>, 製品 <C1533A> タイプ : テープ EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 57 changers(8) システム名 : /dev/rmt2.1 アドレス 81 のデータ転送エレメントは [email protected] デバイス : ベンダー <HP>, 製品 <C1533A> タイプ : テープ システム名 : /dev/rmt3.1 1 MT エレメント開始アドレス 79 60 ST エレメント開始アドレス 1 1 IE エレメント開始アドレス 0 2 DT エレメント開始アドレス 80 エレメント移動マトリックス ->DT, ->IE, ->ST, ->MT MT->DT,MT->IE,MT->ST,______ ST->DT,ST->IE,ST->ST,ST->MT IE->DT,______,IE->ST,IE->MT DT->DT,DT->IE,DT->ST,DT->MT ______,______,______,______ ______,______,______,______ ______,______,______,______ ______,______,______,______ 参照先 58 libscsi(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド dasadmin(8) Maintenance Procedures dasadmin(8) 製品名(A-Z) dasadmin - ADIC/EMASS/Grau サイロ管理ユーティリティ libstlemass - 16 ADIC/EMASS/Grau サイロとの通信に使用する共有ライブラリ 形式 dasadmin コマンド [ オプション ] [ パラメータ ] dasadmin.exe コマンド[オプション][パラメータ] libstlemass.so (Solaris) libstlemass.so.a(AIX) libstlemass.sl (HP-UX) libstlemass.so.1(SGI) libstlemass.so (DECAXP) libstlemass.dll (NT i386) (NT のみ) 機能説明 このリストは実行可能なすべての dasadmin コマンドではありませんが、NetWorker で使用するコマンドは含ま れています。詳細については、ADIC、EMASS、Grau の「DAS のインストールと管理」ガイドを参照してください。 mo[unt] [ -t タイプ ] volser [ ドライブ名 ] バーコードラベルが volser のテープを、最初に利用可能なドライブ(drive-name が指定されていない 場合)、または drive-name で指定されたドライブ内にあるテープのどちらかをアンマウントします。 テープが DAS_MEDIUM または ACI_MEDIA_TYPE, で定義されているタイプでない場合は、-t type オプ ションを使用してテープをマウントできます。テープのタイプとドライブに定義されたタイプとが一致し ない場合、サイロはテープをロードしません。使用するドライブは、テープをマウントまたはアンマウン トする前に、割り当てる必要があることに注意してください。参照先 listd および allocd(後述) dism[ount] [ -t タイプ ] volser | -d ドライブ名 volser で指定されたテープか、drive-name で指定されたドライブ内にあるテープのどちらかをアンマ ウントします。テープまたはドライブがデフォルトと異なるタイプの場合は、-t type パラメータを使用 します。mount と同様に、このコマンドを使用するにはドライブを割り当てる必要があります。 ej[ect] [ -c ] [ -t タイプ ] volser 範囲エリア名 指定した排出エリアに 1 つ以上のテープを排出します。他のコマンドと同様に、排出するテープのタイプ が DAS_MEDIUM または ACI_MEDIA_TYPE, で定義されたものと違う場合は、-t type オプションが必要 となります。-c は、指定した volser の「完全な」排出を示します。完全な排出は、サイロコントローラ の内部データベースから、その volser のエントリを削除します。不完全な排出では、テープは排出され ますが、データベースに volser エントリが残り、volser 状態は「排出完了」に設定されます。サイロ のテープをすぐに取り替えることが予想される場合は、便利です。 in[sert] area-name 指定された挿入 area-name にあるすべてのテープを、挿入エリアから通常のテープの格納場所に移動し ます。 inventory サイロのインベントリを完全に起動します。注意事項この種類のインベントリは非常に長時間を要する場 合があります。180 スロットを持つサイロのインベントリは 20 分以上かかります。 view [ -t タイプ ] volser volser の現在のステータス(volser、タイプ、属性、座標など)を表示します。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 59 dasadmin(8) all[ocd] drive-name UP|DOWN clientname allocd コマンドは、異なるクライアントでのドライブの割り当てまたはその解除に使用されます。テー プドライブを使用するには、ドライブがシステムに allocd'ed UP する必要があります。現在、別のクラ イアント用に allocd'ed UP されている場合は、まずそのクライアントから allocd'ed DOWN してか ら、システムに allocd'edUP する必要があります。テープが入ったドライブを allocd DOWN すること はできません。テープをまずアンマウントする必要があります。 l[ist]d listd または ld は、サイロで定義されたすべてのテープドライブの現在の状態を示します。表示される 情報には、drive-name、amu ドライブ(サイロ内の場所)、ステータス(UP または DOWN)、タイプ、ド ライブが割り当てられたクライアント、ロードされたすべてのテープの volser が含まれます。 show -op | -ac client-name 指定された client-name の操作可能なパラメータまたはアクセスパラメータを示します。-ac(アクセ スパラメータを表示する場合) 、または、-op(client-name の操作可能なパラメータを表示する場合)を 含める必要があります。アクセスパラメータには、client-name が使用できる volser 範囲とドライブ 範囲が含まれます。操作可能なパラメータには、client-name に、その client-name. 用に入力された IP アドレス、完全なアクセス権限、およびアンマウント権限があるかどうかが含まれます。 list client-name client-name によって生成された未完了のリクエストすべてを一覧表示します。複数ある場合は、リク エスト番号およびタイプと一緒に表示されます。 can[cel] request-id 未完了のリクエストをキャンセルできます(権限が必要)。request-id には、list コマンドで表示され るリクエスト ID を指定します。 qversion 接続している DAS サーバのバージョンと、DAS との通信に使用している ACI プロトコルのバージョンを表 示します。 qvolsrange 開始 volser 終了 volser カウント [ クライアント名 ] qvolsrange は、サイロで利用できる volser のリストを取得する方法です。beginvolser と endvolser は、"123456" 形式の volser です。最初または最後に使用可能なものを使用するには、"" を 使用します。count は、表示する volser の最大数を指定します。 環境変数 以下の環境変数は、サイロの操作に影響を与えます。また、環境変数を使用する処理には、ユーザが入力するコマン ドと nsrd, から発生する処理の両方が含まれるため、環境変数は、nsrd の起動時に適切な場所に設定されている 必要があります。3 つの DAS 変数は、libstlemass によって使用されます。一方、dasadmin は ACI_MEDIA_TYPE を DAS_MEDIUM の代わりに使用します。 Solaris の場合、その定義は /etc/rc.2/S95networker になければなりません。 AIX の場合、その定義は /etc/rc.nsr になければなりません。 HPUX の場合、その定義は /sbin/rc2.d/S900networker になければなりません。 DAS_SERVER これは、DAS が実行されているシステムのネットワーク名または IP アドレスです。単一のサイロの場合、 通常これはサイロコントローラシステムです。大規模なインストールの場合、DAS サーバはネットワーク 全体で 1 つしかない可能性があります。これには、大文字と小文字の区別があります。 DAS_CLIENT NetWorker が実行されているシステムのネットワーク名です。これには、大文字と小文字の区別があります。 60 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド dasadmin(8) DAS_MEDIUM この変数は、libstlemass によって使用されます。ACI_MEDIA_TYPE と同じでなければなりません。接 続しているテープドライブのタイプです。指定されていない場合、DLT のデフォルト値が使用されます。 ACI_MEDIA_TYPE この変数は、dasadmin によって使用されます。DAS_MEDIUM に一覧表示されている値と同じです。接続 しているテープドライブのタイプです。指定されていない場合、DLT のデフォルト値が使用されます。使 用できる値は、DAS_MEDIUM に一覧表示されている値と同じです。 使用例 範囲についての注意: dasadmin ユーティリティは、いくつかのコマンドで volser 範囲を使用します。これらの範囲で使用で きるものは、3 種類あります。 単一の volser: "000635" multiple volsers: "000635,000789,098732" 正しい範囲 : "000610 - 000745" area-name と drive-name についての注意: area-names は通常、1 つの文字と 2 桁の数字からなります。文字は、挿入エリア("I")または排出エ リア("E")のいずれかです。使用前に、サイロ管理者から正しい値を取得する必要があります。drivenames は、サイロをインストールした人が作成する原則として自由な形式のラベルです。実際のドライブ に関連があるかどうかはわからないため、サイロの admin を参照して正しい名前を取得する必要がありま す。サイロの admin が使用できない場合は、dasadmin listd、dasadmin show -op client-name の次に dasadmin show -ac client-name コマンドを使用して、同様の情報を入手できます。 サイロ操作に必要な環境変数を設定するには、次を使用します。 setenv DAS_SERVER emask setenv DAS_CLIENT aurora setenv DAS_MEDIUM DLT setenv ACI_MEDIA_TYPE DECDLT サイロで使用できる volser すべてのリストを表示するには、次を使用します。 dasadmin qvolsrange "" "" 10000 サイロの現在のドライブステータスを表示するには、次を使用します。 dasadmin listd クライアント a4 からクライアント aurora にドライブの割り当てを変更するには、次を使用します。 dasadmin allocd DLT1 DOWN a4 dasadmin allocd DLT1 UP aurora 参照先 nsrjb(8), jbconfig(8), libstlstk(8), mini_el(8), ssi(8), libstlibm(8) 診断 診断に利用できる情報は、通常の操作時に dasadmin と libstlemass から出力されるエラーメッセージのみです。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 61 dasadmin(8) 62 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド ddmgr(8) Maintenance Procedures ddmgr(8) 製品名(A-Z) ddmgr - ローカルおよびリモートストレージノードで自動検出を管理するデバイス検出マネージャ 形式 ddmgr [ -S ] [ -M ] [ -q ] [ -v ] 機能説明 ddmgr は、NetWorker サーバマシンで実行される自動検出用のメインデーモンです。デバイスが検出される各ス トレージノードに(dvdetect の)子プロセスを生成します。 usrmon(8) プロセスと協力して子プロセスを起動し、nsrmon に基づいてリモートの dvdetect プロセスの成功 または失敗をレポートします。 ストレージノードの dvdetect がデバイスの自動検出作業を終了すると、ddmgr は、これらの検出されたデバイス のリソースを作成するタスクを開始します。ジュークボックスが検出された場合は、別のプロセスの dtbind を生 成して、デバイスのマッピング(デバイスパスへのエレメント ID)を検索しようとします。dtbind は、検出され たジュークボックスに各ドライブをロードし、正しいマッピングが検索されるまで、さまざまなデバイスパスを通 してアクセスしようとすることで、デバイスのマッピングを決定します。ジュークボックスのタイプによっては、 長い時間がかかる場合があります。 ddmgr は、nsrd プロセスによって呼び出され、コマンドラインでは呼び出せません。 オプション -q ddmgr に対して、デバイスリソースを検出および作成するように通知しますが、それらを有効にしないよ うに通知します。 -M ddmgr がサーバによって呼び出されており、デーモンログにメッセージを転送するよう ddmgr に通知します。 -q メッセージを何も出力せずに、サイレントモードで実行するよう ddmgr に通知します。 -v デバッグメッセージをさらに表示するために、冗長モードで ddmgr を実行します。 終了ステータス 成功した場合は 0、エラーの場合は 1 で終了します。エラーの詳細については、エラーメッセージを参照してくだ さい。 参照先 nsrmon(8), nsr_render_log(8) 診断 ほとんどの ddmgr エラーレポートは、「ホスト X の検出プロセスが∼を検出しました」という文で始まり、その後 に実際のエラーメッセージが続きます。このエラーメッセージは、dvdetct プロセスまたは nsrmon 自体を開始で きない場合は nsrmon プロセスを監視する nsrmon プロセスによって報告されたレポートに基づいています。次は、 ddmgr によって生成される可能性のあるエラーメッセージとエラーによる影響と解決策です。 リモート dvdetect exec エラー Errno 76 リモートストレージノードは、リモートストレージノードで dvdetect プロセスを開始できませんでし た。このエラーの原因はさまざまです。dvdetect バイナリが実行パーミッションを所有していない場合 や、より一般的な原因としてはリモートストレージノードがこのサーバからリクエストを提供するように 設定されていない場合などがあります。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 63 ddmgr(8) リモート自動検出機能はサポートされていません。 自動検出がこの機能をサポートしていないホストで実行されています。クライアント / ストレージノード は、6.x 以降である必要があります。 dvdetect プロセスがシグナルによって失敗しました。 リモート dvdetect プロセスがシグナルによって中断されました。これは、プロセスがメモリ障害に遭遇 した場合にも発生する可能性があります。nsr/cores ディレクトリ内のコアファイルを確認してください。 タイムアウトによって dvdetect が終了しました。 dvdetect プロセスが特定の時間インアクティビティになったため終了されました。タイムアウトは、デフォ ルトで 15 分に設定されます。これはユーザが設定できません。dvdetect プロセスがシグナルによって終了し ましたローカル dvdetect プロセスがシグナルによって中断されました。これは、プロセスがメモリ障害に遭 遇した場合にも発生する可能性があります。nsr/cores ディレクトリ内のコアファイルを確認してください。 dvdetect exec エラー ddmgr プロセスがサーバで dvdetect プロセスを開始できませんでした。dvdetect バイナリの実行パー ミッションを確認してください。 nsrmon exec エラー ddmgr プロセスがサーバで nsrmon プロセスを開始できませんでした。nsrmon バイナリの実行パーミッ ションを確認してください。 nsrmon プロセスがシグナルによって終了しました。 nsrmon プロセスがシグナルによって中断されました。これは、プロセスがメモリ障害に遭遇した場合に も発生する可能性があります。コアファイルの nsr/cores ディレクトリを確認してください。 dvdetect が不明なエラーによって失敗しました。 ddmgr が dvdetect プロセスのエラーの原因を特定できませんでした。 nsrmon が失敗しました。resdb には情報がありません nsrmon プロセスがリモート dvdetect プロセスまたは nsrmon プロセス自体のいずれかの情報のログを 作成せずに終了しました。Ddmgr は、両方のステータスをベリファイできません。 nsrmon が失敗しました。無効なリクエストまたはホスト名 nsrmon プロセスが無効なオプションまたはホスト名で開始されました。サーバからリモートストレージ ノードに到達可能かどうかを確認してください。 nsrmon が失敗しました。認証に失敗しました。 nsrmon プロセスがリモートストレージノードと対話するための認証を NetWorker サーバから取得できま せんでした。 nsrmon が resdb アクセスエラーによって終了しました。 nsrmon プロセスで NetWorker RAP データベースの読み込みエラーが発生しました。 nsrmon がメモリエラーによって終了しました。 nsrmon プロセスは、処理中に物理メモリを使い果たしました。メモリを追加してください。 nsrmon が失敗しました。無効なリクエスト値です。 nsrmon プロセスが知らないリクエストを実行するように要求されました。 プロセスがエラーのため終了しました 検出プロセスに問題がありましたが、ddmgr はエラーの正確な原因を特定できませんでした。 RPC エラーリモートシステム nsrmon プロセスがリモートホストに接続できませんでした。これは、ネットワークに問題があるか、リ モートシステムに NetWorker プロセスがインストールされていない可能性があります。 64 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド EMASS_silo(8) Maintenance Procedures EMASS_silo(8) 製品名(A-Z) dasadmin - ADIC/EMASS/Grau サイロ管理ユーティリティ libstlemass - 16 ADIC/EMASS/Grau サイロとの通信に使用する共有ライブラリ 形式 dasadmin コマンド [ オプション ] [ パラメータ ] dasadmin.exe コマンド[オプション][パラメータ] libstlemass.so (Solaris) libstlemass.so.a(AIX) libstlemass.sl (HP-UX) libstlemass.so.1(SGI) libstlemass.so (DECAXP) libstlemass.dll (NT i386) (NT のみ) 機能説明 このリストは実行可能なすべての dasadmin コマンドではありませんが、NetWorker で使用するコマンドは含ま れています。詳細については、ADIC、EMASS、Grau の「DAS のインストールと管理」ガイドを参照してください。 mo[unt] [ -t タイプ ] volser [ ドライブ名 ] バーコードラベルが volser のテープを、最初に利用可能なドライブ(drive-name が指定されていない 場合)、または drive-name で指定されたドライブ内にあるテープのどちらかをアンマウントします。 テープが DAS_MEDIUM または ACI_MEDIA_TYPE, で定義されているタイプでない場合は、-t type オプ ションを使用してテープをマウントできます。テープのタイプとドライブに定義されたタイプとが一致し ない場合、サイロはテープをロードしません。使用するドライブは、テープをマウントまたはアンマウン トする前に、割り当てる必要があることに注意してください。参照先 listd および allocd(後述) dism[ount] [ -t タイプ ] volser | -d ドライブ名 volser で指定されたテープか、drive-name で指定されたドライブ内にあるテープのどちらかをアンマ ウントします。テープまたはドライブがデフォルトと異なるタイプの場合は、-t type パラメータを使用 します。mount と同様に、このコマンドを使用するにはドライブを割り当てる必要があります。 ej[ect] [ -c ] [ -t タイプ ] volser 範囲 エリア名 指定した排出エリアに 1 つ以上のテープを排出します。他のコマンドと同様に、排出するテープのタイプ が DAS_MEDIUM または ACI_MEDIA_TYPE, で定義されたものと違う場合は、-t type オプションが必要 となります。-c は、指定した volser の「完全な」排出を示します。完全な排出は、サイロコントローラ の内部データベースから、その volser のエントリを削除します。不完全な排出では、テープは排出され ますが、データベースに volser エントリが残り、volser 状態は「排出完了」に設定されます。サイロ のテープをすぐに取り替えることが予想される場合は、便利です。 in[sert] area-name 指定された挿入 area-name にあるすべてのテープを、挿入エリアから通常のテープの格納場所に移動し ます。 inventory サイロのインベントリを完全に起動します。注意事項この種類のインベントリは非常に長時間を要する場 合があります。180 スロットを持つサイロのインベントリは 20 分以上かかります。 view [ -t タイプ ] volser volser の現在のステータス(volser、タイプ、属性、座標など)を表示します。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 65 EMASS_silo(8) all[ocd] drive-name UP|DOWN clientname allocd コマンドは、異なるクライアントでのドライブの割り当てまたはその解除に使用されます。テー プドライブを使用するには、ドライブがシステムに allocd'ed UP する必要があります。現在、別のクラ イアント用に allocd'ed UP されている場合は、まずそのクライアントから allocd'ed DOWN してか ら、システムに allocd'ed UP する必要があります。テープが入ったドライブを allocd DOWN すること はできません。テープをまずアンマウントする必要があります。 l[ist]d listd または ld は、サイロで定義されたすべてのテープドライブの現在の状態を示します。表示される 情報には、drive-name、amu ドライブ(サイロ内の場所)、ステータス(UP または DOWN)、タイプ、ド ライブが割り当てられたクライアント、ロードされたすべてのテープの volser が含まれます。 show -op | -ac クライアント名 指定された client-name の操作可能なパラメータまたはアクセスパラメータを示します。 -ac(アクセ スパラメータを表示する場合) 、または、-op(client-name の操作可能なパラメータを表示する場合)を 含める必要があります。アクセスパラメータには、client-name が使用できる volser 範囲とドライブ 範囲が含まれます。操作可能なパラメータには、client-name に、その client-name. 用に入力された IP アドレス、完全なアクセス権限、およびアンマウント権限があるかどうかが含まれます。 list client-name client-name によって生成された未完了のリクエストすべてを一覧表示します。複数ある場合は、リク エスト番号およびタイプと一緒に表示されます。 can[cel] request-id 未完了のリクエストをキャンセルできます(権限が必要) 。request-id には、list コマンドで表示され るリクエスト ID を指定します。 qversion 接続している DAS サーバのバージョンと、DAS との通信に使用している ACI プロトコルのバージョンを 表示します。 qvolsrange 開始 volser 終了 volser カウント [ クライアント名 ] qvolsrange は、サイロで利用できる volser のリストを取得する方法です。beginvolser と endvolser は、"123456" 形式の volser です。最初または最後に使用可能なものを使用するには、"" を 使用します。count は、表示する volser の最大数を指定します。 環境変数 以下の環境変数は、サイロの操作に影響を与えます。また、環境変数を使用する処理には、ユーザが入力するコマン ドと nsrd, から発生する処理の両方が含まれるため、環境変数は、nsrd の起動時に適切な場所に設定されている 必要があります。3 つの DAS 変数は、libstlemass によって使用されます。一方、dasadmin は ACI_MEDIA_TYPE を DAS_MEDIUM の代わりに使用します。 Solaris の場合、その定義は /etc/rc.2/S95networker になければなりません。 AIX の場合、その定義は /etc/rc.nsr になければなりません。 HPUX の場合、その定義は /sbin/rc2.d/S900networker になければなりません。 DAS_SERVER これは、DAS が実行されているシステムのネットワーク名または IP アドレスです。単一のサイロの場合、 通常これはサイロコントローラシステムです。大規模なインストールの場合、DAS サーバはネットワーク 全体で 1 つしかない可能性があります。これには、大文字と小文字の区別があります。 66 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド EMASS_silo(8) DAS_CLIENT NetWorker が実行されているシステムのネットワーク名です。これには、大文字と小文字の区別があります。 DAS_MEDIUM この変数は、libstlemass によって使用されます。ACI_MEDIA_TYPE と同じでなければなりません。接 続しているテープドライブのタイプです。指定されていない場合、DLT のデフォルト値が使用されます。 ACI_MEDIA_TYPE この変数は、dasadmin によって使用されます。DAS_MEDIUM に一覧表示されている値と同じです。接続 しているテープドライブのタイプです。指定されていない場合、DLT のデフォルト値が使用されます。使 用できる値は、DAS_MEDIUM に一覧表示されている値と同じです。 使用例 範囲についての注意: dasadmin ユーティリティは、いくつかのコマンドで volser 範囲を使用します。これらの範囲で使用で きるものは、3 種類あります。 単一の volser: "000635" multiple volsers: "000635,000789,098732" 正しい範囲 : "000610 - 000745" area-name と drive-name についての注意: area-names は通常、1 つの文字と 2 桁の数字からなります。文字は、挿入エリア("I")または排出エ リア("E")のいずれかです。使用前に、サイロ管理者から正しい値を取得する必要があります。 drive-names は、サイロをインストールした人が作成する原則として自由な形式のラベルです。実際のド ライブに関連があるかどうかはわからないため、サイロの admin を参照して正しい名前を取得する必要が あります。サイロの admin が使用できない場合は、dasadmin listd、dasadmin show -op clientname の次に dasadmin show -ac client-name コマンドを使用して、同様の情報を入手できます。 サイロ操作に必要な環境変数を設定するには、次を使用します。 setenv DAS_SERVER emask setenv DAS_CLIENT aurora setenv DAS_MEDIUM DLT setenv ACI_MEDIA_TYPE DECDLT サイロで使用できる volser すべてのリストを表示するには、次を使用します。 dasadmin qvolsrange "" "" 10000 サイロの現在のドライブステータスを表示するには、次を使用します。 dasadmin listd クライアント a4 からクライアント aurora にドライブの割り当てを変更するには、次を使用します。 dasadmin allocd DLT1 DOWN a4 dasadmin allocd DLT1 UP aurora 参照先 nsrjb(8), jbconfig(8), libstlstk(8), mini_el(8), ssi(8), libstlibm(8) 診断 診断に利用できる情報は、通常の操作時に dasadmin と libstlemass から出力されるエラーメッセージのみです。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 67 EMASS_silo(8) 68 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド erase(8) Maintenance Procedures erase(8) 製品名(A-Z) erase - テープを消去する 形式 erase [ -sr ] -a b.t.l 機能説明 erase プログラムは、オプションの -s 引数を指定しない限り LONGerase オプションを使用して、指定されたデ バイスに SCSI ERASE コマンドを送信します。 オプション -s LONG オプションではなく、SHORT erase オプションを使用します。デフォルトでは LONG が使用されます。 -r erase コマンドを発行する前に、指定されたデバイスに REWIND コマンドを送信します。 -a これは引数(必須)で、テープのあるデバイスの特定の SCSI アドレス(libscsi(8) を参照)を選択す るために使用する必要があります。 警告 注意してください。このコマンドはデータを破壊します。このコマンドを実行するかどうかを確認するメッセージ は表示されません。 参照先 libscsi(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 69 erase(8) 70 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド generate_test_tape(8) Maintenance Procedures generate_test_tape(8) 製品名(A-Z) generate_test_tape - 診断用のテストテープの生成 形式 generate_test_tape -f デバイス [ -z ブロックサイズ ] [ -s ファイルサイズ ] [ -b 最大ブロック数 ] [ -m 最大ファイル数 ] [ -v ] 機能説明 generate_test_tape プログラムは、デバイスにマウントされた診断用のテストテープを生成します。デバイス にマウントされたテープには、最初に 32KB のブロックが書き込まれ、ユーザが指定したブロック総数またはテー プの最後に到達するまで、書き込みが終了した N ブロックごとにファイルマークが付加されます。 オペランド -f デバイス テストテープの生成先のデバイスを指定します。 オプション -b 最大ブロック数 -b オプションには、テープに書き込むブロックの最大数を指定します。最大ブロック数は、0 より大きい 値にする必要があります。-b および -m オプションが指定されていない場合、テープの最後に到達するか、 書き込みエラーが発生するまで、プログラムによるテープ書き込みが続行されます。 -m 最大ファイル数 -m オプションには、テープに書き込むファイルの最大数を指定します。値 maxfiles は 0 より大きくな ければなりません。-b および -m オプションが指定されていない場合、テープの最後に到達するか、書き 込みエラーが発生するまで、プログラムによるテープ書き込みが続行されます。 -s ファイルサイズ -s オプションには、テープに書き込むファイルのサイズ(ブロック数)を指定します。値 filesize は 0 より大きくなければなりません。デフォルトのファイルサイズは 1000 32KB ブロックです。 -sz ブロックサイズ -s オプションにはテープに書き込むブロックサイズ(1 KB 単位)を指定します。値 blocksize は 0 よ り大きくなければなりません。デフォルトのブロックサイズは 1000 32KB です。 -v プログラムを冗長モードで実行します。このオプションは、プログラムで使用される CDI ライブラリの バージョン番号を出力します。 使用例 ドライブステータス情報を含むサンプル出力 : % generate_test_tape -f /dev/rmt/3cbn -b 20 -s 2 -v QUANTUM のテープに書き込む準備ができました DLT7000 デバイスファイル /dev/rmt/2cbn を使用します 各テープレコードは 32768 バイトになります 2 レコードごとにファイルマークが書き込まれます テープに合計 20 レコードが書き込まれると、プロセスは終了します block = 1. Buffer = 1 1 1 1 |FM| block = 2. Buffer = 2 2 2 2 block = 3. Buffer = 3 3 3 3 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 71 generate_test_tape(8) |FM| block block |FM| block block |FM| block block |FM| block block |FM| block block |FM| block block |FM| block block |FM| block block |FM| 参照先 72 = 4. = 5. Buffer = 4 4 4 4 Buffer = 5 5 5 5 = 6. = 7. Buffer = 6 6 6 6 Buffer = 7 7 7 7 = 8. = 9. Buffer = 8 8 8 8 Buffer = 9 9 9 9 = 10. = 11. Buffer = a a a a Buffer = b b b b = 12. = 13. Buffer = c c c c Buffer = d d d d = 14. = 15. Buffer = e e e e Buffer = f f f f = 16. = 17. Buffer = 10 10 10 10 Buffer = 11 11 11 11 = 18. = 19. Buffer = 12 12 12 12 Buffer = 13 13 13 13 libcdi(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド gstclreport(8) Maintenance Procedures gstclreport(8) 製品名(A-Z) gstclreport - NetWorker 管理コンソールのコマンドラインレポートユーティリティ 形式 gstclreport -r レポート名 -u ユーザ名 [ -P パスワード ] [ -a チャートセレクタ ] [ -c チャートタイプ ] [ -f ファイル名 ] [ -n フォントファミリ ] [ -o 方向 ] [ -v ビュータイプ ] [ -x エクスポートタイプ ] [ -C parameter_name parameter_value ] 機能説明 gstclreport は、レポート実行用のコマンドラインインターフェイスを提供します。必須オプション -u には NetWorker 管理コンソールの有効なユーザ名を指定します。レポートはこのユーザの資格証明を使って実行され、 このユーザに対するアクセス許可制限に従います。省略可能な -P オプションには、このユーザのパスワードを指定 できます。-P オプションを省略した場合は、gstclreport から、コマンドラインにパスワードを入力するよう要 求されます。 NetWorker 管理コンソールに付属する構成済みレポートはキャンドレポートと呼ばれます。これらのレポートは削 除できません。ユーザはコンソール UI を使用してこれらのレポートのカスタムバージョンを作成できます。ユーザ が作成したレポートはカスタムレポートと呼ばれ、作成元となったキャンドレポートの下に表示されます。カスタ ムレポートは作成したユーザに所有され、UI の共有コマンドにより他のユーザとも共有できます。実行するレポー トは、-r オプションに指定します。 実行した gstclreport の最終結果は、レポート出力としてエクスポートされます。出力は、さまざまなコマンド ラインオプションを使って構成できます。オプションに指定する引数に空白が含まれる場合は、その引数を引用符 で囲む必要があります。たとえば、チャートレポート内のチャートの種類を指定するには、-c オプションを使用し ます。積み重ね棒グラフを生成するには、-c "stacking bar" と指定してください。 キャンドレポートの実行時に省略可能なオプションを省くと、デフォルト値が適用されます。たとえば、-v オプ ションの viewtype のデフォルト値は table です。カスタムレポートの実行時には、値はカスタムレポートから 取得されます。 オプション -r reportname この必須オプションには実行するレポートの名前を指定します。キャンドレポートか、ユーザー作成のカ スタムレポートのどちらかを指定してください。どちらの種類についても、ドリルダウンレポートは gstclreport からは実行できません。カスタムレポートの場合は、-u オプションに指定するユーザーに そのレポートを実行する権限が必要です。権限はレポートの所有者に与えられるほか、共有マークが付加 されたレポートは他のユーザーも使用できます。 レポート名には、UI 内のレポート階層からそのレポートまでの完全なパスを指定してください。例 : "/Reports/Users/User Audit/West Coast Admins". レポート名への完全なパスを指定する代わりに、レポート名だけを指定することも可能です。システム内 に同名のレポートが複数存在する場合は、最初に検出されたレポートが使用されます。たとえば、"West Coast Admins" のように指定します。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 73 gstclreport(8) -u ユーザー名 この必須オプションには、NetWorker Management Console ユーザーの名前を指定します。レポート はこのユーザとして実行され、このユーザに対するアクセス許可制限に従います。ユーザは、自分が所有 しているレポート、または共有マークが付加されたレポートのみ実行可能です。 レポート実行時には、そのユーザに対するホストアクセス権の制約も受けます。そのため、複数のユーザ が同一レポートを実行した場合に、各自のアクセス権の違いによって、レポートの実行結果が異なる可能 性があります。 -P password このオプションには、-u オプションに指定したユーザのパスワードを指定します。-P オプションを省略 した場合は、gstclreport からコマンドラインにパスワードを入力するよう要求されます。 -a chartselector このオプションには、チャートレポートに表示する Y 軸のリストをカンマで区切って指定します。このリ ストに指定する値は、実行するレポートに関して、UI 内のチャートレポートの[Chart Selector]入 力に含まれている値でなければなりません。これらの値はレポートの内容によって異なります。 -c charttype このオプションにはチャートレポートに表示するチャー トのタイプを指定します。有効な値は、bar、 pie、plot、および "stacking bar" です。デフォルトのチャートタイプは bar です。このオプションを 指定し、-v オプションを指定しなければ、デフォルトでチャートビューが表示されます。 -f ファイル名 このオプションには、エクスポートされるレポート出力のファイル名を指定します。ファイル名は完全パ ス、または現在のディレクトリを起点とする相対パスで指定できます。このオプションを省略した場合は、 -r オプションに指定したレポート名に基づいてファイル名が生成され、すべての空白は下線に置き換えら れます。ファイル名の拡張子を省略した場合は、適切なファイルタイプ拡張子が自動的に付加されます。 チャートレポートを html 形式でエクスポートする場合は、html ファイルのほかに、チャート画像ファイ ルを格納するディレクトリも生成されます。このディレクトリ名は、ファイル名から拡張子を除き、末尾 に「_images」を付加したものになります。 -n fontfamily このオプションには、このレポート内でデフォルトフォントに優先するフォントファミリの名前を指定し ます。指定するフォント名は UI 内の [View]->[Font]- >[Font Name] セレクタ内の名前と一致しな ければなりません。 -o orientation このオプションには、レポートをエクスポートするときのページ方向を指定します。有効なオプションは portrait と landscape です。デフォルトの方向は por-trait です。 -v viewtype このオプションには、このレポートのビュータイプを指定します。有効なオプションは table および chart です。デフォルトのビュータイプは table です。 -x exporttype このオプションには、レポートのエクスポート形式を指定します。有効なオプションは、pdf、 postscript、html、csv、および print です。デフォルトのエクスポートタイプは pdf です。 -C parameter_name parameter_value レポートは、構成パラメータオプションのセットと関連づけることもできます。これ らのオプションはレポートの[Configure]タブ上の[Parameters]と一致します。各レポートが持つ 構成パラメータのセットはそれぞれ異なるため、構成パラメータオプションのセットもレポートごとに異 なります。 74 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド gstclreport(8) -C オプションは次の 2 つの部分で構成されます。parameter_name には、レポートの[configure]タ ブ上にある構成パラメータの名前を指定します。parameter_value には、パラメータオプションに入力 する値を指定します。parameter_value の形式は、UI 内で使用されるコントロールのタイプによって異 なります。-h オプションを付加してコマンドを実行すると、使用可能な -C オプションとその入力タイプ の詳細を確認できます。 入力値の形式には、単一の値、カンマ区切りの値リスト、または日付範囲の 3 種類があります。日付範囲 には 1 つまたは 2 つの日付が含まれます。1 つの日付だけを指定した場合は、開始日とみなされます。2 つの日付を指定した場合は、最初の日付が開始日、2 番目の日付が終了日になります。最初の日付には特 殊な文字列「epoch」を指定でき、これは開始日を空白のままにすることを意味します。 日付解析は現在のロケール内で、最適な形で実施されます。日付は、日付部分と時刻部分で構成され、時 刻部分は省略可能です。US ロケールでは、次の日付形式が常にサポートされます。 形式 例 ------------------------------------------------MM/DD/YY 07/25/04 MMM D, YYYY Jul 25, 2004 MMMM D, YYYY July 25, 2004 EEEE, MMMM D, YYYY Sunday, July 25, 2004 サポートされる形式は、ロケールごとに異なります。各ロケールにおける MM/DD/YY 形式のバリエーション も適切にサポートされています。一部のロケールでは、この形式で、月フィールドの前に日フィールドが来 ることがあります。また、フィールドセパレータと して「-」が使用される場合もあります。 時刻部分は、ロケールによって、24 時間形式または 12 時間形式で指定します。US ロケールでは、次の時 刻形式がサポートされています。 形式 例 -------------------------------------------h:mm a 11:27 AM h:mm:ss a 11:27:03 AM h:mm:ss a Z 11:27:03 AM PST サポートされる形式は、ロケールごとに異なります。 開始日または終了日には、絶対日付の代わりに相対日付も使用できます。相対日付で指定する場合は、0 以上の数字の後に、次の文字列 hours、days、weeks、months、years のいずれかを指定してくださ い。実際の日付は、現在の日付から指定された相対時間を減算することにより求められます。 -h このオプションを指定した場合は、レポート出力は生成されません。その代わりに、コマンドの使用方法 がコマンドラインに表示されます。このオプションをオプション -u および -r とともに使用し、さらに -P オプションを指定するか、またはコマンドプロンプトで有効なパスワードを入力した場合は、このレポー トの -C オプションで使用可能な構成パラメータオプションのセットも出力されます。 使用例 次の例は、gstclreport を使用して、パラメータオプションを含めたレポートの完全な使用方法を、コマンドラ インに出力する方法を示したものです。 % gstclreport -u username -P password -r "Server Summary" -h 使用方法 : gstclreport [-h] -r reportname -u username [-P password ] [-a chartselector] [-c chartype] [-f filename] [-n fontfamily] [-o orientation] [-v viewtype] [-x exporttype] [-C "Backup Type" argument] EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 75 gstclreport(8) [-C Level argument] [-C "Save Time" argument] [-C "Server Name" argument] 各項目の内容は次のとおりです : -h このヘルプメッセージを出力する -r reportnamem 実行するレポートの完全パス。例を以下に示します。 "/Reports/Users/User List" -u username 指定された名前で GST サーバにログインする -P password 指定されたパスワードを使ってサーバにログインする -a chartselector チャートで表示する Y 軸のリストのセット -c chartype チャートタイプ[bar | pie | plot | "stacking bar"] -f filename エクスポートファイル名 -n fontfamily デフォルトを変更するフォントファミリ -o orientation 方向 [portrait | landscape] -v viewtype ビュータイプ [table | chart] -x exporttype エクスポートタイプ [ pdf | postscript | html | csv | print] -C "Backup Type" argument 引数はコンマ区切りバックアップタイプのリスト -C Level argument 引数はコンマ区切りレベルのリスト -C "Save Time" argument 引数は開始日および終了日 -C "Server Name" argument 引数はコンマ区切りサーバ名のリスト 次の例は、gstclreport を使用してキャンドレポートを実行する方法を示したものです。Client Summary レ ポートは表形式で出力されます。レポートは、一連のグループに対して指定した日付から実行されるように構成さ れています。出力ファイル名は、レポート名に基づいて生成されます。 % gstclreport -u username -P password -r "/Reports/NetWorker Backup Statistics/Client Summary" -C "Group Name" "Default, Nightly, Marketing, Building A,Building B" -C "Save Time" "01/01/2003 01:00 AM" Generated Report "/Reports/NetWorker Backup Statistics/Client Summary" as file Client_Summary.pdf 次の例は、gstclreport を使用してカスタムレポートを実行する方法を示したものです。Save Time オプション の入力には相対日付形式を使用している点にも注目してください。つまり、このレポートは 1 日前の時点から現在 時刻までの日付範囲に対して実行されることになります。レポート出力は円グラフで、html ファイルにエクスポー トされます。出力される html ファイルの名前は DailyGroups.html で、チャート画像は DailyGroups_images ディレクトリに格納されます。 % gstclreport -u username -P password -r "/Reports/NetWorker Backup Statistics/Group Summary/Daily Group Report" -v chart -c pie -x html -f "DailyGroups" -C "Save Time" "1 day" Generated Report "/Reports/NetWorker Backup Statistics/Group Summary/Daily Group Report" as file DailyGroups.html コマンドラインオプションは、値が適正かどうかがチェックされます。チェック対象には、-C オプションに渡され る値も含まれます。この例は、-C "Group Name" オプションの使い方を示したものです。gstclreport プログ ラムは、指定されたグループ名の存在チェックだけでなく、それらのグループが存在する NetWorker サーバに対 するアクセス権を現在のユーザが持っているかどうかもチェックします。レポート生成時には不正な値はすべて無 視され、それらの値は情報メッセージ内に出力されます。この例では、Marketing グループが存在する NetWorker サーバ上のデータを見る権限をユーザが持っておらず、さらに Blah グループは存在していません。 % gstclreport -u ユーザー名 -P パスワード -r "Group Summary" -C "Group Name" "Default, Nightly, Marketing, Blah" These configuration values were ignored: Group Name : Marketing, Blah Generated Report "Group Summary" as file Group_Summary.pdf 76 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド gstclreport(8) カスタムレポートの構成パラメータは、実行ユーザのアクセス権による制約を受けます。各カスタムレポートには、 レポート保存時に [Configuration] タブに指定されていたパラメータが含まれる可能性があります。これらのパ ラメータ値についても、現在のレポートを実行しているユーザの権限がチェックされます。これらのパラメータ値 の中に、現在のユーザが権限を持たない NetWorker サーバ上のデータが含まれていた場合、レポートは生成され ますが、それらのデータはレポート生成時に使用されません。この場合は、次に示すような情報メッセージがコマン ドラインに出力されます。 % gstclreport -u username -P password -r "Other Group Summary" Some report results were not displayed due to user restrictions Generated Report "Other Group Summary" as file Other_Group_Summary.pdf 終了ステータス 致命的エラーが発生した場合、終了ステータスは 0 以外の値になります。致命的エラーが発生しなければ、終了ス テータスは 0 になります。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 77 gstclreport(8) 78 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド gstd(8) Maintenance Procedures gstd(8) 製品名(A-Z) gstd - GST サーバデーモン 形式 gstd [ -m モジュールパス ] [ -n ] 機能説明 gstd は、GST(Generic Services Toolkit)サーバプログラムです。このプログラムは、NetWorker 管理コン ソールと関連アプリケーション向けの RPC ベースのメッセージサーバとして機能します。RPC プログラム番号とし て、gstd により提供される番号は 390402 です。 通常、gstd は起動時にスタートアップシェルスクリプト(たとえば、/etc/init.d/gst など)から呼び出され、 ユーザが直接開始する必要はありません。 gstd は、適切なリソースを持つマシン上で実行しなければなりません。NetWorker 管理コンソールに関しては、 このプログラムにより、ネットワーク上の NetWorker サーバに対する接続が確立されます。任意の数のサーバの レポートデータを管理および収集するプロセスでは、適正なレベルのネットワーク帯域幅、CPU 時間、およびディ スク領域が必要になります。 オプション -m module_path セミコロン(;)で区切られた、GST ロード可能モジュールを格納するディレクトリのリストを module_path に指定します。 -n 制御端末に接続された状態でフォアグラウンドに残されます。このオプションを指定しなければ、デフォ ルトの動作として制御端末から切り離され、デーモンプロセスとしてバックグラウンドで実行されます。 ファイル < 製品インストールディレクトリ >/etc/gstd.conf マスター GST 構成ファイル。 終了ステータス 0 正常に終了。 >0 参照先 エラーが発生。 recoverpsm(8), savepsm(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 79 gstd(8) 80 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド gstmodconf(8) Maintenance Procedures gstmodconf(8) 製品名(A-Z) gstmodconf - 管理対象ノードを追加または削除するための Net-Worker 管理コンソールコマンド 形式 gstmodconf -i ファイル [ -f 機能 ] [ -s サーバ ] [ -k ] [ -p ポート ] [ -l ログイン [ -P パスワード ]] 機能説明 gstmodconf は、入力ファイル内のホスト名リストに管理対象ノードを追加または削除するためのコマンドライン インターフェイスを提供します。このファイルは -i オプションに指定します。ファイル内の各行には、1 つのホス ト名だけを記述してください。ホストはエンタープライズ階層の基本レベルで追加または削除され、Net-Worker 管理対象ノードのすべての機能が有効化されます(ManagedEvents および Reporting Data)。 エンタープライズ階層のどこかにノードがすでに存在している場合は、このコマンドでノードは追加されません。 削除の場合は、コピーが存在しているかどうかにかかわらず、基本レベルのノードが削除されます。つまり、この コマンドを使ってノードのコピーを追加することはできませんが、コピーの削除は可能です。 新しく作成したノードをエンタープライズ階層のフォルダ内に配置したい場合は、ブラウザから NetWorker 管理 コンソールにログインした後で、エンタープライズタスク内からノードを移動できます。 入力ファイル内の空白行、およびポンド記号(#)で始まる行は、コメントと判断されて無視されます。ファイル内 のホスト名は改行で区切る必要があります。つまり、コメント以外の行に空白またはタブで区切って複数のホスト 名を指定するとエラーとみなされます。 デフォルトでは、gstmodconf はエラーが発生した時点で停止します。エラーが発生した場合もホスト名リストの 処理を続行させるには、-k オプションを使用してください。 -l オプションを指定しなければ、NetWorker 管理コンソールサーバへのログインには管理者ユーザが使用されま す。管理者のデフォルトパスワードを変更した場合も、-l オプションを使用しなければなりません。この場合に -l オプションを使用しなければ、エラーが発生します。 オプション -i file このオプションには、ホスト名のリストを含んでいるファイルを指定します。これは必須のオプションです。 -f function このオプションには、コマンドで実行する機能のタイプを指定します。有効な値は "add" または "delete" です。このオプションを指定しなければ、"add" を指定したものとみなされます。 -s server このオプションには、NetWorker 管理コンソール サーバとして gstmodconf の接続先となるものを指定 します。このオプションを指定しなければ、サーバはコマンドを実行しているのと同じホスト上にあると みなされます。 -k 入力ファイルからホスト名を読み取って処理を行っている最中に、定義済みの管理対象ノードを定義しよ うとしてエラーが発生した場合は、エラーを無視して処理を続行します。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 81 gstmodconf(8) -p port このオプションには、NetWorker 管理サーバがリスンしている代替ポートを指定できます。デフォルト ポートは 9001 です。このオプションを指定せず、さらにサーバがデフォルト以外のポートを使用してい る場合は、コマンドにより適正なポートの自動検出が試みられます。コマンドによる検出が成功しなけれ ば、このオプションを使用してください。 -l login サーバへのログインに使用する NetWorker 管理コンソールユーザの名前を指定します。このオプションを 指定する場合は、-P オプションも指定可能です。デフォルトでは、gstmodconf では、管理者ユーザとし てのログインが試みられます。管理者パスワードをデフォルト値から変更した場合は、このオプションを 指定する必要があります。 -P password 次のオプションに指定したログイン名のパスワードを指定します。-l オプションこのオプションを指定す る場合は、-l オプションも指定する必要があります。 使用例 次の例は、gstmodconf を使用して、host_list ファイル内のホストリストから管理対象ノードを作成する方法を 示したものです。この例では、NetWorker 管理コンソールサーバ名は gstserver で、host_list の内容は次の とおりです。 host1 host2 % gstmodconf -s gstserver -i host_list Trying 137.69.1.111... connected. processing file ‘host_list’ adding host ‘host1’ successfully added host ‘host1’ adding host ‘host2’ successfully added host ‘host2’ // Closing connection... 次の例は、管理対象ノードとして定義済みのホストに対して gstmodconf を使用した場合に発生するエラーを示し たものです。 % gstmodconf -s gstserver -i host_list Trying 137.69.1.111... connected. processing file ‘host_list’ adding host ‘host1’ // Error! { string object_type = "gterror"; int severity = 16; int reason = 23; list msg = { int level = 1; string text = "Host name already exists"; }; }failed to add host ‘host1’ // Closing connection... 82 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド gstmodconf(8) 次の例は、管理者のパスワードがデフォルト値から変更された NetWorker Management Console サーバに対し て gstmodconf を使用した場合に発生するエラーを示したものです。ログイン名とパスワードを入力するには、オ プション -l および -P を使用します。 % gstmodconf -s gstserver -i host_list Trying 137.69.1.111... auth failed. gt_session_connect: clnt_create: Remote system error - Connection refused 終了ステータス 致命的エラーが発生した場合、終了ステータスは 0 以外の値になります。致命的エラーが発生しなければ、終了ス テータスは 0 になります。-k オプションを指定した場合は、最後に処理された非コメント行の結果が終了ステータ スに反映されています。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 83 gstmodconf(8) 84 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド gst_ha.cluster(8) Maintenance Procedures gst_ha.cluster(8) 名前 gst_ha.cluster - NetWorker 管理コンソールを高可用性として構成 形式 gst_ha.cluster [ -r ] 説明 この gst_ha.cluster は、NetWorker 管理コンソールサーバをクラスタ内の高可用性アプリケーションとして構 成するための対話式スクリプトです。NetWorker 管理コンソールのインストール後に、このスクリプトをクラスタ 内の全ノード上で実行して、フェイルオーバーとクラスタアウェア機能をアクティブにする必要があります。 この構成作業により、高可用性コンソールサーバで使用されるグローバルコンソールデータベースが生成されます。 グローバルコンソールデータベースは共有ストレージメディア上に配置され、フェイルオーバー時には高可用性 ( 仮想 ) コンソールサーバに従います。 このスクリプトを使ってコンソールサーバを構成する際は、コンソールサーバをクラスタソフトウェアに登録する のに必要な、クラスタプラットフォーム固有の情報の入力を求められます。固有のインストールについては、使用 するクラスタプラットフォームの NetWorker インストールガイドを参照してください。 構成作業中に誤りがあった場合は、gst_ha.cluster を -r オプションとともに実行することで変更を取り消せます。 オプション -r コンソールサーバのクラスタ構成を削除します。 関連項目 gstd(1) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 85 gst_ha.cluster(8) 86 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド IBM_silo(8) Maintenance Procedures IBM_silo(8) 製品名(A-Z) libstlibm - IBM 3494 サイロとの通信用共有ライブラリ 形式 libstlibm.so(Solaris) libstlibm.so.a(AIX) 機能説明 libstlibm.xxx は nsrjb と IBM サイロのドライバ(AIX 上)またはデーモン(Solaris 上)の間の通信を処理 する共有ライブラリです。IBM ドライバ / デーモンは、ネットワークとサイロの間の通信を処理します。 libstlibm の動作に影響するオプション、パラメータまたは環境変数はありません。このファイルの正しいパス は、IBM サイロが jbconfig を使用して設定されている際に、入力する必要があります。jbconfig で指定されて いるデフォルト値は、インストールプログラムに選択されているデフォルトロケーションに一致していて、通常は、 そのまま受け入れることができます。 NetWorker が 3494 で動作するには、最初に IBM の Automated Tape Library サポートをインストールする必 要があります。 AIX には、atldd(Automated Tape Library Device Driver)というドライバをインストールする必要があ ります。また、IBMtape ドライバ(Enhanced Tape and Medium Changer Device Driver)が必要な場合も あります(3590 ドライブを 3494 に使用している場合)。 Solaris には、lmcpd パッケージ(IBM Automated Tape Library Daemon)をインストールする必要があり ます(サイロを使用する場合)。AIX と同様、3590 ドライブを使用している場合は、IBMtape ドライバをインス トールする必要もあります。IBMtape を使用している際は、特定のテープドライブにアクセスするデバイスファイ ルが 2 タイプあります。Solaris 標準形式の /dev/rmt/Xmbn タイプと IBMtape サポートファイルの /dev/ rmt/Xstbn タイプです。テープドライブが正しく動作するには、IBM サポートのデバイスファイルを使用する必要 があります。 注記:EMC では、この IBM ドライバを提供していません。この IBM ドライバは IBM デバイスドライバ FTP サイト (208.200.29.244)で入手できますが、このサイトは必ずしも長期間有効な IBM 認定サイトとは限りません。 参照先 nsrjb(8), jbconfig(8), dasadmin(8), libstlemass(8), ssi(8), mini_el(8), libstlstk(8) 診断 NetWorker サーバと IBM 3494 サイロの間の通信エラーは、診断が困難です。最も良い診断方法は、IBM 提供の ユーティリティ mtlib を使用して、3494 とホストの間の通信が正しく設定されているか、および lmcp ドライバ (AIX 上)または lmcpd デーモン(Solaris 上)からのパス全体が正しく機能しているかを確認することです。 mtlib が機能しないと、NetWorker は機能しません。 ホストと 3494 の間の接続について質問がある場合は、IBM にお問い合わせください。IBM では、ホストとサイロ の間の接続をサポートしています。IBM では、ネットワークとシリアルケーブルの両方からのサイロへの接続をサ ポートしています。接続の種類はドライバ / デーモンによって NetWorker から隠されているため、Net-Worker にとってはネットワークからの接続とシリアルケーブルからの接続は同じです。ユーザは両方を正常に使用できます。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 87 IBM_silo(8) 88 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド ielem(8) Maintenance Procedures ielem(8) 製品名(A-Z) ielem - エレメントステータスの初期化 形式 ielem [ -a b.t.l ] [ -r eladdr.nel ] 機能説明 ielem プログラムでは、INITIALIZE ELEMENT STATUS コマンドが指定されたデバイスに送信されます。 チェンジャには、複数のエレメントのエレメントステータスを初期化する機能をサポートするものがあります。 この初期化に使用されるコマンドは、以下のように、ベンダ固有の EXABYTE チェンジャコマンドです。 INITIALIZE ELEMENT STATUS(範囲) (command opcode 0xE7). オプション -a b.t.l 特定の序数の SCSI アドレスを選択します。b は論理 SCSI バス、t は SCSI ターゲット、また、l はター ゲット上の SCSI 論理装置番号(LUN)です。libscsi(8) を参照してください。これは必須のオプション です。 -r eladdr.nel エレメントの範囲を指定します。eladdr はエレメントが開始する 10 進の開始アドレス(オートチェン ジャの採番)で、nel はエレメントが読み取るステータスの数です。このオプションは、オートチェン ジャでベンダ固有の EXABYTE オートチェンジャ INITALIZE ELEMENT STATUS コマンドがサポートされ ている場合に、使用できます。 参照先 libscsi(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 89 ielem(8) 90 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド inquire(8) Maintenance Procedures inquire(8) 製品名(A-Z) inquire - 使用可能なデバイスの表示 形式 inquire [ -a b.t.l ] [ -clp ] [ -N NDMP ホスト ] [ -s ] [ -T -t ] ] 機能説明 inquire プログラムでは、使用可能な SCSI デバイスが表示されます。inquire プログラムでは、指定された SCSI デバイス(-a オプション付き)またはシステムに接続されているすべての SCSI デバイスの照会データが戻 されます。inquire では、標準的な SCSI 照会データ以外に、照会されるデバイスによってサポートされる、重要 な製品データ(VPD)ページから取得されるシリアル番号情報も返されるようになりました。各デバイスには、0 ∼ 8 の異なる ID のいずれかが割り当てられます。 NetWorker 7.2.1 以降、Solaris 10 以上における LUS のサポートは終了しました。NetWorker 7.2.1 以降、 Solaris 10 以上における LUS のサポートは終了しました。つまりインストール後、「inquire」では、 NetWorker で使用されるデバイスが必ずしも表示されるとは限らないということです。この場合、Solaris サー バは正しく構成されていない可能性があります。 迅速に確認するには、「cfgadm -lav」を実行して、表示される内容を確認します。このパスは NetWorker の優 先パスで、Solaris「st」ドライバによって自動的に作成されます。デバイスが表示されない場合は、 「NetWorker 管理者ガイド」、「SUN 管理者ガイド」、および「メーカーマニュアル」を参照してください。 シリアル番号情報などのサンプル出力は以下のとおりです。 [email protected]:SEAGATE ST34371W SUN4.2G7462|Disk, /dev/rdsk/c0t0d0s2 S/N: JDY217500LUW5N [email protected]:QUANTUM ATLAS IV 36 SCA 0B0B|Disk, /dev/rdsk/c0t1d0s2 S/N: 363009430963 ATNN:QUANTUM 363009430963 [email protected]:TOSHIBA XM5701TASUN12XCD2395|CD-ROM, /dev/rdsk/c0t6d0s2 [email protected]:SONY TSL-11000 L1 |Tape, /dev/rmt/0cbn S/N: 0001100158 ATNN:SONY TSL-11000 0001100158 [email protected]:SONY TSL-11000 L1 |Autochanger (Jukebox) S/N: 3761633968 ATNN:SONY TSL-11000 3761633968 [email protected]:IBM ULTRIUM-TD1 0CE0|Tape S/N: 6811004028 ATNN:IBM ULTRIUM-TD1 6811004028 [email protected]:HP Ultrium 1-SCSI N16D|Tape, /dev/rmt/1cbn S/N: GB81A00316 ATNN:HP Ultrium 1-SCSI GB81A00316 [email protected]:IBM ULTRIUM-TD1 0CE0|Tape S/N: 6811003960 ATNN:IBM ULTRIUM-TD1 6811003960 [email protected]:EXABYTE Exabyte 221L 2.4 |Autochanger (Jukebox) S/N: 99999999 "S/N:" で開始する行は、VPD ページ "80 hex" によって返されたデバイスのシリアル番号を表します。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 91 inquire(8) 4 文字のプレフィックスと ":" で開始する行は、VPD ページ "83hex" 上の SCSI-3 形式で返されたシリアル番号 です。4 文字のプレフィックスは、さまざまな SCSI-3 形式のデバイス ID のいずれかを表します。 ATNN: 不特定の形式の ASCII テキスト ID で、デバイス自体を表します(通常は、ベンダ、製品、シリアル番号)。 ATPN: 不特定の形式の ASCII テキスト ID で、デバイスへの接続に使用するポートを表します(通常は、使用しない) 。 VENN: 不明な一意性の ASCII ベンダ固有の ID で、デバイス自体を表します。 VEPN: 不明な一意性の ASCII ベンダ固有の ID で、接続に使用するポートを表します。 VBNN: 不明な一意性のバイナリ形式のベンダ固有の ID で、デバイス自体を表します。 VBPN: 不明な一意性のバイナリ形式のベンダ固有の ID で、接続に使用するポートを表します。 IENN: IEEE 64 ビット ID (EUI-64) で、デバイス自体を表します(16 進数形式)。 IEPN: IEEE 64 ビット ID (EUI-64) で、接続に使用するポートを表します(16 進数形式)。 WWNN: ファイバチャネル ID(ワールドワイドノード名)で、デバイス自体を表します(16 進数形式)。 WWPN: ファイバチャネル ID(ワールドワイドノード名)で、接続に使用するポートを表します(16 進数形式)。 PORT: 接続に使用する相対ポート番号です。 through. ポート "A" では値 1、ポート "B" では値 2、... というように、値が戻されます。 RESV: デバイスによって、このコードが記述された際に予約された関連タイプと ID タイプのビットの組み合わせが、 戻されました。 UNKN: デバイスによって、このプログラムで読み取ることができない情報が、戻されました。 OPTIONS -a b.t.l 特定の序数の SCSI アドレスを選択します。 b は論理 SCSI バス、t は SCSI ターゲット、l はそのター ゲットの SCSI LUN(論理ユニット番号)です。このオプションは、-N とは併用できません。 libscsi(8) を参照してください。 92 -c (注:使用注意)このフラグでは、SCSI inquiry コマンドがデバイスに直接送信されます。バス上に他の アクティビティがある場合は、予期しないエラーが発生する可能性があります。 -l システムにあるすべての SCSI アダプタについて LUN を完全に検索します。この引数はすべてのシステム で使用できますが、HP-UX システムでは無効です。HP-UX システムで使用できるデバイスの確認に使用さ れる方法では、常にすべてのアクセス可能なデバイスが表示されるためです。HP-UX 以外のシステムの場 合、通常は、LUN 0 で SCSI デバイスのチェックが開始します。空の LUN が検出されると、指定したター ゲット ID の検索は終了します。-l オプションを使用すると、システム内にあるすべて SCSI バスについ て、すべてのターゲット ID の全 LUN でデバイスが検索されます。この処理には非常に長い時間がかかる 場合があるので、必要なときにのみ使用してください。たとえば、Fibre Channel アダプタは 126 個の ターゲット ID をサポートすることができ、各ターゲット ID には 80 以上の LUN があります。この 1 つの アダプタの LUN をすべてチェックするには 10 分以上かかる場合があります。このオプションは、-N が指 定されている場合は、無効です。 -p 永続的な名前がサポートされているプラットフォームでデバイスのに永続的なデバイス名を表示するよう に inquire に指示します。特定のデバイスに永続的な名前が存在していない場合には、通常のデバイス名 が表示されます。現在、永続名がサポートされているのは Linux のみです。NetWorker の認識する永続 名がないプラットフォームで -p を指定しても、効果はありません。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド inquire(8) -NNDMPhost NDMP テープサーバ NDMPhost 上でデバイス検出を実行します。NDMP ホストユーザーは NDMP のユーザー 名およびパスワードの入力を求められます。NDMP プロトコルでは、ジュークボックスとテープデバイスだ けがエクスポートされます。他のデバイスタイプは検出されません。NDMP テープサーバがバージョン 3 以 上で実行されていて、NDMP_CONFIG_GET_SCSI_INFO および NDMP_CONFIG_GET_TAPE_INFO のイン ターフェースがサポートされている場合、inquire では、すべての使用可能なジュークボックスおよび テープデバイスの照会データが表示されます。それ以外の場合、inquire では、すべてジュークボックス ハンドルの入力が求められ、ジュークボックスの照会データが取得されます。このオプションは -a と併用 できません。詳細については、-T を参照してください。 V3 で実行されていて、SCSI および TAPE CONFIG のインターフェースがサポートされている NDMP テープサーバを 使用したサンプル出力は以下のとおりです。 # inquire -N server-2 NDMP ユーザー名を入力してください : ? ndmp 「ndmp」パスワードを NDMP ホスト「サーバ 2」に入力する(文字はエコーされません): Communicating to devices on NDMP Server 'server-2', this may take a while... [email protected]:QUALSTARTLS-6110 [email protected]:QUANTUM DLT8000 2.09|Autochanger (Jukebox), c178t0l0 S/N: 44B43014 0119|Tape, c178t0l1 S/N: CX938P2489 IENN:0000000000000000 V2 で実行されている NDMP テープサーバを使用したサンプル出力は以下のとおりです。 # inquire -N molokai NDMP ユーザー名を入力してください : ? root 「root」パスワードを NDMP ホスト「molokai」に入力する(文字はエコーされません): Communicating to devices on NDMP Server 'molokai', this may take a while... NDMP テープサーバ「molokai」は SCSI とテープデバイスの自動検出をサポートしません。 Will perform the operation on a single Jukebox in which you are interested. NDMP Jukebox ハンドル入力してください : ? mc1 [email protected]:EXABYTE Exabyte 215 2.3 | オートチェンジャ(ジュークボックス) S/N: 71000073 -s シリアル番号情報の追加前と同じ出力が戻されるように、inquire によるシリアル番号情報の収集を抑制 します。このオプションは主に、inquire の以前の出力動作に依存するスクリプトにわずかな変更だけを 加えて使用する場合に、追加されます。 -T このオプションは -N が指定されている場合のみに有効です。それ以外の場合は、無効です。このオプション では、NDMP テープデバイスが非標準の形式で表示されます。デバイスモデルとデバイスハンドルが表示さ れます。このオプションは、テープデバイスで NDMP_SCSI_OPEN インターフェースがサポートされてい ない NDMP テープサーバ(NetApp など)上で便利です。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 93 inquire(8) NetApp ファイラ上で -T オプションを使用したサンプル出力は以下のとおりです。 # inquire -N molokai -T NDMP ユーザー名を入力してください : ? root 「root」パスワードを NDMP ホスト「molokai」に入力する(文字はエコーされません): Communicating to devices on NDMP Server 'molokai', this may take a while... [email protected]:EXABYTE Exabyte 215 [email protected]:QUANTUM Powerstor L200 2.3 |Autochanger (Jukebox),mc1 S/N: 71000073 0022|Autochanger (Jukebox),mc0 S/N: JF83801878 モデル --------- デバイスハンドル ------------------ Quantum DLT7000 nrst0l nrst0m nrst0h nrst0a nrst2l nrst2m nrst2h nrst2a Exabyte Mammoth-2 8mm -t このオプションは -T がある場合にのみ有効です。-T がない場合は無視されます。このオプションでは、 ベンダー固有の NDMP テープデバイス属性が、オプション -T で表示されるテープデバイスハンドルごとに 表示されます。 NetApp ファイラ上で -t オプションを使用したサンプル出力は以下のとおりです。 # inquire -N rainbow -T -t NDMP ユーザー名を入力してください : ? root 「root」パスワードを NDMP ホスト「molokai」に入力する(文字はエコーされません): Communicating to devices on NDMP Server 'molokai',this may take a while... [email protected]:QUANTUM Powerstor L200 0022|Autochanger (Jukebox),mc0 S/N: JF83801878 モデル -------- デバイス ----------- ハンドル属性 -------------- Quantum DLT7000 nrst0l DENSITY ELECTRICAL_NAME SERIAL_NUMBER WORLD_WIDE_NAME ALIAS 0 ------ 81633 bpi 40 GB (w/comp) 0b.4 CX902S0678 DENSITY ELECTRICAL_NAME SERIAL_NUMBER WORLD_WIDE_NAME ALIAS 0 ------ 85937 bpi 35 GB 0b.4 CX902S0678 nrst0m 94 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド st0 st0 inquire(8) nrst0h nrst0a 参照先 DENSITY ELECTRICAL_NAME SERIAL_NUMBER WORLD_WIDE_NAME ALIAS 0 DENSITY ELECTRICAL_NAME SERIAL_NUMBER WORLD_WIDE_NAME ALIAS 0 ----------- 85937 bpi 50 GB (w/comp) 0b.4 CX902S0678 st0 85937 bpi 70 GB (w/comp) 0b.4 CX902S0678 st0 libscsi(8) 制限 inquire プログラムでは、常に、内蔵システムドライバが SCSI デバイスのテストに使用されます。inquire プ ログラムで出力されるデバイスタイプまたはパス名は、特殊なサードパーティのドライバが必要なデバイスの場合、 正しくない可能性があります。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 95 inquire(8) 96 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド jbconfig(8) Maintenance Procedures jbconfig(8) 製品名(A-Z) jbconfig - ジュークボックスリソース構成ツール 形式 jbconfig [ -s サーバ ] [ -lp ] 機能説明 jbconfig プログラムは、ジュークボックス(メディアオートチェンジャデバイス)を構成して NetWorker サー バで使用できるようにするための、対話式スクリプトを提供します。プロンプトへの応答を入力するために、スク リプトは定期的に休止します。中かっこに表示されたデフォルト選択を受け入れる場合には、RETURN キーまたは ENTER キーを押してください。 NetWorker 7.2.1 以降、Solaris 10 以上には、LUS のサポートが中断されました。jbconfig で、インストー ル後にオートチェンジャが見つからないと表示される場合は、inquire を実行して、デバイスを表示できるかどう かを確認してください。詳細については、inquire(8) マニュアルページを参照してください。構成が正しくない サーバでは、オートチェンジャは表示されても、ドライブが /dev/rmt パスにマップされない場合があります。た だし、/dev/scsi/sequential パスだけには、マップされます。jbconfig では、このパスでオートチェンジャ が構成されます。この場合の問題は、'/dev/scsi/sequential' パスを使用したドライブが、スタンドアロンド ライブと見なされることです。つまり、オートチェンジャが正しく機能しません。 ジュークボックスの構成後は、nsrcap(8) コマンドまたは[登録]ウィンドウを使用して、オートチェンジャソフ トウェアモジュールのイネーブラコードを入力します。NetWorker で使用する各ジュークボックスごとに個別のイ ネーブラコードを入力する必要があります。 オプション -s server jbconfig をストレージノードから使用する際に、制御側サーバを指定します。ストレージノード内の ジュークボックスを定義するには、jbconfig コマンドをストレージノード上で実行する必要があります。 ストレージノードの詳細については、nsr_storage_node(5) を参照してください。 -l 自動検出の実行時に、システム内のすべての SCSI アダプタに対して LUN の完全検索が実行されます。こ の引数は、すべてのシステム上で使用できますが、HP-UX システムでは無効です。HP-UX システムで使 用できるデバイスの確認に使用される方法では、常にすべてのアクセス可能なデバイスが表示されるため、 -l オプションは無効です。他のすべてのプラットフォームでは、通常 SCSI デバイスに対して LUN0 で チェックを開始します。空の LUN が検出されると、指定したターゲット ID の検索は終了します。-l オプ ションを使用すると、システム内にあるすべての SCSI バスのターゲット ID 上にある LUN がすべて、 ジュークボックスに対してチェックされます。このチェックには非常に長い時間がかかる場合があるため、 必要なときにのみ使用してください。たとえば、ファイバチャネルアダプタは 126 個のターゲット ID を サポートでき、各ターゲット ID には 80 以上の LUN があります。この 1 つのアダプタの LUN をすべて チェックするには 10 分以上かかる場合があります。 -p 使用可能な場合に、自動検出されたすべてのデバイスに対して永続名を使用します。この設定は、自動検 出された SCSI ジュークボックスに使用される制御ポートと、jbconfig で自動的に検出して構成するこ とのできるテープドライブのデバイスファイル名に影響します。特定のデバイスに永続デバイス名が付け られていない場合、jbconfig では、そのデバイスに対して通常のデバイス名を使用します。 現在、NetWorker によって自動的に検出されて使用されるのは、Linux の永続デバイス名のみです。他 のプラットフォームでこのフラグを指定しても効力はありません。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 97 jbconfig(8) 構成ダイアログ jbconfig では、最初に、インストールするジュークボックスのタイプを選択するよう求められます。 1) 2) 3) 4) 5) AlphaStor ライブラリの構成 自動検出 SCSI ジュークボックスの構成 自動検出 NDMP SCSI ジュークボックスの構成 SJI ジュークボックスの構成 STL サイロの構成 どの種類のジュークボックスを構成しますか ? [1] インストールするジュークボックスのタイプに対応する番号を入力します。デフォルトの選択は 1 です。 AlphaStor ライブラリとは、EMC AlphaStor で制御されているすべてのジュークボックスのことです。 AlphaStor ライブラリは、NetWorker に論理ジュークボックスとして構成されます。また、実際のジュークボッ クスの動作は、AlphaStor で実行されます。 自動検出 SCSI ジュークボックスとは、システムに接続していて、NetWorker で自動的に検出できる、すべての SCSI(Small Computer System Interface)ベースのジュークボックスのことです。 自動検出 NDMP SCSI ジュークボックスとは、ネットワークデータ管理プロトコル(NDMP)サーバに直接接続して いて、NetWorker で自動的に検出できる、NDMP ホスト名、ユーザ ID、ユーザパスワード、およびジュークボッ クスハンドルが設定された、すべての SCSI(Small Computer System Interface)ベースのジュークボック スのことです(「使用例」を参照)。 SJI ジュークボックスとは、標準ジュークボックスインターフェースに準拠したジュークボックスです。この ジュークボックスは、よく知られている SCSI ベースのジュークボックス、およびユーザがシステムに追加でき、 このプロトコルに従うすべての追加サードパーティジュークボックスデバイスのリストです。 2 つ目の選択肢(自動検出 SCSI ジュークボックスのインストール)を選択すると、jbconfig によって、システ ム上で検出されるジュークボックスが一覧表示されます。 例: 現在システムに接続されている SCSI ジュークボックスは次のとおりです。 1) [email protected]: その他、ベンダ <AIWA>、製品 <AL-17D> 2) [email protected]: DLI Libra シリーズ 3) [email protected]: ARC-DiamondBack インストールするジュークボックスを指定してください。 このメッセージが表示されたら、構成するジュークボックスに対応する番号を入力します。jbconfig によってシ ステム上で検出できた SCSI ジュークボックスが 1 つだけの場合は、ユーザが選択することなく、そのジューク ボックスが構成対象として選択されることに注意してください。SCSI ジュークボックスがシステム上に複数あり、 1 つを除いてすべてが既に NetWorker に構成されている場合も同様です。この場合でも、jbconfig では、ユー ザが選択することなく、未構成のジュークボックスが自動的に選択されます。 SJI 準拠のジュークボックスのインストールを選択すると、jbconfig では、既知の SJI ジュークボックスが一覧 表示され、構成するジュークボックスに該当するタイプの入力を求められます。 例: インストールするジュークボックスのタイプに対応する番号を入力してください。 1) ADIC-1200c/ADIC-1200d 2) ADIC-VLS 3) ARC-DiamondBack 4) Breece Hill 5) DLI Libra Series 6) Quantum DLT/Digital DLT 7) EXB-10e/EXB-10h 98 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド jbconfig(8) 8) EXB-10i 9) EXB-60 10) EXB-120 11) EXB-210 12) EXB-218 13) EXB-400 Series 14) HP-C1553A/Surestore 12000e 15) Metrum (SCSI) 16) Qualstar 17) Spectralogic 18) STK-9704/Lago 340 19) STK-9708/Lago 380 (SCSI) Datawheel 20) IBM 7331/IBM 9427 21) ATL/Odetics SCSI 22) HP-Optical 630MB/1.3GB 23) other 選択してください。 このメッセージが表示されたら、該当のモデルに対応する番号を入力してください。たとえば、HP オプティカル ジュークボックスをインストールする場合は、"22" 番を選択します。 すべてのジュークボックスタイプについて、jbconfig では、ジュークボックスに付ける名前の入力が求められま す。これは、ユーザ自身および NetWorker がジュークボックスを識別する際に役立ちます。たとえば、 「Engineering Autochanger」などの名前を付けます。NetWorker は、この名前を NetWorker リソースとして 保存します(nsr_resource(5) を参照)。ストレージノードに接続されたジュークボックスを定義する場合、 jbconfig は、 リモートデバイス構文を使用して、名前の前にストレージノードのホスト名を付けます ("rd=hostname:")。ストレージノードの詳細については、nsr_storage_node(5) を参照してください。 すべてのジュークボックスタイプについて、jbconfig では、ジュークボックスに関する説明の入力が求められま す。これは、ユーザのジュークボックスを識別するもう 1 つの便利な方法です。たとえば、「Rack #2 の Engineering 4 Drive DLT Auto-changer」のように入力します。 SJI タイプのジュークボックスの場合、jbconfig では、構成するジュークボックスに関連づけられている制御ポート の名前の入力が求められます。サイロの場合、この名前は、サイロソフトウェアを実行しているホストの名前(ACSLS および DAS の場合) 、または 3494の名前になります。どちらの名前かはサイロのタイプによって異なります。自動検出 された SCSI ジュークボックスの場合は、jbconfig は正しい名前を検出し、次の構成手順に進みます。この名前は、 libscsi デバイスの形式になっています(libscsi(8) を参照) 。SJI 対応のジュークボックスについては、このよう な検出は行われません。入力する名前は、インストールされているサードパーティ製 SJI 準拠ドライバで記述されてい るジュークボックスのデバイス名、または自動検出されたジュークボックスで使用されている形式のいずれかである必 要があります。changers(8) コマンドを実行すると、接続されているオートチェンジャが一覧表示されます。 コントロールポートを入力すると、jbconfig では、選択したモデルが SCSI ベースまたは SJI ベースのジューク ボックスであるかどうかが確認されます。ジュークボックスモデルが SCSI ベースまたは SJI ベースのジューク ボックスの場合、jbconfig では、各種の内部パラメータに関する照会がジュークボックスに対して実行されます (スロット数、ドライブ数など) 。この照会が正常に実行されない場合は、デバイスドライバのインストールまたは ハードウェアに問題がある可能性があります。 次に、ジュークボックスにテープデバイスが含まれている場合、ジュークボックスでデバイスの自動クリーニングを オンにするかどうかの確認を求められます。自動クリーニングを有効にすると、ジュークボックスとジュークボッ クスにあるすべてのデバイスに自動クリーニングが構成されます。正常にインストールされると、ジュークボック スおよびジュークボックスのすべてのデバイスのデバイスクリーニングに関する情報が表示されます。共通デバイ スインターフェースの導入に伴い、NetWorker には、現在、自動クリーニングを発生させるイベントが 2 つありま す。つまり、一定時間(設定可能)が経過するとデバイスがクリーニングされるスケジュールクリーニングと、デ バイスから TapeAlert の警告が出されるとクリーニングが開始されるオンデマンドクリーニングです。スケ ジュールクリーニングは、自動クリーニングを有効にした場合、常にアクティブになります。オンデマンドクリー ニングは、デバイスリソースでテープデバイスの CDI 属性が「Not Used」以外の値に設定されている場合、使用 されます。オンデマンドクリーニングが使用されている場合は、デバイス自体のクリーニング間隔を大きく設定し (たとえば 6 か月)、NetWorker が必要以上にデバイスをクリーニングしないようにする必要があります。CDI、 TapeAlert、クリーニング間隔の詳細については、nsr_device.5 を参照してください。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 99 jbconfig(8) この時点でユーザーは、検出された情報とデフォルトの選択をすべて正しいものとして受け入れてジュークボック スの自動構成を続行するか、構成の一部または全部をカスタマイズするかを選択できます。カスタム構成では、デ バイスを NDMP デバイスまたは共有デバイスとして構成したり、jbconfig によって検出されなかったドライブを 構成したり、検出されたデバイスのモデルタイプを変更したりすることができます。カスタム構成を行うには、次 の質問に「yes」と答えます。 モデルを変更するか、共有または NDMP ドライブとして構成しますか。(yes / no) [no] カスタム構成オプションを選択すると、ドライブを NDMP ドライブまたは共有ドライブとして構成するための選択 肢が表示されます。プロンプトのいずれかに「yes」と答えると、NDMP または共有ドライブ構成に関する質問がさ らに表示されます。 NDMP デバイスの構成を選択した場合、jbconfig では、この質問に対して情報の入力が求められます。NDMP デバ イスについては、各デバイスごとにユーザ名とパスワードを入力する必要があります。入力するユーザ名とパス ワードは、NDMP サーバのエントリセットに対応します。 共有ドライブの構成を選択した場合は、ジュークボックス内の各物理ドライブについて複数のデバイスパスを入力す るように求められます。それらのデバイスパスは、通常、1 つのデータゾーンのさまざまなストレージノードに設定 され、単一の NetWorker サーバが管理します。リモートノード上のドライブまたはデバイスパスは、"host:< デバ イスパス >" の形式で入力します。ジュークボックス内のすべてのドライブが共有ドライブである必要はありません。 ドライブの追加のデバイスパスの入力を求めるプロンプトで null の応答を入力すると、そのドライブをスキップ し、構成の次のステップに進みます。一意のハードウェア ID が「< ジュークボックス名 >-< ドライブ番号 >」の形 式でドライブの共有インスタンスに自動的に割り当てられます。 NetWorker は、ハードウェア ID を使用して、共有 デバイスを追跡できます。ハードウェア ID 属性については、nsr_device(5) を参照してください。 次に、jbconfig は、構成するドライブのモデルの指定をユーザに求めます。モデルタイプを検出できている場合 は、jbconfig はその情報を表示し、確認を求めます。検出できていない場合、ユーザはドライブごとにモデルを 構成するように指示されます。 自動検出 SCSI ジュークボックスを選択した場合は、NetWorker がジュークボックスに情報の照会を送信して、そ れぞれのメディアデバイス名を決定します。すべてのジュークボックスがこの機能をサポートしているわけではあ りませんが、ほとんどはサポートしています(たとえば、Exabyte 210 など)。所有しているホストが jbconfig が実行されているものと異なる場合、この照会は実行されません。 リモートストレージノード上でデバイスを構成する場合、jbconfig は、デバイスの構成を行っているノードを専 用ストレージノード(DSN)として構成するかどうかを確認します。DSN とは、ローカルホストからのデータのみ、 デバイスへのバックアップを許可するノードです。DSN の詳細については、nsr_device(5) を参照してください。 質問は、次の形式で行われます。 専用ストレージノードは、そのデバイスのローカルデータしかバックアップできません。helium を専用ストレー ジノードとして構成しますか。(yes / no) [no] jbconfig の初期のバージョンでは、ユーザーは、ジュークボックスのバーコードリーダーに関する情報、および ボリューム名をバーコードラベルと一致させるかどうかの確認を求められました。Net-Worker 7.0 以降では、 jbconfig は、ジュークボックスに情報を問い合わせるか、インテリジェントな推測を行って、これらの属性の設 定を試行します。サイロの場合、ジュークボックスリソース内の「bar code reader」および「match bar code labels」属性は、デフォルトで「yes」に設定されています。ジュークボックスの場合、jbconfig は、こ の情報をジュークボックスに問い合わせます。ジュークボックスが両方の機能をサポートしている場合、両方の フィールドが「yes」に設定されます。いずれかがサポートされていない場合、両方のフィールドが「no」に設定 されます。ただし、ジュークボックスからの報告が、ボリュームタグは処理できるが、バーコードリーダーがない というものであった場合、jbconfig は両方のフィールドを「yes」に設定します。これは、バーコードリーダーを 持つ一部のジュークボックスが、このような報告を行う傾向があるためです。インストールの最後に、jbconfig はこの情報を出力します。ユーザーは NetWorker 管理コンソールを使用してジュークボックスリソースを編集し、 必要に応じてフィールドに「No」を設定できます。 100 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド jbconfig(8) 上記の 2 つのフィールドが設定されている場合、ジュークボックスはラベルテンプレートを使用しません。また、 それぞれのメディアボリュームに読み取り可能なバーコードラベルが付いている必要があります。一部の小さな ジュークボックス(HP 1557A、SONYTSL_A500C など)では、「bar code reader」に「yes」を設定すると、 ラベル付けで問題が発生する可能性があります。問題を解決するには、上記の該当の属性に「No」を設定します。 ジュークボックスが正常に構成されると、次のメッセージが表示されます。 ジュークボックスが正常に追加されました。 次の構成オプションが設定されました。 このメッセージに続いて、デフォルトで設定されているオプションが一覧表示されます。 JBCONFIG ファイル ファイル /nsr/jbconfig は、ジュークボックスモデルの構成ファイルです。このファイルは、ジュークボックス モデルの標準外リストを構成するために使用することができます。VECTOR-TYPE MODEL-NAME<NEWLINE>, ここ で、VECTOR-TYPE は SJI(標準ジュークボックスインターフェース)または ATL(IGM-ATL シリアル通信プロト コルを採用している RS232 ベースのデバイス)のどちらかになります。MODEL-NAME には、任意の文字列を指定で きます。 使用例 (ユーザによる入力は斜体で表示されます。) 例 1) # jbconfig 1) AlphaStor ライブラリの構成 2) 自動検出 SCSI ジュークボックスの構成 3) 自動検出 NDMP SCSI ジュークボックスの構成 4) SJI ジュークボックスの構成 5) STL サイロの構成 構成するジュークボックスのタイプを指定してください。[1] 2 <RETURN> 現在システムに接続されている SCSI ジュークボックスは次のとおりです。 1) [email protected]: EXB-210 2) [email protected]: ADIC インストールするジュークボックスを指定してください。1<RETURN> EXB-210 ジュークボックス - [email protected] をインストールします。 このジュークボックスデバイスに割り当てる名前を入力してください。 Engineering<RETURN> NetWorker の自動クリーニングをオンにしますか。(yes/no) [yes] yes<RETURN> このオートチェンジャで次のドライブが検出されました。 1> 8mm @ 1.1.0 ==> \\.\Tape0 2> 8mm @ 1.2.0 ==> \\.\Tape1 これらは、このオートチェンジャにあるすべてのドライブです。 モデルを変更するか、共有または NDMP ドライブとして構成しますか。(yes / no) [no] yes <RETURN> 任意のドライブ ( の任意のパス ) を NDMP に使用しますか。(yes / no) [no] yes <RETURN> 任意のドライブに複数のパスを定義しますか。(yes / no) [no] yes <RETURN> 各ドライブに対して複数のパスを入力するように要求されます。デフォルトの NULL に対して Enter キーを押す と、次のドライブに移ります。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 101 jbconfig(8) 次のいずれかの形式でデバイスパス情報を入力してください。 \\.\Tape0 -- ローカルパス用、または host:device-path -- リモートノード用、または host:drive-letter:directory path -- Windows ディスクファイル用 ドライブ 1, エレメント 82, システム名 = \\.\Tape0, ローカルバス / ターゲット / LUN 値 = 1/1/0, モデル 8mm デバイスパス 1 ? [\\.\Tape0] ホスト happy の NDMP ユーザ名を入力してください。[] user1 <RETURN> NDMP パスワードを入力してください(文字はエコーされません)。<RETURN> デバイスパス 2 ? [] helium:/dev/rmt/1cbn ホスト helium の NDMP ユーザ名を入力してください。[] user3 <RETURN> NDMP パスワードを入力してください(文字はエコーされません)。<RETURN> デバイスパス 3 ? [] <RETURN> ドライブ 2, エレメント 83, システム名 = \\.\Tape1, ローカルバス / ターゲット / LUN 値 = 1/2/0, モデル 8mm デバイスパス 1? [\\.\Tape1] ホスト ableix.emc.com の NDMP ユーザ名を入力してください。[] <RETURN> デバイスパス 2? [] <RETURN> モデル 8mm のドライブだけが検出されました。 このジュークボックスのドライブはすべて同じモデルですか。(yes / no) [yes] yes <RETURN> 専用ストレージノードでは、ローカルデータしかデバイスにバックアップできません。helium を専用ストレージ ノードとして構成しますか。 (yes / no) [no] no <RETURN> ジュークボックスが正常に追加されました 次の構成オプションが設定されました。 > > > > > > > > > ジュークボックスの制御ポートとモデルの説明。 オートチェンジャが検出されたポートに対するオートチェンジャの制御ポート。 NetWorker で管理されるテープの自動クリーニングをオンにします。 少なくとも 1 台のドライブが複数のパスで定義されました。該当するすべてのドライブは、パスの値の他にハー ド ウェア ID によって定義することで一意にドライブを識別し、混同されるのを防止します。ハードウェア ID を持つ すべてのドライブでは、ハードウェア ID は、常に「autochanger_name - Drive #」になります。ここで、 "autochanger_name" は、定義したばかりの、オートチェンジャに付けた名前、# 記号はドライブ番号です。 バーコードの読み取りをオンにします。 ボリュームラベルはバーコードに一致しています。 クリーニングカートリッジを装着するスロットを 1 に設定します。クリーニングカートリッジがそのスロットに あることを確認してください。 新しいクリーニングカートリッジの使用回数を 12 に設定します。 テープドライブのクリーニング間隔を 6 か月に設定します。 オートチェンジャおよび関連するデバイスの特性は、Networker 管理コンソールを使用して確認および変更できます。 別のジュークボックスを構成しますか。(yes / no) [no] no <RETURN> 102 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド jbconfig(8) 例 2) 以下は、ストレージノード上で NDMP デバイスを使用して構成した AlphaStor ライブラリの例です。 # jbconfig -s server ストレージノードでは、ホスト名がジュークボックス名のプレフィックスです。 プレフィックスとして使用するホスト名を入力してください。[brown.emc.com] <RETURN> brown.emc.com をホスト名のプレフィックスとして使用します。 1) 2) 3) 4) 5) AlphaStor ライブラリの構成 自動検出 SCSI ジュークボックスの構成 自動検出 NDMP SCSI ジュークボックスの構成 SJI ジュークボックスの構成 STL サイロの構成 構成するジュークボックスのタイプを指定してください。[1] <RETURN> AlphaStor ジュークボックスをインストールします。 AlphaStor ライブラリに割り当てる名前を入力してください。 myautoloader<RETURN> AlphaStor サーバのホストマシン名を入力してください。[brown.emc.com] <RETURN> AlphaStor サーバのポート番号を入力してください。[44475] <RETURN> 構成するデバイスの数を入力してください (1 ∼ 64)。? [4] 2 <RETURN> 論理デバイス 1 があるホストの名前を入力してください。? [brown.emc.com] <RETURN> 論理デバイス 1 の名前を入力してください。? stk1<RETURN> ドライブを NDMP デバイスとして構成しますか。(yes/no) y<RETURN> NDMP ユーザ名を入力してください。? root<RETURN> NDMP パスワードを入力してください(文字はエコーされません) 。password<RETURN> 論理デバイス 2 があるホストの名前を入力してください。? [brown.emc.com] <RETURN> 論理デバイス 2 の名前を入力してください。? stk2<RETURN> ドライブを NDMP デバイスとして構成しますか。(yes/no)y<RETURN> NDMP ユーザー名を入力してください。? ルート <RETURN> NDMP パスワードを入力してください(文字はエコーされません)。パスワード <RETURN> NetWorker の AlphaStor/SmartMedia に定義されているアプリケーション名を入力してください。 [NetWorker@server] <RETURN> NetWorker の AlphaStor/SmartMedia に定義されているアプリケーションキーを入力してください。 [<none>] <RETURN> バーコードリーダが有効になり、ボリュームラベルがバーコードラベルに一致するように設定されました。 ジュークボックスが正常に追加されました 別のジュークボックスを構成しますか。(yes/no) no<RETURN> 例 3) 以下は、NDMP テープサーバに接続されているジュークボックスの構成例です。 # jbconfig 1) 2) 3) 4) 5) AlphaStor ライブラリの構成 自動検出 SCSI ジュークボックスの構成 自動検出 NDMP SCSI ジュークボックスの構成 SJI ジュークボックスの構成 STL サイロの構成 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 103 jbconfig(8) 構成するジュークボックスのタイプを指定してください。[1]3<RETURN> NDMP テープサーバ名を入力してください。? molokai<RETURN> NDMP ユーザ名を入力してください。? root<RETURN> NDMP パスワードを入力してください(文字はエコーされません)。password<RETURN> NDMP サーバ molokai 上のデバイスに通信しています。しばらくお待ちください ... 現在システムに接続されている SCSI ジュークボックスは次のとおりです。 1) [email protected]: エクサバイトジュークボックス 2) [email protected]: 標準 SCSI ジュークボックス、QUANTUM / Powerstor L200 インストールするジュークボックスを指定してください。1<RETURN> エクサバイトジュークボックス - scsidev1027.2.0 をインストールします。 このジュークボックスデバイスに割り当てる名前を入力してください。netapp_jb<RETURN> NetWorker の自動クリーニングをオンにしますか (yes/no) [yes]? yes<RETURN> このジュークボックスのドライブは、入手可能な情報では自動構成できません。 ドライブのパスを指定する必要があります。 任意のドライブ(の任意のパス)を NDMP に使用しますか。(yes / no) [no]yes<RETURN> 複数のパスを定義する予定のドライブがありますか ? (yes/no) [no] no<RETURN> 次のいずれかの形式でデバイスパス情報を入力してください。 \.Tape0 -- ローカル パス用 host:device-path -- リモート ノード用 host:drive-letter:directory path --Windows ディスク ファイル用 デバイスのパスを入力すると、そのパスのホストについて NDMP ユーザー名を入力するように要求されます。この デバイス パスが NDMP デバイスでない場合は、Enter キーを押して次のデバイス パスに移ります。NDMP デバイ スの場合は、最初にその NDMP ホストにアクセスした際に、ユーザ名とパスワードを入力する必要があります。同 じホスト上の次のデバイス パスの NDMP ユーザ名で Enter キーを押すと、最初に定義したユーザ名およびパス ワードが設定されます。この場合、パスワードの入力は求められません。 ドライブ 1, エレメント 82 ドライブ パス ? molokai;nrst2l<RETURN> ホスト 'molokai' の NDMP ユーザ名を入力してください。[] root<RETURN> NDMP パスワードを入力してください(文字はエコーされません)。password<RETURN> 104 Please select the appropriate drive 1) 3480 18) 9840 2) 3570 19) 9840b 3) 3590 20) 9940 4) 4890 21) adv_file 5) 4mm 22) dlt type number: 34) optical 35) qic 36) SD3 37) sdlt 38) sdlt320 6) 7) 8) 9) 10) 39) 40) 41) 42) 43) 4mm 4mm 4mm 4mm 8mm 12GB 20GB 4GB 8GB 23) 24) 25) 26) 27) dlt1 dlt7000 dlt8000 dst (NT) dtf EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド SLR tkz90 travan10 tz85 tz86 jbconfig(8) 11) 12) 13) 14) 15) 16) 17) 8mm 20GB 8mm 5GB 8mm AIT 8mm AIT-2 8mm AIT-3 8mm Mammoth-2 9490 28) 29) 30) 31) 32) 33) dtf2 file himt logical LTO Ultrium LTO Ultrium-2 44) 45) 46) 47) 48) 49) tz87 tz88 tz89 tz90 tzs20 VXA ドライブ 1 のドライブ タイプを入力してください。16<RETURN> ジュークボックスが正常に追加されました。 次の構成オプションが設定されました。 > ジュークボックスの制御ポートとモデルの説明。 > オートチェンジャ制御ポートを検出されたポートに設定します。 > NetWorker はテープの自動クリーニングをオンに設定しました。 > バーコードの読み取りをオンにします。ジュークボックスからのレポートでは、バーコードリーダはありません が、ボリュームタグの処理は可能です。バーコードリーダを持つジュークボックスのなかにはこのようなレポー トを行うものがあります。 > バーコードに一致するボリューム ラベルを指定します。 > クリーニングカートリッジを装着するスロットを 1 にします。クリーニングカートリッジがそのスロットにある か確認してください。 > 新しいクリーニングカートリッジの使用回数を 5 にします。 > テープドライブのクリーニング間隔を 6 か月にします。 オートチェンジャおよび関連するデバイスの特性は、NetWorker Management Console を使用して確認および 変更できます。 他のジュークボックスを構成しますか ? (yes/no) [no] no<RETURN> 参照先 jbexercise(8)、 nsr_device(5)、 nsr_jukebox(5)、 nsr_storage_node(5)、 nsr(5)、 nsrcap(8) 診断 unknown model を model (35022) に選択できません。 問題 : 選択したモデルが NetWorker システムで認識されません。デーモンを起動した後で /nsr/jbconfig* ファイルを追加した場合に、このエラーが表示されます。解決策 : Net-Worker を再起動します。 root on computer host is not on type: NSR's の管理者リストにありません。 問題 : ストレージノード「host」上のユーザ「root」が、NetWorker サーバの管理者リストにありません。 解決策 : このエントリを NetWorker サーバの管理者リストに追加します。このコマンドが完了した後はエントリを 削除できることに注意してください。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 105 jbconfig(8) 106 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド jbedit(8) Maintenance Procedures jbedit(8) 製品名(A-Z) jbedit - NetWorker ジュークボックスに対するデバイス定義の追加と削除 形式 jbedit -a -f < デバイスパス > -E < エレメントアドレス > [ -s サーバ ] [ -j < ジュークボックス 名前 > ] [ -v ] jbedit -a -f < デバイスパス > -S < サイロデバイス ID> [ -s サーバ ] [ -j < ジュークボックス名前 > ] [ -v ] [ -F ] jbedit -a -f < デバイス名前 > -l [ -s サーバ ] [ -j < ジュークボックス名前 > ] [ -v ] jbedit -d -f < デバイスパス > [ -s サーバ ] [ -j [ -v ] < ジュークボックス名前 > ] jbedit -h 機能説明 jbedit を使用すると、"Configure NetWorker" 権限を持った Net-Worker ユーザーが、NetWorker データ ベース内の既存のジュークボックス定義に対して、ドライブおよびデバイスの定義の追加や削除を実行できます。 NetWorker では、ドライブは " テープドライブ、ディスク、ファイルなどの物理的なバックアップオブジェクト " と定義されており、デバイスは " 物理的ドライブへのアクセスパス " と定義されています。そのため、すべてのド ライブには、それに関連したデバイスが 1 つ以上あり、すべてのデバイスには、関連づけることのできるドライブ が 1 つだけ存在します。デバイスを追加するには、既存のストレージノードに追加する場合でも、DDS(動的ドラ イブ共有)ライセンスを変更する必要がある可能性があります。 jbedit は、Networker 管理コンソールを介して使用できるライブラリ再構成機能を補完します。jbedit は、何 らかの理由でライブラリ再構成プログラムが制限されている場合(ライブラリがドライブのシリアル番号を返さな い場合など)に、ライブラリ構成の編集の代替手段として使用できます。 jbedit では、サイロのほか、直接接続された SCSI/SJI、SAN、NDMP、および AlphaStor の各種ライブラリが すべてサポートされています。 NSR_JUKEBOX 環境変数を設定している場合、jbedit では、この変数の値が編集するジュークボックスの名前とし て使用されます。この動作は、-j オプションでオーバーライドできます。NSR_JUKEBOX と -j のどちらも指定さ れていない場合、jbedit では、サーバ上の使用可能な全ジュークボックスのリストの取得を試行します。使用可 能なジュークボックスが複数ある場合は、ジュークボックスの選択を求められます。ライブラリ構成を編集するに は、ジュークボックスの状態が、使用可能および準備完了である必要があります(nsr_jukebox(5) を参照)。 jbedit は、どのストレージノードからも実行できます。ただし、実行には、"NetWorker の構成 " 権限が必要です。 オプション 以下のオプションがサポートされています。 -a ドライブ / デバイスを追加します。 -d ドライブ / デバイスを削除します。 -h jbedit のオプションおよび使い方を表示します。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 107 jbedit(8) -E ドライブのエレメントアドレスです。 このアドレスは、デバイスが関連づけられているドライブのデータエレメントアドレスです。ドライブま たはデバイスをジュークボックスに新規追加する場合、jbedit には、ジュークボックス内のドライブ / デバイスのデータエレメントアドレスを渡す必要があります。このデータエレメントアドレスは、ジュー クボックスによってジュークボックス内の各ドライブに割り当てられる "10 進数 " です。ドライブに関す る情報、データエレメントアドレス、およびジュークボックスに関連するその他の情報については、 relem(8)、changers(8)、sn(8)、および sjisn(8) を参照してください。 -S ドライブのサイロデバイス識別子です。これは、サイロコントローラによって使用される識別子であり、 デバイスが関連づけられているドライブを識別します。一般的なサイロデバイス識別子は次のとおりです。 ACSLS サイロ : 0,0,2,4 IBM 3494: 00004040 DAS silos: drive1、sdlt_3、など (DAS 管理者が定義したテキスト(最大数百文字)) "missing new drive information" などのエラーが返された場合は、入力したサイロデバイス ID が、サイロが実際に認識している情報と一致していない可能性があります。サイロ管理者による値の再 チェックを実行する必要があります。 jbedit では、入力されたサイロデバイス ID が、入力されたデバイスパスと実際に対応するかどうかは検 証せず、入力されたサイロデバイス ID がそのサイロに存在するかどうかだけを検証するという点に注意し てください。 -F サイロにデバイスを追加する際に使用できる強制フラグであり、jbedit を使用して、指定したデバイス パスに Net-Worker デバイスを強制的に作成することができます。 ただし、このオプションではなく、デバイスのスキャン機能を使用することをお勧めします。これは、ス キャンを実行することにより、ダイナミックドライブ共有の適切な構成に必要となるすべての情報が収集 されるためです。 強制フラグが機能するのは、追加するデバイスが、jbedit を実行しているシステム上に存在する場合の みです。 -l 追加されるデバイスは論理デバイスです。論理デバイスは、AlphaStor ライブラリだけに追加できます。 -j 編集対象のジュークボックスの名前です。 -f 追加対象または削除対象のデバイスパスです。 デバイス / ドライブのインスタンスは、デバイスが論理デバイス(-l オプションを参照)である場合か、 NSR Storage Node リソース内の未構成デバイスとして自動検出され使用できる場合か、またはスタンドア ロンの NSR デバイスとして使用できる場合にのみ、ライブラリに新規追加できます。ストレージノード上の デバイスを検出する方法の詳細については、ddmgr(8) および nsr_storage_node_resource(5) を参照 してください。 デバイス / ドライブをジュークボックスに新規追加する方法については、「使用例」を参照してください。 また、NDMP デバイスパスを追加する場合は、特定の形式の制限も参照してください。 108 -s NetWorker サーバの名前です。指定しない場合は、ローカルストレージノードが NetWorker サーバと見 なされます。 -v 冗長モードで実行します。複数の -v オプションを指定すると、冗長性のレベルを高めることができます。 レベルが高ければ高いほど、出力は冗長になります。現在指定できるレベルは、最大で 5 です。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド jbedit(8) 終了ステータス jbedit は、正常時には 0、エラー時には 0 以外の値で終了します。 使用例 ドライブ / デバイスの追加 : デバイス /dev/rmt/0cbn をこのストレージノードから新規追加するには、次のように実行します。 jbedit -s サーバ -j ジュークボックス名 -a -f /dev/rmt/0cbn -E 82 ACSLS サイロデバイス /dev/rmt/13cbn をこのストレージノードから新規追加するには、以下のように実行します。 jbedit -s server -j siloname -a -f /dev/rmt/13cbn -S 0,0,2,3 デバイス /dev/rmt/0cbn をストレージノード "sn" から新規追加するには、以下のように実行します。 jbedit -s サーバ -j ジュークボックス名 -a -f sn:/dev/rmt/0cbn -E 82 NDMP デバイス nrst0l をストレージノード "ndmpsn" から追加するには、以下のように実行します。 jbedit -s サーバ -j ジュークボックス名 -a -f "ndmpsn:nrst0l (NDMP)" -E 82 デバイスパスが "(NDMP)" で終了することを確認してください。 論理デバイス ldev01 をストレージノード "sn" から AlphaStor ライブラリに追加するには、以下のように実行します。 jbedit -s サーバ -j ジュークボックス名 -a -f sn:ldev01 -l ドライブ / デバイスの削除 : デバイス /dev/rmt/0cbn をこのストレージノードから削除するには、次のように実行します。 jbedit -s サーバ -j ジュークボックス名 -d -f /dev/rmt/0cbn サイロデバイス /dev/rmt/13cbn をこのストレージノードから削除するには、以下のように実行します。 jbedit -s server -j siloname -d -f /dev/rmt/13cbn デバイス \\.\tape0 をストレージノード "sn" から削除するには、以下のように実行します。 jbedit -s サーバ -j ジュークボックス名 -d -f sn:\\.\tape0 NDMP デバイス nrst0l をストレージノード "ndmpsn" から削除するには、以下のように実行します。 jbedit -s サーバ -j ジュークボックス名 -d -f "ndmpsn:nrst0l (NDMP)" ファイル /nsr/res/nsrdb 参照先 NetWorker リソースデータベースです。 ddmgr(8), changers(8), jbconfig(8), nsrjb(8), relem(8), sjisn(8), sn(8), nsr_device(5), nsr_jukebox(5), nsr_storage_node(5), nsr_storage_node_resource(5), EMASS_silo(8), IBM_silo(8), STK_silo(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 109 jbedit(8) 診断 以下に、jbedit で出力される可能性があるメッセージの一部を示します。併せて、メッセージの意味と可能な解 決策について説明します。 < サーバ名前 > 上の NSR サービスに接続できません。 jbedit が指定したホスト上の NetWorker サーバに接続できません。NetWorker サーバがサーバホスト 上で稼働しているかどうか、また、NetWorker サーバが jbedit が実行されているサーバホストから接続 できるかどうかを確認し、再度試みてください。 < ストレージノード > 上のユーザー < ユーザー名前 > には、< サーバ名前 > に対する NetWorker の構成権限があ りません。 ユーザには、デバイスを追加 / 削除する権限がありません。 現在、使用可能なジュークボックスはありません。 サーバ上に構成されたジュークボックスがありません。または、状態が 使用可能および準備完了となって いる構成済みのジュークボックスがありません。" 使用可能 " 状態および " 準備完了 " 状態の詳細につい ては、nsr_jukebox(5) を参照してください。 ジュークボックス < ジュークボックス名前 > がサーバ < サーバ名前 > に見つかりません。 -j オプションで指定したジュークボックス名が無効です。ジュークボックス名がサーバに定義されている かどうかを確認してください。 サーバ < サーバ名前 > に、< デバイス名前 > という名前のデバイスがあるジュークボックスが見つかりません。 -d オプションでデバイスを削除する際、-j オプションで指定したジュークボックス名が無効か、または -f オプションで指定したデバイス名が無効です。 < ストレージノード > の NSR Storage Node リソース情報を取得できませんでした。 デバイスが作成される nsr_storage_node_resource(5) がサーバ上にありません。< ストレージノー ド > のストレージノードを新規作成し、デバイスを < ストレージノード > から新規追加する前に、' デバ イスのスキャン ' を実行してください。 デバイス <device name> は既にジュークボックス <jukebox name> の一部です。 -f オプションで指定したデバイス名は、すでに < ジュークボックス名前 > に属しています。 デバイス < デバイス名前 > が「未設定のデバイス名」リソースに見つかりません。 -f オプションで指定したデバイス名を、nsr_storage_node_resource(5) から取得できません。スト レージノード上で 'Scan for devices' を実行して、デバイスの検出を試みてください。jbedit を使 用してサイロにデバイスを追加している場合、-F フラグを使用して、このエラーを取り消し、基本的な NetWorker デバイスを作成することも可能です。ただしこの方法ではなく、 「スキャン」を実行することを お勧めします。これは、スキャンを実行することにより、ダイナミックドライブ共有を適切に構成するの に必要なすべての情報が収集されるためです。 110 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド jbexercise(8) Maintenance Procedures jbexercise(8) 製品名(A-Z) jbexercise - NetWorker ジュークボックスエクササイザ 形式 jbexercise -m model -c control_port [ -V ベンダータイプ ] [ -CdsIv ] [ -D ドライブ番号 ] [ -S スロット ] 機能説明 jbexercise コマンドは、ジュークボックスの機能をテストします。コマンドの実行前に、最初と最後のスロット にロードされているメディアを除いて、ジュークボックスの内容をすべて空にする必要があります。この複数のメ ディアは、jbexercise によって実行されるさまざまなテストの一部としてジュークボックスで動作します。 ドライブとスロットという、2 つの主要な機能テストがあります。通常は、ドライブとスロットの両方のテストが 実行されます。-d(ドライブの場合)オプションおよび -s(スロットの場合)オプションを使用すると、コンポー ネントの種類別にテストできます。また、-D オプションおよび -S オプションを使用すると、特定のコンポーネン トだけをテストできます。この 2 つのオプションを指定した場合は、その特定のコンポーネント上だけでテストが 実行されます。つまり、特定のスロットを指定した場合は、ドライブテストが実行されません。ドライブテストの 場合は、コンポーネントの論理アドレスを指定する必要があります。スロットテストの場合は、物理アドレスを指 定する必要があります。 起動時に、ドライブがジュークボックスの構成内に見つかった場合は、プログラムによって、そのドライブの巻き 戻さないデバイスのパス名が、ユーザに問い合わせられます。ユーザがメディアをデバイスから排出する必要がな いジュークボックスを使用している場合、つまり、デバイスに自動排出機能がある場合、この問い合わせは実行さ れません。 最初のテストでは、メディアが最初のスロットから各ドライブに移動します。途中、オペレータによる操作は必要 ありません。 2 度目のテストでは、メディアがさまざまなスロットから最初のドライブにロードされます。デフォルトでは、 ジュークボックスの最初および最後のスロットで、メディアをテストします。特定のスロットをテストする場合、 オペレータは、まず、そのスロットにメディアをロードする必要があります。 オプション -C jbexercise で、ジュークボックスの構成が戻されます。テストは実行されません。 -c ジュークボックスとのインターフェースに使用される制御ポートを指定します(たとえば、inquire(8) コマンドを発行して、[email protected] が見つかった場合は 1.5.0 を指定します)。 -d ドライブだけをテストします。 -D 指定した drive_number のドライブだけをテストします。論理 drive_number は、ジュークボックスの 物理ドライブ 1 の場合、0 から開始します。 -I ジュークボックスのインベントリだけを戻します。テストは実行されません。 -m ジュークボックスのモデルを指定します。ほとんどのジューク ボックスの場合、モデル「標準 SCSI ジュークボックス」は「-m」オプションを指定して使用する必要があることに注意してください。ただし、 特別の取り扱いが必要なジュークボックスもあります。その場合は、「-m」オプションで特定のモデル名を 指定する必要があります。現在サポートされているジュークボックスモデルを一覧表示するには、引数を 指定せずに、このコマンドを実行します。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 111 jbexercise(8) -s スロットだけをテストします。 -s 指定したスロットだけをテストします。 -v 冗長モードです。詳細を出力します。 -V 特定のベンダ ID を指定します。そうすることで、ベンダは同じドライバを複数のジュークボックスモデル に使用できます。 参照先 nsrjb(8)、 nsr_jukebox(5) 診断 ほとんどの診断メッセージは、ジュークボックスの各タイプに固有です。以下に、一般的なメッセージを示します。 無効な < コンポーネント > が指定されました。 < コンポーネント > に無効な ID が指定されました。ID は、ジュークボックス構成の有効範囲内にある必 要があります。< コンポーネント > は、ドライブ、ポート、またはスロットです。 メディアはありますが、ステータスが不正です。 メディアはコンポーネントにロードされていますが、コンポーネントステータスオペレーションがそのス テータスを表していません。 スロット位置が無効です。ステータスが不正です。 コンポーネントステータスオペレーションがロードされたメディアのソーススロット位置が不正であるこ とを表しています。 ドライブが見つかりません。 ドライブが構成に表示されませんでした。 スロットが見つかりません。 スロットが構成に表示されませんでした。 112 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド jbverify(8) Maintenance Procedures jbverify(8) 製品名(A-Z) jbverify - NetWorker 内のジュークボックス / デバイスの構成の確認 形式 jbverify [ -a ] [ -d { -i|-u } ] [ -D デバイス名 ]... [ -f ファイル名 ] [ -F ] [ -h ] [ -H ホスト名 ]... [ -I Invoker ] [ -j ] [ -J ジュークボックス名 ]... [ -l ] [ -M ] [ -n ] [ -N ] [ -P ポート ] [ -q ] [ -Q ] [ -r 再試行回数 ] [ -R ] [ -S スロット ] [ -s サーバ ] [ -t ] [ -U ] [ -v ]... [ -Z ] 機能説明 jbverify では、NetWorker データベースに定義されているデバイスが検証され、デバイスのアクセシビリティお よび有用性のチェックによって、各デバイスが正しく構成されていることが確認されます。そのために、jbverify では、NetWorker プロセスが使用されます。また、NetWorker サーバ(nsrd)がサーバマシン上で実行されてい ること、NetWorker クライアント(nsrexecd)がクライアントマシン上で実行されていることが必要です。 デフォルトでは、jbverify は、NetWorker データベース内のすべてのデバイスをチェックしますが、-j、-d、 -l オプションを使用すると、それぞれジュークボックスだけ、スタンドアロンドライブだけ、ローカルデバイスだ けをチェックするように指定できます。また、-J または -D オプションを使用すると、ジュークボックスまたはド ライブを個別にチェックすることもできます。特定のホストに属しているデバイスは、-H オプションを使用して チェックできます。 ジュークボックスの場合、jbverify では、テープに書き込み操作をまったく行うことなく、テープを各ドライブ にロードし、次にテープをアンロードすることにより、構成が適切であることを確認します。この唯一の例外は、 以下で説明する -t を使用した場合です。テストに使用するスロットは、-S オプションを使用して指定できます。 スロットが指定されていない場合、jbverify は、Net-Worker で使用可能なすべてのスロットを調べ、その最初 のスロットにロードします。 アクセシビリティおよび有用性のチェックの他に、jbverify は、-t オプションを使用して、NetWorker の tapeexer プログラム(tapeexercise (1m) を参照)を呼び出すことで、テスト中のドライブにロードされた テープに対して一連のテストを実行できます。 tapeexercise が実行されると、テープドライブの有用性を判断するためにテープへの書き込みが行われます。そ のため、-t を指定すると、NetWorker のラベルが付いたボリュームはすべて、直ちに使用できないボリュームと して拒否され、次のスロットが試されます。スロットのいずれにも NetWorker 以外のテープがない場合、 jbverify はテストをまったく行うことなく終了します。 jbverify は、すべてのストレージノード上で実行できます。また、ストレージノード上のデバイスは、NetWorker に構成されたデバイスであればすべて、jbverify を使用してテストできます。jbverify を NetWorker サーバ 上で実行すると、NetWorker に構成されたネットワーク上のデバイスをすべてテストできます。Net-Worker サーバ以外のストレージノードで、そのノード以外のデバイスをテストするには、ターゲットマシン上で、呼び出 し元のストレージノードを引数として指定した -s オプションを使用して nsrexecd を起動する必要があります。 あるいは、呼び出し元のストレージノードがターゲットマシンの「servers」ファイルに記載されている必要があ ります。 たとえば、NetWorker サーバがノード NS で、Sto1 と Sto2 という 2 つのストレージノードがある場合、Sto1 が Sto2 上にあるデバイスをテストするには、nsrexecd を Sto2 上で "nsrexecd –s NS-s Sto1" と指定して起動 する必要があります。または、Sto2 上の servers/rservers ファイルに Sto1 が有効なサーバの 1 つとして記載 されている必要があります。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 113 jbverify(8) SmartMedia デバイスは、jbverify でテストされません。 jbverify には、多数の冗長メッセージが組み込まれています。操作中のエラーまたは不可解な動作が発生した場 合は、-v オプションを使用すると、動作の診断に役立ちます。 オプション -a 114 jbverify に、使用できないデバイスも含めてすべてのデバイスをチェックするように指定します。デフォ ルトでは、使用できないデバイスはテストされません。現在、このオプションはサポートされていません。 -d jbverify に、スタンドアロンドライブだけをチェックするように指定します。ジュークボックスデバイ スはテストされません。 -D このオプションは、特定のドライブのテストに使用します。ドライブ名は、NetWorker ドライブリソース に指定されている名前に正確に一致している必要があります。-D オプションを複数回使用すると、複数の ドライブを指定できます。このオプションを使用してジュークボックスドライブを指定すると、そのドラ イブはスタンドアロンドライブと見なされます。 -f jbverify の出力結果をファイルにリダイレクトする場合に使用します。引数は、出力結果のリダイレク ト先のファイル名です。 -F 予約オプションです。このオプションは、jbverify 内部で使用され、この jbverify がリモートで フォークされることを表します。 -h ヘルプオプションを表示します。 -H 指定したホスト名上にあるデバイスをテストします。このオプションを複数回使用すると、複数のホストを テストできます。-D および -J オプションを除くオプションはすべて、-H とともにコマンドラインで指定す ると、テスト中のリモートホストに反映されます。-H を使用すると、そのホストに属するデバイスだけがテ ストされるため、そのホストに属するデバイスを指定する -D および -J オプションだけが反映されます。 -i 対話モードに入ります。スタンドアロンデバイスの場合は、-d とともに使用します。このオプションは、 ローカルマシン上のスタンドアロンデバイスをテストする場合に便利です。特定のスタンドアロンデバイス にテープがロードされていない場合、-i オプションでは、テープをロードするか、または次のドライブにス キップできるように操作をキャンセルすることを求められます。-i オプションとともに -l オプションを指 定する必要があります。ジュークボックスには使用できません。 -I 予約オプションです。jbverify 内部で使用され、呼び出し元のホストマシンの名前を、リモートの jbverify に指定します。 -j ジュークボックスデバイスだけをチェックします。jbverify では、NetWorker データベースに定義され ているジュークボックスデバイスだけがチェックされます。他のすべてのデバイスは無視されます。 -J このオプションは、特定のジュークボックスのテストに使用します。ジュークボックス名は、NetWorker ジュークボックスリソースに指定されている名前に正確に一致している必要があります。-J オプションを 複数回使用すると、複数のジュークボックスを指定できます。 -l ローカルデバイスだけをチェックします。 -M 予約オプションです。jbverify 内部で使用され、jbverify が NetWorker プロセスによって呼び出さ れていることを表します。メッセージは、stdout に戻されるのではなく、NetWorker サーバに送信され ます。 -n テストを no-op モードで実行します。jbverify では、指定したオプションがすべて正しく処理された後 でデバイスがテストされているように見えますが、実際は、テストは実行されません。 -N リモートの jbverify の場合に、nsrexec を jbverify と同じ冗長モードにします。通常は不要ですが、 デバッグ時に役立ちます。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド jbverify(8) -P 予約オプションです。jbverify プロセス内部で使用され、サーバがリスンしているポートの番号をリモー トの jbverify に伝えます。 -q ローカルとリモートの両方の jbverify をクワイエットモードで実行します。 -Q リモートの jbverify だけをクワイエットモードで実行します。リモートの jbverify の操作の結果は、 ローカルの jbverify によって出力される最終ステータスレポートに表示できます。-v をコマンドライン で -Q とともに使用すると、ローカルの jbverify は冗長モードで実行され、一方、リモートの jbverify はクワイエットモードで実行されます。-q と -v の両方は指定できません。両方を指定すると、 jbverify はレベル 1 の冗長モードで実行されます。 -r エラー時の再実行の回数です。主にロードおよびアンロードのエラー時に使用します。jbverify は、操 作でエラーが発生すると、指定した回数、再実行されます。 -S ジュークボックスデバイス用に使用されるスロットです。テスト時、指定したスロットを使用して、テー プがジュークボックスデバイスにロードされます。複数のジュークボックスをテストする場合は、テスト する各ジュークボックスの同じスロットに有効なテープがあることを確認してください。-t を指定する場 合、スロット内のテープは NetWorker 以外のテープである必要があります。NetWorker のテープの場 合、jbverify はエラーで終了します。 -s テストする NetWorker サーバの名前です。 -t テープに対して tapeexercise を実行します。詳細については、tapeexercise(1m) を参照してくださ い。-t を指定する場合は、動作確認を行うスロットの 1 つに NetWorker 以外のテープがある必要があり ます。-S を指定する場合は、指定したスロットに NetWorker 以外のテープがある必要があります。 -u 無人モードで実行します。-i オプションに類似していて、スタンドアロンデバイスに対してのみ使用しま す。デバイスにテープがロードされていない場合、-u オプションでは、そのデバイスがスキップされ、リ ストの次のデバイスに処理が進みます。-u または -i オプションでは、-d オプションを併せて指定する必 要があります。 -U UTF-8 でエンコードされたファイルを出力します。-f オプションと併用すると、出力ファイルは UTF-8 でエンコードされます。 -v 冗長モードで実行します。複数の -v オプションを指定すると、冗長性のレベルを高めることができます。 レベルが高ければ高いほど、出力は冗長になります。現在のレベルは最大で 5 です。 -Z 予約オプションです。 終了ステータス 次に、jbverify の終了時に表示される可能性があるエラー番号を示します。 ENWTAPE (51) ELOADDETECT (52) EMEMORY (53) ESRCEMPTY (54) EDSTFULL (55) EUNLOAD (56) EUNKNOWN (57) ERDLABEL (58) ESPAWN (59) EREAP (60) ELOADED (61) ECONNECT (62) ETAPE(40) EBASICTEST(41) : tapeexercise の実行時に NetWorker テープが見つかりました。 : デバイスのロード状況を検出できません。 : メモリ不足です。 : ソーススロットが空です。 : デスティネーションドライブがいっぱいです。 : アンロード中にエラーが発生しました。 : 予期しないエラーが発生しました。 : ラベル読み取り操作中にエラーが発生しました。 : 起動操作中にエラーが発生しました。 : tapeexercise プログラムの取得中にエラーが発生しました。 : ドライブがロード済みです。 : 接続操作中にエラーが発生しました。 : tapeexercise 中にテープデバイスでエラーが発生しました。 : tapeexercise 中に基本テストでエラーが発生しました。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 115 jbverify(8) EEOTTEST(42) EFSFTEST(43) : tapeexercise 中に EOT テストでエラーが発生しました。 : tapeexercise 中に FSF テストでエラーが発生しました。 使用例 すべてのデバイスを tapeexercise なしでテストする : すべてのスタンドアロンデバイスおよびジュークボックスデバイスをテストするには、以下のように、オ プションを何も指定せずに、jbverify を実行します。 jbverify すべてのデバイスを冗長メッセージ付きでテストするには、次のように、 -v オプションを必要な回数使 用します。 jbverify -v -v -v スタンドアロンデバイスだけを対話モードでテストするモード : スタンドアロンデバイスだけをテストするには、以下のように、-d オプションを使用します。-i で対話 モードを設定します。 jbverify -d -i -l -i オプションを使用する場合は、-l オプションを指定する必要があります。リモートデバイスでは、対 話モードがサポートされていないためです。 ジュークボックスデバイスだけをテストする ジュークボックスデバイスだけをテストするには、以下のように、-j オプションを使用します。 jbverify -j -v -v 出力結果をファイルにリダイレクトする jbverify の出力結果をファイルにリダイレクトするには、以下のように、-f オプションを使用します。 jbverify -j -f output.jbv -v -v -v リモートホストをテストする ホスト A および B 上にあるすべてのジュークボックスデバイスをテストするには、以下のように、-H オプ ションを使用します。 jbverify -H A -H B -j -f outputfile 上記のコマンドでは、ホスト A と B の両方にあるジュークボックスデバイスだけがテストされ、出力結果 が outputfile にリダイレクトされます。 116 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド jbverify(8) クワイエットモードで実行する jbverify をクワイエットモードで実行するには、以下のように、-q オプションを使用します。 jbverify -q 上記のコマンドでは、最終ステータスレポートが出力されるだけです。ローカルの jbverify を冗長モード で実行し、すべてのリモート操作をクワイエットモードで実行するには、以下のように、-Q オプションを使 用します。 jbverify -v -v -v -Q 上記のコマンドでは、すべてのローカル操作について冗長出力が行われますが、リモート操作については 何も出力されません。リモート操作のステータスは、最終ステータスレポートに表示できます。 ロード / アンロード操作時の再実行回数を指定する エラー発生時の再実行回数を指定するには、以下のように、-r オプションを使用します。 jbverify -j -r 10 -S 12 -v 上記のコマンドでは、ジュークボックスのスロット 12 がロードおよびアンロード操作に使用され、エラー 発生時に 10 回再実行されます。 テープに対して tapeexercise を実行する デバイスにロードされたテープに対して tapeexercise を実行するには、以下のように、-t オプションを 使用します。 jbverify -j -S 12 -t -v ファイル /nsr/res/nsr.res 参照先 NetWorker リソースデータベースです。 jbconfig(8), jbexercise(8), nsrjb(8), nsr_device(8), nsr_jukebox(5), nsr_storage_node(5), tapeexercise(8) 診断 以下に、jbverify で表示される可能性があるエラーメッセージ、メッセージの意味、および可能な解決策を示し ます。 無効なリソースデータベースファイルです。 jbverify でデバイスに関するリソース情報を NetWorker RAP データベースから取得できませんでした。 NetWorker サーバが稼働しているかどうか、また、現在のホストから接続できるかどうかをチェックして ください。 テープ動作確認の基本テストが失敗しました。 ロードされたテープ上で、tapeexercise の基本テストが失敗しました。詳細については、 tapeexercise (1m) を参照してください。 -i と -u の両方を同時に指定することはできません。 -i および -u オプションを同時に指定することはできません。どちらかを選択し、操作を再実行してくだ さい。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 117 jbverify(8) スロットをスタンドアロンデバイスに使用できません。無視します ... -S オプションは、ジュークボックスに対してのみ有効です。このメッセージは、オプションが無視されて いることを警告するだけです。 リモートデバイスの対話モードでは、実行できません。-- -l を使用してください。 -i オプションは、現在、ローカルデバイスでのみサポートされています。ローカルデバイスだけをテスト するには、-l を指定します。 サーバに接続できませんでした。終了します ... リモートの jbverify が何らかの理由でメインの jbverify に接続できませんでした。他のエラーメッ セージを確認して原因を究明してください。 サーバソケットを確立できませんでした。終了します ... jbverify がソケットを開いてリモートの jbverify からのリクエストを受信できませんでした。以前の エラーメッセージを確認して問題の原因を究明してください。 制御ポート情報を抽出できませんでした。 jbverify は、RAP データベースから取得したジュークボックスのリソース情報を解析できませんでした。 NetWorker の RAP データベースが破損している可能性があります。Net-Worker 管理コンソールでジュー クボックスリソースの内容を表示できるかどうかをチェックしてください。操作を再実行してください。 ジュークボックス定義内の制御ポートが見つかりませんでした。 jbverify は、RAP データベースから取得したジュークボックスのリソース情報を解析できませんでした。 NetWorker の RAP データベースが破損している可能性があります。Net-Worker 管理コンソールでジュー クボックスリソースの内容を表示できるかどうかをチェックしてください。操作を再実行してください。 有効なドライブ <name> がデータベースに見つかりませんでした。 テスト対象のデバイスは指定されましたが、そのデバイスが NetWorker のリソースデータベースに見つ かりませんでした。デバイス名を間違って指定していることがよくあります。デバイス名は、プレフィッ クスの "rd=..." が付いている場合はそれも含めて、NetWorker デバイスリソースに指定されている名 前に正確に一致している必要があります。 ジュークボックス <name> がデータベースに見つかりませんでした。 テスト対象のジュークボックスは指定されましたが、そのジュークボックスが NetWorker のリソース データベースに見つかりませんでした。ジュークボックス名を間違って指定していることがよくあります。 名前は、プレフィックスの "rd=..." が付いている場合はそれも含めて、NetWorker ジュークボックス リソースに指定されている名前に正確に一致している必要があります。 このテープのブロックサイズを取得できませんでした。 このテープに定義されたブロックサイズが見つかりませんでした。通常は、デフォルト値の 32K が使用さ れます。 テープ動作確認の EOT テストが失敗しました。 ロードされたテープ上で、tapeexercise の EOT テストが失敗しました。詳細については、 tapeexercise(1m) を参照してください。 ホスト <name> 上で checkmedia 処理中にエラーが発生しました。 リモートの jbverify によって、デバイスのステータスのチェック中にエラーが出力されました。詳細に ついては、以前のエラーメッセージを参照してください。 エラーが発生しました。ディレクトリ <name> が存在しません。 このメッセージは、ディスクファイルドライブの処理時、指定したディレクトリがない場合に、出力され ます。 ドライブ <name> からのテープの排出中にエラーが発生しました。 スキップします ... 指定したドライブでテープの排出中に問題が発生しました。jbverify では、このデ バイスのテストがスキップされ、行の次のデバイスで処理が続行されます。 118 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド jbverify(8) ラベル読み取り処理中にエラーが発生しました。 テストを続行できません。ロードされたテープからのデータの読み取り中に問題が発生しました。以前の エラーメッセージをチェックして原因を究明してください。 resdb_query でデバイス情報の取得中にエラーが発生しました。 jbverify でデバイスに関するリソース情報を NetWorker RAP データベースから取得できませんでした。 NetWorker サーバが稼働しているかどうか、また、現在のホストから接続できるかどうかをチェックして ください。 resdb_query でジュークボックス情報の取得中にエラーが発生しました。 jbverify でジュークボックスに関するリソース情報を NetWorker RAP データベースから取得できません でした。NetWorker サーバが稼働しているかどうか、また、現在のホストから接続できるかどうかを チェックしてください。 アンロード中にエラーが発生しました。ドライブ <num> (<name>)、スロット <num> です。 指定したドライブのアンロード処理中にエラーが発生しました。以前のエラーメッセージをチェックして考 えられる原因とエラー番号を確認してください。冗長モードのレベルを高めて操作を再実行してください。 ジュークボックスドライブ <name> のアンロード中にエラーが発生しました。 指定したドライブのアンロード中にエラーが発生しました。他のエラーメッセージをチェックして原因を 確認してください。 ドライブ <name> からのテープ排出中にエラーが発生しました。デバイスがオフラインです。 排出処理中に NetWorker プロセスによってエラーが出力されましたが、テープは排出されたように見え ます。jbverify によって、スロットへのテープのアンロードが続行されます。 テープ動作確認の FSF テストが失敗しました。 ロードされたテープ上で、tapeexercise の FSF テストが失敗しました。詳細については、 tapeexercise (1m) を参照してください。 xdr ストリームを作成できませんでした。 通常、このメッセージはシステムに十分な物理メモリがないことを表します。詳細については、以前のエ ラーメッセージをチェックしてください。 ドライブ < 名前 > にロードされたボリュームが、<num> 回試行しても検出できませんでした。 中止します ... テープをドライブに挿入後、ロードされたテープドライブを検出できませんでした。このエ ラーは、ドライブが遅く、遅延時間が少なすぎる場合に、発生する可能性があります。-r オプションの引数 の値を大きくするか、ジュークボックスリソースのロードスリープ属性を大きくして、再実行してください。 リモートの jbverify からの接続リクエストを取得できませんでした。errno: <num> jbverify は、リモートの jbverify を起動し、リモートの jbverify による jbverify への接続を 待っていましたが、接続リクエストを取得することなくタイムアウトしました。他のエラーメッセージを 確認して原因を究明してください。よくある原因の 1 つは、jbverify を実行しているマシンに、リモー トマシン上で実行をリクエストする権限がないことです。権限を取得するには、リモートマシン上で nsrexecd を "-s <local machine name>" を指定して起動する必要があります。詳細については、こ のマニュアルページのメインセクションの例を参照してください。 メディアのチェックに対する応答をリモートホスト <name> から取得できませんでした。 jbverify は、デバイスのステータスのチェックに対するリクエスト時に、リモートの jbverify からの 応答を取得できませんでした。原因として、リモートの jbverify が強制終了または異常終了したか、リ モートマシンがダウンしたか、ネットワーク上の問題が発生したかのいずれかが考えられます。マシンに ping を実行できるかどうかをチェックし、再実行してください。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 119 jbverify(8) stat パケットを取得できませんでした。 jbverify は、期待されたステータスパケットをリモートの jbverify から取得できませんでした。原因 として、リモートの jbverify が強制終了または異常終了したか、リモートマシンがダウンしたか、ネッ トワーク上の問題が発生したかのいずれかが考えられます。マシンに ping を実行できるかどうかを チェックし、再実行してください。 リクエストパケットをサーバから読み取ることができませんでした。 リモートの jbverify は、リクエストパケットをメインの jbverify から取得できませんでした。原因と して、メインの jbverify が強制終了または異常終了したか、マシンがダウンしたか、ネットワーク上の 問題が発生したかのいずれかが考えられます。マシンに ping を実行できるかどうかをチェックし、再実 行してください。 出力結果を <name> にリダイレクトできませんでした ( エラー番号 <num>)。 システムコールが失敗しました。冗長モードで実行し、エラー番号とメッセージをサポートに連絡してく ださい。 FMEDIA をソケット <num> で送信できませんでした ( エラー番号 <num>)。 jbverify は、デバイスステータスのチェックリクエストをリモートの送信できませんでした。原因とし て、リモートの jbverify が強制終了または異常終了したか、リモートマシンがダウンしたか、ネット ワーク上の問題が発生したかのいずれかが考えられます。マシンに ping を実行できるかどうかをチェッ クし、再実行してください。 tapeexer を起動できませんでした。 NetWorker バイナリ tapeexer を実行できませんでした。バイナリが存在しているかどうか、またバイ ナリに適切な権限が設定されているかどうかを確認してください。他のエラーメッセージをチェックして 原因を確認してください。 nsrexec を開始できませんでした ( エラー番号 <num>)。 jbverify は、ローカルマシン上で nsrexec プロセスの起動に失敗しました。以前のエラーメッセージを 調べて原因を確認してください。原因として、nsrexec バイナリが見つからない、実行パーミッションが ない、ファイルが破損している、などが考えられます。 <host> に対するリモート jbverify の開始に失敗しました ( エラー番号 <num>)。 jbverify は、リモートマシン上で jbverify ついては、これ以前のメッセージを確認してください。原 因として、nsrexecd がリモートマシン上で動作していない、nsrexecd が 6.1 より前のバージョンであ る、サーバではなく、リモートマシン上でリクエストの実行を許可されていないマシンで jbverify を実 行している、などが考えられます。最後に挙げた原因は、リモート nsrexecd を「-s<server> -s <machine>」オプションを指定して実行することによって解決できます。このオプションの指定で、 <server> は NetWorker サーバマシン、<machine> は、jbverify を実行しているマシンです。詳細に ついては、このマニュアルページのメインセクションにある説明と例を参照してください。 -d オプションを指定する場合は、-i と -u のどちらかを指定する必要があります。 -d オプションは、-i オプション ( 対話モード )、または -u いずれかと一緒に指定する必要があります。 どちらか 1 つを選択して操作を再試行してください。 無効なオプション <option> が指定されました。 無効なオプションが指定されました。-h オプションを使用して有効なオプションのリストを取得してください。 malloc のエラーです。 システムが物理メモリ不足です。jbverify は、操作に必要なメモリを割り当てるのに失敗しました。一 部のアプリケーションを終了して、操作を再試行するか、マシンのメモリ容量を増やしてください。 NetWorker テープ (< ラベル >) がドライブにあります。テストを続行できません。 ドライブに、指定された NetWorker ラベルが付いたテープがあります。-t オプションを指定して jbverify を実行する場合、tapeexercise プログラムを正常に実行するには、Net-Worker ラベルが付 いていないテープが必要です。NetWorker 以外のテープがどのスロットにもない場合、スロットの 1 つに テープを挿入し、操作を再試行してください。 120 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド jbverify(8) このデバイス <name> のブロックサイズが見つかりません。 jbverify は、このデバイス用に定義されたブロックサイズを NetWorker データ ベースで見つけること ができませんでした。このメッセージは、通常、デフォルト値の 32K がこのデバイス用に使用されることを 意味します。 有効なスタンドアロンデバイスが見つかりません。 現在の構成には、スタンドアロンデバイスが定義されていません。このメッセージは、ただ情報を通知す るだけです。 有効なジュークボックスがデータベースに見つかりません。 現在の構成には、ジュークボックスが定義されていません。 このメッセージは、ただ情報を通知するだけです。 スロット <num> にテープがありません。終了します ... -S が指定されており、指定されたスロットにテープがない場合、jbverify はこのメッセージを通知し、 終了します。スロットにテープを入れるか、テープが入っている別のスロットを指定して、操作を再試行 してください。 resdb の問い合わせが失敗しました ( エラー :<errmsg>)。 NetWorker データベースに対する RAP 問い合わせが失敗しました。NetWorker サーバが起動して実行し ているかどうか、また、NetWorker サーバに現在のホストから到達可能かどうかをチェックしてください。 選択するスロットがなくなりました。終了します ... テープをジュークボックスデバイスにロードするのに使用するスロットを見つけようとしましたが、使用で きるスロットがありませんでした。-t オプションを指定して実行する場合、jbverify は、NetWorker ラ ベルが付いていないテープがあるスロットを見つける必要があります。これは、テープがメディアデータ ベースにない場合でも、NetWorker テープを上書きしないようにするためです。 無効なリクエストをサーバから受信しました ( タイプ : %d)。 jbverify は、メイン jbverify から予期しないリクエストを受け取りました。これは、関係する 2 つの マシンが異なるバージョンの jbverify を実行している場合に起こることがあります。2 つのマシンが実 行する jbverify のバージョンを確認し、同じバージョンの jbverify を実行するようにしてください。 また、このメッセージがメモリ破損を意味する場合もあります。冗長レベル 5 で操作を再試行し、エラー がまだ発生する場合は、ログを Legato カスタマサポートに送信してください。 リモートホスト <name> から不明なパケットを受信しました。 jbverify は、リモート jbverify から予期しないパケットを受け取りました。このメッセージがメモリ 破損を意味する場合もあります。冗長レベル 5 で操作を再試行し、エラーがまだ発生する場合は、ログを Legato カスタマサポートに送信してください。 テープの動作確認で SCO 位置テストが失敗しました。 ロードされたテープ上で、tapeexercise の SCO 位置テストが失敗しました。詳細については、 tapeexercise (1m) を参照してください。 無効なドライブ <name> をスキップします。 jbverify は、現在、NetWorker で使用不可になっているドライブはテストしません。今後、-a オプ ションを有効にすると、使用不可のドライブをテストできます。 リスト上の次のドライブにスキップします ... ロード / アンロードエラーが発生すると、jbverify は、ドライブのテストを中止し、リストにある次の ドライブに移動してテストを続けます。 スロット <slot num> には NetWorker テープがあります。 -t オプションが使用されていますが、ドライブのロード元であるスロットに NetWorker テープが含まれ ていました。-S オプションが使用されている場合、これは致命的エラーになります。使用されていない場 合は、jbverify は、他のスロットを試し、NetWorker 以外のテープが見つかるかどうかを調べます。 スロットは有効な番号である必要があります。 -S オプションで指定されるスロットは実数である必要があります。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 121 jbverify(8) ソーススロット <slot num> は空です。 -S オプションが使用されていますが、指定されたスロットにテープがありませんでした。テープが入って いるスロットを指定してください。-t オプションも使用している場合は、NetWorker 以外のテープが 入っているスロットを指定してください。 tapeexer 実行ファイルが見つかりませんでした。 tapeexer 実行ファイルが見つかりませんでした。存在するかどうかを確認してください。 tapeexer はシグナル <num> で終了しました。 tapeexer プロセスは、表示されたシグナルで強制終了されました。 tapeexer は終了コード <num> で異常終了しました。 tapeexer プロセスは、表示された終了コードで異常終了しました。 <name> の tapeexercise が終了ステータスなしで終了しました。 jbverify は、tapeexer プロセスの終了ステータスを取得できませんでした。これはまれなケースで、 OS にバグがない限り決して発生しません。 リモートプロセスを認証できません。 jbverify は、リモートプロセスからの接続リクエストを認証できませんでした。 ジュークボックス名を取得できません。次にスキップします ... jbverify は、指定されたジュークボックスの名前をジュークボックスリソースで見つけることができま せんでした。ジュークボックスリソースが破損していないかチェックし、必要な場合は、NetWorker リ ソースディレクトリを復元してください。 デバイスがジュークボックスに見つかりません。 jbverify は、ジュークボックス用に構成されたデバイスを見つけられませんでした。NetWorker の使用 可能なジュークボックスにデバイスが定義されていないということは、通常ありえないため、これはエ ラー状態です。NetWorker 構成をチェックし、再度 jbverify を実行してください。 <name> のデバイス情報を取得できません。 jbverify は、このデバイスの情報を NetWorker データ ベースで見つけることができませんでした。デ バイス名が Net-Worker リソースで定義されている名前と正確に一致しているかどうかを、リモートデバ イス / ジュークボックスの場合はプレフィックスの 'rd=...' も含めてチェックしてください。 ジュークボックス名を取得できません。次にスキップします ... jbverify は、RAP データベースから取得したジュークボックスのリソース情報を解析できませんでした。 NetWorker の RAP データベースが破損している可能性があります。Net-Worker 管理コンソールで ジュークボックスリソースの内容を表示できるかどうかをチェックしてください。再実行してください。 テープは、ロード済みと思われるため、ドライブ <num> (<name>) にロードできません。 jbverify はロードを試す前にテープをアンロードしたはずですが、指定されたドライブにテープが含ま れています。これは、ドライブがジュークボックス内で正しい順番で構成されていない場合に、起こる場 合があります。ドライブの順番が NetWorker 内で正しく構成されているかチェックしてください。 connlst に対して malloc を実行できません ( エラー番号 :<num>)。 システムが物理メモリ不足です。操作に必要なメモリを割り当てることができませんでした。一部のアプ リケーションを終了し、操作を再実行するか、またはマシンのメモリ容量を増加してください。 <name> を開くことができません ( エラー番号 :<num>)。 -f オプションで指定したファイルを開くことができません。権限があるかどうかを確認してください。 デバイスがまだロードされているため、ドライブ < 番号 >(< 名前 >)のテストをジュークボックス < 名前 > で続 行できません。 指定したドライブが、アクセス前にアンロードされたにもかかわらず、ロードされていることがわかりま した。他のアプリケーションがこのジュークボックスを使用しているかどうかをチェックしてください。 122 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド jbverify(8) また、エラーメッセージを参照するか、より高いレベルの冗長モードで実行することにより、jbverify による以前のアンロード処理が失敗しているかどうかも確認してください。 ドライブ < 番号 >(< 名前 >)をアンロードできません。正しく構成されていない可能性があります 指定したドライブをアンロードできません。このエラーは、ドライブがジュークボックスに正しい順番で 構成されていない場合に、発生する可能性があります。ドライブの順番が NetWorker で正しく構成され ているかどうかをチェックしてください。 状態が不明です。終了します ... ロードのステータスを特定できません。このエラーは、メモリが破損している場合に、発生する可能性が あります。再実行し、失敗する場合は、サポートに連絡してください。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 123 jbverify(8) 124 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド JOBQUERY(8) Maintenance Procedures JOBQUERY(8) 製品名(A-Z) jobquery - NetWorker ジョブデータベースクエリープログラム 形式 jobquery [ -s サーバ ] [ -i ファイル ] jobquery [ -s サーバ ] [ クエリ ] 機能説明 jobquery コマンドは、NetWorker サーバのジョブデータベースへのクエリーに使用するコマンドラインベースの プログラムです。このインタフェースは、nsradmin プログラムのインタフェースに類似しています。 オプション -i file 入力コマンドは、標準入力からではなく file から取得します。このモードでは、対話式プロンプトは出 力されません。 -s server 指定された NetWorker サーバへの接続を開始します。 レコード 各ジョブデータベースエントリーは、指定された属性リストで構成されています。各属性には、ゼロ以上の値を指 定できます。属性の名前と値は、すべて印刷可能な文字列として表されます。大文字と小文字は区別されません。 また、名前と値を除き、スペースは無視されます。 属性と属性リストを指定する形式は、次のとおりです。 attribute ::= name [ :value [ , value ]* ] 属性は、コロンの後にゼロ個以上の値が後に続き、各値はコンマで分離します。行の終わりにあるコンマ は、次の行への継続を表します。 attribute list ::= attribute [ ; attribute ]* 属性リストは、セミコロンで分離された 1 つ以上の属性から構成されます。行の終わりにあるセミコロン は、次の行への継続を表します。改行の前にコンマまたはセミコロンがないと、そのリストは終了します。 以下は、属性リストの例です。 name: "nyx.lss.emc.com:Probe"; type: savefs job; jobid: 480435; 属性と属性リストの詳細については、resource(5) および nsr_resource(5) のマニュアルページを参照してく ださい。 コマンド 各入力プロンプトで、jobquery に、コマンド名とオプション引数を指定する必要があります。コマンド名は、最も 短い固有の文字(たとえば print を p)に短縮できます。コマンド引数は常に、属性リストの形式で指定します。 all ジョブデータベースにあるすべてのエントリーが表示されます。 help 使用可能なすべてのコマンドの使用方法を出力します。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 125 JOBQUERY(8) print [query] 現在のクエリと一致するリソースを出力します。query が指定されている場合は、それが現在のクエリにな ります。名前が、現在の表示リスト用に指定されている場合、指定された名前の属性だけが表示されます。 exit jobquery を終了します。 show [name; ...] 名前リスト(実際には値のない属性リスト)が指定されている場合は、表示リストにそれらの名前を追加 します。これらの属性だけが後続の print コマンドで表示されます。名前リストがない場合は、表示リス トがクリアされ、その結果すべての属性が表示されます。 types すべての既知のタイプのリストを出力します。 . [query] このコマンドは、query が指定されていないと、クエリの結果を表示せずに現在のクエリを設定します。 指定されている場合は、現在のクエリ、表示リスト、サーバのバインド、およびオプションを表示します。 使用例 print type:savefs job savefs job タイプのエントリーをすべて出力し、それを現在のクエリーにします。 show type; name 表示リストに、属性 type および name だけを表示します。 参照先 nsr_resource(5)、 resource(5)、 nsradmin(8) 診断 以下に、重要な終了ステータス値を示します。 126 0 プログラムは正常に終了しました。 1 使用方法のエラー、またはクエリー以外のエラーが発生しました。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド lcmap(8) Maintenance Procedures lcmap(8) 製品名(A-Z) lcmap - クラスタ内のパス所有権の設定 形式 lcmap 機能説明 クラスタ環境内の NetWorker ソフトウェアで、適切な物理的または仮想的なクラスタクライアントへの保存パス (ファイルシステムまたは raw デバイス)のマッピングを設定する必要があります。これによって、確実にデータ が適切な NetWorker クライアント名に保存され、現在の物理ホストに関係なく、仮想 NetWorker クライアント のリカバリが容易になります。パス所有権解決によって、Net-Worker サーバは、構成ディレクトリが含まれたク ラスタ内の仮想サービスと同一にみなすことができます。また、クラスタソフトウェアに制御されている場合、可 用性の高いアプリケーションになることができます。 プラットフォームおよびクラスタに固有の lcmap スクリプトは、NetWorker ソフトウェアを可用性の高い構成に する場合に、networker.cluster(8) スクリプトを実行すると、インストールされます。lcmap スクリプトで は、クラスタソフトウェアに照会が実行され、パス所有権情報が、クラスタにもプラットフォームにも依存しない EMC リソース管理プラットフォーム (RAP) 形式で、stdout に出力されます。lcmap スクリプトは、パス所有権情 報の設定または更新が必要な場合、NetWorker ソフトウェアによって呼び出されます。出力の形式は、NetWorker で内部的に設定されていて、リリース間で変化する可能性があります。lcmap スクリプトは、手動で変更しないで ください。 使用例 以下に、lcmap スクリプトからの出力例を示します。 type: NSR_CLU_TYPE; clu_type: NSR_LC_TYPE; interface version: 1.0; type: NSR_CLU_VIRTHOST; hostname: chase; owned paths: /global/chase/nsr; type: NSR_CLU_VIRTHOST; hostname: hunt; owned paths: /global/hunt/data1, /global/hunt/data2; 参照先 save(8)、 savegrp(8)、 pathownerignore(5)、networker.cluster(8) NetWorker 管理者ガイド EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 127 lcmap(8) 128 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド ldunld(8) Maintenance Procedures ldunld(8) 製品名(A-Z) ldunld - テープデバイスのロードまたはアンロード 形式 ldunld { -u | -l } [ -a b.t.l ] 機能説明 ldunld プログラムでは、load コマンドまたは unload コマンドが指定のデバイスに送信されます。 オプション -a b.t.l 特定の序数の SCSI アドレスを選択します。b は論理 SCSI バス、t は SCSI ターゲット、l はターゲット 上の SCSI 論理ユニット番号(LUN)です(libscsi(8) を参照)。これは必須のオプションです。 参照先 -u メディアを指定のデバイスからアンロードします。 -l メディアを指定のデバイスにロードします。 libscsi(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 129 ldunld(8) 130 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド lgtolic(8) Maintenance Procedures lgtolic(8) 製品名(A-Z) lgtolic - EMC ライセンスユーティリティコマンド 形式 lgtolic lgtolic lgtolic lgtolic lgtolic [ -s サーバ ] -c イネーブラコード -i [ -m ホストファイルディレクトリ ] [ -s サーバ ] -l [ -s サーバ ] -u イネーブラコード -a 認証コード [ -s サーバ ] -v イネーブラコード 機能説明 lgtolic コマンドは、ライセンスリソースデータベースに保存されている EMC ライセンスを操作するために使用し ます。ライセンスリソースデータベースは、EMC ライセンスデーモンによって管理されます。ライセンスデーモン の説明については、lgtolmd(8) を参照してください。 オプション -a authorization_code 指定された認証コードでライセンスを認証し、恒久的に有効にします。以下のオプションを使用して、認 証するライセンスを指定します。-u および -a。本製品の認証コ―ドをネット上で入手するには、Web ブ ラウザで customernet.emc.com のページを開き、必要な各認証コ―ドのイネーブラコードを入力しま す。認証コードの別の取得方法など、ライセンスに関する詳細については、本製品の「インストールと管 理ガイド」、および最新版の「リリースサプリメント」を参照してください。 -c enabler_code 指定したイネーブラコードのライセンスを作成します。イネーブラコードは、本製品を購入する際にお客 様に付与されるイネーブラ証明書に記載されます。各ライセンスを恒久的に有効にするには認証コードが 必要です。 -i このコマンドが実行されているマシンのホスト ID を出力します。 -l ライセンスリソースデータベースに現在保存されているすべての EMC 製品ライセンスのリストを表示します。 -m hostfile_dir ホスト ID ファイルがあるディレクトリを指定します。このオプションを指定すると、このディレクトリにあ るホスト ID ファイルのホスト ID のリストに基づいて、複合ホスト ID が生成されます。このオプションは、 ライセンスマネージャがクラスタマシンにインストールされている場合、または NT マシン上でホスト ID を セキュリティ ID ベースではなく IP アドレスベースにする場合に役立ちます。NetWorker の場合、ホスト ID ファイルの一般的なディレクトリは /nsr/res です。Net-Worker サーバがインストールされていない マシンで実行されているスタンドアロンのライセンスマネージャの場合、一般的なパスは /nsr/lic/res で す。ホスト ID ファイルにおけるホスト ID リストの形式は次のとおりです。hostid1:hostid2:hostid3 ここで、ホスト ID は 16 進文字列です。ホスト ID ファイルを指定するには、このオプションを使用する必 要があります。 -s server 対象データベースを管理するライセンスデーモンのホスト名、RPC プログラム番号、およびバージョンを 指定します。ライセンスデーモン情報は次のようなフォーマットで表示されます。 < hostname >:< rpc_number >:< version > EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 131 lgtolic(8) 注:「-s サーバ」オプションを指定しない場合、lgtolic は出荷時の状態の製品が使用するデーモンに対 応付けられているデフォルト値を使用します。ホスト名の現在のデフォルトは localhost、RPC プログラ ム番号のデフォルトは 390115、RPC バージョン番号のデフォルトは 2 です。環境変数を使用してこれら 3 つのデフォルト値を変更することもできます。LMD_HOSTNAME では、ライセンスデーモンが実行されて いるマシンのデフォルトのホスト名を変更します。LMD_PROGNUM では、ライセンスデーモンに接続する ためのデフォルトの RPC プログラム番号を変更します。この環境変数は使用しないでください。 LMD_VERSION では、ライセンスデーモンに接続するためのデフォルトの RPC バージョン番号を変更しま す。次の例では、デフォルトのホスト名と RPC プログラム番号を使用しますが、RPC バージョン番号 1 を 使用してすべてのライセンスのリストを表示します。 例:lgtolic -s "::1" -l 代替マシン上のライセンスデーモンを指定するには、-s <hostname> オプションを使用します。 -u enabler_code インストールされているライセンスを、コマンドラインで -a オプションを使用して指定された認証コード で更新します。 -v enabler_code 指定されたイネーブラコードを解読します。生成される出力には、ライセンス名、タイプ、シリアル番号、 およびカウントに関する情報が含まれます。 注記 -s オプションで指定されたデーモン情報は、次の環境変数を使用して取得することもできます。 LMD_HOSTNAME は、ライセンスデーモンのホストの名前です。 LMD_PROGNUM は、ライセンスデーモンのプログラム番号です。 LMD_VERSION は、ライセンスデーモンのバージョン番号です。 診断 プログラムが登録されていません lgtolmd が実行されていません。 不明なホスト デフォルトのホスト名が無効であるか、または -s オプションで指定されたホスト名が無効です。 参照先 132 lgtolmd(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド lgtolmd(8) Maintenance Procedures lgtolmd(8) 製品名(A-Z) lgtolmd - Legato ライセンスデーモン 形式 lgtolmd -p 製品 -n バージョン 機能説明 lgtolmd デーモンは、RPC ベースのライセンスサービスです。このサービスにより、アプリケーションがライセン スデータを保存、操作できるようになります。lgtolmd によって提供される RPC プログラム番号は 390115 です。 プロトコルの複数のインスタンスをサポートする場合、バージョン番号は各アプリケーションに固有となります。 必要なパラメータは、各製品のインストールスクリプトで決定されます。 オプション -p product ライセンスデーモンに接続する製品を指定します。現在サポートされている製品は、UNIX プラットフォー ムで、gems(GEMS デフォルトインストールディレクトリ /gems の場合 ) および opt/SmartMedia (SmartMedia デフォルトインストールディレクトリ /opt/SmartMedia の場合 ) です。NetWorker の 場合は、UNIX プラットフォームで、nsr/lic (NetWorker デフォルトインストールディレクトリ /nsr の場合 ) です。 -n version バージョン番号を指定します。製品によって、固有のバージョン番号を使用します。現在、SmartMedia はバージョン 2、GEMS Storage Reporter はバージョン 3 を使用します。GEMS と NetWorker はいずれ もバージョン 1 を使用します。将来的には、すべての EMC 製品が同じライセンスマネージャ、バージョン 番号 1 を使用する予定です。 ファイル /[product]/res/lgtolm.res ライセンスデーモンのライセンスリソースを記述する属性です。このファイルは、絶対に手動で削除また は変更しないでください。 /[product]/res/lictype.res 内部でのみ使用します。このファイルは、絶対に手動で削除または変更しないでください。 /[product]/logs/lgtolmd.log ライセンスデーモンの診断メッセージや情報メッセージのログファイルです。たとえば、ライセンスの期 限が切れた場合、その情報がこのログとコンソールに出力されます。 参照先 lgtolic(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 133 lgtolmd(8) 134 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド libcdi(8) Maintenance Procedures libcdi(8) 製品名(A-Z) libcdi - EMC 共通デバイスインタフェースライブラリ 形式 libcdi 機能説明 libcdi ライブラリは、EMC 共通デバイスインターフェイスライブラリです。 アクセス方法 次に、libcdi ライブラリが現在サポートしているアクセス方法を示します。すべての CDI テストコマンドにおい て、オプションが指定されていない場合は、デフォルトの方式として OS テープドライバの SCSI パススルー機能が 使用されます。 オプション引数 g i m n s t アクセス方法 古いスタイルの MTIO プラットフォームの汎用機能を使用 iSCSI 機能を使用 NDMP パススルー機能を使用 NDMP テープ機能を使用 OS テープドライバの SCSI パススルー機能を使用 OS テープドライバの IOCTL 機能を使用 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 135 libcdi(8) 136 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド libscsi(8) Maintenance Procedures libscsi(8) 製品名(A-Z) libscsi - SCSI デバイスライブラリ 機能説明 SCSI デバイスライブラリは、NetWorker が SCSI デバイスとの通信に使用するインターフェイスのプライベート セットです。重要:SCSI デバイスの名前は、プラットフォームとは関係なく付けられます。 このライブラリには、いくつかの機能があります。SCSI デバイスの名前は、バス、ターゲット、論理ユニット番号 (LUN)の組み合わせ(b.t.l)で特定されます。ここで、b は論理 SCSI バス、t は SCSI ターゲット、l は、ター ゲット上での SCSI の LUN です。論理 SCSI バス番号が特定のプラットフォームやハードウェアのバス番号と関係 があるとは考えないでください。より正確に言うと、論理 SCSI バス番号は正の整数の稠密なアドレス空間であっ て、システムのハードウェア構成が同じである限り整合性が保たれます。ターゲットと LUN の情報は、接続された SCSI 周辺機器デバイスとその設定に基づきます。プラットフォームによっては、SCSI デバイスをダイナミックに 追加したり取り外したりできますが、キャッシュされたデバイス情報のフラッシュが必要になる場合があります (lres-can(8) を参照)。 アクセス許可 一般に、デバイスにシステムドライバがない場合は、ユーザがコマンドをそのデバイスに送信するのにシステム権 限は必要ありません。デバイスにシステムドライバがある場合は ( テープドライブなど )、コマンドをデバイスに 送信するのにシステム権限が必要です。 参照先 lrescan(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 137 libscsi(8) 138 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド libsji(8) Maintenance Procedures libsji(8) 製品名(A-Z) libsji - 標準ジュークボックスインタフェース(SJI)ライブラリ 機能説明 標準ジュークボックスインターフェイス (SJI) は、NetWorker がジュークボックスとの通信に使用するインター フェイスのパブリックセットです。一般に、このライブラリの機能は、NetWorker が生成するような SJI コマン ドを適切な SCSI コマンドに変換することです ( ほとんどのオートチェンジャは SCSI ベースのため )。ただし、 ジュークボックスへの基本的な接続は、このインターフェイスの機能とは無関係です。 このライブラリには、3 つのエントリポイントがあります。 void * sji_open ( char * devname ) devname で指定された SJI 準拠のジュークボックスへのチャネルを開きます。チャネルを開くのに成功した 場合は、void * 型のチャネルトークンが返ります。失敗した場合は、NULL 型のチャネルトークンが返りま す。デバイス名 devame は、順番に並んだ SCSI アドレスで表します。たとえば、[email protected] となり ます。ここで、b は論理 SCSI バス、t は SCSI ターゲット、l は、ターゲット上での SCSI の論理ユニット 番号 (LUN) です。EMC デバイスドライバを使用しないプラットフォームの場合は、デバイス名はプラット フォーム固有のスタイルのデバイス名でもかまいません。たとえば、/dev/sjid1u1 のようになります。 int sji_cmd ( void *token, int cmd, void *arg ) SJI コマンドを sji_open コマンドで開いたデバイスに送信します。 void sji_close ( void *token ) sji_open コマンドの呼び出しによって開いたデバイスへのチャネルを閉じます。 ファイル SJI ライブラリの場所は、プラットフォームによって異なります。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 139 libsji(8) 140 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド libstlemass(8) Maintenance Procedures libstlemass(8) 製品名(A-Z) dasadmin - ADIC/EMASS/Grau サイロ管理ユーティリティ libstlemass - 通信に使用する共有ライブラリ ADIC/EMASS/Grau サイロ 形式 dasadmin コマンド [ オプション ] [ パラメータ ] dasadmin.exe コマンド [ オプション ] [ パラメータ ](NT のみ) libstlemass.so (Solaris) libstlemass.so.a (AIX) libstlemass.sl (HP-UX) libstlemass.so.1 (SGI) libstlemass.so (DECAXP) libstlemass.dll (NT i386) 機能説明 このリストは実行可能なすべての dasadmin コマンドではありませんが、NetWorker で使用するコマンドが含ま れています。詳細については、ADIC、EMASS、Grau の「DAS のインストールと管理」ガイドを参照してください。 5 mo[unt] [ -t タイプ ] volser [ ドライブ名 ] バーコードラベルが volser のテープを、最初の利用可能なドライブ(ドライブ名が指定されていない場 合)またはドライブ名で指定されたドライブのいずれかにマウントします。テープが DAS_MEDIUM または ACI_MEDIA_TYPE で定義されているタイプではない場合は、-t タイプオプションを使用してテープをマ ウントできます。テープのタイプとドライブに定義されたタイプとが一致しない場合、サイロはテープを ロードしません。使用するドライブは、テープをマウントまたはアンマウントする前に、割り当てる必要 があることに注意してください。参照先 listd および allocd(後述) dism[ount] [ -t type ] volser | -d drive-name volser で指定されたテープか、ドライブ名で指定されたドライブ内にあるテープのいずれかをアンマウン トします。テープまたはドライブがデフォルトとは異なるタイプの場合は、-t タイプパラメータを使用し ます。mount と同様に、このコマンドを使用するにはドライブを割り当てる必要があります。 ej[ect] [ -c ] [ -t type ] volser-range area-name 指定した排出エリアに 1 つ以上のテープを排出します。他のコマンドと同様に、排出するテープのタイプ が DAS_MEDIUM または ACI_MEDIA_TYPE, で定義されたものと違う場合は、-t type オプションが必要 となります。-c は、指定した volser の「完全な」排出を示します。完全な排出は、サイロコントローラ の内部データベースから、その volser のエントリを削除します。不完全な排出では、テープは排出されま すが、データベースに volser エントリが残り、volser 状態は「排出完了」に設定されます。サイロの テープをすぐに取り替えることが予想される場合は、便利です。 in[sert] area-name 指定された挿入 area-name にあるすべてのテープを、挿入エリアから通常のテープの格納場所に移動し ます。 inventory サイロのインベントリを完全に起動します。注意事項この種類のインベントリは非常に長時間を要する場 合があります。180 スロットを持つサイロのインベントリは 20 分以上かかります。 view [ -t type ] volser volser の現在のステータス (volser、タイプ、属性、座標など ) を表示します。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 141 libstlemass(8) all[ocd] drive-name UP|DOWN clientname allocd コマンドは、異なるクライアントでのドライブの割り当てまたはその解除に使用されます。テー プドライブを使用するには、ドライブがシステムに allocd'ed UP する必要があります。現在、別のクラ イアント用に allocd'edUP されている場合は、まずそのクライアントから allocd'ed DOWN してから、 システムに allocd'edUP する必要があります。テープが入ったドライブを allocd DOWN することはで きません。テープをまずアンマウントする必要があります。 l[ist]d listd または ld は、サイロで定義されたすべてのテープドライブの現在の状態を示します。表示される 情報には、drive-name、amu ドライブ ( サイロ内の場所 )、ステータス (UP または DOWN)、タイプ、ド ライブが割り当てられたクライアント、ロードされたすべてのテープの volser が含まれます。 show -op | -ac client-name 指定された client-name の操作可能なパラメータまたはアクセスパラメータを示します。-ac ( アクセス パラメータを表示する場合 )、または、-op ( client-name の操作可能なパラメータを表示する場合 ) を 含める必要があります。アクセスパラメータには、client-name が使用できる volser 範囲とドライブ範 囲が含まれます。操作可能なパラメータには、client-name に、その client-name. 用に入力された IP アドレス、完全なアクセス権限、およびアンマウント権限があるかどうかが含まれます。 list client-name client-name によって生成された未完了のリクエストすべてを一覧表示します。複数ある場合は、リク エスト番号およびタイプと一緒に表示されます。 can[cel] request-id 未完了のリクエストをキャンセルできます ( 権限が必要 )。request-id には、list コマンドで表示さ れるリクエスト ID を指定します。 qversion 接続している DAS サーバのバージョンと、DAS との通信に使用している ACI プロトコルのバージョンを表 示します。 qvolsrange beginvolser endvolser count [ clientname ] qvolsrange は、サイロで利用できる volser のリストを取得する方法です。beginvolser と endvolser は、"123456" 形式の volser です。最初または最後に使用可能なものを使用するには、"" を使用します。 count は、表示する volser の最大数を指定します。 環境変数 以下の環境変数は、サイロの操作に影響を与えます。また、環境変数を使用する処理には、ユーザが入力するコマン ドと nsrd, から発生する処理の両方が含まれるため、環境変数は、nsrd の起動時に適切な場所に設定されている 必要があります。3 つの DAS 変数は、libstlemass によって使用されます。一方、dasadmin は ACI_MEDIA_TYPE を DAS_MEDIUM の代わりに使用します。 Solaris の場合、その定義は /etc/rc.2/S95networker になければなりません。 AIX の場合、その定義は /etc/rc.nsr になければなりません。 HPUX の場合、その定義は /sbin/rc2.d/S900networker になければなりません。 これは、DAS が実行されているシステムのネットワーク名または IP アドレスです。単一のサイロの場合、 通常これはサイロコントローラシステムです。大規模なインストールの場合、DAS サーバはネットワーク 全体で 1 つしかない可能性があります。これには、大文字と小文字の区別があります。 大文字と小文字の区別があります。 NetWorker が実行されているシステムのネットワーク名です。これには、 142 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド libstlemass(8) DAS_MEDIUM この変数は、libstlemass によって使用されます。ACI_MEDIA_TYPE と同じでなければなりません。接 続しているテープドライブのタイプです。指定されていない場合、DLT のデフォルト値が使用されます。 AACI_MEDIA_TYPE この変数は、dasadmin によって使用されます。DAS_MEDIUM と同じでなければなりません。接続してい るテープドライブのタイプです。指定されていない場合、DLT のデフォルト値が使用されます。使用でき る値は、DAS_MEDIUM に一覧表示されている値と同じです。 使用例 範囲についての注意: dasadmin ユーティリティは、いくつかのコマンドで volser 範囲を使用します。これらの範囲で使用で きるものは、3 種類あります。 単一の volser: "000635" multiple volsers: "000635, 000789, 098732" 正しい範囲 : "000610 - 000745" area-name と drive-name についての注意: area-names は通常、1 つの文字と 2 桁の数字からなります。文字は、挿入エリア ("I") または排出エリ ア ("E") のいずれかです。使用前に、サイロ管理者から正しい値を取得する必要があります。drivenames は、サイロをインストールした人が作成する原則として自由な形式のラベルです。実際のドライブ に関連があるかどうかはわからないため、サイロの admin を参照して正しい名前を取得する必要がありま す。サイロの admin が使用できない場合は、dasadmin listd、dasadmin show -op client-name の次に dasadmin show -ac client-name コマンドを使用して、同様の情報を入手できます。 サイロ操作に必要な環境変数を設定するには、次を使用します。 setenv DAS_SERVER emask setenv DAS_CLIENT aurora setenv DAS_MEDIUM DLT setenv ACI_MEDIA_TYPE DECDLT サイロで使用できる volser すべてのリストを表示するには、次を使用します。 dasadmin qvolsrange "" "" 10000 サイロの現在のドライブステータスを表示するには、次を使用します。 dasadmin listd クライアント a4 からクライアント aurora にドライブの割り当てを変更するには、次を使用します。 dasadmin allocd DLT1 DOWN a4 dasadmin allocd DLT1 UP aurora 参照先 nsrjb(8), jbconfig(8), libstlstk(8), mini_el(8), ssi(8), libstlibm(8) 診断 診断に利用できる情報は、通常の操作時に dasadmin と lib-stlemass から出力されるエラーメッセージのみです。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 143 libstlemass(8) 144 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド libstlibm(8) Maintenance Procedures libstlibm(8) 製品名(A-Z) libstlibm - IBM 3494 サイロとの通信用共有ライブラリ 形式 libstlibm.so(Solaris) libstlibm.so.a(AIX) 機能説明 libstlibm.xxx は nsrjb と IBM サイロのドライバ(AIX 上)またはデーモン(Solaris 上)の間の通信を処理す る共有ライブラリです。IBM ドライバ / デーモンは、ネットワークとサイロの間の通信を処理します。libstlibm の動作に影響するオプション、パラメータまたは環境変数はありません。このファイルの正しいパスは、IBM サイロ が jbconfig を使用して設定されている際に、入力する必要があります。jbconfig で指定されているデフォルト 値は、インストールプログラムに選択されているデフォルトロケーションに一致していて、通常は、そのまま受け入 れることができます。 NetWorker が 3494 で動作するには、最初に IBM の AutomatedTape Library サポートをインストールする必 要があります。 AIX には、atldd (Automated Tape Library Device Driver) というドライバをインストールする必要があ ります。また、IBMtape ドライバ (Enhanced Tape and Medium Changer Device Driver) が必要な場合も あります (3590 ドライブを 3494 に使用している場合 )。 Solaris には、lmcpd パッケージ (IBM Automated Tape LibraryDaemon) をインストールする必要がありま す ( サイロを使用する場合 )。AIX と同様、3590 ドライブを使用している場合は、IBMtape ドライバをインス トールする必要もあります。IBMtape を使用している際は、特定のテープドライブにアクセスするデバイスファイ ルが 2 タイプあります。Solaris 標準形式の /dev/rmt/Xmbn タイプと IBMtape サポートファイルの /dev/ rmt/Xstbn タイプです。テープドライブが正しく動作するには、IBM サポートのデバイスファイルを使用する必要 があります。 注記:EMC では、この IBM ドライバを提供していません。この IBM ドライバは IBM デバイスドライバ FTP サイト (208.200.29.244) で入手できますが、このサイトは必ずしも長期間有効な IBM 認定サイトとは限りません。 参照先 nsrjb(8), jbconfig(8), dasadmin(8), libstlemass(8), ssi(8), mini_el(8), libstlstk(8) DIAGNOSTICS NetWorker サーバと IBM 3494 サイロの間の通信エラーは、診断が困難です。最良の方法は、IBM 提供のユー ティリティ mtlib を使用して、3494 においてホストとの通信が適切に構成されているか、および lmcp ドライバ (AIX 上)または lmcpd デーモン(Solaris 上)からのパス全体が正しく機能しているかを確認することです。 mtlib が機能しないと、NetWorker は機能しません。 ホストと 3494 の間の接続について質問がある場合は、IBM にお問い合わせください。IBM では、ホストとサイロの 間の接続をサポートしています。IBM では、ネットワークとシリアルケーブルの両方からのサイロへの接続をサポー トしています。接続の種類はドライバ / デーモンによって NetWorker からは非表示のため、NetWorker にとって はネットワークからの接続とシリアルケーブルからの接続は同じです。ユーザーは両方を正常に使用できます。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 145 libstlibm(8) 146 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド libstlstk(8) Maintenance Procedures libstlstk(8) 製品名(A-Z) ssi - StorageTek サイロインタフェースモジュール(UNIX のみ) mini_el - ssi とともに使用するイベント記録プログラム(UNIX のみ) libstlstk - ssi との通信に使用する共有ライブラリ 形式 ssi [ -A ACSLS サーバ ] [ -a ACSLS ポート番号 ] [ -S SSI ポート番号 ] [ -P ポート番号 ] [ -r 再試行回数 ] & mini_el [ -l ログファイル ] [ -d ] [ -h ] & libstlstk.so (Solaris) libstlstk.so.a (AIX) libstlstk.sl (HP-UX) libstlstk.so.1 (SGI) libstlstk.so.1 (DYNIX/ptx) libstlstk.so (DECAXP) libstlstk.dll (NT i386) 機能説明 注記:このドキュメントでは、 「ACSLS サーバ」という用語は、StorageTek のライブラリマネージャプログラムを 実行しているシステムの名前のことです。つまり、Solaris や AIX のホストでの ACSLS、MVS ホストでの Library Station、Windows NT や Windows2000 を実行しているシステムでの Horizon Library Manager などです。 (UNIX のみ) ssi コマンドは、間接的に nsrjb が ACSLS サーバとの通信に使用します。nsrjb は、libstlstk をロードし、 ssi との TCP コールを処理します。その後、ssi は ACSLS サーバとの通信をすべて処理します。ACSLS のバー ジョン 5.3 以降では、ACSLS を実行する同じホストで NetWorker( サーバあるいはストレージノード ) を実行で きます。 ssi と mini_el は、ジュークボックスリソースを作成した際に jbconfig を実行したシステムで実行する必要が あります。ssi と mini_el は、ほぼ常時、バックグランドで実行されています。また、通常はシステムが自動起動 します。 また、ssi と mini_el の他に、共有ライブラリファイル、libstlstk.xxx (xxx はオペレーティングシステムに 応じた拡張子 ) も必要です。このライブラリの中から適切なバージョンが、NetWorker の一部としてインストール されます。 ssi バージョン 2.00 の新機能 ssi: ssi は、指定のポート番号上での ACSLS サーバとの通信をサポートするようになりました。使用するのは、-a コ マンドラインオプションです。この機能は、STK ファイアウォールの機能拡張の一部です。この機能を使用するに は、ACSLS サーバはバージョン 7.1 を実行している必要があります。 ssi は以前と同様に起動できますが ( 接続先 ACSLS サーバの選択に、環境変数 CSI_HOSTNAME を使用 )、コマンドラ インで -A オプションを使用して、ACSLS サーバのホスト名を指定して起動することができます。-a オプションを使用 すると、ssi プロセスが ACSLS サーバへの接続に使用するポート番号を指定できます。ACSLS サーバがこのポートを リスンするように設定されている必要があります。-S オプションを使用すると、ssi プロセスが特定の応答メッセー ジに対してリスンするように設定できます。また、-P オプションを使用すると、NetWorker と ssi の特定のインスタン スとの通信に使用するポート番号も指定できます。ポート番号に使用できる値は、50004(最初のインスタンス用) 、 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 147 libstlstk(8) 50011 から 50019、50021 から 50099 です。ssi のインスタンスがすでに使用しているポート番号を指定した場合、 指定されたポートは使用できないので、, 許容範囲内で利用できる次のポートが選択されます。ポート番号を指定しな い場合、ssi の連続インスタンスは、50004 以降で次に有効なポートを使用します。範囲内に使用可能なポートがない 場合は、ssi はロードに失敗してエラーメッセージが表示されます。通常の操作では、ポート番号を指定する必要はあ りませんので、ご留意ください。また、所定の ACSLS サーバが常に所定のポートで接続されていることを確認する必 要はありません。NetWorker と ssi は、ACSLS サーバ名を使用してオンザフライ接続を構築します。 -A オプションを使用して ssi コマンドラインでホスト名を指定しない場合は、環境変数 CSI_HOSTNAME をライブ ラリサーバ名に設定してから、ssi プロセスを起動する必要があります。この環境変数が見つからない場合は、 ssi はエラーメッセージを表示して終了します。 mini_el は、ssi によって使用されるイベントロガーで、特定のイベントのログを管理します。これは、ssi より 先に起動する必要があります。ssi の複数のインスタンスは、mini_el の単一のインスタンスを共有します。ヘッ ダは、ACSLS サーバ名、および ssi がリスンする TCP ポートで構成されており、どのメッセージでも先頭に置か れます。それらのメッセージは、ssi インスタンスによって、ログに記録されています。 (NT のみ ) NT では、ssi と mini_el に相当するソフトウェアを StorageTek 社の製品 "Library Attach for NT" から 入手する必要があります。このパッケージをインストールしてから、NetWorker にサイロを構成します。 注記:Library Attach のバージョン 1.1 にはポートマッパ関数が含まれており、適切なインストールができる のは、NetWorker サービスを実行していない場合だけです。Library Attach をインストールする前に、コント ロールパネルを使用して "NetWorker バックアップ / リカバリサーバ " および "NetWorker Remote Exec サー ビス " を停止します。Library Attach のインストール後、コントロールパネルで "NetWorker Remote Exec サービス " および "NetWorker バックアップ / リカバリサーバ " を起動します。 注記:EMC 社は "Library Attach for NT" を提供していないため、同社の NetWorker NT 版に ACSLS ホスト の機能性を複数、追加することはできません。 注記:ssi と mini_el のプロセスに追加されたファイアウォールの機能拡張は Windows のシステムでは利用でき ません。 ( すべてのプラットフォーム ) libstlstk.xxx は、共有ライブラリであり、nsrjb および ssi(または Library Attach)間で行われる通信を管 理します。ssi( または Library Attach) は、ネットワーク上でライブラリサーバ (ACSLS、Library Station、 または Horizon Library Manager) との通信を管理します。libstlstk の操作に影響を与えるオプション、パ ラメータ、または環境変数はありません。このファイルへの正しいパスは、jbconfig を使用して STK サイロを構 成するときに入力する必要があります。jbconfig によって指定されるデフォルト値は、インストールプログラム で選択されたデフォルトの場所と一致し、ほとんどの場合受け入れられます。 オプション mini_el: -l 148 ログファイル mini_el によって作成されるログファイルのファイル名を指定します。デフォルト値は / nsr/logs/ssi_event.log です。このファイルが存在する場合は、ログファイルへのフルパスをログ ファイルに指定する必要があります。ファイルが存在しない場合は、ファイルが作成されます。ファイル が存在する場合は、そこに追加されます。-l パラメータが存在しない場合は、デフォルトのログファイル /nsr/logs/ssi_event.log が使用されます。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド libstlstk(8) -d デバッグフラグをセットします。mini_el によって、デバッグ情報が出力されます。 -h mini_el の使用情報を表示します。 -A ACSLS server が必要となるのは、ACSLS、LibraryStation あるいは Horizon を実行するシステム名 に、CSI_HOSTNAME 環境変数が設定されていない場合です。 -a ACSLS port number が必要となるのは、ssi プロセスと ACSLS サーバ間の通信に使用するポート番号を 指定する必要がある場合だけです。ACSLS サーバが特定のポートをリスンするように設定されている場合 は、この値をそのポート番号に設定する必要があります。 -S SSI port number は、ssi プロセスが特定のポート番号をリスンするようにします。このポートは、 ACSLS サーバとの通信で使用されます。 -P port number が必要となるのは、NetWorker と ssi プロセス間の通信に使用するポートを指定する必 要がある場合だけです。ポート番号に使用できる値は、50004( 最初のインスタンス用 )、50011 から 50019、50021 から 50099 です。ssi のインスタンスがすでに使用しているポート番号を指定した場合、 指定されたポートは使用できないので、許容範囲内で利用できる次のポートが選択されます。 -r retry count が必要になるのは、ネットワークの障害のために ssi および ACSLS サーバ間の通信での再 試行カウントを増やす必要がある場合だけです。 ssi: これらのパラメータの位置には制限がありません。コマンドラインオプションは、ssi プロセス内で適宜解析されます。 環境変数 ssi: CSI_HOSTNAME(最大 256 文字までのテキスト、デフォルトなし) ACSLS サーバ名がコマンドラインで見つからない場合は、ssi はこの変数によって指定されるホスト名を 使用します。この変数は最大 256 文字に制限されており、接続対象となるホスト ( ライブラリサーバプロ グラムを実行中のホスト ) のホスト名でなければなりません。コマンドラインのホスト名あるいはこの環境 変数でも、使用する ssi のホスト名を指定していない場合、ssi はエラーメッセージを出して終了します。 SSI_HOSTNAME(最大 256 文字のテキスト、デフォルトなし) この変数は、マルチホームシステムでの使用を対象としています。通常、ssi は、gethostbyname シス テム関数を使用して、ACSLS サーバへの接続でマルチホームシステム側に使用する名前を決定します。 ネットワークインターフェイスをいくつか持つシステムでは、この関数で提供される名前を、ACSLS サー バとの通信に必要なネットワークインターフェイスに使用できない場合があります。これらのシステムで は、ssi が ACSLS サーバの接続に使用するネットワークインターフェイス名を明示的かつ正確に指定でき ます。この変数は、ssi を起動する前に設定する必要があり、ssi のインスタンスによっては異なる場合 があります。どの場合も、メッセージはイベントログに記録され、この環境変数が見つかったかどうか記 述します。見つからない場合は、ssi は、gethostbyname によって返されるホスト名を使用します。こ れはエラーメッセージではありません。 SSI_BASE_SOCKET( 数値 , 0 < x < 64k, デフォルトなし ) ssi が通信に使用するソケット値を制限する必要がある場合は、この変数で開始値を指定します。すると ssi は、ACSLS サーバとの対話用ソケットを開く必要がある場合に、この開始値を使用します。この変数 が指定されていると ssi は 2 つのソケットのみ開きます。1 番目の SSI_BASE_SOCKET は、ホストへの接 続に使用されます。2 番目の SSI_BASE_SOCKET + 1 は、ACSLS サーバとの直接通信に使用されます。 この場合も、50001 および 50004 には、mini_el と ssi の通信に使用されるデフォルトのソケットが存 在します。しかし、このホストと ACSLS サーバの間で行われるすべての通信には、SSI_BASE_SOCKET か ら開始される 2 つのソケットを使用する必要があります。 注記:この環境変数は、-a オプションを有効なポート番号とともに使用した場合は、無視されます。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 149 libstlstk(8) TIME_FORMAT(時刻形式の文字列、デフォルト = "%m-%d-%y %H:%M:%S") 時刻の値をデフォルト ( 月 - 日 - 年時 : 分 : 秒 ) 以外の形式で印刷する必要がある場合は、この変数を使 用します。 %m は現在の月で置換されます %d は現在の日で置換されます %y は現在の年で置換されます %H は現在の時間で置換されます %M は現在の分で置換されます %S は現在の秒で置換されます CSI_CONNECT_AGETIME (秒、0 < x < 31536000、デフォルト = 600) これによって、ネットワーク接続の計時目的で使用する秒数が設定されます。 CSI_RETRY_TIMEOUT ( 秒、 0 < x < 4,294,967,295, デフォルト = 4) これによって、ssi がネットワーク要求を再試行するまでに待機する秒数が設定されます。 CSI_RETRY_TRIES ( 数値、 0 < x < 100, デフォルト = 5) これによって、ssi がエラーを報告するまでの、ネットワークメッセージの送信の再試行回数が設定され ます。 CSI_TCP_RPCSERVICE ( ブール、デフォルトは TRUE) これによって、ssi がライブラリサーバと接続する際に、TCP ソケットを使用するかどうかが設定されます。 CSI_UDP_RPCSERVICE ( ブール、 デフォルトは FALSE) これによって ssi がライブラリサーバと接続する際に、UDP ソケットを使用するかどうかが設定されます。 CSI_UDP_RPCSERVICE を TRUE に設定すると、ssi は同一システム上で実行中の csi と通信できるようになります。 使用例 標準 STK サイロの設定 : mini_el & ssi acsls1 & - または mini_el & setenv CSI_HOSTNAME acsls1 ssi & 3 種類の ACSLS サーバに接続 : mini_el & ssi -A acsls1 & ssi -A acsls2 & ssi -A acsls3 & - または mini_el & setenv CSI_HOSTNAME acsls1 ssi & setenv CSI_HOSTNAME acsls2 ssi & setenv CSI_HOSTNAME acsls3 ssi & 150 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド libstlstk(8) 3 種類のネットワークインターフェイスを介して 3 種類の ACSLS サーバに接続 : mini_el & setenv SSI_HOSTNAME myhost_on_net1 ssi -A acsls1 & setenv SSI_HOSTNAME myhost_on_net2 ssi -A acsls2 & setenv SSI_HOSTNAME myhost_on_net3 ssi -A acsls3 & ポート 30031 での接続を許可するように設定された ACSLS サーバに接続 mini_el & ssi -A acsls1 -a 30031 & - または setenv CSI_HOSTNAME acsls1 mini_el & ssi -a 30031 & mini_el で /nsr/logs/ssi.log.today をログファイルとして使用 mini_el -l /nsr/logs/ssi.log.today & ssi -A acsls1 & ファイル /nsr/logs/ssi_event.log デフォルトのログファイルは、mini_el によって作成 / 追加されます。 参照先 nsrjb(8), jbconfig(8), dasadmin(8), libstlemass(8), libstlibm(8) 診断 NetWorker サーバと ACSLS サーバの通信におけるエラーを伴う開始メッセージ、および停止メッセージは、ログ ファイル /nsr/logs/ssi_event.log(または mini_el コマンドラインで指定した他のログファイル)に記録さ れます。ssi インスタンスが通信する ACSLS サーバ名、および NetWorker と ssi 間で使用されるローカル TCP ポート番号の後に、インスタンスからのメッセージが記述されます。 例: 10-12-00 12:31:44 SSI[0]: [devlab-acsls/50004] ONC RPC: csi_init(): Initiation Started source csi_init.c; line 165 10-12-00 12:33:20 SSI[0]: [acsls2/50011] ONC RPC: csi_init(): Initiation Completed ONC RPC: csi_init(): ACSLS server acsls2 accessed through port 50011 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 151 libstlstk(8) 152 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド lrescan(8) Maintenance Procedures lrescan(8) 製品名(A-Z) lrescan - デバイスの再スキャン 形式 lrescan 機能説明 lrescan プログラムは、基本の SCSI ライブラリに、キャッシュされた情報を破棄して、新しいデバイスを再度ス キャンするように通知します (libscsi(8) を参照 )。 参照先 libscsi(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 153 lrescan(8) 154 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド lreset(8) Maintenance Procedures lreset(8) 製品名(A-Z) lreset - SCSI バスのリセット 形式 lreset busnumber 機能説明 lreset プログラムは、基本の SCSI ライブラリ(libscsi(8) を参照)に、指定された論理 SCSI バスをリセッ トするように通知します。このコマンドを実行するには、システム権限が必要です。 警告 このコマンドは、SCSI バスをリセットするので、重要なデータを破壊する恐れがあります。また、システムがク ラッシュすることもあります。ハングしたコマンドを中断する手段が他にない場合に限り使用してください。 参照先 libscsi(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 155 lreset(8) 156 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド lusbinfo(8) Maintenance Procedures lusbinfo(8) 製品名(A-Z) lusbinfo - SCSI 情報の印刷 形式 lusbinfo [ -v ] 機能説明 lusbinfo プログラムは、コンピュータに装備されている SCSI バスについて一定量の情報を出力します。 オプションの -v 引数を使用した場合、装備されている SCSI バスに接続されているデバイスに関する追加情報も出 力されます。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 157 lusbinfo(8) 158 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド lusdebug(8) Maintenance Procedures lusdebug(8) 製品名(A-Z) lusdebug - ライブラリのデバッグレベルの設定 形式 lusdebug debug-level 機能説明 lusdebug コマンドは、基本の NetWorker SCSI デバイスドライバのデバッグレベルを設定します。 デバッグレベル 0 ( ゼロ ) はデバッグをオフにします。数値を大きくすると、デバッグのレベルが上がります。 lusdebug のレベルは、ビットマスクとして指定できるようになりました。ビット X を設定すると、デバッグレベ ル X+1 で表示されるように設定されたメッセージが表示されます。たとえば、ビット 0 を設定すると、デバッグレ ベル 1 のメッセージが表示されます。メッセージのレベルは、メッセージの最後の括弧内に表示されます。たとえ ば、デバッグレベル 8 で表示されるメッセージであれば、(8)と表示されます。 ビットマスクを使用すると、一部またはすべてのレベルのデバッグ情報を表示できます。以前の方法では、表示す るレベルの最高値を設定することしかできなかったため、確認するかどうかに関係なく、選択したレベルより下の レベルがすべて表示されました。 old1 ∼ old9 の値を使用して以前の方法でデバッグレベルを指定することもできます。結果は、新しいビットマス ク形式を使用して表示されます。 入力できる値は、10 進数 (0 ∼ 65535)、16 進数 (0x0 ∼ 0xffff)、または 2 進数 (0b0 ∼ 0b1111111111111111) です。2 進数または 16 進数の値では、プレフィックス 0x または 0b の後のゼロは必要ありません。 次に、以前のデバッグレベルとの値の対応表を示します。 old 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 新しい decimal 1 3 7 15 31 63 127 255 511 1023 2047 4095 8191 16383 32767 65535 新しい hex 0x0001 0x0003 0x0007 0x000f 0x001f 0x003f 0x007f 0x00ff 0x01ff 0x03ff 0x07ff 0x0fff 0x1fff 0x3fff 0x7fff 0xffff 新しい 2 進数 0x0000000000000001 0x0000000000000011 0x0000000000000111 0x0000000000001111 0x0000000000011111 0x0000000000111111 0x0000000001111111 0x0000000011111111 0x0000000111111111 0x0000001111111111 0x0000011111111111 0x0000111111111111 0x0001111111111111 0x0011111111111111 0x0111111111111111 0x1111111111111111 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 159 lusdebug(8) 次に、特定のデバッグレベルを表示する場合の値の対応表を示します。 old 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 新しい decimal 1 2 4 8 16 32 64 128 256 512 1024 2048 4096 8192 16384 32768 新しい hex 0x0001 0x0002 0x0004 0x0008 0x0010 0x0020 0x0040 0x0080 0x0100 0x0200 0x0400 0x0800 0x1000 0x2000 0x4000 0x8000 新しい 2 進数 0x0000000000000001 0x0000000000000010 0x0000000000000100 0x0000000000001000 0x0000000000010000 0x0000000000100000 0x0000000001000000 0x0000000010000000 0x0000000100000000 0x0000001000000000 0x0000010000000000 0x0000100000000000 0x0001000000000000 0x0010000000000000 0x0100000000000000 0x1000000000000000 制限 無効なデバッグレベルは、デバッグレベル 0 として扱われます。 65535(0xffff、2 進数では 0x1111111111111111) より大きいデバッグレベル値は、65535(0xffff など ) と して扱われます。 160 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド lus_add_fp_devs(8) Maintenance Procedures lus_add_fp_devs(8) 製品名(A-Z) lus_add_fp_devs - NetWorker USCSI ドライバ(lus)構成ファイルを更新するための Solaris 専用スクリプト 形式 lus_add_fp_devs [ -v ] 機能説明 lus_add_fp_devs スクリプトは、Solaris 専用のスクリプトで、EMC LUS ドライバ構成ファイル (/usr/ kernel/drv/lus.conf) を Sun StorEdge(TM) Fibrechannel HBA に接続されているデバイスで更新しま す。Sun StorEdge(TM) Fibrechannel HBA に接続されているデバイスが見つかると、lus_add_fp_devs は LUS ドライバを再ロードしようとします。LUS ドライバが現在使用中の場合、再ロードの試みは失敗します。その 場合、ユーザは、更新を有効にするために LUS ドライバを手動で再ロードするかどうか尋ねられます。 lus_add_fp_devs スクリプトは、Solaris luxadm(1M) 管理コマンドの有無に依存します。 オプション -v 使用例 冗長モードです。 # lus_add_fp_devs /usr/kernel/drv/lus.conf の更新 luxadm -e ポートに接続された Sun StorEdge(TM) HBA ポートが見つかりませんでした。このスクリプトは、 Sun StorEdge(TM) Fibrechannel HBA に接続されたデバイスにアクセスできるように LUS を構成する目的で のみ使用されます。 ファイル /usr/kernel/drv/lus.conf EMC LUS ドライバ構成ファイル。 参照先 luxadm(1M) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 161 lus_add_fp_devs(8) 162 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド mini_el(8) Maintenance Procedures mini_el(8) 製品名(A-Z) ssi - StorageTek サイロインタフェースモジュール(UNIX のみ)mini_el - ssi とともに使用するイベント 記録プログラム(UNIX のみ)libstlstk - ssi との通信に使用する共有ライブラリ 形式 ssi [ -A ACSLS サーバ ] [ -a ACSLS ポート番号 ] [ -S SSI ポート番号 ] [ -P ポート番号 ] [ -r 再試行回数 ] & mini_el [ -l ログファイル ] [ -d ] [ -h ] & libstlstk.so (Solaris) libstlstk.so.a (AIX) libstlstk.sl (HP-UX) libstlstk.so.1 (SGI) libstlstk.so.1 (DYNIX/ptx) libstlstk.so (DECAXP) libstlstk.dll (NT i386) 機能説明 注記:このドキュメントでは、"ACSLS サーバ " という用語は、StorageTek のライブラリマネージャプログラムを 実行しているシステムの名前のことです。つまり、Solaris や AIX のホストでの ACSLS、MVS ホストでの Library Station、Windows NT や Windows 2000 を実行しているシステムでの Horizon Library Manager などです。 (UNIX のみ) ssi コマンドは、間接的に nsrjb が ACSLS サーバとの通信に使用します。nsrjb は、libstlstk をロードし、ssi との TCP コールを処理します。その後、ssi は ACSLS サーバとの通信をすべて処理します。ACSLS のバージョン 5.3 以降では、ACSLS を実行する同じホストで NetWorker(サーバあるいはストレージノード)を実行できます。 ssi と mini_el は、ジュークボックスリソースを作成した際に jbconfig を実行したシステムで実行する必要が あります。ssi と mini_el は、ほぼ常時、バックグランドで実行されています。また、通常はシステムが自動起動 します。 また、ssi と mini_el の他に、共有ライブラリファイル、libstlstk.xxx (xxx はオペレーティングシステムに 応じた拡張子 ) も必要です。このライブラリの中から適切なバージョンが、NetWorker の一部としてインストール されます。 ssi バージョン 2.00 の新機能 ssi: ssi は、指定のポート番号上での ACSLS サーバとの通信をサポートするようになりました。使用するのは、-a コ マンドラインオプションです。この機能は、STK ファイアウォールの機能拡張の一部です。この機能を使用するに は、ACSLS サーバはバージョン 7.1 を実行している必要があります。 ssi は以前と同様に起動できますが ( 接続先の ACSLS サーバを選ぶのに、環境変数 CSI_HOSTNAME を使用 )、コ マンドラインで -A オプションを使用して、ACSLS サーバのホスト名を指定して起動することができます。-a オプ ションを使用すると、ssi プロセスが ACSLS サーバに接続するのに使用するポート番号を指定できます。ACSLS サーバがこのポートをリスンするように設定されている必要があります。-S オプションを使用すると、ssi プロセス が特定の応答メッセージに対してリスンするように設定できます。また、-P オプションを使用すると、NetWorker と ssi の特定のインスタンスとの通信に使用するポート番号も指定できます。ポート番号に使用できる値は、 50004(最初のインスタンス用)、50011 から 50019、50021 から 50099 です。ssi のインスタンスがすでに使 用しているポート番号を指定した場合、指定されたポートは使用できないので、許容範囲内で利用できる次のポー EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 163 mini_el(8) トが選択されます。ポート番号を指定しない場合、ssi の連続インスタンスは、50004 以降で次に有効なポートを 使用します。範囲内に使用可能なポートがない場合は、ssi はロードに失敗してエラーメッセージが表示されます。 通常の操作では、ポート番号を指定する必要はありませんので、ご留意ください。また、所定の ACSLS サーバが常 に所定のポートで接続されていることを確認する必要はありません。NetWorker と ssi は、ACSLS サーバ名を使 用してオンザフライ接続を構築します。 mini_el は、ssi によって使用されるイベントロガーで、特定のイベントのログを管理します。これは、ssi より 先に起動する必要があります。ssi の複数のインスタンスは、mini_el の単一のインスタンスを共有します。ヘッ ダは、ACSLS サーバ名、および ssi がリスンする TCP ポートから構成されており、どのメッセージでも先頭に置 かれます。それらのメッセージは、ssi インスタンスによって、ログに記録されています。 (NT のみ ) NT では、ssi と mini_el に相当するソフトウェアを StorageTek 社の製品 "Library Attach for NT" から 入手する必要があります。このパッケージをインストールしてから、NetWorker にサイロを構成します。 注記:Library Attach のバージョン 1.1 にはポートマッパ関数が含まれており、適切なインストールができる のは、NetWorker サービスを実行していない場合だけです。Library Attach をインストールする前に、コント ロールパネルを使用して "NetWorker バックアップ / リカバリサーバ " および "NetWorker Remote Exec サー ビス " を停止します。Library Attach のインストール後、コントロールパネルで "NetWorker Remote Exec サービス " および "NetWorker バックアップ / リカバリサーバ " を起動します。 注記:EMC 社は "Library Attach for NT" を提供していないため、同社の NetWorker NT 版に ACSLS ホスト の機能性を複数、追加することはできません。 注記:ssi と mini_el のプロセスに追加されたファイアウォールの機能拡張は Windows のシステムでは利用でき ません。 ( すべてのプラットフォーム ) libstlstk.xxx は、共有ライブラリであり、nsrjb および ssi ( または Library Attach) 間で行われる通信を 管理します。ssi ( または Library Attach) は、ネットワーク上でライブラリサーバ (ACSLS、Library Station、または Horizon Library Manager) との通信を管理します。libstlstk の操作に影響を与えるオプ ション、パラメータ、または環境変数はありません。このファイルへの正しいパスは、jbconfig を使用して STK サイロを構成するときに入力する必要があります。jbconfig によって指定されるデフォルト値は、インストール プログラムで選択されたデフォルトの場所と一致し、ほとんどの場合受け付けられます。 オプション mini_el: 164 -l ログファイル mini_el によって作成されるログファイルのファイル名を指定します。デフォルト値は / nsr/logs/ssi_event.log です。このファイルが存在する場合は、ログファイルへのフルパスをログ ファイルに指定する必要があります。ファイルが存在しない場合は、ファイルが作成されます。ファイル が存在する場合は、そこに追加されます。-l パラメータが存在しない場合は、デフォルトのログファイル /nsr/logs/ssi_event.log が使用されます。 -d デバッグフラグをセットします。mini_el によって、デバッグ情報が出力されます。 -h mini_el の使用情報を表示します。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド mini_el(8) ssi: -A ACSLS server が必要となるのは、ACSLS、LibraryStation あるいは Horizon を実行するシステム名 に、CSI_HOSTNAME 環境変数が設定されていない場合です。 -a ACSLS port number が必要となるのは、ssi プロセスと ACSLS サーバ間の通信に使用するポート番号を 指定する必要がある場合だけです。ACSLS サーバが特定のポートをリスンするように設定されている場合 は、この値をそのポート番号に設定する必要があります。 -S SSI port number は、ssi プロセスが特定のポート番号をリスンするようにします。このポートは、 ACSLS サーバとの通信で使用されます。 -P port number が必要となるのは、NetWorker と ssi プロセス間の通信に使用するポートを指定する必 要がある場合だけです。ポート番号に使用できる値は、50004( 最初のインスタンス用 )、50011 から 50019、50021 から 50099 です。ssi のインスタンスがすでに使用しているポート番号を指定した場合、 指定されたポートは使用できないので、許容範囲内で利用できる次のポートが選択されます。 -r retry count が必要になるのは、ネットワークの障害のために ssi および ACSLS サーバ間の通信での再 試行カウントを増やす必要がある場合だけです。 これらのパラメータの位置には制限がありません。コマンドラインオプションは、ssi プロセス内で適宜解析され ます。 環境変数 ssi: CSI_HOSTNAME(最大 256 文字のテキスト、デフォルトなし) ACSLS サーバ名がコマンドラインで見つからない場合は、ssi はこの変数によって指定されるホスト名を 使用します。この変数は最大 256 文字に制限されており、接続対象となるホスト ( ライブラリサーバプロ グラムを実行中のホスト ) のホスト名でなければなりません。コマンドラインのホスト名あるいはこの環境 変数でも、使用する ssi のホスト名を指定していない場合、ssi はエラーメッセージを出して終了します。 SSI_HOSTNAME(最大 256 文字のテキスト、デフォルトなし) この変数は、マルチホームシステムでの使用を対象としています。通常、ssi は、gethostbyname シス テム関数を使用して、ACSLS サーバへの接続でマルチホームシステム側に使用する名前を決定します。 ネットワークインターフェイスをいくつか持つシステムでは、この関数で提供される名前を、ACSLS サー バとの通信に必要なネットワークインターフェイスに使用できない場合があります。これらのシステムで は、ssi が ACSLS サーバの接続に使用するネットワークインターフェイス名を明示的かつ正確に指定でき ます。この変数は、ssi を起動する前に設定する必要があり、ssi のインスタンスによっては異なる場合 があります。どの場合も、メッセージはイベントログに記録され、この環境変数が見つかったかどうか記 述します。見つからない場合は、ssi は、gethostbyname によって返されるホスト名を使用します。こ れはエラーメッセージではありません。 SSI_BASE_SOCKET(数値、0 < x < 64k、デフォルトなし) ssi が通信に使用するソケット値を制限する必要がある場合は、この変数で開始値を指定します。すると ssi は、ACSLS サーバとの対話用ソケットを開く必要がある場合に、この開始値を使用します。この変数 が指定されていると ssi は 2 つのソケットのみ開きます。1 番目の SSI_BASE_SOCKET は、ホストへの接 続に使用されます。2 番目の SSI_BASE_SOCKET +1 は、ACSLS サーバとの直接通信に使用されます。こ の場合も、50001 および 50004 には、mini_el と ssi の通信に使用されるデフォルトのソケットが存在 します。しかし、このホストと ACSLS サーバの間で行われるすべての通信には、SSI_BASE_SOCKET から 開始される 2 つのソケットを使用する必要があります。 注記:この環境変数は、-a オプションを有効なポート番号とともに使用した場合は、無視されます。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 165 mini_el(8) TIME_FORMAT(時刻形式の文字列、デフォルト = "%m-%d-%y %H:%M:%S") 時刻の値をデフォルト ( 月 - 日 - 年時 : 分 : 秒 ) 以外の形式で印刷する必要がある場合は、この変数を使 用します。 %m は現在の月で置換されます %d は現在の日で置換されます %y は現在の年で置換されます %H は現在の時間で置換されます %M は現在の分で置換されます %S は現在の秒で置換されます CSI_CONNECT_AGETIME ( 秒、0 < x < 31536000、デフォルト = 600) これによって、ネットワーク接続の計時目的で使用する秒数が設定されます。 CSI_RETRY_TIMEOUT ( 秒、 0 < x < 4,294,967,295, デフォルト = 4) これによって、ssi がネットワーク要求を再試行するまでに待機する秒数が設定されます。 CSI_RETRY_TRIES ( 数値、 0 < x < 100, デフォルト = 5) これによって、ssi がエラーを報告するまでの、ネットワークメッセージの送信の再試行回数が設定され ます。 CSI_TCP_RPCSERVICE ( ブール、デフォルトは TRUE) これによって、ssi がライブラリサーバと接続する際に、TCP ソケットを使用するかどうかが設定されます。 CSI_UDP_RPCSERVICE ( ブール、デフォルトは FALSE) これによって ssi がライブラリサーバと接続する際に、UDP ソケットを使用するかどうかが設定されます。 CSI_UDP_RPCSERVICE を TRUE に設定すると、ssi は同一のシステム上で実行中の csi と通信できるようになり ます。 使用例 標準 STK サイロの設定 : mini_el & ssi acsls1 & - または mini_el & setenv CSI_HOSTNAME acsls1 ssi & 3 種類の ACSLS サーバに接続 : mini_el & ssi -A acsls1 & ssi -A acsls2 & ssi -A acsls3 & - または mini_el & setenv CSI_HOSTNAME acsls1 ssi & setenv CSI_HOSTNAME acsls2 ssi & setenv CSI_HOSTNAME acsls3 ssi & 166 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド mini_el(8) 3 種類のネットワークインターフェイスを介して 3 種類の ACSLS サーバに接続 : mini_el & setenv SSI_HOSTNAME myhost_on_net1 ssi -A acsls1 & setenv SSI_HOSTNAME myhost_on_net2 ssi -A acsls2 & setenv SSI_HOSTNAME myhost_on_net3 ssi -A acsls3 & ポート 30031 での接続を許可するように設定された ACSLS サーバに接続 mini_el & ssi -A acsls1 -a 30031 & - または setenv CSI_HOSTNAME acsls1 mini_el & ssi -a 30031 & mini_el で /nsr/logs/ssi.log.today をログファイルとして使用 mini_el -l /nsr/logs/ssi.log.today & ssi -A acsls1 & ファイル /nsr/logs/ssi_event.log デフォルトのログファイルは、mini_el によって作成 / 追加されます。 参照先 nsrjb(8), jbconfig(8), dasadmin(8), libstlemass(8), libstlibm(8) 診断 NetWorker サーバと ACSLS サーバの通信におけるエラーを伴う開始メッセージ、および停止メッセージは、ログ ファイル /nsr/logs/ssi_event.log(または mini_el コマンドラインで指定した他のログファイル)に記録さ れます。ssi インスタンスが通信する ACSLS サーバ名、および NetWorker と ssi 間で使用されるローカル TCP ポート番号の後に、インスタンスからのメッセージが記述されます。 例 : 10-12-00 12:31:44 SSI[0]: [devlab-acsls/50004] ONC RPC: csi_init(): Initiation Started source csi_init.c; line 165 10-12-00 12:33:20 SSI[0]: [acsls2/50011] ONC RPC: csi_init(): Initiation Completed ONC RPC: csi_init(): ACSLS server acsls2 accessed through port 50011 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 167 mini_el(8) 168 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド mminfo(8) Maintenance Procedures mminfo(8) 製品名(A-Z) mminfo - NetWorker メディアデータベースレポートコマンド 形式 mminfo [ -avV ] [ -o 順序 ] [ -s サーバ ] [ -x エクスポート形式 ] [ レポート ] [ クエリ ] [ volname... ] < レポート >: [ -m | -p | -B | -S | -X | -r レポート形式 ] < クエリ >: [ -c クライアント ] [ -l ] [ -N 名前 ] [ -t 時間 ] [ -q クエリー形式 ] 機能説明 mminfo コマンドは、NetWorker メディアとセーブセットの情報をレポートします。mminfo コマンドでは、指定 されたフラグに応じてさまざまな形式のレポートを生成できます。いくつかの組み込みレポートについては、簡単 なフラグを使用して指定できます。カスタムレポートも指定できます。以下では、まずデフォルトのレポートと -v、 -V、 -m、 -p、 -S、 -B、および -X フラグを使用して出力される組み込みのレポートについて説明します。-q クエ リー形式および -r レポート形式オプションで生成されるカスタムクエリとレポートについては、「カスタムクエリ とカスタムレポート」セクションで説明します。それ以外のオプションについては、「オプション」セクションで説 明します。 オプションを指定しない場合、mminfo では、前日の夜 12 時以降に正常に完了し、オンラインファイルインデック スにまだ記録されているセーブセット ( ブラウズ可能なセーブセット ) に関する情報を表示します。それぞれの セーブセットについて、保存されているボリュームの名前、クライアント名、作成日、ボリュームに保存されてい るサイズ、セーブセットのレベル、セーブセット名などの情報が出力されます。サイズフィールドは、バイト (B)、 キロバイト (KB)、メガバイト (MB)、ギガバイト (GB)、テラバイト (TB)、ペタバイト (PB)、またはエクサバイト (EB) 単位で表示されます。セーブセットレベルには、フルであれば「full」、インクリメンタルであれば「incr」 、 マイグレーションであれば「migration」、レベル 1 ∼ 9 であれば 1 ∼ 9 の値がそれぞれ表示されます。レベル は、スケジュールされた保存とファイルのマイグレーションでのみ保持されます。save(8) コマンドを明示的に実 行して生成されたセーブセット (Ad Hoc 保存といいます ) には、関連するレベルはありません。 デフォルトでは、完了したブラウズ可能なセーブセットが出力されますが、-v フラグを使用すると、この他に、処 理が中断して削除された不完全かつリカバリ可能なセーブセットも出力されます。また、-v フラグを指定すると、 この他に作成時刻、セーブセットの内部 ID(ssid)、および 2 つのフラグ用の 3 つのフィールドが追加で表示され ます。1 つのフラグに 1 文字が使用されます。 最初のフラグは、ボリューム上にあるセーブセットの部分を表します。セーブセット全体がそのボリュームに含ま れている場合には、c が表示されます。セーブセットが複数のボリュームにわたって保存されており、そのボリュー ムにヘッドがある場合は、h が表示されます。残りのセクションは他のボリュームになります。セーブセットが複 数のボリュームにわたって保存されており、そのボリュームに中間セクションが含まれている場合は、m が表示さ れます。ヘッドとテールセクションは異なるボリュームになります。中間セクションは複数存在する可能性があり ます。セーブセットが複数のボリュームにわたって保存されており、そのボリュームにテールセクションがある場 合は、t が表示されます。残りのセクションは他のボリュームにあります。 2 つ目のフラグは、セーブセットのステータスを示します。オンラインインデックスにセーブセットがあり、 recover(8) コマンドでブラウズ可能になっている場合には、b が表示されます。セーブセットがオンラインイン デックスになく、scanner(8) コマンドでリカバリ可能になっている場合には、r が表示されます。セーブセット がリサイクル可能とマークされており、いつでも上書きできる場合には、E が表示されます。a は、保存が完了する 前に処理が中断されたことを示します。中断されたセーブセットは nsrck(8) によりオンラインファイルインデッ クスから除去されます。保存が進行中の場合は、i が表示されます。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 169 mminfo(8) オプションの 3 番目のフラグはセーブセットのタイプを示しています。NDMP セーブセットのときは、N が表示され ます。未フォーマットパーティション ( 例 : Oracle、Sybase、その他の Networker がサポートする Networker モジュール ) の場合、R が表示されます。これは、rawasm ディレクティブを使用するファイルを含むセーブセットを 指しません。スナップショットセーブセットのときは、P が表示されます。 オプションの 4 つめのフラグ s は、NDMP セーブセットが nsrdsa_save によって NetWorker ストレージノード にバックアップされたかどうかを示します。 -V フラグを使用すると、-v フラグよりも詳しい情報が表示されます。また、この形式で表示された情報 ( メディ アファイル番号やレコード番号 ) を使用すると、scanner(8) コマンドの処理速度を向上できます。-v フラグを 使用するとボリュームごとに各セーブセットが 1 行で表示されます。-V フラグを使用すると、ボリュームのファイ ル内にあるセーブセットの各セクションが 3 行で表示されます。セーブセットの先頭と最後が別のボリュームに なっていると、1 つのセーブセットに複数のインデックスエントリが生成されます。このレポートには、-v フラグ で生成されるすべての情報が表示されます。詳細を表示するために、この情報の一部は順序が変更されています。 最初の行にはボリュームの名前、クライアント名、そのセクションに保存されているサイズ、セーブセットのレベ ル、セーブセット名などの情報が出力されます。サイズフィールドには、そのボリュームのセーブセットの総量で はなく、セクションのバイト数が表示されます。2 行目には、セーブセットの内部 ID(ssid)、グリニッジ標準時 の 1970 年 1 月 1 日午前 0 時 0 分 0 秒から保存時刻までの経過秒数、作成日時、セーブセットの内部 ID (ssid)、 セーブセットブラウズ時刻、クローンインスタンスのリテンション時間が表示されます。3 行目には、セクション 内のセーブセットの最初と最後のバイトまでのオフセット、メディアのファイル番号、そのセーブセットのデータ があるメディアファイルの最初のレコード、内部ボリューム ID (volid)、セーブセットの総サイズ、前述の -v の項で説明したフラグが表示されます。このフラグは、このメディアファイルにあるセーブセットの部分 (c、h、 m、または t) とセーブセットのステータス (b、r、a、または i) を表します。 -p フラグを使用すると、mminfo は、セーブセットのブラウズ時刻とリテンション時間をレポートに表示します。 レポートの各行にはセーブセットの作成日、保存されたブラウズ日とリテンション日 (downrev サーバに接続して いるときには 'undef' が表示されます )、セーブセットの ID、クライアントの名前、サーバの名前が表示されま す。このレポートに含まれる列には、-v と -V オプションは無効です。 -m フラグを使用すると、mminfo は、メディアデータベース内の各ボリューム名、ボリュームに書き込まれたバイ ト数、スペースの使用率 (「full」はすべてのスペースが使用されていることを示します )、リテンション ( 有効 期限 ) 時間、読み込まれたバイト数、ボリューム上で実行されたラベルの読み取り回数 ( 明示的なマウント数では ありません )、ボリュームの容量を表示します。リサイクル可能なボリューム (nsrim(8) を参照 ) には、最初の 列に E というフラグが設定されます ( リサイクル可能であることを示します )。手操作でのリサイクルが可能とい うマークがボリュームに付いている場合には、E ではなく、M が表示されます。ボリュームがリサイクル可能であ り、また手操作でのリサイクルも可能である場合には、X が表示されます。アーカイブボリュームとマイグレー ションボリュームの場合には、最初の列に A というフラグが設定されます。ボリュームがアーカイブボリュームで もマイグレーションボリュームでもなく、リサイクルも可能ではない場合には、フラグは表示されません。 -v フラグを -m フラグとともに指定すると、内部ボリューム ID (volid)、次に書き込まれるファイルの番号、メ ディアタイプの 3 つのフィールドが追加で表示されます。 -V フラグと -m を使用すると、フラグの列が出力に追加されます。現在では、2 つのフラグが表示されます。ボリュー ムが書き込み中 ( ダーティー ) の場合には、d フラグが設定されます。ボリュームに読み取り専用というマークが付い ている場合には、r フラグが設定されます。どの条件も満たしていない場合には、フラグの列は空になります。 -S フラグを使用すると、長形式で複数行から構成されるセーブセットレポートが生成されます。これは、デバッグ で使用します。行数はセーブセットによって異なります。長さのため、列のヘッダーはありません。クライアント とセーブセットの名前を除いて、セーブセットの各属性が 'name=value' の形式で表示されます。これらの名前は 'client:name' の形式で表示されます。また、拡張属性も表示されます。複数行グループの先頭行は左マージン から始まり、セーブセットの ID(ssid)、保存時間 ( 日付と時刻、1970 年 1 月 1 日午前 0 時 0 分 0 秒からの経過秒 数の両方の形式 )、クライアントとセーブセットの名前が表示されます。このセーブセットの 2 行以降はインデント されます。セーブセットが一連のセーブセット (「継続セーブセット」) の一部分で、その最初のセーブセットでなけ れば、前のセーブセットの ID が 2 行目に表示されます。次の行には、レベル、セーブセットのフラグ ('ssflags' の形式については、カスタムクエリとカスタムレポートセクションの表を参照 )、セーブセットのサイズ ( バイト 単位 )、セーブセット内のファイル数、セーブセットのインサート日が表示されます。次の行には、セーブセット 170 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド mminfo(8) の作成、完了、ブラウズ、保存 ( 有効期限 ) の日付が表示されます。この 2 行の値に 'undef' という文字列が表 示された場合には、これらの値を保存しない古いサーバが問い合わされていることを意味します。クライアント ID が設定されている場合には、この次の行に表示されます。セーブセットに拡張属性 ( セーブセットの所属するグ ループやアーカイブ注釈 ) がある場合には、以降に 1 つの属性が 1 行に表示されます。拡張属性の形式は "name: values;" です。最後に、セーブセットのクローンまたはインスタンスが表示されます ( 各セーブセットには 1 つ 以上のインスタンスがあります )。各クローンの最初の行には、クローン ID、インスタンスの作成日時、クローン リテンション日付、クローンごとのフラグ ('clflags' の形式で表示されます。詳細については、カスタムクエリ とカスタムレポートの表を参照してください。) インスタンスごとに、そのインスタンスのセクションが、フラグ メント化されて表示されます。フラグメント化された行には、セーブセットの先頭からそのフラグメントまでのオ フセット、そのフラグメントのあるボリューム ID (volid)、開始フラグメントのメディアファイルとレコード番 号、絶対位置決め ID( 既存のサーバでは未使用 )、フラグメントの最終アクセス日が表示されます。このレポート では、-v と -V オプションは無効です。-S を指定すると、-o ソート順序のオプション o と m は無視されます。 -X フラグを使用すると、行単位にセーブセットが表示されるのではなく、セーブセットの要約レポートが準備され ます。このクエリを解決するには、メディアデータベース全体を調べる必要がありますが、これは非常に時間とコ ストのかかる処理です。このフラグを a オプションと一緒に使用すると、すべてのボリュームのクエリが実行され、 それらのボリュームのセーブセットが確認されます。a オプションを指定しないで使用した場合は、24 時間以内の セーブセット情報だけが確認されます。要約には、セーブセットの総数と、セーブセットのタイプによるカテゴリ ごとの総数が示されます。クエリで必要であれば、セーブセットの最新の使用率も出力されます。カテゴリには、 フルの数、インクリメンタルの数、フルでなく、インクリメンタルでもないセーブセットの数、Ad Hoc なアーカ イブ、マイグレーション、空で削除されたセーブセットの数、インデックスセーブセットの数、最終的に、不完全 なセーブセットの数があります。最新の使用率では、1 週間前から 1 日単位でセーブセットの数が表示され、その 週のセーブセットの要約が示されます。また、可能であれば、その月のセーブセットの要約も表示されます。各行 には、ファイル数 ( 指定された時間間隔で保存されたファイル )、セーブセットの数、総サイズ、セーブセットの 平均サイズ、ファイルの平均サイズが表示されます。可能であれば、インクリメンタルとフルの比率や、ブラウズ 可能なファイルの比率も出力されます。要約レポートでは、-v と -V オプションは無効です。 -B フラグを使用すると、事前に用意されたクエリが実行され、過去 5 週間で生成されたブートストラップのリストが 適切な形式で出力されます。この形式では、各セーブセットが行単位に表示されます。各行には、保存日時、保存レ ベル、セーブセット ID (ssid)、開始ファイル番号、開始レコード番号、ボリュームが表示されます。同等のクエリ について、以下の使用例セクションで説明します。ブートストラップの表示では、-v と -V オプションは無効です。 オプション -a 24 時間以内のセーブセットだけではなく、完了してブラウズ可能なすべてのセーブセットにクエリが適用 されます。このオプションは、後述の -c、 -N、 -q、 -m、および -o オプションを使用した場合に暗黙的 に適用されます。メディアのみのレポート (-m またはメディア情報のみを表示するカスタムレポート ) と 組み合わせると、-a は、完了してブラウズ可能なセーブセットだけではなく、すべてのボリュームに適用 されます。 -c クライアント 指定されたクライアントに関するメディアやセーブセットの情報だけをレポートします。(Reg.) これは、 クエリー形式 (-q オプションを参照 ) 名を使用してクライアント名を指定することに類似しています。い ずれの場合も、大文字と小文字を区別しない文字列比較によって名前の照合が行われます。reportspec (-r オプションを参照)が volume を含む場合、レポートされる情報にはクライアントの aliases に関す る情報が含まれます。クライアントのエイリアスに関する情報を出力する必要がない場合に、reportspec が volume を含むときは、-c client とともに、-l オプションを使用する必要があります。 -l このオプションを -c client とともに、volume を含む reportspec (-r オプションを参照 ) に加えて 使用すると、出力に指定されたクライアントの aliases に関する情報はすべて含まれなくなります。 -m デフォルトのセーブセットレポートではなく、メディアレポートを表示します。つまり、セーブセットで はなく、セーブセットを含むメディアに関するレポートが表示されます。 -N name 指定された name に関するメディアやセーブセットの情報だけをレポートします。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 171 mminfo(8) -o 順序 指定された順序で出力をソートします。セーブセットは、さまざまなフィールドでソートされてから表示 されます。数値フィールドは最小値から最大値へ、他のフィールドはアルファベット順にソートされます。 順序には celmnotR の各文字を任意に組み合わせて指定できます。c はクライアント、e は有効期限、l は長さ、m はメディア名、n はセーブセット名、o はメディア ( ファイルとレコード番号 ) のオフセット、 t は時刻、R は逆順をそれぞれ表します。セーブセットレポートのデフォルトのソート順序は mocntl で す。オフセットフィールド ( ファイルとレコード ) は、-V オプションが選択されている場合に、セーブ セットセクション ( フラグメント ) 情報を示すカスタムレポートでのみ考慮されます。メディアのみのレ ポート (-m) に適用する場合は、長さはボリュームでの使用量、時刻はメディアの最終アクセス時刻とな り、他の順序フラグは無視されます。 -p 上記のように、セーブセットのブラウズおよびリテンション時間についてのレポートを表示します。 -q queryspec 指定されたクエリ制約を現在のクエリの制約リストに追加します。複数の -q オプションが指定できます。 queryspec の構文については、以下のカスタムクエリとカスタムレポートセクションを参照してください。 -r reportspec で属性のリストを表示するようレポート情報を付加します。複数の -r オプションが指定できます。 reportspec の構文については、以下の カスタムクエリとカスタムレポートセクションを参照してください。 -s server server の NetWorker システムから取得したボリュームおよびセーブセット情報を表示します。サーバの 選択については、nsr(8) を参照してください。デフォルトはカレントシステムです。 -t 時刻 時刻以降に作成されたセーブセットに関するメディアやセーブセットの情報のみをレポートします。有効 な時刻形式については、nsr_getdate(3) を参照してください。-a、-B、-c、-N、-m、-o、および -q のスイッチを使用している場合を除き、デフォルトは「yesterday」です。これらのスイッチを使用して いる場合は、時刻のデフォルト値はありません。前日以降のバックアップのみを表示する場合は、明示的 に「-t yesterday」を指定する必要があります。 -v 上記のように冗長表示レポートをオンにします。 -x exportspec デフォルトの人間が読める出力形式の代わりに、exportspec は、2 種類のプログラムが読める出力形式を 提供します。exportspec「m」は、XML 出力を表示します。また、exportspec「c<separator>」は、 任意の単一文字または文字列で区切られた値を表示します。たとえば、‘mminfo -xc,’ はコンマ区切り の値を生成します。 172 -B 事前に用意されたクエリを実行して、上記のように過去 5 週間に生成されたブートストラップをレポート します。このオプションは、サーバのインデックスとブートストラップを保存するときに、savegrp(8) が使用します。 -S 上記のような長形式で複数行から構成されるセーブセットレポートを表示します。 -V 上記のような追加の冗長レポートを表示します。 -X 上記のような要約レポートを準備します。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド mminfo(8) カスタムクエリとカスタムレポート mminfo のカスタムクエリとレポートオプションを使用すると、パイプラインやスクリプトでソートし直さずに、 複雑な制約に一致するメディアおよびセーブセットレポートが生成できます。このセクションでは、カスタムクエ リの構文、レポートの仕様について例を挙げながら説明します。詳しいサンプルについては、使用例セクションを 参照してください。 カスタムクエリオプションの -q queryspec は、-c client などの簡単なクエリの拡張です。これにより、デー タベース内のメディアやセーブセットの属性をベースにしたクエリを作成でき、簡単なオプションで実行できる簡 単な等号比較以外に、複雑な比較演算が実行できます。queryspec の形式は、 [!] 名前 [ comp value ] [ , ... ] ここで、name は、以下の表にあるデータベース属性の名前、comp は、'>'、'>='、'='、'<='、'<'、など属性 に有効な比較演算子です。value は、比較される値です。先頭と末尾に空白を開けて、指定したコンポーネントを 分離できます。比較演算子と値は、ほとんどのフラグ属性に指定しなければなりません。一般に、数値属性には 5 つ の比較演算子が使用できますが、文字列属性には等式しか使用できません。値が通常 'true' か 'false' になる フラグを比較するときには、'[ ! ] name' 構文が使用できます。!name は、name=false と同等で、name は、 それ自身が name=true と同等です。比較演算子は、コンマで区切って指定します。時刻または文字列にコンマが ある場合には、その値を単一引用符または二重引用符で囲む必要があります。引用符自体を指定するときには、文 字列内で連続して指定します。次の例は、有効な文字列比較を表しています。 name="Joe's daily, ""hot"" Save Set" コマンドラインシェルでも引用符は解釈されます。したがって、クエリ全体を引用符で囲み、クエリ内の単一値に 引用符を付ける必要があります。使用する引用符のタイプは、シェルによって異なります。上記のように、複数の 文字列値を除いて、指定された制約のすべてと一致するセーブセットとメディアボリュームがレポートに出力され ます。複数の -q オプションを指定したり、 -c、 -N、 -t などの簡単なクエリ制約と組み合わせることも可能です。 上記のクエリ制約の順序は重要ではありません。 ボリューム、セーブセット、クローンなどの ID を除いて、数値制約では範囲を指定できます。また、文字列制約で は、可能な値をいくつか指定できます。時刻とレベルは、文字列ではなく、数値として処理されます。数値範囲の 上限と下限は、別の制約として指定します。例 : %used>20,%used<80 は、使用率が 20% より大きく 80% より小さいボリュームと一致します。また、すべての文字列は ' 属性とボリュー ム属性 ' を除いたリストです。文字列で可能な値を指定する場合には、別の等式制約として指定します。例 : client=pegasus,client=avalon は、クライアント 'pegasus' またはクライアント avalon のセーブセットと一致します。 文字列属性「group」を複数回使用する場合、「mminfo」クエリは次のようになります。 mminfo -av -q ‘group=Default, group=Test’ これにより、「Default」グループおよび「Test」グループのセーブセットがレポートされます。 カスタムレポートオプション -r reportspec を指定すると、レポートに表示されるメディアおよびセーブセット の属性、列の順序、列幅、改行の位置を正確に指定できます。reportspec の形式は、 name [ (width) ] [ , name [ (width) ] ... ] ここで、名前は以下で説明するデータベースの属性名です。括弧で囲まれた 幅はオプションで、列の幅を指定しま す。先頭と末尾にある空白は無視されます。デフォルトの列幅は、属性によって異なります。デフォルトの幅につ いても、以下の表で説明します。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 173 mminfo(8) 一部の列見出しには、短いバージョンと長いバージョン ( 表示内容が詳細 ) のテキストがあります。十分な列幅が ある場合は長い列見出しが表示され、列幅があまりない場合は短い列見出しが表示されます。非米国ロケールの見 出しでは、デフォルトの列幅が狭すぎる場合や広すぎる場合に、列見出しとデータが正しくそろわないことがあり ます。列見出しとデータをそろえるには、属性名とともに幅を指定します。 たとえば、一部のロケールの場合、「mminfo -p –q group=default」 コマンドでは列見出しとデータが正しく そろわない可能性があります。これらの位置をそろえるには、属性名とともに列幅を指定してコマンドを実行しま す。指定された列幅のサイズによっては、長い見出しが表示される可能性があります。例 : mminfo -avot -q group=Default -r" 保存時刻 (17), ssbrwowse(17), ssretent(17), ssid, クライアント , 名前 " 複数の -r オプションを指定できます。レポートの列は左から右の順になり、指定された属性名の順序に対応しま す。出力の各行には要求されたすべてのデータが表示されます(newline 属性名を使用して論理行内に改行を挿入 できます)。要求された列幅に値が収まらない場合には、その行の後続の値は右にシフトします(値は、256 文字目 以降で切り捨てられます)。 以下の表に、有効な属性名、クエリ値の有効範囲 ( または、レポートの指定にのみ有効なアトリビュートとして NA)、 簡単な説明を示します。 表の有効な範囲にある列で数字 として表示されている [ 数値 ] 属性は、上記にリストされている比較演算子を使用 して指定できます。また、範囲の比較に使用することもできます。 =id 属性は、さまざまな ID( ボリューム ID、セーブセット ID など ) に使用され、等号比較のみが実行できます。 ほとんどの場合、列幅が狭いため (50 文字未満 )、短縮形式の ID しか表示されません。これは、downrev サーバ で使用される ID に対応します。列幅に十分な長さがある場合には、完全な ID が示されます。クライアント ID は 常に完全な ID で示されます。クローン ID は、短縮形式の ID として表示されます。 flag 属性は 'true' か 'false' の値をとります。これは、クエリ制約としてのみ適用され、レポート仕様で対応 するフラグ要約文字列があります。 time 属性は、nsr_getdate(3) 形式で指定します。そうでないと、数値属性として扱われます ( コンマを含む時 刻を指定する必要があります )。'forever' という特別な時間を有効期限として使用すると、そのセーブセットま たは有効期限は 'forever' になります。時間が定義されていないと、'undef' という特別な時間が表示されます。 出力では、時刻は MM/DD/YY HH:MM:SS と表示されます。これらは、それぞれ月 ( 数値 )、日、年 ( 下 2 桁 )、時 間、分、秒を表します。それぞれ、英語 ( 米国 ) ロケールです。列幅が非常に狭い場合 (17 文字未満 ) には、日付 だけが表示されます。列幅を 22 文字にすると、通常、日付と時刻が完全に出力されます。これは、オペレーティン グシステムが生成する日付と時刻の形式によって変わります。返された日付と時刻が指定された列に収まらない場 合は、日付だけが表示されます。 非米国ロケールでは、time 属性はローカルの日付 / 時刻形式で表示されます。このため一般に、より大きな列幅の 指定が必要です。 列幅が属性のローカルの日付 / 時刻の値を完全に表示するのに十分でない場合は、<locale_date HH:MM> (24 時間 ) 形式が試されます。それでも、列幅が十分でない場合は、日付 / 時刻の列には <locale_date> だけが表示 されます。 たとえば、特定のロケールで savetime 属性のローカルの日付 / 時刻を表示するには、以下のように適切な幅を指 定します。 mminfo -avot -r"volume, client, savetime(40), sumsize, level, ssid, name, sumflags" サイズと kb サイズ属性には、単位を付加できます。キロバイトは「KB」、メガバイトは「MB」、ギガバイトは「GB」、 テラバイトは「TB」 、ペタバイトは「PB」 、エクサバイトは「EB」です。クエリ制約におけるデフォルトの単位 ( 単位を 明示的に指定しなかった場合 ) は、属性の場合はバイト、kb サイズ属性の場合はキロバイトになります。レポートの単 位は、実際の値に応じて変わります。 174 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド mminfo(8) string 属性は、任意の文字列から構成されます。クエリ構文で説明したように、これらの文字列は必要に応じて 引用符で囲みます。 属性名 space newline volume volid barcode family type volflags 値範囲 NA_8_9 NA 文字列 =id 文字列 文字列 文字列 NA 幅 state NA full inuse volrecycle readonly manual pool location capacity written %used read next nrec volaccess フラグ フラグ フラグ フラグ フラグ 文字列 文字列 サイズ kb サイズ 数値 または ‘full’ kbsize 数値 数値 時刻 volretent olabel labeled mounts 時刻 時刻 時刻 数値 9 9 9 6 recycled avail 数値 NA 4 3 near smartmedia metric savesets volattrs フラグ フラグ 数値 NA NA NA NA 6 6 31 name savetime nsavetime 文字列 時刻 NA 31 9 11 sscreate 時刻 1 15 11 15 4 7 5 7 NA NA NA NA NA 15 15 8 7 5 8 5 5 9 9 説明 論理行内の改行。幅には実際に必要な改行の数を指定。 ボリューム名。 固有のボリューム ID。 ボリュームのバーコード(設定されている場合)。 メディアファミリ(テープ、ディスクなど)。 メディアタイプ(8mm、光ディスクなど)。 ボリューム要約フラグ。d と r があり、それぞれ、ダーティー(使用中) および読み取り専用を表す。 ボリューム状態の要約。E、M、X、および A。それぞれ、リサイクル 可能、手動リサイクル可能、その両方、アーカイブボリュームまたは マイグレーションボリュームを表す。 フルのボリュームに一致。 使用中の(ダーティー)ボリュームに一致。 リサイクル可能なボリュームに一致。 読み取り専用ボリュームに一致。 手動リサイクル可能なボリュームに一致。 ボリュームのあるプール。 ボリュームのロケーション。 ボリュームの推定容量。 ボリュームに書き込まれた量(KB 単位)。 推定使用率、full とマークされたボリュームの場合は ‘full’ ボリュームから読み取られた(リカバリされた)量(KB 単位)。 次に書き込むメディアファイル。 次に書き込むメディアレコード。 保存またはリカバリのオペレーションで、ボリュームに最後にアクセス した時間。アクセス時刻の更新は、マウント オペレーションによって 必ずしも発生しない。古いサーバはこの値を正確に提供しない。 このボリュームの最後のセーブセットが期限切れになる日時。 ボリュームにラベルが作成された最初の時間。 メディアボリュームにラベルが作成された最新時刻。 ラベル読み取りオペレーションがボリューム上で実行された回数(明示 的なマウント数ではない) 。 ボリュームラベルが変更された回数。 ボリュームの可用性、現在の有効値、n はニアライン(つまりジューク ボックス内)、ov は SmartMedia が管理しているボリュームを表す。 ニアラインボリュームに一致する。 SmartMedia 管理ボリュームに一致する。 ボリューム速度と性能メトリック(既存のサーバでは使用されていない) 。 ボリューム上のセーブセットの数。 拡張ボリューム属性。 セーブセット名。 保存時刻(クライアント側)。 保存時刻。グリニッジ標準時の 1970 年 1 月 1 日午前 0 時 0 分 0 秒か らの経過時刻を秒数で表示。 作成時刻(サーバ側)。クライアントとサーバのクロックの同期が取れ ていない場合、この時刻は保存時刻と異なる場合がある。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 175 mminfo(8) 176 ssid =id 10 デフォルトでは短い形式の ssid が使用される。この形式ではあいまい になる可能性がある。 ssid =id 53 長い形式の ssid は、特定のセーブセットに対して一意であることが 保証される。 snap cover level NA NA 5 スナップショットバックアップのみを表示する。 カバーセーブセットを表示。セーブセットのフラグには 'K' が設定され バックアップレベル。手動バックアップは、レポートでは空白の列値 として表示される。 クライアント フラグ フラグ 0 ∼ 9、 full、incr、 migration、 または manual 文字列 11 attrs pssid NA =id 31 11 ssflags NA continued recoverable ssrecycle incomplete rolledin ndmp dsa フラグ フラグ フラグ フラグ フラグ フラグ フラグ NA NA NA NA NA NA NA このセーブセットでバックアップされたホストに関連づけられている クライアントリソース名。 拡張セーブセット属性。 直前のセーブセット ID。最初のセーブセット、またはセーブセットが 1 つしかない場合には 0。 セーブセットのフラグ要約。CvrENiRPKIF のうちの 1 つ以上の文字 で構成される。これらの各文字はそれぞれ、継続、有効、削除(リカ バリ可能)、リサイクル可能、生成 NDMP、不完全、raw(rawasm を 使用してバックアップしたセーブセットではない) 、スナップショット、 カバー、実行中、完了(終了)を表す。 継続セーブセットに一致。 リカバリ可能(削除された)セーブセットに一致。 リサイクル可能セーブセットに一致。 不完全なセーブセットに一致。 ロールインセーブセットに一致。 NDMP セーブセットに一致。 バックアップされた NDMP セーブセットを表示。セーブセットのフラグ には 'N' および 's' が設定される。 raw フラグ NA valid フラグ NA sumflags fragflags totalsize ssbrowse NA NA 数値 時刻 3 3 11 9 ssretent 時刻 9 ssinsert 時刻 9 sscomp clientid 時刻 =id 9 9 copies 数値 6 cloneid clonetime clretent =id 時刻 時刻 11 9 9 7 raw セーブセットに一致。NetWorker モジュールによって保存された パーティションを含む。 有効なセーブセットに一致。現在のサーバによって、すべてのセーブ セットに ‘valid’ というマークが付けられる。 ボリューム単位のセーブセット要約フラグ。-v レポートの説明を参照。 セクション単位のセーブセット要約フラグ。-V レポートの説明を参照。 セーブセットの総サイズ。nfiles セーブセットのブラウズ時刻。この時刻まではセーブセットをブラウズ 可能。downrev サーバに接続しているときには ‘undef’ が表示される。 セーブセットの保存時刻(期限切れ時刻)。セーブセットはこの時間ま で保持される。 セーブセットの挿入時刻。セーブセットが最後にデータベースに導入 された時刻(たとえば、バックアップや scanner(8) の実行によって 導入された時刻)。 セーブセットの完了時刻。セーブセットのバックアップが完了した時刻。 このセーブセットでバックアップされたホストの、グローバルに一意 なクライアント ID。 セーブセットのコピー(インスタンスまたはクローン)の数。すべて に同じ保存時刻とセーブセット ID が付いている。 1 つのコピーのクローン ID。 コピーの作成時刻。 クローンの保存時間。この時間を過ぎると、メディアデータベース内の クローンインスタンスがリカバリ可能でなくなる。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド mminfo(8) clflags NA 5 suspect フラグ NA annotation 文字列 31 group 文字列 12 ssbundle 文字列 15 first last 数値 NA 11 11 fragsize sumsize mediafile mediarec NA NA 数値 数値 7 7 5 5 mediamark 数値 5 ssaccess 時刻 9 クローンのフラグ要約。aios のうちの 1 つまたは複数の文字で構成さ れ、それぞれの文字は処理中断(abort)、不完全(incomplete)、 不透明(opaque(通常の NetWorker 要注意(suspect(読み取り エラー))を表す。この要約は、セーブセットのインスタンスのステー タスを反映している。 要注意のセーブセットコピーに一致する。これは、ファイル リカバリ でエラーの発生したセーブセットのコピーを指す。 (アーカイブ)セーブセットの注釈。クエリー形式では、文字列は grep(1) で使用される形式の正規表現。 このセーブセットのグループ。このセーブセットをバックアップする グループ。 このセーブセットにバンドルされるセーブセット。複数のセーブセットを 一緒にステージングするために使用される。 セクション内に含まれるセーブセットの先頭バイトのオフセット。 カレント セクションに含まれているセーブセットの最終バイトまでの オフセット。 セーブセットのカレントセクションのサイズ。 このボリューム上にあるセーブセットのすべてのセクションの合計サイズ。 セーブセットのカレントセクションがあるメディアファイル番号。 カレントメディアファイル内でセーブセットの先頭バイトが検出され たメディア レコード番号。 カレントセクションの絶対位置決めデータ(既存のサーバでは使用さ れない)。 セーブセットのこのセクションがバックアップまたはリカバリのため に最後にアクセスされた時刻。 使用例 一部のレポートまたはクエリには簡単なオプションが用意されています。次の例では、このようなオプションにつ いて、簡単なレポートとカスタムレポートの両方を示します。 ボリューム上のセーブセットの情報を、セーブセット ID( 長い形式の ssid(53 桁 )) 付きで表示します。 mminfo -av -r 'volume, name, savetime, ssflags, clflags, ssid(53)' 過去 5 週間に生成されたすべてのブートストラップを表示します。これは、savegrp(8) でレポートされます。 mminfo -B mminfo -N bootstrap -t '5 weeks ago' -avot -r 'savetime(17),space,level(6),ssid' -r 'mediafile(6),mediarec(7),space(3),volume' すべてのボリュームに関する情報を表示します。 mminfo -m mminfo -a -r 'state,volume,written,%used,volretent,read,space' -r 'mounts(5),space(2),capacity' ボリューム mars.001 と mars.002 のメディア情報を表示します。 mminfo -m mars.001 mars.002 mminfo -m -q 'volume=mars.001,volume=mars.002' /usr という名前のすべてのブラウズ可能なセーブセットを表示します。 mminfo -N /usr mminfo -q name=/usr 先週 /usr という名前でクライアント venus によって生成されたブラウズ可能なセーブセットを表示します。 mminfo -N /usr -c venus mminfo -q 'name=/usr,client=venus' EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 177 mminfo(8) ボリューム mars.001 に /usr という名前でクライアント venus によって生成されたブラウズ可能なセーブセットを 表示します。 mminfo -N /usr -c venus mars.001 mminfo -q mminfo -q 'name=/usr,client=venus,volume=mars.001' 先週書き込まれたすべてのボリュームに関するメディアレポートを表示します。 mminfo -m -t 'last week' mminfo -m -q 'savetime>=last week' フルでないボリュームについて、その使用率、プール、各ボリュームのロケーションを示すメディアレポートを表 示します。 mminfo -a -r 'volume,%used,pool,location' -q '!full' -m レポートと類似したメディアレポートを表示します。ただし、ボリュームラベルではなく、バーコードを表示し ます。 mminfo -a -r 'state,barcode,written,%used,read,space' -r 'mounts(5),space(2),capacity' 複数のコピーがあるすべてのセーブセットのインスタンス冗長リストを、保存時刻とクライアント名でソートして 表示します。 mminfo -otc -v -q 'copies>1' 4 か月以内に作成され、"project data" という注釈が付いているすべてのアーカイブセーブセットを表示します。 mminfo -q'annotation=project data' -r"volume,client,savetime,sumsize,ssid,name,annotation" -t'four months ago' クライアント cyborg のスナップショットーブセットをすべて表示します。 mminfo -q'client=cyborg, snap' -r"volume,client,savetime,sumsize,ssid,name,annotation" -t'four months ago' 注記:このオプションは EMC PowerSnap モジュールでしか使用できません。 クライアント cyborg の、スナップショットハンドルの付いたすべてのスナップショットセーブセットを表示します。 このスナップショットハンドルは、属性 '*snapid' に保存されます。 mminfo -a -S -q'client=cyborg, snap' -t'four months ago' 注記:このオプションは EMC PowerSnap モジュールでしか使用できません。 権限要件 「ローカルデータリカバリ」権限を持つユーザーは、セーブセット情報のメディアデータベースに、mminfo コマン ドが呼び出されているクライアントについてのみクエリを実行できます。 「リモートアクセス」権限を持つユーザは、セーブセット情報のメディアデータベースに、任意のクライアントにつ いて問い合わせることができます。 「デバイスおよびジュークボックス使用」権限を持つユーザは、メディアデータベースに、詳細なボリューム情報を問 い合わせることができます。ユーザがセーブセット情報にアクセスできるためには、 「ローカルデータリカバリ」権限 または「リモートアクセス」権限のいずれかを持っている必要があります。 「リモートアクセス」権限は、 「全クライ アントへのリモートアクセス」権限またはクライアントリソースの「リモートアクセス」属性によって付与されます。 「NetWorker モニタ」権限を持つユーザは、メディアデータベースに、任意のクライアントのボリュームとセーブ セット情報を問い合わせることができます。これは、「デバイスおよびジュークボックス使用」権限と「リモートア クセス」権限の両方を持っているのと同じです。 ファイル /nsr/mm/mmvolume6 セーブセットとメディアボリュームのデータベース ( 実際に nsrmmdbd(8) によってアクセ スされるデータベース ) 178 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド mminfo(8) 参照先 grep(1), nsr_getdate(3), nsr_layout(5), nsradmin(8), nsrmmdbd(8), recover(8), savegrp(8), scanner(8). 診断 クエリに一致するものがありません データベースに、クエリのすべての制約を満たすセーブ セットまたはボリュームが見つかりませんでした。 " .ds ]F " " """ .}S 2 3 " 無効なボリューム名 ‘ ボリューム名 ’" " "" "" "" "" "" "" "" 指定された ボリューム名の形式が無効です。ボリューム名の先頭にダッシュを使用することはできません。クエリに 一致するボリュームがないため、' クエリに一致するものがありません ' というエラーが戻されます。 -m、-B、-S、-X または -r の中の 1 つだけを指定してください 1 回に 1 つのレポートしか生成できません。複数のレポートを取得するには、mminfo を個別に実行して ください。 ソート順が無効です。‘celmnotR’ のいずれかを選択してください celmnotR の文字だけが -o オプションで使用できます。 指定できる -o は 1 つだけです 複数のソート順は指定できません。 指定できる -s は 1 つだけです 同時に複数のサーバにクエリを実行できません。複数のサーバからレポートを取得するには、mminfo を 個別に実行します。 メモリ不足です クエリの実行中に、メモリが不足しました。ソート順を -om にして再度実行するか、制約の多いクエリ ( た とえば、特定のボリューム、クライアント、セーブセット名を表示する ) を実行する必要があります。 ‘ 属性 ’ のために指定された値が無効です 指定された値が範囲外(たとえば、正の数しか受け入れられない個所に負の数が指定されている)、タイプ が異なる(数値属性にアルファベットの文字列を指定している)、または形式が正しくない(たとえば、閉 じ引用符と次のコンマの間に空白文字がないか、閉じ引用符がない)のいずれかです。 値 ‘ 属性 ’ は長すぎます 属性に指定した値が、最大許容値を超えています。クエリ属性は 65 文字より少ない値にしなければなりま せん。 ‘ 属性 ’ に指定された範囲に重複部分がありません 属性に重複部分のない数値範囲が指定されたた め、データベースのセーブセットまたはボリュームに一致 しません。 不明なクエリ制約 : 有効な属性名については、「カスタムクエリとカスタムレポート」の表を参照してください。 クエリ制約 ‘ 属性 ’ に値が必要です 属性はフラグではありません。これは、‘ 名前コンパレータ値 ’ 形式で指定する必要があります。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 179 mminfo(8) クエリ制約 ‘ 属性 ’ に値が必要です 属性はフラグではありません。これは、‘ 名前コンパレータ値 ’ 形式で指定する必要があります。計算値、 フラグ要約、セーブセットの拡張属性、フォーマット ツール (space と newlineFp) はクエリでは使用 できません。 クエリの制約 ‘ 属性 ’ には無効なコンパレータです使用された演算子は、この属性には無効です。 属性に有効な演算子については、「カスタムクエリとカスタムレポート」セクションを参照してください。 クエリの制約 ‘ 属性 ’ が 2 度以上指定されました 同じ演算子を使用して、この属性が複数回指定されていますが、これは文字列属性ではありません。文字 列属性は、特定の複数の値のいずれかと一致します。 不明なクエリ制約 : 属性 指定されたレポート属性は無効です。有効な属性名については、 「カスタムクエリとカスタムレポート」の 表を参照してください。 制約 ‘ 属性 ’ はクエリだけで有効です レポートに指定された属性は、フラグ一致属性ですが、これは、クエリ (-q) の指定でしか使用できません。 指定したフラグを使用したレポートで有効なフラグ要約属性については、「カスタムクエリとカスタムレ ポート」の表を参照してください。 カラムの幅 ‘ 属性 ’ は無効です 属性に指定された幅は範囲外です。列幅は、255 文字以下の正数でなければなりません。 「レポートの制約の後の閉じ括弧がありません」‘attribute’ attribute 属性の幅が指定されていますが、閉じ括弧がありません。 レポートの制約 ‘ 属性 ’ の後のコンマがありません 属性の幅指定の後に空白以外の文字がありますが、これらの前にコンマがありません。 要求されたデータはありません、レポートは生成されていません このレポート仕様には、フォーマット情報しか入りません。データ属性名は記憶されません。 制限 セーブセットの拡張属性はクエリ制約として指定できません。 数値には複数の等式一致を使用できません。これは文字列に対してのみ有効です。 多くの結果が選択されるようなクエリ ( クエリ制約が少ない ) で、ボリューム名がソートの主キーになっていない ソートを実行する場合には、mminfo を使用して、データベース全体をリトリーブしてからでないと、何も出力さ れません。このようなクエリでは、mminfo で多くのメモリを使用しますが、古いバージョンの nsrmmdbd ほどで はありません。 mminfo を少なくとも 2 回実行しないと、セーブセットまたはメディアインスタンスと要約を示すレポートは作成 できません。 データベース属性どうしを比較するクエリ制約は指定できません。 -B フラグと -c フラグを同時に使用して、レポートは作成できません。 180 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド mmlocate(8) Maintenance Procedures mmlocate(8) 製品名(A-Z) mmlocate - NetWorker メディア位置レポートコマンド 形式 n .ll +10n mmlocate [ -s サーバ ] [ -l { -n ボリューム名 | -i ボリューム ID | 位置 }] [ -L ] [ -d 位置 ] [ -c { -n volname | -i ボリューム ID }] [ -u { -n ボリューム名 | -i ボリューム ID| 位置 }] 機能説明 mmlocate コマンドは、メディアデータベースに格納されているボリュームの位置情報にアクセスし、その情報を 管理するために使用します。ユーザーはボリュームの位置フィールドに含まれる情報を元に、ボリュームの物理的 な場所を特定できます。その他の Net-Worker コマンドは、ボリューム名とともに位置を表示します(サブコマン ド recover(8) の versions を参照)。すべてのユーザーがこのコマンドとともに -l オプション(デフォルト) または -L オプションを使用できます。-c、-d および -u オプションは、NetWorker 管理者だけが使用できます (nsr(8) を参照)。mmlocate で、-L、-c、-d、-u オプションが指定されない場合は、-l が指定されます。 引数なしで実行された mmlocate は、指定されたサーバのすべてのボリュームとその位置の一覧を表示します ( サーバを指定しない場合は、現在のホストが使用されます )。 nsrjb(8) がメディアをジュークボックスに移動するごとに、ボリュームの場所にジュークボックスの名前が設定され ることに注意してください。ストレージノードを使用している場合、ジュークボックスの名前はどのノードでボリュー ムがマウント可能であるかを示すために使用されます。したがって、ジュークボックスの名前があるこのフィールドの 最初の部分は変更されません。ジュークボックスに含まれないストレージノードにあるボリュームを使用する場合、こ のフィールドは、そのノードの任意のリモートデバイスの値を示すことで、ボリュームがどのノードにマウントされる かを示します。ストレージノードの詳細については、nsr_storage_node(5) を参照してください。 オプション -c 指定されたボリュームの位置フィールドをクリアします。 -d location 指定された位置に関係するすべてのボリュームを削除します。それぞれのボリュームの削除の前に確認の プロンプトが表示されます。 -i volid mmlocate の動作を指定されたボリューム ID (volid) に限定します。 -l エントリの一覧を表示します。指定された volumename、volume ID、または location を使用して データベースクエリを実行します。ボリューム名またはボリューム ID が与えられた場合、ボリュームの位 置の情報だけが表示されます。位置が与えられた場合は、その場所にあるボリュームだけが表示されます。 他のオプション ( ボリューム名、ボリューム ID、または位置 ) を指定することなく -l オプションが使用 された場合、位置なしでボリュームが表示されます。 -L データベースにあるすべての locations が表示されます。 -n volname 動作を指定されたボリューム名 (volname) に限定します。 -s server server のメディアデータベースにアクセスします。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 181 mmlocate(8) -u ボリュームの位置を更新します。位置の最大長は 64 文字です。-n volname または -i volid および location オプションは、-u オプションとともに使用する必要があります。 使用例 ボリューム Offsite.011 が位置「Media Vault」にあることを示すように、メディアデータベースを更新します。 mmlocate -u -n Offsite.011 'Media Vault' 位置「Media Shelf 6」にあるボリュームを削除します。 mmlocate -d 'Media Shelf 6' ボリューム NonFull.001 の位置情報を削除します。 mmlocate -c -n NonFull.001 ボリューム NonFull.001 の位置を表示します。 mmlocate -n NonFull.001 位置「Media Vault」に保存されているすべてのボリュームを表示します。 mmlocate 'Media Vault' ファイル /nsr/mm/mmvolume 参照先 メディアデータベース nsrmm(8), mminfo(8), nsr(8), nsrjb(8), recover(8) nsr_storage_node(5) 診断 Server server はリモートの更新をサポートしません操作 ... 古いサーバに対して mmlocate を実行している場合、-u または -c オプションは使用できません。該当サーバにロ グインして、そのサーバで mmlocate を実行する必要があります。 182 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド mmpool(8) Maintenance Procedures mmpool(8) 製品名(A-Z) mmpool - NetWorker メディアプールレポートコマンド 形式 mmpool [ -s サーバ ] [ ボリューム ... ] [ -d プール ] [ -l プール ] [ -L ] 機能説明 mmpool コマンドは、NetWorker サーバのメディアデータベースに保存されたプール情報にアクセスするために使 用されます。このコマンドは、特定のプールにあるすべてのボリュームを削除するためにも使用されます。mmpool とともに、1 個以上のボリューム名を指定した場合、レポートには指定されたボリュームが属するプールが表示さ れます。デフォルトでは、すべてのボリュームとそのプールが表示されます。 ボリュームに再びラベル付けすることなくボリュームが属するプールを変更することはできません。再びラベル付 けすることによって、ボリュームに保存されるすべてのデータが破棄されます。プールは、NetWorker 管理コン ソールまたは nsradmin(8) などの Net-Worker 管理ツールによって設定されます。これらのツールを使用して、 一意なプール (nsr_pool(5) を参照 ) リソースを作成、および修正します。 オプション -d pool 指定されたプールのすべてのボリュームを削除します。ユーザは各ボリュームの削除ごとに、入力を求め られます。 -l pool すべてのボリュームとそれが属するプールが表示されます。プールが指定された場合、 mmpool は、その プールに属するボリュームだけを表示します。 -L サーバで設定されているすべてのプールリソースの名前を表示します。 -s server 作業を行う NetWorker サーバを指定します。サーバの選択については、nsr(8) を参照してください。 ファイル /nsr/mm/mmvolume (UNIX) サーバのメディアデータベース 参照先 nsr(8)、 nsr_device(5)、 nsr_pool(5)、 nsradmin(8)、 nsrjb(8)、 nsrmm(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 183 mmpool(8) 184 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド mmrecov(8) Maintenance Procedures mmrecov(8) 製品名(A-Z) mmrecov - NetWorker メディアインデックスをリカバリする 形式 mmrecov [ -q | -v ] [ -N [ -F ] ] 機能説明 mmrecov コマンドは、NetWorker サーバの重要なファイルの障害を復旧するために使用します。mmrecov は、メ ディアインデックスおよびサーバのリソースファイルをリストアします。こうした障害を引き起こす代表的な原因 は、ユーザーの誤操作によるファイルの削除か、または NetWorker サーバ上でのディスククラッシュです。 NetWorker が UNIX で稼動している場合の NetWorker クライアントおよびサーバのクラッシュリカバリに関する 一般的問題と手順の詳細については、nsr_crash(8) を参照してください。 mmrecov は、メディアデータベースやリソーフスファイルが損失または損傷した場合に、NetWorker サーバのメ ディアデータベースおよびリソースファイルをメディア ( バックアップテープまたはバックアップディスク ) から リカバリするために使用されます。このコマンドは、サーバの既存のメディアインデックスを上書きすることに注 意してください。mmrecov コマンドは、NetWorker クライアントのオンラインインデックスのリカバリには使用 しません。この目的の場合は、nsrck(8) を使用する必要があります。 このコマンドを利用する前に、NetWorker システムを完全にインストールし、適切に構成する必要があります。 NetWorker ソフトウェアの一部が損失した場合は、mmrecov の実行前に、配布ファイルから NetWorker を再イン ストールします。NetWorker の同一のリリースを使用し、ソフトウェアが損失する前にインストールしていた場所 と同一の場所にインストールします。 mmrecov プログラムは、メディアインデックスおよびリソースファイルを含むブートストラップセーブセットの内 容を抽出します。mmrecov の実行が完了した後は、NetWorker サーバをシャットダウンし、リカバリされたリ ソースファイルを所定の場所に移動し、サーバを再スタートする必要があります。この時点で、サーバとクライアン トのファイルインデックスは nsrck を使用してリストアされています。 mmrecov を起動すると、ブートストラップセーブセットから抽出するデバイスを指定するよう求められます。次に、 ブートストラップの ID を指定するよう求められます。この番号は、savegrp および mminfo -B, によって出力さ れるブートストラップ情報シートの最後の行の 4 列目 ( ラベル : ssid) に表示されます。以下に例を示します。 Jun 17 22:21 1992 date 6/14/92 6/15/92 6/16/92 6/17/92 time 23:46:13 22:45:15 22:50:34 22:20:25 mars's NetWorker bootstrap information Page 1 level full 9 9 9 ssid 17826163 17836325 17846505 17851237 file 48 87 134 52 record 0 0 0 0 volume mars.1 mars.2 mars.2 mars.3 mars.3 上の例では、最新のブートストラップセーブセットの ssid は、「17851237」です。セーブセットのクローンを作 成している場合、ブートストラップセーブセットのクローンも作成されています。したがって最新のセーブセット に second を使用する必要があります。クローンセーブセットのブートストラップ情報の例については、「クローン メディアからのリカバリ」セクションを参照してください。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 185 mmrecov(8) 次に mmrecov から、ブートストラップセーブセットのファイルとレコードの指定するよう求められます。どちらの値 も、不明の場合のデフォルトは 0 です。ただし、正しいファイル番号とレコード番号を指定することで、NetWorker がより高速にブートストラップセーブセットを見つけられるようになります。ファイル位置およびレコード位置は、 ブートストラップ情報シートの 5 番目と 6 番目の列です。上の例では、ファイル位置とレコード位置の値は、それ ぞれ 52 と 0 です。最後に、mmrecov により、選択されたブートストラップセーブセットを含み、指定されたデ バイスに挿入されているボリューム(上の例では、 「mars.3」)を指定するよう求められます。mmrecov には、 ssid、ファイル位置、レコード位置、物理ボリュームを決定する方法がないため、ユーザーが出力シートから決定 する必要があります。一方、ブートストラップを含むボリュームが不明の場合は、scanner(8) の -B オプションを 使用して、ファイル位置とレコード位置を決定します。 ブートストラップセーブセットが 2 個以上のボリュームにまたがっている場合は、複数のボリューム名が印刷され ます。印刷の順序は、mmrecov が要求した順序です。上の例では、3 番目のセーブセットは、92 年 6 月 16 日にボ リュームに作成され、「mars.2」で始まり、ボリューム「mars.3」へ拡張されています。ブートストラップセーブ セットが複数のボリュームにまたがる場合、mmrecov により、ボリュームの終了が発生したときに次のボリューム がロードされているデバイス名を指定するよう求められます。そのボリュームがスキャンされ、ブートストラップ セーブセットが抽出されます。 ボリュームのスキャンが終了すると、mmrecov は終了します。この時点で、元のサーバリソースファイルが失われて いた場合は、NetWorker サーバをシャットダウンし、新しいリソースファイルを所定の場所に移動し、NetWorker サーバを再び開始する必要があります。次にインデックスがリカバリされます。 ブートストラップのリカバリの終了時に、メディアデータベースの内容が、ブートストラップセーブセットのデー タで置き換えられます。リカバリされたデータベース内のいずれかのボリュームに対して、ブートストラップセー ブセットの作成以降に書き込みが行われていた場合、それらのセーブセットはメディアデータベース内に含まれな いため、ボリュームレコードは誤ったテープ位置を持つことになります。NetWorker はこの誤ったテープ位置を使 用して新規データの書き込みを行うため、ブートストラップのバックアップ後に書き込まれたデータは上書きされ ることになります。ファイルタイプデバイスまたは高度なファイルタイプデバイスの場合は、領域リカバリオペ レーションによって、ブートストラップセーブセットの作成時より後に作成されたすべてのセーブセットが削除さ れます。 次の状況を例に検討してみます。今日の時点の NetWorker データベースをリカバリする必要があり、利用可能な 最新のブートストラップセーブセットが 1 日前のものであったとします。このブートストラップセーブセットを使 用してデータベースをリカバリした後、メディアデータベースには、昨日の時点のボリュームとセーブセットレ コードが含まれることになります。このブートストラップセーブセットを作成した時点よりも後に作成されたセー ブセットはすべて、メディアデータベース内には存在しないものの、物理メディア内には実際に存在するという状 態になります。NetWorker はボリュームレコードに含まれている古い位置情報を使用して、新しいデータの書き込 みを行います。このため、メディアデータベースに含まれていないセーブセットが上書きされる可能性があります。 こうした事態の発生を回避するには、オプション -N を使用して、すべてのボリュームに「scan」フラグのマークを 付けます。このフラグは nsrmmd に対してテープの実際の終端を検索するよう指示します。これにより、データの 損失が回避されます。ブートストラップのリカバリ後に作成されたこれらのセーブセットをリカバリするためには、 管理者がボリュームをスキャンする必要があります。ファイルタイプデバイスまたは高度なファイルタイプデバイ スの場合、領域リカバリオペレーションは、 「scan」フラグがオフに変更されるまで中断されます。 サーバとクライアントのインデックスのリカバリには、nsrck -L7 を実行する必要があります。このコマンドは、 サーバが保存したスケジュールによって生成されたセーブセットから完全なインデックスを再構築します。セーブ セットが複数のボリュームにまたがっている場合は、NetWorker 管理コンソールまたは nsrwatch(8) を起動する ことが必要です。また、要求されるとおりにボリュームがマウントされていることも必要です。 nsrck が終了したとき、メッセージ「クライアント「<client-name>」のインデックスリカバリが完了しました」 が表示されます。NetWorker クライアントのインデックスがリカバリされると、そのクライアントは、recover を 使用してクライアントファイルのリカバリを開始できます。クライアントインデックスがリストアされる前にサー バのインデックスがリストアされる必要はないことに注意してください。 186 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド mmrecov(8) 前述のとおり、NetWorker リソースファイルはブートストラップセーブセットの一部として保存されます。リソー スファイルも削除された場合は、直ちに /nsr/res.R から /nsr/res にファイルをコピーまたは移動して置き換え ます。リソースファイルを /nsr/res にリストアする前に、デーモンがシャットダウンされる必要があります (nsr_shutdown(8) を参照 )。 重大なハードウェア障害の後など、NetWorker サーバを新しいマシンにリカバリする必要があることがあります。 このような場合は、NetWorker Licensing ソフトウェアは移動を検出します。いったん、新しいマシンに NetWorker を移動すると、15 日以内にカスタマサポートに移動を再登録をする必要があります。そうしなければ、 サーバ自体が無効になります。サーバが無効になると、ファイルのリカバリだけが可能になり、サーバが再登録さ れるまで新しいバックアップは実行できません。NSR 登録通知によって、製品再登録の必要性に対する警告の通知 が送信されます。 クローンメディアからのリカバリ たとえば、リモートサイトでなど、クローン メディアとだけ mmrecov を実行している場合は、多少異なる手法で リカバリを実行する必要があります。ブートストラップ ID を選択する場合、必ずクローンセーブセット、つまり ブートストラップ出力の一覧の最後のセーブセットに関連する情報を使用します。以下のセーブセットのリストで 検討します。 Jun 17 22:21 1992 date 6/14/96 6/14/96 6/15/96 6/15/96 6/17/96 6/17/96 time 23:46:13 23:46:13 22:45:15 22:45:15 22:20:25 22:20:25 mars’s NetWorker bootstrap information Page 1 level full full 9 9 9 9 ssid 17826163 17826163 17836325 17836325 17851237 17851237 file 48 12 87 24 52 6 record 0 0 0 0 0 0 volume mars.1 mars_c.1 mars.2 mars_c.2 mars.3 mars_c.3 上の例では、最新のブートストラップセーブセットの ssid は、‘17851237’ です。クローンセーブセットは、 mars_c.3 にあり、ファイル位置とレコード位置の値は、それぞれ 6 と 0 です。 リソースファイルが失われ、mmrecov からリストアしたリソースファイルを使用する必要がある場合は、インスト レーションリソースファイルをリカバリされたファイルと入れ替えるために、Net-Worker をシャットダウンする 必要があります。 元のリソースファイルが置いた後に、NetWorker サーバをリスタートする必要があります。リスタートした後で、 サーバとクライアントのインデックスファイルを nsrck -L7 コマンドを実行してリカバリできます。このコマン ドはメディアデータベースにインデックスバックアップを問い合わせサーバと各クライアントのインデックスをリ ストアします。インデックスリカバリが実行されたときに必要なすべてのクローンボリュームがオンラインである 場合、nsrck は、独自に終了します。 一部のボリュームがオンラインでない場合、nsrck は、バックアップ先の元のボリュームからインデックスをリカ バリしようとするため、元のメディアを要求します。上のブートストラップ出力例では、" .ds ]F " " """ .}S 2 1 "mars_c.1 および mars_c.3 の両方が " " " " "" "" "" "" "" "" オンランである必要があります。ボ リューム mars_c.3 だけがオンラインであった場合は、nsrck は、mars.1 も要求します。この場合の、サーバの インデックスのリカバリを終了するには、以下の手順を実行する必要があります。 1. リカバリに必要なボリュームをメモし、それらのボリュームをメディアデータベースから削除します。 NetWorker Management Console または nsrwatch(8) は、リカバリに必要なボリュームをペンディン グメッセージパネルにリストします。メディアデータベースからボリュームを削除するには、NetWorker Management Console または nsrmm(8) を使用します。 上の例のように mars_c.3 だけがマウントされているシナリオでは、たとえば、nsrmm -d mars.1 のよ うに、メディアデータベースから mars.1 を削除する必要があります。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 187 mmrecov(8) 2. 3. サーバを再起動して、進行中のインデックスリカバリを終了します。 nsr_shutdown(8) を使用してサーバをダウンさせます。nsrd(8) を実行してサーバを再度開始します。 サーバのインデックスを nsrck -L7 サーバ名を使用してリカバリします。 nsrck が終了すると、メッセージ「これで、インデックスは完全にリカバリされました」が表示されます。 オプション -q サイレントモードです。エラーメッセージのみ表示します。 -v 冗長モードです。デバッグ情報を生成します。 -N ボリュームのスキャンを要求します。メディアデータベースのリカバリ後に、メディアデータベース内のす べてのボリュームに line マークをつけて、それらのボリュームのスキャンが必要であることを示します。 -F ファイルタイプおよび高度なファイルタイプボリュームに対してのみ「scan」フラグを設定します。この オプションは、-N オプションとともに使用する必要があります。このオプションを指定した場合、「scan」 フラグはテープメディア上のボリュームに対しては設定されません。 ファイル /nsr ブートストラップセーブセットが作成されたときのシンボリックリンクである場合、mmrecov の実行の前 に手動による再作成が必要です。 /nsr/res このディレクトリおよびその内容はブートストラップセーブセットの一部として保存されます。mmrecov は、このディレクトリをリストアし、さらに /nsr/res.R に名称変更します。ブートストラップセーブ セットがリカバリされている間は、元のディレクトリは一時的に /nsr/res.org に名称変更されます。 /nsr/mm/mmvolume NetWorker サーバのメディアインデックスは、ブートセーブセットの一部として保存され、無条件に mmrecov によってリカバリされます。 診断 「ボリュームボリューム名に「scan」フラグを設定できませんでした」 示されたボリュームに対して「scan」フラグが設定されなかったことを示すエラーメッセージです。実際 のエラーメッセージが、このメッセージの後に続きます。 バグ mmrecov という名前は誤解を招きやすいため、mmrecov は、必要のない場合に使用されることがよくあります。この コマンドの名前は、具体的には「recover_server_media_database_or_resource_files_when_missing ( サーバのメディアデータベースまたはリソースファイルが欠落した場合のリカバリツール )」という内容を表してい ます。サーバのオンラインインデックス、リソースファイル、およびメディアインデックスが無傷の場合は、通常の リカバリ手順を使用してブートストラップセーブセットの内容の任意の部分をリカバリできます。 オンラインファイルインデックスにないファイルをリカバリするには、( たとえば、ファイルが savegrp を最後に 実行した後に保存された場合 )scanner を使用して、最後に savegrp を実行したときから元のインデックスが失 われたときまでの間に生成されたボリュームから、メディアとオンラインファイルインデックスを再構築する必要 があります。 参照先 188 mminfo(8), nsr_crash(8), nsr(8), nsrck(8), nsrd(8), nsr_client(5), nsr_schedule(5), nsr_shutdown(8), recover(8), save(8), savefs(8), savegrp(8), scanner(8), nsrindexasm(8), nsrmm(8), nsrmmdbdasm(8), nsrwatch(8), nsr_getdate(3) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド mm_data(5) Maintenance Procedures mm_data(5) 名前 mm_data - NetWorker メディアマルチプレクシングデータ(テープおよびディスク)形式 機能説明 このドキュメントは、NetWorker メディアマルチプレクサデーモン nsrmmd(8) が、テープや光ディスクなどの長 期ストレージメディアに書き込む場合のデータ形式について説明します。サポートされるデバイスのファミリやタ イプの詳細については、nsr_device(5) および nsrmm(8) を参照してください。ここで説明する形式は、未 フォーマットのディスクなどの任意の固定レコードデバイス、または、ファイルマーク付きの固定レコードテープ デバイスに適用されます。NetWorker は、XDR(eXternal Data Representation)を使用して、多様なマシン 間で入れ替え可能なメディアに書き込みます。このドキュメントでは、セーブセットストリームをストレージメ ディアにマルチプレクシングするために使用されるメカニズムについてのみ説明します。セーブセットストリーム の形式は NetWorker クライアントの種類によって異なっており、nsr_data(5) で説明されます。 ボリュームとは、テープリールやディスクカートリッジなど、1 つの物理的な実体を持つメディアを表します。 テープボリュームは複数のメディア ファイルからなり、各メディアファイルは複数のメディアレコードを含むこと ができます。メディアファイルおよびメディアレコードを、クライアント(UNIX や DOS など)のユーザファイル またはユーザレコードと混同しないでください。この 2 つは必ずしも対応していません。たとえば、所定のメディ アファイルや、メディアレコード 1 個に、小さなクライアントユーザファイルが多数含まれることがあります。一 方、1 個の大きなクライアントファイルが、複数のメディアファイルまたは複数のボリュームに分割されることも あります。メディアファイルはボリューム境界をまたぎません。セーブセットは、メディアファイル、およびメ ディアボリュームにさえ、またがることができます。 大多数のテープでは、メディアファイルはデバイスのハードウェアや付属のデバイスドライバソフトウェアによっ て非常に高速にスキップされ、エンドオブファイルに到達したときにはハードウェアがそれを検知します。一部の テープでは、レコードも高速で前方向にスキップできるものもあります。それ以外の場合、メディアへのアクセス はシーケンシャルです。 メディアレコードは mrecord 構造によって記述されます。ラベルレコードの大きさは MINMRECSIZE バイトに固 定されています。他のレコードのサイズは、ボリュームの残りに対して一定であり、より大きいサイズとなる可能 性があります。NetWorker は常に、フルサイズのメディアレコードの単位でデータの書き込み、読み取り、スキッ プを行います。各 mrecord は、0 または 1 個以上の mchunks を含みます。これらの mrecords は、1 個以上のク ライアントセーブセッションの保存に使用されるか、または NetWorker の同期およびラベル付けに使用されます。 メディアファイルの mrecord および mchunk の XDR 形式は次のとおりです。 const MINMRECSIZE = 32768; const MMAXCHK = 2048; const MHNDLEN = 120; enum mrec_version { MREC_VER5 = 0, MREC_VER6 = 6 }; /* minimum media record size */ /* maximum number of chunks in record */ /* private area length for handlers */ /* mrecord version */ /* older format mrecord */ /* current format mrecord */ /* * For media record format version 5, the data types lgui_t, lg_off64_t, * and lg_time64_t are defined as: */ typedef struct lgui_t unsigned long; typedef struct lg_off64_t unsigned long; typedef struct lg_time64_t unsigned long; /* * For media record format version 6, the data types lgui_t, lg_off64_t, * and lg_time64_t are defined as: EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 189 mm_data(5) */ typedef struct lgui_t { /* XDR encoded Unique Id. */ char _bytes[20]; } lgui_t; typedef struct lg_off64_t unsigned long long; typedef struct lg_time64_t unsigned long long; typedef lgui_t ssid_t; typedef lgui_t volid_t; /* save set id */ /* key for the volume database */ struct mchunk { ssid_t mc_ssid; /* owning save set id */ lg_off64_t mc_low; /* 1st byte, relative to save stream */ opaque mc_data<MINMRECSIZE>;/* chunk's data */ }; struct mrecord { opaque mr_handler[MHNDLEN]; mrec_version mr_version; u_long mr_orec; volid_t mr_volid; u_long mr_fn; u_long mr_rn; u_long mr_len; mchunk mr_chunk<MMAXCHK>; }; /* /* /* /* /* /* /* /* private to media handler */ Media record version number */ record size */ encompassing volume's id */ encompassing file number */ record number within the file */ record byte length */ chunks of save streams */ mrecord の最初のフィールド、mr_handler は、メディア固有のデータのために予約されています(現在の実装で は使用されません)。mr_version フィールドは、メディアレコードフォーマットのバージョン番号です。メディア レコードの残りのフィールドのサイズはバージョン番号によって異なります。mr_orec フィールドは現在のレコー ドのサイズです。メディアレコードのヘッダフィールド、mr_volid、mr_fn、および mr_rn は、テープの現在の 位置およびレコードから読み込まれたデータのチェックに使用されます。ファイル番号およびレコード番号は 0 か ら始まり、連続的に増加します。レコード番号は、ファイル番号が増加するごとにリセットされます。ディスクで は、ファイル番号は常に 0 です。mr_len フィールドは、このレコードの実際に有効なバイト数です(デバイスの 読み込みまたは書き込み要求のサイズとは区別されます)。 ファイルスキップまたはレコードスキップが信頼できない場合、NetWorker は最悪でもテープを巻き戻し、最初か ら読み込むことで単独で発生するエラーから復帰できます。メディア管理デーモンに通知することなくボリューム が物理的にアンマウントされたりマウントされたりした場合は、各レコードのボリューム ID を使用することで問題 が発生したタイミングをすばやく確認することができ、多くの場合、完全な巻き戻しとラベルの読み込みは必要あ りません。 mrecord 内の mchunk は、1 個以上のセーブセッションからのクライアントデータを含んでいます。mc_ssid お よび mc_low 値は、レコード内のチャンクからのセーブストリームの再構築に使用されます。mc_data フィールド には、各チャンクの実際のデータを格納します。所定のセーブセットで、mc_low と mc_data を合わせた長さは、 後続のチャンクの mc_low の値に等しくなります。セーブセットは、メディアレコード内で任意に混じり合うこと があります。 ボリュームの 1 番目のメディアファイルの、1 番目のレコードの 1 番目のチャンクは、ボリュームラベル情報をカ プセル化します。また、一部のメディアでは、2 番目のチャンクに、追加のボリューム(たとえば、ボリュームが 属するメディアプール)の情報が含まれます。1 番目のファイルの後続のデータは、将来の拡張のために予約され ています。最初のラベルのコピーが偶然上書きされた場合に、冗長性を持たせるために、ラベルが 2 番目のファイ ルに複製されることがあります。ボリュームラベルのフォーマットおよび追加のラベル情報は、次の XDR データ構 造によって記述されます。 190 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド mm_data(5) const MVOLMAGIC = 0x070460; const NSR_LENGTH = 64; const RAP_MAXNAMELEN = 64; /* volume magic number */ /* length of several strings */ /* maximum length of attribute name */ struct mvollabel { u_long mvl_magic; /* medium volume verification number */ lg_time64_t mvl_createtime; /* time at which volume labeled */ lg_time64_t mvl_expiretime; /* time for volume to expire */ u_long mvl_recsize; /* expected size of mrecords */ volid_t mvl_volid; /* medium volume id */ string mvl_volname<NSR_LENGTH>;/* medium volume name */ }; struct vallist { vallist *next; string value<>; /* attribute value */ }; struct attrlist { attrlist *next; string name<RAP_MAXNAMELEN>;/* attribute name */ vallist *values; /* attribute values */ }; /* * Additional information may includes the following attributes * (listed by the name they are stored with): * "volume pool" : the media pool */ struct mvolinfo { struct attrlist *mvi_attributes;/* any other information */ }; チャンクが有効なボリュームラベルを表すために、mvl_magic フィールドは MVOLMAGIC と同じである必要があり ます。将来ボリュームラベルが変更された場合は、新しいフォーマットに別の ‘‘magic’’ 番号が保持されるで しょうが、ここで説明するフォーマットではまだ認められています。mvl_volid は、メディアマネージャが割り当 ておよび管理を行う内部 ID です。mvl_volname は、メディアが最初にラベル付けされるときに割り当てられるボ リューム名です。time フィールドは、UST フォーマット、つまり -1970 年 1 月 1 日 00:00 (GMT) からの経過時 間の秒数です。mvl_recsize は、テープ上で検出される、連続するすべてのメディアレコードのサイズです。 mvp_pool は、メディアが最初にラベル付けされるときに割り当てられるプール名です。異なるメディアプールを 使用することで、管理者はボリュームのセットにデータを分離することができます。あるメディアプールから別の メディアプールに、メディアを再割り当てすることはできません。プール名は最長 NSR_LENGTH 文字です。 同期化マーク (schunk と呼ばれる)は、各セーブセットのメディアに定期的に書き込まれます。同期化チャンク は、ボリュームから直接ベリファイまたは抽出するときに scanner(8) によって使用されます。また、ファイルリ カバリ中のメディアエラーからリカバリを試みる場合に nsrmmd によっても使用されます。以下の XDR データ構造 は、同期化チャンクを記述します。 typedef lgui_t clientid_t; struct lg_time64_t ssc_cloneid; u_long ssc_flag; u_long ssc_frag; }; ssclone_t { /* unique UST stamp wrt ss_ssid */ /* lots of status buried here*/ /* not used, always 0 */ EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 191 mm_data(5) /* * Synchronization chunk of the newer MREC_VER6 media format. */ struct schunk { u_long ssi_gen; /* Not used. */ ssid_t ssi_ssid; /* save set identifier */ ssid_t ssi_prev; /* non-zero iff continuation */ u_long ssi_level; /* backup level*/ lg_time64_t ssi_time; /* save time on client */ lg_time64_t ssi_create; /* creation time on server */ lg_time64_t ssi_insert; /* insertion time on server */ lg_time64_t ssi_complete; /* completion time on server */ clientid_t ssi_clientid; /* client name identifier */ u_long ssi_flags; /* more details about this ss */ string ssi_host<>; /* client name - save set owner */ string ssi_name<>; /* symbolic name, for example "/usr" */ uint64_t ssi_size; /* actual number of bytes saved */ uint64_t ssi_nfiles; /* number of client files saved */ u_long ssi_browse; /* browse time offset */ u_long ssi_recycle; /* recycle time offset */ struct attrlist *ssi_al; /* generic RAP attribute list */ ssclone_t ssi_clones<>; /* information about this clone */ }; /* * Synchronization chunk of the older MREC_VER5 media format. */ struct old_schunk { opaque ssi_host[NSR_LENGTH]; /* save set host */ opaque ssi_name[NSR_LENGTH]; /* symbolic name */ u_long ssi_time; /* save time */ u_long ssi_expiry; /* expiration date */ u_long ssi_size; /* actual size saved */ u_long ssi_nfiles; /* number of files */ ssid_t ssi_ssid; /* ssid for this save set */ u_long ssi_flag; /* various flags, see below */ u_long ssi_info; /* volid or ssid, see below */ }; #define #define #define #define #define #define #define #define #define #define SSI_START SSI_SYNC SSI_CONT SSI_END SSI_SSMASK SSI_LBIAS SSI_LMASK SSI_LSHIFT SSI_INCOMPLETE SSI_CONTINUED 1 2 3 4 0x0000000f 0x10000000 0xff000000 24 0x00010000 0x00800000 /* /* /* /* /* /* /* /* /* /* start of a save set */ synchronization point */ continued from another volume */ end of this save set */ save set sync chunk type */ the level is included in the flags */ mask to cover bits for level */ shift amount for the level */ not finished (aborted) */ continued save set series */ ssi_ssid は、このセーブセットのセーブセット ID です。ssi_time フィールドは、クライアントの時計に基づ く UST ベースのセーブセットの作成時刻です ssi_create フィールドは、サーバの時計に基づく UST ベースの セーブセットの作成時刻を含んでいます。ssi_insert フィールドは、サーバの時計に基づく UST ベースのセーブ セットがメディアデータベースに挿入された時刻を含んでいます。ssi_complete フィールドは、サーバの時計に 基づく UST ベースのセーブセットの完了時刻を含んでいます。ssi_clientid と ssi_host は、クライアント ID とこのセーブセットを含むインデックスの名前です。従来から、このフィールドはクライアント ID とセーブセット の生成元のクライアントの名前です。ssi_name は、ユーザに示されるセーブセット名です。古いバージョンのメ ディアレコードで、固定長である場合も、この 2 つのフィールドは Null 終端文字列です。ssi_size および ssi_nfiles は、このセーブセットに保存されたバイト数とファイル数です。ssi_browse は、セーブセットの挿 192 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド mm_data(5) 入時から、セーブセットがブラウズ可能でなくなる時点までのタイムオフセット ( 秒 ) です。ssi_recycle は、 セーブセットの挿入時から、セーブセットが再利用可能になる時点までのタイムオフセット ( 秒 ) です。ssi_al は、一般的なセーブセットの属性です。 ssi_flag は、この同期化チャンクの種類とセーブセットに関する他の情報を示しています。古いバージョンの同 期化チャンクの場合、このフィールドはこのセーブセットのレベルを含んでいます。以下の検査で発見できる同期 化マークの基本タイプが 4 種類あります。ssi_flag & SSI_SSMASK。SSI_START は、セーブセットの開始を マークするために使用されます。SSI_SYNC は、定期的な同期化ポイントをマークし、セーブセットの厳密なファ イル境界でだけ書き込まれます。SSI_CONT は、別のボリュームで開始された継続するセーブセットであることを 示しています。ssi_flag & SSI_SSMASK が、SSI_CONT である場合、ssi_prev または ssi_info はセーブ セットに先行するボリュームのボリューム ID を含みます。これらの同期化チャンクはセーブセットがボリューム セット境界をまたぐ場合に使用されます。SSI_END は、セーブセットの終端をマークします。 同期化チャンクの新しいバージョンでは、ssi_level フィールドは、セーブセットバックアップレベルを含みま す。古いバージョンの同期化チャンクの場合。SSI_LBIAS ビットはセットされる必要があります。また、 SSI_LSHIFT の値だけ右にシフトされた ssi_flag & SSI_LMASK は、セーブセットのレベルを指定します。 SSI_INCOMPLETE ビットは、セーブセットが適切に完了しなかったことを示します。これは、ユーザが進行中の保 存を中断した場合に起こります。 SSI_CONTINUED ビットは、セーブセットが別のセーブセットと論理的に連続していることを示します。連続した セーブセットは、非常に大きいセーブセットを処理するために使用されます。SSI_CONTINUED ビットがセットさ れていて、ssi_flag & SSI_SSMASK が SSI_START の場合、ssi_prev または ssi_info が、このセーブセッ トが後に続いていた、先行セーブセット ID です。SSI_CONTINUED ビットがセットされていて、ssi_flag & SSI_SSMASK が SSI_END の場合、ssi_prev または ssi_info が、このセーブセットから続いている、後続セー ブセット ID です。 ssi_expiry フィールドはこのセーブセットの有効期限日 (UST) です。このフィールドは、セーブセットが作成さ れたときにセーブセットの有効期限が明示的に指定されなかった場合、このフィールドは 0 です。新しい同期化 チャンクでは、このフィールドはもはや存在しません。 参照先 nsr_device(5)、 nsr_data(5)、 nsrmm(8)、 nsrmmd(8)、 nsrmmdbd(8)、 nsr(8)、 scanner(8) RFC 1014 XDR: External Data Representation Specification EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 193 mm_data(5) 194 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド msense(8) Maintenance Procedures msense(8) 製品名(A-Z) msense - モードセンスデータを取得する 形式 msense - a b.t.l [ -p ページコード ] 機能説明 msense プログラムは指定されたデバイスに MODE SENSE コマンドを送信します。 オプション 必須の -a 引数は、特定の SCSI アドレス(libscsi(8) を参照)を選択するために使用する必要があります。 オプションの -p pagecode 引数は、特定のモードページを選択するために使用されます。それ以外の場合は、す べてのページがフェッチされます (code 0x3f)。この引数は、16 進表記で指定する必要があります。 バグ 出力は準備されていません。pmode(8) への入力が意図されています。 参照先 libscsi(8), pmode(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 195 msense(8) 196 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド networker.cluster(8) Maintenance Procedures networker.cluster(8) 製品名(A-Z) networker.cluster - NetWorker ソフトウェアを高可用性として構成する 形式 networker.cluster [ -r nsr_bin ] 機能説明 networker.cluster は、NetWorker クライアントまたは NetWorker サーバを、クラスタの高可用性アプリ ケーションとして構成するための対話型スクリプトです。クラスタのすべてのノードで Net-Worker を適切にインス トールした後で実行し、NetWorker のフェイルオーバー機能とクラスタアウェア機能を有効にする必要があります。 高可用性構成によって、クラスタアウェア NetWorker クライアントが使用するローカル NetWorker データベー スエリアが、高可用性 NetWorker サーバが使用するグローバル NetWorker データベースエリアと切り離されま す。これは、シンボリックリンクのセットを通じて実行されます。このセットは、グローバル NetWorker データ ベースとローカル NetWorker データベースの間の切り替えを簡単にするために作成されたものです。グローバル NetWorker データベースは共有ストレージメディアに存在し、フェイルオーバーのために高可用性(仮想)NetWorker サーバを使用します。 NetWorker.clustersvr ファイルは、NetWorker が高可用性サービスとしてインストールされたことを示すた めに、NetWorker バイナリディレクトリに作成されます。 スクリプトは、クラスタプラットフォームに適切な lcmap(8) スクリプトを作成します。 ユーザーは NetWorker サーバの構成時に、NetWorker サーバをクラスタソフトウェアに登録する準備を行うため に必要な、クラスタプラットフォーム固有の情報を提供する必要があります。しかし、セットアップは手動で終了 します。ノードの NetWorker クライアントだけが networker.cluster スクリプトによって起動されます。具体的 な手順については、使用するクラスタプラットフォームの「NetWorker インストールガイド」を参照してください。 構成の途中でミスがあった場合には、networker.cluster を -r オプションつきで実行して変更を元に戻します。 オプション -r nsr-bin NetWorker ソフトウェアのクラスタ構成を削除するために使用されます。オプションの nsr-bin パラ メータは、NetWorker ソフトウェアがデフォルトでない場所にインストールされた場合に NetWorker バ イナリの場所を指定するために使用されます。 参照先 nsrd(8), pathownerignore(5), lcmap(8) EMC NetWorker インストールガイド EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 197 networker.cluster(8) 198 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr(8) Maintenance Procedures nsr(8) 製品名(A-Z) nsr - NetWorker の紹介と概要 機能説明 NetWorker により、コンピュータシステムのネットワーク上でのファイルのバックアップとリカバリが簡単に行え ます。ファイルとファイルシステムは、定期的にバックアップできます。ファイルシステム全体と 1 つのファイル のリカバリは、保存ファイルのオンラインインデックスを使用することで簡単に実行できます。 NetWorker は、クライアント / サーバモデルを使用して、ファイルのバックアップおよびリカバリサービスを提供 します。少なくともネットワーク上の 1 つのマシンを NetWorker サーバとして指定し、バックアップするディス クのあるマシンは NetWorker クライアントになります。6 つのデーモンは、NetWorker サービスを提供し、シス テムへのアクセスを制御し、インデックスおよびメディアサポートを提供します。クライアントには、ファイルシ ステムにアクセスし、NetWorker サーバと通信するための特別なプログラムがあります。 NetWorker システムは、いくつかの部分で構成されます。ここでは、コマンドとファイルだけについて簡単に説明 します。詳細については、該当するリファレンスマニュアルページを参照してください。コマンドごとに、セク ション 8 にマニュアルページエントリがあります。セクション 5 マニュアルページでは、ファイルとその形式につ いて説明しています。 「NetWorker 管理者ガイド」には、NetWorker システムの構成および管理についての情報が記載されています。 また、バックアップ操作を正しく構成し、実行するためのさまざまな例と説明も示されています。 インストール NetWorker のインストール方法は、インストール先のマシンのアーキテクチャによって異なります。インストール 手順の詳細については、プラットフォームに応じた「NetWorker インストールガイド」を参照してください。 nsr_layout(5) NetWorker プログラム、ファイル、およびマニュアルページのインストール場所を示します。 サーバデーモン NetWorker は、クライアント / サーバモデルを使用して、バックアップおよびリカバリサービスを提供します。次 のデーモンは、NetWorker のサーバ側に適用されます。 nsrd(8) メイン NetWorker デーモン。nsrd nsrd は、クライアントとの初期コミュニケーションを 処理し、その他の NetWorker サーバデーモンを開始および停止します。 ansrd(8) エージェント nsrd プロセス。nsrd がリカバリ、クローン、またはその他のセッション に応答して起動します。ansrd デーモンは、必要に応じて呼び出され、セッションが NetWorker サーバにアクティブな場合にのみ提供されます。save(8) の現在のバージョン では、ansrd デーモンを使用する必要はありません。 nsrindexd(8) このサーバデーモンは、NetWorker オンラインインデックスへのアクセスを提供します。 このインデックスは、保存ファイルのレコードを保持します。クライアントは、バック アップメディアにアクセスしなくても、このインデックスを使用して、リカバリするファ イルを参照したり選択できます。 nsrmmdbd(8) メディア管理データベースのデーモンは、セーブセットとメディアのインデックスを提供 します。nsrmmdbd デーモンによる保存ファイルの表示は、nsrindexd による表示より 簡略化されているので、通常、結果のインデックスはより小さくなります。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 199 nsr(8) nsrjobd(8) ジョブデーモンは、リモート実行 " ジョブ "(通常は保存とディレクテッドリカバリ)の 一元的な監視とコントロールを提供します。このデーモンは、リモートジョブの生成時に 並列処理を管理し、実行情報のレポートと保存の状態を監視します。スケジュールバック アップはすべて、nsrjobd から開始されます。 nsrmmd(8) メディアマルチプレクシングのデーモンは、NetWorker のデバイスサポートを提供しま す。複数のクライアントがファイルを保存している場合、各クライアントからのデータは マルチプレクシングされます。リカバリ操作中にデータはデマルチプレクシングされて、 リクエスト元のクライアントに戻されます。複数のデバイスが有効になっている場合は、 これらのいくつかのデーモンを同時にアクティブにできます。 管理 NetWorker は、リソースと 属性を使用して管理されます。すべてのリソースには関連づけられた 1 つまたは複数 の属性があります。たとえば、デバイスが NetWorker のリソースタイプの場合、デバイスの属性はデバイス タイ プ(4mm または 8mm など)になります。NetWorker のリソース形式については、nsr_resource(5) を参照して ください。また、マニュアルのセクション 5 には、各 NetWorker のリソースのマニュアルページがあります。 通常、リソースファイルを手動で編集することはありません。代わりに、NetWorker ツール(通常は、NetWorker 管理コンソールまたは nsradmin(8))を使用して、リソースファイルを動的に修正します。この方法では、値を 確認でき、目的のプログラムに自動的に変更が反映されます。次は、NetWorker のさまざまな面を管理するための ツールです。 NetWorker 管理コンソール サーバのアクティビティを監視して管理します。NetWorker 管理コンソールは、Java ベースのアプリケーションです。ほとんどのユーザーが NetWorker への主要インタ フェースとして NetWorker 管理コンソールを使用します。 200 nsradmin(8) curses(3) ベースのツール。NetWorker サーバを管理します。 nsrwatch(8) curses(3) ベースのツール。NetWorker サーバのアクティビティを監視します。 nsrmm(8) メディアマネージャコマンド。nsrmm コマンドを使用して、ボリュームをラベル付け、マ ウント、アンマウント、削除、およびパージします。マウントリクエストは nsrmmd で生 成し、NetWorker 管理コンソールまたは nsrwatch で表示します。オンラインユーザ ファイルインデックスのサイズは、ボリュームを削除およびパージすることで制御できます。 nsrjb(8) NetWorker ジュークボックス制御コマンド。ジュークボックスを処理する場合は、 nsrjb ( nsrmm ではなく ) を使用して、ジュークボックス内に含まれるボリュームをラ ベル付け、ロード、およびアンロードする必要があります。 nsrim(8) オンラインインデックスを自動的に管理します。通常は、savegrp で定期的に実行され ます。 mminfo(8) ボリュームとセーブセットに関する情報を提供します。 nsrck(8) NetWorker オンラインインデックスをチェックし、修正します。システム障害によって データベースが完全に閉じられなかった場合に、nsrd を起動すると自動的に実行されます。 nsr_render_log(8) 人が判読可能なバージョンの NetWorker ログを作成します。 nsr_shutdown(8) ローカルの NetWorker サーバを安全にシャットダウンするために使用するシェルスクリ プト。nsr_shutdown スクリプトは、スーパーユーザだけが実行できます。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr(8) ファイルの保存 NetWorker は、ファイルおよびファイルシステムのスケジュールによる保存と手動による保存の両方をサポートし ます。ファイルシステムの全部または一部を保存するように、各クライアントをスケジュールできます。異なる時間 に保存を開始するようにクライアントごとにスケジュールできます。 save(8) 指定したファイルまたはファイルのグループをバックアップするために使用するコマンド ラインベースのツール。save コマンドは、ユーザーおよび管理者が手動で実行したり、 savegrp によって自動的に実行することができます。 savegrp(8) クライアントマシンのグループのバックアップを開始します。通常は、NetWorker サー バによって自動的に開始されます。savegrp コマンドは、サーバに格納されているクラ イアントのオンラインファイルインデックスもバックアップします。サーバ自体をバック アップすると、bootstrap セーブセットも作成されます。 nsrexec(8) エージェントプロセス。savegrp により起動されます。nsrexec コマンドは、 NetWorker コマンドの進行状況を監視します。 nsrclone(8) NetWorker セーブセット / ボリュームクローンコマンド。nsrclone を使用すると、 セーブセットまたはボリューム全体のクローン、または完全な複製を作成できます。ク ローンデータは、データが存在する NetWorker メディアボリュームが異なること以外 は、元のデータと区別することはできません。 nsrexecd(8) NetWorker クライアントで実行される NetWorker 固有のリモート実行サービス。 savegrp によって使用され、クライアントマシンで save および savefs を開始します。 savefs(8) savegrp によって使用され、クライアントの特性を判断し、クライアントのすべての セーブセットの現在のリストにセーブセットのすべてをマップします。 ファイルのリカバリ NetWorker は、保存されたユーザーファイルのオンラインインデックスを管理します。ユーザーは、インデックスを 参照し、リカバリするファイルを選択できます。この情報を使用して、過去の特定の時点でのファイル階層の表現 が構築されます。次に、NetWorker は正しいボリュームを検索し、要求されたファイルをリカバリします。 recover(8) オンラインユーザーファイルインデックスを参照し、リカバリするファイルおよびファイ ルシステムを選択します。 nwrecover(8) ファイルをリカバリするための Motif ベースのツール。nwrecover コマンドは、 recover のグラフィカル版です。 mmrecov(8) ディザスタリカバリでのみ使用されます。特別なブートストラップインデックスとサーバ のオンラインファイルインデックスをリカバリします。その他のオンラインファイルイン デックスをリカバリするには、recover または nwrecover コマンドを使用しま す。scanner(8) NetWorker ボリュームの正確さと整合性を確認します。また、完全な セーブセットをリカバリし、オンラインファイルインデックスとメディアインデックスを 再構築できます。 nsr_crash(8) クラッシュリカバリの方法を説明するマニュアルページ。 nsrinfo(8) クライアントのファイルインデックスの内容に関するレポートを生成します。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 201 nsr(8) アプリケーション固有のモジュール NetWorker には、ユーザーファイルを最適な方法で処理できるように、ASM メカニズムが備わっています。さまざ まな ASM で処理するファイルは、パターンマッチングを使用して選択します。パターンと関連する ASM について は、nsr(5) で説明しています。save コマンドは、recover が同じ ASM を使用してファイルをリカバリできるよ うに、ファイルを処理するために使用された ASM を追跡します。 uasm(8) UNIX ファイルシステム固有の save/recover モジュール。uasm マニュアルページに は、すべての ASMs の一般的なルールについて説明されています。uasm コマンドとその マニュアルページは、実際には compressasm、mailasm、および xlateasm などを含む その他の ASMs で構成されています。 nsrindexasm(8) オンラインユーザファイルインデックスを処理します。 nsrmmdbasm(8) オンラインメディアデータベースを処理します。 サーバのロケーション 大規模なネットワークでは、いくつかの NetWorker サーバがインストールされている場合があります。NetWorker クライアントコマンドごとに、使用するサーバを選択する必要があります。 サーバの選択において、クライアントコマンドは、管理と操作の 2 つのグループに分けられます。管理コマンドに は、NetWorker Management Console nsrwatch、および mminfo などがあります。管理コマンドには、save、 savefs、および recover などがあります。どちらのコマンドのグループも -s サーバオプションを適用して、明 示的に NetWorker サーバを指定できます。 サーバが明示的に指定されない場合は、操作コマンドが次の手順を実行してサーバを検索します。最初に検索され たサーバが使用されます。 1) ローカルマシンが NetWorker サーバであるかどうかが検査されます。NetWorker サーバの場合は、その サーバが使用されます。 2) 実際に現在のディレクトリがあるマシンが NetWorker サーバであるかどうかが検査されます。 NetWorker サーバの場合は、そのサーバが使用されます。 3) オプションを使用して指定されたマシンが NetWorker サーバであるかどうかが検査されます。 NetWorker サーバの場合は、そのサーバが使用されます。 4) ローカルマシンの nsrexecd(8) から信頼できる NetWorker サーバのリストが取得されます。リスト上 の各マシンが NetWorker サーバであるかどうかが検査されます。NetWorker サーバであると判断された 最初のマシンが使用されます。 5) ブロードキャストリクエストが発行されます。そのリクエストに最初に応答した NetWorker サーバが使 用されます。 6) 以上の手順で NetWorker サーバが発見されない場合は、ローカルマシンが使用されます。 管理コマンドでは、手順 1 だけが実行されます。 セキュリティ save を許可する前に、特定のクライアント用に作成された NSRclient リソースが存在する必要があります。 recovery を許可する前に、サーバは、remote access 属性 (NSR client リソース内 ) を確認してクライアン トアクセスを有効にします (nsr_client(5) を参照 )。 savegrp(8) コマンドは、NSR グループ内のクライアントマシンごとに save(8) コマンドを実行します。このとき、 nsrexecd(8) リモート保存実行サービスが使用されます。詳細については、nsrexecd(8) マニュアルページを参照 202 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr(8) してください。NetWorker の古いバージョンとの下位互換性のために、最後の手段として、savegrp(8) を使用でき ます。このとき、リモート実行用の rsh(1) プロトコルを使用します。これは、nsrexecd が特定のクライアントで 動作しない場合に使用できます。 nsradmin(8) コマンドまたは NetWorker 管理コンソールを使った NSR リソースへのアクセスは、NSR サーバリ ソースの administrator 属性によって制御されます (nsr_service(5) を参照 )。この属性には、そのリソースを 管理する権限を持つユーザ名のリストがあります。アンパサンド (&) で始まる名前は、ネットグループを示します (netgroup(5) を参照 )。また、特定のホストの特定のユーザを承認するためには、名前の形式として、 user@host または user=user,host=host を指定できます。 root 権限 システム管理者は、NetWorker プログラムのモードを setuid-root および setgid-group に変更して、特定の ユーザグループに root 権限を付与できます ( 詳細については、chgrp(1) および chmod(1) を参照 )。 ユーザが setuid-root と setgid-group の両方が指定されているプログラムを呼び出すと、次の 1 つが当ては まる場合に、そのユーザは root 権限を維持できます。 1. ユーザ名とプログラムのグループ名が同一である。 2. プロセスの補助グループの ID 名の 1 つがプログラムのグループ名と同一である ( 詳細については、 getgroups(2) を参照 )。 3. ユーザ名がネットグループのエレメントであり、その名前がプログラムのグループ名と同一である ( 詳細 については、getgrnam(3) を参照 )。 たとえば、recover コマンドのモードとグループ所有者は、次の ls 出力で示すように変更できます。-rws--s--x 1 root staff 548808 Apr 18 16:04 recover このコマンドを呼び出すユーザは、(1) ユーザ名が「staff」 である場合、(2) ユーザが「staff」グループのメンバーである場合、または (3) ユーザ名がネットグループ 「staff」のエレメントとして表示される場合に root 権限を保持できます。 次の NetWorker プログラムで、root 権限の付与を適用できます。nsrexec(8), nsrports(8), recover(8), nwre-trieve(8), nwrecover(8), nsrclone(8), nsrssc(8), nsrmm(8), mmpool(8), mmlocate(8), nsrjb(8), nsrinfo(8), nsrstage(8), nsrcap(8), save(8), nsrpmig(8), nsrck(8), nsrim(8), jbconfig(8), nsrcnct(8), and scanner(8). 名前付けと認証 上記のとおり、NSR サーバは、クライアントとしてリストされているマシン、または remote access リスト ( リ カバリ用 ) にリストされているマシンから開始された接続だけを適用します。複数のマシンが複数の物理ネット ワークに接続されており、各物理ネットワーク接続は多くのエイリアスを所有する場合があるため、セキュリティ と使いやすさの妥協点として次のポリシーを使用します。UNIX 環境での名前付けの詳細については、 gethostent(3) またはその他のネームサービスのマニュアルを参照してください。 クライアントは、その独自の名前を次のように決定します。最初に、クライアントの UNIX システム名が gethostname(2) システムコールによって取得されます。UNIX システム名は、gethostbyname(3) ライブラリ ルーチンへのパラメータとして使用されます。クライアントは、その名前を gethostbyname によって返される正式 名 ( または、 「プライマリ名」) として宣言します。この名前は、接続確立時に NetWorker サーバに渡されます。 サーバは、接続のリモートアドレスをクライアントの宣言された名前と照合して、クライアント接続を認証します。 このアドレスは、gethostbyaddr(3) ライブラリ関数によってホスト名のリストにマップされます。次に、クラ イアントの宣言された名前を gethostbyname へのパラメータとして使用し、もう 1 つのホスト名のリストを取得 します。クライアントは、2 つのリストに共通の名前が存在する場合にのみ正常に認証されます。 NetWorker サーバは、クライアント名を gethostbyname によって返される正式名に解決することで、クライアン ト名をオンラインインデックスデータベース名にマップします。このマッピングは、クライアント作成時と接続確 立時の両方で行われます。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 203 nsr(8) 安全で効果的な名前付けを行うためには、次のルールに従ってください。 1) NetWorker クライアントおよびサーバは、一貫したホスト名データベースにアクセスする必要がありま す。NIS (YP) とドメイン名システム (DNS) は、ホスト名の一貫性の維持を支援する名前付けサブシステ ムです。 2) 1 つのマシンのすべてのホストエントリには、最低 1 つの共通のエイリアスがなければなりません。 3) 新しいクライアントを作成する場合は、その名前またはエイリアスを逆方向にマップした結果が、クライ アントマシンによる UNIX システム名の逆方向マップで生成される正式名と一致する必要があります。 参照先 rsh(1)、 gethostname(2)、 gethostent(3)、 netgroup(5)、 nsr(5)、 nsr_layout(5)、 nsr_resource(5)、 ypfiles(5)、 ypmake(5)、 mminfo(8)、 nsr_crash(8)、 nsr_service(5)、 nsr_render_log(8)、 nsr_shutdown(8)、 nsradmin(8)、 nsrck(8)、 nsrclone(8)、 nsrd(8)、 nsrexecd(8)、 nsrim(8)、 nsrindexasm(8)、 nsrindexd(8)、 nsrinfo(8)、 nsrjb(8)、 nsrls(8)、 nsrmm(8)、 nsrmmd(8)、 nsrmmdbasm(8)、 nsrmmdbd(8)、 nsrwatch(8)、 nwrecover(8)、 recover(8)、 mmrecov(8)、 save(8)、 savefs(8)、 savegrp(8)、 scanner(8)、 uasm(8)、および NetWorker 管理者ガイド 204 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr(5) Maintenance Procedures nsr(5) 製品名(A-Z) nsr - NetWorker ディレクティブファイル形式 機能説明 このマニュアルページでは、.nsr ディレクティブファイルの形式を説明します。これらのファイルは、save(8) およびアプリケーション固有のモジュール (ASM) プログラムによって NetWorker バックアッププロセス中に解釈 されます。この形式はディレクティブ属性(nsr_directive(5) リソース)でも使用されます。 ディレクティブでは、特定のファイルのバックアップ方法、下位のディレクトリの検索方法、および以降のディレ クティブの処理方法を制御します。バックアップするファイルごとに、そのファイルのリカバリに必要となる ASM 情報もバックアップされます。これにより、recover(8) または任意の ASM ディレクトリの呼び出しによってファ イルを正しくリカバリすることが可能になります。これは、ファイルがバックアップされてから現在のディレク ティブが変更された場合にも該当します。uasm(8) には各種 ASMs の一般的な説明が記載されているので、必要に 応じて参照してください。 .nsr ディレクティブファイル(各ディレクトリ内)が解析された後そのディレクトリ内のファイルがバックアップ されます。NetWorker が次のモードで実行されている場合は除きます。ignore モード。.nsr ディレクティブファ イルの各行とディレクティブ属性の各行には 1 つのディレクティブがあります。"#" 文字のテキストは、行の終わり までがコメントとして扱われ無視されます。ディレクティブは、次の 3 つの異なる形式のいずれかで出現します。 [+] ASM [ 引数 ...] : パターン ... 保存環境 << ディレクティブ >> 3 つの形式は、ASM 仕様、保存環境ディレクティブ、および << dir >> ディレクティブとそれぞれ呼ばれます。 ASM 仕様(名前と引数)を使うと、ファイルとディレクトリをパターンへの一致に基づいてバックアップする方法を 指定できます。パターンがディレクトリに一致した場合、指定した ASM がディレクトリとその内容の処理を受け持 ちます。パターンまたは ASM が特殊な制御を必要とするか、空白文字を含んでいる場合は、二重引用符 (") で囲む 必要があります。 コロン (:) は、区切り文字として使用されます。ASM 仕様(および引数)とパターン仕様リストの間のセパレータ です。それぞれの ASM 仕様のパターンリストは、単純ファイル名またはパターンで構成されます。パターンには ".." の指定はできず、"/" 文字を含めてはなりません ( すべての名前は、現在のディレクトリ内の名前でなけれ ばなりません )。文字列 "." を使用すると、現在のディレクトリに一致させることができます。標準の sh(1) ファ イルパターンマッチング (*, [...], [!...], [x-y], ?) を使用して、一致するファイル名を検索することが できます。"+" の後に ASM 名が続く場合、ディレクティブはサブディレクトリに伝達されます。ディレクトリに最 初にアクセスするときは、そのディレクトリの中から .nsr ファイルが検索されます。ファイルが見つかれば、そ のファイルが読み込まれます。各 .nsr ファイルは 1 回だけ読み込まれます。保存を開始するディレクトリが / の 下にある場合、現在の作業ディレクトリの正規化パス上の .nsr ファイルがすべて読み込まれた後、ファイルが保 存されて、伝達されているディレクティブがカタログ化されます。 適切な ASM 仕様にファイルが一致するかどうかを確認するために使用されるアルゴリズムは下記のとおりです。ま ず、現在のディレクトリ内の .nsr ファイル(存在する場合)が先頭から末尾までスキャンされ、ASM 仕様のうち、 先頭の "+" のパターンがファイル名に一致するものが検索されます。一致するものが見つかれなければ、現在の ディレクトリ内の .nsr ファイルが再スキャンされ、ASM 仕様のうち、先頭の "+" のパターンがファイル名に一致 するものが検索されます(明確にするために、すべての非伝達ディレクティブの後にすべての伝達("+")ディレ クティブを配置することをお勧めします。なお、この配置は、.nsr ファイル内全体で行います)。一致するものが 見つかれなければ、".." ディレクトリ内で見つかった .nsr ファイル(存在する場合)が先頭から末尾までスキャン され、ASM 仕様のうち、先頭に "+" のあるものが検索されます。このプロセスは、この後も続行され、"/" ディレ EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 205 nsr(5) クトリ内の .nsr ファイルがスキャンされるまで続きます。一致するものが見つからなければ、 (または、ASM に一 致する仕様が見つかったが、その名前が現在実行中の ASM と同じ場合は)、現在実行中の ASM がファイルの保存を 処理します。 保存環境ディレクティブを使うと、ASM 仕様および今後の .nsr ファイルの使用方法を変更できます。保存環境 ディレクティブは、ファイルパターンを受け取りません。これらの対象となるのは、現在実行中の ASM と、それ以 降にこのディレクトリより下で呼び出された ASMs だけです。3 つの異なる保存環境ディレクティブが使用可能です。 forget 継承されたディレクティブをすべて無視します(対象となるのは、親ディレクトリ内にあ り "+" で始まるもの)。 ignore 以降を無視します。下位のディレクトリで今後見つかった .nsr ファイルが無視されます。 allow 下位のディレクトリ内の .nsr ファイルの解釈を可能にします。 << dir >> ディレクティブで特定のディレクトリを指定すると、以降の ASM 仕様(現在の .nsr ファイルからの仕 様)がそのディレクトリ内で適用されるように指定することができます。このディレクティブは、複数の .nsr の 内容を 1 つの場所またはディレクトリに統合するためのものです。このディレクティブの dir 部分は、このディレ クティブが含まれている有効なディレクトリか、その下位にある有効なディレクトリに解決される必要があります。 そうでない場合は、ASM 仕様が無視されます。以降の ASM ディレクティブの解釈が必ず一貫するようにファイル名を 指定するには相対パス名を使用する必要があります。これにより、ディレクトリがファイルシステム内の異なる絶 対部分にマウントされていても解釈が一貫するようになります。 次の場合は、ディレクティブファイルの最初のディレクティブとして << ディレクティブ >> を指定する必要があ ります。-f オプションを save(8) または savefs(8) に指定してディレクティブファイルを併用するか、もしく は ASM プログラムとディレクティブファイルを併用する場合。また、<< ディレクティブ >> ディレクティブをこ の方法で使用する場合は、その位置がファイル内で先頭かどうかに関係なく、解釈が適切に行なわれるように絶対 パス名を使用する必要があります。また、次の各ディレクトリについても絶対パス名を使用する必要があります。 属性(NSR directive リソース)の中で指定されているディレクトリ(参照項目:nsr_directive(5))。 << dir >> ディレクティブを使用している場合は、以降のディレクティブが後で使用できるように解釈されログに 記録されます。あるディレクトリが dir で指定されていて開かれている場合、そのディレクトリに対して指定され ている保存環境ディレクティブ(例 :allow、ignore、および forget)が最初に処理されます。ASM によって現 在、.nsr ファイルが無視されておらず、ローカル .nsr ファイルが存在する場合は、そのファイルが読み込まれて 処理されます。最後に、そのディレクトリに対して指定されている非保存環境ディレクティブが処理されます。こ のとき、これらは、> そのディレクトリ内の .nsr ファイルの末尾に追加されているときと同様に処理されます。複 数の << dir >> の指定内容が同じディレクトリに解決される場合は、対応する保存ディレクティブが論理的に " 後から前 " の順に処理されます。 使用例 /usr/src/.nsr というファイルに +skip: errs *.o +compressasm: . が含まれている場合は、/usr/src の中にあり、errs または *.o の名前が付いたすべてのファイル(またはディレ クトリ)がスキップされます。それらに含まれているファイルやディレクトリもスキップされます。さらに、 /usr/src ディレクトリ内のその他のすべてのファイルも保存中に圧縮され、リカバリ時に自動解凍されるように 設定されます。 206 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr(5) /var/.nsr というファイルに compressasm: adm .nsr null: * .?* が含まれている場合は、/var ディレクトリに含まれているすべてのファイル(またはディレクトリ)およびそれら の内容とそれらの中に含まれているすべてのファイルおよびディレクトリ(ただし /var/adm ディレクトリと .nsr ファイル自体を除く)がスキップされます。ただし、ディレクトリ内の名前はすべてバックアップされます。さら に、compressasm は検索ディレクティブ(uasm(8) 参照)なので、/var/adm ディレクトリ内のファイルはバック アップ中に圧縮され、リカバリ時に自動解凍されるように設定されます。 次の例では、/.nsr ファイルをファイルシステム全体のマスタ保存ディレクティブファイルとして使用しています。 ここでは、<< dir >> ディレクティブを使用して各種の ASM 保存ディレクティブを単一の場所に統合しています。 # このマシンのマスター NetWorker ディレクティブ ファイル << ./ >> # /mnt と /a は一時的な fs マウントに使用し、 # 保存は不要 skip: mnt a +skip: core errs dead.letter *% *~ # /tmp 内の保存に影響を与えないようにする << ./tmp >> skip: .?* * << ./export/swap >> swapasm: * # すべてのメールボックスを変換する。さらに、mailasm を使用して # 各メール ファイルを保存し、メール ファイルのロック規則を維持し # 最後のファイル アクセス時刻を記録する。 << ./usr/spool/mail >> xlateasm: . mailasm: * # .nsr ファイルを現在無視していない場合でも、 # /nsr 内における .nsr ファイルの解釈を有効にする。NetWorker # アプリケーション(nsrindexd など)では専用のプライベート .nsr ファイル # を設定する。これらでは、インデックス ファイルをよりインテリジェントに保存。 << ./nsr >> allow # /usr/src/sys 内のものを除き、/usr/src 内の任意の # .o ファイルをソースから再ビルド可能。 << ./usr/src >> +skip: *.o << ./usr/src/sys >> forget ファイル .nsr 各ディレクトリにディレクティブを保存します。 参照先 sh(1)、 nsr_directive(5)、 nsrindexasm(8)、 nsrmmdbasm(8)、 recover(8)、 save(8)、 savefs(8)、 uasm(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 207 nsr(5) 208 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsraddadmin(8) Maintenance Procedures nsraddadmin(8) 製品名(A-Z) nsraddadmin - エントリーを管理者属性に追加します 形式 nsraddadmin -u user-entry 機能説明 nsraddadmin プログラムは、ユーザーエントリーを NetWorker サーバの管理者属性に追加するために使用されま す。プログラムにより、コマンドが実行されている同一ホスト上のサーバが更新されます。ユーザーエントリーの 追加により、対象ユーザーに対して NetWorker サーバ上でのフル管理者権限が与えられます。nsr_service(5) にユーザーエントリーのこの属性と有効な形式に関する追加情報が記載されているので、必要に応じて参照してく ださい。 オプション -u nsraddadmin により、ユーザエントリが NetWorker の管理者属性に追加されます。このコマンドでは、 一度に 1 つのユーザエントリのみを追加することができます。 参照先 nsr_service(5)、 nsrd(8) 診断 resdb 取得処理に失敗しました。エラー : error info NetWorker サーバに接続中にエラーが発生しました。サーバが実行中であることを確認し、コマンドを再 度実行してください。 resdb の照会に失敗しました。エラー : error info NetWorker サーバに問い合わせ中にエラーが発生しました。サーバが実行中であることを確認し、コマン ドを再度実行してください。 RAP エラー : パーミッションが拒否されました。'hostname' 上のユーザ ' セキュリティ設定の変更 ' 権限を所持 していません このプログラムを実行中のユーザは、サーバの管理者リストにリスト表示されていません。nsraddadmin を 実行するために有効な管理者である必要があります。 ユーザ 'user-entry' はすでに管理者リストにあります コマンドに含まれているユーザエントリには、すでにサーバの管理者リストが含まれています。 ユーザ 'user-entry' を管理者リストに追加します ユーザエントリがサーバの管理者リストに追加されました。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 209 nsraddadmin(8) 210 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsradmin(8) Maintenance Procedures nsradmin(8) 製品名(A-Z) nsradmin - NetWorker 管理プログラム SYNOPSIS nsradmin [ -c ] [ -i ファイル ] [ -s サーバ ] [ -p { プログラム番号 | プログラム名 } ] [ -v バージョン ] [ クエリ ] nsradmin [ -c ] [ -i ファイル ] [ -d リソースディレクトリ ... ] [ -t ファイルタイプ ] [ クエリ ] nsradmin [ -c ] [ -i ファイル ] [ -f リソースファイル ... ] [ -t ファイルタイプ ] [ クエリ ] 機能説明 nsradmin コマンドは、NetWorker システムのコマンドラインベースの管理プログラムです。通常、nsradmin は、ネットワーク上の NetWorker リソースを監視および変更します。コマンドは、標準入力で入力され、出力は 標準出力に生成されます。 nsradmin がクエリなしで開始されると、デフォルトのクエリが使用されます。管理されているデーモンが nsrd の場合、すべてのリソースがデフォルトで選択されます。他のすべてのデーモンでは、デフォルトで選択されるリ ソースはありません。 オプション -c termcap(5) および curses(3) パッケージを使用してフルスクリーンの表示モードを実装します。これ は後述の visual コマンドと同じです (UNIX のみ )。 -d resdir ネットワーク接続を開始する代わりに、NetWorker リソースデータベース resdir を使用します。データ ベース resdir はディレクトリ形式である必要があります。これは、NetWorker サーバを実行していない ときだけに使用してください。複数の -d および resdir 引数を使用して nsradmin を開始すると、一度 に 2 つ以上のデータベースにアクセスすることができます。 -f resfile このオプションは、-d resdir オプションに類似しています。ただし相違点として、-f "resfile" は、 リソースディレクトリではなく、既存のリソースファイルを開きます。構成データベースの一部は、ファ イル形式で保存されており、その他はディレクトリ形式で保存されています。 -i file 入力コマンドは、標準入力からではなく file から取得します。このモードでは、対話式プロンプトは出 力されません。 -s server すべてのサーバの管理を許可しないで、指定された NetWorker サーバへの接続を開始します。これは、 サーバが多いときにリソース数を制限する場合や、RAP ロケーションサービスが機能していないときに管 理するために有効です。 -p { プログラム番号 | プログラム名 } 指定された RPC プログラム番号または名前を使用します。デフォルトのプログラム番号 390103 は使用さ れません。この番号は、nsrd を参照します。他にも以下の適切なプログラム引数が含まれますが、これに 限られるものではありません。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 211 nsradmin(8) NetWorker リモート実行デーモン : 390113 または nsrexecd ホストエージェントデーモン : 390427 または hagentd -t typefile 代替ファイル typefile を使用して、RAP タイプを定義します。 -v version 指定されたバージョン番号で、NetWorker RAP サービスにバインドします。デフォルトは 2 です。一般 に、このオプションは、デバッグだけに使用します。 query クエリが属性リストの形式で指定されている場合に、クエリの結果に基づいて編集オペレーションを実行 します。編集コマンドの機能については、コマンドを参照してください。 リソース 各 NetWorker リソースは、指定された属性リストから構成されています。各属性には、ゼロ以上の値を指定でき ます。属性の名前と値は、すべて印刷可能な文字列として表されます。大文字と小文字は区別されません。また、 名前と値を除き、スペースは無視されます。 属性と属性リストを指定する形式は、次のとおりです。 attribute ::= name [ :value [ , value ]* ] 属性は、コロンの後にゼロ個以上の値が後に続き、各値はコンマで分離します。行の終わりにあるコンマは、次の 行への継続を表します。 attribute list ::= attribute [ ; attribute ]* 属性リストは、セミコロンで分離された 1 つ以上の属性から構成されます。行の終わりにあるセミコロンは、次の 行への継続を表します。改行の前にコンマまたはセミコロンがないと、そのリストは終了します。 以下は、属性リストの例です。 name: mars; type: NSR client; remote access: mars, venus, jupiter; 属性の詳細については、属性リストを参照してください。NetWorker リソースタイプについては、resource(5) および nsr_resource(5) のマニュアルページを参照してください。 コマンド 各入力プロンプトで、nsradmin にコマンド名とオプションの引数を指定する必要があります。コマンド名は、最 も短い固有の文字(たとえば print を p)に短縮できます。コマンド引数は常に、属性リストの形式で指定しま す。ほとんどのコマンドは、クエリによって返されるリソースのセットに対して実行されます。属性リストとして クエリが指定されると、次のルールに従って一致するリソースが検索されます。 212 1) リソースは、指定されたすべての属性と一致する必要があります。 2) 2 つ以上の値が指定されている場合、リソースは、いずれかの値に一致する必要があります。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsradmin(8) 3) 属性に値が指定されていない場合、リソースには、その名前の属性が必要です。 したがって、クエリは次のようになります。 type: NSR device; name: mars, venus; test が一致するのは、タイプ属性(値が NSR device)および名前属性(値が mars または venus)および、test 属 性(値は任意)を持つすべてのリソースです。 クエリに名前が 1 つしかなく、値がない場合 ( たとえば、セミコロンやコロンが使用されていない場合 )、プログ ラムは、より妥当なクエリを推測しようと試みます。名前がホスト名の場合、クエリは、指定されたホストのすべ てのリソースを選択します。それ以外の場合、名前はタイプ名として解釈され、指定されたタイプのすべてのリ ソースが選択されます。 bind [query] 以下に記述されたリソースを所有するサービスにバインドします。query クエリが指定されていない場合、 クエリは RAP リソースディレクトリに送信され、変更するリソースを所有するサービスのコマンドを更 新、作成、および削除します。失敗すると、直前のサービスが引き続き使用されます。 create attribute list 指定された属性でリソースを作成します。属性の 1 つは、作成可能な type でなければなりません。これ は、NetWorker タイプを指定するためです。types コマンドを使用すると、サーバがサポートしている NetWorker タイプを検索できます。RAP タイプでは大文字と小文字が区別されるため、types コマンド で示されたとおり正確にタイプを指定する必要があります。たとえば、NSR group は有効なタイプです が、nsr group は無効です。 delete [query] 現在のクエリと一致するリソースを削除します。query が指定されている場合は、それが現在のクエリに なります。 edit [query] 現在のクエリと一致するリソースを編集します。query が指定されている場合は、それが現在のクエリに なります。環境変数 EDITOR が設定されている場合は、エディタが起動します。そうでない場合は、 vi(1) が起動します。エディタを終了すると、nsradmin は、リソースに対する変更に基づいて、更新、 削除、または作成を適用します。リソース ID の属性は編集しないでください。また、エディタを終了する 前にファイルを保存してください (UNIX のみ )。 help [command] コマンドについて説明するメッセージを出力します。コマンド名を指定しないと、すべてのコマンドの一 覧が出力されます。 option [ リスト ] このコマンドは、リソースの表示を変更するオプションを有効にします。引数がない場合は、現在のオプ ションを表示します。オプションのリストがある場合は、指定のオプションをオンにします。次のオプ ションがあります :Dynamic 通常非表示になっているものも含め、すべての動的属性を表示します。 Hidden 通常非表示になっているものも含め、すべての属性を表示します。Raw I18N I18N テキストの現 在のロケールへのレンダリングを抑制し、I18N データを raw 構造テキストとして表示します。Resource ID 各リソースに関するリソース ID を表示します。この ID は、順序付けと一意性を維持するために内部 的に使用される番号です。 print [query] 現在のクエリと一致するリソースを出力します。query が指定されている場合は、それが現在のクエリにな ります。名前が、現在の表示リスト用に指定されている場合、指定された名前の属性だけが表示されます。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 213 nsradmin(8) exit nsradmin を終了します。 server [servername] 指定された NetWorker サーバ名にバインドします。サーバが指定されていない場合は、RAP ロケーション サービスが使用されます。失敗すると、直前のサーバが引き続き使用されます。 show [name; ...] 名前リスト ( 実際には値のない属性リスト ) が指定されている場合は、表示リストにそれらの名前を追加 します。これらの属性だけが後続の print コマンドで表示されます。名前リストがない場合は、表示リス トがクリアされ、その結果すべての属性が表示されます。 types すべての既知のタイプのリストを出力します。 unset [list] このコマンドは、指定されたオプションをオフにします。 update attributes attributes と一致する現在のクエリで指定されたリソースを更新します。 visual [query] フルスクリーンモードで curses(3) パッケージを使用して入力します。コマンドラインインターフェイ スより使いやすい方法でコマンドを実行できます。このモードには、-c コマンドライン引数を使用すると 直接移行できます (UNIX のみ )。 . [query] このコマンドは、query が指定されていないと、クエリの結果を表示せずに現在のクエリを設定します。 指定されている場合は、現在のクエリ、表示リスト、サーバのバインド、およびオプションを表示します。 ? [command] 上記の help コマンドと同じです。 使用例 print type: NSR device すべての NSR device タイプのリソースを出力し、これを現在のクエリーにします。 show type; name 表示リストに、属性 type および name だけを表示します。 delete 現在のクエリと一致するすべてのリソースを削除します。 delete type: NSR device; hostname: mars 次の属性を持つリソースを削除します : type: NSR device および hostname: mars edit type: NSR notification すべての NSR notification タイプのリソースを編集します。 参照先 ed(1)、 vi(1)、 curses(3)、 nsr_resource(5)、 termcap(5)、 nsr(8) 214 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsradmin(8) 注記 バックスラッシュ文字 ("\") が、RAP リソースの作成時または更新時に属性値に入力された値に含まれる場合、特 殊文字を生成するために以下の文字と組み合わせる可能性があるマーカとして扱われます。( これは、さまざまな UNIX シェルで見られる類似の動作です。) 属性値に実際のバックスラッシュ文字を含める場合は、2 つのバックスラッシュ文字を続けて入力する必要があり ます - 例 C:\\dir_one\\dir_two 診断 以下に、重要な終了ステータス値を示します。 0 対話モードが正常に終了しました。 1 使用方法のエラー、または、クエリ以外のエラーが発生しました。 2 ファイル(-i file)の読み込み中に、1 つ以上の RAP 操作が失敗しました。この状況は、対話式に戻さ れません。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 215 nsradmin(8) 216 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsralist(8) Maintenance Procedures nsralist(8) 製品名(A-Z) nsralist - NetWorker アーカイブリクエスト実行者 形式 nsralist -R archive request name 機能説明 nsralist コマンドは、アーカイブリクエストの実行に使用されます (nsr_archive_request(5) を参照 )。 nsralist コマンドは、各アーカイブリクエストリソースの指定に従い、nsrd(8) によって自動的に実行されます。 nsralist コマンドは、RPC 接続を nsrexecd(8) に対して設定し、指定されたクライアント上で nsrarchive(8) を実行します。nsrexecd が使用できない場合は、nsralist は rcmd(3) プロトコルおよびク ライアント側の rshd(8) を使用します。 nsralist は、アーカイブコマンドの実行を監視し、アーカイブリクエストのログにすべての出力を保存します。 クライアント上で実行中の nsrarchive コマンドは、正常終了したオプションのベリファイオペレーションおよび クローンオペレーションが含まれているかどうかにかかわらず、その実行中にサーバを更新します。クローンの詳 細は、nsrclone(8) を参照してください。 オプション -R archive request name このオプションは、実行予定のアーカイブリクエストを指定します。 ファイル /nsr/tmp/al.request_name 同一アーカイブリストを同時に複数実行させないようにするロックファイル。 参照先 nsrarchive(8), nsrclone(8), nsrexecd(8), nsr_archive_request(5) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 217 nsralist(8) 218 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsrarchive(8) Maintenance Procedures nsrarchive(8) 製品名(A-Z) nsrarchive - NetWorker でファイルを長期ストレージにアーカイブ 形式 nsrarchive [ [ [ [ -BiInpqvxVy ] [ -b プール ] [ -C クローンプールに生成します。] -f ディレクティブファイル名 ] [ -G remove ] [ -I 入力ファイル ] -N 名前 ] [ -R 名前 ] [ -s サーバ ] [ -T 注釈 ] -o セーブオペレーション ] [ -W 幅 ] [ パス ... ] 機能説明 nsrarchive は、ファイルをディレクトリまたはファイルシステム全体を含めて NetWorker サーバにアーカイブ します(nsr(8) を参照)。アーカイブの進行状況を監視するには、Java ベースの NetWorker 管理コンソールま たは curses(3X) ベースの nsrwatch(8) プログラムを他の端末タイプに使用します。nsrarchive の使用は NetWorker 管理者リストのユーザーまたは「Backup local data」権限を持つアーカイブユーザーリストに制限 されています。 path 引数を指定しないと、現在のディレクトリがアーカイブされます。nsrarchive は、ディレクトリをアーカ イブする際に、ディレクトリに含まれるすべてのファイルとサブディレクトリをアーカイブしますが、マウントポ イントをクロスせず、シンボリックリンクも追跡しません。 デフォルトでは、各ディレクトリで検出されるディレクティブファイル (nsr(5) を参照 ) が読み込まれます。 ディレクティブファイルには、特定のファイルのアーカイブ方法 ( 圧縮、スキップなど ) を指示する、特別な命令 が含まれています。これらのファイルの名前は .nsr(UNIX プラットフォームの場合)または、nsr.dir (Windows プラットフォームの場合)です。 サブディレクトリ構造に含まれる各ファイル (path 引数によって指定 ) は、NetWorker アーカイブストリーム内 でカプセル化されます。このデータストリームは NetWorker サーバ上の受信プロセス (nsrd(8) を参照 ) に送信 されます。アーカイブセーブセットのエントリがメディアデータベースに追加されます。データは、最終的に 1 つ の長期ストレージメディアに格納されます(nsrmmd(8) を参照)。 メディアの取り扱いの詳細については、次の箇所を参照してください。nsrmm(8) および nsr_device(5) グルーミングオプション -G remove が要求された場合は、アーカイブされたファイルとディレクトリを選択して 削除できます。ベリファイが要求された場合、ベリファイが失敗するとファイルは削除されません。同様に、要求 されたクローンオペレーションが失敗するとファイルは削除されません。ファイルとディレクトリが削除される前 に確認のためのプロンプトが表示されるのは、-y オプションが指定されていない場合です。 コマンドラインで -T オプションを指定していない場合は、アーカイブの注釈を入力するように求められます。 オプション -b pool アーカイブセーブセットを保存するデスティネーションプールを指定します。このオプションを使用しな い場合は、Indexed Archive プールが使用されます。 -B ルート (‘‘/’’) から呼び出しポイントまでのすべての接続ディレクトリ情報を、強制的にアーカイブしま す。接続ディレクトリ情報は、このオプションを指定していなくても、クライアントファイルインデック スが生成されると必ずアーカイブされます。 -C clone pool このアーカイブセーブセットのクローンを指定した clone pool に生成します。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 219 nsrarchive(8) -E アーカイブによって生成されるデータ量を推算してから、実際のアーカイブを実行します。推算値は inode 情報から生成されるため、データは 1 回しか読み取られません。 -f filename プロトタイプのデフォルトディレクティブが読み込まれるファイル (nsr(5) を参照 )。filename に - を 指定すると、デフォルトディレクティブは標準入力から読み取られます。 -i アーカイブされているサブディレクトリ構造内で検出されるディレクティブファイルを無視します。 -I input_file nsrarchive のパスをコマンドラインから取得し、名前が付けられた入力ファイルのパスリストをアーカ イブします。パスは 1 行に 1 つずつ指定する必要があります。コマンドラインでパスが指定されない場合、 入力パスで指定されたこれらのパスのみがアーカイブされます。 -G remove アーカイブ後、ファイルをグルーミングします。クローンまたはベリファイが要求された場合は、それら のオペレーションが正常に完了するまでグルーミングは実行されません。 グルーミングオプションは -G remove の形式で入力する必要があります。-G だけを入力してもグルーミン グオプションは実行されません。 nsrarchive のオプションの 1 つとして -y オプションが指定されていない場合は、ファイルとディレク トリの削除の確認を求めるプロンプトが表示されます。削除の確認に対する有効な応答とその意味は、次 のとおりです。 n 現在のファイルまたはディレクトリを保持します。 y 現在のファイルまたはディレクトリを削除します。 N 残っているファイルおよびディレクトリをすべて保持します。 Y 残っているファイルおよびディレクトリをすべて削除します。 デフォルトの応答「n」は角括弧内に表示され、[Return] キーを押して選択できます。Y または N のいず れかを指定すると、それ以降はメッセージが表示されず、問い合わせに対して対応する小文字が選択され たものとして、削除するかどうかが決定されます。 nsrarchive は、削除するすべてのファイルとディレクトリのリストを含む一時ファイルを作成します。 一時ファイルは /tmp に置かれますが、これは環境変数 TMPDIR が設定されていない場合です。 220 -n アーカイブは実行されません。アーカイブによって生成されるデータ量を推算しますが、実際のアーカイ ブは実行しません。 -N name このアーカイブセーブセットのシンボリック名です。デフォルトでは、1 番目の path 引数が名前として使 用されます。 -v 冗長モードです。nsrarchive プログラムは、進行状況を詳細に表示します。 -p ステータス 0 で終了します。クライアントが正しくインストールされているかをサーバが判断するときに 使用します。 -q サイレントモードです。サマリ情報またはエラーメッセージのみ表示します。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsrarchive(8) -R name このオプションは、アーカイブリクエストの実行を処理する nsralist プログラムだけが使用します。こ のオプションを指定すると、指定されたアーカイブリクエストリソースが更新されます。 -s server NetWorker サーバとして使用するマシンを指定します。 -T annotation アーカイブセーブセットには、任意の注釈テキストを付けることができます。このオプションは、生成さ れるアーカイブセーブセットの注釈を指定します。 -V アーカイブ完了後にアーカイブセーブセットをベリファイします。 -o save_operations KEYWORD:TOKEN=STATE 形式のセーブオペレーション。これは、Windows 2003 で VSS 保存を構成する ために使用します。 例: "vss:*=off" VSS を停止させる。 "vss:Microsoft Exchange Writer=off" このライタを無効にする。 "vss:C:=off" ドライブの VSS を無効にする。 詳細は、「管理ガイド」を参照してください。 -W width サマリ情報の出力をフォーマットするときに使用する幅。 -x クロス マウント ポイント。 -y すべての質問に対して [yes] で答えます。 参照先 curses(3X)、 nsr_getdate(3)、 nsr(5)、 nsr(8)、nsr_service(5)、 nsr_device(5)、 nsrmm(8)、 nsrmmd(8)、nsrd(8)、 nsrwatch(8)、 nsrretrieve(8) 診断 終了コード : 0 0以外の値 正常終了。 異常終了。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 221 nsrarchive(8) 222 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsrcap(8) Maintenance Procedures nsrcap(8) 製品名(A-Z) nsrcap - NetWorker インストールの機能の更新 形式 nsrcap [ -vn ] { -c | -d | -u } enabler-code [ -a 認証コード ] 機能説明 nsrcap プログラムは、基本的に、NetWorker で新しい機能を有効にするために使用します。また、nsrcap を使 用すると、現在使用している NetWorker ソフトウェアの機能をアップグレードしたり、ダウングレードしたりで きます(アップグレードとダウングレードは慎重に実行してください。以降のオプションの説明をよくお読みくだ さい)。イネーブラは NetWorker ソフトウェアとは別のもので、18 桁のコードで指定されます。イネーブラは NetWorker ソフトウェアとは別のもので、18 桁のイネーブラコードで指定されます。通常は、6 桁ずつ 3 つのグ ループで表示されます。認証コードは 8 桁の 16 進数値です。新しい機能を有効にするには NetWorker サーバのソ フトウェアがインストールされるシステムで nsrd(8) プログラムを実行する必要があります。また、新しい機能を 有効にするには、ユーザーは、管理者または root としてその NetWorker サーバにログインしなければなりません。 nsrcap プログラムは、有効にするそれぞれの機能について、毎回 18 桁のイネーブラコードを指定して実行しま す。機能を有効にする際に新しいイネーブラを認証できるほか、既存のイネーブラを認証できます。エラーが発生 しなかった場合は、「ライセンスイネーブラをロードしました。すべてのイネーブラを直ちに登録してください。」 というメッセージが画面に表示されます。nsradmin(8) を使用して NSR ライセンスリソースを表示することによ り、現在ロードされているイネーブラを検査できます。 オプション -c 指定されたイネーブラコードを使用すると nsrcap は、インストールされていない機能を使用可能にでき ます。イネーブラコードは、NetWorker を購入する際にお客様に付与されるイネーブラ証明書に記載され ます。各ライセンスを恒久的に有効にするには認証コードが必要です。Web サイトから Net-Worker 製品 の認証コードを取得するには、Web ブラウザ URL に http://customernet.emc.com と入力してくださ い。認証コ―ドを取得する際にイネーブラコードを入力する必要があります。認証コードの別の取得方法 など、ライセンスに関する詳細については、NetWorker 製品に付属の「インストールガイド」、「管理ガイ ド」 、および最新版の「リリースサプリメント」を参照してください。機能は一度だけロードできます。イ ネーブラのロードを複数回試行するとエラーが戻されます。以下の各オプションからいずれか 1 つだけを 指定できます。-c、-d、または -u -d nsrcap は既存のベースイネーブラまたはジュークボックスイネーブラをダウングレードできます。イ ネーブラをダウングレードすると、システムを直前のレベルに戻せなくなります。EMC Technical Support が指示しない限り以下のオプションを使用してはなりません。-u 以下の各オプションからいず れか 1 つだけを指定できます。-c、-d、または -u -u nsrcap は既存のベースイネーブラまたはジュークボックスイネーブラをアップグレードできます。イ ネーブラをアップグレードすると、システムを前のレベルに戻せなくなります。ベースイネーブラを使用 すると、新しいライセンスを猶予モードに設定します。nsrcap プログラムは猶予モードを利用し、新し いイネーブラが直ちにタイムアウトにならないようにします。EMC Technical Support が指示しない 限り以下のオプションを 使用してはなりません。-u -v nsrcap は、ロードされているイネーブラについて詳細情報を表示します。以下の各オプションからいず れか 1 つだけを指定できます。-c、-d、または -u -n ロードは実行されません。nsrcap はイネーブラコードの妥当性を検査します。-n オプションを指定する と、コマンドラインに入力するイネーブラコードは検査されますが、NetWorker サーバの nsr_license リソースには入力されません。-c、-d、または -u の各オプションのいずれか 1 つを指定する必要があり ます。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 223 nsrcap(8) -a 参照先 指定された認証コードでライセンスを認証し、ライセンスを恒久的に有効にします。-c オプションの後に イネーブラコードを入力し、また、-a オプションの後に認証コードを入力することにより、認証するライ センスを指定します。本製品の認証コ―ドをインターネット経由で入手するには、Web ブラウザで customernet.emc.com にアクセスして、必要な各認証コ―ドのイネーブラコードを入力します。別の方 法での認証コードの取得などの、製品のライセンスに関する詳細については、本製品の「インストールお よび管理者ガイド」 、および最新版の「リリースサプリメント」を参照してください。 jbconfig(8), nsradmin(8), nsrd(8), lgtolic(8) 診断 冗長なイネーブラ コードですイネーブラコードは 18 桁でなければなりません。入力したコードは 18 桁を超えるので不正で す。24 桁のイネーブラコードは、NetWorker License Manager 用です。 認証コードが長すぎます 認証コードは 8 桁でなければなりません。入力したコードは 8 桁を超えるので不正です。 認証コードが短すぎます 認証コードは 8 桁でなければなりません。入力したコードは 8 桁未満なので不正です。 無効なイネーブラコード :xxxxxx-xxxxxx-xxxxxx コマンドラインに 18 桁のイネーブラコードが入力されましたが、このコードは無効です。再度確認(イ ネーブラシートでイネーブラコードをチェック)してください。 ライセンス認証に失敗しました コマンドラインに入力された 8 桁の認証コードが不正であるか、または、このライセンスがすでに認証され ているために既存の認証コードを上書きできません。イネーブラコード、および対応する認証コードを再 チェックしてください。 有効にするジュークボックスリソースが見つかりません 入力されたコードワードはジュークボックスのライセンスイネーブラですが、使用可能なジュークボック スリソースがありません。jbconfig(8) を実行し、ジュークボックスのインストールを完了してから nsrcap を実行してください。 ジュークボックスが見つかりましたが、スロット数が N を超えています ジュークボックスイネーブラは N 個までの物理スロットのジュークボックスを使用可能にできます。ここ で、N はジュークボックスのタイプを表します。ジュークボックスが正しくインストールされていないか、 大規模なジュークボックスイネーブラを取得する必要があります。 この enabler-code はすでに割り当てられています 入力されたイネーブラコードはシステムにロード済みであり、アップグレード用に再度使用できません。 アップグレードするジュークボックスが見つかりません アップグレードが試行されましたが、ジュークボックスリソースは検索されませんでした。初期インス トールではなくジュークボックスレベルを別のレベルにアップグレードする場合は、ジュークボックスの -u オプションだけを使用します。jbconfig(8) を実行してから nsrcap を実行してください。 この enabler-code は以前にロードされています 入力されたイネーブラコードはシステムにロード済みであり、再度使用できません。アップグレード用の 新規イネーブラコードを購入する必要があります。 このイネーブラをダウングレードする方法が不明です 入力されたイネーブラコードは、ベースイネーブラまたはジュークボックスイネーブラ用ではありません。 現在、これらのタイプ以外のイネーブラはアップグレードまたはダウングレードできません。 224 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsrcap(8) 基本イネーブラは、ダウングレードする前にロードする必要があります 基本製品がインストールされるまで、アップグレードまたはダウングレードを実行できません。ベースイ ネーブラをインストールしてから、次にアップグレードまたはダウングレードを実行してください。 アップグレードするイネーブラが見つかりません ジュークボックスアップグレードが試行されましたが、このジュークボックス用のライセンスイネーブラ は現在ロードされていません。ジュークボックスイネーブラの初期インストールには、-c オプションを使 用し、-u オプションは使用しません。 RPC エラー : プログラムが登録されていません nsrcap プログラムでは、NetWorker デーモンが実行している必要があります。NetWorker デーモン (cd /; nsrd) を開始して、nsrcap プログラムを再実行してください。nsrd が実行されていると、 サーバのリソースの限界に達する可能性があります ( たとえば、メモリが不足している、あるいはプロセ スが存在しないなど )。 RAP エラー : ユーザーログイン名が次のタイプではありません :NSR 管理者リスト。 ユーザのログイン名がサーバの管理者リストにありません。有効な管理者であることが nsrcap を実行す るためには必要となります。 RAP エラー :... イネーブラが無効の場合は、nsrd はさまざまエラーを戻します。たとえば、ベースイネーブラがロード済 みのシステムにベースイネーブラをロードしようとする場合、または、ジュークボックスが完全にインス トールされる前にジュークボックスイネーブラのロードを試行する場合などです。特定の問題には、接頭 部 RAP error が付いています。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 225 nsrcap(8) 226 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsrcat(8) Maintenance Procedures nsrcat(8) 製品名(A-Z) nsrcat - tty デバイスの NetWorker 通知リダイレクタ 形式 nsrcat [-n] 機能説明 nsrcat コマンドは、すべての新しい行に改行(キャリッジリターン)を付加します。これにより、NetWorker 通 知メッセージは、出力行に改行(キャリッジリターン)が付加されない tty ドライブがあるシステム上の /dev/ console または /dev/tty ディレクトリに対して、リダイレクトできます。このコマンドは、標準入力からテキス トメッセージを読み込み、改行(キャリッジリターン)を改行文字に付加し、標準出力にメッセージを書き込みます。 オプション -n 使用例 コードセットが UTF-8 からユーザのネイティブ文字エンコーディングに変換されることを示します。 type: NSR notification; name: Log default; action: nsrcat > /dev/console; 参照先 console(4)、 tty(4)、 nsr_notification(5)、 nsr(5) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 227 nsrcat(8) 228 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsrck(8) Maintenance Procedures nsrck(8) 製品名(A-Z) nsrck - NetWorker インデックス整合性チェック、修復、リカバリプログラム 形式 nsrck [ -qMv ] | [ -R [ -Y ] ] [ -L チェックレベル [ -t 日付 ] | -X [ -x パーセント ] | -C | -F | -m | -n | ] [ -T 一時ディレクトリ ] [ クライアント名 ... ] 説明 nsrck は、クライアントのセーブレコードの NetWorker オンラインインデックスの整合性をチェックします。通 常、nsrck は、nsrindexd(8) が起動する際に nsrindexd プログラムによって自動的かつ同期的に開始されま す。通常のユーザーが nsrck を実行して root の権限を保存できるように、nsrck モードを変更できます(詳細に ついては、nsr(8) を参照)。 nsrindexd は、起動時に、クライアントのインデックスのチェックがさらに必要かどうかを識別します。この段階 では、インデックスデータベースの内部ステータスをチェックし、この状態に整合性があれば、残りの段階を省略 します。また、疑わしいインデックスの名前 ( たとえば、ネットワークアドレスにマップできない名前を含むイン デックスなど ) をレポートします。これらのオンラインファイルインデックスは、さらに厳密にチェックされます。 nsrck は、クライアントのインデックスを変換する必要があるかどうかを識別し、正しい変換を行います。イン デックスの変換には、インデックスを含むボリュームに空き領域が必要です。十分な空き領域がない場合は、-T tempdir フラグを使用して、変換用の作業領域として使用する別のディレクトリを指定できます。クライアントの インデックスを、nsrck コマンドを手動で実行して変換できます。 7 つのチェックレベルが nsrck ではサポートされています。クライアント名が指定されている場合は、指定された クライアント名に対してチェックが実行されます。名前が指定されない場合は、すべてのクライアントインデック スがチェックされます。このチェックレベルでは、各クライアントに対して次のチェック処理が行われます。 レベル 1 では、オンラインファイルインデックスヘッダの妥当性を検査して、変更のジャーナルを既存のヘッダに マージします。さらに、セーブセットレコードファイルおよび対応するキーファイルは、db6 の下の適切なサブ ディレクトリに移動されます。 レベル 2 では、レベル 1 のチェックを実行し、新しく保存およびキャンセルされた保存のオンラインファイルイン デックスをチェックします。新しい保存は、オンラインファイルインデックスに追加され、キャンセルされた保存 は削除されます。 レベル 3 では、レベル 2 のチェックを実行し、オンラインファイルインデックスをオンラインメディアインデック スと一致させます。対応するメディアセーブセットがないレコードは、破棄されます。db6 ディレクトリの下のす べての空のサブディレクトリも削除されます。 レベル 4 では、レベル 3 のチェックを実行し、オンラインファイルインデックスの内部キーファイルの妥当性を検 査します。これらのキーファイルが無効な場合は、再構築されます。 レベル 5 では、レベル 4 のチェックを実行し、これらのキーファイルに対する個々の保存回数のダイジェストを確 認します。 レベル 6 では、レベル 5 のチェックを実行し、各保存時刻から各レコードを抽出して、各レコードがデータベース から抽出できるかどうかを確認します。保存時刻のダイジェストが再計算され、保存されているダイジェストと比 較されます。内部キーファイルは再構築されます。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 229 nsrck(8) レベル 7 は、レベル 6 のチェックは行いませんが、バックアップメディアからリカバリされたインデックスデータを オンラインファイルインデックスにマージして、内部キーファイルを再構築し、インデックスヘッダを再構築しま す。レベル 7 は、クライアントファイルインデックス内の既存ファイルを上書きしないことに注意してください。 したがって、特定の保存時刻のセーブセットについてオンラインクライアントファイルインデックスのデータがす でに存在する場合は、レベル 7 を使用してバックアップメディアからリストアする前に、データを削除しておく必 要があります。-t date オプションは、特定の時刻のインデックスをリカバリするために使用できます。インデッ クスを特定の時刻にリカバリすると、その時刻のインデックスの内容全体が現在のインデックスの内容に追加され ることに注意してください。このオプションを使用すると、ブラウズポリシーを渡した後、まだリカバリ可能であ るセーブセットをブラウズできます。リカバリされたインデックスによって参照されるセーブセットは、ブラウズ 可能のマークが付けられます。これらは、オリジナルでブラウズ可だった時間はブラウズすることができます。 たとえば、ファイルインデックスの .rec ファイルが破損した場合、nsrck -L7 を実行する前に nsrck -L5 を実 行して破損したセーブセットをパージしないと、リカバリは破損した .rec ファイルを上書きせず、ファイルイン デックスは破損したままになります。 一般に、高いレベルチェックは、低いレベルチェックより時間がかかります。高いレベルのチェックでは、オンラ インファイルインデックスをさらに徹底的にチェックします。レベル 7 は、ディスク上のオンラインファイルイン デックスを、バックアップメディアからリカバリされたファイルインデックスデータにマージする必要がある場合 に使用されます。nsrck は、その実行中にいつでも再起動できます。したがって、システムの破損やリソースの不 足によって、データが消失することはありません。 NetWorker サーバは起動するたびに nsrck -L 1 を実行し、構成された各クライアントファイルインデックスを 短時間で効率よくチェックします。インデックスヘッダとジャーナルファイルの整合性だけがチェックされます。 通常、起動時に、クライアントファイルインデックス内のレコードとキーファイルをすべてチェックする必要はあ りません。また、すべてをチェックすると時間が非常にかかります。プログラム nsrim は、メディアデータベース 内のセーブセットのブラウズ時刻とリテンション時間を更新した後、自動的に nsrck -L 3 を呼び出し、リテン ションポリシーを超えたクライアントファイルインデックスを削除します。問題が検出されると、問題のクライアン トファイルインデックスでさらに徹底的なチェックが自動的に実行されます。 インデックスが破損していると思われる場合は、次に例を挙げるようなハイレベルのインデックスチェックを手動 で実行できます。 nsrck -L 6 オプション -C このオプションは、クライアントのオンラインファイルインデックスの妥当性を検査します。これは、-L 1 オプションを指定した場合と同じです。 -c このオプションは -L 2 を使用するのと同じです。 -F このオプションは -L 2 を使用するのと同じです。 -t date 指定された date のインデックスをリカバリします (nsr_getdate(3) 形式 )。このオプションは、-L 7 オプションとともに使用する場合にのみ有効です。 -T tempdir 変換に使用する別のディレクトリを指定します。これは、クライアントインデックスがあるファイルシス テムが許容量の限界に近づいている場合に有効です。これによって、変換時に、作業領域として指定され た tempdir をインデックス変換に使用できるようになります。ただし、マシンを再起動すると内容が失わ れるため、/tmp の使用はお勧めしません。 -L level 使用するチェックレベルを指定します。有効なレベルは、1 ∼ 7 です。 230 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsrck(8) -M マスタモード ( 手動オペレーションにはお勧めしません )。このオプションでは、nsrck は、nsrd(8) ま たは別の NetWorker デーモンによって実行され、タイムスタンプ付きのメッセージを記録し、nsrd が予 期する他の動作を実行します。 -m 整合性チェックを起動し、メディアデータベースから整合性のないレコードを検出して削除します。整合 性のないレコードが検出されると、それがデーモンログに記録されます。整合性のないセーブセットが検 出され、削除されると、nsrck -X を実行してクライアントのオンラインファイルインデックスから関連 するインデックスレコードを削除する必要があります。整合性チェックの実行中にはメディアデータベー スは応答しないようになるため、このオプションは NetWorker サーバがアイドルのときに実行する必要 があります。 不適切なメディアデータベースシャットダウンが検出された後、このオプションは起動時に実行されるの と同じオペレーションを以下のように実行します。 1) メディアデータベース内の各レコードのチェックサムが実行され、レコードが破損しているかど うかが検証されます。 2) 前のメディアデータベースバージョンからのすべてのレコードが、現在のメディアデータベース レコード形式にアップグレードされます。 3) クライアント ID マップレコードが、一意の識別子と名前かどうかチェックされます。 4) 次に、各クライアントリソースがチェックされ、メディアデータベースにあるクライアント ID マップレコードが、クライアントリソースかどうかがチェックされます。 5) 各セーブセットレコードが、有効なクライアントエントリーかどうかがチェックされます。 6) 次に、セーブセットレコードが、有効で一意のレコード識別子フィールドかどうかがチェックさ れます。 7) 次に、ボリュームレコードが、一意のレコード識別子フィールドおよび名前フィールドかどうか がチェックされます。 8) セーブセットレコードがチェックされ、メディアデータベースに各(継続)セーブセットリファ レンスが存在するかどうかがチェックされます。 9) セーブセットレコードがチェックされ、メディアデータベースに各ボリュームリファレンスが存 在するかどうかがチェックされます。 10) 次に、ボリュームレコードがチェックされ、すべてのセーブセットリファレンスが存在するかど うかがチェックされます。 -n このオプションは、-m オプションとともにのみ使用されます。メディアデータベースの整合性エラーを報 告する目的でのみ使用され、整合性のないエントリの修復または削除は行いません。 -q サイレントモード。すべての通知メッセージが非表示になります。 -v 冗長モード。通知メッセージを表示します。 -R クライアントのインデックスを削除します。このオプションは、-Y オプションも指定されている場合に有 効です。nsrck がマスタモードではない場合に、オンラインファイルインデックスが完全に削除されるこ とを通知するプロンプトを表示します。削除しない場合、ユーザはコマンドを強制了することができます。 -X これは、-L 3 を使用した場合と同じです。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 231 nsrck(8) -x percent これは、-L 1 を使用した場合と同じです。"percent" 値は無視されますが、指定することはできます。 これによって、このオプションを使用するカスタムスクリプトの処理を続行できます。 -Y -R とともに使用し、オンラインファイルインデックスを削除します。このファイルを使用すると、オンラ インファイルインデックスも削除されます。このフラグを -R オプションを使用して失敗すると、-Y フラ グを nsrck コマンドに追加するように警告されます。 ファイル /nsr/index/ clientname /db6/nsrck.lck nsrck は、このファイルをロックします。これによって、クライアントのインデックスのチェックに、 nsrck の 1 つのコピーだけを使用するように制限できます。 /nsr/index/clientname /nsr/index/clientname/db6 参照先 nsr_layout(5)、 nsr_policy(5)、 nsr_render_log(8)、 hosts(5)、 nsr(8)、 nsrd(8)、 nsrindexd(8)、 nsrmmdbd(8)、nsrim(8)、 savegrp(8) 診断 checking index for clientname 指定したクライアントに関連するファイルを検査中であることを示す、情報メッセージです。 警告有効な保存時刻がありません。 クライアント名のクロスチェックは実行されません クロスチェック中に、このクライアントに対するセーブセットが見つかりませんでした。この状況は、 ディザスタリカバリ中に発生する場合があるため、nsrck は、クライアントインデックスの内容を削除し ません。 clientname のインデックス インデックスをクロスチェック中 -L 3 オプションが有効なときに表示されます。 count クライアントのチェックが完了しました 何らかの形式でチェックが完了し、プログラムが終了すると表示されます。 232 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsrclone(8) Maintenance Procedures nsrclone(8) 製品名(A-Z) nsrclone - NetWorker セーブセットクローンコマンド 形式 nsrclone [ -v ] [ -s server ] [ -J storage-node ] [ -b pool ] [ -y retention ] [ -w browse ] { -f file | ボリューム名 ... } nsrclone [ -v ] [ -s server ] [ -J storage-node ] [ -b pool ] [ -y retention ] [ -w browse ] -S { -f file | セーブセット ID... } nsrclone [ [ [ [ [ -v ] [ -s server ] [ -J storage-node ] [ -b pool ] -C プール内のコピー数未満 ] [ -y retention ] -w browse ] -S -t 開始時刻 [ -e 終了時刻 ] -N セーブセット名 ]... [ -l レベルまたは範囲 ]... -c クライアント名 ]... [ -g グループ名 ]... nsrclone [ [ [ [ [ -v ] [ -s server ] [ -J storage-node ] [ -b pool ] -C プール内のコピー数未満 ] [ -y retention ] -w browse ] -S -e 終了時刻 [ -t 開始時刻 ] -N セーブセット名 ]... [ -l レベルまたは範囲 ]... [ -c クライアント名 ]... -g グループ名 ]... nsrclone [ -v ] [ -s server ] [ -J storage-node ] [ -b pool ] [ -y retention ] [ -w browse ] -V { -f file | ボリューム ID... } 機能説明 nsrclone プログラムは、既存のセーブセットのコピーを作成します。これらのコピーは、そのコピーを保存する ボリュームが異なる点を除き、元のセーブセットと完全に同一です。コピーは異なるメディアボリュームに配置さ れるので、単一コピーの場合よりも信頼性が向上します。コピーはすべての種類のメディアで作成できます(たと えば、8mm テープのセーブセットは光ディスクのセットにコピーできます)。ただし、nsrclone オペレーションの ターゲットとして使用するすべてのメディアが クローンプールに存在する必要があります。さまざまなプールタイ プについては、nsr_pool(8) を参照してください。 コマンドラインパラメータでボリューム名やボリューム ID を指定できますが、通常は、nsrclone は完全なセーブ セットをコピーします。指定されたボリュームで開始するセーブセットは、完全にコピーされます。このため、ク ローン操作時に、コマンドラインで指定されたボリューム以外に、ボリュームが必要になる場合があります。逆に、 指定されたボリュームに存在しているセーブセットが他の場所で開始している場合、クローンは作成されません。 nsrclone は、単純にボリューム複製を行うわけではありません。指定されたプールにある宛先ボリュームにフル セーブセットをコピーします。選択された最初の宛先ボリュームにコピーするセーブセット全体を格納できない場 合は、別のボリュームが選択されます。これにより、各コピーに対して異なる種類のメディアを使用できます ( た とえば、テープなどの可変長のボリューム )。 nsrclone プログラムは nsrmmd(8) と一緒に機能して、各セーブセットのクローンを指定されたボリュームに少 なくとも 1 つ作成します。ボリューム名またはボリューム ID を指定する場合、そのボリュームにあるセーブセッ トのコピーがソースとして使用されます。セーブセットが明示的に指定されると、複数のコピーが存在するセーブ セットが自動的に選択されます ( オペレータの介入を必要とするボリュームよりも、ジュークボックスのボリュー ムにあるセーブセットのコピーが先に選択されます )。ソースとして使用するセーブセットのコピー ( クローン ) を 正確に指定することができます ( オプションセクションの -S オプションを参照 )。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 233 nsrclone(8) ストレージノード間のクローンは、ボリュームからの読み取りを行うソースノード上の nsrmmd(8) と、ボリュームへ の書き込みを行うターゲットノード上の nsrmmd(8) によって実行されます。ソースノードは、ソースボリュームの場 所によって決まります。ソースボリュームの場所は、ボリュームが現在マウントされている位置、または、アンマウン トされている場合にはその「location」フィールドに指定された位置(mmlocate(8) を参照)です。クローンの ターゲットストレージノードには、ストレージノードのクライアントリソースの「clone storage nodes」属性、 サーバのクライアントリソースの「clone storage nodes」属性または「storage nodes」属性が、優先順位の高 い順で使用されます。nsrclone は、セーブセットがクローン作成されているクライアントのクローンストレージ ノードの親和性は確認しないことに注意してください。これらの属性が使用される方法およびその他のストレージ ノード情報の詳細については、nsr_storage_node(5) および nsr_client(5) を参照してください。 -c、-N、-l および -g の基準オプションでは、クローン作成のための候補のセーブセットが選択され、 mminfo(8) のメカニズムと同様に動作します。 オプション -b pool 宛先クローンを送信するメディアプールを指定します。プールは、nsrd(8) に登録してあり、そのステータ スが clone に設定されている任意のプールにすることができます。clone 設定できる値は、管理者ウィンド ウから [ メディア ] をクリックし、左側のペインからメディアプールを選択することによって、NetWorker 管理コンソールで参照できます。このオプションを省略すると、クローンセーブセットは自動的に Default Clone プールに送信されます。 -C less than copies in pool 整数を指定します(上限を含まない) 。ターゲットクローンプールにこのクローンのコピー数より少ないセー ブセットしかないセーブセットだけがクローン対象とみなされます。ターゲットがクローンプールであるた め、各セーブセットの元のコピーはセーブセットのコピー数を算出するときには一切考慮されません。同様 に、read/write マスタークローンがすでにカウントされていて、関連クローンペア間に物理クローンのコ ピーが 1 つだけあることから、AFTD 読み取り専用ミラークローンも考慮されません。このオプションは、 -t オプションまたは -e オプションとともにのみ使用できます。 -f file nsrclone は、コマンドラインではなく指定されたファイルからボリューム名、ボリューム ID、セーブ セット ID を読み取ります。値は入力ファイルの 1 行に 1 つずつ指定します。このオプションは、-t オプ ションおよび -e オプションとともに指定することはできません。file が「-」の場合は、値は標準入力 から読み取ります。クローンオペレーションは、ファイル内のすべてのエントリが正しく指定されている 場合のみ開始します。エントリに 1 つでも無効なものがあると、オペレーションは継続されず、対応する エラーが報告されます。 -s server セーブセットの移行元の NetWorker サーバを指定します。サーバの選択については、nsr(8) を参照して ください。デフォルトはカレントシステムです。 -J storage-node クローン作成プロセスのリカバリ部分でストレージノードとして使用するホストを指定します (nsr_storage_node (5) を参照してください)。 -v 冗長モードを有効にします。このモードでは、複数のボリュームに存在するセーブセットやセーブセット の拡張など、nsrclone の操作に関する追加メッセージが表示されます。同じセーブセット上で nsrclone のオペレーションを同時に行うと、ボリューム名が不正確になる可能性があります。その場合 nsrclone は警告を出します。警告メッセージの詳細については、「診断」を参照してください。 -y retention クローン化されたデータがリサイクル可能になる日付(nsr_getdate(3) 形式で記述)を設定します。特 殊値 forever は、期限切れにならないボリューム(アーカイブボリュームなど)を使用する必要があるこ とを示します。デフォルトでは、サーバが、有効なリテンションポリシーに基づいてセーブセットの日付を 決定します。このオプションを使用すると、既存のポリシーが変更されます。nsrmm(8) およびその -S オ プション、-e オプションも参照してください。 234 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsrclone(8) -w browse クローンセーブセットがブラウズ不可になる日付を(nsr_getdate(3) フォーマットで)設定します。た だし、その日付が意図する時刻より後であるか、すでに過ぎている場合、つまり、セーブセットがブラウ ズ不可になっているか、purged-from-index 状態になっている場合、セーブセットの既存のブラウズポ リシーは変更されないままです。このオプションには、-y 保存オプションが必要です。また、保存時刻よ り大きく設定しないでください。nsrmm(8) およびその -S オプション、-w オプションも参照してください。 -S nsrclone は、2 次コマンドラインパラメータをボリューム名ではなくセーブセット ID として処理しま す。セーブセット ID は、符号を付けない番号です。セーブセットのセーブセット ID は、mminfo -v コ マンドを使用して調べることができます (mminfo(8) を参照してください )。-S オプションは、ボ リュームから個々のセーブセットをコピーしたり、mminfo クエリと一致するセーブセットをすべてコ ピーしたりする場合に有効です ( 下の例を参照 )。セーブセット ID は、ソースとして使用する複数のコ ピーを持つセーブセットのコピーを正確に指定します。正確なコピーを指定するには、それぞれのセーブ セット ID に対して ssid/cloneid フォーマットを使用します。この場合、ssid と cloneid は、単一ス ラッシュ (/) で区切られる符号を付けない番号です。mminfo -S レポート、またはカスタムレポートを 使用することにより、特定コピーの cloneid を検出できます。 -V nsrclone は、2 次コマンドラインパラメータをボリューム名ではなくボリューム ID として処理します。 ボリューム ID は、たとえば mminfo -mv レポートなどを使用して検出できます。このオプションは、-S オプションと一緒に使用できません。 -N saveset name クローンの対象になるセーブセットのセーブセット名を指定します。 -l level or range クローンの対象になるセーブセットのレベルまたは n1-n2 整数範囲を 0 ∼ 9 で指定します。アドホック (クライアント開始)セーブセットには "manual" を、フルセーブセットのレベルには "full" を、増分 セーブセットのレベルには "incr" を、整数 0 ∼ 9(0 も full を意味します)で使用します。複数の -l オプションまたは -l n1-n2 範囲形式を使用すると、複数のレベルを指定できます。このオプションは、 -t オプションまたは -e オプションとともにのみ使用できます。 -e end time クローンを作成するために選択したセーブセット ID に対して、終了時刻(nsr_getdate(3) フォーマッ トを使用)を指定します。このオプションは、-S オプションとともにのみ使用できます。指定しない場合 は、終了時刻に現在の時刻が設定されます。-e 0 は -e today と同じですので注意してください。 -t start time クローンを作成するために選択したセーブセット ID に対して、開始時刻(nsr_getdate(3) フォーマッ トを使用)を指定します。このオプションは、-S オプションとともにのみ使用できます。指定しない場 合、開始時刻は終了時刻の 24 時間前として設定されます。-t 0 は -t today と同じですので注意してく ださい。時間範囲を設定するときには、少なくとも -t オプションまたは -e オプションを指定する必要が あります。 -c client name クライアント名を指定すると、そのクライアントに属するセーブセットだけが選択されます。複数の -c オ プションを指定して、複数のクライアント名を指定することもできます。このオプションは、-t オプション または -e オプションとともにのみ使用できます。 -g group name グループ名を指定すると、そのクライアントに属するセーブセットだけが選択されます。複数の -g オプ ションを使用して、複数のグループ名を指定できます。-c オプションとともに使用することができます。 このオプションは、-t オプションまたは -e オプションとともにのみ使用できます。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 235 nsrclone(8) 使用例 ボリューム mars.001 上で開始するすべてのセーブセットを Offsite Clone プールにあるボリュームにコピーし ます。 nsrclone -b 'Offsite Clone' mars.001 週末に作成された完全なセーブセットのすべてをコピーします。日付に時刻が指定されていない場合、nsr_getdate (3) は完全なセーブセットすべてのコピーを深夜 0 時に開始します。完全なセーブセットだけが、nsrclone(8) に よりコピーされます。 nsrclone -S ‘mminfo -r ssid \ -q ’!incomplete,savetime>last saturday,savetime<last monday’ 特定のセーブセットの特定のクローンをコピーします。 nsrclone -S 1538800517/770700786 01/21/05 14:50:03 から 01/24/05 14:50:03 までの期間に作成された。すべてのセーブセットをグループ Default にコピーします。 nsrclone -S -t '01/21/05 14:50:03' -e '01/24/05 14:50:03' -g Default クライアント「rose」と「seam」について直前の 24 時間に作成されたセーブセットすべてをコピーします。 nsrclone -S -e now -c rose -c seam クライアント「rose」と「seam」について直前の 24 時間に作成されたセーブセットのすべてをバックアップレベ ル「full」のみのセーブセット名「/data1」と「/data2」でコピーします。 nsrclone -S -e now -c rose -c seam -N /data1 -N /data2 -l full 以前に部分的に中止された nsrclone セッションでデフォルトクローンプールにコピーされなかったすべてのセー ブセットを、中止されたセッション以前にコピーが存在しないものとしてコピーします。 nsrclone -S -e now -C 1 これまでと同じですが、保存期間とブラウズ期間が延長されています。 nsrclone -S -e now -C 1 -y 12/12/2010 -w 12/12/2010 参照先 nsr_getdate(3), nsr_pool(5), nsr_storage_node(5), mminfo(8), nsr(8), nsrd(8), nsrmmd(8) 診断 要求されたすべてのセーブセットが正常にクローンされた場合、終了ステータスはゼロになります。正常にクローン されなかった場合は、ゼロ以外になります。 nsrd(8) はデータのクローンに使用できないということを示すいくつかのメッセージが表示されます。これらの データは自己説明型です。以下のリストからメッセージを見ることもできます。 親 ssid を含むセーブセットシリーズを追加しています 冗長モードで実行している場合、要求されたセーブセットが継続され、シリーズ全体をクローンする必要 があることを nsrclone が通知すると(シリーズの一部だけがコマンドラインパラメータで指定された場 合でも)、このメッセージが表示されます。 236 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsrclone(8) 下位 ssid を含むセーブセットシリーズを追加しています 冗長モードで実行している場合、要求されたセーブセットが継続され、シリーズ全体をクローンする必要 があることを nsrclone が通知すると、このメッセージが表示されます。 メディアデータベースとコンタクトできません 指定されたサーバのメディアデータベース ( および類似したその他の NetWorker サービス ) が、照会に 応答していません。サーバを開始する必要があります。または、開始したら即時に始動検査を終了して、 照会に応答する必要があります。 セーブセット number をクローンできません。シリーズが破損しています 指定されたセーブセットは、セーブセットのシリーズの一部です ( 非常に大規模なファイルまたはファイ ルシステムの保管に使用されます )。ただし、シリーズにあるすべてのセーブセットがメディアデータ ベースで検出されるわけではありません。これは、セーブセットシリーズの一部を含むテープにラベルを 付け直す場合などに起こります。 バックアップおよびアーカイブのデータは一緒にクローンできません アーカイブデータおよびバックアップデータは基本的に異なるため、同一のプールにクローンすることは できません。nsrclone を 2 回実行する必要があります。1 回はバックアップセーブセットをクローンす るためで、もう 1 回はアーカイブセーブセットをクローンするためです。 server との nsrclone セッションを開くことができません このメッセージは、サーバがクローンセッションを受け入れない場合に表示されます。 クローン作成はサポートされていません。アップグレードが必要です。 この機能を使用するには、別のイネーブラが必要です。 クローン作成には少なくとも 2 つのデバイスが必要です クローン作成には、データを 1 つのボリュームから別のボリュームへコピーするために、少なくとも 1 つ の読み取り / 書き込みデバイスと、1 つの読み取り専用または読み取り / 書き込みデバイスが必要です。 server はクローン作成をサポートしていません 名前付きサーバは、クローン作成には使用できません。 各クローンホストには少なくとも 2 つの有効なデバイスが必要です 同じ物理ドライブを共有する 2 つのストレージノード間でクローン作成をする場合、各ノードには少なく とも 2 つの有効なデバイスが必要です。 エラー、セーブセット ID number の有効なクローンがありません リストされたセーブセットは存在しますが、そのセーブセットの完全なコピーが存在しないためクローン できません。セーブセットは、処理中断されたか、または進行中になります。完全なセーブセットだけを コピーできます。 エラー、ユーザー username が管理者リスト上にある必要があります NetWorker 管理者だけがバックアップセーブセットのクローンを作成できます。NetWorker 管理者は、 NSR サーバリソースに表示されます。詳細については、nsr_service(5) を参照してください。アーカイ ブ機能のあるサーバの場合、「Monitor NetWorker」権限を持っている限り、NSR アーカイブクライアン トのユーザーリストに表示されているユーザーは、アーカイブセーブセットのクローンを作成できます。 NetWorker 管理者リストに表示されているユーザーは、アーカイブセーブセットのクローンを作成するこ ともできます。 クローン作成する完全なセーブセットがありません 完全なセーブセットのみがコピー可能で、コマンドラインのパラメータに一致する完全なセーブセットが 見つかりませんでした。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 237 nsrclone(8) number は有効なセーブセットではありません 指定されたセーブセット ID は無効です。次の 2 つのフォームが理解されます。簡単なセーブセット ID と 指定されたクローン ID の付加されたセーブセット ID です。簡単なセーブセットは、符号なし数字です。 クローン ID を持つセーブセットは、単一スラッシュ (/) で区切られた 2 つの符号を付けない番号として 指定されます。 プールはクローン作成プールではありません -b pool オプションで指定されたプールは、クローンプールではありません。-b オプションには、必ず 「Backup Clone」か「Archive Clone」のタイプでプールを使用する必要があります。 セーブセット number が存在しません 指定されたセーブセット(-S セーブセットリストから)は存在しません。mminfo(8) を使用して、セー ブセット ID を検査します。 セーブセット number は複数のボリュームに対応します 追加ボリュームこのメッセージは、ボリューム名またはボリューム ID が指定されると冗長モードで表示さ れますが、指定されたセーブセットは、リストされたボリュームに部分的に常駐します。完全なセーブ セットだけをクローンできるため、nsrclone は、自動的に追加ボリュームを要求します。 セーブセットクローン number/cloneid が存在しません セーブセットの特定のクローンが指定されましたが、そのセーブセットにはクローン ID の付いたクローン がありません。mminfo(8) を使用して、セーブセット ID を検査します。 ボリューム name-or-number が存在しません 指定されたボリューム(-V オプションで指定されたボリューム名またはボリューム ID のいずれか)が、 メディアデータベースに存在しません。 30 秒待ってから再試行します 一時的なエラーが発生すると、nsrclone は、状態がクリアになるまでリクエストを自動的に再試行しま す。たとえば、すべてのデバイスが保管とリカバリでビジー状態の場合にエラーが発生します。 nsrclone は、これらのデバイスが使用可能になるまで待機しなければなりません。 警告: 複数の同時クローン処理が同じセーブセットで検出されました。次に報告されているボリュームのリスト 正確でない可能性があります。 nsrclone は、予想を超えるクローンインスタンスを検出するとこのメッセージを出力します。この状態 は、1 つのセーブセットに対して複数の nsrclone コマンドが同時に実行された場合に発生します。 mminfo(8) を使用してクローンボリュームを検証してください。この警告により、クローン作成オペレー ションの結果が影響を受けないことに注意してください。 238 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsrcpd(8) Maintenance Procedures nsrcpd(8) 製品名(A-Z) nsrcpd - リモートクライアントソフトウェアインストールサービスを提供するデーモン 形式 nsrcpd [ -d debug-level ] 機能説明 nsrcpd デーモンは、RPC ベースのリモートクライアントソフトウェアインストールサービスを提供します。この サービスにより、ユーザーはネットワーク上の中央ソフトウェアリポジトリからクライアントソフトウェアを配布 およびアップグレードできます。さらに、NetWorker クライアントに現在インストールされているソフトウェアの 中央ソフトウェアリポジトリとインベントリを管理することができます。RPC プログラム番号として nsrcpd に よって提供される番号は 390437 です。 通常、nsrcpd は、nsrd がリモートクライアントソフトウェアインストールサービスを起動する要求を受け取る と、nsrd により起動されます。ユーザが直接起動する必要はありません。 nsrcpd のメインスレッドは、サービスの全 RPC メッセージを処理します。リモートクライアントインストールが 開始するたびに、nsrcpd が新しいセッションを作成し、そのオペレーションを処理する新しいスレッドを生成し ます。オペレーションスレッドは、メイン RPC スレッドからセッションの全データを受け取り、すべてのユーザダ イアログとオペレーションプロセスを処理します。セッションが完了すると、スレッドは自動的に終了します。 nsrcpd は、アイドル状態のまま事前定義された期間を経過した後、自動的に終了します。 nsrcpd は、実行中のデータゾーンにある NetWorker クライアントにインストールされている製品とパッケージの 現在のセットだけでなく、中央ソフトウェアリポジトリにあるソフトウェア製品の現在のセットが反映されている リソースのセットを管理します。これらのリソースは、リポジトリ、インベントリ、およびアップグレードのオペ レーション中に管理されます。 nsrcpd が -d <debug level> オプション付きで起動されると、要求されたデバッグレベルで実行されます。 オプション -d debug-level nsrcpd が要求されたデバッグレベルでデバッグモードで起動されるよう、指示を出します。 ファイル /nsr/logs/daemon.raw nsrcpd および他の NetWorker デーモンが、NetWorker のイベントメカニズムでは記録できないさまざ まなエラー状態に関する情報を送信するファイル。 /nsr/res/cpdb リモートクライアントインストールサービスおよびそのリソースを説明した情報。 参照先 nsr(8)、 nsrpush(8)、 nsr_render_log(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 239 nsrcpd(8) 240 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsrd(8) Maintenance Procedures nsrd(8) 製品名(A-Z) nsrd - NetWorker サービスを提供するデーモン 形式 nsrd [ -k virtual-service-name ] ansrd [ コメント ] DESCRIPTION nsrd デーモンは、RPC ベースの保存サービスおよびリカバリサービスを提供します。このサービスにより、ユーザ はネットワーク上でファイルを保存、検索、リカバリできます。RPC プログラム番号として nsrd によって提供さ れる番号は 390103 です。 通常、nsrd は、起動時にシェルのスタートアップスクリプト (rc.local、r.boot) など ) によって呼び出され、 ユーザが直接起動する必要はありません。起動されると、nsrd は、NetWorker サービスを提供するのに必要な他 のデーモンを起動します。 nsrd コマンドは、適切なリソースのあるマシン上で実行される必要があります。このリソースには、メディアマル チプレクシングソフトウェア (nsrmmd(8) を参照 ) によって制御されるデバイス ( テープドライブなど ) と、保 存されたユーザファイルおよびファイルを含むボリュームのインデックスをインデックスデーモンが保持するため の十分なディスク領域 (nsrindexd(8) および nsrmmdbd(8) を参照 ) が含まれます。 バックアップ、リカバリ、または他のセッションが開始するたびに、nsrd はプログラム ansrd を起動して、要求 されたセッションを処理します。ansrd プログラムは エージェントと呼ばれます。エージェントは、バックアッ プ、リカバリ、または他のセッションを監視する役割を担い、セッションが完了すると自動的に終了します。 ps(1) または他のプロセス監視ツールを使用すると、ansrd の後続のパラメータを検査して、監視しているセッ ションの種類を確認できます。必要な場合は、エージェントを強制的に終了してバックアップまたはリカバリセッ ションを中断できます。エージェントを直接実行することはできません。エージェントを起動できるのは nsrd だ けです。 nsrd を -k オプションを指定して起動すると、nsrd は、クラスタサービスとしてインストールされたかどうか、 および /nsr/res を所有する仮想ホストが virtual-service-name と一致するかどうかを確認します。この確 認手順のいずれかが失敗すると、nsrd はすぐに終了します。(NetWorker がクラスタサービスとしてインストー ルされたかどうかをチェックするために、nsrd は NetWorker.clustersvr というファイルをチェックします。 ファイルは、nsrd バイナリがあるディレクトリ内にあります。/nsr/res が virtual-service-name によって 所有されているかどうかをチェックするために、nsrd はクラスタ管理ソフトウェアに問い合わせます。) -k オプションを使用せずに NetWorker をクラスタで起動した場合、サーバは /nsr/res を所有する仮想ホストの ID を適用します。/nsr/res を所有する仮想ホストがない場合、nsrd は起動しません。 オプション -k virtual-service-name ホスト名 /ID として nsrd に対して、virtual-service-name を使用してクラスタフェイルオーバモー ドで起動するように指示します。このオプションは、NetWorker を起動する NetWorker クラスタ制御ス クリプトによって使用されます。 ファイル /nsr/logs/daemon.raw nsrd および他の NetWorker デーモンが、NetWorker のイベントメカニズムでは記録できないさまざま なエラー状態に関する情報を送信するファイル。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 241 nsrd(8) /nsr/res/nsrdb NetWorker サービスとそのリソースを記述する情報 (nsr_service(5) を参照 )。 NetWorker.clustersvr NetWorker のデーモンが含まれているディレクトリにこのファイルが存在する場合、NetWorker サーバ がクラスタサービスとしてインストールされたことを示します。 参照先 nsr(8)、 nsr_service(5)、 nsr_render_log(8)、 nsrmmd(8)、 nsrmmdbd(8)、 nsrindexd(8)、 ps(1)、 rc(8) 242 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsrexec(8) Maintenance Procedures nsrexec(8) 製品名(A-Z) nsrexec - Networker コマンドを NetWorker クライアント上でリモート実行する 形式 nsrexec 機能説明 nsrexec コマンドは、他の NetWorker コマンドからのみ実行されます。nsrexecd を実行中の NetWorker クラ イアントで、コマンドをリモートで実行するために使用され、コマンドの処理状況を監視します。 参照先 nsr(5)、 nsr(8)、 nsrexecd(8)、 savegrp(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 243 nsrexec(8) 244 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsrexecd(8) Maintenance Procedures nsrexecd(8) 製品名(A-Z) nsrexecd - NetWorker クライアント実行サービス 形式 nsrexecd [ -s サーバ [ -s サーバ ... ]] [ -f サーバファイル ] [ -p セーブパス ] [ -i ] [ -r ] 機能説明 nsrexecd は、NetWorker クライアント上で自動オペレーションを実行するために NetWorker サーバが使用します。 現在は、savegrp(8) が NetWorker クライアントマシン上で保存およびストレージノード機能を開始するために使用し ています。ストレージノード機能が使用中の場合、nsrexecd はホストで nsrmmd(8) デーモンと nsrjb(8) コマンドを 起動し、サーバからのポーリング要求に応答します。ストレージノードの詳細については、nsr_storage_node(5) を 参照してください。nsrexecd サービスは、通常、起動時に各 NetWorker クライアントマシン上で開始されます。 NetWorker サーバの多くは自身のクライアントでもあるため、nsrexecd は、すべての NetWorker サーバ上でも 実行されます。 nsrexecd サービスは、RPC ベースのサービスをエクスポートして、NetWorker の操作をリモート実行します。す べてのリクエストは、認証が必要であり、オプションで特定の NetWorker サーバに限定することができます。許可 されるのは、保存リクエスト (save(8) または savefs(8) など ) およびストレージノードリクエストのみです。 コマンドの実行が要求されると、nsrexecd は最初に、リクエストが認証されるかどうか、およびリクエストが有 効な NetWorker サーバからのものであるかどうかを確認します。ローカルホストで実行している NetWorker サーバは、nsrexecd で指定されているオプションに関係なく、常に有効と見なされます。次に nsrexecd は、コ マンドが保存コマンド ( たとえば、save(8)) かどうかを確認します。その後、指定されたコマンドを NetWorker バイナリディレクトリから実行します。このディレクトリは、通常、nsrexecd 実行可能ファイルの場 所によって決まりますが、コマンドラインで指定することもできます。 オプション -i NetWorker サーバの認証の一部として、サーバのネットワークアドレスが名前にマップされます。次に、 名前がネットワークアドレスに逆マップされます。元のネットワークアドレスと逆マップされたアドレス が一致する場合のみ、サーバは認証されます。-i フラグはアドレスの比較をスキップするため、正しく構 成されていない、あるいは正しく機能しない命名規則の名前でも認証を許可する可能性があります。この オプションは、認証されていないマシンに対して NetWorker クライアントがデータを送信することを許 可する場合があるため、十分注意して使用してください。 -f serverfile 保存を開始できる NetWorker サーバのリストが含まれるファイルを指定します。このファイルでは、1 行 に 1 つずつサーバ名をリストする必要があります。-f または -s オプションが指定されていない場合、 nsrexecd は、これと同じ形式のデフォルトのファイル ( または Mac クライアント上の Mac プリファレン ス ) を探します。このデフォルトのファイルの場所は、このマニュアルページの「ファイル」セクション に示されています。 -p savepath nsrexecd に、デフォルトではなく savepath ディレクトリ内の保存コマンドを探すように指示します。 ここで、デフォルトとは nsrexecd が存在するディレクトリを指します。 -s server 保存リクエストの開始を特定の NetWorker サーバだけに許可します。複数の -s オプションを指定する と、複数の NetWorker サーバからのアクセスを許可できます。NetWorker サーバに複数のネットワーク インターフェイスがある場合は、保存の失敗を防ぐために、各ネットワークインターフェイスごとにホス ト名をリストすることをお勧めします。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 245 nsrexecd(8) -r このオプションは、EMC PowerSnap モジュールとともにのみ使用されます。このオプションは、 PowerSnap を管理する目的で、nsrexecd の他のインスタンスを起動します。 ファイル /nsr/res/nsrladb リソースディレクトリで、NetWorker nsrexecd サービスおよびそのリソースを表す属性があるもの (nsrla(5) を参照)。 /nsr/res/servers NetWorker クライアントのバックアップが許可されているサーバのデフォルトのリストが含まれている ファイル。 参照先 nsrla(5)、 nsr_storage_node(5)、 nsrports(8)、 save(8)、 savefs(8)、 savegrp(8) 246 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsrim(8) Maintenance Procedures nsrim(8) 製品名(A-Z) nsrim - NetWorker インデックス管理プログラム 形式 nsrim [ -c クライアント ] [ -N セーブセット ] [ -V ボリューム ] [ -lnqvMXC ] 機能説明 メディアファイルの mrecord および mchunk の nsrim プログラムは、NetWorker のオンラインファイルおよび メディアインデックスの管理に使用されます。通常、nsrim は savegrp(8) コマンドが終了したときに呼び出され ます。また、nsrd(8) から、[最も古いサイクルの削除]が NetWorker 管理プログラムによって選択された場合 に呼び出されます。nsrim は、通常手動では実行されません。ただし、コマンドのモードを変更することにより、 root 権限は変更しないまま一般ユーザーがこのコマンドを実行することもできます。詳細については、nsr(8) を 参照してください。 avegrp(8) コマンドは、タスクの終わりに nsrim を起動する場合、/nsr/mm/nsrim.prv のタイムスタンプを チェックします。このファイルのタイムスタンプが 23 時間以上前の場合、nsrim のブラウズおよびリテンション ポリシーを満たすすべてのセーブセットに再利用可のマークが付けられます。セーブセットがブラウズおよびリテン ションポリシーを満たすかどうかを頻繁に監視する必要がある場合 ( たとえば savegrp(8) の実行間隔が 23 時間 よりも短い場合 ) は、nsrim -X を cron(1m) のエントリとして設定するか、または手動で実行してください。 nsrim は、オンラインエントリを管理する方法を決定するためにポリシーを使用します。( インデックスポリシー の説明については、nsr_policy(5)、nsr_client(5)、および「NetWorker 管理者ガイド」を参照してくださ い )。オンラインファイルインデックス内のエントリは、各クライアントのブラウズポリシーで指定された時間を 超えると削除されます。クライアントのリテンションポリシーで指定された時間より長く存在するセーブセットは、 メディアインデックスで再利用可とマークされます。ボリューム上の全セーブセットが再利用可とマークされた場 合、そのボリュームも再利用可と見なされます。新しいバックアップを保存するために書き込み可能なボリューム が必要な場合、再利用可なボリュームが NetWorker によって選択され、自動的にジュークボックスによってラベ ルを書き換えられます。再利用可のボリュームが再利用されると、古いデータは消去されてリカバリできなくなり ます。adv_file および file タイプボリューム (nsr_device(5) を参照 ) の再利用可で処理が中断されたセー ブセットの領域は ( ディスク上の ) ボリュームから削除され、セーブセットエントリはメディアインデックスから 削除されて、これらのセーブセットの中のデータはリカバリできなくなります。 -q オプションが使用された場合を除いて、nsrim は各セーブセットグループごとにヘッダおよびトレイラ情報を出 力します。ヘッダには、セーブセットタイプ、クライアント名、セーブセット名、およびセーブセットに適用され るブラウズポリシーとリテンションポリシーがリストされます。( このマニュアルページの例を参照してください。) セーブセットには、次の 4 種類があります。 通常 savegrp を使用して自動的にバックアップされるすべてのセーブセット。savegrp はスケジュール、ブ ラウズポリシー、およびリテンションポリシーと関連づけられます。 Ad hocs ユーザが開始したセーブセットは、ad hocs をヘッダ行に追加することによって指定されます。 アーカイブ 自動的に期限切れとならないセーブセットは、セーブセット行に archives を追加することによって指定 されます。 マイグレーション 自動的に期限切れとならないセーブセット。ファイルマイグレーションアプリケーションによって作成さ れ、セーブセット行に migrations を追加することによって指定されます。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 247 nsrim(8) トレイラは、セーブセットの 4 つの使用状況統計を、nsrim セーブセットにポリシーを適用した後に表示します。 4 つの統計とは、オンラインインデックスに残っているブラウズ可能ファイルの合計数、現在セーブセットと関連 づけられているファイルの合計、セーブセットのデータの合計、およびその中でリカバリ可能なデータ量です。た とえば nsrim は、1 つのセーブセット名について次のデータを出力します。 mars:/usr, retention policy: Year, browse policy: Month, ad hocs 8481 browsable files of 16481 total, 89 MB recoverable of 179 MB total mars:/usr, retention policy: Year, browse policy: Month, ad hocs 0 browsable files of 13896 total, 163 MB recoverable of 163 MB total mars:/usr, retention policy: Year, browse policy: Month 43835 browsable files of 427566 total, 6946 MB recoverable of 7114 MB total -v オプションが使用された場合は、各セーブセットについて次の情報も出力されます。セーブセット ID、作成日、 レベル、ファイルカウント、サイズ、およびステータス。セーブセットのステータスの値は、以下のいずれかです。 ブラウズ セーブセットのファイルエントリはブラウズ可能です(セーブセットファイルはまだオンラインインデッ クスに存在します)。これらのファイルは、NetWorker リカバリメカニズムを使用して簡単にリストアで きます。 リカバリ セーブセットの寿命はセーブセットのリテンションポリシーを超えませんが、エントリは NetWorker オン ラインインデックスから削除されました。これは、recover を使用してセーブセットをバックアップメ ディアからリカバリできることを意味します。(recover(8) を参照。)scanner(8) を、セーブセットを リカバリするために使用することもできますが、一般ユーザはまず recover を使用してください。 リサイクル 関連付けられたリテンションポリシーを超えたセーブセットは、バックアップメディアがリサイクルされ ると上書き(削除)されます。またセーブセットは、メディアがリサイクルされるまで、バックアップメ ディアからリカバリ可能です。adv_file およびファイルタイプ (nsr_device(5) を参照 ) ボリューム で再利用可のセーブセットは、ボリュームおよびメディアデータベースから削除され、これらのセーブ セット内のデータはリカバリできなくなります。 削除 セーブセットはメディアデータベースから削除されます。nsrim は、ファイルが含まれない再利用可な セーブセットだけを削除します。 セーブセットステータスとして指定される修飾子を次に示します。 ( アーカイブ ) セーブセットが期限切れになることはなく、ステータスは変更されません。 ( マイグレーション ) セーブセットはファイルマイグレーションアプリケーションによって作成され、期限切れにならず、ス テータスは変更されません。 ( 次をスキャン ) セーブセットは scanner コマンドを使用してリストアされ、ステータスは変更されません。 ( 処理中断 ) バックアップメディア領域を消費している、サイズに疑問のあるセーブセットです。 248 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsrim(8) nsrim はセーブセットのステータスを変更するときにトランジションシンボル -> と新しいステータスを出力しま す。例 : 17221062 17212499 17224025 17226063 17226963 17227141 3/05/92 3/19/92 5/23/92 6/05/92 6/09/92 6/10/92 f f i f f f 23115 625 0 3115 3197 3197 files files files files files files 158 26 0 58 114 115 MB MB KB MB MB MB recycle recover(aborted)->recycle recover->recycle->delete recover browse->recover browse nsrim はすべてのセーブセットを処理した後、nsrindexd(8) のクロスチェック用にファイルインデックスにフラ グをセットします。-l フラグが指定されると、同期クロスチェックが試行されます。それ以外の場合、クロス チェックは予約されるだけで、インデックスがアイドル状態のときに nsrindexd がクロスチェックを実行します。 同時に、nsrim は関連する NetWorker ボリュームのステータスを処理します。-q フラグが存在しないと、各ボ リュームごとに 1 行ずつ出力されます。1 つの行には、ボリューム名、使用領域の容量、セーブセットの合計数、 およびステータスが含まれます。ステータスの値は、以下のいずれかです。 appendable ボリュームにセーブセットを追加できます。また、ステータスを (currently mounted) に変更できま す。これは、ボリュームが書き込みのためにマウントされた場合、再利用可状態に移行できることを意味 します。 read-only, full これ以上セーブセットを追加できません。また、ボリュームは重要なセーブセットを含んでいるため、再 利用できません。 recyclable これ以上セーブセットをボリュームに追加できません。また、ボリューム上のすべてのセーブセットは期限 切れです。 この 3 つのすべての状態に適用される修飾子を次に示します。 (manual-recyclable) すべてのセーブセットが期限切れのボリュームは、自動的に再利用可にはなりません。手動のラベル変更 オペレーションでのみリサイクルできます。read-only ボリュームであっても、同時に manualrecyclable フラグがセットされている場合を除いてリサイクルできます。manual-recyclable フラグ は、ボリュームがラベル付けされるとき、またはその後いつでも、NetWorker 管理コンソールの GUI ま たは nsrmm(8) および nsrjb(8) コマンドを使用してセットできます。このフラグは自動的にはセットさ れません。 ボリュームステータスが変更されると、nsrim は ->recyclable をステータスに追加します。ボリュームにブラウズ 可能なセーブセットが含まれている場合は、そのことが記録されます。またリカバリ可能セーブセットも記録されま す。また追加可能なボリュームに再利用可なセーブセットだけが含まれる特別なケースも、記録されます。例 : jupiter.20: jupiter.21: jupiter.22: jupiter.24: 3474 4680 4689 1488 MB MB MB MB used, used, used, used, 398 440 351 141 save save save save sets, sets, sets, sets, full->recyclable full, 249 recoverable full, 351 browsable appendable, 141 browsable リテンションポリシーおよびブラウズポリシー 通常の環境では、ブラウズまたはリテンションポリシーがどのクライアントセーブセットと組み合わされるかは明 白です。ただし、セーブセットが複数の同名のクライアントリソースによってリストされ、各クライアントリソー スが異なるブラウズおよびリテンションポリシーを指定することがあるため、セーブセットに適用するポリシーを 決定することは必ずしも単純ではありません。nsrim(8) は、次の手順に従って、クライアントリソースのインス タンスをクライアント名で選択します。クライアントリソースが選択されると、セーブセット情報の管理にはその ブラウズポリシーまたはリテンションポリシーが使用されます。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 249 nsrim(8) 1) セーブセットが所属するグループに属するすべてのクライアントリソースを検索します。このクライアント リソースセットに次の規則を適用して、最も適合するものを取得します。セーブセットのグループに属する クライアントリソースがないか、グループが存在しない場合、またはバージョン 5 より前のバージョンから バックアップされたセーブセットの場合 ( この場合グループ情報はセーブセットに記録されていません )、 次の規則をすべてのクライアントリソースに適用して、最も適合するものを取得します。 2) 明示的にそのセーブセットをリストしているクライアントリソースを検索します。複数のクライアントリ ソースがセーブセットをリストしている場合は、最長のポリシーを持つクライアントリソースを選択します。 3) セーブセットを " すべて " とリストしているクライアントリソースを検索します。複数のクライアントリ ソースがセーブセット " すべて " をリストしている場合は、最長のポリシーを持つクライアントリソースを 選択します。 4) ターゲットセーブセットの中で、最も一般的なプレフィックス ( 最長 ) を付けてセーブセットをリストし ているクライアントリソースを検索します。複数のクライアントリソースがセーブセットを最も一般的な プレフィックスを付けてリストしている場合は、最長のポリシーを持つクライアントリソースを選択します。 5) すべてのクライアントリソースの中で、ポリシーが最長のクライアントリソースを選択します。 2 つ以上の同名のクライアントリソースが存在する場合、クライアントリソースの別のインスタンスから得たブラ ウズポリシーとリテンションポリシーをセーブセット情報の管理に使用できます。 対応する NetWorker クライアントリソースが存在しないセーブセットは、サーバの NetWorker クライアントリ ソースを使用してブラウズポリシーまたはリテンションポリシーを決定します。 すべての依存セーブセットも含めて削除またはリサイクルが可能になるまでは、セーブセットはインデックスから 削除されず、リサイクルの対象としてマークされません。「NetWorker 管理者ガイド」には、依存セーブセットの 説明が記載されているので、必要に応じて参照してください。 最後の 1 つの「フル」セーブセットは、リサイクルのマークを付けられるまでオンラインインデックスから削除さ れません。この場合、セーブセットのヘッダ行ではブラウズポリシーが無視され、ブラウズ可能なサイクルが 1 つ だけ存在するというメッセージが出力されます。 -l オプション以外では、手動の Ad Hoc セーブセットは依存セーブセットを持たないフルセーブセットとして処理 されます。ただし、本来の「フル」セーブセットと異なり、最後の手動セーブセットにはインデックス削除に関す る特別な配慮は適用されません。 セーブセットに適用されたリテンション時間は、ポリシーで説明された経過時間が 1 日以上の場合、深夜 0 時に丸 められます。そのため nsrim を同じ日の午前 8 時と午後 5 時のどちらに実行しても、結果は同じです。 オプション -c client 指定されたクライアントのオンラインファイルインデックスだけを処理します。通常は、すべてのクライ アントインデックスが処理されます。このオプションは、複数のクライアントを繰り返し処理することが できます。 250 -C nsrim の実行の最後でメディアデータベースを強制的に圧縮します。通常は、nsrim によりデータベー スの圧縮オペレーションが開始されますが、nsrmmdbd は、標準の圧縮ポリシーを基準にオペレーションを 実行します。このオプションを指定すると、nsrmmdbd は、標準ポリシーを無視して、圧縮を即座に実行 します。 -l 最も古いフルセーブセットおよびそれに依存するすべてのセーブセットをオンラインインデックスから削除 します。ブラウズポリシーおよびリテンションポリシーは無視されます。セーブセットヘッダ情報は、現在 オンラインインデックスでブラウズ可能なフルサイクルの数を出力します。archive および migration セーブセットでは無視されます。このオプションでは、manual セーブセットは通常のインクリメンタル セーブセットとして処理されます。また、このオプションは使用率のしきい値を 30% に設定します。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsrim(8) -M マスタモード ( 手動オペレーションにはお勧めしません )。 nsrim は、nsrd(8) または別の NetWorker デーモンによって実行され、タイムスタンプ付きのメッセー ジを記録し、nsrd が予期する他の動作を実行します。 -N save set 名前の付いたセーブセットのみ処理します。それ以外のものはすべてスキップされます。このオプション は、複数のセーブセットを繰り返し処理することができます。 -n 何もしません。クロスチェックは実行せずに、このコマンドのアクションをエミュレートします。トレイ ラ統計値は、現在の ( エミュレートされていない ) 結果を反映することに注意してください。 -q サイレントモード。このオプションは、ヘッダ、トレイラ、またはセーブセットメッセージを生成しません。 -V volume 処理するボリュームの名前を指定します。このオプションは、複数のボリュームを繰り返し処理すること ができます。-c、-N、-l の各オプションは、このオプションが指定された場合、無視されます。 -v 詳細なレポートを出力します。このオプションは大量の出力を生成します。-v と -q の両方が指定された 場合は、どちらも無効になります。 -X セーブセットのデータ構造とボリュームのデータ構造との一貫性をチェックします。このオプションは、 NetWorker がクラッシュした後でのみ必要です。 注記 メディアデータベース圧縮の標準ポリシーでは、22.5 日おきに圧縮を実行するようになっています。メディアデー タベースを圧縮することで、データベースにあるフラグメンテーションによってパフォーマンスが低下する可能性を 低減できます。ただし、データベースの圧縮が行われている間、サービスで nsrmmdbd を利用できなくなります。 そのため、-C オプションをデフォルトのサービスとして使用することは避けてください。-C オプションは、 nsrim が savegrp により開始されている場合には、使用されません。メディアデータベースのフラグメンテー ションによりパフォーマンスが低下していることが疑われる場合には、nsrim を -C オプションと一緒に使用して、 フラグメンテーションを削減できます。データベース圧縮を実行するときには、Networker サーバがビジーではな い時間を選択してください。 ファイル /nsr/tmp/.nsrim nsrim は、複数のコピーがメディアデータベースをスラッシュするのを防ぐために、このファイルをロック します。 /nsr/mm/nsrim.prv nsrim は、最後に起動された時刻を記録するため、このファイルを更新します。 診断 このコマンドを実行する権限がありません nsrim を実行してオンラインインデックスを変更できるのは、root だけです。ただし、すべてのユーザ はこのコマンドを -n オプションで呼び出すことができます。 nsrim は < 名前 > のボリュームのチェックを終了しました nsrim が完了して、このコマンドが -V オプションにより呼び出されると、この通知メッセージが NetWorker のメッセージウィンドウに表示されます。 nsrim はメディアデータベースの ( クロス ) チェックを終了しました nsrim が完了して、このコマンドが -V オプションなしで呼び出されると、この通知メッセージが NetWorker のメッセージウィンドウに表示されます。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 251 nsrim(8) 参照先 nsr_client(5)、 nsr_layout(5)、 nsr_policy(5)、 nsr(8)、 nsrd(8)、 nsrindexd(8)、 nsrmm(8)、 recover(8)、 savegrp(8)、 scanner(8) 252 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsrindexasm(8) Maintenance Procedures nsrindexasm(8) 製品名(A-Z) nsrindexasm - インデックスをリカバリする NetWorker モジュール 形式 nsrindexasm [ standard-asm-arguments ] 機能説明 nsrmmdbasm は、標準の外部(アプリケーション特定モジュール)です。nsrindexasm は、バージョン 6 より前 の NetWorker バージョンで保存された NetWorker オンライン保存レコードインデックス ファイルのリカバリを 支援します。 uasm(8) には ASM および [standard-asm-arguments] の一般的な説明が記載されているので、必要に応じて参 照してください。nsrindexasm は uasm により nsrck(8) インデックスリカバリオペレーション中に呼び出され ることを想定しています。 ファイル /nsr/index/clientname/db6 ASM によってリカバリされるデータがあるディレクトリです。 参照先 nsr_layout(5)、 nsrck(8)、 nsrindexd(8)、 mmrecov(8)、 uasm(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 253 nsrindexasm(8) 254 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsrindexd(8) Maintenance Procedures nsrindexd(8) 製品名(A-Z) nsrindexd - NetWorker ファイルインデックスデーモン 形式 nsrindexd 機能説明 nsrindexd デーモンは、サーバの nsrd(8) デーモンによって開始されます。手動で開始しないでください。この デーモンは、サーバの nsrd(8) デーモンに RPC ベースのサービスを提供します。ネットワークを介してこのサー ビスに直接アクセスすることはできません。RPC プログラムとバージョン番号として nsrindexd により提供され るのは、それぞれ 390105 と 4 です。 NetWorker システムに提供されるサービスは、インデックスに対するレコードの挿入と削除でハイパフォーマンス が実現されるように設計されています。このパフォーマンスは、nsrindexd プロセスのアドレススペースに情報を キャッシュすることにより実現されています。保存セッションのレコードをコミットするときに、NetWorker シス テムは、リモートプロシージャコールを介して、nsrindexd デーモンにキャッシュ情報をファイルに書き込むよう に指示します。 デーモンまたはサーバの破損によって、インデックスファイルに不整合が起きる可能性があります。このため、保 守プログラム nsrck(8) が nsrd デーモンにより自動的に実行されてから、NetWorker サービスが開始されます。 NetWorker サービスが開始されると、プロセス nsrindexd が起動されます。nsrindexd は nsrck -L 1 を実行 し、構成された各クライアントファイルインデックスを短時間で効率よくチェックします。インデックスヘッダと ジャーナルファイルの整合性だけがチェックされます。通常、起動時に、クライアントファイルインデックス内の レコードとキーファイルをすべてチェックする必要はありません。また、すべてをチェックすると時間が非常にか かります。問題が検出されると、問題のクライアントファイルインデックスでさらに徹底的なチェックが自動的に 実行されます。 インデックスが破損していると思われる場合は、次に例を挙げるようなハイレベルのインデックスチェックを手動 で実行できます。 nsrck -L 6 nsrck -L 7 の実行は、クライアントファイルインデックス内の既存ファイルを上書きしません。したがって、特 定の保存時刻のセーブセットについてオンラインクライアントファイルインデックスのデー タ がすでに存在する 場合は、nsrck -L 7 を使用してバックアップメディアからリストアする前に、データを削除しておく必要があり ます。 nsrindexd と nsrck は同時に実行されるため、インデックスへのアクセスを同期するためにファイル v6ck.lck の補助ファイルロックメカニズムが使用されます。 FILES /nsr/index/clientname/db6 このディレクトリは、クライアントのインデックスヘッダファイルとジャーナルファイルが保存される場 所です。インデックスレコードファイル (.rec) および対応するキーファイル (.k0 および .k1) は、db6 ディレクトリの下の異なるサブディレクトリに保存されます。 /nsr/index/clientname/db6/v6hdr これは、インデックスヘッダの名前です。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 255 nsrindexd(8) /nsr/index/clientname/db6/v6journal これは、ジャーナルファイルの名前です。 /nsr/index/clientname/db6/v6hdr.lck これは、インデックスヘッダファイルおよびジャーナルファイルに対する同期アクセスに使用されるロッ クファイルの名前です。 nsr_layout(5)、 nsr(8)、 nsrck(8)、 nsrd(8)、 nsrim(8)、 nsrindexasm(8)、 nsrls(8)、 nsrmm(8) 診断 クライアント clientname のインデックスヘッダなしで継続中です これは、このデーモンが必要とする同じファイルに、別のプログラムがアクセスしていることを示す情報 メッセージです。デーモンは、インデックスヘッダなしで安全にそのオペレーションを継続することがで きると判断します。 256 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsrinfo(8) Maintenance Procedures nsrinfo(8) 製品名(A-Z) nsrinfo - NetWorker ファイルインデックスのレポートコマンド 形式 nsrinfo [ -vV ] [ -s サーバ | -L ] [ -n 名前空間 ] [ -N ファイル名 ] [ -t 時間 ] [ -X アプリケーション ] [ -x エクスポート形式 ] クライアント 機能説明 nsrinfo コマンドは、クライアントファイルインデックスの内容についてのレポートを生成します。必須の NetWorker クライアント名を指定し、オプションを指定しないで実行すると、nsrinfo はそのクライアントの .I バックアップネームスペースで、すべてのファイルとオブジェクトを 1 行に 1 つずつ出力したレポートを生成しま す。また、特定のファイルのインデックスネームスペース、すべてのネームスペース、または特定の XBSA アプリ ケーションについてもレポートを生成することができます。また、ファイルインデックスにエントリーが入力され たとき(保存時刻)だけにレポートが生成されるように限定することもできます。 たとえば /usr ファイルシステムのクライアント mars の直近のバックアップについて、すべてのファイルのバッ クアップレポートを生成するには、次のコマンドシーケンスを使用します ( シェルプロンプトを % 文字とします )。 % mminfo -r nsavetime -v -N /usr -c mars -ot | tail -1 809753754 % nsrinfo -t 809753754 mars 注記:問い合わせで使用される時刻は、mminfo(8) コマンドを実行して /usr の直近のセーブセットの保存時刻を カスタムレポートに出力することによって取得します。出力された時刻は、クライアント名 (mars) とともに nsrinfo に渡されます。 オプション -v -V 冗長モード。ファイル名以外に、ファイルタイプ、内部ファイルインデックス識別子 ( 存在する場合 )、 サイズ (UNIX ファイルの場合 )、および保存時刻を出力します。このオプションは -V オプションと組み 合わせて使用されます。 代替冗長モード。ファイル名以外に、ファイルを含むセーブセットのオフセット、セーブセットのサイズ、 アプリケーションネームスペース ( 値リストについては -n オプションを参照 )、および保存時刻を出力し ます。このオプションは -V オプションと組み合わせて使用されます。 -s server 問い合わせる NetWorker システム名を指定します。デフォルトでは、ローカルシステム上のサーバに問 い合わされます。 -L サーバを使用しないでファイルインデックスを直接開きます。このオプションは、デバッグ、または NetWorker が実行されていないときのファイルインデックスの問い合わせに使用されます。 -n namespace 照会するファイルインデックスのネームスペースを指定します。デフォルトでは、backup ネームスペー スが使用されます。その他に認識される値は、migrated、archive、nsr(内部用)、informix (INFORMIX データ用) 、sybase(Sybase データ用)、msexch(Exchange データ用)、mssql(SQL Server データ用)、notes(Lotus Notes データ用)、db2(DB/2 データ用)、oracle(Oracle デー タ用) 、および all です。ネームスペースフィールドは大文字と小文字が区別されます。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 257 nsrinfo(8) -N filename ファイルインデックスの中で検索する正確なファイル名を指定します。この名前に正確に一致するイン デックスエントリだけが出力されます。NetWare など一部のクライアントでは、ファイルインデックスに 保存されている名前に ASCII の印字可能文字以外含まれていることがあるため、このオプションを使用す べきでないこともあります。 -t time 指定した時刻に正確に一致する保存時刻だけを問い合わせます。時刻は、NetWorker の nsr_getdate(3) フォーマットで指定します。NetWorker によって作成されたセーブセットには、一意 の保存時刻があります。これらの時刻は、mminfo(8) コマンドを使用して判定できます。 -X application 特定の X/Open Backup Services (XBSA) アプリケーションのリスト情報だけを問い合わせます。有 効なアプリケーションタイプは、All、Informix、および、None です。アプリケーションタイプでは、 大文字と小文字は区別されません。詳細については、このマニュアルページの「アプリケーションタイプ」 セクションを参照してください。 -x exportspec デフォルトの人間が読める出力形式の代わりに、exportspec は、2 種類のプログラムが読める出力形式を 提供します。exportspec「m」は、XML 出力を表示します。また、exportspec「c<separator>」は、 任意の単一文字で区切られた値を表示します。たとえば、nsrinfo -xc, はコンマ区切りの値を生成します。 ファイルタイプ ファイルインデックスは、クライアントのすべてのタイプのエントリーを保存できます。それぞれのインデックス エントリーに、インデックスエントリータイプが 1 つずつあります。一般に、インデックスエントリーを作成した クライアントだけがエントリーをデコードできます。 このセクションでは、nsrinfo が認識するインデックスエントリータイプを示します。ただし、nsrinfo はこれ らのタイプを認識しても、完全にデコードできるのは 1 つのエントリータイプだけです。UNIX 版は UNIX エント リータイプだけをデコードでき、NT 版は NT エントリータイプだけをデコードできます。認識されるその他のタイ プについては、一部の情報が不完全になることがあります。 258 old UNIX NetWorker for UNIX の 3.0 より前のバージョンを実行しているクライアント。 UNIX NetWorker for UNIX の 4.0 より前のバージョンを実行しているクライアント。 UNIX ASDF NetWorker for UNIX のバージョン 4.1 以降を実行しているクライアントに対する拡 張 ASM 構造化データフォーマット(ASDF)情報を含むインデックスエントリー。 UNIX ASDF v2 NetWorker for UNIX のバージョン 4.2 以降を実行しているクライアントに対する、 エージェントレス保存のインデックスエントリー。 UNIX ASDF v3 NetWorker for UNIX バージョン 5.1 以降を実行しているクライアントに対する、大 型ファイル(2GB より大きいファイル)のインデックスエントリー。 old DOS NetWorker for DOS バージョン 2.0 以前を実行している DOS クライアント。 DOS NetWorker for DOS、Windows、または OS/2 のバージョン 2.0 を実行している DOS、Windows、OS/2 のクライアント。 DOS old ASDF NetWorker for DOS、Windows、または OS/2 のバージョン 2.0 を実行している DOS、Windows、OS/2 のクライアント。 WIN ASDF NetWorker for Windows NT 4.2 以上を実行している Windows または NT クライアント。 WIN ASDF v2 NetWorker for Windows NT 4.2 以上を実行している Windows または NT クライアン トで、エージェントレス保存を使用して作成されたインデックスエントリー。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsrinfo(8) old NetWare NetWorker for NetWare のバージョン 3.0 以前を実行している NetWare クライアント。 NetWare NetWorker for NetWare 3.0 のバージョン 3.0 以降を実行している NetWare クラ イアント。 OSF 64bit ファイルサイズおよびオフセットが 64 ビットの OSF/1 を実行しているクライアント。 continuation 特別な内部インデックスエントリー。これは、セーブセットシリーズの中でファイルが セーブセット境界をまたがる場合に生成されます。 アプリケーションタイプ すべて このアプリケーションタイプは、各オブジェクトで利用可能なすべての X/Open Backup Services API(XBSA)情報を出力します。出力の対象は XBSA オブジェクトだけです。 -v および -V フラグは、ファイルに対するのと同じ効果を持ちます。 Informix このアプリケーションタイプは、Informix データベースオブジェクトとして認識された オブジェクトだけを出力します(XBSA ObjectOwner.bsaObjectOwner は INFORMIX タイプです)。-v フラグはファイルに対するのと同様に機能しますが、-V フラグはオブ ジェクトに関するすべての XBSA 情報(上の ALL を参照)を、通常の -V フラグで出力さ れる情報を含めて出力します。 None このアプリケーションタイプは、XBSA オブジェクトではない、与えられた基準に一致す るオブジェクトを出力します。たとえば、このオプションはクライアントからバックアッ プされたファイルリストの出力に使用できます。 権限要件 NetWorker クライアントのインデックスをブラウズするには、ユーザーは「Operate Networker」の権限が必要 です。ただし、「Recover local data」権限を持つユーザーは、このコマンドを呼び出すホストの NetWorker クライアントインデックスをブラウズできます。また、-L オプションを使用する場合、ユーザーはこのコマンドが 呼び出されるシステムの管理者(UNIX システムでは root)である必要があります。 ファイル /nsr/index/client/db6 参照先 nsr_getdate(3)、 mminfo(8)、 nsrck(8)、 nsrindexd(8) 診断 不正な時刻値 ‘time’ -t オプションで指定された時刻は、nsr_getdate(3) で有効なフォーマットではありません。 クライアント client のインデックスファイルを開けません。reason -L オプションを使用してファイルを開けません。具体的な原因が出力されますが、原因はさまざまです。 最も可能性が高い原因は、ユーザがスーパーユーザでない場合の permission denied です。service busy,try again となるのは、ファイルインデックスがすでにロックされている場合 ( たとえば nsrindexd(8) によって ) です。 クライアント client の DB スキャンを作成できません ファイルインデックスに問い合わせしようとして、内部エラーが発生しました。EMC テクニカルサポート に連絡してください。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 259 nsrinfo(8) クライアント client の不正なレコード : number 不正なインデックスレコードが検出された場合、この診断がレポートの終わりに出力されます。これは、 インデックスが破損していてリカバリする必要があることを示します。 サーバ server に接続できません インデックスサーバが何らかの原因で使用できません。たとえば、NetWorker サーバがダウンした場合 や、リソース不足またはネットワーク障害のために nsrinfo が実行中のサーバに接続できない場合があり ます。 サーバ server へのセッションを開始できません インデックスサーバは実行されていますが、接続を拒否されました。詳細な理由が次行に出力されます。 最も可能性が高い原因は、ユーザが NetWorker 管理者でない場合の permission denied です。 service busy,try again となるのは、ファイルインデックスがロックされている場合 ( たとえば nsrck(8) によって ) です。 サーバ server のルックアップが失敗しました インデックスサーバは実行されていますが、問い合わせを処理できません。詳細な理由が次行に出力され ます。 制限 コマンドラインオプションは、mminfo(8) のオプションのように強力です。 -v オプションおよび -V オプションによるレポートは、列に分割されたフォーマットは施されません。 特定の時刻を指定した問い合わせは、ファイルインデックスの方法のために非常に長い時間がかかることがあります。 問い合わせは、クロスプラットフォームブラウザがないことによる制限を受けます。 260 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsrjb(8) Maintenance Procedures nsrjb(8) 製品名(A-Z) nsrjb - NetWorker ジュークボックス制御コマンド 形式 nsrjb [ -C ] [ -j 名前 ] [ -s サーバ ] [ -v ] [ -f デバイス ] [ -S スロット | -T タグ | ボリューム名 ] nsrjb -L [ -j 名前 ] [ -s サーバ ] [ -gimnqvG ] [ -Y | -N ] [ -B ] [ -b プール ] [ -f デバイス | -J ホスト名 ] [ -e 永遠 ] [ -c 容量 ] [ -o mode ] [ [ -S スロット | -T タグ ] [ ボリューム名 ] ] nsrjb -L [ -j 名前 ] [ -s サーバ ] [ -gimnqvG ] [ -Y | -N ] -R [ -b プール ] [ -f デバイス | -J ホスト名 ] [ -e 永遠 ] [ -c 容量 ] [ -o mode ] [ -S スロット | -T タグ | ボリューム名 ] nsrjb -l [ -j 名前 ] [ -s サーバ ] [ -nvqrG ] [ -R [ -b プール ] ] [ -f デバイス | -J ホスト名 ] [ -S スロット | -T tags | ボリューム名 ] nsrjb -u [ -j 名前 ] [ -s サーバ ] [ -qv ] [ -f デバイス ] [ -S スロット | -T tags | ボリューム名 ] nsrjb -I [ -j 名前 ] [ -s サーバ ] [ -Evpq ] [ -I | -f デバイス ] [ -S スロット | -T tags | ボリューム名 ] nsrjb -p [ -j 名前 ] [ -s サーバ ] [ -vq ] [ -f デバイス ] [ -S スロット | -T タグ | ボリューム名 ] nsrjb -o mode [ -j 名前 ] [ -s サーバ ] [ -Y ] [ -S スロット | -T tags | ボリューム名 ] nsrjb -H [ -j 名前 ] [ -s サーバ ] [ -EHvp ] nsrjb -h [ -j 名前 ] [ -s サーバ ] [ -v ] nsrjb -U 使用 [ -j 名前 ] [ -s サーバ ] [ -S スロット | -T tags ] nsrjb -V [ -j 名前 ] [ -s サーバ ] nsrjb -d [ -j 名前 ] [ -s サーバ ] [ -v ] [ -N ] [ -Y ] [ -P ポート ] [ -S スロット ] [ -T tags ] [ ボリューム名 ] nsrjb -w [ -j 名前 ] [ -s サーバ ] [ -v ] [ -N ] [ -Y ] [ -P ポート ] [ -S スロット | -T tags | ボリューム名 ] nsrjb -a [ -j 名前 ] [ -s サーバ ] [ -vd ] [ -T tags | [ -T tags ] ボリューム名 ] nsrjb -x [ -j 名前 ] [ -s サーバ ] [ -vwX ] [ -T タグ | -S スロット ] nsrjb -F [ -j 名前 ] [ -s サーバ ] [ -v ] -f デバイス EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 261 nsrjb(8) 機能説明 nsrjb プログラムは、リモート側で管理されているジュークボックスとローカルで管理されているジュークボック スのリソースを管理します。リモート側で管理されているジュークボックスは、外部エージェントによって制御さ れます。nsrjb は、このエージェントと通信を行い、ジュークボックスリソースへのアクセス権を取得します。こ のエージェントによって、複数の NetWorker サーバなど、複数のアプリケーションでジュークボックス内のリ ソースを共用できます。エージェントの例として、AlphaStor および StorageTek's ACSLS があります。 nsrjb はローカルに管理されているジュークボックスと直接通信し、エージェントは介入しません。ローカルで管 理されているジュークボックスのリソースは、他の NetWorker サーバと共用できません。 ローカルで管理されているジュークボックスの場合、ジュークボックスのリソースは、ジュークボックス全体の状 態を記録するために使用されます。このリソースは、ジュークボックス内のドライブとスロットの数を記録します。 また、デバイスがロードされているかどうか、スロットにメディアがあるかどうか、メディアにあるボリュームの 名前などの情報を記録するためにも使用されます。nsr_jukebox(5) を参照してください。 リモート側で管理されているジュークボックスのリソースは、ジュークボックス全体の最新状態を反映しているわ けではありません。これは、NetWorker のビューを反映しています。リモート側で管理されているジュークボック スのメディアを使用するには、NetWorker がアクセスする前にメディアが割り当てられていなければなりません。 詳細については、-a オプションの説明を参照してください。リモート側にあるジュークボックスのリソースのス ロット数は、NetWorker 用にメディアを割り当てると増加し、NetWorker で使用しないメディアの割り当てを解 除すると減少します。ジュークボックスのリソースにリストされるメディアの順序は、ジュークボックス内の物理 的な位置とは必ずしも一致しません。リモート側のジュークボックスのデバイス数は、NetWorker が同時にアクセ スできるジュークボックスのボリューム数が上限になります。 nsrjb コマンドを使用すると、1 つの NetWorker サーバのすべてのジュークボックスを管理できます。 nsrmm(8) ではなく、このコマンドを使用すると、ジュークボックスにあるボリュームのラベルの設定、ロード、 アンロードができます。複数の nsrjb コマンドを使用すると、いつでもジュークボックスにアクセスできます。 nsrjb は、ジュークボックスのリソースを必要とするため、要求したオペレーションは直接には実行されません。 代わりに、コマンドは NetWorker サーバプロセス nsrd に要求を出し、nsrd が nsrmmgd に要求を転送して、要 求が処理されます。 nsrjb は直接にオペレーションを実行しないため、nsrjb を停止すると、オペレーションが強制終了されます。オ ペレーション取り消しの対策は、SIGINT と密接に関係している割り込みハンドラーを介して nsrjb に構築されて います。これは、nsrjb コマンドを実行させており、オペレーションを取り消す場合、nsrjb プロセスに対して Control-C を使用するか、UNIX の「kill」コマンドを使用して、SIGINT 信号を送信すると取り消すことができ ることを意味します。1 回目の Control-C または SIGINT により、オペレーションは取り消されますが、オペ レーションが実際に終了して nsrjb がクリアされるまで、nsrjb は適切な NSR ジュークボックスオペレーション ステータスリソースのステータスを引き続き監視します。2 回目の Control-C または SIGINT により、nsrjb は オペレーション終了の確認を待つことなく終了します。 NSR ジュークボックスオペレーションステータスリソースは、オペレーションが nsrd によって自動的に開始され たか、nsrjb を明示的に起動して作成されたかにかかわらず、作成された各ジュークボックスオペレーションにつ いて、nsrd によって自動的に生成ならびに管理されます。 この NSR ジュークボックスオペレーションステータスリソースは、オペレーションの現在の状態を追跡し、オペ レーションに関連するすべてのメッセージ ( エラー、情報、冗長 ) を保持し、また、通常は、オペレーションを起 動した nsrjb プロセス間の通信パスとして動作し、さらに、オペレーションを実行するさまざまなプログラムとし ても動作します。nsr_op マニュアルページにこのリソースの詳細が記載されているので、必要に応じて参照して ください。 ボリュームは、物理的なメディアのある面に存在します。メディアの例は、テープカートリッジまた光ディスクな どです。テープカートリッジには 1 つの面があり、したがって、1 つのボリュームは各カートリッジにあります。 光メディアは 2 面あり、1 つのボリュームはメディアの各面にあります。ジュークボックス内の各ボリュームと ジュークボックスには、NetWorker で認識可能な名前が付いています。volume name は、最初にラベルを付ける ときに指定します。ボリューム名は、ラベルの変更時に変更できます。NetWorker は、ボリューム名でボリュームを 参照します。たとえば、ボリュームのマウントを要求する場合、NetWorker はボリューム名で要求します。 262 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsrjb(8) nsrjb を使用する前に、ジュークボックスとそのデバイスリソースを NetWorker サーバに追加する必要がありま す。jbconfig を使用して、ジュークボックスリソースとそのデバイスリソースを NetWorker サーバに追加して ください。ジュークボックスリソースについては、nsr_jukebox(5) を参照してください。 NetWorker サーバがバックアップまたはリカバリ用のボリュームを要求したときに、ボリュームがマウントされて いないと、サーバはメディアデータベースをチェックし、メディアリクエストを満たす ボリュームがジュークボックスにあるかどうかを検査します。ボリュームがある場合、nsrd は nsrmmgd に対し て、メディアをアイドルデバイスにロードする要求を出します。Available Slots 属性は、NetWorker から書 き込み可能ボリュームが要求されたときに、その要求に自動的に対応できるボリュームのスロットを示します。 バックアップオペレーションで書き込み可能なボリュームを自動的に選択する場合、NetWorker は、使用可能なス ロットのリストからボリュームを選択します。Available Slots 属性によって、nsrjb を実行するユーザが使用 できるスロットが制限されるわけではありません。 nsrjb は、-j、-f、または volume name オプションに基づいて、使用するジュークボックスを決定しようとしま す。この 1 つまたは複数のオプションによって一意にジュークボックスを識別できず、1 つを選択する必要がある 場合、nsrjb プログラムはジュークボックスを選択するように要求します。NSR_JUKEBOX 環境変数に、デフォル トで nsrjb プログラムが使用するジュークボックス名を設定できます。 オプション オプションは、2 つのグループに分かれます。最初のグループは、ラベルの設定、メディアのロードなど、実行す るオペレーションを指定するオプションです。2 番目のグループは、追加オプションを一覧表示します。これらの オプションは、ラベル付けやロードの対象となるメディアを指定するなど、オペレーションの引数を提供します。 たとえば、pool name のようにスペースを含むオプションの引数は、二重引用符で囲む必要があります。 オペレーション オプション -a リモート側で管理されたジュークボックスのボリュームを割り当てる場合には、-T tags オプションとと もにこのオプションを使用します。NetWorker サーバがボリュームラベルを作成したり、使用する前に、 ボリュームを割り当てる必要があります。 STL サイロの場合、-d オプションを追加すると、入出力ポートからのテープの取り込み ( インポートま たは入力 ) が可能になります。コマンドラインでは、-d は、-a よりも後に指定しなければなりません。 この機能は、通常サイロ管理ソフトウェアで処理されますが、使いやすさを考え、ここに記述します。こ のオプションは、NetWorker がサポートしているすべてのサイロで使用できるわけではありません。 AlphaStor ジュークボックスリソースでは、スクラッチと使用中という 2 つのタイプのメディアの割り当 てと追加ができます。スクラッチは、現在 NetWorker で使用されていないボリュームを表します。使用 中のボリュームは、AlphaStor にインポートする前に NetWorker ですでに使用されていたテープです。 -a を、-T tags オプションとともに使用すると、NetWorker が使用するボリュームが割り当てられま す。スクラッチボリュームと使用中のボリュームの両方とも、この方法で割り当てることができます。こ のオプションにバーコードまたは物理的なカートリッジラベルを指定すると、指定したメディアカート リッジからボリュームが割り当てられます。使用中のボリュームは、ジュークボックスインベントリオペ レーションによって検出されます。 -a を -T tags オプションおよび volume names とともに使用すると、使用中のボリュームが AlphaStor ジュークボックスリソースに直接追加されます。tag は、AlphaStor にインポートされたと きにボリュームに指定された名前です。volume name は、NetWorker メディアデータベースに記録され ているボリューム名です。 -x に、NetWorker サーバで使用可能なボリュームのあるリモートジュークボックスのリストからボ リュームを削除する方法が記載されているので、必要に応じて参照してください。 -C ジュークボックスのカレントボリュームとそのジュークボックスに関連するデバイスを表示します。これ は、デフォルトのコマンドオプションで、他のコマンドオプションが指定されないときに使用されます。 このオプションは、スロット番号、ボリューム名、メディアプール、オプションのバーコード情報、ボ EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 263 nsrjb(8) リューム ID、ボリュームモードを表示します。ジュークボックス属性 Bar Code Reader が有効で、メ ディアボリュームにバーコードラベルがある場合には、バーコードラベルも表示されます。Bar Code Reader が設定されていても、ボリュームにバーコードラベルがない場合には、ラベルが出力され、メ ディアにバーコードラベルがないことを示します。デフォルトでは、短形式のボリューム ID が表示されま す。冗長オプション (-v) を使用すると、長形式のボリューム ID と以下で説明する情報が表示されます。 -C オプションを使用すると、実際のジュークボックスインベントリは実行されません。nsrjb は、現在 ジュークボックスリソースにあるボリュームをレポートするだけです。ボリュームには次のフラグの 1 つ が続く場合があります。(R) ( 読み取り専用であることを示すフラグ ) または (A) ( ボリュームがアー カイブまたはマイグレーションボリュームであることを示すフラグ ) です。-v オプションとともに使用す ると、フルになっているボリュームの容量も表示されます。NetWorker メディアデータベースにないボ リュームには、アスタリスク "*" が付いています。 Mode 列には、ボリュームのモードに関する追加情報が表示されます。モードフィールドの値は次の 3 つの いずれかです。ボリュームが自動的にリサイクル / ラベル変更されることを示す manually recyclable。 ボリュームが自動的にリサイクル可能であることを示す recyclable。2 つの状態のどちらでもないことを 示すブランク。 スロットマップを出力すると、1 行に 1 つのデバイスが表示されます。使用可能なデバイスの場合、ドラ イブ番号、デバイスのパス名、スロット番号と現在ロードされているボリュームの名前、NetWorker にボ リュームがマウントされているかどうかなどの情報が表示されます。デバイスが無効の場合、disabled というメッセージとともにドライブ番号とパス名だけが表示されます。複数のデバイスリソースがジュー クボックス内の物理ドライブを共有する際に、同じハードウェア ID 属性値を使用する場合は、ドライブを 共有する最初のデバイスのパス名にのみドライブ番号が表示されます。 -d カートリッジアクセスポート ( インポート / エクスポートエレメント、メールスロット、入出力ポートと もいいます ) から 1 つ以上のカートリッジを取り込みます ( ジュークボックスにロードします )。 取り込むカートリッジの数は、指定されたスロットまたはタグの数によって決まります。スロットまたは タグが指定されていないと、ジュークボックスにある空のスロットがすべて取り込まれます。複数の宛先 スロットを指定できます。フルのスロットはスキップされます。使用可能なインポートポートがすべて空 で、取り込むカートリッジがある場合には、プロンプトが表示され、インポートポートを充てんするよう に指示されます。-N オプションとともにジュークボックスポーリング機能を使用すると、すべてのカート リッジが取り込まれるか、エラーが発生するまで、インポートポートへの取り込みが実行されます。ポー リングがタイムアウトになったときにカートリッジが残っていると、エラーと見なされます。 コマンドラインにはボリューム名を指定しないでください。ボリューム名を正確に判別するために、イン ベントリコマンドを実行しなければなりません。 -d を -T tags オプションとともに使用すると、そのコマンドはサイロで実行されるコマンドと見なされ、 -a オプションと -d オプションで実行された場合と同じように内部的に処理されます。指定されたボ リュームタグ ( バーコード ) がサイロに取り込まれ、NetWorker は、その割り当てを行います。使用す るサイロの正確なタイプに従って、割り当てステップの結果が決まります。割り当てが成功したかどうかを 確認し、指定されたすべてのタグ値に -a オプションを指定して、コマンドを再試行してください。タグが 割り当て済みであれば、そのことを示すメッセージが表示されます。これはエラーではありません。ボ リュームが正しく割り当てられ、NetWorker で使用できることを示しています。 264 -F STL サイロ内にある共用デバイスを解放します。このオプションは、デバイス共用が可能なテープライブ ラリにのみ使用できます。nsr_jukebox(5) を参照してください。 -h 最近実行された 120 のジュークボックスコマンドの内容と結果を表示します。ユーザがコマンドラインか ら実行したコマンドや、NetWorker が自動的に開始した要求も表示されます。環境変数 NSRJB_HISTORY_COUNT に 20 から 2000 までの値を設定して、ヒストリに保存されるコマンド数を変更 できます。20 より小さい値を設定すると 20 が使用され、2000 より大きい値を設定すると 2000 が使用さ れます。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsrjb(8) -H ジュークボックスハードウェア ( ジュークボックスが登録されている NetWorker データベースも ) をリセッ トして、一貫性のある状態にします。ジュークボックスはトランスポートをクリアして、デバイスからスロッ トにボリュームをアンマウントし、アンロードします。実際のインベントリは実行されません (-I オプションを 参照 )。インベントリが最新状態でない場合、ジュークボックスは、該当するメッセージを出力します。 サイロの場合、NetWorker が認識しているデバイスだけがアンロードされます。サイロコントローラを使 用すると、他のドライブを空にできます。 For AlphaAlphaStor ジュークボックスの場合、ジュークボックスデバイスとジュークボックスが登録 されている NetWorker データベースをリセットして、一貫性のある状態にします。これにより、 AlphaStor でジュークボックスのデバイスとジュークボックスリソースのメディアの状態が同期のとれた 状態になります。NetWorker はジュークボックスリソースのボリューム情報と現在マウントされているボ リュームを AlphaStor に照会します。この情報は、ジュークボックスとデバイスリソースの状態を AlphaStor の情報と一致させるために使用します。-p オプションも指定すると、ロードされたボリュー ムに対して、チェック操作が実行されます。 NetWorker は、サーバが起動されるたびに、自動的に AlphaStor に照会してジュークボックスおよびデ バイスリソースとの同期をとります。 -I ジュークボックスの内容にインベントリを実行します。このオプションを使用すると、スロット番号とボ リューム名のマッピングが正確になります。必要であれば、ラベルを読み取るために、指定したスロット のボリュームをデバイスにロードできます。ジュークボックスのタイプによっては、このオプションを指 定すると長い時間がかかる場合があります。 ジュークボックスにバーコードラベルリーダがあり、ジュークボックスリソースの [ バーコードリーダ ] 属性が設定され、かつ [ バーコードラベルの一致 ] 属性が設定されている場合には、スロットに関連する ボリューム名が、バーコードラベルから生成されます。 次の場合は、テープはラベルの読み取りのために常にドライブにロードされます。 1) ジュークボックスにバーコードリーダがない場合 2) ジュークボックスにバーコードリーダがあり、テープのバーコードがメディアデータベースに記録され ていない場合 3) ジュークボックスにバーコードリーダがあってバーコードの照合が可能な状態であり、なおかつテープ のバーコードがメディアデータベースに登録されているが、場所が空である場合 メディアのバーコードラベルが変更されると、新しいバーコードラベルで NetWorker メディアデータ ベースが更新されます。ジュークボックスのバーコードリーダを正しく使用すると、インベントリにかか る時間を短縮できます。 -II オプションは、ラベルを読み取ることなく確認することができるボリュームがあるスロットのみを操 作する高速なインベントリを実行するために使用することができます。高速なインベントリではテープが 読み取られないため、このオプションはデバイス仕様 (-f) と組み合わせて使用することはできません。 -Ip オプションを指定すると、ボリュームのラベルが検証可能な場合でも、ラベルの読み取りのために テープが強制的にドライブにロードされます。 エレメントステータス機能のあるジュークボックスの場合、-E オプションとともに -I オプションを使用 すると、ジュークボックスのインベントリステータスを初期化できます。-E オプションを使用すると、メ ディアの存在を確認するために、スロット、ドライブなどすべてのコンポーネントがチェックされるため、 ジュークボックスのインベントリに時間がかかります。このオプションは、ジュークボックスのメディアを 手動で交換するときにのみ使用してください。 AlphaStor ジュークボックスの場合、この操作を実行すると、NetWorker と AlphaStor データベース との同期をとることができます。これにより、NetWorker サーバに割り当てられ、ジュークボックスリ ソースに記録されているすべてのボリュームの状態について、AlphaStor と NetWorker が同じ情報を使 用できます。-p オプションも指定すると、ボリュームのラベルを検査するために、nsrjb がボリュームの ロードを要求します。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 265 nsrjb(8) クリーニングカートリッジ用にジュークボックス内のスロットを割り当てる場合には、ジュークボックス リソース属性 Auto Clean に Yes を設定し、Cleaning Slots 属性に空でないスロット範囲を指定しま す。詳細については、nsr_jukebox(8) を参照してください。クリーニングカートリッジ用スロットのボ リュームは、ジュークボックスのインベントリ時にロードされません。エレメントステータスをサポート していないジュークボックスまたはバーコードリーダのないジュークボックスの場合には、-U uses オプ ションを使用して、ジュークボックスのインベントリにクリーニングカートリッジを記録しなければなり ません。エレメントステータスをサポートするジュークボックスまたはバーコードリーダのあるジューク ボックスの場合、前に空であったクリーニングカートリッジスロットにカートリッジがあると、そのカー トリッジには、ジュークボックス属性 DefaultCleanings に設定されている値がクリーニングカート リッジの使用回数として設定されます。 -l 指定されたボリュームをロードし、マウントします。ボリュームは、名前、ボリュームのあるスロットで 指定されます。リモートジュークボックスの場合には、そのボリュームに関連するタグで指定されます。 指定されたボリューム数が使用可能なドライブ数より大きい場合には、操作が失敗します。 AlphaStor ジュークボックスの場合、このコマンドが使用できるのは、nsrjb が実行されているスト レージノードからアクセスできるデバイスにボリュームをマウントする場合だけです。-J オプションを使 用すると、異なるストレージノードを指定することができます。 -f オプションを使用すると、ボリュームをロードするメディアデバイスを指定できます。 -L 指定されたスロットのボリュームにラベルを付けます。リモート側で管理されているジュークボックスの 場合には、指定されたタグのボリュームにラベルを付けます。ラベル付きのボリュームの名前は、メディ アのバーコードラベルまたはコマンドラインで指定されたボリューム名から取得されるか、指定された プールのラベルテンプレートリソースから生成されます。スロットを指定しないと、ジュークボックスの NSR_jukebox リソースに記述されたスロット範囲が使用されます。ジュークボックス全体のラベル処理 には、時間がかかります。 ジュークボックスにバーコードラベルリーダがあり、NSR_jukebox リソース属性の Bar Code Reader と Match Bar Code Labels が設定されている場合には、メディアのバーコードラベルからボリューム ラベルが生成されます。ジュークボックスリソース属性 [ バーコードラベルの一致 ] が設定されていない 場合、またはジュークボックスにバーコードラベルリーダがない場合には、コマンドラインで指定された ボリューム名からボリュームラベルが生成されます。コマンドラインで指定されたボリューム名よりも、 ラベルを作成するボリュームのほうが多い場合には、ラベルテンプレートからボリュームラベルが生成さ れます。ボリュームラベルの生成方法に関係なく、ラベル付きのメディアにメディアバーコードラベルが ある場合には、インベントリ操作で使用できるように、そのバーコードが NetWorker メディアデータ ベースに格納されます。 通常のジュークボックスでは、ボリューム名は -S オプションまたは -R オプションとともに使用する必 要があります。 これは、新しいテープまたはインポートされたテープの場合にはボリューム名が メディアデータベースに 存在しないためです。 クリーニングカートリッジ用に予約されたスロットのボリュームには、ラベルは生成されません。-I には クリーニングカートリッジ用にジュークボックスのスロットを予約する方法が記載されているので、必要 に応じて参照してください。 空のスロットが見つかると、通知メッセージが表示され、操作が続行します。 -m にはラベル付けをした後、そのボリュームを自動的にマウントする方法が記載されているので、必要に 応じて参照してください。 -o mode ボリュームまたはスロット範囲のモードを設定します。使用可能なモード値は、次のとおりです。 [not]recyclable、[not]readonly、[not]full、または、[not]manual。-Y オプションを使用し ないと、各ボリュームに対する操作を確認するメッセージが表示されます。ボリューム単位のフラグにつ いては、nsrim(8) を参照してください。 266 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsrjb(8) -p ボリュームラベルを検査し、出力します。スロット ( リモート側で管理されているジュークボックスの場 合にはタグ ) を指定できます。また、ボリュームの読み取りに使用するデバイスも指定できます。 nsrmm(8) を参照してください。 -u デバイスからボリュームをアンロードします。デバイスからボリュームをアンロードする場合には、ボ リューム名、ボリュームがロードされているデバイス、ロード前にボリュームのあったスロットを指定し ます。ボリューム、デバイス、またはスロットを指定しないと、ロードされているすべてのデバイスから メディアがアンロードされます。 -U uses クリーニングカートリッジが使用できる回数を設定します。スロットも指定できます。ジュークボックス のクリーニングカートリッジ用に予約されている範囲のスロットを指定する必要があります。スロット範 囲を指定しないと、クリーニングカートリッジが予約されているすべてのスロットが更新されます。 ジュークボックスのインベントリで空になっているスロットにこのオプションを使用すると、インベント リが更新され、そのスロットはクリーニングカートリッジ用に予約されます。クリーニングカートリッジ 用にジュークボックスのスロットを予約する方法については、-I. を参照してください。 Uses には正の整数か、予約語の remove または default を指定する必要があります。予約語 remove を 使用すると ( たとえば -U remove)、NetWorker インベントリからクリーニングカートリッジを取り出 すことができます。default を指定すると、クリーニングカートリッジの使用回数にジュークボックスの default cleanings 属性の値が設定されます。 nsr_jukebox(5) を参照してください。 -T オプションと一緒に -U オプションを使用すると、クリーニングカートリッジをサイロテープライブラ リ (STL) に追加できます。このオプションを使用すると、クリーニングカートリッジを追加するたびに、 STL 内のクリーニングスロットが予約されます。STL からクリーニングカートリッジを取り出す方法につ いては -x を参照してください。STL 以外のジュークボックスのスロットをクリーニングカートリッジ用に 予約する方法については、-I を参照してください。 -V 現在のジュークボックスの構成を表示します。 -w 1 つ以上のカートリッジをカートリッジアクセスポートにウィズドロウします(ジュークボックスからメ ディアを排出します)。 カートリッジは、スロット、ボリューム名、またはタグで指定しなければなりません。複数のスロット範 囲とボリューム名を指定できますが、空のスロットと重複したスロットは無視されます。使用可能なエク スポートポートがすべて使用されているときに、カートリッジをウィズドロウすると、プロンプトが出さ れ、エクスポートポートを空にするように指示されます。-N オプションとともにジュークボックスポーリン グ機能を使用すると、すべてのカートリッジがウィズドロウされるか、エラーが発生するまで、エクス ポートポートへのウィズドロウが実行されます。ポーリングがタイムアウトになってもポートが空になら ないと、エラーと見なされます。 -w を -T tags オプションとともに使用すると、そのコマンドはサイロで実行されるコマンドと見なされ、 -x オプションと -w オプションで実行された場合と同じように内部的に処理されます。指定したボリュー ムタグ ( バーコード ) がサイロからウィズドロウされます。NetWorker は、そのサイロのボリュームリ ストからボリュームの割り当てを解除します。サイロのモデルによって異なりますが、通常、サイロから 同時にウィズドロウできるボリュームは 40 までです。コマンドを実行しても、サイロからテープがウィズ ドロウされない場合には、タグ値を小さくしてコマンドを再試行してください。 -x このオプションを -T tags オプションまたは -S slots オプションとともに使用すると、リモート ジュークボックスからボリュームを削除できます。指定されたボリュームが、リモートジュークボックス にある NetWorker サーバで使用可能なボリュームのリストから削除されます。 STL サイロの場合、-w オプションを追加すると、サイロからテープをウィズドロウまたは排出できます。 また、サイロからテープを物理的に取り外すことができます。コマンドラインでは、-w は、-x よりも後 に指定しなければなりません。この機能は、通常サイロ管理ソフトウェアで処理されますが、使いやすさを EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 267 nsrjb(8) 考え、ここに記述します。このオプションは、NetWorker がサポートしているすべてのサイロで使用でき るわけではありません。 NetWorker サーバで使用するボリュームの割り当て方法については、-a を参照してください。 追加オプション -b pool ボリュームを追加するメディアプールを指定します。NetWorker サーバに登録されているプールであれ ば、任意のプールを指定できます。NetWorker Management Console のメディア表示の左側のペイン からメディアプールを選択すると、プール名を参照することができます。プール名は、ボリューム上の セーブセットを判別するときに NetWorker サーバによって参照されます。このオプションを省略すると、 デフォルトプールから自動的にボリュームが割り当てられます。ボリューム名を指定せずにプール名を指 定すると、nsrjb は、プールのラベルテンプレートリソースに関連する次のボリューム名を使用します。 nsr_label(5) を参照してください。 -c capacity デフォルトのボリューム容量を変更します。nsrmm(8) を参照してください。 -B ラベル処理を行うボリュームに NetWorker が読み取り可能なラベルが付いていないかどうかを検査しま す。ボリュームにラベルを付ける前に、NetWorker は、ボリュームにラベルが付いているかどうかを確認 します。このオプションを指定したときに、ボリュームに NetWorker ラベルがあり、そのラベルが現在 使用中のデバイスで読み取り可能な場合には、ラベル操作は取り消され、エラーメッセージが表示されま す。現在のデバイスで読み取り可能なラベルがない場合には、ボリュームにラベルが付けられます。デー タの保存中に nsrd(8) からボリュームが要求されると、nsrmmd(8) がこのオプションを使用して、自動 的にボリュームラベルを設定します。 -e forever アーカイブボリュームにするボリュームを指定します(nsrmm(8) を参照してください)。 -E この機能をサポートするジュークボックスのエレメントステータスを初期設定します。このオプションと ともに -I オプションまたは -H オプションを使用できます。ジュークボックスによっては、ジュークボッ クスのコンポーネントにメディアがあるかどうかを記録できる場合があります。この機能を、" エレメン トステータス " 機能と呼びます。-V オプションを使用すると、ジュークボックスにこの機能があるかどう かを判別できます。メディアがロードされていないジュークボックスでメディアの交換を行う場合、-E オ プションを使用して、ジュークボックスを再インベントリ (-I) し、ジュークボックスのエレメントス テータスを初期化する必要があります。 -f media device 操作に使用するメディアデバイスを指定します。ジュークボックスリソースの構成と同じように、メディ アデバイスのパス名を指定します。ジュークボックスに複数のメディアデバイスが構成されている場合、 nsrjb は使用可能なデバイスの中からデバイスリソース属性 accesses の値が最も小さいデバイスを選択 します。nsr_device(5) を参照してください。ボリュームをロードまたは確認する場合、オペレーション に指定したボリューム数以上のデバイスが使用可能でなければなりません。他の操作の場合には、ジュー クボックス属性 max parallelism が、nsrjb コマンドで使用できるデバイス数の上限になります。 nsr_jukebox(5) を参照してください。-f オプションを使用すると、デバイス選択を無効にできます。 複数のメディアデバイスを指定する場合には、このオプションを複数回使用できます。 AlphaStor ジュークボックスの場合、デバイスリソースと物理デバイスの関係はありません。これは、論理 的なデバイスリソースです。この論理デバイスと物理デバイスの関連性は、メディアがデバイスにロードさ れている場合にのみ維持されます。NetWorker が AlphaStor に対して、特定のデバイスにメディアをロー ドするように指示することはありません。デバイスにロードするメディアは AlphaStor が選択します。そ の後、nsrjb が、デバイスの logical name、logical type、logical family 属性に値を割り当てて、 実デバイスと NetWorker 論理デバイスリソースとの関連性を作成します。nsr_device(5) を参照してく ださい。AlphaStor と NetWorker では、デバイスおよびメディアタイプの名前が異なります。nsrjb は、 これらの属性値が正しく設定できるように、AlphaStor と NetWorker をマップするテーブルを管理してい ます。このテーブルは、AlphaStor ドライブやメディアタイプの追加に対応するために、動的に更新されま 268 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsrjb(8) す。nsrjb のマップテーブルに修正を行う場合には、/nsr/res/dmidevmap.txt ファイルが使用されま す。このファイルの各行には、AlphaStor カートリッジタイプ、AlphaStor ビット形式、NetWorker デバ イスリソースのメディアタイプ、NetWorker デバイスリソースのファミリタイプを設定する 4 つの列があり ます。AlphaStor ビット形式には正規表現が使用できます。他の値はすべて文字列です。たとえば、次のよ うになります。 DTL7000 DLT8000.* DLT8000 tape これは、AlphaStor DLT7000 カートリッジタイプを使用する DLT8000 デバイスで使用されます。 -g このオプションは、残されています。実際には無視されます。 -G これは、オートローダによってネットワークデータ管理プロトコル (NDMP) デバイスのボリュームをロー ドし、ラベルを付けるときにサーバが使用するオプションです。 -i このオプションは、残されています。実際には無視されます。 -j name 使用するジュークボックスを指定します。name には、ジュークボックスリソースの作成時にユーザが割り 当てた名前を指定します。このオプションを使用すると、NSR_JUKEBOX 環境変数が無効になります。 -J hostname 使用するホスト名を指定します。nsrjb は、指定された hostname 上のドライブしか選択できません。こ のオプションは、-l( ロード ) または -L( ラベル付け ) オプションと一緒に使用できますが、-f オプ ションとともに使用することはできません。 管理するジュークボックスが NDMP サーバ ( 例 : NAS ファイラ ) に接続されている場合、NDMP サーバを 指定するには、このオプションを使用する必要があります。例を参照してください。 -m ラベル付けした後、ボリュームをマウントします。ラベル付けするボリュームをすべてマウントするのに 十分な数のドライブが必要となります。 -n -l オプションが指定されている場合には、ボリュームをロードします。ただし、マウントはしません。 -N このオプションと一緒に -LRdw オプションを使用すると、nsrjb は確認のプロンプトを表示しません。ボ リュームをリサイクルするときに、NetWorker はユーザにプロンプトを表示し、リサイクル対象外のボ リュームを上書きするかどうかを確認します。ボリューム単位のフラグについては、nsrim(8) を参照し てください。 -P ports ボリュームの取り込みまたはウィズドロウを実行するカートリッジアクセスポートまたはポートの範囲を 指定します。 範囲は、low ∼ high で指定します。low と high は、両方とも整数でなければなりません。low は high 以下である必要があります。両方の数値がジュークボックスについて記述しているリソースと矛盾し ていないかどうかがチェックされます。コマンドに指定できるポート範囲は 1 つだけです。 -q nsrjb をサイレントモードで実行します。ベリファイ、ラベル処理、ロード、アンロード、ジュークボッ クスのインベントリで通常生成されるメッセージは生成されません。このオプションは、-p、-L、-l、-u、 および -I 以外のオプションとは使用できません。 -r ボリュームを読み取り専用としてロードします。このオプションは、-l 以外のオプションとは使用できま せん。nsrmm(8) を参照してください。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 269 nsrjb(8) -R ボリュームをリサイクルします。-L オプションについて記述されている条件がラベルのバーコードの使用 条件を満たしている場合、ボリュームラベルはメディアのバーコードラベルから取得されます。ボリュー ムが新しいプールにリサイクルされると、指定プールのラベルテンプレートリソースを参照してラベルが 生成されます。リサイクルされない場合、ボリュームは現在の名前を使用して再度ラベル付けされます。 ボリュームがリサイクル可能な場合、ボリュームの上書きを確認するプロンプトは表示されません。ボ リューム単位のフラグについては、nsrmm(8) を参照してください。 -s server ストレージノードに対して nsrjb が使用される場合に、制御サーバを指定します。nsrjb をストレージ ノードで使用する場合には、このコマンドをストレージノードで実行しなければなりません。ストレージ ノードの詳細については、nsr_storage_node(5) を参照してください。 -S slots 操作するスロットまたはスロット範囲を指定します。スロット範囲は、低いほうから順番に整数で指定し ます。low と high の両方は整数でなければなりません。low は high 以下でなければなりません。これ らの数値は、ジュークボックスについて記述しているリソースと矛盾していないかどうか検査されます。 コマンドには、複数のスロット範囲が指定できます。 -T tags リモートジュークボックスのタグまたはバーコードを指定します。このオプションは、1 つのコマンドで 複数回指定できます。 tags には、単一のボリュームタグか、ラベルテンプレートに類似したボリュームタグテンプレートを指定 できます。nsr_label(5) を参照してください。ボリュームタグテンプレートは、テンプレートフィール ドがスラッシュ "/" で区切られているリストです。テンプレートフィールドには、英数字の定数か、最小 値と最大値が "-" で区切られている英数字の範囲が入ります。 このテンプレートは、NetWorker GUI のテンプレートとは異なります。GUI のテンプレートでは、テン プレートの各部分を "/" で区切らずに、ダイアログボックスの各行に入力します。 リモートジュークボックスを管理するエージェントからリクエストを受信したときに、メディアの識別に タグを使用します。この ID は、リモートエージェントによって判別されます。多くの場合、バーコードラ ベルがタグになります。デバイスに対するメディアのロードを要求するときに、NetWorker は要求ととも に tag をエージェントに送信します。これにより、エージェントは、ロードするメディアを識別します。 ジュークボックスリソースのボリュームは、タグのアルファベット順にリストされています。したがって、 メディアの割り当てや割り当て解除を行うと、ジュークボックスリソースの順序が変わる可能性がありま す。この順序は、メディアが存在する物理ライブラリのスロットとは関係がありません。 -v このフラグがコマンドラインに指定された回数によって、冗長レベルを設定します。サポートされている 最大の冗長レベルは 5 です。冗長出力の詳細については、他の引数を参照してください。 -X このオプションと一緒に -x を使用すると、ボリュームの割り当てが解除されたときに、NetWorker メ ディアデータベースからボリュームを削除できます。-Y を指定していなければ、メディアデータベースか らボリュームを削除するときに、確認のプロンプトが表示されます。 -Y 確認プロンプトを無効にします。確認のプロンプトに対して、yes が選択されたものとして処理が継続し ます。有効期限が切れる前や、NetWorker メディアデータベースに登録されているときにボリュームラベ ルを変更すると、プロンプトが表示されます。-R オプションを使用して、ボリュームラベルの設定 ( -L ) またはボリュームのロード ( -l ) を行ったときに、ボリュームがリサイクル可能であれば、ボリューム の上書きを確認するプロンプトは表示されません。 ボリューム名 ボリュームラベルに使用される名前を指定します。ボリュームにラベルが付けられると、その名前でメ ディアが選択されます。1 つのコマンドで複数のボリューム名を指定できますが、コマンドラインの最後 に指定しなければなりません。 270 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsrjb(8) 使用例 ボリュームラベルの設定 : ジュークボックスのすべてのボリュームにラベル付けするには、次のように -L オプションを使用します。 nsrjb -L 特定のプールを指定するには、次の -b オプションを使用します。 nsrjb -L -bOffsite スロット 5 から 19 までのボリュームにラベルを設定する : スロット 5 から 19 までのボリュームにラベルを設定するには、次のように -S オプションを使用します。 nsrjb -L -S 5-19 ボリュームに規格外の名前を設定する : スロット 20 のボリュームに、プールのラベルテンプレートと一致しない名前を設定するには、次のように -L オプションとともに名前を指定します。 nsrjb -L -S 20 mars.special 複数のボリュームにラベルを設定する場合には、プールのラベルテンプレートと一致する名前を指定しな ければなりません。一致しない名前を指定すると、nsrjb が連続的に名前を生成できなくなります。 ラベル付けした後、ボリュームをマウントする : ラベル付けした後、ボリュームをマウントするには、-m オプションを使用します。 nsrjb -L -S 20 -m ラベル付けをするすべてのボリュームをマウントするのに十分な数のドライブがない場合、このコマンド は失敗します。 ボリュームに標準的な名前を設定する : スロット 21 から 28 のボリュームにラベルを設定する場合、プールのラベルテンプレートで参照される名 前とは異なる名前を使用するには、次のように -L オプションとともに最初の名前を指定します。nsrjb が連続的に名前を生成できるように、ラベルテンプレートのレイアウトに一致する名前を指定してください。 nsrjb -L -bOffsite -S 21-28 Offsite.501 スロット 21 のボリュームに「Offsite.501」というラベルを付けると、nsrjb は、ラベルテンプレートを 使用して、スロット 22(Offsite.502) から 28(Offsite.508) までの名前を生成します。volume name がラベルテンプレートで使用されていると、その名前はスキップされます。 ボリュームのロード : ボリュームをロードするには、次のように -l オプションを使用します。 nsrjb -l nsrjb は、選択されたデバイスにロードするボリュームを選択します。すべてのデバイスにロードされる まで、ボリュームのロードを継続します。 特定のボリュームのロード : mars.001 という名前のボリュームをロードするには、次のように -l オプションとともにボリューム名を 指定します。 nsrjb -l mars.001 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 271 nsrjb(8) スロット 5 のボリュームをロードするには、次のように -S オプションを使用します。 nsrjb -l -S 5 選択されたボリュームをデバイス /dev/nrst1 にロードするには、次のように -f オプションを追加します。 nsrjb -l -f /dev/nrst1 mars.005 NDMP サーバに接続されたジュークボックスにあるボリュームのロード : (NDMP サーバ 10.31.32.220 に接続されている)ジュークボックス mylibrary のスロット 1 にあるボ リュームをロードする場合は、-J および -j オプションを使用してください。 nsrjb -J 10.31.32.220 -j mylibrary -l -S 1 (NDMP サーバ 10.31.32.220 に接続されている)ジュークボックス mylibrary のスロット 1 にあるボ リュームを特定のデバイス nrst0l にロードする場合、 nsrjb -l -f "rd=10.31.32.220:nrst0l (NDMP)" -j mylibrary -S 1 ボリュームのアンロード 特定のボリューム、スロット、デバイスをアンロードできます。mars.0028 というボリュームをアンロー ドするには、次のように -u オプションを使用します。 nsrjb -u mars.0028 スロット 28 のボリュームをアンロードするには、次のように -S オプションを使用します。 nsrjb -u -S 28 デバイス /dev/nrst3 のボリュームをアンロードするには、次のように -f オプションを使用します。 nsrjb -u -f /dev/nrst3 ジュークボックスにあるボリュームの表示 ジュークボックスデバイスのスロット、ボリューム、ロードされているボリュームの一覧を表示するには、 次のように -C オプションを使用します nsrjb -C -C は、デフォルトのオプションです。他のオプションを選択しないと、このオプションが使用されます。 スロット範囲も指定できます。たとえば、スロット 10 から 23 までのボリュームを表示するには、次のよ うに -S オプションを使用します。 nsrjb -S 10-23 クリーニングカートリッジの使用回数の設定 : ジュークボックスのすべてのクリーニングカートリッジの使用回数を 12 に設定するには、次のように -U オプションを使用します。 nsrjb -U 12 スロット 10 のクリーニングカートリッジの使用回数を 10 に設定するには、次のように -S オプションを 使用します。 nsrjb -U 25 -S 10 272 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsrjb(8) スロット 10 は、ジュークボックスのクリーニングカートリッジ用に予約されていなければなりません。 ボリュームのインベントリ : 実ボリュームと nsrjb が生成したボリュームの一覧を照合するには、次のように -I オプションを使用し ます。ボリュームごとにデバイスにロードされ、バーコードの設定または他の要因によって、NetWorker ラベルが検査されます。次に、新しい情報で内部リストが更新されます。すべてのボリュームが検査され た後で、新しいリストが NetWorker メディアデータベースと比較され、データベースになくジューク ボックスにあるボリュームの一覧が生成されます。スロット 17 から 43 のボリュームをインベントリする には、次のように -S オプションを使用します。 nsrjb -I -S 17-43 ラベル処理と同様に、インベントリも処理にかなり時間がかかります。 NetWorker 通知システムの使用 : NetWorker でボリュームが必要になると、" メディアイベント " が生成されます。これらのイベントに対 して nsrjb が自動的に応答するように設定するために、NetWorker 通知システムが使用されます。この 通知リソースは自動的に生成されます。 カートリッジアクセスポートの使用 : ジュークボックススロット 7 から 11 までのカートリッジをアクセスポート 5 から 10 までにウィズドロウ するには、次のように -w オプションとともに -S オプションおよび -P オプションを使用します。 nsrjb -w -S 7-11 -P 5-10 カートリッジアクセスポート 3 から 5 までのカートリッジをジュークボックススロット 8 から 10 に取り 込むには、次のように -d オプションとともに -S オプションと -P オプションを使用します。 nsrjb -d -S 8-10 -P 3-5 テープライブラリのバーコードテンプレートの使用 : テープライブラリで D001A、D002A、...、D100A というバーコードの付いたボリュームを、NetWorker で使用可能なボリュームに追加するには、次のように -a オプションと -T オプションを使用します。 nsrjb -a -T D/001-100/A D001A、D002A、... 、D012A というバーコードをラベルに持つテープをサイロに取り込み、ボリュームを NetWorker で使用可能にするには、次のように -a オプションと -T オプションとともに -d オプションを使 用します。 nsrjb -a -T D/001-012/A -d テープライブラリで D055A というバーコードを持つボ リュームを NetWorker で使用可能なボリューム から削除するには、次のように -x オプションと -T オプションを使用します。 nsrjb -x -T D055A テープライブラリで、D055A というバーコードを持つボリュームを NetWorker で使用可能なボリューム から削除し、そのボリュームをライブラリから物理的にウィズドロウするには ( たとえば、オフサイトス トレージに格納するなど )、次のように -x オプションと -T オプションとともに -w オプションを使用し ます。 nsrjb -x -T D055A -w EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 273 nsrjb(8) バーコード D010A、D011A、...、D020A のボリュームにラベルを付けるには、-L オプションと -T オプ ションを使用します。 nsrjb -L -T D0/10-20/A C010A というバーコードを持つクリーニングカートリッジを追加し、このジュークボックスのデフォルト の使用回数を設定するには、次のように -U オプションと -T オプションを使用します。 nsrjb -U default -T C010A テープライブラリのすべてのドライブのアンロード : nsrjb -HH 環境変数 NSR_JBOX_POLL_JUKEBOX_OP_STATUS nsrjb が実行されてジュークボックスオペレーションが開始されると、実行要求が nsrmmgd に出されま す。オペレーションのステータスは、nsrmmgd によって NSR JUKEBOX_OPERATION_STATUS リソースを 使用してレポートされます。このリソースは、nsrd によって管理される RAP データベースに保存されま す。定期的に nsrjb が nsrd をポーリングし、要求のステータスを確認します。ポーリングのデフォルト は 10 秒ごとです。ポーリング間隔を変更する場合は、この環境変数を設定してください。ポーリングの最 小間隔は 5 秒ごと、最大間隔は 30 秒ごとです。 ファイル /nsr/mm/mmvolume NetWorker メディアデータベース。 /nsr/res/nsrdb リソース記述子が含まれている構成データベース。 /nsr/res/dmidevmap.txt AlphaStor のメディアとドライブタイプを NetWorker のデバイスリソース media type jukebox に マッピングするために使用するファイル。 参照先 jbconfig(8)、 jbexercise(8)、 mminfo(8)、 mmlocate(8)、 nsr(8)、 nsrd(8)、 nsrmmgd(8)、 nsr_layout(5)、 nsr_device(5)、 nsr_jukebox(5)、 nsr_op(5)、 nsr_notification(5)、 nsr_storage_node(5)、 nsradmin(8)、 nsrim(8)、 nsrmm(8)、 nsrmmd(8)、 nsrwatch(8) 診断 nsrjb コマンドに返される終了コードは、以下の 4 つの値の 1 つです。 274 0 (success) 終了コードのゼロは、コマンドが正常終了したことを示します。 1 (not executed) コマンドがエラーを発生し、実行されなかったことを示します。たとえば、コマンドライン引数が無効です。 2 (non-retryable) コマンドが nsrmmgd に対して実行されましたが、「再試行不可能」なエラーが発生しました。たとえば、 指定したボリュームが存在しません。 3 (retryable) コマンドが nsrmmgd に対して実行されましたが、「再試行可能」なエラーが発生しました。たとえば、ド ライブがビジーです。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsrjb(8) 一般的に、「再試行可能」なエラーは、nsrjb コマンドを再度実行すると、今回は成功する可能性があることを示し ます。反対に、" 再試行不可能 " なエラーは、問題を解決するために、ユーザが何らかの操作をしてから、nsrjb コマンドを再試行する必要があります。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 275 nsrjb(8) 276 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsrjobd(8) Maintenance Procedures nsrjobd(8) 製品名(A-Z) nsrjobd - NetWorker ジョブ監視デーモン 形式 nsrjobd 機能説明 nsrjobd デーモンは、NetWorker サーバデーモンの 1 つで す。NetWorker クライアントバイナリの 'jobs' の 生成と監視を行います。save(8) をすべて実行すると、savefs(8) と savegrp(8) はジョブと見なされます。バ イナリのそれぞれの実行は、別々のジョブと見なされます。nsrjobd により、NetWorker アクティビティの監視 と長期記録を行うことができます。最終的に、監視またはリモート実行が必要なすべての機能はジョブと見なされ、 nsrjobd を使用して処理されます。 nsrjobd は、以前 nsrexec によって提供されていた機能を拡張します。nsrjobd の機能が有効な例は、 savegrp(8) が save(8) および savefs(8) の実行を必要とする場合です。リモート生成に加え、nsrjobd は、 NetWorker GUI によって使用される実行時情報を収集し、アクティブに実行中のジョブと完了したジョブの両方 について、レポートおよび監視します。 ジョブ関連情報の保存については、nsrjobd は、/nsr/res/jobsdb にその RAP データベースを管理します。こ のデータベースのサイズが継続的に大きくなることを防ぐため、データベースには、サイズの上限とデータのリテン ション期間が設定されています。完了ジョブに関するデータは、NetWorker GUI に管理されている SQL データ ベースにマイグレートされ、それから、RAP データベースからの削除対象と見なされます。リテンション期間と データベースサイズの値は、nsrd の RAP データベースの NSR リソースに保存されます。これらは、管理者によっ て構成することができます。NetWorker の RAP データベースとは対照的に、nsrjobd のデータベースは、 nsrjobd で独自に使用する不透明なデータ保存と見なされ、したがって、その内容を参照または管理するツールは ありません。 nsrd(8) が起動およびシャットダウンされると、nsrjobd は、自動的に起動または停止されます。これは手動で 起動するものではありません。 nsrjobd は、クライアント側の nsrexecd(8) を使用してリモート実行しますので、コマンド実行を要求する NetWorker サーバは、クライアントのサーバファイルにある必要があります。 ファイル /nsr/res/jobsdb nsrjobd の RAP データベースを保持するディレクトリ。 参照先 nsrd(8)、 nsrexecd(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 277 nsrjobd(8) 278 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsrlcpd(8) Maintenance Procedures nsrlcpd(8) 製品名(A-Z) nsrlcpd - NetWorker ライブラリ制御プログラムデーモン 形式 nsrlcpd -s server -N mmgd_daemon_num -n lcpd_daemon_num 機能説明 nsrlcpd デーモンは、NetWorker メディア管理デーモン nsrmmgd に対し、均一なライブラリインタフェースを 提供します。nsrlcpd は、クラス固有のプロトコルを実装して、NetWorker でサポートされるライブラリクラス と通信します。このライブラリクラスには、以下のものが含まれます。 o SCSI ケーブル、ファイバチャネル SAN、または、NDMP サービスを介して接続されている SCSI メディア チェンジャ。 o Microsoft リムーバブルストレージサブシステム。 o 標準テープライブラリ(STL)。" サイロ " サブシステムと呼ばれることもあります。 o AlphaStor メディア管理サブシステム。 nsrlcpd は、ライブラリサブシステム内で移動およびリソースへのアクセスの制御を提供する、ライブラリサブシ ステムメディア、スロット、ドライブ、ポートリソースを管理します。 NetWorker メディア管理サービスは、NetWorker サーバの構成リソースデータベースに定義されている仮想 ジュークボックスインスタンスごとに、1 つの nsrlcpd デーモンを起動します。各 nsrlcpd デーモンは、ライブ ラリサブシステムインタフェースにアクセスする NetWorker ストレージノード上で起動されます。nsrlcpd デー モンが起動されると、以下の機能が提供されます。 o 構成情報を受け取り、ライブラリに対してアクセスおよび制御する機能。 o 制御可能なリソースとして、レポートライブラリコンポーネントおよび特性。 o ライブラリ内のレポートにアクセス可能なメディア。 o NetWorker アプリケーションによって使用されるメディアの割り当ておよび割り当て解除。 o 読み取りおよび書き込みデバイスへのメディアのロードおよびアンロード。 o ライブラリシステムへのメディアのデポジットおよびウィズドロウ。 nsrlcpd デーモンは、ネットワークの境界を超えて、RPC ベースのライブラリ制御プログラムサービスを提供しま す。nsrlcpd によって提供される RPC プログラム番号は 390429 です。複数のインスタンスをサポートする場合、 RPC サービス登録中に nsrlcpd によって使用される RPC バージョン番号は、100 に nsrlcpd デーモン番号を乗じ、 1 を加えます。これが基本バージョンになります。たとえば、"nsrlcpd -s NetWorkerServer -N 1 -n 2" コ マンドとともに起動された nsrlcpd プロセスは、プログラム番号 390429、バージョン番号 201 で登録されます。 オプション -s server 制御 NetWorker サーバを指定します。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 279 nsrlcpd(8) -N mmgd daemon num nsrmmgd デーモン番号を指定します。 -n lcpd daemon num nsrlcpd デーモン番号を指定します。 ファイル /nsr/logs/daemon.raw nsrlcpd および他の NetWorker デーモンが、NetWorker のイベントメカニズムでは記録できないさま ざまなエラー状態に関する情報を送信するファイル。 参照先 nsr(8)、 nsr_service(5)、 nsr_render_log(8)、 nsrmmgd(8) 280 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsrlic(8) Maintenance Procedures nsrlic(8) 製品名(A-Z) nsrlic - NetWorker ライセンスレポートコマンド 形式 nsrlic [ -vi ] [ -s server ] 機能説明 nsrlic コマンドは、NetWorker サーバで現在アクティブなすべてのライセンス情報に関するレポートを生成しま す。このコマンドは、NetWorker リソースデータベースに問い合わせし、標準出力の結果を一定のフォーマットで 表示します。 nsrlic プログラムは、次の情報をレポートします。 - 標準クライアントライセンス数 - 使用された標準スタンダードライセンス数 - 仮想クライアントの物理ノードから借用した標準クライアントライセンス数 - 残りの標準クライアントライセンス数 - 指定した NetWorker サーバに接続された標準クライアントのリスト - 指定した NetWorker サーバで定義された標準クライアントのリスト - プラットフォーム別にリストされたクライアント数 nsrlic プログラムは、仮想クライアントの物理ホストと NDMP クライアントの次の情報をレポートします。 - ライセンス数 - 使用されたライセンス数 - 残りのライセンス数 - 指定した NetWorker サーバに接続されたクライアントのリスト ライセンス取得が必要なアプリケーションが存在する場合、nsrlic も同様の方法でレポートします。しかし、こ の場合、ライセンスが有効でない限り、または、接続されたクライアントがこのようなアプリケーションのライセン スカウントを使用していない限り、出力には参照情報が含まれません。 オプション -i 対話モードを選択します。このモードでは、異なるレポートを要求し、情報を更新し、異なるサーバに切 り替えることができます。別の connect コマンドが実行されるまで、情報は一度要求され、キャッシュ保 存されます。 -s server 問い合わせる NetWorker サーバを選択します。デフォルトでは、ローカルシステム上のサーバに問い合 わされます。 -v 冗長モードを選択します。ライセンス数またはクライアント数に加え、接続および定義されたクライアン トのリストが収集および表示されます。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 281 nsrlic(8) 使用方法 インタラクティブモードでは、次のコマンドがサポートされています。 connect [ server ] 指定された server. に接続します。これは、デフォルトではローカルシステム上のサーバです。 detail 詳細なレポートを出力します。接続クライアント (NetWorker に保存されているクライアント ) のリス ト、および、定義済みクライアント (NetWorker サーバで定義されているが、まだ保存されていないクラ イアント ) のリストを表示します。 help 使用可能なコマンドのリストを表示します。 summary 要約レポートを表示します。 ? オンラインヘルプと同じです。 quit 直ちに nsrlic. を終了します。 診断 nsrlic は、このコマンドには有効ではない文字が使用された場合に、利用可能なオプションを記述した「usage」 メッセージを表示します。 command not found コマンドがサポートされていないことを示します。 RPC エラー : リモートシステムエラー RPC エラー : プログラムが登録されていませんこのメッセージは、指定されたシステム上の NetWorker サーバへ接続 する際に、問題が発生したことを意味します。nsrlic コマンドでは、NetWorker デーモンが実行してい る必要があります。NetWorker デーモン (nsrd) を起動し、nsrlic を返します。nsrd が実行されてい ると、サーバのリソースの限界に達する可能性があります(たとえば、メモリが不足している、あるいは プロセスが存在しないなど)。 参照先 282 nsrd(8), nsradmin(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsrls(8) Maintenance Procedures nsrls(8) 製品名(A-Z) nsrls - NetWorker インデックスファイルの統計をリスト 形式 nsrls [ { クライアント名 ... | -m } ] 機能説明 nsrls は、指定されているオプションなしで使用された場合、UNIX ファイルに割り当てられているキロバイト数 について、オンラインインデックスのレコード数およびオンラインインデックスの使用状況を出力します。管理者 は、このコマンドを使用して、クライアントによって保存されたファイル数を設定することができます。 オプション -m オプションとともに起動された場合、nsrls は、メディアデータベースの情報を出力します。メディアデータ ベースには、以下の 4 つの統計が関連づけられています。内部ファイル ID(Fid)、ファイルのサイズ(Size)、 ファイル内の論理レコード数(Count)、内部ファイルの説明的な名前(Name)。 内部ファイルは次のように解釈されます。 セーブセットファイル 実データを保存する内部レコードファイルがあります ( たとえば、ss など )。 ボリュームファイル ボリュームを保存する内部レコードファイルがあります ( たとえば、vol など )。 インデックスファイル これらの内部 b-tree インデックスファイルは、メディアデータベースクエリの最適化に使用されるイン デックスレコードを保持します。これらのファイルの名前には、拡張子 "_i*" が含まれています ( たとえ ば、ss_i0、vol_i1 など )。 一時ファイル これらのファイル ( ファイル名が "temp_*" で始まる ) には、ソート中に使用される一時レコードが含ま れます。一時ファイルは、データベースが変更中のときにのみ存在します。 内部ファイルの数、名前、機能、解釈は、任意の時点で変更することができます。 引数リストが空の場合、認識されているすべてのクライアントの統計が印刷されます。 使用例 % nsrls -m Database id 0: /nsr/mm/mmvolume Fid | Size | Count | Name -----------------------------------------0 | 16 KB | 6 | vol 1 | 136 KB | 484 | ss 2 | 16 KB | 6 | vol_i0 3 | 16 KB | 5 | vol_i1 4 | 16 KB | 5 | vol_i2 5 | 16 KB | 5 | vol_i3 6 | 16 KB | 0 | vol_i4 7 | 24 KB | 484 | ss_i0 8 | 24 KB | 484 | ss_i1 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 283 nsrls(8) 9 | 10 | 11 | 16 KB | 24 KB | 8 KB | 164 | ss_i2 483 | ss_i3 1 | temp_0 % nsrls jupiter /space2/nsr/index/jupiter: 292170 records requiring 50 MB /space2/nsr/index/jupiter is currently 100% utilized 参照先 nsr_layout(5)、 nsrindexd(8) 診断 ... は登録されたクライアントではありません 指定されたクライアントは、有効な NetWorker クライアントではありません。 284 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsrmm(8) Maintenance Procedures nsrmm(8) 製品名(A-Z) nsrmm - NetWorker メディア管理コマンド 形式 nsrmm [ -C ][ -v | -q ][ -s server ][ -f device ] nsrmm -m [ -v | -q ][ -s server ][ -f device ][ -r ] [ volume ] nsrmm -l [ -v | -q ][ -s server ][ -f device ][ -myB ] [ -e forever ][ -c capacity ] [ -o mode ][ -b pool ] [ -R | volume ] nsrmm -H -f device [ -v | -q ][ -s server ][ -y ] nsrmm { -u | -j }[ -v | -q ][ -s server ][ -y ] [ -f device | ボリューム .. ] nsrmm -p [ -v | -q ][ -s server ][ -f device ] nsrmm { -d | -o mode }[ -v | -q ][ -s server ][ -Py ] [ -S ssid[/cloneid] | -V volid | ボリューム ... ] nsrmm -S ssid[/cloneid] [ -w browse-time ] [ -e retention- time ] 機能説明 nsrmm は、NetWorker サーバおよびストレージノードで使用されるメディアとデバイス(テープ、ディスク、 ファイル)を管理するコマンドラインインタフェースです。 ボリュームは、テープやディスクカートリッジなどの物理的なメディアを表します。ファイルタイプのデバイスの 場合、ボリュームはファイルシステム上のディレクトリを表します。ファイルの作成または削除時に、NetWorker は、そのディレクトリに対して排他的な使用権を必要とします。NetWorker システムでは、ファイルを保存した ユーザーと保存場所が記録されているので、ファイルを簡単にリカバリできます。NetWorker が管理するボリュー ムには、オペレータが選択したボリューム名(ボリュームラベルともいう)が付いています。ボリューム名は、ボ リュームを最初にシステムに導入するときに指定します。ボリュームラベルは、ラベルを再度書いたときのみ変更 されます。後でわかるように、ボリューム名を記入した外部ラベルをボリュームに付けておく必要があります。リ カバリなどでボリュームが必要になると、NetWorker は、ボリューム名でボリュームを参照します。 NetWorker システムは、保存されたユーザーファイルとボリュームの対応を示すインデックスを自動的に管理しま す。また、NetWorker は、ボリュームの容量など、ボリュームに関連する属性も記録します。 NetWorker サーバは、リカバリの場合にはボリュームの名前を指定してボリュームのマウントを要求します。保存の場 合には、任意の書き込み可能なボリュームのマウントを要求します。これらのリクエストは、nsr_notification(5) 機構を介して送信されます。NetWorker Management Console の [ 管理者 ] ウィンドウまたは nsrwatch(8) コマンドは、保留中のマウントリクエストの監視に使用します。通常、リクエストはシステムコンソールだけでな く、ファイルにも書き込まれます。ジュークボックス ( ボリュームのロードとアンロードを自動的に行うデバイス ) を コントロールするソフトウェアにも、同じリクエストを入力として使用できます。 nsrmm コマンドが使用可能になる前に(つまり、データの保存やリカバリが可能になる前に)、少なくとも 1 つの デバイスが NetWorker サーバに構成されている必要があります。NetWorker 構成は、NetWorker Management Console の[管理]ウィンドウまたは nsradmin(8) コマンドで、NetWorker がインストールされた後に変更で きます。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 285 nsrmm(8) オプション -B ラベルを付けるボリュームに読み取り可能な NetWorker のラベルが付いていないかどうかを検査します。 ボリュームにラベルを付ける前に、ボリュームラベルの読み取りを試行します。このオプションを指定し たときに、ボリュームに有効なラベルがあり、そのラベルが現在使用中のデバイスで読み取り可能な場合 には、ラベル操作は取り消され、エラーメッセージが表示されます。現在のデバイスで読み取り可能なラ ベルがない場合には、ボリュームにラベルが付けられます。このオプションは、nsrmmd(8) リクエストで 自動的にボリュームラベルを設定するときに、nsrd(8) によって使用されます。 -b pool ボリュームが属するプールを指定します。-b pool には、nsrd. に現在登録されている任意のプールを指 定できます。指定できる値は、NetWorker Management Console のメディアディスプレイの左側のペ インからメディアプールを選択すると表示できます。または、nsradmin(8) コマンドを使用しても表示 できます。プール名は、ボリュームに属するセーブセットを決定するときに nsrd によって参照されます。 このオプションを省略すると、Default プールから自動的にボリュームが割り当てられます。ボリューム 名を指定せずにプール名を指定すると、プールの label template リソースに関連する次のボリューム 名を使用します。 -C NetWorker 構成済みデバイスのリストと、デバイスに現在マウントされているボリュームを表示します。 このリストには、実際のデバイスとボリュームではなく、サーバに割り当てられたデバイスとボリューム だけが表示されます。-p このオプションを使用すると、ボリュームラベルが検査されます。-C は、デ フォルトのオプションです。 -c capacity デフォルトのボリューム容量を変更します。NetWorker では、通常はデバイスタイプに定義されているデ フォルトの容量を使用します。このオプションを使用すると、このデフォルトが変更されます。スペック のフォーマットは、number multiplier です。multiplier は、‘K’(1024 バイト )、‘M’(1000 KB)、 ‘G’(1000 MB) のいずれかになります。小文字も使用できます。また、スペースや、K、M、または G の後 に B を付けることもできます。number は数値で、最大 3 桁までの整数または実数が使用できます。 -d NetWorker データベースからクライアントファイルインデックスとメディアデータベースエントリを削除 します。-S ssid/cloneid と組み合わせて使用することで、特定のセーブセットを削除できます。使用 する ssid は、あいまいさを排除するために長い形式で指定できることに注意してください。長い形式の ssid は、-r "ssid(53)" を指定して mminfo を実行することで取得できます。この使用方法の詳細に ついては、mminfo manpage を参照してください。このアクションを実行しても、ボリュームは破棄され ません。ボリュームとそのユーザーファイルを参照するために、NetWorker が使用している情報が削除さ れます。このオプションを使用すると、NetWorker データベースのサイズをコントロールできます。 -e time -S オプションと一緒に使用すると、指定したセーブセットまたはセーブセットのクローンインスタンスの リテンション時間を設定できます。リテンション時間は、nsr_getdate(8) 関数で許可されている形式で 指定する必要があります。クローンの ID が指定されていないと、すべてのクローンのインスタンスが指定 されたリテンション時間で更新されます。セーブセットのリテンション時間は、リカバリ可能なクローン インスタンスの最長の保存期間を表します。クローンインスタンスにブラウズ時刻よりも短いリテンション 時間を設定することもできます。しかし、セーブセットのリテンション時間を設定しても、ブラウズ可能 なセーブセットがリサイクル可能になりません。ブラウズ時刻の詳細については、-w オプションを参照し てください。ボリュームと一緒に使用する場合、time の値が forever であれば、ラベルの付いたボ リュームはアーカイブボリュームになります。これ以外の time の値は、ボリュームに使用できません。 -f device デバイスを明示的に指定します。複数のデバイスが構成されている場合、デフォルトでは、nsrmm は最初 のデバイスを選択します。このオプションを使用すると、nsrmm による選択を変更できます。 -H 286 指定したデバイスでソフトウェアリセットを実行します。そのデバイスの実行中のオペレーションは中断 され、データが消失する可能性があります。このオプションは、物理デバイスではなく、内部 Networker デバイスの状態をリセットします。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsrmm(8) -j デバイスからボリュームを排出します。このオプションはアンマウントオペレーションと似ていますが、 この場合は、可能であればボリュームもデバイスから物理的に排出されます。この機能は、ディスクデバ イス、テープなどのデバイスタイプではサポートされていません。注意:j オプションはアイドルモード のデバイス以外では使用しないでください。j オプションをアクティブデバイスで使用するとコアダンプ が発生する可能性があります。 -l NetWorker で使用および認識されるように、ボリュームにラベルを付けます ( 初期化します )。オペレー タまたはジュークボックスによって所定のボリュームがデバイスにロードされた矣でないと、ラベル付け はできません。複数の有効なデバイスが存在する場合は、[ -f device ] を指定して、ラベルオペレー ションで使用するデバイスを示します。 -m ボリュームをデバイスにマウントします。マウントは、ボリュームがデバイスに挿入され、ラベルが付け られた後に実行されます。ラベルのないボリュームはマウントできません。複数の有効なデバイスが存在 する場合は、[ -f device ] を指定して、マウントオペレーションで使用するデバイスを示します。ラ ベル付けとマウント操作は、1 つのコマンドで実行できます。例を参照してください。 -o mode ボリューム、セーブセット、またはセーブセットのクローンインスタンスのモードを設定します。ここで、 mode は、[not]recyclable、[not]readonly、[not]full、[not]offsite、[not]manual、 [not]suspect のいずれかです。[not]recyclable モードは、ボリューム、セーブセット、およびセー ブセットのクローンインスタンスに適用できます。ボリュームは、そのボリューム上にあるすべてのセー ブセットがリサイクル可能(recyclable)である場合にリサイクル可能になります。セーブセットは、 すべてのセーブセットのクローンインスタンスがリサイクル可能になったときにリサイクル可能になりま す。そのため、最後のリサイクル不可能なセーブセットのクローンインスタンスをリサイクル可能にする と、セーブセットとボリュームもリサイクル可能になります。また、リサイクル可能なセーブセットのク ローンインスタンスをリサイクル不可能にすると、関連するセーブセットやボリュームも強制的にリサイ クル不可能になります。セーブセットがリサイクル不可能である場合は、少なくとも 1 つのセーブセット のクローンインスタンスがリサイクル不可能になります。そのため、セーブセットのすべてのクローンイン スタンスが期限切れであり、特定のクローンインスタンスをリカバリする必要がある場合は、-e オプション とともに -S セーブセット ID/ クローン ID を使用して、その特定のセーブセットのクローンインスタンス のクローン保存時間を将来の時点にリセットしてから、そのセーブセットをリサイクル不可能にする必要 があります。セーブセットをリサイクル不可能に設定しないでください。これはセーブセットを一度リサ イクル可能に設定すると、関連するセーブセットに対応するボリュームがすべて上書きされる可能性があ るためです。セーブセットを一度リサイクル可能にすると、関連するすべてのセーブセットがリカバリ可 能であるという保証が得られなくなります。たとえば、インクリメンタルセーブセットがフルセーブセッ トに依存している場合などです。フルセーブセットは、従属しているすべてのセーブセットがそれぞれの 保存時間を経過するまで、リサイクル可能とマークされません。ただし、関連するすべてのセーブセット でそれぞれの保存時間を経過するとすべてのセーブセットがリサイクル可能になります。これらのセーブ セットのいずれか 1 つを上書きできます。他のセーブセットをすべてリサイクル不可能にすると、元の データを完全に復元できる保証がなくなります。セーブセットをリサイクル不可能に設定すると、保存時 間が経過していないクローンインスタンスだけがリサイクル可能に戻ります。[not]readonly、 [not]offsite、[not]full および [not]manual モードは、ボリュームにのみ適用されます。 [not]manual モードは、-l オプションと一緒に使用した場合にのみ有効になります。[not]suspect モードは、セーブセットのクローンインスタンスにのみ適用されます。そのため、これは -S セーブセット ID だけでなく、-S セーブセット ID/ クローン ID と一緒に指定する必要があります(セーブセットの各 インスタンスには、オリジナルの場合にもクローン ID があることに注意してください)。ボリューム単位 のフラグについては、nsrim(8) を参照してください。特定のセーブセットクローンからデータをリカバ リしているときに、recover(8) がメディアエラーを検出すると、suspect フラグが自動的に設定されます。 -P -d オプションと一緒に使用すると、対応するファイルインデックスのエントリが削除されます。メディア データベースのエントリは削除されません。scanner(8) コマンドを使用すると、ファイルインデックス のエントリをリカバリできます。 -p ボリュームラベルを検査し、出力します。外部ボリュームラベルが内部ラベルと一致するかどうかを確認 するには、ドライブにボリュームをロードし、このオプションを使用して、ラベルのボリューム名を表示 します。マウントされているボリュームをアンマウントして、ラベルを検査します。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 287 nsrmm(8) -q サイレントモード。このオプションを使用すると、nsrmm は、要求された操作の実行時に、必要な情報だ けを出力します。通常は、エラーメッセージだけが出力されます。 -R ボリュームのラベルを書き換えます。このオプションを使用すると、ボリュームラベルが再書き込みされ、 ボリュームに保存されていたユーザーファイルの NetWorker インデックスがすべて削除されます。ボ リュームの使用状況に関する情報は、いくつか保持されます。 -r 読み取り専用としてボリュームをマウントします。NetWorker がボリュームに書き込みを実行できないよ うにするには、そのボリュームをマウントする際に読み取り専用フラグを指定します。full とマークされ たボリュームと読み取り専用モード (-o readonly) のボリュームは、自動的に読み取り専用としてマウン トされます。 -s server nsrmm オペレーションを実行する NetWorker サーバを指定します。サーバの選択については、nsr(8) を 参照してください。 -S ssid NetWorker データベースのセーブセットを変更(-o)または削除(-d)します。また、指定されたセー ブセットレコードのブラウズ時刻(-w で指定)またはリテンション時間(-e で指定)の変更にも使用し ます。使用するセーブセット ID は、あいまいさを排除するために長い形式で指定できます。 長い形式の ssid は、-r "ssid(53)" を指定して mminfo 実行することで取得できます。長い形式の セーブセットレコードについてのクエリーとレポートの詳細については、mminfo man-page を参照して ください。セーブセットはセーブセットの ID ssid で識別します。セーブセットのインスタンス(クローン) は、セーブセット ID/ クローン ID の形式で指定できます(ただし、オプション -w に対して使用する場 合はこの指定は無視されます)。セーブセットやクローンの ID の判別には mminfo(8) プログラムを使用 する場合もあります。 -u ボリュームをアンマウントします。ボリュームをデバイスからアンロードする場合には、その前に必ず、 ボリュームをアンマウントしなければなりません。 -V volid -d オプションと一緒に使用すると、NetWorker データベースからボリュームが削除されます。ボリュー ムはボリューム ID、すなわち volid で識別します。mminfo(8) コマンドは、ボリューム ID の判別に使 用できます。 -v 冗長モード。このオプションを使用すると、NetWorker サーバは、操作の進行に合わせて、多くの情報を 出力します。 -w browse time 特定のセーブセット (-S オプションで指定 ) のブラウズ時刻を指定します。セーブセットがリカバリ可能 になると、ブラウズ時刻は変更されないことに注意してください。ブラウズ時刻は、nsr_getdate(8) 関 数で許可される形式で指定する必要があります。ブラウズ時刻は、セーブセットレコードの挿入時刻より も後でなければなりません。また、リテンション時間よりも後にすることはできません。-e オプションを 使用しないと、セーブセットレコードにある保存時刻が指定したブラウズ時刻との比較に使用されます。-e リテンション時間の詳細については、オプションを参照してください。 -y 損傷の可能性がある操作を実行する前に、確認のプロンプトを表示しません。このオプションを使用する 場合には、十分に注意してください。 使用例 新しいテープのラベル付け : たとえば、mars.001 という名前の新しいテープを NetWorker システムで使用する場合には、空のドラ イブにテープをロードして、次のコマンドを実行します。 nsrmm -l mars.001 288 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsrmm(8) テープに mars.001 というラベルが付き、対応する NetWorker インデックスエントリが作成されます。 mminfo(8) コマンドを使用すると、ボリュームデータベースを検索して、ボリューム情報を表示できます。 mminfo -m テープのマウント : NetWorker ボリュームをマウントするには、-m オプションを使用します。ボリュームをマウントする前 に、ラベルを付けて、ドライブにロードしておく必要があります。 nsrmm -m マウントするときに、ボリューム名の指定もできます。 nsrmm -m mars.001 指定したボリューム名とメディアに記録されている名前が一致しないと、ボリュームはマウントされません。 ボリュームをマウントすると、そのボリュームが NetWorker で使用できるようになります。nsrmmd(8) では、ボリュームが必要な際にデータを誤って消失しないようにボリュームラベルを再度読み取って確認 します。ボリュームは、サーバがクラッシュからリカバリする場合にも、自動的に検査されてマウントさ れます。 テープのラベル付けとマウント : -m オプションと -l オプションを使用すると、1 回の nsrmm コマンドでボリュームにラベルを付けたうえ でマウントできます。次の例では、ボリュームに mars.003 というラベルを付けて、/dev/nrst0 という デバイスにマウントしています。 nsrmm -m -l -f /dev/nrst0 mars.003 ボリュームのアンマウントまたは排出 : ボリュームをアンマウントする必要がある場合は、デバイスでボリュームを物理的に排出できるかどうか に応じて、-u オプションまたは -j オプションを使用します。 nsrmm -u 複数のボリュームがマウントされている場合には、ボリューム名またはデバイスを指定して、必要なボ リュームを選択できます。次の例では、mars.003 という名前のボリュームを排出します。 nsrmm -j mars.003 カレントボリュームの表示 : -C オプションを使用すると、構成済みのデバイスとマウントされているボリュームが line 表示されま す。これはデフォルトオプションです。 nsrmm -C ボリュームの削除 : 保存されているボリュームおよびユーザーファイルに対する参照を NetWorker インデックスから削除す るには、-d オプションを使用します。このオプションを使用しても、ボリュームが物理的に修正されるこ とはありません。これは、物理ボリュームが破棄された場合にのみ使用します。NetWorker ファイルイン デックスと NetWorker メディアインデックスからボリューム情報を削除すると、スペースが解放されま す。ただし、ボリューム自体を除去したときに解放されるスペースよりは少なくなります。解放されるス ペースの量は、ボリュームに保存されているユーザーファイルの数によって異なります。次の例では、 mars.003 のボリューム情報を削除します。 nsrmm -d mars.003 scanner(8) コマンドを使用すると、データベースのエントリーを再構築できます。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 289 nsrmm(8) ファイルインデックスエントリーの削除 : ファイルインデックスには、NetWorker によって保存された各ファイルに関する情報が記録されていま す。サイズの制約上、ファイルインデックスからの情報の削除が必要となる場合があります。ボリューム またはセーブセットを削除すると、対応するファイルインデックスエントリーも削除されます。削除時に -P オプションを指定すると、ファイルインデックスを削除しても、ボリュームのメディアデータベースの エントリーは削除されません。 次の例は、ボリュームのすべてのファイルインデックスエントリーを削除します。mars.001: nsrmm -d -P mars.001 scanner(8) コマンドを使用すると、ファイルインデックスをリカバリできます。 参照先 nsr(8), nsr_getdate(3), nsr_layout(5), nsr_device(5), nsr_notification(5), mminfo(8), mmlocate(8), nsrmmd(8), nsradmin(8), nsrim(8), recover(8), scanner(8) 診断 type family volume mounted on: device が書き込み可能になりました タイプとファミリに示されたメディア(8mm テープなど)のデバイスで -m(マウント)オプションが正し く実行されました。 'saveset' は有効なセーブセット ID ではありません 無効な形式のセーブセット ID が指定されました。インスタンスへの参照がないセーブセットを指定する場 合には 1 つの値を指定し、セーブセットとクローン(インスタンス)の対を指定する場合には、2 つの値を スラッシュ(/)で区切る必要があります。 名前が重複しています。新しい名前を選択するか、古い名前を削除してください 2 つのテープに同じ名前を付けることは認められていません。 名前を再使用したい場合は、-d オプションを 使用してインデックスからそのボリュームを削除します。 という新しいラベルで上書きしてよろしいですか ? ボリュームラベルの変更が要求されました。処理を続行すると、テープ上の既存のデータはすべて上書き されます。 タイプファミリボリュームのファイルインデックスエントリーを削除しますか ?... 確認後、ファイルインデックスエントリーが削除されます。 volume はメディアインデックスにありません ボリュームに対応するエントリーがメディアインデックスにないため、-m コマンドを使用できません。最 初にラベルを作成したときに違う名前を付けているか、削除されている可能性があります。 有効な family「ラベル」がありません 指定されたデバイスに、有効な NetWorker ラベルのあるテープまたはディスクがありません。 290 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsrmmd(8) Maintenance Procedures nsrmmd(8) 製品名(A-Z) nsrmmd - NetWorker のメディアマルチプレクサデーモン 形式 nsrmmd [-v][-s サーバ ][-r システム ] 数字 機能説明 nsrmmd デーモンはストレージノードデーモンであり、ネットワークでのメディアマルチプレクシングオペレー ションの save および recover を担当します。 nsrmmd デーモンは、次の処理を実行します。 o バックアップ情報を NetWorker クライアントから受信する。 o データをデバイス(ボリューム)に書き込む。 o デバイス(ボリューム)に書き込まれたデータを追跡するために、追跡情報を NetWorker サーバに送信する。 o リカバリ時に、クライアントのリクエストに応じてデータをデバイス(ボリューム)から読み込む。 nsrmmd の RPC プログラム ID は 390104 で、デーモンのバージョン番号は 5 です。nsrmmd の複数のインスタン スをサポートする場合 ( 同時に使用可能なデバイスのサポート機能が有効の場合 )、デーモン番号は 100 加算され ます。最初のデーモンは 105 として登録され、2 番目は 205 となります。 nsrd によって、有効なデバイス 1 つに対して 1 つの nsrmmd が自動的に開始されます。マウントリクエストの保 留中に、追加の nsrmmd デーモンを開始できます。デーモンの数を変更するには、有効なデバイスの数を変更します。 オプション -n number デーモンの数を指定します。 -s server 制御サーバを指定します。このオプションは、ストレージノードで使用されます (nsr_storage_node(5) を参照 )。 -r system 一部の nsrmmd プログラムはサーバ上で実行されますが、ネットワークデーモン管理プロトコル (NDMP) システムに接続されたデバイスを制御します。そのような nsrmmd インスタンスには、制御するシステムを 指定するためにオプションの -r 引数があります。 -v 冗長モード : デーモンが実行している処理に関するメッセージを出力します。 参照先 nsr(8)、 nsr_layout(5)、nsr_service(5)、 nsr_storage_node(5)、 nsrd(8)、 nsrmm(8)、 mm_data(5) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 291 nsrmmd(8) 292 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsrmmdbasm(8) Maintenance Procedures nsrmmdbasm(8) 製品名(A-Z) nsrmmdbasm - メディアデータベースを保存およびリカバリするための NetWorker モジュール 形式 nsrmmdbasm [ 標準アプリケーション特定モジュール引数 ] 機能説明 nsrmmdbasm は、NetWorker メディアマルチプレクシングのデータベースファイルの保存とリカバリを支援する 標準の外部 ASM(アプリケーション特定モジュール)です。 ASM および [standard-asm-arguments] の一般的な説明については、uasm(8) を参照してください。 nsrmmdbasm は、nsrmmdbd(8) または mmrecov(8) 操作によってのみ呼び出されます。 次のような場合、nsrmmdbasm が実行する機能は、NetWorker アプリケーションに固有のものです。 保存がアーキテクチャ独立型の場合 : データベースコードによって実装される高速アクセス方法およびデータ構造は、マシンに依存します。こ の ASM は、レコードだけをアーキテクチャに依存しない方法で保存します(アクセスインデックスは保存 しません) 。したがって、あるマシンアーキテクチャから保存された NetWorker メディアデータベース が、別のマシンアーキテクチャに復元される場合があります。 保存が節約型の場合 : 変更されたレコードだけが保存され、内部インデックスは保存されないため、ネットワーク帯域幅とテー プ使用量をかなり節約できます。 この ASM のリカバリ操作は、保存操作と逆の操作になります。 ファイル /nsr/mm/.nsr このディレクティブファイルは、通常の保存操作時に、ディレクトリ内のほとんどのファイルをスキップ させます。nsrmmdbasm はこのディレクティブを無視します。 /nsr/mm/mmvolume6 この ASM によって保存およびリカバリされたメディアデータベースがあるディレクトリです。 /nsr/mm/mmvolume6.r nsrmmdbd(8) が新しいメディアデータベースの構築を完了するまで、リカバリされたメディアデータ ベースの内容を保存する一時ファイル。 /nsr/mm/mmvol<n> データをバックアップするときに ASM が読み込む一時ファイルです。ファイル名に 6 桁の 16 進数 <n> が 追加されて、一意のファイル名が作成されます。 /nsr/mm/volume.tmp リカバリ中に、古いメディアデータベースのスキーマを現在のスキーマに変換するときに作成される一時 ファイル。 参照先 nsr(5)、 nsr_layout(5)、 mmrecov(8)、 nsrmmd(8)、 nsrmmdbd(8)、 nsrindexasm(8)、 recover(8)、 savegrp(8)、 uasm(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 293 nsrmmdbasm(8) 294 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsrmmdbd(8) Maintenance Procedures nsrmmdbd(8) 製品名(A-Z) nsrmmdbd - NetWorker メディア管理データベースデーモン 形式 nsrmmdbd 機能説明 nsrmmgd デーモンは、nsrd(8) および nsrmmd(8) デーモンに RPC ベースのデータベースサービスを提供します。 また、NetWorker クライアントに対して照会のみのアクセスを提供します。nsrmmdbd によって提供される RPC プログラム番号は 390107 です。nsrmmdbd によって提供される RPC 番号は 3、4、5 です。Nsrmmdbd は、通常 nsrd(8) によって開始されます。 このデーモンは、ディレクトリ /nsr/mm/mmvolume6 にある「ボリューム、セーブセット、クライアント ID デー タベース」を管理します。このデータベースの主目的は、どのバックアップボリュームにどのセーブセットがある かを記録することです。また、クライアント名と内部で使用するクライアント ID とのマッピングも記録していま す。データベース内のセーブセットレコード、ボリュームレコード、およびクライアント ID マップレコードには、 さまざまな方法でアクセスできます。 ファイル /nsr/mm/mmvolume6 メディアデータベースがあるディレクトリ。 /nsr/mm/cmprssd パフォーマンスとスペース上の問題から、データベースは定期的に再構築(または圧縮)されます。この ファイルは、データベースを圧縮するたびに作成されます。これに対応する ctime は、次にデータベースを 圧縮する時間を決定するために使用されます。データベースの圧縮は、このファイルを削除したときと、 nsrim を実行したときに行われます。この処理を NetWorker サーバでデータの保存やリカバリを行って いるときに実行することは推奨しません。 /nsr/mm/mmvol<n> この一時ファイルは、メディアデータベース情報を保存するために作成されます。この情報は、 nsrmmdbasm(8) によってボリュームに保存されます。ファイル名に 6 桁の 16 進数 <n> が追加されて、 一意のファイル名が作成されます。 /nsr/mm/mmvolume6.r メディアデータベースがリカバリされるときに読み取られるファイル。このファイルは nsrmmdbasm に よって作成されます。 /nsr/mm/volume.tmp メディアデータベースをリカバリまたは圧縮するときに作成される一時ディレクトリ。 /nsr/mm/nsrim.prv この空のファイルは、NetWorker データベースの管理を行う目的による nsrim プログラムの直前の実行を 追跡するために使用します。 /nsr/logs/daemon.raw NetWorker デーモンがログメッセージを書き込むファイル。 参照先 mmrecov(8)、 nsr(8)、 nsrd(8)、 nsrim(8)、 nsrmmd(8)、 nsrmmdbasm(8)、 nsrmm(8)、 nsr_render_log(8)、 mminfo(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 295 nsrmmdbd(8) 診断 通常、nsrmmdbd 診断メッセージは /nsr/logs/daemon.raw ファイルに書き込まれます。 以下に示すメッセージ以外に、nsrmmdbd が診断情報を生成する場合があります。以下にメッセージ以外の診断情 報が生成された場合には、メディアデータベースに重大な問題が発生しています。このような情報が生成された場 合には、mmrecov(8) を使用して、メディアデータベースをリカバリする必要があります。 メディアデータベースの変換中です。しばらくお待ちください NetWorker 7.? (KeyStone) より前のリリースで作成されたメディアデータベースは、新しいデータ ベースフォーマットに一度変換する必要があります。データベースは現在のバージョンに変換されます。 メディアデータベースの変換が正常に完了しました 変換が正常に終了したときに表示されます。 メディア変換に失敗しました ! reason 変換が異常終了したときに表示されます。このメッセージの後に、詳しい原因が表示されます。メディア データベースの変換が完了するまで、NetWorker は使用できません。 メディアデータベースがデータを保存中です。しばらくお待ちください データベースのバックアップ時に、デーモンがそのレコードを一時ファイルにダンプしたときに表示され ます。データベースのダンプ中は、サービスが使用できません。 メディアデータベースがリカバリ中です。しばらくお待ちください デーモンがデータベースを再ロードしているときに表示されます。データの再ロード中は、サービスが使 用できません。 メディアデータベースは btree をチェックしています デーモンの再始動時に表示されます。始動時に、デーモンがデータベースの検索インデックスをチェック します。 メディアデータベースはデータベースの一貫性をチェックしています デーモンの再始動時に表示されます。始動時に、データ ベースの検索インデックスをチェックした後、 データベースに不完全なレコードがないかチェックします。 メディアデータベースが作業用に開かれています 上記のメッセージが出力された後に出力され、サービスが再開したことを示します。 メディアデータベースが閉じられました メディアデータベースが正しくシャットダウンした後に表示されます。 このプロセスのコピーがすでに実行中です ! nsrmmdbd(8) の別のコピーが実行中で、メディアデータベースに対して排他的なアクセス権を取得していま す。1 台のマシンでは、一度に複数の nsrmmdbd プロセスは実行できません。前の nsrmmdbd が正しく kill されていないと、このような状況が発生します。nsr_shutdown(8) か、あるいは ps(1) と kill(1) を使用 して、すべての NetWorker デーモンを終了させてから、nsrd(8) を再始動してください。 ロックファイルを開くことができません 内部エラーです。/nsr/tmp および /nsr/mm ディレクトリに対する権限をチェックしてください。 296 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsrmmgd(8) Maintenance Procedures nsrmmgd(8) 製品名(A-Z) nsrmmgd - ジュークボックスオペレーションを管理する NetWorker デーモン 形式 nsrmmgd 機能説明 The nsrmmgd デーモンは、nsrd NetWorker サーバの代理としてすべてのジュークボックスオペレーションを管 理する RPC ベースのサービスを提供します。 nsrd サーバは、ジュークボックスの状態を示す RAP リソースと、関連するデバイス、プール、処理を管理します。 nsrmmgd デーモンは、必要なジュークボックス操作が、nsrd で必要とするときに実際に正しく実行されるように するためのプロセスです。 nsrmmgd は、nsrd サーバと同じホストで実行します。同様のデーモンが少なくとも 1 つは実行されていることに なります。さまざまなジュークボックスに対する低いレベルでの制御やインタフェースを処理するには、nsrmmgd によって複数の nsrlcpd デーモン(有効なジュークボックスごとに 1 つ)を起動して制御できます。nsrmmgd が 管理する nsrlcpd プロセスは、複数のホストに分散さ れることがあります。これは、nsrlcpd がジュークボックスが有効になっているホストで実行されるためです。 nsrmmgd デーモンは、nsrd によって必要に応じて自動的に起動されるため、ユーザーが直接起動する必要はあり ません。ジュークボックスが設定されており、使用可能であることが nsrd によって検出されると、nsrd の起動プ ロセスの一部として nsrmmgd が起動されます。nsrd の起動時に使用可能なジュークボックスがない場合は、 ジュークボックスリソースが追加されたり、既存の使用不可能なジュークボックスリソースが使用可能になったり するまで、nsrmmgd は起動されません。 nsrmmgd の RPC プログラム番号は 390430 です。 ファイル /nsr/logs/daemon.raw nsrmmgd および他の NetWorker デーモンが、NetWorker のイベントメカニズムでは記録できないさま ざまなエラー状態に関する情報を送信するファイル。 参照先 nsr(8)、 nsr_service(5)、 nsr_render_log(8)、 nsr_op(5)、 nsrd(8)、 nsrlcpd(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 297 nsrmmgd(8) 298 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsrmon(8) Maintenance Procedures nsrmon(8) 製品名(A-Z) nsrmon - NetWorker のコマンドおよびデーモンをリモートで制御するコマンド 形式 nsrmon 機能説明 nsrmon コマンドは、NetWorker デーモンからのみ実行されます。nsrd(8) は、このコマンドを起動して、 nsrexecd(8) が実行されている NetWorker ストレージ・ノード上で他のコマンドやデーモンをリモートで管理し ます。リモートで起動されるコマンドやデーモンには、nsrjb(8) や nsrmmd(8) があります。ストレージ・ノー ドの詳細については、nsr_storage_node(5) を参照してください。 参照先 nsr(8)、 nsr_storage_node(5)、 nsrd(8)、 nsrexecd(8)、 nsrjb(8)、 nsrmmd(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 299 nsrmon(8) 300 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsrndmp_clone(8) Maintenance Procedures nsrndmp_clone(8) 製品名(A-Z) nsrndmp_clone - NetWorker およびネットワークデータ管理プロトコル(NDMP)を使用してセーブセットのク ローンを作成する 形式 nsrndmp_clone [ -v ] [ -p ] [ -s サーバ ] [ -J リカバリストレージノード名 + ] [ -b プール ] ] -y リテンション ] { -f ファイル | ボリューム名 ... } nsrndmp_clone [ -v ] [ -p ] [ -s サーバ ] [ -J リカバリストレージノード + ] [ -b プール ] [ -y リテンション ] -S { -f ファイル | ssid[/cloneid]... } nsrndmp_clone [ -v ] [ -p ] [ -s サーバ ] [ -J リカバリストレージノード + ] [ -b プール ] [ -y リテンション ] -S -t 開始時刻 [ -e 終了時刻 ] [ -c クライアント名 ] [ -g グループ名 ] nsrndmp_clone [ -v ] [ -p ] [ -s サーバ ] [ -J リカバリストレージノード + ] [ -b プール ] [ -y リテンション ] -S -e 終了時刻 [ -t 開始時刻 ] [ -c クライアント名 ] [ -g グループ名 ] nsrndmp_clone [ -v ] [ -p ] [ -s サーバ ] [ -J リカバリストレージノード + ] [ -b プール ] [ -y リテンション ] -V { -f ファイル | ボリューム ID... } nsrndmp_clone プログラムは、既存のセーブセットのコピーを作成します。これらのコピーは、そのコピーを保 存するボリュームが異なる点を除き、元のセーブセットと完全に同一です。コピーは異なるメディアボリュームに 配置されるので、単一コピーの場合よりも信頼性が向上します。コピーはすべての種類のメディアで作成できます (たとえば、8mm テープのセーブセットは LGTO Ultrium 2 テープにコピーできます)。ただし、nsrndmp_clone の操作の対象として使用するメディアは、すべて「クローンプール」にある必要があります。さまざまなプールタ イプについては、nsr_pool(8) を参照してください。 コマンドラインパラメータでボリューム名やボリューム ID を指定できますが、通常は、nsrndmp_clone は完全な セーブセットをコピーします。指定されたボリュームで開始するセーブセットは、完全にコピーされます。このた め、クローン操作時に、コマンドラインで指定されたボリューム以外に、ボリュームが必要になる場合があります。 逆に、指定されたボリュームに存在しているセーブセットが他の場所で開始している場合、クローンは作成されま せん。 nsrndmp_clone は、単純にボリューム複製を行うわけではありません。指定されたプールにある宛先ボリューム にフルセーブセットをコピーします。選択された最初の宛先ボリュームにコピーするセーブセット全体を格納でき ない場合は、別のボリュームが選択されます。これにより、各コピーに対して異なる種類のメディアを使用できま す ( たとえば、テープなどの可変長のボリューム )。 nsrndmp_clone プログラムは nsrmmd(8) と一緒に機能して、各セーブセットのクローンを指定されたボリュー ムに少なくとも 1 つ作成します。ボリューム名またはボリューム ID を指定する場合、そのボリュームにあるセー ブセットのコピーがソースとして使用されます。セーブセットが明示的に指定されると、複数のコピーが存在する セーブセットが自動的に選択されます ( オペレータの介入を必要とするボリュームよりも、ジュークボックスのボ リュームにあるセーブセットのコピーが先に選択されます )。ソースとして使用するセーブセットのコピー ( ク ローン ) も指定できます ( オプションセクションの -S オプションの説明を参照 )。 通常の NetWorker セーブセットを NDMP を経由してクローンするには、nsrndmp_clone プログラムを使用する こともできます。これは、-p オプションを使用して実行します。この場合、作成されるクローンセーブセットは不 透明な(opaque)セーブセットと呼ばれ、mminfo レポートのクローンフラグには「o」が表示されます。 NetWorker では、データのリカバリおよびスキャン時に、不透明なセーブセットは通常のセーブセットと同様に扱 われます。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 301 nsrndmp_clone(8) ストレージノード間のクローンは、ボリュームからの読み取りを行うソースノード上の NDMP テープサーバと、ボ リュームへの書き込みを行うターゲットノード上の NDMP テープサーバによって実行されます。ソースノードは、 ソースボリュームの場所によって決まります。ソースボリュームの場所は、ボリュームが現在マウントされている位 置、または、アンマウントされている場合にはその「location」フィールドに指定された位置(mmlocate(8)) を 参照)です。クローンのターゲットノードは、クライアントリソースの「clone storage nodes」属性によって、 優先順位の高いものから順に決定されます。これらの属性が使用される方法およびその他のストレージノード情報 の詳細については、nsr_storage_node(5) および nsr_client(5) を参照してください。クローンを作成する セーブセットを nsrndmp_save を介して nsrdsa_save でバックアップした場合(つまり、セーブセットのフラ グは「N」および「s」)、これらのセーブセットのクローンを作成するには、nsrclone を使用します。クローンは NDMP テープデバイス以外の NetWorker ストレージデバイスに作成されます。NDMP テープ以外のデバイスか NDMP テープデバイスへのクローン作成およびその逆はサポートされていません。セーブセットフラグ「N」および 「s」の詳細については、mminfo(8) を参照してください。 オプション -b pool 宛先クローンを送信するメディアプールを指定します。プールは、nsrd(8) に登録してあり、そのステー タスが clone に設定されている任意のプールにすることができます。指定できる値は、NetWorker Management Console のメディアディスプレイの左側のペインからメディアプールを選択すると表示で きます。このオプションを省略すると、クローンセーブセットは自動的に Default Clone プールに送信 されます。 -f file nsrndmp_clone は、コマンドラインではなく指定されたファイルからボリューム名、ボリューム ID、 セーブセット ID を読み取ります。値は入力ファイルの 1 行に 1 つずつ指定します。file が「-」の場合 は、値は標準入力から読み取ります。 -s server NetWorker サーバを指定します。サーバの選択については、nsr(8) を参照してください。デフォルトは カレントシステムです。 -J storage-node NetWorker リカバリストレージノードを指定します。 -v 冗長モードを有効にします。このモードでは、複数のボリュームに存在するセーブセットやセーブセット の拡張など、nsrndmp_clone の操作に関する追加メッセージが表示されます。 -p NDMP 経由の通常の NetWorker セーブセットのクローンを有効化します。 -y retention クローン化されたデータがリサイクル可能になる日付 (nsr_getdate(3) 形式で記述 ) を設定します。特 殊値 forever は、期限切れにならないボリューム ( アーカイブボリュームなど ) を使用する必要がある ことを示します。デフォルトでは、サーバが、有効なリテンションポリシーに基づいてセーブセットの日 付を決定します。このオプションを使用すると、既存のポリシーが変更されます。 -S 302 nsrndmp_clone は、2 次コマンドラインパラメータをボリューム名ではなくセーブセット ID として処理 します。セーブセット ID は、符号を付けない番号です。セーブセットのセーブセット ID は、mminfo v コマンドを使用して調べることができます (mminfo(8) を参照してください )。-S オプションは、ボ リュームから個々のセーブセットをコピーしたり、mminfo クエリと一致するセーブセットをすべてコ ピーしたりする場合に有効です ( 下の例を参照 )。セーブセット ID は、ソースとして使用する複数のコ ピーを持つセーブセットのコピーを正確に指定します。正確なコピーを指定するには、それぞれのセーブ セット ID に対して ssid/cloneid フォーマットを使用します。この場合、ssid と cloneid は、単一ス ラッシュ (/) で区切られる符号を付けない番号です。mminfo -S レポート、またはカスタムレポートを 使用することにより、特定コピーの cloneid を検出できます。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsrndmp_clone(8) -V nsrndmp_clone は、2 次コマンドラインパラメータをボリューム名ではなくボリューム ID として処理 します。ボリューム ID は、たとえば mminfo -mv レポートなどを使用して検出できます。このオプション は、-S オプションと一緒に使用できません。 -e end time クローンを作成するために選択したセーブセット ID に対して、終了時刻 (nsr_getdate(3) フォーマッ トを使用 ) を指定します。このオプションは、-S オプションとともにのみ使用することができます。指定 しない場合は、終了時刻に現在の時刻が設定されます。-e 0 は -e today と同じですので注意してくだ さい。 -t start time クローンを作成するために選択したセーブセット ID に対して、開始時刻 (nsr_getdate(3) フォーマッ トを使用 ) を指定します。このオプションは、-S オプションとともにのみ使用することができます。指定 しない場合、開始時刻は終了時刻の 24 時間前として設定されます。-t 0 は -t today と同じですので注 意してください。時間範囲を設定するときには、少なくとも -t オプションまたは -e オプションを指定す る必要があります。 -c client name クライアント名を指定すると、そのクライアントに属するセーブセットだけが選択されます。複数の -c オ プションを指定して、複数のクライアント名を指定することもできます。このオプションは、-t オプション または -e オプションとともにのみ使用することができます。 -g group name グループ名を指定すると、そのクライアントに属するセーブセットだけが選択されます。グループ名は 1 つだけ指定できます。-c オプションとともに使用することができます。このオプションは、-t オプション または -e オプションとともにのみ使用することができます。 使用例 ボリューム mars.001 上で開始するすべてのセーブセットを Offsite Clone プールにあるボリュームにコピーし ます。 nsrndmp_clone -b 'Offsite Clone' mars.001 直前の週末に作成されたすべての完全なセーブセットをコピーします (nsr_getdate(3) は、時刻の一致のない日 付をその日の午前 12 時と解釈します )。処理が完了したセーブセットしか nsrndmp_clone(8) によってコピーで きません。 nsrndmp_clone -S `mminfo -r ssid \ -q '!incomplete,savetime>last saturday,savetime<last monday' 特定のセーブセットの特定クローンをコピーします。 nsrndmp_clone -S 1538800517/770700786 01/21/05 14:50:03 から 01/24/05 14:50:03 までの期間に作成されたすべてのセーブセットをグループ Default にコピーします。 nsrndmp_clone -S -t '01/21/05 14:50:03' -e '01/24/05 14:50:03' \ -g Default クライアント "rose" と "seam" について直前の 24 時間に作成されたセーブセットすべてをコピーします。 nsrndmp_clone -S -e now -c rose -c seam 3517744106 という通常の NewWorker セーブセットを ndmpclone プール内のボリュームに NDMP 経由でクローンし ます。 nsrndmp_clone -p -b ndmpclone -S 3517744106 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 303 nsrndmp_clone(8) 参照先 nsrclone(8)、 nsrndmp_save(8)、 nsrndmp_recover(8)、 nsr_getdate(3)、 nsr_pool(5)、 nsr_storage_node(5)、 mminfo(8)、 nsr(8)、 nsrd(8)、 nsrmmd(8) 診断 要求されたすべてのセーブセットが正常にクローンされた場合、終了ステータスはゼロになります。正常にクローン されなかった場合は、ゼロ以外になります。 nsrd(8) はデータのクローンに使用できないということを示すいくつかのメッセージが表示されます。これらの データは自己説明型です。以下のリストからメッセージを見ることもできます。 親 ssid を含むセーブセットシリーズを追加しています 冗長モードで実行している場合、要求されたセーブセットが継続され、シリーズ全体をクローンする必要 があることを nsrndmp_clone が通知すると(シリーズの一部だけがコマンドラインパラメータで指定さ れた場合でも)、このメッセージが表示されます。 下位 ssid を含むセーブセットシリーズを追加しています 冗長モードで実行している場合、要求されたセーブセットが継続され、シリーズ全体をクローンする必要 があることを nsrndmp_clone が通知すると、このメッセージが表示されます。 メディアデータベースとコンタクトできません 指定されたサーバのメディアデータベース ( および類似したその他の NetWorker サービス ) が、照会に 応答していません。サーバを開始する必要があります。または、開始したら即時に始動検査を終了して、 照会に応答する必要があります。 セーブセット番号をクローンできません シリーズが破損しています。指定されたセーブセットは、セーブセットシリーズの一部です(非常に大規 模なファイルまたはファイルシステムの保管に使用されます)。ただし、シリーズにあるすべてのセーブ セットがメディアデータベースで検出されるわけではありません。これは、セーブセットシリーズの一部を 含むテープを付け直す場合などに起こります。 サーバとの nsrndmp_clone セッションを開くことができません このメッセージは、サーバがクローンセッションを受け入れない場合に表示されます。 クローンはサポートされていません。アップグレードが必要です この機能を使用するには、別のイネーブラが必要です。 クローンするには少なくとも 2 つのデバイスが必要です データは、あるボリュームから別のボリュームに直接コピーされるため、クローンには少なくとも 1 つの 読み取り / 書き込みデバイスと 1 つの読み取り専用または読み取り / 書き込みデバイスが必要です。 サーバはクローンをサポートしていません 名前付きサーバは、クローンには使用できません。 各クローンホストには少なくとも 2 つの有効なデバイスが必要です 同じ物理ドライブを共有する 2 つのストレージノード間でクローンを行う場合、各ノードには少なくとも 2 つの有効なデバイスが必要です。 エラー、ssid 番号の有効なクローンがありません リストされたセーブセットは存在しますが、そのセーブセットの完全なコピーが存在しないためクローン できません。セーブセットは、処理中断されたか、または進行中になります。完全なセーブセットだけを コピーできます。 エラー、ユーザー名が管理者リスト上にある必要があります エラー、ユーザー名がアーカイブユーザーリスト上にある必要があります NetWorker 管理者だけがバッ クアップセーブセットのクローンを作成できます。NetWorker 管理者は、NSR サーバリソースに表示され ます。詳細については、nsr_service(5) を参照してください。 304 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsrndmp_clone(8) セーブセットのクローンは完了していません 完全なセーブセットだけがコピーできます。要求されたコマンドラインパラメータに一致する完全なセー ブセットは検出されませんでした。 数値は有効なセーブセットではありません 指定されたセーブセット ID は無効です。次の 2 つのフォームが理解されます。簡単なセーブセット ID と 指定されたクローン ID の付加されたセーブセット ID です。セーブセットのみの場合は符号なしの数値で す。クローン ID でセーブセットを指定する場合は、シングルスラッシュ(/)で 2 つの符号なしの数値を 区切って指定します。 プールはクローンプールではありません -b pool オプションで指定されたプールは、クローンプールではありません。-b オプション用の 「Backup Clone」タイプのプールを使用する必要があります。 ボリューム名前にはクローンがあります 追加ボリューム冗長モードの場合、指定されたセーブセットがすでにエラーメッセージで指定されたボ リュームにクローンされていると、このメッセージが出力されます。セーブセットが各ボリュームごとに 持てるクローンは 1 つだけなので、nsrndmp_clone は自動的に追加ボリュームを要求します。 セーブセット番号が存在しません 指定されたセーブセット(-S セーブセットリストから)は存在しません。mminfo(8) を使用して、セー ブセット ID を検査します。 セーブセット番号は複数のボリュームに対応します 追加ボリュームこのメッセージは、ボリューム名またはボリューム ID が指定されると冗長モードで表示さ れますが、指定されたセーブセットは、リストされたボリュームに部分的に常駐します。完全なセーブ セットだけをクローンできるため、nsrndmp_clone は、自動的に追加ボリュームを要求します。 セーブセットクローン番号 / クローン ID が存在しません セーブセットの特定のクローンが指定されましたが、そのセーブセットにはクローン ID の付いたクローン がありません。mminfo(8) を使用して、セーブセット ID を検査します。 ボリューム名前または番号が存在しません 指定されたボリューム(-V オプションで指定されたボリューム名またはボリューム ID のいずれか)が、 メディアデータベースに存在しません。 30 秒待ってから再試行します 一時的なエラーが発生すると、nsrndmp_clone は、状態がクリアになるまでリクエストを自動的に再試 行します。たとえば、すべてのデバイスが保管とリカバリでビジー状態の場合にエラーが発生します。 nsrndmp_clone は、これらのデバイスが使用可能になるまで待機しなければなりません。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 305 nsrndmp_clone(8) 306 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsrndmp_recover(8) Maintenance Procedures nsrndmp_recover(8) 製品名(A-Z) nsrndmp_recover - NetWorker およびネットワークデータ管理プロトコル(NDMP)を使用して、データをリカ バリします。 形式 nsrndmp_recover [ -c クライアント ] [ -s サーバ ] [ -J ストレージノード ] [ -R リカバリターゲット ] { -r raw デバイス –S ssid[/cloneid] -m マウントポイント [ -v { on|off } ] [ paths [ パス ... ] ] | -F } 機能説明 nsrndmp_recover はリカバリ操作を NetWorker とネットワークデータ管理プロトコル (NDMP) システムで調整 するため使用します。このコマンドを実行できるのは、スーパーユーザだけです。データをリカバリするには、次 の 2 つの方法があります。破壊リカバリとファイルレベルリカバリです。破壊リカバリは、セーブセット ID の (-S) オプションと一緒に、-r オプションでロー区画が指定されたとき起こります。ターゲットの raw device パ ス名を指定しなければならないので、一度に指定できるセーブセットは 1 つだけです。管理ユーザインターフェイ ス、つまり (Reg.) の使用を選択すると、[Save set recover] ウィンドウから破壊リカバリを実行できます。 ユーザインターフェイスまたは mminfo(8) コマンドを使用して、セーブセット ID を判別することができます。 ファイルレベルリカバリは -F オプションによって指定します。これは、nwrecover(8) または recover(8) コマン ドとともに使用します。ユーザはこのオプションを指定してはなりません。 リカバリのステータスは、Java ベースの NetWorker Management Console を使用して監視できます。他の端 末タイプの場合は curses(3X) ベースの nsrwatch(8) プログラムを使用して監視します。この場合、ボリューム 情報だけが使用可能です。リカバリされたデータ量は不明です。 nsrndmp_recover は、NDMP システムでのデータの移動を行いません。このような活動は、すべて NDMP システ ムによって処理されます。nsrndmp_recover は、NDMP システムからメッセージを受信して適切に処理します。 このようなメッセージでは、新規テープのマウントを要求したり、ログメッセージを追加したりします。詳細につ いては、NDMP 仕様書および www.ndmp.org で入手可能な資料を参照してください。 他のシステムからデータをリカバリするために、nsrndmp_recover オペレーションを実行しているユーザがクラ イアントリソースの remote access 属性リストに存在しているかどうかを確認してください。nsr_client(5) を 参照してください。 セーブセットが nsrdsa_save を介して nsrndmp_save でバックアップされた場合、NetWorker ストレージデバ イスからのデータリカバリをサポートします。Nsrndmp_recover プログラムは、セーブセットのフラグに「N」 および「s」が指定されている場合に、nsrdsa_recover をローカルで起動します。セーブセットフラグ「N」お よび「s」の詳細については、mminfo(8) を参照してください。 注: recover、nwrecover、winworkr などのブラウザでは、nsrndmp_recover がローカルで起動されます。した がって、パフォーマンスを向上させるには、復元するセーブセットが存在するボリュームの場所でブラウザを起動 してみてください。たとえば、NetWorker サーバとは異なる NetWorker ストレージノードに対してバックアップ が実行された場合、その NetWorker ストレージノード上でブラウザを起動するとパフォーマンスが向上します。 ブラウザを NetWorker サーバ上で起動すると、データは NetWorker ストレージノードから NetWorker サーバ へ、さらに NetWorker サーバから NDMP システムへ転送されます。次に説明するコマンドラインオプションは、 NetWorker ストレージノードからリカバリする場合にも適用されます。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 307 nsrndmp_recover(8) オプション -c client client は、ファイルを保存したマシンの名前です。 -F ファイルレベルリカバリの実行を指定します。このオプションは nwrecover(8) または recover(8) で のみ指定します。 -m mount point リカバリされたファイルを再配置する宛先ディレクトリを指定します。指定しないと、データは元の場所 にリストアされます。 注記: NDMP サーバが SnapImage の場合は、未フォーマットデバイスのマウントポイントは -r オプションで指 定します。ファイルシステムは、リカバリ操作でマウントが解除され、操作が完了した後にマウントされ ます。 -r raw device このオプションではデータがリカバリされる未フォーマットデバイスのパス名を指定します。このオプ ションは、SnapImage 製品の破壊リカバリに対してのみ使用します。 -R recover-target このオプションでは、データがリカバリされる宛先ホスト名を指定します。指定しないと、データはソー スホストにリストアされます。 -s server このオプションでは、使用する NetWorker サーバを選択します。 -J storage-node このオプションでは、使用する NetWorker ストレージノードを選択します。 -S ssid[/cloneid] このオプションは必須であり、セーブセットのリカバリモードを指定するために使用します。このモード は、NetWorker ファイルのインデックスエントリを使用せずに、高速バッチファイルリカバリを実行する ために使用されます。ssid には、リカバリするセーブセットのセーブセット ID を指定します。セーブ セットに複数の複製インスタンスがある場合は、cloneid を指定して、リカバリする特定の複製インスタン スを選択することもできます。セーブセットのクローン ID は、の出力から得ることができます。 引数 path が指定されていない場合には、セーブセットの内容全体がリカバリされます。実際にリカバリ されるディレクトリとファイルを制限するために、1 つ以上の path 引数を指定 できます。複数の path 引数を指定する場合には、セーブセットにある各パス名の先頭が、リカバリされる前に path 引数に一致 する必要があります。'*'、'?'、'[...]' のようなメタ文字を使用したファイル名のマッチングは行わ れません。 -v on|off このオプションでは、ベリファイフラグの値を指定します。ベリファイフラグが on に切り替わると、リカ バリのために NDMP サーバへの送信を行う前に、与えられたセーブセット ID に対する paths がインデッ クスデータベースの中に存在するかどうかが確認されます。インデックスデータベースの中で見つかった エントリだけがリカバリのために NDMP サーバに送信されます。ベリファイフラグが off の場合は、 paths は確認されずに NDMP サーバに送信されます。このフラグのデフォルト値は on です。 308 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsrndmp_recover(8) EXAMPLES 元の場所へのサブディレクトリレベルのリストア。 nsrndmp_recover -s server -c client -S ssid[/cloneid] /fs/dir1 /fs/dir2 /fs/dir3 /fs/dir4/file1 ... 特定のパスに対してインデックスが使用できない場合 nsrndmp_recover -s server -c client -S ssid[/cloneid] -v off /fs/dir1 /fs/dir2 /fs/dir3 ... 元の場所へのリストア nsrndmp_recover -s server -c client -S ssid[/cloneid] クライアント上の別の場所への移動 nsrndmp_recover -s server -c client -S ssid[/cloneid] -m /destdir ここで「/destdir」はクライアント上の宛先ディレクトリ リモートホスト上の別の場所への移動 fBnsrndmp_recover -s server -c client -S ssid[/cloneid] -m /destdir -R desthost OR nsrndmp_recover -s server -c client -S ssid[/cloneid] -m desthost::/destdir ここで「desthost」は NW サーバで設定されている別の NDMP クライアント NW サーバ SnapImage での破壊リストア nsrndmp_recover -s server -c client -S ssid[/cloneid] -m /mntpoint -r /dev/rdsk/c2t2d0s1 診断 不完全なセーブセットがあるため、ファイルをスキップします : /core ユーザが不完全なセーブセットに関連したファイルをマークしました。nsrim -X を実行し、ファイルイン デックスとメディアデータベースの同期をとる必要があります。 エントリ /core がインデックスに見つかりません。スキップします ユーザが指定した path 引数内のディレクトリ / ファイル (/core) がインデックスデータベースにありま せん。このチェックをバイパスするには、コマンドラインで nsrndmp_recover を実行します。このと き、-v off オプションを指定してください。これは、インデックスが失われていてもデータはバック アップメディアの中に存在する場合に便利です。 参照先 mminfo(8)、 nsr_client(5)、 nsrndmp_save(8)、 recover(8)、 nwrecover(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 309 nsrndmp_recover(8) 310 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsrndmp_save(8) Maintenance Procedures nsrndmp_save(8) 製品名(A-Z) nsrndmp_save - NetWorker および Network Data Management Protocol(NDMP)を使用して、データを 保存します。 形式 nsrndmp_recover -T バックアップタイプ -c クライアント名 [ -LL ] [ -M ] [ -P プロキシホスト ] [ -I インデックスホスト ] [ -g グループ ] [ -l レベル ] [ -b プール ] [ -m マスカレード ] [ -N 名前 ] [ -s サーバ ] [ -J ストレージノード ] [ -t 日付 ] [ -e 有効期限 ] [ -w ブラウズ時刻 ] [ -y リテンション時間 ] [ -W 幅 ] パス 機能説明 srndmp_save NetWorker およびターゲットの Network Data Management Protocol(NDMP)システムを 使用してバックアップ処理を調整します。このコマンドを実行できるのは、スーパーユーザーだけです。ユーザー は、backup type、client-name、server、および path を指定する必要があります。 バックアップの振る舞いは、保護されている NDMP システムに依存します。ターゲットシステムによっては、特定 の環境変数が必要になる場合があります。詳細については、該当するバックアップの資料を参照してください。 バックアップのステータスは、Java ベースの NetWorker Management Console を使用して監視できます。他 の端末タイプの場合は curses(3X) ベースの nsrwatch(8) プログラムを使用して監視します。 nsrndmp_recover は、NDMP システムでのデータの移動を行いません。このような活動は、すべて NDMP システ ムによって処理されます。nsrndmp_save は、NDMP システムからメッセージを受信して適切に処理します。この メッセージは、新規のテープのマウントや、ファイルインデックスエントリの作成を要求する場合があります。詳 細については、NDMP 仕様書および www.ndmp.org で入手可能な資料を参照してください。 メディアの取り扱いの詳細については、次の箇所を参照してください。nsrmm(8) および nsr_device(5) 別のシステムのデータを保存するときには、nsrndmp_save 操作を実行しているユーザが、クライアントリソース の属性リスト remote access に存在するかどうかを確認してください。nsr_client(5) を参照してください。 オプション -c client-name セーブセッションを開始するためのクライアント名を指定します。これは、複数のネットワークインター フェイス、つまり複数のホスト名を持つクライアントに有効です。クライアント名を使用して、1 つのク ライアントに複数のインデックスデータベースを作成できます。ここでは、使用するネットワークイン ターフェイスは指定しません。ネットワークインターフェイスは、クライアントリソースの server networkinterface 属性で指定します。nsr_client(5). を参照してください。 -M NDMP クライアントは、nsrdsa_save プログラムによって NetWorker ストレージノードにバックアップ されます。このオプションを指定すると、NetWorker ストレージノードのほとんどの機能を使用できま す。たとえば、ディスクへのバックアップ、マルチプレクシング、自動メディア検証、ステージングなど です。nsrndmp_save プログラムは、nsrdsa_save をローカルで起動します。NetWorker ストレージ ノードのホスト名は、サーバの client-name リソースの "storage nodes" 属性で指定する必要があり ます。注:nsrdsa_save を介して nsrndmp_save でバックアップされたセーブセットは、通常の NetWorker セーブセットとして扱われ、セーブセットフラグに「N」と「s」が設定されます。「N」は NDMP クライアントを示し、「s」は NetWorker ストレージノードにバックアップされたことを示します。 詳細については、mminfo(8) を参照してください。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 311 nsrndmp_save(8) -P proxy-host nsrndmp_save は、「プロキシホスト」上で nsrdsa_save を起動します。「プロキシホスト」には有効な NetWorker クライアントを指定する必要があり、client-name リソースのリモートアクセスリストにこ の「プロキシホスト」を追加しなければなりません。このホストは、NDMP データサーバのプロキシとして 機能し、データを受信して NetWorker ストレージデバイスに保存します。このオプションは、-M オプ ションとともに使用する場合にのみ有効です。 -I index-host savegrp によって、nsrndmp_save を起動するために「インデックスホスト」上で使用されます。「イン デックスホスト」には有効な NetWorker クライアントを指定する必要があり、client-name リソースの リモートアクセスリストにこの「インデックスホスト」を追加しなければなりません。これは、NDMP バッ クアップの開始とインデックス処理を実行するホストです。このホストには「Operate NetWorker」権 限が必要です。 -g group このオプションは、savegrp(8) および savefs(8) で保存グループの指定に使用します。nsr_client(5) および nsr_group(5) を参照してください。また、NetWorker サーバによって、特定のメディアプール の選択にも使用されます。 -l level 保存レベルを示します。このオプションは、savegrp(8) および savefs(8) で、スケジュールセーブの 特定レベルを指定する場合に使用します。 -b pool 保存用の特定の宛先プールを指定します。 -L 2 つの -L オプションを指定すると、出力の最後に「complete savetime=number」という形式の行が 追加されます。number にはこのバックアップによって作成されたセーブセットの保存時刻が示されます。 savegrp(8) によって使用されます。 -m masquerade 要約行の先頭に付けるタグを指定します。このオプションは、savegrp(8) および savefs(8) で保存グ ループの要約を通知するときに使用します。 -n 保存を実行しません。これはサポートされていませんが、互換性のために用意されています。 -N name このセーブセットのシンボル名。デフォルトでは、path 引数の共通接頭部がセーブセット名として使用さ れます。実際のパス名に対するインデックスが保存されます。 -q サイレントモードを指定します。これはサポートされていませんが、互換性のために用意されています。 -s server NetWorker サーバとして使用するマシンを指定します。 -J storage-node NetWorker ストレージノードとして使用するマシンを指定します。 -t date ファイルが保存される前に修正される予定の日付を (nsr_getdate(3) フォーマットで ) 指定します。こ のオプションは、savegrp(8) および savefs(8) で使用します。メディアデータベースを参照し、セー ブセットの前回の保存およびスケジュールセーブのレベルに基づいて適切な時刻値を決定することによっ て、スケジュールセーブを実行します。 -T backup-type NDMP サーバでのバックアップタイプ。たとえば、celestra など。 312 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsrndmp_save(8) -e expiration 保存データの有効期限が切れる日付を(nsr_getdate(3) 形式)で設定します。セーブセットに明示的な 有効期限がある場合、期限切れになるまでは、そのセーブセットはブラウズ可能ですが、リサイクルはで きません。期限切れになり、ブラウズ時刻を過ぎると、セーブセットはブラウズ不可能な状態になります。 期限切れになり、リテンション時間を過ぎると、セーブセットはリサイクル可能になります。特別な値 forever は、期限切れのないボリューム ( アーカイブやマイグレーションボリュームなど ) を使う必要が あることを示します。デフォルトでは、明示的な有効期限は使用されていません。 -w browse 日付 (nsr_getdate(3) 形式で記述 ) を設定します。設定後は、セーブデータをブラウズすることはでき ません。デフォルトでは、セーブセットに対するブラウズの日付を、サーバが決定します。この決定は、 有効なブラウズポリシーに基づいて行われます。このオプションでは、セーブの既存ポリシーをセーブ単 位で無効にすることができます。 -y retention セーブデータがリサイクル可能になる日付 (nsr_getdate(3) 形式で記述 ) を設定します。特別な値 forever は、期限切れのないボリューム ( アーカイブやマイグレーションボリュームなど ) を使う必要が あることを示します。デフォルトでは、サーバが、有効なリテンションポリシーに基づいてセーブセット の日付を決定します。このオプションでは、セーブの既存ポリシーをセーブ単位で無効にすることができ ます。 -W width サマリ情報の出力をフォーマットするときに使用する幅。 参照先 curses(3X)、 mminfo(8)、 nsr_getdate(3)、 nsr_client(5)、 nsr_device(5)、 nsr_group(5)、 nsr_service(5)、 nsrd(8)、 nsrim(8)、 nsrindexd(8)、 nsrmm(8)、 nsrmmd(8)、 nsrndmp_recover(8)、 nsrwatch(8)、 recover(8)、 savefs(8)、 savegrp(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 313 nsrndmp_save(8) 314 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsrports(8) Maintenance Procedures nsrports(8) 製品名(A-Z) nsrports - ポート構成ツール 形式 nsrports [ -s サーバ ] [ -S | -C ] [ 範囲 ... ] 機能説明 nsrports コマンドは、NetWorker ソフトウェアで使用するポートの範囲の表示および設定に使用します。ポート 範囲は、1 つの整数またはダッシュ(-)で区切った 2 つの整数で指定します。ポート範囲の定義に使用する整数 は、0 ∼ 65535 の範囲である必要があります。0 ∼ 0 の範囲は、0 ∼ 65535 と同等として扱われます。ポート範囲 は nsrexecd(8) によって NSR system port ranges リソースに保存されます。nsrports がオプションなしで 実行された場合は、コマンドが実行されているシステムで設定されている範囲が表示されます。 nsrports を実行するユーザは、使用するシステムポートを変更できます。また、ポート範囲を表示および設定す るための追加のオプションが 2 つあります。1 つは NetWorker Management Console を使用する方法です。も う 1 つは nsradmin(8) を使用する方法です。次のように実行します。 # nsradmin -s サーバ -p nsrexec ここで server は、ポートを表示する対象のシステムです。このリソースの管理者属性は、現在管理者リストにあ るユーザが NetWorker Management Console または nsradmin(8) を使用して変更できます。 オプション -s server 対象とするシステムを指定します。 -S システムのサービスポートを指定された範囲に設定します。デフォルトでは、NetWorker はサービスポー トとして 7937 ∼ 9936 の範囲を定義します。 -C システムの接続ポートを指定された範囲に設定します。デフォルトでは、NetWorker は接続ポートとして 0 ∼ 0 の範囲を定義します。 使用例 サービスポート範囲を 7937 ∼ 9936 と 9999 の 2 つに設定します nsrports -S 7937-9936 9999 参照先 nsrexecd(5)、 nsradmin(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 315 nsrports(8) 316 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsrpush(8) Maintenance Procedures nsrpush(8) 製品名(A-Z) nsrpush - 中央のサーバから NetWorker クライアントにクライアントソフトウェアをリモートで配布およびイン ストールします。 形式 nsr_push -i { -all | クライアント } nsrpush -a { -U | -W } -p 製品 -v バージョン -P プラットフォーム -m メディアキットのパス [ -R リポジトリパス ] [ -c クロスプラットフォームクライアント ] [ -C マウントポイント ] nsrpush -r -p 製品 -v バージョン -P プラットフォーム nsrpush -u -p 製品 -v バージョン { -all | クライアント } nsrpush -l nsrpush -L { -U | -W } -m media kit path nsrpush -s [ -t ] { -all | クライアント } nsrpush -e クライアント nsrpush -x クライアント nsrpush -d 機能説明 nsrpush プログラムを使用すると、ソフトウェアパッケージの追加、削除や、NetWorker クライアントのアップ グレードを実行できます。これらの処理を実行するには、NMC の GUI の Software Administration Wizard を 使用した方が簡単な場合もあります。 アップグレードなどの処理を開始した後に、ユーザが Cntrl C を押すと、この CLI を終了するか、処理をキャン セルするかを選択できます。ユーザが CLI の終了を選択すると、CLI プログラムは終了しますが、アップグレード 処理はキャンセルされず、実行され続けます。ユーザは後から NMC GUI を使用してアップグレードの処理を監視す ることができます。 オプション オプションは、2 つのグループに分かれます。1 つ目のグループは、インベントリ、クライアントのアップグレード など、実行する操作を指定するオプションです。2 つ目のグループは、追加オプションをリストします。これらの オプションは、インベントリやアップグレードの対象となるクライアントを指定するなど、オペレーションの引数を 指定します。 オペレーションオプション -i データゾーン内にある指定した NetWorker クライアントを検査して、各クライアントにインストールさ れている EMC ソフトウェアを判別します。この手順は、NetWorker クライアントをアップグレードする 前に行う必要があります。 -a ソフトウェアのリポジトリにソフトウェアパッケージを追加します。ソフトウェアリポジトリとは、ソフ トウェアベースで一元化されたソフトウェアパッケージの階層化されたディレクトリであり、クライアン トに割り当てることができます。ソフトウェアリポジトリは、製品、プラットフォーム、バージョン、お よびパッケージ別に分類されています。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 317 nsrpush(8) -r ソフトウェアのリポジトリからソフトウェアパッケージを削除します。このオプションは、以前に追加し たソフトウェア製品をソフトウェアレポジトリから削除するために使用します。 -u NetWorker クライアントソフトウェアをアップグレードします。アップグレードする前に、クライアント のインベントリを作成する必要があります。 -l ソフトウェアリポジトリ内のすべてのソフトウェアパッケージをリストします。このオプションは、ソフ トウェアリポジトリにある製品名、そのバージョンとプラットフォームをリストするために使用します。 製品名、バージョン、およびプラットフォームは、削除やアップグレード操作の際にこのプログラムを非 対話的に使用する際に必要です。 -L 配布メディアキットにあるすべてのソフトウェアパッケージをリストします。このオプションは、配布 CD にある製品名、そのバージョンとプラットフォームをリストするために使用します。製品名、バージョン、 およびプラットフォームは、追加操作の際にこのプログラムを非対話的に使用する際に必要です。 -s 指定した各 NetWorker クライアントにインストールされている EMC ソフトウェアをリストします。 -e 指定したクライアントを CP Master リソースの exclude clients 属性に追加します。これは、アップ グレード処理の対象から除外するクライアントです。 -x クライアントを CP Master リソースの exclude clients 属性から削除します。 -d CP Master リソースの exclude clients 属性に含まれているすべてのクライアントをリストします。 追加オプション -p product このオプションは、リポジトリ処理およびアップグレード処理とともに使用し、製品名を指定します。 -v version このオプションは、リポジトリ処理およびアップグレード処理とともに使用し、製品のバージョンを指定 します。 -P platform このオプションは、リポジトリ処理とともに使用し、製品のバージョンを指定します。 -R repos path このオプションはリポジトリの場所を指定するために使用します。このリポジトリが既に存在している場 合は、このオプションは無視されます。 -m media kit path このオプションは、配布メディアのパス ( マウントポイント ) を指定するために使用します。 -U このオプションは、-a オプションと一緒に使用し、Unix 製品を配布メディアからリポジトリに追加する ために使用します。 -W このオプションは、-a オプションと一緒に使用し、Windows 製品を配布メディアからリポジトリに追加 するために使用します。 -c cross platform client このオプションはクロスプラットフォームのクライアント名を指定するために使用します。このオプション は、サーバとクライアントが Unix ベースでも Windows ベースでもない場合に指定する必要があります。 配布メディアは、マウントして、NFS 共有によってサーバとクライアントで同時に使用可能にする必要が あります。 -C cross platform mount point このオプションはクロスプラットフォームのクライアント名を指定するために使用します。このオプション は、サーバとクライアントが Unix ベースでも Windows ベースでもない場合に指定する必要があります。 318 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsrpush(8) -all このオプションは、-i オプションと -u オプションとともに、該当するすべてのクライアントに対してイン ベントリ操作とアップグレード操作を実行するために使用します。 -t このオプションは、-s オプションとともに、出力を表形式で表示するために使用します。 使用例 クライアントのインベントリ作成 : NetWorker で確認されているすべてのクライアントのインベントリを作成するには、-all オプションを 使用します。 nsrpush -i -all 複数のクライアントを指定するには、クライアント名を空白で区切って指定します。 nsrpush -i ledma153 ledma160 リポジトリへの追加 : Unix ベースの製品を Unix の Networker サーバのリポジトリに追加するには、-a オプションを -U オプ ションと一緒に使用します。 nsrpush -a -U -p NetWorker -v 7.4.1 -P solaris_64 -m /cdrom/networker_vol_1 Windows ベースの製品を Unix の NetWorker サーバのリポジトリに追加するには、-a オプションを -W オプションと一緒に使用します。 さらに、Windows クライアントと、配布メディアをマウントする Windows のマウントポイントを、それ ぞれ -c オプションと -C オプションを使用して指定する必要があります。 nsrpush -a -W -p NetWorker -v 7.4.1 -P win_x86 -m /cdrom/networker_vol_1 -c ledma170 -C "G:\" リポジトリからの削除 : 製品をリポジトリから削除するには、-r オプションを使用します。 nsrpush -r -p "NetWorker Module for Oracle" -v 4.5 -P linux_x86 クライアントのアップグレード クライアントをアップグレードするには、-u -u オプションを使用します。 nsrpush -u - NetWorker -v 7.4.1 ledma170 ファイル /nsr/res/cpdb リソース記述子を含む、クライアント割り当て設定のデータベース。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 319 nsrpush(8) 320 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsrretrieve(8) Maintenance Procedures nsrretrieve(8) 製品名(A-Z) nsrretrieve - NetWorker のアーカイブセーブセットを取得 形式 nsrretrieve [ -fnqu ] [ -i {nNyYrR} ] [ -d destination ] [ -s サーバ ] { [ -S ssid[/ クローン ID] ]... [ -A 注釈 ]... } [ パス ... ] 機能説明 nsrretrieve は、NetWorker サーバからアーカイブセーブセットをリストアするために使用します。 nsrretrieve からブラウズすることはできません。nsrretrieve の使用は、リストされたアーカイブクライアン トリソースの管理者とユーザーに限定されます。詳細については、nsr_client(5) のマニュアルページを参照し てください。root で実行していない場合は、そのユーザーが所有しているファイルしか取得できません。 引数 path を指定しないと、セーブセットの内容全体を取得できます。取得するアーカイブセットを、指定したパ スの接頭辞に一致するディレクトリやファイルに限定するには、それらのディレクトリやファイルに一致する正確 な path を指定します。 OPTIONS -A annotation annotation ( 注釈 ) とは、ある 1 つのアーカイブセットを一意に識別する正規表現です。 nsrarchive(8) を参照してください。正規表現は、grep(1) で使用されるようなものです。少なくとも 1 つの注釈またはセーブセット ID ( 以下を参照 ) を指定する必要があります。 -S ssid[/cloneid] ssid には、取得するセーブセットのセーブセット ID を指定します。アーカイブセーブセットに複数のク ローンインスタンスがある場合は、cloneid を指定して、取得する特定のクローンインスタンスを選択す ることもできます。少なくとも 1 つの注釈 ( 上記を参照 ) またはセーブセット ID を指定する必要があり ます。 -d destination 取得したファイルを再配置する宛先ディレクトリを指定します。 -s server 使用する NetWorker サーバを選択します。 -q nsrretrieve コマンドは、通常は冗長出力で実行します。このフラグは冗長出力をオフにします。 -f 取得したファイル名と既存のファイル名が一致したときには、取得したファイルで既存のファイルを上書 きすることを意味します。 -n 取得の際に実際のディレクトリやファイルを作成しません。 -i {nNyYrR} ファイルを取得して、そのファイルが既に存在していた場合に行うデフォルトの上書き処理を指定します。 指定できるのは 1 文字だけです。リカバリモードで実行されている場合、このオプションは、uasm -i オプ ションと同様です。このオプションの詳細については、uasm(8) のマニュアルページを参照してください。 -u リカバリ中にエラーが発生すると、停止します。通常、nsrretrieve ではエラーを警告として扱い、要 求されたファイルの残りを取得し続けようとします。ただし、このオプションが使用されているときは、 最初のエラーが発生したときにリカバリを停止します。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 321 nsrretrieve(8) 参照先 grep(1), nsrarchive(8)、 nsr_client(5)、 nsr_service(5)、 nsr(8)、 nsrd(8)、 uasm(8) 診断 終了コード: 0 正常終了。これは、要求されたデータがすべて正しく取得されたことを意味します。 <>0 異常終了。 メッセージ : nsrretrieve コマンドでは、正しくないオプションが指定されると、有効なオプションについて説明する 「usage」というメッセージが表示されます。 server のメディアデータベースとコンタクトできません このメッセージは、明示されたシステム上の NetWorker サーバへ接続する際に、問題が発生したことを 意味します。 バックアップのセーブセットを読み込めません nsrretrieve コマンドは、アーカイブセーブセットのデータをリストアするためにのみ使用します。 マイグレーションセーブセットを読み込めません nsrretrieve コマンドは、アーカイブセーブセットのデータをリストアするためにのみ使用します。 注釈に該当するセーブセットが複数あります 指定した注釈が複数のアーカイブセーブセットに該当しました。一意でない注釈キーを持つセーブセットを 取得するには、nwretrieve(1m) を使用してください。 一意の注釈を持つセーブセットが見つかりません 指定した注釈に該当するアーカイブセーブセットがありません。 322 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsrscsi_recover(8) Maintenance Procedures nsrscsi_recover(8) 製品名(A-Z) nsrscsi_recover - NetWorker を使用して長期ストレージからホストアクセス可能な raw デバイスに対してバ イナリイメージをリストアします。 形式 nsrscsi_recover -S セーブセット ID/ クローン ID -T ターゲットデバイス [ -V ベンダープラグイン名 ] nsrscsi_recover -I 入力ファイル名 [ -V ベンダープラグイン名 ] 機能説明 nsrscsi_recover は、デバイスに直接アクセスする SCSI コマンドを使用して、raw デバイスへのリストアを実 行します。このプログラムは、NetWorker ストレージデバイスからのデータストリーム(nsrmmd(1m) を参照)を読 み取り、データブロックを直接 raw デバイスに保存します。このコマンドを実行できるのは、スーパーユーザーだ けです。 リカバリを実行する前に、セーブセット (ssid) とターゲットデバイスを決定する必要があります。ターゲットデ バイスは、それがバックアップ元のオリジナルのデバイスである場合でも、指定する必要があります。 すべてのデバイスセットを調べる場合は、mminfo で 'cover' 属性を使用できます。たとえば、 「mminfo -aVvot -q cover」と入力すると、すべてのカバーセーブセットが表示されます。特定のデバイスセットをリカバリする場 合は、デバイスセット名についてメディアデータベースクエリを実行して、デバイスセットのセーブセット ID を調 べる必要があります。デバイスセットは(コンテナセットとして使用される)カバーセーブセットとしてメディア データベースに保存されています。このため、mminfo の ssflags には、「K」フラグとともに、セーブセットがカ バーセットであることを示す別のフラグを含める必要があります。次に、「mminfo -S –q "ssid=xxx」を使用し て、この「セーブセット ID」に対して詳細なメディアデータベースクエリを実行し、接続されているすべてのセー ブセット ID を調べる必要があります(mminfo(1m) を参照)。接続されているセーブセットは、デバイスセットの すべてのデバイスエントリのバックアップです。 nsrscsi_recover プログラムは、リカバリ対象のセーブセット ID ごとにリカバリスレッドをフォークします。 リカバリスレッドは、NetWorker サーバとのリカバリセッションの確立と、ターゲットデバイスへのデータのリス トアに責任を持ちます。たとえば、リカバリ対象として 10 個の ssid を指定した場合、個々の ssid はそれぞれ別 のターゲットデバイスに向けてリストアされるため、10 個のリカバリセッションが並行して実行されます。実行さ れるスレッドの合計数は、リストア対象のセーブセット ID の数に比例します。 「ターゲットデバイス」が Symmetrix デバイスである場合は、Symmetrix ID と Symmetrix デバイス ID を含め る必要があります(「ターゲットデバイス」の構文については後述のオプションに関するセクションを参照してくだ さい)。nsrscsi_recover プログラムは、SYMAPI ライブラリを介して直接 Symmetrix デバイスと対話し、対応 する Symmetrix デバイス ID のホストアクセス可能な raw デバイスパスを検出します。その後で、その raw デバ イスのパスに SCSI リカバリを実行します。(Symmetrix および SYMAPI の詳細については、Symmetrix のマ ニュアルを参照してください)。 オプション -S ssid/cloneid このセーブセット ID は、リカバリする必要があるセーブセットを指します。-I が指定されている場合は、 このオプションは無視されます。 -T target-device -S を指定する場合は、このオプションは必須です。target-device は、未フォーマットデバイスパスま たは Symmetrix デバイス ( 標準デバイスまたは BCV デバイス)です。Symmetrix 形式のターゲットデ バイスは SymID/DevId です。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 323 nsrscsi_recover(8) target-device の例 未フォーマットデバイス /dev/rdsk/c1t2d0s2 Symmetrix デバイス 00343456567/0366 ここで、SymId は 00343456567 で DevId は 0366 です。 -I input-filename 複数のセーブセットを同時にリカバリしたい場合、または特定のデバイスセットに属するすべてのセーブ セットをリカバリしたい場合は、セーブセットをファイルに記入し、このオプションを使用してそのファ イルを指定することが可能です。 入力ファイルには、読み取る必要があるファイルへの絶対パスを指定するか、または "-" と入力すること で stdin からデバイスエントリを読み取ることができます。 input-filename の各エントリには、ターゲットデバイスにマップされるセーブセット ID を次の形式で 入力する必要があります。SSID=> target-device 例: /nsr/res/ora-restore1.res 2343542342=>00343456567/0366 2363572344=>00343456567/0367 2373562345=>00343456567/0368 ソースとターゲットの間にセパレータ "=>" が必要です。 /nsr/res/ora-restore2.res 2343542342=>/dev/rdsk/c1t0d1s2 2343642343=>/dev/rdsk/c1t1d2s2 2343742344=>/dev/rdsk/c1t2d3s2 注: input-filename では target-devices に未フォーマットデバイスエントリまたは Symmetrix デバイ スのいずれかを入力できますが、両方を入力することはできません。 -V vendor-plugin-name デフォルトでは、バックアップ時にデバイスと対話するために使用されたベンダーがリカバリにも使用さ れます。バックアップ時に使用された元の vendor-plugin-name を変更する必要がある場合は、 vendor-plugin-name を指定する必要があります。 注: 324 1. リカバリ対象の各セーブセット(セーブセット ID)は固有のターゲットデバイスにマップされる必要があ ります。同じターゲットに複数のセーブセットをリカバリすると、デバイスが上書きされます。 2. ターゲットのディスク容量はソースと同じである必要があります。ターゲットの容量がソースよりも少な い場合、リカバリは完了しません。ターゲットの容量が多い場合は、より少ない容量でラベルが書き換え られるため、ディスク容量が無駄になります。 3. nsrscsi_recover プログラムは、「ターゲット デバイス」が raw デバイスかどうかをチェックします。 「ターゲット デバイス」がホスト アクセス可能な raw デバイスである場合は、nsrscsi_recover は 「ベンダー プラグイン名」を無視します。それ以外の場合は、nsrscsi_recover プログラムは、-V オ プションで指定された「ベンダー プラグイン名」またはメディア データベースにあるベンダー プラグ イン名を使用します。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsrscsi_recover(8) 4. 現在サポートされているストレージ ベンダーは "emc_symm" のみです。他のベンダーについては、未 フォーマット デバイス パスを試してください。 5. 論理デバイス セットのリカバリは現時点ではサポートされていませんが、デバイス セット名に基づく mminfo クエリを使用してカバー セットからセーブセット ID のリストを取得するという回避策があります。 参照先 mminfo(8)、 nsr_client(5)、 nsrscsi_save(8)、 recover(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 325 nsrscsi_recover(8) 326 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsrscsi_save(8) Maintenance Procedures nsrscsi_save(8) 製品名(A-Z) nsrscsi_save - NetWorker を使用して長期ストレージに対してホストアクセス可能な raw デバイスのバイナ リイメージをバックアップします。 形式 nsrscsi_save [ -c クライアント名 ] [ -g グループ ] [ -N セーブセット名 ] [ -I 入力ファイル名 ] [ -s サーバ ] [ -b プール ] [ -e 有効期限 ] [ -y 保存時間 ] パス 機能説明 nsrscsi_save プログラムは、デバイスに直接アクセスする SCSI コマンドを使用して未フォーマットデバイスの バックアップを実行します。このプログラムは、デバイスから直接データブロックをリトリーブし、NetWorker ス トレージデバイスにデータストリームを送信します(nsrmmd(1m) を参照してください)。このコマンドを実行でき るのは、スーパーユーザーだけです。ユーザーは Path を指定する必要があります。 未フォーマットデバイスのバックアップを実行する必要がある場合は、nsrscsi_save がアクセス可能な未フォー マットデバイスパスを Path に指定します。 Symmetrix デバイスのバックアップを実行する必要がある場合は、Path には Symmetrix ID と Symmetrix デ バイス ID を含める必要があります (Path の構文については後述のオプションのセクションを参照してください )。 nsrscsi_save プログラムは、SYMAPI ライブラリを介して直接 Symmetrix デバイスと対話し、対応する Symmetrix デバイス ID のホストアクセス可能な未フォーマットデバイスパスを検出します。その後で、その未 フォーマットデバイスパスの SCSI バックアップを実行します。(Symmetrix および SYMAPI の詳細については、 Symmetrix のマニュアルを参照してください )。 バックアップのステータスは、Java ベースの NetWorker Management Console を使用して監視できます。他 の端末タイプの場合は curses(3X) ベースの nsrwatch(8) プログラムを使用して監視します。 複数のデバイスエントリで構成されるデバイスセットについて、バックアップ対象のデバイスセットを指定するこ とも可能です。指定された Path が device-set-name( 後述のオプションのセクションを参照 ) である場合は、 パフォーマンスを最適化し、システムおよび NetWorker のリソースの使用率を向上させるために、デバイスセッ トの各デバイスエントリごとにバックアップスレッドがフォークされ、各デバイスに専用のバックアップオペレー ションが実行されます。実行されるスレッドの合計数は、デバイスセット内のデバイスエントリの数に比例します。 ただし、NetWorker サーバ上で、server、client、device の並列処理属性が強制的に使用されます。 メディアの取り扱いの詳細については、次の箇所を参照してください。nsrmm(8) および nsr_device(5) 別のシステムのデータを保存するときには、nsrscsi_save 操作を実行しているユーザが、クライアントリソース の属性リスト remote access に存在するかどうかを確認してください。nsr_client(5) を参照してください。 これは未フォーマットデバイスのバックアップであるため、セーブセットのブラウズはできません。これらのセー ブセットは nsrscsi_recover コマンドを使用してのみリカバリ可能です (nsrscsi_recover(8) を参照してく ださい )。また、バックアップ対象のデバイスが複数である場合は、nsrscsi_save によってセッションが開始 / 停止され、( カバーセットから推測される ) コンテナセットが作成されます。このコンテナセットには、スレッド によってバックアップされるすべてのセーブセットが含まれます。mminfo ツールでは、他の通常のセーブセット と同様にコンテナセットが表示されます (See mminfo (8) を参照してください )。 オプション -c client-name セーブセッションを開始するためのクライアント名を指定します。ただし、クライアント名はオプション です。クライアント名が指定されない場合は、ローカルホストがクライアントであると判断されます。「 クライアント名」が指定された場合は、そのクライアントに対してセーブセッションが開始され、結果と して得られるセーブセットは、「クライアント名」に対して登録されます。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 327 nsrscsi_save(8) 注記:このクライアント名は、必ずしもデバイスへのアクセスが可能なホストとは限りません。たとえば、 Symmetrix BCV デバイスは、バックアップのために異なるホスト上からアクセスできますが、ユーザー が標準デバイスが接続されているクライアントに対してバックアップを登録する場合があります。 -N save-set-name セーブセットのシンボリック名です。デフォルトでは、save-set-name は Path 名そのものになります。 ただし、Path が device-set-name である場合は、device-set-name が各デバイスエントリに関連 づけられてそのバックアップセッションのセーブセット名が作成されるため、-N は無視されます。 -I input-filename 入力ファイル名(例:/tmp/testdisks.res)は、バックアップ対象のデバイスのリストが入力された ファイルの絶対パスで指定する必要があります。「入力ファイル名」が指定されない場合、 「デバイスセッ ト名」からデフォルトの入力ファイル名が作成されます。たとえば、 「デバイスセット名」が oracledisks である場合、「入力ファイル名」は、/nsr/res/oracledisks.res となります。 入力ファイルには、読み取る必要があるファイルへの絶対パスを指定するか、または "-" と入力すること で stdin からデバイスエントリを読み取ることができます。 Path に device-set-name が指定され、-I が指定されていない場合は、入力ファイルのデフォルトの場 所は /nsr/res/device-set-name.res になります。 注: input-filename には、バックアップ対象のデバイスエントリのみを含めてください。複数のデバイスエン トリを指定する場合は、改行で区切ります。-I を指定する場合は、device-set-name も指定する必要が あります。 Path Path は以下のいずかの形式で指定できます。 " 未フォーマット デバイス パス " 例 : "/dev/rdsk/c1t2d0s2" "{ デバイスセット名 }" 例:"{OracleDevices}" 「デバイスセット名」を単一のデバイス パスと区別するために、カッコは必須です。この場合、 デバイス エントリは /nsr/res/device-set-name.res ファイルから読み取られます。すな わち、リソース ファイル名が device-set-name と同じである必要があります。また、この ファイル内のデバイス エントリは raw デバイス パスである必要があります。 "<< ベンダー >>{ デバイス セット名 }" 前述と同じ構文。ただし、デバイス エントリはベンダー固有の形式でなければならない点が異な ります。 例:"<<emc_symm>>{OracleDevices}" 現在サポートされているベンダーは emc_symm のみです。 Symmetrix 形式のデバイス エントリまたはデバイス パスは、SymID/DevId です。この場合、 「SymId」(Symmetrix ID)は 00343456567 で「DevId」(デバイス ID)は 0366 です。 "<< ベンダー >> ベンダー デバイス " 例 : "<<emc_symm>>00343456567/0366" この場合、1 つのベンダー デバイスのみがバックアップされます。ここで、「ベンダー」は "emc_symm" でバックアップ対象の「ベンダー デバイス」は "SymID/Devid" です。 注: Path は二重引用符で囲む必要があります。 328 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsrscsi_save(8) -g group このオプションは、savegrp(8) および savefs(8) で保存グループの指定に使用します。 nsr_client(5) および nsr_group(5) を参照してください。また、NetWorker サーバによって、特定 のメディアプールの選択にも使用されます。 -b pool 保存用の特定の宛先プールを指定します。すべてのセーブセッションが同じプールに保存されることに注 意してください。 -L 2 つの -L オプションを指定すると、出力の最後に「complete savetime=number」という形式の行が 追加されます。number にはこのバックアップによって作成されたセーブセットの保存時刻が示されます。 savegrp(8) によって使用されます。 -m masquerade 要約行の先頭に付けるタグを指定します。このオプションは、savegrp(8) および savefs(8) で保存グ ループの要約を通知するときに使用します。 -n 保存を実行しません。これはサポートされていませんが、互換性のために用意されています。 -q サイレントモードを指定します。 -s server NetWorker サーバとして使用するマシンを指定します。 -e expiration セーブされたデータが期限切れになる日付 (nsr_getdate(3) 形式で記述 ) を設定します。セーブセット に明示的な有効期限がある場合、有効期限まではセーブセットを再利用できません。期限切れになり、リ テンション時間を過ぎると、セーブセットは再利用可能になります。特別な値 forever は、期限切れのな いボリューム ( アーカイブやマイグレーションボリュームなど ) を使う必要があることを示します。デ フォルトでは、明示的な有効期限は使用されていません。 -w browse ブラウズ日付を指定します。これはサポートされていませんが、互換性のために用意されています。 -y retention セーブデータがリサイクル可能になる日付 (nsr_getdate(3) 形式で記述 ) を設定します。特別な値 forever は、期限切れのないボリューム ( アーカイブやマイグレーションボリュームなど ) を使う必要が あることを示します。デフォルトでは、サーバが、有効なリテンションポリシーに基づいてセーブセット の日付を決定します。このオプションでは、セーブの既存ポリシーをセーブ単位で無効にすることができ ます。 -W width サマリ情報の出力をフォーマットするときに使用する幅。 参照先 curses(3X)、 mminfo(8)、 nsr_getdate(3)、 nsr_client(5)、 nsr_device(5)、 nsr_group(5)、 nsr_service(5)、 nsrd(8)、 nsrim(8)、 nsrindexd(8)、 nsrmm(8)、 nsrmmd(8)、 save(8)、 nsrwatch(8)、 recover(8)、 savefs(8)、 savegrp(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 329 nsrscsi_save(8) 330 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsrssc(8) Maintenance Procedures nsrssc(8) 製品名(A-Z) nsrssc - NetWorker のセーブセットを統合するプログラム 形式 nsrssc -c クライアント -N セーブセット [ -p プール ] [ -y リテンション ] [ -r ] [ -vq ] 機能説明 nsrssc では、最新のレベル 1(部分的)のセーブセットを、対応するフルレベルのセーブセットに統合して、新し いフルレベルのセーブセットを作成します。この統合処理によって、部分的なバックアップを行った時点で、フル レベルのバックアップと同じものを効率的に作成することができます。 通常、nsrssc は、savegrp(8) から統合レベルのバックアップの一環として起動されます。統合レベルのバック アップの際には、savegrp(8) によってレベル 1 のバックアップが自動的に作成されます。その後 nsrssc が呼び 出されて、最新のフルレベルのセーブセットを使用して統合バックアップが作成されます。 nsrssc を使用すると、バックアップのスケジュール作成やセーブセットの統合を非常に柔軟に行うことができま す。savegrp(8) では、レベル 1 のバックアップが完了した直後に統合バックアップを実行しますが、これとは異 なり nsrssc では、統合を別の時間にスケジュールすることができます。フルバックアップと統合バックアップと の間に時間をおくことにより、NetWorker が別の処理を行えるようになります。 nsrssc を自動で実行する場合は、最新のバックアップセーブセットがレベル 1 のセーブセットである必要があり ます。そうでない場合は、統合を正しく実行できません。 nsrssc コマンドには、アクティブデバイスが少なくとも 2 台必要です。統合処理では、統合セーブセットを作成 するために、デバイスの読み込みと書き込みを同時に行います。この方式のために、新しく作成するセーブセット の場所に制限が生じます。新しいセーブセットは、部分セーブセットまたはフルセーブセットが作成されている同 じボリューム上には作成できません。また、以前のフルセーブセットやレベル 1 のセーブセットがあるボリューム が、同じストレージノード上にある必要があります。 オプション -c client 統合プロセスにセーブセットを含める必要のあるクライアントの名前を指定します。 -N saveset 作成する統合セーブセットの名前を指定します。 -p pool 統合されるフルセーブセットを構築する先のメディアプールを指定します。プールは、nsrd(8) で登録さ れている任意のプールにすることができます。選択したプールは、以前のフルレベルのセーブセットを同 じプールタイプである必要があります。networker(8) の管理メニューから[プール]を選択すると、 プールの値を表示することができます。プールの値は NSRpool リソースにもリストされています。 nsr_pool(5) を参照してください。 このオプションを省略すると、以前のフルレベルセーブセットとメディアプールが同じボリュームに、統 合セーブセットが自動的に作成されます。 -r レベル 1 のセーブセットを削除します。レベル1のセーブセットがテープ上にある場合は、そのセーブ セットは期限切れになります。レベル 1 のセーブセットが [adv_]file タイプボリュームにある場合は、 そのセーブセットは削除されます(ディスク上にあるインデックスエントリ、メディアデータベースエン トリ、および実際のセーブセットデータも削除されます)。統合処理に失敗した場合は、nsrssc によって レベル 1 のセーブセットが削除されることは絶対にありません。統合の前にレベル 1 のセーブセットのク EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 331 nsrssc(8) ローンが既に作成されている場合は、このオプションは無視され、元のレベル 1 のセーブセットは期限切 れにならず、[adv_]file タイプのボリュームから削除されることもありません。 -v 冗長モードを有効にします。このモードでは、統合処理の間に詳細な情報が表示されます。 -y retention 統合したデータがリサイクル可能になる日付 (nsr_getdate(3) 形式で記述 ) を設定します。特別な値 forever は、期限切れのないボリューム ( アーカイブボリュームなど ) を使う必要があることを示しま す。デフォルトでは、セーブセットに対するこの日付を、有効なリテンションポリシーに基づいてサーバ が決定します。このオプションは、既存のポリシーをオーバーライドします。 -q サイレントモード。これはデフォルトのモードです。 使用例 以下の使用例では、セーブセットの統合を実行する方法を示しています。いずれの使用例でも、グループ名 elmanco で定義されているセーブセットが、クライアント delepanto に対して統合されています。グループ elmanco のセーブセットデータは、/etc と /users です。 例: セーブセットを統合するには、以下のコマンドを実行します。 savegrp -l 1 -I -G elmanco nsrssc -c delepanto -N /etc nsrssc -c delepanto -N /users この例は、savegrp -Gelmanco-lc を実行した場合とほぼ同じです。相違点は次のとおりです。 1) データが統合された後にインデックスやブートストラップはバックアップされない。 2) 統合処理が正しく行われなかった場合に、フルバックアップが実行されない。 例: レベル 1 のデータをディスクキャッシュ(ファイルタイプデバイス)に送り、フルレベルのセーブセットをテープ に作成した後にレベル 1 のセーブセットを削除するには、次の処理を実行します。 1. 2. レベル 1 のデータだけを受け入れるプールを設定します。このデバイスはファイルタイプデバイスです。 次のコマンドを実行します。 savegrp -G elmanco -l 1 -I nsrssc -c delepanto -N /etc -r nsrssc -c delepanto -N /users -r この処理により、レベル 1 のデータが完全に削除されます。また、高速なメディア ( ディスクファイルタイプ ) を 使用するため、この処理は通常のフルレベルバックアップを実行する場合に比べて、非常に早くフルレベルのセー ブセットを作成できる可能性があります。 診断 処理が正しく行われた場合、nsrssc は 0 を返します。処理が正しく行われなかった場合は、0 以外の値を返します。 エラーコードのいくつかを以下に示します。 98 レベル 1 のセーブセットおよび以前のフルセーブセットが同じストレージノードになかったため、処理が正しく 行われませんでした。 99 ディレクトリの名前が変更されていたか、ディレクトリが削除されていたため、処理が正しく行われませんでした。 以下のようなメッセージが表示されることもあります。 332 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsrssc(8) このコマンドを実行する権限がありません nsrssc を実行できるのは root だけです。 メディアデータベースサーバに接続できません 大抵の場合は、nsrmmd(8) がクエリに回答できなかったか、他の NetWorker デーモンによって処理が完 了されていることが考えられます。いずれの場合でも、システム管理者は NetWoker のサービスを再起動 するかどうかを判断する必要があります。サービスがクエリに回答できなくなっている可能性がある場合 には、再起動の際に短い停止時間が生じることがあります。 参照先 nsr_schedule(5)、 nsr_group(5)、 mminfo(8)、 savegrp(8)、 nsrclone(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 333 nsrssc(8) 334 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsrstage(8) Maintenance Procedures nsrstage(8) 製品名(A-Z) nsrstage - NetWorker セーブセットステージングコマンド 形式 nsrstage [ -v ] [ -d ] [ -s server ] [ -J storage-node ] [ -b pool ] [ -y retention ] -m -S { -f file | ssid[/cloneid]... } nsrstage [ -v ] [ -s server ] [ -J storage-node ] [ -y retention ] -C -V volume 機能説明 nsrstage プログラムは、既存のセーブセットを手動でマイグレーションするために使用します。マイグレーション は、ボリューム間で単一または複数のセーブセットを移動するプロセスです。このプロセスではまず、新たに指定し たボリュームに特定のセーブセットをクローン化し、次に、クローン化したセーブセットエントリをメディアデータ ベースから消去します(-S の説明を参照) 。最後に、可能な場合は元のソースボリュームからセーブセットを削除し ます。2 番目および 3 番目の操作は、前の操作が正常に完了してから実行されます。データは新しいメディアボ リュームに移動され、元のボリュームには新たなデータ用の領域が確保されます。 マイグレーションはすべてのメディアタイプに対して行うことができます ( たとえば、adv_file または file ボ リューム上のセーブセットを光ディスクに移動することができます )。nsrstage プログラムは、簡単なボリュー ムのマイグレーションを行うのではなく、フルセーブセットをマイグレートします。 ソースとして使用するセーブセットのコピー ( クローン ) を正確に指定することができます -S オプションの説明を 参照してください。 指定したセーブセットのうちのいくつかのクローニングが成功した後に nsrstage プログラムでエラーが発生した 場合は、クローニングが成功したセーブセットだけを元のボリュームから削除した後、処理が中断されます。 オプション -b pool データのマイグレート先のメディアプール名を指定します。プールは、nsrd(8) で登録されている任意の プールにすることができます。値は、NetWorker Management Console のメディアディスプレイの左 側のペインからメディアプールを選択すると表示できます。このオプションを付けないと、クローン化さ れたセーブセットは自動的に、元のプールに対応するクローンプールに割り当てられます。たとえば、デ フォルトプールからセーブセットをステージングする場合、そのセーブセットがデフォルトクローンプー ルに割り当てられます。また、アーカイブプールからセーブセットをステージングする場合、そのセーブ セットがアーカイブクローンプールに割り当てられます。 -m 実際のマイグレーション操作を実行します。 -s server セーブセットの移行元の NetWorker サーバを指定します。サーバの選択については、nsr(8) を参照して ください。デフォルトはカレントシステムです。 -J“storage-node” ステージングプロセスのリカバリ部分でストレージノードとして使用するホストを指定します (nsr_storage_node (5) を参照してください)。 -v 冗長モードを有効にします。このモードでは、複数のボリューム上に存在するセーブセットやセーブセッ トの拡張など、nsrstage の操作に関する詳細なメッセージが表示されます。同じセーブセットに対して nsrstage のオペレーションを同時に行うと、ボリューム名が不正確になる可能性があります。その場合、 nsrstage から警告が出されます。警告メッセージの詳細については、診断を参照してください。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 335 nsrstage(8) -y retention ステージングされたデータがリサイクル可能になる日付 (nsr_getdate(3) 形式で記述 ) を設定します。 特殊値 forever は、期限切れにならないボリューム ( アーカイブボリュームなど ) を使用する必要があ ることを示します。デフォルトでは、サーバが、有効なリテンションポリシーに基づいてセーブセットの 日付を決定します。このオプションを使用すると、既存のポリシーが変更されます。 -d ステージするセーブセット識別子を指定するために使った入力ファイルを消去します。このオプションは、 必ず -f オプションと一緒に指定する必要があります。 -C nsrstage にボリュームのクリーニングを指示します。メディアデータベースにエントリのないセーブ セットをボリューム上で調べ、スペースをリカバリします。また、リサイクル可能で中断されたセーブ セットの領域も、セーブセットエントリがメディアデータベースから削除されたボリュームからリカバリ できます。この操作は、adv_file およびファイルタイプのボリュームで実行することができます。 -S ssid nsrstage にコマンドラインパラメータの続きをセーブセット識別子として処理させます。セーブセット ID は、符号なしの番号です。セーブセットのセーブセット識別子は、mminfo-v コマンドを使用して調べ ることができます。mminfo(8). を参照してください。-S オプションは、ボリュームからセーブセットを 個別にマイグレートするとき、または、mminfo クエリーに適合するセーブセットをすべてマイグレート するときに使用します。また、セーブセット識別子は、ソースとして使用するセーブセットのコピーを正 確に指定します。正確なコピーを指定するには、それぞれのセーブセット ID に対して ssid/cloneid フォーマットを使用します。この場合、ssid と cloneid は、単一スラッシュ(/)で区切られる符号を つけない番号です。特定のコピーの cloneid は、mminfo -S レポートで調べることができます。 注記: -S ssid/cloneid という形式を使用すると、特定の ssid を持つインスタンスだけがメディアデータベースから 削除されます。 -S ssid を指定して cloneid を指定しないと、ssid が同じすべてのクローンインスタンスは、ステージングされ たものを除いてメディアデータベースから削除されます。 他の adv_file または file デバイスのクローンインスタン スがステージングの結果としてメディアデータベースから削除されると、セーブセットもそれぞれのボリュームか ら削除され、領域がリカバリされます。 -f file セーブセット識別子をコマンドラインにリストする代わりに、指定したファイルから読み取るように、 nsrstage に指示します。値は入力ファイルの 1 行に 1 つずつ指定します。file が「-」の場合は、値は 標準入力から読み取ります。 -V volume クリーニングするボリュームの名前を指定します。このオプションは、-S オプションまたは -m オプション と一緒に使用することはできません。 使用例 セーブセット 1234 および 4568 を、Offsite Clone プール内のボリュームにマイグレーションします。 nsrstage -b 'Offsite Clone' -m -S 1234 4567 セーブセット 1234 のクローンインスタンス 12345678 を、Default Clone プール内のボリュームにマイグレー トします。 nsrstage -m -S 1234/12345678 前の土曜日以降に作成したすべてのセーブセットを Default Clone プール内のボリュームにマイグレートします。 nsrstage -m -S `mminfo -r ssid \ -q 'savetime>last saturday' 336 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsrstage(8) ボリューム jupiter.013 からスペースをリカバリします。 nsrstage -C -V jupiter.013 nsrstage(8) でマイグレーションできるのは完全なセーブセットだけです。 診断 指定したすべてのセーブセットのマイグレーションが正常に行われた場合は、終了ステータスはゼロです。それ以 外の場合は、終了ステータスはゼロ以外になります。 nsrd(8) でデータのマイグレーションが一時的にできないことを示すいくつかのメッセージが出力されることがあ ります。それらは状況を説明するタイプのメッセージになっています。他にも以下のようなメッセージが表示され ることがあります。 セーブセット ID を含むセーブセットシリーズを追加しています 冗長モードで実行している場合に、指定したセーブセットの処理が続行中であり、シリーズ全体のマイグ レートが必要であることを(コマンドラインパラメータでセーブセットの一部だけが指定されていた場合 でも)、nsrstage が検知すると、このメッセージが表示されます。 サーバのメディアデータベースにアクセスできません 表示されたサーバのメディアデータベース(および、おそらく他の NetWorker サービスも同様)がクエ リに応答していません。サーバを開始する必要があります。サーバが開始直後の場合、サーバはクエリへ の応答前に始動検査を完了する必要があります。 サーバとの nsrstage セッションを開くことができません サーバがマイグレーションセッションを受け入れていないときに、このメッセージが表示されます。前の 行に、より詳細な原因が示されます。 数値は有効なセーブセットではありません 指定されたセーブセット ID は無効です。次の 2 つのフォームが理解されます。簡単なセーブセット ID と 指定されたクローン ID の付加されたセーブセット ID です。セーブセットのみの場合は符号なしの数値で す。クローン ID でセーブセットを指定する場合は、シングルスラッシュ(/)で 2 つの符号なしの数値を 区切って指定します。 セーブセット番号が存在しません 指定されたセーブセット(-S セーブセットリストから)は存在しません。mminfo(8) を使用して、セー ブセット ID を検査します。 セーブセットクローン番号 / クローン ID が存在しません セーブセットの特定のクローンを指定しましたが、そのセーブセットにはそのクローン ID を持つクローン がありません。mminfo(8) を使用して、セーブセット ID を検査します。 ボリューム名が存在しません 指定したボリュームがメディアデータベースにありません(-V オプションを指定した場合)。 30 秒待ってから再試行します 一時的なエラーが発生しました。nsrstage は、その状況が解決するまで自動的に要求を繰り返します。 たとえば、すべてのデバイスがセーブやリカバリで使用中の場合は、nsrstage は、これらのデバイスを 使用することができず、これらの 2 台が解放されるまで待機する必要があります。 adv_file およびファイルタイプデバイスからのみリカバリできる場所です 指定したボリュームがファイルタイプまたは adv_file タイプのボリュームではありません (-V オプション の場合 )。このメッセージは、file および adv_file 以外のタイプのボリュームからデータのマイグ レーションが正しく行われた場合にも表示されます。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 337 nsrstage(8) 警告: 複数の同時クローン処理が同じセーブセットで検出されました。次に報告されているボリュームのリスト 正確でない可能性があります。nsrstage は、予想を超えるクローンインスタンスを検出するとこのメッ セージを出力します。この状態は、1 つのセーブセットに対して複数の nsrstage コマンドが同時に実行 された場合に発生します。mminfo(8) を使用してクローンボリュームを検証してください。この警告によ りステージングオペレーションの結果が影響を受けないことに注意してください。 参照先 nsr_stage(5)、 nsrclone(8)、 nsr_getdate(3)、 mminfo(8)、 nsr(8)、 nsr_device(5)、 nsr_pool(5)、 nsrd(8)、 nsrmmd(8) 338 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsrtrap(8) Maintenance Procedures nsrtrap(8) 製品名(A-Z) nsrtrap - NetWorker メッセージに対する snmp 通知方式 形式 nsrtrap [ -c コミュニティ ] [ -i バージョン ] [ -t トラップタイプ ] [ -s 特定のタイプ - ] [ -v ] network_management_station 機能説明 nsrtrap SNMP(簡易ネットワーク管理プロトコル)のトラップメカニズムを使用して、NetWorker の通知を送る メカニズムです。NetWorker の管理者は、NetWorker のイベントや優先順位を構成することで、nsrtrap をベー スとした独自の NetWorker 通知方式を作成できます。 NetWorker の管理者は、異なるネットワーク管理コンソールでメッセージを受信する通知方式を作成できます。こ のためには、イベントや優先順位を設定し、任意のネットワーク管理ステーションをトラップメッセージを受信す る場所として指定します。 新しい SNMP 通知を作成するには、次の手順に従います。 1. [カスタマイズ]メニューで[通知]ウィンドウを開きます。 2. [表示]メニューにある[詳細]オプションを選択します。 3. [作成]ボタンをクリックします。 4. [名前]フィールドに新しい通知の名前を入力します。 5. [アクション]フィールドに、nsrtrap コマンドと、Networker SNMP 通知の送り先のネットワーク管理 ステーション名を入力します。例 :/usr/sbin/nsrtrap -c networker SNMPhostここで、SNMPhost は SNMP ネットワーク管理ステーションのホスト名です。 6. 7. 任意のイベントと優先順位を設定します。 [適用]ボタンをクリックします。 オプション -c コミュニティ SNMP コミュニティストリング。このオプションを使用すると、NetWorker サーバからトラップを受信す る権限を持つ SNMP コミュニティを指定できます。SNMP コミュニティは、SNMP サーバに設定されます。 このオプションのデフォルトは「public」です。 -i バージョン SNMP のバージョン。このオプションを使用して SNMP のバージョンを指定できます。値 1 は SNMPv1、値 2 は SNMPv2 を示します。このオプションのデフォルトは「2」です。 -s 特定のタイプ このオプションは、NetWorker サーバから送信されるトラップのタイプの識別に使用できる一般的な設定 です。このオプションには、任意の整数値を設定できます。また、NetWorker サーバから送信される異な る複数のトラップを識別するために、別の SNMP 通知を併用することができます。たとえば、複数の SNMP 通知(致命的なメッセージ、警告、イベントまたは優先順位など)を作成できます。この場合、送信され るトラップのタイプを SNMP 管理ソフトウェアで判別できるように、さまざまな通知を区別する -s オプ ションを使用します。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 339 nsrtrap(8) -t トラップタイプ SNMP トラップタイプ(0-6)の内のいずれか。デフォルトは 6 の「enterprise-specific」トラップ タイプです。 -v 出力を冗長モードに設定します。冗長モードでは、nsrtrap によって、コミュニティ、トラップタイプ、 固有のトラップタイプ、ホスト名または IP アドレスがコマンドラインに返されます。 参照先 nsr(8)、 nsr_notification(5)、 nsr_resource(5) 340 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsrwatch(8) Maintenance Procedures nsrwatch(8) 製品名(A-Z) nsrwatch - NetWorker のステータスを文字情報で表示するコマンド 形式 nsrwatch [ -s サーバ ] [ -p ポーリング時間 ] 機能説明 nsrwatch コマンドは、NetWorker サーバのステータスを表示します。サーバの名前は、オプションの -s server 引数で指定します。サーバ名を指定しないと、カレントディレクトリで recover(8) などのコマンドで使 用されるサーバと同じサーバがデフォルトになります。選択したマシン上で NetWorker サービスが実行されてい ない場合は、エラーメッセージが表示されます。ポーリングの間隔は、オプションの -p polltime 引数で指定し ます ( 単位は秒 )。デフォルトは 2 秒です。 nsrwatch は、カーソルポジショニングに関する termcap(5) 機能を十分に備えた端末であれば実行できます。特 別なウィンドウシステムは必要ありません。nsrwatch プログラムは、情報を得るために、指定されたサーバに対 するリモートプロシジャーコールを使用します。このため、ネットワーク経由でサーバにアクセスできるあらゆる マシンから使用できます。 nsrwatch の表示は、1 つのヘッダーと、複数のパネルに分かれています。パネルには、server パネル、device パネル、sessions パネル、messages パネル、pending message パネルがあります。パネルのサイズは、使用 している端末やウィンドウのサイズに応じて調整されます。 ヘッダーには、サーバの名前と現在の時間が表示されます。server パネルには、サーバの現在のステータスが表 示されます。パネルの最初の行は、エラーメッセージ用です。この行は通常は空白になっています。次の行には、 サーバが起動している経過時間と、サーバのリリースバージョン ( これはクライアントのリリースバージョンとは 異なる場合があります ) が表示されます。以降の行には、現在のサーバがこれまでに実行した保存とリカバリの回 数が表示されます。 device パネルには、現在のサーバで確認されているデバイスが表示されます。このパネルには、各デバイスにつ いて、その名前、デバイスのタイプ、マウントされているボリュームの名前、デバイスのステ―タスが表示されま す。ボリュームがマウントされていないときには、(unmounted) と表示されます。デバイスがジュークボックス デバイスの一部として設定されているときには、名前の後に、(J) と表示されます。sessions パネルには、現在 有効な各セッション ( 保存、リカバリ、ブラウズ ) に関する現在のセーブセット情報が表示されます。messages パネルには、オペレータが一般的に関心を持つメッセージの履歴が表示されます。そして pending message パネ ルには、オペレータの介入が必要なメッセージが表示されます。 nsrwatch プログラムは、終了または中断 (Control-C を押すなど ) されるまで連続して実行されます。q という 文字を入力すると、プログラムが終了します。また、Control-L を押すと、画面の消去と再描画が強制的に行われ ます。他の文字を入力すると、ステータスが強制的に更新されます。 nsrwatch プログラムでは、新しいデバイスをポーリングのレートよりも長いレートで確認します。そのため、新 しいデバイスが追加されてからデバイスが認識されるまでに数分かかる場合があります。デバイスを直ちに認識す るには、このプログラムを再起動するか、Control-L を押してください。また、デバイスが削除されたことによっ て「リソースが存在しません」というメッセージが一時的に表示されることがありますが、表示されない場合は直 ちに通知されたことになります。 実行している環境で画面サイズの変更がサポートされている場合には、nsrwatch プログラムもこれに対応できま す。たとえば、ウィンドウ端末エミュレータでサイズの変更が行われると、そのウィンドウに合わせて各フィール ドの大きさが変更されます。ウィンドウが小さすぎる場合には、デバイス、セッション、メッセージの一部が表示 されなくなることがあります。最適な表示を得るには、少なくとも 30 行表示できるウィンドウを使用してください。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 341 nsrwatch(8) オプション -s server カレントの NetWorker サーバを server に設定します。 -p polltime ポーリングの間隔を polltime 秒に設定します。 参照先 termcap(5)、 nsr_notification(5)、 nsr_device(5)、 nsr_service(5)、 recover(8)、 nsradmin(8)、 nsr(8)、 nsrd(8) 342 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_archive_request(5) Maintenance Procedures nsr_archive_request(5) 製品名(A-Z) nsr_archive_request - NetWorker リソースタイプ「NSR アーカイブリクエスト」 形式 type: NSR archive request 機能説明 各 NSR アーカイブリクエストは、単一のリソースタイプ によって記述されます(nsr_resource(5) を参照)。 NetWorker サーバの NSR アーカイブリクエストリソースを編集するには、次のように入力します。 nsradmin -c "type:NSR archive request" 詳細については、nsradmin(8) のマニュアルページを参照してください (NetWorker 管理プログラムの使用方法 )。 また、アーカイブリクエストリソースは NetWorker 管理コンソールでも編集できます。 このリソースを使用すると、管理者は、後で実行されるアーカイブを設定したり、データセットのセットアップを 頻繁に行うように設定できます。管理者は、指定したクライアントで 24 時間以内にアーカイブを実行できます。 アーカイブは、nsralist(8) コマンドで実行します。 ATTRIBUTES リソースタイプ NSR archive request には次の属性が定義されています。括弧内の情報は、属性値のアクセス方 法を示します。read-only は、その値を管理者が変更できないことを示します。read/write は、その値の読み 取りと設定が可能であることを示します。hidden は、その値がプログラムか専門家だけを対象にしていることを 表します。隠し属性は、nsradmin(8) で hidden オプションが有効になっているときにだけ見ることができます。 choice は、属性の固有リストにある値のみ、属性値として使用できることを示します ( たとえばステータスは、 start now あるいは start later です )。dynamic 属性には、変化の激しい値が入ります。Encrypted 属性に は、本来の形式では表示されないデータがあります。これは、機密性が高く、保護する必要のあるデータを前提と しています。この他にも、すべてのリソースに共通の属性 ( たとえば、administrator) がいくつかあります。こ れらの属性については、nsr_resource(5) を参照してください。 comment (read/write) 管理者はこの属性を使用して、アーカイブリクエストに関する説明や補足情報を管理でき ます。 annotation (read/write) この属性には、このアーカイブリクエストで生成されるアーカイブセーブセットに関連す る注釈テキストを指定します。 例:annotation: Product Release 4.1; archive clone pool (read/write) この属性は、アーカイブリクエストで生成されたアーカイブセーブセットのクローンを作成 するときに、そのアーカイブリクエストで使用するアーカイブクローンメディアプールを示 します。 例:archive clone pool: Archive clone; EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 343 nsr_archive_request(5) archive comletion (read/write) アーカイブリクエストのステータスを送信するために実行する通知処理。 例: archive completion: /usr/ucb/mail -s "Product Archive" systemadmin; archive pool (read/write) この属性を使用すると、アーカイブリクエストで生成されるアーカイブセーブセットに適 用される通常のメディアプール選択を無効にできます。プールを選択すると、そのメディ アプールにアーカイブが実行されます。 例:archive pool: Archive; client (read/write) この属性には、アーカイブリクエストが実行される NetWorker アーカイブクライアントを 指定します。 例:client: neptune; clone (read/write) この属性は、アーカイブリクエストで生成されたアーカイブセーブセットのクローンを作 成するかどうかを制御します。Yes を選択すると、アーカイブセーブセットのクローンが 作成されます。No を選択すると、クローンは作成されません。 例:clone: No; cloned (read/write, hidden) この属性は未使用です。 例:cloned: No; 完了時刻 (read/write, hidden) この属性は、アーカイブリクエストの完了時刻を示します。 「day-of-week month day hours:minutes:seconds year」の形式で指定します。 例:"Thu Oct 22 17:00:37 1994";; directive (read/write) この属性には、アーカイブ実行時に使用されるディレクティブを指定します。デフォルト では何も選択されていません。 ディレクティブリソースに有効な選択肢は、現在定義されてい る 'NSR directive' リソースの名前です。nsr_directive(5) を参照してください。 例:directive: Default with compression; grooming (read/write) この属性は、アーカイブリクエストで生成されるアーカイブセーブセットが作成、検査さ れ、クローンが作成されたときに実行するグルーミング処理を示します。値が none の場合 には、何も実行されません。値が remove の場合には、save set 属性に指定されたファイ ルとディレクトリが rmdir(2) と unlink(2) システムコールによって削除されます。 例:grooming: none; 344 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_archive_request(5) log (read/write, hidden) この属性には、nsralist コマンドの実行に関する情報が記録されます。 例:log:; name(読み取り / 書き込み)この属性には、NetWorker アーカイブリクエ ストの名前を指定します。 例:name: Product Source Tree; save set (read/write) この属性には、アーカイブクライアントでアーカイブを実行するパス名を指定します。名 前はコンマとスペース (",") で区切る必要があります。 例:save set: /product/src, /accounting/db; start time (read/write) この属性には、アーカイブリクエストを実行する時刻を指定します。アーカイブリクエス トをスケジュールする場合は、status 属性 ( 前述 ) に start later を設定する必要が あります。"hours:minutes" の 24 時間形式で指定します。 例:start time: 3:33; status (read/write, choice) この属性には、アーカイブリクエストを実行するかどうかを指定します。値がない場合、 アーカイブリクエストはスケジュールされません。start now を選択すると、アーカイ ブリクエストがただちに実行されます。start later を選択すると、アーカイブリクエ ストは start time 属性に指定した時刻に実行されます。 例:status:; verified (read/write, hidden) この属性は未使用です。 例:verified: No; verify (read/write, choice) この属性には、アーカイブリクエストでアーカイブのベリファイを実行するかどうかを指 定します。アーカイブの詳細については、nsr_archive(5) を参照してください。Yes を 選択すると、ベリファイが実行されます。No を選択すると、ベリファイは実行されません。 アーカイブセーブセットのクローンも要求すると、クローン操作で元のアーカイブセーブ セットがベリファイされるので、クローンに対してベリファイが実行されます。 例:verify: Yes; Save operations (read/write, string) この属性は、次の形式でセーブオペレーション手順を指定します。 KEYWORD:TOKEN=STATE この属性は、アーカイブクライアントのセーブセット属性に非 ASCII の名前を含める場 合に必要です。次のように指定します。 I18N:mode=nativepath (UNIX プラットフォーム上で動作する、非 ASCII のセーブ セットの名前を持つ NetWorker 7.4 以降のクライアント ) I18N:mode=utf8path (7.4 以前のクライアント、および Windows プラットフォーム 上で動作する、非 ASCII のセーブセットの名前を持つ NetWorker クライアント ) 例: Save operations: I18N:mode=nativepath; EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 345 nsr_archive_request(5) 使用例 Note: the hidden options are not shown in this example. Product というアーカイブクライアントを定義するリソース : type: name: annotation: status: start time: client: save set: directive: archive pool: verify: clone: archive clone pool: grooming: archive completion: NSR archive request; Product Source; Product Release 3.0; Start later; "2:00"; space; /product/source; Default with compression; Archive; Yes; Yes; Archive Clone; none; mail -s Product Source Archive productteam; 参照先 nsr(5)、 nsr_directive(5)、 nsr_resource(5)、 nsradmin(8)、 rmdir(2)、 unlink(2) 346 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_client(5) Maintenance Procedures nsr_client(5) 製品名(A-Z) nsr_client - NetWorker リソースタイプ ‘‘NSR クライアント ’’ 形式 type: NSR client 機能説明 各 NSR クライアントは、単一のリソースタイプ NSR クライアントによって記述されます (nsr_resource(5) を参 照 )。NetWorker サーバの NSR クライアントリソースを編集するには、次のように入力します。 nsradmin -c "type:NSR client" 詳細については、nsradmin(8) のマニュアルページを参照してください (NetWorker 管理プログラムの使用方法 )。 クライアントリソースは、NetWorker 管理コンソールでも編集できます。 それぞれの NetWorker クライアントごとに、このリソースは保存する必要があるファイルについて記述します。 ファイルの保存に使用されるスケジュール、保存からファイルの省略に使用するディレクティブ、ファイルイン デックスのエントリがオンラインファイルインデックスやメディアインデックスに保存される期間、このクライアン トファイルをバックアップ、ブラウズ、リカバリする許可を与えるユーザについて記述します。1 つのクライアント が複数のリソースに記述されている場合もあります。 ATTRIBUTES リソースタイプ NSR client には次の属性が定義されています。括弧内の情報は、属性値のアクセス方法を示しま す。read-only は、その値を管理者が変更できないことを示します。read/write は、その値の読み取りと設定が 可能であることを示します。hid-den は、その値がプログラムか専門家だけを対象にしていることを表します。隠 し属性は、nsradmin(8) で hidden オプションが有効になっているときにだけ見ることができます。dynamic 属性 には、変化の激しい値が入ります。Encrypted 属性には、本来の形式では表示されないデータがあります。これは、 機密性が高く、保護する必要のあるデータを前提としています。この他にも、すべてのリソースに共通の属性 ( たと えば、administrator) がいくつかあります。これらの属性については、nsr_resource(5) を参照してください。 NetWorker サーバが評価モードまたはエンタープライズライセンスで実行されている場合、特定のクライアント属性 ( 「クライアント OS タイプ」 、 「CPU」 、 「 NetWorker バージョン」 、 「使用中のイネーブラ」など)では、NetWorker インターフェイスの「クライアント設定 / 情報」ウィンドウに値が表示されません。ただし、Net-Worker サーバ にワークグループ、ネットワーク、またはパワーエディションのイネーブラがある場合は、クライアントのバック アップ後に、これらのクライアント属性はウィンドウで適切な値に更新されます。 name (read-only, single string) この属性は、この NetWorker クライアントのホスト名を指定します。 例:name: venus; server (constant, single string) この属性は、このクライアントの NetWorker サーバを指定します。サーバのホスト名は デフォルト値として使用されます。 例:server: jupiter; comment (read/write) この属性を使用して、管理者は、NetWorker クライアントに関する説明や補足情報を管 理できます。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 347 nsr_client(5) 例:comment: machine located in room 243; scheduled backup (read/write, choice) この属性を使用して、管理者はこのクライアントのスケジュールバックアップを無効化でき ます。この値は、このクライアントリソースに固有のものとなり、同じクライアントの他の 既存リソースには反映されません。この属性のデフォルト値は Enabled( 有効 ) です。 例:scheduled backup: Disabled; archive services (読み取り / 書き込み、選択) この属性は、このシステムがアーカイブサービスを使用できるかどうかを判別します。こ の属性は、アーカイブサポートがサーバ上で使用可能な場合にのみ設定できます。選択項 目は使用可能、または使用不可です。例:archive services:enabled; schedule (read/write, choice) この属性は、 「save set」属性にリストされてい る セー ブセッ トのバックアップレベルを 制御するスケジュールの名前を指定します。デフォルト値は「Default」です。現在定義さ れているスケジュール名はすべて使用できます。nsr_schedule(5) を参照してください。 例:schedule: Default; browse policy (read/write, choice) この属性は、エントリをこのクライアントのオンラインファイルインデックスに保存する 期間を制御するポリシー名を指定します。デフォルト値は「Month」です。現在定義され ているすべてのポリシー名は、ポリシーで定義されている期間に使用できます。この期間 はリテンションポリシーの期間より短くなります。nsr_policy(5) を参照してください。 例:browse policy: Month; retention policy (read/write, choice) この属性は、エントリがリサイクル可能とマークされるまで保存される期間を制御するポ リシー名を指定します。デフォルト値は「Year」です。現在定義されているすべてのポ リシー名は、ポリシーで定義されている期間に使用できます。この期間はブラウズポリ シーの期間より長くなります。nsr_policy(5) を参照してください。プールリソースに も、リテンションポリシー属性が格納されます。クローンセーブセットの書き込み先の プールにもリテンションポリシーが定義されている場合は、クライアントとプールのポリ シーのうち長いほうが適用されます。プールのリテンションポリシーが定義されている場 合、クローンセーブセットはそのポリシーを使用します。 例:retention policy: Year; directive (read/write, choice) この属性は、クライアントのバックアップ時に使用するディレクティブを指定します。デ フォルト値は、NULL です。ディレクティブリソースに有効な選択肢は、現在定義されてい る「NSR ディレクティブ」リソースの名前です。 nsr_directive(5) を参照してください。 例:directive: UNIX with compression directives; group (read/write, choice list) この属性は、このクライアントがメンバーであるグループを指定します。グループは、自 動バックアップの開始時刻を制御します。値は、現在定義されている「NSR group」リ ソースのいずれかになります。nsr_group(5) を参照してください。デフォルト値は 「Default」です。 例:group: Default; 348 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_client(5) save set (read/write, list) この属性は、このクライアントについて保存するパス名を一覧表示します。パス名はコンマ + スペース (,) で区切る必要があります。デフォルト値は、 「All」です。NetWorker がサポー トしているすべてのクライアントでは、 「All」はマウントされたファイルシステムを参照し ます。また、NetWorker はファイルシステムのレベルで「ワイルドカード」をサポートしま す。たとえば、UNIX NetWorker クライアントでは、 「/*」は「/」の付いているすべてのマ ウントされたファイルシステムを表します。そして、 「/space1」と「/space2」が有効な ファイルシステムの場合は、 「/space*」を使用すると、特定のクライアントにおいてバック アップされているこれらのファイルシステムを両方とも取得することができます。なお、 「ワ イルドカード」マッチングはサブディレクティブレベルではサポートされていません。そのた め、 「/space1/subdir*」は作用しません。 クライアントが異なるスケジュールで保存された異なるファイルシステムを持つ必要があ る場合は、特定スケジュールのファイルシステムのセットごとに Client リソースが必要 になります。グループ内で同じ名前を持つ Client リソースの場合、指定されたパス名は 一度だけ表示されます。Client リソースがセーブセット 'All' をリストする場合、その Client リソースはそのグループに属する名前を持つものに限られます。 例:save set: /, /usr, /usr/src; Backup renamed directories(読み取り / 書き込み、選択) この属性を使用すると、名称変更されたディレクトリがスケジュールバックアップ時にサ ポートされます。有効な場合、セーブプログラムがクライアントファイルインデックスを 検索し、ディレクトリの名前が変更されているかどうかを判断します。ディレクトリの名 前がすでに変更されている場合、そのディレクトリ内にあるすべてのファイルおよびサブ ディレクトリがバックアップされます。デフォルトの値は、「Disabled」です。 例:Backup renamed directories: Enabled; priority (hidden, read/write, choice) この属性は、このクライアントのバックアップ優先順位を制御します。優先順位 1 が最高順 位で、1000 が最低順位です。自動化された savegrp は、優先順位の高いクライアントの バックアップを優先順位の低いクライアントより前に試行します。これは、次のクライアン トを決定するための唯一の要因です。savegrp コマンドには考慮するパラメータが多数あ ります。負荷の均衡を取ろうとしている間は優先順位の低いクライアントを選択します。 例:priority: 500; remote access (read/write, string list) この属性は、クライアントファイルをバックアップ、ブラウズ、リカバリするユーザーを 制御します。デフォルトでは、この属性は空になっています。この場合、クライアントの ユーザーだけに、ファイルのバックアップ、ブラウズ、リカバリが許可されています。こ の属性にユーザー、ホスト、ネットグループを追加すると、これらのユーザー、ホスト、 ネットグループに、このクライアントのファイルへのアクセス権を付与できます。ネット グループ名は、その先頭にアンパサンド ('&') が付いています。各行ごとに、次に示す 形式のいずれかを使用してユーザーまたはユーザーのグループを指定します。 user/host@domain, group/host@domain, user@host, user@domain, group@host, group@domain, &netgroup ( ネットグループをサポートするプラット フォームでのみ使用可能 ), ユーザー属性 = 値 [, ...]. ここでユーザーはユーザー名、ホストはホスト名、グループはユーザーグループ名、ドメ インはドメイン名、ユーザー属性は、ユーザー、グループ、ホスト、nwinstname、 nwinstan-cename、ドメイン、またはドメインのタイプ ( ドメインのタイプ、NIS また は WINDOMAIN) です。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 349 nsr_client(5) ユーザー属性 : nwinstname および nwinstancename は Net-Worker インスタンス名を 示すために使用されます。これらの属性のいずれかに入力する値は、一致するユーザーの 接続元のマシンの NSRLA リソースの「name」フィールドの中の値です。 value は空白で区切られた任意の文字列です。値に空白が含まれる場合は、二重引用符で 値を囲みます。値にはワイルドカード (*) を含めることができます。ユーザー名だけを指 定すると、そのユーザーは任意のホストから NetWorker を管理できます ( ユーザー @* または */ ユーザーまたはユーザー = ユーザーを指定するのと同等 )。ネットグループ名 の先頭には、必ず「&」を付けます。 ユーザ属性 = 値 [, ...] の形式は、多重定義されないため、セキュリティが高くなりま す。たとえば、[email protected] を入力すると、test グループの任意のユーザー またはテストという名前のユーザー、およびドメイン test.acme.com 内のユーザーまた はホスト test.acme.com のユーザーがこのエントリに一致します。 例:次のエントリーは同等です。 remote access: mars, *@jupiter, sam@pluto, */root; remote access: host=mars, "user=sam,host=pluto", user=root; remote user host=jupiter, (read/write, string) この属性にはいくつかの使用方法があります。rsh(1) プロトコルを介してアクセスされたク ライアントの場合 ( 新規クライアントは、代わりに nsrexecd(8) を使用します )、この属性 は、NetWorker サーバ自体がクライアントとの認証に使用するユーザーログイン名を指定しま す。デフォルト値は NULL で、この場合「root」が使用されます。savegrp-p(savegrp(8) を 参照 ) が NetWorker サーバ上で実行される場合、サーバはクライアント上でコマンドを実行 して保存するファイルを判別します。なお、nsrexecd(8) プロトコルがクライアントへのア クセスに使用される場合、リモートユーザーの属性は認証に使用されません。NetWare fileserver などの特定のクライアントは、pass-word 属性に沿ってこの属性を使用して、 バックアップされているファイルへのアクセスを取得します。Sybase データベースなどのア プリケーションデータをバックアップする他のクライアントは、パスワードに従ってこの属 性を使用し、アプリケーションデータへのアクセスを取得します。この属性には、同じクラ イアントについて記述するそれぞれのリソースごとに異なる値があります。 NDMP クライアントは、password 属性とこの属性を使用して、NDMP サーバへのアクセスを 構成します。同一のユーザー名 (remote user attribute) および password は NDMP サーバ用に構成されるため、Device リソースで構成する必要があります。 例:remote user: operator; password (読み取り / 書き込み、暗号化) savegrp コマンドは、クライアントマシン上の savefs および save コマンドを開始す る場合にこの属性を使用します。savefs および save コマンドは、このパスワードを使 用してバックアップするファイルにアクセスします。パスワードを使用する場合は、 Client リソースの「remote user」属性も定義する必要があります。この属性には、 同じクライアントについて記述するそれぞれのリソースごとに異なる値があります。 この属性は、アプリケーション特定のデータをバックアップしていない既存の UNIX クラ イアントに対して設定する必要はありません。この属性は、remote user 属性と一緒に使 用され、NDMP サーバへのアクセスを構成します。 350 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_client(5) backup command (read/write, string) このクライアントとセーブセットのバックアップデータを実行するためのリモートコマン ド。このコマンドを使用して、事前および事後のバックアップ処理および save コマンド に対するデフォルトを実行できます。この値にはパスを指定してはなりません。接頭部 「save」または「nsr」を付ける必要があります。 例:backup command: savemsg; Save operations (読み取り / 書き込み、文字列) この属性は、次の形式のセーブオペレーション手順を指定します。 KEYWORD:TOKEN=STATE[;KEYWORD:TOKEN=STATE;...] この属性は、クライアントのセーブセット属性に非 ASCII の名前を含める場合に必要で す。次のように指定します。 I18N:mode=nativepath (UNIX プラットフォーム上で動作する、非 ASCII のセーブ セットの名前を持つ NetWorker 7.4 以降のクライアント ) I18N:mode=utf8path (7.4 以前のクライアント、および Windows プラットフォーム 上で動作する、非 ASCII のセーブセットの名前を持つ NetWorker クライアント ) この属性を使用して、Windows 2003 で VSS 保存を構成することもできます。savegrp プログラムは、この属性と「Backup renamed directories」属性を使用して、-o save_operations オプションを介してセーブ手順をセーブプログラムに渡します。詳細 については、「save(8)」を参照してください。 例:Save operations: I18N:mode=nativepath; executable path (read/write, string, hidden) この属性には、NetWorker サーバがクライアントでコマンドを実行するときに使用する パスを指定します。パスを指定しないと、「remote user」の $PATH が使用されます。 例:executable path: /etc/nsr; server network interface (read/write, string, hidden) 保存とリカバリに使用されるサーバ上のネットワークインターフェイス名です。 例:server network interface: mars-2; aliases (read/write, string list, hidden) この属性は、クエリで照会するクライアントマシンのエイリアス ( ニックネーム ) リスト です。このリストが空の場合、クライアント名だけとマッチします。 例:aliases: mars; owner notification (read/write, hidden) ステータスメッセージの内容をマシンの所有者や基本ユーザーに送信するために実行され る通知アクションです ( たとえば、savegrp 完了メッセージ )。 例 : owner notification: /usr/ucb/mail -s "mars' owner notification" carl@mars; EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 351 nsr_client(5) statistics (constant, hidden, dynamic) この属性には、クライアントのオンラインファイルインデックスのサイズ ( キロバイト単 位 )、実際に使用しているキロバイト数、インデックスのエントリの数の 3 つの値が表示 されます。 例 : statistics: elapsed = 1761860, index size (KB) = 776, amount used (KB) = 680, entries = 2216; index save set (update-only, hidden, dynamic) この属性は、インデックス操作に、最も古いサイクルの削除が設定されているときに、削 除するクライアントファイルインデックスのセーブセットを指定します。 例:index save set: /; index path (read/write, hidden) この属性を使用すると、NetWorker 管理者は複数のディスクパーティションにわたる NetWorker オンラインファイルインデックスのディスク使用率を分散させることができ ます。この属性にはクライアントのオンラインファイルインデックスを含むディレクトリ への絶対パスが含まれます。パスの最後のコンポーネントは、クライアントリソースの name 属性に一致しなければなりません ( 上記を参照 )。空のままにすると、インデックス パスはデフォルトで /nsr/index/name に設定されます。ここで name は、クライアント リソースからの name 属性になります。 例:index path: /disk2/index/venus; index message (update-only, hidden, dynamic) この属性には、直前のインデックス操作に対する終了ステータスメッセージが含まれま す。この属性は通常空白です。これは、直前の操作が正常に完了したことを示します。 例:index message:; index operation start (update-only, hidden, dynamic) この属性には、現行インデックス操作の開始時刻が含まれます。この属性は、操作が 'Idle' の場合、ヌル文字 ("") になります。この形式は、曜日、時間、分の順番になります。 例:index operation start: Wednesday 02:45; index progress (update-only, hidden, dynamic) この属性には、終了する現行タスクに対するインデックス作成の進行状況が含まれます。こ の属性は、操作が「Idle」の場合には空白です。進行状況はパーセントで表示されます。 例:index progress: 45; index operation (update-only, hidden, dynamic) この属性には現行インデックス操作が含まれます。これは通常「Idle」です。 例:index operation: Reclaiming space; parallelism (read/write, hidden) この属性は、クライアントに対して同時に実行する保存操作の最大数を指定します。 例:parallelism: 2; 352 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_client(5) archive users (read/write, string list) この属性は、クライアントでアーカイブサービスが使用できるユーザーのリストを指定し ます。この属性は、アーカイブサポートがサーバ上で使用可能な場合にのみ設定できます。 クライアントへのアーカイブリクエストをスケジュールするには、root ( またはそれに 相当するもの ) がそのクライアントのアーカイブユーザーリストになければなりません。 またはその他の root@client がサーバの管理者リストになければなりません。ユーザー が存在しない場合やクライアントがサーバと同じマシンに常駐する場合には、管理者と ローカルの root ユーザー ( つまり root@server) だけがクライアントのアーカイブ サービスを使用できます。「*」は、すべてのユーザーがデータをアーカイブまたは取得で きることを示します。ユーザー名には、「/」および「@」は使用できません。 例:archive users: paul; application information (read/write,hidden, string list) この属性にはクライアントのアプリケーション情報が含まれます。この属性の使用はクラ イアント特定です。製品に付属のドキュメンテーションで指示されているように使用しな ければなりません。NDMP クライアントは、等号 ('=') で区切られているこの属性に、い ろいろなパラメータと値を充てんします。 例:application information: HIST=yes; ndmp (read/write, choice) この属性は、クライアントリソースが NDMP バックアップ用に構成されるかどうかを示し ます。クライアントが NDMP バックアップに使用される場合、「remoteuser」および 「password」属性が充てんされます。 「application information」属性も使用できます 例:ndmp: yes; storage nodes (read/write, string list) この属性は、データの保存時に使用するクライアントのストレージノードの番号付きリス トです。保存されるデータは、有効なデバイスと正常に機能しているメディアデーモン (nsrmmd(8)) を持つ最初のストレージノードに送られます。nsrserverhost のデフォル ト値は、サーバを表します。ストレージノード名の他に、キーワード「curphyhost」もリ ストに入力できます。エントリ「curphyhost」は現在の物理ホストを示します。このキー ワードは、クラスタ上の仮想クライアントにのみ使用されます。物理クライアントまたは仮 想サーバと関連付けられたクライアントには使用できません。curphyhost を使用すると、 仮想クライアントのバックアップを、仮想クライアントが現存しているストレージノードに 送ることができます。ストレージノードの詳細については、nsr_storage_node(5) を参 照してください。 clone storage nodes (read/write, string list) この属性は、クローンを受信するストレージノードのホスト名を指定します。このクライ アントに由来するクローンデータは、デバイスが使用可能でメディアデーモン nsrmmd(8) が動作している最初のストレージノードへ転送されます。デフォルト値はありません。こ の属性に値がない場合は、サーバの 'clone storage nodes' が参照されます。この属 性にも値がない場合は、サーバの 'storage nodes' 属性を使用してクローンに対する ターゲットノードを選択します。ストレージノードの詳細については、 nsr_storage_node(5) を参照してください。 recover storage nodes (read/write, string list) この属性は、データのリカバリ時に使用するクライアントのストレージノードの番号付き リストです。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 353 nsr_client(5) 除外 : リカバリ元のボリュームがすでにマウントされている場合は、リカバリストレージノードリストが無視され、ボ リュームが既存の位置から使用されます。 ボリュームがジュークボックスにあり "read hostname" 属性が設定されている場合、ボリュームは指定のホスト にマウントされます。 通常のリカバリおよびクローンオペレーション時に、環境変数 FORCE_REC_AFFINITY が「Yes」または「yes」 に設定されている場合、要求されているボリュームがマウント済みであっても、ブローカがリカバリストレージア フィニティを強制的に使用させて、「read」ホストを判別します。 仮想テープ環境 (VTL ライブラリで「virtual jukebox」属性が「yes」に設定されている ) で、クローン時に、 FORCE_REC_AFFINITY が設定されているかどうかに関わらず、この環境設定が真 (yes) に設定されている場合 の動作に必ずなります。 クローン時に、ボリュームがマウント済みではなく、「read hostname」が設定されているジュークボックスにボ リュームがない場合、サーバのクライアントリソースについて、 「read」ホストの「Recover Storage Node」の 値がチェックされます。次に、「read」ホストのクライアントリソースについて、「Clone Storage Node」属性 がチェックされ、「write」をどのように扱うが決定されます。 licensed applications (read-only, string list) この属性には、クライアントが使用するライセンスさ れたアプリケーションの名前が含まれます。デフォルトは空のフィールドです。 使用例 注記:この例には隠し属性は示されていません。 すべてのファイルを NetWorker サーバ mars にバックアップするクライアント、called venus を定義するため のリソース。 type: NSR client; name: venus; server: mars; archive services: Disabled; schedule: Full Every Friday; browse policy: Month; retention policy: Quarter; directive: UNIX with compression directives; group: Default; save set: All; Backup renamed directories: Disabled; remote access: ; remote user: ; password: ; backup command: ; aliases: archive users: storage nodes: clone storage nodes: venus, venus.emc.com; ; nsrserverhost; ; 名称変更されたディレクトリをサポートする、異なるスケジュールで異なるファイルシステムをバック アップするクライアントのリソース: type: name: server: archive services: schedule: 354 NSR client; saturn; mars; Disabled; Default; EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_client(5) browse policy: Month; retention policy: Quarter; directive: ; group: engineering; save set: /, /usr, /usr/src; Backup renamed directories: Enabled; remote access: venus, sam@*, jupiter/john; remote user: operator; password: ; backup command: ; aliases: saturn.emc.com; archive users: ; storage nodes: nsrserverhost; clone storage nodes: ; type: name: server: archive services: schedule: browse policy: retention policy: directive: group: save set: remote access: remote user: password: backup command: aliases: archive users: storage nodes: clone storage nodes: NSR client; saturn; mars; Disabled; Full on 1st Friday of Month; Month; Quarter; UNIX standard directives; Default; /usr/src/archive; sam@venus, &netadmins, root@*; operator; ; ; saturn.emc.com; ; nsrserverhost; ; 参照先 rsh(1)、 ruserok(3)、 nsr(5)、 nsr_schedule(5)、 nsr_directive(5)、 nsr_group(5)、 nsr_policy(5)、 nsr_storage_node(5)、 save(8)、 savegrp(8)、 savefs(8)、 nsradmin(8)、 nsrexecd(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 355 nsr_client(5) 356 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_crash(8) Maintenance Procedures nsr_crash(8) 製品名(A-Z) nsr_crash - NetWorker を使用したディザスタからのリカバリ 機能説明 NetWorker を使用すると、ファイルの損失につながるようなあらゆる種類のシステム障害およびハードウェア障害 からリカバリできます。 NetWorker クライアントがファイルを損失した場合、recover コマンドを使用すると、個々のファイル、選択し たディレクトリ、またはファイルシステム全体を参照、選択、リカバリできます。Net-Worker の recover コマン ドが消失したり損傷した場合は、コマンドを NetWorker クライアントまたは NetWorker 配布メディアからコ ピーする必要があります。 一部分だけが損傷したファイルシステム上に多数のファイルをリカバリする場合は、ファイルの既存バージョンを上 書きしないようにすることもできます。それには、既存ファイルのリカバリの処理方法を決定するように recover から入力を求められるまで待ちます。 「常にいいえ」を意味する N と答えると、recover はすべての既存ファイルを 上書きしません。また、現在のファイルは保護したいが、他のファイルについては再度 recover から確認を求めら れるようにする場合は n と答えます。 1 つまたは複数のファイルの既存バージョンを保存されたバージョンで置き換える場合は、recover によって既存 ファイルを上書きするかどうか尋ねられたときに Y または y と答えます。Y は、既存ファイルをすべて上書きし、y は現在のこのファイルだけを上書きします。 recover コマンドの使用方法については、recover(8) のマニュアルページを参照してください。 NetWorker サーバデーモンまたはコマンドが消失した場合、Net-Worker 配布メディアからサーバを再インス トールする必要があります。NetWorker サーバをインストールし、デーモンを実行したら、recover コマンドを 使用して他の NetWorker サーバのファイルをリカバリできます。NetWorker を再インストールする際は、/nsr ディレクトリを、元のインストール先とまったく同じ場所にインストールする必要があります。ファイルのリカバリ に使用されるマシンが、ファイルの保存に使用されたマシンと異なる場合がありますが、ホスト名は元のマシンと同 じである必要があります。NetWorker サーバおよびクライアントインデックスをリカバリするには、デスティネー ションマシンがインデックスの保存に使用されたマシンと同じ種類である必要があります。 NetWorker サーバのメディアデータベースが消失した場合は、メディアからブートストラップをリカバリする必要 があります。mmrecov は、メディアデータベースと NetWorker サーバリソースファイルが含まれているブートス トラップをリカバリします。リソースファイルは、NetWorker サーバが使用しているリソースファイルの最上位に リストアできないため、NetWorker をシャットダウンし、リカバリされたリソースファイルの名前を変更して Net-Worker を再起動する必要があります。ブートストラップセーブセットのセーブセット ID およびその他の情 報は、savegrp によって各スケジュールセーブの最後に出力されます。また、mminfo-B または scanner-B を使 用して表示することもできます。 詳細については、 savegrp(8)、 mminfo(8)、および scanner(8) を参照してください。 NetWorker サーバまたはクライアントのインデックスが消失している場合は、まずバックアップメディアからイン デックスをリカバリした後、recover コマンドを使用してそのクライアントで保存されたファイルを参照し、リカ バリします。メディアデータベースとサーバリソースファイルをリカバリした後に NetWorker サーバまたは他のク ライアントのインデックスをリカバリするには、nsrck コマンドを使用します。nsrck コマンドは、NetWorker サーバまたはクライアントの消失したインデックスをリカバリします。これは index:clientname セーブセット (savegrp(8) コマンドによって生成)の場所を特定して行います。nsrck は、メディアデータベースに問い合わ せて、インデックスを最新の時刻にリカバリするには、どのボリュームからどのセーブセットを抽出すべきかを決 定します。詳細については、nsrck(8) マニュアルページを参照してください。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 357 nsr_crash(8) 次に、mmrecov 完了後に、サーバのリカバリで必要な手順を簡単に説明します。 1. 2. NetWorker サーバをシャットダウンします(nsr_shutdown -a) 。Windows では、NetWorker の処理を 停止する場合があります。 /nsr ディレクトリに移動します(cd /nsr)。Windows では、インストールディレクトリに移動します (デフォルトでは、C:\Program Files\nsr)。 3. NetWorker サーバを再インストールしたときに作成された一時リソースディレクトリを保存します(mv res res.save)。Windows では、「マイコンピュータ」または「Windows エクスプローラ」を使用して res ディレクトリの名前を res.save に変更します。 4. リカバリされたリソースディレクトリを移動します(mv res.R res)。Windows では、「マイコンピュー タ」または「Windows エクスプローラ」を使用して res.R ディレクトリの名前を res に変更します。 5. プラットフォームによって異なる起動スクリプトを実行して、サーバ上で NetWorker デーモンを再起動 します。たとえば、Solaris では、「/etc/init.d/networker start」を実行します。Windows で は、NetWorker の処理を開始する場合があります。 6. リカバリされたリソースが有効であることを確認したら、一時リソースディレクトリを削除します(rm r/nsr/res.save)。Windows では、「マイコンピュータ」または「Windows エクスプローラ」を使用し て res.save ディレクトリをごみ箱に送ります。 7. サーバとクライアントのインデックスをリカバリします(nsrck -L7)。 注記:mmrecov コマンドは、NetWorker サーバのメディアデータベースとリソースファイルのリカバリ にのみ使用します。nsrck は、サーバおよびクライアントのインデックスのリカバリに使用します。 メディアデータベースとサーバリソースファイルをリカバリしたら、サーバまたはクライアントのインデックスを 任意の順序でリカバリできます。クライアントのインデックスをリカバリする前にサーバのインデックスをリカバ リする必要はありません。また、クライアントに NetWorker クライアントがインストールされている場合、メ ディアデータベースとサーバリソースファイルをリカバリしたら、オンデマンドとスケジュールセーブを実行でき ます。ただし、クライアントのファイルインデックスをリカバリするまでは、クライアントのセーブを参照できま せん。クライアントのファイルインデックスをリカバリする前に、セーブセット recover を使用してファイルをリ カバリできます。 詳細については、recover(8) マニュアルページを参照してください ( セーブセットリカバリの実行 )。 サーバの損傷がひどく、まったく動作しない場合は、マルチユーザーシステムの再インストールと再起動について メーカーの指示に従ってください。システムを起動してマルチユーザーモードで実行したら、NetWorker を再イン ストールできます。つまり、配布メディアから NetWorker を展開し、システムに応じて pkgadd(1M) または他の インストールユーティリティを使用して NetWorker をインストールできます。また、mmrecov を使用してメディ アデータベースとリソースファイルをリカバリし、nsrck を使用してサーバと各クライアントのオンラインイン デックスを再構築できます。最後に、マシン上にあったがメーカーの配布メディアにはないファイルをリカバリし ます。これには、カスタマイズされたシステムファイル、特別仕様のカーネル、新しい特別なデバイスエントリー、 ローカルで開発されたソフトウェア、ユーザーの個人ファイルなどが含まれます。 参照先 358 nsr_layout(5), nsr(8), nsrck(8), recover(8), savegrp(8), mmrecov(8), scanner(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_data(5) Maintenance Procedures nsr_data(5) 製品名(A-Z) nsr_data - NetWorker による保存およびリカバリにおけるデータ形式 機能説明 NetWorker システム内のすべてのデータは、「eXternal Data Representation」(XDR) 規格を使ってエン コードされます。ファイルがクライアント ( save(8) および recover(8) を参照 ) とサーバ ( nsrd(8) を参照 ) とメディア ( nsrmmd(8) を参照 ) の間で受け渡しするとき、ファイルは savestreams として表されます。この セーブストリームは、savefile のリンクリストとしてエンコードされます。現在、2 つの異なる savefile 形式 があります。各ファイルの先頭のマジックナンバーは、その後に続く savefile のタイプを示します。これによ り、複数の savefile タイプが含まれている savestreams が自己識別されます。論理的に、各 savefile は、 ヘッダ情報およびそれに続くファイルデータで構成されます。オリジナルの savefile1 形式では、ファイル属性を 記述するクライアント属性の二重ラッピングセットを使用し、ファイルデータは bucketlist としてエンコードさ れます。新しい savefile2 形式では、一重ラッピングのクライアント属性を使用し、ファイルデータはバケット のない自己記述セクションの連続体としてエンコードされ、それぞれにタイプ、長さ、データのバイト数が格納さ れます。ファイルのファイルデータセクションは、タイプ 0 (NSR_ASDF_END) の終了セクションで終わります。 下のリスティングは、セーブストリームデータ構造の OS 非依存部分の XDR 言語記述を示しています。 const NSR_IDLEN = 1024; const NSR_MAXNAMELEN = 1024; const NSR_MAXCATTRSIZE = 8192; const NSR_MAXBUCKETDATA = 8192; const NSR_MAXBUCKETSIZE = 9000; const NSR_MAXCLNTSIZE = 16384; typedef typedef typedef typedef typedef typedef /* length of file id */ /* max length of file system name */ /* max size of client specific attributes */ /* max size of file bucket’s data (w/o slop) */ /* max total size of file bucket (w/ slop) */ /* max size of a clntrec */ opaque fileid<NSR_IDLEN>; /* string nsrname<NSR_MAXNAMELEN>; /* opaque clientattr<NSR_MAXCATTRSIZE>; /* opaque wraposaverec<NSR_MAXCLNTSIZE>;/* uint32_t checksum; /* u_long sfid_t; /* file identifier */ file name type */ client attributes */ wrapped osaverec */ 4 bytes for checksum */ savefile id (offset) */ struct id { string id_str<>; id *id_next; }; /* id string */ /* next such structure */ struct asmrec { id *ar_info; nsrname *ar_path; asmrec *ar_next; }; /* name and args to ASM */ /* not currently used */ /* next such structure */ const NSR_MAGIC1 = 0x09265900; struct osaverec { nsrname sr_filename; fileid sr_fid; asmrec *sr_ar; u_long sr_catype; clientattr sr_cattr; }; /* older format using buckets & ssaverec’s */ /* /* /* /* /* name of this file */ client specific file id */ ASM list for this file */ client specific attribute type */ client specific file attributes */ EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 359 nsr_data(5) struct ssaverec { sfid_t sr_id; u_long sr_size; uint32_t sr_savetime; wraposaverec sr_wcr; }; /* /* /* /* savefile id in the savestream */ size of encoded savefile */ savetime of this saveset */ a wrapped osaverec */ /* * File data for older style savestream is logically * expressed as a linked list of file buckets. */ struct bucketlist { bucket bl_bucket; bucketlist *bl_next; }; /* * XDR description of the original */ struct savefile1 { u_long sf_magic; u_long sf_chksumtype; ssaverec sf_saverec; bucketlist *sf_data; checksum sf_checksum; }; savefile1 format. /* /* /* /* /* magic number (must be NSR_MAGIC1) */ file checksum type */ wrapped file attributes */ file data in buckets */ checksum value */ /* * Newer savestream defines and structures. */ const NSR_MAGIC2 = 0x03175800; /* newer bucketless format */ const NSRAPP_BACKUP = 1; const NSRAPP_HSM = 2; const NSRAPP_ARCHIVE = 3; /* backup application name space */ /* HSM application name space */ /* Archive application name space */ struct saverec2 { sfid_t sr_id; u_long sr_size; uint32_t sr_savetime; uint32_t sr_appid; nsrname sr_filename; /* /* /* /* /* savefile id in the savestream */ size of encoded savefile */ savetime of this saveset */ application id */ name of encoded file */ /* /* /* /* client specific file id */ ASM list for this file */ client specific attribute type */ client specific file attributes */ fileid sr_fid; asmrec *sr_ar; u_long sr_catype; clientattr sr_cattr; }; /* * Current 64-bit savestreams */ typedef struct uint64_t unsigned long long; typedef struct lg_time64_t unsigned long long; const NSR_MAGIC3 = 0x03175803; struct saverec3 { uint64_t sr_id; uint64_t sr_size; lg_time64_t sr_savetime; 360 /* 64-bit format */ /* savefile id in the savestream */ /* size of encoded savefile */ /* savetime of this saveset */ EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_data(5) uint32_t sr_appid; nsrpath sr_filename; fileid sr_fid; asmrec *sr_ar; u_long sr_catype; clientattr sr_cattr; /* /* /* /* /* /* application id */ full path of encoded file */ client specific file id */ ASM list for this file */ client specific attribute type */ client specific file attributes */ }; /* * Defines for self describing data sections. * The NSR_ASDF_END type defines the end of the file data. * The NSR_ASDF_FILE_DATA_TYPE type has the file data preceded by an * uint32_t that is the relative offset from the last block into the file. */ const NSR_ASDF_END = 0x0; /* end of ASDF data */ const NSR_ASDF_FILE_DATA_TYPE = 0x100; /* normal file data */ /* * Describes a section of NetWorker "file data" when * using ASM Structured Data Format (ASDF) sections. */ struct asdf_hdr { uint32_t typevers; /* type of file data */ uint32_t length; /* section length */ }; /* * Pseudo XDR description of the newer savefile2 format. * The new savefile2 format uses the unwrapped saverec structure * and a "bucketless" file data format that is based on ASDF. * The data portion ends with a 0 sized section of type NSR_ASDF_END. */ struct savefile2 { u_long sf_magic; /* magic number (must be SF_MAGIC2 or SF_MAGIC3) */ u_long sf_chksumtype; /* file checksum type */ saverec sf_saverec; /* new saverec structure */ <asdf_hdr & data> /* ASDF section sans buckets */ ... <asdf_hdr & data> /* ASDF section sans buckets */ <asdf_hdr.typevers = 0> /* final ASDF section type = NSR_ASDF_END */ <asdf_hdr.length = 0> /* final ASDF section len = 0 */ checksum sf_checksum; /* checksum value */ }; 参照先 mm_data(5)、 nsr(8)、 nsrmmd(8)、 nsrd(8)、 recover(8)、 save(8)、 xdr(3n) RFC 1014 XDR Protocol Spec EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 361 nsr_data(5) 362 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_device(5) Maintenance Procedures nsr_device(5) 名前 nsr_device - NetWorker リソースタイプ「NSR device」 形式 type: NSR device 機能説明 NetWorker サーバが使用する各ストレージデバイスは、単一のリソースタイプ NSR デバイス . によって記述され ます。NetWorker リソースに関する情報については、nsr_resource(5) を参照してください。NSR device リ ソースを編集するには、次のコマンドを実行します。nsradmin -c "type:NSR device" リソースタイプは引用符 で囲んでください。また、"NSR" と "device" の間には空白を入れてください。NetWorker 管理プログラムの使 用方法については、nsradmin(8) を参照してください。個々のボリューム ( テープまたはディスク ) をマウント またはアンマウントするときには、nsrmm(8) コマンド、nsrjb(8) コマンド、および NetWorker 管理コンソー ルを使用します。 ATTRIBUTES リソースタイプ NSR device には次の属性が定義されています。括弧内の情報は、属性値のアクセス方法を示しま す。read-only は、その値を管理者が変更できないことを示します。Read/write は、その値の読み取りと設定が 可能であることを示します。Hidden は、プログラムか専門家だけを対象にしていることを表します。隠し属性は、 nsradmin(8) で hidden オプションが有効になっているときにだけ見ることができます。static 属性の値は、ほ とんど変更されません。dynamic 属性には、変化の激しい値が入ります。たとえば、(read-only, static) と マークされた属性は、属性の作成時に設定され、変更されません。 name (read-only, static) この属性は、デバイスのパス名を指定します。巻き戻しをしないテープデバイスだけがサ ポートされています。"Berkeley スタイル " のテープ位置決めをサポートしているシス テムの場合には、BSD テープデバイス名を使用します。光ディスクに指定する名前は、通 常、ローデバイスの "c" パーティションの名前になります。論理デバイスタイプは、外部 メディア管理サービスとのやり取りを容易にするために定義されています。外部メディア 管理サービスとの対話を行う場合、デバイス名は、ボリュームがロードされたデバイスの メディア管理サービスによって判別されます。NetWorker デバイスリソースを定義する場 合には、論理デバイスが使用されます。定義可能なデバイスリソースの数は、NetWorker が同時にアクセス可能なサービスに管理されるボリュームの数によって制限されます。論 理デバイスの名前は、特定のデバイスに関連しませんが、固有のデバイス名でなければな りません。論理デバイスの場合、メディアタイプとファミリは logical に設定されます。 この名前、タイプ、ファミリは、メディア管理サービスが Net-Worker のリクエストに 応じてボリュームをデバイスにロードした後で判別されます。その後で実際のデバイスの 名前、タイプ、ファミリがそれぞれ logicalname、logicaltype、および logical family の各属性に格納されます。論理デバイスと実際のデバイスの関連性は、ボリュー ムがデバイスにロードされ、NetWorker で使用するために割り振られているときにのみ 存在します。Windows のストレージノード上にネットワークファイルシステムの adv_file デバイスを作成する場合は、パスを UNC 表記 (\\<server-name>\<sharepoint-name>) で指定してください。ストレージノードにリモートデバイスを定義する ときには、パス名に "rd=hostname:" という接頭部を追加します。ここで、hostname は、デバイスが直接接続しているシステム ( ストレージノード ) です。詳細については、 nsr_storage_node(5) を参照してください。 例:name: /dev/rmt/0hbn; EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 363 nsr_device(5) comment (read/write) この属性を使用して、管理者はデバイスに関する説明や補足情報を管理できます。 description (read/write) この属性を使用すると、デバイスに関する簡単な説明を保存できます。この説明は、管理 者がデバイスを識別するときに役立ちます。また、この説明は任意の形式で記述できます。 例:description: DLT8000 tape drive in Engineering Lab rack #2; message (read-only, dynamic, hidden) この属性には、このデバイスについて NetWorker サーバから最後に受信したメッセージが 入ります。この属性の値には、進行状況や稼働率に関する情報が戻される場合があります。 例:message: "Tape full, mount volume mars.017 on /dev/nrst8"; volume name (読み取り専用、ダイナミック、非表示) この属性を使用して、デバイスのボリュームのマウントとアンマウントを監視します。ボ リュームがマウントされると、ボリューム名がセットされます。そうでない場合には、こ こには値が入りません。 例:volume name: mars.017; media family (読み取り専用、スタティック、非表示) この属性は、メディアタイプから判別したストレージメディアのクラスを記述します。有効 な値は次のとおりです。tape- テープストレージデバイス。 disk - ディスクストレージデ バイス。logical - 外部メディア管理サービスとのやり取りを行うときに使用します。 例:media family: tape; media type (read-only, static) この属性は、デバイスで使用するメディアタイプを示します。media type は、オペレー ティングシステム / プラットフォームによって変わります。お使いのプラットフォームで サポートされているメディアタイプのリストについては、「NetWorker 管理者ガイド」の 「デバイスとメディア管理」の章で参照されているオンラインの「NetWorker ハードウェ アコンパティビリティガイド」を参照してください。可能な値とその意味、容量は次のと おりです。4mm - 4mm デジタルオーディオテープ (1 GB)。 8mm - 8mm ビデオテープ (2 GB)。8mm 5GB - 8mm ビデオテープ (5GB)。adv_file - 高度なファイルタイプデ バイス、標準の UNIX ファイルシステムがサポートされています。dlt - デジタルリニア テープカートリッジ (10 GB)。vhs - VHS データグレードビデオテープ (14 GB)。 3480 - 高速カートリッジテープ (200 MB)。qic - 15 インチデータカートリッジ (150 MB)。himt - 50 インチ磁気テープ (100 MB)。tk50 - DEC TK50 カートリッジテー プ (94 MB)。tk70 - DEC TK70 カートリッジテープ (296 MB)。optical - 光ディス ク、Write Once Read Many (WORM)、消去可能な光ディスク (EOD)、または標準の UNIX ファイルがサポートされます。file - ファイルタイプデバイス、標準の UNIX ファ イルシステムがサポートされます。logical - 外部メディア管理サービスとのやり取りを 行う場合に使用されます。 例:media type: 8mm 5GB; enabled (read-write) この属性は、デバイスが使用可能かどうかを示します。この属性の値は、Yes、No、 Service のいずれかに設定されます。値に Yes が設定されている場合、デバイスは完全 に操作可能で、すべての操作で使用できます。これは、デバイスのデフォルト設定です。 値が No に設定されている場合、デバイスにボリュームはマウントできません。デバイス 364 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_device(5) がマウントされている場合、デバイスは No に設定できません。これは、No に設定する と、デバイスの設定が Yes に戻されるまで、マウントされているボリュームが NetWorker にアクセスできなくなるためです。値に Service が設定されている場合、デ バイスは、セーブまたはリカバリ操作ではマウントされません。この状態は、保守用にデ バイスを予約するために使用されます。デバイスを管理するために使用でき、ボリュームを 検証したり、-f オプションを使用してデバイスを選択している場合は、ラベル付けまた はインベントリを実行できます。Service モードに設定されたデバイスは、セーブまた はリカバリ操作には使用できません。使用中のデバイスに Service が設定された場合、 現在のセッションはすべて正常に完了できますが、新しいセッションはそのデバイスに割 り当てられません。デバイスがジュークボックスデバイスである場合、デバイスはセッ ション完了後アンロードされます。 例:enabled: yes; shared devices (read-write, hidden) この属性では、ハードウェア ID の属性値が同じであるために、同じ物理ドライブを共有 しているすべてのデバイスを、使用可能または使用不可にします。使用できる値は、 enable all、disable all、service all、あるいは done です。値が enable all、disable all または service all に設定され、操作が実行されると、その値は done にリセットされます。この操作により、エラー状態に関係なく、可能な範囲内でデ バイスを使用可能にしたり、使用不可にすることができます。たとえば、マウントされた ボリュームのあるデバイスは使用不可にできません。したがってこの属性を disable all に設定する場合、マウントされたボリュームのあるデバイスを除いて、可能な範囲内のデ バイスが使用不可になります。このような場合、エラーメッセージのログがとられます。 例:shared devices: done; write enabled (read/write, dynamic, hidden) この属性は、カレントボリュームに書き込みが可能かどうかを示します。この属性の値 は、yes または no のいずれかに設定されます。この値は、ボリュームがマウントされて いると、設定できません。 例:write enabled: no; read only (read-write) この属性は、デバイスがリカバリやリトリーブなどの読み取り専用操作に予約されているか どうかを示します。この属性の値は、yes または no のいずれかに設定できます。値が yes に設定されている場合、このデバイスには読み取り操作だけが許可されます。ボリュームが マウントされていると、この値は変更されません。 例:read only: yes; target sessions (read/write) この属性は、デバイスに書き込みを行うセッションのターゲット数を示します。ホストの すべてのデバイスでこの属性が同じ値に設定されていると、target sessions に達する まで、デバイスにセッションが割り当てられます。さらに、ホストの次のデバイスにセッ ションが割り当てられます。すべてのデバイスで target sessions に達すると、すべ てのデバイスに対して均等に新しいセッションが割り当てられます。ホストのデバイスで この属性に異なる値が設定され、nsrmmd(8) がデバイスに割り当てられていないと、ホ ストのデバイスで最も低い属性値を使用して、nsrmmd(8) にセッションが割り当てられ ます。nsrmmd(8) がデバイスに割り当てられると、そのデバイスの target sessions 値が使用されます。より大きい値を使用すると、複数のクライアントを各テープに分散で きます。この属性はデバイスの最大数ではありませんが、負荷を均等にするために使用さ れます。 例:target sessions: 3; EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 365 nsr_device(5) volume label (read/write, dynamic, hidden) この属性は、Verify label オペレーションで設定され、Label オペレーションの前に 実行できます。ラベル設定時にこの属性が空白になっていると、ボリュームの現在のラベ ルが再利用されます。 volume default capacity (read/write, static, hidden) この属性は、Label オペレーションにおいて volume current capacity 属性が空白 のときに使用されます。メディアタイプに関連付けられているボリュームのデフォルト容 量を無効にするには、特定の値 (1 以上 ) を入力する必要があります。この属性値の最後 は K、M、または G がなければなりません。K はキロバイト、M はメガバイト、G はギガバ イトです。ボリュームに書き込まれる実際のサイズは、指定された値と多少異なることが あります。この隠し属性は、ユーザが修正できます。これを使用すると、デフォルト以外の 容量のデバイス ( またはテープ ) を使用するときに、デフォルトのサイズを変更できます。 例:今後のボリュームラベルオペレーションでテープドライブのデフォルトの容量を 10 Gb に変更するには、次のように値を設定します。 volume default capacity: 10G; volume current capacity (read/write, dynamic, hidden) 属性の値が空白以外の場合、Label オペレーション時にボリュームの容量が判別されま す。この形式は volume default capacity と同じです。 例:volume current capacity: 5G; volume expiration (read/write, dynamic, hidden) この属性は Verify label オペレーションで設定され、Label オペレーションでも使用 されます。この属性の値は、nsr_getdate(3) 形式で指定します。値を空白にすると、 ラベル処理でデフォルトの有効期限が設定されます。 例:volume expiration: next year; volume pool (read/write, hidden) この属性は、マウント済みのボリュームが所属するプールを示します。この属性を、デバ イスが作成された直後、およびボリュームにラベル付けする直前に設定すると、Label オ ペレーションでデフォルトのプール選択を指定したり表示することができます。この属性 が Label または Label withoutmount オペレーション時に設定されると、この値は、 ボリュームが割り当てられるプールを示します。ボリュームプールの割り当てを変更する 場合は、別のプールを指定して Label オペレーションを実行する必要があります。デバ イスリソースでこの属性を手動で更新しても、プールの割り当てには影響はありません。 ボリュームプールの詳細については、nsr_pool(5) を参照してください。 例:volume pool: myPool; volume flags (read/write, hidden) この属性は、操作を実行するボリュームの新しいフラグを示します。この属性は、 "Label" または "Label without mount" 操作で使用されます。 volume operation (読み取り / 書き込み、ダイナミック、非表示) volume operation 属性は、デバイスに現在ロードされているメディア(ボリューム)を 操作します。この属性には、Unmount、 Mount、 Verify label、 Verify write time、Label、 Label without mount、 Eject、または Monitor device のいずれか の値を設定できます。これらのオペレーションは、パラメータの設定が必要となる場合が あります。値が Unmount の場合、NetWorker はデバイスを解放します。アンマウントオ ペレーションは非同期で実行されます。値が Mount の場合、NetWorker はロード済みの ボリュームをデバイスにマウントします。Mount オペレーションは非同期で実行されます。 366 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_device(5) 値が Verify label の場合、ボリュームラベルが NetWorker によって読み取られ、 volume label と volume expiration 属性が設定されます。Verify label オペ レーションは同期して実行されるので、操作が完了するまでに時間がかかる場合がありま す。値が Verify write time の場合には、ボリュームラベルが NetWorker によって 読み取られ、 volume label、 volume expiration、 volume write time 属性が設 定されます。Verify write time オペレーションは同期して実行されるので、操作が完 了するまでに時間がかかる場合があります。値が Label または Label without mount の場合には、以下の属性によって新しいラベルが判別され、ボリュームに設定されます。 値が Label の場合には、ボリュームがマウントされます。これらの操作は、非同期で実 行されます。値が Eject の場合は、ボリュームがデバイスから排出されます。Eject オペ レーションは、非同期で実行されます。値が Monitor device で、デバイスがアイドル状 態 ( デバイスにボリュームがロードされていない状態 ) である場合、NetWorker はデバ イスを定期的にチェックし、デバイスにボリュームがロードされていないかどうかを判別 します。読み取り可能な NetWorker ラベルのあるボリュームがロードされると、そのボ リュームは、NetWorker メディアデータベースに記録されます。書き込み権限付きでボ リュームがマウントされると、ボリュームは NetWorker によって書き込み可能になりま す。そうでない場合には、ボリュームは読み取り専用としてマウントされ、NetWorker による書き込みはできません。読み取り可能な NetWorker ラベルのないボリュームがデ バイスにロードされると、そのデバイスの unlabeled volume loaded 属性が yes に 設定され、後でボリュームラベルが作成されます。Monitor device オペレーションは、 ジュークボックスデバイスには実行されません。NetWorker は、ジュークボックス以外 のデバイスしか監視しません。 volume write time (read-only, dynamic, hidden) この属性は、ボリュームに最初にセーブセットが書き込まれた時刻を示します。 volume error number (read-only, dynamic, hidden) この属性は、このデバイスで報告された最後のエラー番号を示します。この値は、ソー ス、重大度、および実際のエラー番号でエンコードされた数値です。このフィールドを更 新するメディアオペレーション ( ラベルベリファイなど ) のときに、メディアオペレー ションのエラーについてのみ、プロセスがこの値をチェックします。このエラー番号は、 メディアオペレーションが成功した場合には変更されません。したがってこのエラー番号 は、最後に行われたメディアオペレーションの状態を示すのではなく、このデバイスで報 告された最後のエラー番号を示します。 volume block size (read-only, dynamic, hidden) この属性は、現在マウントされているボリュームのブロックサイズを示します。 volume id (read-only, dynamic, hidden) この属性は、現在マウントされているボリュームのボリューム ID を示します。 long volume id (read-only, dynamic, hidden) この属性は、現在マウントされているボリュームのボリューム ID を、長形式でグローバ ルに固有の形式で示します。 accesses (read-only, hidden) この属性は、NetWorker デバイスとして構成されてから、そのデバイスで実行された総 操作回数を示します。この属性への変更は、同じ hardware id 値を持つデバイスすべて に反映されます。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 367 nsr_device(5) access weight (read/write, hidden) この属性は、そのデバイスで実行された単一操作の重みを示します。デバイスで操作が実 行されるたびに、"accesses" 属性が "access weight" ずつ自動的にインクリメント されます。重みの値を高くすると、新しい操作でデバイスが選択される頻度が小さくなり ます。この属性への変更は、同じ hardware id 値を持つデバイスすべてに反映されます。 consecutive errors (read-only, dynamic, hidden) この属性は、デバイスで発生した連続したエラーの最新回数を示します。この属性への変 更は、同じ hardware id 値を持つデバイスすべてに反映されます。 max consecutive errors (read/write, hidden) この属性は、エラーが発生してからデバイスが使用不能になるまでの最大連続エラー発生 回数を示します。この属性への変更は、同じ hardware id 値を持つデバイスすべてに反 映されます。 operation arg (read-only, dynamic, hidden) この属性は、デバイス操作で使用される追加パラメータを示します。パラメータは、文字 列にパックされ、関連する操作の関数で解析されます。この属性への変更は、同じ "hardware id" 値を持つデバイスすべてに反映されます。 volume message (read-only, dynamic, hidden) この属性は、最後のボリューム操作の結果を示します。 event tag (read/write, single number, hidden) この属性は、nsrd (8) デーモンに最後に送信された通知イベントのタグ ( 固有の ID) を 示します。このタグは、前のイベントをクリアするために使用されます。この属性は Net-Worker プログラム間で情報を受け渡すために使用されるので、管理者が手動で変更 してはなりません。 NSR operation (読み取り専用、ダイナミック、非表示) この属性は、デバイスで現在実行されている操作を示します。この属性の値は、 Idle、 Write、 Read、 Eject、 Verify label、 Label のいずれかです。 例:NSR operation: Write; minor mode (読み取り専用、ダイナミック、非表示) この属性はデバイスの現在の状態を示します。「NSRoperation」属性は、メジャーモー ドです。この属性の値は、idle、 reading、 writing、 rewinding、 moving forward、moving backward、 error、 done、 writing eof、または finding eom のいずれかです。 例:minor mode: moving forward; jukebox device (read/write, dynamic, hidden) この属性は、ジュークボックスデバイスを構成するメディアデバイスであるかを示しま す。この値は、yes または no のいずれかに設定されます。 statistics (read-only, dynamic, hidden) この属性を使用すると、このデバイスの操作統計を表示します。表示される統計情報は次 のとおりです。操作時間 ("elapsed")。エラー件数 ("errors")。最終書き込み率 368 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_device(5) ("last rate")。並列クライアントの最大数 ("max clients")。written とマーク されたファイルの数 ("file marks")。巻き戻し回数 ("rewinds")。スキップされた ファイル数 ("files skipped")。スキップされたレコード数 ("records skipped")。 現在のファイル番号 ("current file")。現在のレコード番号 ("current record")。 複数のスペースに存在する場合には、ファイルの相対番号 ("seek files")。複数のレ コードに存在する場合には、レコードの相対番号 ("seek records")。ボリューム上で 読み取られた、または書き込まれた KB 単位の予測総量 ("estimated KB"、将来のリ リースで実装 )。ボリューム上で読み取られた、または書き込まれた KB 単位の総量 ("amount KB")。ファイル上で読み取られた、または書き込まれた KB 単位の現在の総 量 ("file amount KB")。デバイスに現在割り当てられているセッション数 ("sessions")。 cleaning required (読み取り / 書き込み) この属性は、デバイスにクリーニングが必要かどうかを示します。この属性の値は、yes または no のいずれかに設定されます。この属性の値を「yes」から「no」に変更し、 「date last cleaned」属性の値を更新しないと、「date last cleaned」属性に現在 の時刻が設定されます。スケジュールされた次のクリーニング時に、デバイスをクリーニン グできないと、NetWorker はこの属性を yes に設定します。この場合、「 デバイスク リーニング要求」というメッセージが表示されます。このメッセージは、デバイスのク リーニングが必要なことを示します。この属性は、media family が tape で、jukebox device が yes のデバイスだけに使用できます。他のデバイスの場合には、この属性の値 は常に no になります。 cleaning interval (read/write) この属性は、date last cleaned から、デバイスが次にクリーニングがスケジュールさ れるまでの時間を示します。この値は、days、weeks、または months で指定できます。 数値を指定しないと、1 日、1 週間、または 1 か月が使用されます。この属性を設定し、 date last cleaned を空白にすると、date last cleaned には現在時刻が設定され ます。この属性は、media family が tape で、jukebox device が yes のデバイスだ けに使用できます。 例:cleaning interval: 2 weeks; date last cleaned (read/write) この属性は、デバイスが最後にクリーニングされた日時を示します。nsr_getdate(3) で受け入れられる形式で入力されます。nsr_getdate(3) では、now のように相対的な 値も受け入れられます。このため、すべての入力が ctime(3) 形式、週、月、日、時刻、 年に変換されます。Cleaning required と cleaning interval で説明したように、 この属性の値は NetWorker によって自動的に設定されます。この属性は、media family が tape のデバイスだけに使用できます。 auto media management (read-write) この属性は、デバイスに対し " 自動メディア管理 " が有効かどうかを示します。ジューク ボックスデバイスの場合、この値は常に no になります。nsr_jukebox(5) に、自動メ ディア管理に関する詳細が記載されているので、必要に応じて参照してください。ジュー クボックス以外のデバイスの場合、この値は、yes または no のいずれかに設定されます。 この値が yes に設定されると、再利用可能なボリュームがデバイスにロードされた場合に は、再利用のため NetWorker によってラベルが自動的に再作成されます。ラベルのない ボリュームがデバイスにロードされた場合には、自動的にラベルが作成されます。 NetWorker が有効な NetWorker ラベルのないボリュームにラベルを作成するときに、 ボリュームのラベルが削除されているかどうかを検査してから、ボリュームラベルを作成 します。このデバイスがボリュームラベルを読み取れないと、そのボリュームはラベルな しと見なされます。注記:ボリュームにラベルが付いていても、関連するデバイスで読み EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 369 nsr_device(5) 取り可能な密度で書き込まれていなければ、そのボリュームはラベルなしと見なされま す。ボリュームに NetWorker 以外のアプリケーションで作成されたデータがある場合、 NetWorker で認識可能なラベルが付いていない可能性があります。その場合も、ラベル なしと見なされます。この属性が有効な場合、ラベルなしかリサイクル可能と見なされる ボリュームをデバイスにロードすると、NetWorker によってボリュームにラベルが付け られ、ボリューム上のデータが上書きされる可能性があります。この属性がデバイスで yes に設定され、デバイスがアイドル状態 ( デバイスにテープがロードされていない状態 ) である場合、NetWorker はデバイスを監視し、ボリュームがロードされるまで待機しま す。volume operation 属性の説明のデバイスの監視を参照してください。 例:auto media management: yes; NDMP (read-only) この属性を使用すると、NDMP サーバと関連付けられているデバイスを記録できます。こ の属性は、リソースが作成された後では変更できません。ユーザがデバイスのこの属性を 変更する場合には、リソースを削除して再作成する必要があります。同一のユーザ名 (remote user attribute) および password は NDMP サーバ用に構成されるため、 デバイスリソースで構成する必要があります。 例:NDMP: yes; max active devices (read-write) この属性は、デバイスに関連付けられているストレージノードから NetWorker が使用で きるデバイスの最大数を設定します。ストレージノード上のすべてのデバイスは、この属 性が同じ値でなければなりません。この属性の値が変更されると、ストレージノード上の 他のデバイスすべてに新しい値が反映されます。この属性のデフォルト値は NULL です。 NULL の場合は、ストレージノード上のアクティブデバイスの数が無制限になります。新 規作成したデバイスの場合、この属性の値は同じストレージノード上の他のデバイスから 継承されます。ただし、ストレージノード上に他のデバイスが存在しなければ、デフォル ト値 NULL に設定されます。この属性の値は、ストレージ上の非共有デバイスの数より大 きい整数にする必要があります。この属性は、共有デバイスが存在するストレージノード 上でのみ設定可能です。 dedicated storage node (read-write) この属性の値は、yes または no のいずれかに設定されます。この属性の値は、ストレー ジノードが専用ストレージノードかどうかを決定します。専用ストレージノードでバック アップできるのは、ローカルデータだけです。ストレージノード上のすべてのデバイス は、この属性が同じ値でなければなりません。デバイスが作成された場合、またはこの属 性の値が変更された場合、この属性の値は、ストレージノード上の他のデバイスすべてに 反映されます。 例:dedicated storage node: yes; remote user (read/write, string) この属性は、NDMP 属性の値が yes に設定されている場合に使用されます。この属性に入 力する値は、NDMP サーバに設定したユーザー名でなければなりません。また、この属性 は Windows ストレージノード上でネットワークドライブの adv_file デバイスを作成す る際も使用されます。remote user 属性を、ネットワークドライブに接続するための Windows ストレージノードのユーザー名(nsrmmd)として指定してください。 例:remote user: root; 370 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_device(5) password (read/write, encrypted) この属性は、remote user 属性と一緒に使用して、NDMP サーバへのアクセスを構成し ます。この属性はまた、Windows ストレージノード上でネットワークドライブの adv_file デバイスに接続するために、remote user 属性と一緒に使用されます。 例:password: ; unlabeled volume loaded (read-only, dynamic, hidden) この属性は、デバイスにロードされたボリュームに、読み取り可能な NetWorker ボ リュームラベルがあるかどうかを示します。この値は、yes または no のいずれかに設定 されます。NetWorker がデバイスを監視しているときにボリュームがロードされ、その デバイスで読み取り可能な NetWorker ラベルがボリュームに付いていないと、この属性 は yes に設定されます。デバイスのボリュームにラベルが付いていたり、ボリュームがデ バイスから排出されていると、この属性は no が設定されます。 logical name (read-only, hidden, no create) この属性は、論理デバイスに関連付けられている実際のデバイスの名前を示します。この 属性は、論理デバイスにのみ使用されます。 例:logical name: /dev/rmt/0hbn; logical family (read-only, hidden, no create) この属性は、論理デバイスに現在関連付けられている実際のデバイスのファミリを示しま す。この属性に関連する値は、media type 属性に有効な値です。ただし、この属性の値 は logical に設定できません。この属性は、論理デバイスにのみ使用されます。 例:logical family: tape; logical type (read-only, hidden, no create) この属性は、論理デバイスに関連する実デバイスのタイプを示します。この属性に関連す る値は、media type 属性に有効な値です。ただし、この属性の値は logical に設定で きません。この属性は、論理デバイスにのみ使用されます。 例:logical type: 8mm 5GB; hardware id (read/write) この属性は、複数のデバイスリソースからアクセス可能な共有物理ドライブを一意に識別 するものです。同じ物理ドライブを共有する各デバイスリソースは、この属性に対して同 じ値を持つ必要があります。デバイスが使用不可になり、ジュークボックスリソース内に ない時だけ、この値を更新できます。この属性値を定義する場合、対応するデバイスメッ セージには hardware id 属性を一意に示す番号が含まれ、管理者コマンド NetWorker 管理コンソールや nsrwatch(8) など ) に表示されます。この番号は、同じ物理ドライブを 共有するデバイスを識別します。 save mount timeout (read/write, hidden, no create) この属性は、デバイスのあるストレージノードに対する初期保存マウントリクエストのタ イムアウト値を示します。指定された時間内にリクエストが満たされないと、ストレージ ノードがロックされ、"save lockout" 時間内は保存プロセスを受信できなくなります。 ストレージノードの説明については、nsr_storage_node(5) を参照してください。こ の属性はローカルデバイスにも使用されますが、"save lockout" は、デフォルト値の ゼロから変更できません。したがって、ローカルデバイスは、保存リクエストからロック アウトできません。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 371 nsr_device(5) save lockout (read/write, hidden, no create) この属性は、ストレージノードの保存マウントリクエストで、save mount timeout に 達してから保存割り当て受信ロックが解除されるまでの分数を示します。値がゼロの場合 には、ノードはロックされません。この属性は、ローカルデバイスで変更できません。 CDI (read-write, no create) この属性は、このデバイスとの通信に CDI ( 共通デバイスインターフェイス ) を使用す るかどうか、また使用する場合は、どの CDI 方式を使用するかを示します。この属性の値 には、次のいずれかの値を設定できます。 Not used NetWorker は、6.x までのバージョンと同じ方法を使用してデバイスと通信します。 Not used を選択することは、基本的に CDI の使用をオフにすることになるため、この設 定は主にデバッグ用に使用されます。 SCSI commands NetWorker は、CDI インタフェースを使用して明示的な SCSI コマンドをテープドライ ブに送信します。これにより、デバイスを適切に制御でき、デバイスからステータスを収 集できます。また、これは、NetWorker が直接制御する SCSI または SCSI 系のテープ ドライブのデフォルトです。 Tape driver commands NetWorker は、オペレーティングシステムのテープドライバインタフェースに存在する 使用可能な機能をすべて使用します。この設定を選択した場合、テープドライバでサポー トされていないため NetWorker で使用できない機能が多数存在することになります。ま た、OS によってサポートされている機能に違いがあるため、このオプションを選択した 場合は、デバイスの動作がプラットフォームによって異なる可能性があります。 Generic tape driver commands NetWorker は、すべての Unix プラットフォームに存在する機能だけを使用します。7.0 より前のコードの代わりに CDI コードが使用されることを除いて、 このオプションは Not used と同等です。 NDMP NetWorker は NDMP を使用して NDMP 接続のテープデバイスを制御します。実際に使用 できる機能は、現在使用中の NDMP サーバに依存します。 iSCSI NetWorker は iSCSI コマンドを使用して iSCSI 接続のテープデバイスを制御します。 例: CDI: SCSI commands; 372 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_device(5) device block size (read-write, single number, hidden) この属性を使用すると、デバイスのデフォルトのブロックサイズをデバイスごとに変更で きます。指定できる値は、handler default ( この属性のデフォルト設定 )、32kB、 64kB、96kB、128kB、160kB、192kB、224kB、256kB、384kB、512kB、640kB、 768kB、896kB、1024kB です。NetWorker ボリュームのブロックサイズは、ボリュー ムのラベル付け時に設定されます。したがって、この属性を変更しても、ボリュームがリ サイクルされるまで、変更は有効になりません。また、この属性を handler default にリセットしても、このデバイスの nsrmmd デーモンが再起動されるまで、リセットは有 効になりません。さらに、ハードウェアプラットフォームの制限により、この属性で選択 したサイズより小さいブロックサイズが使用される場合もあります。これは、一部の SCSI アダプタまたはアダプタドライバは、SCSI 転送の最大サイズを制限するためです。 これらの制限は、通常、NetWorker によって通知なしに実行されます。 device file size (read-write, single number, hidden) この属性を使用すると、このデバイス用に NetWorker が使用するデフォルトのテープ ファイルサイズを変更できます。ファイルサイズとは、NetWorker がファイルマークを書 き込む前にテープに書き込むブロック数 ( テープレコード数 ) です。100 ∼ 3,000,000 の値を指定できます。 device load time (読み取り / 書き込み、単一の数値、非表示) この属性を使用すると、このデバイス用に NetWorker が使用するデフォルトのロード時 間を変更できます。ロード時間とは、テープドライブにロードしたテープデバイスのオー プンを NetWorker が試行し続ける時間(秒)です。値には、10 ∼ 900 秒を指定できます。 この属性は、CDI が Not used に設定されているときのみ使用されます。 device eject time (read-write, single number, hidden) この属性を使用すると、このデバイス用に NetWorker が使用するデフォルトのロード時 間を変更できます。排出時間とは、テープをドライブから取り出す際に、テープが排出さ れるのを NetWorker が待つ時間 ( 秒 ) です。値には、30 ∼ 900 秒を指定できます。 device poll interval(read-write, single number, hidden) この属性を使用すると、このデバイス用に NetWorker が使用するデフォルトのテープ ポーリング間隔を変更できます。ポーリング間隔とは、NetWorker によって、テープド ライブの準備ができているかどうかの確認が繰り返される間隔 ( 秒 ) です。値には、1 ∼ 30 秒を指定できます。 device min load tries (読み取り / 書き込み、単一の数値、非表示) この属性を使用すると、このデバイス用に NetWorker が使用するロード試行回数を変更 できます。ロード試行回数とは、NetWorker によって、テープドライブの準備ができて いるかどうかの確認が試行される最小回数です。この属性は、基本的に、準備ができてい ないテープドライブに対する open() システムコールが失敗するまでに非常に長い時間が かかるようなオペレーティングシステムでの使用を対象としています。2 ∼ 120 の値を指 定できます。 この属性は、CDI が Not used に設定されているときのみ使用されます。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 373 nsr_device(5) device tape flags (読み取り / 書き込み、非表示) この属性を使用すると、このデバイス用に NetWorker が使用するデフォルトのフラグを 変更できます。フラグとは、Net-Worker とデバイスのやり取りの主要な動作を制御する 設定です。値は、TAPE、NOEOM、PHYSREC、SIZED、NOBSF、FILE、FILESYS、32K を スペースまたは 'or' 記号(|)で区切って指定できます。また先頭に 'or' 記号(|)を 付けることができます。 警告 : この属性は、EMC テクニカルサポートから指示された場合にのみ使用してくださ い。この属性にデフォルトの空の値以外を設定した場合、使い方が間違っていると、ドラ イブにロードされているテープ上のデータが失われる可能性があります。 device default capacity(読み取り / 書き込み、単一の数値、非表示) この属性を使用すると、このデバイス用に NetWorker が使用するデフォルトの容量を変 更できます。デフォルトの容量とは、指定したデバイスタイプのドライブの圧縮されてい ないストレージ容量の代表値です。異なるテープサイズまたは圧縮方法は計算に含まれま せん。この属性は、大まかな情報提供だけを目的として使用されます。NetWorker が テープに書き込むデータ量には影響しません。この属性は、CDI が Not used に設定され ているときのみ使用されます。 TapeAlert Critical (読み取り / 書き込み、作成しない) この属性は、操作時にテープドライブから集められた TapeAlert の致命的フラグのリス トを格納します。致命的フラグとは、データが消失した可能性があるフラグです。致命的 フラグでは、しばしば、解決にユーザーの介入が必要とされます。 次に示す致命的フラグは、特定のフラグがドライブに無関係になると、NetWorker が自 動的にクリアします(実際の TapeAlert のフラグ番号はフラグ名の最後の括弧内に示さ れています)。 Media (4) テープが原因で、リカバリ不可能な読み取り、書き込み、またはポジショニングエラーが 発生しました Write protect (9) 書き込み保護されたテープに書き込もうとしました Recoverable snapped tape (13) テープの排出が可能なドライブでテープがスナップされました Forced eject (16) テープが手動でドライブから排出されました Clean now (20) テープドライブはクリーニングする必要があります すべての TapeAlert 属性は、ハードウェアから報告された問題を単に報告するためにの み使用されるため、実際には "delete-only" にリストされるべきです。しかし、 NetWorker には "delete only" 属性はないため、これらは read-write にリストさ れています。NetWorker は、これらの属性に保持される値を使用して、デーモンログ、 メッセージファイル、および NetWorker 管理 GUI ですでに報告された問題については警 告を繰り返し表示しないようにします。 374 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_device(5) TapeAlert Warning (読み取り / 書き込み、作成しない) この属性は、操作時にテープドライブから集められた TapeAlert の警告フラグのリストを 格納します。警告フラグとは、データ損失が直ちに起こる危険性はないが、将来、データ の損失につながる可能性があるデバイス操作を表すフラグです。 次に示す警告フラグは、NetWorker が自動的にクリアします。 Read warning (1) ドライブは、テープからの読み取り時に問題が発生しました。データは消失していません が、パフォーマンスが低下する可能性があります Clean periodic (21) ドライブは定期クリーニング期日になっています TapeAlert Information (読み取り / 書き込み、作成しない) この属性は、操作時にテープドライブから集められた TapeAlert の情報フラグのリストを 格納します。情報フラグは、通知する必要はあるが、データの損失にはつながらない問題 が発生したことを表します。 次に示す情報フラグは、NetWorker が自動的にクリアします。 No removal (10) ドライブの使用中にテープを排出しようとしました Cleaning media (11) ドライブにあるテープはクリーニングテープのため、データ用に使用できません Unsupported format (12) ドライブのテープは、ドライブでサポートされていないフォーマットです Nearing media life (19) テープカートリッジは、まもなく使用期限が切れます autodetect id (read/write, hidden) この属性は、自動検出されたデバイスの識別に使用されます。これは NetWorker プログ ラムだけが使用します。管理者が手動で変更することはできません。 server network interface(read/write, hidden) この属性は、mmd との通信に使用するネットワークアドレスまたはホスト名を定義しま す。このフィールドは、デバイスがストレージノードに接続されている場合のみ適用され ます。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 375 nsr_device(5) 使用例 完全な例を以下に示します。 type: name: NSR device; /dev/nrst8; message: volume name: media family: media type: enabled: shared devices: dedicated storage node: write enabled: read only: target sessions: volume label: volume default capacity: volume current capacity: volume expiration: volume pool: volume flags: volume operation: volume write time: volume block size: volume id: accesses: access weight: consecutive errors: max consecutive errors: operation arg: volume message: NSR operation: minor mode: jukebox device: statistics: writing, done mars.017; tape; 8mm 5GB; Yes; done; No; Yes; No; 4; mars.017; ; 5000 MB; "Thu Sep 21 17:23:37 1996"; Default; ; ; ; 32 KB; 32449; 199; 1; 0; 20; ; ; ; idle; Yes; elapsed = 257572, errors = 0, last rate = 397, max clients = 3, file marks = 22, rewinds = 4, files skipped = 1976, records skipped = 0, current file = 2389, current record = 162, seek files = 0, seek records = 0, estimated kb = 0, amount kb = 6273, file amount kb = 6273, sessions = 1; cleaning required: No; cleaning interval: 2 weeks; date last cleaned: "Tue Apr 11 15:10:32 1995"; auto media management: No; unlabeled volume loaded: No; logical name: ; logical type: ; logical family: ; connection process id: ; connection message: ; connection status: ; hardware id: ; save mount timeout: 30; save lockout: 0; CDI: SCSI commands; device block size: handler default; 376 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_device(5) device default capacity: 20GB; device eject time:; device file size:; device load time: 120; device min load tries:; device poll interval:; device tape flags:; TapeAlert Critical: TapeAlert Information: TapeAlert Warning: Media, Cleaning; Read warning; Cleaning media; ファイル /nsr/res/nsrdb - このディレクトリのファイルは直接編集できません。nsrmm(8)、 nsradmin(8)、または NetWorker Management Console のいずれかを代わりに使用してください。 参照先 nsr_getdate(3)、 ctime(3)、 nsr_resource(5)、 nsr_pool(5)、 nsr_schedule(5)、 nsr_service(5)、 nsr_storage_node(5)、 nsr_render_log(8)、 nsr(8)、 nsrmmd(8)、 nsrmm(8)、 nsradmin(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 377 nsr_device(5) 378 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_directive(5) Maintenance Procedures nsr_directive(5) 製品名(A-Z) nsr_directive - NetWorker リソースタイプ「NSR directive」の定義 形式 type: NSR directive 機能説明 NSR ディレクティブは、単一のリソースタイプによって記述されます(nsr_resource(5) を参照)。NetWorker サーバの NSR ディレクティブリソースを編集するには、nsradmin(8) または NetWorker 管理コンソールを使用 します。これらの NetWorker 管理プログラムの使用方法については、該当するマニュアルページを参照してくだ さい。 これらのリソースは、ファイル処理時にコマンドの NetWorker ASM ( アプリケーション特定モジュール ) ファミリ によって使用されます。uasm(8) と nsr(5) を参照してください。ディレクティブを使用すると、どのファイルを保 存するか制御し、特定の種類のファイルに特別な処理を指定することにより、バックアップの効率を改善できます。 ATTRIBUTES リソースタイプ NSR device には次の属性が定義されています。括弧内の情報は、属性値のアクセス方法を示しま す。create-only は、リソースが作成された後は、値を変更できないことを示します。read/write は、権限の ある管理者が値を更新できることを示します。hidden は、その属性がプログラムまたは専門家だけを対象にして いることを表し、hidden の属性は、nsradmin(8) で hidden オプションを選択しないと表示できません。 dynamic 属性には、変化の激しい値が入ります。この他にも、すべてのリソースに共通の属性 ( たとえば、 administrator) がいくつかあります。これらの属性については、nsr_resource(5) を参照してください。 name (作成のみ) ディレクティブリソースの名前は、NetWorker クライアントリソースを作成または更新 するときに選択肢として表示されます。nsr_client(5) を参照してください。名前は、 通常、管理者がわかりやすい名前を選択できますが、この NetWorker サーバ上で一意の 名前でなければなりません。‘UNIX standard directives’ という名前のディレク ティブリソースは変更できますが、削除することはできません。その他のディレクティブ は、それを使用するクライアントまたはアーカイブリストがない場合のみ、削除できます。 例:name: UNIX standard directives; comment (read/write) この属性を使用して、管理者は、ディレクティブに関する説明や補足情報を管理できます。 directive (読み取り / 書き込み) この属性には、ディレクティブを定義するルールが含まれます。この属性の値は、各 << path >> ディレクティブで絶対パス名を指定する必要があることを除いては、.nsr ファイルの内容に似ています。NetWorker ディレクティブのフォーマットの詳細につい ては、nsr(5) を参照してください。 例:directive: "<< / >> skip : core"; EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 379 nsr_directive(5) 注意 NetWorker には、 「UNIX standard directives」、「UNIX with compression directives」、 「DOS standard directives」、 「NetWare standard directives」 という 4 つの定義済みディレクティブリソースが付属しています。最初の 2 つは、UNI プ ラットフォーム上で動作するクライアントで使用するためのものです。「DOS standard directives」は、DOS を実行しているマシン上のクライアントで使用するためのもので す。最後のディレクティブ「NetWarestan-dard directives」は、NetWare プラッ トフォーム上で動作するクライアントで使用するためのものです。この他に、「Default」 と「Default with compression」という 2 つのディレクティブがある場合があります。 これらはそれぞれ、「UNIX standard directives」と「UNIX with compression directives」の以前の名前です。NetWorker は、古い名前を使用するディレクティブ リソースがもう使用されていない場合、そのディレクティブリソースを削除します。 使用例 次に、‘UNIX directive’ という名前の NSR ディレクティブリソースの例を示します。 type: NSR directive; name: UNIX directive; directive: " << / >> +skip : core skip : tmp << /usr/spool/mail >> mailasm : * << /nsr >> allow "; 参照先 nsr(5)、 nsr_resource(5)、 savegroup(8)、 savefs(8)、 uasm(8)、 nsradmin(8) 380 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_getdate(3) Maintenance Procedures nsr_getdate(3) 製品名(A-Z) nsr_getdate - 時間と日付の形式 ASCII 形式 #include <sys/types.h> time_t nsr_getdate(buf) char *buf; 機能説明 nsr_getdate() ルーチンは、ほとんどの一般的な時間指定を UNIX 標準形式に変換します。このルーチンは、時 間と日付を含む文字列を引数として受け取り、それを時間形式に変換します。 この文字列は、下記の形式で 0 個以上の指定を含む文字列です。 tod tod は時刻です。これは、時 [: 分 [: 秒 ]](または時分)[ 午前 / 午後 ] [ 時間帯 ] の書式です。午前 / 午後 - am または pm - の指定がないときは、24 時間制が使用されます。tod は、時の後に午前 / 午後を 付けただけで指定される場合もあります。 (GMT などの)時間帯の指定がないときは、2 番目のパラメータ now によって決まる現在の時間帯になります。 date date は特定の月および日で、年が付く場合もあります。使用可能な書式は、月 / 日 [/ 年 ] と月名と日 [, 年 ] です。年を省くと、自動的に現在の年になります。年は 70 から 99 の範囲で指定し、19** となり ます。指定した年が 00 から 30 の範囲のときは、20** となります。その他の 100 未満の年をどう取り扱 うかは未定義です。数字の後に日または相対時刻の単位が付いていないときは一年と解釈され、tod、月 名、日を指定しないと、tod と解釈されます。このルールにより、date(1) または ctime(3) からの出 力を入力として nsr_getdate に渡すことができます。 day 曜日を指定することもできます。適切であれば、現在の日付が指定されます。曜日の前に番号を付けて、 その曜日の特定のインスタンスを指定することができます。デフォルトは 1 です。負の数は、過去を表し ます。一部のシンボリック数も使用可能です。last(最後)、next(次)、および first(1 番目)から twelfth(12 番目)のシンボリック数を使用できます(second(2 番目)はあいまい性があるため、序 数として使用できません)。シンボリック数 next(次)は 2 と等価です。従って、next monday(次の 月曜日)は、来週の月曜日ではなく、1 週間後の月曜を意味します。 relative time 現在時刻を基準とする相対的な指定も許可されます。その形式は、[ 数値 "] " 単位 ; となります。使用可 能な unit(単位)は、 decade(10 年)、 year(年) 、 quarter(四半期)、month(月) 、 fortnight (2 週間) 、 week(1 週間) 、day(日) 、 hour(時間) 、 minute(分) 、および second(秒)です。 実際の日付の形式は、次のように処理されます。まず、任意の絶対的な日時が処理および変換されます。その時間を ベースとして、曜日の指定が追加され、最後に相対的な指定が使用されます。絶対的時 間 または相対的時間を指 定せずに日付または日を指定した場合は、midnight(24:00)が使用されます。最後に、夏時間や時差の補正が 行なわれ、正しい時刻が出力されます。 nsr_getdate は、日、月などについての最も一般的な略字を受け入れ、特に最初の文字が大文字か小文字かによ り日、月を認識し、また、どの日、月でもその後のピリオドの有無にかかわらず 3 文字を認識します。週などの単 位は単数でも複数でも指定できます。時間帯と午前 / 午後の値は、大文字でも小文字でも、そしてピリオドを付け ても付けなくても構いません。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 381 nsr_getdate(3) 参照先 ctime(3), date(1), ftime(3c), localtime(2), time(2) バグ mmrecov グラマーとスキャナーの機能が限定的なため、特定の望ましい指定や明確な指定を使用できません。さら に、一部の正しいフレーズの機能が本来のものと異なっている場合があります。Next week(次の週)は 2 weeks (2 週間)と同じことを意味します。 夏時間の修正は完全ではなく、時刻を変更する日の真夜中から午前 2:00 の間の時刻は正確でなくなる可能性があ ります。 localtime(2) は時間帯の情報のない旧式の時刻形式を受け入れるため、時間帯が異なっている場合の現在の時刻を nsr_getdate に渡せない可能性があります。 382 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_group(5) Maintenance Procedures nsr_group(5) 製品名(A-Z) nsr_group - NetWorker リソースタイプ「NSR group」の定義 形式 type: NSR group 機能説明 各 NetWorker グループは、単一のリソースタイプ NSR group によって記述されます(nsr_resource(5) を参 照)。NetWorker サーバの NSR グループリソースを編集するには、次のように入力します。nsradmin -c "type:NSR group" または NetWorker 管理コンソールを使用します。NetWorker 管理プログラムの使用方法に ついては、nsradmin(8) のマニュアルページを参照してください。 これらのリソースは、NetWorker クライアントのグループがデータの保存を開始する時刻と、バックアップを毎日 自動的に開始するかどうかを制御します。各 NSR クライアントリソース (nsr_client(5) を参照 ) には、そのク ライアント ( またはそのクライアントのセーブセット ) が属しているグループがリストされます。グループは、そ のグループに属するクライアントがなければ、削除できます。 ATTRIBUTES リソースタイプ NSR group には次の属性が定義されています。括弧内の情報は、属性値のアクセス方法を示しま す。create-only は、リソースが作成されるとき以外、管理者による変更ができないことを示します。read/ write は、その値の読み取りと設定がいつでも可能であることを示します。choice は、指定されたリストからの み値を選択できることを示します。yes/no は、yes または no のどちらかを選択しなければならないことを示しま す。static 属性の値は、ほとんど変更されません。dynamic 属性には、変化の激しい値が入ります。hidden は、 その属性がプログラムまたは専門家だけを対象にしていることを表し、hidden の属性は、nsradmin(8) で hidden オプションを選択しないと表示できません。たとえば、(create-only, static) とマークされた属性 は、属性の作成時に設定され、変更されません。この他にも、すべてのリソースに共通の属性 ( たとえば、 administrator) がいくつかあります。これらの属性については、nsr_resource(5) を参照してください。 name (作成のみ) この属性は、このリソースで定義されたグループの名前を格納します。この名前は、この NetWorker サーバ内で固有でなければなりませんが、管理者にとって意味のある名前で あれば、どのような名前でもかまいません。この名前は、各 NSR client および NSR pool(5) リソースで選択可能な属性です。NSR group の「Default」という名前を持つ リソースは変更可能ですが、削除はできません。この名前は、グループを作成したときに のみ指定できます。 例:name: marketing; comment (read/write) この属性を使用して、管理者は、グループに関する説明や補足情報を管理できます。 snapshot (read/write, yes/no) この属性は、そのグループがスナップショットのバック アップを表すかどうかを決めま す。注記:この機能は EMC PowerSnap モジュールでのみ使用できます。 autostart (読み取り / 書き込み、選択) この属性は、このグループを毎日自動的に保存するかどうかを決定します。次の 3 つの値 のいずれかを指定できます。Enabled(使用可)、Disabled(使用不可)または Start now(直ちに開始)。値が Enabled の場合、このグループのメンバーは start time 属 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 383 nsr_group(5) 性で指定された時刻にデータの保存を開始します。start time 属性に指定した時刻まで、 アーカイブリクエストは実行されません。値が Disabled の場合、このグループのメン バーはデータの保存を自動的に開始しません。Start now の値が指定されると、メンバー のクライアントはデータの保存をすぐに開始します。開始後、属性は以前の値に戻ります。 例:autostart: Enabled; autorestart (read/write, choice, hidden) この属性は、実行した処理が停電あるいは管理者介入のために不完全であることが NetWorker サーバの起動時に通知された場合に、このグループを自動再開するかどうかを 制御します。autostart 属性と同様に、この属性の値に Restart now を設定すると、 NetWorker はグループの保存をすぐに再開します。autorestart を有効にしても、 autostart が有効でないと機能しません。 stop now (read/write, choice, hidden) このグループの実行中に、この値に「True」を設定すると、このグループはすべての保 存をすぐに中断します。グループの保存が中断されると、値は「False」に戻されます。 有効な値はこの 2 つだけです。 start time (read/write) この属性は、このグループが保存を開始する時刻を指定します。NetWorker サーバの ローカル時刻が使用されます。時刻は "hours:minutes" の形式で指定します。値にコ ロンを使用するため、nsradmin プログラムのようなキャラクタベースの管理ツールを使 用している場合は、引用符が必要です。時間は 0 から 23 (24 時制を使用 )、分は 0 から 59 の間で指定します。 例:start time:"4:53"; last start (read/write, hidden) このグループの保存が最後に開始された時刻。複数のインスタンスの実行が試みられた場合、 1 つのインスタンスだけがこの属性を更新します。この属性が設定されると、"lastend" 属 性はクリアされます。この属性は情報提供だけを目的としており、属性を変更してもシス テムは影響を受けません。 last end (読み取り / 書き込み、非表示) このグループの保存が最後に終了または完了された時刻。この属性は情報提供だけを目的 としており、属性を変更してもシステムは影響を受けません。この属性は、last start 属性が更新された場合のみ更新されます。savegrp プログラムまたはマシンが異常終了 した場合、"last end" 属性は更新されません。 interval (読み取り / 書き込み、スタティック、非表示) この属性は、NetWorker がこのグループの自動保存を実行する頻度を指定します。手動 によるグループの保存開始は、この間隔の設定より優先されます。デフォルト値は 24:00 で、1 日に 1 回実行することを意味します。 restart window (読み取り / 書き込み、スタティック、非表示) この属性は、NetWorker によるグループの自動再起動に使用されます。これは、再起動 が有効な時間の長さを定義します。グループを前回起動してから再起動の時間枠が経過す ると、再起動の試行は新規の起動に変換されます。個々のセーブセットの再起動が正常に 完了していても、起動時間がこの時間枠より古い場合は、それらのセーブセットについて も時間枠が経過したものとみなされます。これらのセーブセットは、再起動が可能なもの とみなされます。この属性は、グループの一部として完了したすべてのセーブセットの起 動時間をこの時間枠内に維持するのに役立ちます。restart window 属性は interval 384 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_group(5) 未満にする必要があります。interval の半分に設定すると、スケジュールされた次の起 動を超えて再起動の試行が過剰に実行されるのを回避するのに役立ちます。デフォルト値 は 12:00 です。これは interval のデフォルト値(24:00)の半分です。 success threshold (読み取り / 書き込み、選択) この属性は、グループ内のすべてのセーブセットの成否を報告する基準を設定するのに役 立ちます。デフォルト値は Warning です。これは、バックアップ中に警告が発生したセー ブセットがあれば、そのセーブセットが Successful SaveSets セクションに報告される ことを意味します。これらのセーブセットのクライアントは、完了レポートのヘッダサマ リで successful withwarning(s)( 「警告が表示されたが正常に完了」 )として報告さ れます。Success に設定すると、警告が表示されて完了したセーブセットがすべて Unsuccesful Savesets セクションに報告されます。失敗がある場合、retry count が 0 以外に設定されていると、セーブセットに対して再試行が行なわれます。クライアン トも失敗したものとして、セーブグループの完了レポートのヘッダサマリに報告されます。 snapshot policy (読み取り / 書き込み、選択) このグループのスナップショットが 'Yes' に設定されている場合に、このグループに関 連づけられるスナップショットポリシー。注記:この機能は PowerSnap モジュールでの み使用できます。 snapshot pool (読み取り / 書き込み、選択) スナップショットメタデータをバックアップする必要があるプール。注記:この機能は EMC PowerSnap モジュールでのみ使用できます。 force incremental (読み取り / 書き込み、スタティック、非表示、選択) interval 属性が 24 時間未満で、グループが 12:00am+ interval 以降に開始される 場合は、この属性を 'Yes' に設定すると、インクリメンタルレベルのセーブグループが 強制的に行われます。午前 12:00 は真夜中であることに注意してください。デフォルト 値は "Yes" です。"No" は、すべてのバックアップが予定のレベル(グループリソースの レベル属性で指定されたレベル)で行われることを意味しています。この属性は自動的に 開始されたグループにのみ適用されます。 次の例は、"interval" 属性と一緒にこの属性を使用する方法について示しています。グ ループ g1 を 6 時間ごとにバックアップし、最初のバックアップはレベルバックアップで なければならないとします。g1 について、間隔を 06:00 に設定し、autostart を "enabled" に設定し、強制インクリメンタルを "Yes" に設定します。また、レベルを希 望のレベルに設定します。この場合は、グループ g1 の最初にスケジュールされた実行 (午前 6:00 前)は、構成されたレベルで実行されます。同じ日のその後のスケジュールさ れたグループ g1 の実行(午前 6:00 以降)は、インクリメンタルレベルで実行されます。 savegrp parallelism (read/write) この値にゼロ以外の値を設定すると、savegrp プログラムは、他のすべての並列処理ポ リシーを使うことなく、実行中の保存操作の数を維持しようとします。 client retries (read/write) ここで指定した回数を超えた失敗がクライアント上で発生すると、savegrp は再試行を中 止し、処理が完全に失敗したと判断します。ゼロは再試行しないことを意味します。中断 されたセーブセットは、いずれ完了する可能性があるため、再試行の対象にはなりません。 savegrp は、新しいセーブセットを開始できない場合は必ず、クライアントのセーブ セットを再試行します。つまり、savegrp は、新しいセーブセットをまず起動しようと します。他にすべきことがない場合のみ再試行します。 例:client retries: 1; EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 385 nsr_group(5) clones (read/write, static, yes/no, choice) この値に「Yes」を設定した場合、このグループを保存すると、バックアップされるセー ブセットごとにクローンが自動的に作成されます。セーブセットクローンは、clone pool 属性内で指定されたプールに送信されます。 clone pool (読み取り / 書き込み、スタティック、選択) 指定できるのは、「Backup Clone」タイプのプールだけです( nsr_pool(5))を参照 してください。 options (読み取り / 書き込み、スタティック、非表示) 値には、このグループのバック アップに使用するフラグを指定します。No Monitor、 No index save、No save、Verbose、Estimate、Preview の値はそれぞれ savegrp のコマンドラインフラグ -m、 -I、 -n、 -v、 -E、および -p にマッピングされ ます。これらの値の一部(Preview と No save)は、savegrp の実行が正常に完了する と、自動的にリセットされます。 例:options: Verbose; level (読み取り / 書き込み、非表示、選択) NetWorker によって自動的に開始された場合にセーブグループが使用するレベルを明示 的に指定します。この隠し属性は、ユーザーが変更できます。この値は自動的にクリアさ れません。つまり、この属性に full を設定すると、このセーブグループは、この値が手 動でクリアされない限りフルレベルで実行されます。通常はレベルを指定せず、その場合 は各クライアントファイルシステムの NSR スケジュールを使用してレベルが決定されま す。コマンドラインからの手動による savegrp の実行は、この値より優先されます。選 択できる値は、標準のレベル識別子 ‘full’、‘consolidate’、‘incr’、‘skip’、お よび数値レベル ‘1’ ∼ ‘9’ です。 printer (読み取り / 書き込み、スタティック、非表示) このグループを保存するとブートストラップセーブセットが生成される場合、その情報が 出力されるプリンタ。この隠し属性は、ユーザーが変更できます。無効なプリンタ名が指 定された場合、ブートストラップ情報は、savegroup completion 通知を通じてパイプ されるセーブグループ完了情報に含まれます( nsr_notification(5) を参照)。 例:printer: ps; schedule (read/write, choice, hidden) 実行する保存のレベルを決定するために使用するスケジュールですこの隠し属性は、ユー ザが変更できます。この値は自動的にクリアされません。つまり、特定のスケジュールに この属性を設定すると、このグループに属するクライアントはすべて、この属性が手動で クリアされない限り、クライアント自身のスケジュールよりこの設定が優先されます。 個々のクライアントで指定されたスケジュールは、このオプションによって優先設定され ます。nsr_schedule(5) を参照してください。 schedule time (read/write, hidden) 実行するセーブレベルを決定するためスケジュールを調査する場合、時刻を明示的に指定で きます。通常、この値は NULL で、その場合は今日の日付を使用してレベルを決定します。 例:schedule time: "3:00 am 01/11/93"; expiration time (read/write, hidden) このグループを使用して保存されたセーブセットについて、明示的な期限切れ時刻を指定 できます。この値は、すべての save コマンドと backup コマンドに転送されます (save(3) を参照 )。通常、この値は NULL で、その場合は、期限切れ時刻が設定されて いないことを示します。 386 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_group(5) inactivity timeout (read/write, static, hidden) savegrp の子孫がハングしていると判断する前に、savegrp コマンドがサーバ上でアク ティビティが実行されるのを待つ時間。この隠し属性は、ユーザが変更できます。ハング が検出されると、savegrp は保存が中断されることを示すメッセージを出力し、バック アップを強制終了または中断して、次のタスクへ移行します。インアクティビティは、ク ライアントがサーバにデータを最後に送信した時刻として定義されます。クライアントの ファイルシステムが非常に大きい場合、インクリメンタル保存を実行すると、savegrp は、ハングしているように見えるセーブセットの処理を中断する可能性があります。この 場合、クライアントに応じて、inactivity timeout の値を大きくする必要があります。 例:inactivity timeout: 30; work list (read/write, dynamic, hidden) まだ完了していない保存のリスト。この属性には、クライアント名、セーブレベル、セー ブ対象パスの 3 つの値のセットが含まれます。 例:work list: mars, incr, /usr, mars, incr, /g, mars, venus, /usr completion (read/write, dynamic, hidden) 完了した各セーブセットのステータス。この属性には、クライアント名、保存されたパス、 ステータスメッセージ (succeeded( 成功 )、failed( 失敗 )、または unexpectedly exited( 予期しない終了 ))、セーブからの出力データの 4 つの値のセットが含まれます。 例:completion: "mars", "/usr", "succeeded", "mars: / level=full, 6577 KB 00:06:41 625 files" progress file name (read/write, dynamic, hidden) savegrp がグループの作業リストと完了情報に関する現在の情報を格納する ( プライ ベート ) ファイルの名前。ファイルを使用すると、savegrp と RAP データベース所有者 nsrd の間で大量の情報を常時やり取りする必要がありません。 status (読み取り専用、ダイナミック、非表示) この NSR グループの現在のステータス。現在、この属性に指定できる値は、‘idle’、 ‘running’、‘cloning’ です。グループがアクティブでないときは、値 ‘idle’ が設定 されます。バックアップが進行中のときは ‘running’ が設定されます。バックアップ完 了後、自動的にクローンが作成されているときは、‘cloning’ が設定されます。 EXAMPLE デフォルトの NSR グループリソースがメンバーの自動保存を午前 3 時 33 分に開始します。 type: name: autostart: start time: administrator: NSR group; Default; Enabled; "3:33"; root; 次に完全な例を示します。隠し属性には、アクティブなグループに妥当な値が示されています。 type: name: autostart: start time: options: printer: inactivity timeout: NSR group; Default; Enabled; "3:33"; Restartable; lp2; 30; EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 387 nsr_group(5) work list: completion: "mars: / level=incr, ", mars, incr, /g, mars, incr, index, venus, incr, /usr, venus, incr, index, jupiter, full, /, jupiter, full, /usr, jupiter, full, index mars, /, succeeded, 31 KB 00:01:01 72 files mars, /usr, succeeded, "mars: /usr level=incr, 2 KB 00:00:48 5 files ", venus, /, succeeded, "venus: / level=incr, 7711 KB 00:04:37 29 files "; administrator: root, &operator; 参照先 388 nsr(8), nsr_notification(5), nsr_pool(5), nsr_resource(5), nsr_schedule(5), nsradmin(8), savegrp(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_jukebox(5) Maintenance Procedures nsr_jukebox(5) 名前 nsr_jukebox -NetWorker リソースタイプ "NSR jukebox" 形式 type: NSR jukebox 機能説明 NetWorker が認識する各ジュークボックスは、単一のリソースタイプ NSR jukebox によって記述されます。 ジュークボックスを使用すると、外部メディア管理サービスによって管理され、かつこの NetWorker サーバで使 用可能なリソース、ボリューム、およびデバイスを記録できます。外部メディア管理サービスの一例として、 OpenVault があります。このリソースは、ジュークボックスの物理特性を記述します。nsr_resource(5) を参 照してください。Net-Worker サーバの NSR ジュークボックスリソースを編集するには、次のように入力します。 nsradmin -c "type:NSR jukebox" または NetWorker 管理コンソールを使用します。NetWorker 管理プログ ラムの使用方法については、nsradmin(8) のマニュアルページを参照してください。 ATTRIBUTES リソースタイプ NSR jukebox には次の属性が定義されています。括弧内の情報は、属性値のアクセス方法を示します。 create-only は、リソースが作成されるとき以外、管理者による変更ができないことを示します。read-only は、そ の値を管理者が変更できないことを示します。read/write は、その値の読み取りと設定がいつでも可能であることを 示します。choice list は、指定されたリストから値をいくつでも選択できることを示します。yes/no は、yes また は no のどちらかを選択しなければならないことを示します。single string は、単一の値しか使用できないことを示 します。number は、数値だけを使用できることを示します。static 属性の値は、ほとんど変更されません。dynamic 属性には、変化の激しい値が入ります。hidden は、その属性がプログラムまたは専門家だけを対象にしていることを表 し、hidden の属性は、nsradmin(8) で hidden オプションを選択しないと表示できません。たとえば、(read-only, dynamic) とマークされた属性が持つ値は、管理者が変更することはできませんが、実際の状態の変化に応じて NetWorker サーバから取得するたびに変化する可能性があります。この他にも、すべてのリソースに共通の属性 ( たと えば、administrator) がいくつかあります。これらの属性については、nsr_resource(5) を参照してください。 name (作成のみ、単一文字列) この属性は、このジュークボックスの名前を指定します。この属性の値は、 "rd=hostname:" の構文で指定できます。これは、リモートデバイス用の構文です。 ジュークボックスがストレージノードとして定義される場合に使用できます。ストレージ ノードの詳細については、nsr_storage_node(5) を参照してください。 例:name: Huntington; comment (read/write) この属性を使用して、管理者は、ジュークボックスに関する説明や補足情報を管理できます。 description (read/write) この属性を使用すると、ジュークボックスに関する簡単な説明を保存できます。この説明 は、管理者がジュークボックスを識別するときに役立ちます。また、この説明は任意の形 式で記述できます。 例:description: DLT Changer drive in Engineerning Lab; model (作成のみ、単一文字列) この属性は、ジュークボックスのモデルを指定します。 例:model: ADIC-VLS; EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 389 nsr_jukebox(5) physical slots (読み取り専用、数値のリスト、非表示) この属性は、ジュークボックスの最初と最後の物理スロット番号を指定します。最初のス ロット番号は、最後のスロット番号以下でなければなりません。さらに、これらの値は、 2 つの個別の属性値として指定する必要があります。 STL(サイロテープライブラリ)の場合、この属性は、この NetWorker サーバに割り当 てたボリューム数と一致します。nsrjb(5) -a または -x。物理スロットの数は、STL の ボリュームの追加または削除に応じて変化します。 例:physical slots: 1, 54; control port (読み取り / 書き込み、単一文字列) この属性は、ロボット式ジュークボックスの制御ポートのパスを指定します。制御コマン ド(スロット 47 をドライブ b にインストールするなど)は、制御ポート経由でジューク ボックスに送信されます。 STL の場合、この属性は STL サーバへの接続確立のために必要な情報を指定します。この 属性の形式と内容は、STL のタイプに依存しますが、多くの場合は STL サーバのホスト名 だけが格納されます。 この属性の値は、「rd=hostname:」の構文で指定できます。これは、リモートデバイス 用の構文です。ジュークボックスがストレージノードとして定義される場合に使用できま す。ストレージノードの詳細については、nsr_storage_node(5) を参照してください。 例:control port: [email protected]; devices (読み取り / 書き込み、文字列のりスト) この属性は、ジュークボックス内のデバイスのデバイスパス名を一覧表示します。この属 性で表示される各エントリには、対応する NSR device リソースがある必要があります。 いずれかのドライブを複数のドライブリソースが共有しない限り、devices 属性の中のエン トリの数は、ジュークボックスの中の物理ドライブの数と同じにする必要があります。さ らに、このエントリの一覧表示の順序は、ジュークボックスの中に物理的に取り付けられ ている順序にする必要があります。このエントリは、別々の属性値として指定されます。 例:devices: /dev/rmt/0mbn, /dev/rmt/1mbn; この属性は共有デバイスや物理ドライブを追加または削除すると、jbedit によって更新 されます。 number devices (read/write, single number, hidden) ジュークボックス内の構成済みデバイスの数。この値は、devices 属性内のエントリ数 に対応します。 例:number devices: 2; この属性は、デバイスをジュークボックスに追加するかジュークボックスから削除するか によって、jbedit により増加または減少されます。 number drives (read/write, single number, hidden) ジュークボックス内の構成済み物理ドライブの数。複数のデバイスリソースが 1 つの物理 ドライブを共有するとき、同じドライブを共有しているすべてのデバイスリソースで指定 されている一意のハードウェア ID 属性によってドライブが示されます。 例:number drives: 2; 390 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_jukebox(5) この属性は独自の物理ドライブを追加したり削除する場合に物理ドライブを変更しないま まにしておくときや、共有デバイスを変更するときは、jbedit により更新されます。 device hardware ids (read-only, hidden) ジュークボックスデバイスのハードウェア ID。ジュークボックスリソースの devices 属 性内のエントリのそれぞれに対応するエントリが device hardware ids 属性内にあり ます。hardware id エントリは、物理ドライブを共有するデバイスのいずれにおいても 同じ値を格納します。 slot tags (read-only, hidden) ジュークボックススロットのタグ。nsrlcpd(8) プロセスで報告されるとおりのタグで す。この属性には、tag エントリが構成済みスロットごとに 1 つずつあります。 drive tags (read-only, hidden) ジュークボックスドライブのタグ。nsrlcpd (8) プロセスで報告されるとおりのタグで す。ジュークボックスリソースの devices 属性内のエントリのそれぞれに対応するエン トリが drive tags 属性内にあります。drive tags エントリは、物理ドライブを共有 するデバイスのいずれにおいても同じ値を格納します。 idle device timeout(read/write, hidden) アイドル状態にあるデバイス内のボリュームをアンマウントするまでの時間 ( 分単位 ) を 指定します(共有されている場合と共有されていない場合の両方)。この属性の値をゼロ に設定すると、アイドルボリュームのアンマウントが無効化されます。この属性の機能 は、SmartMedia ジュークボックスか、またはデバイス共有が設定されたサイロおよびネ イティブのジュークボックスにのみ適用されます。 例:idle device timeout: 10; SmartMedia update interval(read/write, hidden) この属性は、SmartMedia サーバデータベースを更新する呼び出しの間隔を時間単位で指定 します。SmartMedia データベースには、NetWorker メディアデータベースからコピーさ れた情報が格納されます。この情報には、ボリュームの所属先のプールやボリュームの空き 領域の有無などが含まれます。この情報は、SmartMedia サーバがデータを書き込むボ リュームを選択するときに使用されます。この情報は時間の経過と共に変化するので、 SmartMedia サーバのデータベースに複製されたデータが最新のものかどうかを定期的に確 認する必要があります。この属性は、SmartMedia サーバデータベースの更新を試行する時 間間隔を決定します。この属性は、Smart-Media ジュークボックスにのみ適用されます。 例:SmartMedia update interval: 12; write enabled (read/write, yes/no, hidden) この属性は、マウントされたボリュームへの書き込みが可能かどうかを指定します。この 属性が使用されるのは、ジュークボックスの ‘‘Load’’ 操作中だけです。この属性は Net-Worker プログラム間で情報を受け渡すので、管理者が手動で変更してはなりません。 例:write enabled: Yes; bar code reader (read/write, yes/no) この属性は、ジュークボックスにバーコードラベルリーダーが装備されている場合に、 NetWorker がバーコードラベルを読み取るようにするかどうかを指定します。この属性 は、ジュークボックスにバーコードラベルリーダが装備されている場合にのみ有効にして ください。 例:bar code reader: No; EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 391 nsr_jukebox(5) match bar code labels(read/write, yes/no) この属性は、メディアボリュームにラベルを付ける場合に、NetWorker がラベルテンプ レートの代わりにバーコードラベル使用するようにするかどうかを指定します。この属性 は、ジュークボックスにバーコードラベルリーダが装備されており、なおかつ "bar code reader" 属性が有効になっている場合にのみ有効にしてください。 例:match bar code labels: No; verify label on unload(read/write, yes/no) この属性は、NetWorker がアンロード前にテープの先頭にラベルがあることを検証する かどうかを示します。この属性が「Yes」に設定され、かつこのラベルが存在しない場合 は、ボリューム上のすべてのセーブセットが要注意とマークされ、ボリュームはフルと マークされます。 volume expiration (read/write, single string, hidden) この属性は、現在ラベル付けされているボリュームの期限切れの時刻を指定します。外部 メディア管理サービスと通信するジュークボックスの場合は、ボリュームのロードが最短 で期限切れとなる時刻をこの属性で指定します。この属性は NetWorker プログラム間で 情報を受け渡すので、管理者が手 動で変更してはなりません。 available slots (読み取り / 書き込み、数値のリスト) この属性は、NetWorker から書き込み可能ボリュームが要求されたときに、その要求に 自動的に対応できるボリュームのスロットを示します。バックアップ操作で書き込み可能 なボリュームを自動的に選択する場合、nsrjb(8) は、使用可能なスロットのリストから のみボリュームを選択します。これらのスロットは、範囲リストとして指定され、属性値 ごとに範囲が 1 つずつあります。範囲は、単一のスロット番号か、またはダッシュで区 切った 2 つのスロット番号の間の範囲として指定できます。最初のスロット番号は、2 番 目のスロット番号以下でなければなりません。 サイロテープライブラリの場合、この属性はボリュームの追加または削除時に自動的に更 新されます(nsrjb(8) -a または -x)。 特定のボリュームのマウントリクエスト(ボリューム名が一致)または特定のスロットの マウントリクエストを満たすときは、物理スロットのリストに含まれているすべてのボ リュームを使用できます。これにより、保存を特定のボリュームに制限しながら、ジュー クボックス内のすべてのボリュームがリカバリ時にアクセスできるようにジュークボック スをパーティション化することが可能です。 例:available slots: 1-10; enabler code (read-only, single string, hidden) この属性は、NSR license リソースのイネーブラコードです (nsr_license(5) を参照 )。 このジュークボックスリソースに対応するものが対象です。ジュークボックスは、そのジュー クボックスを制御するライセンスイネーブラがロードされない限り使用できません。 例:enabler code: 123456-123456-123456; enabled slots (read-only, single string, hidden) この属性の値は、このジュークボックスに対して有効化されたスロットの数です。この属性 の値は、イネーブラがジュークボックスにロードされたときにサーバによって設定されます。 例:enabled slots: 8; 392 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_jukebox(5) operation (読み取り / 書き込み、選択リスト、非表示) この属性は、ジュークボックスで現在実行中のオペレーション数を表示します。この属性は NetWorker プログラム間で情報を受け渡すので、管理者が手動で変更しないでください。 例:operation: Load; command (読み取り専用、単一文字列、非表示) この属性は、ジュークボックスで現在実行中のオペレー ションを開始したコマンドを示 します。オペレーションが nsrjb コマンド経由の場合、この属性には nsrjb コマンドラ インの全体が示されます。それ以外の場合は、オペレーションの説明が示されます。この 属性は、NetWorker プログラムに情報を渡すことと、管理者が個々のオペレーションの ステータスを追跡するのを支援することを目的としています(nsr_jbop(5) を参照)。こ の属性は、管理者が手動で変更しないでください。 例:command: nsrjb -lnv -S 2; operation message (読み取り専用、単一文字列、非表示) この属性は、ジュークボックスオペレーション失敗時にエラーメッセージを示します。 例:operation message: ; operation device (読み取り / 書き込み、単一文字列、非表示) この属性は、現在のオペレーションが参照するデバイス名を渡します。この属性は NetWorker プログラム間で情報を受け渡すので、管理者が手動で変更しないでください。 例:operation device: /dev/rmt/0mbn; operation drive element address(read/write, hidden) この属性は、現在のオペレーションが参照しているドライブのエレメントアドレスを渡し ます。この属性は NetWorker プログラム間で情報を受け渡すので、管理者が手動で変更 してはなりません。 例:operation drive element address: D:082; operation slots (読み取り / 書き込み、単一文字列、非表示) この属性は、現在のオペレーションを実行するスロットを渡します。この属性は NetWorker プログラム間で情報を受け渡すので、管理者が手動で変更しないでください。 例:operation slots: 1-10; operation options (読み取り / 書き込み、単一文字列、非表示) この属性は、現在のオペレーションの実行時に使用するボリュームのモードを渡します。 nsrjb(5)-o オプション。この属性は NetWorker プログラム間で情報を受け渡すために 使用されるので、管理者が手動で変更しないでください。 例:operation options: manual; operation barcodes (読み取り / 書き込み、文字列のリスト、非表示) この属性は、現在のオペレーションを実行するボリュームのタグまたはバーコードを渡し ます。この属性は NetWorker プログラム間で情報を受け渡すので、管理者が手動で変更 しないでください。この属性は、サイロテープライブラリにのみ使用され、サイロテープ ライブラリをサポートしているプラットフォームでのみ定義されます。 例:operation barcodes: A01B, A0/3-5/B; EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 393 nsr_jukebox(5) operation response(読み取り / 書き込み、選択リスト、非表示) この属性は、オペレーションの実行中に表示される質問に対するデフォルトの応答を指定 します。この属性は NetWorker プログラム間で情報を受け渡すので、管理者が手動で変 更しないでください。 例:operation response: Yes; operation report mode(read/write, choice list, hidden) この属性は、オペレーションの実行中に生成する出力の量を指定します。この属性は NetWorker プログラム間で情報を受け渡すので、管理者が手動で変更してはなりません。 例:operation report mode: verbose; operation label state(読み取り / 書き込み、選択リスト、非表示) この属性は、現在ラベルが付いているボリュームに対してリサイクルとラベル削除のどち らを行うかを指定します。ボリュームをリサイクルする場合、そのボリュームには NetWorker ラベルがすでに付いている必要があります。ボリュームのリサイクルは、ボ リュームのマウント中に実行できます。この属性は NetWorker プログラム間で情報を受 け渡すので、管理者が手動で変更しないでください。 例:operation label state: recycle; operation volume capacity(読み取り / 書き込み、単一文字列、非表示) この属性は、ラベルが付いているボリュームの容量を指定します。この属性は NetWorker プログラム間で情報を受け渡すので、管理者が手動で変更しないでください。 例:operation volume capacity: 10G; operation volume type(読み取り / 書き込み、選択リスト、非表示) この属性は、ボリュームの割り当て時に考慮するボリュームのタイプを指定します。外部 メディア管理サービスとのやり取りを行う場合にのみ使用されます。この属性は NetWorker プログラム間で情報を受け渡すので、管理者が手動で変更しないでください。 例:operation volume type: 8mm, dlt; operation ineligible(読み取り / 書き込み、非表示) この属性は、現在のオペレーションに不適格なボリュームを指定します。外部メディア管 理サービスとのやり取りを行う場合にのみ使用されます。この属性は NetWorker プログ ラム間で情報を受け渡すので、管理者が手動で変更しないでください。 例:operation ineligible: ; operation task (読み取り / 書き込み、選択リスト、非表示) この属性は、現在のオペレーションとともに実行される二次的なタスクまたはオペレー ションを指定します。たとえば、mount afterlabel(ラベル付け後にマウント)タス クを選択すると、ボリュームがラベル付け後にマウントされます。現在、この属性は、外 部メディア管理サービスとのやり取りを行う場合にのみ使用されます。この属性は NetWorker プログラム間で情報を受け渡すので、管理者が手動で変更しないでください。 例:operation task: mount after label; operation instance(読み取り / 書き込み、単一文字列、非表示) この属性は、オペレーションに関連づけるインスタンス番号を指定します。インスタンス は、現在のすべてのオペレーションの間で一意でなければなりません。 394 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_jukebox(5) operation hostname(読み取り / 書き込み、単一文字列、非表示) この属性は、オペレーションを実行するマシンの名前を指定します。この属性は、複数の ホストに接続されたデバイスをサポートしているジュークボックスの場合にのみ使用され ます。ホストマシンは、オペレーションの他の属性(operation device など)から推 定できる場合があります。デバイスを指定した場合、オペレーションはそのデバイスのホ ストの上で実行されます。それ以外の場合は、この属性に値を指定していない限り、 ジュークボックスの名前からホスト名が推定されます。この属性は NetWorker ログラム 間で情報を受け渡すので、管理者が手動で変更しないでください。 例:operation hostname: host1; operation dev hostname(読み取り / 書き込み、単一文字列、hidden) この属性は、オペレーションの対象として選択するデバイスの所属先のマシンの名前を指 定します。これは、複数のホストにドライブを接続できる共有ジュークボックスに適用さ れます。この属性は NetWorker プログラム間で情報を受け渡すので、管理者が手動で変 更してはなりません。 例:operation dev hostname: host1; operation template(読み取り / 書き込み、単一文字列、非表示) この属性は、ラベルオペレーションで使用するテンプレートを示します。ベリファイオペ レーションは、この値をメディア上で認識されたボリューム名に設定します。この属性は NetWorker プログラム間で情報を受け渡すので、管理者が手動で変更しないでください。 例:operation template: Default; operation volume pool(読み取り / 書き込み、選択リスト、非表示) この属性は、ラベル付けに使用するデフォルトのボリュームプールを指定します。この属性 は NetWorker プログラム間で情報を受け渡すので、管理者が手動で変更しないでください。 例:operation volume pool: NonFull; operation source pool(読み取り / 書き込み、選択リスト、非表示) この属性は、ボリュームのリサイクル時にボリュームの選択元として使用できるプールを 指定します。この属性は、外部メディア管理パッケージで管理されるボリュームに関して のみジュークボックス上でサポートされます。この属性は Net-Worker プログラム間で 情報を受け渡すので、管理者が手動で変更しないでください。 例:operation source pool: Default; operation uses left(読み取り / 書き込み、単一文字列、非表示) この属性は、クリーニングカートリッジが使用できる回数を設定します。この属性は NetWorker プログラム間で情報を受け渡すので、管理者が手動で変更しないでください。 例:operation uses left: 12; ボリューム (読み取り / 書き込み、文字列のリスト、非表示) この属性は、常駐ボリューム名のリストを格納します。順序は、スロット番号順です。こ の属性は NetWorker プログラム間で情報を受け渡すので、管理者が手動で変更しないで ください。 例:volumes: mars.001, mars.002, mars.003, mars.004; EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 395 nsr_jukebox(5) volume ids (read/write, list of strings, hidden) NetWorker でラベル付けされる各ボリュームは、ボリューム識別子 ( ボリューム ID) を 割り当てられます。この属性は、常駐ボリューム名のボリューム識別子のリストを格納し ます。格納されるボリューム識別子は、新しいロングボリューム ID か、または古い ショートボリューム ID です。格納されるボリューム識別子のタイプは、ジュークボック スに所属するデバイスが置かれているストレージノードで新しいロングボリューム ID が サポートされているかどうかに依存します。順序は、スロット番号順です。この属性は NetWorker プログラム間で情報を受け渡すので、管理者が手動で変更してはなりません。 例:volumes: 24198, 24199, 24200, 24197; volume cartridge ids (read/write, list of strings, hidden) 一部のジュークボックスは、外部メディア管理サービスによって管理されるボリュームを 追跡します。同じメディア上に複数のボリュームが存在することがあります。たとえば、 光ディスクの両面にボリュームが存在することがあります。この属性は、ボリュームが存 在する各カートリッジの識別子を追跡するために使用されます。順序は、スロット番号順 です。この属性は NetWorker プログラム間で情報を受け渡すので、管理者が手動で変更 してはなりません。 loaded volumes (読み取り / 書き込み、文字列のリスト、非表示) この属性は、ジュークボックスデバイスに現在ロードされているボリュームの名前を格納 します。順序は、devices 属性を基準とします。この属性は NetWorker プログラム間で 情報を受け渡すので、管理者が手動で変更しないでください。 この属性は共有デバイスや物理ドライブまたは追加したり削除すると、jbedit によって 更新されます。 例:loaded volumes: mars.089, mars.003; 前述の devices 属性の場合、mars.089 が ‘/dev/rmt/0mbn’ にロードされ、 mars.003 が ‘/dev/rmt/1mbn’ にロードされます。 loaded bar codes (読み取り / 書き込み、文字列のリスト、非表示) この属性は、ジュークボックスのバーコードが使用可能な場合に、ロードされているボ リュームのバーコードを格納します。順序は、devices 属性を基準とします。この属性は Net-Worker プログラム間で情報を受け渡すので、管理者が手動で変更しないでください。 この属性はジュークボックスリソースに対してデバイスを追加または削除すると、jbedit によって変更されます。 例:loaded barcodes: 12345, 67890; 上記の devices 属性の場合、バーコード 12345 を持つボリュームが ‘/dev/rmt/ 0mbn’ にロードされ、バーコード 67890 を持つボリュームが ‘/dev/rmt/1mbn’ にロー ドされます。 loaded slots (読み取り / 書き込み、数値のリスト、非表示) この属性は、ロードされているボリュームのスロット番号を格納します。順序は、 devices 属性を基準とします。この属性は NetWorker プログラム間で情報を受け渡すの で、管理者が手動で変更しないでください。 396 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_jukebox(5) この属性はジュークボックスリソースに対してデバイスを追加または削除すると、 jbedit によって変更されます。 例:loaded slots: 48, 3; 上記の devices 属性の場合、スロット 48 のボリュームが ‘/dev/rmt/0mbn’ にロード され、スロット 3 のボリュームが ‘/dev/rmt/1mbn’ にロードされます。 event tag (読み取り / 書き込み、単一数値、非表示) この属性は、nsrd(8) デーモンに最後に送信された通知イベントのタグ(固有の ID)を 示します。このタグは、nsrjb(8) が前のイベントをクリアするときに使用されます。こ の属性は NetWorker プログラム間で情報を受け渡すので、管理者が手動で変更しないで ください。 例:event tag: 6319962287; event message (読み取り / 書き込み、単一文字列、非表示) この属性は、nsrd(8) デーモンに最後に送信された通知イベントのテキストを示します。 nsrjb(8) コマンドは、nsrjb が処理を続行する前にオペレータの介入が必要になると、 nsrd に通知イベントを送信します。この属性は NetWorker プログラム間で情報を受け 渡すので、管理者が手動で変更しないでください。 例:event message: could not unload device/dev/rmt/1mbn into slot 4; messages (read/write, list of strings, hidden) この属性は、前に nsrjb(8) が実行したオペレーションを反映するメッセージのログを格 納します。一般に、nsrjb が呼び出さたときと、メカニカルなオペレーションが行なわれ たときに、その都度エントリが作成されます。各エントリには、タイムスタンプが付与さ れます。この属性は NetWorker プログラム間で情報を受け渡すために使用されるので、 管理者が手動で変更してはなりません。 例:messages: 04/01/91 minimum space 01:15:08 loaded slot 4 into drive a; (読み取り / 書き込み、単一文字列、非表示) この属性は、残りの領域のローウォータマークを格納します。ジュークボックス内のボ リュームが 1 つか複数かに関係なく、使用可能なスロットに格納されているボリューム上 の残り領域が最小領域を下回ると、ジュークボックス内のボリュームがローウォータマー クを超過したことを示す警報メッセージが送信されます(初回の検出時)。その後の チェックにおいても状況に変化がなければ、つまり、残り領域が「minimum space」で 指定されている下限以下の場合は、ボリューム上の使用可能領域に関する通知が nsrd に 送信されます。ボリュームが 1 つだけの場合は、下限に達していなくても、ボリューム上 の使用可能領域に関する通知が送信されます。この隠し属性は、ユーザーが変更できま す。この隠し属性は、ユーザーが変更できます。 最小領域は、GB 単位または MB 位の値として指定できます。GB の場合は「G」または「g」を 使用でき、MB の場合は「M」または「m」を使用できます。 例:minimum space: 7g; jukebox options (read-only, list of strings, hidden) この属性は、このジュークボックスのオプションのリストを格納します。このオプション は、ジュークボックスの作成後に自動的に設定されます。 例:jukebox options: two_sided; EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 397 nsr_jukebox(5) auto clean (read/write, yes/no) この属性は、ジュークボックス内のデバイスの自動クリーニングを有効にするかどうかを 指定します。 例:auto clean: Yes; cleaning slots (読み取り / 書き込み、数値のリスト) この属性は、ジュークボックス内で、クリーニングカートリッジ用に確保するスロットの 範囲を指定します。範囲は、単一のスロット番号か、またはダッシュで区切った 2 つのス ロット番号の間の範囲として指定できます。2 つのスロット番号を指定する場合、最初の スロット番号は、2 番目のスロット番号以下でなければなりません。クリーニングカート リッジに割り当てられるスロット範囲は 1 つだけです。auto clean が no に設定されて いる場合は、cleaning slots の値が無視され、これらのスロットには通常のボリュー ムを格納できます。auto clean が yes に設定されている場合には、この属性で指定さ れたスロット範囲がクリーニングカートリッジ格納用のスロットとして扱われます。この 場合、availableslots で指定したスロット範囲とこの属性のスロット範囲が重ならな いようにしてください。 サイロテープライブラリの場合は、この属性を直接変更しないでください。この属性は、 クリーニングカートリッジの追加時(nsrjb -U)または削除時(nsrjb -x)に自動的 に更新されます。 例:cleaning slots: 9-10; default cleanings (read/write, single number) この属性は、nsrjb(8) によるジュークボックスのインベントリ中に新しいクリーニング カートリッジに割り当てる使用回数を指定します。クリーニングカートリッジ用に予約さ れ、空になっていたスロットにカートリッジが入っていることがジュークボックスのイン ベントリ中に検知されると、新しいクリーニングカートリッジが存在するとみなされます。 例:default cleanings: 12; auto media management(読み取り / 書き込み) この属性は、ジュークボックスの自動メディア管理が有効かどうかを示します。この値 は、yes または no のいずれかに設定されます。値を yes に設定すると、ジュークボック ス内のラベルなしボリュームに NetWorker が自動的にラベルを付けることが可能になり ます。NetWorker は、ボリュームにラベルを付ける前に、ボリュームがラベル付けされ ていないことをベリファイします。ボリュームのロード先のジュークボックスのデバイス が読み込むことのできるラベルがボリュームに含まれていなければ、そのボリュームはラ ベルなしとみなされます。なお、ボリュームにラベルが付いていても、デバイスで読み取 り可能な密度で書き込まれていなければ、そのボリュームはラベルなしと見なされます。 ボリュームに Net-Worker 以外のアプリケーションで作成されたデータがある場合、 NetWorker で認識可能なラベルが付いていない可能性があります。その場合も、ラベル なしと見なされます。この属性が有効な場合、ラベルなしと見なされるボリュームを ジュークボックスにロードするときには注意が必要です。NetWorker によってボリュー ムにラベルが付けられ、ボリューム上のデータが上書きされる可能性があります。ジュー クボックス内のデバイスの場合、それらの auto media management 属性の値は常に no に設定されます。 例:auto media management: yes; 398 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_jukebox(5) STL device names (read/write, list of strings) この属性は、devices 属性に含まれているデバイスに対応するサイロデバイス名のリス トを表示します。ただし、複数のデバイスリソースが同じ物理サイロドライブを共有して いる ( 同じ hardware id 値を持つ ) 場合、この属性には各物理ドライブのエントリだけ が表示されます。この属性は、サイロテープライブラリにのみ使用され、サイロテープラ イブラリをサポートしているプラットフォームでのみ定義されます。 STL interface lib (read/write, single string) 動的にリンクされたインターフェイスライブラリへのパス名。この属性は、サイロテープ ライブラリにのみ使用され、サイロテープライブラリをサポートしているプラットフォー ムでのみ定義されます。 例:STL interface lib: /usr/lib/libstl.so.1; STL device sharing (read/write, single string) この属性は、デバイス共有をどのように処理するかを指定します。デバイス共有とは、サ イロテープライブラリにおいて、そのライブラリに接続されている複数のホスト間でデバ イスを負荷に応じて自動的に切り替える機能を意味します。この機能を使用できるのは、 この機能が STL インターフェイスライブラリでサポートされている場合だけです。この属 性の有効値は、空の文字列 ( デバイス共有無効 ) か、"perm-max" です(perm と max は perm < max の関係を満たす数)。perm 値は、恒久的に予約可能なデバイス ( 解放が 不要なデバイス ) の数です。max 値は、予約可能なデバイスの最大数です。この属性は、 サイロテープライブラリにのみ使用され、サイロテープライブラリをサポートしているプ ラットフォームでのみ定義されます。 例:STL device sharing: 2-4; STL barcodes (read/write, list of strings, hidden) ライブラリ内のボリュームに含まれている NetWorker で使用可能なバーコード。この属 性は、volumes 属性内の対応するボリュームに対してサイロテープライブラリで使用す るボリュームを維持します。この属性は、サイロテープライブラリおよび OpenVault 仮 想ジュークボックスの場合にのみ使用します。この属性は、サイロテープライブラリまた は Open-Vault をサポートしているプラットフォーム上でのみ定義されます。 STL device reservation(読み取り / 書き込み、文字列のリスト、hidden) このリストには、テープライブラリ内の共有デバイスの予約状態が格納されます。各デバ イスの状態は、"Yes" ( 予約済みのデバイス )、"No" ( 予約されていないデバイス )、 "Error" ( 開放中にエラーが発生したデバイス ) のいずれかとなります。予約状態の順 序は、‘devices’ 属性に一致します。この属性は、デバイス共有が有効化されているサ イロテープライブラリにのみ使用され、サイロテープライブラリをサポートしているプ ラットフォームでのみ定義されます。 application name (read/write, encrypted, hidden) この属性は、OpenVault ジュークボックスの場合にのみ使用されます。OpenVault で は、リクエストの送信時にアプリケーションが自己識別する必要があります。これは、こ のジュークボックスにリストされているリソースへのアクセスリクエストをこのサーバが 送信するときに、サーバ自体を OpenVault に識別させるために使用する名前です。 application key (read/write, encrypted, hidden) この属性は、OpenVault ジュークボックスの場合にのみ使用されます。OpenVault で は、リクエストの送信時にアプリケーションが自己識別する必要があります。これは、こ のジュークボックスにリストされているリソースへのアクセスリクエストをこのサーバが 送信するときに、サーバ自体を OpenVault に識別させるために使用するキーです。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 399 nsr_jukebox(5) read hostname (read/write, single string) リカバリおよび読み込み側クローンリクエストのストレージノードを選択するときに使用 するホスト名。リカバリリクエストでは、要求されたボリュームがマウントされず、クラ イアントの「ストレージノード」属性がジュークボックス内の所有者ホストと一致しない 場合に、この属性を使用します。クローンリクエストでは、要求したボリュームがマウン トされない場合に、この属性を使用します。 NDMP jukebox (read-only, yes/no) この属性は、ロボット式ジュークボックスを NDMP テープサーバホストで制御することを 指定します。 NDMP type (read-only, Choice list, hidden) この属性は、NDMP ジュークボックスが提供する制御タイプを指定します。Solaris 版の Celestra 1.6 を除いて、NDMP テープサーバで制御される他のすべてのジュークボック スには「Logical Handle Device」を指定します。 NDMP hostname (read-only, single string) この属性は、ロボット式ジュークボックスを制御する NDMP テープサーバホスト名を指定 します。 remote user (read/write, single string, hidden) このフィールドは、使用されなくなりました。NDMP テープサーバホスト上の NDMP ユー ザ名は、NSR storage node (5) リソースから使用されます。 password (read/write, single string, hidden) このフィールドは、使用されなくなりました。NDMP テープサーバホスト上の NDMP ユー ザ用パスワードは、NSR storage node (5) リソースから使用されます。 NDMP jukebox handle(read-only, single string) この属性は、ロボット式ジュークボックスを制御する NDMP テープサーバホスト上の ジュークボックスハンドルを指定します。 NDMP bus number (read-only, number, hidden) この属性は、NDMP テープサーバホスト上のジュークボックスのバス番号を指定します。 このフィールドは、下位互換性確保のために残されています。 autodetect id (read/write, hidden) この属性は、自動検出されたデバイスの識別に使用されます。これは NetWorker プログ ラムだけが使用します。管理者が手動で変更することはできません。 server network interface(read/write, hidden) この属性は、nsrjb との通信に使用するネットワークアドレスまたはホスト名を定義しま す。このフィールドは、ジュークボックスがストレージノードに接続されている場合のみ 適用されます。 jukebox serial number (read only) この属性は、ジュークボックスのシリアル番号を示します。 400 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_jukebox(5) hardware id (read only, hidden) この属性は、自動検出されたジュークボックスのハードウェア識別子を示します。 ASCAPI (読み取り / 書き込み、yes/no、非表示) このオプションは、下位互換性のために残されています。実際には無視されます。 debug trace level (read/write, single number, hidden) ジュークボックスのオペレーション中に出力 / 表示されるデバッグメッセージのレベル は、ジュークボックス別に設定可能です。デフォルト値は 0 です。この場合、デバッグ情 報は収集も表示もされません。0 より大きい値に設定すると、収集されるデバッグ情報の 量が増えます。 operation timeout (read/write, single number, hidden) ジュークボックスのアイドル状態が何秒間続いたらジュークボックスを自動キャンセルす るかを指定します。デフォルト値は 1800 秒 (30 分 ) です。 operation lifespan (read/write, single number, hidden) ジュークボックスオペレーションリソース ( 完了したジュークボックスオペレーション の場合 ) を nsrd 内に何秒間維持した後、リソースを自動削除するかを指定します。デ フォルト値は 1800 秒 (30 分 ) です。 ready (読み取り / 書き込み、yes/no、非表示) ジュークボックスがオペレーションの実行を受け付ける準備が出来ているかどうかを示しま す。この値は、NetWorker の起動時に自動的に「No」に設定され、ジュークボックスが初 期化を終え、作動可能になったことが確認されると「Yes」に変更されます。ジュークボッ クスをリセットすると、ready 属性が「No」に戻されます(残りが完了するまでの間) 。 virtual jukebox (読み取り専用、yes/no) NetWorker がジュークボックスを仮想ライブラリデバイスとして検出したかどうかを示 します。この値は、構成したライブラリが仮想ライブラリであることを NetWorker が検 出した場合にのみ「Yes」に設定されます。ライブラリが仮想かどうかを判断する NetWorker の機能は、VTL ベンダーによって提供されます。デフォルト値は「No」です。 virtual jukebox frameid (読み取り / 書き込み、単一文字列) 仮想ライブラリサービスを提供する物理デバイスの一意の識別子。任意の数の仮想ライブ ラリを指定の仮想ライブラリサーバに作成できます。検出される仮想ライブラリの場合、 デフォルト値は「default vtl location」になります。仮想ライブラリ以外の場合、 デフォルト値は空の文字列になります。 unconfigured devices (read only, hidden) 前回のスキャン中にこのジュークボックスに所属するデバイスとして自動検出されたデバ イスのうち、ライブラリ内でまだ構成されていないデバイスの名前のリストを示します。 library drive base address (read only, hidden) ジュークボックス内のドライブのベースエレメントアドレスを示します。デバイス検出プ ログラム (dvdetect) がリソースを更新します。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 401 nsr_jukebox(5) existing drive ids (read only, hidden) ジュークボックス内に現在存在するドライブのシリアル番号情報を示します。デバイス検 出プログラム (dvdetect) がリソースを更新します。 existing drive addresses (read only, hidden) ジュークボックス内に現在存在するドライブのエレメントアドレスを示します。デバイス 検出プログラム (dvdetect) がリソースを更新します。 unconfigured drive ids (read only, hidden) ジュークボックス内の未構成ドライブ ( 前回のスキャンで検出されたが、まだ構成されて いないデバイス ) のシリアル番号情報を示します。デバイス検出プログラム (dvdetect) が リソースを更新します。 unconfigured drive addresses (read only, hidden) ジュークボックス内の未構成ドライブ ( 前回のスキャンで検出されたが、まだ構成されてい ないデバイス ) のエレメントアドレスを示します。デバイス検出プログラム (dvdetect) がリソースを更新します。 使用例 ここで示すリソースでは、Huntington という名前のジュークボックスを定義しています。model 属性は、 ‘Exabyte 210’ というジュークボックスを指定しています。control port 属性は、ロボットデバイス ‘[email protected]’ のバス、ターゲット、および LUN ID を指定しています。device 属性には、ジュークボックス 内の 2 つのテープデバイスのパス名このジュークボックスにはバーコードリーダーが装備されているので、2 つの bar code yes/no 属性が ‘Yes’ に設定されています。available slots 属性には、書き込み対象のボリュー ムを自動選択するときに考慮するスロットが示されています。使用可能なスロットは 2 ∼ 11 です。隠し属性が表 示されています。auto clean が yes なので、このジュークボックスではデバイスの自動クリーニングが有効化さ れています。cleaning slots はスロット 1 に設定されています。このスロットは、クリーニングカートリッジ用 に予約されています。 type: name: model: physical slots: control port: devices: number devices: number drives: device hardware ids: idle device timeout: 10; SmartMedia update interval: 12; write enabled: bar code reader: match bar code labels: volume expiration: available slots: enabler code: operation: operation message: operation device: operation slots: operation ports: operation options: operation barcodes: operation response: 402 NSR jukebox; Huntington; EXB-210; 1-11; [email protected]; /dev/rmt/0mbn, /dev/rmt/1mbn; 2; 2; "", ""; Yes; Yes; Yes; ; 2-11; 012345-6789ab-cdef00; ; ; ; ; ; ; ; ; EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_jukebox(5) operation report mode: operation label state: operation volume capacity: operation volume type: operation ineligible: operation task: operation instance: operation hostname: operation dev hostname: operation template: operation number uses: operation volume pool: operation source pool: volumes: volume ids: STL barcodes: STL device sharing: STL device reservation: STL interface lib: event tag: event message: messages: minimum space: jukebox options: auto clean: cleaning slots: default cleanings: auto media management: reset class: application name: application key: read hostname: debug trace level: operation timeout: ready: ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; -, -, -, -, -, -, -, -, -, -, -; "", "", "", "", "", "", "", "", "", "", ""; ; ; ; ; ; ; "09/12/03 11:50:56 CREATED"; 7g; ; Yes; 1; 12; Yes; initialize unload; ; ; hostname; 0; 1800; Yes; 参照先 nsr(5)、 nsr_device(5)、 nsr_storage_node(5)、 nsradmin(8)、 nsrd(8)、 nsrjb(8)、 dvdetect(8)、 NSR storage node(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 403 nsr_jukebox(5) 404 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_la(5) Maintenance Procedures nsr_la(5) 製品名(A-Z) NSRLA - NetWorker クライアント実行サービスのリソース 形式 type: NSRLA 機能説明 NSRLA リソースは、NetWorker クライアント実行サービス nsrexecd が使用します(nsrexecd(8) を参照)。 NSRLA リソースを実行するには、次のコマンドを実行します。 nsradmin -s host_name -p nsrexec -c type:NSRLA または nsradmin -s host_name -p 390113 -v 1 -c type:NSRLA NetWorker 管理プログラムの使用方法については、nsradmin(1m) を参照してください。 ATTRIBUTES リソースタイプ NSRLA には次の属性が定義されています。括弧内の情報は、属性値のアクセス方法を示します。 hidden は、その属性がプログラムまたは専門家だけを対象にしていることを表し、hidden の属性は、 nsradmin(1m) で hidden オプションを選択しないと表示できません。static 属性の値は、ほとんど変更されま せん。たとえば、(read-only, static) とマークされた属性は、属性の作成時に設定され、変更されません。す べての属性がすべてのオペレーティングシステムで使用できるわけではありません。 name (read-only, single string) name 属性は、ローカルインストールの NW インスタンス名を指定します。この値は、NW インスタンス名の省略形です。この属性の値は、NetWorker インスタンスを参照する必 要があるときに、その都度入力します。デフォルト値は、hostname です。データゾーン 全体を通じて一意な値を使用する必要があります。 NW instance ID (read-only, hidden, single string) NW インスタンスの ID。この値は、NetWorker プログラムが他の NetWorker プログラ ムと通信する必要があるときに、ローカル NetWorker インストールを識別するために使 用されます。この値は、NetWorker インスタンス名と 1 対 1 の関係で対応します。この 値は、デフォルトで NetWorker によって作成されます。データゾーン全体を通じて一意 な値を使用する必要があります。 certificate (read-only, hidden, single string) ローカル NetWorker インストールの証明書。この証明書は、ローカル NetWorker イン ストールの同一性をリモート NetWorker インストールが確認するときに使用されます。 private key (read-only, hidden, single string) ローカル NetWorker インストールの秘密鍵。この秘密鍵は、ローカル NetWorker イン ストールの同一性をリモート NetWorker インストールに対して証明するときに使用され ます。この属性の値をユーザーが表示することはできません。 NW instance info operations (read-write, dynamic, choice) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 405 nsr_la(5) この属性を使用すると、NetWorker インスタンス情報をインポートまたはエクスポート したり、NetWorker に対して新しい秘密鍵と証明書の生成を要求したりすることができ ます。NW インスタンス情報には、name、NW instance ID、certificate、private key の各属性が含まれます。このフィールドを Export に設定すると、NWinstance info file 属性で指定したファイルに NW インスタンス情報がエクスポートされます。こ のフィールドを Import に設定すると、NW instance info file 属性で指定したファ イルから NW インスタンス情報がインポートされ、nsr_la(5) リソース内の対応する値が 設定されます。このフィールドを New Keys に設定すると、新しい秘密鍵と証明書が生成 され、private key フィールドと certificate フィールドに値が格納されます。これ らのフィールドの既存の値は上書きされます。NetWorker が値を使用し終えると、これ らのフィールドは空白にリセットされます。 NW instance info file(read-write,dynamic,singlestring) NW instance info operations 属性が Export または Import に設定されているとき、 このフィールドは、NetWorker が情報をロード / 格納するファイル名を指定するために使 用されます。NetWorker が値を使用した後、このフィールドは空白にリセットされます。 version (constant, single string) ソフトウェアリリースバージョンの文字列。文字列は、会社名、製品名、リリース識別 子、およびリリースタイムスタンプの 4 つの部分で構成されています。 servers (constant, list of string) このクライアントのバックアップが許可されている NetWorker サーバのリスト。 disable directed recover(read-write, hidden, choice yes/no) リモートホストがこのホストに対してディレクテッドリカバリを許可されているかどうかを 決定します。デフォルト値は、no です。この場合、リモートホストがこのホストに対し てディレクテッドリカバリを許可されます。リモートホストのこのホストに対するディレ クテッドリカバリを無効にするには、この属性を yes に設定します。 auth methods (read-write, list of strings) このフィールドでは、指定したピアとの通信に使用可能な認証方法のリストを指定しま す。使用可能な認証方法は、ピア別に指定できます。 auth methods フィールドは、以下の形式(正規表現形式)で複数の値をとる属性です。 IP(/mask)?,auth1(/authN)* ここで、IP はピアの IP アドレスまたはネットワークの IP アドレス、mask はネット ワークマスク(255.255.0.0 形式またはマスク左側にある数字の 1 の数を示す値)で す。auth1、...、authN は nsrauth または oldauth のいずれかの値です。 値 oldauth は、AUTH_NONE、AUTH_UNIX、および AUTH_LGTO が TCP サーバによって 受け付けられ、指定したピアのセットに対して TCP クライアントにより試行されることを 示します。nsrauth の値は、GSS EMC v1 認証または nsr ログオン認証(GUI で使用)を 試行 / 受け入れできることを示します。 406 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_la(5) "auth methods" フィールドは、順序に依存します。つまり、クライアント / サーバが リスト内のピアに一致するものを検索するとき、先頭のエントリーから検索が開始しま す。一致するものが見つかるまで、リストがスキャンされます。一致するものが見つから なければ、デフォルト値 "0.0.0.0/0,nsrauth/oldauth" が使用されます。 例: 以下のエントリーは、ホスト 10.101.1.1 で AUTH_NONE、AUTH_UNIX、AUTH_LGTO を 認証に使用でき、ネットワーク 137.69.0.0/16 上の任意のマシンで AUTH_NONE、 AUTH_UNIX、AUTH_LGTO、GSS EMC v1 を認証に使用でき、その他のマシンでは GSS EMC v1 を認証に使用しなければならないことを意味します。 "10.101.1.1,oldauth","137.69.0.0/16,nsrauth/oldauth","0.0.0.0/ 0,nsrauth" types created (constant, hidden, list of strings) NSRLA サーバが作成できるリソースタイプ。(hagentd(8) を参照 )。 administrator (read-write, list of strings) administrator のリストには、次のリソースに対して追加、削除、および更新を実行で きるユーザおよびユーザネットグループが含まれます。NSRLA リソース。ネットグループ は名前の前にアンパサンド ('&') を付けて指定されます。NSRLA 管理者リストは、デ フォルトで他のすべての NSRLA リソースで使用されます。また、このリストを更新する と、このサーバ上にある明示的に変更されていない他のリソースも更新されます。 arch (constant, single string) 命令セットアーキテクチャはユーザプログラムがバイナリ互換であるかを決定します。 kernel arch (constant, single string) カーネルアーキテクチャはオペレーティングシステムのカーネルがバイナリ互換であるかを 決定します。 CPU type (constant, single string) このマシンの CPU タイプ。 machine type (constant, single string) このマシンのハイレベルタイプ ( サーバ、ワークステーションなど )。 OS (constant, single string) オペレーティングシステムおよびバージョン番号。 NetWorker version (constant, single string) NetWorker クライアントのバージョン。 client OS type (constant, single string) このマシンで実行しているオペレーティングシステム。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 407 nsr_la(5) CPUs (constant, number) システム上の CPU の数。 disks (const, number) バックアップすることができるシステム上のセカンダリストレージデバイスの数。 MB used (dynamic, number) MB 単位でのディスクストレージの現在の総使用量。 IP address (constant, list of string) ドットで区切られた 10 進数のインターネットプロトコルアドレスリスト。 hostname (constant, hidden, single string) このリソースを制御するサービスが動作しているマシンのホスト名。内部的に使用され、 管理者は変更できません。 ONC program number (constant, hidden, number) このサービスによってサーバプロトコルに供給される、クライアントのオープンネット ワークコンピューティング (sunrpc) ID 番号。 ONC version number (constant, hidden, number) このサービスによってサーバプロトコルに供給される、クライアントのオープンネット ワークコンピューティング (sunrpc) ID 番号。 ONC transport (constant, hidden, list of choice) サポートされているオープンネットワークコンピューティング (sunrpc) トランスポート プロトコルは、 TCP (Transport Control Protocol) または UDP (User Datagram Protocol) (User Datagram Protocol) です。 参照先 nsradmin(1m)、 nsrexecd(8)、 hagentd(8) 408 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_label(5) Maintenance Procedures nsr_label(5) 製品名(A-Z) nsr_label - NetWorker リソースタイプ ‘‘NSR label’’ の定義 形式 type: NSR label 機能説明 各 NSR ラベルテンプレートは、単一のリソースタイプ NSR label によって記述されます(nsr_resource(5) を参 照)。NetWorker サーバの NSR ラベルリソースを編集するには、次のように入力します。nsradmin -c "type:NSR label" または NetWorker 管理コンソールを使用します。NetWorker 管理プログラムの使用方法に ついては、nsradmin(8) のマニュアルページを参照してください。 このリソースは、ボリュームラベルの生成に使用するテンプレートを記述します。 ATTRIBUTES リソースタイプ nsr_label には次の属性が定義されています。括弧内の情報は、属性値のアクセス方法を示しま す。read-only は、その値を管理者が変更できないことを示します。read/write は、その値の読み取りと設定 が可能であることを示します。choice は、属性の固有リストにある値のみ、属性値として使用できることを示し ます ( たとえばセパレータは、'-' または '.' です )。この他にも、すべてのリソースに共通の属性 ( たとえば、 administrator) がいくつかあります。これらの属性については、nsr_resource(5) を参照してください。 comment (read/write) この属性を使用して、管理者はラベルに関する説明や補足情報を管理できます。 fields (read/write, list of strings) この属性は、label template の構成フィールドを指定します。ボリューム名の生成時 には、各フィールドの現在値が連結されます。最初のフィールドが最上位、最後のフィー ルドが最下位とみなされます。セパレータ(下記)が定義されている場合は、各フィール ドを連結してボリューム名を生成するときに、フィールド名の間にセパレータが挿入され ます。フィールドは、コンマで区切ります。 フィールドには、' 数値の範囲 '、' 小文字の範囲 '、 「文字列リスト」は、空白文字(‘ ’) で区切られた複数の文字列からなります。他のタイプは、開始値と終了値をダッシュ(‘-’) で区切った形式です。範囲の開始値と終了値は同じ文字数にする必要があります。 next 属性(下記)には、現在の位置または各フィールドの値が含まれます。ボリューム 名をボリュームに割り当てると、next 属性が増分されます。終了値に達すると、現在の 値は開始値に戻されます。リスト内の次の文字列を選択すると増分されます。数値の範囲 フィールドは、現在の値に 1 を追加することで増分されます。小文字の範囲と大文字の範 囲は、あまり意味のない位置の次の文字に移動すると増分されます。次の例では、aa.99 の後の次のラベルは、ab.00 です。 例 : fields: aa-zz, 00-99; EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 409 nsr_label(5) name (create only, single string, static) この属性は、このラベルテンプレートの名前を指定します。ジュークボックスリソースで は、ラベルテンプレートを名前で参照します。nsr_jukebox(5) を参照してください。 例 : name: Default; next (read/write, single string) この属性は、使用する次のボリューム名を指定します。この属性をボリュームに割り当て ると、次のボリューム名が生成され、この属性に記録されます。この属性は、指定フィー ルドとセパレータのそれぞれに対応するコンポーネントで構成されます。 例 :next: aa.00; 上記のセパレータとフィールド属性を使用した場合、next 属性の値は次のようになりま す。next: aa.01; この後に次の値が続きます。next: aa.02; separator (read/write, single choice, null ok) この属性は、ラベルフィールドを区切るために使用する文字を指定します ‘.’、‘_’、 ‘:’、‘-’、NULL のいずれかの文字を指定できます。 例 : separator: .; 使用例 次に、engineering というラベルリソースの例を示します。(隠しオプションは表示されていません) 。ここには、 最初の範囲が 'aa' から 'zz'、2 番目の範囲が '00' から '99' という 2 つの範囲タイプフィールドが定義されて います。separator 属性は '.' という値で、2 つのフィールドの間に挿入されます。next 属性は、このテンプ レートで生成される次の名前を保持します。aa.00 が使用されると、00 が増分されます。そのため、新しい名前は aa.01 になります。さらに 98 個の名前が生成された後は、 next 属性は名前 aa.99 を保持することになります。 この名前が増分されると、next 属性は ab.00 になります。67,500 個の名前が生成されると、next 属性は zz.99 を保持することになります。この後には aa.00 が続きます。 type: name: fields: separator: next: NSR label; engineering; aa-zz, 00-99; .; aa.00; 下に示すのは、 accounting という名前の label リソースです。この field 属性では、5 つの構成フィールドが 定義されています。separator 属性の値は ‘.’ になっています。隣接するフィールドの間にこの文字が挿入されま す。next 属性は、このテンプレート内で次に使用する名前を保持します。0.23.aa.AA.first が使用された後、 5 番目のフィールドがインクリメントされます。新しい名前は、0.23.aa.AA.second となります。この後に次の 値が続きます。0.23.aa.AB.first。この後、さらに 1349 個のボリューム名を生成すると、名前は 0.23.aa.ZZ.second となります。この後に次の値が続きます。0.23.ab.AA.first。9.45.zz.ZZ.second, を 使用した後、名前が 0.23.aa.AA.first に戻ります。 type: name: fields: separator: next: 参照先 410 NSR label; accounting; 0-9, 23-45, aa-zz, AA-ZZ, first second; .; 0.23.aa.AA.first; nsradmin(8), nsrjb(8), nsrmm(8), nsr(8), nsr_jukebox(5) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_layout(5) Maintenance Procedures nsr_layout(5) 製品名(A-Z) nsr_layout - NetWorker ファイルレイアウト 形式 type: NSR layout 機能説明 NetWorker サーバのファイルシステムには /nsr というディレクトリがあり、この中にはログファイル、オンライン インデックス、および構成情報が含まれています。このディレクトリは、/nsr セットアップを実際のディレクトリ へのシンボリックリンクとして使用することにより、すべてのファイルシステムで作成できます(これはインス トール時に判別されます)。このディレクトリの形式は次のとおりです。 /nsr/logs サーバのログメッセージが含まれています。このディレクトリ内の形式は UTF8(通常は UTF8 のサブセットである ASCII)です。 /nsr/res NetWorker サーバのコンポーネントに関する構成情報が含まれています。たとえば、 サーバは、構成ファイルを /nsr/res/nsrdb に格納します。 /nsr/mm メディアのインデックスが含まれています。このインデックスファイルの内容は、 nsrls(8) コマンドで出力できます。nsrmm(8) および mminfo(8) の各マニュアルペー ジにメディアインデックス情報の表示方法と操作方法が記載されているので、必要に応じ て参照してください。 /nsr/index このディレクトリには、セーブファイルのある NetWorker クライアントと同じ名前のサ ブディレクトリがあります。各インデックスディレクトリには、NetWorker サーバがク ライアントの保存ファイルのオンラインデータベースを提供できるファイルが含まれてい ます。最も重要なエレメントは、db6 ディレクトリです。これには、NetWorker セーブ レコードとそれらのレコードへのアクセスインデックスが含まれます。このインデックス で使用されるディスク容量は、NetWorker サービスで保存されるファイル数に従って増 加します。管理者は、このインデックスにある保存ファイルインスタンスごとに約 200 バ イトを使用するように計画する必要があります。オンラインインデックス全体が単一ファ イルシステムに常駐しなければならないことを除いて、オンラインインデックスの最大サ イズについて実際の制限はありません。 db6 ディレクトリの形式は変更される可能性があります。また nsrindexd(8) にアクセ スするには、RPC インタフェースを使用する必要があります。ただし、nsrls(8) コマン ドを使用すると、このディレクトリから有益な統計情報を取得できます。nsrck(8) コマン ドを使用すると、バックアップメディアからインデックスファイルをリカバリするだけで なく、インデックスファイルのチェックや再構築も実行できます。 db6 ディレクトリにあるファイルのデータは、プラットフォームに依存しない形式で保存 されます。したがって、これらのファイルは、ある NetWorker サーバから別の NetWorker サーバに移行できます。ある NetWorker サーバから異なるアーキテクチャの NetWorker サーバへのメディアデータベースの移行は、現在サポートされていません。 db6 ディレクトリにあるファイルには、以下に示すファイルが含まれています。これらの ファイルは、サーバの内部使用を目的としています。その他の目的で修正または変更しな いようにしてください。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 411 nsr_layout(5) <savetime>.rec これらのファイルには、保存操作で保存されるファイルのインデックスレコードが含まれ ています。ここで、< 保存時刻 > は、16 進数形式の時刻です。 <savetime>.k0 これらのファイルには、ファイル名に基づく < 保存時刻 >.rec ファイルのキーが含まれ ています。 <savetime>.k1 これらのファイルには、inode に基づく < 保存時刻 >.rec ファイルのキーが含まれてい ます。クライアントファイルインデックスが Windows クライアント用である場合は、こ れらのファイルの長さはゼロになります。 <savetime>.sip このファイルは保存操作を開始し、まだ完了していないときにのみ存在します。保存操作 が完了すると、このファイルの名前が <savetime>.rec に変更されます。 v6hdr このファイルには、クライアントの db6 ディレクトリに存在するすべての < 保存時刻 >.rec ファイルの要約が含まれます。 v6journal このファイルには、v6hdr ファイルへのマージを待機している v6hdr ファイルへの更新 情報が含まれます。任意のインデックス操作には、このエントリーと v6hdr にあるエン トリーが含まれます。 v6ck.lck このファイルは、nsrck を使用して、1 つの nsrck だけが特定の時刻にクライアントの インデックスを操作することを保証するロックです。 v6hdr.lck このファイルは、読み取り用の v6hdr と読み取り / 書き込み用の v6journal をロック します。 v6tmp.ptr このファイルは、変換とリカバリが実行される作業ディレクトリを表します。 tmprecov これは、変換とリカバリが実行される作業ディレクトリを参照します。 recovered このディレクトリには、変換またはリカバリが実行されたインデックスの中間結果が含ま れます。この結果は完了しています。このクライアントファイルインデックスに対して nsrck が実行されると、ファイルインデックスに組み込まれます。 412 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_layout(5) /nsr/cores NetWorker サーバデーモンと特定の実行可能ファイルに対応するディレクトリが含まれ ます。各ディレクトリには、NetWorker サーバデーモンまたは異常終了した実行可能 ファイルのコアファイルが含まれます。 /nsr/drivers このディレクトリには、NetWorker で使用するためのデバイスドライバが含まれます。 /nsr/tmp このディレクトリには、NetWorker システムで使用される一時ファイルが含まれます。 NetWorker システムの実行可能ファイルは、通常は /usr/etc または /usr/bin ディレクトリにインストールさ れますが、インストール時に別の場所を選択できます。Solaris 2.x の実行可能ファイルの代替ロケーションの 詳細については、pkgadd(1M) を参照してください。 ファイル /nsr /usr/etc、/usr/bin NetWorker インデックス、ログファイル、および構成情報。 ネイティブのアーキテクチャの NetWorker 実行可能ファイルがインストールされています。 /usr/bin, /usr/sbin、/usr/lib/nsr Solaris 2.x の NetWorker 実行可能ファイルがインストールされています。 参照先 nsrck(8)、 nsrindexd(8)、 nsrls(8)、 nsrmm(8)、 mminfo(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 413 nsr_layout(5) 414 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_license(5) Maintenance Procedures nsr_license(5) 製品名(A-Z) nsr_license - NetWorker リソースタイプ "NSR license" の定義 形式 type: NSR license 機能説明 リソースタイプ NSR license は、NetWorker のインストール時に有効にされる各機能を記述するために使用され ます。NetWorker リソースに関する情報については、nsr_resource(5) を参照してください。NSR license リ ソースタイプを検査するには、次のように入力します。nsradmin -c "type:NSR license" または NetWorker 管理コンソールを使用します。NSR ライセンスリソースの作成、有効化、認証は GUI から行えますが、既存のライ センスリソースの更新は、nsrcap(8) コマンドを使用する必要があります。NetWorker 管理プログラムの使用方 法については、nsrad-min(8) を参照してください。 ATTRIBUTES リソースタイプ NSR license には次の属性が定義されています。括弧内の情報は、属性値のアクセス方法を示し ます。create-only は、リソースが作成されるとき以外は、その値を管理者が変更できないことを示します。 read/write は、その値を権限のある管理者がいつでも変更できることを示します。read-only は、その値を権 限のある管理者が変更できないことを示します。static 属性の値は、ほとんど変更されません。dynamic 属性の 値は、頻繁に変化します。hidden は、その属性がプログラムまたは専門家だけを対象にしていることを表し、 hidden の属性は、nsradmin(8) で hidden オプションを選択しないと表示できません。たとえば、(readonly, static) とマークされた属性の値は、属性の作成時に設定され、変更されません。この他にも、すべての リソースに共通の属性(たとえば、administrator)がいくつかあります。これらの属性については、 nsr_resource(5) を参照してください。 name (create-only, static) この属性は、ライセンスリソースの名前を保持します。 comment (read/write) この属性を使用して、管理者はライセンスに関する説明や補足情報を管理できます。 enabler code (create-only, static) このコードは、nsrcap(8) コマンドに入力されたコードと同じで、このリソースで指定 される機能を有効にします。enabler code は、18 桁の 16 進数で構成され、6 桁ずつ 組になって出力されます。 例:enabler code: 123456-123456-123456; host id (read-only, dynamic) イネーブラがロードされたコンピュータまたはライセンスされたオペレーティングシステ ムに関連付けられている一意のホスト ID。この値は、ほとんどの場合 8 桁の 16 進数で す。ただし、特定のプラットフォームの要件によっては、他の形式の場合もあります。 例 : host id: 7260d859; EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 415 nsr_license(5) expiration date (read-only) イネーブラが評価イネーブラまたは未登録のライセンスイネーブラである場合、このイ ネーブラが期限切れになる日付。イネーブラは、指定された日付の 12:00:01 AM に期限 切れになります。プレフィックス G は、このイネーブラに猶予期間が認められていることを 示します。猶予期間が認められているイネーブラは、すぐに登録する必要があります。イ ネーブラが登録され、auth code に有効な値が入力されると、値は次の例に示すように なります。 例 : expiration date: Authorized - no expiration date; auth code (read/write) イネーブラを恒久的に認証するのに使用される 8 桁の 16 進数の値。イネーブラの一意の 有効な認証コードは、購入したライセンスイネーブラを登録することによって EMC から取 得できます。評価イネーブラは、恒久的に認証できません。サーバのホスト ID が変わる と、すべての認証コードが直ちに無効になるため、イネーブラを EMC に再登録して、新し い認証コードを取得する必要があります。 例 : auth code: abcdef00; license type (create-only, hidden) このライセンスイネーブラによって有効にされる特定の機能を説明するために内部的に使 用される特別なコード。 例 : license type: J16; checksum (read/write, hidden) NSR ライセンスリソースの一貫性およびライセンスリソース間の一貫性を維持するために 使用されるコード化されたチェックサム。 使用例 次に、認証ベースのイネーブラの完全な NSR ライセンスリソースの例を示します。 type: name: enabler code: host id: expiration date: auth code: license type: checksum: NSR license; NetWorker Advanced/10; 123456-123456-123456; 7260d859; Authorized - no expiration date; abcdef00; B10; xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx; ファイル /nsr/res/nsrdb - このディレクトリのファイルは直接編集できません。NetWorker 管理コンソールのいずれかを 代わりに使用してください。 参照先 416 nsr_resource(5), nsr(8), nsradmin(8), nsrcap(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_mount_request(5) Maintenance Procedures nsr_mount_request(5) 製品名(A-Z) nsr_mount_request - NetWorker リソースタイプ "NSR mount request" 形式 type: NSR mount request 機能説明 nsrmmd のプロセスは、保存、リカバリなどのセッションのためにメディアを必要とする場合は、nsrd にリクエス トを送ります。nsrmmd プロセスの要件を満たすメディアが現在マウントされていない場合、nsrd は nsrjb コマン ドを開始してメディアをマウントします。nsrd が nsrjb コマンドを開始する前に、NSR mountrequest タイプ のリソースが作成されます。このリソースは、それに対応する nsrjb コマンドが終了するまで存在しますこのリ ソースとそのすべての属性は読み取り専用です。このタイプのリソースは、どの管理用インタフェースを使用して も作成または削除できません。NetWorker リソースに関する情報については、nsr_resource(5) を参照してく ださい。NSR mountrequest リソースを表示するには、次のコマンドを実行します。nsradmin -c "type:NSR mount request" リソースタイプは引用符で囲んでください。また、"NSR"、"mount"、"request" の間には空 白を入れてください。 ATTRIBUTES リソースタイプ NSR mount request には次の属性が定義されています。括弧内の情報は、属性値のアクセス方法を 示します。read-only は、その値を管理者が変更できないことを示します。hidden は、プログラムか専門家だけを 対象にしていることを表します。隠し属性は、nsradmin(8) で hidden オプションを選択しないと表示できません。 static 属性の値は、ほとんど変更されません。dynamic 属性には、変化の激しい値が入ります。たとえば、 (read-only, static) とマークされた属性は、属性の作成時に設定され、変更されません。 name (read-only, static) このリソースで記述されるメディアをロードするために作成されたコマンド nsrjb コマン ドのインスタンスは、-O コマンドラインオプションを使用して指定されます。 例 : name: 15; nsrmmd id (read-only/ static) この属性は、メディアを要求した nsrmmd プロセスを示す番号を記録します。 例 : nsrmmd ID: 2; nsrmmd host (read-only/static) この属性は、メディアを要求した nsrmmd プロセスが実行されているホストの名前を示し ます。 例 : nsrmmd host: host1; nsrmmd mount id (read-only/static/null ok) クローン作成などのオペレーションでは、2 つの nsrmmd プロセスと 2 つのボリュームを 同時にマウントする必要があります。この属性の値は、そのような nsrmmd プロセスが提 出するすべてのマウント要求について同じです。メディアを要求した nsrmmd が、他の nsrmmd プロセスの完了を要求するオペレーションに参加していないときは、この属性の 値は null です。共同している 1 つの nsrmmd だけがメディアのマウントを要求している 可能性があります。たとえば、これはデータのクローンを作成しているときに発生する場 合があります。nsrmmd プロセスのデータ読み取り中にまだクローンを作成していないも EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 417 nsr_mount_request(5) のがあるときに nsrmmd のデータ書き込みがメディアの終わりに達すると、nsrmmd プロ セスのデータ書き込みは新しいボリュームのマウントを要求します。 例 : nsrmmd mount id: 5; operation (read-only/static) この属性は、メディアのマウントを要求している nsrmmd がそのオペレーションを行って いることを示しています。この属性の値は reading、writing、または media のいずれ かにすることができます。この値が reading に設定されているときは、nsrmmd プロセス はメディアからデータを読み取っています。これはデータのリカバリか、またはクローン作 成オペレーションの一部としてメディアからデータを読み取るプロセスのいずれかになり ます。この値が writing 設定されているときは、nsrmmd プロセスはメディアにデータを 書き込んでいます。これはデータの保存か、またはクローン作成オペレーションの一部と してメディアにデータを書き込むプロセスのいずれかになります。この値が media に設 定されているときは、nsrmmd は、メディアのラベル付けなど、メディアのみに関連した オペレーションを行っています。 例 : operation: writing; data operation (read-only, static, null OK) この属性が値を持つのは、operation 属性が reading または writing に設定されてい る場合です。operation 属性が media に設定されているときは、この属性には値があり ません。この属性の値は、save、recover、archive、retrieve、migrate、clone、 consolidate のいずれかに設定することができます。 例 : data operation: save; media operation (read-only, static) この属性は、メディアをドライブにロードした後にそのメディア上で実行することが予想 されるオペレーションを示しています。この属性の値は、mount、label、relabel、ま たは verify のいずれかにすることができます。この属性は複数の値を持つことができま す。たとえば、メディアにラベルを付けてからマウントすることができます。 例 : media operation: label, mount; pool (read-only, static) この属性は、media operation 属性が label または relabel の値を含む場合に、要 求されたメディアが属するプールか、またはメディアの追加先のプールを返します。この 属性の値には、現在定義されているすべてのプールが有効です。 例 : pool: Default; volume (read-only, static, null OK) この属性は、マウントされているボリュームの名前を記録します。オペレーション開始時 にボリュームの名前がわからないときは、この属性の値は NULL になります。これはスク ラッチメディアにラベル付けするときに発生する場合があります。 例 : volume: vol1; client (read-write, static, null ok) この属性は、データを保存(アーカイブ)しているときのデータの読み取り元の NetWorker クライアント、またはデータをリカバリ(リトリーブ)しているときのデー タの書き込み先の NetWorker クライアントの名前の記録に使用します。 例 : client: host1; 418 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_mount_request(5) save set (read-only, static, null ok) この属性は、クライアントから読み取ってメディアに書き込む ( 保存する ) データ、または メディアから読み取ってクライアントに書き込む ( リカバリする ) データを指定します。 例 : save set: /usr; group (read-only, static, null ok) savegrp (8) によってあるコマンドを実行した結果、マウントを要求した nsrmmd に よってこのオペレーションが行われる場合、この属性はグループの名前を記録します。そ の他の場合は、値がありません。この属性の値には、現在定義されているすべてのグルー プが有効です。 例:group: Default; 使用例 完全な例を以下に示します。 type: name: nsrmmd id: nsrmmd host: nsrmmd mount id: operation: data operation: media operation: volume: pool: client: save set: group: NSR mount request; 10; 2; host1; tape; writing; save; label, mount; vol1; Default; host1; /usr; Default; ファイル /nsr/res/nsrdb - このディレクトリのファイルは直接編集できません。nsradmin(8) または NetWorker 管理 コンソールのいずれかを代わりに使用してください。 参照先 nsr_resource(5)、 nsr_pool(5)、 nsr_group(5)、 nsr_service(5)、 nsr(8)、 nsrmmd(8)、 nsradmin(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 419 nsr_mount_request(5) 420 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_notification(5) Maintenance Procedures nsr_notification(5) 製品名(A-Z) nsr_notification - NetWorker リソースタイプ "NSR notification" の定義 形式 type: NSR notification 機能説明 NSR notification のリソースは、NetWorker 通知システムが処理するイベント、優先順位、およびアクション の組み合わせで使用されます。NetWorker 通知は、単一のイベントタイプ、単一の優先順位、およびメッセージで 構成されます。通知システムは、アクションにリストされたコマンドを標準入力のメッセージとともに実行するこ とにより、該当するイベントタイプと優先順位を含む NSR 通知リソースのアクションにメッセージを通知します。 NetWorker リソースに関する情報については、nsr_resource(5) を参照してください。NSR notification リ ソースを編集するには、次のように入力します。nsradmin -c "type:NSR notification" または NetWorker 管理コンソールを使用します。NetWorker 管理プログラムの使用方法については、nsradmin(8) を参照してくだ さい。 ATTRIBUTES リソースタイプ NSR notification には次の属性が定義されています。括弧内の情報は、属性値のアクセス方法を 示します。create-only は、リソースが作成されるとき以外、管理者による変更ができないことを示します。 read/write は、その値を権限のある管理者がいつでも変更できることを示します。choice list は、指定され たリストから値をいくつでも選択できることを示します。single string は、単一の値しか使用できないことを示 します。static 属性の値は、ほとんど変更されません。hidden は、その属性がプログラムまたは専門家だけを対 象にしていることを表し、hidden の属性は、nsradmin(8) で hidden オプションを選択しないと表示できません。 たとえば、(read-only, static) とマークされた属性は、属性の作成時に設定され、変更されません。この他に も、すべてのリソースに共通の属性 ( たとえば、administrator) がいくつかあります。これらの属性について は、nsr_resource(5) を参照してください。 comment (read/write) この属性を使用して、管理者はイベントに関する説明や補足情報を管理できます。 action (read/write, single string) 値には、指定されたイベントが発生したときに実行されるコマンドラインを指定します。 コマンドラインは、標準入力に接続されたイベント情報を使用して実行されます (popen(3s) を参照 )。一般には、メッセージを syslog(3) パッケージで記録したり、 電子メールをシステムオペレータに送信するなどのアクションが実行されます。 例 : action: /usr/ucb/mail -s "savegroup completion" root; event (create-only, choice list, hidden) 各値は、指定された通知を発生させるイベントのクラスを指定します。複数のクラスを選 択できます。以下の値が有効です。メディアマルチプレクシングサブシステムに関するイ ベント用の Media。savegrp (Reg.) コマンドによって生成されるイベント(通常、夜 間の自動バックアップ)用の Save-group。オンラインファイルインデックスサブシステ ムに関するイベント用の Index。製品の登録ステータスの変化(ライセンスがまもなく期 限切れになる場合など)によって発生するイベント用の Registration。その他の NetWorker サーバイベント(再起動など)用の Server。 例 : event: Media; EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 421 nsr_notification(5) name (create-only, static) この属性は、通知リソースの名前を保持します。 priority (create-only, choice list, hidden) 値には、通知を発生させる優先順位を指定します。複数の優先順位を選択できます。次に、 優先順位の昇順で、有効な値を示します。Info - サーバの現在の状態に関する情報を提供 する。Notice - 重要な情報。Warning - 致命的ではないエラーに関する情報。Waiting サーバがオペレータによるルーチンタスク ( テープのマウントなど ) の実行を待っている。 Critical - サーバが適切なオペレータによる修復を必要とするエラー状態を検出した。 Alert - 直ちに介入を必要とする重大なエラー状態。Emergency - 直ちに対処しないと NetWorker の障害が発生する可能性がある状態。 例 : priority: Notice; mail home (read-only, hidden) この属性は、通知リソースが mail home 機能に関連づけられているかどうかを示します。 enabled (read/write) この属性は、通知リソースで定義されているイベントが発生した場合に EMC カスタマー サポートに電子メールを送信するかどうかを示します。この属性は、mail home 通知に のみ適用されます。 immediate (read/write) この属性は、mail home 通知にのみ適用されます。この属性は、通知の電子メールを即 時に送信するか、または mail home day 属性で指定した日になった時点で送信するかを 示します。 mail home day (read/write, choice list) この属性は、mail home 通知にのみ適用されます。この属性は、mail home 警報を送信 する曜日を示します。 pending event info (read-only, hidden) この属性は、電子メールが EMC に未送信になっている mail home イベントの情報を格納 します。この属性は、mail home 通知にのみ適用されます。 次に、リソースの完全な例を 2 つ示します。1 つはメール用、1 つは syslog メカニズムを使用しています。 422 type: name: administrator: action: event: priority: NSR notification; savegroup completion; root; /usr/bin/mail -s \"savegroup completion\" root; Savegroup; Notice; type: name: administrator: action: event: priority: NSR notification; log default; root; /usr/bin/logger -p daemon.notice -f -; Media, Savegroup, Index, Server, Registration; Info, Notice, Warning, Waiting, Critical, Alert, Emergency; EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_notification(5) ファイル /nsr/res/nsrdb - このディレクトリのファイルは直接編集できません。NetWorker 管理コンソールのいずれかを 代わりに使用してください。 参照先 nsr_resource(5), nsr_service(5), nsr_device(5), nsr(8), nsrmm(8), syslog.conf(5), syslog(3), nsradmin(8)、 nsrmmd(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 423 nsr_notification(5) 424 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_op(5) Maintenance Procedures nsr_op(5) 製品名(A-Z) nsr_op - NetWorker リソースタイプ ‘‘NSR operation status’’ の定義 形式 type: NSR operation status 機能説明 ジュークボックスオペレーションなどの NetWorker サーバによって実行されるオペレーションには、オペレーション ごとに NSR operation status というタイプの単一のリソースによって追跡されるものがあります。このリソースを 呼び出すプログラムでは、追跡(オペレーションの完了時期を取得したり、エラーメッセージや冗長メッセージを追 跡するなど)と制御(キャンセルやプロンプト応答など)の両方の目的で、このリソースを使用します。 NetWorker リソースに関する情報については、nsr_resource(5) を参照してください。NSR operation status リソースを nsradmin 内で編集するには、次のコマンドを実行します。 nsradmin -c "type:NSR operation status" リソースタイプ名を構成する単語の間には空白文字を必ず入れてください。さらに、名前全体を引用符で囲んでく ださい。NetWorker 管理プログラムの使用方法については、nsradmin(1m) を参照してください。NSR operation status リソースは、一時的なリソースです。つまり、これらのリソースは、対象となるオペレー ションのステータスを追跡するために必要な間だけ存在します。各リソースはオペレーションの開始時に作成され、 オペレーション完了後、一定の時間が経過した時点で削除されます。 なお、開始側のクライアントプログラム(nsrjb など)では nsrd をポーリングしてオペレーションの現在の状態 に関する情報を取得するため、オペレーションが完了してから nsrd が Nsr オペレーションステータスリソースを 削除するまでの間に猶予期間が必要となります。猶予期間が存在しないと、クライアントプログラムが完了情報を 取得できません。ジュークボックスオペレーションの場合は、「Nsr jukebox」リソースの「operation lifespan」属性を通じて、この猶予期間がジュークボックス別に定義されます。猶予期間は秒単位で定義します。 デフォルト値は、1800 秒(30 分)です。ジュークボックスオペレーション以外の場合は、5 分間の固定猶予期間が 適用されます。 また、NetWorker を終了しても継続するオペレーションは存在しないので、NetWorker の起動フェーズとシャッ トダウンフェーズ中にも、すべての NSR オペレーションステータスリソースが自動的に削除されます。nsrd サー バに代わってすべてのジュークボックスオペレーションを制御する機能を担う nsrmmg が何らかの原因で突然に終 了した場合は、nsrd 側でも、ジュークボックス関連のすべてのオペレーションに中断のマークが付与されます。 ATTRIBUTES リソースタイプ NSR operation status には次の属性が定義されています。括弧内の情報は、属性値のアクセス 方法に関する追加情報です。hidden は、これらの属性を表示する場合に nsradmin(1m) で hidden オプションを 選択する必要があることを意味します single string は、これらの属性で単一の値しか使用できないことを意味 します。一方、multiple strings 属性は、複数の値を使用できることを意味します。choice は、事前定義の選 択肢の中からのみ属性値を選択できることを意味します。 なお、ユーザーまたは管理者は NSR operation status のどの属性も変更しないでください。他の NetWorker プログラムでの使用のみが想定されています。NSR オペレーションステータスリソースまたはそれらの属性のいず れかを変更すると、予期せぬ動作の原因となる可能性があります。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 425 nsr_op(5) operation source (single string) オペレーションのソースを示します ("nsrjb"、"GUI jb op"、"nsrd jb op"、 "jbverify"、"dvdetect" など )。この属性は、オペレーションのソースによって異な るオペレーションのさまざまな側面を NetWorker が処理するときに使用されます。また、 GUI からオペレーションの由来に基づいてオペレーションをソートしたりフィルタリングし たりするときにも使用されます。 name (single string) ジュークボックスオペレーションの場合は、オペレーションの実行対象のジュークボック スの名前が name 属性によって指定されます。ジュークボックス以外のオペレーションの 場合、この属性は空白のままになることがあります。 operation instance (single number) この属性は、特定のオペレーションを一意に識別するための番号です。インスタンス番号 は、「ラップアラウンド」番号の場合があります。その場合、リソースのインスタンス番 号が小さくても、それより大きいインスタンス番号を持つリソースより後に作成されたリ ソースであるとは限りません。(NSR オペレーションステータスリソースの相対的な古さを 判別する方法については、"start time" 属性の項を参照してください )。 status (choice) オペレーションの現在のステータスを定義します。選択可能な値は、以下のいずれかです。 "queued:" 新しいオペレーションのデフォルト状態。オペレーションが適切なデーモンにすでに送信 されており、そのデーモンによって実行されることを意味します。"running:" 制御デー モンが現在、オペレーションを処理していることを示します。"succeeded:" オペレー ションが正常に完了したことを示します。failed: オペレーションが正常に完了する前に 終了したことを示します。なお、このステータス値はオペレーション全体を対象としま す。したがって、10 個のボリュームにラベルを付けようとした場合に 10 個のうち 9 個ま でのボリュームでラベル付けが完了していても、オペレーション全体が正常に完了してい なければ、このステータスになります。 retryable: 「failure」と基本的に同じですが、再試行すればオペレーションを正常に完了できると NetWorker が判断した場合は、このステータスになります。 completion code (single number) この属性は、常に使用されるとは限りません ( オペレーションのタイプと由来に依存しま す ) が、値が NULL でない場合は、単純な "status" 属性が提供するオペレーションの完 了ステータスに関する詳細情報を提供する数値が格納されています。 command (single string) この属性は、オペレーションを開始したコマンドラインを示します。これは、どのオペ レーションがどの状態になっているかをユーザが追跡するのを支援することを主な目的と しています。NetWorker がシャットダウンしたときに、どのオペレーションが未完了 だったかなどを取得できます ( シャットダウン中には、このような未完了オペレーション のリストが出力されます )。 426 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_op(5) progress (multiple string) この属性は、常に使用されるとは限りません ( オペレーションのタイプと由来に依存しま す ) が、値が NULL でない場合は、オペレーションの現在の進行状況に関する情報が格納 されています。この属性には複数の値が格納され、最初の値はオペレーションの完了率 (%) を示し、2 番目の値はそのオペレーションのために現在実行中のタスクの記述を提供 します。 error message (mutliple string) オペレーションと関連付けられているエラーメッセージのリスト。なお、オペレーション が "failed" ステータスでなくても、エラーメッセージがこの属性に格納されることがあ ります。これは、オペレーションには複数の部分があり、いずれかの部分でエラーが発生 してもオペレーション全体を中断する必要はないからです。たとえば、10 本のテープに ラベルを付けるために nsrjb コマンドを実行したときに、エラーがあるため最初のテー プにラベルを付けることができなければ、"error message" 属性にエラーメッセージが 記録されますが、残りの 9 本のテープへのラベル付けを試行している間は、オペレーション の状態が引き続き "running" になります。( ただし、最初の失敗時にユーザがオペレー ションをキャンセルした場合は、この限りではありません )。 prompt (single string) この属性の値は、通常は空です。値が空でない場合は、オペレーションがユーザ入力の待 機中であることを意味します。オペレーションを開始したクライアントアプリケーション には、プロンプトが表示されます。 prompt response (single string) ユーザがプロンプトに対して行なった応答です。プロンプト応答が入力されると、ユーザに プロンプトを表示する必要がなくなるので、プロンプト文字列は自動的にクリアされます。 cancellation (choice) 「none」がデフォルトになります。管理者が「full」または「immediate」のいずれか に設定すると、制御デーモン(nsrmmgd など)がオペレーションをキャンセルします。 一部のオペレーションでは、特定の段階でキャンセルするには、長い時間を要することが あります。キャンセルのタイプ(full または immediate)は、オペレーションが適切にク リーンアップされるまで制御デーモンを待機させ、その後で、キューからオペレーションを 削除させて、オペレーションに完了のマークを付けさせるかどうかを決定します。ここ で、nsrjb オペレーションの例を考えてみましょう。nsrmmgd が nsrlcpd または nsrd からの応答を待機している間にキャンセルリクエストを受け取る可能性があります。この 場合、キャンセルのタイプが「full」であれば、nsrmmgd は、システムの状態を示す適 切な値をジュークボックスリソース内に正しく設定するために他のプロセスからのペン ディング応答を待機します。一方、キャンセルのタイプが「immediate」であれば、 nsrmmgd は、このような応答を待機しません。「immediate」キャンセルの場合は、 ジュークボックスリソースがしばらくの間、実際のジュークボックスステータスを反映し なくなる可能性があるため、このタイプのキャンセルを使用するのは、full キャンセル が不可能な場合(たとえば、nsrmmgd が nsrlcpd からの応答を待機している間に nsrlcpd が強制終了および再起動された場合など)だけにする必要があります。 オペレーションが nsrjb から開始された場合に Control-C を押してオペレーションを キャンセルすると、オペレーション属性は "full" に設定されます。キャンセルが完了 し、肯定応答があるまで待機したくない場合は、nsrjb に対して Control-C をもう一度 押すと、nsrjb がキャンセルの進行状況を示すことなく終了しますが、キャンセルタイプ は "full" から変更されません。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 427 nsr_op(5) 制御デーモンが突然終了した場合は、nsrd が未完了のオペレーションすべてに対して キャンセルタイプを "immediate" に設定することにより、キャンセルのマークを自動的 に付与します。 messages (mutliple string) オペレーションと関連付けられている情報メッセージのリスト。この属性は、オペレー ションの進行状況の冗長ロギングに称されます。オペレーションに関連付けられている冗 長レベルが高いほど、messages 属性に格納されるエントリ数が多くなります。なお、冗 長レベルは通常、クライアントアプリケーションのコマンドラインで設定されます。 start time (single string, hidden) オペレーションが開始し、この NSR オペレーションステータスリソースが作成された時点を 示すタイムスタンプ ( マシンによる読み取りが可能なタイムスタンプ )。 last update (single string, hidden) この NSR オペレーションステータスリソースが最後に更新された時点を示すタイムスタン プ ( マシンによる読み取りが可能なタイムスタンプ )。この値は、リソースが変更された ときに更新されます。たとえば、プロンプトの出力が要求されたとき、プロンプトへの応 答が要求されたとき、冗長メッセージまたはエラーメッセージが追加されたとき、オペ レーションがキャンセルされたとき、オペレーションのステータスに対してその他の何ら かの変更が追跡されたときなどが、これに該当します。 source (single string, dynamic, hidden) リソースに対して最後に行なわれた変更のソースを NetWorker が判別するときに使用さ れます。これは、不要なネットワークトラフィックを排除するために使用されます。この 属性は、特定のオペレーションの場合にのみ使用されます。 使用例 下に示すのは、ジュークボックス "adic" に対するラベルオペレーションを定義するリソースの例です。この例で は、スロット 2 のボリュームにラベルを付けるために nsrjb コマンドが実行されています。このボリュームには、 すでに「XYX」のラベルが付いています(verbose messages 属性に表示されるとおりです)。そこで、現在のラ ベルを破棄して、新しいラベルに変更してよいかどうかをユーザーに確認するためのプロンプトを表示します。 type: operation source: name: operation instance: status: completion code: command: progress: error message: messages: prompt: prompt response: operation cancelled: start time: last update: source: 428 NSR operation status; nsrjb; adic; 3; queued [running] succeeded failed retryable; ; nsrjb -L -S 2; ; ; "Loaded volume ABC from Slot 2" "Confirm re-label of volume ’ABC’ to ’XYZ’ ? [Yes/No]"; ; [No] Yes ; 1070557031; 1070557031; ; EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_op(5) 参照先 nsr(5)、 nsr_resource(5)、 nsr_jukebox(5)、 nsrjb(1m)、jbedit(1m) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 429 nsr_op(5) 430 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_peer_information(5) Maintenance Procedures nsr_peer_information(5) 製品名(A-Z) NSR peer information - ピアに関する NW インスタンス情報を含むリソース 形式 type: NSR peer information 機能説明 NSR ピア情報リソースは、NetWorker の認証デーモン nsrexecd によって使用されます(nsrexecd(8) 参照)。 NSRpeerinformation リソースを編集するには、次のコマンドを実行します。 nsradmin -s host_name -p nsrexec -c "type:NSR peer information" または nsradmin -s host_name -p 390113 -v 1 -c "type:NSR peer information" NetWorker 管理プログラムの使用方法については、nsradmin(1m) を参照してください。 機能説明 このタイプのリソースは、NetWorker によって作成され、値が格納されます。これらのリソースは、ローカルイン ストールがこれまでに通信したことのあるリモート NetWorker インストールの ID と証明書を保持するために使用 されます。これらのリソースは、ssh(1) によって使用される known_hosts ファイルに似ています。NetWorker インストール(クライアント、サーバ、またはストレージノード)がリモート NetWorker インストール(クライ アント、サーバ、またはストレージノード)と通信するときには、各ホスト上で NSR ピア情報リソースが作成さ れ、ピアに関する情報(ID と証明書)がその中に格納されます。この初期の通信中には、各ホストがそれ自体に関 する情報をピアに送信します。この情報には、NW インスタンス名、NW インスタンス ID、および証明書が含まれま す。この初期通信の後、各 NetWorker インストールは登録されたピア証明書を使用して、ピアとの今後の通信の 妥当性を確認します。 このリソースが使用されるのは、2 つのマシン(ローカルマシンと name 属性で記述されているマシン)が GSS EMC v1 認証を使用している場合だけです。 属性 リソースタイプ NSR peer information には次の属性が定義されています。括弧内の情報は、属性値のアクセス 方法を示します。hidden は、その属性がプログラムまたは専門家だけを対象にしていることを表し、hidden の属 性は、nsradmin(1m) で hidden オプションを選択しないと表示できません。static 属性の値は、ほとんど変更 されません。たとえば、(read-only, static) とマークされた属性は、属性の作成時に設定され、変更されません。 すべての属性がすべてのオペレーティングシステムで使用できるわけではありません。 name (read-only, single string) name 属性は、ローカル NetWorker が稼動しているリモートマシンの NW インスタンス名を 指定します。この値は、リモートマシンの NW インスタンス名の省略形です。この属性の 値は、NetWorker インスタンスを参照する必要があるときに、その都度入力します。 データゾーン全体を通じて一意な値を使用する必要があります。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 431 nsr_peer_information(5) NW instance ID (read-only, hidden, single string) この値は、NetWorker プログラムが他の NetWorker プログラムと通信する必要がある ときに、リモート NetWorker インストールを識別するために使用されます。この値は、 NetWorker インスタンス名と 1 対 1 の関係で対応します。データゾーン全体を通じて一 意な値を使用する必要があります。 certificate (read-only, hidden, single string) リモート NetWorker インストールの証明書。この証明書は、現在の NSR ピア情報リソー スの name 属性で示されるリモート NetWorker インストールの同一性をローカル NetWorker インストールが確認するときに使用されます。 Change certificate (read-write, dynamic, choice) この属性は、証明書をリソースにインポートするか、またはリソースからクリアするとき に使用されます。以下の値が有効です。Clear certificate または Load certificate from file。 Clear certificate を選択すると、現在の NSR ピア情報リソース内の証明書エント リーがクリアされます。これにより、ローカルインストールおよびピア(name 属性)の 間で次回接続を確立するときに、この 2 つのホストの間の初期通信が再実行されます。 Change certificate を Clear certificate に設定した場合は、リソースインスタン スを削除した場合と同じ結果になります。 Change certificate を Load certificate from file に設定すると、 certificate file to load 属性で指定したファイルに格納されているピア証明書が ロードされます。 NetWorker が値を使用し終えると、このフィールドは空白にリセットされます。 certificate file to load (read-write, dynamic, single string) このフィールドでは、Change certificate 属性が Load certificate from file に設定されている場合に、NetWorker がロードするピア証明書が格納されているファイ ルの名前を指定します。このファイルには、証明書が PEM 形式で格納されている必要があ ります。NetWorker が値を使用し終えると、このフィールドは空白にリセットされます。 administrator (read-write, list of strings) administrator のリストには、NSR peer information リソースに対して追加、削 除、および更新を実行できるユーザーおよびユーザーネットグループが含まれます最初の NSR ピア情報リソースを作成した時点で NSRLA フィールドの administrator 属性に格 納されていた値が、このフィールドのデフォルト値となります。administrator フィー ルドの値は、すべての NSR peer information リソースインスタンスで同じです。NSR peer information の 1 つのインスタンスに対して administrator を変更すると、そ の変更がすべてのインスタンスに反映されます。各行ごとに、次に示す形式のいずれかを 使用してユーザーまたはユーザーのグループを指定します。user/host@domain、 group/host@domain、 user@host、 user@domain、 group@host、 group@domain、 &netgroup(ネットグループをサポートするプラットフォームでのみ使用可能)、 user_attribute=value[, ...] 432 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_peer_information(5) (ここで user はユーザー名、host はホスト名、group はユーザーグループ名、domain はドメイン名、user_attribute は user、group、host、nwinstname、 nwinstancename、domain、domaintype(ドメインのタイプ)、NIS または WINDOMAIN です。) ユーザー属性 : nwinstname および nwinstancename は NetWorker インスタンス名を 示すために使用されます。これらの属性のいずれかに入力する値は、一致するユーザーの 接続元のマシンの NSRLA リソースの「name」フィールドの中の値です。 value は空白で区切られた任意の文字列です。値に空白が含まれる場合は、二重引用符で 値を囲みます。値にはワイルドカード(*)を含めることができます。ユーザー名だけを 指定すると、そのユーザーは任意のホストから NetWorker を管理できます(user@* ま たは */user または user=user を指定するのと同等)。ネットグループ名の先頭には、 必ず「&」を付けます。 形式 :user_attribute=value[, ...] の形式は、多重定義されないため、セキュリ ティが高くなります。たとえば、[email protected] を入力すると、test group or users named test 内のユーザーおよびドメイン test.acme.com 内のユーザーま たはホスト test.acme.com のユーザーがこのエントリーに一致します。 nsradmin(1m)、 nsrexecd(8)、 nsr_la(5) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 433 nsr_peer_information(5) 434 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_policy(5) Maintenance Procedures nsr_policy(5) 製品名(A-Z) nsr_policy - NetWorker のリソースタイプ "NSR policy" の定義 形式 type: NSR policy 機能説明 各 NetWorker ポリシーは、単一のリソースタイプ NSR policy によって記述されます(nsr_resource(5) を参 照)。NetWorker サーバの NSR policy リソースを表示するには、コマンドプロンプトに nsradmin と入力して nsradmin プログラムを起動します。nsradmin プロンプトで以下のように入力します。 nsradmin>print type: NSR policy NetWorker 管理プログラムの使用方法については、nsradmin(8) を参照してください。 これらのリソースは、クライアントのオンラインファイルインデックスにエントリを保持する期間とセーブセットに リサイクル可能というマークを付ける時期をコントロールします。NSR クライアントリソース (nsr_client(5) を参 照 ) は、ブラウズポリシーとリテンションポリシーという 2 つのポリシーを使用します。ポリシーポリシーは、その ポリシーを使用するクライアントがなければ、削除できます。 各ポリシーでは時間量を定義します。時間量は、期間と期間数で決定されます。 属性 リソースタイプ NSR policy には次の属性が定義されています。括弧内の情報は、属性値のアクセス方法を示しま す。括弧内の情報は、属性値のアクセス方法を示します。create-only create-only は、リソースが作成され るとき以外、管理者による変更ができないことを示します。read/write は、その値の読み取りと設定がいつでも 可能であることを示します。この他にも、すべてのリソースに共通の隠し属性 ( たとえば、administrator) がい くつかあります。これらの属性については、nsr_resource(5) を参照してください。 name (作成のみ) この属性は、このリソースで定義されたポリシーの名前を格納します。この名前は、この NetWorker サーバ内で固有でなければなりませんが、管理者にとって意味のある名前であ れば、どのような名前でもかまいません。この名前は、各 NSR クライアントリソースで選 択可能な属性です。 「Quarter」や「Year」という名前の NSR policy リソースは修正で きますが、削除はできません。この名前は、グループを作成したときにのみ指定できます。 例 : name: life cycle; comment (read/write) この属性を使用して、管理者はポリシーに関する説明や補足情報を管理できます。 number of periods (read/write) number of period 属性は、使用する基本単位の数を指定します。 例 : number of periods: 3; EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 435 nsr_policy(5) period (read/write) period 属性は、このポリシーの基本単位を決定します。次の 4 つの値のいずれかを指定 できます。Days(日)、Weeks(週) 、Months(月)または Year(年)。ここで、1 週間 は 7 日です。また、特定の月の日数はカレンダーに従い、1 年は 366 日です。 例 : period: Months; 使用例 次の例では、NSR policy リソース "Quarter" で、3 か月または四半期を期間として定義しています。 type: name: period: number of periods: NSR policy; Quarter; Months; 3; 参照先 nsr(8)、 nsrim(8)、 nsr_resource(5)、 nsr_client(5)、 nsrad-min(8) 436 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_pool(5) Maintenance Procedures nsr_pool(5) 製品名(A-Z) nsr_pool - NetWorker のリソースタイプ ‘‘NSR pool’’ の定義 形式 type: NSR pool 機能説明 各 NSR プールは、単一のリソースタイプによって記述されます(nsr_resource(5) を参照)。NetWorker サーバ タイプのプールリソースを編集するには、次のように入力します。nsradmin -c "type:NSR pool" 引用符を付け ることと、「NSR」と「pool」の間にスペースを入れることに注意してください。NetWorker 管理プログラムの使 用方法については、nsradmin(8) のマニュアルページを参照してください。 これらのリソースは、保存の特性(グループ、レベルなど)に基づいて、セーブセットを保存するボリュームを決 定するために、NetWorker が使用します。プールの使用方法に関するガイドラインについては、 「NetWorker 管 理者ガイド」を参照してください。 プールには、次の 6 種類があります。バックアッププールは savegrp と手動バックアップからのデータを受け入 れます。アーカイブプールはアーカイブデータを受け入れます。バックアッププールからクローンされたデータは 「バックアップクローン」プールに送信できます。同様に、アーカイブデータは「アーカイブクローン」プールにク ローンできます。同様に、「PC アーカイブ」プールは PC アーカイブデータを受け入れます。また、PC アーカイブ データは「PC アーカイブクローン」プールにクローンできます。 NetWorker には、あらかじめ有効化された 10 個のプールが含まれています。デフォルトプールは、ユーザが選択 判定基準を指定して作成したプールへは送信されないバックアップデータをすべて集めます。選択判定基準を持つ プールに送信されないアーカイブデータは Indexed Archive プールに集められます。一方、Archive プールは、 インデックスエントリを格納しない Indexed Archive プールと同じです。データをクローンする際、ユーザはオ ペレーションのためのデスティネーションプールを選択する必要があります。Default clone プールは、ユーザ がバックアップデータをクローンするために使用できます。Indexed Archive clone プールおよび Archive clone プールは、どちらもユーザがアーカイブデータをクローンするために使用できます。Indexed Archive clone プールは、インデックス付けされたアーカイブのクローン用、Archive clone プールは、インデックス付 けされていないアーカイブのクローン用です。PC Archive プールは PC アーカイブデータ用に設計されており、 PC Archive Clone プールは、ユーザが PC アーカイブデータのクローン先として使用できます。同様に、 Migration プールと Migration Clone プールは、それぞれマイグレーションデータ用およびマイグレーション データのクローン用に設計されています。 また、NetWorker には、デフォルトでは有効化されていないプールも含まれています。Full および NonFull プールは、たとえば、フルとインクリメンタルというように、他のバックアップからフルレベルバックアップを分 離するために使用できます。メディアプールではインデックスエントリが格納されることなく、通常のリカバリ時 には参照されませんが、Offsite プールを使用すると、オフサイトバックアップを生成できます。メディアをク ローンしてデータのコピーを作成し、オフサイトで処理できるようにすることもできます。インデックスエントリ なしで生成されたセーブセットは、nwrecover(8) または recover(8) のセーブセットリカバリ機能を使用して リカバリできます。 属性 リソースタイプ NSR pool には次の属性が定義されています。括弧内の情報は、属性値のアクセス方法を示します。 create-only は、リソースが作成された後は、値を変更できないことを示します。read/write は、権限のある 管理者が値を更新できることを示します。yes/no は、yes または no のどちらかを選択しなければならないことを 示します。choice は、指定されたリストからのみ値を選択できることを示します。hidden は、その属性がプログ ラムまたは専門家だけを対象にしていることを表し、hidden の属性は、nsradmin(8) で hidden オプションを 選択しないと表示できません。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 437 nsr_pool(5) comment (read/write) この属性を使用して、管理者はプールに関する説明や補足情報を管理できます。 archive only (read/write, yes/no, hidden, create) yes を選択した場合、このプールには、アーカイブの保存だけが許可されます。この隠し 属性は、ユーザが変更できます。 例 : archive only: no; auto media verify (read/write, yes/no, choice) yes を設定すると、NetWorker はこのプールからボリュームに書き込まれるデータをベ リファイします。ボリュームの位置を戻し、すでにメディアに書き込まれたデータを読み 込み、読み込んだデータと最初に書き込んだデータを比較して、データをベリファイしま す。読み込んだデータと元のデータが一致するとベリファイは成功で、それ以外の場合は 失敗です。メディアのベリファイは、現在のボリュームがいっぱいになり、別のボリュー ムで保存処理を続行する必要がある場合、または、すべてのセーブセットの書き込みが完 了してボリュームがアイドル状態になった場合に行われます。ベリファイに失敗すると、 ボリュームにフルのマークが付けられ、それ以降の保存場所として選択されなくなりま す。そのボリュームは、リサイクル、またはユーザによってフル以外のマークが付けられ るまで、フルの状態のままになります。ボリュームの切り替えを試行中にベリファイに失 敗すると、そのボリュームに書き込んでいたセーブセットがすべて終了します。 例 : auto media verify: yes; clients (read/write, choice) このプールで許可されるクライアント (nsr_client(5))。グループを指定すると、その グループのメンバーであるクライアントだけをリストできます。 例 : clients: mars; devices (read/write, choice) この属性は、このプールからのボリュームのマウントを許可するデバイスのみをリストし ます。デバイスがリストされない場合、このプールからのボリュームはどのデバイスにも マウントできません。 例 : devices: /dev/nrst8; groups (read/write, choice) このプールで許可されている グループ (nsr_group(5))。 例 : groups: Accounting; label template (read/write, choice) このプールのボリューム名を生成するときに参照するラベルテンプレート (nsr_label(5)) を決定します。 例 : label template: Accounting; levels (read/write, choice) このプールで許可されているレベル (nsr_schedule(5))。 例 : levels: full; 438 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_pool(5) name (create-only) セーブセットを保存するボリュームの決定時名前は、管理者がわかりやすい名前を選択で きますが、この NetWorker サーバ上で一意の名前でなければなりません。Default、 Default Clone、Indexed Archive、Indexed Archive Clone、Archive、 Archive Clone、PC Archive、および PC Archive Clone という名前が付いたプー ルリソースは変更または削除できません。Full および NonFull という名前が付いたプー ルリソースは削除できません。これ以外のプールは、ボリュームから参照されていなけれ ば削除できます。 例 : name: Accounting; recycle from other pools(read/write, yes/no, choice) この属性は、指定されたプールが書き込み可能なボリュームとリサイクル可能なボリュームを すべて使い切ったときに、他のプールのボリュームをリサイクルできるかどうかを決定します。 例 : recycle from other pools: yes; recycle to other pools (read/write, yes/no, choice) この属性は、指定されたプールが、自身のリサイクル可能なボリュームを他のプールがリ サイクルして使用するのを許可するかどうかを決定します。 例 : recycle to other pools: yes; retention policy (read/write, choice) この属性は、エントリがリサイクル可能とマークされるまで保存される期間を制御するポ リシー名を指定します。デフォルト値は、プールポリシーが存在しないことを意味する空 白です。プールポリシが存在しない場合は、セーブセットの有効期限がクライアントポリ シーに基づいて決定されます。プールポリシーが定義されている場合は、セーブセット (クローン)の唯一のインスタンスでない限り、そのプールポリシーが常に考慮されます。 プールポリシーはオリジナルのセーブセットについても考慮されますが、実際に使用される のは、プールポリシーによって定義されている期間が、クライアントリソースによって定義 されているリテンションポリシーの期間よりも長い場合だけです。nsr_policy(5) を参照 してください。 例:retention policy: Year; save sets (read/write, choice) このプールで許可されているセーブセット (nsr_client(5))。セーブセットは、 nsr_regexp(5) で説明されている正規表現による照合アルゴリズムを使用して照合されます。 例 : save sets: /, /usr, C:\\windows\\system, *.JPG ; status (read/write, hidden, choice) enabled に設定すると、バックアップボリューム選択時にセーブセットをどのプールに 保存するかを決定する際に、このプールが考慮に入れられます。clone に設定すると、こ のプールは、クローン操作の宛先としてのみ考慮されます。disabled に設定すると、こ のプールは完全に無視されます。 この隠し属性は、ユーザが変更できます。 例 : status: enabled; store index entries(read/write, yes/no, choice) yes に設定すると、バックアップのためにファイルインデックスにエントリが作成されます。 それ以外の場合は、セーブセットのメディアデータベースエントリだけが作成されます。 例 : store index entries: yes; EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 439 nsr_pool(5) volume type preference(read/write, choice) この属性は、書き込み可能なボリュームが要求されたときに選択肢として使用されます。 優先レベル (jukebox や standalone device など ) のうち、指定したタイプが最初に 検討されます。 例 : volume type preference: 4mm; max parallelism (read/write, hidden) この属性を使うと、プールに所属しているメディアへの保存を行う並列セッションの数に 上限を設定することができます。メディアに書き込まれる並列保存セッションが少ないほ ど、セーブセットからデータをリカバリするために必要な時間が短くなります。値を 0 に 設定すると、このプールに所属するメディアに書き込まれる並列保存セッションの数が無 制限になります。 mount class (read/write) このオプションは、下位互換性のために残されています。影響はありません。 使用例 「Default」という名前の完全な NSR プールリソースの例を次に示します。 type: archive only: auto media verify: clients: comment: devices: enabled: groups: label template: levels: name: pool type: save sets: store index entries: recycle from other pools: recycle to other pools: retention policy: volume type preference: NSR pool; No; Yes; ; ; ; Yes; ; Default; ; Default; Backup; ; Yes; Yes; Yes; ; 4mm; 参照先 nsr(5)、 nsr_label(5)、 nsr_resource(5)、 nsradmin(8)、nwrecover(8)、 recover(8)、 savegroup(8)、 savefs(8)、uasm(8) 440 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_regexp(5) Maintenance Procedures nsr_regexp(5) 製品名(A-Z) nsr_regexp - 正規表現構文 機能説明 このページでは、NetWorker で使用する正規表現の処理について説明します。正規表現は、以下のように認識され ます。この説明は、本質的に ed(1) の場合の説明と同じです。 正規表現では、1 セットの文字列を指定します。正規表現は、この文字列セットのメンバーに一致(マッチ)する ことになります。 Form の説明 1. 特殊文字以外の文字は、その文字自体にマッチします。特殊文字として扱われるのは、正規表現のデリミ タ文字のほか、バックスラッシュ(\)、中括弧([)、ピリオド(.)の各文字です。さらに、以下のルール に従って、キャレット (^)、アスタリスク (*)、ドル記号 ($) の各文字が特殊文字として使用されること があります。 2. . は任意の文字と一致します。 3. \ に続けて任意の文字(数字と括弧を除く)を指定した表現は、その文字に一致します。 4. 空白でない文字列 s、中括弧で囲んだ文字列 [s](または [^s])は s に含まれている(または含まれてい ない)文字に一致します。s の中では、\ は特別な意味を持たず、] は最初の文字としてのみ使用できま す。サブ文字列 a-b(a と b は ASCII の昇順)は、一致対象に含める ASCII 文字の範囲を表します。 5. 上記の 1 ∼ 4 の正規表現に続けて * を指定した表現は、正規表現に 0 個以上一致するシーケンスに一致し ます。 6. 形式 1 ∼ 8 で x を中括弧で括った正規表現、つまり \(x\), は、x が一致する対象と一致チします。 7. \ に続けて数字 n を指定した表現は、中括弧で括った正規表現が n 番目の \(x\) で始まる場合に一致する 文字列のコピーに一致します。 8. 形式 1 ∼ 8 の正規表現 x に続けて形式 1 ∼ 7 の正規表現 y を指定した表現は、x への一致の後に y への一 致が続くものに一致し、x への一致の長さは y への一致を含むことができる範囲において最大の長さとな ります。 9. 形式 1 ∼ 8 の正規表現の前に ^ が付いた表現(または後に $)が付いた表現は、行頭で始まる一致(また は行末で終わる一致)だけに拘束されます。 10. 形式 1 ∼ 9 の正規表現では、1 行の中で最も行頭側にある最長の一致が選択されます。 11. 空の正規表現は、前回に一致した正規表現のコピーを表します。 参照先 ed(1)、 nsr_client(5) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 441 nsr_regexp(5) 442 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_render_log(8) Maintenance Procedures nsr_render_log(8) 製品名(A-Z) nsr_render_log - 人間が読める出力形式の NetWorker ログファイルデータ 形式 nsr_render_log [ -acdeghlmprtyz ] [ -S 開始時刻 ] [ -x エクスポート形式 ] [ -G プログラム名 ] [ -H ホスト名 ] [ -C カテゴリ ] [ [ [ [ [ [ -L ロケール ] [ -R リモートホスト名 ] -E 終了時刻 ] [ -N 行数 ] -T スレッド ID ] [ -P プロセス ID ] -B 開始行 ] [ -M メッセージ ID ] -J 参照されるホスト名 ] [ -A アクティビティ ID ] -F デバイス名 ] [ -Y 重大度 ] ログファイル名 説明 nsr_render_log は、NetWorker のログファイル ログファイル名からメッセージを受け取り、コマンドライン オプションに従ってメッセージをフィルタリングして表示し、stdout に出力を送信します。デフォルトの言語は 英語です。ロケールが指定されている場合、メッセージは指定された言語で出力され、タイムスタンプはそのロ ケールの形式で表示されます。指定したロケールの言語でメッセージを表示できない場合、メッセージは英語で表 示されます。nsr_render_logs は、ユーザーが適切なフォントを構成していることを前提とします。 オプション -a アクティビティ ID を出力しません。 -c カテゴリを出力しません。 -d タイムスタンプを出力しません。 -e エラー数を出力しません。 -g プログラム名を出力しません。 -h ホスト名を出力しません。 -l ログを出力する前にヘッダー情報行を出力します。 -m メッセージ ID を出力しません。 -p プロセス ID を出力しません。 -r リモートホスト上でカタログ検索を実行します。-R オプションとともに指定する必要があります。 -t スレッド ID を出力しません。 -y 重大度を出力しません。 -z 機密情報を暗号化します。ホスト名、ユーザー名、ネットワークアドレスがエイリアス化されます。 -x <export_spec> export_spec により、人間が読めるデフォルトの出力形式の代わりに、ユーザが定義した出力形式のセ パレータが提供されます。export-spec 'c<separator>' は、<separator> で区切られた値を表示し ます。たとえば、'nsr_render_log -x'c \t' <file_name> は、タブで区切られた値を表示します。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 443 nsr_render_log(8) -L locale 出力が、指定したロケールに変換されるほか、タイムスタンプも指定したロケールに変換されます。 -R remote hostname リモートホストの指定したログファイルを表示します。デフォルトでは、カタログ検索はローカルホスト で実行されます。-r オプションを指定すると、カタログ検索は、指定したリモートホストから実行されま す。このオプションを使用するには、ユーザにルート / 管理者権限が付与されている必要があります。 -S start_time タイムスタンプが start_time よりも前のメッセージは出力されません。start_time には、 nsr_getdate(3) 形式を使用します。ユーザは、'l' オプションを使用してロケールの日付 / 時刻の入 力値を指定できます。ロケールの日付 / 時刻の入力値は、UNIX の場合は recover の 'ls -l' コマンド の後、Windows の場合は recover の 'dir' コマンドの後に設定します。たとえば、英語のロケールが指 定された UNIX マシンの場合、'nsr_render_log -S " l may 30 4:00 "<log_file_name>' により、 5 月 30 日 4 時以降のすべてのメッセージが出力されます。'l' オプションを使用したが、開始時刻が指定 されていない場合、または開始時刻が無効な場合、開始時刻はその日の 00:00:00 にマップされます。 -E end_time タイムスタンプが end_time よりも後のメッセージは出力されません。end_time には、 nsr_getdate(3) 形式を使用します。ユーザは、'l' オプションを使用してロケールの日付 / 時刻の入 力値を指定できます。ロケールの日付 / 時刻の入力値は、UNIX の場合は recover の 'ls -l' コマンド の後、Windows の場合は recover の 'dir' コマンドの後に設定します。たとえば、英語のロケールが指 定された UNIX マシンの場合、'nsr_render_log -E " l may 30 4:00 "<log_file_name>' により、 5 月 30 日 4 時以前のすべてのメッセージが出力されます。'l' オプションを使用したが、終了時刻が指定 されていない場合、または終了時刻が無効な場合、終了時刻はその日の 23:59:59 にマップされます。 -N lines 出力するのに必要な最大行数。十分な行数が存在しない場合、利用可能な行数が出力されます。このオプ ションを開始時刻と共に指定する場合、開始タイムスタンプの後に N 行を指定します。 -B start_line 指定した行数のメッセージのみを出力します。 'start_line' に負の値を指定すると、ファイルの最後か ら遡る形で、指定した行数が読み込まれます。 -T thread_id 指定したスレッド ID によって記述されたメッセージのみを出力します。複数の TID( 最大 8 個 ) を入力 できます。各 TID はスペースで区切られ、セット全体が二重引用符で囲まれます。 -P process_id 指定したプロセス ID によって記述されたメッセージのみを出力します。複数の PID( 最大 8 個 ) を入力 できます。各 PID はスペースで区切られ、セット全体が二重引用符で囲まれます。 -G プログラム名 指定したプログラム名によって記述されたメッセージのみを出力します。複数のプログラム(最大 8 個)を 入力できます。各プログラム名はスペースで区切られ、セット全体が二重引用符で囲まれます。 -M message_id 指定したメッセージ ID を含むメッセージのみを出力します。複数のメッセージ ID( 最大 8 個 ) を入力で きます。各メッセージ ID はスペースで区切られ、セット全体が二重引用符で囲まれます。 -H hostname 指定したホストによって記述されたメッセージのみを出力します。複数のホスト名 ( 最大 8 個 ) を入力で きます。各ホスト名はスペースで区切られ、セット全体が二重引用符で囲まれます。 444 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_render_log(8) -A activity ID 指定したアクティビティ ID を含むメッセージのみを出力します。複数のアクティビティ ID( 最大 8 個 ) を 入力できます。各アクティビティ ID はスペースで区切られ、セット全体が二重引用符で囲まれます。 -C category 指定したメッセージカテゴリを含むメッセージのみを出力します。複数のメッセージカテゴリ ( 最大 8 個 ) を 入力できます。各メッセージカテゴリはスペースで区切られ、セット全体が二重引用符で囲まれます。 -F device name 指定したデバイス名への参照を含むメッセージのみを出力します。複数のデバイス名(最大 8 個)を入力 できます。各プログラム名はスペースで区切られ、セット全体が二重引用符で囲まれます。 -J host name referenced 指定したホスト名への参照を含むメッセージのみを出力します。複数のホスト名 ( 最大 8 個 ) を入力でき ます。各ホスト名はスペースで区切られ、セット全体が二重引用符で囲まれます。 -Y severity 指定したレベル以上の重大度レベルが設定されたメッセージのみを出力します。 log_file_name パス名 log_file_name によって指定されたファイルのメッセージを読み取ります。 使用例 使用例 1: ログを日本語に変換し、暗号化を実行してヘッダー行を設定するには、次のように実行します。 nsr_render_log -lz -L ja_JP.utf8 /nsr/logs/daemon.raw 使用例 2: PID 41、1064、1065 によって生成されたログメッセージを表示するが、スレッド ID およびアクティ ビティ / イベント ID の出力は実行せず、ログファイルの最後の 50 行のみを検索して、出力をリダイレクトするに は、次のように実行します。 nsr_render_log -ta -P "41 1064 1065" -B -50 ./recover.raw > recover.txt 使用例 3: 2006 年 6 月 30 日の AM 11 時から AM 12 時における、セキュリティレベルが 2 の最初の 99 個のログ メッセージを表示するには、次のように実行します。 nsr_render_log -S "Jan 30 11:00" -E "Jan 30 12:00" -N 99 –Y 2 /nsr/logs/daemon.raw 使用例 4: リモートホストにあるログファイルを表示するには、次のように実行します。 nsr_render_log -R <remote_hostname> /nsr/logs/daemon.raw 注記 1: パス内に示される各バックスラッシュ ("\") 文字については、続けて 2 つのバックスラッシュを入力する ようにします。 例 :c:\\dir_one\\dir_two\\daemon.raw 2: 参照先 ユーザがメッセージをシェルの場所以外の場所に変更している場合、出力は UTF-8 でエンコードされま す。この UTF-8 出力がファイルにパイプされている場合、ユーザは自身の責任でファイルが UTF-8 エン コードをサポートしていることを確認してください。 nsr_getdate(3) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 445 nsr_render_log(8) 446 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_resource(5) Maintenance Procedures nsr_resource(5) 製品名(A-Z) nsr_resource - NetWorker リソース形式 形式 resource ::= attribute list < 空白行 > attribute list ::= 属性 [ ; 属性 ]* 属性 ::= 名前 [ : 値 [ , 値 ]* ] name, value ::= < 印刷可能な文字列 > 機能説明 NetWorker システムでは、リソースを含むファイルを使用して、NetWorker システム自身とそのクライアントを 記述します。各リソースは、管理する必要がある NetWorker システムのコンポーネントを表します。NetWorker リソースの例として、デバイス、スケジュール、クライアントがあります。システム管理者は、リソースを操作し て NetWorker システムを制御します。ファイルとファイル内のリソースへは、NetWorker 管理コンソールおよび nsrad-min(8) プログラムからアクセスできます。また、通常のテキストエディタで表示することもできます。 ファイルはすべてフォーマットが共通です。同じフォーマットを、nsradmin(8) プログラムも使用します。各リ ソースは、属性のリストによって記述され、空白行で終了しています。属性リスト内の各属性は、名前とオプション の値のリストで構成されます。属性名と属性値はコロン (:) で区切られており、各属性値はコンマ (,) で区切られ ており、各属性はセミコロン (;) で終了しています。行の終わりにあるコンマ、セミコロンまたはバックスラッ シュ (\) は、次の行への継続を表します。ポンド記号 (#) で開始されている行はコメント行であると判断され、無 視されます。バックスラッシュ文字は、また、他の文字 ( コンマ、セミコロン、ポンド記号、バックスラッシュ ) の特殊な意味を終了させるために使用することもできます。 属性の名前および値には、印刷可能なあらゆる文字を含めることができます。大文字と小文字は区別されません。 また、両端の余分な空白は削除されますが、名前と値の間にある余分な空白は削除されません。例 : Name: this is a test; は、 name: This Is A Test ; と一致しますが、次の属性とは一致しません。 Name: this is a test; 使用例 次に示すリソースの例には、属性が 8 つあります。"type"、 "name"、 "server"、 "schedule"、"directive"、 "groupv、"save set"、および "remote access" の 8 つです。remote access 属性には値がありません。 type: NSR client; name: venus; server: earth; schedule: Default; directive: Unix standard directives; group: Default; save set: All; remote access: ; 次に示すリソースには、属性が 6 つあります。administrator 属性には、&engineering、root、operator の 3 つの値があります。この 3 つの値はコンマで区切られています。action 属性には incr incr incr incr incr full incr という値が 1 つあります。この値は、単語がスペースで区切られていますが、単一の値であるこ とに注意してください。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 447 nsr_resource(5) type: action: administrator: name: override: period: NSR schedule; incr incr incr incr incr full incr; &engineering, root, operator; engineering servers; ; Week; 特殊属性 各 NetWorker リソースには、7 つの特殊属性、すなわち、type、name、administrator、hostname、ONC program number、ONC version number、ONC transport。が含まれています。type および name 属性は、 通常、表示されますが、その他の属性は非表示です。属性が非表示であるということは、使用頻度が低く、設定が 難しい属性であることを示します。隠し属性は、通常、ユーザは変更しないでください。 type 属性は、リソースに含めることができる属性を定義します。たとえば、type 属性が NSR client のリソース には必ず server 属性が含まれ、NSR schedule のリソースには含まれません。 name 属性は、リソースが表すオブジェクトを説明する名前です。上記の最初の例では、name 属性は、NetWorker クライアントマシンの名前です。2 番目の例では、name 属性は、技術部門のサーバをバックアップするために使用 されるスケジュールを記述しています。 administrator 属性は、このリソースを変更または削除する権限を有するユーザのリストです。新しいリソースを 作成する場合、この属性は type: NSR リソースから継承されます。NSR リソースの管理者は、NetWorker リソー スの作成および削除を実行する権限の与奪も制御します。 このリソースを制御するサービスが動作しているマシンのホスト名を指定する hostname 属性。内部的に使用さ れ、管理者は変更できません。 残りの属性 (ONC program number、ONC version number、および ONC transport) は、このサービスの オープンネットワークコンピューティング情報を指定します。これらの属性は手動で変更しないでください。 リソース ID が表示される場合もあります。リソース ID は属性のように見えますが、NetWorker システムが各リソー スに一意の ID を提供するために設定し、使用する内部値です。新しいリソースを edit コマンド (nsradmin(8)) で 作成する際は、resource identifier 属性がオフにされている必要があります。これによって、このリソースは 新規に作成されたものであると判断され、新規の識別子が割り当てられます。 NetWorker リソースは Legato リソース管理プラットフォーム (resource(5) のマニュアルページを参照 ) に よって実装されます。この柔軟なアーキテクチャは、NetWorker の将来のリリースで、さらにリソースタイプや属 性が追加され、このリリースで提供されている管理ツールはそれらを自動的に使用できるようになる予定です。こ れを可能にするために、各サーバは、各タイプの属性を説明するために内部的に使用されるタイプ記述子を、管理 ツールとサービスの間で提供しています。このタイプ記述子により、単一の値しか許可されない、値の指定を許可 されない、数値しか許可されないなど、制限を受ける場合があります。 リソースタイプ NetWorker のこのリリースでは、次のリソースタイプが定義されています。 NSR このリソースは NetWorker サーバを記述します。管理者の認証、進行中の操作に関する情報、過去の操 作に関する統計値およびエラー情報を制御する属性が含まれます。詳細については、nsr_service(5) の マニュアルページを参照してください。 NSR client このリソースは NetWorker クライアントを記述します。保存するファイル、使用するスケジュール、こ のクライアントが属するグループを指定する属性が含まれます。1 つの NetWorker クライアントに対して 複数のクライアントリソースを定義できます。これにより、クライアントは異なるスケジュールでファイ ルを保存できます。詳細については、nsr_client(5) マニュアルページを参照してください。 448 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_resource(5) NSR device このリソースタイプは、ストレージデバイスを記述します。特定のデバイス名 (/dev/nrst1 など )、メ ディアタイプ (8mm など )、現在マウントされているボリュームの名前などを指定する属性が含まれます。 また、現在および過去の操作のステータスと統計値も提供します。詳細については、nsr_device(5) の マニュアルページを参照してください。 NSR directive このリソースはディレクティブを記述します。ディレクティブは、クライアントのファイルの保存時の処 理方法を制御します。詳細については、nsr_directive(5)、nsr(5)、および uasm(8) の各マニュア ルページを参照してください。 NSR group このリソースは、NetWorker クライアントの論理グループと開始時刻を指定します。毎日、指定された時 刻に、グループに属するすべてのメンバーが保存を開始します。詳細については、nsr_group(5) のマ ニュアルページを参照してください。 NSR jukebox このリソースタイプは、ジュークボックスを記述します。ジュークボックスモデル、ジュークボックスの 最初と最後のスロット番号、ジュークボックス内のデバイス名などの属性が含まれます。詳細については、 nsr_jukebox(5) のマニュアルページを参照してください。 NSR label このリソースタイプは、ボリュームのラベル付け時に使用される名前のシーケンスを説明するテンプレー トを指定します。詳細については、nsr_label(5) のマニュアルページを参照してください。 NSR license このリソースには、現在、この NetWorker のインストールで有効にされている各機能のライセンス情報 が含まれます。NetWorker がライセンスされた機能を検証するために使用するさまざまなイネーブラと認 証コードが含まれます。詳細については、nsr_policy(5) および nsrcap(8) の各マニュアルページを 参照してください。 NSR notification 通知は、特定の種類の NetWorker イベントが発生したときに実行されるアクションを指定します。詳細 については、nsr_notification(5) のマニュアルページを参照してください。 NSR policy ポリシーリソースは、NetWorker のインデックス管理プロセスの一部として使用されます。これらのポリ シーは、クライアントのオンラインファイルインデックスにエントリを保持する期間とセーブセットにリ サイクル可能というマークを付ける時期をコントロールします。詳細については、nsr_policy(5) のマ ニュアルページを参照してください。 NSR pool このリソースタイプは、保存の特性 ( グループ、レベルなど ) に基づいてセーブセットを保存するボ リュームを決定するために、NetWorker が使用します。詳細については、nsr_pool(5) のマニュアル ページを参照してください。 NSR schedule スケジュールリソースは、一連の保存レベルとオーバーライドリストを定義します。オーバーライドリス トは、レベルと日付のペアで構成されます。レベルは、クライアントのバックアップ時に保存されるデー タの量を制御します。詳細については、nsr_schedule(5) マニュアルページを参照してください。 NSR stage 各ステージリソースはステージングポリシーを説明します。リソースには、ポリシーのコントロールパラ メータとポリシーによって管理されるデバイスを定義する属性が含まれます。詳細については、 nsr_stage(5) のマニュアルページを参照してください。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 449 nsr_resource(5) ファイル /nsr/res/nsrdb NetWorker サーバのリソースを保持します。このディレクトリのファイルは直接編集できません。nsradmin(8) または NetWorker 管理コンソールのいずれかを代わりに使用してください。 参照先 resource(5)、 nsr(5)、 nsr_client(5)、 nsr_device(5)、nsr_directive(5)、 nsr_group(5)、 nsr_jukebox(5)、nsr_label(5)、 nsr_license(5)、 nsrcap(8)、nsr_notification(5)、 nsr_policy(5)、 nsr_pool(5)、nsr_schedule(5)、 nsr_service(5)、 nsr_stage(5)、 nsr(8)、 savegroup(8)、 savefs(8)、 nsradmin(8)、 uasm(8) 450 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_schedule(5) Maintenance Procedures nsr_schedule(5) 製品名(A-Z) nsr_schedule - NetWorker のリソースタイプ "NSR schedule" の定義 形式 type: NSR schedule 機能説明 各 NetWorker スケジュールは、単一のリソースタイプ NSR schedule によって記述されます(nsr_resource(5) を 参照) 。NetWorker サーバの NSR スケジュールリソースを編集するには、次のように入力します。 nsradmin -c "type:NSR schedule" NetWorker 管理プログラムの使用方法については、nsradmin(8) を参照してください。 このリソースは、NetWorker クライアントが保存するデータ量を制御するレベルのシーケンスを表します (nsr_client(5) を参照 )。NSR スケジュールリソースは、各 NetWorker スケジュールごとに 1 つずつあります。 ATTRIBUTES リソースタイプ NSR schedule には次の属性が定義されています。括弧内の情報は、属性値のアクセス方法を示し ます。read-only は、その値を管理者が変更できないことを示します。read/write は、その値の読み取りと設 定が可能であることを示します。この他にも、すべてのリソースに共通の隠し属性 ( たとえば、administrator) がいくつかあります。これらの属性については、nsr_resource(5) を参照してください。 name (read/write) この属性は、スケジュール名を指定しますスケジュールは、クライアントリソース内でそ の名前によって参照されます。 例 : name: monthly_fulls; comment (read/write) この属性を使用して、管理者は、スケジュールに関する説明や補足情報を管理できます。 period (read-only) この属性はスケジュールの期間の長さを指定します。"Week" または "Month" を指定で きます。"Week" は、日曜日に開始され、7 日ごとに繰り返すスケジュールです。 "Month" は、毎月 1 日から開始するスケジュールです。デフォルトは "Week" です。 例 : period: Month; action (read/write) この属性は、スケジュールを構成する保存レベルのシーケンスを指定します。スケジュール のそれぞれの日に、1 つのエントリが使用されます。エントリは、スペース ( 空白、タブな ど ) で区切る必要があります。有効なレベルは、 "consolidate"、"full"、"incr"、 "skip"、および 1 ∼ 9 までの数字です。consolidate( 統合 )、full( フル )、incr ( インクリメンタル )、skip( スキップ ) は、それぞれ "c"、"f"、"i"、"s" と省略す ることができます。 アクション属性に、期間内の日数として十分なエントリが含まれていないと、アクション リストの最後に達したときに、アクションリストが繰り返されます。 例 : action: f i i i i i i; EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 451 nsr_schedule(5) レベルには、次の 12 種類があります。full、levels 1 ∼ 9、incr、および skip。 full は、すべてのファイルを保存します。これは、dump(8) のレベル 0 ダンプと似てい ます。incr は、インクリメンタルセーブですが、この場合は、任意のレベルにおいて、 最も新しく行われたセーブ以降に変更されたファイルのみが保存されます。このレベルに 相当するレベルは、dump(8) にはありません。このレベルはセーブするファイルを決め る場合に、レベルを問わず最後に実行されたセーブを、インクリメンタルセーブも含めて 対象にするからです。skip は、ファイルを保存しません。レベル 1 ∼ 9 では、すべて のファイルを保存します。対象は、低位レベルで保存されてから更新されたファイルで す。たとえば、月曜日にフルセーブを実行し、火曜日にレベル 3 セーブを実行してから、 水曜日にレベル 3 セーブを実行すると、そこには月曜日のフルセーブ以降に変更または追 加されたすべてのファイルが含まれます。デフォルトでは、このセーブレベルは NetWorker クライアントのスケジュール(NSR スケジュール)に従って自動的に決定さ れます。NetWorker サーバ上の nsrmmdbd(8) で維持されている以前のセーブの履歴を 使用すると、あるレベルに必要な時間を正確に求めることができます。テープが削除され た場合、前回のセーブレベルに基づいて算出された時間は、サーバ上のメディア情報を使 用して、必要に応じて自動的に調整されます。 override (read/write) この属性は、action 属性で指定されたアクションに優先するアクションと日付のリストを 指定します。優先設定は、action date 形式で指定します。action は、"full"、"incr"、 "skip"、または 1 ∼ 9 までのいずれかの数字を指定します。date は、固定的な日付または 周期的な日付を指定する必要があります。固定的な日付は " 月 / 日 / 年 " の形式で指定しま す。月と日は 2 桁の数値、年は 2 桁または 4 桁のいずれかの数値を使用できます。年を 2 桁 にすると、70 ∼ 99 の範囲の数値は 1900 以降の年数と見なされ、00 ∼ 69 の範囲は 2000 年以降の年数と見なされます。周期的な日付は、[number] weekday every [number] period の形式で指定します。number は、数値(1、2、3 など)または序数 (first、second、third など)を使用できるオプションです。weekday は、 「Monday」、「Tuesday」、「Wednesday」、「Thursday」、「Friday」、"saturday"、 "sunday" のいずれかを指定します。number での "last" の使用はサポートされていま せん(たとえば、「last Friday」を使用して月の最後の金曜日を指定することはできま せん)。period は、「week」、「month」、「quarter」、「year」のいずれかの値を指定し ます。action date のペアは、コンマ(,)で区切ります。 例 : override: full 1/1/1994, full first friday every 2 week; 使用例 次の例は、「Default」という名前の NSR スケジュールリソースを定義しています。Default スケジュールは変更 可能ですが、削除することはできません。各 NetWorker サーバには、Default スケジュールが必要です。このス ケジュールの単位は一週間で、日曜日にフルセーブを実行し、翌日以降は毎日インクリメンタルセーブを実行しま す。優先設定アクションの指定はありません。 type: name: period: action: override:; NSR schedule; Default; Week; f i i i i i i; 次の例は、「quarterly」という名前のスケジュールを定義しています。期間は 1 か月です。アクション属性には、 レベル 5、9、およびインクリメンタルセーブを指定します。優先設定属性で、フルセーブを各四半期の初日に指定 します。アクション属性のエントリは、7 つだけであることに注意してください。リストの最後に達すると、直ち にリストの先頭に戻り、レベル 5 のセーブが実行されます。 452 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_schedule(5) type: name: period: action: override: NSR schedule; quarterly; Month; 5 incr incr incr 9 incr incr; f 1/1/1994, f 3/1/1994, f 6/1/1994, f 9/1/1994, f 1/1/1995; 参照先 nsr(8)、 nsrmmdbd(8)、 savefs(8)、 mminfo(8)、 nsradmin(8)、nsr_client(5)、 nsr_policy(5)、 nsr_resource(5) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 453 nsr_schedule(5) 454 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_service(5) Maintenance Procedures nsr_service(5) 製品名(A-Z) nsr_service - NetWorker サーバのリソースタイプ「NSR」の定義 形式 type: NSR 機能説明 各 NetWorker サーバは、1 つのリソースタイプ NSR によって記述されます。NetWorker リソースに関する一般情報 については、nsr_resource(5) を参照してください。NSR リソースを編集するには、次のコマンドを使用します。 nsradmin -c "type:NSR"NetWorker 管理プログラムの使用方法については、nsradmin(8) を参照してください。 ATTRIBUTES 以下の属性が、NSR リソースに対して定義されています。括弧内の情報は、属性値のアクセス方法を示します。 read-only は、その値を管理者が変更できないことを示します。read/write は、その値の読み取りと設定が可 能であることを示します。choice list は、指定されたリストから値をいくつでも選択できることを示します。 static 属性の値は、ほとんど変更されません。dynamic 属性には、変化の激しい値が入ります。hidden は、そ の属性がプログラムまたは専門家だけを対象にしていることを表し、hidden の属性は、nsradmin(8) で hidden オプションを選択しないと表示で きません。たとえば、(read-only, static) とマークされた属性は、属性の 作成時に設定され、変更されません。または、サーバによってのみ変更されます。 name (read-only, static) この属性は、この NetWorker サーバのホスト名を指定します。 例 : name: mars; version (read-only, dynamic) NetWorker サーバデーモン (nsrd(8)) のソフトウェアバージョンです。スラッシュの 後に、現在ライセンスされているクライアント数が含まれます。 例 : version: NetWorker 4.1 Turbo/110; comment (read/write) この属性を使用して、管理者は、NetWorker サーバに関する説明や補足情報を管理でき ます。 例:comment: machine located in room 243; save totals (read-only, dynamic, hidden) セーブ統計値。セーブセッションの総数、エラーが発生したセーブ数 ( 発生した場合 )、 セーブされたバイト総数 ( セーブした場合 ) を含む文字列です。この属性は、各セーブ セッションが完了するたびに更新されます。 例 : save totals: "37 sessions, 457 MB total"; recover totals (read-only, dynamic, hidden) リカバリ統計値。リカバリセッションの総数、エラーが発生したリカバリ数 ( 発生した場 合 )、リカバリされたバイト総数 ( リカバリした場合 ) を含む文字列です。この属性は、 各リカバリセッションが完了するたびに更新されます。 例 : recover totals: "347 sessions, 48 MB total"; EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 455 nsr_service(5) totals since (read-only, dynamic) 統計値の収集が開始された時刻。この値は、通常、NetWorker サーバが最後に再起動さ れた時刻です。 例 : totals since: "Fri Jun 1 09:35:02 1992"; NSR operation (read-only, choice list, hidden) この属性は、現在使用されていませんが、下位互換性のために提供されています。 parallelism (read/write, static) この属性は、このサーバが許可する同時セーブセッション数を設定します。値は、管理者が設 定できます。メインメモリとスワップ領域の容量が大きい高速システムでパフォーマンスを向 上させるには、大きい値を設定します。速度の遅いシステム、メインメモリまたはスワップ領 域の容量が小さいシステムでは、過負荷を避けるために小さい値を設定します。 警告 : UNIX の一部のバージョンには不具合があるため、並列処理数を大きくするとシス テムが応答を停止する場合があります。 例:parallelism: 4; session statistics (read-only, dynamic, hidden) この属性は、各アクティブセッションの統計値を報告します。統計値の各セットごとに、 次の 14 の値が報告されます。id( セッションの一意の識別子 )。name( セッション名 )。 mode(read、write、browse のいずれか )。pool( 現在のプール )。volume( 現在の ボリューム )。rate kb( セーブセッションの現在のデータ転送速度 )。amount kb ( セッションによって読み取られた、または書き込まれた現在の量 )。total kb( セッ ションによって読み取られた総量 )。amountfiles( 現在のリカバリ済みファイル数。将 来のリリースで実装を予定 )。total files( リカバリするファイルの現在数。将来のリ リースで実装を予定 )。connect time( セッションが接続された時刻 )。num volumes( リカバリセッションによって使用されたボリューム数 )。used volumes ( リカバリセッションによって処理されたボリューム数 )。completion(running、 complete、または continued のいずれかの値 )。 例 : sessions statistics: ; monitor rap (read/write, hidden) この属性を使用すると、管理者は構成リソースに対して行われた変更を /nsr/logs/ rap.log に記録できます。 manual saves (read/write, hidden) この属性を使用すると、管理者はサーバに対する手動バックアップを無効にできます。ス ケジュールバックアップは、引き続き通常どおり動作します。 public archives (read/write) この属性は、ユーザが他のユーザの所有するアーカイブ ファイルをリトリーブできるか どうかを決定します。 volume priority (read/write) NetWorker サーバに、ローカルで管理されているジュークボックス内のボリュームと SmartMedia によって管理されているボリュームがある場合、管理者はこの属性を使用す ることにより、データ保存時のボリュームの選択に優先順位を割り当てることができま す。この属性は、サーバに SmartMedia によって管理されているボリュームを優先させ る (Smart-Media Priority) か、またはローカルで管理されているジュークボックス 456 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_service(5) 内のボリュームを優先させる (NearLine Priority) かを指定します。デフォルトは NearLine Priority です。 例 : volume priority: NearLine Priority; SmartMedia save mount(read/write) この属性は、SmartMedia に対するデータ保存用ボリュームのマウントリクエストの形式を 制御します。この属性の値を volume by characteristics に設定すると、NetWorker は特定の基準に合うボリュームを要求し、SmartMedia は、その基準を満たすすべてのメ ディアから適切なボリュームを選択します。この属性の値を volume by name に設定する と、NetWorker はボリュームを名前で要求し、SmartMedia は要求されたボリュームをマ ウントします。デフォルト値は volume by characteristics です。 例 : SmartMedia save mount: volume by characteristics; license server (read/write, hidden) NetWorker ライセンスマネージャがインストールされ、動作しているサーバ名。この属 性は、以前は「GEMS server」という属性でした。GEMS ライセンスマネージャが動作し ている GEMStation、または GEMS ライセンスマネージャが動作しているマシンを値とし て設定できます。 例 : license update licenses server: jupiter; (choice, read-only, dynamic, hidden) このサーバで外部管理されているライセンスとの再同期をすぐに行う場合は、'Yes' に設 定してください。 message (read-only, dynamic, hidden) 種類にかかわらず、記録された最後のメッセージ。文字列の先頭にはタイムスタンプが含 まれます。 例 : message: "Mon 12:25:51 Tape full, mount volume mars.001 on /dev/ nrst1"; message list (read-only, dynamic, hidden) 最近のメッセージのリスト。それぞれの値は、タイムスタンプと文字列メッセージで構成 されます。 例 : message: "Mon 12:25:51 Tape full, mount volume mars.001 on /dev/ nrst1"; server message (read-only, dynamic, hidden) サーバのステータスに関する最新の一般的なメッセージを簡潔に一覧表示します。 例 : message: "Tape full, mount volume mars.001 on/dev/nrst1"; sequence number (read-only, dynamic, hidden) 対応するサーバメッセージのシーケンス番号。 server message time(read-only, dynamic, hidden) サーバメッセージが生成された時刻。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 457 nsr_service(5) server message priority (read-only, dynamic, hidden) サーバメッセージの優先順位。現在、この値は NetWorker の内部使用を目的としています。 server message source (read-only, dynamic, hidden) この属性は、サーバ上でメッセージを生成した NetWorker コンポーネント(クライアン ト、デバイスなど)を指定します。クライアント、デバイスなどを指定できます。 server message category (read-only, dynamic, hidden) この属性は、サーバメッセージカテゴリを指定します。現在、この値は NetWorker の内 部使用を目的としています。 session (read-only, dynamic, hidden) この属性の値は、セッション情報文字列のリストです。各文字列には、NetWorker クラ イアント名、オペレーションのタイプ(保存、ブラウズ、リカバリなど)、セーブセット に関する情報の他に、名前、バイト数、ファイル数などが含まれます。サイズと速度の単 位はすべて、バイト / 秒、キロバイト(1024 バイト)、メガバイト(1,000 キロバイト) などです。 例: session: "venus:/usr saving to mars.001 20MB", "mars:/usr/src done saving 24MB";" session message (read-only, dynamic, hidden) 上記の session 属性に関する簡潔なセッションメッセージ文字列。 例: session: "venus:/usr saving to mars.001", "mars:/usr/src done saving";" session client name(read-only, dynamic, hidden) セッションがアクティブになっているクライアントの名前。 session rate (read-only, dynamic, hidden) アクティブなセッションのデータ転送速度です。 session rate label (read-only, dynamic, hidden) Unit of data transfer for the active sessions. session client name(read-only, dynamic, hidden) セッションがアクティブになっているデバイスの名前。 pending (read-only, dynamic, hidden) NetWorker イベント通知システムでペンディングになっているイベントのリスト (nsr_notification(5) を参照) 。最初の 3 つのフィールドは、時刻、優先順位、イベン ト名です。 例 : pending: "Fri 14:40:15 alert: media mount of mars.001 suggested on /dev/nrst1"; 458 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_service(5) status (読み取り専用、ダイナミック、非表示) NetWorker サーバのステータスフラグのリスト。これらのフラグは、NetWorker のサー バ側プログラム(savegrp など)によってのみ使用され、実行中のサーバで使用できる さまざまな機能の一覧を示します。現在は、name=boolean(true または false)の形 式で表示されます。リストされた機能と状態はいつでも変更できます。 statistics (read-only, dynamic, hidden) さまざまなサーバ統計情報を name=number の形式で提供する文字列のリスト。 LSSV reg code (read-write, hidden) カスタマー登録コード("EMC Single Server Version for Oracle")。 Jobsdb retention in days (read/write, static) 完了したジョブのレコードをアクティブジョブデータベースに保存する最短期間(日数)。 この時間が経過した後、アクティブジョブデータベースからレコードがパージされます。 NMC サーバでは、ジョブレコードを長期的な監視に使用できるように、この期間内にジョ ブレコードを取得する必要があります。NMC サーバが継続的にオフラインとなる時間の長 さが、この属性で指定した期間を超えないように注意してください。 警告 : 使用頻度の高いサーバの場合、この属性を大きい値に設定すると、アクティブ ジョブデータベースが大きくなりすぎてパフォーマンスに支障をきたす可能性がありま す。調整時には注意が必要です。 Jobsdb maximum size (read/write, static) アクティブジョブデータベースを拡張できる最大サイズ。データベースのサイズがこの値を 超えると、この属性で設定した最大値を 10 パーセント下回るサイズになるまでデータ ベースからレコードがパージされます。このとき、古いものから順にレコードが選択され ます。この値は、リテンション時間よりも優先されます。この値が小さすぎると、レコー ドが削除される時期が早くなりすぎます。 警告 : 使用頻度の高いサーバの場合、この属性を大きい値に設定すると、アクティブジョ ブデータベースが大きくなりすぎてパフォーマンスに支障をきたす可能性があります。調 整時には注意が必要です。 types created (read-only, static) この NetWorker サーバが作成でき、クライアントが問い合わることができる他のすべて のリソースタイプのリスト。 例 : types created: NSR device, NSR group; administrator (read/write, static) NetWorker の管理を許可されているユーザー(またはネットグループ)の名前のリスト です。このリストに含まれるユーザーは、管理者ユーザーグループのメンバーです。この リストは、管理者ユーザーグループリソースの Users 属性から継承されます。セキュリ ティ設定の変更権限を持つユーザーだけが、この属性を表示または変更できます。サーバ のローカルホストの「root」ユーザーは、常に管理者です。他の管理者を指定するエン トリーは、次の形式で指定できます。 user、 user@host、 user@domain、 group@host、 group@domain、 host/user &netgroup または user_attribute=value[, ...] EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 459 nsr_service(5) (ここで user はユーザー名、host はホスト名、group はユーザーグループ名、domain はドメイン名、user_attribute は user、group、host、nwinstname、 nwinstancename、domain、domaintype(ドメインのタイプ)、NIS または fBWINDOMAIN です。) ユーザー属性 : nwinstname and nwinstancename は NetWorker インスタンス名を 示すために使用されます。これらの属性のいずれかに入力する値は、一致するユーザーの 接続元のマシンの NSRLA リソースの「name」フィールドの中の値です。 value は空白で区切られた任意の文字列です。値に空白が含まれる場合は、二重引用符で 値を囲みます。値にはワイルドカード「*」を含めることができます。ユーザー名だけを 指定すると、そのユーザーは任意のホストから NetWorker を管理できます(user@* ま たは */user または user=user を指定するのと同等)。ネットグループ名の先頭には、 必ず「&」を付けます。 次の例は、任意のホストの「root」、ホスト「jupiter」および「mars」のユーザー 「operator」、任意のホストのユーザー「admin」、およびネットグループ「netadmins」 内のすべて(ユーザー名、ユーザーのホスト名、サーバのドメイン)に対して、 NetWorker 管理者メンバーシップを付与します。 例 : administrator: root, operator@jupiter, mars/operator, admin@*,&netadmins; 次の例は、ホスト「pluto」のユーザー「root」 、Windows ドメイン「Accounting」の グループ「Backup Operators」内のユーザー、および NIS ドメイン「YP.fubar.COM」 内のユーザー「joe」に対して、NetWorker 管理者メンバーシップを付与します。 例 : administrator: "user=root,host=pluto", "group=\"Backup Operators\", domain=Accounting, domaintype=windomain", "user=joe, domain=YP.fubar.COM, domaintype=NIS"; contact name (read/write, static) この属性は、製品ライセンスの取得 / 登録に使用されます。[登録]ウィンドウから登録 情報を出力する前に、この値を指定する必要があります。 例 : contact name: contact_name; company (read/write, static) この属性は、製品ライセンスの取得 / 登録に使用されます。[登録]ウィンドウから登録 情報を出力する前に、会社名を指定する必要があります。 例 : company: EMC Corporation; street address (read/write, static) この属性は、郵送での製品ライセンスの取得 / 登録に使用されます。送付先の番地を指定 してください。 例 : street address: 176 South Street; city/town (read/write, static) この属性は、郵送での製品ライセンスの取得 / 登録に使用されます。 例 : city/town: Hopkinton; 460 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_service(5) state/province (read/write, static) この属性は、郵送での製品ライセンスの取得 / 登録に使用されます。 例 : state/province: zip/postal code MA; (read/write, static) この属性は、郵送での製品ライセンスの取得 / 登録に使用されます。 例 : zip/postal code: country 01748; (read/write, static) この属性は、郵送での製品ライセンスの取得 / 登録に使用されます。 例 : country: USA; phone (read/write, static) この属性は、製品ライセンスの取得 / 登録に使用されます。[登録]ウィンドウから登録 情報を出力する前に、この属性を指定する必要があります。 例 : phone: 877-534-2867; fax (read/write, static) この属性は、製品ライセンスの取得 / 登録に使用されます。 例 : fax: 650-745-1477; email address (read/write, static) この属性は、製品ライセンスの取得 / 登録に使用されます。 例 : email address: [email protected]; server OS type (read/write, static) この属性は、製品ライセンスの取得 / 登録に使用されます。 例 : server OS type: Solaris; purchase date (read/write, static) この属性は、製品ライセンスの取得 / 登録に使用されます。製品のイネーブラコードの購 入日を指定します。[登録]ウィンドウから登録情報を出力する前に、この属性を指定す る必要があります。 product serial number (read/write, static) この属性は、製品のライセンスの取得 / 登録に使用されます。[ 登録 ] ウィンドウから登 録情報を出力する前に、この値を指定する必要があります。 mm op message (read/write, dynamic, hidden) この属性は、最後に完了したメディアデータベースオペレーションを説明するメッセージを 一覧表示します。オペレーションを要求した NetWorker プログラム (nsrmm(8) など ) は、結果を確認すると直ちにこの属性をクリアします。管理者は、この属性を手動で変更 できません。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 461 nsr_service(5) mm operation value (read/write, dynamic, hidden) この属性は、nsrmm(8) などのプログラムが、適切なメディアデータベースオペレーション の場所またはフラグを NetWorker サーバに渡すために使用します。オペレーションが完了 すると、値は自動的にクリアされます。管理者は、この属性を手動で変更できません。 mm operation (read/write, choice list, dynamic,hidden) この属性は、nsrmm(8) などのプログラムが、適切なメディアデータベースオペレーション のタイプを NetWorker サーバに渡すために使用します。選択できる値は次のとおりで す。purge volume(ボリュームのパージ)、purge save set(セーブセットのパー ジ)、delete volume(ボリュームの削除)、delete save set(セーブセットの削 除)、mark volume(ボリュームのマーク)、mark save set(セーブセットのマーク)、 unmark volume(ボリュームのアンマーク) 、unmark save set(セーブセットのアン マーク)、specify volume location(ボリュームの場所の指定) 、specify volume flags(ボリュームのフラグの指定)、specify save set flags(セーブセットのフ ラグの指定)。サーバは、このようなオペレーションを逐次化し、nsrmmdbd(8) で適切な 問い合わせを実行します。オペレーションが完了すると、値は自動的にクリアされます。 管理者は、この属性を手動で変更できません。 mm operation id (read/write, dynamic, hidden) この属性は nsrmm(8) などのプログラムが、適切なメディアデータベースオペレーション 識別子を NetWorker サーバに渡すために使用します。オペレーションが完了すると、値 は自動的にクリアされます。管理者は、この属性を手動で変更できません。 nsrmon info (read/write, dynamic, hidden) この属性は nsrmon(8) などなプログラムが、リモートデーモンのリクエストに関する情 報を NetWorker サーバに渡すために使用します。リクエストが完了すると、値は自動的 にクリアされます。管理者は、この属性を手動で変更できません。ストレージノードとリ モートデーモンの説明については、nsr_storage_node(5) を参照してください。 nsrmmd count (read-only, dynamic, hidden) この属性は nsrd(8) などのプログラムがメディアデーモンの数と位置を追跡するために 使用します。 nsrmmd polling interval (read/write, hidden) この属性は、リモート nsrmmd(8) のポーリングイベントの間隔を分単位で指定します。 nsrd(8) は、リモート nsrmmd(8) をこの間隔でポーリングし、リモート nsrmmd(8) が 動作しているかどうかを判別します。nsrd(8) は、このポーリングによってデーモンが 動作していないと判断すると、「nsrmmd restart interval」で設定された時間が経過 した後に nsrmmd(8) を再開します。nsrmmd の再開間隔に関する説明を参照してくださ い。この属性およびストレージノードの詳細については、nsr_storage_node(5) を参 照してください。 nsrmmd restart interval (read/write, hidden) この属性は、リモート nsrmmd(8) の再開を試行する間隔(分)を指定します。nsrd(8) は、リモート nsrmmd(8) が終了したと判断すると、リモートデーモンの再開を定期的に 試行します。この属性にゼロを指定すると、デーモンは直ちに再開されます。この属性お よびストレージノードの詳細については、nsr_storage_node(5) を参照してください。 462 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_service(5) nsrmmd control timeout (read/write, hidden) この属性は、nsrd(8) がストレージノードのリクエストを待つ時間 ( 分 ) を指定します。 enabler code (read/write, dynamic, hidden) この属性は、サーバソフトウェアの基本イネーブラ用のイネーブラコードを指定します。 vendor ID (read/write, hidden) このサーバを製造および出荷したベンダの ID。 SS cutoff size (read/write, hidden) この属性は、保存時に使用される「セーブセットカットオフサイズ」のデフォルトを設定 します。値を空白にすると、組み込まれているデフォルト値が使用されます。この属性を 空白以外の値にする場合は、数値の後に KB(キロバイト)、MB(メガバイト)、GB(ギガ バイト)を続けて値を指定します。このフィールドは、リリース 6.0 より前のクライアン トにのみ影響することに注意してください。継続セーブセットは、リリース 6.0 以降では サポートされません。 User ID (dynamic, hidden) この属性には、NetWorker サーバがユーザを認証するのに使用するユーザ ID が含まれま す。ユーザ ID は、通常、user/host@domain の形式で表されます。 Privileges (dynamic, hidden) この属性は、ユーザーが持つ権限を表示します。 Member of (dynamic, hidden) この属性は、ユーザーが属しているユーザーグループを表示します。 hostname (read-only, hidden) このリソースを制御するサービスが実行されているマシンのホスト名を表示します。内部 的に使用され、管理者は変更できません。 ONC program number (read-only, hidden) このサービスによってサーバプロトコルに供給される、クライアントのオープンネット ワークコンピューティング (sunrpc) ID 番号。 ONC version number (read-only, hidden) 上記のプロトコルのバージョン。 ONC transport (choice, read-write, hidden) サポートされているオープンネットワークコンピューティング (sunrpc) トランスポート プロトコルは、TCP (Transport Control Protocol) または UDP (User Datagram Protocol) です。 timezone offset (read-only, hidden) この属性は、サーバの GMT からのタイムゾーンオフセットを表示します。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 463 nsr_service(5) 使用例 完全な例を以下に示します。 type: name: version: save totals: recover totals: totals since: NSR operation: parallelism: manual saves: Monitor RAP: message: "Mon 14:37:25 media alert message list: "Mon 07:10:12 media info: "Mon 07:10:33 /dev/nrst11 "Mon 07:11:15 /dev/nrst11 session: "mars:/home/mars starting session statistics: pending: "Mon 14:40:15 media alert: status: NSR; mars; "NetWorker 4.1 Turbo/110"; "84 sessions, 3597 MB total"; "1 session"; "Fri Oct 14 12:41:31 1994"; Idle; 4; Enabled; Disabled; \ event: recover waiting for 8mm tape mars.001"; \ loading volume man.001 into /dev/nrst11", mount operation in progress", mounted 8mm 5GB tape man.001"; "mars:george browsing", recovery of 9K bytes"; ; \ recover waiting for 8mm tape mars.001"; disabled=false, jukebox=true, dm=true, archive=true, cds=true, turbo=true, single=false; statistics: elapsed = 257415, saves = 1176, recovers = 12, save KB = 12050007, recover KB = 28272839, bad saves = 0, bad recovers = 0, current saves = 1, current recovers = 0, max saves = 12, max recovers = 1, mounts = 0, recover delays = 0, saving daemons = 0, recovering daemons = 0, idle daemons = 0; types created: NSR device, NSR group, NSR directive, NSR notification, NSR client, NSR policy, NSR schedule, NSR pool, NSR label, NSR jukebox, NSR license, NSR archive client, NSR archive list; administrator: contact name: company: street address: city/town: state/province: zip/postal code: country: phone: fax: email address: purchase date: product serial number: mm op message: mm operation value: mm operation: mm operation id: nsrmon info: nsrmmd count: 464 root; Technical Support; "EMC Corporation"; 176 South Street; Hopkinton; MA; 01748; USA; 877-534-2867; 650-745-1477; [email protected]; ; ; ; ; ; ; ; "mars:2"; EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_service(5) nsrmmd polling interval: nsrmmd restart interval: nsrmmd control timeout: enabler code: SS cutoff size: timezone offset: 3; 2; 5; ; ; GMT-0800; ファイル /nsr/res/nsrdb - このディレクトリのファイルは直接編集できません。nsradmin(8) を代わりに使用してくだ さい。 参照先 netgroup(5)、 nsr(5)、 nsr(8)、 nsr_device(5)、nsr_group(5)、 nsr_notification(5)、 nsr_resource(5)、nsr_storage_node(5)、 nsradmin(8)、 nsrd(8)、 nsrmm(8)、nsrmmdbd(8)、 nsrmon(8)、 recover(8)、 save(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 465 nsr_service(5) 466 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_shutdown(8) Maintenance Procedures nsr_shutdown(8) 製品名(A-Z) nsr_shutdown - NetWorker サービスの終了 形式 nsr_shutdown [ -fq | -n | -l ][ -t タイムアウト ][ サービス ... ] 機能説明 NetWorker サービスをインテリジェントに終了するには、nsr_shutdown を使用します。デフォルトでは、 nsr_shutdown は、ホスト上で稼働しているすべての NetWorker サービスを終了させます。オプションとして、 個々のサービスをコマンドラインで指定することもできます。 オプション -f 通常の手順によるシャットダウンに失敗した場合に、に NetWorker サービスを強制的に終了させます。 -l 現在稼働中のすべての NetWorker サービスとその子プロセスを一覧表示します。 -n NetWorker サービスを実際にはシャットダウンせずに、サービスの終了シーケンスを実行します。 -q シャットダウン中の診断メッセージの出力をオフにします。 -t timeout 指定された NetWorker サービスすべてを nsr_shutdown がシャットダウンし終えるまでの合計時間の上 限を秒単位で指定します。nsr_shutdown が指定された NetWorker サービスすべてを正常な手順で シャットダウンすることに失敗した場合、-f フラグが指定されていなければ、終了に失敗した各サービスを 示すエラーメッセージが表示されて終了します。デフォルトの timeout の値は 180 秒です。 参照先 ps(1)、 kill(1)、 nsr(8)、 nsrd(8)、 nsrexecd(8) 注意 プロセスグループリーダーとして稼動しているプロセス以外のプロセスは、nsr_shutdown のコマンドラインで指 定できません。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 467 nsr_shutdown(8) 468 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_stage(5) Maintenance Procedures nsr_stage(5) 製品名(A-Z) nsr_stage - NetWorker リソースタイプ「NSR stage」の定義 形式 type: NSR stage 機能説明 NetWorker サーバが使用する各ステージングポリシーは、単一のリソースタイプ NSR stage. によって記述され ます。NetWorker リソースに関する情報については、nsr_resource(5) を参照してください。NSR stage リ ソースを編集するには、次のコマンドを実行します。 nsradmin -c "type:NSR stage" 「NSR」と「stage」の間には空白を入れてください。また、リソースタイプは引用符で囲んでください。 NetWorker 管理プログラムの使用方法については、nsradmin(1m) を参照してください。 ATTRIBUTES リソースタイプ NSR stage には次の属性が定義されています。括弧内の情報は、属性値のアクセス方法を示します。 read-only は、その値を管理者が変更できないことを示します。read/write は、その値の読み取りと設定が可能で あることを示します。hidden は、その属性がプログラムまたは専門家だけを対象にしていることを表し、hidden の 属性は、nsradmin(1m) で hidden オプションを選択する必要があることを意味します。static 属性の値は、ほとん ど変更されません。dynamic 属性には、変化の激しい値が入ります。たとえば、(read-only, static) とマークさ れた属性は、属性の作成時に設定され、変更されません。この他にも、すべてのリソースに共通の属性 ( たとえば、 administrator) がいくつかあります。これらの属性については、nsr_resource(5) を参照してください。 name (read-only, single string) name 属性は、ステージングポリシー名を指定します。 comment (read/write) この属性を使用して、管理者はステージングポリシーに関する説明や補足情報を管理でき ます。 enabled (read/write, choice) enabled 属性は、このポリシーに関連づけられたデバイスから自動的にセーブセットを ステージングするかどうかを決定します。また、定期的な領域リカバリオペレーションを 有効または無効にします。次の 2 つの値のいずれかを指定できます。Yes 、 No 。 high water mark (%)(read/write) セーブセットをステージングするポイント。ファイルシステムで使用される空き領域の割 合 ( パーセント ) で表します。ステージングは、ローマークに達するまで継続されます。 例 : high water mark (%): 90; low water mark (%) (read/write) ステージングプロセスを 停止するポイント。ファイルシステムで使用される空き領域の 割合 ( パーセント ) で表します。 例 : low water mark (%): 80; EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 469 nsr_stage(5) save set selection (read/write, choice) ステージングのためのセーブセット選択基準。次の 4 つの値のいずれかを指定できます。 largest save set、 smallest save set、 oldest save set、 or youngest save set. destination pool (read/write) セーブセットを送る先のプール (nsr_pool(5) を参照 )。 devices (read/write, multiple choice) この属性は、このポリシーと関連付けられ、ステージングのソースとして使用されるファイ ルタイプデバイスおよび adv_file タイプデバイスを一覧表示します (nsr_device(5) を 参照 )。 max storage period (read/write) セーブセットが別のボリュームに ステージングされるまで、指定されたボリュームに置 かれる最大期間を指定します。 max storage period unit (read/write, choice, hidden) 最大ストレージ期間の単位を指定します。次の 2 つの値のいずれかを指定できます。 days(日数) 、hours(時間)。 recover space interval(read/write, hidden) リサイクル可能な、処理が中断されたセーブセット、およびメディアデータベース内に ファイルまたは adv_file デバイスからのエントリがないセーブセットに対する領域リカ バリオペレーションの間隔。 recover space unit (read/write, choice, hidden) 領域リカバリ間隔の単位を指定します。次の 2 つの値のいずれかを指定できます。hours (時間)、minutes(分)。 file system check interval (read/write, hidden) ファイルシステムチェックオペレーションの間隔 NetWorker サーバは、ファイルシステ ムのチェック間隔ごとにステージオペレーションを呼び出して、ハイウォータマークまた は最大ストレージ期限に達したかどうかを判断し、このポリシーに関連したデバイスから データをステージングします。 file system check unit (read/write, choice, hidden) ファイルシステムのチェック間隔の単位を指定します。次の 2 つの値のいずれかを指定で きます。hours(時間)、minutes(分) 。 start now (read/write, choice) この属性を更新すると、このポリシーに関連付けられたすべてのデバイスに対して、選択 したオペレーションが直ちに実行されます。属性値は実際には変更されません。次のうち のいずれかのオペレーションを実行できます。 470 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_stage(5) "Check file system" - 必要に応じて、ファイルシステムとステージデータをチェッ クする。"Recover space" - メディアデータベースにエントリがないセーブセットの領 域をリカバリする。 "Stage all save sets" - すべてのセーブセットをデスティネーションプールにス テージングする。 使用例 注記:最初の例では、hidden オプションは示していません。 次に、「test stage1」というステージングポリシーを定義するリソースの例を示します。ファイルシステムの使 用率が 90% に達するか、バックアップ実行日から 7 日が経過するかのいずれかが発生した時点で、セーブセットが デバイス「/disk/fd0」からプール「Default Clone」にステージングされます。最大のセーブセットが、保存 先のプールに最初にステージングされます。 type: name: comment: enabled: high water mark (%): low water mark (%): save set selection: destination pool: devices: max storage period: start now: NSR stage; test stage1; ; No [Yes]; 90; 85; largest save set; Default Clone; /disk/fd0; 7; ; 次に、「test stage2」というステージングポリシーを定義するリソースの例を示します。ファイルシステムの使 用率が 95% に達するか、バックアップ実行日から 14 日が経過するかのいずれかが発生した時点で、セーブセット がデバイス「/disk/fd2」からプール「Default」にステージングされます。最小のセーブセットが、保存先の プールに最初にステージングされます。3 時間ごとにファイルシステムがチェックされ、必要な場合はステージン グオペレーションが実行されます。スペースリカバリオペレーションは、このポリシーに関連したすべてのデバイ スにおいて 8 時間ごとに行われます。 type: name: comment: enabled: high water mark (%): low water mark (%): save set selection: destination pool: devices: max storage period: max storage period unit: recover space interval: recover space unit: file system check interval: file system check unit: start now: administrator: hostname: NSR stage; test stage2; ; No [Yes]; 95; 80; smallest save set; Default; /disk/fd2; 14; Hours [Days]; 8; Minutes [Hours]; 3; Minutes [Hours]; ; root@omni; omni; 参照先 nsr(5)、 nsr_device(5)、 nsrstage(1m)、 nsrclone(1m)、nsradmin(1m) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 471 nsr_stage(5) 472 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_storage_node(5) Maintenance Procedures nsr_storage_node(5) 製品名(A-Z) nsr_storage_node - ストレージノード機能の説明 形式 ストレージノード機能は、環境内に分散されたクライアントデータの保存およびリカバリ用デバイスをサーバで集 中管理する手段を提供します。 機能説明 ストレージノードは、NetWorker サーバによって使用および制御されるデバイスが直接接続されたホストです。こ れらのデバイスはサーバとは別のマシンに接続されていることから、リモートデバイスと呼ばれます。クライアン トでは、「storage nodes」属性を変更することにより、これらのリモートデバイスに対して保存とリカバリを行 うことが可能になります(nsr_client(5) を参照) 。ストレージノードは、サーバのクライアントを兼ねることが でき、それ自体に接続されたデバイスへの保存が可能です。 この機能では、リモートデバイスを集中管理できる、ネットワークトラフィックが軽減される、ストレージノード へのローカル保存およびリカバリにより処理が高速化される、多様なサーバ / ストレージノードアーキテクチャが サポートされる、などの利点が得られます。 この機能は、いくつかの属性を通じて制御できます。NSR リソース (nsr_service(5) を参照 ) 内には、 "nsrmmd polling interval"、"nsrmmd restart interval"、"nsrmmd control timeout" の各属性が あります。これらの属性では、メディアデーモン (nsrmmd(8) を参照 ) のポーリング頻度、再起動を試行する時間 間隔、およびリモートリクエストの処理完了を待機する待ち時間を制御します。 "NSR device" リソース (nsr_device(5) を参照 ) 内では、リモートデバイスの定義時に "rd=hostname:dev_path" 形式でリソース名を指定できます。"hostname" はストレージノードのホスト名、"dev_path" はそのホストに設定され たデバイスのデバイスパスです。さらに、"save mount timeout" および "save lockout" の 2 つの隠し属性がありま す。前者の属性では保留中のセーブマウントリクエストをタイムアウトさせることができ、後者の属性ではストレージ ノードを以降のセーブリクエストに対してロックアウトすることができます。 "NSR client" リソース (nsr_client(5) を参照 ) 内には、"storage nodes"、 "clone storage nodes"、 "recover storage nodes" の各属性があります。"storage nodes" 属性は、クライアントがデータを保存しよ うとし、サーバがストレージノードを選択するときに使用されます。 クローンオペレーション中には ( クローンオペレーションは本質的に出力が他の保存オペレーションにそのままリ ダイレクトされるリカバリオペレーションです )、データのクローン元のクライアント (1 番目のクライアント ) の "clone storage node" 属性に基づいて、オペレーションの保存側のデータをどこにリダイレクトするかが決定されます。 "recover storage nodes" 属性は、クライアントがデータをリカバリしようとし、リカバリに使用するスト レージノード ( またはクローンオペレーションのリカバリ側で使用するストレージノード ) をサーバが選択すると きに使用されます。なお、対象となるボリュームがマウント済みであれば、そのボリュームは "recover storage node" リストに指定されているシステムに再マウントされずに、現在の位置から使用されます。対象と なるボリュームがジュークボックス内にあり、"read hostname" 属性が設定されている場合は、"recover storage node" リストは無視され、指定されているシステムが代わりに使用されます。ただし、 FORCE_REC_AFFINITY 環境変数が "yes" に設定されている場合は除きます。 "NSR jukebox" リソース (nsr_jukebox(5) を参照 ) には、"readhostname" 属性があります。ジュークボッ クスの全デバイスが同一のホストに接続されていない場合は、リカバリリクエストおよび読み取り側クローンリク エスト用のストレージノードを選択するときに使用するホスト名をこの属性で指定します。リカバリリクエストで EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 473 nsr_storage_node(5) は、要求されたボリュームがマウントされず、クライアントの「ストレージノード」属性がジュークボックス内の 所有者ホストと一致しない場合に、この属性を使用します。クローンリクエストでは、要求したボリュームがマウン トされない場合に、この属性を使用します。 インストールと構成 ストレージノードをインストールするには、クライアントおよびストレージノードのパッケージをそれぞれ選択し ます(選択可能な場合)。選択肢が用意されていないプラットフォームの場合は、クライアントパッケージにスト レージノード用のバイナリが含まれています。さらに、適切なデバイスドライバパッケージをインストールします。 実行モードが評価モードでない場合は、サーバ上で各ノードに対してストレージノードイネーブラを 1 つずつ構成 する必要があります。 クライアントの場合と同様に、nsrexecd(8) デーモンがストレージノード上で稼動していることを確認します。 ストレージノード上にデバイスを定義するには、制御サーバから上記の "rd=" 構文を使ってデバイスを定義しま す。ストレージノード上のジュークボックスの場合は、まず、サーバの管理者リストに root@storage_node を追 加します ( ここで、root は jbconfig(8) を実行するユーザ、storage_node はストレージノードのホスト名で す )。その後で、jbconfig(8) をノードから実行します。この管理者リストエントリは、jbconfig(8) の実行完 了後に削除できます。 jbconfig(8) のほか、scanner(8) をストレージノード上で実行するときも root@storage_node が管理者リス トに含まれている必要があります。 ストレージノード上でデバイスが定義 ( または有効化 ) されている場合は、サーバがそのノード上でメディアデー モン (nsrmmd(8) を参照 ) を実行します。サーバでは、"nsrmmd polling interval" に指定された分単位の時 間が経過するごとにノードをポーリングしてノードが稼働中かどうかを判別します。ノードのデーモンまたはノー ド自体に関して問題が発生したことをサーバが検出すると、サーバは "nsrmmd restart interval" の分単位の 時間が経過するたびにデーモンの再起動を試行します。この試行は、デーモンが再起動するか、デバイスの "enabled" 属性を "no" に設定することによってデバイスが無効化されるまで繰り返されます。 ストレージノードごとにストレージノードイネーブラが 1 つずつ必要になることに加え、ジュークボックスごとに ジュークボックスイネーブラが 1 つずつ必要になります。 操作 ストレージノードを作業対象に割り当てることができるのは、サーバによってストレージノードが稼働中と判断さ れたときです。その条件は、nsrexecd(8) が稼働していること、デバイスが有効化されていること、nsrmmd(8) が稼働していること、そしてノードがサーバのポーリングに応答することです。クライアントからの保存オペレー ションの開始時には、クライアントの「storage nodes」属性に基づいてストレージノードが選択されます。この 属性は、ストレージノードホスト名のリストです。このリストを順に参照することで、リクエストへの割り当てが 決定されます。 このノード割り当てアプローチにおいて例外となるのは、サーバのインデックスまたはブートストラップを保存す る場合です。これらのセーブセットは、サーバの "storage nodes" 属性に関係なく、常にサーバのローカルデバ イスにリダイレクトされます。したがって、サーバには、少なくともこれらのデータをバックアップするための ローカルデバイスが常に必要になります。これらのセーブセットは、他のセーブセットと同様に後からストレージ ノードにクローンすることが可能です。 ホスト上でデバイスを定義してストレージノードを最初に作成した後、そのホストに対応するクライアントリソー スを追加した場合は、そのホスト名がクライアントの "storage nodes" 属性に追加されます。この追加は、クラ イアントがそれ自体に接続されているデバイスをバックアップ先として使用することを意味します。一方、クライ アントリソースがすでに存在している状況で、デバイスをそのホスト上で定義した場合は、クライアントの "storage nodes" 属性にクライアントのホスト名を手動で追加する必要があります。この属性は、順序が付いた ホスト名のリストです。クライアント自体の名前を最初のエントリとして追加する必要があります。 マウント解除されているボリュームのホスト位置は、ボリュームの location フィールドに基づいて決定されま す。サーバは、このフィールドからデバイスまたはジュークボックスの名前を検索します。これは、ボリュームが ジュークボックス内に存在する場合と同様です。ジュークボックス内のボリュームは、ジュークボックスが接続さ れているホスト上に存在するものとみなされます。location フィールドは、スタンドアロンのボリュームを特定の ノードにバインドするときに使用できます。この場合、"rd=" の構文を使って、そのノード上の任意のデバイスを 474 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_storage_node(5) location フィールドの値として手動で設定します。全デバイスが同一のホストに接続されていないジュークボッ クスの場合は、前述した "read hostname" 属性の説明を参照してください。 デバイスと直接対話するコマンドがいくつかあります。したがって、これらのコマンドはストレージノード上で実 行する必要があります。具体的には、jbconfig(8)、save(8) および scanner(8) の各コマンドです。さらに、 デバイスドライバパッケージに含まれているコマンドもこれらに該当します。これらのコマンドは、サーバ上で実 行するのではなく、ストレージノード上で直接実行します。このとき、server オプションを "-s server_host" の形式で使用します(ここで、server_host は制御サーバのホスト名です) 。 クローン機能 1 つのクローンリクエストを複数のサブリクエストに分割することができます。この場合、セーブセットの読み込 み元となるソースマシンごとに 1 つずつサブリクエストを作成します。たとえば、ストレージノード A 上の volumeA とストレージノード B 上の volumeB からデータを読み込む必要があるクローンリクエストの場合なら、 2 つのサブリクエストに分割し、一方のサブリクエストではストレージノード A 上の volumeA からデータを読み込 み、もう一方のサブリクエストではストレージノード B 上の volume からデータを読み込むことになります。 クローンリクエストには、データを読み込むソースとデータを書き込むターゲットの両側があります。ソースと ターゲットは、構成に応じて同じホスト上か、異なるホスト上に存在することになります。最初にソースホストが 決定された後、ターゲットホストが決定されます。ボリュームがマウントされている場合は、そのボリュームの現 在の位置に基づいてソースホストが決定されます。クローンリクエストの発生時にボリュームがマウントされてお らず、ジュークボックス内に格納されていた場合は、ジュークボックスの "read hostname" 属性の値に基づいて ソースホストが決定されます。 ソースホストが決まると、そのソースホストのクライアントリソースの "clone storage nodes" 属性が参照さ れ、その値に基づいてターゲットホストが決定されます。この属性に値がない場合は、サーバのクライアントリ ソースの "clone storage nodes" 属性が参照されます。この属性にも値がない場合は、サーバのクライアント リソースの "storage nodes" 属性が参照されます。 制限 サーバを別のサーバのストレージノードにすることはできません。 参照先 jbconfig(8)、mmlocate(8)、nsr_client(5)、nsr_device(5)、nsr_jukebox(5)、 nsr_service(5)、nsrclone(8)、nsrexecd(8)、 nsrjb(8)、 nsrmmd(8)、 nsrmon(8)、 scanner(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 475 nsr_storage_node(5) 476 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_storage_node_resource(5) Maintenance Procedures nsr_storage_node_resource(5) 製品名(A-Z) nsr_storage_node_resource - NetWorker リソースタイプ ‘‘NSR storage node’’ 形式 type: NSR storage node 機能説明 NetWorker に対して定義される各 NSR ストレージノードは、単一のリソースタイプ NSR storage node によっ て記述されます (nsr_resource(5) を参照 )。NetWorker サーバの NSR ストレージノードリソースを編集する には、次のように入力します。nsradmin -c "type:NSR storage node" リソースタイプは引用符で囲んでく ださい。また、"NSR"、"storage"、"node" の間には空白を入れてください。NetWorker 管理プログラムの使 用方法については、nsradmin(8) のマニュアルページを参照してください。ストレージノードリソースは、 NetWorker 管理コンソールを使って編集することも可能です。 このリソースは、ストレージノード上で表示できる構成済みデバイス、構成済みライブラリ、未構成のデバイス、 未構成のライブラリを追跡します。デバイスの自動検出プログラム (ddmgr) が起動するたびに、未構成デバイスお よび未構成ライブラリ内のすべてのエントリと、関連する属性内の対応するすべてのエントリが削除されます。こ れらの属性は、新たに検出されたデバイスとライブラリのエントリを反映するように更新されます。 属性 リソースタイプ NSR storage node には次の属性が定義されています。括弧内の情報は、属性値のアクセス方法を 示します。read-only は、その値を管理者が変更できないことを示します。read/write は、権限のある管理者 が値を更新できることを示します。choice list は、指定されたリストから値をいくつでも選択できることを示 します。yes/no は、yes または no のどちらかを選択しなければならないことを示します。single string は、 単一の値しか使用できないことを示します。hidden は、その値がプログラムか専門家だけを対象にしていることを 表します。これらの属性は、nsradmin(8) で hidden オプションが有効になっているときにだけ見ることができ ます。この他にも、すべてのリソースに共通の属性 ( たとえば、administrator) がいくつかあります。これらの 属性については、nsr_resource(5) を参照してください。 name (create-only, single string) この属性は、このストレージノードの名前を指定します。 例 : name: polarbear; type of storage node(read/write, choice) この属性は、構成対象のストレージノードのタイプを指定します。ストレージノードには、SCSI、 NDMP、SILO の 3 つのタイプがあります。デフォルトでは、‘scsi’ に設定されます。 例 : type of storage node: [scsi] ndmp silo; storage node is configured read/write, yes/no) この属性は、このストレージノードが現在構成されているかどうかを指定します。このストレージノード 上で少なくとも 1 つのデバイスまたはライブラリがすでに構成されていれば、この値はプログラムによっ て自動的に ‘yes’ に設定されます。最後のデバイスまたはライブラリが削除されていれば、‘no’ に設定 されます。 例 : storage node is configured: [Yes] No ; EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 477 nsr_storage_node_resource(5) date of registration(read-only, single string) この属性は、ストレージノードが登録 / 作成された日時、最初のデバイスがこのストレージノード上で作 成された日時、またはこのストレージノード上で構成されていた最後のデバイスが削除された日時を示し ます。 例 : date of registration: "Fri Nov 18 18:20:28 2005"; number of devices (read-only, single number) この属性は、このストレージノード上で定義されたデバイスの数を示します。この値は、デバイスが追加 または削除されるたびに更新されます。 例 : number of devices: 4; number of libraries(read-only, single number) この属性は、このストレージノード上で定義されたライブラリの数を示します。この値は、ライブラリが 追加または削除されるたびに更新されます。 例 : number of libraries: 1; list of configured devices(read-only, list of string) この属性は、このストレージノードに対して現在定義されているデバイスを示します。このリストは、デ バイスが追加または削除されるたびに更新されます。この属性の各エントリには、対応する NSR device リソースがある必要があります。 例 : list of configured devices: "rd=polarbear:\\.\Tape3", "rd=polarbear:\\.\Tape4", "rd=polarbear:\\.\Tape5", "rd=polarbear:\\.\Tape6"; list of configured libraries(read-only, list of string) この属性は、このストレージノードに対して現在定義されているライブラリを示します。このリストは、 ライブラリが追加または削除されるたびに更新されます。この属性の各エントリには、対応する NSR jukebox リソースがある必要があります。 例 : list of configured libraries: "rd=polarbear:[email protected]"; list of configured silos(read-only, list of string) この属性は、このストレージノードに対して現在定義されているサイロを示します。このリストは、サイ ロが追加または削除されるたびに更新されます。 例 : list of configured silos: "rd=s6hp11fc:mysilo"; type of the configured libraries (read-only, list of string) この属性は、このストレージノード上で定義されているテープライブラリのタイプ ( 定義されている構成 済みライブラリのリストに対応するタイプ ) を示します。このリストは、ライブラリが追加または削除さ れるたびに更新されます。 例 : type of the configured libraries: Standard SCSI Jukebox; type of configured silos (read-only, list of string) この属性は、このストレージノード上で定義されているサイロのタイプ ( 定義されている構成済みサイロ のリストに対応するタイプ ) を示します。このリストは、サイロが追加または削除されるたびに更新され ます。 例 : type of configured silos: ACSLS_SILO; 478 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_storage_node_resource(5) max active devices (read/write, single number) この属性は、このストレージノードから NetWorker が使用できるデバイスの最大数を示します。 unconfig device names (read/write, list of string, hidden) この属性は、このストレージノードに対する最後のデバイススキャン中に自動検出プログラムが検出した デバイス名を示します。この属性内のエントリの順序は、以下の属性の中のエントリに対応します。 unconfig unconfig unconfig unconfig device device device device descriptions model types serial numbers library names デバイスが構成されると、そのデバイスの名前と上記 4 つの属性内の対応するエントリが削除されます。 また、デバイススキャンのたびに、unconfig device names 属性および上記 4 つの属性の中のエント リがすべて削除され、これらの属性は検出されたデバイスの最新情報で更新されます。 例 : unconfig device names: "\\.\Tape0", "\\.\Tape1"; unconfig device descriptions (read/write, list of string, hidden) この属性は、最後のデバイススキャン中に自動検出プログラムが検出したデバイスの記述を示します。順序 は、unconfigdevice names 属性に対応します。 例 : unconfig device descriptions: <EXABYTE Mammoth2 v05e at SCSI Port 7 Target 2 LUN 0>, <EXABYTE Mammoth2 v05e at SCSI Port 7 Target 3 LUN 0>; unconfig device model types (read/write, list of string, hidden) この属性は、最後のデバイススキャン中に自動検出プログラムが検出したデバイスのモデルを示します。 順序は、unconfig device names 属性に対応します。 例 : unconfig device model types: 8mm Mammoth-2, 8mm Mammoth-2; unconfig device serial numbers (read/write, list of string, hidden) この属性は、最後のデバイススキャン中に自動検出プログラムが検出したデバイスのシリアル番号を示し ます。順序は、unconfig device names 属性に対応します。 例 : unconfig device serial numbers: "Serial Numbers:WWNN=100000D080001721:ATNN=EXABYTE Mammoth2 0062041830:WWPN=100000D080001722:0062041830", "Serial Numbers:WWNN=100000D0800012AC:ATNN=EXABYTE Mammoth2 0062034656:WWPN=100000D0800012AD:0062034656"; unconfig device library names (read/write, list of string, hidden) この属性は、最後のデバイススキャン中に自動検出プログラムが検出したデバイスの所属先ライブラリ名を 示します。順序は、unconfig device names 属性に対応します。デバイスがライブラリ内にある場合 は、unconfig library name 属性に対応する未構成ライブラリ名のエントリが存在します。さらに、 NSR unconfigured library リソース内にも対応するエントリが存在することがあります。デフォルト 値は ‘none’ です。 例 : unconfig device library names: DELL PV-132T WWNN=205000604517079D, none; EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 479 nsr_storage_node_resource(5) unconfig library names(read/write, list of string, hidden) この属性は、このストレージノードに対する最後のデバイススキャン中に自動検出プログラムが検出した 一意な未構成ライブラリ名を示します。各エントリに対応するエントリが NSR unconfigured library リソース内に含まれている場合と含まれていない場合があります。ライブラリがそれ自体のシリアル番号を 返す場合は、NSR unconfigured library リソース内にエントリが含まれています。ライブラリがそれ 自体のシリアル番号を返さない場合は、NSR unconfigured library リソース内にエントリが含まれて いません。この場合、デバイスの自動構成プログラムも、このライブラリを自動的に構成しません。 この属性内のエントリの順序は、以下の属性の中のエントリに対応します。 unconfig library reference names unconfig library descriptions unconfig library control ports unconfig library models unconfig library serial numbers ライブラリが構成されると、そのライブラリの名前と上記 5 つの属性内の対応するエントリが削除されます。 また、デバイススキャンのたびに、unconfig library names 属性および上記 5 つの属性の中のエントリ がすべて削除され、これらの属性は検出されたライブラリの最新情報で更新されます。 例 : unconfig library names: EXABYTE Exabyte X80 WWNN=100000D080001E9B; unconfig library reference names (read/write, list of string, hidden) この属性は、最後のデバイススキャン中に自動検出プログラムが検出した一意な未構成ライブラリの記述を 示します。順序は、unconfig library names 属性に対応します。 例 : unconfig library reference names: "rd=polarbear:[email protected]"; unconfig library descriptions (read/write, list of string, hidden) この属性は、最後のデバイススキャン中に自動検出プログラムが検出した未構成ライブラリの記述を示し ます。順序は、unconfig library names 属性に対応します。 例 : unconfig library descriptions: <EXABYTE Exabyte X80 3.03 at SCSI Port 7 Target 6 LUN 0>; unconfig library control ports (read/write, list of string, hidden) この属性は、最後のデバイススキャン中に自動検出プログラムが検出した未構成ライブラリの制御ポートを 示します。順序は、unconfig library names 属性に対応します。 例 : unconfig library control ports: [email protected]; unconfig library models(read/write, list of string, hidden) この属性は、最後のデバイススキャン中に自動検出プログラムが検出した未構成ライブラリのモデルを示 します。順序は、unconfig library names 属性に対応します。 例 : unconfig library models: Exabyte Jukebox; unconfig library serial numbers (read/write, list of string, hidden) この属性は、最後のデバイススキャン中に自動検出プログラムが検出した未構成ライブラリのシリアル番 号を示します。順序は、unconfig library names 属性に対応します。 例 : unconfig library serial numbers: WWNN=100000D080001E9B; 480 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_storage_node_resource(5) date of last scan (read/write, list of string) この属性は、自動検出プロセスが最後に実行された日付を示します。 例 : date of last scan: "Mon Nov 28 18:41:06 2005"; skip scsi targets (read/write, list of string) この属性は、自動検出プロセスにスキップさせる必要がある SCSI アドレスを示します。ターゲットは、 'bus.target.lun' の形式で指定します。ここで target フィールドと lun フィールドの一方または両 方をワイルドカードで指定することができます。複数の SCSI アドレスを指定する場合は、各行にアドレ スを 1 つずつ入力します。除外できる SCSI アドレスの最大数は 63 個です。この属性は、さまざまな目的 に使用できます。たとえば、故障したハードウェアを検出から除外したり、NetWorker 以外のアプリケー ションによって所有されているデバイスを検出から除外したり、自動検出プロセスを高速化したりするな どの目的で使用できます。 例 : skip scsi targets: 7.9.6; AFTD Allowed Directories(read/write, list of string) この属性は、特定の NSR ストレージノードに対して AFTD を作成するのにどのベースディレクトリが許可 されるのかを示します。この属性が空でない場合、AFTD ディレクトリはすべて、一覧に示されているベー スディレクトリ ( ベースディレクトリ自体を含む ) のいずれかのサブディレクトリである必要があります。 さらにベースディレクトリが有効になっているほか、存在している必要があります。この条件に該当しな い場合、AFTD の構成は拒否されます。したがってシステム管理者は、まず AFTD の作成元となるベース ディレクトリを作成する必要があります。このリストが空の場合、特定の AFTD ディレクトリを使用する前 に、そのディレクトリを有効にする必要があります。基になるファイルシステムの完全性を保護し、AFTD バックアップディレクトリを管理するには、各 NSR ストレージノードについて、AFTD Allowed Directories のリストを指定することを強くお勧めします。NetWorker は、AFTD Allowed Directories のリストが変更された場合に既存の AFTD デバイスを除外する可能性のある競合が発生する と、その旨を即座に通知します。 例 : AFTD Allowed Directories: /backup/; search all luns (read/write, yes/no) この属性は、「すべての LUN を検索」機能が有効かどうかを示します。‘yes’ に設定すると、NetWorker が SCSI ターゲットごとにすべての LUN を検索します。この場合、デバイスの自動検出が完了するまでに 非常に長い時間がかかることがあります。‘no’ に設定すると、NetWorker は未使用または空の LUN が最 初に見つかった時点でデバイスの検索を終了します。デフォルトでは、‘no’ に設定されます。 例 : search all luns: Yes [No]; use persistent names(read/write, yes/no) この属性は、NetWorker がテープドライブおよびメディアチェンジャを検索するときに、利用可能な永続 デバイス名を使用するどうかを指定します。yes に設定し、ストレージノードのプラットフォームが NetWorker が使用可能な永続名をサポートしている場合、検出されたまたは構成されているライブラリや テープドライブは、これらの永続名を使用して構成されます。永続名を持たないデバイスで、通常のデバ イス名が関連づけられているデバイスは、この利用可能な通常の名前で検索および構成されます。デフォ ルトでは、‘no’ に設定されます。 例 : search all luns: Yes [No]; このときに、NetWorker が自動的に検出および使用可能な名前は、Linux 上にあり、次の形式となって います。 /dev/tape/by-id/<<tapeID>>-nst /dev/tape/by-id/<<changerID>>-generic /dev/tape/by-id/scsi-<<changerID>> EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 481 nsr_storage_node_resource(5) /dev/generic/by-id/<<changerID>>-generic /dev/generic/by-id/scsi-<<changerID>> NetWorker が使用可能な永続名がないプラットフォームでこの属性を「yes」に設定しても、効果はあり ません。 visible silo controllers (read/write, list of string, hidden) この属性は、テスト中のサイロまたはこのストレージノードから可視となるように構成されたサイロのリ ストを格納します。 例 : visible silo controllers: acsls2; silo controller types (read/write, list of string, hidden) この属性は、テスト中のサイロタイプまたはこのストレージノードから可視となるように構成されたサイ ロタイプのリストを格納します。リスト内の各サイロコントローラタイプは、定義されている可視状態の サイロコントローラに対応します。値は以下のいずれかです。ACSLS_SILO、DAS_SILO、または 3494_SILO。 例 : silo controller types: ACSLS_SILO; silo connection status (read/write, list of string, hidden) この属性は、テスト中のサイロ接続のステータスを示します。各サイロ接続ステータスは、定義されてい る可視状態のサイロコントローラに対応します。それぞれの値は、サイロ接続テストが要求され、実行さ れ、完了するまでの各フェーズで更新されます。値は以下のいずれかです。Do Test、Testing、OK、ま たは Failed。 例 : silo connection status: OK; silo names (read/write, list of string, hidden) この属性は、サイロの自動構成中にユーザが割り当てたサイロライブラリ名のリストを格納します。リス ト内の各サイロライブラリ名は、定義されている可視状態のサイロコントローラに対応します。 例 : silo names: mysilo; silo das client names (read/write, list of string, hidden) この属性は、サイロの自動構成中にユーザが入力した Das クライアント名のリストを格納します。この値 は、定義されている可視状態のサイロコントローラ内の対応する Das サイロに対してのみ表示されます。 last error number (read/write, single string) この属性は、このストレージノードに対して最後に実行されたデバイスの自動検出中に検出プロセス (dvdetect) によってロギングされたエラー番号が格納されます ( 該当する場合のみ )。 remote user (read/write, single string) この属性は、NDMP サーバへの接続に使用するユーザ名を格納します。この値は、ストレージノードのプロ パティを通じてユーザが入力するか、またはデバイスの自動検出または児童構成中にユーザが入力します。 password (read/write, single string) この属性は、NDMP サーバへの接続に使用するユーザ名のパスワードを格納します。 last error message (read/write, single string) この属性は、このストレージノードに対して最後に実行されたデバイスの自動検出中に検出プロセス (dvdetect) によってロギングされたエラーメッセージが格納されます ( 該当する場合のみ )。 482 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_storage_node_resource(5) device sharing mode(read/write, choice list) この属性は、ストレージノードレベルにおけるデバイス共有の選択肢のリストを格納します。デバイス共 有は、ライブラリにあるテープドライブが 1 つ以上のストレージノードにおいて可視状態にある場合に、 NetWorker の自動構成コードがどのような処理を行うかを制御します。この値が、 「server default」に 設定されている場合、サーバの Device Sharing Mode 属性で設定されている値が、下記に説明するよう にこのストレージノードにより使用されます。この値が、「no sharing」に設定されている場合、 NetWorker で使用するように構成されているジュークボックス自身を表示および制御できるストレージ ノードから可視となっているドライブが存在する非共有のジュークボックスとしてジュークボックスが自 動構成されます。その他のストレージノードはこのライブラリにあるドライブへのアクセス権限が与えら れません。 この値が、「maximal sharing」に設定されている場合、ライブラリにあるすべてのドライブを 表示できるすべてのストレージノードが、このドライブを使用するように自動構成されます。この結果、 このライブラリについてダイナミックドライブ共有構成が最大限に適用されます。 デバイス共有モードがこのレベルに設定されると、サーバレベルで設定されているデバイス共有モード設 定がオーバーライドされます。デフォルト値は、「Server default」に設定されています。 例 : device sharing mode: no sharing maximal sharing [server default];; 使用例 完全な NSR ストレージノードリソースの例を次に示します。 type: name: type of storage node: storage node is configured: date of registration: number of devices: number of libraries: list of configured devices: NSR Storage Node; polarbear; [scsi] ndmp silo ; [Yes] No ; "Fri Nov 18 11:10:22 2005"; 4; 1; "rd=polarbear:\\.\Tape3", "rd=polarbear:\\.\Tape4", "rd=polarbear:\\.\Tape5", "rd=polarbear:\\.\Tape6"; list of configured libraries: "rd=polarbear:[email protected]"; list of configured silos: ; types of the configured libraries: Standard SCSI Jukebox; types of configured silos: ; max active devices: ; unconfig device names: "\\.\Tape0", "\\.\Tape1"; unconfig device descriptions: <EXABYTE Mammoth2 v05e at SCSI Port 7 Target 2 LUN 0>, <EXABYTE Mammoth2 v05e at SCSI Port 7 Target 3 LUN 0>; unconfig device model types: 8mm Mammoth-2, 8mm Mammoth-2; unconfig device serial numbers: "Serial Numbers:WWNN=100000D080001721:ATNN=EXABYTE Mammoth2 0062041830:WWPN=100000D080001722:0062041830", "Serial Numbers:WWNN=100000D0800012AC:ATNN=EXABYTE Mammoth2 0062034656:WWPN=100000D0800012AD:0062034656"; unconfig device library names: none, EXABYTE Exabyte X80 WWNN=100000D080001E9B; unconfig library names: EXABYTE Exabyte X80 WWNN=100000D080001E9B; unconfig library reference names: "rd=polarbear:[email protected]"; unconfig library descriptions: <EXABYTE Exabyte X80 3.03 at SCSI Port 7 Target 6 LUN 0>; unconfig library control ports: [email protected]; unconfig library models: Exabyte Jukebox; unconfig library serial numbers: WWNN=100000D080001E9B; date of last scan: "Wed Nov 30 20:28:08 2005"; skip scsi targets: 7.9.6; EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 483 nsr_storage_node_resource(5) search all luns: visible silo controllers: silo controller types: silo connection status: silo names: silo das client names: last error number: remote user: password: last error message: device sharing mode: Yes [No]; ; ; ; ; ; 0; ; ; ; no sharing maximal sharing [server default]; 参照先 nsr(5)、 nsr_device(5)、 nsr_jukebox(5)、 nsr_resource(5)、nsr_unconfigured_library(5)、 nsradmin(8) 484 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_unconfigured_library(5) Maintenance Procedures nsr_unconfigured_library(5) 製品名(A-Z) nsr_unconfigured_library - NetWorker リソースタイプ「NSR unconfigured library」 形式 type: NSR unconfigured library 機能説明 デバイスのスキャンオペレーション中に検出された各メディアチェンジャに関する情報は、NSR unconfigured library リソース内に格納されます。これは隠しリソースタイプなので、管理アプリケーション内に表示されるの は、そのアプリケーションに適切なオプションがあり、そのオプションを選択して隠しリソースを表示する設定に した場合だけです。 このリソースは、テープライブラリを NetWorker が適切に自動構成するために必要な情報の格納場所として使わ れます。デバイス検出プロセス中に収集可能なすべての関連情報がこのリソースに格納された後、デバイスを NetWorker 用に実際に構成することになります。このリソースは自動構成プロセス中にも変更されるので、プロセ スの進行に伴って一部の値が変化することがあります。 NetWorker リソースに関する情報については、nsr_resource(5) を参照してください。NSR unconfigured library リソースを編集するには、次のコマンドを実行します。nsradmin -c "type:NSR unconfigured library" リソースタイプは引用符で囲んでください。また、"NSR"、"unconfigured"、"library" の間には空白を入れ てください。NetWorker 管理プログラムの使用方法については、nsradmin(8) を参照してください。 属性 括弧内の情報は、属性値のアクセス方法を示します。Read-only は、その値を管理者が変更できないことを示しま す。 Read/write は、その値の読み取りと設定が可能であることを示します。 Hidden は、プログラムか専門家だけを対象にしていることを表します。隠し属性は、nsradmin(8) で hidden オプションを選択しないと表示できません。Static 属性の値は、ほとんど変更されません。Dynamic 属性には、 変化の激しい値が入ります。たとえば、(read-only, static) とマークされた属性は、属性の作成時に設定さ れ、変更されません。 type (read-only) この属性は、このリソースが未構成のライブラリ用であることを示します。値は常に NSR unconfigured library となります。 name (read-only) この属性は、自動生成される一意な名前です。通常は、シリアル番号情報とともにライブラリの照会デー タから取得されます。ライブラリからもリトリーブされます。 library types この属性は、このライブラリとの通信に使用する接続方法のリストです。このリストには、ライブラリと 通信するストレージノードごとにエントリが 1 ずつあります。通常、これらのエントリはすべて同じです が、同じにすることが必須条件ではありません。以下の値が有効です。scsi、silo、および ndmp。 silo library この属性は、NetWorker がサイロコントローラとの通信に使用するソフトウェアライブラリ ( 動的にロー ドされます ) のファイル名です ( サイロタイプのライブラリがある場合 )。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 485 nsr_unconfigured_library(5) reference names (read-only) この属性は、このライブラリとの通信が可能な各種のストレージノードに対してこのライブラリを記述す るために使用する名前のリストです。 storage nodes (read-only) この属性は、このライブラリとの通信が可能であることを NetWorker サーバに対して報告し終えたスト レージノードのリストです。 descriptions (read-only) この属性は、ライブラリとの通信が可能な各ストレージノードに対するライブラリの記述のリストです。 通常、これらは照会データおよび SCSI アドレスに基づきます。 control ports (read-only) この属性は、このライブラリとの通信に使用したことを各ストレージノードが報告した制御ポートのリス トです。ストレージノードとライブラリの間に複数の通信チャネルが存在する場合は、特定のストレージ ノードに複数のポートが使用されることがあります。 model (read-only) この属性は、NetWorker で内部的に使用されるモデル名です。このモデル名として最も頻繁に使用される のは、"Standard SCSI Jukebox" です。これは、SCCI メディアチェンジャ規格で記述されているとお りに動作するライブラリに対応する内部名です。 serial number (hidden, read-only) この属性は、ライブラリ自体のシリアル番号です。ライブラリが複数の識別子を返す場合は、最も適切な 識別子が 1 つだけ使用されます。( つまり、World Wide ノード名が最優先され、以後、World Wide ポート名、IEEE ノード名、IEEE ポート名、ベンダ固有のノード名、VPD Page 0x80 シリアル番号が順 に続きます )。 drive count (hidden, read-only) この属性は、ライブラリ内に存在することがライブラリから報告されたドライブの数です。 drive base (hidden, read-only) この属性は、ライブラリ内の任意のドライブに対応する最下位の SCSI エレメントアドレスです。 drive addrs (hidden, read-only) この属性は、ライブラリ内に存在する任意のドライブに対応する実際のエレメントアドレスのリストです。 通常、これらは連続するアドレスですが、アドレスが連続することは NetWorker では必須条件ではなく なりました。 drive ids (hidden, read-only) この属性は、ライブラリから返されたテープドライブの識別子のリストです。このライブラリ内のドライ ブと通信できるすべてのストレージノード上で、これらの識別子を使用して各種アクセスパス ( テープド ライブデバイスファイル ) がドライブに対応付けられます。 to be configured devices (hidden, read-only) この属性は、自動構成プロセス中に構成されることになるデバイスの作業リストです。このリストの内容 は、構成プロセス中に変化するので、あまり有意ではありません。 486 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_unconfigured_library(5) unconfigured devices (hidden, read-only) この属性は、まだ自動構成プロセスによってデバイスアクセスパスに対応付けられていないデバイスのリ ストです。"to be configured devices" 属性と同様、このリストの内容は構成プロセス中に変化する ので、あまり有意ではありません。 slot count (hidden, read-only) この属性は、ライブラリ内に存在することがライブラリから報告されたスロット (SCSI ストレージエレメン ト ) の数です。 slot base (hidden, read-only) この属性は、このライブラリ内のスロットに対応する最下位の SCSI エレメントアドレスです。 ie count (hidden, read-only) この属性は、ライブラリ内に存在することがライブラリから報告されたインポート / エクスポートエレメン トの数です。 ie base (hidden, read-only) この属性は、このライブラリ内のインポート / エクスポートエレメントに対応する最下位の SCSI エレメン トアドレスです。 media transport count (hidden, read-only) この属性は、ライブラリから報告されたメディアトランスポート ( ロボットやグリッパなど、テープを移 動させる機構 ) の数です。通常、この数は 1 つだけです。 media transport base (hidden, read-only) この属性は、このライブラリ内のメディアトランスポートエレメントに対応する最下位の SCSI エレメン トアドレスです。 feature list (hidden, read-only) この属性は、このライブラリに適用可能な NetWorker の内部「関数」のリストです。以下の値が有効です。 「elements_status」、「no_init_elem_sts」、「no_start_init_elem_sts」、「volume_tags」、 「bar-code」、「autoeject」、「two_sided」、 「doorlock」、「init_inlet_rqd」、 「no_trnsport_source_dest」、「has_range」、 「no_ies_range」、「need_align」、 「ies_no_barcode」、「internal_ports」、「display」、「auto_cc_unload」、「cc_eject」、 「recheck」、「stacker_import」、 「stacker_export」、「read_elem_unload_fail」、 「auto_inventory」、「auto_allocate」、「trust_compliant_jbox」、「multi_stack_import」、 「multi_stack_export」。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 487 nsr_unconfigured_library(5) 使用例 完全な例を以下に示します。 type: name: library types: silo library: reference names: storage nodes: descriptions: NSR unconfigured library; EXABYTE Magnum20 WWNN=200000D0803FF06F; scsi, scsi; ; "rd=nash:[email protected]", [email protected]; nash, hal.devlab.emc.com; <EXABYTE Magnum20 2.6 at SCSI Bus 110 Target 8 LUN 0>, <EXABYTE Magnum20 2.6 at SCSI Bus 4 Target 7 LUN 0>; control ports: "rd=nash:[email protected]", [email protected]; model: Exabyte Jukebox; serial number: WWNN=200000D0803FF06F; drive count: 2; drive base: 851; drive addrs: 851, 852; drive ids: "Serial Numbers:ATNN=IBM ULTRIUM-TD2 1110081463", "Serial Numbers:ATNN=IBM ULTRIUM-TD2 1110081756"; to be configured devices: "hal.devlab.emc.com:/dev/rmt4.1:000851", "hal.devlab.emc.com:/dev/rmt5.1:000852", "nash:/dev/rmt/c111t4d0BESTnb:000851", "nash:/dev/rmt/c112t2d0BESTnb:000852"; unconfigured devices: ; slot count: 143; slot base: 1; ie count: 5; ie base: 801; media transport count: 1; media transport base: 901; feature list: volume_tags, elements_status, read_elem_unload_fail, barcode, no_trnsport_source_dest; hostname: hal.devlab.emc.com; administrator: "user=root,host=hal.devlab.emc.com", "user=administrator,host=hal.devlab.emc.com", "user=system,host=hal.devlab.emc.com"; ONC program number: 390109; ONC version number: 2; ONC transport: [TCP] UDP ; ファイル /nsr/res/nsrdb - このディレクトリのファイルは直接編集できません。nsrmm(8)、 nsradmin(8)、または NetWorker Management Console のいずれかを代わりに使用してください。 参照先 nsr_resource(5)、 nsradmin(8)、 nsr_storage_node_resource(5) 488 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_usergroup(5) Maintenance Procedures nsr_usergroup(5) 製品名(A-Z) nsr_usergroup - NetWorker リソースタイプ「NSR usergroup」の定義 形式 type: NSR usergroup 機能説明 各 NSR グループは、単一のリソースタイプ NSR usergroup によって記述されます(nsr_resource(5) を参照)。 NetWorker サーバの NSR ユーザーグループリソースを編集するには、次のように入力します。 nsradmin -c "type:NSR usergroup" または NetWorker 管理コンソールを使用します。NetWorker 管理プロ グラムの使用方法については、nsradmin(8) のマニュアルページを参照してください。 このリソースは、NetWorker ユーザグループとその権限について記述します。 属性 リソースタイプ nsr_usergroup には次の属性が定義されています。括弧内の情報は、属性値のアクセス方法を示 します。read-only は、その値を管理者が変更できないことを示します。read/write は、その値の読み取りと 設定が可能であることを示します。choice は、属性の固有リストにある値のみ、属性値として使用できることを 示します。たとえば、権限に指定できるのは「Backup local data」または「Operate NetWorker」です。こ の他にも、すべてのリソースに共通の属性 ( たとえば、name) がいくつかあります。これらの属性については、 nsr_resource(5) を参照してください。 comment (read/write) この属性を使用して、管理者はユーザーグループに関する説明や補足情報を管理できます。 users (read/write, list of strings) この属性は、ユーザーグループのメンバーであるユーザーのリストを指定します。各行ご とに、次に示す形式のいずれかを使用してユーザーまたはユーザーのグループを指定しま す。user/host@domain、 group/host@domain、 user@host、 user@domain、 group@host、 group@domain、 &netgroup(ネットグループをサポートするプラット フォームでのみ使用可能)、user_attribute=value[, ...] (ここで user はユーザー名、host はホスト名、group はユーザーグループ名、domain はドメイン名、user_attribute は user、group、host、nwinstname、 nwinstancename、domain、domaintype(ドメインのタイプ)、NIS または WINDOMAIN です。) ユーザー属性 : nwinstname および nwinstancename は NetWorker インスタンス名を 示すために使用されます。これらの属性のいずれかに入力する値は、一致するユーザーの 接続元のマシンの NSRLA リソースの「name」フィールドの中の値です。 value は空白で区切られた任意の文字列です。値に空白が含まれる場合は、二重引用符で 値を囲みます。値にはワイルドカード (*) を含めることができます。ユーザー名だけを指 定すると、そのユーザーは任意のホストから NetWorker を管理できます(user@* また は */user または user=user 指定するのと同等)。ネットグループ名の先頭には、必ず 「&」を付けます。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 489 nsr_usergroup(5) 形式 : user_attribute=value[, ...] の形式は、多重定義されないため、セキュリ ティが高くなります。たとえば、if [email protected] を入力すると、test group or users named test 内のユーザーおよびドメイン test.acme.com 内のユー ザーまたはホスト test.acme.com のユーザーがこのエントリーに一致します。 privileges (read/write, choice, null ok) この属性は、このユーザーグループのメンバーが持つ権限を指定します。この属性には、 次の権限が 0 個以上含まれます : Change Security Settings(セキュリティ設定の 変更)、Remote Access All Clients(全クライアントへのリモートアクセス)、 Configure NetWorker (NetWorker の構成)、Monitor NetWorker(NetWorker の監視)、Operate NetWorker(Networker のオペレーション)、Operate Devices and Jukeboxes(デバイスとジュークボックスのオペレーション)、Backup Local Data(ローカルデータのバックアップ)、Recover Local Data(ローカルデータのリ カバリ) Change Security Settings Change Security Settings は、NSR ユーザーグルー プリソースの更新、NSR クライアントリソース内の remote access 属性の変更など、セ キュリティ設定を変更するための権限を付与します。 Remote Access All Clients は、他のクライアントのデータにアクセスするための権 限を付与します。 Configure NetWorker は、新規クライアントまたはデバイスの作成など、NetWorker を 構成するための権限を付与します。 Operate NetWorker は、ボリュームの管理、セーブグループの制御など、NetWorker 上で保守操作を実行するための権限を付与します。 Monitor NetWorker は、NetWorker のアクティビティとステータスを監視するための 権限を付与します。 Operate Devices and Jukeboxes は、ボリュームのマウント、アンマウント、ラベ ル付けなど、デバイスやジュークボックスを操作するための権限を付与します。 Backup Local Data は、ローカルデータを NetWorker にバックアップするための権限を 付与します。 Recover Local Data は、ローカルデータを NetWorker からリカバリするための権限を 付与します。 この属性には、上記の権限を任意で組み合わせて指定できます。ただし、権限の中には他 の権限を必要とするものがあります。たとえば、Change Security Settings 権限は Configure NetWorker 権限を必要とし、Change Security Settings を設定する場 合は Configure NetWorker 権限も設定されている必要があります。 490 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nsr_usergroup(5) 使用例 次に、Users というユーザーグループリソースの例を示します。(隠しオプションは表示されていません)。このリ ソースは、comment フィールドを除いて、デフォルトの設定です。任意のドメインの任意のマシン上のユーザーは すべて、このユーザーグループのメンバーになります。このグループのメンバーは、 Recover local data、 Backup local data、および Monitor NetWorker の権限を持ちます。 type: name: comments: users: privileges: NSR usergroup; Users; Users can backup/recover data and monitor NetWorker; *@*; Monitor NetWorker, Recover local data, Backup local data; 次に、Users という名前のユーザグループリソースの設定例をもう 1 つ示します。この例では、ドメイン engineering.acme.com にログインしているすべてのユーザが、このユーザグループのメンバーになります。こ のグループのメンバーは、Backup local data の権限を持ちます。 type: name: comments: users: privileges: NSR usergroup; Users; Members of this group can backup data to NetWorker; domain=engineering.acme.com; Backup local data; 参照先 nsradmin(8)、 nsr(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 491 nsr_usergroup(5) 492 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nwinstcreate(8) Maintenance Procedures nwinstcreate(8) 製品名(A-Z) nwinstcreate - NetWorker インスタンス情報を含んだファイルを作成します。 形式 nwinstcreate [ [ [ [ -i ] [ -x ] [ -f 出力ファイル ] -n NetWorker インスタンス名 ] -d NetWorker インスタンス ID ] -p プライベートキーファイル [ -c 証明書ファイル ] ] 機能説明 nwinstcreate コマンドは、NetWorker インスタンス情報を作成する場合に使用します。このデータは、GSS EMC v1 認証を使用する場合に必要です。ほとんどの場合、ユーザーは、NetWorker でこの情報を作成する必要が あります。この nwinstcreate プログラムを使用すると、必要に応じて例外的に NetWorker のデフォルトをオー バーライドできます。 NetWorker インスタンス情報には、NetWorker インスタンス名、NetWorker インスタンス ID、秘密鍵、証書が 含まれています。この情報は、各 NetWorker サーバ、クライアント、およびストレージノードで使用されます。 NetWorker インスタンス ID は、NetWorker のインスタンスの ID です。NetWorker インスタンス名は、 NetWorker インスタンス ID の省略形で、各アクセスリストに入力する内容です。秘密鍵および証書は、 NetWorker インスタンスの ID を確認する場合に使用します。 初めて NetWorker を起動する前に nwinstcreate を実行してください。デフォルトの output-file 名が使用さ れている場合、このファイルから情報が取得されるため、ユーザは操作を行う必要はありません。使用されていな い場合は、ユーザは、次にコマンドの実行後に情報をインポートする必要があります。nwinstcreate (nsr_la(5) を参照 ) オプション -i -x 対話形式モードを使用します。コマンドラインで値を指定していない場合、非エキスパートモードのアイ テム値の入力を求められます。非エキスパートモードのアイテムは、次のとおりです。NetWorker インス タンス名 (-n オプションで指定 ) と、出力ファイル名を使用します ( -f オプションで指定 )。 エキスパートモードを使用します。使用する場合は、注意してください。コマンドラインで値を指定して いない場合、エキスパートモードのアイテム値と非エキスパートモードのアイテム値の入力を求められま す。エキスパートモードのアイテムは、次のとおりです。NetWorker インスタンス ID (-d オプションで 指定 )、秘密鍵ファイル (-p オプションで指定 )、証書ファイル (-c オプションで指定 )。 -f output-file NetWorker インスタンス情報を保存するファイルを指定します。デフォルト値は、IDinitialize ファ イルになり、このファイルは、/nsr/res ディレクトリ (Windows の場合は、NetWorker のベースイン ストールディレクトリにある res ディレクトリ ) に作成されます。デフォルトのファイル名を使用する場 合で、このファイルが NetWorker の最初の起動前にすでに作成されているときは、自動的にこのファイ ルから情報がインポートされ、このファイルは削除されます。 -n NetWorker-instance-name NetWorker のインストールに使用する NetWorker のインスタンス名を指定します。この名前は NetWorker インスタンス ID の省略形です。NetWorker インスタンス名は、一定の NetWorker インス タンスから GSS EMC v1 認証を使用するユーザのアクセスを制限する場合にアクセス制御リストに入力す る必要がある値です。NetWorker インスタンス名は、データゾーンにおいて一意なものにしてください。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 493 nwinstcreate(8) -d NetWorker-instance-ID NetWorker のインストールに使用する NetWorker インスタンス ID を指定します。この ID には、 NetWorker インストールを指定します。これは、2 つの NetWorker プログラムを通信させる場合に使用 します。これは、データゾーンにおいて一意にしてください。デフォルト値が有効でないという理由がな いかぎり、NetWorker で選択される値を使用することをお勧めします。 -p private-key-file NetWorker インスタンスで使用する秘密鍵が含まれているファイルを指定します。このファイルは、PEM 形式にしてください。 -c certificate-file NetWorker インスタンスで使用する証書が含まれているファイルを指定します。この証書は、-p オプ ションで指定する秘密鍵に対応している必要があります。したがって、この証書には、秘密鍵に対応した 公開鍵を含んでいる必要があります。このファイルは、PEM 形式にしてください。-c オプションは、-p オプションを指定していない場合は、使用できません。 参照先 nsr_la(5)、 nsr_service(5) 診断 以下に、重要な終了ステータス値を示します。 494 0 プログラムは正常に終了しました。 1 出力ファイルを作成しようとするときに、使用方法などに関してエラーが発生しました。 10 コマンドライン引数に問題が発生しました。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nwrecover(8) Maintenance Procedures nwrecover(8) 製品名(A-Z) nwrecover - NetWorker グラフィカルリカバリインターフェイス 形式 nwrecover [ -s サーバ ] [ -c クライアント ] [ -x インデックスネームスペース ] [ -T ブラウズ時刻 | "l locale_date" ] [ <X-args> ] [ パス ] 機能説明 nwrecover は、X Window System のアプリケーションです。nwrecover は、NetWorker で保存したファイル で、失われたものをリカバリするために使用します。非 X11 環境を使用している場合、recover(8) では、ファイ ルをリカバリできます。 サーバの名前は、-s server 引数のようにして、指定できます。サーバを指定しない場合、nwrecover は、 nsr(8) の中にあるサーバ選択ルールを使用します。複数の NetWorker サーバにアクセスできる場合、これらの サーバは、nwrecover コマンドで選択できます。path を指定した場合、nwrecover は、指定されたパスに現在 の選択を初期化します。デフォルトの選択は、path を指定していない場合、現在の作業ディレクトリになります。 アクセス制御リスト (ACL) で保存したファイルをリカバリするには、そのファイルを所有するユーザー、または root としてログオンしている必要があります。ACL のあるファイルには、ファイルの詳細を表示したときに、モー ドビットの最後に '+' が付いています ( 例 -rw-r--r--+)。recover(8) には ACL の詳細情報が記載されている ので、必要に応じて参照してください。 失われたファイルのリカバリには、次の 3 つの基本的な手順があります。(1) NetWorker の [ リカバリ ] ウィン ドウでインデックスをブラウズして、失われたファイルを見つける。(2) リカバリするファイルのチェックボック スをオンにしファイルにマークを付ける。(3) リカバリを開始する。また、recover コマンドには、リカバリされ たファイルを再配置する ( 再配置 )、ファイルの古いバージョンを検索する ( バージョン )、ブラウズ時刻を変更 する ( ブラウズ時刻の変更 )、既存ファイルと競合するリカバリファイルの上書きまたは名前変更を行う ( 競合の 解決 ) 機能もあります。 [ リカバリ ] ウィンドウを開くと、クライアントはサーバで管理されているファイルインデックスに接続されます。 インデックス内のエントリは、すでに保存されているファイルを表し、ファイルシステムと同じように編成されて います。ファイルインデックスは、backup インデックスネームスペースに作成されます。これは、save(8) で ファイルを保存する場合です。インデックスが保管されているアーカイブプールにファイルを保存するために、 nsrarchive(8) を使用すると、ファイルインデックスは、archive インデックスネームスペースに作成されま す。nwrecover には、ブラウズされたインデックスネームスペースを変更するコマンドがあります ( アーカイブ ファイルのリカバリ )。別のファイルシステムのインデックスをブラウズするには、[ 位置 ] フィールドにパス名を 入力します。 インデックスをブラウズするには [ リカバリ ] ウィンドウに表示されるエントリのツリービューでは、ファイルお よびディレクトリをブラウズできます。マウスで、ディレクトリを開いて内容を表示できます。 ファイルにマークを付けるにはインデックスをブラウズしてファイルを見つけた後、チェックボックスをチェック してリカバリするファイルにマークを付けます。または、ファイルをハイライト表示してから [ 選択 ] メニューの [ マーク ] コマンドを使用してファイルにマークを付けることもできます。 リカバリを開始するには [ ファイル ] メニューの [ リカバリの開始 ] コマンドを選択します。[ リカバリオプション ] ダイアログボックスが表示されるので、リカバリされたファイルと既存ファイルの間に競合が発生した場合の処理 方法を指定します。競合が生じるたびにプロンプトが表示されるようにするか、すべての競合に単一の同じ解決方 法を適用するかを選択します。次に、リカバリファイルに .R という拡張子を付けて名前を変更したうえで両方の ファイルを保存する、リカバリファイルを破棄して既存のファイルを残す、または既存のファイルを上書きしてリ カバリファイルをそのファイルの唯一のコピーとして残す、のいずれかを指定します。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 495 nwrecover(8) リカバリを開始する前に、[ 再配置 ] コマンドでリカバリファイルを再配置することもできます。リカバリファイ ルを保存するために、新しいディレクトリまたは既存ディレクトリのパス名を入力します。 [ リカバリオプション ] ダイアログボックスで [OK] をクリックするとリカバリが続行され、NetWorker は自動的 にリカバリの完了に必要なメディアを判別して、メディアをマウントするようにオペレータに要求し、リカバリを実 行します。[ リカバリコマンド ] ウィンドウでは、リカバリのステータスを監視できます。 [ リカバリ ] ウィンドウには、過去のインデックスをブラウズするための 2 つのコマンドがあります。[ バージョン ] では、ファイルのすべてのバックアップ履歴が表示されます。[ ブラウズ時刻の変更 ] では、オンラインインデック スを表示する時刻を変更できます。 この nwrecover コマンドの詳細については、 『NetWorker 管理者ガイド』を参照してください。 オプション -s server 現在の NetWorker サーバを server に設定します。 -c client ブラウズ対象にする現在の NetWorker クライアントのインデックスを client に設定します。 -x インデックスネームスペース 現在のファイルのインデックスネームスペースをインデックスネームスペースに指定します。デフォルト では、backup ネームスペースが使用されます。認識されるもう 1 つのインデックスネームスペースは archive です。このフィールドでは、大文字と小文字が区別されます。 -T [ browse time | "l locale_date" ] 現在インデックスのブラウズ時刻を browse time に指定するか (nsr_getdate(3) 形式 )、または "l locale_date" を指定しない場合は locale_date 形式にします。このオプションは、change browse time ダイアログを nwrecover で使用する場合と同じです。recover(8) には、サポートされ ている locale_date 形式の詳細情報が記載されているので、必要に応じて参照してください。 <X-args> これは X-Windows アプリケーションのため、nwrecover は、nwrecover 専用の引数ではなく、一般的 な X-Windows 引数でも呼び出すことができます。たとえば、次のように -d オプションを指定すると、 nwrecover アプリケーションで使用するディスプレイを指定することができます。詳細については、 "man X" またはシステムの X-Windows のマニュアルを参照してください。 ファイル /usr/lib/X11/app-defaults/Networker nwrecover 用の X11 リソースです。 参照先 nsr_getdate(3), nsr(8), nsradmin(8), recover(8) NetWorker 管理者ガイド 496 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド nwretrieve(8) Maintenance Procedures nwretrieve(8) 製品名(A-Z) nwretrieve - NetWorker グラフィカルリトリーブインタフェース 形式 nwretrieve -s サーバ [ <X 引数 > ] 機能説明 nwretrieve は、X Window System のアプリケーションです。これは、NetWorker でアーカイブしたファイルを リトリーブするために使用します。非 X11 環境を使用している場合、nsrretrieve(8) を使用すると、ファイルを リトリーブできます。 サーバの名前は、-s server 引数のようにして、指定できます。サーバを指定しない場合、nwretrieve は、 nsr(8) の中にあるサーバ選択ルールを使用します。複数の NetWorker サーバにアクセスできる場合、これらの サーバは、nwretrieve コマンドで選択できます。 アクセス制御リスト (ACL) でアーカイブしたファイルをリトリーブするには、そのファイルを所有するユーザ、ま たはグループオペレータとしてログオンしている必要があります。詳細については、「NetWorker 管理者ガイド」 で、アーカイブおよびリトリーブに関連するファイルのアクセス許可について参照してください。 失われたファイルのリトリーブは、次の 3 つの基本手順から構成されています。(1) nwretrieve ブラウザウィン ドウで NetWorker の [ アーカイブ ] リストをブラウズする。(2) リトリーブするアーカイブを選択する。(3) リ トリーブを開始する。 リトリーブを開始するには[ファイル]メニューの[リトリーブの開始]コマンドを選択します。[リカバリオプ ション]ダイアログボックスが表示されます。ここでは、再配置先のパスを入力できるほか、既存ファイルを上書 きするかどうかを選択できます。 [リトリーブオプション]ダイアログボックスで[OK]をクリックすると、リトリーブコマンドによって選択した アーカイブのリカバリが開始され、リトリーブコマンドのダイアログにステータスが表示されます。次に、リト リーブを完了するために必要なメディアが自動的に判定され、ユーザーに対して、そのメディアをマウントしてリ トリーブを実行するように指示するメッセージが表示されます。 nwretrieve コマンドの詳細については、「NetWorker 管理者ガイド」を参照してください。 オプション -s server 現在の NetWorker サーバを server に設定します。 <X-args> これは X-Windows アプリケーションのため、nwretrieve は、nwretrieve 専用の引数ではなく、一般 的な X-Windows 引数でも呼び出すことができます。たとえば、次のように -d オプションを指定すると、 nwretrieve アプリケーションで使用するディスプレイを指定することができます。詳細については、 "man X" またはシステムの X-Windows のマニュアルを参照してください。 /usr/lib/X11/app-defaults/Networker この X11 リソースは、nwretrieve のものです。 参照先 nsr(8), nsradmin(8), nsrarchive(8), nsrretrieve(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 497 nwretrieve(8) 498 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド pathownerignore(5) Maintenance Procedures pathownerignore(5) 製品名(A-Z) pathownerignore - スケジュールセーブの際にパス所有者の規則を無視する 形式 <nsr_bin>/pathownerignore 機能説明 クラスタ環境では、NetWorker ソフトウェアは、物理クライアントに関連づけられたファイルシステムと、リソー スグループ(仮想クライアント)に管理されたファイルシステムを区別する必要があります。これらの基準は、パ ス所有者の規則と呼ばれます。この規則によって、セーブセットがどのクライアントインデックスに書き込まれる かを決定します。 仮想クライアントが所有するファイルシステムが、物理クライアントリソースのセーブセットリストで定義されて いる場合、ファイルシステムはデフォルトではスケジュールセーブ中にバックアップされません。物理クライアン トが所有するファイルシステムが、仮想クライアントリソースのセーブセットリストで定義されている場合も同様 です。どちらの場合も、ファイルシステムは除外されます。これは、NetWorker ソフトウェアが(そのファイルシ ステムを所有する)クライアントを、現在のスケジュールセーブのクライアントと一致しないと見なすためです。 NetWorker パス所有者の規則は、次の手順でチェックします。 1. NetWorker サーバで以下のコマンドを実行します。 # savegrp -p -c client_name 2. client_name が所有するファイルシステムを確認します。この手順は、通常のクラスタのインストール セットアップの一部です。手順については、 「EMC NetWorker インストール ガイド」を参照してください。 不適切に設定されたセーブセットの有無を確認するために、verbose オプションセットで検証テストを行います。 コマンドの出力により、セーブセットの保存先のクライアントインデックスが示されます。 例: # savegrp -pv -c client_name group_name NetWorker のデフォルトのパス所有者の規則を無視するには、<nsr_bin>/pathownerignore ファイルを作成 します。このファイルにより、NetWorker ソフトウェアは該当するファイルシステムをバックアップしますが、 ファイルシステムは正しい所有者のインデックスに保存されます。<nsr_bin>/pathownerignore ファイルの作 成は推奨事項ではありませんが、特殊な状況で必要になる場合があります。<nsr_bin>/pathownerignore ファ イルは、デフォルトのパス所有者の規則に対し、優先設定されません。そのため、スケジュールセーブ中にファイ ルシステムをバックアップする場合、パス所有者の規則は無視されます。 参照先 save(8)、 savegrp(8)、 savefs(8) 注記 パス所有者の規則を上書きして、セーブセットをデフォルトの所有者以外のインデックスに書き込むには、"save -c client_name " コマンドを実行する必要があります。詳細については、save(8) を参照してください。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 499 pathownerignore(5) 500 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド pmode(8) Maintenance Procedures pmode(8) 製品名(A-Z) pmode - モードセンスデータを印刷する 形式 pmode [ -f ファイル名 ] 機能説明 pmode プログラムは、msense(8) プログラムによるデータ出力を解析して、英語で印刷します(16 進数の数値を 伴う C 形式の変数)。 オプション -f filename 入力を指定します。何も指定がなければ、標準入力とみなされます。 使用例 出力例は以下のようになります。 viper# msense -a 0.0.0 -p 0x03 | pmode Mode Header: mdl=35 mtype=0x0 dparm=0x10 bdlen=8 Block Desc[0]: dens=0x0 nblks=3933040 blklen=512 Fixed Page, code 0x03 (Format Device): tracks_per_zone: 0xf alt_sectors_per_zone: 0x22 alt_tracks_per_zone: 0x0 alt_tracks_per_vol: 0x0 sectors_per_track: 0x5e data_bytes_per_sect: 0x200 interleave: 0x1 track_skew_factor: 0x8 cylinder_skew_factor: 0x11 SSEC: 0x0 HSEC: 0x1 RMB: 0x0 SURF: 0x0 参照先 msense(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 501 pmode(8) 502 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド preclntsave(8) Maintenance Procedures preclntsave(8) 製品名(A-Z) preclntsave - NetWorker savepnpc の前処理コマンドを実行する子プロセス 形式 preclntsave -s server-cclient-ggroup [-D debuglevel] 機能説明 preclntsave は、/nsr/tmp/group ロックできない場合、プリプロセスコマンドが実行されたことを示すステー タス 0 で終了します。ロックできると、preclntsave は /nsr/res/group.res ファイルで指定されたすべての プリプロセスコマンドを呼び出してから、pstclntsave プロセスを起動してステータス 0 で終了します。/nsr/ tmp/group preclntsave により取得)は、pstclntsave に渡されます。 注記:これは、savepnpc プログラムによってのみ起動されます。ユーザーが使用するものではありません。 オプション -s server 制御サーバを指定します。 -c client プリプロセスコマンドが実行されるクライアントの名前。 -g group 実行するグループ名を指定します。 -D debuglevel デバッグの場合、デバッグレベルは 1、2、または 3 になります。 FILES /nsr/tmp/group.lck preclntsave がアクションを実行する前には、必ずこのファイルをロックする必要があります。ロック はプロセスが終了するまで保持されます。ファイルが存在しない場合は、作成されます。このファイルが 削除されることはありません。 /nsr/tmp/group.tmp Preclntsave は、このファイルをロックしようとします。失敗すると、コマンドはステータス 0 で終了 します。成功すると、プリプロセスコマンドを実行します。ロックに成功した場合、preclntsave は pstclntsave コマンドを実行してロックを渡します。ファイルが存在しない場合は、作成されます。こ のコマンドは、ロックファイルを削除しません。 /nsr/res/group.re このコマンドが実際に実行するプリプロセスコマンドが入っているファイル。 /nsr/res/group.res.lck このフラグファイルは /nsr/res/group.res が開かれる前に作成されてロックされます。このファイル が削除されることはありません。 参照先 savepnpc(8)、 pstclntsave(8)、 save(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 503 preclntsave(8) 504 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド pstclntsave(8) Maintenance Procedures pstclntsave(8) 製品名(A-Z) pstclntsave - NetWorker savepnpc の後処理コマンドを実行する preclntsave の子プロセス 形式 pstclntsave -s サーバ -c クライアント -g グループ [-p ポーリング間隔 ] [-t タイムアウト ] [-D デバッグ レベル ] 機能説明 pstclntsave プロセスは、「ポーリング間隔」で指定した秒数おきにサーバの GROUP リソースの STATUS および WORKLIST 属性をチェックし、グループが実行中かどうか、またクライアントが WORKLIST に含まれているかどう かを確認します。pstclntsave が中止された、タイムアウト状態が発生した、グループの STATUS が実行中では ない、またはクライアントがもう WORKLIST に含まれていないといういずれかの条件が発生すると、pstclntsave は /nsr/res/group/nsr/tmp/group/nsr/logs/savepnpc.log 注記:これは、preclntsave プログラムによってのみ起動されます。ユーザーが使用するものではありません。 オプション -s server 制御サーバを指定します。 -c client プリプロセスコマンドが実行されるクライアントの名前。 -g group 実行するグループ名を指定します。 -p ポーリング間隔 サーバをポーリングする頻度(秒単位)を指定します。 -t タイムアウト 後処理コマンドを開始する nsr_getdate() 形式の文字列内のタイムアウト条件。これは、/nsr/res/group -D debuglevel デバッグの場合、デバッグレベルは 1、2、または 3 になります。 ファイル /nsr/tmp/group このファイルは存在する必要があります。起動後すぐに pstclntsave はこのファイルをロックします。 ほとんどの場合、pstclntsave は終了前にこのファイルを削除します。 /nsr/tmp/group ほとんどの場合、pstclntsave は終了前にこのファイルをロックしようとします。ロックされると、/ nsr/tmp/group/nsr/tmp/group このファイルが削除されることはありません。 /nsr/res/group このコマンドが実行する実際の後処理コマンドが入っているファイル。 /nsr/res/group.res.lck このフラグファイルは /nsr/res/group.res が開かれる前に作成されてロックされます。このファイル が削除されることはありません。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 505 pstclntsave(8) /nsr/logs/savepnpc.log このコマンドがステータスを記録するファイル。 参照先 preclntsave(8)、 savepnpc(8)、 save(8) 506 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド read_a_block(8) Maintenance Procedures read_a_block(8) 製品名(A-Z) read_a_block - テープから 32KB ブロックを読み込みます。 形式 read_a_block -f デバイス [ -v ] 機能説明 The read_a_block プログラムは、テストテープから 32KB のブロックを読み込みます。 オペランド -f オプション -v デバイス テープがマウントされているデバイスを指定します。 プログラムを冗長モードで実行します。このオプションは、プログラムで使用される CDI ライブラリの バージョン番号を出力します。 使用例 ドライブステータス情報を含むサンプル出力 : % read_a_block -f /dev/rmt/3cbn read はバッファフル 564f4c31 を返します(10 進数で 1448037425) 参照先 libcdi(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 507 read_a_block(8) 508 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド recover(8) Maintenance Procedures recover(8) 製品名(A-Z) recover - NetWorker ファイルのブラウズとリカバリを行います。 形式 recover [-f] [-n] [-q] [-u] [-i {nNyYrR}] [-d destination] [-c client] [-x index-namespace] [-t date | "l locale_date"] [-s server] [-J storage-node] [-p pass-phrase] [ dir] recover [-f] [-n] [-u] [-q] [-i {nNyYrR}] [-I input file] [-d destination] [-c client] [-x index-namespace] [-t date | "l locale_date"] [-s server] [-J storage-node] [-p pass-phrase] -a path... recover [-f] [-n] [-u] [-q] [-i {nNyYrR}] [-d destination] -s server [-J storage-node]-S ssid[/cloneid] [-S ssid[/cloneid]]...[ path]... recover [-f] [-q] -i {NYR} -R recover-target [-c client] [-d destination] [-x index-namespace] [-t date | "l locale_date"] [-s server] [-J storage-node] [-p pass-phrase] [ dir] recover [-f] [-n] [-q] [-i {nNyYrR}] [-t date | "l locale_date"] [-s server] [-J storage-node] [-p pass-phrase] [-N system save set] 機能説明 recover は、保存されたファイルインデックスをブラウズし、NetWorker システムから選択したファイルをリカ バリします。save(8) でファイルを保存する場合に、ファイルインデックスは、backup インデックスネームス ペースに作成されます。インデックス保管アーカイブプールにファイルを保存するために、nsrarchive(8) を使 用すると、ファイルインデックスは、archive インデックスネームスペースに作成されます。対話形式モードの場 合(デフォルト) 、UNIX ファイルシステムに似たインデックスのビューが表示されます。インデックスを移動して、 ファイルまたはディレクトリ全体を選択し、リカバリします。自動モードの場合、 (-a オプション) 、コマンドライン で指定したファイルは、ブラウズなしで直ちにリカバリされます。セーブセットのリカバリモードの場合、(-S オ プション)、指定したセーブセットは、NetWorker のファイルインデックスをブラウズしないで、直接リトリーブ されます。セーブセットのリカバリモードは、root 以外のユーザは使用できません。 recover を使用する場合に -S オプションをリカバリ時に使用しない場合、root ユーザーはどのファイルでもリ カバリできます。この段落で説明する残りの権限チェックの制限は、root 以外のユーザーに適用されます。アクセ ス制御リスト(ACL)がないファイルについては、通常、UNIX モードビットによって、リカバリするファイルを読 み込むことができます。ACL があるファイルについては、所有者または root のみがリカバリすることができます。 save(8) コマンドでパス引数を使用する場合で、パスのいずれかのディレクトリがシンボリックリンクのとき、シン ボリックリンクのターゲットパスを指定するには、-a オプションを使用して、ファイルをリカバリする必要があり ます。パス中のシンボリックリンクを指定して、ファイルをリカバリするときに、-a オプションを使用 すると、 "<path> not in index" メッセージが表示されます。あるいは -S オプションを使用すると、これらのファイル をリカバリできます。 同時リカバリは、複数の -S オプションを使用して複数のセーブセットを指定するか、同時に複数の recover コマン ドを実行することで、高度なファイルタイプデバイス (adv_file) から実行できます。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 509 recover(8) オプション -a 対話形式ブラウズなしの自動ファイルリカバリを指定します。path には、リカバリ対象の 1 つ以上のファ イルまたはディレクトリを指定します。シンボリックリンクのリンク先はリカバリされませんが、リンク ファイルはリカバリされます。マウントポイントのリンク先もリカバリされません。ただし、直前に save(8) で '-x' オプションを使用した場合を除きます。 -S ssid[/cloneid] セーブセットのリカバリモードを指定します。使用できるのは root ユーザだけです。このモードは、 NetWorker ファイルのインデックスエントリを使用せずに、高速バッチファイルリカバリを実行するため に使用されます。セーブセット ID は、バックアップセーブセットまたはアーカイブセーブセットのど ち らのものでも構いません。ssid には、リカバリ対象のセーブセットのセーブセット ID を指定します。1 つのセーブセットに複数のクローンインスタンスがある場合、cloneid を指定すると、リカバリ元にする 特定のクローンインスタンスを選択することもできます。path に引数を指定しない場合、セーブセットの 内容全体がリカバリされます。1 つ以上の path を指定すると、実際にリカバリするディレクトリとファイ ルを制限できます。また path が指定されている場合、セーブセットに存在する各パス名の始まりが、 path のいずれかと一致する必要があります。シェルの場合と同様の、‘*’, ‘?’, ‘[...]’ のようなメ タ文字を使用したファイル名のマッチングは行われません。したがって、path にスラッシュ (‘/’) で終 わる引数を使用すると、その引数に完全一致するディレクトリだけがリカバリされます ( 例、path に / etc/fs/ を使用 (/etc/fs ではない ) した場合、/etc/fsck といったディレクトリはリカバリされません )。 -d destination リカバリされるファイルの再配置先ディレクトリを指定します。このオプションは、relocate コマンドを 対話形式モードで使用する場合と同じです ( 使用方法を参照 )。相対パスは、現在の作業ディレクトリを基 準にして解釈されます。 -s server 使用する NetWorker サーバを指定します。 -J storage-node リカバリでストレージノードとして使用するホストを指定します(nsr_storage_node(5) を参照して ください)。 -c client client は、ファイルを保存したマシンの名前です。他のクライアントが保存したディレクトリをブラウ ズするとき、パス名は、そのファイルを保存したクライアントのファイルツリーに反映されます。デフォ ルトでは、save および recover には、ファイルシステムテーブルのクライアント名を指定します。この オプションが必要になるのは、-L オプションを save コマンドで使用する場合です。このオプションは、 -S ssid オプション(セーブセットリカバリモード)と使用することはできません。 -x index-namespace 指定したファイルインデックスネームスペースでファイルのブラウズとリカバリを行います。デフォルト では、backup ネームスペースが使用されます。認識されるもう 1 つのインデックスネームスペースは archive です。このフィールドでは、大文字と小文字が区別されます。 -p pass-phrase バックアップされているファイルを、次のディレクティブを使用してリカバリするときに使用するパスフ レーズを指定します。aes デフォルトでは、現在のデータゾーンの暗号鍵だけでなく、デフォルトのパス フレーズから生成された鍵も試されます。このオプションを使用すると、デフォルトおよびデータゾーン のパスフレーズ鍵が使用できない場合に、パスフレーズから暗号鍵が生成されて試されます。このオプ ションは、何回でも指定できます。 510 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド recover(8) -t [ 日付 | "l ロケール日付 " ] 指定した「日付」のファイルを表示またはリカバリします。date は、nsr_getdate(3) 形式、または locale_date 形式("l locale_date" と指定する場合)にできます。locale_date 形式では、先頭 と最後の引用符、および "l" の後のブランクスペースが必要です。このオプションを使用することは、対 話モードで changetime [-l] コマンドに date または locale_date を指定する場合と同様です(使用 方法を参照してください)。このオプションは、-S ssid オプション(セーブセットリカバリモード)と 使用することはできません。 たとえば、-t date には、nsr_getdate (3) 形式で日付 / 時刻を指定します。-t "l <locale_date>" には、 locale 形式で日付 / 時刻を指定します。 changetime にはサポートされている locale_date 形式の詳細情報が記載されているので、必要に応じ て参照してください。 -q 冗長出力をオフにします。recover コマンドは、通常は冗長出力で実行されます。 -f 名前の重複がある場合、強制的にリカバリファイルを既存ファイルに上書きします。これは、-iY を指定 した場合と同じです。 -n リカバリするときに、ファイルまたはディレクトリの書き込みまたは作成を行いません。 -i {nNyYrR} 既存のファイルをリカバリする場合、最初のデフォルトの上書き応答を指定します。1 文字だけ指定でき ます。これは、uasm -i オプションをリカバリモードで使用する場合と同じです。詳細については、 uasm(8) man ページを参照してください。ディレクティッドリカバリ (-R オプションを参照 ) では、 'N'、'Y'、'R' が有効な値になります。 -I input file リカバリ対象のパスをコマンドラインから取得し、リカバリ対象のパスを指定されたファイルから読み取 ります。パスは 1 行に 1 つずつ指定する必要があります。コマンドラインにパスが指定されていない場合、 ファイルに指定されているパスだけがリカバリされます。-a オプションとともに使用されます。 -R recover-target リカバリを行うリモートマシンの名前を指定します。これは -c オプションとともに使用し、別のクライアン トのインデックスのブラウズを指定します。-R オプションを使用している場合、既存のファイルをリカバ リしているときにリカバリ対象に指示を出すために、-f または -i オプションも指定する必要があります。 ディレクティッドリカバリでは、'N'、'Y'、と 'R' 値だけが -i オプションとともに使用できます。ま た、-a オプションは、-R オプションとともに使用することはできません。 -N system save set 次のシステムセーブセットをリカバリする場合に使用します。SYSTEM DB、SYSTEM FILES、または SYSTEM STATE(Windows の場合 )。 -u リカバリ時にエラーが発生するとリカバリを停止します。通常、リカバリではエラーを警告として扱い、 要求された残りのファイルをリカバリし続けようとします。ただし、このオプションを使用していると、 最初のエラーでリカバリが停止されます。このオプションは、ディレクティッドリカバリでは有効ではあ りません。 使用方法 対話形式モードでリカバリを使用している場合、特定の時刻のファイルシステムのイメージが表示されます。シェ ルに類似したコマンドを使用すると、表示方法を変更したり、ファイルシステムを移動することができます。リカ バリ対象のファイルを選択したり、実際に recover コマンドを実行することができます。 以下のコマンドは、ファイルシステムのビューを操作し、リカバリするファイルのリストを作成します。name 引数を とるコマンドでは、パターンマッチング文字を使用できます。パターンマッチング文字および正規表現の形式は、 UNIX シェル sh(1) の場合と同じです。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 511 recover(8) ls [ options ] [ name ... ] ] 指定されたファイルとディレクトリについての情報を一覧表示します。name 引数を指定しない場合、ls は、現在のディレクトリの内容を一覧表示します。name を指定している場合で、name がディレクトリの ときは、この内容が表示されます。name がファイルの場合、このファイルが表示されます。現在のディレ クトリは、‘.’(ピリオド)で表されます。このコマンドのオプションは、UNIX コマンドの ls(1) のオ プションに対応しています recover コマンド固有の -S オプションを使用すると、ソート ( -t オプション ) で使用する時刻および出力 ( -l オプション ) の時刻を最終更新時刻の代わりに保存時刻に選択すること ができます。リカバリリストに追加されているファイルは、前に次の記号が付いています。ACL を備えた ファイルは、ファイルの詳細を表示するときに、モードビットの後に ‘+’(-rw-r--r--+)が付いています。 lf [ name ... ] は ls -F と同じです。ディレクトリの最後には `/’、シンボリックリンクの最後には ‘@’、ソケットの 最後には ‘=’、FIFO 特殊ファイルの最後には ‘|’、が付き、実行ファイルの最後には次の記号が付きます。 ll [ name ... ] は ls -lgsF と同じです。ファイルおよびディレクトリの一覧を長い形式で生成します。このコマンド は、シンボリックリンクの値を検索するのに使用します。 cd [ directory ] 現在の作業ディレクトリを [ directory ] に変更します。デフォルトのディレクトリは recover が実 行されたディレクトリです。directory が単なるシンボリックリンクである場合は、cd がシンボリック リンクの後に続きます。ただし、directory が、パスの終わり以外のどこかにシンボリックリンクを含む 場合、cd コマンドの実行は失敗します。そのときは、cd コマンドをパスのコンポーネントごとに一実行 してください。 pwd 現在の作業ディレクトリの絶対パス名を出力します。 add [ name ... ] 現在のディレクトリ、または指定したファイルやディレクトリをリカバリリストに追加します。ディレク トリを指定すると、ディレクトリとその下にあるファイルが、リカバリリストに追加されます。シンボ リックリンクのリンク先はリカバリされませんが、リンクファイルはリカバリされます。マウントポイントの リンク先もリカバリされません。ただし、直前に save(8) で '-x' オプションを使用した場合を除きます。 debug [ level ] デバッグのオン / オフを切り替えます。レベルは数値で指定します。レベルが 0 の場合、デバッグはオフ です。デバッグレベルを上げると、recover コマンドで出力されるメッセージ数が増えます。デフォルト では、デバッグはオフです。 delete [ name ... ] ] 現在のディレクトリ、または指定したファイルやディレクトリをリカバリリストから削除します。ディレ クトリを指定すると、そのディレクトリとその下にあるすべてのファイルがリストから削除されます。 ディレクトリから多くのファイルをリカバリする最もよい方法は、リカバリリストにディレクトリを追加 して、不要なファイルを削除することです。 dir [ /w ] [ filename... ] このコマンドは "ll" コマンドに似ていますが、次の点が違います。dir コマンドは、DOS コマンドプロン プトの "dir" コマンドで使用される表示形式を使用します。また、このコマンドでは、リカバリ対象とし て選択したファイルに + が付けられることはありません。/w オプションとともに使用すると、ファイル名 またはディレクトリ名だけが表示されます。 list [ -l ] | [ -c ] リカバリリストのファイルを表示します。引数を指定しないと、リカバリリストは、1 行に 1 つずつフル パス名が並んだリストとして表示され、その後にリカバリされるファイルの総数が表示されます。-c 引数 は、リカバリ対象のファイルの合計数を出力します。-l 引数は、ll コマンドで -dS オプションを指定し たときと同じ形式でファイルを出力します。 512 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド recover(8) ボリューム 現在のリカバリリストにあるファイルセットのリカバリに必要なボリュームのリストを出力します。すべ てのボリュームがニアライン ( ニアラインボリュームとは、マウントされていなくても利用可能なボ リューム ) の場合、このコマンドでは、必要なすべてのボリュームがニアラインであると認識されます。 すべてのボリュームがオンライン ( 利用可能であってマウントされているボリューム ) である場合、また は一部のボリュームがオンラインで、一部のボリュームがニアラインである場合、このコマンドでは、す べてのボリュームがオンラインと認識されます。ニアラインとオンラインのどちらのボリュームも手動に よる操作は必要ありません。 recover NetWorker サーバのリカバリリストのすべてのファイルをリカバリします。完了後、リカバリリストは空 になります。 verbose ‘‘verbose’’ オプションの状況を切り替えます。冗長モードがオンの場合、recover は、リカバリした ファイルの情報を表示します。verbose モードがオフの場合、recover は、問題が発生した情報をだけを 出力します。デフォルトでは、verbose モードはオンになっています。 force 名前が重複する場合、リカバリファイルで既存ファイルを上書きします。 noforce これは、force オプションを取り消します。'noforce' モードの場合、リカバリ中のファイルと既存 ファイルの間で名前の重複が検出されると、プロンプトが表示されます。プロンプトが表示されるごとに、 'y'、'Y'、'n'、'N'、'r'、'R' の 6 つの選択肢が提示されます。既存ファイルを上書きするには、 'y' を選択します。ファイル名を自動生成される名前に変更する場合には、'r' を選択します。'n' を選 択すると、リカバリされたファイルが廃棄されます。大文字を選択すると、以降に重複が検出されたとき に、プロンプトを表示せずに同じアクションを実行します。したがって、'Y' を選択すると、既存のすべ ての重複ファイルを書き換えます。'N' は、リカバリされたファイルと重複するファイルをすべて廃棄し ます。'R' は、リカバリされたファイルを重複するファイルの名前を自動的に変更します ( すでに rename 接尾辞で終わるファイル名が外部 ASM に存在する場合は除く )。 relocate [ directory ] リカバリの保存先を directory に変更します。directory を指定しない場合、保存先ディレクトリを指 定するよう求められます。相対パスは、recovery プログラムでは、現在の作業ディレクトリを基準にし て解釈されます。リカバリされたファイルはこのディレクトリに置かれます。このディレクトリは、必要 に応じて作成されます。複数のディレクトリのファイルをリカバリする場合、リカバリ対象のすべての ファイルは、共通の最初の親を基準にした相対パスのディレクトリに配置されます。たとえば、/usr/ include/sys/errno.h および /usr/include/stdio.h をリカバリする場合で、保存先ディレクトリを /tmp に設定したとき、この 2 つのファイルに共通する最初の親は include になるので、リカバリ対象の ファイルの名前は /tmp/sys/errno.h および /tmp/stdio.h になります。 destination リカバリするファイルのリカバリ先を出力します。 exit 直ちに recover プログラムを終了します。 help 使用可能なコマンドの要約を表示します。 ? help と同じです。 exit 直ちに recover プログラムを終了します。リカバリリストのファイルは、リカバリされません。 changetime [ time | -l locale_date [time] ] さまざまな状況におけるファイルシステムの時刻を表示します。time を指定しない場合、「現在の」時刻 が表示され、「新しい」時刻の指定を求めるプロンプトが表示されます。新しい時刻を nsr_getdate(3) 形式(デフォルト)で指定するか、-l を指定する場合は <locale date [time]> 形式で指定します。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 513 recover(8) たとえば、changetime <date> の場合 は、日付 / 時刻を nsr_getdate (3) 形式で指定し、 changetime -l <locale date [time]> の場合は、日付 / 時刻を locale 形式で指定します。 [time] の指定は任意です。 この nsr_getdate 形式は大変柔軟です。March 17, 1997 のような絶対日付や last Tuesday のような 相対日付も使用できます。絶対日付は、MM/DD[/YY] と Month DD[, YYYY] の 2 つの形式を使用できま す。また、時刻も絶対時刻と相対時刻のいずれかで指定できます。絶対時刻は HH[[:MM][:SS]] [am|pm] [time zone] の形式で表されます。絶対時刻は HH[[:MM][:SS]] [am|pm] [time zone] の形式です。 たとえば、12:30 am、14:21、10 pm PST などのように指定できます。現在時刻は、相対日付の指定され ていない部分を計算するときに使用されます(例 :「2 日前」は、2 日前の現在時刻と計算されます) 。また、 絶対日付で時刻が指定されていない場合、その日の終わりが指定されたと見なされます(たとえば、7 月 2 日は 7 月 2 日の 11:59:59 PM を表します) 。デフォルトでは、現在には現時時刻が使用されています。 過去におけるファイルシステムのイメージ解決は save が実行された頻度、NetWorker ファイルインデッ クスの情報履歴の内容によって異なります。 UNIX の場合、<locale date [time]> は、リカバリの "dir" と "ls -l" コマンド(時刻の指定は任 意)と、ロケールの場合の date +%c (1) コマンドでの日付 / 時刻形式の表示でサポートされています。 ただし、date +%c (1) コマンドでの locale date/time 形式を除き、オプションの time 形式は、指 定されている場合には 24 時間形式で使用できます。 指定されたロケール日付 / 時刻は、C ライブラリ関数の strptime (3C) によって解析されます。した がって、ロケール日付 / 時刻の入力のサポートは、プラットフォームでの C ライブラリ関数 strptime の 実装によって制限される場合があります。 サポートされている locale date [time] 形式は、次のとおりです。 <locale_abbreviated_month> dd [yyyy [HH:MM[:SS]]] <locale_abbreviated_month> は、recover コマンドの "ls -l" で表示されるロ ケールの月の略称です。dd は 2 桁の日付で(ロケールの "day" 記号なし)です。yyyy は、任意の年でデフォルトでは現在の年になります。HH:MM[:SS] は、24 時間形式の任 意の時刻で、指定のないデフォルトの場合は 23:59:59 になりますが、指定する場合は 時刻と分の両方が必要になります。 <date_of_dir_in_recover> [HH:MM[:SS]] <date_of_dir_in_recover> は、recover コマンドでの "dir" の locale date 形 式です。HH:MM[:SS] は、24 時間形式における任意の時刻で、指定がない場合のデフォ ルトは 23:59:59 になり、指定する場合は時間と分の両方が必要になります。 英語以外のロケールの場合の date +%c (1) コマンド形式 UNIX の "date +%c" (1) コマンドのロケールの日付 / 時刻形式 たとえば、English (United States) ロケールの場合、2006 年 7 月 11 日 [13:24:30] について、次の ロケールの日付 / 時刻の入力を指定できます。 07/11/06 recover コマンドの "dir" 形式 ( 時刻はデフォルトで 23:59:59) 07/11/06 13:24:30 recover コマンドの "dir" 形式 514 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド recover(8) Jul 11 2006 13:24:30 recover コマンドの "ls -l" 形式 Windows の場合、<locale date [time]> は、リカバリの "dir" または "ls -l" コマンドでの日付 / 時刻形式の表示でサポートされています。 <locale date> は、ユーザロケールで mm-dd-yyyy、 dd-mm-yyyy、 または yyyy-mm-dd で指定し、リカバリの "dir" コマンドに表示されているように、 ユーザロケールのデフォルトの日付セパレータを使用して指定する必要があります。 [time] の指定は任意ですが、指定する場合は、時間と分が必要になります。 time は、指定しない場合、または入力したロケール時刻 ( 形式または値 ) にエラーがあ る場合、デフォルトで 23:59:59 ( 日の終わり ) になります。 サポートされているロケール時刻の形式は、次のとおりです。 HH:MM[:SS] 24 時間形式ユーザロケールが 24 時間形式の場合、またはロケールの AM/PM 指定文字を 指定しない場合 <locale AM|PM string> hh:MM[:SS] プレフィックスとしてロケールの AM/PM 指定文字が付いた 12 時間形式ユーザロケールお よびシステムロケールが同じ 12 時間ロケールにある場合 hh:MM[:SS] <locale AM|PM string> AM/PM 指定文字がサフィックスとして付いた 12 時間形式ユーザロケールが 12 時間形式 で、システムロケールがユーザロケールと同じ場合 hh:MM[:SS]<a|p> 'a' (AM) または 'p'(PM) が付いた 12 時間形式ユーザロケールが 12 時間形式で、シス テムロケールがユーザロケールと違う場合 たとえば、English(United States)ロケールの場合、システムロケールがユーザーロケールと同じ なので、日付 / 時刻は 12 時間形式で AM/PM 指定文字がサフィックスとして付けられます。次のロケール 日付 / 時刻の入力を、2006 年 4 月 05 日 [13:24:30] について指定できます。 04/05/2006 04/05/2006 13:24:30 04/05/2006 1:24:30 PM 時刻を指定していない最初の例は、23:59:59 になります。 versions [ name ] 現在のディレクトリのすべてのインスタンスについては、name を指定していない場合、または指定した ファイルやディレクトリがない場合、NetWorker ファイルインデックスで見つかったものは一覧表示され ます。それぞれのインスタンスには、3 行のデータが表示されます。1 行目には ll の出力結果と同様の情 報が表示されます。2 行目には、インスタンスの保存時刻が表示されます。3 行目には、このインスタンス EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 515 recover(8) のリカバリ元のテープが表示されます。適切に changetime コマンドを使用すると、エントリをリカバリ リストに追加できます。ls、lf、および ll と同様に、リカバリリストに追加されたファイルの前には次 の記号が付けられます。 SEE ALSO ls(1)、 date(1)、 nsr_getdate(3)、 strptime(3C)、 nsr_service(5)、 nsr_device(5)、 nsr(8)、 nsrd(8)、 nsrindexd(8)、 nwrecover(8)、 save(8) 診断 リカバリは、使用可能なオプションを示す ''usage'' メッセージを出力し、無効なオプション文字を示します。 サーバからのメッセージ : 失敗したセーブセットには他のクローンが存在しています。 複数のクローンがあるセーブセットに対する要求が失敗しました。それぞれの試行で、サーバは自動的に 異なるクローンを選択します。リカバリされるファイルがある場合、サーバに対してリカバリリクエスト が自動的に再送信されます。 パス name machine:export-point にあります。 指定されたパス名がネットワークファイルサーバからマウントされ、指定されたファイルサーバのイン デックスを使用してリカバリが実行されることを通知する情報メッセージです。machine が NetWorker クライアントではない場合、-c オプションが必要になります。 machine のオンラインファイルインデックスをブラウズします NetWorker クライアントのインデックスが、別のマシンで実行されている対話形式モードのリカバリでブ ラウズされていることを示す情報メッセージです。 server を client のサーバとして使用します クライアントのインデックスにどの NetWorker サーバが選択されたか通知する情報メッセージです。 server とのセッションを回復できません このメッセージは、明示されたシステム上の NetWorker サーバへ接続する際に、問題が発生したことを 意味します。 エラー : name がクライアントリストにありません このメッセージは、recover コマンドを実行するクライアントが、サーバのクライアントリストにないこ とを示しています。nsr_service(5) に詳細が記載されているので、必要に応じて参照してください。 path: パーミッションが拒否されました root ではなく、また、ファイルの読み取り権限がないため、name ファイルはリカバリできません。 path: アクセス拒否 (ACL あり ) root ではなく、ファイルに ACL(アクセス制御リスト)があり、ファイルの所有者ではないため、name ファイルはリカバリできません。 516 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド recoverpsm(8) Maintenance Procedures recoverpsm(8) 製品名(A-Z) recoverpsm - NetWorker Management Console データベースを NetWorker の長期ストレージからリカバリ します。 形式 recoverpsm [ -s server ] [ -c client-name ] [ -d destination ] [ -p pass-phrase ] [ -t time ] [ -S NetWorker 管理コンソールデータベースサーバ ] [ -hfO ] 機能説明 recoverpsm は、NetWorker Management Console データベースの内容を NetWorker サーバからリカバリし ます。NetWorker Management Console データベースがリカバリされた後で、NetWorker Management Console データベース資格証明ファイル(gstd_db.conf)が自動的にリカバリされます。GST サービスを停止し てから、recoverpsm を使用する必要があります。 シェルの LD_LIBRARY_PATH 環境変数または同等の環境変数で、recoverpsm の起動元にするものには、< 製品イン ストールディレクトリ >/sybasa/lib64(Solaris/AIX/HP-UX の場合) 、または < 製品インストールディレクトリ > /sybasa/lib(Linux の場合)をコンポーネントの 1 つとして含める必要があります。NetWorker 管理コンソール が、Solaris のデフォルトの /opt/LGTOnmc ディレクトリにインストールされていない場合は、< 製品インストール ディレクトリ >/bin を LD_LIBRARY_PATH に追加する必要があります。 recoverpsm は、最後のバックアップ以降にデータベースディレクトリが変更されていないことを前提とします。 この前提が満たされていない場合は、-O オプションを使用してデータベース資格情報ファイルのリカバリをスキッ プし、後で NetWorker の recover (1m) コマンドを使用してこのファイルをリカバリします。 オプション -c client-name client-name には、データベースを保存したホストの名前を指定します。詳細については、 recover(1m) を参照してください。 -d destination "destination" には、データベースのリカバリ先にするディレクトリを指定します。 -f 名前の重複がある場合、強制的にリカバリファイルを既存ファイルに上書きします。 -h recoverpsm バイナリの使用方法を表示します。 -O データベース資格情報ファイルのリカバリを省略する場合にこのオプションを使用します。これは、(たと えば NetWorker 管理コンソールを別のマシンに移動中であるなどの理由で)最終のバックアップ以降に データベースディレクトリの場所が変更された場合などに使用します。この場合、recoverpsm が正常に 終了した後で、リカバリコマンドを使用して資格情報ファイルのリカバリを行います。 -p pass-phrase バックアップされているファイルを、aes ディレクティブを使用してリカバリするときに使用するパスフ レーズを指定します。詳細については、recover(1m) を参照してください。 -S NMC データベースサーバ "NMC database server" には、NMC データベースサーバの名前を指定します。名前は、"gst_on_<host name>" 形式(host name は、NetWorker 管理コンソールサーバが稼働しているマシンの短い名前)にする 必要があります。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 517 recoverpsm(8) -s server "server" に NetWorker サーバを指定します。 -t 時刻指定した日付でデータベースをリカバリします(nsr_getdate(3) 形式)。 終了ステータス recoverpsm は、エラーが発生した場合はゼロ以外の終了コードを返し、成功した場合はゼロの終了コードを返し て終了します。 参照先 518 recover(1m), savepsm(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド relem(8) Maintenance Procedures relem(8) 製品名(A-Z) relem - エレメントステータスを読み取ります。 形式 relem [ -a b.t.l ] [ -fvtb ] [ -m {0|1|2} ] [ -r eladdr.nel ] [ -l ] 機能説明 relem プログラムは、エレメントステータスの読み取りコマンドをすべてのチェンジャに送信するか、または (-a オプション ) を指定した場合は、指定したデバイスに送信します。 単純なオプション -a b.t.l 特定の SCSI アドレス番号を選択します。ここで、b は論理 SCSI バス、t は SCSI ターゲット、l はその ターゲットの SCSI 論理ユニット番号 (LUN) です。libscsi(8) を参照してください。 -f フル出力 ( やや冗長 ) を生成します。 -v 非常に冗長な出力を生成します。 -t 存在すればボリュームタグを出力します。 -b 返されたエレメントステータスのデータを解釈しないで、16 進コードでダンプします。 -l 自動検出を実行すると、システムにあるすべての SCSI アダプタについて LUN を完全に検索します。この引 数はすべてのシステムで使用できますが、HP-UX システムでは無効です。HP-UX システム上で使用可能な デバイスをスキャンする場合、アクセス可能なデバイスが常にすべて表示されるので、-l オプションでは、 効果が得られません。他のすべてのシステムでは、SCSI デバイスのチェックは、LUN0 から開始します。 空の LUN が検出されると、指定したターゲット ID の検索は終了します。-l オプションを使用すると、シ ステム内にあるすべての SCSI バスのターゲット ID の LUN がジュークボックスに対して検査されます。こ れには、非常に長い時間がかかることがあるので、必要な場合にだけ実行してください。たとえば、Fibre Channel アダプタは、126 個のターゲット ID をサポートすることができ、各ターゲット ID には 80 以上 の LUN があります。この単一アダプタの LUN をすべて検査するには 10 分以上かかることがあります。 方法オプション -m 0 1 つの呼び出しですべてのエレメントのステータスデータを取得します。 -m 1 エレメントタイプごとにエレメントステータスのデータを取得します ( すべてのドライブエレメントが直 ちに読み込まれ、次にすべてのスロットエレメントが読み込まれるなど )。 -m 2 エレメントデータをエレメントごとに取得します(デフォルトの方法)。 SCSI 使用では、エレメントデータの取得に前述のどの方法も使用できます。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 519 relem(8) 注記:一部のチェンジャには、エレメントデータの取得に欠陥があります。たとえば、あるチェンジャは、特定の タイプのすべてのエレメントについては(-m 1 の方法を使用して)正確に報告しますが、すべてのエレメントを同 時に要求されると(-m 2 の方法を使用)ゼロしか返しません。 範囲オプション -r eladdr.nel は、アドレス範囲を読み取る場合に使用します。eladdr は、開始エレメントの開始 10 進 数アドレス ( 特定のチェンジャの番号づけ規則における ) で、nel は、ステータスの読み取り対象のエレ メントの番号です。changers を使用すると、チェンジャで使用するアドレスを取得できます。 参照先 520 libscsi(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド resource(5) Maintenance Procedures resource(5) 製品名(A-Z) resource descriptors - RAP リソースファイル形式 形式 resource ::= attribute list < 空白行 > attribute list ::= 属性 [ ; 属性 ]* 属性 ::= 名 [ : 値 [ , 値 ]* ] name, value ::= <printable string> 機能説明 ファイルにサフィックスを付けた場合、一般的な形式を使用してリソースを記述します。一般に、リソースとは、 システム管理者が管理する対象(デバイス、バックアップスケジュール、ファイルシステムなど)またはユーザー が検索する対象を指します。リソースを記述する情報をエンコードしたものをリソース記述子と呼びます。リソー ス記述ファイルは、リソース管理プラットフォーム (RAP) を使用するアプリケーションおよびサービスによって使 用されますが、通常のテキストエディタで表示することもできます。 各リソース記述子は、属性のリストで構成されており、空白行で終了しています。属性リスト内の各属性は、名前 とオプションの値のリストで構成されます。属性名と属性値はコロン (:) で区切られており、各属性値はコンマ (,) で区切られており、各属性はセミコロン (;) で区切られています。行がコンマで終了している場合は、バック スラッシュ文字 (\) と同様に、次の行に続くことを意味します。バックスラッシュ文字を単一の文字 ( コンマ、セ ミコロン、二重引用符、バックスラッシュなど ) の特殊な意味を終了させるために使用したり、文字列を引用符で 囲んで使用することもできます。ポンド記号 (#) で開始されている行はコメント行であると判断され、無視されま す。リソース属性リストの最後は、空白行でマークされます。 属性の名前および値には、印刷可能なあらゆる文字を含めることができます。大文字と小文字の違いは無視されま す。また、行の両端の余分なスペースは無視されます。ただし、名前と値の間に含まれる余分なスペースは無視さ れません。例 : Name: testing 1 2; は、次の属性 name: Testing 1 2; と一致しますが、次の属性とは一致しません。 Name: testing 1 2; 使用例 次の例では、2 つのリソースが含まれています。1 番目のリソースには、次の 8 つの属性があります。type、name、 server、schedule、directive、group、save set、および remoteaccess。group 属性には、2 つの値 marketing と sales があります。remote access 属性に値はありません。2 番目の例には、コロンを含むため に引用符を必要とする属性が含まれています。 type: name: server: schedule: directive: group: save set: remote access: type: name: autostart: start time: NSR client; venus; mars; Default; custom; marketing, sales; /, /usr; ; NSR group; engineering servers; Enabled; "3:33"; EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 521 resource(5) 各リソースには、次の特殊属性があります。type type 属性には、リソースに含める他の属性を指定します。たと えば、printer タイプのリソースには、属性 paper size を含めることができますが、NFS filesystem タイプ のリソースにおいては、この属性は意味はありません。type 属性では大文字と小文字が区別され、説明のとおりに 入力する必要があります。たとえば、type "NSR group" は、"nsr group" とは異なります。 name 属性は、リソースが表すオブジェクトの記述名です。上記の例では、2 番目のリソース名は engineering servers であり、これは同時に保存するマシンのグループを記述しています。 administrator 属性は、リソースの変更パーミッションを所有するユーザのリストです。新しいリソースを作成す る場合、この属性はサーバリソースから継承されます。新規リソースの作成や旧リソースの削除のパーミッションの 割り当て先にするユーザは、サーバリソース内の管理者が指定します。 resource identifier は、RAP システムによって内部で設定および使用されます。この属性によって、各リソー スは一意に識別されます。また、この属性は属性の場合と同様に出力されることがありますが、その保管方法は異 なります。新しいリソースを作成するとき、resource identifier 属性はオフにしておく必要があります。これ によって、システムはこのリソースを新規に作成されたものであると判断し、新規の識別子を割り当てます。 タイプ 一定のタイプである属性を定義するための特殊リソースがあります。これらのリソースを、リソースタイプ記述子 と呼びます。タイプ記述子の構文は、他のリソースの構文と同じです。ただし、これらの構文は、type という値を 持つ type 属性と、記述対象のタイプを値に持つ type name 属性を持ちます。たとえば、タイプ NFS filesystem のリソースタイプ記述子は、次のようになります。 type:type; type name:NFS filesystem リソースタイプ記述子は内部で使用されるので、通常はファイル内に保管されることや、管理者によって表示され ることはありません。リソースタイプ記述子に含まれる他の属性には、それぞれ 3 つ以上の値が含まれています。 1 番目の値は基本タイプを指定し、2 番目の値はフラグのリスト ( スペースで区切られています ) を指定し、3 番目 の値はオンラインヘルプ用の文字列で、以降の文字列はデフォルト値です。このタイプの情報は、ユーザインター フェイスの操作性を向上する目的で、システム管理ツールによって使用されます。 ファイル *.res リソース記述子を含むファイルです。 参照先 522 nsradmin(1m) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド save(8) Maintenance Procedures save(8) 製品名(A-Z) save - NetWorker でファイルを長期ストレージにセーブします。 savepnpc - NetWorker でファイルを長期ストレージにセーブし、NetWorker クライアント上で前処理および後 処理コマンドを実行します。 形式 save [ [ [ [ [ [ -BEiKLnquSVvx ] [ -s サーバ ] [ -J ストレージノード ] -c クライアント名 ] [ -N 名前 ] [ -e 有効期限 ] -f ディレクティブファイル ] [ -o セーブオペレーション ] [ -b プール ] [ -F ファイル ] -I 入力ファイル ] [ -g グループ ] [ -l レベル ] [ -t 日付 ] -m マスカレード ] [ -w ブラウズ時刻 ] [ -y リテンション時間 ] -W 幅 ] [ パス ... ] savepnpc -s サーバ -g グループ [ -BEiKLnquSVvx ] [ -J ストレージノード ] [ -c クライアント名 ] [ -N 名前 ] [ -e 有効期限 ] [ -f ディレクティブファイル ] [ -b プール ] [ -F ファイル ] [ -I 入力ファイル ] [ -l レベル ] [ -t 日付 ] [ -m マスカレード ] [ -w ブラウズ時刻 ] [ -y リテンション時間 ] [ -W 幅 ] [ パス ... ] 機能説明 save ディレクトリやファイルシステム全体など、ファイルを NetWorker サーバに保存します(nsr(8) を参照) 。保 存の進行状況は、Java ベースの NetWorker ManagementConsole プログラム、または他のタイプの端末の場合は curses(3X) ベースの nsrwatch(8) プログラムを使用して監視できます。 このコマンドを使用する場合、コマンドのモードが、次の箇所での説明に従って適切に設定されていると、root 権 限を保持できます。nsr(8) path 引数をコマンドラインで指定しない場合、またはこの引数を -I オプションと使用しない場合、現在のディレ クトリが保存されます。save では、ディレクトリ ( 含まれるすべてのファイルおよびサブディレクトリを含む ) が保存されますが、マウントポイントがクロスされたり、シンボリックリンクのリンク先が保存されることはあり ません。保存対象のパスがネットワークファイルサーバからマウントされている場合、save は、リモートマシンか ら save を実行するか、-L オプションを使うように指示します。 コマンドラインでパス引数を指定する場合に、指定したパスのディレクトリの 1 つがシンボリックリンクであると きは、シンボリックリンクファイルではなく、シンボリックリンクのターゲットパスが保存されます。したがって、 recover(8) コマンドまたは nwrecover(8) プログラムを使用してファイルをリカバリするときは、シンボリッ クリンクのターゲットパスを指定する必要があります。 各ディレクトリにあるディレクティブファイル ( nsr(5) を参照 ) は、デフォルトで読み込まれますが、このディレク ティブファイルには、特定ファイルの保存方法 ( 圧縮やスキップなど ) を指定した特殊な指示が記述されています。これ らのディレクティブファイルは、'.nsr' と指定するか (UNIX の場合 )、'nsr.dir' と指定します (Windows の場合 )。 サブディレクトリ構造内にある各ファイルで、path 引数で指定するものは、NetWorker アーカイブストリームでカプ セル化されます。このデータストリームは、NetWorker サーバにある受信プロセス ( 参照 nsrd(8)) に送られると、 データが処理され、ストリームのファイルごとにオンラインインデックスにエントリが追加され (nsrindexd(8) を参 照 )、データは、最終的に長期ストレージメディアに保存されます (nsrmmd(8) を参照 )。デフォルトでは、これらの オンラインインデックスのエントリは、"backup" インデックスネームスペースに保存されます。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 523 save(8) メディアの取り扱いの詳細については、次の箇所を参照してください。nsrmm(8) および nsr_device(5) savepnpc は save と同じコマンドオプションで構成されていますが、実行するためには「-g グループ」が必要で す。このコマンドでは、実際の保存の実行に加えて、前処理コマンドと後処理コマンドが指定されていればそれら も実行します。NetWorker クライアントの最初のセーブセットを実際に保存する前に、savepnpc は前処理コマン ドを実行し(/nsr/res/<grpname>.res ファイルに前処理コマンドが設定されている場合) 、クライアントの最 後のセーブセットの保存が完了した時点で後処理コマンドを実行します(設定されている場合) 。単一のセーブグ ループに複数のクライアントをセットアップして、クライアントごとに異なる前処理および後処理コマンドを実行 することができます。<grpname>.res ファイルはクライアントマシンに存在し、そのホスト内で一意です。前処 理コマンドの実行に失敗すると、savepnpc は自動的に中断します。すべての処理結果は、クライアント上の / nsr/logs/savepnpc.log ファイルに記録されます。ユーザーはタイムアウト条件を設定することで、すべての セーブセットのバックアップが完了する前に、特定のタイミングで後処理コマンドを実行できます。このタイムア ウト属性は、/nsr/res/<grpname>.res ファイルに存在します。タイムアウトは、nsr_getdate() で認識でき るように二重引用符で囲んだ形式で設定する必要があります(nsr_getdate(3) を参照)。また、/nsr/res/ <grpname>.res に abort precmd with group 属性があります。これは「Yes」または「No」に設定できます。 「Yes」に設定した場合、特定のセーブグループが中断されると precmd が終了します。「No」に設定すると、セー ブグループセッションが異常終了した後でも、precmd は最後まで実行されます。 /nsr/res/< グループ名 >.res ファイルの記述例は、次のとおりです。 type:savepnpc; precmd:/bin/true; pstcmd:/bin/true, "/bin/sleep 5"; timeout:"12:00pm"; abort precmd with group:No; precmd フィールドは手動で変更して、最初のセーブセットの開始時に実行するコマンドを必要な数だけ含めるこ とができます。pstcmd には、最終セーブセットの終了時に実行する必要のある任意のコマンドを含めることがで きます。後処理コマンドは、最終セーブセットの保存終了後か、またはタイムアウトで指定したタイミングのいず れか早い方で実行されます。Windows Networker Clients 上では、シェルを "cmd.exe" に設定し、シェルフ ラグを "/c" に設定しないと、precmd と postcmd が実行できないことに注意してください。これにより OS は、 コマンドを実行した後に、すべての開いているファイル記述子およびその他のリソースを適時に閉じます。また、 precmd と pstcmd の両方については、すべての Networker クライアント上において、コマンドの実行が完了し てから出力先 (stdout および stderr) をその他のファイルに変更してファイルディスクリプタが開かないように するのが最良の方法です。 Windows クライアントの場合の precmd と pstcmd の例を次に示します。 precmd: cmd.exe /c start_pre_cmd > pre_result.txt 2>&1 pstcmd: cmd.exe /c start_post_cmd > post_result.txt 2>&1 オプション -b pool 保存用の特定の宛先プールを指定します。 -c client-name セーブセッションを開始するためのクライアント名を指定します。このオプションは、複数のネットワー クインタフェースと複数のホスト名を持つクライアントで役立ちます。クライアント名を使用すると、複 数のネットワークインタフェースを持つ 1 つの物理クライアントに、複数のインデックスデータベースを 作成できます。 これによって、使用するネットワークインタフェースが指定されることはありません。これは、クライアン トリソースの server network interface 属性で指定されます(nsr_client(5) を参照)。また、こ のオプションは、手動での保存を実行する際や、スケジュールセーブのためにデフォルト以外の backup コマンドを指定する際に、クラスタ上で使用することもできます。こパス所有者の規則についての詳細は、 pathownerignore(5) を参照してください。 524 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド save(8) -e expiration 保存データの有効期限が切れる日付を(nsr_getdate(3) 形式)で設定します。セーブセットは、明示的 な有効期限がある場合、期限切れになるまでブラウズは可能ですが、再利用はできません。このように、 明示的な有効期限はクライアントポリシーで指定された既存のブラウズ時刻とリテンション時間を上書き し、ブラウズ時刻とリテンション時間は有効期限に変更されます。"-e exp_time" オプションは、"-w browse_time" または "-y reten_time" とともに使用することはできません。デフォルトでは、明示 的な有効期限は使用されません。クライアントの最長のブラウズポリシーと最長のリテンションポリシー が使用されます。 -f dirfile プロトタイプのデフォルトディレクティブの読み取り元のファイル(nsr(5) を参照)です。-「ディレク ティブファイル」に "-" を指定すると、デフォルトディレクティブは標準入力から読み取られます。 -o save_operations "KEYWORD:TOKEN=STATE[;KEYWORD:TOKEN=STATE;...]" 形式のセーブオペレーション。Windows 2003 で VSS 保存を構成するには、以下の形式を使用します。例 : "vss:*=off" VSS を停止させる。 "vss:Microsoft Exchange Writer=off" このライタを無効にする。 "vss:C:=off" ドライブの VSS を無効にする。 スケジュールバックアップ時に savegrp プログラムによって以下の形式が指定されます。これらの形式を手動で指 定することはサポートされていません。 名称変更されたディレクトリのバックアップは、以下の形式になります。 "RENAMED_DIRECTORIES:index_lookup=on" 名称変更されたディレクトリのバックアップのサポートを有効化します。save プログラムは、クライアン トファイルインデックスを照合し、ディレクトリが名称変更されているかどうかを判断します。ディレク トリが名称変更されている場合は、ディレクトリ内のすべてのファイルとサブディレクトリがバックアッ プされます。 "RENAMED_DIRECTORIES:index_lookup=off" 名称変更されたディレクトリのバックアップを無効化します。 非 ASCII セーブセット名のバックアップ。 非 ASCII 名の形式、および名称変更されたディレクトリのサポートを有効化または無効化する方法の詳細について は、nsr_client(5) および「管理ガイド」を参照してください。 -g group このオプションは、savegrp(8) および savefs(8) で、セーブのグループ (nsr_client(5) および nsr_group(5) を参照 ) を指定する場合に使用され、NetWorker サーバでは特定のメディアプールを選 択するために使用されます。 -i 保存対象のサブディレクトリ構造にある .nsr(UNIX) または nsr.dir (Windows) ディレクティブファ イルを無視します。 -J storage-node-name バックアップでストレージノードとして使用するホストを指定します(nsr_storage_node(5) を参照し てください)。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 525 save(8) -l level 保存のレベル。このオプションは、savegrp(8) および savefs(8) で、スケジュールセーブの特定レベ ルを指定し、メディアデータベースに格納するために使用します。手動セーブコマンドではこのオプション は無視されます。save では、スケジュールセーブ時にファイルをバックアップする必要があるかどうかを 判断するために、レベル情報ではなく -t オプションのパラメータが代わりに使われます。 -m masquerade サマリ行の先頭に付けるタグを指定します。このオプションは、savegrp(8) および savefs(8) で、 savegrp のサマリ通知を補助するために使用します。savepnpc(8) は、このタグを使用して、savegrp の作業リストでのクライアントオペレーションを指定することもできます。この作業リストは、 pstclntsave(8) によって後処理が開始される前に完了している必要があります。 -n 保存の非実行。保存によって生成されるデータ量を推算しますが、実際の保存は実行しません。 -q サイレントモードです。サマリ情報とエラーメッセージだけを表示します。 -s server NetWorker サーバとして使用するマシンを指定します。 -t date (nsr_getdate(3) 形式 ) で、この日付までに更新されているファイルを保存対象にします。このオプ ションは、savegrp(8) および savefs(8) で使用します。メディアデータベースを参照し、セーブセッ トの前回の保存およびスケジュールセーブのレベルに基づいて適切な時刻値を決定することによって、ス ケジュールセーブを実行します。 Windows の場合、ファイルの修正 / 変更時刻は、そのファイルの[Last Written time]、 [Creation time]、[Archive file]属性を参照します。これらをすべて使用して、ファイルのバックアップが必要 かどうかが決定されます。一部の古いファイルシステムでは、NSR_AVOID_ARCHIVE 環境変数を("no" 以外の値に)設定していない限り、正確なファイル作成時刻が記録されない場合があるため、[Archive file] 属性が設定されている場合は、そのファイルは常にバックアップされます。 -u エラー発生時に保存を停止します。save プログラムは、エラーを単なる警告として処理し、バックアップ に含まれる残りのファイルの保存を継続します。このオプションを設定すると、エラー発生時に save が 終了し、セーブが中断されます。通常、このオプションの使用はお勧めしませんが、ファイルのグループを 完全なセットとしてバックアップする必要がある場合は、役立ちます。 -v 冗長モードです。save プログラムは、処理の進行に伴って save の詳細情報を提供します。 -y retention 保存データを再利用可能にする日付 (nsr_getdate(3) 形式 ) を指定します。特殊値 forever は、期限 切れにならないボリューム ( アーカイブボリュームなど ) を使用する必要があることを示します。デフォ ルトでは、サーバが、有効なリテンションポリシーに基づいてセーブセットの日付を決定します。このオ プションでは、保存のたびごとに、既存のポリシーを上書きすることができます。 -w browse_time セーブセットのブラウズが可能な期限の日付(nsr_getdate(3) 形式)を設定します。デフォルトでは、 セーブセットに対するブラウズの日付を、サーバが決定します。この決定は、有効なブラウズポリシーに基 づいて行われます。このオプションでは、保存のたびごとに、既存のポリシーを上書きすることができます。 -x マウントポイントをクロスします。このオプションは手動セーブコマンドにしか使用できません。-x オプ ションに ( セーブセット ) パスを付けて指定すると、このパスで示されたマウントポイントがクロスされ、 マウントされたファイルシステム内にあるファイルがバックアップされます。-x オプションを指定しない と、そのパスのローカルファイルとディレクトリだけがバックアップされます。 マウントポイント ( またはその下のファイル / サブディレクトリパス ) を、手動セーブコマンドの場合に バックアップする ( ローカル ) パスとして指定する場合は、このオプションは無効となり無視されます。 その場合は、一般的に -L オプションが必要になります。 526 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド save(8) たとえば、/tmp_mnt/pumbaa が pumbaa:/space のマウントポイントの場合は、次の 3 つのコマンドは -x オプションの指定により別々の働きをします。 save -x /tmp_mnt マウントポイントをたどり、/tmp_mnt のローカルファイルとディレクトリを、とともに バックアップする。/tmp_mnt/pumbaa のファイルとディレクトリ save /tmp_mnt マウントポイントをクロスせず、/tmp_mnt のローカルファイルとディレクトリだけを バックアップする。 save [-x] /tmp_mnt/pumbaa[/...] マウントポイントを ( セーブセット ) パスとして指定すると、「-x」オプションは無視さ れ、エラーメッセージが表示されて、大半のプラットフォームには「-L」オプションが必 要であることが示される。 Windows の場合、マウントポイントは、同じマシン上のマウントボリュームの代替パスを参照していま す。たとえば、H:\tmp_mnt\d_drive は、ローカルボリューム ( ドライブ ) D: のマウントポイントと して定義できます。 -B ルート (''/'') から呼び出しポイントまでのすべての接続ディレクトリ情報を、強制的に保存します。 -E 保存を実行せずに、保存によって生成されるデータのサイズを推算します。この推算値は inode 報から生 成され、データの読み込みは 1 回に制限されることに注意してください。 -F file ファイルのファイル変更日付よりも後に変更されたファイルのみ保存します。 Windows の場合、 「ファイル」の変更時刻の詳細については、-t (Reg.) オプションを参照してください。 -I input_file 保存先のパスをコマンドラインから取得し、指定されたファイルから保存先のパスを読み込みます。パス は 1 行に 1 つずつ指定する必要があります。コマンドラインにパスを指定していない場合、ファイルに指 定されているパスに保存されます。 -K 接続ディレクトリのインデックスエントリが構築されません。 -L ローカルです。ファイルがネットワークファイルサーバのものであっても、保存は NetWorker のローカ ルクライアントから実行します。これらのファイルをリカバリするには、recover(8) で、-c client 引数を指定して実行します。client には、次のことを実行した NetWorker クライアントの名前を指定し ます。save -LL バックアップをローカルバックアップとして処理したうえで、完了出力の末尾に「complete savetime=number」という形式の行を追加します (number は、このバックアップで作成されたセーブ セットの保存時刻です )。このオプションは、自動クローン作成を行うときに savegrp(8) コマンドで使 用します。 -N name セーブセットのシンボリック名です。デフォルトでは、path 引数の共通接頭部がセーブセット名として使用 されます。SYSTEM セーブセット (SYSTEM STATE、SYSTEM FILES、および SYSTEM DB) のいずれかを保 存する際に、-N オプションを使う場合、パスを指定し、そのパスが -N オプションで割り当てた名前の値 に一致している必要があります。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 527 save(8) -S セーブセットのリカバリだけを可能にします。これによって、インデックスエントリを作成せずに保存が 実行されます。したがって、セーブセットのブラウズはできませんが、セーブセットのリカバリをデータ のリカバリに使用することはできます。 -V OFC メカニズムに対して、ソースボリュームの特定時刻のコピーを作成することを禁止します。 (NT NetWorker サーバとの互換性の確保用 )。 -W width サマリ情報の出力をフォーマットするときに使用する幅です。width の有効値は、1 ∼ 10000 の整数値で す。指定した幅が小さすぎてサマリが収まらない場合、必要に応じてサイレントに大きな値に調整されま す。指定した width が必要最小値より大きい場合、適切な幅になるようにサマリにスペースが挿入されま す。-W 引数を指定しない場合で、固定幅を使用しないときは、サマリは、必要な最小幅に展開されます。 参照先 curses(3X)、 nsr_getdate(3)、 nsr(5)、 nsr(8)、nsr_client(5)、 nsr_device(5)、 nsr_group(5)、 nsr_service(5)、 nsrd(8)、 nsrim(8)、 nsrindexd(8)、 nsrmm(8)、 nsrmmd(8)、 nsrwatch(8)、 recover(8)、 savefs(8)、 savegrp(8)、 pathownerignore(5) 診断 終了コード: 0 正常終了。これは、セーブセットがサーバ上に正しく作成されたことを示します。個々のファイルのバッ クアップの失敗についてのエラーメッセージは警告であり、これによって異常終了することはありません。 <>0 異常終了。セーブセットが、サーバ上に正しく作成されませんでした。 メッセージ : host: saveset level=level, size time count files. このメッセージ ( クライアントホスト名、セーブセット名、レベル、セーブセットの合計サイズ、経過時 間、ファイルカウントが表示される ) が出力されるのは、save が savegrp(8) によって実行されて、異 常終了する場合です。 host: filename: warning この形式のメッセージは、個々のファイルをバックアップするときに発生した障害に関する警告です。通 常、これらのメッセージが表示されても、save が失敗することはないため、これらのメッセージは「セー ブグループ完了」メッセージの「完了」セクションにある save の出力の部分に表示されます。 path: File index could not be obtained due to <reason>. このディレクトリの内容は正常にバックアップされていない可能性があります。 名称変更されたディレクトリのサポートが有効化されているパスでオンラインファイルインデックスレ コードの取得中にエラーが発生しました。nsrck(8) を実行し、クライアントリソースの「Backup renamed directories」属性をオフにしてください(nsr_client(5) を参照)。それでも問題が解決 しない場合は、グループを再実行してください。 528 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド savefs(8) Maintenance Procedures savefs(8) 製品名(A-Z) savefs - NetWorker サーバにファイルシステムをセーブします。 形式 savefs [ オプション ] ファイルシステム savefs -p [ オプション ] [ ファイルシステム ... ] [ -BEFnpqRv ] [ -s サーバ ] [ -N 名前 ] [ -g グループ ] [ -c クライアント ] [ -l レベル | -C スケジュール ] [ -e 有効期限 ] [ -w ブラウズ ] [ -y リテンション ] [ -f ファイル名 ] [ -o セーブオペレーション ] [ -W 幅 ] [ -t 日付 ] 機能説明 The savefs コマンドは、ファイルシステムを(save(8) を使用して)NetWorker サーバに保存します。マウン トポイントはクロスされず、シンボリックリンクのリンク先は処理の対象にはなりません。 注記:savefs を直接実行することは、お勧めしません。savegrp(8) を使用してください。 レベルベースのシステム (dump(8) に類似 ) は、前回のセーブ以後に更新されたファイルだけをセーブする場合に 使用します。このセーブには、( 部分セーブ ) も含まれます。 NetWorker ローカルクライアントの nsr_schedule(5) は、検査され、現在の日付に適したセーブレベルが決定 されます。 保存されるファイルのセットは、前回の保存を実行した時期と保存のレベルだけでなく、ファイルシステムの処理 中に発生するデフォルトのディレクティブの影響 (nsr_directive(5) を参照 )、および各種のディレクティブ ファイル (nsr(5) を参照 ) によって決まります。 ファイルシステムプローブ savefs コマンドは、クライアントのファイルシステムおよび最近のセーブ時刻を調べるためにも使用できます。 プローブの実行時に、savefs は、データをセーブする代わりに、クライアントのファイルシステムのレイアウトを 記述するマシン解析可能なレポートを生成します。-p プローブオプションとともに使用する場合、NetWorker ローカルクライアントの nsr_client(5) リソースが検査され、save set 属性に記述されているファイルシステ ムがプローブされます ( コマンドラインにファイルシステムが表示されない場合 )。セーブセットリストがキー ワード All から構成されている場合、/etc/fstab ファイル (Solaris では /etc/vfstab、SCO では /etc/ mnttab、AIX ではカーネルテーブル ) が検査され、セーブ対象にするファイルシステムが決定され、マウントされ ているローカルのファイルシステムのみが保存されます。 Sun Solaris Online DiskSuite および HP-UX Logical Volume Manager の論理ボリュームは、独立した ディスクとして処理されることに注意してください。このアプローチによって、各ボリュームが独自のセッション 内でセーブされ、十分な並列性が確保されます。 NSR client リソースが明示的にセーブセットをリストする場合は、次の 2 つの理由から注意してください。1 番 目の理由として、新しいファイルシステムを追加し、そのファイルシステムをセーブする必要がある場合は、この リストを手動で更新する必要があります。2 番目の理由として、savefs は、パスの終わりで、またはマウントポイン トで停止します。同じファイルシステムの 2 つのセーブセットを記述した場合で、一方のセーブセットが他方のサ ブディレクトリになっていると、このサブディレクトリは 2 回保存されます。 Filesystem 引数を指定すると、保存するファイルシステムを、指定したファイルシステムだけに制限することが できますが、指定したファイルシステムは、クライアントの Save Set リストに登録されている必要があります (-F オプションを参照 )。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 529 savefs(8) クラスタ環境で NetWorker の動作をテストする場合、プローブも役に立ちます。この設定では、共有ファイルシ ステムの所有権を決定する必要があります。また冗長オプション設定でプローブを実行することにより、デフォル トの所有者規則を検査できます。パス所有者規則の詳細については、pathownerignore(5) を参照してください。 オプション -B root (''/'') から呼び出しポイントまでのすべての接続ディレクトリ情報を、強制的に保存します。こ のオプションは、savegrp(8) で使用します。たとえば、サーバのブートストラップ情報を保存する場合 などです。 -c client ファイルシステムの保存が必要なクライアントの名前です。クラスタ環境では、物理ホストがホスト名の ほか、この物理ホスト内に存在するすべての仮想ホスト (" 論理ホスト " とも呼ばれる ) のホスト名も表 すことができるため、このオプションが特に重要です。このオプションを使用しない場合は、物理ホスト のホスト名がデフォルトで使用されます。仮想ホストに属するファイルシステムを保存する必要がある場 合、このオプションは必須です。 -C schedule スケジュールの名前 (nsr_schedule(5) を参照 ) で、セーブレベルを自動的に判別する場合に使用しま す。このオプションを指定しない場合、savefs は、指定したファイルシステムの NSR クライアントリ ソースによって指定されたスケジュール名を使用します。 -e expiration (nsr_getdate(3) 形式 ) で、保存データの有効期限にする日付を指定します。セーブセットに明示的な 有効期限がある場合、有効期限までは、セーブセットはブラウズが可能ですが、再利用はできません。期 限切れになり、ブラウズ時刻を過ぎると、セーブセットはブラウズ不可能な状態になります。期限切れに なり、リテンション時間を過ぎると、セーブセットは再利用可能になります。特殊値 forever は、期限切 れにならないボリューム ( アーカイブボリュームなど ) を使用する必要があることを示します。デフォル トでは、明示的な有効期限は使用されていません。 -w browse (nsr_getdate(3) 形式 ) で、このセーブセットのブラウズを不可能にする日付を設定します。デフォル トでは、セーブセットに対するブラウズの日付をサーバが決定します。この決定は、有効なブラウズポリ シーに基づいて行われます。このオプションでは、保存のたびごとに、既存のポリシーを上書きすること ができます。 -y retention (nsr_getdate(3) 形式 ) で、保存データを再利用可能にする日付を設定します。デフォルトでは、サー バが、有効なリテンションポリシーに基づいてセーブセットの日付を決定します。 -E 推算。データをセーブする前に、保存対象となるファイルシステムツリーをブラウズし、生成されるデー タのサイズを正確に算出します。このフラグを使用しない場合、予想されるサイズは 0 です。このフラグ の処理には、各ファイルシステムに含まれるファイルの数に応じて、より長い時間が必要になります。こ れは、保存が開始される前にディレクトリ全体がブラウズされ、ディレクトリのセーブ時に再びディレク トリ全体がブラウズされるにもかかわらず、ファイルデータは最後にディスクから読み込まれるためです。 多くの場合、このフラグによって生じるオーバーヘッドは小さいため、使用する意義は十分にあります。 -f filename アプリケーション特定モジュール (ASM) がディレクティブを取得する場合の取得元のファイル (nsr(5) を 参照 )。デフォルトでは、これらは、NSR directive リソースから取得されます。このリソースは、 directive 属性で指定します。この属性は、各クライアントの NSR client リソースにあります。 (nsr_directive(5) を参照 )。 -F 530 これは、ファイルシステムの場合と同様に各引数を保存します。これは、fstab(5) または nsr_client(5) に指定されていない場合でも構いません。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド savefs(8) -g group クライアントのスコープを特定のグループに限定します。このオプションを指定しない場合、このクライ アントの NSR クライアントリソースのすべてのインスタンスからのセーブセットが、グループと無関係に使 用されます。この値は、save(8) にも渡されるので、これによって特定のメディアプールが選択されます。 -l level 各クライアントで実行するセーブレベル(nsr_schedule(5) を参照)。 -n セーブの非実行。生成されるデータ量を正確に推算します (-E を参照 ) が、データは保存しません。 -N name このセーブセットを識別するためのシンボリック名です。デフォルトでは、1 番目の filesystem 引数が 使用されます。 -p ファイルシステムの名前、実行されるセーブのレベル、および日付(この日付以降に変更されたファイル がセーブされます)のリストを表示しますが、セーブは実行しません。この情報は、/etc/fstab ファイ ル ( または別のオペレーティングシステム固有ファイルの場合は、上記の説明を参照 ) および次のコマン ドの実行によって取得されます。nsr_schedule(5) -q サイレントモードです。サマリ情報およびエラーメッセージのみ表示します。 -qq 完全サイレントモードです。エラーメッセージのみ表示します。 -R savefs が、単に「成功」または「失敗」メッセージを表示することで、成功または失敗を報告します。 これは、savegrp(8) において、savefs が実行されている場合に使用します。 -s server NetWorker サーバとして使用するマシンを指定します。参照先 nsr(8) を参照して、サーバが指定されて いない場合に、NetWorker がどのようなアルゴリズムでサーバを選択するかについて調べてください。 -t date (nsr_getdate(3) 形式 ) で、スケジュールレベルの計算の基準日にする日付を指定します。指定しない 場合は、現在の日付が使用されます。 -o save_operations KEYWORD:TOKEN=STATE 形式のセーブオペレーション。これは、Windows 2003 で VSS 保存を構成する ために使用します。例 : "vss:*=off" VSS を停止させる。 "vss:Microsoft Exchange Writer=off" このライタを無効にする。 "vss:C:=off" ドライブの VSS を無効にする。 詳細は、「管理ガイド」を参照してください。 -v 冗長モードです。デバッグスタイルの出力が大量に行われます。このオプションは、savegrp(8) でも使 用します。これは、クライアントの savefs が複数のバージョンをサポートしているかどうかについて調 べる場合です。 -W width サマリ情報の出力をフォーマットするときに使用する幅です。デフォルトの幅は 80 です。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 531 savefs(8) リソースタイプ NSR client これらのリソースは、クライアントのセーブセット、デフォルトのスケジュール、およびそれらのセーブ 時に使用されるディレクティブを指定します。 NSR directive このタイプのリソースは、directive 属性で指定します。この属性は、各 NSR client リソースにあり ます。このディレクティブは、関連付けられた以下のリソースで指定されたセーブセットに対して使用さ れます。NSR client リソース NSR schedule このタイプのリソースは、 schedule 属性で指定します。この属性は、各 NSR client リソースにあり ます。このスケジュールは、関連付けられた以下のリソースで指定されたセーブセットに対して使用され ます。NSR client リソース ファイル /etc/fstab ここで All を save set 属性で指定した場合 ( この属性は NSR client リソース用 )、ローカルファイ ルシステムのリストは、このファイルから取得されます。 /etc/vfstab Solaris 専用です。他のオペレーティングシステムの /etc/fstab と同じです。 /etc/mnttab SCO 専用です。他のオペレーティングシステムの /etc/fstab と同じです。 参照先 nsr_getdate(3)、 fstab(5)、 mnttab(F)(SCO のみ)、 vfstab(5)(Solaris のみ)、 nsr(5)、 nsr_service(5)、nsr_schedule(5)、 dump(8)、 nsr(8)、 nsrd(8)、nsrindexd(8)、 nsrmmd(8)、 recover(8)、 save(8)、savegrp(8)、 pathownerignore(5) 診断 終了コード: 0 正常終了。 255 異常終了。 532 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド savegrp(8) Maintenance Procedures savegrp(8) 製品名(A-Z) savegrp - ファイルシステムをセーブする NetWorker クライアントのグループを起動します。 形式 savegrp [ オプション ] [ -R | -G ] [ グルー プ 名 ] [ -EIOFXmnpv ] [ -l レベル | -C スケジュール ] [ -N 並列処理 ] [ -e 有効期限 ] [ -w ブラウズ ] [ -y リテンション ] [ -t 日付 ] [ -r 再試行回数 ] [ -P プリンタ ] [ -W 幅 ] [ -b バックアップするスナップショット ] [ -c クライアント [ -c クライアント ... ] ] 機能説明 savegrp コマンドは、ファイルシステムのセーブプロセス全体において NetWorker クライアントのグループを実 行します (save(8) を使用 )。NetWorker グループを指定することにより、クライアントのグループを選択しま す (nsr_group(5) を参照 )。グループから個々のクライアントを選択するには、1 つ以上の -c オプションを使用 します。グループ名を指定しない場合、NetWorker グループ Default が使用されます。NetWorker グループを 指定した場合は、自らが関係するグループが nsr_client(5) リソースによって、group 属性において指定されて いるクライアントがセーブされます。明示的なクライアントリストを指定した場合、savegrp によって、指定され たグループに関係するクライアントがバックアップされます。savegrp コマンドは、新しく保存されたデータのク ローンを作成しますが、これは適切な属性を「NSR グループ」リソースで指定した場合です ( 下記を参照 )。 savegrp コマンドは、通常は nsrd(8) によって自動的に実行されます。これは、各グループの nsr_group(5) で指定されます。 savegrp コマンドは、nsrjobd(8) への接続をセットアップして、save(8) ジョブの実行をリクエストします。こ のジョブは、nsr_client(5) リソースの「セーブセット」属性にリストされている各ファイルシステムの各クライ アントにあります。クライアントで、All のセーブセットを指定した場合、savegrp は、保存するファイルシステ ムのリストをクライアントからリクエストします ( これをプローブオペレーションと呼びます )。プローブでは、 ll をリストに展開します。これは、クライアントマシンにローカルで自動的にマウントされている (NFS マウント ポイントと手動でマウントされているファイルシステムは一般に無視されます ) ファイルシステムを検索すること によって行います。セーブ対象のファイルシステムを決定する処理は、オペレーティングシステムによって異なり ます。プローブオペレーションの詳細については、savefs(8) を参照してください。クライアントがセーブする ファイルシステムを確認するには、savegrp のプレビューを実行します。savegrp -c クライアント -p( クライ アントが Default グループに存在しているとの前提 ) セーブされる各ファイルシステムをセーブセットと呼びます。 NDMP クライアントの場合、savegrp では、backup コマンドが実行されます。nsrndmp_save(8) は、 NetWorker サーバ上のクライアントリソースで指定します。nsrndmp_save のコマンドラインオプションに、-I hostname を指定すると、savegrp によって、nsrndmp_save(8) コマンドが、指定の hostname に対して実行 されます。nsrndmp_save のオプションおよび詳細については、nsrndmp_save(8) を参照してください。 savegrp コマンドは、すべてのセーブジョブを直ちにクライアントのキューに入れることで複数のクライアントを ビジー状態にします。これらのジョブは、nsrjobd(8) で管理されます。 並列処理属性は、nsr_service(5) リソースにあります。これは、同時に実行可能なセーブセットの最大数です。 このパラメータを変更した場合、その変更はセーブセットの完了時に有効になります - 値を減らすと、実行中のア クティブなセーブセットの数がその値より小さくなるまで、新しいセーブセットは開始されなくなります。 savegrp をコマンドラインから起動した場合、グループリソースで指定されたレベル属性は自動的には取得されま せん。ただし、-l レベルオプションを明示的に指定すれば、要求されたレベルのバックアップが実行されます。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 533 savegrp(8) クライアント上でグループのすべてのセーブセットが完了すると、NetWorker サーバのクライアントのインデック スがセーブされます。level=incr インデックスバックアップで、クライアントがスケジュールされている場合、 「-l 9」(レベル 9)で「-f -」で実行されます。デフォルトのディレクティブでは、クライアントのインデックス ディレクトリ(UNIX マシンの /nsr/index/< クライアント名 >/db6)にある拡張子が "rec" のファイルがすべ てバックアップされます。save(8) の manpage には、「-l」および「-f」オプションの詳細が記載されています。 セーブされるシステムに NetWorker 自体が含まれている場合、NetWorker のブートストラップは、他のすべての クライアントに関する処理が完了してからセーブされます。サーバのブートストラップがセーブされる際に、ブー トストラップセーブセット情報が、デフォルトプリンタ(または他の指定されたプリンタ)を使用して印刷されま す。savegrp は、アクティブなグループ(自動開始の属性が設定されているグループ)に NetWorker サーバが含 まれていないことを検出すると、サーバのブートストラップを各グループでセーブします。 savegrp コマンドは、同一グループに対する他のアクティブな呼び出しを検出し、エラーメッセージを表示して終 了します。2 つの NetWorker グループが同時に実行されている場合、これらのグループは、各グループの並列処理 まで実行されますが、サーバとクライアントの並列処理をオーバーランすることはありません。nsrjobd(8) が並 列処理を制御して、起動前にキューにあるバックアップジョブを保持するからです。NetWorker サーバも、これら のセッションのデバイスの並列処理を制御します。 クライアントのアクティブなセーブ状況を監視するには、Java ベースの NetWorker 管理コンソールまたは curses(3X) ベースの nsrwatch(8) プログラムを使用します。NetWorker 管理コンソールまたは nsradmin(8) ブラウザを使用すると、完了ステータスと work list を NSR group リソースごとに調べることが できます。また、各 savegrp の進行状況を確認することもできます。これらの 2 つの属性によって、各 savegrp の進行状況を確認することができます。参照先 nsr_group(5) を参照してください。 savegrp を起動すると、「NSR 通知」(nsr_notification(5) を参照 ) が savegrp のイベントおよび情報の優 先順位とともに、NSR 通知システムに送信されます。このイベントは、メッセージ属性 (nsr_service(5) リソー ス ) に記録され、「ログデフォルト」NSR 通知リソースに指定されたログファイルにも記録されます。 「NSR グループ」リソースの「クローン」属性が有効な場合、すべてのセーブセットが完了したときに、セーブセッ トのクローンが自動的に作成されます。ブートストラップ情報が、セーブセットのオリジナルセットおよびそらの クローンを追跡できるように、クライアントセーブセットとそのインデックスのクローンは、ブートストラップ セーブセットの生成前に作成されます。また、ブートストラップセーブセットのクローンも作成されます。クローン は、「クローンプール」属性で指定されたプールに送られます。これらの属性値を変更する場合に、savegrp の実行 の影響がないときは、savegrp の起動前に、これらの属性値を設定する必要があります。nsrclone(8) コマンド は、セーブセットのクローン作成に使用します。savegrp は、どのセーブセットがグループの一部として生成され たかを判定するために、発見的なアプローチを行います。このため、クライアントのファイルシステムが複数のグ ループに分割され、それらのグループが同時に実行されている場合は、予想よりも数多くのクローンが作成される場 合があります。セーブセットのクローン作成には 2 つ以上の有効なデバイスが、NDMP セーブセットのクローンを作 成するには 2 つ以上の有効な NDMP デバイスが必要です。 savegrp がスナップショット対応グループに実行されると、グループリソースで設定されている各クライアントに 対してスナップショットが作成されます(nsr_group.5 を参照)。このグループリソースに設定されているクライ アント用のセーブセットのいずれかがスナップショット不可の場合は、savegrp はスナップショット作成時に障害を 報告します。このグループでクライアントリソースのいずれかが設定されていて、キーワード All (nsr_client.5 を参照)を持っている場合、クライアントノードのスナップショット非対応ファイルシステムは 無視され、障害に関するエラーメッセージが表示されなくなります。 注記:このオプションが利用できるのは、EMC PowerSnap Module でだけです。 セーブセットがすべて完了してクローンが作成されると(クローン対応の場合)、savegrp のイベントと通知の優 先順位を持つ NSR 通知が NSR 通知システムに送られます。これは、一般に電子メールが root ユーザーに送られる ように設定されます。root ユーザーは、障害が発生したクライアントのリストを指定したユーザーで(存在する場 合)、このリストはすべてのクライアントの出力を収集したものです。この savegrp 通知に含まれる形式と一般的 なエラーメッセージについては、SAVEGRP 完了通知メッセージを参照してください。 534 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド savegrp(8) オプション -E によって、各クライアントの save(8) は、各セーブセットによって生成されるデータ量を推算してから、 セーブを実行します。その際、ファイルシステムツリーが 2 回参照されます - まず生成されるデータのサ イズを推算するために参照され、次に NetWorker サーバへのセーブストリームを生成するために参照さ れます。この推算は inode 情報を使用して行われ、データがディスクから読み込まれるのは、2 回目の ファイルシステム参照時だけです。 -I 各クライアントのインデックスのセーブを無効にします。 -O 各クライアントのインデックスだけをセーブします ( ブートストラップもセーブされます )。 -m モニタステータスレポートを、すべての「NSR 通知」アクションを含め、無効にします。このオプションを 選択すると、セーブオペレーションの進行状況と完了は報告されません。ブートストラップ情報の通知は、 -m オプションに影響されません。 -n セーブを行いません。save は、-E の場合と同様に推算を行いますが、実際のセーブは行いません。この オプションでは、-m も設定します。 -p データを実際にはセーブせずに、各クライアント上でプローブ手順を実行して、セーブされるファイルシ ステムおよびセーブのレベルを確認できます。このオプションでは、-m も設定します。savegrp は、処 理が進行するときに使用されるレベルを検出します。このため、-p オプションによって生成される出力に は、異なるポイントにおけるセーブセットの異なるレベルが表示される場合があります。これは、予想さ れる動作であり、デバッグ時に役立ちます。savegrp が実際に使用するレベルは、出力内の各セーブセッ トが最後に表示される部分で確認できます。セーブセットのセーブ先のメディアプールも、プレビュー出 力に表示されます。 -v 冗長モードです。savegrp の動作について詳細な情報を出力します。-q フラグは、save コマンドには渡 されません。 -G グループを実行しますが、再開セマンティックは適用しません。これがデフォルトのオペレーションモード です。このオプションは、バージョンが異なる savegrp との互換性を確保する目的で用意されています。 -R 再起動を行います。このオプションは、中断されたグループを再開する場合に使用します。また、セーブ セットが失敗し、再試行の必要がある場合にも使用できます。グループの restart window 属性は、再 起動を行うのに遅すぎるかどうかを判断する場合に使用します。ウィンドウで時間が経過した場合、再起 動は、新しい起動に変わります。 -l level セーブのレベルです (nsr_schedule(5) を参照 )。各クライアントで実行する場合のものです。これは、 savegrp によって通常は自動的に決定されるセーブレベルを上書きします。-l と -C を同時に指定するこ とはできません。 -C schedule これは、NSR schedule(nsr_schedule(5) を参照 ) の名前です。この名前は、savegrp によって通常 実行されるセーブレベルの自動選択処理で使用されます。これは、指定したクライアントに対して savegrp によって通常使用されるセーブスケジュールを上書きします。-l と -C を同時に指定することは できません。 -e 有効期限 (nsr_getdate(3) 形式 ) で、保存データの有効期限にする日付を指定します。セーブセットに明示的な 有効期限がある場合、有効期限までは、セーブセットはブラウズが可能ですが、再利用はできません。期 限切れになり、ブラウズ時刻を過ぎると、セーブセットはブラウズ不可能になります。期限切れになり、 リテンション時間を過ぎると、セーブセットは再利用可能になります。特殊値 forever は、期限切れにな らないボリューム ( アーカイブボリュームなど ) を使用する必要があることを示します。デフォルトでは、 明示的な有効期限は使用されていません。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 535 savegrp(8) -w browse (nsr_getdate(3) 形式 ) で、この保存データのブラウズを不可能にする日付を設定します。デフォルト では、セーブセットに対するブラウズの日付を、サーバが決定します。この決定は、有効なブラウズポリ シーに基づいて行われます。このオプションでは、保存のたびごとに、既存のポリシーを上書きすること ができます。 -y retention (nsr_getdate(3) 形式 ) で、保存データを再利用可能にする日付を設定します。特殊値 forever は、 期限切れにならないボリューム ( アーカイブボリュームなど ) を使用する必要があることを示します。デ フォルトでは、サーバが、有効なリテンションポリシーに基づいてセーブセットの日付を決定します。こ のオプションでは、保存のたびごとに、既存のポリシーを上書きすることができます。 -t date この savegrp に使用するレベルを決定するために、現在時刻の代わりに使用する時刻を指定します (nsr_getdate(3) 形式)。デフォルトでは現在の日付が使用されます。 -F セーブセット統合に失敗した場合は、自動的にフルレベルでバックアップを実行します。バックアップレ ベルが "c" でない場合、このオプションは無視されます。 -X セーブセット統合によってフルレベルのセーブセットが構築された後に、レベル 1 のセーブセットを自動的 に削除します。このオプションは、バックアップレベルが "c" でない場合は無視されます。また、バック アップレベルが "c" であっても、セーブセット統合処理が失敗すると、このオプションは無視されます。 -r retries 失敗したクライアントの実行を再試行する回数です。savegrp の実行を停止して、失敗であることを宣言 するまでの回数です。デフォルト値は、グループリソースから取得されます。中断されたセーブセットは、 いずれ完了する可能性があるため、再試行の対象にはなりません。再試行は、-p が指定されている場合 は、行われません。 -P printer ブートストラップ情報を印刷するために、savegrp で使用するプリンタです。 -W width サマリ情報の出力をフォーマットするときに使用する幅です。デフォルトの幅は 80 です。 group 起動するクライアントの NetWorker グループを指定します。デフォルトの NSR グループ (name 属性が default) 以外を指定します。参照先 nsr_group(5) を参照してください。 -b バックアップするスナップショット このオプションはスナップショットグループでのみ使用してください。このオプションはスナップショッ ト不可のグループで使用されると、無視されます。このオプションをスナップショットグループに渡すと、 第三のストレージにバックアップするように指定されたスナップショットが構成されます。 -c client ファイルシステムをセーブするクライアント名です。複数の名前を -c client に指定することができま す。-c オプションを指定すると、指定のグループで指定したクライアントだけが ( グループを指定しない 場合は "Default") 実行されます。 -N parallelism parallelism 値は、savegrp がシステムリソースの過剰使用を避けるために使用する他の並列処理より 優先されます。 536 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド savegrp(8) リソースタイプ NSR parallelism 属性を、同時実行するセーブの最大数について使用します。 NSR group 属性 work list には、まだ完了していないセーブセットごとに、クライアント名、セーブレベル、およ びセーブのパスを指定する値が 3 つグループになって入っています。属性 completion には、完了した セーブセットごとにクライアント名、保存されたパス、ステータス、および出力を指定する値が 4 つのグ ループになって入っています。success threshold 属性には、グループのすべてのセーブセットの処理 の成功を判断するためのしきい値が入っています。 NSR schedule これは、savegrp コマンドで使用します。この場合、各クライアントの nsr_client(5) リソースごとに使 用して、指定した各セーブセットごとに実行するセーブのレベルを指定します。NSR client 各クライアン トリソースには、セーブ対象のグループ、セーブ対象のセーブセット名、使用するスケジュール名を指定し (nsr_schedule(5) を参照) 、使用するディレクティブ名を指定します(nsr_directive(5) を参照) 。 NSR notification 3 種類の通知が NSR 通知システムに送られます。これらの通知はすべて、savegrp のイベント属性ととも に送られます。savegrp の処理が進行中の場合、ステータス通知が情報の優先順位で送信されます。 savegrp の処理が完了すると、すべてのセーブから収集された出力結果と、セーブが失敗したクライアン ト(存在する場合)の名前が記載された通知が送信されます。この通知は、イベントタイプが savegrp、 優先順位が 通知となります。savegrp が中断されると、グループの処理の終了を示す通知が、savegrp のイベントタイプ、警報の優先順位で送信されます。通常、これら最後の 2 つの例では、通知が電子メー ルの形で root に送信されます。 SAVEGROUP 完了通知メッセージ savegroup 完了通知メッセージは、6 つの部分から構成されています。 「ヘッダ」 、 「開始されていないセーブセット」 、 「失敗したセーブセット」 、 「セーブセット完了」 、 「完了済みセーブセット」 、 「クローンされたセーブセット」です。グ ループに含まれる各クライアントが、少なくても 1 つのセクションに表示される場合があります(1 つ以上のセーブ セットがそれぞれ異なるセクションに該当する場合、クライアントが複数のセクションに表示されます)。各クライ アントは、アルファベット順で一覧表示され、サーバは一覧の末尾に表示されます。 「ヘッダ」には、グループの名前が表示され、また失敗した、未解決の、無効の、および成功した各クライアントが 警告とともに一覧表示されます。グループが中断された場合は、中断も「ヘッダ」に表示されます。ヘッダには、 グループの起動時刻 ( または -R オプションを指定した場合は再起動時刻 ) や、savegrp の完了時刻も表示されま す。「へッダ」に表示される失敗クライアントの一覧には、セーブが試行されたにもかかわらず、セーブが開始され なかったクライアントのみが表示されます。 「開始されていないセーブセット」のセクションはオプションです。グループに含まれるセーブセットが、開始され なかった場合にのみ使用されます。savegrp が中断された場合にこのセクションを表示するには、マスタ savegrp デーモンを強制終了するか、または停止機能を選択します。この機能は、[ モニタリング ] メニュー (NetWorker Management Console の管理ウィンドウ ) にあります。このセクションに表示されている各エント リには、起動できなかったクライアントとセーブセット ( またはクライアントにセーブセットが保存されていない 場合は、All) が表示されます。このセクションには、その他の情報は表示されません。 「失敗したセーブセット」のセクションには、試行されたにもかかわらず失敗したすべてのセーブが表示されます。 このセクションは、1 つ以上のセーブセットが失敗した場合にのみ表示されます。セーブは、さまざまな原因で失 敗しますが、以下に、最も頻繁に発生する原因を紹介します。今後、ここには別の原因が追加される可能性があり ます。システム管理者がすばやく原因を特定して問題を解決できるように、セーブが失敗した原因を判別しておく ことが重要です。 「失敗したセーブセット」セクションの各エントリには、クライアントおよび失敗したセーブセットが、1 つ以上の エラーメッセージおよび情報メッセージとともに一覧表示されます。各クライアントは空白行で区切られ、そのク ライアントに含まれるすべての失敗したセーブセットがまとめて表示されます。このセクションの末尾には、典型 的なエラーメッセージまたは情報メッセージ ( クライアント : セーブセットのプレフィックスはありません ) が、 問題の修正に必要な手順とともに一覧表示されます。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 537 savegrp(8) 「成功したセーブセット」セクションの各エントリには、クライアントおよび成功したセーブセットが、保存レベ ル、データの保存サイズ、セーブセットの実行時刻、およびファイルの保存数と一緒に一覧表示されます。各エン トリの先頭には、1 つ以上の警告メッセージまたは情報メッセージが表示される場合があり、最も頻繁に表示され るものを以下に紹介します。通常、これらの警告メッセージまたは情報メッセージの最初には、「* 」が付きます。 セーブセットの出力には警告が含まれている場合がありますが、これは必ずしもセーブセットが失敗したことを示 すものではありません。「成功しきい値」属性は、セーブセットが成功または失敗として報告されているにかかわら ず、警告による影響があるかどうかを判断する場合に使用します。参照先 nsr_group(8) を参照して、「成功しき い値」の定義および、セーブセットの成功 / 失敗に関するレポートへの影響について調べてください。 また、mminfo(8) も参照して、セーブセットの成功および失敗の定義について調べてください。 「クローンされたセーブセット」セクションには、クローンが作成されたセーブセットが表示されるだけで、セーブ セットの作成元のクライアントが表示されるわけではありません。このセクションに表示される内容は、nsrclone コマンドの実行結果と同じです。詳細については、nsrclone(8) のマニュアルページを参照して、次のコマンドの実 行結果を調べください。 「完了済みセーブセット」セクションは任意のものであり、これが表示されるのは、グループを再起動したときに、以 前の savegroup の実行のときのセーブセットが存在している場合だけです。このセクションは、" セーブセット完了 " セクションと同じです。 ここでは、完了通知によく表示される情報メッセージ、警告メッセージ、およびエラーメッセージについて説明し ます。このリストは、今後修正される場合があります。オペレーティングシステムの製造元によって提供されるエ ラーメッセージが異なるため、実際に表示されるメッセージはここで説明するものと多少異なる場合があります。 多くのメッセージにはクライアント名またはサーバ名が含まれているため、各エラーメッセージはキーワードで識 別すると効率的です。以下のリストには、メッセージがアルファベット順 ( 最初の可変長語以外の単語 ) で紹介さ れています ( 注記:最初の単語「save」、「asm」および「savefs」は、異なっていることも同じこともあります が、最初のパス名は、常に異なっているとみなされます)。 中断 この情報メッセージが表示されるのは、savegrp の実行を中断するために、一般に停止を [ モニタリング ] メニュー (NetWorker Management Console の管理ウィンドウ ) から選択した場合です。このメッ セージは、指定されたセーブセットのセーブが開始されたが、savegrp の中断時点でセーブが完了してい なかったことを意味します。このセーブセットのセッション (NetWorker Management Console の管 理ウィンドウ ) は、直ちに表示されなくなります。これは、特に savegrp がセーブセッションを強制終 了させる試行に失敗した場合です。セーブセットが再試行されるのは、savegrp を起動する場合です ( モニ タリングディスプレイの [ グループ ] タブなどで )。 クライアントからのアクセス違反 - 安全でないポート N クライアントにおいて、save コマンドによって表示されるこのメッセージは、save が setuid root で ないことを示しています。次の要件を確認してください。クライアントでは save コマンドは、root が所 有し、setuid ビットが設定されています。save が、NFS がマウントされたファイルシステム上に存在す る場合は、「-nosuid」オプションを使用して、ファイルシステムがそのクライアント上にマウントされて いないことを確認します。 アクセス違反 - 不明なホスト : クライアント このメッセージは、このサーバ上の /etc/hosts、NIS、または DNS の 1 つ以上に、クライアントのホ スト名および IP アドレスが正しく記述されていない場合に表示されます。適切なホストテーブル ( サー バで使用しているものにより異なる ) を変更して、NetWorker にすでに認識されているクライアントの名 前を記述するか ( クライアントのプライマリ名 )、またはエラーメッセージの後ろに表示されている名前を エイリアス属性に追加する必要があります。この属性は、クライアントのクライアントリソースです。 asm: パスを開けません :I/O エラー このエラーメッセージは、指定したファイルまたはディレクトリが存在するディスクに不正なブロックが あることを示しています。名前付けされたクライアントのファイルシステム上で、直ちにファイルシステ ムチェックを実行し、クライアントのシステムエラーログを確認する必要があります。不正なブロックが 検出された場合、可能であれば修復するか、またはファイルシステムを異なるディスクに移動します。 538 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド savegrp(8) asm: パスを stat できません : 最新でない NFS ファイルハンドル asm:path を stat できません : これらの情報メッセージ(または、オペレーティングシステムが異なる場合はその派生型)は、save が名 前付きディレクトリをテストし、現在セーブ中のファイルシステムと異なるかどうかを判定しようとした 際に、そのファイルシステムには NFS がマウントされていたものの、マウントポイントが不正だったことを 意味します。このメッセージは、セーブされたデータに影響を与えませんが、指定されたクライアントと、 その 1 つ以上のファイルサーバとの間に、ネットワークまたは NFS に関する問題が発生していることを意味 します。クライアント上のファイルシステムを再マウントするか、またはシステムを再起動することで、 問題が解決する場合があります。 /path/nsrexecd: Can't make pipe /path/nsrexecd: フォークできません 指定されたクライアント側のリソースが不足しました。クライアント上で実行中のサービスが多すぎる状 態で、savegrp が実行されました。クライアントの状態を調査し、リソースが不足した原因を特定する必 要があります。クライアントの再起動が必要な場合があります。自動的に起動されたジョブの再スケ ジュールを検討する必要があります。これらのジョブは、(cron(8)) を通して、savegrp の実行中にク ライアントで自動的に起動されたものです。 asm: chdir の失敗パス : パーミッションが拒否されました このメッセージは、指定されたセーブセットのバックアップ中に、save が名前付きディレクトリに移動で きなかったことを表しています。これは、save が指定のクライアントにおいて setuid root でないこ と、またはディレクトリが、root によるアクセスが許可されていない NFS マウントポイントであることを 表している場合があります。指定したクライアントにおける save のパーミッションを確認し (ls(1)) を 使用 )、また、save が、root によって所有され、setuid が設定されていることを確認してください。 アドレス AA.BB.CC.DD への接続 : メッセージ AA.BB.CC.DD の試行中 ... これらの情報メッセージが表示されるのは、-v オプションを使用する場合です。これらのメッセージは、 クライアントへの接続が、メッセージの 1 行目で指定されているアドレス上で失敗したことを意味します。 クライアントに複数の IP アドレスが割り当てられている場合、savegrp は 2 行目に記述されているアド レスで接続を試行します。2 番目のアドレスによる接続が成功したかどうかは、完了通知の以降の行に表 示されます。これらのメッセージを回避するには、ネットワークルーティングテーブルの内容を確認し、 必要に応じて変更します。 接続が拒否されました これは、クライアントマシンが起動していても、次のどちらの新しいネットワーク接続も受け付けていな いことを表しています。nsrexecd ( または rshd)。したがって、クライアントは、savegrp による接 続試行時に起動している途中であったため、またはリソースの限界を超えたため、新しい接続を受け付け られなかったということです。クライアントへのログインを試行し、リモート接続が拒否されないかどう かを確認する必要があります。クライアントが UNIX 以外のオペレーティングシステムで動作している場 合は、その NetWorker クライアントを開始しなければならない場合があります。詳細については、 「NetWorker インストールガイド」を参照してください。 接続タイムアウト クライアントがダウンしているか、または応答しなくなっていることを意味します。クライアントが再起 動していて、nsrexecd がクライアント上で稼働していることを確認してください (nsrexecd を使用中 の場合 )。クライアントが UNIX 以外のマシンの場合、ネットワークプロトコルがロードされていること、 および NetWorker クライアントがこのマシンで実行されていることの確認が必要になる場合があります。 詳細については、「NetWorker インストールガイド」を参照してください。 asm: 外部 ASM ‘asm2’ がコード 1 で終了しました 通常このメッセージには、名前付けされたセーブセット上で、ファイルまたはディレクトリのセーブ中に 発生した固有の問題を報告するメッセージを伴います。バックアップの継続が試行され、他のデータの セーブが試行されます。通常、セーブセット内のいずれかのファイルがセーブされた場合 ( セーブセット の最初のディレクトリしかセーブされていない場合も含む ) は、バックアップが「失敗したセーブセット」 セクションに表示されることはありません。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 539 savegrp(8) 保存 : パスのファイルサイズが変更されました ! この情報メッセージは、NetWorker がログファイルをバックアップした際に生成される場合があります。 このメッセージは、その他のファイルでも表示される場合があります。savegrp の実行中にサイズが大き くなる可能性のあるファイルは、ディレクティブを使用して、logasm(8) をファイルのバックアップに使 用するように指定できます。参照先 nsr(5) および nsr_directive(5)。 asm: getwd が失敗しました このメッセージは、指定したセーブセットのバックアップ中に、現在のディレクトリ名を決定する処理に 失敗したことを意味します。通常、この問題は、古いバージョンの NetWorker クライアントが実行され ているクライアントの getwd(3) ライブラリコールにおける障害が原因です。プラットフォームで発生す る製造元固有の問題を回避するためのパッチが配布されているかどうかを、EMC のテクニカルサポートに 問い合わせて確認してください。または、オペレーティングシステムの製造元に問い合わせて、新しい バージョンの OS でこの問題が解決されているかどうかを確認してください。 グループグループ名を中断しました。セーブグループはすでに実行中です このメッセージは、文字どおりの理由によって表示されます。このメッセージが表示されるのは、名前付 けされたグループが ( 再起動後や、NetWorker Management Console の管理ウィンドウの [ グループ ] タブから指定した場合などで )、nsrd(8) によって自動的に、またはコマンドラインから手動で起動また は再起動されている場合です。ps(1) を使用すると、実行中の savegrp のプロセス ID を確認できます。 実行中のグループがあるかどうかを確認するには、/nsr/tmp/sg.group というファイルを検索します。 このファイルが存在し、ロックされていれば、savegrp が実行されています。 非アクティブジョブ (id) を中断していますクライアント : セーブセット 「アイドル状態のタイムアウト」で指定された時間の経過後も、クライアントからデータが送信されません でした。savegrp は、nsrjob(8) 対して進行中のバックアップを終了するように要求し、巨大なクライ アントがバックアップまたはクローン作成オペレーションの妨げにならないようにします。 時間から N 分間非アクティブになっています。 クライアント : セーブセットは savegrp によって中断されました。 指定したセーブセットのバックアップが開始されましたが、N 分が経過後も処理が行われないため、 savegrp は、セーブセットの処理を中止しました。通常、このメッセージは、クライアントが NFS パー ティションの待機中に応答しなくなったことを意味します。NetWorker(および他のすべてのプログラ ム)は、NFS パーティションへのアクセスを実際に試行するまで、その NFS パーティションが応答しなく なるかどうかを正確に判断することができません。パーティションが再びオンラインになれば、savegrp によってセーブが中断されても、セーブは継続されて完了します。応答しなくなった NFS パーティションを 再びオンラインにするには、クライアントを再起動しなければならない場合があるため、クライアントの状 態を確認する必要があります。UNIX 以外のオペレーティングシステムで動作するクライアントでは、オペ レーティングシステムがネットワークプロトコルを正しく実装しいないなどの理由で、システムが応答し なくなる場合があります。 Host is unreachable NetWorker サーバは、クライアントへの TCP/IP 接続を確立できません。通常これは、ネットワーク自体 が正しく設定されていないことを意味します。最も可能性が高い原因は、1 つ以上のゲートウェイまたは ルータがダウンしているか、ネットワークルートが正しく設定されていないことです。サーバがクライアン トに接続できるかどうかを確認し、接続できない場合は、ルータ、ゲートウェイ、またはルーティング テーブルの状態を確認し、それらを再設定します(必要な場合)。 Login incorrect このメッセージが表示されるのは、クライアントの remote user 属性がクライアントの有効なログイン に設定されていない場合です。クライアントの remote user 属性が適切なログイン名に設定されている ことを確認してください。このメッセージが表示される可能性があるのは、nsrexecd が実行されている ときでも、nsrexecd がクライアント上で起動していない(または強制終了されている)場合です。 asm: missing hard links not found: このメッセージは、バックアップファイルに含まれている 1 つ以上のハードリンクが見つからない場合に 表示されます。このメッセージの後には、バックアップされたファイルでリンクがないものの一覧が表示 されます。このメッセージは、バックアップ中にファイルが(複数のハードリンクとともに)作成された 540 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド savegrp(8) ために、ファイルシステムの検索順によって一部のリンクが失われたか、またはバックアップ中にファイ ル(または一部のリンク)が削除されたことを意味します。見つかったリンクのみリカバリされ、その他 のリンクは失われます。該当するファイルの整合性が重要な場合は、そのファイルに対して追加のインク リメンタルバックアップを実行できます。 lost connection to server, exiting 0 save: ネットワークエラー、サーバがダウンしている可能性があります 指定したファイルシステムのバックアップが開始されましたが、NetWorker サーバへの接続が途中で終了 しました。通常このメッセージは、サーバのシステムが再起動されたか、システム管理者または(バイナ リの上書きまたはスワップ空間のディスクエラーなどが原因で)システム自体によって NetWorker サーバ の 1 つ以上のデーモンプロセスが中断されたか、またはトランスポート上の問題でオペレーティングシステ ムによってネットワーク接続が解除されたことを意味します。しばらく待ってから、セーブを再開します。 この名前のセーブセットがメディアデータベースに見つかりません ;performing a full backup この情報メッセージは、savegrp によって、クライアントのスケジュールにあるレベルではなく、フルレベルで保 存されているセーブセットに追加されます。時刻に関する問題によって、クライアントとサーバのシステ ムクロックが同期していない場合、または savegrp が深夜 0 時前に開始され、深夜 0 時以降に終了した 場合に、このメッセージが表示されることがあります。また、NetWorker クライアントソフトウェアの バージョンによっては、NetWare BINDERY をバックアップする際に、スケジュールが無視されてフルセー ブが実行されるため、類似のメッセージが表示される場合があります。どの場合も、クライアントがセーブ レベルを再確認し、サーバの要求されたセーブレベルを優先設定します。 No more processes 「パイプを作成できません」メッセージ情報を参照してください。 No 'NSR client' resource for client clienthostname 0 savefs: クライアントリソースを読み込めません この 2 つのメッセージは、クライアントのホスト名 (/etc/hosts、NIS、または DNS 内 ) が変更された 場合に表示されます。クライアントのクライアントリソースを削除したときに、savegrp が実行されてい た場合にも表示されます。前者の場合は、クライアントの新しい名前を、クライアントのエイリアス属性 ( 隠し属性 ) に追加する必要があります。この場合、nsradmin(8)( 隠し表示オプションを選択 ) または NetWorker Management Console([ 管理 ] ウィンドウの構成表示からクライアントエントリをダブル クリック ) を使用します。後者の場合、リソースを意図的に削除したときは、対処は特に必要ありません ( 次回に savegrp を実行しても、クライアントはセーブされません )。クライアントを削除する意図はな く、リソースを誤って削除してしまった場合は、クライアントを再び追加し、そのクライアントを適切な グループに再び追加する必要があります。次回に savegrp を実行すると、前日にクライアントがダウンし たときと同様に、クライアントがバックアップされます。 出力しません セーブセットは完了しましたが、ステータスが出力されませんでした。 最も頻繁に発生する原因は、クライアントのバックアップ中に、クライアントが応答しなくなるか、または ( クラ イアントとサーバ間のルーターが応答しなくなるなどの理由で ) クライアントのネットワーク接続が失わ れることです。クライアントステータスの記録先のディスクで、空き領域が不足している場合もあります ( これを確認するには、df/nsr/tmp を実行します )。セーブセットがセーブされたかどうかを確認する には、次のコマンドを使用します。mminfo(8)。たとえば、mminfo -v -c クライアント名 -t '1 day ago' を実行して、完了ステータスの flags 列を確認してください。「a」というフラグが表示されている 場合、セーブは中断されています。過去の日時を指定して (-t オプション )、過去に遡って確認してくだ さい。 ファイルシステム : 該当するファイルまたはディレクトリがありません 指定したクライアントの Client リソースで、セーブセットが明示的に指定されており、このセーブセッ トは、クライアントには存在していません ( または現在マウントされていません )。セーブセットの名前 が正しく記述されている ( 大文字と小文字の区別を含む ) ことを確認し、クライアントにログインして、 セーブセットがマウントされていることを確認します。 / パス /nsrexecd: ホストのアドレスを検索できませんでした /path/nsrexecd: サーバのホストアドレスが不適切です EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 541 savegrp(8) クライアント上の nsrexecd デーモンが、クライアントのホストテーブル内でサーバの検索を試行しまし たが、記述されているアドレスがサーバのアドレスと一致しませんでした。サーバの各インターフェイスに は、ホストテーブル内で固有の名前(または固有でないエイリアスまたは CNAME を使用可 ) を割り当てる 必要があり、それら固有の名前は、それぞれを有効なサーバとして nsrexecd に記述する必要があります。 / パス /nsrexecd: ホストサーバはコマンド実行を要求できません /path/nsrexecd: ホストはコマンドの実行を要求できません サーバは、指定クライアント上の有効なサーバの nsrexecd リストにありません。有効なサーバのリスト は、次のいずれかにあります。nsrexecd コマンドラインの中 (1 つ以上の -s サーバオプション、 nsrexecd) またはファイルの中 (-f ファイルオプション、nsrexecd)。いずれも指定しない場合、 nsrexecd は、ファイル サーバを、nsrdb 構成データベース (/nsr/res/nsrdb、標準 UNIX サーバの 場合 ) から探します。また、クライアント上の 1 つ以上の /etc/hosts、NIS、または DNS にサーバが記 述されていないことがあります。このとき、nsrexecd は、クライアントのホスト命名設定が修正される まで、サーバを確認できません。 / パス /nsrexecd: 無効な認証情報です /path/nsrexecd: 無効なコマンドです 通常、この 2 つのメッセージが、savegrp の完了メッセージ内に表示されることはありません。したがっ て、savegrp がプロトコルに正しく従っていることはありません。 / パス /nsrexecd: パーミッションが拒否されました パーミッションが拒否されました このよく似た 2 つのメッセージは、それぞれ nsrexecd および rshd, によって表示されます。いずれの 場合も、サーバがクライアント上でコマンドを実行するパーミッションを与えられていないことを意味し ます。いずれの場合も、サーバがクライアント上でコマンドを実行するパーミッションを与えられていな いことを意味します。前者のメッセージの場合は、該当するサーバが、クライアント上で有効なサーバと して記述されていることを確認します ( 詳細については、前出の " ホストサーバはコマンド実行を要求で きません " を参照してください )。後者のメッセージの場合、nsrexecd に言及していないので、" サー バ名 " がクライアントの /.rhosts ファイル ( またはクライアントのリモートユーザー属性を設定した場 合は、クライアントのユーザーのホームディレクトリにある .rhosts ファイル ) に記述されていることを 確認してください。 / パス /savegrp: ブートストラップ情報の出力に失敗しました 「不明なプリンタ」メッセージ情報を参照してください。 ログファイルの読み込みに失敗しました 指定したセーブセットの完了後、savegrp は、セーブセットから出力ステータスのログファイルを読み込 めませんでした。通常このメッセージは、いずれかのユーザー、または etWorker 以外の管理プログラム やスクリプトによって、ログファイルが削除されたことを意味します。このメッセージが表示されるのは、 クライアントログが保存されているファイルシステムの空き領域が不足した場合 (df /nsr/tmp を使用し て判断 ) です。ファイルを /nsr/tmp (savegrp がセーブセットのログファイルを保存する場所 ) から 削除するスクリプトが存在しないことを確認します。 マシンサーバからのリクエストは拒否されました サーバは、受け付け可能なサーバの PC(NetWare または DOS) クライアントのリストにありません。クラ イアント側のリストにサーバを追加する方法については、「Networker インストールガイド」を参照して ください。 N 回の再試行が試みられました 1 回の再試行が試みられました セーブセットの出力にいずれかの情報メッセージが追加されるのは、savegrp が、1 回目の試行でデータを バックアップできない場合、およびグループの「クライアント再試行回数」属性の値がゼロより大きい場 合です。この場合は、指定された回数の再試行が実行され、それでもセーブセットが成功しない場合は、 そのセーブセットは失敗にマークされます。 542 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド savegrp(8) RPC エラー : 詳細 ... 「サーバ」でのセーブセッションを開けません save コマンドがこのメッセージを表示するのは、NetWorker サーバのデータをバックアップできない場 合です。詳細情報の内容は、状況によって異なります。最も考えられる原因 : サーバ上でリソースが不足 し、nsrd が新しいセーブセッションを受け付けられないこと、savegrp の開始後に nsrd が異常終了し たこと ( ただし、nsrd が異常終了した場合、savegrp から完了メッセージが報告されないため、この原 因は考えられませんが、-p オプションを使用している場合は考えられます)、ネットワークエラーが多数 発生するため、データをセーブするセッションを開けられないこと netstat -s を実行すると、発生して いるネットワークエラー数を確認できるるので、数分おきに何回か実行してエラーの変化を確認します ) があります。この 3 種類の原因のうち、どれが実際 に発生しているのかは、セーブは判断することができ ません。これらのエラーが頻繁に発生し、サーバのリソース不足に原因があると思われる場合は、次の値を 大きくしてみください。クライアント再試行回数属性 ( 問題が発生しているグループリソースのもの ) こ れにより、リソースの消費が減ることはありませんが、savegrp の実行が安定します ( 代わりに、クライ アント再試行回数によって、サーバの負荷が増えます )。 クライアントの nsrexecd は使用できません。代わりに rsh を使用します。 この情報メッセージが表示されるのは、-v フラグを使用して、冗長な情報を取得する場合です。このメッ セージからは、nsrexecd はクライアントで実行されておらず、savegrp が、rshd サービスを使用して、 古いバージョンの次のものと下位互換性を確保しようとしていることがわかります。 save: クライアント名 2 がクライアントのアクセスリストにありません 名前付きクライアントに複数の名前があると、このエラーが発生します ( 短い名前クライアントや、完全修 飾ドメイン名クライアント .EMC.com\fP など )。この場合、クライアントがセーブを開始するために NetWorker に接続しようとするとき、自らにクライアントという名前 ( クライアントのリソース名と一致 ) を 使用しながら、サーバがクライアントのネットワークアドレスを検索しようとするときは、クライアント名 2 という名前が取得されてしまいます。このような状況の場合は、名前クライアント名 2 をクライアントの エイリアス属性に記述し、セーブを再実行してください。 save: パスの長さ xxxx が長すぎます。ディレクトリは保存されません ディレクトリツリーが非常に深い場合、またはディレクトリ名が非常に長い場合、このメッセージが表示 されます。また、指定したファイルシステムに不正なブロックがある場合や、ファイルシステムが壊れて いる場合にも、このメッセージが表示されます。NetWorker では、フルパス名は 1,024 文字以内に制限 されています。大半のオペレーティングシステムではフルパス名が 1,024 文字以内に制限されているため です。このようなディレクトリをセーブする場合は、フルパス名が 1,024 文字以内になるように、ディレ クトリの名前を変更するか、ディレクトリを移動する必要があります。ファイルシステムが壊れている可 能性がある場合 ( たとえば、パス名が非常に長く、パス名の中でループが発生している可能性がある場合 など ) は、指定のクライアント上でファイルシステムをチェックします。 / パス /save: コマンドが見つかりません /path/savefs: コマンドが見つかりません /path/save: 見つかりません /path/savefs: 見つかりません save または savefs コマンドが、指定したパスで見つかりませんでした。nsrexecd を使用する場合、 save または savefs コマンドが、nsrexecd がインストールされているディレクトリに存在しないことを 示しています (save または savefs が削除されています )。rshd をリモート実行する場合、「実行ファイ ルのパス」属性 ( クライアントの Client 属性にある ) を、NetWorker 実行ファイルがインストールさ れているクライアントのディレクトリに設定する必要があります。 savefs: ファイルシステムのセーブを開始するときにエラーが発生しまこの情報メッセージには、ここで説明する 他の save または asm メッセージとともに表示されます。このメッセージは、savefs がセーブ失敗を検 出し、そのセーブセットを失敗にマークしたことを意味します。 save: 不明なホスト名 : サーバ EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 543 savegrp(8) savefs: 不明なホスト名 : サーバ 指定したクライアントのホストテーブル(クライアントの設定によって、/etc/hosts、NIS、または DNS)に、サーバの名前が含まれていません。サーバのホスト名を、指定したクライアントのホストテー ブルに追加してください。DNS を使用していて、サーバのクライアントリソース名 ( サーバ自体のクライ アントリソースなど ) が完全修飾名でない場合で (「server」などであり、 「server.dom.ain」でない )、 サーバがクライアントとは別のドメインに存在する場合は名前サーバを、クライアントを持つドメインの ドメインテーブルに追加してください。NIS を使用している場合は、NIS ホストマップにサーバがないか、 /etc/hosts ファイルにサーバが登録されていないか、指定したクライアントの NIS マスタの設定が不適 切であるか ( サーバがセカンダリサーバであり、プライマリサーバの yppush(8) がない場合は、クライ アントで、ypwhich -m を実行して、マスタ変換を行う NIS サーバを見つけます ) のいずれかです。 savegrp: コマンド「コマンド」のクライアントでの rcmd(3) の問題 このエラーメッセージには、他の具体的なエラーメッセージが伴います。このメッセージが表示されるの は、指定したセーブセットに対し、指定したコマンド ( 通常 save または savefs に、複数のコマンドラ インパラメータを指定する ) を実行しようとして失敗した場合です。このエラーメッセージの前の行に、 具体的なエラーメッセージが表示されます ( メッセージの詳細については、このセクションのメッセージ の説明を参照してください )。通常、この問題は、ホストテーブルの設定不良、またはパーミッション関 連の各種エラー (nsrexecd の開始時にサーバが指定されていない、または nsrexecd を使用しない場合 に .rhosts でパーミッションが見つからない ) が原因です。具体的なエラーメッセージが表示されない 場合は、root で NetWorker にログインし、次のコマンドを実行してください。savegrp -p -v -c ク ライアント名グループ名目的のクライアントについて、次の 2 つのパラメータを指定します。クライアン ト名およびグループ名この冗長な出力には、問題の解決に必要な詳細情報が含まれています。 savegrp: 出力から冗長な N 行を削除しました 次のコマンドを実行した場合など、状況によってはバックアップによる冗長出力の量は膨大になることが あります。savegrp -v savegrp は、サーバ内のグループ完了属性を更新する際に、出力の先頭部分を 表示しない場合があります。完了属性のすべての出力を記録すると、nsrd によって、大量のメモリが消費 される場合があるからです。savegrp -v による全出力は、daemon.raw にあります。 savegrp: 出力から N 行を削除しました - 詳細は daemon.raw で確認してください。 savegrp の完了通知は、1,024 文字目以降が切り捨てられます。daemon.raw および NetWorker Management Console からは、バックアップ完了の詳細情報が得られます。 ソケット : すべてのポートが使用中です NetWorker のソケット記述子が不足しています。これは、サーバ上におけるソケットリソースの制限を超 過したことを意味します。この問題の発生を回避するには、savegrp の実行中に実行されている他のネッ トワークサービスの種類を確認し、savegrp または他のサービスのスケジュール変更を検討する必要があ ります。また、nsr_service(5) リソースの並列処理の値を小さくして、リソースの消費を減らすことも できます。 ソケット : サーキットセットアップでのプロトコル障害 クライアントが TCP/IP プロトコルスタックをサポートしていないか、接続用に設定されているポートに パーミッションがありません。後者は、nsrexecd を使用するときに、指定のクライアントにおいて root で実行していない場合です。nsrexecd デーモンは、各クライアントにおいて root で実行する必要があ ります。 パス : このデータセットは使用中であり、現在アクセスできません このメッセージは、DOS または NetWare が動作する PC クライアント上のセーブセットによって生成され ます。オペレーティングシステムのインターフェイスに問題があり、これらシステム上の NetWorker ク ライアントソフトウェアが、書き込み用に開かれているファイルをバックアップできません。このメッ セージは、実際は Novell の TSA によって生成されるものです。 不明なホスト 指定したクライアントが、サーバのホストテーブルにありません ( 注意:「save」または「savefs」の同 様のメッセージについては、すでに説明しました )。クライアントが、クライアント上のホストテーブル ( クライアントの設定によって、/etc/hosts、NIS、または DNS のいずれか ) に記述されていません。 544 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド savegrp(8) 完全修飾ドメイン名を使用する場合は、クライアントに新しいクライアントリソースを作成する必要があ ります。( クライアントリソース名は、 「mars」ではなく、「mars.EMC.com」のように指定します )。 プリンタ : 不明なプリンタ パス /savegrp: ブートストラップ情報の印刷に失敗しました ( 以下に再現されました ) このようなメッセージがブートストラップ情報とともに表示されるのは、savegrp が、プリンタでブート ストラップを印刷できなかった場合です。別のプリンタを、グループのプリンタ属性に指定するか、プリン トサーバがプリンタを認識するように設定する必要があります ( デフォルトでは、システムのデフォルト プリンタが使用されます )。ブートストラップ情報は、savegrp からの完了の通知メールにも含まれてい ます。サーバに致命的な問題が発生してディスクの内容が失われる可能性があるため、直ちにこの情報を 出力して、savegrp が使用するプリンタの名前を修正する必要があります。 警告 - ファイル「パス」は保存中に変更されました この警告メッセージが表示されるのは、save が、バックアップ中にファイルの更新時間が変更されたことを 認識した場合です。セーブ前にファイルをロックすると、バックアップの処理速度が極端に低下するため、 NetWorker はセーブ前のファイルをロックしません。セーブデータの整合性を確保するには、このメッ セージが生成されたファイルを手動でバックアップします。NetWorker は、同一ファイルでの処理での ループ発生を防ぐため、このメッセージが生成されたファイルのバックアップを自動的に試行することは ありません。 警告 :「クライアント」はホストテーブルにありません ! このメッセージは、クライアントのファイルシステムをセーブするために指定のクライアントで実行され ている save または savefs コマンドによって表示されます。クライアントのホスト名が、クライアント のホストテーブル ( クライアントの設定によって、/etc/hosts、NIS、または DNS) に記述されていま せん。この状態では、ほとんどの場合セーブに失敗します。クライアントのホストテーブルを修正し、 セーブを再実行してください。 asm: パスは正常に保存されていません 通常このメッセージには、セーブセットに関する具体的なメッセージが 1 つ以上付随します。現在のセー ブセットに含まれる指定したパスが、正しくセーブされませんでした。バックアップオペレーションでは、 引き続き他のファイルおよびディレクトリをセーブセットにバックアップすることが試行されます。 asm: パスの xdr_op が失敗しました このエラーの原因は、いくつか考えられます ( メモリ不足、オペレーティングシステムのネットワーキン グソフトウェアの不具合、外部 ASM の突然の終了、ネットワーク接続の切断など )。ネットワーク接続の 切断が原因の場合、可能性が最も高いのは、次のものが原因で NetWorker が終了することです。 nsr_shutdown サーバを再起動してから、グループを再実行してください。ASM の異常終了 ( この場合は 異常終了した ASM を特定するメッセージが付随します ) が原因の場合は、ディスク上に不正なブロックが 存在するか、またはディスクが壊れている可能性があります。クライアントのメモリが不足していないかを 確認し ( コンソールにメッセージが表示されている可能性があります )、セーブセットのディスクに不正 なブロックがないことを確認してください。ネットワークエラーが発生している場合は、システムコン ソール ( クライアントまたはサーバ ) 上の他のプログラム、またはシステムログファイルにメッセージが 記録されている場合もあります。 ファイル /nsr/tmp/sg.group 同一グループの複数の savegrps の同時実行を防止するためのロックファイルです。 /nsr/tmp/sg.group 名前付けされたグループおよびクライアントの各セーブセットの出力を記録する際に使用される一時ファ イルです。 /nsr/tmp/ggroup * 短いファイル名(64 文字以内)のファイルシステムで、名前付けされたグループの各セーブセット出力を 記録する際に使用される一時ファイルです。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 545 savegrp(8) 参照先 ls(1)、 ps(1)、 nsr_getdate(3)、 rcmd(3)、 fstab(5)、 nsr(5)、 nsr_directive(5)、 nsr_notification(5)、 nsr_service(5)、 nsr_group(5)、 nsr_schedule(5)、 nsr_resource(5)、 nsr_render_log(8)、 mminfo(8)、 nsrssc(8)、 netstat(8)、 nsr(8)、 nsradmin(8)、 nsrjobd(8)、 nsrexecd(8)、 nsrwatch(8)、 rshd(8)、 save(8)、 savefs(8)、 pathownerignore(5)、 yppush(8) 546 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド savepnpc(8) Maintenance Procedures savepnpc(8) 製品名(A-Z) save - NetWorker でファイルを長期ストレージにセーブします。 savepnpc - NetWorker でファイルを長期ストレージにセーブし、NetWorker クライアント上で前処理および後 処理コマンドを実行します。 形式 save [ [ [ [ [ [ -BEiKLnquSVvx ] [ -s サーバ ] [ -J ストレージノード ] -c クライアント名 ] [ -N 名前 ] [ -e 有効期限 ] -f ディレクティブファイル ] [ -o セーブオペレーション ] [ -b プール ] [ -F ファイル ] -I 入力ファイル ] [ -g グループ ] [ -l レベル ] [ -t 日付 ] -m マスカレード ] [ -w ブラウズ時刻 ] [ -y リテンション時間 ] -W 幅 ] [ パス ... ] savepnpc -s サーバ -g グループ [ -BEiKLnquSVvx ] [ -J ストレージノード ] [ -c クライアント名 ] [ -N 名前 ] [ -e 有効期限 ] [ -f ディレクティブファイル ] [ -b プール ] [ -F ファイル ] [ -I 入力ファイル ] [ -l レベル ] [ -t 日付 ] [ -m マスカレード ] [ -w ブラウズ時刻 ] [ -y リテンション時間 ] [ -W 幅 ] [ パス ... ] 機能説明 save ディレクトリやファイルシステム全体など、ファイルを NetWorker サーバに保存します(nsr(8) を参照) 。保 存の進行状況は、Java ベースの NetWorker ManagementConsole プログラム、または他のタイプの端末の場合は curses(3X) ベースの nsrwatch(8) プログラムを使用して監視できます。 このコマンドを使用する場合、コマンドのモードが、次の箇所での説明に従って適切に設定されていると、root 権 限を保持できます。nsr(8) path 引数をコマンドラインで指定しない場合、またはこの引数を -I オプションと使用しない場合、現在のディレ クトリが保存されます。save では、ディレクトリ ( 含まれるすべてのファイルおよびサブディレクトリを含む ) が保存されますが、マウントポイントがクロスされたり、シンボリックリンクのリンク先が保存されることはあり ません。保存対象のパスがネットワークファイルサーバからマウントされている場合、save は、リモートマシンか ら save を実行するか、-L オプションを使うように指示します。 コマンドラインでパス引数を指定する場合に、指定したパスのディレクトリの 1 つがシンボリックリンクであると きは、シンボリックリンクファイルではなく、シンボリックリンクのターゲットパスが保存されます。したがって、 recover(8) コマンドまたは nwrecover(8) プログラムを使用してファイルをリカバリするときは、シンボリッ クリンクのターゲットパスを指定する必要があります。 各ディレクトリにあるディレクティブファイル (nsr(5) を参照 ) は、デフォルトで読み込まれますが、このディレク ティブファイルには、特定ファイルの保存方法 ( 圧縮やスキップなど ) を指定した特殊な指示が記述されています。これ らのディレクティブファイルは、'.nsr' と指定するか (UNIX の場合 )、'nsr.dir' と指定します (Windows の場合 )。 サブディレクトリ構造内にある各ファイルで、path 引数で指定するものは、NetWorker アーカイブストリームでカプ セル化されます。このデータストリームは、NetWorker サーバにある受信プロセス ( 参照 nsrd(8)) に送られると、 データが処理され、ストリームのファイルごとにオンラインインデックスにエントリが追加され (nsrindexd(8) を参 照 )、データは、最終的に長期ストレージメディアに保存されます (nsrmmd(8) を参照 )。デフォルトでは、これらの オンラインインデックスのエントリは、"backup" インデックスネームスペースに保存されます。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 547 savepnpc(8) メディアの取り扱いの詳細については、次の箇所を参照してください。nsrmm(8) および nsr_device(5) savepnpc は save と同じコマンドオプションで構成されていますが、実行するためには「-g グループ」が必要で す。このコマンドでは、実際の保存の実行に加えて、前処理コマンドと後処理コマンドが指定されていればそれら も実行します。NetWorker クライアントの最初のセーブセットを実際に保存する前に、savepnpc は前処理コマン ドを実行し(/nsr/res/<grpname>.res ファイルに前処理コマンドが設定されている場合) 、クライアントの最 後のセーブセットの保存が完了した時点で後処理コマンドを実行します(設定されている場合) 。単一のセーブグ ループに複数のクライアントをセットアップして、クライアントごとに異なる前処理および後処理コマンドを実行 することができます。<grpname>.res ファイルはクライアントマシンに存在し、そのホスト内で一意です。前処 理コマンドの実行に失敗すると、savepnpc は自動的に中断します。すべての処理結果は、クライアント上の / nsr/logs/savepnpc.log ファイルに記録されます。ユーザーはタイムアウト条件を設定することで、すべての セーブセットのバックアップが完了する前に、特定のタイミングで後処理コマンドを実行できます。このタイムア ウト属性は、/nsr/res/<grpname>.res ファイルに存在します。タイムアウトは、nsr_getdate() で認識でき るように二重引用符で囲んだ形式で設定する必要があります(nsr_getdate(3) を参照)。また、/nsr/res/ <grpname>.res に abort precmd with group 属性があります。これは「Yes」または「No」に設定できます。 「Yes」に設定した場合、特定のセーブグループが中断されると precmd が終了します。「No」に設定すると、セー ブグループセッションが異常終了した後でも、precmd は最後まで実行されます。 /nsr/res/< グループ名 >.res ファイルの記述例は、次のとおりです。 type:savepnpc; precmd:/bin/true; pstcmd:/bin/true, "/bin/sleep 5"; timeout:"12:00pm"; abort precmd with group:No; precmd フィールドは手動で変更して、最初のセーブセットの開始時に実行するコマンドを必要な数だけ含めるこ とができます。pstcmd には、最終セーブセットの終了時に実行する必要のある任意のコマンドを含めることがで きます。後処理コマンドは、最終セーブセットの保存終了後か、またはタイムアウトで指定したタイミングのいず れか早い方で実行されます。Windows Networker Clients 上では、シェルを "cmd.exe" に設定し、シェルフ ラグを "/c" に設定しないと、precmd と postcmd が実行できないことに注意してください。これにより OS は、 コマンドを実行した後に、すべての開いているファイル記述子およびその他のリソースを適時に閉じます。また、 precmd と pstcmd の両方については、すべての Networker クライアント上において、コマンドの実行が完了し てから出力先 (stdout および stderr) をその他のファイルに変更してファイルディスクリプタが開かないように するのが最良の方法です。 Windows クライアントの場合の precmd と pstcmd の例を次に示します。 precmd: cmd.exe /c start_pre_cmd > pre_result.txt 2>&1 pstcmd: cmd.exe /c start_post_cmd > post_result.txt 2>&1 オプション -b pool 保存用の特定の宛先プールを指定します。 -c client-name セーブセッションを開始するためのクライアント名を指定します。このオプションは、複数のネットワー クインタフェースと複数のホスト名を持つクライアントで役立ちます。クライアント名を使用すると、複 数のネットワークインタフェースを持つ 1 つの物理クライアントに、複数のインデックスデータベースを 作成できます。 これによって、使用するネットワークインタフェースが指定されることはありません。これは、クライアン トリソースの server network interface 属性で指定されます(nsr_client(5) を参照)。また、こ のオプションは、手動での保存を実行する際や、スケジュールセーブのためにデフォルト以外の backup コマンドを指定する際に、クラスタ上で使用することもできます。こパス所有者の規則についての詳細は、 pathownerignore(5) を参照してください。 548 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド savepnpc(8) -e expiration 保存データの有効期限が切れる日付を(nsr_getdate(3) 形式)で設定します。セーブセットは、明示的 な有効期限がある場合、期限切れになるまでブラウズは可能ですが、再利用はできません。このように、 明示的な有効期限はクライアントポリシーで指定された既存のブラウズ時刻とリテンション時間を上書き し、ブラウズ時刻とリテンション時間は有効期限に変更されます。"-e exp_time" オプションは、"-w browse_time" または "-y reten_time" とともに使用することはできません。デフォルトでは、明示 的な有効期限は使用されません。クライアントの最長のブラウズポリシーと最長のリテンションポリシー が使用されます。 -f dirfile プロトタイプのデフォルトディレクティブの読み取り元のファイル(nsr(5) を参照)です。-「ディレク ティブファイル」に "-" を指定すると、デフォルトディレクティブは標準入力から読み取られます。 -o save_operations "KEYWORD:TOKEN=STATE[;KEYWORD:TOKEN=STATE;...]" 形式のセーブオペレーション。Windows 2003 で VSS 保存を構成するには、以下の形式を使用します。例 : "vss:*=off" VSS を停止させる。 "vss:Microsoft Exchange Writer=off" このライタを無効にする。 "vss:C:=off" ドライブの VSS を無効にする。 スケジュールバックアップ時に savegrp プログラムによって以下の形式が指定されます。これらの形式を手動で指 定することはサポートされていません。 名称変更されたディレクトリのバックアップは、以下の形式になります。 "RENAMED_DIRECTORIES:index_lookup=on" 名称変更されたディレクトリのバックアップのサポートを有効化します。save プログラムは、クライアン トファイルインデックスを照合し、ディレクトリが名称変更されているかどうかを判断します。ディレク トリが名称変更されている場合は、ディレクトリ内のすべてのファイルとサブディレクトリがバックアッ プされます。 "RENAMED_DIRECTORIES:index_lookup=off" 名称変更されたディレクトリのバックアップを無効化します。 非 ASCII セーブセット名のバックアップ。 非 ASCII 名の形式、および名称変更されたディレクトリのサポートを有効化または無効化する方法の詳細について は、nsr_client (5) および「管理ガイド」を参照してください。 -g group このオプションは、savegrp(8) および savefs(8) で、セーブのグループ (nsr_client(5) および nsr_group(5) を参照 ) を指定する場合に使用され、NetWorker サーバでは特定のメディアプールを選 択するために使用されます。 -i 保存対象のサブディレクトリ構造にある .nsr (UNIX) または nsr.dir (Windows) ディレクティブ ファイルを無視します。 -J storage-node-name バックアップでストレージノードとして使用するホストを指定します(nsr_storage_node(5) を参照し てください)。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 549 savepnpc(8) -l level 保存のレベル。このオプションは、savegrp(8) および savefs(8) で、スケジュールセーブの特定レベ ルを指定し、メディアデータベースに格納するために使用します。手動セーブコマンドではこのオプション は無視されます。save では、スケジュールセーブ時にファイルをバックアップする必要があるかどうかを 判断するために、レベル情報ではなく -t オプションのパラメータが代わりに使われます。 -m masquerade サマリ行の先頭に付けるタグを指定します。このオプションは、savegrp(8) および savefs(8) で、 savegrp のサマリ通知を補助するために使用します。savepnpc(8) は、このタグを使用して、savegrp の作業リストでのクライアントオペレーションを指定することもできます。この作業リストは、 pstclntsave(8) によって後処理が開始される前に完了している必要があります。 -n 保存の非実行。保存によって生成されるデータ量を推算しますが、実際の保存は実行しません。 -q サイレントモードです。サマリ情報とエラーメッセージだけを表示します。 -s server NetWorker サーバとして使用するマシンを指定します。 -t date (nsr_getdate(3) 形式 ) で、この日付までに更新されているファイルを保存対象にします。このオプ ションは、savegrp(8) および savefs(8) で使用します。メディアデータベースを参照し、セーブセッ トの前回の保存およびスケジュールセーブのレベルに基づいて適切な時刻値を決定することによって、ス ケジュールセーブを実行します。 Windows の場合、ファイルの修正 / 変更時刻は、そのファイルの[Last Written time]、 [Creation time]、[Archive file]属性を参照します。これらをすべて使用して、ファイルのバックアップが必要 かどうかが決定されます。一部の古いファイルシステムでは、NSR_AVOID_ARCHIVE 環境変数を("no" 以外の値に)設定していない限り、正確なファイル作成時刻が記録されない場合があるため、[Archive file] 属性が設定されている場合は、そのファイルは常にバックアップされます。 -u エラー発生時に保存を停止します。save プログラムは、エラーを単なる警告として処理し、バックアップ に含まれる残りのファイルの保存を継続します。このオプションを設定すると、エラー発生時に save が 終了し、セーブが中断されます。通常、このオプションの使用はお勧めしませんが、ファイルのグループを 完全なセットとしてバックアップする必要がある場合は、役立ちます。 -v 冗長モードです。save プログラムは、処理の進行に伴って save の詳細情報を提供します。 -y retention 保存データを再利用可能にする日付 (nsr_getdate(3) 形式 ) を指定します。特殊値 forever は、期限 切れにならないボリューム ( アーカイブボリュームなど ) を使用する必要があることを示します。デフォ ルトでは、サーバが、有効なリテンションポリシーに基づいてセーブセットの日付を決定します。このオ プションでは、保存のたびごとに、既存のポリシーを上書きすることができます。 -w browse_time セーブセットのブラウズが可能な期限の日付(nsr_getdate(3) 形式)を設定します。デフォルトでは、 セーブセットに対するブラウズの日付を、サーバが決定します。この決定は、有効なブラウズポリシーに基 づいて行われます。このオプションでは、保存のたびごとに、既存のポリシーを上書きすることができます。 -x マウントポイントをクロスします。このオプションは手動セーブコマンドにしか使用できません。-x オプ ションに ( セーブセット ) パスを付けて指定すると、このパスで示されたマウントポイントがクロスされ、 マウントされたファイルシステム内にあるファイルがバックアップされます。-x オプションを指定しない と、そのパスのローカルファイルとディレクトリだけがバックアップされます。 マウントポイント ( またはその下のファイル / サブディレクトリパス ) を、手動セーブコマンドの場合に バックアップする ( ローカル ) パスとして指定する場合は、このオプションは無効となり無視されます。 その場合は、一般的に -L オプションが必要になります。 550 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド savepnpc(8) たとえば、/tmp_mnt/pumbaa が pumbaa:/space のマウントポイントの場合は、次の 3 つのコマンドは -x オプションの指定により別々の働きをします。 save -x /tmp_mnt マウントポイントをたどり、/tmp_mnt のローカルファイルとディレクトリを、とともに バックアップする。/tmp_mnt/pumbaa のファイルとディレクトリ save /tmp_mnt マウント ポイントをクロスせず、/tmp_mnt のローカルファイルとディレクトリだけを バックアップする。 save [-x] /tmp_mnt/pumbaa[/...] マウントポイントを ( セーブセット ) パスとして指定すると、「-x」オプションは無視さ れ、エラーメッセージが表示されて、大半のプラットフォームには「-L」オプションが必 要であることが示される。 Windows の場合、マウントポイントは、同じマシン上のマウントボリュームの代替パスを参照していま す。たとえば、H:\tmp_mnt\d_drive は、ローカルボリューム ( ドライブ ) D: のマウントポイントと して定義できます。 -B ルート (''/'') から呼び出しポイントまでのすべての接続ディレクトリ情報を、強制的に保存します。 -E 保存を実行せずに、保存によって生成されるデータのサイズを推算します。この推算値は inode 報から生 成され、データの読み込みは 1 回に制限されることに注意してください。 -F file ファイルのファイル変更日付よりも後に変更されたファイルのみ保存します。 Windows の場合、 「ファイル」の変更時刻の詳細については、-t (Reg.) オプションを参照してください。 -I input_file 保存先のパスをコマンドラインから取得し、指定されたファイルから保存先のパスを読み込みます。パス は 1 行に 1 つずつ指定する必要があります。コマンドラインにパスを指定していない場合、ファイルに指 定されているパスに保存されます。 -K 接続ディレクトリのインデックスエントリが構築されません。 -L ローカルです。ファイルがネットワークファイルサーバのものであっても、保存は NetWorker のローカ ルクライアントから実行します。これらのファイルをリカバリするには、recover(8) で、-c client 引数を指定して実行します。client には、次のことを実行した NetWorker クライアントの名前を指定し ます。 -LL バックアップをローカルバックアップとして処理したうえで、完了出力の末尾に「complete savetime=number」という形式の行を追加します (number は、このバックアップで作成されたセーブ セットの保存時刻です )。このオプションは、自動クローン作成を行うときに savegrp(8) コマンドで使 用します。 -N name セーブセットのシンボリック名です。デフォルトでは、path 引数の共通接頭部がセーブセット名として使用 されます。SYSTEM セーブセット (SYSTEM STATE、SYSTEM FILES、および SYSTEM DB) のいずれかを保 存する際に、-N オプションを使う場合、パスを指定し、そのパスが -N オプションで割り当てた名前の値 に一致している必要があります。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 551 savepnpc(8) -S セーブセットのリカバリだけを可能にします。これによって、インデックスエントリを作成せずに保存が 実行されます。したがって、セーブセットのブラウズはできませんが、セーブセットのリカバリをデータ のリカバリに使用することはできます。 -V OFC メカニズムに対して、ソースボリュームの特定時刻のコピーを作成することを禁止します。 (NT NetWorker サーバとの互換性の確保用 )。 -W width サマリ情報の出力をフォーマットするときに使用する幅です。width の有効値は、1 ∼ 10000 の整数値で す。指定した幅が小さすぎてサマリが収まらない場合、必要に応じてサイレントに大きな値に調整されま す。指定した width が必要最小値より大きい場合、適切な幅になるようにサマリにスペースが挿入されま す。-W 引数を指定しない場合で、固定幅を使用しないときは、サマリは、必要な最小幅に展開されます。 参照先 curses(3X)、 nsr_getdate(3)、 nsr(5)、 nsr(8)、nsr_client(5)、 nsr_device(5)、 nsr_group(5)、 nsr_service(5)、 nsrd(8)、 nsrim(8)、 nsrindexd(8)、 nsrmm(8)、 nsrmmd(8)、 nsrwatch(8)、 recover(8)、 savefs(8)、 savegrp(8)、 pathownerignore(5) 診断 終了コード: 0 正常終了。これは、セーブセットがサーバ上に正しく作成されたことを示します。個々のファイルのバッ クアップの失敗についてのエラーメッセージは警告であり、これによって異常終了することはありません。 <>0 異常終了。セーブセットが、サーバ上に正しく作成されませんでした。 メッセージ : host: saveset level=level, size time count files. このメッセージ ( クライアントホスト名、セーブセット名、レベル、セーブセットの合計サイズ、経過時 間、ファイルカウントが表示される ) が出力されるのは、save が savegrp(8) によって実行されて、異 常終了する場合です。 host: filename: warning この形式のメッセージは、個々のファイルをバックアップするときに発生した障害に関する警告です。通 常、これらのメッセージが表示されても、save が失敗することはないため、これらのメッセージは「セー ブグループ完了」メッセージの「完了」セクションにある save の出力の部分に表示されます。 path: File index could not be obtained due to <reason>. このディレクトリの内容は正常にバックアップされていない可能性があります。 名称変更されたディレクトリのサポートが有効化されているパスでオンラインファイルインデックスレ コードの取得中にエラーが発生しました。nsrck(8) を実行し、クライアントリソースの「Backup renamed directories」属性をオフにしてください(nsr_client(5) を参照)。それでも問題が解決 しない場合は、グループを再実行してください。 552 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド savepsm(8) Maintenance Procedures savepsm(8) 製品名(A-Z) savepsm - save NetWorker Management Console データベースを NetWorker の長期ストレージに保存します。 形式 savepsm { -I NMC インストールディレクトリ } -[ STCEh ] [ -s server ] [ -c client-name ] [ -l level ] [ -b pool ] 機能説明 savepsm は、NetWorker Management Console データベースの内容を NetWorker サーバに保存します。これ は、データベースのトランザクションログの切り捨て(削除と再起動)にも使用されます。 シェルの LD_LIBRARY_PATH 環境変数または同等の環境変数で、savepsm の起動元にするものには、<product install directory>/sybasa/lib64(Solaris/AIX/HP-UX の場合)、または <product install directory>/sybasa/lib(Linux の場合)をコンポーネントの 1 つとして含める必要があります。NetWorker Management Console が Solaris のデフォルトの /opt/LGTOnmc ディレクトリに置かれていない場合は、 <product install directory>/bin を LD_LIBRARY_PATH に追加する必要があります。 オプション -b pool 指定したプールのボリュームを使用します。 -C ソフトウェア圧縮を実行します。 -c client-name client-name の名前で、セーブにインデックスを作成します。詳細については、save(1m) を参照して ください。 -E 暗号化を実行します。 -h savepsm バイナリの使用方法を表示します。 -I NMC Install directory 「NMC Install directory」に、パッケージのインストールディレクトリを指定します。デフォルトの NetWorker Management Console は、Solaris の場合は /opt/LGTOnmc、Linux の場合は /opt/ lgtonmc にインストールされます。 -l level "level" にバックアップレベルを指定します。 「full」 、 「incr」 、または「skip」のいずれかを指定します。 -S 認証構成ファイルのバックアップをスキップします。 -s server "server" に NetWorker サーバを指定します。 -T バックアップをしないで、データベースのトランザクションログを切り捨てます。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 553 savepsm(8) 使用方法 avepsm は、NetWorker Management Console データベースの保存に使用します。このコマンドは、テータベー スの手動保存またはトランザクションログの切り捨てにも使用します。データベースディレクトリに保存されてい る NetWorker Management Console のデータベース資格証明ファイル(gstd_db.conf)と NetWorker Management Console の認証構成ファイルは、NetWorker Management Console データベースとともに自動 的にバックアップされます。データベース資格証明ファイルと認証構成ファイルは、 「CONSOLE_BACKUP_FILES」 というセーブセット名で保存されます。 認証構成ファイルには、NetWorker Management Console が認証に外部リポジトリを使用するように設定され ている場合、外部リポジトリ(LDAP など)の構成情報が含まれます。NetWorker Management Console は、 デフォルトで、認証に独自のユーザーリポジトリを使用します。認証構成ファイルのリカバリには、NetWorker の recover(1m) コマンドを使用します。 Savegrp(1m) を使用してデータベースの自動セーブを実行するには、savepsm.sh スクリプトを使用します。 savepsm.sh は、LD_LIBRARY_PATH 環境変数または同等の環境変数を設定し、savepsm を呼び出すラッパース クリプトです。自動セーブされるようにデータベースを設定するには、クライアントリソースを定義し、文字列 "NMCASA:/gst_on_<hostname>/lgto_gst"(「hostname」は NetWorker Management Console サーバが 稼働しているホストの短縮名)をクライアントのセーブセット属性に記述します。次に、 「backup command」属 性に savepsm.sh コマンドを記述します。 バックアップが完了すると、トランザクションログは自動的にトランケートされます。 バックアップしないで、データベースのトランザクションをトランケートするには、-T オプションを使用します。 注記 NetWorker 管理コンソールサーバを実行していないと、savepsm を実行することはできません。 終了ステータス savepsm は、エラーが発生した場合はゼロ以外の終了コードを返し、成功した場合はゼロの終了コードを返して終 了します。 参照先 554 save(1), savegrp(1), recoverpsm(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド scanner(8) Maintenance Procedures scanner(8) 製品名(A-Z) scanner - NetWorker のメディアを検証し、インデックスを再構築します。 形式 scanner [ オプション ] -B -S SSID [ -im ] [ -z ] デバイス scanner [ オプション ] -i [ -S SSID ] [ -c クライアント ] [ -N 名前 ] [ -y 保存時間 ] デバイス scanner [ オプション ] -m [ -S SSID ] [ -y 保存時間 ] デバイス scanner [ オプション ] [ -S SSID ] [ -c クライアント ] [ -N 名前 ] デバイス [ command ] オプション : [ -npqvk ] [ -f ファイル ] [ -r レコード ] [ -s サーバ ] [ -t タイプ ] [ -b プール ] コマンド: -x command [ arg ... ] 機能説明 scanner コマンドは、バックアップテープやバックアップディスクなどの NetWorker メディアを読み取り、ボ リュームの内容の確認、ボリュームからのセーブセットの抽出、NetWorker オンラインインデックスの再構築を行 います。インストールされると、スーパーユーザーだけがこのコマンドを実行できます。ただし、コマンドのモー ドを変更することにより、root 権限は変更しないまま一般ユーザーがこのコマンドを実行することもできます。詳 細については、nsr(8) を参照してください。「デバイス」は必ず指定する必要があり、通常は NetWorker サーバ が使用するデバイス名の 1 つを指定します。テープドライブの場合は、「閉じるときに巻き戻さない」デバイスの名 前である必要があります。adv-file タイプのデバイスでは、読み取り専用のデバイスの名前を指定しても、読み 書き両用デバイスの名前が使用されます。 scanner は、オプションなしで、または -v, を指定して起動すると、指定した device のボリュームが読み取り およびスキャン用に開かれ、目次が作成されます。目次には、ボリュームにある各セーブセットの情報が記載され ています。デフォルトでは、見つかった各セーブセットについて 1 行の情報が標準出力に書き込まれます。情報の 内容は、クライアント名、セーブセット名、保存時刻、レベル、サイズ、ファイル、SSID、およびフラグです。 client name は、このセーブセットを作成したシステム名です。name は、ave(8) によってセーブセットに割り 当てられたラベルです。通常はファイルシステムのパス名になります。save time は、セーブセットを作成した日 時です。level は、full、incremental の先頭 1 文字、またはレベルを表す 0 ∼ 9 の数字 1 文字になり、手動 セーブの場合は空白になります。size は、セーブセットのバイト数です。files は列で分類され、セーブセット に含まれているクライアントファイル数を示します。ssid は、このセーブセットの内部での参照、検索に使用され る識別子です。同じ ID を、-S オプションと一緒に明示的に指定すると、特定のセーブセットを抽出できます。 目次は、実際のセーブセットデータ内に散在する同期(「メモ」)チャンク(mm_data(5) を参照)に基づいていま す。メモチャンクには、4 種類あります。開始(Begin)、継続(Continue)、同期(Synchronize)、終了 (End)で、それぞれフラグ B、C、S、E で表されます。開始 (B) メモは、セーブセットの開始をマークするのに使 用されます。開始チャンクが書き込まれた時点では、セーブセットのサイズおよびファイル数は不明です。継続 (C) メモは、セーブセットが別のボリュームで開始されたことを示すために使用されます。同期 (S) メモは、前の メディアが損傷を受けたときに、セーブセットの中でデータ抽出を再開する場所にマークを付けるために使用され ます ( クライアントファイルの境界 )。終了 (E) メモは、セーブセットの終わりにマークを付けて、目次行を出力 します。他のメモが表示されるのは、-v オプションを選択した場合だけです。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 555 scanner(8) オプション -b pool ボリュームの所属先にするプールを指定します。このオプションは、プール情報をメディアに保存しない バージョンの NetWorker にのみ適用されます。それらのバージョンでは、ボリュームを Default プール のメンバーにしない場合、ボリュームの所属先にするメディアプールを指定する必要があります。メディ アでプール情報が保存されているボリュームでメディアを別のプールに割り当てるには、メディアのラベ ルを変更する必要があります。このラベル変更により、メディアのすべてのデータが破壊されます。 -B これは、-S オプションと一緒に使用すると、指定するセーブセット ID がブートストラップのものである ことを示すフラグが付けられます。 -c client 指定した NetWorker クライアントマシンのセーブセットだけを処理します。このオプションは、何回も 使用でき、-N オプションと一緒に使用できます。使用できるのは、-i または -x オプションがある場合だ けです。 -f file 特定のメディアファイル番号からスキャンを開始します。このオプションは、光ディスクやファイルデバ イスタイプなどのメディアに対しては有用ではありません。 -i 読み取ったボリュームから、メディアインデックスとオンラインファイルインデックスの両方を再構築し ます。1 つのセーブセットを -S ssid オプションと一緒に指定する場合、指定したセーブセットのエント リだけがオンラインファイルインデックスにコピーされます。バージョン 6.0 以降の場合、データバック アップに伴うインデックスバックアップを含んだテープがあるときは、インデックスをリストアして scanner -m を実行し、インデックスおよびデータバックアップのメディアデータベースエントリを再読 み取りすることをお勧めします。これを実行したら、nsrck -L7 -t date <clientname> を実行して、 テープのバックアップ時点でのクライアントのインデックスをリカバリしてください。これにより、その 時点のインデックスエントリがインデックスに戻ります。ただし、テープにインデックスバックアップが ない場合、-i オプションを指定して、インデックスエントリを再構築する必要があります。 注記: NDMP セーブセットまたは DSA セーブセットの場合、このオプションを指定しても、インデックスエント リはボリュームから再構築されません。ただし、インデックスバックアップがある場合は、前記のように scanner と nsrck を使用してください。DSA セーブセットと通常の NetWorker セーブセットが混在す るボリュームの場合、scanner -i を実行すると、DSA セーブセットがスキップされ、エラーが返されます。 -m 読み取ったボリュームのメディアインデックスを再構築します。1 つのセーブセットを -S ssid オプ ションと一緒に指定する場合、指定したセーブセットのエントリだけがメディアインデックスにコピーさ れ、セーブセットデータは標準出力に書き込まれます。この出力は、コンソールでの予期しない動作を防 ぐために、必要に応じてリダイレクトする必要があります。メディアデータベースは、"scanned-in" ス テータスを保持しません。"ssflags" フィールドにはそのステータスを示すフラグがありません。セーブ セットには、スキャンインされた時刻と、そのセーブセットのクロックステータスに応じて、新しいブラ ウズポリシーまたはリテンションポリシーが指定されます。 -n すべてのメディアをチェックしますが、メディアデータベースもインデックスデータベースも再構築しま せん。-i オプションと一緒に使用すると、このオプションは最大限のメディアチェックを行いますが、 データベースの変更は行いません。 -N name name ( リテラル文字列だけ ) で指定したセーブセットを処理します。このオプションは、何回も使用で き、-c と一緒に使用できます。使用できるのは、-i または -x オプションがある場合だけです。 556 -p 処理時にセーブセットのメモ情報を出力します。 -q エラーまたは重要メッセージだけを表示します。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド scanner(8) -r record 特定のメディアレコード番号からスキャンを開始します。 -s server ストレージノードに対して scanner が使用される場合に、制御サーバを指定します。ストレージノードの 詳細については、nsr_storage_node(5) を参照してください。 -y retention time スキャンイン対象のボリュームにあるセーブセットの完了済みクローンインスタンスのリテンション時間を 指定します。このオプションは、-i または -m オプションと使用する場合にだけ有効です。-S オプションを 使用してセーブセットを指定した場合、このセーブセットのクローンインスタンスのリテンション時間は、 指定した値に設定されます。スキャンイン対象のボリュームに属していないクローンインスタンスのリテン ション時間は、変更されません。 -z サイレント終了を示すこのオプションでは、セーブセットが次のボリュームにまたがっていると、プロンプト が表示されません。1 番目のボリュームの読み取りが完了すると、ユーザからの入力を待たずに終了します。 -S ssid 指定したセーブセットを抽出します。-i または -x オプションと一緒に使用する場合、何回も使用できま す。また、-c および -N オプションを使用すると、選択したセーブセット以外に対しても使用できます。 それ以外の場合、ボリュームがスキャンされてセーブセットの ssid が検索され、標準出力に書き込まれ ます。この出力は、コンソールでの予期しない動作を防ぐために、必要に応じてパイプする必要がありま す。リカバリモードで動作する uasm(8) プログラムにパイプされて、セーブセットが処理される場合がほ とんどです ( リカバリ対象のファイルを制限するディレクトリリストを備えていたり、ファイルの場所を マップするための -m 引数を備えていることがあります )。-S を、-i または -m なしで使用する場合、ボ リュームラベルが読み取れないときに、scanner は、ボリュームのブロックサイズを求めるプロンプトを 表示します。ボリューム情報がメディアデータベースにある場合、ユーザはセーブセットによってリカバ リを実行することができます ( 参照 recover(8))。-B も指定すると、ssid が取得されて、ブートスト ラップの ssid として使用されます。この場合、ssid は 1 つしか許可されません。 注記: NDMP セーブセットまたは DSA セーブセットのセーブストリームを uasm(8) などのリカバリプログラムに パイプすることはできません。 -t type メディアタイプを指定します。たとえば、光ディスクの場合は optical、8mm 5GB テープの場合は 8mm 5GB と指定します。通常、メディアタイプは、デバイスが既知の場合は NetWorker サーバから取得され ます ( 参照 nsr_device(5))。 -v 各メモチャンクのログ、100 メディアレコードごとのメッセージなど、冗長メッセージを表示します。-i オプションを使用する場合、クライアントファイルごとに 1 行ずつ出力されます ( 大量の出力が生成され る可能性があります )。 -k このオプションは、テクニカルサポートから指示を受けた場合にだけ使用してください。 -x command arg ... 新しく選択された各セーブセットを処理する任意の UNIX コマンドを指定します。この引数は、引数リス トの最後(device 引数の後)に 1 回だけ発生します。各セーブセットのセーブストリームは、コマンド の新しいインスタンスの stdin に接続されます。通常このコマンドは、各セーブセットを処理するために リカバリモードで実行される uasm(8) です(ファイルの場所をマップするために -m 引数を使用すること があります) 。ボリューム情報がメディアデータベースにある場合、ユーザーはセーブセットによってリカ バリを実行することができます(recover(8) を参照)。コンソール I/O に、指定した UNIX コマンドを 実行しないでください。代わりに、コマンドに渡す引数として競合解決パラメータを指定してください (例:scanner -S <ssid> -x uasm -iR -rv) 。コンソールでの対話が必要な場合は、-x オプションを 使用して UNIX コマンドを呼び出す代わりに、scanner の出力をコマンドにパイプします。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 557 scanner(8) 注記: NDMP セーブセットまたは DSA セーブセットのセーブストリームを uasm(8) などのリカバリプログラムに パイプすることはできません。 使用例 テープのベリファイ : scanner /dev/nrst0 scanner: 8mm テープ mars.001 を /dev/nrst0 でスキャン中 client name save set save time level size space /export 10/07/94 12:38 f 100762460 space /usr 10/07/94 13:14 f 27185116 space /nsr 10/07/94 12:40 f 77292280 space / 10/07/94 13:22 f 1693192 scanner:8mm テープ mars.001 の終わりに達しました files 10035 3185 8436 518 ssid 16983 16984 16980 16985 S E E S S クライアントのオンラインファイルインデックスをテープから再構築する : scanner -m /dev/nrst8 scanner: scanner: scanner: scanner: scanner: scanner: 4mm テープ monday.fulls を /dev/nrst8 でスキャン中 ssid 17458697: スキャン完了 ssid 17458694: スキャン完了 ssid 17458698: スキャン完了 ssid 17458693: スキャン未完了 4mm テープ monday.fulls の終わりに達しました scanner: 次のテープの準備ができたらデバイス名を入力してください [/dev/nrst8]? nsrck -L7 -t "06/07/99" supernova nsrck: 'supernova' のインデックスをチェック中 nsrck: クライアント「supernova」のファイル インデックスはリカバリされました。 nsrck: 'supernova' のインデックス セーブセットを「quasar」からリカバリ中リカバリ 完了時刻 : Fri Jun 16 14:03:16 2000 nsrck: クライアント「supernova」のインデックスのリカバリを完了しました nsrck: /disk1/nsr/index/supernova レコード数 85782、容量 14 MB nsrck: 1 クライアントのチェックが完了しました /usr のセーブセットを抽出して /mnt に移動する : scanner -S 637475597 /dev/nrst8 | uasm -rv -m /usr=/mnt or scanner -S 637475597 /dev/nrst8 -x uasm -rv -m /usr=/mnt すべてのセーブセットをクライアント mars から抽出して /a に移動する : scanner -c mars /dev/nrst8 -x uasm -rv -m/=/a 参照先 558 mm_data(5), mminfo(8), nsrmmdbasm(8), nsr(8), nsrck(8), nsrindexasm(8), nsrmmd(8), nsr_device(5), nsr_storage_node(5), uasm(8). EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド scanner(8) 診断 xdr 変換エラー、fn %d、rn %d、チャンク %d、合計 %d 予期しないファイル数です。 %d を予期しましたが %d を取得しました 予期しないレコード数です。%d を予期しましたが %d を取得しました これらのメッセージはすべてメディアエラーを示します ( テープブロックの消失または損傷 )。xdr 変換 エラーの場合、ゼロ以外の「チャンク」番号はブロックの一部を回収できることを意味します。scanner がリサイクルされたメディアの論理上の終わりに達した場合、予期しないファイル番号が得られるのは正 常な状態です。 nsrscan におけるデータの継続。NNNNN.MMMMMM XDR デコードエラー(1 つまたは複数の上述のメッセージで表されるエラー)の後、scanner は再同期し てストリームの残りを送信しようとします。ただし、uasm(8) などのプログラムは、途中が欠落したスト リームをデコードできないため、scanner はストリームの残りをファイルに送信します。このストリーム は手動でデコードできます。たとえば、元のコマンドが +.5i scanner -S ssid | uasm -r で、同期エラーが発生した場合、ストリームの残りを次のコマンドでデコードできます。 uasm -r < nsrscan.NNNNN.MMMMMM ここで、入力するファイル名は、診断メッセージに出力された名前です。 予期しないボリューム ID です。volid1 を予期しましたが、volid2 を取得しました 通常このメッセージは、リサイクルされたテープまたはディスクに対してコマンドを冗長モードで実行し た場合に表示されます。これはエラー状態を示すものではなく、ボリュームの終わりの通常の処理状況を 詳しく表したものです。 ssid %d: 終了、しかし不完全です scanner はセーブストリームの終わりを検出しましたが、ストリームは中断され、値は信用できません。 オンラインインデックスが再構築されると、中断されたストリームが終わったときに次のメッセージが表 示されることがあります。 (セーブセット ID %d): セーブストリームのデコードエラー インデックスの再構築中に、scanner はセーブストリーム内のバイトが無効なことを検出しました。これ は通常、中断したセーブストリームを処理したことが原因です。その他の原因としては、テープの破損が 考えられます。この状態が検出されると、セーブストリームのインデックスの再構築処理は終了します。 これにより、次のメッセージが表示されることがあります。 書き込みに失敗しました。壊れたパイプ セーブストリームのインデックスを再構築するプロセスがストリーム全体を処理する前に終了すると、 scanner によって出力されます。 このコマンドを実行する権限がありません 一般(root でない)ユーザーがこのコマンドを呼び出しました。 「arg」をファイル番号に変換できません -f および -r オプションには、開始ファイルまたはメディアのレコード番号として数値の引数が必要です。 メディアインデックスに存在します -i オプションまたは -m オプションが指定されましたが、ボリュームはすでにメディアデータベース内に リストされています。このメッセージは情報のみの通知であり、ボリュームがすでにリストされていたた めにメディアデータベースに追加されなかったことを意味します。 fn %d rn 0 read error I/O error done with tape_type tape volid volume_name </>PD これらのメッセージが同時に表示されるのは、scanner が、メディアの終わりで連続したファイル マークを検出した場合です。これらはエラー状態を示すものではなく、無視することができます。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 559 scanner(8) 制限 scanner は、NetWorker サービス (nsrd(8) や nsrmmdbd(8)) なしでも実行することができます。ただし、こ れは、ほとんどのデバイスタイプに関してメディアまたはオンラインファイルインデックスを再構築する場合を除 きます。論理デバイスおよび NDMP デバイスでは、これらのデバイス構成を問い合わせるために NetWorker サー ビスを実行している必要があります。 他の NetWorker サーバのボリュームからインポートされたファイルインデックスバックアップは、nsrck -L7 に よってリカバリすることはできません。mmrecov を使用して NetWorker サーバのブートストラップをリカバリし ておかないと、ファイルインデックスをリカバリできません。 ラベル変更された光ボリューム (1 回書き込まれた後にラベル変更されて再利用された書き換え可能な光ボリューム ) を スキャンする場合、scanner が新しいデータの終わりを読み取ってから以前のボリュームから古いデータを読み取ろう として、 「予期しないボリューム ID」エラーで終了することがあります。このエラーは、すべての正常なデータを読み 取った後に発生するので、無視することができます。 560 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド sjiielm(8) Maintenance Procedures sjiielm(8) 製品名(A-Z) sjiielm - SJI ジュークボックスインタフェース SJIIELEM コマンドのテスト 形式 sjiielm devname [ { drive | スロット | inlt | mt } address nelements ] 機能説明 sjiielm プログラムは、SJI 準拠のジュークボックスにおいて SJIIELEM コマンドをテストします(参照 libsji(8))。このコマンドは、ジュークボックスのエレメントステータス初期化インタフェースをテストします。 ジュークボックスがこの機能をサポートしていない場合、該当するエラーメッセージが出力されます。 devname 引数は、システムで動作する SJI 準拠ジュークボックスにアクセスできるデバイス名にしてください。標 準的な使用方法としては、SCSI バス、SCSI ターゲット ID、および SCSI LUN を含んだ名前を指定します。たと えば、次のとおりです。[email protected] オプションの引数は、特定範囲のエレメントの初期化をサポートしているジュークボックス用のものです。この場 合、次のエレメントタイプ drive、 slot、 inlt( インポート / エクスポートエレメント )、または mt( メディア トランスポート、" ロボットアーム ") からいずれかを選択し、初期化する SJI 正規化 (1 から始まるなど ) アドレ スとエレメント数を指定します。 参照先 libsji(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 561 sjiielm(8) 562 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド sjiinq(8) Maintenance Procedures sjiinq(8) 製品名(A-Z) sjiinq - SJI ジュークボックスインタフェース SJIINQ コマンドのテスト 形式 sjiinq devname 機能説明 sjiinq プログラムは、SJI 準拠のジュークボックスにおいて SJIINQ コマンドをテストします(参照 libsji(8))。このコマンドでは、ジュークボックスを識別する文字列が返されます。ジュークボックスがこの機 能をサポートしていない場合、該当するエラーメッセージが出力されます。 devname 引数は、システムで動作する SJI 準拠ジュークボックスにアクセスできるデバイス名にしてください。標 準的な使用方法としては、SCSI バス、SCSI ターゲット ID、および SCSI LUN を含んだ名前を指定します。たと えば、次のとおりです。[email protected] 参照先 libsji(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 563 sjiinq(8) 564 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド sjimm(8) Maintenance Procedures sjimm(8) 製品名(A-Z) sjimm - SJI ジュークボックスインタフェース SJIMM コマンドのテスト 形式 sjimm jukebox [ drive | スロット | inlt | mt ] src [ drive | スロット | inlt | mt ] dst 機能説明 sjimm プログラムは、SJI 準拠のジュークボックスにおいて SJIMM コマンドをテストします(参照 libsji(8))。 このコマンドは、ジュークボックス内でメディアを移動する機能をテストします。 jukebox 引数は、システムで動作する SJI 準拠ジュークボックスに制御ポートを指定する必要があります。標準的 な使用方法としては、SCSI バス、SCSI ターゲット ID、および SCSI LUN を含んだ名前を指定します。たとえば、 次のとおりです。[email protected] 3 番目と 5 番目の引数は、drive、slot、inlt、mt のいずれかにしてください(それぞれドライブエレメント、ス トレージエレメント、インレット / アウトレットエレメント、およびメディアトランスポートエレメントを表してい ます)。dst と src 引数は、名前付きデバイスというタイプ用の SJI のアドレス番号です(sjirdp(8) を参照) 。 一般には、次のようになります。 sjimm [email protected] slot 4 drive 1 これにより、1 つのメディアを 4 番目のストレージエレメント ( スロット ) から 1 番目のドライブに移動します。 注記 sjimm は、ジュークボックスのメディアエレメントに対してプログラム的な接続を提供しているわけではありません。 したがって、メディアの 1 つをドライブエレメントから移動するときは、ジュークボックスに自動排出機能がある場 合を除き、プラットフォームに依存した他の方法を使用して、メディアをドライブから排出してジュークボックス内 で移動する必要があります。 参照先 libsji(8)、 sjirdp(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 565 sjimm(8) 566 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド sjirdp(8) Maintenance Procedures sjirdp(8) 製品名(A-Z) sjirdp - SJI ジュークボックスインタフェース SJIRDP コマンドのテスト 形式 sjirdp devname 機能説明 sjirdp プログラムは、SJI 準拠のジュークボックスにおいて SJIRDP コマンドをテストします(参照 libsji(8)) 。 このコマンドは、SJI デバイスの位置番号をジュークボックスから取得します。 このコマンドの出力例を次に示します。 [email protected] has 2 DATA TRANSPORT Elements starting at address 1 ([email protected] は、アドレス 1 から始まる 2 データトランスポートエレメントを持っています ) [email protected] has 1 MEDIA TRANSPORT Element starting at address 1 ([email protected] は、アドレス 1 から始まる 1 メディアトランスポートエレメントを持っています ) [email protected] has 25 STORAGE Elements starting at address 1 ([email protected] は、アドレス 1 から始まる 25 ストレージエレメントを持っています ) [email protected] has 1 IMPORT/EXPORT Element starting at address 1 ([email protected] は、アドレス 1 から始まる 1 インポート / エクスポートエレメントを持っています ) devname 引数は、システムで動作する SJI 準拠ジュークボックスにアクセスできるデバイス名にしてください。標 準的な使用方法としては、SCSI バス、SCSI ターゲット ID、および SCSI LUN を含んだ名前を指定します。たと えば、次のとおりです。[email protected] 参照先 libsji(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 567 sjirdp(8) 568 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド sjirdtag(8) Maintenance Procedures sjirdtag(8) 製品名(A-Z) sjirdtag - SJI ジュークボックスインタフェース SJIRTAG コマンドのテスト 形式 sjirdtag devname 機能説明 sjirdtag プログラムは、SJI 準拠のジュークボックスにおいて SJIRTAG コマンドをテストします(参照 libsji(8))。このコマンドは、ジュークボックスからメディアの有無およびタグデータを読み取ります。 このコマンドの出力例は、次のとおりです。 0.2.1 のタグデータ、エレメントタイプはデータトランスポート : Elem[001]: tag_val=0 pres_val=1 med_pres=1 med_side=0 0.2.1 タグデータ、エレメントタイプはストレージ : Elem[001]: tag_val=0 pres_val=1 med_pres=1 med_side=0 Elem[002]: tag_val=0 pres_val=1 med_pres=1 med_side=0 Elem[003]: tag_val=0 pres_val=1 med_pres=1 med_side=0 Elem[004]: tag_val=0 pres_val=1 med_pres=1 med_side=0 Elem[005]: tag_val=0 pres_val=1 med_pres=0 med_side=0 Elem[006]: tag_val=0 pres_val=1 med_pres=1 med_side=0 Elem[007]: tag_val=1 pres_val=1 med_pres=1 med_side=0 VolumeTag=<00000098> 0.2.1 のタグデータ、エレメントタイプはメディアトランスポート : Elem[001]: tag_val=0 pres_val=1 med_pres=0 med_side=0 devname 引数は、システムで動作する SJI 準拠ジュークボックスにアクセスできるデバイス名にしてください。標 準的な使用方法としては、SCSI バス、SCSI ターゲット ID、および SCSI LUN を含んだ名前を指定します。たと えば、次のとおりです。[email protected] 出力は、使用可能なタイプ順でまずソートされ、次に昇順でソートされます。 ブールトークン tag_val タグデータが利用可能(有効)であるかどうかを示します。上記の例では、7 番目のスト レージエレメントだけに、有効なタグデータがあります ( 番号 '00000098' のバーコード )。 ブールトークン med_pres は、この場所にメディアが存在しているとジュークボックスがみなしているかどうかを 示します。 ブールトークン pres_val が、(true つまり 1 に設定されている場合 ) トークン med_pres は、メディアが存在 していると絶対的にみなされる必要があることを明確に示しています。pres_val が true でない場合 (0 に設定さ れている場合 )、または med_pres が true である場合 (1 に設定されている場合 )、この場所には、メディアが存 在していることもあり、例外の状況であることもあります。例外としては、テープのバーコードラベルが存在しな い、上下が逆である、または読み取れない場合が考えられます。また、ジュークボックスは、ある時点 ( 停電の前 など ) に存在したメディアが、データトランスポートエレメント ( テープドライブ ) から削除されているかどうか も判断できません。トークン pres_val が true でない場合 (0 に設定されている場合 ) で、med_pres も true でない場合 (0 に設定されている場合 )、この場所にはメディアが存在しないこともあります。このような不確実な 状況は、次回にエレメントステータスの初期化を実行すると解消されます ( 参照 sjiielm(8))。 トークン med_size は、両面メディア(光ディスクなど)に使用されます。これにより、ジュークボックスは、ど ちらの面が上になっているかを認識できます。 参照先 libsji(8)、 sjiielm(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 569 sjirdtag(8) 570 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド sjirelem(8) Maintenance Procedures sjirelem(8) 製品名(A-Z) sjirelem - SJI ジュークボックスインタフェース SJIRELEM コマンドのテスト 形式 sjirelem devname 機能説明 sjirelem プログラムは、SJI 準拠のジュークボックスにおいて SJIRELEM コマンドをテストします ( 参照 libsji(8))。このコマンドは、ジュークボックスからメディアの有無および識別情報を読み取ります。 このコマンドの出力例は、次のとおりです。 0.2.1 のエレメントデータ、エレメントタイプはデータトランスポート : Elem[001]: pres_val=1 med_pres=1 med_side=0 Origin: type STORAGE, address 5 0.2.1 のエレメントデータ、エレメントタイプはストレージ : Elem[001]: pres_val=1 med_pres=1 med_side=0 Elem[002]: pres_val=1 med_pres=1 med_side=0 Elem[003]: pres_val=1 med_pres=1 med_side=0 Elem[004]: pres_val=1 med_pres=1 med_side=0 Elem[005]: pres_val=1 med_pres=0 med_side=0 Elem[006]: pres_val=1 med_pres=1 med_side=0 Elem[007]: pres_val=1 med_pres=1 med_side=0 0.2.1 のエレメントデータ、エレメントタイプはメディアトランスポート : Elem[001]: pres_val=1 med_pres=0 med_side=0 devname 引数は、システムで動作する SJI 準拠ジュークボックスにアクセスできるデバイス名にしてください。標 準的な使用方法としては、SCSI バス、SCSI ターゲット ID、および SCSI LUN を含んだ名前を指定します。たと えば、次のとおりです。[email protected] 出力は、使用可能なタイプ順でまずソートされ、次に昇順でソートされます。 ブールトークン med_pres は、この場所にメディアが存在しているとジュークボックスがみなしているかどうかを 示します。 ブールトークン pres_val が、(true つまり 1 に設定されている場合 ) トークン med_pres は、メディアが存在 していると絶対的にみなされる必要があることを明確に示しています。pres_val が true でない場合 (0 に設定さ れている場合 ) で、med_pres が true である場合 (1 に設定されている場合 )、この場所には、メディアが存在し ていることもあり、例外の状況であることもあります。例外としては、テープのバーコードラベルが存在しない、 上下が逆である、または読み取れない場合が考えられます。また、ジュークボックスは、ある時点 ( 停電の前など ) に存在したメディアが、データトランスポートエレメント ( テープドライブ ) から削除されているかどうかも判断 できません。トークン pres_val が true でない場合 (0 に設定されている場合 ) で、med_pres も true でない 場合 (0 に設定されている場合 )、この場所にはメディアが存在しないこともあります。このような不確実な状況 は、次回にエレメントステータスの初期化を実行すると解消されます ( 参照 sjiielm(8))。 トークン med_size は、両面メディア(光ディスクなど)に使用されます。これにより、ジュークボックスは、ど ちらの面が上になっているかを認識できます。 現在の場所の前にメディアがあった場所をジュークボックスが記憶している場合、sjirelem はデータを出力します。 参照先 libsji(8)、 sjiielm(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 571 sjirelem(8) 572 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド sjirjc(8) Maintenance Procedures sjirjc(8) NAME sjirjc - test the SJI Jukebox Interface SJIRJC command 形式 sjirjc devname 機能説明 sjirjc プログラムは、SJI 準拠のジュークボックスにおいて SJIRJC コマンドをテストします ( 参照 libsji(8))。 このコマンドは、ジュークボックスに関する内部設定情報およびオプションを読み取って出力します。 このコマンドの出力例を次に示します。 デバイス:[email protected] ドライブの数 : ドライブペアの数 : インポート / エクスポートエレメントの数 : インポート / エクスポートペアの数 : スロットの数 : スロットペアの数 : トランスポートエレメントの数 : トランスポートペアの数 : 1 1 0 1 7 1 1 1 エレメント ステータスの初期化 : サポートされています 自動排出 : サポートされていません devname 引数は、システムで動作する SJI 準拠ジュークボックスにアクセスできるデバイス名にしてください。標 準的な使用方法としては、SCSI バス、SCSI ターゲット ID、および SCSI LUN を含んだ名前を指定します。たと えば、次のとおりです。[email protected] SJI の仕様ではエレメントの複数の分離セットが使用できるため、 「ペア」の数は常に表示されます ( ただし、通常は 「1」以外の値は表示されません )。出力として、メインドライブ、スロット、トランスポート ( グリッパアーム )、 インポート / エクスポートエレメントの数が表示されます。 これら以外にも、さまざまな内部ライブラリオプションが出力されます。 参照先 libsji(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 573 sjirjc(8) 574 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド sjisn(8) Maintenance Procedures sjisn(8) 製品名(A-Z) sjisn - SJI ジュークボックスインタフェース SJISN コマンドのテスト 形式 sjisn jukebox 機能説明 sjisn プログラムは、SJI 準拠のジュークボックスにおいて SJISN コマンドをテストします(参照 libsji(8))。 このコマンドは、SJI 準拠のジュークボックスが返すテープドライブのシリアル番号情報を取得して表示します。 この情報の形式の説明については、inquire(8) を参照してください。 ドライブに関して SCSI-3 ID だけを返すライブラリに対して、このコマンドを実行した出力例を次に示します。 0.100.0 (HP C7200) のシリアル番号データ : ライブラリ : シリアル番号 : US0EG00002 SCSI-3 デバイス ID: ATNN:HP C7200 エレメントアドレス 1 のドライブ : SCSI-3 デバイス ID: ATNN:QUANTUM DLT8000 エレメントアドレス 2 のドライブ : SCSI-3 デバイス ID: ATNN:QUANTUM DLT8000 US0EG00002 CXA21P1213 CXA18P2046 ドライブに関してシリアル番号だけを返すライブラリに対して、このコマンドを実行した出力例を次に示します。 0.100.0 (HP C7200) のシリアル番号データ : ライブラリ : シリアル番号 : US0EG00002 SCSI-3 デバイス ID: ATNN:HP C7200 エレメント アドレス 1 のドライブ : シリアル番号 : CXA21P1213 エレメント アドレス 2 のドライブ : シリアル番号 : CXA18P2046 US0EG00002 ドライブに関して SCSI-3 ID だけを返すライブラリに対して、このコマンドを実行した出力例を次に示します。 0.100.0 (HP C7200) のシリアル番号データ : ライブラリ : シリアル番号 : US0EG00002 SCSI-3 デバイス ID: ATNN:HP C7200 エレメントアドレス 1 のドライブ : シリアル番号 : CXA21P1213 SCSI-3 デバイス ID: ATNN: QUANTUM DLT8000 エレメントアドレス 2 のドライブ : シリアル番号 : CXA18P2046 US0EG00002 CXA21P1213 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 575 sjisn(8) SCSI-3 デバイス ID: ATNN:QUANTUM DLT8000 CXA18P2046 jukebox 引数は、システムで動作する SJI 準拠ジュークボックスに制御ポートを指定する必要があります。標準的 な使用方法としては、SCSI バス、SCSI ターゲット ID、および SCSI LUN を含んだ名前を指定します。たとえば、 次のとおりです。[email protected] 参照先 libsji(8)、 libscsi(8)、 sn(8) 576 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド sn(8) Maintenance Procedures sn(8) 製品名(A-Z) sn - テープライブラリドライブのシリアル番号の取得 形式 sn -a b.t.l 機能説明 sn プログラムは、SCSI READ ELEMENT STATUS から派生したいくつかのコマンドを使用して、ライブラリがド ライブについて所有するシリアル情報を取得して表示します。この情報の形式の説明については、inquire(8) を 参照してください。 単純なオプション -a b.t.l 特定の SCSI アドレス番号を選択します。ここで、b は論理 SCSI バス、t は SCSI ターゲット、l はその ターゲットの SCSI 論理ユニット番号 (LUN) です。libscsi(8) を参照してください。 選択されたデバイスは、SCSI メディアチェンジャデバイス(テープライブラリまたはオートチェンジャ) である必要があります。 サンプル 出力メディアチェンジャでないデバイスを指定した場合。 [email protected] のデバイスはメディア チェンジャではないと考えられます ドライブのシリアル番号だけを返すライブラリを選択した場合。 < メディア チェンジャ デバイス HP C7200 G300、パス [email protected]> < メディアチェンジャ S/N> US0EG00002 < メディアチェンジャ SCSI-3 デバイス ID> ATNN:HP C7200 US0EG00002 < データ転送エレメント 1> < シリアル番号 > CXA21P1213 < データ転送エレメント 2> < シリアル番号 > CXA18P2046 ドライブの SCSI-3 デバイス ID だけを返すライブラリを選択した場合。 < メディア チェンジャデバイス HP C7200 G300、パス [email protected]> < メディアチェンジャ S/N> US0EG00002 < メディアチェンジャ SCSI-3 デバイス ID> ATNN:HP C7200 US0EG00002 < データ転送エレメント 1> <SCSI-3 デバイス ID> ATNN:QUANTUM DLT8000 CXA21P1213 < データ転送エレメント 2> <SCSI-3 デバイス ID> ATNN:QUANTUM DLT8000 CXA18P2046 ドライブのシリアル番号および SCSI-3 デバイス ID の両方を返すライブラリを選択した場合。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 577 sn(8) < メディア チェンジャ デバイス HP C7200 G300、パス [email protected]> 8 < メディアチェンジャ S/N> US0EG00002 < メディアチェンジャ SCSI-3 デバイス ID> ATNN:HP C7200 US0EG00002 < データ転送エレメント 1> < シリアル番号 > CXA21P1213 <SCSI-3 デバイス ID> ATNN:QUANTUM DLT8000 CXA21P1213 < データ転送エレメント 2> < シリアル番号 > CXA18P2046 <SCSI-3 デバイス ID> ATNN:QUANTUM DLT8000 CXA18P2046 参照先 libscsi(8), inquire(8)、 sjisn(8) 578 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド ssi(8) Maintenance Procedures ssi(8) 製品名(A-Z) ssi - StorageTek サイロインタフェースモジュール(UNIX のみ) mini_el - ssi とともに使用するイベント記録プログラム(UNIX のみ) libstlstk - ssi との通信に使用する共有ライブラリ 形式 ssi [ -A ACSLS サーバ ] [ -a ACSLS ポート番号 ] [ -S SSI ポート番号 ] [ -P ポート番号 ] [ -r 再試行回数 ] & mini_el [ -l ログファイル ] [ -d ] [ -h ] & libstlstk.so (Solaris) libstlstk.so.a (AIX) libstlstk.sl (HP-UX) libstlstk.so.1 (SGI) libstlstk.so.1 (DYNIX/ptx) libstlstk.so (DECAXP) libstlstk.dll (NT i386) 機能説明 注記:このドキュメントでは、 「ACSLS サーバ」という用語は、StorageTek のライブラリマネージャプログラムを 実行しているシステムの名前のことです。つまり、Solaris や AIX のホストでの ACSLS、MVS ホストでの Library Station、Windows NT や Windows2000 を実行しているシステムでの Horizon Library Manager などです。 (UNIX のみ) ssi コマンドは、間接的に nsrjb が ACSLS サーバとの通信に使用します。nsrjb は、libstlstk をロードし、 ssi との TCP コールを処理します。その後、ssi は ACSLS サーバとの通信をすべて処理します。ACSLS のバー ジョン 5.3 以降では、ACSLS を実行する同じホストで NetWorker( サーバあるいはストレージノード ) を実行で きます。 ssi と mini_el は、ジュークボックスリソースを作成した際に jbconfig を実行したシステムで実行する必要が あります。ssi と mini_el は、ほぼ常時、バックグランドで実行されています。また、通常はシステムが自動起動 します。 また、ssi と mini_el の他に、共有ライブラリファイル、libstlstk.xxx (xxx はオペレーティングシステム に応じた拡張子)も必要です。このライブラリの中から適切なバージョンが、NetWorker の一部としてインストー ルされます。 ssi: バージョン 2.00 の新機能 ssi は、指定のポート番号上での ACSLS サーバとの通信をサポートするようになりました。使用するのは、-a コ マンドラインオプションです。この機能は、STK ファイアウォールの機能拡張の一部です。この機能を使用するに は、ACSLS サーバはバージョン 7.1 を実行している必要があります。 ssi は以前と同様に起動できますが(接続先 ACSLS サーバの選択に、環境変数 CSI_HOSTNAME を使用)、コマンド ラインで -A オプションを使用して、ACSLS サーバのホスト名を指定して起動できます。-a オプションを使用する と、ssi プロセスが ACSLS サーバへの接続に使用するポート番号を指定できます。ACSLS サーバがこのポートを リスンするように設定されている必要があります。-S オプションを使用すると、ssi プロセスが特定の応答メッ セージに対してリスンするように設定できます。また、-P オプションを使用すると、NetWorker と ssi の特定の インスタンスとの通信に使用するポート番号も指定できます。ポート番号に使用できる値は、50004(最初のイン EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 579 ssi(8) スタンス用) 、50011 から 50019、50021 から 50099 です。ssi のインスタンスがすでに使用しているポート番号を 指定した場合、指定されたポートは使用できないので、許容範囲内で利用できる次のポートが選択されます。ポート 番号を指定しない場合、ssi の連続インスタンスは、50004 以降で次に有効なポートを使用します。範囲内に使用可能 なポートがない場合は、ssi はロードに失敗してエラーメッセージが表示されます。通常の操作では、ポート番号を指 定する必要はないので注意してください。また、所定の ACSLS サーバが常に所定のポートで接続されていることを確 認する必要はありません。NetWorker と ssi は、ACSLS サーバ名を使用してオンザフライ接続を構築します。 -A オプションを使用して ssi コマンドラインでホスト名を指定しない場合は、環境変数 CSI_HOSTNAME をライブ ラリサーバ名に設定してから、ssi プロセスを起動する必要があります。この環境変数が見つからない場合は、 ssi はエラーメッセージを表示して終了します。 mini_el は、ssi によって使用されるイベントロガーで、特定のイベントのログを管理します。これは、ssi より 先に起動する必要があります。ssi のマルチインスタンスは、mini_el のシングルインスタンスを共有します。 ヘッダは、ACSLS サーバ名、および ssi がリスンする TCP ポートから構成されており、どのメッセージでも先頭 に置かれます。それらのメッセージは、ssi インスタンスによって、ログに記録されています。 (NT のみ) NT では、ssi と mini_el に相当するソフトウェアを StorageTek 社の製品 "Library Attach for NT" から 入手する必要があります。このパッケージをインストールしてから、NetWorker にサイロを構成します。 注記:Library Attach のバージョン 1.1 にはポートマッパ関数が含まれており、適切なインストールができる のは、NetWorker サービスを実行していない場合だけです。Library Attach をインストールする前に、コント ロールパネルを使用して "NetWorker バックアップ / リカバリサーバ " および "NetWorker Remote Exec サー ビス " を停止します。Library Attach のインストール後、コントロールパネルで "NetWorker Remote Exec サービス " および "NetWorker バックアップ / リカバリサーバ " を起動します。 注記:EMC 社は "Library Attach for NT" を提供していないため、同社の NetWorker NT 版に ACSLS ホスト の機能性を複数、追加することはできません。 注記:ssi および mini_el プロセスに追加されたファイアウォールの機能拡張は Windows の稼働するシステムで は利用できません。 (すべてのプラットフォーム) libstlstk.xxx は、共有ライブラリであり、nsrjb および ssi(または Library Attach)間で行われる通信を 管理します。ssi(または Library Attach)は、ネットワーク上でライブラリサーバ(ACSLS、Library Station、または Horizon Library Manager)との通信を管理します。libstlstk の操作に影響を与えるオプ ション、パラメータ、または環境変数はありません。このファイルへの正しいパスは、jbconfig を使用して STK サイロを構成するときに入力する必要があります。jbconfig によって指定されるデフォルト値は、インストール プログラムで選択されたデフォルトの場所と一致し、ほとんどの場合受け入れられます。 オプション mini_el: -l 580 ログファイル mini_el によって作成されるログファイルのファイル名を指定します。デフォルト値は / nsr/logs/ssi_event.log です。このファイルが存在する場合は、ログファイルへのフルパスをログ ファイルに指定する必要があります。ファイルが存在しない場合は、ファイルが作成されます。ファイル が存在する場合は、そこに追加されます。-l パラメータが存在しない場合は、デフォルトのログファイ ル -h mini_el の使用情報を表示します。/nsr/logs/ssi_event.log が使用されます。 -d デバッグフラグをセットします。mini_el によって、デバッグ情報が出力されます。 -h mini_el の使用情報を表示します。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド ssi(8) ssi: -A ACSLS server が必要となるのは、ACSLS、LibraryStation あるいは Horizon を実行するシステム名 に、CSI_HOSTNAME 環境変数が設定されていない場合です。 -a ACSLS port number が必要となるのは、ssi プロセスと ACSLS サーバ間の通信に使用するポート番号を 指定する必要がある場合だけです。ACSLS サーバが特定のポートをリスンするように設定されている場合 は、この値をそのポート番号に設定する必要があります。 -S SSI port number は、ssi プロセスが特定のポート番号をリスンするようにします。このポートは、 ACSLS サーバとの通信で使用されます。 -P port number が必要となるのは、NetWorker と ssi プロセス間の通信に使用するポートを指定する必 要がある場合だけです。ポート番号に使用できる値は、50004( 最初のインスタンス用 )、50011 から 50019、50021 から 50099 です。ssi のインスタンスがすでに使用しているポート番号を指定した場合、 指定されたポートは使用できないので、許容範囲内で利用できる次のポートが選択されます。 -r retry count が必要になるのは、ネットワークの障害のために ssi および ACSLS サーバ間の通信での再 試行カウントを増やす必要がある場合だけです。 これらのパラメータの位置には制限がありません。コマンドラインオプションは、ssi プロセス内で適宜解析され ます。 環境変数 ssi: CSI_HOSTNAME(最大 256 文字までのテキスト、デフォルトなし) ACSLS サーバ名がコマンドラインで見つからない場合は、ssi はこの変数によって指定されるホスト名を 使用します。この変数は最大 256 文字に制限されており、接続対象となるホスト ( ライブラリサーバプロ グラムを実行中のホスト ) のホスト名でなければなりません。コマンドラインのホスト名あるいはこの環境 変数でも、使用する ssi のホスト名を指定していない場合、ssi はエラーメッセージを出して終了します。 SSI_HOSTNAME (最大 256 文字までのテキスト、デフォルトなし) この変数は、マルチホームシステムでの使用を対象としています。通常、ssi は、gethostbyname シス テム関数を使用して、ACSLS サーバへの接続でマルチホームシステム側に使用する名前を決定します。 ネットワークインターフェイスをいくつか持つシステムでは、この関数で提供される名前を、ACSLS サー バとの通信に必要なネットワークインターフェイスに使用できない場合があります。これらのシステムで は、ssi が ACSLS サーバの接続に使用するネットワークインターフェイス名を明示的かつ正確に指定でき ます。この変数は、ssi を起動する前に設定する必要があり、ssi のインスタンスによっては異なる場合 があります。どの場合も、メッセージはイベントログに記録され、この環境変数が見つかったかどうか記 述します。見つからない場合は、ssi は、gethostbyname によって返されるホスト名を使用します。こ れはエラーメッセージではありません。 SSI_BASE_SOCKET(数値、0 < x < 64k、デフォルトなし) が通信に使用するソケット値を制限する必要がある場合は、この変数で開始値を指定します。すると ssi は ACSLS サーバとの対話用ソケットを開く必要がある場合に、この開始値を使用します。この変数が指定 されていると ssi は 2 つのソケットのみ開きます。1 番目の SSI_BASE_SOCKET は、ホストへの接続に使 用されます。2 番目の SSI_BASE_SOCKET +1 は、ACSLS サーバとの直接通信に使用されます。この場合 も、50001 および 50004 には、mini_el と ssi の通信に使用されるデフォルトのソケットが存在しま す。しかし、このホストと ACSLS サーバの間で行われるすべての通信には、SSI_BASE_SOCKET から開始 される 2 つのソケットを使用する必要があります。 注記:この環境変数は、-a オプションを有効なポート番号とともに使用した場合は、無視されます。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 581 ssi(8) TIME_FORMAT(時刻形式の文字列、 デフォルト = "%m-%d-%y %H:%M:%S") 時刻の値をデフォルト ( 月 - 日 - 年時 : 分 : 秒 ) 以外の形式で印刷する必要がある場合は、この変数を使 用します。 %m は現在の月で置換されます %d は現在の日で置換されます %y は現在の年で置換されます %H は現在の時間で置換されます %M は現在の分で置換されます %S は現在の秒で置換されます CSI_CONNECT_AGETIME(秒、0 < x < 31536000、デフォルト = 600) これによって、ネットワーク接続の計時目的で使用する秒数が設定されます。 CSI_RETRY_TIMEOUT ( 秒 , 0 < x < 4,294,967,295, デフォルト = 4) これによって、ssi がネットワーク要求を再試行するまでに待機する秒数が設定されます。 CSI_RETRY_TRIES(数値 , 0 < x < 100, デフォルト = 5) これによって、ssi がエラーを報告するまでの、ネットワークメッセージの送信の再試行回数が設定され ます。 CSI_TCP_RPCSERVICE (ブール , デフォルトは TRUE) これによって、ssi がライブラリサーバと接続する際に、TCP ソケットを使用するかどうかが設定されます。 CSI_UDP_RPCSERVICE(ブール , デフォルトは FALSE)これによって、ssi がライブラリサーバと接続する際に、 UDP ソケット使用するかどうかが設定されます。CSI_UDP_RPCSERVICE を TRUE に設定すると、ssi は 同一システム上で実行中の csi と通信できるようになります。 EXAMPLES 標準 STK サイロの設定 : mini_el & ssi acsls1 & - または mini_el & setenv CSI_HOSTNAME acsls1 ssi & 3 種類の ACSLS サーバに接続 : mini_el & ssi -A acsls1 & ssi -A acsls2 & ssi -A acsls3 & - または mini_el & setenv CSI_HOSTNAME acsls1 ssi & setenv CSI_HOSTNAME acsls2 ssi & setenv CSI_HOSTNAME acsls3 ssi & 3 種類のネットワークインターフェイスを介して 3 種類の ACSLS サーバに接続 : mini_el & setenv SSI_HOSTNAME myhost_on_net1 ssi -A acsls1 & setenv SSI_HOSTNAME myhost_on_net2 ssi -A acsls2 & setenv SSI_HOSTNAME myhost_on_net3 ssi -A acsls3 & 582 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド ssi(8) ポート 30031 での接続を許可するように設定された ACSLS サーバに接続 mini_el & ssi -A acsls1 -a 30031 & - または setenv CSI_HOSTNAME acsls1 mini_el & ssi -a 30031 & mini_el で /nsr/logs/ssi.log.today をログファイルとして使用 mini_el -l /nsr/logs/ssi.log.today & ssi -A acsls1 & ファイル /nsr/logs/ssi_event.log デフォルトのログファイルは、mini_el によって作成 / 追加されます。 参照先 nsrjb(8), jbconfig(8), dasadmin(8), libstlemass(8), libstlibm(8) 診断 NetWorker サーバと ACSLS サーバの通信におけるエラーを伴う開始メッセージ、および停止メッセージは、ログ ファイル /nsr/logs/ssi_event.log(または mini_el コマンドラインで指定した他のログファイル)に記録さ れます。ssi インスタンスが通信する ACSLS サーバ名、および NetWorker と ssi 間で使用されるローカル TCP ポート番号の後に、インスタンスからのメッセージが記述されます。 例 : 10-12-00 12:31:44 SSI[0]: [devlab-acsls/50004] ONC RPC: csi_init(): Initiation Started source csi_init.c; line 165 10-12-00 12:33:20 SSI[0]: [acsls2/50011] ONC RPC: csi_init(): Initiation Completed ONC RPC: csi_init(): ACSLS server acsls2 accessed through port 50011 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 583 ssi(8) 584 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド stk_eject(8) Maintenance Procedures stk_eject(8) 製品名(A-Z) stk_eject - StorageTek サイロからのテープの排出 形式 stk_eject acsls_hostname cap_id mode volser0 ... volsern 機能説明 stk_eject コマンドを使用すると、SrorageTek サイロから、1 ∼ 42 本までのテープを同時に排出できます。 このユーティリティの当初の目的は、ACSLS を使用する (NetWorker システムの ssi を通して ) ことにより、1 回 のコマンドで排出できるのが 1 テープだけという nsrjb(8) コマンドの制限を回避することでした。nsrjb(8) の この制限は、NetWorker のバージョン 5.5 パッチ 3 で削除されました。ただし、stk_eject の互換性、および ユーザが開発したスクリプトへの使用はそのまま維持されています。 stk_eject のバージョン 1.1 以降では、複数の ACSLS サーバで管理されたデバイスからボリュームを出力できま すが、ssi バージョン 1.06 以降を使用している場合に限ります。使用する正しい ssi は、stk_eject によって 自動的に検出されます。この検出は、コマンドラインに渡される ACSLS ホスト名に基づいて行われます。 注記 : stk_eject は、NetWorker システムのボリュームを解放しません。サイロ内に何が存在するか、または何 も存在しないかに関する NetWorker ソフトウェアの認識を正しく保つために、必ず別途 nsrjb -x -Txxx コマン ドを使用して解放を実行する必要があります。 すべてのパラメータを指定する必要があります。また、volser リストの可能なエレメント長は 1 ∼ 42 です。43 を 超える volser は無視されます。 acsls_hostname ACSLS または Library Station を実行しているシステムの 1 語のホスト ID。例 : expo1 cap_id スペースを含まない STK キャップ名。例 : 0,0,0 mode このコマンドが排出の完了まで待機する必要があるかどうか ? 値は、WAIT または NOWAIT ( サイレントモードの場合 ) - または WAITV または NOWAITV ( 冗長モードの場合 ) volser 6 文字の STK volser リストです。サイズおよび形式はチェックされません。最初の 6 文字のみ使用され ます。volser は、1 つのスペースで区切ってください。 *** 1 つのコマンドで 42 台の VOLSER を排出できます *** 注記 : NOWAIT または NOWAITV モードでは、このシステム上における排出は確認されません。 排出を確認する必要がある場合は、WAIT または WAITV モードを使用する必要があります。するとこのプログラム は、ACSLS から確認を受信しますが、排出されたすべてのテープが CAP から削除されるまで、呼び出し側に戻りま せん。 CAP が排出されていない場合、または排出が完了した場合も、排出に関するメッセージは表示されません。CAP の ステータスを確認するためには、ACSLS コンソールを使用する必要があります。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 585 stk_eject(8) このユーティリティは ssi を使用して ACSLS と対話するため、このコマンドを使用するシステム上では、ssi が 正しく構成および実行されている必要があります。このユーティリティは、その他の NetWorker ファイルには一 切依存しません。そのため、ssi が目的の ACSLS システムと対話可能で、実行中であれば、どのシステム上でもこ のコマンドを実行できます。 参照先 586 STK_silo(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド STK_silo(8) Maintenance Procedures STK_silo(8) 製品名(A-Z) ssi - StorageTek サイロインタフェースモジュール(UNIX のみ) mini_el - ssi とともに使用するイベント記録プログラム(UNIX のみ) libstlstk - ssi との通信に使用する共有ライブラリ 形式 ssi [ -AACSLS サーバ ] [ -aACSLS ポート番号 ] [ -SSSI ポート番号 ] [ -P ポート番号 ] [ -r 再試行回数 ] & mini_el [ -l ログファイル ] [ -d ] [ -h ] & libstlstk.so (Solaris) libstlstk.so.a(AIX) libstlstk.sl (HP-UX) libstlstk.so.1 (SGI) libstlstk.so.1(DYNIX/ptx) libstlstk.so (DECAXP) libstlstk.dll (NT i386) 機能説明 注記:このドキュメントでは、"ACSLS サーバ " という用語は、StorageTek のライブラリマネージャプログラムを 実行しているシステムの名前のことです。つまり、Solaris や AIX のホストでの ACSLS、MVS ホストでの Library Station、Windows NT や Windows2000 を実行しているシステムでの Horizon Library Manager な どです。 (UNIX のみ) ssi コマンドは、間接的に nsrjb が ACSLS サーバとの通信に使用します。nsrjb は、libstlstk をロードし、 ssi との TCP コールを処理します。その後、ssi は ACSLS サーバとの通信をすべて処理します。ACSLS のバー ジョン 5.3 以降では、ACSLS を実行する同じホストで NetWorker サーバあるいはストレージノード)を実行でき ます。 ssi と mini_el は、ジュークボックスリソースを作成した際に jbconfig を実行したシステムで実行する必要が あります。ssi と mini_el は、ほぼ常時、バックグランドで実行されています。また、通常はシステムが自動起動 します。 また、ssi と mini_el の他に、共有ライブラリファイル、libstlstk.xxx(xxx はオペレーティングシステムに 応じた拡張子)も必要です。このライブラリの中から適切なバージョンが、NetWorker の一部としてインストール されます。 ssi バージョン 2.00 の新機能 ssi: ssi は、指定のポート番号上での ACSLS サーバとの通信をサポートするようになりました。使用するのは、-a コ マンドラインオプションです。この機能は、STK ファイアウォールの機能拡張の一部です。この機能を使用するに は、ACSLS サーバはバージョン 7.1 を実行している必要があります。 ssi は以前と同様に起動できますが(接続先 ACSLS サーバの選択に、環境変数 CSI_HOSTNAME を使用)、コマンド ラインで -A オプションを使用して、ACSLS サーバのホスト名を指定して起動できます。-a オプションを使用する と、ssi プロセスが ACSLS サーバに接続するのに使用するポート番号を指定できます。ACSLS サーバがこのポー EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 587 STK_silo(8) トをリスンするように設定されている必要があります。-S オプションを使用すると、ssi プロセスが特定の応答 メッセージに対してリスンするように設定できます。また、-P -P オプションを使用すると、NetWorker と ssi の特定のインスタンスとの通信に使用できるポート番号も指定で きます。ポート番号に使用できる値は、50004(最初のインスタンス用)、50011 から 50019、50021 から 50099 です。ssi のインスタンスがすでに使用しているポート番号を指定した場合、指定されたポートは使用できないの で、許容範囲内で利用できる次のポートが選択されます。ポート番号を指定しない場合、ssi の連続インスタンス は、50004 以降で次に有効なポートを使用します。範囲内に使用可能なポートがない場合は、ssi はロードに失敗 してエラーメッセージが表示されます。通常の操作では、ポート番号を指定する必要はないので、注意してくださ い。また、所定の ACSLS サーバが常に所定のポートで接続されていることを確認する必要はありません。 NetWorker と ssi は、ACSLS サーバ名を使用してオンザフライ接続を構築します。 -A オプションを使用して ssi コマンドラインでホスト名を指定しない場合は、環境変数 CSI_HOSTNAME をライブ ラリサーバ名に設定してから、ssi プロセスを起動する必要があります。この環境変数が見つからない場合は、 ssi はエラーメッセージを表示して終了します。 mini_el は、ssi によって使用されるイベントロガーで、特定のイベントのログを管理します。これは、ssi より 先に起動する必要があります。ssi の複数のインスタンスは、mini_el の単一のインスタンスを共有します。ヘッ ダは、ACSLS サーバ名、および ssi がリスンする TCP ポートから構成されており、どのメッセージでも先頭に置 かれます。それらのメッセージは、ssi インスタンスによって、ログに記録されています。 (NT のみ) NT では、ssi と mini_el に相当するソフトウェアを StorageTek 社の製品 "Library Attach for NT" から 入手する必要があります。このパッケージをインストールしてから、NetWorker にサイロを構成します。 注記:Library Attach のバージョン 1.1 にはポートマッパ関数が含まれており、適切なインストールができる のは、NetWorker サービスを実行していない場合だけです。Library Attach をインストールする前に、コント ロールパネルを使用して「NetWorker バックアップ / リカバリサーバ」および「NetWorker Remote Exec サー ビス」を停止します。Library Attach のインストール後、コントロールパネルで「NetWorker Remote Exec サービス」および「NetWorker バックアップ / リカバリサーバ」を起動します。 注記:EMC 社は "Library Attach for NT" を提供していないため、同社の NetWorker NT 版に ACSLS ホスト の機能性を複数、追加することはできません。 注記:ssi と mini_el のプロセスに追加されたファイア ウォールの機能拡張は Windows のシステムでは利用で きません。 (すべてのプラットフォーム) libstlstk.xxx は、共有ライブラリであり、nsrjb および ssi(または Library Attach)間で行われる通信を 管理します。ssi(または Library Attach)は、ネットワーク上でライブラリサーバ(ACSLS、Library Station、または Horizon Library Manager)との通信を管理します。libstlstk の操作に影響を与えるオプ ション、パラメータ、または環境変数はありません。このファイルへの正しいパスは、jbconfig を使用して STK サイロを構成するときに入力する必要があります。jbconfig で指定されているデフォルト値は、インストールプ ログラムに選択されているデフォルトロケーションに一致していて、通常は、そのまま受け入れることができます。 588 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド STK_silo(8) オプション mini_el: -l ログファイル mini_el によって作成されるログファイルのファイル名を指定します。デフォルト値は / nsr/logs/ssi_event.log です。このファイルが存在する場合は、ログファイルへのフルパスをログ ファイルに指定する必要があります。ファイルが存在しない場合は、ファイルが作成されます。ファイル が存在する場合は、そこに追加されます。-l パラメータが存在しない場合は、デフォルトのログファイル /nsr/logs/ssi_event.log が使用されます。 -d デバッグフラグをセットします。mini_el によって、デバッグ情報が出力されます。 -h mini_el の使用情報を表示します。 -A ACSLS サーバ「ACSLS サーバ」が必要となるのは、ACSLS、LibraryStation あるいは Horizon を実行 するシステム名に、CSI_HOSTNAME 環境変数が設定されていない場合です。 -a ACSLS ポート番号「ACSLS ポート番号」が必要となるのは、ssi プロセスと ACSLS サーバ間の通信に使用 するポート番号を指定する必要がある場合だけです。ACSLS サーバが特定のポートをリスンするように設 定されている場合は、この値をそのポート番号に設定する必要があります。 -S SSI ポート番号 ssi プロセスが特定のポート番号をリスンするようにします。このポートは、ACSLS サー バとの通信で使用されます。 -P port number 「ポート番号」が必要となるのは、NetWorker と ssi プロセス間の通信に使用するポートを 指定する必要がある場合だけです。ポート番号に使用できる値は、50004(最初のインスタンス用)、 50011 から 50019、50021 から 50099 です。ssi のインスタンスがすでに使用しているポート番号を指 定した場合、指定されたポートは使用できないので、許容範囲内で利用できる次のポートが選択されます。 -r retry count「再試行回数」が必要になるのは、ネットワークの障害のために ssi と ACSLS サーバとの 間の通信における再試行回数を増やす必要がある場合のみです。 ssi: これらのパラメータの位置には制限がありません。コマンドラインオプションは、ssi プロセス内で適宜解析され ます。 環境変数 ssi: CSI_HOSTNAME(最大 256 文字までのテキストで、デフォルトなし) ACSLS サーバ名がコマンドラインで見つからない場合は、ssi はこの変数によって指定されるホスト名を 使用します。この変数は最大 256 文字に制限されており、接続対象となるホスト(ライブラリサーバプロ グラムを実行中のホスト)のホスト名でなければなりません。コマンドラインのホスト名あるいはこの環境 変数でも、使用する ssi のホスト名を指定していない場合、ssi はエラーメッセージを出して終了します。 SSI_HOSTNAME (最大 256 文字までのテキストで、デフォルトなし) この変数は、マルチホームシステムでの使用を対象としています。通常、ssi は、gethostbyname シス テム関数を使用して、ACSLS サーバへの接続でマルチホームシステム側に使用する名前を決定します。 ネットワークインターフェイスをいくつか持つシステムでは、この関数で提供される名前を、ACSLS サー バとの通信に必要なネットワークインターフェイスに使用できない場合があります。これらのシステムで は、ssi が ACSLS サーバの接続に使用するネットワークインターフェイス名を明示的かつ正確に指定でき ます。この変数は、ssi を起動する前に設定する必要があり、ssi のインスタンスによっては異なる場合 があります。どの場合も、メッセージはイベントログに記録され、この環境変数が見つかったかどうか記 述します。見つからない場合は、ssi は、gethostbyname によって返されるホスト名を使用します。こ れはエラーメッセージではありません。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 589 STK_silo(8) SSI_BASE_SOCKET(数値、0 < x < 64k、デフォルトなし) ssi が通信に使用するソケット値を制限する必要がある場合は、この変数で開始値を指定します。すると ssi は、ACSLS サーバとの対話用ソケットを開く必要がある場合に、この開始値を使用します。この変数 が指定されていると ssi は 2 つのソケットのみ開きます。1 番目の SSI_BASE_SOCKET は、ホストへの接 続に使用されます。2 番目の「SSI_BASE_SOCKET+1」は、ACSLS サーバとの直接通信に使用されます。 この場合も、50001 および 50004 には、mini_el と ssi の通信に使用されるデフォルトのソケットが存 在します。しかし、このホストと ACSLS サーバの間で行われるすべての通信には、SSI_BASE_SOCKET か ら開始される 2 つのソケットを使用する必要があります。 注記:この環境変数は、-a オプションを有効なポート番号とともに使用した場合は、無視されます。 TIME_FORMAT(時刻形式の文字列、デフォルト = "%m-%d-%y %H:%M:%S") 時刻の値をデフォルト(月 - 日 - 年時 : 分 : 秒)以外の形式で印刷する必要がある場合は、この変数を使 用します。 10 %m は現在の月で置換されます %d は現在の日で置換されます %y は現在の年で置換されます %H は現在の時間で置換されます %M は現在の分で置換されます %S は現在の秒で置換されます CSI_CONNECT_AGETIME (秒、0 < x < 31536000、デフォルト = 600) これによって、ネットワーク接続の計時目的で使用する秒数が設定されます。 CSI_RETRY_TIMEOUT (秒、0 < x < 4,294,967,295、デフォルト = 4) これによって、ssi がネットワーク要求を再試行するまでに待機する秒数が設定されます。 CSI_RETRY_TRIES(数値、0 < x < 100、デフォルト = 5) これによって、ssi がエラーを報告するまでの、ネットワークメッセージの送信の再試行回数が設定され ます。 CSI_TCP_RPCSERVICE (ブール、デフォルトは TRUE) これによって、ssi がライブラリサーバと接続する際に、TCP ソケットを使用するかどうかが設定されます。 CSI_UDP_RPCSERVICE (ブール、デフォルトは FALSE) これによって、ssi がライブラリサーバと接続する際に、UDP ソケットを使用するかどうかが設定されます。 CSI_UDP_RPCSERVICE を TRUE に設定すると、ssi は同一システム上で実行中の csi と通信できるよう になります。 使用例 標準 STK サイロの設定 : mini_el & ssi acsls1 & - または mini_el & setenv CSI_HOSTNAME acsls1 ssi & 3 種類の ACSLS サーバに接続 : mini_el & ssi -A acsls1 & ssi -A acsls2 & ssi -A acsls3 & - または mini_el & setenv CSI_HOSTNAME acsls1 ssi & 590 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド STK_silo(8) setenv CSI_HOSTNAME acsls2 ssi & setenv CSI_HOSTNAME acsls3 ssi & 3 種類のネットワークインタフェースを介して 3 種類の ACSLS サーバに接続 mini_el & setenv SSI_HOSTNAME myhost_on_net1 ssi -A acsls1 & setenv SSI_HOSTNAME myhost_on_net2 ssi -A acsls2 & setenv SSI_HOSTNAME myhost_on_net3 ssi -A acsls3 & ポート 30031 での接続を許可するように設定された ACSLS サーバに接続 mini_el & ssi -A acsls1 -a 30031 & - または setenv CSI_HOSTNAME acsls1 mini_el & ssi -a 30031 & mini_el で /nsr/logs/ssi.log.today をログファイルとして使用 mini_el -l /nsr/logs/ssi.log.today & ssi -A acsls1 & ファイル /nsr/logs/ssi_event.log デフォルトのログファイルは、mini_el によって作成 / 追加されます。 参照先 nsrjb(8)、 jbconfig(8)、 dasadmin(8)、 libstlemass(8)、 libstlibm(8) 14 診断 NetWorker サーバと ACSLS サーバの通信におけるエラーを伴う開始メッセージ、および停止メッセージは、ログ ファイル /nsr/logs/ssi_event.log(または mini_el コマンドラインで指定した他のログファイル)に記録さ れます。ssi インスタンスが通信する ACSLS サーバ名、および NetWorker と ssi 間で使用されるローカル TCP ポート番号の後に、インスタンスからのメッセージが記述されます。 例 : 10-12-00 12:31:44 SSI[0]: [devlab-acsls/50004] ONC RPC: csi_init(): Initiation Started source csi_init.c; line 165 10-12-00 12:33:20 SSI[0]: [acsls2/50011] ONC RPC: csi_init(): Initiation Completed ONC RPC: csi_init(): ACSLS server acsls2 accessed through port 50011 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 591 STK_silo(8) 592 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド stli(8) Maintenance Procedures stli(8) 製品名(A-Z) stli - 標準テープライブラリインタフェース 機能説明 STLI は、テープライブラリを NetWorker に接続するためのキャラクタ型インタフェースです。テープライブラリ はサイロとも呼ばれます。テープライブラリの例として、StorageTek ACSLS サイロや IBM3494 があります。 テープライブラリは、NetWorker でサポートされている他のジュークボックスと次の 2 つの点で大きく異なります。 o テープライブラリには、独自のボリューム管理およびスロット管理があります。ボリュームは NetWorker から バーコードラベルを経由してアクセスされます。NetWorker にとって、特定のテープの正確な位置は不明です。 o ライブラリに対して特定のボリュームのマウントやアンマウントなどを要求するためのインタフェースは、 ジュークボックスの場合と異なります。ジュークボックスのインタフェースは通常、SCSI または V24 イン タフェースに接続されます。標準テープライブラリサーバに転送され、これらのコマンドを受信したサー バは適切なライブラリアクションを呼び出します。NetWorker とライブラリコントローラの接続は、シリ アル(RS-232)接続も使用されますが、通常はネットワークです。実際の接続は、STL ライブラリによっ て NetWorker からは隠されます。NetWorker やその他の STL サーバを呼び出すアプリケーションは、 ライブラリクライアントから呼び出されます。 テープライブラリシステムに対するさまざまなインタフェース間の相違による影響をアプリケーションが受けない ようにするために、STLI(Standard Tape Library Interface)と呼ばれる API が定義されており、 NetWorker によってライブラリリクエストを呼び出すときに使用されます。STLI では、明確に定義された関数を 持つ共有ライブラリが指定されており、このライブラリは NetWorker と動的にリンクされます。これらの STLI インタフェースライブラリは、STLI 関数呼び出しを専用テープライブラリサーバに対するライブラリ固有の呼び出 しに変換します。ライブラリは、EMC またはテープライブラリの製造元によって提供されます。 このマニュアルで指定されているすべての関数が STLI ライブラリに実装されている必要はありません。ライブラ リとして使用するために最小限必要な関数を次に示します。 stl_open() stl_close() stl_mount() stl_unmount() ライブラリを使いやすくし、トラブル解決を容易にするために、stl_error() の実装をお勧めします。 動的デバイス予約機能をサポートする場合、関連する関数は以下のとおりです。 stl_reserve_dev() stl_release_dev() stl_dev_reservation() 追加機能を実行するオプションの関数を次に示します。 stl_query_volume() stl_withdraw_volume() stl_withdraw_volumes() stl_deposit_volume() stl_deposit_volumes() stl_version() stl_close() EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 593 stli(8) 宣言 : int stl_close(char* stl); 説明 : テープライブラリへの接続を閉じます。 <stl> は stl_open() が返したハンドルです。 成功したときの返り値は STL_ERR_NOERR です。エラー時の返り値については、付録 :「返り値」を参照 してください。 stl_deposit_volume 宣言 : int stl_deposit_volume(char *stl, char *volume, char *capname) 説明 : 指定したボリュームを指定したカートリッジアクセス ポート ( インポート / エクスポートファシリティ、 メールスロットなど ) からライブラリに挿入します。 <stl> は stl_open() が返したハンドルです。 <volume> は、ライブラリにデポジットするボリュームのバーコードです。 <capname> は、ボリュームをライブラリに挿入するために使用するカートリッジアクセスポート、インポー ト / エクスポート領域、メールスロットを指定します。これは文字列で、テープライブラリからはデバイス 名として認識されます。この引数には NULL を指定できます。その場合、デフォルトの CAP が使用されます。 この関数は、ボリュームが正常に挿入されると STL_ERR_NOERR を返します。ボリュームが存在せず、挿 入もされなかった場合は、STL_ERR_NOVOL が返されます。エラーが発生すると、これら以外の返り値が 返されます。具体的な値については、付録を参照してください。 注記:一部のライブラリでは、この関数は不要です。 o IBM 3494 は、イン / アウトエリアにあるテープを自動的に取り込みます。3494 の API には、「デポジッ ト」関数はありません。 o CAP が自動モードに設定された StorageTek ライブラリは、3494 と同じように動作します。ただし、 CAP がマニュアルモードに設定されていると、デポジットの呼び出しが必要です。 o EMASS/Grau ライブラリでは、EIF から 1 ボリュームのデポジットを呼び出すだけで、利用可能なすべて のボリュームが実際にデポジットされます。ただし、続けてデポジットを呼び出すと直ちにエラーが戻さ れます。このエラーは無視できます。 stl_deposit_volumes 宣言: int stl_deposit_volumes(char *stl, char *volumes, char *capname) 594 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド stli(8) 説明: 指定したボリュームを、指定したカートリッジアクセスポート(インポート / エクスポートファシリティ、 メールスロットなど)からライブラリに挿入します。この関数は、実際に定義されていて stl_version が 1.3 以上を返す場合、stl_deposit_volume() の代わりに使用されます。そのため、1 つのボリュー ムを指定しても、複数のボリュームをコンマで区切ったリストで指定しても動作します。 <stl> は stl_open() が返したハンドルです。 <volumes> は、ライブラリにデポジットするボリュームのバーコードをコンマで区切ったリストです。空 白文字(ASCII 32)も有効なバーコード文字であるため、個々のバーコードの間に余分なスペースを追加 しないでください。 <capname> は、ボリュームをサイロから取り出すために使用するカートリッジアクセスポート、インポート / エクスポート領域、メールスロットを指定します。これは文字列で、テープライブラリからはデバイス名とし て認識されます。この引数には NULL を指定できます。その場合、デフォルトの CAP が使用されます。 この関数は、ボリュームが正常に挿入されると STL_ERR_NOERR を返します。line ボリュームが存在せ ず、挿入もされなかった場合は、STL_ERR_NOVOL が返されます。エラーが発生すると、これら以外の返 り値が返されます。付録 :「返り値」を参照してください。 注記:一部のライブラリでは、この関数は不要です。 o IBM 3494 は、イン / アウトエリアにあるテープを自動的に取り込みます。3494 の API には、「デポジッ ト」関数はありません。 o CAP が自動モードに設定された StorageTek ライブラリは、3494 と同じように動作します。ただし、 CAP がマニュアルモードに設定されていると、デポジットの呼び出しが必要です。 o EMASS/Grau ライブラリでは、EIF から 1 ボリュームのデポジットを呼び出すだけで、利用可能なすべて のボリュームが実際にデポジットされます。ただし、続けてデポジットを呼び出すと直ちにエラーが戻さ れます。このエラーは無視できます。 stl_dev_reservation() 宣言: int stl_dev_reservation(char *stl, char *device, int *state) 説明: デバイス <device> の予約状態を取得します。 <stl> は stl_open() が返したハンドルです。 <device> は、予約状態を取得するデバイスを指定します。これは文字列で、テープライブラリからはデ バイス名として認識されます。 *<state> は、次のように予約状態を返します。 STL_DEV_FREE: 空き STL_DEV_RESERVED: NetWorker 用に予約済み STL_DEV_OCCUPIED: 別のホストが占有 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 595 stli(8) 成功したときの返り値は STL_ERR_NOERR です。エラー時の返り値については、付録を参照してください。 stl_error() 宣言: char *stl_error(void) 説明: 直前の STLI 関数呼び出しに起因する表示可能なエラーメッセージを返します。この関数は、最後の STLI 関数呼び出しのステータスを説明するメッセージが置かれているバッファアドレスを返します。これらの メッセージには、定数文字列も使用されます。たとえば、100 未満のエラーコードのメッセージは stl.h の中に含まれています。しかし、これらのメッセージには、エラー状態を正確に説明する実際のパラメー タが含まれることもあります。 エラーやその他のステータス情報は、パラメータなしで呼び出されるため、ライブラリ内のグローバル静 的変数として保存される必要があります。 利用可能なメッセージがないと、関数は NULL を返します。付録 :「返り値」を参照してください。 stl_mount() 宣言: int stl_mount(char* stl, char* volume, char* device); 説明: ボリューム <volume> をドライブ <drive> に移動します。 <stl> は stl_open() が返したハンドルです。 <volume> は、マウントするボリュームのバーコードです。 <device> には、ボリュームをマウントするデバイスを指定します。これは文字列で、テープライブラリ からはデバイス名として認識されます。 この呼び出しは、ボリュームがドライブにロードされてドライブの準備ができるまで戻りません。正確な シーケンスは、ライブラリによって決まります。完了までに数分かかることがあります。 成功したときの返り値は STL_ERR_NOERR です。付録 :「返り値」を参照してください。 stl_open() 宣言: int stl_open(char* server, char** stl); 596 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド stli(8) 説明: テープライブラリに接続します。 <server> は、テープライブラリとの接続に必要なすべての情報が含まれている文字列です。この文字列 内の情報は、テープライブラリのタイプごとに独自に決定されます。一般に、形式は以下のとおりです。 [<host>] [<par1>=<val1> [<par2>=<val2>]...] 通常、文字列にはライブラリサーバのノード名が <host> として含まれています。このライブラリサーバ は、ネットワーク経由で STLI リクエストを受信して処理します。 *<stl> は、他の STLI 関数が使用するために返されるハンドルで す。このハンドルは、関数呼び出しが 連続するときに内部で情報を保存するために使用できます。一部のライブラリでは、必要な line 構成情 報の保存に環境変数が使用されるので、この呼び出しのパラメータが使用されない場合もあります。 成功したときの返り値は STL_ERR_NOERR です。付録 :「返り値」を参照してください。 stl_query_volume 宣言: int stl_query_volume(char *stl, char *volume) 説明: ボリュームの存在を確認するために、サイロに問い合わせます。現在、この関数は、NetWorker で使用す るボリュームを割り当てる前にボリュームの存在を確認するために使用されています。 <stl> は stl_open() が返したハンドルです。 <volume> は、マウントするボリュームのバーコードです。 この関数は、ボリュームが存在すれば STL_ERR_NOERR を返し、存在しなければ、STL_ERR_NOVOL を返 します。 エラーが発生すると、これら以外の返り値が返されます。付録 :「返り値」を参照してください。 stl_release_dev() 宣言: int stl_release_dev(char *stl, char *device); 説明: stl_reserve_dev() によって予約されていたデバイス <device> を解放します。 <stl> は stl_open() が返したハンドルです。 <device> は、解放するデバイスを指定します。これは文字列で、テープライブラリからはデバイス名と して認識されます。 成功したときの返り値は STL_ERR_NOERR です。付録 :「返り値」を参照してください。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 597 stli(8) stl_reserve_dev() 宣言: int stl_reserve_dev(char *stl, char *device); 説明: NetWorker で使用するデバイス <device> を予約します。 <stl> は stl_open() が返したハンドルです。 <device> は、予約するデバイスを指定します。これは文字列で、テープライブラリからはデバイス名と して認識されます。 成功したときの返り値は STL_ERR_NOERR です。付録 :「返り値」を参照してください。 stl_version() 宣言: int stl_version(void) 説明: STL ライブラリのために STLI のバージョン情報を返します。 この関数は、STL ライブラリのバージョンを 10 倍した数値を返します。STL ライブラリの値として 12 が 返された場合、これは STLI バージョン 1.2 の関数をサポートするライブラリです。 STLI バージョン 1.0 で指定された関数呼び出し。 stl_close() stl_dev_reservation() stl_mount() stl_open() stl_release_dev() stl_reserve_dev() stl_unmount() STLI バージョン 1.1 で追加された関数呼び出し。 stl_query_volume() stl_version() STLI バージョン 1.2 で追加された関数呼び出し。 stl_deposit_volume() stl_withdraw_volume() STLI バージョン 1.3 で追加された関数呼び出し。 stl_deposit_volumes() stl_withdraw_volumes() 598 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド stli(8) stl_version が返す値が 'STL_' エラーとして解釈される値でないことに注意してください。そのよう に解釈すると、予測できない結果になります。 stl_unmount() 宣言: int stl_unmount(char* stl, char* volume, char* device); 説明: ボリューム <volume> をドライブ <drive> から取り出します。 <stl> は stl_open() が返したハンドルです。 <volume> は、取り出すボリュームのバーコードです。 <device> には、ボリュームを取り出すデバイスを指定します。これは文字列で、テープライブラリから はデバイス名として認識されます。 <volume> または <device> の一方には、NULL を指定できます。両方の値を指定する場合は、値に一貫 性がある必要があります。 この呼び出しは、ライブラリにより、ボリュームがドライブから排出されてスロットに返されるまでは戻 りません。そのため、完了までに数分かかることがあります。 成功したときの返り値は STL_ERR_NOERR です。付録 :「返り値」を参照してください。 stl_withdraw_volume 宣言: int stl_withdraw_volume(char *stl, char *volume, char *capname) 説明: 指定したボリュームを、ライブラリから指定したカートリッジアクセスポート(インポート / エクスポー トファシリティ、メールスロットなど)を通して排出します。 <stl> は stl_open() が返したハンドルです。 <volume> は、取り出すボリュームのバーコードです。 <capname> は、ボリュームをサイロから取り出すために使用するカートリッジアクセスポート、インポート / エクスポート領域、メールスロットを指定します。これは文字列で、テープライブラリからはデバイス名 として認識されます。この引数には NULL を指定できます。その場合、デフォルトの CAP が使用されます。 この関数は、ボリュームが正常にライブライから取り出されると STL_ERR_NOERR を返します。ボリュー ムが存在しなければ、STL_ERR_NOVOL を返します。現在ボリュームが使用中で取り出せない場合は、 STL_ERR_VOLBUSY を返します。 エラーが発生すると、これら以外の返り値が返されます。付録:「返り値」を参照してください。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 599 stli(8) stl_withdraw_volumes 宣言: int stl_withdraw_volumes(char *stl, char *volumes, char *capname) 説明: 指定したボリュームを、ライブラリから指定したカートリッジアクセスポート(インポート / エクスポー トファシリティ、メールスロットなど)を通して排出します。この関数は、実際に定義されていて stl_version が 1.3 以上を返す場合、stl_withdraw_volume() の代わりに使用されます。そのため、 1 つのボリュームを指定しても、複数のボリュームをコンマで区切ったリストで指定しても動作します。 <stl> は stl_open() が返したハンドルです。 <volumes> は、ライブラリにデポジットするボリュームのバーコードをコンマで区切ったリストです。空 白文字(ASCII 32)も有効なバーコード文字であるため、個々のバーコードの間に余分なスペースを追加 しないでください。 <capname> は、ボリュームをサイロから取り出すために使用するカートリッジアクセスポート、インポー ト / エクスポート領域、メールスロットを指定します。これは文字列で、テープライブラリからはデバイ ス名として認識されます。この引数には NULL を指定できます。その場合、デフォルトの CAP が使用され ます。 この関数は、ボリュームが正常にライブライから取り出されると STL_ERR_NOERR を返します。ボリュー ムが存在しなければ、STL_ERR_NOVOL を返します。現在ボリュームが使用中で取り出せない場合は、 STL_ERR_VOLBUSY を返します。 エラーが発生すると、これら以外の返り値が返されます。付録 :「返り値」を参照してください。 付録 : 返り値 返り値 0 ∼ 99 は、ライブラリタイプに依存しない一般エラーコードとして予約済みです。ヘッダファイル stl.h は、一般的な返り値および短いエラーメッセージを定義しています。 100 より大きい返り値は、それぞれの STLI 実装で専用エラーコードとして使用できます。 STLI 実装では、すべてのエラー状態を STLI の一般エラーコードにマップして、関数 stl_error() で詳細なエ ラーメッセージを提供することをお勧めします。その結果、NetWorker は既知のエラーコードに反応することがで きる一方、詳細なエラーメッセージをユーザインターフェイスを通して送ることもできます。 専用エラーコードは、一般エラーコード STL_ERR_DEVEMPTY、STL_ERR_DEVFULL、 STL_ERR_ALRDYMNTED が 適用できる状況では使用できません。 現在定義されているリターンコードを以下に示します。 600 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド stli(8) エラー値意味 ------------------------------------------------------STL_ERR_NOERR 呼び出しが成功して完了 - エラーなし STL_ERR_UNKNOWN エラー、詳細は不明 STL_ERR_CONNECT テープライブラリに接続できません STL_ERR_BUSY テープライブラリはビジーです。後で試してください STL_ERR_ACCESSアクセス拒否 ( ライブラリ、要求されたデバイス、ボリューム、オペレーションへのアクセス拒否 ) STL_ERR_NODEV デバイスはテープライブラリにとって不明であるか、物理的に利用できません STL_ERR_NOVOL ボリュームはテープライブラリにとって不明であるか、物理的に利用できません STL_ERR_DEVFULL デバイスはすでに別のボリュームでロードされています STL_ERR_DEVEMPTY デバイスが空 STL_ERR_DEVBUSY デバイスがビジー STL_ERR_ERRNO ローカル UNIX のエラー、errno を参照 STL_ERR_INVALID 無効なパラメータ STL_ERR_VOLBUSY ボリュームはすでに別のドライブにロードされているか、何らかの理由で占有されています STL_ERR_LIBRARY テープライブラリの内部エラー STL_ERR_CONFIG リクエストはテープライブラリの構成に適合しません STL_ERR_DEVOCC デバイスは別のホストが予約済みです STL_ERR_DEVRES デバイスはすでに予約されています STL_ERR_DEVNOTRES デバイスは予約されていません STL_ERR_NOTINSTSTLI-Library はダミーライブラリです STL_ERR_NOTSUPP ダミー関数からの戻り STL_ERR_ALRDYMNTED 要求されたボリュームはすでに要求されたデバイスにマウントされています 参照先 nsrjb(8)、 nsr_jukebox(5)、 IBM_silo(8)、 EMASS_silo(8)、 STK_silo(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 601 stli(8) 602 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド tapeexercise(8) Maintenance Procedures tapeexercise(8) 製品名(A-Z) tapeexercise - テープドライブのテスト 形式 UNIX の場合 tapeexercise [ -vBEFP ] devname Windows の場合 tapeexer [ -vBEFP ] devname 機能説明 プログラム tapeexercise はサンプルデータをテープに書き込んで、ポジショニングや読み取りのオペレーション が予期したとおりに実行されるかテストします。指定されたドライブ ( 巻き戻しなし ) に、書き込み可能なテープ が必要です。 tapeexercise は、十分に注意して使用してください。以下の点は、tapeexercise コマンド (UNIX) あるいは tapeexer コマンド (Windows) を使用したテープのテストに適用されます。 - 後で必要なデータを含むテープに対して tapeexercise または tapeexer コマンドを使用しないでください。 これはテストによって、現在テープ上にあるデータが上書きされてしまうためです。 - テスト完了後、テストで使用したテープに再ラベル付けします。テープを再ラベル付けしないと、後で実行する バックアップまたはリカバリで使用できません。 - バーコードラベルの付いたテープはテストに使用しないようにお勧めします。バーコードのラベルはメディア データベースにあるボリューム ID にリンクしているため、バーコードのついたテープに再度ラベル付けをするのは さらに難しくなります。 テストを実行して、「< テスト名 >: テスト開始」、「< テスト名 >: テスト OK」という 2 つのメッセージが表示され れば正常終了です。次に例を示します。 BasicTest: テスト開始 BasicTest: テスト OK オプション -v 冗長モードで実行します。 -B 基本テストだけを実行します。 -E EOT テストだけを実行します。 -F ファイル領域転送テストだけを実行します。 オプション BEFP が設定されていなければ、すべてのテストが実行されます。 devname テスト中のテープデバイスのデバイス名。これは、ローカルオペレーティングシステムの規則に従う非巻 き戻しデバイスである必要があります。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 603 tapeexercise(8) 終了ステータス 次に、tapeexercise が終了する可能性があるエラー番号を示します。 ETAPE(40): テープデバイスへのアクセスや使用中にエラーが発生しました EBASICTEST(41): 基本テストの実行でエラーが発生しました EEOTTEST(42): EOT テストの実行でエラーが発生しました EFSFTEST(43): FSF テストの実行でエラーが発生しました 複数のテストが失敗した場合、終了コードは最後に失敗したテスト結果を反映します。 他のエラーの場合、tapeexercise は、ゼロ以外のエラー番号 ( 普通は 1) で、終了します。 参照先 nsrmmd(8)、「ハードウェアコンパティビリティガイド」 制限 一般に、QIC ドライブでは tapeexercise プログラムは失敗します。これは、これらのデバイスが tapeexercise が想定する機能の一部をサポートしていないためで、中でも最も重要なのは back-skip-file です。そのようなデバ イスの場合は、nsrmmd(8) を使用すれば動作する可能性があります。サポート対象の全デバイスのリストについて は、 「ハードウェアコンパティビリティガイド」を参照してください。 604 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド tape_perf_test(8) Maintenance Procedures tape_perf_test(8) NAME tape_perf_test - test performance versus block size on a tape drive 形式 tape_perf_test -f デバイス名 [ -t 合計テストサイズ ] [ -x 最大ブロック長 ] [ -n 最小ブロック長 ] 機能説明 プログラム tape_perf_test は、指定されたテープドライブの性能を、さまざまなブロックサイズやデータタイ プを使用してテストします。結果は、画面上に表示されて、テキスト形式のログファイルに保存されます。また、 .CSV ファイルにも保存されるので、表計算ソフトに簡単にインポートして解析できます。これらのファイルには、 拡張子 .log と .csv が付けられ、次の規則に従って名前が付けられます。 vendor-product-rev-hostname-OS-date-time ここで、vendor は、SCSI 照会データのデバイスのベンダ、product は、SCSI 照会データの製品、rev は、 SCSI 照会データのファームウェアレビジョン、hostname は、テストを実行しているコンピュータの名前、OS は、 ホスト上で動作しているオペレーティングシステム、date と time は、テストを開始した日時です。 デフォルトのテストサイズは 500 MB です。ブロック長は 1 MB から 16 KB までで、次のデータを使用します。 - ランダム bigasm 状(擬似ランダム) 実行可能プログラムのコピー 2:1 圧縮 3:1 圧縮 4:1 圧縮 すべてゼロ Windows では、tape_perf_test は、OS コールを使用して、HBA ドライバが許可する最大ブロック長を決定しま す。これはデフォルトや指定された最大サイズより小さい場合があります。 ユーザーは、次のレジストリキーを使用してこの制限値を調整できます。 HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\ {SCSI カードドライバ名 }\Parameters\Device\MaximumSGList 値は許可する 4 K ブロックの個数で、 0 ∼ 255(0 ∼ ff Hex)の範囲です。255(ff)は 1 MB に対応します。 オペランド -f デバイス テストするデバイスを指定します。ドライブにテープが入っている必要があります。全データが消去され ます。 -t 合計テストサイズ 各テストで書き込み / 読み取りする MB の合計数を指定します。ほとんどのテープドライブの場合 500 MB で十分です。ただし、LTO Ultrium 3 や SDLT 600 などの非常に高性能なデバイスの場合は、有効な結 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 605 tape_perf_test(8) 果を得るには、さらに多くのデータ量が必要となります。このテストは、書き込み / 読み取りを 1 秒の精 度で計測するので、充分な精度を得るには、各テストに少なくとも 30 秒かける必要があります。 -x max blocksize tape_perf_test がこのテストで使用する最大のブロックサイズを指定します。結果を絞り込んだり、何 らかの理由で、大きなブロックサイズだとエラーが発生する場合に、テストに制限をかけるのに使用しま す。使用できる値は、次のとおりです。1024, 768, 512, 384, 256, 192, 128, 96, 64, 32, 16 -n min blocksize tape_perf_test がこのテストで使用する最小のブロック長を指定します。結果を絞り込んだり、小さな ブロック長だと性能が低すぎるとわかっている場合に、テストに制限をかけるのに使用します。使用でき る値は次のとおりです。1024、768、512、384、256、192、128、96、64、32、16 言うまでもなく、最大サイズに最小サイズよりも小さい値を設定すると、予期しない結果が発生する可能性があり ます。 使用例 ドライブステータス情報を含むサンプル出力 : % tape_perf_test -f /dev/rmt/5cbn -t 4000 デバイスのブロック長パフォーマンス テスト : HP Ultrium 3-SCSI G1CD (/dev/rmt/5cbn) データ サイズ 4000 MB で 1024 KB から 16 KB まで >>> 結果はファイル HP-Ultrium_3-SCSI-G1CD-aurora-09-26-2004-2109.log に記録されます <<< システム aurora で 09-26-2004-2109 に実行されました ドライブ ID: シリアル : HU104380AR atpn: ATPN:HP Ultrium 3-SCSI HU104380AR wwnn: WWNN:50060B000029A15E open_it は 4 を返します 1024 KB ブロックのテスト : *** ランダムデータを使用したテスト : write は 54 秒を返します --> 75851 kB/s read は 54 秒を返します --> 75851 kB/s *** bigasm 状のデータを使用したテスト : write は 41 秒を返します --> 99902 kB/s read は 39 秒を返します --> 105025 kB/s *** バッファの /usr/bin/vi のコピーを使用したテスト : write は 39 秒を返します --> 105025 kB/s read は 37 秒を返します --> 110702 kB/s *** 2:1 の圧縮データを使用したテスト : write は 26 秒を返します --> 157538 kB/s <<snip>> read は 94 秒を返します --> 43574 kB/s *** 4:1 の圧縮データを使用したテスト : write は 88 秒を返します --> 46545 kB/s read は 94 秒を返します --> 43574 kB/s *** 値がすべてゼロのバッファを使用したテスト : write は 88 秒を返します --> 46545 kB/s read は 92 秒を返します --> 44521 kB/s 606 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド tape_perf_test(8) 結果 : xfer size ---1024 0768 0512 0384 0256 0192 0128 0096 0064 0032 0016 random W R ------------075851/075851 075851/075851 075851/074472 075851/075851 071859/074472 075851/074472 075851/071859 075851/069423 075851/066064 066064/056109 047627/043574 bigasm-like W R ------------099902/105025 097523/077283 099902/107789 095255/075851 099902/107789 091022/074472 087148/071859 085333/069423 078769/065015 064000/056109 046022/043574 executable W R ------------105025/110702 105025/113777 107789/120470 095255/077283 120470/132129 091022/073142 087148/071859 085333/069423 078769/065015 064000/056888 046545/043574 2:1 W R ------------157538/186181 163840/178086 102400/077283 017504/015814 146285/170666 095255/074472 091022/070620 085333/069423 078769/065015 064000/056888 046545/043574 3:1 W R ------------163840/178086 157538/186181 102400/077283 151703/178086 146285/163840 095255/074472 089043/071859 089043/069423 080313/066064 064000/056888 047080/043574 4:1 W R ------------163840/128000 163840/186181 102400/078769 151703/178086 146285/075851 095255/074472 093090/070620 089043/069423 081920/066064 065015/056888 046545/043574 zeros W R ------------105025/080313 163840/195047 105025/078769 151703/170666 097523/077283 093090/075851 091022/073142 087148/071859 080313/068266 064000/056888 046545/044521 HP Ultrium 3-SCSI G1CD tested on host aurora at 09-26-2004 @ 21:09 size,Wr-random,Rd-random,Wr-bigasm,Rd-bigasm,Wr-exe,Rd-exe,Wr-2:1,Rd-2:1,Wr-3:1,Rd-3:1,Wr-4:1,Rd-4:1,Wrzeros,Rd-zeros 1024,075851,075851,099902,105025,105025,110702,157538,186181,163840,178086,163840,128000,105025,080313 0768,075851,075851,097523,077283,105025,113777,163840,178086,157538,186181,163840,186181,163840,195047 0512,075851,074472,099902,107789,107789,120470,102400,077283,102400,077283,102400,078769,105025,078769 0384,075851,075851,095255,075851,095255,077283,017504,015814,151703,178086,151703,178086,151703,170666 0256,071859,074472,099902,107789,120470,132129,146285,170666,146285,163840,146285,075851,097523,077283 0192,075851,074472,091022,074472,091022,073142,095255,074472,095255,074472,095255,074472,093090,075851 0128,075851,071859,087148,071859,087148,071859,091022,070620,089043,071859,093090,070620,091022,073142 0096,075851,069423,085333,069423,085333,069423,085333,069423,089043,069423,089043,069423,087148,071859 0064,075851,066064,078769,065015,078769,065015,078769,065015,080313,066064,081920,066064,080313,068266 0032,066064,056109,064000,056109,064000,056888,064000,056888,064000,056888,065015,056888,064000,056888 0016,047627,043574,046022,043574,046545,043574,046545,043574,047080,043574,046545,043574,046545,044521 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 607 tape_perf_test(8) 608 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド tur(8) Maintenance Procedures tur(8) 製品名(A-Z) tur - test unit ready 形式 tur [ -a b.t.l ] [ -l ] 機能説明 tur プログラムは、TEST UNIT READY コマンドをシステムに接続されたすべての SCSI デバイスに送信します。 -a b.t.l 特定の SCSI アドレス番号を選択します。ここで、b は論理 SCSI バス、t は SCSI ターゲット、l はその ターゲットの SCSI 論理ユニット番号 (LUN) です。libscsi(8) を参照してください。 -l 参照先 システムにあるすべての SCSI アダプタについて LUN を完全に検索します。この引数はすべてのシステム で使用できますが、HP-UX システムでは無効です。HP-UX システム上で使用可能なデバイスをスキャンす る場合、アクセス可能なデバイスが常にすべて表示されるため、-l オプションは無効になります。他のす べてのシステムでは、SCSI デバイスのチェックは LUN 0 から開始します。空の LUN が検出されると、指 定したターゲット ID の検索は終了します。-l オプションを使用すると、システム内にあるすべての SCSI バスのターゲット ID の LUN がすべてデバイスに対して検査されます。この処理は非常に長い時間が かかる場合があるので、必要なときにのみ使用してください。たとえば、Fibre Channel アダプタは 126 個のターゲット ID をサポートすることができ、各ターゲット ID には 80 以上の LUN があります。こ の単一アダプタの LUN をすべて検査するには 10 分以上かかることがあります。 libscsi(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 609 tur(8) 610 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド uasm(8) Maintenance Procedures uasm(8) 製品名(A-Z) uasm - UNIX ファイルシステムデータを保存およびリカバリするための NetWorker モジュール 形式 uasm -s [-benouv] [-ix] [-t 時間 ] [-f ディレクティブファイル ] [-p パス ] パス uasm -r [-nuv] [-i {nNyYrR}] [-m <src>=<dst>] -z サフィックス ] [ パス ] [-P パスフレーズ ]... 機能説明 uasm コマンドは、デフォルトファイルシステム ASM(アプリケーション特定モジュール)です。このコマンドは save(8) および recover(8) に組み込まれています。uasm はまた、tar(1) と同様の方法で直接呼び出される場 合があります。この uasm の説明は、すべての ASMs に適用されます。明確にするために、uasm のみがこのマニュ アルページの説明の多くに述べられています。 uasm には、保存とリカバリという 2 つの基本モードがあります。保存時には、uasm はディレクトリツリーを参照 し、ファイルおよびディレクトリ組織を表す保存ストリーム (nsr_data(5) を参照 ) 標準出力ファイルに対して 生成します。リカバリ時には、uasm は、関連する標準入力から保存ストリームを読み込み、対応するディレクトリ およびファイルを作成します。 バックアップセッション中、uasm の動作は directives によって制御することができます。ディレクティブは下 位ディレクトリの検索方法、無視するファイル、保存ストリームの生成方法、後続のディレクティブファイルの処 理方法を制御します。(nsr(5) を参照。) ディレクトリツリーの参照時には、rawasm を除き、シンボリックリン クをたどることはありません。 ASMs は、NetWorker の現在または以前のバージョンからの保存ストリームをリカバリすることができます。 Note: 古い ASMs では、新しい ASMs で生成されたファイルをリカバリできない可能性があります。 以下のリストでは、NetWorker とともに提供される ASMs を簡単に説明しています。 aes aes ASM は、ソフトウェア暗号化アルゴリズムを使用して、ファイルデータを暗号化します。aes は多く の CPU リソースを使用するため、パワーが低いシステムにおける aes の利点はあまり大きくありません。 always always ASM は、ファイルの変更時刻にかかわらず、常にファイルのバックアップを実行します。 atimeasm atimeasm は、ファイルのアクセス時刻を変更せずにファイルをバックアップするために使用されます。 この機能は、mailasm のサブセットです。ほとんどのシステムで、atimeasm は、ファイルの mtime の 選択に使用し、バックアップ後にファイルの atime をリセットします ( ファイルの ctime が変更されま す )。ファイルの atime がファイルの ctime を変更せずに管理されるインターフェイスをサポートする システムでは、ファイルの atimeasm による影響はありません。これは、通常、ファイルの atime は保 存されるためです。 compressasm compressasm は、ソフトウェア圧縮アルゴリズムを使用して、ファイルデータを圧縮します。この ASM はディレクトリを圧縮しません。実際の圧縮率はデータによって異なります。compressasm は CPU リ ソースを多量に消費するため、処理能力の低いシステムではあまり役立ちません。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 611 uasm(8) dmfasm dmfasm は、SGI Data Migration Facility (DMF) で管理されるファイルのバックアップとリカバリに 使用されます。バックアップ時に、オフラインファイルはリコールされません。リカバリ時に、オフライン ファイルとデュアルステートファイルはリコール可能なオフラインファイルとしてリカバリされます。 holey holey ASM は、ファイルのバックアップ時にゼロのホールまたはブロックを処理し、リカバリ中にこれら のホールを保持します。一部のファイルシステムインタフェースでは、ファイルのホール情報の位置を特定 することができます。特定できない場合では、ファイルから読み取られたゼロのブロックはスキップされ ます。通常、この ASM は自動的に適用されるため、特に指定する必要はありません。 logasm logasm は、バックアップセッション中にファイルの変更が行えるようにします。logasm は、 「log」ファ イルおよび類似ファイルに使用することができます。バックアップオペレーション中に変更されたファイルに とっては、意味がありません。 mailasm mailasm は、メールスタイルファイルロックを使用して、ファイルのアクセス時間を管理します。ほとん どの場合、メールハンドラに「新規メールが到着しています」というフラグを保持しています。 mtimeasm mtimeasm は、ファイルの mtime をファイルの選択に使用して、ファイルをバックアップします。ファイ ルの ctime は使用されません。 nsrindexasm nsrindexasm は、リリース 6 より前に実行された NetWorker ファイルインデックスバックアップから のリカバリに使用されます。これらの旧インデックスのバックアップのリカバリ中に、nsrindexasm は、 nsrck および mmrecov によって自動的に呼び出されます。 nsrmmdbasm nsrmmdbasm は、NetWorker のメディアインデックスを処理するために使用します。通常、 nsrmmdbasm は、savegrp および mmrecov によって自動的に呼び出され、NetWorker ディレクティブ では使用されません。 null null ASM は、指定されたファイルおよびディレクトリをバックアップしないで、親ディレクトリのオン ラインインデックス内にそのファイル名を保存します。null ディレクティブのあるファイルをバックアッ プ対象のセーブセットとして指定すると、(一般的に、'mminfo -v' クエリ内にサイズ '4 B' として示 される)空のセーブセットが情報のメディアインデックス内に作成されますが、このセーブセットにはリ カバリ可能なデータは入っていません。 nullasm nullasm は、null ASM の代替名です。nullasm が、internal ASM ではなく別の実行可能プログラム であった以前のバージョンでの下位互換性のために名前が付けられました。 posixcrcasm posixcrcasm は、バックアップ中にファイルの 32 ビット CRC を計算するために使用されます。CRC は ファイルとともに保管され、ファイルのリストア時にベリファイされます。CRC がバックアップ中にベリ ファイされることはありません。ASM を使用すると、リストア時にファイルを検証できますが、検出され たエラーを修正する方法は提供していません。 rawasm rawasm は、/dev エントリ(つまり、ブロックおよびキャラクタベースの特殊ファイル)とそれに関連づ けられた未フォーマットディスクパーティションデータのバックアップに使用します。システムによって は、/dev エントリが、実際にデバイス固有の名前へのシンボリックリンクになっています。他の ASMs と は異なり、rawasm はシンボリックリンクに追随しており、/dev 名の略称で構成できます。リカバリ中は、 rawasm では、未フォーマットデバイスのファイルシステムノードがリカバリ前にあることが必要です。こ れで、/dev エントリのリカバリと、再構成済みディスク上のデータの上書きに対して保護されます。/dev 612 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド uasm(8) エントリを作成して、別の未フォーマットパーティションを参照し、必要に応じて強制的に上書きできま す。/dev エントリをシンボリックリンクとして作成すると、データはシンボリックリンクのターゲットへ リカバリされます。rawasm の使用時には重要な注意がありますので、CAVEATS セクションを参照してく ださい。 skip skip ASM は指定されたファイルおよびディレクトリをバックアップせず、親ディレクトリのオンライン インデックス内にそのファイル名を保存しません。skip ディレクティブのあるファイルをバックアップ対 象のセーブセットとして指定すると、(一般的に、'mminfo -v' クエリ内にサイズ '4 B' として示され る)空のセーブセットが情報のメディアインデックス内に作成されますが、このセーブセットにはリカバ リ可能なデータは入っていません。 swapasm swapasm は、実際のファイルデータのバックアップは行いませんが、現在のサイズのゼロ充てんしたファ イルを、リカバリ時に再度作成します。スワップデバイスが実はスワップファイルであり、正しいサイズ でリカバリする必要はあるものの、そのコンテンツは重要ではなくバックアップ必要がない場合は、この ASM を使用します。 xlateasm xlateasm は、ファイルデータを変換しますので、バックアップされたデータは、直ちに認識可能ではあ りません。 Internal ASMs は別プログラムではなく、すべての ASMs 内に含まれます。External ASMs は別プログラムで、 必要に応じて起動されます。NetWorker とともに提供される外部 ASMs は、nsrmmdbasm および nsrindexasm です。前にリストされた他のすべての ASMs は、内部的なものです。 セキュリティの理由で、外部 ASM は、その名前の末尾が asm である必要があり、また、origin ディレクトリにあ る必要があります。このディレトリは、最初に起動されたプログラム(通常は save または recover)と同じディ レクトリです。一部のシステムアーキテクチャでは、origin に対する他のディレクトリは、ASM を origin ディ レクトリに置くことができない場合に検索されます。 Walking ASMs は、ディレクトリツリーの障害とはなりません。skip、null、および nullasm ASMs は検索されま せん。これは、ディレクティブの反映は適用できないということではないことに、注意してください。検索されない ということは、たとえば、指定されたスキップパターンに一致するすべてのディレクティブは、検索されないで完全 にスキップされることを意味します。ただし、+skip を使用すると、スキップパターンは、依然、パターンに一致し ないすべてのディレクティブに再帰的に適用されます。たとえば、以下のようなディレクトリ構造があるとします。 tmp source source/tmp この場合、 skip: tmp ディレクティブでは、tmp ディレクトリのみがスキップされます。これに対し、 +skip: tmp では、tmp および source/tmp の両方がスキップされます。言い換えると、+ が使用されると、スキップが一致 ディレクトリを検索しない場合でも、スキップディレクティブは、非一致サブディレクトリを介して反映されます。 ここで説明されている内部 ASMs はモードであり、異なる内部 ASMs の数が同時に適用されます。ファイルの処理 に外部 ASM が必要な場合、新しい ASM が起動され、保存ストリームが生成されます。filtering ASM がディレク トリツリーの障害となり、他の ASM を起動する際、その ASMs の保存ストリームは filtering ASM によって処理 されます。したがって、compressasm を使用してディレクトリをバックアップ中にも、依然 mailasm を使用し て、メールファイルを正確に処理することができます。異なるモードが一度設定されると、それをオフにする唯一 の方法は、uasm のために ASM ディレクティブを明示的に一致することです。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 613 uasm(8) Auto-applied ASMs は、一定の条件下で使用され、ディレクティブファイルでは特に言及する必要はありません。 たとえば、大きなファイルに少数のディスクブロックのみが割り当てられている場合、holey ASM が自動的に起動 され、ファイルが処理されます。ファイル名が明確なディレクティブと一致する際は、ASMs の自動適用は使用され ません。 recover と組み合わせて使用した場合、すべての標準 ASMs は、リカバリ時のセキュリティをサポートします。 ACL でファイルが保存された場合、ファイルの所有者、root ユーザまたは管理者のみが、ファイルをリカバリす ることができます。ACL が設定されていないファイルでは、標準モードビットを使用してファイルをリカバリする ユーザが特定されます。ファイルの所有者、root ユーザまたは管理者は、常にファイルをリカバリすることができ ます。ASMs が手動で起動された際は、これらのセキュリティチェック規則は適用されないことに注意してください。 オプション このセクションにに記載されたオプションは、すべての ASMs に使用できます。これらのオプションは、通常、 standard-asm-arguments と呼ばれます。ASMs では、追加オプションも指定することができます。追加オプ ションは大文字である必要があります。 -s(保存)または -r(リカバリ)のモードは、他のオプションよりも前に指定する必要があります。保存モードで は、1 つ以上のパス引数を指定する必要があります。パスには、ディレクトリまたはファイル名のいずれかを指定 します。 以下のオプションは、すべてのモードで有効です。 -n ドライランを実行します。バックアップモードでは、ファイルシステムをブラウズし、保存ストリームを 作成しますが、ファイルを開くことを試行するわけではありません。リカバリモードでは、入力された保 存ストリームを消費して基本的なチェックを実行しますが、ファイルデータのリカバリ時にディレクトリ またはファイルは作成しません。 -u このオプションは、エラー時に ASM を停止し、これによって通常は警告が発生します。これは、十分な ディスク領域がない可能性があるファイルシステムをリカバリする場合、または、保存を実行する際にす べての警告に保存を停止させたい場合に、有効です。リカバリ時に uasm とともにオプションを使用する 場合で、ディスク領域不足の場合は、停止されます。このオプションなしの場合、uasm は、すべての保存 ストリームを処理するまで、各ファイルのリカバリに対する試行を続行します。 -v 冗長モードをオンに切り替えます。現在の ASM、その引数、および、処理中のファイルが表示されます。 フィルタリングモードで動作している(つまり別の ASM の保存ストリームを処理している)ASM のフィル タリングによってストリームが変更される際には、その名前、引数、現在のファイルが角かっこの中に表 示されます。1.0v 保存時には、以下のオプションも使用することができます。 -b バイトカウントを生成します。このオプションは、-n オプションと類似していますが、バイトカウントで は実際にファイルを読み取らずに、生成されるデータ量を推定します。( これは、-n オプションより高速 ですが、精度は低くなります。) バイトカウントモードは 3 つの値を出力します。レコード数 ( たとえば、 ファイル、ディレクトリなど )、ヘッダ情報のバイト数、ファイルデータのおよそのバイト数。バイトカ ウントモードでは、保存ストリームが生成されないため、その出力をリカバリモードで別の ASM の入力と して使用できません。 -e 最後の " 保存ストリームの終わり " のブール文字列を生成しません。このフラグは、ASM が外部 ASM を起 動し、最適化において生成された保存ストリームそのものを消費しないことを選択した場合にのみ、使用 されます。 -f proto ファイルを処理する前に解釈する .nsr ディレクティブファイルの場所を指定します。(nsr(5) を参照 )。 proto で指定したディレクティブファイルの <<path>> ディレクティブは、処理するディレクトリ内の ファイルと一致する必要があります。一致しない場合、以後のディレクティブは無視されます。 614 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド uasm(8) -i ディレクトリツリーの nsr ディレクティブファイルからのすべての保存ディレクトリを無視するために使 用します。 -o 旧 NetWorker サーバが処理できる保存ストリームを生成します (nsr_data(5) を参照 )。 -p path この文字列が、出力として各ファイル名の先頭に付加されます。この引数は、ASM が別の外部 ASM を実行 するときに内部的に使用します。path には、現在の作業ディレクトリまたはその下位の部分に対応する、 正しい形式のパスを入力することが必要です。 -t date 変更されるファイルの後に、日付 (nsr_getdate(3) 形式 ) をバックアップします。 -x ファイルシステム境界を越えます。通常、ファイルシステムをたどるときには境界を越えることはありま せん。rawasm を除き、シンボリックリンクをたどることはありません。1.0v リカバリ時には、以下のオプションも使用することができます。 -i {nNyYrR} 上書きの確認に対する最初のデフォルトの応答を指定します。1 文字のみを使用できます。リカバリファ イルと既存のファイルの名前が競合する場合、上書きしてよいかを確認するプロンプトがユーザーに表示 されます。デフォルトの応答は、角かっこ内に表示され、[Return]キーを押すと選択されます。特に -i オプションで指定されない限り、 [n]は、上書きの確認に対する最初のデフォルトの応答です。デフォル ト以外の応答を指定するごとに、新しい応答がデフォルトになります。N、R、または Y を指定すると、 ファイル名の末尾にすでにサフィックスがあり、ファイル名を自動的に変更できないときに限り、プロン プトは表示されません。以後の競合は、対応する小文字を指定したものとして処理されます。 上書きの確認に対する有効な応答とその意味は、次のとおりです。 n 現在のファイルをリカバリしない。 N 名前が競合するファイルをリカバリしない。 y リカバリされるファイルで既存のファイルを上書きする。 Y 名前が競合するファイルを上書きする。 r 競合するファイル名を変更する。リカバリされたファイルの名前の末尾に、ドット "." と サフィックスを付けます。それでも競合している場合は、ユーザに対して再度プロンプト が表示されます。 R 名前が競合するファイルの末尾にドット (".") とサフィックスを付けて、ファイル名を 自動的に変更する。競合するファイル名の末尾にすでにドット "." とサフィックスがある 場合は、ファイル名の自動変更によるループを回避するため、ユーザに対してプロンプト が表示されます。 -m src=dst このオプションは、作成されるファイルの名前をマップします。パス名の先頭が src と一致するファイル は、src の部分を dst で置き換えたパス名にマッピングされます。このオプションは、絶対パス名を使用 してバックアップされたリカバリファイルの保存場所を、別のディレクトリへ変更する場合に便利です (たとえば、-m/usr/etc=. など)。 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 615 uasm(8) -z suffix 競合するファイル名を変更するときに付けるサフィックスを指定します。デフォルトのサフィックスは、 "R" です。 -P pass-phrase aes ディレクティブを使用してバックアップされたファイルのリカバリを試行する際、追加パスフレーズを 指定します。デフォルトでは、デフォルトパスフレーズから生成されたキーだけでなく、現在のデータ ゾーン暗号キーが試行されます。このオプションを使用すると、デフォルトおよびデータゾーンパスフ レーズキーが動作しなかった場合、uasm がパスフレーズから暗号キーを生成し、試行します。このオプ ションは、複数回指定できます。 path リカバリ対象ファイルを制限するために使用されます。ファイルのプレフィックスが path と一致する ファイルのみリカバリされます。このチェックは、-m を指定して行われる名前のマッピングの前に実行 されます。パスが指定されなかった場合、チェックは行われません。 CAVEATS RAW パーティションは、アクティブ DBMS データの保管に使用される場合があります。未フォーマットパーティ ションに、アクティブな DBMS 製品によって管理または更新されたデータが含まれる場合は、rawasm だけでは、 一貫性のあるバックアップを実行できません。rawasm が、パーティション上でデータの保存またはリカバリを実 行中は、データベースは非制御状態のデータは更新できません。パーティションがオフラインであること、データ ベースマネージャが終了していること、またはパーティションがバックアップに適切なステートであることが必要 です。EMC には、オンラインのデータベースのバックアップを支援する製品があります。同様に、rawasm を使用 して UNIX ファイルシステムを含むパーティションを保存する場合は、ファイルシステムは一貫性のあるバック アップを実現するために、アンマウントまたはマウント読み取り専用である必要があります。 理想的には、未フォーマットパーティションのリカバリは、バックアップを実行したシステムと同じディスク環境 と同じサイズのパーティションで構成されたシステム上で行う必要があります。新規のパーティションがオリジナ ルのパーティションよりも小さい場合、リカバリは正常に完了しません。新規のパーティションがオリジナルの パーティションよりも大きい場合は、最初に保存されたデータ量だけがリカバリされます。 バックアップされたパーティションにディスクラベル - が含まれている場合、このラベルにはしばしばディスクジ オメトリ - が含まれます。このパーティションの新しいディスクへのリカバリはラベルもリカバリし、新しいディ スクジオメトリが元のディスクに一致するよう変更されます。同様に、UNIX ファイルシステムパーティションが rawasm を使用してバックアップされる場合、パーティションをリカバリすると、マウント時刻 ( ある場合 ) に関 するタイムスタンプを含む、パーティション上のすべての情報がリセットされます。 rawasm では、バックアップが完了するまで、バックアップするパーティションのサイズが検出されないため、リ カバリに関してレポートされる概算サイズは正確ではありません。 使用例 ファイルをコピーしています 現在のディレクトリのファイルをすべて target_dir にコピーする場合は、以下のコマンドを使用します。 uasm -s .| (cd target_dir; uasm -rv) これによって、所有者、時刻、その他の UNIX 属性が保持されます。holey ファイルのデータのみがコ ピーされます。ホールはコピーされません。 ファイルツリーをアーカイブディレクトリにコピーしています ディレクトリ here の下のファイルツリーを archive にコピーし、名前が競合するすべてのファイルを上 書きする場合、以下のコマンドを使用します。 cdhere uasm -s | (cdarchive; uasm -r -iY) ディレクトリ (cd) をまずここにに変更し、保存の相対パスを特定する最初の uasm を指定すると、リカ バリを実行する 2 番目の uasm が archive の下に再度ファイルツリーを作成します。 616 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド uasm(8) 同じ結果を達成する別の方法は、2 番目の uasm に -m オプションを使用し、パス名を明示的にマップするリカバリを 実行することです。 uasm -s here | uasm -r -iY -m here=archive ファイル .nsr ファイルシステム中に位置するディレクティブファイルを保存します。 参照先 nsr(5)、nsr_directive(5)、nsrmmdbasm(8)、nsrindexasm(8)、nsrck(8)、nsr_data(5)、 recover(8)、save(8)、scanner(8)、XDR(3N) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 617 uasm(8) 618 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド writebuf(8) Maintenance Procedures writebuf(8) 製品名(A-Z) writebuf - デバイスバッファへ書き込む 形式 writebuf -a b.t.l [ -m mode] [ -b バッファ ID] [ -o バッファオフセット ] [ -p パラメータリストの長さ ] -f ファイル名 機能説明 writebuf プログラムは、指定された SCSI デバイスに WRITE BUFFER コマンドを送信します。これは、通常、新 しいマイクロコードを SCSI デバイスにダウンロードするために使用されます。 必須の -a 引数は、特定の SCSI アドレス (libscsi(8) を参照 ) を選択するために使用する必要があります。 必須引数セット -f filename は、書き込むデータが含まれるファイルを参照する必要があります。 オプション -b buffer-id 書き込まれるバッファの ID を指定します。 -o buffer-offset 書き込みを始めるバッファの最初のオフセットを指定します。 -p plist-len パラメータリストの長さを指定します。 参照先 引数のより詳細な説明については、ANSI SCSI-2 の仕様を参照してください。 バグおよび警告 一部のマイクロコードファイルには大きなものがあります。このコマンドを実行するプラットフォーム、および、こ のコマンドを実行させるデバイスを接続するホストアダプタでは、すべてのマイクロコードの 1 つのコマンドでの 送信がサポートされます。マイクロコードの一部をロードし、それが失敗することは、深刻な被害を引き起こす可 能性があり、工場に送り返す必要があるような損害をデバイスに及ぼす場合があります。lusbinfo(8) これらの 制約要因に備える場合は、コマンドを使用し、I/O 転送制限サイズを特定します。これらのコマンドを使用すると きは注意してください。 参照先 libuscsi(8), lusbinfo(8) EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド 619 writebuf(8) 620 EMC NetWorker 7.5 コマンド・リファレンス・ガイド