Comments
Description
Transcript
J−POP進化論
第6回 5/19 「J−POP進化論 ∼加藤和彦、小田和正から平原綾香まで∼」 新田 和長(にった・かずなが)先生 株式会社ドリーミュージック 取締役エグゼクティブプロデューサー 1965 年、早稲田大学商学部入学。同大学「フォークソングクラ ブ」の創設に参加、在学中「ザ・リガニーズ」を結成し、東芝音楽 工業㈱より「海は恋してる」等を発売。 1969 年、東芝音楽工業株式会社(現東芝 EMI 株式会社)入社。 制作課長、第二制作部長、第Ⅱ制作グループ部長兼第2プロモ ーショングループ部長を歴任。 1984 年、東芝 EMI㈱より独立し株式会社ファンハウスを設立、代 表取締役に就任。 1998 年、株式会社 BMG ジャパン取締役・RCA アリオラジャパン 社長に就任。 1999 年、㈱BMG ジャパンと㈱ファンハウスを合併して株式会社 BMG ファンハウスを発足。 2001 年、株式会社ドリーミュージックを設立、代表取締役社長に就任。代表取締役会長兼 C.E.O.を経て、現在は㈱ドリーミ ュージック取締役エグゼクティブプロデューサー。加山雄三、森山良子、平原綾香等を担当する。 公職:社団法人レコード協会副会長等歴任 《講義概要》 1970 年代から数々の名曲のプロデュースに携わり、日本の音楽産業を築いてきた株式会社 ドリーミュージック取締役エグゼクティブプロデューサー新田和長氏が、J-POP の進化につ いて講義を行った。 講義では、自身が携わった楽曲について、その制作におけるエピソードやアーティストと の裏話などを紹介した上で、実際にその楽曲を再生。その時代時代の音楽の特徴や J-POP の 移り変わりを、リアリティをもって伝えた。その中で、ビートルズの譜面やマイクなど大変 貴重な品を実際に見せながら、アメリカおよびイギリスの音楽が日本の音楽に与えた影響に ついても解説した。 また、 「周りの人を幸せにする方法を考える」ことや「出会いを大切にする」ことなど、も のづくりをする上で重要な考え方も示した。学生は、新田氏の偉業に感銘を受けるとともに、 日本の音楽産業を築いてきた名曲に込められた多くの人の思いや苦労を知り、信念を持って 妥協しないことの大切さを実感した。 《受講生の感想》 ●アメリカのフォークやイギリスのロックが、日本 ●「どうすれば周りの人を幸せにできるか考える」 にも大きな影響を与え、日本の様々なアーティスト という言葉にとても感銘を受けました。日本の歴史 を育ててきたという事が分かりました。プロダクシ に残る音楽をつくってきた人々の周りには、それを ョンや積極的に新しい音楽を取り入れる目があって、 支え、つくりあげていく仲間や同士の存在があると 様々な役割の人達が1つのチームとして、一生懸命 いう当たり前のことに初めて気付きました。 やってきた結果があってこそ、今の J-POP があると 立命館大学・産業社会学部・4 回生 思いました。また、アーティストもプロダクション チームも、日本だけではなく世界を見て活動してい ●アーティストは時代の流れに自分を合わせるので たのだと思いました。 はなく、自分の信念を貫いて時代が自分に合ってく 立命館大学・産業社会学部・3 回生 るまで耐える忍耐力が必要なのだと思った。最高の 完成度になるまで妥協しない精神も、作り手は持た ●音楽は世代をこえる。それを強く感じた講義だっ なければならないのだと思った。 た。ものづくりはたたかいだっていう言葉がとても 立命館大学・映像学部・2 回生 印象に残っている。一曲作られるのにどれだけの人 が関わり、どれだけの思いがたたかいあっていたの ●新田先生がおっしゃっていた高島さんの言葉「良 か、それだけのものがなければ、名曲というものは し悪しを決めるのはレコード会社でなくマーケット 作れないのだなと感じた。そういった曲が世代をこ だ」という言葉が印象的でした。音楽などの芸術作 える名曲になるのかなと思う。 品や文化などは、人によって評価が異なります。そ 立命館大学・産業社会学部・3 回生 して、現代は高島さんの言葉に出てきたように、 も の ではなく ものではない見えないもの を商品 ●先生の「考えなければ始まらない。プランすれば にしている時代です。今後の産業界において重要な 実る。」良い言葉だと思いました。どんなことでもま ことであると感じました。また、これらの ず考えてみる。そして考えを具現化するためにプラ はない見えないもの ン=計画を練ることはあらゆることにおいて大事だ 著作権などの問題をからめて、深く考えさせられま と思いました。 立命館大学・産業社会学部・1 回生 した。 もので について、今まで学んできた 京都光華女子大学・人間科学部・2 回生