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平成28年6月27日更新 新規追加分の設問は青字で表示しています。 択一式(○×) 設問文 【Ⅰ:確定拠出年金の法令理解】 企業型確定拠出年金の普及は確実に進んでおり、平成28年(2016年)3月 1 末時点で795万人が利用する制度に普及している。これは確定給付企業年 金の加入者にほぼ匹敵する。 企業年金連合会では、DCの導入・実態調査に関する統計数値を把握するこ 2 とを目的として、調査票送付時点でのDC実施規約をベースに「確定拠出年 金実態調査」を実施している。 確定拠出年金、厚生年金基金、確定給付企業年金の企業年金制度のうち加 3 入者数がもっとも多いのは確定給付企業年金である。確定給付企業年金は 約1,200万人の加入者がいる。(平成28年(2016年)3月末) 4 企業型確定拠出年金の加入者数は年々増加しており、平成28年(2016 年)3月末時点で確定給付企業年金の加入者数を超えている。 企業型確定拠出年金の特徴として、加入者自身が自ら投資判断を行い、退 5 職後の資産移換等の手続きについても加入者が行うことから、事業主の責 務が掛金拠出負担のみに限定されることがあげられる。 6 企業型確定拠出年金は、確定給付企業年金とは異なり、退職給付会計基準 における退職給付債務の認識が不要であることが大きな特徴である。 企業型確定拠出年金では加入者のメリットとして、毎月の掛金が加入者の個 人口座に拠出されたものと認識され、自分の個人別管理資産として保全され 7 る点がある。自己都合退職(勤続3年以上の場合)や、懲戒解雇を事由とした 給付減額も許されない。 企業型確定拠出年金の加入者のメリットとして、すでに積み立てられた個人 8 別管理資産額について給付減額されないことがある。勤続3年以上であれ ば、経営悪化等を理由として事後的に給付減額されることはない。 9 企業型確定拠出年金の場合、制度の運営実施主体は運営管理機関である。 企業型確定拠出年金導入時において求められる労使合意の相手方となる労 10 働組合・労働者代表は確定拠出年金加入対象となる予定者ではなく、厚生 年金被保険者等を分母として過半数かどうかを判断する。 企業型確定拠出年金を実施したいと考える事業主は、労使合意にもとづい 11 た企業型確定拠出年金規約を作成し、厚生労働大臣の承認を受けなければ ならない。 企業型確定拠出年金を設立し、確定給付企業年金の一部を企業型確定拠 12 出年金に移行したい場合、確定給付企業年金の減額の同意と確定拠出年金 の設立の同意が必要になる。 1/34 択一式(○×) 設問文 企業型確定拠出年金の実施にあたっては労使合意を得る必要があるが、2 13 以上の事業所について企業型確定拠出年金を実施しようとする場合、全加 入対象者の2分の1の合意を得ればよい。 企業型確定拠出年金実施事業所において、規約により企業型確定拠出年金 14 の加入者資格が与えられていない厚生年金保険適用のパート社員は、個人 型確定拠出年金に加入することができる。 厚生年金被保険者たる従業員のうち、嘱託・パート等であって、企業型確定 15 拠出年金の加入者となる従業員と比較して、著しく労働条件が異なる場合 は、企業型確定拠出年金の加入者とせず、かつ、代替措置の対象としないこ とが可能である。 企業型確定拠出年金の加入者が、60歳未満で会社役員に就任した場合 16 に、企業型確定拠出年金規約により加入者とならない者の範囲としている場 合は、加入者の資格を失うので、企業型年金運用指図者となる。 企業型確定拠出年金規約で定めた場合、実施事業所の従業員のうち一定 の勤続期間以上の者のみを加入者とすることができるが、この場合は加入 17 者とならない者に対して、事業主掛金の拠出に代わる相当な措置(代替措 置)を講じる必要がある。 18 企業型確定拠出年金の加入者の範囲は労使合意に基づき規約で定めるこ とができるため、話し合いによってどのような定めも可能である。 19 企業型確定拠出年金規約で定めた場合、実施事業所の従業員のうち一定 年齢以上の者(例えば25歳以上)のみを加入者とすることができる。 A社の企業型確定拠出年金加入者が、別の企業に出向を命ぜられ、出向先 20 の企業B社が厚生年金保険料を支払うこととなった場合は、出向元であるA 社の企業型確定拠出年金の加入資格にとどまることはできず資格喪失す る。 事業主掛金について、給与に一定の率を乗じる方法を選択して定める場合、 21 ここでいう給与とは、給与規程に定められたものを使用する以外は認められ ない。 22 事業主掛金拠出について、加入者が休業期間中は中断する旨を規約に定め ることは認められる。 企業型確定拠出年金、退職一時金、中小企業退職金共済を採用している企 23 業において、企業型確定拠出年金の加入者に係る事業主掛金の拠出限度 額は、平成26年(2014年)10月以降、月額27,500円である。 事業主掛金を定める場合、確定給付企業年金法に定める給与に一定の率を 24 乗ずる方法の給与として、年金制度のために特別に定められたもの(例:確 定給付企業年金で用いる退職金のポイント)も、給与と認められる場合があ る。 企業型確定拠出年金では加入選択制を採用することができる。この場合、加 25 入を希望しない者は会社が用意した制度に入らないので、会社としてはその 分の掛金負担が軽減されることになる。 2/34 択一式(○×) 設問文 企業型確定拠出年金では加入を希望しない者を加入させない制度設計が可 能である。運用商品などに納得を得られなかった場合、企業型確定拠出年 26 金に加入させず個人型確定拠出年金に加入してもらうことができる。 企業型確定拠出年金設立にあたって、過去の制度からの移換分(過去分)が ある場合、これを確定拠出年金に移行し、将来分については確定拠出年金 27 に加入せず給与に上乗せして受け取ることも規約で定めれば可能である。 企業型確定拠出年金の加入者が資格を喪失した日において、加入者期間が 28 3年未満である場合、その者の個人別管理資産のうち、事業主掛金に相当 する部分の全部又は一部を事業主に返還させることができる。 29 事業主返還の規程が規約に定められていない場合でも、懲戒解雇となった 加入者に対しては事業主拠出分の掛金について返却を求めることができる。 30 企業型確定拠出年金を導入する事業主は、運営管理業務を運営管理機関 に必ず委託しなければならない。 31 企業型確定拠出年金において加入者等に事務費負担を求める場合は、労 使合意が必要だが規約に明示する必要はない。 企業型確定拠出年金の給付については加入者本人に支払われることが原 則だが、一時金での支払いに限り例外措置として、加入者の会社(事業主) 32 に対する借り入れや過払い等の債務を相殺する目的で、事業主あてに給付 の支払いを行うことが認められている。 33 老齢給付金の支給を請求する条件となる通算加入者等期間とは、企業型お よび個人型の加入者期間と運用指図者期間を合算した期間をいう。 老齢給付金の支給開始年齢を定める通算加入者等期間に、過去の確定給 34 付企業年金又は退職手当制度から資産移換を行った期間は加えることがで きない。 35 給付を受ける権利は、受給権者の請求に基づいて運用関連運営管理機関 が裁定する。 老齢給付金および障害給付金は、年金として支給されるが、その全部又は 36 一部を一時金で支給することができるかは、企業型確定拠出年金規約に規 定されている必要がある。 死亡一時金を受給できる遺族に同順位者が2人以上いる場合は、該当者の 37 うちから1人を選出した上で、代表してその1人に支給される。(例:配偶者が なく、子が2人いる場合など) 38 死亡一時金の受取りができる遺族は、加入者等が死亡する前に、受取る者 を指定して、運営管理機関に必ず登録しておかなければならない。 3/34 択一式(○×) 設問文 39 企業型確定拠出年金の加入者の死亡によって遺族が死亡一時金を受け取 る場合、規約に定めることで年金給付を行うこともできる。 40 死亡一時金の受取りができる遺族の順位において、配偶者と子がある場合、 子が優先される(特に指定はないものとする)。 資産移換を伴う企業型確定拠出年金への制度移行を行える退職給付制度 のひとつとして、確定給付企業年金があるが、移行分については積立不足の 41 解消が必要である。 マッチング拠出を導入するにあたって、制度の認知と活性化を促すため、対 42 象となる加入者全員に必ず1,000円以上のマッチングをしてもらう企業型確 定拠出年金規約を作成した。 企業型確定拠出年金において、マッチング拠出の加入者掛金(企業型確定 拠出年金加入者掛金)の額は、事業主掛金の額を超えてはならないが、事 43 業主掛金の額との合計額が法令上の拠出限度額を超えることは差し支えな い。 マッチング拠出における加入者拠出掛金額の変更は原則年1回である。ただ 44 し、加入者の任意による中断(もしくはゼロ円からの再開)は、変更回数には 含まれないとしている。 企業型確定拠出年金におけるマッチング拠出においては、①加入者掛金が 事業主掛金を上回ってはならない、②加入者掛金と事業主掛金の合計額が 45 拠出限度額を上回ってはならない、という2点が規約設計上の拠出限度額に ついての大原則である。 マッチング拠出は、全ての企業型確定拠出年金が導入を義務付けられてい 46 るわけではない。労使合意にもとづく規約変更により、当該企業型確定拠出 年金規約において利用できるようになる。 委託先運営管理機関の名称、住所に変更があった時は、運営管理機関が自 ら地方厚生局へ届け出るので、企業型確定拠出年金規約での変更の届出 47 は不要である。 48 運営管理機関が他の金融機関を合併し、会社名が変更されたが、実態は全 く変わらないので、規約をその都度、変更をする必要はない。 複数の厚生年金適用事業所で1つの企業型確定拠出年金を実施する場合、 あらかじめ規約に定めて同意を得ている場合は、そのうちの1社のみに係る 49 規約の内容を変更するとき、変更を必要とする会社の労使合意があればよ い。 企業の雇用状況に応じた柔軟な制度運営を可能にする目的から、加入資格 50 の喪失時期は60歳以上65歳以下の一定の年齢を規約に定めることで、加 入者が自ら決めることができる。 4/34 択一式(○×) 設問文 51 休職中で事業主掛金が拠出停止されていた期間は、60歳から老齢給付金 を受けられるかを判断する通算加入者等期間に算入されない。 52 企業型確定拠出年金の加入者が実施事業所に使用されなくなった場合、も しくは死亡した場合、その日に加入者資格を喪失する。 53 企業型確定拠出年金の加入者期間の計算は月によるものとし、加入者の資 格を取得した月からその資格を喪失した月までをこれに算入する。 企業型確定拠出年金は税制優遇があるため、拠出、運用の段階では課税さ 54 れていないが(特別法人税は凍結中)、老齢給付については課税対象であ る。 55 企業型確定拠出年金の脱退一時金については、一時所得ではなく退職所得 として課税される。 企業型確定拠出年金のマッチング拠出は平成24年(2012年)1月から取扱 い可能になったが、加入者掛金は小規模企業共済等掛金控除の対象とな 56 り、従業員にとって税制上のメリットがある。なお、運用益については特別法 人税の課税対象となる。 57 老齢給付金を一時金として受けた場合、退職所得になり、退職所得控除の 対象となる。 58 老齢給付金を年金として受け取り開始後5年経過後に一時金受取に変更す る場合には、雑所得(公的年金等控除)の扱いとなる。 確定給付企業年金制度100%で退職給付制度を設計していた企業が、企 59 業型確定拠出年金100%に制度変更を行った場合、企業型確定拠出年金 導入後の退職給付会計においては、退職給付債務はゼロとなる。 既存の企業年金制度から過去分、将来分も合わせて企業型確定拠出年金 60 へ移行する場合、既存の制度については制度終了の会計処理が必要とな る。 企業型確定拠出年金を導入するにあたって求められる導入時教育において 61 は、社員に投資未経験者の多いと思われることを想定した教育プログラムの 水準設定を行うことが望ましい。 中途入社者が企業型確定拠出年金加入者資格を取得した場合、前職から引 き継ぐ資産(企業型確定拠出年金の個人別管理資産額、確定給付企業年金 62 の脱退一時金相当額等)がないか、ポータビリティの概要について通知・説 明しなければならない。 63 個人型確定拠出年金の加入者が転職した場合、転職先の企業に企業型確 定拠出年金があっても加入することができない。 5/34 択一式(○×) 設問文 企業型確定拠出年金に加入していた60歳未満の者が、確定拠出年金も確 64 定給付企業年金も実施していない企業に転職した場合は、個人型確定拠出 年金の加入者になれるが個人型確定拠出年金の運用指図者になることはで きない。 中途退職等により加入者の資格を喪失した者に対して、個人別管理資産の 65 移換に関する手続きについての指導は運営管理機関の責任で行われ、手続 きは本人が行うので、事業主は何もしなくてよい。 企業型確定拠出年金に事業所を追加編入する場合、当該事業所の労使合 66 意があれば、規約の変更届と承認は不要である(軽微な規約変更にあた る)。 67 企業型確定拠出年金は、実施事業主である法人が合併により消滅した場 合、規約承認の効力が失われる。 個人型確定拠出年金にかかる費用として、国民年金基金連合会が徴収する 手数料がある。毎月の手数料としては、加入者、運用指図者ともに毎月103 68 円引かれる。 個人型確定拠出年金の加入者となる場合、加入時の手数料の他に毎月の 69 口座管理料がかかるが、この口座管理料は、国民年金基金連合会、運営管 理機関に加えて、事務委託先金融機関(財産の管理を行う信託銀行)の3か 所に支払われる。 個人型確定拠出年金については、手数料の引き上げが何度か行われてい 70 る。平成28年(2016年)4月時点での新規加入時等手数料(初回加入時等 のみ引かれる)は、6,700円となっている。 個人型確定拠出年金の加入については、原則として加入者が自ら運営管理 71 機関を選定、加入の手続きを行う。加入申込書類の送付先は加入する運営 管理機関である。 企業年金を実施していない厚生年金適用事業所に使用される者が個人型確 72 定拠出年金に加入する場合、当該事業所の事業主が事業所登録の手続き を行う必要がある。 企業型確定拠出年金の加入者であった者が、退職による資格喪失日の属す 73 る月の翌月から起算して6カ月以内に手続きしなかった場合、資産は企業年 金連合会に自動移換される。 企業型確定拠出年金の加入者が中途退職した後、未手続であったため国民 74 年金基金連合会に自動移換された。自動移換されると、その期間は、運用益 はまったくつかず、通算加入者等期間にも算入されないなどの不利益が生じ る。 確定給付企業年金における事業主は、規約に定めた給付が支給できるよ 75 う、年金資産の積立を行わなければならず、受給権保護の観点からも毎事業 年度末の決算において主に2つの基準(継続基準・非継続基準)で財政検証 を行っている。 6/34 択一式(○×) 設問文 76 確定給付企業年金は、基金型、規約型を問わず、一定の要件を満たすこと により自らが運用を行う自家運用(インハウス運用)を実施することができる。 金融商品の販売等に関する法律が、その保護対象とするのは、金融商品販 77 売業者と直接の契約関係にある顧客に限られているので、金融商品販売業 者と直接の契約関係にない確定拠出年金の加入者等は、同法は全く関係が ない。 金融商品の販売等に関する法律では、金融商品販売業者等に対してリスク に関する重要事項の説明を義務付けているが、当該重要事項の説明を怠っ 78 たことにより顧客が損害を被っても損害賠償責任までは負わない。 個人情報の保護に関する法律における個人情報とは、生存する個人に関す 79 る情報であって、当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等により 特定の個人を識別することができるものをいう。 事業主は、企業型確定拠出年金加入者等の氏名、住所、生年月日、個人別 管理資産額その他の企業型確定拠出年金加入者等の個人に関する情報 80 を、その業務の遂行に必要な範囲内で保管、使用しなければならない。 急速な高齢化の進行に対応し、高年齢者が少なくとも年金受給開始年齢に 達するまでは意欲と能力に応じて働き続けられる環境の整備を目的として、 81 高年齢者等の雇用の安定等に関する法律の一部が改正され、65歳までの 雇用の環境が法令上整備された。 常時10人以上の労働者を使用する使用者は就業規則を作成し、労働基準 82 監督署に届け出る義務があり、退職手当の定めも必ず規定しなければなら ない。 企業型確定拠出年金を実施する事業主は制度を導入すれば運用責任が免 れるという発想ではなく、適切に制度運営を行う重要な役割を担っていること 83 を意識する必要がある。具体的な規定としては加入者等のため忠実に義務 を遂行しなければならないとする忠実義務規定がある。 【Ⅱ:DC実施事業主の受託者責任】 確定拠出年金法には「受託者責任」という文言の記載はないが、事業主の受 84 託者責任に関係する規定として、確定拠出年金法第22条、第43条などがあ り、「忠実義務」と「注意義務」があると考えられる。 企業型確定拠出年金において、運営管理機関の選任にあたっては、もっぱら 85 加入者等の利益を考慮しなければならない。例えば、他の取引関係や資本 関係のみを重視して運営管理機関を選任することは、法令に違反する恐れ がある。 明確な法令上の義務はなくとも忠実義務等に照らし、制度運営が適切に行 86 われているか検証することは望ましい。業務報告書を提出するタイミングなど を活かし検証することは効果的である。 7/34 択一式(○×) 設問文 事業主が企業型確定拠出年金の運営の状況を把握するために、運営管理 機関から「制度運営のレビュー」を受けることは必要であるが、コールセン 87 ターやWEBの利用状況などは加入者個人の問題であるため項目としては 必要ない。 運営管理機関の担当者に、業務報告について定期的に訪問を求めること 88 は、現状把握や課題の早期認識につながるなど適切な制度運営を行う上で 望ましい。 89 企業型確定拠出年金の実施事業主は業務報告書を年1回、厚生労働大臣 あてに提出する必要がある。期限は事業年度終了後3月以内である。 運営管理機関から得られる制度運営上も有益な資料として統計データがあ 90 る。個人が特定できない全加入者の平均実態を事業主が取得することは個 人情報保護の観点から問題はない。 事業主が、退職により資格を喪失した者(退職予定者を含む)に対して、手続 の説明を行うため、脱退一時金の受給要件の判定に必要な個人別管理資産 91 額(具体的金額ではなく、1万5千円以下か、又は50万円以下かどうか)を照 会することは許される。 継続教育実施前に、加入者からアンケートを取得したところ、事務局の検討 92 していたプログラムの方向性とは異なる自分勝手な意見や文句ばかりが集 まったため、回答結果は集計せずに企画にも活かすことはしなかった。 加入者の利益の観点から有用と考えられる運用商品の選択肢拡充を検討す 93 る(あるいは運営管理機関に検討させる)ことも事業主の果たすべき役割の ひとつと考えられる。 自社の企業型確定拠出年金で採用されていたある投資信託が繰り上げ償還 94 になると連絡を受けた。運用商品の選択肢から除外されることになるため、 事業主としては加入者の同意取り付けを行う必要がある。 新卒採用の新入社員、中途入社の社員等が新規に企業型確定拠出年金加 入者となる場合、制度説明等を行う必要がある。このとき、企業型確定拠出 95 年金を導入した当時の沿革を説明しなくても差し支えない(新規加入者の労 働条件に無関係の部分を略する場合)。 企業型確定拠出年金において、新入社員および中途入社者への加入時教 育は、新入社員研修のプログラムに確定拠出年金の制度説明等を組み入れ 96 たり、中途入社者に対しては新入社員研修のプログラムに参加させるなど配 慮を行うことが望ましい。 97 企業型確定拠出年金において事業主は、毎月の事業主掛金を翌月末日ま でに資産管理機関に納付しなければならない。 60歳未満の加入者が資格喪失する際には、喪失後速やかな手続きを行わ 98 ないで自動移換された場合、その後加入者又は年金運用指図者となるまで の期間については通算加入者等期間に合算されないこと等を説明しなけれ ばならない。 8/34 択一式(○×) 設問文 定年退職者の退職に際して、企業型確定拠出年金の老齢給付金の請求手 続き等について、受け取り方法や税の取り扱いなど、できる限り丁寧な説明 99 をする必要がある。 老齢給付金の受給期間中に、個人別管理資産額が当初予定より著しく少な くなったことにより、支給予定期間にわたって受取ることが困難になった場合 100 は、毎年1回に限り老齢給付金の額の算定方法を変更することができる。 継続教育以外にも、事業主は加入者へ様々な制度運営責任を負っている。 101 例えば加入者から個別商品の購入タイミング、投資額、購入割合といった個 別の投資相談が寄せられた場合も事務局として個別対応しなければならな い。 中途退職者に対し離職前に企業型確定拠出年金の加入者番号(ID)・パス ワードを再確認してもらうことにより、退職後の照会および手続きをスムーズ 102 に行う効果が期待できる。 企業型確定拠出年金の担当責任者が交代する場合には、月次業務及び退 103 職者事務など、日常的な事務作業が回るように引き継ぎしておけば充分であ る。 自社の確定拠出年金の担当責任者が人事異動で交替する場合、月次業務 や年間を通じてのイベントといった日常業務以外にも、制度運営の履歴、例 104 えば投資教育の取り組み状況や課題を引き継ぐことも重要である。このため 日頃から制度運営の履歴を作成し、保存しておくことは必要である。 105 制度開始後も労使間で定期的に話し合いを行い、運営状況について確認し ていくことが望ましい。 106 規約を変更しようとする時は、その変更内容にかかわらず、必ず労使合意を とることが必要となる。 投資教育の履歴は残しておくことが望ましい。日時や会場、講師名、使用資 107 料、参加者名なども可能な限り記録を残しておくと将来の継続教育の課題検 証などに役に立つ。 前払い退職金と企業型確定拠出年金の選択ができる会社(年1回加入受け 108 付け)においては、毎年実施する継続教育は企業型確定拠出年金加入者等 を対象に実施しているが、未加入者も対象とした方が望ましい。 運用関連業務を行う運営管理機関は、もっぱら加入者等の利益のみを考 え、専門的な知見に基づき、加入者等の利益が最大になるよう専門家として 109 社会通念上要求される程度の注意を払いながら、運用に係る金融商品の選 定、提示及びそれに係る情報提供を行うものとされている。 9/34 択一式(○×) 設問文 当社の事情を長年にわたりよく承知している金融機関(主要株主でもある)か ら企業型確定拠出年金導入の提案があった。当該金融機関からは不要であ 110 るといわれたがコンペを実施し、加入者の利益の観点から、諸条件について 他金融機関と比較検討し選定した。 事業主および運営管理機関は、加入者等に対して特定の金融商品へ投資す 111 ることを勧めることは禁じられているが、加入者等に対して特定の金融商品 へ投資しないことを勧めることは問題ない。 資産管理機関の機能は小さく、直接社員とのコンタクトなども無いことから、 112 資産管理機関選定の比較検討は全く行わず会社にとって重要な主取引銀行 を選定した。 重要な取引先であるメインバンクから企業型確定拠出年金の運用商品採用 113 の依頼があった。会社としてはメインバンクとの良好な関係を保つことが会社 の発展につながるため採用を決定した。 企業型確定拠出年金を実施する事業主は、加入者等に対し、資産の運用に 114 関する基礎的な資料の提供その他の必要な措置(いわゆる投資教育)を講 ずるよう努めなければならない。違反した場合は過料が科せられるので注意 が必要である。 【Ⅲ:投資教育のポイントと技法】 確定拠出年金法第22条の規定による加入者等に提供すべき具体的な投資 115 教育の内容は、法令解釈通知で例示されており、①確定拠出年金制度等の 具体的な内容、②金融商品の仕組みと特徴、③資産の運用の基礎知識の3 項目である。 企業型確定拠出年金を導入した事業主が加入者に対して行うべき教育、い 116 わゆる投資教育の範囲として、企業型確定拠出年金規約の内容の理解は含 まれないとされている。 運営管理機関が加入者等に対し、特定の運用商品の指図を行うよう勧める こと、特定の金融商品への資産の投資、預替え等を推奨又は助言すること、 117 価格変動のある運用商品について将来の見込み額が確実であると告げるこ となどは、法令上禁止されている。 事業主の行う投資教育においては、個別商品の推奨(非推奨)を行うことや 118 マーケットの将来について確実であると誤解させるような見通しを提供するこ とは禁止されている。 社員の多くが、そもそも公的年金制度すらよく理解できていない状態にある 119 ので、今回の継続教育では、投資に関する教育実施に先んじて、公的年金と 退職給付制度の概要理解(企業型確定拠出年金を含む)に内容を絞ったプ ログラムとした。 120 資産運用における基本的なアセットクラスを4つあげるとすれば、国内株式、 外国株式、国内債券、外国債券である。 アセットクラスとは同じような値動きやリスク特性を持つ資産グループのこと 121 で、これには4つの伝統的なアセットクラスの他にREITやオルタナティブ投資 と呼ばれるものもあり、確定拠出年金の運用商品としても採用されている例 がある。 10/34 択一式(○×) 設問文 株式は、その企業価値の増大が株価に反映される仕組みである。債務超過 122 によって企業価値が大きく損なわれた場合は、企業と連帯して株主も無限責 任を負う恐れがある。 123 株式を購入すると、債券と同様に毎年一定の配当率で配当を受け取ることが できる。 124 債券は常に株式よりもリスクが低い金融商品である。 125 債券は、発行主体の経営状況によらず、満期まで所有すれば必ず元本が保 証される金融商品である。 126 債券価格は、一般的に金利上昇局面で下落し、金利下降局面で上昇する。 127 為替ヘッジ付の外国債券型投資信託を購入すれば、為替リスクがなくなるう えに、海外の高金利を享受できるメリットがある。 為替ヘッジ付きの外国運用商品の場合、ヘッジに伴うコストは原則、2通貨間 128 の金利差となるため、ヘッジした場合に海外の債券が高金利であったとして も、その金利差はほぼ消滅する。 129 インデックス運用(パッシブ運用)とは、運用成果の目標がベンチマークの伸 び率に連動することとされている運用手法である。 130 アクティブ運用とは、インデックス運用(パッシブ運用)とは対照的に、ベンチ マークの伸び率を上回ることを運用成果の目標とする運用手法である。 131 保有している投資信託の時価評価額は、基準価額×口数によって算出する ことができる。 日経平均株価やTOPIXのような市場平均をベンチマークとし、これに連動し 132 た投資成果の獲得を狙って運用する手法を現す指数はアクティブ運用と呼 ばれる。一般に信託報酬は割高となる。 インデックス運用とはパッシブ運用の一つで、市場の指標(インデックス)であ るTOPIXや日経225等に連動することを目指す運用のことを言う。したがって 133 インデックスファンドで運用している場合、指数と全く同じ運用成果が得られ る。 銀行が破たんした場合、破たんした銀行に預けていた個人名義の預金と確 定拠出年金内の個人に名寄せされた預金を合算して1,000万円の元本と 134 利息が全額保護される。これを上回る場合、老後の財産である確定拠出年 金の資産が優先して保護される。 インフォーメーションレシオとは、ファンドマネージャーの運用能力を測る指標 135 のひとつであり、ベンチマークに対する超過リターンをトラッキングエラーで 割って計測される指標である。 11/34 択一式(○×) 設問文 136 相関係数が低い2つの資産を組み合わせて投資することにより、リスクを低 減する運用が可能とされている。 投資信託を評価する指標のひとつとしてシャープレシオがある。シャープレシ 137 オは、リスク調整後リターンの一つで、単位リスクあたりの超過リターンを測 ることができる。 リターン(期待リターン)とリスク(標準偏差)には一定の関係が認められる。 138 高いリスクをとらなければ、高いリターンの可能性を得られない関係をリスク とリターンのトレードオフという。 投資教育においてリスクの理解を求める場合、価格変動リスクや信用リスク といったリスクの種類だけでなく、標準偏差としてのリスクを理解しておきた 139 い。標準偏差とは価格変動のブレ幅を数値化したものである。 140 長期運用のメリットは必ずリスク低減効果があることである。 確定拠出年金における定期的な積立投資の仕組みは老後資産形成に有効 141 である。特に長期にわたる積立投資には複利効果が生じるので、効率的な 資産形成が期待できる。 142 分散投資は、複数の値動きが異なる資産を組み合わせることでリスクの抑制 が可能となることに大きな意義がある。 143 ポートフォリオのリスクは、各組入れ資産のリスク(標準偏差)を組入れ比率 で加重平均したものより低くなる。これが分散投資の効果である。 144 ポートフォリオのリターンは、各組入れ資産のリターンを組入れ比率で加重平 均したものになる。 一般に、資産配分を検討するプロセスは、「買いたい運用商品の決定」→「ア 145 セットクラス(投資対象)ごとの資産配分割合の決定」→「投資対象ごとの期 待リターンやリスク、相関の分析」の手順で行われる。 アセットアロケーションについては、確定拠出年金の資産の枠内だけで考え 146 るのではなく、加入者個人が保有する預貯金や投資信託なども含めたトータ ルで検討することが望ましい。 東証株価指数(TOPIX)は、わが国における代表的な株価指数である。これ は東京証券取引所市場第一部に上場している全銘柄の時価総額を、昭和4 147 3年(1968年)1月4日の時価総額を100として指数化したものであり、東京 証券取引所が公表している。 国内株式投資信託の代表的なベンチマークとして用いられる東証株価指数 148 (TOPIX)は、東京証券取引所の第一部上場株式の中で市場流動性の高い 主要な225銘柄の株価を基に算出されたものである。 12/34 択一式(○×) 設問文 65歳時点での平均余命を勘案すると、平均的なセカンドライフの期間がイ 149 メージできる。わが国においては、65歳に達した男性で25年、女性で34年 の平均余命を考え、リタイアメントプランを検討する必要がある。 企業型確定拠出年金はサラリーマンの老後を支える「退職金・企業年金」の 一つである。企業型確定拠出年金は会社拠出に加えて、従業員拠出(マッチ 150 ング拠出)の仕組みが加わったため、個人の老後の生活設計を考える上でさ らに重要になったと言える。 151 継続教育を企画するにあたって、加入者ニーズの事前聴取を図ろうと考え、 労働組合に聴取してもらうことにした。 企業型確定拠出年金において、投資教育の実効性を高めるためにも、加入 152 者の資産運用・年金制度等に対する知識水準を把握し、投資教育の内容や 難易度などに加入者の意向を反映させることが望ましい。 投資教育の実施にあたり、労働組合から聴取した加入者ニーズと運営管理 153 機関の企画内容には大きな違いがあったので、運営管理機関に加入者の ニーズに基づく企画の再考を求めた。 確定拠出年金法第22条でいうところの投資教育の実施について、事業主が 運営管理機関ではない業者(金融機関ではない)に委託して投資教育を行う 154 ことは可能である。 加入者の投資知識レベルに差があるので、コース設定を検討したところ、社 員を差別することにならないかと指摘を受けた。知識水準やニーズに応じた 155 教育の取り組みが望ましいことを説明し、初級者コースと上級者コースの投 資教育を実施し、任意にコース選択をしてもらった。 企業型確定拠出年金において、事業主が投資教育を企画・実施するために 156 留意するポイントとして、加入者の状況を認識することは大切だが、加入者 等の意見を実施内容に反映する必要はない。 企業型確定拠出年金の投資教育を運営管理機関に委託する場合、自社が 契約している運営管理機関だからではなく、加入者にとってその委託が望ま 157 しいかどうかが判断基準となる。また、単に安いとの理由で第三者の投資教 育会社に委託するのも同様の観点から適切ではない。 社内担当者が投資教育の講師となることは法令に反しないが、その教育内 158 容が誤ったものとならないよう十分な準備を行うとともに、資料作成の部分だ けでも専門家の力を借りるような方法も有効である。 制度導入後初めて継続教育を実施した。教育直後に実施した運営管理機関 159 のアンケートによれば、理解度はまずまず良好な内容だったので、新入社員 向け研修を除き、今後は継続教育の必要性は無いと判断した。 13/34 択一式(○×) 設問文 投資教育の実施後は参加者のアンケート結果や投資状況・サービス利用状 160 況のデータ検証などから、効果検証や今後の課題の整理を行うことが望まし い。記録の作成・保存も行われるとさらに望ましい。 企業型確定拠出年金において、加入者等に対する情報提供方法は、個々の 161 立場、知的水準、ニーズ等を考慮したうえで、インターネット、文書の配布等 の中から最適と考えられる方法により行う必要がある。 事業主は、企業型確定拠出年金の加入者等に対し、加入時および加入後に 投資教育を行うよう努めなければならないが、投資教育の方法としては、加 162 入者等を集めた説明会、資料やビデオの配布、インターネットを活用したe ラーニング等がある。 企業型確定拠出年金において、eラーニングにより継続教育を実施する場 163 合、利用状況のフォローや利用者の理解度チェックを行うなど、一方的な情 報発信に留まらないよう配慮する必要がある。 164 導入時教育も継続教育も、必ず全員参加でなければならないと確定拠出年 金法に定められている。 労働組合からは継続教育についてセミナー実施を要望されていたが、紙とイ 165 ンターネットによる情報提供のみとし、セミナー形式の教育は実施しない方針 を会社だけで決定した。 166 継続教育を実施する場合は会社の業務にあたらないため、必ず業務時間外 に行わなければならないことに留意する必要がある。 当社は日本中に拠点が散っている関係で、複数の講師が同一のセミナーを 担当する。各講師の個性を発揮した面白い話もあるだろうが、最低限必要な 167 項目はどの講師でも漏らさず説明されるよう、運営管理機関に強く注意を促 した。 企業型確定拠出年金において、継続教育を実施する際、加入者の理解度や 168 関心に違いがみられる場合、複数コース(例えば初級・中級・上級)を用意 し、加入者のレベルに応じ参加できるような開催方法も考えられる。 169 企業型確定拠出年金加入者の一部に無関心層が存在するので、会社として 継続教育を実施しないこととした。 企業型確定拠出年金加入後、一度も残高の確認をしたことがないような、い わゆる無関心層は一定数存在するが、こうした層に対しては社内報やメール 170 等の手段も含め、積極的にアプローチするなどして解消に向けた工夫や努力 が必要と考えられる。 企業型確定拠出年金において、マッチング拠出が始まったが、これは希望す 171 る社員のみが行う制度であるので、改めて教育をする必要はないと考えてい る。 【Ⅳ:法令改正の動向】 14/34 択一式(○×) 設問文 企業型確定拠出年金の拠出限度額は制度発足来、何度か引き上げが行わ 172 れているが、制度が発足した平成13年(2001年)10月時点と比較すると、 平成26年10月以降で1.8倍もの引き上げが実現している。 企業型確定拠出年金の拠出限度額は、平成13年(2001年)の制度開始当 173 初、他の企業年金制度等が無い場合は36,000円、その後46,000円、5 1,000円、55,000円と引き上げられた。 174 かつては、他の企業年金制度から確定拠出年金へ資産を移換する場合に限 度額が設けられていたが、平成16年8月の法律改正によって撤廃された。 平成25年(2013年)4月からの継続雇用制度の対象者を限定できる仕組 175 みの廃止に伴い、企業型確定拠出年金も全ての規約において65歳までの 加入が義務化されることとなった。 176 厚生年金基金は、平成26年(2014年)4月1日から10年以内に解散または 代行返上のいずれかを選択しなければならない。 平成26年(2014年)4月から、解散した存続厚生年金基金に係る残余財産 を事業所単位で中小企業退職金共済(中退共)へ交付(資産移換)すること 177 が可能となるが、既に中退共に加入している企業については交付することが できない。 中小企業の退職給付制度の普及が課題であることを受け、従業員数が100 名以下の会社が企業型DCを設立・運営しやすい「簡易企業型年金」が創設 178 される。規約承認に要する添付書類の一部を省略することができ、規約設計 などの詳細は政省令で規定される予定である。 179 個人型DCへの「小規模事業主掛金納付制度」では、掛金の納付方法として 事業主を経由して拠出する場合に限られる。 DCの掛金は月単位での拠出を原則としていたが、政令で定めるところにより 180 「年2回以上、定期的」に掛金を拠出する仕組みに法律改正が行われる。い わゆる掛金拠出の年単位化である。 事業主の継続投資教育義務については、今まで配慮義務規定であったが、 181 今回の法律改正により努力義務規定となった。反した場合、20万円以下の罰 金となる。 企業年金連合会による調査などでは、中小企業の投資教育実施率が低いこ 182 とに鑑み、企業年金連合会が投資教育を受託することができるようになる法 改正が行われた。 A確定給付企業年金から中途脱退者の移換を受けることをあらかじめ規約に おいて定めているB確定給付企業年金へ脱退一時金相当額を移換する場 183 合、これまでは脱退するA確定給付企業年金の老齢給付金の受給権を有す る者は対象とならなかったが、脱退一時金を受けるための要件を満たしてい る者であれば対象となるよう緩和された。 15/34 択一式(○×) 設問文 少額投資非課税制度(NISA)で、非課税対象とされるのは、上場株式、株式 184 投資信託などの配当や分配金、譲渡益であり、預貯金の利息は対象外であ る。 185 企業年金連合会は企業年金税制改正に関する提言等を通じて、確定拠出年 金制度の規制緩和・改善の要望活動を行っている。 企業年金連合会は、企業年金制度の発展のために、制度改善、税制改正、 規制緩和などの政策提言・要望実現に取り組んでいる。DCに関する提言等 186 を議論する政策委員会確定拠出年金小委員会は専門委員と運営管理機関 で構成されている。 16/34 四答択一式 設問文 選択肢 【Ⅰ:確定拠出年金の法令理解】 ①従業員 ②事業主(厚生年金適用事業所) ③運営管理機関 ④企業年金連合会 1 企業型確定拠出年金の実施主体となるのはどれか。 ①加入者の範囲 企業型確定拠出年金規約を作成する際に、必ず規約 ②想定利回り 2 に記載しなければならない法定記載事項でないものは ③掛金の算定方法 どれか。 ④加入者等の負担額(負担を求める場合) 企業型確定拠出年金を実施しようとするとき、当該厚生 年金適用事業所における労働組合が、厚生年金被保 3 険者の半数以下で組織される労働組合のみだった場 合、だれの同意を得たらよいか。 ①当該労働組合 ②当該厚生年金被保険者の全員 ③企業型確定拠出年金の加入対象者の2/3以上を代表する 者 ④当該厚生年金被保険者の過半数を代表する者 ①加入者の範囲 企業型確定拠出年金規約作成にあたって、必ずしも労 ②具体的な運用商品名 4 使合意が求められていない項目はどれか。 ③給付の方法 ④掛金の算定方法 企業型確定拠出年金においては、加入者となる者につ いて一定の資格を設けることができるが、その一定の 5 資格に基づき、加入者とならない者については、加入 者と同等の代替措置を設ける必要がある。確定給付企 業年金を代替措置とできないのはどの資格設定か。 ①一定の職種について資格を設けた場合 ②一定の勤続期間について資格を設けた場合 ③一定の年齢について資格を設けた場合 ④希望する者について資格を設けた場合 ①企業型確定拠出年金規約に定めなくとも可 ②企業型確定拠出年金規約に定めれば可 勤続年数で加入資格を定める場合、他社で勤務してい ③企業の合併・分割等の場合に、実態として勤続期間が継続 6 していると考えられる場合は企業型確定拠出年金規約に定め た期間を勤続年数に含めてよいか。 れば可 ④いかなる場合も不可 新規加入者の追加加入日を入社後の年1回の特定日 (毎年6月1日等)とすることはできるか。またその場 7 合、加入待期中の従業員に代替給付は不要とすること はできるか。 ①可。代替給付は不要 ②可。代替給付は必要 ③不可。年複数回設定するのであれば可 ④不可 企業年金制度がある会社において、本人の選択により 企業年金制度の対象者とならない場合、個人型確定拠 8 出年金に加入することは可能か。また、同様の会社に おいて、企業年金制度の対象とならない非正社員につ いては個人型確定拠出年金に加入することは可能か。 ①前者・後者ともに可 ②前者は可・後者は不可 ③前者は不可・後者は可 ④前者・後者ともに不可 17/34 四答択一式 設問文 選択肢 厚生年金基金から企業型確定拠出年金へ資産を移換 する場合、過去分と将来分の受け取り方の組み合わせ 9 で企業型確定拠出年金規約に定めることのできないも のはどれか。 ①過去分も将来分も企業型確定拠出年金へ移換する。 ②過去分は一時金で受け取り、将来分は企業型確定拠出年 金へ移換する。 ③過去分は企業型確定拠出年金に移換し、将来分は現金で 受け取る。 ④過去分は一時金で受け取り、将来分も現金で受け取る。 ①運営管理機関に運営管理業務を委託する場合、当該運営 管理機関に係る事務費の額、算定方法等について規定する 必要がある。 ②資産管理機関に係る事務費の額、算定方法等について規 企業型確定拠出年金規約における事務費負担の規定 定する必要がある。 10 について、不適切なものはどれか。 ③投資教育は事業主の責務であることから、基本的には事業 主が全額負担するものと想定されており、投資教育に要する 費用の額、算定方法等について規定する必要はない。 ④加入者等が事務費を負担している場合は、労使の負担割 合について規定する必要がある。 ①企業型確定拠出年金加入者であった期間(60歳以降の期 間は含まない) 確定拠出年金では60歳から老齢給付金を受取開始す ②個人型確定拠出年金加入者であった期間 11 るために通算加入者等期間が10年以上必要である。 ③自動移換者(その他の者)であった期間 通算加入者等期間に含まれないのはどれか。 ④個人型年金運用指図者期間(60歳以降の期間は含まな い) ①60歳で裁定請求し5年間均等に分割し年金として受け取 企業型確定拠出年金の老齢給付金の受取り方法で、 る。 不適切なものはどれか。なお、裁定請求者は10年以 ②65歳で裁定請求し20年間均等に分割し年金として受け取 12 上の通算加入者等期間がある者とし、企業型確定拠出 る。 年金規約は、老齢給付金について法令に準じて定めて ③67歳で裁定請求し、70歳に達するまでの3年で年金として 受け取る。 いる。 ④68歳時点で裁定請求し、10年間均等に分割して年金受け 取りを選択したが5年後に全額一時金を受け取った。 13 企業型確定拠出年金における障害給付金に関して不 適切なものはどれか。 ①18歳で企業型確定拠出年金に加入し、20歳前に会社を 辞めて個人型年金運用指図者となった者が高度障害になっ た場合、企業型確定拠出年金加入者であった者として、個人 型確定拠出年金における障害給付金を請求できる。 ②傷病の初診日に加入者でなければ障害給付金は請求でき ない。 ③高度障害に該当し、会社を退職しない場合において、加入 者でありながら(掛金の拠出を受けながら)障害給付金を受給 することができる。 ④障害等級に一度該当すれば、その後に障害等級に該当す ることがなくなっても、障害給付金は支給停止とならない。 18/34 四答択一式 設問文 14 資産移換を伴う企業型確定拠出年金設立を検討して いる。実行可能な制度変更パターンはどれか。 選択肢 ①厚生年金基金の積立不足はそのまま残し、積立不足額は8 年分割で企業型確定拠出年金へ拠出する。 ②確定給付企業年金から企業型確定拠出年金へ移換する部 分に係る積立不足のみ一括償却して確定拠出年金へ一部移 換する。 ③退職一時金から企業型確定拠出年金へ3年分割により移 換する。 ④確定給付企業年金の今ある資産を全額企業型確定拠出年 金へ移換し、そのあとで不足分を給付減額により処理する。 ①税制面で大きな優遇があり活用の妙味がある。 ②会社の拠出額と合計で拠出限度額を超えない範囲で、自 分で拠出する金額は自由に決定できる。 マッチング拠出を導入する際の説明で不適切なものは 15 ③60歳までは原則として引き出せないので、よく自分のライフ どれか。 プランを考えて拠出額を決定することが望ましい。 ④会社拠出分と本人拠出分の掛金は一体として管理され、運 用が行われることになる。 ①運営管理機関の名称、住所の変更 ②加入者が負担する事務費の額又は割合を増加する変更 企業型確定拠出年金の規約変更において、厚生労働 16 ③条項の移動等規約に規定する内容の実質的な変更を伴わ 大臣の承認が必要となる事項はどれか。 ない変更 ④資産管理契約の相手方の変更 加入者の資格喪失の時期として、誤っているものはど 17 れか。 ①死亡した翌日 ②退職した日の翌日 ③厚生年金保険被保険者でなくなった日の翌日 ④規約に定める資格喪失年齢に達した日の翌日 ①死亡した者 ②加入者であった者であって企業型確定拠出年金の年金た 次に挙げる者のうち、企業型確定拠出年金の運用指図 る障害給付金の給付を受ける権利を有する者 18 者に該当するものはどれか。 ③確定拠出年金の個人別管理資産がなくなった者 ④障害者に該当し、拠出を受けながら、障害給付金の給付を 受ける者 3月31日に退職した場合、資格喪失日として正しいも 19 のはどれか。 ①3月30日 ②3月31日 ③4月1日 ④4月2日 ①導入時教育において何より重要なのは、資産運用に関する 基本的知識が確実に理解されるようにすることである。 ②導入時教育を企画する際には、継続教育との有機的なつ ながりを考慮し、包括的なプログラムの一部を構成するものと 企業型確定拠出年金における導入時教育の実施留意 20 して位置づける必要がある。 点について、不適切なものはどれか。 ③プログラムが盛りだくさんになるため、企業型確定拠出年金 規約の詳細については全て省略することとした。 ④一度の教育機会で全てのメニューをこなすことが難しい場 合、複数回に分けて開催することも考えられる。 19/34 四答択一式 設問文 選択肢 ①甲企業に転職する前に勤めていた乙企業の企業型確定拠 出年金の個人別管理資産(乙企業の企業型確定拠出年金の 資格喪失から3か月経過) ②甲企業に転職する前に勤めていた乙企業の厚生年金基金 Aさんが甲企業型確定拠出年金の加入者となった。Aさ の脱退一時金相当額(厚生年金基金の資格喪失から1年2か 21 んの次の資産のうち甲企業型確定拠出年金に移換で 月経過) きないものはどれか。 ③国民年金基金連合会に自動移換された個人別管理資産 ④甲企業に転職する前に勤めていた乙企業の確定給付企業 年金の脱退一時金相当額(確定給付企業年金の資格喪失か ら6か月経過) 連合型の企業型確定拠出年金において、新たに事業 22 所を編入する場合、規約変更を地方厚生局へ届出る のは誰か。 ①代表事業主 ②新たに編入する事業所の担当者 ③運営管理機関の担当者 ④軽微な変更なので労使合意があれば、届け出る必要はな い 中途退職後、個人型確定拠出年金に資産を移換する 23 にあたって注意すべき点のうち、不適切なものはどれ か。 ①夫が会社員であり専業主婦になる場合は特に何の手続き もする必要はない。 ②個人型年金運用指図者になる場合も、運営管理機関を自 ら選択する。 ③退職後の諸手続きは原則として自分で行なう。 ④退職後に自営業者になる場合は、個人型確定拠出年金の 加入者になることで引き続き掛金を積立てることができる。 ①移換時には特定運営管理機関手数料や国民年金基金連 合会手数料が、移換後4カ月目からは毎月、管理手数料が資 産から控除される。 企業型確定拠出年金の加入者資格を喪失した場合、 ②自動移換者である間は運用指図することができない。その その資産を6カ月以内に個人型または他の企業型確定 ため、資産に利息がつかない状態となるが、資産が減少する 拠出年金に移換するか、脱退一時金の請求を行わな ことはない。 24 いと、国民年金基金連合会に自動移換される。自動移 ③個人型または企業型の確定拠出年金加入者ないし年金運 換された状態に関する説明として、不適切なものはど 用指図者として資産を移換しなければ、老齢・障害給付金(年 金または一時金)が受け取れない。 れか。 ④自動移換の期間は確定拠出年金の加入期間(通算加入者 等期間)とみなされないため、受給開始の時期が遅くなる場合 がある。 25 中小企業における退職金の外部積立制度として中小 企業退職金共済がある。正しいものはどれか。 ①加入要件があり、従業員数及び資本金額の要件両方を満 たす必要がある。 ②毎月の掛金の最大は月額5.1万円である。 ③パート等の非正規従業員も加入させることができる。(させ なくてもよい) ④60歳到達時のみ受け取ることができる。 ①財形年金は課税後拠出である。 老後のための資産形成制度として財形年金を採用して ②財形年金は利息が非課税となる優遇措置がある。 26 いる企業も多い。財形年金の特徴について誤っている ③財形年金は住宅財形と合わせて元本550万円までの利子 ものはどれか。 が非課税となる。(生命保険等の保険料は385万円まで) ④確定拠出年金と同様に、60歳まで中途解約はできない。 20/34 四答択一式 設問文 選択肢 ①偽りその他不正の手段により個人情報を取得してはならな い。 ②個人情報の安全管理のために必要かつ適切な措置を講じ なければならないが、管理業務の全部又は一部を外部委託 個人情報の保護に関する法律における個人情報取扱 する場合は、当該措置を講ずる義務を免れることができる。 27 事業者の義務として、不適切なものはどれか。 ③原則として、あらかじめ本人の同意を得ずに個人データを 第三者に提供してはならない。 ④本人から個人情報の開示請求があっても、本人又は第三 者の権利利益を害するおそれがある場合は、当該情報の全 部又は一部を開示しないことができる。 高年齢者等の雇用の安定等に関する法律(高年齢者 雇用安定法)の改正により、平成25年(2013年)4月 28 から施行されている項目として、誤っているものはどれ か。 ①定年年齢の65歳への引上げ義務化 ②継続雇用制度の対象者を限定できる仕組みの廃止 ③継続雇用制度の対象者を雇用する企業の範囲の拡大 ④義務違反の企業に対する公表規定の導入 【Ⅱ:DC実施事業主の受託者責任】 ①事業主と資本関係、取引関係があることを理由に運営管理 機関を選任していること。 ②自社株式を運用の方法として提示する際には、加入者等の 事業主が留意すべき忠実義務とされる事項で不適切な 利益のみを考慮し妥当であると認められる場合に限られるこ 29 と。 ものはどれか。 ③運営管理機関及び資産管理機関から、少なくとも年1回以 上定期的に報告を受けること。 ④運営管理機関の業務内容について、加入者等の立場から 見て必要があると認められる場合、改善を申し入れること。 30 企業型確定拠出年金導入後の運営について、適切で ないのはどれか。 ①半年に一度、運営状況について労使で話し合いの場を持つ こととした。 ②運営管理機関に依頼して運用成績が芳しくない加入者をリ ストアップしてもらい人事部で個別面談した。 ③制度運営の評価を目的として外部のコンサルティング会社 に助言を依頼した。 ④運営管理機関に運用商品のモニタリングを定期的にお願い している。 ①プラン全体の運用利回り 事業主は、制度の現状や課題等を十分把握するため ②運用商品毎の運用利回りの実績 31 に運営管理機関に依頼し、定期的に報告を受けること ③WEBやコールセンターの利用状況 が望ましいが、取得することが許されないのはどれか。 ④特に運用成績の劣る加入者個人の名簿 ①前期日における個人別管理資産額 運営管理機関が、毎年少なくとも一回加入者等に通知 ②今期日における個人別管理資産額 32 しなければならないとされている事項に含まれないもの ③過去に拠出された掛金の総額 はどれか。 ④事業主が負担した費用の明細 21/34 四答択一式 設問文 選択肢 ①企業型確定拠出年金を導入した後も、一定期間ごとに運用 商品の状況について検証(モニタリング)を行うことが望まし い。 ②運営管理機関に対し、年次の業務報告の際などに選定を 受けた運用商品について、問題がないか意見を求めることも 事業主が行うべき、制度導入後の運用商品モニタリン モニタリングの方法として考えられる。 33 ③騰落率や元本割れの有無に注目することは重要なので、投 グに関する考え方で不適切なものはどれか。 資対象の異なる投資信託であっても絶対評価で比較すること が重要である。 ④運用商品のモニタリングを行うことが、必ず運用商品の追 加や除外を行うことを意味するものではなく、検討の結果、特 に支障がなければ現行のまま継続することも考えられる。 ①当該運用商品を除外することについて労働組合の同意をと る。 ②運営管理機関と相談して代替する運用商品等の対応を検 企業型確定拠出年金において、採用している運用商品 討する。 34 が繰り上げ償還となった場合に行うべきことについて、 ③当該運用商品が償還になることを加入者に遅滞なく告知す 不要なものはどれか。 る。 ④繰り上げ償還に至った経緯等について商品提供会社もしく は運用会社から説明を受ける。 ①企業型確定拠出年金規約の内容 事業主が、加入者の資格を取得した者に通知しなけれ ②加入者の資格を取得した年月日 35 ばならない事項に、法令上含まれていないものはどれ ③運用関連業務を行う運営管理機関の名称及びその連絡先 か。 ④運用関連業務を行う運営管理機関の選定理由 ①4月1日に入社した新入社員 企業型確定拠出年金が導入されているA社において、 ②4月30日に入社した社員 36 4月分の掛金の拠出が行われない者はどれか。 ③4月30日が60歳の誕生日となる者 ④4月30日に退職する者 ①裁定請求は自ら行わなければならないこと。 ②受取り方法(受給開始年齢、受給方法)及び受給時の税の 企業型確定拠出年金の加入者であって60歳の定年退 取り扱い。 37 職を迎えた者に対し、説明すべき内容として誤っている ③6カ月未手続きであると個人型確定拠出年金へ自動移換さ れること。 ものはどれか。 ④自ら裁定請求を行わなかった場合の70歳自動裁定につい て。 ①ID・パスワードを紛失した場合には、速やかに再発行される よう、運営管理機関と連携を図りつつ、案内を行うことが有効 である。 ②ID・パスワードは再発行可能であることや、再発行の際の 企業型確定拠出年金において、加入者向けサービスに 問い合わせ先などを周知しておくことが望ましい。 38 おけるID/パスワードの管理の考え方として、不適切 ③ID・パスワードは加入者等が個人情報を管理するための重 なものはどれか。 要な情報であるため、セキュリティ厳守の観点からは、事業主 は一切関与すべきではない。 ④継続教育の際に希望者のID・パスワードの再発行を受け付 ける取組みは、ID・パスワードの紛失者を一人でも減少させる 観点から望ましい。 22/34 四答択一式 設問文 選択肢 ①月次業務(ルーチン業務)の詳細。 企業型確定拠出年金において、人事異動で担当者が ②運営管理機関及び商品提供機関である金融機関との取引 変更となる場合、後任者との引き継ぎにあたって、制度 39 関係。 運営の履歴を作成しておくことが有用となるが、業務お ③今までの継続教育の実施状況および資料。 よび履歴として必要のないものはどれか。 ④年1回厚生労働省に提出する業務報告書。 ①忠実義務を負っている。 投資信託を運用している投資信託運用会社が、受益者 ②善管注意義務を負っている。 40 に対して負っている義務に関する説明のうち適切なも ③忠実義務と善管注意義務の双方を負っている。 のはどれか。 ④適合性の原則の適用について義務を負っている。 【Ⅲ:投資教育のポイントと技法】 ①確定拠出年金法第2条(定義) 企業型確定拠出年金において、事業主の投資教育義 ②確定拠出年金法第22条(事業主の責務) 41 ③確定拠出年金法第43条(行為準則) 務を示した条文はどれか。 ④確定拠出年金法第24条(運用の方法に係る情報の提供) ①運営管理機関からの提案が加入者の運用実態から考えて 妥当だと考えられたのでそのまま採用した。 ②加入者の運用実態は勘案せず、調べるのも手間がかかる 継続教育のカリキュラムを設定するにあたり、不適切な ので、導入時教育と同様のものとした。 42 ③加入者は公的年金や自社の退職年金制度がよく理解でき ものはどれか。 ていないので、それに特化した内容にした。 ④毎年同様の内容では出席率が落ちたので、思い切ってや や高度な投資関連知識強化のプログラムに変えた。 ①ライフプランニングの考え方 事業主が実施する投資教育の内容で、不適切と考えら ②今後の株式市場の見通しと注目商品 43 ③確定拠出年金制度の税制優遇 れるのはどれか。 ④投資信託の仕組みについての説明 ①投資意欲を高めるため、運営管理機関と関係の深い投信 会社の投資信託を中心に再度商品説明してもらう。 ②投資に関する教育にこだわらず、導入時教育の原点に戻 全社員を対象として、初歩的な継続教育を実施するた り、企業型確定拠出年金が老後資産形成に果たす役割を説 44 め企画を検討している。好ましいと考えられる取組みは 明する。 ③投資信託への資産配分が少ないので、バランス型投資信 どれか。 託を選択するような流れで意図的に説明する。 ④運用利回りを改善できるように、ハイリスク・ハイリターンの 投資商品をひんぱんに売買する手法を説明する。 ①投資信託の仕組自体の説明は難しいので省略してもっぱら 投資対象のみ説明した。 ②投資対象のうち、加入者が興味を持ちそうな成長性の高い 元本確保型商品から抜け出せない加入者を対象にし 投資対象、たとえば不動産や新興国に特化して説明した。 45 た継続教育を試みている。この場合に投資信託とは何 ③投資になじみのない人は、毎日基準価額が変化することす かの説明でふさわしいものはどれか。 ら理解できないので、値動きの仕組みをていねいに説明した。 ④投資信託に関係する諸手数料は複雑過ぎて、かえって理 解が難しいので、コストについては説明を省略した。 23/34 四答択一式 設問文 選択肢 ①投信会社が破綻した場合、破綻日の基準価額の一定金額 までしか保全されない。 ②生命保険会社が破綻した場合、上限はあるが最低70%ま では保護される。 企業型確定拠出年金にかかる金融機関が破綻した場 46 ③銀行が破綻した場合、個人名義の預金と確定拠出年金内 合の記述で正しいものはどれか。 の預金の合計金額が元本1,000万円までと破綻日までの利 息等が保護される。 ④資産管理機関であった信託銀行が破綻した場合、資産は 一切保全されていない。 ①直近の株価の上昇率 ②多額の住宅ローンを抱えていること 47 リスク許容度を考える場合、特に不要なものはどれか。 ③親からの遺産がかなりの金額を期待できること ④絶対に株はやりたくないという意思があること ①運営管理機関のホームページの利用状況を分析したとこ ろ、利用率が低かったため、ホームページの活用法を説明し た。 ②世代による投資比率の差異がほとんどなかったので、世代 継続教育の企画にあたり、運営管理機関から統計デー に応じて資産配分を変化させていくヒントを教育に盛り込ん 48 タの提供を受け活用することにした。不適切な取り組み だ。 はどれか。 ③パフォーマンスの優れた投資信託の組み入れ割合が低い ので、当該投資信託を積極的に活用するようアドバイスした。 ④元本確保型商品のみを保有している社員が多かったので、 加入者全体の平均にとらわれないようプログラムを検討した。 ①加入者の運用実態や制度に関する知識レベルのチェック より効果的な投資教育を実施するために、事前に留意 ②予定される講師のプレゼンテーション能力 49 すべき事項として不適切なものはどれか。 ③効果的な集客方法の検討 ④社員の業務評価 ①必ず業務時間内に開催しなければならない。 ②休日に開催してはならない。 企業型確定拠出年金における継続教育の実施時間に ③教育実施を2年延期してでも、業務時間内の開催にこだわ 50 ついて、正しいものはどれか。 ることが望ましい。 ④業務時間外に開催する方がなじむケースも考えられるが、 状況に応じて判断しても差し支えない。 【Ⅳ:法令改正の動向】 ①会社員(第1号厚生年金被保険者)でDB等企業年金のない 人 年額27.6万円(月額2.3万円) 個人型DCの加入可能範囲が大きく広がり、働き方によ ②公務員 年額27.6万円(月額2.3万円) 51 らず加入することが可能となった。拠出限度額について ③DB型の企業年金のある会社員(第1号厚生年金被保険者) の説明で誤りはどれか。 年額14.4万円(月額1.2万円) ④国民年金の第3号被保険者 年額27.6万円(月額2.3万円) 24/34 四答択一式 設問文 選択肢 ①企業型DC規約を変更しない場合、個人型DCには加入する ことはできない ②企業型DCでマッチング拠出を採用している場合、個人型 DCに加入できない 企業型DC加入者は、一定の制限のもと個人型DC加入 ③他に企業年金等のある場合、企業型DCの拠出限度額は年 52 者となることができるようになるが、以下の説明で誤っ 額33万円(月額2.75万円)から年額24万円(月額2.0万円)に引 ているものはどれか。 き下げられる ④他に企業年金等のない場合、企業型DCの拠出限度額は年 額66万円(月額5.5万円)から年額42万円(月額3.5万円)に引 き下げられる ①企業型DCを脱退した際、個人別管理資産額が1.5万円以 下の場合でも脱退一時金は受け取れなくなる ②企業型DCを脱退し、個人型DCに加入資格がない場合の脱 2016年の法改正に伴い、DC法附則に定めのあった脱 退一時金受け取り要件がなくなる。 53 退一時金の受け取り要件について、下記の見直しが行 ③企業型DCを脱退し、個人型DCに加入資格がある場合の、 われる。正しいものはどれか。 継続個人型年金運用指図者については引き続き脱退一時金 を受けられる。 ④障害給付金の定めが削除される。 中小企業退職金共済(中退共)と確定拠出年金の間で ポータビリティが拡充されることになった。次のうち、認 54 められていないポータビリティはどれか。なお、中小企 業退職金共済法の一部改正によりすでに施行済みの ものも含む。 ①企業の合併等に伴い中退共から企業型DCへの資産移換 ②企業規模が拡大した際に中退共から企業型DCへの資産 移換 ③企業の合併等に伴う企業型DCから中退共への資産移換 ④企業の合併等に伴う中退共から個人型DCへの資産移換 確定拠出年金において選択できる具体的な金融商品 55 については、法律改正により次のようなルールに見直 しが行われる。誤っているのはどれか。 ①元本確保型商品を採用しなくてもよい ②新規承認規約では元本確保型商品の採用をしてはいけな い ③3本以上、政令で定める本数以下で選定・提示する ④リスク・リターン特性の異なる運用の方法を選定・提示しな ければならない これまでは、一度選定した運用商品を除外するために は、原則としてその運用商品の運用指図を行っている 加入者等全員同意が必要とされていたが、2016年の法 改正により当該運用方法を選択している加入者等の( 56 )以上の同意で商品除外を行うことが可能となる。この とき、所在が明らかでないものは除くほか、通知をした 日から3週間以上で規約で定める期間を経過してもな お同意不同意の意思表示がなかった場合は除外に同 意したものとみなすことができる。 運営管理機関に運営管理業務の一部または全部を委 託した場合は、運営管理業務の実施について評価、委 57 託について検討を行う必要があるが、誤っているもの はどれか。 ①3分の1 ②2分の1 ③3分の2 ④4分の3 ①少なくとも5年ごとに評価・検討を行うことが求められる ②評価・検討ののち必要があると認めるときは、運営管理機 関の変更その他の措置を講ずる ③評価は第三者機関を設置し、労働組合にも参画を求める必 要がある ④「努めなければならない」とする努力義務規定である 25/34 四答択一式 設問文 選択肢 ①複数事業主で行う規約の場合、掛金を拠出することができ ない事業所の除外を容易にする措置 ②DC制度へ資産移換する場合、加入者のすべてが移換対 確定給付企業年金にかかる制度改正のうち、誤ってい 象でない事業所について、移換加入者以外の同意を不要とす 58 るものはどれか。 る緩和措置 ③グループ間での転籍等による権利義務移転の簡素化の措 置(転籍者の同意すら不要とする) ④新たな制度設計としてリスク分担型企業年金を認める 26/34 穴埋選択式 設問文 選択肢 【Ⅰ:確定拠出年金の法令理解】 ①5万 企業型確定拠出年金の加入者数は年々増加しており、 ②54万 1 平成28年(2016年)3月末で約( )人である。 ③548万 ④5,480万 事業主にとって、企業型確定拠出年金の大きなメリット は( )の認識が不要となる、或いは減少すること 2 であるが、一方では従業員の自立意識を高める効果も 期待されている。 ①過去勤務債務 ②退職給付債務 ③退職一時金積立の負担 ④借入金 ①規約ごとにひとつにまとめられ 確定拠出年金は、拠出された掛金が( )、掛金 ②企業ごとにひとつにまとめられ 3 とその運用収益との合計額をもとに年金給付額が決定 ③個人ごとに明確に区分され される年金制度である。 ④運用商品ごとに明確に区分され A工場、B工場、本社、労働組合、健康保険組合が存 在し、各々が厚生年金保険の適用事業所となっている 4 会社が、企業型確定拠出年金制度を導入することと なった。この会社が企業型確定拠出年金規約承認申 請書に添付する同意書は( )通となる。 ①2 ②3 ③4 ④5 企業型確定拠出年金においては、加入者となる者につ いて一定の資格を設けることができるが、それは、一定 5 の職種、( )、一定の年齢、希望する者の4種類 である。 ①一定の給与 ②一定の勤続期間 ③一定の勤務地 ④一定の性別 ①可 企業型確定拠出年金で、早期退職制度等により60歳 ②企業型確定拠出年金規約に定める事により可 以前に退職した場合、企業型確定拠出年金規約から ③企業型確定拠出年金規約に定め、さらに本人が希望した場 6 脱退せずにその企業の企業型年金運用指図者となる 合可 ことは( )である。 ④不可 運営管理機関等は、毎年少なくとも( )回、企業 型確定拠出年金加入者等の個人別管理資産額その他 7 厚生労働省令で定める事項を当該企業型確定拠出年 金加入者等に通知しなければならない。 ①1 ②2 ③3 ④4 ①前月末日 事業主は毎月の事業主掛金を( )までに資産管 ②当月末日 8 理機関に納付する必要がある。 ③翌月末日 ④翌々月末日 9 私立学校教職員共済制度の加入者は( )。 ①拠出限度額が55,000円である ②拠出限度額が27,500円である ③拠出限度額が18,000円である ④企業型確定拠出年金の加入者になることができない 27/34 穴埋選択式 設問文 選択肢 ①いつでも変更することができる 企業型確定拠出年金制度と退職金前払制度の選択制 ②企業型確定拠出年金規約に定めることにより変更すること 10 とした場合、企業型確定拠出年金制度を選択した者 ができる は、退職金前払制度に( )。 ③労使合意があれば変更することができる ④変更することはできない ①運用で生じた損失額5万円を当該退職者から現金で徴収す 勤続期間3年未満で退職した場合に事業主掛金に相 る 当する金額を事業主へ全額返還する規定を設けてい ②運用で生じた損失額は請求せず、15万円のみが事業主返 る規約において、この規定に該当する中途退職者に係 還される 11 る事業主の掛金拠出額が20万円であるのに対し、退 ③運用で生じた損失額は折半することとなっており、2.5万円 職時の個人別管理資産額は15万円しかなかった。こ を徴収する ④運用で生じた5万円を取り戻すまで企業型確定拠出年金内 の場合、( )。 で運用を継続してもらう Aさんが22歳で入社したB社で、Aさんが52歳の時に 適格退職年金の資産(入社と同時に加入していた)を 引き継ぐ形で企業型確定拠出年金を導入した。Aさん 12 は55歳の時に早期退職して、個人型確定拠出年金の 年金運用指図者となった。Aさんが老齢給付金を請求 できるのは( )歳である。 ①60 ②61 ③62 ④64 企業型確定拠出年金加入者であった者(当該企業型 確定拠出年金に個人型管理資産がある者に限る)が老 齢給付金の支給を受けることなく( )歳に達した 13 ときは、資産管理機関は、その者に、運営管理機関等 の裁定に基づいて老齢給付金を支給する。(いわゆる 強制裁定) ①60 ②65 ③70 ④75 裁定請求をした受給権者に給付金を支給するのは( 14 )である。 ①事業主 ②記録関連運営管理機関 ③資産管理機関 ④運用商品提供会社 企業型確定拠出年金の加入者であった者が、老齢給 15 付金の裁定請求をすることなく70歳に達した時は( )の裁定にもとづき老齢給付金が支給される。 ①運用関連運営管理機関 ②記録関連運営管理機関 ③資産管理機関 ④事業主 確定給付企業年金に加入している企業で実施している 企業型確定拠出年金において、マッチング拠出を導入 16 した場合における加入者掛金の一月の拠出限度額の 最大値は( )である。 ①27,500円 ②55,000円 ③13,750円 ④6,875円 ①強制的に全加入者にマッチング拠出をさせること ②給与の定率でマッチング拠出額を決定できること マッチング拠出を導入する際、( )を条件とする ③事務処理の都合上、本人拠出掛金を1,000円単位とする 17 こと ことは認められる。 ④ボーナス月について、6カ月分のマッチング枠をまとめて拠 出すること 28/34 穴埋選択式 設問文 選択肢 ①事業主の住所変更 企業型確定拠出年金規約の軽微な変更として、承認を ②運営管理機関の名称変更 18 要しないものがいくつかあるが、該当しないのは ( ③マッチング拠出の採用 )である。 ④投資教育の取り組み内容 ①1ヵ月 企業型確定拠出年金の加入者および企業型年金運用 ②2ヵ月 19 指図者による運用の指図は、少なくとも( )に1 ③3ヵ月 回、行い得ることが求められている。 ④4ヵ月 ①企業型確定拠出年金の事業主拠出掛金 掛金の税制優遇について小規模企業共済等掛金控除 ②企業型確定拠出年金の加入者拠出掛金(マッチング拠出) 20 の対象となるのは加入者が拠出する個人型確定拠出 ③個人型確定拠出年金の事業主拠出掛金 年金の掛金と、( )である。 ④譲渡益 企業型確定拠出年金実施事業主が企業型確定拠出年 金制度を終了するときは、労働組合(過半数労働組合 21 が無い場合は被保険者の過半数を代表する者)の同 意を得て、( )なければならない。 ①年金事務所に届け出 ②年金事務所の承認を受け ③厚生労働大臣に届け出 ④厚生労働大臣の承認を受け ①運営管理機関 国民年金基金連合会は、個人型確定拠出年金におい ②事業主 22 て、企業型確定拠出年金の( )に相当する役割 ③商品提供機関 を担う。 ④レコードキーピング会社 個人型確定拠出年金では、国民年金基金連合会に支 払う手数料、運営管理機関手数料、事務委託先金融機 23 関手数料を加入者および運用指図者本人が負担する が、その合計金額は( )。 ①共通である ②受付金融機関によって異なる ③第1号加入者と第2号加入者で異なる ④無料である 個人型確定拠出年金の第2号加入者の拠出限度額 は、制度創設当初は月額( ア )円だったが、平成 24 17年(2005年)からは月額( イ )円、平成22年 からは月額( ウ )円へとそれぞれ引上げられ、現 在に至っている。 ①ア:15,000 イ:18,000 ウ:21,000 ②ア:15,000 イ:18,000 ウ:23,000 ③ア:18,000 イ:20,000 ウ:21,000 ④ア:18,000 イ:20,000 ウ:23,000 ①厚生年金保険法 平成13年(2001年)の企業年金制度改革によって生 ②確定給付企業年金法 25 まれたのが確定拠出年金法と( )である。 ③金融商品取引法 ④国民年金法 金融商品販売業者は、金融商品の販売を業として行う ときは、金融商品の販売等に関する法律により、顧客 26 に対して( )について、説明をしなければならな い。 ①金融の仕組み ②証券市場の今後の見通し ③金融商品がもっているリスク等の重要事項 ④株式や債券の仕組み 【Ⅱ:DC実施事業主の受託者責任】 29/34 穴埋選択式 設問文 選択肢 ①分散投資義務 一般的に企業年金における受託者責任とは忠実義務 ②注意義務 27 と( )であると言われている。 ③告知義務 ④個人情報保護義務 ①1ヵ月 企業型確定拠出年金において、事業主は業務報告書 ②2ヵ月 28 を作成し、毎事業年度終了後( )以内に、厚生 ③3ヵ月 労働大臣に提出しなければならない。 ④4ヵ月 企業型確定拠出年金において、事業主は、加入者等 の氏名、住所、生年月日、( ) 、その他の加入者 29 等の個人に関する情報を保管し、又は使用するにあ たっては、その業務の遂行に必要な範囲内で当該個人 に関する情報を保管し、及び使用しなければならない。 ①性別 ②個人別管理資産額 ③事業主掛金額 ④脱退一時金相当額 ①直近に実施した継続教育 新規加入者(新卒・中途入社)への確定拠出年金に関 ②自社の導入時教育 30 する説明は、( )と同様のレベルとすることが望 ③運営管理機関の標準的な継続教育プログラム ましい。 ④退職者用の制度教育 ①家族状況 中途退職者への退職時説明にあたっては、その時点 ②保有する確定拠出年金以外の資産内容 31 の個人別管理資産額の水準と( )を事前に聴取し ③住宅ローンなど借入状況 ておくと、ポータビリティの効果的な説明が可能となる。 ④予定される次の会社の企業年金制度(ない場合も含めて) ①個人型確定拠出年金加入者 ②受給待期者 ③企業型年金運用指図者 ④自動移換者 年金受取などで長期にわたって資産が残る場合は( 32 )となるため、引き続きコールセンターやWEBでのサ ポートが受けられることも説明しておく必要がある。 33 ①ア:税制メリット イ:企業拠出とは別勘定運用される ②ア:引き出せるメリット イ:企業拠出とは口座は一体となっ て運用される ③ア:税制メリット イ:企業拠出とは口座は一体となって運用 される ④ア:引き出せるメリット イ:企業拠出とは別勘定運用される マッチング拠出は( ア )があるものの、運用にあ たっては( イ )ことも留意する必要がある。 ①ア:運営管理契約 イ:忠実に 資産管理機関は、法令及び( ア )を遵守し、企業 ②ア:運営管理契約 イ:注意して 34 型年金加入者等のため( イ )その業務を遂行しな ③ア:資産管理契約 イ:忠実に ければならないと確定拠出年金法に定められている。 ④ア:資産管理契約 イ:注意して 【Ⅲ:投資教育のポイントと技法】 厚生労働省の法令解釈通知によれば、投資教育の内 容とすべき4つの項目は、1.確定拠出年金等の具体 35 的な内容、2.( )、3.資産の運用の基礎知識、 及び4.確定拠出年金制度を含めた老後の生活設計で ある。 ①投資信託の仕組みと特徴 ②公的年金の基礎知識 ③金融商品の仕組みと特徴 ④退職給付制度の内容 30/34 穴埋選択式 設問文 選択肢 ①日本国債 投資信託において基本となるアセットクラスは、日本債 ②銀行預金 36 券、外国債券、日本株式と( )である。 ③外国株式 ④GIC(利率保証型保険商品) 債券の価格変動要因として最も基本的なものは( 37 )であるが、市場の需給動向による影響を受ける。 ①信用破たんのリスク ②金利の変化 ③企業業績 ④消費者物価指数 信託報酬は、保有額に応じて( )、信託財産か 38 ら間接的に支払われる費用である。 ①購入時 ②売却時 ③購入時・売却時 ④投資信託を保有している間、日々計算して ( ア )とは、投資信託を運用する際、あらかじめ決 められた目標であるTOPIXや日経平均株価といった各 39 種指数と同じ運用成果をめざして運用を行うこと。( イ )ファンドがその代表と言える。 ①ア:パッシブ運用 イ:インデックス ②ア:パッシブ運用 イ:アクティブ ③ア:アクティブ運用 イ:インデックス ④ア:アクティブ運用 イ:アクティブ 元本確保型商品と定義付けられているのは、預金と( 40 )等である。 ①アメリカ国債 ②GIC(利率保証型保険商品) ③投資信託 ④MRF ①預金保険機構 保険会社が破綻した場合でも、提供された元本確保型 ②運営管理機関 41 商品は( )により、その損失の一定額がカバーさ ③保険契約者保護機構 れる。 ④生命保険協会 ①1金融機関につき預金者1人あたり元本1,000万円までと 破綻日までの利息等 ②1金融機関につき預金者1人あたり元本1,000万円までと 万が一、金融機関が破綻した場合、預金保険制度に 確定拠出年金定期預金全額 42 よって、利息のつく普通預金、定期預金などについては ③1金融機関につき預金者1人あたり元利合計1,000万円 ( )が保護される。 まで ④普通預金、定期預金、確定拠出年金定期預金それぞれ1, 000万円 アセットクラスごとに期待リターンとリスクは異なるが、 一般的に期待リターンとリスクは、高いリスクを取らな 43 ければ高いリターンを得られないという( )関係 がある。 ①トレードオフの ②反比例 ③一致 ④無相関 現代投資理論でいうリスクの定義としてもっともふさわ 44 しいのは( )である。 ①儲かる可能性 ②元本割れする可能性 ③怖いという心理要因 ④リターンの標準偏差(ばらつき) 31/34 穴埋選択式 設問文 選択肢 ①銘柄分散効果 確定拠出年金の特徴の一つである一定額での積立投 ②ドルコスト平均法による継続積み立ての効果 45 資が、長期投資には向いた方法であると言われている ③インデックス運用 のは、( )である。 ④アクティブ運用 ①市況の短期的な変化 投資をするにあたっては、( )に、最も留意する ②政府の経済政策の実現見込み 46 ことが重要である。 ③リスク許容度に応じたアセットアロケーション ④投資雑誌のお奨め運用商品 アセットアロケーションを考える場合に、重視すべき点 47 は( )である。 ①相場環境 ②リスク許容度 ③手数料が安いこと ④安全性の確保 生命保険文化センターの平成25年度「生活保障に関 48 する調査」によれば、老後の生活をまかなう手段とし て、( )が約87%と最も高い数字となっている。 ①再雇用による給与収入 ②自分の蓄え ③企業の退職金・年金 ④公的年金 49 ①投資理解も意識も高い加入者の声にこたえ、最近上昇して いる市場の今後について見通しを述べる ②そもそも確定拠出年金制度の理解が薄れていたので、導入 時教育と同レベルの基礎的な制度解説からスタートする ③運用結果がマイナスになっている加入者の怒りの声が大き く、会社としてお詫びする ④スイッチングの理解が低いため、実例を通じ何度も売買しな がら利益確定するテクニックを推奨する 継続教育を企画しているA社は、実施にあたって加入 者アンケートを実施した。アンケート結果を踏まえ、( )継続教育を企画することとした。 企業型確定拠出年金において継続教育の実施を委託 する場合、運営管理機関との打ち合わせを行うことに 50 なるが、それに加えて( )の意向や考え方も考 慮しておくことが重要である。 ①記録管理機関 ②商品提供機関 ③労働組合等 ④資産管理機関 継続教育の計画を立てる場合において、さまざまな 51 データが必要と考えられるが、最も必要なデータは( )である。 ①加入者全体の運用状況 ②マーケットの状況 ③運用商品の価格推移 ④金利の状況 ①必ず、運営管理業務を委託した運営管理機関に委託しなけ ればならないこと ②事業主が自ら投資教育の講師を担うことは法令上認められ 投資教育を委託する際、( )に配慮する必要が ていないこと 52 ある。 ③投資教育の専門業者は、確定拠出年金の仔細に通じてい ないので任せるべきではないこと ④低コストだけに着目するのではなく、加入者の利益を最大 限に考慮し委託先の選定を行うべきであること 32/34 穴埋選択式 設問文 選択肢 企業型確定拠出年金において想定利回りを設定してい る企業の場合、継続教育において( )と企業が設 53 定している想定利回りとを比較させることが考えられ る。 ①加入者個々人の実際の運用利回り ②無担保コール翌日物金利 ③生命保険の予定利率 ④加入者個々人の資産残高 ①将来の相場見通しを経済評論家を呼んで自由に話してもら う 継続教育を企画したB社は、理解が浅い加入者、無関 ②参加型のゲーム形式にして興味関心に訴える 54 心の加入者への啓発を企図して( )プログラム ③B社の確定給付型企業年金の分散投資例を取り上げ、資 産配分を自分なりに考えさせる のような継続教育を実施することとした。 ④書き込み型シートを用いて、現状の運用状況把握や資産配 分状況を考えさせる 【Ⅳ:法令改正の動向】 拠出限度額の引き上げは今までに3回行われており、 他の企業年金制度がない場合の拠出限度額は平成1 55 3年(2001年)の施行時と平成26年(2014年)10月 以降を比べると( )引き上げられている。 ①14,000円 ②19,000円 ③24,000円 ④29,000円 他の企業年金制度から企業型確定拠出年金への過去 分の移換限度額は平成16年(2004年)10月に撤廃 56 されたが、全面移換の場合、厚生年金基金から確定拠 出年金に移換できる金額は( )である。 ①加算部分の最低積立基準額 ②過去分全額 ③代行部分のみ ④現時点での資産額のみ 2014年6月以降に行われた社会保障審議会企業年金 部会での議論を受け、2015年1月に( )がまとめ 57 られた。税制上の措置について「平成27年度税制改正 大綱」でも認められたことから確定拠出年金改正法案 が国会に提出されることとなった。 ①与党税制改正大綱 ②社会保障審議会企業年金部会における議論の整理(議論 の整理) ③骨太の方針 ④規制改革推進会議報告書 従業員が任意で加入する個人型DCに対し、事業主が 掛金を追加して拠出することのできる、「小規模事業主 58 掛金納付制度」が創設される。制度の利用は中小企業 に限られ、従業員数が( )以下の会社が利用するこ とができる。 ①10名 ②100名 ③300名 ④300名および資本金1億円 確定給付企業年金が、確定拠出年金の資産をポータ 59 ビリティで受け入れることが認められる。この場合、( )が規約に定める必要がある。 ①資産を受け入れる側の確定給付企業年金 ②資産を受け渡す側の企業型確定拠出年金 ③資産を受け渡す側の個人型確定拠出年金 ④受け入れを拒みたい確定給付企業年金 今回新しく定められた指定運用方法の取り扱いについ ては下記の流れで運用指図を行ったものとみなす。正 しい数値の組み合わせはどれか。 加入者が自ら運用指図を行わない場合、掛金納付が 行われた日から( ア )カ月以上で規約で定める期 60 間(特定期間)を経過しても運用指図が行われていな い場合、指定運用方法を通知し、( イ )週間以上 の規約で定める期間(猶予期間)を経過してもなお運用 指図が行われていない場合、指定運用方法を選択す る運用指図を行ったものとみなす。 ①ア:3 イ:2 ②ア:3 イ:4 ③ア:2 イ:2 ④ア:1 イ:3 33/34 穴埋選択式 設問文 選択肢 老齢厚生年金(特別支給の老齢厚生年金の報酬比例 部分)の受け取り開始年齢が60歳から65歳まで順次 61 引き上げられているが、女性は( )スケジュール で引き上げられる。 ①男性と同じ ②男性に比べ5年遅れ ③平均余命が男性より長いため、男性に比べ5年早い ④男性に比べ3年遅れ 平成26年(2014年)より実施されたNISA(少額投資 非課税制度)の非課税投資額は平成28年より改正さ 62 れ、毎年新規投資額で( ア )万円を上限とし、非 課税投資総額は( イ )年で( ウ )万円となっ ている。 ①ア:120 イ:3 ②ア:120 イ:5 ③ア:120 イ:10 ④ア:300 イ:3 34/34 ウ:360 ウ:600 ウ:1200 ウ:900