...

火薬類取扱者制限の見直しについて

by user

on
Category: Documents
15

views

Report

Comments

Transcript

火薬類取扱者制限の見直しについて
資料4
火薬類取扱者制限の見直しについて
提 案 理 由
花火を文化認知、観光産業として活用したい(花火を中心とした街の経済活性化)
そのために
若年層に対して花火づくりへの体験機会を与えたい
(後継者育成)(観光産業)
規 制 根 拠
火薬類取締法
(取扱者の制限)
第二十三条
2
十八才未満の者は、火薬類の取扱いをしてはならない。
何人も、十八才未満の者(中略)に、火薬類の取扱いをさせてはならない。
ただし
3
前二項の規定は、がん具煙火の譲渡、譲受又は消費、火薬類を包装する作業等
の危険の少ない取扱いであつて経済産業省令で定めるものについては、適用しない。
提 案 内 容
十八歳未満の者が火薬類の取扱いをすることを特定条件下で許可していただきたい
【特定条件の案】
・花火業者敷地内作業所にて取扱い責任者が立ち会う
・取扱いのうち、製造工程の中で危険の少ない「仕込み」「玉貼」に限定
・割薬(爆薬)を危険度の低い火薬のみに限定
※「玉貼」については現行法にて対応できる旨の回答あり
【根拠法令】
火薬類取締法
(取扱者の制限)
第二十三条
2
十八才未満の者は、火薬類の取扱いをしてはならない。
何人も、十八才未満の者又は心身の障害により火薬類の取扱いに伴う危害を予防するため
の措置を適正に行うことができない者として政令で定めるものに、火薬類の取扱いをさせてはなら
ない。
3
前二項の規定は、がん具煙火の譲渡、譲受又は消費、火薬類を包装する作業等の危険の少
ない取扱いであつて経済産業省令で定めるものについては、適用しない。
火薬類取締法施行規則
(危険の少ない取扱いの指定)
第八十四条
法第二十三条第三項の規定により十八才未満の者が行い、又は十八才未満の者
に行わせることができる危険の少ない取扱いは、次の各号に掲げるものとする。
(略)
二
煙火(がん具煙火を除く。)の製造作業のうち、次に掲げるもの
イ 外殻準備作業
ロ 外殻はり付け作業
ハ 完成したものの外部仕上げ作業
ニ 仕掛煙火の焔管取り付け作業(導火取り付け作業を除く。)
ホ 塩素酸塩または赤燐を含有しない火薬のてん薬作業
ヘ 乾状の火薬、爆薬、火薬もしくは爆薬の露出している半成品、引き玉または外殻はり付け前
の煙火以外のものの運搬作業
ト 包装作業
労働基準法
(危険有害業務の就業制限)
第六十二条
使用者は、満十八才に満たない者に、運転中の機械若しくは動力伝導装置の危
険な部分の掃除、注油、検査若しくは修繕をさせ、運転中の機械若しくは動力伝 導装置にベルト
若しくはロープの取付け若しくは取りはずしをさせ、動力によるクレーンの運転をさせ、その他厚
生労働省令で定める危険な業務に就かせ、又は 厚生労働省令で定める重量物を取り扱う業務
に就かせてはならない。
2
使用者は、満十八才に満たない者を、毒劇薬、毒劇物その他有害な原料若しくは材料又は
爆発性、発火性若しくは引火性の原料若しくは材料を取り扱う業務、著しくじんあい若しくは粉末
を飛散し、若しくは有害ガス若しくは有害放射線を発散する場所又は高温若しくは高圧の場所に
おける業務その他安全、衛生又は福祉に有害な場所における業務に就かせてはならない。
11 経済産業省 特区・地域再生(非予算)再々検討要請回答
管理コード
110131
プロジェクト名
要望事項
火薬類取締法における
都道府県コード
5 秋田県
(事 項 名 )
第二十三条 (取扱者の制限)の規制緩和
提案事項管理番号
1065020
提案主体名
大曲商工会議所・花火ときめきチーム
規制の所管・関係省庁
経済産業省
根拠法令等
火薬類取締法第23条
10 次
花火特区による交流人口増加
制度の現状
18 歳未満の者は、火薬類の取扱いをしてはならない。
求める措置の具体的内容
火薬類取締法における年齢制限は十八歳以上をむねとしているが、特区内の特定条件下での緩和を許可していただきた
い。
具体的事業の実施内容・提案理由
秋田県大仙市は古くより花火に対する文化的認識が高い地域であり、日常的に花火が打ち上げられていたが、花火を文化
認知、観光産業として利用していく上で現行法での年齢制限では若年層の文化継承、観光産業としての花火体験の応用範
囲が狭くなり、花火を中心とした街の経済活性を計る上でも障害となっている。
年齢制限を特定条件下(特区内花火業者敷地内作業所にて取り扱い責任者立会いの下)にて緩和することによりオリジナル
「打ち上げ花火」の作成が可能になり、地域特色を生かした、文化の継承と、オリジナル商品の開発、観光ツアー等の経済的
効果が見込まれる。
○各府省庁からの提案に対する回答
提案に対する回答
措置の分類
10 次
C
措置の内容
-
火薬類取締法では、火薬類の取扱いは非常に危険を伴い、その取扱いを誤ると当事者のみならず、他の第三者にも重大な
被害を及ぼすおそれがあるため、18 歳未満の者が火薬類を取り扱うことを原則として禁止している。18 歳以上としていること
に関しては、その危険性にかんがみれば、例えば労働基準法第 62 条において、使用者は満 18 歳に満たない者を爆発性の
原料等を扱う業務に就かせてはならないとする規定があるように、火薬類取締法第 23 条の年齢制限は合理的である。
当該要望に関しては、その製造が特定の作業所において責任者のもとで行うことを条件に許可することを求められているが、
これをもって 18 歳未満の者が火薬類を取り扱うことに関して安全性を確保できるものではなく、年齢規制の緩和を認めること
はできない。
○再検討要請及び再検討要請に対する回答
再検討要請
貴省からの回答によれば、18 歳以上という年齢制限に係る理由について労働基準法第 62 条を引用されているが、本提案の
趣旨は、「業務」や「労働」としてではなく、体験学習の一環として、製造工程の中でも「仕込み」や「玉貼」に限り煙火の製造に
携われるようにしたい、というものであることから、両者を同様に論じる合理的な理由が不明確であると思われる。
なお、火薬類を配合するものではない「仕込み」や「玉貼」作業は危険の少ない取扱いであり、法第 23 条第 3 項に基づき年齢
制限の適用を除外することはできないか、右提案主体からの意見を踏まえて検討のうえ回答されたい。
提案主体からの意見
提案事項についての具体的な緩和年齢要求(特区内)と花火製造過程における限定提案。年齢制限については現行の 18 歳
以上から 13 歳以上に緩和していただきたい。特色ある日本文化の体験・継承ということから、少なくとも人生の選択の岐路に
ある中学生あたりの年齢での体験が望ましい。
また、製造については煙火製造従事者の監督の下、一度に製造にあたる人数を制限し、危険度の少ない「仕込み」「玉貼」の
工程(補足資料参照)に限定したい。緩和についてのアドバイスをいただきたい。
再検討要請に対する回答
「措置の分類」の見直し
C・D
「措置の内容」の見直し
-
C(仕込み)
煙火の製造においては、黒色火薬のような摩擦・衝撃などに非常に鋭敏で、容易に発火するといった性質を有する火薬類を
使用している。製造工程のうち「仕込み」の段階は、このような火薬類に直接触れる工程であり、経験を有する製造者であっ
ても作業環境の徹底管理や相当の注意力が必要とされる、非常に危険を伴う作業である。
よって、安全確保上、危険度が少ないとは到底考えられないものであり、13 歳以上に緩和するという要望に対応することは困
難である。
D(玉貼)
製造工程のうち、「玉貼」の作業工程については、火薬類取締法施行規則第 84 条第 1 項第 2 号ロに該当することから、現行
においても 18 歳未満の者に行わせることは可能である。
○再々検討要請及び再々検討要請に対する回答
10 次
再々検討要請
(仕込みについて)
右提案主体からの再意見を踏まえて再度検討のうえ回答されたい。
また、18 歳以上という年齢制限に係る合理的な理由についても、併せて回答されたい。
提案主体からの再意見
前回の意見提案事項の「玉貼」については現行法において可能とのお答えをいただいたが、「仕込み」の工程については割
薬について危険との判断が下されたと思う。
割薬の種類を危険度の低いものだけに限定し、再提案したい。第 23 条が出来た当時は塩素酸系の火薬が主であったが、現
在ではより安全性が高くなった火薬(補足資料・割薬の配合)を使用している場合が多く、使用火薬を限定しての再提案とした
い。緩和について前向きなアドバイスをいただきたい。
再々検討要請に対する回答
「措置の分類」の再見直し
C
「措置の内容」の再見直し
-
割薬に使用される火薬類は、法制定当時に使用されていたものよりも危険性の低い火薬類に変わってきていることは事実で
あるが、一方、煙火製造所での事故では依然大きな被害が発生しており、煙火製造現場の危険性が高いことに変わりはな
く、18 歳未満の者が作業に従事することは認められない。公共の安全を確保するという法の趣旨から考えても、保安が確保
できない危険な行為を認めることに対して前向きに対応することはできない。
なお、18 歳という年齢制限は既に労働基準法第 62 条に規定されているところであるが、この趣旨は、衛生学的に抵抗力が弱
く、また危害を十分に自覚しない発育過程の年少者の保護を目的とするものである。今回の提案は、「業務」や「労働」ではな
く「体験学習」ではあるが、行為の危険性は「労働」で火薬類を製造する場合と「体験学習」で製造する場合とで変わるもので
はなく、かかる年齢制限は合理的であると考える。
11 経済産業省 特区・地域再生(非予算)再々検討要請回答
管理コード
1110100
プロジェクト名
要望事項
火薬類取締法における
都道府県コード
5 秋田県
(事 項 名 )
第二十三条 (取扱者の制限)の規制緩和
提案事項管理番号
1072010
提案主体名
大曲商工会議所・花火ときめきチーム
規制の所管・関係省庁
経済産業省
根拠法令等
火薬類取締法第23条
11 次
花火特区による交流人口増加
制度の現状
18 才未満の者は、原則として火薬類の取扱いをしてはならない。
求める措置の具体的内容
火薬類取締法における年齢制限は十八歳以上をむねとしているが、特区内の特定条件下での緩和を許可していただきた
い。
具体的事業の実施内容・提案理由
秋田県大仙市は古くより花火に対する文化的認識が高い地域であり、日常的に花火が打ち上げられていたが、花火を文化
認知、観光産業として利用していく上で現行法での年齢制限では若年層の文化継承、観光産業としての花火体験の応用範
囲が狭くなり、花火を中心とした街の経済活性を計る上でも障害となっている。
年齢制限を特定条件下(特区内花火業者敷地内作業所にて取り扱い責任者立会いの下)にて緩和することによりオリジナル
「打ち上げ花火」の作成が可能になり、地域特色を生かした、文化の継承と、オリジナル商品の開発、観光ツアー等の経済的
効果が見込まれる。
○各府省庁からの提案に対する回答
提案に対する回答
措置の分類
11 次
C
措置の内容
-
火薬類取締法では、火薬類の取扱いは非常に危険を伴い、その取扱いを誤ると当事者のみならず、他の第三者にも重大な
被害を及ぼすおそれがあるため、第 23 条において 18 歳未満の者が火薬類を取り扱うことを原則として禁止している。18 歳以
上としていることに関しては、例えば労働基準法第 62 条において、使用者は満 18 歳に満たない者を爆発性の原料等を扱う
業務に就かせてはならないとする規定があるように、その危険性にかんがみれば、火薬類取締法第 23 条の年齢制限は合理
的であると考える。当該要望に関しては、その製造が特定の作業所において責任者のもとで行うことを条件に許可することを
求められているが、これをもって 18 歳未満の者が火薬類を取り扱うことに関して十分な安全性を確保できるか定かではなく、
年齢規制の緩和を認めることはできない。なお、本年 6 月には、大仙市の煙火製造所において、従業員の着衣に付着してい
た火薬が発火し従業員が火傷を負う事故が発生しており、このことからも、火薬類の製造作業には危険性を伴うことがうかが
い知れるところである。
○再検討要請及び再検討要請に対する回答
再検討要請
後継者育成の観点から、家内工業で花火を製造する場合については、18歳以下の者に火薬類の取扱を許可できないかご
検討いただきたい。
提案主体からの意見
再検討要請に対する回答
「措置の分類」の見直し
C
「措置の内容」の見直し
-
後継者育成の重要性は理解できるものの、家内工業か否かを問わず、製造所内外の公共の安全確保や年少者の安全確保
がまず優先されるべきであり、容易に年齢規制の緩和を認めることはできないと考えている。なお、煙火の製造作業のうち、
「玉貼」等の危険性が少ないと認められる作業工程については、火薬類取締法施行規則第 84 条第 1 項第 2 号により、18 歳
未満の者に行わせることも可能となっている。
Fly UP