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PDFデータ - 河川環境データベース

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PDFデータ - 河川環境データベース
5 鳥類
5.1 鳥類調査結果の概要
1)重要種
一巡目から三巡目までの調査における鳥類の重要種確認状況を整理しました。
これまでの調査で、12 目 19 科 46 種の重要種が確認されており、環境省レッドデータブック
で絶滅危惧ⅠA類に指定されているヤンバルクイナ、ノグチゲラが三巡を通して確認されてい
ます。また、多くのダムで確認された重要種は、オシドリが 87 ダム、ハイタカが 69 ダム、オ
オタカが 68 ダム(いずれも三巡目調査)となっています。
重要種確認状況<鳥類>
No.
選定基準
2巡目
3巡目
81ダム
83ダム
コウノトリ目 サギ科
サンカノゴイ
0
1
サギ科
ヨシゴイ
2
2
サギ科
ミゾゴイ
3
4
サギ科
チュウサギ
9
5
カモ目
カモ科
シジュウカラガン
保存
0
1
カモ科
マガン
国天
1
2
カモ科
ヒシクイ
国天
0
0
カモ科
オシドリ
65
73
カモ科
トモエガモ
8
9
タカ目
タカ科
ミサゴ
31
52
タカ科
ハチクマ
26
38
タカ科
オジロワシ
国天 保存
13
15
タカ科
オオワシ
国天 保存
4
3
タカ科
オオタカ
保存
43
55
タカ科
ハイタカ
43
57
タカ科
サシバ
44
51
タカ科
クマタカ
保存
35
48
タカ科
イヌワシ
国天 保存
7
12
タカ科
チュウヒ
2
1
ハヤブサ科
ハヤブサ
12
20
キジ目
ライチョウ科
エゾライチョウ
8
8
ツル目
クイナ科
ヤンバルクイナ
国天 保存
5
5
ツル目
クイナ科
ヒクイナ
2
2
チドリ目
シギ科
アカアシシギ
0
2
シギ科
アマミヤマシギ
保存
1
3
シギ科
オオジシギ
8
10
セイタカシギ科
セイタカシギ
0
0
カモメ科
オオアジサシ
0
0
カモメ科
ベニアジサシ
0
1
カモメ科
エリグロアジサシ
1
1
カモメ科
コアジサシ
2
2
ハト目
ハト科
カラスバト
国天
5
6
ハト科
シラコバト
0
1
フクロウ目 フクロウ科
リュウキュウオオコノハズク
0
0
ヨタカ目
ヨタカ科
ヨタカ
42
47
ブッポウソウ
16
13
ブッポウソウブッポウソウ科
キツツキ目 キツツキ科
ノグチゲラ
特天 保存
5
5
キツツキ科
クマゲラ
国天
9
8
スズメ目
ヤイロチョウ科
ヤイロチョウ
保存
2
2
サンショウクイ科 サンショウクイ
39
38
モズ科
チゴモズ
0
1
モズ科
アカモズ
3
1
ツグミ科
アカヒゲ
国天 保存
5
5
ホオジロ科
コジュリン
1
1
ホオジロ科
シマアオジ
1
1
ホオジロ科
ノジコ
15
11
12目
19科
46種
確認種数
36
42
※アカヒゲは基亜種アカヒゲはVU、ホントウアカヒゲはEN、ウスアカヒゲがDDに指定されている。
96ダム
1
2
6
7
0
1
1
87
6
66
41
20
7
68
69
51
53
12
3
41
10
4
3
0
2
8
1
1
0
0
2
5
0
0
66
11
5
12
4
44
1
1
5
1
0
15
39
目名
科名
種和名
①
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
32
33
34
35
36
37
38
39
40
41
42
43
44
45
46
Ⅱ-5-1
②
1巡目
③
EN
NT
EN
NT
CR
NT
VU
DD
VU
NT
NT
EN
VU
NT
NT
VU
EN
EN
EN
VU
DD
CR
VU
VU
VU
NT
VU
VU
VU
NT
VU
NT
VU
VU
VU
EN
CR
VU
EN
VU
CR
EN
※
VU
CR
NT
2)
国外外来種
一巡目から三巡目までの調査における鳥類の国外外来種確認状況を整理しました。
これまでの調査で 5 科 10 種の外来種が確認されており、特定外来生物に指定されている 4
種の鳥類のうち、ガビチョウ、カオグロガビチョウ、ソウシチョウの 3 種が確認されました。
なお、特定外来生物とは、外来生物法により、生態系、人の生命・身体、農林水産業へ被害を
及ぼすもの、又は及ぼすおそれがあるものの中から指定された海外起源の外来生物をいいます。
また、外来種の種別の確認ダム数をみると、コジュケイが 47 ダム、ドバトが 48 ダム(いず
れも三巡目調査)と多くのダムで確認されています。
国外外来種確認状況<鳥類>
一巡目 二巡目
81ダム
83ダム
カモ目
カモ科
バリケン
1
1
カモ目
カモ科
アヒル
4
14
キジ目
キジ科
コジュケイ
38
42
キジ目
キジ科
キジ
0
0
インコ目 インコ科
セキセイインコ
0
0
ハト目
ハト科
ドバト
26
40
0
0
スズメ目 チメドリ科 カオグロガビチョウ 特定
スズメ目 チメドリ科 ガビチョウ
特定
1
5
スズメ目 チメドリ科 ヒゲガビチョウ
0
0
スズメ目 チメドリ科 ソウシチョウ
特定
1
8
5目
5科
10種 確認種数
6
6
鳥類の外来種は家禽・籠脱けを含む。
凡例) 特定:外来生物法で指定された特定外来生物
※キジは北海道で確認された亜種コウライキジのみ外来種
目名
科名
種和名
区分
三巡目
96ダム
0
15
47
1
1
48
1
11
1
10
9
注)ここでいう外来種とは、特定外来生物法による外来生物のほか、おおよそ明治以降に人為的影
響により侵入したと考えられる国外由来の動植物(国外外来種)全てを指し、侵入以後に国内に定着
した種であるか否かの判断は、選定の際に考慮していません。また、鳥類では家禽・籠抜けを含ん
でいます。なお、外来種の選定は、文献および学識者による意見をもとに行っています。文献の詳
細については資料編に示しています。
Ⅱ-5-2
5.2 ダム湖周辺環境における特徴
【高次消費者である猛禽類の確認状況】
食物連鎖の上位に位置する生物種の生息状況が下位に位置する生物を含めた地域の生態系
の指標となるという観点から、ダム湖周辺環境における生態系の高次消費者である猛禽類のオ
オタカ、クマタカ、イヌワシ、ミサゴ、オジロワシの確認状況を整理しました。なお、平成 2
年度~12 年度までの河川水辺の国勢調査では、特に猛禽類に注目して調査を実施していなかっ
たため、直近のデータである三巡目のデータを整理しています。
オオタカは環境省の改訂・レッドデータブックで絶滅危惧Ⅱ類に、クマタカ、イヌワシは絶
滅危惧ⅠB類に指定されており、自然環境を保全する上でしばしば注目される種です。これら
の種はノウサギなどの中型哺乳類やヘビ類、他の鳥類を主な餌としており、餌となる動物が生
息する陸域環境が残されている必要があります。
ミサゴは環境省の改訂・レッドデータブックで準絶滅危惧に、オジロワシは絶滅危惧ⅠB類
に、指定されており、水辺環境を保全する上で注目される種です。ミサゴは魚類を主な餌とし
ており水面で狩りを行います。オジロワシは魚類のほかに水鳥類や哺乳類を捕食したり、その
死体を食べたりすることが知られています。この 2 種については餌となる動物が生息する水辺
環境が残されている必要があります。
三巡目に調査を実施した 96 ダムのうち、オオタカは 68 ダム、クマタカは 53 ダム、イヌワ
シは 12 ダム、ミサゴは 66 ダム、オジロワシは 20 ダムで確認されました。オオタカ、クマタ
カ、ミサゴは全国的に広く確認されました。また、イヌワシは北海道を除く東日本を中心に、
オジロワシは北海道と東北を中心に広く確認されました。
Ⅱ-5-3
河川水辺の国勢調査[ダム湖版]
三巡目の確認状況
凡例 凡例
三巡目の確認状況
確認
確認
未確認 未確認
三巡目:平成13年度~平成17年度
オオタカの確認状況(三巡目)
※平成 2 年度~12 年度(一、二巡目)までの河川水辺の国勢調査では、特に猛禽類に注目して調査を実施していなかっ
たため、直近のデータである三巡目のデータを整理しています。
Ⅱ-5-4
凡例
河川水辺の国勢調査[ダム湖版]
三巡目の確認状況
確認
未確認
三巡目:平成13年度~平成17年度
クマタカの確認状況(三巡目)
※平成 2 年度~12 年度(一、二巡目)までの河川水辺の国勢調査では、特に猛禽類に注目して調査を実施していなかっ
たため、直近のデータである三巡目のデータを整理しています。
Ⅱ-5-5
凡例
河川水辺の国勢調査[ダム湖版]
三巡目の確認状況
確認
未確認
イヌワシの確認状況(三巡目)
三巡目:平成13年度~平成17年度
※平成 2 年度~12 年度(一、二巡目)までの河川水辺の国勢調査では、特に猛禽類に注目して調査を実施していなかっ
たため、直近のデータである三巡目のデータを整理しています。
Ⅱ-5-6
凡例
河川水辺の国勢調査[ダム湖版]
三巡目の確認状況
確認
未確認
ミサゴの確認状況(三巡目)
三巡目:平成13年度~平成17年度
※平成 2 年度~12 年度(一、二巡目)までの河川水辺の国勢調査では、特に猛禽類に注目して調査を実施していなかっ
たため、直近のデータである三巡目のデータを整理しています。
Ⅱ-5-7
凡例
河川水辺の国勢調査[ダム湖版]
三巡目の確認状況
確認
未確認
三巡目:平成13年度~平成17年度
オジロワシの確認状況(三巡目)
※平成 2 年度~12 年度(一、二巡目)までの河川水辺の国勢調査では、特に猛禽類に注目して調査を実施していなかっ
たため、直近のデータである三巡目のデータを整理しています。
Ⅱ-5-8
【ダム湖周辺の河川環境の指標となる種の確認状況】
ダム湖周辺の河川環境の指標となる種として、カワウ、ヤマセミ、カワセミ、カワガラスの
確認状況を整理しました。
カワウは、内湾部や内陸の河川、湖沼などに生息し、その近くの林などで集団繁殖します。
主に魚類や甲殻類を潜水して捕らえます。1960 年代後半から 1970 年代にかけて、河川環境の
悪化により数千個体にまで減少し、絶滅が危惧されましたが、現在では個体数が増加していま
す。
ヤマセミは、山地の渓流や崖地の多い中流域や湖に、カワセミは山地から平地の川や池、湖
などの水辺に生息し、水中にダイビングして魚を捕らえます。カワガラスは、河川の上流部に
生息し、流れの速い浅瀬に潜り、水生昆虫や小魚を捕食しています。これらの種は水辺を餌場
として利用することから、水生生物が豊富で良好な河川環境の指標となると考えられます。
カワウは一巡目では 19 ダム、二巡目では 36 ダム、三巡目では 66 ダムで確認されました。
一巡目から二巡目、二巡目から三巡目で確認ダム数が増加しました。
ヤマセミは一巡目及び二巡目では 68 ダム、三巡目では 73 ダムで確認、カワセミは一巡目で
は 61 ダム、二巡目では 69 ダム、三巡目では 87 ダムで確認、カワガラスは一巡目では 69 ダム
で、二巡目では 67 ダムで、三巡目では 84 ダムで確認され、一巡目から三巡目までの調査を通
して分布傾向に大きな変化はみられませんでした。
Ⅱ-5-9
100
30
80
60
40
20
0
47
62
66
36
19
一巡目
二巡目
一巡目
三巡目
カワウ
確認ダム数
未確認ダム数
二巡目
三巡目
凡例
河川水辺の国勢調査[ダム湖版]
各巡目ごとの確認状況
確認(前回確認なし)
確認(前回から継続確認)
未確認
前回確認されたが今回未確認
未調査(完成前ダムも含む)
一巡目:平成2年度~平成7年度
二巡目:平成8年度~平成12年度
三巡目:平成13年度~平成17年度
カワウの確認状況(一・二・三巡目比較)
Ⅱ-5-10
100
80
23
13
15
68
68
73
一巡目
二巡目
三巡目
60
40
20
0
一巡目
ヤマセミ
確認ダム数
未確認ダム数
二巡目
三巡目
凡例
河川水辺の国勢調査[ダム湖版]
各巡目ごとの確認状況
確認(前回確認なし)
確認(前回から継続確認)
未確認
前回確認されたが今回未確認
未調査(完成前ダムも含む)
一巡目:平成2年度~平成7年度
二巡目:平成8年度~平成12年度
三巡目:平成13年度~平成17年度
ヤマセミの確認状況(一・二・三巡目比較)
Ⅱ-5-11
100
80
9
14
20
60
40
20
87
61
69
一巡目
二巡目
一巡目
0
三巡目
カワセミ
確認ダム数
未確認ダム数
二巡目
三巡目
凡例
河川水辺の国勢調査[ダム湖版]
各巡目ごとの確認状況
確認(前回確認なし)
確認(前回から継続確認)
未確認
前回確認されたが今回未確認
未調査(完成前ダムも含む)
一巡目:平成2年度~平成7年度
二巡目:平成8年度~平成12年度
三巡目:平成13年度~平成17年度
カワセミの確認状況(一・二・三巡目比較)
Ⅱ-5-12
100
80
12
12
16
69
67
一巡目
二巡目
60
40
84
20
一巡目
0
三巡目
カワガラス
確認ダム数
未確認ダム数
二巡目
三巡目
凡例
河川水辺の国勢調査[ダム湖版]
各巡目ごとの確認状況
確認(前回確認なし)
確認(前回から継続確認)
未確認
前回確認されたが今回未確認
未調査(完成前ダムも含む)
一巡目:平成2年度~平成7年度
二巡目:平成8年度~平成12年度
三巡目:平成13年度~平成17年度
カワガラスの確認状況(一・二・三巡目比較)
Ⅱ-5-13
【ダム湖面を利用する鳥類の確認状況(カモ類の採食型別出現個体数)】
ダムの運用を開始することで山間地に新たに出現した開放水面(ダム湖面)は、水辺に生息
する生物にとっての新たな生息場所となることが考えられます。水辺に生息する鳥類のうち、
カモ類は湖や海の水面及び水中などを採食場所として、水面を休息場所などとして利用するこ
とから、山間部に出現したダム湖はこれらカモ類にとって新たな生息環境となっていると考え
られます。そこで、カモ類について、採食型別の確認状況を整理しました。
三巡目にダム湖面での調査が行われた 85 ダム全てでカモ類が確認されました。各ダムのダ
ム湖で確認されたカモ類のうち、以下の表に示す 18 種類について、採食型別に確認個体数を
整理しました。その結果、北海道から沖縄まで多くのダムで水面採食型のカモ類が大部分を占
めていました。しかし、近畿以西のダム湖では魚食性のカモがほとんど見られないこと、また
沖縄では水面採食型のカモより潜水採食型のカモのほうが優先するダムが幾つかあることが
わかりました。
ダム湖で確認されたカモ類の確認個体数について、全国的な傾向をみると、水面採食型カモ
類はマガモ、カルガモ、オシドリ、コガモの順に多く確認されました。潜水採食型カモ類はホ
シハジロ、キンクロハジロが多く確認されました。魚食性カモ類はカワアイサが多く確認され
ました。
採食型によるカモ類の分類
和名
オシドリ
マガモ
カルガモ
コガモ
トモエガモ
ヨシガモ
オカヨシガモ
ヒドリガモ
アメリカヒドリ
オナガガモ
シマアジ
ハシビロガモ
ホシハジロ
キンクロハジロ
スズガモ
ホオジロガモ
ミコアイサ
カワアイサ
採食型
水面採食 潜水採食
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
魚食性
●
●
Ⅱ-5-14
延べ確認
個体数
5,240
18,993
5,732
4,678
確認なし
306
280
1,219
確認なし
777
確認なし
20
960
546
70
39
19
904
カモ類の採食型別確認個体数の割合(三巡目調査)
0%
20%
40%
60%
80%
100%
鹿ノ子(n=53)
美和(n=81)
大雪(n=102)
小渋(n=1189)
金山(n=376)
新豊根(n=19)
北海道
中部
滝里(n=1899)
桂沢(n=48)
岩屋(n=5)
横山(n=174)
定山渓(n=3)
蓮(n=14)
美利河(n=1247)
九頭竜(n=65)
十勝(n=486)
真名川(n=732)
札内川(n=28)
天ヶ瀬(n=603)
四十四田(n=2409)
日吉(n=340)
近畿
高山(n=449)
青蓮寺(n=55)
鳴子(n=126)
一庫(n=31)
釜房(n=551)
猿谷(n=4)
七ヶ宿(n=185)
菅沢(n=20)
100%
中国
土師(n=958)
八田原(n=81)
白川(n=3265)
弥栄(n=13)
寒河江(n=6)
島地川(n=25)
矢木沢(n=22)
池田(n=177)
藤原(n=40)
早明浦(n=21)
奈良俣(n=12)
富郷(n=103)
四国
相俣(n=352)
薗原(n=36)
品木(n=750)
柳瀬(n=158)
石手川(n=480)
野村(n=190)
下久保(n=255)
大渡(n=362)
草木(n=280)
中筋川(n=2265)
川俣(n=78)
松原(n=668)
川治(n=43)
下筌(n=945)
五十里(n=129)
寺内(n=1011)
九州
関東
80%
布目(n=46)
石淵(n=418)
玉川(n=35)
荒川調節池(n=861)
竜門(n=33)
浦山(n=123)
緑川(n=924)
大石(n=802)
鶴田(n=1918)
大川(n=1941)
辺野喜(n=3)
大町(n=497)
安波(n=2)
宇奈月(n=2245)
普久川(n=8)
沖縄
北陸
60%
比奈知(n=24)
湯田(n=596)
三春(n=1875)
40%
矢作(n=46)
漁川(n=184)
田瀬(n=716)
20%
味噌川(n=49)
豊平峡(n=24)
御所(n=1736)
東北
0%
手取川(n=294)
新川(n=35)
福地(n=280)
漢那(n=49)
水面採餌
潜水採餌
魚食性
注1)n は、調査区域「ダム湖面(開放水域)」で確認された 18 種類のカモ類の確認個体数の合計である。
注2) ダム湖面(開放水域)での調査を実施していないダム及び確認個体数が明らかでないダムについては
グラフには記載していない。ただし、未記載の渡良瀬遊水地では調査範囲の谷中湖において、マガモ、
カルガモ、コガモ、ヒドリガモ、オナガガモ、キンクロハジロ、ミコアイサ、カワアイサを含むカモ
類数千羽の越冬地として利用されている(出典:渡良瀬遊水地鳥類調査報告書)。
Ⅱ-5-15
【渡り鳥の飛来状況】
オオハクチョウとコハクチョウはともに越冬地である北日本や日本海側の大きな河川や湖
沼に飛来することが知られています。
三巡目に調査を実施した 96 ダムのうち、オオハクチョウが北海道及び東北の 7 ダムで、コ
ハクチョウが東北の 5 ダムで確認されました。
Ⅱ-5-16
100
80
60
40
89
78
77
3
6
7
一巡目
二巡目
三巡目
20
0
一巡目
オオハクチョウ
確認ダム数
未確認ダム数
二巡目
三巡目
凡例
河川水辺の国勢調査[ダム湖版]
各巡目ごとの確認状況
確認(前回確認なし)
確認(前回から継続確認)
未確認
前回確認されたが今回未確認
未調査(完成前ダムも含む)
一巡目:平成2年度~平成7年度
二巡目:平成8年度~平成12年度
三巡目:平成13年度~平成17年度
オオハクチョウの確認状況(一・二・三巡目)
Ⅱ-5-17
100
80
60
40
91
75
80
6
3
5
一巡目
二巡目
三巡目
20
0
一巡目
コハクチョウ
確認ダム数
未確認ダム数
二巡目
三巡目
凡例
河川水辺の国勢調査[ダム湖版]
各巡目ごとの確認状況
確認(前回確認なし)
確認(前回から継続確認)
未確認
前回確認されたが今回未確認
未調査(完成前ダムも含む)
一巡目:平成2年度~平成7年度
二巡目:平成8年度~平成12年度
三巡目:平成13年度~平成17年度
コハクチョウの確認状況(一・二・三巡目)
Ⅱ-5-18
【ダム湖周辺における鳥類の繁殖状況】
鳥類が繁殖の際にダム湖周辺の環境をどの程度利用しているのか把握するために、ダム湖周
辺における鳥類の繁殖状況を整理しました。
三巡目に調査を実施した 96 ダムのうち、鳥類の繁殖に関わる行動や兆候が観察されたダム
は 86 ダムでした。そのうち 63 ダムでは実際に何らかの種の繁殖が確認されました。また、
「繁
殖を確認」及び「繁殖の可能性あり」とされた鳥類は合わせて 132 種で、そのうち実際に繁殖
が確認されたのはタカ科の 6 種、シジュウカラ科の 5 種を含め 72 種でした。
繁殖が確認された鳥類の種数は、東北の白川ダム、関東の渡良瀬遊水地及び九州の厳木ダム
で最も多く、ともに 13 種が確認されました。また、雛や巣の出入りが確認しづらいものの繁
殖している可能性が高い種(小鳥類や夜行性の種など)を含めると、東北の白川ダムで 60 種、
北海道の美利河ダムで 57 種、十勝ダムで 54 種でした。
96 ダム中 39 ダムと最も多くのダムで繁殖が確認されたイワツバメは、北海道から本州の広
範囲で繁殖していることがわかりました。イワツバメは本来、山地や海岸の崖、洞穴などに集
団営巣しますが、ダム湖周辺ではダム堤体や管理棟、橋梁、トンネルなどが営巣場所として利
用されています。
水鳥類の繁殖確認状況をみると、水辺のヨシ原等で営巣するカイツブリの繁殖が東北の七ヶ
宿ダム、白川ダム、関東の荒川調節池、中国の島地川ダム、九州の鶴田ダムで確認されました。
猛禽類の繁殖確認状況をみると、ミサゴとハヤブサが 3 ダム、オオタカ、ノスリ、サシバが
2 ダムで繁殖が確認されました。「繁殖の可能性あり」とされた場合も含めると、クマタカが
16 ダム、ミサゴが 12 ダム、サシバが 10 ダムで実際の繁殖行動もしくは繁殖の兆候が観察され
ました。水辺で魚を採食するミサゴは、東北の白川ダム、寒河江ダム、中国の八田原ダムで繁
殖が確認されているほか、九州の 5 ダムを含む 9 ダムで繁殖の可能性があるとされています。
Ⅱ-5-19
凡例
河川水辺の国勢調査[ダム湖版]
三巡目のイワツバメの繁殖確認状況
繁殖を確認
繁殖の可能性あり
生息は確認されたが繁殖は不明
生息・繁殖共に未確認
イワツバメの繁殖確認状況(三巡目)
Ⅱ-5-20
科和名
ペリカン目 ウ科
Ⅱ-5-21
ハト科
ブッポウソウ科
ヨタカ科
カワセミ科
スズメ目
セキレイ科
ヒバリ科
ツバメ科
ヤイロチョウ科
キツツキ目 キツツキ科
ブッポウソウ目
ヨタカ目
フクロウ目 フクロウ科
カッコウ目 カッコウ科
ハト目
チドリ科
チドリ目
シギ科
クイナ科
ツル目
キジ科
ライチョウ科
ハヤブサ科
タカ科
タカ目
キジ目
カモ科
カモ目
コウノトリ目 サギ科
カイツブリ
カワウ
サンカノゴイ
ヨシゴイ
ミゾゴイ
ゴイサギ
アオサギ
オシドリ
マガモ
カルガモ
コガモ
アヒル
カワアイサ
ミサゴ
ハチクマ
トビ
オオタカ
ツミ
ハイタカ
ノスリ
サシバ
クマタカ
イヌワシ
ハヤブサ
チョウゲンボウ
エゾライチョウ
コジュケイ
キジ
ヤマドリ
クイナ
ヒクイナ
バン
コチドリ
イカルチドリ
イソシギ
ヤマシギ
オオジシギ
ドバト
キジバト
アオバト
ジュウイチ
カッコウ
ツツドリ
ホトトギス
コノハズク
アオバズク
フクロウ
ヨタカ
ヤマセミ
アカショウビン
カワセミ
ブッポウソウ
アリスイ
アオゲラ
ヤマゲラ
ノグチゲラ
クマゲラ
アカゲラ
オオアカゲラ
コゲラ
ヤイロチョウ
ヒバリ
ツバメ
コシアカツバメ
イワツバメ
キセキレイ
ハクセキレイ
セグロセキレイ
ビンズイ
○
○
○
○
●
○○
○
○
●●○
○○
札
内
川
ダ
ム
○
○
○○
○
○○●○
○○
○
○○○○○○
○○○○○○
○○○
○○
○
○○○○○○
○
○○○○
○
○○
○
○
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○
○○○○○
●
○
○
○
○
○
十
勝
ダ
ム
○○
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○○
○
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○
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○
美
利
河
ダ
ム
●●●●
●●●●
●
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○○○○
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○○○
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○
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○○
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○○○
○
○
●
滝
里
ダ
ム
○
○
二
風
谷
ダ
ム
御
所
ダ
ム
○
○
石
淵
ダ
ム
○
○○
○
○
湯
田
ダ
ム
●
○○
○
●
田
瀬
ダ
ム
○○○
○
○○
○
○
○
○
○
○○
○
○
○
○○
○
○
○○
○○
○
藤
原
ダ
ム
奈
良
俣
ダ
ム
○
○
○
相
俣
ダ
ム
薗
原
ダ
ム
○
品
木
ダ
ム
○
○
下
久
保
ダ
ム
●
○
○
○
関東
草渡
木良
ダ瀬
ム遊
水
地
○
○
○
○
○
○
○
●
○
○
○
●○●●
○○
○
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○
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●●○●●
○
○
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●
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●
●
○
矢
木
沢
ダ
ム
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○
月
山
ダ
ム
●
○●
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●
●
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●
●
寒
河
江
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ム
川
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五
十
里
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○
○
●
荒
川
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節
池
○
○○
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●
手
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川
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●
○
○
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○
美
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ダ
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○
○
○
小
渋
ダ
ム
矢
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ダ
ム
○○
●
○
○
○
○
○
○
○
○
○
●
○
新
豊
根
ダ
ム
○
○
○
○
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○
○
○
○
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●
○
●
○
中部
味丸
噌山
川ダ
ダム
ム
●
○
○
●
○○
○
○○○
○
○
○
日
吉
ダ
ム
○
●●
○
近畿
布比高
目奈山
ダ知ダ
ムダム
ム
○
●○○
●
●●●●
○○●○
○○
○○
○○
○○
●
○
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○
○○
○○
○
○○
○
●
○
○●
○
○
●
●○
横蓮九真天
山ダ頭名
ダム竜川瀬
ダダダ
ム
ムムム
○
○○
○
○○
○○○
○○
○
○
○
岩
屋
ダ
ム
○○
阿
木
川
ダ
ム
●●●●○○●●●●○
●
●○
○○●●●
●
●
○
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○
●○
○
○○○●
○
○
●
○
○○
○●○
○
○
●
●
○
北陸
浦宮大大大宇
山
石川町奈
ダ瀬ダダダ月
ムダムムムダ
ム
ム
○
○○
○
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○
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○
○
○
○○
○○
○
○○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○○
○○○
○
○○
○
○○
○
二
瀬
ダ
ム
鳥類繁殖状況一覧(三巡目)<1>
○
○
○
●○
○
○○●
○○○○○○
○○
○
○○
○○
○
○
○○
○●
○
○○
四
十
四
田
ダ
ム
●●●
●●
○○○○
○○
●
○
○
○
○○
○
●
○
浅
瀬
石
川
ダ
ム
東北
鳴釜七三玉白
子房
春川川
ダダ宿ダダダ
ムムダムムム
ム
ヶ
カイツブリ目 カイツブリ科
目和名
金
山
ダ
ム
北海道
桂漁豊定
沢川平山
ダダ峡渓
ムムダダ
ムム
ヶ
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
32
33
34
35
36
37
38
39
40
41
42
43
44
45
46
47
48
49
50
51
52
53
54
55
56
57
58
59
60
61
62
63
64
65
66
67
68
69
No.
ダム 鹿 大
名
ノ雪
子ダ
ダム
ム
和名
ヶ
●
青
蓮
寺
ダ
ム
室
生
ダ
ム
一
庫
ダ
ム
○
○
●
○
○
菅
沢
ダ
ム
○○
●
○○
○○
○
○
○
○
○
○
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○
○
○○
猿
谷
ダ
ム
○
○
●
●
○
○
○
○
○
○
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○
●
●
中国
土八弥
師田栄
ダ原ダ
ムダム
ム
○
○
○
●
○
○
○
○
○
●
●
島
地
川
ダ
ム
池
田
ダ
ム
○
○
○
○
○
野
村
ダ
ム
○
○
○○
○
四国
柳新石
瀬宮手
ダダ川
ムムダ
ム
○●○
○
○
富
郷
ダ
ム
○
○
○
○
○
●●○
●○
○
○
○○○
厳
木
ダ
ム
○
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○
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●○○
○
●○○
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●
緑
川
ダ
ム
鶴
田
ダ
ム
○○●
○
竜
門
ダ
ム
辺
野
喜
ダ
ム
安
波
ダ
ム
沖縄
普新
久川
川ダ
ダム
ム
福
地
ダ
ム
漢
那
ダ
ム
繁
殖
を
確
認
●
5
2
0
0
0
1
8
○
○
2
2
1
0
0
1
○○
3
0
○○○
6
2
0
0
2
○○
2
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1
0
○
3
1
2
○○○
2
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2
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1
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0
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●
○ 2
0
2
○
0
0
0
●○
1
○○○
1
○○
0
0
0
○
0
○○○
0
0
○
1
○●
4
0
○○
4
○○○
0
○○○
0
●
1
0
○○
1
0
○○○○○
0
0
3
1
○○○
○
○○
2
○
0
1
●○
13
3
39
○
11
9
○●○●
7
2
九州
下寺
筌内
ダダ
ムム
○
○●○○
○○
○
○
○○○○
●
松
原
ダ
ム
○
○
●○
○
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馬
溪
ダ
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○○○○
中
筋
川
ダ
ム
○○
大
渡
ダ
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○○
○
○
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○
○
○
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○
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○
○
○
早
明
浦
ダ
ム
9
3
1
1
2
3
9
11
3
4
1
1
1
9
6
14
4
2
2
6
8
15
1
5
1
2
16
11
9
1
1
3
2
3
8
6
6
6
36
26
16
16
27
29
13
13
20
21
16
18
16
2
1
32
4
5
2
10
1
31
1
11
14
2
6
34
11
21
5
可
能
性
あ
り
○
目和名
サンショウクイ
Ⅱ-5-22
スズメ
●
○
○
○
○
○
○
○
○
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○
○
○○
○○○
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○
○○
○
○
○
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田
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○
○
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○
○
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○
○
○
○○
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○
○
○
○
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○
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○
○
○
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○
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○
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●
○
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○
○
●
○○
●
関東
草渡
木良
ダ瀬
ム遊
水
地
○
●
○
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下
久
保
ダ
ム
○
○○○○○○
●○●
品
木
ダ
ム
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原
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○
○
○
相
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ダ
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○
○
○
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○
○
○
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○
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ダ
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○
○
○
○
○
藤
原
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○
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○○○○
○
○○○○○○○○
○○○○○○○○
○○
○
○
○○○○
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○
○
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○
矢
木
沢
ダ
ム
○○○○
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○
○○
○
○
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○
○
○
○
○
●
○
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○
○
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○
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江
ダ
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○
○○○○○○○○○○○
○
○○○○○○○○○
○
○
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○
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○
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田
瀬
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四
十
四
田
ダ
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○○○
浅
瀬
石
川
ダ
ム
○○○○
○○○○○
○○○○○
○○○○○
○
○○
○
○○○○○
○○○○○○○○
○
○
○○○○○
○
○○○○●
○
○○○○○
○
○
○○○○
○○
○○○
○
○○○○
○○○
○○○○○○○
○○○○○○○
○
○
○
○○○○○○○
○○○○○○○
○○○
○○○
○○○○○○○
○○○○○○○
○
○
○
○○○○○
○
○○○○○○
○○
○○
○
○●○○
○○○
○○○○
○
○○○○○
○○○○
○○○
○
○
○○○○
○
○
二
風
谷
ダ
ム
○○
○○○○○○○
○○○
●○
○○
○
○○○
○○
○○●○○○○
○○
○○
札
内
川
ダ
ム
川
俣
ダ
ム
川
治
ダ
ム
五
十
里
ダ
ム
荒
川
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節
池
○
○
○
●
○
○
○○
●○
●●●
○○
●
○○
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○
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○
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○
○
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○
美
和
ダ
ム
○
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○
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○○
○
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○○
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○○●
●
○
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○○●○
○●●
○
○
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●●
●
○
○
○
○
○○
○
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○○●●●○○○○●
○
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○
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○
○
○
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○○
北陸
浦宮大大大宇
石川町奈
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ムダムムムダ
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ダ
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ム
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○
○
○
○
近畿
布比高
目奈山
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ムダム
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○
○
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○
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○○○
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○○
○○○●
○
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○○○
○●○○○
○
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○○○○
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○
○
○
○○
○
○
横蓮九真天
山ダ頭名
ダム竜川瀬
ム
ダダダ
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岩
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○
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○
中部
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噌山
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○
○○○○
●○○●○○○○
○
○
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○
○
○
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○
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新
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鳥類繁殖状況一覧(三巡目)<2>
青
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寺
ダ
ム
室
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一
庫
ダ
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○
○
○
○
○
○
○
○
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菅
沢
ダ
ム
○
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○
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○
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○
中国
土八弥
師田栄
ダ原ダ
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○
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●
○
○
○
○
○
○
○
○
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島
地
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池
田
ダ
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○
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○
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○
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○
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○
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○
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ダ
ム
富
郷
ダ
ム
○
○
○
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渡
ダ
ム
○○
○
○
○
厳
木
ダ
ム
○
○
○
松
原
ダ
ム
○
○
○○
竜
門
ダ
ム
緑
川
ダ
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鶴
田
ダ
ム
○
安
波
ダ
ム
沖縄
普新
久川
川ダ
ダム
ム
福
地
ダ
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○○○○○
辺
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喜
ダ
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○
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○○
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○
○○○○○○
○○
○○
○○○
○
○
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○●○
○○
○○○
○
○○
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○○○
○○○○○○○○○○○○○○○
○○○○○○○○○
○○
●
○
○
漢
那
ダ
ム
○
○
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○○○○○○○○○
○
○○○●
○
○●○
○○○○
九州
下寺
筌内
ダダ
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○
○
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○
○●
耶
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溪
ダ
ム
○○○●
●○
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中
筋
川
ダ
ム
○○○
○○○●○○○●○○○
○
○●○○○○○●○○
○○○○○○○○
○
○○
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●
野
村
ダ
ム
○○○
四国
柳新石
瀬宮手
ダダ川
ムムダ
ム
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○
○
○
○
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●
○
●○
○
○
○
○○
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○●
●○○
●○
○
○
○
●○
○○
●
○
●
●
○○
○○○
○
●:繁殖が確認された種数 3 7 7 2 3 6 4 2 5 3 1 0 4 2 2 4 1 2 0 0 4 2 2 13 2 0 1 2 0 3 4 0 1 2 13 0 0 0 1 3 12 6 7 8 0 6 6 11 1 10 0 0 8 1 0 2 0 1 1 10 8 0 0 0 1 0 0 0 4 0 5 0 5 0 0 1 5 1 0 0 4 4 1 13 2 0 0 4 2 4 0 0 0 1 0 0
○:繁殖の可能性がある種数 34 3 11 7 43 37 32 38 52 51 35 9 6 36 42 33 35 30 42 25 28 41 1 47 1 0 29 3 1 5 1 5 2 3 16 0 0 0 34 10 33 35 4 35 16 7 11 17 3 27 6 38 3 13 32 24 17 11 3 30 35 2 0 2 0 0 0 7 37 0 25 0 19 0 33 4 10 12 20 20 10 12 19 18 32 19 12 36 44 20 7 10 8 8 7 5
繁殖の確認基準 ●:繁殖を確認した [成鳥] 巣への出入り、抱卵・抱雛、雛の糞の運搬、偽傷行動等 [巣] 巣立ち後の巣、卵のある巣等の確認 [雛] 姿・声の確認 [巣立ち雛] 巣からほとんど移動していないと思われる巣立ち雛の確認
○:繁殖の可能性がある [成鳥] 求愛・交尾行動、威嚇・警戒行動、造巣行動、巣材の運搬、餌の運搬等 [巣立ち雛] 移動可能な巣立ち雛、家族群確認
オナガ
カササギ
ハシボソガラス
ハシブトガラス
ムクドリ科 ムクドリ
カラス科
カケス
ハタオリドリ科
○
○●○
○
○
○
●
○
○
○
●
十
勝
ダ
ム
○○○
美
利
河
ダ
ム
○
○○
○
○
○
○
○○○○○○○
○
○
ニュウナイスズメ ○
●○●●
セッカ
ヒタキ科
キビタキ
オオルリ
コサメビタキ
カササギヒタキ科 サンコウチョウ
エナガ科
エナガ
シジュウカラ科 ハシブトガラ
コガラ
ヒガラ
ヤマガラ
シジュウカラ
ゴジュウカラ科 ゴジュウカラ
キバシリ科 キバシリ
メジロ科
メジロ
ホオジロ科 ホオジロ
ホオアカ
カシラダカ
ノジコ
アオジ
クロジ
アトリ科
カワラヒワ
マヒワ
ベニマシコ
ウソ
イカル
シメ
○
センダイムシクイ ○
○
キクイタダキ
○
○●
○
○
○
○
○
○
○
○
モズ
カワガラス
ミソサザイ
ツグミ科
コマドリ
アカヒゲ
ノゴマ
コルリ
ルリビタキ
ノビタキ
イソヒヨドリ
トラツグミ
マミジロ
クロツグミ
アカハラ
チメドリ科 ガビチョウ
ソウシチョウ
ウグイス科 ヤブサメ
ウグイス
エゾセンニュウ
コヨシキリ
オオヨシキリ
メボソムシクイ
エゾムシクイ
カワガラス科
ミソサザイ科
○
リュウキュウサンショウクイ
滝
里
ダ
ム
ヶ
ヒヨドリ科 ヒヨドリ
モズ科
チゴモズ
サンショウクイ科
科和名
金
山
ダ
ム
東北
鳴釜七三玉白
子房
春川川
ダダ宿ダダダ
ムムダムムム
ム
ヶ
70 スズメ目
71
72
73
74
75
76
77
78
79
80
81
82
83
84
85
86
87
88
89
90
91
92
93
94
95
96
97
98
99
100
101
102
103
104
105
106
107
108
109
110
111
112
113
114
115
116
117
118
119
120
121
122
123
124
125
126
127
128
129
130
131
132
No.
ダム 鹿 大
名
ノ雪
子ダ
ダム
ム
和名
北海道
桂漁豊定
沢川平山
ダダ峡渓
ムムダダ
ムム
ヶ
0
1
8
0
2
3
3
0
0
0
0
1
0
0
0
0
1
1
1
0
4
2
0
0
3
0
0
0
0
0
1
3
0
0
3
1
1
1
6
12
0
0
1
8
0
0
0
3
0
1
1
0
0
1
0
4
15
3
1
0
0
5
8
繁
殖
を
確
認
●
21
2
34
1
18
17
27
10
5
2
18
5
4
4
32
6
30
16
8
3
41
53
2
4
11
6
16
33
9
3
41
46
6
26
19
8
19
31
40
52
15
4
47
51
2
1
8
17
6
32
0
4
3
37
2
4
13
8
17
1
1
11
17
可
能
性
あ
り
○
5.3 生態系の人為的な攪乱状況
【特定外来生物等の確認状況】
鳥類の外来種は、観賞用や食肉用等に飼育されていた個体が逸出して野外に定着したものが
主となっています。これらの外来種については、同様の生態を持つ在来種と餌や営巣場所等を
めぐって競合が起き、在来種の生息状況が圧迫される可能性があることや、日本産の固有亜種
と交雑して遺伝的撹乱が生じる可能性があることが指摘されています。
特定外来生物に指定されている鳥類 4 種のうち、一巡目から三巡目までの調査ではソウシチ
ョウ、ガビチョウ、カオグロガビチョウの 3 種が確認されています。
特定外来生物確認状況<鳥類>
種和名
ガビチョウ
カオグロガビチョウ
ソウシチョウ
区分
一巡目
81 ダム
二巡目
83 ダム
三巡目
96 ダム
特定
特定
特定
1
0
1
5
0
8
11
1
10
これら 3 種について、一巡目から三巡目までの調査結果における確認状況を整理しました。
ガビチョウは東アジア・東南アジア原産で、国内では江戸時代頃から輸入の記録があります。
飼い鳥が逃げ出したものが 1980 年代から福島県、長野県、関東地方、九州地方などで野生化
し、主に低山地の樹林等を生息場所にしています。カオグロガビチョウも東アジア・東南アジ
ア原産で、日本ではガビチョウと同様に飼い鳥が逃げ出し、野生化したものと考えられます。
1980 年頃から神奈川県で鳴き声が聞かれ、1988 年に三浦半島で初めて観察されました。主に
低山地の樹林等で生息しています。ソウシチョウは、本来は中国南部からヒマラヤにかけて分
布し、飼い鳥が逃げ出したものが 1980 年頃から茨城県、兵庫県、九州地方などを中心に急速
に分布を広げており、主に山地の樹林等で生息しています。
ガビチョウは、一巡目では 1 ダム、二巡目では 5 ダム、三巡目では 11 ダムで確認されまし
た。カオグロガビチョウは一巡目及び二巡目では未確認でしたが、三巡目において東北の田瀬
ダムで初めて確認されました。ソウシチョウは一巡目では 1 ダム、二巡目では 8 ダム、三巡目
では 10 ダムで確認されました。ガビチョウとソウシチョウは、九州を中心に分布を拡大させ
ており、ソウシチョウは三巡目において九州の全ダムで確認されました。また、関東の二瀬ダ
ムと浦山ダムでは三巡目にガビチョウとソウシチョウの 2 種ともに確認されており、今後もモ
ニタリングを継続していく必要があります。
Ⅱ-5-23
100
80
60
40
85
80
78
1
一巡目
5
11
二巡目
三巡目
20
0
一巡目
ガビチョウ
確認ダム数
未確認ダム数
二巡目
三巡目
凡例
河川水辺の国勢調査[ダム湖版]
各巡目ごとの確認状況
確認(前回確認なし)
確認(前回から継続確認)
未確認
前回確認されたが今回未確認
未調査(完成前ダムも含む)
一巡目:平成2年度~平成7年度
二巡目:平成8年度~平成12年度
三巡目:平成13年度~平成17年度
ガビチョウ(特定外来生物)の確認状況(一・二・三巡目比較)
Ⅱ-5-24
100
80
60
40
95
81
83
0
0
1
一巡目
二巡目
三巡目
20
0
一巡目
カオグロガビチョウ
確認ダム数
未確認ダム数
二巡目
三巡目
凡例
河川水辺の国勢調査[ダム湖版]
各巡目ごとの確認状況
確認(前回確認なし)
確認(前回から継続確認)
未確認
前回確認されたが今回未確認
未調査(完成前ダムも含む)
一巡目:平成2年度~平成7年度
二巡目:平成8年度~平成12年度
三巡目:平成13年度~平成17年度
カオグロガビチョウ(特定外来生物)の確認状況(一・二・三巡目比較)
Ⅱ-5-25
100
80
60
40
86
75
80
20
0
1
8
10
一巡目
二巡目
三巡目
一巡目
ソウシチョウ
確認ダム数
未確認ダム数
二巡目
三巡目
凡例
河川水辺の国勢調査[ダム湖版]
各巡目ごとの確認状況
確認(前回確認なし)
確認(前回から継続確認)
未確認
前回確認されたが今回未確認
未調査(完成前ダムも含む)
一巡目:平成2年度~平成7年度
二巡目:平成8年度~平成12年度
三巡目:平成13年度~平成17年度
ソウシチョウ(特定外来生物)の確認状況(一・二・三巡目比較)
Ⅱ-5-26
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