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社会調査報告書第4号3

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社会調査報告書第4号3
第7章 経済・産業活性
第7章 経済・産業活性
はじめに————問題設定 私たちは名取市の経済・産業の活性化を推進するためには何が必要なのか考え、①名取市役所への聞き
取り調査、②名取市民を対象とした意識調査、③イオンモール名取、増田商店街の方々の協力のもと現地
調査に臨んだ。 「なとりりんくうタウン」内の「杜せきのした地区」さらに隣接する「美田園地区」と合わせて高度の
都市機能を集積する新市街地として整備が進められている中で、大型商業店舗であるイオンモール名取は
新市街地の中核であり、名取市の経済の活性化にどのような影響を与えているのか。 また、
名取市の経済活性化には中心市街地である増田商店街の賑わいを創造することが必要である考え、
増田商店街に賑わいを取り戻すことが名取市のさらなる活性化に向かうとし、調査に臨んだ。 さらに、名取市の活性化に必要である産業は、昨年の東日本大震災により、甚大な被害を受けており、
被災後の産業に名取市はどのように取り組み、援助をしているのかも調査した。 1.名取市役所への聞き取り調査 日時:2011 年 11 月 11 日(金)15:00~16:00 場所:名取市役所 調査対象者:名取市生活経済部商工水産課・空港対策課 参加者:小林里美・鈴木かおり・加井菜摘・木須瑞紀・佐藤穂乃美 名取市に大型商業店舗のイオンモール名取が立地された目的、イオンモール名取が立地されたことによ
る名取市のへの影響についての人口推移や雇用変化が、名取市の活性化につながったかどうか。また、増
田商店街の賑わいを取り戻すためにどのようなことに取り組んでいるのか。さらに、東日本大震災後の名
取市の産業の変化や被災後の産業にどのような援助をしているのかを伺った。 1-1 イオンモール名取 イオンモール名取は、2007 年 3 月 18 日に仙台空港アクセス線(第9章参照)が開通するに当たって、沿
線周辺を土地区画整理事業として整備を図り、新市街地の核となる商業施設が必要としたことから、土地
区画整理事業の準備委員会や行政が招聘した。幹線道路や中心街地からのアクセスの良さや広大な土地を
確保できる位置だったことから現在の場所への立地を判断し、2007 年 2 月 28 日に開店にいたった。 図 7-1 イオンモール名取(
「イオンモール名取」HP(http://natori-aeonmall.com/index.jsp)より) 91 社会調査(地域活性構想)実習報告書 また、イオンモール名取ができたことによる雇用の変化については、正確な雇用人数は把握できていな
いが、雇用時の調査では、新規雇用は 3,000 人程度で、その内の約 4 割の 1,200 人が地元雇用だと推測さ
れる。 1-2 名取市の人口 イオンモール名取のある「りんくうタウン」が 2007 年 3 月 18 日にできたことで、名取市の人口は約 3,
400 人、社会増したと捉えられている。しかし、
「りんくうタウン」はまだまだ街として成熟していないた
め、現在は行政が安心・安全面のために、プロパンガスを天然ガスにすることや、道路や歩道の幅を広く
するなどして、商圏形成のために企業を誘致している。ちなみに調査を行った 2011 年 11 月 11 日段階では
カワチ薬品などの 10 社が、今後進出することが決まっている。商圏形成がさらに整っていくことにより、
名取市の人口は今度 7,000 人ほど増加するのではないかと予想されている。 図 7-2 なとりりんくうタウン (
「なとりりんくうタウン杜せきのした」HP より(http://sekinoshita.com/)
) 1-3 増田商店街 ホームページでの事前調査をもとに、増田商店街を紹介するために、ここでは宮城県企画部地域振興課
のホームページ「地域づくり最前線レポート」の「地域と共に神社 de バザール!名取市増田地区」
(2006
年 6 月 28 日作成 http://www.pref.miyagi.jp/tisin/hustle/hustle_22/forefront/forefront01.htm)を引用しよ
う。 古くから地域に密着し発展してきた名取市増田商店街は、
周辺地域の開発が進むにつれて賑わいを失ってい
く。
「昔はこの商店街が名取市で一番人出の多い賑わいのある場所だったよ。
」そう振り返るのは名取中央商栄
会会長の和菓子たこうや店主板橋勲さんだ。
「昔は隣町の商店街と競うように商売をしたっけなぁ。お互いに
刺激になり街はとても賑わっていたよ。
」増田商店街は国道4号線沿いに発達した商店街だ。東側には仙台バ
イパスの大型店が立ち並び、新しく開発が進む地域に客足は流れていく。
「大型店に負けない良い品を扱って
いると思うんだけどね、駐車場も少ないし、便利さで負けてしまうのかなぁ」板橋さんはそう語る。 こうした増田商店街の賑わいを取り戻すため、名取市は推進する部署として中心市街地活性化推進室を
設けている。しかし、商店街の後継者不足、併用住宅のため家屋の貸借が難しい、老朽店舗のため貸借で
きないことから駐車場になっている状況等であり、どうすればかつての賑わいを創造できるか計画してい
るところである。 1-4 震災後の産業 2011 年 3 月 11 日の東日本大震災で、名取市の産業は甚大な被害を受け「りんくうタウン」内の企業は 1
~2 ヶ月休業を余儀なくされた。水産業は特にダメージを受け、水産加工工場、漁船がなくなった。また
92 第7章 経済・産業活性
仙台平野に広がる農業は、瓦礫の問題や浸水による塩害から作付不能になり、東北最大級の生産高を誇る
カーネーションやセリが大きなダメージを受けた。名取市は仮設施設整備事業(店舗・工場等)を活用し、
仮説の建物を建設して被災事業者の事業再開の支援を行っており、仮設住宅は入居期間が2年であるが、
仮設店舗・工場は5年の期間を設けている。また浸水による塩害により作付不能な農地には農地回復のた
め、調査時現在、除塩作業を試験的に行っている。 2.現地調査① 『イオンモール名取』 2-1 調査目的 イオンモール名取(旧 イオンモール名取エアリ)が、地域にどのような影響を与えているかを明らか
にするために、イオンモール名取を調査対象とし、現地調査を実施した。 2-2 調査内容 日時:2012 年 1 月 26 日(木)15:30~16:30 調査対象者:イオンモール名取(石丸陽さん) 場所:イオンモール名取 参加者:小林里美 鈴木かおり 加井菜摘 地域の活性化に関係ありそうな内容や、震災に関わる内容について質問した。 調査項目 1.イオンモール名取を立てる際に意識したことはありますか? 2.イオンモール名取内にお店を出すときの条件はありますか? 3.来客数の多い次期、時間、曜日、利用者などについて教えてください? 4.来客数や売上は予想通りでしたか? 5.集客数を高めるために取り組んでいることはありますか? 6.名取市に住んでいる方をどれくらい雇用していますか? 7.商店街と連携したイベントを開く予定などありますか? 8.これから開催されるイベントの予定などありますか? 9.意見や要望がよせられると思いますが、それはどのようなものですか? 10.震災前後で売上はどのくらい変わりましたか? 11.大震災のときはどのような対応をしましたか? 12.大震災でどのような影響をうけましたか? 2-3 調査結果 (1)イオンモールの状況 イオンモールを建てるには、広い敷地が必要となる。また、イオンモールの方針として、空き地に建て、
そこから町づくりを行うことをしている。そのため、広い敷地をとれ、仙台市の人も訪れやすいと考えら
れる今の場所に立地した。現在、店舗数は、約 170 店舗あり、そのうちの 15%は地域に根づいた地元企業
のお店となっている。個人情報のため詳しく把握していないが、総従業員数 2,000 人の中で地元雇用は少
なくないと思われる。来客数は、平日約 2 万 5 千人、休日約 4 万人となっており、今年 2012 年の 1 月 1 日
は、来客数約 8 万人と過去最高記録を更新した。集客数を高めるために、買い物でポイントをためること
ができるメンバーズカード、週末にキッズ会員限定でイベントに参加できるキッズクラブカードの発行を
行っている。現在のメンバーズカード会員は約9万人、キッズクラブカード会員は、約 2,300 人となって
いる。 来客からの意見・要望は、インフォメーションのコーナー・ホームページ・モール内 3 か所に設置され
ているご意見ボックスで受けている。資金がかかるものなどは実現が難しいが、ソファーの設置など来客
93 社会調査(地域活性構想)実習報告書 者の要望を採用しているものもある。批評に関しては、担当者に内容を伝え、即座に対応し、改善を図っ
ている。 販売などの営業だけでなく、環境問題にも取り組んでいる。毎月 11 日は、クリーンキャンペーンとして
駐車場の周りや外のゴミ拾いをしている。その他にも、CO2 削減活動やゴミの 21 種類分別活動などに取り
組んでいる。 (2)東日本大震災について 震災直後は、来客の安全を第一に全館屋外避難をした。地元の警察や消防と連絡をとり、帰宅手段のな
い来客者を、近くの避難所に誘導した。翌日は、店内にあった食品などを屋外でワゴン販売した。被害と
しては、一部の天井や壁が壊れ、また敷地内にある受水槽が歪み、使用不能になった。イオンモール名取
の無事だった1室を使い、避難している子どのたちを呼んで簡単な映画を放映し、また、落ち込んでいる
人のためにも、映画館の再開に真っ先に取り組み、2011 年 4 月 23 日に営業を再開した。イオンモール名取
のスタッフは、被災者・市民のために地震当日、翌日も販売のために店内に残り、販売準備をしていた。 現在、緊急時の対策として太陽光発電機の取り付けを行っている。この発電機により、停電しても最低
限の機械が使えるようになるため、より的確な対応が出来るようになる予定である。 2-4 考察 これらのことから、イオンモール名取は、地域に利便性・活気を与えていることが分かる。さまざまな
お店があるため、イオンモール名取に行くことで大体の商品が購入できる。また、頻繁に多種多様なイベ
ントを行っているため、イベントを目的として来店する人もいると考えられ、多くの人が出歩く要素にな
っている。しかし、イオンモール名取内のお店はもちろんだが、近くにも多くのお店が並んでいるため、
買い物や用事がそこだけで済んでしまい、イオンモール名取付近の外出にとどまってしまうのではないか
と考えられる。 次節で見るように、名取市には、増田商店街がある。高齢化や後継ぎ不足などのために昔ほどの賑わい
が見られなくなっていることが現状である。商店街の衰退の進行には、イオンモール名取の集客率も大き
く関わっていると感じた。そのため、集客率の高いイオンモール名取が、増田商店街の活性に協力するこ
とが可能であれば、地域の活性化はより効率よく進められるのではないかと考える。 イオンモール名取に、増田商店街の活性化にどのように協力してもらうかについて、私たちは、①共同
イベント・②イオンモール名取のお得な商品を商店街でワゴン販売・③商店街イベントの広告・④商店街
のセール情報の広告・⑤商店街の買い物でイオンモール名取のメンバーズカードに特別ポイントが入る・
⑥商店街と共通のカード作成の6つを考えた。この中で、実行可能性と有効性を考えて、④商店街のイベ
ント・セール情報の広告、②イオンモール名取のお得商品のワゴン販売が良いと考えた。 商店街のイベント・セール情報の広告は、イオンモール名取の許可だけでなく、イオン本社の許可が必
要になる可能性があるが、地域活性のことを考慮してもらい、掲示板等に広告を出してもらう。ワゴン販
売はイオンモール名取の人気と安価があっての方法となっている。この方法は、イオンモール名取の売り
上げにもつながるほか、商店街に人を呼び込むことが出来る。人を呼び込むことが出来ると、消費者の目
的外の買い物につながり、商店街の売り上げにつながり、商店街の人のやる気につながり、効果はあらわ
れるのではないか。 3.現地調査② 『増田商店街』 3-1 調査目的 名取市役所での聞き取り調査や、ホームページでの事前調査をした際に、増田商店街は以前のような活
気がなく、後継者不足であることがわかった。増田商店街の現状や努力していること、魅力やイベントな
どの催しものをうかがい、これからどのようにして活性化させようとしているか、そして、私たちにでき
ることはあるのかを市役所の方に伺い、商店街代表の森幸魚店の森さんに話を伺った。増田商店街の活性
94 第7章 経済・産業活性
化に携わっている方から聞き取りをし、自分たちの目で現状を見てくること、今後の活性化について考察
することが調査目的である。 3-2 調査内容 日時:2012 年1月 12 日(木) 16:00~17:00 調査対象者:増田商店街森幸魚店 森さん 場所:森幸魚店 参加者:佐藤尚美 佐藤穂乃美 木須瑞紀 調査項目 1.これからどのようにして活性化していこうと考えていますか? 2.どのようなイベントを開催して人を集客しようとしていますか? 3.増田商店街の魅力はどのようなことだと思いますか? 4.商店街を活性化させるために取り組んでいることはありますか? 5.過去に開催した商店街の催しもので商店街の現状に変化はありましたか? 6.これからイベントを行う予定はありますか? (あるとしたら、どのようなことを行いますか?) 7.後継者不足についてどう思っていますか? 8.イオンモール名取の存在についてどう思っていますか? 9.市役所の対応についてどう思っていますか? 10.代表者の森さんが一番解決したいことはなんですか? 11.私たちに出来ることはありますか? 3-3 調査結果 名取市は、仙台空港、東北自動車道、仙台東部道路、JR東北本線、仙台空港アクセス鉄道、国道4号
線仙台バイパスがあるなど交通の便がよい。国道や主要道路に店舗を構える大型店が多くある。仙台空港
アクセスが開通すると同時に、大型ショッピングセンターイオンモール名取を中心にした新市街地の開発
が進んでいく。利便性を求め、イオンモール名取へ客足が集中する。それにともない、増田商店街は以前
のような活気がないのが現状である。古くから地域に密着し発展してきた名取市増田商店街は、周辺の地
域開発が進むにつれて賑わいを失っていく。昔はこの商店街が名取市で一番人出の多い賑わいのある場所
であった。地域開発が進むにつれて、増田商店街からは客足が減っているのである。 現在は、高齢者が増えており、なかなか後継者がいないという問題がある。後継者不足については、増
田商店街全体で非常に危惧している。森幸魚店を含め、
「後継者がいなくなってしまうことによって、街が
壊れてしまうのではないか」と危機感を抱いている。店主は 60~70 歳代が多く、相当な高齢化である。将
来は、森幸魚店では同業者の方に店を任せる、他の商店では店を辞めるという。店を辞めるという方が、
増えていくと考えられる。 増田商店街は、現在 13 件で商店街を運営している。イベントを開催して集客を狙っているが、便利な大
型店にはかなわないのが現状である。実施しているイベントは、
「お客様感謝祭」
「歳末大売り出し」など
である。そして、増田公民館の道路を挟んで隣にある増田神社を利用し、神社でのバザールを開催してい
る。
「商店街街角ギャラリー」も行っている。これは、増田小学校の児童の書いた絵を飾るもので、保護者
が足を運んでくれることにつながっている。小学校の校長先生にも感謝されている催しである。 商店街を活性化させるために取り組んでいることとして、
「100 円ショップ」がある。現在試行錯誤中で
あるが、各商店で 100 円のものを 10 品程度置いて販売し、集客を狙うものだ。その他に、何か目玉になる
ものを企画していく。 さまざまなイベントを考え、実際に実施しているが、商店街に特に大きな変化はなかった。商店街にあ
まり人が来ないためである。各商店の努力で集客しなければならない状態である。増田商店街は高齢化が
進んでいるが、いま地域では何を必要としているか、地域の実情に合わせた商店街づくりを考えることが
95 社会調査(地域活性構想)実習報告書 望ましい。過去の視点ではなく、時代の変化に応じた商売の視点を持つことも必要となってくる。そこで、
いま若い方たちの力が必要とされている。今までになかったようなアイディアや行動が求められている。 増田商店街の魅力は、大きい道路に面していて、すぐに買い物に行けることである。特に年配の方にと
っては、利用しやすくなっている。震災後は、大型店は1ヶ月ほど機能しなかったが、増田商店街は3月
13 日から再開した。水道も使用でき、プロパンガスだったため、営業をすることができた。森幸魚店では、
通常では行っていない焼き魚を販売した。安く温かいものを提供することができた。増田商店街では、お
客様のことを考えて行動するところにも魅力がある。 医療機関・病院
住宅設備
生花・切り花
生鮮食品・食料品
和菓子・洋菓子
燃料・ガス・灯油
不動産
公共機関
薬局・薬店
クリーニング
本屋・CDショップ
文具・事務用品
コンビニ
時計・宝石・眼鏡
写真現像・撮影
酒屋
日用雑貨・陶器
靴・履物
家電・電気工事
銀行
理美容室
お米店
飲食店
洋服・和服・衣服
その他
7
図 7-3 「名取中央商栄会 」
(http://natori.in-shoko.com/shoeikai/) 名取の地名は、古くは丹取(ニトリ)の郡といい、縄文時代前期の集落
跡群としては日本最大の規模といわれる今熊野遺跡や東北最大を誇る雷
7
神山古墳など、埋蔵文化財の宝庫としても名高い街です。
地図の掲載については、名取商工会より掲載の許可を得た。ただし、「増田商店街の地図の活用については、街のための調
また、中世の東北における熊野信仰の中心として栄華を極めた熊野三社
査で活用になるのであれは、どうぞ活用下さい。但し、最新のマップでありませんので、震災の関係等で建物を取り壊した店
があり、今も例祭には伝統的な神楽が奉納演舞されています。さらに、
舗や廃業した店舗もあり、一部変更になっているところがありますので、ご了承ください。」とのことであった。 実方中将の墓は、「中古三十六歌仙」に名を連ねた藤原実方朝臣の墓と
して伝えられており、西行法師が訪れ、俳人松雄芭蕉ゆかりの地になっ
96 ています。
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第7章 経済・産業活性
増田商店街の近くには、イオンモール名取がある。イオンモール名取の存在は、各地区から集客するの
には、向いている。福島県など他県からの集客に適していると感じる。森幸魚店は、鮮魚店という大型店
にはない特殊な分野のため、少々恩恵をいただいている。大型店は 10~15 年程度で、他の地域に移ってい
く可能性が高い。大型店が撤退した後のことを前提に街づくりを行うことが必要である。 名取市役所では、中心市街地活性化推進室を設けて、街中の活性化を検討している。増田商店街は、歩
道と駐車場をつくることを要請している。歩道と駐車場があれば、買い物がしやすくなるためである。市
役所では、なんとかしようとするが、資金不足のために、なかなか実施されない。その他にも、震災の影
響で公民館が壊れてしまったため、仮設でも構わないので、人が集まれる集会所のような場所が必要とさ
れている。 以上の聞き取りをもとに、私たちにできることは、イベントの企画、運営、参加することである。
「どの
ように増田商店街をつくっていくのか」など商店街の方と一緒に考えていくこと、街づくりに若い方のア
イディアを出していくことが求められている。 4.イオンモール名取と増田商店街に関する質問紙調査の分析 問 37.日頃のイオンモール名取の利用頻度について教えてください(○はひとつ) 表 7-1 利用頻度 人数
1
2
3
4
5
毎日
週に2,3回
週に1回程度
月に1回程度
利用していない
無回答・不明
総計
%
10
70
142
232
58
5
517
1.9
13.5
27.5
44.9
11.2
1.0
100.0
イオンモール名取の利用頻度(表 7-1)については、27.5%の人は週に1回程度、44.9%の人は月に1回
程度の頻度で行く人が多い。また、利用していない人も 11.2%の人がいる。表 7-2 で居住地域別に見ると、
下増田地域の人は近いこともあるのか、54.9%の人は週に2,3回訪れている。近くにありなんでもそろっ
てしまうためや食料品の購入などで多く訪れるのではないか。 表 7-2 利用頻度と居住地域 合計
問1.居住
地域
増田
増田西
館腰
名取が丘
ゆりが丘
下増田
その他
134
100.0
110
100.0
69
100.0
82
100.0
68
100.0
51
100.0
3
100.0
毎日
問37.利用頻度
週に2,3回 週に1回
程度
3
2.2
2
1.8
0
0.0
1
1.2
0
0.0
4
7.8
0
0.0
19
14.2
5
4.5
12
17.4
5
6.1
0
0.0
28
54.9
1
33.3
97 47
35.1
36
32.7
16
23.2
21
25.6
8
11.8
14
27.5
0
0.0
月に1回
程度
利用してい
ない
55
41.0
54
49.1
36
52.2
47
57.3
33
48.5
5
9.8
2
66.7
7
5.2
12
10.9
5
7.2
7
8.5
27
39.7
0
0.0
0
0.0
不明
3
2.2
1
0.9
0
0.0
1
1.2
0
0.0
0
0.0
0
0.0
社会調査(地域活性構想)実習報告書 問38.
(問37で「1~4」と答えた方に)自宅から名取エアリまでの主な交通手段を教えてくだ
さい。
(○はひとつ) 表 7-3 交通手段 人数
1
2
3
4
5
6
自家用車
バス
仙台空港アクセス線
自転車
徒歩
その他
無回答・不明
総計
%
366
8
9
46
16
5
4
454
80.6
1.8
2.0
10.1
3.5
1.1
0.9
100.0
イオンモール名取に行く際の交通手段については、表 7-3 にあるように自家用車で行く人が全体の 80.6%とほ
とんどである。駐車場も広いことや名取市民がすぐ行けるということからも交通の便は整っている。自転車、徒
歩でも行けるというのは行きやすい場所であるということが分かる。 問39.イオンモール名取の利用目的について、主なものから順に3つ選び□に番号をお書きください。 表 7-4 イオンモール名取利用目的1位 人数
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
食料品の購入
雑貨の購入
電化製品の購入
書籍の購入
洋服の購入
食事
ゲームセンター
病院
映画
その他
無回答・不明
総計
%
284
50
3
24
49
7
0
1
19
3
14
454
62.6
11.0
0.7
5.3
10.8
1.5
0.0
0.2
4.2
0.7
3.1
利用目的の1位(表 7-4)には、食料品の購入が 62.6%と食料品のために訪れる人が多い。その次には、
雑貨の購入が 11.0%で、洋服の購入が 10.8%である。イオンモール名取には、まず最初は何かを購入する
ために訪れる人が多いことがわかる。 表 7-5 イオンモール名取利用目的2位 人数
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
食料品の購入
雑貨の購入
電化製品の購入
書籍の購入
洋服の購入
食事
ゲームセンター
病院
映画
その他
無回答・不明
総計
%
22
132
17
63
122
46
7
3
13
2
27
454
4.8
29.1
3.7
13.9
26.9
10.1
1.5
0.7
2.9
0.4
5.9
利用目的2位(表 7-5)には、雑貨の購入が 29.1%で洋服の購入が 26.9%となっている。 98 第7章 経済・産業活性
食料品の1位ではあるが、次にはやはり雑貨と洋服の購入がくる。多くの店舗が入っているため、お気
に入りの店舗を見つけることができるのかもしれない。 表 7-6 イオンモール名取利用目的3位 人数
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
食料品の購入
雑貨の購入
電化製品の購入
書籍の購入
洋服の購入
食事
ゲームセンター
病院
映画
その他
無回答・不明
総計
%
31
27
16
37
104
78
7
11
78
14
51
454
6.8
5.9
3.5
8.1
22.9
17.2
1.5
2.4
17.2
3.1
11.2
利用目的の3位(表 7-6)については、洋服の購入が多いものの映画や食事が 17.2%回答がある。何か
の購入だけではなく、そのほかのためにもイオンモール名取は、利用されている。 問40.イオンモール名取ができたことによる地域生活の変化を教えてください。
(○はひとつ) 表 7-7 イオンモール名取の影響 1 2 地域生活が変化した 地域生活は変化していない 無回答・不明 総計 人数 372 127 18 517 % 72.0 24.6 3.5 100.0 イオンモール名取の影響(表 7-7)については、72.0%の方は地域生活が変化したと答えている。 大型のショッピングモールが近くにできたことで、少なくとも影響は受けている。 問40-1 (問40で「1.地域生活が変化した」と答えた方に)変化したと感じる内容を教えて
ください。
(あてはまるものすべて) 表 7-8 イオンモール名取の生活の変化 人数
1
2
3
4
5
6
買い物が便利になった
交通が便利になった
仕事の場が増えた
騒音が増えた
土地の価格が高騰した
その他
無回答・不明
総計
%
326
82
57
36
63
29
4
372
87.6
22.0
15.3
9.7
16.9
7.8
1.1
100.0
イオンモール名取の生活の変化(表 7-8)については、買い物が便利になったと答える方が 87.6%であ
る。変化したことで良い面が多いようにも思うが、土地の価格が高騰したなどと、良い面だけではなかっ
た。しかし、イオンモール名取が名取市民に、なにか影響を与えたことは間違いない。 99 社会調査(地域活性構想)実習報告書 問41 日頃の増田商店街の利用頻度について教えてください。
(○はひとつ) 表 7-9 利用頻度 人数
1
2
3
4
5
%
毎日
週2,3回
週1回程度
月に1回程度
利用していない
無回答・不明
7
23
42
111
323
11
1.4
4.4
8.1
21.5
62.5
2.1
総計
517
100.0
100.0%
80.0%
60.0%
40.0%
20.0%
0.0%
図 7-4 利用頻度 増田商店街の利用頻度(表 7-9・図 7-4)については、グラフを見ての通り「4.月に 1 回程度」
「5.利
用していない」のふたつで 8 割以上を占めている。増田商店街は名取駅のすぐそばにある為アクセスしや
すいものの、路地が狭く駐車場もほとんどない。その為、車を所有する人が増えた現在は買い物に行くこ
とが難しいのである。歩道や駐車場の整備を市役所に申請中らしいので、市役所の対応に期待したい。 表 7-10 居住地域別 人数
%
全体
増田
増田西
館腰
名取が丘
ゆりが丘
下増田
その他
合計
毎日
517
100.0
134
100.0
110
100.0
69
100.0
82
100.0
68
100.0
51
100.0
3
100.0
週2,3回
7
1.4
4
3.0
2
1.8
0
0.0
1
1.2
0
0.0
0
0.0
0
0.0
週1回程度
23
4.4
13
9.7
4
3.6
1
1.4
5
6.1
0
0.0
0
0.0
0
0.0
42
8.1
25
18.7
8
7.3
3
4.3
2
2.4
0
0.0
4
7.8
0
0.0
月に1回程
度
111
21.5
45
33.6
20
18.2
21
30.4
15
18.3
2
2.9
7
13.7
1
33.3
利用してい
ない
323
62.5
44
32.8
74
67.3
43
62.3
58
70.7
63
92.6
39
76.5
2
66.7
不明
11
2.1
3
2.2
2
1.8
1
1.4
1
1.2
3
4.4
1
2.0
0
0.0
増田商店街の利用頻度を居住地域別(表 7-10)に考察すると、増田商店街は増田地区にあることから利
用していないと答える人は 32.8%とほかの地域よりも少なく、利用したことがある人は多い。やはり、増
田商店街から近い住民のほうが利用しやすいようだ。 100 第7章 経済・産業活性
問42(問41で「1~4」と答えた方に)自宅から増田商店街までの主な交通手段を教えてくださ
い(○はひとつ) 表 7-11 交通手段 人数
1
2
3
4
5
6
自家用車
バス
仙台空港アクセス線
自転車
徒歩
その他
無回答・不明
総計
%
68
6
1
34
69
1
4
37.2
3.3
0.5
18.6
37.7
0.5
2.2
183
100.0
100.0%
80.0%
60.0%
40.0%
20.0%
0.0%
図 7-5 交通手段 自宅から増田商店街までの主な交通手段については、③と関連するが、やはり「5.徒歩」で増田商店街
に向かう人が 37.7%と最も多い。
「2.バス」や「3.仙台空港アクセス線」を利用する人は 3.3%・0.5%と
ごく少数だ。公共の乗り物を利用することは環境の面でも良い効果が生まれるが、増田商店街を利用する
際に十分に利用されていないことは非常にもったいないと思われる。交通手段についても考えていかなく
てはならないようだ。 表 7-12 居住地域別主な交通手段 人数
%
全体
増田
増田西
館腰
名取が丘
ゆりが丘
下増田
その他
合計
自家用車
183
100.0
87
100.0
34
100.0
25
100.0
23
100.0
2
100.0
11
100.0
1
100.0
68
37.2
9
10.3
13
38.2
17
68.0
19
82.6
1
50.0
9
81.8
0
0.0
バス
6
3.3
0
0.0
1
2.9
3
12.0
2
8.7
0
0.0
0
0.0
0
0.0
仙台空港ア
クセス線
1
0.5
0
0.0
0
0.0
1
4.0
0
0.0
0
0.0
0
0.0
0
0.0
101 自転車
徒歩
34
18.6
22
25.3
6
17.6
4
16.0
0
0.0
0
0.0
2
18.2
0
0.0
その他
69
37.7
55
63.2
13
38.2
0
0.0
1
4.3
0
0.0
0
0.0
0
0.0
不明
1
0.5
0
0.0
0
0.0
0
0.0
0
0.0
1
50.0
0
0.0
0
0.0
4
2.2
1
1.1
1
2.9
0
0.0
1
4.3
0
0.0
0
0.0
1
100.0
社会調査(地域活性構想)実習報告書 居住地域別(表 7-12)に見ると、名取が丘は 82.6%、館腰は 68.0%など、遠方の住民は自家用車の利用
が圧倒的に多いため、増田商店街の駐車場の整備がやはり必要だと思われる。 問43 増田商店街の利用目的について、主なものから順に選び3つ選び、□に番号をお書きくださ
い。 表 7-13 増田商店街利用目的一位 人数
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
%
食料品の購入
雑貨の購入
電化製品の購入
書籍の購入
洋服の購入
食事
ゲームセンター
病院
薬局
塾
その他
無回答・不明
135
6
0
0
2
2
0
15
0
2
11
10
73.8
3.3
0.0
0.0
1.1
1.1
0.0
8.2
0.0
1.1
6.0
5.5
総計
183
100.0
100.0%
80.0%
60.0%
40.0%
20.0%
0.0%
図 7-6 増田商店街利用目的一位 表 7-14 増田商店街利用目的二位 人数
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
食料品の購入
雑貨の購入
電化製品の購入
書籍の購入
洋服の購入
食事
ゲームセンター
病院
薬局
塾
その他
無回答・不明
総計
102 %
12
35
10
1
3
14
1
42
10
0
5
50
6.6
19.1
5.5
0.5
1.6
7.7
0.5
23.0
5.5
0.0
2.7
27.3
183
100.0
第7章 経済・産業活性
100.0%
80.0%
60.0%
40.0%
20.0%
0.0%
図 7-7 増田商店街利用目的二位 表 7-15 増田商店街利用目的三位 人数
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
食料品の購入
雑貨の購入
電化製品の購入
書籍の購入
洋服の購入
食事
ゲームセンター
病院
薬局
塾
その他
無回答・不明
総計
%
6
6
5
2
4
17
0
25
28
1
8
81
3.3
3.3
2.7
1.1
2.2
9.3
0.0
13.7
15.3
0.5
4.4
44.3
183
100.0
100.0%
80.0%
60.0%
40.0%
20.0%
0.0%
図 7-8 増田商店街利用目的三位 増田商店街の利用目的については、1位として一番多い回答が「1.食料品の購入」で 73.8%と最も多い
のはうなずけるが、2位・3位では「8.病院」
「9.薬局」の割合が比較的高いのは意外であった。また、
「6.食事」が多いという予想であったが、いずれも 1 割以下であることも驚きであった。増田商店街は高
齢化が進んでいるため「8.病院」
・
「9.薬局」を商店街内ですませるということがあるのではないか。 103 社会調査(地域活性構想)実習報告書 5.調査結果の考察 私たちは、名取市の経済・産業の活性化に必要なのは何かを考え、調査してきた。今回の調査で、イオ
ンモール名取は、名取市の経済活性化に様々な影響を与えていることが明らかになった。 名取市の人口はイオンモール名取のある「りんくうタウン」ができたことによって、約 3,400 人社会増
し、これから商圏形成がもっと整っていくことによって、名取市の人口は 7,000 人ほど増加することが予
想されており、イオンモール名取とそれを拠点とした新市街地は名取市の人口の伸びにかなりの好影響を
もたらしていることが分かった。 アンケート調査では、7割の人が、イオンモール名取ができてから「地域生活に変化があった」と答え
ており、また、
「買い物が便利になった」
、
「交通が便利になった」と答えた人が多く、イオンモール名取は
名取市民の消費行動に影響を与えているといえる。イオンモール名取を利用する際の交通手段では、自家
用車が多く、広い駐車場が整備されているので多くの人を集客できていることが分かった。 一方で、古くから地域に密着してきた増田商店街は、アンケート調査の結果、利用頻度は「月に 1 回程
度」
「利用していない」の2つがあわせて8割以上を占めており、利便性を求めて、一か所で買い物を済ま
せることができる大型店に客足が流れて行っていることが分かった。交通手段では、商店街へ徒歩で行く
人が一番多く、増田商店街での現地調査でも、駐車場の整備が課題として挙げられていたことから、商店
街の賑わいを取り戻すために駐車場の整備は欠かせない要素であることが分かった。商店街を活性化する
ために近隣住民だけでなく、遠くのエリアからの集客も必要である。そのためには商品やイベントの情報
を多くの人に知ってもらえるように、積極的な情報発信をすることが求められる。例えば、ホームページ
や携帯電話による情報提供、地域情報誌の発行などである。加えて、空き店舗を地域の交流施設や、商店
街の案内所、休憩所、イベント会場などといった形で活用し、商店街が衰退しているというイメージをな
くすことが重要であると考える。 さらに、
スタンプカードやポイントカードなどのサービスを充実させ、
何度も足を運んでもらうことや、
商店街オリジナルの商品をつくるなど、商店街ならではの取り組みをすることが必要である。 アンケート調査の結果、
商店街へ行くのに電車を利用する人はほとんどいないことが明らかになったが、
名取駅が近いという地の利を生かして、増田地区以外からも電車を利用して多くの人に来てもらうことが
課題である。 おわりに 調査のまとめ 私たちは今回の社会調査実習で名取市の経済・産業の活性化について、名取市役所での聞き取り調査、
名取市民を対象とした意識調査、イオンモール名取と増田商店街での現地調査で明らかにしてきた。 市役所での調査では、イオンモール名取は仙台空港アクセス線が開通するに当たり、沿線周辺に新市街
地の核となる商業施設が必要としたことから、幹線道路や中心街地からのアクセスの良さや広大な土地を
確保できる位置だった現在地に建設したことが分かった。また、イオンモール名取のある「りんくうタウ
ン」ができたことによって名取市の人口が増加し、さらに商圏形成がもっと整っていくことによってこれ
から増加することが予想されていることが分かった。 増田商店街については、商店街の後継者不足、併用住宅のため家屋の貸借が難しいこと、老朽店舗のた
め貸借できないことから駐車場になっているという状況を解決して、どうすればかつての賑わいを創造で
きるか計画しているところであることが分かった。 意識調査では、イオンモール名取は多くの名取市民に利用されており、開設されてから住地域生活が変
化した住民も多く、イオンモール名取は名取市の経済活性化に貢献していることが明らかになった。 増田商店街は、
利用していない住民が多く、
利便性を求めて大型店に客足が流れていることが分かった。
交通手段では徒歩が多かったことから、駐車場の整備が課題であることを知ることができた。 現地調査では、イオンモール名取は、メンバーズカードやキッズクラブカードを発行したり、週末にイ
104 第7章 経済・産業活性
ベントを行ったりして集客力を高めていることが分かった。また、営業だけでなく環境問題にも取り組ん
でおり、駐車場のゴミ拾いや、CO2 削減活動、ゴミの分別活動などにも取り組んでいることが分かった。
大震災では一部の天井や壁が壊れるという被害を受けたが、2011 年 4 月 23 日には営業を再開し、現在、緊
急時の対策として太陽光発電機の取り付けを行っていることが分かった。 増田商店街は、高齢化による後継者不足や駐車場・歩道の整備といった問題を抱えており、賑わいを取
り戻すためには多くの労力を必要としていることが分かった。 イオンモール名取ができたことで様々な場所から人が集まってくるため、商店街の店にも多少の恩恵を
もたらしていることが分かったが、増田商店街の衰退にはイオンモール名取とそれを拠点とする新市街地
の存在が影響しているという現状もある。イオンモール名取が名取市の経済活性化の中核として位置しな
がらも、古くから中心市街地として存在してきた増田商店街の賑わいを取り戻すことが経済をさらに活性
化するために重要なことである。 105 社会調査(地域活性構想)実習報告書 106 第8章 なとりん号
第8章 なとりん号
はじめに 私たちは、なとりん号の利用者と目的を調べ、現状を把握し、非利用者がなぜ利用しないのかを明らか
にすることにより、なとりん号の改善につなげられればという思いから、コミュニティバス「なとりん号」
について調査した。 なとりん号とは、2008 年4月1日に桜交通と仙南交通によって運行が開始されたコミュニティバスであ
る。 桜交通とは、昭和 61 年1月に創立され、福島県・宮城県で貸切バス・路線バス事業を行う会社である。
仙南交通とは、昭和 50 年 7 月に創立され、宮城県仙台市太白区に本社を置くバス事業者であり、企業送迎
バス等の特定貸切や、観光貸切バスの運行を行っている。 桜交通は、まちなか循環線、県立がんセンター、名取が丘愛島線、高館線、上余田線、宮農線、北釜線、
植松入生線という幹線路線ブロックを担当し、仙南交通は、北目上原線 、相互台線、館腰名取駅線、牛野
名取駅線、閖上杜せきのした駅線、下増田線(循環) という生活路線ブロックを担当している。 1.市役所調査 1-1 調査目的 なとりん号を調査をする上で、まずなとりん号の成り立ちを知ることが必要であると考えた。また、な
とりん号をつくる際の目的と期待が現在達成されているのかを知り、なとりん号と名取市民の結びつきに
どのように関わっているのかを知るきっかけとしたい。そして、震災がどのようになとりん号に影響して
いるのかを理解することで、震災復興のひとつとして交通機関の視点から調査し地域活性に役立てること
を目的とした。 1-2 調査内容 ・調査対象 名取市役所 防災安全課 ・調査者 小川内渚 横山文和 早坂優太 今藤みく 佐藤俊哉 斉藤恵 守恵里花 田口采果 高松みなみ 横田あやか ・調査日時 2011 年 11 月 11 日 14 時 00 分~14 時 50 分 ・調査項目 ①なとりん号をつくる際の目的と期待 なとりん号がつくられたきっかけを詳しく知りたかった。 ②桜交通と仙南交通を分けた理由 なとりん号は通勤・通学に便利な「幹線路線」
(桜交通)と買物・通院などに便利な「生活路線」
(仙
南交通)の2種類の路線からなるが、それはなぜか。 ③震災・災害時の運行時の対策 2011 年 3 月 11 日に発生した東日本大震災は多くの被害をもたらしたが、その際なとりん号はどのよう
な対応をしたのか。 ④新ルートの設定 2011 年 7 月 19 日に新ルートの植松入生線(植松入生団地前 - 名取エアリ - 名取市役所前 - 増田小
学校前 - 名取駅前を通る)が設定された理由。 1-3 調査結果 107 社会調査(地域活性構想)実習報告書 ①なとりん号をつくる際の目的と期待 もともと名取市内を走っていた宮城交通が経営難のため撤退したことで、バスの路線がなくなることと
なった。そこで、今まで名取市民が使っていた移動手段をなくさないことを目的になとりん号が導入され
た。 また、特に高齢者層にとっての足として、なとりん号を小型タクシーのように気軽に利用してほしいと
いう期待をもっている。 ②桜交通と仙南交通を分けた理由 大きく理由はふたつある。ひとつ目は、幹線路線を担当していた宮城交通に代わり桜交通が幹線バスを
導入、市で走っている福祉バスに代わり仙南交通が生活バスを導入したことで2社になった。 ふたつ目は、なとりん号のような地域バス事業は初めてだったため、途中で運行ができなくなる可能性
を考え、保証人関係を2社で結ぶことで運行の安定を図った。 表 8-1 なとりん号路線表 幹線路線・・・(株)桜交通
生活路線・・・仙南交通(株)
1.県立がんセンター線
1.下増田線
2.まちなか循環線
2.舘腰名取駅線
3.植松入生線
3.北目上原線
4.北釜線
4.閖上杜せきのした線
5.高舘線
5.相互台線
6.名取が丘愛島線
6.牛野名取駅線
7.宮農線
8.上余田線
③震災・災害時の運行時の対策 東日本大震災時は市の指示を待たずに、人命救助を第一とした。 震災直後は道路状況を考え、運行を停止し、安全とJRの運行状況を考慮し、3月の下旬から少しずつ
運行を再開した。 ④新ルートの設定 2011 年 7 月 19 日に新しい路線である植松入生線が導入された。 新ルート植松入生線を導入した地区では、NTT の跡地近くに仮設住宅が 150 戸ある。そのほか7箇所の仮
設住宅には公共交通機関があるが、新ルート導入地区には公共交通機関がない。そのため、仮設住宅に住
んでいる方々の移動手段として、少しでも不安をなくすことを考え、新しいルートを設定した。 1-4 考察 なとりん号をつくる際の目的である、名取市民の移動手段をなくさないということを第一優先としてい
ることがわかった。そのような考え方が、新ルートの設定に反映されているといえる。車の増加、人口の
減少でバスの利用も減るなか、市で初めての取り組みであるコミュニティバス事業をすることは容易なこ
とではない。しかし、それでもなお、なとりん号を経営し、震災で不安を抱える名取市民の移動手段の助
けとなることで不安を少しでも軽減しようとしている。このような市の取り組み姿勢は震災復興につなが
るものだと考える。以上のことからも、利用者数がそう多いとは言い難い事業ではあるものの、バス利用
者にとっては必要な存在であり、名取市民との結びつきをより深める存在といえるだろう。 108 第8章 なとりん号
図 8-1 なとりん号運行コース (http://www.city.natori.miyagi.jp/soshiki/soumu/bousai/annai/node_6343) 2.現地調査 なとりん号は名取市の所有だが、運営は仙南交通と桜交通が行っているので今回はこの2社を対象に調
査をした。 2-1 調査目的 東日本大震災を経て何か変化はあったか、災害時の対応や状況について知ることを目的とする。また、
なとりん号の利用者、利用の多い地域、少ない地域また利用の目的を調べ、現状を把握し、非利用者がい
た場合、どのような原因と利用を促す方法があるかを模索していく。 私たちは、なとりん号の主な利用者は高齢者や学生であり、通院・通学が利用目的ではないか、利用頻
度やなとりん号の周囲の認知度、家族に利用者がいるかなどをふまえて考えると、利用そのものは多くな
いのではないかという仮説を立てた上で調査に臨んだ。 2-2 調査内容 桜交通管轄の幹線路線と仙南交通管轄の生活路線で役割が違うため質問内容が違うためそれぞれの状況
に応じた質問項目を用意した。 (1)仙南交通について ・調査対象 仙南交通 大山弘さん ・調査場所 仙南交通事務所 ・参加者 横田あやか 田口采果 早坂優太 菊地京香 佐藤俊哉 今藤みく 109 社会調査(地域活性構想)実習報告書 ・調査日時 2012 年 1 月 16 日 10 時~12 時 ・調査項目 ①コミュニティバス事業参入のきっかけ 貸切バスの運営を主にしていたが、なぜコミュニティバスへの参入を決めたのか。 ②震災前後の運行状況 ガソリン不足などによる運行困難な状況でどのようにして対応したのか。 ③現在の経営状況 震災を含め、路線バス参入で経営に変化があったか。 ④利用者が多い路線、少ない路線 全体的に見た利用者とどこに利用が集中しているか。 ⑤震災時の対応 混乱の中、企業としてどのような安全措置を行ったか。 ⑥今後の運営方針 東日本大震災の影響で、新たに心がけるようになったことなど変化があったか。 ⑦市民からの意見や要望 意見・要望の有無。 ⑧なとりん号の利用者 年齢層や利用目的。 ⑨桜交通との保証人関係について 「保証人」という関係について具体的な内容。 ⑩コミュニティバス事業参入の不安要素 路線バスへの参入は初めてだと聞いたので、どのような点に不安があったか。 ⑪運賃の決め方 桜交通、仙南交通の2社で運営されているがどのように運賃が決められたか。 (2)桜交通について ・調査対象 桜交通 藤田裕也さん ・調査場所 桜交通事務所 ・参加者 齋藤恵 小川内渚 守恵里花 高松みなみ ・調査日時 2012 年 1 月 17 日 14 時~16 時 ・調査項目 ①コミュニティバス事業参入のきっかけ 貸切バスの運営を主にしていたが、なぜコミュニティバスへの参入を決めたのか。 ②震災前後の利用者の変化 利用の変化などがあったのか。 ③現在の経営状況 震災を含め、路線バス参入で経営に変化があったか。 ④利用者が多い路線、少ない路線 全体的に見た利用者とどこに利用が集中しているか。 ⑤震災時の対応 混乱の中、企業としてどのような安全措置を行ったか。 ⑥新路線・植松入生線について 新ルート設定の理由と、利用状況。 ⑦市民からの意見や要望 意見・要望の有無。 ⑧なとりん号に関っている従業員数 貸切バス事業を主にしている桜交通の中で、なとりん号に従事している従業員数はどれほどなのか。 110 第8章 なとりん号
⑨バスの本数について バスの本数を増やしてほしいなどの声はあるか、そのことについてどのように考えているか。 ⑩なとりん号のデザインについて 2種類あるので、そのデザインに意図があったのか。 ⑪名取市民のなとりん号の利用の少なさについての考え 原因や対策などの考えがあるか。 2-3 調査結果 (1)仙南交通について ①コミュニティバス事業参入のきっかけ 路線バスは利益が見込めないという中で参入を決めたのは地域への貢献と名取市からの要請があったか
らである。 ②震災前後の運行状況 なとりん号が始まった当初は、ニーズに合わないという理由から特に閖上地域が手薄状態だった。しか
し、ダイヤ改正などにより、震災以前には利用者を 200%にまで伸ばすことができた。また、震災後はボ
ランティアとして臨時のバスを提供していた。 ③現在の経営状況 現在の運営状況を震災時と比較してみると、震災当時は、イベント等で貸切の予約があったものがすべ
てキャンセルされた。しかし、内閣府の行政関係者が視察に訪れた際、仙南交通所有の貸切バスを利用し
たところ、乗務員の対応などあらゆる面で高評価を得ることが出来た。冬場はイベントがないため、観光
客は減少気味だが、この内閣府からの訪問によって、リピーターが増えた。 ④利用者が多い路線、少ない路線 北見上原線と相互台線は、通学のための利用者が多い。また、北見上原線は県立がんセンターへの通院
にも利用されている。一方で、牛野名取駅線と下増田線は利用者が少ない。 ⑤震災時の対応 震災時の対応については、津波警報が出されたので、閖上に向かうバスを引き返すよう指示を出した。
しかし、電話が使用できなかったため、実際に営業所の従業員 2 人で止めに走った。 ⑥今後の運営方針 今後の運営方針についての考えは、被災地という環境の中で、利用者がどのような利便性とニーズを求
めているのかを把握し、それに応えるという形で運営していきたい。 ⑦市民からの意見や要望 要望はある。しかし、実際は利用者よりも非利用者からの要望が多い。バス停を増やしてほしいなど内
容は様々で、要望だけではなく従業員への態度の指摘もある。 ⑧なとりん号の利用者 高齢者の利用が多い。
名取市の東側は利用がほとんどないため、
乗車してくるお客さんが固定している。
また、館腰路線、北目路線は通院関係で利用する方が多い。 ⑨桜交通との保証人関係について 桜交通との保証人関係については相互補助関係であり、どちらかが運営が難しくなった場合、片方に委
託するという方針である。 111 社会調査(地域活性構想)実習報告書 ⑩コミュニティバス事業参入の不安要素 路線バスがそもそも初めてだったため内容が煩雑でそこが非常に不安であった。また名取市とのコミュ
ニケーションの図り方も慎重に行った。 ⑪運賃の決め方 桜交通は、宮城交通の運賃を元に現在の運賃を設定した。仙南交通は、距離に対して上限をきめており、
基本定額制である。運賃などの重要な項目は、名取市の公共交通会議にかけられる。 (2)桜交通について ①コミュニティバス事業参入のきっかけ 名取市内のバスは宮城交通が運営していたが、宮城交通の撤退により、それを惜しむ名取市からの呼び
かけで桜交通に声がかかり、力になれればと思い参入を決めた。 ②震災前後の利用者の変化 運行面では、2011 年 3 月 24 日から平日に関して休日ダイヤで運行、休日は運休としていた。4 月 11 日
から通常運行になったが、バスの復旧を知らない人もいたため、4 月の利用者は以前の半数ほどで、5 月は
通常と比べ、約 5,000 人減だった。 その後 6 月以降からは、以前と変わらない利用者数になった。 ③現在の経営状況 具体的には分からない。桜交通は、貸切バスの運行を主としているが、その他の事業として、なとりん
号を走らせており、路線バスは名取市から委託されたものなので、市から補助金が出ている。補助金がな
いと走った分だけ赤字になるが、高速バスの収益で、路線バスの不足分を補うことになる。利益はほとん
どないが、それでも名取市民の足になればと思い、運行している。 ④利用者が多い路線、少ない路線 利用者が多いのは名取が丘愛島線で、グリーンポート愛島(宮城県名取市ニュータウン)
、名取が丘の住
民が通勤通学に利用している。また。路線内に名取市立第一中学校があるため、グリーンポートからの通
学者も多い。 JR名取駅より東側は、震災以前から利用者が少なかったが、震災でバス停が流されたり、家を流され
るなどして、住人が減少したため、ますます利用者が少なくなった。 ⑤震災時の対応 震災時の対応については無線で指示を出したかったが、運転手がパニックに陥っていたため、うまく連
絡を取ることができなかった。その日は運行していたバスを戻し、その後は、3 月 24 日まで全てのバスの
運行を打ち切った。 ⑥新路線・植松入生線について 植松入生線は仮設住宅の設置に伴い、入居者の利用を考え新たに設定した路線である。仮設住宅が撤去
された場合の運行については、名取市との会議で決定していることなので、利用者が少なくても廃止は出
来ない。仮設住宅がなくなり、利用者がまったくいなくなれば、廃止になる可能性もあるが、一人でも利
用者がいる限りは廃止には出来ない。 ⑦市民からの意見や要望 名取市からの委託のため、直接の意見はあまり入ってこないが、バス時間についての問い合わせなどは
ある。 112 第8章 なとりん号
⑧なとりん号に関っている従業員数 桜交通の中でなとりん号運営に従事している従業員、バスについては全部でドライバーが 12 人、運行管
理が6人、バスが7台である。 ⑨バスの本数について 名取市からの委託のため、自分たちの判断でバスを減らすことも、増やすことも出来ない。バス会社と
しては増やしたい路線もあるが、
名取市役所では、
市民の足になるためのサービスとして行っているため、
独自の判断では動かすことは出来ない。 ⑩なとりん号のデザインについて デザインについては、さくらのマークは会社のシンボルだったため、文字は、名取市からの要望があっ
たため入れることにしたという答えを得られた。後方は広告用に真っ白にしているが、まだそのオファー
はない。 仙南交通のバス8 桜交通のバス9 ⑪名取市民のなとりん号の利用の少なさについての考え 若い人は、車や電車などの移動手段があるため利用が少ないと思われる。必要とされているのは、高齢
者や、車を持っていない人たちである。利用が少なくとも、そういった人たちがいる限り、運行を続ける。 2-4 考察 利用者が多いのは、名取愛島線、相互台線、県立がんセンター線など病院や学校がある地域であること
が分かった。名取市の東側は主立った病院や学校がないため、この存在は名取市民にとって大きいと考え
られる。以前あった閖上地区の閖上中学校も、震災前はダイヤ改正が行われたこともあり学生の利用で賑
わっていたが、3 月 11 日の東日本大震災の津波により、現在は町そのものが大きく被災したため、利用は
ほとんどない。 仮設住宅入居者のために新しく設けられた植松入生線は、乗り換えの面倒さを指摘され、こちらも利用
はほとんどないということが分かった。 全体的に見ると、なとりん号は利用が多いとは言い難い。しかし、なとりん号の廃止は現在の利用者に
とっては足をなくすことを意味し、非常に不便な生活になると思われる。通院・通学の利用目的からも利
用者にとってはやはりなくてはならないものである。 なとりん号の利用を、今後促していくとすれば名取市の東側に焦点を当てることになると思われる。名
取市の東側は「車社会」ということもあり、なかなかバスの利用を促すのは難しいが、これをさらに促す
には閖上の復興とともに、利用の多い路線で見たように、
「病院」
「学校」が大きなキーワードになる。新
たな病院または学校の設立、その他公共施設の設立、それに合わせた新ルートの設定が必要であると考え
8
「なとりん号」
(仙南交通ホームページ:http://sennankoutsuu.web.fc2.com/natoringo.html) 「なとりん号」
(ウィキペディア:http://ja.wikipedia.org/wiki/ファイル:Sakurakotsu-1541.jpg) 9
113 社会調査(地域活性構想)実習報告書 られる。 3.住民意識調査 3-1 調査目的 なとりん号の認知度や利用頻度、利用目的、よく利用する路線を明らかにし、名取市民にとってのなと
りん号の現状を把握する。それにより、なとりん号のよい点、悪い点の結果を今後の名取市の地域の発展
に繋げていく。
3-2 調査項目 ・なとりん号の認知度 ・なとりん号を利用しているか(平日・土日) ・なとりん号を利用する目的 ・よく利用する路線 ・よく利用する時間帯 ・利用しない理由 ・利用しない人の他の交通手段 3-3 調査結果 問 28.『コミュニティバス「なとりん号」』は平成20年8月から運行をしていますが、このバスのこ
とを知っていますか。(○はひとつ) 表 8-2 なとりん号の認知度 人数
1
2
%
知っている
知らない
504
13
97.5
2.5
総計
517
100.0
なとりん号の認知度度
知らない, 2.5
知っている, 97.5
図 8-2 なとりん号の認知度 なとりん号の認知度(表 8-2・図 8-2)を見ると、なとりん号のことを知っている人が 97.5%、知らない
人が 2.5%しかいない。このことから大半の市民がなとりん号について知っていることがわかる。 114 第8章 なとりん号
問29.あなたは日頃、『コミュニティバス「なとりん号」を利用していますか。(○はひとつ) 表 8-3 なとりん号の利用頻度 人数
1
2
3
%
日常的に利用している
時々利用している
まったく利用していない
13
76
415
2.6
15.1
82.3
総計
504
100.0
なとりん号の利利⽤用頻度度
時々利用し
ている, 15.1%
日常的に利
用している, 2.6%
まったく利用
していない, 82.3%
図8-3 なとりん号の利用頻度 なとりん号の利用頻度(表 8-3・図 8-3)を見ると、まったく利用していない人が 82.3%と全体のほぼ8
割を占めている。一方、日常的に利用している人は 2.6%しかおらず、時々利用して人でも 15.1%しかい
ない。 なとりん号はあまり頻繁に利用されていないことが分かる。 問 30.(問 29 で「1.日常的に利用している」または「2.時々利用している」と答えた方に)平日の
『コミュニティバス「なとりん号」利用について、おたずねします。 問30-1.平日(月曜日から金曜日)に、あなたは何回利用しますか。(○はひとつ) 表 8-4 なとりん号の平日利用 人数
毎日
週に3~4回
週に1~2回
3
2
12
3.4
2.2
13.5
4
5
6
7
8
月に1~2回
2~3ヶ月に1回
半年に1回
年に1回
平日は利用しない
20
15
20
6
2
22.5
16.9
22.5
6.7
2.2
無回答・不明
総計
%
1
2
3
115 9
10.1
89
100.0
社会調査(地域活性構想)実習報告書 平⽇日の利利⽤用頻度度
無回答・不明, 10.1
平日は利用し
ない, 2.2
週に3~4回, 2.2
毎日, 3.4
週に1~2
回, 13.5
年に1回, 6.7
月に1~2回, 22.5
半年に1回, 22.5
2~3ヶ月に1
回, 16.9
図 8-4 なとりん号の平日利用 なとりん号の平日の利用頻度(表8-4・図8-4)については、「毎日」3.4%、「週に3~4」が2.2%、「週
に1~2回」が13.5%と日常的な交通して使っている人はあわせて2割弱しかいない。 一方、「月に1~2回」が22.5%、「2~3ヶ月に1回」16.9%、「半年に1回」22.5%、「年に1回」
6.7%とあわせて7割弱いる。 問30-2.平日に利用する主な目的は何ですか。(○はひとつ、公共施設名を記入) 表 8-5 平日の利用目的 人数
%
1
通勤・通学
8
9.0
2
3
4
5
買い物
病院
公共施設
その他
24
22
5
11
27.0
24.7
5.6
12.4
無回答・不明
19
21.3
総計
89
100.0
平⽇日の利利⽤用⽬目的
通勤・通学, 9.0
無回答・不
明, 21.3
買い物, 27.0
その他, 12.4
公共施設, 5.6
病院, 24.7
図8-5 平日の利用目的 平日の利用目的(表8-5・図8-5)については、「通勤・通学」9.0%、「買い物」27.0%、「病院」24.7%、
「公共施設」5.7%と買い物や病院に行くために利用している人がほとんどである。また、多いと予想して
いた通勤・通学が少なかった。 116 第8章 なとりん号
問31.土曜日・日曜日の『コミュニティバス「なとりん号」』利用について、おたずねします。 問31-1.土曜日・日曜日に、あなたは何回利用しますか。(○はひとつ) 表 8-6 土日の利用頻度 人数
1
2
毎週土日とも
毎週1回
3
4
5
6
7
%
1
0
1.1
0.0
月に1~2回
2~3ヶ月に1回
半年に1回
年に1回
土・日は利用しない
12
14
10
6
31
13.5
15.7
11.2
6.7
34.8
無回答・不明
15
16.9
総計
89
100.0
⼟土⽇日の利利⽤用頻度度
毎週土日と
も, 1.1
月に1~2回, 13.5
無回答・不
明, 16.9
2~3ヶ月に
1回, 15.7
土・日は利用
しない, 34.8
半年に1回, 11.2
年に1回, 6.7
図8-6 土日の利用頻度 土日の利用頻度(表8-6・図8-6)について「毎週土日とも」1.1%、「毎週1回」はなく、「月に1~2」
13.5%、2~3ヶ月に1回」15.7%、「半年に1回」11.2%、「年に1回」6.7%、「土・日は利用しない」
34.8%である。このことからなとりん号は土日はあまり利用されていないことが分かる。休日は車で出か
けることが多いからだと考えられる。 問31-2.土曜日・日曜日に利用する主な目的は何ですか。(○はひとつ、公共施設名を記入) 表 8-7 土日の利用目的 人数
1
2
3
通勤・通学
買い物
病院
4
5
公共施設
その他
無回答・不明
総計
117 %
1
22
4
2.3
51.2
9.3
3
4
9
7.0
9.3
20.9
43
10.0
社会調査(地域活性構想)実習報告書 ⼟土⽇日の利利⽤用⽬目的
通勤・通
学, 2.3
無回答・不
明, 20.9
その他, 9.3
買い物, 51.2
病院, 9.3
公共施設, 7.0
図8-7 土日の利用目的 なとりん号の土日の利用(表 8-7・図 8-7)について「通勤・通学」2.3%、
「買い物」51.2%、
「病院」9.3%、
「公
共施設」7.0%である。買い物での利用が全体の5割を占めている。平日では病院のための利用も多かった
が、9.3%と大きく減っている。 問32.あなたがよく利用する路線を上位3つまでお答えください。(上位から順に の中に記入) 表 8-8 よく利用する路線 1位
人数
1
2
3
4
まちなか循環線
県立がんセンター線
名取が丘愛島線
上余田線
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
2位
%
人数
3位
%
人数
%
21
11
28
1
23.6
12.4
31.5
1.1
4
8
6
2
4.5
9.0
6.7
2.2
4
1
1
1
4.5
1.1
1.1
1.1
宮農線
北釜線
高館線
植松入生線
北目上原線
1
0
1
0
0
1.1
0.0
1.1
0.0
0.0
0
0
1
0
1
0.0
0.0
1.1
0.0
1.1
0
0
0
0
0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
相互台線
館腰名取駅線
牛野名取駅線
閖上杜せきのした線
下増田線
3
6
0
1
1
3.4
6.7
0.0
1.1
1.1
0
3
0
3
2
0.0
3.4
0.0
3.4
2.2
1
2
0
3
1
1.1
2.2
0.0
3.4
1.1
無回答・不明
15
16.9
59
66.3
75
84.3
総計
89
100.0
89
100.0
89
100.0
118 第8章 なとりん号
よく利利⽤用する路路線上位3つ
35.0
30.0
25.0
20.0
15.0
10.0
5.0
0.0
まち
県立
閖上
名取
(
%) なか がん が丘 上余 宮農 北釜 高館 植松 北目 相互 館腰 牛野 杜せ 下増
セン
循環
愛島 田線 線
ター
線
線
線
線
線
入生 上原
名取 名取 きの
台線
田線
線 線
駅線 駅線 した
線
1位 23.6 12.4 31.5 1.1
1.1
0.0
1.1
0.0
0.0
3.4
6.7
0.0
1.1
1.1
2位 4.5
9.0
6.7
2.2
0.0
0.0
1.1
0.0
1.1
0.0
3.4
0.0
3.4
2.2
3位 4.5
1.1
1.1
1.1
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
1.1
2.2
0.0
3.4
1.1
図 8-8 よく利用する路線 よく利用する路線(表 8-8・図 8-8)については、
「名取が丘愛島線」が1位 31.5%とよく利用されている。 問33.あなたがよく利用する時間帯についておたずねします。(あてはまるものすべて) 表 8-9 よく利用する時間帯 人数
%
1
8:59まで
17
19.1
2
3
4
9:00~11:59
12:00~16:59
17時以降
無回答・不明
55
35
13
4
61.8
39.3
14.6
4.5
総計
89
100.0
119 社会調査(地域活性構想)実習報告書 利利⽤用時間
100
90
80
70
60
50
40
30
20
10
0
61.8%
39.3%
19.1%
14.6%
4.5%
8:59まで
9:00~11:59 12:00~16:59
17時以降
無回答・不明
図 8-9 よく利用する時間帯 なとりん号をよく利用する時間帯(表 8-9・図 8-9)については、
「8:59 まで」19.1%、
「9:00~11:59」61.8%、
「12:00~16:59」39.3%、
「17 時以降」14.6%である。 問 34.(問 29 で「3.まったく利用していない」と答えた方に)『コミュニティバス「なとりん号」』
を利用しない理由は何ですか。(あてはまるものすべてに〇、「主な交通手段」もあてはまるも
のすべてに○) 表 8-10 なとりん号を利用しない理由 人数
1
2
3
『コミュニティバス「なとりん号」』に関してよく知らないため
目的地に行くのに.他の交通手段を使うため
よく利用する行き先と合っていないため
4
5
6
運行本数が少ないため
乗り継ぎが不便なため
その他
無回答・不明
総計
%
50
374
57
12.0
90.1
13.7
58
26
16
6
14.0
6.3
3.9
1.4
415
100.0
なとりん号を利利⽤用しない理理由
1.4%
無回答・不明
3.9%
その他
6.3%
乗り継ぎが不便なため
運行本数が少ないため
14.0%
よく利用する行き先と合っていないため
13.7%
,90.1%
目的地に行くのに.他の交通手段を使うため
12.0%
『コミュニティバス「なとりん号」』に関してよく知らないため
0.0
10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 70.0 80.0 90.0 100.0
図 8-10 なとりん号を利用しない理由 120 第8章 なとりん号
なとりん号を利用しない理由について(表 8-10・図 8-10)は、
「目的地に行くのに、
他の手段を使う」
90.1%、
「運行本数が少ないため」14.0%、「よく利用する行き先と合っていないため」13.7%「なとりん号に関
してよく知らないため」12.0%、「乗り継ぎに不便なため」6.3%である。9割の人が他の交通手段を利用
するため、なとりん号を利用していない。 なとりん号以外の主な交通手段 表 8-11 なとりん号以外の主な交通手段 人数
1
2
3
タクシー
自家用車
バイク
4
5
自転車
その他
無回答・不明
総計
%
22
328
10
5.9
87.7
2.7
54
11
18
14.4
2.9
4.8
374
100.0
主な交通⼿手段
100.0
90.0
80.0
70.0
60.0
50.0
40.0
30.0
20.0
10.0
0.0
87.7%
5.9%
14.4%
2.7%
2.9%
4.8%
図 8-11 なとりん号以外の主な交通手段 主な交通手段(表 8-11・図 8-11)については、「自家用車」87.7%、「自転車」14.4%、「タクシー」5.9%、
「バイク」2.7%である。8割弱が主な交通手段として自家用車を利用している。 問35.『コミュニティバス「なとりん号」』について、どのように感じていますか。(○はひとつ) 表 8-12 なとりん号についてどのように感じているか 人数
%
1
市民の身近な交通手段としてさらに充実すべきである
183
36.3
2
3
4
市民の身近な交通手段として、現行どおり維持すべきである
自分は必要だと感じないが、利用者がいるなら維持すべきである
必要性を感じない
無回答・不明
85
193
33
10
16.9
38.3
6.5
2.0
総計
504
100.0
121 社会調査(地域活性構想)実習報告書 どのように感じているか
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
市民の身近な交通手段としてさらに充実すべきである
市民の身近な交通手段として、現行どおり維持すべきである
自分は必要だと感じないが、利用者がいるなら維持すべきである
必要性を感じない
図 8-12 なとりん号についてどのように感じているか なとりん号をどのように感じているか(表 8-12・図 8-12)については、
「市民の身近な交通手段として
さらに充実すべきである」36.3%、
「市民の身近な交通手段として、現行どおり維持すべきである」16.9%、
「自分は必要だと感じないが、利用者がいるなら維持すべきである」38.3%、
「必要性を感じない」6.5%
である。9割強の人がなとりん号は維持または充実されるべきと考えている。 4.結論 今回の調査からなとりん号の利用は、私たちが考えていた以上に少ないことが分かった。 なとりん号自体は認知されてはいるものの、
サービスの良さや他の大手企業よりも地域と密着している、
名取市民のニーズに応えやすいという利点が理解されていないことが原因であると考えられる。また、利
用の対象のほとんどが高齢者に固定されているがノンステップバスの割合が低いなど高齢者に利用されに
くいことや、名取市の東側は車社会ということもあり、なとりん号を利用する機会がないことなども挙げ
られる。これらの問題改善に向けて、桜交通、仙南交通、名取市でも連携をはかり様々な対策が考えられ
ていることが分かった。
(例えば、名取エアリまで来店していただいた方にはなとりん号の割引券を渡すな
ど)
。 なとりん号を運行するルートは主に車を利用する人が多いため、車を利用しない高齢者や子どもに限定
されてしまいがちである。だがその目的は通院や通学であり、その他の利用はあまり見られない。そこで、
運賃を少し下げるなどの試みで他の目的での利用意欲を高められるのではないか。また、なとりん号に親
しみを持っていただくために、市やバス営業所の主催によってイベント関連のプロジェクトを計画し、市
民とバスのコミュニケーション(関わり)をはかる、など私たちなりに利用を促す方法として考えてみた。 また名取市民はなとりん号に不満があるから利用しないという訳ではなく、車の方が便利だから敬遠し
てしまいがちであることが感じられた。そこで、なとりん号を利用することのメリットを作ればよいので
はないかと考える。例えばなとりん号を利用したことによる時間短縮のメリットである。これは愛知県名
古屋市で実践されている方法だが道路の真ん中に専用レーンを設置し、優先ゾーンを作る。これにより渋
滞を避けることが出来る(国土交通省自動車交通局バス生産活性化対策室,2009、ただし、これは交通渋滞
のよく起こる道路限定であるため、名取市に適しているかは分からない)
。 この他に、小さい子供が乗りたいと思うようなデザインの見直しや、スタンプラリーをや乗り放題チケ
ットを作りリピーターを増やす、などが考えられる。非利用者を利用者にすることは容易ではない。そこ
で現段階では今利用している人達をキープ、あるいは更に他の目的での利用をしてもらうように努めるこ
122 第8章 なとりん号
とが重要である。 利用は少ないもののなとりん号は今の名取市民にとってはなくてはならないものである。 また、副次的ではあるが、アンケート調査などで少なからず、市民になとりん号の存在を知ってもらい、
見つめなおしてもらうことが出来たと思う。東日本大震災の影響で名取市の東側、特に閖上地区などはこ
れからが本格的な復興になる。この復興とともに、それに合わせた路線の設定や、なとりん号の良さのア
ピールの仕方が今後の課題である。 参考文献・引用文献・資料 国土交通省自動車交通局バス生産活性化対策室,2009「地方のバスに関する支援制度について」
(http://ipt.jterc.or.jp/koukyou_shien/event/091124kensyu/pdf/05_yamazaki.pdf) 123 社会調査(地域活性構想)実習報告書 124 第9章 震災から復興までの仙台空港と仙台空港鉄道の道のり
第9章 震災から復興までの仙台空港と仙台空港鉄道の道のり~行政機関と
名取市民の想い~
はじめに 2011 年の3月 11 日に東日本大震災が発生した。 この地震とその後の津波により電車は動かなくなり、また仙台空港は滑走路が使えず救援物資を運ぶこ
とが不可能になった。そのため近隣住民は移動手段がなくなってしまったのである。 仙台空港は、宮城県中南部の太平洋に面している場所にあり、航空機で離着陸する際には広大な太平洋
などを一望することができる。 仙台空港から名取市の北に隣接する仙台市の JR 仙台駅へは直線で 14km ほどの距離であり、空港連絡鉄
道の仙台空港アクセス線により普通列車では 24 分、快速列車では 17 分で結ばれている。 仙台空港アクセス線は、宮城県名取市の名取駅から同じ市の仙台空港駅までを結ぶ 7.1km の鉄道路線の
ことで、第三セクターの仙台空港鉄道(SAT)が運営している。 私たち、仙台空港・アクセス線チームは、
「震災から復興までの仙台空港と仙台空港アクセス鉄道の道の
り~行政機関と名取市民の想い~」というテーマで、仙台空港や仙台空港アクセス線が東日本大震災でど
のような被害を受けたのか、復旧・復興にどれくらいかかったのか、近隣の住民の方々にはどう対処した
のか、を調査することにした。 また、近隣住人の方々は鉄道が使えなくなりどれくらい困ったのか、などを調査し明らかにしたいと考
えた。 そこで、名取市の住民にアンケートを実施して震災直後はどのような状況だったのか、また、現地調査
を名取市役所や仙台空港、さらには仙台空港アクセス鉄道に直接お話をお伺いに行き詳しいことを調べて
みることした。 1.名取市役所へ現地調査を行い… 1-1 調査目的 仙台空港、仙台空港アクセス鉄道、名取市内の被害状況について明らかにし、震災前後で変化した点や、
名取市や仙台空港アクセス鉄道の対応、そして名取市民の要望や想いについて明らかにする。 1-2 調査内容 質問内容 ①震災時の名取市とアクセス鉄道の協力要請・活動 ②アクセス鉄道の建設当時と復旧工事での違い ③震災時の名取市民・アクセス線利用者からの意見・要望 ④アクセス線開通に伴う名取市内の観光者数の変化 ⑤名取市とアクセス鉄道共同の観光政策 日時:2011 年 11 月 11 日午後4時~午後5時 調査対象者:名取市役所空港対策課・生活経済部商工観光課 参加者:村田 亮太、太田 倫平、米 航平、岩渕 晶、早坂 翼、佐藤 真彩、山本 彩加、斉藤 千尋、佐藤 秀
美、加藤 優輝 1-3 調査結果 125 社会調査(地域活性構想)実習報告書 ①「名取市とアクセス鉄道の協力要請・活動などは震災時行われていたのか。
」 震災でアクセス鉄道も被害を受けたため、
アクセス線の各駅は緊急避難所として十分に機能しなかった。
一方、名取市は災害被害者に対して生活支援を実施した。 ②「建設当時と復旧工事では何か施設・機能等で変化した点、対策は行ったのか」 仙台空港の敷地内の復旧、アクセス鉄道の復旧については、震災・津波による災害被害を最小限に抑え
るための復旧工事を行った。アクセス鉄道の復旧工事の内容として、トンネル内の電気関係の防水対策は
行ったが、トンネル水没の復旧対策については5~7年かけての復旧対策を考えている。浸水対策に関し
ては県などに要請することを検討している。 ③「名取市民・アクセス線利用者から、震災時に市役所への意見・要望はきたのか。それに対して行政はど
のような対応をしたのか。」 震災時は空港対策課に直接意見や要望は寄せられていなかったが、アクセス鉄道利用者に交通不便をか
けたくないので、22 日後に同じ路線の代行バスを運行させた。さしあたって名取市役所は停留所の手配を
行った。 ④「仙台空港アクセス線が開通したことで、名取市内の観光者数はどのように変化したのか。
(仙台駅から
仙台空港駅間のうち名取市には4つの駅がある)
」 名取市は観光都市ではないため名取市内の観光客数を把握できていない。しかし、観光目的でアクセス
鉄道を利用する人は主に宮城県の観光地(松島や温泉など)に行くために利用している人はいる。アクセ
ス線利用者は 1 日 6,500 人程度である。
この人数は震災前後では大きな変化は見られないと推測している。
震災時の名取駅から仙台空港駅までの代行バス利用者は 1 日 2,200 人程度であった。 ⑤「現在、名取市と仙台空港アクセス線が共同で観光政策に取り組み、名取市の活性化を図ることは考え
ているか。
」 震災前から名取市とアクセス鉄道が共同でイベントを開催しており、今後も共存共栄できるような方向
性で考えている。共同で取り組んだことの具体例として、夏祭り花火大会時のアクセス線までのシャトル
バス運行、文化会館等公共施設の行事とアクセス鉄道の共同特典イベントの実施などがある。2011 年 11
月1日に名取市では「商工水産課」から「商工観光課」へ名称が変更し、課の再編成が行われた。名取市
内には古い遺跡があるが、認知度が低く、目玉になる観光名所がない。そのため、アクセス鉄道と結びつ
けて新たな観光となるものを現在計画している。例えば、閖上の特産品である「高級赤貝」をブランド化
することや、観光客が訪れたときの宿泊施設の充実、仙台空港でのイベント(例えば、大分空港のように
空港での物産展やコンサートなど)の実施を計画している。 その他、
「アクセス鉄道は赤字なのに何故経営破綻しないのか。
」という質問に対しては、
「アクセス鉄道
を民間企業で経営した場合は破綻しているだろうが、アクセス鉄道は価値があり、社会性の高いものだと
思われているため赤字でも存続させている。
」という回答であった。また、「アクセス鉄道が建設されたこ
とにより、名取市民の雇用者数は変化したのか」という質問に対しては「アクセス鉄道の開通と名取エアリ
ができたことにより、名取市民は約 1,200 人雇用された。
」との回答であった。 1-4 考察・・・ 今回の震災で仙台空港や仙台空港アクセス鉄道は津波による被害が大きかった。仙台空港は避難所とし
ての機能を果たし、アクセス鉄道は津波によりトンネルや線路などに大きな被害を受け、全線復旧まで代
行バスで対応してきた。また名取市内は閖上地域を中心に津波被害を受けた。そのため、人命救助を中心
として生活支援を行ってきた。我々は、震災前後で「アクセス鉄道の利用者数に変化が見られる」という
仮説を立てたが、実際には利用者数が大幅に変化しなかったことが明らかになった。 震災当時は通信手段が機能しなかったこともあり、名取市民から名取市や仙台空港アクセス鉄道に対す
126 第9章 震災から復興までの仙台空港と仙台空港鉄道の道のり
る要望は届かなかったが、通信手段の復旧とともに市内の被害状況の把握や名取市民からの要望が寄せら
れるようになったのである。 2.仙台空港ビル株式会社・仙台空港鉄道株式会社に現地調査へ行き… 2-1 調査目的 私たち仙台空港・アクセス線チームは、東日本大震災で発生した強い揺れやその後の大津波によって大
きな被害を受けた仙台空港ビル株式会社・仙台空港鉄道株式会社で現地調査を行うことにした。 調査することによりどのような被害を受けたのか、復旧に向けての現在の状況、震災当時の動きや状況
などを明らかにしたいと考えたのである。 また、実際に被害を受けた施設や建物を見ることによって、テレビや新聞などのメディアでは詳しく報
道されていないような、新たな情報も発見することができると思い、2ヶ所への現地調査を行った。 2-2 調査内容 ①仙台空港ビル株式会社 ・地震直後の利用者への対応について ・津波が来るとわかってからの対応等 ②仙台空港鉄道株式会社 ・地震直後の利用者への対応について ・津波が来るとわかってからの対応等 ・地震直後の電車の移動等の対応や被害等 対象者: ①仙台空港ビル株式会社(2012 年1月 17 日午後2時~午後4時) 対象者:仙台空港ビル株式会社 大平輝雄 代表取締役専務 参加者;太田倫平、米 航平、岩渕 晶、内田 龍史 ②仙台空港鉄道株式会社(2012 年1月 20 日午後1時 30 分~午後4時 30 分) 対象者:仙台空港鉄道株式会社 小川竹男 代表取締役専務 総務部総務課 太田礼華さん 参加者:村田亮太、太田倫平、米 航平、岩渕 晶、早坂翼 2-3 調査結果 (1)仙台空港の被害状況 仙台空港のターミナルビルは地震、津波(特に津波)により甚大な被害を受けた。 しかし、当時ビル内にいた航空旅客・空港職員のほか、地元の避難住民を含め、約 1,600 名の中に死傷
者は出なかった。 建物本体への被害は、地震によって天井や壁の亀裂、エレベーター・エスカレーターの損壊、更には建
物二階の組み柱が破損してしまった。また、地震後の大津波によって1階は完全に水没し、電源室等の設
備機械を再構築しなければならないほどの、壊滅的な被害となったのである。 しかし、駐機していた旅客機がいなかったこと、水没した 1 階部分へ流れ込んだ車両等が発火せず、火
災が発生しなかったこと、ターミナルビル 2 階・3 階のガラスが割れずに死傷者が出なかったこと、天井
を支える柱が一部は破損したものの建物の躯体に損傷はなかったことなど、様々な偶然が重なり大惨事を
免れることができたのである。 (2)仙台空港の復興状況 仙台空港ビルでは、早期復旧に向けて、アメリカ軍・国土交通省・宮城県・名取市・岩沼市・エアライ
ン各社などの関係各社の協力・支援により、2011 年4月 13 日には国内線臨時便の運行が再開された。7月
127 社会調査(地域活性構想)実習報告書 25 日には、国内線定期便が震災前と同様の1日 42 便の運行と国内線臨時便の就航が開始された。 ターミナルビルの全面復旧には、当初、1年以上を見込んでいたが、アメリカ軍をはじめとする協力や、
多くのボランティアの方による支援などのおかげで、震災から約半年の9月 25 日までにターミナルビルと
しての機能を完全に復旧することができた。 表 9-1 震災前後での定期便の変化の状況 震災前
(2011年2月)
震災後
国内線
8路線・40往復
(1日)
国内線
国際線
7路線・23往復
(1日)
国際線
8路線
(札幌・大阪・中部・福岡・成田・小松・広島・沖縄間)
7路線
(ソウル・グアム・台北・大連北京・上海北京・長春・香港間)
3路線
(ソウル・グアム・台北)
※大連北京・上海北京間は2012年3月25日再開予定
※長春・香港間は再開未定
(2011年12月)
8路線・42往復
3路線・往復
(1日)
(1日)
(3)仙台空港の震災直後の動き(震災後2日間まで…) ①3月 11 日の動き 地震が収まってから、空港ターミナルビルは震度6強まで耐えられる設計ではあったが、念のために空
港職員、従業員、利用者全員を空港正面の駐車場へ誘導した。しかし、すぐに津波警報が発令されたため
館内へ戻した。 その後、空港近隣の一般住民や老人・福祉施設の職員・利用者らも仙台空港に避難し、仙台空港は名取
市と岩沼市の第1避難所になった。津波が向かっているという情報が流れてから利用者ら全員を2階に上
げたが、仙台空港まで津波が押し寄せてきた時にさらに3階まで避難させた。 その後、空港職員らで今後の対策会議を行い、利用者や近隣住民らの休む場所の確保や食料の配布を行
うため避難者の人数の確認作業などを行った。(避難者内訳 旅行者:702 人 地域住民:382 人 周辺事
業所:216 人 空港関係者:395 人 計 1,695 人であった。) 避難者の人数を確認後、夕飯や毛布の提供を行い、食料を約 1,700 食(1人当たり「萩の月」や「笹かま
ぼこ」
、500mlペットボトルの飲料水1本を配布)配布した。この食料や飲料水は空港ビル内に入居してい
るテナント(みやげ物店や飲食店など)やエアライン各社から提供された菓子類やペットボトル飲料だった。
②3月 12 日の動き 震災後2日目、前日は地震の詳しい情報が分からない状態だったが、東北各地で相当な被害だったのだ
と判明した。また、ビル周辺はまだ危険な状況だったので、安全が確認されるまではビル内に留まるほう
が良いと判断した。 富山県の高岡市高岡消防署特別救助隊がボートで到着し、寝たきりの老人やけが人を救護し他の場所へ
と移送した。また、岩沼市からの救援物資が到着し、市長も現場の確認を行った。救援物資は約 1,400 人
分の水と食料だった。夕方、寒さ対策のため数に限りはあったが、梱包用のダンボールやビニール類を配
布し2日目が終了した。 地震と津波に襲われ仙台空港は孤立した状態であったが、2日目には県外から救援に向かった救助隊が
駆けつけ迅速な対応をしてくれた。 (4)仙台空港鉄道の被害状況 アクセス線の被害は仙台空港と同じく地震による被害と津波による被害を受けた。(空港と同様にアクセ
ス線も津波による被害が甚大だった) ①地震による被害について 地震直後、駅構内で天井が落下する被害が多数生じた。その当時、構内には利用客(全 23 人)がいたため、
駅職員らが外に逃げるよう避難誘導を行い、安全確保を行った。 128 第9章 震災から復興までの仙台空港と仙台空港鉄道の道のり
また、地震発生当時、全車両は仙台空港駅をはじめとする各駅に停車していたため、走行中による脱線
事故等の被害は起こらず、奇跡的ともいえる状況だった。そのようなおかげでアクセス線内での負傷者は
ゼロだった。 ②津波による被害について アクセス鉄道は地震による被害が大きかったが、その後の津波によっても被害を受けた。アクセス鉄道
の中枢である運輸指令所(電子機器が多数あり、その機器によって各電車に指令や信号を発信したり関係機
関に連絡を取ったりする場所)が津波によって全滅になり、外部との連絡が取れず空港と同様孤立状態だっ
た。しかし、仙台空港とアクセス線は連絡橋でつながっているのでその後、空港の方へ移動し合流した。 また、アクセス線にはトンネルや高架橋があるが、地震によって高架橋には多くの亀裂が、トンネルに
は津波によって浸水し復旧に時間がかかった。 写真 9-1 津波襲来中の仙台空港(引用:サーチナ http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2011&d=0311&f=national_0311_193.shtml&pt=large) 写真 9-2 津波被害後(上)と復旧作業後(下)の仙台空港ターミナルビル内部 (引用:産経ニュース 2011 年 9 月 16 日 http://photo.sankei.jp.msn.com/panorama/data/2011/0916airport_1/) 129 社会調査(地域活性構想)実習報告書 写真 9-3 仙台空港鉄道株式会社 運輸指令所の津波での被害の様子 (引用:仙台空港鉄道株式会社 http://www.senat.co.jp/110311/jyoukyo/index4.html) (5)仙台空港鉄道の復興状況 今後、地震や津波が来ても耐えられるよう1階にあった運輸指令所を2階へ移動し電子機器などを守る
ような対策を行った。 また、津波から非常用発電機を守るため、頑丈な防水扉で囲い津波にも耐えられるような設計をし、ト
ンネル内には新たに排水機能を設け、非常灯の設置なども行った。 アクセス線の運行は地震から約3週間後の4月2日より各駅間を結ぶ代行運転を開始し、約4ヶ月後の
7月 23 日にはJR仙台駅~美田園間の区間で一部運行を再開した。当初は1年の期間を予定し全面復旧を
目指していたが、半年前倒しとなり 10 月 1 日にはJR仙台駅~仙台空港駅の全線で運行を再開した。 2-4 考察 今回、自分たちは仙台空港とアクセス線に現地調査に向かい、地震や津波によっての被害や現在までの
復興状況はもちろんのこと、テレビや新聞等メディアには報道されなかった地震直後の対応や孤立してい
た当時の状況など貴重なお話をお伺いすることができた。 担当していただいた職員さんは「自分たちが体験したことは自分たちの力で発信していかなければ、震
災の記憶は忘れられてしまう」と言っていた。確かに震災の記憶は忘れてはいけないもので、自分たちも
このような話を多くの人たちへ発信しなければならないと考えた。 今回、我々もこのような形でお伺いした情報を発信することができるが、この調査内容は学校の中だけ
で発信するのではなく、名取市はもちろんのこと、今回の地震や津波のことをよく知らない全国の方々に
も情報が共有できるよう、
今後はこの報告書をインターネット等で発信していけるよう活動していきたい。
3.住民意識調査を行い… 3-1 調査目的 仙台空港を繋いでいるアクセス鉄道について、現在名取市の住民のアクセス線に関する意識がどのよう
なものか、また、震災後の甚大な被害により、アクセス線と名取市民に対してどのような変化があったの
130 第9章 震災から復興までの仙台空港と仙台空港鉄道の道のり
かを調べ、それぞれ項目ごと地域別・年代別に明らかにし、今後の名取市活性化に繋げていくことを目的
とする。 3-2 調査項目 ・どれぐらいの人がアクセス線を知っているか ・アクセス線を利用したことがあるか ・どれぐらいの頻度でアクセス線を利用するか ・仙台駅方向、仙台空港方向のどちらでアクセス線をよく利用するか ・どのような目的でアクセス線を利用しているか ・
(利用しない人に対して)なぜ利用しないのか 3-3 調査結果 問 26.あなたは仙台空港アクセス線を知っていますか。
(○はひとつ) 表 9-2 どれぐらいの人がアクセス線を知っているか(上:人数、下:%) 合計
全体
性別
517
100.0
247
100.0
267
100.0
男性
女性
アクセス線について
知って
知らな
いる
い
513
4
99.2
0.8
245
2
99.2
0.8
265
2
99.3
0.7
不明
0
0.0
0
0.0
0
0.0
1%
知っている
知らない
99%
図 9-1 どれぐらいの人がアクセス線を知っているか 名取市民のアクセス線の認知度(表 9-2・図 9-1)は 99.2%であり、知らない人はほとんどいない。 問 27.あなたは仙台空港アクセス線を利用したことがありますか。
(○はひとつ) 表 9-3 アクセス線を利用したことがあるか 人数
%
1
利用したことがある
370
72.1
2
利用したことがない
無回答・不明
142
1
27.7
0.2
総計
513
100.0
131 社会調査(地域活性構想)実習報告書 0.2%
利用したことがあ
る
27.7%
利用したことがな
い
不明
72.1%
図 9-2 アクセス線を利用したことがあるか アクセス線を利用したことがある人は7割を超えていて、利用したことがない人は約3割である(表
9-3・図 9-2)
。 表 9-4 アクセス線を利用したことがあるか(居住地域別、上:人数、下:%) 合計
全体
居住地域
増田
増田西
館腰
名取が丘
ゆりが丘
下増田
その他
513
100.0
133
100.0
110
100.0
69
100.0
79
100.0
68
100.0
51
100.0
3
100.0
アクセス線利用について
利用し
利用し
不明
たことが たことが
ある
ない
370
72.1
113
85.0
91
82.7
37
53.6
50
63.3
30
44.1
48
94.1
1
33.3
142
27.7
20
15.0
19
17.3
32
46.4
28
35.4
38
55.9
3
5.9
2
66.7
1
0.2
0
0.0
0
0.0
0
0.0
1
1.3
0
0.0
0
0.0
0
0.0
100.0
90.0
80.0
70.0
60.0
50.0
40.0
利用したことがある
30.0
利用したことがない
20.0
10.0
0.0
図 9-3 アクセス線を利用したことがあるか(居住地域別、%) 132 第9章 震災から復興までの仙台空港と仙台空港鉄道の道のり
居住地域別に見ると(表 9-4・図 9-3)
、利用したことがあると答えた人が一番多かったのは、下増田地
区で 94.1%を占めている。次に増田地区 85.0%、増田西地区 82.7%と続く。利用したことが無いと答えた
人が一番多かったのは、その他を除いて、ゆりが丘地区で 55.9%を占めている。次に館腰地区 46.4%、名
取が丘 35.4%と続く。 問 27-1.
(問 27 で「1.ある」と答えた方に)あなたは週にどのくらいの頻度で仙台空港アクセス線
を利用していますか。また、自宅からどちら方面に向かうために利用していますか。
(それぞれ○は
ひとつ) 表 9-5 どれぐらいの頻度でアクセス線を利用するか 人数
%
1
2
3
4
週1回程度
週2~3回程度
週3~4回程度
ほぼ毎日
165
18
16
30
44.6
4.9
4.3
8.1
5
1~4未満
無回答・不明
23
118
6.2
31.9
総計
370
100.0
32%
週1回程度
週2~3回程度
45%
週3~4回程度
ほぼ毎日
週1回未満
不明
6%
8%
4%
5%
図 9-4 どれぐらいの頻度でアクセス線を利用するか 利用頻度を見ると(表 9-5・図 9-4)
、週 1 回程度利用すると答えた人が 44.6%となっており、一番多い。
次にほぼ毎日利用すると答えた人が多く 8.1%である。そして週1回未満 6.2%、週2~3回程度 4.9%続
く。 133 社会調査(地域活性構想)実習報告書 表 9-6 どれぐらいの頻度でアクセス線を利用するか(年代別、上:人数、下:%) 合計
全体
年代5区分
370
100.0
80
100.0
57
100.0
59
100.0
79
100.0
87
100.0
30歳代以下
40歳代
50歳代
60歳代
70歳代以上
頻度について
週1回
週2~3
程度
回程度
165
44.6
34
42.5
27
47.4
28
47.5
29
36.7
45
51.7
週3~4
回程度
18
4.9
2
2.5
1
1.8
4
6.8
5
6.3
6
6.9
ほぼ毎
日
16
4.3
3
3.8
2
3.5
3
5.1
4
5.1
4
4.6
週1回未
満
30
8.1
11
13.8
6
10.5
8
13.6
4
5.1
0
0.0
23
6.2
8
10.0
3
5.3
4
6.8
3
3.8
5
5.7
不明
118
31.9
22
27.5
18
31.6
12
20.3
34
43.0
27
31.0
60.0
50.0
40.0
週1回程度
30.0
週2~3回程度
20.0
週3~4回程度
10.0
ほぼ毎日
0.0
週1回未満
30歳代以下
40歳代
50歳代
60歳代
70歳代以上
図 9-5 どれぐらいの頻度でアクセス線を利用するか(年代別、%) 利用頻度を見ると(表 9-6・図 9-5)
、どの年代も週1回程度の利用が一番多く、約4割前後である。年
代別の変化が著しくみられたのは、30 代以下から 50 代までの、学生・サラリーマン世代で、毎日利用す
ると答えた人が 10%を超えていた。 表 9-7 仙台駅方向、仙台空港方向のどちらでアクセス線をよく利用するか 人数
1
2
%
仙台駅方面
仙台空港方面
無回答・不明
250
84
36
67.6
22.7
9.7
総計
370
100.0
134 第9章 震災から復興までの仙台空港と仙台空港鉄道の道のり
10%
仙台駅方面
23%
仙台空港方面
不明
67%
図 9-6 仙台駅方向、仙台空港方向のどちらでアクセス線をよく利用するか 自宅からの利用方面については(表 9-7・図 9-6)
、7割近くが仙台駅方面へ行くと回答している。逆に
約2割は、仙台空港方面行で利用していると回答している。 表 9-8 自宅からの利用方面(地域別、
(上:人数、下:%)
) 合計
全体
居住地域
増田
増田西
館腰
名取が丘
ゆりが丘
下増田
その他
仙台駅方面
370
100.0
113
100.0
91
100.0
37
100.0
50
100.0
30
100.0
48
100.0
1
100.0
方面
仙台空港方面
250
67.6
81
71.7
62
68.1
12
32.4
37
74.0
13
43.3
44
91.7
1
100.0
135 84
22.7
21
18.6
22
24.2
19
51.4
9
18.0
13
43.3
0
0.0
0
0.0
不明
36
9.7
11
9.7
7
7.7
6
16.2
4
8.0
4
13.3
4
8.3
0
0.0
社会調査(地域活性構想)実習報告書 100.0
90.0
80.0
70.0
60.0
50.0
40.0
30.0
20.0
10.0
0.0
仙台駅方面
仙台空港方面
図 9-7 自宅からの利用方面(地域別、%) 自宅からの利用方面を居住地域別に見ると(表 9-8・図 9-7)
、仙台駅方面をよく利用するのは下増田地
区で 91.7%であった。次に名取が丘地区 74.0%、増田地区 71.7%と続く。仙台空港方面をよく利用するの
は、館腰地区で 51.4%であった。次にゆりが丘地区で 43.3%、増田西地区 24.2%と続く。下増田地区にお
いては、仙台空港方面を利用すると答えた人は、全くいなかった。 問 27-2.
(問 27 で「1.ある」と答えた方に)あなたは仙台空港アクセス線を主にどのような目的で
利用していますか。
(○はひとつ) 表 9-9 どのような目的でアクセス線を利用しているか 人数
1
2
3
通勤・通学
買い物
空港利用
4
その他
無回答・不明
総計
%
67
192
49
18.1
51.9
13.2
45
17
12.2
4.6
370
100.0
5%
12%
18%
通勤・通学
買い物
13%
空港利用
その他
不明
52%
図 9-8 どのような目的でアクセス線を利用しているか 仙台空港アクセス線の利用目的(表 9-9・図 9-8)は、買い物目的でアクセス線を利用する人が 51.9%と
136 第9章 震災から復興までの仙台空港と仙台空港鉄道の道のり
半数を占めており、一番多い。次に通勤・通学で 18.1%、空港利用目的で 13.2%と続く。 表 9-10 どのような目的でアクセス線を利用しているか(年代別、上:人数、下:%) 利用目的
通勤・通学
合計
全体
年代
30歳代以下
40歳代
50歳代
60歳代
70歳代以上
370
100.0
80
100.0
57
100.0
59
100.0
79
100.0
87
100.0
買い物
67
18.1
21
26.3
14
24.6
19
32.2
10
12.7
3
3.4
空港利用
192
51.9
35
43.8
34
59.6
29
49.2
33
41.8
57
65.5
その他
49
13.2
10
12.5
8
14.0
5
8.5
13
16.5
11
12.6
不明
45
12.2
11
13.8
1
1.8
3
5.1
16
20.3
14
16.1
17
4.6
3
3.8
0
0.0
3
5.1
7
8.9
2
2.3
70.0
60.0
50.0
40.0
通勤・通学
30.0
買い物
20.0
空港利用
10.0
その他
0.0
図 9-9 どのような目的でアクセス線を利用しているか(年代別、%) 年齢別の利用目的(表 9-10・図 9-9)を見ると、70 代以上では買い物目的が 65.5%と多い。30 代以下か
ら 50 代では、通勤・通学目的が 20〜30%と目立って高い割合である。空港利用目的はどの年代でも 10%
前後と低い割合であることがわかる。 問 27-3.
(問 27 で「2.利用したことがない」と答えた方に)あなたが仙台空港アクセス線を利用し
ないのは.どのような理由からですか。
(あてはまるものすべて) 表 9-11 (利用しない人に対して)なぜ利用しないのか 人数
1
2
3
4
5
仙台空港アクセス線を利用する機会がないから
普段から鉄道を利用しないから
乗り換えが不便だから
乗車運賃が高いから
運行本数が少ないから
6
その他
無回答・不明
総計
137 %
117
30
4
19
1
82.4
21.1
2.8
13.4
0.7
5
5
3.5
3.5
142
100.0
社会調査(地域活性構想)実習報告書 0% 3%
3%
仙台空港アクセス線
を利用する機会がな
いから
10%
2%
普段から鉄道を利用
しないから
17%
65%
乗り換えが不便だか
ら
乗車運賃が高いか
ら
図 9-10 (利用しない人に対して)なぜ利用しないのか アクセス線を利用しない理由(表 9-11・図 9-10)は、そもそも利用する機会がないためと回答する人が
84.2%と多かった。次に普段から鉄道を利用しないからが 21.1%、乗車運賃が高いからが 13.4%と続く。 表 9-12 (利用しない人に対して)なぜ利用しないのか(年代別、上:人数、下:%) 合計
全体
年代
30歳代以下
40歳代
50歳代
60歳代
70歳代以上
142
100.0
20
100.0
22
100.0
21
100.0
43
100.0
34
100.0
アクセス線非利用理由
仙台空港アク 普段から
セス線を利用 鉄道を利
する機会がな 用しないか
いから
ら
117
30
82.4
21.1
16
3
80.0
15.0
17
8
77.3
36.4
18
7
85.7
33.3
33
10
76.7
23.3
32
2
94.1
5.9
100.0
90.0
80.0
70.0
60.0
50.0
40.0
30.0
20.0
10.0
0.0
乗り換
えが不
便だか
ら
乗車運
賃が高
いから
4
2.8
0
0.0
1
4.5
2
9.5
0
0.0
1
2.9
19
13.4
4
20.0
3
13.6
2
9.5
6
14.0
2
5.9
運行本
数が少
ないか
ら
その他
1
0.7
0
0.0
0
0.0
0
0.0
0
0.0
1
2.9
5
3.5
0
0.0
0
0.0
0
0.0
1
2.3
4
11.8
仙台空港アクセス線を
利用する機会がない
から
普段から鉄道を利用し
ないから
乗り換えが不便だから
乗車運賃が高いから
運行本数が少ないか
ら
図 9-11 (利用しない人に対して)なぜ利用しないのか(年代別、%) 138 不明
5
3.5
2
10.0
0
0.0
1
4.8
2
4.7
0
0.0
第9章 震災から復興までの仙台空港と仙台空港鉄道の道のり
年代別に見ると(表 9-12・図 9-11)
、どの年代も仙台空港アクセス線を利用する機会がないからと答え
る人が多く、7割を超える。年代別の変化がみられるのは、40 代・50 代が普段から鉄道を利用しないから
アクセス線を利用しないと答える人が 30%を超えているところである。 3-4 考察 今回、宮城県の都市「仙台」にも近い名取市の住民意識調査ということで、私たちは仙台空港アクセス
線の認知度や利用率が年代や居住地域ごとにどのくらいの違いがあるかを調べ、分析を深めていった。 全体的な結果から理解したことは、アクセス線の認知度は老若男女問わず割合がとても高く、99.2%と
なっている。しかし、利用したことがあると回答した割合は全体の 72.1%という結果になり、認知度と利
用率は合致しなかった。 その原因として、居住地域が駅から離れていたり、そもそも普段からアクセス線を利用しない、利用す
る機会がないから、という回答があった。 利用頻度は、全体的に週一回程度の割合が高い結果になり、ほぼ毎日アクセス線を利用すると回答した
人は、年代が上がるにつれて低くなっていくのがわかった。やはり、高齢になると鉄道を利用してまで遠
出をするという機会自体が減ってしまうのだろうか。 また、アクセス線を利用すると回答した 72.1%の多くの利用目的は、地域別・年代別で比較しても「買
い物」と回答する人が半数を占めていた。また年代別に見て、学生やサラリーマン世代の人たちが「通勤・
通学」を目的に利用すると回答した割合も高い。 逆に、空港をつないでいる鉄道であるにも関わらず、
「空港を利用するため」の目的は全体の 13.2%と
いう低い結果になった。空港利用の割合が低い背景の一つとして、現在の日本の経済状況もおおいに関わ
っているのではないかと推測できる。やはり経済が安定していないと、空港を利用する機会も少ないので
はないかと思う。 そこで、アクセス線の利用者を増やしていくには、これから対策が必要になってくる。アクセス線を利
用する機会がなければ、機会を与えられる場をつくればいい。 例えば、年間イベント等の充実(スタンプラリーの催し・マスコットキャラクターの導入など)
、それに
伴う PR 活動を中心に進めていくなど計画をし、実行すれば機会を与えることが可能になるのではないかと
考える。 今後、
アクセス線の認知度と利用率を合致させるということが課題であり、
目指すべき理想像であろう。 4.最後に… 今回私たちは、昨年 2011 年に起きた東日本大震災による影響、復興活動、地域づくりについて調査を行
った。
「震災から復興までの仙台空港と仙台空港アクセス鉄道の道のり~行政機関と名取市民の想い~」と
いうテーマをもとに私たちが対象としたのは‘仙台空港アクセス鉄道’について震災当初、今後の復興に
ついて基づく内容を学び、まとめを目的として調査した。初めに私たちは新聞、インターネットなどと手
元にある資料を参考に独自に調査をしたうえで、名取市役所を訪問し市役所職員の方から震災当時の行政
の対応を質疑応答の機会をいただいた。仙台空港・仙台空港鉄道株式会社にも訪問し、事前に質問事項等
を送るなどして現地調査を行った。質問に対する回答は私たちが予想していたものとは違うものも多々あ
り、とても良い調査実習であった。市役所訪問で市役所に寄せられた要望や苦情・意見、震災を経て施設
の再建、工夫について詳しく話していただき、仙台空港をはじめとしたアクセス鉄道の利用の交通機関の
利用状況、変化などや閖上、増田の沿岸部地域による住民移動による経済的な面でも問題、課題点は多々
あり、今回の調査をもとに私たちでも何か地域づくりに役立てればと考えた。 また、名取市民の(移住者も含め)の方々にはアンケート調査を行い、私たちは市民の想いを知ること
ができた。アンケート調査を行った結果、仙台空港アクセス鉄道の認知度は 99.2%であり、7割を超えた
方がアクセス鉄道を利用したことがあると回答をいただき、増田地区に住む半数の方々は利用したことが
139 社会調査(地域活性構想)実習報告書 あり、ゆりが丘地区に住む方々は半数が利用したことがないという調査結果となった。年代別では 30 歳代
以下から 50 歳代の学生・サラリーマン世代がより高いことがわかった。 今回の住民意識調査の回答結果が出たころに私たちは仙台空港、仙台空港鉄道株式会社へ現地調査に向
かった。調査を行ったところ仙台空港、仙台空港鉄道会社共に乗客、ロビーにいた旅客、避難して来た近
隣住民に対し係員の速やかな誘導により震災直後負傷者はおらずその後仙台空港は避難所となり約 1,600
人にもおよぶ多くの避難者が過ごすこととなったが、仙台空港は孤立し物資も届かず、仙台空港内にあっ
た店舗で販売されていた萩の月1個と 500ml ペットボトルを支給して飢えをしのいだのだ。停電により暖
房施設の使用ができなかったため毛布を支給し寒さに耐えた。震災から二日後に富山県高岡のレスキュー
隊により孤立状態であった仙台空港の瓦礫を撤去し避難生活による栄養失調を訴える方などを搬送した。
その後仙台空港はアメリカ軍によるトモダチ作戦により滑走路、
1階ロビーなどの瓦礫の撤去などを行い、
着々と毎日動き続け今ではどちらも運行している状況となっている。 今回の震災の影響による不満や震災直後の行動などテレビで様々な報道があったが、今の仙台空港、仙
台空港鉄道会社の中は現在以前と同じようなきれいなロビーになり、震災についての写真展なども行われ
ている。一人でも多くの人が足を運び、名取市の復興につながることを望む。 参考文献、参考 URL ①仙台空港ビル株式会社提供『2011.3.11 東日本大震災のドキュメント 「あの日・あの時の私たちは・・・
大地震・大津波の壊滅的な被災から仙台空港ターミナルビルが甦るまでの記録」 ②仙台空港ビル株式会社提供『ソラミテ』(2011・復興号 2012・冬号) ③仙台空港ビル株式会社提供「仙台空港 被災から復旧までの歩み」 ④仙台空港鉄道株式会社提供「復興への軌跡 ―仙台空港アクセス鉄道―」 ⑤仙台空港鉄道株式会社提供「仙台空港臨空都市・仙台空港アクセス鉄道 いま2つの夢が発進!」(宮城
県土木部空港臨空地域課 作成) ⑥宮城県(http://www.pref.miyagi.jp/) ⑦宮城県名取市(http://www.city.natori.miyagi.jp/) ⑧仙台空港ビル株式会社(http://www.sendai-airport.co.jp/) ⑨仙台空港鉄道株式会社(http://www.senat.co.jp/) 140 第 10 章 スポーツについて
第 10 章 スポーツについて
はじめに 近年、著しい社会情勢の変化の中で、スポーツ活動も多種多様化しており、健康体力づくりに対する市
民の関心が高まってきている。生涯スポーツとして取り組む種目、体育施設に対する要望も多様となって
きている。また、今回の東日本大震災によっての被害状況を把握し、名取市の今後の方針やスポーツイベ
ントなどがどのように取り組んでいくのかを調べていきたいと思う。
そして名取市を
「健康スポーツ都市」
に創りあげていく為に、市民の健康体力づくりを更に推進するため、市民の要望や現状を的確に把握し、
体育振興に資することを目的とする。 1.市役所調査 1-1 調査目的 私たちスポーツチームは、名取市の震災前と震災後の「運動施設の現状」や「スポーツイベントの開催
予定」などを調べるため名取市役所を訪れた。今回の東日本大震災によってスポーツ施設は大きな被害に
あってしまい、スポーツをする方々にとってスポーツのできにくい環境になってしまった。これらを克服
するために、スポーツ施設の被害状況を明確にし、名取市役所ではどのような対策を取っているのかを聞
き取り調査を行う。 1-2 調査内容 調査対象者 名取市教育部スポーツ振興課 調査日時 2011 年 11 月 11 日 13 時 00 分~14 時 00 分 参加者 宇治川 雄士・鈴木 裕士 調査項目 (1)運動施設の現状について (2)健康や運動に関する講習や説明会といったセミナーを行っているか (3)名取市のスポーツイベントについて (4)スポーツイベントをする際、対象者を決めて行っているのか (5)スポーツイベントなどの住民への広告はどのようになっているのか 1-3 調査結果 (1)運動施設の現状について 今回の東日本大震災によって名取市にあるスポーツ施設が大きな被害にあってしまった。その中で使用
できない施設は全部で 10 箇所もあり、被害にあっていない、又は比較的被害が少なく使用可能な施設が7
箇所と、半分以上の運動施設が使用できないのが調査当時の現状である(表 10-1)
。 被害にあっていない施設でも学生の部活などを中心に使用を許可しているため、一般の利用者には使用
制限を行っており、市外の利用者には現在、使用許可を行っていない状況である(表 10-2)
。 141 社会調査(地域活性構想)実習報告書 表 10-1 被災した公共スポーツ施設の被害状況 施設名
市民体育館
第二臨空公園
十三塚有料公園
増田体育館
閖上体育館
被害状況
(1)アリーナ関係
・天井空調用ダクト一部破損
・西側化粧壁広範囲落下
・床一部破損(落下物による)
・照明器具(ランプ破損含む)破損
(2)武道場関係
・天井簡易梁支柱全域落下
・壁一部破損及び落下
・器具庫壁落下
・軒天一部落下
・天井空調用ダクト一部破損
(3)2階観覧席等関係
・排煙用高窓開閉器一部破損(ガラス割れ含む)
・天井アルミ化粧梁一部歪み
・照明器具(ランプ破損含む)一部破損・落下
・南・北側トイレ天井板数か所落下
・壁一部落下
・柱に多数のクラック発生
・2階軒天一部落下
・2階ロビー壁一部落下
・2階ロビーガラス一部破損
(4)ロビー関係
・天井アルミ梁歪み多数
・1階排煙窓ガラス破損
(5)外回り関係
・階段タイル(身障者スロープ含む)
・屋根溶接部分一部破損
(6)その他
・壁に多数のクラックあり
・放送設備転倒による一部破損
・庭球場(3面)・運動広場ともに全壊
・陸上競技場・市民球場・庭球場ともに異常なし
・外見的な確認による判断状況として異常なし
・ステージ照明器具落下
・全壊
調査当時、未定の場所は、予算がなく何も決まっていない状況であり、修理するのか、新しい施設とし
て開放するのかも定かではないとのことだった。 142 第 10 章 スポーツについて
表 10-2 スポーツ施設の現状と今後の方向性 施設名
現状と今後の方向性
市民体育館
競技場
第二臨空公園
武道館
支援物資の保管庫となっている。平成 23 年度中に復旧工事を完成させ、
平成 24 年度からの一般公開を目指しているが、同時に行う耐震診断の
結果によって、耐震補強工事が必要になった場合には、平成24年6月頃
まで工期を延長することがある。
トレーニング室
ボランティアセンターの資材の保管場所となっている。
会議室 1・2
第1会議室はボランティアセンターの本部として、第2会議室は支援物資
の倉庫として使用している。
運動広場
全壊流出。名取市復興計画を策定中であり、今後の方針については未
定。
テニスコート
十三塚公園
市民野球場
陸上競技場
テニスコート
市民を中心に一般開放している。
公園内北側の駐車場については、震災におけるガレキ置き場になってい
ることから、大勢の方々が参加するような大会の開催については困難が
予想されるため、競技団体等との調整を図りながら、円滑な施設の運営
に努めている。
増田体育館
平成23年度中に復旧工事を完了させ、平成24年度からの一般公開を目
指している。
閖上体育館
閖上グラウンド
全壊流出。名取市復興計画を策定中であり、今後の方針については未
定。
高舘体育館
支援物資の保管場所となっており、当分の間、使用は不可能。
箱塚グラウンド
「仮設住宅」が建設されており、当分の間、使用は不可能。
増田グラウンド
高舘グラウンド
高舘河川グラウンド
社会体育施設として開放している。
出典:名取市役所・公共スポーツ施設の現状と方向性(資料) (2)健康や運動に関する講習や説明会といったセミナーについて 学校開放や無料施設利用を行うため、社会体育団体登録制度があり、更新(2年)の際に指導者等に対
して講習を実施している。その他に、NPO 法人名取市体育協会が協会全体や単位協会で実施するセミナー
(講習会)がある。 表 10-3 NPO 名取市法人団体の目的と活動分野 目的
活動分野
協会は,名取市民の体育・スポーツの振興及び健康増進に関する業務を行い,快適なスポーツ環境を提供しなが
ら,スポーツを核としたコミュニティーの促進,豊かな高齢化社会の創造及び青少年の健全育成等,明るく豊かで
活力に満ちた名取市の形成に寄与することを目的とする。
保健、医療又は福祉の増進を図る活動
社会教育の推進を図る活動
まちづくりの推進を図る活動
学術、文化、芸術又はスポーツの振興を図る活動
環境の保全を図る活動
災害救助活動
地域安全活動
人権の擁護又は平和の推進を図る活動
国際協力の活動
男女共同参画社会の形成の促進を図る活動
子どもの健全育成を図る活動
情報化社会の発展を図る活動
科学技術の振興を図る活動
経済活動の活性化を図る活動
職業能力の開発又は雇用機会の拡充を支援する活動
消費者の保護を図る活動
出典:名取市役所・NPO 名取市法人団体の目的と活動分野 (3)名取市のスポーツイベントについて 143 社会調査(地域活性構想)実習報告書 2011 年度のイベントについては、表 10-4 で示されている7つのスポーツイベントが、震災の影響で中止
になっていることがわかった。 表 10-4 中止になったスポーツイベント No.
事業名
対象
実施期間
1
名取市スポーツ賞顕彰
全国大会等出場者
10 月 1 日
2
全国大会等出場報奨事業
全国大会等出場者
随時
3
第 40 回市民総合スポーツ祭
一般
9 月~12 月
4
社会体育団体体育成事業
一般
通年
5
地区民体育大会及び地区レクリェーション大会
一般
通年
6
学校施設開放事業
一般
通年
7
第 16 回市内 3 高校野球定期戦
市内高校野球
10 月 15 日
出典:名取市役所・平成22年度スポーツ振興事業について(資料) (4)スポーツイベントをする際、対象者を決めて行っているのか イベント内容によっては対象者を制限している場合がある。 (5)スポーツイベントなどの住民への広告はどのようになっているのか 広報なとり・市 HP・公民館や学校等の公的施設への掲示が中心であり、場合によって、スポーツ少年団
や体育協会の団体へ直接お知らせしている。 1-4 考察 今回の市役所訪問を通して、東日本大震災によって、スポーツ施設の被害状況やスポーツイベントの開
催に大きなダメージがあったことがわかった。17 施設ある内の 10 か所も使用することが出来なく、使用
できたとしても学生の部活などを中心に使用を許可しているため、一般の利用者には使用制限を行ってお
り、市外の利用者には使用許可を行っていない状況であることを知った。また支援物資の保管庫としても
使われており、ほんの一部の施設しか利用できなくスポーツの出来る環境ではなくなってきている状況で
あることがわかった。そして新しく更新された市役所の HP によると、スポーツイベントでは、2011 年度の
行事が震災の影響ですべて中止となっている現状であることがわかった。今年に入ってからは、バトミン
トン教室やヘルスアップ教室が行われるようになって、少しずつ復興してきている様子がわかる。 スポーツイベントの住民への広告では、名取市はさまざまな告知を行っている様だが、住民はどの位ス
ポーツに興味を持っているのかなどを調べてからスポーツイベント関連の広告を告知するほうが良いと私
たちは思った。 2.現地調査 2-1 調査目的 私たちスポーツチームは、名取市民の「食生活」
、
「生活習慣病」
、
「適度な運動」の状況を把握するため
に、名取市保健センターにて聞き取り調査を行った。 生活習慣病は日常の乱れた生活習慣の積み重ねによって引き起こされる病気である。働き盛りに多い病
気のため成人病と呼ばれていたが、最近では子どもの成人病も増えている。普段の生活において、
「健康づ
くりもまたスポーツのひとつ」と考え、食生活や適度な運動など生活習慣病の対策や予防について、名取
市保健センターで調査することで、今後の市民の健康の維持や対策を明らかにする。 144 第 10 章 スポーツについて
2-2 調査内容 調査対象者 名取市保健センター・健康福祉部 調査日時 2012 年 1 月 18 日 14 時 00 分~14 時 30 分 調査資料 訪問の際に、いただいた資料『元気なとり 健康プラン 21 中間評価報告書』
(名取市,発行年不明) 参加者 宇治川 雄士 鈴木 裕士 調査項目 (1)健康を維持していくうえで大切な食生活について (2)食生活や運動不足による生活習慣病について (3)生活習慣病の予防のための適度な運動について 2-3 調査結果 名取市では、2003 年に施行された「健康増進法」に基づき、2005 年に「元気なとり健康プラン 21」を策
定した。基本理念は「みんなで改善 生活習慣・楽しく送ろう いきいき人生」
、スローガンは「血管を守り、
健康寿命をのばそう!」である。 この計画の進捗状況を確認するため、名取市がアンケート調査を行い、中間評価をしたものが『元気な
とり 健康プラン 21 中間評価報告書』
(以下、
『報告書』とする)である。調査では、
『報告書』に記載
されている調査結果をもとにレクチャーいただいたので、はじめに、アンケート回答者の概要を示してお
く。 調査方法は、①小学校 4 年生、中学校 1 年生の保護者に対して…年代別人数を明記しておく。これの調
査対象は、小学校4年生、中学校1年生の保護者、性別・年代別人口1/50 の無作為抽出、市民ボランテ
ィアの 1840 人を対象に配布し回収したものである。回収数は 1.156 人で回収率は 62.8%である。 表 10-5 配布数 1.840 人 対象者 回収数(人) 尚絅学院大学2年生(名取市在住) 回収率(%) 38 100.0 小学校4年生の保護者 305 83.1 中学校1年生の保護者 121 81.2 年代別・性別無作為抽出者 297 39.6 ボランティアからの依頼者 300 84.0 95 53.1 1.156 62.8 高齢者(無作為抽出者) 計 表 10-6 年代別に見た調査対象者 20 歳代
30 歳代
40 歳代
50 歳代
60 歳代
70 歳代
80 歳代
計
人数
107
285
211
183
213
117
40
1.156
%
9.3
24.6
18.3
15.8
18.4
10.1
3.5
100
出典:
『報告書』p1 (1)健康を維持していくうえで大切な食生活について 職員のお話しによると、一人暮らしの若い人を中心として、食欲が湧かない、朝食を食べる時間があれ
ば少しでも長く眠っていたい、などの理由で朝食を食べない人がいる。これらの人は朝食を食べない代わ
145 社会調査(地域活性構想)実習報告書 りに、昼と夜にまとめてエネルギーを摂取するため、体に余計な負担をかけてしまい健康を害する要因と
なっている。 表 10-7 中高生の毎日朝食を食べる人の割合 平成 17 年度
平成 22 年度
平成 26 年度(目標)
77.3%
90.0%
85%以上
出典:
『報告書』p9 名取市の食生活における生活目標には「朝食を食べましょう」という目標があり、学校における周知徹
底の成果か、中高生においては、2005 年には朝食を食べる割合 77.3%だったものが、2010 年には 90.0%と
割合の上昇が見られた(表 10-7)
。 具体的な数値はわからないが、
『報告書』によると、20 歳代(大学生)の朝食摂取率が低いようである。 表 10-8 20 歳代・30 歳代女性の毎日朝食を食べる人の割合 平成 17 年度
平成 22 年度
平成 26 年度(目標)
85.7%
81.7%
90%以上
出典:
『報告書』p9 「元気なとり 健康プラン21」であげられている課題として、20 歳代に朝食を食べている割合が低く、
表 10-8 に示すように、子どもを産む世代の欠食は、乳幼児への影響も大きいことがあげられている。 また、他に行われた食育アンケート調査からをもとに、成人の食事を食べない理由に「食べる時間がな
い」という人が多くあり、短時間で出来るレシピの普及が必要となっていると指摘されている。 こうした検討から、名取市の施策の方向としては、若い世代への啓発普及につとめるために、①食事づ
くりを担当する母親向けの教室の開催、②母子健康手帳交付時や乳幼児健康診査時での指導を継続、③朝
食の簡単レシピを広報に掲載、の3つがあげられている。 これらの調査結果から、名取市では若い人を中心に朝食を食べる人が少ないことから、昼食や夜食で偏
った食生活を送っている人が多いのではないかと感じた。こればかりは市の啓発普及だけで改善できる問
題ではなく、
「自分から改善する」という意識が持てる環境づくりが必要と考える。 (2)食生活や運動不足による生活習慣病について 続いて『報告書』から、名取市民の特定健康診断の状況について見る。 ①受診者数・受診率 名取市の 2003 年と 2007 年の主な死因別死亡率(人口 10 万対)を比較すると、悪性新生物(197.3→244)
・
脳血管疾患(105.2→115.5)
・心疾患(92.1→105.4)
・大動脈瘤・解離(4.4→18.8)
・腎不全(5.8→14.4)
とそれぞれ増加している。つまり生活習慣病で亡くなっている方が増えているということである。なお、
名取市の死亡率を全国平均と比較すると、悪性新生物と心疾患の死亡率は低く、脳血管疾患の死亡率が高
くなっている。 全国的にもこうした生活習慣病が要因となる死亡率が上昇していることを受け、平成 20 年度から始まっ
た特定健康診査の受診率は 50.8%であり(表 10-9)
、初年度は平成 19 年度の国保受診率 36.0%より増加し
たものの、その後は低下している。 表 10-9 特定健康診査の受診率 健診対象者 受診者数 受診率 平成20年度 11.312 人 5.714 人 50.80% 平成21年度 11.913 人 5.298 人 44.50% 出典:
『報告書』p6 146 第 10 章 スポーツについて
②所見者率 なにかしらの病気を患っている所見者率(表 10-10)の高い項目は、HbA1c(糖尿病)
・LDL-C
(コレステロール)
・最高血圧・腹囲・最低血圧・BMI(肥満度)
・中性脂肪の順である。特にHbA1
cの有所見率の増加が大きくなっている。 表 10-10 所見者率 HbA1c LDL-C 最高血圧 腹囲 最低血圧 BMI 中性脂肪 平成20年度 66.8% 55.3% 51.6% 41.5% 29.3% 27.8% 26.0% 平成22年度 83.2% 53.5% 44.8% 31.7% 21.4% 25.7% 21.1% 出典:
『報告書』p6 この結果からHbA1cは平成 20 年度に比べて増加しているが、他の項目は減少傾向にある。 ③メタボリックシンドロームの有所見率 表 10-11 平成 22 年度メタボリックシンドロームの有所見 メタボ該当者 男性 女性 29.7% 15.8% メタボ予備軍 17.5% 8.4% 出典:
『報告書』p6 男性の 47.2%、女性の 24.2%がメタボリックシンドローム該当者または予備軍である(表 10-11)
。 この結果から、男性の半分はメタボリックシンドロームということがわかった。メタボリックシンドロ
ームは、運動不足や食生活の偏りが原因であり、代謝が低下してくる 30~50 歳代に多くみられ、動脈硬化
による循環器病などの危険性があるため、早めの対策が必要と感じた。 (3)生活習慣病の予防のための適度な運動について 生活習慣病の対策のため、名取市は 2005 年 5 月に「元気なとり、健康プラン 21」という健康づくりのプ
ランを施策してきた。そのプランの生活目標に「健康のために 1 日合計 30 分以上歩きましょう」と「自分
にあった運動を続けましょう」という目標がある。 表 10-12 1 日合計 30 分以上を週 2 回歩いている人の割合 平成 17 年度 平成 22 年度 平成 26 年度(目標) 43.0% 46.6% 55%以上 出典:
『報告書』p18 表 10-13 週 2 回以上運動している人の割合 平成 17 年度 平成 22 年度 平成 26 年度(目標) 23.0% 24.9% 27.8%以上 出典:
『報告書』p18 1 日合計 30 分以上を週2回歩いている人
(表 10-12)
は、
2005 年度には 43%だったのが、
2010 年には 46.6%
と、全体で 3.6 ポイント増加している。週 2 回以上運動している人の割合(表 10-13)も、2005 年度には
23%だったのが、2010 年には 24.9%と、1.9 ポイント増加していた。全体としては増加傾向にあり、改善
がみられるようになった。 『報告書』によると、運動をすることは、体脂肪を減らし肥満の予防につながる。基礎代謝が低下して
147 社会調査(地域活性構想)実習報告書 くる 30~50 歳代の中高年を対象に、生活に運動を取り入れられるように働きかける必要がある、としてい
る。 表 10-14 生活目標・指標 目標・指標 1 日合計 30 分以上を週 2 回以上歩いている人の割合 現状 46.6%→目標 55% 週 2 回以上運動している人の割合 現状 24.9%→目標 27.8% 出典:
『報告書』p18 そのため、今後の生活目標・指標としては(表 10-14)
、
「1 日合計 30 分以上を週 2 回以上歩いている人
の割合」を現状の 46.6%から 55%へ、
「週 2 回以上運動している人の割合」を現状の 24.9%から 27.8%へ、
それぞれ高めることが目標とされている。 また、今後の施策の方向性としては、①運動を継続できるような環境づくりを推進(健康づくり運動サ
ポーターを養成・育成し、地域での運動普及)
、②公民館や体育館などの関係機関と連携し、健康づくりの
ための運動の普及(健康ウォーキングの効果を伝えたり中高年が参加しやすい時間帯の講座を企画)
、③市
民が活用しやすい運動に関する情報を提供する、の3つがあげられている。 この結果から、
この調査の対象となった名取市民の半数程度が適度な運動を行っていることがわかった。
特に、1 日合計 30 分以上を週 2 回歩いている人の割合が高く、この背景には、バスや電車に乗らないで、
職場や学校に通勤、通学しているからだと考える。適度な運動に関心があるということは、健康や生活習
慣病の予防につながるので、今後名取市では住民の期待にこたえられる環境づくりが大切である。 (4) ストレスと睡眠 表 10-15 ストレス解消法がある人の割合 平成17年度
平成22年度
平成26年度(目標)
評価
77.9%
72.9%
85%以上
×
出典:
『報告書』p19 ストレス解消法がある人の割合は、全体的に 5.0 ポイントと減少傾向にみられる事がこの表によってわ
かる(表 10-15)
。目標である 85%以上にまだまだ程遠いことがわかった。 表 10-16 日常的に寝不足を感じている人の割合 平成17年度
平成22年度
平成26年度(目標)
評価
40.1%
34.4%
30%以下
△
出典:
『報告書』p19 日常的に寝不足を感じている人の割合は、全体で 5.7 ポイント減少している事がわかった。
(表 10-16) 表 10-17 生活目標・指標 目標・指標
ストレス解消法がある人の割合 現状 72.9%→目標 85%以上
寝不足を感じている人の割合 現状 34.4%→目標 30%以下
出典:
『報告書』p19 若い世代は、仕事や子育て等で多忙な日々を送っており、十分な睡眠時間を確保することは難しい。睡
眠のリズムを作るために、朝食をきちんと取り、過度な運動を取り入れる大切さを啓発することである。 こうした検討から、名取市の施策の方向としては、若い世代への啓発普及につとめるために、①心の健
康づくりについての啓発普及、
「ポスター掲示(公民館・体育館・文化会館・駅等)
」
、
「広報掲載(自殺対
策と合わせて)
」
、②感謝・ねぎらいのことばをかけようキャンペーン、
「ありがとさんデー・おつかれさん
148 第 10 章 スポーツについて
デー」等、人と人との絆をつなぐ心温まる言葉の大切さを啓発、③笑いの大切さや心の元気アップを目的
とした、心の健康づくり講座の企画・実施(生涯学習課・公民館と連携)の3つがあげられている。 2-4 考察 今回現地調査をおこなって、名取市民の「食生活」
、
「生活習慣病」
、
「適度な運動」の状況を知ることが
できた。特に、生活習慣病について深く知ることができ、生活習慣病の中でもっとも多いといわれる糖尿
病は増加傾向にあることがわかった。そして「元気なとり 健康プラン 21」のストレスと睡眠という項目で
心の健康も大切ということがわかった。 今回の震災で大きな被害を受けた名取市は復興に従事する一方、仮設住宅での生活やぶつけようのない
悲しみや苦しみがストレスとなっていることが他のグループの調査結果でうかがえた。今後名取市では、
食生活の改善の啓発普及につとめる一方、ストレスを解消できる、またはストレスをためないための環境
づくりを推進していくことが大切だと考える(表 10-17)
。 そして適度な運動は、これは今回のテーマでもあったスポーツによる地域活性化と一番密接している。
なぜなら、健康のために始めたウォーキングなども次第には自分にあったひとつスポーツにつながってい
くからである。そしてそういった運動に関する名取市民の関心は思っていたよりも高く、健康プランの生
活目標にもあった「健康のために 1 日合計 30 分以上歩きましょう」と「自分にあった運動を続けましょう」
という目標がどちらとも増加傾向にあった。これは健康を意識したとき一番取り入れやすい対策が体を動
かすことであるということであり、そういった施設や環境がより身近に感じられれば、運動に目を向ける
人が増えると思われる。 3.住民意識調査 3-1 調査目的 私たちスポーツチームは、市役所に訪れた際に震災の影響で復興の最中の名取市の現状を知ることがで
きた。そこで環境や設備が整わない名取市の状況で、ここ 1 年のスポーツや運動への関心や意識を集計し
把握することで、今後の環境や設備の復興に役立てることと、それらを踏まえてスポーツ活動による地域
活性化を調べることを目標に、名取市民のスポーツに対する意識を明らかにする。 3-2 調査項目 ・この1年間に何かスポーツや運動をしたことがあるか ・どれくらいの割合でスポーツや運動をするか ・スポーツや運動をしなかった主な理由 ・スポーツをやってみたいと思う理由 3-3 調査結果 問 36.この1年間に何かスポーツや運動をしたことがありますか。(○はひとつ) 表 10-18 スポーツの経験(上:人数、下:%) 合計
全体
男性
女性
517
100.0
247
100.0
267
100.0
したことがある
259
50.1
127
51.4
129
48.3
したことはない
258
49.9
120
48.6
138
51.7
不明
0
0
0
0
0
0
スポーツの経験について全体で見ると(表 10-18)
、
「したことがある」が 50.1%、
「したことはない」が
49.9%となっており、ちょうど半々であることがわかった。男女別で集計してみた結果についても、ほぼ
149 社会調査(地域活性構想)実習報告書 半々であることがわかった。 問 36-1.
(問 36 で「1」と答えた方に)どれくらいの割合でスポーツや運動をしますか。(○はひと
つ) 表 10-19 性別スポーツの頻度(上:人数、下:%) 合計
全体
男性
女性
毎日
259
100.0
127
100.0
129
100.0
19
7.3
10
7.9
9
7.0
週に4~
6回
20
7.7
10
7.9
9
7.0
週に2~
3回
64
24.7
34
26.8
30
23.3
週に1回
50
19.3
21
16.5
28
21.7
月に1~
3回
63
24.3
28
22.0
34
26.4
2~3ヶ
月に1回
17
6.6
10
7.9
7
5.4
半年に1
回
20
7.7
11
8.7
9
7.0
年に1回
不明
4
1.5
2
1.6
2
1.6
2
0.8
1
0.8
1
0.8
「この1年間に何かスポーツや運動をしたことがありますか。
」の質問に対して「したことがある」と答
えた方にはその頻度をたずねた。その中で一番多かったのが「週に2~3回」で 24.7%であり年代別集計
によると、30 歳代以下、60 歳代、70 歳代以上の割合がとても多いことがわかった(表 10-19)
。そして毎
日運動している人は 7.3%と少なく、主に 60 歳代以上が毎日運動している割合が多いことがわかった。 問 36-2.
(問 36 で「2」と答えた方に)スポーツや運動をしなかった主な理由は何ですか。(○はひ
とつ) 表 10-20 年代別スポーツをしなかった理由(上:人数、下:%) 問 36-2.しなかった理由
忙しくて時
機会がな
間がない
い
合計
全体
30 歳代以
下
40 歳代
50 歳代
60 歳代
70 歳代以
上
258
100.0
52
100.0
47
100.0
37
100.0
53
100.0
63
100.0
62
24.0
16
30.8
21
44.7
15
40.5
9
17.0
1
1.6
69
26.7
22
42.3
13
27.7
15
40.5
10
18.9
9
14.3
適当な場所
や施設が近
くにない
18
7.0
2
3.8
1
2.1
0
0
8
15.1
5
7.9
ケガや病
気・高齢の
ため
60
23.3
1
1.9
2
4.3
2
5.4
12
22.6
40
63.5
スポーツに
興味がな
い
30
11.6
5
9.6
9
19.1
3
8.1
9
17.0
3
4.8
その他
不明
8
3.1
5
9.6
0
0
0
0
1
1.9
2
3.2
11
4.3
1
1.9
1
2.1
2
5.4
4
7.5
3
4.8
「この1年間に何かスポーツや運動をしたことがありますか」の質問に対してしたことはないと答えた
人(258 人)に、その理由を聞いた。全体の「忙しくて時間がない」と「スポーツをする時間がない」と答
えた人を合わせるとなんと 50.7%と半数を占めていることがわかった(表 10-20)
。年代別でみた結果、30
歳代~50 歳代の方々がスポーツをする時間がない、機会がないと答えた割合が高く、これらの年齢層は働
き盛りであるためにこのような結果が出たのだと考えられる。またスポーツに興味がないと答えた方が
11.6%もいることに少し驚いた。 150 第 10 章 スポーツについて
問 36-3.
(問 36 で「2」と答えた方に)やってみたいと思うスポーツはありますか。 表 10-21 年代別やってみたいと思うスポーツ(上:人数、下:%) 問 36-3.やってみたいスポーツ
合計
全体
30 歳代以下
40 歳代
50 歳代
60 歳代
70 歳代以上
ある
ない
不明
258
126
57
75
100.0
48.8
22.1
29.1
52
32
10
10
100.0
61.5
19.2
19.2
47
23
10
14
100.0
48.9
21.3
29.8
37
20
8
9
100.0
54.1
21.6
24.3
53
25
10
18
100.0
47.2
18.9
34.0
63
23
18
22
100.0
36.5
28.6
34.9
全体で「やってみたいスポーツはある」と答えた人は、48.8%と意外と多い(表 10-21)ことから、この
1年間の中でスポーツに対する意識はあるが、どうしても運動する機会がなかったことがわかる。そして
どの年代を見ても「やってみたいスポーツはある」と答えた人のほうが上回っていることから、スポーツ
の意識は高いように感じた。 問 36-4.
(問 36-3 で「1」と答えた方に)スポーツをやってみたいと思う理由はなんですか。
(あて
はまるものすべて) 表 10-22 年代別スポーツをやってみたい理由(上:人数、下:%) 合計
全体
30 歳代以
下
40 歳代
50 歳代
60 歳代
70 歳代以
上
126
100.0
32
100.0
23
100.0
20
100.0
25
100.0
23
100.0
問 36-4.スポーツをやってみたい理由
健康・体
楽しみ・気 運動不足
力づくりの 晴らし
解消のた
ため
め
83
62
89
65.9
49.2
70.6
26
24
24
81.3
75
75
16
7
16
69.6
30.4
69.6
12
8
15
60.0
40.0
75.0
18
12
17
72.0
48.0
68.0
9
9
16
39.1
39.1
69.6
美容のた
め
8
6.3
5
15.6
2
8.7
0
0
1
4.0
0
0
肥満解消
のため
38
30.2
7
21.9
8
34.8
6
30.0
12
48.0
5
21.7
友人など
との交流
13
10.3
3
9.4
0
0
1
5.0
3
12.0
5
21.7
その他
不明
1
0.8
0
0
0
0
1
5.0
0
0
0
0
1
0.8
0
0
1
4.3
0
0
0
0
0
0
スポーツをしていない人の、スポーツをやってみたい理由(表 10-22)については、一番多かった運動
不足解消のためが 70.6%で、次いで健康・体力づくりのためが 65.9%とたくさんの方々が体づくりのため
にスポーツをするという意識が高いことがわかった。また、幅広い年代で、健康を意識していること多い
という結果が出た。 3-4 考察 名取市民の幅広い年代の方々がスポーツに対しての意識が全体的に高いことがわかった。また幅広い年
代で健康・体力づくりといった健康を気にしていることも明らかにすることが出来た。 151 社会調査(地域活性構想)実習報告書 この一年間でスポーツをしたことがありますかという質問に対して全体で半々に人数が分かれ、また男
女別でみても半々という事が分かった。
「したことがない」と答えた方の中では、忙しくてスポーツをする
時間がないなどといった意見が多くよせられた。また、適当な場所や施設が近くにないという回答はあま
り多くなく、名取市の運動施設は充実していることが明らかになった。ただし、運動施設を存分に活用し
ていける環境を作っていかなければ、それらの方々が、スポーツが出来ずスポーツからかけ離れて行って
しまうのではないか。そうなってしまう前に運動施設をより利用しやすく気軽に立ち寄れるような環境を
作る必要があるのではないか。 そしてどの位の割合でスポーツをしますかという質問に対して、毎日行っている人が全体の 7.3%と少
なく、週に2~3回行っているという回答が一番多かった。半年に1回、年に1回と答えた人もいること
に驚きを感じた。これらの原因として 40 歳代~50 歳代は働き盛りであり仕事の関係上、スポーツをする
機会がなく、逆に 60 歳代以上の方々は、健康を意識することで足を外へ運ぶ機会が多いことが今回の調査
でわかった。 この住民意識調査から、名取市の運動施設は充実しているが、それを利用する方々をうまく呼び込めて
いないのではないかと考えられる。もっとたくさんの方々が利用できるような対策を考えていかなければ
ならない。 4.調査結果の考察 今回、市役所調査、現地調査、住民意識調査と3回にわたって調査を行ってみて、多くのことを知るこ
とができた。 震災前と震災後の名取市では、利用できる施設や運動にあてる時間など大きく変化した中で、多くの人
が運動に対する意識をもっていることが今回の調査で明らかになった。そして「運動はしたい」または「や
ってみたいスポーツはある」というスポーツや運動に対する意識が高くても、運動をする機会がない人が
いることから、震災による復興や復旧がどうしても優先になってしまい運動やスポーツどころではない人
が多いのではないかと考えた。もちろん震災によって体を動かす機会が増えた人も多いだろうと思うが、
できれば復興や復旧で体を動かすのではなく、スポーツや健康という意識を持ったうえで運動してほしい
と感じた。そのためにも、今後復興に伴いまた大きく環境が変化していくなかで名取市と住民が協力し以
前よりもスポーツに大きな意識を持てるような環境づくりを期待している。 152 第 11 章 名取市への要望・尚絅学院大学の学生に伝えたいこと
第 11 章 名取市への要望・尚絅学院大学の学生に伝えたいこと
名取市住民意識調査の調査票の最後の項目に、名取市への要望と尚絅学院大学の学生(わたしたち)に
伝えたいことを自由記述で記入していただいた。結果、名取市への要望は 210 件、学生に伝えたいことは
197 件、多くの記述があった。震災と復興に関するさまざまな要望が寄せられている貴重な資料であるこ
とから、固有名詞を「●●」として伏せたうえで全文記載することにした。 これらの記述から学生たちが何を学んだのか。要望・伝えたいこと読んでみての学生の感想をいくつか
ピックアップし、掲載することで本実習の「おわりに」にかえたい。 (内田 龍史) 問 55.名取市への要望や、尚絅学院大学の学生(わたしたち)に伝えたいことがありましたらどんな
ことでもかまいませんので、ご自由にご記入下さい。 1.名取市への要望 名取市への要望は 210 件あった。表 11-1 は、性別と年齢階層別にその内容を示したものである。 表終-1 名取市への要望 生活支援の充実
農家に対して支援をお願いしたい。東北一の生産量のカーネーションが今ほとんど作れない。米や野菜を
作りたくても、トラクターやコンバイン等が海水でだめになりました。一家庭で1台何千万円もする機材をまた
買うのは無理です。
消防職員、車両の増強が必要ではないだろうか?
館腰地区は以前9月の大雨による洪水で水害を受けましたが、それによる下水道などや河川などの拡張
工事されていないようなので、いつも台風の季節や大雨などの時は、また床上浸水になるのではと気が気
ではありません。それらの対策もお願いしたいと思います。
どうしても、以前住んでいた仙台市と比べてしまう。今は、「夫の仕事先から近い」という理由で名取市に居
ますが、もし、保育所確保や積極的な姿勢がもっと感じられたなら「永住」もあると思います。
情報(復興、復旧)がどれだけ進んでいるのか、市ではどのような計画、見直しがされているのか分からな
い。情報がほしい。
平等な住みやすい町つくりを期待します。
仮設住宅に住んでいるうちは、本当に何も残らず仮設に入った方もいらっしゃいます。そんな方々への今後
の土地、家、住む所などもっと考えてほしいです。学校に通われているお子様など学区が変わって不便の
ないようにしてほしい!
いつもご苦労さまです。
名取館腰間の電車の遮断機がなかなか開かず時間帯によって渋滞が発生し、なかなか目的地にたどりつ
かないことがある。もう少し改善できないか。
保育所が日曜日が休み、時間が7:30〜19:00では、仕事の選択が少なすぎる。待機も多いし月額も高いので
働くのがバカバカしく感じるけれど仕事をしなければ収入も減るし、実際プラスになるのは、ほんの少しだと
感じる。
とにかく原発事故の対応をしっかりしてもらいたい。根拠のない「大丈夫」は聞き飽きた。漁業は諦めるべ
き。農業も。国や東電へしっかり賠償を求めるべき。水や食べ物をしっかり検査するべき。今まではここに住
み続けられない。名取のものを口にしたくない。もうすぐ出産を控えています。不安で仕方ないです。
名取市は放射能の情報が少なく、大きく取り上げられないことが逆に不安です
今回(3.11)の津波で痛切に思ったことは、住まいの周りには津波から逃れる場所がないことです。今後あの
ような津波が来たとすればすべてアウトです。高いビルや、建物も近くにはありません。そこそこ高いところ
へと走って非難しても間に合わないと思います。高台の避難場所があればありがたいです。
ゆりあげの人たちがたくさん亡くなった理由の1つに防災無線が壊れていたこと、これからどうしていかなき
ゃいけないのかきっちり話をしてほしい。ゆりあげには住めないです。
海側の早い復旧復興を願います。海側の人への手厚い支援は大切だと思いますが、海から少し離れた地
域にも支援をしてほしいです。
153 女性
20 歳代
男性
20 歳代
男性
20 歳代
男性
20 歳代
女性
20 歳代
女性
20 歳代
女性
20 歳代
女性
20 歳代
女性
20 歳代
女性
20 歳代
女性
20 歳代
女性
30 歳代
女性
30 歳代
女性
30 歳代
女性
30 歳代
男性
30 歳代
社会調査(地域活性構想)実習報告書 あの忘れもしない震災で傷を負った子供、お年寄りの心のケアを大切にしてほしい。
・市民のための働きをしない議員および市役所職員の解雇・日本の借金を考えれば公務員は給料を 1/3 に
すべきである・役所の業務の遅さは驚きを覚える・能力の無い者が公務員となり、税金をむさぼる
具体的な閖上の復興案を早く示し、実行して欲しい。
震災の影響で現在、仮設になっている図書館を早く再建してほしいです。今は岩沼の図書館に通っている
のですが、明るく書籍を探すのも見やすく調べ物をするスペースも充実していて、入口脇には室内に木が植
えてある。多目的スペースで持ち込みの食事をする事便利です。名取の図書館もこのような居心地のよい
施設になって住民が憩う空間になってほしいです。
新しい図書館を早期に完成させてほしい。
被災した方々への、配慮や色んな問題の(復興)早い解決をお願いしたい。放射能の問題。名取市としての
働きが全く見られない国への働き掛けをしないと、いけないと思う。除染指定の(国が定めた)地域に名取市
が入っていないと学校の後援会の中で問題となり、何らかの働きが必要である。
移転問題に対して私たちは住宅ローン、農機具ローン、教育費があるし親は寝たきりだし、本業だった農家
は収入が見込めません。瓦礫拾いも終わり、全く収入がないまま正月を迎えなくてはならないのに移転問
題が全く進みません。確かに震災で親を亡くした子供たちに義援金を送るのも大切なことですが家をなくし
た我々にも早く残りの義援金の配布を求め他市に負けない災害に負けない都市を作ってほしい。
天災についてはどうしようもないので、防波堤とかではなく、復興力を強めて、人とのつながりを強めて立ち
直るような方法をたくさん考えたほうがいいと思う。海の近くを開拓しない。昔の人はいい続けています。
名取市の復興の為に全力を尽くしてほしい。
転勤が多くあちこちで生活しましたが名取は環境も良くて便利で快適です。ありがとうございます。
放射能の測定をいろんなところでしてほしい。放射能への関心があまりにもなさすぎる(名取市全体)
放射線問題にも、もう少し取り組んでほしい。
駅前に市の所有地に、高層マンションの計画があります。5年後に完成予定ですが、震災前からの計画で
すが、その近くに我家があります。非常に環境輪悪くなります。日照、騒音、風向などです。なるべく低く建て
てください。海岸近くが、復興先です。ムダな税金を使わないで下さい。
万が一、次の災害が発生してしまった場合に、避難先を確保できるよう市体育館、公民館等の早期修復を
お願いしたいです。
図書館の新設
増田から上余田(四号線)交差点の右折(信号・車線)がない為いつもいつも渋滞しています。そのため赤信
号でつっこむ車が多々あります。車線を増やすことはできませんか?
線路をはさんだ東西の道路の整備をすすめてほしい。東西を結ぶ今よりも太い道路がほしいです。
学校建設は出来るだけ西側方面へ
り災状況を平等・公平に審査してほしかった。まったく被害がなくても半壊扱いで義援金や支援金を受けとっ
ている家もあるのに実際に家が壊れて困っている家を一部損壊として扱ったり、納得がいかない。周囲にそ
のような家が何軒かあるのを知っている。
3月11日から数日避難先が分からず、自宅にいたのですが、(床下浸水、車の水没)放送等家にいるとまっ
たく聞こえず、支援物資の配布や津波警報など、後日近所の人から聞いて、知ることがほとんどでした。我
が家は、夫が家に戻ってこれず、3歳の子と私(当時、妊娠中)の2人だけで、とても不安でした。車も駄目に
なり、携帯のバッテリーも切れ、使えず動けない状態が続きました。防災無線を、聞こえるようにしてほしい
のと、情報を自宅に避難している人にも伝わるように、考えてほしいです。名取市には、しっかりしてほし
い!!不安すぎてこのままでは仙台へと引っ越したいと考えています。
罹災証明の判断がずさん。義捐金の使い道をハッキリ見せろ。
図書館が震災後利用しづらいです。津波の被害からの復興も大事ですが、市民の心のゆとりを作る場とし
ての図書館を早く新たな場所へつくるべきでは・・・?
保育所をもっと増やしてほしい。働きたくても、預ける場所がなく、皆さん大変な思いをしている。
市営住宅など公共の住宅を増やしてほしい。保育所(認可)を増やしてほしい。そして、母子家庭に対して保
育料の無料化もしくは割引制度を作ってほしい
震災時に通信手段がなく、復旧もしばらくかかり、不安な日を送りました。電気・ガス・水道もそうですが、い
つ回復するのかわかれば不安感は少しは柔らいだのでは?在宅していたためガスの開栓もスムーズでし
たが、留守のところはさらに待たされたと聞きました。
アパートと仮設に住んでいる人をわけへだてなく、同じくしてほしい。とくに物資など・・・。
被災地のライフラインの復旧が大変遅いのでそれに対するサポート強化をしてほしい。
以前「なとり市広報」に名取は住みやすい街、ランキング一位になった!!と市長さんが言われていて、す
ごく誇らしく思っていましたが、今回の津波では、本当に残念なことになってしまいました。被害を受けた方々
が、早く以前の生活ができるようにお願いしたいと思います。
とにかくなによりも住宅再建(集団移転)のことを先に考えてほしい
高齢者が増えています。今住んでいる地区は特にそうです。一人暮らしも多いです。そして、スーパーが学
区内になく、コンビニが2件と郵便局1つ、銀行が1つあるだけで、老人はほとんど出歩かないし、井戸端会
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第 11 章 名取市への要望・尚絅学院大学の学生に伝えたいこと
議もないです。歩いていけるスーパーがあると老人も歩いて、そのときに会話も生まれます。小さくてもいい
のでスーパーがほしいです。
我が家は、一部破損扱いでしたが、我が家よりも被害の少ない家屋が半壊扱いになっていて驚くことが多
かった。そのためいまだに、家の補修の計画が立てられずに余震のたびに、次はどこの壁が落ちるのかと
不安になっている。名取市政への不信がとても強くなっている。
増田川堤防の強化や塸を作り、津波のそ上を無い様にしてほしい
海沿いの復興をすすめて下さい。
市の職員(市役所勤務)を人員削減したほうがいいと思う。就業時間フルで働いている人は少ないように思
う。楽して給与、ボーナスを安定してもらっている事を腹立たしく思う。財政難なのだから、まず市の職員は
ボーナスを減らしても当然だと思う。もっと真剣に考えてほしい。
子供が小学校に通っており、放射線等の問題で、市役所に対策を考えてほしいとの連絡をしたが、全く行動
にはうつさず、ただ聞いているだけだった。子供達の事をどのように考えているのか・・・・ただただ残念だ。
仮設住宅が二年間は短かすぎる。これだけの大災害だったので長く住まわせてあげて下さい。幸い、わが
家は何不自由なく暮らしてます。
災害、津波に強い町づくりを十分に検討していただきたい。若い世代、子供たちが安心して戻れるゆりあげ
の復興をよろしくお願いします。
アンケート結果を踏まえ、適切に行政へ反映されることを強く希望します。
保育所をもっと増やすべき。働きたい人はいくらでもいる。
なとりん号をぜひニーズにあったものにしてほしいです。必要としているところに本数、路線、などあったもの
にしてほしい。交通弱者のことを考えてください
現在住みよい名取市がさらに住みよくなるように行政活動をつづけて欲しい
名取が、安全に暮らせる町になることを願ってます。ゆり上げの早期復興を望みます。
名取・岩沼の道路、街が早く復興されればいいと思っています。
議員さんしっかりして!建前論より活動してください
復旧は進んだが復興は全く進んでいない。もっと目に見える速度で(子供の学校の問題も含め)実行して欲
しい!今、子供はスクールバスで通学しているので可哀想
震災復興のための補助金が出るということで最近、多くの建設が展開されているが、まずこれでよいのかと
いう点。つまり市として復興計画案を市民に広報を通して配布しているがこの内容と建設業者の動きが連
動していないのである。予定勧しょう地域となるエリアに建設が進められていく実態は県外収益として市は
潤うでしょうが、本当の市民のための有効な取り組みとはならないと思います。
せめて義務教育までの子供の学費、医療費にはほとんどお金を使わなくてすむような支援をして欲しい。
・放射量測定を定期的に行ってください。(場所についても複数箇所にて) 仙台市と比較して名取市の震災
対応全体が遅い又幅も狭い
図書館がありますが、時間の延長、土・日・祝日の開館を希望します。
震災後の閖上地区への対応、これからの町づくりが遅れている感じがある。
ゆりあげ地区の早期復興、また最近の話題の有った空港近くへのカジノ進出の実現へのサポート
自転車の無灯火で横列走行している人がみうけられます(学生?)
みんなそれぞれの要望があって市政大変だと思いますがくじけずにがんばってください。市民のウルトラマ
ンでいてください。
被災した市民の生の声をしっかり聞き短期的、長期的に必要な対応についてしっかりと分けて実行してほし
い。障害者の災害時の対応をもっと手厚くして支援してほしい。
震災で自宅流失し、現在は民間アパートに住んでいますが、支援物資等、仮設住宅で暮らす人々が優先さ
れているように感じますし、特定の仮設住宅だけに何かを送られた等の行動も考えものです。皆同じ境遇で
す。以前のような生活にもどるのは、何年かかるのか不安でいっぱいです。
地域によって震災時の差がありすぎる。住民税の使い方を考えて下さい!!
活気のある町になってほしい!
仙台までの通学手段がJRと空港線がありますが、強風や今回の震災では遅れたり電車が動かなくなり、
南仙台まで歩いて市営バスを利用したりで、会社へ何とかたどり着きました。地下鉄、バス路線!!
被災する前は一戸建てに住んでいました。今はアパート住まいですが、やはり夢は一戸建てに住みたいの
です。お金がない人にも家を購入できる道はないのでしょうか?
国県を待っていたのでは、時間がかかりすぎる。市独自で復興を早める施策を考えてほしい。
車道、歩道の段差が危険なので早めに修復をしてほしい。
名取市では、津波による被害が深刻であると思います。被災地の復旧が進み被災者の方々が少しでも早
く、元の生活に戻れるように御尽力をお願いします。
高齢の両親2人を在宅で看る者として、地域の助力、支援が不可欠でしたが、地域からは全く民生委員さん
さえも被災者のためなんの手伝いも安否確認もなく、心細かったこと、この地域の避難所はすべて閖上地
域の皆様のものとなり、その炊き出しに被災しながら、こちらから援助せざるをえない状況にあったこと、自
助努力で1ヶ月以上乗り切ったこと。
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社会調査(地域活性構想)実習報告書 名取市の震災復興計画の基本方針が決定されたので、1日も早く復興へ実施してほしい。
4 月 7 日深夜の大きい地震の際津波警報が短時間ではありますが、発令されました。音がこもっており、ご
担当の方の滑舌の問題なのか、ごもごもとしていて内容が全く把握できず、聞き取れず、不要な不安感に
おそわれます。スピーカー等の機械整備の再点検を含め、防災無線を今一度確認し、速やかな避難行動
を行えるようよろしくお願いします。
復興を急いでほしい。この震災でかなりの修理に費用がかかったが保障が全然されない。自治体からの案
内もない。
早期の農地回復
復興計画の具体的な事を早期に、明確に表示してほしい。生活道路、通学道路の修復を早期にお願いし
たい。
早く元の住みやすい安全な市になるように願ってます。
家屋が流出した人たちのため、安価な土地を提供してはどうか?(災害に乗じて利益追求に走る悪い業者
もいるので)
名取市は閖上の早期復興なしでは考えられません。閖上の海浜部などの観光開発を望みます。
名取市民になってまだ三カ月未満。市役所に行ってもあまりいい印象がない。もっと親切に色々と教えても
らいたい。
早期の復興と産業の育成とともに、地域性を生かした住みやすい土地にすることを願う。
ゆりが丘に住んでいます近くに墓地があればいいと思います。家族の埋葬したいのです。市で分譲してほし
いのです。
市民 1 人1人が、自己中心で、今、現在おかれている環境の変化を意識している人が少ない! 犬のフン・
タバコの投げ捨て等、市も、もう少し声がけしてもらいたい ・交通マナーの悪さ、不法投棄の現状
大学の近辺に銀行・病院・歯科医院等の充実した施設が欲しい。ひとつの団地にスーパーがあってもいい
と思う。不便です。
民生委員の方々の動きが全く見えて来ません。子世帯と同居されていても、日中は高齢の方のみというお
宅は沢山あります。現に、私のおとなりは息子さんとの 3 人暮しですが、息子さんはほとんどを出張している
状態ですが、その方々は相談すべき所がわからないといった状況でした。行政と市民をつなぐパイプ役の
方々の一層の活躍を希望します。
早期復興をお願いする被災者の立場で!!
a 震災後続いた停電で信号機があちらこちら不能になり車を運転していて不安でした。せめて、大きな交差
店の信号機だけでも使えたら太陽光パネルの設置を検討して下さい。b 震災後物資の購入ができなく食材
が底をつき、市役所に行って相談したが、何もないと冷たい職員の言葉にがっかりした。歩いて市役所まで
いったのに・・・
仙台空港の利便性(強み)を活かした国際交流センターあるいは大型スポーツ施設等の誘致・誘客事業を
積極的に行って欲しい。
仙台空港アクセス線の運賃を安くしていただきたい!
名取市の上下水道料金が仙台市等と比べると約 1.5 倍位高い。仙台市の下水道料金は家族の人数に応じ
て料金が決まるが、名取市は水道使用量に応じて下水道料金を取られる。しかし、水道の水を必ず下水に
流すとは限らない(畑及び植木に水をやったりする)ので、名取方式の上下水道料金システムには納得が
いかない。
1、区長制を廃止し児童センターの充実に予算を配布した方がいい。2、市会議員の削減。3、保育所を充実
することにより若い世代の流入をはかる。
市民にいいと思っている事をやって下さっていると信じています。
速やかに確実な復興を進めてください。
被災地の支援に大きな差がありすぎる。情報が行き届いていない。得られない。市の有力者に知人がいる
のといないのでは大きな差がある
今から見とおしついてないのに考えられません、仮設で二件の電気、ガスを収入が少ないのに二重に払っ
ている、まして住宅ローンを払っているのに大変です、福島さんみたく一人当たりの支援が大きいところは
良いですね。少なくて人数が多いところは大変です。もう少し考えてください。
震災時の対応が遅い。市民に合わせた対応がほしい。
震災時の市の職員の方々の一生懸命の姿に感謝しておりましたが、あとで時間外賃金で数億円と聞いて
少々がっかりしました。感謝した分、損をした気分でした。あのようなときは、公務員としてやはりお金ではな
く奉仕の精神を出してほしかった。
復旧はほどほどにしてまずはそこに住みたい人が住めるように臨みます。人のいない街づくりはありえませ
ん。
市長は、もっと表に出て、市民にアピールしてほしい
未来に重い税のかかるような街にしないで下さい。老人でも全持の人もいます。財産を上手に世の中のに
役立てることができない人々が、多いと思います。その老人たちの一人暮らしに手厚い介助があるようです
がもっとそのお金を若い母親、赤ちゃん、子供たちに回すことはできないのでしょうか。(一人暮らしのできな
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第 11 章 名取市への要望・尚絅学院大学の学生に伝えたいこと
い老人に手助けするのは少し過ぎているように思うのですが、私は間違えているでしょうか)
地域との連携を蜜にすることを期待しています
雇用を増やすため、企業の誘致と福祉施設の充実
(国へ)年金関係、医療関係をもっと充実して欲しいです。年々年をとってくるとお金が無いと心配です。から
だも弱ってくるので医療費もかさんでくる。
たくさんあります。書ききれませんが、ひとつあの震災の次の日、名取が丘公民館で携帯電話の充電が切
れたので充電器があるのか聞きにいったときのことです。40 歳後半の女性に、(子供たちが遠くにいるので)
連絡が取れているならいいんじゃないの?とすごい声で怒鳴られて、すごくショックを受けて家に帰り、一人
暮らしの私にはいつまでもその声が耳から離れませんでした。
生活環境を整備してください。雨量300mlになると床下浸水になります。過去3回有です。雨水対策を要望
します。
震災復興し特に閖上下増田地区のスピードを上げる事。
仙台市と合併すると言う事で他県から来たのですが、「だまされました」必ずや、仙台市と合併してください。
一般市民からの収集した声での復興計画であってほしい。形式上の公募や場の設定だはなく・・・。学校・職
場・商店・農業・漁業者の現場を知ること、住民の実態を知ることから・・・。
元気なまちなとりに一日も早くなりますように
特に津波で被害を受けた方が安心して生活を送り、仕事ができるような街づくりを進めてほしい。
仙台空港は現在のままでは復旧したに同じ津波に対して何の対策もない、現在地から岩沼市へ貞山堀西
側高盛土で造り直す。そうすれば海の方から防潮堤、高盛土松林?塩釜、亘理線の道路(勿論、高土)、そ
して福島県からの常磐線の復線化高盛土(山元→多賀城迄)と国がインフラ特区として 100%作る。それを
前提にすれば今の海岸部は、いくらでもビジョン(各市町村)が生まれる。又、新エネルギー産業、観光も早
い話、仙台空港が東西にあるので、塩釜、亘理線の高盛土の邪魔になる。そのほかは夢がいっぱい!!
100 年千年先へのみやげです。
名取が丘から名取駅までのバスが少なすぎる。名取は、街灯が少なく、夜歩くには暗すぎて怖い街です。
早く動いてほしい(復興)
仙台市との距離~名取市の地域そのものが中途半端な位置にあり、せっかく閖上という港があるのでこの
利点を利用すべき。生活密着の市場を中心に町を作るべきだと思います。ほかの地域にない付加価値の
ある街づくりが必要です。多少ノスタルジー的な、活気ある、なおかつ人とつながる会話のある商店街が必
要だと思います。バーコードではなく会話が必要なのです。特に仙台市は大型店舗だけで、面白みがなく、
つまらない街だと思いました。わくわくするような、その町に行くと元気が出る面白かったなどなど、また行っ
てみたい、リピーターになるような企画が必要だと思われるのです。
震災後、9 ヶ月経過しているが、閖上地区、下増田地区の復興計画が見えてこない。震災にあった人たち
は、衣食住、特に住について県営、市営のアパートなどの建設で応援することはできないか。訳のわからな
い所で、資金を使わないで欲しい。
防災拠点施設の整備
市職員の家族の罹災にもかかわらず、職務を全うしている姿に感動しました。
震災前より名取市の姿勢がどのようなものか見えて来ない、仙台のベットタウンそれとも市独自の産業復
興?どのような位置づけにするのか、市でも決定できないのではないかと思う。例えば、雇用にしても名取
市の企業で、市民優先の採用しなければ(市が働きかける必要あり)仙台に働き場所を求め、単なるベット
タウンになるだろう。私は無理に地場産業復興声高にするより、穏やかで和みのある、ベットタウンに名取
は最適であると考えます。
個人的なお願いですが、我が家は震災で前回、今はさら地になっております。たまたま、都市計画事業と重
なり、自分の家を新築することが出来ず、早く代替地をしにお願いしているところです。
1 日でも早く、仮設の方々が元の場所あるいは、新しく復興する場所へ戻れるように、すみやかに迅速にす
すめてほしい。一部損壊の家でも、それなりの修理費がかかりますので、補助金などの手当をしていただき
たい。
増田川が震災当時逆流して、車や人、大木流木になって、ずい分驚きました。この増田川がはんらんしたら
どうなってしまうでしょうか? 少しもこの増田川のことが話題にならないし、とても心配する者です。災害の時
の川の土手に何か、妙案はないのでしょうか。名取市への要望にしたいです!!
名取駅(JR)から尚絅学院へ移動する公共交通機関がない。市民は仙台を向いて生活している。生活のす
べてが仙台市とそのものだと感じている。
被災した住民の意向調査をしてほしい。1対1の面談方式がよい。希望者だけでよい。特に閖上地区の区
画整理について地権者の気持ちを聞いてほしい。
活気ある市、町、町内会にしていただきたい。 墓地公園を至急達成してください。
また来るかもしれない津波、ゆりあげには住宅を建てるべきではないと思います。名取には高地がたくさん
あります。商業も多くあれば住みやすくなると思います。転勤でいろんな所に住みましたが、名取が一番で
す。
早く復旧プランを示して事業に取り組んでほしい
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答・不
明
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社会調査(地域活性構想)実習報告書 名取市に住み 30 年位ですが、いつも何かが足りない。増田駅から歩いても明るい町と思えません。空き地
が何も利用されないで町の自慢になるようなものが何もない。活気ある増田中央を出してほしいと思いま
す。
震災の対応は大変だと思いますが、問題点をリストアップしマルチ的に対応してほしいです。閖上問題から
文化遺産など。
増田西地区に運動できるような大きなホールがあったらと思う。
佐々木市長を始めとして、現執行部は非常に頑張っている。議会のつまらぬ意見などは無視して、結構。
人が楽しめる人が観にくる緑豊かな街づくりをしてもらいたいと願っています。
震災後に身内の人が亡くなりそこの家にたどり着くまでに日中はいいのですが夜だと危険だと感じたのはマ
ンホールの盛りあがりです。道路が斜めになっていたりでこわいと思いました。
水道代が高すぎます
震災前は図書館の充実を望んでいましたが、今はもっと他にやらなければならないことが山積みです。市
民が落ち着いた暮らしができるように復旧に、復興に全力で取り組んでいただきたいと思っています。
100年後も名取の地に生きる幸せを感じられる風土であることを願う。耕す田畑、世界に羽ばたく商工業、
教育、予防医学に力を入れる名取に一生懸命になりましょう。
休日返上での復興活動でご苦労様です。たまにはリフレッシュしてください。
震災後増田西地区に住むようになって感じたことです。増田川の深さが浅いような感じがします。大雨によ
る災害にも配慮すべきではないでしょうか。
勝手な自分本位の主張を通しながら市を批判する人もいますが、7 万人の意見を全て聞くわけにはいきま
せんので、市長以下市としての方針は方針としてリーダーシップを発揮しながら進めていただきたい。
テレビ等で見ていても、どこの市町村も停電であっても防災のサイレンのサイレンが鳴り響いてますが、名
取では、ヒューズが壊れてならなかったそうですが、地震がなって、停電になると言うこと普通に考えられな
かったのか。とにかく、防災に力を入れているかのように、何の役にも立ちませんでしたのでこれからもっと
力を入れてください。
仙台市との合併
義捐金ですが、家屋の破損頻度にかかわらず、全世帯に少しでも「お見舞金」として配られたら良いと思い
ます。私は70歳で一人暮らし、家屋は残りましたが、屋根が瓦でぐちゃぐちゃで、ふき替え300万円かかりま
した。「一部破損」で何も援助がありません。持病もあり、とても不安です。
今後若い人たちの精力的な生き方を希望し安心して暮らせる町であってほしいです。
市職員採用について、よい都市づくりには有能な人材が必要。人材の育成に力を入れてください。
震災復興には最低 10 年はかかると思います。被災者の移転問題策では今後、考えがまだまだ変わること
が予想されます。拙速に計画を決定しないほうがいいと思う。ほかにはどんな仕事でも(内職的なものでも)
無職の人達に与え、安易に生活保護を増やさないこと。市役所職員や議員さんも報酬を引き下げるなど、
歳出削減に努力してもらいたい。
街づくりについての大きな構想(グランドデザイン)がない。街の活性化等、容易にできるものではないのだ。
小さな地域が都市化すること等、意味がない。だから、「フクシマ」が生まれたのです。
名取が丘は今後ますます高齢化が進み、自家用車の運転が不可能になります。買い物、通院等を考える
と心配でなりません。老人ホーム等の充実を期待します。
震災でゆりあげ町の 1 丁目~7 丁目までのことしか報道されていないが小塚原北、南地については今後ど
のような地域になるのか先が見えない。家を解体し今後どのように生活したらいいかわからない。自力で生
活することはできるが、道路等が 1.8mでは家を建てなれない。市道の拡幅をお願いしたい。
原動力となる工場が被災したのに何の協力をいただきませんでした。今後のご協力をお願いしたいもので
す。
復旧復興のための、工程表通りに遂行するために市民に対する情報の公開を願う
全壊半壊などの取り扱いにばらつきがある。ゴネ得の人があるのは許せないと思う。公平にと願う。できる
だけ仕事ができるようにワークシェアを活用してすこしでも生きる力を・・・
災害でも切れない電気の確保。災害発生時の故障しない伝達スピーカーの完備。市役所の災害対処の指
令所に発言力ある人々の配置。
増田公民館、体育館等早く使えるようにしてほしい。
なとりん号の数が少ない、もう少し本数を増やしてほしい。名取駅でバスを待つ間バスがきてるのにバス停
には来ない。寒い日、風の日、雪の日ありますので、もう少し早くバス停に来てください。外の車の邪魔には
ならないでしょう。
バスの回数を増やしてほしい(10 時ごろ) 信号がほしい。 一日も早い復興をお願い致します。
先の市議補選について 2ヶ月程度の任期なのに、費用および人件費合わせて約 300 万程かけて実施した
のか?もちろん公職選挙法は分かるが、約 1000 名の方々が亡くなった名取市です。しかも、無投票です。
国に特例を申請し、中止すべきではなかったか・・・。
早期対策を!!(大震災で大きな被害を受けられた方へ)
大変だろうけどガンバッテ下さい
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第 11 章 名取市への要望・尚絅学院大学の学生に伝えたいこと
1・市議会議員はまだ減員すべきだし、年金等の※※(不明)を再検討すべし。2・身近なところで、公民館に
高給な事務長が必要か、地域に委託すればどうか、教育委員会が管理しようとするのが問題、市民課が担
当すればどうか。
市は災害後の復興活動をしているのか、していないのか見えてこない
この名取が丘は高齢化していますので、日中外を歩いている方をほとんど見ないということもあります。もち
ろん全部を歩いているわけではないですが、団地はどこも同じと思います。私は名取が丘に 43 年住んでい
て知らない方にも(子供たちにも)挨拶してきましたので、たくさん友達がいます。不二小の子は、自分から
「こんにちは」と言います。挨拶運動をしているようです。みんながすれ違った人に「こんにちは」と言うだけで
活気の出る市になりそうに思います。
議員定数の更なる削減
名取市街地の道路が狭いため商店街がさびれている。商店街の活性化を望みたい。
被災者の住環境に不安のない対策をお願いします。
海岸に「がれき・泥」を堤防の一部としたスーパー津波防波堤防を築き、堤防の上に従来からの松の木の
防風林、防砂林を再生してください。
市の財源が乏しい為、市議会議員の人数を減らしてほしい
安心して入所出来る様な老人施設を作ってほしい(安い料金で)
増田にある生涯センターは年令とかどんな事をやっているのか気にしております。
介護保険料が宮城県で一番高いこと、震災時の罹災証明が仙台などに比べると厳しかったこと(仙台(半壊)
のところ名取市(一部破損)になった)
文化会館、体育館、増田公民館、図書館など早く修理して欲しい(サークル等行う場所ない)
図書館を早く復旧してもらいたい。
名取が丘の道路標識設置を望む。(路上に止まれの標識がなく優先路が判別しにくく事故につながる)(名
取市住民以外の方が標識がないため、止まらず、優先道路と思っているのか、衝突しそうになったことがあ
る。)
市議会議員の定数を半分にしてほしい。市の窓口業務大変ヒマの様である。仙台市の窓口等を調査して
(又他市)適正な職員にして、管理職員多い。
皆様の意見を市民に反映し、ぜひ安全で安心して暮らせる町や住宅地を1日も早い復旧・復興を願い、市
民として津波や地震に強い市・町を作ってくださいますように。
閖上小学校、中学校が早く元の生活にもどる事を願います。
自転車利用者のマナーが悪いです。
放射能の現状を良く調査し、ホットスポット地図を作って欲しい。対策(除染等)と安心感を与えて欲しい。
仙台まで直通のバスがないので、電車が災害でストップした時は、仙台までタクシーを利用しるしかなく、困
ってしまいました。直通のバスがほしいです。
少ない予算で効率のよい市制運営
企業誘致を大切に行い若い者の仂く職場を確保し市財政を税収を豊かにす政策
旧市街地の整備が不十分(道路、側溝、外灯)である災害復旧で大変とは思うが早急に整備をされたく望む
ゆりあげは高台移転をし将来の事を十分考慮して
また震災があった場合増田町内の避難所が無いので早く公民館を直してください。私たちの老人の願いで
す。
罹災状況の判断で一部破損で処理されましたが、家の内外の破損の基準が不明瞭で不満である。
仙台市との合併
職員の意識改革(カエル)に努め、本当に市の行く末の考えを期待する!時間つぶしの人が多いと思う。
すべてスピードがない市として何をやるべきか方向性がなく首長、職員も本気で物事を進めようとする気が
ない。
名取市では震災によるアンケートらしきものは一般市民の声として聞いていないので尚絅学院さんから集
計したアンケートを復興と地域活性化に生かして欲しい。
復興事業への早期着手。
市長の問責よりも議員の人たちは、困っている市民のためになる事を議論してもらいたい。
町の活性化を云う前に大型店がある限り出来ないのは解り切っている。増田商店街の淋しい事。食料品店
が全くなくなりました。皆様が嘆いています。増田の街に商店 2~3 店作り市からの補助もらい採算の合う様
な方法しか残っていない。不便で暮しにくくなった、皆が感じている。
有能職員不足、管理職の強いリーダーシップの欠如、市会議員の顔ぶれが変らない、等々岩沼には相当
水をあけられている(市長の差?)
中々住みよい町だと思います。閖上地区の復興は大変なことだと思いますが、市議会議員中心となって真
剣、本気になってしっかりと市、発展、復興に励んで頂きたいと思います。
震災復旧に全力で働いていると思います。最後の道路が整備が行われず、事故の続発が懸念されます。
高齢者住いの方々が年々多くなり、隣近所の交際が少なく孤独死が見聞きされ何らかの対策を講じてほし
いと思います。
159 男性
70 歳代
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70 歳代
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70 歳代
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70 歳代
70 歳代
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70 歳代
70 歳代
70 歳代
70 歳代
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70 歳代
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70 歳代
70 歳代
70 歳代
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70 歳代
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70 歳代
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70 歳代
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80 歳以上
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80 歳以上
社会調査(地域活性構想)実習報告書 なとりん号の停留所の時刻表がほしい。特に私は名取が丘愛島線のみを使用している。
現在は何においても復旧復興が最大の課題ということは、言を待たない。他の市長村に比較して取り組み
が若干立ち遅れているなどを耳にしますが、行政として最大の努力をしていることは、認識しておりますが、
尚一層の取り組みを強化していただきたい。
空港線の開発と共に街に活気が出てきたのは言うまでもないが、今回の震災後多くの市民が落ち込んで
いるのは判る。市は、早急に閖上港の再開発に力を注いでもらいたい。被災地の住民は、一生懸命生活を
営んできた根本がなくなり、活気をなくしている被災を受けない山際の住民も同情と一緒にやる気をなくして
いるよう考えられる。持ちつ持たれつ、市民一体となり、前に進める様地区毎に色々分担を決め、明るい町
になって欲しい。
農業、漁業の復興、地元産業の整備の最優先①漁港整備、船舶の確保②農地の整備、農機具確保
名取市震災後復興計画を早急に実施を願います。高齢者の年金よりこれ以上減少しないよう国にお願いし
ます。高齢者医療制度、高齢者高額療養貴制度見直しについてお願いします。
老人への交通手段を少して考えてほしい。
男性
80 歳以上
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80 歳以上
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80 歳以上
男性
80 歳以上
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80 歳以上
男性
子供へのサービスを増やしてほしい
女性
市長早く辞めて
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80 歳以上
無回答・不
明
無回答・不
明
2.わたしたちへ伝えたいこと わたしたちへ伝えたいことは 197 件あった。表 11-2 は、性別と年齢階層別にその内容を示したものであ
る。 表 11-2 わたしたち(尚絅学院大学生)へ伝えたいこと 尚絅生のボランティア参加。名取の大学のため。
活動なさる若い皆様に感謝いたします。人としてやさしく成長されると思います。ありがとうございました。(ゆ
りあげ実家の増田在住者です)
「限りある学生生活を振る活用して、充実した日々を過ごす。」将来振り返った時にいかに大切な日々だった
かを痛感します。自分だけでなく、時に人のためにも使って下さい。
他県で苦しんでいる人達がたくさんいる中、協力できることは協力してほしい。(ボランティアなど)福島県相
馬市鹿島区ではいまだ船がころがっている・・・・
アンケートを作成してくださりありがとうございます。少しでも多くの人の声を聞いて代表として市、県、国など
に伝えてほしいです。よろしくお願いします。
お疲れ様です。
このアンケートの内容がこれからの街づくりに生かされることを強く望みます。
大学で学んでいることを、地域(名取市)に還元できるようにがんばってください。
原発事故への不安を抱えている人はたくさんいますが、それを表に出せる場はそうそうありません。不安に
思っている人がいることを周りへ伝えて言っていただけたらありがたいです。若い方にの柔軟さでもって頭
の固い大人にカツを入れてやってください。期待してます。
このような調査をし、少しでも地域活性を願い活動をされていることに大変好感がもたれます。
人の力はすごいと思います。私は今回震災で人の温かみを知りました。うちの子供たちにも、若い人たちに
も、誰かに助けてもらって自分が生きていること、胸にしっかり思ってほしい。そして困っている人がいたら助
ける暖かい心を持ってほしい。天災はいつおきるかわかりません。でもだれも恨むことはできません。自分
自身で立ち直っていかなければと毎日思って前に進んでいます。
頑張ってください。
アンケートもとに今後に役立てて欲しいです。
これから結婚、出産と経験していく中で次の世代へときちんと震災のことを伝えていってほしい。
・統計をとり、分析をすることは、結構であるが、実際に世の中にフィードバックされなければ机上の空論。
「よりよい名取」とはなにか?方向性を決めた議論は
これからも頑張ってください。
アンケートお疲れ様です。
リーマンショックから続く世界規模の経済不安、そして今回の大震災、大変な時代に世の中に羽ばたいか
れていく学生のみなさんですが、どうか、その暗い闇の中に一筋の光でも見出して歩いていってほしいで
す。そして、いつかあなたたち自身が光になって次の世代の若者の希望になってください。
160 女性
20 歳代
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第 11 章 名取市への要望・尚絅学院大学の学生に伝えたいこと
市の中においても様々な状況や状態が同時にあると思いますが、私たち(市民)は自分に近い情報をもって
全てが同様と推測しがちだと思います。私学はその全体を見渡す立ち位置にいると思いますので、この復
興においてはその情報を行政、市民の両者に還流させ、森と木の二つの視点を持ちながら皆が復興に向
き合えるよう尽力いただければと思います。
アンケートをもとに、よりよい名取市復興を作れるようお願いします。
私事ですが、私は震災後、家族を心配させまいとずっと気をはってきました。いつもは自分の気持ちを隠す
ように大きな声で笑ったり怒ったりと震災前とは違う自分です。他人には普通に見えるかもしれませんが気
をつかいすぎてストレスも溜まっていきます。他校の学校ではありますが、週に何度か訪れるボランティアが
いるようですが、多対多ではなく、個人対個人で向き合っていただけなければ逆に傷が痛くなることもあると
思います。私たちの意見を聞いてくれてありがとうございます。
学生の皆様には、名取市はもちろん日本全体を元気にしてほしい。学校で得た知識を活用し、人をつなげ、
よりよい世界にしてほしい。応援しています。自分もがんばります。原発いらない。
復興、地域活性の為に若い力で引っ張っていってほしい。
すてきな学校だと思います。学生生活をムダにせずしっかり学んで下さい。多くの学生がこの大学が学生と
して学べる最後の場所です。頑張ってください。よろしくお願いします。
アンケートをすることにより、何かの役に立つことができるなら、どんなアンケートでも協力します。
市・県の早期復興に向け、がんばって下さい。
アンケートよろしくお願いします。
歴史にのこるような災害に直面した世代として、記録をしっかりしておくことが大切なことだと思います。アン
ケートのとりまとめ頑張ってください。
研究頑張ってください。1人の市民として応援しています。
アンケートの集計の結果を知りたい。皆がどんな風に震災を乗り越えたのか、心の変化等を聞いてみたい
から。
少しでも閖上で暮らす事が住民の希望になるように
地元、宮城の名取の復興には皆さんの若い力が不可欠だと思うので、大変な時期に生き抜いていかなけ
ればなりませんが、お互いにがんばりましょう。
このアンケートをよりよい地域活性に役立つよう分析し、名取市広報などに載せてください。
義捐金やその他の支援も金で沿岸部の人々や家がなくなった人々のみで私など借家の人間には何一つな
い。大なり小なり被災していることを知ってほしい
ボランティアセンターで一丸、中心となって機能してくださり感謝しております。
左記に同じ。
これからも名取市発展のために頑張ってください。
多分大学生のボランティアの方かと思われますが、自転車で各家庭にペットボトルの水を配っていただいた
姿を拝見しました。若い方が率先して活動しているのを見て、頼もしく思えました。ありがとうございました。
アンケート調査ごくろうさまです。過去のことは考えず前へ進むのみですね!
貴校の所在地である名取市が、発展できるよう、いろいろと提案や研究などお願いしたします。
大学生としてのモラルが足りない学生を最近よく見かけます。公共の場においての行動を見直してくださ
い。
ご苦労さまです。名取市のために宜しくお願いします。
アンケートをとって調査したことで名取がどんな風に変化したかとかあったのですか?あったのであれば何
かを通して報告しているのですか?
このたびのアンケートの取り組み、素晴らしいと思います。名取市の広報などを通じて、アンケート結果とか
知りたいです。
名取市全体を考えると小さいことかもしれないが、多くの家庭で不安を感じている人がいると思います。アン
ケートが少しでも今後の名取市の再生になることを祈ります。
復興の為がんばって立派な社会人を目指してほしい。
地域に密着した学問を深めて下さい。
私は.12 月の上旬に研修でアメリカNYに行ってきました。NYに住んでいる日本人の方と震災の話になり、
「日本の政府は何もやってくれない。行動を起こしても遅い、こちらの(NY)方々は、震災の次の日にはボラン
ティアを募っていた」と日本の政府に対してかなり憤りを感じていました。このアンケートをまとめた結果を名
取市にとどまる事なく、多くの人に報告してください。その様にしないと名取市全体がよくならないと思うし、ま
たスピードアップにもつながると思うからです。
これからの日本はある意味で大変厳しく生きにくい状況になっていくと思います。若い力で人生を強く歩いて
行ってほしいです。
お勉強ごくろう様です。
余裕のある人達ばかりではないので協力やボランティアは強制ではなく、地域や震災の為の信頼で雇用の
活性をした方が良いと思う。そして1人1人の挨拶や声がけで交流をはかったり自転車を迷惑なく置いたり
等周りの人への心遣い気配りを大切にして欲しい。
161 男性
30 歳代
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社会調査(地域活性構想)実習報告書 地域に根ざした調査、活動お疲れ様です。この結果と分析、名取市の提言などをぜひ公表してください。名
取市に尚絅大学があることで、色々な働きかけ、地域の生活をよりよく・・・という視点からもとてもありがたい
です。これからもみなさまをかげながら応援しています。
このアンケートを最大限に活用していただければうれしいです。復興、将来にやくだつのであればまた協力
します。
同上
「調査報告書」の完成を楽しみにしています。 がんばってください。
若い人たちの力に期待しています!
地域の状況を行政へ情報提供をつづけて下さい。そしてどのようにすれば地域がよりよくなるように活動を
つづけて下さい。
アンケートを、役立てて、名取の良い町づくりに、使ってください。
目標をもってがんばってください
今回の建物査定は役所の統一性がない!家は床が傾いたにも関わらず、一部損壊の判定。知人の家は
どう見ても何ともないのに半壊。納得いかない。建物の悪い所全てを見積もり依頼してその内の何割負担と
かに変えないと不公平だと訴えて欲しい。査定の基準のチェック項目がおかしい。
学んだことをぜひ名取市の皆さんの幸せのために役立てていただけますように。若い方の気づき、視点が
大事だと思います。
私も尚絅保育科卒です。学生時代の頃が懐かしく思い出されます。皆様の中から、名取を、宮城県を、東北
を、日本をよりよくして下さる方がいらっしゃる事を願い望みます。どうぞよりよい将来の為にお励みくださ
い。
4 年間の学生生活を有意義に送ってください。学生にしか出来ない事が沢山あるはずです。社会に出たら
厳しいですよ!
アンケートを生かして、人のためにいろいろ考えてたくさん提案してください。本当にありがとうございます。
アンケート結果を踏まえ、名取市の良き将来像をしっかり見極めて皆が幸福だと思えるような街づくりをして
いって下さい。
いつも名取市や市民に若い感性で前向きに鋭く一石を投じてくださる皆さん、今回の震災でなにがどのよう
に変わり、変えていかなければならないのか結果を楽しみにしています。
ボランティア活動など積極的に取り組んで色んなことを学んで欲しいと思います。
このアンケートは今まで知らなかった。
娘の2人が貴大学、短大の卒業生で公務員として今でも活躍しております。”住みよい名取”へ力をお貸しく
ださい!!
被災して着の身着のまま助かった命です。人間は何も持たなくても生きていけるのものだと思いました。し
かし時がたつにつれて根となる自分の家がないということは本当に寂しいものです。まもなく 60 歳ですが、
自分の家というものがこんなに大切だったのかと気付かされました。経済的に見通しが立たない現状で心
が暗いです。「絆」と騒がれていますが、やはり「自立」して生きなければ。
県内でボランティア活動に積極的に参加してほしい。まだまだ必要としている方々が大勢います。
選択項目に“どちらともいえない“がほしかった
きちんと回答いたしましたので、授業等にお御役だて下さい。
なぜ、問い54に出費についての別記載がないのか不思議です。次なる備蓄によせる思いあるでしょう?そ
れに加え、震災時の具体的な(地元以外に遠征せざるえない長蛇の列)そこにかかった体力、気力の負担
増、例えばガソリン、灯油、食料品もしかり、もっと踏み込んだ生の声を聞きたいとは考えませんでしたか?
9ヶ月もたつともうすでにあの体験はすっかり忘れ去られるのでしょうか、現在の流通の回復あればもういい
のでしょうか、この欄には、もっと他にも多くの意見寄せたいと思う人もいるはずです、思い出したくない人も
いるかもしれませんが、本当の復興のためにも新しいチャレンジ、チェンジもいると思いませんか?残りなく
なって本当に残念です。
名取市の復興に対してこのアンケートは重要な市民の声であり、とりまめは大変だと思いますがよろしくお
願いします。
ゆりが丘の学校の方でもいろいろな社会人講座、語学講座
無理せず自分たちのできることを、頑張っていけたらと思っています。
このアンケートを生かして今後の地域づくりに役立ててください。
地域コミュニティー作りのお手伝い(活動)をされていて、大変良いと思う。高齢化の進む地域に活気が出る
ように交流など良いアイディアをいただきたい。
災害復興と合わせて、名取市の公共施設(図書館、公民館、体育館 etc)の必要性有無なども少しずつ人口
が増えている名取市、発展させるにはそのような施設の充実も必要かと。
今後も、自分たちのため、そして名取のために頑張ってください。
さらなる地域密着型の活動をお願いしたいと思います。これからも頑張って活動してください。期待しており
ます。
ボランティア etc.の問いがありましたが、皆様は実際になさっているのですか?私たちの年代になると仕事も
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第 11 章 名取市への要望・尚絅学院大学の学生に伝えたいこと
ありその辺の動きがみえません。実行ありきからのスタートかと思ってしまいます。学生さん方のパワーに
期待しているおばさんでしたので悪しからず・・・
毎年アンケートに対して結果または、改善した内容を報告してもらいたい
名取市はとても中途半端な市だと思います。買い物にしても仙台迄そんなに時間もかからずに行けたりと
…特色がないと思います。そんな街を学生の皆さんの目でチェックし、どんどん行政に提案していってほし
いと思います。
ご苦労様です
通学にマイカーを使用している方に・・・運転マナーが悪すぎです。信号は守らない、右折するからとトコトコ
と追越車線をゆっくり走行しているし、携帯しながら運転、対向車がないのに右折しないで信号で矢印が出
るまで右折しない・・・住んでるのが嫌になります。
アンケート活動ご苦労様です。
しっかり現実を直視して多くを学んでほしいと思います。今の時代は益が先行し、人としての心のつながりが
疎になっています。人として本当に持ち、実につけなければいけないことと人として当然すべきことをしっかり
持って次世代の確かな原動力になってください。しっかり勉強してください。勉強は机上では完結しません。
実謝意会に触れて形づくられるものと強く意識して、実社会のスピードに乗り遅れないことです。頑張ってく
ださい。
震災復旧に役立つ活動をこれからも続けてください。
今回の活動大変ご苦労さまです。今後共私のできる範囲で協力いたします。
名取市の区長制を廃止運動をしてほしい。
アンケートに対して○や数字を書きましたが、これが何のためなのか、これを知ってどうするのか?単なるア
ンケートなのか、まったくわかりません。申し訳ありません
アンケートを出していただくのはいいのですが、もう少し考えて私たちの気持ちを受け入れるアンケートにし
てください。半分くらいは役に立っていません。これは一般的な質問ですね。今は私が家なしで生活している
気持ちは何もないですね。
大変ですががんばって名取市、宮城県、東北のためにもがんばってください。みんな 1人 1人が力をあわせ
れば何とかなります。
皆さんよくアンケートを実行してくれて、嬉しかったです。ありがとう。
若い人たちの未来はあまり明るいものではないように思うのですが、若い父母、子供が笑顔のもてる街に
(国に)してほしいと思います。老人にはほんの少し優しさを下さい。
オープンキャンパス等の充実
たばこの吸いがら、ペットボトル、空き缶のポイ捨てをやめてください。
私自身医療関係の資格があったので定年まで働けました。やっぱり何か資格があると安定した生活ができ
ると思います。資格は邪魔になるものでもないので、取れる資格は何でも取っておいてください。学生のみ
なさん頑張って勉強してください。字が汚くてごめんなさい!!
学園祭に初めて行き、楽しんで着ました。名取市 or 宮城県のことをずーと愛してください。期待してます。
孫が尚絅大学の文化祭に行き、大変喜んで帰ってきました。今後も地元住民にこのような交流の場を設け
ていただけると大変ありがたいです。
ごくろう様です。
もう少し簡単にしてください。いろいろありすぎですネ。
鈎取店のイオンは近いので良く買い物に行きます名取店は不便なのでほとんど行きません。
一般社会人に対して聴講制度があれば是非受講したい
こうしたアンケート調査でも実態調査でも市政に反映できることをどんどん取り組んでほしい
新しい、若い人の目線で提言して下さい。現実をよく見つめ、理論だけ若しくは机上の完論になるようにお願
いします。
生涯学習センターの開講される講座でオカリナサークルを受講したいが現在の場所は交通の便が悪く行け
ないので、ゆりが丘キャンパスで開講してほしい。
今回のアンケートどれだけ何をどのように伝えるか?その結果は協力者にどのように伝えてくれるのでしょ
うか?私はこの地の安心安全、そして、此処に住んで良かった!又、これから孫子の代迄、この地、この環
境がとても良いとの評を得る様な地域環境にしたいと思う。皆様方の若い創造力に期待しています。
若い方の力でぜひよりよい街にしてください。いじめ問題もあり今の子供たちはつらいと思ってるお子さんも
います。昔のように明るく、みな仲良くできる日が来るのかと思います。
御苦労さまです。
学生たちと地域が一体化になる学問企画が必要。我々は人生で得たものがたくさんあります。むしろ其の
キャリアを利用すべき。そして我々にも、現代社会についていけない情報を共有する横社会ではなく縦社会
の中に得るものがたくさんある事に気付いてほしい。例えば社会人学生の窓口を!積極的に社会人が入
ることで学生にとっては人生のクッション役になる。(ただしあまり多くなるとマイナスになる)横社会の学問だ
けでは片手落ちと思いますよ。すべてとは言いません。たまに交流があることで見えてくるものがお互いあ
ると思います。他校にない尚絅大学にしかない付加価値のある学問企画です。なにか御協力できる時があ
163 女性
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無回
答・
不明
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社会調査(地域活性構想)実習報告書 れば参加したいと思います。
尚絅学院大の学生さんが、震災直後、ゆりが丘の各戸を回って、ボランティアを行っていました。ありがとう
ございました。これからも、地域との交流を深めていければと願っています。
今後も地域活動してください。
21 世紀はあなたたちの時代です。学院の精神を熟知して力強く前に進んで下さい。みなさまの声を将来の
名取市の発展に活用してください。
ご苦労様です。これからの名取市の発展のため知恵を出して下さい。
これからも長く、ボランティア活動を通して、協力して下さい。
尚絅学院は存在していると思っていた。尚絅から名取市中心部へいくより、仙台市に行くほうが近いです
ね。
尚絅は名取市民のために名取市や県などに提言を出し、よりよい生活を目標にアドバルーンを掲げてほし
い。
名取市民のためにがんばって下さい。
名取発展のため、よろしくお願い致します。
アンケートの調査結果を無駄にしないで復興に後立ててほしい。ホームページで案内もしてほしい。
若い学生さんたちにもっと名取駅を考えてほしい。先週大河原駅前にクリスマスの飾りがあり通りすがり暖
かいものを感じました。名取駅は忙しい暗い駅です。
アンケートの内容を有効に活用してください。アンケートも大切ですが、市の実際の被害状況を踏まえた提
案を併せて、行えば非常に有効だと思います。
単なるアンケートに終わらず実現にがんばってください。
名取市のために大変ご苦労様でした。 1軒1軒歩いて回って風邪ひかないようにがんばってください。
これから又なにがおこるかわかりませんが皆様達の若い力を貨りながらこれからの人生に役だててもらえ
るよう頼みたいです
学園祭の花火をたのしみにしています
学業だけでも忙しいでしょうに、手間のかかるデータ集積、分析などご苦労様です。災害からの復興は若い
方々の力がなければ不可能です。私は3月11日~公民館で1ヶ月、朝6時前~夜8時位まで避難者の食
事作りをしました。これからも出来る事があれば、お手伝いするつもりです。皆様方もどうぞ力を貸してくださ
いね宜しくお願いします。そして平穏な日常が取り戻せる様願ってやみません、インフルエンザが流行して
るみたい、気をつけて下さいね。震災後、公民館へも学生のボランティア12人が大勢来て手伝ってくれまし
た。感謝しています。
地域との交流をさらに深めてほしい。地主先生がんばってください。
●●●●(※教員名)さんによろしく(同級生です)
市民大学講座で 10 回ほど大学で受講したことがあります。すばらしい図書館で勉強できて学生は羨ましい
な~と思ったものです。この環境を大事にして勉学に勤しんで下さいませ。
ご苦労様です。名取市発展のために活用できることを願っています。
復興は、福祉、教育も大切ですが、経済がまわらなければ進まないと思う。若者が名取に残るような方向を
なんとか見い出してもらえないでしょうか。
社会環境や医療健康など事業生活に役立つ講義があれば、町内住民にも、公聴する機会を設けていただ
きたい。よろしくおねがいします。(好奇心旺盛なヒマな老人より)
下校時のバス車内のマナーが悪いのが気になります。(・2 人掛け席を独りじめしている・年寄りに席を譲る
姿勢がない・騒々しい)
・地震がなったらすぐに情報(ラジオやテレビ)聞く。見る。・人の話を良く聞きいれること。
勉学に励んでください
増田地区は津波も来ず、外から見ると、いいように見えますが、家の中では、大変でした。食料が買いにい
けず、食べ物がなく寒いし(灯油も重くて買いにいけず)そういう事の手助けをしてほしいと思います。
長期間にわたるアンケート調査を継続しその結果報告を適時に行ってほしいです。
弱者が頼れる、元気のある、たくましい気持ちを持って接してくれれば申し分ないと思いますが・・・
今後とも学業に専念してください。今回はご苦労様です。
研究のベクトルとスタンスが見えてこない。対象が広範囲になりすぎ。もっと絞るべき。復旧復興と新しい街
づくりを一緒に思索しようとしているのでしょうけど。少子高齢化社会(田舎)※※(不明)ニーズされている。
現代日本の背景をもっと学んでください。
アンケートの結果を市政だよりで発表していただきたいと思います。
家庭の事情で仮設に入ることができなかった。アパート生活で何も援助をうけることもできなかった。家族で
震災前の所で生活している家族もいるのでたまには訪問して話し合い等をしてはいかがですか。
産学連携でよりよい名取の復興を願う
大学生たちの活躍が今回の地震後のボランティアとして頑張って下さいました。今後も引き続き小中学生の
勉強や心のケアに若い力をと願っています。特に親を亡くした子供たちを見守ってください
皆さんはボランティアセンターでよくやってました。感心しました。
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70 歳代
女性
70 歳代
男性
70 歳代
第 11 章 名取市への要望・尚絅学院大学の学生に伝えたいこと
御苦労さまです。少しでも名取を元気にするために。お力をお貸し下さい。先日、仮設に入居している方か
ら、お話を伺いました。いろいろと暖かい奉仕を受けてありがたいとの事でした。
今後もアンケート調査を続けて下さい
ご苦労様です。
このアンケートの集計、まとめなどをなにかの機会に対象者に知らせてください。
とても関心のある設問です。アンケートの結果集計を「広報くらし」で公開していただければと、特に「なとりん
号」に関心があります。
アンケート作り御苦労様です。
市民大学講座継続してほしい。名取の歴史・文化・文化遺産・等々講座をしてほしい。
いい調査だ。ありがとう。公民館経由で町内会への支援活動はできませんか。
名取市へすばらしい計画の助言を
我が家は初めてのアンケートですか?一生懸命なさっているのですね。素晴らしいです。しかし、他の子は
電車の中で男性の前で化粧をし降りていく子、ショーツすれすれのスカートの子(駅の階段怖いです)家庭
の中を見てみたい子をたくさん見かけると淋しくなります。人間らしい生き方をしてほしいと願っています。あ
りがとう。
政治や政策に怒るべき
名取市内又名取駅より遠すぎる。もっと近くにあれば学生の数も増えると思う。
設問多すぎます。設問13については、国が発展するために、犠牲者を出さない様に努力するのが人間。現
実的犠牲者が出るようだったら、救う努力するのが人間だと思う。設問13は説明不足。
この種アンケートなど、地域に密着した活動をお願いします。
今後もこのような研究をなされ市の発展に寄与されますよう期待します。
人間は不思議なもので津波が遠のき、時が建つと震災のことなどすっかり忘れます。皆様が勉強した東日
本大震災の教訓を末代まで伝えてください。
私たちの少ない年金の中から介護保険、健康保険天引きはしかたありませんが、額が高いので耐えられま
せん。
ゆりが丘の住人です。年に数回、学校に自由に見学できる日を作ってください。
希望を持って学生生活を送ってほしいです。
統計するのが大変でしょうが頑張ってください。
常日頃の活躍ご苦労様です。
こういう調査は多方面にわたり実施して特に市の職員の人件費等について考えて下さい。民間人特に農業
等は大変である。
皆様の意見を国民に反映し、1日も早い復旧・復興と地域に活性化をお願いします。皆様の意見をぜひ安
全安心で快適な暮らしができることを願うものです。
学生さま御苦労さまです。これからも地域の為にご協力お願いします。ゆりヶ丘の人は、地域を発展させる
ため商店でも安いところに買いに行く、何かいい方々ないのでしょうか、商店もない忘れかけられています。
よろしく。
バイク・車などあまりスピードを出さないで欲しい(大学への要望)
震災の現状は、「心のケア」が今后、かなり多く、必要と思われますので、若いこれからの、貴方達の「力」
が、発揮出来る様、協力したいと思います。
4年間むだに過さず一生懸命勉学に励んで下さい。
ご苦労様です。有効活用願います。
ご苦労様です
大変ご苦労様です
大変ご苦労さんです
第三者の立場で市の復興計画に具体的提言を発信してください!
市内の行事等に参加し、大学生として国はどうあるべきか話をしてくれるのもいいと思います。その他、小学
生にスポーツの楽しさを教えてもらえば...
市でやるべきことを皆さんが関心を持ってやってくださることにに感謝します。ありがとう!!
名取の復興に当たり、積極的提言を期待しています。
今後とも、名取市のためにガンバッテください
存在感のある学校、存在感のある学生努力してください 設問に少し工夫してください。
ゆりが丘にある大学校は知っていますが、名取市民とのかかわりが少ない様な気がします。大学を見たこ
ともありません。幼稚園バスぐらいです。
学生さんの若い力とすばらしい頭脳を持ってぜひ名取市発展のためご活躍くださいますように、陰ながら応
援、そして感謝しております。
今回のアンケートに対し苦労されたと今後とも身近な問題が実を結ぶことを祈ります。経費がかかる事です
が目に見えない調査の結果が被災地、被災者に明るい希望が生まれると思います。
住よい街づくり(今日以上に)に向け今後ともご努力のほどを。
165 女性
70 歳代
女性
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男性
70 歳代
70 歳代
70 歳代
女性
70 歳代
女性
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70 歳代
70 歳代
70 歳代
70 歳代
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男性
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70 歳代
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男性
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70 歳代
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女性
70 歳代
女性
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男性
男性
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男性
70 歳代
70 歳代
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男性
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男性
男性
女性
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70 歳代
70 歳代
70 歳代
70 歳代
男性
70 歳代
女性
80 歳以上
男性
80 歳以上
男性
80 歳以上
社会調査(地域活性構想)実習報告書 若い人は感受性旺盛だ。市の公民館、集会所にクラブ活動の延長で歌う会、お話会等設けて住民と接し落
ち込んでいる市民を元気づけてもらいたい。若い人の笑顔は邪気なく元気が出る。私たちも一緒に頑張りま
しょうとの心意気をお願いしたい。ロボコンの優勝に湧く冬の駅(私は歌で出会う学生さんに誇らしいです
ね、元気が出ますね)と話しかける。
1、私たちは戦後復興に真剣に取り組んだ結果、世界第二位の経済(現在3位)大国を成し遂げた。2、皆さ
んは平和の国に生まれ育まれ何不自由なく成長し、大学にいって勉学に励んでいますが、東日本は正に
困難であり、私たち高齢者はなにをするすべもないが、この国難を復興させるには若いあなたがたの知恵と
知識と力が必要です。皆様方に期待するところ大です。
結果発表はいつですか?待ってます
名取市の震災地域活性に関するアンケートについて内田研究室皆さん大変にご苦労様です。よろしくお願
い致します。
適切なアンケートの方法を考えておられることに敬意を表します。ただし、問54は項目数が多すぎるとおも
います?
このようなアンケートを実施をされることは素晴らしいことですね(でも少し質問量が多く時間がない人には大
変かもしれないと思います。)勉強がんばってくださいね。
アンケートの項目が多くて大変でした。卒論頑張ってください。
女性
80 歳以上
男性
80 歳以上
男性
80 歳以上
男性
80 歳以上
男性
80 歳以上
女性
無回答・不明
女性
無回答・不明
3.
「わたしたちへ伝えたいこと」を読んで 問 55 を読んで一番多かった意見は学生である若い私たちに対して将来の日本を背負うのはあなたたち
だから頑張るんだよ、名取という町をより良くしてくださいという期待が込められた意見でした。全然知
らない地域の方々からも期待されていることが分かりました。 東日本大震災が発生し、もう少しで一年がたとうとしています。政府や県、名取市が復興のために一生
懸命動いてくれています。しかし、どうしても手の行き届かないところがあると思います。そういった状
況の中で生活を強いられている人たちにとってボランティアは希望の光です。尚絅ではボランティア活動
をしています。私自身も避難所生活の中で何で若い自分が何も出来ないのかと自分の無力感を痛感しまし
た。少しでもみんなの役に立ちたいと尚絅のボランティア活動に参加しました。今も時間を見つけて参加
するようにしています。今、動かないといけないのは私たちのような若い力だということが問 55 を読んで
思いました。また、ボランティアで色々してくれてありがとうという感謝の気持ちを書いてくださる方も
いらっしゃいました。私たちの行為に感謝してくれる人が一人でもいるかぎりボランティア活動を継続し
てやっていかなければならないと思いました。 また、今回の調査を元にこれからの町作りに生かしてください、アンケート調査を元に出した結果を公
表してほしい、という意見もありました。ただ、アンケートに答えてもらうだけでなくそれを人々に還元
してあげることも私たちの義務であることを痛感しました。 しかし、よい意見ばかりではありませんでした。なぜなら、アンケートの質問の量が多い、一般的な質
問ばかりで何の役に立つか分からないといった厳しい意見もあったからです。また、今回の調査には関係
ありませんが、学生のマナーが悪いという意見もありました。マナーのところで出ていたのは、車のマナ
ー、バスに乗っているときのマナー、が特に悪いそうです。一概に尚絅の学生と決め付けるのは良くない
と思いますが常に人から見られている事を意識して、これからの学生生活を意味あるものにしていきたい
と思いました。 問 55 全体を通してみると 30 代から 40 代、60 代から 70 代の方からの意見が多かったです。わずかでし
たが、尚絅に一般の人でも受講可能な講座を開いてほしいという意見もありました。今後、アンケートに
答えてくれた人の気持ちを頭に入れつつ大人の行動が取れるように精進していきたいと思いました。 (大宮 雄也) 今回の住民意識調査において、様々な地域、年代の方々の意見を知ることができたのは、とても貴重な
体験でした。回答していただいた方の意見として、アンケートへのアドバイスや社会の先輩として今後の
166 第 11 章 名取市への要望・尚絅学院大学の学生に伝えたいこと
社会を背負っていく者に対しての意見や激励の言葉が多く、普段名取市民の方々が尚絅生に対しての考え
を知る機会がないため、調査票を通して知ることができたのは、とても良い機会であったと感じました。
特に印象に残っていることが、今回の調査を行政に伝えてほしいという意見が多く見られ、市民の方々が
今回の調査で、今後のまちづくりをより良いものにしてほしいという思いや行政への要望・意見があるこ
とが分かりました。住んでいる地域によって行政の対応が遅かったり、市民と自治体の間で思考のギャッ
プがあり、
調査を通して人の立場や視点によって震災後の感じ方や思いに違いがあることが分かりました。
調査票へのアドバイスとしては、
調査票内の質問内容の説明書きが足らなかったり、
震災直後を思い出し、
当時のことについて詳しく知るための質問が少なかったことを指摘され、住民の方々の立場になって物事
を考え、調査票を作る上での考えの甘さを感じました。また、大学生の普段の公共の場でのマナーが悪い
ことも指摘され、人として恥ずかしいと思いました。しかし、中には震災後の大変な時期に、今後の若者
の将来に対して心配をしてくださっている方の意見も多く、自分たちが協力していただいている立場なの
に、そういった方々の言葉を読み、とても心が温かくなりました。 今回調査票を作成してみて、今まで調査される側だった自分が、初めて調査する側となり、調査の趣旨
にあった質問項目を考えることが、いかに難しく大変なことなのか知りました。特に、主観的に、ただ自
分の知りたいことだけを質問しようとしても、それが必ずしも調査の趣旨に合っているとは限らず、回答
者に分かりやすく文章を書くことや調査票の作成をどうやったら見やすく簡潔にすることができるのかと
いうことが難しかったです。また、調査される側の気持ちに立って、相手を傷つけない質問を考えつつ、
対象者の考えを深くまで知るための質問をすることが今回十分にできていなかったと思いました。今後、
この調査の経験を活かし、回答者の方の率直な意見を聞くためには、どういった調査票を作成すれば良い
のか、学び、考えていきたいと思いました。また、調査をするにあたり、最も忘れてはならないことは、
調査に協力してくださる方々への感謝の気持ちであることを実感しました。今後、この調査で行政のまち
づくりが少しでも市民の方の意向に添ったものになれば良いと感じました。 (小野 陽子)
住民意識調査の問 55 を読んでいて思った事は、年代が高い人がアンケートに答えてくれた確率が高いと
いうことです。 男性、女性の 50 代、60 代、70 代、80 代以上など、名取に長く住んでいる確率が高い方々が丁寧に答え
てくださいました。ですが、そんな年代の高い方だけではなく、30 代の方々も負けずにアンケートに答え
てくれたのが見て分かりました。
皆さんアンケートに真剣に取り組んでくれたのだと思い、
感動しました。 そんな中で気になった部分は、
「ありがとう」や「頑張ってください」など感謝の文章も多く書いてくだ
さいましたが、逆に、
「下校時のバス車内のマナーが悪いのが気になります。2 人掛け席を独り占めしてい
る人や、年寄りに席を譲る姿勢がない人、騒々しい人達がいる」などの私たちに対する厳しい指摘が私の
中で気になった部分です。 その中アンケートに答えてくださった方々の声で、私が気になった部分は四つありました。 一つ目は、
「アンケートに対して○や数字を書きましたが、これが何のためなのか、これを知ってどうす
るのか?単なるアンケートなのか、まったくわかりません。申し訳ありません」
、二つ目は、
「アンケート
を出していただくのはいいのですが、もう少し考えて私たちの気持ちを受け入れるアンケートにしてくだ
さい。半分くらいは役に立っていません。これは一般的な質問ですね。今は私が家なしで生活している気
持ちは何もないですね。
」三つ目は、
「我が家では初めてのアンケートです。一生懸命なさっているのです
ね。素晴らしいです。しかし、他の子は電車の中で男性の前で化粧をし、降りていく子、ショーツすれす
れのスカート丈の子、家庭の中を見てみたい子をたくさん見かけると淋しくなります。人間らしい生き方
をしてほしいと願っています。ありがとう。
」四つ目は、
「たばこの吸い殻、ペットボトル、空き缶のポイ
捨てをやめてください。
」の回答です。 見ていて、恥ずかしくなり、アンケートなんかしている場合ではないような気がしました。人としての
マナーをちゃんとしていないことへの確認をされているような気分になり、アンケートに答えてくださっ
た方に申し訳なくなりました。 私たちが尚絅学院生だと知っているからこそ、このような回答が出たのだと思います。もしかしたら、
167 社会調査(地域活性構想)実習報告書 尚絅学院生だからアンケートに答えて下さらなかった方もいたのかもしれません。そう思うと、とても悲
しくなりました。私たちは名取市の中にある大学です。なので、名取市の方々に愛される学生になるべき
なのだと思いました。アンケートは私たちにとって、住民意識調査の答えだけを教えてくらたわけではな
く、日頃の私たちの生活の在り方も教えてくれたのだと思いました。 日頃使うバスでは、多くの尚絅学院生が乗ります。その中に何人かの名取市民の方々も乗車します。そ
のことも考えるべきなのだと思いました。 この結果は、私たち現代社会学科だけのものではなく、尚絅学院大学に在学している生徒の方々にも公
開するべきではないのかと思いました。 (守 恵里花) 私たちへの要望・意見をまとめてみると、調査に関してのお礼や賞賛、期待などの意見と調査の意義や、
この調査の報告方法などに対しての問い合わせなどの意見が存在した。 具体的には「質問項目が多い」
「皆様はボランティアをしているのかですか?」などが挙げられる。私自
身アンケート調査を行うのは初めてであり、アンケートに答えてくださった方の中からこんなにも多くの
意見をいただけるとは思っていなかった。しかしながら、私自身気になった点がある。それは前述したよ
うに私たちへの問い合わせについてである。我々はポスティング式のアンケートという形で、住民意識調
査を行い住民の意思や現状について知ることができたが、逆に対象者には我々の行動や、目標があまり見
えていないという問題が存在しているということに気付いた。確かに我々の調査のための方法であるが、
このアンケートの目的に地元地域との連携というものも挙げられる。それならば、我々の方向性(目的・
目標)というものも対象者の方々に伝えるという姿勢が必要であったのではないかと考える。 その理由というのも、私の家庭にも調査票がポスティングされていた(名取市在住のため)ので両親が
調査票に目を通し「この調査で学生が何を学び、対象者にどのような見返りがあるのか分からない」とい
う話を言われたからである。私はその時に確かにその通りだと感じた。報告書を作成して WEB で報告して
も、パソコンがない家庭はその情報を知ることができないし、そもそもそのような情報が WEB 上に存在し
ているというのも認知されるまで、時間はかかるであろう。それならばいかにして、この調査を地域連携
として考え対象となった方々へ報告するかが問題である。例えば地元の新聞会社に取り上げてもらうのも
一種の方法であるし、地元広報誌で取り上げてもらうのも良いと考える。我々尚絅学院大学が調査したも
のを、きちんとした形で対象者や名取市の方々へ報告できるようにすることが重要だということに気付く
ことができ、さらに質問項目の適切さや、質問量の数などにも気を付けなければならないなど、対象者の
方からしかわからない目線で意見をいただけたのは実に良い結果だと考えられた。 (加藤 蓮)
調査後の名取市民の方々による問 55 のアンケート調査を読解してみて感じ、思い共感したことは多々あ
ります。 ひとつはっきりしていることで大きなところは地域住民の方々皆が私たち尚絅学院大学の生徒に期待し
ていることです。ボランティア活動をもっと積極的にしてほしい、尚絅で催されている文化祭などによる
交流の場を設けてほしい、今後の名取の地域づくりにもっと力を入れてほしいという内容や学生に対する
指摘も多々ありました。私たちが何事もなく行っていた文化祭が周りの地域住民の方に元気と明るさを提
供できていたことを理解と自覚をもって今後もっと積極的に催しを計画していくべきだとわたしは思いま
した。その中でも本来の学生である立場をもっと自覚しなければならない。公共の場でのマナーはとても
大事である。それは信頼につながるもので何かの活動をするたびに必要なことです。それを実現するため
には私個人の問題もありますが、一人ひとりがもっと責任と自覚を持って接するものであります。 ボランティア活動も大切だが心のケアもとても大切。という声もありました。私たちは実際に経験した
わけではないのでその津波の被害をうけた人たちに私たちは何を問いかければいいのか、どんな行動が喜
ばれるのかも本当のとこわかりません。ですからそこは行動に移しつつ間接的にケアをしていくものであ
ることが適切だと考えています。 また経済的に宮城、名取を離れていくと経済的に回らないという声もありました。これは津波の被害で
168 第 11 章 名取市への要望・尚絅学院大学の学生に伝えたいこと
内定を取り消された人、勤め先が地震の影響で潰れたところも多々あり、それを機に首都圏に出稼ぎに行
かれた人も少なくはないと思いました。事実上今現在も就職難である社会問題をかかえた若者にはそんな
選択の余地はないと思います。私もそのうちの一人だと思うからです。 今回の東日本大震災は歴史に残る天災なので私たち学生はしっかし調査、学習した結果や記録を後世代
に残せるように努力をしなければなりません。 私は震災後少し落ち着いてから宮城復興のため土木の仕事をしていたことがあります。地震後はライフ
ラインがやられていたためラジオのみでの情報収集でした。そのため津波の被害があった地域がどれほど
の影響を受けていたのかほとんど無知でした。
実際に仙台空港での作業のときほんとに言葉を失いました、
何度か利用していた自分の知っている空港がめちゃくちゃになっていたこと、壁、トラック、重機を押し
のけて押し寄せた津波。仙台空港での最大到達地点は約3メートル超えでした。土砂やがれきを重機、ト
ラックで運び除去していく作業と浸水、地震の影響で使用できなくなった建物等の解体作業を延々と繰り
返していくと気持ちが痛みました。その際にも目にしたのは他国の自衛隊、救急レスキューチームや他県
の救急車による支援でした。一つの国が大きな被害にあったときこれほどの助け合いがあったということ
にとても感動しました。名取市住民の方々は実際に津波の被害を目の当たりにした方がたくさんいたと思
います。周りの人間が協力するとどれほど力強いのか、どれほど助けられるのかが私自身、身をもって理
解することができました。地域づくりにたいしてもなんらかの形で協力できたら幸いだと思います。今後
の活動としてこの社会調査でもボランティア活動が行われると思うのでその際は積極的に尚絅学院大学の
学生として頑張りたいと思っています。 この調査実習でのアンケート調査によって調べでた結果をどう受け止めるかは個人個人の問題であり、
何を思い今後どのような活動をするのかは自分次第である。その中でもやっぱりマナーというものはとて
も大切なものなので学校全体でも喫煙、土足等の改善、見直しの必要性があると思っています。
(岩渕 晶) 問 55 の「市へ」と「私たちへ」に対する名取市民からのコメントを読んで思ったこと…。 まず、
「市へ」のコメントを読んで私は驚いた。なぜなら、市長に対する異議が沢山あったから。多くの
コメントの中から何人かの方が「市長辞めろ」などといった過激な文もあり、本当に驚きだった。今の市
での動きに何かしらの不満の表れがこのような結果となって表れたのだろうかと考えさせられた。 その他では、
「復旧を早くしてほしい」
、
「保育所をもっと増やしてほしい」
、
「未来に重い税がかからない
ようにしてほしい」というコメントが多いことに気がついた。 今回の 3.11 の地震による被害からの早い復興を求める声が多い中、名取市民やその他の地域の誰もが
望んでいる日本全体の将来に関わってくる事での意見がとても多かった。 そして、意外だったのが「図書館の充実化」を求める意見が多かったこと。私は、名取市の図書館をま
だ利用したことがないため、どれほどの設備機能が整っているのかは分からないが…。しかし、このよう
な意見が寄せられてくるのはそれだけ日頃から読書を好んでいるからなのだろうなと思った。名取市民の
特徴として、読書家が多いのかなと感じさせられた。 次に「私たちへ」という住民からのコメントで最も多かったのが、
「今回の調査で学んだことを今後の地
域活性などに活かしてほしい」という意見だった。私自身、今回の調査で得たことを名取市民の方々をは
じめ、多くの方々に何かしらの形で伝えることができたらな…と思っている。 そして、次に多かったのが、私たちが行ってきた社会調査に対する「労い」の言葉だった。私としては、
突然の依頼でアンケートをお願いしたのでこちら側がもっと感謝をしなければならないはずなのに沢山の
市民の方々から調査を行うことへの応援や感謝の言葉を頂き、驚きと感謝の気持ちでいっぱいになった。
やはり、
「ありがとう」や応援の言葉は言われてとても気持ちが良いし、
「これからも頑張ろう!」という
励みになる。 この調査で名取市の多くの事を学び、市民の方々の「あたたかさ」にふれることができた。 ちなみに、配布した調査票 2000 票のうち、戻ってきたのが 517 票。この結果を聞いた時、
「少ない!」
と感じたのが正直な気持ちだった。けれども、昨年に配布したこの年は震災の年でもあり多くの方々がダ
メージを受けてきた。そのような環境の中でこれだけの枚数が戻ってくるのはすごいことなのかもしれな
169 社会調査(地域活性構想)実習報告書 い。集計作業をしている時に、1 枚1枚名取市民が市に対して抱いている重さを感じた。 (今藤みく) 今回、問 55 の市民の皆さんの一言一言を見てみて、自分たちは、今回の社会調査を通して、名取市へい
ったいなにを行動として移せることが出来るのかと考えさせられました。 「アンケートご苦労様」
、
「勉学に励んでください」といった言葉も多く寄せられており、本当に大学生
活を色々な事を経験し、また、勉学に励み自立した人間になることは当然の義務だと思っておりますが、
なかには、
「今回のアンケートは、どういった形でアンケート対象者、また、答えてくださった方々に還元
することが出来るのか」といった内容が多々見受けられ、深く考えさせられました。実際のところ自分た
ち、大半の人たちはただ漠然と、社会調査実習に参加し、ただただ段階を踏んだ作業を行い、今回の調査
が終わればなにをするでもなく、またほかの講義を受け、ただただ講義に参加する。もちろんこれで先ほ
ど書いた通り、勉学に励むというのは多少なりとも成立するとは思いますが、あまりにもこれでは、市へ
のなんらかのアクションを起こせるはずもありません。やはり、大学生なら、余裕のある時期なのだから、
若い脳みそをフルに活用させ、考え、行動していかなくては、今回の調査実習は無意味なものとなってし
まうのではないかと思いました。 こういった意見以外にも、大学と地域をもっと近くしていくべきだといった意見もあり、こいった、地
域ともっと近くにあるものにしていくのもいいのではないかと感じます。 地域と近づくことにより、縦社会についても学ぶことが出来ますし、様々な社会に対しての漠然とした
不安も少しは緩和されたりもします。大学生活での勉強の大切さ、時間の活用方法など、社会に出て、自
立した人間だからこそ、また、地域住民だからこその学びとれる部分はたくさんあるのではないかと思い
ました。ちょっとした、セミナー的なものでもいいので、なにか地域住民の方々と学生たちの交流の場を
設けてみてもいいのではないかと思いました。 また、他に見受けられた一言としましては、大学生のマナーの悪さが目立っていたように感じました。
煙草のポイ捨て、バスでのマナー・運転の乱暴さなど、多々迷惑だといった記述が見受けられ、同大学生
として、非常に恥ずかしく感じます。自分も自動車通勤なので、今後とも運転には気を付けて通学したい
と思います。こういったマナーが悪いときちんと言っていただけるのは、先ほども話した通り、本当に地
域と近くにある大学だからこそなのではないかとも感じるので、学生全員が意識し、改善していかなけれ
ばならない問題なのではないかと思います。 全体として問 55 を読んで、地域の方々の暖かい目と鋭い指摘が多く、自分たちの住んでいる地域の大学
に対してきちんと見守っていただけているのだと感じました。 今後も、今回の活動を無駄にしないよう、また、地域の方々に見捨てられないよう勉学に励み、今回の
調査をどう行動に移していくか考えていきたいと思います。 (平間 康太郎)
「よく頑張っていますね。
」私が想像していた感想とは違う内容ばかりで驚きました。 国が行うような正式なものではなく、大学生が授業として行う調査です。調査内容も震災の内容が含ま
れているため、思い出したくなかった人もいると思い、感想に対しては、特になしや、若者に対する不満
がたくさん寄せられるだろうと思っていました。 しかし、実際に帰ってきた感想を読んでみると、
「よく頑張っていますね」
、
「応援しています」
、
「若い人
たちに期待しています」という内容ばかりで、とても嬉しくなりました。 大学生のアンケートに多くの人に答えてもらえたこと、感想の部分でほめられることなど考えていなか
ったため、本当に嬉しい初めての調査になりました。 感想の中に、
「地域に関わる内容の授業があったら公聴したい」や、
「山にある学校ということしか知り
ません」
、
「どんな学校なのかあまり知らない」という感想がありました。小・中学校のように、授業参観
や地域との交流会がないため、
大学と地域のかかわりが薄くなっているのではないかと考えました。
また、
山の上に建っていることで、交通の便が悪いことも、関係性の希薄さに関わっていると思いました。そこ
で、大学と地域の関わりを深くするために3つの方法を考えました。 170 第 11 章 名取市への要望・尚絅学院大学の学生に伝えたいこと
1つ目は、大学の施設利用です。大学には大きな体育館と図書館があります。すでに図書館は地域の人
も使えるようになっていますが、利用できるということを知っているのは、大学周辺の住民と、近くの小
中学校くらいだと思います。実際、図書館で地域の人を見たことは、ほとんどありません。そのため、
「尚
絅の図書館は、地域の方も利用できます」ということをもっと広め、伝えていくことが大切だと思います。
体育館の利用については、尚絅のバレーボール部が強いということを活かし、小・中学校のバレーボール
部やママさんバレーとの交流会や、普段の練習風景の見学・体験会などを行うことがいいのではないかと
考えました。地域と交流を持つことで、地域の人に応援してもらえるチームになり、また尚絅のバレーボ
ール部を目指す子が出てくる可能性もあるため、いい方法ではないかと思います。 2つ目は、大学講義の見学・体験です。感想にもあったように、大学の講義に興味を持っている人がい
るため、月に数回のペースで各学科の講義風景を見学したり、実際に講義を受けたりすることによって、
どのようなことをしている学校なのかということを知ってもらうことが出来ます。礼拝なども、貴重な話
が聞けるため、地域の方々にも聞いてほしいです。 3つ目は、尚志祭への出店のお願いです。この狙いは、出店を出すまでの時間をうまく使うことです。
お店を出すまでの間に、私たち大学生と多くの打ち合わせをするため、親しくなるきっかけになるのでは
ないかと考えました。また、地域の人に尚志祭をより楽しんでもらうためにも、出店を出してほしいと思
います。私は、尚志祭の実行委員を2年間やっていました。来た人が楽しそうにしているのを見るだけで、
嬉しい気持ちになることが出来ました。そのため、大学の大きなイベントである尚志祭、見て・聞いて・
食べるという客観的な楽しみ方のほかに、実際に出店を出し、提供する側になる主観的な楽しみ方もして
ほしいと考えました。尚絅学院大学では、地域住民参加型の地域の人と一緒に作り上げる尚志祭をしてい
けたらいいなと思いました。 これらの内容すべてに共通して、広告活動が重要になります。いろんな人に知ってもらい、参加しても
らうことで、3つの方法を行う意味が生まれるため、多くの人に参加してもらえるように、活動内容を広
く宣伝することから始めていかなければなりません。地域の人と関わりを持つには、私たちから積極的に
行動することが必要なのだと思います。そしてまた、地域の人も私たちの働きかけを待っているのではな
いかと思いました。 私の想像通りの「マナーが悪い」という内容の感想もありました。車通学による騒音や、市営バスの占
領などは、私も迷惑をかけていると想定していました。しかし、車通学を禁止にすることも、バスの占領
をなくすことも難しいと思い考えたことは、スクールバス利用です。スクールバスを作るには資金がかか
ってしまいますが、乗る人から年間乗車代金をもらうことで少しは資金が集まります。現在の市営バスの
定期よりは安い値段になるように設定することで、
学生はスクールバスを利用することが考えられるため、
市営バス占領のような状態をなくすことが出来ます。車通学者に関しても、スクールバス利用を進めてい
くことで、現状よりは良くなっていくと思います。マナーを守り、地域の人から好かれる大学を目指して
いきたいと思いました。 (加井 菜摘)
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