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斉藤議員3
.Z e n t r a l eE r r i c h t u n g sG e s e l l s c h a f t 社長 ローズマリー・ハイリク 氏 フランクフルト市からの依頼で、パッシブハウス工法による病院の建て替えを行ってい る。フランクフノレト市は 2012年の欧州グリ}ンシティーに応募している。 1995年に、ゾフィーエンホーフ ( S o p h i e n f o f ) 地区で、パッシブハウスの 15世帯 の一戸建て住宅が建築された。新築だけではなく、 50~70 年代に建てられた建物も改 築して、パッシブハウス化しているパッシブハウスは体温と排熱を使うので、暖房が不要 となる。 1 ヶ月の光熱費は 5~8 ユーロと、非常に少ない。これは、地球温暖化防止等、 社会貢献の意味を持つ。 改築前の家は、熱が屋外に出てしまっているが、改築した後は熱が外に出て行かない。 暖房用のガス、電力、灯油を節約することができて、改築前は灯油を年間 75リットル使 用していたが、1. 5リットルまで引き下げることができている。 今朝見た、リードベノレク小学校のように、外から換気をよくして、排熱を利用する。 1 999年から 2009年までの 10年間で、パッシブハウス工法の住宅は、約 850件建 築されている。 新しく作る建物のデザインとして、自然光を出来るだけ入れるようにし、又、外の緑地 帯を考慮に入れている。パッシブハウス工法によって、患者の為に、心地よく新鮮な空気 を入れ替え、換気を良くすることができる。光熱費は相当の削減効果が見込まれている。 現在の光熱費は 350万ユーロであるが、それを約 50%引き下げることを見込んでいる。 新築計画中で見せるものはないが、 2015年までに完成予定である。 参加者からの質疑 Q この病院は全員市の職員なのか? A はい、全員フランクフルト市の職員である。 Q パッシブハワスは衛生上の問題はないか?パッシブハウス工法で特に工夫している 点は何かワ A パッシブハウス工法では、病院であれば、光熱費を約 90% 節減することが可能であ る。パッシブハウスだと、菌が外に流れる心配があるのかどうか専門家に相談しているが、 衛生上は良いと聞いている。 Q パッシブハウス工法による新築の費用はどのくらいを見込んでいるのか? A 総工費は 1億 7500万ユーロを見込んでいる。新築のパッシブハワスは、通常より も 3~8% 高いが、最初の数年間で光熱費など、のコストを節減できるので、充分賄える と思う。確かに投資額は大きいが、運営費を節減できる。現在の光熱費は、年間 350 万ユーロかかっているが、削減効果によって、約 30~40 年で回収できる。 パッシブハウスの問題点はあるか?湿度等は問題ないか? A 建築素材や断熱材料で、石油製品樹脂を使い過ぎている課題がある。湿度については、 パッシブハウスを始めた当初は問題があったが、今は改善されている。 Q 建て替えの土地はどこか?仮設の建物はつくるのかワ既存の建物はどうするのか? A 近所に市有地があるので、そこに建設予定である。仮設の建物は作らない。既存の建 物については、 14階のビ‘ルと小児科の建物は取り壊しする口取り壊した土地について は、後に新しい病棟を建てて、精神科病棟にする予定である。 Q 2006年にフランクフノレト市で、パッシブハウス条例が制定されたため、今回の病 院建設は、市の建物なのでパッシブハウスでやることになったのか甲フランクフルト市 以外でもパッシブハウス化は進んでいるのか? A パッシブハウス条例があったからといえるが、ドイツ圏内には資源が少なく、エネル ギーで独立していかなければならないので、公的建物は病院でも学校でもパッシブハウ Q ス化してし、く必要がある。 他都市ではミ ュンへンがグリーンホスピタルという低エネル ギー効率を確保する建築を行っている。パッ、ンブハウス工法による病院は、フランクフ ル ト市が欧州、│ では初めてとなる。 ヨーロッパ初の、パッシフ、ハウス工法採用病院の建築に意欲的な、ハイリク氏 議会で議決された、パッシフ、ハウス条例が、大きな影響を与えており、パートナー都市 としてのフランクフルト市の取り組みに、注目をもって今後の推移をみていきたい。 (6) ドイツ連邦共和国ヘッセン州ヴィズパーデン市においてヘッセン州 経済交通開発省を訪問し対外経済関係、誘致マネージメントについて 説明を聴取し意見交換を行う 。 -ヘッセン州、│経済交通開発省 中小企業 担当 担当 ・へッセン州経済開発公社極東地域担当部長 50 周年となる本年の 9月に、フランクフルトと横浜のパート ナー契約が結ば 日独友好 1 、れ嬉しい。ヘッセン州、出日独友好 1 5 0 周年事業として、第 8回ナノテクセミナーを開催し ており、深い関係がある。日本とへッセン州、│の経済関係について、ホルシュ経済交通開発 大臣や次官からもよろしく伝えて欲しいと言われている。 私は海外経済関係、企業誘致を行っている。ヘッセン州は地理的にドイツだけでなく EU の中心にあるので、交通の便が良く、国際交流が盛んで、経済的コンタクトを探しやすい 利点がある。ヨーロッパ最大の証券取引所や、ドイツ最大のメッセ運営会社や、ドイツ最 大の空港や、アウトパーンの東西南北の大きなインターチェンジもある。 0 0万人。一人当たり州内総生産額は 7万ユーロで連邦平均より約 ヘッセン州の人口は 6 10%高い。 ドイツの連邦州のなかでは第 1位である。 75%はサービス業で証券、金融、 保険が多い。それだけのレベルを製造業で達成するのは難しい。製造業もヘッセン州 l こあ るが、製薬、化学など付加価値の高い分野が多い。 ドイツには「人聞はパンだけで生きているわけでない」ということわざがあるが、単に 経済が強い州だけでない。フランクフルトにはグ}テの生家もあり、ヘッセン州はグリム 兄弟が生まれ育って活躍した地でもある。文化も活発である。グリムというと童話という イメージが強し、が、実は文法学者でもあり、ドイツ語の文法を作った。グィスパーデンの 近くにはライン川渓谷に、ワインのシャトー(産地)が多数ある。 0 0 社の日系企業を対象にアンケートを行った。な つい最近、ヘッセン州に立地する、 2 ぜヘッセン州を選んだのか、何か改善点があるか等。多くの回答では、フランクフルトは 空港が近く便利で、政府や州との関係が密になりやすいということである。国際的なコン タクトは、リーマンショックなど経済危機の前に戻っている。しっかりとした土台が出来 ている。 日本への輸出は、化学製品、医薬品、バイオ関連、精密機械、光学関係製品などで、日 本からは電気製品、家電、自動車、自動車部品等を輸入している。これからも、長期間に できあがった交流をさらに進め、来る 9日に、エネルギー貯蔵材料をテーマにしたフォー ラムを開催する。日本とドイツの両方にメリットがあることを進めていきたい。 横山団長より 横浜市は長年ドイツに事務所を設置していて、当初は、ハンブルクに置き、その後、フ ランクフノレトに移動した。ヘッセン州と日本、そしてフランクフルトと横浜が、今回のパ ートナーシップ協定を契機に、さらに経済の結び付きを強くする必要があると感じている。 神奈川県の中の、横浜市は、ヘッセン州におけるフランクフルト市と同じ位置づけであり、 そうした、州と大都市との関係、も含めお話を伺いたい。 氏 お渡しした、ヘッセン州のパンフレットにいろいろな情報がまとめられている。全体像 が分かるように、経済活動、経済指標、州の圏内生産の数字、交通情報、学術研究機関等 の情報や、なぜヘツセン州に多くの企業が来るのかという魅力をまとめであります。是非、 読んでください。 ・園田氏 私は日本のドイツ商工会議所で働いた経験があり、横浜へも遊ひやに行ったことがある。 パフ守ルの時代に当時のへッセン州経済大臣が来日し、私は日本語が堪能だったので、ヴィ スパーデ、ンで、働いてくれないかと打診があり、へッセン・アグントアという会社に移籍し た。その時から、横浜とは、様々なコンタクトがあった。私の仕事は誘致政策であり、主 にEメーノレで情報提供の依頼が入札視察に同行したり、市長等関係者をご紹介して、情 報を集めて提供している。エネルギー関係のセミナーも実施している。 参加者からの質疑 Q ヘッセン州に進出している企業は、どういう企業なのか? 氏 自動車や家電企業が多く、例えば、マツダ¥ホンダ糸、三菱のデザインセンターや欧州 研究開発センターがある。立地条件がよいことと、国際空港があるということが要因であ る。その他にオペルもあり、資本はアメリカの G M だが、大きな工場がある。日本の自動車 A 部品関連だと矢崎、住友ワイヤリングや、電気製品だと富士通やパナソニックがある。 Q 特に企業誘致において特色があるのかワ 氏 A ドイツが統ーされた後、旧東ドイツが競争相手になった。それは、旧東ドイツは、 安い土地と安い人件費で、大型の投資を集めているからである。旧東ドイツには E Uか ら大きな補助金が出ている。我々には、補助金は出ていない。対外的に競争できるのは 人材の面である。大学や研究所があり、給料は高いが自動車技術者などの人材の質が良 い。インフラは、旧東ドイツは輸送や移動が大変だが、こちらは、飛行場、鉄道、アワ トパーンや、前川輸送もあり、ライン川の支流であるマイン}1からロッテルダム港まで 出られる。 Q ドイツから見てアジアをどのように観ているのか? 特に日本、中園、韓国をどうみているか? 氏 - 私は日本が好きなので、パブ、ノレ崩壊後から、日本への認識が弱まってきているのが 個人的に残念だし、間違いだと思う。今は、中国やインドが強くなった。近年、中国ブ ームが続いているが、もう少し冷静に中国を分析するべきと思う。実際に、ヘッセン州 の中小企業も‘中国に投資して失敗したケースが出ている。日本と中国は、単純に比較 することは難しい。日本は、 ドイツと同じでレベルが高く、法律の基盤がしっかりして いる。中国はその点不安定である。ただ、投資先としては、中国やインドの話題が多い A 氏 0 A アジアは、いろいろな国があるので、さまざまな角度から分析をすべきと思う。我々 にとって、最も大きな貿易相手はヨーロッパである。日本との関係は単に輸出だけでは なく、輸入生産品のネットワークも大事である。この度の東日本大震災では、日本での 生産がストップしたことにより、 ドイツの工場で生産ができなくなった事実がある。サ プライチェーンで密接になっていることがわかった。日本とドイツはレベルの高い商取 引があり、サービスもレベルが高し、。ハイテク、特殊な技術の分野もあり、といった他 の地域に比較できない面がある。 先ほど、日本に対する意識が下がったという意見もあったが本当にそうだろうか、私 はそう恩わない。なぜなら、コール元首相が何度も日本に行っているし、経済大臣、金 融大臣等は、私が当職に就任した 2002年以降も定期的な交流を行っているからであ る。以前、ドイツの企業から、日本は市場に出るのが難しいと開いたことがある。ただ し、その後、日本政府が色々な努力をして、その結果、改善が進んでいると思う。 Q その難しいということは、つまり市場が閉鎖的ということか? 氏 A J A v '意味ではそうだ。しかし、先程も言ったが、日本政府の努力でかなり改善され てきた。日本とドイツは、多方面で共用できるし、例えば、エネルギーの共用、車両、 素材、ナノテクノロジーは有力である。 ・圃氏 A 日本は特にコミュニケーション、情報インフラが先駆的である。日本は全国が光フ ァイパーネットで結ぼれている。 ドイツは 2014年までに、ドイツの世帯 75%を 5 0メガバイトの通信量にする目標なので、日本の方が進んでいる。 ドイツでは、データ Tインフラ等に課題が残っている。 インフラや I Q 日本では、現在、東日本大震災の影響で、サプライチェーンが大きく打撃を受け、 工場を移転するなど、復興への活動を始めているので、是非見捨てないでいただきたい。 また、福島原発事故に関して、放射線対策が急務となっている。ドイツはチェルノブイ リ原発事故を経験され、先駆的なノウハウを蓄積されていると思うので、よい製品や、 圃 ・ ・ 氏 情報があったら紹介して欲しい。 A 日独友好 1 5 0周年という長い歴史を重ね、日本とドイツの関係は、さまざまなこと があっても続いている。これはまさに伝統である。もちろんこれからも友好は継続する し、できる限りサポートしていきたい。 東日本大震災は、貴国にとって大変な震災でありその凄まじい影響に対する対応も、 大変だと思うが、これはドイツだけではなく、世界にとっても重大な事態である。 ド イ ツは日本の立場、被害状況を理解しており、すでに貴国の援助をしてきでいる。 一方、 ドイツ圏内では、福島原発事故のあと、メルケノレ首相が、脱原発に政策を転換 した。エネルギー供給体制は、 E U全体で変えていく方向になっている。放射線対策は もちろん、具体的にどういう分野の援助が欲しいのか、お伝えいただければ、ヘッセン 州環境省に調べさせて、技術や情報等を提供することは可能である。 Q 先程、 200社に対するアンケート調査についてご説明があったが、改善点として 意見が出ていたことは何か? 氏 滞在許可の申請手続についての指摘があったが、すでに、手続きのスピードアップ を約束した。本来、滞在手続きは自治体の管轄だが、ラインマイン国際投資促進公社と いう新たな組織を作って対応することにした。イ可か問題があれば、そこで解決できる仕 組みとなった。申請から許可まで期聞が長いという声もあったが、縮めることがで一きた。 手続き費用も分析したが、手続の約 1 %はヘッセン州に関することで、残りは E Uの 規定に関するもの、連邦政府に関するものと分かった。 その他、企業の苦情がいくつかあり、例えば従業員解雇の解約通知期聞がドイツの場 合は長い。税金も高い。これは州政府の努力だけでは改善できない点であり、労働法は 連邦政府の管轄なので、変えていくのはなかなか難しい。ポジティブな点は、空港以外 にも高速道路のネットワーク(アワトパーン)が非常に良く、サービス業が発達し、企 業にメリットが大いにある。西ヨーロッパ市場全体が近く、アクセスがよいし、生活環 境も優れている。アンケートに関する調査報告書は、フランクフノレト総領事館に寄贈し てあるので参考にされたい。 A 氏(一番左の長身の方) 熱心な意見交換になった。 (一番左で、座っている方)を中心に、非常に (7) ガーナ共和国アクラ市において在ガーナ共和国日本大使館を訪問し日・ガーナ関 係、ガ}ナ情勢、政府開発援助、アフリカ開発会議の説明を聴取し意見交換を 丘三L -在ガーナ日本国大使館 特命全権大使 参事官 二等書記官 専門調査員 氏 氏 氏 氏 公用語は英語であり、日本では、ガーナチョコレートで知名度がある。 基本的にキリスト教 8割で、イスラム教 15% であり、北の貧しい地方で普及してい る 。 2020年を目標に産油国を目指し、自信を深めており、アフリカ内部の連携を期 待されている国で、中所得国である。 G D P1人 当たり 600'"'-'700ド、ルから 10 0 0 ドルの間である。 貧困人口が国民の半分を占め、地方の格差問題をかかえており、諸外国の支援が必要 である。ガーナの学校進学率は小 中学校で、 1 0 0 %近いし、 高校へは 7 0 %近くが通っ ている。チョコレートでは 、例 えばガーナと隣国コー トジボ ワールでは、品質に差があ る 水が良いので、浄水を海外に輸出もしている。ボルタ湖が人造湖として有名で、ポル タ川が流れており、世界最大のアコソンボダムがあって、治水や、電力供給に役立つて いる。雨期と乾期があり、乾期には給水制限があるため、貯水タンクにためている。地 方は井戸も、下水も無いところが多いが、電力供給は良くなってきている。水力発電の 思恵だが、電力制限も有り、計画停電も行われる。 ガーナには、中国資本が入って来ていて、火力発電所も中国資本である。中国のアフ リカ進出には、資源戦略があり、鉱物資源、などさまざまな分野に入っている。ローンの 組み方などを使って、無償資金協力の見返りに石油で返してもらう取引をしているロ諸 外国の目立つ援助として、ナショナルシアタ}は、中国が援助した。大統領府は、イン ドが援助した。国防省は、中国が援助している。 これからのガーナと日本・横浜の関係について、横浜は、港町のイメージがあり、ガ ーナ人が求めている物として、自動車や家電があるが、そのおかげで遠い国でも、生活 に身近に感じているガーナ国民も多い。さらなる友好を深めたいという希望もあるよう だ 。 ガーナは、これから産油国になり、所得が上がることが見込まれるので、以前、大手 商社が、ガーナの債務不履行があづて撤退したが、最近では、民間企業の進出が増えて きている。日本の国益にもつながる ODAを持って、民間企業は、ガ}ナとの官民連携 を期待している。 力、ーナと日本の友好を深めながら、実質的な経済交流に発展し、民間企業が経済的ノ 4 ートナーとして活躍できるし、日本では当たり前のことが、ガーナではとても遅れてい るので、例えば、道路舗装などのインフラ整備やごみ処理や街の美化など遅れている分 野のビジネスチャンスはあると感じている。 ]ICAを通して派遣された青年海外協力隊のお墓は 90人分もある。 参加者との質疑(主な内容) Q ガーナにおいて、 3 . 11 東日本大震災との関係はいかがですか? A 直接的な影響はあまりないが、政府レベルでは、チョコレートを贈りたいというこ とで、準備したが、ガーナのチョコレートは溶けずに固いので、日本人の歯では影響が でたり、舌に合わない恐れが合って、見送った。 民間レベルでは、チャリティーイベントが企画され、 700万円があつまった。日本 からの今までの多くの支援に対して、ガーナ国民が自主的に動いて盛大に行われた。各 教会 7 では、特別な祈り(スペシャルプレイ)などを行い、支援の輸を広げていた。又、 伝統的な省長が復興支援への儀式をおこない、日本大使館には、ガーナ国民の多くから、 弔意の記帳を多数いただいた。やはり、原発事故の状況を聞かれることも多い。 来年は、震災 1周年で、特別なレセプションが予定される運びであり、ガーナ政界、 財界などが主導して行われると聞いている。 アフリカでは、ヨーロッパとの結ひやっきが深い南アフリカに原発があり、一方で、 ド イツやイタリアでは、反原発のデモも行われているので、動向を注目している。 Q 日本からの食料や米の輸入検疫の際に、放射線検査が必要なのか?また、輸入制限 はないのかワ A 貿易制限、放射線検査はやっていない ガーナの状況について 、熱心なヒアリングがされた。特に、東日本大震災に対するさま ざまな支援、祈りが、ガーナ圏内で行われたことを聞き、勇気づけられた。ガーナが横 浜市と友好を深めたいという情報が入っているようなので、具体的な動きを模索してい きたい。 ガーナ市街地の様子。市場的なエリアだが、人がたくさんいて、物も所狭しと並べられ ているが、お世辞にもきれいとは言えない状況で、ごみが平気で散乱している 。 ガーナの女性は頭に物を乗せて歩いている方が多かった。 (8) ガ}ナ共和国アクラ市においてガーナ共和国外務省を訪問しガーナ共和国政府 のア フリカ開発会議 に対する取り組み状況について説明を聴取し意見交換を 行 うとともに次期ア フ リカ開発会議 の横浜開催への招致活動 を行 う 。 -ガーナ外務省 RE P U B L ICO FGH ANA s i aB ur e au D ir e c t o rM idd l eE a s t& A 氏 訪問された日が、 135回目の野口英世博士の誕生日であり、また、 TICAD I V ( 第 4回アフリカ開発会議)では、我が国の大統領が、横浜市会議事堂で演説するとい 第 う光栄な機会をいただいたことを覚えている。そして今回、再び、 TIC AD V ( 5 回)の立候補を表明されたということで、歓迎し、きっと横浜が決まるであろうと私 も思っている。アフリカ開発会議は、アフリカに触れていただける機会であり、友好を 確認する機会でもあるので、重要視して い る 。 3. 11 東日本大震災(大地震、津波、原発事故)に対して、心よりお見舞い申し 上げたい。長い 間の日本との関係で、ガーナから感謝の意もこめて、 700万円を超え る支援を行い、宗教施設などでも祈りをささげている。 古くは、野口英世先生が、ガーナで生命を落とされたのは遺憾であり、重みのある事 実なので、記念館的な施設を作り、その偉業を伝えている。 長い間の日本とガーナの互恵関係は、技術、化学、教育、道路、保健、文化、農業、 インフラなど、多方面でお世話になっている 。 心 よ り 感 謝 申 し 上 げ た い 。 林 横 浜 市 長 からミルズ大統領への親書を預かったので、渡したい。 TICAD I I I( 第 3回 ) 、 I V( 第 4 回)はクホー大統領が参加した。最大限に高いレベルの交流を求めていきたい。横浜 市が、次(第 5回)の開催都市になると、ガーナのみならず諸国が、横浜の美しい街並 みを見学する機会になる と思う 。 参加者からの質疑(主な内容) Q TrCAD V ( 第 5回)でガーナ側が何を求めているのかワ アフリカ開発のプロセスに主導的役割をガーナは果たしていきたいし、その意味で、 TJCADは重要な会議である。未曾有の大きな開発の成果が出れば、経済的な発展に 日本が寄与されたことになる。成果の期待としては、鉄道や道路など、輸送網の充実で ある。新しい試みとして、アフリカ 1国ではなく大陸横断で、例えば、アクラ市・ダカ ール(セネガノレ)・ジブチ・エチオピア・ケープタウン(南アフリカ)・カイロ(エジプ ト)などを結ぶ鉄道・道路網が充実することを望んでいる。 Q 教育・医療・保健・環境分野では、ガーナ側は何を求めているのか? A 教育研修事業や能力開発を、日本の大学と連携していきたい。特に保健分野では、 野口先生のつながりもあり、日本の数大学とは連携しているが、ガーナ園内では、高校 卒業後の大学医学部がたりないし、病院、医師、看護師も不足している。環境問題の専 門家による教育プログラムや日本の高いレベルのトイレ環境を、ガーナ環境技術省や環 境保護機構でも学んでいきたい。 Q 自殺者は、多いのか? A 日;本や先進国は自殺者が多いと聞くが、ガーナでは報道されていないし、聞いたこ とが無い。ガーナは文化として、先進国よりも人とのつながりや、家族を超えた人間関 係がある。先進国は集団より個人になりやすく、落ち込んだり辛いのに、兄弟や家族に 相談できないと聞いている。夫婦同士のお互いの家族の粋が、先進国では難しいのでは ないかと感じている。ガーナでは、結婚は個人間の約束ではなく、家族ぐるみの関係と なり、家族の紳を深めている。一つの例を紹介したい。 1990年に、フランス・パリ へ短期研修に行った時、研修の休憩中に、近くの美しい庭園に行った。その庭園のベン チに座っていたフランス人女性の隣に、他のフランス人女性が座ったのを目撃した。し かし、 15分もの問挨拶をしなかったので、大変に驚いた。アフリカではそうした場合、 挨拶をかわすのが普通で、会話をすることで、落ち込んでいる気持ちを追い払うことが できると思う。 Q 今後、具体的に交流を深めるアイデアはあるか? A 横浜は港町なので、ガーナの姉妹都市侯補として、似たような港湾都市テマ、セコ ンディを推薦したい。 Q 具体的に姉妹都市の話をいただいたので、横浜に持ち帰り前向きに取り組んでいき たい Q 部屋の中で、なぜ、扇風機を回しているのか。 A この外務省は、元々インドからの支援で建てられたが、建物全体のエアコンが壊れ ていて、我々では直せないので、扇風機を回している。 Q 日本人の技術であれば、直すことがおそらくできると思う。建物を作るだけの支援 ではなく、自立できるよう、技術者の派遣による、現地指導も、 JrCAと相談しなが ら横浜市として取り組めるよう検討していきたい。 A