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情報生体システム工学実験Ⅳ-No.12 無線 LAN

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情報生体システム工学実験Ⅳ-No.12 無線 LAN
情報生体システム工学実験Ⅳ-No.12 無線 LAN 実習
Ver. 2015-02
飲食店、宿泊施設、観光施設、学校、避難所など、さまざまな場所で無線 LAN によるインターネッ
ト接続サービスが提供されている。ところが、サービスに使用する機器の設置、設定を自ら行わない
と、トラブル発生時の対応や設定変更が必要になった場合の対処ができず、サービスが長期にわたり
停止してしまう。本実習では無線ブロードバンドルータを用いたインターネット接続及び無線 LAN 設
定の実際を学び、公衆無線 LAN サービス提供に必要な基本的技能を身に付けることを目的とする。
※課題のうち黒字は実験時間内に、橙字は実験後に行うこと。赤字は時間が不足する場合に省略でき
る課題である。
①ブロードバンド回線契約
インターネットに接続するためには、NTT フレッツ光などのアクセス回線サービスの契約と ISP に
よるインターネット接続サービスの契約が必要となる。実習では、これらの契約とアクセス回線サー
ビスの宅内装置である光回線終端装置(ONU)の設置工事が完了したものとして、それ以降の手順を
行う。
※ONU のデータ通信ポートに相当するポートとして、L2スイッチのポート1~10を使用する。
※ISP から提供される認証 ID と認証パスワードは別途配布する。
②ブロードバンドルータの設定
※以下の3つは位置付けも意味も全く異なるので注意すること。
・無線 LAN 接続のためのパスフレーズ(機器に書いてある→後で変更)
・ブロードバンドルータのパスワード(自分で決める)
・PPPoE 接続時の認証パスワード(配布される)
1.
無線ブロードバンドルータ・無線ブロードバンドルータの AC アダプタ・LAN ケーブル×2・タ
ブレットがあることを確認する。
※以下は DS-RA01 の場合の手順。他の機種を使用する場合は、取り扱い説明書等を参照して、
同様の手順を実施すること。
2.
ブロードバンドルータに AC アダプタを接続し、初期化ボタンを押したまま電源コンセントに接
続する。AC アダプタ接続部は故障が発生する可能性があるためできるだけ抜き差しを避ける。
3.
無線ブロードバンドルータの LINK ランプの点灯状態・背面 LAN ポートの LED 点灯状態の確認
を行う。正常であれば次に進む。
4.
「はじめにご確認ください」、
「らくらく接続・設定ガイド」
、
「取り扱い説明書」を参照し、タブレ
ットを無線ブロードバンドルータに接続し Web ブラウザを起動して http://websetup.jp にア
クセスする。
5.
機器設定用パスワードの初期設定画面が表示されるので自分で決めた任意のパスワードを設定す
る。パスワードの初期設定画面が表示されない場合は2.の手順に失敗しているのでやり直す。
6.
設定ウィザードが表示されるので IPv6 動作モード、IPv4 動作モードとも[PPPoE ルータ]を選択、
無線 LAN 対応ゲーム機は[使用しない]に設定する。
7.
[次へ]をクリックするとログイン画面が表示されるのでユーザ名は「user」、パスワードは設定し
たものを入力して[OK]をクリックする。
8.
接続先の設定(IPv4)で接続先名として任意の名前(例えば「OCN(IPv4)」
)、認証 ID として認証 ID
を入力し(@以下の入力間違いに注意)
、認証パスワードとして認証パスワードを入力する。
9.
[設定]をクリックすると再起動画面が表示されるので1分 30 秒ほど待ってから[再表示]をクリッ
クする。
10. 接続先設定画面の「接続先の設定(IPv4)」の「状態」で接続が確立されたことを確認する。確立さ
れなければ認証 ID や認証パスワードが間違っているので接続先名をクリックして再設定する。
11. 本体前面の[PPP]ランプが橙点灯することを確認する。
12. タブレットがインターネットに接続できることを確認する。
【レポート課題1:自 IP アドレスの確認】[設定]→[タブレット情報]で、使用しているタブレットの物
理アドレス、割り当てられた IP アドレスを確認し、報告しなさい。
【レポート課題2:インターネットから見た IP アドレス】インターネット側から見た IP アドレスを確
認し、報告しなさい。確認に用いた URL と確認の結果を記すこと。
【レポート課題3:IP アドレス不一致の理由の考察】タブレットの IP アドレスとインターネットから
見た IP アドレスが異なる場合、その理由について述べなさい。
【レポート課題4:往復遅延時間の測定】Google Public DNS(8.8.8.8)に対して ping コマンドを
実行して接続性及び往復遅延時間を確認しなさい。VX ConnectBot で「Local」に接続し、
「ping –c
10 8.8.8.8」とすることで1秒おきに 10 回の測定ができる。10回の測定の五数要約値(最大、最
小、第1四分位数、第3四分位数、中央値)と平均値を報告すること。
※測定が終わったら「exit」として「Local」から切断すること。
【レポート課題5:平均値と中央値の違いの考察】複数回測定した往復遅延時間の代表値としては平
均値ではなく中央値を用いるのがよい。この理由を述べなさい。
③サイトサーベイ
2.4GHz 帯無線 LAN では他の機器の通信によるスループット低下を防ぐため、使用されているチャ
ンネルから 5ch 以上離れたチャンネルを設定することが推奨されており、1・6・11のいずれかの
チャンネルを設定することになる。ところが、2.4GHz 帯には多くの無線 LAN アクセスポイントが既
に設置されており空いているチャンネルが見つからないのが一般的である。その場合、できるだけ重
なりが少ないチャンネルを選択すれば他のアクセスポイントによる影響が最小化となることが期待で
きる。
【レポート課題6:サイトサーベイ】Wi-Fi Analyzer を用いて観測されるすべての無線 LAN アクセ
スポイント(本実習で自分及び他の学生が使用している装置を除く)について、SSID・BSSID(無線側
MAC アドレス)・暗号化方式・チャンネル・シグナル(電界強度)を確認し、報告しなさい。複数の無線
LAN アクセスポイントが同じ SSID を使用している場合もあるので、すべて確認すること(SSID 左の
三角印をタップ)。
【レポート課題7:使用する無線チャンネルの決定】観測した無線 LAN アクセスポイントのうち、実
習で使用している装置を存在していないと仮定し、実習とは無関係の無線 LAN アクセスポイントが周
辺に設置されているものとして、使用する無線チャンネルを決定し、決定したチャンネルと判断の理
由を述べなさい。
④無線 LAN アクセスポイントの設定
マニュアル等を参考に以下を設定する。
SSID:32 文字以下の英数字記号(自分で決めて設定)
使用チャンネル:サイトサーベイにより決定
デュアルチャンネル:サイトサーベイにより決定
送信出力:設定できる最大
暗号化方式:
【レポート課題9】
ポートセパレート:ON
※設定変更により無線ブロードバンドルータとの接続が切断されるので、注意すること。設定値を覚
えていない場合は、初期化から実習をやりなおすことになる。
※SSID は公衆無線 LAN サービスであることがわかりやすいものとする。
【レポート課題8:無線 LAN 設定】設定した内容を報告すること(暗号化方式について理由を課題9)
。
【レポート課題9:公衆無線 LAN のセキュリティ】公衆無線 LAN では、パスフレーズがすべての利
用者に公開されているため、暗号化を適用してもしなくても、第三者の通信傍受による情報取得が可
能である。公衆無線 LAN 以外において、特定の利用者に限定するためにパスフレーズを設定する場合
との混同により、公衆無線 LAN においても暗号化が適用されていないと危険、といった誤った認識が
されている。無用の問い合わせを避ける意味で、この誤った認識に対応するために暗号化を設定して
もよい。暗号化の有無、および、暗号化を実施する場合はその種類について、どのように設定したか
と、その理由を報告しなさい。
⑤無線 LAN エリア・スループット測定
無線 LAN アクセスポイントを設置した後、そのエリアとスループットを確認する。
【レポート課題10:エリア・スループット確認】室内、室外の 2 箇所で以下を測定する。
(1)接続している無線 LAN アクセスポイントのシグナル(Wi-Fi Analyzer による)
(2)ドコモスピードテスト(10 回行い、上り・下りそれぞれの五数要約値と平均値)
(3)RBB TODAY SPEEDTEST(10 回行い、上り・下りそれぞれの五数要約値と平均値)
(4)tokyo-vps.bbzero.jp との往復遅延時間(10回行い、五数要約値と平均値)
※VX ConnectBot で Local にアクセスして「ping –c 10 tokyo-vps.bbzero.jp」
(5)tokyo-vps.bbzero.jp から 10MB のファイルをダウンロードした場合のスループット
※VX ConnectBot で Local にアクセスして
「time ftpget tokyo-vps.bbzero.jp /dev/null 10mb-random」
で 10MB のファイルをダウンロードして経過時間(real)が表示されるので、
ファイルサイズを経過時間で除してスループットを求める
(10回行い、五数要約値と平均値)。
(6)tokyo-vps.bbzero.jp から 1MB のファイルをダウンロードした場合のスループット
※VX ConnectBot で Local にアクセスして
「time ftpget tokyo-vps.bbzero.jp /dev/null 1mb-random」
※測定が終わったら「exit」として「Local」から切断すること。
※④の終了時点で15:30を過ぎている場合は、(4)~(6)は省略。
【レポート課題11:スループット考察】測定方法によりスループットが大きく異なる理由を述べな
さい。
⑥説明文書作成・掲示
公衆無線 LAN サービスを提供するには、利用者向けの案内・説明が欠かせない。公衆無線 LAN サ
ービスを提供していることと接続方法(SSID・パスフレーズなど)の情報は必須であるが、利用上の
注意や利用規約を合わせて記載する場合も多い。
【レポート課題12:説明文書】どのような情報を提供するのがよいかを考え、利用者向け掲示をA4
用紙片面1枚で作成すること。一般利用者向けであることに留意し、イラストを使用したり書体を工
夫するなどして、わかりやすいものにすること。
レポート〆切・提出先
WORD ファイルによる様式を http://bit.ly/masuya で提供しているので、空欄を埋め、PDF ファ
イルに変換して提出すること。提出先は http://bit.ly/report-masuya 。ファイル名は「学籍番号.pdf」
とすること(
「学籍番号」は自分の学籍番号のことで、
「学籍番号」という文字列ではない。また、いわ
ゆる半角文字を使うこと)
。〆切は実験日の翌週金曜日の正午。
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