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1 - Pmda 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構

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1 - Pmda 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構
ヴォリブリス錠 2.5mg
に関する資料
本資料に記載された情報に係る権利及び内容の責任はグラクソ・スミ
スクライン株式会社に帰属するものであり、当該情報を適正使用以外
の営利目的に利用することはできません。
グラクソ・スミスクライン株式会社
1.4.
1.4.
特許状況
1.4 - p. 1
特許状況
1.5.
1.5.
起原または発見の経緯および開発の経緯
起原または発見の経緯および開発の経緯
アンブリセンタン(以下、本剤)は、肺動脈性肺高血圧症(PAH)治療薬として開発され
た、プロピオン酸系のエンドセリン受容体拮抗薬(ERA)である。エンドセリン-1(ET-1)
による血管収縮および細胞増殖作用を抑制することにより、PAH の臨床症状を改善させる
と考えられる。さらに、エンドセリン受容体にはエンドセリン A 受容体(ETA)およびエン
ドセリン B 受容体(ETB)の 2 つのサブタイプが存在するが、本剤は PAH の病態に深く関
与すると考えられている ETA を選択的に阻害することから、ETA/ETB 非選択的 ERA より有
益な治療薬となりうることが期待された。また、本邦で既承認の ERA であるボセンタンは、
肝機能障害を起こす可能性を有すること、さらに、PAH 患者で併用する可能性の高い数種
の薬剤と薬物動態学的薬物相互作用を起こすことが知られている。一方、本剤は、肝機能障
害や薬物動態学的薬物相互作用をより起こしにくいと考えられることから、安全性の面から
より有益な治療薬になりうるものとして開発が進められた。
1.5.1.
PAH の疾患の背景および現在の治療法
PAH は、進行性の肺血管抵抗(PVR)の増加が右室不全をもたらし、早期死亡につながる
疾患群であり、本邦において、従来の一般治療では 3 年生存率が約 50%と報告されている
[京谷, 2005]。本邦では 1988 年に PAH の臨床分類の一つである原発性肺高血圧症(PPH)の
患者数が 230 人(推定値)と報告されており[中西, 2004]、海外では特発性肺動脈性肺高血圧
症(IPAH)の年間発生率が 100 万人あたり 2~5 人、フランスでは 2.4 人と推定されている
[McLaughlin, 2004a; Humbert, 2006]など、国内外で希少疾病として認知されている。
PAH の病態生理学的なメカニズムは、肺血管の機能障害によるものである。さまざまな
血管作動性物質の不均衡により、肺血管収縮および細胞増殖が惹起され、血管構造のリモデ
リングが進展した結果、肺血管の機能障害が生じる。ET-1 は強力な血管収縮および細胞増
殖促進作用を有するペプチドであり、その役割は完全には解明されていないものの、PAH
の病態生理学的な面から重要なメディエーターの一つであると考えられている。
カルシウム拮抗薬、酸素吸入、強心薬など従来の PAH の一般治療はいずれも肺血管収縮
および細胞増殖の抑制をターゲットとした治療ではなく、一般治療だけで PAH の病態の進
行を抑制することは難しい。したがって、近年の国内外のガイドライン[Galié, 2004a; 中野,
2006; Badesch, 2007]では、肺血管収縮および細胞増殖に対する抑制作用を有する一酸化窒素、
プロスタサイクリン、エンドセリンをターゲットとした PAH 治療薬の使用が推奨されてい
る。上述のとおり、ET-1 は血管収縮および細胞増殖作用を有していることから、PAH の病
態生理において重要な役割を果たしていると考えられており、その作用を抑制する ERA は
重要な PAH 治療薬であるといえる。
ERA として現在、米国ではボセンタンおよび本剤、欧州ではボセンタン、本剤、
sitaxentan、本邦ではボセンタンが承認されており、PAH におけるエンドセリンシステム抑
制による臨床的に有益な効果を示している。しかし、ボセンタンおよび sitaxentan は肝毒性
を起こすことが知られており、また、ボセンタンはチトクローム P450(CYP)2C9 および
3A4 で代謝されること、CYP2C9 および 3A4 を誘導すること、sitaxentan は CYP2C9 および
3A4 で代謝されること、CYP2C9 を阻害することから、PAH 患者で併用する可能性の高い数
1.5 - p. 1
1.5.
起原または発見の経緯および開発の経緯
種の薬剤と薬物動態学的薬物相互作用を起こすことが知られている[Thelin SPC, 2009;
Tracleer SPC, 2008]。本邦においても、ボセンタンの使用に際しては肝機能検査を必ず投与
前に行うこと、投与中においても定期的に肝機能検査を行い注意を払うことが喚起されてい
る[トラクリア®錠 62.5mg 添付文書, 2009]。
以上のことから、臨床現場では、より安全性が高く有益な ERA が望まれている。
なお、PAH の疾患の背景については 2.5.1.1 に、PAH に対する現在の治療法については
2.5.1.2 に詳述する。
発見および開発の経緯
1.5.2.
1.5.2.1.
非臨床試験
本剤は、
社(
社
:現
社)により発見され、19
年より非臨床試験が開始された。非臨床薬理試験においては動物の実験的肺高血圧症モデル
において有効性を示し、また臨床使用に際して中枢神経系、心血管系、呼吸系および他の器
官系に対して重篤な副作用を発現する可能性は低いと推察され、PAH に対する治療薬とし
ての高い有用性が期待された。非臨床薬物動態試験の結果、本剤は臨床使用において薬物代
謝酵素(CYP および UDP-グルクロン酸転移酵素(UGT))の活性を誘導・阻害しないこと
およびトランスポーター(P-糖蛋白質、sodium taurocholate co-transporter、bile salt export
pump および organic anion transporter)を阻害しないことが考えられた。毒性試験では、臨床
使用で遺伝毒性、がん原性および免疫系に対する悪影響を示す可能性はないと考えられた。
しかし、ラットおよびイヌへの反復投与において精巣毒性が示唆されたため臨床試験におい
ても検討されることとなり、また着床前胚致死作用、催奇形性および出生児生存率の低下が
みられたことから、妊婦、妊娠している可能性のある婦人および授乳婦に対する投与は避け
るべきと考えられた(2.4.5 参照)。
1.5.2.2.
海外臨床試験
本剤の臨床試験は 20
年から開始された。海外では健康成人を対象とした第Ⅰ相試験を
計 14 試験実施している。シルデナフィル、タダラフィル、ワルファリン、ケトコナゾール、
ジゴキシン、経口避妊薬、シクロスポリン A およびリファンピシンとの薬物相互作用を検
討する試験が実施され、シクロスポリン A を除き、これら薬剤の併用投与によるアンブリ
センタンの薬物動態への顕著な影響はなかった(2.5.3.4 参照)。
20
年
月に
ばれ、その後
社と
社(現
社に開発権利が譲渡されたため、20
社)で本剤の共同開発契約が結
年以降の開発は
社によ
って行われた。
第Ⅱ相試験の AMB-220 試験では PAH 患者を対象に本剤 1、2.5、5 および 10 mg を 12 週
間経口投与した。主要評価項目である 6 分間歩行距離(6MWD)の平均変化量においてベー
スラインからの有意な改善が認められたほか、本剤併合群では副次評価項目である BDI、
WHO 機能分類、QOL(被験者の概括評価)および心肺血行動態においても、ベースライン
からの改善が認められた。さらに、PPH 患者のサブグループおよびいくつかの血行動態パラ
メータで用量反応性が示唆されたことから、本剤 1~10 mg の 1 日 1 回投与により臨床的な
1.5 - p. 2
1.5.
起原または発見の経緯および開発の経緯
ベネフィット(効果)が得られる可能性があり、高用量は低用量に比べて大きな効果を有す
る傾向が示された。また、1~10 mg(1 日 1 回経口投与)の範囲の用量で良好な忍容性およ
び管理可能な安全性プロファイルが示された。
海外では本剤の第Ⅲ相試験として、AMB-320 試験および AMB-321 試験という二つの無作
為化、二重盲検、プラセボ対照試験が実施された。この 2 試験は本剤の投与量および実施国
を除き同一のデザインであり(AMB-320 試験では 5 および 10 mg を投与、AMB-321 試験で
は 2.5 および 5 mg を投与)、成績について併合解析が行われた(AMB-320/321-C 試験)。
この併合解析から、本剤 10 mg は 5 mg に比べてさらなる有効性を示す可能性を有している
と考えられるが、末梢性浮腫の発現頻度の増加など、忍容性が問題となる副作用の発現頻度
が増加する可能性も考えられた。結果として本剤は、欧米において 5 mg から投与を開始し、
10 mg まで増量可能とした用法・用量で承認されている。
また、AMB-320 試験および AMB-321 試験では WHO 機能分類クラスⅠ~Ⅳといった幅広
い PAH 患者が組み入れられ、本剤の治療による改善効果がこれら軽度から重度の幅広い被
験者において認められた。特にベースライン時の WHO 機能分類にかかわらず、本剤の治療
による運動耐容能の改善が認められた。
本剤長期投与時の有用性に関する情報は、AMB-220 試験の継続試験である AMB-220-E 試
験、AMB-320 試験および AMB-321 試験の継続試験である AMB-320/321-E 試験および AMB323 試験(いずれも実施中)より得られている。AMB-320/321-E 試験では、本剤投与 1 年後
の PAH の臨床的な増悪のイベントを認めるまでの時間を評価した結果、WHO 機能分類クラ
スⅡおよびⅢの患者において臨床的な増悪を認めた被験者が少なく、本剤治療による早期介
入が支持された。
また、AMB-222 試験は、過去に血清アミノトランスフェラーゼ異常のために ERA(ボセ
ンタン、sitaxentan、または両方)の投与を中止した PAH 患者を対象とした試験であり、他
の ERA を中止した患者における本剤の安全性および有効性に関するデータが得られている。
米国では、上述の成績に基づき、2006 年 12 月に Gilead Sciences 社より承認申請され、
2007 年 6 月に「WHO 機能分類クラス II または III の症状を伴う肺動脈性肺高血圧症(WHO
肺高血圧症臨床分類の 1 類)患者における運動耐容能の改善および臨床的増悪の遅延」の効
能・効果で承認された。なお、本剤は米国では 2004 年 7 月に希少疾病用医薬品指定、2006
年 2 月に Fast track product の指定を受け、優先審査(Priority Review)により承認されている。
欧州では、2006 年に米国以外での本剤の開発(承認申請を含む)・販売権を
GlaxoSmithKline 社が取得したことから、2007 年 3 月に GlaxoSmithKline 社より中央審査方式
で承認申請され、2008 年 4 月に「WHO 機能分類クラスⅡおよびⅢの肺動脈性肺高血圧症
(PAH)に対する運動耐容能の改善のための治療」の効能・効果で承認された。欧州におい
ても、本剤は 2005 年 4 月に希少疾病用医薬品指定を受けた。
1.5 - p. 3
1.5.
1.5.2.3.
起原または発見の経緯および開発の経緯
国内臨床試験
本邦における本剤の開発は、20
年からグラクソ・スミスクライン株式会社により開始
された。
20
年 月より実施された第Ⅰ相試験である AMB107623 試験では、日本人健康成人男性
における本剤の安全性、忍容性、薬物動態および食事の影響が検討された。
PAH は希少疾病であり、患者数が非常に限られているため、本邦での第Ⅱ相および第Ⅲ
相試験としては第Ⅱ/Ⅲ相非盲検・非対照試験である AMB107816 試験を計画し、その試験
デザインおよび本邦における申請データパッケージについて独立行政法人医薬品医療機器総
合機構(以下、機構)に対し治験相談を行った(20
年 月
日実施、医薬品後期第Ⅱ相
試験開始前相談)。機構から受けた助言などは 2.5.1.4.3 に詳述する。AMB107816 試験は
2007 年 9 月~2008 年 12 月に実施され、日本人 PAH 患者に対する本剤の有効性、安全性お
よび薬物動態が評価された。また、日本人 PAH 患者における本剤の長期投与時の有効性お
よび安全性の検討を目的として、AMB107816 試験の継続試験である AMB107818 試験を現
在実施中である。本申請では最後の被験者の投与 52 週時の来院日(20
年 月 日)でデ
ータカットオフし、中間集計した成績を評価資料とした(5.3.5.2.5 参照)。
これらの国内臨床試験の結果および海外臨床試験の結果より、日本人 PAH 患者に対する
本剤の有効性および安全性が確認された。また、本剤は本邦既存の ERA であるボセンタン
と同等の有効性を有すると考えられ、さらに以下の点で PAH 患者にベネフィットを提供で
きる可能性があり、新たな治療の選択肢として期待できると考えられたことから、今般、本
邦において製造販売承認申請を行うこととした。
•
ETA に対する高い親和性と選択性
•
簡便性:薬物動態および薬力学的プロファイルから得られた 1 日 1 回の経口投与
•
他の薬剤と薬物相互作用を起こす可能性が低いこと
•
より重症度の低い WHO 機能分類の PAH 患者の治療が可能となること
•
既存のスルホンアミド系の ERA に比べて肝障害を引き起す可能性が低いこと
上述した本剤の開発の経緯を図 1.5.2-1 に示す。
なお、1.5.1 に述べたとおり、PAH は患者数がきわめて少なく、また、予後不良の重篤な
疾患であり、かつ、本剤は現存する医薬品等または治療法に比して有用性を示すと考えられ
たことから、平成 5 年 8 月 25 日付薬発第 725 号厚生省薬務局長通知「薬事法及び医薬品副
作用被害救済・研究振興基金法の一部を改正する法律の施行について」記第 2 の 1 の(1)
に示される指定の基準を満たすものと考え、20
年
を行い、2007 年 5 月 16 日に指定を受けた。
1.5 - p. 4
月
日に希少疾病用医薬品指定申請
試験項目
国内
海外
品質に関する試験
○
薬理
効力を裏付ける試験
○
副次的薬理試験
○
安全性薬理試験
○
ADME
薬物動態試験(動物)
○
毒性
単回投与毒性試験
○
反復投与毒性試験
○
遺伝毒性試験
○
第Ⅰ相試験
○
生殖発生毒性試験
AMB107623 試験
EE-001 試験**
EE-002 試験**
AMB-105 試験
AMB-106 試験
AMB-104 試験
AMB-103 試験
AMB-107 試験
ABS-108 試験
ABS-109 試験
ABS-1010 試験
GS-US-300-0112 試験
GS-US-300-0111 試験
GS-US-300-0113 試験
GS-US-300-0116 試験
○
○
○
○
○
AMB-320 試験
○
AMB-321 試験
○
AMB-320/321-E 試験
○
AMB-222 試験
:
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
社(
社
○
:現
社)、
:
社(現
図 1.5.2-1
社)(いずれも海外)、**参考資料
開発の経緯図
起原または発見の経緯および開発の経緯
AMB107816 試験
AMB107818 試験
AMB-220 試験
AMB-220-E 試験
○
1.5.
1.5 - p. 5
第Ⅱ相試験/
第Ⅲ相試験
がん原性試験
1.5.
起原または発見の経緯および開発の経緯
参考文献
Badesch DB, Abman SH, Simonneau G, et al. Medical therapy for pulmonary arterial hypertension:
Updated ACCP evidence-based clinical practice guidelines. Chest. 2007;131(6):1917-28.
Galié N, Torbicki A, Barst B, et al. Guidelines on diagnosis and treatment of pulmonary arterial
hypertension. The Task Force on Diagnosis and Treatment of Pulmonary Arterial Hypertension of the
European Society of Cardiology. Eur Heart J. 2004a;25(24):2243-78.
Humbert M, Sitbon O, Chaouat A, et al. Pulmonary arterial hypertension in France: results from a
national registry. Am J Respir Crit Care Med. 2006;173(9):1023-30.
McLaughlin VV. Classification and epidemiology of pulmonary hypertension. Cardiol Clin.
2004a;22(3):327-41.
Thelin (sitaxentan) Summary of Product Characteristics. April, 2009. Available at
http://www.emea.europa.eu/humandocs/PDFs/EPAR/thelin/H-679-PI-en.pdf
Tracleer (bosentan) Summary of Product Characteristics. July, 2008. Available at
http://www.emea.europa.eu/humandocs/PDFs/EPAR/tracleer/H-401-PI-en.pdf
トラクリア®錠 62.5mg 添付文書. アクテリオン ファーマシューティカルズ ジャパン株式会
社 2009 年 4 月改訂(第 4 版)
京谷 晋吾. 肺動脈性肺高血圧症の治療と右心不全. Ther Res. 2005;26(8):1655-9.
中西 宣文. 原発性肺高血圧症. Heart View. 2004;8(8):736-40.
中野 赳, 青柳 成明, 安藤 太三, 他. 肺高血圧症治療ガイドライン (2006 年改訂版). Available at
http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2006_nakano_h.pdf. 2006
1.5 - p. 6
1.6.
1.6.
外国における使用状況などに関する資料
外国における使用状況などに関する資料
本項では、以下の資料を添付した。
1.6.1 米国における添付文書の原文および和訳
1.6.2 欧州(英国)における添付文書の原文および和訳
1.6.3 企業中核データシート(Company Core Data Sheet)の原文
本剤は、2007 年 6 月 15 日に米国で初めて承認され、2008 年 4 月 21 日に欧州で中央審査
方式により承認された。2010 年 3 月末現在、40 ヵ国(欧州 27 ヵ国を含む)で承認を取得し
ている。
米国および欧州(英国)における承認状況を表 1.6-1 に示す。
表 1.6-1
国名
米国
販売名
欧州
Volibris
LETAIRIS
米国および欧州における承認状況(2009 年 10 月現在)
剤型・含量
錠剤:
5mg および
10mg
承認年月日
2007.6.15
(優先審査)
効能・効果および用法・用量
効能・効果:
WHO 機能分類クラスⅡまたはⅢの症状を伴う肺動脈性肺
高血圧症(WHO 肺高血圧症臨床分類の 1 類)患者におけ
る運動耐容能の改善および臨床的増悪の遅延。
用法・用量(成人):
1 日 1 回 5mg から投与を開始し(食事の有無を問わな
い)、5mg で忍容性が認められた場合には 1 日 1 回 10mg
への増量を検討する。
本剤は食事の有無を問わず服用してよい。錠剤を割った
り、砕いたり、噛んだりしないこと。これまでに肺動脈性
肺高血圧症(PAH)患者を対象とした 1 日 1 回 10mg を超
える用量の検討は行われていない。LETAIRIS の投与開始
前および投与中は肝機能検査を測定すること。
錠剤:
5mg および
10mg
2008.4.21
適応症:
Volibris は WHO 機能分類クラスⅡおよびⅢの肺動脈性肺
高血圧症(PAH)に対する運動耐容能の改善のための治療
の適応をもつ。特発性の PAH(IPAH)や結合組織系の障
害に関連した PAH に対する有効性も示されている。
用法・用量:
PAH の治療経験のある医師が投与を開始すること。
Volibris は 1 日 1 回 5mg を経口投与する。錠剤は噛まずに
飲み込むこと。食事とは関係なく服用することが可能であ
る。
WHO 機能分類クラスⅢの患者において、Volibris10mg で
のさらなる有効性が認められたが、末梢性浮腫の増加も認
められている。結合組織病に伴う PAH 患者において最善
の効果を得るためには Volibris10mg が必要となる場合もあ
る。これらの患者において、10mg への増量を検討する前
に 5mg で十分な忍容性があることを確認すること。
限られたデータからは、Volibris の突然の投与中止により
PAH の悪化が再発することは示唆されていない。
1.6 - p. 1
HIGHLIGHTS OF PRESCRIBING INFORMATION
These highlights do not include all the information needed to use
®
LETAIRIS tablets safely and effectively. See full prescribing
information for LETAIRIS.
LETAIRIS (ambrisentan) tablets for oral use
Initial U.S. Approval: 2007
•
•
WARNING: POTENTIAL LIVER INJURY AND CONTRAINDICATION
IN PREGNANCY
See full prescribing information for complete boxed warning.
•
Elevations of liver aminotransferases (ALT, AST) have been
reported with LETAIRIS and serious liver injury has been
reported with related drugs.
•
Monitor liver aminotransferases monthly and discontinue
LETAIRIS if >5 x ULN or if elevations are accompanied by
bilirubin >2 x ULN or by signs or symptoms of liver
dysfunction.
•
May cause fetal harm if taken during pregnancy (4.1).
•
Must exclude pregnancy before the start of treatment (2.2).
•
Prevent pregnancy during treatment and for one month after
stopping treatment by the use of two acceptable methods of
contraception unless the patient has had a tubal sterilization
or chooses to use a Copper T 380A IUD or LNg 20 IUS, in
which case no additional contraception is needed (2.2, 5.5).
-----------------------RECENT MAJOR CHANGES-----------------------------•
Boxed Warning 05/2009
•
Dosage and Administration, Women of Childbearing Potential
(2.2) 05/2009
•
Contraindications, Pregnancy Category X (4.1) 05/2009
•
Warnings and Precautions, Hematological Changes (5.2) 08/2009
•
Warnings and Precautions, Decreased Sperm Counts (5.4)
07/2009
•
Warnings and Precautions, Prescribing and Distribution Program
for LETAIRIS (5.5) 05/2009
•
Deleted: Warnings and Precautions, Co-administration of
LETAIRIS and Cyclosporine A (5.4) 08/2009
•
Deleted: Warnings and Precautions, Co-administration of
LETAIRIS with Strong CYP3A and 2C19 Inhibitors (5.5) 08/2009
Treat women of childbearing potential only after a negative
pregnancy test and treat only women who are using two
acceptable methods of contraception unless the patient has had a
tubal sterilization or chooses to use a Copper T 380A IUD or LNg
20 IUS, in which case no additional contraception is needed.
Obtain monthly pregnancy tests (2.2, 5.5).
Not recommended in patients with moderate or severe hepatic
impairment (2.3).
-------------------------DOSAGE FORMS AND STRENGTHS-----------------•
5 mg and 10 mg film-coated, unscored tablets (3).
------------------------------CONTRAINDICATIONS-------------------------------•
Do not administer LETAIRIS to a pregnant woman because it can
cause fetal harm (4.1).
-------------------------WARNINGS AND PRECAUTIONS---------------------•
Decreases in hemoglobin have been observed within the first few
weeks; measure hemoglobin at initiation, at 1 month, and
periodically thereafter (5.2).
•
Fluid retention may require intervention (5.3).
•
Decreases in sperm count have been observed in patients taking
endothelin receptor antagonists (5.4).
------------------------------ADVERSE REACTIONS------------------------------•
Most common placebo-adjusted adverse reactions are peripheral
edema, nasal congestion, sinusitis, flushing, palpitations,
nasopharyngitis, abdominal pain, and constipation (6.1).
•
Fluid retention was identified as an adverse reaction during
postapproval use of LETAIRIS (6.2).
To report SUSPECTED ADVERSE REACTIONS, contact Gilead
Sciences, Inc. at (1-800-GILEAD5, Option 3) or FDA at 1-800-FDA1088 or www.fda.gov/medwatch.
-----------------------------DRUG INTERACTIONS-------------------------------•
No clinically significant interactions of LETAIRIS with warfarin,
sildenafil, tadalafil, omeprazole (CYP2C19 inhibitor),
ketoconazole (strong CYP3A inhibitor), digoxin, ethinylestradiol,
or norethindrone have been observed (7.2).
•
Other potential interactions are not well characterized, but, based
on in vitro data, interactions with P-glycoprotein (P-gp), the
Organic Anion Transport Protein (OATP), and uridine
5’-diphosphate glucuronosyltransferases (UGTs) would be
expected (7.3).
-------------------------INDICATIONS AND USAGE-----------------------------LETAIRIS is an endothelin receptor antagonist indicated for the
treatment of pulmonary arterial hypertension (WHO Group 1) in
patients with WHO Class II or III symptoms to improve exercise
capacity and delay clinical worsening (1).
--------------------------USE IN SPECIFIC POPULATIONS-------------------•
Pregnancy Category X: LETAIRIS is contraindicated in pregnant
women (4.1 and 8.1).
•
Nursing mothers: Breastfeeding while receiving LETAIRIS is not
recommended (8.3).
-----------------------DOSAGE AND ADMINISTRATION----------------------•
Initiate treatment at 5 mg once daily with or without food, and
consider increasing the dose to 10 mg once daily if 5 mg is
tolerated (2.1).
See 17 for PATIENT COUNSELING INFORMATION and
FDA-approved patient labeling (Medication Guide).
Revised: 08/2009
Gilead Sciences, Inc.
Page 1 of 25
FULL PRESCRIBING INFORMATION: CONTENTS*
WARNING – POTENTIAL LIVER INJURY; CONTRAINDICATED
IN PREGNANCY
1 INDICATIONS AND USAGE
2 DOSAGE AND ADMINISTRATION
2.1 Adult Dosage
2.2 Women of Childbearing Potential
2.3 Pre-existing Hepatic Impairment
3 DOSAGE FORMS AND STRENGTHS
4 CONTRAINDICATIONS
4.1 Pregnancy Category X
5 WARNINGS AND PRECAUTIONS
5.1 Potential Liver Injury
5.2 Hematological Changes
5.3 Fluid Retention
5.4 Decreased Sperm Counts
5.5 Prescribing and Distribution Program for LETAIRIS
6 ADVERSE REACTIONS
6.1 Clinical Trials Experience
6.2 Postmarketing Experience
7 DRUG INTERACTIONS
7.1 In vitro Studies
7.2 In vivo Studies
7.3 Unknown
8 USE IN SPECIFIC POPULATIONS
8.1 Pregnancy
8.3 Nursing Mothers
10
11
12
13
14
16
17
8.4 Pediatric Use
8.5 Geriatric Use
8.6 Renal Impairment
8.7 Hepatic Impairment
OVERDOSAGE
DESCRIPTION
CLINICAL PHARMACOLOGY
12.1 Mechanism of Action
12.2 Pharmacodynamics
12.3 Pharmacokinetics
NONCLINICAL TOXICOLOGY
13.1 Carcinogenesis, Mutagenesis, Impairment of Fertility
CLINICAL STUDIES
14.1 Pulmonary Arterial Hypertension (PAH)
14.2 Long-term Treatment of PAH
14.3 Use in Patients with Prior Endothelin Receptor Antagonist
(ERA) Related Liver Function Abnormalities
HOW SUPPLIED/STORAGE AND HANDLING
PATIENT COUNSELING INFORMATION
17.1 Importance of Preventing Pregnancy
17.2 Adverse Liver Effects
17.3 Hematological Change
17.4 Administration
17.5 FDA-Approved Medication Guide
*Sections or subsections omitted from the full prescribing information
are not listed.
Gilead Sciences, Inc.
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FULL PRESCRIBING INFORMATION
WARNING: POTENTIAL LIVER INJURY
LETAIRIS (ambrisentan) can cause elevation of liver aminotransferases (ALT
and AST) to at least 3 times the upper limit of normal (ULN). LETAIRIS treatment
was associated with aminotransferase elevations >3 x ULN in 0.8% of patients in
12-week trials and 2.8% of patients including long-term open-label trials out to one
year. One case of aminotransferase elevations >3 x ULN has been accompanied
by bilirubin elevations >2 x ULN. Because these changes are a marker for
potentially serious liver injury, serum aminotransferase levels (and bilirubin if
aminotransferase levels are elevated) must be measured prior to initiation of
treatment and then monthly.
In the post-marketing period with another endothelin receptor antagonist (ERA),
bosentan, rare cases of unexplained hepatic cirrhosis were reported after
prolonged (>12 months) therapy. In at least one case with bosentan, a late
presentation (after >20 months of treatment) included pronounced elevations in
aminotransferases and bilirubin levels accompanied by non-specific symptoms,
all of which resolved slowly over time after discontinuation of the suspect drug.
This case reinforces the importance of strict adherence to the monthly monitoring
schedule for the duration of treatment.
Elevations in aminotransferases require close attention. LETAIRIS should
generally be avoided in patients with elevated aminotransferases (>3 x ULN) at
baseline because monitoring liver injury may be more difficult. If liver
aminotransferase elevations are accompanied by clinical symptoms of liver injury
(such as nausea, vomiting, fever, abdominal pain, jaundice, or unusual lethargy or
fatigue) or increases in bilirubin >2 x ULN, treatment should be stopped. There is
no experience with the re-introduction of LETAIRIS in these circumstances.
CONTRAINDICATION: PREGNANCY
LETAIRIS is very likely to produce serious birth defects if used by pregnant
women, as this effect has been seen consistently when it is administered to
animals [see Contraindications (4.1)]. Pregnancy must therefore be excluded
before the initiation of treatment with LETAIRIS and prevented during treatment
and for one month after stopping treatment by the use of two acceptable methods
of contraception unless the patient has had a tubal sterilization or chooses to use
a Copper T 380A IUD or LNg 20 IUS, in which case no additional contraception is
needed. Obtain monthly pregnancy tests.
Because of the risks of liver injury and birth defects, LETAIRIS is available only
through a special restricted distribution program called the LETAIRIS Education
and Access Program (LEAP), by calling 1-866-664-LEAP (5327). Only prescribers
and pharmacies registered with LEAP may prescribe and distribute LETAIRIS. In
addition, LETAIRIS may be dispensed only to patients who are enrolled in and
meet all conditions of LEAP [see Warnings and Precautions (5.5)].
Gilead Sciences, Inc.
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1 INDICATIONS AND USAGE
LETAIRIS is indicated for the treatment of pulmonary arterial hypertension
(WHO Group 1) in patients with WHO Class II or III symptoms to improve exercise
capacity and delay clinical worsening.
2 DOSAGE AND ADMINISTRATION
2.1 Adult Dosage
Initiate treatment at 5 mg once daily with or without food, and consider increasing the
dose to 10 mg once daily if 5 mg is tolerated.
Tablets may be administered with or without food. Tablets should not be split,
crushed, or chewed. Doses higher than 10 mg once daily have not been studied in
patients with pulmonary arterial hypertension (PAH). Liver function tests should be
measured prior to initiation and during treatment with LETAIRIS [see Warnings and
Precautions (5.1)].
2.2 Women of Childbearing Potential
Treat women of childbearing potential only after a negative pregnancy test and treat
only women who are using two acceptable methods of contraception unless the patient
has had a tubal sterilization or chooses to use a Copper T 380A IUD or LNg 20 IUS, in
which case no additional contraception is needed. Pregnancy tests should be obtained
monthly in women of childbearing potential taking LETAIRIS [see Contraindications
(4.1) and Warnings and Precautions (5.5)].
2.3 Pre-existing Hepatic Impairment
LETAIRIS is not recommended in patients with moderate or severe hepatic
impairment [see Use in Specific Populations (8.7)]. There is no information on the use
of LETAIRIS in patients with mild hepatic impairment; however, exposure to
ambrisentan may be increased in these patients.
3 DOSAGE FORMS AND STRENGTHS
LETAIRIS is available as 5 mg and 10 mg film-coated, unscored tablets.
4 CONTRAINDICATIONS
4.1 Pregnancy Category X
LETAIRIS may cause fetal harm when administered to a pregnant woman.
Ambrisentan was teratogenic at oral doses of ≥15 mg/kg/day in rats and ≥7 mg/kg/day
in rabbits; it was not studied at lower doses. In both species, there were abnormalities
of the lower jaw and hard and soft palate, malformation of the heart and great vessels,
and failure of formation of the thymus and thyroid. Teratogenicity is a class effect of
endothelin receptor antagonists. There are no data on the use of LETAIRIS in pregnant
women.
LETAIRIS is contraindicated in women who are or may become pregnant. If this drug
is used during pregnancy, or if the patient becomes pregnant while taking this drug, the
patient should be apprised of the potential hazard to a fetus. Pregnancy must be
Gilead Sciences, Inc.
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excluded before the initiation of treatment with LETAIRIS and prevented during
treatment and for one month after stopping treatment by the use of two acceptable
methods of contraception. If the patient has had a tubal sterilization or chooses to use a
Copper T 380A IUD or LNg 20 IUS for pregnancy prevention, no additional
contraception is needed [see Dosage and Administration (2.2), and Warnings and
Precautions (5.5)].
5 WARNINGS AND PRECAUTIONS
5.1 Potential Liver Injury (see BOXED WARNING)
Treatment with endothelin receptor antagonists has been associated with
dose-dependent liver injury manifested primarily by elevation of serum
aminotransferases (ALT or AST), but sometimes accompanied by abnormal liver
function (elevated bilirubin). The combination of aminotransferases greater than
3-times the upper limit of normal (>3 x ULN) and total bilirubin >2 x ULN is a marker for
potentially serious hepatic injury.
Liver function tests were closely monitored in all clinical studies with LETAIRIS. For
all LETAIRIS-treated patients (N=483), the 12-week incidence of aminotransferases
>3 x ULN was 0.8% and >8 x ULN was 0.2%. For placebo-treated patients, the
12-week incidence of aminotransferases >3 x ULN was 2.3% and >8 x ULN was 0.0%.
The 1-year rate of aminotransferase elevations >3 x ULN with LETAIRIS was 2.8% and
>8 x ULN was 0.5%. One case of aminotransferase elevations >3 x ULN has been
accompanied by bilirubin elevations >2 x ULN.
Liver chemistries must be measured prior to initiation of LETAIRIS and at least every
month thereafter. If there are aminotransferase elevations >3 x ULN and ≤5 x ULN,
they should be re-measured. If the confirmed level is >3 x ULN and ≤5 x ULN, reduce
the daily dose or interrupt treatment and continue to monitor every two weeks until the
levels are <3 x ULN. If there are aminotransferase elevations >5 x ULN and ≤8 x ULN,
LETAIRIS should be discontinued and monitoring should continue until the levels are
<3 x ULN. LETAIRIS can then be re-initiated with more frequent measurement of
aminotransferase levels. If there are aminotransferase elevations >8 x ULN, treatment
should be stopped and re-initiation should not be considered.
LETAIRIS is not recommended in patients with elevated aminotransferases
(>3 x ULN) at baseline because monitoring liver injury may be more difficult. If
aminotransferase elevations are accompanied by clinical symptoms of liver injury (such
as anorexia, nausea, vomiting, fever, malaise, fatigue, right upper quadrant abdominal
discomfort, itching, or jaundice) or increases in bilirubin >2 x ULN, LETAIRIS treatment
should be stopped. There is no experience with the re-introduction of LETAIRIS in
these circumstances.
5.2 Hematological Changes
Decreases in hemoglobin concentration and hematocrit have followed administration
of other endothelin receptor antagonists and were observed in clinical studies with
LETAIRIS. These decreases were observed within the first few weeks of treatment with
Gilead Sciences, Inc.
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LETAIRIS, and stabilized thereafter. The mean decrease in hemoglobin from baseline
to end of treatment for those patients receiving LETAIRIS in the 12-week
placebo-controlled studies was 0.8 g/dL.
Marked decreases in hemoglobin (>15% decrease from baseline resulting in a value
below the lower limit of normal) were observed in 7% of all patients receiving LETAIRIS
(and 10% of patients receiving 10 mg) compared to 4% of patients receiving placebo.
The cause of the decrease in hemoglobin is unknown, but it does not appear to result
from hemorrhage or hemolysis.
Measure hemoglobin prior to initiation of LETAIRIS, at one month, and periodically
thereafter. Initiation of LETAIRIS therapy is not recommended for patients with clinically
significant anemia. If a clinically significant decrease in hemoglobin is observed and
other causes have been excluded, consider discontinuing LETAIRIS.
5.3 Fluid Retention
Peripheral edema is a known class effect of endothelin receptor antagonists, and is
also a clinical consequence of PAH and worsening PAH. In the placebo-controlled
studies, there was an increased incidence of peripheral edema in patients treated with
doses of 5 or 10 mg LETAIRIS compared to placebo [see Adverse Reactions (6)]. Most
edema was mild to moderate in severity, and it occurred with greater frequency and
severity in elderly patients.
In addition, there have been post-marketing reports of fluid retention in patients with
pulmonary hypertension, occurring within weeks after starting LETAIRIS. Patients
required intervention with a diuretic, fluid management, or, in some cases,
hospitalization for decompensating heart failure.
If clinically significant fluid retention develops, with or without associated weight gain,
further evaluation should be undertaken to determine the cause, such as LETAIRIS or
underlying heart failure, and the possible need for specific treatment or discontinuation
of LETAIRIS therapy.
5.4 Decreased Sperm Counts
In a 6-month study of another endothelin receptor antagonist, bosentan, 25 male
patients with WHO functional class III and IV PAH and normal baseline sperm count
were evaluated for effects on testicular function. There was a decline in sperm count of
at least 50% in 25% of the patients after 3 or 6 months of treatment with bosentan. One
patient developed marked oligospermia at 3 months and the sperm count remained low
with 2 follow-up measurements over the subsequent 6 weeks. Bosentan was
discontinued and after 2 months the sperm count had returned to baseline levels. In 22
patients who completed 6 months of treatment, sperm count remained within the normal
range and no changes in sperm morphology, sperm motility, or hormone levels were
observed. Based on these findings and preclinical data [see Nonclinical Toxicology
(13.1)] from endothelin receptor antagonists, it cannot be excluded that endothelin
receptor antagonists such as LETAIRIS have an adverse effect on spermatogenesis.
Gilead Sciences, Inc.
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5.5 Prescribing and Distribution Program for LETAIRIS
Because of the risks of liver injury and birth defects, LETAIRIS is available only
through a special restricted distribution program called the LETAIRIS Education and
Access Program (LEAP). Only prescribers and pharmacies registered with LEAP may
prescribe and distribute LETAIRIS. In addition, LETAIRIS may be dispensed only to
patients who are enrolled in and meet all conditions of LEAP.
To enroll in LEAP, prescribers must complete the LEAP Prescriber Enrollment and
Agreement Form indicating agreement to (see LEAP Prescriber Enrollment and
Agreement Form for full prescribing physician agreement):
•
Read the Prescribing Information (PI) and Medication Guide for LETAIRIS.
•
Enroll all patients in LEAP and re-enroll patients after the first 12 months of
treatment and annually thereafter.
•
Review the LETAIRIS Medication Guide and patient education brochure(s) with
every patient.
•
Educate patients on the risks of LETAIRIS, including the risks of hepatotoxicity and
teratogenicity [see Boxed Warning].
•
Educate and counsel women of childbearing potential to use highly reliable
contraception during LETAIRIS treatment and for one month after stopping
treatment. If the patient has had a tubal sterilization or chooses to use a Copper T
380A IUD or LNg 20 IUS for pregnancy prevention, no additional contraception is
needed. Women who do not choose one of these methods should always use two
acceptable forms of contraception–one hormone method and one barrier method, or
two barrier methods where one method is the male condom.
Acceptable hormone methods include: progesterone injectables, progesterone
implants, combination oral contraceptives, transdermal patch, and vaginal ring.
Acceptable barrier methods include: diaphragm (with spermicide), cervical cap (with
spermicide), and the male condom.
Partner’s vasectomy must be used along with a hormone method or a barrier
method [see Boxed Warning, Contraindications (4.1)].
•
Order and review liver function tests (including aminotransferases and bilirubin) prior
to initiation of LETAIRIS treatment and monthly during treatment.
•
For women of childbearing potential, order and review a pregnancy test prior to
initiation of LETAIRIS treatment and monthly during treatment.
•
Counsel patients who fail to comply with the program requirements.
•
Notify LEAP of any adverse events, including liver injury, or if any patient becomes
pregnant during LETAIRIS treatment.
Gilead Sciences, Inc.
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6 ADVERSE REACTIONS
6.1 Clinical Trials Experience
See Boxed Warning for discussion of potential liver injury and Warnings and
Precautions (5.2) for discussion of hematological changes.
Because clinical trials are conducted under widely varying conditions, adverse
reaction rates observed in the clinical trials of a drug cannot be directly compared to
rates in the clinical trials of another drug and may not reflect the rates observed in
practice.
Safety data for LETAIRIS were obtained from two 12-week, placebo-controlled
studies in patients with PAH (ARIES-1 and ARIES-2) and four nonplacebo-controlled
studies in 483 patients with PAH who were treated with doses of 1, 2.5, 5, or 10 mg
once daily. The exposure to LETAIRIS in these studies ranged from 1 day to 4 years
(N=418 for at least 6 months and N=343 for at least 1 year).
In ARIES-1 and ARIES-2, a total of 261 patients received LETAIRIS at doses of 2.5,
5, or 10 mg once daily and 132 patients received placebo. The adverse events that
occurred in >3% of the patients receiving LETAIRIS and were more frequent on
LETAIRIS than placebo are shown in Table 1.
Table 1
Adverse Events in >3% of PAH Patients Receiving LETAIRIS and More
Frequent than Placebo
Placebo
(N=132)
Adverse event
LETAIRIS
(N=261)
n (%)
n (%)
Placebo-adjusted (%)
Peripheral edema
14 (11)
45 (17)
6
Nasal congestion
2 (2)
15 (6)
4
Sinusitis
0 (0)
8 (3)
3
Flushing
1 (1)
10 (4)
3
Palpitations
3 (2)
12 (5)
3
Nasopharyngitis
1 (1)
9 (3)
2
Abdominal pain
1 (1)
8 (3)
2
Constipation
2 (2)
10 (4)
2
Dyspnea
4 (3)
11 (4)
1
18 (14)
38 (15)
1
Headache
Note: This table includes all adverse events >3% incidence in the combined LETAIRIS treatment group and more
frequent than in the placebo group, with a difference of ≥1% between the LETAIRIS and placebo groups.
Most adverse drug reactions were mild to moderate and only nasal congestion was
dose-dependent. Fewer patients receiving LETAIRIS had adverse events related to
liver function tests compared to placebo.
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Few notable differences in the incidence of adverse drug reactions were observed for
patients by age or sex. Peripheral edema was similar in younger patients (<65 years)
receiving LETAIRIS (14%; 29/205) or placebo (13%; 13/104), and was greater in elderly
patients (≥65 years) receiving LETAIRIS (29%; 16/56) compared to placebo (4%; 1/28).
The results of such subgroup analyses must be interpreted cautiously.
The incidence of treatment discontinuations due to adverse events other than those
related to pulmonary hypertension during the clinical trials in patients with pulmonary
arterial hypertension was similar for LETAIRIS (2%; 5/261 patients) and placebo (2%;
3/132 patients). The incidence of patients with serious adverse events other than those
related to pulmonary hypertension during the clinical trials in patients with pulmonary
arterial hypertension was similar for placebo (7%; 9/132 patients) and for LETAIRIS
(5%; 13/261 patients).
6.2 Postmarketing Experience
The following adverse reactions were identified during postapproval use of
LETAIRIS: Fluid retention [see Warnings and Precautions (5.3)], heart failure
(associated with fluid retention), hypersensitivity (e.g., angioedema, rash), and anemia.
Because these reactions were reported voluntarily from a population of uncertain
size, it is not possible to reliably estimate the frequency or establish a causal
relationship to drug exposure.
7 DRUG INTERACTIONS
7.1 In vitro studies
Studies with human liver tissue indicate that ambrisentan is metabolized by CYP3A,
CYP2C19, uridine 5’-diphosphate glucuronosyltransferases (UGTs), 1A9S, 2B7S, and
1A3S. In vitro studies suggest that ambrisentan is a substrate of the Organic Anion
Transport Protein (OATP), and a substrate but not an inhibitor of P-gp.
7.2 In vivo studies
Co-administration of ambrisentan with the following drugs does not result in clinically
relevant changes in ambrisentan exposure:
•
Ketoconazole
•
Omeprazole
•
Sildenafil
•
Tadalafil
Co-administration of ambrisentan does not change the exposure to the following
drugs:
•
Warfarin
•
Digoxin
•
Sildenafil
Gilead Sciences, Inc.
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•
Tadalafil
•
Ethinylestradiol/Norethindrone
In a clinical study in healthy subjects, steady state dosing with ambrisentan
10 mg did not significantly affect the single-dose pharmacokinetics of the
ethinylestradiol or norethindrone components of a combined oral contraceptive
(Ortho-Novum 1/35). Based on this pharmacokinetic study, ambrisentan
would not be expected to affect significantly the exposure to other estrogen- or
progestin-based contraceptives.
7.3 Unknown
The drug interaction potential of ambrisentan is not fully characterized because
in vivo drug interaction studies have not been conducted with the following types of
drugs: strong inducers of CYP3A and 2C19 (rifampin), inducers of UGTs and P-gp
(rifampin), strong inhibitors of the transporters P-gp (cyclosporine A) and OATP
(cyclosporine A, rifampin, ritonavir). Because ritonavir, cyclosporine A and rifampin can
impact the above enzymes and transporters involved in the disposition of ambrisentan,
clinically significant changes in the exposure to ambrisentan cannot be excluded.
8 USE IN SPECIFIC POPULATIONS
8.1 Pregnancy
Pregnancy Category X [see Contraindications (4.1)].
8.3 Nursing Mothers
It is not known whether ambrisentan is excreted in human milk. Breastfeeding while
receiving LETAIRIS is not recommended. A preclinical study in rats has shown
decreased survival of newborn pups (mid and high doses) and effects on testicle size
and fertility of pups (high dose) following maternal treatment with ambrisentan from late
gestation through weaning. Doses tested were 17x, 51x, and 170x (low, mid, high
dose, respectively) the maximum oral human dose of 10 mg on a mg/mm2 basis.
8.4 Pediatric Use
Safety and effectiveness of LETAIRIS in pediatric patients have not been
established.
8.5 Geriatric Use
In the two placebo-controlled clinical studies of LETAIRIS, 21% of patients were ≥65
years old and 5% were ≥75 years old. The elderly (age ≥65 years) showed less
improvement in walk distances with LETAIRIS than younger patients did, but the results
of such subgroup analyses must be interpreted cautiously. Peripheral edema was more
common in the elderly than in younger patients.
8.6 Renal Impairment
The impact of renal impairment on the pharmacokinetics of ambrisentan has been
examined using a population pharmacokinetic approach in PAH patients with creatinine
clearances ranging between 20 and 150 mL/min. There was no significant impact of
Gilead Sciences, Inc.
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mild or moderate renal impairment on exposure to ambrisentan [see Clinical
Pharmacology (12.3)]. Dose adjustment of LETAIRIS in patients with mild or moderate
renal impairment is therefore not required. There is no information on the exposure to
ambrisentan in patients with severe renal impairment.
The impact of hemodialysis on the disposition of ambrisentan has not been
investigated.
8.7 Hepatic Impairment
The influence of pre-existing hepatic impairment on the pharmacokinetics of
ambrisentan has not been evaluated. Because there is in vitro and in vivo evidence of
significant metabolic and biliary contribution to the elimination of ambrisentan, hepatic
impairment would be expected to have significant effects on the pharmacokinetics of
ambrisentan [see Clinical Pharmacology (12.3)]. LETAIRIS is not recommended in
patients with moderate or severe hepatic impairment. There is no information on the
use of LETAIRIS in patients with mild pre-existing impaired liver function; however,
exposure to ambrisentan may be increased in these patients [see Dosage and
Administration (2.3)].
10 OVERDOSAGE
There is no experience with overdosage of LETAIRIS. The highest single dose of
LETAIRIS administered to healthy volunteers was 100 mg and the highest daily dose
administered to patients with PAH was 10 mg once daily. In healthy volunteers, single
doses of 50 mg and 100 mg (5 to 10 times the maximum recommended dose) were
associated with headache, flushing, dizziness, nausea, and nasal congestion. Massive
overdosage could potentially result in hypotension that may require intervention.
11 DESCRIPTION
LETAIRIS is the brand name for ambrisentan, an endothelin receptor antagonist that is
selective for the endothelin type-A (ETA) receptor. The chemical name of ambrisentan is
(+)-(2S)-2-[(4,6-dimethylpyrimidin-2-yl)oxy]-3-methoxy-3,3-diphenylpropanoic acid. It has
a molecular formula of C22H22N2O4 and a molecular weight of 378.42. It contains a single
chiral center determined to be the (S) configuration and has the following structural
formula:
Figure 1
Ambrisentan Structural Formula
CH3
COOH
H3CO
N
O
N
CH3
Gilead Sciences, Inc.
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Ambrisentan is a white to off-white, crystalline solid. It is a carboxylic acid with a pKa
of 4.0. Ambrisentan is practically insoluble in water and in aqueous solutions at low pH.
Solubility increases in aqueous solutions at higher pH. In the solid state ambrisentan is
very stable, is not hygroscopic, and is not light sensitive.
LETAIRIS is available as 5 mg and 10 mg film-coated tablets for once-daily oral
administration. The tablets include the following inactive ingredients: croscarmellose
sodium, lactose monohydrate, magnesium stearate and microcrystalline cellulose. The
tablets are film-coated with a coating material containing FD&C Red #40 aluminum lake,
lecithin, polyethylene glycol, polyvinyl alcohol, talc, and titanium dioxide. Each square,
pale pink LETAIRIS tablet contains 5 mg of ambrisentan. Each oval, deep pink
LETAIRIS tablet contains 10 mg of ambrisentan. LETAIRIS tablets are unscored.
12 CLINICAL PHARMACOLOGY
12.1 Mechanism of Action
Endothelin-1 (ET-1) is a potent autocrine and paracrine peptide. Two receptor
subtypes, ETA and ETB, mediate the effects of ET-1 in the vascular smooth muscle and
endothelium. The primary actions of ETA are vasoconstriction and cell proliferation,
while the predominant actions of ETB are vasodilation, antiproliferation, and ET-1
clearance.
In patients with PAH, plasma ET-1 concentrations are increased as much as 10-fold
and correlate with increased mean right atrial pressure and disease severity. ET-1 and
ET-1 mRNA concentrations are increased as much as 9-fold in the lung tissue of
patients with PAH, primarily in the endothelium of pulmonary arteries. These findings
suggest that ET-1 may play a critical role in the pathogenesis and progression of PAH.
Ambrisentan is a high affinity (Ki=0.011 nM) ETA receptor antagonist with a high
selectivity for the ETA versus ETB receptor (>4000-fold). The clinical impact of high
selectivity for ETA is not known.
12.2 Pharmacodynamics
Cardiac Electrophysiology
In a randomized, positive- and placebo-controlled, parallel-group study, healthy
subjects received either LETAIRIS 10 mg daily followed by a single dose of 40 mg,
placebo followed by a single dose of moxifloxacin 400 mg, or placebo alone. LETAIRIS
10 mg daily had no significant effect on the QTc interval. The 40 mg dose of LETAIRIS
increased mean QTc at tmax by 5 ms with an upper 95% confidence limit of 9 ms. For
patients receiving LETAIRIS 5-10 mg daily and not taking metabolic inhibitors, no
significant QT prolongation is expected.
12.3 Pharmacokinetics
The pharmacokinetics of ambrisentan (S-ambrisentan) in healthy subjects are dose
proportional. The absolute bioavailability of ambrisentan is not known. Ambrisentan is
rapidly absorbed with peak concentrations occurring approximately 2 hours after oral
administration in healthy subjects and PAH patients. Food does not affect its
bioavailability. In vitro studies indicate that ambrisentan is a substrate of P-gp.
Gilead Sciences, Inc.
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Ambrisentan is highly bound to plasma proteins (99%). The elimination of ambrisentan
is predominantly by non-renal pathways, but the relative contributions of metabolism
and biliary elimination have not been well characterized. In plasma, the AUC of
4-hydroxymethyl ambrisentan accounts for approximately 4% relative to parent
ambrisentan AUC. The in vivo inversion of S-ambrisentan to R-ambrisentan is
negligible. The mean oral clearance of ambrisentan is 38 mL/min and 19 mL/min in
healthy subjects and in PAH patients, respectively. Although ambrisentan has a
15-hour terminal half-life, the mean trough concentration of ambrisentan at steady-state
is about 15% of the mean peak concentration and the accumulation factor is about 1.2
after long-term daily dosing, indicating that the effective half-life of ambrisentan is about
9 hours.
Ambrisentan is metabolized by CYP3A, CYP2C19 and uridine 5’-diphosphate
glucuronosyltransferases (UGTs) 1A9S, 2B7S, and 1A3S. In vitro studies suggest that
ambrisentan is a substrate of the Organic Anion Transport Protein (OATP), and a
substrate but not an inhibitor of P-gp. Drug interactions might be expected because of
these factors; however, clinically relevant interactions with drugs utilizing these
metabolic pathways have not been demonstrated [see Drug Interactions (7)].
13 NONCLINICAL TOXICOLOGY
13.1 Carcinogenesis, Mutagenesis, Impairment of Fertility
Oral carcinogenicity studies of up to two years duration were conducted at starting
doses of 10, 30, and 60 mg/kg/day in rats (8 to 48 times the maximum recommended
human dose [MRHD] on a mg/m2 basis) and at 50, 150 and 250 mg/kg/day in mice (28
to 140 times the MRHD). In the rat study, the high and mid-dose male and female
groups had their doses lowered to 40 and 20 mg/kg/day, respectively, in week 51
because of effects on survival. The high dose males and females were taken off drug
completely in weeks 69 and 93, respectively. The only evidence of ambrisentan-related
carcinogenicity was a positive trend in male rats, for the combined incidence of benign
basal cell tumor and basal cell carcinoma of skin/subcutis in the mid-dose group
(high-dose group excluded from analysis), and the occurrence of mammary
fibroadenomas in males in the high-dose group. In the mouse study, high dose male
and female groups had their doses lowered to 150 mg/kg/day in week 39 and were
taken off drug completely in week 96 (males) or week 76 (females). In mice,
ambrisentan was not associated with excess tumors in any dosed group.
Positive findings of clastogenicity were detected, at drug concentrations producing
moderate to high toxicity, in the chromosome aberration assay in cultured human
lymphocytes. There was no evidence for genetic toxicity of ambrisentan when tested in
vitro in bacteria (Ames test) or in vivo in rats (micronucleus assay, unscheduled DNA
synthesis assay).
The development of testicular tubular atrophy and impaired fertility has been linked to
the chronic administration of endothelin receptor antagonists in rodents. Testicular
tubular degeneration was observed in rats treated with ambrisentan for two years at
doses ≥10 mg/kg/day (8-fold MRHD). Increased incidences of testicular findings were
also observed in mice treated for two years at doses ≥50 mg/kg/day (28-fold MRHD).
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Effects on sperm count, sperm morphology, mating performance and fertility were
observed in fertility studies in which male rats were treated with ambrisentan at oral
doses of 300 mg/kg/day (236-fold MRHD). At doses of ≥10 mg/kg/day, observations of
testicular histopathology in the absence of fertility and sperm effects were also present.
14 CLINICAL STUDIES
14.1 Pulmonary Arterial Hypertension (PAH)
Two 12-week, randomized, double-blind, placebo-controlled, multicenter studies were
conducted in 393 patients with PAH (WHO Group 1). The two studies were identical in
design except for the doses of LETAIRIS and the geographic region of the
investigational sites. ARIES-1 compared once-daily doses of 5 mg and 10 mg
LETAIRIS to placebo, while ARIES-2 compared once-daily doses of 2.5 mg and 5 mg
LETAIRIS to placebo. In both studies, LETAIRIS or placebo was added to current
therapy, which could have included a combination of anticoagulants, diuretics, calcium
channel blockers, or digoxin, but not epoprostenol, treprostinil, iloprost, bosentan, or
sildenafil. The primary study endpoint was 6-minute walk distance. In addition, clinical
worsening, WHO functional class, dyspnea, and SF-36® Health Survey were assessed.
Patients had idiopathic PAH (64%) or PAH associated with connective tissue disease
(32%), HIV infection (3%), or anorexigen use (1%). There were no patients with PAH
associated with congenital heart disease.
Patients had WHO functional class I (2%), II (38%), III (55%), or IV (5%) symptoms at
baseline. The mean age of patients was 50 years, 79% of patients were female, and
77% were Caucasian.
Submaximal Exercise Capacity
Results of the 6-minute walk distance at 12 weeks for the ARIES-1 and ARIES-2
studies are shown in Table 2 and Figure 2.
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Table 2
Changes from Baseline in 6-Minute Walk Distance (meters)
ARIES-1
ARIES-2
Placebo
(N=67)
5 mg
(N=67)
10 mg
(N=67)
Placebo
(N=65)
2.5 mg
(N=64)
5 mg
(N=63)
342 ± 73
340 ± 77
342 ± 78
343 ± 86
347 ± 84
355 ± 84
-8 ± 79
23 ± 83
44 ± 63
-10 ± 94
22 ± 83
49 ± 75
Placebo-adjusted mean
change from baseline
_
31
51
_
32
59
Placebo-adjusted median
change from baseline
_
27
39
_
30
45
p-value†
_
0.008
<0.001
_
0.022
<0.001
Baseline
Mean change from
baseline
Mean ± standard deviation
† p-values are Wilcoxon rank sum test comparisons of LETAIRIS to placebo at Week 12 stratified by idiopathic PAH
and non-idiopathic PAH patients
Gilead Sciences, Inc.
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Figure 2
Mean Change in 6-minute Walk Distance
ARIES-1
60
45
Placebo
5 mg
10 mg
Meters
30
15
0
-15
-30
Baseline
Week 4
Week 8
Week 12
Week 8
Week 12
ARIES-2
60
45
Placebo
2.5 mg
5 mg
Meters
30
15
0
-15
-30
Baseline
Week 4
Mean change from baseline in 6-minute walk distance in the placebo and LETAIRIS groups
Values are expressed as mean ± standard error of the mean.
In both studies, treatment with LETAIRIS resulted in a significant improvement in
6-minute walk distance for each dose of LETAIRIS and the improvements increased
with dose. An increase in 6-minute walk distance was observed after 4 weeks of
treatment with LETAIRIS, with a dose-response observed after 12 weeks of treatment.
Improvements in walk distance with LETAIRIS were smaller for elderly patients
(age ≥65) than younger patients and for patients with secondary PAH than for patients
Gilead Sciences, Inc.
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with idiopathic PAH. The results of such subgroup analyses must be interpreted
cautiously.
The effects of LETAIRIS on walk distances at trough drug levels are not known.
Because only once daily dosing was studied in the clinical trials, the efficacy and safety
of more frequent dosing regimens for LETAIRIS are not known. If exercise capacity is
not sustained throughout the day in a patient, consider other PAH treatments that have
been studied with more frequent dosing regimens.
Clinical Worsening
Time to clinical worsening of PAH was defined as the first occurrence of death, lung
transplantation, hospitalization for PAH, atrial septostomy, study withdrawal due to the
addition of other PAH therapeutic agents or study withdrawal due to early escape. Early
escape was defined as meeting two or more of the following criteria: a 20% decrease in
the 6-minute walk distance; an increase in WHO functional class; worsening right
ventricular failure; rapidly progressing cardiogenic, hepatic, or renal failure; or refractory
systolic hypotension. The clinical worsening events during the 12-week treatment
period of the LETAIRIS clinical trials are shown in Table 3 and Figure 3.
Table 3
Time to Clinical Worsening
ARIES-1
ARIES-2
Placebo
(N=67)
LETAIRIS
(N=134)
Placebo
(N=65)
LETAIRIS
(N=127)
7 (10%)
4 (3%)
13 (22%)
8 (6%)
Hazard ratio
_
0.28
_
0.30
p-value, Fisher exact test
_
0.044
_
0.006
p-value, Log-rank test
_
0.030
_
0.005
Clinical worsening, no. (%)
Intention-to-treat population
Note: Patients may have had more than one reason for clinical worsening.
Nominal p-values
Gilead Sciences, Inc.
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There was a significant delay in the time to clinical worsening for patients receiving
LETAIRIS compared to placebo. Results in subgroups such as the elderly were also
favorable.
Figure 3
Time to Clinical Worsening
ARIES-1
Event-Free (%)
100
97%
89%
75
p=0.030
50
LETAIRIS
25
Placebo
0
0
4
8
12
Time (weeks)
ARIES-2
Event-Free (%)
100
94%
79%
75
p=0.005
50
LETAIRIS
25
Placebo
0
0
4
8
12
Time (weeks)
Time from randomization to clinical worsening with Kaplan-Meier estimates of the proportions
of failures in ARIES-1 and ARIES-2.
p-values shown are the log-rank comparisons of LETAIRIS to placebo stratified by idiopathic
PAH and non-idiopathic PAH patients
Gilead Sciences, Inc.
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14.2 Long-term Treatment of PAH
The long-term follow-up of the patients who were treated with LETAIRIS in the two
pivotal studies and their open-label extension (N=383) shows that 95% were still alive at
one year and 94% were still receiving LETAIRIS monotherapy. These uncontrolled
observations do not allow comparison with a group not given LETAIRIS and cannot be
used to determine the long-term effect of LETAIRIS.
14.3 Use in Patients with Prior Endothelin Receptor Antagonist (ERA) Related
Liver Function Abnormalities
In an uncontrolled, open-label study, 36 patients who had previously discontinued
endothelin receptor antagonists (ERAs: bosentan, an investigational drug, or both) due to
aminotransferase elevations >3 x upper limit of normal (ULN) were treated with LETAIRIS.
Prior elevations were predominantly moderate, with 64% of the ALT elevations <5 x ULN,
but 9 patients had elevations >8 x ULN. Eight patients had been re-challenged with
bosentan and/or the investigational ERA and all eight had a recurrence of aminotransferase
abnormalities that required discontinuation of ERA therapy. All patients had to have normal
aminotransferase levels on entry to this study. Twenty-five of the 36 patients were also
receiving prostanoid and/or phosphodiesterase type 5 (PDE5) inhibitor therapy. Two
patients discontinued early (including one of the patients with a prior 8 x ULN elevation). Of
the remaining 34 patients, one patient experienced a mild aminotransferase elevation at 12
weeks on LETAIRIS 5 mg that resolved with decreasing the dosage to 2.5 mg, and that did
not recur with later escalations to 10 mg. With a median follow-up of 13 months and with
50% of patients increasing the dose of LETAIRIS to 10 mg, no patients were discontinued
for aminotransferase elevations. While the uncontrolled study design does not provide
information about what would have occurred with re-administration of previously used
ERAs or show that LETAIRIS led to fewer aminotransferase elevations than would have
been seen with those drugs, the study indicates that LETAIRIS may be tried in patients who
have experienced asymptomatic aminotransferase elevations on other ERAs after
aminotransferase levels have returned to normal.
16 HOW SUPPLIED/STORAGE AND HANDLING
Because of the risk of liver injury and birth defects, LETAIRIS may be prescribed only
through the LETAIRIS Education and Access Program (LEAP) by calling
1-866-664-LEAP (5327) or by logging on to www.letairis.com. Adverse events can also
be reported directly via this number.
Gilead Sciences, Inc.
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LETAIRIS film-coated, unscored tablets are supplied as follows:
Package
Configuration
30 count blister
30 count blister
Tablet Strength
5 mg
10 mg
NDC No.
Description of Tablet;
Debossed on Tablet;
Size
61958-0801-2
Square convex; pale pink;
“5” on side 1 and
“GSI” on side 2;
6.6 mm Square
61958-0802-2
Oval convex; deep pink;
“10” on side 1 and
“GSI” on side 2;
9.8 mm x 4.9 mm Oval
℞ only
Store at 25 °C (77 °F); excursions permitted to 15-30 °C (59-86 °F) [see USP
controlled room temperature]. Store LETAIRIS in its original packaging.
17 PATIENT COUNSELING INFORMATION
As a part of patient counseling, doctors must review the LETAIRIS Medication Guide
with every patient [see FDA-Approved Medication Guide (17.5)].
17.1 Importance of Preventing Pregnancy
Patients should be advised that LETAIRIS may cause fetal harm. LETAIRIS
treatment should only be initiated in women of childbearing potential following a
negative pregnancy test.
Women of childbearing potential should be informed of the importance of monthly
pregnancy tests and the need to use highly reliable contraception during LETAIRIS
treatment and for one month after stopping treatment. If the patient has had a tubal
sterilization or chooses to use a Copper T 380A IUD or LNg 20 IUS for pregnancy
prevention, no additional contraception is needed. Women who do not choose one of
these methods should always use two acceptable forms of contraception–one hormone
method and one barrier method, or two barrier methods where one method is the male
condom. Acceptable hormone methods include: progesterone injectables,
progesterone implants, combination oral contraceptives, transdermal patch, and vaginal
ring. Acceptable barrier methods include: diaphragm (with spermicide), cervical cap
(with spermicide), and the male condom. Partner’s vasectomy must be used along with
a hormone method or a barrier method.
Patients should be instructed to immediately contact their physician if they suspect
they may be pregnant [see Warnings and Precautions (5.5)].
17.2 Adverse Liver Effects
Patients should be advised of the importance of monthly liver function testing and
instructed to immediately report any symptoms of potential liver injury (such as
Gilead Sciences, Inc.
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anorexia, nausea, vomiting, fever, malaise, fatigue, right upper quadrant abdominal
discomfort, jaundice, dark urine or itching) to their physician.
17.3 Hematological Change
Patients should be advised of the importance of hemoglobin testing.
17.4 Administration
Patients should be advised not to split, crush, or chew tablets.
17.5 FDA-Approved Medication Guide
*Sections or subsections omitted from the full prescribing information are not listed.
Gilead Sciences, Inc., Foster City, CA 94404
Revised August 2009
LETAIRIS is a registered trademark of Gilead Sciences, Inc. Gilead and the Gilead logo
are trademarks of Gilead Sciences, Inc. Other brands noted herein are the property of
their respective owners.
© 2009 Gilead Sciences, Inc.
GS22-081-005
Gilead Sciences, Inc.
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処方情報全文
警告:肝障害のおそれ
LETAIRIS(アンブリセンタン)は肝アミノトランスフェラーゼ(ALT および AST)を基
準値上限(ULN)の 3 倍以上に上昇させるおそれがある。LETAIRIS 投与により、ULN の 3
倍を超えるアミノトランスフェラーゼ上昇が、12 週間の臨床試験で患者の 0.8%、最長 1 年
間の長期非盲検試験で患者の 2.8%に認められた。また、1 例では ULN の 2 倍を超えるビリ
ルビン上昇を伴っていた。
これらの変動は重篤な肝障害の可能性を示すマーカーであるため、
投与開始前に血清アミノトランスフェラーゼ値を(アミノトランスフェラーゼ値が上昇して
いる場合はビリルビン値も)測定し、その後も月 1 回測定すること。
エンドセリン受容体拮抗薬(ERA)のボセンタンでは、市販後において、まれにではある
が 12 ヵ月を超える長期投与後に原因不明の肝硬変が発現したとの報告がある。ボセンタン
投与患者の少なくとも 1 例に、非特異的症状を伴う顕著な遅発型(投与 20 ヵ月経過後)ア
ミノトランスフェラーゼ上昇およびビリルビン上昇が認められた。これらの症状はいずれも
被疑薬中止後に徐々に消失した。この症例は、投与期間中における月 1 回の測定スケジュー
ルを厳密に遵守することが重要であることを強調するものである。
アミノトランスフェラーゼ上昇には細心の注意が必要である。投与開始前にアミノトラン
スフェラーゼ上昇(ULN の 3 倍を超えるもの)が認められる患者では肝障害についての観察
が通常よりも困難となる場合があるため、このような患者への LETAIRIS の投与は原則避け
ること。
肝障害の臨床症状(悪心、嘔吐、発熱、腹痛、黄疸または異常な嗜眠もしくは疲労など)
または ULN の 2 倍を超えるビリルビン上昇を伴う肝アミノトランスフェラーゼ上昇が発現
した場合は、投与を中止すること。このような状況下で LETAIRIS が再投与されたことはな
い。
禁忌:妊婦への投与
LETAIRIS は妊婦に投与すると重篤な先天異常を招く可能性が非常に高く、このような作用
が動物への投与において一貫して認められている(「禁忌(4.1)」の項参照)。そのため、
LETAIRIS 投与開始前に妊娠していないことを確認し、投与中および投与中止後 1 ヵ月間に
わたって容認可能な避妊法を 2 種類使用して避妊を行うこと。ただし、避妊手術を受けてい
るか IUD(Copper T 380A)または IUS(LNg 20)の使用を選択している場合は、その他の
避妊法は不要である。妊娠検査を月 1 回実施すること。
肝障害および先天異常のリスクがあるため、LETAIRIS は「LETAIRIS Education and
Access Program(LEAP)」という特別限定販売プログラムに電話(1-866-664-LEAP[5327])
p. 1
することによってのみ入手可能となっている。LEAP に登録されている処方者および薬局の
みが LETAIRIS を処方および販売することができる。また、LETAIRIS の交付は、LEAP に
登録されており、かつ LEAP の条件をすべて満たしている患者にのみ行うことができる(「警
告および使用上の注意(5.5)」の項参照)。
1. 効能・効果
WHO 機能分類クラス II または III の症状を伴う肺動脈性肺高血圧症(WHO 肺高血圧症臨
床分類の 1 類)患者における運動耐容能の改善および臨床的増悪の遅延。
2. 用法・用量
2.1.
成人
1 日 1 回 5 mg から投与を開始し(食事の有無を問わない)、5 mg で忍容性が認められた場
合には 1 日 1 回 10 mg への増量を検討する。
本剤は食事の有無を問わず服用してよい。錠剤を割ったり、砕いたり、噛んだりしないこ
と。これまでに肺動脈性肺高血圧症(PAH)患者を対象とした 1 日 1 回 10 mg を超える用量
の検討は行われていない。LETAIRIS の投与開始前および投与中は肝機能検査を測定するこ
と(「警告および使用上の注意(5.1)」の項参照)。
2.2.
妊娠可能な女性
妊娠可能な女性への投与は、妊娠検査で陰性であることを確認した上で、容認可能な避妊法
を 2 種類使用している場合にのみ行うこと。ただし、避妊手術を受けているか IUD(Copper T
380A)または IUS(LNg 20)の使用を選択している場合は、その他の避妊法は不要である。
LETAIRIS を服用中の妊娠可能な女性に対しては妊娠検査を月 1 回実施すること(
「禁忌
(4.1)
」
および「警告および使用上の注意(5.5)」の項参照)。
2.3.
肝障害のある患者
中等度から重度の肝障害のある患者への投与は望ましくない(「特殊な集団への投与(8.7)」
の項参照)。軽度の肝障害のある患者への投与に関する情報はないが、このような患者では
アンブリセンタンの曝露量が増加するおそれがある。
3. 剤型および含量
5mg および 10mg フィルムコート非分割錠。
p. 2
4. 禁忌
4.1.
妊娠分類 X
LETAIRIS は妊婦に投与すると胎児に有害な作用を及ぼすおそれがある。ラットでは 15 mg/kg/
日以上、ウサギでは 7 mg/kg/日以上の経口用量でアンブリセンタンの催奇形作用が認められ
たが、これらを下回る用量での検討は行われていない。いずれの動物種でも、下顎、硬口蓋
および軟口蓋異常、心臓および大血管奇形ならびに胸腺および甲状腺形成不全が認められた。
催奇形作用はエンドセリン受容体拮抗薬に共通して見られる作用である。妊婦への投与に関
するデータは存在しない。
妊婦または妊娠する可能性のある女性には LETAIRIS を投与しないこと。本剤が妊婦に投
与された場合、または患者が本剤投与中に妊娠した場合は、患者に胎児への危険性について
知らせること。LETAIRIS の投与開始前に妊娠していないことを確認し、投与中および投与
中止後 1 ヵ月間にわたって容認可能な避妊法を 2 種類使用して避妊を行うこと。ただし、避
妊手術を受けているか IUD(Copper T 380A)または IUS(LNg 20)の使用を選択している場
合は、その他の避妊法は不要である(「用法・用量(2.2)」および「警告および使用上の注
意(5.5)」の項参照)。
5. 警告および使用上の注意
5.1.
肝障害の可能性(枠囲み警告参照)
エンドセリン受容体拮抗薬の投与によりおもに血清アミノトランスフェラーゼ(ALT または
AST)の上昇を伴う用量依存的な肝障害が認められているが、肝機能異常(ビリルビン上昇)
を伴う場合もある。アミノトランスフェラーゼが基準値上限(ULN)の 3 倍を超え、総ビリ
ルビンも ULN の 2 倍を超える場合には、重篤な肝障害が起きている可能性がある。
LETAIRIS のすべての臨床試験において肝機能検査値が慎重に観察された。LETAIRIS 群全体
(483 例)における 12 週時のアミノトランスフェラーゼ上昇の発現率は、ULN の 3 倍を超え
るものが 0.8%、ULN の 8 倍を超えるものが 0.2%であった。一方、プラセボ群における 12 週
時のアミノトランスフェラーゼ上昇の発現率は、ULN の 3 倍を超えるものが 2.3%、ULN の
8 倍を超えるものが 0.0%であった。LETAIRIS 群における 1 年後のアミノトランスフェラー
ゼ上昇の発現率は、ULN の 3 倍を超えるものが 2.8%、
ULN の 8 倍を超えるものが 0.5%であっ
た。また、1 例で ULN の 2 倍を超えるビリルビン上昇を伴う ULN の 3 倍を超えるアミノト
ランスフェラーゼ上昇が認められた。
肝機能検査値を LETAIRIS 投与開始前とそれ以降は月 1 回以上測定すること。ULN の 3 倍超
~5 倍以下のアミノトランスフェラーゼ上昇が認められた場合は、再測定を実施すること。
ULN の 3 倍超~5 倍以下であることが確認されたら、1 日投与量を減量するか投与を中断し、
検査値が ULN の 3 倍未満となるまで 2 週間ごとに測定する。ULN の 5 倍超~8 倍以下のアミ
ノトランスフェラーゼ上昇が認められる場合は、LETAIRIS の投与を中止し、検査値が ULN
p. 3
の 3 倍未満となるまで継続的に測定する。検査値が ULN の 3 倍未満に回復した場合は
LETAIRIS の投与を再開してもよいが、アミノトランスフェラーゼ値をより頻回に測定する
こと。ULN の 8 倍を超えるアミノトランスフェラーゼ上昇が認められる場合は投与を中止し、
再投与は行わないこと。
投与開始時に ULN の 3 倍を超えるアミノトランスフェラーゼ上昇が認められる患者では、肝
障害の観察が通常よりも困難となる場合があるため、本剤の投与は推奨されない。肝障害の
臨床症状(食欲不振、悪心、嘔吐、発熱、倦怠感、疲労、右上腹部不快感、そう痒または黄
疸など)または ULN の 2 倍を超えるビリルビン上昇を伴うアミノトランスフェラーゼ上昇が
発現した場合は、LETAIRIS の投与を中止すること。このような状況下で LETAIRIS が再投与
されたことはない。
5.2.
血液学的変化
他のエンドセリン受容体拮抗薬の投与後に認められたヘモグロビン濃度およびヘマトクリッ
トの減少が LETAIRIS の臨床試験でも認められた。これらの減少は LETAIRIS 投与開始後か
ら数週間以内に認められ、その後安定した。12 週間にわたるプラセボ対照試験での LETAIRIS
群におけるベースライン時から投与終了時点までの平均ヘモグロビン減少量は 0.8 g/dL であっ
た。
著しいヘモグロビン減少(ベースライン時から 15%を超えて低下し、基準範囲下限を下回っ
たもの)の発現率はプラセボ群で 4%であったのに対し、LETAIRIS 群全体では 7%(10 mg
群では 10%)であった。ヘモグロビン減少の原因は不明であるが、出血や溶血によるもので
はないと考えられる。
LETAIRIS 投与開始前にヘモグロビン値を測定し、1 ヵ月後およびその後も定期的に測定す
ること。臨床的に重大な貧血が認められる患者に LETAIRIS の投与を開始することは望まし
くない。臨床的に重大なヘモグロビン減少が認められ、その他の原因の可能性が除外された
場合には、本剤の投与中止を検討すること。
5.3.
体液貯留
末梢性浮腫はエンドセリン受容体拮抗薬に共通して知られる作用であるとともに、PAH や
PAH の悪化で認められる臨床症状でもある。プラセボ対照試験では、LETAIRIS 5 mg 群また
は 10 mg 群の末梢性浮腫の発現率はプラセボ群よりも高かった(「副作用(6)」の項参照)。
ほとんどの浮腫は軽度から中等度であったが、高齢患者においては発現する可能性が高く、
重症例が多い傾向が示唆された。
また、市販後に、肺高血圧症患者が LETAIRIS 投与開始後数週間以内に体液貯留を発現し
たとの報告もある。これらの患者では利尿剤の投与、体液管理、また一部の症例では非代償
性心不全のための入院が必要となった。
p. 4
臨床的に重要な体液貯留が認められた場合は、体重増加の有無を問わず、その原因が
LETAIRIS によるものか、基礎疾患の心不全によるものかさらなる検討を行い、特別な治療
または LETAIRIS 投与中止の必要性について判断すること。
5.4.
精子数減少
同じエンドセリン受容体拮抗薬であるボセンタンの 6 ヵ月試験において、WHO 機能分類ク
ラス III および IV の PAH を有し、かつベースラインの精子数が正常値であった男性患者 25
例を対象として、精巣機能への影響を検討した。ボセンタンの 3 ヵ月間または 6 ヵ月間投与
後に、これらの患者の 25%に 50%以上の精子数減少が認められた。1 例では、3 ヵ月後時点で
著しい精子減少症が認められ、その後 6 週間のうちに 2 回実施されたフォローアップ測定で
も精子数は依然として低値であった。ボセンタンの投与を中止したところ、2 ヵ月後に精子
数はベースライン値まで回復した。6 ヵ月間の投与を終了した患者 22 例においては、精子数
は一定して正常範囲内にあり、精子形態、精子運動性およびホルモン値のいずれにも変化は
認められなかった。これらの所見とエンドセリン受容体拮抗薬に関する前臨床データ(「非
臨床毒性(13.1)」の項参照)に基づき、LETAIRIS をはじめとするエンドセリン受容体拮抗
薬が精子形成に有害な作用を及ぼす可能性は否定できない。
5.5.
LETAIRIS の処方・販売プログラム
肝障害および先天異常のリスクがあるため、LETAIRIS は「LETAIRIS Education and Access
Program(LEAP)」という特別限定販売プログラムからしか入手できない仕組みとなってい
る。LEAP に登録されている処方者および薬局のみが LETAIRIS を処方および販売すること
ができる。また、LETAIRIS の交付は、LEAP に登録されており、かつ LEAP の条件をすべて
満たしている患者にしか行ってはならない。
LEAP に登録するには、処方者は以下の事項に同意することを示す「LEAP 処方者登録・同
意書」に必要事項を記入しなければならない。

LETAIRIS の添付文書および服薬ガイドを読む。

すべての患者を LEAP に登録し、投与開始後 12 ヵ月時点とそれ以降は年 1 回再登録する。

個々の患者と LETAIRIS の服薬ガイドおよび患者教育冊子の内容を確認する。

患者に肝毒性や催奇形性といった LETAIRIS のリスクについて説明を行う(「枠囲み警
告」参照)。

妊娠可能な女性に対しては、LETAIRIS の投与中および投与中止後 1 ヵ月間にわたって
信頼性の高い避妊法を使用するよう指導および助言を行う。ただし、避妊手術を受けて
いるか IUD(Copper T 380A)または IUS(LNg 20)の使用を選択している場合は、その
他の避妊法は不要である。これらのいずれかの避妊法を選択しない場合は、容認可能な
避妊法を 2 種類(ホルモン避妊法およびバリア式避妊法)使用するか、バリア式避妊法
を 2 種類(うち 1 つは男性用コンドーム)使用しなければならない。
容認可能なホルモン避妊法とは、注射用プロゲステロン、埋め込み型プロゲステロン、
p. 5
混合型経口避妊薬、経皮吸収パッチおよび膣内リングを指す。
容認可能なバリア式避妊法とは、ペッサリー(殺精子剤が塗布されているもの)、子宮
頸管キャップ(殺精子剤が塗布されているもの)および男性用コンドームを指す。
パートナーが精管切除術を受けている場合、ホルモン避妊法またはバリア式避妊法のい
ずれかを使用すること(「枠囲み警告」および「禁忌(4.1)」の項参照)。

LETAIRIS の投与開始前および投与中は月 1 回、肝機能検査(アミノトランスフェラー
ゼおよびビリルビン)の実施を依頼し、検査結果を確認する。

妊娠可能な女性については、LETAIRIS の投与開始前および投与中は月 1 回、妊娠検査
の実施を依頼し、検査結果を確認する。

当プログラムの要件を遵守できなかった患者に助言を行う。

有害事象(肝障害を含む)が認められた場合や、LETAIRIS 投与中に患者が妊娠した場
合は、LEAP に報告する。
6. 副作用
6.1.
臨床試験における経験
肝障害の可能性に関する記載については「枠囲み警告」の項、血液学的変化に関する記載
については「警告および使用上の注意(5.2)」の項を参照のこと。
臨床試験は多種多様な条件下で実施されるため、ある薬剤の臨床試験で認められた副作用
の発現率は、
別の薬剤の臨床試験で認められた副作用の発現率と直接比較することはできず、
医療現場で認められる副作用の発現率を反映するとは限らない。
LETAIRIS の安全性データは、PAH 患者を対象とした 2 件の 12 週間プラセボ対照試験
(ARIES-1 試験および ARIES-2 試験)および PAH 患者 483 例を対象とした 4 件の非プラセ
ボ対照試験から得られた。これらの患者には 1、2.5、5 または 10mg を 1 日 1 回投与された。
これらの試験における LETAIRIS 投与期間は、1 日~4 年間までの範囲内であった(6 ヵ月以
上が 418 例、1 年以上が 343 例)。
ARIES-1 試験および ARIES-2 試験では、計 261 例に LETAIRIS を 2.5、5 または 10mg の用
量で 1 日 1 回投与され、132 例にプラセボが投与された。LETAIRIS 群で発現率が 3%を超え、
かつプラセボ群よりも発現率が高かった有害事象を表 1 に示す。
表 1:LETAIRIS 群での発現率が 3%を超え、かつプラセボ群よりも発現率が高かった有害事
象(PAH 患者を対象)
有害事象
末梢性浮腫
鼻閉
副鼻腔炎
プラセボ群(132 例)
例数(%)
14(11)
2(2)
0(0)
p. 6
LETAIRIS 群(261 例)
例数(%)
プラセボ群との差(%)
45(17)
6
15(6)
4
8(3)
3
潮紅
1(1)
10(4)
3
動悸
3(2)
12(5)
3
鼻咽頭炎
1(1)
9(3)
2
腹痛
1(1)
8(3)
2
便秘
2(2)
10(4)
2
呼吸困難
4(3)
11(4)
1
頭痛
18(14)
38(15)
1
注:この表には、LETAIRIS 群全体における発現率が 3%を超え、かつプラセボ群よりも発現率が
1%以上高かったすべての有害事象を含めている。
ほとんどの副作用は軽度から中等度で、用量依存性のものは鼻閉のみであった。肝機能検
査値に関連する有害事象の発現率は LETAIRIS 群でプラセボ群よりも低かった。
副作用の発現率に年齢差や性差はほとんど認められなかった。末梢性浮腫の発現率は、非
高齢者(65 歳未満)では LETAIRIS 群(14%、205 例中 29 例)とプラセボ群(13%、104 例
中 13 例)との間でほとんど変わらず、高齢者(65 歳以上)では LETAIRIS 群(29%、56 例
中 16 例)がプラセボ群(4%、28 例中 1 例)よりも高かった。このような部分集団別解析の
結果は慎重に解釈しなければならない。
肺動脈性肺高血圧症患者を対象とした臨床試験における有害事象(肺高血圧症に関連する
ものを除く)による投与中止率は、LETAIRIS 群(2%、261 例中 5 例)、プラセボ群(2%、
132 例中 3 例)ともほぼ同じであった。また、肺動脈性肺高血圧症患者を対象とした臨床試
験における重篤な有害事象(肺高血圧症に関連するものを除く)の発現率も、
プラセボ群(7%、
132 例中 9 例)と LETAIRIS 群(5%、261 例中 13 例)との間でほとんど変わらなかった。
6.2.
市販後の経験
承認後の LETAIRIS の使用経験において次の副作用が認められた:体液貯留(「警告およ
び使用上の注意(5.3)」の項参照)、心不全(体液貯留を伴うもの)、過敏症(例:血管浮
腫、発疹)および貧血。
これらの副作用は症例数不詳の集団から自発的に報告されたものであるため、信頼性の高
い発現率を推定したり投与との因果関係を判定したりすることは不可能である。
7. 相互作用
7.1.
In vitro 試験
ヒト肝組織を用いた試験より、アンブリセンタンは CYP3A、CYP2C19 ならびにウリジン 5’
-二リン酸グルクロン酸転移酵素(UGT)である 1A9S、2B7S および 1A3S によって代謝され
ることが示唆されている。
In vitro 試験からは、アンブリセンタンは有機アニオン輸送蛋白
(OATP)
の基質であること、また、アンブリセンタンは P-糖蛋白(P-gp)の基質であって P-gp 阻害剤
ではないことが示唆されている。
p. 7
7.2.
In vivo 試験
アンブリセンタンと以下の薬剤の併用投与により、アンブリセンタンの曝露量に臨床
的に意味のある変化はみられていない

ケトコナゾール

オメプラゾール

シルデナフィル

タダラフィル
アンブリセンタンとの併用投与により、以下の薬剤の曝露量に変化はみられていない。

ワルファリン

ジゴキシン

シルデナフィル

タダラフィル

エチニルエストラジオール/ノルエチンドロン
健康成人を対象とした臨床試験において、定常状態のアンブリセンタン 10 mg に
混合型経口避妊薬(Ortho-Novum 1/35)を併用(単回投与)したところ、本剤は、
構成成分であるエチニルエストラジオールおよび norethindrone の薬物動態に有意
な影響を及ぼさなかった。この薬物動態試験の結果から、アンブリセンタンはエ
ストロゲンまたはプロゲスチンをベースとする避妊薬の曝露量に有意な影響を及
ぼすことはないと思われる。
7.3.
試験未実施
以下のような薬剤との in vivo 薬物相互作用試験は実施していないため、アンブリセンタン
の相互作用は完全には明らかにされていない:
強力な CYP3A および CYP 2C19 誘導剤(リファンピン)、UGT および P-糖蛋白誘導剤(リ
ファンピン)、強力なトランスポーターP-糖蛋白阻害剤(シクロスポリン A)ならびに強力
な OATP 阻害剤(シクロスポリン A、リファンピン、リトナビル)。リトナビル、シクロス
ポリン A およびリファンピンは、アンブリセンタンの体内動態に関わるこれらの代謝酵素お
よびトランスポーターに影響を及ぼしうるため、アンブリセンタンの曝露量に臨床的に重大
な変化が生じる可能性を否定することはできない。
8. 特殊な集団への投与
8.1.
妊婦
妊娠分類 X(「禁忌(4.1)」の項参照)。
8.3.
授乳婦
アンブリセンタンのヒト乳汁移行については不明である。LETAIRIS 投与中の授乳は推奨
されない。ラットを用いた前臨床試験では、母ラットに妊娠後期から離乳時期にわたってア
ンブリセンタンを投与したところ、新生児ラットの生存率低下(中用量群および高用量群)
p. 8
ならびに新生児ラットの精巣サイズおよび生殖機能への影響(高用量群)が認められた。検
討した用量は、mg/m2 換算でヒトでの最大経口投与量である 10 mg の 17 倍、51 倍および 170
倍(それぞれ低用量群、中用量群および高用量群)であった。
8.4.
小児への投与
LETAIRIS の小児患者における有効性および安全性は確立されていない。
8.5.
高齢者への投与
LETAIRIS での 2 つのプラセボ対照臨床試験では、患者の 21%が 65 歳以上、5%が 75 歳以
上であった。高齢者(65 歳以上)では LETAIRIS 投与による歩行距離の改善が非高齢者に比
べて少なかったが、このような部分集団別解析の結果は慎重に解釈する必要がある。高齢者
において末梢性浮腫が非高齢者よりも多く認められた。
8.6.
腎障害患者
クレアチニンクリアランスが 20~150 mL/min の PAH 患者を対象に、母集団薬物動態学的な
方法を用いてアンブリセンタンの薬物動態に対する腎障害の影響を検討した。その結果、軽
度または中等度の腎障害はアンブリセンタンの曝露量に有意な影響を及ぼさなかった(「臨
床薬理(12.3)」の項参照)。したがって、軽度または中等度の腎障害患者における LETAIRIS
の用量調整は不要である。重度の腎障害患者におけるアンブリセンタンの曝露に関する情報
は得られていない。
アンブリセンタンの分布に対する血液透析の影響についてはこれまで検討されていない。
8.7.
肝障害患者
肝障害患者におけるアンブリセンタンの薬物動態に対する影響についてはこれまでに検討
されていない。代謝および胆汁がアンブリセンタンの消失に著しく寄与するという in vitro お
よび in vivo におけるエビデンスが存在するため、肝障害はアンブリセンタンの薬物動態に著
しい影響を及ぼすものと予測される(「臨床薬理(12.3)」の項参照)。中等度から重度の
肝障害患者への LETAIRIS の投与は望ましくない。軽度の肝障害患者への LETAIRIS 投与に
関する情報はないが、このような患者ではアンブリセンタンの曝露量が増加するおそれがあ
る(「用法・用量(2.3)」の項参照)。
10. 過量投与
LETAIRIS の過量投与はこれまでに報告されていない。健康成人への LETAIRIS の単回投与
時の最高用量は 100 mg であり、PAH 患者への最高 1 日投与量は 1 日 1 回 10 mg であった。
健康成人において、50 mg および 100 mg(推奨最高用量の 5~10 倍)の単回投与により、頭
痛、潮紅、浮動性めまい、悪心および鼻閉が認められた。著しい過量投与は低血圧を引き起
こす可能性があり、治療が必要となる場合もある。
p. 9
11. 組成・性状
LETAIRIS は、エンドセリン A 型(ETA)受容体に選択的なエンドセリン受容体拮抗薬で
あるアンブリセンタンの販売名である。アンブリセンタンの化学名は
(+)-(2S)-2-[(4,6-dimethylpyrimidin-2-yl)oxy]-3-methoxy-3,3-diphenylpropanoic acid、分子式は
C22H22N2O4、分子量は 378.42 である。(S)配置となるキラル中心を 1 つ含んでおり、構造
式は次のとおりである。
図 1:アンブリセンタンの構造式
アンブリセンタンは白色~黄色がかった白色の結晶性固体で、pKa4.0 のカルボン酸である。
低 pH の水および水溶液にはほとんど溶けない。pH が高くなると水溶液中の溶解度が増加す
る。固体状態では非常に安定しており、非吸湿性かつ非感光性である。
LETAIRIS には 5mg および 10mg 用量のフィルムコート錠があり、1 日 1 回経口投与する。
添加物として、クロスカルメロースナトリウム、乳糖一水和物、ステアリン酸マグネシウム
および微結晶セルロースを含有する。
これらの錠剤は、FD&C 赤色 40 号アルミニウムレーキ、
レシチン、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、タルクおよび二酸化チタンを
含有するコーティング材でフィルムコーティングされている。四角形で薄いピンク色の錠剤
は 1 錠中にアンブリセンタン 5 mg を含有し、楕円形で濃いピンク色の錠剤は 1 錠中にアンブ
リセンタン 10 mg を含有する。LETAIRIS 錠剤は非分割錠である。
12. 薬効薬理
12.1. 作用機序
エンドセリン-1(ET-1)は強力なオートクリン/パラクリンペプチドである。2 種類の受容
体サブタイプである ETA および ETB が、血管平滑筋および血管内皮における ET-1 の作用を
媒介する。ETA の主な作用が血管収縮および細胞増殖であるのに対し、ETB の主な作用は血
管拡張、抗増殖および ET-1 除去である。
PAH 患者では、血漿中 ET-1 濃度が 10 倍にも上昇し、平均右心房圧の上昇および疾患重症
度の増悪と相関する。PAH 患者の肺組織内では、主に肺動脈内皮において ET-1 および ET-1
p. 10
mRNA 濃度が 9 倍にも上昇する。これらの所見は、ET-1 が PAH の発症および進行において
極めて重要な役割を果たしている可能性を示唆している。
アンブリセンタンは高親和性(Ki=0.011nM)の ETA 受容体拮抗薬であり、ETB 受容体より
も ETA 受容体に対して高い選択性を示す(4000 倍超)。ETA に対して高い選択性を持つこと
の臨床的影響は不明である。
12.2. 薬力学
心臓電気生理
無作為化、実薬およびプラセボ対照、並行群間試験において、健康成人に次のうちいずれ
かの投与を行った。1)LETAIRIS を 1 日投与量 10mg で投与した後に 40mg を単回投与、2)
プラセボ投与後にモキシフロキサシン 400mg を単回投与、3)プラセボのみを投与。1 日投与
量 10 mg での LETAIRIS 投与は QTc 間隔に有意な影響を及ぼさなかった。LETAIRIS40mg の
投与は tmax 時の平均 QTc を 5ms(上側 95%信頼限界:9ms)延長させた。LETAIRIS を 1 日
投与量 5~10mg で投与し、かつ代謝阻害剤を使用しなければ、有意な QT 延長が生じること
はないと考えられる。
12.3. 薬物動態
健康成人におけるアンブリセンタン(S-アンブリセンタン)の薬物動態は用量比例的であ
る。アンブリセンタンの絶対的バイオアベイラビリティは不明である。健康成人および PAH
患者への経口投与時、アンブリセンタンは速やかに吸収され、約 2 時間で最高濃度に達する。
食物は本剤のバイオアベイラビリティに影響を及ぼさない。In vitro 試験から、アンブリセン
タンは P-糖蛋白の基質であることが示唆された。アンブリセンタンは高い血漿蛋白結合率を
示した(99%)。アンブリセンタンの排泄経路は主に腎臓以外であるが、代謝および胆汁排
泄の相対的寄与率は十分に明らかになっていない。血漿中では、
4-ヒドロキシメチル体の AUC
がアンブリセンタン未変化体の AUC の約 4%を占める。In vivo において S-アンブリセンタン
から R-アンブリセンタンへの変換はほとんど起こらなかった。アンブリセンタンの平均経口
クリアランスは、健康成人で 38 mL/min、PAH 患者で 19 mL/min であった。消失半減期は 15
時間であるが、定常状態の平均トラフ濃度は平均最高濃度の約 15%で、長期投与後の累積係
数は約 1.2 であることから、アンブリセンタンの有効半減期は約 9 時間であることが示唆さ
れた。アンブリセンタンは CYP3A、CYP2C19 ならびにウリジン 5’-二リン酸グルクロン酸
転移酵素(UGT)1A9S、2B7S および 1A3S によって代謝される。In vitro 試験では、アンブ
リセンタンは有機アニオントランスポーター(OATP)の基質であることが示唆されている。
また、アンブリセンタンは P-糖蛋白(P-gp)の基質であるが、P-gp 阻害剤ではないことも確
認されている。以上のことから、薬物相互作用が起こりうることが予想されるが、これらの
代謝経路よって代謝される薬剤との間に臨床的に意味のある相互作用は認められていない
(
「相
互作用(7)」の項参照)。
p. 11
13. 非臨床毒性
13.1. 癌原性、変異原性、生殖毒性
経口癌原性試験(最長実施期間 2 年)において、ラットに開始用量 10、30 および 60mg/kg/
日(ヒトでの mg/m2 換算最大推奨用量(MRHD)の 8~48 倍)、マウスに開始用量 50、150
および 250mg/kg/日(MRHD の 28~140 倍)で投与を行った。ラットでの試験では、51 週時
点で高用量群および中用量群の雄雌ラットに生存率への影響が見られたため、それぞれ
40mg/kg/日および 20mg/kg/日に減量した。高用量群への投与は、
雄ラットについては 69 週時、
雌ラットについては 93 週時に完全に中止した。アンブリセンタン投与との因果関係を否定で
きない癌原性を示す所見が認められたのは雄ラットのみで、中用量群における皮膚/皮下組織
の良性基底細胞腫および基底細胞癌の複合発生率(高用量群は解析対象から除外)ならびに
高用量群における乳腺線維腺腫の発生率に上昇傾向が認められた。一方、マウスでの試験で
は、39 週時に高用量群雄雌ラットへの投与量を 150mg/kg/日に減量し、雄ラットについては
96 週時、雌ラットについては 76 週時に完全に投与を中止した。マウスでは、いずれの用量
群にも、アンブリセンタンに関連する腫瘍の過度の発生は認められなかった。
培養ヒトリンパ球を用いた染色体異常試験では、中等度から重度の毒性を引き起こす濃度
で染色体異常誘発性を示す所見が認められた。細菌を用いた in vitro 試験(エームス試験)お
よびラットを用いた in vivo 試験(小核試験、不定期 DNA 合成試験)では、遺伝毒性を示す
所見は認められなかった。
げっ歯類において、エンドセリン受容体拮抗薬の長期投与に関連する精巣管萎縮および受
胎能障害が認められている。アンブリセンタンを 10mg/kg/日(MRHD の 8 倍)以上の用量で
2 年間投与したラットに精巣管萎縮が認められた。また、50mg/kg/日(MRHD の 28 倍)以上
の用量で 2 年間投与したマウスにおいても精巣管所見発生率の増加が認められた。雄ラット
にアンブリセンタン 300mg/kg/日(MRHD の 236 倍)を経口投与した受胎能試験において、
精子数、精子形態、交尾能および受胎能への影響が認められた。10mg/kg/日以上の用量では、
受胎能および精子への影響を伴わない精巣の病理組織学的異常も認められた。
14. 臨床成績
14.1. 肺動脈性肺高血圧症(PAH)
PAH(WHO 肺高血圧症臨床分類の 1 類)患者 393 例を対象に、12 週間、無作為化、二重
盲検、プラセボ対照、多施設共同試験を 2 件実施した。この 2 試験は、LETAIRIS の用量お
よび治験実施施設の地域を除いて同一のデザインであった。このうち、ARIES-1 試験では
LETAIRIS 5 mg または 10 mg 1 日 1 回投与をプラセボと比較し、ARIES-2 試験では LETAIRIS
2.5 mg または 5 mg 1 日 1 回投与をプラセボと比較した。いずれの試験でも、LETAIRIS また
はプラセボを使用中の薬剤(抗凝固薬、利尿薬、カルシウムチャネル遮断薬またはジゴキシ
ンの併用。ただし、エポプロステノール、トレプロスチニル、イロプロスト、ボセンタンお
p. 12
よびシルデナフィルは除く)に追加投与した。主要評価項目は 6 分間の歩行距離とした。ま
た、臨床的増悪、WHO 機能分類クラス、呼吸困難および SF-36 健康調査項目の評価も行った。
患者の 64%が特発性 PAH、32%が結合組織疾患に関連する PAH、3%が HIV 感染者、1%が
食欲抑制薬使用者であった。先天性心疾患に関連する PAH 患者はいなかった。
患者の投与開始時の症状の WHO 機能分類クラスは、I が 2%、II が 38%、III が 55%、IV
が 5%であった。患者の平均年齢は 50 歳、79%が女性で、77%が白人であった。
最大下運動能力
ARIES-1 試験および ARIES-2 試験における 12 週時の 6 分間歩行距離の成績を表 2 および
図 2 に示す。
表 2:6 分間歩行距離の投与開始時からの変化量(m)
投与前値
投与前値からの変
化量
投与前値からの平
均変化量(プラセ
ボ補正後)
投与前値からの変
化量中央値(プラ
セボ補正後)
p 値†
平均値±標準偏差
プラセボ群
(N=67)
34273
ARIES-1
5mg 群
(N=67)
34077
10mg 群
(N=67)
34278
プラセボ群
(N=65)
34386
ARIES-2
2.5mg 群
(N=64)
34784
5mg 群
(N=63)
35584
-879
2383
4463
-1094
2283
4975
-
31
51
-
32
59
-
27
39
-
30
45
-
0.008
<0.001
-
0.022
<0.001
†患者を特発性 PAH か非特発性 PAH かで層別し、12 週時点で LETAIRIS とプラセボを比較した
Wilcoxon 順位和検定による p 値
p. 13
図 2:6 分間歩行距離の平均変化量
プラセボ群および LETAIRIS 群における 6 分間歩行距離のベースラインからの平均変化量
数値は平均値±平均値の標準誤差で示す。
いずれの試験でも、LETAIRIS の投与は各用量とも 6 分間歩行距離を有意に改善し、その
改善度は用量に伴って増大した。6 分間歩行距離の改善は LETAIRIS の投与 4 週後に認めら
れ、用量反応性は投与 12 週後に認められた。LETAIRIS 投与に伴う歩行距離改善度は、高齢
p. 14
者患者(65 歳以上)では非高齢者患者よりも低く、二次性 PAH 患者では特発性 PAH 患者よ
りも低かった。このような部分集団別解析の結果は慎重に解釈しなければならない。
LETAIRIS のトラフ濃度での歩行距離に対する効果は不明である。臨床試験では 1 日 1 回
投与しか検討していないため、投与頻度を増やした場合の有効性および安全性は不明である。
運動耐容能が 1 日中持続しない場合は、より高い投与頻度での検討が実施されている他の PAH
治療薬の使用を検討すること。
臨床的増悪
PAH の臨床的無増悪期間を、死亡、肺移植、PAH による入院、心房中隔裂開術、他の PAH
治療薬の追加による治験中止または早期離脱による治験中止のいずれかが最初に発生するま
での期間と定義した。早期離脱とは、以下の基準のうち 2 つ以上を満たすものと定義した。
すなわち 6 分間歩行距離の 20%の低下、WHO 機能分類クラスの増悪、右室不全の増悪、急
速進行性の心原性肝不全・腎不全または治療抵抗性の収縮期低血圧。LETAIRIS 臨床試験の
12 週間にわたる投与期間中に認められた臨床的増悪について表 3 および図 3 に示す。
表 3:臨床的無増悪期間
ARIES-1
プラセボ群
LETAIRIS 群
(N=67)
(N=134)
7(10%)
4(3%)
0.28
0.044
臨床的増悪の発現数(%)
ハザード比
p 値、フィッシャーの直
接確率検定
p 値、Log-rank 検定
Intention-to-treat 解析対象集団
-
0.030
ARIES-2
プラセボ群
LETAIRIS 群
(N=65)
(N=127)
13(22%)
8(6%)
0.30
0.006
-
0.005
注:臨床的増悪の理由が複数認められた患者も存在しうる。
名目的 p 値
LETAIRIS 群では、プラセボ群に比べて臨床的無増悪期間に有意な延長が認められた。高
齢患者などの部分集団の成績も良好であった。
p. 15
図 3:臨床的無増悪期間
ARIES-1 試験および ARIES-2 試験における無作為化から臨床的増悪までの期間および非奏効率
を示す Kaplan-Meier 推定値
p 値は、患者を特発性 PAH か非特発性 PAH かで層別し、LETAIRIS とプラセボを比較した log-rank
検定によるもの。
p. 16
14.2. PAH の長期治療
ピボタル試験 2 件および両試験の非盲検延長試験(383 例)において LETAIRIS 投与を受
けた患者を長期追跡した結果、1 年目の生存率は 95%で、患者の 94%が LETAIRIS の単独投
与を継続中であった。これらは非対照試験での観察結果であるため、LETAIRIS 非投与群と
の比較は不可能であり、また LETAIRIS の長期投与時の影響を判断することはできない。
14.3. エンドセリン受容体拮抗薬(ERA)に関連する肝機能異常の既往を有する患者へ
の投与
非対照非盲検試験において、過去に正常値上限(ULN)の 3 倍を超えるアミノトランスフェ
ラーゼ上昇によりエンドセリン受容体拮抗薬(ERA:ボセンタンもしくは治験薬またはその
両方)の投与を中止したことのある患者 36 例に LETAIRIS を投与した。過去のアミノトラン
スフェラーゼ上昇は主に中等度で、64%が ULN の 5 倍未満のものであったが、ULN の 8 倍
を超えたものが 9 例あった。8 例がボセンタンもしくは治験用 ERA またはその両方の再投与
を受け、この 8 例全例にアミノトランスフェラーゼ異常が再発し、ERA 投与が中止された。
この試験の組入れ基準は、アミノトランスフェラーゼが正常値であることであった。36 例中
25 例がプロスタノイドおよび/またはホスホジエステラーゼ 5(PDE5)阻害剤を併用してい
た。2 例(うち 1 例は過去に ULN の 8 倍を超えるアミノトランスフェラーゼ上昇が認められ
た患者)が早期に治験を中止した。残り 34 例のうち、1 例で LETAIRIS 5mg 投与の 12 週目
時点で軽度のアミノトランスフェラーゼ上昇が認められたが、2.5mg に減量したところ消失
し、その後 10mg に増量しても再発しなかった。追跡期間の中央値 13 ヵ月、LETAIRIS の用
量を 10mg に増量した患者の割合が 50%の時点で、アミノトランスフェラーゼ上昇による中
止例は認められなかった。非対照試験デザインでは、過去に使用された ERA を再投与した場
合の結果に関する情報を得ることはできず、LETAIRIS がこれらの ERA に比べてアミノトラ
ンスフェラーゼ上昇の発現率を低下させるということは確認できないが、同試験の結果は、
アミノトランスフェラーゼが正常値に復した後に他の ERA 投与下で無症候性のアミノトラン
スフェラーゼ上昇を来した患者に LETAIRIS を投与できる可能性があることを示唆している。
16. 本剤の入手、保管および取扱い方法
肝障害および先天異常のリスクがあるため、LETAIRIS は「LETAIRIS Education and Access
Program(LEAP)」に電話[1-866-664-LEAP(5327)]またはサイト[www.letairis.com.]に
ログインして入手しなければならない仕組みとなっている。有害事象もこの番号から直接報
告することができる。
LETAIRIS フィルムコート非分割錠の性状は次のとおりである。
p. 17
包装形態
1 錠中の含量
NDC 番号
30 錠入りブリスターパック
5mg
61958-0801-2
30 錠入りブリスターパック
10mg
61958-0802-2
錠剤の性状
錠剤の刻印
大きさ
凸状の四角形で薄いピンク色
表面に「5」、裏面に「GSI」
6.6mm の四角形
凸状の楕円形で濃いピンク色
表面に「10」、裏面に「GSI」
9.8mm×4.9mm の楕円形
処方薬に限る
25°C(77°F)で保管すること。許容範囲:15~30°C(59~86°F)。元の容器に入れた
まま保管すること。
17. 患者相談に関する情報
患者相談の一環として、医師は患者一人ひとりと LETAIRIS の服薬ガイドの内容を確認し
なければならない(「FDA 承認服薬ガイド(17.5)」の項参照)。
17.1. 避妊の重要性
LETAIRIS は胎児に有害な作用を及ぼす可能性があることを患者に説明すること。妊娠可
能な女性への投与は、妊娠検査で陰性であることを確認した上で行うこと。
妊娠可能な女性には月 1 回の妊娠検査の重要性を説明し、LETAIRIS の投与中および投与
中止後 1 ヵ月間にわたって信頼性の高い避妊法を使用する必要があることを説明すること。
ただし、避妊手術を受けているか IUD(Copper T 380A)または IUS(LNg 20)の使用を選択
している場合は、その他の避妊法は不要である。これらのいずれかの避妊法を選択しない場
合は、容認可能な避妊法を 2 種類(ホルモン避妊法およびバリア式避妊法)使用するか、バ
リア式避妊法を 2 種類(うち 1 つは男性用コンドーム)使用しなければならない。容認可能
なホルモン避妊法とは、注射用プロゲステロン、埋め込み型プロゲステロン、混合型経口避
妊薬、経皮吸収パッチおよび膣内リングを指す。容認可能なバリア式避妊法とは、ペッサリー
(殺精子剤が塗布されているもの)、子宮頸管キャップ(殺精子剤が塗布されているもの)
および男性用コンドームを指す。パートナーが精管切除術を受けている場合、ホルモン避妊
法またはバリア式避妊法のいずれかを使用すること。
妊娠が疑われた場合は直ちに担当医に連絡するよう患者に指示すること(「警告および使
用上の注意(5.5)」の項参照)。
17.2. 肝臓に対する有害作用
患者に月 1 回の肝機能検査の重要性を説明し、肝障害の可能性が疑われる症状(食欲不振、
悪心、嘔吐、発熱、倦怠感、疲労、右上腹部不快感、黄疸、暗色尿またはそう痒など)が現
れたらただちに担当医に連絡するよう患者に指示すること。
p. 18
17.3. 血液学的変化
患者にヘモグロビン検査の重要性を説明すること。
17.4. 投与方法
患者に錠剤を割ったり、砕いたり、噛んだりしないよう指導すること。
17.5. FDA 承認服薬ガイド
*本処方情報全文から割愛した項および準項の一覧表は作成していない。
Gilead Sciences, Inc., Foster City, CA 94404
2009 年 8 月改訂
LETAIRIS および Gilead 社のロゴは Gilead Sciences, Inc.の商標登録です。ここに掲載したその
他の商標はそれぞれの所有者の所有物です。
©2009 Gilead Sciences, Inc.
GS22-081-005
p. 19
SUMMARY OF PRODUCT CHARACTERISTICS
1. NAME OF THE MEDICINAL PRODUCT
5 mg film-coated tablets
Volibris ▼ 5 mg film-coated tablets
10 mg film-coated tablets
Volibris ▼ 10 mg film-coated tablets
2. QUALITATIVE AND QUANTITATIVE COMPOSITION
5 mg film-coated tablets
Each tablet contains 5 mg of ambrisentan.
10 mg film-coated tablets
Each tablet contains 10 mg of ambrisentan.
Excipients
5 mg film-coated tablets
Each tablet contains lactose monohydrate (approximately 95 mg), Lecithin (Soya) (E322)
(approximately 0.25 mg) and Allura red AC Aluminium Lake (E129) (approximately
0.11 mg).
10 mg film-coated tablets
Each tablet contains lactose monohydrate (approximately 90 mg), Lecithin (Soya) (E322)
(approximately 0.25 mg) and Allura red AC Aluminium Lake (E129) (approximately
0.45 mg).
For a full list of excipients, see section 6.1.
3. PHARMACEUTICAL FORM
Film-coated tablet.
5 mg film-coated tablets
Pale-pink, square, convex, film-coated tablet with “GS” debossed on one side and “K2C” on
the other side.
10 mg film-coated tablets
Deep-pink, oval, convex, film-coated tablet with “GS” debossed on one side and “KE3” on
the other side.
4. CLINICAL PARTICULARS
4.1 Therapeutic indications
Volibris is indicated for the treatment of patients with pulmonary arterial hypertension (PAH)
classified as WHO functional class II and III, to improve exercise capacity (see section 5.1).
Efficacy has been shown in idiopathic PAH (IPAH) and in PAH associated with connective
tissue disease.
4.2 Posology and method of administration
Treatment must be initiated by a physician experienced in the treatment of PAH.
p. 1
Volibris is to be taken orally at a dose of 5 mg once daily. It is recommended that the tablet is
swallowed whole and it can be taken with or without food.
Some additional efficacy has been observed with 10 mg Volibris in patients with class III
symptoms, however an increase in peripheral oedema has also been observed. Patients with
PAH associated with connective tissue disease may require 10 mg Volibris for optimal
efficacy. Confirm that the 5 mg dose is well tolerated before considering an increase in dose
to 10 mg Volibris in these patients (see sections 4.4 and 4.8).
Limited data suggest that the abrupt discontinuation of Volibris is not associated with rebound
worsening of PAH.
Children and adolescents
Volibris is not recommended for use in patients below 18 years of age due to a lack of data on
safety and efficacy.
Elderly
No dose adjustment is required in patients over the age of 65 (see section 5.2).
Patients with renal impairment
No dose adjustment is required in patients with renal impairment (see section 5.2). There is
limited experience with Volibris in individuals with severe renal impairment (creatinine
clearance <30 ml/min); initiate therapy cautiously in this subgroup and take particular care if
the dose is increased to 10 mg Volibris.
Patients with hepatic impairment
Volibris has not been studied in individuals with severe hepatic impairment (with or without
cirrhosis). Since the main routes of metabolism of ambrisentan are glucuronidation and
oxidation with subsequent elimination in the bile, hepatic impairment would be expected to
increase exposure (Cmax and AUC) to ambrisentan. Therefore Volibris should not be initiated
in patients with severe hepatic impairment, or clinically significant elevated hepatic
aminotransferases (greater than 3 times the Upper Limit of Normal (>3xULN); see sections
4.3 and 4.4).
4.3 Contraindications
• Hypersensitivity to the active substance, to soya, or to any of the excipients (see sections 4.4
and 6.1).
• Pregnancy (see section 4.6).
• Women of child-bearing potential who are not using reliable contraception (see sections 4.4
and 4.6).
• Lactation (see section 4.6).
• Severe hepatic impairment (with or without cirrhosis) (see section 4.2).
• Baseline values of hepatic aminotransferases (aspartate aminotransferases (AST) and/or
alanine aminotransferases (ALT)) >3xULN (see sections 4.2 and 4.4).
p. 2
4.4 Special warnings and precautions for use
Volibris has not been studied in a sufficient number of patients to establish the benefit/risk
balance in WHO functional class I PAH.
The efficacy of Volibris as monotherapy has not been established in patients with WHO
functional class IV PAH. Therapy that is recommended at the severe stage of the disease (e.g.
epoprostenol) should be considered if the clinical condition deteriorates.
Liver function
Liver function abnormalities have been associated with PAH. Hepatic enzyme elevations
potentially related to therapy have been observed with endothelin receptor antagonists (ERAs)
(see section 5.1). Therefore hepatic aminotransferases (ALT and AST) should be evaluated
prior to initiation of Volibris. Volibris treatment should not be initiated in patients with
baseline values of ALT and/or AST >3xULN (see section 4.3).
Monthly monitoring of ALT and AST is recommended. If patients develop sustained,
unexplained, clinically significant ALT and/or AST elevation, or if ALT and/or AST
elevation is accompanied by signs or symptoms of hepatic injury (e.g. jaundice), Volibris
therapy should be discontinued.
In patients without clinical symptoms of hepatic injury or of jaundice, re-initiation of Volibris
may be considered following resolution of hepatic enzyme abnormalities. The advice of a
hepatologist is recommended.
Haemoglobin concentration
Reductions in haemoglobin concentrations and haematocrit have been associated with ERAs
including Volibris (see section 4.8). Most of these decreases were detected during the first
4 weeks of treatment and haemoglobin generally stabilised thereafter.
Initiation of Volibris is not recommended for patients with clinically significant anaemia. It is
recommended that haemoglobin and/or haematocrit levels are measured during treatment with
Volibris, for example at 1 month, 3 months and periodically thereafter in line with clinical
practice. If a clinically significant decrease in haemoglobin or haematocrit is observed, and
other causes have been excluded, dose reduction or discontinuation of treatment should be
considered.
Fluid retention
Peripheral oedema has been observed with ERAs including ambrisentan. Most cases of
peripheral oedema in clinical studies with ambrisentan were mild to moderate in severity,
although it appeared to occur with greater frequency and severity in patients ≥65 years.
Peripheral oedema was reported more frequently with 10 mg ambrisentan (see section 4.8).
Post-marketing reports of fluid retention occurring within weeks after starting ambrisentan
have been received and, in some cases, have required intervention with a diuretic or
hospitalisation for fluid management or decompensated heart failure. If patients have preexisting fluid overload, this should be managed as clinically appropriate prior to starting
ambrisentan.
If clinically significant fluid retention develops during therapy with ambrisentan, with or
without associated weight gain, further evaluation should be undertaken to determine the
cause, such as ambrisentan or underlying heart failure, and the possible need for specific
treatment or discontinuation of ambrisentan therapy.
p. 3
Women of child-bearing potential
Volibris treatment must not be initiated in women of child-bearing potential unless the result
of a pre-treatment pregnancy test is negative and reliable contraception is practiced. If there is
any doubt on what contraceptive advice should be given to the individual patient, consultation
with a gynaecologist should be considered. Monthly pregnancy tests during treatment with
Volibris are recommended (see sections 4.3 and 4.6).
Excipients
Volibris tablets contain lactose monohydrate. Patients with rare hereditary problems of
galactose intolerance, the Lapp lactase deficiency or glucose-galactose malabsorption should
not take this medicine.
Volibris tablets contain the azo colouring agent Allura red AC Aluminium Lake (E129),
which can cause allergic reactions.
4.5 Interaction with other medicinal products and other forms of interaction
Ambrisentan does not inhibit or induce phase I or II drug metabolizing enzymes at clinically
relevant concentrations in in vitro and in vivo non-clinical studies, suggesting a low potential
for ambrisentan to alter the profile of medicinal products metabolized by these pathways.
The potential for ambrisentan to induce CYP3A4 activity was explored in healthy volunteers
with results suggesting a lack of inductive effect of ambrisentan on the CYP3A4 isoenzyme.
Co-administration of ambrisentan with a phosphodiesterase inhibitor, either sildenafil or
tadalafil (both substrates of CYP3A4) in healthy volunteers did not significantly affect the
pharmacokinetics of the phosphodiesterase inhibitor or ambrisentan (see section 5.2).
Steady state administration of ketoconazole (a strong inhibitor of CYP3A4) did not result in a
clinically significant increase in exposure to ambrisentan (see section 5.2).
The impact of the co-administration of Volibris with inducers of CYP3A4 and 2C19 is
unknown.
Ambrisentan had no effects on the steady state pharmacokinetics and anti-coagulant activity
of warfarin in a healthy volunteer study (see section 5.2). Warfarin also had no clinically
significant effects on the pharmacokinetics of ambrisentan. In addition, in patients,
ambrisentan had no overall effect on the weekly warfarin-type anticoagulant dose,
prothrombin time (PT) and international normalized ratio (INR).
Cyclosporine A is an inhibitor of multiple metabolic enzymes and transporters. Use caution
when Volibris is co-administered with cyclosporine A.
In a clinical study in healthy volunteers, steady-state dosing with ambrisentan 10 mg once
daily did not significantly affect the single-dose pharmacokinetics of the ethinyl estradiol and
norethindrone components of a combined oral contraceptive (see section 5.2). Based on this
pharmacokinetic study, ambrisentan would not be expected to significantly affect exposure to
oestrogen- or progestogen- based contraceptives.
The efficacy and safety of Volibris when co-administered with other treatments for PAH (e.g.
prostanoids and phosphodiesterase type V inhibitors) has not been specifically studied in
controlled clinical trials (see section 5.1). Therefore, caution is recommended in the case of
co-administration.
p. 4
Effect of ambrisentan on xenobiotic transporters
In vitro, ambrisentan has no inhibitory effect on the P-glycoprotein (Pgp)-mediated efflux of
digoxin and is a weak substrate for Pgp-mediated efflux. Additional in vitro studies in rat and
human hepatocytes showed that ambrisentan did not inhibit sodium-taurocholate cotransporter (NTCP), organic anion export pump (OATP), bile salt export pump (BSEP) and
multi-drug resistance protein isoform-2 (MRP2). In vitro studies in rat hepatocytes also
showed that ambrisentan has no inductive effects on Pgp, BSEP or MRP2.
Steady-state administration of ambrisentan in healthy volunteers had no clinically relevant
effects on the single-dose pharmacokinetics of digoxin, a substrate for Pgp (see section 5.2).
4.6 Pregnancy and lactation
Pregnancy
Volibris is contraindicated in pregnancy (see section 4.3). Animal studies have shown that
ambrisentan is teratogenic. There is no experience in humans.
Volibris treatment must not be initiated in women of child-bearing potential unless the result
of a pre-treatment pregnancy test is negative and reliable contraception is practiced. Monthly
pregnancy tests during treatment with Volibris are recommended.
Women receiving Volibris must be advised of the risk of foetal harm and alternative therapy
initiated if pregnancy occurs (see sections 4.3, 4.4 and 5.3).
Lactation
It is not known whether ambrisentan is excreted in human breast milk. The excretion of
ambrisentan in milk has not been studied in animals. Therefore lactation is contraindicated in
patients taking Volibris (see section 4.3).
Male fertility
The development of testicular tubular atrophy in male animals has been linked to the chronic
administration of ERAs, including ambrisentan (see section 5.3). The effect on male human
fertility is not known. Chronic administration of ambrisentan was not associated with a
change in plasma testosterone in clinical studies.
4.7 Effects on ability to drive and use machines
No studies on the effects on the ability to drive and use machines have been performed.
4.8 Undesirable effects
Experience from clinical studies
Safety of Volibris has been evaluated in clinical trials of more than 483 patients with PAH
(see section 5.1). Adverse drug reactions (ADR) identified from 12 week placebo controlled
clinical trial data are listed below by system organ class and frequency. With longer
observation in uncontrolled studies (mean observation of 79 weeks), the safety profile was
similar to that observed in the short term studies. Frequencies are defined as: very common (≥
1/10); common (≥ 1/100 to <1/10); uncommon (≥1/1,000 to <1/100); rare (≥1/10,000 to
<1/1,000); very rare (<1/10,000). For dose-related adverse reactions the frequency category
reflects the higher dose of Volibris. Frequency categories do not account for other factors
including varying study duration, pre-existing conditions and baseline patient characteristics.
Adverse reaction frequency categories assigned based on clinical trial experience may not
p. 5
reflect the frequency of adverse events occurring during normal clinical practice. Within each
frequency grouping, undesirable effects are presented in order of decreasing seriousness.
Cardiac disorders
Palpitation
Common
Blood and lymphatic system disorders
Anaemia (decreased haemoglobin, decreased haematocrit)
Common
Nervous system disorders
Headache (including sinus headache, migraine)1
Very common
Respiratory, thoracic and mediastinal disorders
Upper respiratory (e.g. nasal2, sinus) congestion, sinusitis,
nasopharyngitis, rhinitis
Common
Gastrointestinal disorders
Abdominal pain
Common
Constipation
Common
Vascular disorders
Flushing
Common
General disorders and administration site conditions
Peripheral oedema, fluid retention3
Very common
Chest pain/discomfort
Common
Immune system disorders
Hypersensitivity reactions (e.g. angioedema, rash, pruritus)
1
The frequency of headache appeared higher with 10 mg Volibris.
p. 6
Uncommon
2
The incidence of nasal congestion was dose related during Volibris therapy.
3
Peripheral oedema was reported more frequently with 10 mg Volibris. In clinical studies
peripheral oedema was reported more commonly and tended to be more severe in patients ≥
65 years (see section 4.4).
Laboratory abnormalities
Decreased haemoglobin (see section 4.4).
The frequency of decreased haemoglobin (anaemia) was higher with 10 mg Volibris. Across
the 12 week placebo controlled Phase III clinical studies, mean haemoglobin concentrations
decreased for patients in the Volibris groups and were detected as early as week 4 (decrease
by 0.83 g/dl); mean changes from baseline appeared to stabilise over the subsequent 8 weeks.
A total of 17 patients (6.5%) in the Volibris treatment groups had decreases in haemoglobin
of ≥15% from baseline and which fell below the lower limit of normal.
Post-marketing data
In addition to adverse reactions identified from clinical studies, the following adverse
reactions were identified during post-approval use of Volibris. Frequencies are defined as:
‘not known’ (cannot be estimated from the available data).
Nervous system disorders
Dizziness
Not known
Cardiac disorders
Cardiac failure4
Not known
Respiratory, thoracic and mediastinal disorders
Dyspnoea5
Not known
4
Most of the reported cases of cardiac failure were associated with fluid retention.
Cases of worsening dyspnoea of unclear aetiology have been reported shortly after starting
Volibris therapy.
5
4.9 Overdose
There is no experience in PAH patients of Volibris at daily doses greater than 10 mg. In
healthy volunteers, single doses of 50 and 100 mg (5 to 10 times the maximum recommended
dose) were associated with headache, flushing, dizziness, nausea and nasal congestion.
Due to the mechanism of action, an overdose of Volibris could potentially result in
hypotension (see section 5.3). In the case of pronounced hypotension, active cardiovascular
support may be required. No specific antidote is available.
5. PHARMACOLOGICAL PROPERTIES
5.1 Pharmacodynamic properties
Pharmacotherapeutic group: other anti-hypertensives, ATC code: C02KX02.
Mechanism of action
p. 7
Ambrisentan is an orally active, propanoic acid-class, ERA selective for the endothelin A
(ETA) receptor. Endothelin plays a significant role in the pathophysiology of PAH.
 Ambrisentan blocks the ETA receptor subtype, localized predominantly on vascular
smooth muscle cells and cardiac myocytes. This prevents endothelin-mediated
activation of second messenger systems that result in vasoconstriction and smooth
muscle cell proliferation.
 The selectivity of ambrisentan for the ETA over the ETB receptor is expected to retain
ETB receptor mediated production of the vasodilators nitric oxide and prostacyclin.
Efficacy
Two randomised, double-blind, multi-centre, placebo controlled, Phase 3 pivotal studies were
conducted (ARIES-1 and 2). ARIES-1 included 201 patients and compared Volibris 5 mg and
10 mg with placebo. ARIES-2 included 192 patients and compared Volibris 2.5 mg and 5 mg
with placebo. In both studies, Volibris was added to patients’ supportive/background
medication, which could have included a combination of digoxin, anticoagulants, diuretics,
oxygen and vasodilators (calcium channel blockers, ACE inhibitors). Patients enrolled had
IPAH or PAH associated with connective tissue disease. The majority of patients had WHO
functional Class II (38.4%) or Class III (55.0%) symptoms. Patients with pre-existent hepatic
disease (cirrhosis or clinically significantly elevated aminotransferases) and patients using
other targeted therapy for PAH (e.g. prostanoids) were excluded. Haemodynamic parameters
were not assessed in these studies.
The primary endpoint defined for the Phase 3 studies was improvement in exercise capacity
assessed by change from baseline in 6 minute walk distance (6MWD) at 12 weeks. In both
studies, treatment with Volibris resulted in a significant improvement in 6MWD for each dose
of Volibris.
The placebo-adjusted improvement in mean 6MWD at week 12 compared to baseline was
30.6 m (95% CI: 2.9 to 58.3; p=0.008) and 59.4 m (95% CI: 29.6 to 89.3; p<0.001) for the
5 mg group, in ARIES 1 and 2 respectively. The placebo-adjusted improvement in mean
6MWD at week 12 in patients in the 10 mg group in ARIES-1 was 51.4 m (95% CI: 26.6 to
76.2; p <0.001).
A pre-specified combined analysis of the Phase 3 studies (ARIES-C) was conducted. The
placebo-adjusted mean improvement in 6MWD was 44.6 m (95% CI: 24.3 to 64.9; p<0.001)
for the 5 mg dose, and 52.5 m (95% CI: 28.8 to 76.2; p<0.001) for the 10 mg dose.
In ARIES-2, Volibris (combined dose group) significantly delayed the time to clinical
worsening of PAH compared to placebo (p<0.001), the hazard ratio demonstrated a 80%
reduction (95% CI: 47% to 92%). The measure included: death, lung transplantation,
hospitalisation for PAH, atrial septostomy, addition of other PAH therapeutic agents and early
escape criteria. A statistically significant increase (3.41 ± 6.96) was observed for the
combined dose group in the physical functioning scale of the SF-36 Health Survey compared
with placebo (-0.20 ± 8.14, p=0.005). Treatment with Volibris led to a statistically significant
improvement in Borg Dyspnea Index (BDI) at week 12 (placebo-adjusted BDI of -1.1 (95%
CI: -1.8 to -0.4; p=0.019; combined dose group)).
Long term data
Patients enrolled into ARIES 1 and 2 were eligible to enter a long term open label extension
study ARIES E (n=383).
p. 8
The effect of Volibris on the outcome of the disease is unknown. The observed probability of
survival at 1 year for subjects receiving Volibris (combined Volibris dose group) was 95%
and at 2 years was 84%.
In an open label study (AMB222), Volibris was studied in 36 patients to evaluate the
incidence of increased serum aminotransferase concentrations in patients who had previously
discontinued other ERA therapy due to aminotransferase abnormalities. During a mean of
53 weeks of treatment with Volibris, none of the patients enrolled had a confirmed serum
ALT >3xULN that required permanent discontinuation of treatment. Fifty percent of patients
had increased from 5 mg to 10 mg Volibris during this time.
The cumulative incidence of serum aminotransferase abnormalities >3xULN in all Phase 2
and 3 studies (including respective open label extensions) was 17 of 483 subjects over a mean
exposure duration of 79.5 weeks. This is an event rate of 2.3 events per 100 patient years of
exposure for Volibris.
Other clinical information
An improvement in haemodynamic parameters was observed in patients with PAH after
12 weeks (n=29) in a Phase 2 study (AMB220). Treatment with Volibris resulted in an
increase in mean cardiac index, a decrease in mean pulmonary artery pressure, and a decrease
in mean pulmonary vascular resistance.
No clinically meaningful effects on the pharmacokinetics of ambrisentan or sildenafil were
seen during a drug-drug interaction study in healthy volunteers, and the combination was well
tolerated. The number of patients who received concomitant Volibris and sildenafil in
ARIES-E and AMB222 was 22 patients (5.7%) and 17 patients (47%), respectively. No
additional safety concerns were identified in these patients.
5.2 Pharmacokinetic properties
Absorption
Ambrisentan is absorbed rapidly in humans. After oral administration, maximum plasma
concentrations (Cmax) of ambrisentan typically occur around 1.5 hours post-dose under both
fasted and fed conditions. Cmax and area under the plasma concentration-time curve (AUC)
increase dose proportionally over the therapeutic dose range. Steady-state is generally
achieved following 4 days of repeat dosing.
A food-effect study involving administration of ambrisentan to healthy volunteers under
fasting conditions and with a high-fat meal indicated that the Cmax was decreased 12% while
the AUC remained unchanged. This decrease in peak concentration is not clinically
significant, and therefore ambrisentan can be taken with or without food.
Distribution
Ambrisentan is highly plasma protein bound. The in vitro plasma protein binding of
ambrisentan was, on average, 98.8% and independent of concentration over the range of 0.2 –
20 microgram/ml. Ambrisentan is primarily bound to albumin (96.5%) and to a lesser extent
to alpha1-acid glycoprotein.
The distribution of ambrisentan into red blood cells is low, with a mean blood:plasma ratio of
0.57 and 0.61 in males and females, respectively.
Metabolism
p. 9
Ambrisentan is a non-sulphonamide (propanoic acid) ERA.
Ambrisentan is glucuronidated via several UGT isoenzymes (UGT1A9S, UGT2B7S and
UGT1A3S) to form ambrisentan glucuronide (13%). Ambrisentan also undergoes oxidative
metabolism mainly by CYP3A4 and to a lesser extent by CYP3A5 and CYP2C19 to form 4hydroxymethyl ambrisentan (21%) which is further glucuronidated to 4-hydroxymethyl
ambrisentan glucuronide (5%). The binding affinity of 4-hydroxymethyl ambrisentan for the
human endothelin receptor is 65-fold less than ambrisentan. Therefore at concentrations
observed in the plasma (approximately 4% relative to parent ambrisentan), 4-hydroxymethyl
ambrisentan is not expected to contribute to pharmacological activity of ambrisentan.
In vitro data have shown that at therapeutic concentrations, ambrisentan does not inhibit
UGT1A1, UGT1A6, UGT1A9, UGT2B7 or cytochrome P450 enzymes 1A2, 2A6, 2B6, 2C8,
2C9, 2C19, 2D6, 2E1 and 3A4. Additional in vitro studies showed that ambrisentan does not
inhibit NTCP, OATP or BSEP. Furthermore, ambrisentan does not induce MRP2, Pgp or
BSEP.
The effects of steady-state ambrisentan (10 mg once daily) on the pharmacokinetics and
pharmacodynamics of a single dose of warfarin (25 mg), as measured by PT and INR, were
investigated in 20 healthy volunteers. Ambrisentan did not have any clinically relevant effects
on the pharmacokinetics or pharmacodynamics of warfarin. Similarly, co-administration with
warfarin did not affect the pharmacokinetics of ambrisentan (see section 4.5).
The effect of 7-day dosing of sildenafil (20 mg three times daily) on the pharmacokinetics of
a single dose of ambrisentan, and the effects of 7-day dosing of ambrisentan (10 mg once
daily) on the pharmacokinetics of a single dose of sildenafil were investigated in 19 healthy
volunteers. With the exception of a 13% increase in sildenafil Cmax following coadministration with ambrisentan, there were no other changes in the pharmacokinetic
parameters of sildenafil, N-desmethyl-sildenafil and ambrisentan. This slight increase in
sildenafil Cmax is not considered clinically relevant (see section 4.5).
The effects of steady-state ambrisentan (10 mg once daily) on the pharmacokinetics of a
single dose of tadalafil, and the effects of steady-state tadalafil (40 mg once daily) on the
pharmacokinetics of a single dose of ambrisentan were studied in 23 healthy volunteers.
Ambrisentan did not have any clinically relevant effects on the pharmacokinetics of tadalafil.
Similarly, co-administration with tadalafil did not affect the pharmacokinetics of ambrisentan
(see section 4.5).
The effects of repeat dosing of ketoconazole (400 mg once daily) on the pharmacokinetics of
a single dose of 10 mg ambrisentan were investigated in 16 healthy volunteers. Exposures of
ambrisentan as measured by AUC(0-inf) and Cmax were increased by 35% and 20%, respectively.
This change in exposure is unlikely to be of any clinical relevance and therefore Volibris may
be co-administered with ketoconazole.
The effects of repeat dosing of ambrisentan (10 mg) on the pharmacokinetics of single dose
digoxin were studied in 15 healthy volunteers. Multiple doses of ambrisentan resulted in
slight increases in digoxin AUC0-last and trough concentrations, and a 29% increase in digoxin
Cmax. The increase in digoxin exposure observed in the presence of multiple doses of
ambrisentan was not considered clinically relevant, and no dose adjustment of digoxin is
warranted (see section 4.5).
The effects of 12 days dosing with ambrisentan (10 mg once daily) on the pharmacokinetics
of a single dose of oral contraceptive containing ethinyl estradiol (35 μg) and norethindrone
(1 mg) were studied in healthy female volunteers. The Cmax and AUC(0–∞) were slightly
decreased for ethinyl estradiol (8% and 4%, respectively), and slightly increased for
p. 10
norethindrone (13% and 14 %, respectively). These changes in exposure to ethinyl estradiol
or norethindrone were small and are unlikely to be clinically significant (see section 4.5).
Elimination
Ambrisentan and its metabolites are eliminated primarily in the bile following hepatic and/or
extra-hepatic metabolism. Approximately 22% of the administered dose is recovered in the
urine following oral administration with 3.3% being unchanged ambrisentan. Plasma
elimination half-life in humans ranges from 13.6 to 16.5 hours.
Special populations
Based on the results of a population pharmacokinetic analysis in healthy volunteers and
patients with PAH, the pharmacokinetics of ambrisentan were not significantly influenced by
gender or age (see section 4.2).
Renal impairment
Ambrisentan does not undergo significant renal metabolism or renal clearance (excretion). In
a population pharmacokinetic analysis, creatinine clearance was found to be a statistically
significant covariate affecting the oral clearance of ambrisentan. The magnitude of the
decrease in oral clearance is modest (20-40%) in patients with moderate renal impairment and
therefore is unlikely to be of any clinical relevance. However, caution should be used in
patients with severe renal impairment (see section 4.2).
Hepatic impairment
The main routes of metabolism of ambrisentan are glucuronidation and oxidation with
subsequent elimination in the bile and therefore hepatic impairment would be expected to
increase exposure (Cmax and AUC) of ambrisentan. In a population pharmacokinetic analysis,
the oral clearance was shown to be decreased as a function of increasing bilirubin levels.
However, the magnitude of effect of bilirubin is modest (compared to the typical patient with
a bilirubin of 0.6 mg/dl, a patient with an elevated bilirubin of 4.5 mg/dl would have
approximately 30% lower oral clearance of ambrisentan). The pharmacokinetics of
ambrisentan in patients with severe hepatic impairment (with or without cirrhosis) has not
been studied. Therefore Volibris should not be initiated in patients with severe hepatic
impairment or clinically significant elevated hepatic aminotransferases (>3xULN) (see
sections 4.3 and 4.4).
5.3 Preclinical safety data
Due to the class primary pharmacologic effect, a large single dose of ambrisentan (i.e. an
overdose) could lower arterial pressure and have the potential for causing hypotension and
symptoms related to vasodilation.
Ambrisentan was not shown to be an inhibitor of bile acid transport or to produce overt
hepatotoxicity.
Inflammation and changes in the nasal cavity epithelium have been seen in rodents after
chronic administration at exposures below the therapeutic levels in humans. In dogs, slight
inflammatory responses were observed following chronic high dose administration of
ambrisentan at exposures greater than 20–fold that observed in patients.
Nasal bone hyperplasia of the ethmoid turbinates has been observed in the nasal cavity of rats
treated with ambrisentan, at exposure levels 3-fold the clinical AUC. Nasal bone hyperplasia
has not been observed with ambrisentan in mice or dogs. In the rat, hyperplasia of nasal
p. 11
turbinate bone is a recognised response to nasal inflammation, based on experience with other
compounds.
Ambrisentan was clastogenic when tested at high concentrations in mammalian cells in vitro.
No evidence for mutagenic or genotoxic effects of ambrisentan were seen in bacteria or in
two in vivo rodent studies.
There were no treatment-related increases in the incidence of tumours in 2 year oral studies in
rats and mice.
Testicular tubular atrophy, which was occasionally associated with aspermia, was observed in
oral repeat dose toxicity and fertility studies with male rats and mice without safety margin.
The testicular changes were not fully recoverable during the off-dose periods evaluated.
However no testicular changes were observed in dog studies of up to 39 weeks duration at an
exposure 35–fold that seen in humans based on AUC. The effect of ambrisentan on male
human fertility is not known.
Ambrisentan has been shown to be teratogenic in rats and rabbits. Abnormalities of the lower
jaw, tongue, and/or palate were seen at all doses tested. In addition, interventricular septal
defects, trunk vessel defects, thyroid and thymus abnormalities, ossification of the
basisphenoid bone and increased incidence of left umbilical artery were seen in the rat study.
Teratogenicity is a suspected class effect of ERAs.
Administration of ambrisentan to female rats from late-pregnancy through lactation caused
adverse events on maternal behaviour, reduced pup survival and impairment of the
reproductive capability of the offspring (with observation of small testes at necropsy), at
exposure 3-fold the AUC at the maximum recommended human dose.
6. PHARMACEUTICAL PARTICULARS
6.1 List of excipients
5 mg film-coated tablets
Tablet core
Lactose monohydrate
Microcrystalline cellulose
Croscarmellose sodium
Magnesium stearate
5 mg film-coated tablets
Film coat
Polyvinyl alcohol (Partially Hydrolyzed)
Talc (E553b)
Titanium dioxide (E171)
Macrogol / PEG 3350
Lecithin (Soya) (E322)
Allura red AC Aluminium Lake (E129)
p. 12
10 mg film-coated tablets
Tablet core
Lactose monohydrate
Microcrystalline cellulose
Croscarmellose sodium
Magnesium stearate
10 mg film-coated tablets
Film coat
Polyvinyl alcohol (Partially Hydrolyzed)
Talc (E553b)
Titanium dioxide (E171)
Macrogol / PEG 3350
Allura red AC Aluminium Lake (E129)
Lecithin (Soya) (E322)
6.2 Incompatibilities
Not applicable.
6.3 Shelf life
2 years.
6.4 Special precautions for storage
This medicinal product does not require any special storage conditions.
6.5 Nature and contents of container
PVC/PVDC/aluminium foil blisters. Pack sizes of 10 or 30 film-coated tablets. Not all pack
sizes may be marketed.
6.6 Special precautions for disposal
No special requirements.
7. MARKETING AUTHORISATION HOLDER
Glaxo Group Ltd
Greenford
Middlesex
UB6 0NN
p. 13
United Kingdom
8. MARKETING AUTHORISATION NUMBER(S)
5 mg film-coated tablets
EU/1/08/451/001
EU/1/08/451/002
10 mg film-coated tablets
EU/1/08/451/003
EU/1/08/451/004
9. DATE OF FIRST AUTHORISATION/RENEWAL OF THE AUTHORISATION
21/04/2008
10. DATE OF REVISION OF THE TEXT
28 August 2009
Detailed information on this medicinal product is available on the website of the European
Medicines Agency (EMEA) http://www.emea.europa.eu/.
p. 14
製品概要
1.販売名
5mg フィルムコート錠
Volibris 5mg フィルムコート錠
10mg フィルムコート錠
Volibris 10mg フィルムコート錠
2.組成
5mg フィルムコート錠
1 錠あたり 5mg のアンブリセンタンを含有する。
10mg フィルムコート錠
1 錠あたり 10mg のアンブリセンタンを含有する。
添加物
フィルムコート錠
1 錠あたり、ラクトース一水和物(約 95mg)、大豆レシチン(E322)(約 0.25mg)
およびアルラレッド AC アルミニウムレーキ(E129)(約 0.11mg)を含有する。
10mg フィルムコート錠
1 錠あたり、ラクトース一水和物(約 90mg)、大豆レシチン(E322)(約 0.25mg)
およびアルラレッド AC アルミニウムレーキ(E129)(約 0.45mg)を含有する。
添加物の一覧については 6.1 項参照
3.剤型
フィルムコート錠
5mg フィルムコート錠
淡いピンク色がかかった、四角形の凸状フィルムコート錠で、片面に GS の刻印が、
もう片面に K2C の刻印がある。
10mg フィルムコート錠
濃いピンク色の楕円形の凸状フィルムコート錠で、片面に GS の刻印が、もう片面に
KE3 の刻印がある。
4. 臨床事項
4.1 適応症
Volibris は WHO 機能分類クラスⅡおよびⅢの肺動脈性肺高血圧症(PAH)に対する
運動耐容能の改善のための治療の適応をもつ(5.1 項参照)。特発性の PAH
(IPAH)や結合組織系の障害に関連した PAH に対する有効性も示されている。
p. 1
4.2 用法・用量
PAH の治療経験のある医師が投与を開始すること。
Volibris は 1 日 1 回 5 mg を経口投与する。錠剤は噛まずに飲み込むこと。食事とは
関係なく服用することが可能である。
WHO 機能分類クラスⅢの患者において、Volibris10 mg でのさらなる有効性が認めら
れたが、末梢性浮腫の増加も認められている。結合組織病に伴う PAH 患者において
最善の効果を得るためには Volibris10 mg が必要となる場合もある。これらの患者に
おいて、10 mg への増量を検討する前に 5 mg で十分な忍容性があることを確認する
こと(4.4 および 4.8 項参照)。
限られたデータからは、Volibris の突然の投与中止により PAH の悪化が再発するこ
とは示唆されていない。
小児および青年期
有効性および安全性のデータが不足しているため、18 歳未満の患者には投与しない
ことが望ましい。
高齢者
65 歳以上の患者における用量調整の必要はない(5.2 項参照)。
腎障害のある患者
腎障害のある患者における用量調整の必要はない。重度の腎障害(クレアチニンク
リアランス 30 ml/min 未満)のある患者における Volibris の使用経験は限られている
ため、この患者群に対しては慎重に投与を開始し、10 mg への増量時には特に注意が
必要である(5.2 項参照)。
肝障害のある患者
重度の肝障害のある患者(肝硬変の有無を問わない)を対象とした Volibris の試験は
行われていない。アンブリセンタンの主要代謝経路はグルクロン酸抱合および酸化
であり、その後胆汁中に排泄されるため、肝障害のある患者ではアンブリセンタン
の曝露量(Cmax および AUC)が増加することが予想される。したがって、Volibris
は重度の肝障害または臨床的に重大な肝アミノトランスフェラーゼの上昇(基準値
上限の 3 倍を超える場合)のある患者には投与しないこと(4.3 および 4.4 項参照)。
4.3 禁忌
•本剤の有効成分、大豆およびすべての添加物に対する過敏症の既往のある患者(4.4
および 6.1 項参照)
•妊婦(4.6 項参照)
•信頼性の高い避妊法を用いていない妊娠可能な女性(4.4 および 4.6 項参照)
•授乳婦(4.6 項参照)
•重度の肝障害のある患者(肝硬変の有無は問わない)(4.2 項参照)
p. 2
•肝アミノトランスフェラーゼ〔アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)
および/またはアラニン・アミノトランスフェラーゼ(ALT)〕の投与前値が基準
値上限の 3 倍を超える患者(4.2 および 4.4 項参照)
4.4 特別な注意および使用上の注意
Volibris は WHO 機能分類クラスⅠの PAH におけるベネフィット/リスクのバラン
スを確立するための十分な患者数での検討が行われていない。
WHO 機能分類クラスⅣの PAH 患者に対する Volibris の単独療法の有効性は確立し
ていない。臨床症状が悪化した場合には、重症時に推奨される治療法(エポプロス
テノール投与等)を検討すること。
肝機能
PAH に関連した肝機能異常が認められる。エンドセリン受容体拮抗薬(ERAs)の投
与によると考えられる肝酵素上昇が認められている(5.1 項参照)。そのため、
Volibris の投与開始前に肝アミノトランスフェラーゼ(ALT および AST)の検査を
実施すること。ALT および/または AST の検査値が基準値上限の 3 倍を超える患者
には Volibris の投与を開始しないこと(4.3 項参照)。
ALT および AST は月 1 回の観察が望ましい。持続的で原因不明の臨床的に重大な
ALT および/または AST 上昇が発現した場合、あるいは ALT および/または AST
上昇に肝障害の徴候や症状(黄疸など)を伴う場合には、Volibris の投与を中止する
こと。
肝障害や黄疸の臨床症状がない場合には、肝酵素異常が回復した後に Volibris の投与
再開を検討してもよい。肝臓の専門医の助言を受けることが望ましい。
ヘモグロビン濃度
Volibris を含む ERA の投与によりヘモグロビン濃度およびヘマトクリットの減少が
認められている(4.8 項参照)。多くは投与開始から 4 週間でみられたが、その後ヘ
モグロビンは概ね安定した。
臨床的に重大な貧血のある患者には Volibris の投与を開始しないことが望ましい。ヘ
モグロビンおよび/またはヘマトクリット値は Volibris の投与中、例えば 1 ヵ月後、
3 ヵ月後、その後は臨床診療に沿って定期的に測定することが望ましい。臨床的に重
大なヘモグロビンまたはヘマトクリットの減少が認められ、他の要因が除外された
場合には投与量の減量または投与中止を検討すること。
体液貯留
アンブリセンタンを含む ERA の投与により末梢性浮腫が認められている。臨床試験
でみられた末梢性浮腫の多くは軽度から中等度であったが、65 歳以上の高齢者にお
いては発現する可能性が高く、重症例が多い傾向が示唆された。末梢性浮腫はアン
ブリセンタン 10 mg 投与時により高頻度で報告された(4.8 項参照)。
市販後において、アンブリセンタンの投与開始から数週間以内に体液貯留が発現し
たとの報告があり、利尿剤の投与、体液管理のための入院、非代償性心不全の治療
p. 3
を必要とした症例もあった。以前から体液過剰である患者には、アンブリセンタン
の投与開始前に臨床的に適切な処置を行うこと。
アンブリセンタン投与中に臨床的に重大な体液貯留が発現した場合には、体重増加
の有無に関わらず、アンブリセンタンに起因するものか、基礎疾患の心不全による
ものか原因を確認するためにさらなる検討を行うこと。また、特別な治療またはア
ンブリセンタンの投与中止の必要性について判断すること。
妊娠の可能性のある女性
妊娠の可能性のある女性に対しては、投与前の妊娠検査が陰性であり、信頼性の高
い避妊法を用いている場合以外には Volibris の投与を開始しないこと。個々の患者に
対する避妊の助言について疑問がある場合には婦人科医との相談を検討すること。
Volibris の投与中は月 1 回の妊娠検査を行うことが望ましい。(4.3 および 4.6 項参
照)
添加物
Volibris 錠はラクトース一水和物を含有している。ガラクトース不耐性、Lapp ラクタ
ーゼ欠乏症またはグルコース・ガラクトース吸収不全の遺伝的問題がある患者に対
して本剤を投与しないこと。
Volibris 錠はアゾ基を含む着色剤であるアルラレッド AC アルミニウムレーキ
(E129)を含んでおり、これはアレルギー反応の原因となる可能性がある。
4.5 薬物相互作用およびその他の相互作用
アンブリセンタンは in vitro および in vivo 非臨床試験において臨床的に関連のある濃
度にて第Ⅰ相および第Ⅱ相の薬物代謝酵素を阻害・誘導しなかったことから、アン
ブリセンタンがこれらの経路で代謝される薬物のプロファイルを変える可能性は低
いことが示唆された。
健康成人を対象として、アンブリセンタンが CYP3A4 活性を誘導する可能性につい
て検討した結果、CYP3A4 のアイソザイムに対する誘導効果がないことが示唆され
た。
健康成人に対し、アンブリセンタンをホスホジエステラーゼ阻害剤であるシルデナ
フィルまたはタダラフィル(いずれも CYP3A4 の基質)のいずれかと併用投与した
ところ、ホスホジエステラーゼ阻害剤とアンブリセンタンのいずれの薬物動態にも
重大な影響はみられなかった(5.2 項参照)。
ケトコナゾール(強力な CYP3A4 阻害剤)の定常状態で併用したところ、アンブリ
センタンの曝露量に臨床的に重大な増加はみられなかった。(5.2 項参照)
Volibris と CYP3A4 および 2C19 の誘導剤との併用による影響は不明である。
健康成人を対象とした臨床試験において、アンブリセンタンはワルファリンの定常
状態の薬物動態および抗凝固活性に影響を及ぼさなかった(5.2 項参照)。ワルファ
リンもまたアンブリセンタンの薬物動態に対して臨床的に重大な影響を与えなかっ
た。さらに、アンブリセンタンはワルファリン系抗凝固薬の 1 週間の投与量、プロ
トロンビン時間(PT)および国際標準化比(INR)に影響を与えなかった。
p. 4
シクロスポリン A は多数の代謝酵素およびトランスポーターの阻害剤である。
Volibris をシクロスポリン A と併用する場合には注意すること。
健康成人を対象とした臨床試験において、定常状態のアンブリセンタン 1 日 1 回 10
mg に混合型経口避妊薬を併用(単回投与)したところ、本剤は、構成成分であるエ
チニルエストラジオールおよび norethindrone の薬物動態に重大な影響を及ぼさなか
った(5.2 項参照)。この薬物動態試験の結果から、アンブリセンタンはエストロゲ
ンまたはプロゲストーゲンをベースとする避妊薬の曝露量に重大な影響を及ぼすこ
とはないと思われる。
比較臨床試験において、Volibris と他の PAH 治療薬(プロスタノイドや PDE5 阻害
剤など)を併用した際の有効性と安全性について特に検討されていない(5.1 項参
照)。そのため、これらの薬剤との併用時には注意することが望ましい。
トランスポーターへの影響
In vitro でアンブリセンタンは P 糖蛋白(Pgp)を介したジゴキシン輸送を阻害せず、
Pgp を介した排出における弱い基質であった。また、ラットおよびヒト肝細胞を用
いた in vitro 試験でナトリウムイオンタウロコール酸共輸送蛋白(NTCP)、有機ア
ニオントランスポーター、胆汁酸排出ポンプ(BSEP)および多剤耐性蛋白質 2
(MRP2)を阻害しないことが示された。ラット肝細胞を用いた in vitro 試験におい
ても、アンブリセンタンは Pgp、BSEP または MRP2 の誘導作用を持たないことが示
された。
健康成人において、定常状態のアンブリセンタンに Pgp 基質であるジゴキシンを単
回投与した場合、ジゴキシンの薬物動態に臨床的に意味のある影響はみられなかっ
た(5.2 項参照)。
4.6 妊婦および授乳婦
妊婦
Volibris は妊婦への投与は禁忌である(4.3 項参照)。動物試験においてアンブリセ
ンタンの催奇形性が示されている。ヒトでの経験はない。
妊娠の可能性のある女性に対しては、投与前の妊娠検査が陰性であり、信頼性の高
い避妊法を行っている場合以外には Volibris の投与を開始しないこと。Volibris の投
与中は月 1 回の妊娠検査を行うことが望ましい。
Volibris を服用している女性には、胎児へのリスクについて説明を行うこと。また妊
娠が判明した場合には代替療法を開始すること(4.3、4.4 および 5.3 項参照)。
授乳婦
アンブリセンタンのヒト乳汁移行については不明である。動物においても乳汁移行
についての試験は行われていない。したがって、Volibris を服用している患者での授
乳は禁忌である(4.3 項参照)。
男性の生殖能
p. 5
アンブリセンタンを含む ERA の長期投与に関連して雄動物の精細管萎縮が認められ
ている(5.3 項参照)。ヒト男性の生殖能への影響は不明である。臨床試験において、
アンブリセンタンの長期投与に関連した血漿中テストステロンの変化は認められて
いない。
4.7 車の運転および機械の操作能力への影響
自動車の運転や機械の操作能力への影響を検討するための試験は実施されていない。
4.8 有害事象
臨床試験成績
Volibris の安全性は臨床試験において 483 例以上の PAH 患者にて評価された(5.1 項
参照)。12 週間のプラセボ対照臨床試験での副作用を器官別大分類、頻度別に以下
に示した。長期の非対照試験(平均観察期間:79 週)での安全性プロファイルは短
期試験でみられた結果と同様であった。頻度は very common(10%以上)、common
(1%以上 10%未満)、uncommon(0.1%以上 1%未満)、rare(0.01%以上 0.1%未
満)および very rare(0.01%未満)に分類した。用量相関性の副作用については、高
用量の Volibris での頻度を反映した。頻度分類にあたっては試験期間や基礎疾患、投
与前の患者の状態を含む、他要因を考慮していない。臨床試験での報告をもとに決
定した副作用頻度分類は通常の臨床診療における発現頻度を反映するものではない
かもしれない。各頻度分類の中では、有害事象名は重篤度の減少する順に示されて
いる。
心臓障害
Common
動悸
血液およびリンパ系障害
貧血(ヘモグロビン減少、ヘマトクリット減少)
Common
神経系障害
頭痛(副鼻腔炎に伴う頭痛、片頭痛を含む)1
Very common
呼吸器、胸郭および縦隔障害
上気道(鼻 2、副鼻腔など)うっ血、副鼻腔炎、鼻咽頭炎、鼻
炎
Common
胃腸障害
腹痛
Common
便秘
Common
血管障害
Common
潮紅
p. 6
全身障害および投与局所様態
末梢性浮腫、体液貯留 3
Very common
胸痛/不快感
Common
免疫系障害
Uncommon
過敏症反応(血管浮腫、発疹、そう痒症など)
1
頭痛の頻度は Volibris10mg 投与時により高かった。
2
鼻閉の頻度は Volibris の用量に相関していた。
3
末梢性浮腫は Volibris10mg 投与時により頻度が高かった。臨床試験において末梢性
浮腫は 65 歳以上の患者においてより報告が多く、重症度も高い傾向がみられた(4.4
項参照)。
臨床検査値異常
ヘモグロビン減少(4.4 項参照)
ヘモグロビン減少(貧血)の頻度は Volibris10mg 投与時により高かった。複数の 12
週のプラセボ対照第Ⅲ相臨床試験において、平均ヘモグロビン濃度は Volibris 服用患
者群で投与開始 4 週までに減少し(0.83 g/dl の減少)、その後の 8 週間は投与前値か
らの平均変化量は安定していた。Volibris 群において、17 例(6.5%)でヘモグロビ
ンが投与前値から 15%以上減少し、正常範囲の下限以下になった。
市販後データ
臨床試験において検出された副作用に加え、Volibris の承認後使用経験において以下
の副作用が報告された。発現率は「不明」(現時点で得られているデータからは推
定不能)とされている。
神経系障害
浮動性めまい
不明
心臓障害
心不全4
不明
呼吸器、胸郭および縦隔障害
呼吸困難5
4
不明
心不全の報告症例はその大多数が体液貯留を伴うものであった。
p. 7
5
Volibris の投与開始直後に発生した原因不明の呼吸困難増悪の症例が報告されてい
る。
4.9 過量投与
PAH 患者に 1 日 10 mg を超えて Volibris が投与された経験はない。健康成人におい
て、50 mg および 100 mg(推奨最高用量の 5~10 倍)の単回投与により、頭痛、潮
紅、浮動性めまい、悪心および鼻閉が認められた。
作用機序から、Volibris の過量投与により低血圧を引き起こす可能性がある(5.3 項
参照)。著しい低血圧が発現した場合には、積極的な心血管系の処置が必要になる
可能性がある。特定の解毒剤はない。
5.薬理学的特性
5.1 薬効薬理
ATC 分類(pharmacotherapeutic group):その他の降圧薬、ATC コード:CO2KX02
作用機序
アンブリセンタンはプロパン酸系のエンドセリン A(ETA)受容体選択的な経口エン
ドセリン受容体拮抗薬である。エンドセリンは PAH の病態生理において重要な役割
を果たす。
 アンブリセンタンはおもに血管平滑筋細胞や心筋細胞に存在する ETA 受容体サ
ブタイプを阻害する。これにより、血管収縮や平滑筋細胞の増殖をもたらすエ
ンドセリンを介した二次メッセンジャー系の活性化が阻害される。
 アンブリセンタンの ETA 受容体への選択性が ETB を上回ることにより、血管拡
張作用のある一酸化窒素やプロスタサイクリンの ETB 受容体を介した生成を維
持すると予想される。
有効性
無作為化、二重盲検、多施設共同、プラセボ対照の 2 つの第 3 相の pivotal 試験が行
われた(ARIES-1 および 2)。ARIES-1 は 201 例の患者を対象として、Volibris 5mg
および 10mg をプラセボと比較したものである。ARIES-2 は 192 例の患者を対象とし
て、Volibris2.5mg と 5mg をプラセボと比較したものである。両方の試験において、
Volibris はジゴキシン、抗凝固薬、利尿薬、酸素や血管拡張薬(カルシウムチャネル
阻害薬、ACE 阻害薬)との併用を含む、支持療法として患者に投与された。結合組
織系の障害に関連した PAH または IPAH 患者が組み入れられた。ほとんどの患者が
WHO 機能分類クラスⅡ(38.4%)またはⅢ(55.0%)に該当した。肝疾患(肝硬変
または臨床的に顕著なアミノトランスフェラーゼ上昇)および他の PAH 治療(例:
プロスタノイド)を受けている患者を除外した。これらの試験では、血行動態パラ
メーターを評価していない。
第Ⅲ相試験での主要評価項目は 12 週での 6 分間歩行距離(6MWD)によって評価す
る運動能力の改善とした。2 試験いずれにおいても Volibris 投与群で 6MWD の有意
な改善を認めた。
p. 8
12 週時の 6MWD の平均値を投与前と比較した改善値(プラセボ補正後)は、5mg 投
与群において、ARIES-1、2 試験でそれぞれ 30.6m (95%信頼区間:2.9~58.3、
p=0.008)および 59.4m (95%信頼区間: 29.6~89.3、p<0.001)であった。ARIES-1 での
10mg 投与群における 12 週時の 6MWD の平均値のプラセボ補正改善値は 51.4 m
(95%信頼区間:26.6~76.2、p <0.001)であった。
第Ⅲ相試験の特定前の複合解析(ARIES-C)が行われた。6MWD のプラセボ補正後
の平均改善値は 5mg 投与群で 44.6m (95%信頼区間:24.3~64.9、p<0.001)、10mg 投
与群で 52.5m (95%信頼区間:28.8~76.2、p<0.001)であった。
ARIES-2 において、Volibris はプラセボと比較して PAH の臨床症状の悪化までの期
間を有意に遅らせた(ハザード比が 80%の減少を示した(95%信頼区間:47%~92%、
p<0.001))。評価基準には死亡、肺移植、PAH による入院、心房中隔切開術、他の
PAH 治療薬の追加および早期の脱落を含む。Volibris 投与群において、プラセボと比
較して SF-36 健康調査票の運動機能尺度で統計学的に有意な増加が認められた
(Volibris 群:3.41±6.96、プラセボ群:-0.20 ± 8.14、p=0.005)。Volibris の投与によ
り、12 週時での Borg 呼吸困難指標(BDI)の統計学的に有意な改善がみられた(プ
ラセボ補正 BDI:-1.1(95%信頼区間:-1.8~-0.4、p=0.019;Volibris 投与群)。
長期投与データ
ARIES 1 または 2 に組み入れられた患者が非盲検の長期試験である ARIES E
(n=383)に組み入れ可能とされた。
疾患の転帰に関する Volibris の効果は不明である。Volibris 服用患者の 1 年後の生存
率は 95%、2 年後は 84%であった。
非盲検試験(AMB222)において、36 例を対象として、過去に他の ERA での治療を
アミノトランスフェラーゼ値異常により中止したことのある患者における血清アミ
ノトランスフェラーゼ濃度増加の発現率について評価が行われた。Volibris の平均投
与期間 53 週間中、組み入れられた患者のうち、投与中止となる血清 ALT が施設正
常値下限の 3 倍を超えた症例はなかった。同期間中に、半数の患者が Volibris を 5mg
から 10mg に増量した。
第ⅡまたはⅢ相試験(非盲検の延長試験を含む)における、血清アミノトランスフ
ェラーゼ値異常が正常範囲上限の 3 倍を超えた症例の累積発現頻度は 483 例中 17 例
であり、平均投与期間は 79.5 週間であった。これは、Volibris の年間曝露患者 100 人
あたり 2.3 事象の発現に相当する。
他の臨床情報
第Ⅱ相試験(AMB220)において、12 週投与後に PAH 患者(29 例)において血行動
態パラメータの改善が認められた。Volibris の投与によって心係数平均の増加、平均
肺動脈圧の減少および平均肺血管抵抗の減少が認められた。
健康成人を対象とした薬物相互作用試験において、アンブリセンタンまたはシルデ
ナフィルの薬物動態に臨床的に意味のある影響はみられず、両剤の併用に良好な忍
容性を示した。ARIES-E および AMB222 試験で Volibris とシルデナフィルの併用投
与を受けた患者はそれぞれ 22 例(5.7%)、17 例(47%)であった。これらの患者に
おいて、安全性の懸念は認められなかった。
p. 9
5.2 薬物動態特性
吸収
ヒトにおけるアンブリセンタンの吸収は速やかである。アンブリセンタンの最高血
中濃度(Cmax)は、空腹時あるいは食後経口投与から約 1.5 時間後に認められた。
Cmax と血漿中濃度-時間曲線下面積(AUC)は、治療用量範囲では、用量依存的に増
加した。反復投与 4 日で定常状態に達した。
健康成人を対象として、空腹時および高脂肪食後にアンブリセンタンを投与した食
事の影響を検討する試験では、Cmax は 12%低下したが、AUC に変化はみられなかっ
た。最高濃度の減少は臨床的に重要ではなかったことから、したがってアンブリセ
ンタンは食事に関係なく投与可能と考えられた。
分布
アンブリセンタンは高い血漿蛋白結合率を示す。In vitro での血漿蛋白結合率の平均
値は 98.8%であり、0.2~20 ㎍/ml の濃度範囲において一定であった。アンブリセン
タンは主にアルブミンに結合し(96.5%)、α1-酸性糖蛋白質との結合は低かった。
アンブリセンタンの赤血球への分布は低く、全血/血漿濃度比の平均値は男性で
0.57、女性で 0.61 であった。
代謝
アンブリセンタンは非スルホンアミド(プロピオン酸)系の ERA である。
アンブリセンタンはいくつかの UGT アイソザイム(UGT1A9S、UGT2B7S および
UGT1A3S)によってグルクロン酸抱合され、グルクロン酸抱合体となる(13%)。
また、アンブリセンタンは主に CYP3A4、一部に CYP3A5 および CYP2C19 により酸
化的に代謝されて 4-ヒドロキシメチル体を生成し(21%)、さらにグルクロン酸化
されて 4-ヒドロキシメチルグルクロン酸抱合体となる(5%)。4-ヒドロキシメチル
体のヒトエンドセリン受容体への結合親和性はアンブリセンタンより 65 倍低い。し
たがって、血漿中で観察される濃度(アンブリセンタンに対して約 4%)において、
4-ヒドロキシメチル体はアンブリセンタンの薬理活性に関与していないと考えられ
た。
In vitro 試験において、アンブリセンタンは、治療域濃度では UGT1A1、UGT1A6、
UGT1A9、UGT2B7 または CYP4501A2、2A6、2B6、2C8、2C9、2C19、2D6、2E1 お
よび 3A4 を阻害しないことが示された。追加の in vitro 試験にて、アンブリセンタン
は NTCP、OATP または BSEP を阻害しないことが示された。さらに、アンブリセン
タンは MRP2、P 糖蛋白質または BSEP を誘導しなかった。
20 例の健康成人を対象として、ワルファリン(25mg)単回投与時の薬物動態および
薬力学的に対するアンブリセンタンの定常状態(1 日 1 回 10mg)での影響を、プロ
トロンビン時間(PT)および国際標準化比(INR)を評価項目として検討した。ア
ンブリセンタンはワルファリンの薬物動態または薬力学に臨床的に明らかな影響を
与えなかった。同様に、ワルファリンとの併用によるアンブリセンタンの薬物動態
への影響もなかった(4.5 項参照)。
p. 10
19 例の健康成人を対象として、シルデナフィルの 7 日間投与(20mg を 1 日 3 回)の
アンブリセンタンの単回投与後の薬物動態に対する影響、およびアンブリセンタン
の 7 日間投与(10mg を 1 日 1 回)の、シルデナフィルの単回投与後の薬物動態に対
する影響について検討した。アンブリセンタンの併用投与後にシルデナフィルの
Cmax が 13%増加した以外は、シルデナフィル、N-デスメチルシルデナフィルおよび
アンブリセンタンの薬物動態パラメータの変化はなかった。このシルデナフィルの
Cmax のわずかな増加は臨床的に意味があるとは考えられていない(4.5 項参照)。
23 例の健康成人を対象として、定常状態でのアンブリセンタン投与(1 日 1 回
10mg)がタダラフィルの単回投与の薬物動態に与える影響、定常状態でのタダラフ
ィル(1 日 1 回 40mg)がアンブリセンタンの単回投与の薬物動態に与える影響につ
いて検討した。アンブリセンタンはタダラフィルの薬物動態に臨床的に関連のある
影響を与えなかった。同様に、タダラフィルとの併用投与はアンブリセンタンの薬
物動態に影響を与えなかった(4.5 項参照)。
16 例の健康成人を対象として、ケトコナゾールの反復投与(400mg を 1 日 1 回)の、
アンブリセンタン 10mg の単回投与時の薬物動態に対する影響について検討した。ア
ンブリセンタンの AUC(0-inf)および Cmax はそれぞれ 35%および 20%増加した。この曝
露量の変化は臨床的に明らかな影響があるとは考えられず、Volibris とケトコナゾー
ルの併用投与は可能と考えられた。
15 例の健康成人を対象として、アンブリセンタン 10mg の反復投与の、ジゴキシン
単回投与の薬物動態に対する影響について検討した。アンブリセンタンの複数回投
与によりジゴキシンの AUC0-last とトラフ濃度がわずかに増加し、ジゴキシンの Cmax
が 29%増加した。アンブリセンタンの複数回投与時にみられたジゴキシンの曝露量
の増加は、臨床的に明らかな影響があるとは考えられず、ジゴキシンの用量調節は
必要ないと考えられた(4.5 項参照)。
健康成人女性を対象として、アンブリセンタン 12 日間投与(1 日 1 回 10mg)がエチ
ニルエストラジオール(35μg)およびノルエチンドロン(1mg)を含有する経口避
妊薬の単回投与の薬物動態に及ぼす影響について検討した。Cmax および AUC(0–∞)は、
エチニルエストラジオールについてはわずかに低下し(それぞれ 8%、4%)、ノル
エチンドロンについてはわずかに増加した(それぞれ 13%、14%)。エチニルエス
トラジオールまたはノルエチンドロンの曝露量におけるこれらの変化は小さなもの
であり、臨床的に重大なものとなる可能性は低い(4.5 項参照)。
排泄
アンブリセンタンおよびその代謝物は、肝および/または肝以外で代謝された後に
主に胆汁中に排泄される。経口投与後に投与量の約 22%が尿中に排泄され、そのう
ち 3.3%が未変化体であった。ヒトでの血漿消失半減期は 13.6~16.5 時間であった。
特別な集団
健康成人および PAH 患者における母集団薬物動態解析の結果から、性別および年齢
はアンブリセンタンの薬物動態に大きな影響を与えなかった(4.2 項参照)。
腎障害患者
アンブリセンタンは腎臓での代謝および排泄が少ない。母集団薬物動態解析におい
て、クレアチニンクリアランスはアンブリセンタンの経口クリアランスへの統計学
p. 11
的に有意な共変量の効果を示した。中等度の腎障害患者における経口クリアランス
の減少の程度は中程度(20~40%)であり、臨床的に意味のある影響はないと考え
られたものの、重度の腎障害患者には注意して使用すること(4.2 項参照)。
肝障害患者
アンブリセンタンの主要代謝経路はグルクロン酸抱合、また酸化に続く胆汁排泄で
あり、そのため肝障害患者ではアンブリセンタンの曝露量(Cmax および AUC)が
増加することが予測される。母集団薬物動態解析において、ビリルビン値の上昇を
指標とした場合、経口クリアランスは減少した。しかしながら、ビリルビンの影響
の程度は中程度であった(典型的な患者でのビリルビン値は 0.6 mg/dl、ビリルビン
上昇が認められた患者では 4.5 mg/dl であり、これはアンブリセンタンの経口クリア
ランスが約 30%低下したことに相当する)。重度の肝障害患者(肝硬変の有無を問
わない)でのアンブリセンタンの薬物動態は検討されていない。したがって、
Volibris は重度の肝障害患者または臨床的に顕著な肝アミノトランスフェラーゼ上昇
のある(基準値上限の 3 倍を超える)患者には投与開始しないこと(4.3 および 4.4
項参照)。
5.3 非臨床試験データ
Class effect の薬理作用により、アンブリセンタンの大量単回投与(過量投与など)
により動脈圧が低下し、低血圧、血管拡張に関連した症状が発現する可能性がある。
アンブリセンタンには胆汁酸輸送の阻害や明らかな肝毒性は認められなかった。
げっ歯類にて鼻腔上皮の炎症または変化がヒトでの治療領域以下の長期曝露後でみ
られた。イヌでは、ヒトの 20 倍以上の曝露量を長期に投与された後、炎症反応が認
められた。
ラットにアンブリセンタンを臨床での AUC の 3 倍の曝露量となるように投与した際、
鼻甲介の鼻骨過形成がみられた。アンブリセンタンを投与されたマウスやイヌでは
鼻骨の過形成はみられなかった。ラットでは、鼻甲介骨の過形成は他の化合物での
経験に基づき、鼻の炎症への反応であると認識できる。
in vitro にて、哺乳類細胞の高濃度で試験を行った際、アンブリセンタンは染色体異
常誘発性を有していた。細菌や in vivo でのげっ歯類での 2 試験では、アンブリセン
タンの変異原性や遺伝毒性は示されなかった。
ラットおよびマウスでの 2 年間の経口投与試験において、投与に関連した腫瘍の増
加は認められなかった。
ときに無精子症を伴う精細管萎縮が安全域外での雄ラットおよびマウスでの反復経
口投与毒性および受精能試験で観察された。精巣の変化は非投与期間中にも完全に
は回復しなかった。しかしながら AUC でヒトの 35 倍の曝露を 39 週間受けたイヌで
の試験では精巣の変化はみられなかった。ヒト男性での受精能への影響は不明であ
る。
アンブリセンタンはラットおよびウサギにおいて催奇形性が認められている。下顎、
舌あるいは口蓋の異常が試験で用いられたすべての用量でみられた。さらに、ラッ
トでの試験にて、心室中隔欠損や幹血管障害、甲状腺および胸腺異常、底蝶形骨骨
p. 12
化および左臍動脈の発生率の増加も観察された。催奇形性は ERA の class effect であ
ると考えられる。
雌ラットに、妊娠後期から授乳期にかけてアンブリセンタンを投与した結果、ヒト
の最大推奨投与量の AUC の 3 倍量に曝露した際に母性行動、児の生存性の低下、子
孫の生殖能力の障害(剖検時の精巣萎縮の観察所見)に関する有害事象がみられた。
6.製剤特性
6.1 添加物一覧
5mg フィルムコート錠
内核
乳糖一水和物
微結晶性セルロース
クロスカルメロースナトリウム
ステアリン酸マグネシウム
5mg フィルムコート錠
フィルムコート
ポリビニルアルコール(部分けん化物)
タルク(E553b)
二酸化チタン(E171)
マクロゴール/ポリエチレングリコール 3350
大豆レシチン(E322)
赤色 40 号アルミニウムレーキ(E129)
10mg フィルムコート錠
内核
乳酸一水和物
微結晶性セルロース
クロスカルメロースナトリウム
ステアリン酸マグネシウム
10mg フィルムコート錠
フィルムコート
ポリビニルアルコール(部分けん化物)
p. 13
タルク(E5536)
二酸化チタン(E171)
マクロゴール/ポリエチレングリコール 3350
赤色 40 号アルミニウムレーキ(E129)
大豆レシチン(E322)
6.2 併用禁忌
該当なし
6.3 有効期間
2 年間
6.4 保管上の注意
特別な保管方法の必要はない。
6.5 容器の性質および内容
ポリ塩化ビニル/ポリ塩化ビニリデン/アルミホイル製ブリスター。フィルムコート錠
10 錠入りまたは 30 錠入り容器。必ずしもすべてのパックが市販されているわけでは
ない。
6.6 廃棄時の特別な注意
特になし
7.医薬品市販承認取得者
Glaxo Group Ltd
Greenford
Middlesex
UB6 0NN
United Kingdom
8. 医薬品市販承認番号
5mg フィルムコート錠
EU/1/08/451/001
EU/1/08/451/002
10mg フィルムコート錠
EU/1/08/451/003
EU/1/08/451/004
p. 14
9. 承認日
2008/4/21
10. 改訂日
2009/8/28
本剤に関する詳細情報は、欧州医薬品局(EMEA)のウェブサイト
(http://www.emea.europa.eu/)にて閲覧することができる。
p. 15
COMPANY CORE DATA SHEET (CCDS)
AMBRISENTAN ORAL TABLETS
Tradename(s): LETAIRIS®, VOLIBRIS™
Gilead Sciences Inc.
Approval Date:
Version number:
Replaces Document Dated:
CONFIDENTIAL AND PROPRIETARY INFORMATION
CONFIDENTIAL
Page 2 ∼ 31
1.7.
1.7.
同種同効品一覧表
同種同効品一覧表
同種同効品として、本剤の申請効能である「肺動脈性肺高血圧症」の効能・効果を有し、
かつ薬理作用を同じとするボセンタン水和物、次いで「肺動脈性肺高血圧症」の効能・効果
を有するシルデナフィルクエン酸塩、タダラフィル、ベラプロストナトリウム、エポプロス
テノールナトリウムの効能・効果、用法・用量、使用上の注意などを本剤と対比して表 1.7-1
に示す。
1.7 - p. 1
表 1.7-1
同種同効品との効能・効果、用法・用量、使用上の注意の比較表
アンブリセンタン
ヴォリブリス®錠 2.5mg
(グラクソ・スミスクライン株式会社)
-
-
-
-
ボセンタン水和物
トラクリア®錠 62.5mg
(アクテリオン ファーマシューティカルズ ジャパン株式会社)
2005 年 4 月 11 日
-
-
劇薬・処方せん医薬品
剤型及び含量
1 錠中にアンブリセンタン 2.5mg を含有
1 錠中ボセンタン 62.5mg
(ボセンタン水和物として 64.54mg)
肺動脈性肺高血圧症(WHO 機能分類クラス III 及び IV に限る)
1.7 - p. 2
一般名
販売名
(会社名)
承認年月日
再審査年月日
再評価年月日
規制区分
化学構造式
効能・効果
肺動脈性肺高血圧症
WHO 機能分類は NYHA(New York Heart Association)心機能分類を肺
高血圧症に準用したものである。
(続く)
同種同効品一覧表
<効能・効果に関連する使用上の注意>
原発性肺高血圧症及び膠原病に伴う肺高血圧症以外の肺動脈性肺高
血圧症における有効性・安全性は確立していない。
1.7.
効能・効果に関連する使用上の注意
WHO 機能分類クラス IV の患者における有効性及び安全性は確立し
ていない。
一般名
用法・用量
アンブリセンタン
通常、
成人にはアンブリセンタンとして 5mg を 1 日 1 回経口投与する。
なお、症状に応じて 1 日 10mg を超えない範囲で適宜増量する。
用法・用量に関連する使用上の注意
シクロスポリンと併用する場合には、本剤は 1 日 1 回 5mg を上限と
して投与すること(「併用注意」の項参照)。
ボセンタン水和物
通常、成人には、投与開始から 4 週間は、ボセンタンとして 1 回 62.5mg
を 1 日 2 回朝夕食後に経口投与する。投与 5 週目から、ボセンタンとし
て 1 回 125mg を 1 日 2 回朝夕食後に経口投与する。
なお、用量は患者の症状、忍容性などに応じ適宜増減するが、最大 1 日
250mg までとする。
<用法・用量に関連する使用上の注意>
1. 本剤投与中に、AST(GOT)又は ALT(GPT)値が基準値上限の 3 倍
を超えた場合、用量調節と肝機能検査を以下の基準を参考に行う
こと。
AST(GOT)/
ALT(GPT)値
>3 及び≦5×ULN
1.7 - p. 3
>5 及び≦8×ULN
>8×ULN
ULN:基準値上限
投与法と肝機能検査の実施時期
減量又は投与を中止する。その後少なくとも 2
週間毎に AST、ALT 値を測定し、それらが治療
前値に回復した場合は、適宜投与を継続又は再
開*する。
投与を中止する。その後少なくとも 2 週間毎に
AST、ALT 値を測定し、それらが治療前値に回
復した場合は、投与の再開*を考慮する。
投与を中止し再投与してはならない。
*:再投与する場合は、開始用量から始めること。AST、ALT 値は 3
日以内に確認し、2 週間後に再度確認後、上記の投与法と肝機能検査
の実施時期を参考にして投与する。
3.
体重 40kg 未満の患者では忍容性を考慮し、投与 5 週目以降もボ
センタンとして 1 回 62.5mg を 1 日 2 回朝夕食後に経口投与する
ことを考慮するなど、増量は慎重に検討すること。
(続く)
同種同効品一覧表
AST、ALT 値の上昇が肝障害の臨床症状、例えば、嘔気、嘔吐、
発熱、腹痛、黄疸、嗜眠又は疲労、インフルエンザ様症状(関節
痛、筋痛、発熱)などを伴う場合、又はビリルビン値が基準値上
限の 2 倍以上の場合は投与を中止すること。
1.7.
2.
一般名
使用上の注意
アンブリセンタン
ボセンタン水和物
【警 告】
本剤投与により肝機能障害が発現するため、肝機能検査を必ず投与前
に行い、投与中においても、少なくとも 1 ヵ月に 1 回実施すること。
なお、投与開始 3 ヵ月間は 2 週に 1 回の検査が望ましい。肝機能検査
値の異常が認められた場合はその程度及び臨床症状に応じて、減量及
び投与中止など適切な処置をとること。
[「用法・用量に関連する使用上の注意」の項参照]
1.7 - p. 4
1.慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
(1) 投与開始前のアミノトランスフェラーゼ(AST(GOT)、ALT(GPT))
のいずれかが基準値上限の 3 倍を超える患者[肝機能障害を増悪
させるおそれがある。]
(2) 中等度の肝障害のある患者[本剤の血中濃度が上昇するおそれが
ある(「重要な基本的注意」、「薬物動態」の項参照)。]
(3) 重度の貧血の患者[貧血が悪化するおそれがある(「重要な基本
的注意」の項参照)。]
(4) 重度の腎障害のある患者[重度の腎障害のある患者における本剤
の使用経験が少ない。]
1.慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
(1) 投与開始前の AST(GOT)、ALT(GPT)値のいずれか又は両方が基準値
上限の 3 倍を超える患者[肝機能障害を増悪させるおそれがある]
(2) 高齢者[「高齢者への投与」の項参照]
(3) 低血圧の患者[血圧を一層低下させるおそれがある]
(4) ワルファリンを投与中の患者[本剤との併用によりワルファリンの
効果が減弱することがあるので、本剤投与開始時、増量・減量時及
び中止時には必ず INR 値の確認を行い、ワルファリン投与量の調節
を行うこと。適切な INR 値になるまでは 2 週に 1 回の検査が望まし
い。「相互作用」の項参照]
(続く)
同種同効品一覧表
【禁 忌】(次の患者には投与しないこと)
(1) 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人[「妊婦、産婦、授乳婦
等への投与」の項参照]
(2) 中等度あるいは重度の肝障害のある患者[肝障害を増悪させるお
それがある]
(3) シクロスポリン又はタクロリムスを投与中の患者[「相互作用」
の項参照]
(4) グリベンクラミドを投与中の患者[「相互作用」の項参照]
(5) 本剤及び本剤の成分に過敏症の既往歴のある患者
1.7.
【禁
忌】(次の患者には投与しないこと)
1.重度の肝障害のある患者[重度の肝障害のある患者における使
用経験がない。また、類薬で重篤な肝障害を起こしたとの報告
がある。]
2.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「重要な基本的注意」、
「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
3.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
一般名
使用上の注意
1.7 - p. 5
アンブリセンタン
2.重要な基本的注意
(1) エンドセリン受容体拮抗薬(ERA)の投与時に肝酵素上昇が認め
られているため、本剤の投与開始前に必ず肝機能検査を実施し、
投与中においても、少なくとも 1 ヵ月に 1 回肝機能検査を実施す
ること。本剤投与中に、臨床的に顕著なアミノトランスフェラー
ゼ(AST(GOT)、ALT(GPT))上昇、肝障害の徴候を伴うアミ
ノトランスフェラーゼ上昇、又は黄疸が発現した場合には本剤の
投与を中止すること。
(2) 本剤を含む ERA の投与によりヘモグロビン減少及びヘマトクリッ
ト減少が起こる可能性があり、貧血に至った症例があるため、投
与開始前及び投与開始 1 ヵ月後に血液検査を実施すること。また、
その後も定期的に検査を実施することが望ましい
(「重大な副作用」
の項参照)。
(3) 肺静脈閉塞性疾患を有する患者では、心血管系の状態を著しく悪
化させるおそれがあるため、本剤を投与しないことが望ましい。
また、本剤の投与により急性肺水腫の徴候が見られた場合は、肺
静脈閉塞性疾患の可能性を考慮すること。
(4) 本剤の投与に際し、妊娠する可能性のある女性には以下について
指導し、必要に応じて妊娠検査を行うこと。
①妊娠中に本剤を服用した場合の胎児に及ぼす危険性
②本剤の投与開始後は確実な避妊法を用いること
③妊娠した場合若しくはその疑いがある場合には、医師に直ちに
連絡すること。
(5) 本剤の国内臨床試験において鼻出血など出血の副作用が認められ
ているので、出血の危険因子を有する患者に本剤を投与する際に
は、出血の危険性に注意すること。
ボセンタン水和物
2.重要な基本的注意
(1)避妊薬単独での避妊をさけ、本剤投与開始前及び投与期間中は、毎月
妊娠検査を実施すること。[「禁忌」、「相互作用」及び「妊婦、産
婦、授乳婦等への投与」の項参照]
(2)肝機能検査を必ず投与前に行い、投与中においても、少なくとも 1 ヵ
月に 1 回実施すること。なお投与開始 3 ヵ月間は 2 週に 1 回の検査が
望ましい。[「警告」、「用法・用量に関連する使用上の注意」及び
「慎重投与」の項参照]
(3)副作用又は妊娠の判明などにより本剤の投与を中止する場合は、直ち
に中止し、適切な処置をとること。なお、本剤投与を中止する場合に
は、併用薬(ワルファリンなど)の使用状況などにより、必要に応じ
漸減を考慮すること。[「慎重投与」、「相互作用」の項参照]
(4)本剤の投与を少なくとも 8 週間(目標投与量に達してから最低 4 週間
投与)行ったにも拘らず、臨床症状の悪化がみられた場合には、他の
治療法を検討すること。
(5)本剤の投与によりヘモグロビン減少、血小板減少が起こる可能性があ
るので、投与開始時及び投与開始後 4 ヵ月間は毎月、その後は 3 ヵ月
に 1 回の頻度で血液検査を行うこと。
(6)本剤の投与により肺水腫の徴候が見られた時は、肺静脈閉塞性疾患の
可能性を考慮すること。
(7)重度の左心室機能不全を合併症にもつ患者に本剤を投与する場合、体
液貯留の徴候(例えば体重の増加)に対して経過観察を行うこと。徴
候が認められた場合には、利尿剤の投与開始、又は投与中の利尿剤の
増量などを考慮すること。本剤投与開始前に体液貯留が認められた患
者には利尿剤の投与を検討すること。
1.7.
(続く)
同種同効品一覧表
一般名
使用上の注意
アンブリセンタン
3.相互作用
ボセンタン水和物
3.相互作用
本剤は、主に薬物代謝酵素チトクローム P450(CYP2C9、CYP3A4)で代
謝される。主に CYP2C9、CYP3A4 で代謝される薬剤と併用することに
より、本剤の代謝が競合的に阻害され、本剤の血中濃度を上昇させるこ
とがある。一方で本剤は CYP2C9、CYP3A4 の誘導物質であり、これら
の酵素で代謝される薬物との併用により、併用薬剤の血中濃度が低下す
ることがある。また、in vitro 試験において本剤は CYP2C19 に誘導作用
を示しており、この酵素で代謝される薬物の血中濃度を低下させる可能
性がある。
[併用禁忌](併用しないこと)
1.7 - p. 6
同種同効品一覧表
(続く)
1.7.
薬剤名等
臨床症状・措置方法
機序・危険因子
シクロスポリン
(1) 本剤の血中濃度が急
(1) シクロスポリンの
(サンディミュ
激に上昇し、本剤の副
CYP3A4 活性阻害作用及
ン、ネオーラル)、
作用が発現するおそ
び輸送タンパク質阻害に
タクロリムス(プ
れがある。
よる肝細胞への取込み阻
ログラフ)
(2) 本剤との併用により、
害により、本剤の血中濃
シクロスポリン、タク
度を上昇させる。
ロリムスの血中濃度
タクロリムスは主に
が低下し、効果が減弱
CYP3A4 で代謝され、シ
するおそれがある。
クロスポリンと同等以上
に本剤の血中濃度を上昇
させる可能性がある。
(2) 本剤の CYP3A4 誘導作用
により、シクロスポリン、
タクロリムスの血中濃度
を低下させる。
グリベンクラミド 本剤との併用により、肝 本剤との併用により、胆汁酸
(オイグルコン、 酵素値上昇の発現率が 2
塩の排泄を競合的に阻害し、
ダオニール)
倍に増加した。
肝細胞内に胆汁酸塩の蓄積を
もたらす。一部の胆汁酸塩の
肝毒性作用により、二次的に
トランスアミナーゼの上昇を
もたらす可能性がある。
一般名
使用上の注意
アンブリセンタン
ボセンタン水和物
併用注意(併用に注意すること)
併用注意(併用に注意すること)
薬剤名等
シクロスポリン
臨床症状・措置方法
シクロスポリンとの併用
により本剤の AUC が約 2
倍になるとの報告がある。
併用する場合には、本剤
は 1 日 1 回 5mg を上限と
して投与すること(「用
法・用量に関連する使用
上の注意」の項参照)。
機序・危険因子
詳細な機序は不明である
が、シクロスポリンとの併
用により、本剤の血中濃度
が上昇する。
薬剤名等
ワルファリン
臨床症状・措置方法
本剤との併用により、ワ
ルファリンの血中濃度が
低下することがある。そ
のため、ワルファリンを
併用する際には、凝血能
の変動に十分注意しなが
ら、必要に応じ用量を調
整すること。
ケトコナゾール*、 本剤の血中濃度が上昇
フルコナゾール
し、本剤の副作用が発現
しやすくなるおそれがあ
る。
1.7 - p. 7
HMG-CoA 還元酵
素阻害薬(シンバ
スタチン等)
ケトコナゾールの CYP3A4 阻
害作用により、本剤の血中濃
度を上昇させる。
フルコナゾールの CYP2C9 及
び CYP3A4 阻害作用により、
本剤の血中濃度を上昇させる
可能性がある。
本剤の CYP3A4 又は CYP2C9
誘導作用により、シンバスタ
チン及びこれらの酵素により
代謝されるスタチン製剤の血
中濃度を低下させる。
1.7.
*経口剤、注射剤は国内未発売
(続く)
同種同効品一覧表
本剤との併用により、シ
ンバスタチンの血中濃度
が低下し、シンバスタチ
ンの効果が減弱する。
また、CYP3A4 又は
CYP2C9 により代謝され
るスタチン製剤及びその
活性水酸化物の血中濃度
を低下させ、効果を減弱
させる可能性がある。
そのため、これらの薬剤
を併用する場合には、血
清コレステロール濃度を
測定し、必要に応じ用量
を調整すること。
機序・危険因子
本剤の CYP2C9 及び CYP3A4
誘導作用により、ワルファリ
ンの血中濃度を低下させる。
一般名
使用上の注意
アンブリセンタン
ボセンタン水和物
臨床症状・措置方法
本剤の血中濃度が低下
し、本剤の効果が減弱す
るおそれがある。
Ca 拮抗薬
(1)本剤との併用により、
血圧低下を助長するお
それがある。
(2)本剤との併用により、
Ca 拮抗薬の血中濃度
が低下する可能性があ
る。
本剤との併用により、経
口避妊薬の血中濃度が低
下し、避妊効果が得られ
ないおそれがある。
本剤の血中濃度が上昇
し、本剤の副作用が発現
しやすくなるおそれがあ
るので、本剤投与時はグ
レープフルーツジュース
を摂取しないようにする
こと。
本剤の血中濃度が低下す
るおそれがあるので、本
剤投与時はセイヨウオト
ギリソウ含有食品を摂取
しないようにすること。
経口避妊薬
1.7 - p. 8
グレープフルーツ
ジュース
セイヨウオトギリ
ソウ(セント
ジョーンズワー
ト)含有食品
機序・危険因子
リファンピシンの CYP2C9 及
び CYP3A4 誘導作用により、
本剤の血中濃度を低下させ
る。
(1)両剤の薬理学的な相加作
用等が考えられる。
(2)本剤の CYP3A4 誘導作用
により、Ca 拮抗薬の血中
濃度を低下させる可能性
がある。
本剤の CYP3A4 誘導作用によ
り、経口避妊薬の血中濃度を
低下させる。
グレープフルーツジュースに
含まれる成分の CYP3A4 阻害
作用により、本剤の血中濃度
が上昇する可能性がある。
セイヨウオトギリソウに含ま
れる成分の CYP3A4 誘導作用
により、本剤の血中濃度が低
下する可能性がある。
1.7.
薬剤名等
リファンピシン
同種同効品一覧表
(続く)
一般名
使用上の注意
アンブリセンタン
ボセンタン水和物
薬剤名等
プロスタグランジ
ン系薬物(ベラプ
ロストナトリウ
ム、エポプロステ
ノールナトリウ
ム)
PDE5 阻害薬(ク
エン酸シルデナ
フィル、塩酸バル
デナフィル)
1.7 - p. 9
臨床症状・措置方法
本剤との併用により、血
圧低下を助長するおそれ
がある。
機序・危険因子
両剤の薬理学的な相加作用
等が考えられる。
(1)本剤との併用により、
血圧低下を助長するお
それがある。
(2)本剤との併用により、
PDE5 阻害薬の血中濃
度が低下する可能性が
ある。
(3)本剤との併用により、
シルデナフィルの血中
濃度が低下し、本剤の
血中濃度が上昇する。
(1)両剤の薬理学的な相加作
用等が考えられる。
(2)本剤の CYP3A4 誘導作用
により、この酵素で代謝さ
れる PDE5 阻害薬の血中濃
度を低下させる可能性があ
る。
(3)本剤の CYP3A4 誘導作用
により、シルデナフィルの
血中濃度を低下させる。ま
た、機序は不明であるが、
シルデナフィルは本剤の血
中濃度を上昇させる。
これらの薬剤の CYP3A4 阻害
作用により、本剤の血中濃度
を上昇させる可能性がある。
HIV 感染症治療
本剤の血中濃度が上昇
薬(リトナビル等) し、本剤の副作用が発現
しやすくなるおそれがあ
る。
(続く)
同種同効品一覧表
4.副作用
国内臨床試験において、安全性解析対象症例 21 例中 14 例(66.7%)36
件に副作用が認められた。主な副作用は、頭痛 7 件(33.3%)、倦怠感 3
件(14.3%)、筋痛 3 件(14.3%)及び肝機能異常 3 件(14.3%)であっ
た。また、21 例中 10 例(47.6%)33 件に臨床検査値異常が認められた。
主な臨床検査値異常は、AST(GOT)上昇 5 件(23.8%)、ALT(GPT)
上昇 5 件(23.8%)、γ-GT(GTP)上昇 3 件(14.3%)、ヘモグロビン
減少 3 件(14.3%)及び白血球数減少 3 件(14.3%)であった(申請時)。
1.7.
4.副作用
国内臨床試験において、本剤が投与された 25 例中、20 例(80.0%)に
臨床検査値異常を含む副作用が報告された。その主なものは、頭痛 9
例(36.0%)、潮紅 7 例(28.0%)、鼻閉 5 例(20.0%)であった。ま
た、その後投与を継続した長期投与試験において、本剤が投与された
21 例中、9 例(42.9%)に臨床検査値異常を含む副作用が報告された。
その主なものは、喀血 3 例(14.3%)、潮紅 3 例(14.3%)、鼻出血 2
例(9.5%)であった(承認時)。
一般名
使用上の注意
アンブリセンタン
海外臨床試験において、本剤が投与された 261 例中、103 例(39.5%)
に臨床検査値異常を含む副作用が報告された。その主なものは、頭痛
29 例(11.1%)、末梢性浮腫 25 例(9.6%)、鼻閉 10 例(3.8%)であっ
た(承認時)。
ボセンタン水和物
海外臨床試験において安全性評価対象症例 235 例中で認められた主な副
作用は、頭痛 45 件(19.2%)、浮動性めまい 26 件(11.1%)、肝機能障
害 25 件(10.6%)、呼吸困難 21 件(8.9%)、潮紅 16 件(6.8%)、嘔気
13 件(5.5%)、下肢浮腫 12 件(5.1%)、動悸 10 件(4.3%)、疲労 10
件(4.3%)、下痢 10 件(4.3%)、鼻出血 10 件(4.3%)、低血圧 9 件(3.8%)、
胸痛 8 件(3.4%)及び肺高血圧症増悪 8 件(3.4%)であった。また、異
常が認められた主な臨床検査値は、ALT(GPT)上昇 22 件、AST(GOT)
上昇 17 件、ヘモグロビン減少 13 件、Al-P 上昇 10 件及びヘマトクリット
減少 6 件であった。
1.7 - p. 10
(1)重大な副作用
(1)重大な副作用
1)貧血(12.0%):貧血(ヘモグロビン減少、ヘマトクリット減少) 1)重篤な肝機能障害(1.3%注 1)):AST(GOT)、ALT(GPT)等の上
があらわれることがあるので、異常が認められた場合には本剤の投
昇を伴う重篤な肝機能障害があらわれることがあるので、定期的な検
与を中止するなど適切な処置を行うこと。
査及び十分な観察を行い、肝機能検査値の異常が認められた場合はそ
2)体液貯留(頻度不明注 1)):体液貯留があらわれることがあるので、
の程度及び臨床症状に応じて、減量及び投与中止など適切な処置をと
ること。[「警告」、「用法・用量に関連する使用上の注意」、「慎
異常が認められた場合には本剤に起因するものか、基礎疾患の心不
重投与」及び「重要な基本的注意」の項参照]
全によるものか原因を確認し、本剤の投与中止、利尿剤の投与など
2)貧血(2.1%注 1)):貧血(ヘモグロビン減少)があらわれることがあ
適切な処置を行うこと。
3)心不全(頻度不明注 1)):体液貯留に関連し、心不全があらわれる
るので、定期的な検査及び十分な観察を行い、異常が認められた場合
は減量及び投与中止など適切な処置をとること。[「重要な基本的注
ことがあるので、異常が認められた場合には心不全の原因を確認し、
意」の項参照]
本剤の投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
3)血小板減少(頻度不明):血小板減少があらわれることがあるので、
定期的な検査及び十分な観察を行い、異常が認められた場合は減量及
び投与中止など適切な処置をとること。[「重要な基本的注意」の項
参照]
1.7.
(続く)
同種同効品一覧表
一般名
使用上の注意
アンブリセンタン
(2)その他の副作用
過敏症
精神神経系
循環器
呼吸器
消化器
10%以上
10%未満
過敏症反応(血
管浮腫、発疹等)
頭痛
潮紅
動悸
鼻閉注 2)、喀血、
鼻出血
便秘
頻度不明注
1)
呼吸困難注 3)、
副鼻腔炎、鼻
咽頭炎
腹痛、悪心、
嘔吐
1.7 - p. 11
全身症状
末梢性浮腫
注 1)自発報告又は海外のみで認められている副作用については頻度不
明とした。
注 2)用量依存的に発現する。
注 3)海外の市販後において、本剤投与直後に発現した呼吸困難が報告
されている。
ボセンタン水和物
(2)その他の副作用(国内及び海外データ)
次のような副作用が認められた場合には、必要に応じ、減量及び投与中
止など適切な処置をとること。
神経系障害
心臓障害
血管障害
10%以上
頭痛
10%未満
体位性めまい
動悸
ほてり、潮紅、
血圧低下
胃腸障害
頻度不明注 2)
浮動性めまい
悪心、嘔
吐、下痢
肝胆道系障
害
皮膚及び皮
下組織障害
肝機能異常
筋骨格系及
び結合組織
障害
全身障害及
び投与局所
様態
臨床検査
筋痛
背部痛
倦怠感
下肢浮腫、疲労
皮膚炎、
そう痒症、
発疹
発熱、浮腫
同種同効品一覧表
(続く)
1.7.
AST(GOT)上 Al-P 上昇、赤血球 血小板数減
昇、ALT(GPT) 数減少、好酸球数 少、ビリルビ
増加、
ヘマトクリッ ン上昇
上昇、γ-GT
(GTP)上昇、 ト減少
白血球数減少、
ヘモグロビン減
少
注 1)海外臨床試験成績より算出した。
注 2)自発報告等の頻度の算出できない副作用については頻度不明とした。
一般名
使用上の注意
1.7 - p. 12
アンブリセンタン
5.高齢者への投与
一般に高齢者では生理機能が低下していることが多いので注意するこ
と。[海外臨床試験において、末梢性浮腫の多くは軽度から中等度で
あったが、高齢者では発現する可能性が高く、重症例が多い傾向が示
唆された。]
ボセンタン水和物
5.高齢者への投与
一般に高齢者では生理機能が低下していることが多いので、慎重に投与
すること。
6.妊婦、産婦、授乳婦等への投与
(1) 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。
[ラッ
ト及びウサギにおいて本剤の催奇形性(ラット及びウサギでは下
顎・舌・口蓋の異常、さらにラットでは心室中隔欠損、動脈幹遺
残、甲状腺及び胸腺の異常、底蝶形骨過剰骨化、左臍動脈)が認
められている。]
(2) 本剤投与中は授乳を避けさせること。[授乳動物(ラット)にお
いて出生児の生存率低下がみられたことから、乳汁に移行する可
能性がある。]
6.妊婦、産婦、授乳婦等への投与
(1) 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。[動
物実験で催奇形性が報告されている]
(2) 授乳中の婦人には投与しないことが望ましい。[授乳中の投与に関
する安全性は確立していない]
7.小児等への投与
小児等に対する安全性は確立していない。[使用経験がない。]
7.小児等への投与
低体重出生児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立
していない。[使用経験が少ない]
8.過量投与
8.過量投与
徴候、症状:本剤 50mg 及び 100mg(推奨最高用量の 5 倍から 10 倍) 過量投与は、重度の血圧低下を起こす可能性がある。
を健康成人に単回投与したところ、本剤との関連性が否定できない頭
痛、潮紅、浮動性めまい、悪心及び鼻閉が発現した。また、本剤の作
用機序より、
過量投与時には低血圧を引き起こす可能性が考えられる。
処置:重度の低血圧が発現した場合には適切な対症療法を行うこと。
1.7.
(続く)
同種同効品一覧表
一般名
使用上の注意
アンブリセンタン
9.適用上の注意
薬剤交付時:以下の点について指導すること。
(1) 本剤は PTP シートから取り出して服用すること(PTP シートの誤
飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、さらには穿孔をおこし
て縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)。
(2) PTP シートからの取り出しは、裏の紙を剥がした後、指の腹で押し
出すこと。
ボセンタン水和物
9.適用上の注意
薬剤交付時
PTP 包装の薬剤は PTP シートから取り出して服用するよう指導すること。
[PTP シートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿
孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されてい
る]
1.7 - p. 13
10.その他の注意
10.その他の注意
(1) ラットでは精細管萎縮、精子形態異常、精子数減少、交尾率及び
(1)エンドセリン受容体拮抗薬の一部において、10 週以上の投与により雄
受胎率の低値が、イヌでも精細管萎縮、空胞化、拡張などが認めら
ラットで輸精管の萎縮、精子数減少、受精能低下が認められた。
れている。なお、ヒトの男性生殖能に対する影響は不明である。
(2)海外において、本剤の投与により肝硬変及び肝不全があらわれたとの
(2) ヒト末梢リンパ球を用いる染色体異常試験では高濃度で染色体の
報告がある。
構造異常がみられたが、細菌を用いる復帰突然変異試験、ラットを
用いる小核試験及び肝不定期 DNA 合成試験の結果は陰性であった。
(3) ラットでは鼻腔の炎症及び鼻甲介骨過形成がみられ、イヌでは炎
症のみが認められている。
参照した
添付文書
備考
-
2009 年 6 月改訂(第 5 版)
-
-
1.7.
同種同効品一覧表
1.7 - p. 14
一般名
販売名
(会社名)
承認年月日
再審査年月日
再評価年月日
規制区分
化学構造式
シルデナフィルクエン酸塩
レバチオ®錠 20mg
(ファイザー株式会社)
2008 年 1 月 25 日
-
-
処方せん医薬品
タダラフィル
アドシルカ®錠 20mg
(日本イーライリリー株式会社)
2009 年 10 月 16 日
-
-
処方せん医薬品
剤型及び含量
1 錠中:シルデナフィルクエン酸塩 28.090mg
(シルデナフィルとして 20mg)
肺動脈性肺高血圧症
[効能・効果に関連する使用上の注意]
肺高血圧症に関する WHO 機能分類クラス I における有効性・安全
性は確立されていない。
1 錠中:タダラフィルとして 20mg
効能・効果
肺動脈性肺高血圧症
<効能・効果に関連する使用上の注意>
肺高血圧症に関する WHO 機能分類クラス I における有効性・安全
性は確立されていない。
1.7.
(続く)
同種同効品一覧表
一般名
用法・用量
シルデナフィルクエン酸塩
通常、成人にはシルデナフィルとして 1 回 20mg を 1 日 3 回経口投与す
る。
タダラフィル
通常、成人には 1 日 1 回タダラフィルとして 40mg を経口投与する。
<用法・用量に関連する使用上の注意>
1.軽度又は中等度の腎障害のある患者では、本剤の血漿中濃度が上
昇する可能性があることから、1 日 1 回 20mg を投与する。
2.軽度又は中等度の肝障害のある患者では、本剤の投与経験は限ら
れていることから、リスク・ベネフィットを考慮し、本剤を投与
する際には 1 日 1 回 20mg を投与する。
使用上の注意
1.7 - p. 15
【警 告】
本剤と硝酸薬あるいは一酸化窒素(NO)供与薬(ニトログリセリン、
亜硝酸アミル、硝酸イソソルビド等)との併用により降圧作用が増
強し、過度に血圧を下降させることがあるので、本剤投与の前に、
硝酸薬あるいは一酸化窒素(NO)供与薬が投与されていないことを
十分確認し、本剤投与中及び投与後においても硝酸薬あるいは一酸
化窒素(NO)供与薬が投与されないよう十分注意すること。[「禁
忌」の項参照]
ただし、肺動脈性肺高血圧症の治療において一酸化窒素吸入療法と
本剤の併用が治療上必要と判断される場合は、緊急時に十分対応で
きる医療施設において、肺動脈性肺高血圧症の治療に十分な知識と
経験を持つ医師のもとで、慎重に投与すること。
【警告】
本剤と硝酸剤又は一酸化窒素(NO)供与剤(ニトログリセリン、亜
硝酸アミル、硝酸イソソルビド等)との併用により降圧作用が増強
し、過度に血圧を下降させることがあるので、本剤投与の前に、硝
酸剤又は一酸化窒素(NO)供与剤が投与されていないことを十分確
認し、本剤投与中及び投与後においても硝酸剤又は一酸化窒素(NO)
供与剤が投与されないよう十分注意すること。[「禁忌」の項参照]
ただし、肺動脈性肺高血圧症の治療において一酸化窒素吸入療法と
本剤の併用が治療上必要と判断される場合は、緊急時に十分対応で
きる医療施設において、肺動脈性肺高血圧症の治療に十分な知識と
経験を持つ医師のもとで、慎重に投与すること。
(続く)
1.7.
同種同効品一覧表
一般名
使用上の注意
1.7 - p. 16
シルデナフィルクエン酸塩
タダラフィル
【禁 忌(次の患者には投与しないこと)】
(1)本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
(2)硝酸薬あるいは一酸化窒素(NO)供与薬(ニトログリセリン、亜
硝酸アミル、硝酸イソソルビド等)を投与中の患者[「警告」、
「相互作用」の項参照]
(3)重度の肝機能障害のある患者(Child-Pugh Class C)
(4)リトナビル、ダルナビル、インジナビル及びイトラコナゾールを
投与中の患者[「相互作用」の項参照]
(5)塩酸アミオダロン(経口剤)を投与中の患者[「相互作用」の項
参照]
【禁忌(次の患者には投与しないこと)】
1.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2.硝酸剤又は一酸化窒素(NO)供与剤(ニトログリセリン、亜硝酸
アミル、硝酸イソソルビド等)を投与中の患者[「相互作用」の
項参照]
3.重度の腎障害のある患者[重度の腎障害のある患者では本剤の血
漿中濃度が上昇すること、使用経験が限られていること及び透析
によるクリアランスの促進は期待されないため。]
4.重度の肝障害のある患者[重度の肝障害のある患者における使用
経験がないため。]
5.チトクローム P450 3A4(CYP3A4)を強く阻害する薬剤(イトラ
コナゾール、リトナビル、アタザナビル、インジナビル、ネルフィ
ナビル、サキナビル、ダルナビル、クラリスロマイシン、テリス
ロマイシン)を投与中の患者[「相互作用」の項参照]
6.CYP3A4 を強く誘導する薬剤(リファンピシン、フェニトイン、
カルバマゼピン、フェノバルビタール)を長期的に投与中の患者
[「相互作用」の項参照]
(続く)
1.7.
同種同効品一覧表
一般名
使用上の注意
1.7 - p. 17
タダラフィル
1.慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
(1)脳梗塞・脳出血の既往歴が最近 6 ヵ月以内にある患者[これらの患
者における有効性及び安全性は確立していない。]
(2)コントロール不良の不整脈、低血圧(血圧<90/50mmHg)又はコン
トロール不良の高血圧(安静時血圧>170/100mmHg)のある患者[こ
れらの患者における有効性及び安全性は確立していない。]
(3)α 遮断剤を投与中の患者[「相互作用」の項参照]
(4)網膜色素変性症患者
[網膜色素変性症の患者にはホスホジエステラー
ゼ(PDE)の遺伝的障害を持つ症例が少数認められる。]
(5)高齢者(65 歳以上)[「高齢者への投与」の項参照]
(6)陰茎の構造上欠陥(屈曲、陰茎の線維化、Peyronie 病等)のある患者
[本剤の薬理作用により勃起が起こり、その結果陰茎に痛みを引き起
こす可能性がある。]
(7)持続勃起症の素因となり得る疾患(鎌状赤血球性貧血、多発性骨髄
腫、白血病等)のある患者
(8)出血性疾患又は消化性潰瘍のある患者[in vitro 試験でニトロプルシ
ドナトリウム(NO 供与剤)の血小板凝集抑制作用を増強することが
認められている。出血性疾患又は消化性潰瘍のある患者に対する安全
性は確立していない。]
1.7.
シルデナフィルクエン酸塩
1.慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
(1)脳梗塞・脳出血又は心筋梗塞の既往歴が最近 6 ヵ月以内にある患者
[これらの患者における有効性及び安全性は確立していない。]
(2)出血性疾患又は消化性潰瘍のある患者[ニトロプルシドナトリウム
(NO 供与薬)の血小板凝集抑制作用を増強することが認められてい
る。出血性疾患又は消化性潰瘍のある患者に対する安全性は確立して
いない。]
(3)チトクローム P450(CYP)3A4 阻害薬(サキナビル、エリスロマイ
シン、シメチジン、アタザナビル、ネルフィナビル、クラリスロマイ
シン、テリスロマイシン等)を投与中の患者[本剤の血漿中濃度が上
昇することが認められているので、慎重に投与すること。(「相互作
用」の項参照)]
(4)重度の腎機能障害(クレアチニンクリアランス:Ccr<30mL/min)の
ある患者[血漿中濃度が上昇することが認められているので、慎重に
投与すること。]
(5)軽度又は中等度の肝機能障害のある患者[血漿中濃度が上昇するこ
とが認められているので、慎重に投与すること。]
(6)α遮断薬を投与中の患者[「相互作用」の項参照]
(7)低血圧(血圧<90/50mmHg)、体液減少、重度左室流出路閉塞、自
律神経機能障害等が認められる患者[本剤の血管拡張作用によりこれ
らの基礎疾患を増悪させるおそれがある。]
(8)網膜色素変性症患者
[網膜色素変性症の患者にはホスホジエステラー
ゼの遺伝的障害を持つ症例が少数認められている。]
(9)カルペリチドを投与中の患者[「相互作用」の項参照]
(10)高齢者[「高齢者への投与」の項参照]
(11)陰茎の構造上欠陥(屈曲、陰茎の繊維化、Peyronie 病等)のある患
者[本剤の薬理作用により勃起が起こり、その結果陰茎に痛みを引き
起こす可能性がある。]
(12)鎌状赤血球貧血、多発性骨髄腫、白血病等の患者[持続勃起症の素
因となり得る。]
同種同効品一覧表
(続く)
一般名
使用上の注意
1.7 - p. 18
タダラフィル
2.重要な基本的注意
(1)肺血管拡張剤は、肺静脈閉塞性疾患を有する患者の心血管系の状態
を著しく悪化させるおそれがある。肺静脈閉塞性疾患を有する患者に
おける有効性及び安全性は確立していないため、このような患者に対
しては本剤を投与しないことが望ましい。
(2)他の PDE5 阻害剤と同様に、本剤は血管拡張作用を有するため一過性
の軽度の血圧低下があらわれる場合がある。患者が重症の左室流出路
閉塞、体液減少、自律神経障害に伴う低血圧や安静時低血圧等を有す
る場合には、
本剤の血管拡張作用による影響を受ける場合があるため、
十分な観察を行うこと。
(3)4 時間以上の勃起の延長又は持続勃起(6 時間以上持続する痛みを伴
う勃起)が外国にてごくまれに報告されている。持続勃起に対する処
置を速やかに行わないと陰茎組織の損傷又は勃起機能を永続的に損な
うことがあるので、勃起が 4 時間以上持続する症状がみられた場合、
直ちに医師の診断を受けるよう指導すること。
(4)臨床試験において、めまいや視覚障害が認められているので、高所
作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させるこ
と。
(5)出血の危険因子(ビタミン K 拮抗薬等の抗凝固療法、抗血小板療法、
結合組織疾患に伴う血小板機能異常、経鼻酸素療法)を有する患者に
おいては、出血の危険性が高まるおそれがあるので投与にあたっては
注意すること。
(6)本剤投与後に急激な視力低下又は急激な視力喪失があらわれた場合
には、速やかに眼科専門医の診察を受けるよう、患者に指導すること。
[「その他の注意」の項参照]
(7)本剤投与後に急激な聴力低下又は突発性難聴(耳鳴り、めまいを伴
うことがある)があらわれた場合には、速やかに耳鼻科専門医の診察
を受けるよう、患者に指導すること。[「その他の注意」の項参照]
同種同効品一覧表
(続く)
1.7.
シルデナフィルクエン酸塩
2.重要な基本的注意
(1)エポプロステノールを除く他の肺動脈性肺高血圧症治療薬と併用す
る場合には、有効性、安全性が確立していないので十分な観察を行い
ながら投与すること。
(2)肺血管拡張薬は、肺静脈閉塞性疾患を有する患者の心血管系の状態
を著しく悪化させるおそれがある。肺静脈閉塞性疾患を有する患者に
おける有効性及び安全性は確立していないため、このような患者に対
しては本剤を投与しないことが望ましい。
(3)めまいや視覚障害、色視症、霧視等が認められているので自動車の
運転や機械の操作に従事する場合には注意させること。
(4)出血の危険因子(ビタミン K 拮抗薬等の抗凝固療法、抗血小板療法、
結合組織疾患に伴う血小板機能異常、経鼻酸素療法)を保有している
肺動脈性肺高血圧症患者に本剤の投与を開始した場合、鼻出血等の出
血の危険性が高まることがあるため、必要に応じて適切な処置を行う
こと。[「相互作用」の項参照]
(5)本剤投与後に急激な視力低下又は急激な視力喪失があらわれた場合
には、速やかに眼科専門医の診察を受けるよう、患者に指導すること。
[「その他の注意」の項参照]
(6)本剤投与後に急激な聴力低下又は突発性難聴(耳鳴り、めまいを伴
うことがある)があらわれた場合には、速やかに耳鼻科専門医の診察
を受けるよう、患者に指導すること。[「その他の注意」の項参照]
一般名
使用上の注意
シルデナフィルクエン酸塩
1.7 - p. 19
タダラフィル
3.相互作用
本剤は主に CYP3A4 により代謝される。
(1)併用禁忌(併用しないこと)
薬剤名等
臨床症状・措置方法
硝酸剤及び NO 供与
併用により、降圧作
剤
用を増強するとの報
(ニトログリセリ 告がある。
ン、亜硝酸アミル、
硝酸イソソルビド
等)
(続く)
同種同効品一覧表
機序・危険因子
NO は cGMP の産生を
刺激し、一方、本剤
は cGMP の分解を抑
制することから、両
剤の併用により
cGMP の増大を介す
る NO の降圧作用が
増強する。
CYP3A4 を強く阻害
強い CYP3A4 阻害作 CYP3A4 を強く阻害
する薬剤
用を有するケトコナ
することによりクリ
(イトラコナゾー ゾール(400mg/日:
アランスが高度に減
ル、リトナビル、 経口剤、国内未発売) 少し、本剤の血漿中
アタザナビル、イ との併用により、本
濃度が上昇するおそ
ンジナビル、ネル 剤(20mg)の AUC 及 れがある。また、肺
フィナビル、サキ び Cmax が 312%及び 動脈性肺高血圧症患
ナビル、ダルナビ 22%増加するとの報
者における併用の経
ル、クラリスロマ 告がある。また、リ
験が少ない。
イシン、テリスロ トナビル(200mg/1 日
マイシン)
2 回投与)との併用に
より、本剤(20mg)
の AUC が 124%増加
するとの報告がある。
CYP3A4 を強く誘導
リファンピシン
CYP3A4 誘導による
する薬剤
(600mg/日)との併
クリアランスの増加
(リファンピシン、 用により、本剤
により本剤の血漿中
フェニトイン、カ (10mg)の AUC 及び 濃度が低下し、本剤
ルバマゼピン、
フェ Cmax がそれぞれ 88% の効果が減弱するお
ノバルビタール) 及び 46%低下すると それがある。
の報告がある。
1.7.
3.相互作用
本剤は主として肝代謝酵素 CYP3A4 によって代謝される。CYP2C9 もわ
ずかではあるが関与している。
(1)併用禁忌(併用しないこと)
薬剤名等
臨床症状・措置方法
機序・危険因子
硝酸薬及び NO 供与
併用により、降圧作
NO は cGMP の産生を
薬
用を増強することが
刺激し、一方、本剤
(ニトログリセリ
ある。
は cGMP の分解を抑
ン、亜硝酸アミル、
制することから、両
硝酸イソソルビド
剤の併用により
等)[「警告」の項
cGMP の増大を介す
参照]
る降圧作用が増強す
る。
リトナビル
本剤の血漿中濃度が
CYP3A4 阻害薬は本
(ノービア)
上昇するおそれがあ
剤の代謝を阻害する
ダルナビル
る。
おそれがある。
(プリジスタ)
リトナビルとの併用
インジナビル
により、本剤の血漿
(クリキシバン)
中濃度が上昇し、最
イトラコナゾール
高血漿中濃度(Cmax)
及び血漿中濃度-時間
(イトリゾール)
曲線下面積(AUC)
がそれぞれ 3.9 倍及び
10.5 倍に増加した。
塩酸アミオダロン
塩酸アミオダロンに
機序不明。
(アンカロン錠)
よる QTc 延長作用が 類薬と塩酸アミオダ
増強するおそれがあ
ロンの併用により、
る。
QTc 延長があらわれ
るおそれがあるとの
報告がある。
一般名
使用上の注意
シルデナフィルクエン酸塩
(2)併用注意(併用に注意すること)
薬剤名等
臨床症状・措置方法
機序・危険因子
本剤の血漿中濃度が
CYP3A4 阻害薬は本剤
CYP3A4 阻害薬
上昇したとの報告が
の代謝を阻害するおそれ
(サキナビル、
ある。
がある。
エリスロマイシ
サキナビル、エリス
ン、シメチジン、
ロマイシン及びシメ
アタザナビル、
チジンとの併用によ
ネルフィナビル、 り、本剤の血漿中濃
クラリスロマイ
度が上昇し、Cmax 及
シン、テリスロ
び AUC がそれぞれ
マイシン等)
1.5~2.6 倍及び 1.6~
3.1 倍に増加した。
本剤の血漿中濃度が
これらの薬剤により誘導
CYP3A4 誘導薬
低下するおそれがあ
された代謝酵素により、
(デキサメタゾ
る。
本剤の代謝が促進され
ン、フェニトイ
るおそれがある。
ン、リファンピ
1.7 - p. 20
(1)両剤の薬理学的な相
加作用等が考えられる。
(2)ボセンタンにより誘導
された代謝酵素により、
本剤の代謝が促進され
るおそれがある。
機序・危険因子
CYP3A4 阻害に
よるクリアラン
スの減少。
CYP3A4 誘導に
よるクリアラン
スの増加。
CYP3A4 誘導に
よるクリア
ランスの増加に
より本剤の血漿
中濃度が低下す
る。
本剤は血管拡張
作用による降圧
作用を有するた
め、併用により
降圧作用を増強
するおそれがあ
る。
同種同効品一覧表
(続く)
1.7.
シン、カルバマ
ゼピン、フェノ
バルビタール等)
(1)本剤との併用によ
ボセンタン
り、血圧低下作用が
(トラクリア)
増強するおそれがあ
る。
(2)ボセンタンとの併
用により、本剤の血
漿中濃度が低下し、
Cmax 及び AUC がそ
れぞれ 0.45 倍及び
0.37 倍に減少した。
タダラフィル
(2)併用注意(併用に注意すること)
薬剤名等
臨床症状・措置方法
CYP3A4 を阻害する 本剤との併用により、本剤
薬剤
の AUC 及び Cmax が増加す
(ホスアンプレナ るおそれがある。
ビル、ジルチアゼ
ム、エリスロマイ
シン、
フルコナゾー
ル、ベラパミル、
グレープフルーツ
ジュース等)
CYP3A4 を誘導する 本剤との併用により、本剤
薬剤
の AUC 及び Cmax が低下す
るおそれがある。
ボセンタン
ボセンタン(125mg/1 日 2
回投与)との 10 日間併用に
より、本剤(40mg)の 10
日目における AUC 及び
Cmax が初日と比べてそれぞ
れ 41.5%及び 26.6%低下す
るとの報告がある。本剤に
よるボセンタンの AUC 及び
Cmax に対する影響はみられ
なかった。
α 遮断剤
ドキサゾシン(8mg)と本剤
(ドキサゾシン、 (20mg)の併用により、立
テラゾシン等)
位収縮期血圧及び拡張期血
圧は最大それぞれ
9.81mmHg 及び 5.33mmHg
下降するとの報告がある。
また、α 遮断剤との併用で失
神等の症状を伴う血圧低下
を来したとの報告がある。
一般名
使用上の注意
シルデナフィルクエン酸塩
薬剤名等
降圧薬
1.7 - p. 21
臨床症状・措置方法
アムロジピン等の降
圧剤との併用で降圧
作用を増強したとの
報告がある。
α遮断薬
ドキサゾシン等のα
遮断剤との併用でめ
まい等の自覚症状を
伴う血圧低下を来し
たとの報告がある。
起立性低血圧が発現
することを最小限に
抑えるため、本剤を
投与する前にα遮断
薬療法中の患者の血
行動態が安定してい
ることを確認するこ
と。
カルペリチド
併用により降圧作用
が増強するおそれが
ある。
ビタミン K 拮抗薬 併用により出血(鼻
(ワルファリン) 出血等)の危険性が
高まることがある。
機序・危険因子
本剤は血管拡張作用によ
る降圧作用を有するた
め、併用による降圧作用
を増強することがある。
タダラフィル
薬剤名等
降圧剤
(アムロジピン、
メトプロロール、
エナラプリル、カ
ンデサルタン等)
カルペリチド
ビタミン K 拮抗薬
(ワルファリン)
臨床症状・措置方法
アンジオテンシンⅡ受容体
拮抗剤(単剤又は多剤)と
本剤(20mg)の併用により、
自由行動下収縮期血圧及び
拡張期血圧は最大それぞれ
8mmHg 及び 4mmHg 下降す
るとの報告がある。
併用により降圧作用が増強
するおそれがある。
本剤(10 及び 20mg/日)と
の併用において、ワルファ
リン(25mg)の薬物動態及
び抗凝固作用に対する影響
は認められなかったが、併
用により出血の危険性が高
まるおそれがある。
機序・危険因子
本剤は血管拡張
作用による降圧
作用を有するた
め、併用により
降圧作用を増強
するおそれがあ
る。
ビタミン K 拮抗
薬などの抗凝固
療法を施行して
いる患者では出
血の危険性が高
まるおそれがあ
る。
1.7.
本剤は微小血管が豊富な
鼻甲介の血流量を増加さ
せるため、併用により鼻
出血の発現を増強するお
それがある。
また、結合組織疾患に伴
う血小板機能異常がみら
れる患者及び経鼻酸素療
法(鼻粘膜を乾燥させる)
や抗凝固療法を併用して
いる患者では鼻出血など
の出血が発現しやすい。
同種同効品一覧表
(続く)
一般名
使用上の注意
シルデナフィルクエン酸塩
タダラフィル
4.副作用
外国で実施された第Ⅲ相試験(プラセボ対照二重盲検比較試験)、第Ⅲ
相試験からの長期継続投与試験及びエポプロステノールとの併用投与試
験において、本剤を投与された肺動脈性肺高血圧症患者 408 例のうち
303 例に副作用が発現し、発現率は 74.3%であった。主な副作用は頭痛
(40.7%)、消化不良(13.5%)、潮紅(13.2%)、悪心(10.5%)、下
痢(10.3%)等であった。
4.副作用
承認時までに、肺動脈性肺高血圧患者を対象としたプラセボ対照二重盲
検比較試験において、本剤 2.5~40mg 群に割り付けられた総症例 323 例
(日本人患者 23 例を含む)中 185 例(57.3%)に副作用が認められた。
また、それに続く長期継続試験において、本剤 20~40mg 群に割り付け
られた総症例 357 例(日本人患者 22 例を含む)中 176 例(49.3%)に
副作用が認められた。主な副作用は頭痛(27.6%)、潮紅(6.2%)、浮
動性めまい(5.3%)、筋痛(5.0%)等であった。
1.7 - p. 22
(1)重大な副作用
過敏症(発疹、蕁麻疹、顔面浮腫、剥脱性皮膚炎、Stevens-Johnson
症候群)(頻度不明):本剤の投与により(男性勃起不全治療剤とし
ての投与を含む)、発疹、蕁麻疹、顔面浮腫、剥脱性皮膚炎、
Stevens-Johnson 症候群等の過敏症が、ごくまれに報告されている。こ
のような症状が認められた場合には、本剤の投与を中止し、適切な処
置を行うこと。
(2)その他の副作用
(続く)
1.7.
同種同効品一覧表
一般名
使用上の注意
シルデナフィルクエン酸塩
神経系障害
血管障害
胃腸障害
筋骨格系及び結合
組織障害
5%以上
頭痛、めまい
潮紅
消化不良、悪
心、下痢、腹
痛
四肢痛、筋痛
呼吸器、胸郭及び
縦隔障害
眼障害
1.7 - p. 23
皮膚及び皮下組織
障害
全身障害及び投与
局所様態
1%未満
眼出血、流涙
増加、眼圧迫
感、眼刺激、
眼部腫脹、色
覚異常
副作用
分類
循環器
5%以上
1%~5%未満
1%未満
頻度不明注 1)
潮紅
ほてり、動悸
低血圧、胸
痛、失神、
レイノー現
象、血腫、
心不全
眼充血、視
覚障害、回
転性めま
い、眼乾燥、
眼痛、結膜
出血、視力
低下、眼の
異常感
腹部膨満、
胃炎、口内
乾燥、鼓腸、
腹部不快
感、胃不快
感
AST(GOT)
増加
関節炎、筋
骨格硬直、
四肢不快感
睡眠障害、
うつ病、下
肢静止不能
症候群、感
覚鈍麻、錯
感覚
心筋梗塞注 2)、
心突然死注 2)、
頻脈、高血圧
感覚器
霧視
消化器
下痢、悪心、
消化不良、胃
食道逆流性疾
患、嘔吐、上
腹部痛
肝臓
筋骨格
筋痛
心粗動、頻脈
精神・神
経系
頭痛、浮
動性めま
い
ALT(GPT)
増 加 、 AST
(GOT)増加
注:集計した 3 試験における本剤の投与量は、20mg1 日 3 回、40mg1 日 3 回、80mg1
日 3 回のいずれかであった
(日本及び外国における承認用量は 20mg1 日 3 回)
。
背部痛、四肢
痛、筋痙縮、
関節痛
腹痛
脳卒中注2)、片
頭痛
(続く)
同種同効品一覧表
発熱
非動脈炎性前
部虚血性視神
経症注3)、網膜
静脈閉塞、視野
欠損
1.7.
心臓障害
精神障害
代謝及び栄養障害
臨床検査
色視症(青視
症、黄視症な
ど)、霧視
1%以上 5%未満
錯感覚、片頭痛、
感覚鈍麻、失神
低血圧、ほてり
嘔吐、胃炎、胃食
道逆流性疾患、腹
部不快感、便秘
筋痙縮、関節痛、
顎痛、背部痛、頚
部痛
鼻閉、咳嗽、呼吸
困難、鼻出血、咽
喉頭疼痛、鼻咽頭
炎
視覚障害、眼充
血、結膜充血、白
内障、羞明、光視
症、眼部不快感、
視覚の明るさ、網
膜出血、眼痛、屈
折障害、光輪視、
複視、視野欠損、
結膜炎
そう痒症、発疹、
紅斑、多汗症
浮腫、疲労、胸痛、
疼痛、無力症、胸
部不快感、倦怠
感、熱感
動悸
不眠症
食欲不振
ヘモグロビン減
少、リンパ球数減
少、体重減少
タダラフィル
一般名
使用上の注意
シルデナフィルクエン酸塩
タダラフィル
副作用
分類
泌尿・生
殖器
呼吸器
5%以上
1%~5%未満
月経過多
1%未満
頻度不明注 1)
持続勃起症、勃
起延長
鼻閉、鼻出血、
呼吸困難
発疹
貧血
末梢性浮腫、
体重増加、疲
労
1.7 - p. 24
副鼻腔うっ
血
皮膚
そう痒症
多汗症
血液
INR増加
その他
顔面浮腫、
挫傷、疼痛、
腫脹、食欲
不振、浮腫、
貪食細胞性
組織球症
注 1)自発報告等を含む情報であるため、頻度不明。
注 2)心筋梗塞、心突然死、脳卒中等の重篤な有害事象が本剤の投与後
に報告されている。しかし、これらのほとんどの症例が本剤投与
前から心血管系障害等の危険因子を有していたことが報告されて
おり、これらの事象が本剤、性行為又は患者が以前から有してい
た心血管系障害の危険因子に起因して発現したものなのか、
又は、
これらの要因の組合せにより発現したものなのかを特定すること
はできない。
注 3)「その他の注意」の項参照
1.7.
同種同効品一覧表
(続く)
一般名
使用上の注意
シルデナフィルクエン酸塩
タダラフィル
5.高齢者への投与
5.高齢者への投与
高齢者では本剤のクリアランスが低下するため、慎重に投与すること。 高齢者では一般に生理機能が低下しているため、慎重に投与すること。
6.妊婦、産婦、授乳婦等への投与
(1)妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を
上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する
安全性は確立されていない。]
(2)授乳婦
授乳婦への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合は
授乳を避けさせること。[本剤の母乳中への移行は不明である。]
6.妊婦、産婦、授乳婦等への投与
(1)妊娠又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険
性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与
に関する安全性は確立されていない。]
(2)授乳婦への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場
合は授乳を避けさせること。
[本剤の母乳中への移行は不明である。]
7.小児等への投与
低体重出生児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立して
いない。
7.小児等への投与
小児等に対する安全性は確立されていない。[使用経験がない。]
1.7 - p. 25
8.過量投与
8.過量投与
(1)徴候・症状
(1)症状
外国において、健康成人に本剤を 500mg まで単回投与した場合及び
外国において、健康被験者に 800mg まで単回投与した場合、有害事象
勃起不全患者に本剤 100mg を反復投与した場合の副作用は、低用量
は低用量で認められたものと同様であったが、その頻度と重症度は上昇
で認められたものと同様であった。
した。200mg 投与では有害事象(頭痛、潮紅、めまい、消化不良、鼻炎、
(2)処置
視覚異常)の発現率は増加した。
過量投与の際の特異的な薬物療法はないが、適切な対症療法を行う
(2)措置方法
こと。なお、腎透析によるクリアランスの促進は期待できない。
過量投与の際の特異的な薬物療法はないが、
適切な対症療法を行うこと。
なお、本剤は血漿蛋白結合率が高く、尿中排泄率が低いため腎透析によ
るクリアランスの促進は期待できない。
1.7.
(続く)
同種同効品一覧表
一般名
使用上の注意
1.7 - p. 26
10.その他の注意
(1)勃起不全治療薬として使用されたシルデナフィルの市販後の自発報
告において、心筋梗塞、心突然死、心室性不整脈、脳出血、一過性
脳虚血発作などの重篤な心血管系障害がシルデナフィル投与後に発
現している。これらの多くが心血管系のリスクファクターを有して
いる患者であった。多くの事象が、性行為中又は性行為後に認めら
れ、少数例ではあるが、性行為なしにシルデナフィル投与後に認め
られたものもあった。その他は、シルデナフィルを投与し性行為後
の数時間から数日後に報告されている。これらの症例について、シ
ルデナフィル、性行為、本来患者が有していた心血管系障害、これ
らの要因の組み合わせ又は他の要因に直接関連するかどうかを確定
することはできない。
(2)薬剤との因果関係は明らかではないが、外国において男性勃起不全
治療薬として使用された本剤を含むホスホジエステラーゼ 5(PDE5)
阻害薬に関する市販後調査では、まれに視力低下や視力喪失の原因
となりうる非動脈炎性前部虚血性視神経症(NAION)の発現が報告
されている。これらの患者の多くは、NAION の危険因子[年齢(50
歳以上)、糖尿病、高血圧、冠動脈障害、高脂血症、喫煙等]を有
していた。
(3)薬剤との因果関係は明らかではないが、急激な聴力低下又は突発性
難聴が本剤を含む PDE5 阻害薬の市販後及び臨床試験において、まれ
に報告されている。
(4)薬剤との因果関係は明らかではないが、
外国において本剤を含む PDE5
阻害薬投与後に、まれに、痙攣発作の発現が報告されている。
10.その他の注意
(1)勃起不全治療剤として使用されたタダラフィルの市販後の自発報告
において、心筋梗塞、心突然死、心室性不整脈、脳出血、一過性脳
虚血発作などの重篤な心血管系障害がタダラフィル投与後に発現し
ている。これらの多くが心血管系のリスクファクターを有している
患者であった。多くの事象が、性行為中又は性行為後に認められ、
少数例ではあるが、性行為なしにタダラフィル投与後に認められた
ものもあった。その他は、タダラフィルを投与し性行為後の数時間
から数日後に報告されている。これらの症例について、タダラフィ
ル、性行為、本来患者が有していた心血管系障害、これらの要因の
組み合わせ又は他の要因に直接関連するかどうかを確定することは
できない。
(2)薬剤との因果関係は明らかではないが、外国において男性勃起不全
治療剤として使用された本剤を含む PDE5 阻害剤投与後に、まれに
視力低下や視力喪失の原因となりうる非動脈炎性前部虚血性視神経
症(NAION)
の発現が報告されている。
これらの患者の多くは、NAION
の危険因子[年齢(50 歳以上)、糖尿病、高血圧、冠動脈障害、高
脂血症、喫煙等]を有していた。
(3)薬剤との因果関係は明らかではないが、
外国において本剤を含む PDE5
阻害剤投与後に、まれに、痙攣発作の発現が報告されている。
(4)薬剤との因果関係は明らかではないが、
外国において本剤を含む PDE5
阻害剤投与後に、まれに、急激な聴力低下又は突発性難聴が報告さ
れている。これらの患者では、耳鳴りやめまいを伴うことがある。
(続く)
同種同効品一覧表
タダラフィル
9.適用上の注意
薬剤交付時:PTP 包装の薬剤は PTP シートから取り出して服用するよ
う指導すること。[PTP シートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ
刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発するこ
とが報告されている。]
1.7.
シルデナフィルクエン酸塩
9.適用上の注意
薬剤交付時
PTP 包装の薬剤は PTP シートから取り出して服用するよう指導するこ
と。[PTP シートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更に
は穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告され
ている。]
一般名
使用上の注意
参照した
添付文書
備考
シルデナフィルクエン酸塩
(5)ラットの経口 1 ヵ月毒性試験では 45 及び 200mg/kg 群で腸間膜動脈
炎がみられたとの報告があるが、6 ヵ月試験及びがん原性試験では認
められなかった。また、ビーグル犬の経口長期毒性試験(6 ヵ月、12 ヵ
月)の最高用量 50mg/kg 群において、雄動物に特発性若年性多発性
動脈炎がみられたとの報告がある。しかし、これらの病変のヒトへ
の外挿性は低いものと判断されている。
(6)動物実験で、メラニン色素に富む網膜との親和性が高いとの報告が
あるので、長期間投与する場合には眼科的検査を行うなど注意して
投与すること。
タダラフィル
(5)アルコール飲用時に本剤を投与した外国の臨床薬理試験(本剤 10mg、
20mg)において、アルコール血中濃度、本剤の血漿中濃度のいずれ
も相互に影響を受けなかったが、アルコールを高用量(0.7g/kg)飲
用した被験者において、めまいや起立性低血圧が報告された。
(6)25mg/kg/day 以上の用量でタダラフィルをイヌに 3~12 ヵ月間連日経
口投与した毒性試験において、精巣重量の低下、精細管上皮の変性、
精巣上体の精子数の減少が認められたとの報告がある。ヒトにおけ
る精子形成能に対する影響を検討した外国臨床試験の一部では平均
精子濃度の減少が認められたが、精子運動率、精子形態及び生殖ホ
ルモン値はいずれの試験においても変化が認められなかった。
2009 年 9 月作成(第 3 版)
2009 年 10 月作成(第 1 版)
-
-
1.7 - p. 27
1.7.
同種同効品一覧表
1.7 - p. 28
一般名
販売名
(会社名)
承認年月日
再審査年月日
再評価年月日
規制区分
化学構造式
ベラプロストナトリウム
ケアロード®LA 錠 60µg、ベラサス®LA 錠 60µg
(東レ株式会社、科研製薬株式会社)
2007 年 10 月 19 日
-
-
劇薬・処方せん医薬品
剤型及び含量
1 錠中:ベラプロストナトリウム 60µg
エポプロステノールナトリウム
静注用フローラン®0.5mg、静注用フローラン®1.5mg
(グラクソ・スミスクライン株式会社)
1999 年 1 月 25 日(0.5mg)、2001 年 3 月 15 日(1.5mg)
-
-
劇薬・処方せん医薬品
及び鏡像異性体
効能・効果
同種同効品一覧表
(続く)
1.7.
肺動脈性肺高血圧症
<効能・効果に関連する使用上の注意>
(1)原発性肺高血圧症及び膠原病に伴う肺高血圧症以外の肺動脈性肺
高血圧症における有効性・安全性は確立していない。
(2)肺高血圧症の WHO 機能分類クラスⅣ※の患者における有効性・安
全性は確立していない。また、重症度の高い患者等では効果が得
られにくい場合がある。循環動態あるいは臨床症状の改善がみら
れない場合は、注射剤や他の治療に切り替えるなど適切な処置を
行うこと。
※WHO 機能分類は NYHA(New York Heart Association)心機能分類を
肺高血圧症に準用したものである。
1 バイアル中
静注用フローラン®0.5mg:エポプロステノールナトリウム 0.531mg
(エポプロステノールとして 0.5mg)を含有
静注用フローラン®1.5mg:エポプロステノールナトリウム 1.593mg
(エポプロステノールとして 1.5mg)を含有
肺動脈性肺高血圧症
効能・効果に関連する使用上の注意
(1)本剤は肺動脈性肺高血圧症と診断された患者にのみ使用すること。
(2)先天性短絡性心疾患に伴う肺高血圧症については、Eisenmenger
症候群あるいは術後に肺高血圧の残存している患者にのみ使用す
ること。
(3)本剤は他の血管拡張薬で十分な治療効果が得られない場合に適用
を考慮すること。
(4)原発性肺高血圧症及び膠原病に伴う肺高血圧症以外の肺動脈性肺
高血圧症における安全性・有効性は確立していない。
一般名
用法・用量
1.7 - p. 29
<用法・用量に関連する使用上の注意>
肺動脈性肺高血圧症は薬物療法に対する忍容性が患者によって異な
ることが知られており、本剤の投与にあたっては、投与を少量より
開始し、増量する場合は患者の状態を十分に観察しながら行うこと。
用法・用量に関連する使用上の注意
(1)本剤は、常に専用溶解液のみで溶解し、他の注射剤等と配合しな
いこと。また、他の注射剤、輸液等を併用投与する場合は、混合
せず別の静脈ラインから投与すること。(他の注射剤、輸液等と
の配合あるいは混合により pH が低下し、安定性が損なわれ、本
剤の有効成分の含量低下により投与量が不足する可能性がある。
投与量の不足により十分な臨床効果が得られず、肺高血圧症状の
悪化又は再発を来すおそれがある。)
(2)本剤による重篤な副作用は、投与開始時の最小の投与速度である
2ng/kg/分でも発現するおそれがあり、また本剤による副作用の多
くが最適投与速度を決定するまでの間に発現しているので、その
間は患者の症状、血圧、心拍数、血行動態等を十分観察すること。
(続く)
同種同効品一覧表
エポプロステノールナトリウム
用量設定(投与開始時)
本剤は専用溶解液を用いて溶解し、通常、成人にはエポプロステノール
として 1 分間当り 2ng/kg の投与速度でインフュージョンポンプにより、
持続静脈内投与を開始する。患者の状態(症状、血圧、心拍数、血行動
態等)を十分観察しながら 15 分以上の間隔をおいて 1~2ng/kg/分ずつ
増量し、10ng/kg/分までの範囲で最適投与速度を決定する。
最適投与速度の決定にあたっては、増量時における潮紅(軽微なものを
除く)、頭痛、嘔気等の副作用の発現が重要な指標となる。このような
症状が軽度でも認められた場合にはその後の増量を中止し、それらの症
状が消失しない場合には 15 分以上の間隔をおいて 2ng/kg/分ずつ減量す
ること。
継続投与
その後は最適投与速度で維持し、定期的に患者を観察し症状に応じて投
与速度を適宜調節するが、その場合も患者の状態(症状、血圧、心拍数、
血行動態等)を観察しながら 15 分以上の間隔をおいて 1~2ng/kg/分ず
つ増減する。
1.7.
ベラプロストナトリウム
通常、成人には、ベラプロストナトリウムとして 1 日 120µg を 2 回に分
けて朝夕食後に経口投与することから開始し、症状(副作用)を十分観
察しながら漸次増量する。
なお、用量は患者の症状、忍容性などに応じ適宜増減するが、最大1日
360µg までとし、2 回に分けて朝夕食後に経口投与する。
一般名
用法・用量
ベラプロストナトリウム
エポプロステノールナトリウム
1.7 - p. 30
用法・用量に関連する使用上の注意 (続き)
(3)最適投与速度を決定する際に、肺動脈圧の低下のみを目安にしな
いこと。(臨床試験において、用量設定期(投与開始時)には心
拍出量は増加するが、肺動脈圧は低下しないことが認められてお
り、過量投与となる可能性がある。)
(4)投与開始後 1 日間は、血圧低下等血行動態の変化による副作用の
発現を防ぐため患者の安静を保つこと。
(5)投与中及び投与中止の際の急激な減量により肺高血圧症状が増悪
するおそれがあるので、本剤を休薬又は投与中止する場合は、1
日当り 2ng/kg/分以下で徐々に減量すること。また、重篤な副作用
の発現等、本剤を直ちに中止すべきと判断した場合でも、可能な
限り徐々に減量し、急に中止しないこと。
(6)本剤の減量中又は投与中止後に症状の悪化又は再発が認められる
ことがあるので、患者の状態に注意し、このような場合には、適
宜増量又は再投与する等の適切な処置を行うこと。
(7)小児等においては使用経験が少なく、用法・用量が確立していな
い。
<注射液の調製法の例示>
専用溶解液を用い、下表を参考に調製する。
調製する
注射液の濃度
(ng/mL)
5,000
15,000
1
40,000
2
1
1
2
2
50,000
1
3
30,000
2
1
2
2
2
(続く)
同種同効品一覧表
20,000
1.7.
10,000
凍結乾燥品
凍結乾燥品
専用溶解液
(エポプロステ
(エポプロステ
(50mL)
ノール 0.5mg)
ノール 1.5mg)
バイアル数(本)
バイアル数(本) バイアル数(本)
1
2
1
1
2
2
1
2
一般名
用法・用量
ベラプロストナトリウム
エポプロステノールナトリウム
フローラン
(0.5mg/1.5mg)
バイアル数
(本)
1
1
1.7 - p. 31
2
3
1
専用溶解液(50mL)1 本より 4mL を注
射筒を用いて正確に取り、本剤バイアル
内に注入し、溶解した液の全量を再び専
用溶解液 1 本に戻す。
2
専用溶解液(50mL)2 本より 2mL ずつ
注射筒を用いて合計 4mL を正確に取り、
本剤バイアル内に注入する。溶解した液
を全て注射筒内にとり、正確に 2mL ず
つ専用溶解液 2 本に戻す。
2
専用溶解液(50mL)2 本より 2mL ずつ
注射筒を用いて合計 4mL を正確に取り、
本剤バイアル内に 2mL ずつ注入する。
溶解した液を全て注射筒内にとり、正確
に 2mL ずつ専用溶解液 2 本に戻す。
2
専用溶解液(50mL)2 本より 1.5mL ず
つ注射筒を用いて合計 3mL を正確に取
り、本剤バイアル内に 1mL ずつ注入す
る。溶解した液を全て注射筒内にとり、
正確に 1.5mL ずつ専用溶解液 2 本に戻
す。
2
専用溶解液(50mL)2 本より 2mL ずつ
注射筒を用いて合計 4mL を正確に取り、
本剤バイアル内に 1mL ずつ注入する。
溶解した液を全て注射筒内にとり、正確
に 2mL ずつ専用溶解液 2 本に戻す。
(続く)
同種同効品一覧表
調製方法
1.7.
4
専用溶解液
(50mL)
バイアル数
(本)
一般名
用法・用量
ベラプロストナトリウム
エポプロステノールナトリウム
<投与方法>
本剤は末梢又は中心静脈内にカテーテルを留置し、フィルターを接続し
たインフュージョンポンプを用いて、下表に示す注射液流量に従い持続
投与する。ただし、インフュージョンポンプは以下に示す機能・精度を
有するものを使用する。
体重別の注射液流量(mL/時)
5,000ng/mL の濃度に調製した場合
エポプロステノール投与速度(ng/kg/分)
4
6
8
10
0.024
注射液の流量(mL/時)
0.048
0.072
0.096
0.12
0.24
0.48
0.72
0.96
1.20
15
0.36
0.72
1.08
1.44
1.80
20
0.48
0.96
1.44
1.92
2.40
25
0.60
1.20
1.80
2.40
3.00
30
35
0.72
0.84
1.44
1.68
2.16
2.52
2.88
3.36
3.60
4.20
40
0.96
1.92
2.88
3.84
4.80
45
1.08
2.16
3.24
4.32
5.40
50
1.20
2.40
3.60
4.80
6.00
55
1.32
2.64
3.96
5.28
6.60
60
65
1.44
1.56
2.88
3.12
4.32
4.68
5.76
6.24
7.20
7.80
70
1.68
3.36
5.04
6.72
8.40
75
1.80
3.60
5.40
7.20
9.00
体重 1kg 当り
10
体
重
1.7 - p. 32
(kg)
注射液流量の計算式:
注射液の流量(mL/時)=
投与速度(ng/kg/分)×体重(kg)×60(分)
注射液の濃度(ng/mL)
(続く)
同種同効品一覧表
80
1.92
3.84
5.76
7.68
9.60
注)インフュージョンポンプにセットする注射液量を算出する場合は小数点以下
1 桁に四捨五入する。
1.7.
2
一般名
用法・用量
ベラプロストナトリウム
エポプロステノールナトリウム
インフュージョンポンプの仕様
流量ステップ
流量精度
警報機能
0.1mL/時以下
±6%以下
残量、過負荷、バッテリー
注)間欠作動型の場合は駆動間隔が 3 分を超えないものとする。
使用上の注意
1.7 - p. 33
【警 告】
(1)過度の血圧低下、低血圧性ショック、徐脈、意識喪失・意識障害
等の重大な副作用が認められているので、本剤の投与は患者の状
態を十分観察しながら行うこと。
(2)本剤の使用にあたっては、【用法・用量】、「用法・用量に関連
する使用上の注意」を遵守すること。
1)本剤は常に専用溶解液のみで溶解し、他の注射剤等と配合しない
こと。また、他の注射剤、輸液等を併用投与する場合は、混合せ
ず別の静脈ラインから投与すること。[pH が低下し、安定性が損
なわれ、本剤の有効成分の含量低下により投与量が不足する可能
性がある。投与量の不足により十分な臨床効果が得られず、肺高
血圧症状の悪化又は再発を来すおそれがある。]
2)外国で長期投与後の急激な中止により死亡に至った症例が報告さ
れているので、本剤を休薬又は投与中止する場合は、徐々に減量
すること。
(続く)
同種同効品一覧表
【禁 忌】(次の患者には投与しないこと)
(1)本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
(2)右心不全の急性増悪時の患者[本剤の血管拡張作用によりその病態
をさらに悪化させるので、カテコールアミンの投与等の処置を行
い、状態が安定するまでは投与しないこと。]
(3)重篤な左心機能障害のある患者[本剤の血管拡張作用により、その
病態をさらに悪化させるおそれがある。]
(4)重篤な低血圧の患者[本剤の血管拡張作用により、その病態をさら
に悪化させるおそれがある。]
(5)用量設定期(投与開始時)に肺水腫が増悪した患者[「副作用」の
項参照]
1.7.
【禁 忌】(次の患者には投与しないこと)
(1)出血している患者(血友病、毛細血管脆弱症、上部消化管出血、
尿路出血、喀血、眼底出血等)[出血を増大するおそれがある。]
(2)妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「妊婦、産婦、授乳婦
等への投与」の項参照)
一般名
使用上の注意
1.7 - p. 34
ベラプロストナトリウム
エポプロステノールナトリウム
1.慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
(1)抗凝血剤、抗血小板剤、血栓溶解剤を投与中の患者(「相互作用」
の項参照)
(2)月経期間中の患者[出血傾向を助長するおそれがある。]
(3)出血傾向並びにその素因のある患者[出血傾向を助長するおそれが
ある。]
1.慎重投与(次の患者には、慎重に投与すること)
(1)高度に全肺血管抵抗が上昇(40mmHg・分/L 以上)している患者[全
肺血管抵抗が 40mmHg・分/L 以上を示し原発性肺高血圧症の末期と
考えられる症例で、重大な副作用(血圧低下及び徐脈)を発現し死亡
に至った報告があるので、観察を十分に行い慎重に投与すること。]
(2)低血圧(収縮期血圧 100mmHg 以下)の患者[本剤の血管拡張作用に
より、血圧をさらに低下させるおそれがある。]
(3)高齢者[「高齢者への投与」の項参照]
(4)妊婦又は妊娠している可能性のある患者[「妊婦、産婦、授乳婦等へ
の投与」の項参照]
(5)小児等[「小児等への投与」の項参照]
2.重要な基本的注意
(1)本剤の有効成分は「ドルナー錠20µg」、「プロサイリン錠20」と同
一であるが、用法・用量が異なることに注意すること。
(2)本剤から「ドルナー錠 20µg」、「プロサイリン錠 20」へ切り替える
場合には、本剤最終投与時から 12 時間以上が経過した後に、「ドル
ナー錠 20µg」、「プロサイリン錠 20」をベラプロストナトリウムと
して原則 1 日 60µg を 3 回に分けて食後に経口投与することから開始
すること。また、本剤と同用量の「ドルナー錠 20µg」、「プロサイ
リン錠 20」に切り替えると、過量投与になるおそれがあるため注意
すること。
2.重要な基本的注意
(1)本剤の投与は、病状の変化への適切な対応が重要なので、緊急時に
十分措置できる医療施設及び肺高血圧症及び心不全の治療に十分な知
識と経験をもつ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される症例に
のみ行うこと。
(2)長期間にわたって持続注入する際には注射部位からの感染、敗血症
があらわれることがあるので、注射部位を常に清潔に保つこと。
(続く)
1.7.
同種同効品一覧表
一般名
使用上の注意
ベラプロストナトリウム
1.7 - p. 35
3.相互作用
併用注意(併用に注意すること)
薬剤名等
臨床症状・措置方法
抗凝血剤
出血傾向を助長す
ワルファリン等
ることがあるので、
抗血小板剤
観察を十分に行い、
アスピリン
チクロピジン等 異常が認められた場
血栓溶解剤
合には、減量又はい
ウロキナーゼ等 ずれかの投与を中止
するなど適切な処置
を行うこと。
プロスタグランジ 血圧低下を助長す
ン I2 製剤
るおそれがあるの
エポプロステ
で、血圧を十分に観
ノール
察すること。
注 1)
ベラプロスト
エンドセリン受容
体拮抗剤
ボセンタン
機序・危険因子
相互に作用を増強
することがある。
相互に作用を増強
することが考えら
れる。
注 1) 同一有効成分を含有する「ドルナー錠 20µg」、「プロサイリン錠 20」等
との併用に注意すること。
エポプロステノールナトリウム
3.相互作用
併用注意(併用に注意すること)
薬剤名等
臨床症状・措置方法
降圧作用を有する薬剤
これらの薬剤との併
カルシウム拮抗剤
用により、過度の血
アンジオテンシン変換
圧低下が起こること
酵素阻害剤
がある。併用薬若し
利尿剤
くは本剤を増量する
プロスタグランジン E1、 場合は血圧を十分観
察すること。
E2、I2 誘導体製剤等
これらの薬剤との併
抗凝血剤
用により、出血の危
ワルファリン等
険性を増大させるお
血栓溶解剤
それがある。定期的
ウロキナーゼ等
にプロトロンビン時
血小板凝集抑制作用を有
間等の血液検査を行
する薬剤
い、必要に応じてこ
アスピリン
れらの併用薬を減量
チクロピジン
プロスタグランジン E1、 又は投与を中止する
こと。
E2、I2 誘導体製剤等
ジゴキシン
一過性であるが、ジ
ゴキシンの血中濃度
が上昇することが報
告されているので注
意すること。
機序・危険因子
相互に降圧作
用を増強する
ことが考えら
れる。
相互に抗凝血
作用を増強す
ることが考え
られる。
機序不明
1.7.
(続く)
同種同効品一覧表
一般名
使用上の注意
ベラプロストナトリウム
エポプロステノールナトリウム
4.副作用
4.副作用
国内:
原発性肺高血圧症及び膠原病に伴う肺高血圧症患者を対象とした臨床
原発性肺高血圧症を対象とする国内臨床試験において、安全性判定
試験において総症例 46 例中、45 例(97.8%)に 271 件の副作用(臨床
対象症例 20 例中、副作用が報告されたのは 14 例であり、主な副作
検査値異常を含む)が認められ、その主なものは頭痛 34 例(73.9%)、
用は頭痛(6 例)、潮紅(5 例)、血圧低下、嘔気・嘔吐(各 3 例)、徐脈、
顔面潮紅 31 例(67.4%)、ほてり 26 例(56.5%)、嘔気 13 例(28.3%)、
意識喪失(各 2 例)、低血圧性ショック、尿量減少(各 1 例)であった。
倦怠感 13 例(28.3%)、下痢 10 例(21.7%)、動悸 8 例(17.4%)、腹
膠原病に伴う肺高血圧症を対象とする国内臨床試験において、安全
痛 8 例(17.4%)等であった。(承認時)
性判定対象症例 15 例中、副作用が報告されたのは 13 例であり、主
な副作用は潮紅(11 例)、顎痛、頭痛(各 8 例)であった。
使用成績調査において、安全性判定対象症例 345 例中、副作用が報
告されたのは 123 例であり、主な副作用は潮紅(27 例)、血圧低下・低
血圧(24 例)、頭痛・頭重感・血管性頭痛(20 例)、嘔気・悪心・嘔吐(14
例)であった(第 11 回安全性定期報告時)。
1.7 - p. 36
同種同効品一覧表
(続く)
1.7.
海外:
用量設定期(投与開始時)
海外臨床試験及び臨床研究において、総症例 391 例中、報告された
主な有害事象(副作用)は潮紅(58%)、頭痛(49%)、嘔気・嘔吐
(32%)、低血圧(16%)であった。
継続投与期
原発性肺高血圧症を対象とする米国比較臨床試験において、本剤投
与群総症例 52 例中、既存療法群総症例 54 例との発現頻度差 10%以
上で報告された主な有害事象は頭痛(83%)、嘔気・嘔吐(67%)、
顎痛(54%)、潮紅(42%)、下痢(37%)、悪寒・発熱・敗血症・
インフルエンザ様症状(25%)、不安・神経過敏・振戦(21%)であっ
た。
膠原病(全身性強皮症、限局性強皮症、重複症候群等)に伴う肺高
血圧症を対象とする米国比較臨床試験において、本剤投与群総症例
56 例中、既存療法群総症例 55 例との発現頻度差 10%以上で報告され
た主な有害事象は疼痛・頚部痛・関節痛(84%)、顎痛(75%)、食
欲不振(66%)、下痢(50%)、頭痛(46%)であった。
一般名
使用上の注意
1.7 - p. 37
ベラプロストナトリウム
(1)重大な副作用
1)出血傾向[脳出血(頻度不明注 2))、消化管出血(頻度不明注 2))、
肺出血(頻度不明注 2))、眼底出血(頻度不明注 2))]:観察を十分
に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う
こと。
2)ショック(頻度不明注 2)):ショックを起こすことがあるので、観
察を十分に行い、血圧低下、頻脈、顔面蒼白、嘔気等が認められた場
合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
3)間質性肺炎(頻度不明注 2)):間質性肺炎があらわれることがある
ので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、
適切な処置を行うこと。
4)肝機能障害(頻度不明注 2)):黄疸や著しい AST(GOT)、ALT(GPT)
の上昇を伴う肝機能障害があらわれることがあるので、観察を十分に
行い、このような場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
5)狭心症(頻度不明注 2)):狭心症があらわれることがあるので、異
常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
6)心筋梗塞(頻度不明注 2)):心筋梗塞があらわれるとの報告がある
ので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこ
と。
エポプロステノールナトリウム
(1)重大な副作用注 1)
1)過度の血圧低下や過度の徐脈に引き続き、意識喪失等のショック状態
(3.9%)、尿量減少(0.5%)があらわれることがあるので、観察を十分に
行い、異常が認められた場合には、減量又は投与中止に加え輸液、カ
テコールアミン、硫酸アトロピンの投与等の適切な処置を行うこと。
2)肺水腫(0.8%)があらわれることがあるので、このような場合には、投
与を中止すること。[肺静脈閉塞を有する患者では、本剤の投与により、
特に用量設定期(投与開始時)に肺静脈閉塞に由来する肺水腫を増悪させ
ることがある。]
(続く)
1.7.
同種同効品一覧表
一般名
使用上の注意
1.7 - p. 38
(続く)
同種同効品一覧表
注 2) 本剤投与では認められていないが、同一有効成分を含有する「ドルナー錠
20µg」、「プロサイリン錠 20」の投与で認められた副作用。
注 3) 異常が認められた場合には投与を中止すること。
1.7.
ベラプロストナトリウム
エポプロステノールナトリウム
(2)その他の副作用
(2)その他の副作用
以下のような副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、 本剤投与中に次のような副作用があらわれることがある。
適切な処置を行うこと。
これらは最適投与速度を決めるための重要な指標であるので、用量設定
期(投与開始時)には副作用の発現に留意し、観察を十分に行い、最適投
注 2)
10%以上
10%未満
頻度不明
与速度を決定すること。なお、異常が認められた場合には、その後の増
出血傾向注 3)
出血傾向、皮下出
量を中止し、
症状が消失しない場合には 15 分以上の間隔をおいて 2ng/kg/
血、鼻出血
分ずつ減量すること(「用法・用量」の項参照)。
血液注 3)
白血球減少、白血 貧血、好酸球増多
また、継続投与期に異常が認められた場合には、15 分以上の間隔をお
球増多、血小板減
いて
1~2ng/kg/分ずつ減量すること。
少
3)
10%~20%
過敏症注
そう痒
発疹、湿疹、紅斑
1%~10%未満注 1)
1%未満注 1)
頻度不明注 2)
未満注 1)
精神・神経 頭痛、ふら 眠気、めまい、立
循環器
潮紅
動悸、低血圧
徐脈、頻脈
蒼白
系
つき、不眠 ちくらみ、もうろ
下痢、腹痛、心窩
消化不良
口内乾燥
う状態、浮遊感、
部不快感、
消化器
しびれ感
悪心・嘔吐
消化器系
嘔気、下
上腹部痛、食欲
胃潰瘍、胃障害、
筋骨格
顎痛、関節痛
胸痛、骨痛
筋肉痛、背痛
痢、腹痛、 不振
口渇、胸やけ
頭痛、手のしびれ、
振戦、
異常感
不安、神経過
胃不快感、
精神神
感覚鈍麻、めまい
覚
敏、激越、感
嘔吐
経系
覚過敏
肝臓
ALT(GPT)上昇 黄疸、AST(GOT)
呼吸器
呼吸困難
上昇、γ-GTP 上
血液
血小板減少、出血
昇、LDH 上昇、
皮膚
発疹
発汗
ビリルビン上昇、
全身症
全身倦怠感、胸部
悪寒、発熱
インフルエン
Al-P 上昇
状
絞扼感、疼痛
ザ様症状
腎臓
血尿
頻尿、BUN 上昇
注 1)頻度については国内臨床試験及び使用成績調査結果より算出した。
循環器系
顔面潮紅、 血圧低下、潮紅、 のぼせ
注 2)自発報告または海外のみで認められている副作用については頻度不明とした。
ほてり、動 頻脈
悸
その他
倦怠感、浮 胸部不快感、胸痛、 脱毛、咳嗽、
腫、疼痛
息苦しさ、関節痛、 背部痛、トリ
筋痛、顎痛、頸部 グリセライド
痛、耳鳴、発熱、 上昇
熱感、発汗、冷汗
一般名
使用上の注意
ベラプロストナトリウム
5.高齢者への投与
高齢者には用量に留意して投与すること。[一般に高齢者では生理機能
が低下している。]
エポプロステノールナトリウム
5.高齢者への投与
一般に高齢者では生理機能が低下していることが多いので慎重に投与す
ること。
6.妊婦、産婦、授乳婦等への投与
(1)妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。[妊
娠中の投与に関する安全性は確立していない。]
(2)授乳中の婦人に投与することを避け、やむを得ず投与する場合には
授乳を中止させること。[動物実験(ラット)で乳汁中へ移行するこ
とが報告されている。]
6.妊婦、産婦、授乳婦等への投与
(1)妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危
険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与
に関する安全性は確立していない。]
(2)授乳婦に投与する場合には授乳を中止させること。[類薬の動物試験
(ラット)で乳汁中へ移行することが報告されている。]
7.小児等への投与
小児等に対する安全性は確立していない。(使用経験がない。)
7.小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立して
いない。
1.7 - p. 39
8.過量投与
徴候、症状:一般的に本剤の過量投与後には過度の薬理学的効果があら
われる結果として、過度の血圧低下、意識消失等の事象が発現する。
処 置:減量または投与中止に加え、輸液、カテコールアミン、硫酸ア
トロピンを投与するなど必要な対症療法を行うこと。投与中止の際は、
肺高血圧症状の悪化または再発を避けるため可能な限り徐々に投与速度
を落とした後に中止すること。
(続く)
同種同効品一覧表
9.適用上の注意
(1) 投与経路:本剤は静脈内投与にのみ使用すること。
(2) 調製時:
1) 無色澄明に溶解しなかったものは、使用しないこと。
2) 専用溶解液は保存剤を含まないため、専用溶解液の残液は廃棄する
こと。
(3) 調製後溶液の保存及び取扱い
1) 調製後は溶液中の有効成分が徐々に分解するため、調製後すぐに投
与開始しない場合は溶液を冷蔵保存すること。
2) 冷蔵保存する場合は調製後 24 時間以内に投与開始することが望ま
しい。また、40 時間を超えて冷蔵保存しないこと。
1.7.
8.適用上の注意
(1)服用時:本剤は徐放性製剤であるため、割ったり、砕いたり、すり
つぶしたりしないで、そのままかまずに服用するよう指導すること。
[割ったり、砕いたり、すりつぶしたりして服用すると、本剤の徐放
性が失われ、過量投与となるおそれがある。]
(2)薬剤交付時:PTP 包装の薬剤は PTP シートから取り出して服用する
よう指導すること。[PTP シートの誤飲により、硬い鋭角部が食道
粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を
併発することが報告されている。]
一般名
使用上の注意
ケアロード LA 錠 60µg:2007 年 12 月改訂(第 2 版)
2008 年 4 月改訂(第 10 版)
-
-
同種同効品一覧表
参照した
添付文書
備考
1.7.
エポプロステノールナトリウム
3) 専用溶解液及び調製後溶液を凍結させないこと。
凍結した場合には、
溶解後も使用しないこと。
4) 調製後溶液は投与開始前の冷蔵保存の有無に関わらず、室温では 8
時間以内に投与を終了すること。また、投与中も遮光することが望
ましい。
5) 一旦投与を開始した溶液の残液は使用しないこと。
(4) 投与時
1) 本剤は、常に専用溶解液のみで溶解し、他の注射剤等と配合しない
こと。また、他の注射剤、輸液等を併用投与する場合は、混合せず
別の静脈ラインから投与すること。
2) 調製後溶液の pH は高く、薬液が血管外に漏れると組織障害を起こ
すおそれがあるので、薬液が血管外へ漏れないように慎重に投与す
ること。
3) 継続投与により、注射部炎症反応(静脈炎、血管痛)があらわれる
ことがあるので、このような症状があらわれた場合には注射部位を
変更する等の処置を行うこと。
4) 本剤の血漿中半減期は非常に短いため、インフュージョンポンプの
注射液を新たにセットする場合又は注射部位を変更する場合は、速
やかに行うこと。
5) インフュージョンポンプの誤操作により、過量投与となる可能性が
あるので、本剤の投与前にインフュージョンポンプの操作を十分習
得し、流量の設定には十分注意すること。また、インフュージョン
ポンプの故障や誤作動等により、本剤の投与量が過多若しくは不足
となる可能性があるので、注射液とインフュージョンポンプは常に
予備を用意しておくこと。(投与量の過多又は不足により、本剤の
血管拡張作用に関連する副作用が発現したり、肺高血圧症状の悪化
又は再発を来すおそれがある。)
6) カテーテルの閉塞により、本剤の投与量が不足し、肺高血圧症状の
悪化又は再発を来すおそれがあるので、カテーテルの閉塞が疑われ
た場合(インフュージョンポンプのアラームが作動、薬液容器内の
残量が通常より多い等)には、至急適切な処置を行うこと。
1.7 - p. 40
ベラプロストナトリウム
1.8.
1.8.
添付文書(案)
添付文書(案)
1.8.1 添付文書(案)
1.8.2 効能・効果及びその設定根拠
1.8.3 用法・用量及びその設定根拠
1.8.4 使用上の注意(案)およびその設定根拠
* 添付文書(案)は審査段階のものであり、
最新の添付文書を参照すること。
* 新薬承認情報提供時に記載
1.8 - p. 1
1.8.1.
添付文書(案)
日本標準商品分類番号
87219
エンドセリン受容体拮抗薬
規制区分:
ヴォリブリス®錠 2.5mg
承認番号
®
薬価収載
Volibris Tablets
アンブリセンタン錠
販売開始
国際誕生
2007 年 6 月
貯法 :室温保存
使用期限 :包装に表示
【禁
忌】(次の患者には投与しないこと)
1. 重度の肝障害のある患者[重度の肝障害のある患者におけ
る使用経験がない。また、類薬で重篤な肝障害を起こしたとの
報告がある。]
2. 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(
「重要な基本的
注意」
、「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
3. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
【組成・性状】
1.組成
成分・含量
1 錠中にアンブリセンタン 2.5mg を含有する。
添加物
乳糖水和物、結晶セルロース、クロスカルメ
ロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウ
ム、ポリビニルアルコール(部分けん化物)、
酸化チタン、タルク、マクロゴール 4000、大
豆レシチン
2.性状
本剤は白色のフィルムコーティング錠であり、識別コード及び形状
は下記のとおりである。
販売名
形状(mm)
識別コード
表
ヴォリ
ブリス
錠
GS K11
2.5mg
裏
質量
側面
147.0
直径:
7.1
(mg)
厚さ:
3.7
【効能・効果】
肺動脈性肺高血圧症
効能・効果に関連する使用上の注意
WHO 機能分類クラス IV の患者における有効性及び安全性は確立し
ていない。
【用法・用量】
通常、成人にはアンブリセンタンとして 5mg を 1 日 1 回経口投与
する。なお、症状に応じて 1 日 10mg を超えない範囲で適宜増量す
る。
【使用上の注意】
1.慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
(1)投与開始前のアミノトランスフェラーゼ(AST(GOT)、ALT
(GPT))のいずれかが基準値上限の 3 倍を超える患者[肝機
能障害を増悪させるおそれがある。]
(2)中等度の肝障害のある患者[本剤の血中濃度が上昇するおそ
れがある(「重要な基本的注意」、
「薬物動態」の項参照)
。]
(3)重度の貧血の患者[貧血が悪化するおそれがある(
「重要な
基本的注意」の項参照)
。]
(4)重度の腎障害のある患者[重度の腎障害のある患者における
本剤の使用経験が少ない。
]
2.重要な基本的注意
(1)エンドセリン受容体拮抗薬(ERA)の投与時に肝酵素上昇が
認められているため、本剤の投与開始前に必ず肝機能検査を
実施し、投与中においても、少なくとも 1 ヵ月に 1 回肝機能
検査を実施すること。本剤投与中に、臨床的に顕著なアミノ
トランスフェラーゼ(AST(GOT)、ALT(GPT))上昇、肝障
害の徴候を伴うアミノトランスフェラーゼ上昇、又は黄疸が
発現した場合には本剤の投与を中止すること。
(2)本剤を含む ERA の投与によりヘモグロビン減少及びヘマト
クリット減少が起こる可能性があり、貧血に至った症例があ
るため、投与開始前及び投与開始 1 ヵ月後に血液検査を実施
すること。また、その後も定期的に検査を実施することが望
ましい(「重大な副作用」の項参照)。
(3)肺静脈閉塞性疾患を有する患者では、心血管系の状態を著し
く悪化させるおそれがあるため、本剤を投与しないことが望
ましい。また、本剤の投与により急性肺水腫の徴候が見られ
た場合は、肺静脈閉塞性疾患の可能性を考慮すること。
(4)本剤の投与に際し、妊娠する可能性のある女性には以下につ
いて指導し、必要に応じて妊娠検査を行うこと。
①妊娠中に本剤を服用した場合の胎児に及ぼす危険性
②本剤の投与開始後は確実な避妊法を用いること
③妊娠した場合若しくはその疑いがある場合には、医師に直
ちに連絡すること
(5)本剤の国内臨床試験において鼻出血など出血の副作用が認め
られているので、出血の危険因子を有する患者に本剤を投与
する際には、出血の危険性に注意すること。
3.相互作用
併用注意(併用に注意すること)
薬剤名等
臨床症状・措置方法
機序・危険因子
用法・用量に関連する使用上の注意
シクロスポリンと併用する場合には、本剤は 1 日 1 回 5mg を上限と
して投与すること(
「併用注意」の項参照)。
1.8.1 - p. 1
シクロスポ
リン
シクロスポリンとの併用に
より本剤の AUC が約 2
倍になるとの報告があ
る。併用する場合には、
本剤は 1 日 1 回 5mg を
上限として投与すること
(「用法・用量に関連する
使用上の注意」の項参
照)。
詳細な機序は不
明であるが、シク
ロスポリンとの
併用により、本剤
の血中濃度が上
昇する。
1.8.1.
4.副作用
国内臨床試験において、本剤が投与された 25 例中、20 例
(80.0%)
に臨床検査値異常を含む副作用が報告された。その主なものは、
頭痛 9 例(36.0%)、潮紅 7 例(28.0%)、鼻閉 5 例(20.0%)であ
った。また、その後投与を継続した長期投与試験において、本
剤が投与された 21 例中、9 例(42.9%)に臨床検査値異常を含む
副作用が報告された。その主なものは、喀血 3 例(14.3%)、潮
紅 3 例(14.3%)、鼻出血 2 例(9.5%)であった(承認時)。
海外臨床試験において、本剤が投与された 261 例中、103 例
(39.5%)に臨床検査値異常を含む副作用が報告された。その主
なものは、頭痛 29 例(11.1%)、末梢性浮腫 25 例(9.6%)、鼻閉
10 例(3.8%)であった(承認時)
。
(1)重大な副作用
1)貧血(12.0%)
:貧血(ヘモグロビン減少、ヘマトクリット減
少)があらわれることがあるので、異常が認められた場合に
は本剤の投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
2)体液貯留(頻度不明注 1)):体液貯留があらわれることがある
ので、異常が認められた場合には本剤に起因するものか、基
礎疾患の心不全によるものか原因を確認し、本剤の投与中止、
利尿剤の投与など適切な処置を行うこと。
3)心不全(頻度不明注 1)):体液貯留に関連し、心不全があらわ
れることがあるので、異常が認められた場合には心不全の原
因を確認し、本剤の投与を中止するなど適切な処置を行うこ
と。
(2)その他の副作用
過敏症
頭痛
循環器
潮紅
呼吸器
鼻閉注 2)、喀血、
鼻出血
全身症状
頻度不明注 1)
過敏症反応(血
管浮腫、発疹等)
精神神経系
消化器
10%未満
動悸
呼吸困難注 3)、
副鼻腔炎、鼻
咽頭炎
便秘
腹痛、悪心、
嘔吐
7.小児等への投与
小児等に対する安全性は確立していない。[使用経験がない。]
8.過量投与
徴候、症状:本剤 50mg 及び 100mg(推奨最高用量の 5 倍から
10 倍)を健康成人に単回投与したところ、本剤との関連性が否
定できない頭痛、潮紅、浮動性めまい、悪心及び鼻閉が発現し
た。また、本剤の作用機序より、過量投与時には低血圧を引き
起こす可能性が考えられる。
処置:重度の低血圧が発現した場合には適切な対症療法を行う
こと。
9.適用上の注意
薬剤交付時:以下の点について指導すること。
(1)本剤は PTP シートから取り出して服用すること(PTP シート
の誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、さらには穿
孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報
告されている)。
(2)PTP シートからの取り出しは、裏の紙を剥がした後、指の腹
で押し出すこと。
10.その他の注意
(1)ラットでは精細管萎縮、精子形態異常、精子数減少、交尾率
及び受胎率の低値が、イヌでも精細管萎縮、空胞化、拡張な
どが認められている。なお、ヒトの男性生殖能に対する影響
は不明である。
(2)ヒト末梢リンパ球を用いる染色体異常試験では高濃度で染色
体の構造異常がみられたが、細菌を用いる復帰突然変異試験、
ラットを用いる小核試験及び肝不定期 DNA 合成試験の結果は
陰性であった。
(3)ラットでは鼻腔の炎症及び鼻甲介骨過形成がみられ、イヌで
は炎症のみが認められている。
【薬物動態】
1. 血漿中濃度
(1)健康成人
日本人健康成人男性に本剤 2.5mg、5mg 又は 10mg を単回経口
投与した時、本剤は速やかに吸収され、投与後 2~2.5 時間(中
央値)に最高血漿中濃度(Cmax)に達した。Cmax 及び血漿中濃
度-時間曲線下面積(AUC)は用量の増加にほぼ比例して増加
した。消失半減期(t1/2)は約 10~19 時間であった。
末梢性浮腫
注1) 自発報告又は海外のみで認められている副作用について
は頻度不明とした。
注2) 用量依存的に発現する。
注3) 海外の市販後において、本剤投与直後に発現した呼吸困
難が報告されている。
5. 高齢者への投与
一般に高齢者では生理機能が低下していることが多いので注意
すること。[海外臨床試験において、末梢性浮腫の多くは軽度か
ら中等度であったが、高齢者では発現する可能性が高く、重症
例が多い傾向が示唆された。]
900
血漿中アンブリセンタン濃度 (ng/mL)
10%以上
添付文書(案)
800
2.5mg (n=11)
700
5mg (n=11)
600
10mg (n=12)
500
400
300
200
100
0
0
12
24
36
48
60
72
時間 (hours)
6.妊婦、産婦、授乳婦等への投与
(1)妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこ
と。[ラット及びウサギにおいて本剤の催奇形性(ラット及び
ウサギでは下顎・舌・口蓋の異常、さらにラットでは心室中
隔欠損、動脈幹遺残、甲状腺及び胸腺の異常、底蝶形骨過剰
骨化、左臍動脈)が認められている。]
(2)本剤投与中は授乳を避けさせること。[授乳動物(ラット)
において出生児の生存率低下がみられたことから、乳汁に移
行する可能性がある。]
図-1 空腹時単回投与後の血漿中アンブリセンタン濃度の推移
(平均値±標準偏差)
1.8.1 - p. 2
1.8.1.
表-1 空腹時単回投与後の薬物動態パラメータ
Cmax
tmax (h)
投与量
AUC0-∞ (ng・
(ng/mL)
h/mL)
(例数)
2.5 mg
2.5
1438.8 ±
178.7 ±
(n=11)
(1.0 - 4.0)
372.60
32.05
5 mg
2.0
362.0 ±
2944.5 ±
(n=11)
(1.0 -4.0)
42.53
608.55
10 mg
2.0
766.8 ±
6894.1 ±
(n=12)
(1.0 -4.0)
90.68
1612.50
平均値 ± 標準偏差、tmax は中央値(範囲)
t1/2 (h)
10.0 ±
3.62
13.6 ±
4.83
18.8 ±
10.98
また、本剤 10mg を空腹時又は食後(標準的な朝食)単回経口投与し
た時、食後投与では空腹時投与と比較し、Cmax は約 17%低下したが、
AUC0-48、最高血漿中濃度到達時間(tmax) 及び t1/2 には影響は認めら
れなかった。
表-2 空腹時又は食後単回経口投与後の薬物動態パラメータ
Cmax
tmax (h)
AUC0-48
t1/2 (h)
投与量 (例
(ng/mL)
(ng・h/mL)
数)
10 mg (n=12)
2.0
6437.3 ±
18.8 ±
766.8 ±
(1.0 -4.0)
1487.68
10.98
90.68
空腹時
10 mg (n=12)
2.5
6251.9 ±
19.9 ±
637.1 ±
(1.5 - 4.0)
1389.96
11.20
102.65
食後
平均値 ± 標準偏差、tmax は中央値(範囲)
(2)PAH 患者
日本人 PAH 患者に本剤 5mg を 1 日 1 回 12 週間反復経口投与した
時、投与後 4 時間に Cmax に達し、t1/2 は 11 時間であった。定常状
態における AUC0-24 は 8337.4ng・h/mL、Cmax は 674.3ng/mL であった。
また、本剤 5mg 及び 10mg を投与した時の定常状態時における投
与前及び投与後 2~4 時間の血漿中アンブリセンタン濃度は表-3 の
とおりであった。
表-3 本剤 5 mg及び 10 mg投与時の血漿中アンブリセンタン濃度(定
常状態)
血漿中アンブリセンタン濃度(ng/mL)
投与群(症例数)
投与前
投与 2~4 時間後
5 mg (n=28)
147.8 ± 157.2
635.2 ± 260.7
10 mg (n=17)
263.3 ± 265.5
1083.2 ± 318.9
平均値 ± 標準偏差
2. 血漿蛋白結合率
本剤(0.2~20µg/mL)のヒト血漿蛋白結合率は in vitro で 98.8%で
あった。また、本剤は主にアルブミンと結合し(96.5%)、一部は
α1-酸性糖蛋白質と結合した。
3. 代謝酵素
本剤は in vitro で UDP-グルクロン酸転移酵素の UGT1A9、UGT2B7
及び UGT1A3 によりグルクロン酸抱合され、その他に、チトクロ
ーム P450(CYP)で酸化的に代謝される。CYP による代謝には主
に CYP3A4、一部に CYP2C19 及び CYP3A5 が関与する。
4. 排泄
外国人健康成人男性を対象に 2H 及び 14C 標識した本剤を単回経口
投与した時の主要排泄経路は糞中であり、投与量の約 40%が未変
化体、約 21%が 4-水酸化体として糞中に排泄された。また、尿中
には、投与量の約 4%が未変化体、約 18%が未変化体のグルクロン
酸抱合体及び 4-水酸化体のグルクロン酸抱合体として排泄された。
5. 肝障害患者における薬物動態
肝障害患者における本剤の薬物動態は検討されていない。
本剤は、UGT 及び CYP で代謝されるため、肝障害患者では、本
剤の血中濃度が上昇する可能性がある。
6. 腎障害患者における薬物動態
腎障害患者における本剤の薬物動態は検討されていない。
本剤の主要排泄経路は糞中であるため、腎障害患者では、本剤の
血中濃度が上昇する可能性は低い。
添付文書(案)
7. 年齢・性別
外国人健康成人及び PAH 患者における母集団薬物動態解析の結
果から、年齢及び性別は本剤の薬物動態に大きな影響を与えな
かった。
8. 相互作用
(1)代謝酵素に及ぼす影響
非臨床試験において、本剤は第Ⅰ及びⅡ相代謝酵素を阻害・誘
導しなかったことから、本剤がこれらの代謝酵素で代謝され
る薬剤の体内動態に影響を及ぼす可能性は低いと考えられる。
(2)薬剤トランスポーターに及ぼす影響
本剤は in vitro で P-糖蛋白質及び organic anion transporting
polypeptide(OATP)の基質である。また、本剤は in vitro で P糖 蛋 白 質 、 sodium taurocholate co-transporting polypeptide
(NTCP)、OATP、bile salt export pump(BSEP)及びラットの
multi-drug resistance protein-2(Mrp2)を阻害しなかった。これ
らのことから、本剤を上記トランスポーターの基質薬剤と併
用投与しても併用薬の肝臓での取り込み及び排出を阻害しな
いと考えられる。
(3)CYP3A4 に対する誘導の検討(外国人データ)
健康成人を対象に本剤が CYP3A4 を誘導する可能性について
尿中 6β-ヒドロキシコルチゾール濃度を指標として検討した
結果、本剤は CYP3A4 を誘導しなかった。
(4)他剤との併用試験(外国人データ)
1) シルデナフィル
健康成人男女に、本剤 10mg とシルデナフィル 20mg を併用投与し
た時、本剤の薬物動態にシルデナフィルは影響を与えなかった。
また、本剤はシルデナフィルの薬物動態に影響を与えなかった。
2) タダラフィル
健康成人男女に、本剤 10mg とタダラフィル 40mg を併用投与した
時、本剤の薬物動態にタダラフィルは影響を与えなかった。また、
本剤はタダラフィルの薬物動態に影響を与えなかった。
3) ワルファリン
健康成人男女に、本剤 10mg とワルファリン 25mg を併用投与した
時、本剤の薬物動態にワルファリンは影響を与えなかった。また、
本剤はワルファリン(S-体、R-体)の薬物動態に影響を与えなかっ
た。
4) ケトコナゾール(経口剤:国内未発売)
健康成人男性に、ケトコナゾール 400mg 反復投与時に本剤 10mg
を併用した結果、本剤の AUC 及び Cmax は非併用時に比べ、それ
ぞれ約 20%及び 35%増加した。
5) ジゴキシン
健康成人男性に、本剤 10mg 反復投与時にジゴキシン 0.5mg を併
用した結果、本剤はジゴキシンの薬物動態に影響を与えなかっ
た。
6) 経口避妊薬(エチニルエストラジオール 35μg 及び norethindrone
1mg 含有:国内未発売)
健康成人女性に、本剤 10mg 反復投与時に経口避妊薬を併用し
た結果、本剤はエチニルエストラジオール及び norethindrone の薬
物動態に影響を与えなかった。
7) シクロスポリン
健康成人男女に、本剤 5mg 反復投与時にシクロスポリン 100~
150mg を併用した結果、定常状態における本剤の AUC は約 2 倍
となった。シクロスポリン 100~150mg を反復投与時に本剤 5mg を
併用した結果、本剤は定常状態におけるシクロスポリンの薬物動
態に影響を与えなかった。
8) リファンピシン
健康成人男女に、本剤 10mg 反復投与時にリファンピシン 600mg
を併用した結果、リファンピシン併用初期には本剤の AUC の一過
1.8.1 - p. 3
1.8.1.
【臨床成績】
<国内臨床試験>
PAH 患者を対象に、本剤 5mg を 1 日 1 回 12 週間、その後用量
調節期間として本剤 5~10mg を 12 週間投与した結果、投与 12
週時及び 24 週時の 6 分間歩行距離(6MWD:主要評価項目)、
ボルグ呼吸困難指数(BDI)、WHO の肺高血圧症機能分類(WHO
機能分類)及び血漿中脳性ナトリウム利尿ペプチド(血漿中
BNP)濃度がベースラインから改善し、24 週間の投与期間中に
PAH の臨床的な増悪を認めた被験者は 1 例であった(表-4)。さ
らに、投与 12 週時及び 24 週時の血行動態の改善も認められた
(表-5)。
表-4 各評価項目のベースラインからの変化(国内試験)
時期
投与 12 週
投与 24 週
症例数
N=25
N=25
33.49±43.24
46.82±52.71
-0.60±2.16
-0.69±1.90
改善
9 (36)
10 (40)
変化なし
16 (64)
14 (56)
0
1 (4)
0
1 (4)
6MWD の変化量, m, 平均値±SD
BDI の変化量, 平均値±SD
WHO 機能分類の変化, 症例数(%)
悪化
PAH の臨床的な増悪注)を認めた被験者(%)
BNP の変化量, ng/L, 平均値±SD
-76.86±160.94 -60.15±248.35
注)死亡、肺移植、PAH 治療のための入院、心房中隔裂開術、又は
他の PAH 治療薬追加のための治験中止を臨床的な増悪と定義
表-5 血行動態のベースラインからの変化(国内試験)
時期
投与 12 週
投与 24 週
症例数 (N=25)
n=21
n=16
併合解析した結果、本剤投与群ではプラセボ群に比べて主要評
価項目の 6MWD の有意な改善が認められた。また、本剤併合群
ではプラセボ群に比べて他の副次評価項目の有意な改善が認め
られ、血漿中 BNP 濃度も有意に低下した(表-6)。さらに、本剤
併合群ではプラセボ群に比べて副次評価項目である PAH の臨床
的な増悪を認めるまでの時間が有意に遅延した(図-2)。
表-6 各評価項目のベースラインからの変化(海外試験)
投与群
プラセボ
2.5 mg
5 mg
10 mg
本剤併合
症例数
N=132
N=64
N=130
N=67
N=261
6MWD の変化量, m, -9.0±86.2 22.2±82.6 35.7±80 43.6±65. 34.4±77.5
平均値±SD
2
7
.18
91
1
BDI の変化量, 平均
-0.20±2.1 -0.34±1. -0.88±1. -0.45±2.0
0.40±2.46
値±SD
7
96
93
1
WHO 機能分類の変化, 症例数 (%)
改善
27 (20.5) 10 (15.6)
28
20 (29.9) 58 (22.2)
(21.5)
変化なし
82 (62.1) 51 (79.7)
99
44 (65.7) 194 (74.3)
(76.2)
悪化
23 (17.4)
3 (2.3)
QOL(SF-36 の身体
機能), 平均値±SD
平均右房圧(mRAP), mmHg
-6.29±11.20
-1.12±3.76
0.67±0.58
0.63±0.62
肺血管抵抗(PVR), mmHg/L/min
-7.26±7.43
-8.35±7.64
注)心係数は投与 12 週: n=20、投与 24 週: n=15
その後、本剤 5~10mg を投与した長期投与試験では、投与 1 年
にわたり本剤の改善効果(6MWD、WHO 機能分類、BDI、BNP
の改善)が維持され、その期間に PAH の臨床的な増悪を認めた
被験者はいなかった。
<海外臨床試験>
PAH 患者を対象に、本剤 1mg、2.5mg、5mg 又は 10mg を 1 日 1
回 12 週間盲検下で投与後、12 週間非盲検下で本剤を投与した用
量設定の第Ⅱ相試験を実施した結果、6MWD(主要評価項目)、
BDI、WHO 機能分類、被験者の概括評価(QOL)及び血行動態
の改善が認められた。第Ⅱ相試験の結果を踏まえ、PAH 患者を
対象に、本剤 2.5mg、5mg 又は 10mg を 12 週間盲検下で投与し
た同一デザインのプラセボ対照の第Ⅲ相試験を 2 試験実施して
9 (3.4)
3.34±8. 4.52±7.1
3.77±7.73
30
6
6 (4.6)
3 (4.5)
12 (4.6)
100
96%
90
p <0.001
アンブリセンタン(併合)
Ambrisentan
プラセボ
Placebo
84%
80
70
-8.69±13.90
-0.69±3.68
心係数注), L/min/m2
3 (4.7)
3 (4.5)
BNP の変化量, ng/L, 29.17
-98.64
-90.63 -149.32 -106.99
平均値±SD
±231.19 ±195.42 ±304.66 ±226.32 ±262.45
注)死亡、肺移植、PAH 治療のための入院、心房中隔裂開術、他の
PAH 治療薬追加のための治験中止、又は早期中止基準に該当し
たための治験中止を臨床的な増悪と定義
血行動態の変化, 平均値±SD
平均肺動脈圧(mPAP), mmHg
3 (4.7)
1.07±7.64 3.86±7.14
PAH の臨床的な増悪注)
20 (15.2)
を認めた被験者数(%)
Event-Free
(%)
無イベント率 (%)
性の増加(約 2 倍)が認められたが、リファンピシンを 8 日間併用投
与後には、リファンピシンは本剤の薬物動態に影響を与えなかっ
た。
9) オメプラゾール
オメプラゾールによる血漿中未変化体濃度及び薬物動態に与える
影響を評価するため、PAH 患者での長期第Ⅲ相試験における薬
物動態データを用いて post-hoc 解析を行ったところ、オメプラゾー
ル併用投与群と非併用投与群で差は認められなかった。
添付文書(案)
(N = 261)
(N = 132)
0
(N = 251)
(N = 127)
(N = 243)
(N = 115)
4
8
(N = 199)
(N = 94)
12
投与期間
(週)
Time
(weeks)
図-2 PAHの臨床的な増悪を認めるまでの時間のカプランマイヤー曲線
また、血清アミノトランスフェラーゼ異常のため、過去に本剤
以外の ERA(ボセンタン、sitaxentan 又は両剤)の投与を中止し
た PAH 患者を対象とした非盲検の第Ⅱ相試験を実施した。本
試験の主目的は、血清アミノトランスフェラーゼ異常のために
過去に ERA の投与を中止した被験者における血清アミノトラ
ンスフェラーゼ異常の発現頻度の評価であったが、有効性の評
価項目のデータも得られている。本試験で投与 12 週後に基準値
上限の 3 倍を超える血清アミノトランスフェラーゼ異常が認め
られた被験者は 1 例であり、本被験者では本剤の投与が一時中
断された。また、本剤投与により 6MWD、BDI、WHO 機能分
類、QOL(SF-36)の改善が認められた。
用量設定の第Ⅱ相試験、プラセボ対照の第Ⅲ相試験に参加した
PAH 患者は、その後長期投与試験に移行し、継続して有効性の
各評価項目を検討した結果、本剤の改善効果(6MWD、WHO
機能分類、BDI の改善)は第Ⅱ相長期投与試験で約 3 年間おお
むね維持され、第Ⅲ相長期投与試験で、少なくとも 48 週間は維
1.8.1 - p. 4
1.8.1.
持された。また、これらの長期投与試験で PAH 患者の生存期間
を評価した結果、第Ⅱ相長期投与試験では、本剤投与 1 年後の
生存率が 93%、投与 2 年後の生存率が 87%、投与 3 年後の生存
率が 85%であった。また、第Ⅲ相長期投与試験では、本剤投与
1 年後の生存率が約 95%、投与 2 年後の生存率が約 84%であり、
本剤の長期投与により PAH 患者の生存率は高いまま維持され
ることが示された。
【薬効薬理】
1.作用機序
本剤はエンドセリン(ET)受容体のうち ETA 受容体に高親和
性、ETB 受容体には低親和性(ETA 受容体に比べて 1/4000 以
下の親和性)を示す選択的 ETA 受容体拮抗薬である。PAH 患
者において血漿中 ET-1 濃度は高く、右心房圧や病態の程度と
相関することなどから、ET-1 が PAH の発症及び進展に重要で
あると考えられている 1)。本剤は、肺血管 ETA 受容体阻害作
用を介して内因性の ET-1 による肺血管平滑筋の収縮及び増殖
を抑制し、PAH の症状を改善すると考えられる。
2.肺高血圧症モデルにおける作用 2)
モノクロタリン誘発肺高血圧症モデルラットにおいて、4 週間
の反復経口投与により肺高血圧症の症状(右心室収縮期圧の
上昇、右心肥大及び肺血管中膜肥厚)をそれぞれ有意に抑制
した。
添付文書(案)
【主要文献】
1) Galié N., et al.:Cardiovasc Res 61, 227-237(2004)
2) Schroll, S., et al.:Scand J Clin Lab Invest 68, 270-276(2008)
【資料請求先】
グラクソ・スミスクライン株式会社
〒151-8566 東京都渋谷区千駄ヶ谷 4-6-15
カスタマー・ケア・センター
TEL:0120-561-007(9:00~18:00/土日祝日及び当社休業日を除く)
FAX:0120-561-047(24 時間受付)
【有効成分に関する理化学的知見】
一般名:アンブリセンタン(Ambrisentan)
化学名:
(2S)-2-[(4,6-Dimethylpyrimidin-2-yl)oxy]-3-methoxy-3,3-diphenylprop
anoic acid
分子式:C22H22N2O4
分子量:378.42
構造式:
性状:白色の結晶性の粉末である。
分配係数(logP):1.20(1-オクタノール/水)
【包装】
ヴォリブリス錠 2.5mg:60 錠(10 錠×6 枚)PTP
グラクソ・スミスクライン株式会社
東京都渋谷区千駄ヶ谷 4-6-15
http://www.glaxosmithkline.co.jp
®登録商標
1.8.1 - p. 5
1.8.2.
1.8.2.
1.8.2.1.
効能・効果およびその設定根拠
効能・効果およびその設定根拠
効能・効果
肺動脈性肺高血圧症
1.8.2.2.
設定根拠
肺動脈性肺高血圧症(PAH)は、WHO の肺高血圧臨床分類の 1 類(2003 年ヴェニス分類
[中野, 2006])に分類される疾患群である。PAH の病因により、患者の背景・特性および合
併症は異なるものの、病理組織学的および病態生理学的特徴はヴェニス分類 1 類で共通であ
る。PAH では、肺血管の機能的収縮と肺動脈を構成する細胞の増殖性変化および機能障害
により、血管内腔が狭窄・閉塞し、肺動脈圧の上昇、肺血管抵抗(PVR)の増加が生じる。
また、PVR は進行性に増加し、右室不全を引き起こすことから、早期死亡につながる生命予
後が不良な疾患群である。
アンブリセンタン(以下、本剤)は、PAH の治療薬として開発されたエンドセリン A 受
容体に選択的な拮抗薬である。PAH の病態生理学的なメカニズムは肺血管の機能障害によ
るものである。さまざまな血管作動性物質の不均衡により、肺血管収縮および細胞増殖が惹
起され、血管構造のリモデリングが進展した結果、肺血管の機能障害が生じる。エンドセリ
ンは強力な血管収縮作用および細胞増殖促進作用を有するペプチドであり、PAH の病態生
理学的な面から重要なメディエーターの一つであると考えられているが、その役割は完全に
は解明されていない。PAH では、エンドセリンシステムの構成成分のほとんどすべてが機
能亢進している[Stewart, 1991; Giaid, 1993; Vancheeswaran, 1994; Galié, 2004b]。血清中エンド
セリン-1 の増加と PVR、平均肺動脈圧(mPAP)および右房圧(RAP)の上昇には有意な正
の相関関係があり、疾患の重症度を反映していることが明らかとなったことから[Nootens,
1995]、エンドセリン受容体拮抗薬(ERA)は、エンドセリンによる血管収縮および細胞増
殖作用を抑制すること[Dingemanse, 2004]により、PAH の臨床症状を改善させる。
PAH 患者 25 例を対象に、本剤 5 mg を 1 日 1 回 12 週間、その後用量調節期間として本剤
5~10 mg を 12 週間投与した国内の AMB107816 試験では、本剤の投与により運動耐容能(6
分間歩行距離:6MWD)、呼吸困難(ボルグ呼吸困難指数:BDI)、PAH の症状(WHO 肺
高血圧症機能分類:WHO 機能分類)、心肺血行動態および血漿中脳性ナトリウム利尿ペプ
チド(BNP)の改善が認められ、PAH の臨床的な増悪を認めた被験者は 1 例のみであった
(表 1.8.2-1)。
1.8.2 - p. 1
1.8.2.
表 1.8.2-1
効能・効果およびその設定根拠
おもな有効性の評価項目のベースラインからの変化
_AMB107816(population:FAS)
時期
症例数
6MWD の変化量, m, 平均値±SD
BDI の変化量, 平均値±SD
WHO 機能分類の変化, 症例数 (%)
改善
変化なし
悪化
心肺血行動態の変化量, 平均値±SD
mPAP, mmHg
mRAP, mmHg
心係数, L/min/m2
PVR, mmHg/L/min
PAH の臨床的な増悪が認められた被験者 (%)
BNP の変化量, ng/L
平均値±SD
中央値
投与 12 週
N=25
投与 24 週
N=25
33.49±43.236
-0.60±2.157
46.82±52.705
-0.69±1.904
9 (36)
16 (64)
0
10 (40)
14 (56)
1 (4)
-6.29±11.201
-1.12±3.761
0.667±0.5774
-7.257±7.4344
0
-8.69±13.903
-0.69±3.683
0.633±0.6159
-8.349±7.6391
1 (4.0)
-76.86±160.942
-26.20
-60.15±248.345
-21.55
6MWD、BDI、WHO 機能分類は LOCF、心肺血行動態、BNP は non-LOCF。
Data source: 5.3.5.2.1 Table 7.1, 7.3, 7.5, 7.7, 7.8, 7.12
海外の第Ⅱ相試験である AMB-220 試験では、本剤 1 mg、2.5 mg、5 mg または 10 mg が投
与され、いずれの投与群でも投与 12 週時に 6MWD の平均変化量はベースラインから有意に
改善した。また、本剤併合群では副次評価項目である BDI、WHO 機能分類、QOL(被験者
の概括評価)および心肺血行動態においても、ベースラインからの改善が認められた。さら
に、原発性肺高血圧症(PPH)患者のサブグループ[特発性肺動脈性肺高血圧症(IPAH)お
よび家族性肺動脈性肺高血圧症(FPAH)]およびいくつかの血行動態パラメータで用量反
応性が示唆されたことから、本剤 1~10 mg の 1 日 1 回投与により臨床的なベネフィット
(効果)が得られる可能性があり、高用量は低用量に比べて大きな効果を有する傾向が示さ
れた。
上記の第Ⅱ相試験の結果、海外では PAH 患者を対象に、本剤 2.5 mg、5 mg または 10 mg
を 12 週間盲検下で投与した同一デザインのプラセボ対照の第Ⅲ相試験を 2 試験(AMB-320
試験では本剤 5 mg および 10 mg、AMB-321 試験では本剤 2.5 mg および 5 mg を検討)実施
した。有効性の主要評価項目およびおもな副次評価項目について、用量-反応関係をより詳
細に明らかにすること、本剤 5 mg の治療効果をより正確に推定することなどを目的に、両
試験は事前に併合解析(AMB-320/321-C 試験)が計画されていた。併合解析の結果、投与
12 週時の 6MWD の改善に用量反応性が認められた。また、6MWD を含む有効性の各評価項
目について、本剤併合群ではプラセボ群に比べて有意な改善効果が示され、PAH の予後の
指標である BNP も有意に減少した(表 1.8.2-2)。さらに、本剤併合群ではプラセボ群に比
べて臨床的な増悪を認めるまでの時間が有意に遅延した(図 1.8.2-1)。
1.8.2 - p. 2
1.8.2.
表 1.8.2-2
効能・効果およびその設定根拠
おもな有効性の評価項目のベースラインからの変化(投与 12 週時)
_AMB-320/321-C(population:ITT)
投与群
症例数
6MWD の変化量, m, 平均値±SD
BDI の変化量, 平均値±SD
WHO 機能分類の変化, 症例数 (%)
改善
変化なし
悪化
SF-36 の身体機能の変化量 1, 平均値±SD
臨床的な増悪を認めた被験者数 (%)
BNP の変化量 2, ng/L
平均値±SD
中央値
プラセボ
N=132
-9.0±86.22
0.40±2.46
2.5 mg
N=64
22.2±82.67
-0.20±2.17
5 mg
N=130
35.7±80.18
-0.34±1.96
10 mg
N=67
43.6±65.91
-0.88±1.93
本剤併合
N=261
34.4±77.51
-0.45±2.01
27 (20.5)
82 (62.1)
23 (17.4)
1.07±7.64
20 (15.2)
10 (15.6)
51 (79.7)
3 (4.7)
3.86±7.14
3 (4.7)
28 (21.5)
99 (76.2)
3 (2.3)
3.34±8.30
6 (4.6)
20 (29.9)
44 (65.7)
3 (4.5)
4.52±7.16
3 (4.5)
58 (22.2)
194 (74.3)
9 (3.4)
3.77±7.73
12 (4.6)
29.17
±231.193
1.10
-98.64
±195.424
-17.30
-90.63
±304.663
-17.60
-149.32
±226.318
-78.90
-106.99
±262.451
-23.50
1. 完了例の解析
2. non-LOCF
Data source: 5.3.5.3.1 Table 11.1, 11.9, 11.19, 11.20, Summary Table 14.2.3.1, 14.4.2
100
Event-Free
(%)
無イベント率 (%)
96%
90
p <0.001
Ambrisentan
Placebo
84%
80
(N = 261)
(N = 132)
(N = 251)
(N = 127)
(N = 243)
(N = 115)
(N = 199)
(N = 94)
70
0
4
8
12
投与期間
(週)
Time
(weeks)
Data source: 5.3.5.3.4 Figure 11, 5.3.5.3.1 Summary Table 14.2.4 より作成
図 1.8.2-1
PAH の臨床的な増悪を認めるまでの時間の
カプランマイヤー曲線_AMB-320/321-C(population:ITT)
1.8.2 - p. 3
1.8.2.
効能・効果およびその設定根拠
また、血清アミノトランスフェラーゼ異常のため、過去に ERA(ボセンタン、sitaxentan
または両方)の投与を中止した PAH 患者を対象に、最初の 4 週間は本剤 2.5 mg、その後投
与 24 週時まで本剤 5 mg を投与した後に投与量を調節できることとした AMB-222 試験を実
施した結果、投与 12 週時の平均変化量は 6MWD が+23.4 m、BDI が-0.5、QOL(SF-36 健康
調査票の身体的健康のサマリースコア)は+4.6 ベースラインから改善し、WHO 機能分類が
ベースラインから改善した被験者の割合は 42.9%であり、いずれの有効性評価項目において
もベースラインからの改善が認められた。
AMB-220 試験を完了した被験者を対象とした長期投与試験の AMB-220-E 試験と、AMB320 または AMB-321 試験を完了した被験者を対象とした長期投与試験の AMB-320/321-E 試
験において、有効性の各評価項目を継続して検討した結果、本剤の有効性の評価項目
(6MWD、BDI、WHO 機能分類など)に対する改善効果は長期間維持され、PAH の臨床的
な増悪を認めた被験者の割合は低いままであることが確認されている。これらの長期投与試
験で生存期間を評価した結果、AMB-220-E 試験では、本剤投与 1 年後の生存率が 93%、投
与 2 年後の生存率が 87%、投与 3 年後の生存率が 85%であった。AMB-320/321-E 試験(デー
タカットオフ日:20
年
月
日)においても本剤投与 1 年後の生存率が 94.9%、投与 2
年後の生存率が 84.3%であり、近年のメタアナリシス[McLaughlin, 2004b]で報告された、従
来療法における PPH の生存率が 1 年後で 79%、2 年後で 66%であることと比べると、本剤の
長期投与により生存率は高いまま維持されていることが示された。
国内の AMB107816 試験では、治験薬を投与された 25 例のうち、治験を中止した 4 例を除
く 21 例が 24 週間の投与期間を完了しており、約半年間は本剤の改善効果が維持されること
が示されている。また、これら 21 例は長期投与試験である AMB107818 試験に移行してい
る。AMB107818 試験は、最後の被験者の投与 52 週時の来院日(20
年 月 日)でデータ
カットオフし、中間集計を行った。本剤の平均投与期間(AMB107816 試験からの通算)は
約 75 週間、最長投与期間は 94 週間に達していた。データカットオフ時点で、PAH の臨床的
な増悪を認めた被験者はなく、本剤の改善効果は日本人 PAH 患者においても長期間維持さ
れることが示された。
なお、国内の AMB107816 試験ではベースラインの WHO 機能分類クラスがⅡ~Ⅳ、海外
第Ⅲ相試験では WHO 機能分類クラスがⅠ~Ⅳの幅広い WHO 機能分類クラスの PAH 患者が
組み入れられた。本剤の治療による改善効果は、これら軽度から重度の幅広い PAH 患者に
おいて認められている。
また、PAH の臨床分類について、海外の臨床試験では、PAH 患者のうち、IPAH、FPAH、
結合組織病(CTD)に伴う PAH、ヒト免疫不全ウイルス感染症に伴う PAH または食欲抑制
薬に伴う PAH を対象とし、先天性短絡性疾患に伴う PAH(AMB-222 試験のみ組入れ可)お
よび門脈高血圧に伴う PAH を除外していた。しかし、国内の AMB107816 試験では、海外
試験で除外した先天性短絡性疾患に伴う PAH および門脈高血圧に伴う PAH も対象とし、
PAH 患者(ヴェニス分類の 1 類)全体を対象とした。その結果、AMB107816 試験では、
1.8.2 - p. 4
1.8.2.
効能・効果およびその設定根拠
IPAH、FPAH、CTD に伴う PAH、先天性短絡性疾患に伴う PAH および門脈高血圧に伴う
PAH が組み入れられた。これら国内外の臨床試験の結果から、本剤は幅広い臨床分類の
PAH 患者に投与され、本剤の治療による改善効果が認められた。
以上、幅広い WHO 機能分類、PAH の臨床分類全般で本剤の治療による改善効果が認めら
れたことから、本剤の効能・効果を「肺動脈性肺高血圧症」とした。
1.8.2 - p. 5
1.8.2.
効能・効果およびその設定根拠
参考文献
Dingemanse J, van Giersbergen PL. Clinical pharmacology of bosentan, a dual endothelin receptor
antagonist. Clin Pharmacokinet. 2004;43(15):1089-115.
Galié N, Manes A, Branzi A. The endothelin system in pulmonary arterial hypertension. Cardiovasc
Res. 2004b;61(2):227-37.
Giaid A, Yanagisawa M, Langleben D, et al. Expression of endothelin-1 in the lungs of patients with
pulmonary hypertension. N Engl J Med. 1993;328(24):1732-9.
McLaughlin VV, Presberg KW, Doyle RL, et al. Prognosis of pulmonary arterial hypertension: ACCP
evidence-based clinical practice guidelines. Chest. 2004b;126(1 Suppl):78S-92S.
Nootens M, Kaufmann E, Rector T, et al. Neurohormonal activation in patients with right ventricular
failure from pulmonary hypertension: relation to hemodynamic variables and endothelin levels. J Am
Coll Cardiol. 1995;26(7):1581-5.
Stewart DJ, Levy RD, Cernacek P, et al. Increased plasma endothelin-1 in pulmonary hypertension:
marker or mediator of disease?. Ann Intern Med. 1991;114(6):464-9.
Vancheeswaran R, Maqoulas T, Efrat G, et al. Circulating endothelin-1 levels in systemic sclerosis
subsets - a marker of fibrosis or vascular dysfunction?. J Rheumalol. 1994;21(10):1838-44.
中野 赳, 青柳 成明, 安藤 太三, 他. 肺高血圧症治療ガイドライン (2006 年改訂版). Available at
http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2006_nakano_h.pdf. 2006.
1.8.2 - p. 6
1.8.3.
1.8.3.
1.8.3.1.
用法・用量およびその設定根拠
用法・用量およびその設定根拠
用法・用量
通常、成人にはアンブリセンタンとして 5 mg を 1 日 1 回経口投与する。なお、症状に応じ
て 1 日 10 mg を超えない範囲で適宜増量する。
1.8.3.2.
設定根拠
肺動脈性肺高血圧症(PAH)は進行性で予後不良の疾患であることから、一般的には被験
者の忍容性を考慮し最大効果の得られる用量が投与される。
海外の第Ⅲ相試験で本剤 2.5 mg、5 mg、10 mg の有効性および安全性を併合解析により検
討した結果(AMB-320/321-C 試験)、投与 12 週時に 6 分間歩行距離(6MWD)の用量依存
的な改善が認められた。サブグループ解析の結果、本剤 2.5 mg の反応性は 5 mg および 10 mg
に比べて小さかった。特に、結合組織病に伴う PAH を中心とした non-PPH 患者のサブグルー
プでは、2.5 mg 群では 6MWD の改善が認められず、WHO 機能分類クラスⅢのサブグループ
では 2.5 mg の反応性が小さかった。また、全体的にすべてのサブグループで本剤 5 mg は有
用であったが、10 mg はいくつかのサブグループ(特に non-PPH 患者)でさらなる有効性を
示した。この有効性の改善効果は AMB-320/321-E 試験で長期にわたって維持され、non-PPH
患者および WHO 機能分類クラスⅢのサブグループでは本剤 10 mg の投与により 6MWD の改
善が長期間にわたり維持されることが示された。これらの結果から、本剤 10 mg は 5 mg に比
べてさらなる有効性を示す可能性を有していると考えられるが、末梢性浮腫の発現頻度の増
加など、忍容性が問題となる副作用の発現頻度が増加する可能性も考えられた。これらのこ
とから本剤は、欧米において 5 mg から投与を開始し、10 mg まで増量可能とした用法・用量
で承認されている。
国内外の健康成人を対象とした第Ⅰ相試験成績から、本剤 10 mg までの忍容性は良好であ
り、国内の第Ⅰ相試験成績から、本剤は食事の影響を受けないことが確認された。また、国
内の第Ⅰ相試験において本剤単回投与時の薬物動態を検討し、外国人健康成人の薬物動態と
比較した結果、日本人と外国人健康成人の薬物動態は類似していると考えられた。海外臨床
試験および国内の第Ⅰ相試験成績において本剤の半減期は約 10~20 時間であったことから、
PAH 患者を対象とした国内臨床試験(AMB107816 および AMB107818 試験)では、海外で実
施した臨床試験と同様に、本剤 1 日 1 回の投与により有効性および安全性を検討した。
国内の AMB107816 試験では、海外において承認された用法・用量をもとに、主要評価期
間(12 週間)の投与開始用量は 5 mg として 12 週間投与し、投与 12 週時以降の用量調節期
間 12 週間では 10 mg までの増量を可能とする試験デザインとし、有効性および安全性に加え
て本剤の薬物動態を検討した。また、AMB107818 試験は、AMB107816 試験を完了し、本剤
の投与継続を希望する被験者を対象に、本剤長期投与の安全性および有効性の検討を目的と
して現在も試験を実施中である。
1.8.3 - p. 1
1.8.3.
用法・用量およびその設定根拠
AMB107816 試験では、PAH 患者を対象に本剤 5 mg を 1 日 1 回 12 週間(主要評価期間)、
その後用量調節期間として本剤 5~10 mg を 12 週間投与した結果、有効性の各評価項目にお
いて改善が認められた(表 1.8.3-1)。投与 24 週までに臨床的な増悪が認められた 1 例は、
感染症に起因すると考えられる右心不全の急性増悪を発現し、他の PAH 治療薬(ボセンタン、
ベラプロスト、エポプロステノール)による治療を必要としたため、本試験を中止した。
表 1.8.3-1
おもな有効性評価項目のベースラインからの変化
_AMB107816(population:FAS)
時期
症例数
6MWD の変化量, m, 平均値±SD
ボルグ呼吸困難指数の変化量, 平均値±SD
WHO 機能分類の変化, 症例数 (%)
改善
変化なし
悪化
PAH の臨床的な増悪が認められた被験者 (%)
脳性ナトリウム利尿ペプチドの変化量, ng/L
平均値±SD
中央値
投与 12 週
N=25
投与 24 週
N=25
33.49±43.236
-0.60±2.157
46.82±52.705
-0.69±1.904
9 (36)
16 (64)
0
0
10 (40)
14 (56)
1 (4)
1 (4.0)
-76.86±160.942
-26.20
-60.15±248.345
-21.55
6MWD、ボルグ呼吸困難指数、WHO 機能分類は LOCF、脳性ナトリウム利尿ペプチドは non-LOCF。
Data source: 5.3.5.2.1 Table 7.1, 7.3, 7.5, 7.7, 7.12
AMB107816 試験では、有効性の副次評価項目として心肺血行動態を測定した。おもな心肺
血行動態のベースラインからの変化は、平均肺動脈圧(mPAP)が投与 12 週時(本剤 5 mg
投与)で 6.29 mmHg、投与 24 週時(おもに本剤 10 mg 投与)で 8.69 mmHg、肺血管抵抗(PVR)
が投与 12 週時で 7.257 mmHg/L/min、投与 24 週時で 8.349 mmHg/L/min ベースラインから減
少し、臨床的に意味のある心肺血行動態の改善が認められた(表 1.8.3-2)。
表 1.8.3-2
心肺血行動態のベースラインからの変化量
_AMB107816(population:FAS)
時期
症例数 (N=25)
心肺血行動態の変化量, 平均値±SD
mPAP, mmHg
平均右房圧 (mRAP), mmHg
心係数 1, L/min/m2
PVR, mmHg/L/min
投与 12 週
n=21
投与 24 週
n=16
-6.29±11.201
-1.12±3.761
0.667±0.5774
-7.257±7.4344
-8.69±13.903
-0.69±3.683
0.633±0.6159
-8.349±7.6391
1. 心係数は投与 12 週: n=20、投与 24 週: n=15
Data source: 5.3.5.2.1 Table 7.8
1.8.3 - p. 2
1.8.3.
用法・用量およびその設定根拠
AMB107816 試験では、本剤の忍容性に懸念が生じた場合に、本剤の投与量を減量できる試
験デザインとしたが、主要評価期間に本剤 5 mg から 2.5 mg に減量した被験者はなかった。
また、投与を完了した 21 例のうち、用量調節期間に本剤 5 mg のまま 10 mg に増量しなかっ
た被験者は 3 例(うち 2 例が有害事象のため増量せず)、本剤 10 mg から 5 mg に減量した被
験者は 1 例のみ(減量の理由:血圧低下および疲労の有害事象発現のため)であったことか
ら、本剤 10 mg の忍容性はおおむね良好であると考えられた。
さらに、AMB107816 試験の主要評価期間 12 週間で高頻度(>10%)に発現した有害事象は、
頭痛、鼻閉、末梢性浮腫など、多くはエンドセリン受容体拮抗薬(ERA)では共通に発現す
ると考えられる有害事象であった。また、発現した有害事象の種類は、海外の AMB-320/321-C
試験(投与期間:12 週間)で高頻度(>3%)に発現した有害事象とおおむね同様であり、本
剤のメカニズムから予測可能なものであった(表 1.8.3-3)。
表 1.8.3-3
国内外の有害事象発現状況の比較_AMB107816 および AMB-320/321-C
(population:SP)
基本語 (PT)
1 件以上の有害事象を発現した被験者 (%)
頭痛
鼻咽頭炎
末梢性浮腫
鼻閉
潮紅 (flushing)
ほてり (hot flush)
発疹 1
国内 AMB107816 試験
5 mg
N=25
22 (88)
10 (40)
4 (16)
4 (16)
3 (12)
3 (12)
3 (12)
3 (12)
海外 AMB-320/321-C 試験
本剤併合
N=261
202 (77)
38 (15)
9 (3)
45 (17)
15 (6)
10 (4)
0
3 (1)
1. 海外 AMB-320/321-C 試験で読み替えられた「Rash」および「Exanthem」を「発疹」として集計。
Data source: 表 2.7.4.7-6
AMB107816 試験で認められた有害事象のうち、重症度が重度と判定されたものは 2 例に発
現した右室不全のみであり、AMB107816 試験からの継続試験である AMB107818 試験で重症
度が重度と判定されたものは脱水、肝性脳症、喀血および水頭症(のちに硬膜下血腫に事象
名を変更)であったが、本剤との関連ありと判定された有害事象は喀血のみであった。また、
海外の臨床試験で高頻度に発現した有害事象の重症度は大部分が軽度または中等度であった
ことから、本剤の安全性プロファイルは管理可能なものであると考えられた。
AMB107816 および AMB107818 試験の両方で発現し、
AMB107816 試験に比べて AMB107818
試験で高頻度(差が 10%以上)に発現した有害事象は、鼻咽頭炎、下痢のみであった。した
がって、頭痛、鼻閉、末梢性浮腫など ERA で共通に発現すると考えられる有害事象は比較的
早期に発現し、本剤を長期投与した場合に発現頻度が増加しなかったことからも、本剤の忍
容性は良好であると考えられた。
1.8.3 - p. 3
1.8.3.
用法・用量およびその設定根拠
既存の ERA は肝機能検査(LFT)の異常値の発現頻度が高いことが知られているが、本剤
のすべての海外試験(本剤 1~10 mg)を解析した結果、海外の AMB-320/321-C 試験のプラセ
ボ群(投与期間:平均 11.4 週間)における 3×ULN(基準範囲上限)を超える血清アミノトラ
ンスフェラーゼの発現頻度が 2.3%であったことを考慮すると、本剤の長期投与による LFT
の異常値の発現頻度は低いことが示唆される(表 1.8.3-4)。
表 1.8.3-4
ALT、AST が増加した被験者数:×ULN のカテゴリー別_
海外第Ⅱ相および第Ⅲ相試験(データカットオフ日:20
年
月
日)
1
ALT, AST または両方
本剤
(N=483)1
n (%)
13 (2.7)
0 (0.0)
4 (0.8)
17 (3.5)
全 PAH 患者を対象とした累積発現頻度 (投与期間 1 日超)
本剤の発現時用量:n
1 mg
2.5 mg
5 mg
10 mg
1
3
5
4
>3×ULN かつ ≤5×ULN
0
0
0
0
>5×ULN かつ ≤8×ULN
0
0
1
3
>8×ULN
1
3
6
7
計 >3×ULN
1. 総数 (N) には、AMB-323 試験で 20 年 月 日までに組み入れられた 14 例は含まれていない。データカットオフ
時点で試験全体の平均投与期間は 79.5 週、最長投与期間は 212 週であった。
Data source:5.3.5.3.2 Table 25
また、血清アミノトランスフェラーゼ異常のため、過去に ERA(ボセンタン、sitaxentan
または両方)の投与を中止した PAH 患者を対象とした AMB-222 試験においても、3×ULN を
超える血清アミノトランスフェラーゼが確認された被験者は 1 例(2.8%)であり、本剤の投
与による LFT の異常値の発現頻度は低いことが支持されている。
AMB107816 試験では、3×ULN を超える血清アミノトランスフェラーゼの増加が確認され
た被験者はいなかったが、AMB107818 試験の中間集計(データカットオフ日:20
年 月
日)では 2 例に 3×ULN を超える AST の増加が認められた。しかし、これらの AST の増加は
新たに投与を開始した併用薬(リセドロン酸ナトリウム:商品名 ベネット錠)または有害
事象(胆石症)による一過性のものであり、担当医師は本剤との関連なしと判定した。なお、
この 2 例はその後も本剤の投与を継続し、データカットオフ時点で AST 増加の再発は認めら
れていない。
AMB107816 試験は試験デザインが用量群間比較ではなかったため、本試験で認められた有
害事象が用量依存的に発現したかどうかの解釈は困難である。海外の AMB-320/321-C 試験で
は、高頻度に発現した有害事象のうち、末梢性浮腫および鼻閉の発現が用量依存的であると
考えられたことから、日本人 PAH 患者でも同様に、末梢性浮腫および鼻閉が用量依存的に発
現する可能性は否定できない。
AMB107816 試験では、本剤 5 mg を 1 日 1 回 12 週間投与した際の薬物動態の検討を副次評
価項目とした。19 例で薬物動態を検討した結果、投与約 4 時間後に最高血漿中濃度(Cmax)
に達し、消失半減期(t1/2)は約 11 時間であり、Cmax の平均値±標準偏差は 674.3±197.3 ng/mL、
投与 0 時間から 24 時間後までの血漿中濃度-時間曲線下面積(AUC0-24)の平均値±標準偏差
は 8337.4±4715.1 ng・hr/mL であった。
1.8.3 - p. 4
1.8.3.
用法・用量およびその設定根拠
AMB107816 試験において本剤 5 mg を経口投与した時ならびに海外試験の AMB-320/321-E
試験において本剤 2.5 mg、5 mg または 10 mg を経口投与した時に得られた定常状態時におけ
る薬物動態パラメータ(Cmax および AUC0-24)の用量補正値を図 1.8.3-1 に示した。被験者間
でバラツキは大きく、日本人の 1 例の被験者で極めて高い AUC0-24 がみられたが、日本人お
よび外国人 PAH 患者の薬物動態パラメータの分布に顕著な違いはみられなかった。
また、AMB107816 試験で認められた本剤の有効性は海外試験成績と大きく異なるものでは
なく、本剤 5 mg および 10 mg の忍容性は良好であり、安全性のプロファイルも日本人および
外国人の PAH 患者で大きく異ならないと考えられた。
5000
250
用量補正後のAUC0-24 (ng・h/mL/mg)
用量補正後のCmax (ng/mL/mg)
4500
200
150
100
50
4000
3500
3000
2500
2000
1500
1000
500
0
0
日本人
図 1.8.3-1
外国人
日本人
外国人
日本人および外国人の用量補正後の薬物動態パラメータの比較
Data source: 5.3.3.2.1 Listing 46, 5.3.3.2.3 Listing16.2.36 より作成
さらに、AMB107816 試験では、本剤 5 mg および 10 mg の投与前および投与 2~4 時間後の
血漿中濃度を測定した。その結果、バラツキが大きかったが本剤の血漿中濃度は用量の増加
に伴い増加した(表 1.8.3-5)。
表 1.8.3-5
PAH 患者における本剤 5 mg および 10 mg 投与時の
血漿中アンブリセンタン濃度(ng/mL)_AMB107816(population:PK)
投与群
症例数
5 mg
n=28 1
147.8±157.2
投与前
平均値±SD
635.2±260.7
投与 2~4 時間後
平均値±SD
1. 用量調節期間の採血ポイントで 5 mg の投与を受けていた被験者が含まれる
Data source: 5.3.3.2.1 Table 9.3
1.8.3 - p. 5
10 mg
n=17
263.3±265.5
1083.2±318.9
1.8.3.
用法・用量およびその設定根拠
PAH は患者の忍容性、安全性および臨床症状などを考慮し、最大効果の得られる投与量で
治療が行われることが一般的である。海外試験では本剤 10 mg の投与により末梢性浮腫の発
現頻度が高かったが、本剤による肝機能検査異常値の発現頻度は低く、忍容性はおおむね良
好であった。これらのことから、本剤の投与量は、国内外の臨床試験において良好な改善効
果が得られた 1 日 5 mg を通常用量とし、患者の症状を考慮して 1 日 10 mg を超えない範囲で
適宜増量する方法が適切であると考えられた。
以上のことから、用法・用量は「通常、成人にはアンブリセンタンとして 5 mg を 1 日 1 回
経口投与する。なお、症状に応じて 1 日 10 mg を超えない範囲で適宜増量する。」と設定し
た。
なお、海外で実施したシクロスポリン A(本邦での一般名:シクロスポリン)との相互作
用を検討した臨床薬理試験において、本剤の AUC が約 2 倍に増加し、頭痛、ヘモグロビンお
よびヘマトクリットの低下など ERA の投与で既知の事象の発現が増加した。シクロスポリン
A 併用時における本剤の AUC の増加は、
本剤の用量を調整(最大用量 10 mg の半量である 5 mg
を上限として投与)することにより管理可能であることが示唆されたため、添付文書(案)
の「用法・用量に関連する使用上の注意」に、以下を明記して注意喚起することとした。
シクロスポリンと併用する場合には、本剤は 1 日 1 回 5 mg を上限として投与すること
(「併
用注意」の項参照)。
1.8.3 - p. 6
1.8.4.
1.8.4.
使用上の注意(案)およびその設定根拠
使用上の注意(案)およびその設定根拠
使用上の注意(案)
設定根拠
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
1. これらの患者を対象とした
1. 重度の肝障害のある患者[重度の肝障害のある患者
臨床試験は実施していない
における使用経験がない。また、類薬で重篤な肝障
こと、欧州では禁忌とされ
害を起こしたとの報告がある。]
ていること及び本薬は肝代
2. 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「重要な
基本的注意」、「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」
謝型の薬剤であることを踏
まえ設定した。
2. 実験動物にて ERA に共通
の項参照)
3.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
の催奇形性が認められてい
ることから設定した。
3. 医薬品の一般的注意事項と
して記載した。
臨床試験において、WHO 機
効能・効果に関連する使用上の注意
WHO 機能分類クラスⅣの患者における有効性及び安全性
は確立していない。
能分類クラスⅣの患者におけ
る経験が少ないため設定し
た。
併用により本剤の血中濃度が
用法・用量に関連する使用上の注意
シクロスポリンと併用する場合には、本剤は 1 日 1 回 5mg
を上限として投与すること(「併用注意」の項参照)。
上昇したとの報告があること
から、企業中核データシート
を参考に設定した。
【使用上の注意】
1. 慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
(1)これらの患者は臨床試験
( 1 ) 投 与 開 始 前 の ア ミ ノ ト ラ ン ス フ ェ ラ ー ゼ ( AST
ではほとんど組み入れら
(GOT)、ALT(GPT))のいずれかが基準値上限
れておらず、安全性の情
の 3 倍を超える患者[肝機能障害を増悪させるおそ
報が非常に限られている
れがある。]
こと等から設定した。
(2)中等度の肝障害のある患者[本剤の血中濃度が上昇 (2)これらの患者は臨床試験
するおそれがある(「重要な基本的注意」、「薬物
ではほとんど組み入れら
動態」の項参照)。]
れておらず、安全性の情
報が非常に限られている
こと、米国では中等度の
肝障害のある患者も含め
投与しないことが望まし
いとされていること等か
ら設定した。
1.8.4 - p. 1
1.8.4.
使用上の注意(案)およびその設定根拠
使用上の注意(案)
設定根拠
(3)重度の貧血の患者[貧血が悪化するおそれがある (3)これらの患者では貧血が
(「重要な基本的注意」の項参照)。]
(4)重度の腎障害のある患者[重度の腎障害のある患者
における本剤の使用経験が少ない。]
悪化するおそれがあるこ
とから、企業中核データ
シートを参考に設定し
た。
(4)これらの患者は臨床試験
ではほとんど組み入れら
れておらず、安全性の情
報が非常に限られている
こと等から設定した。
2. 重要な基本的注意
(1)エンドセリン受容体拮抗薬(ERA)の投与時に肝 (1)企業中核データシートを
参考に設定した。
酵素上昇が認められているため、本剤の投与開始
前に必ず肝機能検査を実施し、投与中において (2)注意を要する副作用に関
も、少なくとも 1 ヵ月に 1 回肝機能検査を実施す
し、検査を行う必要性な
ること。本剤投与中に、臨床的に顕著なアミノト
どについて設定した。
ラ ン ス フ ェ ラ ー ゼ ( AST ( GOT ) 、 ALT (3)企業中核データシートを
(GPT))上昇、肝障害の徴候を伴うアミノトラ
参考に設定した。
ンスフェラーゼ上昇、又は黄疸が発現した場合に (4)胎児に及ぼす危険性の説
は本剤の投与を中止すること。
明、妊娠検査を実施する
(2)本剤を含む ERA の投与によりヘモグロビン減少及
こと、妊娠の際に医師に
びヘマトクリット減少が起こる可能性があり、貧
連絡することは重要であ
血に至った症例があるため、投与開始前及び投与
るため設定した。
開始 1 ヵ月後に血液検査を実施すること。また、
その後も定期的に検査を実施することが望ましい
(「重大な副作用」の項参照)。
(3)肺静脈閉塞性疾患を有する患者では、心血管系の
状態を著しく悪化させるおそれがあるため、本剤
を投与しないことが望ましい。また、本剤の投与
により急性肺水腫の徴候が見られた場合は、肺静
脈閉塞性疾患の可能性を考慮すること。
(4)本剤の投与に際し、妊娠する可能性のある女性に
は以下について指導し、必要に応じて妊娠検査を
行うこと。
①妊娠中に本剤を服用した場合の胎児に及ぼす危険性
②本剤の投与開始後は確実な避妊法を用いること
③妊娠した場合若しくはその疑いがある場合には、医
1.8.4 - p. 2
1.8.4.
使用上の注意(案)およびその設定根拠
使用上の注意(案)
設定根拠
師に直ちに連絡すること。
(5)本剤の国内臨床試験において鼻出血など出血の副 (5)国内臨床試験で出血が認
作用が認められているので、出血の危険因子を有
められており、本剤の投
する患者に本剤を投与する際には、出血の危険性
与を受ける患者背景とし
に注意すること。
て出血リスクが考えられ
ることから設定した。
3.相互作用
併用注意(併用に注意すること)
薬剤名等 臨床症状・措置方法
機序・危険因子
シクロスポリンについて相互
シクロス シクロスポリンとの併 詳細な機序は不明で
作用が報告されているため、
ポリン
用により本剤の AUC
あるが、シクロスポ
企業中核データシートを参考
が約 2 倍になるとの報
リンとの併用によ
に設定した。
告がある。併用する場 り、本剤の血中濃度
合には、本剤は 1 日 1
が上昇する。
回 5mg を上限として
投与すること(「用
法・用量に関連する使
用上の注意」の項参
照)。
4.副作用
国内臨床試験において、本剤が投与された 25 例中、20 例 国内臨床試験成績、海外臨床
(80.0%)に臨床検査値異常を含む副作用が報告された。
そ の 主 な も の は 、 頭 痛 9 例 ( 36.0% ) 、 潮 紅 7 例
(28.0%)、鼻閉 5 例(20.0%)であった。また、その後
投与を継続した長期投与試験において、本剤が投与された
21 例中、9 例(42.9%)に臨床検査値異常を含む副作用が
報告された。その主なものは、喀血 3 例(14.3%)、潮紅
3 例 ( 14.3%) 、鼻 出血 2 例 (9.5%)で あ った ( 承認
時)。
海外臨床試験において、本剤が投与された 261 例中、103
例(39.5%)に臨床検査値異常を含む副作用が報告され
た。その主なものは、頭痛 29 例(11.1%)、末梢性浮腫
25 例(9.6%)、鼻閉 10 例(3.8%)であった(承認時)。
1.8.4 - p. 3
試験成績に基づき記載した。
1.8.4.
使用上の注意(案)およびその設定根拠
使用上の注意(案)
設定根拠
(1) 重大な副作用
(1)企業中核データシートお
1)貧血(12.0%):貧血(ヘモグロビン減少、ヘマトク
よび国内臨床試験成績に
リット減少)があらわれることがあるので、異常が認
基づき記載した。
められた場合には本剤の投与を中止するなど適切な処
発現頻度は国内臨床試験
置を行うこと。
成績から算出し、海外の
2)体液貯留(頻度不明注
1)
):体液貯留があらわれるこ
みで認められている副作
とがあるので、異常が認められた場合には本剤に起因
用については頻度不明に
するものか、基礎疾患の心不全によるものか原因を確
分類した。
認し、本剤の投与中止、利尿剤の投与など適切な処置
を行うこと。
3)心不全(頻度不明注 1)):体液貯留に関連し、心不全が
あらわれることがあるので、異常が認められた場合に
は心不全の原因を確認し、本剤の投与を中止するなど
適切な処置を行うこと。
(2) その他の副作用
10%以上
過敏症
(2)企業中核データシートに
10%未満
注 1)
頻度不明
過敏症反応(血管
浮腫、発疹等)
精神神経系
頭痛
循環器
潮紅
呼吸器
鼻閉注 2)、喀血、
鼻出血
消化器
全身症状
基づき、発現頻度は国内
臨床試験成績から算出
し、海外のみで認められ
ている副作用については
動悸
呼吸困難注 3)、副
鼻腔炎、鼻咽頭炎
便秘
頻度不明に分類した。
腹痛、悪心、嘔吐
末梢性浮腫
注 1) 自発報告又は海外のみで認められている副作用については頻度不明
とした。
注 2) 用量依存的に発現する。
注 3) 海外の市販後において、本剤投与直後に発現した呼吸困難が報告さ
れている。
5. 高齢者への投与
一般に高齢者では生理機能が低下していることが多いので 一般に高齢者では生理機能が
注意すること。[海外臨床試験において、末梢性浮腫の多 低下していることが考えられ
くは軽度から中等度であったが、高齢者では発現する可能 るため設定した。
性が高く、重症例が多い傾向が示唆された。]
1.8.4 - p. 4
1.8.4.
使用上の注意(案)およびその設定根拠
使用上の注意(案)
設定根拠
6. 妊婦、産婦、授乳婦等への投与
(1)妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与 (1)ラットおよびウサギにお
しないこと。[ラット及びウサギにおいて本剤の
いて催奇形性が認められ
催奇形性(ラット及びウサギでは下顎・舌・口蓋
ていることから設定し
た。
の異常、さらにラットでは心室中隔欠損、動脈幹
遺残 、甲状腺及 び胸腺の異 常、底蝶形 骨過剰骨(2)ラットにおける非臨床成
化、左臍動脈)が認められている。]
(2)本剤投与中は授乳を避けさせること。[授乳動物
(ラット)において出生児の生存率低下がみられ
績から乳汁へ移行する可
能性が示唆されたため設
定した。
たことから、乳汁に移行する可能性がある。]
7. 小児等への投与
小児等に対する安全性は確立していない。[使用経験がな 小児等の患者に使用経験がな
いことから設定した。
い。]
8. 過量投与
徴候、症状:本剤 50mg 及び 100mg(推奨最高用量の 5
本剤を過量投与した場合の徴
倍から 10 倍)を健康成人に単回投与したところ、本剤と 候、症状、処置について記載
の関連性が否定できない頭痛、潮紅、浮動性めまい、悪 した。
心及び鼻閉が発現した。また、本剤の作用機序より、過
量投与時には低血圧を引き起こす可能性が考えられる。
処置:重度の低血圧が発現した場合には適切な対症療法
を行うこと。
9. 適用上の注意
薬剤交付時:以下の点について指導すること。
(1) 本剤は PTP シートから取り出して服用すること (1)本剤の包装に PTP シート
を用いることから、設定
(PTP シートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜
へ刺入し、さらには穿孔をおこして縦隔洞炎等の重
篤な合併症を併発することが報告されている)。
(2)PTP シートからの取り出しは、裏の紙を剥がした
した。
(2)PTP シートの裏にラベル
を貼付してあるため、記
載した。
後、指の腹で押し出すこと。
1.8.4 - p. 5
1.8.4.
使用上の注意(案)およびその設定根拠
使用上の注意(案)
設定根拠
10. その他の注意
(1)ラットでは精細管萎縮、精子形態異常、精子数減
(1)~(3)
少、交尾率及び受胎率の低値が、イヌでも精細管萎
非臨床でのデータについて記
縮、空胞化、拡張などが認められている。なお、ヒト
載した。
の男性生殖能に対する影響は不明である。
(2)ヒト末梢リンパ球を用いる染色体異常試験では高濃
度で染色体の構造異常がみられたが、細菌を用いる復
帰突然変異試験、ラットを用いる小核試験及び肝不定
期 DNA 合成試験の結果は陰性であった。
(3)ラットでは鼻腔の炎症及び鼻甲介骨過形成がみら
れ、イヌでは炎症のみが認められている。
1.8.4 - p. 6
1.9.
1.9.
一般的名称に係る文書
一般的名称に係る文書
1.9.1.
平成
JAN
年 月
日開催および平成
年 月
日開催の医薬品名称専門協議において以
下のとおり決定され、平成 19 年 12 月 27 日付薬食審査発第 1227003 号により通知されている。
JAN :
(日本名) アンブリセンタン
(英 名) Ambrisentan
化学名:
(日本名) (2S)-2-[(4,6-ジメチルピリミジン-2-イル)オキシ]-3-メトキシ-3,3ジフェニルプロパン酸
(英 名) (2S)-2-[(4,6-Dimethylpyrimidin-2-yl)oxy]-3-methoxy-3,3diphenylpropanoic acid
1.9.2.
INN
本剤は、WHO Recommended International Nonproprietary Names (Rec. INN):List 47(WHO
Drug Information, Vol. 16, No. 1, 2002)に ambrisentan として収載されている。
1.9 - p. 1
1.10.
毒薬・劇薬などの指定審査資料のまとめ
1.10. 毒薬・劇薬などの指定審査資料のまとめ
化学名・別名
(2S)-2-[(4,6-ジメチルピリミジン-2-イル)オキシ]-3-メトキシ-3,3ジフェニルプロパン酸(別名:アンブリセンタン)およびその製剤
構造式
効能・効果
用法・用量
劇薬等の指定*
市販名及び有効
成分・分量
毒性
肺動脈性肺高血圧症
通常、成人にはアンブリセンタンとして 5mg を 1 日 1 回経口投与する。なお、症
状に応じて 1 日 10mg を超えない範囲で適宜増量する。
処方せん医薬品
原体:アンブリセンタン
製剤:ヴォリブリス錠 2.5mg(1 錠中アンブリセンタン 2.5mg 含有)
単回
投与
反復
投与
概略の致死量(mg/kg)
経口
ラット♂♀
イ ヌ♂♀
4640
1500
動物種
投与
期間
13
週間
投与
経路
混餌
投与量
(mg/kg/日)
10, 100,
500, 2000
無毒性量
(mg/kg/日)
♂<10,
♀10
ラット
26
週間
混餌
5, 100, 500
♂<5,
♀5
イ
13
週間
経口
100, 300,
1000
ラット
ヌ
300
主な所見
10 mg/kg/日:精巣精細管萎
縮
100 mg/kg/日:鼻甲介骨過
形成, 鼻腔の炎症
500 mg/kg/日:死亡, 呼吸
困難, びまん性肝細胞肥大
2000 mg/kg/日:
AST・ALT・ALP↑
5 mg/kg/日:精巣精細管萎
縮
100 mg/kg/日:死亡, 異常
呼吸, ALP↑, 炎症を伴う
鼻甲介骨過形成
500 mg/kg/日:
AST・ALT↑(♂)
1000 mg/kg/日:粘液/液状便,
嘔吐, 赤色便/黒色便, 胃
底腺萎縮, 腎臓の好塩基性
尿細管・尿細管拡張, 腎盂
炎・反応性移行上皮過形
成, 小葉中心性肝細胞肥
大
(続く)
*新薬承認情報提供時に追記
1.10 - p. 1
1.10.
反復投
与
副作用
会社
毒薬・劇薬などの指定審査資料のまとめ
イ
ヌ
26
週間
経口
100, 300,
900
♂<100,
♀100
イ
ヌ
39
週間
経口
30, 300,
600
♂<30,
♀300
副作用発現率(臨床検査値異常変動を含
む)
副作用の種類
頭痛
鼻閉
ほてり
潮紅
鼻出血
貧血
喀血
グラクソ・スミスクライン株式会社
1.10 - p. 2
≥100 mg/kg/日:精巣精細管
の萎縮, 空胞化, 拡張およ
び精液貯留
≥300 mg/kg/日:粘液便, 液
状便, 嘔吐, 異常呼吸音,
ALP↑, 胃底腺萎縮, 腎臓
の好塩基性尿細管, 腎盂の
反応性移行上皮過形成を
伴う腎盂腎炎, 膀胱のリン
パ球浸潤
900 mg/kg/日:腎臓の尿細管
拡張, リンパ球浸潤および
皮髄境界部の鉱質沈着, 膀
胱の反応性移行上皮過形
成を伴う炎症, 鼻腔の化膿
性炎症
≥30 mg/kg/日:精巣精細管の
萎縮, 無精子症
600 mg/kg/日:体重の低値傾
向(♀)
21/25 (*長期投与試験を含む国内臨
床試験 2 試験の併合データに基づく)
=84.0%
例数
9
5
5
3
3
3
3 等
製剤:輸入
1.12.
添付資料一覧
1.12.1.
添付資料一覧
資料番号の末尾に「/ref」が付記されている場合は「参考資料」を意味する。同一資料を複数の項目で引用する場合には、添付資料番号欄にその他引用する資料番号を
すべて併記し、実際に資料を添付する資料番号に下線を付している。
また、添付資料番号 4.2.1.1.4/ref および 4.2.1.2.4/ref以外はすべて社内資料を用いているため、著者欄は削除した。
第3部(品質に関する文書)
添付資料番号
Document No.
またはStudy No.
3
-
タイトル
第3部 品質に関する文書 ヴォリブリス錠2.5mg
試験実施期間
試験実施施設
報種類
掲載誌
評価
/参考
1998年5月
~2009年12月
GlaxoSmithKline
海外
社内資料
評価
試験実施期間
試験実施施設
報種類
掲載誌
評価
/参考
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
海外
Scand J Clin Lab
Invest
2008;68:270–6
著者名:Schroll
S, Arzt M, Sebah D
参考
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
第4部(非臨床試験報告書)
1.12 - p. 1
添付資料番号
Document No.
またはStudy No.
4.2.1.1.1
WD2006/03428/00
MSR-0001AMB
Determination of Endothelin Receptor Binding Affinities and Selectivities:
ambrisentan, bosentan, sitaxsentan, darusentan and BQ-123
2004年8月
~2006年9月
4.2.1.1.2
WD2006/03259/00
MPF/FT 9901
EFFECT OF LU 208075 ON BIGET-INDUCED BLOOD PRESSURE
INCREASE IN ANAESTHETISED RATS AFTER 2 AND 6 HOURS OF
ORAL PRETREATMENT
1997年
~1999年1月
4.2.1.1.3
4.2.1.2.7
WD2006/03257/00
MPF/FE 9924
The effect of BSF 208075 on cardiovascular parameters after single oral
administration in conscious, normotensive dogs
タイトル
1999年8月報告
Effects of selective and unselective endothelin-receptor antagonists on
prostacyclin synthase gene expression in experimental pulmonary hypertension
2008年7月報告
4.2.1.1.5
WD2006/03266/00
MPF/FE 9925
LONG TERM EFFECT OF THE ENDOTHELIN RECEPTOR ANTAGONIST
BSF 208075 ON RESTENOSIS AFTER CORONARY ARTERY BALLON
DILATATION WITH AND WITHOUT STENT IMPLANTATION IN PIGS
1998年
~1999年9月
4.2.1.1.6
WD2007/00277/00
MSR-0002AMB
Determination of Endothelin Receptor Binding Affinities and Selectivities: Sambrisentan, R-ambrisentan, and the ambrisentan metabolite 4-hydroxymethyl
ambrisentan (BSF 379912)
2006年12月
~2007年2月
(ドイツ)
University of
Regensburg
(ドイツ)
(ドイツ)
(米国)
添付資料一覧
-
(ドイツ)
1.12.
4.2.1.1.4/ref
(米国)
4.2.1.2.1
WD2006/03261/00
MPF/FG 9816 E
4.2.1.2.2
4.2.1.2.3
タイトル
試験実施期間
試験実施施設
In vitro studies on the receptor binding profile of LU 208075
1998年9月
~1999年2月
(フランス)
WD2006/03262/00
MPF/FG 99149
EFFECT OF BSF 208075 ON FUNCTIONAL PARAMETERS AND
ENZYME RELEASE IN LANGENDORFF HEARTS OF RATS
PRETREATED 2 H BEFORE ISCHAEMIA
1998年1月
~2000年5月
(ドイツ)
WD2006/03237/00
MPF/FG 99146
EFFECTS OF THE ENDOTHELIN RECEPTOR ANTAGONIST BSF 208075
IN A RAT MODEL OF ACUTE ISCHAEMIC RENAL FAILURE
1998年1月
~2000年8月
(ドイツ)
Endothelin Antagonism Prevents Diabetic Retinopathy in NOD Mice: A
Potential Role of the Angiogenic Factor Adrenomedullin
2005年12月報告
University of Bern
(スイス)
1.12 - p. 2
4.2.1.2.4/ref
-
4.2.1.2.5
WD2006/03245/00
MPF/FS 9808
General pharmacodynamic study on the effect of LU 208075 on the
electrophysiological properties of the isolated guinea pig papillary muscle in
vitro
4.2.1.2.6
WD2006/03264/00
MPF/FT 9902
EFFECT OF BSF 208075 ON CARDIOVASCULAR PARAMETERS IN
CONSCIOUS NORMOTENSIVE RATS AFTER SINGLE ORAL OR
INTRAVENOUS ADMINISTRATION
1999年7月報告
4.2.1.2.7
4.2.1.1.3
WD2006/03257/00
MPF/FE 9924
The effect of BSF 208075 on cardiovascular parameters after single oral
administration in conscious, normotensive dogs
1999年8月報告
4.2.1.2.8
WD2006/03306/00
MPF/FG 9984
In vitro effects of LU 208075 on unstimulated and mitogen-stimulated murine
spleen cells
1998年
~1999年2月
(ドイツ)
4.2.1.3.1
WD2006/03234/00
MPF/FG 9902E
Modified lrwin screen test (p.o.) in the mouse
1998年10月
~2000年7月
(スイス)
4.2.1.3.2
WD2006/03258/00
MPF/FG 9904E
Effect on locomotor activity (p.o.) in the mouse
1998年12月
~2000年8月
(スイス)
4.2.1.3.3
WD2006/03233/00
MPF/FG 9917E
Effect on motor co-ordination (p.o.) in the mouse
1998年11月
~1999年3月
(スイス)
1998年
~1999年3月
(ドイツ)
(ドイツ)
(ドイツ)
報種類
掲載誌
評価
/参考
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
海外
Exp Biol Med
2006;231:1101–5
著者名:Shaw S,
Boden J, Biecker E
参考
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
添付資料一覧
Document No.
またはStudy No.
1.12.
添付資料番号
添付資料番号
Document No.
またはStudy No.
4.2.1.3.4
WD2006/03231/00
MPF/FG 9906E
4.2.1.3.5
タイトル
1.12 - p. 3
Effect on the sleeping time induced by hexobarbitone (p.o.) in the mouse
1998年12月
~1999年3月
(スイス)
WD2006/03236/00
MPF/FG 9908E
Spontaneous electroencephalogram test with LU 208075 administered as a
single oral dose to rats
1998年12月
~2000年5月
(スイス)
4.2.1.3.6
WD2007/00278/00
060630.NZP
Effects of Ambrisentan on Cloned hERG Potassium Channels Expressed in
Human Embryonic Kidney Cells
2006年12月
~2007年2月
(米国)
4.2.1.3.7
WD2006/03240/00
MPF/FG 9911E
Effect of LU 208075 on the cardiovascular and respiratory systems
administered as a single intraduodenal dose to the dog
1998年11月
~2006年3月
(スイス)
4.2.1.3.8
WD2006/03265/00
MPF/FG 9922E
Influence of LU 208075 on spasmolytic activity in isolated guinea pig ileum
1998年12月
~1999年3月
(スイス)
4.2.1.3.9
WD2006/03242/00
MPF/FG 9915E
Intestinal motility test (charcoal propulsion) with LU 208075 administered as a
single oral dose to rats
1998年12月
~2000年6月
(スイス)
4.2.1.3.10
WD2006/03247/00
MPF/FG 9919E
Effect on gastric secretion (i.d.) in rats
1998年11月
~2000年6月
(スイス)
4.2.1.3.11
WD2006/03248/00
MPF/FG 9921E
Bile secretion test with LU 208075 administered as a single intraduodenal dose
to rats
1998年12月
~1999年3月
(スイス)
4.2.1.3.12
WD2006/03249/00
MPF/FG 9913E
Effect on the renal function (p.o.) in the rat
1998年10月
~1999年3月
(スイス)
4.2.1.3.13
WD2006/03243/00
MPF/FG 9909E
Influence of LU 208075 on the phrenic nerve- diaphragm preparation of the rat
1999年1月
~2000年6月
(スイス)
4.2.1.3.14
WD2006/03313/00
MPF/FG 9923E
Influence of LU 208075 on spasmolytic activity in isolated rat uterus
1998年12月
~1999年3月
(スイス)
報種類
掲載誌
評価
/参考
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
添付資料一覧
試験実施施設
1.12.
試験実施期間
添付資料番号
Document No.
またはStudy No.
4.2.1.3.15
WD2006/03326/00
MPF/FG 9924E
4.2.2.1.1
タイトル
1.12 - p. 4
試験実施期間
試験実施施設
In vitro hemolysis and coagulation tests with LU 208075 in human blood
1999年1月
~2000年6月
(スイス)
MPR/PKB 0235E
ADAPTATION AND VALIDATION OF AN ANALYTICAL METHOD FOR
THE DETERMINATION OF BSF 208075 IN RAT AND MOUSE PLASMA
BY LC-MS/MS
2002年12月
~2003年9月
(ドイツ)
4.2.2.1.2
MPF/DDB9951E
DETERMINATION OF BSF 208075 IN RAT PLASMA: METHOD
VALIDATION
2000年4月報告
4.2.2.1.3
MPF/DDB 9855
ASSAY OF BSF 208075 IN RAT AND DOG PLASMA BY HPCE
-VALIDATION REPORT-
2000年4月報告
4.2.2.1.4
MPF/DDB 0036E
HPLC-MS/MS METHOD FOR THE DETERMINATION OF BSF 208075 IN
RAT AND DOG PLASMA SAMPLES -VALIDATION REPORT-
2001年12月報告
4.2.2.2.1
MPF/EBK9805
4.2.2.2.2
4.2.3.3.2.3/ref
(イタリア)
(ドイツ)
(イタリア)
(ドイツ)
MPF/DDB 9957 E
DETERMINATION OF BSF 208075 CONCENTRATIONS IN RAT
PLASMA SAMPLES FROM STUDY MRF/DT 9862E AND
TOXICOKINETIC EVALUATION OF OBTAINED DATA
1999年9月
~2000年9月
(イタリア)
4.2.2.2.3
MPF/DT0033(Appendix 4)
DETERMINATION OF BSF 208075 CONCENTRATIONS IN RAT
PLASMA SAMPLES FROM THE STUDY MPF/DT 0033 AND
TOXICOKINETIC EVALUATION OF OBTAINED DATA
(APPENDIX 4 OF REPORT MPF/DT 0033)
2001年4月報告
4.2.2.2.4
MPF/DDB9953E
DETERMINATION OF BSF 208075 CONCETRATIONS IN PLASMA
SAMPLES FROM STUDY MPF/DT 9825 AND TOXICOKINETIC
EVALUATION OF OBTAINED DATA
1999年9月
~2000年3月
4.2.2.2.5
MPF/EBK9808
The Pharmacokinetics of BSF 208075 in Male Dogs After Single Oral and
Single Intravenous Administration
2000年8月報告
4.2.2.2.6
4.2.3.2.6
2002-6032
A 39-WEEK ORAL TOXICITY STUDY IN BEAGLE DOGS FOLLOWED
BY A 20-WEEK RECOVERY PERIOD
2006年4月報告
(イタリア)
(イタリア)
(ドイツ)
(カナダ)
評価
/参考
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
添付資料一覧
1998年6月
~2000年8月
掲載誌
1.12.
THE PHARMACOKINETICS OF BSF 208075 IN MALE RATS AFTER
SINGLE ORAL AND SINGLE INTRAVENOUS ADMINISTRATION
報種類
4.2.2.2.7
4.2.3.1.2
MPR/PT0031E(Appendix 4)
DETERMINATION OF BSF 208075 CONCENTRATIONS IN DOG
PLASMA SAMPLES FORM THE STUDY MPR/PT 0031E AND
TOXICOKINETIC EVALUATION OF OBTAINED DATA
2001年4月報告
4.2.2.3.1
MPF/DDK9906
DISTRIBUTION OF TOTAL RADIOACTIVITY (BSF 208075 AND
METABOLITES) AFTER SINGLE ORAL DOSING OF [14C]BSF 208075
TO MALE RATS
2000年4月報告
4.2.2.3.2
48653
Binding of [14C]BSF 208075 to Plasma Proteins And Distribution of
[14C]BSF 208075 Between Blood Cells And Plasma In Male CD-1 Mice
2003年10月
~2003年11月
4.2.2.3.3
5.3.2.1.1
MPF/DDK9912
BINDING OF BSF 208075 TO PLASMA PROTEINS AND DISTRIBUTION
OF BSF 208075 BETWEEN ERYTHROCYTES AND PLASMA IN RATS,
RABBITS, DOGS AND HUMANS (IN VITRO)
2001年1月報告
4.2.2.4.1
5.3.2.2.1
MPF/DDM0010
IN VITRO METABOLISM OF BSF 208075 IN RAT, DOG AND HUMAN
MICROSOMES AND HEPATOCYTES
2000年11月報告
4.2.2.4.2
MPF/DDM9913
STUDIES ON THE METABOLISM OF BSF 208075 IN THE ISOLATED
PERFUSED RAT LIVER METABOLITE PATTERN AND STRUCTURAL
ELUCIDATION OF THE METABOLITES
2000年11月報告
4.2.2.4.3
4.2.2.5.1
MPF/DDM9958
EXCRETION AND METABOLISM IN THE MOUSE AFTER SINGLE
ORAL ADMINISTRATION OF 30 MG/KG 14C-LABELED BSF 208075
2001年2月報告
4.2.2.4.4
MPF/DDM9950
IDENTIFICATION OF METABOLITES IN THE RAT AFTER ORAL
ADMINISTRATION OF 30 MG/KG OF THE RADIOLABELLED
SUBSTANCE
2000年12月報告
4.2.2.4.5
4.2.2.5.4
MPF/DDM0009
EXCRETION AND METABOLISM OF BSF 208075 IN MALE AND
FEMALE RATS AFTER SINGLE IV ADMINISTRATION OF 3 MG/KG OF
THE 14C-LABELED SUBSTANCE
2001年5月報告
4.2.2.4.6
MPF/DDM9951
4.2.2.4.7
4.2.2.5.6
MPF/DDK9945
タイトル
IDENTIFICATION OF THE METABOLITES IN THE DOG AFTER
SINGLE ORAL ADMINISTRATION OF 30 MG/KG OF RADIOLABELED
BSF 208075
BILIARY EXECRETION AND ENEROHEPATIC CIRCULATION OF
[14C]BSF 208075 AND ITS METABOLITES AFTER SINGLE
INTRADUODENAL ADMINISTRATION TO ANESTHETIZED MALE
RATS
試験実施期間
2001年2月報告
2001年5月報告
試験実施施設
(イタリア)
(ドイツ)
(米国)
(ドイツ)
(ドイツ)
(ドイツ)
(ドイツ)
(ドイツ)
(ドイツ)
(ドイツ)
(ドイツ)
報種類
掲載誌
評価
/参考
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
添付資料一覧
Document No.
またはStudy No.
1.12.
1.12 - p. 5
添付資料番号
4.2.2.4.8
4.2.2.5.7
MPF/DDM0022
BILIARY EXCRETION OF [14C]BSF 208075 AFTER SINGLE,
INTRADUODENAL ADMINISTRATION OF 10 MG/KG IN THE DOG
2001年9月報告
4.2.2.4.9
MPF/ET4597
Repeated dose toxicity (4-week treatment) after oral administration in rats
Study on liver enzyme induction
1998年2月報告
4.2.2.4.10
MPF/DT6199
REPEATED DOSE TOXICITY (4-WEEK TREATMENT) AFTER ORAL
ADMINISTRATION (GAVAGE) IN THE WISTAR RAT (STUDY NO.
MPF/DT 9825) - STUDY ON LIVER ENZYME INDUCTION
2000年1月報告
4.2.2.4.11
MPR/PT3301
4-WEEK ORAL (GAVAGE) TOXICITY STUDY IN THE BEAGLE DOG
(STUDY NO. MPR/PT 0031 E) – STUDY ON LIVER ENZYME
INDUCTION
2001年8月報告
4.2.2.4.12
5.3.2.2.2
MPF/DDM0025E
INHIBITION OF cDNA-EXPRESSED CYTOCHROMES P4501A2,
P4502A6, P4502B6, P4502C8, P4502C9, P4502C19, P4502D6, P4502E1,
P4503A4 and cDNA-EXPRESSED URIDINE GLUCURONOSYL
TRANSFERASES 1A1, 1A6, 1A9 and 2B7 CATALYTIC ACTIVITIES BY
THE TEST SUBSTANCE BSF 208075
2000年11月報告
4.2.2.4.13/ref
61516-R
Plasma concentrations of ambrisentan (AMB) and its metabolite, 4hydroxymethyl ambrisentan (4-OHMe-AMB), and an assessment of conversion
of S-ambrisentan to its R-Enantiomer in rats following repeat oral dosing
2007年2月報告
4.2.2.4.14
61516-D
Plasma concentrations of ambrisentan (AMB) and its metabolite, 4hydroxymethyl-ambrisentan (4-OHMe-AMB), and an assessment of conversion
of S-ambrisentan to its R-Enantiomer following a single oral dosing in dogs
2007年2月報告
タイトル
試験実施期間
試験実施施設
(ドイツ)
(ドイツ)
(ドイツ)
(ドイツ)
(ドイツ)
(スイス)
報種類
掲載誌
評価
/参考
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
参考
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
添付資料一覧
Document No.
またはStudy No.
1.12.
1.12 - p. 6
添付資料番号
(米国)
4.2.2.5.1
4.2.2.4.3
MPF/DDM9958
EXCRETION AND METABOLISM IN THE MOUSE AFTER SINGLE
ORAL ADMINISTRATION OF 30 MG/KG 14C-LABELED BSF 208075
2001年2月報告
4.2.2.5.2
MPF/DDM9916
METABOLITE PATTERN AFTER SINGLE ORAL ADMINISTRATION OF
3 MG/KG [14C]BSF 208075 IN THE RAT
2001年3月報告
4.2.2.5.3
MPF/DDM9940
METABOLITE PATTERN AFTER SINGLE ORAL ADMINISTRATION OF
3 MG/KG [14C]BSF 208075 IN THE DOG
2001年5月報告
4.2.2.5.4
4.2.2.4.5
MPF/DDM0009
EXCRETION AND METABOLISM OF BSF 208075 IN MALE AND
FEMALE RATS AFTER SINGLE IV ADMINISTRATION OF 3 MG/KG OF
THE 14C-LABELED SUBSTANCE
2001年5月報告
(ドイツ)
(ドイツ)
(ドイツ)
(ドイツ)
1.12 - p. 7
添付資料番号
Document No.
またはStudy No.
タイトル
試験実施期間
4.2.2.5.5
MPF/DDK9904
Excretion and balancing of radioactivity after single intravenous administration
of 14C-LU 208075 in male rats
1999年8月報告
4.2.2.5.6
4.2.2.4.7
MPF/DDK9945
BILIARY EXECRETION AND ENEROHEPATIC CIRCULATION OF
[14C]BSF 208075 AND ITS METABOLITES AFTER SINGLE
INTRADUODENAL ADMINISTRATION TO ANESTHETIZED MALE
RATS
2001年5月報告
4.2.2.5.7
4.2.2.4.8
MPF/DDM0022
BILIARY EXCRETION OF [14C]BSF 208075 AFTER SINGLE,
INTRADUODENAL ADMINISTRATION OF 10 MG/KG IN THE DOG
2001年9月報告
4.2.2.6.1
5.3.2.1.2
MPR/PKD0105
PLASMA PROTEIN BINDING INTERACTIONS BETWEEN BSF 208075
AND WARFARIN (IN VITRO)
2001年6月報告
4.2.2.6.2
5.3.2.2.3
50495
AN IN VITRO EVALUATION OF THE INHIBITORY POTENTIAL OF
CONCOMITANT CLINICAL MEDICATIONS ON THE METABOLISM OF
AMBRISENTAN
2006年8月
~2006年10月報告
4.2.2.6.3
5.3.2.2.4
4MYOGP2
BI-DIRECTIONAL CACO-2 PERMEABILITY OF AMBRISENTAN IN THE
PRESENCE AND ABSENCE OF CYCLOSPORIN A
2004年12月報告
4.2.2.6.4
5.3.2.2.5
CD2006/00991/00
4.2.2.6.5
MG-1004
The Effect of Probe Inhibitors on the Hepatobiliary Disposition of Ambrisentan,
Darusentan, Bosentan, and Sitaxsentan in Sandwich-Cultured Rat Hepatocytes
2006年10月報告
4.2.2.6.6
MG-1001
The Effect of Ambrisentan, Darusentan, Bosentan, and Sitaxsentan on the
Hepatobiliary Disposition of Probe Substrates in Sandwich-Cultured Rat
Hepatocytes (B-CLEAR®-RT)
2006年10月報告
4.2.2.6.7
5.3.2.2.6
MG-1002
The Effect of Ambrisentan, Darusentan, Bosentan, and Sitaxsentan on the
Hepatobiliary Disposition of Probe Substrates in Sandwich-Cultured Human
Hepatocytes
2006年10月報告
4.2.2.6.8
MG-1003
The Effect of Ambrisentan, Darusentan, Bosentan, and Sitaxsentan on
Transporter Expression Levels in B-CLEAR®-RT (Sandwich-Cultured Rat
Hepatocytes)
2006年10月報告
An In Vitro Investigation of the Inhibition by BSF 208075 of Xenobiotic
Transport Via Human P-Glycoprotein, Heterologously Expressed in MDCKII
Cells
試験実施施設
(ドイツ)
(ドイツ)
(ドイツ)
(ドイツ)
(米国)
報種類
掲載誌
評価
/参考
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
(米国)
2006年6月
~2006年8月
GlaxoSmithKline
(米国)
(米国)
(米国)
添付資料一覧
(米国)
1.12.
(米国)
添付資料番号
Document No.
またはStudy No.
4.2.3.1.1
WD2006/03414/00
MPF/DT 9838
4.2.3.1.2
4.2.2.2.7
タイトル
1.12 - p. 8
Single Dose Toxicity After Oral Administration (Gavage) in the Wistar Rat
1998年7月
~2000年2月
(ドイツ)
WD2006/03592/00
MPR/PT 0031E
4-WEEK ORAL (GAVAGE) TOXICITY STUDY IN THE BEAGLE DOG
2000年10月
~2001年7月
(スイス)
4.2.3.2.1/ref
WD2006/03422/00
MPF/DT 2500
TOXICITY STUDY WITH REPEATED (6‐WEEK TREATMENT) ORAL
ADMINISTRATION (FEED) TO THE WISTAR RAT (PALATABILITY
STUDY)
2000年7月
~2001年7月
(ドイツ)
4.2.3.2.2
WD2006/03426/00
MPF/DT 0032E
13-Week Repeated Dose Toxicity (Feeding) Study in the Wistar Rat
2000年12月
~2002年3月
(スイス)
4.2.3.2.3
WD2006/03417/00
R&D/03/022
26-Week Repeated Dose Oral Toxicity (Feeding) Study in the Wistar Rat
2001年6月
~2003年4月
(スイス)
4.2.3.2.4
WD2006/03600/00
MPR/PT 0035E
13-Week Oral (Gavage) Toxicity Study in the Beagle Dog
2001年1月
~2002年1月
(スイス)
4.2.3.2.5
WD2006/03581/00
MPR/PT 0111E
26-Week Oral (Gavage) Toxicity Study in the Beagle Dog
2001年6月
~2003年3月
(スイス)
4.2.3.2.6
4.2.2.2.6
WD2006/03588/00
2002-6032
A 39-WEEK ORAL TOXICITY STUDY IN BEAGLE DOGS FOLLOWED
BY A 20-WEEK RECOVERY PERIOD
2003年4月
~2006年4月
(カナダ)
4.2.3.3.1.1
WD2006/03601/00
MPF/ET 9812 E
Salmonella Typhimurium reverse mutation assay (standard plate and preincubation test)
1998年9月
~1999年1月
(英国)
4.2.3.3.1.2
WD2006/03585/00
MPF/ET 9808 E
In vitro chromosome aberration test in human lymphocytes
1998年4月
~1999年1月
(英国)
4.2.3.3.2.1
WD2006/03603/00
MPF/ET 9809 E
Cytogenetic test after single oral administration in rats (Micronucleus test)
1998年3月
~1998年6月
(英国)
4.2.3.3.2.2
WD2006/03586/00
MPF/DT 9862 E
MEASUREMENT OF UNSCHEDULED DNA SYNTHESIS IN RAT LIVER
USING AN IN VIVO/IN VITRO PROCEDURE
1998年11月
~1999年8月
(英国)
報種類
掲載誌
評価
/参考
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
参考
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
添付資料一覧
試験実施施設
1.12.
試験実施期間
添付資料番号
Document No.
またはStudy No.
4.2.3.3.2.3/ref
4.2.2.2.2
WD2006/03315/00
MPF/DDB 9957 E
4.2.3.4.1.1/ref
タイトル
1.12 - p. 9
DETERMINATION OF BSF 208075 CONCENTRATIONS IN RAT
PLASMA SAMPLES FROM STUDY MPF/DT 9862E AND
TOXICOKINETIC EVALUATION OF OBTAINED DATA
1999年9月
~2000年9月
(イタリア)
WD2006/03415/00
MPR/PT 0115E
13-Week Repeated Dose Toxicity Study (MTD Study) after Oral
Administration (Feeding) in the CD1 Mouse
2002年4月
~2006年3月
(スイス)
4.2.3.4.1.2
WD2007/00046/00
851466
104-Week Oncogenicity (Feeding) Study in the Mouse
2004年3月
~2006年11月
(2007年1月改訂)
4.2.3.4.1.3
WD2007/00045/00
851465
104-Week Oncogenicity (Feeding) Study in the Rat
2003年12月
~2006年11月
(2007年1月改訂)
4.2.3.5.1.1/ref
WD2006/03425/00
MPF/DT 9825
Repeated Dose Toxicity (4-Week Treatment) After Oral Administration
(Gavage) in the Wistar Rat
1998年7月
~2000年4月
(ドイツ)
4.2.3.5.1.2
WD2006/03589/00
MPF/DT 0039 E
STUDY FOR EFFECTS ON FERTILITY AND EARLY EMBRYONIC
DEVELOPMENT TO IMPLANTATION AFTER ORAL ADMINISTRATION
(GAVAGE) IN THE WISTAR RAT
2000年11月
~2002年10月
(スイス)
4.2.3.5.2.1/ref
WD2006/03591/00
MPF/DT 0499 E
DOSE RANGE-FINDING STUDY FOR EFFECTS ON EMBRYO-FOETAL
DEVELOPMENT AFTER ORAL ADMINISTRATION (GAVAGE) IN THE
WISTAR RAT
1999年11月
~2000年3月
(スイス)
4.2.3.5.2.2
WD2006/03593/00
MPF/DT 9925 E
STUDY FOR EFFECTS ON EMBRYO-FETAL DEVELOPMENT AFTER
ADMINISTRATION (GAVAGE) IN THE WISTAR RAT
2000年2月
~2001年2月
(スイス)
4.2.3.5.2.3/ref
WD2006/03595/00
MPF/DT 0599 E
DOSE-RANGE FINDING STUDY FOR EFFECTS ON EMBRYO-FOETAL
DEVELOPMENT AFTER ORAL ADMINISTRATION (GAVAGE) IN THE
CHINCHILLA RABBIT
1999年11月
~2000年6月
(スイス)
4.2.3.5.2.4
WD2006/03596/00
MPF/DT 9926 E
STUDY FOR EFFECTS ON EMBRYO-FETAL DEVELOPMENT AFTER
ORAL ADMINISTRATION (GAVAGE) IN THE CHINCHILLA RABBIT
2000年3月
~2001年1月
(スイス)
4.2.3.5.3.1
WD2007/00265/00
A38654
Study for Effects on Pre- and Postnatal Development including Maternal
Function in the Han Wistar Rat
2006年1月
~2006年11月
(スイス)
(スイス)
(スイス)
報種類
掲載誌
評価
/参考
海外
社内資料
参考
海外
社内資料
参考
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
参考
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
参考
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
参考
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
添付資料一覧
試験実施施設
1.12.
試験実施期間
第5部(臨床試験報告書)
添付資料番号
Document No.
またはStudy No.
5.3.1.2.1
5.3.1.4.3
AMB-103
5.3.1.4.1
タイトル
試験実施期間
治験依頼者
報種類
掲載誌
評価
/参考
海外
社内資料
評価
1.12 - p. 10
JBA/GSK1325760A/01
The Validation of a Method for the Determination of GSK1325760A in Human
Plasma (range 5 - 1000 ng/mL) using LC-MS/MS
2007年1月19日
~2007年4月2日
グラクソ・スミ
スクライン株式
会社
国内
社内資料
評価
5.3.1.4.2
JBA/GSK1235760A/02
The Validation of a Method for the Determination of GSK1325760A in Human
Urine (range 20 - 1000 ng/mL) using LC-MS/MS
2007年1月19日
~2007年4月2日
グラクソ・スミ
スクライン株式
会社
国内
社内資料
評価
5.3.1.4.3
5.3.1.2.1 appendix
5.3.3.4.1 appendix
5.3.3.4.3 appendix
5.3.4.1.1 appendix
1962-V
Method Transfer and Validation of a Method for the Determination of
Ambrisentan in Human Plasma
2005年11月29日
~2006年4月11日
海外
社内資料
評価
5.3.1.4.4
5.3.3.1.4 appendix
50238
FULL VALIDATION OF AN HPLC-MS/MS METHOD FOR THE
DETERMINATION OF AMBRISENTAN, 14C-AMBRISENTAN, AND 2HAMBRISENTAN IN HUMAN PLASA AND PARTIAL VALIDATION IN
HUMAN URINE AND HUMAN FECES
2006年2月23日
~2006年6月5日
海外
社内資料
評価
5.3.1.4.5
5.3.3.1.5 appendix
5.3.3.4.2 appendix
5.3.3.4.4 appendix
5.3.3.4.6 appendix
2034-V
Assay Validation for the Determination of Ambrisentan and 4-Hydroxymethyl
Ambrisentan in Human Plasma
2007年2月1日
~2007年7月12日
海外
社内資料
評価
添付資料一覧
2006年1月14日
~2006年2月25日
1.12.
A Phase 1, Open-Label, Randomized, Crossover Study to Compare
Ambrisentan Formulations for Bioequivalence at Multiple Drug Doses
in Healthy Adult Volunteers
添付資料番号
Document No.
またはStudy No.
5.3.1.4.6
5.3.3.1.5 appendix
2034-C
5.3.1.4.7
CD2008/00498/00
タイトル
試験実施期間
Assay Validation for the Determination of (R)-Ambrisentan and (S)Ambrisentan Enantiomers in Human Plasma
2007年1月22日
~2007年7月11日
The Validation of a Method for the Determination of GSK1325760
(Ambrisentan) in Human Plasma (range 5 – 5000 ng/mL) using HPLC-MS/MS
2008年4月15日
~2008年4月18日
治験依頼者また
報種類
は試験実施施設
GlaxoSmithKline
(米国)
5.3.1.4.8
5.3.3.2.2 appendix
Validation of an HPLC Method with Tandem Mass Spectrometric Detection for
5.3.3.2.3 appendix QKAN-2002-1027-BIO
~2002年11月19日
Quantification of BSF 208075 in Human Plasma
5.3.5.1.3 appendix
5.3.5.2.3 appendix
1.12 - p. 11
5.3.1.4.9
5.3.3.1.2/ref
appendix
5.3.3.1.3/ref
appendix
MPF/DDB 9964E
5.3.1.4.10
5.3.5.2.2 appendix
掲載誌
評価
/参考
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
1999年~2001年
海外
社内資料
評価
6657-203
Validation of Method for the Determination of Ambrisentan in Human Plasma
by HPLC with MS/MS Detection
2005年3月25日
~2006年8月10日
海外
社内資料
評価
5.3.2.1.1
4.2.2.3.3
MPF/DDK9912
BINDING OF BSF 208075 TO PLASMA PROTEINS AND DISTRIBUTION
OF BSF 208075 BETWEEN ERYTHROCYTES AND PLASMA IN RATS,
RABBITS, DOGS AND HUMANS (IN VITRO)
2001年1月報告
海外
社内資料
評価
5.3.2.1.2
4.2.2.6.1
MPR/PKD0105
PLASMA PROTEIN BINDING INTERACTIONS BETWEEN BSF 208075
AND WARFARIN (IN VITRO)
2001年6月報告
海外
社内資料
評価
(ドイツ)
添付資料一覧
(ドイツ)
1.12.
DETERMINATION OF BSF208075 IN HUMAN PLASMA AND URINE :
METHOD VALIDATION
1.12 - p. 12
添付資料番号
Document No.
またはStudy No.
5.3.2.2.1
4.2.2.4.1
MPF/DDM0010
IN VITRO METABOLISM OF BSF 208075 IN RAT, DOG AND HUMAN
MICROSOMES AND HEPATOCYTES
2000年11月報告
5.3.2.2.2
4.2.2.4.12
MPF/DDM0025E
INHIBITION OF cDNA-EXPRESSED CYTOCHROMES P4501A2,
P4502A6, P4502B6, P4502C8, P4502C9, P4502C19, P4502D6, P4502E1,
P4503A4 and cDNA-EXPRESSED URIDINE GLUCURONOSYL
TRANSFERASES 1A1, 1A6, 1A9 and 2B7 CATALYTIC ACTIVITIES BY
THE TEST SUBSTANCE BSF 208075
2000年11月報告
5.3.2.2.3
4.2.2.6.2
50495
AN IN VITRO EVALUATION OF THE INHIBITORY POTENTIAL OF
CONCOMITANT CLINICAL MEDICATIONS ON THE METABOLISM OF
AMBRISENTAN
2006年8月
~2006年10月報告
5.3.2.2.4
4.2.2.6.3
4MYOGP2
BI-DIRECTIONAL CACO-2 PERMEABILITY OF AMBRISENTAN IN THE
PRESENCE AND ABSENCE OF CYCLOSPORIN A
2004年12月報告
5.3.2.2.5
4.2.2.6.4
CD2006/00991/00
An In Vitro Investigation of the Inhibition by BSF208075 of Xenobiotic
Transport Via Human P-Glycoprotein, Heterologously Expressed in MDCKII
Cells
2006年6月
~2006年8月
5.3.2.2.6
4.2.2.6.7
MG-1002
The Effect of Ambrisentan, Darusentan, Bosentan, and Sitaxsentan on the
Hepatobiliary Disposition of Probe Substrates in Sandwich-Cultured Human
Hepatocytes
2006年10月報告
5.3.3.1.1
AMB107623
GSK1325760Aの第Ⅰ相臨床試験
-日本人健康成人男性を対象とした単回経口投与試験-
<臨床薬理試験>
治験依頼者また
報種類
は試験実施施設
(ドイツ)
(ドイツ)
(米国)
掲載誌
評価
/参考
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
国内
社内資料
評価
(米国)
2007年3月報告
2007年1月9日
~2007年2月26日
GlaxoSmithKline
(米国)
(米国)
(米国)
グラクソ・スミ
スクライン株式
会社
添付資料一覧
MG-1005
The Effect of Probe Inhibitors on the Hepatobiliary Disposition of Ambrisentan,
Darusentan, Bosentan, and Sitaxsentan in Sandwich-Cultured Human
Hepatocytes
試験実施期間
1.12.
5.3.2.2.7
タイトル
添付資料番号
Document No.
またはStudy No.
報種類
掲載誌
評価
/参考
2000年1月17日
~2000年3月17日
海外
社内資料
参考
A Randomised, Double-blind, Placebo-controlled Multiple Ascending Dose
Trial to Investigate the Tolerability, Safety, Pharmacokinetics and -dynamics of
oral BSF 208075 in Healthy Male Subjects.
2000年5月5日
~2000年7月10日
海外
社内資料
参考
タイトル
A Randomised, Double-blind, Placebo-controlled Single Ascending Dose Trial
to Investigate the Tolerability, Pharmacodynamics, Pharmacokinetics and
Possible Food Effect of the Endothelin receptor Antagonist BSF 208075 in
Healthy Male Volunteers.
試験実施期間
治験依頼者
1.12 - p. 13
EE-001
5.3.3.1.3/ref
5.3.1.4.9
EE-002
5.3.3.1.4
5.3.1.4.4
AMB-107
A Phase 1, Open-Label, Single-Dose Study to Evaluate the Absorption,
Distribution, Metabolism, and Excretion (ADME) of [2H, 14C] Ambrisentan
Blend in Healthy Adult Male Volunteers.
2006年2月6日
~2006年2月27日
海外
社内資料
評価
5.3.3.1.5
5.3.1.4.5
5.3.1.4.6
ABS-108
A Phase 1, Open-Label Study to Evaluate the Pharmacokinetics of Ambrisentan
and its Primary Metabolite after Single and Multiple Doses in Healthy Adult
Volunteers
2007年2月14日
~2007年3月9日
海外
社内資料
評価
5.3.3.2.1
5.3.5.2.1
AMB107816
Ambrisentan: GSK1325760Aの肺動脈高血圧症(PAH)に対する臨床評価
グラクソ・スミ
2007年9月3日
-GSK1325760Aの有効性、安全性および薬物動態を評価する非盲検試
スクライン株式
~2008年12月25日
会社
験(第II/III相試験)-
国内
社内資料
評価
5.3.3.2.2
5.3.1.4.8
5.3.5.1.3
AMB-220
A Phase 2, Randomized, Double-Blind, Dose-Controlled, Dose-Ranging
Multicenter Study of Ambrisentan (BSF 208075) Evaluating Exercise Capacity
in Patients with Moderate to Severe Pulmonary Arterial Hypertension
2002年10月23日
~2003年9月3日
海外
社内資料
評価
5.3.3.2.3
5.3.1.4.8
5.3.5.2.3
AMB-320/321-E
A Long-term Study of Ambrisentan in Pulmonary Arterial Hypertension
Subjects having Completed AMB-320 or AMB-321
2004年2月23日~
実施中
(カットオフ:
20 年 月 日)
海外
社内資料
評価
1.12.
5.3.3.1.2/ref
5.3.1.4.9
添付資料一覧
添付資料番号
5.3.3.4.1
5.3.1.4.3
Document No.
またはStudy No.
AMB-105
報種類
掲載誌
評価
/参考
A Phase 1, Open-Label, Randomized, 2-Period, Crossover Study to Assess the
2005年10月14日
Pharmacokinetics of Ambrisentan Alone and in the Presence of Multiple Doses
of Sildenafil, and to Assess the Pharmacokinetics of Sildenafil Alone and in the ~2005年11月29日
Presence of Multiple Doses of Ambrisentan in Healthy Adult Volunteers.
海外
社内資料
評価
2007年8月14日
~2007年10月9日
海外
社内資料
評価
タイトル
試験実施期間
治験依頼者
1.12 - p. 14
5.3.3.4.3
5.3.1.4.3
AMB-106
A Phase 1, Open-Label Study to Evaluate the Potential for a Pharmacodynamic
and/or Pharmacokinetic Interaction of Ambrisentan with a Single Dose of
Racemic Warfarin in Healthy Adult Volunteers
2005年11月3日
~2005年11月27日
海外
社内資料
評価
5.3.3.4.4
5.3.1.4.5
ABS-1010
A Phase 1, Open-Label Study to Evaluate the Effect of Multiple Oral Doses of
Ketoconazole on the Pharmacokinetics of Ambrisentan and 4-Hydroxymethyl
Ambrisentan, Following a Single Oral Dose of Ambrisentan in Healthy Male
Adult Volunteers
2007年5月21日
~2007年6月20日
海外
社内資料
評価
5.3.3.4.5
ABS-109
A Phase 1, Open-Label Study to Evaluate the Effect of Ambrisentan on the
Pharmacokinetics of a Single Oral Dose of Digoxin in Healthy Adult Male
Volunteers
2007年4月18日
~2007年5月29日
海外
社内資料
評価
5.3.3.4.6
5.3.1.4.5
GS-US-300-0111
A Phase 1, Open-Label, Single-Sequence Study to Assess the Effect of
Ambrisentan on the Pharmacokinetics of a Single Dose of the Oral
Contraceptive Components Ethinyl Estradiol and Norethindrone in Healthy
Female Adult Volunteers
2008年1月10日
~2008年2月14日
海外
社内資料
評価
5.3.3.4.7
-
2007年9月報告
海外
社内資料
評価
Omeprazole briefing document: Ambrisentan for the treatment of pulmonary
arterial hypertension -NDA 22-081-Post-marketing commitment-Supplement
No. 0025. 25 September 2007
添付資料一覧
GS-US-300-0112
A Phase 1, Open-Label, Randomized, Two-Period, Crossover Study to Assess
the Pharmacokinetics of Ambrisentan Alone and in the Presence of Multiple
Doses of Tadalafil,and to Assess the Pharmacokinetics of Tadalafil Alone and
in the Presence of Multiple Doses of Ambrisentan in Healthy Adult Volunteers
1.12.
5.3.3.4.2
5.3.1.4.5
添付資料番号
Document No.
またはStudy No.
タイトル
試験実施期間
治験依頼者
報種類
掲載誌
評価
/参考
1.12 - p. 15
5.3.3.4.8
GS-US-300-0113
A Phase 1, Open-Label, Parallel-Design Study to Assess the Steady-State
Pharmacokinetics of Ambrisentan Alone and in the Presence of Multiple Dose
Administration of Cyclosporin A (Neoral®), and to Assess the Steady-State
Pharmacokinetics of Cyclosporin A (Neoral®) Alone and in the Presence of
Multiple Dose Administration of Ambrisentan in Healthy Adult Volunteers
5.3.3.4.9
GS-US-300-0116
A Phase 1, Open-Label Study to Evaluate the Effect of Rifampin on the SteadyState Pharmacokinetics of Ambrisentan and 4-hydroxymethyl Ambrisentan in
Healthy Adult Volunteers
5.3.3.5.1
HM2007/00511/00
5.3.4.1.1
5.3.1.4.3
AMB-104
A Phase 1, Single-Blind, Randomized, Placebo- and Positive-Controlled,
Parallel-Design, Multiple-Dose, 3-Arm Study of the Effects of Oral
Ambrisentan on QTc Interval Prolongation in Healthy Adult Volunteers
2005年12月6日
~2006年2月24日
海外
社内資料
評価
5.3.5.1.1
AMB-320
Ambrisentan in PAH - A Phase III, Randomized, Double -blind, Placebocontrolled, Multicenter, Efficacy Study of Ambrisentan in Subjects with
Pulmonary Arterial Hypertension
2003年12月17日
~2006年2月21日
海外
社内資料
評価
5.3.5.1.2
AMB-321
Ambrisentan in PAH - A Phase 3, Randomized, Double-Blind, PlaceboControlled, Multicenter, Efficacy Study of Ambrisentan in Subjects with
Pulmonary Arterial Hypertension
2003年12月16日
~2005年10月24日
海外
社内資料
評価
5.3.5.1.3
5.3.1.4.8
5.3.3.2.2
AMB-220
A Phase 2, Randomized, Double-Blind, Dose-Controlled, Dose-Ranging
Multicenter Study of Ambrisentan (BSF 208075) Evaluating Exercise Capacity
in Patients with Moderate to Severe Pulmonary Arterial Hypertension
2002年10月23日
~2003年9月3日
海外
社内資料
評価
FINAL POPULATION PHARMACOKINETIC MODELING REPORT FOR
AMBRISENTAN
2008年11月9日
~2009年1月8日
海外
社内資料
評価
2008年10月28日
~2008年12月1日
海外
社内資料
評価
2007年9月報告
海外
社内資料
評価
1.12.
添付資料一覧
添付資料番号
Document No.
またはStudy No.
5.3.5.2.1
5.3.3.2.1
AMB107816
5.3.5.2.2
5.3.1.4.10
AMB-222
1.12 - p. 16
報種類
掲載誌
評価
/参考
Ambrisentan: GSK1325760Aの肺動脈高血圧症(PAH)に対する臨床評価
グラクソ・スミ
2007年9月3日
-GSK1325760Aの有効性、安全性および薬物動態を評価する非盲検試
スクライン株式
~2008年12月25日
会社
験(第II/III相試験)-
国内
社内資料
評価
A Phase 2, Open-Label, Multicenter Study Evaluating Ambrisentan in Subjects
with Pulmonary Arterial Hypertension who have Previously Discontinued
Endothelin Receptor Antagonist Therapy Due to Serum Aminotransferase
Abnormalities
2005年5月19日~
実施中
(カットオフ:
20 年 月 日)
海外
社内資料
評価
A Long-term Study of Ambrisentan in Pulmonary Arterial Hypertension
Subjects having Completed AMB-320 or AMB-321
2004年2月23日~
実施中
(カットオフ:
20 年 月 日)
海外
社内資料
評価
2003年4月10日~
実施中
(カットオフ:
20 年 月 日)
海外
社内資料
評価
国内
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
海外
社内資料
評価
タイトル
5.3.5.2.3
5.3.1.4.8
5.3.3.2.3
AMB-320/321-E
5.3.5.2.4
AMB-220-E
An Open-label, Long-term Study of Ambrisentan in Pulmonary Hypertension
Subjects Having Completed Myogen Study AMB-220
5.3.5.2.5
AMB107818
Ambrisentan:GSK1325760A の肺動脈高血圧症(PAH)に対する臨床評価
-GSK1325760A の安全性および有効性を評価する非盲検試験(長期継続
投与試験)-
5.3.5.3.1
AMB-320/321-C
5.3.5.3.2
-
Ambrisentan in PAH - Two Phase 3, Randomized, Double-Blind, PlaceboControlled, Multicenter, Efficacy Studies of Ambrisentan in Subjects with
Pulmonary Arterial Hypertension
試験実施期間
治験依頼者
2008年3月1日~
実施中
グラクソ・スミ
(カットオフ:20 年 スクライン株式
月 日、SAEカットオ 会社
フ:20 年 月 日)
2003年12月16日
~2006年2月21日
1.12.
-
GlaxoSmithKline
添付資料一覧
CLINICAL SAFETY UPDATE
AMBRISENTAN FOR PULMONARY ARTERIAL HYPERTENSION
1.12 - p. 17
試験実施期間
治験依頼者
報種類
掲載誌
評価
/参考
Clinical Overview
-
GlaxoSmithKline
海外
社内資料
評価
-
Summary of Clinical Efficacy
-
GlaxoSmithKline
海外
社内資料
評価
5.3.5.3.5
-
Summary of Clinical Safety
-
GlaxoSmithKline
海外
社内資料
評価
5.3.6.1/ref
-
Periodic Safety Update Report(15 December 2008 -14 June 2009)
-
海外
社内資料
参考
添付資料番号
Document No.
またはStudy No.
5.3.5.3.3
-
5.3.5.3.4
タイトル
1.12.
添付資料一覧
1.12.2.
提出すべき資料がない項目一覧
第4部のうち、以下の項目
4.2.1.4
薬力学的薬物相互作用試験
その他の薬物動態試験
4.2.2.7
4.2.3.4.2
短期または中期がん原性試験
4.2.3.4.3
その他の試験
4.2.3.5.4
新生児を用いた試験
4.2.3.6
局所刺激性試験
その他の毒性試験
4.2.3.7
1.12 - p. 18
第5部のうち、以下の項目
バイオアベイラビリティ(BA)試験報告書
5.3.1.1
In Vitro-In Vivoの関連を検討した試験報告書
5.3.1.3
他のヒト生体試料を用いた試験報告書
5.3.2.3
内因性要因を検討したPK試験報告書
5.3.3.3
患者におけるPD試験及びPK/PD試験報告書
5.3.4.2
5.3.5.4
その他の試験報告書
1.12.
添付資料一覧
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