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生活習慣病予防のための地域職域健康管理の

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生活習慣病予防のための地域職域健康管理の
北海道公衆衛生協会第 8号 課題研究報告書
の
め
た
の
防
予
病
慣
習
活
生
究
研
る
す
関
に
携
連
の
理
管
康
健
域
職
域
地
平成 17年 5月
ヵ
第 8号 課題研究班
I.研 究概要
1.研 究 の 背景 及 び 目的
2.研 究 方法
3.研 究期 間
4.期 待 され る成果
5.倫 理 的配慮
6.研 究組織
I.研 究成果
1.生 活習慣 病予 防 の ための地域職域健 康 管理 の 縦 断的 、横 断 的連携
…・ロロロ 3
の可能性 に つ いて
2.地 域 口職域健 康管理 の連 携 の ための健 康診査 デー タ ベ ー スの 構築
…… ロロ 6
3.地 域 保健 と職域 保健 の一 元化 した健 康診査 デー タの分析
…………………
皿 .資 料 (北 海 道公衆 衛 生学雑誌掲載論文 別刷 )
1.地 域 ・職域健 康管理 の連 携 の ための健 康診査 デー タ ベ ー スの構 築
2.地 域 保健 と職域 保健 の一 元化 した健 康診査 デー タの分析
8
… ロロ… 11
……… …… ロロ… 17
1.研 究 の背 景及 び 目的
国民 の健 康 づ く りを総合 的 に推進 す るた め に生活 習慣 病 予 防 を 中 心 と した健 康 日本 21
の地方 計画 が策 定 され つ つ あ り、そ の 計画 の立 案 、実施 及 び 評価 の 際 には科 学 的根 拠 に基
づ い た 質 の 高 い 情報 を効 率的 に入 手す る戦 略的 な 情報 シ ス テ ムの確 立 が 求 め られ て い る。
現在 、地域 で入 手 可能 な健 康 情報 と しては 、老人保健 法 に基 づ く健康診 査 の情報 が あ る
が 、多 くの住 民が受 け る職 域保健 で の健診 の情 報 は本 人 また は健診 実施機 関 が保 有 してお
り、地域全 体 の健診 情報 を基 に した地 域 の分析 を行 うこ とは困難 な状 況 にあ る。 したが っ
て 、本研 究 で は地 域住 民 の 多 くを構 成す る産業保健 分 野 で 管 理 され てい る健 康診査 デ ー タ
と地域保健 分 野 で 管理 され て い る健康診 査 の デ ー タ を一 元化 し集 積 す る こ とに よ り、地域
の健 康 rlR題 を明確 にす る こ とを 目的 とす る。
2.研 究方 法
本 研 究 へ の参加 を了解 い ただ い た地 域 の 苫小牧 市 と職 域 の王 子製 紙 苫小牧 工 場 をモ デ ル
事例 と して 以 下 の 内容 を実施す る。
1)健
診 結果 の一 元化 の た めの地 域保健 。職域連携 検討 会 の設 置 と連 携 体制 につ い ての
検討
2)健
3)健
4)健
5)集
康診 査 デ ー タ の リンゲ ー ジにつ い ての 現状把握 と課題 の整 理
康診査 デ ー タ の一 元化 システ ムの構 築
康診 査デ ー タ の 地域保 健 、職域保健 、 地 域保健 と職域保 健 の 3群 の比 較
積 したデ ー タか ら地域 の健 康課題 の抽 出
3.研 究期 間
平成 14年 度 ∼ 平成 16年 度
4.期 待 され る成果
1)地 域 と職 域 にお け る個 人 の健 康 情報 を集 団 と して集 積 し、分析 、評価 す る こ とで地
域 の健 康課題 を明確 に し、健 康 日本 21の 地方 計画 の策 定 に寄与 で き る。
2)住 民 が主 体的 に健 康 づ く りに取 り組 む こ とを支援 す る環境 づ く りと して 、在職 中 と
退職 後 と生涯 にわた つ て一 貫 した健康 づ く りの 支援 体制構 築 の 契機 とな る。
5.倫 理 的配 慮
1)対 象者 の イ ンフ ォ ー ム ド・ コ ンセ ン トを得 る
2)個 人 の健康診 査デ ー タ の保護 に万全 を期す る
3)研 究 へ の デ ー タ の提供 な らび に拒 否 に よって個 人 が 不利 益 を受 けな い こ とを保 障
する
なお本研 究 は 、札幌 医科 大学倫理委 員会 の承認 を受 けて実施 した。
-1-
6。
研 究組 織
研 究代表者 :森
研 究分担者 :大 柳
満 (札 幌 医科 大学 医学部公 衆衛 生 学講座 )
俊夫 (札 幌 医科 大学保健 医療学部 一 般 教育科 )
和泉 比 佐 子 (札 幌 医科 大学保健 医療学部看護 学科 )
山本
渡辺
藤瀬
長 史 (北 海 道保健福祉 部 )
実 (苫 小牧市保健福祉 部 )
幸保 (王 子総合病 院 )
-2-
生活 習慣 病 予 防 の た め の 地域職 域健康 管 理 の縦 断的 、横 断的連携 の 可能性 につ い て
満 ,和 泉
森
比 佐 子 ,大 柳俊 夫 ,山 本長 史 ,渡 辺
実 ,藤 瀬
幸保
要旨
国民 全 体 の健康 づ く りを推進 す るた めには 、地域保 健 と職 域保健 との連携 が不 可欠 で あ
る。健診 情報 に 関す る保健 事業 の連携 には 、縦 断 的連携 と横 断的連携 が あ る。平成 17年 度
に全 国 の都 道府 県 に保 険者 協議 会 が設 置 され る予 定 で あ る。 これ に よって 、横 断的連携 が
進 展 す る可能性 が あ る。 しか し、事 業所数 が 非 常 に多 い 大 都 市部 で の連携 、職場 と居 住 地
が一 致 してい な い 地域 で の連携 、個 人情報 保護 に配慮 した連携 、 な どが今 後 とも課題 で あ
る。
キー ワー ド
i健 康診 査 、 生 活 習慣 病 予防 、地域 と職 域 の連携
1.は じめに
平成 12年 度 か らス ター トした 「健康 日本
21」
にお い て 、国民全 体 の健 康 づ く りを推進
す るた めには 、地域保 健 と職域保 健 との連携 が 不 可欠 で あ る、 とい われ て い る
1)。
ここで
い う連携 とは 、単 に健診 情報 に 関す る保健 事業 の連携 に限定 され る もので はな く、地域保
健 と職 域保健 の それ ぞれ が 有 して い る健康 教 育 、健 康相 談 な どを含 めた保 健 事業 の連携 、
共有 化 をい う、 と記 され て い る
横 断 的連携 が あ る
2)。
2)。
健診 情報 に 関す る保 健 事 業 の連携 には 、縦 断 的連携 と
縦 断的連携 とは 、個 々 人 の一 生 涯 を通 じた健 康 状態 の把握 を可能 に
す る よ うな連携 で あ り、横 断的連携 とは 、 あ る時点 にお け る地 域 全体 の健 康水 準 を とらえ
る よ うな連携 で あ る。
さて 、「生 活 習慣 病 予 防 の た めの健 康検 査 等 の保 健 事 業 の連携 の 在 り方 検討 会 」 の 平成
11年 の報告 に よる と、地域保健 と職 域保健 との連携 の た めの今 後 の検討 項 目と して 、①健
診 受診 者 が生 活 習慣 、作業方 法 等 を改善す るた めの支援 につ い て 、②職 域 か ら地 域 ・ 家庭
を通 じた 一 貫 した健 康診 査 等 の 体制 につ い て 、③健 診 デ ー タ の 蓄積 、利 用 、 互 換性 につ い
て 、④健康診 査 等 の精度 管 理 につ い て 、 とい う 4項 目が 挙 げ られ て い る。
3)が
健 診 デ ー タ の互 換性 につ い て検討 して い る。そ
③ につ い て は 、共 同研 究者 の 大柳 ら
4)が
して 、共 同研 究者 の和泉 ら
地 域 と職域 の統合 した健診 デ ー タの利 用 につ いて検討 して
い る。 本稿 で は 、② の一 貫 した地 域保 健 と職 域保健 との連携 につ いて 、縦 断的連携 、横 断
的連携 、今 後 の展 開、お よび 、今 後 の課題 に分 けて短 くま とめた。
2.縦 断的連携
縦 断 的連携 の 主 な 目的 は 、 一生 涯 を通 じて の健康 管 理 を行 うこ とに よ つ て 、健 康寿命 の
延仲 、各年齢 層 の健康 状態 の 向 上 を 目指 す こ とで あ る。 そ の た め には 、幼児 期 の母 子保健
法 に基 づ く健診 には じま り、学 童 ・ 生 徒 ・ 学 生 期 の 学校保 健 法 に基 づ く健 診 、青年 ・壮 年
期 の職域 にお け る労働 安 全 衛 生法 に基 づ く健 診や 地域 にお け る老人保健 法 に基 づ く健診 、
そ して 、老年期 (退 職 後 )の 老人保健 法 に基 づ く健診 の連携 が必 要 で あ る。しか しなが ら、
-3-
現在 まで の ところ 、そ の よ うな連携 の例 は ほ とん ど見 当た らな い。
3.横 断 的連 携
青年 ・壮年期 には 、職 域 にお け る労働 安全衛 生 法 に基 づ く健 診 を受 けて い る者 と、地域
にお け る地域保健 法 に基 づ く健診 を受 けて い る者 が存在 す る。 従 つ て 、 あ る年 の あ る 自治
体 の住 民全 体 の健 康水 準や健診 項 目の異 常者 の割合 を把握 す るた めには 、それ らを結合 し
たデ ー タ の検討 が必 要 とな る。 また 、横 断 的連 携 の 重 要性 の一つ に 、家族 を単位 と した健
康 支援 とい うこ とも挙 げ られ てい る 2,5)。
常勤 50人 以 上 の 事業所 には産 業 医 の選任 義務 が設 け られ 、健診 の 実施 率 も比較 的高 い③
しか し、常勤 50人 未 満 の 小規模 事業所 に勤 め る労 働者 は 労働者 全 体 の約 6害 Jが 占めて い る
が 、彼 らの健診 実施 率 は非 常 に低 い と報 じられ てい る 2)。 そ こで 、 1997年 か ら小規 模 事業
所 を対象 と した産 業 医共 同選任 事業 に よって 、産業保 健 サ ー ビス の 向 上 を図 つてい る 6)。
これ は 、 2∼ 6カ 所 の 小規模 事 業所 が 産業 医 を共 同 で選任 す る と、 3カ 年 を限度 に助 成金 が
支給 され る仕 組 み で あ る 6)。 これ に よ っ て 、今後 は小 規模 事業所 の健診 デ ー タ との連携 も
期待 され る。
4.今 後 の展 開 と課題
平成
17年 度 に 全 国 の 都 道 府 県 に 保 険 者 協 議 会 が 設 置 され る 予 定 で あ る と い
(
)。
う
これ には 、国民健 康保 険 の
保 険者 (市 町村 )、 被 用者保 険 の保 険者 (健 康保健組 合 )、 政府 管掌保 険 の保 険者 な どが参
加 す る予 定 で あ るが 、都 道府 県 単位 で保 険者 が共 通認識 を持 ち 、それ に基 づ き整 合 的 な対
応 を行 うこ とを 目的 と してい る。 そ して 、 この 協議 会 を母 体 と して被 用者 保 険 と国民健 康
保 険 に大別 され て い る医療保 険 を将来 的 には一 本 化す る こ とを も視 野 に入 れ てい る、 と思
われ る。医療保 険 の一 本化 は 、日本 医師会 、国民健 康保 険組合 な どか らも提 唱 され てい る 7)。
そ の 協議 会 の 協議 事項 には 、各保 険者 が行 つ てい る健診 に 関 して 情報 交換 を行 うこ とが盛
り込 まれ て い る。従 つ て 、今後 、この 協議 会 を通 じて横 断 的連 携 が進 展す る可能性 が あ る。
5.今 後 の課題
人 口規模 が大 き い都 市部 で は 、事業所数 が 非 常 に多 い こ とか ら、地 域保健 と職 域保健 の
連携 を進 め る こ とが難 し くな っ て い る 2)。 また 、職 場 と居 住 地 が一 致 して い な い 地 域 では 、
た とえば 、 二 次 医療 圏 を地 域 単位 と した連 携 も考 え られ るが 2)、 そ の場合 に も事 業所 数 が
非 常 に多 い とい う困難性 を伴 う。
平成 17年 度 か らの個 人情報保 護 法 の施行 に よっ て 、健診 情報 を取 り扱 っ てい る関係 者 は
プ ライ バ シー 保護 に配 慮 した 取 り扱 い を講 じるこ とが 求 め られ てい る 8)。 第 三 者 に健診 情
報 を提供 す る場合 には 、本 人 の 同意 を得 た上 での 提供や 匿名 化 をす るよ うな配慮 が必 要 に
な っ て い る。
-4-
文献
1.野 村 陽子 .地 域保 健 と職 域保 健 の連携 ― 「生 活 習慣病 予 防 の た めの健 康検査等 の保健 事
業 の連 携 の 在 り方 検討 会 」 中間報 告 を 中 心 と して ― .産 業 医学 ジ ャー ナル 2001;24i
5-11.
2.厚 生 労働 省 .生 活習慣 病 予 防 の た めの地 域職域連携保 健活動 検討 会報 告 書 .2002,378
号 :隣 19.
3.大 柳 俊 夫 ,和 泉 比 佐 子 ,森
満 ,山 本 長 史 ,渡 辺 実 ,藤 瀬 幸 保 .地
域 ・ 職 域 健 康 管 理 の連 携 の た めの 健康 診 査 デ ー タベ ー ス の構 築 .北 海 道 公 衛誌 2004;
17: 74-78.
4.和 泉
比 佐 子 ,大 柳
俊 夫 ,森
満 ,山 本
長 史 ,渡 辺
実 ,藤 瀬
幸保 .地 域
保健 と職 域保 健 の一 元化 した健 康診査 デ ー タの分析 .北 海道公衛誌 2005;18:97-103.
5.堀 江 正知 .産 業 医 か ら見 た職 域保健 と地 域保健 の連携 .健 康 管 理 2001;567:23-27.
6.寺 田勇 人 ,上 田
寛 .小 規模 事 業 場 を対 象 と した 産 業保 健 サ ー ビスの 効 果 的運 用 .地
域保 健 と産 業保健 との連携 協力 を踏 ま えて .産 業 医学 ジ ャー ナル 2001;23:5-11.
7.大 内講 一。 や さ しい 医療 経済学 .動 車書房 ,2005,14年 145.
8,日 本厚 生 協会編 .医 療 ・ 介護 ・ 福祉 の個 人情報保護 ガイ ド.平 成 17年 度版 .日 本厚 生
協会 出版 部 ,2005.
連絡先
札幌 医科大学 医学部公 衆衛 生 学教 室
森
〒0608556札 幌市 中央 区南 1条 西 17丁 目
TEL 011-611-2111 (ノ 増翔
泉2740)
FAX 011-641-8101
E一 mall
-5-
[email protected]
満
地域 。職 域健 康管理 の連携 の た めの健 康診 査 デ ー タベ ー スの構 築
大柳
俊夫 ,和 泉
比佐 子 ,森
満 ,山 本
長 史 ,渡 辺
実 ,藤 瀬
幸保
要旨
地 域 の健 康課題 を明確 にす るた めに 、産 業保健 分 野 と地 域保健 分 野 の健 康診 査デ ー タ を
一 元化 し集積 す るた めのプ ロ グ ラ ム とデ ー タベ ー ス を開発 し、地域 ・ 職 域健 康 管理 の連携
の た め の健 康診査 デ ー タベ ー ス を構 築 した。
本 デ ー タベ ー ス は 、職 域 の フ ィール ドと して王子 製 紙株 式会 社 苫小牧 工 場 、 地 域 の フ ィ
ール ドと して 苫小牧 市 を対象 とす る こ とと し、デ ー タベ ー ス構 築 を通 して 、 一 元化 に 関す
る問題 点 を明確 に した。 問題 点 は 、(1)同 じ健 康診査 内容 で あ つ て も、そ の名 称 が 同 じとは
な っ て い な い こ とが 多 くあ る、(2)健 康診 査 のデ ー タ 自体 の形 式 が 異 な っ て い る場合 が あ る、
(3)健 康診 査 の デ ー タが別 の デ ー タ の 中 に埋 め込 まれ てい る場合 が あ る、 (4)独 自の コー ド
化 を行 つ て い る場合 が あ る、 とま とめ る こ とがで き る。 この よ うな組織 に よるデ ー タ の管
理 。保存 の方 法 の違 い は 、デ ー タ の標 準形 を定義 し、各組織 の デ ー タをそ の標 準形 に変 換
す る こ とで解 決 で き る。本研 究 では 、JAHISの 健診 デ ー タ交 換規約 に基 づ くデ ー タ形 式 、
名 称 に統 一 す る こ とに して一 元化 を行 つ た。この結果 、平成 14年 度 の王 子健 康保 険組 合 と
苫小牧 市 の健康診 査デ ー タ の共通項 目の デ ー タベ ー ス (9441レ コー ド)を 構 築 した。
なお本研 究 の詳細 を資 料 1に 示す。
課題 と展 望
今 回 の一 元化 デ ー タベ ー スの構 築 を通 して 、健 康診 査 デ ー タ の一 元化 を実 現す る際 の 問
題 点 が 明 らか に し、そ の解 決方 法 の一つ を示す こ とが で きた と考 える。 そ の一 方 で 、健康
診 査 デ ー タ の保存 ・ 管 理 、そ の 後 の保健 。福祉 活動 で の利 用 にお け る別 の課題 も見 出 され
た。 それ らは 、(1)健 康診 査 デ ー タ の 不完全性 、(2)健 康診 査 デ ー タを管 理 す るた め の 情報 シ
ス テ ムの課題 、 に大 き く分 け られ る。 (1)は 、デ ー タ の欠損 お よび誤 りの 問題 で あ る。欠損
につ い て は 、制度 上 の 地 域 と職 域 で の必 須項 目の違 い や 、地域 の場合 は健診 の 窓 口 とな る
医療機 関 が複数 あ るた め の指 導 の 不徹底 な どが 、そ の発 生 要 因 と考 え られ た 。 また誤 りに
つ い ては 、手入 力 に よるタイ プ ミス が主 な原 因 と判 断 され た。 (2)は 、情報 シ ス テ ム を新規
に導入 した 場合 に生 じる 旧シ ス テ ム か らの デ ー タ移行 の 問題 、情報 システ ムヘ の デ ー タの
入 力方法 の 問題 、そ して 情報 シ ス テ ムの機 能 の 問題 で あ る。苫小 牧市 で も平成 16年 度 に新
しい 管 理 シ ス テ ム を導入 したが 、過 去 10年 間 のデ ー タを新 システ ム に移行 す るこ とはで き
なか っ た。過 去 10年 間 の デ ー タは完 全 な もの ではな く、欠損や誤 りが含 まれ てお り、この
不完全性 もデ ー タの移行 を困難 に した 要 因 と考 え られ る。 また 、古小 牧 市 の新 システ ム で
も健 康診 査 デ ー タは手入 力 しな けれ ばな らな く、デ ー タ の欠 損や誤 りが生 じる危 険性 が 大
きな システ ム とな っ て い る。 さ らに 、そ の システ ム は 、現場 の保健 師 が望 んで い た 統計処
理 機 能 が備 わ っ て い なか っ た との こ とで 、情報 システ ムの機 能 に も問題 が あ つ た。
今 後 の健診 情報 に 関す る縦 断的連携 と横 断的連携 の 実現 で は 、デ ー タ の 不完全性 の課 題
-6-
や情報 システ ムの不備 の 問題 の解 決 は必 須 で あ り、産 。官 。学 が一 体 とな っ て 、健診 に 関
す る制 度や情報 システ ム 開発 に対 して 、 これ まで以上 に積 極 的 に取 り組 まな けれ ばな らな
い と考 え る。
連絡先
札 幌 医科 大 学保 健 医療 学 部
大柳
俊夫
〒0608556札 幌 市 中央 区南 1条 西 17丁 目
TEL 011-611-2111 (内 線 2836)
FAX 011-612-3617
E一 mall
-7-
[email protected]
地 域 保 健 と職 域 保 健 の一 元 化 した健 康 診 査 デ ー タ の 分析
―― 自治 体 と一 事 業 所 の 健 康 診 査 デ ー タか ら一
和泉
比 佐 子,大 柳
俊夫 ,森
満 ,山 本
長 史 ,渡 辺
実 ,藤 瀬
幸保
要旨
地域 と職 域 の保 健 活動 の基礎 資料 を得 るた めに 、個人識別 情報 を除 きモ デ ル 的 に一 元化
され た 平成 14年 度 の健 診デ ー タ の うち、健 診 受診 時 に 40∼ 64歳 で検 査 デ ー タ の欠 損 が な
い 3371件 を分析 した。
地 域 デ ー タが 2517名 、職 域 デ ー タが 854名 で あ っ た。 男性 の年齢調整 後 の 地域 ・ 職 域
別 の 平均値 も要指導城 以 上 の者 の害J合 も、収縮期血圧 、 トリグ リセ リ ド値 、ヘ モ グ ロ ビン
Alc値 及 び GOT値 は職 域 デ ー タ よ りも地 域 デ ー タ の ほ うが有意 に大 きか っ た。
女性 の年齢調整 後 の 地域 ・職 域別 の デ ー タ の比 較 で は 、 い ず れ の項 目の 平均値 も要指 導
域 以 上 の者 の割合 も有意 な差 はみ られ なか っ た。
高脂 血 症 は全 体 の 56.8%で あ っ た。 高脂 血 症 、肥満 、高 血圧 、耐糖能 異 常 のマル チ プル
リス ク要 因 の保有者 は 3.4%で あ り、男性 の ほ うが 女性 よ りも複数 の 要 因 を有す る割合 が
大 き く、約 半数 が 2要 因以 上 を保 有 していた。
ロジス テ ィ ック回帰 分析 の結果 、男性 で は肥 満 と管理 区分 が地 域 で あ る こ と、女性 で は 、
肥満 と耐 糖 能異 常 で あ る こ とが 高脂 血 症 と関連 を示 した。
以 上 の こ とよ り、 リス ク要 因 を複数保 有す る個 人 を対象 と した ハ イ リス ク ス トラテ ジー
と、集 団全 体 と して肥満 、高脂 血 症 、高 血圧 、糖 尿病 の リス クを軽減 す るポ ピュ レー シ ョ
ンアプ ロー チ を地域 と職 域 が 協働 で行 つてい く必要 が あ る。
なお本研 究 の詳細 を資料 2に 示す 。
課題 と展 望
今 回地域保健 と職 域保 健 の一 元化 した健 康診査 デ ー タ の分析 に よ っ て 、 マ ル チ プル リス
ク要 因 の複数 の リス ク保 有者 は男 性 に多 く、生活 習慣 改善 の保健 指 導や 精密 検 査 へ の迅 速
な対応 が 急務 で あ る こ とが明 らか とな っ た。 また 、性 別 に 関係 な く高脂 血 症者 の割 合 が 5
割 を超 えてお り、 これ らの者 に対 す る脂肪 や砂糖摂 取 の軽減 、節酒 や禁煙 及 び 肥満 の 是 正
とい っ た こ とへ の 取 り組 み が 重要 で あ る と考 え る③ それ には 、栄養 士 、運動 指導 士 、保健
師や 医師等 の テ ー ム に よる集 団お よび 個別健 康教 育等 の 取 り組 み が必 要 で あ り、 また 、要
医療 と判 定 され た対象者 へ の受診勧 奨 とそ の後 の フ ォ ロー ア ップ も重 要 で あ る と考 え る。
さ らに 、早期 予 防 の観 点 か ら青 年期及 び 40歳 以前 の成 人期 の人 々 に対 して 、高脂 血 症 を含
ん だ生 活 習慣 病 の 予 防 につ い て働 きか け る必要 が あ り、啓蒙や健 康教 育 の 方法 も電子媒 体
(例 えば携 帯 メー ル や
leaning)な どを活 用 した新 た な方法 の 開発 も求 め られ るで あ ろ う。
健康診 査 デ ー タ の 分析 にあた り喫煙 習慣 や飲酒 量 の デ ー タが 得 られ て い な く、デ ー タベ
ー ス を構 築す る際 の r38題 とされ る問診 項 目の 統 一 化 の課題 が あ り、 この課題 を解 決 す る こ
e‐
とが今 後 、地域 の健 康課題 を検討 す る うえで必要不 可欠 な こ とと考 え る。
-8-
今 回分析 に用 い た 自治体 の健 康診査 デ ー タは老 人保健 法 にお け る老人 保健 事業 に よる も
の で あ り、 この事 業 は平 成 18年 度 以 降 「介護 予 防 。地 域 支 え合 い 事業 」に組 み入 れ られ る
た め 、平成 17年 度 中に各 市 町村 にお い て 見直 し、検討 され る予 定 で あ る。予算措 置や 実施
継続 の 見通 しな ど不 透 明 で あ るが 、住 民 の 生活 習慣病 予 防 の二 次予 防 と して重 要 な事業 で
あ り、各 市 町村 が地 域 の ま ちづ く りの なか に保健 を明確 に位 置 づ け、予 防活動 を展 開す る
こ とが重 要 で あ る と考 え る。
連絡先
札幌 医科 大学保健 医療 学部
和泉
比佐 子
〒0608556札 幌 市 中央 区南 1条 西 17丁 目
TEL 011-611-2111 (ノ 拘枠泉2868)
FAX 011-612-5525
E一 mall
-9-
[email protected]
-10-
大柳
山本
俊夫 1ち 和泉比佐子 り,森
長史 3),渡 辺
実4),藤 瀬
1
ワ
3
4
5
満り
幸保 5)
札幌医科大学保健 医療学部
札幌医科大学 医学部 公衆衛生学講座
北海道古小牧保健所
吉小牧市保健福祉部
王子総 合病院
(平 成
16年 2月
23H受 理
)
北海道公衆衛生学雑誌
第 17巻
第 2号 (平 成 16年 3月 )別 刷
-11-
,
74
60)
〔
0の 報
告ぬ0
俊夫 1),和 泉比佐 子 1),森
大柳
i町
長 え3),渡 辺
本
1.緒
満 2),
実 4),藤 瀬
幸保 5)
2.対 象 および方法
言
の健康づ くりを総合的 に推進 す るための運動 とし
道 内 の職域 と地域 の フ ィー ル ドを検討 し,関 係機関 と
康 日本 21J運 動 が広 く行われ,地 方 自治体 による
の調整 を進 めた結果 ,職 域 の フ ィール ドとして王子 製紙
地 方計画が ほぼ出揃 い,そ れぞれの地 方 自治体 で特色 の
株式会社古小牧 工場 ,地 域 の フ ィー ル ドとして古小牧市
ある活動 を始 めている。 その よ うな活動 の計画,実 施
を対象 とす る こととした。そ して,平 成 11年 度 のイ
H人 識
Fll民
て
健
,
お よび評価 では,科 学 的根拠 に基づ いた健康 に関連 す る
別 1青 報 を含 まな い健 康 診査 デー タ,各 々1413件 と8028
1青 報 を収集 す る とともに,健 康 を増進 す る観点 か らの情
件 を一元化 す る対象 データ とした。
報 発信 を行 う必 要 があ り,そ の実現 のためには, これ ら
■子 健康保 険組 合 (王 子 製紙 株 式 会 社 古小 牧 工 場 υ)
の情報 を収集・ 管理・ 解析・ 発信 す るための一元 的 な健
デー タを管理 )と 古小牧市 で は健康診査 デー タの蓄積・
康情報 システムの確立 が求 め られ る
管理 システムは違 っていたが,ど ち らの システム もデー
.
現在 ,地 域 で入手可能 な健 康情報 として,老 人保健法
タを Excel形 式 に変換 す る こ とが 可能 で あった。 そ こ
に基づ く健康診査 デー タが ある。 また これ とは別 に,就
で,デ ー タをまず Excel形 式 に フ ァイ ル化 した。その後
業 して い る多 くの地域住民 が受 ける職域保健 での健康診
以 下 の 手順 で Excel形 式 の フ ァイ ル か ら一 元 化 デー タ
査デー タが ある。 これ らの デー タは,現 状 で は一元管理
`
″
されてお らず,こ のため,地 域全体 の 健康状態 を分
ベ ースを構築 した (図 1).
析す ることは困難 な状況 にある。 この 問題 を解決 し,地
域 ,さ らには F]本 全体 の健康状態 を分 析 す るための さ ま
ざまな取 り組 みが行われ ている的
.
本研究 では,地 域 の健康課題 を明確 にす るために,地
(1)Excel形 式 の フ アイ ル を,「 ileMaker PrO形 式 の
フ ァイルに変換 す る。
王子健 康保険組合
域住民 の 多 くで構成 されて い る産業保健 分野 の健康診査
デー タ と地域 保健分野 の健康診査 デー タを一 元化 し集積
す るために, まず一元化 の問題点 を明確 に し,さ らにそ
れ らの問題 を解決す るためのプ ロ グラム とデー タベ ー ス
を開発 して,地 域・ 職域健康管理 の連携 のための健康診
合 デー タベ ースを構築 した
,
111L幌 医科大学保健医療学部
」 卜
し幌医科大学医学部 公衆衛生学講座
│ に海道首小牧保健所
41品 小牧市保健福祉部
ヽ1● 十総 合病院
連絡 先 :札 幌医科大学保健医療学部
〒 1汚 08556札 幌市中央区南 1条 内 17
THン ()116112111(内 線 2滞 6)
fヽ ヽ 1)11 612-3617
「
じ‐
11laili()h卜 anagiC sap〕 lled ac ip
共通項 目の
共通項 目の
Mergeフ アイル
M● Igeフ ァイル
IF十
共
目の
FtteMaker
フアイル
受理 日 :平 成 16年 2月 23[│
図
-12-
,
1 -元 化デ ー タベ ース構築 の流れ
地域・ 職域健康管理の連携のための健康診苺データベ ースの構築
(2)王 子健康保険組合 ,お よび占小 牧市 で固有 のデー タ
保存 方法
(コ
ー ド化 を含 む)を 統 一 した形 式 に変換 す
る ブ ログラム (FlleMaker Proの ス ク リフ ト)を 作成
し,デ ー タ変換 を行 う。
75 (61)
て 入 って お り,2行 日以 降 は,コ ン マ 区 切 り (CSヽ ア
:
Comma Separated Value)フ ァイ ル と同様 の フ ァイル
で ある
.
また本研究 で は個 人情 報 を扱 う ことか ら,そ の保護 の
(3)王 子健康保険組合 と古小牧 市のデー タの共 通項 目か
ために,文 部科学 省・ 17B生 労働 省合同 に よる「疫学研究
に関す る倫理指針 」に準 じて研究 を行 う こととし,札 幌
らな る ヽfergeフ ァイルを作成 す る
.
(4)王 子 健 康 保 険 組 合 と古 小 牧 市 の 共 通 項 目 Merge
医科大学倫理委員会の審査 ,承 認 を得 た。
フ ァイル を一 ブ
こ化 した Fileヽ lakerフ ァイル を作 成 す
3.結
る。
果
一 元 化 デー タベ ー ス を パ ソコ ン 上の FlleMaker Pro
本研究 で対 象 とした王子 健康保 険組合 と言小牧市 の健
で構築 した理 由 は,す でに超音波診断 の レポー テ ィング
システムや リハ ビ リテー シ ョンロ誌 な どのデー タベー ス
康診査 デー タにつ いて,両 者 に共 通 な健康診査項 目を表
を独 自 に開発 して利 用 してお り,開 発・ 利 用実績 が あっ
も,そ の名称 が 同 じとはな っていない ことが多 くある こ
たか らであ る
2)。
また,構 築 したデー タベ ー スは,Fileヽ Ia_
1に まとめ る。 この表 か ら,同 じ健康診 査内容 であって
とがわか る。また,健 康診査 のデー タ自体 の形 式が異 なっ
ker Developerを 使 うことで容「
、バ ー ジ ョ
7Jに ラ ン タイ″
ている場 合や別 のデータの 中 に埋 め込 まれて い る場 合
ン (FileMakcr Proの ソフ トウェアカSな くて も木」用可台ヒ
さらには独 自の コー ド化 を行 っている場合 が あ る。例 え
,
な形式 )に す る ことがで き,王 子健康保険組合や古小牧
ば,受 診 日や尿糖 ,尿 賃 白,尿 滞血 の形式 が王 子健康保
市 の関係者 に無償 で配 布 して利 用 して もらうこ とがで き
険組 合 と古小 牧市 で 只な っている。 また生 年月 日に関 し
る。なお,ヽlergeフ ァイル とは,先 頭行 に フ ィー ル ド名
ては,■ 子健康保険組合 で は,年 号 を独 自 に コー ド化 し
が クォーテー シ ョンマー クで 円 まれ て コンマ で 区切 られ
て い る。一 方,斉 小牧市 のデー タには生年 月 日は含 まれ
表
1
共通の健康診査項 目と名称 およびデータ例
にf健 康保険組 合
健康診査項 目
JAIIIS
デー タ例
健康診査項 目
―竿
I
標準検査項 目
個人 ID
管理番号
hi色 素 量
血色素量
lR球 容積
60T
26
1GOT
15
1CPT・ ALT
I
総 コ レ ス テ ロー ル
「十
M】 旨肪
中性 脂 肪
HDL C
HDLコ
血糖 空 腹 時
空腹時血糖
レス テ ロ ー ル
│
尿糖
I F7R生
′
F近 ixl
亡、
1心 電 図_所 見 コー ド
-13-
ド
1
心電 図所 見
76
北海道公衆衛生学雑誌 17物 )欽 X)3
(62)
ていないが,こ れ は,管 理番号 の 中 に独 自の コー ド化 の
るこ とで,平 成 15年 度以降 お よび平成 14年 度以前 の正
方法で埋 め込 まれ ている。肥満度 に関 しては,王 子健康
子健康保険組合 と吉小牧市 の健康診査 デー タ も容易 に一
元化す る ことが可能 であ る。 なお,本 デー タベ ー スには
保 険組 合 は Bヽ lIを 用 い て い るが古 小牧 市 は BMIを 用
この ような組織 に よるデー タの管理・ 保存 の方法の達
何人識 別情 報 は含 まれ て は い な いが,そ れ に対 応 す る
`
″
データ (王 子健康保険組合 で は 個人番号 ,首 小牧市 で
`
″
は 管理番号 )を IDと して保存 して い るので,個 々人
いは,デ ー タの標準形 を定義 し,各 組織 のデー タをその
に対 して健康診 奇デ ータを時系列的 に蓄積 す る ことがで
標準形 に変換 す ることで解決 で きる。健康診 査 デー タの
きる。
い て いな い。心電 図 は,2つ の組織 で まった く異 な る コー
ド化 を行 っている。
また,本 デー タベ ー スはパ ソコン Lで 利 用す ることが
標 準 形 と し て,保 健 医 療 福 和1情 報 シ ス テ ム ili業 会
で きるので, これ まで困難 であった, 日常的 に健康診 査
(JAHISi Japanese Associati()n of llealthcare lnforn3a
tiく
「健診 デー タ交換規約
lll Svstems lndustr、 )力 ざ
デー タを調 べ ることがで きるようにな る。 なお,本 デー
V13」
を作成 して お り3),本 研 究で も, この交換規約 に基 づ く
タデー タベ ー スを動作 させ るためのパ ソ コンの性能 は
データ形 式 ,名
FileMaker Proが 動作 す る条件 を満足 していれ ば良 く
I「
,
称 に 統 一 す る こ と に した。 そ して
,
,
例 え ば WindOwsパ ソ コ ン の 場 合,そ の 条 件 は CPU:
ileMaker Proを 使 ってデー タの変換 ,一 元 化 を行 つた
90 MHz以 上,メ モ リ :32 MB以 上 ,ハ ー ド
結果,平成 14年 度 の王 子健康保険組合 と首小牧市 の健康
P倒 ltium
診査 デー タの共通項 目のデー タベ ー ス (9441レ コー ド
デ ィス ク :210 MB以 上 で あ るので,最 近 の パ ソコンで
を構築 した。構築 した デー タベ ー スの画面表示 の例 を図
あれば問題 な く動作 す る と言 える。また,FileMaker Pro
2に 示す。
は Machltosh上 で も動作 す る版 が あ り,Macintosh上 で
)
も本 デー タベ ー スを利 用す る ことがで きる。
4.考
察
本研究 の対 象 データを広 げ,他 の組織 の デー タを取 り
込 むた め には,そ れ ぞれの組織 の デー タを JAHISの 標
今回開発 した オ ]グ ラン、お よびデー タベー スを利用 す
X一
土︵
実施医療機関 王子総合病院
受診日 2003洵 3/12
貧
検
E
血
査
月
子機 能
査
検
血 中脂
賃検査
8
5
血
生 年 月 日 1960/01/27
す
同ほ
最 最
0高 度(酎 m
】
男
ヨ
体
身長 172.4
9441
未ソート
別
性
年齢 43
ート
コ
悩次
レ
至過血E
赤血球数 506
血色素量 156
ヘマツ
ト 48 1
"ッ
具常なし
具納 し
員常をし
GOT AST
CPT ALT
19
具純
21
具
I GTP
21
具純
0コ
D383
レステとヽル
具 常な し
具 常をし
“
HDL」 レス
レ
テロー】
4g尿 病
ヨ町 皿 掲
室】
心電図
指 白 血
尿 雪 潜
尿 尿
床 夜 貴
黒常なし
具常をし
86
HbAlc
52
具常あり
選度異常あり、要生活改善、要経過tR察
所脚 'ド
` ▼
フヽウス
府
図
2 -元 化 したデ ー タベ ースの 画面例
-14-
地域・ 職域健康管理の連携のためげ)健 康診命デー タベースの構築
準形 に変換 す る プログラム の開発 が必要 とな る。 また
,
複数 の組織間 での健 康診査 デー タの変換 を実現 す るため
には,今 回中間 フ ア イル として利 用 した ヽtergeソ ァ イル
で !ま な く,Xヽ II″ ベ ー スの ファ イル形式 ,lllえ ば JAllIS
y,III)ヽ
(IIcalth I)ataヽ
11″
lal・
ktlp I夕
allgtia質
e)形 ァ蛇,
に
す る必要が ある。 1刈 3に HI)ヽ H′ を利 用 した場 合 の一元
れ を/1Nす 。将来的 には,各 組織
化 デー クベー ス構築 の材こ
の デー タを HDヽ lL形 式 に変 換 し,卜 II)ヽ lL対 応 デー タ
ベ ー スを利片1す る ことで,容 易 に組織 を超 えた健康診査
デー タの村1互 利 用 が可能 になる と考える。 すで に,施 設
ヤ
問 の健康診 査 デー タ変換 を実現 す るために,CSヽ 形式 の
デー クフ ァイル と IIDヽ IIッ 形式 の フ アイル をlll′ た変換 す
るヽ
ヽ古、
d(Asに の ソフ トウェラタが 開発 さオし本llHさ オしてもヽ
る との十H告 もあるJ).
また本研究 では,デ ー タジ)一 フ
亡化 を ll的 に行 ったが
,
次 の段 階 であ る分析 のため には,(1)検 査 デー タの精度管
F担
。(2)ド J診 Jtと その
方法の統 一化,に つい て も検討
LT人
しなけれ ばな らない。(1ル )精 度 に関 しては, 1本 医師会
みで安定 した精度 が 得 ら
や ll本 総 合健診医学 会の取 りそ
卜
を
れ る ようになって きて い るiJ).
今後,構 築 した デー タベ ー スを用 いて デー タ分析 を行
う。今 「
月の健康診 査デー クの教 は持小 牧市 の 2()∼ 71歳 人
││の ぷ比〕
成 14年 木時点 )で あ り,地 域 令体 (古
程度 (`「オ
」ヽ
牧市 )の 健康課題 を より1川 確 にす るには,苫 小牧市内
υ)他 の 産業保健分野 や地域 保健 分野 と連携 して, より多
(の デ ー クを集 めなけれ ばな らない。 また,対 象 デー タ
ji的 に い
を広 tド るための取 り細iみ を積布
行 ,将 来的 には北
1王 子健康保険組合
l
│
i
文
献
1)須 加万 神,古 ぼ1勝 美 :健 康 │1本 2]計 画 を支援 す る
「地域・ 職域診 断 サー ビス 」の開発 ,日 本公衛誌 ,う (ち
622ハ V629, 2〔
)()3
2)大 柳俊大 ,!i谷
FileMakcr
「
E信 ,仙 イ本イ1,他 :マ ルチ メデ ィ
ア情報 の共有 を支援 す る ソフ トウェアの 開発 ,札 幌医
科大学保健 医療学部紀要,5,Iぷ ,21)()2
3)保 健医療柄和L情 報 システム「li業 公 :健 診 デー タ交換
ヤ
規約 ヽ 1+L2001
ヤ
(http://、 、H、 jahis jp/site/std/seitei/seitei inde、
htnl)
` 卜、
__HDMH神
図3
HDMLに
4)杉 森裕樹 ,■ lTl勝 美,Jrヽ IIIS合 同委員会 :健 診 デー
の世
タ伝送規孫
、(卜 leを lith‐
竹に基づ くイ
建診 デー タ交換 シ ステ″
よる一元化データベ ース構築 の流れ
cllecktip I)ataヽ
-15-
larl(1lp Iィ all宮 uaArei l:I)ヽ
イ ),
Iッ
│l lll言
少
78(641
誌 ,27,309316,2佃 Ю
北海道公衆衛生学雑誌 17(2)2M)3
6)田
5)河 野均也 :日 本医師会精度管理調査 と我 が 国 の標準
化 ,臨 床病理 ,49,860863,2001
-16-
中一民 :健 診領域 の精度 管理 と標準化 の可能性
臨床病理 ,49,873878,2001
,
一
― 一 自治体 と一 事業所 の健康診 査 デー タか ら ―
2),大 柳
和 泉比 佐 子 ■
3),渡 辺
名
山本 長 史
1),森
俊夫
4),藤
実
瀬
満 2),
5)
幸保
札幌医科大学保健 医療学部
札幌医科大学 医学部
■小牧保健所
洋小牧市保健福祉部
に 総合病院
「
(平 成 17午 i2)128F干 受難 )
北海道公衆衛生学雑誌
第 18巻
第 2号 (平 成 17年 3月
-17-
)
月J用 」
97 (81)
Gの 原
著60
地域 保
析
一 自治体 と一 事業所 の 健康 診査 デ ー タか ら 一―
―
和 泉比佐 子 1,2),大 柳
山本
俊 夫 1),森
長 史2,3),渡 辺
満 2),
実 4),藤 瀬
幸保 5)
は じめ に
地域 と職域 の保健活動 の基礎 資料 を得 るために,個 人
健康 日本 21に お いて,そ の計画の立案 ,実 施及 び評価
識別情報 を除 きモ デル 的 に一元 化 され た 平成 14年 度 の
のた めには健 康情報 が不可欠で,科 学的根拠 に基 づ いた
健診 デー タの うち,健 診受診時 に 40∼ 64歳 で検 査 デー タ
質の高 い情報 を効率的 に入手 ,分 析 す る戦略的な システ
の欠損 が な い 3371件 を分析 した。
ムの確立 が 求 め られて い る11
地域 デー タが 2517名 ,職 域 データが 854名 であった。
現在 ,地 域 で入 手可能 な健康情報 としては,老 人保健
男性 の年齢調整後 の地域・ 職域 別 の平 均値 も要指 導域以
法 に基づ く健康診査 の情報 があ る。一 方,就 労 して い る
上 の者 の割合 も,収 縮期血圧 , トリグ リセ リド値 ,ヘ モ
住民 は労働安全衛生法 の対象 とな り職域保健 で健診 を受
グロ ビ ン Alc値 及 び GOT値 は職域 デー タ よ り も地 域
診 してお り,そ の情報 は本人 ,雇 用主 また は健診実施機
デー タのほ うが有意 に大 きか った。
関 が保有 して い る。 このため,地 域全体 の健診情報 を基
女性 の年齢調整後 の地域・職域別 の デー タの比較 で は
に した地域 の分析 を行 うことは困難 な状況 にあ る.よ り
いずれの項 目の平均値 も要指導域以上 の者 の割合 も有意
有効 に保健活動 を行 うために,地 域及 び職域 の健康情報
な差 はみ られ なか った。
の相互利用 を可能 にす る管理体制 を整備 す るためのモ デ
,
高脂血症 は全体 の 568%で あった。高脂血症 ,肥 満
ル事 業 な どが 厚 生 労働 省 に よって展 開 され,健 診 診 査
,
高血FEL,耐 糖能異常 の マル チプル リスク要因 の保有者 は
デー タの一元 化 を推進す る動 きがあ る2∼ り。しか し,連 携
34%で あった。男性 のほ うが女性 よ りも複数 の 要因 を有
に対 す る認識及 び 目的意識 の共有化や健康管理 の システ
す る割合が大 き く,約 半数 が 2要 因以上 を保有 して いた。
ム化の構築 に多大 な時 間 と経費 がかか り普及 へ の課題 を
ロジステ ィック回帰分析 の結果,男 性 で は肥 満 と管理
区分 が地域 で ある こと,女 性 で は,肥 満 と耐糖能異常 で
残 して い る分
.
我 々 は,平 成 14,15年 に地域 の健康課題 を分析す るた
めに,地 域保健分野 と職域保健分野 で管理 されている健
ある ことが 高脂血症 と関連 を示 した。
以上 の こ とよ り, リス ク要因 を複数保有 す る個人 を対
象 とした ハ イ リスクアプ ローチ と,集 団全体 として肥満
,
康診査 デー タをモデル的 に一元化 す る ことを 目的 に市販
の安 価 な ソ フ トウ ェア を用 いて データベ ー スを構 築 し
高脂血症 ,高 血圧 ,糖 尿病 の リスクを軽減 す るポ ピュレー
た5),今 回,モ デ ル的 に一元化 したデー タベ ー スに基 づ く
シ ョンアプ ローチを地域 と職域 が協働 で行 ってい く必要
が ある。
分析 において地域保健 と職域保健 で有所見率 の最 も高 い
高脂血症 句7)に 着 日 した。高精血症 は,近 年我 が国で増力口
キーワー ド :健 康診査 デー タ,地 域・ 職域 ,マ ル チプ ル
して い る虚血性 心疾 患忠者 の発症 の リスク要 因 で,冠 動
リスク要因
脈疾 患 の予防のためには高脂血症対策が重要 と考 える。
また,冠 動脈疾患,脳 血管疾忠 な どの動脈硬化性疾 患の
札幌医科大学保健医療学部
札幌医科大学医学部
古小牧保健所
斉小牧市保健福 4「 部
王 子総合病院
連絡先 :札 幌医科大学保健医療学部看護学科
〒 0608556本 L幌 市中央区南 1条 西 17丁 目
TEL 011-6112111(内 線 2868)
リス クに は高血圧 や耐 糖能低下 な どが あ り, これ らの リ
スク要因 が集積 して存在 す る こ とは シン ドローム XⅢ
死 の四重 奏 9,イ ンシュ リン抵抗性症候群 1内 蔵脂防症
`
候群 11)な どの病態概念 が提唱 され,さ らにそれ らは マ
″
`
ルチ プル リス クフ ァクター症候群 ある い は メタボ リッ
クシン ドローム″と総称 されて い る。 2001年 度 か ら高脂
),
1°
FAX 011 612 5525
E11lail hisakOCsapmed acjp
堅│]:` FI文
受】
血症 ,高 血圧・ 高血精 ,月 巴満 の 4つ の 因子 を有 して い る
17ぢ 子2万 3281J
者 を対象 に労 災保険 による二次健康診断等給付制度 も開
-18-
98
北海道公衆衛生学雑誌 18(〕
(82)
2(X)4
始 されてお り,動 脈硬化性疾患の予防が章要 となってい
は,収 縮期血圧値 ≧140
る.そ こで,今 回保健活動 のための基 礎資料 を得 る こと
値 ≧90 olmHg,肥 満 は,BMI≧ 25 0 kg/m2と した。 血
を目的 として,一 自治体 と一 事業所 の健診診査 データ (以
糖 に関 しては,空 腹時血糖値 の欠損 デー タが 多 か ったた
下 i健 診 デー タ)を モデル的 に一元 化 したデータベ ース
め,ヘ モ グ ロビン Alc値 を用 いた。その際 に,老 人保健
に基づ き高脂血症 と他 の検査 デー タ との関連 について検
法 による健康診査 の要指 導 の判 定規準 であ る 5,5%以 上
討 を行 った。
を耐精能異 常 とした。 そ して, 男女別の リスク要因保有
mmHgか つ/ま
た は拡 張期血圧
者 お よび保 有数 と 5歳 階級毎 の マルチプル リスク保有 者
対象 および方法
数 の割合 を求 めた
.
一 自治体 の健診 デー タとして老人保健 法 に基 づ いて苫
さらに,男 女別 に高脂血症 と他の リス ク要因 との関連
小牧市 が平成 14年 年度 に実 施 した健診 デー タ(以 下 ,地
については,年 齢 を調整 しロジ ステ ィック恒1帰 分析 を行
,一 事業所 の健診 デー タ として労働安全衛
い検討 した。分 析 には,SPSS for Windows 12 0Jを 用
域 デー タ)と
生法 に基 づ いて 王子 製紙株 式会 社 古小牧 工 場 が平 成 14
い た。
年度 に実施 した健診 デー タ (以 下 ,職 域 データ)を ,個
なお,本 研究 の実施 においては既 に連結不可能匿名化
人識 別情報 を除 いてモ デル 的 に一 元化 した デー タ 9441
件 詢の うち健診受診時 に 40∼ 64歳 で
査値 デー タの欠
に周知 し,情 報 の使 用の了解 を得た。 また,札 幌医科大
損 が な い 3371件 を分析対象 とした。
学倫理審査委員会 の承認 を得 て実施 した。
されて い る情報 のみ を用 い,地 域 広報誌等 に よ り対象者
,検
分析 で使用 した デー タは,年 齢 ,性 別 ,Body ヽIass
結
lndex(BMI),血 圧 (収 縮期血圧 ,拡 張期血圧 ),血 清脂
質 (総 ヨレステ ロール値 , トリグ リセ リド値 ,HDLヨ レ
果
地域 データ と職域 デー タの比 較 を した。 その際 ,対 象者
1.対 象者 の概 要及 び男女別 の比 較
対 象者 の管理 区分 は,地 域 データが 2517名 (747%),
職域 デー タが 854名 (253%)で あった。性別 で は,男
性 1382名 (410° ),女 性 1989名 (590%)で あった。
の平均年齢 に差 が認 め られたため分散分析 に よって年齢
平均年齢 は地域 デー タ 549=66歳 ,職 域 デー タ 490土
調整 を行 い検討 した。
48歳 で職域 デー タよ りも地域 デー タの ほ うが有意 に年
ステ ロール値 ),ヘ モグロ ビン Alc,肝 機能
(GOT値
,
GPT値 ,γ GTP値 )の 検査値で,男 女別 に各項 目毎 に
/。
また,項 目毎 の検査値 を 2002年 に改正 された老人保健
法 に よる健康 診査 の判 定規準
H)と
齢 が高 か った (P<0001).
男性 の年齢調整後 の地域・職域別 のデー タの比 較 では
首 小牧 市 の判 定基 準
,
によって正 常値 と要指導域値以 上 とに 2分 し,要 指導域
収縮期血圧 の平均 lLjは 地域 デー タのほ うが職域 デー タよ
以 にの害J合 について職域 デー タに対 す る地域 デー タの年
りも有意 に高 か った。 また, トリグ リセ リ ド値 ,ヘ モ グ
齢 を調整 したオ ッズ比 を男女別 に算 出 し検討 した
ロ ビン Alc値 及 び GOT値 の平 均 値 も同様 に職 域 デー
.
リスク要因の診 断基準 は日本医 師会 のガイ ドラ イ ン12)
タよ りも地域 デー タの ほ うが 有 意 に高 い値 を示 した。
HDLコ
に基 づ き,高 脂血症 は総 ヨ レス テ ロールfla≧ 220 mg/dl
また は/か
つ HDLコ レ ス テ ロール 値 <40 mg/dlま た
域 データの ほ うが有意 に高 い値 を示 した (表 1).
は/か つ トリグ リセ リ ド値 ≧150 1ng/dlと した。 高 血圧
表
1
女性 の年齢 調整後 の地域・職域 別のデ ータの比較 では
,
男性 の地 域・ 職 域別 の 年齢 田整後 の デ ー タ比 較
地域
(n二
700)
年齢調整平均値 十
Bヽ イ
I(kgん コ
2)
収縮期血圧値 (mmIIg)
拡張期血圧値 (mmH宮
総 コレステロール値 (nlg/dl)
HDLコ レステロール値 (mg/dl)
)
トリグ リセ リド値 (mg/dl)
ヘ モグロ ビン Alc値 (%)
('OT値
レステロール値 の平均 値 は地域 デー タよ りも職
(IU/1)
CPT値 (IUイ
GTP値 (IUrl)
γ―
1)
職域 (n=682)
年齢調整平均lth=
P ILh
24 8
24 7
128 0
125 1
0 001
()「
77
78 2
79 1)
0 273
209 1
2()91
0 917
53 7
56 4
()()()3
159 9
137 3
0 001
54
0 019
28 2
25 6
()014
33 7
29 8
0 ()66
68 ()
64 1
0 427
=:分 散分析による年齢調整平均値
-19-
地域保健 と職域保健の一元化 した健康診査 データの分 析
99 (83)
い ずれ の 項 円の平均 値 で も有 意 な差 はみ られ なか った
(表
る割合 に関す るオ ッズ比 も有意 に高 か った (表 3).
2).
女性 全体 にお ける検 査値 が要指導域 以 上 の 者 の 割 合
は,総 ヨレステ ロール値 が 467%と 最 も大 き く,次 いで
5%,収 縮期血圧値 229%, トリグ リセ リ ド値
BM132ャ
男性合体 の検 査値 が 要指導域以 上の者 の割 合 は,BM1
22 6%の 順 であった。 また,男 性 と同様 に管理 区分 での
2.検 査値要指導域以 上者 の割合
が 446%と 最 も大 き く,次 い で 総 ヨ レ ス テ ロール 値
361%, トリグ リセ リ ド値 34.2%,γ ―GTP値 32_6%の
比 較 は要 指 導域以 上 の 者 の割合 につ いて 年齢 調 整 した
順 であった。 また,男 性 における検査値 の要指導域以上
意 な差 はみ られ なかった (表
オ ッズ比 を算出 した ところ,い ずれの項 目において も有
4)ロ
の割合 について職域 デー タに対す る地域 デー タの年齢 を
調整 したオ ッズ比 を算 出 した。その結果 ,収 縮期血圧値 ,
3.
トリグ リセ リ ド値,ヘ モ グ ロ ビン Alc値 ,GOT値 ,CPT
リスク要因保 有状況
リス ク要因保有者数 の害」
合 で最 も大 きか ったのが 高脂
374%,高
275%,耐 糖能異常 244%で あった.男 女別 の保有
値 の要 指 導域 以上 の割 合 に関 す るオ ッズ比 は有 意 に 高
血症 で 568%で あ った (表
く,IIDLコ レステ ロール値 の正 常値以下 に低下 して い
血圧
表
2
5)。
n i 1989
女性の地域・ 職域別 の年齢胡整後 のデータ比較
地域
(n=1817)
年齢調整平均値 学
Bヽ lI(kg/1112)
職域 (n=172)
23 9
1257
713
2197
638
1192
52
226
221
278
P値
年齢調整平均値 争
23 8
(n3mHg)
拡張期Fllf値 (nllnH宮 )
総 コレステ ロール値 (mg/dl)
HDIン コレステロール値 (mg/dl)
トリグ リセ リド値 (m宮 /dl)
ヘモ グ ロ ビン AIc値 (%)
GOT値 (IU/1)
CPT値 (lU/1)
GTPl両 (IU/1)
γ―
収縮期 lll圧 値
次 い で肥満
0897
1286
0219
777
0366
2
0598
21「
649
0628
1174
0853
53
0521
217
0632
221
0986
3+7
0068
=:分 散分析による年齢調整平均値
表
3
男性 の地域・ 職域別 の検査値要指導域以上の者 の割合 の比較
n世
Bヽ
く25
11
0kg/m2 4m7(589) 359(526)
≧25()kど
/n12
293(41 9)
≦139 nlmH宮
拡張期血圧値
≧140 nlmH宮
≦89 mmHg
絡 ヨレステ ロール値
身9()nllnIIhr
≦219m宮 /d1
レステ ロール値
トリグ リセ リド1向
ヘモ グ ロビン A lc値
(,OTI面
(;PT ILH
γ GTP
llt
323(474)
489(699) 551(808)
211(301) 131(192)
モ
:値
収縮 期 血ア
HDLコ
需
O n皆 盈2
年
≧220 mg/d1
≧40 11lg/d1
≦39 nlg/d1
≦149 mg/d1
574(820) 561(823)
126(180)
121(177)
(%)
iヤ
089
P値
0322
[()70-1 13]
145
001{)
[109-193〕
096
0777
[070-131]
453(647) 430(63())
113
()315
247(353) 252(370) 1089-145]
615(879)
85(12 1)
634(930)
48( 7 0)
448(640) 461(676)
217
く0001
[1 45-3 25i
142
0006
≧150 mg/d1 252(360) 221(324)
[111-185]
≦54%
453(647) 517(758)
131
0047
≧55%
247(353) 165(2J2) [100-1711
172
0010
圭40(IU″ /1) 626(894) 632(927)
≧41(lU/1) 74(106) 50(73)
[114-2591
≦35(IU/1) 515(736) 502(736)
139
0015
≧36(IU/1) 185(264) 180(264)
[107-182]
≦59(IU/1) 477(681) 455(66T)
106
0671
≧60(IU/1) 223(31 9) 227(333)
[082-1 361
=:年 齢調整オ ッズ比 は職域 を 1と
した
-20-
100
(84)
北海道公衆衛生学雑誌 18物 )2004
表4
BMII
収縮期血 l■ 値
拡張期血圧値
総 コ L/ス テ ロール値
HDLコ
レステロール値
トリグ リセ リド値
ヘモ グ ロビン Alc値
GOT値
GPT値
GTPイ
γ―
(%)
女性の地域・職域別の検査値 要指導域以上の者の割合の比較
[岳
地域
職域
n=1817
n=172
年
iltt
<25 0 kg/m2
1210 (66 6)
(773)
1 45
≧25 0 kgノ m2
≦139 nlmHg
≧140 mmHg
≦89 nll■ 11宮
≧90 mmHg
607 (33 4)
(22 7)
[098-213]
0 061
(85 5)
1 25
430 (23 7)
(14 5)
[079-198]
1595 (87 8)
(91_3)
1 35
222 (12 2)
(87)
[076-238]
≦219 mg/dl
951 (52 3)
(63 4)
1 11
≧220 nlg/dl
866 (47 7)
(36 6)
[079-156]
≧40 mg/di
≦39 1ng/dl
≦149m宮 /dl
≧150 mg/dl
≦54%
≧5う %
≦40(IU/1)
1744 (96 ())
(98 8)
3 15
73 ( 4 1))
(12)
[075-1328]
1396 (76 8)
(83 1)
1 27
421 (23 2)
(169)
1082-195]
1425 (78 4)
(90 1)
1 63
392 (21 6)
(99)
[095-277]
1742 (95 9)
(98 8)
≧41(IU/1)
≦35(IU/1)
≧36(IU/1)
≦59(IU/1)
≧60(IU″ /1)
75 ( 4 1)
(12)
1615 (88 9)
(94 2)
1 78
202 (11 1)
(58)
[09()-35()]
(91 6)
152 ( 8 4)
(93 0)
0 96
(70)
[050-182]
1387 (76 1チ
)
166う
P値
0 332
0 309
0 550
0,119
0 266
0 075
3 58
0 ()82
「085-1518]
0 096
0 894
と :年 齢調摯 オ ッズ比は職域 を 1と した
表
5
男女別の リスク要因a)保 有者の割合
全体
要因
男性
(n=3371)
高脂 血症
肥満
高 血圧
耐糖能異常
(レ 〕
表
)
女性
(n=1382)
(11二
1916(56怠 )「 ‖3(567)
1262(374)616(446)
927(275)424(307)
821(244)412(298)
要困数
1989)
0
111)13(57f))
1
646 (32 う
)
5(】
9
3 (25 3)
3
4()9 (20 6)
Ⅲリスク要因 :・ 高脂血症 (総 コレステ ロー
ールに ≧220 nig/dl
かつ/ま た は HDLコ レ ス テ ロール 値 <40
nlg/dlか つ/ま たは トリグ リセ リド値≧150
4
6
男女別の リスク要因a)保 有数
全体
(11=3371)
男性
(n=1382)
(%)
女性
(n=1989)
705 (20 9) 230 (16 6)
1149 (34 1) 434 (31 4)
475 (23 9)
715 (35 9)
890 (26 4) 408 (29 5)
511 (15 2) 255 (18 5)
116 ( 3 4)
55 ( 4 0)
482 (24 2)
256 (12 9)
61 ( 3 1)
“リスク要因 :・ 高脂血症 (総 ヨレステ ロール値 ≧220 mg/dl
かつ/′ また は HDIタ ヨ レ ス テ ロール 値 <40
m宮 /dlか つ/ま たは トリグ リセ リ ド値≧150
n3資 rdl)
lllg/dl)
・月
巴滞6(BA/11≧ 250)
。高血81(収 縮期jttFt値 ≧140■ ln]H資 かつ /ま た
は拡張期血「L値 を90133n3H宮
・耐糖能異常 (ヘ モグロビンAlc値 ≧55%)
・肥満 (BMI≧ 250)
・高血圧 (収 縮期血圧値 ≧140 mmHgか つ /ま た
は拡張期血圧値 ≧90 nlmHg)
。耐精能異常 (ヘ モグロビンAlc値 ≧55°/。
)
者 数 の 害‖
合 は,高 脂血 症 を除 き 3要 因 とも女 性 よ り も男
性 の ほ うが大 きか った 。
)
4.高 脂 血 症 と他 の リス ク要 因 との 関連
高脂血 症 を従 属 変 数 とし,年 齢 ,BMI,血
圧 ,ヘ モ グ
20%
ロ ビン Aic値 お よ び管 理 区分 を独 立 変 数 と して強 制 投
で あ り, リス ク要 因 の保 有 数 は全 体 で も男 女 別 で も 1要
入 法 に よ る ロジ ステ ィ ック回帰 分 析 を男 女別 に行 った 。
リス ク要 因 を保 有 して い な か った の は全 体 で 約
因が
341%と
因 は全体 で
最 も多 か った (表
264%,3要
因は
6)。
リス ク保 有 数 が
152%,4要
2要
因 は 3_4%で
その結 果 ,男 性 で は
BMIが 25 0kg/m2以 上 で あ る こ と
と管理 区分 が地域 で あ る こ とが 高脂 血症 と関連 を示 した
7).女 性 で は,BMIが 25 0 kg/m2以
あ った 。 男性 の ほ うが女性 よ り も複 数 の 要 因 を有 す る常」
(表
合 が大 き く,約 半 数 が
とヘ モ グ ロ ビ ン Alc値 が 55%以 上 で あ る こ とが 高 脂
2要 因以 Lを 保 有 して い た。
年齢 区分 ご との マ ル チ プ ル リス ク保 有 者 数
(4要 因保
29%,
09%,45∼ 49歳 40° ,18%,50∼ 54歳 27%,27%,
55∼ 59歳 40%,25%,60∼ 64歳 28%,13%で ,50∼ 54
上で あ ること
血症 と関連 を示 した (表 8).
有 者 数 )の 割 合 は,40∼ 44歳 で 男 女 そ れ ぞ れ
/。
考
案
地域保健 と職域保健 の健診 デー タをモデ ル的 に一元化
した デー タベ ースを基 に分析 を行 った結果 ,男 性 の年齢
歳 を除 く各 年齢 区分 で 男性 の 割 合 が 高 か った (図 1).
-21-
地域保健 と職域保健 の一元化 した健康診査 デー タの分析
101 (85)
節酒及 び肥満 の是正 とい った取 り組 みが必要 と考 える。
また,HDLコ レステ ロール値 の平均 値 は職 域 デー タ よ
り地域 デー タのほ うが有意 に低 く,正 常値以下 の者 の割
合 も有意 に高 く,身 体活動の増加 ,禁 煙及 び肥満 の是正
といった取 り組 みが必要 と考 える
.
GTP値 の 平 均 値 が正 常値 を超 え て お
肝 機能 で は γ―
り,3割 強 が要指導域以上 の値 を示 して いた。また,GPT
40-44出
図1
4549住 5い 54出 5559出
6064出
値 も約
総計
25割 が要 指導域以上 の値 で あ り,ア ル ヨール摂
取 との関連 を検討す るべ きで あったが,今 回は飲酒 に関
マルチプル リスク保有者 (高 脂血症・肥滴・
高血圧・ 耐格能異常)の 頻度
す るデータが 得 られ な く検討 で きなか った。 また,近 年
注 目 され て い る非 アル コール性 脂肪肝 炎 15)に 関 す る検
調整後 の収縮期血圧値 ,HDLヨ レステ ロール値 ,ヘ モ グ
ロビン Alc値 ,GOT値 の平均値 と要 指導域以 上の者 の
討 も飲酒歴が必要 となる。 データベ ース を構築 す る際 の
課題 とされ る問診項 目の統 一 化 印の問題 で あ り,飲 酒や
割合 は管理 区分 において差 が見 られた。
喫煙 とい った データは健康課題 を検討 す るうえで必要不
全 国的 な調査 で あ る平成 12年 度 の第 5次 循 環器疾 患
基礎調査 の結果 13)で は,40・
血圧 の平均 値 はいずれ も 130
可欠 な項 目 と考 える。
60歳 代 の男性 の収縮期
女性 の年齢調整後 の平均 値 と要指導域以上 の者 の割合
mmHgを 超 えて い る。今 Pl
は,管 理 区分 での差 はみ られな く,女 性 においては加齢
50・
の対象 集団 の男性 の収縮期血圧 の平均値 と要指導域以上
の影響 のみであった。
の者 の割合 は,職 域 デー タよ りも地域 デー タのほ うが高
今 回の対 象集団では,高 脂血症者 の割合 が 男女共 に半
か ったが ,い ずれ も全 国調査 よ りも低 い値 で あった.し
数 を超 えてお り, これ らの対 象者 に対 す る脂肪や砂糖摂
か し,要 指導域以 Lの 対象者 に対 す る健 康診査後 の保健
取 の軽減 ,節 酒や禁煙及び肥満 の是正 のためには栄養士
指導 とその後 の フ ォローア ップが重要 にな る と考 える。
運動指導士 ,保 健師や医師等 のチーン、による集団 お よび
男性 の BMIは 管理 区分 による差 はな く,平 成 14年 度
国民栄養調査 の結果 14)で は,40・
50・
60歳 代 の肥 滴者 の
,
個別健康教育等 の取 り組 みが必 要 と考 える。 また,要 医
療 と判定 された対象者 へ の受診勧奨 とその後 の フ ォロー
割合 はいずれ も 3割 強 で あるの に対 し,今 回の対 象集団
ア ップが重要である と考 える。 さらに,早 期予防の観 点
は 4割 を超 えてお り肥満 の是正が急務 で ある と考 える。
か ら青 年期及 び 40歳 以前 の成人期 の人々 に対 して,高 脂
男性 の トリグ リセ リドの平 均値 は地域 デー タにおいて
血症 を含 んだ生 活習慣病 の予防 について,電 子媒体 な ど
正常範囲 を超 えてお り,要 指導域以上 の者 の割合 も職域
活用 した啓 蒙 や健康教育 の取 り組 みが必 要である と考 え
デー タよ り地域 データのほ うが有意 に高 く,地 域保健 に
る
お ける冠動脈疾患 の予 防 として,脂 防や砂糖摂取 の軽減
表
7
,
BWII
血 ltia)
ヘモ グ ロ ビン Alc lLF
マ ル チ プル リス ク保 有 者 数 の 害」
合 は 34°/。 と,須 賀
男性の高脂血症 と他の リスク要 因 との関連
カ テ ゴ リー
管理 区分
.
オッズ比 学
職域 /地 域
(25 0 kg/1112/≧ 25 0 kg/m2
正常血圧 /高 血圧
≦54%/≧ 55%
n=1382(!る
95%信 頼 区問
1 94
107-175
0013
155-243 (()001
()99
0 77--1 26
1 17
092-149
1 37
)
I'値
0 906
021()
五年齢調整 オッズ比
常血圧 :収 縮朗血圧値 ≦139 nln、 IIgか つ拡張期血圧値 と89 mn311F
高血 Ft i収 縮期血圧値 SBP≧ 140 mmH宮 かつ/又 は拡張期血圧値 ≧90 mn]H=
a)正
表
女性の高脂血症 と他の リスク要因 との関連
オッズ比 +
職域 /地 域
管理区分
BMI
血圧a)
ヘモ グ ロビン Alc
3
カ テ ゴ リー
要因
(25()kg/n12/≧ 25 0 kg/n12
常血圧 /高 血圧
≦54%/≧ 55%
7●
llt
1
1
0
1
22
56
85
40
=年 齢調整 オッズ比
Ⅲ正常血8::収 縮期血圧値 ≦】
39 nlnl HPか つ拡張期血l圧 値 ヽ89 nln311f
高血Fr i収 縮期血口:値 SSl)≧ 140 1nnlll『 かつ/文 は拡張期血 Fl値 ≧90 mmH貫
-22-
n=1989(%)
9s%信 頼区間
P値
087-170
0255
127-191
<0001
()85-1 31
110-178
0630
0006
102
北海道公衆衛生学雑誌 18(分 2004
(86)
ら]6)ゃ 藤岡 17)の 研究結果 よ り多 く,ま た,3要 因 の保有
規準 によ り検 討 して い く必要 が ある。 また,飲 酒 や喫煙
者 の幸」
合 は 152%で あ り,そ れ らの研究 の約 2倍 であっ
をは じめ とし,運 動 や食事 に関 す る生活習慣等 の関連 要
た。 また,女 性 よ りも男性 のほ うが マルチプ ル リス ク保
因 も併せ て検討 す る ことが必要で ある。今 臣1分 析 した健
有者 の割合 が大 きいの は藤 岡
16)の
結果 と同様 であ り,男
診 データは,古 小 牧 市 の 40∼ 64歳 人 回の約
5%に す ぎ
性 お よび複数の リスク保有者 に対 す る生活習慣 改善 の保
ず,で きるだ け地域全体 を診 断す るた めには地域 と職域
健指導や精密検査 へ の迅速 な対応が重要 とな る。
で健診 お よび健康情報 デー タの統一化 を図 る必要が あ る
そ して,男 性 で は管理 区分で地域 が 高脂血症 と関連 し
と考 える。
てお り,地 域保健分野 での個 別健康教育等 による高脂血
謝
症対策 が望 まれ る。地域 デー タよ りも職域 デー タの検査
直の ほ うが良 い項 日が 多 く, これ は Healthy worker
イ
effectあ るい は治療 によ リヨン トロールが 良好 な対 象が
辞
本研究 は,北 海道公衆衛生協会第 8号 課題 として実施
しました。関係各位 に厚 く御 礼 申 し上 げ ます。
含 まれて いた可能性 が ある。 また,今 回対 象 とした事業
文
所 は,従 業 員数 が 1,000人 を超 える大規模事業所 であっ
献
査 の結果 の届出 が法的 に義務付 け られ てい な い小規模事
1)健 康 日本 21企 画検討会・ 健康 日本 21計 画策定検討
会 ,健 康 日本 21(21世 紀 にお ける国民健康 づ くり運動
につ い て)健 康 日本 21企 画検討会・ 健康 日本 21計 画
策定検討会報告書 .財 団法人健康・ 体 力 づ くり事業財
団,東 京 ,2000;5254.
2)地 域職域健康管理総合化 モデル事業評価検討会 .地
業所 の 従業 員 も含 まれ て い る可能 性 が あ り,今 回地域
域・ 職域健康管理総合 モデル事 業評価検討会報告書
デー タよ りも職域 データの ほ うが良 い項 目が 多 か った と
2004.
た。大規模事業所 は,50人 未満 の小規模事業所 に比 べ有
所 見率 が低 く,健 康管理 が十 分 に酉じ慮 されてい る との報
〕
9)が ぁ る。今
EBlの 対 象 の大 規 模 事 業 所 にお い て も
告 1は
整 った健康管理体制 の影響 があ る と考 える。 また,自 治
体 で行 う健診 の受診者 には,白 営業者以外 に定期健康診
.
須賀 ら16)は ,マ ルチプル リスク要 因 の集積 は肥満 か ら
3)生 活習慣病 予防のための健康診査等の保健事業 の連
携 の在 り方 に関す る検討会 .生 活習慣病 予防のた めの
は じま り,高 脂血症 と高血圧 の発症 を経 由 して,精 尿病
健康診査等 の保健事業 の連 携 の在 り方 に関す る検討会
の発症 でおわ る と報告 してお り,今 回の結果 にお い て高
中間報告書 .2001.
も考 え られ る。
脂血症 と他の リスク要因 との関連 は男女共 に肥 満 がみ ら
れ てお り,肥 満 が初期 の段 階 か ら存在 して いた可能性 が
示唆 された。従 って,今 lHTの 対象集団 において も肥満対
4)生 活習慣病予防 のための地域 職域連携保健活動検討
会 .生 活習慣病予防 のた めの地域職域連携保健活動検
討会報告書 .2002.
5)大 柳俊夫 ,和 泉比佐子 ,森
策 を推進 す る ことは重 要であ る と考える。
古居 ら2い は,女性 においてヘモ グ ロ ビン Alc値 と総 コ
レステ ロー ル値及 び トリグ リセ リ ド値 との間 には]Lの 関
連 が あ る と報告 してお り,今 陣1の 対象集団 で も女性 にお
いて高脂血症 とヘ モ グ ロ ビン Alc値 が 関連 して い る と
満,他.地 域・ 職域健
康管理 の連携 のための健康診査 デー タベ ー スの構築
北公衛誌
.
2003117:7478.
6)北 海道室蘭保健所編 ,平 成 15年 度版 日胆地域保健情
報年報 .2004i7475.
が糖尿病 の発症 で終 わ る と報告 され て い るが,早 期 か ら
7)厚 生統計協会編 .厚 生 の指標 国民衛 生 の動 向。厚
生統計協会 ,東 京,20041297299,
耐糖能異常 が 出現 す ることもあ り得 るため, リスク要因
8)Reaven Gい /1
い う同様 の結果 を示 した。 マルチプル リスク要 因 の集積
の 集積 に着 目す る こ と と, 1要 因 で あつて も健診 後 の
フ ォローア ップ とコン ト「ヨー ルが重要 と考 える。
9)Kaplan NlvI
今後 の保健活動 の 中 で は, リス ク要因 を複数保有 す る
lFH人 を対 象 としたハ イ リスクア プローチ と,集 団全体 と
して1巴 満,高 脂血症 ,高 血圧 ,糖 尿病 の リスクを韓減 す
るポ ビュレー シ ョンアプ ローチ を,地 域 と職域 が協働 で
Role of illsulin resistallce in hunla11
disease Diabetes 1988, 37: 1595-1607
obesty、
The deadly quartett upper‐
body
宮ltlcose illtolera,lce` hypertriglyceride■
liai
and hypertention Arch intern WIed 1989+ 149: 15141520
10)DeFrinzo RAlFerrannilll E Insulin resistance A
行 って い くことが大切 であ る と考 える。
multifaceted syndrome responsible for N IE)Dヽ 11
今回 の分析 で は Bヽ II値 を使 用 したが,NCEP ATPIH
の メ タボ リックシ ン ドロームの 診 断 規準 2Hの 腹 部 肥 満
obesity,hypertension,d)'slipidemia,and atheroscler―
の指標 であ るウエ ス ト周囲径 を 日本人 に適応 させた修正
-23-
otic cardiovascular disease
173‐
194
正
)iabetes Care 19911 14:
103 (87)
地域保健 と職域保健 の一元化 した健康診査 データの分析
群 .Heart
11)MatsuzaHァ a Y Patholog)' alld molecular nlecha
nisnl of visceral fat syndronle I)iabetes MIetab Rev
学協 会 にお け る小規 模 事 業場 と大規 模 事 業場 との健 康
19971 13i 3-13
12)日 本公衆衛生協会編 .老 人保健事業 にお ける糖尿病
及び行環器疾 患 の指導 区分 に関す る検討。 日本公衆衛
診 断結 果比 較 の 試 み .予 防 医学
1998i40:110118.
19)平 井 一 好 ,日 下幸則 ,伊 木雅之,他 .企 業規模 な ら
びに業種 か らみた高血圧 の有所見 率 に関 す る研究 .ロ
生協会,東 京 ,2002;6573.
111)│1本 循環器管理研究協 議会編 .循 環器病予防 ハ ン ド
本公衛誌
1996i43:806807.
20)古 屋博行 ,長 岡正 ,水 鳴春朔 ,他 .都 市部地域 にお
ブ ック.保 健 同入社 ,東 京,2003i185207.
14)健 康・栄養情報研究会編口国民栄養 の現状 平成 14
年厚 生 労働 省 国民 栄 養 調 査 結 果。第 一 出版 ,東 京
,
ける HbAlc値 と動脈硬化危険因子 との関連 に関 す る
検討 ,日 本公衛誌
2002i49:729738.
21)Expert Panel oll Detection, and Treatinent()f
2004 i l14-116.
15)西 原利治 ,大 西 三朗 .メ タボ リック・ シン ドローム
の1蔵 器障害
View 2003;7:565-569.
18)山 本 秀 雄 ,永 村 美 智 子 ,岩 滝典 生 .神 奈 川 県予 防 医
非 ア ルコー ル4土 脂肪肝炎 (NASH).臨 床
と研究 2004i81:17811784.
High B10od Cholesterol in Adtllt Executive sum―
mary of the third report of the National Cholesterol
Education Program(NCEP)Expert Panel on detec‐
16)須 賀万智,首 田勝 美.メ タボ リック症 候群 の発症 に
関す る疫学的検 討.日 本公衛誌 2004i51:623630。
17)藤 岡滋典 .疫 学 か らみた Muttiple Risk Factor症 候
-24-
tion in adult(Adult Treatment I〕 anel III)JAMA
2001i 285: 2486‐ 2497
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