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(前期)(平成23年3月策定)

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(前期)(平成23年3月策定)
瑞浪市人権施策推進
行 動 計 画
瑞 浪 市
目 次
第1章 行動計画策定の骨子 ………………………………………………… 1
1 計画策定の趣旨 ……………………………………………………… 1
2 計画の期間 …………………………………………………………… 1
第2章 施策体系図 … ………………………………………………………… 2
第3章 人権教育及び啓発等に関する具体的な施策と内容 ………… 5
1 共通項目 ……………………………………………………………… 5
2 分野別の施策展開 …………………………………………………… 8
(1) 女性 ……………………………………………………………… 8
(2) 子ども ………………………………………………………… 12
(3) 高齢者 ………………………………………………………… 20
(4) 障がい者 ……………………………………………………… 25
(5) 同和問題 ……………………………………………………… 30
(6) 外国人 ………………………………………………………… 34
(7) そのほかの人権課題 ………………………………………… 37
用語解説 …………………………………………………………………………… 42
相談機関一覧 ……………………………………………………………………… 46
第1章 行動計画策定の骨子
第1章 行動計画策定の骨子
1 計画策定の趣旨
国際連合では、21 世紀を「人権の世紀」と位置づけており、今世紀中に、
あらゆる差別のない、人権が尊重されるまちを実現することが、今私たちに求
められています。
また、このことは、市民にとって一番身近な行政である市の責務であるとと
もに、人権を尊重する社会風土を育てていくためには、市民一人ひとりが差別
したり、差別されたりすることなく互いを認め合い、他人の人権を守ることが
必要です。
このような市民の人権を尊重する意識や行為は、とりもなおさず自分の人権
を守ることになり、そのことの気づきが大切です。この「気づき」を広めてい
くことが、人権施策を展開する中で、大きな目標となります。
各種の人権問題や差別の根底にある偏見をなくすために、行政の役割として、
日常の生活の中で、心に響く教育や啓発の活動を推進していく必要があります。
この「行動計画」につきましては、同時に策定した「瑞浪市人権施策推進指
針」に沿って、個々の人権問題に対して市民が取り組むべき方向性や行政が行
う具体的な施策をまとめています。
行動計画の基本的な流れについては、「施策体系図」により、計画全体を人
権課題の分野別に明示しています。
2 計画の期間
この計画の期間としては、2011年度(平成23年度)から2015年度
(平成27年度)までの5年間とします。最終年度には実施状況の把握と検証
を行い、継続的に行動計画を策定することとします。
第2章 施策体系図
第2章 施策体系図
区分
共
通
項
具 体 的 事 業
項 目
予防啓発活動
・広報誌等による予防啓発活動の推進
・市民向けの啓発イベントの実施
「よく生き合う力」を育む
人権教育・啓発活動の推進
・地域・職場における人権学習の推進
・人権教育・啓発推進体制の充実
・職員研修体制の充実
人権問題に対する対応の充実
・人権相談窓口と関係機関、関係団体との連携強化
目
人権啓発リーダーの養成
市
民
一
人
ひ
と
り
の
人
権
が
尊
重
さ
れ
る
社
会
を
目
指
し
て
男女の人権を尊重する
意識の向上
女
性
男女共同参画による
地域活動の推進
・人権啓発リーダーの育成
・習慣・慣習の見直しの啓発
・広報・メディアを活用した情報発信の充実
・男女平等を基本とする教育の充実
・意思決定の場での女性参画の推進
・リーダーシップをとれる女性の育成
配偶者・パートナーに対する
あらゆる暴力の防止
・DVの防止啓発活動の充実
・女性の暴力被害に対する救済支援の充実
・相談体制の充実
働きやすい環境づくりの推進
・男女の処遇格差の解消
・就労環境の整備
・女性の社会進出を認め、促進するための意識啓発
・セクハラの防止
・子育て環境の充実
子ども
人権教育・子どもの
健全育成の推進
子
・保育の充実
・講演会や講座の実施
保護者 ・育児休暇を取得しやすい職場環境の整備
・子育て相談に関する体制強化
・家庭教育学級における人権教育の充実
教職員
ど
も
・教育相談体制の充実
・人権に関する教育の充実
・幼児教育における遊びを通した体験活動の推進
・一人ひとりを大切にした指導・教育の充実
・法務局による「SOSミニレター」や「子ども
子ども 人権110番」の活用
・要保護児童(幼児)の早期発見及び保護
児童虐待防止への取り組み
保護者
・児童虐待への対応強化
・児童虐待防止啓発の充実
教職員
・児童虐待防止啓発の充実
・家庭教育における相談体制の充実
第2章 施策体系図
区分
子ども︵前の続き︶
家庭や地域社会での
青少年健全育成
子育てにやさしい
まちづくりの推進
自立・生きがいづくりへの支援
市
民
一
人
ひ
と
り
の
人
権
が
尊
重
さ
れ
る
社
会
を
目
指
し
て
高
齢
具 体 的 事 業
項 目
・まちづくり事業における幅広い世代の住民参加促進
・青少年健全育成市民会議の活動推進
・地域での見守り活動の推進
・ユニバーサルデザインのまちづくり
・赤ちゃんの駅の設置促進
・安全な子どもの遊び場の確保
・未成年者への支援
・シルバー人材センター事業の充実
・生きがい活動の機会の充実
年齢にとらわれず
活躍できる社会の構築
・ボランティア活動への高齢者の参加促進
福祉・介護サービスの充実
・在宅福祉サービスの充実
・住民相互で支えあう地域ケア体制の充実
相談体制の充実
・適切なサービスが受けられるよう、気軽に相談できる
窓口の整備・充実
者
障
安心して暮らせる
生活環境の整備
・住まいの保障
・家庭における防火対応の促進
・判断能力が不十分な人への支援
・緊急時の対応強化
・高齢者を狙った犯罪や消費生活に関するトラブルに
おける対策強化
高齢者にやさしい
まちづくりの推進
・ユニバーサルデザインのまちづくり
理解と交流の促進
・障がいのある子どもとの交流教育の推進
・交流事業の充実
・特別支援教育の充実
地域生活への支援の充実
が
い
者
・判断能力が不十分な人への支援
・相談窓口の充実
・地域生活支援の充実
・訪問サービスの充実
・住宅環境の改善(助成制度)の促進
雇用・就労の支援と
社会参加の促進
・ハローワークなど、労働関係機関との提携や相談機能
の充実
・福祉的就労の場の確保
・障がい者の積極的な雇用
・障がい者の社会参加への支援
障がい者にやさしい
まちづくりの推進
・ユニバーサルデザインのまちづくり
障がい者の家族への支援
・障がい者の家族への支援の充実
第2章 施策体系図
区分
同和問題の正しい理解と対応
同
和
問
題
市
民
一
人
ひ
と
り
の
人
権
が
尊
重
さ
れ
る
社
会
を
目
指
し
て
雇用の安定向上
国
人
・本人の能力に関係のない就職差別をしないための企業等
への啓発
・同和問題に関する正しい知識の普及
「えせ同和行為」の排除
・正しい知識の普及・学習機会の充実
外国人児童生徒への
教育体制の充実
外国人への生活支援の充実
共生社会を目指した
地域づくり
そ
の
ほ
か
の
人
権
課
題
・児童・生徒の実践的態度の育成
・「ひびきあいの日」の取り組みの充実
・教職員研修の充実・指導力の向上
啓発の推進
国際理解・交流の推進
外
具 体 的 事 業
項 目
・国際交流事業、多文化交流事業の実施
・外国人児童生徒への理解と支援
・手続き等における多言語による表記の推進
・ホームページ等における多言語による表記の推進
・多様な文化を認め合う地域づくり
ホームレス等に対する
人権課題
・ホームレス等の実情把握
・ホームレス等に対する生活支援・救済
アイヌの人々に対する
人権課題
・アイヌの人々への理解の促進
保健・医療サービスに
関する人権課題
・HIV感染者、ハンセン病に対する正しい知識の普及
・保健・医療サービス等の充実
・保健・医療サービスにおける人権確保
・性的指向・性同一性障がい者に対する情報提供
情報に関する人権侵害
・メディア・インターネット等による人権侵害の防止
・子どもに対する情報教育の推進
・悪質な情報への対処
・情報リテラシー教育の推進
・情報リテラシーの啓発・推進
・個人情報保護に向けた取り組み
犯罪に関する人権課題
・犯罪被害者等の人権の配慮
・犯罪被害者等に対する生活支援
・北朝鮮による拉致被害者・人身取引被害者の実情把握
・刑を終えて出所した人への人権の配慮
・刑を終えて出所した人に対する生活支援
第3章 人権教育及び啓発等に関する具体的な施策と内容
第3章 人権教育及び啓発等に関する具体的な施策と内容
1 共通項目
現 状
本市では、法務大臣の委嘱する人権擁護委員(8名)の協力を得て、各種の
人権啓発活動、人権こまりごと相談、人権書道展などを開催し、市民の人権意
識の高揚を図る取り組みを実施しています。
小・中学校においても、人権教育の基本方針と推進計画に基づいて、子ども
たちに対する人権教育と思いやりの心を育む教育を行ってきました。
また、高齢者、子ども、障がい者や女性など特定の分野の人権課題に対して
は、それぞれの人権課題を担当する部署で、個別に啓発や相談活動に取り組ん
できました。
しかし、近年は、家庭内における子どもに対する虐待や育児放棄の問題、高
齢者に対する虐待や介護の放棄に関する問題、子ども社会におけるいじめの問
題、配偶者・パートナーに対するDVの問題など、人権に関する深刻な事例が
問題化しています。
また、これらの人権問題の個々の
背景には、市民の価値観の変化、経
済情勢の悪化による雇用の不安や家
計の経済状態、家庭や地域社会に
人権教育・人権啓発の方法について
設問:人権侵害に関する県民の皆さんの認識を深めるた
めの人権教育・人権啓発の方法について、特にどのよう
なことが必要だと思いますか。(1つのみ回答)
(単位:%)
おける教育力の低下、地域コミュニ
区 分
ティの弱体化などのさまざまな要因
「必要である」と回答
した回答者の割合
啓発ポスター等の公募・作成・提出
が複雑に絡み合っていることが多
く、ひとつの方向からの解決策の提
示では、問題の根本的な解決につな
がらない場合が、多く見られます。
冊子・資料の作成・配布
6.9
テレビ、ラジオ、新聞等による広報
38.4
講演会、シンポジウム等の開催
5.3
学校・職場・地域などの
単位での研修会の開催
平成19年に岐阜県が実施した
「人権に関する県民意識調査」の結
果を見てみると、「人権侵害に関す
る認識を深めるために必要な人権教
育・人権啓発の具体的な方法」につ
4.5
29.9
特に必要だと思うことはない
1.9
わからない
7.7
その他
1.3
無回答
4.1
合計
100.0
いて、「テレビ、ラジオ、新聞等に
人権に関する県民意識調査より
(実施時期:平成19年7月)
よる広報」が必要だと答えた人が全
調査対象者:岐阜県内の成人2,000名
体の約4割、「学校・職場・地域な
回収数1,169件。回収率58.5%
どの単位での研修会の開催」が約3割を占め、群を抜いており、そのほかの手
第3章 人権教育及び啓発等に関する具体的な施策と内容
段として、「冊子・資料の作成・配布」、「講演会、シンポジウム等の開催」、「啓
発ポスター等の公募・作成・提出」の順位であるという結果でした。
このため、本市では、人権に関する施策を総合的に推進し、展開するために
2009年(平成21年)度に、瑞浪市人権施策推進懇話会を設置し、瑞浪市
人権施策推進指針の策定を進めると同時に、市民と市職員全員を対象に、人権
について正しく理解を深める研修会を開催しました。
課 題
市民の身の回りには、人権問題につながる可能性のある偏見の意識や些細な
差別行為が存在しています。こうした意識や行為が見逃され、次第に助長され
ることによって、大きな人権問題となって現れてきます。
このため、人権問題の根本的な解決には、市民の人権に対する鋭敏な感覚を
養い偏見をなくすことに努めるとともに、人権問題につながる差別行為を互い
に見逃さないことで、自ら人権問題を予防し、解決する高い市民意識を醸成す
る必要があります。
また、市職員など行政に携わるものや教員など教育に携わるものについては、
より高い人権意識を養い、人権問題の専門家や関係機関と連携して「よく生き
合う力」を育む人権教育・啓発を推進する取り組みが求められています。
今後の取り組み
わたしたち(市民)が取り組むこと
○人権啓発講演会や研修会など積極的に参加します。
○差別や人権侵害の予防に努めます。 ○ひとりで悩まず、早めに相談します。
行政(市)が取り組むこと
○人権啓発による「予防」に努めます。
○「よく生き合う力※」を育む人権教育・啓発活動を推進します。
○人権問題の対応についての充実を図ります。
○人権啓発の効果的な指導・助言ができるリーダーを養成します。
※ よく生き合う力
「人権感覚を大切にしてお互いに生きていく力」を表現した本計画における造語。「生き
合う」とは相手とまっすぐに向き合い、お互い支え励まし合って生きていくことを形容し
ている。
第3章 人権教育及び啓発等に関する具体的な施策と内容
項 目
具体的事業
広報誌等による予
防啓発活動の推進
予防啓発活動
事 業 内 容
広報みずなみ、ホームページやパンフレット等の広報
媒体を通し、市民に対して積極的な人権啓発活動を行い、
差別や人権侵害の予防に努めます。
市民を対象とした、人権啓発講演会や研修会、人権書
市民向けの啓発イ 道展など人権に関する各種イベントを実施することで、
ベントの実施
人権に対する市民の意識を啓発し、差別や人権侵害の予
防に努めます。
それぞれの地域や職場の主体性を尊重しながら、差別
地域・職場におけ や人権侵害事案に対する不断・普段の検証に努めるとと
る人権学習の推進
もに人権学習を推進し、人権意識の高揚によるこころ豊
かなまちづくりを目指します。
「よく生き合
う力」を育む
人権教育・啓 人権教育・啓発推 すべての市民の人権が尊重される行政運営を基本とし
て、瑞浪市人権施策推進指針に基づいて、人権教育と啓
発活動の推進 進体制の充実
発活動の持続的かつ総合的な取り組みを推進します。
職員研修体制の充 行政運営において、人権尊重の理念を持って対処でき
実
る職員の育成のため、職員向けの研修を行います。
人権問題に対 人権相談窓口と関 人権相談窓口において、人権侵害や差別事象等の早期
する対応の充 係機関、関係団体 発見に努めるとともに、国・県等の関係機関や人権問題
実
との連携強化
人権啓発リー 人権啓発リーダー
ダーの養成
の育成
関係団体と密接に連携し、迅速な解決を目指します。
行政、教育機関、事業所、各種団体の研修会、学習会
において、人権に関する効果的な指導・助言ができるよ
う、関係者の人権意識高揚のための研修を充実します。
第3章 人権教育及び啓発等に関する具体的な施策と内容
2 分野別の施策展開
(1)女性
現 状
国連は、1975年(昭和50年)を「国際婦人年」と定め、これを契機に、
女性の地位向上について認識を深める取り組みが国際的に始まりました。
国 内 で は、 1 9 9 9 年( 平 成 1 1 年 ) に「 男 女 共 同 参 画 社 会 基 本 法 」、
2006年(平成18年)に「男女雇用機会均等法」改正、2007年(平成
19年)に「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律(ドメス
ティック・バイオレンス防止法)」改正がそれぞれ成立するなど、さまざまな
法律が整備され、社会制度上の男女平等と女性の人権保護の環境が整いつつあ
ります。
こうした状況を受けて、本市においても、2004年(平成16年)3月に「み
ずなみ男女共同参画プラン」を策定し、2008年(平成20年)度に内容の
見直しを行いました。
プランの見直しのため、2007年(平成19年)度に実施した「男女共同
参画に関する市民意識調査」では、男女共同参画社会の実現に向けて市民が望
んでいることについて、次のような順位になっています。
①女性の精神的な自立
が必要
60%
50%
②男性が、仕事を性別
40%
で判断する考えをな
30%
くす
③女性が、技術や資格
を取得し、能力の向
20%
10%
0%
男性が仕事 女性が技術
女性の精神
を性別で判 や資格を取
的な自立が
断する考え 得し、能力の
必要
をなくす 向上を図る
上を図る
④男性が、職場で家事・
育児等への理解を高
める
⑤男性が、社会通念や
慣習を見直す
男性が職場
男性が社会 男性の精神
で家事・育
通念や慣習 的な自立が
児等への理
を見直す
必要
解を高める
女性
56%
34%
26%
28%
22%
19%
男性
41%
32%
31%
19%
23%
20%
全体
49%
33%
29%
24%
22%
20%
平成19年度瑞浪市男女共同参画に対する市民意識調査より
(平成19年8月実施:調査対象者 1,000 人、回答者 355 人)
(女性 192 人、男性 156 人、不明 7 人、回答率 35.5%)
第3章 人権教育及び啓発等に関する具体的な施策と内容
本市では、プランに基づいて、男女がともに対等な社会の構成員として認め、
支え合い、個性を生かし合える社会を目指して、各種の講演会・研修会、アン
ケートの実施と結果の公表や、パンフレットの作成など啓発活動を実施すると
ともに、職場における女性の活躍を支援している21世紀職業財団など関係機
関の活動情報を提供しています。
課 題
市民アンケートの結果からも、個々の市民に対して、男女の人権を尊重する
市民意識の向上を図ることが必要であり、併せて習慣・慣習による偏見や固定
観念を見直していくために、啓発活動及び情報発信をより充実させていくこと
が必要です。
職場や地域で男女ともに能力が十分に発揮できるよう、意思決定の場での女
性参画の推進やリーダーシップをとれる女性の育成を図ることが必要です。
また、女性が自らの意志で社会のあらゆる分野で活躍できるよう、男女の処
遇格差の解消のほか、子育て環境の充実や、セクシュアル・ハラスメント(セ
クハラ)※ 1、ドメスティック・バイオレンス(DV)※2の防止に向けた取り
組みの強化や相談しやすい体制づくりが求められています。
※1 セクシュアル・ハラスメント
性的嫌がらせ。相手の意に反した性的な言動で、身体への不必要な接触、性的関係の強要、
性的な噂の流布、衆目にふれる場所でのわいせつな写真等の掲示、性的な冗談やからかい
など、相手を不快にさせるさまざまな行為。略してセクハラという。
※2 ドメスティック・バイオレンス
夫婦や恋人などの親密な関係にある人、またはあった人から受けるさまざまな暴力行為。
肉体的暴力のみならず、言葉の暴力、性的暴力、社会的暴力(交友の制限など)、物の破壊、
経済的暴力(お金を渡さない)なども含めて考える。略してDVという。
今後の取り組み
わたしたち(市民)が取り組むこと
○男性、女性にこだわらず、地域の行事に積極的に参画します。 ○男女がお互いに、感謝やいたわりの言葉をかけます。
○ひとりで悩まず、早めに相談します。
第3章 人権教育及び啓発等に関する具体的な施策と内容
行政(市)が取り組むこと
○あらゆる機会を通じて啓発活動に努め、男女の人権を尊重する市民意識の向
上を図ります。
○地域活動・まちづくりの場における女性の積極的な参画を促し、能力を十分
に発揮できるよう、支援します。
○配偶者・パートナーに対するあらゆる暴力の根絶のため、啓発活動をはじめ、
暴力被害の救済支援・相談体制の充実を図ります。
○男女がともに働きやすい環境となるよう、男女間の処遇格差の解消や就労環
境の整備(子育て環境、セクハラの防止)を推進します。
項 目
区分
事業
期間
主管課
継続
通期
市民協働課
・各種講座、講演会の情報を広報みずなみ、 継続
通期
市民協働課
新規
通期
市民協働課
継続
通期
学校教育課
継続
通期
市民協働課
新規
通期
市民協働課
継続
通期
生涯学習課
具体的事業
事 業 内 容
・啓発を目的とした講演会を開催する。
習慣・慣習の ・男性向けの講座を開催する。
見直しの啓発 ・市民意識調査を実施する。
男
女
の
人
権
を
尊
重
す
る
意
識
の
向
上
※関連事業:公民館事業(生涯学習課)
広報・メディア
を活用した情
報発信の充実
・男女共同参画週間(6月)を周知する。
市ホームページ及び新聞等で周知する。
・地域行事において、啓発活動を行う。
・男女平等、男女共同参画の見方や考え方
男女平等を基
本とする教育
の充実
を形成する教育を充実させる。
・男女共同参画に関する法律や指針等の趣
旨や内容の理解を図る。
・男女平等の考え方に基づく教育環境の整
備を進める。
男女共同参画による
地域活動の推進
意思決定の場
での女性参画
の推進
リーダーシッ
プをとれる女
性の育成
・男女平等意識の定着を図るため、市民を
対象とした講演会を開催する。
・女性の意識改革を目的とした懇談会等を
開催する。
・PTA母親委員会等の活動への支援を行
う。
10
第3章 人権教育及び啓発等に関する具体的な施策と内容
項 目
具体的事業
事 業 内 容
配偶者・パートナーに対するあらゆる暴力の防止
・県女性相談センター、配偶者暴力相談セ
ンター発行のパンフレットを配布する。
DVの防止啓 ・広報みずなみ、市ホームページにおいて
発活動の充実
周知する。
・DV防止講演会を開催する。
・啓発パンフレットを配布する。
・市営住宅の入居募集期間に優先入居を行
女性の暴力被 い、生活基盤の支援を充実させる。
害に対する救
済支援の充実 ・警察と連携し、本人の申し出により、住
民票等の発行を禁止する措置を取る。
相談体制の
充実
男女の処遇
格差の解消
・家庭児童相談員による相談活動を行う。
働きやすい環境づくりの推進
区分
事業
期間
主管課
継続
通期
社会福祉課
新規
通期
社会福祉課
継続
通期
市民協働課
継続
通期
都市計画課
継続
通期
市民課
継続
通期
社会福祉課
継続
通期
商工課
継続
通期
商工課
継続
通期
商工課
継続
通期
商工課
拡充
通期
社会福祉課
継続
通期
市民協働課
・賃金および採用・配置・昇進等の格差解
消に向け、チラシ・パンフレットの配布
による啓発活動を行う。
就労環境の
・就労環境整備推進のため、各企業に向け
整備
チラシ・パンフレットの配布を行う。
女性の社会進
・啓発資料を作成する。
出を認め、促
・市内各企業に対して、男女共同参画に関
進するための
する情報提供・啓発を行う。
意識啓発
・セクシュアル・ハラスメントを防止する
セクハラの
意識づくりを進めるために、啓発記事を
防止
広報誌等に掲載する。
※秘書課、学校教育課と連携
・幼保一体化を進めるなかで、保育の充実
子育て環境の
充実
を図る。
・さまざまな立場の男女が、仕事と家庭・
地域活動への参加を自ら希望し、両立で
きるよう啓発活動を行う。
11
第3章 人権教育及び啓発等に関する具体的な施策と内容
(2)子ども
現 状
国は1994年(平成6年)に、18歳未満すべての人の保護と基本的人権
の尊重を促進することを目的とした「児童の権利に関する条約」を批准しまし
たが、条約の理念に対する認知度は依然として高いとは言えない状況にあり
ます。また、2000年(平成12年)には「児童虐待防止法」が施行され、
2004年(平成16年)の改正により、国民の通告義務の範囲の拡大、社会
全体での子どもの人権を守るための対応について明記されています。
しかしながら、昨今の子どもを取り巻く状況は、少年非行やいじめ、家庭で
の虐待、携帯電話・インターネット等を通じた児童買春等、人権の観点から見
ると深刻な事態にあります。また、子どもに伝わる情報の速さや内容を考えた
とき、危機意識を一層高め、子どもの様子や子どもを取り巻く環境を見つめて
いく必要があります。
本市では、子どもを取り巻く環境と子どもの人権を守り、児童虐待等の早期
発見や防止をするために、
家庭児童相談を実施して
います。
相 談 の 件 数 全 体 で は、
大きな変動はありません
が、近年は身体的虐待や
ネグレクト
※1
などの児童
虐待や母子(父子)相談
の件数が増加傾向にあり
家庭児童相談の状況
区 分
児童相談
18年度
(延べ件数)
19年度
20年度
虐待
12
16
18
その他
72
57
58
9
10
8
9
10
16
46
37
46
148
130
146
DV相談
母子(父子)相談
その他 *
合計
*その他は、生活・離婚・家族相談など
ます。
また、毎年行われる「児童 ・ 生徒の問題行動調査」によると、不登校児童生
徒数は、総児童生徒数に対する発生率から見ると増加傾向にあります。
いじめの認知件数は減
児童・生徒の問題行動の状況
少 傾 向 で は あ り ま す が、
学 校・ 家 庭・ 地 域 と の 連
絡を密にする中で早期発
見・早期解決に努めてい
く必要があります。
単位:人、%
区 分
児童生徒数
いじめの認知件数
不登校の人数
18年
19年
20年
人数
3,607
3,545
3,480
人数
89
101
47
割合
2.47%
2.85%
1.35%
人数
42
44
44
割合
1.16%
1.24%
1.26%
資料:学校基本調査(毎年5月1日現在)児童・生徒の問題行動調査
12
第3章 人権教育及び啓発等に関する具体的な施策と内容
このため、本市では、子どもの幸せを第一に考え、学校における人権教育・
情報教育等を充実させるとともに、自治会、青少年健全育成組織、子ども会、
PTAやまちづくり組織などさまざまな市民の活動を通して、地域社会全体で
子育てを温かく見守り支えています。
また、社会教育の分野においても積極的に人権問題を取り入れ、子どもたち
の豊かな感性と伸びやかな心を育んでいます。
さらに、2005年(平成17年)3月には、「瑞浪市次世代育成支援対策
推進行動計画(みずなみ子育て応援プラン)<前期>」を策定し、2010年(平
成22年)3月に「同計画<後期>」を策定しました。計画に基づき、安心し
て子育てのできる思いやりのある社会の実現を目指し、行政の各分野で連携を
密にして子どもの人権擁護施策に取り組んでいます。
児童虐待に対しては、母子健康手帳交付時から乳児家庭全戸訪問事業、乳幼
児健診等の各種保健事業において子育ての状況把握を行い、虐待の防止や早期
発見に努めています。 ※1 ネグレクト
保護者などが、子どもや高齢者・病人などに対して、必要な世話や配慮を怠ること。
課 題
子どもの人権を守るためには、家庭・学校・地域・行政等がそれぞれの役割
を認識し、互いに連携をしながら、豊かな心を持った子どもの育成や健全な社
会環境づくりを推進する必要があります。
子どもの虐待は、深刻な人権侵害事案であるとともに、被害を受けた子ども
だけでなく周囲の家族や市民を巻き込む問題です。このため、関係機関と密接
な連携をとり、児童虐待防止への取り組みを強化する必要があります。
市民の子どもに対する人権意識を高めるため、家庭や地域社会における啓発
活動や青少年の健全育成活動を推進するとともに、子育て環境を向上させてい
く必要があります。
今後の取り組み
わたしたち(市民)が取り組むこと
○親子のきずなを深めるよう、心がけます。
○子どもの行事に、積極的に参加、協力します。
○地域の子どもたちに、あいさつなどの声かけを行います。
○地域の行事に、家族そろって参加します。
13
第3章 人権教育及び啓発等に関する具体的な施策と内容
行政(市)が取り組むこと
○子どもの人権尊重を目指した啓発活動を推進します。
○児童虐待防止への取り組みを強化します。
○家庭や地域社会における青少年健全育成活動を推進します。
○子育てにやさしいまちづくりを推進します。
○子どもの権利保護を支援(紹介)します。
項 目
具体的事業
事 業 内 容
区分
事業
期間
主管課
拡充
通期
学校教育課
継続
通期
学校教育課
拡充
通期
社会福祉課
継続
通期
社会福祉課
拡充
通期
健康増進課
・適応指導教室の運営を充実させ
る。(教育相談の実施、利用に
教育相談体制の
充実
ついての周知等)
・教育相談の内容に応じ、学校と
も連絡・協力して指導に当たる
など、継続的な事後指導を適切
に行う。
子
人権教育・子どもの健全育成の推進
ど
・各校における「人権教育全体計
も
画」
「道徳教育全体計画」の作成・
活用・評価・改善を進める。
人 権 に 関 す る 教 ・諸活動を計画・運営する際に、
育の充実
「人権」の視点を位置づけ、実践・
評価・改善を図る。
・資料や諸帳簿について指導を行
う。
・特別保育を実施する。
保育の充実
・第5次総合計画に沿った施設の
改修を進める。
・親子関係が良くなるよう、子育
保
てに関連した講習会を開催す
護
者
講演会や講座の
実施
る。(子育て支援センター)
・食育、生活リズム、しつけ等子
育て全般に関して、子どもの成
長段階に応じて親子ともに学習
する機会を提供する。
14
第3章 人権教育及び啓発等に関する具体的な施策と内容
項 目
具体的事業
事 業 内 容
区分
事業
期間
主管課
拡充
通期
健康増進課
継続
通期
商工課
継続
通期
社会福祉課
継続
通期
拡充
通期
※関連事業:明日の親学級※2(生
涯学習課)
講演会や講座の
実施
(前の続き)
育児休暇を取得
境の整備
保
護
者(前の続き)
人権教育・子どもの健全育成の推進(前の続き)
しやすい職場環
※同:ブックスタート事業※3(市
民図書館)
※同:1 歳すくすく教室(子育
て支援センター、児童館)
・休暇を取得しやすい雰囲気づく
りや取得に向けた呼びかけ、職
場環境の整備に向けた啓発を市
内各企業に向けて行う。
・子育て支援室・各保育園・幼児
園・子育て支援センターで相談
業務を実施する。
※女性相談センター、子ども相
談センターと連携。
子育て相談に関
する体制強化
・子育て相談について、事業の周
知を徹底する。
・発達障がいに対応する体制の構
築に努める。
※関連事業:療育関係者連絡会
(社会福祉課、子育て支援セン
社会福祉課
健康増進課
ター、養護訓練センター、学校
教育課)
・子育て関連団体・青少年団体等
家庭教育学級に
おける人権教育
の充実
との連携を深め、団体活動行事
を家庭教育学級の場として活用
していく。
生涯学習課
※関連事業:保護者会活動(社
会福祉課)
※2 明日の親学級
妊娠期にある夫婦に対し、子どもを持つことに対する心構えや必要な知識を提供するた
め、市が実施している講座の名称。
※3 ブックスタート事業
親子のふれあいの機会と読書の習慣をつくるため、生後4ヶ月の乳児を対象に絵本を配
布する、市の事業の名称。
15
第3章 人権教育及び啓発等に関する具体的な施策と内容
項 目
具体的事業
事 業 内 容
区分
事業
期間
主管課
拡充
通期
学校教育課
拡充
通期
学校教育課
継続
通期
学校教育課
拡充
通期
学校教育課
・子どもの人権に配慮し、一人ひ
幼児教育におけ
る遊びを通した
体験活動の推進
とりの人格を尊重した教育・保
育を実施する。
・園内研修・教育保育研修のあり
方を見直すなど研修の充実を図
る。
・問題の多様化に対応できるよ
う、校長会・教頭会・教務主任
会・情報主任会等で情報提供や
研修を進めていく。
・「カウンセリング」「福祉教育」
「情報モラル」等のほか、夏季
休業中の研修内容の充実を図る。
教
職
員
一
人
ひ
と
り
を
大
切
に
し
た
指
導
・
教
育
の
充
実
学校・地域社会・家庭・児童生徒
の実態を踏まえた指導体制の確立
人権教育・子どもの健全育成の推進(前の続き)
教
職
員
研
修
の
充
実
・共通理解・共通行動で子どもを
育てていくために、学校におけ
る児童生徒の姿を家庭や地域に
発信する。
・学校・家庭・地域のネットワー
クづくりを進め、児童生徒の情
報を共有する。
・保幼小中一貫教育推進委員会や
進路学習推進委員会等の機会を
活用し、連携の強化、指導の充
実を図る。
・ケースに応じて関係者で対応を
協議し、指導の充実を図る。
スクールカウンセラー等
関係者との連携強化
・市内すべての中学校に、スクー
ルカウンセラー等が配置され、
児童生徒や保護者に寄り添い支
援する教育相談を推進する。
・小学校については、校区の中学
校との調整を図りながら、配置
に向け検討を行う。
16
第3章 人権教育及び啓発等に関する具体的な施策と内容
項 目
具体的事業
事 業 内 容
区分
事業
期間
主管課
継続
通期
市民協働課
継続
通期
社会福祉課
拡充
通期
健康増進課
継続
通期
社会福祉課
継続
通期
社会福祉課
継続
通期
学校教育課
・人権擁護委員が「SOSミニ
法務局による「S
OSミニレター」
や「 こ ど も 人 権
110番」の活用
レター」を各学校に訪問配布し、
子どもとの関係を密にし、子ど
もが気軽に相談できる体制を整
える。
・「子ども人権110番」の活用
を各学校に呼びかける。
・児童虐待相談を実施する。
・民生児童委員等からの情報を入
子
手し、現状の把握に努める。
ど
・子ども相談センターとの連携を
も
強化する。
要 保 護 児 童( 幼 ・子育ての不安や負担感の軽減 児 ) の 早 期 発 見 のため、「こんにちは赤ちゃん
児
童
虐
待
防
止
へ
の
取
り
組
み
及び保護
事 業」やハイリスク家庭(若
年妊 婦、双子、低出生体重児・
発達 障がい児等)への訪問事
業を実 施する。
※社会福祉課・子育て支援セン ターと連携
・児童虐待相談を実施する。
児童虐待への
対応強化
・民生児童委員等からの情報を入
手し、現状の把握に努める。
・子ども相談センターとの連携を
保
強化する。
護
・
「児童相談所全国共通ダイヤル」
者
を周知する。
児童虐待防止
・11月の「児童虐待防止推進月
啓発の充実
間」に合わせ、子ども相談セン
ターとともに街頭啓発を実施す
る。
教
職
員
・講演(学習)会・懇談会・学校
児童虐待防止
だより等を通じて、児童虐待へ
啓発の充実
の認識を深めてもらうための啓
発を行う。
17
第3章 人権教育及び啓発等に関する具体的な施策と内容
項 目
具体的事業
事 業 内 容
事業
期間
主管課
継続
通期
学校教育課
継続
通期
市民協働課
継続
通期
生涯学習課
継続
通期
生涯学習課
・家庭から学校への相談が気軽に
教職員(前の続き)
児童虐待防止への取り組み(前の続き)
区分
できるよう、体制を整備し啓
発を進める。
・虐待が懸念される事例について
家庭教育における は、学校での児童生徒の様子に
相談体制の充実
気を配るほか、時と場合に応
じて関係者とケース会議を持つ。
※青少年育成会議(生涯学習課)、
民生児童委員(社会福祉課)と
連携
・青少年育成及び防犯活動を夢づ
くり地域交付金事業のメニュー
の一つとして位置づけ、地域の
課題解決に結びつける取り組み
家
庭
や
地
域
社
会
で
の
青
少
年
健
全
育
成
まちづくり事業にお
ける 幅 広 い 世 代 の
住民参加促進
を支援する。
・青色防犯パトロール事業 ※4に
より見守り活動を強化する。
・「絆メール」※5により防犯情報
を発信する。
※関連事業:青少年健全育成市
民会議事業、地域での見守り活
動事業(生涯学習課)
・モデル地区・モデルグループを
指定し、活動発表を行う。
青少年健全育成市民 ・学校訪問、街頭啓発等を実施する。
会議の活動促進
・運営委員会、町民会議を開催する。
・多様化する課題に対し、取り組
み活動を強化する。
・まちづくり団体の活動との連携
地域での見守り活動 を図り、地区の独自性を考慮に
の推進
入れながら、夜間の街頭指導を
展開する。
※4 青色防犯パトロール事業
地域の安全・安心確保のため、登録者により青色防犯パトロール車で地域を巡回する活
動を行う事業。
※5 「絆メール」
災害、犯罪等の身の回りの危険に関する情報を、登録者に電子メールで提供する、市の
情報システムの名称。
18
第3章 人権教育及び啓発等に関する具体的な施策と内容
項 目
具体的事業
事 業 内 容
区分
事業
期間
主管課
継続
通期
都市計画課
継続
通期
社会福祉課
継続
通期
社会福祉課
継続
通期
都市計画課
継続
通期
社会福祉課
新規
通期
社会福祉課
・歩道・広場の段差解消、休憩施
ユニバーサルデザイン
のまちづくり
設の設置等バリアフリー事業を
行い、適切な維持管理に努める。
・市内のバリアフリー情報をまと
め、情報提供に努める。
子
育
て
に
や
さ
し
い
ま
ち
づ
く
り
の
推
進
赤ちゃんの駅 ※ 6 の
設置促進
・外出した際に気軽に立ち寄り、
授乳できるスペースを公共施設
に設ける。
・市民公園の再整備及び街区公園
の整備において、維持管理しや
すく自然を生かした構造を採用
し、快適な生活空間と災害時の
避難地の確保をする。
安全な子どもの遊び ・公園遊具の安全を確保するた
め、安全基準に基づく点検を実
場の確保
施し、適切な維持管理を行う。
・児童遊園地の遊具の保守点検を
実施し、安全確保に努める。
・各保育園・幼児園の園庭を地域
に開放する。
・子どもの権利を保護する必要が
未成年者への支援
ある場合は、未成年後見制度を
紹介する。
※6 赤ちゃんの駅
乳幼児を連れて外出した際、おむつ交換や授乳ができる場所やミルク用のお湯などを提
供できる施設。
19
第3章 人権教育及び啓発等に関する具体的な施策と内容
(3)高齢者
現 状
わが国では、21世紀半ばには3人に1人が65歳以上という超高齢社会が
到来すると言われています。
本市においては、高齢化率24.40% ( 平成21年4月現在、住民基本
台帳 ) で、岐阜県の平均(23.31%)を上回っています。また、65歳
以上の高齢者10,064人のうち、ひとり暮らしの高齢者が1,343人
(13.34%)、高齢者だけで暮らす世帯の人が2,732人(27.15%)、
さ ら に、 要 介 護 等 の 認 定 を 受 け て い る 高 齢 者 は 市 全 体 で 1,3 1 1 人
(13.03%)となっています。
高齢者の多くは、個人の趣味や文化活動、あるいは家庭や地域活動の中に生
きがいを見出して、はつらつと生活しています。しかし、一部には、社会参加
や生きがいづくりの機会を十分に活用できていない、あるいは家庭内での介護
にともなう各種の問題が発生し、困惑している状況も見受けられます。
高齢者への虐待は、民生
委員やケアマネージャー等
からの通報により発覚する
ことが多く、個別に対応を
しています。具体的な行為
として身体的虐待、経済的
虐待、心理的虐待、介護放
棄等が目立ちます。
市では、認知症に対する
理解を深め、認知症の高齢
者とその家族を地域で支え
ていくため、認知症サポー
高齢者の認知症相談、虐待等の件数
区 分
単位:件
18年度
19年度
20年度
精神科医師による
認知症相談件数
①
11
11
7
虐待件数
②
9
10
11
成年後見制度
による申立件数
③
4
3
4
① 市が開催した認知症相談への相談件数
② 市が虐待事例として把握した件数
③ 市長申し立て、親族申し立ての総数
ター養成講座を開催してい
ます。
このような状況の中、本市では高齢者の自立支援と尊厳の保持を基本とし、
住み慣れた地域でみんなとふれあいを持ちながら、生き生きと暮らすことがで
きるよう、2009年(平成21年)3月に「第4期瑞浪市老人保健福祉計画
及び介護保険事業計画」を策定し、介護予防、健康の増進、生きがい活動を通
じた健やかな地域福祉社会の実現に向け、長寿クラブ(45クラブ、会員数
3,265人:2009年(平成21年4月現在)や社会福祉協議会のいきい
きサロンあるいは地域の宅老所を核として、共に支え合う地域づくりに努めて
20
第3章 人権教育及び啓発等に関する具体的な施策と内容
います。そして、高齢者には、働ける能力を発揮できる機会と場所として、シ
ルバー人材センター事業の充実に努めています。
また、公民館においては、高齢者自らが学ぶ寿大学が運営されるとともに、
市民福祉センター(ハートピア)、老人憩いの家等では、高齢者が気軽に会合
等ができ、豊かに自己の生きる道を創造し、地域活動の推進的役割を果たして
います。
課 題
高齢者の、自らの経験と知識を生かした生きがいづくりと健康づくり、そし
て高齢者自身が地域社会と積極的に関わりあえる機会を増やしていくことが必
要です。
また、高齢者の問題は、単に高齢者だけでなく、すべての世代に関わる問題
でもあるため、高齢社会に対する市民の意識向上や、保健、医療、福祉が連携
した施策を展開するだけでなく、教育、就労、住宅、交通等の生活関連分野な
ど、あらゆる面から施策を展開していくことが必要です。
今後の取り組み
わたしたち(市民)が取り組むこと
○家庭で介護について話し合い、家族のみんなで介護に参加します。
○地域の行事や学習の機会に積極的に参加し、仲間づくりを心がけます。
○地域の高齢者を、みんなで見守ります。
行政(市)が取り組むこと
○高齢者の自立・生きがいづくりを支援します。
○高齢者が年齢にとらわれず活躍できる社会の構築に努めます。
○高齢者に対する福祉・介護サービスの充実に努めます。
○高齢者に対する相談体制を充実します。
○高齢者が安心して暮らせる生活環境の整備を進めます。
○高齢者にやさしいまちづくりを推進します。
21
第3章 人権教育及び啓発等に関する具体的な施策と内容
項 目
具体的事業
シルバー人材
センター事業の
充実
事 業 内 容
区分
事業
期間
主管課
継続
通期
高齢介護課
・高齢者の能力を活かすことにより、
活力ある地域づくりを図ることを目
的として、瑞浪市シルバー人材セン
ターが行う事業に対し支援を行う。
・長寿クラブ、いきいきサロン活動など、
自
立
・
生
き
が
い
づ
く
り
へ
の
支
援
高齢者が社会の一員として生きがい
や充実感を持ち、健康の維持・増進
を図るための活動を推進する。
・各種活動への参加促進を行い、参加
者の増員を図る。
高齢介護課
継続
通期
地域包括支
援センター
・高齢者が培ってきた知識・経験・技
術が生かせる環境づくりを推進する。
生 き が い 活 動 の ※関連事業:公民館事業(寿大学等)
(生
機会の充実
涯学習課)
・高齢者を対象とする寿大学を開催し、
多様なサークル活動を展開する。
・生涯学習講座、公民館講座等において、
団塊世代をはじめとする実年層を対
継続
通期
生涯学習課
継続
通期
高齢介護課
継続
通期
市民協働課
継続
通期
生涯学習課
象とした事業・メニューの提供を行う。
※高齢介護課の生きがい活動事業と連
携
年齢にとらわれず活躍できる
社会の構築
・長寿クラブを中心とした、地域の清掃・
美化活動を実施する。
・地域の子どもの見守り活動や交流事
ボランティア活
業を開催する。
動 へ の 高 齢 者 の ・ボランティア団体の活動状況の把握
参加促進
と情報の提供を行い、参加の促進を
図る。
・高齢者が参加可能となるメニューを
公民館事業において提供する。
22
第3章 人権教育及び啓発等に関する具体的な施策と内容
項 目
具体的事業
事 業 内 容
区分
事業
期間
主管課
福祉・介護サービスの充実
・住み慣れた家や地域で暮らしたいと
在宅福祉サービ
スの充実
願う高齢者の孤独感の解消や、自立
した生活への支援を行う。
高齢介護課
継続
通期
・介護する家族の相談体制や負担を軽
地域包括支
援センター
減するためのサービス体制を整える。
・社会福祉協議会、医師、警察、保健所、
福祉NPO団体等を構成員とする高
住民相互で支え
あう地域ケア体
制の充実
高齢介護課
新規
通期
齢者総合ネットワークを構築する。
援センター
・民生児童委員、地域住民、介護保険
サービス事業者等と連携を図り、高
齢者の見守りや支援の協力、情報交
地域包括支
高齢介護課
継続
通期
地域包括支
援センター
換を行う。
・地域包括支援センター及び2ヵ所の
在宅介護支援センターにて、介護に
相
談
体
制
の
充
実
適切なサービス
関し、民生児童委員・介護支援専門
が受けられるよ
員等に随時情報を提供・連携し、総
う、 気 軽 に 相 談
合相談体制の充実を図る。
高齢介護課
継続
通期
で き る 窓 口 の 整 ・相談窓口の周知を図る。
備・充実
地域包括支
援センター
・「高齢者保健福祉サービス利用ガイド」
を活用し、各種サービスに関する情
報を提供する。
・介護保険制度を活用した住宅改修を
安
心
し
て
暮
ら
せ
る
生
活
環
境
の
整
備
行う。
住まいの保障
継続
通期
高齢介護課
拡充
通期
都市計画課
継続
通期
消防本部
・耐震化を進めるための補助事業のう
ち、高齢者のみの世帯に対しては、
補助の要件を緩和する。
・ひとり暮らし高齢者宅の防火点検を
実施し出火防止を図る。
・住宅火災警報器の設置の普及啓発に
家庭における
努める。
防火対応の促進
・ガスコンロを使うことに不安を持つ
高齢者に対し、電磁調理器を給付す
る。
高齢介護課
継続
通期
地域包括支
援センター
23
第3章 人権教育及び啓発等に関する具体的な施策と内容
項 目
具体的事業
事 業 内 容
区分
事業
期間
主管課
・判断能力が欠ける高齢者に対し、成
年後見制度の活用を促す。
安心して暮らせる生活環境の整備(前の続き)
判断能力が不十
分な人への支援
・成年後見人の選任の際、身寄りがな
強化
継続
通期
く申し立て人がいない高齢者のため
地域包括支
援センター
に市長申し立てを行う。
・被成年後見人の適切な管理を行う。
緊急時の対応
高齢介護課
継続
通期
・健康に不安を持つひとり暮らし高齢
者に対し、119番通報できる緊急
市民課
高齢介護課
継続
通期
通報装置の貸出しを行う。
地域包括支
援センター
・各機関との連携を強化し、情報収集
高齢者を狙った
と幅広い知識の習得に努める。
犯 罪 や 消 費 生 活 ・パンフレットや広報を活用し、相談
に関するトラブ
窓口の周知を行う。
継続
通期
市民協働課
ル に お け る 対 策 ・家庭や地域での見守りを強化するた
強化
め、まちづくり組織との連携を深め
る。
高齢者にやさしい
まちづくりの推進
ユニバーサルデ
ザインのまちづ
くり
・公共施設・歩道・広場の段差解消、
休憩施設(ベンチ等)の設置等バリ
アフリー事業を行い、適切な維持管
理に努める。
都市計画課
継続
通期
総務課
各公共施設
の管理者
24
第3章 人権教育及び啓発等に関する具体的な施策と内容
(4)障がい者
現 状
障がい者の人権に関しては、国において「障害者基本法」1970年(昭和
45年)が2004年(平成16年)に改正され、障がい者に対して、障がい
を理由として、差別その他の権利利益を侵害する行為をしてはならない旨を規
定するとともに、障がい者の自立及び社会参加の支援について国及び地方公共
団体の責務が明記されました。
また「発達障害者支援法」2005年(平成17年)が制定され、それまで
不明確であった発達障がい※の定義と法的な位置づけを明記し、支援体制の整
備が図られるなど、法整備が図られてきました。
現在は、地域での自立した生活を支援するための「障害者自立支援法」
2005年(平成17年)が施行され、身体、知的、精神それぞれの障がい者
が、必要な福祉サービスを選択し受けられるようになりました。
本市では、「瑞浪市障害者計画及び障害福祉計画」2007年(平成19年)
を、2009年(平成21年)3月には「第2期障害福祉計画」を策定し、障
がい者の福祉に関する施策の計画的な推進と障がい福祉サービスの確保のため
の方策を定めています。
本市の障がい者
障がい者の人口
についての状況
は、身体障がい者が
単位:人(年度末現在)
16年度 17年度 18年度 19年度 20年度
1,504名、知的
身体障害者手帳
所持 者数 (A)
1,584
1,610
1,641
1,463
1,504
障がい者が288
療育手帳所持者数
287
286
292
289
288
113名(平成21
精神障害者保健
福祉手帳所持者数
55
60
93
104
113
年3月31日現在手
合 計
1,926
1,956
2,026
1,856
1,905
名、精神障がい者が
帳所持者数)となっ
て お り、 人 口 の 約
4.5%となってい
ます。
近年では自閉症や
注意欠陥多動性障害
など、障害者手帳を
所持しない発達障が
いをもつ子どもが増
* 平成19年度における(A)欄の数値の減少は、台帳点検に基づく手帳喪失者及び
死亡者(未届)等を削除したことに伴う変動によるものである。
瑞浪市養護訓練センター通所児数の推移
16年度 17年度 18年度 19年度 20年度
通所児数(人)
(定期的通所児)
60
58
58
59
62
年間延べ利用日数
2,346
2,497
2,764
2,800
2,678
通所児一人当たり
年間利用日数
39.1
43.1
47.7
47.5
43.2
加傾向にあります。
25
第3章 人権教育及び啓発等に関する具体的な施策と内容
本市では、養護訓練
相談支援事業所における相談件数
単位:件(延べ件数)
センターにおいて、就
学前児童の発達相談・
18年度
19年度
20年度
指導事業を実施し、保
陶技学園
20
65
90
健センター、各保園・
はなの木苑
16
9
23
幼児園との連携によ
ホーリークロスセンター
323
609
887
り、発達障がい児の早
恵那たんぽぽ作業所
11
23
5
期発見と指導に努めて
飛翔の里
1
6
1
います。相談件数も増
計
371
712
1,006
加傾向にありますが、
現在の施設規模で通所児童の定員を増やしていくことが厳しい状況です。
障がい福祉サービスについては、障がい者の介護を行う家族の高齢化が進ん
でおり、入所施設等の確保が難しい状況となっています。
また、短期入所や日中一時支援事業など、一時的な障がい者の受け入れ施設
についての要望が高くなっています。
障がい者の就労支援に関しては障害者就労・生活支援センターと連携し、就
労相談に当たるとともに、民間団体の行う小規模授産事業について、障害者自
立支援法による、就労継続支援B型事業所への移行を促進、支援し、障がい者
の作業訓練等の場の確保に努めています。
障がい者が地域で安心して生活していくため、あらゆる面での相談ができる
よう、東濃圏域内にある相談支援事業所と連携し、相談事業を実施しています。
また、特に複雑な相談事例に関しては、市と相談支援事業所が中心となり、
障がい福祉事業所、医療、保健、就労等の関係機関が集まった東濃圏域障がい
者自立支援協議会を立ち上げました。今後、自立支援協議会を核に関係機関の
連携強化と事例解決に向けた具体的な仕組みづくりに取り組んでいきます。
※ 発達障がい
子どもの発達途上において、生体の機能の一部が成熟しないでとどまっている状態。広汎
性発達障害、学習障害(通称LD)、注意欠陥多動性障害(通称ADHD)、発達性言語障
害など多くの症例がある。
課 題
障がい者の人権を守るため、子どもを含めて、一般市民の障がい者に対する
正しい理解と交流の促進が必要であり、こうして得られる理解が権利保護につ
ながっていきます。
26
第3章 人権教育及び啓発等に関する具体的な施策と内容
障がい者に対しては、個人を尊重し、必要に応じて行政を含めて周囲の市民
が支援することが必要であるとともに、雇用や就労の支援のほか社会参加のた
めの施策の充実が必要です。
障がい者が、地域で自立して生活するためには、その住宅環境の改善や障が
い者に対してやさしいまちづくりが必要です。
障がい者だけでなく、その家族は介助等の負担を強いられている方も多く
なっています。障がい者を支える家族が安定した生活を送るための支援が求め
られています。
今後の取り組み
わたしたち(市民)が取り組むこと
○さまざまな市民交流の場に積極的に参加します。
○障がい者を特別扱いしないよう声かけをして仲間づくりをします。
○障がい者の目線で施設や設置物の状況を見つめます。
行政(市)が取り組むこと
○障がい者に対する市民の理解と交流を促進します。
○障がい者の権利保護 を進めます。
○障がい者が住み慣れた地域で生活できるよう支援を充実します。
○障がい者の雇用・就労の支援と社会参加を促進します。
○障がい者にやさしいまちづくりを進めます。
○障がい者の家族への支援を充実します。
項 目
具体的事業
事 業 内 容
区分
事業
期間
主管課
拡充
通期
学校教育課
継続
通期
社会福祉課
・学校における行事・授業等を通して、
通常学級と特別支援学級との交流を積
理
解
と
交
流
の
促
進
障がいのある子
どもとの交流教
育の推進
極的に進める。
・市内全ての学校が福祉協力校として、
瑞浪市社会福祉協議会と連携を取りな
がら、障がい者に対する理解、社会的
支援や介護・福祉などの課題に関する
理解を深めるための啓発活動を行う。
・障がい福祉サービス事業所等が行う地
交流事業の充実
域交流事業へのPRと参加促進を図
る。
27
第3章 人権教育及び啓発等に関する具体的な施策と内容
項 目
具体的事業
事 業 内 容
理解と交流の促進(前の続き)
区分
事業
期間
主管課
拡充
通期
学校教育課
継続
通期
社会福祉課
継続
通期
市民課
継続
通期
社会福祉課
継続
通期
社会福祉課
継続
通期
社会福祉課
継続
通期
社会福祉課
・障がいのある子ども一人ひとりの個別
の指導計画を作成し、障がいの特性に
応じて一貫した指導の工夫・改善を図
特別支援教育の る。
充実
・LD、ADHDなど発達障がいに対応
できるよう、必要に応じて専門家を派
遣したり、教員に対する研修を実施し
たりする。
・障がい等により判断能力が欠ける障が
い者に対し、成年後見制度の活用を促
す。
判断能力が不十 ・後見人の選任の際、身寄りがなく申し
分な人への支援
立て人がいない障がい者のために市長
申し立てを行う。
・被後見人の適切な管理を行う。
・相談支援事業所(東濃圏域に5箇所)
地
域
生
活
へ
の
支
援
の
充
実
と連携し、障がい福祉サービス利用の
助言等生活に関する相談を充実すると
相談窓口の充実
ともに、複雑な相談事例に対しては東
濃圏域障がい者自立支援協議会によ
り、各関係機関が連携し、解決を図っ
ていく。
・日常生活用具の給付、移動支援、コミュ
地域生活支援の ニケーション支援、免許取得助成、自
充実
動車改造等により、障がい者が地域で
生活できるよう支援する。
・身体介護、家事援助、通院介助などの
訪問サービスの 居宅介護サービスで、在宅の障がい者
充実
が地域で生活していくための支援をす
る。
住宅環境の改善
(助成制度)の
促進
・いきいき住宅改修事業等により、住宅
改修等について支援する。
28
第3章 人権教育及び啓発等に関する具体的な施策と内容
項 目
具体的事業
事 業 内 容
区分
事業
期間
主管課
継続
通期
商工課
継続
通期
社会福祉課
拡充
通期
社会福祉課
継続
通期
秘書課
継続
通期
社会福祉課
・ハローワークや雇用支援協会等と連携
し、説明会・面接会を開催する。
・働きたいと考えている障がい者に対
ハローワークな
ど、労働関係機
関との連携や相
雇
用
・
就
労
の
支
援
と
社
会
参
加
の
促
進
談機能の充実
し、就労の場を支援するため、情報提
供及び企業への支援啓発を行う。
・東濃圏域障がい者就労・生活支援セン
ターにより、障がい者の就労に関する
相談を実施するとともに、関係機関の
連携により、障がい者の雇用に関する
啓発と新規企業の開拓を行う。
福祉的就労の場
の確保
障がい者の
積極的な雇用
・障がい者の就労の場の確保のため、自
立支援法への移行について市内のNP
O法人へ支援を行う。
・市職員として、障がい者を計画的に採
用し、障害者雇用率の達成、維持を図っ
ていく。
・身体障害者福祉協会を核として障がい
障がい者の社会
参加への支援
者の社会参加を支援していくととも
に、活動の活性化策を検討する。
・障がい者スポーツ大会の開催への支援
を行う。
障がい者にやさしい
まちづくりの推進
障
が
い
者
の
家
族
へ
の
支
援
ユニバーサルデ
ザインのまちづ
くり
・公共施設・歩道・広場の段差解消、休
憩施設(ベンチ等)や点字誘導ブロッ
クの設置等バリアフリー事業を行い、
り、一時的な障がい者の預かりの場の
への支援の充実
継続
通期
適切な維持管理に努める。
・短期入所や日中一時支援事業などによ
障がい者の家族
都市計画課
確保を図る。
総務課
各公共施設
の管理者
継続
拡充
通期
社会福祉課
通期
社会福祉課
・相談支援事業所等と連携し、障がい者
の家族の不安解消や介護負担軽減のた
め、生活相談やサービス活用などの相
談支援を行う。
29
継続
第3章 人権教育及び啓発等に関する具体的な施策と内容
(5)同和問題
現 状
同和問題とは日本社会の歴史的発展の過程の中で形づくられた身分的差別に
起因する人権問題です。
この同和問題は、生まれや育ちあるいは特定の地域や家庭環境に対する偏見を
原因とする差別のひとつであり、特定の地域で生まれ育ったという理由だけで、
本人には何も原因がないのに、人間としての基本的人権が侵害されることがあ
るという、重大な人権問題です。
こうした、同和問題に関しては、1965年(昭和40年)に同和対策審議
会答申を受けて同和問題の早期解決を図るため、1969年(昭和44年)に「同
和対策事業特別措置法」が施行され、2002年(平成14年)3月に廃止さ
れるまでの33年間、同法に基づくさまざまな施策が実施されました。
また、2000年(平成12年)に「人権教育及び人権啓発の推進に関する
法律」が施行され、人権問題についての国や地方公共団体及び、国民の責務が
明確にされています。
平成19年に岐阜県が実施
した「人権に関する県民意識
調 査 」 の 結 果 を 見 て み る と、
同和問題についての考え
設問:同和問題について、あなたはどう考えますか。
あなたの考え方にいちばん近いものを次の中から1つ
だけ選んでください。
(単位:%)
県民の「同和問題に対する考
え」について、同和問題が人
間の自由や平等に関する問題
であると理解し、解決のため
に 努 力 し た い と 考 え た 人 は、
おおよそ3割に過ぎず、全体
区 分
とても難しい問題なので、
できるだけ避けていきたい
11.1
人間の自由や平等に関する問題
なので、解決のために努力したい
29.2
同和地区の人々の問題で
あり、自分には関係ない
あまりさわがずそっとしておけばよい
の7割が、「わからない」、「あ
特に関心はない
まりさわがずそっとしておけ
わからない
ばよい」、「とても難しい問題
なので、できるだけ避けてい
きたい」など、問題に対する
知識不足や、消極的な意見が
伺えます。
選択した割合
1.7
22.1
6.2
26.1
無回答
3.6
合 計
100.0
人権に関する県民意識調査より
(実施時期:平成19年7月)
調査対象者:岐阜県内の成人2,000名
回収数1,169件。回収率58.5%
30
第3章 人権教育及び啓発等に関する具体的な施策と内容
また、「人権意識を高めるため
に有効な方法」として、「学校で
の教育」、「家庭での教育」の2つ
については、県民の3分の2が、
人権意識を高める方法
設問:人権意識を高める方法としては、どのよう
なものが有効と考えられますか。(複数回答可)
(単位:%)
区 分
「行政による啓発活動」について
は、県民の約半数が、有効な手段
「有効である」と回答
した回答者の割合
行政による啓発活動
51.0
市民団体による啓発活動
26.0
民からの同和問題に対する問題提
家庭での教育
63.8
起はほとんどありませんでした。
学校での教育
65.6
であると答えています。
瑞浪市においても、これまでは市
しかし、同和問題は、人権施策
の根幹にかかわるものであること
から、学校教育の現場をはじめと
して、社会教育の分野においても、
学習機会の提供や啓発を行ってき
特にない
3.9
その他
2.5
無回答
1.9
人権に関する県民意識調査より(実施時期:平成19年7月)
ました。
課 題
人口の流動化が進み、市内で生まれ育っても、成人後に市外へ転出する市民
も多いことから、同和問題をはじめとした、生まれや育ちあるいは特定の地域
や家庭環境に対する偏見と差別をなくすため、子どものうちから正しい知識の
提供と十分な理解を習得させる必要があります。
同和問題に対して、地域の市民及び企業に対して、理解しやすい手法で、啓
発活動を進める必要があります。
また、同和問題を口実に、高額な図書の購入や公共事業に介入するなど不当
な要求を行う「えせ同和行為※」は後を絶ちません。えせ同和行為は、同和問
題に対する誤った意識を植え付けるだけでなく、同和問題の解決を阻害する大
きな要因となっています。
※ えせ同和行為
同和問題は怖い問題であり避けた方がよいとの誤った意識に乗じて、あたかも同和問題の
解決に努力しているかのように装い、同和の名のもとにさまざまな不当な利益や義務なき
ことを要求する行為。
31
第3章 人権教育及び啓発等に関する具体的な施策と内容
今後の取り組み
わたしたち(市民)が取り組むこと
○同和問題に関心をもち、正しい知識を学習します。
○どのような境遇の人とも仲良くします。
○「えせ同和行為」には断固たる態度で対応します。
行政(市)が取り組むこと
○「人権教育及び人権啓発の推進に関する法律」に基づき、子どもを含め、す
べての市民の基本的人権を尊重していくための教育及び啓発をする中で、そ
の重要な柱に同和教育や啓発を位置づけるとともに、生まれや育ちあるいは
特定の地域や家庭環境に対する偏見と差別をなくすため、人権関係団体等と
の連携を強化して、市民の正しい理解と行政の適切な対応に努めます。
○職場において、同和問題に起因する事案の発生を未然に防ぐため、企業に対
し啓発に努めます。
○「えせ同和行為」を排除するため、行政や人権擁護委員をはじめとする地域
の関係者を対象に、正しい知識の普及や学習機会の充実に努めます。
項 目
具体的事業
事 業 内 容
区分
事業
期間
主管課
継続
通期
学校教育課
継続
通期
学校教育課
・認識力・自己啓発力・行動力を高める
「学校教育計画」「人権同和教育全体計
同
和
問
題
の
正
し
い
理
解
と
対
応
画」を作成する。
児童・生徒の実
践的態度の育成
・「人権同和教育全体計画」を基に、つ
けたい3つの力から継続的な実践の積
み上げを行う。
・学校の中だけでなく、家庭・地域と連
携しながら児童生徒を育成していくた
めの啓発や取り組みを進める。
「 ひ び き あ い の ・各学校における「ひびきあいの日」を
日」の取り組み 紹介し、家庭・地域とのさまざまな連
の充実
携のあり方を交流する。
32
第3章 人権教育及び啓発等に関する具体的な施策と内容
項 目
具体的事業
事 業 内 容
同和問題の正しい
理解と対応(前の続き)
区分
事業
期間
主管課
継続
通期
学校教育課
継続
通期
社会福祉課
継続
通期
商工課
継続
通期
生涯学習課
継続
通期
社会福祉課
継続
通期
生涯学習課
継続
通期
社会福祉課
継続
通期
市民協働課
・人権同和教育幹部研修会、人権同和教
育教員研修会の校内伝達を行う。また、
教 職 員研 修 の充 校内人権同和教育推進研修会を研修計
実・指導力の向上
画に基づき実施する。
・人権同和教育の観点を明確にした授業
実践を行う。
・同和問題に起因する就職差別を防ぐた
本人の能力に関 め、相談者に対する不適正な差別が起
係のない就職差 こらないよう働きかけを行う。
雇
用
の
安
定
向
上
別をしないため
の 企 業 等 へ の ・事業所、学校、地域に対し、冊子・チ
啓発
ラシ等の配布による意識啓発や雇用の
促進についての働きかけを行う。
・生涯学習施設での同和対策関係資料の
提供により啓発活動を推進する。
・人権啓発用冊子を活用し、正しい知識
啓
発
の
推
進
同和問題に関す の普及に努める。
る正しい知識の
普及
・社会教育団体等の事業において学習の
機会を持つように働きかける。
・講演会等を開催して、同和問題につい
の排除
「えせ同和行為」
て考える機会を持つ。
正しい知識の普
及・学習機会の
充実
・パンフレット・広報による啓発活動を
行う。
33
第3章 人権教育及び啓発等に関する具体的な施策と内容
(6)外国人
現 状
本市には、就労、結婚等により外国人が1,054人(平成21年10月現
在)在住しています。外国人の登録人口で見ると、10年前に比較して、1.8
倍に増加しており、市民のお
外国人登録人口の推移
よそ40人に1人となって
単位:人・%(10月1日現在)
区 分
います。
これらの人々の国籍をみ
外国人登録人口
ると、フィリピン、ブラジル、
中国、韓国、ペルーとなって
おり、アジアや南米の方が
90%以上を占めています。
瑞浪市人口
外国人登録者数の
人口に占める割合
11年
16年
21年
589
853
1,054
42,121
42,284
41,376
1.40%
2.02%
2.55%
* 瑞浪市人口=住民基本台帳登録者数+外国人登録者数
国籍別外国人登録人口
単位:人・%(平成21年10月1日現在)
区 分
フィリピン ブラジル
中国
韓国
ペルー
その他
計
登録人口
331
260
236
88
43
96
1,054
構成比
31.4%
24.7%
22.4%
8.3%
4.1%
9.1%
100.0%
外国人に関しては、国籍、出身、民族、人種等に関わらずお互いの人権や文
化を認め合い、尊重しあう関係を築き上げていくとともに、国際理解を深める
施策の充実が必要です。
また、外国人との共生環境の整備や国際化が進むことが予想される状況の中
で、人権問題についての理解と認識を深め、言語、宗教、習慣等の違いに関わ
らず、あらゆる文化を尊重し、その多様性を受け入れることが国際社会の一員
としてすべての市民に望まれています。
しかし、日本の歴史的経緯に由来する在日韓国・朝鮮人等をめぐっては、さ
まざまな人権問題が解決されていない状況にあるとともに、その他の外国人の
人々についても、必ずしも地域社会での異文化交流が進んでいるとはいえない
状況にあります。
課 題
真に国際化にふさわしい市民の人権意識を育めるよう、学校教育での国際理
解教育を充実し、実践交流活動を行っていますが、社会教育の分野においても、
異文化理解の啓発と交流活動が必要です。
34
第3章 人権教育及び啓発等に関する具体的な施策と内容
外国語による情報提供や教育の場づくりに努め、外国人の人権に配慮した施
策を推進する必要があります。
今後の取り組み
わたしたち(市民)が取り組むこと
○外国人との交流の場に積極的に参加します。
○地域に居住する外国人に対して、積極的にあいさつをします。
○外国の文化にも関心を向け、理解することに努めます。
行政(市)が取り組むこと
○国際理解を深め、国際交流を支援します。
○外国人児童生徒への教育体制を充実します。
○外国人に対する生活支援を充実します。
○多様な文化を認め合う共生社会を目指した地域づくりを進めます。
項 目
具体的事業
事 業 内 容
国際理解・交流の
推進
外国人児童生徒への
教育体制の充実
区分
事業
期間
主管課
継続
通期
生涯学習課
拡充
通期
学校教育課
・市内の外国籍の小中学生などを対象と
国 際 交 流 事 業、 して日本の伝統文化や外国の文化に触
多文化交流事業 れる機会を提供し、多文化交流事業を
の実施
開催します。
※関連事業:国際交流事業(秘書課)
・学校生活への適応指導や日本語指導の
支援を図るため、外国人児童生徒適応
外国人児童生徒 指導員を支援が必要な学校に配置する。
への理解と支援
・子どもの就学支援を含め、関係機関と
の連携のもと、生活全般についてきめ
細やかな支援を行う。
35
第3章 人権教育及び啓発等に関する具体的な施策と内容
項 目
具体的事業
事 業 内 容
区分
事業
期間
主管課
拡充
通期
市民課
継続
通期
企画政策課
継続
通期
生涯学習課
継続
通期
市民協働課
・入国、転入等窓口での各種手続きの際、
多言語表記(英語、ポルトガル語、中
外
国
人
へ
の
生
活
支
援
の
充
実
手 続 き 等 に お け 国語対応)の届書による対応を行う。
る 多 言 語 に よ る ・教育、医療等の諸手続きにかかる案内
表記の推進
文書を多言語で作成し、「ゴミの出し
方等その他外国語による生活情報とと
もに配布する。
ホームページ等
における多言語
による表記の推
進
・言語の違いにより、必要な情報の取得
に支障をきたすことがないよう、多言
語対応のページ作成に努める。
共生社会を目指
した地域づくり
・生涯学習施設において、異文化理解に
多 様 な 文 化 を 認 関する資料を提供していく。
め合う地域づく
り
・言葉や文化の違いを認識し、外国人が
地域に溶け込める環境づくりに努める。
36
第3章 人権教育及び啓発等に関する具体的な施策と内容
(7)そのほかの人権課題
現 状
人権に関する問題は、市民の日常生活のさまざまな場面で提起されてきます。
本市においてもこれまで取り上げてきた6つの人権課題のほか、 HIV※1感
染者やハンセン病※2など医療保健分野に関わる人権課題、刑を終えて出所し
た人や犯罪被害にあわれた人に対する課題、アイヌ※3の人々の民族としての
歴史や伝統文化に対する問題等もあります。
平成19年に岐阜県が実施した「人権
に関する県民意識調査」の結果を見てみ
ると、「そのほかの人権課題」に対する県
民の関心度には、大きなばらつきがあり
そのほかの人権課題の中で、
現在関心を持っている人権問題
設問:以下にあげた各人権の中で、貴方が現在
関心を持っているものはどの問題ですか。
(複数回答可)(単位:%)
区 分
ます。
「関心がある」と
回答した人の割合
瑞浪市においても、近年は、インター
アイヌの人々の人権問題
2.7
ネット等を悪用した人権侵害やホームレ
感染症患者等の人権問題
10.2
ス※4 や貧困により生活の再建が見込めな
刑を終えて出所した人の人権問題
5.6
、
犯罪被害者とその家族の人権問題
26.5
を理由とする差別など、
インターネットによる人権侵害
28.7
性的指向の異なる人の人権問題
3.3
性同一性障がい者の人権問題
5.1
ホームレスの人権問題
8.2
い人々に対する人権問題、性的指向
※6
性同一性障がい
※5
新たな人権課題が出現しています。
また、これらの人権課題については、
今までに述べた課題と異なり、一生の間
に多くの市民が遭遇するものとは断言で
きませんが、市内でも、現実に発生して
います。
人権に関する県民意識調査より(実施時期:平成19年7月)
調査対象者:岐阜県内の成人2,000名
回収数1,169件。回収率58.5%
※1 HIV
ヒト免疫不全ウイルス。エイズの原因となるレトロウイルスの一種。次々と免疫細胞を
侵食して免疫機能を低下させていく。エイズウイルスともいう。
※2 ハンセン病
癩菌(らいきん)によって起こる慢性感染症。感染力は弱く、皮膚に結節・斑紋ができ、
その部分に知覚麻痺がある。かつては不治の病とされたが、治療薬の出現により治療可
能となっている。
※3 アイヌ
主に北海道に居住している先住民族。狩猟・漁労・採集を基本とする生活を営んでいた
が、幕藩体制下での松前藩を中心とした支配・搾取、明治政府の同化政策の下で、伝来
の生活形態や伝統文化は、根底的に破壊された。
37
第3章 人権教育及び啓発等に関する具体的な施策と内容
※4 ホームレス
住む家をもたない人。公園や駅の地下道などに住みついている人。
※5 性的指向
人の性愛がどのような対象に向かうのかを示す概念。具体的には、性愛の対象が異性に
向かう異性愛(ヘテロセクシュアル)、同性に向かう同性愛(ホモセクシュアル)、男女
両方に向かう両性愛(バイセクシュアル)などがある。
※6 性同一性障がい
生物学的性別(sex)と性の自己意識(gender identity、性自認)とが一致しないために、
自らの生物学的性別に持続的な違和感を持ち、反対の性を求め、時には生物学的性別を
己れの性の自己意識に近づけるために性の適合を望むことさえある状態をいう医学的な
疾患名。
課 題
こうした人権に関する問題に対して、今後は、21世紀を真の「人権の世紀」
とし、お互いの違いを認め合い、共に支え合う「共生社会」を実現することを
目指して、それぞれの分野で行政支援も含めて対応していく必要があります。
また、私たち一人ひとりが社会を構成する一員として、あらゆる人々の人権
を配慮し、日常生活の中で人権尊重が文化として定着した社会を目指していく
必要があります。
今後の取り組み
わたしたち(市民)が取り組むこと
○少数派の人や感染症の人に対する正しい知識を学習します。
○刑を終えて出所した人や犯罪被害にあわれた人には優しく接します。
○インターネットに人が嫌がる書き込みはしません。
○噂に流されることなく、真実を見極めます。
行政(市)が取り組むこと
○HIV感染者やハンセン病患者・元患者、その他の難病患者に対する正しい
知識の啓発に努めるなど、保健・医療に関わる人権問題に適切な対応をして
いきます。また、性的指向や性同一性障がいに対する正しい知識の啓発を図
ります。
○刑を終えて出所した人に対する偏見をなくし、その社会生活を支援するとと
もに、犯罪被害者に対する個人情報の保護と生活支援を行います。
○インターネット等を悪用した人権侵害を防ぐとともに、子どもに対する情報
教育や情報リテラシー※7教育・啓発を推進し、情報に対する人権侵害に対
応していきます。
38
第3章 人権教育及び啓発等に関する具体的な施策と内容
○アイヌの人々の民族として歴史、文化、伝統及び現状に関する認識と理解を
促進していきます。
○ホームレスや生活が困窮する人々の生活支援・救済に努めます。
○その他、以上の類型に該当しない人権問題等の課題について、それぞれの問
題状況に応じて、その解決のための施策を検討します。
※7 情報リテラシー
情報化社会でコンピューターなど情報関連技術を習得し、積極的に情報を活用すること
のできる能力。
項 目
具体的事業
事 業 内 容
ホームレス等に対する人権課題
アイヌの人々に
保健・医療サービスに関する人権課題
事業
期間
主管課
継続
通期
社会福祉課
継続
通期
社会福祉課
継続
通期
社会福祉課
継続
通期
生涯学習課
拡充
通期
健康増進課
継続
通期
健康増進課
継続
通期
健康増進課
・瑞浪警部交番・JR瑞浪駅・各コミュ
ニティーセンターと連携し、情報収集
ホームレス等の や状況把握に努める。
実情把握
・行政と地域が連携し保護に努めるとと
もに、広報等を利用した啓発活動を行
う。
ホームレス等に
対する生活支
援・救済
対する人権課題
区分
・実情を踏まえ、具体的な支援方法の検
討を行う。
アイヌの人々へ ・図書館等において、市民向け資料を提
の理解の促進
供していく。
H I V 感 染 者、
ハンセン病に対 ・パンフレット等の充実を図り、市民へ
する正しい知識 の啓発を行う。
の普及
・市民のニーズに合った、必要な検診の
保健・医療サー 体制整備を行う。
ビス等の充実
・疾病や障がいの早期発見に努め、適切
な対応を行う。
保健・医療サー
ビスにおける人 ・個人情報管理を徹底する。
権確保
39
第3章 人権教育及び啓発等に関する具体的な施策と内容
項 目
具体的事業
(前の続き)
性的指向・性同
一性障がい者に
対する情報提供
事 業 内 容
・「性的指向・性同一性障がい」につい
ての知識の普及を図る。
区分
事業
期間
主管課
新規
前期
健康増進課
継続
通期
企画政策課
継続
通期
市民協働課
継続
通期
学校教育課
継続
通期
企画政策課
継続
通期
市民協働課
継続
通期
学校教育課
新規
通期
学校教育課
継続
通期
企画政策課
継続
通期
総務課
・インターネット等に関する、他部署か
らの人権問題についての相談について、
メディア・イン 適切な対応を行う。
ターネット等に
よる人権侵害の ・問題が表面化しにくく、深刻な事態に
防止
なってから表面化することのないよう、
安心して相談できる窓口の確保をする。
・広報等を利用した啓発を実施する。
・情報モラル・個人情報等、情報教育に
関する指導・実践の推進を図る。
・情報教育に関する指導・実践について、
子どもに対する 情報教育主任会等を通して、市内で共
情
報
に
関
す
る
人
権
侵
害
情報教育の推進
通認識をもって取り組んでいく。
・人権侵害にはどのような事例があるの
かを認識し、各小中学校の情報教育に
関する指導実践の交流を行う。
・適切な情報であるかを早期に判断し、
悪質な情報への
対処
対応を取れるよう努める。
・書き込まれた情報に対して、冷静かつ
客観的な態度で向き合えるよう、広報
等による啓発活動を行う。
・情報主任が中心となり、教職員の情報
リテラシーや情報モラルへの認識を高
情報リテラシー める交流・研修を行う。
教育の推進
・情報リテラシーに関する研修会を各校
で行う。
情報リテラシー ・各課等の職員を対象として、情報の取
の啓発・推進
り扱いに関する研修を実施する。
個人情報保護に ・個人情報保護制度等について専門講師
向けた取り組み
より講習を受ける。
40
第3章 人権教育及び啓発等に関する具体的な施策と内容
項 目
具体的事業
事 業 内 容
区分
事業
期間
主管課
継続
通期
市民協働課
継続
通期
社会福祉課
継続
通期
市民協働課
継続
通期
市民協働課
継続
通期
社会福祉課
・犯罪被害者の人権擁護について、パン
犯罪被害者等の
人権の配慮
フレット・広報によるPRを行う。
・関係機関及び地域の団体と連携し、被
害者の心情に即した支援ができる体制
づくりを目指す。
犯罪被害者等に ・犯罪被害者に対する生活支援に努め
犯
罪
に
関
す
る
人
権
課
題
対する生活支援
北朝鮮による拉
致被害者・人身
取引被害者の実
情把握
刑を終えて出所
した人への人権
の配慮
刑を終えて出所
した人に対する
生活支援
る。
・国、県などからの情報収集に努める。
・拉致被害、人身売買についての情報や
知識を正しく広める。
・偏見や差別意識解消のため、特に保護
司や更生保護女性の会との関係機関と
連携を密にして、その社会復帰支援の
ための啓発活動を推進する。
・刑を終えて出所した人に対する生活支
援に努める。
41
用語解説(五十音順)
用語解説(五十音順)
●アイヌ
主に北海道に居住している先住民族。
狩猟・漁労・採集を基本とする生活を営んでいたが、幕藩体制下での松前藩
を中心とした支配・搾取、明治政府の同化政策の下で、伝来の生活形態や伝
統文化は、根底的に破壊された。
●青色防犯パトロール事業
地域の安全・安心確保のため、登録者により青色防犯パトロール車で地域を
巡回する活動を行う事業。
●赤ちゃんの駅
乳幼児を連れて外出した際、おむつ交換や授乳ができる場所やミルク用のお
湯などを提供できる施設。
●明日の親学級
妊娠期にある夫婦に対し、子どもを持つことに対する心構えや必要な知識を
提供するため、市が実施している講座の名称。
●HIV
ヒト免疫不全ウイルス。エイズの原因となるレトロウイルスの一種。次々と
免疫細胞を侵食して免疫機能を低下させていく。エイズウイルスともいう。
●えせ同和行為
同和問題は怖い問題であり避けた方がよいとの誤った意識に乗じて、あたか
も同和問題の解決に努力しているかのように装い、同和の名のもとにさまざ
まな不当な利益や義務なきことを要求する行為。
えせ同和行為は、これまで同和問題の解決に真摯に取り組んできた人々や同
和関係者に対するイメージを損ねるばかりでなく、これまで培われてきた教
育や啓発の効果を覆し、同和問題に対する誤った意識を植え付けるという悪
影響を生じさせるなど、問題解決の大きな阻害要因となっており、毅然とし
た態度で対処することが望まれている。
42
用語解説(五十音順)
●絆メール
災害、犯罪等の身の回りの危険に関する情報を、登録者に電子メールで提供
する、市の情報システムの名称。
●情報リテラシー
情報化社会でコンピューターなど情報関連技術を習得し、積極的に情報を活
用することのできる能力。
●性的指向
人の性愛がどのような対象に向かうのかを示す概念。
具体的には、性愛の対象が異性に向かう異性愛(ヘテロセクシュアル)、同
性に向かう同性愛(ホモセクシュアル)、男女両方に向かう両性愛(バイセ
クシュアル)などがある。
●性同一性障がい
生物学的性別(sex)と性の自己意識(gender identity、性自認)とが一致
しないために、自らの生物学的性別に持続的な違和感を持ち、反対の性を求
め、時には生物学的性別を己れの性の自己意識に近づけるために性の適合を
望むことさえある状態をいう医学的な疾患名。
世界保健機構(WHO)などによる基準では、「身体的性別とは反対の性別
への持続する精神的同一感」などとも説明されている。肉体は男性で、した
がって戸籍上も男性だが、女性として生きることを望む人、逆に身体は女性
でも、男性として生活したい人に関する症状をいう。
●セクシュアル・ハラスメント
性的嫌がらせ。
相手の意に反した性的な言動で、身体への不必要な接触、性的関係の強要、
性的な噂の流布、衆目にふれる場所でのわいせつな写真等の掲示、性的な冗
談やからかいなど、相手を不快にさせるさまざまな行為。略してセクハラと
いう。
●成年後見人
成年後見制度において、認知症や知的・精神障がいのある人など判断能力が
十分でない人について、家庭裁判所から後見開始の審判を受けた人。
43
用語解説(五十音順)
●ドメスティック・バイオレンス
夫婦や恋人などの親密な関係にある人、またはあった人から受けるさまざま
な暴力行為。
肉体的暴力のみならず、言葉の暴力、性的暴力、社会的暴力(交友の制限など)、
物の破壊、経済的暴力(お金を渡さない)なども含めて考える。略してDV
という。
●ネグレクト
保護者などが、子どもや高齢者・病人などに対して、必要な世話や配慮を怠
ること。
●発達障がい
子どもの発達途上において、生体の機能の一部が成熟しないでとどまってい
る状態。広汎性発達障害、学習障害(通称LD)、注意欠陥多動性障害(通
称ADHD)、発達性言語障害など多くの症例がある。
●バリアフリー
もともとは建築用語で建物内の段差解消等物理的障壁の除去という意味であ
るが、より広く、障がい者や高齢者等の社会的、制度的、心理的なすべての
障壁の除去という意味で用いられている概念。
●ハローワーク
公共職業安定所の愛称。
●ハンセン病
癩菌(らいきん)によって起こる慢性感染症。感染力は弱く、皮膚に結節・
斑紋ができ、その部分に知覚麻痺がある。かつては不治の病とされたが、治
療薬の出現により治療可能となっている。
●ブックスタート事業
親子のふれあいの機会と読書の習慣をつくるため、生後4ヶ月の乳児を対象
に絵本を配布する、市の事業の名称。
●ホームレス
住む家をもたない人。公園や駅の地下道などに住みついている人。
44
用語解説(五十音順)
●ユニバーサルデザイン
高齢者や障がい者にかかわらず、すべての人が快適に利用できるように製品
や建造物、生活空間をデザインすること。
●よく生き合う力
「人権感覚を大切にしてお互いに生きていく力」を表現した本計画における
造語。「生き合う」とは相手とまっすぐに向き合い、お互い支え励まし合っ
て生きていくことを形容している。
45
相談機関一覧
相 談 機 関 一 覧
平成 23 年 3 月現在
機 関 名
常設人権相談所
(岐阜地方法務局多治見支局内)
日本司法支援センター
(法テラス可児)
被害者ホットライン
(岐阜地方検察庁)
岐阜県人権啓発センター
連絡先
対 象
0570-003-110
平成 23 年4月18 日開始
22-1002
050-3383-0005
058-262-5138
058-272-8252
全般
全般
相談日時
月~金(祝日、年末年始を除く)
8:30 ~ 17:15
月~金(祝日、年末年始を除く)
9:00 ~ 17:00
犯罪による 月~金(祝日、年末年始を除く)
被害者
全般
8:30 ~ 17:15
月~金(祝日、年末年始を除く)
9:00 ~ 17:00
月~金(年末年始を除く)
岐阜県女性相談センター
058-274-7377
女性
9:00 ~ 21:00
土日・祝日(年末年始を除く)
9:00 ~ 17:00
ストーカー相談 110 番
0120-794-310
全般
岐阜県警察安全相談室
058-272-9110
全般
東濃西部少年センター
0120-87-3246
(岐阜県警察本部)
小学生~
大学生
月~金(祝日、年末年始を除く)
9:00 ~ 16:00
毎日 24 時間相談可
火~土(年末年始を除く)
10:00 ~ 17:00
毎日 24 時間相談可
東濃地区少年サポートセンター
(多治見警察署生活安全課内)
0120-783-802…
20 歳まで (専門相談員による受付及び面接は
(虐待は
22-7822
祝日、年末年始を除く月~金曜日
18 歳未満) 8:30 ~ 17:15
前記以外の時間は警察官が対応)
岐阜県東濃子ども相談センター
瑞浪市教育委員会教育相談室
市役所子育て支援室児童相談
市役所子育て支援室母子相談
市役所子育て支援室DV相談
市役所市民協働課困りごと相談
市役所市民協働課法律相談
23-1111(代)
全般
月~金(祝日、年末年始を除く)
8:30 ~ 17:15
小・中学生 火・木(祝日、年末年始を除く)
67-3338
保護者
68-2111
全般
内線 103
68-2111
全般
内線 103
68-2111
全般
内線 103
68-2111
全般
内線 341
68-2111
全般
内線 341
46
13:00 ~ 17:00
月~木(祝日、年末年始を除く)
8:30 ~ 17:15
月~木(祝日、年末年始を除く)
8:30 ~ 17:15
月~木(祝日、年末年始を除く)
8:30 ~ 17:15
毎月第 3 木曜日
13:30 ~ 16:00
毎月第 3 木曜日(予約制)
10:30 ~ 16:00
瑞浪市人権施策推進行動計画
平成 23 年 3 月
編集:発行 瑞浪市総務部市民協働課
〒509−6195 岐阜県瑞浪市上平町 1 丁目 1 番地
TEL 0572−68−2111
e-mail
[email protected]
瑞 浪 市 人 権 施 策 推 進 行 動 計 画
瑞 浪 市
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