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vol.127 2012年11月号
特集:KRPのベンチャー支援 VIO の今。 VIO 特集 創業・起業を 勢いづかせる VIO の伴走型サポート 志ある経営者たちのために、VIO はオフィス空間と いま必要なものから将来役立つものまで 多彩な支援サービスを的確に提供し 事業の成功と成長を支援していきます。 それはパートナーとしてアドバイザーとして 成長への道のりを共に走行する伴走者。 京都の産業創出拠点、KRP でビジネスの夢を 大きく育ててみませんか。 事業計画書 をもとに 入居審査 入居 ご一緒に解決を目指します! 日常的な ヒアリング 成功のため、これからも共に走って参ります。 スリーアローズ 株式会社 オックスフォード大学 アイシスイノベーション 代理店をパワーアップして 移動販売の “輪”を全国に 見晴らしのきく窓辺で ビジネスの未来を語らう 移動販売で独立開業しようとする人に開業支援サービスを行う オックスフォード大学が持つさまざまな知財ネットワークを活かし 会社です。サービス内容は、移動販売車の制作から、クレープとカ て、日本の大学・企業・政府などの研究開発活動の国際化をサポー フェの調理研修、食材の提供や出店場所の確保など。移動販売は トしています。ゼロからのスタートでしたので、出来るだけ初期コス 固定店舗に比べて出店のリスクが少ない反面、個人の場合は出店 トを抑えたかったため、オフィス環境が整備され、立ち上げ時のサ 場所の確保が難しいので、本部を立ち上げて法人化しました。 ポート体制も充実しているVIO の利便性が決め手になりました。 VIO には立ち上げ時のコスト削減につながる支援や環境が整備さ コンサルティングの仕事ですから人と会うことが中心業務なので、 れている上、KRP 地区内にいろいろな支援機関もあるので、心強 オフィスは留守番電話だけを置いたシンプルなもので必要十分か く思って入居しました。法人化に際して税務の依頼先を探していた もしれません。しかし、実体のないオフィスが果たして正しい選択 ら、すぐに担当の方から地区内の税理士事務所を紹介され、大変 なのか、と考えたのです。実際、多くのお客様をVIO にお迎えして 助かりました。ウェブ関連の管理会社もあるので有難いですし、見 いますが、皆さんが眺望の良さに驚かれ、ビジネストークも弾んで に来られた方に KRP 地区の印象がいいのもうれしいです。 います。とくに大文字送り火観賞会は大変喜んでいただきました。 ウェブを通じて沖縄から北海道まで問い合わせが来ていますが、 できるだけ早く独立して、スタッフを増やし、活動を広げていきたい 今のところ社員が3 人なので、なかなか回りきれません。地方の顧 です。余り知られていないのですがヨーロッパは知財の宝庫なので 客が代理店としてデビューして、研修や講習など本部的な活動が す。10 年、20 年先の技術を目利きするようなコンサルティングで、 できるようになると、遠方で事業展開しやすくなります。そういった 豊かな知財をより多く紹介して関西の企業に強くなってもらいたい 形でネットワークを広げていければと考えています。 と思っています。 開発企画担当 上野 議憲氏 世に無いサービスや製品を創り出そうとしている 伴走型支援サービス 年齢や経験もさまざまな人が思いあたためてきた事業の成長・ 入居企業インタビュー VIO:ベンチャーインキュベーションオフィス VIO の特徴。 人のさまざまな思いから新しいビジネスが生まれ、育っていく。 課題を クリア 最低でも月に一度は 時間をいただいています。 日本代表 饗庭 賢治氏 成長・拡大 株式会社エイチ・アイ・ティ 代表取締役 川上 孝氏 / 取締役 平川 俊行氏 「京都検定タクシー」のブランド化に向けて発進 入居期限は 最長3年! 「観光タクシーなのにたいした案内をしてもらえなかった」京都を訪れた観光客の不満 に接したことをきっかけに、 「京都に来てよかった」と思って頂けるような観光貸切タク シーサービスを創り上げるために起業しました。同じ思いのタクシードライバーたちと 「京都観光満足ガイド協会」という組織を結成し、定期的に勉強会を開催し、それぞれ 独自性・革新性・成長性に注目! が「京都観光文化検定」を取得しています。最近はドライバーだけでなく、ホテルのフロ 左から川上氏、平川氏 ントの方も勉強会に参加されています。勉強会でさらに知識を増やし、 「京都検定ドライ バー」として、知られざる名所や有名な寺社の裏話、冬に咲く桜などなど……京都通な KRP 地 区内には創 業時 の 企 業 様 向けの小規模ス コミュニケーションを密にし、何気ない立ち話 ペースがいくつかありますが、VIO はオフィスだけ から 課 題 を 共 有 することも……。自ら 調 査 や VIO入居中テナント様 では なく、企 業 様と一 緒に汗をかいて成 長 のお 手 手 配 をすることはもちろん、全 国 の 支 援 機 関 (株)シーエーブイテクノロジーズ 伝いをさせていただく 「伴走 型支援サービス」が大 ネットワークを 活 用したり税 理 士 や 弁 護 士と 組込システムの国際認証取得支援、保証、検証 にあるところに魅力を感じて入居しました。今は 「京都検定ドライバー」のブランド化に きな特 徴 です。 「 独自性・革 新 性・成 長 性 」を持った いった専門家と連携したりと、いつも走り回って 個 性 的 な企 業 が入 居さ れています。それぞ れまっ い ま す。3年 後 に 大 きく成 長して V I O を ご 卒 ヴァーヴビジュアルソリューション (株) 力を入れており、商工会議所にも通い 「京都検定ドライバー」の必要性と価値をアピー たく異 なる 事 業 を 進 めて いらっしゃる ので、必 要 業して い た だ ける よう、精 一 杯 お手伝いさせ なサポートも異なります。 ていただきます。 KRP (株)成長企業支援部 坂元 洋貴 2 KRPPRESS vol.127(2012.11) らではの観光ガイドをさせて頂いており、リピーターの方も多くいらっしゃいます。 KRP は公的機関とつながりやすいところや、メンバーで集まれる会議スペースが豊富 医療・バイオ関連の画像解析・特殊センサー開発 ルしています。将来は観光ドライバーの教育システムづくりや観光ガイド本の刊行にも マインド (株) 挑戦したいですね。VIOを卒業する2 年後以降も、KRP 地区内に事務所を設けて事 ハングル学習コミュニティ 「HANGLE+」企画運営 業展開したいと考えています。 3 特集:KRPのベンチャー支援 【 KRP 地区の企業支援機関・サービス 】 VIO の先。 OB 企業インタビュー いつでも何でも聞ける態勢が整っている。 VIOだから役立ったことがいろいろあります。 創 薬 ゲノム研究 支 援 機 器 開 発のカジックス (株) 、機械安全設計・コンサルティングのセーフ ティプラス (株) 。VIOを卒業後さらに発展中の 企業の代表、お二人によるVIO 談義です。 ─オフィスの使い心地や設備環境は? いろな方と知り合うことができました。僕ら 梶 谷 備 品 がい ろい ろ 必 要 な立ち上げ は方向が違っていても、 「起業」という点では の時に、コピー機も冷蔵 庫もあって、コン 一緒なのです。根本のところで共通の話題を ピューターさえあれば仕事ができるので有 持っているのですよね。 難かったです。もっともその頃は会社にいる カジックス (株)代表取締役 梶谷 隆文氏 セーフティプラス (株)代表取締役 平沼 栄浩氏 ─ VIO入居のきっかけは? 梶谷 本社は川崎市にあるのですが、再生 医療の懇話 会に入らせてもらっていて、こ ちらに事業所を持った方がいいのではと、 KRPさんからのお誘いもあって入りました。 セーフティプラス (株) 代表取締役 平沼 栄浩氏 カジックス (株) 代表取締役 梶谷 隆文氏 時間は少なかったですけど (笑) ─ VIO の先輩企業としてアドバイスが あれば 平沼 月に1回、業界の仲間と情報交換の 平沼 私の場合は、一人でいる感覚がなく ためのオフ会を開いていたので、ミーティン 一つの組織体にいるような感覚で仕事がで グルームや会議室など打ち合わせの場所が きた場所でした。いざという時に相談相手 多いのが助かりました。プロジェクターなど がいて安心です。 も自由に使えましたし。 梶谷 学生の時にアイデアを持っていたと か、これで一旗揚げてやろうという方には、 平沼 もともとドイツの制御機器の日本法 ─どんな支援サービスが役に立ちましたか? 人にいたのですが、JIS 規格をつくる仕事を 梶谷 ここはスタッフの 「聞ける態勢」とい 自社の中でやっていました。それを自分で小 うのが整っていて、こまかなところまでフォ さな会社で始めたいと思い、4 号館の小さ ローしてもらえました。府や市の支援機関も らないことが多いでしょうから。 なオフィスで起業。3 年待ってやっと入居で 近いので、助成金の情報などが瞬時に入っ ─これからの夢を聞かせてください きました。コンサルティングという日本では てくるのもありがたかったです。 平沼 日本の工業国としての機 械安全を なじみの薄い業種だったので、審査で入れ 平沼 僕らの話を聴く場を設けてくれたりし キーワードに、企業レベルでの安全技術の た時はうれしかったですね。 て、いつもアンテナを張ってくれている、と 促進をターゲットとして事業を展開していき いう実感があるのが心強いです。 ます。 ─ VIOならではの出会いがありましたか? 梶谷 京都で活動した2 年間で3 つの製品 平沼 同じくVIO入居のマインド (株) さんと は喫煙場所でお会いする事も多く、お話する うちに韓国にルートをお持ちだったことがわ かって、業務提携することになりました。 梶谷 大文字送り火観賞会など、半年に1 ここで支援を受けられることをお勧めした いです。いきなり事業を起こされると、わか が出来ました。まだどこにもない新しいも 京都府産業支援センター 府内の中小企業に対して、経営・創業・マーケティング・設備・助成 金などの支援を行う 「(公財)京都産業21」と、技術基盤の強化や 研究開発の推進を行う 「京都府中小企業技術センター」からなる支 援機構。両者が一体的に運営し、企業の多様なニーズにこたえて 経営と技術の両面からワンストップで支援サービスを行っている。 (一社) 京都発明協会 人と地球環境にやさしい科学技術の向上を支援し、特許権取得 のサポートをはじめ、知的財産権の相談事業などを行なう。 税理士法人パートナーズ 会社を新規設立された経営者、経 理ご担当者様のサポートサービス を行なっています。 KRP 地区入居企業様向けの無料 相談なども行なっています。 VIO入居特典 「京都のものづくり文化の優れた伝統を継承し、新しい時代の感 性豊かな先進産業技術を創造する」ことを使命として、長年蓄積し てきた得意技術を基礎に、大学などと連携し、京都の中小製造業 の技術支援となる研究開発に取り組んでいる。ものづくり中小企 業の技術支援、新事業創出 (第二創業、新事業創出)への挑戦、伝 統産業分野への支援という三つの大きな役割を担う機関。 【 KRP 地区の連携活動 】 株式会社 フューチャースピリッツ 新産業・ベンチャー企業創出 や活性化を目的として、 (財)京 都高度技術研究所とKRP (株) とが連携を図る活動の総称で す。ASTEM 棟8 Fのバーチャ ルオフィスと7 FのVIOでの連 携を図り、起業に関連したセミ ナーなどを行っています。 関して大学の先生から多くの依頼が来てい て、何とか成功させて発展につなげたいと 思っているところです。 株式会社メディアウォーズ サポート重視のレンタルサーバーサービスを 提供させていただいております。 起業の際に必要な WEB サイトの構築を簡 単に行え、ビジネスに於いて必要なメール の運用を支援します! FutureWeb2の 「Plan2」の初期設定費用 (10,500 円) 、月額 費用 (4,620 円)を無 償提供。 手厚い、無料電話サポート付き! 共用サーバーサービスプラン 「Eco-10」 の初期設定費用 (10 ,500 円) 、月額費用 (1,785 円) を無償提供。 ふくろう倶楽部 バーチャルオフィス さまざまな世代の起業家や研究者・学生らが交わる中から京都の 次代を担う価値やヒトを育てる 「イノベーション創出コミュニティー (STC3)」が、月額1万円の会費制で24 時間利用可能なオフィスス ペース。交流会や各種セミナーを定期的に開催。 京都上海ビジネス交流サロン 上海の京都府上海ビジネスサポートセンターと ASTEM 棟8 F の 「イノベーション創出コミュニティー」を、高画質の TV 会議システム で結んだサロン空間。京都にいながらセンタースタッフとの中国ビ ジネスの相談や取引先との商談、駐在員との打合せに利用可能。 (一社) 京都府中小企業診断協会 ASTEM 棟3 F 経営診断・助言、コンサルティング、セミナー、各種調査など多様 なスキルを持った約120 名の会員診断士が、創業を目指す方から 創業後間もない企業、老舗まで、産業分野・業種・業態を問わず 京都府内の中小企業の成長・発展をサポート。 【 KRP 地区のコンパクトオフィス施設紹介】 VIO (ASTEM 棟7F) バーチャルオフィス (ASTEM 棟8 F) スモールオフィス (KRP4 号館5F) ITEC (KRP4 号館3 F) KRPを活動の中心としている異業種交流会。 税理士・弁理士・ ファイナンシャルプランナー・システムアナリスト・MBA・弁護 士・社会保険労務士・行政書士・司法書士・不動産鑑定士・保 険コンサルタント・建築士などの専門家が参加。ワンポイント 勉強会や起業相談を開催。起業される方のあらゆる相談・依 頼にワンストップで対応しています。VIOで起業された方には 優待価格で対応。 ※他にも多数の連携活動が行なわれています。 4 KRPPRESS vol.127(2012.11) ASTEM 棟8 F イノベーション・ジャングル PJ ので、うちにしか作れないものです。これに VIO入居特典 設 立の目的であるひとつ 「地 域 経 済社 会への貢 献 」としてベン チャー企業・中小企業の創業や新事業展開を支援する、地域プ ラットフォーム事業や VIL 事業などを展開。 ASTEM 棟8 F 京都市産業技術研究所 回くらい集まりを企画されているので、いろ VIO を応援。KRP 地区入居企業によるサポート (財)京都高度技術研究所 (ASTEM) ASTEM 棟1F 5 バイオ計測プロジェクト 京都バイオ計測プロジェクト人材育成セミナー 「バイオ計測の新たな可能性への挑戦」 日時:2012 年9 月14日 (金)14:00 ~ 16:50 場所:京都市産業技術研究所 2階 多目的ホール 主催:京都市、 (財)京都高度技術研究所 (京都バイオ計測センター) 後援:京都府、京都大学、京都商工会議所、 (公社)京都工業会 京都大学大学院農学研究科 教授 バイオ計測プロジェクト長 植田 充美氏 「資生堂の取り組み:コアシェルカラム による分離改善の実際とその有用性」 (株)島津製作所 分析計測事業部グローバルマーケティング部 マーケットデベロップメントグループ ライフサイエンス担当 (株)資生堂 フロンティアサイエンス事業部 「酒造りを観る・計測技術と醸造発酵」 「医薬品の標的分子探索における バイオ計測プロジェクトの活用」 月桂冠 (株) 取締役・総合研究所長兼醸造部長 秦 洋二氏 日本新薬 (株) 創薬研究所探索研究部 主任研究員 内藤 はるな氏 バイオテクノロジーの実用化を進める今、京 醸造発酵技術における酵母菌の存在は顕 医薬品の開発 都バイオ計測センターは、ゲノム創薬の大 微 鏡の発明によって発見され、そのメカニ は、ある疾患の 阪、再生医療の神戸とともに 「関西バイオト ズムは計測技術によって解明された。日本 治療標的分子 ライアングル」の一角を担っている。サイエン で最初のガスクロマトグラフによって酒の を見つけ、それ スと行政の新しい融合拠点となり、シルク 香気成分が解明され、フルーティな酒が造 に合う 化 合 物 ロードをさかのぼって新しいバイオ技術を れるようになった。近年のゲノム解析は麹菌 を何十万もの中 世界へ発信していきたい。そのテーマとして の安全性と有用性を科学的に証明した。今 から探索する基礎研究に始まる。膨大な時 今回初めて提案するのが「マツ枯れ」阻害剤 後も分析 機 器 間と費用がかかるため、外部と連携する動 である。このたびカミキリムシの体内に寄生 を新しい切り口 きが加速している。このほど受容体の検査 しているアメリカ産の線虫が原因であるこ で 使って、酒 造 に、計測センターのフラグメント解析を利用 とを突き止め、病原因子となるタンパク質分 りの宝を探りあ した。研究員は専門外であるにもかかわらず 解酵素などが判明した。計測センターの新 てる研究を続け 「共に成 長したい」と積 極 的に協 働され、 たな挑戦として共同開発者を募りたい。 ていきたい。 センターの姿勢を感じた。 「有 機・無 機 マ イク ロ ア ナ リ シ ス (SEM-EDX・蛍光 X 線 /赤外・ラマン) とそのバイオ応用への展開」 (株)堀場製作所 京都分析センター マネジャー 神田 武利氏 中田 靖氏 奥村 毅氏 バイオ関連産業のすそ野を広げるために、バイオ計測の最先端の情報にふれ、高度 技術者の育成に役立てるセミナーが開催された。 食品・医薬・分析機器などバイオ関連 企業の研究者が、事業の最新情報や最先端の取り組みについて発表、企業・公設 試験機関・大学の関係者や学生ら約60人が参加した。 「京都バイオ計測センターの役割」 「島津製作所の バイオテクノロジー事業の紹介」 島津製作所の売上げの約半分は分析・計測 化 粧品の基 本 ある物体の有機・無機化合物の組成を見る 機器が占めていて、その筆頭に挙げられる 技 術 の 一 つで ために、微小部の分析による付加的な情報 のが「液体クロマトグラフ」などの質量分析 ある 粉 体 の 表 を含めることを 「有機・無機マイクロアナリ 計である。ライフサイエンス分野では生体中 面 処 理 技 術を シス」といい、電子顕微鏡によるエネルギー の代謝物の分析を行うメタボロミクスやプ 応用することに 分散 型X線分析 装置「SEM / EDX」をは ロテオミクス研究を支援しており、組織標本 よって、コアシェ じめ、多くの機器がある。原理や特長が異な を解析する分子イメージング技術の開発も ル型充 填剤 「CAPCELL CORE」を開 発し るため、バイオ分野で活用する際には対象 進 めている。今 た。コアを中心とした径2.7μm の粒子で、 物の有機・無機 後は質 量分析 その特性から短いカラムでの分析を可能に の別や分析 領 計による定量化 するため、分析時間を短縮でき使用溶媒量 域、もぐりこみ の問題にも取り を大幅に削減できる。 高速液体クロマトグラ の深さによる使 組む必要がある フでも高速高分離な分析を短縮化できるた い分けが必 要 と考える。 め、さまざまな目的に使用していただきたい。 である。 開設から一年を振り返って KISTIC の開設と同時にプロジェクトがスタートして1年。代表である京都 大学の植田教授と実質的な運営に携わる京都市産業技術研究所の山本技官 に、プロジェクトの現状や今後の目標などを伺った。 ─バイオ計測プロジェクトとは ─スタート1年の成果は 植田 バイオテクノロジーの先端的な基盤技術である 「計測」 山本 センターを利用することで企業間・大学間の連携の輪 を民間企業にどんどん利用してもらい、産学公が一体となって が広がっている。さらに同じ企業内でもグループを超えた連携 新産業の創出に貢献しようというもの。KISTIC4 階に高度な 体が生まれたりしている。1年たってサポート体制が拡充してき 分析機器を導入して拠点を設け、基礎研究・実証・商品開発・ て当初の目的に近づいてきている。 産業展開 (人材育成)までを取り組む 「バイオ計測基盤プラット フォーム」を構築し展開している。 ─今回のセミナーの意義は 山本 人材育成については、主に実 機を使った実習形式の ─ KISTIC にあるセンターの特色と活用状況は セミナーを実施している。講習会形式と実習形式を一体化した 植田 高度な分析計測機器が産学公の連携を踏まえて設置 セミナーの実質的なキックオフにあたる。 され専門のスタッフが常駐している。ここへ来るだけで必要な 植田 発表者は分析機器のユーザーと分析技術を提供する 実験や計測ができ世界標準のデータが得られる、今までどこ メーカーの両方からお願いした。食品・医薬・分析機器の企業 にもなかったメリットがある。 からの発表があり、環境の分野については、私が本邦初のホット 山本 2012 年4 月から8 月までの運用実績は1200 件で、昨 な話題で参加者を活性化したい。 年度の実績を超えつつある。大阪や神戸からの利用もある。よ り広く使ってもらえるようにできるだけ制約を少なくしている。 高価な機器を廉価で使えるので驚かれることが多い。 ─今後の目標は 植田 これからがバイオテクノロジーが実用化されていく段階 であり、計測の重要性がもっと認識されてくると思う。京都を拠 点とした分析計測技術をさらに拡充させ、大阪や神戸と連携し、 すぐに実用化できるように日本全体をつないでいかないといけ ない。 そのためにもより多くの分析機器の活用を呼びかけたい。 京都大学大学院農学研究科 教授 バイオ計測プロジェクト長 植田 充美氏 6 KRPPRESS vol.127(2012.11) 京都市産業技術研究所 加工技術グループ バイオチーム 研究担当 課長補佐 山本 佳宏氏 山本 産学の共同研究が数十件にのぼり、連携体の構築が 進んでいる。食品分野など完全に実用期に入った現場もある ので、次の産業創出に向けてさらに支援していきたい。 7 イノベーションイニシアティブ 京都大学大学院情報学研究科 ウェルカムランチ開催 第1回研究会〜先進エレクトロニクスによる省エネ、創エネ、蓄エネで新産業創出を〜 日時:2012 年9月14日 (金)13:30 〜 17:50(交流会18:00 ~) 会場:KRP1号館 4 F サイエンスホール 主催:KRP (株) 日時:2012 年9月18 日 (火)12:00 〜 13:30 会場:アトリウム 2013 年春までの間、京都大学大学院情報学研究科の5 研究室と1附属センター 急速な産業展開が注目を集める 「PE」と「パワエレ」分野をテーマに開催 が、KRP9 号館および3 号館にご入居されている。KRP (株)では、9月18日に、京 都大学大学院情報学研究科の皆様を迎え、ASTEM 棟1階アトリウムでウェルカム 今夏キックオフした、関西を拠点とするイノベーション創出事業 「イノベーション イニシアティブ」 (平成24 年度近畿経済産業局補助事業)の第1回研究会が開催 され、一般参加者116 人を含む145 人が参加した。 今年度の事業のテーマである、印刷技術を応用し、薄くて柔軟性のある電子回 路やセンサーなどをつくる 「プリンテッド・エレクトロニクス (PE)」と、電力変換 と制御を中心に広範囲にわたる分野で必要不可欠な基盤技術である 「パワーエ レクトロニクス」の両分野では、急速な産業展開が予想されている。プログラム は、この二つのテーマについての大学と企業研究者による講演や話題提供、事 例紹介で構成された。大阪大学産業科学研究所の能木雅也准教授からは、PE 分野における新材料として期待されるセルロースナノファイバーの開発状況と ランチを開催した。関係者含め約100 人が出席。KRP (株)森内敏晴社長の挨拶 に続き、京都大学大学院情報学研究科 髙木直史教授 (通信情報システム専攻) から、新たな環境で存分に研究に励んでほしいとの言葉が学生へ送られた。また、 KRP 地区からは、情報学の分野と関係の深い IT 系企業・団体などの方々も参加 され、歓迎のメッセージや企業 PR などが行なわれ、学生らと企業の新しい出会い が生まれる KRPらしい交流の場となった。 KRP (株)産学公連携部では、今後、KRP 地区入居企業と各研究室との交流の機 会としてセミナーなどの開催も計画している。 KRP9 号館・3 号館にご入居されている 京都大学大学院情報学研究科5 研究室と1附属センター 社会情報学専攻 社会情報学専攻 ● 知能情報学専攻 ● 通信情報システム専攻 ● 通信情報システム専攻 ● 情報教育推進センター 産業展開についての講演が行われた。一方、パワーエレクトロニクス分野では、 ● 大阪大学工学研究科の舟木剛教授が、省エネへの有効利用や家電や太陽光発 ● 電、照明などとのマネジメント技術から市場規模にいたるまで、ITとの違いにふ れながら多くの事例を挙げて幅広く解説した。次回は、ネットワーク参画に積極 的な企業を中心に、二つのテーマごとの研究会が開かれる予定だ。 京都の “クール”が東京に集結 KRP町家スタジオも初出展! 感性とこだわりの京都ブランドを首都圏に集めて発信する 「Cool Kyoto 2012」 が 10月5日から8日まで東京・赤坂サカスで開催、KRP 町家スタジオが初参加した。 京都が培ってきた技術や感 性によって生み出され、現代のラ ITという一見ミスマッチな組み合わせが来場者の目を引いた。 イフスタイルに活かされている京都の製品やコンテンツ。それ 4日間ブースに立ちPRをしたKRP町家スタジオ館長 田中裕也氏 らを首都圏から発 信し、世界に通じる新たな京都ブランドを は出展の成果について、 「改めて京都を知る機会になり、出展者 構築するためのイベント 「Cool Kyoto 2012」が開催された。 同士の交流も深まった。町家という空間に興味を持っていただ 京都府、京都市、 (公財)京都産業21らによる実行委員会が主 き、製品の展示会やセミナーに利用したいという声をいただい 催する本イベントは開 催2 回 た。また、今回知り合えた出展企業の方に町家スタジオの入居 目を迎え、食品、衣料、ホビー 企業を紹介するなどして今後につなげていきたい」 と述べた。 や IT、医療などに携わる約60 その他の展示ブースでは、伝統のなかに新しさを感じさせる和食 の事業者や団体が参加し、販 や和菓子、雑貨・伝統工芸品のほか、最先端のテクノロジーや学 売や展示、ステージイベントを 研都市など多様な視点からの “クール” な京都を表現した。 ステージ 行なった。 では、島津製作所によ 今回初めて 「KRP 町家スタジオ」が出展し、歴史ある町家がレ るエコワークショップ、 ンタルスペースやシェアオフィスとして活用され、IT 系企業や学 MAYAMAXXさんのライ 生らが集い新しいことが生み出される “クール”な場であること ブペインティング、着物 をPRした。出展ブースには KRP 町家スタジオの入り口と同じく のファッションショーな 「のれん」を掲げ、町家の外観を模した。のれんをくぐると、KRP どが披露され、新たな京 町家スタジオの入居企業やイベントを紹介するムービーが流 都の魅力にふれられる4 れ、パネル展示と合わせて魅力を伝えるしかけを作り、町家と 日間であった。 広域情報ネットワーク分野 情報図書館学分野 知能情報基礎論分野 計算機ソフトウェア分野 計算機アーキテクチャ分野 石田 亨教授 田中 克己教授 山本 章博教授 五十嵐 淳教授 髙木 直史教授 京都大学サマーデザインスクール2012 SUMMER DESIGN SCHOOL 2012 Kyoto University 2012.9.24-9.26 日程:2012 年9月24 日 (月)~ 9月26 日 (水) 場所:◆メイン会場:アトリウム ◆ミニ講義:KRP1号館 2 階 サイエンスセンタークラブ、KISTIC 2 階 イノベーションルーム ◆発表会:KRP4 号館 2 階 ルーム1、KISTIC2 階 イノベーションルーム 主催:京都大学大学院情報学研究科・京都大学経営管理大学院 共催:京都市立芸術大学美術学部・美術研究科、京都大学大学院工学研究科・京都大学学術情報メディアセンター 「デザイン」に関するさまざまなテーマに 京大生らが熱く挑戦した3日間 情報システムから都市エリアまで、世の中のさまざまな課題に対する問題解決や新 たなコンセプトづくりをテーマにワークショップを行う 「京都大学サマーデザインス クール」 。情報学や機械工学・経営学などさまざまな研究科から応募した学生に加 え、企業の研究者や技術者ら約90人が参加し、大学の講師陣や企業から提案され た実施テーマに取り組んだ。 KRP地区では2回目の開催となる本スクールも、昨年同様に熱のこもった議論が展開さ れた。 あらかじめ設定されたテーマは製品・空間デザインのほか、町家の新たな活用 術や日本茶の海外展開、新しい交通システム、コミュニティづくり、と多彩。2日半にわ たってテーマごとに、フィールドワークなども含むワークショップを行い、3日目の午後 に参加者が集まり発表会を行うというスケジュール。期間中、スタンフォード大学の インストラクターによる招待講義や、京都大学教授陣らによるミニ講義も開かれた。 参加者は 「2日半」 という限られたスケジュールの中、チームワークを発揮して積極的 に課題に取り組み、工夫を凝らした資料やパフォーマンスによるプレゼンを披露。 実行委員会代表からは 「理論的な厚みが必要」 「 さらにフィードバックを」といっ た今後の課題も挙げられた一方、3 日間の取り組みに対する賞賛の言葉が贈ら れた。招待講義を行ったスタンフォード大学のアダム・ロイヤルティ氏は 「日を追 うごとにエネルギーが増してきたのが印象的だった」とコメント。 その後懇親会が開かれ、3日間の幕を閉じた。 8 KRPPRESS vol.127(2012.11) 9 新しい入居企業様の紹介 KRPeopleはKRPエリアを拠点に活躍するすべての人、その意外な素顔に迫ります。 株式会社 UpJapan KRP8号館3F Web・モバイルから汎用システムまで、広範囲にわたる開発実績をもとに、要件定義・設計開発・管理運用に至るまでトータ ル的に提供いたします。 株式会社 UpJapan 橋本 昇司 代表取締役 ●TEL/075-325-1771 ●FAX/075-325-1772 ●MAIL/[email protected] ●URL/http://www.upjapan.co.jp/ デザインスタジオ ペンシル KRP町家スタジオ パノラマ VR コンテンツの企画制作を主業務にしています。PC だけでなくiPhone/iPad/Android 向け、さらには大型タッチディスプレイ まで、さまざまなニーズにお応えします。またパノラマ啓蒙ブログ 「QTVR Diary」や EC サイト 「Panoramania, STORE」など、さまざまなサイト 運営で業界の発展と活性化を目指しています。 合同会社LX 代表社員 廣瀬 丈矩氏 (4号館4F) 茨城県生まれ。株式会社トルースウィーンの取締役としてISP事業やインターネットマ ンション事業に携わる。無線LANを用いた拠点間ネットワーク構築・運用事業に着手 し、地域情報化や無線ネットワークの推進に関与。2007年合同会社LXを設立、統合 的な無線LANシステム「@iPサービス」を開始。2011年に叡山電鉄の「けいおん!!× えいでん!!楽器型特別乗車券」を企画プロデュースし“萌えビジネス“に参入。 株式会社UpJapan 執行役員 亀井 寿光氏 (8号館3F) 熊本県生まれ。甲南大学法学部卒業。米国カリフォルニア州に留学の後、会社員を 経て英国国立ウェールズ大学大学院MBAプログラム(大阪校)1期生として経営学 を学ぶ。在学中にソフトウェア開発会社を起業。2010年8月、スマートフォンアプリ 開発と制御組み込み技術の会社「UpJapan」を設立。総責任者として20人の 社員とともに事業展開を図っている。 30年後までを視野にWi-Fi事業を推進中。 次世代へつなぐことが仕事だと思っています。 多くの出会いによって仕事や人生が開かれてきた。 社員も含めて人との接点を大切にしていきたい。 Wi-Fi (無線 LAN) 整備を進める通信事業者に設備提供を行う専 ソフトウェアとシステムの開発会社としてスマートフォン向けの 門の事業を展開しています。 主な取引先は叡山電鉄や京阪電車をは 「アプリ開発」 ・ 「Webデザイン・システム開発」 ・電化製品向けの じめとする全国の主要鉄道会社や国内の主要航空会社、官公庁、 「制御組み込みシステム」 の3 本柱で事業を展開しています。 なかで 地方自治体、大手企業など。 最近では京都市公衆無線 LAN 整備事 も制御組み込みシステムは、約半分のウェイトを占める中心事業 業 「京都どこでもインターネット」のほか京都市立病院や梅小路公 で、日本のものづくり技術でトップ5に入る世界に誇れる技術だと 園などのWi-Fi整備に関わりました。新規事業として2011年には 思っています。 こういった技術を大切にして” 技術大国・ニッポン” を 叡山電鉄とテレビアニメ 「けいおん!!」とのタイアップ企画をプロ デュース、2012年は漫画 「ひだまりスケッチ」 のヘッドマーク車両の 再興していきたいのです。 社名 「UpJapan」 の 「Up」 には、そういった ●TEL/075-417-3062 ●FAX/075-417-3063 ●MAIL/[email protected] ●URL/http://pencil-jp.net/ 和田精密歯研 株式会社 京都営業所 KRP6号館3F 歯科技工 (義歯・補綴物の製作・インプラントの販売など)を専門に全国で事業展開をしています。 和田精密歯研 株式会社 京都営業所 沖 良斗 京都営業所 所長 ●TEL/075-322-7311 ●FAX/075-322-7310 ●MAIL/[email protected] ●URL/http://www.labowada.co.jp 京都試作センター(株)” 京もの愛用券”ギフトカタログを発売 ”ほんまもん”の京ものを贈る 生活に溶け込む工芸品をセレクト 「stand up」 とか 「grow up」 の意味を込めています。 企画など “萌え系” 事業も展開しています。 私自身は法学部出身で技術者ではありませんし、実は子どもの 子どもの頃から常磐線を走り抜ける485 系のボンネット車など 頃から図工など 「ものづくり」 は不得意分野でした。 だからよけいに を見て育った、根っからの鉄道ファンです。マンガよりも鉄道情報 技術者の方には敬意を感じています。自分の苦手な部分は得意な 誌を読むのが好きな子どもでした。 電車そのものというより安全技 人に委ね、自分自身は経営学の視点から会社の大局を見守り舵を 術に興味があって 「なぜ山手線は分単位の正確さであれだけ多くの 切っていく。IT系企業には少し珍しい体制かもしれません。 人を運べるのか……」 などと真剣に考えたりしていました。 運行表も いろいろな経営者がいますが、1年後、2年後といった近い時点 時刻表ではなくダイヤグラムが頭に入っているくらいで、電鉄関係 の目標を目指して進むタイプです。 一つの目標を達成する前に次の の飲み会でネタにされたりしています (笑) 。 目標を設定し、また次を……、と早め早めに取り組む方法でやって 役員クラスの方が来社される関係で、車寄せのある4号館を選ん きました。 立ち止まらず、常にアイドリング状態でいたいのです。 で入居しました。KRPには十数年前から仕事で来ていたのでよく プライベートでも目標は小刻みにしていますね。 出張が多く慢性 知っていましたが、以前に比べると地区内には設備や店舗も増えて 的な運動不足で5カ月前は体重が80 kg 以上ありましたが、走り込 きて、ずいぶん便利になりましたね。 ただ社員の通勤も考えると、 もう みや食事制限などで約10 kg 減量しました。部活でスポーツをやっ 少し鉄道のアクセスが良くなれば……というのが正直なところです。 てきたせいか、目標に向かって何かに取り組むことは苦ではありま 通信業界の事業サイクルを踏まえて、社としての今後のダイヤグ せん。 次の目標は、体重維持でしょうか (笑) ラムはほぼ出来上がっていて、既に30 年先までのレールを敷いてい 振り返れば、人に恵まれた人生だと感じます。MBA 取得を目指 ます。 年内にはグループ企業も含めて社員を100人規模に増やす予 して通った大学院で出会い、ビジネスの生きた要諦を教えてくれた 定ですし、いずれ海外にも足場を広げて事業を拡大していきたいと 諸先輩方、今の会社を起こすきっかけとなり、片腕として頼りにし 考えています。 将来のためにその時々でやるべきことをきちんと果た ている高校時代からの友人、社員の皆さん、実にさまざまな人に出 して、自分の世代のゴールポイントまでいかに短時間で着けるかが 会ってきました。 そのおかげで今の自分があるのだと思っています。 大事だと思っています。 「後はまかせたよ」って、しっかりと次の世代 これまで人生のいろいろな時期に関わった人達に対して、これから につないでいきたいですね。 もずっと接点を持ち続け、感謝をしながら歩んでいきたいです。 10 KRPPRESS vol.127(2012.11) デザインスタジオ ペンシル 二宮 章 主宰 京都府の若手職人支援事業の一環として、現代の暮らしにマッチする 「京もの」をセレクトしたギフトカタログ「京もの愛用券」を京都試作 センター(株) (KRP4 号館)が発売した。伝統的な技術をベースにした ものづくりをする” ほんまもんの京もの”から選んだ工芸品を、 「玄関」 「居間」 「 装い」など利用シーン別に構成。普段の生活の中で親しみと 愛着を持てる商品を選び抜いた。 ギフトカタログは、 3,675円・5 ,775円・ 11,025円・32 ,025円 (いずれも税込み) の4 種類。京都試作センター (株) 伝統工芸事業部試作プロデューサの吉原和宏氏は、 「敷居が高いと思 われがちな工芸品だが、美しさや可愛らしさからまずは手にとってもら い、日常生活で使う中で機能性や技術の素晴らしさを感じてもらうこ とで 【京もの】のファンになってほしいという気持ちも込めた」と今回の ギフトカタログのコンセプトについて語る。カタログに掲載された商 品は、”現代の生活シーンに合う”ことをテーマにさまざまな工房や企業 から選出された。これまでの京都試作センター(株)の ネットワークに加え、京都府やコーディネーターを通 じて41社から104 商品の掲載を実現。技術やデザイ ンが優れた商品の掘り起しにも一役を買っている。 また、10月から 「楽天」のショップもオープンし、利便 性の向上と利用の拡大をはかる。 京都試作センター (株) TEL / 075 -316 -2100 MAIL /[email protected] ●ギフトカタログ HP http://www.takumi-kyoto.com/kyomono ● 楽天市場「京都コレクションショップ」 http://www.rakuten.co.jp/kyoto-collection 11 山中 伸弥先生 ノーベル生理学・医学賞ご受賞 おめでとうございます。 山中 伸弥 教授 (再生医科学研究所の前にて) 京都大学 iPS 細胞研究所 京都大学教授 山中伸弥先生が2012 年のノーベル生理学・医学賞を受賞されました。受賞理由 は、 「成熟した細胞を多能性を持つ細胞へと初期化できることの発見」。現在は治療が困難とさ れる難病に対しての治療法や薬剤開発に新たな道を開いたとして高く評価されました。 研究総括を務められる (独) 科学技術振興機構の 「山中iPS 細胞特別プロジェクト」 では、2008 年 から研究拠点をKRP 地区に設けておられました。 京都リサーチパークにとっても大変光栄なことと 心からお祝い申し上げます。 KRPサークル紹介 KRP書道サークル 部員数:10人 活動日:月1回(第2木曜日) 場 所:KRP会議室 会 費:3カ月 10,000円(前納) ※道具は持参してください。 書に親しんでリフレッシュしながら “字のきれいな人”になりませんか? 初心者から上級者まで、書道家・木積凜穂 (こづみ・りんすい) 先生の優しくこまや かなご指導で、楽しみながら書を学んでいます。漢字五体・仮名・アート書道など、 お手本は好きなものを選択。 毎日の業務に役立つボールペン字も練習できます。 代 表 者 イ ン タ ビ ュー 「きれいな字が書けるようになりたい」と思って始めた のですが、姿勢を正して書くことに集中する時間その ものが、いい気分転換になっています。書いた後は気持 ちと頭がすっきりしますし、先生のお手本に少しでも近 づけた時はうれしいです。 書道を通じて漢字の成り立ち を知ったり禅語の面白さを発見したり、新しい世界を 知ることができるのも楽しいですね。一気に上達する ことは難しいですが、まずは来年の KRP-WEEK で展 示発表できることを目指しています。 和やかな雰囲気の 株式会社 糖鎖工学研究所 橋本あずささん サークルなので、ぜひご参加ください。書道の楽しさや 難しさを感じてもらえたらうれしいですね。 お問い合わせ先 活動内容や今後の予定について お気軽にご連絡ください。 E-mail:[email protected] 京都市産業技術研究所が開発支援 KRP地区避難訓練を実施 &下京区自衛消防隊訓練大会出場 9月11日、KRP 地区全体では初となる避難訓練を実施しました。KRP 地 区内の13 事業所約300人の方々にご参加・ご協力いただき無事に終了 しました。 京都市下京消防署の佐竹幹夫署長がご挨拶の中で紹介された 「運より準備・ふだんの訓練」という防災カルタの言葉に、参加者一同の 厚さ3ミリ極薄陶板で国宝「風神雷神図屏風」再現 京焼・清水焼の (株) 陶葊 (とうあん)が厚さ3ミリ の大型極薄陶板を作る 技術を開発し、その技術 を用いて再現した 「風神 気持ちも一層引き締められました。 雷神図屏風」が、京都市 また、KRP (株)自衛消防隊は第38 産業技術研究所 (KRP 西地区)に寄贈された。これまで、薄い陶板は 割れやゆがみが生じやすく製造が困難であったが、同研究所の技術協力を 回 下 京自衛 消 防 隊 訓 練 大 会に出 得て素地の成形を改良、 さらに焼成方法などを工夫し極薄陶板製 造 場。日ごろの訓練の成果を発揮し、 技 術の開発に成 功した。また、 色釉薬や無鉛上 絵 色絵具を使用し、 「2 号消火栓部門」で優秀賞を受賞 岩絵の具のような質感を表現した。この技術について、美術品として しました。これからもKRP 地区の安 楽しむだけでなく薄型軽量化によって設置負担が軽減された点から、 全安心のため取り組んで参ります。 KRP 地区避難訓練 ホテルや店舗の壁面装飾などへの導入が期待されている。 陶板は同研究所1階にて常設展示され、誰でも見学が可能だ。 すっかりクールビズが定着した感があります。 弊社では10月末 編 集 10月に入って朝晩がめっきり涼しくなりましたが、街中ではまだほとんどの人がノーネクタイですね。 でクールビズは終了しますが、KRP地区にはIT系や研究員の方々が多いのでノーネクタイのほうが似合っているような気がしますね。 ところで今回の記事でも 後 記 紹介しましたが、KISTICがオープンして1年が過ぎました。 ここでは最先端の光加工機械やバイオ計測機器が気軽に使用できます。 ぜひご利用ください。 配送・停止・変更のご希望は、 右記内容を明記の上 [email protected] へ vol.127 November 2012 配 送 ① 〒、住所 ② 団体名 ③ 部署名 ④ お名前 ⑤ TEL/FAX ⑥ メールアドレス ⑦「配送希望」 ※定期配送も可能です 停 止 ⑧ ご登録No. (封筒宛名ラベル右下) ⑨「配送停止希望」 www.krp.co.jp 変 更 ①〜⑥のうち変更箇所と⑧のご登録No. KRPコラボマガジン配信中! ○編集・発行/京都リサーチパーク株式会社 〒600-8813 京都府京都市下京区中堂寺南町134番地(ASTEM棟4階) 毎月10日&25日配信中 TEL: (075)322-7800 FAX: (075)322- 5348 http://www.krp.co.jp/pub/maga.html ○編集長/池山 博文 ○取材・編集・デザイン・制作・印刷・配送管理/株式会社情通レゾナンス