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2 インターネットの利用や意識

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2 インターネットの利用や意識
2 インターネットの利用や意識
1)インターネットの利用
インターネットの利用時間が長いのは、米国の高校生である。1日4時間以上利用していると
いう者の割合は、米国 32.6%、日本 12.2%、中国 10.8%、韓国 7.7%である。
利用している機能では、
「LINE などの SNS」と「音楽を聴く」が、4か国とも1位、2位となっ
ている。
インターネットの利用時間については、
「平日、一日インターネットを利用する時間(学校の授
業での使用を除く)がどのくらいあるか」と尋ねている。図 2-1 に示しているように(無回答が
あるため、合計は 100%にならない。以下同様)
、「6時間以上」と回答した者の割合が、米国は
17.5%に達しており、日中韓の3か国は 5%程度にとどまっている。
「4~6時間未満」では、米
国の 15.1%に対し、日本 8.0%、中国と韓国は 5%程度である。このように、1日インターネッ
トを4時間以上使っていると回答した者の割合が、米国では3割を超え、日本と中国は1割強で、
韓国は1割未満となっている。また、
「2~4時間未満」の割合も、米国は3割を超えている。米
国の高校生は日中韓と比べて、インターネットを利用する時間が長いことがわかる。日本では、
「1~2時間未満」が最も多く、3割を超えている。
「2~4時間」がそれに続き、
「1時間未満」
が3位となっている。中国と韓国では、
「1~2時間未満」
「1時間未満」
「2~4時間未満」の順
となっている。
「ほとんど使わない」と回答した割合が、中国 16.6%、韓国 10.9%に対し、日本
と米国は 5%未満である。
6時間以上
日本
4.2
8.0
5.0
韓国 2.4 5.3
0%
5.8
2~4時間未満
15.1
16.8
1時間未満
20.7
32.1
60%
4.7
16.6
27.8
40%
4.4
10.6
25.8
29.5
ほとんど使わない
20.4
30.8
21.5
20%
1~2時間未満
33.1
29.7
17.5
米国
中国
4~6時間未満
10.9
80%
100%
図2-1 平日、一日インターネットを利用する時間
(学校の授業での使用を除く)
次に、
「インターネットで主にどのようなことをしているか」と尋ねたところ、図 2-2 からわ
かるように、まずは、
「LINE や Twitter、facebook などの SNS を利用すること」が、4か国とも
最も多く、次いで、「音楽を聴く」である。「動画を見ること」が、日本と米国の5割に対し、中
国と韓国は3割台となっている。
「ゲームをすること」は、韓国が5割弱となっているが、日本と
8
8
中国は3割台で、米国は2割強にとどまっている。そのほかに、韓国は「ニュースを見ること」
「小説やコミックを読む」
「ネットショッピング」が他国に比べて高く、米国は「勉強に必要なこ
とを調べる」、中国は「他の人のブログを見ること」「自分のブログの作成や更新」の利用が、そ
れぞれ他の国に比べて高い。
LINEやTwitter、facebookなどの
SNSを利用すること
68.0
72.7
65.0
82.9
55.8
60.6
音楽を聴く
47.9
50.2
動画を見ること
37.8
32.2
22.0
ゲームをすること
16.6
13.2
勉強に必要なことを調べる
11.7
4.6
小説やコミックを読む
45.0
29.7
25.6
21.3
10.3
16.3
9.2
メールのやりとり
35.6
30.6
14.9
6.8
ニュースを見ること
50.5
49.2
3.8
2.3
日本
25.0
米国
15.2
中国
7.4
韓国
17.4
10.2
20.3
ネットショッピング
6.2
4.2
他の人のブログを見ること
5.5
1.2
4.8
自分のブログの作成や更新
1.1
16.3
14.0
1.0
0.6
2.0
0.9
インターネットは使わない
2.8
6.3
1.8
2.5
その他
0%
20%
40%
60%
図2-2 インターネットで主にしていること(3つ選ぶ)
9
9
80%
100%
2)インターネット上の友達の数
インターネット上だけの友達の数は、米国が最も多い。米国は 50 人以上が2割を超え、日本と
中国は1割強、韓国は1割に満たない。
調査では、インターネット上だけのつきあいで、実際に会ったことがない友達の人数について
尋ねている。図 2-3 のように、
「いない」と回答した割合が、韓国は6割強と最も高く、日本と
中国は4割台で、米国は3割を切っている。
「1~4人」が、4か国とも2割程度である。米国は、
「100 人以上」と回答した割合が、1割を超えている。
44.5
27.0
いない
45.5
63.2
19.2
21.5
23.3
18.4
1~4人
9.9
12.0
8.4
6.2
5~9人
10~49人
6.9
3.7
50~99人
4.1
2.0
9.3
3.3
0%
14.8
16.9
米国
中国
8.2
7.6
100人以上
日本
8.2
10%
韓国
13.1
20%
30%
40%
50%
60%
70%
図2-3 インターネット上だけのつきあいで、実際に会ったことのない友達の人数
3)インターネットの利用についての考え
「インターネット上で友達といろいろなものを共
日本、米国、中国の7割強、韓国の5割強は、
有できて楽しい」と回答している。同時に、日本と米国の9割前後、中国と韓国の6割弱は、
「イ
ンターネット上でのつきあいは危険やトラブルに巻き込まれる可能性がある」としている。
図 2-4 は「インターネット上では、自分の言いたいことを何でも言ってよいと思う」との問い
への回答を示したものである。
「とてもそう思う」と「まあそう思う」の割合の合計を見ると、韓
国が 44.4%に達し、米国 38.6%、中国 31.9%、日本 15.2%である。日本はほかの3か国に比べ
て低い。
10
10
とてもそう思う
まあそう思う
あまりそう思わない
全くそう思わない
1.9
51.2
13.3
日本
中国
8.0
韓国
8.6
28.2
24.9
13.7
米国
33.4
32.5
47.5
23.9
20.5
45.8
35.8
0%
20%
40%
9.8
60%
80%
100%
図2-4 インターネット上では、自分の言いたいことを何でも言ってよいと思う
「インターネット上の書き込みは信用できると思う」との問いに対して、日本と米国は、
「とて
もそう思う」
「まあそう思う」と回答した者の割合が1割未満となっている(図 2-5)
。
とてもそう思う
まあそう思う
あまりそう思わない
全くそう思わない
0.5
日本
56.9
7.4
34.9
1.7
米国
36.0
7.8
53.5
1.9
中国
64.3
11.9
21.6
1.2
韓国
57.4
10.5
0%
20%
30.9
40%
60%
80%
100%
図2-5 インターネット上の書き込みは信用できると思う
「私はインターネットから離れられない」については、「とてもそう思う」と「まあそう思う」
の合計の割合が、米国は4割弱、日本と中国も3割台となっているが、韓国は2割に満たない(図
2-6)
。
とてもそう思う
8.5
日本
全くそう思わない
39.1
23.7
32.4
26.5
9.7
中国
あまりそう思わない
28.4
12.6
米国
まあそう思う
27.2
39.7
23.8
26.4
2.3
韓国
42.6
16.3
0%
20%
38.7
40%
60%
80%
100%
図2-6 私はインターネットから離れられない
「インターネット上の自分と現実の自分は違う」については、
「とてもそう思う」と回答した者
の割合は、4か国とも低い水準となっている。「まあそう思う」まで加えると、中国は3割弱で、
4か国中最も高く、韓国は最も低く、1割に止まっている。なお、
「全くそう思わない」の割合は、
米国が5割を超え、他の3か国を大きく上回っている(図 2-7)
。
11
11
とてもそう思う
日本
5.6
米国
6.3
中国
6.9
2.1
韓国
まあそう思う
あまりそう思わない
全くそう思わない
31.6
47.6
14.9
53.3
25.8
12.2
23.7
47.1
21.8
42.2
46.7
9.0
0%
20%
40%
60%
80%
100%
図2-7 インターネット上の自分と現実の自分は違う
「インターネット上で友達といろいろなものを共有できて楽しい」に対しては、
「とてもそう思
う」または「まあそう思う」と回答した者の割合が、4か国とも総じて高い。しかし、
「とてもそ
う思う」の割合が、日米中の3か国とも2割台であるのに対して、韓国は1割を切っている(図
2-8)
。
とてもそう思う
まあそう思う
20.3
日本
韓国
18.4
45.8
17.0
53.9
20.3
中国
9.2
5.3
13.4
31.7
20%
7.6
20.3
47.8
7.1
0%
全くそう思わない
53.5
26.7
米国
あまりそう思わない
40%
60%
80%
100%
図2-8 インターネット上で友達といろいろなものを共有できて楽しい
「インターネット上でのつきあいは危険やトラブルに巻き込まれる可能性がある」に対しては、
米国は「とてもそう思う」という割合が 67.9%と、際立って高い。日本も5割弱と高い。これに
対し、中国と韓国は1割台に止まっている(図 2-9)。
とてもそう思う
まあそう思う
あまりそう思わない
46.6
日本
全くそう思わない
6.6
43.8
67.9
米国
18.3
中国
韓国
32.9
38.3
20%
40%
60%
4.9
7.4
10.4
26.3
44.8
14.1
0%
18.8
2.7
14.8
80%
100%
図2-9 インターネット上でのつきあいは危険やトラブルに巻き込まれる可能性がある
12
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