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シンガポール船舶・海事セミナー(2012年2月) - Kelvin Chia Partnership

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シンガポール船舶・海事セミナー(2012年2月) - Kelvin Chia Partnership
Presented by Kelvin Chia Partnership
国際海事センター
背景
シンガポール – 海に囲まれた小さな島国
戦略的な立地 – 「西」と「東」が交差する場所
200年前に小さな保税倉庫
として利用開始
世界的なハブ港へと変貌
国際海事センター
世界的なハブ港
貿易網の中心地として、120を超える国の600を超え
る港と連絡
世界有数の船舶交通量の多い港 – 産業界からは、
過去23年間にわたり、最も優れた港として候補に挙
げられている
世界的な貨物の積替えハブ
港
世界最大級の燃料補給港
大型の造船、修理・変換施設
目次
国際海事センターとしてのシンガポール
シンガポールにおける事業展開及び就労
シンガポールの税制
船舶・海運業界への各種奨励策
4
国際海事センター
活気のある海事産業
5,000を超える海事関連の企業やビジネス
シンガポールのGDPの約7%を占める
多くの雇用を創出
幅広い海事関連プロダク
ト及びサービス
国際海事センター
なぜ、シンガポールへの投資なのか?
国際海事センター
幅広い海事関連プロダクト及び海事関連
サービス(次のサービスを含む)を提供し
ているため、事業運営上、便利
● 船舶仲介
●
●
●
●
船舶ファイナンス
海事保険
船舶代理
法務・仲裁サービス
国際海事センター
シンガポール船舶登記(
シンガポール船舶登記(SRS: Singapore
Registry of Ships)
)
● 信頼性の高い法的システム(英国コモンロー)
に支えられた、信用性の高い船籍
● 裸用船としての登記が可能(シンガポールへ
の用船(ケースバイケース)及びシンガポール
からの用船いずれも)
● 取引制限なし
● 政治的な安定性
● 船員の国籍に関する規制なし
● ホワイトリスト上にあり、 国際海事機関(IMO:
International Maritime Organization )の安
全技術基準が実施されている
国際海事センター
なぜ、シンガポールへの投資なのか?
企業優先の政府方針
■
小さな政府
■
世界で最も事業を行い易い場所(世界銀
行)1
税務上有利な環境
■
■
■
1.
低い法人税率
海事産業に対する税務インセンティブ
DTA(二国間租税回避条約)及びFTA(自
由貿易協定)の広範なネットワーク
Doing Business 2012 Report, World Bank
(世界銀行)
国際海事センター
なぜ、シンガポールへの投資なのか?
競争力があり、開かれた経済
■
■
■
1.
2.
競争力がある国の世界トップ2(世界経済
フォーラム)1
国際貿易及び投資に関して、世界で最も
開かれた経済(世界経済フォーラム)2
外国投資に関し、ほとんど規制がない
Global Competitiveness Report 2011-2012,
World Business Forum(世界経済フォーラム)
The Global Enabling Trade Report 2010,
World Business Forum(世界経済フォーラム)
9
国際海事センター
なぜ、シンガポールへの投資なのか?
良質な労働力
■
■
良く教育され、技能を有する労働力
最も優れた労働力(BERI)1
オープンで、透明性の高い環境
■
■
■
■
英国コモンローに基づく法律制度
効率的かつ利用しやすい司法制度
安定した政府
世界的にも透明性が高く、汚職の少ない経
済環境(IMD)2
1.
2.
Labour Force Evaluation Measure 2011, Business Environment Risk Intelligence
IMD World Competitiveness Yearbook 2011, International Institute for Management
Development
シンガポールにおける事業展開
シンガポールにおける規制環境
シンガポールにおける会社の設立
シンガポールにおける事業の継続
シンガポールにおける会社の閉鎖
シンガポールにおける船舶の登記
シンガポールにおける就労
シンガポールにおける事業展開
規制アプローチ
「軽い」規制
明確かつ透明性が高い法律
重要な規制当局
船舶・海運
Maritime and Port Authority of
Singapore (MPA)
会社関連
Accounting & Corporate
Regulatory Authority (ACRA)
雇用関連
Ministry of Manpower (MOM)
税務関連
Inland Revenue Authority of
Singapore (IRAS)
シンガポールにおける事業展開
最適の事業形態:プライベート・カンパニー
(Private Company)
)
概要:
有限責任
独立の法人格
訴訟の主体性
設立:
迅速かつ簡便
低コスト
シンガポールにおける事業展開
プロセス:3つの簡易なステップ
プロセス: つの簡易なステップ
使用商号の
予約
関連書類への
サイン
ACRAへの
への
提出
• 商号の予約は、2ヶ月間有効
• 2ヶ月間の延長可能
• 重要な書類:定款及び附属定款
• その他の法定の書類
• 電磁的な提出
• 定款及び付属定款の提出
タイミング:
通常1日から2日
ACRAがE-Mailにより設立を承認
シンガポールにおける事業展開
Memorandum
定款及び附属定款(M&AA:
定款及び附属定款(
and Articles of Association)
)
株式引受人は、設立のために定款及び附属定款に
署名しなければならない
日本法上の株式会社の定款に類似
定款(Memorandum):
● 会社の名称
● 有限責任
● 会社の目的(任意)
● 株式引受人(発起人)に関する情報
附属定款(Articles): 会社の内部規程
シンガポールにおける事業展開
株式資本(Share Capital)
):
株式資本(
無額面、授権資本制度なし
払込通貨:いかなる通貨でも可能であり、通貨を組
み合わせることも可能
最低1株を1名の株式引受人に発行
最低資本金の規制なし – 通常1株S$1.00で設立
株式資本の増資には、株主総会の承認が必要
減資及び自己株の取得は、株主総会の承認及び適
用法令の遵守が必要
シンガポールにおける事業展開
取締役(Directors)
取締役(
)
自然人(成人)
最低1名のシンガポールに居住する取締役
● シンガポール国民
● 永住権保有者
● シンガポールの雇用許可証(Employment
Pass)の保有者
):
会計監査人(Auditors)
会計監査人(
会社の設立後3ヶ月以内に、選任(免除会社や休眠
会社を除く)
シンガポールにおける事業展開
)
カンパニー・セクレタリー(Secretary)
カンパニー・セクレタリー(
会社の設立後6ヶ月以内に選任
通常、第三者がサービスを提供
登記上の事務所(Registered
Office)
):
登記上の事務所(
シンガポールに登記上の事務所を有する必要有り
事業を行っている場所である必要はない
特定の法定帳簿を登記上の事務所にて保管する必
要有り
特定の時間帯において公衆に開かれている必要有
り
通常、サービスプロバイダーの住所が登記上の事
務所の住所として利用される
シンガポールにおける事業展開
維持・管理
法定帳簿を維持・管理
定時株主総会の開催(株主の全員の同意があれば、
省略可能)
財務諸表の監査及びACRAへの提出(免除会社を
除く)
ACRAへの年次報告書(Annual Return)の提出
ACRAへの特定の情報に関する変更の申請
一般に、低い維持管理コスト
シンガポールにおける事業展開
許認可
シンガポールでは、許認可が必要となる事業活動は比較的
少ない
船舶・海事ビジネスに関しては、次の許認可が必要とされる
港湾ターミナル・オペレーション
サルベージ
水先案内
けん引
水の供給
船舶燃料の供給
20
シンガポールにおける事業展開
GST(
(Goods and Service Tax:消
:消
費税)登録
会社は、GST登録が必要となるか、又
はGST登録が有益かを検討しなければ
ならない
年間売上高がS$1,000,000を超える場
合は、GST登録が必要
GST登録会社は、国内歳入局(IRAS:
Inland Revenue Authority of
Singapore)へ納税のために、顧客に対
して、商品やサービスの提供に関して、
GST(現在7%)を課すことができる
21
シンガポールにおける事業展開
概要
会社の閉鎖
清算手続き
任意的な
裁判所による
清算手続き
清算手続き
ストライキング・
オフ
シンガポールにおける事業展開
任意的な清算手続き
社員による任意的清算手続き – 通常、会社に支払い
能力がある場合
債権者による任意的清算手続き – 通常、会社に支払
い不能がない場合
手続きの概要:
● 社員による特別総会決議
● 清算人(Liquidator)の選任
● 清算人による資産の回収
● 清算人による債務の支払い及び余剰資産の分配
● 会社の解散
シンガポールにおける事業展開
裁判所による清算手続き
裁判所に対して清算手続きを申請
会社、株主及び債権者が申請可能
裁判所による清算手続きが認められる場合
(例)
● 会社が債務を支払うことができない場合
● 会社の清算を行うことが公正かつ公平な場合
手続きの概要:
● 裁判所が清算開始決定を行う
● 清算人の選任
● 清算人による資産の回収
● 清算人による債務の支払い及び剰余資産の分
配
● 会社の解散
シンガポールにおける事業展開
ストライキング・オフ(簡易清算手続き)
主な要件
● 事業の終了
● 流動資産/債務、偶発資産/債務がないこと
●
●
●
●
●
株主の過半数の書面による同意がなされてい
ること
政府機関に対して義務がないこと
会社の担保記録簿上、担保が存在しないこと
裁判手続きが係属していないこと
税金の支払債務がないこと
●
事業の終了日までの帳簿の編纂
25
シンガポールにおける事業展開
船舶登記の主な要件
船舶の所有者は、次の者でなければならない
● シンガポール国民若しくは永住権者、又は
●
シンガポールで設立された会社(外資会社か国
内資本会社か問わない)
外資会社に保有される船舶も、登記は可能(但し、資
本規制やトン数規制に服する)
基本的に建造から17年未満の船舶が登記の対象
26
シンガポールにおける事業展開
登記手続きの概要
船舶の名称について、登記所へ申請
正式な船舶ナンバー及び呼出符号
(Call Sign Number)/信号符号(Signal
Letter)について、登記所へ申請
登記に必要な書類の提出
費用の支払い – 初回登記費用及びトン
税(なお、Block Transfer Schemeに基
づき譲渡された船舶については、減額さ
れる)
船舶登記所は、登記の承認、並びに登
記証明書及び刻印・マークに関する注
記の発行を行う
シンガポールにおける事業展開
仮登記 – 必要書類
申請書のフォーム
事業概要
代理人選任のフォーム
マネージャー選任のフォー
ム
所有権及び価値に関する
証拠
トン数証明書
クラス証明書
28
シンガポールにおける事業展開
永久登記 – 必要書類
仮登記と同じ書類
法定の証明書(適用あれば)
既存の登記の抹消に関する証拠
認証済みの刻印・マークに関する
注記(Carving and Marking
Note)
29
シンガポールにおける事業展開
概要
2種類の専門家を対象とした就労許可証
●
Employment Pass – 次の外国人が対象
• 最低固定月給を受領していること
•
●
認証済みの資格又は特定のスキルを有
していること
Entrepass – シンガポールで事業を開始し、
運営することを意図している外国人が対象
30
シンガポールにおける事業展開
(EP)
)
Employment pass(
EPの保有者は、シンガポール会社又は外国会社の
シンガポール支店のために、シンガポールにて働く
ことが認められる
通常の有効期間は、1、2年(人材省(MOM: Ministry
of Manpower)の裁量の下、更新可能)
申請手続きは、1週間から5週間を要する
31
シンガポールにおける事業展開
Employment pass(
)
(EP)
3つのカテゴリー
P1 EP
P2 EP
Q1 EP
• 最低固定月給S$8,000
• 最低固定月給S$4,500
• 認証済みの資格
• 最低固定月給S$3,000
• 認証済みの資格又は関連技能
32
シンガポールにおける事業展開
Entrepass
シンガポール会社がスポンサーにならなければならない
有効期間は、最大2年間(その後更新可能)
申請手続きには、約6週間を要する
要件
● 申請者は、シンガポール会社の最低30%を有するこ
と
●
●
シンガポール会社が払込済み資本金を最低
S$50,000有すること
シンガポール会社が6ヶ月以内に登記されたもので
あること
33
シンガポールにおける事業展開
家族のための滞在許可証
主に次の2種類がある
●
Dependant’s Pass
●
Long Term Visit Pass
Dependant’s Pass – 全EP保有者の
●
配偶者
●
21歳未満の未婚の子供又は養子
34
シンガポールにおける事業展開
家族のための滞在許可証
Longer Term Visit Pass – P1 EP及びP2 EP保有者
の
●
コモンロー上の配偶者
●
21歳以上の未婚の娘及び障害を有する子供
●
21歳未満の配偶者の連れ子
●
両親及び法律上の両親
35
シンガポールの税制
シンガポールの税制
法人所得税
船舶・海運業に関するインセンティブ
36
シンガポールの税制
37
シンガポールの税制
主要な税金の種類
所得税
• 法人所得税
• 個人所得税
消費税
• 国内消費に対する税金
• シンガポール国内で提供される商品及びサービ
スに関して課税
印紙税
• 書類に関する税金
• 主として資産や証券に関するもの
源泉税
• 非居住者への特定の支払いに課税
• 利息の支払い、
利息の支払い、コミッション等
38
シンガポールの税制
所得税 – 概要
課税対象の所得:シンガポール国内の事業活動に起因する
所得、又はシンガポール国外の事業活動に起因するが、シン
ガポールにて受領した所得
魅力的な法人・個人所得税率
広範な減免税措置及びインセンティブ
キャピタルゲイン税なし
遺産税/相続税なし
一層的な法人税課税システム
広範な二重課税回避条約(DTA: Double Taxation
Agreement )及び自由貿易協定(FTA: Free Trade
Agreement)
● 65ヶ国とのDTA
● 18ヶ国との地域間・二国間FTA
● 6ヶ国との二国間海運協定(BSA: Bilateral Shipping
Agreement)
39
シンガポールの税制
法人税率
税率:17%
世界的にも低い税率
部分免税制度 – S$300,000までの課税対象と
なる所得に適用
●
最初のS$10,000まで、75%の免税
●
次のS$290,000について、50%の免税
40
シンガポールの税制
法人税率
比較表(2011年1月1日時点)
41
シンガポールの税制
個人所得税率
シンガポールにおける税務上の居住者か否かによ
り変動
税務上の居住者とは:少なくとも年間183日間、シ
ンガポールに物理的に存在し、又はシンガポール
で働いている者
税務上の居住者:課税対象の所得がS$20,000を
超える場合、2%から20%の累進課税
税務上の非居住者:課税対象の所得の15%(固
定)、又は税務上の居住者に対する税率で、いず
れか高い方
42
シンガポールの税制
印紙税
文書税(特定の文書について課税される)
一般に、不動産や証券に関する文書のみに適用
がある
(例)
● 不動産又は株式の売買契約書
● 不動産の賃貸借契約書
船舶の売買契約書及び用船契約書には、印紙税
なし
43
シンガポールの税制
消費税(
消費税(GST: Goods and Services Tax)
)
国内消費に対する税金
課税対象者によって、シンガポールにて提供された
課税対象の商品やサービスに課税される
現在の消費税率は、7%
船舶に関する物品の供給、修理、メンテナンス、ク
ルーの作業、及びマネジメントのために提供される商
品やサービスの大半について、消費税率は、0%
44
シンガポールの税制
概要
所得
課税対象とな
るか?
免税制度は?
控除制度は?
課税対象の所得
シンガポール国内の事業活動か?
シンガポールで受領したものか?
免税制度があるか?
(例)シンガポール船籍の船舶が公海を
運行する場合、MSI-AISスキームなど
スキームなど
運行する場合、
控除可能額の減額(例)
控除可能な費用
控除可能な資本的支出
損失の繰延べ
課税所得
45
シンガポールの税制
課税対象となるか?課税対象の所得とは?
シンガポール国内の事業活動に起因する所得
● 事実の問題
シンガポールで受領した国外事業活動に起因する所
得
●
シンガポールで事業を行っていない非居住会社
は、一般に、シンガポールで国外事業活動から
所得を受領しても課税されない
●
シンガポール居住の会社がシンガポールで受け
取った、配当、支店の収益及びサービス所得の
形式で受け取った国外事業活動からの所得は、
特定の条件を具備すれば、免税される
46
シンガポールの税制
利用可能な免税制度は?
広範な免税措置及びインセンティブ
海運業に関して
●
シンガポール船籍の船舶が公海を運航すること
から生じる収益
●
船舶・海運業に対する税制に関するインセンティ
ブ・スキーム
• MSI-AIS
• MSI-ML
• MSI-SSS
47
シンガポールの税制
利用可能な控除制度は?
控除可能な費用
●
●
●
所得を生み出すために完全かつ排他的に生じた
費用でなければならない
特定の種類の費用控除は、承認が必要
控除可能な費用の例
• 事業用の建物のレンタル及び事務所の維持
費用
• 従業員の報酬、福利厚生、手当て及び取締役
の報酬
• 経理・会計費用及び監査役への報酬
• 弁護士その他の専門家に関する費用(貿易・
収益取引に関するもの)
• 不良債権(営業債権)
48
シンガポールの税制
利用可能な控除制度は?
控除可能な資本的支出
●
事業のための工場及び機器の損耗に関する控除
●
「工場及び機器」の例
• 家具及び付着物
•
•
電子的及び電磁的な機器(例えば、エアコン、
防犯システム)
事務所の設備(例えば、パソコン、プリンター、
写真印刷機)
49
シンガポールの税制
利用可能な控除制度は?
損失
●
営業損失は、当期中の他の課税対象所得と相殺
が可能
●
実質的に(株主の50%超の)株主が同一であれ
ば、未控除損失は、無期限で繰り延べ可能
●
当期未控除営業損失及び未控除資本的支出のう
ち、S$100,000まで、前期に繰り戻し
50
シンガポールの税制
配当
シンガポール会社からの配当
● 一層的企業税制
● 株主への配当には、課税されない
● 源泉税なし
外国企業からの配当
●
シンガポールにおいて個人が外国企業からの配当を
受領しても、課税されない
●
個人以外が受領した外国企業からの配当は、課税さ
れる(但し、国外事業活動に起因する所得に関し免税
される場合を除く)
51
シンガポールの税制
源泉税
非居住者に対する特定の支払いに対する源泉税
(例えば、ローンの金利)
源泉税率は、支払い内容によって変動 – 10%から
法人税率の17%
52
シンガポールの税制
源泉税
源泉税の対象となる主な支払い及びその税率
支払いの性質
ローン又は負債に関連する利息又はその他
の支払い
動産の使用に関するロイヤルティ又は一時
金の支払い
科学、技術、産業又は商業に関する知識や
情報に対する支払い
動産の使用に関する賃料又はその他の支
払い
技術支援・サービス費用及びマネージメント
費用
税率
15%
10%
10%
15%
法人税率
(17%)
53
シンガポールの税制
源泉税
DTA締結国との関係では、低い源泉税率が適用さ
れる可能性がある
特定の免税措置(例えば、ローンに関する金利を指
定外国銀行(117行)のシンガポール支店に支払う
場合)
用船費用に適用される特定の減免税措置
54
船舶・海運業界への各種奨励策
海事部門インセンティブ(MSI)
)
海事部門インセンティブ(
源泉税の免除制度
MPA助成金
助成金
55
船舶・海運業界への各種奨励策
概要
2011年6月1日から合理化された新しい海事部門インセ
ンティブスキームが実施
3つのカテゴリー
MSI-AIS
• 「認定国際海運企業(AIS:
Approved
「認定国際海運企業(
International Shipping Enterprise)」
)」
MSI-ML
• 「海事船舶/コンテナ・リース(
Maritime Ship
「海事船舶 コンテナ・リース(ML:
コンテナ・リース(
or Container Leasing)」
)」
MSI-SSS
• 「海運サポートサービス(SSS:
Supporting
「海運サポートサービス(
Shipping Services)」
)」
56
船舶・海運業界への各種奨励策
MSI-AIS
「認定国際海運企業(AIS: Approved International
Shipping Enterprise)」:外国船籍の船舶を保有及び/
又は運航している国際海運会社を対象
外国船籍の船舶の運航から生じた適格海運業所得
に対する免税措置
用船費用支払いに関する源泉税免除制度
一般的な基準 – 次の条件を具備した国際海運企業を
対象
● 世界的なネットワークを有していること
● 確実な実績
● 実証可能なビジネスプラン
● シンガポールにおける海運事業の拡大へのコミッ
トメント
57
船舶・海運業界への各種奨励策
MSI-AIS
期間:10年(適格条件を具備すれば、更新可能。但し、
最大30年)
MSI-AISの適格要件を具備しない、事業規模が小さ
な新規参入企業のための制度
●
同じインセンティブの付与
●
5年間限定の助成金
●
MSI-AISへ変更可能
58
船舶・海運業界への各種奨励策
MSI-ML
「海事船舶/コンテナ・リース」:船舶/コンテナ・リース会
社を対象
船舶/コンテナ・リース会社のための適格リース所得に
関する免税
適格ファイナンスリースに適用 – リースや用船など資
産保有形態の柔軟性を確保
© 2012 Kelvin Chia Partnership. All rights reserved.
59
船舶・海運業界への各種奨励策
MSI-ML
一般的な適格基準 – 次の条件を具備する船舶/コン
テナ・リース会社
● 確実な実績
● 実証可能なビジネスプラン
● シンガポールにおける船舶/コンテナ・ファイナン
ス事業の拡大へのコミットメント
期間:5年
MSI-MLの付与が付与された船舶/コンテナ・リース会
社の「認定マネジメント会社」:適格マネジメント所得
に関し、10%の特別税率の適用の可能性
© 2012 Kelvin Chia Partnership. All rights reserved.
60
船舶・海運業界への各種奨励策
MSI-SSS
「海運サポート・サービス」:海運サポート・サービスを
提供する企業を対象
海運業関連サポート・サービスの提供から生じた特定
の所得に関し、10%の特別税率
一般的な適格基準 – 次の条件を具備する海運サポー
ト・サービスを対象
● 確実な実績
● 実証可能なビジネスプラン
●
シンガポールにおける付随的海運事業の拡大へ
のコミットメント
© 2012 Kelvin Chia Partnership. All rights reserved.
61
船舶・海運業界への各種奨励策
MSI-SSS
対象となるサポートサービスには、次の事項が含ま
れる
● 船舶仲介
● 海運先物・先渡(Forward Freight Agreement)
取引
● 船舶マネジメント
● 船舶代理
● 海運貨物取扱業及びロジスティックス
●
海運業関連活動を行う認定適格事業者に対して
提供されるコーポレートサービス
期間:5年
© 2012 Kelvin Chia Partnership. All rights reserved.
62
船舶・海運業界への各種奨励策
適用対象:
■ MSI-Shipping Enterprise (Singapore Registry of
Ships)(MSI-SRS)
■ MSI-AIS会社
■ MSI-ML会社
「適格外国ローン」に関する適格支払いに対する源泉税
の免除
「適格外国ローン」は、外国レンダーよって、シンガポール
船籍の船舶又は(認定船舶運航企業による)外国船籍の
船舶の購入や造船に対して行われるものでなければなら
ない
© 2012 Kelvin Chia Partnership. All rights reserved.
63
船舶・海運業界への各種奨励策
免税制度
(定期用船費用及び航海用船費用)
所得の種類
税率
租税条約締結国に居住し、船舶/航空機を運航し、海運・航空運送条
項に基づき権利を請求している者に対する支払いの場合であって、
かつ当該海運・航空運送条項が次の規定を定めている場合
a)
海運・航空運送からの収益について全額免税
無税
b) 海運・航空運送からの収益について50%免税50%
1%
c)
税率の減率
減率後の税率又は2%
のいずれか低い率
租税条約締結国に居住しているが、船舶/航空機を運航していない
者への支払い(海運・航空運送条項が適用されない場合)
2%
シンガポールと租税条約を締結していない国の居住者への支払い
2%
© 2012 Kelvin Chia Partnership. All rights reserved.
64
船舶・海運業界への各種奨励策
免税制度
(裸用船費用)
所得の種類
Non MSI-AIS
MSI-AIS
租税条約締結国に居住し、船舶/航空機を運航し、海
運・航空運送条項に基づき権利を請求している者に対
する支払いの場合であって、かつ当該海運・航空運送
条項が裸用船契約に適用があり、次の規定を定めて
いる場合
a) 海運・航空運送からの収益について全額免税
無税
無税
1%
b) 海運・航空運送からの収益について50%免税
c) 税率の減率
減率後の税率又は
2%のいずれか低い
率
租税条約締結国に居住しているが、船舶/航空機を運
航していない者への支払い(海運・航空運送条項が適
用されない場合) 又は海運・航空運送条項が裸用船
契約に適用されない場合
シンガポールと租税条約を締結していない国の居住
者への支払い
2%(「ロイヤリ
ティー条項」などの
租税条約の規定に
よって更に減率され
る場合を除く)
2%
無税
無税
© 2012 Kelvin Chia Partnership. All rights reserved.
65
船舶・海運業界への各種奨励策
免税制度
(裸用船費用)
(定期用船費用及び航海用船費用)
注記:2012年予算案にて発表されましたとおり、非居住者(シンガポールにおけ
る恒久的施設を除く)に対してなされた、裸用船、定期用船及び航海用船に関
する支払いへの源泉税は、免除されることになりました。この免税制度は、2012
年2月17日及びそれ以降に支払期限が到来する用船費用に適用されます。こ
の免税制度は、国際海事センターとしてのシンガポールの競争力を強化し、船
舶の用船に関する事業コストを減じるものであり、AIS及びNon-AISのいずれに
も適用されます。
納税義務者は、シンガポールの恒久的施設に対してなされた用船費用の支払
い関して、源泉税を徴収する必要がありません。恒久的施設は、年次所得税申
告手続きにおいて、受領した用船費用について、依然として税務申告を行う必
要があります。
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船舶・海運業界への各種奨励策
海事クラスターファンド
シンガポールの海事クラスターの成長のために利用
人材・事業開発に関する活動の支援
人材:人材育成(海事産業に関するイニシアティブや能
力の訓練)に適用
事業開発
● 共同出資プログラム
●
新規海運企業による事業進出、又は既存海運企業
による新規海運事業の展開に関して生じる適格費
用のために利用
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船舶・海運業界への各種奨励策
MINT (Maritime Innovation & Technology)
ファンド
第三者調査機関と海事産業とのパートナーシップを
通じて、海事産業に関する研究開発について、優れ
た国際センターとしてシンガポールを位置づけるた
めの制度
申請者によって申請されたプロダクトの開発に出資
される可能性あり(ケースバイケース)
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シナリオケース
シナリオケース1
シナリオケース
シンガポール会社
シンガポール船
籍船 A
シンガポール船
籍船 B
シンガポール船
籍船 C
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シナリオケース
シナリオケース2
シナリオケース
シンガポール会社
パナマの特別
パナマの特別
目的会社 A
パナマの特別
目的会社 B
パナマの特別
目的会社 C
パナマ船
籍船 A
パナマ船
籍船 B
パナマ船
籍船 C
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