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水素社会とは何か その課題と展望
「水素社会とは何か:その課題と展望」 秋鹿 研一(化工S44博/東工大名誉) 放送大学 客員教授(サイエンスコミュニケーション) 「エネルギーキャリア」サブ・PD(研究統括) •1.世界の動向と課題:CO2削減と水素 •2.再生可能エネルギーと水素について:日本の現状 •3.推進の主体は国民:理解と選択 •4.低炭素社会への道:カーボンフットプリント、カーボンオフ セットの概要 1981年 東京工業大学 資源化学研究所助教授(触媒化学) 1992年 大学院総合理工学研究科教授(化学環境学専攻) 1993年 複写機の判断基準検討委員会(通商産業省)委員長(省エネトップラン ナー初代) 2009年 総合資源エネルギー調査会省エネルギー基準部会、照明器具等判断基 準小委員会 委員長(トップランナー基準) K. Aika, 蔵前埼玉 151017 1 2015年はどのような年か?「気候変動は人為起源である」ことの広がり 1509 九州、栃木での集中豪雨被害 ”Attribution of Climate Extreme Events”、Kevin E. Trenberthら、Nature:異常気 象は人為起源、4C上昇は異常気象の状態化 150618 ローマ法王、回勅(気候変動は人間起源であることは間違いなく、全力を挙 げてこの問題に取り組まなくてはいけない) 150819 イスラム宗教指導者:16億人のイスラム教徒へイスラム気候宣言を発表 (先進国に対して2050年までに化石燃料の使用の中止を求める) 58%の米国市民は「気候変動、人為起源説」を信じていない。 150924 ローマ法王、米国上下両院(33%がカトリック)で演説(地球環境 のつけを子孫へ残さないように) EU,日本:2050年にCO2排出、80%削減 1512 COP21 への影響? K. Aika, 蔵前埼玉 151017 2 デンマーク、英国(ス コットランド)がリード K. Aika, 蔵前埼玉 151017 3 再エネ電力、増加しているが、絶対量が少ない(2011年、5%) K. Aika, 蔵前埼玉 151017 4 H2: 貯蔵、運搬可能なエネルギー、利用時に CO2を出さない • 化石資源(石炭、石油、天然ガス)の改質、部分酸化により製造 (CO2排出を伴う、CO2固定、貯蔵をすればカーボンフリー水素とな る) • 水の電気分解により製造(風力などの再生可能エネルギー、電力を 利用) • 燃焼、燃料電池反応を通して利用(いずれもH2O生成、CO2を出さな い):エネファーム、燃料電池自動車 • • • H2 + 0.5O2 -----------286kJ, 237kJ (1.23V*96.5*2) H2O (l) -----------K. Aika, 蔵前埼玉 151017 5 (貯蔵可能) (貯蔵不能) 化石資源 電力 産業、運輸、 民生 再生可能エ ネルギー H2 エネファーム (天候、季 節依存) (貯蔵、輸送 可能) K. Aika, 蔵前埼玉 151017 燃料電池車 6 「水素社会とは何か:その課題と展望」 秋鹿(あいか)研一 (放送大客員/東工大名誉) 1.世界の動向と課題:CO2削減と水素 2.再生可能エネルギーと水素について:日本の現状 3.推進の主体は国民:理解と選択 4.低炭素社会への道:カーボンフットプリント、カーボ ンオフセットの概要 K. Aika, 蔵前埼玉 151017 7 近年の水素技術関連、研究開発を振り返る(NEDO施策を主) 2000年まで、省エネ意識が引き金 74 サンシャイン計画(水素、製造、貯蔵、利用、保安) 78 ムーンライト計画 (燃料電池)-87 80年代 欧州水素プロジェクト~ 87 Ballard Power systems Inc.; PEM 燃料電池 92 United Nations Framew. Convent. Climate Change (Rio de J) 92 US DOE水素プロジェクト~ 93 WE-NET (ニューサンシャイン、全体システムと国際協力を加 える)-98 94 97 97 99 10数年後:断熱構造(LNG,LH2),ガスタービン、航空機エンジンなどの成果へ波及 Daimler AG; FCV試作車 Toyota; FCV試作車 京都 protocol WE-NET 第2期(FCV, 水素インフラに重点化) K. Aika, 蔵前埼玉 151017 8 2000年以降、地球温暖化対策は模索、技術はFC,FCVが進む 02 FCシステム等実証研究(第1期、水素製造研究者がFC開発 へシフト)-05 03 水素安全利用等基盤技術開発 -07 05 水素社会構築共通基盤整備事業 -09 06 FCシステム等実証研究(第2期)-10 06 水素先端科学基礎研究事業 -12 07 水素貯蔵材料先端基盤研究事業 -11 08 水素製造輸送貯蔵システム等技術開発 -12 09 東ガス、エネファーム販売開始 大震災、クリーンエネ志向 11 地域水素供給インフラ技術社会実証 13 水素利用技術研究開発事業 13 再生可能エネルギー貯蔵輸送等技術開発(JSTとも連携) 14 Toyota; FCV商用車販売開始、SIPエネキャリ K. Aika, 蔵前埼玉 151017 9 水素社会>民生部門>エネ ファーム 2016年:6万台超 2020年:140万台 2030年:530万台(総エネの 1%程度) 2010年:約500万円 2015年:約200万円 (補助金除く) ショウルームの片隅にジーゼ ル発電機:約35万円(騒音、 Noxを出すが) !? K. Aika, 蔵前埼玉 151017 10 燃料電池による省エネの実現(NEDO水素エ ネルギー白書) K. Aika, 蔵前埼玉 151017 11 FCバス FCフォークリフト FCV 2015年、普及開 始 2020年東京オリ ンピック 2025年、200万 台、1000カ所 K. Aika, 蔵前埼玉 151017 12 横浜、住宅地の中の、旭水素ステーション(JX日鉱日石) K. Aika, 蔵前埼玉 151017 13 NEDO水素エネルギー白書 2章:広がる水素社会への展望 (フェーズ表現異なる) K. Aika, 蔵前埼玉 151017 14 再エネ電力の問題 不安定、時間変動、季節変動>LNGガスタービン発電で短 期的変動を調整、しかし系統への流入量に限界 水素へ変換して貯蔵、輸送 固定買い取り制度>迅速な普及の一方、市民の負担増 K. Aika, 蔵前埼玉 151017 15 川崎、浮島メガソーラー(max7MW; 2100 軒分、38000枚) 隣接に扇島メガソーラー(max13MW, 3800軒分) K. Aika, 蔵前埼玉 151017 16 経済合理性から外れているが、再エネ導入のきっかけを作っ た固定買い取り制度;価格はそれぞれの実力を示す?風力 は経済性に優れるが、投資額が大きい。 K. Aika, 蔵前埼玉 151017 17 K. Aika, 蔵前埼玉 151017 18 K. Aika, 蔵前埼玉 151017 19 K. Aika, 蔵前埼玉 151017 20 総合科学技術イノベーション会議での紹介 CO2 フリー水素バリューチェーンの構築 製造 天然ガス 石油 石炭 改質/ガス化 利用 輸送 (エネルギーキャリア) 燃料電池自動車 液体水素 LH2 気化 H2 発電 H2 再生可能 エネルギー CO2固定 有機ハイドライド (イメージ) 燃料電池 (メチルシクロヘキサン) MCH 脱水素 H2 電気・熱による 水素製造 アンモニア直接燃焼 ガスタービン アンモニア NH3 直接利用 燃料電池 アンモニア 工業炉 水素は様々なエネルギー源から製造可能で、燃料にも電気にもなる。 (大幅なCO2排出削減が可能) ● 水素は低熱量の気体であり、運搬・貯蔵が困難。水素を大量輸送する技術(エネ ルギーキャリア)や水素をエネルギー源として利用する関連技術の開発が重要。 ● K. Aika, 蔵前埼玉 151017 21 ビジョン 水素の「製造」、「輸送・貯蔵(キャリア)」、「利用」に関する技術開発を産 官学の連携、ALL JAPANによる取り組みを強力に推進することにより、2030 年までに日本が革新的な低炭素な水素エネルギー社会を実現し、水素関連産業で 世界市場をリードすることを目指す。 2015-2020 • 燃料電池自動車、燃 料電池コージェネの普 及開始 • 安価なCO2フリー水素 の製造技術、エネルギー キャリアとその利用技術 の開発 • 東京オリンピック・パラリ ンピックでの水素タウン 実証 2020-2030 • 左記の普及拡大 • 水素発電の導入 • 水素・エネルギーキャリ アによる高効率発電の 実証 2030- • 大規模水素発電 • CO2フリー水素の大量 導入 • 日本の水素関連 産業が世界市場で活躍 • より大規模な実証 K. Aika, 蔵前埼玉 151017 22 2020年東京オリンピック・パラリンピックでの実証イメージ 製油所の 水素製造 余力、石 油化学・ 鉄鋼の副 生水素 再生可能エネルギーを用いて 製造した水素を東京に輸送 競技場へのエネルギー供給の 一部を水素エネルギーで実施 電気 FCバスによる選手・役員・観客 の輸送 熱 FCVによる競技のサポート H2 FC船による輸送 (イメージ) 燃料電池 液体水素 水素 水素タービン 選手村 有機ハイドライド 電気 アンモニア 水素ステーション 天然ガスの改質 ※2020年東京オリンピック・ パラリンピックでの利用を 想定して整備を進める 燃料電池 K. Aika, 蔵前埼玉 151017 熱 23 K. Aika, 蔵前埼玉 151017 24 アンモニアによるガスタービン発電(産総研、東北大) K. Aika, 蔵前埼玉 151017 25 K. Aika, 蔵前埼玉 151017 26 K. Aika, 蔵前埼玉 151017 27 プログラムの特徴 • 総合科学技術イノベーション会議の強い意向(アウ トカム、社会実証) • 府省間連携、産官学交流、オールジャパン(人的、 財政的資源の集中) • エネルギーキャリアの特徴を生かして開発を促進 する。 • 短期目標(オリパラ)、長期目標(海外再生可能エ ネルギー輸入)、地域の特徴、国際関係など配慮 • 知財戦略重視 K. Aika, 蔵前埼玉 151017 28 「水素社会とは何か:その課題と展望」 秋鹿(あいか)研一 (放送大客員/東工大名誉) 1.世界の動向と課題:CO2削減と水素 2.再生可能エネルギーと水素について:日本の現状 3.推進の主体は国民:理解と選択 4.低炭素社会への道:カーボンフットプリント、カーボ ンオフセットの概要 K. Aika, 蔵前埼玉 151017 29 世界の産業を変えるのは市民である(市民>産業、経済、 政治、行政) 市民の理解を進めるために(税投入、投資への理解) 市民自身がエネルギー投資への選択をする時代にある サイエンスを活字からでなく、体験を通して学ぶ。(理工系人 材への期待、対話の場を作る) 気候変動に慣れてしまわない(保険料上昇の実感、子孫へ の責任) 低炭素社会への指標を数値で(カーボンフットプリントなど) K. Aika, 蔵前埼玉 151017 30 地球上のエネルギー量比較(再生可能エネルギー 利用限界) 地上で実際に利用可能な量は現在の人類のエネルギー消費量の 約50倍である。 K. Aika, 蔵前埼玉 151017 31 K. Aika, 蔵前埼玉 151017 32 K. Aika, 蔵前埼玉 151017 33 K. Aika, 蔵前埼玉 151017 34 CO2削減技術導 入条件 エネルギー効 率 (技術) 経済性 (需要と供給) 4要素 最も見え にくい指 標 環境性(Carbon foot print) 社会受容性(インフラ、 産業変化、政治) K. Aika, 蔵前埼玉 151017 35 立ちはだかる壁:経済 対 環境 経済性よりもカーボン フットプリントを考えて (未来社会へ投資のた め)エネルギーシステム を選択する人もいる。 民意ライン 石炭 Yes 経済性 石油 No LNG 技術開発 自然エネ 低炭素性:環境性 K. Aika, 蔵前埼玉 151017 3636 「水素社会とは何か:その課題と展望」 秋鹿(あいか)研一 (放送大客員/東工大名誉) 1.世界の動向と課題:CO2削減と水素 2.再生可能エネルギーと水素について:日本の現状 3.推進の主体は国民:理解と選択 4.低炭素社会への道:カーボンフットプリント、カーボ ンオフセットの概要 K. Aika, 蔵前埼玉 151017 37 Carbon foot print公表促進と課題 温室効果ガス算定、公表(ghg-santeikohyo.env.go.jp) 08aprより算定報告義務(CO2年3000t-10t/d、従業員21 名以上) エネルギー起源CO2:省エネ法 定期報告書併用 それ以外の温室効果ガス:温対法 排出量報告書 燃料使用による排出係数例:2.61t-CO2/t-原料炭, 2.32t-CO2/kLガソリン、2.22t-CO2/1000Nm3天然ガス 新エネ、再エネのデータなし:使用促進のために準備 必要 K. Aika, 蔵前埼玉 151017 38 再生可能エネルギー等の温室効果ガス削減効果に関 するLCAガイドライン(環境省) • 再生可能エネルギー導入による温室効果ガス排出量削減は、 CO2を排出しない使用時のみに着目するのではなく、ライフサイ クル全体を考慮した排出量を評価する(LCA)ことが重要。 • LCAは、ISO14040で規格化されているが、詳細な手法は、 各々の目的に照らして実施する。そのため、再生可能エネル ギー等については具体的なLCA手法が示されておらず、統一 的な算定方法や考え方を示すことが求められている。 • バイオ燃料の温室効果ガスLCAガイドラインVer.1.0(平成22年3 月) [PDF 587KB]地中熱利用の温室効果ガス排出削減効果に 関するLCA ガイドライン Ver.1.0(平成24年3月) [PDF 856KB] • 太陽光発電、風力発電、水力発電、地熱発電等にも適用可能 な包括的ガイドラインの作成についても検討を進めている。 K. Aika, 蔵前埼玉 151017 39 K. Aika, 蔵前埼玉 151017 40 カーボンオフセット制度: 削減困難な部分を、全部(ニュートラル)、全部ま たは部分的(オフセット)埋め合わせする。 どこから: 削減可能な(別の)活動から(クレジット)と呼ぶ 形で。(第3者承認:市場流通型クレジット、受給 2者間で合意:非市場流通型クレジット) 環境省、2012年より運用、2014、15年バージョ ンアップ K. Aika, 蔵前埼玉 151017 41 K. Aika, 蔵前埼玉 151017 42 K. Aika, 蔵前埼玉 151017 43 オフセット主体が誰か特定しなければ、製造者、販売者、消費者のそれぞれがオフセットを行ったと言えること になります。その場合それぞれが単純に「300kg-CO2 のカーボン・オフセットした(300kg-CO2 の温室効果ガ ス排出削減・吸収活動に貢献した)」と主張すると、社会全体で900kg-CO2 がオフセットされたかのようにみえ てしまいます。この状態のことを、ダブルカウント(この場合はトリプルカウント)といいます。 こうしたダブルカウントを避けるためには、オフセット主体が誰かを明確にするとともに、オフセット主体以外の者 がオフセットを行った数値をカウントできないようにすることが大切です。 製造者: ○「私たち(製造者)は、オフセット製品を製造しています。」 ○「私たち(製造者)は、1 商品当たり300kg-CO2 のカーボン・オフセットをしています。」 販売者: ○「私たち(販売者)は、カーボン・オフセットされた商品を販売しています。」 ×「私たち(販売者)は、1 商品当たり300kg-CO2 のカーボン・オフセットをしています。」 消費者: ○「私(消費者)は、カーボン・オフセットされた商品を購入しました。」 ×「私(消費者)は、商品を買って300kg-CO2 のカーボン・オフセットをしています。」 44 K. Aika, 蔵前埼玉 151017 市民の参加、低炭素製品の選択(値段とは別に商品の質として選択) 例1 燃料製造企業が石炭からCCSでCO2削減した水素を作る(クレジット発生)。 電力企業がその水素を購入すると共に、削減分のCO2クレジットも購入する。 発電した電力をグリーン電力として販売する。消費者はグリーン電力である ことを条件に電力を購入する。 この場合、3者ともCO2削減に寄与したと主張できるが、国への届け出は 主要な役割(出費)をした組織1カ所(電力会社か)がCO2削減量を登録でき る。 例2. 化学企業が廃プラスチック(焼却するしかなかった)から水素を作り(部分的 にカーボンフリー水素、第3者機関が評価)、その水素から(クレジットを得 た)アンモニアを合成(エコアンモニア)して発売する。消費者はCO2削減に 協力したと宣言できる。 この場合、CO2削減を、国へ届け出ることができるのは化学会社。 K. Aika, 蔵前埼玉 151017 45 K. Aika, 蔵前埼玉 151017 46 2国間協定:京都メカニズム(国際認定) 例1。 ベトナムに省エネ工場を作る。省エネ分CO2削減量をクレ ジットとして日本企業が購入する。日本のCO2削減にカウン トする。 例2. 米国でCO2を圧入(EOR)して得た天然ガスから水素を作り、 エネルギーキャリアに変えて日本へ輸入する。グリーン水素 として日本で利用する。米国でCO2は増えも減りもしないが、 日本では化石資源を使う代わりに水素を使うことによりCO2 削減となる。 K. Aika, 蔵前埼玉 151017 47 K. Aika, 蔵前埼玉 151017 48 K. Aika, 蔵前埼玉 151017 49 K. Aika, 蔵前埼玉 151017 50 K. Aika, 蔵前埼玉 151017 51 白熱灯よりLED電球の方がカーボンフットプリント値が大きい(矛盾?) 白熱灯は電力消費が大きいが、寿命が短いため、製造、使用合計の CO2発生量が少ない。 LED電球は寿命が10倍以上であり、電力使用量が大きい。 比較を正しくするためには、1個あたりでなく、使用時間(年?)あたりの表 示とすべし。 人類が生き延びるために低炭素社会へ向かうべきは、宗教、倫理からも 謳われている。しかし、どの道を選ぶべきか、LCAの数値で示さなければ、 判断できない。LCA関係者の努力、関係者への支援、専門家の養成が 必要なときである。 K. Aika, 蔵前埼玉 151017 52 K. Aika, 蔵前埼玉 151017 53 終わりに 再生可能エネルギーからの水素社会は簡単でない。 「世間の注目が去り、経済性の証明が出来ない中、技術は着 実に進歩している」(英国環境会議)原油下落の状況で、再エ ネの厳しさを感じた。 化石資源、再エネからの電力へ(移動貯蔵できる)水 素が加わる>エネルギーセキュリティ向上、省エネは 必至>産業競争力向上、CO2削減が進む 国民の理解が進むべく、コミュニケーションと数値化 が必要 K. Aika, 蔵前埼玉 151017 54