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ジフテリア・百日せき・ポリオ・破傷風の四種混合予防接種について
ジフテリア・百日せき・ポリオ・破傷風の四種混合予防接種について (お知らせ) 高松市保健センター TEL(087)839-2363 FAX(087)839-2367 四種混合(DPT-IPV)ワクチンは,ジフテリア・百日せき・ポリオ・破傷風の四つの病気を予防するワクチンです。 【ジフテリア・百日せき・ポリオ・破傷風について】 (1) ジフテリアについて ジフテリア菌の飛沫感染で起こります。感染は主にのどですが,鼻にも感染します。症状は高熱,のどの痛み,犬吠 様のせき,嘔吐などで,偽膜と呼ばれる膜ができて窒息死することもあります。発病2~3週間後には,菌の出す毒素 によって心筋障害や神経麻痺を起こすことがありますので,注意が必要です。 (2) 百日せきついて 百日せき菌の飛沫感染で起こります。百日せきは,普通のカゼのような症状ではじまり,続いてせきがひどくなり, 顔をまっ赤にして連続的にせき込むようになります。せきのあと急に息を吸い込むので,笛を吹くような音が出ます。 通常熱はでません。乳幼児はせきで呼吸ができず,くちびるが青くなったり(チアノーゼ)けいれんが起きることがあ ります。肺炎や脳症などの重い合併症を起こしたり,乳児では死亡することもあります。 (3) ポリオについて ポリオは,わが国でも60年代前半までは流行を繰り返していましたが,現在は,予防接種の効果で,国内での自然感 染は報告されていません。 ポリオウイルスはヒトからヒトへ感染します。感染したヒトの便中に排泄されたウイルスが口から入り,のど又は腸 に感染します。感染したウイルスは4~35日間(平均7~14日)腸の中で増えますが,ほとんどの場合は,症状が出ず, 免疫が得られます。症状が出る場合,ウイルスが血液を介して脳・脊髄へ感染し,麻痺を起こすことがあります。 ポリオウイルスに感染すると100人中5~10人は,カゼ様の症状を呈し,発熱,頭痛,嘔吐があらわれます。感染し た人の中で,約1,000~2,000人に1人の割合で手足の麻痺を起こし,一部の人には,その麻痺が永久に残ります。また, 麻痺症状が進行し,呼吸困難で死亡することもあります。現在でも,インド,アフリカなどではポリオの流行がありま すので,予防のためポリオワクチン接種を続けていくことが必要です。 (4) 破傷風ついて 破傷風菌はヒトからヒトへ感染するのではなく,土の中にいる菌が,傷口からヒトの体内に入ることによって感染し ます。菌が体の中で増えると,菌の出す毒素のために,筋肉のけいれんを起こし,治療が遅れると死亡することもあり ます。患者の半数は,本人や周りの人では気がつかない程度の軽い刺し傷が原因です。土中に菌がいるため,感染する 機会は常にあります。また,母親が免疫をもっていれば,出産時に新生児が破傷風にかかるのを防ぐことができます。 【四種混合(DPT-IPV)ワクチンについて】 四種混合ワクチンは,平成24年7月27日に承認されたワクチンで,百日せきの不活化(死菌)ワクチン,ジフテ リア・破傷風のトキソイド(毒素を免疫するもの)および不活化ポリオワクチンの混合ワクチンです。1期の初回とし ては 20~56 日間隔(ワクチンを接種した日の翌日から起算)で3回接種し,3回目接種後1年から1年半で1期の追 加1回の接種を受けます。回数が多いので接種し忘れに注意してください。確実に免疫をつくるためには,決められた とおりに接種を受けることが大切です。 (遅くとも7歳6か月未満に完了) ┌──────────第1期──────────┐ 初回接種 初回接種 初回接種 追加接種 1 回 目 2 回 目 3 回 目 ●━━━━━━━●━━━━━━━●━━━━━━━● 20~56 日 20~56 日 1~1年半 接 種 ※ 接 種 ※ 接 種 接 種 通知時期 (生後2月) (生後2月) (生後2月) (1 歳になる月の前月末) ※ワクチンを接種した日の翌日から起算してください。 【副反応】 臨床試験において,承認時までに得られた主な副反応は,接種部位の副反応として,注射部位の紅斑・硬結・腫脹な ど,注射部位以外の副反応として,発熱・気分変化・下痢・鼻漏・咳嗽・発疹・食欲減退・咽頭紅斑・嘔吐などが見ら れました。また,重大な副反応として,ショック,アナフィラキシー様症状,血小板減少性紫斑病,脳症,けいれんが ワクチン添付文書に記載されています。 【対象者】 通知時期 接種対象者(対象年齢) 三種混合およびポリオワクチンを 1回も受けたことがない, 第1期追加接種 1歳の誕生日の前月 生後3か月~7歳6か月未満の者 ※対象年齢を過ぎると,公費での接種は受けられなくなります。 第1期初回接種(3回) 生後1か月の翌月 《裏面も必ずお読みください》 【費用】 無 料 *同封の予診票が無料接種券を兼ねています。接種を受けるまで,大切に保管してください。 【接種場所】 ・高松市予防接種実施医療機関(別紙の実施医療機関一覧表を御覧ください。 ) ・香川県広域予防接種協力医療機関(高松市以外の香川県内の医療機関で接種を御希望の場合は,接種希望の医療機関 《一部実施できない医療機関もあります》または高松市保健センターにお問い合わせください。 ) 【接種期間】 年間を通じて受けることができます。 【受け方】 希望する医療機関へ電話をして,接種日時を予約してください。 【持参するもの】 ① 四種混合予防接種予診票 ② 母子健康手帳(接種歴を確認するとともに,予防接種を受けたことを記録します。) 【予防接種を受けに行く前に】 一般的注意 ① このお知らせやパンフレット「予防接種と子どもの健康」をよく読んで,理解した上で受けましょう。わからな い点は質問してください。 ② 体調が悪ければ延期し,体調の良いときに受けるようにしましょう。 ③ 受ける子どもの当日の状態をよく観察し,予診票に責任を持って記入をお願いします。 ④ 受ける子どもの日頃の状態をよく知っている方(保護者)が連れて行くようにしてください。 ⑤ 体温は,接種直前に接種会場(医療機関)で測ってください。明らかに熱のある人(37.5℃以上)は,接種を受 けられません。 ⑥ 予診(予診票と診察)の結果接種が受けられるなら,医師の説明をよく聞いて,最後に保護者の欄の“同意しま す”にマルをして,接種に連れて行っている人の氏名を記入して,接種を受けてください。 ⑦ 接種後は,30分位接種会場(院内)またはすぐに連絡のとれる範囲で観察してください。 ⑧ 入浴は差しつかえありませんが,接種部位をこすったり,激しい運動や特に疲れるようなことはやめましょう。 ⑨ 接種後1週間は,副反応の出現に注意しましょう。 予防接種を受けることができない人 ① 明らかに発熱のある人(37.5℃以上) ② 重い急性疾患にかかっていることが明らかな人 ③ その日に受ける予防接種によって,または予防接種液に含まれる成分で,アナフィラキシーを起こしたことのあ る人-「アナフィラキシー」というのは,通常接種後約30分以内に起こるひどいアレルギー反応のことです。発汗, 顔が急に腫れる,全身にひどいじんましんが出るほか,はきけ,嘔吐(おうと),声が出にくい,息が苦しいなど の症状に続き,ショック状態になるような激しい全身反応のことです。 ④ 上の①~③に入らなくても,医師が接種不適当と判断した場合 予防接種を受けるに際し,お医者さんとよく相談しなくてはならない人 これに該当すると思われる人は,主治医の先生がいる場合には必ず前もって診ていただき,その先生のところで接 種してもらうか,あるいは診断書または意見書をもらってから接種に行きましょう。 ① 心臓病,腎臓病,肝臓病,血液の病気や発育障害などで治療を受けている人 ② 前に予防接種を受けたとき,2日以内に発熱,発しん,じんましんなどアレルギーを思わす異常がみられた人 ③ 今までにけいれんを起こしたことがある人 ④ 過去に免疫不全の診断がなされている人および近親者に先天性免疫不全症の人がいる人 ⑤ ワクチンには,抗原のほかに抗生物質,安定剤などが入っていますので,これらにアレルギーがあるといわれた ことのある人 【副反応が起こった場合】 予防接種のあと,まれに副反応の起こることがあります。また,予防接種と同時に,ほかの感染症がたまたま重っ て発症することがあります。 予防接種を受けたあと,注射部位のひどい腫れ・高熱・ひきつけなどの症状があったら,必ず接種を受けた医師に相 談し,特に症状の強いときは,高松市保健センター<TEL(087)839-2363>へ連絡してください。 【健康被害救済制度について】 予防接種法に基づく定期の予防接種で健康被害が起こった場合,救済を行うものとして,健康被害救済制度がありま す。当該予防接種と因果関係がある旨を厚生労働大臣が認定した場合,健康被害に応じて医療費等の給付を行うもので す。